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特表2024-538648サンプリング装置、電池管理システム及び車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】サンプリング装置、電池管理システム及び車両
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/48 20060101AFI20241016BHJP
   H01M 50/519 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/569 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/522 20210101ALI20241016BHJP
【FI】
H01M10/48 P
H01M50/519
H01M10/48 301
H01M50/249
H01M50/284
H01M50/569
H01M50/204 401D
H01M50/522
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519791
(86)(22)【出願日】2022-10-10
(85)【翻訳文提出日】2024-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2022124373
(87)【国際公開番号】W WO2023071757
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】202122641107.2
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202220343039.3
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】▲魯▼志佩
(72)【発明者】
【氏名】▲でん▼林旺
(72)【発明者】
【氏名】王成志
(72)【発明者】
【氏名】唐▲澤▼儒
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼▲閻▼涛
(72)【発明者】
【氏名】熊柏▲鈞▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼先勇
(72)【発明者】
【氏名】鄂从吉
【テーマコード(参考)】
5H030
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H030AA09
5H030AS08
5H030FF21
5H040AA01
5H040AA03
5H040AS04
5H040AS07
5H040AT06
5H040DD10
5H040DD26
5H043AA05
5H043AA13
5H043AA19
5H043CA21
5H043FA02
5H043FA32
5H043HA11F
(57)【要約】
本願に係るサンプリング装置、電池管理システム、及び車両は、電池の技術分野に関し、複数のコア機能領域と、補助機能領域と、接続端子とを含み、複数のコア機能領域は、電池の情報を処理するように構成され、補助機能領域は、内部に配列回路が設けられ、かつ情報に対応する信号を伝送するように構成され、複数のコア機能領域は、配列回路を介してカスケード接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコア機能領域(2)と、補助機能領域(1)と、接続端子(4)と、を含むサンプリング装置であって、
複数の前記コア機能領域(2)は、電池(3)の情報を処理するように構成され、
前記補助機能領域(1)は、内部に配列回路(200)が設けられ、かつ前記電池の情報に対応する信号を伝送するように構成され、複数の前記コア機能領域(2)は、前記配列回路(200)を介してカスケード接続され、
前記接続端子(4)は、前記電池の情報を収集するために、前記電池(3)と前記補助機能領域(1)との接続に使用される、ことを特徴とするサンプリング装置。
【請求項2】
前記補助機能領域(1)は、引出端子を有し、前記接続端子(4)は、前記補助機能領域(1)の引出端子に電気的に接続され、或いは、前記補助機能領域(1)の引出端子は、前記接続端子(4)である、ことを特徴とする請求項1に記載のサンプリング装置。
【請求項3】
前記接続端子(4)は、金属材料で製造される、ことを特徴とする請求項2に記載のサンプリング装置。
【請求項4】
複数の前記コア機能領域(2)と前記補助機能領域(1)とは、一体に設けられ、複数の前記コア機能領域(2)は、前記補助機能領域(1)内に集積される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のサンプリング装置。
【請求項5】
前記コア機能領域(2)及び前記補助機能領域(1)は、いずれもフレキシブル回路基板又はプリント回路基板である、ことを特徴とする請求項4に記載のサンプリング装置。
【請求項6】
複数の前記コア機能領域(2)と前記補助機能領域(1)とは、独立して設けられ、複数の前記コア機能領域(2)は、いずれも前記補助機能領域(1)に設けられる、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のサンプリング装置。
【請求項7】
前記コア機能領域(2)は、フレキシブル回路基板であり、前記補助機能領域(1)は、プリント回路基板であり、
或いは、前記コア機能領域(2)は、プリント回路基板であり、前記補助機能領域(1)は、フレキシブル回路基板である、ことを特徴とする請求項6に記載のサンプリング装置。
【請求項8】
前記補助機能領域(1)は、各前記コア機能領域(2)に対応する位置に孔が形成され、前記コア機能領域(2)は、前記孔に設けられて前記補助機能領域(1)に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項6に記載のサンプリング装置。
【請求項9】
前記孔の面積は、各コア機能領域(2)の面積より小さい、ことを特徴とする請求項8に記載のサンプリング装置。
【請求項10】
各前記コア機能領域(2)の縁部には、いずれも複数の接続部が設けられ、
