(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】イヌパデナントの塩酸塩、医薬組成物およびその使用の方法
(51)【国際特許分類】
C07D 513/14 20060101AFI20241016BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20241016BHJP
A61K 47/14 20170101ALI20241016BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20241016BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20241016BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20241016BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
C07D513/14 CSP
A61K31/519
A61K47/14
A61K47/32
A61K47/10
A61K9/48
A61P35/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520677
(86)(22)【出願日】2022-10-06
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 US2022045923
(87)【国際公開番号】W WO2023059817
(87)【国際公開日】2023-04-13
(32)【優先日】2021-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519350096
【氏名又は名称】アイテオ ベルギウム エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100216105
【氏名又は名称】守安 智
(72)【発明者】
【氏名】マーセル・デ・マタス
(72)【発明者】
【氏名】ポール・ディッキンソン
(72)【発明者】
【氏名】マンフレッド・シュナイダー
(72)【発明者】
【氏名】サリー・ロス
(72)【発明者】
【氏名】エシャ・ガンゴリ
(72)【発明者】
【氏名】シュレイディープ・スリバスタバ
(72)【発明者】
【氏名】ジョアン・ラガー
(72)【発明者】
【氏名】プラシーパン・マダサミー
(72)【発明者】
【氏名】エドウィン・アレット
(72)【発明者】
【氏名】シャンタル・ヴァン・バーケル
(72)【発明者】
【氏名】モーラ・ロセッティ
(72)【発明者】
【氏名】キアラ・マルティノリ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA53
4C076BB01
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4C076DD09A
4C076DD09E
4C076DD37S
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4C086AA01
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4C086MA52
4C086NA11
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZC41
(57)【要約】
イヌパデナントの塩酸塩、その医薬組成物、イヌパデナントの塩酸塩(例えば、イヌパデナントの結晶性塩酸塩)の医薬組成物を作製する方法、ならびに医薬組成物を、カルボプラチンおよびペメトレキセドと組み合わせて、扁平NSCLCおよび非扁平NSCLCを含む非小細胞肺がん(NSCLC)の処置に使用する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項2】
(a)
図1の上側の回折パターンまたは(b)
図1の下側の回折パターンに示されているものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを有する非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項3】
約155℃~約165℃の間のピーク開始温度を有する発熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有する、請求項1または2に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項4】
約230℃~約250℃の間のピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項5】
図2に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項6】
約110℃において中点を有するガラス転移温度を特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項7】
約140℃~約160℃の間の温度において中点を有するガラス転移温度を特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項8】
約3.5%未満またはそれに等しい重量減少が、非晶質イヌパデナント塩酸塩を約31℃~約83℃に加熱した際に生じる、請求項1~7のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項9】
図3に示されているものと実質的に同じ熱重量分析サーモグラムを有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項10】
結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項11】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項12】
イヌパデナント塩酸塩水和物。
【請求項13】
結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物。
【請求項14】
約8.9°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、請求項10~13のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項15】
約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する、請求項10~13のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項16】
約8.9°および約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する、請求項10~13のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項17】
XRPDパターンは、約14.8°および約26.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~16のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項18】
XRPDパターンは、約5.3°、約18.0°、および約22.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~17のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項19】
XRPDパターンは、約32.2°2θにおいてピークをさらに含む、請求項14~18のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項20】
XRPDパターンは、約19.3°、約23.4°、および約27.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項21】
XRPDパターンは、約28.2°および約29.4°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項22】
XRPDパターンは、約6.7°、約12.6°、約13.4°、約15.4°、約16.1°、約16.5°、約17.4°、約19.8°、約24.3°、および約24.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項23】
XRPDパターンは、約30.4°、約31.0°、および約31.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項24】
XRPDパターンは、約14.5°、約22.2°、約23.1°、約25.4°、および約25.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項25】
XRPDパターンは、約34.4°2θにおいてピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項26】
XRPDパターンは、約21.5°、約22.8°、約25.7°、および約27.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項27】
XRPDパターンは、約33.0°および約33.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項28】
XRPDパターンは、約25.0°および約25.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項29】
XRPDパターンは、約22.0°および約25.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項30】
XRPDパターンは、約9.4°、約13.3°、約15.5°、約17.5°、約23.5°、約24.4°、および約26.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項31】
XRPDパターンは、約28.3°、約30.5°、約31.1°、および約33.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項32】
XRPDパターンは、約12.7°、約16.8°、約19.9°、約20.4°、約22.1°、約25.5°、および約27.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項33】
XRPDパターンは、約14.6°、約16.6°、約22.4°、および約24.0°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項34】
XRPDパターンは、約31.7°および約34.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項35】
XRPDパターンは、約18.2°および約18.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項36】
XRPDパターンは、約9.5°および約23.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項37】
XRPDパターンは、約18.9°2θにおいてピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項38】
XRPDパターンは、約13.5°、約16.3°、約16.7°、約20.0°、約21.7°、約23.7°、約24.1°、約25.1°、約26.0°、および約27.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項39】
XRPDパターンは、約28.6°、約30.6°、および約33.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項40】
XRPDパターンは、約15.6°および約27.0°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項41】
XRPDパターンは、約29.5°2θにおいてピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項42】
XRPDパターンは、約19.4°2θにおいてピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項43】
XRPDパターンは、約12.9°、約15.3°、約16.0°、約18.4°、および約27.4°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項44】
XRPDパターンは、約29.9°2θにおいてピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項45】
約が±0.3°2θを意味する、請求項14~44のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項46】
図5に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する、請求項10~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項47】
図6に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する、請求項10に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項48】
図7に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する、請求項10に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項49】
図8に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する、請求項10に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項50】
約70℃、約140℃、および約240℃から選択されるピーク開始を有する1つまたはそれ以上の吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有する、請求項10~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項51】
図9に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する、請求項10~19および50のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項52】
結晶形態は無水結晶形態である、請求項10に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項53】
結晶性イヌパデナント塩酸塩は、相対湿度を0%~約95%の間で変化させ、25℃で測定した場合、約5重量%未満またはそれに等しい質量変化が生じることを示す、請求項10~52のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項54】
25℃で測定した場合、
図10Aに示されているものと実質的に同じ水分収着等温線を有する、請求項10~53のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項55】
イヌパデナントの水に対するモル比約1:1~約1:1.5を有する、請求項10~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項56】
約1重量%~約3.2重量%の間の重量減少が、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を約31℃~約83℃に加熱した際に生じる、請求項10~13および55のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項57】
図11Aに示されているものと実質的に同じ熱重量分析サーモグラムを有する、請求項10~13、55、および56、のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項58】
結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約2.7重量%~約3.5重量%の含水量を有する、請求項10~13および55のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項59】
イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比は約1:1である、請求項1~9のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩または請求項10~58のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項60】
イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比は1:1である、請求項1~9のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩または請求項10~58のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項61】
非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩;ならびに
少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤
を含む医薬組成物。
【請求項62】
少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は脂質担体を含む、請求項61に記載の医薬組成物。
【請求項63】
結晶性イヌパデナント塩酸塩;および
脂質担体
を含む医薬組成物。
【請求項64】
コポビドンをさらに含む、請求項61~63のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項65】
(a)イヌパデナント塩酸塩;
(b)脂質担体;および
(c)コポビドン
を含む医薬組成物。
【請求項66】
ポリエチレングリコール(PEG)をさらに含む、請求項61~65のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項67】
抗酸化剤をさらに含む、請求項61~66のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項68】
(a)イヌパデナント塩酸塩;
(b)脂質担体;
(c)コポビドン;
(d)ポリエチレングリコール;および
(e)抗酸化剤
を含む医薬組成物。
【請求項69】
イヌパデナント塩酸塩は、非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩として医薬組成物中に存在する、請求項65または68に記載の医薬組成物。
【請求項70】
非晶質イヌパデナント塩酸塩は、請求項1~9、59、60、および248~252のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩である、請求項61または69に記載の医薬組成物。
【請求項71】
イヌパデナント塩酸塩は、請求項10~60、230~246、253、および254のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩である、請求項61~70のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項72】
イヌパデナント塩酸塩はイヌパデナント塩酸塩水和物である、請求項61~70のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項73】
イヌパデナント塩酸塩水和物は請求項12~60のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物である、請求項72に記載の医薬組成物。
【請求項74】
約4%(w/w)~約6%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~73のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項75】
約4.5%(w/w)~約5.5%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~74のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項76】
約4.8%(w/w)~約5.2%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~75のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項77】
約5.1%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~76のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項78】
約5mg~約60mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~77のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項79】
約5mg~約15mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項80】
約15mg~約25mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項81】
約35mg~約45mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項82】
約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mgまたは約45mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項83】
約9.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項84】
約9.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項85】
約10mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項86】
約10.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項87】
約10.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項88】
約10.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項89】
約10.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項90】
約11mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項91】
約11.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項92】
約11.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項93】
約11.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項94】
約20mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項95】
約20.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項96】
約20.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項97】
約20.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項98】
約20.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項99】
約21mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項100】
約21.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項101】
約21.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項102】
約21.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項103】
約21.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項104】
約22mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項105】
約41mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項106】
約41.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項107】
約41.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項108】
約41.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項109】
約41.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項110】
約42mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項111】
約42.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項112】
約42.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項113】
約42.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項114】
約42.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項115】
約43mgのイヌパデナント塩酸塩を含む、請求項61~78のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項116】
約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む、請求項72または73に記載の医薬組成物。
【請求項117】
約4.5%(w/w)~約5.5%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む、請求項72、73、および116のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項118】
約5mg~約60mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む、請求項72、73、116、および117のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項119】
約5mg~約15mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む、請求項72、73、および116~118のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項120】
約15mg~約25mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む、請求項72、73、および116~118のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項121】
約35mg~約45mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む、請求項72、73、および116~118のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項122】
約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mgまたは約45mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む、請求項72、73、および116~118のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項123】
約70%(w/w)~約90%(w/w)の脂質担体を含む、請求項62~122のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項124】
約70%(w/w)~約85%(w/w)の脂質担体を含む、請求項62~123のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項125】
約75%(w/w)~約85%(w/w)の脂質担体を含む、請求項62~124のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項126】
約150mg~約800mgの脂質担体を含む、請求項62~125のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項127】
約150mg~約250mgの脂質担体を含む、請求項62~126のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項128】
約300mg~約400mgの脂質担体を含む、請求項62~126のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項129】
約600mg~約700mgの脂質担体を含む、請求項62~126のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項130】
脂質担体はラウロイルポリオキシ-32グリセリドである、請求項62~129のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項131】
約1.0%(w/w)~約1.5%(w/w)のコポビドンを含む、請求項64~130のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項132】
約2mg~約20mgのコポビドンを含む、請求項64~131のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項133】
約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEGを含む、請求項66~132のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項134】
約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEGを含む、請求項66~133のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項135】
約20mg~約200mgのPEGを含む、請求項66~134のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項136】
約20mg~約120mgのPEGを含む、請求項66~135のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項137】
抗酸化剤はブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)である、請求項67~135のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項138】
約0.05%(w/w)~約0.15%(w/w)のBHTを含む、請求項137に記載の医薬組成物。
【請求項139】
約0.09%(w/w)~約0.11%(w/w)のBHTを含む、請求項137または138に記載の医薬組成物。
【請求項140】
約0.1%(w/w)のBHTを含む、請求項137~139のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項141】
約0.1mg~約1.00mgのBHTを含む、請求項137~140のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項142】
約0.15mg~約0.25mgのBHTを含む、請求項137~141のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項143】
約0.35mg~約0.45mgのBHTを含む、請求項137~141のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項144】
約0.75mg~約0.85mgのBHTを含む、請求項137~141のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項145】
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のポリエチレングリコール(PEG);
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)
を含む医薬組成物。
【請求項146】
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、請求項145に記載の医薬組成物。
【請求項147】
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のポリエチレングリコール(PEG);
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)
を含む医薬組成物。
【請求項148】
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、請求項147に記載の医薬組成物。
【請求項149】
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のポリエチレングリコール(PEG);
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)
を含む医薬組成物。
【請求項150】
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、請求項149に記載の医薬組成物。
【請求項151】
PEGはPEG400およびPEG1000から選択される、請求項66~150のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項152】
PEGはPEG400である、請求項66~151のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項153】
PEGはPEG1000である、請求項66~151のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項154】
請求項61~153のいずれか1項に記載の医薬組成物を含む剤形。
【請求項155】
剤形は固体剤形である、請求項154に記載の剤形。
【請求項156】
剤形は経口投与剤形である、請求項154または155に記載の剤形。
【請求項157】
剤形は、粉末剤、サシェ剤、ステックパック、カプセル剤、ミニタブ、および錠剤からなる群から選択される、請求項154~156のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項158】
剤形はカプセル剤である、請求項154~157のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項159】
カプセル剤はゲルカプセル剤である、請求項158に記載の剤形。
【請求項160】
ゲルカプセル剤は硬質ゲルカプセル剤である、請求項159に記載の剤形。
【請求項161】
カプセル剤のサイズは、000、00、0、1、2、3、4、および5からなる群から選択される、請求項158~160のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項162】
カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約200mg~約1000mgである、請求項158~161のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項163】
カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約300mg~約500mgである、請求項158~162のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項164】
カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約350mg~450mgである、請求項158~163のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項165】
カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約700mg~900mgである、請求項158~162のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項166】
カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約780mg~880mgである、請求項158~162および165のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項167】
カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約150mg~300mgである、請求項158~162のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項168】
カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約200mg~250mgである、請求項158~162および167のいずれか1項に記載の剤形。
【請求項169】
医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のポリエチレングリコール(PEG);
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)
を含む、カプセル剤。
【請求項170】
医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、請求項169に記載のカプセル剤。
【請求項171】
医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のポリエチレングリコール(PEG);
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)
を含む、カプセル剤。
【請求項172】
医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、請求項171に記載のカプセル剤。
【請求項173】
医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のポリエチレングリコール(PEG);
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)
を含む、カプセル剤。
【請求項174】
医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、請求項173に記載のカプセル剤。
【請求項175】
PEGはPEG400およびPEG1000から選択される、請求項169~174のいずれか1項に記載のカプセル剤。
【請求項176】
PEGはPEG400である、請求項169~175のいずれか1項に記載のカプセル剤。
【請求項177】
PEGはPEG1000である、請求項169~175のいずれか1項に記載のカプセル剤。
【請求項178】
医薬組成物は固体組成物または半固体組成物としてカプセル剤中に存在する、請求項169~177に記載のカプセル剤。
【請求項179】
イヌパデナント塩酸塩は、非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩として医薬組成物中に存在する、請求項169~178のいずれか1項に記載のカプセル剤。
【請求項180】
非晶質イヌパデナント塩酸塩は請求項1~9、59、60、および248~252のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩である、請求項179に記載のカプセル剤。
【請求項181】
イヌパデナント塩酸塩は、請求項10~60、230~246、253、および254のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩である、請求項179に記載のカプセル剤。
【請求項182】
イヌパデナント塩酸塩はイヌパデナント塩酸塩水和物である、請求項179に記載のカプセル剤。
【請求項183】
イヌパデナント塩酸塩水和物は請求項12~60のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物である、請求項182に記載のカプセル剤。
【請求項184】
請求項67~153のいずれか1項に記載の医薬組成物を含むカプセル剤を製造するための方法であって、
(a)脂質担体およびPEGを加熱して、溶融した混合物を形成する工程;
(b)イヌパデナント塩酸塩、コポビドン、およびBHTを、溶融した混合物に加えて、中間体組成物を形成する工程;
(c)中間体組成物をホモジナイズする工程;
(d)中間体組成物を低剪断混合して、医薬組成物を形成する工程;ならびに
(e)カプセル剤に医薬組成物を充填する工程
を含む方法。
【請求項185】
それを必要とする患者において、がんを処置するための方法であって、請求項61~153のいずれか1項に記載の医薬組成物、請求項154~168のいずれか1項に記載の剤形、または請求項169~183のいずれか1項に記載のカプセル剤を患者に投与することを含む方法。
【請求項186】
それを必要とする患者において、がんを処置するための方法であって、非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩の有効量を患者に投与することを含む方法。
【請求項187】
がんは転移性である、請求項185または186に記載の方法。
【請求項188】
がんは非転移性である、請求項185または186に記載の方法。
【請求項189】
がんは、乳房、膀胱、カルチノイド、子宮頸部、結腸直腸、子宮内膜、神経膠腫、頭頸部、肝臓、肺、黒色腫、卵巣、耳下腺、膵臓、前立腺、転移性去勢抵抗性前立腺がん、腎臓、胃、副鼻腔、鼻腔、甲状腺、腎臓の移行上皮癌(TCC)、腎臓の尿路上皮癌(UC)、および尿路上皮がんから選択される、請求項185または186に記載の方法。
【請求項190】
がんは非小細胞肺がん(NSCLC)である、請求項185または186に記載の方法。
【請求項191】
NSCLCは非扁平細胞癌である、請求項190に記載の方法。
【請求項192】
NSCLCは扁平上皮癌である、請求項190に記載の方法。
【請求項193】
NSCLCは転移性である、請求項190~192のいずれか1項に記載の方法。
【請求項194】
それを必要とする患者において非小細胞肺がん(NSCLC)を処置するための方法であって、請求項61~153のいずれか1項に記載の医薬組成物、請求項154~168のいずれか1項に記載の剤形、または請求項169~183のいずれか1項に記載のカプセル剤を、ペメトレキセドおよびカルボプラチンと組み合わせて患者に投与することを含む方法。
【請求項195】
それを必要とする患者において非小細胞肺がん(NSCLC)を処置するための方法であって、有効量の非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩を、ペメトレキセドおよびカルボプラチンと組み合わせて、患者に投与することを含む方法。
【請求項196】
医薬組成物、剤形、またはカプセル剤はカルボプラチンおよびペメトレキセドの前に投与される、請求項194に記載の方法。
【請求項197】
非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩の有効量は、カルボプラチンおよびペメトレキセドの前に投与される、請求項195に記載の方法。
【請求項198】
約20mg~約1000mgの1日用量のイヌパデナントが患者に提供される、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項199】
約40mg~約640mgの間の1日用量のイヌパデナントが患者に提供される、請求項185~198のいずれか1項に記載の方法。
【請求項200】
約40mg~約320mgの間の1日用量のイヌパデナントが患者に提供される、請求項185~199のいずれか1項に記載の方法。
【請求項201】
約40mg、約80mg、約160mg、約320mg、または約640mgの1日用量のイヌパデナントが患者に提供される、請求項185~199のいずれか1項に記載の方法。
【請求項202】
約40mgの1日用量のイヌパデナントが患者に提供される、請求項185~199のいずれか1項に記載の方法。
【請求項203】
約80mgの1日用量のイヌパデナントが患者に提供される、請求項185~199のいずれか1項に記載の方法。
【請求項204】
約160mgの1日用量のイヌパデナントが患者に提供される、請求項185~199のいずれか1項に記載の方法。
【請求項205】
約320mgの1日用量のイヌパデナントが患者に提供される、請求項185~199のいずれか1項に記載の方法。
【請求項206】
約640mgの1日用量のイヌパデナントが患者に提供される、請求項185~199のいずれか1項に記載の方法。
【請求項207】
医薬組成物、剤形、またはカプセル剤が1日1回投与される、請求項185、187~194、および196~206のいずれか1項に記載の方法。
【請求項208】
医薬組成物、剤形、またはカプセル剤が1日2回投与される、請求項185、187~194、および196~206のいずれか1項に記載の方法。
【請求項209】
約10mg~約500mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項210】
約20mg~約320mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項211】
約20mg~約160mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項212】
約20mg、20mg、80mg、160mg、または320mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項213】
約20mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項214】
約40mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項215】
約80mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項216】
約160mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項217】
約320mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む、請求項185~197のいずれか1項に記載の方法。
【請求項218】
白金化学療法の承認された標準的用量のカルボプラチンおよび500mg/m2の用量のペメトレキセドを投与することを含む、請求項194~217のいずれか1項に記載の方法。
【請求項219】
白金化学療法の承認された標準的用量は、1分当たりのカルボプラチン曲線下面積5mg/mlに対応する、請求項218に記載の方法。
【請求項220】
白金化学療法およびペメトレキセドを3週ごとに[Q3W]4サイクル施し、これに続いてペメトレキセド維持療法を施すことを含む、請求項194~219のいずれか1項に記載の方法。
【請求項221】
非扁平NSCLCを処置するための方法であって、請求項61~153のいずれか1項に記載の医薬組成物、請求項154~168のいずれか1項に記載の剤形、または請求項169~183のいずれか1項に記載のカプセル剤を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。
【請求項222】
非扁平NSCLCを処置するための方法であって、非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。
【請求項223】
NSCLCは転移性である、請求項221または222に記載の方法。
【請求項224】
NSCLCはステージ3である、請求項221または222に記載の方法。
【請求項225】
NSCLCは、事前の抗プログラム死(PD)-リガンド(L)1療法後、再発または進行している、請求項221~224のいずれか1項に記載の方法。
【請求項226】
非晶質イヌパデナント塩酸塩は、請求項1~9、59、60、および248~252のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩である、請求項185、187~194、196~206、209~220、および222~225のいずれか1項に記載の方法。
【請求項227】
イヌパデナント塩酸塩は、請求項10~60、230~246、253、および254のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩である、請求項185、187~194、196~206、209~220、および222~225のいずれか1項に記載の方法。
【請求項228】
イヌパデナント塩酸塩はイヌパデナント塩酸塩水和物である、請求項185、187~194、196~206、209~220、および222~225のいずれか1項に記載の方法。
【請求項229】
イヌパデナント塩酸塩水和物は請求項12~60のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物である、請求項228に記載の方法。
【請求項230】
第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項231】
約9.6°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、請求項230に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項232】
XRPDパターンは、約9.0°、約15.7°、約18.2°、約25.6°、および約27.0°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項230または231に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項233】
XRPDパターンは、約16.2°、約17.5°、約17.8°、約22.5°、約22.7°、約24.3°、約24.8°、および約25.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項230~232のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項234】
XRPDパターンは、約15.1°、約19.4°、約19.6°、約21.5°、約23.7°、および約27.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項230~233のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項235】
XRPDパターンは、約5.5°、約7.6°、約12.9°、約13.5°、約14.0°、および約20.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項230~234のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項236】
XRPDパターンは、約28.4°、約29.5°、約29.7°、約30.8°、約32.8°、および約33.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項230~235のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項237】
約は±0.3°2θを意味する、請求項230~236のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項238】
図12に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する、請求項230~237のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項239】
約2.1%の重量減少が、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩を約20℃~約80℃に加熱した際に生じる、請求項230~238のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項240】
図13に示されているものと実質的に同じ熱重量分析サーモグラムを有する、請求項230~239のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項241】
約60℃および約250℃から選択されるピーク開始を有する1つまたはそれ以上の吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有する、請求項230~240のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項242】
図13に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する、請求項230~241のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項243】
第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、相対湿度を0%~約95%の間で変化させた場合、約5重量%未満またはそれに等しい質量変化が生じることを示す、請求項230~242のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項244】
25℃で測定した場合、
図15に示されているものと実質的に同じ水分収着等温線を有する、請求項230~243のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項245】
イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比は約1:1である、請求項230~244のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項246】
イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比は1:1である、請求項230~244のいずれか1項に記載の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【請求項247】
粉砕されたイヌパデナント塩酸塩。
【請求項248】
粉砕された非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項249】
結晶性イヌパデナント塩酸塩を粉砕することにより調製される非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項250】
非晶質イヌパデナント塩酸塩は、請求項1~9、59、60、および241のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩である、請求項249に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項251】
結晶性イヌパデナント塩酸塩は、請求項10~60および230~239のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩である、請求項249または250に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項252】
結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約30分間~約60分間の間に粉砕される、請求項249~251のいずれか1項に記載の非晶質イヌパデナント塩酸塩。
【請求項253】
XRPDパターンは、約3.3°、約6.5°、約22.3°、約23.9°、約24.8°、および約26.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【請求項254】
XRPDパターンは、約26.8°、約29.1°、約29.3°、および約32.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶性イヌパデナント塩酸塩。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、これら全体を参照によって本明細書に組み入れる、2022年5月13日に出願した米国特許出願第63/341,621号、2022年2月11日に出願した米国特許出願第63/309,163号、および2021年10月07日に出願した米国特許出願第63/253,537号に対する利益および優先権を主張する。
【0002】
本発明は、イヌパデナントおよびイヌパデナント塩酸塩の固体形態、ならびにイヌパデナントまたはイヌパデナント塩酸塩を含む医薬組成物に関する。本発明の固体形態および医薬組成物は、非扁平NSCLCを含む、例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)のようながんの処置における経口投薬に対して特に有用である。
【背景技術】
【0003】
腫瘍における免疫抑制機構の多くは、正常な組織における生理学的免疫調節に共通している。このような免疫調節は、自己反応性免疫応答を遮断し、進行中の免疫応答が重大な組織損傷を引き起こすのを防止するために、免疫系を制御下に保つことにおいて非常に重要である。生理学的免疫調節の欠如は、多くの場合自己免疫に伴う圧倒的な免疫活性化をもたらす。例えば、CTLA-4は、CD28-B7相互作用を介して共刺激シグナルを遮断することによりT細胞活性を負に調節する生理学的機序である。CTLA-4の欠如は、非特異的なT細胞活性化を引き起こし、CTLA-4-欠損マウスは大規模なリンパ性組織浸潤により数週間のうちに死亡する。PD-lもまた、そのリガンド、PD-L1およびPD-L2との相互作用によりT細胞阻害性シグナルを提供する。マウスにおけるPD-lの欠損症は、遺伝子株に応じて様々な種類の自己免疫障害を引き起こすことが公知である。
【0004】
免疫抑制シグナルの細胞表面トランスデューサー、例えば、CTLA-4およびPD-lに加えて、腫瘍微小環境における免疫抑制は抗炎症性サイトカイン(IL-10、TGF-b)、酵素(インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ)、および免疫調節専門の細胞(調節性T細胞、骨髄由来サプレッサー細胞MDSC)を含む。これらの免疫抑制機構は、正常な組織における免疫応答を制御するのに重要な役割を果たす。腫瘍はこのような生理学的免疫調節機序を利用して腫瘍組織を免疫の攻撃から守るので、炎症性合併症を防止することを意図したこれらの機序は、ここで、がんの自発的退縮および免疫学的がん処置を妨害する主要な障害となってしまう。腫瘍内の免疫抑制機構の特定により、抗腫瘍免疫応答を回復するための分子標的が指し示された。よって、これら負の免疫調節機序、いわゆる免疫チェックポイントは創薬における焦点となった。PD-1、PD-L1またはCTLA-4に対する抗体は、転移性黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、腎臓胞癌、ホジキンリンパ腫、頭頸部がん、尿路上皮癌、および肝細胞癌のような多くの適応症に対する抗がん療法として、ならびにミスマッチ修復欠損および高マイクロサテライト不安定性(がんの種類とは関係なし)として公知の2種の特定の遺伝的機能のうちの1種を有する固形腫瘍を有する患者に対する処置として承認されている。
【0005】
