(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】通信方法、通信装置、および通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20241016BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20241016BHJP
【FI】
H04W52/02
H04W84/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521270
(86)(22)【出願日】2022-09-22
(85)【翻訳文提出日】2024-05-01
(86)【国際出願番号】 CN2022120600
(87)【国際公開番号】W WO2023056843
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】202111178674.7
(32)【優先日】2021-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111308873.5
(32)【優先日】2021-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】潘 奇
(72)【発明者】
【氏名】黄 正磊
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 万▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】李 永翠
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067CC21
5K067EE02
5K067EE10
5K067FF05
(57)【要約】
本出願は、通信方法、通信装置、および通信システムを提供する。方法は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて端末デバイスのスリープ時間情報を決定するステップであって、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示し、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む、ステップと、スリープ時間情報を端末デバイスへ送信するステップとを含む。ソリューションによれば、スリープ時間情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に端末デバイスが可能な限りスリープし、セル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避して、端末デバイスの電力消費を低減できることを保証するために、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて前記端末デバイスのスリープ時間情報を決定するステップであって、前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示し、前記スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない前記時間期間を含む、ステップと、
前記スリープ時間情報を前記端末デバイスへ送信するステップと
を含む通信方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記衛星カバレッジ情報に基づいて、前記端末デバイスの拡張不連続受信eDRXサイクル、周期的追跡エリア更新TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数を決定するステップをさらに含み、
前記スリープ時間情報はスリープ開始時間を含み、前記スリープ開始時間は、前記eDRXサイクル、前記周期的TAUサイクル、または前記周期的登録サイクルの中にある、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ終了時間を含むか、または、
前記スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ期間を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記衛星カバレッジ情報を受信するステップをさらに含むか、または、
前記端末デバイスが位置している衛星セルのエフェメリス情報を受信するステップと、前記エフェメリス情報に基づいて前記衛星カバレッジ情報を決定するステップと
をさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記端末デバイスに対応する登録解除タイマが満了したときに、前記衛星カバレッジ情報に基づいて、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていないと決定するステップと、前記端末デバイスに対する登録解除を実施することをスキップすると決定するステップと
をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
通信方法であって、
端末デバイスに対応する登録解除タイマが満了したときに、前記端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、前記端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定するステップであって、前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す、ステップと、
前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていないという場合に応答して、前記端末デバイスに対する登録解除を実施することをスキップすると決定するステップと
を含む通信方法。
【請求項7】
前記方法は、
第1の情報を前記端末デバイスへ送信するステップであって、前記第1の情報は、前記端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、前記端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジステータスに基づいてアップリンク伝送を実施することを示す、ステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記衛星カバレッジ情報を前記端末デバイスへ送信するステップをさらに含み、
前記第1の情報は、前記端末デバイスが前記アップリンク伝送要件を有しているときに、前記端末デバイスが前記衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記衛星カバレッジ情報を受信するステップをさらに含むか、または、
前記端末デバイスが位置している衛星セルのエフェメリス情報を受信するステップと、前記エフェメリス情報に基づいて前記衛星カバレッジ情報を決定するステップと
をさらに含む、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
通信方法であって、
端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定するステップであって、前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す、ステップと、
前記衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定するステップであって、前記最大待ち時間は、前記端末デバイスが到達可能になるまで待つ場合の最大の期間を示す、ステップと
を含む通信方法。
【請求項11】
前記方法は、
前記衛星カバレッジ情報に基づいて、前記端末デバイスが到達不可能であると決定するステップ
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定する前記ステップは、
前記衛星カバレッジ情報を受信するステップ
を含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定する前記ステップは、
前記端末デバイスが位置している衛星セルのエフェメリス情報を受信するステップと、
前記エフェメリス情報に基づいて前記衛星カバレッジ情報を決定するステップと
を含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項14】
通信方法であって、
第1の情報を受信するステップであって、前記第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、前記端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジステータスに基づいてアップリンク伝送を実施することを示す、ステップと、
前記アップリンク伝送要件があるときに、前記第1の情報に基づいて、前記端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定するステップと、アップリンク伝送を実施することをスキップすると決定するステップと
を含む通信方法。
【請求項15】
前記第1の情報は衛星カバレッジ情報であり、前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示し、
前記第1の情報は、前記端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、前記端末デバイスが前記衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、
衛星カバレッジ情報を受信するステップであって、前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示し、
前記第1の情報は、前記端末デバイスが前記アップリンク伝送要件を有しているときに、前記端末デバイスが前記衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す、ステップ
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記アップリンク伝送要件は、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送のうちの1つまたは複数を含む、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
通信方法であって、
スリープ時間情報を受信するステップであって、前記スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含み、前記スリープ時間情報は、前記端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない前記時間期間を示す、ステップと、
前記スリープ時間情報に基づいてスリープするステップと
を含む通信方法。
【請求項19】
前記スリープ時間情報はスリープ開始時間を含み、前記スリープ開始時間は、前記端末デバイスのeDRXサイクル、前記端末デバイスの周期的TAUサイクル、または前記端末デバイスの周期的登録サイクルの中にある、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ終了時間を含むか、または、
前記スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ期間を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
通信方法であって、
端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて前記端末デバイスの周期的追跡エリア更新TAUサイクルを決定するステップと、前記周期的TAUサイクルを前記端末デバイスへ送信するステップとを含み、または、
前記端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて前記端末デバイスの周期的登録サイクルを決定するステップと、前記周期的登録サイクルを前記端末デバイスへ送信するステップとを含み、
前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す、通信方法。
【請求項22】
前記周期的TAUサイクルに対応する時間期間は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない前記時間期間を含むか、または、
前記周期的登録サイクルに対応する時間期間は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない前記時間期間を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は、
前記衛星カバレッジ情報に基づいてインジケーション情報をアクセスネットワークデバイスへ送信するステップであって、前記インジケーション情報は、前記アクセスネットワークデバイスに、前記端末デバイスを解放する手順を実行することを示す、ステップ
をさらに含む、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、
前記端末デバイスの前記衛星カバレッジ情報に基づいて第1の期間を決定するステップであって、前記第1の期間は、前記端末デバイスがアイドル状態に入った後から、前記端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間である、ステップと、
前記第1の期間を前記端末デバイスへ送信するステップと
をさらに含む、請求項21乃至23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記方法は、
原因値を前記端末デバイスへ送信するステップであって、前記原因値は、前記端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることを示す、ステップ
をさらに含む、請求項21乃至24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
通信方法であって、
周期的TAUサイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップと、前記周期的TAUサイクルに基づいて周期的TAUを実施するステップであって、前記周期的TAUサイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む、ステップとを含むか、または、
周期的登録サイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップと、前記周期的登録サイクルに基づいて周期的登録を実施するステップであって、前記周期的登録サイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む、ステップと
を含む通信方法。
【請求項27】
前記周期的TAUサイクルまたは前記周期的登録サイクルは、前記端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない前記時間期間を示す、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
周期的TAUサイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信する前記ステップの前に、前記方法は、
前記端末デバイスの前記衛星カバレッジ情報に基づいて、TAU要求を前記モビリティ管理ネットワーク要素へ送信するステップ
をさらに含むか、または、
周期的登録サイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信する前記ステップの前に、前記方法は、
前記端末デバイスの前記衛星カバレッジ情報に基づいて、モビリティ登録更新要求を前記モビリティ管理ネットワーク要素へ送信するステップであって、
前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされている前記時間期間、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない前記時間期間を示す、ステップ
をさらに含む、請求項26または27に記載の方法。
【請求項29】
前記方法は、
第1の期間を前記モビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップであって、前記第1の期間は、前記端末デバイスがアイドル状態に入った後から、前記端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間であり、前記第1の期間は、前記端末デバイスの前記衛星カバレッジ情報に基づいて決定される、ステップ
をさらに含む、請求項26乃至28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記方法は、
原因値を前記モビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップであって、前記原因値は不連続な衛星カバレッジである、ステップ
をさらに含む、請求項26乃至29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記原因値は、前記端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることをさらに示し、前記方法は、
アップリンク伝送要件があるときに、前記原因値に基づいて、アップリンク伝送を実施することをスキップすると決定するステップ
をさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
プロセッサおよびインターフェイス回路を備える通信装置であって、前記インターフェイス回路は、前記通信装置以外の通信装置から信号を受信し、前記信号を前記プロセッサへ伝送するように、または信号を前記プロセッサから前記通信装置以外の通信装置へ送信するように構成され、前記プロセッサは、論理回路を使用することによって、またはコード命令を実行することによって、請求項1乃至13および21乃至25のいずれか一項に記載の方法、または請求項14乃至20および26乃至31のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、通信装置。
【請求項33】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体はコンピュータプログラムまたは命令を記憶しており、前記コンピュータプログラムまたは前記命令が通信装置によって実行されたときに、請求項1乃至31のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項34】
通信システムであって、
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたモビリティ管理ネットワーク要素と、
端末デバイスが位置しているセルの衛星カバレッジ情報を前記モビリティ管理ネットワーク要素へ送信するように構成されたアクセスネットワークデバイスと
を備える通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、通信方法、通信装置、および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年10月10日に中国国家知識産権局に出願された「COMMUNICATION METHOD,COMMUNICATION APPARATUS,AND COMMUNICATION SYSTEM」という名称の中国特許出願第202111178674.7号の優先権を主張し、また、2021年11月5日に中国国家知識産権局に出願された「COMMUNICATION METHOD,COMMUNICATION APPARATUS,AND COMMUNICATION SYSTEM」という名称の中国特許出願第202111308873.5号の優先権を主張し、これらの出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
現在、いくつかの通信シナリオにおいて、たとえば、大規模マシンタイプ通信(massive machine type communications,mMTC)アプリケーションシナリオにおいて端末デバイスのネットワークカバレッジ効果を保証するために、衛星通信が導入されている。衛星通信は、ネットワークカバレッジをある程度向上させることができる。
【0004】
しかし、衛星が移動状態にあるために、時間期間中に端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされることが不可能な場合があり得る。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、衛星ベースの通信シナリオにおいて端末デバイスまたはコアネットワークデバイス(たとえば、モビリティ管理ネットワーク要素)の電力消費を低減させるために、通信方法、通信装置、および通信システムを提供する。
【0006】
第1の態様によれば、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。方法は、モビリティ管理ネットワーク要素によって、またはモビリティ管理ネットワーク要素に使用されるモジュール(たとえば、チップ)によって実施され得る。方法は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて端末デバイスのスリープ時間情報を決定するステップであって、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示し、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む、ステップと、スリープ時間情報を端末デバイスへ送信するステップとを含む。
【0007】
上述のソリューションによれば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいてスリープ時間情報を決定し、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に端末デバイスが可能な限りスリープし、セル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避して、端末デバイスの電力消費を低減できることを保証するために、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【0008】
可能な実装方法では、端末デバイスのeDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数は、衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、スリープ時間情報はスリープ開始時間を含み、スリープ開始時間は、eDRXサイクルまたは周期的TAUサイクルの中にある。
【0009】
可能な実装方法では、スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ終了時間を含むか、またはスリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ期間を含む。
【0010】
前述のソリューションによれば、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間中、端末デバイスはスリープを保持し、周期的TAU、周期的登録、およびアップリンクデータ伝送を実施することをスキップすることを含めて、サービスを実行しないので、端末デバイスの電力消費が低減されることが可能である。
【0011】
可能な実装方法では、衛星カバレッジ情報が受信され、または、端末デバイスが位置している衛星セルのエフェメリス情報が受信され、衛星カバレッジ情報はエフェメリス情報に基づいて決定される。
【0012】
可能な実装方法では、端末デバイスの位置が固定されていること、または端末デバイスの移動軌跡が固定されていることが決定される。
【0013】
可能な実装方法では、端末デバイスに対応する登録解除タイマが満了したときに、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定され、また、端末デバイスに対する登録解除を実施することをスキップすると決定される。
【0014】
このソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに、モビリティ管理ネットワーク要素は端末デバイスを登録解除しないので、登録と登録解除の間を行き来する端末デバイスのステータスの切り換えが低減され、それによって、端末デバイスの電力消費が低減し、ネットワークとの頻繁なシグナリング対話が低減し得る。
【0015】
第2の態様によれば、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。方法は、モビリティ管理ネットワーク要素によって、またはモビリティ管理ネットワーク要素に使用されるモジュール(たとえば、チップ)によって実施され得る。方法は、端末デバイスに対応する登録解除タイマが満了したときに、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定するステップであって、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す、ステップと、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないという場合に応答して、端末デバイスに対する登録解除を実施することをスキップすると決定するステップとを含む。
【0016】
このソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに、モビリティ管理ネットワーク要素は端末デバイスを登録解除しないので、登録と登録解除の間を行き来する端末デバイスのステータスの切り換えが低減され、それによって、端末デバイスの電力消費が低減し得る。可能な実装方法では、第1の情報が端末デバイスへ送信され、第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジステータスに基づいてアップリンク伝送を実施することを示す。
【0017】
可能な実装方法では、第1の情報は衛星カバレッジ情報であり、第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す。
【0018】
可能な実装方法では、衛星カバレッジ情報は端末デバイスへ送信され、第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す。
【0019】
可能な実装方法では、アップリンク伝送要件は、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送のうちの1つまたは複数を含む。
【0020】
可能な実装方法では、衛星カバレッジ情報が受信され、または、端末デバイスが位置している衛星セルのエフェメリス情報が受信され、衛星カバレッジ情報はエフェメリス情報に基づいて決定される。
【0021】
可能な実装方法では、端末デバイスの位置が固定されていること、または端末デバイスの移動軌跡が固定されていることが決定される。
【0022】
第3の態様によれば、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。方法は、モビリティ管理ネットワーク要素によって、またはモビリティ管理ネットワーク要素に使用されるモジュール(たとえば、チップ)によって実施され得る。方法は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定するステップであって、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す、ステップと、衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定するステップであって、最大待ち時間は、端末デバイスが到達可能になるまで待つ場合の最大の期間を示す、ステップとを含む。
【0023】
前述のソリューションによれば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性を決定し得る。端末デバイスが到達不可能であるならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定して、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに端末デバイスがページングされないことを保証する。これは、モビリティ管理ネットワーク要素とアクセスネットワークデバイスの間の不必要なシグナリング対話を低減させ、アクセスネットワークデバイスのページングリソースの浪費と、端末デバイスのダウンリンクデータの損失とを回避することができる。
【0024】
可能な実装方法では、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが到達不可能であると決定される。
【0025】
可能な実装方法では、衛星カバレッジ情報が受信される。
【0026】
可能な実装方法では、端末デバイスが位置している衛星セルのエフェメリス情報が受信され、衛星カバレッジ情報はエフェメリス情報に基づいて決定される。
【0027】
可能な実装方法では、ページングメッセージがアクセスネットワークデバイスへ送信され、ページングメッセージは端末デバイスの識別情報を含み、また、ページングメッセージは端末デバイスをページングすることを示し、第1のメッセージがアクセスネットワークデバイスから受信され、第1のメッセージは、ページング失敗インジケーションおよび衛星カバレッジ情報を含み、ページング失敗インジケーションは、ページング失敗の理由が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、ページング失敗インジケーションは、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることをさらに示す。