各前記接続部は、いずれも前記補助機能領域(1)内の配列回路(200)に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項6~8のいずれか一項に記載のサンプリング装置。
【請求項11】
前記配列回路(200)は、少なくとも1つのカスケード接続回路及び複数の電池回路を含み、
各前記電池回路の第1端は、対応する前記接続部に電気的に接続され、各前記電池回路の第2端は、前記電池(3)に電気的に接続され、
少なくとも1つの前記カスケード接続回路の両端は、隣接する2つの前記コア機能領域(2)における対応する接続部にそれぞれ電気的に接続される、ことを特徴とする請求項10に記載のサンプリング装置。
【請求項12】
前記接続部は、接続半孔(2011)である、ことを特徴とする請求項10又は11に記載のサンプリング装置。
【請求項13】
前記各電池回路の第2端には、いずれもニッケル片が溶接され、前記各電池回路の第2端は、前記ニッケル片を介して電池(3)に溶接される、ことを特徴とする請求項11に記載のサンプリング装置。
【請求項14】
電池管理コントローラ(12)と、請求項1~13のいずれか一項に記載のサンプリング装置とを含み、前記サンプリング装置には、接続プラグインが設けられ、前記サンプリング装置は、前記接続プラグインを介して前記電池管理システムに電気的に接続される、ことを特徴とする電池管理システム。
【請求項15】
前記接続プラグインは、ハーネスコネクタ(11)を含み、前記複数のカスケード接続されたコア機能領域(2)において、最初のコア機能領域(2)と最後のコア機能領域(2)には、いずれも前記ハーネスコネクタ(11)が設けられ、前記ハーネスコネクタ(11)は、ハーネス(15)の挿着に使用され、前記最初のコア機能領域(2)と最後のコア機能領域(2)は、それぞれのハーネスコネクタ(11)とハーネス(15)を介して前記電池管理コントローラ(12)に接続される、ことを特徴とする請求項14に記載の電池管理システム。
【請求項16】
前記電池管理コントローラ(12)は、車両コントローラ(14)に接続され、前記サンプリング装置から送信された信号を受信して処理し、処理後の信号を前記車両コントローラ(14)に送信する、ことを特徴とする請求項14又は15に記載の電池管理システム。
【請求項17】
請求項1~13のいずれか一項に記載のサンプリング装置を含む、ことを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年10月29日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が2021226411072で、出願の名称が「サンプリング装置、電池情報収集器、電池管理システム及び車両」である中国特許出願、及び2022年2月18日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202220343039.3で、出願の名称が「サンプリング装置、電池管理システム、電池パック及び車両」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、それらの全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願は、電池の技術分野に関し、特に、サンプリング装置、電池管理システム及び車両に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、新エネルギー自動車は、現在の自動車技術発展の最先端科学になっており、電気自動車は、従来の燃料自動車を代替する重要な方向になってきており、電池モジュールは、電気自動車の「心臓」として、その管理が電池管理システムによって実現され、収集モジュールは、電池管理システムの重要な構成モジュールとして、セル電圧、総電圧、電流、温度などの情報の収集などの役割を担っており、収集器の信頼性の重要度は、言うまでもない。
【0004】
従来の電池モジュールは、ハーネスを使用して電圧、電流、温度などの情報を収集することが多い。ハーネスを使用して収集器と電池モジュールとを接続する場合、接続プロセスが多いため、そのインピーダンスが増加し、故障の確率も増加する。また、ハーネスがコネクタを使用してプリント回路基板(即ちPCB)に接続される必要があるため、コネクタとプリント回路基板との溶接の不良、ハーネスの破損などによるリスクも存在する。
【0005】
現在、ハーネスの代わりにフレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable、FFC)を使用して電池モジュールとの接続を実現することが提案されているが、プリント回路基板、特に複数のプリント回路基板のカスケード接続については、依然としてハーネスとコネクタを使用して実現する。コネクタとプリント回路基板との溶接の不良、ハーネスの破損などによるリスクが依然として存在し、かつコネクタの存在により、プリント回路基板の物理的面積を減少させることができず、収集モジュールのコスト及び体積が間接的に増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記問題に鑑みて、本願は、上記問題を解決するか、又は上記問題を少なくとも部分的に解決するサンプリング装置、電池管理システム、電池パック及び車両を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様に係るサンプリング装置は、複数のコア機能領域と、補助機能領域と、接続端子とを含み、
複数の前記コア機能領域は、電池の情報を処理するように構成され、
前記補助機能領域は、内部に配列回路が設けられ、かつ前記電池の情報に対応する信号を伝送するように構成され、複数の前記コア機能領域は、前記配列回路を介してカスケード接続され、
前記接続端子は、前記電池の情報を収集するように、前記電池と前記補助機能領域との接続に使用される。
【0008】
好ましくは、前記補助機能領域は、引出端子を有し、前記接続端子は、前記補助機能領域の引出端子に電気的に接続され、或いは、前記補助機能領域の引出端子は、前記接続端子である。
【0009】
好ましくは、前記接続端子は、金属材料で製造される。
【0010】
