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特表2024-538630電池熱暴走排気ガスの処理装置、処理方法、電池グループ及び電池パック
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】電池熱暴走排気ガスの処理装置、処理方法、電池グループ及び電池パック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/30 20210101AFI20241016BHJP
   H01M 50/35 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/358 20210101ALI20241016BHJP
   F23Q 3/00 20060101ALI20241016BHJP
   H01M 50/342 20210101ALN20241016BHJP
【FI】
H01M50/30
H01M50/35 201
H01M50/358
F23Q3/00 A
F23Q3/00 101B
H01M50/342 101
H01M50/342 201
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519668
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-28
(86)【国際出願番号】 CN2022121982
(87)【国際公開番号】W WO2023051568
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】202111154438.1
(32)【優先日】2021-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210446244.7
(32)【優先日】2022-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202221665312.0
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202123379020.9
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202222329729.6
(32)【優先日】2022-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210618523.7
(32)【優先日】2022-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202220980645.6
(32)【優先日】2022-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210446413.7
(32)【優先日】2022-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202221665315.4
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210446267.8
(32)【優先日】2022-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524119576
【氏名又は名称】双澳儲能科技(西安)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 三学
(72)【発明者】
【氏名】韓 暁宇
(72)【発明者】
【氏名】雷 政軍
【テーマコード(参考)】
5H012
【Fターム(参考)】
5H012BB08
5H012CC10
(57)【要約】
本願では、従来の電池熱暴走排気ガスの処理方法では処理が不十分で、安全の面で隠れた危険があり、環境が汚染されるという問題を解決するために、電池熱暴走排気ガスの処理装置、処理方法、電池グループ及び電池パックが提案されている。本願による装置では主として電池の熱暴走による熱暴走排気ガスを点火、燃焼させて熱暴走排気ガス中の可燃性成分を処理することとなり、それによって燃焼後のガスの再燃焼ができず、根本的に安全の目的が達成されつつ、環境汚染も回避される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池熱暴走排気ガスの処理装置であって、
リチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端に設けられ、リチウム電池又はPACKボックスの熱暴走によって排出された熱暴走排気ガスを燃焼させるための排気ガス燃焼装置を備える、ことを特徴とする電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項2】
前記排気ガス燃焼装置はパルス点火器を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項3】
リチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端から排出された熱暴走排気ガスの圧力によって、排気ガス燃焼装置による点火をトリガするためのトリガ装置をさらに備える、ことを特徴とする請求項2に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項4】
前記排気ガス燃焼装置とトリガ装置は共にリチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端より外側の燃焼室内に設けられ、前記トリガ装置は排気ガス出口端と対向するように設けられ、前記排気ガス燃焼装置はトリガ装置より上方に設けられ、
前記燃焼室は燃焼ボックスの内室であり、前記燃焼ボックスはリチウム電池又はPACKボックスに固定接続されている、ことを特徴とする請求項3に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項5】
前記トリガ装置は、リチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端に設けられた圧力プラグを備える、ことを特徴とする請求項3に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項6】
前記トリガ装置は縦摺動ロッドとトリガブロックを備え、前記縦摺動ロッドとトリガブロックは共に燃焼ボックスの内室内に設けられ、前記縦摺動ロッドはリチウム電池又はPACKボックスに固定接続され、
前記トリガブロックは縦摺動ロッドの外周の周りを回って設けられ、且つ縦摺動ロッドに摺動可能に接続され、
前記トリガブロックはリチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端と対向するように設けられ、前記排気ガス燃焼装置はトリガブロックより上方に設けられている、ことを特徴とする請求項4に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項7】
前記トリガブロックの下端面は、内方へ凹んだ弧状面にされ、前記弧状面がリチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端と対向するように設けられ、前記トリガブロックは、防火材料から作製され、その底部に弧状溝が設けられ、前記弧状溝がリチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端と対向するように設けられている、ことを特徴とする請求項6に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項8】
前記トリガ装置は、縦摺動ロッドの最上部に固定接続された制限ブロックと、弾性復帰部材と、をさらに備え、
前記制限ブロックは、トリガブロックに弾性復帰部材を介して接続され、排気ガス燃焼装置に取付けフレームを介して固定接続されている、ことを特徴とする請求項7に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項9】
前記排気ガス燃焼装置の底部には押圧スイッチが設けられ、前記押圧スイッチがトリガブロックと対向するように設けられ、前記トリガブロックの最上部には突き上げブロックが設けられ、前記突き上げブロックが押圧スイッチと対向するように設けられている、ことを特徴とする請求項8に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項10】
難燃断熱板をさらに備え、前記燃焼ボックス及び縦摺動ロッドが共に難燃断熱板を介してリチウム電池又はPACKボックスに固定接続され、前記難燃断熱板には連通穴が設けられ、難燃断熱板の連通穴を介して前記燃焼ボックスが排気ガス出口端に連通し、前記排気ガス出口端には、難燃断熱板を貫通し且つ燃焼ボックスの燃焼室内まで延在する圧力放出モジュールが設けられ、前記燃焼ボックスの最上部が開口する、ことを特徴とする請求項9に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項11】
前記排気ガス燃焼装置は、排気筒と、若干の排気ノズルと、圧力弁と、点火スイッチと、点火装置と、を備え、若干の排気ノズルのそれぞれが排気筒に固定接続されて熱暴走排気ガスの排気通路を形成し、
前記圧力弁と前記点火スイッチが前記排気通路内に設けられ、前記圧力弁がピストンを備え、常圧時に前記圧力弁によって前記排気通路が密封され、排気通路が閉鎖するように維持され、
前記圧力弁内のピストンが空気圧で押されて移動し、前記排気通路が開放され、それと同時に前記圧力弁が前記点火スイッチに当接して前記点火装置を起動させ、
電池に熱暴走排気ガスが発生した場合、気圧が徐々に増大するにつれて、若干の圧力弁内のピストンが順次押され、前記点火スイッチが順次オンになり、前記点火装置が起動し、前記熱暴走排気ガスが燃焼するようになる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項12】
前記排気筒内には逆火防止弁が設けられ、前記圧力弁には密封ガスケットが設けられている、ことを特徴とする請求項11に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項13】
前記排気筒と前記排気ノズルがそれぞれ固定筒に固設されてガス通路を形成したため、熱暴走排気ガスが排気筒、固定筒、排気ノズルをこの順に通過する、ことを特徴とする請求項11に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項14】
前記圧力弁が固定筒の排気ノズルとの接続箇所内に固設され、前記圧力弁には1つの突起が設けられ、前記点火スイッチが前記排気ノズル内に設けられ、前記圧力弁のピストンが移動して前記突起が前記点火スイッチに当接したら、前記点火装置が起動するようになる、ことを特徴とする請求項13に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項15】
前記点火装置はパルス点火器である、ことを特徴とする請求項14に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項16】
前記排気ガス燃焼装置は、第1排気管と、第2排気管と、点火装置と、磁気スイッチと、を備え、前記第2排気管、磁気スイッチ及び点火装置は共にN個設けられ、Nが1以上の整数であり、N個の第2排気管の入口は共に第1排気管の出口に接続され、
N個の点火装置は、第2排気管の出口に設けられ、第2排気管から排出された熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、N個の磁気スイッチは、N個の第2排気管に1対1対応に設けられ、熱暴走排気ガスが第2排気管を通過する際に電気信号を点火装置に送信することで点火装置を起動させて前記熱暴走排気ガスを燃焼させるためである、ことを特徴とする請求項1に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項17】
前記磁気スイッチは機械式の磁気スイッチ、重力式の磁気スイッチ、磁気式の磁気スイッチから選ばれる何れか1つであり、前記磁気スイッチは常閉スイッチである、ことを特徴とする請求項16に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項18】
テーパ管構造にされるN個の排気ノズルをさらに備え、N個の排気ノズルの大端部がN個の第2排気管の出口に1対1対応に接続され、N個の点火装置がN個の排気ノズルの小端部出口に1対1対応に設けられている、ことを特徴とする請求項16に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項19】
前記第1排気管には、熱暴走排気ガスの逆流を防止するための逆火防止弁が設けられ、前記逆火防止弁は一方向弁であり、
前記点火装置はパルス点火器であり、前記パルス点火器は、点火ヘッドが第2排気管にホルダを介して設けられ、電池又は交流電力のインターフェイスが電源ボックス内に設けられ、信号ワイヤが電源ボックスに防水コネクタを介して密封接続されている、ことを特徴とする請求項16に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項20】
前記排気ガス燃焼装置は、燃焼室と、点火装置と、トリガ装置と、を備え、前記点火装置は燃焼室内に配置され、前記燃焼室は電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを貯蔵するためであり、前記トリガ装置は点火装置に接続され、熱暴走排気ガスの圧力及び/又は温度に基づいて点火装置をトリガして熱暴走排気ガスを燃焼させる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項21】
前記トリガ装置は、圧力スイッチ及び/又は温度制御スイッチであるか、又は電気接点圧力計である、ことを特徴とする請求項20に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項22】
熱暴走排気ガス排出管をさらに備え、前記燃焼室は電池の電解液室に熱暴走排気ガス排出管を介して接続され、前記熱暴走排気ガス排出管の管内には防爆装置が設けられ、
トリガ装置が圧力スイッチ及び/又は温度制御スイッチである場合、前記圧力スイッチ及び/又は温度制御スイッチが防爆装置と燃焼室との間に設けられ、且つ前記圧力スイッチと温度制御スイッチが並列又は直列に接続され、
トリガ装置が電気接点圧力計である場合、前記電気接点圧力計が電池の電解液室と燃焼室との間に設けられ、前記電気接点圧力計の接触圧力が防爆装置の防爆圧力よりも小さい、ことを特徴とする請求項21に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項23】
前記点火装置は、燃焼室の内部に配置された点火器と、燃焼室の内部又は外部に設けられた電源と、を備え、前記電源が点火器及びトリガ装置と電気的に接続され、前記トリガ装置が点火器と電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項22に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項24】
熱暴走排気ガス排出管と燃焼室との間に設けられた逆火防止装置と、燃焼室の最上部に設けられた防風カバーと、をさらに備え、前記燃焼室の室壁には、支燃ガスを燃焼室内に補充するための給気口と、燃焼後に残ったガスを放出するための放気孔が設けられている、ことを特徴とする請求項23に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項25】
前記排気ガス燃焼装置は、点火器と、トリガ装置と、排気ガス配管と、を備え、
前記リガ装置は、制御回路基板とセンサを備え、前記センサは、排気ガス配管又は電池シェルに設けられ、その出力端が制御回路基板に接続され、電池が熱暴走した場合に制御回路基板に信号を出力してから、前記制御回路基板によって前記信号に応じて点火電流を出力するように構成され、
前記点火器は、アーク点火器又は抵抗ワイヤ点火器であり、排気ガス配管に設けられ、制御回路基板から出力された点火電流によって排気ガス配管から排出された熱暴走排気ガスを燃焼させることができる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項26】
前記抵抗ワイヤ点火器は、点火器シェルと、抵抗ワイヤと、を備え、
前記点火器シェル内には、排気ガス配管に連通する点火室が設けられ、前記抵抗ワイヤが点火室内に設けられ、それに加えて、抵抗ワイヤの両端が点火器シェルの外部にある制御回路基板に接続されている、ことを特徴とする請求項25に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項27】
前記アーク点火器は、点火器シェルと、第1電極ワイヤと、第2電極ワイヤと、を備え、
前記点火器シェル内には、排気ガス配管に連通する点火室が設けられ、前記第1電極ワイヤの一端及び第2電極ワイヤの一端が点火室内に設けられ、且つ両者の間に電離ギャップが設けられ、前記第1電極ワイヤ及び第2電極ワイヤの他端が点火器シェルの外部に設けられ、且つ制御回路基板に接続されている、ことを特徴とする請求項25に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項28】
前記アーク点火器及び抵抗ワイヤ点火器は、セラミックス押えリングと、セラミックス押え輪と、をさらに備え、前記セラミックス押えリング内にはリング溝が設けられ、前記抵抗ワイヤ、第1電極ワイヤ又は第2電極ワイヤがリング溝内に設けられ且つセラミックス押え輪によってしっかりと押圧されている、ことを特徴とする請求項26又は27に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項29】
前記制御回路基板には、直流電力を交流電力に変換するための発振回路が設けられ、前記アーク点火器と制御回路基板との間には、制御回路基板から出力された交流電力を昇圧して第1電極ワイヤ及び第2電極ワイヤに輸送するための昇圧コイルが設けられている、ことを特徴とする請求項28に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項30】
前記トリガ装置は、圧力センサ、ガスセンサ又は温度センサから選ばれる少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項29に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項31】
冷却吸着ユニットをさらに備え、
前記冷却吸着ユニットは順次直列接続されたN個の缶体を含み、N個の缶体は、内部に冷却材及び/又は吸着材が充填され、電池熱暴走排気ガスを冷却及び/又は吸着するためであり、Nが1以上の整数であり、
前記排気ガス燃焼装置は、N番目の缶体の出口端に設けられ、冷却及び/又は吸着が終了した熱暴走排気ガスを燃焼させるためである、ことを特徴とする請求項1に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項32】