【0028】
可能な実装方法では、ページングメッセージがアクセスネットワークデバイスへ送信され、ページングメッセージは、端末デバイスの識別情報を含み、また、ページングメッセージは、端末デバイスをページングすることを示し、第1のメッセージがアクセスネットワークデバイスから受信され、第1のメッセージは端末デバイスの衛星カバレッジ情報を含み、衛星カバレッジ情報は、ページング失敗の理由が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、衛星カバレッジ情報は、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることをさらに示す。
【0029】
可能な実装方法では、端末デバイスの位置が固定されていること、または端末デバイスの移動軌跡が固定されていることが決定される。
【0030】
第4の態様によれば、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。方法は、端末デバイスによって、または端末デバイスに使用されるモジュール(たとえば、チップ)によって実施され得る。方法は、第1の情報を受信するステップであって、第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジステータスに基づいてアップリンク伝送を実施することを示す、ステップと、アップリンク伝送要件があるときに、第1の情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定するステップと、アップリンク伝送を実施することをスキップすると決定するステップとを含む。
【0031】
前述のソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、アップリンク伝送要件がたとえあっても、端末デバイスはアップリンク伝送を実施することをスキップするので、セルスキャンおよびセル選択などの不必要なネットワーク接続動作が回避され、それによって端末デバイスの電力消費を低減させることができる。
【0032】
可能な実装方法では、第1の情報は衛星カバレッジ情報である。衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す。
【0033】
可能な実装方法では、衛星カバレッジ情報が受信される。衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す。
【0034】
可能な実装方法では、アップリンク伝送要件は、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送のうちの1つまたは複数を含む。
【0035】
第5の態様によれば、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。方法は、端末デバイス、または端末デバイスに使用されるモジュール(たとえば、チップ)によって実施され得る。方法は、スリープ時間情報を受信するステップであって、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含み、スリープ時間情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す、ステップと、スリープ時間情報に基づいてスリープするステップとを含む。
【0036】
前述のソリューションによれば、端末デバイスは、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に可能な限りスリープし、セルスキャンおよびセル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避して、端末デバイスの電力消費を低減させることができる。
【0037】
可能な実装方法では、スリープ時間情報はスリープ開始時間を含み、スリープ開始時間は、端末デバイスのeDRXサイクル、端末デバイスの周期的TAUサイクル、または端末デバイスの周期的登録サイクルの中にある。
【0038】
可能な実装方法では、スリープ時間情報はスリープ開始時間およびスリープ終了時間を含むか、または、スリープ時間情報はスリープ開始時間およびスリープ期間を含む。
【0039】
第6の態様によれば、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。方法は、アクセスネットワークデバイスによって、またはアクセスネットワークデバイスに使用されるモジュール(たとえば、チップ)によって実施され得る。方法は、衛星セルの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報を取得するステップであって、衛星カバレッジ情報は、衛星セルが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または衛星セルが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す、ステップと、衛星セルの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するステップとを含む。
【0040】
可能な実装方法では、N2インターフェイスセットアップ手順において、アクセスネットワークデバイスの衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報が、モビリティ管理ネットワーク要素へ送信される。
【0041】
可能な実装方法では、端末デバイスの登録手順において、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報が、モビリティ管理ネットワーク要素へ送信される。
【0042】
可能な実装方法では、ページングメッセージがモビリティ管理ネットワーク要素から受信され、ページングメッセージは端末デバイスの識別情報を含み、ページングメッセージは、端末デバイスをページングすることを示す。端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報に基づいて、衛星セルはネットワークカバレッジを有していないと決定される。第1のメッセージがモビリティ管理ネットワーク要素へ送信され、第1のメッセージは、ページング失敗インジケーションと、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報とを含み、ページング失敗インジケーションは、ページング失敗の理由が、衛星セルが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、ページング失敗インジケーションは、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることをさらに示す。
【0043】
可能な実装方法では、ページングメッセージがモビリティ管理ネットワーク要素から受信され、ページングメッセージは端末デバイスの識別情報を含み、またページングメッセージは、端末デバイスをページングすることを示す。端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報に基づいて、衛星セルはネットワークカバレッジを有していないと決定される。第1のメッセージがモビリティ管理ネットワーク要素へ送信され、第1のメッセージは、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報を含み、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報であり、衛星カバレッジ情報は、ページング失敗の理由が、衛星セルが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、衛星カバレッジ情報は、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることをさらに示す。
【0044】
第7の態様によれば、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。方法は、モビリティ管理ネットワーク要素によって、またはモビリティ管理ネットワーク要素に使用されるモジュール(たとえば、チップ)によって実施され得る。方法は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて端末デバイスの周期的TAUサイクルを決定するステップと、周期的TAUサイクルを端末デバイスへ送信するステップとを含み、または、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて端末デバイスの周期的登録サイクルを決定するステップと、周期的登録サイクルを端末デバイスへ送信するステップとを含み、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。
【0045】
前述のソリューションによれば、モビリティ管理ネットワーク要素は、周期的TAUサイクルに対応する時間期間または周期的登録サイクルに対応する時間期間が、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含むように、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを決定して、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に、端末デバイスが周期的TAU手順または周期的登録手順を実行することを可能な限り回避できることを保証し、それによって、セル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避し、端末デバイスの電力消費を低減させる。
【0046】
可能な実装方法では、周期的TAUサイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含むか、または、周期的登録サイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【0047】
可能な実装方法では、インジケーション情報が衛星カバレッジ情報に基づいてアクセスネットワークデバイスへ送信され、インジケーション情報は、アクセスネットワークデバイスに、端末デバイスを解放する手順を実行することを示す。
【0048】
可能な実装方法では、第1の期間が端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、第1の期間は、端末デバイスがアイドル状態に入った後から、端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間であり、第1の期間は端末デバイスへ送信される。
【0049】
可能な実装方法では、原因値が端末デバイスへ送信され、原因値は不連続な衛星カバレッジである。
【0050】
可能な実装方法では、原因値は、端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることをさらに示す。
【0051】
可能な実装方法では、GUTI再割当コマンドが端末デバイスへ送信され、GUTI再割当コマンドは周期的TAUサイクルを含み、またはTAU受諾メッセージが端末デバイスへ送信され、TAU受諾メッセージは周期的TAUサイクルを含む。
【0052】
可能な実装方法では、設定更新コマンドが端末デバイスへ送信され、設定更新コマンドは周期的登録サイクルを含み、またはモビリティ登録更新受諾メッセージが端末デバイスへ送信され、モビリティ登録更新受諾メッセージは周期的登録サイクルを含む。
【0053】
第8の態様によれば、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。方法は、端末デバイスまたは端末デバイスに使用されるモジュール(たとえば、チップ)によって実施され得る。方法は、周期的TAUサイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップと、周期的TAUサイクルに基づいて周期的TAUを実施するステップであって、周期的TAUサイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む、ステップとを含むか、または、周期的登録サイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップと、周期的登録サイクルに基づいて周期的登録を実施するステップであって、周期的登録サイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む、ステップとを含む。
【0054】
前述のソリューションによれば、端末デバイスによって受信される周期的TAUサイクルに対応する時間期間、または端末デバイスによって受信される周期的登録サイクルに対応する時間期間は、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間中に、端末デバイスが周期的TAU手順または周期的登録手順を実行することを可能な限り回避できることを保証し、それによって、セル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避し、端末デバイスの電力消費を低減させるために、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含む。
【0055】
可能な実装方法では、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。
【0056】
可能な実装方法では、周期的TAUサイクルがモビリティ管理ネットワーク要素から受信される前に、TAU要求が、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいてモビリティ管理ネットワーク要素へ送信され、または周期的登録サイクルがモビリティ管理ネットワーク要素から受信される前に、モビリティ登録更新要求が、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいてモビリティ管理ネットワーク要素へ送信され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。
【0057】
可能な実装方法では、第1の期間がモビリティ管理ネットワーク要素から受信され、第1の期間は、端末デバイスがアイドル状態に入った後から、端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間であり、第1の期間は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定される。
【0058】
可能な実装方法では、原因値がモビリティ管理ネットワーク要素から受信され、原因値は不連続な衛星カバレッジである。
【0059】
可能な実装方法では、原因値は、端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることを示す。アップリンク伝送要件があるときに、原因値に基づいて、アップリンク伝送を実施することをスキップすることが決定される。
【0060】
第9の態様によれば、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。方法は、アクセスネットワークデバイスまたはアクセスネットワークデバイスに使用されるモジュール(たとえば、チップ)によって実施され得る。方法は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、コンテキスト解放要求をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するステップであって、コンテキスト解放要求は、モビリティ管理ネットワーク要素に端末デバイスのコンテキストを解放することを要求するために使用され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す、ステップと、周期的TAUサイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップと、周期的TAUサイクルを端末デバイスへ送信するステップであって、周期的TAUサイクルに対応する時間期間が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む、ステップとを含むか、または、周期的登録サイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップと、周期的登録サイクルを端末デバイスへ送信するステップであって、周期的登録サイクルに対応する時間期間が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む、ステップとを含む。
【0061】
第10の態様によれば、本出願の実施形態は、通信装置を提供する。装置は、モビリティ管理ネットワーク要素、またはモビリティ管理ネットワーク要素で使用されるモジュール(たとえば、チップ)であってよい。装置は、第1の態様から第3の態様および第7の態様の任意の実装方法を実施する機能を有する。機能は、ハードウェアによって実装され得、または、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0062】
第11の態様によれば、本出願の実施形態は、通信装置を提供する。装置は、端末デバイス、または端末デバイスに使用されるモジュール(たとえば、チップ)であってよい。装置は、第4の態様、第5の態様、または第8の態様の任意の実装方法を実施する機能を有する。機能は、ハードウェアによって実装され得、または、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0063】
第12の態様によれば、本出願の実施形態は、通信装置を提供する。装置は、アクセスネットワークデバイス、またはアクセスネットワークデバイスに使用されるモジュール(たとえば、チップ)であってよい。装置は、第6の態様または第9の態様の任意の実装方法を実施する機能を有する。機能は、ハードウェアによって実装され得、または、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0064】
第13の態様によれば、本出願の実施形態は、プロセッサおよびメモリを含む通信装置を提供する。メモリは、コンピュータ命令を記憶するように構成される。装置が稼働するとき、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ命令を実行して、装置が第1の態様から第9の態様の任意の実装方法を実施することを可能にする。
【0065】
第14の態様によれば、本出願の実施形態は、第1の態様から第9の態様の任意の実装方法のステップを実施するように構成されたユニットまたは手段(means)を含む通信装置を提供する。
【0066】
第15の態様によれば、本出願の実施形態は、プロセッサおよびインターフェイス回路を含む通信装置を提供する。プロセッサは、インターフェイス回路を介して別の装置と通信するように、および、第1の態様から第9の態様の任意の実装方法を実施するように構成される。1つまたは複数のプロセッサがある。
【0067】
第16の態様によれば、本出願の実施形態は、メモリに結合されたプロセッサを含む通信装置を提供する。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを呼び出して、第1の態様から第9の態様の任意の実装方法を実施するように構成される。メモリは、装置の内部または外部に位置していてよい。1つまたは複数のプロセッサがあってよい。
【0068】
第17の態様によれば、本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶する。命令が通信装置で稼働されるときに、第1の態様から第9の態様の任意の実装方法が実施される。
【0069】
第18の態様によれば、本出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムまたは命令を含む。コンピュータプログラムまたは命令が通信装置によって稼働されるときに、第1の態様から第9の態様の任意の実装方法が実施される。
【0070】
第19の態様によれば、本出願の実施形態は、第1の態様から第6の態様の任意の実装方法を実施するように構成された、プロセッサを含むチップシステムをさらに提供する。
【0071】
第20の態様によれば、本出願の実施形態は、モビリティ管理ネットワーク要素およびアクセスネットワークデバイスを含む通信システムをさらに提供する。モビリティ管理ネットワーク要素は、第1の態様から第3の態様の任意の実装方法を実施するように構成される。アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスが位置しているセルの衛星カバレッジ情報をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するように構成される。
【0072】
第21の態様によれば、本出願の実施形態は、モビリティ管理ネットワーク要素およびアクセスネットワークデバイスを含む通信システムをさらに提供する。モビリティ管理ネットワーク要素は、第7の態様の任意の実装方法を実施するように構成される。アクセスネットワークデバイスは、第9の態様の任意の実装方法を実施するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【
図1(a)】サービスベースのアーキテクチャに基づく5Gネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図1(b)】ポイントツーポイントインターフェイスに基づく5Gネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図2】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図3(a)】本出願の実施形態による周期的TAUサイクルの概略図である。
【
図3(b)】本出願の実施形態によるeDRXサイクルの概略図である。
【
図3(c)】本出願の実施形態によるスリープ時間期間の概略図である。
【
図4】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図5】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図6】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図7】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図8】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図9】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図10】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図11】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図12】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図13(a)】本出願の実施形態による周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルの概略図である。
【
図13(b)】本出願の実施形態による周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルの別の概略図である。
【
図14】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図15】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図16(a)】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図16(b)】本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
【
図17】本出願の実施形態による通信装置の概略図である。
【
図18】本出願の実施形態による通信装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
ワイヤレスブロードバンド技術の課題に対処し、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project,3GPP)ネットワークの最先端利点にとどまるために、3GPP仕様組織は、第5世代(5th generation,5G)ネットワークアーキテクチャと呼ばれる次世代移動通信システム(次世代システム)アーキテクチャを策定した。アーキテクチャは、3GPP仕様組織によって定義された無線アクセス技術(ロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)アクセス技術または5G無線アクセスネットワーク(radio access network,RAN)アクセス技術など)を使用して、5Gコアネットワーク(core network,CN)へのアクセスをサポートするだけでなく、非3GPPインターワーキング機能(non-3GPP interworking function,N3IWF)または次世代アクセスゲートウェイ(next generation packet data gateway,ngPDG)を介する非3GPP(non-3GPP)アクセス技術を使用して、コアネットワークへのアクセスもまたサポートする。
【0075】
図1(a)は、サービスベースのアーキテクチャに基づく5Gネットワークアーキテクチャの概略図である。
図1(a)に示される5Gネットワークアーキテクチャは、端末デバイス、アクセスネットワークデバイス、およびコアネットワークデバイスを含み得る。端末デバイスは、アクセスネットワークデバイスおよびコアネットワークデバイスを使用してデータネットワーク(data network,DN)にアクセスする。コアネットワークデバイスは、以下のネットワーク要素の一部または全部をこれらに限定されないが含む:認証サーバ機能(authentication server function,AUSF)ネットワーク要素(図示せず)、統合データ管理(unified data management,UDM)ネットワーク要素、統合データリポジトリ(unified data repository,UDR)ネットワーク要素、ネットワークリポジトリ機能(network repository function,NRF)ネットワーク要素(図示せず)、ネットワーク露出機能(network exposure function,NEF)ネットワーク要素(図示せず)、アプリケーション機能(application function,AF)ネットワーク要素、ポリシー制御機能(policy control function,PCF)ネットワーク要素、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function,AMF)ネットワーク要素、セッション管理機能(session management function,SMF)ネットワーク要素、ユーザプレーン機能(user plane function,UPF)ネットワーク要素、結合サポート機能(binding support function,BSF)ネットワーク要素(図示せず)、ならびにネットワークデータ解析機能(network data analysis function,NWDAF)ネットワーク要素(図示せず)。
【0076】
端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment,UE)、モバイル局、モバイル端末などであってよい。端末デバイスは、デバイス間(device-to-device,D2D)、ビークルツーエブリシング(vehicle-to-everything,V2X)通信、機械タイプ通信(machine type communication,MTC)、モノのインターネット(internet of things,IoT)、仮想現実、拡張現実、産業制御、自動運転、遠隔医療、スマートグリッド、スマート家具、スマートオフィス、スマートウェアラブルデバイス、スマート交通、およびスマートシティなどの様々なシナリオに広く適用され得る。端末デバイスは、携帯電話、タブレットコンピュータ、ワイヤレストランシーバ機能付きコンピュータ、ウェアラブルデバイス、車両、都市空輸車両(無人航空機またはヘリコプターなど)、船舶、ロボット、ロボットアーム、スマートホームデバイスなどであってよい。
【0077】
アクセスネットワークデバイスは、無線アクセスネットワーク(RAN)デバイスまたは有線アクセスネットワーク(wireline access network,FAN)デバイスであってよい。無線アクセスネットワークデバイスは、3GPPアクセスネットワークデバイス、信頼されない非3GPPアクセスネットワークデバイス、および信頼される非3GPPアクセスネットワークデバイスを含む。3GPPアクセスネットワークデバイスは、LTEの進化型NodeB(evolved NodeB,eNodeB)、5Gモバイル通信システムの次世代基地局(next generation NodeB,gNB)、将来のモバイル通信システムの基地局、または中央ユニット(central unit,CU)もしくは分散ユニット(distributed unit,DU)などの、基地局のいくつかの機能を完全なものにするモジュールもしくはユニットをこれらに限定されないが含む。信頼されない非3GPPアクセスネットワークデバイスは、信頼されない非3GPPアクセスゲートウェイまたはN3IWFデバイス、信頼されないワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)アクセスポイント(access point,AP)、スイッチ、およびルータをこれらに限定されないが含む。信頼される非3GPPアクセスネットワークデバイスは、信頼される非3GPPアクセスゲートウェイ、信頼されるWLAN AP、スイッチ、およびルータをこれらに限定されないが含む。有線アクセスネットワークデバイスは、有線アクセスゲートウェイ(wireline access gateway)、固定電話ネットワークデバイス、スイッチ、およびルータをこれらに限定されないが含む。