好ましくは、複数の前記コア機能領域と前記補助機能領域とは、一体に設けられ、複数の前記コア機能領域は、前記補助機能領域内に集積される。
【0011】
好ましくは、前記コア機能領域及び前記補助機能領域は、いずれもフレキシブル回路基板又はプリント回路基板である。
【0012】
好ましくは、複数の前記コア機能領域と前記補助機能領域とは、独立して設けられ、複数の前記コア機能領域は、いずれも前記補助機能領域に設けられる。
【0013】
好ましくは、前記コア機能領域は、フレキシブル回路基板であり、前記補助機能領域は、プリント回路基板であり、
或いは、前記コア機能領域は、プリント回路基板であり、前記補助機能領域は、フレキシブル回路基板である。
【0014】
好ましくは、前記補助機能領域は、各前記コア機能領域に対応する位置に孔が設けられ、前記コア機能領域は、前記孔に設けられて前記補助機能領域に電気的に接続される。
【0015】
好ましくは、孔の面積は、各コア機能領域の面積より小さい。
【0016】
好ましくは、各前記コア機能領域の縁部には、いずれも複数の接続部が設けられ、
各前記接続部は、いずれも前記補助機能領域内の配列回路に電気的に接続される。
【0017】
好ましくは、前記配列回路は、少なくとも1つのカスケード接続回路及び複数の電池回路を含み、
各前記電池回路の第1端は、対応する前記接続部に電気的に接続され、各前記電池回路の第2端は、前記電池に電気的に接続され、
少なくとも1つの前記カスケード接続回路の両端は、隣接する2つの前記コア機能領域における対応する接続部にそれぞれ電気的に接続される。
【0018】
好ましくは、前記接続部は、接続半孔である。
【0019】
好ましくは、前記各電池回路の第2端には、いずれもニッケル片が溶接され、前記各電池回路の第2端は、前記ニッケル片を介して電池に溶接される。
【0020】
第2態様に係る電池管理システムは、電池管理コントローラと、第1態様のいずれか1つに記載のサンプリング装置とを含み、前記サンプリング装置には、接続プラグインが設けられ、前記サンプリング装置は、前記接続プラグインを介して前記電池管理システムに電気的に接続される。
【0021】
好ましくは、前記接続プラグインは、ハーネスコネクタを含み、前記複数のカスケード接続されたコア機能領域において、首尾の2つのコア機能領域には、いずれも前記ハーネスコネクタが設けられ、前記ハーネスコネクタは、ハーネスの挿着に使用され、首尾の2つのコア機能領域は、それぞれのハーネスコネクタとハーネスを介して前記電池管理コントローラに接続される。
【0022】
好ましくは、前記電池管理コントローラは、車両コントローラに接続され、前記サンプリング装置から送信された信号を受信して処理し、処理後の信号を前記車両コントローラに送信することを特徴とする。
【0023】
第3態様に係る電池パックは、第1態様のいずれか1つに記載のサンプリング装置を含む。
【0024】
第4態様に係る車両は、第1態様のいずれか1つに記載のサンプリング装置を含む。
【発明の効果】
【0025】
本願の実施例は、以下の利点を有する。
本願では、複数のコア機能領域は、電池の情報を処理するように構成され、補助機能領域は、内部に配列回路が設けられ、情報に対応する信号を伝送するように構成され、複数のコア機能領域は、補助機能領域の配列回路を介してカスケード接続され、接続端子は、電池と補助機能領域との接続に使用され、これにより、複数のコア機能領域は、補助機能領域及び接続端子によりサンプリングして電池の情報及びパラメータを取得することができる。補助機能領域は、従来のハーネスを代替し、ハーネスの接続プロセスが多いため、サンプリング装置のインピーダンスが増加し、故障の確率も増加するという問題が存在しない。
【0026】
複数のコア機能領域は、補助機能領域の配列回路を直接的に利用してカスケード接続され、現在、ハーネス及びコネクタを使用してカスケード接続を実現する技術手段を代替し、コネクタとプリント回路基板との溶接の不良、ハーネスの破損などによるリスクを回避し、かつコネクタがないため、プリント回路基板の物理的面積が減少でき、収集装置のコスト及び体積も間接的に低減され、高い実用性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読むことにより、他の様々な利点及び利益は、当業者にとって明確になる。図面は、好ましい実施形態を示すためのものに過ぎず、本願を限定するものと解釈されるべきではない。また、図面全体において、同じ参照符号は同じ部材を示す。
【0028】
図1】本願の実施例におけるサンプリング装置の概略構成図である。
図2】本願の実施例における4つのコア機能領域2と補助機能領域1とが一体に設けられた場合の概略構成図である。
図3】本願の実施例における2つのコア機能領域2及び補助機能領域1がいずれもプリント回路基板である場合の概略構成図である。
図4】本願の実施例における2つのコア機能領域2と補助機能領域1とが独立して設けられた場合の概略構成図である。
図5】本願の実施例における、補助機能領域にフレキシブル回路基板を使用し、コア機能領域にプリント回路基板を使用することを例とするサンプリング装置の部分概略構成図である。
図6】本願の実施例における単一のプリント回路基板とフレキシブル回路基板との接続の概略図である。
図7】本願の実施例における電池及びそのポストの概略構成図である。
図8】本願の実施例における、2つのプリント回路基板及びフレキシブル回路基板で構成されたサンプリング装置の分解図である。
図9】本願の実施例における電池管理システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本願の上記目的、特徴及び利点をより明確に理解しやすくするために、以下、図面及び具体的な実施形態を参照しながら本願をさらに詳細に説明する。ここで説明される具体的な実施例は、本願を説明するためのものに過ぎず、全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎず、本願を限定するものではないことを理解されたい。
【0030】
