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特表2024-538783少なくとも1つの電子アセンブリの構成部品を接続するための拡散はんだ付けおよび/または焼結装置、ツールおよびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】少なくとも1つの電子アセンブリの構成部品を接続するための拡散はんだ付けおよび/または焼結装置、ツールおよびシステム
(51)【国際特許分類】
   B23K 1/00 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
B23K1/00 K
B23K1/00 330E
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024522315
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(85)【翻訳文提出日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 EP2022078481
(87)【国際公開番号】W WO2023062116
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】102021126718.8
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ケブラー
(71)【出願人】
【識別番号】517190359
【氏名又は名称】ピンク ゲーエムベーハー テルモジステーメ
【氏名又は名称原語表記】PINK GMBH THERMOSYSTEME
【住所又は居所原語表記】Am Kessler 6 Wertheim Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【弁理士】
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【弁理士】
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【弁理士】
【氏名又は名称】藤野 香子
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】エッツェル,クリストフ
(57)【要約】
本発明は、拡散はんだ付けまたは加圧焼結によって少なくとも1つの電子アセンブリ、特に複数の電子アセンブリの構成部品を接続するための拡散はんだ付け装置および/または焼結装置、加圧ツール、およびこれらを含むシステムに関する。この装置は、アセンブリが挟持される上部ツールと下部ツールとを備え、上部ツールは、内部圧力が可変である流体もしくは変位可能な媒体で充填または充填可能な、少なくとも1つの圧力パッドと、圧力パッドに動作可能に接続され、圧力パッド内の圧力上昇によって発生する加圧力をアセンブリに伝達するように構成された少なくとも1つ、特に複数のプランジャと、を有する。本発明では、上部ツールは、加圧力の有効方向に沿って軸方向に移動可能にプランジャが案内されるガイドフレームを有し、プランジャは、圧力パッドに対して密閉された状態でガイドフレーム内を移動可能に案内される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡散はんだ付けおよび/または加圧焼結によって少なくとも1つの電子アセンブリ(12)の構成部品を接続するための、拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)であって、少なくとも1つの前記電子アセンブリ(12)が挟持される上部ツール(14、120)と下部ツール(16、122)とを備え、前記上部ツール(14、120)は、内部圧力が可変である流体もしくは変位可能な媒体で充填または充填可能な、少なくとも1つの圧力パッド(24、90)と、前記圧力パッド(24、90)に動作可能に接続され、前記圧力パッド(24、90)内の圧力上昇によって発生する加圧力を前記電子アセンブリ(12)に伝達するように構成された少なくとも1つの、特に複数の、プランジャ(60、152)と、を有し、前記上部ツール(14、120)は、加圧力の有効方向に沿って軸方向に移動可能に前記プランジャ(60、152)が案内されるガイドフレーム(40、154)を有し、前記プランジャ(60、152)は、前記圧力パッド(24、90)に対して密閉された状態で前記ガイドフレーム(40、154)内を移動可能に案内されることを特徴とする、拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項2】
前記上部ツール(14、120)は、前記圧力パッド(24、90)のためのレセプタクル(22)を有する少なくとも1つの圧力ユニット(20)を有することを特徴とする請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項3】
前記圧力ユニット(20)は、前記下部ツール(16、122)に面し前記ガイドフレーム(40、154)によって覆われた開口部(26)を有し、前記圧力パッド(24、90)が前記ガイドフレーム(40、154)上に静止していることを特徴とする請求項2に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項4】
前記圧力ユニット(20)は、シリンダ(28)と、その中に移動可能に保持されたピストン(30)とを有し、前記シリンダ(28)と前記ピストン(30)とは、前記ピストン(30)の移動によって前記レセプタクル(22)の容積が可変となるように、前記圧力パッド(24、90)のための前記レセプタクル(22)を画定していることを特徴とする、請求項2または3に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項5】
前記開口部(26)は、前記ピストン(30)に設けられていることを特徴とする請求項3および4に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項6】
前記上部ツール(14、120)と前記下部ツール(16、122)とは、加圧力の有効方向に沿って互いに相対的に移動可能であり、前記上部ツール(14、120)が前記下部ツール(16、122)または前記下部ツール(16、122)上に静止しているワークキャリアに接触すると、前記ピストン(30)が前記シリンダ(28)内に移動することを特徴とする、請求項4または5に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項7】
前記圧力パッド(24、90)は、前記圧力パッド(24、90)内に流体を供給するための流体源に接続されているかまたは接続可能であり、圧力上昇が流体の供給によって行われ得ることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項8】
前記ガイドフレーム(40、154)は、前記プランジャ(60、152)を軸方向に案内するためのガイドダクト(42)を有するプランジャガイドプレート(46)を含むことを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項9】
前記ガイドダクト(42)を覆う少なくとも1つの可撓性膜(50、50A)が、前記圧力パッド(24、90)と前記プランジャ(60、152)との間に配置されていることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項10】
前記可撓性膜(50、50A)は、前記ガイドダクト(42)を覆っていることを特徴とする、請求項8および9に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項11】
前記ガイドフレーム(40、154)は、前記プランジャガイドプレート(46)の前記圧力パッド(24、90)に面する側に配置される膜保持プレート(44)を有し、前記可撓性膜(50、50A)は、前記膜保持プレート(44)と前記プランジャガイドプレート(46)との間に保持されることを特徴とする請求項9または10に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項12】
前記膜保持プレート(44)は、少なくとも前記ガイドダクト(42)の上に延びる少なくとも1つの貫通部(48)を有することを特徴とする請求項11に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項13】
前記プランジャ(60、152)は、前記可撓性膜(50、50A)に恒久的にまたは着脱可能に接続され、好ましくは接着されていることを特徴とする、請求項9から12のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項14】
前記上部ツール(14、120)は、前記プランジャ(60、152)を前記ガイドダクト(42)から脱落しないように固定する、前記プランジャ(60、152)のための少なくとも1つの固定装置を有することを特徴とする、請求項8から13のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項15】
前記可撓性膜(50、50A)は磁性体であり、前記固定装置は、前記プランジャ(60、152)に接続された、好ましくは前記プランジャ(60、152)に一体化されたそれぞれの磁性要素(62)を含み、前記プランジャ(60、152)を前記可撓性膜(50、50A)上に保持することを特徴とする、請求項13および14に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項16】
前記固定装置は、前記膜保持プレート(44)に取り付けられるとともに前記プランジャ(60、152)に設けられた凹部(64)を通って延びるそれぞれの固定ピン(66)を含むことを特徴とする、請求項14に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項17】
前記プランジャ(60、152)は、前記ガイドダクト(42)内に横方向のクリアランスをもって保持されていることを特徴とする請求項8から16のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項18】
前記プランジャ(60、152)は、角形または長方形の断面を有することができ、前記プランジャ(60、152)のガイド側部(162)は好ましくは丸みを帯びていることを特徴とする、請求項1~17のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項19】
前記ガイドフレーム(40、154)、特に前記プランジャガイドプレート(46)は、角形または長方形の形状を有し、前記ガイドダクト(42)は、角形または長方形の断面形状を有することを特徴とする、請求項8および18に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項20】
1つまたは複数の前記ガイドダクト(42)が、好ましくは互いに沿って案内可能な複数の密接に隣接する前記プランジャ(60、152)を保持することを特徴とする請求項8に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項21】
前記プランジャ(60、152)が、前記圧力パッド(24、90)に面する上部ガイド側部セクション(164)上に、プランジャ材料よりも軟らかい材料、好ましくはプラスチックで作られたスライドガイドインサート(166)を有し、前記スライドガイドインサート(166)の上縁部と前記プランジャ上側部(168)との間の前記プランジャ上側部(168)に、好ましくは全周プランジャ溝(174)が設けられていることを特徴とする、請求項1~20のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項22】
前記プランジャ下側部(170)の前記プランジャ(60、152)は、前記プランジャ上側部(168)よりも小さいかまたは大きい断面を有することを特徴とする、請求項1~21のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項23】
前記ピストン(30)は、前記シリンダ(24、90)に対して密閉された状態で移動可能に案内され、前記ピストン(30)は、好ましくは環状ピストン(76、126)として形成され、好ましくは、より硬い材料、特に鋼のピストンスカート(184)と、前記ピストンスカート(184)内に確実に保持された、より軟らかい材料、特にプラスチックのピストン密閉インサート(186)とを含むことを特徴とする、請求項4~6のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項24】
前記ピストンスカート(184)は、前記上部ツール(14、120)に面するそのピストン上側部(198)に密閉シート(200)を有し、該密閉シートに前記ピストン密閉インサート(186)のフランジ領域(190)が係合して、全周密閉溝(188)が形成されており、前記圧力パッド(24)は、好ましくは、前記圧力パッド上側部(182)に全周密閉エッジ(192)を有し、前記全周密閉エッジ(192)は、前記ピストン(30)に圧力が加えられると、密閉継ぎ目(194)が形成された状態で、前記ピストン(30)の前記全周密閉溝(188)に押し込まれることができることを特徴とする、請求項23に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項25】
前記ピストン(30)と前記圧力パッド(24)とは、プランジャ(60、152)と関連しており、特に前記プランジャ(60、152)は、ソフトプランジャとして設計されており、好ましくは前記圧力パッド(24)によって提供されることができ、または前記ピストン(30)と前記圧力パッド(24)とは、複数のプランジャ(60、152)と関連していることを特徴とする、請求項23または24に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項26】
請求項1~25のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)の上部ツール(14、120)または下部ツール(16、122)として設計された加圧ツール(70)であって、剛性のベースプレート(72)と、前記ベースプレート(72)に接続され、好ましくはシリコンもしくは鋼合金から作られた、好ましくは皿状の可撓性膜(50)もしくは複数の膜セクション(50A)によって、前記加圧面(92)の方向に形成された1つの膜(50、50A)か、または中を移動可能に案内可能な複数のプランジャ(60、152)を有するガイドフレーム(40、154)であって、好ましくは、流体で満たされ、前記ベースプレート(72)と前記膜(50、50A)または少なくとも1つの特に複数の前記密閉プランジャ(60、152)を備えた前記ガイドフレームとによって制限された閉鎖された受容空間内に配置された少なくとも1つの圧力パッド(24、90)を含む圧力チャンバを備えたガイドフレーム(40、154)のいずれかと、を含み、前記ガイドフレーム(40、154)は、前記加圧面(92)の方向に前記圧力パッド(24、90)を閉鎖し、前記プランジャ(60、152)を案内する、加圧ツール(70)。