【0078】
アクセスネットワークデバイスおよび端末デバイスは、固定位置にあることもあり、移動可能なこともある。アクセスネットワークデバイスおよび端末デバイスは、屋内もしくは屋外を含む地上に配備されてよく、またはハンドヘルドもしくは車載であってよく、または水面に配備されてよく、または飛行機、気球、もしくは上空の人工衛星に配備されてよい。
【0079】
AMFネットワーク要素は、モビリティ管理およびアクセス認証/認可などの機能を含む。加えて、AMFネットワーク要素は、端末デバイスとPCFネットワーク要素の間でユーザポリシーを伝送することをさらに担う。
【0080】
SMFネットワーク要素は、セッション管理を実施すること、PCFネットワーク要素によって配信された制御ポリシーを実行すること、UPFネットワーク要素を選択すること、および端末デバイスのインターネットプロトコル(internet protocol,IP)アドレスを割り当てることなどの機能を含む。
【0081】
UPFネットワーク要素は、ユーザプレーンデータ転送、セッション/フローレベルベースの課金統計、および帯域制限などの機能を含む。
【0082】
UDMネットワーク要素は、サブスクリプションデータ管理、およびユーザアクセス認可などの機能を含む。
【0083】
UDRネットワーク要素は、サブスクリプションデータ、ポリシーデータ、アプリケーションデータ、および他のタイプのデータの記憶および検索などの機能を含む。
【0084】
NEFネットワーク要素は、能力およびイベント露出をサポートするように構成される。
【0085】
AFネットワーク要素は、ネットワーク側に対するアプリケーション側の要件、たとえば、QoS要件またはユーザ機器ステータスイベントサブスクリプションを転送する。AFネットワーク要素は、サードパーティ機能エンティティであってよく、またはオペレータ配備アプリケーションサービス、たとえばIPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem,IMS)音声呼出しサービスであってよい。
【0086】
PCFネットワーク要素は、セッションレベルまたはサービスフローレベル課金、QoS帯域保証およびモビリティ管理、ならびに端末ポリシー決定などのポリシー制御機能を実施する。PCFネットワーク要素は、アクセスおよびモビリティ管理ポリシー制御機能(access and mobility management policy control function,AM PCF)ネットワーク要素、ならびにセッション管理ポリシー制御機能(session management PCF,SM PCF)ネットワーク要素を含む。AM PCFネットワーク要素はモビリティ管理ポリシーを提供し得、SM PCFネットワーク要素はセッション管理ポリシーを提供し得る。
【0087】
NRFネットワーク要素は、ネットワーク要素発見機能を提供するように、および、別のネットワーク要素からの要求に基づいて、ネットワーク要素タイプに対応するネットワーク要素情報を提供するように構成され得る。NRFネットワーク要素は、ネットワーク要素管理サービス(たとえばネットワーク要素の登録、更新および登録解除、ならびにネットワーク要素ステータスのサブスクリプションおよびプッシュ)をさらに提供する。
【0088】
BSFネットワーク要素は、BSFサービス登録/登録解除/更新、NRFネットワーク要素との接続検出、セッション結合情報作成、端末デバイス情報取得、および重複IPアドレスについてのセッション結合情報クエリなどの機能を提供し得る。
【0089】
AUSFネットワーク要素は、ユーザまたはデバイスがネットワークにアクセスすることを許可されているかどうかを決定するために、ユーザを認証することを担う。
【0090】
NWDAFネットワーク要素は主に、データ(端末デバイスデータ、アクセスネットワークデバイスデータ、コアネットワーク要素データ、およびサードパーティアプリケーションデータの1つまたは複数を含む)を収集するように、機械学習モデルに基づいてデータ分析サービスを提供するように、ならびに、ネットワークと、ネットワーク管理システムと、ポリシー決定を実行するためのアプリケーションとについてのデータ分析結果を出力するように構成される。NWDAFネットワーク要素は、独立したネットワーク要素であってよく、または別のネットワーク要素と同じ場所に位置してよい。たとえば、NWDAFネットワーク要素は、PCFネットワーク要素またはAMFネットワーク要素に配置される。
【0091】
DNは、キャリアネットワーク外側のネットワークである。キャリアネットワークは複数のDNにアクセスし得る。複数のサービスがDNに配備されてよく、DNは、データサービスおよび/または音声サービスなどのサービスを端末に提供し得る。たとえば、DNはスマート工場のプライベートネットワークであり、そのスマート工場の作業場に設置されたセンサが端末であってよく、そのセンサの制御サーバがDNに配備され、制御サーバはセンサにサービスを提供し得る。センサは制御サーバと通信して、制御サーバの命令を取得し、その命令などに基づいて、収集されたセンサデータを制御サーバへ伝送し得る。別の例では、DNは会社の社内ネットワークであり、会社の従業員の携帯電話またはコンピュータが端末であってよく、従業員の携帯電話またはコンピュータは、会社の社内ネットワークで情報、データリソースなどにアクセスし得る。
【0092】
図1(a)のNpcf、Nufr、Nudm、Naf、Namf、およびNsmfは、それぞれPCF、UDR、UDM、AF、AMF、およびSMFによって提供されるサービスベースのインターフェイスであり、対応するサービスベースの動作を引き起こすために使用される。N1、N2、N3、N4、およびN6は、インターフェイスシーケンス番号である。これらのインターフェイスシーケンス番号の意味は以下の通りである。
【0093】
(1)N1は、AMFと端末デバイスの間のインターフェイスを表しており、非アクセス層(non-access stratum,NAS)シグナリング(たとえば、AMFからのQoSルールを含む)を端末デバイスなどへ伝送するように構成され得る。
【0094】
(2)N2は、AMFとアクセスネットワークデバイスの間のインターフェイスを表しており、無線ベアラ制御情報をコアネットワーク側からアクセスネットワークデバイスなどへ転送するように構成され得る。
【0095】
(3)N3は、アクセスネットワークデバイスとUPFの間のインターフェイスを表しており、主に、アップリンクおよびダウンリンクユーザプレーンデータをアクセスネットワークデバイスとUPFの間で伝送するように構成される。
【0096】
(4)N4は、SMFとUPFの間のインターフェイスを表しており、制御プレーンからユーザプレーンへの転送ルール、QoS制御ルール、トラフィック統計ルールなどの配信と、ユーザプレーン情報の報告とを含む、制御プレーンとユーザプレーンの間の情報を転送するように構成される。
【0097】
(5)N6は、UPFとDNの間のインターフェイスを表しており、アップリンクおよびダウンリンクユーザデータフローをUPFとDNの間で伝送するように構成される。
【0098】
図1(b)は、ポイントツーポイントインターフェイスに基づく5Gネットワークアーキテクチャの概略図である。
図1(b)のネットワーク要素の機能の説明については、
図1(a)の対応するネットワーク要素の機能の説明を参照されたい。詳細は再度説明されない。
図1(b)と
図1(a)の主な違いは、
図1(a)の制御プレーンネットワーク要素間のインターフェイスはサービスベースのインターフェイスであり、
図1(b)の制御プレーンネットワーク要素間のインターフェイスはポイントツーポイントインターフェイスであるということにある。
【0099】
図1(b)に示されたアーキテクチャにおいて、ネットワーク要素間のインターフェイスの名称および機能は以下の通りである。
【0100】
(1)N1、N2、N3、N4、およびN6インターフェイスの意味については、前述の説明を参照されたい。
【0101】
(2)N5は、AFとPCFの間のインターフェイスを表しており、アプリケーションサービス要求を配信するように、およびネットワークイベントを報告するように構成され得る。
【0102】
(3)N7は、PCFとSMFの間のインターフェイスを表しており、プロトコルデータユニット(protocol data unit,PDU)セッション粒度制御ポリシーおよびサービスデータフロー粒度制御ポリシーを配信するように構成され得る。
【0103】
(4)N8は、AMFとUDMの間のインターフェイスを表しており、アクセスおよびモビリティ管理に関連するサブスクリプションデータおよび認証データをUDMから取得するためにAMFによって使用され、また、端末デバイスのモビリティ管理関連情報をUDMに登録するためにAMFによって使用され得る。
【0104】
(5)N9は、UPF間のユーザプレーンインターフェイスを表しており、UPF間でアップリンクおよびダウンリンクユーザデータフローを伝送するように構成される。
【0105】
(6)N10は、SMFとUDMの間のインターフェイスを表しており、セッション管理に関連するサブスクリプションデータをUDMから取得するためにSMFによって使用され、また、端末デバイスのセッション関連情報をUDMに登録するためにSMFによって使用され得る。
【0106】
(7)N11は、SMFとAMFの間のインターフェイスを表しており、アクセスネットワークデバイスとUPFの間でPDUセッショントンネル情報を転送するように、端末デバイスへ送信される制御メッセージを転送するように、アクセスネットワークデバイスへ送信される無線リソース制御情報を転送するようになど構成され得る。
【0107】
(8)N15は、PCFとAMFの間のインターフェイスを表しており、端末ポリシーおよびアクセス制御関連ポリシーを配信するように構成され得る。
【0108】
(9)N35は、UDMとUDRの間のインターフェイスを表しており、ユーザサブスクリプションデータ情報をUDRから取得するためにUDMによって使用され得る。
【0109】
(10)N36は、PCFとUDRの間のインターフェイスを表しており、ポリシー関連のサブスクリプションデータおよびアプリケーションデータ関連の情報をUDRから取得するためにPCFによって使用され得る。
【0110】
前述のネットワーク要素または機能は、ハードウェアデバイスのネットワーク要素、専用ハードウェアで稼働するソフトウェア機能、またはプラットフォーム(たとえば、クラウドプラットフォーム)でインスタンス化される仮想化機能であってよいことが理解されてよい。任意選択で、前述のネットワーク要素または機能は、1つのデバイスによって実装されてよく、複数のデバイスによって実装されてよく、または1つのデバイス内の1つの機能モジュールであってよい。これは、本出願の実施形態において特に限定されていない。
【0111】
本出願の実施形態では、モビリティ管理ネットワーク要素は、第4世代(4th generation,4G)ネットワークのモビリティ管理エンティティ(mobility management entity,MME)、5GネットワークのAMFネットワーク要素、または将来の通信システムのMMEもしくはAMFネットワーク要素の機能を有する別のネットワーク要素であってよい。
【0112】
本出願の実施形態では、アクセスネットワークデバイスは、4Gネットワークのアクセスネットワークデバイス(eNBなど)、5Gネットワークのアクセスネットワークデバイス(gNBなど)、または将来の通信システムで4Gネットワークのアクセスネットワークデバイスもしくは5Gネットワークのアクセスネットワークデバイスの機能を有する別のネットワーク要素であってよい。
【0113】
本出願の実施形態では、ポリシー制御ネットワーク要素は、4Gネットワークのポリシーおよび課金ルール機能(policy and charging rules function,PCRF)ネットワーク要素、5GネットワークのPCFネットワーク要素、または将来の通信システムにおいてPCRFネットワーク要素もしくはPCFネットワーク要素の機能を有する別のネットワーク要素であってよい。
【0114】
本出願の実施形態では、記憶ネットワーク要素は、4Gネットワークのホーム加入者サーバ(home subscriber server,HSS)、5GネットワークのUDRネットワーク要素、または将来の通信システムにおいてHSSもしくはUDRネットワーク要素の機能を有する別のネットワーク要素であってよい。
【0115】
本出願の実施形態では、周期的トラッキングエリア更新(tracking area update,TAU)の意味と周期的登録の意味とは、本出願の実施形態では一致している。周期的TAUは4Gの名称であり、周期的登録は5Gの名称である。
【0116】
本出願の実施形態では、周期的TAUサイクルが周期的TAUタイマ(timer)によって表されることがあり、周期的登録サイクルが周期的登録タイマ(timer)によって表されることがある。周期的TAUタイマは4Gの名称であり、周期登録タイマは5Gの名称である。
【0117】
本出願の実施形態では、デタッチ手順の意味と登録解除手順の意味とは、本出願の実施形態では一致している。デタッチ手順は4Gの名称であり、登録解除手順は5Gの名称である。
【0118】
本出願の実施形態では、最大待ち時間は4Gネットワークのダウンリンクバッファ期間であってよく、または5Gネットワークの最大待ち時間であってよく、または将来の通信システムのダウンリンクバッファ期間もしくは最大待ち時間を含む別のパラメータであってよい。
【0119】
mMTCは、5Gネットワークの重要なアプリケーションシナリオの1つであり、海上/陸上/鉄道/航空輸送、石油およびガス探査と測定、環境モニタリング、鉱山開発など、セルラーネットワークに基づく様々なモノのインターネット(internet of things,IoT)サービスアプリケーションに主に向けられている。前述の要件を満たすために、4G時代では、狭帯域モノのインターネット(narrowband internet of things,NB-IoT)および拡張マシンタイプ通信(enhanced machine type communication,eMTC)(ロングタームエボルーションマシンタイプ通信(LTE-machine type communication,LTE-M)とも呼ばれる)が3GPPで定義されている。
【0120】
しかし、より広いネットワークカバレッジを保証し、盲点のないグローバルカバレッジをさらに達成するために、低地球軌道衛星が出現している。低地球軌道衛星は、NB-IoT/eMTCがグローバルIoTカバレッジを達成するのを支援して、不十分な地上ネットワーク設備によって生じるネットワークカバレッジ問題を回避することができる。
【0121】
5Gが例として使用される。アイドル状態に入った後、NB-IoT/eMTCシナリオの端末デバイスはスリープ状態に入り得る。この場合、端末デバイスはAMFとの粗同期をコアネットワーク側で維持して、端末デバイスがいつスリープ状態に入ったかをAMFが感知できることを保証する。端末デバイスのダウンリンクデータが到着したとき、UPFがSMFに通知し、次に、SMFがAMFに通知する。端末デバイスが依然としてスリープ状態にあって到達不可能であることをAMFが見出したならば、AMFは、端末デバイスのスリープ時間に基づいて最大待ち時間を推定し、その最大待ち時間をSMFに返して、最大待ち時間に基づいて待った後にダウンリンクページングを実施することをSMFに示す。加えて、SMFは、最大待ち時間に基づいて最大バッファ期間を決定し、その最大バッファ期間に基づいて端末デバイスのダウンリンクデータをバッファして、端末デバイスが到達可能になるまで待つ。
【0122】
端末デバイスの省電力方式には主に、省電力モード(power saving mode,PSM)および拡張不連続受信(extended discontinuous reception,eDRX)の2つがある。PSMは、アップリンクサービスまたは周期的登録/周期的TAUがあるまで、端末デバイスが時間周期の間、アイドル状態に入った後にスリープ状態に入ることを意味する。eDRXは、サービスが伝送されていないときに、端末デバイスが固定時間点にスリープ状態に入り、指定時間内に起動してネットワーク側のページング情報をリッスンすることを意味する。この場合、端末デバイスは到達可能状態にあり、ネットワーク側からのページングメッセージを受信することができる。特にことわらない限り、本明細書で論じられるeDRXは、アイドル状態のeDRXを指す。
【0123】
3GPPでは、NB-IoTおよびeMTCが衛星ネットワークアーキテクチャに導入されているので、衛星は、4GのNB-IoTおよびeMTCをサポートする。5G衛星アーキテクチャが、5Gアーキテクチャを衛星と調和させることを目指して、R16 5G以来研究されている。
【0124】
地表カバレッジとは異なり、衛星カバレッジは、衛星が地球を規則正しく周回する必要があるので常に移動している。R17 5Gの衛星アーキテクチャ研究では、地表でカバーされた固定セルという独自の概念が依然として使用されている。言い換えれば、衛星によってカバーされたセルは移動しているが、地表のアクセスネットワークデバイスは、衛星カバレッジと地表の固定セルとの対応関係に基づいて、衛星によってカバーされたセルを地表の固定セルにマッピングして、端末デバイスが位置している、かつコアネットワーク側で感知されるセルが、依然として地表の固定セルであることを保証する。
【0125】
加えて、不連続なカバレッジが特定の地表エリアに、衛星配備の開始時に、または配備コストのために、存在することがある。たとえば、砂漠に位置している油田採掘場では、1つまたは複数の衛星が、たとえば、油田採掘のための様々なセンサのデータを収集および報告しながら地球の周りを規則正しく回っているときに、特定の時間期間だけ油田採掘場にネットワーク通信サービスを提供することがある。言い換えれば、衛星によって地表の端末デバイスに提供されるネットワーク通信サービスは、不連続なカバレッジを有する。したがって、端末デバイスは、いくつかの時間期間中は衛星ネットワークによってカバーされ、別の時間期間中は衛星ネットワークによってカバーされていない。
【0126】
不連続なカバレッジ特徴は、以下の問題を引き起こす。
【0127】
問題1:端末デバイスが衛星ネットワークによって長時間カバーされないことがある。しかし、従来のNB-IoTまたはeMTCシナリオのeDRXは、スリープ時間が比較的短く、したがって、このシナリオで使用されることが不可能である。言い換えれば、従来のNB-IoTまたはeMTCシナリオにおけるeDRXのスリープ方式に基づくと、スリープが終了した後で起動したときに、端末デバイスは、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていないシナリオの中に依然としてあり得る。
【0128】
問題2:ダウンリンクデータがネットワーク側に到着したときに、コアネットワークは、端末デバイスが到達可能な状態にあるかどうかを決定することができず、ページングの成功を保証することが困難である。
【0129】
本出願の実施形態では、端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。たとえば、端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが毎日午前8時から午前9時まで衛星ネットワークによってカバーされていないことを示し、および/または端末デバイスが毎日午前0時から午前8時までと午前9時から午前0時まで、衛星ネットワークによってカバーされていることを示す。端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、端末デバイスの位置に対応する衛星カバレッジ情報であってよく、または端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報であってよく、または端末デバイスが位置しているトラッキングエリア(Tracking Area,TA)に対応する衛星カバレッジ情報であってよい。たとえば、端末デバイスがセル1に位置しているならば、端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、セル1の衛星カバレッジ情報であってよい。別の例として、端末デバイスがセル2に位置しているならば、端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、セル2の衛星カバレッジ情報であってよい。代替として、本出願の実施形態における端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、エフェメリス情報であってよい。
【0130】
本出願の実施形態では、セルのエフェメリス情報は、セルに対応している、かつ地球を回っている衛星の回転の規則性である。たとえば、エフェメリス情報は、衛星移動速度、衛星移動方向、衛星軌道から地表までの距離、および基準時間点などの、衛星軌道面パラメータおよび衛星パラメータを含む。セルが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/またはセルが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間は、衛星セルに対応する衛星の1つまたは複数のエフェメリス情報に基づいて知られ得る。セルの衛星カバレッジ情報は、セルが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/またはセルが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。たとえば、アクセスネットワークデバイスの下に3つのサテライトセル、すなわち、サテライトセル1、サテライトセル2、およびサテライトセル3がある。この場合、N2セットアップメッセージは、サテライトセル1の識別情報と、サテライトセル1に対応するエフェメリス情報1または衛星カバレッジ情報1と、サテライトセル2の識別情報と、サテライトセル2に対応するエフェメリス情報2または衛星カバレッジ情報2と、サテライトセル3の識別情報と、サテライトセル3に対応するエフェメリス情報3または衛星カバレッジ情報3とを含む。
【0131】
図2は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。方法は、前述の問題1を解決するために使用され得る。方法は、以下のステップを含む。
【0132】
ステップ201:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて端末デバイスのスリープ時間情報を決定する。
【0133】
実装方法では、アクセスネットワークデバイスが電源オンされた後、アクセスネットワークデバイスは、モビリティ管理ネットワーク要素との接続を確立する必要がある。5Gネットワークが例として使用される。インターフェイスはN2インターフェイスである。したがって、アクセスネットワークデバイスは、N2セットアップメッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。N2セットアップメッセージは、アクセスネットワークデバイスの衛星セルの識別情報と、各衛星セルに対応する衛星のエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報とを搬送し得る。その後、端末デバイスがネットワークに登録したときに、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスが位置している衛星セルに関する情報を取得し得る。たとえば、端末デバイスがアクセスネットワークデバイスの衛星セル1に位置している場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、セル1の衛星カバレッジ情報が端末デバイスの衛星カバレッジ情報であると決定する。モビリティ管理ネットワーク要素が、アクセスネットワークデバイスから、セル1に対応する衛星のエフェメリス情報を受信する場合には、モビリティ管理ネットワーク要素はさらに、セル1に対応する衛星のエフェメリス情報に基づいてセル1の衛星カバレッジ情報を最初に決定する必要がある。任意選択で、モビリティ管理ネットワーク要素はさらに、衛星カバレッジ情報を、ネットワークにセル1からアクセスする端末デバイスの衛星カバレッジ情報として記憶し得る。
【0134】
別の実装方法では、代替として、端末デバイスがネットワークに登録する処理において、アクセスネットワークデバイスは、モビリティ管理ネットワーク要素へ向けて、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星のエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報を送信し得る。たとえば、端末デバイスは、登録要求メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する。登録要求メッセージを受信した後、登録要求メッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するときに、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星のエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報をさらに送信する、すなわち、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星のエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報を最初のN2メッセージに追加する。アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星のエフェメリス情報を送信する場合には、モビリティ管理ネットワーク要素は、エフェメリス情報に基づいて、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報を決定する必要がある。その場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、セルの衛星カバレッジ情報を端末デバイスの衛星カバレッジ情報として使用する。
【0135】
別の実装方法では、サードパーティネットワーク要素、たとえば、コアネットワーク外側のアプリケーションサーバ、衛星との対話に専用のネットワーク要素、またはコアネットワーク内の衛星管理に専用のネットワーク要素は、モビリティ管理ネットワーク要素へ向けて、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星のエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報を送信し得る。サードパーティネットワーク要素が、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星のエフェメリス情報を送信する場合には、モビリティ管理ネットワーク要素は、エフェメリス情報に基づいて、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報を決定する必要がある。その場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、セルの衛星カバレッジ情報を端末デバイスの衛星カバレッジ情報として使用する。
【0136】
スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【0137】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素はさらに、端末デバイスのeDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数を衛星カバレッジ情報に基づいて決定し、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、eDRXサイクル、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルのスリープ時間範囲に含まれる。この実装方法では、本明細書のスリープ時間情報はスリープ開始時間を含み、スリープ開始時間は、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルの中にある。
図3(a)は、周期的TAUサイクルの概略図である。周期的TAUサイクルの開始時点で、端末デバイスは、周期的TAU手順を実行し、ネットワーク接続を開始し、その後、スリープ開始時間からスリープ状態に入る。加えて、周期的TAUサイクル内の端末デバイスのスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。したがって、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に端末デバイスがスリープ状態に入って、端末デバイスが周期的TAU手順をネットワークカバレッジのない時間期間中に実行しないようにすることが保証されることが可能である。これは、端末デバイスの電力消費を低減させる。スリープ期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない期間よりも長いかその期間に等しい。
図3(a)を参照されたい。時点T1はスリープ開始時間であり、時点T2はスリープ終了時間であり、T2はまた、TAUサイクルの終了時間でもある。T2とT1の差は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない期間に等しい。ステップ201で決定されるスリープ時間情報は、
図3(a)の例におけるスリープ開始時間である。4Gネットワークでは、手順は一般に周期的TAU手順と呼ばれ、5Gネットワークでは、手順は周期的登録手順と呼ばれる。