N個の前記缶体は、線形に一列に配置されるか、又は線形にU字形、V字形、L字形に配置され、各缶体内にX個の多孔質板が設けられ、隣接する2枚の多孔質板と缶体の内壁により冷却吸着室が形成され、前記冷却材及び/又は吸着材が一部又は全部の冷却吸着室内に充填され、Xが2以上の整数であり、隣接する多孔質板は接続ロッドによって軸方向に接続されている、ことを特徴とする請求項31に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項33】
隣接する缶体はエルボ又はホースによって直列接続され、前記エルボ内には電池熱暴走排気ガスが通過するための逆流緩衝室が形成され、N番目の前記缶体には逆火防止ユニットが固設され、N番目の缶体と排気ガス燃焼装置との間には収集ユニットが設けられ、
前記排気ガス燃焼装置は、パルス点火器を含み、空気を導入して熱暴走排気ガスと混合して燃焼させるための給気口をさらに備える、ことを特徴とする請求項32に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項34】
ガス貯蔵タンクをさらに備え、前記ガス貯蔵タンク内には、前記ガス貯蔵タンクを閉鎖された第1仕切り室と第2仕切り室に仕切るための仕切り板が設けられ、前記第1仕切り室は、熱暴走排気ガスを前記第1仕切り室に入り込ませるための給気管を備え、前記第2仕切り室は、熱暴走排気ガスを排出するための排気管を備え、
前記排気ガス燃焼装置は、点火装置と、トリガ装置と、点火スイッチと、を備え、前記点火装置が排気管の出口に設けられ、
前記仕切り板には圧力放出弁が設けられ、熱暴走排気ガスが第1仕切り室から圧力放出弁を経由して第2仕切り室に入り込むようになり、
前記トリガ装置と点火スイッチはガス貯蔵タンクに設けられ、前記トリガ装置は前記仕切り板を貫通するように設けられ且つ気圧によって移動可能であり、前記点火スイッチは前記第2仕切り室内に設けられ且つ前記トリガ装置にトリガされて起動することができ、
前記第1仕切り室の気圧が上昇して第1閾値Pに達したら、前記熱暴走排気ガスは前記圧力放出弁を経由して第2仕切り室に入り込み、さらに前記排気管を経由して出口に到達し、一方、前記第1仕切り室の気圧が第2閾値Pに達したら、前記トリガ装置が前記点火スイッチに当接し、前記点火スイッチによって前記点火装置が起動して前記熱暴走排気ガスを燃焼させ、前記第1閾値Pの値が第2閾値Pの値以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項35】
前記仕切り板には、第1仕切り室及び第2仕切り室の気密性を維持するための密封ガスケットが設けられ、前記排気管の出口には、熱暴走排気ガスの流量を制御するための流量逆止弁が設けられ、前記点火装置はパルス点火器である、ことを特徴とする請求項34に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項36】
前記排気管には少なくとも2つの排気ノズルが設けられ、前記点火装置は少なくとも2つの点火ヘッドを含み、前記ガス貯蔵タンクの外部には前記点火装置を取付けるための支持台が設けられている、ことを特徴とする請求項35に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項37】
ガス貯蔵タンクをさらに備え、前記ガス貯蔵タンクは熱暴走排気ガスを入出力するための給気口及び排気口を備え、前記排気ガス燃焼装置はガス貯蔵タンクの外部にある排気口に固設され、
前記ガス貯蔵タンクは、移動可能な仕切り板によって独立した第1仕切り室と第2仕切り室に仕切られ、前記給気口が第1仕切り室内に設けられ、前記排気口が第2仕切り室に設けられ、前記第2仕切り室内にはスイッチモジュールが設けられ、前記スイッチモジュールが点火スイッチを含み、
第1仕切り室の気圧が上昇する場合、前記移動可能な仕切り板が第1仕切り室内の気圧に押されて前記点火スイッチに当接したら、点火装置が起動し、前記排気口の少なくとも一部が前記第1仕切り室に露出して前記熱暴走排気ガスを排出するようになる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項38】
前記第1仕切り室及び/又は第2仕切り室には、前記第1仕切り室及び/又は第2仕切り室と前記移動可能な仕切り板との間に押し付けられている弾性モジュールが設けられ、前記移動可能な仕切り板には、前記第1仕切り室及び前記第2仕切り室の気密性を維持するための密封ガスケットが設けられ、
前記排気管は配管の形態にされ、前記配管には熱暴走排気ガスの流量を制御するための流量逆止弁が設けられ、
前記点火装置はパルス点火器である、ことを特徴とする請求項37に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項39】
前記ガス貯蔵タックは筒体の形態にされ、前記移動可能な仕切り板は台座と突起を備え、前記突起は前記給気口に挿入して常圧下で給気口の閉鎖を維持することができ、前記台座は前記筒体の軸方向に沿って移動し且つ前記筒体との間には前記熱暴走排気ガスが通過するための隙間が存在し、
前記台座には前記スイッチモジュールが設けられ、前記熱暴走排気ガスが前記給気口を通過する場合、圧力が増大するため、前記突起が突き上げられ、前記スイッチモジュールが当接され、前記点火装置が起動して前記熱暴走排気ガスを燃焼させるようになる、ことを特徴とする請求項38に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項40】
警報モジュールをさらに備え、
前記排気ガス燃焼装置は、排気管と、トリガ装置と、点火装置と、を備え、前記トリガ装置は排気管に設けられ、熱暴走排気ガスが排気管を通過する際に点火装置を起動させるためであり、前記点火装置は排気管の出口端に設けられ、排気管内の熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、
前記警報モジュールは点火装置の起動時に警報信号を発するためである、ことを特徴とする請求項1に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項41】
前記警報モジュールは、排気ガス燃焼装置に設けられ、音声警報装置及び/又はライト警報装置を含み、前記音声警報装置はブザー、前記ライト警報装置は点滅灯であり、前記点滅灯が赤色点滅灯又は黄色点滅灯である、ことを特徴とする請求項40に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項42】
前記排気管は第1排気管と第2排気管を含み、前記第2排気管、トリガ装置及び点火装置は共にN個設けられ、N個の第2排気管の入口は共に第1排気管の出口に接続され、N個の点火装置は第2排気管の出口に設けられ、N個のトリガ装置はN個の第2排気管に1対1対応に設けられ、Nが1以上の整数であり、
前記排気管又は第2排気管には上蓋が設けられ、前記上蓋は排気管又は第2排気管にヒンジ接続され、熱暴走排気ガスが通過する際に開放することができ、あるいは、前記排気管又は第2排気管には密封プラグが設けられ、前記密封プラグは排気管又は第2排気管の出口に設けられ、熱暴走排気ガスが通過する際に突き上げられることができる、ことを特徴とする請求項41に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【請求項43】
電池グループであって、
防爆機構と、合流管と、点火装置と、少なくとも1つの単電池と、を備え、
前記防爆機構は、前記単電池に固定されて、単電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを放出するためであり、
前記合流管は、前記防爆機構に固定接続されて、前記熱暴走排気ガスを輸送するためであり、
前記点火装置は、前記合流管に固定接続されて、前記合流管から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、前記点火装置は請求項1乃至42の何れか一項に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置である、ことを特徴とする電池グループ。
【請求項44】
前記点火装置より前方に設けられた緩衝装置をさらに備え、前記緩衝装置には圧力放出弁が設けられ、前記合流管には逆火防止装置が固設され、前記緩衝装置は弾性袋又は圧力容器であり、前記点火装置は空気を導入して熱暴走排気ガスと混合して燃焼させるための給気口をさらに備える、ことを特徴とする請求項43に記載の電池グループ。
【請求項45】
電池パックであって、
ボックス本体と、防爆機構と、合流管と、点火装置と、前記ボックス本体内に配置された若干のリチウムイオン電池と、を備え、
前記防爆機構は、前記ボックス本体に固定されて、リチウムイオン電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを放出するためであり、
前記合流管は、前記防爆機構に固定接続されて、前記熱暴走排気ガスを輸送するためであり、
前記点火装置は、前記合流管に固定接続されて、前記合流管から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、前記点火装置は、請求項1乃至42の何れか一項に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置である、ことを特徴とする電池パック。
【請求項46】
前記合流管には逆火防止装置が固設され、前記リチウムイオン電池は点火装置より前方に設けられた緩衝装置を備え、前記緩衝装置には圧力放出弁が設けられている、ことを特徴とする請求項45に記載の電池パック。
【請求項47】
前記点火装置はパルス点火器であり、
前記点火装置は空気を導入して熱暴走排気ガスと混合して燃焼させるための給気口をさらに備える、ことを特徴とする請求項45に記載の電池パック。
【請求項48】
電池熱暴走排気ガスの処理方法であって、
電池の熱暴走による排気ガスは大気に排出される前に燃焼処理がされたステップを含む、ことを特徴とする電池熱暴走排気ガスの処理方法。
【請求項49】
電池の熱暴走による排気ガスは大気に排出される前に、請求項1乃至42の何れか一項に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置による燃焼処理がされた、ことを特徴とする請求項48に記載の電池熱暴走排気ガスの処理方法。
【請求項50】
電池の熱暴走による排気ガスは大気に排出される前に燃焼処理がされたステップに関し、具体的には、トリガ装置は、リチウム電池又はPACKボックス内から排出された排気ガスの圧力によって、排気ガス燃焼装置がトリガされて排気ガスを燃焼させるまで、排気ガス燃焼装置に接近していく、ことを特徴とする請求項49に記載の電池熱暴走排気ガスの処理方法。
【請求項51】
具体的に以下のステップを含む:圧力プラグは、リチウム電池又はPACKボックス内から排出された排気ガスの圧力によって、排気ガス出口端から突き上げられ、さらに排気ガス燃焼装置の押圧スイッチがオンになり、排気ガス燃焼装置で排気ガスを燃焼させるまで、押圧スイッチに接近していき、あるいは、
具体的に以下のステップを含む:トリガブロックは、リチウム電池又はPACKボックス内から排出された排気ガスの圧力によって、その突き上げブロックによるトリガで排気ガス燃焼装置の押圧スイッチがオンになり、排気ガス燃焼装置で排気ガスを燃焼させるまで、排気ガス燃焼装置に接近していき、
排気ガス出口端から排出された排気ガスの圧力が小さくなると、弾性復帰部材によってトリガブロックが初期状態に復帰する、ことを特徴とする請求項50に記載の電池熱暴走排気ガスの処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電池の分野に属し、具体的には電池熱暴走排気ガスの処理装置、処理方法、電池グループ及び電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン電池のエネルギー貯蔵分野の更なる発展に伴い、リチウムイオン電池の安全使用も注目されている。リチウムイオン電池の原理及び構造の特性により、その繰り返し使用中に内部抵抗の発熱により大きな熱量が発生することがよくあり、しかも、熱量が徐々に増加していき、堆積した熱量が効率的に放熱されなければ、温度がより一層高くなってしまう。温度が限界に達したと、電池の熱バランスが崩れ、自己加熱のような一連の副反応を引き起こし、多量の可燃性ガスが発生し、「熱暴走」現象が現れ、最終的に電池内部の燃焼を招き、厳しくなると爆発を引き起こし、使用者の人身安全に隠れた危険を及ぼす。
【0003】
中国特許文献CN205964755Uには電池ボックス用自動消火装置が開示されており、かかる装置には、センサ、自動コントローラ、消火剤容器、輸送配管及び圧力放出弁が設けられ、そのセンサによって電池ボックス内の温度が限界値に達したことを感知したら、自動コントローラによる制御下で、消火剤容器内の消火器が輸送配管を経由して電池ボックス内に入り込んで、電池ボックス内の明火を消火させ、それと同時に、電池コアの暗火を消火させる;以上の装置では、電池ボックスの爆発現象を防止できるが、熱暴走排気ガスを処理できず、安全の面で一定の隠れた危険がある。
【0004】
中国特許出願CN209730109Uには能動的な電池熱ガス吸引装置が開示されており、かかる装置は、内部のコアを包む電池シェルと、熱ガスを吸引する抽気機構と、を備え、電池シェルの内部が密封され、その内壁には耐高温のマイカ遮蔽板が設けられ、電池シェルに排気管が外付けされ、排気管の一端が電池シェルの内部に連通し、その他端が抽気機構に接続され、排気管には、ろ過機構、冷却機構、及び第1防爆弁が前から後ろへと順次配置され、電池シェルには第2防爆弁が配置されている。上記の装置では、熱暴走した電池を能動的に抽気するように処理し、ろ過機構と冷却機構によって熱ガスをろ過、冷却して、排出したガスの温度と品質を効果的に制御できるが、かかる装置によっても熱暴走排気ガスを根本的に処理できず、排出した熱暴走排気ガスが環境にはある程度の汚染をもたらす。
【0005】
中国特許出願CN108417757Aには安全型リチウム電池及びその製造方法が開示されており、かかるリチウム電池は、コア及び安全防爆装置を備え、前記安全防爆装置が材料袋であり、前記材料袋の内部にガス吸着体が設けられ、前記ガス吸着体が活性炭、分子篩、又は活性炭と分子篩の混合物であり、該混合物によれば、電池から噴出された高温物質を直接吸着することができる。但し、活性炭、分子篩などの吸着物質を用いて吸着する場合、吸着物質の温度が高いほど、その吸着効果が悪くなり、例えば、ガス物質に対する活性炭の吸着温度が50℃以下であるのに対して、電池の熱暴走時に噴出したガスの温度が一般的に300℃よりも高く、この温度では活性炭のガス物質への吸着能が失われ、逆には、それに吸着されている物質を脱吸着させる機能がある。さらに、この温度では吸着物質によって気化電解液を吸収できるが、電池の熱暴走時に発生した水素ガス、一酸化炭素、メタンなどの可燃性ガスを吸着できず、これらの可燃性ガスによる爆発が発生する恐れが依然として存在する。
【0006】
以上の説明から明らかなように、従来の技術では主として次の3点から熱暴走排気ガスを処理する:第1、電池の内部で消火するという観点から熱暴走の発生を防止する;第2、熱暴走排気ガスを集中的に収集したり、不活性ガスによって熱暴走排気ガスを空気/酸素ガスから隔離したりする;第3、電池ボックス内で発生した熱暴走による可燃性ガスを電池ボックス外に排出する。然し、以上の方法では、熱暴走排気ガスへの処理が不十分で、熱暴走排気ガスを根本的に解決できず、熱暴走排気ガスによる爆発や二次燃焼が相変わらず起こりやすく、安全の面で一定の隠れた危険があり、なお、排出した熱暴走排気ガスによって環境が汚染されることもある。
【発明の概要】
【0007】
本願では、従来の電池熱暴走排気ガスの処理方法では処理が不十分で、安全の面で隠れた危険があり、環境が汚染されるという問題を解決するために、電池熱暴走排気ガスの処理装置、処理方法、電池グループ及び電池パックが提案されている。本願では主として電池の熱暴走による熱暴走排気ガスを点火、燃焼させて熱暴走排気ガス中の可燃性成分を処理することとなり、それによって燃焼後のガスの再燃焼ができず、根本的に安全の目的が達成されつつ、環境汚染も回避される。
【0008】
以上の課題を解決するために、本願では次の技術案が提案されている。
【0009】
電池熱暴走排気ガスの処理装置であって、リチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端に設けられ、リチウム電池又はPACKボックスの熱暴走によって排出された熱暴走排気ガスを燃焼させるための排気ガス燃焼装置を備える、電池熱暴走排気ガスの処理装置。
【0010】
さらには、前記排気ガス燃焼装置はパルス点火器を含む。
【0011】
さらには、リチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端から排出された熱暴走排気ガスの圧力によって、排気ガス燃焼装置による点火をトリガするためのトリガ装置をさらに備える。
【0012】
さらには、前記排気ガス燃焼装置とトリガ装置は共にリチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端より外側の燃焼室内に設けられ、前記トリガ装置は排気ガス出口端と対向するように設けられ、前記排気ガス燃焼装置はトリガ装置より上方に設けられ、前記燃焼室は燃焼ボックスの内室であり、前記燃焼ボックスはリチウム電池又はPACKボックスに固定接続されている。
【0013】
さらには、前記トリガ装置は、リチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端に設けられた圧力プラグを備える。
【0014】
さらには、前記トリガ装置は縦摺動ロッドとトリガブロックを備え、前記縦摺動ロッドとトリガブロックは共に燃焼ボックスの内室内に設けられ、前記縦摺動ロッドはリチウム電池又はPACKボックスに固定接続され、前記トリガブロックは縦摺動ロッドの外周の周りを回って設けられ、且つ縦摺動ロッドに摺動可能に接続され、前記トリガブロックはリチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端と対向するように設けられ、前記排気ガス燃焼装置はトリガブロックより上方に設けられている。
【0015】
さらには、前記トリガブロックの下端面は、内方へ凹んだ弧状面にされ、前記弧状面がリチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端と対向するように設けられ、前記トリガブロックは、防火材料から作製され、その底部に弧状溝が設けられ、前記弧状溝がリチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端と対向するように設けられている。
【0016】
さらには、前記トリガ装置は、縦摺動ロッドの最上部に固定接続された制限ブロックと、弾性復帰部材と、をさらに備え、前記制限ブロックは、トリガブロックに弾性復帰部材を介して接続され、排気ガス燃焼装置に取付けフレームを介して固定接続されている。
【0017】
