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特表2024-538530グラフィカルユーザインタフェース要素のアルゴリズム的レンダリングのためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】グラフィカルユーザインタフェース要素のアルゴリズム的レンダリングのためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20241016BHJP
   G06F 3/048 20130101ALI20241016BHJP
   G06F 3/16 20060101ALN20241016BHJP
   G06F 3/01 20060101ALN20241016BHJP
【FI】
G16H20/00
G06F3/048
G06F3/16 600
G06F3/01 560
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517497
(86)(22)【出願日】2022-09-20
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 US2022044111
(87)【国際公開番号】W WO2023044150
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】63/246,230
(32)【優先日】2021-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】522287857
【氏名又は名称】アキリ インタラクティブ ラボ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】パイパー,アダム
【テーマコード(参考)】
5E555
5L099
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555BA04
5E555BB04
5E555BC08
5E555DB53
5E555DC11
5E555DC13
5E555DC35
5E555FA00
5L099AA21
(57)【要約】
SaMDまたはDHI製品/プラットフォームのためのエンドユーザアプリケーションの1または複数のグラフィカルユーザ要素をリアルタイムでアルゴリズム的に修正するためのシステムおよび方法。この方法は、1または複数のCSIに応答する1または複数のユーザ生成応答がターゲット刺激応答パターンを反映しているという決定に応答して、グラフィカルユーザインタフェースのリアルタイムの修正を可能にし得る。ターゲット刺激応答パターンは、SaMDまたはDHIに関するエンドユーザへのアクティブな治療送達の閾値を反映してよい。1または複数のグラフィカルユーザ要素をアルゴリズム的に修正することは、ユーザ生成応答がターゲット刺激応答パターンを反映している期間のみ、および/またはユーザ生成応答がターゲット刺激応答パターンを反映する前および/または後の所定の期間、新たな要素をレンダリングすること、および/または既存の要素の色を変更することを含む既存の要素を修正することを含んでよい。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンドユーザデバイスにおいてグラフィカルユーザインタフェースを修正するためのコンピュータ実装方法であって、
少なくとも1つのプロセッサによって、エンドユーザにエンドユーザアプリケーションのインスタンスを提示することであって、前記エンドユーザアプリケーションは、前記エンドユーザデバイスのディスプレイにおける前記グラフィカルユーザインタフェースを備え、前記エンドユーザアプリケーションは、少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクを備える1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用を備えることと、
前記エンドユーザデバイスの少なくとも1つの入力デバイスによって、前記1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用に応答する複数のユーザ生成応答を受信することと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って前記複数のユーザ生成応答を分析することと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内で前記エンドユーザのための前記所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内で前記エンドユーザのための前記閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することに応答して、前記グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正することと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記グラフィカルユーザインタフェースを、前記1または複数のグラフィック要素を修正する前の状態に戻すことと
を備える方法。
【請求項2】
前記1または複数のグラフィック要素を修正することは、前記グラフィカルユーザインタフェース内で1または複数のグラフィック要素を追加または削除することを備える、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記1または複数のグラフィック要素を修正することは、前記グラフィカルユーザインタフェースの一部をグレースケールでレンダリングすることを備える、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムは、前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内での前記エンドユーザへのアクティブな治療送達の閾値を反映する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記エンドユーザに関する第1のベースラインパフォーマンス尺度を計算することをさらに備え、前記第1のベースラインパフォーマンス尺度は、前記少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクにおける各タスクを分離して行うためのユーザパフォーマンスの第1の定量的尺度を備える、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記エンドユーザに関する第2のベースラインパフォーマンス尺度を計算することをさらに備え、前記第2のベースラインパフォーマンス尺度は、前記少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクを同時または付随的に行うためのユーザパフォーマンスの第2の定量的尺度を備える、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することは、前記第1のベースラインパフォーマンス尺度と前記第2のベースラインパフォーマンス尺度との差を計算することをさらに備える、請求項6に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することは、前記エンドユーザに関する前記第2のベースラインパフォーマンス尺度に対する増分的な改善の尺度を決定することをさらに備える、請求項7に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記閾値付近時間または閾値時間の尺度は、前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内で2以上の増分で増加される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記1または複数のグラフィック要素を修正することは、前記エンドユーザが前記閾値付近時間または閾値時間の尺度を達成したことを示すように構成された少なくとも1つのグラフィック要素を追加または修正することを備える、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
ディスプレイと少なくとも1つの入力デバイスとを備えるエンドユーザデバイスと、
前記ディスプレイにおいてエンドユーザアプリケーションのグラフィカルユーザインタフェースをレンダリングするために前記エンドユーザデバイスと動作可能に係合されたプロセッサと、
前記プロセッサと動作可能に係合され、実行されると前記プロセッサに1または複数の動作を行うように指示する、格納された1または複数のプロセッサ実行可能命令を備える非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記1または複数の動作は、
前記エンドユーザデバイスの前記ディスプレイにおいて前記グラフィカルユーザインタフェースを備える前記エンドユーザアプリケーションのインスタンスを提示することであって、前記エンドユーザアプリケーションは、少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクを備える1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用を備えることと、
前記少なくとも1つの入力デバイスを介して、前記1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用に応答する複数のユーザ生成応答を受信することと、
所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って前記複数のユーザ生成応答を分析することと、
前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内で前記エンドユーザのための前記所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することと、
前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内で前記エンドユーザのための前記閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することに応答して、前記グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正することと、
前記グラフィカルユーザインタフェースを、前記1または複数のグラフィック要素を修正する前の状態に戻すことと
を備える、非一時的コンピュータ可読媒体と
を備えるコンピュータ実装システム。
【請求項12】
前記1または複数のグラフィック要素を修正することは、前記グラフィカルユーザインタフェース内で1または複数のグラフィック要素を追加または削除することを備える、請求項11に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項13】
前記1または複数のグラフィック要素を修正することは、前記グラフィカルユーザインタフェースの一部をグレースケールでレンダリングすることを備える、請求項11に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項14】
前記所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムは、前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内での前記エンドユーザへのアクティブな治療送達の閾値を反映する、請求項11に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項15】
前記1または複数の動作は、前記エンドユーザに関する第1のベースラインパフォーマンス尺度を計算することをさらに備え、前記第1のベースラインパフォーマンス尺度は、前記少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクにおける各タスクを分離して行うためのユーザパフォーマンスの第1の定量的尺度を備える、請求項11に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項16】
前記1または複数の動作は、前記エンドユーザに関する第2のベースラインパフォーマンス尺度を計算することをさらに備え、前記第2のベースラインパフォーマンス尺度は、前記少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクを同時または付随的に行うためのユーザパフォーマンスの第2の定量的尺度を備える、請求項15に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項17】
前記閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することは、前記第1のベースラインパフォーマンス尺度と前記第2のベースラインパフォーマンス尺度との差を計算することをさらに備える、請求項16に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項18】
前記閾値付近時間または閾値時間の尺度は、前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内で2以上の増分で増加される、請求項11に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項19】
前記1または複数のグラフィック要素を修正することは、前記エンドユーザが前記閾値付近時間または閾値時間の尺度を達成したことを示すように構成された少なくとも1つのグラフィック要素を追加または修正することを備える、請求項12に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項20】