細胞外アデノシンは免疫機能の阻害剤として公知である。細胞内アデノシンはエネルギー代謝、核酸代謝、およびメチオニンサイクルに関与している一方、細胞外アデノシンは細胞間シグナル伝達に重要な役割を果たす。そのシグナルは細胞表面のGタンパク質にカップリングしたアデノシン受容体により伝達され、それは神経系、心血管系、および免疫系を含む多様な生理機能に影響を与える。
【0006】
腫瘍は高レベルの細胞外アデノシンを含有し、これは、腫瘍細胞がその免疫抑制作用および異化エネルギー産生から恩恵を受けることができることを示唆している(非特許文献1;非特許文献2)。この高レベルの細胞外アデノシンは恐らく酵素CD73の過剰発現によるものであり、これが細胞外アデノシン産生の原因となっている。CD73は多くの腫瘍により過剰発現され、以下の腫瘍のすべてが、免疫組織化学法(www.proteinatlas.org)によると腫瘍表面の>50%において中または高レベルのCD73を発現している:乳房、カルチノイド、子宮頸部、結腸直腸、子宮内膜、神経膠腫、頭頸部、肝臓、肺、黒色腫、卵巣、膵臓、前立腺、腎臓、胃、甲状腺、および尿路上皮。
【0007】
4種の公知の種類のアデノシン受容体のうち、A2Aアデノシン受容体(A2AR)は大部分の免疫細胞において主に発現されるサブタイプである。A2ARの刺激は一般的に、T細胞(増殖、サイトカイン産生、細胞毒性)、NK細胞(細胞毒性)、NKT細胞(サイトカイン産生、CD40L上方調節)、マクロファージ/樹状細胞(抗原提示、サイトカイン産生)、および好中球(酸化バースト)の活性を阻害する免疫抑制シグナルを提供する。腫瘍内の高レベルの細胞外アデノシンの存在は、抗腫瘍免疫応答の回避において重要な役割を果たすことが判明した。特に、A2AR-欠損マウスは接種腫瘍を自発的に退縮させることができるのに対して、野生型マウスは類似の腫瘍退縮を示さなかったことが示された。A2ARアンタゴニストはまた腫瘍を保持する野生型動物においても有益であった。重要なことに、T細胞およびNK細胞の喪失はA2ARアンタゴニストによる腫瘍成長の遅延を弱め、これは、抗腫瘍細胞免疫応答の改善を示唆した。T細胞およびNK細胞のエフェクター機能はA2AR刺激の影響を受けやすい。加えて、A2ARアゴニストの存在下で活性化した場合、T細胞のエフェクター機能は、A2ARアゴニストの除去後でも持続的に弱められる。この結果は、アデノシンが豊富な腫瘍内環境は、腫瘍細胞に対してアネルギー性のT細胞を誘発し得ることを示唆している。したがって、A2A受容体が大部分の免疫細胞、特にT細胞およびNK細胞のようなエフェクター免疫細胞において発現し、A2A受容体が、アデノシンを産生する組織において関与していると仮定すると、A2A阻害剤はすべてのがん適応症において有益となり得ると考えられている。結果的に、腫瘍環境において免疫機能を回復させることができるA2A阻害剤が必要とされる。
【0008】
アデノシンは他のいくつかの生理機能の内因性モジュレーターであることが公知である。例えば、中枢神経系(CNS)レベルにおいて、アデノシンは、鎮静、抗不安および抗てんかん作用を誘発することが公知である。よって、A2A阻害剤はうつ病およびパーキンソン病またはアルツハイマー病のような神経変性疾患の処置のために以前開発された(非特許文献3)。CNS疾患の処置のために開発された最も最先端のA2A阻害剤の1つがプレラデナントである(非特許文献4;非特許文献5)。しかし、このような以前に開発されたA2A阻害剤は、CNSにおけるA2A受容体を標的とするために、血液脳関門を横断するように設計されていた。
【0009】
腫瘍内のアデノシンが脳と比較してより高いレベルであると仮定すると、がんを処置するための免疫機能回復に対して望ましい作用を達成するためには非常に多量の化合物が必要とされる。よって、有害な副作用を回避するためには、以前に開発されたすべてのA2A阻害剤とは対照的に、CNS浸透度がもしあるとしても限定されたA2A阻害剤を提供すべきである。
【0010】
出願人は、特許文献1において、A2A阻害剤である一連の非脳浸透性チオカルバメート誘導体を提供した。これらの化合物は腫瘍環境における免疫機能を修復するのに有用である。しかし、これらの化合物は水性緩衝液中での非常に低い溶解度、低い腸溶解度、よって低い経口バイオアベイラビリティーを示す。よって、がんおよび他の疾患および障害の処置のための安全で、効果的な経口薬物製品を生産するために必要とされる、所要のバイオアベイラビリティー、化学的および物理的安定性、ならびに材料特性を兼ね備えた非脳浸透性A2A阻害剤の医薬製剤の開発および製造が重大な難題として依然として残っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際特許出願PCT/EP2018/058301
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Allardら、Curr.Opin.Pharmacol.、2016年、29巻、7~16頁
【非特許文献2】Otta A.、Frontiers in Immunology、2016年、7巻:109頁
【非特許文献3】Pinna A.、CNS Drugs、2014年、28巻、455頁
【非特許文献4】Hodgson RAら、J.Pharmacol.Exp.Ther.、2009年、330巻(1号)、294~303頁
【非特許文献5】Hauser RAら、JAMA Neurol.、2015年、72巻(12号)、1491~1500頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
結果的に、望ましい物理化学的特性を示し、患者コンプライアンスを促進する単純な経口投与プロトコールに適しており、ヒト患者においてがんを処置するのに十分な薬物曝露をもたらすバイオアベイラビリティープロファイルを示す非脳浸透性A2A阻害剤の医薬製剤が必要とされる。
【0014】
以下の実験セクションで証明されているように、出願人は、イヌパデナントに適した経口バイオアベイラビリティーを可能にする医薬組成物を本明細書によって提供する。
【0015】
さらに、出願人は、イヌパデナントの塩酸塩を含む本明細書に記載されている医薬組成物を患者に投与することによって、ヒト患者において、がん(例えば、非扁平NSCLCを含むNSCLC)を処置するための方法を提供する。
【0016】
さらに、例えば、免疫療法剤、化学療法剤もしくは抗血管新生剤またはこれらの組合せのような抗がん剤の抗がん性作用は、不十分なままであり得る。これは、少なくとも部分的に、上記に記載されているような腫瘍の免疫回避機序によるものであり得る。本明細書では、出願人は、カルボプラチンおよびペメトレキセドのうちの1種またはそれ以上と組み合わせた塩酸塩としてのイヌパデナントの医薬組成物でがんを処置する方法をさらに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
一態様では、非晶質イヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。
【0018】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、
図1のいずれかの回折パターンで示されているものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを有する。
【0019】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、約155℃~約165℃の間のピーク開始温度を有する発熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、約230℃~約250℃の間のピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、
図2Aに示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを特徴とする。
【0020】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、約110℃において中点を有するガラス転移温度を特徴とする。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、約140℃~約160℃の間の温度において中点を有するガラス転移温度を特徴とする。
【0021】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩を約31℃~約83℃に加熱した際に、約3.5%未満またはそれに等しい重量減少が生じる。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、
図3に示されているものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。
【0022】
別の態様では、結晶性イヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供されている。
【0023】
別の態様では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。
【0024】
別の態様では、イヌパデナント塩酸塩水和物が本明細書に提供されている。
【0025】
別の態様では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物が本明細書に提供されている。
【0026】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、約8.9°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約8.9°および約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約14.8°および約26.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約5.3°、約18.1°、および約22.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約32.2°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約19.3°、約23.5°、および約27.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.2°および約29.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約6.7°、約12.6°、約13.4°、約15.4°、約16.1°、約16.5°、約17.4°、約19.8°、約24.3°、および約24.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約30.4°、約31.0°、および約31.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約14.5°、約22.2°、約23.1°、約25.4°、および約25.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約34.4°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約21.5°、約22.8°、約25.7°、および約27.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約33.0°および約33.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約25.0°および約25.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約22.0°および約25.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約9.4°、約13.3°、約15.5°、約17.5°、約23.5°、約24.4°、および約26.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.3°、約30.5°、約31.1°、および約33.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約12.7°、約16.8°、約19.9°、約20.4°、約22.1°、約25.5°、および約27.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約14.6°、約16.6°、約22.4°、および約24.0°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約31.7°および約34.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約18.2°および約18.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約9.5°および約23.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約18.9°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約13.5°、約16.3°、約16.7°、約20.0°、約21.7°、約23.7°、約24.1°、約25.1°、約26.0°、および約27.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.6°、約30.6°、および約33.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約15.6°および約27.0°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約29.5°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約19.4°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約12.9°、約15.3°、約16.0°、約18.4°、および約27.4°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約29.9°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約3.3°、約6.5°、約22.3°、約23.9°、約24.8°、および約26.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約26.8°、約29.1°、約29.3°、および約32.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0027】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は
図5に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は
図6に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は
図7に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は
図8に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0028】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、約70℃、約140℃、および約240℃から選択されるピーク開始を有する1つまたはそれ以上の吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は
図9に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。
【0029】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、0%~約95%の間で相対湿度を変化させ、25℃で測定した場合、約5重量%未満またはそれに等しい質量変化を生じることを示している。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、25℃で測定した場合、
図10Aに示されているものと実質的に同じ水分収着等温線を有する。
【0030】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1~約1:1.5を有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を約31℃~約83℃に加熱した際に約1重量%~約3.2重量%の間の重量減少が生じる。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、
図11Aに示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は約2.7重量%~約3.5重量%の含水量を有する。
【0031】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比約1:1を有する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩、結晶性イヌパデナント塩酸塩、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比1:1を有する。
【0032】
別の態様では、
非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩;ならびに
少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤
を一般的に含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0033】
ある特定の実施形態では、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は脂質担体を含む。
【0034】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
結晶性イヌパデナント塩酸塩;および
脂質担体
を含む。
【0035】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物はコポビドンをさらに含むことができる。
【0036】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)イヌパデナント塩酸塩;
(b)脂質担体;および
(c)コポビドン
を含む。
【0037】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、ポリエチレングリコール(PEG)をさらに含むことができる。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は抗酸化剤をさらに含むことができる。
【0038】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)イヌパデナント塩酸塩;
(b)脂質担体;
(c)コポビドン;
(d)ポリエチレングリコール;および
(e)抗酸化剤
を含む。
【0039】
ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は、本明細書に記載されている医薬組成物中に非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩として存在する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩はイヌパデナント塩酸塩水和物である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩水和物は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のうちの1種またはそれ以上である。
【0040】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約4%(w/w)~約6%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約4.5%(w/w)~約5.5%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約4.8%(w/w)~約5.2%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約5.1%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩を含む。これらおよび他の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は、非晶質イヌパデナント塩酸塩、結晶性イヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩、および第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のうちの1種またはそれ以上である。
【0041】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約5mg~約60mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約5mg~約15mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約15mg~約25mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約35mg~約45mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mgまたは約45mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約9.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約9.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約10.0mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約10.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約10.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約10.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約10.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約11.0mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約11.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約11.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約11.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約20.0mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約20.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約20.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約20.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約20.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約21.0mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約21.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約21.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約21.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約21.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約22.0mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約41.0mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約41.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約41.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約41.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約41.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約42.0mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約42.2mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約42.4mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約42.6mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約42.8mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約43.0mgのイヌパデナント塩酸塩を含む。これらおよび他の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は非晶質イヌパデナント塩酸塩、結晶性イヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩、および第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のうちの1種またはそれ以上である。
【0042】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約4.5%(w/w)~約5.5%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のうちの1種またはそれ以上である。
【0043】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約5mg~約60mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約5mg~約15mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約15mg~約25mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約35mg~約45mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mgまたは約45mgの結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を含む。
【0044】
これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約70%(w/w)~約90%(w/w)の脂質担体を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約70%(w/w)~約85%(w/w)の脂質担体を含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約75%(w/w)~約85%(w/w)の脂質担体を含む。
【0045】
これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約150mg~約800mgの脂質担体を含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約150mg~約250mgの脂質担体を含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約300mg~約400mgの脂質担体を含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約600mg~約700mgの脂質担体を含む。
【0046】
これらおよび他の実施形態では、脂質担体はラウロイルポリオキシル-32グリセリドである。
【0047】
これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、約1.0%(w/w)~約1.5%(w/w)のコポビドンを含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約2.0mg~約20mgのコポビドンを含む。
【0048】
これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEGを含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEGを含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約20mg~約200mgのPEGを含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約20mg~約120mgのPEGを含む。
【0049】
これらおよび他の実施形態では、抗酸化剤はブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)である。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約0.05%(w/w)~約0.15%(w/w)のBHTを含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約0.09%(w/w)~約0.11%(w/w)のBHTを含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約0.1%(w/w)のBHTを含む。
【0050】
これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約0.1mg~約1.00mgのBHTを含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約0.15mg~約0.25mgのBHTを含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約0.35mg~約0.45mgのBHTを含む。これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は約0.75mg~約0.85mgのBHTを含む。
【0051】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0052】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0053】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0054】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0055】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0056】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0057】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0058】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0059】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0060】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0061】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物中に存在するPEGはPEG400およびPEG1000から選択される。ある特定の実施形態では、PEGはPEG400である。ある特定の実施形態では、PEGはPEG1000である。
【0062】
別の態様では、本明細書に記載されている医薬組成物を含む剤形が本明細書に提供されている。
【0063】
ある特定の実施形態では、剤形は固体剤形である。ある特定の実施形態では、剤形は経口投与剤形である。ある特定の実施形態では、剤形は、粉末剤、サシェ剤、スティックパック、カプセル剤,ミニタブ、および錠剤からなる群から選択される。
【0064】
ある特定の実施形態では、剤形はカプセル剤である。ある特定の実施形態では、カプセル剤はゲルカプセル剤である。ある特定の実施形態では、ゲルカプセル剤は硬質ゲルカプセル剤である。ある特定の実施形態では、カプセル剤のサイズは000、00、0、1、2、3、4、および5からなる群から選択される。
【0065】
ある特定の実施形態では、カプセル剤中の本明細書に記載されている医薬組成物の総重量は約200mg~約1000mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の本明細書に記載されている医薬組成物の総重量は約300mg~約500mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の本明細書に記載されている医薬組成物の総重量は約350mg~450mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の本明細書に記載されている医薬組成物の総重量は約700mg~900mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の本明細書に記載されている医薬組成物の総重量は約780mg~880mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の本明細書に記載されている医薬組成物の総重量は約150mg~300mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の本明細書に記載されている医薬組成物の総重量は約200mg~250mgである。
【0066】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤が本明細書に提供され、医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0067】
ある特定の実施形態では、カプセル剤は医薬組成物を含み、医薬組成物は
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0068】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤が本明細書に提供され、医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG、
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0069】
ある特定の実施形態では、カプセル剤は医薬組成物を含み、医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0070】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤が本明細書に提供され、医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0071】
ある特定の実施形態では、カプセル剤は医薬組成物を含み、医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0072】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤が本明細書に提供され、医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0073】
ある特定の実施形態では、カプセル剤は医薬組成物を含み、医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0074】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤が本明細書に提供され、医薬組成物は、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む。
【0075】
ある特定の実施形態では、カプセル剤は医薬組成物を含み、医薬組成物は、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む。
【0076】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されているカプセル剤中に存在するPEGはPEG400およびPEG1000から選択される。ある特定の実施形態では、PEGはPEG400である。ある特定の実施形態では、PEGはPEG1000である。
【0077】
ある特定の実施形態では、医薬組成物は固体組成物または半固体組成物として本明細書に記載されているカプセル剤中に存在する。
【0078】
ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は、非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩として本明細書に記載されているカプセル剤中に存在する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されているイヌパデナント塩酸塩水和物である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩水和物は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物である。
【0079】
別の態様では、本明細書に記載されている医薬組成物を含むカプセル剤を製造するための方法であって、
(a)脂質担体およびポリエチレングリコールを加熱して、溶融した混合物を形成する工程;
(b)イヌパデナント塩酸塩、コポビドン、およびBHTを、溶融した混合物に加えて、中間体組成物を形成する工程;
(c)中間体組成物をホモジナイズする工程;
(d)中間体組成物を低剪断混合して、医薬組成物を形成する工程;ならびに
(e)カプセル剤に医薬組成物を充填する工程
を全般的に含む方法が本明細書に提供される。
【0080】
この態様では、イヌパデナント塩酸塩は非晶質イヌパデナント塩酸塩、結晶性イヌパデナント塩酸塩、イヌパデナント塩酸塩水和物、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩、および第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のうちの1種またはそれ以上である。
【0081】
別の態様では、それを必要とする患者においてがんを処置するための方法であって、本明細書に記載されている医薬組成物、本明細書に記載されている剤形、または本明細書に記載されているカプセル剤を患者に投与することを全般的に含む方法が本明細書に提供されている。
【0082】
別の態様では、それを必要とする患者においてがんを処置するための方法であって、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩の有効量を患者に投与することを一般的に含む方法が本明細書に提供されている。
【0083】
ある特定の実施形態では、がんは転移性である。ある特定の実施形態では、がんは非転移性である。ある特定の実施形態では、がんは、乳房、膀胱、カルチノイド、子宮頸部、結腸直腸、子宮内膜、神経膠腫、頭頸部、肝臓、肺、黒色腫、卵巣、耳下腺、膵臓、前立腺、転移性去勢抵抗性前立腺がん、腎臓、胃、副鼻腔、鼻腔、甲状腺、腎臓移行上皮癌(TCC)、腎臓尿路上皮癌(UC)、および尿路上皮がんから選択される。
【0084】
ある特定の実施形態では、がんは非小細胞肺がん(NSCLC)である。ある特定の実施形態では、NSCLCは非扁平細胞癌である。ある特定の実施形態では、NSCLCは扁平上皮癌である。ある特定の実施形態では、NSCLCは転移性である。
【0085】
別の態様では、それを必要とする患者においてNSCLCを処置するための方法であって、本明細書に記載されている医薬組成物、本明細書に記載されている剤形、または本明細書に記載されているカプセル剤を、ペメトレキセドおよびカルボプラチンと組み合わせて患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0086】
別の態様では、それを必要とする患者においてNSCLCを処置するための方法であって、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩の有効量を、ペメトレキセドおよびカルボプラチンと組み合わせて患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0087】
ある特定の実施形態では、医薬組成物、剤形、またはカプセル剤は、カルボプラチンおよびペメトレキセドの前に投与される。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩ならびに/または、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩の有効量はカルボプラチンおよびペメトレキセドの前に投与される。
【0088】
ある特定の実施形態では、方法は、約20mg~約1000mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、方法は、約40mg~約640mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、方法は、約40mg~約320mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、方法は、約40mg、約80mg、約160mg、約320mg、または約640mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、方法は約40mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、方法は約80mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、方法は約160mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、方法は約320mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、方法は約640mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。
【0089】
ある特定の実施形態では、医薬組成物、剤形、またはカプセル剤は1日1回投与される。ある特定の実施形態では、医薬組成物、剤形、またはカプセル剤は1日2回投与される。
【0090】
ある特定の実施形態では、方法は、約10mg~約500mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、約20mg~約320mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、約20mg~約160mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、約20mg、20mg、80mg、160mg、または320mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、約20mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、約40mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、約80mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、約160mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、約320mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。
【0091】
ある特定の実施形態では、方法は、白金化学療法の承認された標準的用量のカルボプラチンおよび500mg/m2の用量のペメトレキセドを投与することを含む。ある特定の実施形態では、白金化学療法の承認された標準的用量は、1分当たりのカルボプラチン曲線下面積5mg/mlに対応する。ある特定の実施形態では、方法は、白金化学療法およびペメトレキセドを3週ごとに[Q3W]4サイクル施し、これに続いてペメトレキセド維持療法を施すことを含む。
【0092】
別の態様では、非扁平NSCLCを処置するための方法であって、本明細書に記載されている医薬組成物、本明細書に記載されている剤形、または本明細書に記載されているカプセル剤を、それを必要とする患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0093】
別の態様では、非扁平NSCLCを処置するための方法であって、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0094】
ある特定の実施形態では、NSCLCは転移性である。ある特定の実施形態では、NSCLCはステージ3である。ある特定の実施形態では、NSCLCは、事前の抗プログラム死(PD)-リガンド(L)1療法後、再発または進行している。
【0095】
別の態様では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。
【0096】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、約9.6°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約9.0°、約15.7°、約18.2°、約25.6°、および約27.0°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約16.2°、約17.5°、約17.8°、約22.5°、約22.7°、約24.3°、約24.8°、および約25.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約15.1°、約19.4°、約19.6°、約21.5°、約23.7°、および約27.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約5.5°、約7.6°、約12.9°、約13.5°、約14.0°、および約20.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.4°、約29.5°、約29.7°、約30.8°、約32.8°、および約33.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0097】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、
図12に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0098】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩を約20℃~約80℃に加熱した際に、約2.1%の重量減少が生じる。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、
図13に示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。
【0099】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、約60℃および約250℃から選択されるピーク開始を有する1つまたはそれ以上の吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は
図13に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。
【0100】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、相対湿度を0%~約95%の間で変化させた場合、約5重量%未満またはそれに等しい質量変化が生じることを示す。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、25℃で測定した場合、
図15に示されているものと実質的に同じ水分収着等温線を有する。
【0101】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩におけるイヌパデナントの塩酸塩に対するモル比は約1:1である。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩におけるイヌパデナントの塩酸塩に対するモル比は1:1である。
【0102】
別の態様では、粉砕されたイヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。
【0103】
別の態様では、粉砕された非晶質イヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。
【0104】
別の態様では、結晶性イヌパデナント塩酸塩を粉砕することにより調製される非晶質イヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。
【0105】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩である。
【0106】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は約30分間~約60分間の間に粉砕される。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【
図1】実施例6に従い調製した非晶質イヌパデナント塩酸塩の2つの例示的な粉末X線回折(XRPD)パターンのセットである。
【
図2A】実施例1に記載されている方法に従い加熱し、冷却し、再加熱した非晶質イヌパデナント塩酸塩の示差走査熱量測定(DSC)分析を表している。
図2Aは第1の加熱サイクルに対するDSCサーモグラムを示す。
【
図2B】実施例1に記載されている方法に従い加熱し、冷却し、再加熱した非晶質イヌパデナント塩酸塩の示差走査熱量測定(DSC)分析を表している。
図2Bは冷却サイクルに対するDSCサーモグラムを示す。
【
図2C】実施例1に記載されている方法に従い加熱し、冷却し、再加熱した非晶質イヌパデナント塩酸塩の示差走査熱量測定(DSC)分析を表している。
図2Cは第2の加熱サイクルに対するDSCサーモグラムを示す。
【
図3】実施例6に従い調製した非晶質イヌパデナント塩酸塩のDSCおよび熱重量分析(TGA)サーモグラムの重ね合わせである。
【
図4】実施例4に従い調製した第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の例示的なXRPDパターンである。
【
図5】実施例3に従い調製した第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の例示的なXRPDパターンである。
【
図6】実施例9にさらに記載されているような、100℃に加熱した結晶性イヌパデナント塩酸塩の例示的なXRPDパターンである。
【
図7】実施例9にさらに記載されているような、200℃に加熱した結晶性イヌパデナント塩酸塩の例示的なXRPDパターンである。
【
図8】実施例10にさらに記載されているような、2%相対湿度における結晶性イヌパデナント塩酸塩の例示的なXRPDパターンである。
【
図9】実施例3に従い調製した第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の例示的なDSCサーモグラムである。
【
図10A】実施例3に従い調製した結晶性イヌパデナント塩酸塩の例示的な動的水蒸気吸着(DVS)等温線である。
【
図10B】実施例3に従い調製した結晶性イヌパデナント塩酸塩の例示的なDVS動力学的プロットである。
【
図11A】初期の重量安定化を行った、実施例3に従い調製した第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のDSCおよびTGAサーモグラムの重ね合わせである。
【
図11B】初期の重量安定化を行わなかった、実施例3に従い調製した第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のDSCおよびTGAサーモグラムの重ね合わせである。
【
図12】実施例2に従い調製した第1の形態のイヌパデナント塩酸塩に対する例示的なXRPDパターンである。
【
図13】実施例2に従い調製した第1の形態のイヌパデナント塩酸塩のDSCおよびTGAサーモグラムの重ね合わせである。
【
図14】実施例2に従い調製した第1の形態のイヌパデナント塩酸塩の例示的なDSCサーモグラムである。
【
図15】実施例2に従い調製した結晶性イヌパデナント塩酸塩の例示的なDVS等温線である。
【
図16】実施例5に従い調製したイヌパデナント遊離塩基に対する例示的なXRPDパターンである。
【
図17】実施例5に従い調製したイヌパデナント遊離塩基のDSCおよびTGAサーモグラムの重ね合わせである。
【
図18】実施例5に従い調製したイヌパデナント遊離塩基の例示的なDSCサーモグラムである。
【
図19】実施例5に従い調製したイヌパデナント遊離塩基に対する例示的なフーリエ変換赤外線の(FT-IR)スペクトルである。
【
図20】実施例3に従い調製した第2の形態のイヌパデナント塩酸塩に対する例示的なFT-IRスペクトルである。
【
図21】(i)第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;(ii)25℃での第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;(iii)加熱に供した第2の形態および100℃で結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(iv)加熱に供した第2の形態および135℃で結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(v)加熱に供した第2の形態および162℃で結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(vi)加熱に供した第2の形態および200℃で結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(vii)260℃で溶融したイヌパデナント塩酸塩;ならびに(viii)実施例9に記載されているように、加熱に供し、溶融させ、次いで25℃に冷却した第2の形態に対するXRPDパターンのスタックプロットである。
【
図22】(i)25℃での第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;(ii)加熱に供した第2の形態および170℃で結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩(第1の加熱サイクル);(iii)冷却に供した170℃での結晶性イヌパデナント塩酸塩および25℃で結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩(第1の冷却サイクル);(iv)加熱に供した25℃での結晶性イヌパデナント塩酸塩および170℃で結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩(第2の加熱サイクル);ならびに(v)実施例9に記載されているように、冷却に供した170℃での結晶性イヌパデナント塩酸塩および25℃で結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩(第2の冷却サイクル)に対するXRPDパターンのスタックプロットである。
【
図23A】(i)周囲条件での第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;(ii)40%相対湿度(RH)に供した第2の形態および40%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(iii)30%RHに供した、40%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および30%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(iv)20%RHに供した、30%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および20%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(v)10%RHに供した、20%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および10%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;ならびに(vi)実施例10に記載されているように、2%RHに供した、10%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および2%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩に対するXRPDパターンのスタックプロットである。
【
図23B】(i)周囲条件での第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;(ii)10%相対湿度(RH)に供した第2の形態および10%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(iii)20%RHに供した、10%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および20%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(iv)30%RHに供した、20%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および30%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(v)40%RHに供した、30%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および40%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;ならびに(vi)実施例10に記載されているように、50%RHに供した、40%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および50%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩に対するXRPDパターンのスタックプロットである。
【
図23C】(i)周囲条件下での第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;(ii)60%相対湿度(RH)に供した第2の形態および60%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(iii)70%RHに供した、60%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩および70%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(iv)80%RHに供した、70%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および80%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;(v)90%RHに供した、80%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および90%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩;ならびに(vi)実施例10に記載されているように、40%RHに供した、90%RHでの結晶性イヌパデナント塩酸塩および40%RHで結果として生じた結晶性イヌパデナント塩酸塩に対するXRPDパターンのスタックプロットである。
【