さらには、前記排気ガス燃焼装置の底部には押圧スイッチが設けられ、前記押圧スイッチがトリガブロックと対向するように設けられ、前記トリガブロックの最上部には突き上げブロックが設けられ、前記突き上げブロックが押圧スイッチと対向するように設けられている。
【0018】
さらには、難燃断熱板をさらに備え、前記燃焼ボックス及び縦摺動ロッドは共に難燃断熱板を介してリチウム電池又はPACKボックスに固定接続され、前記難燃断熱板には連通穴が設けられ、難燃断熱板の連通穴を介して前記燃焼ボックスが排気ガス出口端に連通しており、前記排気ガス出口端には、難燃断熱板を貫通し且つ燃焼ボックスの燃焼室内まで延在する圧力放出モジュールが設けられ、前記燃焼ボックスの最上部が開口する。
【0019】
さらには、前記排気ガス燃焼装置は、排気筒と、若干の排気ノズルと、圧力弁と、点火スイッチと、点火装置と、を備え、若干の排気ノズルのそれぞれが前記排気筒に固定接続されて熱暴走排気ガスの排気通路を形成し、前記圧力弁と前記点火スイッチが前記排気通路内に設けられ、前記圧力弁がピストンを備え、常圧時に前記圧力弁によって前記排気通路が密封され、排気通路が閉鎖するように維持され、前記圧力弁内のピストンが空気圧で押されて移動し、前記排気通路が開放され、それと同時に前記圧力弁が前記点火スイッチに当接して前記点火装置を起動させ、電池に熱暴走排気ガスが発生した場合、気圧が徐々に増大するにつれて、若干の圧力弁内のピストンが順次押され、前記点火スイッチが順次オンになり、前記点火装置が起動し、前記熱暴走排気ガスが燃焼するようになる。
【0020】
さらには、前記排気筒内には逆火防止弁が設けられ、前記圧力弁には密封ガスケットが設けられている。
【0021】
さらには、前記排気筒と前記排気ノズルがそれぞれ固定筒に固設されてガス通路を形成したため、熱暴走排気ガスが排気筒、固定筒、排気ノズルをこの順に通過する。
【0022】
さらには、前記圧力弁が固定筒の排気ノズルとの接続箇所内に固設され、前記圧力弁には1つの突起が設けられ、前記点火スイッチが前記排気ノズル内に設けられ、前記圧力弁のピストンが移動して前記突起が前記点火スイッチに当接したら、前記点火装置が起動するようになる。
【0023】
さらには、前記点火装置はパルス点火器である。
【0024】
さらには、前記排気ガス燃焼装置は、第1排気管と、第2排気管と、点火装置と、磁気スイッチと、を備え、前記第2排気管、磁気スイッチ及び点火装置は共にN個設けられ、Nが1以上の整数であり、N個の第2排気管の入口は共に第1排気管の出口に接続され、N個の点火装置は、第2排気管の出口に設けられ、第2排気管から排出された熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、N個の磁気スイッチは、N個の第2排気管に1対1対応に設けられ、熱暴走排気ガスが第2排気管を通過する際に電気信号を点火装置に送信することで点火装置を起動させて前記熱暴走排気ガスを燃焼させるためである。
【0025】
さらには、前記磁気スイッチは、機械式の磁気スイッチ、重力式の磁気スイッチ、磁気式の磁気スイッチから選ばれる何れか1つであり、前記磁気スイッチは、常閉スイッチである。
【0026】
さらには、テーパ管構造にされるN個の排気ノズルをさらに備え、N個の排気ノズルの大端部がN個の第2排気管の出口に1対1対応に接続され、N個の点火装置がN個の排気ノズルの小端部出口に1対1対応に設けられている。
【0027】
さらには、前記第1排気管には、熱暴走排気ガスの逆流を防止するための逆火防止弁が設けられ、前記逆火防止弁は一方向弁であり、前記点火装置はパルス点火器であり、前記パルス点火器は、点火ヘッドが第2排気管にホルダを介して設けられ、電池又は交流電力のインターフェイスが電源ボックス内に設けられ、信号ワイヤが電源ボックスに防水コネクタを介して密封接続されている。
【0028】
さらには、前記排気ガス燃焼装置は、燃焼室と、点火装置と、トリガ装置と、を備え、前記点火装置は燃焼室内に配置され、前記燃焼室は電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを貯蔵するためであり、前記トリガ装置は点火装置に接続され、熱暴走排気ガスの圧力及び/又は温度に基づいて点火装置をトリガして熱暴走排気ガスを燃焼させる。
【0029】
さらには、前記トリガ装置は、圧力スイッチ及び/又は温度制御スイッチであるか、又は電気接点圧力計である。
【0030】
さらには、熱暴走排気ガス排出管をさらに備え、前記燃焼室は電池の電解液室に熱暴走排気ガス排出管を介して接続され、前記熱暴走排気ガス排出管の管内には防爆装置が設けられ、トリガ装置が圧力スイッチ及び/又は温度制御スイッチである場合、前記圧力スイッチ及び/又は温度制御スイッチが防爆装置と燃焼室との間に設けられ、且つ前記圧力スイッチと温度制御スイッチが並列又は直列に接続され、トリガ装置が電気接点圧力計である場合、前記電気接点圧力計が電池の電解液室と燃焼室との間に設けられ、前記電気接点圧力計の接触圧力が防爆装置の防爆圧力よりも小さい。
【0031】
さらには、前記点火装置は、燃焼室の内部に配置された点火器と、燃焼室の内部又は外部に設けられた電源と、を備え、前記電源が点火器及びトリガ装置と電気的に接続され、前記トリガ装置が点火器と電気的に接続されている。
【0032】
さらには、熱暴走排気ガス排出管と燃焼室との間に設けられた逆火防止装置と、燃焼室の最上部に設けられた防風カバーと、をさらに備え、前記燃焼室の室壁には、支燃ガスを燃焼室内に補充するための給気口と、燃焼後に残ったガスを放出するための放気孔が設けられている。
【0033】
さらには、前記排気ガス燃焼装置は、点火器と、トリガ装置と、排気ガス配管と、を備え、前記リガ装置は、制御回路基板とセンサを備え、前記センサは、排気ガス配管又は電池シェルに設けられ、その出力端が制御回路基板に接続され、電池が熱暴走した場合に制御回路基板に信号を出力してから、前記制御回路基板によって前記信号に応じて点火電流を出力するように構成され、前記点火器は、アーク点火器又は抵抗ワイヤ点火器であり、排気ガス配管に設けられ、制御回路基板から出力された点火電流によって排気ガス配管から排出された熱暴走排気ガスを燃焼させることができる。
【0034】
さらには、前記抵抗ワイヤ点火器は、点火器シェルと、抵抗ワイヤと、を備え、前記点火器シェル内には、排気ガス配管に連通する点火室が設けられ、前記抵抗ワイヤが点火室内に設けられ、それに加えて、抵抗ワイヤの両端が点火器シェルの外部にある制御回路基板に接続されている。
【0035】
さらには、前記アーク点火器は、点火器シェルと、第1電極ワイヤと、第2電極ワイヤと、を備え、前記点火器シェル内には、排気ガス配管に連通する点火室が設けられ、前記第1電極ワイヤの一端及び第2電極ワイヤの一端が点火室内に設けられ、且つ両者の間に電離ギャップが設けられ、前記第1電極ワイヤ及び第2電極ワイヤの他端が点火器シェルの外部に設けられ、且つ制御回路基板に接続されている。
【0036】
さらには、前記アーク点火器及び抵抗ワイヤ点火器は、セラミックス押えリングと、セラミックス押え輪と、をさらに備え、前記セラミックス押えリング内にはリング溝が設けられ、前記抵抗ワイヤ、第1電極ワイヤ又は第2電極ワイヤがリング溝内に設けられ且つセラミックス押え輪によってしっかりと押圧されている。
【0037】
さらには、前記制御回路基板には、直流電力を交流電力に変換するための発振回路が設けられ、前記アーク点火器と制御回路基板との間には、制御回路基板から出力された交流電力を昇圧して第1電極ワイヤ及び第2電極ワイヤに輸送するための昇圧コイルが設けられている。
【0038】
さらには、前記トリガ装置は、圧力センサ、ガスセンサ又は温度センサから選ばれる少なくとも1つを含む。
【0039】
さらには、冷却吸着ユニットをさらに備え、前記冷却吸着ユニットは順次直列接続されたN個の缶体を含み、N個の缶体は、内部に冷却材及び/又は吸着材が充填され、電池熱暴走排気ガスを冷却及び/又は吸着するためであり、Nが1以上の整数であり、前記排気ガス燃焼装置は、N番目の缶体の出口端に設けられ、冷却及び/又は吸着が終了した熱暴走排気ガスを燃焼させるためである。
【0040】
さらには、N個の前記缶体は、線形に一列に配置されるか、又は線形にU字形、V字形、L字形に配置され、各缶体内にX個の多孔質板が設けられ、隣接する2枚の多孔質板と缶体の内壁により冷却吸着室が形成され、前記冷却材及び/又は吸着材が一部又は全部の冷却吸着室内に充填され、Xが2以上の整数であり、隣接する多孔質板は接続ロッドによって軸方向に接続されている。
【0041】
さらには、隣接する缶体はエルボ又はホースによって直列接続され、前記エルボ内には電池熱暴走排気ガスが通過するための逆流緩衝室が形成され、N番目の前記缶体には逆火防止ユニットが固設され、N番目の缶体と排気ガス燃焼装置との間には収集ユニットが設けられ、前記排気ガス燃焼装置は、パルス点火器を含み、空気を導入して熱暴走排気ガスと混合して燃焼させるための給気口をさらに備える。
【0042】
さらには、ガス貯蔵タンクをさらに備え、前記ガス貯蔵タンク内には、前記ガス貯蔵タンクを閉鎖された第1仕切り室と第2仕切り室に仕切るための仕切り板が設けられ、前記第1仕切り室は、熱暴走排気ガスを前記第1仕切り室に入り込ませるための給気管を備え、前記第2仕切り室は、熱暴走排気ガスを排出するための排気管を備え、前記排気ガス燃焼装置は、点火装置と、トリガ装置と、点火スイッチと、を備え、前記点火装置が排気管の出口に設けられ、前記仕切り板には圧力放出弁が設けられ、熱暴走排気ガスが第1仕切り室から圧力放出弁を経由して第2仕切り室に入り込むようになり、前記トリガ装置と点火スイッチはガス貯蔵タンクに設けられ、前記トリガ装置は前記仕切り板を貫通するように設けられ且つ気圧によって移動可能であり、前記点火スイッチは前記第2仕切り室内に設けられ且つ前記トリガ装置にトリガされて起動することができ、前記第1仕切り室の気圧が上昇して第1閾値Pに達したら、前記熱暴走排気ガスは前記圧力放出弁を経由して第2仕切り室に入り込み、さらに前記排気管を経由して出口に到達し、一方、前記第1仕切り室の気圧が第2閾値Pに達したら、前記トリガ装置が前記点火スイッチに当接し、前記点火スイッチによって前記点火装置が起動して前記熱暴走排気ガスを燃焼させ、前記第1閾値Pの値が第2閾値Pの値以上である。
【0043】
さらには、前記仕切り板には、第1仕切り室及び第2仕切り室の気密性を維持するための密封ガスケットが設けられ、前記排気管の出口には、熱暴走排気ガスの流量を制御するための流量逆止弁が設けられ、前記点火装置はパルス点火器である。
【0044】
さらには、前記排気管には少なくとも2つの排気ノズルが設けられ、前記点火装置は少なくとも2つの点火ヘッドを含み、前記ガス貯蔵タンクの外部には前記点火装置を取付けるための支持台が設けられている。
【0045】
さらには、ガス貯蔵タンクをさらに備え、前記ガス貯蔵タンクは熱暴走排気ガスを入出力するための給気口及び排気口を備え、前記排気ガス燃焼装置はガス貯蔵タンクの外部にある排気口に固設され、前記ガス貯蔵タンクは、移動可能な仕切り板によって独立した第1仕切り室と第2仕切り室に仕切られ、前記給気口が第1仕切り室内に設けられ、前記排気口が第2仕切り室に設けられ、前記第2仕切り室内にはスイッチモジュールが設けられ、前記スイッチモジュールが点火スイッチを含み、第1仕切り室の気圧が上昇する場合、前記移動可能な仕切り板が第1仕切り室内の気圧に押されて前記点火スイッチに当接したら、点火装置が起動し、前記排気口の少なくとも一部が前記第1仕切り室に露出して前記熱暴走排気ガスを排出するようになる。
【0046】
さらには、前記第1仕切り室及び/又は第2仕切り室には、前記第1仕切り室及び/又は第2仕切り室と前記移動可能な仕切り板との間に押し付けられている弾性モジュールが設けられ、前記移動可能な仕切り板には、前記第1仕切り室及び前記第2仕切り室の気密性を維持するための密封ガスケットが設けられ、前記排気管は配管の形態にされ、前記配管には熱暴走排気ガスの流量を制御するための流量逆止弁が設けられ、前記点火装置はパルス点火器である。
【0047】
さらには、前記ガス貯蔵タックは筒体の形態にされ、前記移動可能な仕切り板は台座と突起を備え、前記突起は前記給気口に挿入して常圧下で給気口の閉鎖を維持することができ、前記台座は前記筒体の軸方向に沿って移動し且つ前記筒体との間には前記熱暴走排気ガスが通過するための隙間が存在し、前記台座には前記スイッチモジュールが設けられ、前記熱暴走排気ガスが前記給気口を通過する場合、圧力が増大するため、前記突起が突き上げられ、前記スイッチモジュールが当接され、前記点火装置が起動して前記熱暴走排気ガスを燃焼させるようになる。
【0048】
さらには、警報モジュールをさらに備え、前記排気ガス燃焼装置は、排気管と、トリガ装置と、点火装置と、を備え、前記トリガ装置は排気管に設けられ、熱暴走排気ガスが排気管を通過する際に点火装置を起動させるためであり、前記点火装置は排気管の出口端に設けられ、排気管内の熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、前記警報モジュールは点火装置の起動時に警報信号を発するためである。
【0049】
さらには、前記警報モジュールは、排気ガス燃焼装置に設けられ、音声警報装置及び/又はライト警報装置を含み、前記音声警報装置はブザーで、前記ライト警報装置は点滅灯であり、前記点滅灯が赤色点滅灯又は黄色点滅灯である。
【0050】
さらには、前記排気管は第1排気管と第2排気管を含み、前記第2排気管、トリガ装置及び点火装置は共にN個設けられ、N個の第2排気管の入口は共に第1排気管の出口に接続され、N個の点火装置は第2排気管の出口に設けられ、N個のトリガ装置はN個の第2排気管に1対1対応に設けられ、Nが1以上の整数であり、前記排気管又は第2排気管には上蓋が設けられ、前記上蓋は排気管又は第2排気管にヒンジ接続され、熱暴走排気ガスが通過する際に開放することができ、あるいは、前記排気管又は第2排気管には密封プラグが設けられ、前記密封プラグは排気管又は第2排気管の出口に設けられ、熱暴走排気ガスが通過する際に突き上げられることができる。
【0051】
本願ではさらに電池グループが提案されており、かかる電池グループは、防爆機構と、合流管と、点火装置と、少なくとも1つの単電池と、を備え、前記防爆機構は、前記単電池に固定されて、単電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを放出するためであり、前記合流管は、前記防爆機構に固定接続されて、前記熱暴走排気ガスを輸送するためであり、前記点火装置は、前記合流管に固定接続されて、前記合流管から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、前記点火装置は、上記の何れか一項に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置である。
【0052】
さらには、前記点火装置より前方に設けられた緩衝装置をさらに備え、前記緩衝装置には圧力放出弁が設けられ、前記合流管には逆火防止装置が固設され、前記緩衝装置は弾性袋又は圧力容器であり、前記点火装置は空気を導入して熱暴走排気ガスと混合して燃焼させるための給気口をさらに備える。
【0053】
本願ではさらに電池パックが提案されており、かかる電池パックは、ボックス本体と、防爆機構と、合流管と、点火装置と、前記ボックス本体内に配置された若干のリチウムイオン電池と、を備え、前記防爆機構は、前記ボックス本体に固定されて、リチウムイオン電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを放出するためであり、前記合流管は、前記防爆機構に固定接続されて、前記熱暴走排気ガスを輸送するためであり、前記点火装置は、前記合流管に固定接続されて、前記合流管から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、前記点火装置は、上記の何れか一項に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置である。
【0054】
さらには、前記合流管には逆火防止装置が固設され、前記リチウムイオン電池は点火装置より前方に設けられた緩衝装置を備え、前記緩衝装置には圧力放出弁が設けられている。
【0055】
さらには、前記点火装置はパルス点火器であり、前記点火装置は空気を導入して熱暴走排気ガスと混合して燃焼させるための給気口をさらに備える。
【0056】
本願ではさらに電池熱暴走排気ガスの処理方法が提案されており、かかる処理方法は、電池の熱暴走による排気ガスは大気に排出される前に燃焼処理がされたステップを含む。
【0057】
さらには、電池の熱暴走による排気ガスは大気に排出される前に、上記の何れか一項に記載の電池熱暴走排気ガスの処理装置による燃焼処理がされた。
【0058】
さらには、電池の熱暴走による排気ガスは大気に排出される前に燃焼処理がされたステップに関し、具体的には、トリガ装置は、リチウム電池又はPACKボックス内から排出された排気ガスの圧力によって、排気ガス燃焼装置がトリガされて排気ガスを燃焼させるまで、排気ガス燃焼装置に接近していく。
【0059】
さらには、具体的に以下のステップを含む:圧力プラグは、リチウム電池又はPACKボックス内から排出された排気ガスの圧力によって、排気ガス出口端から突き上げられ、さらに排気ガス燃焼装置の押圧スイッチがオンになり、排気ガス燃焼装置で排気ガスを燃焼させるまで、押圧スイッチに接近していき、あるいは、具体的に以下のステップを含む:トリガブロックは、リチウム電池又はPACKボックス内から排出された排気ガスの圧力によって、その突き上げブロックによるトリガで排気ガス燃焼装置の押圧スイッチがオンになり、排気ガス燃焼装置で排気ガスを燃焼させるまで、排気ガス燃焼装置に接近していき、排気ガス出口端から排出された排気ガスの圧力が小さくなると、弾性復帰部材によってトリガブロックが初期状態に復帰する。
【0060】
従来の技術に比べ、本願は次の有益な効果をもたらすことができる。
【0061】
1.本願では、リチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端には排気ガス燃焼装置が設けられ、排気ガス燃焼装置によってリチウム電池又はPACKボックスから排出された排気ガスが燃焼され、熱暴走排気ガス中の可燃性ガスが燃え尽きた後に大気中に排出されたため、爆発又は二次燃焼の可能性が効果的に回避されつつ、熱暴走排気ガスによる環境汚染も防止される。
【0062】
2.本願では、排気ガス燃焼装置がリチウム電池又はPACKボックスの排気ガス出口端より外側に設けられているため、リチウム電池又はPACKボックスから排出された熱暴走排気ガスが燃焼しやすく、熱暴走排気ガスが好適に処理可能であり、それによって熱暴走排気ガス中の可燃性ガスの含有量を制御して爆発の発生を防止することができる;排気ガス燃焼装置が燃焼室内に設けられ、排気ガス出口端から排出された排気ガスが燃焼室で収集され、燃焼室によって排気ガスを集中的に収集して燃焼させることができる。トリガ装置は、排気ガス出口端と対向するように設けられ、排気ガス出口端から排出された排気ガスの気圧に押されて排気ガス燃焼装置に接近していき、さらに排気ガス燃焼装置のスイッチがトリガされ、排気ガス燃焼装置によって排気ガス中の可燃性成分が燃焼するようになり、燃焼後のガスが大気に排出されたため、可燃性ガスによる大気汚染が回避される;それに加えて、可燃性ガスがリチウム電池又はPACKボックス内に集まって爆発、火災などの危険な事件が発生することが回避される。
