(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】向上された食感を有するデキストロース錠剤
(51)【国際特許分類】
A61K 9/20 20060101AFI20241016BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20241016BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20241016BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20241016BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20241016BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20241016BHJP
A61K 45/06 20060101ALI20241016BHJP
A61P 37/04 20060101ALI20241016BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
A61K9/20
A61K47/26
A61K47/38
A61K47/32
A61K47/36
A61K45/00
A61K45/06
A61P37/04
A61P3/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522357
(86)(22)【出願日】2022-10-12
(85)【翻訳文提出日】2024-06-11
(86)【国際出願番号】 DK2022050214
(87)【国際公開番号】W WO2023061543
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507002103
【氏名又は名称】フェルティン ファルマ アー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヘレ・ウィトルフ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
【Fターム(参考)】
4C076AA36
4C076AA49
4C076BB01
4C076CC07
4C076CC21
4C076CC22
4C076DD67
4C076EE16B
4C076EE32
4C076EE32B
4C076EE38B
4C076FF52
4C084AA17
4C084AA20
4C084MA02
4C084MA34
4C084MA52
4C084NA09
4C084ZB09
4C084ZC21
(57)【要約】
本発明は、食感の向上に好適な経口チュアブル錠であって、錠剤の50~95質量%の量のデキストロース;1種又は複数の活性成分;及び1種又は複数の結合剤を含み、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:250~1:8である、経口チュアブル錠に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食感の向上に好適な経口チュアブル錠であって、
錠剤の50~95質量%の量のデキストロース;
1種又は複数の活性成分;及び
1種又は複数の結合剤
を含み、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:250~1:8である、経口チュアブル錠。
【請求項2】
1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:200~1:10である、請求項1に記載の経口チュアブル錠。
【請求項3】
錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:250~1:25である、請求項1又は2に記載の経口チュアブル錠。
【請求項4】
錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:250~1:50である、請求項1から3のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項5】
錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:200から1:50である、請求項1から4のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項6】
錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:100から1:8である、請求項1から5のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項7】
錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:100~1:10である、請求項1から6のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項8】
錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:75~1:15である、請求項1から7のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項9】
1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比が1:75~1:8である、請求項1から8のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項10】
1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比が1:50~1:10である、請求項1から9のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項11】
1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比が1:30~1:15である、請求項1から10のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項12】
1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比が8:1~1:8である、請求項1から11のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項13】
デキストロースが錠剤の55~95質量%の量で存在する、請求項1から12のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項14】
デキストロースが錠剤の60~95質量%の量で存在する、請求項1から13のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項15】
デキストロースが錠剤の65~95質量%の量で存在する、請求項1から14のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項16】
デキストロースが錠剤の70~95質量%の量で存在する、請求項1から15のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項17】
デキストロースが錠剤の70~90質量%の量で存在する、請求項1から16のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項18】
錠剤の約5質量%まで存在する補助成分を除いて、デキストロース、1種又は複数の活性成分及び1種又は複数の結合剤から本質的になる、請求項1から17のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項19】
デキストロース、1種又は複数の活性成分及び1種又は複数の結合剤から本質的になる、請求項1から18のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項20】
糖アルコールを含まない、請求項1から19のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項21】
ゴム基剤を含まない、請求項1から20のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項22】
デキストロースが、デンプンの制御された酵素的加水分解に基づく、請求項1から21のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項23】
デキストロースが無水デキストロースを含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項24】
デキストロースが水和デキストロースを含む、請求項1から23のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項25】
デキストロースがデキストロース一水和物を含む、請求項1から24のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項26】
デキストロースが、乾燥量基準で計算して少なくとも90%のデキストロース当量を含む、請求項1から25のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項27】
デキストロースが、糖の精製混合物を含む、請求項1から26のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項28】
デキストロースがオリゴ糖を含む、請求項1から27のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項29】
デキストロースが、乾燥量基準で計算して93~97%のデキストロース当量を含む、請求項1から28のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項30】
デキストロースが微結晶性デキストロースを含む、請求項1から29のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項31】
デキストロースがデキストレートを含む、請求項1から30のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項32】
デキストロースが、乾燥量基準で計算して100%のデキストロース当量を含む、請求項1から31のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項33】
デキストロースが、デンプンからデキストロースへの100%変換に基づく、請求項1から32のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項34】
デキストロースが直接圧縮可能(DC)である、請求項1から33のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項35】
デキストロースが粉末である、請求項1から34のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項36】
少なくとも2つのグレードのデキストロースを含む、請求項1から35のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項37】
少なくとも1つのグレードのデキストロースを含み、1種又は複数の結合剤がそのグレードに組み込まれていない、請求項1から36のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項38】
デキストロース及び1種又は複数の結合剤を含む顆粒である少なくとも1つのグレードのデキストロースを含む、請求項1から37のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項39】
デキストロースが、少なくとも30質量%の100~500ミクロンの範囲の粒子を含む、請求項1から38のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項40】
デキストロースが、少なくとも80質量%の500ミクロン未満の粒子を含む、請求項1から39のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項41】