図24】実施例15に記載されているような、pH1.2 HCl/KCl緩衝液中の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の溶解プロットである。
【
図25】様々なブレンドでイヌパデナント塩酸塩を含む製剤の溶解曲線を表している。
【
図26】イヌパデナント塩酸塩およびコポビドン(Kollidon(登録商標))を含む製剤に対するインビトロ溶解曲線を表している。
【
図27】イヌパデナント塩酸塩を含む例示的組成物に対する製造方法の概略的表示である。略語:BHT=ブチル化ヒドロキシトルエン;HCl=塩酸塩。
【
図28】イヌパデナントの遊離塩基および塩酸塩の製剤に対する、イヌPK実験における血漿中濃度-時間プロファイルを表している。
【
図29】実施例18に記載されているような、ペンタガストリンを含むまたは含まない様々なイヌパデナント遊離塩基および第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の製剤に関して、80mg/イヌで投与されたイヌパデナントに対する時間経過による幾何平均血漿中濃度データの重ね合わせを表している。
【
図30】実施例18に記載されているような、ペンタガストリンを含むまたは含まない第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の様々な製剤に関して、80mg/イヌで投与されたイヌパデナントに対する時間経過による幾何平均血漿中濃度データの重ね合わせを表している。
【発明を実施するための形態】
【0108】
本明細書に全般的に記載されているように、本開示は、結晶性および非晶質を含む、イヌパデナント塩酸塩の固体形態を提供する。本開示はまた、イヌパデナント塩酸塩を含有する医薬組成物(イヌパデナントの遊離塩基は、以下の式(Ia)または式(Ib)の化合物として表される):
【化1】
本明細書で開示されている医薬組成物を作製する方法、ならびに扁平および非扁平NSCLCを含む非小細胞肺がん(NSCLC)を処置するために結晶形態および医薬組成物をカルボプラチンおよびペメトレキセドと組み合わせて使用する方法を提供する。
【0109】
定義
本発明の理解を促進するため、いくつかの用語および句が以下に定義されている。
【0110】
他に定義されていない限り、本明細書で使用されているすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野の当業者により共通して理解されているものと同じ意味を有する。本明細書で使用されている略語は、化学的および生物学的技術分野内でのこれらの従来の意味を有する。本明細書に記載の化学構造および式は、化学的技術分野において公知の化学的原子価の標準的な規定に従い構築されている。
【0111】
明細書にわたり、組成物およびキットが特定の構成成分を有する、含める(including)、もしくは含む(comprising)と記載されている場合、または方法(processes)および方法(methods)が特定の工程を有する、含める(including)、もしくは含む(comprising)と記載されている場合、追加的に、列挙された構成成分から本質的になる、またはからなる本発明の組成物およびキットが存在する、ならびに列挙されたプロセシング工程から本質的になる、またはからなる本発明による方法(processes)および方法(methods)が存在することが想定される。
【0112】
本出願において、要素または構成成分が列挙された要素または構成成分のリストに含まれているおよび/またはリストから選択されると述べられている場合、要素もしくは構成成分は列挙された要素もしくは構成成分のうちのいずれか1つであることができるか、または要素もしくは構成成分は、列挙された要素もしくは構成成分のうちの2つもしくはそれ以上からなる群から選択することができることを理解すべきである。
【0113】
さらに、本明細書に記載されている組成物または方法の要素および/または構成は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書で明示的または暗示的であるかどうかにかかわらず、様々な方式で組み合わせることができることを理解すべきである。例えば、特定の化合物について言及されている場合、その化合物は、文脈から他のように理解されない限り、本発明の組成物および/または本発明の方法の様々な実施形態において使用することができる。言い換えると、本出願内で、実施形態は、明白および簡潔な出願が書かれ、描かれることを有効にする方式で記載および示されているが、実施形態は、本発明の教示および発明(複数可)から分かれることなく、様々に組み合わせるまたは分離させることができることが意図され、認識される。例えば、本明細書に記載され、示されているすべての構成は、本明細書に記載および示されている本発明(複数可)のすべての態様に適用可能であり得ることが認識される。
【0114】
本開示において「a」および「an」という冠詞は、文脈が不適当でない限り、冠詞の文法的目的語の1つまたは1つより多く(すなわち、少なくとも1つ)を指すように使用される。例として、「要素」は1つの要素または1つより多くの要素を意味する。
【0115】
「および/または」という用語は、別途示されていない限り、本開示において「および」または「または」のいずれかを意味するように使用されている。
【0116】
「少なくとも1つ」という表現は、文脈および使用から他のように理解されない限り、表現の後に列挙された物体のそれぞれを個々に、および列挙された物体の2つまたはそれ以上の様々な組合せを含むことを理解すべきである。3つまたはそれ以上の列挙された物体に関連した「および/または」という表現は、文脈から他のように理解されない限り、同じ意味を有すると考えるべきでる。
【0117】
その文法的同等物を含む「含む(include)」、「含む(includes)」、「含めて(including)」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含有する(contain)」、「含有する(contains)」、または「含有している(containing)」という用語の使用は、他に具体的に述べられていない限りまたは文脈から他のように理解されない限り、例えば、列挙されていない追加の要素または工程を除外することなく、制限のないおよび非限定的な用語として一般的に理解されるべきである。
【0118】
本発明の明細書の様々な箇所において、可変要素またはパラメーターはグループまたは範囲で開示されている。明細書はこのようなグループおよび範囲のメンバーのありとあらゆる個々のサブコンビネーションを含むことが具体的に意図される。例えば、0~40の範囲の整数は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、および40を個々に開示することが具体的に意図され、ならびに1~20の範囲の整数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、および20を個々に開示することが具体的に意図される。
【0119】
いずれかおよびすべての実施例、または本明細書での例示的な言語、例えば、「のような」または「含む」の使用は、単により良い本発明を例示することを意図し、特許請求されていない限り、本発明の範囲に対して制限を課すものではない。明細書のあらゆる言語は、特許請求されていないあらゆる要素が本発明の実施に必要不可欠であることを示していると解釈されるべきである。
【0120】
一般的に、パーセンテージを特定している組成物は特に明記しない限り、重量による。例えば、「w/w」という用語は、「重量比」を意味し、これは重量で測定した場合の混合物内の特定の物質の割合である。よって、「約12%(w/w)」という用語は、特定の組成物が「約」12%の特定の組成を含有することを意味する。「wt」という用語は「重量」を意味する。よって「12重量%」という用語は「重量により12%」を意味する。重量パーセンテージという文脈で使用されている場合、「約」という用語は「約」という用語で修飾された値の±10%を意味する。さらに、可変要素が定義を伴わない場合、その可変要素の過去の定義が優先される。
【0121】
本明細書で使用される場合、「XRPD」とは粉末X線回折を指す。XRPDパターンはx軸上に2θ(回折角度)がプロットされ、y軸上に強度がプロットされたxyグラフである。これらは結晶性物質を特徴付けるために使用することができる回折ピークである。回折ピークは普通y軸上の回折ピークの強度よりむしろx軸上のこれらの位置により表され、参照される。これは、回折ピーク強度は特に試料の配向に敏感であり得るからである(Pharmaceutical Analysis、Lee&Web、255~257頁(2003年)を参照されたい)。よって、強度は通常、結晶性物質を特徴付けるために当業者により使用されていない。あらゆるデータ測定と同様に、XRPDデータにはばらつきが存在し得る。回折ピーク強度におけるばらつきに加えて、x軸上の回折ピークの位置にもまたばらつきが存在し得る。しかしこのばらつきは通常、特性評価の目的のために回折ピークの位置を報告する場合、説明することができる。x軸に沿った回折ピークの位置におけるこのようなばらつきはいくつかの発生源が由来となり得る。1つのこのような発生源は試料の調製であり得る。異なる条件下で調製した同じ結晶性物質の試料はわずかに異なる回折図を生成し得る。粒径、含水量、溶媒含有量、温度、および配向のような要素はすべて、試料がどのようにX線を回析するかについて影響を与える可能性がある。ばらつきの別の発生源は装置パラメーターによるものである。異なるX線粉末回折計が、異なるパラメーターを使用して作動し、同じ結晶性物質からわずかに異なる回折パターンをもたらすこともある。同様に、異なるソフトウエアパッケージはXRPDデータを異なって処理し、これもまたばらつきに繋がり得る。ばらつきのこれらおよび他の発生源は当業者には公知である。ばらつきのこのような発生源により、各エックス線回折ピークの値には通常「約」という用語が先行するか、または実験的ばらつきを定義する適当な範囲で進められる。本明細書で報告されているデータの目的のため、特に述べられていない限り、その値は±0.3°2θである。これは、良好に維持された装置上では、ピーク測定のばらつきは±0.3°2θであることが予想されることを意味する。本明細書で引用された粉末X線回折ピークは、別途述べられていない限り、このばらつき±0.3°2θで一般的に報告されており、本明細書で開示されている場合には常に、単語「約」が存在するかどうかにかかわらず、文脈が他を指示しない限り、このようなばらつきで報告されることを意図する。
【0122】
結晶性イヌパデナント塩酸塩のような結晶形態はXRPDで容易に分析される。粉末X線回折からのデータは結晶形態を特徴付けるために多数の方式で使用することができる。例えば、結晶性イヌパデナント塩酸塩のような結晶形態を特徴付けるために、回折計からの全粉末X線回折パターン出力を使用することができる。しかし、このようなデータのより小さなサブセットもまた適切であり、このような結晶形態を特徴付けるために使用することができる。実際に、このような結晶形態を特徴付けるため、多くの場合単一の粉末X線回折ピークでも使用することができる。結晶性イヌパデナント塩酸塩に関して、結晶性イヌパデナント塩酸塩を特徴付けるため、
図4の粉末X線回折パターンにおいてピークのいずれか1つまたはそれ以上を使用することができる。
【0123】
本明細書に記載されているフーリエ変換赤外線(FT-IR)データにおいてばらつきが存在し得る。ばらつきのこのような発生源により、各FT-IRピークの値には通常「約」という用語が先行するか、または実験的ばらつきを定義する適当な範囲で進められる。本明細書で報告されているデータの目的のため、特に述べられていない限り、その値は±4cm-1である。これは、良好に維持された装置上では、ピーク測定のばらつきは4cm-1であることが予想されることを意味する。本明細書で引用されたFT-IRピークは、別途述べられていない限り、このばらつき±4cm-1で一般的に報告されており、本明細書で開示されている場合には常に、単語「約」が存在するかどうかにかかわらず、文脈が他を指示しない限り、このようなばらつきで報告されることを意図する。
【0124】
本明細書で使用される場合、「1つまたはそれ以上のピーク」という用語は、そのように付与されたピークの任意の組合せがXRPDパターンのような対応する分析用測定に存在し得ることを意味する。他のいずれかのピークが、XRPDパターンのような対応する分析用測定中に存在し得ないことを(それ自体)意味するわけではない。
【0125】
水和物は多くの場合、DSCのような熱的測定でより大きなばらつきを有することが公知であるため、熱的測定に関して「約」のいかなる明示的定義も本明細書に提供されていない。しかし、±10℃程度のばらつきは可能である。
【0126】
「実質的に結晶性」という用語は少なくとも特定の重量パーセント結晶性であり得る固体形態を指す。特定の重量パーセンテージは、70%、75%、80%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または70%~100%の間の任意のパーセンテージを含むことができる。ある特定の実施形態では、結晶化度の特定の重量パーセントは少なくとも90%である。ある特定の他の実施形態では、結晶化度の特定の重量パーセントは少なくとも95%である。一部の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は、本明細書に記載されている結晶性固体形態のうちのいずれかの実質的に結晶性試料であることができる(例えば、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩である、
図4に示されているXRPDパターンを有するイヌパデナント塩酸塩の結晶形態)。
【0127】
「実質的に純粋な」という用語は、少なくとも、不純物および/または他の固体形態を含まない特定の重量パーセントであってよい特定の結晶性固体形態(例えば、イヌパデナント塩酸塩の結晶形態)の組成物に関する。特定の重量パーセンテージは、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または70%~100%の間の任意のパーセンテージを含むことができる。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は、本明細書に記載されている結晶性固体形態のうちのいずれかの実質的に純粋な試料であることができる(例えば、
図4、5、6、7、8、12、21、22、23A、23B、および/または23Cに示されているXRPDパターンを有する結晶形態)。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は、
図4に示されているXRPDパターンを有する実質的に純粋な結晶形態であることができる-これは、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のXRPDパターンである。
【0128】
本明細書で使用される場合、「溶解」とは、多数の時間点における原薬または薬物製品の溶解試験を指す。例えば、少なくともその薬物に対する浸透条件である、十分に規定された溶解水性媒体中で、または絶食状態もしくは摂食状態のいずれかを表す、シミュレートした胃液もしくは腸液のような生体関連媒体中で規定された速度範囲で薬物が確実に放出されるよう、原薬(例えば、イヌパデナント)または薬物製品(例えば、本明細書に記載されている医薬組成物)に対する溶解プロファイルを特性評価および品質管理のために実施することができる。ある特定の事例では、溶解試験は、原薬のin vivoのバイオアベイラビリティーについての予測また洞察を得ることができるが、得ることができない場合もある。USP試験プロトコールおよび溶解装置を使用して、溶解試験を実施することができる。
【0129】
本明細書で使用される場合、「顆粒」とは、粉末状または微粒子の材料から顆粒を形成する工程を指す。本明細書で使用される場合、「乾式造粒法」とは、液体溶液の存在なしで顆粒が形成され、熱、水分、または溶媒に敏感な材料の顆粒の調製において有用となり得る工程を指す。例えば、ローラー圧縮は乾式造粒工程である。本明細書で使用される場合、「湿式造粒法」とは、結合剤または液体溶液を使用して粒子が一緒に結合している顆粒の形成を指す。湿式造粒法の例は高剪断顆粒化および流動床顆粒化である。
【0130】
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」または「医薬製剤」とは、in vivoまたはex vivoでの診断用または治療用の使用に特に適した組成物を作製する、治療活性剤と、不活性または活性のある、薬学的に許容される賦形剤との組合せを指す。
【0131】
「薬学的に許容される」とは、必要に応じて、動物、またはヒトに投与された場合、有害な、アレルギー性または他の有害反応を生じない化合物、分子実体、組成物、材料および/もしくは剤形を指す;または連邦の監督官庁もしくは州政府により、もしくは米国以外の国では対応する代理店により承認されたもしくは承認可能である、もしくは動物における、より具体的には、ヒトにおける使用に対して米国薬局方もしくは他の一般的に認識された局方に列挙されていることを意味する。
【0132】
本発明の医薬組成物は、1種またはそれ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバントを場合により含んでもよい。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される賦形剤」とは、活性剤の投与および/または対象による吸収を補助し、患者に重大な有害な毒物学的作用を引き起こすことなく本発明の組成物に含めることができる物質を指す。薬学的に許容される賦形剤の非限定的例として、共溶媒、結合剤、抗酸化剤、界面活性剤、湿潤剤、溶解補助剤、乳化剤、緩衝剤、pH変性剤、保存剤(または保存料)、等張化剤、安定化剤、造粒剤または結合剤、沈降防止剤、滑沢剤、崩壊剤、流動促進剤、希釈剤または充填剤、吸着剤、分散剤、懸濁化剤、増量剤、剥離剤、甘味剤、香味剤、コーティング、ゼラチン、ラクトース、アミロースまたはデンプンのような炭水化物、脂肪酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、および着色剤などが挙げられる。賦形剤の例として、Martin、Remington’s Pharmaceutical Sciences、15版、Mack Publ.Co.、Easton、PA(1975年)またはRowe、Shesky、およびQuinn、Handbook of Pharmaceutical Excipients、第6版。Pharmaceutical Press、London、UK(2009年)ハンドブックを参照されたい。
【0133】
様々なクラスの賦形剤の例は固定したカテゴリーではなく、多くの場合、賦形剤は1種より多くのカテゴリーを特徴とすることができる。
【0134】
希釈剤または充填剤の例として、これらに限定されないが、糖(例えば、マンニトール、ラクトース、ソルビトール、ラクチトール、エリスリトール、スクロース、フルクトース、グルコース、アガロース、マルトース、イソマルト、ポリデキストロース、およびこれらの組合せ)、無機材料(例えば、第二リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ベントナイト、カオリン)、乳酸カルシウム、デンプン(例えば、アルファ化デンプン)、微結晶性セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、多糖、セルロース(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース)、デキストリン、マルトデキストリン、アルギン酸塩、コラーゲン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアクリル酸塩、ポリエチレンオキシド、およびポリエチレングリコールが挙げられる。糖は糖アルコールを含むように本明細書で定義されている。
【0135】
吸着剤の例として、これらに限定されないが二酸化ケイ素、精製されたケイ酸アルミニウムなどが挙げられる。
【0136】
崩壊剤の例として、これらに限定されないが、アルギン酸、アルギン酸塩、プリモゲル、セルロース(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、ポリプラスドン(例えば、クロスポビドン)、およびデンプン(例えば、トウモロコシデンプン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、およびカルボキシメチルデンプン)が挙げられる。
【0137】
結合剤の例として、これらに限定されないが、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、低粘度ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、糖、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリデキストロース、キトサン、カラギーナム、カルボフィル、微結晶性セルロース、トラガカントガム、グアーガム、ジェランガム、ゼラチン、およびデンプン(例えば、トウモロコシデンプン)が挙げられる。
【0138】
湿潤剤の例として、これらに限定されないが、ポロキサマー(例えば、ポロキサマー407)、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ステアリルフマル酸ナトリウム(SSF)、ポリジメチルシロキサン、ポリソルベート(例えば、ポリオキシエチレン20ソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標)20))、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ラウリン酸ソルビタン、ステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、レシチン、タウロコール酸ナトリウム、ウロソデオキシコール酸塩、ポリエトキシル化ヒマシ油、臭化セチルトリメチルアンモニウム、ノノキシノール、α-トコフェロールポリエチレングリコール1000コハク酸塩、およびドキュセートナトリウムが挙げられる。一部の実施形態では、湿潤剤はラウリル硫酸ナトリウムである。湿潤助剤および/または溶解助剤として、これらに限定されないが、カプリル酸、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイソソルビドを含むある特定の共溶媒およびこれらの混合物がさらに挙げられる。
【0139】
抗酸化剤の例として、これらに限定されないが、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、クエン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、メチオニンおよびビタミンEが挙げられる。一部の実施形態では、抗酸化剤はBHTである。
【0140】
界面活性剤の例として、これらに限定されないが、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、ナトリウムドキュセート、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート(20、80など)、ポロキサマー(188、407など)、プルロニックポリオール、ポリオキシエチレンソルビタンモノエーテル(TWEEN(登録商標)-20、TWEEN(登録商標)-80など)、ビタミンE TPGS(ビタミンEポリエチレングリコールスクシネート)、クレモホアRH40(ポリオキシル40硬化ヒマシ油)、クレモホアEL(ポリオキシル35硬化ヒマシ油)、ポリエチレングリコール660 12-モノステアレート、ソルトールHS15(ポリオキシエチル化12-ヒドロキシステアリン酸)、ラブラソール(カプリロカプロイルポリオキシル-8グリセリド)、ラブラフィルM1944(オレオイルポリオキシル-6グリセリド)が挙げられる。
【0141】
滑沢剤および流動促進剤の例として、これらに限定されないが、ワックス、グリセリド、軽油、ポリエチレングリコール、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、硬化油(例えば、硬化植物油)、アルキル硫酸塩、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、パルミチン酸、およびヤシ油が挙げられる。
【0142】
流動促進剤の例として、これらに限定されないが、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、カオリン、ベントナイト、および活性炭/木炭が挙げられる。
【0143】
乳化剤の例として、これらに限定されないが、カルボマー、カラギーナム、ラノリン、レシチン、鉱油、オレイン酸、オレイルアルコール、ペクチン、ポロキサマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、トリエタノールアミン、モノラウリン酸プロピレングリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、モノカプリル酸プロピレングリコールが挙げられる。一部の実施形態では、乳化剤は、例えば、ポロキサマー、モノラウリン酸プロピレングリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、およびモノカプリル酸プロピレングリコールである。
【0144】
生理学的条件に近似する範囲でpHを維持するのを助けるために使用される緩衝剤の例として、クエン酸塩緩衝剤(例えば、クエン酸一ナトリウム-クエン酸二ナトリウム混合物、クエン酸-クエン酸三ナトリウム混合物、クエン酸-クエン酸一ナトリウム混合物など)、コハク酸塩緩衝剤(例えば、コハク酸-コハク酸一ナトリウム混合物、コハク酸-水酸化ナトリウム混合物、コハク酸-コハク酸二ナトリウム混合物など)、酒石酸塩緩衝液(例えば、酒石酸-酒石酸ナトリウム混合物、酒石酸-酒石酸カリウム混合物、酒石酸-水酸化ナトリウム混合物など)、フマル酸塩緩衝液(例えば、フマル酸-フマル酸一ナトリウム混合物、フマル酸-フマル酸二ナトリウム混合物、フマル酸一ナトリウム-フマル酸二ナトリウム混合物など)、グルコン酸塩緩衝液(例えば、グルコン酸-グルコン酸ナトリウム混合物、グルコン酸-水酸化ナトリウム混合物、グルコン酸-グルコン酸カリウム混合物など)、シュウ酸塩緩衝液(例えば、シュウ酸-ナトリウムシュウ酸塩混合物、シュウ酸-水酸化ナトリウム混合物、シュウ酸-カリウムシュウ酸塩混合物など)、乳酸緩衝液(例えば、乳酸-乳酸ナトリウム混合物、乳酸-水酸化ナトリウム混合物、乳酸-乳酸カリウム混合物など)および酢酸塩緩衝剤(例えば、酢酸-酢酸ナトリウム混合物、酢酸-水酸化ナトリウム混合物など)のような有機塩と無機酸の両方、ならびにその塩が挙げられる。追加的に、リン酸緩衝液、ヒスチジン緩衝液およびトリスのようなトリメチルアミン塩を使用することができる。
【0145】
pH調整剤の例として、これらに限定されないが、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酸化マグネシウム、水酸化カリウム、メグルミン、炭酸ナトリウム、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸、フマル酸、コハク酸およびリンゴ酸が挙げられる。
【0146】
微生物を抑制するために加えられる保存剤の例として、これらに限定されないがフェノール、ベンジルアルコール、メタ-クレゾール、メチルパラベン、プロピルパラベン、オクタデシルジメチルベンジル塩化アンモニウム、ハロゲン化ベンザルコニウム(例えば、塩化ベンザルコニウム、臭化ベンザルコニウム、およびヨウ化ベンザルコニウム)、塩化ヘキサメトニウム、およびメチルまたはプロピルパラベンのようなアルキルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノール、および3-ペンタノールが挙げられる。
【0147】
等張化剤(時には「安定剤」として公知)の例として、これらに限定されないが、多水酸基糖アルコール、例えば、グリセリン、エリスリトール、アラビトール、キシリトール、ソルビトールおよびマンニトールのような三価アルコールまたは高級糖アルコールが挙げられる。安定剤とは、治療剤を可溶化する、または容器の壁の変性もしくは壁への付着を防ぐのを助ける、または活性成分の沈殿、粒子成長もしくは凝集を阻害するのを助ける増量剤から添加剤までの機能に及ぶ広範なカテゴリーの賦形剤を指す。典型的な安定剤は、多水酸基糖アルコール(上記に列挙);アルギニン、リシン、グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アラニン、オルニチン、L-ロイシン、2-フェニルアラニン、グルタミン酸、スレオニンなどのようなアミノ酸;ラクトース、トレハロース、スタキオース、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、リビトール、ミオイニシトール、ガラクチトール、グリセリンなど、イノシトールのようなシクリトールを含めたものなどのような有機糖または糖アルコール;ポリエチレングリコール;アミノ酸ポリマー;ウレア、グルタチオン、チオクト酸、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリセリン、α-モノチオグリセリンおよびチオ硫酸ナトリウムのような硫黄を含有する還元剤;低分子量ポリペプチド(例えば、10の残基またはそれ未満のペプチド);ヒト血清アルブミン、ウシ血清アルブミン、ゼラチンまたはイムノグロブリンのようなタンパク質;ポリビニルピロリドンのような親水性ポリマー;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートのようなセルロース誘導体;カルボキシメチルセルロース(Na/Ca);キシロース、マンノース、フルクトース、グルコースのような単糖;ラクトース、マルトース、スクロースのような二糖およびラフィノースのような三糖;デキストランのような多糖;ポリエチレングリコールメチルエーテル-ブロック-ポリ(D-L-ラクチド)コポリマー;ポリ(ブチルメタクリレート-co-(2-ジメチルアミノエチル)メタクリレート-co-メタクリル酸メチル)1:2:1であることができる。一部の実施形態では安定剤は、例えば、グリセリン;ポリエチレングリコール;ポリビニルピロリドン;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートのようなセルロース誘導体;カルボキシメチルセルロース(Na/Ca);ポリエチレングリコールメチルエーテル-ブロック-ポリ(D-L-ラクチド)コポリマー;およびポリ(ブチルメタクリレート-co-(2-ジメチルアミノエチル)メタクリレート-co-メタクリル酸メチル)1:2:1である。
【0148】
造粒剤/結合剤(複数可)の例として、これらに限定されないが、デンプン、ガム(天然、半合成および合成を含む)、微結晶性セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドンのような液体グルコースポリマー、ポリビニルピロリドンポリ酢酸ビニルコポリマーなどが挙げられる。一部の実施形態では造粒剤は、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドンおよびポリビニルピロリドンポリ酢酸ビニルコポリマーである。
【0149】
沈降防止剤の例として、これらに限定されないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびメチルセルロースを含むセルロースの水溶性誘導体、ならびにポリビニルピロリドンまたはポリビニルピロリドンポリ酢酸ビニルコポリマーのような水溶性ポリマーが挙げられる。一部の実施形態では沈降防止剤はヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0150】
着色剤の例として、これらに限定されないが、二酸化チタン、アルミニウムレーキ、酸化鉄およびカーボンブラックが挙げられる。
【0151】
コーティングの例として、これらに限定されないが、フィルム形成ポリマー(例えば、ヒプロメロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、Eudragit/アクリル酸塩)および可塑剤(例えば、トリアセチン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール)が挙げられる。
【0152】
イヌパデナント塩酸塩の経口投与のための医薬組成物は、塊状液体溶液もしくは懸濁液または塊状粉末剤の形態を取ることができる。しかし、さらに一般的には、正確な投薬を促進するために組成物が単位剤形で提示される。「単位剤形」という用語は、各単位が、適切な医薬賦形剤と共同で所望の治療効果をもたらすように計算された既定量の活性物質を含有する、ヒト対象および他の哺乳動物のための単一の投薬として適切な物理的に別個の単位を指す。典型的な単位剤形として、固体組成物の場合、丸剤、錠剤、カプセル剤などが挙げられ、半固体または液体または溶液であってもよい。
【0153】
投与が想定される「対象」として、これらに限定されないが、ヒト(すなわち、任意の年齢群、例えば、小児の対象(例えば、乳児、子供、青年)または成人対象(例えば、若年の成人、中年の成人または高齢の成人)の男性または女性)ならびに/またはヒト以外の動物、例えば、霊長類のような哺乳動物(例えば、カニクイザル、アカゲザル)、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、げっ歯類、ネコ、および/もしくはイヌが挙げられる。ある特定の実施形態では、対象はヒトである。ある特定の実施形態では、対象はヒト以外の動物である。
【0154】
本明細書で使用される場合、「固体剤形」とは、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒、粉末剤、ミニタブ、サシェ剤、スティックパック、復元可能な粉末剤、ドライパウダー吸入器、ロゼンジ剤、およびチュアブルのような固体形態での薬学的用量(複数可)を意味する。
【0155】
本明細書で使用される場合、「投与する」とは、対象への経口投与、肺への投与、坐剤、筋肉内投与、脊髄内投与、鼻腔内投与もしくは皮下投与、または例えば、小型浸透圧ポンプなどの徐放性デバイスのインプランテーションを意味する。投与は、経粘膜的経路(例えば、口腔内頬側、舌下、口蓋、歯肉、経鼻、経膣、直腸、または)を含む任意の経路による。非経口投与として、例えば、筋肉内および皮下投与が挙げられる。他の送達モードとして、これらに限定されないが、リポソーム製剤などの使用が挙げられる。「共投与する」とは、本明細書に記載されている組成物が、1種またはそれ以上の追加の療法(例えば、抗がん剤、化学療法、または神経変性疾患のための処置)の投与と同時、直前または直後に投与されることを意味する。イヌパデナントは、患者に単独で投与することもまたは共投与することもできる。共投与は、本化合物を個々にまたは組み合わせて(1種より多くの化合物または薬剤)、同時または連続的に投与することを含むことを意図する。よって、調製物はまた、所望する場合、他の活性物質(例えば、代謝分解を低下させるため)と組み合わせることができる。
【0156】
「疾患」、「障害」、および「状態」という用語は、本明細書で交換可能なように使用されている。
【0157】
本明細書で使用される場合、および特に明記しない限り、「処置する」、「処置すること」および「処置」という用語は、対象が、特定された疾患、障害または状態を患っている間に生じる、疾患、障害もしくは状態の重症度を減少させる、または疾患、障害もしくは状態の進行を遅らせるもしくは減速させる(例えば「治療的処置」)作用を想定している。
【0158】
一般的に、化合物の「有効量」とは、所望の生物学的応答を誘発する、例えば、脳および/または中枢神経系の疾患または障害を処置するのに十分な量を指す。本技術分野の当業者により認識されるように、本開示の化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、処置を受けている疾患、投与モード、ならびに対象の年齢、体重、健康、および状態のような要素に応じて変動する。
【0159】
本明細書で使用される場合、および特に明記しない限り、化合物の「治療有効量」とは、疾患、障害もしくは状態の処置において治療上の利益をもたらす、または疾患、障害もしくは状態に関連する1種もしくはそれ以上の症状を遅延させるもしくは最小化するのに十分な量である。化合物の治療有効量は、単独でまたは他の療法と組み合わせて、疾患、障害または状態の処置において治療上の利益をもたらす、治療剤の量を意味する。「治療有効量」という用語は、全体的な療法を改善する、疾患もしくは状態の症状もしくは原因を減少させるもしくは回避する、または別の治療剤の治療効能を増強させる量を包含することができる。
【0160】
イヌパデナント塩酸塩の固体形態
本発明はイヌパデナント塩酸塩を提供する。イヌパデナントは本明細書でEOS-850、EOS100850、(S)-5-アミノ-3-(2-(4-(2,4-ジフルオロ-5-(2-(メチルスルフィニル)エトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)-8-(フラン-2-イル)チアゾロ[5,4-e][1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2(3H)-オン、または(+)-(S)-5-アミノ-3-(2-(4-(2,4-ジフルオロ-5-(2-メチルスルフィニル)エトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)-8-(フラン-2-イル)チアゾロ[5,4-e][1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2(3H)-オンとも呼ばれている。イヌパデナントはまた、式(Ia)または式(Ib)の化合物としても表すことができ、その構造は、
【化2】
と同等である。
【0161】
イヌパデナントを化学的に合成するための方法は、例えば、その全体を参照によって本明細書に組み入れる、PCT出願公開WO2018178338に記載されている。イヌパデナント遊離塩基およびイヌパデナント塩酸塩を調製するための方法はスキーム1に示されている。
【0162】
【0163】
ある特定の実施形態では、イヌパデナントの塩酸塩は、イヌパデナントの結晶性塩酸塩である。一部の実施形態では、イヌパデナントの塩酸塩は実質的にイヌパデナントの結晶性塩酸塩であり、「実質的に結晶性」の意味は本明細書で定義された通りである。
【0164】
一部の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩はイヌパデナント塩酸塩の結晶性水和物である。
【0165】
一部の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は第1の形態のイヌパデナント塩酸塩である。
【0166】
一部の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は第2の形態のイヌパデナント塩酸塩である。
【0167】
ある特定の実施形態では、イヌパデナントの塩酸塩は非晶質のイヌパデナントの塩酸塩である。
【0168】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は実質的に純粋な結晶形態(例えば、
図4に示されているXRPDパターンを有する結晶形態)であり、ここで「実質的に純粋な」の意味は本明細書で定義された通りである。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、2種またはそれ以上の結晶形態の混合物を含む。
【0169】
(1)結晶性イヌパデナント遊離塩基
一態様では結晶性イヌパデナント遊離塩基が本明細書に提供される。
【0170】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、約10°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0171】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約20.2°、約21.7°、約22.4°、約23°、および約27.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約13.9°、約15.3°、約16.1°、約16.4°、約17.3°、約19.2°、および約19.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約6.6°、約7.6°、約11.5°、約12.2°、約12.5°、約13.1°、約13.7°、約16.6°、約17.8°、約18.4°、約20.3°、約21.2°、約21.3°、約21.4°、約23.7°、約24°、約24.5°、約25.2°、約25.4°、約25.9°、約26°、約26.7°、約27°、約27.1°、および約28°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.4°、約28.6°、約29°、約29.4°、約29.5°、約29.9°、約30.2°、約30.5°、約30.9°、約31.6°、約31.9°、約32.3°、約32.5°、約32.9°、約33.1°、約33.4°、約33.7°、約33.9°、および約34.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0172】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、10°±0.3°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0173】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、20.2°±0.3°、21.7°±0.3°、22.4°±0.3°、23°±0.3°、および27.6°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、13.9°±0.3°、15.3°±0.3°、16.1°±0.3°、16.4°±0.3°、17.3°±0.3°、19.2°±0.3°、および19.9°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.6°±0.3°、7.6°±0.3°、11.5°±0.3°、12.2°±0.3°、12.5°±0.3°、13.1°±0.3°、13.7°±0.3°、16.6°±0.3°、17.8°±0.3°、18.4°±0.3°、20.3°±0.3°、21.2°±0.3°、21.3°±0.3°、21.4°±0.3°、23.7°±0.3°、24°±0.3°、24.5°±0.3°、25.2°±0.3°、25.4°±0.3°、25.9°±0.3°、26°±0.3°、26.7°±0.3°、27°±0.3°、27.1°±0.3°、および28°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.4°±0.3°、28.6°±0.3°、29°±0.3°、29.4°±0.3°、29.5°±0.3°、29.9°±0.3°、30.2°±0.3°、30.5°±0.3°、30.9°±0.3°、31.6°±0.3°、31.9°±0.3°、32.3°±0.3°、32.5°±0.3°、32.9°±0.3°、33.1°±0.3°、33.4°±0.3°、33.7°±0.3°、33.9°±0.3°、および34.2°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0174】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、10°±0.2°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0175】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、20.2°±0.2°、21.7°±0.2°、22.4°±0.2°、23°±0.2°、および27.6°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、13.9°±0.2°、15.3°±0.2°、16.1°±0.2°、16.4°±0.2°、17.3°±0.2°、19.2°±0.2°、および19.9°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.6°±0.2°、7.6°±0.2°、11.5°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.1°±0.2°、13.7°±0.2°、16.6°±0.2°、17.8°±0.2°、18.4°±0.2°、20.3°±0.2°、21.2°±0.2°、21.3°±0.2°、21.4°±0.2°、23.7°±0.2°、24°±0.2°、24.5°±0.2°、25.2°±0.2°、25.4°±0.2°、25.9°±0.2°、26°±0.2°、26.7°±0.2°、27°±0.2°、27.1°±0.2°、および28°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.4°±0.2°、28.6°±0.2°、29°±0.2°、29.4°±0.2°、29.5°±0.2°、29.9°±0.2°、30.2°±0.2°、30.5°±0.2°、30.9°±0.2°、31.6°±0.2°、31.9°±0.2°、32.3°±0.2°、32.5°±0.2°、32.9°±0.2°、33.1°±0.2°、33.4°±0.2°、33.7°±0.2°、33.9°±0.2°、および34.2°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0176】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、10°±0.1°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0177】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、20.2°±0.1°、21.7°±0.1°、22.4°±0.1°、23°±0.1°、および27.6°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、13.9°±0.1°、15.3°±0.1°、16.1°±0.1°、16.4°±0.1°、17.3°±0.1°、19.2°±0.1°、および19.9°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.6°±0.1°、7.6°±0.1°、11.5°±0.1°、12.2°±0.1°、12.5°±0.1°、13.1°±0.1°、13.7°±0.1°、16.6°±0.1°、17.8°±0.1°、18.4°±0.1°、20.3°±0.1°、21.2°±0.1°、21.3°±0.1°、21.4°±0.1°、23.7°±0.1°、24°±0.1°、24.5°±0.1°、25.2°±0.1°、25.4°±0.1°、25.9°±0.1°、26°±0.1°、26.7°±0.1°、27°±0.1°、27.1°±0.1°、および28°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.4°±0.1°、28.6°±0.1°、29°±0.1°、29.4°±0.1°、29.5°±0.1°、29.9°±0.1°、30.2°±0.1°、30.5°±0.1°、30.9°±0.1°、31.6°±0.1°、31.9°±0.1°、32.3°±0.1°、32.5°±0.1°、32.9°±0.1°、33.1°±0.1°、33.4°±0.1°、33.7°±0.1°、33.9°±0.1°、および34.2°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0178】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、
図16に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0179】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、表4に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。
【0180】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図17に示されているものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。
【0181】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、約242℃においてピーク開始を有する吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、約242℃において融解ピーク開始を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、
図17に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、
図18に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。
【0182】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、表5において開示された1つまたはそれ以上のピークを含むフーリエ変換赤外線(FT-IR)スペクトルを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント遊離塩基は、
図19に示されているものと実質的に同じFT-IRスペクトルを有する。
【0183】
(2)非晶質イヌパデナント塩酸塩
一態様では非晶質イヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。
【0184】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、
図1に示されているいずれかの粉末X線回折パターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0185】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、約155℃~約165℃の間のピーク開始温度を有する発熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、約230℃~約250℃の間のピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、約155℃~約165℃の間のピーク開始温度を有する発熱および約230℃~約250℃の間のピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、
図2Aに示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを特徴とする。
【0186】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、約110℃において中点を有するガラス転移温度を特徴とする。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、約140℃~約160℃の間の温度において中点を有するガラス転移温度を特徴とする。非晶質イヌパデナント塩酸塩のガラス転移温度は、例えば、DSCを使用して決定することができる。
【0187】
ある特定の実施形態では、約3.5%未満またはそれに等しい重量減少が、非晶質イヌパデナント塩酸塩を約31℃~約83℃に加熱した際に生じる。加熱の際の非晶質イヌパデナント塩酸塩により示される重量減少は、例えば、TGAを使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、
図3に示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。
【0188】
別の態様では、本明細書に提供されるのは粉砕されたイヌパデナント塩酸塩である。
【0189】
別の態様では、粉砕された非晶質イヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。ある特定の実施形態では、粉砕された非晶質イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩である。
【0190】
別の態様では、結晶性イヌパデナント塩酸塩を粉砕することによって調製される非晶質イヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。ある特定の実施形態では、粉砕された非晶質イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩である。
【0191】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約10分間~約60分間、約20分間~約60分間、約30分間~約60分間、約40分間~約60分間、約50分間~約60分間、約10分間~約50分間、約10分間~約40分間、約10分間~約30分間、約10分間~約20分間、約20分間~約50分間、約20分間~約40分間、約20分間~約30分間、約30分間~約50分間、約30分間~約40分間、または約40分間~約50分間の間に粉砕される。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は約30分間~約60分間の間に粉砕される。
【0192】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約10分間、約15分間、約20分間、約25分間、約30分間、約35分間、約40分間、約45分間、約50分間、約55分間、または約60分間粉砕される。
【0193】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比約1:1を有する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比1:1を有する。
【0194】
(3)結晶性イヌパデナント塩酸塩
別の態様では、結晶性イヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。
【0195】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約8.9°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0196】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0197】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約8.9°および約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0198】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約14.8°および約26.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約5.3°、約18.0°、および約22.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは約32.2°2θにおいてピークをさらに含む。
【0199】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約19.3°、約23.4°、および約27.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.2°および約29.4°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約6.7°、約12.6°、約13.4°、約15.4°、約16.1°、約16.5°、約17.4°、約19.8°、約24.3°、および約24.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約30.4°、約31.0°、および約31.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約14.5°、約22.2°、約23.1°、約25.4°、および約25.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約34.4°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約21.5°、約22.8°、約25.7°、および約27.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約33.0°および約33.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約25.0°および約25.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約22.0°および約25.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約9.4°、約13.3°、約15.5°、約17.5°、約23.5°、約24.4°、および約26.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.3°、約30.5°、約31.1°、および約33.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約12.7°、約16.8°、約19.9°、約20.4°、約22.1°、約25.5°、および約27.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約14.6°、約16.6°、約22.4°、および約24.0°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約31.7°および約34.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約18.2°および約18.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約9.5°および約23.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約18.9°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約13.5°、約16.3°、約16.7°、約20.0°、約21.7°、約23.7°、約24.1°、約25.1°、約26.0°、および約27.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.6°、約30.6°、および約33.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約15.6°および約27.0°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約29.5°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約19.4°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約12.9°、約15.3°、約16.0°、約18.4°、および約27.4°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約29.9°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約3.3°、約6.5°、約22.3°、約23.9°、約24.8°、および約26.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約26.8°、約29.1°、約29.3°、および約32.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0200】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、8.9°±0.3°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0201】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、9.3°±0.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0202】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、8.9°±0.3°および9.3°±0.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0203】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.8°±0.3°および26.7°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.3°±0.3°、18.0°±0.3°、および22.6°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは32.2°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。