【0063】
3.本願では、トリガ装置は圧力プラグを備え、圧力プラグは排気ガスの瞬時圧力によって排気ガス出口端から射出されて排気ガス燃焼装置に接近していき、さらに排気ガス燃焼装置がトリガされて排気ガスを燃焼させるようになり、圧力プラグが用いられる場合、排気ガスの圧力が限界圧力値に達したのであれば開放されるようになり、操作が容易に制御できる。
【0064】
4.本願では、トリガ装置は縦摺動ロッドとトリガブロックを備え、トリガブロックは、排気ガス出口端から排出された排気ガスの気圧に押されて縦摺動ロッドの軸方向に沿って摺動して排気ガス燃焼装置のスイッチに接近していき、さらに排気ガス燃焼装置のスイッチがトリガされ、排気ガス燃焼装置で排気ガスを燃焼させるようになる。トリガ装置は制限ブロックと弾性復帰部材をさらに備え、弾性復帰部材は縦摺動ロッドの最上部に固定接続され、制限部材によって、気圧が大き過ぎる場合にトリガブロックが縦摺動ロッドから離脱することを防止することができる;制限ブロックはトリガブロックに弾性復帰部材を介して接続され、弾性復帰部材によれば、トリガブロックによって排気ガス燃焼装置のスイッチがトリガされた後、トリガブロックを元の状態に復帰させることができる。
【0065】
5.本願では、トリガブロックの下端面は内方へ凹んだ弧状面にされ、弧状面によりトリガブロックの受力面積が大きくなる;トリガブロックの底部には弧状溝が設けられ、弧状溝が排気ガス出口端と正対するように設けられている;弧状溝により気圧を集まることができ、気圧による押し効果が向上することとなる。
【0066】
6.本願では、制限ブロックが排気ガス燃焼装置に取付けフレームを介して固定接続され、取付けフレームによって排気ガス燃焼装置の位置が固定されたため、トリガブロックによる排気ガス燃焼装置のスイッチのトリガ時に排気ガス燃焼装置が揺れてトリガ効果に影響を及ぼすことが防止される;取付けフレームが排気ガス燃焼装置に係止具を介して固定接続され、係止具によって取付けフレームと排気ガス燃焼装置が容易に固定接続されることができる。
【0067】
7.本願では、トリガブロックの最上部には、押圧スイッチと対向するように設けられた突き上げブロックが設けられ、突き上げブロックによれば、トリガ作業がよりよく実行され、排気ガス燃焼装置のスイッチへのトリガがより便利に実行されることができる。
【0068】
8.本願では、燃焼ボックス及び縦摺動ロッドは共に難燃断熱板を介してリチウム電池又はPACKボックスに固定接続され、難燃断熱板によって、チウム電池又はPACKボックスと排気ガス燃焼装置のトリガ装置との間で防火、断熱隔離を行うため、燃焼による熱量がリチウム電池又はPACKボックス内で正常に動作しているエネルギー貯蔵電池に影響を及ぼすことが防止される。
【0069】
9.本願では、電池には熱暴走排気ガスの処理装置が設けられたため、電池の熱暴走時に発生した排気ガスが排気筒と若干の排気ノズルを経由して放出され、排気筒と排気ノズルにより形成されたガス通路内には若干の圧力弁と点火スイッチが設けられたため、熱暴走排気ガスの気圧が閾値に達したら、前記排気ノズルを順次通過し、さらに前記圧力弁で前記点火スイッチに当接することで点火装置が順次開放されて熱暴走排気ガスを燃焼させるようになり、該装置の構造が簡単且つ小型で、該装置によって電池の熱暴走による排気ガスを処理する場合、安全で環境保全的で、経済的で実用的で、効率が高い。本装置によって電池熱暴走排気ガスを処理する場合、構造が簡単で、取付けが便利で、安全で環境保全的で、効率が高い。
【0070】
10.本願では、電池熱暴走排気ガスの処理装置によれば、熱暴走による排気ガスが燃焼でき、排出された熱暴走排気ガスに起因する大気汚染が回避されつつ、熱暴走排気ガスが電池内に集まって爆発、火災などの危険な事件が発生することも回避され、電池の安全性が大幅に向上することとなる。該電池熱暴走排気ガスの処理装置は、磁気スイッチによって点火装置を起動させるものであり、磁気スイッチが永久磁石及び感知素子によって信号を出力して点火装置をトリガし、該磁気スイッチは感度が高く、熱暴走排気ガスが第2排気管を通過すれば感知及びトリガを実現でき、高い感知圧力が不要となり、熱暴走排気ガスの通過初期又は開始時に点火装置をトリガし、さらに点火装置によって初期又は開始時の熱暴走排気ガスを燃焼させることができるため、初期又は開始時の熱暴走排気ガスが第2排気管から漏れて、環境汚染又は安全事故を引き起こすことが回避され、電池の安全性がある程度向上することとなる。
【0071】
11.本願では、電池熱暴走排気ガスの処理装置は、燃焼室と、点火装置と、トリガ装置と、を備え、燃焼室は電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガス及び支燃ガスを貯蔵するためであり、トリガ装置は熱暴走排気ガスの圧力及び/又は温度に基づいて点火装置をトリガして熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、点火装置によって燃焼室内の熱暴走排気ガスを燃焼させ、熱暴走排気ガス中の可燃性成分の濃度を低下させたり、熱暴走排気ガス中の可燃性成分の濃度をゼロにしたりすることにより、燃焼後のガスが二次燃焼を起こさないことが確保され、根本的に防火の目的に達成でき、それと同時に、熱暴走排気ガスが電池の内部に集まることも回避され、電池の爆発が防止され、電池作動の安全性が確保される。
【0072】
12.本願では、電池熱暴走排気ガスの処理装置は熱暴走排気ガス排出管をさらに備え、熱暴走排気ガス排出管の管内には防爆装置が設けられ、電池の内部に熱暴走が発生して高温及び高圧が生じたと、高温及び/又は高圧によって防爆装置が開放され、熱暴走排気ガス排出管によって電池の熱暴走による可燃性ガスが燃焼室内に導入されて燃焼するようになる。
【0073】
13.本願では、電池熱暴走排気ガスの処理装置の点火器は、アーク点火器又は抵抗ワイヤ点火器であり、アーク点火器又は抵抗ワイヤ点火器は持続的な点火装置であるため、外部環境中の風や雨による点火器の性能への影響が回避され、さらに熱暴走排気ガスがタイムリーに燃焼できないというリスクが回避される。
【0074】
14.本願による電池熱暴走排気ガスの処理装置では、電池熱暴走排気ガスが冷却吸着室を通過することにより、排気ガスの温度及び流量が小さくなり、浄化効果が向上することとなる。それと同時に、電池熱暴走排気ガスに対して前方で冷却・吸着処理がされた後、後方にある点火装置の使用寿命が増加することとなる。
【0075】
15.本願による電池熱暴走排気ガスの処理装置では、N個の缶体は取付け空間の要求に基づいて配列され、一列、U字形、V字形またはL字形などの様々な形態に配列される場合があり、それによって様々な取付け要求を満たすとともに、空間を節約することができ、なお、N個の缶体はエルボによって組み立てられることができ、それによってその取付け及び取外しが便利になり、既存の大部分の単体電池と組み立て電池に適用でき、しかも既存の電池の構造を変更することが不要となり、処理コストが低く、適用範囲が広い。
【0076】
16.本願による電池熱暴走排気ガスの処理装置では、収集ユニットによれば、排気ガス中の可燃性成分を収集しておき、ガス量が閾値に達したら出口端で燃焼させ、一方、閾値に達しなければ排気ガス燃焼装置を起動させないこととなり、それによって排気ガス燃焼装置より前方の防御線として収集ユニットが増やし、安全性が向上することとなる。
【0077】
17.本願による熱暴走排気ガスの処理装置では、ガス貯蔵タンク及び仕切り板が配置され、仕切り板によってガス貯蔵タンクは閉鎖された第1仕切り室と第2仕切り室に仕切られ、排気口及び点火装置が第2仕切り室内に配置され、第1仕切り室の気圧が大きくなり、仕切り板にある移動可能なトリガ装置が点火スイッチに当接したと、点火装置が起動し、第1仕切り室内のガスが仕切り板にある圧力放出弁を経由して排出されて燃焼するようになる。該装置によって電池の熱暴走による排気ガスを処理する場合、安全で環境保全的で、経済的で実用的で、効率が高く、構造が簡単で、組立てが便利で、コストが安い。
【0078】
18.本願では、電池シェルに電池熱暴走排気ガスの処理装置が配置されることにより、電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスがガス貯蔵タンク内に放出され、第1仕切り室の気圧によって移動可能な仕切り板が移動し、さらに第2仕切り室内の点火スイッチに触れて、排気口を第1仕切り室に露出させ、所定の濃度に達した熱暴走排気ガスが排気口を経由して排出された後に燃焼するようになる。該装置の構造が簡単且つ小型であり、該装置によって電池熱暴走排気ガスを処理する場合、安全で環境保全的で、経済的で実用的で、効率が高い。
【0079】
19.本願による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、排気ガス燃焼装置と、警報モジュールと、を備える;該装置によれば、熱暴走による排気ガスが燃焼でき、排出された熱暴走排気ガスに起因する大気汚染が回避されつつ、熱暴走排気ガスが電池内に集まって爆発、火災などの危険な事件が発生することも回避され、電池の安全性が大幅に向上することとなる。それと同時に、該電池熱暴走排気ガスの処理装置には警報モジュールが配置され、警報モジュールによれば、点火装置の起動時に警報信号を発し、作業者が熱暴走した電池をタイムリーに処理できるように警告作用をもたらし、それと同時に、熱暴走した電池を正確に位置決めできるため、作業者が正確且つタイムリーに処理することができる。
【0080】
20.本願では、電池グループ、電池パックの電池には防爆機構及び合流管が設けられ、電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスが定方向に放出され、合流管によって排出され、さらに点火装置が配置されて熱暴走排気ガスを燃焼させるという処理方法は、電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスの排出場所がないため火災を引き起こすリスクが解決され、従来の技術に比べ、その構造が簡単で、安全で環境保全的で、効率が高い。
【図面の簡単な説明】
【0081】
図1】本願の実施例1に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図である。
図2】本願の実施例1に係るトリガ装置とリチウム電池又はPACKボックスとの接続を示す概略図である。
図3】本願の実施例3に係るトリガ装置の構成を示す概略図1である。
図4図3中の部位Aの部分拡大概略図である。
図5】本願の実施例3に係るトリガ装置の構成を示す概略図2である。
図6】本願の実施例8に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図1である。
図7】本願の実施例8に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図2である。
図8】本願の実施例8に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図3である。
図9】本願の実施例9に係る電池シェルの構成を示す概略図である。
図10】本願の実施例9に係る電池シェルの断面構造を示す概略図である。
図11】本願の実施例10に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図である。
図12】本願の実施例10に係る磁気スイッチの構成を示す概略図1である。
図13】本願の実施例10に係る磁気スイッチの構成を示す概略図2である。
図14】本願の実施例12に係る排気ガス燃焼装置の構成を示す概略図である。
図15】本願の実施例13に係る排気ガス燃焼装置の構成を示す概略図である。
図16】本願の実施例14に係る排気ガス燃焼装置の構成を示す概略図である。
図17】本願の実施例15に係る排気ガス燃焼装置の構成を示す概略図である。
図18】本願の実施例16に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図1である。
図19】本願の実施例16に係るアーク点火器の断面図である。
図20】本願の実施例16に係るアーク点火器の平面図である。
図21】本願の実施例16に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図2である。
図22】本願の実施例16に係る抵抗ワイヤ点火器の断面図である。
図23】本願の実施例16に係る抵抗ワイヤ点火器の平面図である。
図24】本願の実施例16に係る排気ガス配管の構成を示す概略図である。
図25】本願の実施例16に係る電池グループの構成を示す概略図1である。
図26】本願の実施例16に係る電池グループの構成を示す概略図2である。
図27】本願の実施例17に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図1である。
図28】本願の実施例17に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図2である。
図29】本願の実施例17に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図3である。
図30】本願の実施例17に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図4である。
図31】本願の実施例18に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図である。
図32】本願の実施例18に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図である。
図33】本願の実施例19に係る電池シェルの構成を示す概略図である。
図34】本願の実施例20に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図1である。
図35】本願の実施例20に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図2である。
図36】本願の実施例21に係る電池シェルの構成を示す概略図。
図37】本願の実施例22に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図1である。
図38】本願の実施例22に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図2である。
図39】本願の実施例22に係る熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図3である。
図40】本願の実施例22に係る電池シェルの構成を示す概略図である。
図41】本願の実施例23に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図1である。
図42】本願の実施例23に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図2である。
図43】本願の実施例23に係る電池熱暴走排気ガスの処理装置の構成を示す概略図3である。
図44】本願の実施例24に係るリチウムイオン電池グループを示す概略図である。
図45】本願の実施例24に係るリチウムイオン電池グループのパルス点火器を示す概略図である。
図46】本願の実施例25に係るリチウムイオン電池グループを示す概略図である。
図47】本願の実施例26に係るリチウムイオン電池グループを示す概略図である。
図48】本願の実施例27に係る電池パックを示す概略図である。
図49】本願の実施例28に係る電池パックを示す概略図である。
図50】本願の実施例29に係る電池パックを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0082】
以下、本願による技術案について図面及び実施例を参照しながらさらに説明するが、本願は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0083】
本願では主として電池熱暴走排気ガスの処理装置、処理方法、電池グループ及び電池パックが提案されており、該電池熱暴走排気ガスの処理装置は排気ガス燃焼装置を備え、本願では排気ガス燃焼装置の構造として、電池の熱暴走による熱暴走排気ガスを燃焼させて、燃焼後のガスの再度燃焼を発生させないものであれば、特に制限されなく、以下、本願で提案される様々な構造を持つ排気ガス燃焼装置について詳細に説明したり例を挙げたりすることとなる。
【0084】
実施例1
図1乃至図4に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、リチウム電池又はPACKボックス11の排気ガス出口端に設けられ、リチウム電池又はPACKボックス11が熱暴走して排出された排気ガスを燃焼させるための排気ガス燃焼装置15を備える。ここで、リチウム電池は単電池であり、PACKボックスは複数のリチウム電池を直並列接続して形成された大容量電池である。本実施例による排気ガス燃焼装置15は、圧電点火器又はパルス点火器であるとよい。好ましくは、該排気ガス燃焼装置15はパルス点火器である。
【0085】
本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、リチウム電池又はPACKボックス11の排気ガス出口端から排出された排気ガスの圧力によって排気ガス燃焼装置15による点火をトリガするためのトリガ装置を備えたものである。排気ガス燃焼装置15とトリガ装置は共にリチウム電池又はPACKボックス11の排気ガス出口端より外側の燃焼室内に設けられ、トリガ装置は排気ガス出口端と対向するように設けられ、排気ガス燃焼装置15はトリガ装置より上方に設けられている。
【0086】
本実施例による燃焼室は燃焼ボックス13の内室、燃焼袋の内室、又は他の容器により形成された内室である。好ましくは、燃焼室は燃焼ボックス13の内室であり、燃焼ボックス13はリチウム電池又はPACKボックス11の最上部端面に固定接続されている。好ましくは、燃焼ボックス13は金属材質から作製されたものか、又は耐高温のプラスチック材質から作製されたものである。
【0087】
本実施例による排気ガス出口端には、難燃断熱板131を貫通し且つ燃焼ボックス13の燃焼室内まで延在する圧力放出モジュールが設けられている。圧力放出モジュールは圧力放出弁12又は防爆膜であるとよい。好ましくは、本実施例による圧力放出モジュールは圧力放出弁12である。燃焼ボックス13は、最上部と底部が共に開口した筒状構造であり、円筒状構造、柱形の筒状構造、テーパ形の筒状構造、又はその他の形状の筒状構造であってもよい。好ましくは、本実施例による燃焼ボックス13は円筒状構造であり、その最上部開口によって燃え尽きたガスをタイムリーに排出し、燃焼ボックス13内でガスが集まっているため圧力が過大となって爆発が発生する危険を防止することができる。
【0088】
実施例2