デキストロースが、少なくとも40質量%の250ミクロン未満の粒子を含む、請求項1から40のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項42】
デキストロースが、多くとも10質量%の500ミクロン超の粒子を含む、請求項1から41のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項43】
デキストロースが、多くとも35質量%の100ミクロン未満の粒子を含む、請求項1から42のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項44】
デキストロースが、少なくとも30質量%の180~500ミクロンの範囲の粒子を含む、請求項1から43のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項45】
デキストロースが、少なくとも50質量%の180~500ミクロンの範囲の粒子を含む、請求項1から44のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項46】
デキストロースが、少なくとも30質量%の250~500ミクロンの範囲の粒子を含む、請求項1から45のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項47】
デキストロースが、少なくとも50質量%の250ミクロン超の粒子を含む、請求項1から46のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項48】
デキストロースが、少なくとも10質量%の500ミクロン超の粒子を含む、請求項1から47のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項49】
1種又は複数の結合剤が、錠剤の0.4~5質量%の量で存在する、請求項1から48のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項50】
1種又は複数の結合剤が、錠剤の0.5~4質量%の量で存在する、請求項1から49のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項51】
1種又は複数の結合剤が、錠剤の0.7~3質量%の量で存在する、請求項1から50のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項52】
1種又は複数の結合剤が、錠剤の0.7~2質量%の量で存在する、請求項1から51のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項53】
1種又は複数の結合剤が、錠剤の0.7~1.3質量%の量で存在する、請求項1から52のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項54】
1種又は複数の結合剤が、錠剤の2~15質量%の量で存在する、請求項1から53のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項55】
1種又は複数の結合剤が、錠剤の3~10質量%の量で存在する、請求項1から54のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項56】
1種又は複数の結合剤が、錠剤の4~6質量%の量で存在する、請求項1から55のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項57】
1種又は複数の結合剤が製剤に別々に添加され、錠剤中の他の成分に組み込まれるいずれの結合剤とも別々である、請求項1から56のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項58】
1種又は複数の結合剤が、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1から57のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項59】
1種又は複数の結合剤がヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を含む、請求項1から58のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項60】
1種又は複数の結合剤がヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である、請求項1から59のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項61】
1種又は複数の結合剤がヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含む、請求項1から60のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項62】
1種又は複数の結合剤がヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である、請求項1から61のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項63】
1種又は複数の結合剤が微結晶性セルロース(MCC)を含まない、請求項1から62のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項64】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の5~50質量%の量で存在する、請求項1から63のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項65】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の10~50質量%の量で存在する、請求項1から64のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項66】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の20~50質量%の量で存在する、請求項1から65のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項67】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の30~50質量%の量で存在する、請求項1から66のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項68】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の5~40質量%の量で存在する、請求項1から67のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項69】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の5~30質量%の量で存在する、請求項1から68のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項70】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の10~30質量%の量で存在する、請求項1から69のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項71】
1種又は複数の活性成分が、直接圧縮不可能な(非DC)活性成分を含む、請求項1から70のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項72】
1種又は複数の活性成分が、直接圧縮不可能な(非DC)活性成分を錠剤の5~50質量%の量で含む、請求項1から71のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項73】
1種又は複数の活性成分が、直接圧縮不可能な(非DC)活性成分を錠剤の10~50質量%の量で含む、請求項1から72のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項74】
1種又は複数の活性成分が、直接圧縮不可能な(非DC)活性成分を錠剤の20~50質量%の量で含む、請求項1から73のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項75】
1種又は複数の活性成分が、直接圧縮不可能な(非DC)活性成分を錠剤の30~50質量%の量で含む、請求項1から74のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項76】
1種又は複数の活性成分が、直接圧縮可能な(DC)活性成分を含む、請求項1から75のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項77】
1種又は複数の活性成分が免疫支持活性成分を含む、請求項1から76のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項78】
1種又は複数の活性成分が、免疫支持活性成分の混合物を含む、請求項1から77のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項79】
1種又は複数の活性成分がエネルギー刺激活性成分を含む、請求項1から78のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項80】
1種又は複数の活性成分が、ビタミン、無機物、及びハーブの混合物を含む、請求項1から79のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項81】
1種又は複数の活性成分が活性医薬成分を含む、請求項1から80のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項82】
錠剤の摩損度が3%未満、例えば、2%未満、例えば1.5%未満であり、摩損度が、Pharma Test社製の医薬摩損度テスターPTF 10Eを使用することによりEuropean Pharmacopoeia 9.1, test method 2.9.7に従って測定される、請求項1から81のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項83】
錠剤が、咀嚼の開始から30秒以内に唾液1.5mL超を生成する、請求項1から82のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項84】
錠剤が、咀嚼の開始から30~90秒の期間内に唾液1.5mL超を生成する、請求項1から83のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項85】
錠剤が、咀嚼の開始から90~180秒の期間内に唾液1.5mL超を生成する、請求項1から84のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項86】
錠剤が、咀嚼の開始から180~300秒の期間内に唾液1.5mL超を生成する、請求項1から85のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項87】
唾液産生を制御するための唾液産生阻害剤を更に含む、請求項1から86のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項88】
口腔内で活性成分を放出するように設計されており、活性成分の一部を咽喉に、錠剤を咀嚼すると生成される唾液の一部として送達するように設計されている、請求項1から87のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項89】
口腔内で活性成分を放出するように設計されており、活性成分の一部を消化管に、錠剤を咀嚼すると生成される唾液の一部として送達するように設計されている、請求項1から88のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項90】