実行されると1または複数のプロセッサに1または複数の動作を行わせる1または複数のプロセッサ実行可能命令が格納された非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記1または複数の動作は、
エンドユーザデバイスのディスプレイにおけるグラフィカルユーザインタフェースを備えるエンドユーザアプリケーションのインスタンスを提示することであって、前記エンドユーザアプリケーションは、少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクを備える1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用を備えることと、
少なくとも1つの入力デバイスを介して、前記1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用に応答する複数のユーザ生成応答を受信することと、
所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って前記複数のユーザ生成応答を分析することと、
前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内で前記エンドユーザのための前記所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することと、
前記エンドユーザアプリケーションの前記インスタンス内で前記エンドユーザのための前記閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することに応答して、前記グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正することと、
前記グラフィカルユーザインタフェースを、前記1または複数のグラフィック要素を修正する前の状態に戻すことと
を備える非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、少なくともこの参照によってその全体が本明細書に組み込まれる、“METHOD FOR ALGORITHMIC RENDERING OF GRAPHICAL USER INTERFACE ELEMENTS”と題された2021年9月20日に出願の米国仮特許出願第63/246,230号の優先権の利益を主張するものである。
【0002】
本開示は、コンピュータプログラム製品におけるグラフィカルユーザインタフェースの分野に関し、特に、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ソフトウェアは、ヘルスケア製品の開発におけるますます重要な分野になっている。ヘルスケア製品開発の拡大分野は、健康および健康管理を改善するために効果的で費用対効果が高く安全かつスケーラブルな治療を提供するデジタル健康介入(すなわち、たとえばスマートフォン、モバイルコンピューティングデバイス、装着型電子デバイスなどのデジタル技術を介して届けられる介入)の分野である。デジタル健康介入(DHI)および医療機器としてのソフトウェア(SaMD)は、健康的な行動を促し、たとえば心血管疾患、糖尿病、および精神的健康状態などの長期的疾患を患っている人々の転帰を改善し、効果的な治療、たとえば精神的健康および身体的問題のためのコンピュータ化された認知行動療法へのリモートアクセスを提供するために用いられ得る。医療機器としてのソフトウェア(SaMD)は、国際医療機器規制当局フォーラム(IMDRF)によって、「1または複数の医療目的のために使用されることが意図され、ハードウェア医療機器の一部となることなくこれらの目的を実行するソフトウェア」と定義される。DHIは、複数の構成要素を有する複雑な介入である場合が多く、その多くが、ユーザが自身の健康に関してより良く情報を得ること、同様の立場にいる他者と経験を共有すること、健康に関する認識および認知を変えること、特定の健康状態や健康行動を評価および監視すること、服薬量を調整すること、健康の優先順位を明確にし、それと一致する治療法を決定すること、および患者と医療従事者(HCP)との間のコミュニケーションを改善することを含む複数の目的を有し得る。アクティブな構成要素は、情報、心理教育、個人的な話、正式な意思決定の支援、行動変化の支援、HCPおよび他の患者との対話、自己評価または監視ツール(アンケート、装着具、モニタ、および、たとえば認知行動療法やマインドフルネス訓練などの対面でのやり取りのために開発された効果的な理論ベースの心理学的介入)を含んでよい。特定のDHIおよびSaMD製品は、治療全体の構成要素であるだけではなく、1または複数の神経、心理、および/または身体的症状、疾患、および/または障害に関連する1または複数の神経回路を治療および/または標的化する、それ自体が直接治療上アクティブであるソフトウェアを含んでよい。
【発明の概要】
【0004】
本発明の基本的な理解を提供するために、以下は、本発明の特定の実施形態の簡略化された概要である。この概要は、広範なものではなく、本発明の主要/重要な要素を特定すること、または本発明の範囲を画定することは意図されていない。唯一の目的は、以下に続くより詳細な説明の前置きとして、本発明の実施形態を簡略化した形式で提示することである。
【0005】
本開示の特定の態様は、エンドユーザデバイスにおいてグラフィカルユーザインタフェースを修正するためのコンピュータ実装方法を提供し、このコンピュータ実装方法は、少なくとも1つのプロセッサによって、エンドユーザにエンドユーザアプリケーションのインスタンスを提示することであって、エンドユーザアプリケーションは、エンドユーザデバイスのディスプレイにおけるグラフィカルユーザインタフェースを備え、エンドユーザアプリケーションは、少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクを備える1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用を備えることと、エンドユーザデバイスの少なくとも1つの入力デバイスによって、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用に応答する複数のユーザ生成応答を受信することと、少なくとも1つのプロセッサによって、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って複数のユーザ生成応答を分析することと、少なくとも1つのプロセッサによって、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でエンドユーザのための所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することと、少なくとも1つのプロセッサによって、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でエンドユーザのための閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することに応答して、グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正することと、少なくとも1つのプロセッサによって、グラフィカルユーザインタフェースを、1または複数のグラフィック要素を修正する前の状態に戻すこととを備える。
【0006】
特定の実施形態によると、1または複数のグラフィック要素を修正することが、グラフィカルユーザインタフェース内で1または複数のグラフィック要素を追加または削除することを備えるコンピュータ実装方法が構成され得る。特定の実施形態において、1または複数のグラフィック要素を修正することは、グラフィカルユーザインタフェースの一部をグレースケールでレンダリングすることを備えてよい。本開示の特定の態様によると、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムは、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でのエンドユーザへのアクティブな治療送達の閾値を反映する。コンピュータ実装方法は、少なくとも1つのプロセッサによって、エンドユーザに関する第1のベースラインパフォーマンス尺度を計算するための1または複数のステップまたは動作をさらに備えてよく、第1のベースラインパフォーマンス尺度は、少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクにおける各タスクを分離して行うためのユーザパフォーマンスの第1の定量的尺度を備える。コンピュータ実装方法は、少なくとも1つのプロセッサによって、エンドユーザに関する第2のベースラインパフォーマンス尺度を計算するための1または複数のステップまたは動作をさらに備えてよく、第2のベースラインパフォーマンス尺度は、少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクを同時または付随的に行うためのユーザパフォーマンスの第2の定量的尺度を備える。特定の実施形態において、閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することは、第1のベースラインパフォーマンス尺度と第2のベースラインパフォーマンス尺度との差を計算することをさらに備えてよい。閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することは、エンドユーザに関する第2のベースラインパフォーマンス尺度に対する増分的な改善の尺度を決定することをさらに備えてよい。本開示の特定の態様によると、閾値付近時間または閾値時間の尺度は、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内で2以上の増分で増加され得る。特定の実施形態において、1または複数のグラフィック要素を修正することは、エンドユーザが閾値付近時間または閾値時間の尺度を達成したことを示すように構成された少なくとも1つのグラフィック要素を追加または修正することを備えてよい。
【0007】
本開示のさらなる態様は、ディスプレイと少なくとも1つの入力デバイスとを備えるエンドユーザデバイスと、ディスプレイにおいてエンドユーザアプリケーションのグラフィカルユーザインタフェースをレンダリングするためにエンドユーザデバイスと動作可能に係合されたプロセッサと、プロセッサと動作可能に係合され、実行されるとプロセッサに1または複数の動作を行うように指示する、格納された1または複数のプロセッサ実行可能命令を備える非一時的コンピュータ可読媒体とを備えるコンピュータ実装システムを提供し、1または複数の動作は、エンドユーザデバイスのディスプレイにおいてグラフィカルユーザインタフェースを備えるエンドユーザアプリケーションのインスタンスを提示することであって、エンドユーザアプリケーションは、少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクを備える1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用を備えることと、少なくとも1つの入力デバイスを介して、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用に応答する複数のユーザ生成応答を受信することと、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って複数のユーザ生成応答を分析することと、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でエンドユーザのための所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することと、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でエンドユーザのための閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することに応答して、グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正することと、グラフィカルユーザインタフェースを、1または複数のグラフィック要素を修正する前の状態に戻すこととを備える。
【0008】
実行されると1または複数のプロセッサに1または複数の動作を行わせる1または複数のプロセッサ実行可能命令が格納された非一時的コンピュータ可読媒体であって、1または複数の動作は、エンドユーザデバイスのディスプレイにおいてグラフィカルユーザインタフェースを備えるエンドユーザアプリケーションのインスタンスを提示することであって、エンドユーザアプリケーションは、少なくとも2つのコンピュータ化されたタスクを備える1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用を備えることと、少なくとも1つの入力デバイスを介して、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用に応答する複数のユーザ生成応答を受信することと、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って複数のユーザ生成応答を分析することと、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でエンドユーザのための所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することと、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でエンドユーザのための閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することに応答して、グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正することと、グラフィカルユーザインタフェースを、1または複数のグラフィック要素を修正する前の状態に戻すこととを備える。