図3(b)は、eDRXサイクルの概略図である。eDRXサイクルの開始後のページング時間ウィンドウにおいて、端末デバイスは、DRXサイクルに基づいてリスニングを実施し、ページング時間ウィンドウが到着した後にネットワーク接続要件がない場合に、端末デバイスは、スリープ開始時間にスリープ状態に入り始める。加えて、eDRXサイクル中の端末デバイスのスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。したがって、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に端末デバイスがスリープ状態に入って、ページングメッセージをリスンするために端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に端末デバイスが起動しないようにすることが保証されることが可能である。これは、端末デバイスの電力消費を低減させる。スリープ期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない期間よりも長いかその期間に等しい。
図3(b)を参照されたい。時点T1はスリープ開始時間であり、時点T2はスリープ終了時間であり、T2はまた、eDRXサイクルの終了時間でもある。T2とT1の差は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない期間よりも長いかその期間に等しい。ステップ201で決定されたスリープ時間情報は、
図3(b)の例におけるスリープ開始時間を含む。
【0138】
別の実装方法では、スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ終了時間を含み、スリープ開始時間とスリープ終了時間の間のスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。代替として、スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ期間を含み、スリープ終了時間は、スリープ開始時間およびスリープ期間に基づいて取得されてよい。スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間中、端末デバイスはスリープを保持し、周期的TAU手順または周期的登録手順の実行をスキップすることを含めて、サービスを実行しない。方法では、端末デバイスの衛星カバレッジ情報によって示されていて端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間は、いずれのeDRXサイクルまたはTAUサイクルにも含まれておらず、別個のスリープ時間期間である。
図3(c)は、スリープ時間期間の概略図である。スリープ時間情報は、別個のスリープ時間期間を示す。スリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間と重なるか、またはスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間よりも長い。スリープ時間期間中は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に端末デバイスがスリープ状態に入ることが保証されることが可能であるように、端末デバイスがスリープ状態に入る。これは、不必要で効果のないネットワーク接続を回避すること、および端末デバイスの電力消費を低減させることができる。
図3(c)を参照されたい。時点T1はスリープ開始時間であり、時点T2はスリープ終了時間である。T1とT2の間の時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間と重なるか、または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間よりも長い。任意選択で、スリープ時間期間の後に、eDRXサイクルに入る。eDRXサイクルは、既存のソリューションに基づいて決定され得る。eDRXサイクルにはスリープ時間期間もあり、スリープ時間期間は、通常eDRXスリープ時間期間と呼ばれることがある。ステップ201で決定されるスリープ時間情報は、
図3(c)の例ではスリープ開始時間およびスリープ終了時間を含む。代替として、ステップ201で決定されるスリープ時間情報は、
図3(c)の例では、スリープ開始時間およびスリープ期間を含む。
【0139】
ステップ202:モビリティ管理ネットワーク要素は、スリープ時間情報を端末デバイスへ送信する。それに対応して、端末デバイスはスリープ時間情報を受信する。
【0140】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスへ送信される登録受諾メッセージにスリープ時間情報を含めることがある。任意選択で、登録受諾メッセージは、eDRXサイクル、周期的登録サイクル、または周期的TAUサイクルのうちの1つまたは複数をさらに含む。4Gネットワークが例として使用され、スリープ時間情報は、端末デバイスへ送信されるアタッチ受諾メッセージまたはTAU受諾メッセージで搬送され得る。
【0141】
ステップ203:端末デバイスは、スリープ時間情報に基づいてスリープする。
【0142】
具体的には、端末デバイスは、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間中にスリープ状態に入り、スリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【0143】
ステップ204:端末デバイスに対応する登録解除タイマ(またはデタッチタイマ)が満了したときに、モビリティ管理ネットワーク要素は、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定し、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施することをスキップすると決定する。
【0144】
ステップ204は任意選択のステップである。
【0145】
端末デバイスに対して登録解除を実施することをスキップすることはまた、端末デバイスの登録状態を変えずに保持することと理解されてもよい。端末デバイスに対してデタッチメントを実施することをスキップすることはまた、端末デバイスのアタッチメント状態を変えずに保持することと理解されてもよい。
【0146】
4Gネットワークでは、端末デバイスに対応するデタッチタイマ(または暗黙的デタッチタイマ)が満了したときに、モビリティ管理ネットワーク要素、すなわちMMEが、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定したならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対してデタッチメントを実施することをスキップすると決定し、すなわち、端末デバイスの現在のモビリティ管理状態をアタッチメント状態またはEMM登録状態(EPS Mobility Management-Registered,EMM-Registered)として保持する。モビリティ管理ネットワーク要素が衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていると決定したならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対してデタッチメントを実施すると決定し、すなわち、端末デバイスの現在のモビリティ管理状態をデタッチ状態またはEMM登録解除状態に変える。このソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対してデタッチ手順を実行しないので、アタッチメントとデタッチメントの間または登録と登録解除の間を行き来する端末デバイスのステータスの切り換えが低減され、それによって、端末デバイスとネットワークの間のシグナリング対話が低減し、端末デバイスの電力消費が低減し得る。これは、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには端末デバイスの電力消費が少ないからである。モビリティ管理ネットワーク要素が端末デバイスをデタッチする場合には、端末デバイスは、続いて衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされた後に再アタッチされる必要がある。その結果、より多くのシグナリング対話が引き起こされ、端末デバイスの電力消費が増加する。
【0147】
5Gネットワークでは、端末デバイスに対応する登録解除タイマ(または暗黙的デタッチタイマ)が満了したときに、モビリティ管理ネットワーク要素、すなわちAMFが、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定したならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対して登録解除を実施することをスキップすると決定する。モビリティ管理ネットワーク要素が衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていると決定したならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対して登録を実施することをスキップすると決定し、すなわち、端末デバイスを現在登録状態に保持する。このソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに、モビリティ管理ネットワーク要素は端末デバイスを登録解除しないので、登録と登録解除の間を行き来する端末デバイスのステータスの切り換えが低減され、それによって、端末デバイスとネットワークの間のシグナリング対話が低減し、端末デバイスの電力消費が低減し得る。これは、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには端末デバイスの電力消費が少ないからである。モビリティ管理ネットワーク要素が端末デバイスを登録解除する場合には、端末デバイスは、続いて衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされた後に再登録される必要がある。その結果、より多くのシグナリング対話が引き起こされ、端末デバイスの電力消費が増加する。
【0148】
上述のソリューションによれば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいてスリープ時間情報を決定し、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に端末デバイスが可能な限りスリープし、セルスキャンおよびセル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避して、端末デバイスの電力消費を低減できることを保証するために、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【0149】
図4は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。方法は、前述の問題1を解決するために使用され得る。方法は、以下のステップを含む。
【0150】
ステップ401:端末デバイスに対応する登録解除タイマ(またはデタッチタイマ)が満了したときに、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定する。
【0151】
モビリティ管理ネットワーク要素によって端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定するための実装方法については、ステップ201の説明を参照されたい。詳細は再度説明されない。
【0152】
登録解除タイマはまた、暗黙的登録解除タイマであってもよい。これは本明細書では限定されていない。デタッチタイマはまた、暗黙的デタッチタイマであってもよい。これは本明細書では限定されていない。
【0153】
ステップ402:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施することをスキップすると決定する。
【0154】
端末デバイスに対して登録解除を実施することをスキップすることはまた、端末デバイスの登録状態を変えずに保持することと理解されてもよい。端末デバイスに対してデタッチメントを実施することをスキップすることはまた、端末デバイスのアタッチメント状態を変えずに保持すること、すなわち端末デバイスを常にEMM登録状態で保持することと理解されてもよい。任意選択で、端末デバイスが登録解除されないという場合は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないという場合に応答する。
【0155】
4Gネットワークでは、端末デバイスに対応するデタッチタイマが満了したときに、モビリティ管理ネットワーク要素、すなわちMMEが、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定したならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対してデタッチメントを実施することをスキップすると決定し、すなわち、端末デバイスの現在のモビリティ管理状態をアタッチメント状態またはEMM登録状態として保持する。モビリティ管理ネットワーク要素が衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていると決定したならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対してデタッチメントを実施すると決定し、すなわち、端末デバイスの現在のモビリティ管理状態をデタッチ状態またはEMM登録解除状態に変える。このソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対してデタッチ手順を実行しないので、アタッチメントまたはデタッチメントの間を行き来する端末デバイスのステータスの切り換えが低減され、それによって、端末デバイスとネットワークの間のシグナリング対話が低減し、端末デバイスの電力消費が低減し得る。これは、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには端末デバイスの電力消費が少ないからである。モビリティ管理ネットワーク要素が端末デバイスをデタッチする場合には、端末デバイスは、続いて衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされた後に再アタッチされる必要がある。その結果、より多くのシグナリング対話が引き起こされ、端末デバイスの電力消費が増加する。
【0156】
5Gネットワークでは、端末デバイスに対応する登録解除タイマが満了したときに、モビリティ管理ネットワーク要素、すなわちAMFが、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定したならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対して登録解除を実施することをスキップすると決定する。モビリティ管理ネットワーク要素が衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていると決定したならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対して登録を実施することをスキップすると決定し、すなわち、端末デバイスを現在登録状態に保持する。このソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない場合、モビリティ管理ネットワーク要素は端末デバイスを登録解除しないので、登録と登録解除の間を行き来する端末デバイスのステータスの切り換えが低減され、それによって、端末デバイスとネットワークの間のシグナリング対話が低減し、端末デバイスの電力消費が低減し得る。これは、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、端末デバイスの電力消費が少ないからである。モビリティ管理ネットワーク要素が端末デバイスを登録解除する場合には、端末デバイスは、続いて衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされた後に再登録される必要がある。その結果、より多くのシグナリング対話が引き起こされ、端末デバイスの電力消費が増加する。
【0157】
前述のソリューションによれば、登録と登録解除の間またはアタッチメントとデタッチメントの間を行き来する端末デバイスのステータスの切り替えが低減されるので、端末デバイスとネットワークの間のシグナリング対話が低減されることが可能であり、端末デバイスの電力消費が低減されることが可能である。
【0158】
実装方法では、ステップ402の後、以下のステップ403およびステップ404がさらに実施され得る。
【0159】
ステップ403:モビリティ管理ネットワーク要素は、第1の情報を端末デバイスへ送信する。それに対応して、端末デバイスは第1の情報を受信する。
【0160】
第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジステータスに基づいてアップリンク伝送を実施することを示す。
【0161】
ステップ404:アップリンク伝送要件があるときに、端末デバイスが第1の情報に基づいて、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていないと決定したならば、端末デバイスは、アップリンク伝送を実施することをスキップすると決定する。
【0162】
本明細書のアップリンク伝送要件は、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送のうちの1つまたは複数を含むが、これらに限定されない。
【0163】
実装方法では、第1の情報は、ステップ401で説明された端末デバイスの衛星カバレッジ情報である。モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を端末デバイスへ送信して、端末デバイスに、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を実施するように示す。したがって、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされているかどうかが衛星カバレッジ情報に基づいて決定される。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていなければ、アップリンク伝送を実施することをスキップすることが決定される。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているならば、アップリンク伝送を実施することが決定される。
【0164】
別の実装方法では、第1の情報はインジケーション情報であり、インジケーション情報は、端末デバイスが、アップリンク伝送要件を有しているときに衛星ネットワークカバレッジステータスを検査し、衛星ネットワークカバレッジステータスに基づいてアップリンク伝送を実施することを明確に示す。したがって、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときには、端末デバイスはまず、端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされているかどうかを検査する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていなければ、アップリンク伝送を実施することをスキップすることが決定される。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているならば、アップリンク伝送を実施することが決定される。
【0165】
別の実装方法では、ステップ403で、第1の情報を端末デバイスへ送信するときに、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を端末デバイスへさらに送信する。この場合、本明細書では第1の情報はインジケーション情報であり、インジケーション情報は、端末デバイスが、アップリンク伝送要件を有しているときに衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を実施することを明確に示す。したがって、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有している場合、端末デバイスは、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているかどうかを決定する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていなければ、アップリンク伝送を実施することをスキップすることが決定される。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているならば、アップリンク伝送を実施することが決定される。
【0166】
ステップ403およびステップ404のソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、アップリンク伝送要件がたとえあっても、端末デバイスはアップリンク伝送を実施することをスキップするので、セルスキャンおよびセル選択などの不必要で効果のないネットワーク接続動作が回避され、それによって端末デバイスの電力消費を低減させることができる。
【0167】
図5は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。方法は、前述の問題2を解決するために使用され得る。方法は、以下のステップを含む。
【0168】
ステップ501:モビリティ管理ネットワーク要素が、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定する。
【0169】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、ステップ201に記載の方法に従って、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定し得る。
【0170】
別の実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、代替として、以下の方法を使用して端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定し得る。モビリティ管理ネットワーク要素は、ページングメッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信し、ページングメッセージは、アイドル状態の端末デバイスの識別情報を含み、また、ページングメッセージは、端末デバイスをページングすることを示す。その場合、アクセスネットワークデバイスは端末デバイスをページングする。アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスが位置しているセルが衛星ネットワークによって現在カバーされていないと決定した場合には、アクセスネットワークデバイスはページングに失敗する。したがって、アクセスネットワークデバイスは、第1のメッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。第1のメッセージは、ページング失敗インジケーションと、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報とを含む。ページング失敗インジケーションは、このページング失敗の理由が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、ページング失敗インジケーションはさらに、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることを示す。端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報である。
【0171】
別の実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、代替として、以下の方法を使用して端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定し得る。モビリティ管理ネットワーク要素は、ページングメッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信し、ページングメッセージは、アイドル状態の端末デバイスの識別情報を含み、また、ページングメッセージは、端末デバイスをページングすることを示す。その場合、アクセスネットワークデバイスは端末デバイスをページングする。アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスが位置しているセルが衛星ネットワークによって現在カバーされていないと決定した場合には、アクセスネットワークデバイスはページングに失敗する。したがって、アクセスネットワークデバイスは、第1のメッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。第1のメッセージは、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報を含む。端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報である。加えて、衛星カバレッジ情報は、このページング失敗の理由が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、衛星カバレッジ情報はさらに、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることを示す。
【0172】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素が5GのAMFネットワーク要素であるとき、AMFネットワーク要素は、ダウンリンクデータ到着通知をSMFネットワーク要素から受信した後にステップ501を実施してよく、言い換えれば、ダウンリンクデータ到着通知は、ステップ501を実施するようにモビリティ管理ネットワーク要素をトリガする。
【0173】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素が4GのMMEであるときに、MMEは、ユーザプレーンのダウンリンクデータが伝送される必要があると決定した後にステップ501を実施してよい。
【0174】
ステップ502:モビリティ管理ネットワーク要素は、衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定し、最大待ち時間は、端末デバイスが到達可能になるまで待つ場合の最大の期間を示す。
【0175】
本明細書の最大待ち時間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間をカバーする必要がある、または、最大待ち時間に到達した後に、端末デバイスは衛星ネットワークによってカバーされるべきであると理解される。最大待ち時間は、4Gのダウンリンクバッファ期間、または5Gの最大待ち期間であってよい。
【0176】
任意選択で、ステップ502の前に、モビリティ管理ネットワーク要素はさらに、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスは到達不可能であると決定する。
【0177】
4Gネットワークでは、モビリティ管理ネットワーク要素はMMEである。最大待ち時間を決定した後、MMEは、最大待ち時間に基づいてダウンリンクデータバッファの満了期間を決定して、端末デバイスのデータが現在コアネットワーク側でバッファされているかどうかを示し得る。ダウンリンクデータバッファの満了期間が満了した後、MMEは、端末デバイスのダウンリンクバッファデータが現在はないと決定する。4Gネットワークでは、最大待ち時間はダウンリンクデータバッファ時間と呼ばれることもある。
【0178】
5Gネットワークでは、モビリティ管理ネットワーク要素はAMFネットワーク要素である。最大待ち時間を決定した後、AMFネットワーク要素は、最大待ち時間をSMFネットワーク要素へ送信し得る。次に、SMFネットワーク要素は、最大待ち時間に基づいて拡張バッファ時間を決定し得る。拡張バッファ時間は、ユーザプレーンネットワーク要素がダウンリンクデータをバッファする特定の期間を示す。拡張バッファ時間に達し、バッファされたデータが依然として端末デバイスへ送信されていない後で、SMFは、対応するバッファされたデータを破棄する。5Gネットワークでは最大待ち時間はまた、推定最大待ち時間と呼ばれることもある。
【0179】
前述のソリューションによれば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性を決定し得る。端末デバイスが到達不可能であるならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定して、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに端末デバイスがページングされないこと、およびダウンリンクデータが端末デバイスへ送信されないことを保証する。これは、モビリティ管理ネットワーク要素の電力消費を低減し、データ損失を低減させる。
【0180】
実装方法では、ステップ201、ステップ401、および/またはステップ501の前に、モビリティ管理ネットワーク要素はさらに、端末デバイスの位置が固定されている、または端末デバイスの移動軌跡が固定されていると決定する。代替として、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスが固定位置の端末デバイスであること、または固定移動軌跡を持つ端末デバイスであることを決定すると理解される。たとえば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスのサブスクリプション情報を取得し、端末デバイスのサブスクリプション情報に基づいて、端末デバイスの位置が固定されている、または端末デバイスの移動軌跡が固定されていると決定し得る。言い換えれば、モビリティ管理ネットワーク要素は、
図2、
図4、および/または