1種又は複数の活性成分の放出の促進のための手段を含む、請求項1から89のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項91】
口腔唾液と接触して2分以下の期間内に錠剤を崩壊させるように動作可能な1種又は複数の崩壊剤を含む、請求項1から90のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項92】
ナトリウムクロスカルメロース、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びそれらの組合せからなる群から選択される1種又は複数の崩壊剤を含む、請求項1から91のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項93】
唾液と接触した経口チュアブル錠が、10~30kNの圧縮圧力下で10%未満変化する崩壊プロファイルを有する、請求項1から92のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項94】
錠剤の単位質量が、約100mg~約2000mgである、請求項1から93のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項95】
錠剤の単位質量が、約600mg~約1500mgである、請求項1から94のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項96】
1種又は複数の活性成分が1~1000mgの量で存在する、請求項1から95のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項97】
1種又は複数の活性成分が1~600mgの量で存在する、請求項1から96のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項98】
1種又は複数の活性成分が50~250mgの量で存在する、請求項1から97のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項99】
1種又は複数の活性成分が100~250mgの量で存在する、請求項1から98のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項100】
1種又は複数の活性成分が1~50mgの量で存在する、請求項1から99のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項101】
1種又は複数の活性成分が1~4mgの量で存在する、請求項1から100のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項102】
50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、向上された食感をもたらす、請求項1から101のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項103】
50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、向上された溶融感覚をもたらす、請求項1から102のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項104】
50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、向上された液体感覚をもたらす、請求項1から103のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項105】
50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、少ない粘着感覚をもたらす、請求項1から104のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項106】
50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、1種又は複数の活性成分からの少ない苦味感覚をもたらす、請求項1から105のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項107】
50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、向上された矯味をもたらす、請求項1から106のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項108】
1種又は複数の結合剤を含まない経口チュアブル錠と比較して、向上された摩損度をもたらす、請求項1から107のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項109】
咀嚼から60秒以内に液体になるように設計されている、請求項1から108のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項110】
咀嚼から30秒以内に液体になるように設計されている、請求項1から109のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項111】
咀嚼から15秒以内に液体になるように設計されている、請求項1から110のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項112】
組成が異なる更なる錠剤モジュールを含む、請求項1から111のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項113】
異なる崩壊時間を有する更なる錠剤モジュールを含む、請求項1から112のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項114】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の第1の層に配置されている、請求項1から113のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項115】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の第2の層に配置されている、請求項1から114のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項116】
1種又は複数の活性成分が、錠剤の第1及び第2の層の両方に配置されている、請求項1から115のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項117】
1つの活性成分が錠剤の第1の層に配置されており、別の活性成分が第2の層に配置されている、請求項1から116のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【請求項118】
1種又は複数の活性成分が錠剤の第1の層に配置されており、活性成分が錠剤の第2の層に配置されていない、請求項1から117のいずれか一項に記載の経口チュアブル錠。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性成分を経口送達するための錠剤の分野に関する。詳細には、本発明の錠剤は、活性成分の高負荷送達(high load delivery)に好適である。
【背景技術】
【0002】
従来、口腔に活性成分を送達するための錠剤は、様々な形態及び組成で施与されてきた。従来技術における錠剤の多くに共通していることは、焦点が主に、活性成分の制御放出又は、活性成分の大部分が苦みと関連するので、活性成分の矯味に関する向上にあることである。
【0003】
特に、高負荷の活性成分を含む錠剤に関連して、製造プロセス中に困難が生じることが多い。多くの場合に、活性成分の高負荷は、製造プロセスにおいて、錠剤の貯蔵及び輸送中にプロセシングの問題を引き起こし得る脆弱な錠剤をもたらす。
【0004】
また、活性成分の高負荷は、錠剤の全体的な感覚特性についての問題を引き起こし得る。味覚特性に関する活性成分の性質及び一部の活性成分で顕著な苦みと、錠剤中の他の成分と比べて多量の活性物質との両方が、製剤の専門家にとっての難題であり得る。
【0005】
より重大な問題の1つは、特に、活性成分が高負荷で存在する場合に、好適な感覚特性を有する経口送達のための錠剤を製剤化することが多くの場合に困難であることである。本文脈における感覚特性には、咀嚼された場合の錠剤の全体的な食感及び得られる口腔への活性成分の送達が含まれる。例えば、顕著な粉っぽい感覚は多くの場合に、使用者に不都合であり、結果として、頻繁に使用されない劣悪な錠剤をもたらし得る。
【0006】
好ましくは、向上された感覚特性を得るためにも役立ち得る製剤が提供されるべきである。この場合、重要な感覚特性には、摩損度(friability)、テクスチャ、香味知覚、甘味知覚及び活性物質に関連するオフノート(off-note)が含まれる。これらの特性はいずれも、チュアブル錠における便宜性の見地に関するが、確かに、錠剤からの活性物質の適切な送達をサポートし、活性物質の有害な副作用を回避するためでもある。
【0007】
活性物質の送達ビヒクルとしてのチュアブル錠に伴う難題の1つは、活性物質が、化合物の特異的な生理化学的特性により、投与中のオフノートと関連する傾向があり得ることである。活性物質のより多量の放出がそのような錠剤により送達される場合には、矯味の問題は更に重大である。オフノートが投与中の主な感覚である場合、便宜性に影響が及び得、更により重大なことに、活性物質の送達も影響を受け得る。唾液産生が抑制されることもあり、送達ビヒクルを正確に取り扱うことができない。
【0008】
更に、感覚特性がある程度まで遵守される場合にも、経口投与で活性成分を相対的に早く送達する要望も通常は存在するであろう。多くの場合に、相対的に早く放出するというこの要望は、活性成分の矯味の要望に逆行する。
【0009】
特に、便宜性及び有効性の上昇をもたらす活性物質の放出特性を得るためにも役立ち得るチュアブル錠製剤の利点については、わずかな注意しか払われていない。これらの放出特性の1つは、咀嚼の際の唾液の生成の増加である。唾液生成の増加及び特に、投与の際の唾液生成の増加の体験は、活性物質の送達について、いくつかの顕著な利点を有し得る。
【0010】
したがって、有利な感覚特性に対応し、同時に、活性成分の相対的に早い送達にも対応する活性成分を経口送達するための錠剤が必要とされている。これは、高負荷での活性成分に特に望ましいものであり得るが、顕著な苦味特性を有する成分等、低負荷での活性成分にも望ましいものであり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】European Pharmacopoeia 9.1、test method 2.9.7
【非特許文献2】European Pharmacopoeia 9.1、test method 2.9.8
【非特許文献3】European Pharmacopoeia 9.1
【非特許文献4】European Pharmacopeia 9.0、section 2.9.1、Disintegration of tablets and capsules
【非特許文献5】Martindale、The Extra Pharmacopoeia、28th edition、547~578頁
【非特許文献6】Pharm. Int.、Nov.85、267~271頁、Barney H. Hunter and Robert L. Talbert
【発明の概要】
【0013】
したがって、食感の向上に好適な経口チュアブル錠であって、
錠剤の50~95質量%の量のデキストロース;
1種又は複数の活性成分;及び
1種又は複数の結合剤
を含み、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:250~1:8である、経口チュアブル錠を提供する。
【0014】
本発明によるチュアブル錠の提供は、従来技術の様々な問題を解決することができ、有利な感覚特性と組み合わされた活性物質の有利な送達特性を組み合わせるチュアブル錠を確立することを目指している。
【0015】