【0204】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、19.3°±0.3°、23.4°±0.3°、および27.5°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.2°±0.3°および29.4°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.7°±0.3°、12.6°±0.3°、13.4°±0.3°、15.4°±0.3°、16.1°±0.3°、16.5°±0.3°、17.4°±0.3°、19.8°±0.3°、24.3°±0.3°、および24.9°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、30.4°±0.3°、31.0°±0.3°、および31.6°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.5°±0.3°、22.2°±0.3°、23.1°±0.3°、25.4°±0.3°、および25.9°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、34.4°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、21.5°±0.3°、22.8°±0.3°、25.7°±0.3°、および27.1°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、33.0°±0.3°および33.9°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、25.0°±0.3°および25.8°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、22.0°±0.3°および25.2°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、9.4°±0.3°、13.3°±0.3°、15.5°±0.3°、17.5°±0.3°、23.5°±0.3°、24.4°±0.3°、および26.1°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.3°±0.3°、30.5°±0.3°、31.1°±0.3°、および33.7°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.7°±0.3°、16.8°±0.3°、19.9°±0.3°、20.4°±0.3°、22.1°±0.3°、25.5°±0.3°、および27.6°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.6°±0.3°、16.6°±0.3°、22.4°±0.3°、および24.0°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、31.7°±0.3°および34.5°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、18.2°±0.3°および18.8°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、9.5°±0.3°および23.2°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは18.9°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、13.5°±0.3°、16.3°±0.3°、16.7°±0.3°、20.0°±0.3°、21.7°±0.3°、23.7°±0.3°、24.1°±0.3°、25.1°±0.3°、26.0°±0.3°、および27.7°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.6°±0.3°、30.6°±0.3°、および33.1°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、15.6°±0.3°および27.0°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、29.5°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは19.4°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.9°±0.3°、15.3°±0.3°、16.0°±0.3°、18.4°±0.3°、および27.4°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、29.9°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.3°、6.5°±0.3°、22.3°±0.3°、23.9°±0.3°、24.8°±0.3°、および26.8°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、26.8°±0.3°、29.1°±0.3°、29.3°±0.3°、および32.9°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0205】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、8.9°±0.2°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0206】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、9.3°±0.2°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0207】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、8.9°±0.2°および9.3°±0.2°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0208】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.8°±0.2°および26.7°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.3°±0.2°、18.0°±0.2°、および22.6°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは32.2°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。
【0209】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、19.3°±0.2°、23.4°±0.2°、および27.5°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.2°±0.2°および29.4°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.7°±0.2°、12.6°±0.2°、13.4°±0.2°、15.4°±0.2°、16.1°±0.2°、16.5°±0.2°、17.4°±0.2°、19.8°±0.2°、24.3°±0.2°、および24.9°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、30.4°±0.2°、31.0°±0.2°、および31.6°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.5°±0.2°、22.2°±0.2°、23.1°±0.2°、25.4°±0.2°、および25.9°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、34.4°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、21.5°±0.2°、22.8°±0.2°、25.7°±0.2°、および27.1°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、33.0°±0.2°および33.9°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、25.0°±0.2°および25.8°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、22.0°±0.2°および25.2°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、9.4°±0.2°、13.3°±0.2°、15.5°±0.2°、17.5°±0.2°、23.5°±0.2°、24.4°±0.2°、および26.1°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.3°±0.2°、30.5°±0.2°、31.1°±0.2°、および33.7°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.7°±0.2°、16.8°±0.2°、19.9°±0.2°、20.4°±0.2°、22.1°±0.2°、25.5°±0.2°、および27.6°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.6°±0.2°、16.6°±0.2°、22.4°±0.2°、および24.0°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、31.7°±0.2°および34.5°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、18.2°±0.2°および18.8°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、9.5°±0.2°および23.2°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは18.9°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、13.5°±0.2°、16.3°±0.2°、16.7°±0.2°、20.0°±0.2°、21.7°±0.2°、23.7°±0.2°、24.1°±0.2°、25.1°±0.2°、26.0°±0.2°、および27.7°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.6°±0.2°、30.6°±0.2°、および33.1°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、15.6°±0.2°および27.0°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、29.5°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは19.4°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.9°±0.2°、15.3°±0.2°、16.0°±0.2°、18.4°±0.2°、および27.4°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、29.9°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.2°、6.5°±0.2°、22.3°±0.2°、23.9°±0.2°、24.8°±0.2°、および26.8°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、26.8°±0.2°、29.1°±0.2°、29.3°±0.2°、および32.9°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0210】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、8.9°±0.1°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0211】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、9.3°±0.1°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0212】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、8.9°±0.1°および9.3°±0.1°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0213】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.8°±0.1°および26.7°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.3°±0.1°、18.0°±0.1°、および22.6°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは32.2°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。
【0214】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、19.3°±0.1°、23.4°±0.1°、および27.5°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.2°±0.1°および29.4°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.7°±0.1°、12.6°±0.1°、13.4°±0.1°、15.4°±0.1°、16.1°±0.1°、16.5°±0.1°、17.4°±0.1°、19.8°±0.1°、24.3°±0.1°、および24.9°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、30.4°±0.1°、31.0°±0.1°、および31.6°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.5°±0.1°、22.2°±0.1°、23.1°±0.1°、25.4°±0.1°、および25.9°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、34.4°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、21.5°±0.1°、22.8°±0.1°、25.7°±0.1°、および27.1°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、33.0°±0.1°および33.9°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、25.0°±0.1°および25.8°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、22.0°±0.1°および25.2°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、9.4°±0.1°、13.3°±0.1°、15.5°±0.1°、17.5°±0.1°、23.5°±0.1°、24.4°±0.1°、および26.1°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.3°±0.1°、30.5°±0.1°、31.1°±0.1°、および33.7°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.7°±0.1°、16.8°±0.1°、19.9°±0.1°、20.4°±0.1°、22.1°±0.1°、25.5°±0.1°、および27.6°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.6°±0.1°、16.6°±0.1°、22.4°±0.1°、および24.0°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、31.7°±0.1°および34.5°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、18.2°±0.1°および18.8°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、9.5°±0.1°および23.2°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは18.9°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、13.5°±0.1°、16.3°±0.1°、16.7°±0.1°、20.0°±0.1°、21.7°±0.1°、23.7°±0.1°、24.1°±0.1°、25.1°±0.1°、26.0°±0.1°、および27.7°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.6°±0.1°、30.6°±0.1°、および33.1°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、15.6°±0.1°および27.0°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、29.5°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは19.4°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.9°±0.1°、15.3°±0.1°、16.0°±0.1°、18.4°±0.1°、および27.4°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、29.9°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.1°、6.5°±0.1°、22.3°±0.1°、23.9°±0.1°、24.8°±0.1°、および26.8°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、26.8°±0.1°、29.1°±0.1°、29.3°±0.1°、および32.9°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0215】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図4に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図5に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図6に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図7に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図8に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図12に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図21に示されているXRPDパターンのうちのいずれか1つに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図22に示されているXRPDパターンのうちのいずれか1つに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図23A、23B、および/または23Cに示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。
【0216】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、表6に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。
【0217】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、表7に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、表8に開示された1つまたはそれ以上のピークを含むフーリエ変換赤外線(FTIR)スペクトルを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、表9に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、表14に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0218】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、表10に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、表11に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、表12に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、表13に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、表15に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0219】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、表16に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0220】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約70℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約140℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約240℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、約70℃、約140℃、および約240℃から選択されるピーク開始を有する1つまたはそれ以上の吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図9に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。
【0221】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は無水結晶性イヌパデナント塩酸塩である。
【0222】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物である。
【0223】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は第1の形態のイヌパデナント塩酸塩である。
【0224】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は第2の形態のイヌパデナント塩酸塩である。
【0225】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、相対湿度を0%~約95%の間で変化させ、25℃で測定した場合、約5重量%未満またはそれに等しい質量変化が生じることを示す。結晶性イヌパデナント塩酸塩により湿気の関数として示される質量変化は、例えば、動的水蒸気吸着(DVS)を使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、25℃で測定した場合、
図10Aに示されているものと実質的に同じ水分収着等温線を有する。
【0226】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1~約1:1.5、約1:1.1~約1:1.5、約1:1.2~約1:1.5、約1:1.3~約1:1.5、約1:1.4~約1:1.5、約1:1~約1:1.4、約1:1~約1:1.3、約1:1~約1:1.2、約1:1~約1:1.1、約1:1.1~約1:1.4、約1:1.1~約1:1.3、約1:1.1~約1:1.2、約1:1.2~約1:1.4、約1:1.2~約1:1.3、または約1:1.3~約1:1.4を有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1~約1:1.5を有する。
【0227】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1、約1:1.05、約1:1.1、約1:1.15、約1:1.2、約1:1.25、約1:1.3、約1:1.35、約1:1.4、約1:1.45、または約1:1.5を有する。
【0228】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩を約31℃~約83℃に加熱した際に約1重量%~約3.2重量%の間の重量減少が生じる。加熱の際に結晶性イヌパデナント塩酸塩により示される重量減少は、例えば、TGAを使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は
図11Aに示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、
図11Bに示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。
【0229】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、含水量約2.5重量%~約4.5重量%、約2.7重量%~約4.5重量%、約2.9重量%~約4.5重量%、約3.1重量%~約4.5重量%、約3.3重量%~約4.5重量%、約3.5重量%~約4.5重量%、約3.7重量%~約4.5重量%、約3.9重量%~約4.5重量%、約4.1重量%~約4.5重量%、約4.3重量%~約4.5重量%、約2.5重量%~約4.3重量%、約2.5重量%~約4.1重量%、約2.5重量%~約3.9重量%、約2.5重量%~約3.7重量%、約2.5重量%~約3.5重量%、約2.5重量%~約3.3重量%、約2.5重量%~約3.1重量%、約2.5重量%~約2.9重量%、約2.5重量%~約2.7重量%、約2.7重量%~約4.3重量%、約2.7重量%~約4.1重量%、約2.7重量%~約3.9重量%、約2.7重量%~約3.7重量%、約2.7重量%~約3.5重量%、約2.7重量%~約3.3重量%、約2.7重量%~約3.1重量%、約2.7重量%~約2.9重量%、約2.9重量%~約4.3重量%、約2.9重量%~約4.1重量%、約2.9重量%~約3.9重量%、約2.9重量%~約3.7重量%、約2.9重量%~約3.5重量%、約2.9重量%~約3.3重量%、約2.9重量%~約3.1重量%、約3.1重量%~約4.3重量%、約3.1重量%~約4.1重量%、約3.1重量%~約3.9重量%、約3.1重量%~約3.7重量%、約3.1重量%~約3.5重量%、約3.1重量%~約3.3重量%、約3.3重量%~約4.3重量%、約3.3重量%~約4.1重量%、約3.3重量%~約3.9重量%、約3.3重量%~約3.7重量%、約3.3重量%~約3.5重量%、約3.5重量%~約4.3重量%、約3.5重量%~約4.1重量%、約3.5重量%~約3.9重量%、約3.5重量%~約3.7重量%、約3.7重量%~約4.3重量%、約3.7重量%~約4.1重量%、約3.7重量%~約3.9重量%、約3.9重量%~約4.3重量%、約3.9重量%~約4.1重量%、または約4.1重量%~約4.3重量%を有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、含水量約2.7重量%~約3.5重量%を有する。
【0230】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、含水量0重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1.0重量%、約1.1重量%、約1.2重量%、約1.3重量%、約1.4重量%、約1.5重量%、約1.7重量%、約1.9重量%、約2.1重量%、約2.3重量%、約2.5重量%、約2.7重量%、約2.9重量%、約3.1重量%、約3.3重量%、約3.5重量%、約3.7重量%、約3.9重量%、約4.1重量%、約4.3重量%、約4.5重量%、または約5.0重量%を有する。
【0231】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比約1:1を有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比1:1を有する。
【0232】
(a)結晶性イヌパデナント水和物
一態様では、本明細書に提供されるのはイヌパデナント塩酸塩水和物である。
【0233】
別の態様では、本明細書に提供されるのは結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物である。
【0234】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は約8.9°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0235】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0236】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、約8.9°および約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0237】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約14.8°および約26.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約5.3°、約18.0°、および約22.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約32.2°2θにおいてピークをさらに含む。
【0238】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約12.6°、約14.5°、約15.4°、約16.1°、約16.5°、約17.5°、約19.3°、約19.8°、約22.1°、約23.1°、約23.5°、約24.3°、約24.9°、約25.4°、約25.9°、および約27.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約3.3°、約24.8°、および約26.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約6.5°、約13.3°、約16.7°、約21.5°、約22.3°、約23.9°、約24.1°、および約26.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.2°、約29.3°、約30.5°、約31.0°、約31.6°、および約34.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは約29.1°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約32.9°および約33.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約3.3°、約6.5°、約22.3°、約23.9°、約24.8°、および約26.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約26.8°、約29.1°、約29.3°、および約32.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0239】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は8.9°±0.3°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0240】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は9.3°±0.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0241】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は8.9°±0.3°および9.3°±0.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0242】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.8°±0.3°および26.7°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.3°±0.3°、18.0°±0.3°、および22.6°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは32.2°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。
【0243】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.6°±0.3°、14.5°±0.3°、15.4°±0.3°、16.1°±0.3°、16.5°±0.3°、17.5°±0.3°、19.3°±0.3°、19.8°±0.3°、22.1°±0.3°、23.1°±0.3°、23.5°±0.3°、24.3°±0.3°、24.9°±0.3°、25.4°±0.3°、25.9°±0.3°、および27.5°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.3°、24.8°±0.3°、および26.1°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.5°±0.3°、13.3°±0.3°、16.7°±0.3°、21.5°±0.3°、22.3°±0.3°、23.9°±0.3°、24.1°±0.3°、および26.8°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.2°±0.3°、29.3°±0.3°、30.5°±0.3°、31.0°±0.3°、31.6°±0.3°、および34.5°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは29.1°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、32.9°±0.3°および33.7°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.3°、6.5°±0.3°、22.3°±0.3°、23.9°±0.3°、24.8°±0.3°、および26.8°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、26.8°±0.3°、29.1°±0.3°、29.3°±0.3°、および32.9°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0244】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は8.9°±0.2°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0245】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は9.3°±0.2°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0246】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は8.9°±0.2°および9.3°±0.2°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0247】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.8°±0.2°および26.7°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.3°±0.2°、18.0°±0.2°、および22.6°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは32.2°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。
【0248】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.6°±0.2°、14.5°±0.2°、15.4°±0.2°、16.1°±0.2°、16.5°±0.2°、17.5°±0.2°、19.3°±0.2°、19.8°±0.2°、22.1°±0.2°、23.1°±0.2°、23.5°±0.2°、24.3°±0.2°、24.9°±0.2°、25.4°±0.2°、25.9°±0.2°、および27.5°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.2°、24.8°±0.2°、および26.1°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.5°±0.2°、13.3°±0.2°、16.7°±0.2°、21.5°±0.2°、22.3°±0.2°、23.9°±0.2°、24.1°±0.2°、および26.8°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.2°±0.2°、29.3°±0.2°、30.5°±0.2°、31.0°±0.2°、31.6°±0.2°、および34.5°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは29.1°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、32.9°±0.2°および33.7°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.2°、6.5°±0.2°、22.3°±0.2°、23.9°±0.2°、24.8°±0.2°、および26.8°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、26.8°±0.2°、29.1°±0.2°、29.3°±0.2°、および32.9°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0249】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は8.9°±0.1°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0250】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は9.3°±0.1°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0251】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は8.9°±0.1°および9.3°±0.1°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0252】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.8°±0.1°および26.7°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.3°±0.1°、18.0°±0.1°、および22.6°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは32.2°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。
【0253】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.6°±0.1°、14.5°±0.1°、15.4°±0.1°、16.1°±0.1°、16.5°±0.1°、17.5°±0.1°、19.3°±0.1°、19.8°±0.1°、22.1°±0.1°、23.1°±0.1°、23.5°±0.1°、24.3°±0.1°、24.9°±0.1°、25.4°±0.1°、25.9°±0.1°、および27.5°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.1°、24.8°±0.1°、および26.1°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.5°±0.1°、13.3°±0.1°、16.7°±0.1°、21.5°±0.1°、22.3°±0.1°、23.9°±0.1°、24.1°±0.1°、および26.8°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.2°±0.1°、29.3°±0.1°、30.5°±0.1°、31.0°±0.1°、31.6°±0.1°、および34.5°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは29.1°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、32.9°±0.1°および33.7°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.1°、6.5°±0.1°、22.3°±0.1°、23.9°±0.1°、24.8°±0.1°、および26.8°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、26.8°±0.1°、29.1°±0.1°、29.3°±0.1°、および32.9°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0254】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、
図4に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、
図5に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、
図12に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。
【0255】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、表6に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、表7に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、表9に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、表14に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含むXRPDパターンを有する。
【0256】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、約70℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、約140℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、約240℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、約70℃、約140℃、および約240℃から選択されるピーク開始を有する1つまたはそれ以上の吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、
図9に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。
【0257】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩は第1の形態のイヌパデナント塩酸塩である。
【0258】
様々な実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は第2の形態のイヌパデナント塩酸塩である。
【0259】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、相対湿度を0%~約95%の間で変化させ、25℃で測定した場合、約5重量%未満またはそれに等しい質量変化が生じることを示す。結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物により湿気の関数として示される質量変化は、例えば、DVSを使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、25℃で測定した場合、
図10に示されているものと実質的に同じ水分収着等温線を有する。
【0260】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1~約1:1.5、約1:1.1~約1:1.5、約1:1.2~約1:1.5、約1:1.3~約1:1.5、約1:1.4~約1:1.5、約1:1~約1:1.4、約1:1~約1:1.3、約1:1~約1:1.2、約1:1~約1:1.1、約1:1.1~約1:1.4、約1:1.1~約1:1.3、約1:1.1~約1:1.2、約1:1.2~約1:1.4、約1:1.2~約1:1.3、または約1:1.3~約1:1.4を有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1~約1:1.5を有する。
【0261】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1、約1:1.05、約1:1.1、約1:1.15、約1:1.2、約1:1.25、約1:1.3、約1:1.35、約1:1.4、約1:1.45、または約1:1.5を有する。
【0262】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物を約31℃~約83℃に加熱した際に約1重量%~約3.2重量%の間の重量減少が生じる。加熱の際に結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物により示される重量減少は、例えば、TGAを使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は
図11Aに示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、
図11Bに示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。
【0263】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、含水量約2.5重量%~約4.5重量%、約2.7重量%~約4.5重量%、約2.9重量%~約4.5重量%、約3.1重量%~約4.5重量%、約3.3重量%~約4.5重量%、約3.5重量%~約4.5重量%、約3.7重量%~約4.5重量%、約3.9重量%~約4.5重量%、約4.1重量%~約4.5重量%、約4.3重量%~約4.5重量%、約2.5重量%~約4.3重量%、約2.5重量%~約4.1重量%、約2.5重量%~約3.9重量%、約2.5重量%~約3.7重量%、約2.5重量%~約3.5重量%、約2.5重量%~約3.3重量%、約2.5重量%~約3.1重量%、約2.5重量%~約2.9重量%、約2.5重量%~約2.7重量%、約2.7重量%~約4.3重量%、約2.7重量%~約4.1重量%、約2.7重量%~約3.9重量%、約2.7重量%~約3.7重量%、約2.7重量%~約3.5重量%、約2.7重量%~約3.3重量%、約2.7重量%~約3.1重量%、約2.7重量%~約2.9重量%、約2.9重量%~約4.3重量%、約2.9重量%~約4.1重量%、約2.9重量%~約3.9重量%、約2.9重量%~約3.7重量%、約2.9重量%~約3.5重量%、約2.9重量%~約3.3重量%、約2.9重量%~約3.1重量%、約3.1重量%~約4.3重量%、約3.1重量%~約4.1重量%、約3.1重量%~約3.9重量%、約3.1重量%~約3.7重量%、約3.1重量%~約3.5重量%、約3.1重量%~約3.3重量%、約3.3重量%~約4.3重量%、約3.3重量%~約4.1重量%、約3.3重量%~約3.9重量%、約3.3重量%~約3.7重量%、約3.3重量%~約3.5重量%、約3.5重量%~約4.3重量%、約3.5重量%~約4.1重量%、約3.5重量%~約3.9重量%、約3.5重量%~約3.7重量%、約3.7重量%~約4.3重量%、約3.7重量%~約4.1重量%、約3.7重量%~約3.9重量%、約3.9重量%~約4.3重量%、約3.9重量%~約4.1重量%、または約4.1重量%~約4.3重量%を有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、含水量約2.7重量%~約3.5重量%を有する。
【0264】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、含水量約2.5重量%、約2.7重量%、約2.9重量%、約3.1重量%、約3.3重量%、約3.5重量%、約3.7重量%、約3.9重量%、約4.1重量%、約4.3重量%、約4.5重量%、または約5.0重量%を有する。
【0265】
ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比約1:1を有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比1:1を有する。
【0266】
(b)第1の形態のイヌパデナント塩酸塩
一態様では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩が本明細書に提供される。
【0267】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は約9.6°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0268】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約9.0°、約15.7°、約18.2°、約25.6°、および約27.0°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約16.2°、約17.5°、約17.8°、約22.5°、約22.7°、約24.3°、約24.8°、および約25.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約15.1°、約19.4°、約19.6°、約21.5°、約23.7°、および約27.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約5.5°、約7.6°、約12.9°、約13.5°、約14.0°、および約20.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.4°、約29.5°、約29.7°、約30.8°、約32.8°、および約33.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0269】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は9.6°±0.3°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0270】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、9.0°±0.3°、15.7°±0.3°、18.2°±0.3°、25.6°±0.3°、および27.0°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、16.2°±0.3°、17.5°±0.3°、17.8°±0.3°、22.5°±0.3°、22.7°±0.3°、24.3°±0.3°、24.8°±0.3°、および25.2°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、15.1°±0.3°、19.4°±0.3°、19.6°±0.3°、21.5°±0.3°、23.7°±0.3°、および27.9°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.5°±0.3°、7.6°±0.3°、12.9°±0.3°、13.5°±0.3°、14.0°±0.3°、および20.9°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.4°±0.3°、29.5°±0.3°、29.7°±0.3°、30.8°±0.3°、32.8°±0.3°、および33.8°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0271】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は9.6°±0.2°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0272】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、9.0°±0.2°、15.7°±0.2°、18.2°±0.2°、25.6°±0.2°、および27.0°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、16.2°±0.2°、17.5°±0.2°、17.8°±0.2°、22.5°±0.2°、22.7°±0.2°、24.3°±0.2°、24.8°±0.2°、および25.2°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、15.1°±0.2°、19.4°±0.2°、19.6°±0.2°、21.5°±0.2°、23.7°±0.2°、および27.9°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.5°±0.2°、7.6°±0.2°、12.9°±0.2°、13.5°±0.2°、14.0°±0.2°、および20.9°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.4°±0.2°、29.5°±0.2°、29.7°±0.2°、30.8°±0.2°、32.8°±0.2°、および33.8°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0273】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は9.6°±0.1°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0274】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、9.0°±0.1°、15.7°±0.1°、18.2°±0.1°、25.6°±0.1°、および27.0°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、16.2°±0.1°、17.5°±0.1°、17.8°±0.1°、22.5°±0.1°、22.7°±0.1°、24.3°±0.1°、24.8°±0.1°、および25.2°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、15.1°±0.1°、19.4°±0.1°、19.6°±0.1°、21.5°±0.1°、23.7°±0.1°、および27.9°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.5°±0.1°、7.6°±0.1°、12.9°±0.1°、13.5°±0.1°、14.0°±0.1°、および20.9°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.4°±0.1°、29.5°±0.1°、29.7°±0.1°、30.8°±0.1°、32.8°±0.1°、および33.8°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0275】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、
図12に示されているものと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0276】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、表6に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0277】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩を約20℃~約80℃に加熱した際に約2.1%の重量減少が生じる。加熱の際に第1の形態のイヌパデナント塩酸塩により示される重量減少は、例えば、TGAを使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は
図13に示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。
【0278】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は約60℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は約250℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、約60℃および約250℃から選択されるピーク開始を有する1つまたはそれ以上の吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、
図13に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、
図14に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。
【0279】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、相対湿度を0%~約95%の間で変化させた場合、約5重量%未満またはそれに等しい質量変化が生じることを示す。第1の形態のイヌパデナント塩酸塩により湿気の関数として示される質量変化は、例えば、DVSを使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、25℃で測定した場合、
図15に示されているものと実質的に同じ水分収着等温線を有する。
【0280】
ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比約1:1を有する。ある特定の実施形態では、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩はイヌパデナントの塩酸塩に対するモル比1:1を有する。
【0281】
(c)第2の形態のイヌパデナント塩酸塩
一態様では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩。
【0282】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、約8.9°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0283】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0284】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は約8.9°および約9.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0285】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約14.8°および約26.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約5.3°、約18.0°、および約22.6°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約32.2°2θにおいてピークをさらに含む。