【請求項27】
前記圧力チャンバの少なくとも1つの部分領域、特に前記圧力パッド(24、90)の部分領域は、制御可能に流体充填可能、特にガス充填可能であり、好ましくは少なくとも1つの充填バルブ(146)によって制御可能であることを特徴とする、請求項26に記載の加圧ツール(70)。
【請求項28】
請求項1~25のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)および/もしくは請求項26もしくは27に記載の加圧ツール(70)を含む拡散はんだ付け設備および/または焼結設備であって、前記拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)および/または前記加圧ツール(70)は、マルチモジュールシステムの大気的に密閉のモジュール、特に真空モジュール内に配置され、少なくとも1つのさらなるモジュールは、予熱モジュールおよび/または冷却モジュールとして設けられており、少なくとも1つのアセンブリ(12)を有する、少なくとも1つのワークキャリア(18)、特に前記下部ツール(16)を、前記マルチモジュールシステム内を自動的に移動させるように構成された搬送装置が設けられており、前記マルチモジュールシステムの隣接するモジュールは、互いに大気的に密閉可能であることを特徴とする、拡散はんだ付け装置および/または焼結装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡散はんだ付けおよび/または加圧焼結によって少なくとも1つの電子アセンブリの構成部品を接続するための拡散はんだ付け装置および/または焼結装置に関し、アセンブリが挟持される上部ツールと下部ツールとを備え、上部ツールは、内部圧力が可変である流体もしくは変位可能な媒体で充填または充填可能な、少なくとも1つの圧力パッドと、圧力パッドに動作可能に接続され、圧力パッド内の圧力上昇によって発生する加圧力をアセンブリに伝達し、熱エネルギーを伝達するように構成された少なくとも1つ、特に複数のプランジャと、を有する。
【背景技術】
【0002】
一般的な拡散はんだ付けおよび/または焼結装置では、細粒または粗粒の材料または材料混合物からなるいわゆるグリーン体から、熱および圧力の影響下で固体のワークを製造することができる。汎用の拡散はんだ付けおよび/または焼結装置は、電子アセンブリの構成部品を互いに機械的、電気的、および熱伝導的に相互に接続するために使用される。例えば、汎用の拡散はんだ付けおよび/または焼結装置は、高性能スイッチング素子または半導体アセンブリなどの電気半導体部品と、例えばPCB、ヒートシンクなどの基本ボディとを、拡散はんだ付けまたは加圧焼結によって互いに接続するために使用され得る。そのため、パワーエレクトロニクスの分野では、さまざまな電子回路や半導体部品を集積し、原則として電子システムに接続するためのコンタクトピンを備えた、いわゆるモールドモジュールを提供することが一般的になっている。これらのモールドモジュールは、ワイヤーボンディング、はんだ付け、または接着されたマイクロエレクトロニクス構造を、熱機械的に適合した頑丈な密閉材で保護する電子構成部品の密閉に使用され得る。
【0003】
拡散はんだ付けでは、固体の基本材料の原子が圧力を使って液体のはんだの原子と混合される。その結果、基本材料とはんだとの間に物質対物質の接続を形成する合金ゾーンが形成される。加圧焼結の一種である低温加圧焼結では、2つ以上の構成部品、特に電子構成部品と基板とを、接合材料によって電気的および/または熱的に導電性を有する方法で互いに接続でき、接続用の接合材料は焼結される。対応する装置および方法は、例えば国際公開第2014/135151号(WO2014/135151A2)から公知である。
【0004】
現在、拡散はんだ付けプロセスと焼結プロセスとを組み合わせた接続方法が開発されており、接続手段は拡散はんだと焼結ペーストとの組み合わせが使用され得る。
【0005】
必要圧力は650barまで、適用温度は350℃まで可能である。
【0006】
汎用の拡散はんだ付けおよび/または焼結装置は、自動焼結システム、特に自動マルチチャンバ焼結システムで頻繁に使用されている。
【0007】
電子アセンブリ自体の焼結または拡散はんだ付けは、焼結されるアセンブリおよび/またはその構成部品の温度を調節し、上部ツールおよび下部ツールによって付与される圧力の作用によって達成される。例えば、銀を用いた低温加圧焼結における接続および拡散に必要な温度は、通常約130℃から250℃~300℃の間であり、最大30MPaの圧力で約5分から10分の時間を必要とする。
【0008】
構成部品間に挿入された焼結材料から可能な限り気孔の閉じた平行な層を加圧焼結中に得るために、機械的に安定した、特に耐せん断性を有する接続ならびにまた必要な電気および熱伝導性を保証するために、接合層は拡散プロセスの前および間に加圧によって圧縮される。焼結作業の終盤では、圧力と温度を下げる。
【0009】
一つの課題は、拡散はんだ付けまたは焼結に必要な加圧力を可能な限り均等にアセンブリに適用し、アセンブリの構成部品が局所的または一時的なピーク圧力を受けないようにすることである。特に、高さの異なる複数の電子構成部品が1つの基板またはワークキャリア上に配置されたアセンブリの拡散はんだ付けまたは焼結中に、この種の局所的なピーク圧力を防止することが要求される。本発明の範囲内の電子構成部品は、半導体構成部品および電子スイッチンググループ、ならびに冷却プレートのような冷却要素、PCB、または例えば銅ピンのようなパワーピンなどの接続要素のような受動電気構成部品であると理解されるべきである。アセンブリとは、このような構成部品またはこのような電子構成部品を互いに接続したものである。
【0010】
以下では、主に加圧焼結について述べるが、接合プロセスで適用される温度と圧力との点で、加圧焼結法と同様または類似の方法で実施可能な拡散はんだ付けのあらゆる態様も含まれる。
【0011】
加圧力または圧力の可能な限り均等な分配を可能にするために、先行技術では、圧力を発生させるために圧力パッドを使用することが提案され、パッドは、高さの異なる複数のプランジャに動作可能に接続され、圧力パッドからアセンブリに加圧力を伝達する。
【0012】
このタイプの一般的な焼結装置は、独国特許発明第102007047698号明細書(DE102007047698B4)に記載されている。圧力パッドを有するがプランジャを有しない更なる焼結装置は、独国特許発明第102014114095号明細書(DE102014114095B4)に開示されている。
【0013】
欧州特許出願公開第3454364号明細書(EP3454364A1)は、半導体素子の密閉または焼結のための装置に関するもので、上部ツールと下部ツールとが、それらの間に配置されたアセンブリとともに示されている。上部ツールは、流体が充填可能な、内部圧力が可変の圧力パッドとしての圧力印加ユニットを示し、圧力パッド内の圧力上昇によって発生する加圧力をアセンブリに伝達するために、スペーサと呼ばれるプランジャと相互作用する。上部ツールは、ガイドダクトを備えたガイドフレームを有し、このガイドダクト内でプランジャは横方向の傾きクリアランスをもって加圧力に沿って軸方向に移動可能である。圧力媒体は圧力チャンバ内に供給され、圧力媒体とガイドダクトを覆うプランジャとの間には、プランジャのガイドダクトを圧力パッドに対して密閉するために、可撓性膜としてダイヤフラムが設けられている。圧力チャンバは、圧力上昇をもたらす流体の供給源に接続されている。
【0014】
国際公開第2018/122795号(WO2018/122795A1)は、プランジャがシリンダ内に直接配置される同じ汎用的なタイプの焼結装置を示しており、これにより別個のガイドフレームが省略される。
【0015】
独国特許出願公開第102017216545号明細書(DE102017216545A1)は、電子アセンブリの焼結のための上部ツールと下部ツールとを備えた焼結装置を示している。圧力パッドは、中空空間と膜とからなり、流体源を介して可変内圧を受ける。圧力パッドは、膜を介して、加圧力を伝達するために、ガイドフレームGE内に軸方向に案内された加圧プランジャに接続されている。
【0016】
国際公開第2016/050466号(WO2016/050466A1)は、汎用の類似した焼結装置に関し、圧力パッド用のレセプタクルがシリンダ/ピストン配置に設けられている。
【0017】
従来の拡散はんだ付けまたは焼結装置の欠点の1つは、圧力または加圧力が、焼結または拡散はんだ付けされるアセンブリに十分に均一かつ平行に作用しないことが多いことである。圧力のピークや圧力勾配、平行な焼結層は、結果として、個々の構成部品に局所的な負荷をかけ、または機械的、電気的、および/もしくは熱的特性がすべての点で同一の均一な接合層の形成を妨げ得る。公知の拡散はんだ付けまたは焼結装置のさらなる欠点は、加圧力が同時かつ平行に蓄積されないこと、すなわち、特定の領域で他の領域よりも早く圧力が蓄積される可能性のあることであり、その結果、加圧時間が空間的に変化する可能性があり、これは制御されたプロセスをより困難にし、したがって、品質のばらつきにもつながる可能性がある。ガイド付き加圧プランジャを有する従来の拡散はんだ付けまたは焼結装置のさらなる欠点は、摩耗しやすく、加圧ツールの迅速かつ安価な再セッティングが不可能な高価な密閉膜もしくはシールを、圧力空間または圧力パッドに対して設けなければならないことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】国際公開第2014/135151号
【特許文献2】独国特許発明第102007047698号明細書
【特許文献3】独国特許発明第102014114095号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第3454364号明細書
【特許文献5】国際公開第2018/122795号
【特許文献6】独国特許出願公開第102017216545号明細書
【特許文献7】国際公開第2016/050466号
【発明の概要】
【0019】
本発明の目的は、少なくとも1つのアセンブリ、特に複数のアセンブリに、空間的にも時間的にも均質な加圧力を発生させるように構成された拡散はんだ付けおよび/または焼結装置を示すことである。
【0020】
この目的は、請求項1の特徴を有する拡散はんだ付けおよび/または焼結装置によって達成される。拡散はんだ付けおよび/または焼結装置の有利な実施形態は、従属請求項に与えられる。
【0021】
本発明は、上部ツールがガイドフレームを有し、このガイドフレーム内でプランジャが加圧力の有効方向に沿って軸方向に移動可能であることを提供する。プランジャは、圧力パッドに対して密閉された状態でガイドフレーム内に移動可能に案内される。ガイドフレームとその中に案内される密閉されたプランジャは、このようにして圧力パッドを加圧面に対して密閉し、圧力パッドの損傷を防止する。プランジャの軸方向案内により、拡散はんだ付けまたは加圧焼結に必要な圧力を、焼結またははんだ付けされるアセンブリに、時間的にも空間的にも必要な均質性をもって圧力パッドから伝達することが保証される。プランジャは加熱可能であり得、または焼結またははんだ付けされるアセンブリへの熱エネルギーの迅速な伝達を可能にする。いかなる場合であっても、大面積の個別プランジャ、特に圧力パッド(特にシリコンパッド)を備えた個別プランジャで従来可能であったものより迅速で、かつ選択的な伝達がなされ得る。プランジャは、それに応じて、圧力の有効方向に、またはそれに抗して移動可能に案内される。プランジャは、少なくともその幾何学的設計により選択的に設定可能な加圧力を発揮することができるとともに、互いに機械的に直接接続されている。
【0022】
密閉は、圧力パッドとガイドフレームまたはプランジャの上側部との間の密閉膜、またはガイドフレーム内のプランジャガイド内のプランジャの密閉要素によって達成され得る。
【0023】
圧力パッドは、好ましくは、可撓性、屈曲性および/または伸縮性のパッド膜によって制限され、非圧縮性または圧縮性の流体またはゲル等の変位可能な媒体で充填される容積からなる。流体または変位可能な媒体は、圧力パッド内に存在することができ、および/または拡散はんだ付けおよび/または焼結作業の前または作業中に、例えば液圧供給の形態で外部から供給可能または補充可能である。圧力パッドの容積内に保持される均圧媒体は、通常、流体または別の粘性媒体、すなわち、エラストマー、例えばシリコン、熱伝導性オイル、熱伝導性ペーストまたは熱伝導性グリースなどの変位可能な物質とすることができる。使用される流体は、例えば作動油であるが、シリコンやパーフルオロポリエーテル(PFPE)でもよい。ガルデンHS260として知られるPFPEは沸点が260℃であり、例えば圧力パッドに漏れが生じた場合、定期的に提供される真空ポンプによって排出することができる。
【0024】
圧力パッドは、ガスや粉末を充填したり、例えば黒鉛フォイルのようなフォイルの形態で設けたり、軟らかい金属、特に鉄よりも軟らかいもの、例えばアルミニウム、鉛、金、インジウム、銅、白金、銀、亜鉛、錫として設計することもできる。黒鉛フォイルのような薄い弾性フォイルも、上部プランジャと下部プランジャとの間に平行度を作るために使用することができる。一般に、流体はガス、例えば窒素でもよい。さらに、他のガス、特に蒸気の使用も可能である。流体は、好ましくはガスまたは他の置換可能な媒体とすることができ、例えばPFPE(ガルデン)、シリコン、CO、アルゴン、窒素、ヘリウム、Igumix(混合ガス)、ならびにエラストマー、オイル、グリースおよび/またはガスの混合物または組み合わせとすることができる。この容積は、好ましい実施形態に関連して以下に説明するように、自己内蔵型であってもよいし、流体を供給または除去することができるアクセスを備えていてもよい。
【0025】
好ましくは、圧力パッドはシリコンパッドとして設計することができる。
【0026】
本発明の有利な実施形態によれば、上部ツールは、圧力パッド用のレセプタクルを備えた少なくとも1つの圧力ユニットを有する。圧力パッドを、好ましくは複数の側部から囲むレセプタクルは、作業位置とアセンブリに加圧力が作用しない静止位置との両方でパッドを保持し、圧力パッドの安定した支持による加圧力の均質化を保証する。複数の圧力ユニットを設けることができ、特に、各圧力ユニットが個々のプランジャ用の圧力パッドを受ける場合、個々のプランジャは、例えばソフトプランジャの場合のように、比較的大きなプランジャ表面を有する。ソフトプランジャは、ハードプランジャとは異なり、プランジャ表面にシリコンやソフトメタルのような軟らかい素材を使用している。
【0027】
さらに有利な実施形態によれば、圧力ユニットは、下部ツールに面し、ガイドフレームによって覆われる開口部を有し、圧力パッドはガイドフレーム上に載る。この開口部により、圧力パッドは、ガイドフレームに案内されたプランジャと動作可能に接続される。ガイドフレームは同時に、圧力ユニット内のレセプタクルによる支持を補うためのさらなる支持を提供する。
【0028】
さらなる有利な実施形態によれば、圧力ユニットは、シリンダと、その中に移動可能に受容されたピストンとを有し、シリンダとピストンとが、ピストンを移動させることによってレセプタクルの容積が可変となるように、圧力パッドのためのレセプタクルを画定する。ピストンをシリンダに挿入すると、レセプタクルの容積が減少し、圧力パッド内の圧力が増加する。この圧力上昇により、拡散はんだ付けまたは加圧焼結に必要な加圧力が発生する。以下に説明するように、個別のプランジャまたはいわゆるマルチプランジャが使用される場合、シリンダは同時にガイドフレームとして機能することができる。