一般に、本発明による経口チュアブル錠の要点は、製剤中で別々のエレメントとして施与される1種又は複数の結合剤と組み合わされた相対的に多量のデキストロースと、1種又は複数の活性成分との組合せである。したがって、本文脈において、「1種又は複数の結合剤」は、製剤に別々に添加されるものであり、製剤中の他の成分の一部であったり、又はそこに組み込まれているものではない結合剤と理解されるべきである。
【0016】
請求された比でのデキストロースと、1種又は複数の結合剤とのこの組合せは、顕著な技術的な利益を本発明にもたらすと考えられ、高負荷の活性成分の存在を可能にする一方で、同時に、脆弱性が低く、活性成分の有利な感覚特性及び相対的に早い送達をもたらすという望みをかなえるチュアブル錠を提供すると考えられる。
【0017】
本発明の1つの利点は、従来のチュアブル錠及びロゼンジ剤と比較して驚異的に強い唾液生成である。唾液の生成の増加は、1種又は複数の活性成分の送達に多大な影響を有し得る。具体的には、唾液の生成の増加が錠剤からの1種又は複数の活性成分の放出と協調する場合、相対的に急速な送達が得られる。したがって、1種又は複数の活性成分の作用と唾液生成の増加との間の相乗作用を本発明によりみることができる。
【0018】
従来技術を上回る予測されていなかった1つの利点は、使用者がデキストロースのバルク部分を嚥下した後にも、唾液生成が驚異的に持続することである。この唾液生成の持続は、食感、味、香味知覚等に及ぶチュアブル錠の多くの適用に関して有利であり得る。
【0019】
放出特性に関して、本発明は、従来のチュアブル錠と比較して、1種又は複数の活性成分の放出プロファイルの向上をもたらし得る。詳細には、本発明の特異的な錠剤製剤プラットフォームは、1種又は複数の活性成分と組み合わせて施与される従来のチュアブル錠製剤プラットフォームと比較して、1種又は複数の活性成分の放出特性の向上を提供するために役立ち得る。
【0020】
本発明の非常に重要な態様は、有利な感覚特性の提供である。ここでは、重要な感覚特性には、食感、咀嚼/液体への溶融の容易性、摩損度(機械的耐久性)、テクスチャ、香味知覚、甘味知覚及び1種又は複数の活性成分と関連するオフノートが含まれる。これらの特性はいずれも、チュアブル錠における利便性の見地と関連するが、確かに、放出プロファイルの向上等のチュアブル錠製剤からの1種又は複数の活性成分の適切な送達をサポートし、1種又は複数の活性成分の有害な副作用を回避するためでもある。
【0021】
本発明者は、これらの感覚特性の点において本発明の特徴の特異的な組合せで、非常に驚くべき結果を示している。本発明が、1種又は複数の活性成分の急速な放出等の放出プロファイルの向上に寄与し得ると同時に、それに関して、チュアブル錠からの1種又は複数の活性成分の適切な送達もサポートし得る非常に有利な感覚特性も提供し得ることは予測されていない結果であった。
【0022】
特に有利である感覚特性の1つは、経口錠剤の摩損度である。1種又は複数の活性成分の所望の放出を保証し、かつ消費者による感覚を向上する、その両方のために、摩損度のバランスがとれていることは重大である。また、使用中の経口錠剤の食感は、1種又は複数の活性成分の放出及び使用中の体験、更には、利便性に重大である。これらの特性を本発明により向上することができ、そのことを本発明の発明者は予測していなかった。
【0023】
本発明の文脈では、「チュアブル錠」は、経口投与で咀嚼され、経口錠剤のテクスチャと関連する有害な副作用を伴うことなく好都合な咀嚼を可能にする特徴を有する経口錠剤を意味することが意図されている。
【0024】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は1:225~1:9である。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は1:200~1:10である。
【0025】
本発明によるチュアブル錠において約0.5~3%の範囲の1種又は複数の結合剤等、本発明によるチュアブル錠において約1%の含有率の1種又は複数の結合剤が現在、好ましい。典型的には、この量、更には範囲は、50~95質量%の含有率のデキストロースを有する錠剤で、優れた結果をもたらし得る。また典型的には、この量は、負荷30%等の多い活性成分、又は1mg等の低負荷の活性成分を有する錠剤の両方で、有利であり得る。この量は好ましいが、しかしながら、本発明の更なる実施形態から明らかとなるとおり、他の量又は範囲も、好適な結果で施与することができる。
【0026】
本発明の一部の実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:250~1:25である。
【0027】
本文脈において、「錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合」という用語又は同様の言い回しは、デキストロースの含有率が錠剤の70~95質量%の範囲にあるという状況下で、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:250~1:25であるという条件として理解されることが意図されている。この条件は、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の更に広い比及び更に広い範囲のデキストロースの存在の文脈で理解されるべきであり、すなわち、その条件は、より広い比及び範囲の一部分である。
【0028】
一般に、一部の実施形態では、デキストロースの含有率が高いほど、より低い相対含有率の1種又は複数の結合剤が必要とされ、デキストロースの含有率が低いほど、より高い相対含有率の1種又は複数の結合剤が必要とされる。したがって、その条件は、本発明において一部の実施形態で、この変動を例示している。
【0029】
本発明の一部の実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は1:250~1:50である。
【0030】
本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:250よりも高い。本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:200よりも高い。本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:150よりも高い。本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:125よりも高い。本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:100よりも高い。
【0031】
本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:25よりも低いである。本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:50よりも低い。本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:75よりも低い。
【0032】
本発明の一部の実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の70~95質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:200~1:50である。
【0033】
本発明の一部の実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:100~1:8である。
【0034】
本文脈において、「錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合」という用語又は同様の言い回しは、デキストロースの含有率が錠剤の50~70質量%の範囲にあるという状況下で、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比が1:100~1:8であるという条件として理解されることが意図されている。この条件は、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の更に広い比及び更に広い範囲のデキストロースの存在の状況で理解されるべきであり、すなわち、その条件は、より広い比及び範囲の一部分である。
【0035】
一般に、一部の実施形態では、デキストロースの含有率が高いほど、より低い相対含有率の1種又は複数の結合剤が必要とされ、デキストロースの含有率が低いほど、より高い相対含有率の1種又は複数の結合剤が必要とされる。したがって、その条件は、本発明において一部の実施形態で、この変動を例示している。
【0036】
本発明の一部の実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:100~1:10である。
【0037】
本発明の一部の実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:75~1:15である。
【0038】
本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:8よりも低い。本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:10よりも低い。本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:20よりも低い。本発明の一部の更なる実施形態では、錠剤がデキストロースを錠剤の50~70質量%の量で含む場合、1種又は複数の結合剤とデキストロースとの間の比は、1:15よりも低い。
【0039】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:75~1:8である。
【0040】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:50~1:10である。
【0041】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:30~1:15である。
【0042】
相対的に低い負荷の活性成分を施与する場合、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、8:1~1:8であってよい。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、6:1~1:6であってよい。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、4:1~1:4であってよい。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、2:1~1:2であってよい。
【0043】
本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:250よりも高い。本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:200よりも高い。本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:150よりも高い。本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:125よりも高い。本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:100よりも高い。
【0044】
本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:25よりも低い。本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:50よりも低い。本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:75よりも低い。
【0045】
本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:8よりも低い。本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:10よりも低い。本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:20よりも低い。本発明の一部の更なる実施形態では、1種又は複数の結合剤と1種又は複数の活性成分との間の比は、1:15よりも低い。