図5に対応する実施形態のソリューションを、固定位置または固定移動軌跡を持つ端末デバイスに対してだけ実施する。固定移動軌跡は、端末デバイスが特定のモビリティを有するが、端末デバイスの移動軌跡が予測可能である、およびネットワーク側が端末デバイスの地理的位置を感知できる、と理解されてよい。
【0181】
以下では、特定の例を参照して前述のソリューションについて説明する。以下のソリューションは、4Gネットワーク、5Gネットワーク、または6Gネットワークなどの将来の通信ネットワークに適用可能である。
【0182】
図6は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図2に対応する実施形態の特定の実装である。
【0183】
方法は、以下のステップを含む。
【0184】
ステップ601:アクセスネットワークデバイスが、N2セットアップメッセージ(N2 setup message)をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。それに対応して、モビリティ管理ネットワーク要素は、N2セットアップメッセージを受信する。
【0185】
アクセスネットワークデバイスが電源オンされた後、N2セットアップメッセージは、アクセスネットワークデバイスとモビリティ管理ネットワーク要素の間にN2インターフェイスを確立する手順で送信される。現在のネットワークが4Gネットワークであるならば、N2インターフェイスは、4GネットワークのS1-MMEインターフェイスに対応する。
【0186】
任意選択で、N2セットアップメッセージは、アクセスネットワークデバイスの衛星セルの識別情報と、各衛星セルに対応する衛星のエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報とを含む。
【0187】
ステップ602:端末デバイスが登録要求メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する。それに対応して、アクセスネットワークデバイスは登録要求メッセージを受信する。
【0188】
登録要求メッセージは、ネットワークに登録することを要求するために使用される。
【0189】
登録要求メッセージは、5Gネットワークにおける登録要求メッセージであってよく、または4GネットワークにおけるアタッチメッセージもしくはTAU要求メッセージであってよい。
【0190】
ステップ603:アクセスネットワークデバイスは、登録要求メッセージおよびアクセスネットワーク(access network,AN)パラメータをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。それに対応して、モビリティ管理ネットワーク要素は、登録要求メッセージおよびANパラメータを受信する。登録要求メッセージは、端末デバイスによって、モビリティ管理ネットワーク要素へ送信されるNASメッセージで搬送される。ANパラメータは、アクセスネットワークデバイスによって最初のN2メッセージに追加され、登録要求メッセージと共にモビリティ管理ネットワーク要素側へ送信される。
【0191】
ステップ601のN2セットアップメッセージが、アクセスネットワークデバイスの衛星セルの識別情報と、各衛星セルに対応するエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報とを伝送しない場合、端末デバイスの後続の登録手順において、アクセスネットワークデバイスによって追加されたANパラメータは、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報を含み得る。
【0192】
ステップ604:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの位置または移動軌跡が固定されていると決定する。
【0193】
代替として、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスが、固定位置にある端末デバイス、または固定移動軌跡を持つ端末デバイスであると決定すると理解される。
【0194】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスのサブスクリプション情報を取得し、端末デバイスのサブスクリプション情報に基づいて、端末デバイスの位置が固定されている、または端末デバイスの移動軌跡が固定されていると決定し得る。
【0195】
ステップ604は任意選択のステップである。
【0196】
ステップ605:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスのスリープ開始時間と、周期的TAUサイクル、周期的登録サイクル、またはeDRXサイクルのうちの1つまたは複数とを決定する。
【0197】
モビリティ管理ネットワーク要素が、アクセスネットワークデバイスから、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報を受信した場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報に基づいて、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報を決定する。
【0198】
周期的TAUは、5Gネットワークにおける周期的登録手順に対応し、4Gネットワークにおける周期的TAU手順に対応する。
【0199】
端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報である。
【0200】
実装方法では、端末デバイスの衛星カバレッジ情報によって示されていて衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間は、周期的登録サイクルに含まれており、または、周期的登録サイクル中のスリープ時間期間は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報によって示されていて衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含むと理解される。実装方法の特定の例については、
図3(a)を参照されたい。
【0201】
実装方法では、端末デバイスの衛星カバレッジ情報によって示されていて衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間は、eDRXサイクルに含まれており、または、eDRXサイクル中のスリープ時間期間は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報によって示されていて衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含むと理解される。実装方法の特定の例については、
図3(b)を参照されたい。
【0202】
ステップ606:登録手順の他のステップ。
【0203】
ステップ607:モビリティ管理ネットワーク要素は、非アクセス層(non-access stratum,NAS)メッセージを端末デバイスへ送信する。それに対応して、端末デバイスはNASメッセージを受信する。
【0204】
NASメッセージは、スリープ開始時間を含み、周期的TAUサイクル、eDRXサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0205】
実装方法では、NASメッセージは、登録受諾メッセージ、アタッチ受諾メッセージ、またはTAU受諾メッセージを含む。メッセージは、スリープ開始時間を含み、周期的登録サイクル、周期的TAUサイクル、またはeDRXサイクルのうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0206】
ステップ608:端末デバイスは、スリープ開始時間に基づいて、周期的TAUサイクル、周期的登録サイクル、またはeDRXサイクル中にスリープする。
【0207】
実装方法では、端末デバイスは、周期的TAUサイクル中にスリープ開始時間からスリープ状態に入り、周期的TAUサイクルが終了するときにスリープ状態を終了する。端末デバイスのスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。たとえば、端末デバイスは、
図3(a)に示された方法に従ってスリープし得る。
【0208】
実装方法では、端末デバイスは、eDRXサイクル中にスリープ開始時間からスリープ状態に入り、eDRXサイクルが終了するときにスリープ状態を終了する。端末デバイスのスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。たとえば、端末デバイスは、
図3(b)に示された方法に従ってスリープし得る。
【0209】
上述のソリューションによれば、端末デバイスの登録処理において、モビリティ管理ネットワーク要素は、セルに対応しアクセスネットワークデバイスによって提供されるエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報に基づいて、スリープ開始時間と、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数とを決定し、端末デバイスが、衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に端末デバイスが可能な限りスリープし、セルスキャンおよびセル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避して、端末デバイスの電力消費を低減させることができることを保証する。
【0210】
図7は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図2に対応する実施形態の特定の実装である。方法は、以下のステップを含む。
【0211】
ステップ701からステップ704は、ステップ601からステップ604と同じである。
【0212】
ステップ704は任意選択のステップである。
【0213】
ステップ705:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報に基づいて端末デバイスのスリープ時間情報を決定する。
【0214】
モビリティ管理ネットワーク要素が、アクセスネットワークデバイスから、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報を受信した場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報に基づいて、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報を決定する。端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報である。
【0215】
実装方法では、スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ終了時間を含み、スリープ開始時間とスリープ終了時間の間のスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間である。
【0216】
実装方法では、スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ終了時間を含み、スリープ開始時間とスリープ終了時間の間のスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含み、言い換えれば、スリープ開始時間とスリープ終了時間によって示されるスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間よりも長い。
【0217】
別の実装方法では、スリープ時間情報は、スリープ開始時間およびスリープ期間を含み、スリープ終了時間は、スリープ開始時間およびスリープ期間に基づいて取得され得る。
【0218】
スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間中、端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、または伝送されるべきアップリンクデータでの伝送が実施されなくても、スリープを保持し、サービスは実行しない。
【0219】
任意選択で、モビリティ管理ネットワーク要素は、サービス情報に基づいて、および既存の方法に従って、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間中に、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数を決定してよい。
【0220】
実装方法では、端末デバイスの衛星カバレッジ情報によって示されていて衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間は、いずれのeDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルにも含まれておらず、別個のスリープ時間期間である。
【0221】
ステップ706:登録手順の他のステップ。
【0222】
ステップ707:モビリティ管理ネットワーク要素は、NASメッセージを端末デバイスへ送信する。それに対応して、端末デバイスはNASメッセージを受信する。
【0223】
NASメッセージはスリープ時間情報を含む。任意選択で、NASメッセージは、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0224】
実装方法では、NASメッセージは、登録受諾メッセージ、アタッチ受諾メッセージ、またはTAU受諾メッセージを含む。メッセージはスリープ時間情報を含む。任意選択で、登録受諾メッセージは、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0225】
ステップ708:端末デバイスは、スリープ時間情報に基づいてスリープする。
【0226】
端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、または伝送されるべきアップリンクデータでの伝送が実施されなくても、スリープ時間情報によって示されるスリープ時間期間中にスリープし、サービスは実行しない。
【0227】
任意選択で、スリープ時間情報によって示されるスリープ時間期間の後、端末デバイスは衛星ネットワークのカバレッジに入る。この場合、端末デバイスは、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルに基づいてスリープし得る。
【0228】
ステップ709:端末デバイスに対応する登録解除タイマ(またはデタッチタイマ)が満了したときに、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスのスリープ時間情報に基づいて、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施するかどうかを決定する。
【0229】
モビリティ管理ネットワーク要素が、端末デバイスに対応する登録解除タイマ(またはデタッチタイマ)が満了したと決定した後、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスのスリープ時間情報に基づいて、端末デバイスが現在、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない場合に対応するスリープ時間期間中にあるかどうかを決定する。端末デバイスが現在、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない場合に対応するスリープ時間期間中にあるならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施することをスキップすると決定する。端末デバイスが現在、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない場合に対応するスリープ時間期間中にない場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施することを決定する。
【0230】
ステップ709は任意選択のステップである。
【0231】
上述の実施形態では、端末デバイスの登録処理において、モビリティ管理ネットワーク要素は、衛星セルに対応しアクセスネットワークデバイスによって提供されるエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報に基づきスリープ時間情報を決定して、端末デバイスが、衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に端末デバイスが可能な限りスリープし、セル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避して、端末デバイスの電力消費を低減させることができることを保証する。
【0232】
実装方法では、
図7に対応する実施形態は、端末デバイスが衛星ネットワークによって長時間カバーされないシナリオに適用され得る。新たな省電力モードが導入される。言い換えれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中に、端末デバイスは常にスリープしており、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を実施することをスキップすることを含めて、いかなるサービスも実行しない。これは、セルスキャンおよびセル選択などの不必要で効果のないネットワーク接続動作を回避すること、および端末デバイスの電力消費を最大限低減させることができる。
【0233】
図8は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図4に対応する実施形態の特定の実装である。
【0234】
方法は、以下のステップを含む。
【0235】
ステップ801からステップ804は、ステップ601からステップ604と同じである。
【0236】
ステップ804は任意選択のステップである。
【0237】
ステップ805:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定する。
【0238】
モビリティ管理ネットワーク要素が、アクセスネットワークデバイスから、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報を受信した場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報に基づいて、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報を決定する。端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報である。
【0239】
モビリティ管理ネットワーク要素が、アクセスネットワークデバイスから、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報を受信した場合、端末デバイスが位置している衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報である。
【0240】
任意選択で、モビリティ管理ネットワーク要素は、既存の方法に従って、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルを決定してよい。
【0241】
ステップ806:登録手順の他のステップ。
【0242】
ステップ807:モビリティ管理ネットワーク要素は、NASメッセージを端末デバイスへ送信する。それに対応して、端末デバイスはNASメッセージを受信する。
【0243】
NASメッセージは、インジケーション情報および端末デバイスの衛星カバレッジ情報を含む。任意選択で、NASメッセージは、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数をさらに含む。インジケーション情報は端末デバイスに、周期的TAUタイマまたは周期的登録タイマが満了したときに、またはアップリンクデータ伝送があるときに、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて周期的TAU手順、周期的登録手順、またはアップリンクデータ伝送を開始することを示す。
【0244】
実装方法では、NASメッセージは、登録受諾メッセージ、アタッチ受諾メッセージ、またはTAU受諾メッセージを含む。メッセージは、インジケーション情報および端末デバイスの衛星カバレッジ情報を含む。任意選択で、メッセージは、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0245】
ステップ808:端末デバイスは、インジケーション情報および端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始するかどうかを決定する。
【0246】
具体的には、インジケーション情報および端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているかどうか、すなわち、端末デバイスが現時点で衛星ネットワークによってカバーされているかどうかが決定される。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているとき、端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始しない。
【0247】
ステップ809:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスのインジケーション情報および衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施するかどうかを決定する。
【0248】
具体的には、端末デバイスに対応する登録解除タイマ(またはデタッチタイマ)が満了したときに、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施するかどうかが決定される。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているとき、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施することをスキップする。
【0249】
前述の実施形態では、端末デバイスの登録処理、アタッチ処理、またはTAU処理において、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定し、端末デバイスに、衛星カバレッジ情報に基づいて、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を実施することを示す。これは、端末デバイスが、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間範囲内に周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を実施することを防止することができ、セルスキャンおよびセル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避して、端末デバイスの電力消費を低減させることができる。加えて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間範囲にあるときに、端末デバイスがネットワーク側によって登録解除(またはデタッチ)されることもまた回避され得る。
【0250】
実装方法では、
図8に対応する実施形態は、端末デバイスが衛星ネットワークによって長時間カバーされないシナリオに適用され得る。これは、周期的TAUまたは周期的登録のサイクル時間には限界値があり、あまり大きくない可能性があるからである。したがって、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない期間が長いときには、周期的TAUまたは周期的登録が実施される必要が必然的にある。この場合、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされておらず、端末デバイスがセルスキャンおよびセル選択を継続的に実施することにより、電力消費損失が大きくなる。加えて、ネットワーク側が周期的TAUまたは周期的登録を端末デバイスから受信しないので、端末デバイスは登録解除されるかデタッチされる。したがって、アイドル状態の端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに不必要な周期的TAUまたは周期的登録を回避するために、
図8に対応する実施形態では、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに、端末デバイスは、周期的TAUまたは周期的登録およびアップリンクデータ伝送を実施せず、ネットワーク側のモビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施しないので、端末デバイスとモビリティ管理ネットワーク要素の間のシグナリング対話が最大限に低減されることが可能であり、端末デバイスの電力消費が低減される。
【0251】
図9は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図4に対応する実施形態の特定の実装である。
【0252】
方法は、以下のステップを含む。
【0253】
ステップ901からステップ906は、ステップ801からステップ806と同じである。
【0254】
ステップ907:モビリティ管理ネットワーク要素は、NASメッセージを端末デバイスへ送信する。それに対応して、端末デバイスはNASメッセージを受信する。
【0255】
NASメッセージはインジケーション情報を含む。任意選択で、NASメッセージは、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数をさらに含む。インジケーション情報は端末デバイスに、周期的TAUタイマまたは周期的登録タイマが満了したときに、またはアップリンクデータ伝送があるときに、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているかどうかを検出することを示す。
【0256】
実装方法では、NASメッセージは、登録受諾メッセージ、アタッチ受諾メッセージ、またはTAU受諾メッセージを含む。メッセージはインジケーション情報を含む。任意選択で、登録受諾メッセージは、eDRXサイクルおよび/またはTAUサイクルをさらに含む。
【0257】
ステップ908:端末デバイスは、インジケーション情報に基づいて、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始するかどうかを決定する。
【0258】
具体的には、インジケーション情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているかどうか、すなわち、端末デバイスが現時点で衛星ネットワークによってカバーされているかどうかが決定される。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているとき、端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始しない。
【0259】
ステップ909は、ステップ809と同じである。
【0260】
前述の実施形態では、端末デバイスの登録処理において、モビリティ管理ネットワーク要素は端末デバイスに、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているかどうかの場合に基づいて、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を実施することを示す。これは、端末デバイスが、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間範囲内に周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を実施することを防止することができ、セルスキャンおよびセル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避して、端末デバイスの電力消費を低減させることができる。加えて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間範囲にあるときに、端末デバイスがネットワーク側によって登録解除(またはデタッチ)されることもまた回避され得る。
【0261】
実装方法では、
図9に対応する実施形態は、端末デバイスが衛星ネットワークによって長時間カバーされないシナリオに適用され得る。これは、周期的TAUまたは周期的登録のサイクル時間には限界値があり、あまり大きくない可能性があるからである。したがって、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない期間が長いときには、周期的TAUまたは周期的登録が実施される必要が必然的にある。この場合、端末デバイスが衛星ネットワークにカバーされておらず、端末デバイスがセルスキャンおよびセル選択などのネットワーク接続動作を継続的に実施することにより、電力消費損失が大きくなる。加えて、ネットワーク側が周期的TAU要求または周期的登録要求を端末デバイスから受信しないので、端末デバイスは登録解除されるかデタッチされる。したがって、アイドル状態の端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに不必要な周期的TAUまたは周期的登録を回避するために、
図9に対応する実施形態では、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに、端末デバイスは、周期的TAUまたは周期的登録およびアップリンクデータ伝送を実施せず、また、ネットワーク側のモビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施しないので、端末デバイスとモビリティ管理ネットワーク要素の間のシグナリング対話が最大限に低減されることが可能であり、端末デバイスの電力消費が低減される。