【0029】
ピストンがシリンダから外に移動すると、レセプタクルの容積が再び増加し、圧力パッドにかかる圧力が低下するため、圧力が減少する。
【0030】
この点で、ピストンに開口部が設けられているのが好ましい。このため、ピストンは圧力ユニットの下部ツールに面する側に配置され、例えば環状ピストンとして設計される。
【0031】
さらなる有利な実施形態によれば、上部ツールと下部ツールとは、圧力の有効方向に沿って互いに相対的に移動可能であり、上部ツールが下部ツールまたは下部ツール上に静止しているワークキャリアに接触すると、ピストンがシリンダ内に移動する。この構成では、圧力は間接的に、すなわち上部ツールと下部ツールとの間の相対運動によって発生する。この相対運動は、例えば油圧駆動やスピンドル駆動などの適切な手段によって達成することができる。したがって、シリンダに対するピストンの相対運動は間接的または受動的に達成され、ピストンとシリンダとの間のこの相対運動をもたらす直接的な駆動は必要とされない。ピストンは好ましくはガイドフレームに連結されている。したがって、圧力パッド内の圧力は、上部ツールが下部ツールに接触するまで、または焼結される電子アセンブリを搭載するワークキャリアに接触するまで上昇しない。
【0032】
本発明の有利な実施形態によれば、圧力パッドは、圧力パッド内に流体を供給するための流体源に接続または接続可能であり、圧力上昇は、流体の供給によって行われ得る。流体は液体でもガスでもよい。流体源は、供給された流体が加熱および冷却に使用可能であるように、加熱可能および/または冷却可能であり得る。特に、流体源は、熱交換器、特に流体の温度を調節するための管状熱交換器を含むことができる。流体として液体金属を使用することも考えられる。流体または変位可能な金属は、例えば、高温の液体状態で注湯され、その後凝固し、焼結設備に設置された後、焼結設備のヒーターによって液化され、その結果、液体または液化された状態を維持することができる。例えば、錫はんだは、焼結プロセス温度に合わせてここで使用され得る。
【0033】
シリンダ内へのピストンの移動による上述のレセプタクルの容積の変化の代替または追加として、圧力パッド内の圧力は、圧力パッドにさらに流体を供給することによっても増加させることができる。流体源は、例えば、ポンプまたは流体供給を達成するのに適した流体用の別の適切なリザーバとすることができる。流体は液体状でもガス状でもよく、例えばPFPE(ガルデン)が流体として好適であり、これは圧力均一化流体として液体状でもガス状でも有利に使用可能である。流体源が上述のシリンダ/ピストン配置に付加的に設けられている場合、例えば移動距離に対する機械的限界が作用したために、シリンダ内へのピストンのさらなる移動がもはや不可能か、または望めない場合であっても、圧力パッド内への流体の供給により、さらなる圧力上昇をもたらすことができる。
【0034】
好ましくは、PFPEは、液体状でも、温度範囲によってはガス状でも、流体として使用でき、熱伝達と均圧化との両方に使用される。PFPEは、通常、室温で液体から糊状のプラスチックの一群であり、特に、例えば260℃の沸点を持つパーフルオロポリエーテルは、ガルデンHS260(HS260=沸点260℃)としても知られ、気相はんだ付けに使用される。熱伝導性オイルと比較して重要な利点は、圧力パッドの膜に破損や漏れが発生した場合、流出する液体が構成部品に害を与えないことである。また、真空チャンバ内で液体を真空により蒸発させ、真空ポンプでチャンバ外に送出することもできる。
【0035】
さらなる有利な実施形態によれば、ガイドフレームは、プランジャの軸方向案内のためのガイドダクトを有するプランジャガイドプレートを含む。ガイドダクトは、好ましくは、少なくともプランジャガイドプレートを貫通して圧力の有効方向に延び、プランジャの横方向案内を保証し、それにより、アセンブリの構成部品に対するプランジャの正確な位置決めを可能にする。プランジャガイドプレートは、一体構造でも、2つ以上の構造でもよい。
【0036】
さらに有利な実施形態によれば、少なくとも1つの可撓性膜が圧力パッドとプランジャとの間に配置される。この膜は一種の付加的な機械的保護層として機能し、特に圧力パッドがプランジャへの圧力印加中に局所的な圧力ピークによって不注意に損傷するのを防ぐ。
【0037】
この点で、膜がガイドダクトを覆うことが有利であることが判明した。これにより、特に、プランジャとガイドダクトの壁との間に存在し得る隙間に圧力パッドが押し込まれるのを防ぐことができる。これにより、圧力パッド内の圧力上昇は、加圧プランジャの有効断面に作用する圧力を発生させるために完全に利用されるようになり、圧力パッドは、局所的な隙間や空洞に膨らまないことが保証される。
【0038】
さらなる有利な実施形態によれば、ガイドフレームは、圧力パッドに面するプランジャガイドプレートの側に配置される膜保持プレートを有し、膜は膜保持プレートとプランジャガイドプレートとの間に保持される。膜保持プレートは、このようにして膜をプランジャガイドプレート上に固定し、特に膜のさらなるプレテンションを保証する。
【0039】
この点で、膜保持プレートは、少なくともガイドダクトの上に延びる少なくとも1つの貫通部を有すると有利であることが判明した。この貫通部は、プランジャガイドプレートをその周辺領域でのみ覆い、膜保持プレートとプランジャガイドプレートとの間に膜を固定する、1つの大きな中央貫通部として設計することができる。膜保持プレートは、好ましくは、いくつかの別個の貫通部を有し、各貫通部は、単一のガイドダクトまたは好ましくはガイドダクトのグループと関連している。特に、貫通部のサイズおよび配置は、拡散はんだ付け作業または加圧焼結作業によって電子構成部品が接続される関連基板のサイズおよび配置に対応する。したがって、ガイドダクトは膜保持プレートの中実部分によって覆われておらず、プランジャは膜を介して圧力パッドに動作可能に接続される。
【0040】
さらなる有利な実施形態によれば、プランジャは、膜に恒久的にまたは着脱可能に接続され、好ましくは接着される。プランジャと膜との間の接続により、拡散はんだ付けおよび/または焼結装置について、上部ツールが下部ツールから離れている静止位置にあるときに、プランジャはガイドフレームから下方に落下しないことが保証される。
【0041】
さらに有利な実施形態によれば、上部ツールは、プランジャをガイドダクトから脱落させないように固定するプランジャ用の少なくとも1つの固定装置を有する。
【0042】
この点で、膜が磁性体であり、かつ固定装置は、プランジャに接続され、好ましくはプランジャに一体化されたそれぞれの磁性要素を含み、プランジャを膜に保持する場合に有利であることが判明した。その結果、磁性要素は膜に着脱自在に保持される。このことは、拡散はんだ付けおよび/または焼結装置が、以前に処理されたアセンブリとは異なる寸法、特に異なる高さの構成部品を有する他のアセンブリに調整されなければならない場合に、プランジャと膜との両方が再使用可能であるという利点を有する。恒久的に接着されたプランジャと比較した場合の利点は、特に、プランジャの一部のみを交換する必要がある場合に存する。これにより、セッティング時間とコストが削減される。磁性膜は固定装置の一部とすることができる。また、磁性要素を使用することで、簡単な再構成が可能になり、その結果、変更されたアセンブリ構成に合わせることができるプランジャのクイックチェンジシステムが実現する。例えば、単一のアセンブリまたは複数のアセンブリは、拡散はんだ付けおよび/または焼結装置による処理中に案内されるワークキャリア内に規則的に配置される。アセンブリの種類またはワークキャリア内の配置が変更されると、プランジャ配置の再構成が必要となる。クイックチェンジシステム、特に磁性要素を使用することで、この作業の大幅な簡素化およびコスト削減がなされる。
【0043】
別の実施形態によれば、固定装置は、プランジャガイドプレートに取り付けられ、プランジャに設けられた凹部を貫通して延びるそれぞれの固定ピンを含む。この構成でも、プランジャの交換が可能である。好ましくは、固定ピンは、拡散はんだ付けおよび/または焼結作業のために必要なプランジャの軸方向の可動性が保証されるように、凹部内に十分なクリアランスを有する。そのために、凹部は例えばスロットとして設計することができる。固定ピンは、好ましくは、その長手方向軸がプランジャガイドプレートの主要な延在方向によって規定される平面内に延在する。プランジャガイドプレートには、固定ピン用の適切な取り付け凹部または溝を、例えば窪みの形で設けることができる。プランジャまたは固定ピンの取り付けおよび/または交換を可能にするために、プランジャガイドプレートを、上部プランジャガイドプレートと下部プランジャガイドプレートとの2つの部分に設計することができる。
【0044】
本発明のさらに有利な実施形態によれば、プランジャは、ガイドダクト内に横方向のクリアランスをもって保持される。焼結される構成部品とプランジャとの間の接触面が、製造公差により正確に平行でない場合、ガイドダクト内のプランジャの横方向クリアランスにより、接触面間の平行度を達成するためにプランジャをわずかに傾斜させることができる。その結果、構成部品への不均一な圧力印加が防止され、圧力ピークが発生するリスクが低減される。クリアランスは約1μmから1mmで、特にプランジャとガイドダクトとの間の平行な隙間として設計することができる。
【0045】
原則として、プランジャは円形の断面形状を有する。さらなる実施形態では、プランジャは楕円形、角形または長方形の断面を有することができる。ガイド側部、すなわちプランジャの断面コーナ部は、局所的な圧力ピークを防ぐため、好ましくは丸みを帯びている。プランジャは、圧力パッドに面するプランジャ上側部、加圧側部および加圧される構成部品に面するプランジャ下側部、およびガイドフレーム内に案内される軸方向のプランジャ外部ジャケットによって制限される。プランジャ外部ジャケットの側面はガイド側部と呼ばれ、ガイドダクト内に案内される。ガイド側部の縁移行部は、有利には丸みを帯びており、傾斜のない案内を保証する。特にプランジャ下側部だけでなくプランジャ断面全体を長方形または角形に設計することにより、焼結される構成部品、特に長方形または角形のハウジング形状を有する高性能半導体構成部品の典型的な設計に合わせてプランジャ断面を調整することができ、プランジャ間に隙間が生じることなく、互いに沿って案内される複数の隣接し相互に密閉するプランジャを有するマルチプランジャユニットを使用することができ、ガイドフレーム用の制限壁のないマルチプランジャユニットが圧力パッドに対して閉じた密閉面を形成する。マルチプランジャユニットは、圧力パッドに対して金属フォイルによって密閉することができ、さらに、マルチプランジャユニットの個々のプランジャを金属フォイルに磁気的に接続することが可能である。
【0046】
上記の実施形態に関して、ガイドフレーム、特にプランジャガイドプレートが角形または長方形の形状を有し、ガイドダクトが角形または長方形の断面形状を有することがさらに有利であり得る。これにより、密閉のために追加の膜を使用しなくても、ガイドフレームと、密閉されたガイドダクト内に案内されるプランジャによる圧力パッドの密閉が達成される。長方形または角形の形状は、圧力に対する表面の有効利用を可能にし、円形のものに比べて、1面あたり同じ力でより多くの構成部品を加工することができる。
【0047】
有利な実施形態では、1つ以上のガイドダクトは、好ましくは互いに沿って案内可能な複数の密接に隣接するプランジャを保持することができる。この実施形態は、プランジャパッケージとしてマルチプランジャユニットを提案し、ガイドフレームは1つ以上のガイドダクトを有し、複数のプランジャが1つのガイドダクト内で案内される。プランジャはここで、ダクト内で互いに沿って軸方向にセルフ密閉方式で案内され、ガイドダクト断面上でマルチプランジャの表面による平面密閉を可能にする輪郭を有する。したがって、プランジャは互いに同心円状の形状を持つことも、長方形や角形の形状で互いに隣接して案内されることもできる。ガイドダクトを埋める他の複雑な断面形状も考えられる。ここで、プランジャが互いに同じまたは異なる長さを有することは、一定または変化する高さプロファイルを有する構成部品の加圧を可能にするために有利である。
【0048】
さらなる有利な実施形態では、プランジャは、圧力パッドに面する上部ガイド側部に、プランジャ材料よりも軟らかい材料、好ましくはプラスチックで作られたスライドガイドインサートを有することができる。好ましくは、スライドガイドインサートの上縁部とプランジャ上側部との間のプランジャ上側部に、全周プランジャ溝を設けることができる。スライディングガイドインサートは、圧力パッドに面するプランジャの上部領域をガイドフレームまたは隣接するプランジャに対して効率的に密閉することができ、摩耗した場合に安価に交換することができる。プランジャを固定するためのスライドガイドインサートは、ガイドプレートのガイドダクト内でプランジャを非正または正に固定することもできる。効率的な密閉のためには、スライドガイドインサートの上端部の、圧力パッドが作用するプランジャ上側部の表面とは反対側に、全周プランジャ溝、特に鋭利なエッジで囲まれたプランジャ溝を設けることが有利であることが判明した。スライディングガイドインサートの材料が、プランジャ材料よりも軟らかい材料で構成されている場合、一般的に金属に対してプラスチックで構成されている場合、プランジャ材料の方が熱膨張率は高いため、高温での密閉性が高くなる。さらに、より軟らかい材料は、構成部品やアセンブリの表面に対するプランジャの平行アライメントを確保することができる。全周プランジャ溝により、圧力パッド材料、例えばシリコンはプランジャ溝に流れ込み、スライドガイドインサートをガイドダクトの外壁に押し付ける。さらに、プランジャガイド側部に面するスライドガイドインサートの表面が、摩擦を低減する表面輪郭、例えばプロファイルされた波形表面を有する場合、プランジャの軸方向移動は、低減された抵抗で密閉され、スライドガイドインサートは、プランジャのガイド側部の所定位置に留まる。スライディングガイドインサートは、好ましくは3D印刷技術に基づいて製造され、特にプランジャ溝に直接隣接する上部全周プランジャガイド側部セクションに印刷または射出成形される。ガイドプレートのガイドダクト内の確実な密閉は、スライディングガイドインサートの材料の熱膨張係数の増加によって可能になる。スライディングガイドインサートを使用することで、圧力パッドに対する密閉効果が得られ、密閉要素としての膜が不要になるほど効果的である。プランジャとして、上述したようなマルチプランジャユニットを有利に使用することができ、スライディングガイドインサートの上端部では、金属フォイルが、その上方に位置する圧力パッドに対する密閉を提供することができる。さらに、マルチプランジャユニットの個々のプランジャは、金属フォイルに非正接続で磁気的に固定可能である。
【0049】
さらに有利な実施形態では、プランジャは、プランジャ下側部の断面がプランジャ上側部よりも小さいか大きくすることができる。プランジャ上側部とプランジャ下側部とで異なる表面断面積は、圧力の増加または減少を可能にし、圧力パッドの効率的な密閉も可能にする。焼結される構成部品の領域は、圧力を増加または減少させて適応的に加圧することができ、プランジャ下側部の断面輪郭も構成部品形状の特定の要件に適合させることができる。
【0050】