【0046】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、錠剤の55~95質量%の量で存在する。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、錠剤の60~95質量%の量で存在する。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、錠剤の65~95質量%の量で存在する。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、錠剤の70~95質量%の量で存在する。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、錠剤の70~90質量%の量で存在する。
【0047】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、錠剤の約5質量%まで存在する補助成分を除いて、デキストロース、1種又は複数の活性成分及び1種又は複数の結合剤から本質的になる。
【0048】
着香剤、高甘味度甘味剤及び流動化促進剤は、本発明によりデキストロース、1種又は複数の結合剤及び1種又は複数の活性成分からなるプラットフォームを損なうことなく、本発明により低量で添加してよい補助成分の例である。
【0049】
しかしながら、本文脈において、チュアブル錠の大部分は、本発明によるデキストロース、1種又は複数の結合剤及び1種又は複数の活性成分からなることは理解される。チュアブル錠の全体的な系は、向上された食感、更には唾液生成、更には摩損度特性等の本発明の特別な向上された感覚的利益を含めて、これらの成分により制御される。
【0050】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、デキストロース、1種又は複数の活性成分及び1種又は複数の結合剤から本質的になる。
【0051】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、糖アルコールを含まない。糖アルコールは、一部の実施形態では、食感等の感覚特性を含む本発明によるプラットフォーム特性に有害であると予期される。一部の実施形態では、しかしながら、5質量%未満等、低量のマンニトール等の低量の糖アルコールを添加してもよい。
【0052】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、ゴム基剤を含まない。一部の実施形態では、ゴム基剤の存在は、錠剤の感覚特性、更には、活性成分の放出に影響を及ぼし得る。
【0053】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、デンプンの制御された酵素的加水分解に基づく。
【0054】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、無水デキストロースを含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、水和デキストロースを含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、デキストロース一水和物を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、乾燥量基準で計算して少なくとも90%のデキストロース当量を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、乾燥量基準で計算して少なくとも93%のデキストロース当量を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、乾燥量基準で計算して少なくとも95%のデキストロース当量を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、乾燥量基準で計算して少なくとも98%のデキストロース当量を含む。
【0055】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、精製された糖の混合物を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、オリゴ糖を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、乾燥量基準で計算して少なくとも93~97%のデキストロース当量を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、微結晶性デキストロースを含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、デキストレート(dextrate)を含む。
【0056】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、マルトデキストリンを含まない。
【0057】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、乾燥量基準で計算して100%のデキストロース当量を含む。純粋なバージョンでのデキストロースは、乾燥量基準で計算して100%のデキストロース当量を含み、本発明において施与されるデキストロースとして現在好ましい。一部の実施形態では、デキストロースは純粋であり、デンプンからデキストロースへの100%変換に基づく。
【0058】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、直接圧縮可能(directly compressible; DC)である。
【0059】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは粉末である。
【0060】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、少なくとも2つのグレードのデキストロースを含む。
【0061】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、少なくとも1つのグレードのデキストロースを含み、1種又は複数の結合剤はそのグレードに組み込まれていない。
【0062】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、デキストロース及び1種又は複数の結合剤を含む顆粒である少なくとも1つのグレードのデキストロースを含む。
【0063】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、少なくとも30質量%の100~500ミクロンの範囲の粒子を含む。
【0064】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、少なくとも80質量%の500ミクロン未満の粒子を含む。
【0065】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、少なくとも40質量%の250ミクロン未満の粒子を含む。
【0066】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、多くとも10質量%の500ミクロン超の粒子を含む。
【0067】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、多くとも35質量%の100ミクロン未満の粒子を含む。
【0068】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、少なくとも30質量%の180~500ミクロンの範囲の粒子を含む。
【0069】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、少なくとも50質量%の180~500ミクロンの範囲の粒子を含む。
【0070】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、少なくとも30質量%の250~500ミクロンの範囲の粒子を含む。
【0071】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、少なくとも50質量%の250ミクロン超の粒子を含む。
【0072】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、少なくとも10質量%の500ミクロン超の粒子を含む。
【0073】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、多くとも35質量%の100ミクロン未満の粒子を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、多くとも10質量%の500ミクロン超の粒子を含む。1つの現在好ましいグレードのデキストロースは、Cargill社により提供されるC*Dex(商標)02001を含む。別のグレードのデキストロースは、Ingredion社により提供されるCerelose(登録商標)デキストロース020010を含む。
【0074】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、多くとも5質量%の100ミクロン未満の粒子を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、多くとも20質量%の250ミクロン未満の粒子を含む。デキストロースの1つのグレードは、Cargill社により提供されるC*Dex(商標)02032を含む。デキストロースの別のグレードは、Cargill社により提供されるC*Dex(商標)02030を含む。
【0075】
本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、多くとも25質量%の149ミクロン未満の粒子を含む。本発明の一部の実施形態では、デキストロースは、多くとも35質量%の177ミクロン未満の粒子を含む。デキストロースの1つのグレードは、Ingredion社により提供されるRoyal-T(登録商標)を含む。
【0076】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の0.4~5質量%の量で存在する。
【0077】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の0.5~4質量%の量で存在する。
【0078】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の0.7~3質量%の量で存在する。
【0079】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の0.7~2質量%の量で存在する。
【0080】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の0.7~1.3質量%の量で存在する。
【0081】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の2~15質量%の量で存在する。
【0082】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の3~10質量%の量で存在する。
【0083】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の4~6質量%の量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の2~7質量%の量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の2~5質量%の量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の3~7質量%の量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の3~6質量%の量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、錠剤の3~5質量%の量で存在する。
【0084】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は製剤に別々に添加され、錠剤中の他の成分に組み込まれるいずれの結合剤とも別々である。
【0085】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、及びそれらの組合せからなる群から選択される。