【0009】
上記は、以下に続く本発明の詳細な説明がより良く理解され、本発明の当技術分野への貢献が完全に理解され得るように、本発明の適切かつ重要な特徴を広範に概説したものである。本発明の特許請求の範囲の主題を形成する本発明の追加の特徴は、以下で説明される。本概念および開示される特定の方法および構造は、本発明と同じ目的を遂行するために他の構造を修正または設計するための基礎として容易に利用され得ることを当業者は理解すべきである。当業者には、そのような等価構造が本発明の主旨および範囲から逸脱するものではないことが認識されるべきである。
【0010】
当業者は、本明細書で説明される図面が単に例示目的であることを理解する。場合によっては、説明される実装の様々な態様が、説明される実装の理解を容易にするために強調または拡大されて示され得ることを理解すべきである。図面において、同様の参照符号は一般に、様々な図面を通して同様の特徴、機能的に類似した要素、および/または構造的に類似した要素を指す。図面は必ずしも縮尺通りではなく、本教示の原理を説明することに重点が置かれている。図面は、本教示の範囲をいかなるようにも限定することは意図されていない。システムおよび方法は、以下の図面を参照して以下の例示的な説明からより適切に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の特定の態様が実装され得る典型的なコンピューティングシステムの機能ブロック図である。
図2】本開示の特定の態様に係る、エンドユーザデバイスでレンダリングされたグラフィカルユーザインタフェースの図解である。
図3】本開示の特定の態様に係る、エンドユーザデバイスでレンダリングされたグラフィカルユーザインタフェースの図解である。
図4】本開示の特定の態様に係る、エンドユーザデバイスでレンダリングされたグラフィカルユーザインタフェースの図解である。
図5】本開示の特定の態様に係る、エンドユーザデバイスでレンダリングされたグラフィカルユーザインタフェースの図解である。
図6】本開示の特定の態様に係る、エンドユーザデバイスでレンダリングされたグラフィカルユーザインタフェースの図解である。
図7】本開示の特定の態様に係る、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための方法のプロセスフロー図である。
図8】本開示の特定の態様に係る、SaMD製品に関連するコンピュータ化された刺激または相互作用のシーケンスをレンダリングするためのルーチンのプロセスフロー図である。
図9】本開示の特定の態様に係る、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための増分閾値のグラフである。
図10】本開示の特定の態様に係る、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための方法およびシステムのプロセスフロー図である。
図11】本開示の特定の態様に係る、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための方法およびシステムのプロセスフロー図である。
図12】本開示の特定の態様に係る、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための方法およびシステムのプロセスフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下で詳細に説明される概念の(そのような概念が互いに矛盾しないことを前提とした)全ての組み合わせは、本明細書に開示される発明的な主題事項の一部であると考えられることを理解すべきである。参照によって組み込まれた任意の開示にも出現し得る、本明細書で明示的に用いられる用語は、本明細書に開示される特定の概念と最も良く一致する意味が与えられるべきであることも理解すべきである。
【0013】
以下は、エンドユーザデバイスにおいてグラフィカルユーザインタフェースを修正するための発明的な方法、デバイス、システム、および1または複数の上記方法、デバイス、およびシステムを可能にするための命令が格納された非一時的コンピュータ可読媒体に関する様々な概念、およびその実施形態のより詳細な説明であり、エンドユーザデバイスのディスプレイにおいてグラフィカルユーザインタフェースを備えるエンドユーザアプリケーションのインスタンスを提示することであって、エンドユーザアプリケーションは、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用を備えることと、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用に応答する複数のユーザ生成応答を受信することと、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って複数のユーザ生成応答を分析することであって、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムは、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でのエンドユーザへのアクティブな治療送達の閾値を反映することと、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でエンドユーザのための所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することと、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でエンドユーザのための閾値付近時間または閾値時間を決定することに応答して、グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正することであって、1または複数のグラフィック要素を修正することは、グラフィカルユーザインタフェース内で1または複数のグラフィック要素を追加または削除すること、またはグラフィカルユーザインタフェースの一部をグレースケールでレンダリングすることを備えることと、グラフィカルユーザインタフェースを、1または複数のグラフィック要素を修正する前の状態に戻すこととを備える。
【0014】
開示される概念は任意の特定の実装方法に限定されるものではないため、上記で紹介され以下で詳しく説明される様々な概念は、多数の方法のいずれかで実装され得ることを理解すべきである。特定の実装および応用の例が、主に例示を目的として提供される。本開示は、図面に示され以下で説明される典型的な実装および技術に限定されてはならない。
【0015】
値の範囲が提供される場合、文脈が例外を明示しない限り、その範囲の上限と下限との間の、下限の単位の10分の1まで介在する各値、および記載された範囲内の他の任意の記載値または介在値が本発明に包含される。これらの小範囲の上限および下限は、独立して小範囲に含まれてよく、記載された範囲内の特に除外された極限を設けられて本発明に包含される。記載された範囲は、両端の極限の一方または両方を含み、またこれらの含まれた両端のいずれかまたは両方を除外する範囲も本発明の範囲に含まれる。
【0016】
本明細書で使用される場合、「典型的な」とは、例または実例として機能することを意味し、必ずしも理想的または最適なものを示すわけではない。
【0017】
本明細書で使用される場合、「含む」という用語は、含むが限定されないことを意味し、「含んでいる」という用語は、含んでいるが限定されないことを意味する。「~に基づく」という用語は、少なくとも部分的に基づくことを意味する。
【0018】
本明細書で使用される場合、「刺激」という用語は、個体から特定の機能的反応を引き起こすように構成された感覚事象を指す。反応の程度および種類は、(センサデバイスまたは他の測定部品の使用を含む)個体と測定部品との相互作用に基づいて定量化され得る。
【0019】
本明細書の特定の例において使用される場合、「ユーザ活動データ」という用語は、ユーザとソフトウェアプログラム、製品、および/またはプラットフォームとの相互作用の測定から収集されたデータを指す。
【0020】
本明細書で使用される場合、「コンピュータ化された刺激または相互作用」または「CSI」という用語は、ユーザと刺激との相互作用や他の相互作用を促進するためにユーザに提示されるコンピュータ化された要素を指す。非限定的な例として、コンピューティングデバイスは、(たとえばコンピュータ化された調整可能な聴覚要素またはコンピュータ化された聴覚タスクの要素として提示される)聴覚刺激を提示し、またはユーザとの他の聴覚ベースの相互作用を開始し、および/または(たとえばコンピュータ化された調整可能な振動要素またはコンピュータ化された振動タスクの要素として提示される)振動刺激を提示し、またはユーザとの他の振動ベースの相互作用を開始し、および/または(たとえばコンピュータ化された調整可能な触覚要素またはコンピュータ化された触覚タスクの要素として提示される)触覚刺激を提示し、または他のユーザとの触覚ベースの相互作用を開始し、および/または視覚刺激を提示し、またはユーザとの他の視覚ベースの相互作用を開始するように構成され得る。
【0021】
コンピューティングデバイスが視覚CSIを提示するように構成された例において、CSIは、ユーザに提示される少なくとも1つのユーザインタフェースとしてレンダリングされ得る。場合によっては、少なくとも1つのユーザインタフェースは、ユーザが少なくとも1つのユーザインタフェースにおいてレンダリングされたCSIコンピュータ化要素と相互作用する際の応答を測定するために構成される。非限定的な例において、ユーザインタフェースは、CSIコンピュータ化要素(複数も可)が能動的であり、ユーザからの少なくとも1つの応答を要求し得るように構成されてよく、それによってユーザインタフェースは、ユーザとプラットフォーム製品との相互作用の種類または程度を示すデータを測定するように構成される。別の例では、ユーザインタフェースは、CSIコンピュータ化要素(複数も可)が受動的であり、少なくとも1つのユーザインタフェースを用いてユーザに提示されるが、ユーザからの応答を必要としないように構成され得る。この例では、少なくとも1つのユーザインタフェースは、応答を示すデータに重み付け係数を適用するため(たとえば応答に低いまたは高い値を重み付けするため)に、またはユーザの誤った応答の尺度としてプラットフォーム製品でユーザの応答を示すデータを測定するため(たとえば誤った応答に関してユーザに通知または他のフィードバックを発行するため)に、ユーザの相互作用の記録された応答を除外するように構成され得る。
【0022】
本明細書の特定の例において使用される場合、「ユーザ」という用語は、ソフトウェアプログラム、製品、および/またはプラットフォームのエンドユーザおよび/またはテストユーザの1または複数を包含し、さらに、標的化された医療または個人のウェルネス目的のためにソフトウェアプログラム、製品、またはプラットフォームに関与している患者、ソフトウェアプログラム、製品、またはプラットフォームの臨床試験、研究、または評価への参加者、デジタル健康介入および/または医療機器としてのソフトウェアプログラム、製品、またはプラットフォームの1または複数の技術的、臨床的、および/または機能的態様を評価または開発する目的でソフトウェアプログラム、製品、またはプラットフォームに関与しているユーザを含んでよい。
【0023】
本明細書で使用される場合、「デジタル健康介入(DHI)」および「医療機器としてのソフトウェア(SaMD)」という用語は、相互置換可能に使用されてよく、1または複数の医療、健康、または個人のウェルネス目的のために1または複数のユーザに対する治療、診断、管理、予防、療養、または臨床、健康、および/またはウェルネスの知見や推奨の生成または提供を含むがこれらに限定されない任意の一般的または標的化された医療または個人ウェルネスを目的として設計および/または利用される、任意のソフトウェア/ハードウェアの組み合わせを含む任意のソフトウェアプログラム、製品、またはプラットフォームを包含し、また、健康的な行動を促し、たとえば心血管疾患、糖尿病、および精神的健康状態などの長期的疾患を患っている人々の転帰を改善し、たとえば精神的健康および身体的問題のためのコンピュータ化された認知行動療法などの効果的な治療へのリモートアクセスを提供するために設計および/または利用される、任意のソフトウェア/ハードウェアの組み合わせを含む任意のソフトウェアプログラム、製品、またはプラットフォームを含んでよく、さらに、治療全体の構成要素であるだけではなく、1または複数の神経、心理、および/または身体的症状、疾患、および/または障害に関連する1または複数の神経回路を治療および/または標的化する、それ自体が直接治療上アクティブである、ハードウェアおよびソフトウェアの任意の組み合わせを組み込んだ任意の製品(複数も可)、プログラム(複数も可)、および/またはプラットフォーム(複数も可)を含む1または複数のソフトウェアプログラム、製品、またはプラットフォームを包含してよい。
【0024】
本明細書で定義および使用される全ての定義は、辞書上の定義、参照によって組み込まれた文書での定義、および/または定義された用語の一般的な意味よりも優先されると理解すべきである。別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野における当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で説明されるものと同様または等価の任意の方法および材料が、本発明の実施または試験において用いられてもよいが、ここでは典型的な方法および材料が説明される。本明細書で言及される全ての文献は、その文献の引用に関連する方法および/または材料を開示し説明するために参照によって本明細書に組み込まれる。