さらに有利な実施形態では、ピストンはシリンダに対して密閉された状態で移動可能に案内されることができる。ピストンは、圧力パッド内の圧力を増加させるために使用され、その結果、上部ツールから下部ツールの方向にプランジャを加圧する。上部ツールと下部ツールとの閉動作により、ピストンが圧力パッドに伝達する加圧力が、下部ツール、特にアセンブリまたはワークキャリア上に静止している、シリンダ内で移動可能なピストンに作用する。密閉のために、プランジャは、例えば大きな膜、特に金属膜を使用して、圧力パッドに対してガイドプレート内で密閉することができ、または各プランジャは、例えば膜セクションを使用して、またはプランジャに追加の密閉要素を使用して、圧力パッドに対してガイドプレート内で単独またはグループとして密閉することができる。プランジャは、圧力パッド、特にシリコンパッドの下側部によって形成することができ、このパッドはアセンブリを直接、または焼結フォイルなどの挿入されたプロセスカバーで加圧する。焼結フォイルは、下部ツール上の構成部品またはアセンブリの表面に対する上部ツールのプランジャの平行アライメントを補助することができる。さらに、焼結フォイルは、構成部品表面へのシリコン材料の付着を防止することができる。ピストンはまた、好ましくは環状ピストンとして形成され、好ましくは、より硬い材料、特に鋼のピストンスカートと、ピストンスカートに確実に保持された、より軟らかい材料、特にプラスチックのピストン密閉インサートとを含む。より軟らかい材料のピストン密閉インサートは、加熱と圧力印加とにより、圧力パッドが圧力ユニットのピストンとシリンダとの間の隙間で膨らまないように、圧力チャンバの開口部で密閉することができる。ピストン密閉インサートの材料選択は、圧力、温度、圧力パッドの材料に合わせて調整することで、圧力が加えられたときにシリンダ内の圧力パッドの密閉を確実にすることができる。さらに、ピストン密閉インサートは、その降伏性と軟質性により、構成部品表面におけるプランジャ表面の平行アライメントを補助し、上部ツールのプランジャ表面と下部ツールの構成部品表面との平行アライメントに使用される。シリンダ断面形状は、圧力を均一に分布させるために、好ましくは円形とすることができる。しかしながら、ピストン密閉インサートを使用することにより、楕円形、角形、長方形、多角形、またはその他のシリンダ断面形状が考えられ、これらは処理されるアセンブリに適合されることにより、特に、ワークキャリア上へのアセンブリのコンパクトで省スペースな配置および、高温高圧下でも高い生産速度を可能にする。断面形状、特にエッジ部分が丸みを帯びた角形または長方形の断面形状は、圧力パッドに対するピストン/シリンダ密閉の気密性を恒久的に確保するために好ましい。環状ピストンは、環状ピストンのシリンダ内部でのスライドを可能にするために、シリンダ壁からのクリアランスを有することができ、環状ピストンとシリンダとの間の隙間への圧力パッド材料の侵入は、たとえ中間膜がなくても、前述の密閉により防止される。環状ピストンの内部では、圧力パッドがピストン密閉インサートの内壁と隙間なく接触することが可能である。その範囲において、この実施形態では、プランジャは、環状ピストンの内壁によって形成されたガイドダクトの内部で隙間なく案内される。
【0051】
さらなる有利な実施形態では、ピストンスカートは、上部ツールに面するそのピストン上側部に密閉シートを有することができ、そのシートに、全周密閉溝が形成されるように、ピストン密閉インサートのフランジ領域が係合する。圧力パッドは、好ましくは、上側部に全周密閉エッジを有することができ、このエッジは、ピストンに圧力が加えられると、密閉継ぎ目が形成された状態でピストンの密閉溝に押し込まれることができる。ピストンスカートの密閉シートにピストン密閉インサートのフランジ領域が係合することにより、第一に、ピストン密閉インサートを確実に保持することができ、第二に、圧力パッドを変位させるための空間を提供する密閉溝を形成することができ、密閉溝により、ピストンとシリンダとの間の隙間に対する圧力パッドのセルフ密閉効果が保証される。ピストン密閉インサートは、摩耗時や再セッティング時に簡単に交換することができる。
【0052】
さらなる有利な実施形態において、ピストンおよび圧力パッドは、1つのプランジャと関連付けることができ、特にプランジャは、ソフトプランジャとして設計することができ、好ましくは圧力パッドによって提供することができ、またはピストンおよび圧力パッドは、複数のプランジャと関連付けることができる。この実施形態では、1つ以上の圧力ユニットを上部ツールに配置することが提案され、各圧力ユニットは個別のプランジャを有する。圧力ユニットが、受圧パッド、環状ピストンおよびガイドフレームを有するシリンダから実質的に構成される場合、各圧力ユニットは、個別のプランジャを形成することができる。圧力パッドの下側部は、例えばシリコンプランジャのようなソフトプランジャとして機能することができるが、硬いプランジャ表面を有するハードプランジャとして設計することもできる。あるいは、単一の大型圧力ユニットを上部ツールに配置し、複数の小型プランジャをガイドフレームに配置することもできる。
【0053】
従属的な態様において、前述の拡散はんだ付けおよび/または焼結装置の上部ツールまたは下部ツールとして設計された加圧ツールが提案される。これは、剛性を有するベースプレートと、ベースプレートに接続され、好ましくはシリコンもしくは鋼合金から作られた、好ましくは皿状の可撓性膜もしくは多数の膜セクションによって、加圧面の方向に形成された少なくとも1つの膜か、または中を移動可能に案内可能な密閉されたプランジャを有するガイドフレームであって、好ましくは、流体で満たされ、ベースプレートと膜または密閉プランジャを備えたガイドフレームとによって制限された閉鎖された受容空間内に配置された圧力パッドを含む圧力チャンバを備えたガイドフレームのいずれかと、を含み、ガイドフレームは、加圧面の方向に圧力パッドを閉鎖し、プランジャを案内する。膜および/またはプランジャ密閉は、好ましくはシリコン製の圧力チャンバ/圧力パッドを加圧面に対して密閉し、膜面/ガイドフレーム上にプランジャを配置することを可能にし、例えば、金属膜の場合、磁石による固定が容易であるが、ボルト止め、溶接、リベット止めなどの他の接続方法も考えられる。
【0054】
有利な展開として、先に説明した加圧ツールの圧力チャンバの部分領域、特に圧力チャンバ内に保持された圧力パッドの少なくとも1つの部分領域を、制御可能に流体充填可能、特にガス充填可能に設計することができる。好ましくは、流体充填は、少なくとも1つの充填バルブによって制御可能である。圧力チャンバの部分領域、特に部分領域の流体充填、特にガス充填により、加圧によって機械的に加えられる圧力に追加または代替して、圧力チャンバに充填された流体によって圧力を発生させることができる。したがって、例えば、プロセスチャンバ内が減圧または真空になったときに、プロセスチャンバの雰囲気ガス、必要であれば窒素等のパージガスを圧力チャンバの部分領域に導入することにより、圧力チャンバが膜を介して、または密閉された加圧プランジャの移動により膨張することが可能である。これにより、加圧プランジャを機械的に作動させる油圧加圧を用いずに、例えば銀や銅を用いた低圧焼結、例えば最大0.4MPaの拡散はんだ付け、例えば最大0.1MPaの熱圧着などの接合方法にとって比較的低圧でありながら多くの場合十分な圧力を構成部品に発生させることができる。したがって、プロセスチャンバおよび/または圧力チャンバ内のプロセス雰囲気を設定するだけで、下部ツールおよび上部ツールの相対的な移動により、機械式加圧では適用できなかった圧力を構成部品に適用することができる。
【0055】
前述した実施形態により、加圧ドライブに追加または代替して、圧力印加のための加圧ツールを少ない労力で安価かつ容易に提供することができる。これは、構成部品上の部品の高低差を補正するために、一般にプロセスに必要なプロセスチャンバ内のガス圧力およびプロセス雰囲気/真空を使用して、必要かつ制御された焼結圧力または拡散はんだ付け圧力または接合圧力を構成部品に作用させることができるからである。
【0056】
そのためには、真空圧力センサと簡単なソフトウェアによる面積変換とで十分であるため、力測定システムや圧力測定システムを追加する必要はなく、必要かつ設定された焼結圧力または拡散はんだ付け圧力または接合圧力を得ることができる。
【0057】
真空チャンバは、真空状態で加圧ツールを介して構成部品に圧力をかけるため、予期せぬチャンバ圧力の上昇を即座に検出できるため、酸素が外部から真空チャンバ内に侵入しているかどうかをプロセス中に継続的に監視することが可能である。これにより、高温の構成部品、特に銅の表面が酸化しないことが保証される。構成部品の圧力監視は、例えば加圧ドライブに組み込まれたロードセルを用いて行うことができる。例えば、プランジャの固着を検出することができる。
【0058】
さらなる従属的な態様において、前述の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置、および/または前述の加圧ツールを備える拡散はんだ付け設備および/または焼結設備が提案される。拡散はんだ付け装置および/または焼結装置および/または加圧ツールが、マルチモジュールシステムの大気的に密閉のモジュール、特に真空モジュール内に配置され、少なくとも1つのさらなるモジュールは、予熱モジュールおよび/または冷却モジュールとして設けられていることが提案される。さらに、少なくとも1つのワークキャリア、特に下部ツールを、少なくとも1つのアセンブリと共に、マルチモジュールシステム内を自動的に移動させるように構成された搬送装置が設けられている。また、マルチモジュールシステムの隣接モジュールは、互いに大気的に密閉可能である。
【0059】
換言すれば、前述の焼結または拡散はんだ付け装置および/または前述の加圧ツールを含む少なくとも1つの大気的に密閉のモジュール、特に真空モジュールからなるマルチモジュールシステムが提案される。この焼結/拡散はんだ付けモジュールの内部では、焼結および/または拡散はんだ付けプロセスを、特に設定可能な大気条件下、特に酸化プロセスを排除するための真空中で行うことができる。少なくとも1つのさらなるモジュールは、プロセス時間の短縮、特定の前処理および/または後処理、例えば特にプラズマ、ギ酸、窒素などのプロセスガスを使用した洗浄、ならびに温度調整のための予熱モジュールおよび/または冷却モジュールとして構成することができる。少なくとも1つ、特に複数のアセンブリまたは構成部品を支持するワークキャリアは、搬送装置、例えばベルトコンベヤシステムによって、モジュール内を案内され得る。搬送装置により、下部ツール全体をマルチモジュールシステムに通過させることもできる。雰囲気、圧力、温度をモジュールごとに別々に設定できるように、モジュールの移行部は、例えばガスロックによって密閉可能なように、大気的に密閉され得る。マルチモジュールシステムは、流れ生産におけるバッチ作業のため、さらには、アセンブリをマルチモジュールシステムに通過させるか、またはアセンブリを通過させてから戻す搬送装置を備えたスループットシステムとして設計され得る。
【図面の簡単な説明】
【0060】
さらなる利点は、以下の図面の説明から明らかになる。図面は本発明の実施例を示している。図面、説明および特許請求の範囲は、多くの特徴を組み合わせて含んでいる。当業者であれば、特徴を個々に検討し、有用な更なる組み合わせに組み合わせることも可能である。図示した焼結装置について示した実施例は、拡散はんだ付け装置にも同様に使用することができる。
図1図1は、一実施例による焼結装置を種々の作業位置で示す概略断面図である。
図2図2は、一実施例による焼結装置を種々の作業位置で示す概略断面図である。
図3図3は、静止位置にある図1図2の焼結装置の斜視図である。
図4図4は、図1図3の焼結装置を部分断面表現で表した斜視図である。
図5図5は、図1から図4の焼結装置の側面図である。
図6図6は、図1図5の焼結装置のガイドフレームの斜視図である。
図7図7は、図6のガイドフレームの斜視分解図である。
図8図8は、図7のガイドフレームの構成部品の斜視図である。
図9図9および図10は、図6および図7のガイドフレームを様々な角度から見た部分図である。
図10図9および図10は、図6および図7のガイドフレームを様々な角度から見た部分図である。
図11図11は、一構成に係る図6および図7のガイドフレームの断面表現における斜視部分図である。
図12図12は、さらなる構成に係るガイドフレームの斜視図である。
図13図13は、図12のガイドフレームを断面で表した斜視部分図である。
図14図14は、本発明の一実施形態に係る焼結装置の加圧ツールの分解図である。
図15a図15aは、図14による実施形態の変形例による断面図である。
図15b図15bは、図14による実施形態の変形例による断面図である。
図16図16は、さらなる実施例の焼結装置の概略側面図である。
図17a図17aは、一実施例による焼結装置のいくつかのプロセス段階におけるさらなる加圧ツールである。
図17b図17bは、一実施例による焼結装置のいくつかのプロセス段階におけるさらなる加圧ツールである。
図17c図17cは、一実施例による焼結装置のいくつかのプロセス段階におけるさらなる加圧ツールである。
図18a図18aは、本発明の実施形態による密閉加圧プランジャの断面である。
図18b図18bは、本発明の実施形態による密閉加圧プランジャの断面である。
図19図19は、図18aに示した密閉加圧プランジャを備えた加圧ツールの実施形態である。
図20図20は、互いに隣接して可動するプランジャが互いに密閉された実施形態のマルチプランジャユニットを斜視した図である。
図21a図21a、21bは、本発明の一実施例のシリコン圧力パッドを備えた角型環状ピストンの平面図および断面図である。
図21b図21a、21bは、本発明の一実施例のシリコン圧力パッドを備えた角型環状ピストンの平面図および断面図である。
【0061】
以下の例示的な実施形態および構成の説明において、同一または類似の要素には同一の参照数字が付されている。
【発明を実施するための形態】
【0062】
図1および図2は、加圧焼結によって複数の電子アセンブリ12の構成部品を接続するための例示的な焼結装置10を示している。しかし、単一のアセンブリ12のみを焼結することも可能である。分かりやすくするために、図1および図2にはそれぞれ、基板12Aと複数の異なるサイズの電子構成部品12Bとからなる単一のアセンブリ12のみを示している。
【0063】
焼結装置10は、上部ツール14と下部ツール16とを含み、これらは、両頭矢印Rで示す加圧方向Rに沿って互いに相対的に移動可能である。分かりやすくするために、該ツール14、16の調整装置や保持装置などの焼結装置10のさらなる構成部品は図示されていない。
【0064】
上部ツール14および下部ツール16は加熱可能であり、ここではより簡単にするために下部ツール16に設けられた1つの加熱装置17のみが示されている。
【0065】
焼結されるアセンブリ12は、構成に応じて、ワークキャリア18に保持することができ、このワークキャリア18は、好ましくは、下部ツール16に載置された適切な搬送装置によって、簡略化されたワーク交換のために焼結装置10に自動化された方法で挿入され、焼結完了後に焼結装置10から再び取り外される。
【0066】