【0262】
図10は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図5に対応する実施形態の特定の実装である。
【0263】
方法は、以下のステップを含む。
【0264】
ステップ1001は、ステップ601と同じである。
【0265】
ステップ1002:アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスがアイドル状態に入った後、N2メッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。それに対応して、モビリティ管理ネットワーク要素はN2メッセージを受信する。
【0266】
ステップ1001のN2セットアップメッセージが、アクセスネットワークデバイスの衛星セルの識別情報と、各衛星セルに対応するエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報とを搬送しない場合、N2メッセージは、端末デバイスが位置している衛星セルに対応するエフェメリス情報または衛星カバレッジ情報を含み得る。任意選択で、N2メッセージは、端末デバイスが位置している衛星セルの識別情報をさらに含む。端末デバイスが位置している衛星セルは、端末デバイスがアイドル状態に入る前に端末デバイスによって最後にアクセスされた衛星セルと理解されてもよい。具体的には、N2メッセージはN2解放メッセージであってよく、4GネットワークのS1解放メッセージに対応する。
【0267】
ステップ1003は、ステップ604と同じである。
【0268】
ステップ1003は任意選択のステップである。
【0269】
ステップ1004:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスが到達可能であるかどうかを決定する。
【0270】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが到達可能であるかどうかを決定する。端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされていない場合、端末デバイスは到達不可能である。端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされている場合には、端末デバイスが到達可能であるかどうかは、既存のソリューションに基づいて、たとえば端末デバイスの省電力スリープ状態に基づいて決定される。端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報である。
【0271】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報と、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルとに基づいて、端末デバイスが到達可能であるかどうかを決定する。端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされていない場合、または端末デバイスがeDRXサイクルのスリープ時間にある場合、または端末デバイスが周期的TAUサイクルのスリープ時間にある場合、または端末デバイスが周期的登録サイクルのスリープ時間にある場合、端末デバイスは到達不可能である。端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされており、端末デバイスがeDRXサイクルのスリープ時間になく、端末デバイスが周期的TAUサイクルのスリープ時間になく、また、端末デバイスが周期的登録サイクルのスリープ時間にない場合、端末デバイスは到達可能である。周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルのスリープ時間は、端末デバイスが接続状態から、たとえば、4Gネットワークの省電力モード(Power Saving Mode,PSM)または5Gネットワークのアップリンクオンリー接続(Mobile Initiated Connection Only,MICO)モードから、アイドル状態に入った後の時間期間後に端末デバイスがスリープ状態に入る、スリープ時間期間であることを理解されたい。
【0272】
ステップ1005:端末デバイスが到達不可能である場合、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定する。
【0273】
このステップの特定の実装については、ステップ502の説明を参照されたい。
【0274】
ステップ1006:端末デバイスが到達可能状態に入ったとき、モビリティ管理ネットワーク要素は、ページングメッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する。それに対応して、アクセスネットワークデバイスはページングメッセージを受信する。
【0275】
ページングメッセージは、端末デバイスの識別情報、およびページングセルの識別情報を含む。
【0276】
ページングセルは、端末デバイスによって最後にアクセスされたセルであってよく、または、端末デバイスによって最後にアクセスされたセルが位置しているトラッキングエリア内のすべてのセルであってよい。
【0277】
ステップ1007:アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスをページングする。
【0278】
前述のソリューションによれば、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性を決定し得る。端末デバイスが到達不可能であるならば、モビリティ管理ネットワーク要素は、衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定して、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに端末デバイスがページングされないこと、およびダウンリンクデータが端末デバイスへ送信されないことを保証する。これは、モビリティ管理ネットワーク要素の電力消費を低減し、データ損失を低減させる。
【0279】
実装方法では、このソリューションのモビリティ管理ネットワーク要素が4GのMMEである場合、ステップ1004の前に、MMEは、ユーザプレーンネットワーク要素からダウンリンクデータ到着通知をさらに受信してよく、ダウンリンクデータ到着通知は、ステップ1004を実施するようにMMEをトリガする。加えて、ステップ1005の後に、MMEは、最大待ち時間またはダウンリンクバッファ時間に基づいてダウンリンクデータバッファ満了期間をさらに決定して、端末デバイスのデータが現在コアネットワーク側でバッファされているかどうかを示す。ダウンリンクデータバッファ満了期間が満了した後、MMEは、端末デバイスのダウンリンクバッファデータが現在はないと決定する。
【0280】
実装方法では、このソリューションのモビリティ管理ネットワーク要素が5GのAMFネットワーク要素である場合、ステップ1004の前に、AMFネットワーク要素は、SMFネットワーク要素からダウンリンクデータ到着通知をさらに受信してよく、ダウンリンクデータ到着通知は、ステップ1004を実施するようにAMFネットワーク要素をトリガする。加えて、ステップ1005の後に、AMFネットワーク要素は、最大待ち時間に基づいて、SMFネットワーク要素および/またはユーザプレーンネットワーク要素に、データをバッファするようにさらに示す。次に、SMFネットワーク要素は、最大待ち時間に基づいて拡張バッファ時間を決定し得る。拡張バッファ時間は、ユーザプレーンネットワーク要素がダウンリンクデータをバッファする特定の期間を示す。拡張バッファ時間に到達し、バッファされたデータが端末デバイスへは依然として送信されていない後で、SMFネットワーク要素は、対応するバッファされたデータを破棄する。
【0281】
図11は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図5に対応する実施形態の特定の実装である。
【0282】
方法は、以下のステップを含む。
【0283】
ステップ1101:モビリティ管理ネットワーク要素がページングメッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する。それに対応して、アクセスネットワークデバイスはページングメッセージを受信する。
【0284】
ページングメッセージは、端末デバイスの識別情報、およびページングセルの識別情報を含む。
【0285】
ページングセルは、端末デバイスによって最後にアクセスされたセルであってよく、または、端末デバイスによって最後にアクセスされたセルが位置しているトラッキングエリア内のすべてのセルであってよい。
【0286】
ステップ1102:アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスが位置している衛星セルが衛星ネットワークによってカバーされていないと決定する。
【0287】
実装方法では、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているかどうかを決定する。端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされていない場合、ページングは失敗する。端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされている場合に、端末デバイスはページングされる。端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報である。
【0288】
ステップ1103:アクセスネットワークデバイスは、第1のメッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。それに対応して、モビリティ管理ネットワーク要素は第1のメッセージを受信する。
【0289】
具体的には、第1のメッセージは、N2メッセージまたはページング失敗メッセージであり得る。
【0290】
アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされていないと決定する。したがって、アクセスネットワークデバイスは、第1のメッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。第1のメッセージは、ページング失敗インジケーション、および端末デバイスの衛星カバレッジ情報を含む。ページング失敗インジケーションは、このページング失敗の理由が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、ページング失敗インジケーションは、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることをさらに示す。
【0291】
別の実装方法では、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスが衛星ネットワークによって現在カバーされていないと決定する。したがって、アクセスネットワークデバイスは、第1のメッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。第1のメッセージは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を含む。衛星カバレッジ情報は、このページング失敗の理由が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、衛星カバレッジ情報は、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることをさらに示す。
【0292】
ステップ1104:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定する。
【0293】
このステップの特定の実装については、ステップ502の説明を参照されたい。
【0294】
ステップ1105およびステップ1106は、ステップ1006およびステップ1007と同じである。
【0295】
前述のソリューションによれば、モビリティ管理ネットワーク要素がアクセスネットワークデバイスに、端末デバイスをページングすることを通知したとき、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが現在ページングされることが可能であるかどうかを決定する。端末デバイスが衛星ネットワークのカバレッジ内にない場合には、アクセスネットワークデバイスはモビリティ管理ネットワーク要素に、ページングが失敗したことを通知し、端末デバイスの衛星カバレッジ情報をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信し、それによりモビリティ管理ネットワーク要素は、その衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定して、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに端末デバイスがページングされないことを保証する。これは、モビリティ管理ネットワーク要素とアクセスネットワークデバイスの間の不必要なシグナリング対話を低減させ、アクセスネットワークデバイスのページングリソースの浪費と、端末デバイスのダウンリンクデータの損失とを回避することができる。
【0296】
実装方法では、このソリューションのモビリティ管理ネットワーク要素が4GのMMEである場合、ステップ1101の前に、MMEは、ユーザプレーンネットワーク要素からダウンリンクデータ到着通知をさらに受信してよく、ダウンリンクデータ到着通知は、ステップ1101を実施するようにMMEをトリガする。加えて、ステップ1104の後に、MMEは、最大待ち時間、すなわちダウンリンクバッファ時間に基づいてダウンリンクデータバッファ満了期間をさらに決定して、端末デバイスのデータが現在コアネットワーク側でバッファされているかどうかを示す。ダウンリンクデータバッファ満了期間が満了した後、MMEは、端末デバイスのダウンリンクバッファデータが現在はないと決定する。
【0297】
実装方法では、このソリューションのモビリティ管理ネットワーク要素が5GのAMFネットワーク要素である場合、ステップ1101の前に、AMFネットワーク要素は、SMFネットワーク要素からダウンリンクデータ到着通知をさらに受信してよく、ダウンリンクデータ到着通知は、ステップ1101を実施するようにAMFネットワーク要素をトリガする。加えて、ステップ1104の後に、AMFネットワーク要素は、最大待ち時間に基づいて、SMFネットワーク要素および/またはユーザプレーンネットワーク要素に、データをバッファするようにさらに示す。次に、SMFネットワーク要素は、最大待ち時間に基づいて、拡張バッファ時間を決定し得る。拡張バッファ時間は、ユーザプレーンネットワーク要素がダウンリンクデータをバッファする特定の期間を示す。拡張バッファ時間に到達し、バッファされたデータが端末デバイスへは依然として送信されていない後で、SMFネットワーク要素は、対応するバッファされたデータを破棄する。
【0298】
図12に対応する実施形態および
図14に対応する実施形態では、モビリティ管理ネットワーク要素が適切な周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを決定し、それにより端末デバイスが、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルに基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中にアップリンクシグナリングまたはアップリンクデータ伝送を実施することをスキップする例が、説明に使用されている。実際の適用では、モビリティ管理ネットワーク要素は、別のパラメータ(たとえば、サービスギャップ(service gap)またはeDRX)を決定してもよく、それにより端末デバイスは、その別のパラメータに基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中にアップリンクシグナリングまたはアップリンクデータ伝送を実施することをスキップする。
図12に対応する実施形態および
図14に対応する実施形態における「周期的TAUサイクル」および「周期的登録サイクル」は、別のパラメータ(サービスギャップまたはeDRXなど)に置き換えられ得ると理解されてよい。サービスギャップの定義については、TS23.401 V17.2.0を参照されたい。「別のパラメータ」は、期間を示すパラメータであってよい。
【0299】
図12は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。たとえば、4Gアプリケーションシナリオでは、モビリティ管理ネットワーク要素およびアクセスネットワークデバイスは、それぞれMMEおよびeNBであってよい。たとえば、5Gアプリケーションシナリオでは、モビリティ管理ネットワーク要素およびアクセスネットワークデバイスは、それぞれAMFおよびgNBであってよい。この実施形態における端末デバイスは、衛星アクセスタイプの端末デバイスである。
【0300】
方法は、以下のステップを含む。
【0301】
ステップ1201:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを決定する。
【0302】
任意選択で、端末デバイスの位置が固定され、または端末デバイスの移動軌跡が固定される。
【0303】
衛星カバレッジ情報の意味については、前述の説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0304】
任意選択で、端末デバイスが衛星アクセスタイプの端末デバイスであると決定するときに、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを決定してよい。
【0305】
4Gでは、モビリティ管理ネットワーク要素はMMEであり、MMEが周期的TAUサイクルを決定する。特定の実装では、周期的TAUサイクルは、周期的TAUタイマによって表され得る。5Gでは、モビリティ管理ネットワーク要素はAMFであり、AMFが周期的登録サイクルを決定する。特定の実装では、周期的登録サイクルは、周期的登録タイマによって表され得る。
【0306】
端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに、端末デバイスが周期的TAU手順または周期的登録手順を実行することをスキップすること、および端末デバイスがスリープ状態にとどまることを保証するために、言い換えれば、端末デバイスがアイドル状態に入った時点から、周期的TAUタイマまたは周期的登録タイマが満了する前の時点までの時間期間が、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含むことを保証するために、周期的TAUサイクルに対応する時間期間は、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含み、または、周期的登録サイクルに対応する時間期間は、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含む。
【0307】
以下では、ステップ1201を実施するようにモビリティ管理ネットワーク要素をトリガするための異なる実装方法について説明する。
【0308】
方法1:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジから外れそうであると決定し、インジケーション情報をアクセスネットワークデバイスへ送信する。インジケーション情報はアクセスネットワークデバイスに、端末デバイス接続解放手順を実行することを示す。次に、アクセスネットワークデバイスは、UEコンテキスト解放要求をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。UEコンテキスト解放要求は、モビリティ管理ネットワーク要素に端末デバイスのコンテキストを解放することを要求するために使用される。UEコンテキスト解放要求を受信した後、モビリティ管理ネットワーク要素は、ステップ1201を実施するようにトリガされる。
【0309】
方法2:アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジから外れそうであると決定し、コンテキスト解放要求をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するようにアクセスネットワークデバイスをトリガする。コンテキスト解放要求は、モビリティ管理ネットワーク要素に端末デバイスのコンテキストを解放することを要求するために使用される。UEコンテキスト解放要求を受信した後、モビリティ管理ネットワーク要素は、ステップ1201を実施するようにトリガされる。
【0310】
方法3:端末デバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジから外れそうであると決定し、TAU要求またはモビリティ登録更新要求をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。TAU要求またはモビリティ登録更新要求を受信した後、モビリティ管理ネットワーク要素は、ステップ1201を実施するようにトリガされる。
【0311】
任意選択で、モビリティ管理ネットワーク要素はさらに、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて第1の期間を決定する。第1の期間は、端末デバイスがアイドル状態に入った後から、端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間である。第1の期間はまた、端末デバイスがアクティブ状態にある期間(アクティブ時間)と呼ばれることもある。端末デバイスがアクティブ状態にあるとき、ネットワークは、端末デバイスをページングによってアイドル状態から接続状態に呼び出し得る。
【0312】
ステップ1202:モビリティ管理ネットワーク要素は、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを端末デバイスへ送信する。
【0313】
4Gでは、モビリティ管理ネットワーク要素、たとえばMMEは、周期的TAUサイクルを端末デバイスへ送信する。任意選択で、MMEは、GUTI再割当コマンド(GUTI Reallocation Command)を端末デバイスへ送信し、GUTI再割当コマンドは周期的TAUサイクルを搬送する。代替として、MMEは、TAU受諾メッセージを端末デバイスへ送信し、TAU受諾メッセージは周期的TAUサイクルを搬送する。
【0314】
5Gでは、モビリティ管理ネットワーク要素、たとえば、AMFは、周期的登録サイクルを端末デバイスへ送信する。任意選択で、AMFは、設定更新コマンド(UE Configuration Update Command)を端末デバイスへ送信し、UE設定更新コマンドは、周期的登録サイクルを搬送する。代替として、AMFは、モビリティ登録更新受諾メッセージを端末デバイスへ送信し、モビリティ登録更新受諾メッセージは周期的登録サイクルを搬送する。
【0315】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、アクセスネットワークデバイスを使用して周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを端末デバイスへ送信する。言い換えれば、モビリティ管理ネットワーク要素は、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルをアクセスネットワークデバイスへ送信し、次に、アクセスネットワークデバイスは、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを端末デバイスへ送信する。
【0316】
任意選択で、モビリティ管理ネットワーク要素はさらに、第1の期間を端末デバイスへ送信し得る。第1の期間は、端末デバイスがアイドル状態に入った後から、端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間である。第1の期間はまた、端末デバイスがアクティブ状態にある期間(アクティブ時間)と呼ばれることもある。端末デバイスがアクティブ状態にあるとき、ネットワークは、端末デバイスをページングによってアイドル状態から接続状態に呼び出し得る。
【0317】
任意選択で、モビリティ管理ネットワーク要素はさらに、原因値を端末デバイスへ送信してよく、原因値は不連続な衛星カバレッジであり、または原因値は、端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることを示す。
【0318】
ステップ1203:端末デバイスは、周期的TAUサイクルに基づいて周期的TAUを実施し、または周期的登録サイクルに基づいて周期的登録を実施する。
【0319】
図13(a)は、本出願の実施形態による周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルの概略図である。周期的TAUサイクル(すなわち、周期的TAUタイマ)または周期的登録サイクル(すなわち、周期的登録タイマ)の開始時点は、端末デバイスがアイドル状態に入る時点であってよい。周期的TAUサイクルに対応する時間期間、または周期的登録サイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。端末デバイスは、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中にスリープ状態に入る。
【0320】
図13(b)は、本出願の実施形態による周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルの別の概略図である。周期的TAUサイクル(すなわち、周期的TAUタイマ)または周期的登録サイクル(すなわち、周期的登録タイマ)の開始時点は、端末デバイスがアイドル状態に入る時点であってよい。周期的TAUサイクルに対応する時間期間、または周期的登録サイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。周期的TAUサイクルに対応する時間期間、または周期的登録サイクルに対応する時間期間は、第1の期間をさらに含み、端末デバイスは、第1の期間内にページングを介してネットワーク側によって起動されて、接続モードに入り得る。端末デバイスは、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間中にスリープ状態に入る。
【0321】
任意選択で、端末デバイスが原因値を受信し、その原因値が、スリープ中に端末デバイスがアップリンク伝送を実施することをスキップすることを示すならば、アップリンク伝送要件があるときに、端末デバイスは、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルに対応する時間期間中にアップリンク伝送を実施することを原因値に基づいてスキップする。
【0322】
前述のソリューションによれば、モビリティ管理ネットワーク要素は、周期的TAUサイクルに対応する時間期間または周期的登録サイクルに対応する時間期間が、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含むように、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを決定して、端末デバイスが、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間中に周期的TAU手順または周期的登録手順を実行することを可能な限り回避できることを保証し、それによって、セル選択などの不必要なネットワーク接続動作を回避し、端末デバイスの電力消費を低減させる。
【0323】
図14は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図12に対応する実施形態の特定の実装である。たとえば、4Gアプリケーションシナリオでは、モビリティ管理ネットワーク要素およびアクセスネットワークデバイスは、それぞれMMEおよびeNBであってよい。たとえば、5Gアプリケーションシナリオでは、モビリティ管理ネットワーク要素およびアクセスネットワークデバイスは、それぞれAMFおよびgNBであってよい。この実施形態における端末デバイスは、衛星アクセスタイプの端末デバイスである。
【0324】
方法は、以下のステップを含む。
【0325】
ステップ1401:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジから外れそうであると決定し、インジケーション情報をアクセスネットワークデバイスへ送信する。それに対応して、アクセスネットワークデバイスはインジケーション情報を受信する。
【0326】
任意選択で、端末デバイスの位置が固定され、または端末デバイスの移動軌跡が固定される。
【0327】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報をアクセスネットワークデバイス、サードパーティ、または端末デバイスから受信し得る。別の実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、セルのエフェメリス情報をアクセスネットワークデバイス、サードパーティ、または端末デバイスから受信し、次に、そのセルのエフェメリス情報に基づいて端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定し得る。
【0328】
インジケーション情報はアクセスネットワークデバイスに、端末デバイスを解放する手順を実行することを示す。4Gでは、端末デバイスを解放する手順は、S1解放手順である。5Gでは、端末デバイスを解放する手順は、アクセスネットワーク(access network,AN)を解放する手順である。
【0329】
ステップ1401は任意選択のステップである。
【0330】