【0025】
本明細書の原理に係る典型的なシステム、方法、および非一時的コンピュータ可読媒体は、SaMDまたはDHI製品/プラットフォームのためのエンドユーザアプリケーションの1または複数のグラフィカルユーザ要素をリアルタイムでアルゴリズム的に修正する方法を提供する。特定の実施形態において、この方法は、1または複数のCSIに応答する1または複数のユーザ生成応答が、標的化された刺激応答パターン、特に治療上アクティブな刺激応答パターンを反映すると決定することに応答して、グラフィカルユーザインタフェースのリアルタイム修正を可能にし得る。本開示の特定の態様によると、標的化された刺激応答パターンは、エンドユーザに対するSaMDまたはDHIのアクティブな治療送達の閾値を反映してよい。特定の実施形態において、1または複数のグラフィカルユーザ要素をアルゴリズム的に修正する方法は、ユーザ生成応答が標的化された刺激応答パターンを反映している期間のみ(すなわち治療閾値における時間)、および/またはユーザ生成応答が標的化された刺激応答パターンを反映する前および/または後の所定の期間(すなわち治療閾値付近の時間)にわたり、新たな要素をレンダリングすること、または既存の要素の色を変更することを含む既存の要素を修正することを含んでよい。
【0026】
本発明の原理に係る典型的なシステム、方法、および非一時的コンピュータ可読媒体は、1または複数のCSIに応答する1または複数のユーザ生成応答が、標的化された刺激応答パターンを反映すると決定することに応答して、対話型ビデオゲームの1または複数のグラフィカルユーザ要素をリアルタイムでアルゴリズム的に修正する方法を提供する。特定の実施形態において、1または複数のグラフィカルユーザ要素をアルゴリズム的に修正する方法は、ユーザ生成応答が標的化された刺激応答パターンを反映している期間のみ、および/またはユーザ生成応答が標的化された刺激応答パターンを反映する前および/または後の所定の期間にわたり、新たな要素をレンダリングすること、または既存の要素の色を変更することを含む既存の要素を修正することを含んでよい。
【0027】
ここで、同様の参照符号がいくつかの図を通して同様の要素を示す図面を説明的に参照すると、図1は、本発明の図示された特定の実施形態が実装され得るコンピューティングシステムを示す。
【0028】
ここで図1を参照すると、本開示の1または複数の態様が実装され得るプロセッサ実装型コンピューティングデバイスが示される。実施形態によると、処理システム100は、一般に、少なくとも1つのバス110で互いに結合された、少なくとも1つのプロセッサ102、メモリ104、入力データ118を受信するための入力デバイス106、および出力データ120を生成する出力デバイス108を備えてよい。特定の実施形態において、入力デバイス106および出力デバイス108は、同じデバイスであってよい。処理システム100を1または複数の周辺デバイスに結合するためにインタフェース112も提供されてよく、たとえばインタフェース112は、PCIカードまたはPCカードであってよい。少なくとも1つのデータベース116を収容する少なくとも1つのデータベースストレージデバイス114も提供され得る。メモリ104は、任意の形態のメモリデバイスであってよく、たとえば揮発性または不揮発性メモリ、ソリッドステートストレージデバイス、磁気デバイスなどであってよい。プロセッサ102は、たとえば処理システム100内で様々な機能を取り扱うために、複数の別個の処理デバイスを備えてよい。入力デバイス106は、入力データ118を受信し、たとえばキーボード、ペン状デバイスやマウスなどのポインタデバイス、マイクロフォンなどの音声制御型起動のためのオーディオ受信デバイス、モデムや無線データアダプタなどのデータ受信器またはアンテナ、データ取得カードなどを備えてよい。入力データ118は、たとえばネットワークを介して受信されたデータと連動するキーボード命令など、様々なソースから入来し得る。出力デバイス108は、出力データ120を作成または生成し、たとえば、出力データ120が視覚的である場合の表示デバイスまたはモニタ、出力データ120が印刷される場合のプリンタ、たとえばUSBポートなどのポート、周辺構成要素アダプタ、たとえばモデムや無線ネットワークアダプタなどのデータ送信器またはアンテナなどを備えてよい。出力データ120は、たとえばネットワークに送信されたデータと連動するモニタ上の視覚表示など、様々な出力デバイスから区別され、導出され得る。ユーザは、たとえばモニタ上で、またはプリンタを用いて、データ出力またはデータ出力の解釈を閲覧し得る。ストレージデバイス114は、任意の形態のデータまたは情報格納手段であってよく、たとえば揮発性または不揮発性メモリ、ソリッドステートストレージデバイス、磁気デバイスなどであってよい。
【0029】
使用中、処理システム100は、データまたは情報が、有線または無線通信手段を介して少なくとも1つのデータベース116に格納され、および/または少なくとも1つのデータベース116から取得されることを可能にするように適合される。インタフェース112は、処理ユニット102と、専門的な目的を果たし得る周辺構成要素との間の有線および/または無線通信を可能にし得る。一般に、プロセッサ102は、入力デバイス106を介して入力データ118として命令を受信し、出力デバイス108を用いて処理結果または他の出力をユーザに表示し得る。複数の入力デバイス106および/または出力デバイス108が提供され得る。処理システム100は、任意の形態の端末、サーバ、専用ハードウェアなどであってよいことを理解すべきである。
【0030】
処理システム100は、ネットワーク化通信システムの一部であってもよいことが理解される。処理システム100は、たとえばインターネットやWANなどのネットワークに接続してよい。入力データ118および出力データ120は、ネットワークを介して他のデバイスに通信され得る。ネットワークを介した情報および/またはデータの転送は、有線通信手段または無線通信手段を用いて実現され得る。サーバは、ネットワークと1または複数のデータベースとの間のデータ転送を容易にし得る。サーバおよび1または複数のデータベースは、情報源の一例を提供する。
【0031】
したがって、図1に示す処理コンピューティングシステム環境100は、1または複数のリモートコンピュータとの論理接続を用いてネットワーク化環境において動作してよい。リモートコンピュータは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス、または他の共通ネットワークノードであってよく、典型的には、上述した要素の多数または全てを含む。
【0032】
さらに、図1に示す論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)および広域ネットワーク(WAN)を含むが、たとえばパーソナルエリアネットワーク(PAN)などの他のネットワークも含んでよいことが理解される。そのようなネットワーキング環境は、オフィス、企業規模のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットにおいて一般的である。たとえば、LANネットワーキング環境で使用される場合、コンピューティングシステム環境100は、ネットワークインタフェースまたはアダプタを介してLANに接続される。WANネットワーキング環境で使用される場合、コンピューティングシステム環境は、通常、たとえばインターネットなど、WANを介した通信を確立するためのモデムまたは他の手段を含む。内部モデムまたは外部モデムであってよいモデムは、ユーザ入力インタフェースを介して、または別の適切な機構を介してシステムバスに接続され得る。ネットワーク化環境において、コンピューティングシステム環境100に関連して示されたプログラムモジュールまたはその一部は、リモートメモリストレージデバイスに格納され得る。図1に示されたネットワーク接続は典型例であり、複数のコンピュータ間の通信リンクを確立するための他の手段も使用され得ることが理解される。
【0033】
図1は、本発明の様々な実施形態が実装され得る例示的および/または適切な典型的環境の簡潔で一般的な説明を提供することが意図されている。図1は、適切な環境の例であって、本発明の実施形態の構造、使用範囲、または機能性に関する制限を示唆することを意図したものではない。特定の環境は、典型的な動作環境に示された構成要素のいずれか1つまたは組み合わせに関する依存性または要件を有すると解釈すべきではない。たとえば、特定の例において、環境の1または複数の要素は必須ではないとみなされ、省略され得る。他の例では、1または複数の他の要素が必須であるとみなされ、追加され得る。
【0034】
以下の説明において、特定の実施形態は、たとえば図1のコンピューティングシステム100などの1または複数のコンピューティングデバイスによって行われる行為および動作の記号的表現を参照して説明され得る。このように、コンピュータ実行であると称される場合があるそのような行為および動作は、構造化された形式でデータを表す電気信号の、コンピュータのプロセッサによる操作を含むことが理解される。この操作は、データを変換し、またはコンピュータのメモリシステム内の位置にデータを維持し、それによって、当業者には理解される方法でコンピュータの動作が再構成または変更される。データが維持されるデータ構造は、データのフォーマットによって定義された特定の特性を有するメモリの物理的位置である。ただし、実施形態は上述した文脈で説明されるが、これは限定を意味するものではなく、当業者が理解するように、以下で説明される行為および動作はハードウェア内で実装されてもよい。
【0035】
本発明の実施形態は、他の多くの汎用または専用コンピューティングデバイス、システム、または構成で実装され得る。本発明の実施形態での使用に適した周知のコンピューティングシステム、環境、および構成の例は、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルドまたはラップトップデバイス、パーソナルデジタルアシスタント、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル家電、ネットワーク、ミニコンピュータ、サーバコンピュータ、ゲームサーバコンピュータ、ウェブサーバコンピュータ、メインフレームコンピュータ、および上記システムまたはデバイスのいずれかを含む分散型コンピューティング環境を含む。
【0036】
本発明の様々な実施形態は、以下、たとえばプログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令がコンピュータによって実行されるという一般的な文脈で説明される。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行し、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。特定の実施形態において、通信ネットワークを介してリンクされるリモート処理デバイスによってタスクが実行される分散型コンピューティング環境も利用され得る。分散型コンピューティング環境において、プログラムモジュールは、メモリストレージデバイスを含むローカルおよびリモートコンピュータ記憶媒体の両方に存在してよい。
【0037】
図1の一般的なコンピューティングシステム環境100が示され上述されたが、以下の説明および残りの図面は、一般に、エンドユーザアプリケーション(たとえばSaMD製品)のインスタンス内でエンドユーザデバイスにおいてグラフィカルユーザインタフェースを修正するための方法およびシステムに関する本発明の様々な典型的な実施形態に関係する。一般に、本明細書で説明される方法は、少なくとも1つのプロセッサによって、グラフィカルユーザインタフェースを備えるエンドユーザアプリケーションのインスタンスをエンドユーザデバイスのディスプレイに提示することであって、エンドユーザアプリケーションは、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用を備えることと、エンドユーザデバイスの少なくとも1つの入力デバイスによって、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用に応答する複数のユーザ生成応答を受信することと、少なくとも1つのプロセッサによって、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って複数のユーザ生成応答を分析することであって、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムは、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でのエンドユーザへのアクティブな治療送達の閾値を反映することと、少なくとも1つのプロセッサによって、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でのエンドユーザの所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間の尺度を決定することと、少なくとも1つのプロセッサによって、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でのエンドユーザの所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間を決定することに応答して、グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正することであって、1または複数のグラフィック要素を修正することは、グラフィカルユーザインタフェース内で1または複数のグラフィック要素を追加または削除すること、およびグラフィカルユーザインタフェースの一部をグレースケールでレンダリングすることを備えることと、少なくとも1つのプロセッサによって、グラフィカルユーザインタフェースを、1または複数のグラフィック要素を修正する前の状態に戻すこととを含む。