上部ツール14は、受容空間、またはレセプタクル22を完全に満たす圧力パッド24のためのレセプタクル22を画定する、圧力ユニット20を含む。圧力パッド24は、流体密で柔軟な包絡線またはパッド膜によって囲まれ、流体、例えばシリコンやグリースなどのエラストマー、またはガスで満たされた容積を画定する。包絡線は、例えば、コーティングされたガラス繊維またはアラミド繊維織物(ケブラー)から作ることができる。コーティングは、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いて製造することができる。
【0067】
圧力ユニット20は、ピストン30が加圧方向Rに沿って移動可能に案内されるシリンダ28を含む。レセプタクル22は、下部ツール16に面する下側面に、実施例ではピストン30が一種の円筒状環状ピストンを形成するようにピストン30の内側に延びる開口部26を有する。レセプタクル22は、開口部26の領域において、複数のガイドダクト42を有するガイドフレーム40によって制限されており、このガイドダクト42の各々において、1つまたは複数のプランジャ60が、加圧力の有効方向、すなわち加圧方向Rに沿って軸方向に移動可能に案内される。ガイドフレーム40は、ガイドフレーム40の交換を可能にする、適切な連結要素、例えば係合要素またはクランプ要素、またはピストン30へのボルト止めの助けを借りて、ピストン30に固定される。
【0068】
ガイドダクト42を覆う可撓性膜50は、レセプタクル22と圧力パッド24との間に配置される。図1および図2に示す例では、膜は連続的な膜50として示されているが、以下でさらに詳細に説明する変更にしたがって、膜はいくつかの別個の膜セクション50A(図5および図7)に分割することもできる。膜50または膜セクション50Aは、例えば、コーティングされたガラス繊維またはアラミド繊維織物(ケブラー)から製造することもでき、所望によりポリテトラフルオロエチレン(PTFE)または他の材料を用いてコーティングすることもできる。
【0069】
以下に、焼結装置10の動作態様を示す。図1に示すように、アセンブリ12またはワークキャリア18が下部ツール16上に載置された後、まず、上部ツール14と下部ツール16とが互いに近づくように移動され、これは、上部ツール14または下部ツール16のいずれかの移動によって達成することができる。図1に示す状況では、ガイドフレーム40を備えた上部ツール14は、下部ツール16上、より正確には下部ツール16に取り付けられたワークキャリア18上に設置されているところである。
【0070】
ガイドフレーム40がワークキャリア18上に設置されるとすぐに、ピストン30がシリンダ28内に移動させられるため、上部および下部ツール14、16が接近するように移動させられ、レセプタクル22の容積が減少する。同時に、圧力パッド24内に圧力が発生し、プランジャ60をアセンブリ12に向かう方向へ、またガイドダクト42の外へ移動または変位させる。圧力パッド24と膜50との包絡線は、ガイドフレーム40またはプランジャ60の上側部の輪郭に大きく適合する。
【0071】
プランジャ60が構成部品12Bに接触するとすぐに、最初はまだ非常に低い圧力が、すべての構成部品12Bが関連するプランジャ60に接触するまで、一定の圧力に蓄積される。圧力パッド24は、すべてのプランジャ60が関連する構成部品12Bに接触するまで、圧力パッド24内部の大きな圧力上昇が起こらないように、油圧の均等化を可能にする。その結果、加圧力/圧力の同時かつ均一な上昇が達成され、アセンブリ12の加圧焼結が非常に均等な方法で行われる。圧力を決定するために、焼結装置10は適切なセンサを有することができる。上部ツール14に設けられた加熱装置(図示せず)からアセンブリ12への熱伝達は、シリンダ28、ピストン30、圧力パッド24、プランジャ60、ガイドフレーム40、および膜50を介した複数の経路によって達成することができる。図示しない制御装置は、圧力、加圧時間および/または加圧温度のようなプロセスパラメータを、所定のプロセス規則にしたがって制御または調節することができる。
【0072】
焼結作業の完了後、上部ツール14と下部ツール16とは互いに離間され、アセンブリ12を有するワークキャリア18が解放され、焼結装置10から取り外すことができる。
【0073】
次に、図3図13を参照して、例示的な実施形態およびその変更例に係る焼結装置10の様々な構成部品をより詳細に説明する。
【0074】
図3は、圧力ユニット20とそれに固定されたガイドフレーム40を有する上部ツール14を示している。ワークキャリア18は、対応する区画に焼結用の複数の電子アセンブリ12を収納し、下部ツール16上に載置される。アセンブリ12を汚損や汚染から保護するために、フォイル(図3では見えない)をワークキャリア18上に配置し、その上に配置されたフォイル保持リング32によって固定することで、意図しない滑りを防止することができる。フォイル保持リング32の滑りを防止するために、ワークキャリア18には適切な窪みまたは溝34を設けることができる。フォイルは、上部ツール14と下部ツール16との間の平行アライメントを改善し、高さの均等化も改善することができる。
【0075】
フォイル保持リング32の直径は、ガイドフレーム40がワークキャリア18上のフォイル保持リング32の内側に静止し、したがってフォイル保持リング32と接触しないように選択することができる。あるいは、フォイル保持リングの直径を小さくして、ガイドフレーム40がフォイル保持リング32上に載り、それによって圧力ユニット20内に圧力が発生するように選択することもできる。
【0076】
図4は、図3の配置を側面図で示し、ワークキャリア18のみが示されているが、下部ツール16は示されていない。図4から、ガイドフレーム40が、以下に詳細に説明するように、複数のプレートからなる多部品構造であることが既に分かる。
【0077】
図5を参照して、圧力ユニット20およびガイドフレーム40を含む上部ツール14の構造をより詳細に説明する。圧力ユニット20の構造は、図1および図2に示したものに対応する。図5および図6は、ガイドフレーム40の多部品構造を示している。ガイドフレーム40は、上部プランジャガイドプレート46Aと下部プランジャガイドプレート46Bとを備えた二分割のプランジャガイドプレート46を含む。ガイドダクト42は、両方のプランジャガイドプレート46A、46Bを貫通して延びている。プランジャ60は、プランジャ60がガイドダクト42の内部でもある程度傾くことができるように、ガイドダクト42の内部で一定の横方向のクリアランスをもって案内される。例えば、ガイドダクト42とプランジャ60とは角形の断面を持つことができ、縁の長さはガイドダクト42が8.00mm、プランジャ60が7.96mmとすることができる。これらの寸法は単なる例であり、決して制限的なものではない。
【0078】
ピストン30は、図18a、18bが詳細に説明するように、スライドガイドインサート166によってシリンダ28に対して密閉することができる。あるいは、図21a、21bに示すようなピストン密閉インサートを使用した密閉原理を使用することもできる。
【0079】
この適度なクリアランスにより、動作可能に接続される、プランジャ60の表面とアセンブリ12の表面とは、必要に応じて互いに平行にアライメントすることができ、圧力の作用中に勾配が形成されるのを防止し、加圧の均質性をさらに向上させることができる。
【0080】
特に図6で容易に分かるように、膜保持プレート44がプランジャガイドプレート46の上方に配置され、アセンブリ12を保持するためにワークキャリア18に形成された区画36に関連する複数の貫通部48を有する。各貫通部48は、複数のガイドダクト42およびその中に配置されたそれぞれのプランジャ60にまたがることができる。
【0081】
各貫通部48は、関連する貫通部48より好ましくはいくらか大きいそれぞれの膜セクション50Aと関連しており、膜セクション50Aをプランジャガイドプレート46と膜保持プレート44の間の所定の位置にクランプして保持できるようになっている。
【0082】
膜保持プレート44、上部プランジャガイドプレート46Aおよび下部プランジャガイドプレート46Bは、互いにボルトで固定することができる。
【0083】
図7に見られるように、適切な窪み54を上部プランジャガイドプレート46Aの上側部に形成することができ、関連する膜セクション50Aにその大きさを合わせる。構成にしたがって、窪み54の深さは、膜セクション50Aが窪み54からわずかに上方に突出するように膜セクション50Aの厚さに合わせて調整することができ、その結果、膜保持プレート44によってクランプすることができる。
【0084】
図9および図10に示す構成によれば、膜保持プレート44は、各貫通部48に対して、貫通部48の縁から距離をおいて設けられ、関連する膜セクション50Aを周辺側でクランプする一種のビードとして設計されたそれぞれの全周密閉エッジ56を有することができる。密閉エッジ56は、膜保持プレート44にはめ込まれた可撓性材料からなるか、膜保持プレート44に設けられた対応する突起によって形成されるかのいずれかである。
【0085】
上部ツール14の上昇時にプランジャ60がガイドダクトから脱落するのを防止するために、焼結装置10はプランジャ60の固定装置を有することができる。
【0086】
このような固定装置の構成にしたがって、膜50または膜セクション50Aは磁性を有することができ、これは、例えば、膜50または膜セクション50Aを強磁性材料または常磁性材料でコーティングすることによって達成することができる。あるいは、磁性材料は、マイクロ粒子またはナノ粒子の形で膜50または膜セクション50Aに埋め込むこともできる。
【0087】
それぞれの磁性要素62は、好ましくは、膜50に面する端部でプランジャ60に同一平面にセッティングされる。耐熱永久磁性材料から製造されたこれらの磁性要素62は、磁性膜50と相互作用するため、プランジャ60がガイドダクト42から脱落するのを防止する。必要に応じてプランジャ60を交換するには、保持力に打ち勝つ力を加えることにより、プランジャ60を膜50から解放することができる。この構成では、プランジャガイドプレート46も一体設計することができる。
【0088】
プランジャ60の代替固定装置を有するガイドフレーム40のさらなる構成について、図12および図13を参照して説明する。プランジャ60には、細長い固定ピン66が延びるそれぞれのスロット状凹部64が設けられている。固定ピン66は、下部プランジャガイドプレート46Bの上側部に形成された短い溝52に保持される。固定ピン66を確実に保持するために、上部プランジャガイドプレート46Aの下側にも対応する溝(図示せず)を設けることができる。固定ピン66は、上部プランジャガイドプレート46Aと下部プランジャガイドプレート46Bとの間に挟み込むことができる。
【0089】
プランジャ60の凹部64は、焼結作業に必要なプランジャ60の軸方向の可動性が保証されるような寸法にされる。固定ピン66は、円形または矩形の断面を有することができる。それぞれの固定ピン66は、スペース上の理由から必要であれば、複数のプランジャ60を貫通して延びることもできる。
【0090】
本発明のさらなる態様にしたがって、図14および図15aまたは図15bは、焼結装置10の実施形態のための加圧ツール70を示す。加圧ツール70は、加圧面92の方向に追加されるガイドフレーム40およびプランジャ60なしで示されている。加圧ツール70は、上部ツールとしても下部ツールとしても設計可能であり、ベースプレート72と、ベースプレート72から離れて延びる円筒壁セクション74とを含む。実施例におけるベースプレート72の角形および壁セクション74の円筒形状は純粋に例示であり、それぞれ多様な形状を有することができる。
【0091】
ベースプレート72と壁セクション74とによって画定された中空空間は、金属膜50によって閉鎖されている。膜50は、例えば、金属膜または金属フォイルからの深絞り加工によって、平坦または皿状にすることができ、膜50の好ましい材料として、鋼合金、例えば、クロム-ニッケル-鋼合金が提供される。プランジャ60は、膜50の加圧面92上に、例えば磁気的に固定されて配置され得る。膜50は、ベースプレート72に背を向けた側で中空空間に接しており、その中に例えば圧力パッド90が保持可能である。あるいは、支持構造体、例えば機械的に軟らかい金属や液体金属、流体チャンバやシリコンパッドも中空空間に受け入れることができる。膜50は、壁セクション74と同様に側面で延びる全周リムセクションを有することができ、例えばベースプレート72とクランプリング84との間にクランプされる。クランプリング84はベースプレート72にボルトで固定することができ、特に壁セクション74の開放部に固定し、膜50の好ましくは皿状のリムセクションを固定することができる。あるいは、膜50を壁セクション74に直接固定することもできる。上述の方法でシリンダとしての壁セクション74の内周面および圧力パッド90と相互作用することができる環状ピストン76は、クランプリング84に配置された周辺溝内に配置することができる。
【0092】
ベースプレート72と膜50との間に形成された中空空間は、図15a、15bを参照すると、圧力パッドまたは圧力チャンバ90のための四方を閉じた受容空間を画定する。この受容空間は、例えば流体、例えばシリコンまたはオイルで満たされた圧力チャンバ90を形成することができ(図15aを参照)、または圧力パッド90を挿入することができ(図15bを参照)、圧力パッド90は、例えばオイル充填パッドまたはシリコンパッド等とすることができる。圧力パッド90は、例えば、ねじ山付きインサートを有することができ、圧力パッド90をベースプレート72にボルトで固定することができる。
【0093】
膜50の厚さは、膜50が、図示しないプランジャ60を介して、接続される電子アセンブリ構成部品と相互作用する加圧面92の領域において、適切な寸法だけ変形するのに十分な弾性を有し、圧力パッド90を介して、隣接する構成部品間の圧力均一化を付与するように選択される。膜50は、均一な厚さを有することもできるが、厚さの異なる領域を有することもできる。したがって、膜50は、一部の領域で厚くしたり薄くしたりすることができ、加圧される構成部品130の配置構造やプランジャ60の配置に応じて、異なる圧力範囲ゾーンに対応する構造を有する。図14および図15a、15bに示されたサイズ比は、必ずしも縮尺通りではない。特に、膜50の厚さは図示よりも小さくすることもできる。複数の個々の膜50Aはそれぞれ、図5に示すように、ガイドフレーム40の貫通領域48を個別に覆うことができる。
【0094】
図16を参照すると、焼結装置10のさらなる実施形態が説明されており、この関連で説明される特徴は、いずれも、図1図15にしたがって先に説明された焼結装置10の特徴と組み合わせて実現され、他の汎用の類似した焼結装置に使用され得る。
【0095】
図16に模式的かつ縮尺なしで示す焼結装置10は、上部ツール120を受容する加圧ヨーク112と、加圧ヨーク112の下方に設けられ下部ツール122を保持する加圧プランジャ114とを、含み、それらは、加圧ヨーク112の上部ツール120と加圧プランジャ114の下部ツール122との間にある接続配置される電子アセンブリ構成部品130に加圧力を加えるために、駆動手段によって方向Rに互いに相対的に移動可能である。上部ツール120を受ける加圧ヨーク112と、駆動手段は、加圧ヨーク112と加圧プランジャ114との両方に作用することができ、例えば、加圧ドライブ34を備えた油圧加圧として設計することができる。上部加圧ツール70は、加圧ヨーク112の下側に上部ツール120として、例えばハードツールまたはソフトツールとして配置され、黒鉛フォイル140が加圧ヨーク112と上部ツール120との間に設けられ、この黒鉛フォイル140は、加圧ヨーク112と上部ツール120との間の圧力または勾配の一定程度の均等化を達成することができ、また平行アライメントおよび高さの均等化も達成することができる。黒鉛フォイル140は、弾性フォイルのように、上部ツールと下部ツールとの間に圧力が作用したときに、上部ハードツール120と下部ツール122との間の平面的なアライメントを達成することができるように、その種類および厚さを適合させることができる。その結果、黒鉛フォイル140によって、上部ツールと下部ツールとの正確な平行アライメントが達成される。