【0286】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約12.6°、約14.5°、約15.4°、約16.1°、約16.5°、約17.5°、約19.3°、約19.8°、約22.1°、約23.1°、約23.5°、約24.3°、約24.9°、約25.4°、約25.9°、および約27.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約3.3°、約24.8°、および約26.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約6.5°、約13.3°、約16.7°、約21.5°、約22.3°、約23.9°、約24.1°、および約26.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約28.2°、約29.3°、約30.5°、約31.0°、約31.6°、および約34.5°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは約29.1°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約32.9°および約33.7°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約3.3°、約6.5°、約22.3°、約23.9°、約24.8°、および約26.8°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、約26.8°、約29.1°、約29.3°、および約32.9°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0287】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のXRPDパターンは約7.6°2θにおいて認められるピークを含まない。
【0288】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は8.9°±0.3°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0289】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は9.3°±0.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0290】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、8.9°±0.3°および9.3°±0.3°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0291】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.8°±0.3°および26.7°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.3°±0.3°、18.0°±0.3°、および22.6°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは32.2°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。
【0292】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.6°±0.3°、14.5°±0.3°、15.4°±0.3°、16.1°±0.3°、16.5°±0.3°、17.5°±0.3°、19.3°±0.3°、19.8°±0.3°、22.1°±0.3°、23.1°±0.3°、23.5°±0.3°、24.3°±0.3°、24.9°±0.3°、25.4°±0.3°、25.9°±0.3°、および27.5°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.3°、24.8°±0.3°、および26.1°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.5°±0.3°、13.3°±0.3°、16.7°±0.3°、21.5°±0.3°、22.3°±0.3°、23.9°±0.3°、24.1°±0.3°、および26.8°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.2°±0.3°、29.3°±0.3°、30.5°±0.3°、31.0°±0.3°、31.6°±0.3°、および34.5°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは29.1°±0.3°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、32.9°±0.3°および33.7°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.3°、6.5°±0.3°、22.3°±0.3°、23.9°±0.3°、24.8°±0.3°、および26.8°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、26.8°±0.3°、29.1°±0.3°、29.3°±0.3°、および32.9°±0.3°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0293】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のXRPDパターンは7.6°±0.3°2θにおいて認められるピークを含まない。
【0294】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は8.9°±0.2°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0295】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は9.3°±0.2°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0296】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、8.9°±0.2°および9.3°±0.2°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0297】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.8°±0.2°および26.7°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.3°±0.2°、18.0°±0.2°、および22.6°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは32.2°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。
【0298】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.6°±0.2°、14.5°±0.2°、15.4°±0.2°、16.1°±0.2°、16.5°±0.2°、17.5°±0.2°、19.3°±0.2°、19.8°±0.2°、22.1°±0.2°、23.1°±0.2°、23.5°±0.2°、24.3°±0.2°、24.9°±0.2°、25.4°±0.2°、25.9°±0.2°、および27.5°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.2°、24.8°±0.2°、および26.1°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.5°±0.2°、13.3°±0.2°、16.7°±0.2°、21.5°±0.2°、22.3°±0.2°、23.9°±0.2°、24.1°±0.2°、および26.8°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.2°±0.2°、29.3°±0.2°、30.5°±0.2°、31.0°±0.2°、31.6°±0.2°、および34.5°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは29.1°±0.2°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、32.9°±0.2°および33.7°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.2°、6.5°±0.2°、22.3°±0.2°、23.9°±0.2°、24.8°±0.2°、および26.8°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、26.8°±0.2°、29.1°±0.2°、29.3°±0.2°、および32.9°±0.2°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0299】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のXRPDパターンは約7.6°±0.2°2θにおいて認められるピークを含まない。
【0300】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は8.9°±0.1°2θにおいてピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0301】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は9.3°±0.1°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0302】
様々な実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、8.9°±0.1°および9.3°±0.1°2θにおいてピークを含むXRPDパターンを有する。
【0303】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、14.8°±0.1°および26.7°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、5.3°±0.1°、18.0°±0.1°、および22.6°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは32.2°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。
【0304】
ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、12.6°±0.1°、14.5°±0.1°、15.4°±0.1°、16.1°±0.1°、16.5°±0.1°、17.5°±0.1°、19.3°±0.1°、19.8°±0.1°、22.1°±0.1°、23.1°±0.1°、23.5°±0.1°、24.3°±0.1°、24.9°±0.1°、25.4°±0.1°、25.9°±0.1°、および27.5°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.1°、24.8°±0.1°、および26.1°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、6.5°±0.1°、13.3°±0.1°、16.7°±0.1°、21.5°±0.1°、22.3°±0.1°、23.9°±0.1°、24.1°±0.1°、および26.8°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、28.2°±0.1°、29.3°±0.1°、30.5°±0.1°、31.0°±0.1°、31.6°±0.1°、および34.5°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは29.1°±0.1°2θにおいてピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、32.9°±0.1°および33.7°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、3.3°±0.1°、6.5°±0.1°、22.3°±0.1°、23.9°±0.1°、24.8°±0.1°、および26.8°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。ある特定の実施形態では、XRPDパターンは、26.8°±0.1°、29.1°±0.1°、29.3°±0.1°、および32.9°±0.1°2θから選択される1つまたはそれ以上のピークをさらに含む。
【0305】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のXRPDパターンは7.6°±0.1°2θにおいて認められるピークを含まない。
【0306】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、
図4に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、
図5に示されているXRPDパターンに実質的に対応するXRPDパターンを有する。
【0307】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、表7に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、表9に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、表14に開示された1つまたはそれ以上の回折ピーク(2θ)を含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有する。
【0308】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は約70℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は約140℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は約240℃においてピーク開始を有する吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、約70℃、約140℃、および約240℃から選択されるピーク開始を有する1つまたはそれ以上の吸熱を含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物は、
図9に示されているものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。
【0309】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、相対湿度を0%~約95%の間で変化させ、25℃で測定した場合、約5重量%未満またはそれに等しい質量変化が生じることを示す。結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物により湿気の関数として示される質量変化は、例えば、DVSを使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、25℃で測定した場合、
図10Aに示されているものと実質的に同じ水分収着等温線を有する。
【0310】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1~約1:1.5、約1:1.1~約1:1.5、約1:1.2~約1:1.5、約1:1.3~約1:1.5、約1:1.4~約1:1.5、約1:1~約1:1.4、約1:1~約1:1.3、約1:1~約1:1.2、約1:1~約1:1.1、約1:1.1~約1:1.4、約1:1.1~約1:1.3、約1:1.1~約1:1.2、約1:1.2~約1:1.4、約1:1.2~約1:1.3、または約1:1.3~約1:1.4を有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1~約1:1.5を有する。
【0311】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの水に対するモル比約1:1、約1:1.05、約1:1.1、約1:1.15、約1:1.2、約1:1.25、約1:1.3、約1:1.35、約1:1.4、約1:1.45、または約1:1.5を有する。
【0312】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を約31℃~約83℃に加熱した際に約1重量%~約3.2重量%の間の重量減少が生じる。加熱の際に第2の形態のイヌパデナント塩酸塩により示される重量減少は、例えば、TGAを使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は
図11Aに示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、
図11Bに示されているものと実質的に同じTGAサーモグラムを有する。
【0313】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、含水量約2.5重量%~約4.5重量%、約2.7重量%~約4.5重量%、約2.9重量%~約4.5重量%、約3.1重量%~約4.5重量%、約3.3重量%~約4.5重量%、約3.5重量%~約4.5重量%、約3.7重量%~約4.5重量%、約3.9重量%~約4.5重量%、約4.1重量%~約4.5重量%、約4.3重量%~約4.5重量%、約2.5重量%~約4.3重量%、約2.5重量%~約4.1重量%、約2.5重量%~約3.9重量%、約2.5重量%~約3.7重量%、約2.5重量%~約3.5重量%、約2.5重量%~約3.3重量%、約2.5重量%~約3.1重量%、約2.5重量%~約2.9重量%、約2.5重量%~約2.7重量%、約2.7重量%~約4.3重量%、約2.7重量%~約4.1重量%、約2.7重量%~約3.9重量%、約2.7重量%~約3.7重量%、約2.7重量%~約3.5重量%、約2.7重量%~約3.3重量%、約2.7重量%~約3.1重量%、約2.7重量%~約2.9重量%、約2.9重量%~約4.3重量%、約2.9重量%~約4.1重量%、約2.9重量%~約3.9重量%、約2.9重量%~約3.7重量%、約2.9重量%~約3.5重量%、約2.9重量%~約3.3重量%、約2.9重量%~約3.1重量%、約3.1重量%~約4.3重量%、約3.1重量%~約4.1重量%、約3.1重量%~約3.9重量%、約3.1重量%~約3.7重量%、約3.1重量%~約3.5重量%、約3.1重量%~約3.3重量%、約3.3重量%~約4.3重量%、約3.3重量%~約4.1重量%、約3.3重量%~約3.9重量%、約3.3重量%~約3.7重量%、約3.3重量%~約3.5重量%、約3.5重量%~約4.3重量%、約3.5重量%~約4.1重量%、約3.5重量%~約3.9重量%、約3.5重量%~約3.7重量%、約3.7重量%~約4.3重量%、約3.7重量%~約4.1重量%、約3.7重量%~約3.9重量%、約3.9重量%~約4.3重量%、約3.9重量%~約4.1重量%、または約4.1重量%~約4.3重量%を有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、含水量約2.7重量%~約3.5重量%を有する。
【0314】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、含水量約2.5重量%、約2.7重量%、約2.9重量%、約3.1重量%、約3.3重量%、約3.5重量%、約3.7重量%、約3.9重量%、約4.1重量%、約4.3重量%、約4.5重量%、または約5.0重量%を有する。
【0315】
ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比約1:1を有する。ある特定の実施形態では、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、イヌパデナントの塩酸塩に対するモル比1:1を有する。
【0316】
(4)イヌパデナントの薬物動態
遊離塩基形態のイヌパデナントは絶食状態シミュレート腸液(FaSSIF)中の溶解度およそ1μg/mlを有し、これは水性媒体に実質的に不溶性であると考えられる。
【0317】
イヌPK実験では、遊離塩基製剤に対する最も高い曝露は、胃pHが3pH未満に制御された場合に達成された。
【0318】
イヌパデナントを遊離塩基として含有する製剤を評価するヒト臨床研究(実施例19)において、5つのコホートからのPKデータは、BID投与による曝露レベルにおいてコホート内およびコホート間の参加者の高いばらつきを実証している。ただし、プロトコールは、酸性飲料と一緒の投与を必須とし、プロトンポンプ阻害剤のような制酸薬物療法を禁止している。これに対して考えられる理由は、胃のpHは、絶食状態においてもばらつきがあることであり得る。このpHのばらつきは、イヌパデナントの沈殿をもたらし、経腸吸収に影響を与える可能性がある。加えて、イヌパデナント遊離塩基の用量を80mgBIDから160mgBIDへ増加させた場合、曝露は増加しない。
【0319】
イヌにおけるイヌパデナントの塩酸塩のインビボ試験は、対応する遊離塩基製剤と比較して、血漿曝露におけるおよそ2倍の増加をもたらした。(実施例18、
図28を参照されたい)。
【0320】
医薬組成物
本開示は、薬学的活性成分として、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)、および少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を一般的に含む医薬組成物に関する。
【0321】
薬学的活性成分としてのイヌパデナント遊離塩基(例えば、結晶性イヌパデナント遊離塩基)および少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を一般的に含む医薬組成物もまた本明細書に提供される。様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は結晶性イヌパデナント遊離塩基および少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0322】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、非晶質イヌパデナント塩酸塩;および少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0323】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは塩第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩;ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0324】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩;ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0325】
ある特定の実施形態では、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は脂質担体を含む。
【0326】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は以下を含む:イヌパデナント塩酸塩;および脂質担体。
【0327】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は以下を含む:非晶質イヌパデナント塩酸塩;および脂質担体。
【0328】
よって、一実施形態では、本発明は、以下を含む医薬組成物を提供する:(a)イヌパデナント塩酸塩;(b)脂質担体;および(c)場合により1種またはそれ以上の他の薬学的に許容される賦形剤。
【0329】
よって、一実施形態では、本発明は、以下を含む医薬組成物を提供する:(a)非晶質イヌパデナント塩酸塩;(b)脂質担体;および(c)場合により1種またはそれ以上の他の薬学的に許容される賦形剤。
【0330】
よって、一実施形態では、本発明は以下を含む医薬組成物を提供する:(a)例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩;(b)脂質担体;ならびに(c)場合により1種またはそれ以上の他の薬学的に許容される賦形剤。
【0331】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は以下を含む:例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩;ならびに脂質担体。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物はコポビドンをさらに含む。
【0332】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は以下を含む:(a)イヌパデナント塩酸塩;(b)脂質担体;および(c)コポビドン。
【0333】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物はポリエチレングリコール(PEG)をさらに含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は抗酸化剤をさらに含む。
【0334】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は以下を含む:(a)イヌパデナント塩酸塩;(b)脂質担体;(c)コポビドン;ポリエチレングリコール;および(e)抗酸化剤。
【0335】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は以下を含む:(a)非晶質イヌパデナント塩酸塩;(b)脂質担体;(c)コポビドン;ポリエチレングリコール;および(e)抗酸化剤。
【0336】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は以下を含む:(a)例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩;(b)脂質担体;(c)コポビドン;ポリエチレングリコール;ならびに(e)抗酸化剤。
【0337】
(1)イヌパデナント塩酸塩
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩である。
【0338】
ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されているイヌパデナント塩酸塩水和物である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物である。
【0339】
ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量(例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)は、約0.4%(w/w)~約60%(w/w)、約5%(w/w)~約60%(w/w)、約10%(w/w)~約60%(w/w)、約15%(w/w)~約60%(w/w)、約20%(w/w)~約60%(w/w)、約30%(w/w)~約60%(w/w)、約40%(w/w)~約60%(w/w)、約50%(w/w)~約60%(w/w)、約0.4%(w/w)~約50%(w/w)、約0.4%(w/w)~約40%(w/w)、約0.4%(w/w)~約30%(w/w)、約0.4%(w/w)~約20%(w/w)、約0.4%(w/w)~約15%(w/w)、約0.4%(w/w)~約10%(w/w)、約0.4%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約50%(w/w)、約5%(w/w)~約40%(w/w)、約5%(w/w)~約30%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約5%(w/w)~約15%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約10%(w/w)~約50%(w/w)、約10%(w/w)~約40%(w/w)、約10%(w/w)~約30%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約10%(w/w)~約15%(w/w)、約15%(w/w)~約50%(w/w)、約15%(w/w)~約40%(w/w)、約15%(w/w)~約30%(w/w)、約15%(w/w)~約20%(w/w)、約20%(w/w)~約50%(w/w)、約20%(w/w)~約40%(w/w)、約20%(w/w)~約30%(w/w)、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、または約40%(w/w)~約50%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約4%(w/w)~約6%(w/w)である。
【0340】
ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約4.5%(w/w)~約5.5%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約4.8%(w/w)~約5.2%(w/w)である。
【0341】
ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)は約0.4%(w/w)、約0.5%(w/w)、約0.6%(w/w)、約0.7%(w/w)、約0.8%(w/w)、約0.9%(w/w)、約1%(w/w)、約2%(w/w)、約3%(w/w)、約4%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、約15%(w/w)、約16%(w/w)、約17%(w/w)、約18%(w/w)、約19%(w/w)、約20%(w/w)、約21%(w/w)、約22%(w/w)、約23%(w/w)、約24%(w/w)、約25%(w/w)、約26%(w/w)、約27%(w/w)、約28%(w/w)、約29%(w/w)、約30%(w/w)、約31%(w/w)、約32%(w/w)、約33%(w/w)、約34%(w/w)、約35%(w/w)、約36%(w/w)、約37%(w/w)、約38%(w/w)、約39%(w/w)、約40%(w/w)、約41%(w/w)、約42%(w/w)、約43%(w/w)、約44%(w/w)、約45%(w/w)、約46%(w/w)、約47%(w/w)、約48%(w/w)、約49%(w/w)、約50%(w/w)、約51%(w/w)、約52%(w/w)、約53%(w/w)、約54%(w/w)、約55%(w/w)、約56%(w/w)、約57%(w/w)、約58%(w/w)、約59%(w/w)、または約60%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約5%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約5.1%(w/w)である。
【0342】
ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)は約0.1mg~約100mg、約1mg~約100mg、約5mg~約100mg、約10mg~約100mg、約15mg~約100mg、約20mg~約100mg、約30mg~約100mg、約40mg~約100mg、約50mg~約100mg、約60mg~約100mg、約70mg~約100mg、約80mg~約100mg、約90mg~約100mg、約0.1mg~約90mg、約0.1mg~約80mg、約0.1mg~約70mg、約0.1mg~約60mg、約0.1mg~約50mg、約0.1mg~約40mg、約0.1mg~約30mg、約0.1mg~約20mg、約0.1mg~約15mg、約0.1mg~約10mg、約0.1mg~約5mg、約0.1mg~約1mg、約1mg~約90mg、約1mg~約80mg、約1mg~約70mg、約1mg~約60mg、約1mg~約50mg、約1mg~約40mg、約1mg~約30mg、約1mg~約20mg、約1mg~約15mg、約1mg~約10mg、約1mg~約5mg、約5mg~約90mg、約5mg~約80mg、約5mg~約70mg、約5mg~約60mg、約5mg~約50mg、約5mg~約40mg、約5mg~約30mg、約5mg~約20mg、約5mg~約15mg、約5mg~約10mg、約10mg~約90mg、約10mg~約80mg、約10mg~約70mg、約10mg~約60mg、約10mg~約50mg、約10mg~約40mg、約10mg~約40mg、約10mg~約30mg、約10mg~約20mg、約10mg~約15mg、約15mg~約90mg、約15mg~約80mg、約15mg~約70mg、約15mg~約60mg、約15mg~約50mg、約15mg~約40mg、約15mg~約30mg、約15mg~約20mg、約20mg~約90mg、約20mg~約80mg、約20mg~約70mg、約20mg~約60mg、約20mg~約50mg、約20mg~約40mg、約20mg~約30mg、約30mg~約90mg、約30mg~約80mg、約30mg~約70mg、約30mg~約60mg、約30mg~約50mg、約30mg~約40mg、約40mg~約90mg、約40mg~約80mg、約40mg~約70mg、約40mg~約60mg、約40mg~約50mg、約50mg~約90mg、約50mg~約80mg、約50mg~約70mg、約50mg~約60mg、約60mg~約90mg、約60mg~約80mg、約60mg~約70mg、約70mg~約90mg、約70mg~約80mg、または約80mg~約90mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約5mg~約60mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約5mg~約15mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約15mg~約25mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約35mg~約45mgである。
【0343】
ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)は約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約51mg、約52mg、約53mg、約54mg、約55mg、約56mg、約57mg、約58mg、約59mg、約60mg、約61mg、約62mg、約63mg、約64mg、約65mg、約66mg、約67mg、約68mg、約69mg、約70mg、約71mg、約72mg、約73mg、約74mg、約75mg、約76mg、約77mg、約78mg、約79mg、約80mg、約81mg、約82mg、約83mg、約84mg、約85mg、約86mg、約87mg、約88mg、約89mg、約90mg、約91mg、約92mg、約93mg、約94mg、約95mg、約96mg、約97mg、約98mg、約99mg、または約100mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mgまたは約45mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約9.6mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約9.8mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約10mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約10.2mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約10.4mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約10.5mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約10.6mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約10.8mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約11mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約11.2mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約11.4mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約11.6mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約20mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約20.2mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約20.4mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約20.6mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約20.8mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約21mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約21.2mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約21.4mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約21.5mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約21.6mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約21.8mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約22mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約23mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約24mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約25mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約30mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約40mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約41mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約41.2mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約41.4mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約41.6mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約41.8mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約42mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約42.2mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約42.4mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約42.6mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約42.8mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約43mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約44mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約45mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約46mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約47mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約50mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のイヌパデナント塩酸塩の量は約60mgである。
【0344】
ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は、約0.4%(w/w)~約60%(w/w)、約5%(w/w)~約60%(w/w)、約10%(w/w)~約60%(w/w)、約15%(w/w)~約60%(w/w)、約20%(w/w)~約60%(w/w)、約30%(w/w)~約60%(w/w)、約40%(w/w)~約60%(w/w)、約50%(w/w)~約60%(w/w)、約0.4%(w/w)~約50%(w/w)、約0.4%(w/w)~約40%(w/w)、約0.4%(w/w)~約30%(w/w)、約0.4%(w/w)~約20%(w/w)、約0.4%(w/w)~約15%(w/w)、約0.4%(w/w)~約10%(w/w)、約0.4%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約50%(w/w)、約5%(w/w)~約40%(w/w)、約5%(w/w)~約30%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約5%(w/w)~約15%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約10%(w/w)~約50%(w/w)、約10%(w/w)~約40%(w/w)、約10%(w/w)~約30%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約10%(w/w)~約15%(w/w)、約15%(w/w)~約50%(w/w)、約15%(w/w)~約40%(w/w)、約15%(w/w)~約30%(w/w)、約15%(w/w)~約20%(w/w)、約20%(w/w)~約50%(w/w)、約20%(w/w)~約40%(w/w)、約20%(w/w)~約30%(w/w)、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、または約40%(w/w)~約50%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は約4%(w/w)~約6%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は約4.5%(w/w)~約5.5%(w/w)である。
【0345】
ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は約0.4%(w/w)、約0.5%(w/w)、約0.6%(w/w)、約0.7%(w/w)、約0.8%(w/w)、約0.9%(w/w)、約1%(w/w)、約2%(w/w)、約3%(w/w)、約4%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、約15%(w/w)、約16%(w/w)、約17%(w/w)、約18%(w/w)、約19%(w/w)、約20%(w/w)、約21%(w/w)、約22%(w/w)、約23%(w/w)、約24%(w/w)、約25%(w/w)、約26%(w/w)、約27%(w/w)、約28%(w/w)、約29%(w/w)、約30%(w/w)、約31%(w/w)、約32%(w/w)、約33%(w/w)、約34%(w/w)、約35%(w/w)、約36%(w/w)、約37%(w/w)、約38%(w/w)、約39%(w/w)、約40%(w/w)、約41%(w/w)、約42%(w/w)、約43%(w/w)、約44%(w/w)、約45%(w/w)、約46%(w/w)、約47%(w/w)、約48%(w/w)、約49%(w/w)、約50%(w/w)、約51%(w/w)、約52%(w/w)、約53%(w/w)、約54%(w/w)、約55%(w/w)、約56%(w/w)、約57%(w/w)、約58%(w/w)、約59%(w/w)、または約60%(w/w)である。
【0346】
ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は、約0.1mg~約100mg、約1mg~約100mg、約5mg~約100mg、約10mg~約100mg、約15mg~約100mg、約20mg~約100mg、約30mg~約100mg、約40mg~約100mg、約50mg~約100mg、約60mg~約100mg、約70mg~約100mg、約80mg~約100mg、約90mg~約100mg、約0.1mg~約90mg、約0.1mg~約80mg、約0.1mg~約70mg、約0.1mg~約60mg、約0.1mg~約50mg、約0.1mg~約40mg、約0.1mg~約30mg、約0.1mg~約20mg、約0.1mg~約15mg、約0.1mg~約10mg、約0.1mg~約5mg、約0.1mg~約1mg、約1mg~約90mg、約1mg~約80mg、約1mg~約70mg、約1mg~約60mg、約1mg~約50mg、約1mg~約40mg、約1mg~約30mg、約1mg~約20mg、約1mg~約15mg、約1mg~約10mg、約1mg~約5mg、約5mg~約90mg、約5mg~約80mg、約5mg~約70mg、約5mg~約60mg、約5mg~約50mg、約5mg~約40mg、約5mg~約30mg、約5mg~約20mg、約5mg~約15mg、約5mg~約10mg、約10mg~約90mg、約10mg~約80mg、約10mg~約70mg、約10mg~約60mg、約10mg~約50mg、約10mg~約40mg、約10mg~約40mg、約10mg~約30mg、約10mg~約20mg、約10mg~約15mg、約15mg~約90mg、約15mg~約80mg、約15mg~約70mg、約15mg~約60mg、約15mg~約50mg、約15mg~約40mg、約15mg~約30mg、約15mg~約20mg、約20mg~約90mg、約20mg~約80mg、約20mg~約70mg、約20mg~約60mg、約20mg~約50mg、約20mg~約40mg、約20mg~約30mg、約30mg~約90mg、約30mg~約80mg、約30mg~約70mg、約30mg~約60mg、約30mg~約50mg、約30mg~約40mg、約40mg~約90mg、約40mg~約80mg、約40mg~約70mg、約40mg~約60mg、約40mg~約50mg、約50mg~約90mg、約50mg~約80mg、約50mg~約70mg、約50mg~約60mg、約60mg~約90mg、約60mg~約80mg、約60mg~約70mg、約70mg~約90mg、約70mg~約80mg、または約80mg~約90mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は約5mg~約60mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は約5mg~約15mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は約15mg~約25mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は約35mg~約45mgである。
【0347】
ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約51mg、約52mg、約53mg、約54mg、約55mg、約56mg、約57mg、約58mg、約59mg、約60mg、約61mg、約62mg、約63mg、約64mg、約65mg、約66mg、約67mg、約68mg、約69mg、約70mg、約71mg、約72mg、約73mg、約74mg、約75mg、約76mg、約77mg、約78mg、約79mg、約80mg、約81mg、約82mg、約83mg、約84mg、約85mg、約86mg、約87mg、約88mg、約89mg、約90mg、約91mg、約92mg、約93mg、約94mg、約95mg、約96mg、約97mg、約98mg、約99mg、または約100mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の、例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物の量は、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mgまたは約45mgである。
【0348】
(2)脂質担体
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は0%(w/w)~約90%(w/w)、約10%(w/w)~約90%(w/w)、約20%(w/w)~約90%(w/w)、約30%(w/w)~約90%(w/w)、約40%(w/w)~約90%(w/w)、約50%(w/w)~約90%(w/w)、約60%(w/w)~約90%(w/w)、約70%(w/w)~約90%(w/w)、約75%(w/w)~約90%(w/w)、約80%(w/w)~約90%(w/w)、約85%(w/w)~約90%(w/w)、0%(w/w)~約85%(w/w)、0%(w/w)~約80%(w/w)、0%(w/w)~約75%(w/w)、0%(w/w)~約70%(w/w)、0%(w/w)~約60%(w/w)、0%(w/w)~約50%(w/w)、0%(w/w)~約40%(w/w)、0%(w/w)~約30%(w/w)、0%(w/w)~約20%(w/w)、0%(w/w)~約10%(w/w)、約10%(w/w)~約85%(w/w)、約10%(w/w)~約80%(w/w)、約10%(w/w)~約75%(w/w)、約10%(w/w)~約70%(w/w)、約10%(w/w)~約60%(w/w)、約10%(w/w)~約50%(w/w)、約10%(w/w)~約40%(w/w)、約10%(w/w)~約30%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約20%(w/w)~約85%(w/w)、約20%(w/w)~約80%(w/w)、約20%(w/w)~約75%(w/w)、約20%(w/w)~約70%(w/w)、約20%(w/w)~約60%(w/w)、約20%(w/w)~約50%(w/w)、約20%(w/w)~約40%(w/w)、約20%(w/w)~約30%(w/w)、約30%(w/w)~約85%(w/w)、約30%(w/w)~約80%(w/w)、約30%(w/w)~約75%(w/w)、約30%(w/w)~約70%(w/w)、約30%(w/w)~約60%(w/w)、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、約40%(w/w)~約80%(w/w)、約40%(w/w)~約70%(w/w)、約40%(w/w)~約60%(w/w)、約40%(w/w)~約50%(w/w)、約50%(w/w)~約85%(w/w)、約50%(w/w)~約80%(w/w)、約50%(w/w)~約75%(w/w)、約50%(w/w)~約70%(w/w)、約50%(w/w)~約60%(w/w)、約60%(w/w)~約85%(w/w)、約60%(w/w)~約80%(w/w)、約60%(w/w)~約75%(w/w)、約60%(w/w)~約70%(w/w)、約70%(w/w)~約85%(w/w)、約70%(w/w)~約80%(w/w)、約70%(w/w)~約75%(w/w)、約75%(w/w)~約85%(w/w)、約75%(w/w)~約80%(w/w)、または約80%(w/w)~約85%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約70%(w/w)~約90%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約70%(w/w)~約85%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約75%(w/w)~約85%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約70%(w/w)~約80%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約72%(w/w)~約76%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約80%(w/w)~約85%(w/w)である。
【0349】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約70%(w/w)~約82%(w/w)、約71%(w/w)~約82%(w/w)、約72%(w/w)~約82%(w/w)、約73%(w/w)~約82%(w/w)、約74%(w/w)~約82%(w/w)、約75%(w/w)~約82%(w/w)、約70%(w/w)~約80%(w/w)、約71%(w/w)~約80%(w/w)、約72%(w/w)~約80%(w/w)、約73%(w/w)~約80%(w/w)、約74%(w/w)~約80%(w/w)、約70%(w/w)~約79%(w/w)、約70%(w/w)~約78%(w/w)、約70%(w/w)~約77%(w/w)、約70%(w/w)~約76%(w/w)、約70%(w/w)~約75%(w/w)、約71%(w/w)~約79%(w/w)、約72%(w/w)~約78%(w/w)、約73%(w/w)~約77%(w/w)、約74%(w/w)~約76%(w/w)、または約74%(w/w)~約75%(w/w)である。
【0350】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約70%(w/w)、約71%(w/w)、約72%(w/w)、約73%(w/w)、約73.4%(w/w)、約73.5%(w/w)、約73.6%(w/w)、約74%(w/w)、約75%(w/w)、約76%(w/w)、約77%(w/w)、約78%(w/w)、約79%(w/w)、約80%(w/w)、約81%(w/w)、約82%(w/w)、約83%(w/w)、約84%(w/w)、または約85%(w/w)である。
【0351】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は90%(w/w)未満である。
【0352】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約100mg~約800mg、約150mg~約800mg、約175mg~約800mg、約200mg~約800mg、約225mg~約800mg、約250mg~約800mg、約275mg~約800mg、約300mg~約800mg、約325mg~約800mg、約350mg~約800mg、約375mg~約800mg、約400mg~約800mg、約425mg~約800mg、約450mg~約800mg、約475mg~約800mg、約100mg~約700mg、約100mg~約600mg、約100mg~約500mg、約100mg~約400mg、約100mg~約350mg、約100mg~約300mg、約150mg~約700mg、約150mg~約600mg、約150mg~約500mg、約150mg~約400mg、約150mg~約350mg、約150mg~約300mg、約175mg~約700mg、約175mg~約600mg、約175mg~約500mg、約175mg~約400mg、約175mg~約350mg、約175mg~約300mg、約200mg~約775mg、約200mg~約750mg、約200mg~約725mg、約200mg~約700mg、約200mg~約675mg、約200mg~約650mg、約200mg~約625mg、約200mg~約600mg、約200mg~約575mg、約200mg~約550mg、約200mg~約525mg、約225mg~約575mg、約225mg~約550mg、約225mg~約525mg、約225mg~約500mg、約225mg~約475mg、約225mg~約450mg、約225mg~約425mg、約225mg~約400mg、約225mg~約375mg、約225mg~約350mg、約230mg~約350mg、約235mg~約350mg、約240mg~約350mg、約245mg~約350mg、約250mg~約350mg、約500mg~約800mg、約510mg~約800mg、約520mg~約800mg、約530mg~約800mg、約530mg~約800mg、約540mg~約800mg、約550mg~約800mg、約560mg~約800mg、約570mg~約800mg、約580mg~約800mg、約590mg~約800mg、約600mg~約800mg、約520mg~約780mg、約540mg~約780mg、約560mg~約780mg、約580mg~約780mg、約600mg~約780mg、約540mg~約760mg、約560mg~約760mg、約580mg~約760mg、約600mg~約760mg、約540mg~約740mg、約540mg~約720mg、約540mg~約700mg、約540mg~約680mg、約540mg~約660mg、約540mg~約660mg、約540mg~約740mg、または約540mg~約620mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約150mg~約800mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約150mg~約250mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約300mg~約400mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約600mg~約700mgの脂質担体である。
【0353】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は、約100mg、約125mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、約250mg、約275mg、約300mg、約305mg、約310mg、約315mg、約320mg、約325mg、約350mg、約375mg、約400mg、約425mg、約450mg、約475mg、約525mg、約550mg、約575mg、約600mg、約605mg、約610mg、約615mg、約620mg、約625mg、約650mg、約675mg、約700mg、約725mg、約750mg、約775mg、または約800mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約175mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約305mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約350mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質の担体量は約610mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の脂質担体の量は約700mgである。
【0354】
一部の実施形態では、脂質担体はラウロイルポリオキシル-32グリセリドである。
【0355】
このような脂質担体の1つの例はGattefosse(Saint-Priest-France)により製造されているGelucire(登録商標)44/14である。この脂質担体はまた以下の参照名でも公知である:
・ラウロイルポリオキシル-32グリセリド NF/USP(NF:National Formulary(国民医薬品集);USP:US Pharmacopeia(米国薬局方);
・ラウロイルマクロゴール-32グリセリド EP(European Pharmacopeia(欧州薬局方);
・水素化ココナッツPEG-32エステル(INCI);および
・CAS番号57107-95-6。
【0356】
Gelucire(登録商標)44/14はモノ-、ジ-およびトリグリセリドならびにラウリン酸のPEG-32モノ-およびジエステル(C12)で構成される十分に規定された多成分物質に対応する。Gelucire(登録商標)44/14は、42.5℃~47.5℃の範囲の融点(44℃において平均値を有する)および親水性/親油性平衡(HLB)値14を有する。