【0038】
ここで図2を参照すると、エンドユーザデバイス200のディスプレイでレンダリングされたユーザインタフェース202aの図解が示される。本開示の特定の実施形態によると、グラフィカルユーザインタフェース202aは、エンドユーザアプリケーション、たとえばインタラクティブビデオゲームのグラフィカルユーザインタフェースを備える。特定の実施形態において、エンドユーザアプリケーションは、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用をエンドユーザに提示するように構成されたSaMDまたはDHI製品を備える。本開示の特定の態様によると、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用は、エンドユーザアプリケーションのグラフィカルユーザインタフェースを介して1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用(CSI)を提示することに応答して、ユーザからの1または複数の治療上アクティブな刺激応答パターンを促すように構成され得る。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202aは、ユーザアバタ204a、ナビゲーションターゲット206a、およびゲームレベル環境208aを含むがこれらに限定されない1または複数のグラフィック要素を備えてよい。特定の実施形態において、ゲームレベル環境208aは、視覚運動ナビゲーション経路を備え、これを通してユーザは、ナビゲーションターゲット206aまたはその付近にあるユーザアバタ204aをナビゲートするように促される。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202aは、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内で提示されたCSIに応答する複数のユーザ生成応答を促し、受信するように構成され得る。複数のユーザ生成応答は、複数のユーザ生成応答が、少なくとも1つの治療送達エンジン、たとえば選択的刺激管理エンジンに従って治療効果のある閾値またはその付近にある刺激応答パターンを反映しているかを決定するために、1または複数のアルゴリズムまたは計算フレームワークに従って(たとえばエンドユーザデバイス200と通信可能に係合された1または複数のプロセッサによって)分析され得る。
【0039】
図3は、エンドユーザデバイス200のディスプレイでレンダリングされたグラフィカルユーザインタフェース202bの図解を提供する。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202bは、グラフィカルユーザインタフェース202a(図2)の状態変化(すなわち、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内での進行)を表す。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202bは、グラフィカルユーザインタフェース202a(図2)に応答して受信された複数のユーザ生成応答が、少なくとも1つの治療送達エンジンに従って治療上アクティブな閾値またはその付近にあるという(たとえばエンドユーザデバイス200と通信可能に係合された1または複数のプロセッサによる)決定に応答して、エンドユーザデバイス200のディスプレイでレンダリングされ得る。特定の実施形態によると、グラフィカルユーザインタフェース202bは、ユーザが、少なくとも1つの治療送達エンジンに従って治療上アクティブな閾値を指定された期間にわたり達成/維持することに応答して、少なくとも1つのグラフィカルインタフェース要素210aをリアルタイムでレンダリングおよび提示するように構成され得る。特定の実施形態によると、グラフィカルインタフェース要素210aは、ゲームレベル環境208b内でのキャラクタ、オブジェクト、ターゲットなどを備えてよい。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202bは、グラフィカルユーザインタフェース202a(図2)を介して受信された複数のユーザ生成応答が治療効果のある閾値またはその付近にあることに応答して、ユーザアバタ204b、ナビゲーションターゲット206b、および/またはゲームレベル環境208bの1または複数のグラフィック要素をリアルタイムで修正するように構成され得る。
【0040】
図4は、エンドユーザデバイス200のディスプレイでレンダリングされたグラフィカルユーザインタフェース202cの図解を提供する。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202cは、グラフィカルユーザインタフェース202b(図3)の状態変化(すなわち、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内での進行)を表す。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202b(図3)に応答して受信されたユーザ生成応答は、複数のユーザ生成応答が治療上アクティブな閾値またはその付近にあるかを決定するために、1または複数のアルゴリズムおよび/または計算フレームワークに従って(たとえばエンドユーザデバイス200と通信可能に係合された1または複数のプロセッサによって)分析され得る。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202cは、複数のユーザ生成応答が治療上アクティブな閾値またはその付近にあることに応答して、グラフィカルインタフェース要素210bをリアルタイムで修正するように構成され得る。特定の実施形態において、グラフィカルユーザインタフェース202cは、複数のユーザ生成応答が治療上アクティブな閾値またはその付近にあることに応答して、グラフィカルインタフェース要素210bのサイズ、形状、色、および/またはディスプレイやアニメーションをレンダリングしてよい。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202cは、グラフィカルユーザインタフェース202b(図3)を介して受信された複数のユーザ生成応答が治療効果のある閾値またはその付近にあることに応答して、ユーザアバタ204c、ナビゲーションターゲット206c、および/またはゲームレベル環境208cの1または複数のグラフィック要素を修正するように構成され得る。
【0041】
図5は、エンドユーザデバイス200のディスプレイでレンダリングされたグラフィカルユーザインタフェース202dの図解を提供する。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202dは、グラフィカルユーザインタフェース202a~c(図2~4)のいずれかを介して受信された複数のユーザ生成応答が、少なくとも1つの治療送達エンジン、たとえば選択的刺激管理エンジンに従って治療上アクティブな閾値以上である、グラフィカルユーザインタフェース202a~c(図2~4)のいずれかの状態変化(すなわち、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内での進行)を表す。特定の実施形態によると、グラフィカルユーザインタフェース202dは、(少なくとも1つの治療送達エンジンによって決定される)ユーザパフォーマンスの尺度が治療上アクティブな閾値以上であることに応答して、グラフィカルユーザインタフェース202dの1または複数の色要素または配色を選択的に修正するように構成される。特定の実施形態によると、グラフィカルユーザインタフェース202dは、グラフィカルユーザインタフェース202dの1または複数の治療上アクティブな要素/相互作用(たとえばユーザアバタ204dおよびナビゲーションターゲット206d)が強調され、グラフィカルユーザインタフェース202dの非アクティブ/装飾的な要素(たとえばゲームレベル環境208d)が目立たないように(たとえばグレースケール)、ゲームレベル環境208dの1または複数の色要素または配色をリアルタイムで修正するように構成される。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202dは、指定された期間にわたり、および/またはユーザ生成応答が所望の刺激応答パターンを反映していると計算される期間にわたり、グラフィカルユーザインタフェース202dの1または複数の治療上アクティブな要素/相互作用に対するユーザの集中および関心を高めるために、リアルタイムで修正され得る。
【0042】
図6は、エンドユーザデバイス200のディスプレイでレンダリングされたグラフィカルユーザインタフェース202eの図解を提供する。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202eは、グラフィカルユーザインタフェース202d(図5)の状態変化(すなわち、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内での進行)を表す。本開示の特定の態様によると、グラフィカルユーザインタフェース202eは、グラフィカルユーザインタフェース202d(図5)の指定された期間の満了に応答して、および/またはユーザ生成応答が指定された刺激応答パターン閾値を下回ることに応答して、リアルタイムでレンダリングされる。特定の実施形態において、グラフィカルユーザインタフェース202eは、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内での1または複数のグラフィック要素(たとえばユーザアバタ204e、ナビゲーションターゲット206e、およびゲームレベル環境208e)の基本レベルまたはデフォルト状態を表してよい。
【0043】
ここで図7を参照すると、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための方法700のプロセスフロー図が示される。本開示の特定の態様によると、方法700は、エンドユーザデバイスにおけるグラフィカルユーザインタフェース、たとえば図2~6に示すようにエンドユーザデバイス200に表示されたグラフィカルユーザインタフェース202を修正するための1または複数のステップまたは動作を備える。本開示の特定の態様によると、方法700は、エンドユーザデバイスのディスプレイにおいて、グラフィカルユーザインタフェースを備えるエンドユーザアプリケーションのインスタンスを(たとえば少なくとも1つのプロセッサによって)提示するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ702)。特定の実施形態において、エンドユーザアプリケーションは、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用を備えてよい。本開示の特定の態様によると、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互要は、SaMDまたはDHI製品、プラットフォーム、またはアプリケーションに組み込まれる。本開示の特定の態様によると、方法700は、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用に応答する複数のユーザ生成応答を(たとえばエンドユーザデバイスの少なくとも1つの入力デバイスによって)受信するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ704)。本開示の特定の態様によると、方法700は、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って複数のユーザ生成応答を(たとえば少なくとも1つのプロセッサによって)分析するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ706)。本開示の特定の態様によると、所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムは、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でのエンドユーザへのアクティブな治療送達の閾値を反映している。
【0044】
引き続き図7を参照すると、本開示の特定の態様によると、方法700は、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でのエンドユーザのための所定の刺激応答フレームワークまたはアルゴリズムに従って閾値付近時間または閾値時間の尺度を(たとえば少なくとも1つのプロセッサによって)決定するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ708)。本開示の特定の態様によると、方法700は、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内でのエンドユーザのための閾値付近時間または閾値時間を決定することに応答して、グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を(たとえば少なくとも1つのプロセッサによって)修正するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ710)。本開示の特定の態様によると、1または複数のグラフィック要素を修正するための1または複数のステップまたは動作は、グラフィカルユーザインタフェース内で1または複数のグラフィック要素を追加または削除する、またはグラフィカルユーザインタフェースの一部をグレースケールでレンダリングするための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。本開示の特定の態様によると、方法700は、グラフィカルユーザインタフェースを、1または複数のグラフィック要素を修正する前の状態に(たとえば少なくとも1つのプロセッサによって)戻すための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ712)。