【0096】
上部ツール120は、ハードツールであってもよいし、弾性焼結パッド24を備えたソフトツールであってもよい。上部ツール120としては、既述の上部ツール14、または図15a、図15bに示す加圧ツール70、あるいはそれらの組み合わせが好適である。図16は、上部ツール120の一例として、焼結パッド24を加圧するための全周環状ピストン126を備えた加圧ツール70を示しており、焼結パッド24は、膜50を介して、プランジャガイドプレート46の貫通部48に案内された個々のプランジャ60に作用する。プランジャ60は、ここでは焼結される構成部品130と位置合わせされる。
【0097】
加圧プランジャ114の上側部には、加熱プレート124があり、この加熱プレート124は、1つまたは複数の加熱装置に加えて、1つまたは複数の冷却装置も有することができる。その表面に弾性圧力パッド90のための受容部を有する下部ツール122は、加熱プレート124の上側部に配置される。代替的または付加的に、図14図15aまたは図15bに示すように、ソフトツールとして設計された圧力パッド24を上部ツール120に設けて、上部ハードツール120および/または下部ツール122を加圧ツール70で置き換えることができる。
【0098】
接続される構成部品130は、圧力パッド90上に配置される。連続金属膜50とガイドフレームの貫通部48に案内されたプランジャ60とを有する加圧ツール70は、上部ツールに配置され、プランジャは構成部品130に焼結圧力を及ぼすことができる。オプションとして、圧力パッド90またはプランジャ60への付着を防止するために、構成部品130の下方および上方に1つまたは複数の分離フォイルを設けることができる。
【0099】
図17a~図17cは、例えば図8および図9a、図9bに示すように、加圧ツール70と組み合わせた構成部品130を有する単一のアセンブリ12を備えた拡散はんだ付けおよび/または焼結装置10の実施形態を示す。プロセスチャンバ160は、上部ツール14と下部ツール16とを含む。上部ツール14は、加圧ヨーク120に含まれている。
【0100】
下部ツール16の内部には、加圧ドライブ34が配置され、加圧プランジャ114を介して、上部ツール14に配置された加圧ツール70に対して、図示しないワークキャリアに保持された構成部品130に送り運動を及ぼすことができる。アセンブリ12の構成部品130上には、例えばIGBTなどのパワー半導体部品などの複数の部品142が配置されている。構成部品130の部品142は、異なる高さを有することができ、構成部品130上の拡散はんだ付け、接合または焼結プロセスにおいて、例えば冷却構造および接続ラインを用いて接続されることになる。構成部品130はここで、汚損防止と保護とのために、例えばフォイルなどの図示しないプロセスカバーで覆うことができる。温度調節のための流体ダクト156、すなわち油や空気などの加熱または冷却流体を通すための流体ダクト156は、加圧ヨーク120に一体化されている。
【0101】
加熱または冷却のための同一の流体ダクトを有することができる加熱プレート124が、加熱装置17として加圧ツール70内に配置される。加熱プレート124は、圧力パッドを配置することができる圧力チャンバ90の下方限界である。圧力チャンバ90は、流体で制御可能に充填されるチャンバエリア144を有する。流体はガスでも液体でもよい。この実施形態では、チャンバエリア144は、プロセスチャンバ160の雰囲気ガス、例えば窒素のようなクリーニングガスまたは空気で充填される。そのために、2つの充填バルブ146が加圧ヨーク120に設けられ、バルブアクチュエータ148を介して、プロセスチャンバ160に対して圧力チャンバ90のチャンバエリア144を流体密に閉じたり開いたりできるようになっている。
【0102】
圧力チャンバ90はさらに、膜50としての金属膜で下部ツールの方向に制限されている。金属膜は、例えば、皿状に形成された鋼板などの鋼膜とすることができる。金属膜は、チャンバエリア144の流体充填により、プロセスチャンバ160の方向に下方に膨らむことができる。
【0103】
膜50の下にはマルチプランジャユニット150が配置されている。マルチプランジャユニット150は、複数の加圧プランジャ152を受け入れて案内するガイドプレート154を含む。加圧プランジャ152は、構成部品130の予め定義された領域に選択的に圧力を導入するために使用され、圧力が導入される部品142の様々な幾何学的寸法に形状およびサイズを適合させることができる。圧力印加、すなわち加圧ドライブ34の作動中、加圧プランジャ152は、選択的に圧力を作用させるために、ガイドフレーム154の内部で構成部品130の方向に移動させられる。
【0104】
図17aから図17cに示すシーケンスでは、加圧ドライブ34によって発生する圧力に関係なく、圧力チャンバ90のプロセスチャンバ160と流体充填可能なチャンバエリア144との間の圧力差によって膜50が膨出することによって圧力が加えられる。圧縮力の大きさは、チャンバエリア144とプロセスチャンバ160との間の圧力差から決定され、これにより膜50が下部ツール16の方向に変位し、それによって構成部品130に圧力がかかる。
【0105】
図17aに示す第1プロセスステップでは、充填バルブ146は上部位置にあり、チャンバエリア144はプロセスチャンバ160と流体連通している。第2プロセスステップでは、プロセスチャンバ160内に真空が生成され、これによってチャンバエリア144内も真空となる。第1および第2プロセスステップを図17aに示す。
【0106】
続く第3プロセスステップでは、プロセスチャンバ160は、流体チャンバ90のチャンバエリア144に浸透する窒素のような洗浄ガスで満たされる。第4プロセスステップでは、充填バルブ146がバルブアクチュエータ148によってプロセスチャンバ160から流体密に分離される。その後、第5プロセスステップにおいて、構成部品130と位置決めされたプロセスカバー(同様に図示せず)とを有するワークキャリア(図示せず)がマルチプランジャユニット154と隣接接触するまで、加圧ドライブ34が作動される。第3から第5ステップは図17bに示されている。
【0107】
図17cに示す次の第6プロセスステップでは、プロセスチャンバ160が排気される。ここで膜50は、圧力チャンバ90のチャンバエリア144とプロセスチャンバ160との間の圧力差により下方に膨らみ、ガイドフレーム154内の加圧プランジャ152を構成部品130の方向に移動させ、圧縮力が個々の部品142に選択的に作用するようにする。これにより、部品142の高さの差を補正することができ、圧力は圧力差に応じて微調整可能である。
【0108】
プロセスチャンバ160と圧力チャンバ90との間の圧力差から生じるこの圧力印加は、加圧ドライブ34によって及ぼされる圧力に代えて、または追加して及ぼすことができる。これによって発生する圧力は、加圧ドライブ34によって加えられる機械的な圧縮力よりも、原則として低く、より細かく加えることができる。これにより、接合法、拡散はんだ付け法、低圧焼結法を効果的にサポートすることができる。
【0109】
図18a、18bは、密閉された加圧プランジャ152の2つの実施形態を示す。図18aでは、鋼のような硬い材料で作られた加圧プランジャ152が軸方向に取り付けられ、ガイドフレーム40のガイドダクト42内に案内されている。ガイドフレーム40の上方には、例えばシリコンの圧力パッド24および/または加圧可能な圧力チャンバ90が配置され、これらはガイドフレーム40と、圧力パッド24または圧力チャンバの方向に密閉された加圧プランジャ152とによって密閉されている。加圧プランジャ152は、加圧される構成部品12Bに面するプランジャ下側部170と、圧力パッド24または圧力チャンバ90に面するプランジャ上側部168とを有する。加圧プランジャ152の断面形状は、好ましくは角形または長方形とすることができ、少なくとも1つのプランジャ下側部170が加圧される構成部品12Bのサイズに調整可能であるように、丸みを帯びたコーナ部を有することができる。加圧プランジャ152の軸方向外周は、ガイドダクト42の内面に接触するプランジャガイド側部162を有し、プランジャ上側部168の領域にプランジャガイド側部セクション164を有する。プランジャガイド側部セクション164は、径方向に後退するように設計することができ、その周縁に沿って、凹部を埋めるための密閉インサートの形態のスライドガイドインサート166を保持することができる。スライドガイドインサート166は、好ましくは、加圧プランジャ152の材料としての耐熱性のプラスチック、シリコンまたは他の軟らかい材料、特にプランジャ材料よりも高い熱膨張係数を有する材料で構成することができる。適切な材料は、例えば高温熱可塑性プラスチック、特にPEEK、TecapeekまたはVespelの商品名で販売されているポリエーテルエーテルケトンまたはポリイミドである。さらに、例えば黒鉛からなる電気伝導性および熱伝導性の高い材料、特にプラスチックを使用することもできる。スライドガイドインサート166は、好ましくは、プランジャガイド側部セクション164に沿って射出成形されるか、または3D印刷法を用いて直接印刷される。スライドガイドインサート166の上側部とプランジャ上側部168との移行部には、好ましくは全周プランジャ溝174がプランジャ上側部168に設定され、圧力パッド24が貫通することができ、加圧プランジャ152の加熱による熱膨張の場合に、スライドガイドインサート166の上側部をガイドダクト42のシリンダ壁の方向に変位させ、その結果、密閉性が向上するようになっている。
【0110】
図18aの例では、プランジャ下側部170の表面はプランジャ上側部168の表面に対して相対的に減少しており、圧力を増加させることができる。それとは対照的に、図18bは、圧力を減少させるか、または構成部品12Bのより大きな表面を加圧するために、プランジャ下側部170がプランジャ上側部168に対して相対的に増加する加圧プランジャ152の例を示す。
【0111】
スライドガイドインサート166の一部斜視断面図も、図18bに拡大して示されている。ガイドダクト42のシリンダ壁に面する側において、スライドガイドインサート166は、ガイドダクト42の外壁に対する加圧プランジャ152の軸方向移動の間の摩擦が低減されるように、摩擦低減表面輪郭176、例えば溝輪郭を有する。
【0112】
図19は、図18aに示すような加圧プランジャが一例として使用される加圧ツール70のさらなる実施形態を示す。原則として、このような複数の加圧プランジャは、加圧ツール70の1つの共通のガイドフレームまたは複数のガイドフレームに受容される。加圧ツールは上部ツール14と下部ツール16とを有する。下部ツール16には、ワークキャリア18を保持することができる。基板12Aと構成部品12Bは、接続されるアセンブリ12としてワークキャリア18上に配置することができる。オプションとして、焼結または加圧作業の間、アセンブリ12と上部ツール14との間にプロセスカバー、例えば耐熱フォイルを一時的に配置することができる(図示せず)。
【0113】
上部ツール18は、ガイドダクト42に保持された1つまたは複数の加圧プランジャ152を含むガイドフレーム40を含む。ガイドフレームは、その上方に位置する圧力パッド24をアセンブリ12に対して密閉する。圧力パッド24または圧力チャンバ90は、充填バルブ146を用いて加圧または圧力開放することができる。二つ以上の位置決め要素172、例えば割り出しロッドは、上部ツール14を下部ツール16に対して相対的に位置決めし、プロセスカバーを固定するために使用される。位置決め要素172は、図示しない変位ユニットを用いて出し入れの移動をさせることができる。
【0114】
下部ツール16は、焼結装置10内を図示しない搬送ユニットで自動的に搬送可能なワークキャリア18を保持するための搬送フレームを含むことができる。ワークキャリアは、下部ツール16に入れたり、下部ツール16から取り外したりすることができる。搬送フレームは、特殊鋼のような導電性で耐圧性のある材料で構成することができ、例えば、アルミニウム合金のような軽量で導電性のある材料の連結バーを有することができる。
【0115】
さらに、図20は、加圧ツール70で使用できるようなマルチプランジャユニット150の実施形態を斜視図で示している。原則として、各加圧プランジャ152は、ガイドフレーム40のガイドダクト42内に案内される。この実施形態では、複数の加圧プランジャが互いに沿って、共通のガイドダクト42内で軸方向に案内される。加圧プランジャは互いに軸方向に移動可能である。図示されていない圧力チャンバ90または圧力パッド24に対する密閉は、先に説明した膜50または膜セクション50Aを使用して、または各加圧プランジャ152に設けられたスライドガイドインサート166を使用して達成することができる。金属膜を有利に使用することができ、この場合、個々の加圧プランジャ152は、非正接続で金属膜上に磁気的に固定可能である。マルチプランジャユニット150は、個々の加圧プランジャ152の長さおよびサイズを調整することにより、高さの異なる密接に隣接する構造を有するアセンブリ12を加圧または焼結することを可能にする。他の加圧プランジャ152を抑えながら個々の加圧プランジャ152を通過させるために、圧力安定マスクを下部ツール16に配置することもできる。このように、上部ツールのガイドフレーム40を適合させる代わりに、下部ツール16上の圧力マスクを使用することによって、異なるアセンブリ12に対する柔軟な調整を達成することができ、特に、小ロットでの様々な加圧および焼結作業に対する柔軟で安価な調整を可能にする。プランジャの密閉のために、図18a、18bに示す概念の個々のプランジャ152の代わりにマルチプランジャユニット150を使用することが可能である。図18a、18bに示された個々のプランジャ152の代わりに、複数の小さな個々のプランジャ152を使用することができ、これらのプランジャ152は、好ましくは、プランジャ上側部168の金属膜を使用して圧力パッド24に対して密閉される。個々のプランジャ152は金属膜に磁気的に付着することができる。したがって、小型の個々のプランジャ152による個々の密閉が不可能であるか、困難でしかないような構成部品130の、数mmの非常に小さいサイズを有する部品、例えば5mm以下の縁の長さを有する複雑な部品142を、マルチプランジャユニット150の小型の個々のプランジャ152によって加圧することが可能である。
【0116】