【0357】
Gelucire(登録商標)44/14は、活性成分の湿潤化、溶解、溶解度およびバイオアベイラビリティーを増強するために使用される。
【0358】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中の、ラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は0%(w/w)~約90%(w/w)、約10%(w/w)~約90%(w/w)、約20%(w/w)~約90%(w/w)、約30%(w/w)~約90%(w/w)、約40%(w/w)~約90%(w/w)、約50%(w/w)~約90%(w/w)、約60%(w/w)~約90%(w/w)、約70%(w/w)~約90%(w/w)、約75%(w/w)~約90%(w/w)、約80%(w/w)~約90%(w/w)、約85%(w/w)~約90%(w/w)、0%(w/w)~約85%(w/w)、0%(w/w)~約80%(w/w)、0%(w/w)~約75%(w/w)、0%(w/w)~約70%(w/w)、0%(w/w)~約60%(w/w)、0%(w/w)~約50%(w/w)、0%(w/w)~約40%(w/w)、0%(w/w)~約30%(w/w)、0%(w/w)~約20%(w/w)、0%(w/w)~約10%(w/w)、約10%(w/w)~約85%(w/w)、約10%(w/w)~約80%(w/w)、約10%(w/w)~約75%(w/w)、約10%(w/w)~約70%(w/w)、約10%(w/w)~約60%(w/w)、約10%(w/w)~約50%(w/w)、約10%(w/w)~約40%(w/w)、約10%(w/w)~約30%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約20%(w/w)~約85%(w/w)、約20%(w/w)~約80%(w/w)、約20%(w/w)~約75%(w/w)、約20%(w/w)~約70%(w/w)、約20%(w/w)~約60%(w/w)、約20%(w/w)~約50%(w/w)、約20%(w/w)~約40%(w/w)、約20%(w/w)~約30%(w/w)、約30%(w/w)~約85%(w/w)、約30%(w/w)~約80%(w/w)、約30%(w/w)~約75%(w/w)、約30%(w/w)~約70%(w/w)、約30%(w/w)~約60%(w/w)、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、約40%(w/w)~約80%(w/w)、約40%(w/w)~約70%(w/w)、約40%(w/w)~約60%(w/w)、約40%(w/w)~約50%(w/w)、約50%(w/w)~約85%(w/w)、約50%(w/w)~約80%(w/w)、約50%(w/w)~約75%(w/w)、約50%(w/w)~約70%(w/w)、約50%(w/w)~約60%(w/w)、約60%(w/w)~約85%(w/w)、約60%(w/w)~約80%(w/w)、約60%(w/w)~約75%(w/w)、約60%(w/w)~約70%(w/w)、約70%(w/w)~約85%(w/w)、約70%(w/w)~約80%(w/w)、約70%(w/w)~約75%(w/w)、約75%(w/w)~約85%(w/w)、約75%(w/w)~約80%(w/w)、または約80%(w/w)~約85%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約70%(w/w)~約90%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約70%(w/w)~約85%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約75%(w/w)~約85%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約70%(w/w)~約80%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約72%(w/w)~約76%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約80%(w/w)~約85%(w/w)である。
【0359】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は、約70%(w/w)~約82%(w/w)、約71%(w/w)~約82%(w/w)、約72%(w/w)~約82%(w/w)、約73%(w/w)~約82%(w/w)、約74%(w/w)~約82%(w/w)、約75%(w/w)~約82%(w/w)、約70%(w/w)~約80%(w/w)、約71%(w/w)~約80%(w/w)、約72%(w/w)~約80%(w/w)、約73%(w/w)~約80%(w/w)、約74%(w/w)~約80%(w/w)、約70%(w/w)~約79%(w/w)、約70%(w/w)~約78%(w/w)、約70%(w/w)~約77%(w/w)、約70%(w/w)~約76%(w/w)、約70%(w/w)~約75%(w/w)、約71%(w/w)~約79%(w/w)、約72%(w/w)~約78%(w/w)、約73%(w/w)~約77%(w/w)、約74%(w/w)~約76%(w/w)、または約74%(w/w)~約75%(w/w)である。
【0360】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は、約70%(w/w)、約71%(w/w)、約72%(w/w)、約73%(w/w)、約73.4%(w/w)、約73.5%(w/w)、約73.6%(w/w)、約74%(w/w)、約75%(w/w)、約76%(w/w)、約77%(w/w)、約78%(w/w)、約79%(w/w)、約80%(w/w)、約81%(w/w)、約82%(w/w)、約83%(w/w)、約84%(w/w)、または約85%(w/w)である。
【0361】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は90%(w/w)未満である。
【0362】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約100mg~約800mg、約150mg~約800mg、約175mg~約800mg、約200mg~約800mg、約225mg~約800mg、約250mg~約800mg、約275mg~約800mg、約300mg~約800mg、約325mg~約800mg、約350mg~約800mg、約375mg~約800mg、約400mg~約800mg、約425mg~約800mg、約450mg~約800mg、約475mg~約800mg、約100mg~約700mg、約100mg~約600mg、約100mg~約500mg、約100mg~約400mg、約100mg~約350mg、約100mg~約300mg、約150mg~約700mg、約150mg~約600mg、約150mg~約500mg、約150mg~約400mg、約150mg~約350mg、約150mg~約300mg、約175mg~約700mg、約175mg~約600mg、約175mg~約500mg、約175mg~約400mg、約175mg~約350mg、約175mg~約300mg、約200mg~約775mg、約200mg~約750mg、約200mg~約725mg、約200mg~約700mg、約200mg~約675mg、約200mg~約650mg、約200mg~約625mg、約200mg~約600mg、約200mg~約575mg、約200mg~約550mg、約200mg~約525mg、約225mg~約575mg、約225mg~約550mg、約225mg~約525mg、約225mg~約500mg、約225mg~約475mg、約225mg~約450mg、約225mg~約425mg、約225mg~約400mg、約225mg~約375mg、約225mg~約350mg、約230mg~約350mg、約235mg~約350mg、約240mg~約350mg、約245mg~約350mg、約250mg~約350mg、約500mg~約800mg、約510mg~約800mg、約520mg~約800mg、約530mg~約800mg、約530mg~約800mg、約540mg~約800mg、約550mg~約800mg、約560mg~約800mg、約570mg~約800mg、約580mg~約800mg、約590mg~約800mg、約600mg~約800mg、約520mg~約780mg、約540mg~約780mg、約560mg~約780mg、約580mg~約780mg、約600mg~約780mg、約540mg~約760mg、約560mg~約760mg、約580mg~約760mg、約600mg~約760mg、約540mg~約740mg、約540mg~約720mg、約540mg~約700mg、約540mg~約680mg、約540mg~約660mg、約540mg~約660mg、約540mg~約740mg、または約540mg~約620mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約150mg~約800mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約150mg~約250mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約300mg~約400mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約600mg~約700mgのラウロイルポリオキシ-32グリセリドである。
【0363】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は、約100mg、約125mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、約250mg、約275mg、約300mg、約305mg、約310mg、約315mg、約320mg、約325mg、約350mg、約375mg、約400mg、約425mg、約450mg、約475mg、約525mg、約550mg、約575mg、約600mg、約605mg、約610mg、約615mg、約620mg、約625mg、約650mg、約675mg、約700mg、約725mg、約750mg、約775mg、または約800mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約175mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約305mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約350mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約610mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のラウロイルポリオキシ-32グリセリドの量は約700mgである。
【0364】
(3)コポビドン
これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物はポリビニルピロリドンを含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物はコポビドンを含む。一部の実施形態では、コポビドンはKollidon(登録商標)VA 64である。ある特定の実施形態では、コポビドン中のN-ビニルピロリドンモノマーの酢酸ビニルモノマーに対するモル比は約6:4である。ある特定の実施形態では、コポビドンの重量平均分子量(Mw)は約45000~約70000である。
【0365】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約0.10%(w/w)~約10%(w/w)、約0.10%(w/w)~約8%(w/w)、約0.10%(w/w)~約7.0%(w/w)、約0.10%(w/w)~約6.5%(w/w)、約0.10%(w/w)~約6.0%(w/w)、約0.10%(w/w)~約5.5%(w/w)、約0.10%(w/w)~約5.0%(w/w)、約0.10%(w/w)~約4.0%(w/w)、約0.10%(w/w)~約3.0%(w/w)、約0.10%(w/w)~約2.0%(w/w)、約0.10%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.10%(w/w)~約1.25%(w/w)、約0.50%(w/w)~約5.0%(w/w)、約0.50%(w/w)~約4.0%(w/w)、約0.50%(w/w)~約3.0%(w/w)、約0.50%(w/w)~約2.0%(w/w)、約0.50%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.50%(w/w)~約1.25%(w/w)、約0.75%(w/w)~約5.0%(w/w)、約0.75%(w/w)~約4.0%(w/w)、約0.75%(w/w)~約3.0%(w/w)、約0.75%(w/w)~約2.0%(w/w)、約0.75%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.75%(w/w)~約1.25%(w/w)、約1.0%(w/w)~約5.0%(w/w)、約1.0%(w/w)~約4.0%(w/w)、約1.0%(w/w)~約3.0%(w/w)、約1.0%(w/w)~約2.0%(w/w)、約1.0%(w/w)~約1.5%(w/w)、約1.0%(w/w)~約1.25%(w/w)、1.25%(w/w)~約5.0%(w/w)、約1.5%(w/w)~約5.0%(w/w)、約1.75%(w/w)~約5.0%(w/w)、約2.0%(w/w)~約5.0%(w/w)、約2.5%(w/w)~約5.0%(w/w)、約3.0%(w/w)~約5.0%(w/w)、約3.5%(w/w)~約5.0%(w/w)、約4.0%(w/w)~約5.0%(w/w)、約4.1%(w/w)~約4.9%(w/w)、約4.2%(w/w)~約4.8%(w/w)、約4.3%(w/w)~約4.7%(w/w)、約4.4%(w/w)~約4.7%(w/w)、約4.4%(w/w)~約4.8%(w/w)、または約4.5%(w/w)~約4.7%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約0.5%(w/w)~約2.0%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約1.3%(w/w)~約1.8%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約1.0%(w/w)~約1.5%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約0.1%(w/w)~約1.0%(w/w)である。
【0366】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約0.10%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.15%(w/w)~約1.45%(w/w)、約0.20%(w/w)~約1.4%(w/w)、約0.25%(w/w)~約1.35%(w/w)、約0.30%(w/w)~約1.3%(w/w)、約0.35%(w/w)~約1.25%(w/w)、約0.40%(w/w)~約1.2%(w/w)、約0.45%(w/w)~約1.15%(w/w)、約0.50%(w/w)~約1.10%(w/w)、約0.55%(w/w)~約1.05%(w/w)、約0.60%(w/w)~約1.00%(w/w)、約0.65%(w/w)~約0.95%(w/w)、または約0.70%(w/w)~約0.90%(w/w)である。
【0367】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は、約0.10%(w/w)~約9.0%(w/w)、約0.5%(w/w)~約8.5%(w/w)、約1.0%(w/w)~約8.0%(w/w)、約1.5%(w/w)~約7.5%(w/w)、約2.0%(w/w)~約7.0%(w/w)、約2.5%(w/w)~約6.5%(w/w)、約3.0%(w/w)~約6.0%(w/w)、約3.5%(w/w)~約5.5%(w/w)、約3.6%(w/w)~約5.4%(w/w)、約3.7%(w/w)~約5.3%(w/w)、約3.8%(w/w)~約5.2%(w/w)、約3.9%(w/w)~約5.1%(w/w)、約4.0%(w/w)~約5.0%(w/w)、約4.1%(w/w)~約5.0%(w/w)、約4.2%(w/w)~約5.0%(w/w)、約4.3%(w/w)~約4.9%(w/w)、約4.4%(w/w)~約4.8%(w/w)、約4.45%(w/w)~約4.75%(w/w)、約4.5%(w/w)~約4.7%(w/w)、または約4.55%(w/w)~約4.65%(w/w)である。
【0368】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約4.3%(w/w)~約4.9%(w/w)、約4.4%(w/w)~約4.8%(w/w)、約4.45%(w/w)~約4.75%(w/w)、約4.5%(w/w)~約4.7%(w/w)、または約4.55%(w/w)~約4.65%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約4.3%(w/w)~約4.9%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約4.4%(w/w)~約4.8%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約4.45%(w/w)~約4.75%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約4.5%(w/w)~約4.7%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約4.55%(w/w)~約4.65%(w/w)である。
【0369】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約0.10%(w/w)、約0.20%(w/w)、約0.30%(w/w)、約0.40%(w/w)、約0.50%(w/w)、約0.60%(w/w)、約0.70%(w/w)、約0.80%(w/w)、約0.90%(w/w)、約1.0%(w/w)、約1.2%(w/w)、約1.3%(w/w)、約1.4%(w/w)、約1.5%(w/w)、約1.6%(w/w)、約1.7%(w/w)、約1.8%(w/w)、約1.9%(w/w)、約2.0%(w/w)、約2.1%(w/w)、約2.2%(w/w)、約2.3%(w/w)、約2.4%(w/w)、約2.5%(w/w)、約2.6%(w/w)、約2.7%(w/w)、約2.8%(w/w)、約2.9%(w/w)、約3.0%(w/w)、約3.1%(w/w)、約3.2%(w/w)、約3.3%(w/w)、約3.4%(w/w)、約3.5%(w/w)、約3.6%(w/w)、約3.7%(w/w)、約3.8%(w/w)、約3.9%(w/w)、約4.0%(w/w)、約4.1%(w/w)、約4.2%(w/w)、約4.3%(w/w)、約4.4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約4.6%(w/w)、約4.7%(w/w)、約4.8%(w/w)、約4.9%(w/w)、または約5.0%(w/w)である。
【0370】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約2mg~約500mg、約2mg~約250mg、約2mg~約100mg、約2mg~約90mg、約2mg~約80mg、約2mg~約70mg、約2mg~約60mg、約2mg~約50mg、約2mg~約40mg、約2mg~約30mg、約2mg~約20mg、約2mg~約10mg、約10mg~約500mg、約10mg~約100mg、約10mg~約90mg、約10mg~約80mg、約10mg~約70mg、約10mg~約60mg、約10mg~約50mg、約10mg~約40mg、約10mg~約30mg、または約1mg~約40mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約2mg~約20mgである。
【0371】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約5mg~約35mg、約9mg~約29mg、約10mg~約28mg、約11mg~約27mg、約12mg~約26mg、約12mg~約26mg、約13mg~約25mg、約14mg~約24mg、約15mg~約23mg、約16mg~約22mg、約17mg~約21mg、または約18mg~約20mgである。一部の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は、約28mg~約48mg、約29mg~約27mg、約30mg~約46mg、約31mg~約45mg、約32mg~約44mg、約33mg~約43mg、約34mg~約42mg、約35mg~約41mg、約36mg~約40mg、または約37mg~約39mgである。
【0372】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約1mg、約1.5mg、約2mg、約2.5mg、約3mg、約3.5mg、約4mg、約4.5mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約51mg、約52mg、約53mg、約54mg、約55mg、約56mg、約57mg、約58mg、約59mg、約60mg、約61mg、約62mg、約63mg、約64mg、約65mg、約66mg、約67mg、約68mg、約69mg、約70mg、約71mg、約72mg、約73mg、約74mg、約75mg、約76mg、約77mg、約78mg、約79mg、約80mg、約81mg、約82mg、約83mg、約84mg、約85mg、約86mg、約87mg、約88mg、約89mg、約90mg、約91mg、約92mg、約93mg、約94mg、約95mg、約96mg、約97mg、約98mg、約99mg、または約100mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約2.5mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約3mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約4mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約5mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約6mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約7mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約8mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約9mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約10mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約11mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約12mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約13mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約14mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約15mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約16mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約17mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約18mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約19mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約20mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約21mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約22mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約23mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約24mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約25mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約26mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約27mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約28mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約29mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約30mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約31mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約32mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約33mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約34mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約35mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約36mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約37mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約38mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約39mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約40mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約41mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約42mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約43mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約44mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約45mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約46mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約47mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約48mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約49mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のコポビドンの量は約50mgである。
【0373】
(4)ポリエチレングリコール(PEG)
これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物はPEGを含む。本明細書に記載されている医薬組成物における使用に適したPEGとして、これらに限定されないが、PEG200、PEG300、PEG400、PEG500、PEG600、PEG700、PEG800、PEG900、PEG1000、PEG1500、PEG2000、PEG3000、PEG4000、PEG5000、PEG6000、PEG7000、PEG8000、PEG9000、およびPEG10000が挙げられる。ある特定の実施形態では、PEGはPEG400およびPEG1000から選択される。ある特定の実施形態では、PEGはPEG400である。ある特定の実施形態では、PEGはPEG1000である。ある特定の実施形態では、PEGは、平均分子量約100~約10000、約200~約10000、約300~約10000、約400~約10000、約500~約10000、約600~約10000、約700~約10000、約800~約10000、約900~約10000、約1000~約10000、約100~約1000、約100~約900、約100~約800、約100~約700、約100~約600、約100~約500、約100~約400、約100~約300、約100~約200、約200~約1000、約200~約900、約200~約800、約200~約700、約200~約600、約200~約500、約200~約400、約200~約300、約300~約1000、約300~約900、約300~約800、約300~約700、約300~約600、約300~約500、約300~約400、約400~約1000、約400~約900、約400~約800、約400~約700、約400~約600、約400~約500、約500~約1500、約600~約1400、約700~約1300、および約800~約1200である。ある特定の実施形態では、PEGは平均分子量約380~約420を有する。ある特定の実施形態では、PEGは平均分子量約570~約630を有する。ある特定の実施形態では、PEGは平均分子量約950~約1000を有する。
【0374】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約1%(w/w)~約40%(w/w)、約1%(w/w)~約30%(w/w)、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約10%(w/w)~約40%(w/w)、約10%(w/w)~約30%(w/w)、約10%(w/w)~約20%(w/w)、約10%(w/w)~約15%(w/w)、約11%(w/w)~約19%(w/w)、約11%(w/w)~約17%(w/w)、約11%(w/w)~約15%(w/w)、約11%(w/w)~約13%(w/w)、約12%(w/w)~約18%(w/w)、約12%(w/w)~約16%(w/w)、約12%(w/w)~約14%(w/w)、約13%(w/w)~約18%(w/w)、約14%(w/w)~約18%(w/w)、約15%(w/w)~約18%(w/w)、または約16%(w/w)~約17%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約10%(w/w)~約20%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約11%(w/w)~約20%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約11%(w/w)~約17%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約11%(w/w)~約15%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約11%(w/w)~約13%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約12%(w/w)~約20%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約12%(w/w)~約18%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約12%(w/w)~約16%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約12%(w/w)~約14%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約13%(w/w)~約20%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約14%(w/w)~約20%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約14.5%(w/w)~約19.5%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約15%(w/w)~約19%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約15.5%(w/w)~約18.5%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約16%(w/w)~約18%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約16.5%(w/w)~約17.5%(w/w)である。
【0375】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は、約10%(w/w)、約10.5%(w/w)、約11%(w/w)、約11.5%(w/w)、約12%(w/w)、約12.5%(w/w)、約13%(w/w)、約13.5%(w/w)、約14%(w/w)、約14.5%(w/w)、約15%(w/w)、約15.5%(w/w)、約16%(w/w)、約16.8%(w/w)、約17%(w/w)、約17.5%(w/w)、約18%(w/w)、約18.5%(w/w)、約19%(w/w)、約19.5%(w/w)、約20%(w/w)、約20.5%(w/w)、約21%(w/w)、約21.5%(w/w)、または約22%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約10%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約11%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約12%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約12.5%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約14%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約15%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約15.5%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約16%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約16.8%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約17%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約17.5%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約18%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約18.5%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約19%(w/w)である。
【0376】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約20mg~約1000mg、約20mg~約900mg、約20mg~約800mg、約20mg~約700mg、約20mg~約600mg、約20mg~約500mg、約20mg~約400mg、約20mg~約300mg、約20mg~約250mg、約20mg~約200mg、約20mg~約150mg、約20mg~約100mg、約20mg~約75mg、約20mg~約50mg、約20mg~約25mg、約25mg~約1000mg、約25mg~約900mg、約25mg~約800mg、約25mg~約700mg、約25mg~約600mg、約25mg~約500mg、約25mg~約400mg、約25mg~約300mg、約25mg~約250mg、約25mg~約200mg、約25mg~約150mg、約25mg~約100mg、約25mg~約75mg、約25mg~約50mg、約50mg~約900mg、約50mg~約800mg、約50mg~約700mg、約50mg~約600mg、約50mg~約500mg、約50mg~約400mg、約50mg~約300mg、約50mg~約250mg、約50mg~約200mg、約50mg~約150mg、約50mg~約100mg、約50mg~約75mg、約75mg~約900mg、約75mg~約800mg、約75mg~約700mg、約75mg~約600mg、約75mg~約500mg、約75mg~約400mg、約75mg~約300mg、または約75mg~約200mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約20mg~約200mg、約20mg~約150mg、約20mg~約120mg、約20mg~約100mg、約20mg~約75mg、約20mg~約50mg、約50mg~約75mg、または約75mg~約100mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約90mg~約190mg、約100mg~約180mg、約110mg~約170mg、約120mg~約160mg、約125mg~約155mg、約130mg~約150mg、約135mg~約145mg、約136mg~約144mg、約137mg~約143mg、約138mg~約142mg、または約139mg~約141mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約40mg~約100mg、約50mg~約90mg、約55mg~約85mg、約60mg~約80mg、約65mg~約75mg、約66mg~約74mg、約67mg~約73mg、約68mg~約72mg、または約69mg~約71mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約20mg~約200mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約20mg~約150mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約50mg~約200mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約100mg~約150mgである。
【0377】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約51mg、約52mg、約53mg、約54mg、約55mg、約56mg、約57mg、約58mg、約59mg、約60mg、約61mg、約62mg、約63mg、約64mg、約65mg、約66mg、約67mg、約68mg、約69mg、約70mg、約71mg、約72mg、約73mg、約74mg、約75mg、約76mg、約77mg、約78mg、約79mg、約80mg、約81mg、約82mg、約83mg、約84mg、約85mg、約86mg、約87mg、約88mg、約89mg、約90mg、約91mg、約92mg、約93mg、約94mg、約95mg、約96mg、約97mg、約98mg、約99mg、約100mg、101mg、102mg、103mg、104mg、105mg、106mg、107mg、108mg、109mg、110mg、約111mg、約112mg、約113mg、約114mg、約115mg、約116mg、約117mg、約118mg、約119mg、120mg、約121mg、約122mg、約123mg、約124mg、約125mg、約126mg、約127mg、約128mg、約129mg、約130mg、約131mg、約132mg、約133mg、約134mg、約135mg、約136mg、約137mg、約138mg、約139mg、約140mg、約141mg、約142mg、約143mg、約144mg、約145mg、約146mg、約147mg、約148mg、約149mg、約150mg、約151mg、約152mg、約153mg、約154mg、約155mg、約156mg、約157mg、約158mg、約159mg、または約160mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約24mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約25mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約26mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約27mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約28mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約51mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約52mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約53mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約54mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約55mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約68mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約69mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約70mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約71mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約72mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約73mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約77mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約78mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約79mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約80mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約81mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約82mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約104mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約105mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約106mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約107mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約108mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約109mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約110mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約138mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約139mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約140mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約141mgである。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のPEGの量は約142mgである。
【0378】
(5)抗酸化剤
これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は抗酸化剤を含む。ある特定の実施形態では、抗酸化剤はブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)である。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物はBHTを含む。
【0379】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約4%(w/w)、0.01%(w/w)~約3%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.01%(w/w)~約1%(w/w)、0.01%(w/w)~約0.9%(w/w)、0.01%(w/w)~約0.8%(w/w)、0.01%(w/w)~約0.7%(w/w)、0.01%(w/w)~約0.6%(w/w)、0.01%(w/w)~約0.5%(w/w)、0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)、0.01%(w/w)~約0.3%(w/w)、0.01%(w/w)~約0.2%(w/w)、0.02%(w/w)~約0.2%(w/w)、0.03%(w/w)~約0.2%(w/w)、0.04%(w/w)~約0.2%(w/w)、0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)、0.06%(w/w)~約0.2%(w/w)、0.07%(w/w)~約0.2%(w/w)、0.08%(w/w)~約0.2%(w/w)、0.09%(w/w)~約0.2%(w/w)、0.05%(w/w)~約0.15%(w/w)、0.06%(w/w)~約0.14%(w/w)、0.07%(w/w)~約0.13%(w/w)、0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)、または0.09%(w/w)~約0.11%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.05%(w/w)~約0.15%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.06%(w/w)~約0.14%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.07%(w/w)~約0.13%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.09%(w/w)~約0.11%(w/w)である。
【0380】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は、約0.01%(w/w)、0.02%(w/w)、0.03%(w/w)、0.04%(w/w)、0.05%(w/w)、0.06%(w/w)、0.07%(w/w)、0.08%(w/w)、0.09%(w/w)、0.1%(w/w)、0.11%(w/w)、0.12%(w/w)、0.13%(w/w)、0.14%(w/w)、0.15%(w/w)、0.16%(w/w)、0.17%(w/w)、0.18%(w/w)、0.19%(w/w)、または0.20%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.07%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.08%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.09%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.1%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.11%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.12%(w/w)である。ある特定の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.13%(w/w)である。
【0381】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.20mg~約10mg、約0.20mg~約9.0mg、約0.20mg~約8.0mg、約0.20mg~約7.0mg、約0.20mg~約6.0mg、約0.20mg~約5.0mg、約0.20mg~約4.0mg、約0.20mg~約3.0mg、約0.20mg~約2.5mg、約0.20mg~約2.0mg、約0.20mg~約1.5mg、約0.20mg~約1.0mg、約0.20mg~約0.5mg、約0.25mg~約10mg、約0.25mg~約9.0mg、約0.25mg~約8.0mg、約0.25mg~約7.0mg、約0.25mg~約6.0mg、約0.25mg~約5.0mg、約0.25mg~約4.0mg、約0.25mg~約3.0mg、約0.25mg~約2.5mg、約0.25mg~約2.0mg、約0.25mg~約1.5mg、約0.25mg~約1.00mg、約0.50mg~約9.0mg、約0.50mg~約8.0mg、約0.50mg~約7.0mg、約0.50mg~約6.0mg、約0.50mg~約5.0mg、約0.50mg~約4.0mg、約0.50mg~約3.0mg、約0.50mg~約2.50mg、約0.50mg~約2.0mg、約0.50mg~約1.50mg、または約0.50mg~約1.00mgである。
【0382】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は、約0.20mg~約0.50mg、約0.30mg~約0.50mg、約0.40mg~約0.50mg、約0.20mg~約0.40mg、約0.20mg~約0.30mg、または約0.30mg~約0.40mgである。
【0383】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は、約0.32mg~約0.52mg、約0.33mg~約0.51mg、約0.34mg~約0.50mg、約0.35mg~約0.49mg、約0.36mg~約0.48mg、約0.37mg~約0.47mg、約0.38mg~約0.46mg、約0.39mg~約0.45mg、約0.40mg~約0.44mg、または約0.41mg~約0.43mgである。
【0384】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は、約0.73mg~約0.93mg、約0.74mg~約0.92mg、約0.75mg~約0.91mg、約0.76mg~約0.90mg、約0.77mg~約0.89mg、約0.78mg~約0.88mg、約0.79mg~約0.87mg、約0.80mg~約0.86mg、約0.81mg~約0.85mg、または約0.82mg~約0.84mgである。
【0385】
これらおよび他の実施形態では、医薬組成物中のBHTの量は約0.01mg、約0.02mg、約0.03mg、約0.04mg、約0.05mg、約0.06mg、約0.07mg、約0.08mg、約0.09mg、約0.10mg、約0.11mg、約0.12mg、約0.13mg、約0.14mg、約0.15mg、約0.16mg、約0.17mg、約0.18mg、約0.19mg、約0.20mg、約0.21mg、約0.22mg、約0.23mg、約0.24mg、約0.25mg、約0.26mg、約0.27mg、約0.28mg、約0.29mg、または約0.30mg、約0.31mg、約0.32mg、約0.33mg、約0.34mg、約0.35mg、約0.36mg、約0.37mg、約0.38mg、約0.39mg、約0.40mg、約0.41mg、約0.42mg、約0.43mg、約0.44mg、約0.45mg、約0.46mg、約0.47mg、約0.48mg、約0.49mg、約0.50mg、約0.51mg、約0.52mg、約0.53mg、約0.54mg、約0.55mg、約0.56mg、約0.57mg、約0.58mg、約0.59mg、約0.60mg、約0.61mg、約0.62mg、約0.63mg、約0.64mg、約0.65mg、約0.66mg、約0.67mg、約0.68mg、約0.69mg、約0.70mg、約0.71mg、約0.72mg、約0.73mg、約0.74mg、約0.75mg、約0.76mg、約0.77mg、約0.78mg、約0.79mg、約0.80mg、約0.81mg、約0.82mg、約0.83mg、約0.84mg、約0.85mg、約0.86mg、約0.87mg、約0.88mg、約0.89mg、約0.90mg、約0.91mg、約0.92mg、約0.93mg、約0.94mg、約0.95mg、約0.96mg、約0.97mg、約0.98mg、約0.99mg、または約1.0mgである。
【0386】
(6)1種またはそれ以上追加の薬学的に許容される賦形剤
これらおよび他の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、1種またはそれ以上の追加の薬学的に許容される賦形剤を含む。ある特定の実施形態では、1種またはそれ以上追加の医薬賦形剤は、「定義」のセクションに記載されている薬学的に許容される賦形剤である。一部の実施形態では、1種またはそれ以上追加の医薬賦形剤は溶解補助剤である。
【0387】
(7)例示的な医薬組成物
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT。
【0388】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT。
【0389】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT。
【0390】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT。
【0391】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT。
【0392】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT。
【0393】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT。
【0394】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT。
【0395】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT。
【0396】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT。
【0397】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT。
【0398】
様々な実施形態では、医薬組成物は以下を含む:
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約3%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT。
【0399】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物であって、2%(w/w)~15%(w/w)の間のイヌパデナント、50%(w/w)~90%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、10%(w/w)~20%(w/w)の間のPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)、2%(w/w)~8%(w/w)の間のコポビドンおよび0.05%(w/w)~0.2%(w/w)の間のBHTを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0400】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物であって、2%(w/w)~15%(w/w)の間のイヌパデナント、50%(w/w)~90%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、10%(w/w)~20%(w/w)の間のPEG400、2%(w/w)~8%(w/w)の間のコポビドン、および0.05%(w/w)~0.2%(w/w)の間のBHTを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0401】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物であって、2%(w/w)~15%(w/w)の間のイヌパデナント、50%(w/w)~90%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、10%(w/w)~20%(w/w)の間のPEG1000、2%(w/w)~8%(w/w)の間のコポビドン、および0.05%(w/w)~0.2%(w/w)の間のBHTを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0402】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物であって、4%(w/w)~6%w/wの間のイヌパデナント、60%(w/w)~80%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、14%(w/w)~18%(w/w)の間のPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)、3%(w/w)~6%(w/w)の間のコポビドン、および0.08%(w/w)~0.12%(w/w)の間のBHTを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0403】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物であって、4%(w/w)~6%(w/w)の間のイヌパデナント、65%(w/w)~85%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、12%(w/w)~18%(w/w)の間のPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)、1%(w/w)~6%(w/w)の間のコポビドン、および0.08%(w/w)~0.12%(w/w)の間のBHTを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0404】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物であって、4%(w/w)~6%(w/w)の間のイヌパデナント、65%(w/w)~85%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、12%(w/w)~18%(w/w)の間のPEG400、1%(w/w)~6%(w/w)の間のコポビドン、および0.08%(w/w)~0.12%(w/w)の間のBHTを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0405】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物であって、4%(w/w)~6%(w/w)の間のイヌパデナント、65%(w/w)~85%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、12%(w/w)~18%(w/w)の間のPEG1000、1%(w/w)~6%(w/w)の間のコポビドン、および0.08%(w/w)~0.12%(w/w)の間のBHTを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0406】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物であって、約5.1%(w/w)のイヌパデナント、約73.4%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、約16.8%(w/w)のPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)、約4.6%(w/w)のコポビドン、および約0.1%(w/w)のBHTを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0407】