本願の実施例に係るサンプリング装置は、複数のコア機能領域と、補助機能領域と、接続端子とを含み、複数のコア機能領域は、電池の情報を処理するように構成され、補助機能領域は、内部に配列回路が設けられ、かつ情報に対応する信号を伝送するように構成され、接続端子は、電池と補助機能領域との接続に使用され、これにより、複数のコア機能領域は、補助機能領域及び接続端子によりサンプリングして電池の情報及びパラメータを取得し、さらに電池の情報を処理し、電池を均等化することができる。また、複数のコア機能領域は、補助機能領域の配列回路を利用してカスケード接続され、現在使用されているハーネス及びコネクタを省略し、複数のコア機能領域間のカスケード接続を実現する。
【0031】
図1は、本願の実施例におけるサンプリング装置を例示的に示す概略構成図であり、サンプリング装置は、補助機能領域1と、2つのコア機能領域2と、接続端子4とを含む。サンプリング装置は、接続端子4を介して電池3に接続される。補助機能領域1には、2つのコア機能領域2が配置され、2つのコア機能領域2は、補助機能領域1の配列回路を介してカスケード接続される。なお、電池3は、図1において、2つのみ例示的に示され、実際の応用において、電池モジュールには、複数の電池が含まれ、各電池3は、いずれも接続端子4を利用してサンプリング装置との接続を実現する。
【0032】
補助機能領域1は、引出端子を有し、接続端子4は、補助機能領域1の引出端子に電気的に接続され、或いは、補助機能領域1の引出端子は、接続端子4である。好ましくは、接続端子4は、金属材料で製造される。
【0033】
本願の実施例では、複数のコア機能領域2と補助機能領域1とは、一体に設けられてもよく、このように設けられることにより、複数のコア機能領域2は、補助機能領域1内に集積される。複数のコア機能領域2と補助機能領域1とは、独立して設けられてもよく、このように設けられることにより、複数のコア機能領域2は、いずれも補助機能領域1に設けられる。
【0034】
一体に設けられる場合について、コア機能領域2及び補助機能領域1は、いずれもフレキシブル回路基板又はプリント回路基板である。具体的には、以下の3つの場合を含んでもよい。
【0035】
1)補助機能領域1には、フレキシブル回路基板を使用し、かつ複数のコア機能領域2における各コア機能領域の部品は、いずれもフレキシブル回路基板をキャリアボードとして使用し、即ち、複数のコア機能領域2及び補助機能領域1は、同様のフレキシブル回路基板を使用して製造される。
【0036】
2)補助機能領域1には、プリント回路基板を使用し、かつ複数のコア機能領域2における各コア機能領域には、いずれもプリント回路基板を使用し、即ち、複数のコア機能領域2及び補助機能領域1は、いずれもプリント回路基板を使用して製造される。1)における方式と類似し、1つの大きなプリント回路基板を補助機能領域1とし、各コア機能領域の部品は、いずれもプリント回路基板をキャリアボードとして使用する。当然のことながら、1つの大きな単層プリント回路基板を補助機能領域1とし、各コア機能領域を単独で1つの小さなプリント回路基板とし、その後、大きな単層プリント回路基板に溶接してもよい。当然のことながら、後者は、前者よりプロセスがやや複雑であるが、コストの点でより優位性を有する。
【0037】
3)補助機能領域1には、フレキシブル回路基板を使用し、複数のコア機能領域2における各コア機能領域には、いずれもプリント回路基板を使用し、フレキシブル回路基板を被覆フィルムで包む必要があるため、各コア機能領域をフレキシブル回路基板に溶接した後、被覆フィルムでプリント回路基板を包んで、複数のコア機能領域2と補助機能領域1とを一体に設ける。
【0038】
図2は、本願の実施例における4つのコア機能領域2と補助機能領域1とが一体に設けられた場合を例示的に示す概略構成図である。図2において、各コア機能領域2の部品(図2に示されない)は、いずれもフレキシブル回路基板をキャリアボードとして使用し、かつ補助機能領域1にもフレキシブル回路基板を使用し、接続端子4は、フレキシブル回路基板の引出部分を利用して電池に接続され、このように設けられることにより、接続端子4は、実質的に補助機能領域1内に含まれる。各コア機能領域2の部品は、いずれもフレキシブル回路基板をキャリアボードとして使用し、各コア機能領域2の間のカスケード接続は、いずれもフレキシブル回路101によって実現されるため、複数のコア機能領域2は、補助機能領域1及び接続端子4と一体に形成されてもよい。
【0039】
なお、フレキシブル回路基板の電池3に接続された部位にニッケル片を溶接し、ニッケル片を接続端子4として電池3に接続してもよい。
【0040】
図3は、本願の実施例における2つのコア機能領域2及び補助機能領域1がいずれもプリント回路基板である場合を例示的に示す概略構成図である。図3において、各コア機能領域2には、いずれもプリント回路基板を使用する。また、補助機能領域1には、単層プリント回路基板を使用し、接続端子4は、プリント回路基板のニッケル片を利用して電池に接続される。このような構造は、電池端に対して、現在の従来のニッケル片溶接の接続方式を代替しないが、単層プリント回路基板の内部回路は、従来のハーネスを代替し、全体的には、ハーネスとコネクタを現在使用してカスケード接続を実現する技術手段を代替する。現在のカスケード接続手段に比べて、ハーネス及びコネクタのコスト及び空間を低減することにより、プリント回路基板の物理面積を減少させ、収集装置のコスト及び体積を間接的に低減する。また、このような構造方式は、フレキシブル回路基板を使用する前述の構造に比べて、コストがさらに低減される。しかしながら、このような構造方式は、フレキシブル回路基板を使用する前述の構造に比べて、占有空間が大きく、かつ空間形状に対して一定の要求を有する。
【0041】
本願の実施例では、補助機能領域1にフレキシブル回路基板を使用すると、配列回路は、フレキシブル回路基板のフレキシブル回路であり、複数のコア機能領域2は、フレキシブル回路を使用してカスケード接続され、補助機能領域1にプリント回路基板を使用すると、配列回路は、プリント回路基板の内部回路であり、複数のコア機能領域2は、内部回路を使用してカスケード接続される。
【0042】
フレキシブル回路基板内部のフレキシブル回路の引出部分は、銅箔、アルミニウム箔、銅ニッケルテープ、アルミニウムニッケルテープ、又はニッケルテープを含んでもよい。補助機能領域にプリント回路基板を使用すると、接続端子は、プリント回路基板のニッケル片を利用して電池に接続されるように構成される。フレキシブル回路は、FPCエッチングフレキシブル回路又はダイカットFDCフレキシブル回路を含む。