【0086】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を含む。
【0087】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。
【0088】
HPCは、特有の魅力的な結合剤として施与され得る。したがって、この結合剤は、デキストロースと共に使用される場合に、他の周知の結合剤と比較された場合に有利な感覚体験を示す。特に、錠剤の0.1~3%等、例えば0.1~2質量%等の錠剤の4質量%より低いHPCの使用が有利である。
【0089】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含む。
【0090】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。
【0091】
HPMCは、特有の魅力的な結合剤として施与され得る。したがって、この結合剤は、デキストロースと共に使用される場合に、他の周知の結合剤と比較された場合に有利な感覚体験を示す。特に、錠剤の0.1~3%等、例えば0.1~2質量%等の錠剤の4質量%より低いHPMCの使用が有利である。
【0092】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、微結晶性セルロース(MCC)を含まない。MCCは、本発明による感覚特性に関連して不十分であることと考えられる。
【0093】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の結合剤は、シリカ、セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、クレイ、タルク、デンプン、α化デンプン、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、炭酸マグネシウム、マグネシウム-アルミノ-メタシリケート、超多孔性シリカ及びそれらの混合物を含まない。
【0094】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の5~50質量%の量で存在する。
【0095】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の10~50質量%の量で存在する。
【0096】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の20~50質量%の量で存在する。
【0097】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の30~50質量%の量で存在する。
【0098】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の5~40質量%の量で存在する。
【0099】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の5~30質量%の量で存在する。
【0100】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の10~30質量%の量で存在する。
【0101】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、直接圧縮不可能な(non-directly compressible; 非DC)活性成分を含む。
【0102】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、直接圧縮不可能な(非DC)活性成分を錠剤の5~50質量%の量で含む。
【0103】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、直接圧縮不可能な(非DC)活性成分を錠剤の10~50質量%の量で含む。
【0104】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、直接圧縮不可能な(非DC)活性成分を錠剤の20~50質量%の量で含む。
【0105】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、直接圧縮不可能な(非DC)活性成分を錠剤の30~50質量%の量で含む。
【0106】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、直接圧縮可能な(DC)活性成分を含む。
【0107】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、免疫支持活性成分を含む。
【0108】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、免疫支持活性成分の混合物を含む。
【0109】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、エネルギー刺激活性成分を含む。
【0110】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、ビタミン、無機物、及びハーブの混合物を含む。
【0111】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、ビタミンCを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、メラトニンを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、テアニンを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、炭酸カルシウムを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、カフェインを含む。
【0112】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、マルチビタミンを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、酸化Znを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、クエン酸Znを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、グルコン酸Znを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、ビタミンDを含む。
【0113】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、アセトアミノフェンを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、フェニレフリンを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、デキストロメトルファンを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、グアイフェネシンを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、アセトアミノフェン、フェニレフリン、デキストロメトルファン、及びグアイフェネシンの組合せを含む。
【0114】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、ジフェンヒドラミンを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、ロラタジンを含む。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、ニコチンを含む。
【0115】
本発明の一実施形態では、活性成分は、アセチルシステイン、アンブロキソール、アミルメタクレゾール、ベンゾカイン、ビサコジル、次サリチル酸ビスマス、ブロムヘキシン、セチリジン、臭化水素酸デキストロメトルファン、2,4-ジクロロベンジルアルコール、コハク酸ドキシラミン、フルルビプロフェン、グリセリン、ヘキシルレソルシノール、リドカイン、メントール、ミルラ、パラセタモール、ペクチン、ペパーミントオイル、フェノール、塩酸フェニレフリン、ポビドンヨード、シュードエフェドレン、ラニチジン、シメチコン、ナトリウムドクセート、スペアミント、亜鉛、又はそれらの任意の組合せから選択される。
【0116】
活性成分の上のリストは、咽喉に送達することができる活性成分である。
【0117】
一部の実施形態では、錠剤は、更なる活性成分、例えば、上のリストからの2種以上の活性成分の組合せを、又は上のリストからの活性成分及び別の活性成分の組合せとして含んでよい。
【0118】
本発明の一実施形態では、活性成分は鎮痛薬である。鎮痛薬の例には、例えば、イブプロフェン、パラセタモール(アセトアミノフェン)、ケトプロフェン、アスピリン(アセチルサリチル酸)、及びナプロキセンが含まれる。本発明の一実施形態では、活性成分は麻酔薬である。本発明の一実施形態では、活性成分は抗炎症薬である。本発明の一実施形態では、活性成分は消毒薬である。
【0119】
本発明の一実施形態では、活性成分は鎮咳薬である。鎮咳薬の例には、例えば、デキストロメトルファンが含まれる。
【0120】
本発明の一実施形態では、活性成分は、グアイフェネシン等の去痰薬である。
【0121】
本発明の一実施形態では、活性成分は局所麻酔薬である。局所麻酔薬の例には、例えば、アンブロキソール、ベンゾカイン及びヘキシルレソルシノールが含まれる。
【0122】
本発明の一実施形態では、活性成分は、モルフィナンクラスのメンバーである。モルフィナンクラスのメンバーの例には、例えば、デキストロメトルファンが含まれる。
【0123】
本発明の一実施形態では、活性成分は非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)である。非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の例には、例えば、フルルビプロフェンが含まれる。
【0124】
本発明の一実施形態では、活性成分は抗炎症薬である。本発明の一実施形態では、活性成分は消毒薬である。
【0125】
本発明の一実施形態では、活性成分は、咳及び感冒用の薬剤である。
【0126】
本発明の一実施形態では、錠剤は、アセトアミノフェン、臭化水素酸デキストロメトルファン、グアイフェネシン及び塩酸フェニレフリンを含む咳及び感冒用の薬剤を含む。
【0127】
本発明の一実施形態では、錠剤は、アセトアミノフェン、臭化水素酸デキストロメトルファン及び塩酸フェニレフリンを含む咳及び感冒用の薬剤を含む。
【0128】
本発明の一実施形態では、活性成分は抗ヒスタミンである。本発明の一実施形態では、活性成分は抗生物質である。抗生物質の例には、例えば、アンピシリン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クラリスロマイシン、ペニシリン、及びメトロニダゾールが含まれる。
【0129】
本発明の一実施形態では、活性成分は酵素である。酵素の1つの利点は、消化が促進され得ること、及び/又は腸管バランスが回復又は向上することであり得る。本発明の一実施形態では、活性成分はオピオイドである。
【0130】
本発明の一実施形態では、錠剤は、唾液生成を誘導することにより嚥下障害を緩和又は処置するための医療用具である。本発明の一実施形態では、活性成分はセチリジンである。本発明の一実施形態では、活性成分はブロムヘキシンである。本発明の一実施形態では、活性成分はアミルメタクレゾールである。本発明の一実施形態では、活性成分はパラセタモールである。本発明の一実施形態では、活性成分はアセトアミノフェンである。本発明の一実施形態では、活性成分はデキストロメトルファンHBrである。本発明の一実施形態では、活性成分はグアイフェネシンである。本発明の一実施形態では、活性成分はフェニレフリンHClである。本発明の一実施形態では、活性成分はペニシリンである。
【0131】
本発明の一実施形態では、錠剤は、イヌリン等の水溶性繊維を更に含む。
【0132】
本発明の一実施形態では、活性成分は、グルコン酸亜鉛及びアスコルビン酸を含む。本発明の一実施形態では、活性成分は亜鉛を含む。
【0133】
本発明の一実施形態では、錠剤は、レッドクローバー又はヤナギ抽出物等の植物中手物を更に含む。本発明の一実施形態では、錠剤は、エキナセア、カミーユ(Camille)又はラベンダー等の植物抽出物を更に含む。本発明の一実施形態では、植物抽出物を錠剤中でグルコン酸亜鉛及びアスコルビン酸と組み合わせる。