【0045】
ここで図8を参照すると、SaMD製品に関連するコンピュータ化された刺激または相互作用のシーケンスをレンダリングするためのルーチン800のプロセスフロー図が示される。本開示の特定の態様によると、ルーチン800は、図7に示すような方法700の1または複数のステップまたは動作に組み込まれ得る。特定の実施形態によると、SaMD製品は、1または複数のコンピュータ化された刺激または相互作用(CSI)が(たとえばエンドユーザアプリケーションの1または複数のセッションにわたって)ユーザデバイスのディスプレイでレンダリングされ得る1または複数のコンピュータ化された環境を備えるエンドユーザアプリケーションを備えてよい。特定の実施形態において、1または複数のコンピュータ化された環境は、図2~6に示すようなグラフィカルユーザインタフェース202a~eの1または複数において具体化され得る。本開示の様々な態様によると、CSIは、グラフィカルユーザインタフェースを介して個別または単独で(たとえばシングルタスク)、または同時/付随的に(たとえばマルチタスク)ユーザに提示され得る第1のタスクおよび第2のタスクを備えてよい。特定の実施形態によると、第1のタスクはターゲティングタスク(たとえばターゲット識別)を備えてよく、第2のタスクはナビゲーションタスク(たとえば視覚運動追跡タスク)を備えてよい。特定の実施形態によると、ナビゲーションタスクは、障害物を回避し報酬を集めながら曲がりくねった道を通って仮想車両を操縦することを備えてよい。障害物および報酬がエンドユーザに提示されるパラメータは、エンドユーザアプリケーションのセッションを通して難易度が変化してよい。特定の実施形態によると、エンドユーザは、グラフィカルユーザインタフェース内でグラフィカルユーザインタフェース要素(たとえば車両)を左右に操縦するためにエンドユーザデバイスを左右に傾ける必要がある。エンドユーザが指定されたエリアまで正確にナビゲートした場合、1または複数の視覚および聴覚効果がユーザインタフェースでレンダリングされ、成功を示し得る。エンドユーザが誤って障害物または指定されたエリア外にナビゲートした場合、または報酬へのナビゲートに失敗した場合、1または複数の視覚および聴覚効果がユーザインタフェースでレンダリングされ、失敗を示し得る。エンドユーザがナビゲートに成功すると、障害物/報酬はより迅速に提示され、エンドユーザがナビゲートに失敗すると、後続の障害物/報酬はより緩慢に提示され得る。特定の実施形態によると、ターゲティングタスクは、「正しい」ターゲットと「正しくない」ターゲットとを区別するようにエンドユーザに促すように構成された1または複数のCSIを備えてよい。「正しい」ターゲットを定義する1または複数の特徴を備えるターゲットは、1または複数のCSIを介してエンドユーザに提示され得る。「正しい」ターゲットを定義する特性は、エンドユーザアプリケーションの進行の過程で難易度が変化する。特定の実施形態において、1または複数のCSIは、正しいターゲットが提示された場合に画面にタッチし、正しくないターゲットを無視するようにエンドユーザに促すように構成され得る。エンドユーザが正しいターゲットをタップすると、視覚および聴覚効果がユーザインタフェースでレンダリングされ、成功を示し得る。エンドユーザが正しくないターゲットをタップすると、または正しいターゲットのタップに失敗すると、視覚および聴覚効果がユーザインタフェースでレンダリングされ、失敗を示し得る。特定の実施形態によると、CSIは、エンドユーザがターゲティングタスクおよびナビゲーションタスクを同時または付随的に行うように促される1または複数のマルチタスクプロンプトを備えてよい。本開示の特定の態様によると、1または複数のコンピュータ化された環境は、エンドユーザアプリケーションの現在または前のセッションにおけるエンドユーザのパフォーマンスに基づいてレンダリングされ得る。CSIの1または複数のグラフィカルユーザインタフェース要素は、1または複数の個別の期間内の第1および第2のタスクに対するエンドユーザのパフォーマンスに基づいて、エンドユーザアプリケーションのセッション内でアルゴリズム的に(たとえば動的に)レンダリングされ得る。
【0046】
本開示の特定の態様によると、エンドユーザアプリケーションのインスタンス内で以前の環境をレンダリングすると、エンドユーザアプリケーションのセッションは、エンドユーザデバイスにおいてインスタンス化され得る(ステップ802)。以前の環境は、エンドユーザがエンドユーザアプリケーションの以前のセッション内でアクセスしたコンピュータ化された環境であってよく、あるいは、たとえばエンドユーザがエンドユーザアプリケーションに初めて関与する場合、および/または1または複数の以前のセッションにおいて第1の環境に関する1または複数の完了要件を満たしていない場合、および/または環境がコンピュータ化された環境の特定のグループにおける第1のコンピュータ化された環境である場合、第1のコンピュータ化された環境を構成してよい。ルーチン800は、ステップ802で提示された以前の環境が第1の環境であるかを決定するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ804)。YESである場合、ルーチン800は、エンドユーザにベースライン診断セッションを提示するための1または複数のステップまたは動作の実行に進む(ステップ806)。NOである場合、ルーチン800は、エンドユーザにチャレンジセッションを提示するための1または複数のステップまたは動作の実行に進む(ステップ808)。本開示の特定の態様によると、ベースライン診断セッション(ステップ806)がエンドユーザに提示される。ベースライン診断セッション(ステップ806)は、エンドユーザに関する第1のベースラインパフォーマンス尺度および第2のベースラインパフォーマンス尺度を計算するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。第1のベースラインパフォーマンス尺度は、2つのタスク(たとえばターゲティングおよびナビゲーション)の各々を分離して行う場合のエンドユーザのパフォーマンスの第1の定量的尺度を備えてよい。第2のベースラインパフォーマンス尺度は、2つのタスクの各々を同時または付随的に行う場合(たとえばマルチタスク)のエンドユーザのパフォーマンスの第1の定量的尺度を備えてよい。特定の実施形態において、ベースライン診断セッションは、初期マルチタスクフェーズ、分離した第1のタスクフェーズ、分離した第2のタスクフェーズ、および最終マルチタスクフェーズの4つのタスクフェーズを備えてよい。
【0047】
本開示の特定の態様によると、ステップ804の出力がNOである場合、ルーチン800は、コンピュータ化された環境内でエンドユーザにチャレンジセッションを提示するための1または複数のステップまたは動作を行うことによって進行してよい(ステップ808)。特定の実施形態において、チャレンジセッション(ステップ808)は、ベースライン診断セッションと同じCSIシーケンス、すなわち初期マルチタスクフェーズ、分離した第1のタスクフェーズ、分離した第2のタスクフェーズ、および最終マルチタスクフェーズを備える。本開示の特定の態様によると、第1のベースラインパフォーマンス尺度および第2のベースラインパフォーマンス尺度は、エンドユーザアプリケーションの現在または今後のセッションにおけるシングルタスクCSIおよびマルチタスクCSIでのパフォーマンスに関するエンドユーザのためのパフォーマンス閾値を備えてよい。ルーチン800は、エンドユーザがチャレンジセッションに関する1または複数のパラメータを満たしたか(すなわちパスしたか)を決定するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ810)。ステップ810は、チャレンジセッションに対するエンドユーザのパフォーマンスをベースライン診断セッションからのエンドユーザのパフォーマンスと比較するため、および/または直近で完了したセッションに対するエンドユーザのパフォーマンスを1または複数の以前のセッションと比較するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。特定の実施形態において、各タスクに関するエンドユーザのパフォーマンス閾値の全てが以前の値の90%以上である場合、セッションはパスされ、そうでない場合、セッションは失敗する。ステップ810の出力がYESである場合、たとえばエンドユーザがチャレンジセッションをパスした場合、ルーチン800は、エンドユーザアプリケーションの1または複数の訓練セッションをエンドユーザに提示するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ812)。本開示の特定の態様によると、訓練セッション(複数も可)(ステップ812)は、CSIをマルチタスク形式で提示することにより、エンドユーザにおける1または複数の認知技能を促し、検証するように構成され得る。エンドユーザのパフォーマンスレベルは、ベースライン診断セッションおよび/またはチャレンジセッションにおいて決定されたように、マルチタスクCSIに関するエンドユーザのパフォーマンス閾値および/またはその付近にある時間の尺度を決定するために、訓練セッション(複数も可)を通して継続的に測定され得る。本開示の特定の態様によると、エンドユーザのパフォーマンス閾値は、以下の図9でより詳しく説明するように、訓練セッション内で2以上の増分で増分的に増加され得る。本開示の特定の態様によると、エンドユーザアプリケーションのアクティブな治療送達の尺度は、エンドユーザアプリケーションの訓練セッション中のエンドユーザのパフォーマンス閾値および/またはその付近にある時間の尺度に相関付けられ得る。特定の実施形態において、ステップ812は、エンドユーザのマルチタスクおよび/またはシングルタスクパフォーマンスが、指定された期間にわたり、設定されたパフォーマンス閾値またはその付近にあることに応答して、グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正または調整するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。たとえば、エンドユーザのパフォーマンスが指定された期間(たとえば5秒)にわたりパフォーマンス閾値付近(たとえば指定されたパーセンテージ範囲内)にある場合、ステップ812は、グラフィカルユーザインタフェースの1または複数のグラフィック要素を修正または調整するため、および/またはグラフィカルユーザインタフェース内で1または複数のグラフィック要素を追加または削除するための1または複数の動作を備えてよい。たとえば、特定の実施形態において、ステップ812は、グラフィカルユーザインタフェースの一部、たとえばコンピュータ化された環境の一部をグレースケールでレンダリングするための1または複数の動作を備えてよい。本開示の特定の態様によると、エンドユーザが設定された期間(たとえば7秒)にわたりパフォーマンス閾値以上のタスク(複数も可)パフォーマンスを維持した場合、ステップ812は、ユーザインタフェースにおいて1または複数のグラフィック要素および/またはオーディオ効果をレンダリングするための1または複数の動作を備えてよい。特定の実施形態において、1または複数のグラフィック要素および/またはオーディオ効果は、エンドユーザの進捗を示す報酬として構成される。本開示の特定の態様によると、パフォーマンス閾値は、1または複数の連続的な増分(たとえば以前のパフォーマンス閾値よりも20%大きい5つの増分)で増加され得る。特定の実施形態において、1または複数のグラフィック要素および/またはオーディオ効果は、パフォーマンス閾値が到達された/満たされたことを示す。実施形態において、1または複数のグラフィック要素は、星によって表現され得る(これは設計の選択肢であり、任意のグラフィック要素が容易に代用され得る)。本開示の特定の態様によると、ルーチン800は、エンドユーザによって所与の環境に関する全てのパフォーマンス閾値が満たされた/達成されたか(たとえば5つ星が達成されたか)を決定するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ814)。NOである場合、ルーチン800は、訓練セッション内で引き続きCSIを提示する。YESである場合、エンドユーザアプリケーションの訓練セッションは完了し、ユーザは、エンドユーザアプリケーション内で次のコンピュータ化された環境に進んでよい(ステップ816)。
【0048】