【0043】
独立して設けられる場合について、複数のコア機能領域2は、いずれも補助機能領域1に設けられる。コア機能領域2は、フレキシブル回路基板であり、補助機能領域1は、プリント回路基板であり、或いは、コア機能領域2は、プリント回路基板であり、補助機能領域は、フレキシブル回路基板である。
【0044】
独立して設けられる方式において、補助機能領域1の各コア機能領域2に対応する位置に孔が形成され、コア機能領域2は、孔に設けられて補助機能領域に電気的に接続される。補助機能領域1に孔を設けることにより、サンプリング装置の製造コストをさらに低減することができ、コア機能領域2が孔に設けられるため、コア機能領域2内の部品に対する放熱効果をさらに向上させて、コア機能領域2内の部品の効率を向上させる。さらに、コア機能領域2が補助機能領域1に設けられる必要があるため、コア機能領域2の強固な接続のために、孔の面積がコア機能領域2の面積より小さい必要がある。理解できるように、本願の他の実施例では、コア機能領域2は、補助機能領域1に直接的に設けられてもよく、補助機能領域1に孔が設けられなくてもよい。
【0045】
さらに、各コア機能領域2の縁部には、いずれも複数の接続部が設けられ、各接続部は、いずれも補助機能領域1内の配列回路に電気的に接続される。コア機能領域2の縁部に接続部が設けられることにより、補助機能領域1内の配列回路によりうまく電気的に接続され、接続信頼性を保証することができる。好ましい実施例では、接続部は、接続半孔である。
【0046】
具体的には、配列回路は、少なくとも1つのカスケード接続回路及び複数の電池回路を含み、各電池回路の第1端は、対応する接続部に電気的に接続され、各電池回路の第2端は、電池に電気的に接続され、少なくとも1つのカスケード接続回路の両端は、隣接する2つのコア機能領域2における対応する接続部にそれぞれ電気的に接続される。各電池回路の第2端が電池に電気的に接続される具体的な方式は、前述の説明を参照することができる。
【0047】
図4は、本願の実施例における2つのコア機能領域2と補助機能領域1とが独立して設けられた場合を例示的に示す概略構成図である。図4において、各コア機能領域2は、キャリアボードとしてフレキシブル回路基板を使用せず、プリント回路基板を使用する。また、補助機能領域1には、フレキシブル回路基板を使用するため、各コア機能領域2の間のカスケード接続は、依然としてフレキシブル回路によって実現され、接続端子4は、フレキシブル回路基板の引出部分を利用して電池に接続される。このように設けられることにより、接続端子4は、実質的に補助機能領域1内に含まれる。しかしながら、各コア機能領域2には、プリント回路基板を使用するため、複数のコア機能領域2と補助機能領域1及び接続端子4とは、一体に形成することができず、別体に設けることができる。しかしながら、電池端については、同様に従来のニッケル片溶接の接続方式を代替する。このように設けられる2つの方式は、いずれも補助機能領域2の製造工程を簡略化し、ニッケル片のコストを大幅に低減し、ニッケル片の位置及び平坦度の問題をさらに解決している。
【0048】
以上のように、本願において、複数のコア機能領域同士は、補助機能領域の配列回路を直接的に利用してカスケード接続され、補助機能領域は、従来のハーネスを代替することにより、ハーネス及びコネクタを使用してカスケード接続を実現する現在の解決手段を代替し、ハーネスの接続プロセスが多いため、サンプリング装置のインピーダンスが増加し、故障の確率も増加するという問題が存在しない。また、コア機能領域の集積効率を向上させ、該領域のコストが高い主キャリアボードの面積を減少させ、コストを低減する。コア機能領域を標準化して、開発費用及び周期を低減することができる。
【0049】
また、コネクタとプリント回路基板との溶接の不良、ハーネスの破損などによるリスクを回避し、かつコネクタがないため、プリント回路基板の物理的面積が減少し、収集装置のコスト及び体積も間接的に低減される。補助機能領域は、必要に応じて拡張され、複数のコア機能領域を接続するように構成され、従来のプリント回路基板の間の接続ハーネス及びコネクタを減少させ、設計を簡略化し、コストを低減し、信頼性を向上させる。
【0050】
また、通信ハーネスを手動で挿着する工程をキャンセルし、補助機能領域にコア機能領域をカスケード接続し、一回取り付けると、複数の電池のサンプリング装置に対応し、収集装置を1つずつ取り付ける必要がなく、取付時間を短縮し、効果的な組み立てを実現し、組み立てやすく、ハーネスの誤挿入のリスクを回避する。補助機能領域にフレキシブル回路基板を使用すると、補助機能領域の製造工程をさらに簡略化し、ニッケル片のコストを大幅に低減し、ニッケル片の位置及び平坦度の問題をさらに解決している。また、接続端子については、様々な実現方式があり、様々な電池システムの設計に適合することができる。
【0051】
以下、本願のサンプリング装置をより明確に解釈し、説明するために、以下、補助機能領域にフレキシブル回路基板を使用し、コア機能領域にプリント回路基板を使用し、接続端子にニッケル片を使用することを例として説明する。
【0052】
図5は、本願の実施例における、補助機能領域にフレキシブル回路基板を使用し、コア機能領域にプリント回路基板を使用することを例とするサンプリング装置の部分概略構成図であり、フレキシブル回路基板1は、電池3に接続され、フレキシブル回路基板1には、2つのプリント回路基板2が配置され、2つのプリント回路基板2は、フレキシブル回路基板1のフレキシブル回路100を介してカスケード接続される。
【0053】
なお、実際のサンプリング装置において、1つのフレキシブル回路基板1を使用し、その上に複数のプリント回路基板2を配置することができ、プリント回路基板2の数は、電池モジュールにおける電池の数に応じて決定される。
【0054】
プリント回路基板を配置するニーズにより、フレキシブル回路基板1を孔に配置する必要があるため、フレキシブル回路基板1において、各プリント回路基板2の配置位置に対応する箇所にフレキシブル回路基板1に孔を形成し、フレキシブル回路基板1は、溶接方式により複数のプリント回路基板2に接続される。
【0055】