【0134】
本発明の有利な一実施形態では、経口錠剤は、天然に存在する成分から本質的になる。
【0135】
本発明の有利な一実施形態では、経口錠剤は、ステビオシド等の天然高甘味度甘味剤を含む。
【0136】
一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、アルギン酸塩、アテノロール、アスピリン(アセチルサリチル酸)、アンピシリン、アミノサリチレート、無水クエン酸、アスピリン、ビサコジル、次サリチル酸ビスマス、ブプロピオン、カフェイン、カルシウム、炭酸カルシウム、セチリジン、シメチジン、シサプリド、クラリスロマイシン、デスロラタジン、デクスランソプラゾール、ジフェンヒドラミンHCl、クエン酸ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、ドキュセート エリスロマイシン、ドーパミン、エソメプラゾール、ファモチジン、フェキソフェナジンHCl、グアイフェネシン、ヒドロタルサイト、イブプロフェン、ケトプロフェン、ラクターゼ酵素、ランソプラゾール、ロラタジン、ロルカセリン、ロペラミド、ロペラミドHCl、マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、メラトニン、メトアンフェタミンHCl、メトクロプラミド、メトロニダゾール、モンテルカスト、ミコスタチン、ナルトレキソン、ナプロキセン、ナプロキセン ナトリウム、ニザチジン、オメプラゾール、オンダンセトロン、オルリスタット、パントプラゾール、パラセタモール(アセトアミノフェン)、ペクチン、フェンテルミンHCl、ポリポディウムロイコトモス、プレドニゾロン、プレドニゾン、プロゲステロン、プロプラノロール、臭化プロパンテリン、シュードエフェドレンHCl、フェンテルミン、ラベプラゾール、ラニチジン、ロフルミラスト、スコポロアミンブチルヒドロキシド、シメチコン、ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムドクセート、スマトリプタン、テストステロン、テトラサイクリン、トピラマート、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD、及びビタミンE、ビタミンK、プレバイオティクス、プロバイオティクス、イヌリン繊維、シチコリン、L-テアニン、タウリン、トリプトファン、ガンマ-アミノ酪酸、又はそれらの任意の組合せから選択される。本発明の一部の実施形態では、活性成分はL-テアニンを含む。本発明の一部の実施形態では、活性成分はGABAを含む。本発明の一部の実施形態では、活性成分はバコパを含む。本発明の一部の実施形態では、活性成分はマグネシウムを含む。
【0137】
本発明の一部の実施形態では、活性成分はビタミンBを含む。本発明の一部の実施形態では、活性成分はビタミンB3を含む。本発明の一部の実施形態では、活性成分はビタミンB6を含む。本発明の一部の実施形態では、活性成分はビタミンB12を含む。
【0138】
活性成分の上のリストは、消化管に送達され得る活性成分である。
【0139】
一部の実施形態では、錠剤は、更なる活性成分、例えば、上のリストからの2つ又はそれ以上の活性成分の組合せを、又は上のリストからの活性成分及び別の活性成分の組合せとして含んでよい。
【0140】
更なる成分には、アシュワガンダ、チョウセンニンジン、エルダーベリー、ボスウェリア、緑茶、未焙煎コーヒー豆抽出物、コーヒー果実抽出物、ヤナギ樹皮、アイビー葉、ローズヒップ、カモミール、レンギョウ果実抽出物、レモンバーム、パッションフラワー抽出物、ゼンブリン、及びマシュマロウ根等のハーブが含まれる。一部の実施形態では、活性成分はチョウセンニンジンを含む。
【0141】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分は鎮痛薬である。鎮痛薬の例には、例えば、イブプロフェン、パラセタモール(アセトアミノフェン)、ケトプロフェン、アスピリン(アセチルサリチル酸)、及びナプロキセンが含まれる。本発明の有利な一実施形態では、活性成分は麻酔薬である。本発明の有利な一実施形態では、活性成分は抗炎症薬である。本発明の有利な一実施形態では、活性成分は消毒薬である。本発明の有利な一実施形態では、活性成分は抗生物質である。抗生物質の例には、例えば、アンピシリン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クラリスロマイシン、ペニシリン、及びメトロニダゾールが含まれる。
【0142】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分は、ビタミン、無機物、及びサプリメント(VMS)から選択される。
【0143】
ビタミン、無機物、及びサプリメントの例には、例えば、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKが含まれる。
【0144】
本発明の一部の実施形態では、錠剤は、カフェイン、L-テアニン、ビタミンB3、ビタミンB6、及びビタミンB12の組合せを含む。本発明の一部の実施形態では、錠剤は、カフェイン、及びビタミンB6の組合せを含む。本発明の一部の実施形態では、錠剤は、チョウセンニンジン、及びビタミンB12の組合せを含む。本発明の一部の実施形態では、錠剤は、メラトニン、ビタミンC、及び亜鉛の組合せを含む。本発明の一部の実施形態では、錠剤は、L-テアニン、及びGABAの組合せを含む。本発明の一部の実施形態では、錠剤は、L-テアニン、及びバコパの組合せを含む。
【0145】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分は、ホルモンである。本発明の有利な一実施形態では、活性成分は、メラトニンである。ホルモンの例には、例えば、プロゲステロン、テストステロン、及びメラトニンが含まれる。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はステロイドである。ステロイドの例には、例えば、プレドニゾロン及びプレドニゾンが含まれる。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はプロトンポンプ阻害薬である。プロトンポンプ阻害薬の例には、例えば、ラベプラゾール、パントプラゾール、エソメプラゾール、デクスランソプラゾール、ランソプラゾール、及びオメプラゾールが含まれる。
【0146】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分は抗ヒスタミンである。抗ヒスタミンの例には、例えば、シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ニザチジン、及びデスロラタジンが含まれる。抗ヒスタミンは、アレルギー性鼻炎及び他のアレルギーを処置するための薬物である。抗ヒスタミンは、例えば、花粉、ダニダスト又は動物アレルギーが原因である鼻閉、くしゃみ又は蕁麻疹を有する人に開放を与え得る。
【0147】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分はトリプタンである。トリプタンの例には、例えば、スマトリプタンが含まれる。
【0148】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分は、がん患者のための口内乾燥緩和薬等の口内乾燥緩和薬である。本発明の有利な一実施形態では、活性成分は片頭痛処置薬である。本発明の有利な一実施形態では、活性成分は酵素である。
【0149】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分はプロバイオティクス成分である。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はプレバイオティクス成分である。
【0150】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分は胃腸薬である。この文脈において、胃腸薬は、消化管において作用する活性成分と理解される。
【0151】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分はオピオイドである。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はアレルギー薬である。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はロラタジンである。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はジフェンヒドラミンである。
【0152】
本発明の有利な一実施形態では、錠剤は、唾液生成を誘導することにより嚥下障害を緩和又は処置するための医療用具である。
【0153】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分はアンピシリンである。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はイブプロフェンである。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はオンダンセトロンである。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はパラセタモール(アセトアミノフェン)である。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はアセチルサリチル酸である。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はシメチコンである。本発明の有利な一実施形態では、活性成分はナトリウムドクセートである。
【0154】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は活性医薬成分を含む。
【0155】
本発明の一部の実施形態では、錠剤の摩損度は3%未満、例えば、2%未満、例えば1.5%未満であり、摩損度は、Pharma Test社製の医薬摩損度テスターPTF 10Eを使用することによりEuropean Pharmacopoeia 9.1, test method 2.9.7に従って測定される。
【0156】
本発明の一部の実施形態では、錠剤は、咀嚼の開始から30秒以内に唾液1.5mL超を生成する。
【0157】
本発明の一部の実施形態では、錠剤は、咀嚼の開始から30~90秒の期間内に唾液1.5mL超を生成する。
【0158】
本発明の一部の実施形態では、錠剤は、咀嚼の開始から90~180秒の期間内に唾液1.5mL超を生成する。
【0159】
本発明の一部の実施形態では、錠剤は、咀嚼の開始から180~300秒の期間内に唾液1.5mL超を生成する。
【0160】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、唾液産生を制御するための唾液産生阻害剤を更に含む。
【0161】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、口腔内で活性成分を放出するように設計されており、活性成分の一部を咽喉に、錠剤を咀嚼すると生成される唾液の一部として送達するように設計されている。
【0162】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、口腔内で活性成分を放出するように設計されており、活性成分の一部を消化管に、錠剤を咀嚼すると生成される唾液の一部として送達するように設計されている。
【0163】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、1種又は複数の活性成分の放出の促進のための手段を含む。
【0164】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、口腔唾液と接触して2分以下の期間内に錠剤を崩壊させるように動作可能な1種又は複数の崩壊剤を含む。
【0165】
本文脈において、「崩壊した」又は「崩壊させる」は、錠剤がもはや錠剤とは判断されないが、錠剤が、唾液中で縮小している、及び/又は分散していることを意味することが意図されている。
【0166】