本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、実施例1に加えて、そのトリガ装置が圧力プラグであり、リチウム電池又はPACKボックス11の排気ガス出口端に圧力プラグを押し当てることによりリチウム電池又はPACKボックス11の内室が密封され、リチウム電池又はPACKボックス11の内室から排気ガスが排出される場合、排気ガスの気圧によって圧力プラグが突き上げられ、突き上げられた圧力プラグによって排気ガス燃焼装置15がトリガされて排気ガスを燃焼させるようになる。
【0089】
実施例3
図3乃至図5に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置では、実施例1に加えて、そのトリガ装置は縦摺動ロッド14とトリガブロック16を含み、縦摺動ロッド14とトリガブロック16は共に燃焼ボックス13の燃焼室内に設けられ、縦摺動ロッド14の底端部はリチウム電池又はPACKボックス11の最上部端面に固定接続されている;トリガブロック16は縦摺動ロッド14の外周の周りを回って設けられ、且つ縦摺動ロッド14に摺動可能に接続されている;トリガブロック16は、上下に貫通する貫通孔163が設けられ、縦摺動ロッド14が貫通孔163を通過しており、縦摺動ロッド14の外周の周りを回って設けられ、且つ縦摺動ロッド14に摺動可能に接続され、即ち、トリガブロック16は縦摺動ロッド14の軸方向に沿って摺動可能である;トリガブロック16は排気ガス出口端と対向するように設けられ、排気ガス燃焼装置15はトリガブロック16より上方に設けられている。好ましくは、本実施例による縦摺動ロッド14は2本あり、排気ガス出口端より上方の両側にそれぞれ設けられ、2本の縦摺動ロッド14によれば、トリガブロック16の摺動の安定性を向上させることができる。
【0090】
本実施例による排気ガス燃焼装置15の底部には押圧スイッチ151が設けられ、押圧スイッチ151がトリガブロック16と対向するように設けられ、トリガブロック16のトリガによって押圧スイッチがオンになり、排気ガス燃焼装置15を燃焼させる。好ましくは、本実施例による排気ガス燃焼装置15はパルス点火器である。
【0091】
本実施例によるトリガ装置は、縦摺動ロッド14の最上部に固定接続された制限ブロック17と、弾性復帰部材と、をさらに備え、制限ブロック17の底部端面が弾性復帰部材の一端部に固定接続され、弾性復帰部材の他端部がトリガブロック16に固定接続され、制限ブロック17が排気ガス燃焼装置に固定接続されている。弾性復帰部材は復帰バネ19又は弾性パッドであり、弾性パッドはゴム又はプラスチック材質であるとよい。好ましくは、本実施例による弾性復帰部材は復帰バネ19である。
【0092】
好ましくは、本実施例による押圧スイッチ151の底部端面が制限ブロック17の底部端面よりも下方に位置し、それによってトリガブロック16が押圧スイッチ151に接触しやすくなり、トリガ効率が向上することとなる。好ましくは、本実施例によるトリガブロック16は、難燃性材質(断熱材)から作製されたものである。好ましくは、本実施例によるトリガブロック16は、内部が中空な構造であり、それによってトリガブロック16の重さが軽くなり、トリガブロック16の動きがより容易になる。好ましくは、本実施例によるトリガブロック16の下端面161は、中心部位が内方へ凹んだ弧状面であり、弧状面が排気ガス出口端と対向するように設けられている。好ましくは、本実施例では、トリガブロック16の底部には断面が矩形状となる弧状溝162が設けられ、弧状溝162が排気ガス出口端と正対するように設けられている。好ましくは、本実施例によるトリガブロック16は、防火材料から作製され、火炎がリチウム電池又はPACKボックス11内に戻ることを防止するためのものである。
【0093】
実施例4
図4に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、実施例3に加えて、制限ブロック17には取付けフレーム18が固定的に取り付けられ、取付けフレーム18における排気ガス燃焼装置15に対応する両端部には係止具181が設けられ、係止具181で排気ガス燃焼装置15が固定されることにより、排気ガス燃焼装置15の押圧スイッチ151のトリガ過程中に排気ガス燃焼装置15が揺れることが防止される。
【0094】
実施例5
図1及び図4に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、実施例4に加えて、トリガブロック16の最上部には突き上げブロック164が一体的に固設され、突き上げブロック164が押圧スイッチ151と対向するように設けられている。同時に、該電池熱暴走排気ガスの処理装置は、リチウム電池又はPACKボックス11の最上部端面に固定接続された難燃断熱板131をさらに備えたものであり、燃焼タンク13及び縦摺動ロッド14が共に難燃断熱板131を介してリチウム電池又はPACKボックス11に固定接続され、燃焼タンク13の底部端面が難燃断熱板131の最上部端面に固定接続され、縦摺動ロッド14の最上部端面が難燃断熱板131の最上部端面に固定接続され、難燃断熱板131には連通穴が設けられ、難燃断熱板131の連通穴を介して燃焼タンク13が排気ガス出口端に連通する;難燃断熱板131によって、リチウム電池又はPACKボックス11と排気ガス燃焼装置及びトリガ装置との間で防火・防熱隔離がされる;排気ガス出口端には、難燃断熱板131を貫通し且つ燃焼タンク13の燃焼室内まで延在する圧力放出モジュールが設けられている;燃焼タンク13の最上部が開口する。好ましくは、本実施例による難燃断熱板131は、ゴム・プラスチック板、発泡防火板又は防火岩綿板である。
【0095】
実施例6
本実施例では、電池の熱暴走による排気ガスは大気に排出される前に燃焼処理がされたステップを含む、電池熱暴走排気ガスの処理方法が提案されている。
【0096】
本願の方法によれば、リチウム電池又はPACKボックス11内で可燃性ガスが集まることによってリチウム電池又はPACKボックス11内で爆発、燃焼が発生するリスクを好適に防止することができる;同時に、燃焼タンク13内の排気ガス中の可燃性ガスが燃え尽きた後に大気中に排出されるため、大気への汚染が防止される。
【0097】
実施例7
本実施例では、電池の熱暴走による排気ガスは大気に排出される前に燃焼処理がされたステップを含む、電池熱暴走排気ガスの処理方法が提案されている。該電池熱暴走排気ガスの処理方法では、トリガ装置は、リチウム電池又はPACKボックス11内から排出された排気ガスの圧力によって、排気ガス燃焼装置15がトリガされて排気ガスを燃焼させるまで、排気ガス燃焼装置15に接近していき、燃焼後の排気ガスが大気に排出される。かかる処理方法は具体的に以下のステップを含む:リチウム電池又はPACKボックス11内で多量の可燃性ガスが集められ、ガス圧力が限界に達したら、リチウム電池又はPACKボックス11内から排気ガスが排出され、排出された排気ガスの瞬時圧力によって圧力プラグが排気ガス出口端から突き上げられ、さらに、圧力プラグは、排気ガス燃焼装置15の押圧スイッチ151に触れて押圧スイッチ151がオンになり、排気ガス燃焼装置15で排気ガスを燃焼させるまで、押圧スイッチ151に接近していく;排気ガスが燃焼した後に燃え尽きたガスは燃焼タンク13の最上部から排出される。あるいは、具体的に以下のステップを含む:1)リチウム電池又はPACKボックス11内で多量の可燃性ガスが集められ、ガス圧力が限界に達したら、排気ガス出口端にある圧力放出弁12又は防爆膜が開放され、排気ガスが排気ガス出口端に沿って排出され、さらに、トリガブロック16は、排気ガス出口端から排出された排気ガスの瞬時圧力によって、その突き上げブロック164が排気ガス燃焼装置15の押圧スイッチ151に触れて押圧スイッチ151が作動するようにトリガし、排気ガス燃焼装置15で排気ガスを燃焼させるまで、排気ガス燃焼装置15に接近していき、排気ガスが燃焼した後に燃え尽きたガスは燃焼タンク13の最上部から排出される;2)排気ガスの瞬時圧力が放出され、排気ガス出口端から排出された排気ガスの圧力が小さくなると、弾性復帰部材によってトリガブロック16が初期状態に復帰する。
【0098】
実施例8
図6乃至図8に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、排気筒241と、若干の排気ノズル242と、点火スイッチ243と、点火装置244と、圧力弁245と、を備え、排気ノズル242のそれぞれが排気筒241に固定接続されて熱暴走排気ガスの排気通路を形成する;圧力弁245と点火スイッチ243が排気通路内に設けられ、常圧時に圧力弁245によって排気通路が密封され、排気通路が閉鎖するように維持され、高圧時に圧力弁245内のピストンが気圧で押されて移動し、排気通路が開放され、それと同時に圧力弁245が点火スイッチ243に当接して点火装置244を起動させる;電池に熱暴走排気ガスが発生したと、気圧が徐々に増大するにつれて、幾つかの圧力弁245内のピストンが順次押され、点火スイッチ243が順次オンになって点火装置244が起動し、熱暴走排気ガスが燃焼するようになる。排気筒241内には逆火防止弁246が設けられている。圧力弁245には密封ガスケット2451が設けられている。排気筒241と排気ノズル242がそれぞれ固定筒247に固設されてガス通路を形成したため、電池熱暴走排気ガスが排気筒241、固定筒247、排気ノズル242をこの順に通過する。
【0099】
本実施例に係る圧力弁245が固定筒247の排気ノズル242との接続箇所内に固設され、圧力弁245には1つの突起2452が設けられ、点火スイッチ243が排気ノズル242内に設けられ、圧力弁245のピストンが移動し、突起2452が点火スイッチ243に当接したと、点火装置244が起動するようになる。点火装置244は、パルス点火器であり、支持台249により排気筒241に固定的に取付けられ、上記の電池熱暴走排気ガスの処理装置は、電池シェルに取付けられるために、取付け部248をさらに備える。
【0100】
実施例9
図9及び図10に示すように、本実施例では、実施例8による電池熱暴走排気ガスの処理装置24を備えた電池シェル21が提案されている。電池シェル21は、電池熱暴走排気ガスの処理装置24の取付け部248に防爆口211を介して接続されている。電池の数が多い場合、複数の電池が合流管で並列接続され、合流管が熱暴走排気ガスの処理装置に取付け部248を介して接続されている。電池グループにおける任意1つの単電池が熱暴走したと、発生した熱暴走排気ガスは、合流管を経由して熱暴走排気ガス処理装置に排出されて処理が行われ、該装置は、構造が簡単で、安全で、体積が小さく、環境保全的で、効率が高い。本実施例ではさらに、実施例8による電池熱暴走排気ガスの処理装置24を備えた電池ボックス及び電池が提案されている。
【0101】
実施例10
図11乃至図13に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、第1排気管31と、第2排気管32と、点火装置33と、排気ノズル35と、磁気スイッチ34と、を備える;第2排気管32、排気ノズル35、磁気スイッチ34及び点火装置33は共に少なくとも1つである;第2排気管32の入口は共に第1排気管31の出口に接続されている;点火装置33は、第2排気管32の出口に設けられ、第2排気管32から排出された熱暴走排気ガスを燃焼させるためである;複数の磁気スイッチ34は、第2排気管32に1対1対応に設けられ、熱暴走排気ガスが第2排気管32を通過する際に電気信号を点火装置33に送信することで点火装置33を起動させて熱暴走排気ガスを燃焼させるためである。磁気スイッチ34は、機械式の磁気スイッチ、重力式の磁気スイッチ又は磁気式の磁気スイッチである。該磁気スイッチ34は常閉スイッチにされるとよく、第1排気管31を密封して外部の水蒸気や不純物が第1排気管31内に入り込むのを回避することができる。上記の排気ノズル35は具体的にテーパ管構造にされるとよく、その大端部が複数の第2排気管32の出口端に1対1対応に接続され、複数の点火装置33が排気ノズルル35の小端部出口に1対1対応に設けられ、言い換えると、テーパ形排気ノズルの大端部が第2排気管32に接続され、点火装置33がテーパ形排気ノズル35の小端部に設けられ、このように構成された排気ノズル35によれば、排出された熱暴走排気ガスが全て点火装置33によって燃焼することができ、熱暴走排気ガスの燃焼がより十分になり、一部の熱暴走排気ガスが第2排気管32の出口縁部から漏れるのを回避することができる。また、第1排気管31には、第1排気管31及び第2排気管32内の熱暴走排気ガスの逆流を防止するための逆火防止弁36が設けられる場合もあり、該逆火防止弁36は具体的に一方向弁であり、一方向弁は構造が簡単で、取付けが便利である。
【0102】
本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置では、第2排気管32、磁気スイッチ34及び点火装置33の数が少なくとも1つであり、第2排気管32が1つある場合、それが第1排気管31と配管を共用することができ、即ち第2排気管32と第1排気管31が同一の配管である。具体的な取付け使用時に、第2排気管32及び点火装置33の数として、電池の数及びニーズに応じて配置することができ、2個、3個又は4個などに配置することができ、2つ以上に配置する場合、燃焼の確実性を確保することができ、ある点火装置33が失効したり故障したりすると、他の点火装置33が正常に作動することができる。上記の点火装置33に関し、様々な構造にすることができ、例えばパルス点火器などを用いることができ、パルス点火器の給電方式として、現場環境に応じて乾電池や交流電力を用いることができる。磁気スイッチ34に関し、様々な構造にすることができ、熱暴走排気ガスが通過する際に点火装置33が起動できればよく、例えば機械式の磁気スイッチ、重力式の磁気スイッチ又は磁気式の磁気スイッチにするとよい。
【0103】
点火装置33をより確実に取付けつつ、その使用安全性を確保するために、点火装置33の点火ヘッド331を第2排気管32にホルダ37を介して設けることができ、本装置の排気ガス点火ヘッド331は、金属製の排気ガス燃焼管の燃焼伝熱による磁気スイッチ34の焼損を回避するために、磁気スイッチ34の上端部から20cm以上離開しなければならない。パルス点火器は、乾電池又は交流電力のインターフェイスが電源ボックス38内に設けられ、信号ワイヤ332が電源ボックス38に防水コネクタ39を介して密封接続されている。該パルス点火器は、自己携帯の乾電池により電源が供給され、パルス点火が3時間以上持続することができ、常開の磁気感知スイッチを合わせれば、熱暴走排気ガスが通過する際にパルス信号を出力して可燃性ガスを燃焼させることができる。磁気スイッチ34の原理については、磁気弁コア342にある永久磁石がスイッチ外の黒スイッチにある感知素子341に接近して信号を出力するように、気流や水流によってスイッチ内の磁気弁コア342が押され、一方、ガスや水流が無い場合、スイッチ内の2枚の永久磁石が反発力によって復帰し閉鎖するようになり、バネ式のスイッチの場合、バネの弾性力によって復帰してスイッチをオフさせ、重力式のスイッチの場合、重力求心力によって復帰するが、重力式のスイッチが鉛直に取付けられなければならず、感知素子341の信号ワイヤ332が電源ボックス38を通過して電源ボックス38内のパルス点火器の制御回路に接続され、さらに点火装置33の点火ヘッド331の点火を制御することができる。
【0104】
本実施例による装置では、磁気スイッチとパルス点火の組み合わせを用いて電池熱暴走後の排気ガスの点火を処理し、排気ガスの主な可燃性成分は、水素ガス、一酸化炭素、炭化水素化合物、気化状態の電解液であり、パルス点火器によって燃焼したら完全燃焼して無害な生成物を発生することができる。該装置によれば、熱暴走による排気ガスが燃焼できるため、熱暴走排気ガスに起因する大気汚染が回避されつつ、熱暴走排気ガスがリチウム電池内に集まって爆発、火災などの危険な事件が発生することも回避され、電池の安全性が大幅に向上することとなる。
【0105】
本願による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、磁気スイッチ34によって点火装置33を起動させるものであり、磁気スイッチ34が磁気弁コア342と感知素子341によって信号を出力して点火装置33をトリガする。該磁気スイッチ34は圧力スイッチに比べ、その感度が高く、熱暴走排気ガスが第2排気管32を通過すれば感知及びトリガを実現でき、該スイッチは圧力スイッチに比べ、高い感知圧力が不要となり、言い換えると、熱暴走排気ガスの初期又は開始時に感知でき、その直後に直ちに点火装置33をトリガできる。該装置は、安全性が高く、点火装置33によって初期又は開始時の熱暴走排気ガスを燃焼させるため、初期又は開始時の熱暴走排気ガスが第2排気管32の出口から漏れて、環境汚染又は安全事故を引き起こすのを回避することができ、電池の安全性がある程度向上することとなる。同時に、本願の装置は、構造が簡単で、取付けが便利で、既存の装置を用いて組み立てればよいものである。
【0106】
本実施例ではさらに電池グループが提案されており、かかる電池グループは、上記の電池熱暴走排気ガスの処理装置と、少なくとも1つの電池と、合流管と、を備え、第1排気管31の入口が複数の電池シェルの防爆口又は防爆管に合流管を介して接続され、つまり、合流管の一端が複数の電池シェルの防爆口に接続され、合流管の他端が第1排気管31の入口に接続されている。1つ又は複数の電池シェル内のコアに熱暴走が発生したことにより防爆口が開放され、電池内部の高温物質が防爆口又は防爆管を経由して第1排気管31及び第2排気管32に入り込み、この時に、磁気スイッチ34が熱暴走排気ガスを感知したら点火装置33を起動させ、点火装置33によって熱暴走排気ガスが燃焼するようになる。安全性をさらに増すために、冷却材が充填された冷却装置を、電池シェルの防爆口又は防爆管に接続し、熱暴走排気ガスを冷却及び吸着した後に通過させて燃焼させる場合もある。
【0107】
実施例11
図14乃至図17に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、燃焼室42と、点火装置と、トリガ装置と、を備えたものであり、点火装置は燃焼室42内に配置され、トリガ装置は点火装置と電気的に接続され、燃焼室42は電池内部の電解液室に接続され、電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを貯蔵するためであり、トリガ装置は圧力スイッチ49及び/又は温度制御スイッチ412であるか、又は電気接点圧力計である。トリガ装置は、熱暴走排気ガスの圧力及び/又は温度に基づいて点火装置による点火をトリガして熱暴走排気ガスを燃焼させ、熱暴走排気ガス中の可燃性成分を低減させるためであり、好ましくは、熱暴走排気ガス中の可燃性成分を燃え尽きさせ、それ故、燃焼後に排出されたガスの二次燃焼を防止し、燃焼を完全に防止するという目的を達成することができる。好ましくは、本実施例による燃焼室42は、電池の防爆口に近接する一側に設けられている。好ましくは、燃焼室42内で熱暴走排気ガスが燃焼している時に、支燃ガスを燃焼室42内に補充し続ける必要がある。それと同時に、燃焼室42内における燃焼が終了後に残ったガスをタイムリーに排出する必要がある。電池熱暴走排気ガスの処理装置は、熱暴走排気ガス排出管41をさらに備えたものであり、燃焼室42は電池の電解液室に熱暴走排気ガス排出管41を介して接続され、熱暴走排気ガス排出管41の管内には防爆装置410が設けられている。
【0108】