具体的には、フレキシブル回路基板1の回路は、複数の回路を含み、各プリント回路基板2の縁部には、いずれも複数の半孔が設けられ、複数の半孔は、接続半孔を含み、各プリント回路基板2は、それぞれの接続半孔を介して対応する回路に溶接され、各接続半孔は、1つの回路に対応する。
【0056】
複数の回路は、少なくとも1つのカスケード接続回路及び複数の電池回路を含み、各電池回路の第1端は、対応する接続半孔に溶接され、各電池回路の第2端は、電池3に溶接され、各電池回路と電池との溶接の具体的な方法は、各電池回路の第2端にいずれもニッケル片4(図5に示す)が溶接され、各電池回路の第2端がニッケル片4を介して電池3に溶接されることである。
【0057】
少なくとも1つのカスケード接続回路の両端は、カスケード接続された2つのプリント回路基板2におけるそれぞれの対応する接続半孔にそれぞれ溶接される。例えば、図5における回路100は、1つのカスケード接続回路であり、該回路100の両端は、カスケード接続された2つのプリント回路基板2におけるそれぞれの対応する接続半孔にそれぞれ溶接される。当然のことながら、実際のニーズに応じて、プリント回路基板をカスケード接続する場合、1つのカスケード接続回路が必要である可能性があり、複数のカスケード接続回路が必要である可能性もあり、カスケード接続回路の数は、実際のニーズに応じて決定される必要がある。
【0058】
図6は、本願の実施例における単一のプリント回路基板2とフレキシブル回路基板1との接続を示す概略図であり、同様に、図2は、キーデバイスの接続関係のみを示し、サンプリング装置がこれらのデバイスのみを含むことを意味しない。
【0059】
図6において、プリント回路基板2の縁部に複数の半孔2011が設けられ、半孔2011が対応する回路に溶接される場合、一般的に、対応する回路にパッド2012が設けられる必要がある。半田付けによって両者を溶接した後、1つの半孔溶接部201を形成し、該半孔溶接部201は、プリント回路基板2が回路200を介して電池3のパラメータをサンプリングすることを実現し(該回路200が電池回路であると仮定する)、或いは、該半孔溶接部201は、プリント回路基板2が回路200を介して他のプリント回路基板2にカスケード接続されることを実現する(該回路200がカスケード接続回路であると仮定する)。また、プリント回路基板2における複数の半孔は、予備半孔をさらに含み、予備半孔は、対応する回路に溶接されてもよく、対応する回路に接続されなくてもよい。即ち、予備半孔は、将来のプリント回路基板2のより多くの機能を拡張するために保留されたものであり、対応する配列回路に先に溶接されて使用に備えてもよく、対応する回路に接続されず、使用する必要がある場合に溶接されてもよい。
【0060】
ニッケル片4と電池との接続について、図5及び図7を総合的に参照し、図7は、本願の実施例における電池及びそのポストの概略構成図である。図7は、4つの電池3を例示的に示しており、各電池3には、いずれもポスト5及びポスト6があり、各2つの電池3のポスト6は、銅バー7を介して接続される。
【0061】
図5及び図7に示すニッケル片4が電池3に溶接される場合、各電池に対して、ポスト5は、1つのニッケル片4に単独で溶接される必要があるのに対して、ポスト6は、銅バー7を介して他の電池のポスト6に接続されるため、銅バー7を1つのニッケル片4に溶接すればよく、各ポスト6に1つのニッケル片4を溶接する必要がなく、ニッケル片4及び対応する回路の数を減少させ、溶接の複雑さ及び溶接数を間接的に低減する。図5により、ニッケル片4と電池との接続方式をさらに表すことができ、上部のニッケル片は、各電池のポスト5に単独で溶接され、下部のニッケル片は、各銅バー7に溶接され、各電池のポスト6に単独で溶接される必要がない。なお、このようなニッケル片4と電池3との溶接方式は、セルハウジングが帯電する溶接方式である。セルハウジングが帯電していない場合、各電池のポスト5及びポスト6は、いずれも1つのポストがニッケル片4に溶接される必要がある。
【0062】
サンプリング装置をより明確に説明するために、図8は、本願の実施例における、2つのプリント回路基板及びフレキシブル回路基板で構成されたサンプリング装置を示す分解図である。図8に示すように、フレキシブル回路基板1のプリント回路基板2が対応して配置される位置に孔が形成され、プリント回路基板2の縁部に複数の半孔2011が設けられる。図8は、複数の電池回路300及び複数のカスケード接続回路400を例示的に示す。
【0063】
フレキシブル回路基板1を保護するために、フレキシブル回路基板1の上面と下面にそれぞれ一層のフィルム、即ち上部被覆フィルム8と下部被覆フィルム9を被覆する必要があり、上部被覆フィルム8は、接続半孔の溶接部に対応して開口し、下部被覆フィルム9は、ニッケル片4と電池3との溶接部に対応して開口する。また、溶接点が比較的密集しているため、一定の平坦度を保証する必要があり、プリント回路基板を溶接する位置に高い平坦度を有することを保証するために、補強シート10も必要である。このような方式により、複数のプリント回路基板2のカスケード接続を実現し、複数のプリント回路基板2がフレキシブル回路基板1を介して電池3のパラメータをサンプリングすることを実現することができる。
【0064】
フレキシブル回路基板を基板とする上記サンプリング装置は、主に電気エネルギーをエネルギー源とする車両(純粋な電気自動車及びハイブリッド自動車を含む)に適用され、このような車両の電池パラメータのサンプリングに対して、電池を取り付けるための限られた空間に限定され、サンプリング機能及びサンプリング精度を保証する上で、できるだけ小さい空間占有率が求められ、フレキシブル回路基板を補助機能領域とするサンプリング装置は、この要求をよく解決し、フレキシブル回路基板を補助機能領域とし、フレキシブル回路基板をコア機能領域のキャリアボードとするサンプリング装置は、最適な技術手段である。また、提供されたサンプリング装置は、さらに、他の類似の空間が狭いデバイス又は製品にうまく拡張して応用することができ、高い拡張性を有する。
【0065】