剤形
一態様では、本明細書に記載されている医薬組成物を含む剤形が本明細書に提供される。ある特定の実施形態では、剤形は固体剤形である。ある特定の実施形態では、剤形は経口投与剤形である。
【0408】
別の態様では、本明細書に記載されている医薬組成物を含む、経口投与を目的とする剤形が本明細書に提供される。
【0409】
ある特定の実施形態では、剤形は粉末剤、サシェ剤、スティックパック、カプセル剤、ミニタブ、および錠剤からなる群から選択される。
【0410】
ある特定の実施形態では、剤形はカプセル剤である。ある特定の実施形態では、カプセル剤はゲルカプセル剤である。ある特定の実施形態では、カプセル剤は硬質ゲルカプセル剤である。ある特定の実施形態では、カプセル剤サイズは、000、00、0、1、2、3、4、および5からなる群から選択される。
【0411】
ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は、約25mg~約1000mg、約50mg~約1000mg、約75mg~約1000mg、約100mg~約1000mg、約150mg~約1000mg、約200mg~約1000mg、約250mg~約1000mg、約300mg~約1000mg、約400mg~約1000mg、約500mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約700mg~約1000mg、約800mg~約1000mg、約900mg~約1000mg、約25mg~約900mg、約25mg~約800mg、約25mg~約700mg、約25mg~約600mg、約25mg~約500mg、約25mg~約400mg、約25mg~約300mg、約25mg~約250mg、約25mg~約200mg、約25mg~約150mg、約25mg~約100mg、約25mg~約75mg、約25mg~約50mg、約50mg~約900mg、約50mg~約800mg、約50mg~約700mg、約50mg~約600mg、約50mg~約500mg、約50mg~約400mg、約50mg~約300mg、約50mg~約250mg、約50mg~約200mg、約50mg~約150mg、約50mg~約100mg、約50mg~約75mg、約75mg~約900mg、約75mg~約800mg、約75mg~約700mg、約75mg~約600mg、約75mg~約500mg、約75mg~約400mg、約75mg~約300mg、約75mg~約200mg、約75mg~約100mg、約100mg~約900mg、約100mg~約800mg、約100mg~約700mg、約100mg~約600mg、約100mg~約500mg、約100mg~約400mg、約100mg~約300mg、約100mg~約250mg、約100mg~約200mg、約100mg~約150mg、約150mg~約900mg、約150mg~約800mg、約150mg~約700mg、約150mg~約600mg、約150mg~約500mg、約150mg~約400mg、約150mg~約300mg、約150mg~約250mg、約150mg~約200mg、約200mg~約900mg、約200mg~約800mg、約200mg~約700mg、約200mg~約600mg、約200mg~約500mg、約200mg~約400mg、約200mg~約300mg、約200mg~約250mg、約250mg~約900mg、約250mg~約800mg、約250mg~約700mg、約250mg~約600mg、約250mg~約500mg、約250mg~約400mg、約250mg~約300mg、約300mg~約900mg、約300mg~約800mg、約300mg~約700mg、約300mg~約600mg、約300mg~約500mg、約300mg~約400mg、約400mg~約900mg、約400mg~約800mg、約400mg~約700mg、約400mg~約600mg、約400mg~約500mg、約500mg~約900mg、約500mg~約800mg、約500mg~約700mg、約500mg~約600mg、約600mg~約900mg、約600mg~約800mg、約600mg~約700mg、約700mg~約900mg、約700mg~約800mg、または約800mg~約900mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約200mg~約1000mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約300mg~約500mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約350mg~450mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約700mg~900mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約780mg~880mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約150mg~300mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約200mg~250mgである。
【0412】
ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、約500mg、約510mg、約520mg、約530mg、約540mg、約550mg、約560mg、約570mg、約580mg、約590mg、約600mg、約610mg、約620mg、約630mg、約640mg、約650mg、約660mg、約670mg、約680mg、約690mg、約700mg、約710mg、約720mg、約730mg、約740mg、約750mg、約760mg、約770mg、約780mg、約790mg、約800mg、約810mg、約820mg、約830mg、約240mg、約850mg、約860mg、約870mg、約880mg、約890mg、約900mg、約910mg、約920mg、約930mg、約940mg、約950mg、約960mg、約970mg、約980mg、約990mg、約1000mg、約1010mg、約1020mg、約1030mg、約1040mg、約1050mg、約1060mg、約1070mg、約1080mgまたは約1090mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約200mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約205mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約210mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約215mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約220mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約225mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約230mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約400mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約405mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約410mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約415mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約420mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約425mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約820mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約825mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約830mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約835mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約840mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約845mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の総重量は約831mgである。
【0413】
ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の重量は約207.82mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の重量は約415.63mgである。ある特定の実施形態では、カプセル剤中の医薬組成物の重量は約831.25mgである。
【0414】
ある特定の実施形態では、医薬組成物は固体組成物または半固体組成物としてカプセル剤中に存在する。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩として医薬組成物中に存在する。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩はイヌパデナント塩酸塩水和物である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩水和物は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物である。
【0415】
例示的剤形
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0416】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0417】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0418】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0419】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0420】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0421】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0422】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0423】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0424】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0425】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約2%(w/w)~約15%(w/w)の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約50%(w/w)~約90%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約10%(w/w)~約20%(w/w)のPEG;
(d)約2%(w/w)~約8%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0426】
様々な実施形態では、医薬組成物を含むカプセル剤であって、医薬組成物が、
(a)約4%(w/w)~約6%(w/w)の第1の形態のイヌパデナント塩酸塩;
(b)約65%(w/w)~約85%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド;
(c)約12%(w/w)~約18%(w/w)のPEG;
(d)約1%(w/w)~約6%(w/w)のコポビドン;および
(e)約0.08%(w/w)~約0.12%(w/w)のBHT
を含む、カプセル剤。
【0427】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物を含むカプセル剤の剤形であって、医薬組成物が、2%(w/w)~15%(w/w)の間のイヌパデナント、50%(w/w)~90%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、10%(w/w)~20%(w/w)の間のPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)、2%(w/w)~8%(w/w)の間のコポビドン、および0.05%(w/w)~0.2%(w/w)の間のBHTを含むカプセル剤の剤形が本明細書に提供される。
【0428】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物を含むカプセル剤の剤形であって、医薬組成物が、2%(w/w)~15%(w/w)の間のイヌパデナント、50%(w/w)~90%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、10%(w/w)~20%(w/w)の間のPEG400、2%(w/w)~8%(w/w)の間のコポビドン、および0.05%(w/w)~0.2%(w/w)の間のBHTを含むカプセル剤の剤形が本明細書に提供される。
【0429】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物を含むカプセル剤の剤形であって、医薬組成物が、4%(w/w)~6%(w/w)の間のイヌパデナント、60%(w/w)~80%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、14%(w/w)~18%(w/w)の間のPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)、3%(w/w)~6%(w/w)の間のコポビドン、および0.08%(w/w)~0.12%(w/w)の間のBHTを含むカプセル剤の剤形が本明細書に提供される。
【0430】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物を含むカプセル剤の剤形であって、医薬組成物が、4%(w/w)~6%(w/w)の間のイヌパデナント、65%(w/w)~85%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、12%(w/w)~18%(w/w)の間のPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)、1%(w/w)~6%(w/w)の間のコポビドン、および0.08%(w/w)~0.12%(w/w)の間のBHTを含むカプセル剤の剤形が本明細書に提供される。
【0431】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物を含むカプセル剤の剤形であって、医薬組成物が、4%(w/w)~6%(w/w)の間のイヌパデナント、65%(w/w)~85%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、12%(w/w)~18%(w/w)の間のPEG400、1%(w/w)~6%(w/w)の間のコポビドン、および0.08%(w/w)~0.12%(w/w)の間のBHTを含むカプセル剤の剤形が本明細書に提供される。
【0432】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物を含むカプセル剤の剤形であって、医薬組成物が、4%(w/w)~6%(w/w)の間のイヌパデナント、65%(w/w)~85%(w/w)の間のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、12%(w/w)~18%(w/w)の間のPEG1000、1%(w/w)~6%(w/w)の間のコポビドン、および0.08%(w/w)~0.12%(w/w)の間のBHTを含むカプセル剤の剤形が本明細書に提供される。
【0433】
様々な実施形態では、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物を含むカプセル剤の剤形であって、医薬組成物が、約5.1%(w/w)のイヌパデナント、約73.4%(w/w)のラウロイルマクロゴール-32グリセリド、約16.8%(w/w)のPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)、約4.6%(w/w)のコポビドン、および約0.1%(w/w)のBHTを含むカプセル剤の剤形が本明細書に提供される。
【0434】
作製方法
本発明の医薬組成物は、当業者により周知の方法で製造することができる。
【0435】
一実施形態では、本発明の医薬組成物は固体または半固体形態である。
【0436】
一実施形態では、本発明の医薬組成物は、カプセル剤、好ましくは硬質ゼラチンカプセルの形態である。このような場合、カプセル剤は、適正製造規範による従来の混合工程およびカプセル剤充填工程を使用して一般的なブレンドから製造することができる。
【0437】
本明細書に記載されている医薬組成物は、当業者により周知の方法で製造することができる。
【0438】
一態様では、本明細書に記載されている医薬組成物を含むカプセル剤を製造するための方法であって、
(i)脂質担体(例えば、ラウロイルポリオキシ-32グリセリド)を、50℃以上であるが80℃を超えない温度で溶融する工程;
(ii)PEG(例えば、PEG400またはPEG1000)を脂質担体(例えば、ラウロイルポリオキシ-32グリセリド)に加え、一緒に混合する工程;
(iii)コポビドンおよび抗酸化剤(例えば、BHT)を加え、混合を継続する工程;
(iv)適切なミキサーを使用して連続的に混合しながら、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を徐々に加えて、観察可能な塊または凝集物を有さない原薬の目視による均一な分布を得る工程;
(v)目視により決定した場合、原薬が確実に均一に分配されているように混合を少なくとも30分間継続する工程;
(vi)継続して混合しながら、溶融物を溶融状態で維持し、適切なサイズのゼラチンカプセル剤シェルに標的のカプセル剤充填重量まで充填する工程;ならびに
(vii)場合により、カプセル剤をバンディング溶液とバンディングする工程
を全般的に含む方法が本明細書に提供される。
【0439】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物を含むカプセル剤を製造するための方法は、
(i)脂質担体(例えば、ラウロイルポリオキシ-32グリセリド)を、50℃以上であるが80℃を超えない温度で溶融する工程;
(ii)PEG(例えば、PEG400またはPEG1000)を脂質担体(例えば、ラウロイルポリオキシ-32グリセリド)に加え、一緒に混合する工程;
(iii)コポビドンおよび抗酸化剤(例えば、BHT)を加え、混合を継続する工程;
(iv)適切なミキサーを使用して連続的に混合しながら、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩を徐々に加えて、観察可能な塊または凝集物を有さない原薬の目視による均一な分布を得る工程;
(v)目視により決定した場合、原薬が確実に均一に分配されているように混合を少なくとも30分間継続する工程;
(vi)継続して混合しながら、溶融物を溶融状態で維持し、適切なサイズのゼラチンカプセル剤シェルに標的のカプセル剤充填重量まで充填する工程;ならびに
(vii)場合により、カプセル剤をバンディング溶液とバンディングする工程
を含む。
【0440】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物を含むカプセル剤を製造するための方法は、
(i)脂質担体(例えば、ラウロイルポリオキシ-32グリセリド)を、50℃以上であるが80℃を超えない温度で溶融する工程;
(ii)PEG(例えば、PEG400またはPEG1000)を脂質担体(例えば、ラウロイルポリオキシ-32グリセリド)に加え、一緒に混合する工程;
(iii)コポビドンおよび抗酸化剤(例えば、BHT)を加え、混合を継続する工程;
(iv)適切なミキサーを使用して連続的に混合しながら、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩を徐々に加えて、観察可能な塊または凝集物を有さない原薬の目視による均一な分布を得る工程;
(v)目視により決定した場合、原薬が確実に均一に分配されているように混合を少なくとも30分間継続する工程;
(vi)継続して混合しながら、溶融物を溶融状態で維持し、適切なサイズのゼラチンカプセル剤シェルに標的のカプセル剤充填重量まで充填する工程;ならびに
(vii)場合により、カプセル剤をバンディング溶液とバンディングする工程
を含む。
【0441】
別の態様では、本明細書に記載されている医薬組成物を含むカプセル剤を製造するための方法であって、
(a)脂質担体(例えば、ラウロイルポリオキシ-32グリセリド)およびPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)を加熱して、溶融した混合物を形成する工程;
(b)イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)、コポビドン、およびBHTを、溶融した混合物に加えて、中間体組成物を形成する工程;
(c)中間体組成物をホモジナイズする工程;
(d)中間体組成物を低剪断混合して、医薬組成物を形成する工程;ならびに
(e)カプセル剤に医薬組成物を充填する工程
を含む方法が本明細書に提供される。
【0442】
ある特定の実施形態では、ステップ(b)において、イヌパデナント塩酸塩は非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩)である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩はイヌパデナント塩酸塩水和物(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩)である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩水和物は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩)である。
【0443】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物を含むカプセル剤を製造するための方法は、
(a)脂質担体(例えば、ラウロイルポリオキシ-32グリセリド)およびPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)を加熱して、溶融した混合物を形成する工程;
(b)第1の形態のイヌパデナント塩酸塩、コポビドン、およびBHTを、溶融した混合物に加えて、中間体組成物を形成する工程;
(c)中間体組成物をホモジナイズする工程;
(d)中間体組成物を低剪断混合して、医薬組成物を形成する工程;ならびに
(e)カプセル剤に医薬組成物を充填する工程
を含む。
【0444】
様々な実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物を含むカプセル剤を製造するための方法は、
(a)脂質担体(例えば、ラウロイルポリオキシ-32グリセリド)およびPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)を加熱して、溶融した混合物を形成する工程;
(b)第2の形態のイヌパデナント塩酸塩、コポビドン、およびBHTを、溶融した混合物に加えて、中間体組成物を形成する工程;
(c)中間体組成物をホモジナイズする工程;
(d)中間体組成物を低剪断混合して、医薬組成物を形成する工程;ならびに
(e)カプセル剤に医薬組成物を充填する工程
を含む。
【0445】
ある特定の実施形態では、工程(a)において、脂質担体およびPEGは、50℃以上であるが80℃を超えない温度に加熱する。ある特定の実施形態では、ステップ(a)において、脂質担体およびPEGは、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、または約70℃の温度に加熱する。
【0446】
ある特定の実施形態では、工程(a)において、脂質担体はラウロイルポリオキシ-32グリセリドである。ある特定の実施形態では、ステップ(a)において、PEGはPEG1000である。
【0447】
ある特定の実施形態では、工程(a)において、本方法は、溶融した混合物を、50℃以上であるが80℃を超えない温度で維持する工程をさらに含む。ある特定の実施形態では、溶融した混合物は、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、または約70℃の温度で維持する。
【0448】
ある特定の実施形態では、工程(b)において、イヌパデナント塩酸塩、コポビドン、およびBHTの溶融した混合物への添加は、50℃以上であるが80℃を超えない温度で行われる。ある特定の実施形態では、工程(b)において、イヌパデナント塩酸塩、コポビドン、およびBHTの溶融した混合物への添加は、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、または約70℃の温度で行われる。
【0449】
ある特定の実施形態では、工程(b)において、本方法は、中間体組成物を、完全に湿潤化するまで混合する工程をさらに含む。ある特定の実施形態では、工程(b)において、本方法は、中間体組成物を、50℃以上であるが80℃を超えない温度で維持する工程をさらに含む。ある特定の実施形態では、中間体組成物は、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、または約70℃の温度で維持される。
【0450】
ある特定の実施形態では、工程(c)において、中間体組成物の均質化は、50℃以上であるが80℃を超えない温度で行われる。ある特定の実施形態では、中間体組成物の均質化は約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、または約70℃の温度で行われる。
【0451】
ある特定の実施形態では、工程(c)において、中間体組成物の均質化は、約5分間、約10分間、約15分間、約20分間、約25分間、約30分間、約35分間、約40分間、約45分間、約50分間、約55分間、または約60分間行われる。
【0452】
ある特定の実施形態では、工程(d)において、中間体組成物の低剪断混合は、50℃以上であるが80℃を超えない温度で行われる。ある特定の実施形態では、中間体組成物の低剪断混合は、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、または約70℃の温度で行われる。
【0453】
ある特定の実施形態では、工程(d)において、中間体組成物の低剪断混合は、約5分間、約10分間、約15分間、約20分間、約25分間、約30分間、約35分間、約40分間、約45分間、約50分間、約55分間、または約60分間行われる。
【0454】
ある特定の実施形態では、工程(e)において、カプセル剤を充填する間、中間体組成物の温度は50℃以上であるが80℃を超えない温度で維持される。
【0455】
使用の方法および処置
一態様では、がんを処置するための方法であって、本明細書に記載されている医薬組成物、例えば、イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)を含む医薬組成物、またはイヌパデナント遊離塩基を含む医薬組成物(例えば、結晶性イヌパデナント遊離塩基)の治療有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0456】
別の態様では、本明細書に記載されている医薬組成物を含む薬剤が本明細書に提供される。
【0457】
ある特定の実施形態では、本開示は、免疫認識およびがん細胞の破壊を増加させるための、本明細書に記載されている医薬組成物の使用に関する。
【0458】
したがって、本明細書に記載されている医薬組成物は、がんの予防および/または処置に対して有用であり、特にがんの処置に対して有用である。
【0459】
本開示は、がんの処置のための方法であって、それを必要とする哺乳動物の種に、本明細書に記載されている医薬組成物の治療有効量を投与することを含む方法にさらに関する。
【0460】
本開示は、がんを処置および/または予防するための薬剤の製造のための、本明細書に記載されている医薬組成物の使用をさらに提供する。
【0461】
本開示はまた、患者においてがんの開始を遅らせるための方法であって、それを必要とする患者への、本明細書に記載されている医薬組成物の治療有効量の投与を含む方法を提供する。
【0462】
好ましくは、患者は温血動物、より好ましくはヒトである。
【0463】
様々ながんが当技術分野で公知である。がんは転移性であっても、または非転移性であってもよい。がんは家族性であっても、または散発性であってもよい。一部の実施形態では、がんは、白血病および多発性骨髄腫からなる群から選択される。本発明の方法を使用して処置することができる追加のがんとして、例えば、良性および悪性の固形腫瘍ならびに良性および悪性の非固形腫瘍が挙げられる。特定の実施形態では、がんは、乳房、膀胱、カルチノイド、子宮頸部、結腸直腸、子宮内膜、神経膠腫、頭頸部、肝臓、肺、黒色腫、卵巣、耳下腺、膵臓、前立腺、転移性去勢抵抗性前立腺がん、腎臓、胃、副鼻腔、鼻腔、甲状腺、腎臓の移行上皮癌(TCC)、腎臓の尿路上皮癌(UC)、および尿路上皮がんから選択される。特定の実施形態では、がんは乳がんである。特定の実施形態では、がんはカルチノイドがんである。特定の実施形態では、がんは子宮頸がんである。特定の実施形態では、がんは直腸結腸がんである。特定の実施形態では、がんは子宮内膜がんである。特定の実施形態では、がんは神経膠腫である。特定の実施形態では、がんは頭頸部がんである。特定の実施形態では、がんは肝臓がんである。特定の実施形態では、がんは肺がんである。特定の実施形態では、がんは黒色腫である。特定の実施形態では、がんは卵巣がんである。特定の実施形態では、がんは膵臓がんである。特定の実施形態では、がんは前立腺がんである。特定の実施形態では、がんは腎臓がんである。特定の実施形態では、がんは胃がんである。特定の実施形態では、がんは甲状腺がんである。特定の実施形態では、がんは尿路上皮がんである。
【0464】
特定の実施形態ではがんは非小細胞肺がん(NSCLC)である。さらなる実施形態では、NSCLCは非扁平細胞癌である。別の実施形態では、NSCLCは扁平上皮癌である。
【0465】
さらなる実施形態では、がんは、非扁平起源の細胞病理を含む転移性NSCLCである。またさらなる実施形態では、がんは、例えば、局在的に進行性の、切除不能なステージIIIのNSCLCのようなステージIIIのNSCLCである。これらおよび他の実施形態では、NSCLCは、事前の抗プログラム死(PD)-リガンド(L)1療法後、再発または進行している。
【0466】
固形腫瘍の例として、これらに限定されないが、以下が挙げられる:胆管がん、脳がん(神経膠芽腫および髄芽腫を含む)、乳がん、カルチノイド、子宮頸がん、絨毛癌、結腸がん、直腸結腸がん、子宮内膜がん、食道がん、胃がん、神経膠腫、頭頸部がん、上皮内新生物(ボーエン病およびパジェット病を含む)、肝臓がん、肺がん、神経芽細胞腫、口腔のがん(扁平上皮癌を含む)、卵巣がん(上皮細胞、間質細胞、胚細胞および間葉細胞から生じるものを含む)、膵臓がん、前立腺がん、直腸がん、腎臓がん(腺癌およびウィルムス腫瘍を含む)、肉腫(平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫および骨肉腫を含む)、皮膚がん(黒色腫、カポジ肉腫、基底細胞がんおよび扁平上皮細胞がんを含む)、胚芽腫瘍を含む精巣がん(精上皮腫、ならびに奇形腫および絨毛癌のような非精上皮腫)、間質腫瘍、胚細胞腫瘍、甲状腺がん(甲状腺腺癌および髄様癌を含む)および尿路上皮がん。
【0467】
非固形腫瘍の例として、これらに限定されないが、血液学的新生物が挙げられる。本明細書で使用される場合、血液系新生物とは、リンパ系障害、骨髄性障害、およびAIDSに伴う白血病を含む専門用語である。
【0468】
リンパ系障害として、これらに限定されないが、急性リンパ性白血病および慢性リンパ増殖性障害(例えば、リンパ腫、骨髄腫、および慢性リンパ性白血病)が挙げられる。リンパ腫として、例えば、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫リンパ腫、およびリンパ球性リンパ腫が挙げられる。慢性リンパ性白血病として、例えば、T細胞慢性リンパ性白血病およびB細胞慢性リンパ性白血病が挙げられる。
【0469】
本開示は、放射線誘発性線維症、結合組織疾患(例えば、シェーグレン症候群、すなわち、強皮症など)、慢性細菌感染症(例えば、ヘリコバクターピロリなど)、異常な傷跡(ケロイド)、ならびに複数菌による敗血症の予防および/または処置のための、本明細書に記載されている医薬組成物の使用にさらに関する。
【0470】
本開示は、放射線誘発性線維症、結合組織疾患(例えば、シェーグレン症候群、すなわち、強皮症など)、慢性細菌感染症(例えば、ヘリコバクターピロリなど)、異常な傷跡(ケロイド)、および複数菌による敗血症の処置または予防のための方法であって、それを必要とする哺乳動物の種に、本明細書に記載されている医薬組成物の治療有効量を投与することを含む方法にさらに関する。
【0471】
本開示は、放射線誘発性線維症、結合組織疾患(例えば、シェーグレン症候群、すなわち、強皮症など)、慢性細菌感染症(例えば、ヘリコバクターピロリなど)、異常な傷跡(ケロイド)、ならびに複数菌による敗血症を処置および/または予防するための薬剤の製造のための、本明細書に記載されている医薬組成物の使用をさらに提供する。
【0472】
本開示はまた、患者において、放射線誘発性線維症、結合組織疾患(例えば、シェーグレン症候群、すなわち、強皮症など)、慢性細菌感染症(例えば、ヘリコバクターピロリなど)、異常な傷跡(ケロイド)、および複数菌による敗血症の開始を遅らせるための方法であって、それを必要とする患者への、本明細書に記載されている医薬組成物の治療有効量の投与を含む方法を提供する。
【0473】
さらに別の態様では、イヌパデナントまたはイヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/もしくは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のような、例えば、本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩;または非晶質イヌパデナント塩酸塩)と、別の薬理活性剤(例えば,本明細書に記載されているような抗がん療法)との組合せが本明細書に提供される。イヌパデナントまたはイヌパデナント塩酸塩は、唯一の活性剤として投与することもできるし、またはこれらは他の薬剤と組み合わせて投与することもできる。組み合わせた投与は、例えば、別個の、連続的な、同時発生的なおよび交互の投与を含む、当業者に明らかないずれかの技術で行うことができる。
【0474】
一実施形態では、イヌパデナント塩酸塩を含む医薬組成物(例えば、本明細書に記載されている医薬組成物)を、ペメトレキセドおよびカルボプラチンと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することにより、非小細胞肺がん(NSCLC)(例えば、扁平NSCLCまたは非扁平NSCLC)を処置するための方法が本明細書に提供される。
【0475】
様々な実施形態では、それを必要とする患者において、がんを処置するための方法であって、本明細書に記載されている医薬組成物、本明細書に記載されている剤形、または本明細書に記載されているカプセル剤を患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0476】
様々な実施形態では、それを必要とする患者において、がんを処置するための方法であって、非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩)の有効量を患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0477】
ある特定の実施形態では、がんは転移性である。ある特定の実施形態では、がんは非転移性である。ある特定の実施形態では、がんは、乳房、膀胱、カルチノイド、子宮頸部、結腸直腸、子宮内膜、神経膠腫、頭頸部、肝臓、肺、黒色腫、卵巣、耳下腺、膵臓、前立腺、転移性去勢抵抗性前立腺がん、腎臓、胃、副鼻腔、鼻腔、甲状腺、腎臓の移行上皮癌(TCC)、腎臓の尿路上皮癌(UC)、および尿路上皮がんから選択される。ある特定の実施形態では、がんはNSCLCである。ある特定の実施形態では、NSCLCは非扁平細胞癌である。ある特定の実施形態では、NSCLCは扁平上皮癌である。ある特定の実施形態では、NSCLCは転移性である。
【0478】
様々な実施形態では、それを必要とする患者においてNSCLCを処置するための方法であって、本明細書に記載されている医薬組成物、本明細書に記載されている剤形、または本明細書に記載されているカプセル剤を、ペメトレキセドおよびカルボプラチンと組み合わせて患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0479】
様々な実施形態では、それを必要とする患者においてNSCLCを処置するための方法であって、非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩の有効量を、ペメトレキセドおよびカルボプラチンと組み合わせて患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0480】
様々な実施形態では、非扁平NSCLCを処置するための方法であって、本明細書に記載されている医薬組成物、本明細書に記載されている剤形、または本明細書に記載されているカプセル剤を、それを必要とする患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0481】
様々な実施形態では、非扁平NSCLCを処置するための方法であって、非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0482】
ある特定の実施形態では、非晶質イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩)である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩は本明細書に記載されているイヌパデナント塩酸塩水和物(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩)である。ある特定の実施形態では、イヌパデナント塩酸塩水和物は本明細書に記載されている結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物(例えば、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩および/または第2の形態のイヌパデナント塩酸塩)である。
【0483】
様々な実施形態では、それを必要とする患者においてNSCLCを処置するための方法であって、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩の有効量を、ペメトレキセドおよびカルボプラチンと組み合わせて患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0484】
様々な実施形態では、それを必要とする患者においてNSCLCを処置するための方法であって、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の有効量を、ペメトレキセドおよびカルボプラチンと組み合わせて患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0485】
様々な実施形態では、非扁平NSCLCを処置するための方法であって、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0486】
様々な実施形態では、非扁平NSCLCを処置するための方法であって、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0487】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物(例えば、イヌパデナント塩酸塩を含む)は、カルボプラチンおよびペメトレキセドのうちの1種またはそれ以上の前に投与される。
【0488】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている非晶質イヌパデナント塩酸塩および/または結晶性イヌパデナント塩酸塩は、カルボプラチンおよびペメトレキセドのうちの1種またはそれ以上の前に投与される。
【0489】
以下の用量範囲および列挙は、イヌパデナント塩酸塩を含有する医薬組成物中に含有される、イヌパデナント遊離塩基の当量の用量を指す。
【0490】
ある特定の実施形態では、本方法は、約20mg~約1000mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約20mg~約900mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約20mg~約800mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約20mg~約700mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約20mg~約660mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約40mg~約640mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約20mg~約500mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約20mg~約400mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約40mg~約320mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約10mg~約70mg、約15mg~約65mg、約20mg~約60mg、約25mg~約55mg、約30mg~約50mg、約31mg~約49mg、約32mg~約48mg、約33mg~約47mg、約34mg~約46mg、約35mg~約45mg、約36mg~約44mg、約37mg~約43mg、約38mg~約42mg、または約39mg~約41mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約37mg~約43mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約38mg~約42mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約39mg~約41mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。
【0491】
一実施形態では、本方法は、約130mg~約190mg、約135mg~約185mg、約140mg~約180mg、約145mg~約175mg、約150mg~約170mg、約155mg~約165mg、約156mg~約164mg、約157mg~約163mg、約158mg~約162mg、または約159mg~約161mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約157mg~約163mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約158mg~約162mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約159mg~約161mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。
【0492】
一部の実施形態では、本方法は、約290mg~約350mg、約295mg~約345mg、約300mg~約340mg、約305mg~約335mg、約310mg~約330mg、約315mg~約325mg、約316mg~約324mg、約317mg~約323mg、約318mg~約322mg、または約319mg~約321mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約317mg~約323mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約318mg~約322mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一実施形態では、本方法は、約319mg~約321mgの間の1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。
【0493】
一部の実施形態では、本方法は、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約51mg、約52mg、約53mg、約54mg、約55mg、約56mg、約57mg、約58mg、約59mg、または約60mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約38mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約39mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約40mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約41mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約42mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。
【0494】
一部の実施形態では、本方法は、約140mg、約141mg、約142mg、約143mg、約144mg、約145mg、約146mg、約147mg、約148mg、約149mg、約150mg、約151mg、約152mg、約153mg、約154mg、約155mg、約156mg、約157mg、約158mg、約159mg、約160mg、約161mg、約162mg、約163mg、約164mg、約165mg、約166mg、約167mg、約168mg、約169mg、約170mg、約171mg、約172mg、約173mg、約174mg、約175mg、約176mg、約177mg、約178mg、約179mg、または約180mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約158mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約159mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約160mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約161mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約162mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。
【0495】
一部の実施形態では、本方法は、約300mg、約301mg、約302mg、約303mg、約304mg、約305mg、約306mg、約307mg、約308mg、約309mg、約310mg、約311mg、約312mg、約313mg、約314mg、約315mg、約316mg、約317mg、約318mg、約319mg、約320mg、約321mg、約322mg、約323mg、約324mg、約325mg、約326mg、約327mg、約328mg、約329mg、約330mg、約331mg、約332mg、約333mg、約334mg、約335mg、約336mg、約337mg、約338mg、約339mg、または約340mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約318mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約319mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約320mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約321mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約322mgの1日用量のイヌパデナントを患者に投与することを含む。
【0496】
ある特定の実施形態では、本方法は、約40mg、約80mg、約160mg、約320mg、または約640mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、本方法は、約40mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、本方法は、約80mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、本方法は、約160mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、本方法は、約320mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。ある特定の実施形態では、本方法は、約640mgの1日用量のイヌパデナントを患者に提供する。
【0497】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物、剤形、またはカプセル剤は、1日1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10回投与される。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物、剤形、またはカプセル剤は1日1回投与される。ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物、剤形、またはカプセル剤は1日2回投与される。
【0498】
一部の実施形態では、本方法は、約10mg~約500mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約1mg~約400mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約5mg~約375mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約10mg~約350mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約20mg~約320mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約20mg~約160mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。
【0499】
一部の実施形態では、本方法は、約1mg~約40mg、3mg~約38mg、5mg~約35mg、10mg~約30mg、11mg~約29mg、12mg~約28mg、13mg~約37mg、14mg~約16mg、15mg~約25mg、16mg~約24mg、17mg~約23mg、18mg~約22mg、または19mg~約21mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約15mg~約25mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約18mg~約22mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約19mg~約21mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。
【0500】
一部の実施形態では、本方法は、約50mg~約110mg、55mg~約105mg、60mg~約100mg、65mg~約95mg、70mg~約90mg、75mg~約85mg、76mg~約84mg、77mg~約83mg、78mg~約82mg、または79mg~約81mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約75mg~約85mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約77mg~約83mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は約79mg~約81mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。
【0501】
一部の実施形態では、本方法は、約130mg~約190mg、約135mg~約185mg、約140mg~約180mg、約145mg~約175mg、約150mg~約170mg、約155mg~約165mg、約156mg~約164mg、約157mg~約163mg、約158mg~約162mg、または約159mg~約161mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約157mg~約163mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約158mg~約162mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約159mg~約161mgの間の用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。
【0502】
一部の実施形態では、本方法は、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、または約40mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約5mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約6mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約7mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では,本方法は、約8mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約9mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約10mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では,本方法は、約11mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約12mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約13mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約14mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約15mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約16mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約17mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では,本方法は、約18mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約19mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では,本方法は、約20mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約21mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では,本方法は、約22mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約23mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約24mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約25mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では,本方法は、約26mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約27mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約28mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約29mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約30mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約31mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では,本方法は、約32mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約33mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約34mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約35mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約36mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約37mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約38mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約39mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約40mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。
【0503】