本実施例による点火装置は、燃焼室42の内部に配置された点火器と、燃焼室42の内部又は外部に設けられた電源44と、を備え、電源44は点火器及びトリガ装置と電気的に接続され、トリガ装置は点火器と電気的に接続されている。点火器及び電源44の耐えられる温度は200℃よりも大きい。点火装置はパルス点火器43である。電池熱暴走排気ガスの処理装置は、熱暴走排気ガス排出管41と燃焼室42との間に設けられた逆火防止装置48と、燃焼室42の最上部に設けられた防風カバー46と、をさらに備えたものであり、逆火防止装置によれば、燃焼室で熱暴走排気ガスを燃焼させる際に火炎が電池の内部に入り込むのを防止することができ、防風カバーによれば、燃焼室内に風が入り込むのを防止し、燃焼室内の熱暴走排気ガスが十分に燃焼するのを確保することができる。燃焼室42の室壁には、支燃ガスを燃焼室42内に補充するための給気口45が設けられ、支燃ガスが空気である。燃焼室42の室壁には、燃焼後に発生したガスを放出するための放気孔47が設けられている。
【0109】
本実施例では、点火器及び電源の耐えられる温度が200℃よりも大きく、それによって点火器及び電源が熱暴走排気ガスの高温に耐えられるのを確保することができる。トリガ装置が圧力スイッチ49及び/又は温度制御スイッチ412である場合、圧力スイッチ49及び/又は温度制御スイッチ412が防爆装置410と燃焼室42との間に設けられ、それによって、熱暴走排気ガス排出管内の熱暴走排気ガスの高圧又は高温により圧力スイッチ及び/又は温度制御スイッチが導通し、さらに点火器による点火がトリガされるようになる;トリガ装置が電気接点圧力計である場合、電気接点圧力計の接触圧力が防爆装置410の防爆圧力よりも小さく、電気接点圧力計が電池の電解液室と燃焼室42との間に設けられ、それによって、電池の内部で発生した高圧で電気接点圧力計が直接導通し、さらに点火器による点火がトリガされるようになる。トリガ装置が圧力スイッチ49と温度制御スイッチ412である場合、圧力スイッチ49と温度制御スイッチ412が並列又は直列に接続され、圧力スイッチと温度制御スイッチが並列接続された場合、高温による温度制御スイッチの導通又は高圧による圧力スイッチの導通が可能になる;圧力スイッチと温度制御スイッチが直列接続された場合、高温による温度制御スイッチの導通及び高圧による圧力スイッチの導通が必要となり、直列接続された場合、誤接触を効果的に防止することができる。電気接点圧力計の接触圧力が防爆装置の防爆圧力よりも小さく、それによって防爆装置が開放される前に電気接点圧力計が既に導通されたことが確保され、点火装置が前もって点火状態に入ることが確保される。
【0110】
実施例12
図14に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、実施例11に加えて、熱暴走排気ガス排出管41を備えたものであり、トリガ装置が圧力スイッチ49である;熱暴走排気ガス排出管41は、一端部が電池内部の電解液室に接続され、他端部が燃焼室42に連通し、即ち燃焼室42は電池内部の電解液室に熱暴走排気ガス排出管41を介して接続され、熱暴走排気ガス排出管41内には防爆装置410が設けられている;圧力スイッチ49は防爆装置410と燃焼室42との間に設けられ、点火装置は、燃焼室42の内部に配置された点火器と、燃焼室42の内部又は外部に設けられた電源44と、を備え、電源44、圧力スイッチ49、点火ヘッドは前から後ろへと順次直列接続されている。好ましくは、本実施例による圧力スイッチ49は、熱暴走排気ガス排出管41の放気口に設けられている。
【0111】
本実施例による防爆装置410は防爆膜411又は防爆弁であり、好ましくは、本実施例による点火器及び電源44は、耐えられる温度が200℃よりも大きく、燃焼室42内の熱暴走排気ガスの高温に耐えることができる。好ましくは、本実施例による点火装置はパルス点火器43であり、特に説明したいこととして、本実施例による点火装置は、パルス点火器43とは別の点火器であってもよい。本実施例による電源44は充放電可能な電源である。
【0112】
本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、熱暴走排気ガス排出管41と燃焼室42との間に設けられた逆火防止装置48と、燃焼室42の最上部に設けられた防風カバー46と、をさらに備えたものであり、逆火防止装置48によれば、燃焼室42内の火炎が電池の内部に入り込むのを効果的に防止し、電池作動の安全性を確保することができ、防風カバー46によれば、燃焼室42内に風が入り込むのを効果的に防止することができる。燃焼室42の室壁には、支燃ガスを燃焼室42内に補充するための給気口45が設けられている。好ましくは、本実施例による支燃ガスは空気であり、特に説明したいこととして、支燃ガスは、酸素ガス又は他の支燃性ガスであってもよい。本実施例による給気口45は2つあり、燃焼室42の対向する両側にそれぞれ設けられている。燃焼室42の室壁には、燃焼後に発生したガスを放出するための放気孔47が設けられている。本実施例による給気口45は燃焼室42の底部寄りの位置に設けられ、放気孔47は燃焼室42の天井寄りの位置に設けられている。
【0113】
実施例13
図15に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、実施例12に加えて、そのトリガ装置が温度制御スイッチ412であり、温度制御スイッチ412が防爆装置410と燃焼室42との間に設けられている;好ましくは、本実施例による温度制御スイッチ412が熱暴走排気ガス排出管41の放気口に設けられている。
【0114】
実施例14
図16に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、実施例11に加えて、熱暴走排気ガス排出管41を備えたものであり、そのトリガ装置が圧力スイッチ49と温度制御スイッチ412である;熱暴走排気ガス排出管41は、一端部が電池内部の電解液室に接続され、他端部が燃焼室42に連通し、即ち燃焼室42は電池内部の電解液室に熱暴走排気ガス排出管41を介して接続され、熱暴走排気ガス排出管41内には防爆装置410が設けられている;圧力スイッチ49及び温度制御スイッチ412は爆発装置410と燃焼室42との間に設けられ、点火装置は、燃焼室42の内部に配置された点火器と、燃焼室42の内部又は外部に設けられた電源44と、を備え、圧力スイッチ49は熱暴走排気ガス排出管41の放気口に設けられ、温度制御スイッチ412は燃焼室42の熱暴走排気ガスの給気口に設けられている;電源44、圧力スイッチ49、温度制御スイッチ412、点火ヘッドは前から後ろへと順次直列接続され、圧力スイッチ49と温度制御スイッチ412が直列接続された場合、高温による温度制御スイッチ412の導通及び高圧による圧力スイッチ49の導通が必要となり、誤接触を効果的に防止することができる。特に説明したいこととして、圧力スイッチ49と温度制御スイッチ412が並列接続される場合もあり、圧力スイッチと温度制御スイッチが並列接続された場合、高温による温度制御スイッチの導通又は高圧による圧力スイッチの導通が可能になる。
【0115】
実施例15
図17に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、実施例11に加えて、熱暴走排気ガス排出管41を備えたものであり、トリガ装置が電気接点圧力計である;熱暴走排気ガス排出管41は、一端部が電池内部の電解液室に接続され、他端部が燃焼室42に連通し、即ち燃焼室42は電池内部の電解液室に熱暴走排気ガス排出管41を介して接続され、熱暴走排気ガス排出管41内には防爆装置410が設けられている;電気接点圧力計は電池の電解液室と燃焼室42との間に設けられ、具体的には、電池の防爆口には三方管が接続され、防爆口が三方管の1番目の接続口に接続され、三方管の2番目の接続口が燃焼室42に熱暴走排気ガス排出管41を介して連通し、三方管の3番目の接続口が電気接点圧力計に接続され、電気接点圧力計が点火ヘッドに接続され、電源44が電気接点圧力計及び点火ヘッドに給電する。
【0116】
本実施例による防爆装置410は防爆膜411又は防爆弁であり、好ましくは、本実施例による防爆装置410は防爆膜411である。好ましくは、本実施例による電気接点圧力計の接触圧力が防爆装置410の防爆圧力よりも小さい。好ましくは、本実施例による点火器及び電源44は、耐えられる温度が200℃よりも大きく、燃焼室42内の熱暴走排気ガスの高温に耐えることができる。好ましくは、本実施例による点火装置はパルス点火器43であり、特に説明したいこととして、本実施例による点火装置はパルス点火器43とは別の点火器であってもよい。
【0117】
本実施例による燃焼室42の室壁には、支燃ガスを燃焼室42内に補充するための給気口45が設けられている。好ましくは、本実施例による支燃ガスは空気であり、特に説明したいこととして、支燃ガスは、酸素ガス又は他の支燃性ガスであってもよい。好ましくは、本実施例による給気口45は燃焼室42の底部寄りの位置に設けられ、放気孔47は燃焼室42の天井寄りの位置に設けられている。好ましくは、本実施例による給気口45は2つあり、燃焼室42の対向する両側にそれぞれ設けられている。燃焼室42の室壁には、燃焼後に発生したガスを放出するための放気孔47が設けられている。
【0118】
本願では電池熱暴走排気ガスの処理装置が提案されており、その動作原理は以下の通りである:電池内部に熱暴走が発生した場合、電池内部の圧力及び温度が急激に上昇していき、電池内部の高圧によって防爆装置410が開放され、熱暴走による熱暴走排気ガスが熱暴走排気ガス排出管41を経由して燃焼室42内に排出され、それと同時に、燃焼室42内に支燃ガスが導入され、トリガ装置が導通して点火装置が点火状態となり、燃焼室42内で熱暴走排ガスが絶えず集まり、燃焼条件に達したら、熱暴走排気ガスが燃焼し、燃焼が開始し、熱暴走排気ガス中の可燃性成分が燃え尽きるか、又は可燃性成分の濃度が再燃焼できなくなるまで低くなるまで燃焼され、燃焼後のガスが放気孔47を経由して大気中に排出される。
【0119】
実施例16
図18乃至図26に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、点火器51と、トリガ装置52と、排気ガス配管53と、を備えたものである;トリガ装置52は、制御回路基板521とセンサ522を含み、センサ522は、排気ガス配管53又は電池シェルに設けられ、その出力端が制御回路基板521に接続され、電池55が熱暴走した場合に制御回路基板521に信号を出力してから、制御回路基板521によって信号に応じて点火電流を出力するように構成される;点火器51は、アーク点火器511又は抵抗ワイヤ点火器512であり、排気ガス配管53に設けられ、制御回路基板521から出力された点火電流によって排気ガス配管53から排出された熱暴走排気ガスを燃焼させる。該装置によれば、電池55の熱暴走による排気ガスがタイムリーに燃焼できるため、発生した熱暴走排気ガスに起因する環境大気汚染が回避されつつ、熱暴走排気ガスが電池55内に集まって爆発、火災などの危険な事件が発生することも回避され、電池の安全性が大幅に向上することとなる。該装置の点火器51はアーク点火器511又は抵抗ワイヤ点火器512であり、アーク点火器511又は抵抗ワイヤ点火器512は持続的な点火装置であるため、外部環境中の風や雨による点火器51の性能への影響が回避され、さらに熱暴走排気ガスを確実に燃焼できないというリスクが回避される。該装置によれば、電池55の熱暴走による排気ガスがタイムリーに燃焼できるため、排出された熱暴走排気ガスに起因する大気汚染が回避されつつ、熱暴走排気ガスが電池55内に集まって爆発、火災などの危険な事件が発生することも回避され、電池55の安全性が大幅に向上することとなる。
【0120】
本実施例では、抵抗ワイヤ点火器512の構造として、電池55に発生した熱暴走排気ガスをタイムリー且つ確実に点火できるものであれば、特に制限されない。例えば、該抵抗ワイヤ点火器512は、点火器シェル5111と、抵抗ワイヤ5121と、セラミックス押えリング5116と、セラミックス押え輪5117と、を備える;点火器シェル5111内には排気ガス配管53に連通する点火室5114が設けられ、抵抗ワイヤ5121が上記の点火室5114内に設けられ、それに加えて、抵抗ワイヤ5121が点火器シェル5111の外部にある制御回路基板521に接続されている。具体的には、セラミックス押えリング5116内にリング溝が設けられ、抵抗ワイヤ5121がリング溝内に設けられ且つセラミックス押え輪5117によってしっかりと押圧され、このように、抵抗ワイヤ5121がセラミックス押えリング5116及びセラミックス押え輪5117によって点火器シェル5111内に取付けられ、セラミックス押えリング5116及びセラミックス押え輪5117が絶縁部材であるため、点火器シェル5111と抵抗ワイヤ5121との良好な絶縁が図られる。該抵抗ワイヤ点火器512における抵抗ワイヤ5121の材料は、鉄クロムアルミニウム抵抗ワイヤ又はニクロム抵抗ワイヤなどである。該抵抗ワイヤ点火器512は電気パルス点火器に比べ、構造が簡単で、昇圧、発振器などの回路素子が不要となるなどの特徴を有する。上記の抵抗ワイヤ点火器512は、構造が簡単で、昇圧、発振器などの回路素子が不要となり、排気ガス配管53内に配置され、防風電熱ワイヤとして利用することもでき、電池55の熱暴走による排気ガスを確実に燃焼させることができる。本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、自動制御型抵抗ワイヤ点火装置であり、排気ガス配管53内に取付けられ、排気ガス配管53内に可燃性ガスがあることを検知したら制御回路基板521に信号を出力し、制御回路基板521によって抵抗ワイヤ5121を導通させ、抵抗ワイヤ5121を急速加熱してガスの可燃温度に達すればガスが燃焼でき、ガスが多量に集まることを防止することができる。
【0121】
本実施例によるアーク点火器511に関し、様々な構造にすることができ、排気ガス配管53に設けられ、制御回路基板521から出力された点火電流によって排気ガス配管53から排出された電池熱暴走排気ガスを燃焼させる。例えば、アーク点火器511は、点火器シェル5111と、第1電極ワイヤ5112と、第2電極ワイヤ5113と、セラミックス押えリング5116と、セラミックス押え輪5117と、を備える;点火器シェル5111内には排気ガス配管53に連通する点火室5114が設けられ、第1電極ワイヤ5112の一端及び第2電極ワイヤ5113の一端が点火室5114内に設けられ、且つ両者の間に電離ギャップ5115が設けられ、第1電極ワイヤ5112と第2電極ワイヤ5113の他端が共に高温導線を介して制御回路基板521に接続されている。また、制御回路基板521には、直流電力を交流電力に変換するための発振回路が設けられ、アーク点火器511と制御回路基板521との間には、制御回路基板521から出力された交流電力を昇圧して第1電極ワイヤ5112、第2電極ワイヤ5113に輸送して、それらの間の空気を電離させてアークを発生させるための昇圧コイル5118が設けられている。該装置では、セラミックス押えリング5116内にリング溝が設けられ、第1電極ワイヤ5112及び第2電極ワイヤ5113がリング溝内に設けられ且つセラミックス押え輪5117によってしっかりと押圧され、このように、第1電極ワイヤ5112及び第2電極ワイヤ5113がセラミックス押えリング5116及びセラミックス押え輪5117によって点火器シェル5111内に取付けられ、セラミックス押えリング5116及びセラミックス押え輪5117が絶縁部材であるため、第1電極ワイヤ5112及び第2電極ワイヤ5113と点火器シェル5111の接触を防止でき、点火器シェル5111と電極ワイヤとの良好な絶縁が図られる。アーク点火器511と制御回路基板521との間には、制御回路基板521から出力された交流電力を昇圧して第1電極ワイヤ5112、第2電極ワイヤ5113に輸送して、それらの間の空気を電離させてアークを発生させるための昇圧コイル5118が設けられている。上記のアーク点火器511は、昇圧回路(即ち昇圧コイル5118)の電圧が100kv程度で、パルス点火器51に比べるとその電圧が遥かに高くなるため、アーク発生が速く、点火速度が速いなどの特徴を有し、電池熱暴走排気ガスをタイムリー且つ快速に燃焼させることができる。また、制御回路基板521には、直流電力を交流電力に変換するための発振回路が設けられている。本実施例によるアーク点火器511において、第1電極ワイヤ5112及び第2電極ワイヤ5113の材料は銅クロム合金、銅タングステン合金などの合金である。
【0122】
本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、自動制御型アーク点火装置であり、排気ガス配管53の端部に取付けられ、センサ522によって排気ガス配管53内に可燃性ガスがあることを検知したら制御回路基板521に信号をフィードバックし、制御回路基板521によって電池55と昇圧コイル5118を導通させ、昇圧コイル5118によって電圧が昇圧された後、距離の近いアーク発生ヘッド間の空気が電離されてアークが発生し、排気ガス配管53から排出された可燃性ガスが燃焼するようになる。言い換えると、電池55の熱暴走が発生した場合、排気ガス配管53内でガスが通過すると、圧力センサ522によって排気ガス配管53内の圧力変化を検知したら(あるいは、ガスセンサ522によって可燃性ガスの通過を検知したか、又は温度センサ522によって温度の急激な上昇を検知した場合)、センサ522から制御回路基板521に信号を輸送し、制御回路基板521が信号を受信したら、リレーが閉じるようになり、制御回路基板521の発振電流(又は発振器)によって電池55の直流電流が交流電流に変換されて昇圧コイル5118内に出力され、昇圧コイル5118によって瞬間的に電流が50KVの高圧まで昇圧され、さらに高温導線を経由して点火器51の第1電極ワイヤ5112と第2電極ワイヤ5113に輸送され、2つの第1電極ワイヤ5112と第2電極ワイヤ5113との距離が8mm未満の場合、瞬間的な高圧によって第1電極ワイヤ5112と第2電極ワイヤ5113との間の空気が電離されてアークが発生し、排気ガス配管53内の可燃性ガスがアークに遭遇したら燃焼するようになる。
【0123】
本願によるトリガ装置52は、異なる構造を持つセンサ522であってもよく、電池55の熱暴走が発生した場合に信号を送信可能なものであればよく、言い換えると、電池熱暴走が発生した場合に温度、圧力又はガス体積分率などのパラメータをリアルタイムに検知し、設定された閾値を超えたら信号を出すことができ、該信号として電気信号や機械信号などが挙げられる。具体的には、上記のセンサ522は、圧力センサ、ガスセンサ又は温度センサから選ばれる少なくとも1つであるとよく、具体的には、圧力センサ、ガスセンサ及び温度センサは排気ガス配管53又は電池シェルに設けられるとよい。現地取付け時、圧力センサ、ガスセンサ又は温度センサは、三方管54によって排気ガス配管53に設けられたり、電池シェルにねじ山で接続されたりすることができ、このように取付ければ、熱暴走排気ガスを直接且つ快速に検出することができ、電池55の熱暴走の開始時又は初期に確実に検出できるため、電池熱暴走排気ガスをタイムリーに処理することが可能になる。
【0124】