また、本願に係るサンプリング装置は、空間占有率の需要を考慮する必要がない場合、コストをさらに低減するために、1つの硬質板を基板として使用してサンプリング装置を構成することができ、即ち、プリント回路基板を基板として使用してサンプリング装置を構成する。例えば、電池を取り付ける空間に余裕があるいくつかのデバイスにおいて、1つの大きなプリント回路基板を基板として使用することができ、複数の小さなプリント回路基板が該大きなプリント回路基板にそれぞれ配置され、その他の接続方式は、フレキシブル回路基板を基板とする前述のサンプリング装置の接続方式と同じであり、ここでは説明を省略する。プリント回路基板を基板として使用した後、プリント回路基板の上面及び下面にグリーンオイル又はブルーオイルを塗布するだけでよく、フレキシブル回路基板の上面及び下面に被覆される被覆フィルムに比べてコストが低く、サンプリング装置のコストをさらに低減する。
【0066】
前述のサンプリング装置に基づいて、また、本願の実施例に係る電池管理システムは、電池管理コントローラと、以上のいずれか1つに記載のサンプリング装置とを含み、上記サンプリング装置には、接続プラグインが設けられ、上記サンプリング装置は、上記接続プラグインを介して上記電池管理システムに電気的に接続される。図9は、本願の実施例における電池管理システムを示す概略構成図である。
【0067】
サンプリング装置における複数のカスケード接続されたコア機能領域(即ち、CFA1~CFAN)のうち、首(即ち、CFA1)、尾(即ち、CFAN)の2つのコア機能領域には、いずれもハーネスコネクタ11が設けられ、ハーネスコネクタ11は、ハーネス15の挿着に使用され、首尾の2つのコア機能領域は、それぞれのハーネスコネクタ11及びハーネス15を介して電池管理コントローラ12に接続される。電池管理コントローラ12は、一般的に、配電箱13の内部に位置する。
【0068】
電池管理コントローラ12は、車両コントローラ14に接続され、サンプリング装置から送信された信号を受信して処理し、処理後の信号を車両コントローラ14に送信する。車両コントローラ14は、受信した信号に基づいて、さらなる動作処理を行うことができる。
【0069】
上記サンプリング装置に基づいて、本願の実施例に係る電池パックは、上記いずれか1つに記載のサンプリング装置を含む。
【0070】
上記サンプリング装置に基づいて、本願の実施例に係る車両は、上記いずれか1つに記載のサンプリング装置を含む。
【0071】
上記実施例によれば、本願のサンプリング装置では、補助機能領域は、従来のハーネスを代替することにより、ハーネス及びコネクタを使用してカスケード接続を実現する現在の解決手段を代替し、ハーネスの接続プロセスが多いため、サンプリング装置のインピーダンスが増加し、故障の確率も増加するという問題が存在しない。また、コア機能領域の集積効率を向上させ、該領域のコストが高い主キャリアボードの面積を減少させ、コストを低減する。コア機能領域を標準化して、開発費用及び周期を低減することができる。
【0072】
また、コネクタとプリント回路基板との溶接の不良、ハーネスの破損などによるリスクを回避し、かつコネクタがないため、プリント回路基板の物理的面積が減少し、収集装置のコスト及び体積も間接的に低減される。補助機能領域は、必要に応じて拡張され、複数のコア機能領域を接続するように構成され、従来のプリント回路基板の間の接続ハーネス及びコネクタを減少させ、設計を簡略化し、コストを低減し、信頼性を向上させる。
【0073】
また、通信ハーネスを手動で挿着する工程をキャンセルし、補助機能領域にコア機能領域をカスケード接続し、一回取り付けると、複数の電池のサンプリング装置に対応し、収集装置を1つずつ取り付ける必要がなく、取付時間を短縮し、効果的な組み立てを実現し、組み立てやすく、ハーネスの誤挿入のリスクを回避する。補助機能領域2にフレキシブル回路基板を使用すると、補助機能領域2の製造工程をさらに簡略化し、ニッケル片のコストを大幅に低減し、ニッケル片の位置及び平坦度の問題をさらに解決している。また、接続端子については、様々な実現方式があり、様々な電池システムの設計に適合することができ、高い実用性を有する。
【0074】
本願の実施例における好ましい実施例を説明したが、当業者であれば、基本的な創造性概念を知ると、これらの実施例に対して追加の変更及び修正を行うことができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、好ましい実施例と本願の実施例の範囲内に含まれる全ての変更及び修正を含むものと解釈されることを意図する。
【0075】
なお、本明細書において、例えば、第1及び第2などの関係用語は、1つの実体又は操作を別の実体又は操作と区別するためのものに過ぎず、必ずしもこれらの実体又は操作の間にいかなるこのような実際の関係又は順序が存在することを要求又は示唆するものではない。また、用語「含む」、「備える」又はそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、一連の要素を含むプロセス、方法、製品又は端末装置は、それらの要素を含むだけでなく、明確に例示されていない他の要素を含むか、又はこれらのプロセス、方法、製品又は端末装置に固有の要素を含む。更なる限定がない場合、「1つの…を含む」という語句で限定された要素は、上記要素を含むプロセス、方法、製品又は端末装置に他の同様な要素がさらに存在することを排除しない。
【0076】
以上、本願の実施例に係る技術手段について詳細に説明しており、本明細書において具体例を使用して本願の原理及び実施形態を解説したが、以上の実施例の説明は、本願の方法及びその主旨の理解を容易にするためのものに過ぎず、また、当業者であれば、本願の思想に照らし、具体的な実施形態及び応用範囲を変更することが可能であり、要するに、本明細書の内容は、本願を制限するものと理解すべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコア機能領域(2)と、補助機能領域(1)と、接続端子(4)と、を含むサンプリング装置であって、
複数の前記コア機能領域(2)は、電池(3)の情報を処理するように構成され、
前記補助機能領域(1)は、内部に配列回路(200)が設けられ、かつ前記電池の情報に対応する信号を伝送するように構成され、複数の前記コア機能領域(2)は、前記配列回路(200)を介してカスケード接続され、
前記接続端子(4)は、前記電池の情報を収集するために、前記電池(3)と前記補助機能領域(1)との接続に使用される、ことを特徴とするサンプリング装置。
【請求項2】