ここで図9を参照すると、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための増分パフォーマンス閾値のグラフ900が示される。本開示の特定の態様によると、上記の図8で説明したように、エンドユーザは、1または複数のコンピュータ化されたタスク、たとえばターゲティングタスクおよびナビゲーションタスクを行う場合のエンドユーザの増分的な改善に基づいて、エンドユーザアプリケーションの訓練セッションを進行してよい。図9に示すように、エンドユーザの「ISO」レベルは、コンピュータ化されたタスクの1つを分離して行うため、たとえばターゲティングタスクまたはナビゲーションタスクを分離して行うためのエンドユーザのベースラインパフォーマンス尺度を表してよい。エンドユーザの「INT」レベルは、コンピュータ化されたタスクの両方をマルチタスク形式で行うため、たとえばターゲティングタスクおよびナビゲーションタスクを同時または付随的に行うためのエンドユーザのベースラインパフォーマンス尺度を表してよい。INTレベルは、エンドユーザの初期パフォーマンス閾値を備えてよい。本開示の特定の態様によると、図9に示すように、「次のスタートレベルに到達するための閾値」は、エンドユーザのISOレベルとINTレベルとの差における所定の増分的な改善(たとえば20%)を表す。より具体的には、ユーザのINTレベルがユーザのISOレベルに近付くと、ユーザは、エンドユーザアプリケーションの訓練セッション内で進捗または改善していると測定される。特定の実施形態によると、ユーザが各パフォーマンス閾値に近付くと、エンドユーザアプリケーションは、指定された時間にわたり、1または複数のグラフィカルユーザインタフェース要素を修正、調整、および/または提示する(たとえばユーザインタフェースの一部をグレースケールでレンダリングする)ように構成され得る。特定の実施形態において、エンドユーザアプリケーションは、ユーザがパフォーマンス閾値を達成した/満たしたことに応答して、1または複数のグラフィック要素(たとえば星、オーブ、キャラクタ、または他の報酬)を提示してよい。特定の実施形態によると、ユーザがパフォーマンス閾値を達成すると、エンドユーザアプリケーションは、パフォーマンス閾値を次の増分まで増加させるように構成される。特定の実施形態によると、図9に示すように、「星レベル」のための基準は、(図8で説明される)エンドユーザアプリケーションのチャレンジセッションおよび/またはベースライン診断セッション中に計算されたINTスコアとISOスコアとの差である。特定の実施形態によると、エンドユーザアプリケーションは、訓練セッション内でエンドユーザが自身のINT閾値でパフォーマンスしているという決定に応答して、エンドユーザに第1のグラフィック要素(たとえば「5つ星」)を提示するように構成され得る。エンドユーザアプリケーションは、エンドユーザが次の報酬(たとえば「星」)を獲得するためにISOレベルとINTレベルとの差に基づいて20%向上しなければならないように構成され得る。特定の実施形態において、ユーザのINTレベルが自身のISOレベルの80%に到達すると、最終閾値が満たされる。
【0049】
ここで図10を参照すると、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための方法およびシステムのルーチン1000のプロセスフロー図が示される。本開示の特定の態様によると、ルーチン1000は、図2~6に示すようにグラフィカルユーザインタフェース202a~eの1または複数において具体化されてよく、および/または図7に示すように方法700において具体化されてよく、および/または図8に示すようにルーチン800に関する1または複数のステップまたは動作を組み込んでよい。本開示の特定の態様によると、ルーチン1000は、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションのエンドユーザインスタンス内でベースラインセッションを開始するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ1002)。ステップ1002は、少なくとも第1のコンピュータ化されたタスク(たとえばターゲティングタスク)および第2のコンピュータ化されたタスク(たとえばナビゲーションタスク)に関連する1または複数のCSIを提示するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。ルーチン1000は、1または複数のCSIをマルチタスク形式で(たとえばコンピュータ化された認知訓練アプリケーションのグラフィカルユーザインタフェース内で)提示し(ステップ1004)、1または複数のCSIをシングルタスク形式で提示するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい。特定の実施形態によると、ルーチン1000は、初期マルチタスクフェーズ、分離した第1のタスクフェーズ、分離した第2のタスクフェーズ、および最終マルチタスクフェーズで1または複数のCSIを提示するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。ルーチン1000は、マルチタスクフェーズ(複数も可)中に受信されたユーザ生成入力に基づいて第1のベースラインパフォーマンス尺度を計算するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ1008)。ルーチン1000は、シングルタスクフェーズ(複数も可)中に受信されたユーザ生成入力に基づいて第2のベースラインパフォーマンス尺度を計算するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって、同時または連続的に進行してよい(ステップ1010)。本開示の特定の態様によると、ステップ1008の出力は、マルチタスクに関するエンドユーザの初期パフォーマンス閾値を計算することを備えてよく、ステップ1010の出力は、シングルタスクに関するエンドユーザの初期パフォーマンス閾値を計算することを備えてよい。特定の実施形態において、ステップ1008および/またはステップ1010の出力は、マルチタスクフェーズ中に提示された1または複数の不正解選択肢や妨害の干渉コストを計算することを備えてよい。本開示の特定の態様によると、ルーチン1000は、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションの1または複数の訓練セッション中にエンドユーザが用いるための1または複数のパフォーマンス間隔を決定するための1または複数のステップまたは動作を行うことによって進行してよい(ステップ1012)。
【0050】
図11を参照すると、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための方法およびシステムのルーチン1100が示される。本開示の特定の態様によると、ルーチン1100は、図10に示すように、ルーチン1000の1または複数のステップに連続的または逐次的であってよい。ルーチン1100は、図2~6に示すようにグラフィカルユーザインタフェース202a~eの1または複数において具体化されてよく、および/または図7に示すように方法700において具体化されてよく、および/または図8に示すようにルーチン800の1または複数のステップまたは動作を組み込んでよい。本開示の特定の態様によると、ルーチン1100は、エンドユーザデバイスのディスプレイにおいてコンピュータ化された認知訓練アプリケーションを開始するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ1102)。ステップ1102は、訓練セッションで用いるための1または複数のパフォーマンス閾値および/またはパフォーマンス間隔を設定するための1または複数のステップまたはサブステップを備えてよい(ステップ1101)。本開示の特定の態様によると、ステップ1101は、図10に示すように、ルーチン1000の出力を備えてよい。ルーチン1100は、訓練セッションのインスタンス中に1または複数のCSIをマルチタスク形式で提示するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ1104)。ルーチン1100は、1または複数のCSIに応答して提出された複数のユーザ生成入力に従ってユーザパフォーマンスを継続的に測定するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ1106)。ルーチン1100は、ユーザのパフォーマンスが、設定されたパフォーマンス閾値またはその付近にあるかを(たとえばステップ1106からの出力に基づいて)決定するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ1108)。特定の実施形態によると、ステップ1108は、指定された時間間隔(たとえば5秒)にわたり、ユーザのパフォーマンスが、設定されたパフォーマンス閾値またはその付近にあるかを決定するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。ステップ1108からの出力がNOである場合、ルーチン1100は、訓練セッションのインスタンス内でマルチタスクCSIを引き続き提示する。ステップ1108からの出力がYESである場合、ルーチン1100は、グラフィカルユーザインタフェースで1または複数のグラフィック要素を修正および/または提示することによって進行する(ステップ1110)。特定の実施形態において、ステップ1110は、グラフィカルユーザインタフェースの一部をグレースケールでレンダリングしながら、グラフィカルユーザインタフェースの他の一部をカラーで維持するための1または複数のステップまたは動作を備える。特定の実施形態において、ステップ1110は、エンドユーザに関する感情閾値または勾配を促すように構成される。ステップ1110は、1または複数のコンピュータ化された調整可能な要素(たとえばスケール、スコアカード、またはメータ)、車両/アバタの速度、音楽の選択、オーディオの音量、1または複数のサウンド、1または複数のカメラビュー(たとえばズームおよび/または角度)などを含むがこれらに限定されない1または複数のユーザインタフェース要素を修正または提示することを備えてよい。
【0051】
本開示の特定の態様によると、ルーチン1100は、ユーザがパフォーマンス閾値における指定時間を満たしたかを決定するための1または複数のステップまたは動作を行うことによって進行してよい(ステップ1112)。NOである場合、ルーチン1100はステップ1104に戻る。YESである場合、ルーチン1100は、グラフィカルユーザインタフェースにおいて1または複数のユーザインタフェース要素を修正および/または提示するための1または複数のステップまたは動作を実行してよい(ステップ1114)。特定の実施形態において、ステップ1114は、1または複数のユーザインタフェース要素を以前の状態に戻すことを備えてよい。たとえば、ステップ1110がグラフィカルユーザインタフェースの一部をグレースケールでレンダリングするように構成される実施形態において、ステップ1114は、グラフィカルユーザインタフェースのカラー設定を以前の状態に戻すための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。特定の実施形態において、ステップ1114は、ユーザが増分パフォーマンスレベルを達成したことを示すために、コンピュータ化された調整可能な要素を修正する、および/またはグラフィカル要素を提示するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。本開示の特定の態様によると、ルーチン1100は、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションの訓練セッション内でパフォーマンス閾値を増分的に増加させるための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ1116)。
【0052】
図12を参照すると、SaMD製品においてグラフィカルユーザインタフェース要素をアルゴリズム的にレンダリングするための方法およびシステムのルーチン1200のプロセスフロー図が示される。本開示の特定の態様によると、ルーチン1200は、図10に示すように、ルーチン1000の1または複数のステップに連続的または逐次的であってよい。ルーチン1200は、図11に示すように、ルーチン1100の1または複数のステップに連続的または逐次的であってよく、ルーチン1100の1または複数のサブステップを備えてよい。ルーチン1200は、図2~6に示すようにグラフィカルユーザインタフェース202a~eの1または複数において具体化されてよく、図7に示すように方法700において具体化されてよく、および/または図8に示すようにルーチン800の1または複数のステップまたは動作を組み込んでよい。
【0053】
本開示の特定の態様によると、ルーチン1200は、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションの訓練セッションのインスタンスを実行するための1または複数の動作を備えてよい(ステップ1202)。ルーチン1200は、訓練セッションのインスタンス内でエンドユーザに1または複数のマルチタスクCSIを提示するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ1204)。ルーチン1200は、1または複数のマルチタスクプロンプトに応答してユーザインタフェース(たとえばユーザデバイス)において受信された複数のユーザ生成入力を受信および処理することによって1または複数のマルチタスクCSIに関するユーザパフォーマンスを継続的に測定するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ1206)。ルーチン1200は、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションのインスタンスに関する現在のパフォーマンス閾値またはその付近にある時間が達成されたかを決定するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ1208)。ステップ1208は、ステップ1206の1または複数の出力に基づいてよい。ステップ1208の出力がNOである場合、ルーチン1200は、ステップ1204に進む。ステップ1208の出力がYESである場合、ルーチン1200は、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションのグラフィカルユーザインタフェースを介して1または複数のユーザインタフェース要素を修正、レンダリング、調整、および/またはエンドユーザに提示するための1または複数のステップまたは動作の実行に進む(ステップ1210)。ステップ1210は、コンピュータ化された環境の1または複数の態様を調整する(たとえばコンピュータ化された環境の一部をグレースケールでレンダリングする)ための1または複数のステップまたは動作を備えてよく、および/または、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションの訓練インスタンス内で新たな/異なるコンピュータ化された環境を提示するための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。ルーチン1200は、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションの訓練インスタンス内でユーザに関するパフォーマンス閾値を増分的に増加させるための1または複数のステップまたは動作を備えてよい(ステップ1212)。特定の実施形態において、ステップ1212は、図9において説明されるように、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションの訓練インスタンス内でユーザに関するパフォーマンス閾値を増分的に増加させるための1または複数のステップまたは動作を備えてよい。ルーチン1200は、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションの訓練インスタンスに関するパフォーマンス閾値の全てが満たされたかを決定するための1または複数のステップまたは動作を実行することによって進行してよい(ステップ1214)。NOである場合、ルーチン1200がステップ1204に進むことによって訓練インスタンスは継続する。YESである場合、ルーチン1200は、コンピュータ化された認知訓練アプリケーションの訓練インスタンスを終了することによって終わる(ステップ1216)。