ステップ1402:アクセスネットワークデバイスは、UEコンテキスト解放要求をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。それに対応して、モビリティ管理ネットワーク要素は、UEコンテキスト解放要求を受信する。
【0331】
UEコンテキスト解放要求は、モビリティ管理ネットワーク要素が端末デバイスへの接続を解放して、端末デバイスがアイドル状態に入ることを可能にし得るように、モビリティ管理ネットワーク要素にUEコンテキストを解放することを要求するために使用される。
【0332】
実装方法では、ステップ1401が実施された場合に、インジケーション情報は、ステップ1402を実施するようにアクセスネットワークデバイスをトリガする。
【0333】
別の実装方法では、ステップ1401が実施されない場合に、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジから外れそうであると決定し、次に、ステップ1402を実施するようにアクセスネットワークデバイスをトリガし得る。
【0334】
別の実装方法では、ステップ1401が実施されない場合に、アクセスネットワークデバイスは、別の理由に基づいてステップ1402を実施するようにアクセスネットワークデバイスをトリガし得る。本明細書の別の理由は、サービスが端末デバイスで実行されていないこと、オペレータの動作および保守システム介入(O&M Intervention)、または不特定障害(Unspecified Failure)をこれらに限定されないが含む。
【0335】
任意選択で、4Gでは、UEコンテキスト解放要求を受信した後、モビリティ管理ネットワーク要素(すなわち、MME)はさらに、ベアラリソースを解放することをサービングゲートウェイ(serving gateway,S-GW)に要求し得る。任意選択で、5Gでは、UEコンテキスト解放要求を受信した後、モビリティ管理ネットワーク要素(すなわち、AMF)はさらに、ベアラリソースを解放することをSMFに要求し得る。
【0336】
ステップ1403:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを決定する。
【0337】
任意選択で、端末デバイスが衛星アクセスタイプの端末デバイスであると決定するときに、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを決定してよい。
【0338】
4Gでは、モビリティ管理ネットワーク要素はMMEであり、MMEは周期的TAUサイクルを決定する。特定の実装では、周期的TAUサイクルは、周期的TAUタイマによって表され得る。5Gでは、モビリティ管理ネットワーク要素はAMFであり、AMFは周期的登録サイクルを決定する。特定の実装では、周期的登録サイクルは、周期的登録タイマによって表され得る。
【0339】
端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに、端末デバイスが周期的TAU手順または周期的登録手順を実行することをスキップすること、および端末デバイスがスリープ状態にとどまることを保証するために、言い換えれば、端末デバイスがアイドル状態に入った時点から、周期的TAUタイマまたは周期的登録タイマが満了する前の時点までの時間期間が、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含むことを保証するために、周期的TAUサイクルに対応する時間期間は、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含み、または、周期的登録サイクルに対応する時間期間は、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間を含む。
【0340】
任意選択で、モビリティ管理ネットワーク要素はさらに、第1の期間を決定する。第1の期間は、端末デバイスがアイドル状態に入った後から、端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間である。第1の期間はまた、端末デバイスがアクティブ状態にある期間(アクティブ時間)と呼ばれることもある。端末デバイスがアクティブ状態にあるときに、ネットワークは、端末デバイスをページングによってアイドル状態から接続状態に呼び出し得る。
【0341】
ステップ1404:モビリティ管理ネットワーク要素は、再割当コマンドを端末デバイスへ送信し、再割当コマンドは、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを含む。それに対応して、端末デバイスは再割当コマンドを受信する。
【0342】
任意選択で、再割当コマンドは、端末デバイスがアクティブ状態にある期間をさらに含む。
【0343】
任意選択で、再割当コマンドは原因値をさらに含み、原因値は不連続な衛星カバレッジである。任意選択で、原因値は、端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることをさらに示す。本明細書のアップリンク伝送は、アップリンクサービスデータ伝送および/またはアップリンクシグナリング伝送を含む。
【0344】
ステップ1405:端末デバイスは、再割当応答をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。それに対応して、モビリティ管理ネットワーク要素は再割当応答を受信する。
【0345】
4Gでは、再割当コマンドは、GUTI再割当コマンドであってよい。GUTI再割当コマンドは、周期的TAUサイクルを含み、任意選択で第1の期間および/または原因値をさらに含む。再割当応答は、GUTI再割当完了メッセージであってよい。
【0346】
4Gでは、再割当コマンドはUE設定更新コマンドであってよく、UE設定更新コマンドは、周期的登録サイクルを含み、任意選択で第1の期間および/または原因値をさらに含む。再割当応答は、UE設定更新完了メッセージであってよい。
【0347】
ステップ1404およびステップ1405は任意選択のステップである。
【0348】
ステップ1406:モビリティ管理ネットワーク要素は、UEコンテキスト解放コマンドをアクセスネットワークデバイスへ送信する。それに対応して、アクセスネットワークデバイスは、UEコンテキスト解放コマンドを受信する。
【0349】
UEコンテキスト解放コマンドは、アクセスネットワークデバイスに、UEコンテキストを解放することを示す。
【0350】
ステップ1404およびステップ1405が実施されない場合、UEコンテキスト解放コマンドは、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを含み、任意選択で第1の期間および/または原因値をさらに含む。
【0351】
ステップ1407:アクセスネットワークデバイスは、RRC接続解放要求を端末デバイスへ送信する。それに対応して、端末デバイスはRRC接続解放要求を受信する。
【0352】
UEコンテキスト解放コマンドが周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを含む場合、RRC接続解放要求は、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを含む。UEコンテキスト解放コマンドが第1の期間および/または原因値をさらに含む場合、RRC接続解放要求は、第1の期間および/または原因値をさらに含む。
【0353】
ステップ1408:アクセスネットワークデバイスは、UEコンテキスト解放完了メッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。それに対応して、モビリティ管理ネットワーク要素は、UEコンテキスト解放完了メッセージを受信する。
【0354】
ステップ1408は任意選択のステップである。
【0355】
ステップ1409:端末デバイスは、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルに対応する時間期間中にアップリンク伝送を実施することを原因値に基づいてスキップする。
【0356】
言い換えれば、アップリンク伝送要件があるときに、端末デバイスは、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルに対応する時間期間中にアップリンク伝送を実施することを原因値に基づいてスキップする。
【0357】
ステップ1409は任意選択のステップである。
【0358】
ステップ1404またはステップ1407が原因値を含むとき、ステップ1409が実施される。
【0359】
前述のソリューションによれば、端末デバイスを解放する手順において、端末デバイスがアイドル状態に入ったときに、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルの更新がトリガされて、アイドル状態に入った後に端末デバイスが、衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間中にスリープし、端末デバイスの電力消費が低減されることが保証される。
【0360】
図15は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図12に対応する実施形態の特定の実装である。たとえば、4Gアプリケーションシナリオでは、モビリティ管理ネットワーク要素およびアクセスネットワークデバイスは、それぞれMMEおよびeNBであってよい。たとえば、5Gアプリケーションシナリオでは、モビリティ管理ネットワーク要素およびアクセスネットワークデバイスは、それぞれAMFおよびgNBであってよい。
【0361】
方法は、以下のステップを含む。
【0362】
ステップ1501:端末デバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジから外れそうであると決定し、アクセスネットワークデバイスを使用して、TAU要求またはモビリティ登録更新(Mobility Registration Update)要求をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信する。それに対応して、モビリティ管理ネットワーク要素は、TAU要求またはモビリティ登録更新要求を受信する。
【0363】
任意選択で、端末デバイスの位置が固定され、または端末デバイスの移動軌跡が固定される。
【0364】
実装方法では、端末デバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報をアクセスネットワークデバイス、サードパーティ、またはコアネットワークデバイスから受信し得る。別の実装方法では、端末デバイスは、セルのエフェメリス情報をアクセスネットワークデバイス、サードパーティ、またはコアネットワークデバイスから受信し、次に、セルのエフェメリス情報に基づいて端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定し得る。
【0365】
4Gでは、アクセスネットワークデバイスは、TAU要求をモビリティ管理ネットワーク要素(すなわち、MME)へ送信する。5Gでは、アクセスネットワークデバイスは、モビリティ登録更新要求をモビリティ管理ネットワーク要素(すなわち、AMF)へ送信する。
【0366】
ステップ1502は、ステップ1403と同じである。
【0367】
ステップ1503:モビリティ管理ネットワーク要素は、アクセスネットワークデバイスを使用することによって、TAU受諾メッセージまたはモビリティ登録更新受諾メッセージを端末デバイスへ送信し、TAU受諾メッセージが周期的TAUサイクルを含み、またはモビリティ登録更新受諾メッセージが周期的登録サイクルを含む。それに対応して、端末デバイスは、TAU受諾メッセージまたはモビリティ登録更新受諾メッセージを受信する。
【0368】
4Gでは、アクセスネットワークデバイスは、TAU要求をモビリティ管理ネットワーク要素(すなわち、MME)へ送信する。それに対応して、MMEは、TAU受諾メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する。5Gでは、アクセスネットワークデバイスは、モビリティ登録更新要求をモビリティ管理ネットワーク要素(すなわち、AMF)へ送信する。それに対応して、AMFは、モビリティ登録更新受諾メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する。
【0369】
任意選択で、TAU受諾メッセージまたはモビリティ登録更新受諾メッセージは、第1の期間をさらに含む。第1の期間の意味については、ステップ1403の説明を参照されたい。
【0370】
任意選択で、TAU受諾メッセージまたはモビリティ登録更新受諾メッセージは、原因値をさらに含む。原因値の意味については、ステップ1403の説明を参照されたい。
【0371】
ステップ1504:端末デバイスは、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルに対応する時間期間中にアップリンク伝送を実施することを原因値に基づいてスキップする。
【0372】
言い換えれば、アップリンク伝送要件があるときに、端末デバイスは、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルに対応する時間期間中にアップリンク伝送を実施することを原因値に基づいてスキップする。
【0373】
ステップ1504は任意選択のステップである。ステップ1503が原因値を含むとき、ステップ1504が実施される。
【0374】
前述のソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジから外れそうになる前に、端末デバイスは、周期的TAU手順または周期的登録手順をトリガするので、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルを決定する。周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルに対応する時間期間は、アイドル状態に入った後に衛星ネットワークによって端末デバイスがカバーされていない時間期間中に端末デバイスがスリープし、それによって端末デバイスの電力消費を低減させることを保証するために、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【0375】
図16(a)は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図4に対応する実施形態の特定の実装である。方法は、以下のステップを含む。
【0376】
ステップ1601a:端末デバイスが、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を取得する。
【0377】
任意選択で、端末デバイスの位置が固定され、または端末デバイスの移動軌跡が固定される。
【0378】
実装方法では、端末デバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報をアクセスネットワークデバイス、サードパーティ、またはコアネットワークデバイス(たとえば、モビリティ管理ネットワーク要素)から受信し得る。別の実装方法では、端末デバイスは、エフェメリス情報をアクセスネットワークデバイス、サードパーティ、またはコアネットワークデバイスから受信し、次に、そのエフェメリス情報に基づいて端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定し得る。
【0379】
端末デバイスが端末デバイスの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報をアクセスネットワークデバイスから受信することは、以下の方法を使用して実施され得る。端末デバイスは、RRCメッセージをアクセスネットワークデバイスから受信し、RRCメッセージは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報を含む。RRCメッセージは、RRC再設定メッセージまたはブロードキャストメッセージであってよい。
【0380】
端末デバイスが端末デバイスの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報をモビリティ管理ネットワーク要素から受信することは、以下の方法を使用して実施され得る。端末デバイスは、NASメッセージをモビリティ管理ネットワーク要素から受信し、NASメッセージは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報を含む。任意選択で、NASメッセージは、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数をさらに含む。NASメッセージは、登録受諾メッセージ、アタッチ受諾メッセージ、またはTAU受諾メッセージであってよい。
【0381】
端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、エフェメリス情報であってよい。
【0382】
ステップ1602a:端末デバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始するかどうかを決定する。
【0383】
具体的には、端末デバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているかどうか、すなわち、端末デバイスが現時点で衛星ネットワークによってカバーされているかどうかを決定する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているとき、端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始しない。
【0384】
実装方法では、端末デバイスは、インジケーション情報をアクセスネットワークデバイスまたはモビリティ管理ネットワーク要素からさらに受信し得る。インジケーション情報は端末デバイスに、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに衛星ネットワークカバレッジステータスを検査し、衛星ネットワークカバレッジステータスに基づいてアップリンク伝送を実施することを示す。本明細書のアップリンク伝送要件は、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送のうちの1つまたは複数をこれらに限定されないが含む。端末デバイスがインジケーション情報を受信したとき、ステップ1602aは以下であってよい。端末デバイスは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報、およびインジケーション情報に基づいて周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始するかどうかを決定する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているとき、端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、端末デバイスは、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送を開始しない。
【0385】
前述のソリューションによれば、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、アップリンク伝送要件がたとえあっても、端末デバイスはアップリンク伝送を実施することをスキップするので、セルスキャンおよびセル選択などの不必要で効果のないネットワーク接続動作が回避され、それによって端末デバイスの電力消費を低減させることができる。
【0386】
任意選択で、
図16(a)に対応する実施形態は、端末デバイスが衛星ネットワークによって長時間カバーされないシナリオに適用され得る。これは、周期的TAUまたは周期的登録のサイクル時間には限界値があり、あまり大きくない可能性があるからである。したがって、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない期間が長いときには、周期的TAUまたは周期的登録が実施される必要が必然的にある。この場合、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされておらず、端末デバイスがセルスキャンおよびセル選択を継続的に実施することにより、電力消費損失が大きくなる。したがって、アイドル状態の端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに不必要な周期的TAUまたは周期的登録を回避するために、
図16(a)に対応する実施形態では、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときに、端末デバイスは、周期的TAUまたは周期的登録およびアップリンクデータ伝送を実施しないので、端末デバイスとモビリティ管理ネットワーク要素の間のシグナリング対話が最大限に低減されることが可能であり、端末デバイスの電力消費が低減される。
【0387】
図16(b)は、本出願の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。このソリューションは、
図4に対応する実施形態の特定の実装である。方法は、以下のステップを含む。
【0388】
ステップ1601b:モビリティ管理ネットワーク要素が、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を取得する。
【0389】
実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を端末デバイス、アクセスネットワークデバイス、またはサードパーティから受信し得、端末デバイスの衛星カバレッジ情報は、エフェメリス情報であってもよい。
【0390】
別の実装方法では、モビリティ管理ネットワーク要素は、エフェメリス情報を端末デバイス、アクセスネットワークデバイス、またはサードパーティから受信し、次に、そのエフェメリス情報に基づいて端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定し得る。
【0391】
ステップ1602b:モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施するかどうかを決定する。
【0392】
具体的には、端末デバイスに対応する登録解除タイマ(またはデタッチタイマ)が満了したときに、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施するかどうかが決定される。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされているとき、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施する。端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないときには、モビリティ管理ネットワーク要素は、端末デバイスに対する登録解除(またはデタッチメント)を実施することをスキップする。
【0393】
端末デバイスに対して登録解除を実施することをスキップすることはまた、端末デバイスの登録状態を変えずに保持することと理解されてもよい。端末デバイスに対してデタッチメントを実施することをスキップすることはまた、端末デバイスのアタッチメント状態を変えずに保持すること、すなわち端末デバイスを常にEMM登録状態で保持することと理解されてもよい。任意選択で、端末デバイスが登録解除されないという場合は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないという場合に応答する。
【0394】
前述のソリューションによれば、登録と登録解除の間またはアタッチメントとデタッチメントの間を行き来する端末デバイスのステータスの切り替えが低減されるので、端末デバイスとネットワークの間のシグナリング対話が低減されることが可能であり、端末デバイスの電力消費が低減されることが可能である。
【0395】
実装方法では、
図16(a)に対応する実施形態と
図16(b)に対応する実施形態とが実装のために組み合わされ得る。
【0396】
前述の実施形態における機能を実装するために、モビリティ管理ネットワーク要素、アクセスネットワークデバイス、または端末デバイスは、機能を実施するための対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むと理解されてよい。当業者であれば、本出願に開示された実施形態に記載された例でのユニットおよび方法ステップとの組み合わせに関して、本出願は、ハードウェアを使用して、またはハードウェアとコンピュータソフトウェアの組み合わせを使用して実装されることが可能なことが容易に認識できるはずである。機能がハードウェアを使用して実施されるか、コンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアを使用して実施されるかどうかは、特定のアプリケーションシナリオと、技法的ソリューションの設計制約とに依存する。
【0397】
図17および
図18それぞれは、本出願の実施形態による可能な通信装置の構造の概略図である。これらの通信装置は、前述の方法実施形態のモビリティ管理ネットワーク要素、アクセスネットワークデバイスまたは端末デバイスの機能を実装するように構成されてよく、したがって、前述の方法実施形態の有益な効果もまた達成することができる。本出願の実施形態では、通信装置は、モビリティ管理ネットワーク要素、アクセスネットワークデバイス、もしくは端末デバイスであってよく、または、モビリティ管理ネットワーク要素、アクセスネットワークデバイス、もしくは端末デバイスに適用されるモジュール(たとえば、チップ)であってよい。
【0398】
図17に示されるように、通信装置1700は、処理ユニット1710およびトランシーバユニット1720を含む。通信装置1700は、前述の方法実施形態のモビリティ管理ネットワーク要素、アクセスネットワークデバイス、または端末デバイスの機能を実装するように構成される。
【0399】
第1の実施形態では、通信装置は、モビリティ管理ネットワーク要素の動作を実施するように構成される。処理ユニット1710は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて端末デバイスのスリープ時間情報を決定するように構成され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示し、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。トランシーバユニット1720は、スリープ時間情報を端末デバイスへ送信するように構成される。
【0400】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスのeDRXサイクル、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルのうちの1つまたは複数を決定するように構成される。スリープ時間情報はスリープ開始時間を含み、スリープ開始時間は、eDRXサイクル、周期的TAUサイクル、または周期的登録サイクルの中にある。
【0401】
可能な実装方法では、スリープ時間情報はスリープ開始時間およびスリープ終了時間を含み、または、スリープ時間情報はスリープ開始時間およびスリープ期間を含む。
【0402】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、トランシーバユニット1720を使用して衛星カバレッジ情報を受信するように構成される。代替として、トランシーバユニット1720は、端末デバイスが位置している衛星セルのエフェメリス情報を受信し、エフェメリス情報に基づいて衛星カバレッジ情報を決定する。
【0403】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、端末デバイスの位置が固定されていること、または端末デバイスの移動軌跡が固定されていることを決定するように構成される。
【0404】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、端末デバイスに対応する登録解除タイマが満了したときに、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことを決定するように、また、端末デバイスに対して登録解除を実施することをスキップすることを決定するように構成される。
【0405】
第2の実施形態では、通信装置は、モビリティ管理ネットワーク要素の動作を実施するように構成される。処理ユニット1710は、端末デバイスに対応する登録解除タイマが満了したときに、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことを決定するように構成され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示し、処理ユニット1710はまた、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないという場合に応答して、端末デバイスに対する登録解除またはデタッチメントを実施することをスキップすることを決定するように構成される。
【0406】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、第1の情報を端末デバイスへ送信するように構成され、第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジステータスに基づいてアップリンク伝送を実施することを示す。
【0407】
可能な実装方法では、第1の情報は衛星カバレッジ情報であり、第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す。
【0408】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、衛星カバレッジ情報を端末デバイスへ送信するように構成され、第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す。