前記補助機能領域(1)は、引出端子を有し、前記接続端子(4)は、前記補助機能領域(1)の引出端子に電気的に接続され、或いは、前記補助機能領域(1)の引出端子は、前記接続端子(4)である、ことを特徴とする請求項1に記載のサンプリング装置。
【請求項3】
前記接続端子(4)は、金属材料で製造される、ことを特徴とする請求項2に記載のサンプリング装置。
【請求項4】
複数の前記コア機能領域(2)と前記補助機能領域(1)とは、一体に設けられ、複数の前記コア機能領域(2)は、前記補助機能領域(1)内に集積される、ことを特徴とする請求項に記載のサンプリング装置。
【請求項5】
前記コア機能領域(2)及び前記補助機能領域(1)は、いずれもフレキシブル回路基板又はプリント回路基板である、ことを特徴とする請求項4に記載のサンプリング装置。
【請求項6】
複数の前記コア機能領域(2)と前記補助機能領域(1)とは、独立して設けられ、複数の前記コア機能領域(2)は、いずれも前記補助機能領域(1)に設けられる、ことを特徴とする請求項に記載のサンプリング装置。
【請求項7】
前記コア機能領域(2)は、フレキシブル回路基板であり、前記補助機能領域(1)は、プリント回路基板であり、
或いは、前記コア機能領域(2)は、プリント回路基板であり、前記補助機能領域(1)は、フレキシブル回路基板である、ことを特徴とする請求項6に記載のサンプリング装置。
【請求項8】
前記補助機能領域(1)は、各前記コア機能領域(2)に対応する位置に孔が形成され、前記コア機能領域(2)は、前記孔に設けられて前記補助機能領域(1)に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項6に記載のサンプリング装置。
【請求項9】
前記孔の面積は、各コア機能領域(2)の面積より小さい、ことを特徴とする請求項8に記載のサンプリング装置。
【請求項10】
各前記コア機能領域(2)の縁部には、いずれも複数の接続部が設けられ、
各前記接続部は、いずれも前記補助機能領域(1)内の配列回路(200)に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項に記載のサンプリング装置。
【請求項11】
前記配列回路(200)は、少なくとも1つのカスケード接続回路及び複数の電池回路を含み、
各前記電池回路の第1端は、対応する前記接続部に電気的に接続され、各前記電池回路の第2端は、前記電池(3)に電気的に接続され、
少なくとも1つの前記カスケード接続回路の両端は、隣接する2つの前記コア機能領域(2)における対応する接続部にそれぞれ電気的に接続される、ことを特徴とする請求項10に記載のサンプリング装置。
【請求項12】
前記接続部は、接続半孔(2011)である、ことを特徴とする請求項10に記載のサンプリング装置。
【請求項13】
前記各電池回路の第2端には、いずれもニッケル片が溶接され、前記各電池回路の第2端は、前記ニッケル片を介して電池(3)に溶接される、ことを特徴とする請求項11に記載のサンプリング装置。
【請求項14】
電池管理コントローラ(12)と、請求項1~13のいずれか一項に記載のサンプリング装置とを含み、前記サンプリング装置には、接続プラグインが設けられ、前記サンプリング装置は、前記接続プラグインを介して電池管理システムに電気的に接続される、ことを特徴とする電池管理システム。
【請求項15】
前記接続プラグインは、ハーネスコネクタ(11)を含み、前記複数のカスケード接続されたコア機能領域(2)において、最初のコア機能領域(2)と最後のコア機能領域(2)には、いずれも前記ハーネスコネクタ(11)が設けられ、前記ハーネスコネクタ(11)は、ハーネス(15)の挿着に使用され、前記最初のコア機能領域(2)と最後のコア機能領域(2)は、それぞれのハーネスコネクタ(11)とハーネス(15)を介して前記電池管理コントローラ(12)に接続される、ことを特徴とする請求項14に記載の電池管理システム。
【請求項16】
前記電池管理コントローラ(12)は、車両コントローラ(14)に接続され、前記サンプリング装置から送信された信号を受信して処理し、処理後の信号を前記車両コントローラ(14)に送信する、ことを特徴とする請求項14に記載の電池管理システム。
【請求項17】
請求項1~13のいずれか一項に記載のサンプリング装置を含む、ことを特徴とする車両。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
図4は、本願の実施例における2つのコア機能領域2と補助機能領域1とが独立して設けられた場合を例示的に示す概略構成図である。図4において、各コア機能領域2は、キャリアボードとしてフレキシブル回路基板を使用せず、プリント回路基板を使用する。また、補助機能領域1には、フレキシブル回路基板を使用するため、各コア機能領域2の間のカスケード接続は、依然としてフレキシブル回路によって実現され、接続端子4は、フレキシブル回路基板の引出部分を利用して電池に接続される。このように設けられることにより、接続端子4は、実質的に補助機能領域1内に含まれる。しかしながら、各コア機能領域2には、プリント回路基板を使用するため、複数のコア機能領域2と補助機能領域1及び接続端子4とは、一体に形成することができず、別体に設けることができる。しかしながら、電池端については、同様に従来のニッケル片溶接の接続方式を代替する。このように設けられる2つの方式は、いずれも補助機能領域の製造工程を簡略化し、ニッケル片のコストを大幅に低減し、ニッケル片の位置及び平坦度の問題をさらに解決している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
また、通信ハーネスを手動で挿着する工程をキャンセルし、補助機能領域にコア機能領域をカスケード接続し、一回取り付けると、複数の電池のサンプリング装置に対応し、収集装置を1つずつ取り付ける必要がなく、取付時間を短縮し、効果的な組み立てを実現し、組み立てやすく、ハーネスの誤挿入のリスクを回避する。補助機能領域にフレキシブル回路基板を使用すると、補助機能領域の製造工程をさらに簡略化し、ニッケル片のコストを大幅に低減し、ニッケル片の位置及び平坦度の問題をさらに解決している。また、接続端子については、様々な実現方式があり、様々な電池システムの設計に適合することができ、高い実用性を有する。
【国際調査報告】