電池熱暴走排気ガスを確実に燃焼させるために、複数の点火器51が取付けられる場合もあり、このとき、上記の排気ガス配管53は、排気ガス主管531と、複数の排気ガス支管532と、を備える;複数の排気ガス支管532の入口は、排気ガス主管531の出口に連通し、複数の排気ガス支管532の出口のそれぞれには点火器51が設けられている。これに応じて、トリガ装置52も複数あり、複数の排気ガス支管532には複数のトリガ装置52が1対1対応に設けられている。それと同時に、排気ガス主管531又は排気ガス支管532には逆火防止装置が設けられ、該逆火防止装置は逆火防止弁であるとよく、排気ガス主管531又は排気ガス支管532内の熱暴走排気ガスの逆流を防止するためである。具体的な取付け使用時に、排気ガス支管532及び点火器51の数として、電池55の数及びニーズに応じて配置することができ、2個、3個、4個…10個などに配置することができ、2つ以上に配置する場合、燃焼の確実性を確保でき、ある点火器51が失効したり故障したりすると、他の点火器51が正常に作動することができる。
【0125】
本実施例ではさらに、上記の電池熱暴走排気ガスの処理装置を備え、排気ガス配管53の入口が電池シェルの防爆口又は防爆管56に接続されている、電池55が提案されている。
【0126】
図25及び図26に示すように、本実施例ではさらに、合流管57と、複数の電池55と、上記の電池熱暴走排気ガスの処理装置と、を備えた電池グループが提案されており、複数の電池55が並列又は直列に接続され、合流管57の一端が複数の電池シェルの防爆口又は防爆管56に接続され、その他端が排気ガス配管53の入口に接続されている;排気ガス配管53は、排気ガス主管531と、複数の排気ガス支管532と、を備え、排気ガス主管531の入口が合流管57を介して複数の電池シェルの防爆口又は防爆管56に接続され、言い換えると、合流管57の一端が複数の電池シェルの防爆口に接続され、合流管57の他端が排気ガス主管531の入口に接続され、複数の排気ガス支管532の出口のそれぞれには点火器51が設けられ、なお、複数の排気ガス支管532のそれぞれにはセンサ522が設けられている。複数の電池55に熱暴走が発生したことにより防爆口又は防爆管56が開放され、電池55の内部の高温物質が防爆口又は防爆管56を経由して排気ガス主管531及び排気ガス支管532に入り込み、この時に、トリガ装置52が熱暴走排気ガスを感知したら点火器51を起動させ、点火器51によって電池55の熱暴走による排気ガスが燃焼するようになる。安全性をさらに増すために、冷却材が充填された冷却装置を、電池シェルの防爆口又は防爆管56に接続し、熱暴走排気ガスを冷却及び吸着した後に装置に通過させて燃焼させる場合もある。
【0127】
実施例17
図27乃至図30に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、冷却吸着ユニット61と、排気ガス燃焼装置62と、を備えたものである;冷却吸着ユニット61は順次直列接続されたN個の缶体63を含み、N個の缶体63は、内部に冷却材及び/又は吸着材が充填され、電池熱暴走排気ガスを冷却及び/又は吸着するためであり、Nが1以上の整数である;排気ガス燃焼装置62は、N番目の缶体63の出口端に設けられ、冷却及び/又は吸着が終了した排気ガスを燃焼させるためである。本実施例では、缶体63の配列形態、内部構造として、使用のニーズを満たすものであれば、特に制限されなく、缶体63の内部にある冷却材及び/又は吸着材は、異なる使用の要求を満たすために、一部充填されたり全部充填されたりすることができる。電池熱暴走排気ガスが冷却吸着室を通過することにより、排気ガスの温度及び流量が小さくなり、N個の缶体63による冷却及び/又は吸着が終了した後に水素ガス、一酸化炭素、メタンなどの可燃性成分が依然として存在するのを防止するために、N番目の缶体63の出口端に、冷却及び/又は吸着が終了した排気ガスを燃焼させるための排気ガス燃焼装置62が設けられ、それによって排気ガス中の可燃性成分が消耗され、排気ガス中の可燃性物質が空気に入って安全事故を引き起こすことが防止される。
【0128】
本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は具体的には、互いに接続された冷却吸着ユニット61と、排気ガス燃焼装置62と、を備えたものである;冷却吸着ユニット61は8個の缶体63を含み、8個の缶体63の全てには冷却材が充填されてもよいし、8個の缶体63の全てには吸着材が充填されてもよいし、1番目乃至4番目の缶体63内に冷却材が充填されるが5番目乃至8番目の缶体63内に吸着材が充填されてもよく、8個の缶体63が線形に一列に配置されている;排気ガス燃焼装置62は、8番目の缶体63の出口端に設けられ、冷却及び吸着が終了した排気ガスを燃焼させるためである。
【0129】
本実施例では、隣接する缶体63はエルボ64によって直列接続され、エルボ64内には排気ガスの逆流緩衝室が形成されている。1番目乃至4番目の缶体63のそれぞれの内部には2枚の多孔質板が設けられ、2枚の多孔質板は、両端にねじが設けられた接続ロッドによって軸方向に沿って接続され、言い換えると、接続ロッドの両端がそれぞれ多孔質板を通過してからナットで固定され、隣接する2つの多孔質板と缶体63の内壁により冷却吸着室が形成され、セラミックボールが冷却吸着室内に充填されている;同様に、5番目乃至8番目の缶体63のそれぞれの内部には2枚の多孔質板が設けられ、隣接する2つの多孔質板と缶体63の内壁により冷却吸着室が形成され、活性炭が冷却吸着室内に充填されている。電池熱暴走排気ガスは、1番目乃至4番目の缶体63を通過した後にその温度と及び流量が低下し、その直後に5番目乃至8番目の缶体63に入り込んで吸着処理が行われ、浄化効果が高められる;8番目の缶体63の出口端には、冷却及び吸着が終了した排気ガスを燃焼させるための排気ガス燃焼装置62が設けられ、それによって冷却及び吸着が終了した排気ガスには水素ガス、一酸化炭素、メタンなどの可燃性物質が依然として存在して安全事故を引き起こすことが防止される。
【0130】
本実施例では缶体63の形状として、その内部に冷却材及び/又は吸着材が充填できるものであれば、特に制限されなく、本実施例では缶体63として、耐力、耐圧性の良い円形缶体63を用いることが好ましい。本実施例では、冷却材は、ハニカムセラミック体、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタンから選ばれる1つ又は複数の組み合わせであるとよい;吸着材は、黒鉛、アルミナ、モンモリロナイト、ケイ酸塩、リン酸塩、多孔質ガラスから選ばれる1つ又は複数の組み合わせであるとよい。
【0131】
本実施例では、8番目の缶体63には、排気ガスの逆流を防止するための逆火防止ユニットが固設される;8番目の缶体63と排気ガス燃焼装置62との間には収集ユニット65が設けられ、収集ユニット65によれば、排気ガス中の可燃性成分が収集でき、ガス量が閾値に達したら出口端で燃焼し、一方、閾値に達しないと排気ガス燃焼装置62を起動せず、排気ガス燃焼装置62より前方の防御線として収集ユニット65が増やし、安全性が向上することとなる。本実施例では、排気ガス燃焼装置62はパルス点火器であり、空気を導入して熱暴走排気ガスと混合して燃焼させるための給気口をさらに備える。
【0132】
実施例18
図31及び図32に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、ガス貯蔵タンク71と点火装置72を備えたものであり、ガス貯蔵タンク71は熱暴走排気ガスを入出力するために給気口711及び排気口712を含む;点火装置72は、ガス貯蔵タンク71の外部にある排気口712の出口に固設され、熱暴走排気ガスを燃焼させるためである;ガス貯蔵タンク71は、仕切り板77によって独立した第1仕切り室731と第2仕切り室732に仕切られ、給気口711が第1仕切り室731内に設けられ、排気口712が第2仕切り室732内に設けられている;ガス貯蔵タンク71内にはスイッチモジュールも設けられ、スイッチモジュールは、第2仕切り室732内に固定された点火スイッチ721と、仕切り板77に設けられ且つ仕切り板77を貫通するトリガ装置722と、を含む。点火スイッチ721は、トリガ装置722に当接されてトリガされ、さらに点火装置を起動させることができるように設けられている。仕切り板77には圧力放出弁78が設けられ、熱暴走排気ガスが第1仕切り室731から圧力放出弁78を経由して第2仕切り室732に入り込むようになる。
【0133】
第1仕切り室731の気圧が上昇して第1閾値Pに達したと、熱暴走排気ガスは圧力放出弁78を経由して第2仕切り室732に入り込み、さらに排気口712を経由して出口に到達する;第1仕切り室731の気圧が上昇して第2閾値Pに達したと、トリガ装置722が点火スイッチ721に当接し、点火スイッチ721によって点火装置72が起動して熱暴走排気ガスを燃焼させる。本実施例では、第1閾値Pが第2閾値P以上にあり、それによって、トリガ装置722が点火スイッチ721に当接しないため点火装置72が起動しない前に、熱暴走排気ガスが圧力放出弁78を経由してガス貯蔵タンク71の外部に排出されて、空気が汚染され、甚だしきに至っては危険が発生することを防止することができる。仕切り板77を貫通するトリガ装置722が気圧に押されて点火スイッチ721に触れたと、点火装置72が起動するようになる。
【0134】
本実施例では、排気口712は配管の形態にされ、配管には熱暴走排気ガスの流量を制御するための流量逆止弁75が固定されている。排気口712には排気ノズルが少なくとも2つ設けられ、複数の排気ノズルによれば、圧力を平均化し、効率的に燃焼するという役割を果たすことができ、複数の排気ノズルに合わせて複数の点火ヘッドも設けられ、排気ノズルの数が点火ヘッドの数と一致しても一致しなくてもよく、複数の点火ヘッドによれば、複数の排気口から排出された熱暴走排気ガスを効率的に燃焼させることができる。ガス貯蔵タンク71の外部には、点火装置72を固定的に取付けるための支持部79が設けられている。本実施例における点火装置72はパルス点火器である。
【0135】
実施例19
図31乃至図33に示すように、本実施例による電池シェルは上記の電池熱暴走排気ガスの処理装置を備えたものであり、該電池熱暴走排気ガスの処理装置はガス貯蔵タンク71と点火装置72を備え、ガス貯蔵タンク71は熱暴走排気ガスを入出力するために給気口711及び排気口712を含む;点火装置72は、ガス貯蔵タンク71の外部にある排気口712に固設され、熱暴走排気ガスを燃焼させるためである;ガス貯蔵タンク71は、仕切り板77によって独立した第1仕切り室731と第2仕切り室732に仕切られ、給気口711が第1仕切り室731内に設けられ、排気口712が第2仕切り室732に設けられている;ガス貯蔵タンク71内にはスイッチモジュールも設けられ、スイッチモジュールは、第2仕切り室732内に固定された点火スイッチ721と、仕切り板77に設けられ且つ仕切り板77を貫通するトリガ装置722と、を含む。点火スイッチ721は、トリガ装置722に当接されてトリガされ、さらに点火装置を起動させることができるように設けられている。仕切り板77には圧力放出弁78が設けられ、熱暴走排気ガスが第1仕切り室731から圧力放出弁78を経由して第2仕切り室732に入り込むようになる。
【0136】
第1仕切り室731の気圧が上昇して第1閾値Pに達したと、熱暴走排気ガスは圧力放出弁78を経由して第2仕切り室732に入り込み、さらに排気口712を経由して出口に到達する;第1仕切り室731の気圧が上昇して第2閾値Pに達したと、トリガ装置722が点火スイッチ721に当接し、点火スイッチ721によって点火装置72が起動して熱暴走排気ガスを燃焼させる。本実施例では、第1閾値Pが第2閾値P以上にあり、それによって、トリガ装置722が点火スイッチ721に当接しないため点火装置72が起動しない前に、熱暴走排気ガスが圧力放出弁78を経由してガス貯蔵タンク71の外部に排出されて、空気が汚染され、甚だしきに至っては危険が発生することを防止することができる。本実施例では、給気口711は、ガス貯蔵タンク71の外部までその径方向に延在し且つ取付け部713が配置され、取付け部713は電池シェルの防爆口が固定接続されるために雄ねじである。
【0137】
本実施例では、コアと、電極モジュールと、上記の電池シェルと、を備えた電池が提案されている。本実施例では、上記の排気ガス処理装置を備えた電池ボックスが提案されている。本実施例では、上記の電池を若干含む電池グループが提案されており、該電池グループは合流管を備えたものであり、前記合流管の一端は前記防爆口に1対1対応に接続されている若干の分岐管を含み、合流管の他端は前記熱暴走排気ガス処理装置の前記取付け部に固定接続される。電池グループに熱暴走が発生した場合、熱暴走排気ガスは合流管を経由して排気ガス処理装置に輸送される。
【0138】
実施例20
図34及び図35に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、ガス貯蔵タンク81と点火装置82を備えたものであり、ガス貯蔵タンク81は熱暴走排気ガスを入出力するために給気口811及び排気口812を含む;点火装置82は、ガス貯蔵タンク81の外部にある排気口812に固設されている;本実施例におけるガス貯蔵タンク11は矩形ボックスであり、必要に応じて他の形状に設計される場合もある。ガス貯蔵タンク81は、移動可能な仕切り板87によって独立した第1仕切り室831と第2仕切り室832に仕切られ、給気口811が第1仕切り室831内に設けられ、排気口812が第2仕切り室832に設けられている;第2仕切り室832内にはスイッチモジュールも設けられ、スイッチモジュールが点火スイッチ821を含み、第1仕切り室831の気圧が上昇する場合、移動可能な仕切り板87が第1仕切り室831内の気圧に押されて点火スイッチ821に触れたら、点火装置82が起動し、排気口812の少なくとも一部が第1仕切り室831に露出して熱暴走排気ガスを排出するようになる。第2仕切り室832には、移動可能な仕切り板87に固設されて、小さな気圧による移動可能な仕切り板87の移動を制限するための弾性モジュール84が設けられている。移動可能な仕切り板87には、第1仕切り室831と第2仕切り室832の気密性を維持するための密封ガスケットが設けられている。排気口812には配管8121が設けられ、配管8121には少なくとも1つの排気ノズル8122が設けられ、排気ノズルの数は実際の必要に応じて調整することができ、それに応じて点火装置の数を調整することもできる。配管8121には、熱暴走排気ガスの流量を制御するための流量逆止弁85が固定されている。弾性モジュール84は、第2仕切り室832と移動可能な仕切り板87との間に押し付けられている。ガス貯蔵タンク81は、電池に固定的に取付けられるための取付け部86を含む。点火装置82はパルス点火器であり、支持台88によってガス貯蔵タンク81に固定されている。移動可能な仕切り板87には、移動可能な仕切り板87の動きを安定させるための安定台871が設けられている。
【0139】
実施例21
図35乃至図36に示すように、本実施例では、上記の電池熱暴走排気ガスの処理装置810を備えた電池シェルが提案されている。電池熱暴走排気ガスの処理装置810は、実施例20による電池熱暴走排気ガスの処理装置であり、電池シェルには合流管が防爆口を介して接続され、複数の電池が並列接続され、合流管が熱暴走排気ガスの処理装置に熱暴走排気ガス処理装置の取付け部86を介して接続されている。電池グループにおける任意1つの単電池に熱暴走が発生して熱暴走排気ガスが発生したら、合流管を経由して熱暴走排気ガスの処理装置に排出されて処理され、その構造が簡単で、安全で、体積が小さく、環境保護的で、効率が高い。
【0140】
実施例22
図37乃至図39に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置では、ガス貯蔵タック81は、筒体の形態にされ、移動可能な仕切り板によって独立した第1仕切り室と第2仕切り室に仕切られている。第1仕切り室内には給気口811が設けられ、第2仕切り室内には排気口812が設けられている;第2仕切り室内にはスイッチモジュールも設けられ、スイッチモジュールが点火スイッチ821を含み、第1仕切り室の気圧が上昇する場合、移動可能な仕切り板が第1仕切り室内の気圧に押されて点火スイッチ821に触れたら、点火装置82が起動し、排気口812が吸気口811と合わせて貫通する放気通路を形成して熱暴走排気ガスを排出するようになる。
【0141】
第1仕切り室には、移動可能な仕切り板に固設されて、小さな気圧による移動可能な仕切り板の移動を制限するための弾性モジュール84が設けられている。ガス貯蔵タンク81は、電池に固定的に取付けられるための取付け部86を含む。点火装置82はパルス点火器であり、支持台88によってガス貯蔵タンク81に固定されている。移動可能な仕切り板87には台座871と突起872が設けられ、突起872が給気口811に挿入して常圧下で給気口811の閉鎖を維持することができ、突起872には第1仕切り室と第2仕切り室の気密性を維持するための密封ガスケットが設けられている。台座871は筒体の軸方向に沿って移動し且つ筒体との間に隙間が存在し、本実施例では台座は方形であるが、六辺形、八辺形又は三角形であってもよく、筒体との間に熱暴走排気ガスが通過する隙間が存在すればよい。台座871には、取付け台8221を有する点火スイッチ821も設けられ、取付け台8211と台座871との間に弾性モジュール84が存在し、筒体内の排気口812の近傍には接触ブロック822も設けられている。点火スイッチ821と接触ブロック822は総称してスイッチモジュールと呼ばれ、点火スイッチ及び接触ブロックの位置は、実際のニーズに応じて調整することができ、本実施例では、点火スイッチの位置と接触ブロックの位置を交換しても点火装置を起動させる目的を実現することができる。
【0142】
熱暴走排気ガスが給気口811を通過する場合、圧力が増大するため、突起871が突き上げられ、給気口811が開放され、熱暴走排気ガスが筒体を経由して排気口812に到達し、それと同時に、弾性モジュール84が圧縮され、取付け台8211によって点火スイッチ821が上方に移動した後に接触ブロック822に当接されたため、点火装置82が起動して排気口812の熱暴走排気ガスを燃焼させるようになる。ガス貯蔵タンク81には、点火装置82をガス貯蔵タンク81に固定するための支持台88が設けられている。該装置は、体積が小さく、取付けが簡単で、便利に利用でき、コストが低く、効率が高い。
【0143】
図40に示すように、本実施例ではさらに、電池熱暴走排気ガスの処理装置を備えた電池シェルが提案されている。電池シェルには合流管が防爆口を介して接続され、複数の電池が並列接続され、合流管が熱暴走排気ガスの処理装置に熱暴走排気ガス処理装置の取付け部を介して接続されている。電池グループにおける任意1つの単電池に熱暴走が発生して熱暴走排気ガスが発生したら、合流管を経由して熱暴走排気ガスの処理装置に排出されて処理され、その構造が簡単で、安全で、体積が小さく、環境保護的で、効率が高い。本実施例ではさらに、上記の電池熱暴走排気ガスの処理装置を備えた電池グループ、特に大容量電池が提案されている。本実施例ではさらに、上記の電池熱暴走排気ガスの処理装置を備えた電池ボックスが提案されている。
【0144】
実施例23