【0409】
可能な実装方法では、アップリンク伝送要件は、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送のうちの1つまたは複数を含む。
【0410】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、トランシーバユニット1720を使用して衛星カバレッジ情報を受信するように構成される。代替として、トランシーバユニット1720は、端末デバイスが位置している衛星セルのエフェメリス情報を受信し、エフェメリス情報に基づいて衛星カバレッジ情報を決定する。
【0411】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、端末デバイスの位置が固定されていることを決定するように、または端末デバイスの移動軌跡が固定されていることを決定するように構成される。
【0412】
第3の実施形態では、通信装置は、モビリティ管理ネットワーク要素の動作を実施するように構成される。処理ユニット1710は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報を決定するように構成され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示し、処理ユニット1710はまた、衛星カバレッジ情報に基づいて最大待ち時間を決定するように構成され、最大待ち時間は、端末デバイスが到達可能になるまで待つ場合の最大の期間を示す。
【0413】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが到達不可能であることを決定するように構成される。
【0414】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、トランシーバユニット1720を使用して衛星カバレッジ情報を受信するように構成される。
【0415】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、トランシーバユニット1720を使用して、端末デバイスが位置している衛星セルのエフェメリス情報を受信するように、および、エフェメリス情報に基づいて衛星カバレッジ情報を決定するように構成される。
【0416】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、トランシーバユニット1720を使用して、ページングメッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信するように構成され、ページングメッセージは、端末デバイスの識別情報を含み、また、ページングメッセージは、端末デバイスをページングすることを示し、処理ユニット1710はまた、トランシーバユニット1720を使用して、第1のメッセージをアクセスネットワークデバイスから受信するように構成され、第1のメッセージは、ページング失敗インジケーション、および端末デバイスの衛星カバレッジ情報を含み、ページング失敗インジケーションは、ページング失敗の理由が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、ページング失敗インジケーションは、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることをさらに示す。
【0417】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、端末デバイスの位置が固定されていることを決定するように、または端末デバイスの移動軌跡が固定されていることを決定するように構成される。
【0418】
第4の実施形態では、通信装置は、端末デバイスの動作を実施するように構成される。トランシーバユニット1720は、第1の情報を受信するように構成され、第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星ネットワークカバレッジステータスに基づいてアップリンク伝送を実施することを示す。処理ユニット1710は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有するときに、第1の情報に基づいて、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことを決定するように、また、アップリンク伝送を実施することをスキップすることを決定するように構成される。
【0419】
可能な実装方法では、第1の情報は衛星カバレッジ情報である。衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す。
【0420】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、トランシーバユニット1720を使用して衛星カバレッジ情報を受信するように構成される。衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。第1の情報は、端末デバイスがアップリンク伝送要件を有しているときに、端末デバイスが衛星カバレッジ情報に基づいてアップリンク伝送を開始することを明確に示す。
【0421】
可能な実装方法では、アップリンク伝送要件は、周期的TAU、周期的登録、またはアップリンクデータ伝送のうちの1つまたは複数を含む。
【0422】
第5の実施形態では、通信装置は、端末デバイスの動作を実施するように構成される。トランシーバユニット1720は、スリープ時間情報を受信するように構成され、スリープ時間情報に対応するスリープ時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含み、スリープ時間情報は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。処理ユニット1710は、スリープ時間情報に基づいてスリープを実施するように構成される。
【0423】
可能な実装方法では、スリープ時間情報はスリープ開始時間を含み、スリープ開始時間は、端末デバイスのeDRXサイクル、端末デバイスの周期的TAUサイクル、または端末デバイスの周期的登録サイクルの中にある。
【0424】
可能な実装方法では、スリープ時間情報はスリープ開始時間およびスリープ終了時間を含み、または、スリープ時間情報はスリープ開始時間およびスリープ期間を含む。
【0425】
第6の実施形態では、通信装置は、アクセスネットワークデバイスの動作を実施するように構成される。処理ユニット1710は、衛星セルの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報を取得するように構成され、衛星カバレッジ情報は、衛星セルが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または衛星セルが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。トランシーバユニット1720は、衛星セルの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するように構成される。
【0426】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、N2インターフェイスセットアップ手順において、アクセスネットワークデバイスの衛星セルに対応する衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するように構成される。
【0427】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、端末デバイスの登録手順において、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報またはエフェメリス情報をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するように構成される。
【0428】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、ページングメッセージをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するように構成され、ページングメッセージは端末デバイスの識別情報を含み、ページングメッセージは、端末デバイスをページングすることを示す。処理ユニット1710は、端末デバイスが位置している衛星セルの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスが到達不可能であることを決定するように、また、トランシーバユニット1720を使用して第1のメッセージをモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するように構成され、第1のメッセージは、ページング失敗インジケーションと端末デバイスの衛星カバレッジ情報とを含み、ページング失敗インジケーションは、このページング失敗の理由が、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていないことであることを示す。任意選択で、ページング失敗インジケーションは、モビリティ管理ネットワーク要素が、衛星カバレッジ情報に基づいて到達可能性決定/ページングを実施する必要があることをさらに示す。
【0429】
第7の実施形態において、通信装置は、モビリティ管理ネットワーク要素の動作を実施するように構成される。処理ユニット1710は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、端末デバイスの周期的TAUサイクルを決定するように構成され、トランシーバユニット1720は、周期的TAUサイクルを端末デバイスへ送信するように構成される。代替として、処理ユニット1710は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて端末デバイスの周期的登録サイクルを決定するように構成され、トランシーバユニット1720は、周期的登録サイクルを端末デバイスへ送信するように構成され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。
【0430】
可能な実装方法では、周期的TAUサイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含み、または、周期的登録サイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【0431】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、トランシーバユニット1720を使用して、衛星カバレッジ情報に基づいてインジケーション情報をアクセスネットワークデバイスへ送信するようにさらに構成され、インジケーション情報はアクセスネットワークデバイスに、端末デバイスを解放する手順を実行することを示す。
【0432】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて第1の期間を決定するように構成され、第1の期間は、端末デバイスがアイドル状態に入った後から、端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間である。トランシーバユニット1720は、第1の期間を端末デバイスへ送信するように構成される。
【0433】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、原因値を端末デバイスへ送信するようにさらに構成され、原因値は不連続な衛星カバレッジである。
【0434】
可能な実装方法では、原因値は、端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることをさらに示す。
【0435】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、GUTI再割当コマンドを端末デバイスへ送信するように構成され、GUTI再割当コマンドは周期的TAUサイクルを含み、または、トランシーバユニット1720は、TAU受諾メッセージを端末デバイスへ送信するように構成され、TAU受諾メッセージは周期的TAUサイクルを含む。
【0436】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、設定更新コマンドを端末デバイスへ送信するように構成され、設定更新コマンドは周期的登録サイクルを含み、または、トランシーバユニット1720は、モビリティ登録更新受諾メッセージを端末デバイスへ送信するように構成され、モビリティ登録更新受諾メッセージは周期的登録サイクルを含む。
【0437】
第8の実施形態では、通信装置は、端末デバイスの動作を実施するように構成される。トランシーバユニット1720は、周期的TAUサイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するように構成され、処理ユニット1710は、周期的TAUサイクルに基づいて周期的TAUを実施するように構成され、周期的TAUサイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。代替として、トランシーバユニット1720は、周期的登録サイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するように構成され、処理ユニット1710は、周期的登録サイクルに基づいて周期的登録を実施するように構成され、周期的登録サイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【0438】
可能な実装方法では、周期的TAUサイクルまたは周期的登録サイクルは、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。
【0439】
可能な実装方法では、処理ユニット1710は、トランシーバユニット1720が周期的TAUサイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信する前に、トランシーバユニット1720を使用して、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいてTAU要求をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するように構成され、または、トランシーバユニット1720が周期的登録サイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信する前に、トランシーバユニット1720を使用して、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいてモビリティ登録更新要求をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するように構成され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。
【0440】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、第1の期間をモビリティ管理ネットワーク要素から受信するようにさらに構成され、第1の期間は、端末デバイスがアイドル状態に入った後から、端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間であり、第1の期間は、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定される。
【0441】
可能な実装方法では、トランシーバユニット1720は、原因値をモビリティ管理ネットワーク要素から受信するように構成され、原因値は不連続な衛星カバレッジである。
【0442】
可能な実装方法では、原因値は、端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることをさらに示す。アップリンク伝送要件があるときに、原因値に基づいて、アップリンク伝送を実施することをスキップすることが決定される。
【0443】
第9の実施形態では、通信装置は、アクセスネットワークデバイスの動作を実施するように構成される。処理ユニット1710は、トランシーバユニット1720を使用して、端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて、コンテキスト解放要求をモビリティ管理ネットワーク要素へ送信するように構成され、コンテキスト解放要求は、モビリティ管理ネットワーク要素に端末デバイスのコンテキストを解放することを要求するために使用され、衛星カバレッジ情報は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す。トランシーバユニット1720は、周期的TAUサイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するようにさらに構成され、周期的TAUサイクルを端末デバイスへ送信しており、周期的TAUサイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。代替として、トランシーバユニット1720は、周期的登録サイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するように、および、周期的登録サイクルを端末デバイスへ送信するようにさらに構成され、周期的登録サイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む。
【0444】
処理ユニット1710およびトランシーバユニット1720に関するより詳細な説明については、方法実施形態における関連する説明を直接参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0445】
図18に示されるように、通信装置1800はプロセッサ1810を含む。任意選択で、通信装置1800はインターフェイス回路1820をさらに含み得る。プロセッサ1810とインターフェイス回路1820は、互いに結合されている。インターフェイス回路1820は、トランシーバまたは入出力インターフェイスであってよいと理解されてよい。任意選択で、通信装置1800は、プロセッサ1810によって実行される命令、または命令を稼働させるためにプロセッサ1810によって必要とされる入力データ、またはプロセッサ1810が命令を稼働させた後に生成されるデータ、を記憶するように構成されたメモリ1830をさらに含み得る。
【0446】
通信装置1800が前述の方法実施形態を実装するように構成されるとき、プロセッサ1810は、処理ユニット1710の機能を実施するように構成され、インターフェイス回路1820は、トランシーバユニット1720の機能を実施するように構成される。
【0447】
本出願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理ユニット(central processing unit,CPU)であってよく、または他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor,DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)、もしくは別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素、もしくはこれらの任意の組み合わせであってよいと理解されてよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサまたは任意の通常のプロセッサであってよい。
【0448】
本出願の実施形態における方法ステップは、ハードウェア方式で実施され得、またはプロセッサによってソフトウェア命令を実行する方式で実施され得る。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含み得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ハードディスク、CD-ROM、または当技術分野でよく知られている他の任意の形の記憶媒体に記憶され得る。たとえば、記憶媒体がプロセッサに結合され、それにより、プロセッサは記憶媒体から情報を読み出すこと、または記憶媒体に情報を書き込むことができるようになる。確かなことには、記憶媒体はプロセッサの構成要素であってよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に配置されてよい。加えて、ASICは、基地局または端末に位置してよい。確かなことには、プロセッサおよび記憶媒体は、ディスクリート構成要素として基地局または端末に存在してよい。
【0449】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用して実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用される場合、実施形態の全部または一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータプログラムまたは命令を含む。コンピュータプログラムまたは命令がコンピュータにロードされ実行されるとき、本出願の実施形態による手順または機能は、全部または部分的に実装される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、基地局、ユーザ機器、または別のプログラム可能装置であってよい。コンピュータプログラムまたは命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送され得る。たとえば、コンピュータプログラムまたは命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタへと有線または無線方式で伝送され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体であってよく、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を統合しているサーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(たとえばフロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)であってよく、または光媒体(たとえばデジタルビデオディスク)であってよく、または半導体媒体(たとえばソリッドステートディスク)であってよい。コンピュータ可読記憶媒体は、揮発性記憶媒体もしくは不揮発性記憶媒体であってよく、または2つのタイプの記憶媒体、すなわち揮発性記憶媒体および不揮発性記憶媒体を含んでよい。
【0450】
本出願の実施形態では、特にことわらない限り、または論理的矛盾がない限り、異なる実施形態における用語および/または説明は一貫しており、相互に参照されてよく、異なる実施形態における技術的特徴は、その内部論理的関係に基づいて組み合わされて、新たな実施形態を形成し得る。
【0451】
本出願において、「少なくとも1つ」は1つまたは複数を意味し、「複数の」は2つ以上を意味する。用語「および/または」は、関連する対象間の関連関係を記述し、3つの関係を示し得る。たとえば、Aおよび/またはBは、以下の場合を示し得る。Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在する。ここでAおよびBは単数でも複数でもよい。本出願のテキスト記述では、文字「/」は一般に、関連する対象間の「または」関係を示す。本出願の数式では、文字「/」は、関連する対象間の「割り算」関係を示す。
【0452】
本出願の実施形態における様々な番号は、単に説明を容易にする区別のために使用されており、本出願の実施形態の範囲を限定するためには使用されていないと理解されてよい。前述の処理の順序番号は実行順序を意味せず、処理の実行順序は、処理の機能および内部ロジックに基づいて決定されるものである。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて前記端末デバイスの周期的登録サイクルを決定するステップと、前記周期的登録サイクルを前記端末デバイスへ送信するステップとを含み、
前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされている時間期間を示し、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を示す、通信方法。
【請求項2】
前記周期的登録サイクルに対応する時間期間は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない前記時間期間を含む、請求
項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記衛星カバレッジ情報に基づいてインジケーション情報をアクセスネットワークデバイスへ送信するステップであって、前記インジケーション情報は、前記アクセスネットワークデバイスに、前記端末デバイスを解放する手順を実行することを示す、ステップ
をさらに含む、請求項
1または
2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記端末デバイスの前記衛星カバレッジ情報に基づいて第1の期間を決定するステップであって、前記第1の期間は、前記端末デバイスがアイドル状態に入った後から、前記端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間である、ステップと、
前記第1の期間を前記端末デバイスへ送信するステップと
をさらに含む、請求項
1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
原因値を前記端末デバイスへ送信するステップであって、前記原因値は、前記端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることを示す、ステップ
をさらに含む、請求項
1または2に記載の方法。
【請求項6】
通信方法であって、
周期的登録サイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップと、前記周期的登録サイクルに基づいて周期的登録を実施するステップであって、前記周期的登録サイクルに対応する時間期間は、端末デバイスが衛星ネットワークによってカバーされていない時間期間を含む、ステップと
を含む通信方法。
【請求項7】
前記周期的登録サイクルは、前記端末デバイスの衛星カバレッジ情報に基づいて決定され、前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされている時間期間、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない前記時間期間を示す、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
周期的登録サイクルをモビリティ管理ネットワーク要素から受信する前記ステップの前に、前記方法は、
前記端末デバイス
の衛星カバレッジ情報に基づいて、モビリティ登録更新要求を前記モビリティ管理ネットワーク要素へ送信するステップであって、
前記衛星カバレッジ情報は、前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされている前記時間期間、および/または前記端末デバイスが前記衛星ネットワークによってカバーされていない前記時間期間を示す、ステップ
をさらに含む、請求項
6または
7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
第1の期間を前記モビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップであって、前記第1の期間は、前記端末デバイスがアイドル状態に入った後から、前記端末デバイスがスリープ状態に入る前までの期間であり、前記第1の期間は、前記端末デバイス
の衛星カバレッジ情報に基づいて決定される、ステップ
をさらに含む、請求項
6または7に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
原因値を前記モビリティ管理ネットワーク要素から受信するステップであって、前記原因値は不連続な衛星カバレッジである、ステップ
をさらに含む、請求項
6または7に記載の方法。
【請求項11】
前記原因値は、前記端末デバイスがスリープ中にアップリンク伝送を実施することをスキップすることをさらに示し、前記方法は、
アップリンク伝送要件があるときに、前記原因値に基づいて、アップリンク伝送を実施することをスキップすると決定するステップ
をさらに含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
プロセッサおよびインターフェイス回路を備える通信装置であって、前記インターフェイス回路は、前記通信装置以外の通信装置から信号を受信し、前記信号を前記プロセッサへ伝送するように、または信号を前記プロセッサから前記通信装置以外の通信装置へ送信するように構成され、前記プロセッサは、論理回路を使用することによって、またはコード命令を実行することによって、請求項1
または2に記載の方法、または請求項
6または7に記載の方法を実施するように構成される、通信装置。
【請求項13】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体はコンピュータプログラムまたは命令を記憶しており、前記コンピュータプログラムまたは前記命令が通信装置によって実行されたときに、請求項1
、2、6、及び7のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが通信装置によって実行されたときに、請求項1、2、6、及び7のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】削除
【補正の内容】
【国際調査報告】