最後に、図21a、21bは、一例として、シリコンパッドとしての圧力パッド24を備えた環状ピストン76としての角型ピストン30の例を示している。圧力パッド下側部180を形成するプランジャ表面の角形形状により、プランジャ形状を省スペースで提供することができ、特にIGBTのようなパワー半導体のアセンブリの通常の形状に調整することができる。環状ピストン76のガイド側部の側縁は、シリンダ壁の領域におけるピーク応力を防止し、シリンダ28内におけるピストン30の密閉効果を提供するために丸みを帯びている。図21aは、丸みを帯びた側縁またはガイド側部を有する矩形の環状ピストン76としてのピストン30の平面図および断面図A-Aを示す。ピストン30は、例えば鋼のようなハード材料で作られたピストンスカート184と、それに確実に嵌め込まれた、好ましくはプラスチックのような軟らかい材料で作られたピストン密閉インサート186とを含む。軟らかい材料は、下部ツール16上の構成部品130またはアセンブリの表面に対するプランジャ60の平行アライメントを補助する。断面図A-Aは、平面図に対して示された視線方向におけるピストン30を通る断面を、上方に折り畳んで示している。ピストン30は、ピストン上側部198を有し、ソフトプランジャと同時にプランジャ60を形成する、図21bに示すソフトパッド24は、図示しないシリンダ28内にピストン30が挿入されたときピストン上側部198を貫通し、ピストン下側部196に出る。ピストン30は、上部ツール14の下部ツール16の方への移動と同時に、下部ツール16上またはワークキャリア18上の、アセンブリ12上に静止することにより、圧力パッド24の容積を減少させるからである。ピストン上側部198において、環状ピストン76のピストンスカート184は、突出した全周縁の形態の密閉シート200を有する。密閉溝188は、ピストン上側部198からピストン密閉インサート186を確実にはめ込むことによって形成される。この溝は、密閉シート200に収まるフランジ領域190によってピストン密閉インサート186の側部で制限される。ソフト圧力パッド24は、圧力が加えられると密閉溝188に侵入し、ピストン30とシリンダ28との間の隙間への圧力パッドの侵入を防止する。環状ピストン76の上側部198の周囲の全周上縁部、特に密閉シート200に沿った全周上縁部は、密閉効果を向上させるために鋭角にされ、一方、環状ピストン76の下側部196の全周下縁は、部品またはアセンブリへの応力のピークを防止するために丸くされている。
【0117】
図21bは、底面図および断面図B-Bで、この例ではプランジャ60、いわゆるソフトプランジャとして設計されている圧力パッド24を示している。断面図B-Bは、上部底面図の線B-Bに沿って折り畳まれた図として理解されなければならない。圧力パッド24はシリコンプランジャとして設計され、その内部にハードプランジャインサート、例えば金属ブロックのための凹部を提供することができる。圧力パッドの下側部180はプランジャ加圧面を形成することができる。圧力パッド上側部182には密閉エッジ192が設けられている。加圧のための最初の使用後、圧力パッド24の密閉エッジ192の材料がピストン30の密閉溝188内に変位することにより密閉継ぎ目194が形成され、密閉継ぎ目により圧力パッド上側部182がピストン30およびシリンダ28(図示せず)に対して効果的に密閉される。
【符号の説明】
【0118】
10 焼結装置
12 アセンブリ
12A 基板
12B 構成部品
14 上部ツール
16 下部ツール
17 加熱装置
18 ワークキャリア
20 圧力ユニット
22 レセプタクル
24 圧力パッド
26 開口部
28 シリンダ
30 ピストン
32 フォイル保持リング
34 加圧ドライブ
40 ガイドフレーム
42 ガイドダクト
44 膜保持プレート
46 プランジャガイドプレート
46A 上部プランジャガイドプレート
46B 下部プランジャガイドプレート
48 貫通部
50 膜
50A 膜セクション
52 溝
54 窪み
56 密閉エッジ
60 プランジャ
62 磁性要素
64 凹部
66 固定ピン
70 加圧ツール
72 ベースプレート
74 壁セクション
76 環状ピストン
84 クランプリング
90 圧力パッド
92 加圧面
112 加圧ヨーク
114 加圧プランジャ
120 上部ツール
122 下部ツール
124 加熱プレート
126 環状ピストン
130 構成部品
140 弾性フォイル/黒鉛フォイル
142 構成部品上の部品
144 流体チャンバの充填可能チャンバエリア
146 充填バルブ
148 バルブアクチュエータ
150 マルチプランジャユニット
152 加圧プランジャ
154 ガイドフレーム
156 温度調節用流体ダクト
160 プロセスチャンバ
162 プランジャガイド側部
164 プランジャガイド側部セクション
166 スライドガイドインサート
168 プランジャ上側部
170 プランジャ下側部
172 位置決め要素
174 全周プランジャ溝
176 摩擦低減表面輪郭
180 圧力パッド下側部
182 圧力パッド上側部
184 ピストンスカート
186 ピストン密閉インサート
188 密閉溝
190 密閉インサートフランジ領域
192 圧力パッド密閉エッジ
194 圧力パッド密閉継ぎ目
196 ピストン下側部
198 ピストン上側部
200 ピストンスカート密閉シート
R 加圧方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15a
図15b
図16
図17a
図17b
図17c
図18a
図18b
図19
図20
図21a
図21b
【手続補正書】
【提出日】2023-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡散はんだ付けおよび/または加圧焼結によって少なくとも1つの電子アセンブリ(12)の構成部品を接続するための、拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)であって、少なくとも1つの前記電子アセンブリ(12)が挟持される上部ツール(14、120)と下部ツール(16、122)とを備え、前記上部ツール(14、120)は、内部圧力が可変である流体もしくは変位可能な媒体で充填または充填可能な、少なくとも1つの圧力パッド(24、90)と、前記圧力パッド(24、90)に動作可能に接続され、前記圧力パッド(24、90)内の圧力上昇によって発生する加圧力を前記電子アセンブリ(12)に伝達するように構成された少なくとも1つの、特に複数の、プランジャ(60、152)と、を有し、前記上部ツール(14、120)は、加圧力の有効方向に沿って軸方向に移動可能に前記プランジャ(60、152)が案内されるガイドフレーム(40、154)を有し、前記プランジャ(60、152)は、前記圧力パッド(24、90)に対して密閉された状態で前記ガイドフレーム(40、154)内を移動可能に案内され、前記上部ツール(14、120)は、前記圧力パッド(24、90)のためのレセプタクル(22)を有する少なくとも1つの圧力ユニット(20)を有し、前記圧力ユニット(20)は、シリンダ(28)と、その中に移動可能に保持されたピストン(30)とを有し、前記シリンダ(28)と前記ピストン(30)とは、前記ピストン(30)の移動によって前記レセプタクル(22)の容積が可変となるように、前記圧力パッド(24、90)のための前記レセプタクル(22)を画定していることを特徴とする、拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項2】
前記圧力ユニット(20)は、前記下部ツール(16、122)に面し前記ガイドフレーム(40、154)によって覆われた開口部(26)を有し、前記圧力パッド(24、90)が前記ガイドフレーム(40、154)上に静止していることを特徴とする請求項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項3】
前記開口部(26)は、前記ピストン(30)に設けられていることを特徴とする請求項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項4】
前記上部ツール(14、120)と前記下部ツール(16、122)とは、加圧力の有効方向に沿って互いに相対的に移動可能であり、前記上部ツール(14、120)が前記下部ツール(16、122)または前記下部ツール(16、122)上に静止しているワークキャリアに接触すると、前記ピストン(30)が前記シリンダ(28)内に移動することを特徴とする、請求項またはに記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項5】
前記圧力パッド(24、90)は、前記圧力パッド(24、90)内に流体を供給するための流体源に接続されているかまたは接続可能であり、圧力上昇が流体の供給によって行われ得ることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項6】
前記ガイドフレーム(40、154)は、前記プランジャ(60、152)を軸方向に案内するためのガイドダクト(42)を有するプランジャガイドプレート(46)を含むことを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項7】
前記ガイドダクト(42)を覆う少なくとも1つの可撓性膜(50、50A)が、前記圧力パッド(24、90)と前記プランジャ(60、152)との間に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項8】
前記可撓性膜(50、50A)は、前記ガイドダクト(42)を覆っていることを特徴とする、請求項およびに記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項9】
前記ガイドフレーム(40、154)は、前記プランジャガイドプレート(46)の前記圧力パッド(24、90)に面する側に配置される膜保持プレート(44)を有し、前記可撓性膜(50、50A)は、前記膜保持プレート(44)と前記プランジャガイドプレート(46)との間に保持されることを特徴とする請求項7および8に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項10】
前記膜保持プレート(44)は、少なくとも前記ガイドダクト(42)の上に延びる少なくとも1つの貫通部(48)を有することを特徴とする請求項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項11】
前記プランジャ(60、152)は、前記可撓性膜(50、50A)に恒久的にまたは着脱可能に接続され、好ましくは接着されていることを特徴とする、請求項から10のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項12】
前記上部ツール(14、120)は、前記プランジャ(60、152)を前記ガイドダクト(42)から脱落しないように固定する、前記プランジャ(60、152)のための少なくとも1つの固定装置を有することを特徴とする、請求項から11のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項13】
前記可撓性膜(50、50A)は磁性体であり、前記固定装置は、前記プランジャ(60、152)に接続された、好ましくは前記プランジャ(60、152)に一体化されたそれぞれの磁性要素(62)を含み、前記プランジャ(60、152)を前記可撓性膜(50、50A)上に保持することを特徴とする、請求項11および12に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項14】
前記固定装置は、前記膜保持プレート(44)に取り付けられるとともに前記プランジャ(60、152)に設けられた凹部(64)を通って延びるそれぞれの固定ピン(66)を含むことを特徴とする、請求項12または13に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項15】
前記プランジャ(60、152)は、前記ガイドダクト(42)内に横方向のクリアランスをもって保持されていることを特徴とする請求項から14のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項16】
前記プランジャ(60、152)は、角形または長方形の断面を有することができ、前記プランジャ(60、152)のガイド側部(162)は好ましくは丸みを帯びていることを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項17】
前記ガイドフレーム(40、154)、特に前記プランジャガイドプレート(46)は、角形または長方形の形状を有し、前記ガイドダクト(42)は、角形または長方形の断面形状を有することを特徴とする、請求項および16に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項18】
1つまたは複数の前記ガイドダクト(42)が、好ましくは互いに沿って案内可能な複数の隣接する前記プランジャ(60、152)を保持することを特徴とする請求項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項19】
前記プランジャ(60、152)が、前記圧力パッド(24、90)に面する上部ガイド側部セクション(164)上に、プランジャ材料よりも軟らかい材料、好ましくはプラスチックで作られたスライドガイドインサート(166)を有し、前記スライドガイドインサート(166)の上縁部と前記プランジャ上側部(168)との間の前記プランジャ上側部(168)に、好ましくは全周プランジャ溝(174)が設けられていることを特徴とする、請求項1~18のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項20】
前記プランジャ下側部(170)の前記プランジャ(60、152)は、前記プランジャ上側部(168)よりも小さいかまたは大きい断面を有することを特徴とする、請求項1~19のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項21】
前記ピストン(30)は、前記シリンダ(24、90)に対して密閉された状態で移動可能に案内され、前記ピストン(30)は、好ましくは環状ピストン(76、126)として形成され、好ましくは、より硬い材料、特に鋼のピストンスカート(184)と、前記ピストンスカート(184)内に確実に保持された、より軟らかい材料、特にプラスチックのピストン密閉インサート(186)とを含むことを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項22】
前記ピストンスカート(184)は、前記上部ツール(14、120)に面するそのピストン上側部(198)に密閉シート(200)を有し、該密閉シートに前記ピストン密閉インサート(186)のフランジ領域(190)が係合して、全周密閉溝(188)が形成されており、前記圧力パッド(24)は、好ましくは、前記圧力パッド上側部(182)に全周密閉エッジ(192)を有し、前記全周密閉エッジ(192)は、前記ピストン(30)に圧力が加えられると、密閉継ぎ目(194)が形成された状態で、前記ピストン(30)の前記全周密閉溝(188)に押し込まれることができることを特徴とする、請求項21に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項23】
前記ピストン(30)と前記圧力パッド(24)とは、プランジャ(60、152)と関連しており、特に前記プランジャ(60、152)は、ソフトプランジャとして設計されており、好ましくは前記圧力パッド(24)によって提供されることができ、または前記ピストン(30)と前記圧力パッド(24)とは、複数のプランジャ(60、152)と関連していることを特徴とする、請求項21または22に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項24】