一部の実施形態では、本方法は、約60mg、約61mg、約62mg、約63mg、約64mg、約65mg、約66mg、約67mg、約68mg、約69mg、約70mg、約71mg、約72mg、約73mg、約74mg、約75mg、約76mg、約77mg、約78mg、約79mg、約80mg、約81mg、約82mg、約83mg、約84mg、約85mg、約86mg、約87mg、約88mg、約89mg、約90mg、約91mg、約92mg、約93mg、約94mg、約95mg、約96mg、約97mg、約98mg、約99mg、または約100mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約70mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約71mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約72mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約73mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約74mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では,本方法は、約75mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では,本方法は、約76mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約77mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約78mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約79mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約80mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約81mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約82mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約83mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約84mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約85mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約86mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約87mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約88mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約89mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約90mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。
【0504】
一部の実施形態では、本方法は、約140mg、約141mg、約142mg、約143mg、約144mg、約145mg、約146mg、約147mg、約148mg、約149mg、約150mg、約151mg、約152mg、約153mg、約154mg、約155mg、約156mg、約157mg、約158mg、約159mg、約160mg、約161mg、約162mg、約163mg、約164mg、約165mg、約166mg、約167mg、約168mg、約169mg、約170mg、約171mg、約172mg、約173mg、約174mg、約175mg、約176mg、約177mg、約178mg、約179mg、または約180mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約150mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約151mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約152mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約153mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約154mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約155mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約156mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約157mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約158mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約159mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約160mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約161mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約162mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約163mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約164mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約165mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約166mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約167mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約168mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約169mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、約170mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、白金化学療法の承認された標準的用量のカルボプラチン(1分当たりのカルボプラチン曲線下面積5mg/ml[AUC5])およびペメトレキセド500mg/m2を投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、白金化学療法およびペメトレキセドを3週ごとに[Q3W]4サイクル、これに続いてペメトレキセド維持療法を投与することを含む。各サイクルは3週間にわたる。一部の実施形態では、カルボプラチンの用量は、白金化学療法の標準用量の95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、50%、45%、40%、35%、30%、または25%に調節される。一部の実施形態では、ペメトレキセドの用量はペメトレキセドの標準用量(500mg/m2)の95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、50%、45%、40%、35%、30%、または25%に調節される。
【0505】
ある特定の実施形態では、本方法は、約20mg、20mg、80mg、160mg、または320mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、本方法は、約20mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、本方法は、約40mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、本方法は、約80mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、本方法は、約160mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。ある特定の実施形態では、本方法は、約320mgの用量のイヌパデナントを1日2回(BID)患者に投与することを含む。
【実施例】
【0506】
本明細書に記載されている本開示をより完全に理解することができるよう、以下の実施例が記載されている。本出願に記載されている実施例は、本明細書に提供される化合物、医薬組成物、および方法を例示するために提供されるものであり、これらの範囲を決して限定すると解釈されるものではない。
【0507】
【実施例1】
【0508】
非晶質イヌパデナント塩酸塩、結晶性イヌパデナント塩酸塩(例えば、結晶性イヌパデナント塩酸塩水和物、第1の形態のイヌパデナント水和物、および第2の形態のイヌパデナント水和物)、およびイヌパデナント塩酸塩を含む医薬組成物の特性評価のための分析法
(1)粉末X線回折(XRPD)
方法A
3°~35°2θの間で試料をスキャニングするPIXcel検出器(128チャネル)を備えたPANalytical X’pert proでXRPD分析を行った。材料を穏やかに粉砕して(必要とされる場合)あらゆる凝集物を放出し、試料を支持するマイラーポリマーフィルムを有するマルチウェルプレート上に載せた。次いで、マルチ-ウェルプレートを回折計に配置し、40kV/40mAの発生器の設定を使用して、透過モード(ステップサイズ0.0130°2θ、ステップ時間18.87秒)で作動するCu K放射(α1λ=1.54060Å;α2=1.54443Å;β=1.39225Å;α1:α2比=0.5)を使用して分析した。データを視覚化し、HighScoreプラス4.7デスクトップアプリケーション(PANalytical、2017)を使用して画像を生成した。
【0509】
方法B:可変温度XRPD分析(VT-XRPD)
温度チャンバーを備えたPhilips X’Pert Pro Multipurpose回折計でVT-XRPD分析を行った。40kV/40mAの発生器の設定を使用して、Bragg-Brentano形状(ステップサイズ0.008°2θ)で作動するCu K放射(α1λ=1.54060Å;α2=1.54443Å;β=1.39225Å;α1:α2比=0.5)を使用して、試料を4°~35.99°2θの間でスキャンした。XRPD測定を25~260℃の間で実施した。
【0510】
方法C:可変湿度XRPD分析(VH-XRPD)
湿度室を備えたPhilips X’Pert Pro Multipurpose回折計でVH-XRPD分析を行った。40kV/40mAの発生器の設定を使用して、Bragg-Brentano形状(ステップサイズ0.008°2θ)で作動するCu K放射(α1λ=1.54060Å;α2=1.54443Å;β=1.39225Å;α1:α2比=0.5)を使用して、4°~35.99°2θの間で試料をスキャンした。2~90%RHの間でXRPD測定を実施した。
【0511】
方法D
以下の条件下、Brucker D8 Advance Eco XRPDでXRPD分析を行った:
・発生器の設定:Cu 40kV、25mA
・発散スリット:0.3°(0.6mm)
・軸ソーラースリット(第1および第2):2.5°および2.5°
・散乱線除去スリッド:0.3°(0.6mm)
・第2のモノクロメーター散乱防止スリット:1mm
・検出スリット:0.1mm
・直線検出器 LYNXEYE:3°検出器開口
・スキャンした角度:2~45°2θ。
【0512】
方法E
Bragg-Brentano構成のBruker AXS D2 PHASER、装置#1549を使用してXRPDデータを収集した。30kV、10mAでのCuアノード、ビームストップを有し、回転(5/分)する標準の試料ステージおよびΚβ-フィルター(0.5%Ni)による単色化を使用した。使用したスリットは、固定された発散スリット1.0mm(=0.61°)、第1の軸性Sollerスリット2.5°、および第2の軸性Sollerスリット2.5°であった。検出器は、受光スリット5°検出器の開口を有する直線検出器LYNXEYEであった。標準的試料ホルダー((510)ケイ素ウエハー中の0.1mmキャビティ)はバックグラウンドシグナルに対して最小寄与率を有した。測定条件:スキャン範囲5~45°2θ、試料回転5rpm、0.5秒/ステップ、0.010°/ステップ、および8.0mm検出スリット。データ収集のために使用したソフトウエアはDiffrac.Measurement Centre v4.6であった。Diffrac.Eva V4.1.1評価ソフトウエアを使用してデータ分析を実施した。XRPDパターンにはいかなるバックグラウンド補正または平滑化も適用されなかった。
【0513】
システム適性のチェックとして、コランダム標準のXRPDパターンをピーク位置、ピーク形状、強度、および直線性についてチェックした。
【0514】
(2)熱重量分析/示差走査熱量測定(TGA/DSC)
方法A
前もって自重を測った、開放型アルミニウム皿に5~10mgの材料を加え、TA Instruments Discovery SDT 650 Auto-Simultaneous DSCに載せて、室温で保持した。次いで、試料を10℃/分の速度で、30℃~400℃で加熱し、この間、試料重量における変化をヒートフロー応答(DSC)と共に記録した。200cm3/分の流速で、試料パージ気体として窒素を使用した。
【0515】
方法B
34ポジションオートサンプラー、装置#1547/#3119を備えたMettler Toledo TGA/DSC-01/03 STARe Systemを使用してTGA/DSCサーモグラムを収集した。Alるつぼ(40μl;穴あき)を使用して試料を作製した。通常、5~10mgの試料を予め秤量したAlるつぼに載せ、20℃で5分間保持し、その後これを10℃/分、20℃~350℃で加熱した。40ml/分の窒素パージを試料上で維持した。データ収集および評価のために使用したソフトウエアはSTARe Software v15.00 build 8668であった。収集したサーモグラムに対して、いかなる補正も適用しなかった。
【0516】
システム適性チェックとしてインジウムおよび亜鉛を測定した。装置の較正のため、ベンゾフェノン、インジウム、鉛、スズおよび亜鉛を基準として使用した。
【0517】
(3)示差走査熱量測定(DSC)
方法A
1~5mgの材料を秤量してアルミニウムDSC皿に入れ、アルミニウム蓋で非気密的に密閉した。次いで試料皿を、RC90クーラーを備えたTA Instruments Discovery DSC 2500示差走査熱量計に載せた。試料および対照を、スキャン速度10℃/分で、およそ260~290℃(試料依存性)に加熱し、結果として得たヒートフロー応答をモニターした。試料を-80℃に冷却し、次いで、すべて10℃/分で再度300℃に再加熱した。窒素を、流速50cm3/分で、パージ気体として使用した。
【0518】
方法B
Mettler Toledo DSC1 STARe System、装置#1564を使用してDSCサーモグラムを収集した。Alるつぼ(40μl;穴あき)を使用して試料を作製した。通常、1~8mgの試料を予め秤量したAlるつぼに載せ、20℃で5分間保持し、その後これを10℃/分で20℃~350℃に加熱し、次いで350℃で1分間保持した。40ml/分の窒素パージを試料上で維持した。データ収集および評価のために使用したソフトウエアはSTARe Software v15.00 build 8668であった。収集したサーモグラムに対して、いかなる補正も適用しなかった。
【0519】
システム適性チェックとしてインジウムおよび亜鉛を測定した。較正のためインジウム、鉛および亜鉛を対照として使用した。
【0520】
(4)カールフィッシャー電量測定滴定(KF)
15~20mgの固体を秤量して10mLガラスバイアルに入れ、ねじ口を閉めてしっかりと密閉した。Mettler Toledo C30SX およびInMotion KFOven オートサンプラーを170℃で使用して試料を分析した。試料は二回反復で分析し、平均含水量を報告した。さらなる詳細については以下の表1を参照されたい。
【0521】
【0522】
(5)フーリエ変換赤外線の分光法(FT-IR)
Bruker ALPHA P 分光器で赤外線分光法を行った。十分な材料を分光器のプレートの中央に配置し、以下のパラメーターを使用してスペクトルを得た:
分解能:4cm-1
バックグラウンドスキャン時間:16スキャン
試料スキャン時間:16スキャン
データ収集:4000~400cm-1
生成したスペクトル:透過率
ソフトウエア:OPUSバージョン6
【0523】
(6)動的水蒸気吸着(DVS)
方法A
10~20mgの試料をメッシュ蒸気吸着天秤皿に配置し、Surface Measurement Systems製のDVS IntrinsicまたはAdvantage動的蒸気収着バランスに載せた。10%増加する40~90%相対湿度(RH)において、試料をランピングプロファイル対象下におき、25℃で安定した重量が達成されるまで(dm/dt0.004%、最小ステップ長:30分、最大ステップ長:500分)、試料を各ステップで維持した。吸着サイクルの完了後、同じ手順を使用して試料を0%RHに乾燥させ、次いで第2の吸着サイクルを行い、40%RHに戻した。2つのサイクルを実施した。吸着/脱離サイクルの間の重量変化をプロットして、試料の吸湿性の性質の決定を可能にした。次いで、保留されたあらゆる固体についてXRPD分析(XRPD方法A)を行った。
【0524】
方法B
Surface Measurement Systems Ltd.のDVS-1 No Video、装置#2126を使用して、DVS等温線を収集した。通常10~30mgの試料を天秤皿に載せ、0% RHで平衡化した。材料を乾燥後、1ステップ当たり10%、1回の増加当たり1時間、RHを増加させ、95%RHで終了した。吸着サイクルの完了後、同じ方法を使用して試料を乾燥させた。データ収集のために使用したソフトウエアはDVSWin v3.01 No Videoである。DVS Standard Analysis Suite v6.3.0(Standard)を使用してデータ分析を実施した。
【0525】
(7)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
方法A:高速液体クロマトグラフィー - 紫外線検出(HPLC-UV)純度法
実験パラメーターおよび条件:
装置:Dionex Ultimate 3000
カラム:Waters X-Select CSH C18 150×4.6mm、3.5μm
カラム温度:40℃
オートサンプラー温度:周辺温度
UV波長:274nm UV
注入量:6mL
流速:1.0mL/分
移動相A:水中0.05%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.05%ギ酸
希釈剤:アセトニトリル:水(50:50%v/v)
ニードル洗浄:アセトニトリル:水(50:50%v/v)
【0526】
方法B:高速液体クロマトグラフィー - 荷電化粒子検出(HPLC-CAD)
実験パラメーターおよび条件:
装置:Dionex Corona Ultra CADを備えたDionex Ultimate 3000
カラム:順番に:Phenomenex Aeris Peptide XB-C18 100Å、150×4.6mm、3.6μm(ガードカラムとして)およびDionex Acclaim Trinity P2、50×2.1mm、3μm
カラム温度:30℃
注入量:4μL
流速:0.45mL/分
移動相A:水
移動相B:100mMギ酸アンモニウムpH3.65
検出:CAD;ネブライザー温度:30℃;フィルター:Corona
【0527】
【0528】
方法C:HPLC-濃度方法
実験パラメーターおよび条件:
装置:Dionex Ultimate 3000
カラム:Waters X-Select CSH C18 150×4.6mm、3.5μm
カラム温度:40℃
オートサンプラー温度:周辺温度
UV波長:274nmUV
注入量:6mL
流速:2.0mL/分
移動相A:水中0.05%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.05%ギ酸
希釈剤:アセトニトリル:水(50:50%v/v)
ニードル洗浄:アセトニトリル:水(50:50%v/v)
【0529】
【0530】
(8)熱重量分析-Fourier Transform Infrared Spectroscopy(TGA-IR)
オフガス材料を、移動ラインを介して気体セルに誘導した。ここで赤外光は気体と相互作用する。TGAからの温度傾斜および第1の誘導体の重量減少の情報がGram-Schmidt(GS)プロファイルとして示される;GSプロファイルは、初期の状態と比べた、IRシグナルの全体の変化を本質的に示す。ほとんどの場合には、GSおよび誘導体重量減少は形状が類似しているが、ただし2つの強度は異なり得る。この実験のため、2つのデバイスを互いに連結させた。TGA実験は、34-ポジションオートサンプラー、装置#1547を備えたMettler Toledo TGA/DSC1 STARe Systemを使用して実施した。試料はAlるつぼ(100μl;穴あき)を使用して作製した。通常、20~50mgの試料を、予め秤量したAlるつぼに載せ、30℃で5分間保持し、その後これを10℃/分で、30℃~350℃に加熱した。40ml/分の窒素パージを試料上で維持した。Nicolet iS50のTGA-IRモジュールをTGA/DSC1に連結させた。Thermo Scientific Nicolet iS50、装置#2357を使用してIR実験を実施した。
【0531】
収集したシリーズ、プロファイルGram-Schmidtの実験構成は、分解能4、スキャン10回で使用した。データ収集および評価のためソフトウエアOMNICバージョン9.2を使用した。
【0532】
(9)単結晶エックス線回折
イヌパデナント遊離塩基の適切な結晶を選択し、これをパラトンオイルの保護層で保護しながら、ナイロンループで固定した。Cu-Kα放射(1.54178Å)を用いて、100(2)Kで、シャッターレスモードで作動するPhoton III検出器を備えたBruker D8Venture回折計を使用してデータを収集した。ShelXT(固有位相決定)構造解プログラムを用いたOlex2ソフトウエアパッケージで構造を解明し、最小二乗演算を使用したShelXL3リファインメントパッケージを用いてリファインした。データを収集し、解明し、三斜晶系空間群P1においてリファインした。
【0533】
すべての非水素原子をフーリエマップに位置付け、すべての非水素原子の熱的運動を異方的に記載する前に、これらのポジションをリファインした。構造内で2つの完全なEOS100850式の単位をリファインした。すべてのCH、CH2およびNH2基に対して1.2倍およびすべてのCH3基に対して1.5倍にUisoを固定して、ライディングモデルを使用して、すべての水素原子を計算したポジションに配置した。
【0534】
最も高い残留フーリエピークは0.41e.Å-3、S36’からおよそ0.91Åであると判明し、最も深いフーリエホールは-0.55e.Å-3、S36’からおよそ0.71Åであると判明した。
【実施例2】
【0535】
第1の形態のイヌパデナント塩酸塩を調製するための方法
室温で、86.9mL(104.3g)37%HClをフラスコに投入した。次いで86.9mL(86.9g)の脱イオン水をフラスコに投入し、室温で撹拌した。反応が経過する間、温度を室温で維持した。本方法により173.8mL(191.2g)の6N HClが得られた。
【0536】
20L反応器(反応器は、デジタル温度計、デジタル撹拌機、およびN2入口を含む)に600gのイヌパデナント遊離塩基(PCT/EP2018/058301またはPCT/CN2021/127308に記載の方法に従い作製することができる)を投入し、窒素をバブリングさせながらこれを80~90rpmで撹拌した。次いで、2.7Lの4.5V DMSOを反応器に投入した。次いで、生成したスラリー混合物を室温で15分間撹拌した。次いで、スラリー混合物を40℃にゆっくりと加熱し、次いで6N HClを反応器にゆっくりと加えた(20~30分間)。次いで、反応混合物を40℃で15~20分間撹拌した。次いで、反応混合物を50~60℃(標的温度55℃)にゆっくりと加熱し、この温度で30分間維持した。
【0537】
次いで、9F濾紙を使用して、反応混合物を研磨濾過した。反応器を次いで0.5V DMSOで洗浄し、すすいだ。次いで、濾過した反応混合物を、きれいにした反応器に戻して、40~50℃(標的温度45℃)にゆっくりと冷却した。次いで、2V IPAを反応混合物にゆっくりと加えた(1時間にわたり1200mL加えた)。IPAの添加が完了した後、次いで、反応混合物を40℃で4時間撹拌した。
【0538】
次いで、4.8Lの8V IPAを反応混合物に40℃で1~2時間にわたりゆっくりと加えた。次いで、反応混合物を40℃で4~6時間撹拌した。その後、反応混合物を20~25℃に冷却し、次いで、この温度で最低2時間撹拌した。
【0539】
次いで、polypad濾紙を使用して、生成した固体を8時間にわたり濾過した。反応器を2V IPAですすいだ。次いで、濾過した固体を2×2V MTBEで洗浄し、次いで40~45℃で乾燥させて、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩を得た。生成物の収率は94%であった。HPLC純度は99.2%であり、キラル純度は99.9%であった。
【実施例3】
【0540】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を調製するための方法
560gの第1の形態のイヌパデナント塩酸塩(実施例2に従い調製)、8V(4.4L)のエタノール(200プルーフ)、および2V(1.12L)の水をきれいな反応器に投入した。次いで、混合物を室温で10~15分間撹拌した。次いで、混合物をゆっくりと55℃に加熱した。次いで、1Vのエタノールを加え、次いで混合物を55℃で5~7時間撹拌した。次いで、混合物を2時間の期間にわたり25℃に冷却し、次いで25℃で約16時間撹拌した。生成した固体を濾過し、2×2Vのエタノールおよび2×2VのMTBEで洗浄した。次いで、固体を45°で20時間以上乾燥させて、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を得た。生成物の収率は95%であった。HPLC純度は99.6%であり、キラル純度は99.6%であった。
【実施例4】
【0541】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を調製するための方法
イヌパデナント遊離塩基(PCT/EP2018/058301に従い作製することができる)をジメチルスルホキシドと共に反応器に投入した。塩酸(6M)を加え、混合物を、溶解するまで40~60℃に加熱した。反応混合物を濾過し、イソプロパノールを加えた。混合物を35~45℃で4~6時間撹拌し、追加のイソプロパノールを加え、反応混合物をさらに4~6時間撹拌した。スラリーを20~25℃に冷却し、少なくとも4時間撹拌した。粗製のHCl塩を濾過し、イソプロパノールとMTBEの混合物で洗浄した。粗製のHCl塩を一定の重量まで乾燥させ、次いで、エタノール/水混合物(4:1)中、50~60℃で4~6時間撹拌しながら再スラリー化した。懸濁液を20~30℃に冷却し、少なくとも16時間撹拌した。生成物である結晶性イヌパデナント塩酸塩を濾過し、エタノールおよびメチルtert-ブチルエーテルで逐次的に洗浄し、45℃で乾燥させた。生成物に対するXRPDパターンを収集し(実施例1、XRPD方法D)、これが
図4に示されている。XRPDパターンは第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の公知のXRPDパターンと一致している。
【実施例5】
【0542】
結晶性イヌパデナント遊離塩基の特性評価
結晶性イヌパデナント遊離塩基は、スキーム1に詳述された方法に従い調製することができる。
【0543】
結晶性イヌパデナント遊離塩基のXRPDパターンを収集した(実施例1、XRPD方法A)。これは
図16に示されている。単結晶エックス線回折データから計算した、シミュレートしたXRPDパターンの特徴の一覧が以下の表4に提供されている。表4は、回折角度(2θ)および相対強度(最も集中したピークに対するパーセンテージとして表現)のリストである。
【0544】
【0545】
TGA/DSC分析(実施例1、TGA/DSC方法A)は、第1の形態のイヌパデナント遊離塩基が恐らく無水であると示した。材料の溶融中に観察された1.5%の重量減少を除いて、いかなる重量減少も観察されず、これに続いて分解が生じた(
図17)。DSCは、約242℃のピーク開始(約245℃で最大ピーク)を有する単一の吸熱性事象を示し、これは第1の形態のイヌパデナント遊離塩基の溶融に対応した(
図17)。
【0546】
第1の形態のイヌパデナント塩酸塩のDSC分析(実施例1、DSC方法A)は、約242℃においてピーク開始および約245℃において最大ピークを有する吸熱性事象を示した(
図18)。この吸熱は、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩の溶融に起因した。溶融温度は、上記に記載されているTGA/DSC分析により決定された溶融温度と一致することが判明した。
【0547】
第Iの形態のイヌパデナント遊離塩基のFT-IRスペクトルを収集した(実施例1)。これは
図19に示されている。
図19のFT-IRスペクトルの特徴の一覧が以下の表5に提供されており、表5はピーク波数(cm
-1)および透過率(%)のリストである。以下のストレッチが観察された:NH
2:約3300cm
-1のストレッチ、芳香族C-H:約3000cm
-1のストレッチ、C=O:約1700~1600cm
-1のストレッチ、芳香族C=C:約1660cm
-1のストレッチ。
【0548】
【0549】
HPLC純度分析は第1の形態のイヌパデナント遊離塩基が固体純度98.73%(相対面積による)を有することを示した。
【実施例6】
【0550】
非晶質イヌパデナント塩酸塩の調製および特性評価
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩(実施例3で調製した通り)を30分間~2時間の間でビーズ粉砕することにより、非晶質イヌパデナント塩酸塩を調製した。
【0551】
粉砕された第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のXRPDパターンを収集した(実施例1、XRPD方法A)。これは
図1に示されている。XRPDは粉砕された試料が主に非晶質であることを示している。
【0552】
非晶質イヌパデナント塩酸塩のTGA/DSC分析(実施例1、TGA/DSC法A)は、非晶質イヌパデナント塩酸塩を31℃~83℃で加熱した際に3.5%の重量減少を示した(理論的に1.2当量の水)(
図3)。DSCは、ピーク開始約156℃(最大ピーク約164℃)を有する発熱性結晶化事象を示した。これに続いて、ピーク開始約235℃(最大ピーク239℃)を有する吸熱性の溶融事象が生じた(
図3)。
【0553】
試料を260~290℃の間で加熱することによって、非晶質イヌパデナント塩酸塩のDSC分析(実施例1、DSC方法A)を実施し、次いで試料を-80℃に冷却し、最後に試料を300℃に再加熱した。結果は、第1の加熱サイクルにおいて、ピーク開始約162℃(最大ピーク約171℃)を有する非晶質形態からの発熱性結晶化事象を示した。これに続いて、ピーク開始約248℃(最大ピーク約254℃)を有する吸熱性の溶融事象が生じた(
図2A)。冷却の際にエンタルピー回復に伴う潜在的ガラス転移が中点約108℃でDSCにより観察された(
図2B)。最後に、再加熱により、中点139℃での潜在的ガラス転移が観察された(
図2C)。
【実施例7】
【0554】
第1の形態のイヌパデナント塩酸塩の特性評価
実施例2に記載されている方法に従い、第1の形態のイヌパデナント塩酸塩を調製した。
【0555】
第1の形態のイヌパデナント塩酸塩のXRPDパターンを収集した(実施例1、XRPD方法E)。これは
図12に示されている。
図12のXRPDパターンの特徴の一覧が以下の表6に提供されており、表6は回折角度(2θ)および相対強度(最も集中したピークに対してのパーセンテージとして表現されている)のリストである。
【0556】
【0557】
第1の形態のイヌパデナント塩酸塩のTGA/DSC分析(実施例1、TGA/DSC方法B)は、20~80℃で2.1%の重量減少を示した(
図13)。DSC分析は、ピーク開始約58℃(最大ピーク約113℃)を有する小さな吸熱性事象を示した。吸熱性事象(例えば、溶融および/または分解)がピーク開始約247℃(最大ピーク約258℃)で観察された(
図13)。TGA-IR分析(実施例1)は、重量減少は結晶格子からの水の損失によるものであると決定した。
【0558】
第1の形態のイヌパデナント塩酸塩のDSC分析(実施例1、DSC方法B)は、約229℃においてピーク開始を有する(最大ピーク約240℃)吸熱性事象を示した。これに続いて、約246℃(最大ピーク約253℃)においてピーク開始を有するより大きな吸熱性事象が生じた(
図14)。
【0559】
第1の形態のイヌパデナント塩酸塩のDVS分析(実施例1、DVS方法B)は、95%RHにおいて5重量%の全質量取り込み(段階的)を示した(
図15)。
【実施例8】
【0560】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の特性評価
実施例3に記載されている方法に従い、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を調製した。
【0561】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のXRPDパターンを収集した(実施例1、XRPD方法A)。これが
図5に示されている。
図5におけるXRPDパターンの特徴の一覧が以下の表7に提供されており、表7は回折角度(2θ)および相対強度(最も集中したピークに対するパーセンテージとして表現された)のリストである。
【0562】
【0563】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のTGA/DSC分析(初期重量を安定化)(実施例1、TGA/DSC方法A)は、25~70℃で3.2%の重量減少を示した(理論的には1.1モルの当量の水)(
図11A)。DSC分析は、ピーク開始141.7℃(最大ピーク142.1℃)を有する小さな吸熱性事象を示した。ピーク開始約229℃(最大ピーク約240℃)を有する吸熱性/分解事象が観察された(
図11A)。
【0564】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のTGA/DSC分析(初期の重量安定化なし)(実施例1、TGA/DSC方法A)は25~71℃で3.2%の重量減少を示した(理論的には1.1モル当量の水)(図.11B)。DSC分析はピーク開始約138℃(ピーク最大約150℃)を有する小さな吸熱性事象を示した。ピーク開始231℃(最大ピーク240℃)を有する吸熱性/分解事象が観察された(
図11B)。
【0565】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のDSC分析(実施例1、DSC方法A)は、約71℃においてピーク開始を有する広範な吸熱性事象(最大ピーク約101℃)、約147℃においてピーク開始を有する小さな吸熱性事象(最大ピーク約150℃)を示した。これに続いて、約251℃においてピーク開始を有するより大きな吸熱性事象(最大ピーク約258℃)が生じた(
図9)。
【0566】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のDVS分析(実施例1、DVS方法A)は、90%RHにおいて3.8重量%の全質量の増加を示した。この増加は1.4モルの当量水に対応する(
図10A)。2つの段階的な質量増加/低減が観察された:(1)0~10%RHの間で、1.94重量%(0.7モル当量の水)の質量損失/増加が観察され、これは可逆的であることが判明した。0%RHでは、DVS動力学的プロットで完全な平衡化は観察されなかったことに注目されたい(
図10B)。これは0%RHでより長い期間保持した場合、または分析がより高い温度で行われた場合、追加の質量損失が観察される可能性があることを示唆している;および(2)10~30%RHの間で、第2の段階的1.2重量%(0.44モル当量の水)の質量損失/増加が観察され、これは可逆的であると判明した。DVS動力学的プロットは、いかなる潮解または再結晶化事象も示さなかった(
図10B)。DVS後の試料のXRPD分析(実施例1、XRPD方法A)は、DVS湿度条件への曝露後、固体形態のいかなる変化も示さず、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩が保持された。
【0567】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のFT-IRスペクトルを収集した(実施例1)。これが
図20に示されている。
図20のFT-IRスペクトルの特徴の一覧が以下の表8に提供されており、表8は、ピーク波数(cm
-1)および透過率(%)のリストである。以下のストレッチが観察された:NH
2:約3300cm
-1のストレッチ、芳香族C-H:約3000cm
-1のストレッチ、C=O:約1700~1600cm
-1のストレッチ、および芳香族C=C:約1660cm
-1のストレッチ。
【0568】
【0569】
HPLC純度分析(実施例1、HPLC法A)は第2の形態のイヌパデナント塩酸塩が純度99.61%(相対面積による)を有することを示した。
【0570】
HPLC-CAD分析(実施例2、HPLC法B)は、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩が5.8%w/wの塩化物(0.9当量)を含有することを示し、これによってモノ塩酸塩が確定された。
【0571】
KF分析(実施例1)は、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩が平均含水量3.55%(1.3モル当量の水)を有することを示した。
【実施例9】
【0572】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の可変温度のXRPD実験
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を実施例3に記載されている方法に従い調製した。
【0573】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の第1のVT-XRPD分析(実施例1)は、100℃に加熱した場合、XRPDパターンに小さな変化を示し(TGA質量損失を超える、実施例8を参照されたい)、これは脱水によるわずかな構造的変化を示している(
図6)。加熱が約142℃で開始する吸熱性事象を超えた場合、さらなる変化が示され、これは、この温度での形態変化、恐らく固体-固体相転移を示している(
図7)。より大きな吸熱性事象(約229℃)を超えて加熱した場合、材料は溶融したことが観察された。25℃への冷却の際には、いかなる再結晶化も回折図に観察されなかった(
図21)。
図21における、25℃、100℃、135℃、162℃、および200℃でのXRPDパターンの特徴の一覧は、以下の表9~13に提供され、これらの表は回折角度(2θ)および相対強度(最も集中したピークに対するパーセンテージとして表現)のリストである。
【0574】
【0575】
【0576】
【0577】
【0578】
【0579】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の第2のVT-XRPD分析(実施例1)は、試料を170℃に加熱した場合、回折図において小さな変化を示した。試料を25℃に冷却した場合、低温回折パターンへ戻る復帰のいくつかの証拠(例えば、25℃で最初に収集されたパターン)が観察された(
図22)。
【実施例10】
【0580】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の可変湿度の実験
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を実施例3に記載されている方法に従い調製した。
【0581】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のVH-XRPD分析(実施例1)は30~90%RHの間での相転移のいかなる証拠も示さなかった(
図23A、23B、および23C)。
【0582】
いくつかのピークシフトが≦20%RHにおいて観察され、潜在的な形態変化が2%RHにおいて観察された(
図8、23Aおよび23B)。この相転移は恐らく結晶格子からの水の損失によるものである。
【0583】
初期周辺温度湿度、20%RH、および2%RHにおける
図8、23A、23B、および23CのXRPDパターンの特徴の一覧が以下の表14~16に提供され、これらの表は回折角度(2θ)および相対強度(最も集中したピークに対するパーセンテージとして表現)のリストである。
【0584】
【0585】
【0586】
【実施例11】
【0587】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の溶解度の評価
およそ10mgの第2の形態のイヌパデナント塩酸塩(実施例3に提供された方法に従い調製した)を2mLバイアルに加えた。0.5~1mLの溶媒を各バイアルに加え、試料を周辺温度で、手動で振盪させた。穏やかな加熱を使用して、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の溶解を促進させた。この溶解度実験で評価した溶媒は1,4-ジオキサン、水、tert-ブチルアルコール、THF、酢酸エチル、アセトン、メタノール、およびDCMであった。
【0588】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩は、評価したすべての溶媒系において、20mg/mLで追加の穏やかな加熱を用いても不溶性であることが判明した。
【実施例12】
【0589】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の安定性評価
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の7日間の安定性評価を以下の通り行った:(1)20mgの第2の形態のイヌパデナントを3×2mLガラスバイアルに加えた;(2)次いで、試料を以下の条件で貯蔵した:(i)40℃/75%RH-開口バイアル、(ii)80℃-密閉バイアル、および(iii)周辺光-開口バイアル;(3)上記条件下で1週間固体を貯蔵し、XRPD分析(実施例1、XRPD方法A)およびHPLC純度分析(実施例1、HPLC法A)を貯蔵後に行った。
【0590】
7日間の安定性評価から回収した固体のXRPD分析は、安定性評価条件への曝露後、固体形態へのいかなる変化も示さなかった(表17)。
【0591】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を7日間の安定性条件へ曝露した場合、HPLC純度分析は、固体純度へのいかなる変化も示さなかった(表17)。
【0592】
【実施例13】
【0593】
非晶質イヌパデナント塩酸塩の安定性評価
非晶質イヌパデナント塩酸塩の7日間の安定性評価を以下の通り行った:(1)20mgの非晶質イヌパデナントを3×2mLガラスバイアルに加えた;(2)次いで試料を以下の条件下で貯蔵した:(i)40℃/75%RH-開口バイアル、(ii)80℃-密閉バイアル、および(iii)周辺光-開口バイアル;(3)固体を1週間上記条件下で貯蔵してXRPD分析を行い(実施例1、XRPD方法A)、貯蔵後HPLC純度分析(実施例1、HPLC法A)を行った。
【0594】
7日間の安定性評価から回収した固体のXRPD分析は、すべての安定性評価条件への曝露後、非晶質イヌパデナント塩酸塩が第2の形態のイヌパデナント塩酸塩へと結晶化したことを示した(表18)。
【0595】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を7日間の安定性条件に曝露した場合、HPLC純度分析は固体純度のいかなる変化も示さなかった(表18)。
【0596】
【実施例14】
【0597】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の塩不均化の実験
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の塩不均化の実験を以下の通り行った:(1)20mg第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を秤量して、2mLバイアルに入れ、1mLの非緩衝水を加えた;(2)次いで、バイアル内の混合物を周辺温度で24時間撹拌した;(3)次いで、固体をXRPDで分析した(実施例1、XRPD方法A);(4)次いで、固体を真空下、40℃で24時間乾燥させた;および(5)次いで、乾燥した固体をXRPDで分析した(実施例1、XRPD方法A)。
【0598】
水中でのスラリー化後、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩のXRPD分析は固体形態におけるいかなる変化も示さなかった。
【実施例15】
【0599】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の溶解速度の評価
以下の方法を使用して、第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の溶解速度評価をpH1.2、0.2M HCl/KCl緩衝液中で行った:
- およそ200mg第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を4回重複して正確に秤量し、各アリコートを別個の20mLガラスバイアル内に配置した。
- 各バイアルに、10mLのpH1.2、0.2M HCl/KCl緩衝液を加えた。
- この緩衝液は本方法の希釈剤との混和性を事前にチェックしており、いかなる問題も観察されなかった。
- 約37℃でサーモスタット制御された振盪機上に各バイアルを配置した。
- 約1000μLの各試料を、15、30、60、120、240および1440分の時間点において、自動化ピペットによりスラリー層から引き出した。
- これらのアリコートを、遠心分離フィルターを介して遠沈させ、本方法の特定された希釈剤で300μl:300μl希釈し、全体の回収バイアルに配置した。固体はXRPD分析のために保持した。
- 公知の濃度の原料物質の検証された基準溶液と対比して、緩衝液中の材料の溶解度をHPLC分析(重複した注入)により決定した(実施例1、HPLC法C)。
【0600】
一連のpH緩衝液で行われた溶解速度評価に対して得られた結果は以下の通りである:
【0601】
【0602】
pH1.2 0.2MHCl/KCl緩衝液中の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の溶解度は低く、37℃で終夜撹拌した場合、遅い速度で増加したことが観察された。
【0603】
pH1.2およびpH3.5に対する溶解速度の結果を以下の通り計算した:
【数1】
式中、R
Dは溶解速度であり、ΔCはmg/mLで表される濃度の変化であり、ΔTは変化が生じた分数である。pH1.2 HCl/KCl緩衝液中の第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の溶解速度のプロットが
図24に示されている。
【0604】
pH1.2 HCl/KCl緩衝液に対して、固体を各時点の溶液抽出から回収し、XRPDで分析した。回収したすべての固体は第2の形態のイヌパデナント塩酸塩と一致した。
【実施例16】
【0605】
例示的な第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の医薬組成物を製造するための方法
以下の実施例において、製造方法がすべての例示された第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の医薬組成物に対して概説されている。対応する量の成分が表20において開示された式で提供されている。
【0606】
Gelucire44/14および/またはPEG(例えば、PEG400またはPEG1000)を、溶融するまで60℃に加熱した。次いで、溶融したGelucire44/14および/または溶融したPEGを秤量して、適切な予め温められた容器に入れ、温度を60℃で維持した。次いで、BHT、コポビドン、および第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を、溶融したGelucire44/14および/またはPEG混合物に加え、完全に湿潤化するまで混合した。混合工程を通して、混合物の温度を60℃で維持した。次いで、混合物を2810rpmで少なくとも30分間、60℃でホモジナイズした。均質化後、次いで、混合物を160rpmで少なくとも30分間、60℃で低剪断混合して、医薬組成物を得た。最後に、カプセル剤に医薬組成物を充填する間、温度を60℃で維持した。
【0607】
【実施例17】
【0608】
イヌパデナント塩酸塩の医薬組成物を製造するための方法
イヌパデナント塩酸塩(例えば、
図4に示されているXRPDパターンを有する第2の形態のイヌパデナント塩酸塩)薬物製品を、2種の単位用量:低強度の20mg用量および中間強度の40mg用量(両方とも遊離塩基当量)としての一般的なブレンドを使用して、固体経口カプセル剤の剤形として製剤化する。より高い用量を達成するために多数のカプセル剤を投薬してもよい。剤形は公知の薬局方の賦形剤を使用して、従来の混合方法およびカプセル剤-充填方法により製造された従来の即時放出性カプセル剤である。製造方法は、異なるカプセル充填重量および異なる色のカプセル剤が必要とされる、カプセル剤強度のためのカプセル剤充填ステージのみが異なる。
【0609】
本方法は
図27に概略的に記載されており、以下の工程を含む:
i)ラウロイルポリオキシ-32グリセリドを50℃以上であるが、80℃を超えない温度で溶融する工程;
ii)ポリエチレングリコール400をラウロイルポリオキシ-32グリセリドに加え、一緒に混合する工程
iii)次いで、コポビドンおよびBHTを加え、混合を継続する工程;
iv)次いで、適切なミキサーを使用して連続的な混合をしながら、イヌパデナント塩酸塩(例えば、イヌパデナントの結晶性塩酸塩)を徐々に加えて、観察可能な塊または凝集物を有さない原薬の目視による均一な分布を得る工程;
v)次いで、目視により決定した場合、原薬が確実に均一に分配されているように混合を少なくとも30分間継続する工程;
vi)次いで、継続して混合しながら、ブレンドを溶融状態で維持し、適切なサイズのゼラチンカプセル剤シェルに標的のカプセル剤充填重量まで充填する工程;ならびに
vii)カプセル剤をバンディング溶液とバンディングする工程。
【0610】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の2種の用量強度に対する定量的な組成が表21に示されている。
【0611】
【実施例18】
【0612】
イヌにおける、イヌパデナント塩酸塩の多数の製剤に対する、in vivo PKパラメーターの調査
イヌパデナント遊離塩基およびイヌパデナント塩酸塩の組成物について、in vivo薬物動態学的性能に対する、様々なパラメーターの影響を、3つの実験で調査した。ここでは、胃酸の産生を刺激するペンタガストリンと共におよび無しで、イヌパデナントを含有する組成物をイヌに経口投与した。
【0613】
第1の実験では、ペンタガストリンを有するおよび有さない、臨床用イヌパデナント遊離塩基製剤(またGelucire44/14、PEG400、およびBHTも含む)を、ラウロイルマクロゴール-32グリセリド(Gelucire)のみ、ラウロイルマクロゴール-32グリセリド(Gelucire)およびコポビドン(Kollidon(登録商標)VA64-1%)、ならびにGellucireおよびPEG400中のイヌパデナント塩酸塩の3種の製剤と比較した。ペンタガストリンの投与無しで、イヌパデナント塩酸塩製剤を試験した。表22および
図28および
図29に要約された結果は、イヌパデナント塩酸塩の群のいかなる動物も検出不能なレベルは示さず(イヌパデナント遊離塩基製剤とは異なり)、イヌパデナント塩酸塩製剤が、ペンタガストリンを含まないイヌパデナント遊離塩基製剤と比較して、曝露を増加させ、動物間のばらつきを減少させることを示した。イヌパデナント塩酸塩製剤に対する全体的な曝露は、ペンタガストリンの存在下でイヌパデナント遊離塩基を用いて得た曝露よりも低く(2分の1またはそれ以下)、ばらつきはほとんどの場合においてより低く、これはわずかに異なる、より平坦なPKプロファイルに対する可能性を示唆している。Gelucireのみの製剤は、溶解実験において有望な性能を有するが、PEGおよびコポビドン(Kollidon(登録商標))の添加がin vivoでの性能に対して重要であるように見える。
【0614】
【0615】
第2のイヌPK実験は、イヌパデナント塩酸塩組成物の薬物動態プロファイルに対する賦形剤の組合せおよび薬剤含有量の作用を分析した。この実験では、薬剤含有量を、第1の実験での10%イヌパデナントから、第2の実験での約5%イヌパデナントへと50%減少させた。表23および
図30に要約された結果は、PEGとコポビドン(Kollidon(登録商標))の組合せが有益であり、薬剤含有量の低減が性能の増加を結果として生じ、PEG400をPEG1000で置き換えてもいかなる悪影響も生じないことを示している。
【0616】
【0617】
第3のイヌPK実験は、ラウロイルマクロゴール-32グリセリド(Gelucire)/コポビドン(Kollidon(登録商標))/ポリエチレングリコール(PEG)を有する、2種の異なる用量(40mgおよび120mg)のイヌパデナント塩酸塩製剤を、ペンタガストリンの投与有りおよび無しでのイヌパデナント遊離塩基臨床製剤(Gelucire44/14、PEG400、およびBHTも含む)と比較した。結果は表24に要約されている。
【0618】
【0619】
上記結果に基づき、イヌパデナントの塩酸塩製剤は、ヒトにおいて、より大きな用量比例性と共に、より高い再現可能な曝露を付与する可能性が高い。
【0620】
注記として、in vitro溶解実験における優れた粘稠度により、最終の組成において、PEG1000をPEG400に置き換えた。
【実施例19】
【0621】
イヌパデナント遊離塩基製剤に対する最初のヒト(FIH)治験評価
イヌパデナント遊離塩基をヒト(FIH)臨床研究において初めて評価した。実施例18および19で使用したイヌパデナント遊離塩基製剤(「臨床用イヌパデナント遊離塩基製剤」)は、イヌパデナント10%-ラウロイルマクロゴール-32グリセリドEP(Gelucire44/14)71.90%-ポリエチレングリコール400 18%-ブチル化ヒドロキシトルエン0.10%(%w/w)を含有する。実験IO-001(NCT03873883)は、インターベンショナル、多施設、非盲検、第1/1b相実験であり、進行がんを有する参加者において、単剤治療として投与された場合、またはペムブロリズマブおよび/もしくは化学療法と組み合わせて投与された場合、イヌパデナント遊離塩基の安全性、耐性、最大耐用量(MTD)、推奨される第2相の用量(RP2D)およびPK、薬力学(PD)、ならびに抗腫瘍活性を評価するように設計されている。化合物は、実験治療群に応じて20mgおよび40mgの用量が1日1回(QD)または40、80および160mgの用量が1日2回(BID)経口投与された。化合物は250mLの認可済み酸性飲料と共に、空腹時状態で投与された。
【0622】
データは、実験に登録した71人の進行性固形腫瘍患者について入手可能であった。単剤治療用量の漸増の間、いかなる用量制限毒性(DLT)または用量関連の安全性シグナルも観察されなかった。PK分析は、80mg BIDを介して許容される用量比例性を実証したが、160mg BIDコホートで得た血漿曝露はさらなる増加を示さなかった。よって、IO-001に対して得られた全体的PKデータは、イヌパデナント遊離塩基製剤は吸収が限定される高原状態に到達し、達成可能な最も高い曝露が80mgBIDであることを示唆している。2021年9月7日の時点で合計6件の部分奏効(PR)が実験において観察された。加えて、単剤治療治療群(イヌパデナント80mg BID)の重度の前治療を受けていたNSCLC患者における進行中の持続性のあるSD(約15カ月)を含めて、いくつかの安定した疾患(SD)が異なるコホートで観察された。
【実施例20】
【0623】
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩を含む組成物のヒト治験評価
実験A2A-004は、進行性固形腫瘍を有する患者において、40mg BID~320mgBIDの範囲のイヌパデナントHClの用量レベルで、イヌパデナント塩酸塩(Inupadenant塩酸塩)を含む組成物に対して用量の漸増および食効を評価するインターベンショナル、多施設、非盲検治験である。2021年8月25日の時点で、4人の患者が実験に登録し、いかなる顕著な安全性知見もなく、3人の患者が評価可能なPKデータを有している。とりわけ、これら初期のPK結果は、40mgのBIDイヌパデナントHCl製剤は、80mg BIDイヌパデナント遊離塩基製剤と類似の血漿レベルを達成することができることを示している。イヌパデナントHCl 40mgBIDと、イヌパデナント80mg BID遊離塩基製剤(遊離塩基に対して単剤治療RP2D)との間で類似の曝露が観察され、イヌパデナントHCl 40mg BID用量ではばらつきは少なく、いかなる安全性/耐性問題も観察されなかった。
【実施例21】
【0624】
転移性非小細胞肺がん(mNSCLC)または局所進行性切除不能NSCLCを有する患者においてイヌパデナント塩酸塩を評価するための治験
イヌパデナントを含む医薬組成物(例えば、イヌパデナント塩酸塩を含む医薬組成物)を、非小細胞肺がんにおけるイヌパデナントの効能を評価する、インターベンショナル、多施設、無作為抽出、プラセボを対照とした第2相実験で評価する。NSCLCは、他に特定されていない非小細胞癌(<5%)、扁平上皮癌(25%~30%)、および非扁平癌(腺癌、大細胞癌、および未分化癌;70%~75%を含む。
【0625】
臨床研究は、転移性の非小細胞肺がん(mNSCLC)または非扁平病理の局所進行性の、切除不能NSCLCを有する成人患者において、2つの主要なゴールをもって、第2選択療法としてのカルボプラチンおよびペメトレキセドと組み合わせたイヌパデナントの安全性および効能を評価する:
・非盲検、安全性導入相において、イヌパデナントHClとカルボプラチン/ペメトレキセドの組合せの安全性および耐性を評価し、実験の無作為抽出部分へと継続する適当な組合せ用量を決定する
・プラセボおよびカルボプラチン/ペメトレキセドの投与を受けた対照治療群と比較して、カルボプラチン/ペメトレキセドと組み合わせたイヌパデナントHClの効能および安全性を評価する。
【0626】
用量発見パート(パート1)は、承認された標準的用量の白金化学療法(1分当たりのカルボプラチン曲線下面積5mg/ml[AUC5]および3週ごとのペメトレキセド500mg/m2[Q3W]を4サイクル、これに続いてペメトレキセド維持療法)と組み合わせた開始用量40mg 1日2回(BID)のイヌパデナントHClで安全性を評価する。各サイクルは3週間にわたる。この用量は、改変された(3+3)段階的増大で、最低6人の評価可能な参加者により試験され、開始コホートにおいていずれかの参加者が評価不可能となった場合の追加の予備参加者の登録が許可されている。開始用量が十分許容される場合、用量の漸増において、2つの追加用量コホート(例えば、80mgBIDおよび160mgBID)を考慮することができる。加えて、入手可能な安全性およびPKデータに基づき、20mg BID用量を考慮することもできる。
【0627】
パート2では、150人の患者が、イヌパデナントまたはプラセボに対して、両方ともカルボプラチンおよびペメトレキセドと組み合わせて、1:1で無作為抽出される。RECIST1.1基準に従い腫瘍縮小効果が決定され、安全審査委員会(Safety Review Committee)(パート1に対して)およびデータモニタリング委員会(Data Monitoring Committee)(パート2に対して)により安全性知見が検討される。
【0628】
主要な適格性基準は以下を含む:1)転移性NSCLC(ステージIV)または非扁平病理の局所進行性の、切除不能(第3相)なNSCLCが、事前の抗プログラム死(PD)-リガンド(L)1療法後に再発または進行した、2)ステージIVの患者は、同時化学療法(免疫-オンコロジー/免疫-オンコロジー併用療法は許容される)を受けておらず、転移性の設定において1系統のみの抗PD-(L)1療法を受けているべきである;ステージIIIの患者は化学放射線療法後の単一薬剤デュルバルマブを受けているべきである、3)RECIST1.1基準により定義されている測定可能病変を有する、および4)Eastern Cooperative Oncology Groupの状態≦1。主要評価項目は、カルボプラチンおよびペメトレキセドと組み合わせて実験のパート2で使用される推奨された第2相の用量(パート1に対する主要評価項目)、ならびに活性成分の治療群(イヌパデナントおよびカルボプラチンおよびペメトレキセド)と対照治療群(プラセボおよびカルボプラチンおよびペメトレキセド)との間の無増悪生存率である(パート2に対する主要評価項目)。副次的評価項目は、腫瘍サイズの変化、客観的応答率、全生存期間、および有害事象を含む。相関関係にある目標は、臨床上の利益との関連で血液および組織バイオマーカーを評価することを含む。
【実施例22】
【0629】
例示的な第2の形態のイヌパデナント塩酸塩の医薬組成物の溶解
第2の形態のイヌパデナント塩酸塩組成物を表25および26に従い調製した。
【0630】
【0631】
【0632】
表25に列挙された例示的イヌパデナント塩酸塩の医薬組成物の溶解プロファイル(
図25)は絶食状態シミュレート腸液(FaSSIF)中で決定された。
【0633】
表26に列挙された例示的なイヌパデナント塩酸塩の医薬組成物の溶解プロファイル(
図26)は絶食状態シミュレート腸液(FaSSIF)中で決定された。
【0634】
参照による組入れ
本出願は、すべて本明細書に参照によって組み入れる、様々な発行された特許、公開された特許出願、学術誌論文、および他の刊行物を参照している。
【0635】
均等物
本発明は、その趣旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施形態化することもできる。したがって、前述の実施形態は、本明細書に記載されている本発明を限定するというよりもむしろ、あらゆる点で例示的と考えるものとする。よって、本発明の範囲は、前述の明細書よりむしろ添付の特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内に入るすべての変更は、この中に包含されることが意図される。
【国際調査報告】