【0054】
当業者には理解されるように、本発明は、(たとえばコンピュータ実装プロセス、ビジネスプロセス、および/または他の任意のプロセスを含む)方法、(たとえばシステム、マシン、デバイス、コンピュータプログラム製品などを含む)装置、または上記の組み合わせとして具体化され得る。したがって、本発明の実施形態は、完全にハードウェアの実施形態、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)完全にソフトウェアの実施形態、または本明細書において一般に「システム」と称され得るソフトウェア態様とハードウェア態様とを組み合わせた実施形態の形態をとってよい。また、本発明の実施形態は、媒体において具体化されたコンピュータ実行可能プログラムコードを有するコンピュータ可読媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとってよい。
【0055】
任意の適切な一時的または非一時的コンピュータ可読媒体が用いられ得る。コンピュータ可読媒体は、たとえば、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイスであってよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読媒体の具体例は、1または複数のワイヤを有する電気接続、たとえばポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)、または他の光学または磁気ストレージデバイスなどの有形記憶媒体を含むが、これらに限定されない。
【0056】
本明細書の文脈において、コンピュータ可読媒体とは、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらと関連して使用するためのプログラムを包含、格納、通信、または搬送することが可能な任意の媒体であってよい。コンピュータ使用可能プログラムコードは、インターネット、有線、光ファイバケーブル、無線周波数(RF)信号、または他の媒体を含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体を用いて送信され得る。
【0057】
本発明の実施形態の動作を実行するためのコンピュータ実行可能プログラムコードは、たとえばJava、Perl、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向型のスクリプトまたは非スクリプトプログラミング言語で書かれ得る。ただし、本発明の実施形態の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、たとえば「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語など、従来の手続き型プログラミング言語で書かれてもよい。
【0058】
本発明の実施形態は、方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して上述された。フローチャート図および/またはブロック図の各ブロック、および/またはフローチャート図および/またはブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータ実行可能プログラムコード部分によって実装され得ることが理解される。これらのコンピュータ実行可能プログラムコード部分は、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置を介して実行するコード部分がフローチャートおよび/またはブロック図の1または複数のブロックに記載された機能/行為を実施するための機構を作成するように特定のマシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供され得る。
【0059】
これらのコンピュータ実行可能プログラムコード部分(すなわちコンピュータ実行可能命令)は、コンピュータ可読メモリ内に格納されてもよく、コンピュータ可読メモリ内に格納されたコード部分が、フローチャートおよび/またはブロック図のブロック(複数も可)に記載された機能/行為を実施する命令機構を含む製品を生成するように、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置に特定の方法で機能するように指示し得る。コンピュータ実行可能命令は、たとえば1または複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行されるプログラムモジュールなどの多数の形態であってよい。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行し、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。典型的には、プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において予め決定されたように結合または分散され得る。
【0060】
コンピュータ実行可能プログラムコードは、コンピュータまたは他のプログラマブル装置で一連の動作フェーズを実行させ、コンピュータまたは他のプログラマブル装置上で実行するコード部分がフローチャートおよび/またはブロック図のブロック(複数も可)に記載された機能/行為を実施するためのフェーズを提供するようにコンピュータ実装プロセスを生成するために、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置にロードされてもよい。あるいは、コンピュータプログラムが実装するフェーズまたは行為は、本発明の実施形態を実行するために、オペレータや人間が実施するフェーズまたは行為と組み合わせられてもよい。
【0061】
本明細書で使用される表現として、プロセッサは、たとえばコンピュータ可読媒体において具体化された特定のコンピュータ実行可能プログラムコードを実行することによって1または複数の汎用回路に機能を行わせること、および/または1または複数の特定用途向け回路に機能を行わせることを含む様々な方法で、特定の機能を行うように「動作可能」であってよく、または「構成され」てよい。
【0062】
本明細書において、「プログラム」または「ソフトウェア」という用語は、上述したような本技術の様々な態様を実装するようにコンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために利用され得る任意の種類のコンピュータコードまたはコンピュータ実行可能命令のセットを指す一般的な意味で使用される。また、この実施形態の1つの態様によると、実行されると本技術の方法を行う1または複数のコンピュータプログラムは、必ずしも単一のコンピュータまたはプロセッサに存在する必要はなく、本技術の様々な態様を実装するために複数の異なるコンピュータまたはプロセッサにモジュール方式で分散され得ることを理解すべきである。
【0063】
本明細書で定義され使用される全ての定義は、辞書上の定義、参照によって組み込まれた文書での定義、および/または定義された用語の一般的な意味よりも優先されることを理解すべきである。
【0064】
本明細書および特許請求の範囲で使用される不定冠詞「a」および「an」は、例外が明示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解すべきである。本明細書で使用される場合、「右」、「左」、「上」、「下」、「上側」、「下側」、「内側」、および「外側」という用語は、参照される図面内での方向を示す。
【0065】
本明細書および特許請求の範囲で使用される「および/または」という表現は、それによって接続された要素の「いずれかまたは両方」、すなわちある場合は接続的に存在し、他の場合は離接的に存在する要素を意味すると理解すべきである。「および/または」を用いて列挙される複数の要素は、同様に解釈すべきであり、すなわちそれによって接続された要素の「1または複数」である。「および/または」の節で明確に識別された要素以外の要素は、明確に識別された要素に関連するか否かにかかわらず、任意選択的に存在してよい。したがって、非限定的な例として、たとえば「備える」などのオープンエンドな言葉とともに使用される場合の「Aおよび/またはB」への言及は、1つの実施形態ではAのみを指し(任意選択的にB以外の要素を含む)、別の実施形態ではBのみを指し(任意選択的にA以外の要素を含む)、また別の実施形態ではAおよびBを指す(任意選択的に他の要素を含む)ことなどが可能である。
【0066】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、「または」は、上記で定義した「および/または」と同じ意味を有すると理解すべきである。たとえば、リスト内の項目を区切る場合、「または」または「および/または」は包括的である、すなわち複数の要素または要素のリストの少なくとも1つを含むだけでなく、複数、また任意選択的に列挙されていない追加の項目を含むと解釈されるものとする。たとえば「1つのみ」または「正確に1つ」、または特許請求の範囲で使用する場合の「~からなる」など、それとは反対であることが明確に示される用語のみが、複数の要素または要素のリストのうちの1つだけの要素の包含を指す。一般に、本明細書で使用される「または」という用語は、たとえば「いずれか」、「一方」、「一方のみ」、または「正確に1つ」などの排他的な用語が先行する場合のみ、排他的な選択肢(すなわち「一方または他方であって両方ではない」)を示すと解釈されるものとする。特許請求の範囲で使用される場合の「本質的に~からなる」は、特許法の分野で使用される一般的な意味を有するものとする。
【0067】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、1または複数の要素のリストに言及する際の「少なくとも1つ」という表現は、要素のリスト内の要素のいずれか1つまたは複数から選択された少なくとも1つの要素を意味すると理解すべきであり、必ずしも要素のリスト内に明確に列挙された各要素および全ての要素の少なくとも1つを含む必要はなく、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを除外するものでもない。この定義は、「少なくとも1つ」という表現が言及する要素のリスト内で明確に識別された要素以外の要素が、明確に識別された要素に関連するか否かにかかわらず、任意選択的に存在し得ることも可能にする。したがって、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも1つ(または同等に「AまたはBの少なくとも1つ」、または同等に「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、1つの実施形態では、少なくとも1つ、任意選択的に複数のAが存在してBが存在しない(任意選択的にB以外の要素を含む)ことを指し、別の実施形態では、少なくとも1つ、任意選択的に複数のBが存在し、Aが存在しない(任意選択的にA以外の要素を含む)ことを指し、また別の実施形態では、少なくとも1つ、任意選択的に複数のAおよび少なくとも1つ、任意選択的に複数のB(任意選択的に他の要素を含む)を指すことなどが可能である。
【0068】
特許請求の範囲において、また上記明細書において、たとえば「備える」、「含む」、「担持する」、「有する」、「包含する」、「関与する」、「保持する」、「~で構成される」などの全ての移行句は、オープンエンドである、すなわち、含むが限定されないことを意味すると理解すべきである。米国特許庁特許審査便覧セクション2111.03に記載されるように、「~からなる」および「本質的に~からなる」という移行句のみが、それぞれクローズドまたはセミクローズドな移行句とされる。
【0069】
本開示は、添付の特許請求の範囲に含まれるものだけではなく、上記説明に含まれるものを含む。本発明は、ある程度の特定性を有する典型的な形態で説明されたが、本開示は例示的になされたものであり、構造の細部および部品の組み合わせおよび配置における数々の変更が、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく用いられ得ることが理解される。
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【国際調査報告】