請求項1~23のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)の上部ツール(14、120)または下部ツール(16、122)として設計された加圧ツール(70)であって、剛性のベースプレート(72)と、前記ベースプレート(72)に接続され、好ましくはシリコンもしくは鋼合金から作られた、好ましくは皿状の可撓性膜(50)もしくは複数の膜セクション(50A)によって、前記加圧面(92)の方向に形成された1つの膜(50、50A)か、または中を移動可能に案内可能な複数のプランジャ(60、152)を有するガイドフレーム(40、154)であって、好ましくは、流体で満たされ、前記ベースプレート(72)と前記膜(50、50A)または少なくとも1つの特に複数の前記密閉プランジャ(60、152)を備えた前記ガイドフレームとによって制限された閉鎖された受容空間内に配置された少なくとも1つの圧力パッド(24、90)を含む圧力チャンバを備えたガイドフレーム(40、154)のいずれかと、を含み、前記ガイドフレーム(40、154)は、前記加圧面(92)の方向に前記圧力パッド(24、90)を閉鎖し、前記プランジャ(60、152)を案内する、加圧ツール(70)。
【請求項25】
前記圧力チャンバの少なくとも1つの部分領域、特に前記圧力パッド(24、90)の部分領域は、制御可能に流体充填可能、特にガス充填可能であり、好ましくは少なくとも1つの充填バルブ(146)によって制御可能であることを特徴とする、請求項24に記載の加圧ツール(70)。
【請求項26】
請求項1~23のいずれか一項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)および/もしくは請求項24もしくは25に記載の加圧ツール(70)を含む拡散はんだ付け設備および/または焼結設備であって、前記拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)および/または前記加圧ツール(70)は、マルチモジュールシステムの大気的に密閉のモジュール、特に真空モジュール内に配置され、少なくとも1つのさらなるモジュールは、予熱モジュールおよび/または冷却モジュールとして設けられており、少なくとも1つのアセンブリ(12)を有する、少なくとも1つのワークキャリア(18)、特に前記下部ツール(16)を、前記マルチモジュールシステム内を自動的に移動させるように構成された搬送装置が設けられており、前記マルチモジュールシステムの隣接するモジュールは、互いに大気的に密閉可能であることを特徴とする、拡散はんだ付け装置および/または焼結装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡散はんだ付けおよび/または加圧焼結によって少なくとも1つの電子アセンブリ(12)の構成部品を接続するための、拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)であって、少なくとも1つの前記電子アセンブリ(12)が挟持される上部ツール(14、120)と下部ツール(16、122)とを備え、前記上部ツール(14、120)は、内部圧力が可変である流体もしくは変位可能な媒体で充填または充填可能な、少なくとも1つの圧力パッド(24、90)と、前記圧力パッド(24、90)に動作可能に接続され、前記圧力パッド(24、90)内の圧力上昇によって発生する加圧力を前記電子アセンブリ(12)に伝達するように構成された少なくとも1つの、特に複数の、プランジャ(60、152)と、を有し、前記上部ツール(14、120)は、加圧力の有効方向に沿って軸方向に移動可能に前記プランジャ(60、152)が案内されるガイドフレーム(40、154)を有し、前記プランジャ(60、152)は、前記圧力パッド(24、90)に対して密閉された状態で前記ガイドフレーム(40、154)内を移動可能に案内され、前記上部ツール(14、120)は、前記圧力パッド(24、90)のためのレセプタクル(22)を有する少なくとも1つの圧力ユニット(20)を有し、前記圧力ユニット(20)は、シリンダ(28)と、その中に移動可能に保持されたピストン(30)とを有し、前記シリンダ(28)と前記ピストン(30)とは、前記ピストン(30)の移動によって前記レセプタクル(22)の容積が可変となるように、前記圧力パッド(24、90)のための前記レセプタクル(22)を画定していることを特徴とする、拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項2】
前記圧力ユニット(20)は、前記下部ツール(16、122)に面し前記ガイドフレーム(40、154)によって覆われた開口部(26)を有し、前記圧力パッド(24、90)が前記ガイドフレーム(40、154)上に静止していることを特徴とする請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項3】
前記開口部(26)は、前記ピストン(30)に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項4】
前記上部ツール(14、120)と前記下部ツール(16、122)とは、加圧力の有効方向に沿って互いに相対的に移動可能であり、前記上部ツール(14、120)が前記下部ツール(16、122)または前記下部ツール(16、122)上に静止しているワークキャリアに接触すると、前記ピストン(30)が前記シリンダ(28)内に移動することを特徴とする、請求項1または3に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項5】
前記圧力パッド(24、90)は、前記圧力パッド(24、90)内に流体を供給するための流体源に接続されているかまたは接続可能であり、圧力上昇が流体の供給によって行われ得ることを特徴とする、請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項6】
前記ガイドフレーム(40、154)は、前記プランジャ(60、152)を軸方向に案内するためのガイドダクト(42)を有するプランジャガイドプレート(46)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項7】
前記ガイドダクト(42)を覆う少なくとも1つの可撓性膜(50、50A)が、前記圧力パッド(24、90)と前記プランジャ(60、152)との間に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項8】
前記ガイドフレーム(40、154)は、前記プランジャガイドプレート(46)の前記圧力パッド(24、90)に面する側に配置される膜保持プレート(44)を有し、前記可撓性膜(50、50A)は、前記膜保持プレート(44)と前記プランジャガイドプレート(46)との間に保持されることを特徴とする請求項7に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項9】
前記膜保持プレート(44)は、少なくとも前記ガイドダクト(42)の上に延びる少なくとも1つの貫通部(48)を有することを特徴とする請求項に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項10】
前記プランジャ(60、152)は、前記可撓性膜(50、50A)に恒久的にまたは着脱可能に接続され、好ましくは接着されていることを特徴とする、請求項7に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項11】
前記上部ツール(14、120)は、前記プランジャ(60、152)を前記ガイドダクト(42)から脱落しないように固定する、前記プランジャ(60、152)のための少なくとも1つの固定装置を有することを特徴とする、請求項6に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項12】
前記可撓性膜(50、50A)は磁性体であり、前記固定装置は、前記プランジャ(60、152)に接続された、好ましくは前記プランジャ(60、152)に一体化されたそれぞれの磁性要素(62)を含み、前記プランジャ(60、152)を前記可撓性膜(50、50A)上に保持することを特徴とする、請求項11に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項13】
前記固定装置は、前記膜保持プレート(44)に取り付けられるとともに前記プランジャ(60、152)に設けられた凹部(64)を通って延びるそれぞれの固定ピン(66)を含むことを特徴とする、請求項11に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項14】
前記プランジャ(60、152)は、前記ガイドダクト(42)内に横方向のクリアランスをもって保持されていることを特徴とする請求項6に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項15】
前記プランジャ(60、152)は、角形または長方形の断面を有し、前記プランジャ(60、152)のガイド側部(162)は好ましくは丸みを帯びていることを特徴とする、請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項16】
前記ガイドフレーム(40、154)、特に前記プランジャガイドプレート(46)は、角形または長方形の形状を有し、前記ガイドダクト(42)は、角形または長方形の断面形状を有し、前記プランジャ(60、152)は、角形または長方形の断面を有することを特徴とする、請求項6に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項17】
1つまたは複数の前記ガイドダクト(42)が、好ましくは互いに沿って案内可能な複数の隣接する前記プランジャ(60、152)を保持することを特徴とする請求項6に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項18】
前記プランジャ(60、152)が、前記圧力パッド(24、90)に面する上部ガイド側部セクション(164)上に、プランジャ材料よりも軟らかい材料、好ましくはプラスチックで作られたスライドガイドインサート(166)を有し、前記スライドガイドインサート(166)の上縁部と前記プランジャ上側部(168)との間の前記プランジャ上側部(168)に、好ましくは全周プランジャ溝(174)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項19】
前記プランジャ下側部(170)の前記プランジャ(60、152)は、前記プランジャ上側部(168)よりも小さいかまたは大きい断面を有することを特徴とする、請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項20】
前記ピストン(30)は、前記シリンダ(24、90)に対して密閉された状態で移動可能に案内され、前記ピストン(30)は、好ましくは環状ピストン(76、126)として形成され、好ましくは、より硬い材料、特に鋼のピストンスカート(184)と、前記ピストンスカート(184)内に確実に保持された、より軟らかい材料、特にプラスチックのピストン密閉インサート(186)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項21】
前記ピストンスカート(184)は、前記上部ツール(14、120)に面するそのピストン上側部(198)に密閉シート(200)を有し、該密閉シートに前記ピストン密閉インサート(186)のフランジ領域(190)が係合して、全周密閉溝(188)が形成されており、前記圧力パッド(24)は、好ましくは、前記圧力パッド上側部(182)に全周密閉エッジ(192)を有し、前記全周密閉エッジ(192)は、前記ピストン(30)に圧力が加えられると、密閉継ぎ目(194)が形成された状態で、前記ピストン(30)の前記全周密閉溝(188)に押し込まれることができることを特徴とする、請求項20に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項22】
前記ピストン(30)と前記圧力パッド(24)とは、プランジャ(60、152)と関連しており、特に前記プランジャ(60、152)は、ソフトプランジャとして設計されており、好ましくは前記圧力パッド(24)によって提供されることができ、または前記ピストン(30)と前記圧力パッド(24)とは、複数のプランジャ(60、152)と関連していることを特徴とする、請求項21に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)。
【請求項23】
請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)の上部ツール(14、120)または下部ツール(16、122)として設計された加圧ツール(70)であって、剛性のベースプレート(72)と、前記ベースプレート(72)に接続され、好ましくはシリコンもしくは鋼合金から作られた、好ましくは皿状の可撓性膜(50)もしくは複数の膜セクション(50A)によって、前記加圧面(92)の方向に形成された1つの膜(50、50A)か、または中を移動可能に案内可能な複数のプランジャ(60、152)を有するガイドフレーム(40、154)であって、好ましくは、流体で満たされ、前記ベースプレート(72)と前記膜(50、50A)または少なくとも1つの特に複数の前記密閉プランジャ(60、152)を備えた前記ガイドフレームとによって制限された閉鎖された受容空間内に配置された少なくとも1つの圧力パッド(24、90)を含む圧力チャンバを備えたガイドフレーム(40、154)のいずれかと、を含み、前記ガイドフレーム(40、154)は、前記加圧面(92)の方向に前記圧力パッド(24、90)を閉鎖し、前記プランジャ(60、152)を案内する、加圧ツール(70)。
【請求項24】
前記圧力チャンバの少なくとも1つの部分領域、特に前記圧力パッド(24、90)の部分領域は、制御可能に流体充填可能、特にガス充填可能であり、好ましくは少なくとも1つの充填バルブ(146)によって制御可能であることを特徴とする、請求項23に記載の加圧ツール(70)。
【請求項25】
請求項1に記載の拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)および/もしくは請求項23に記載の加圧ツール(70)を含む拡散はんだ付け設備および/または焼結設備であって、前記拡散はんだ付け装置および/または焼結装置(10)および/または前記加圧ツール(70)は、マルチモジュールシステムの大気的に密閉のモジュール、特に真空モジュール内に配置され、少なくとも1つのさらなるモジュールは、予熱モジュールおよび/または冷却モジュールとして設けられており、少なくとも1つのアセンブリ(12)を有する、少なくとも1つのワークキャリア(18)、特に前記下部ツール(16)を、前記マルチモジュールシステム内を自動的に移動させるように構成された搬送装置が設けられており、前記マルチモジュールシステムの隣接するモジュールは、互いに大気的に密閉可能であることを特徴とする、拡散はんだ付け装置および/または焼結装置。
【国際調査報告】