図41乃至図43に示すように、本実施例による電池熱暴走排気ガスの処理装置は、排気ガス燃焼装置と、警報モジュール94と、を備えたものである;排気ガス燃焼装置は、排気管91と、点火装置93と、トリガ装置92と、を備え、トリガ装置92は排気管91に設けられ、熱暴走排気ガスが排気管91を通過する際に点火装置93を起動させるためであり、点火装置93は排気管91の出口端に設けられ、排気管91から排出された熱暴走排気ガスを燃焼させるためであり、警報モジュール94は点火装置93の起動時に警報信号を発するためである。該電池熱暴走排気ガスの処理装置によれば、電池熱暴走が発生した時に熱暴走による排気ガスが燃焼でき、熱暴走排気ガスに起因する大気汚染が回避されつつ、熱暴走排気ガスがリチウム電池内に集まって爆発、火災などの危険な事件が発生することも回避され、電池の安全性が大幅に向上することとなる。該警報モジュール94によれば、点火装置93の起動時に警報信号を発し、作業者が熱暴走した電池をタイムリーに処理できるように警告作用をもたらし、それと同時に、熱暴走した電池を正確に位置決めできるため、作業者が正確且つタイムリーに処理することができる。同時に、本願による装置は、構造が簡単で、取付けが便利で、既存の装置を用いて組み立てればよいものである。
【0145】
本願による排気管91は1つ又は複数であってもよく、それが複数ある場合、多管構造が用いられ、例えば、具体的には、第1排気管911と第2排気管912を含む;第2排気管912、トリガ装置92及び点火装置93は共に複数ある;複数の第2排気管912の入口は共に第1排気管911の出口に接続されている;複数の点火装置93は第2排気管912の出口に設けられている;複数のトリガ装置92は複数の第2排気管912に1対1対応に設けられている。同時に、排気管91又は第1排気管911には逆火防止装置96が設けられ、該逆火防止装置96は逆火防止弁であるとよく、排気管91又は第1排気管911内の熱暴走排気ガスが燃焼しながら逆流するのを防止するためである。具体的な取付け使用時に、第2排気管912及び点火装置93の数として、電池の数及びニーズに応じて配置することができ、2個、3個又は4個などに配置することができ、2つ以上に配置する場合、燃焼の確実性を確保でき、ある点火装置93が失効したり故障したりすると、他の点火装置93が正常に作動することができる。
【0146】
上記のトリガ装置92は具体的には点火スイッチであるとよく、点火スイッチは圧力スイッチ、磁気スイッチから選ばれる何れか1つである。磁気スイッチに関し、様々な構成にすることができ、熱暴走排気ガスが通過する際に点火装置93が起動できればよく、例えば機械式の磁気スイッチ、重力式の磁気スイッチ又は磁気式の磁気スイッチにするとよい。上記の点火装置93に関し、様々な構成にすることができ、例えばパルス点火器などを用いることができ、パルス点火器の給電方式として、現場環境に応じて乾電池や交流電力を用いることができる。
【0147】
上記の警報モジュール94に関し、様々な構成にすることができ、一体型であっても組合せ型であってもよく、例えば、音声警報装置及び/又はライト警報装置を用いることができ、該音声警報装置はブザーで、該ライト警報装置は点滅灯であり、点滅灯が赤色点滅灯又は黄色点滅灯である。該警報モジュール94は、点火装置93が起動した時にそれと同期起動し、且つ起動後に警報信号を発することができ、言い換えると、該警報モジュール94は、トリガ装置92によって起動することができ、起動後に手動で閉鎖されるか又は上位制御機の制御システムによって閉鎖されてもよいし、点火装置93の点火が終了した後に受動的に閉鎖されてもよい。また、上記の排気管91又は第2排気管912には上蓋95が設けられ、上蓋95は排気管91又は第2排気管912にヒンジ接続され、熱暴走排気ガスが通過する際に気流によって開放されることができ、該上蓋95は、開放されない時に防水作用を奏し、外部の不純物や水蒸気が排気管91に入り込むのを防止することができる。該警報モジュール94によれば、リアルタイム監視が可能であり、熱暴走による電池気圧の変化をタイムリーに監視して、タイムリーに注意を与え、電池熱暴走の初期であってもそれを監視して警報信号を発することができ、該警報モジュール94によれば、タイムリーな監視及び警報を実現できるため、人員死傷を効果的に低減させるだけでなく、他の電池が高温で熱暴走することに起因する二次安全事故を回避することができ、財産損失をさらに低減させることができる。
【0148】
本実施例では、排気管91又は第2排気管912には密封プラグが設けられる場合もあり、該密封プラグは排気管91又は第2排気管912の出口に設けられ、熱暴走排気ガスの通過時に突き上げられたり射出されたりすることができる。或いは、排気管91又は第2排気管912には上蓋95が設けられる場合もあり、上蓋95は排気管91又は第2排気管912にヒンジ接続され、熱暴走排気ガスが通過する際に開放され、防水作用を奏することができる。
【0149】
実施例24
図44に示すように、本実施例による電池は、少なくとも1つの単電池1と、防爆機構2と、合流管3と、点火装置4と、を備えたものである;防爆機構2は、単電池1に固定され、単電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを放出するためである;合流管3は、一端が防爆機構2に固定接続され、熱暴走排気ガスを輸送するためである;点火装置4は、合流管3の他端に固定接続され、合流管3から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためである。点火装置4はパルス点火器である。点火装置4は、空気を導入して熱暴走排気ガスと混合させるための給気口をさらに備える。単電池の数が1より大きい場合、合流管3が単電池と並列接続される。
【0150】
本実施例では、複数の単電池1が並列配列されてリチウムイオン電池を構成し、点火装置4が単電池1から離れて設けられるとよく、それによって点火時の熱暴走排気ガスの燃焼による単電池1の損傷を防止することができる。単電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスは水素ガス、一酸化炭素、メタンなどの燃えやすいガスを含むが、これらに限定されず、それ故、合流管3は耐高温・耐高圧・耐腐食性材料を用いたものである。
【0151】
上記の防爆機構2の放気口に関し、熱暴走排気ガスの単電池1の内部から合流管3への輸送のみができ、合流管3から単電池1への輸送ができないように、定方向で構成することができる。単電池1で発生した熱暴走排気ガスが所定の閾値に達したら、定方向に沿って爆破されて開放され、単電池毎に防爆機構2が設けられ、任意1つの単電池が熱暴走して熱暴走排気ガスが発生した場合、防爆機構2を経由して合流管3に入り込み、他の単電池1が相変わらず正常に作動している。
【0152】
図45に示すように、本実施例では、点火装置4は点火器8と給気口9を備えたものである。熱暴走排気ガスが合流管3から点火装置4に輸送された後、熱暴走排気ガスが噴出し、空気が給気口9から入り込んで熱暴走排気ガスと混合し、点火器8によって熱暴走排気ガスと空気の混合物が燃焼し、熱暴走排気ガスが無害化され、便利且つ簡単で、効果がよく、火災や環境汚染の発生を回避することができる。点火器8はパルス点火器であってもよいし、電池管理システムによって制御される電気点火器であってもよい。
【0153】
実施例25
図46に示すように、本実施例による電池は、少なくとも1つの単電池1と、合流管3と、点火装置4と、防爆機構2と、を備えたものであり、実施例24に加えて、合流管3には、点火装置4より前方に、熱暴走排気ガスが燃焼した後に逆方向に沿って合流管3内に入り込むのを防止するための逆火防止装置5が設けられている;点火装置4は、合流管3の他端に固定接続され、合流管3から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためである;点火装置4はパルス点火器である。点火装置4は、空気を導入して熱暴走排気ガスと混合させるための給気口をさらに備える。単電池の数が1より大きい場合、合流管3が単電池と並列接続される。
【0154】
実施例26
図46及び図47に示すように、本実施例による電池は、少なくとも1つの単電池1と、合流管3と、点火装置4と、防爆機構2と、を備えたものである;防爆機構2は、単電池1に固定され、単電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを放出するためである;合流管3は、一端が防爆機構2に固定接続され、熱暴走排気ガスを輸送するためである;合流管3には、熱暴走排気ガスが燃焼した後に逆方向に沿って合流管3内に入り込むのを防止するための逆火防止装置5が固設されている;点火装置4は、合流管3の他端に固定接続され、合流管3から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためである;逆火防止装置5より前方に緩衝装置6も固設され、緩衝装置が圧力放出弁10を含み、圧力放出弁10の開放圧力が電池防爆弁の開放圧力よりも小さく、熱暴走排気ガスが合流管を経由して緩衝装置6に集まった後、所定の圧力に達したら、圧力放出弁10が開放され、熱暴走排気ガスが圧力放出弁を通過して点火装置4に到達する。点火装置4はパルス点火器である。点火装置4は、空気を導入して熱暴走排気ガスと混合させるための給気口をさらに備える。単電池の数が1より大きい場合、合流管3が単電池と並列接続される。
【0155】
本実施例では、複数の単電池1が並列配列されてリチウムイオン電池を構成し、点火装置4が単電池1から離れて設けられ、それによって点火時の熱暴走排気ガスの燃焼による単電池1の損傷を防止することができる。本実施例では、緩衝装置6は弾性袋又は圧力容器であり、一定の圧力を負荷できるため、熱暴走排気ガスの濃度が低すぎ点火装置4に到達したが燃焼できないのを回避することができる。単電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスは水素ガス、一酸化炭素、メタンなどの燃えやすいガスを含むが、これらに限定されず、それ故、合流管3は耐高温・耐高圧・耐腐食性材料を用いたものである。
【0156】
実施例27
図48に示すように、本実施例による電池パックは、ボックス本体7と、ボックス本体内7に配置された、直列又は並列接続された若干のリチウムイオン電池と、を備えたものである;防爆機構2も備え、防爆機構2は圧力弁又は連通管であるとよく、ボックス本体7に固定され、電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを放出するためである;合流管3は、一端が防爆機構2に固定接続され、熱暴走排気ガスを輸送するためである;点火装置4は、合流管3の他端に固定接続され、合流管3から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためである;点火装置4はパルス点火器である。点火装置4は、空気を導入して熱暴走排気ガスと混合させるための給気口をさらに備える。
【0157】
本実施例では、点火装置4がボックス本体7から離れて設けられ、それによって点火時の熱暴走排気ガスの燃焼による電池の損傷を防止することができる。電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスは水素ガス、一酸化炭素、メタンなどの燃えやすいガスを含むが、これらに限定されず、それ故、合流管3は耐高温・耐高圧・耐腐食性材料を用いたものである。防爆機構2の放気口に関し、熱暴走排気ガスのボックス本体7の内部から合流管3への輸送のみができ、合流管3からボックス本体7への輸送ができないように、定方向で構成することができる。ボックス本体7で発生した熱暴走排気ガスが所定の閾値に達したら、定方向に沿って爆破されて開放されるようになる。
【0158】
図45に示すように、本実施例では、点火装置4は点火器8と給気口9を備えたものである。熱暴走排気ガスが合流管3から点火装置4に輸送された後、熱暴走排気ガスが噴出し、空気が給気口9から入り込んで熱暴走排気ガスと混合し、点火器によって熱暴走排気ガスと空気の混合物が燃焼し、熱暴走排気ガスが無害化され、便利且つ簡単で、効果がよく、火災や環境汚染の発生を回避することができる。
【0159】
実施例28
図49に示すように、本実施例による電池パックは、ボックス本体7と、ボックス本体内7に配置された、直列又は並列接続された若干のリチウムイオン電池と、を備えたものである;防爆機構2も備え、防爆機構2は圧力弁又は連通管であるとよく、ボックス本体7に固定され、電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを放出するためである;合流管3は、一端が防爆機構2に固定接続され、熱暴走排気ガスを輸送するためである;合流管3には、熱暴走排気ガスが燃焼した後に逆方向に沿って合流管3内に入り込むのを防止するための逆火防止装置5が固設されている;点火装置4は、合流管3の他端に固定接続され、合流管3から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためである;点火装置4はパルス点火器である。点火装置4は、空気を導入して熱暴走排気ガスと混合させるための給気口をさらに備える。電池パックの数が1より大きい場合、合流管3が電池パックと並列接続される。
【0160】
本実施例では、点火装置4がボックス本体7から離れて設けられ、それによって点火時の熱暴走排気ガスの燃焼による電池の損傷を防止することができる。電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスは水素ガス、一酸化炭素、メタンなどの燃えやすいガスを含むが、これらに限定されず、それ故、合流管3は耐高温・耐高圧・耐腐食性材料を用いたものである。防爆機構2の放気口に関し、熱暴走排気ガスのボックス本体7の内部から合流管3への輸送のみができ、合流管3からボックス本体7への輸送ができないように、定方向で構成することができる。ボックス本体7で発生した熱暴走排気ガスが所定の閾値に達したら、定方向に沿って爆破されて開放されるようになる。
【0161】
実施例29
図50に示すように、本実施例による電池パックは、ボックス本体7と、ボックス本体内7に配置された、直列又は並列接続された若干のリチウムイオン電池と、を備えたものである;防爆機構2も備え、防爆機構2は圧力弁又は連通管であるとよく、ボックス本体7に固定され、電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスを放出するためである;合流管3は、一端が防爆機構2に固定接続され、熱暴走排気ガスを輸送するためである;合流管3には、熱暴走排気ガスが燃焼した後に逆方向に沿って合流管3内に入り込むのを防止するための逆火防止装置5が固設されている;点火装置4は、合流管3の他端に固定接続され、合流管3から輸送された熱暴走排気ガスを燃焼させるためである;逆火防止装置5より前方に緩衝装置6も固設され、緩衝装置が圧力放出弁10を含み、熱暴走排気ガスが合流管3を経由して緩衝装置6に集まった後、所定の圧力に達したら、圧力放出弁10が開放され、熱暴走排気ガスが圧力放出弁を通過して点火装置4に到達する。点火装置4はパルス点火器又は他の電気点火器である。点火装置4は、空気を導入して熱暴走排気ガスと混合させるための給気口をさらに備える。電池パックの数が1より大きい場合、合流管3が電池パックと並列接続される。
【0162】
本実施例では、点火装置4がボックス本体7から離れて設けられ、それによって点火時の熱暴走排気ガスの燃焼による電池の損傷を防止することができる。緩衝装置6は弾性袋又は圧力容器であり、一定の圧力を負荷できるため、熱暴走排気ガスの濃度が低すぎ点火装置4に到達したが燃焼できないのを回避することができる。電池の熱暴走時に発生した熱暴走排気ガスは水素ガス、一酸化炭素、メタンなどの燃えやすいガスを含むが、これらに限定されず、それ故、合流管3は耐高温・耐高圧・耐腐食性材料を用いたものである。防爆機構2の放気口に関し、熱暴走排気ガスのボックス本体7の内部から合流管3への輸送のみができ、合流管3からボックス本体7への輸送ができないように、定方向で構成することができる。ボックス本体7で発生した熱暴走排気ガスが所定の閾値に達したら、定方向に沿って爆破されて開放されるようになる。
【符号の説明】
【0163】
11-リチウム電池又はPACKボックス、12-圧力放出弁、13-燃焼ボックス;131-難燃断熱板、14-縦摺動ロッド、15-排気ガス燃焼装置、151-押圧スイッチ、16-トリガブロック、161-下端面、162-弧状溝、163-貫通孔、164-突き上げブロック、17-制限ブロック、18-取付けフレーム、181-係止具、19-復帰バネ、21-電池シェル、211-防爆口、24-排気ガス処理装置、241-排気筒、242-排気ノズル、243-点火スイッチ、244-点火装置、245-圧力弁、2451-密封ガスケット、2452-突起、246-逆火防止弁、247-固定筒、248-取付け部、249-支持台、31-第1排気管、32-第2排気管、33-点火装置、34-磁気スイッチ、35-排気ノズル、36-逆火防止弁、37-ホルダ、38-電源ボックス、39-防水コネクタ、331-点火ヘッド、332-信号ワイヤ、341-感知素子、342-磁気弁コア、41-熱暴走排気ガス排出管、42-燃焼室、43-パルス点火器、44-電源、45-給気口、46-防風カバー、47-放気孔、48-逆火防止装置、49-圧力スイッチ、410-防爆装置、411-防爆膜、412-温度制御スイッチ、51-点火器、52-トリガ装置、53-排気ガス配管、54-三方管、55-電池、56-防爆口又は防爆管、57-合流管、511-アーチ点火器、512-抵抗ワイヤ点火器、5111-点火器シェル、5112-第1電極ワイヤ、5113-第2電極ワイヤ、5114-点火室、5115-電離ギャップ、5116-セラミックス押えリング、5117-セラミックス押え輪、5118-昇圧コイル、5121-抵抗ワイヤ、521-制御回路基板、522-センサ、531-排気ガス主管、532-排気ガス支管、61-冷却吸着ユニット、62-排気ガス燃焼装置、63-缶体、64-エルボ、65-収集ユニット、71-ガス貯蔵タンク、72-点火装置、75-流量逆止弁、77-仕切り板、78-圧力放出弁、79-支持部、713-取付け部、711-給気口、712-排気口、721-点火スイッチ、722-トリガ装置、731-第1仕切り室、732-第2仕切り室、81-ガス貯蔵タンク、82-点火装置、84-弾性モジュール、85-流量逆止弁、86-取付け部、87-移動可能な仕切り板、88-支持台、811-給気口、812-排気口、821-点火スイッチ、831-第1仕切り室、832-第2仕切り室、871-安定台、8121-配管、8122-排気ノズル、810-電池熱暴走排気ガスの処理装置、8211-取付け台、822-接触ブロック、871-突起、872-台座、91-排気管、92-トリガ装置、93-点火装置、94-警報モジュール、95-上蓋、96-逆火防止装置、97-点火ヘッド、98-ホルダ、99-電源ボックス、910-回路基板、911-第1排気管、912-第2排気管、1-単電池、2-防爆機構、3-合流管、4-点火装置、5-逆火防止装置、6-緩衝装置、7-ボックス本体、8-点火器、9-給気口、10-圧力放出弁。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図45
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図50
【国際調査報告】