具体的には、崩壊剤の含有は、本発明による錠剤の崩壊を著しく促進する。しかしながら、崩壊剤は、錠剤製剤科学において以前は使用されていたが、本出願による崩壊剤とデキストロースとの特定の組合せは、デキストロースの特異的な特性を考慮して問題とみなされていたであろう。活性成分の高負荷に伴う感覚的欠点及び濃度の問題等の様々な問題が、本出願の発明者により疑われた。
【0167】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、ナトリウムクロスカルメロース、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びそれらの組合せからなる群から選択される1種又は複数の崩壊剤を含む。
【0168】
本発明の一実施形態では、1種又は複数の崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンを含む。
【0169】
本発明の一実施形態では、1種又は複数の崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンを含み、架橋ポリビニルピロリドンの少なくとも50質量%は、50マイクロメートル未満の粒径を有する。
【0170】
本発明の一実施形態では、1種又は複数の崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンを含み、架橋ポリビニルピロリドンの少なくとも25質量%は、15マイクロメートル未満の粒径を有する。
【0171】
本発明の一部の実施形態では、唾液と接触した経口チュアブル錠は、10~30kNの圧縮圧力下で10%未満変化する崩壊プロファイルを有する。
【0172】
本発明の一部の実施形態では、錠剤の単位質量は、約100mg~約2000mgである。本発明の一部の実施形態では、錠剤の単位質量は、約100mg~約1800mgである。本発明の一部の実施形態では、錠剤の単位質量は、約500mg~約1600mgである。本発明の一部の実施形態では、錠剤の単位質量は、約600mg~約1500mgである。
【0173】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~1000mgの量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~800mgの量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~600mgの量で存在する。
【0174】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、50~250mgの量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、100~250mgの量で存在する。
【0175】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~50mgの量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~40mgの量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~30mgの量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~20mgの量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~10mgの量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~5mgの量で存在する。本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、1~4mgの量で存在する。
【0176】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、向上された食感をもたらす。
【0177】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、向上された溶融感覚をもたらす。
【0178】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、向上された液体感覚をもたらす。
【0179】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、少ない粘着感覚をもたらす。
【0180】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、1種又は複数の活性成分からの少ない苦味感覚をもたらす。
【0181】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、50質量%未満のデキストロースを含む経口チュアブル錠と比較して、向上された矯味をもたらす。
【0182】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、1種又は複数の結合剤を含まない経口チュアブル錠と比較して、向上された摩損度をもたらす。
【0183】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、咀嚼から60秒以内に液体になるように設計されている。
【0184】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、咀嚼から30秒以内に液体になるように設計されている。
【0185】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、咀嚼から15秒以内に液体になるように設計されている。
【0186】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、組成が異なる更なる錠剤モジュールを含む。
【0187】
本発明の一実施形態によれば、錠剤は2つのモジュールを有する。任意選択で、コーティングを、2つのモジュールの周りに施与して、最終錠剤を形成してよい。
【0188】
本発明の一実施形態では、チュアブル錠は、少なくとも2つのモジュールを含む。2つ又はそれ以上のモジュールを含む錠剤は、それぞれが完全な錠剤の体積に比較可能なモジュールサイズを有するであろう。本文脈において比較可能とは、それらのモジュールが小さい粒子と理解されないこと、及び1つのモジュールが少なくとも完全な錠剤体積の1/20よりも大きく、好ましくは完全な錠剤体積の1/10よりも大きくあるべきであることを意味する。
【0189】
モジュールは典型的には、複数の圧縮粒子から集合させることができ、0.2グラム超及び10グラム未満である質量を有する。
【0190】
本発明の一実施形態では、モジュールは、一緒に圧縮されて、集合した粒子のモジュールを形成している複数の粒子と定義される。
【0191】
本発明の一実施形態では、経口錠剤は、複数の経口錠剤モジュールを含む。本文脈において、デキストロースの使用が、より脆弱な錠剤又は少なくともデキストロースが存在するモジュールをもたらし得るので、例えば、2つのモジュールの施与は特に有利である。言い換えると、デキストロースは、主に1つのモジュールに存在すればよく、それにより、モジュール及び錠剤そのものからの所望の唾液分泌及び感覚体験を最適化する一方で、別のモジュールは、完全な錠剤の所望の安定性及び摩損度を得ることを保証するサポートとして役立ち得る。
【0192】
本発明の一実施形態では、複数のモジュールは、スライス様の層である。「スライス様」の層という用語は、当業者にとって、モジュールを得ることができる平易であるが非常に精密な様式であり、例えば、層は、従来の錠剤化手順により得られる標準構造である。
【0193】
2つのモジュールを使用する利点は、上に記載されているが、この効果は、非常に異なる性質の層を施与する場合にも得ることができることも特記されるべきである。そのような施与には例えば、ゴムモジュール及び非ゴムモジュールの使用が含まれ得て、その際、非ゴムモジュールがデキストロース粒子を含有している。この様式では、非ゴム層は、有利なデキストロースを放出することができ、ゴム層は、前記のとおりに錠剤を安定化することができるが、特に初期放出中に、非常に心地よく、かつ印象的な初期咀嚼相を確立するために、デキストロースと相互作用もする。これには、唾液の増加及び水分体験が含まれる。
【0194】
本発明の一実施形態では、粒子の前記集団を第1のモジュールに錠剤化し、第2のモジュールに錠剤化されている粒子の第2の集団と組合せ、その際、粒子の第2の集団は、粒子の第1の集団とは異なる。
【0195】
本発明の一実施形態では、デキストロースを、錠剤又は錠剤の少なくとも1つのモジュールに均一に分布させる。
【0196】
上の実施形態の1つの利点は、デキストロースの均一な分布が、例えば、デキストロースによる低い機械的強度の貢献により、咀嚼の際にモジュールの効果的な崩壊を促進し、それにより、咀嚼により形成されて得られた咀嚼断片と唾液との効果的な接触を促進し、再び、錠剤の溶解を増加させることであり得る。また、デキストロースの均一な分布は、デキストロースを有する多数の咀嚼断片を促進し、これが再び、唾液分泌を効果的に促進する。したがって、より低い機械的強度による崩壊プロモーターとしての、また、唾液分泌プロモーターとしてのデキストロースの利用と、均一な分布との組合せとの間の相乗作用は、咀嚼の際に口腔内への咀嚼断片の分散作用を促進する。
【0197】
本発明の一部の実施形態では、経口チュアブル錠は、異なる崩壊時間を有する更なる錠剤モジュールを含む。
【0198】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の第1の層に配置されている。
【0199】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の第2の層に配置されている。
【0200】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分は、錠剤の第1及び第2の層の両方に配置されている。
【0201】
本発明の一部の実施形態では、1つの活性成分が錠剤の第1の層に配置されており、別の活性成分が第2の層に配置されている。
【0202】
本発明の一部の実施形態では、1種又は複数の活性成分が錠剤の第1の層に配置されており、活性成分が錠剤の第2の層に配置されていない。
【0203】
本発明の一実施形態では、錠剤の噛み砕きに対する抵抗性は、60Nより高い、例えば、70Nより高い、例えば、80Nより高い、例えば、90Nより高い、例えば、100Nより高い、例えば、110より高い、例えば、130Nより高い、例えば、150Nより高く、その際、錠剤の噛み砕きに対する抵抗性は、300Nより低い、例えば、250Nより低い、例えば、200Nより低く、その際、噛み砕きに対する抵抗性は、噛み砕きに対する医薬抵抗性のテスターモデルPharma Test type PTB 311を使用することにより、European Pharmacopoeia 9.1、test method 2.9.8に従って決定される。
【0204】
高甘味度人工甘味剤を単独で、又は上のデキストロースと組み合わせて使用することもできる。好ましい高甘味度甘味剤には、これに限定されないが、単独か、又は組合せでのスクラロース、アスパルテーム、アセスルファムの塩、アリターム、サッカリン及びその塩、シクラミン酸及びその塩、グリチルリチン、ジヒドロカルコン、タウマチン、モネリン、ステビオシド(天然高甘味度甘味剤)並びに同様のものが含まれる。より長く持続する甘味及び香味知覚を得るために、人工甘味剤の少なくとも一部をカプセル封入する、又は別段に、その放出を制御することが望ましいことがある。湿潤造粒、ワックス造粒、噴霧乾燥、噴霧冷却、流動床コーティング、保存、酵母細胞内でのカプセル封入及び繊維押出等の技術を使用して、所望の放出特性を達成することができる。甘味剤のカプセル封入は、樹脂化合物等の別の錠剤成分を使用して得ることもできる。
【0205】
人工甘味剤の使用レベルはかなり変動することとなり、甘味剤の効力、放出速度、製品の所望の甘味、使用される着香剤のレベル及び種類並びに経費の検討等の因子に依存することとなる。したがって、人工甘味剤の活性レベルは、約0.001から約3質量%まで(好ましくは、約0.02から約3質量%まで)変動してよい。カプセル封入のために使用される担体が含まれる場合、カプセル化甘味剤の使用レベルは比例して高くなることとなる。糖及び/又は非糖甘味剤の組合せを製剤中で使用してもよい。
【0206】
本発明の一実施形態では、錠剤は着香剤を含む。
【0207】
着香剤の量は、例えば、錠剤の0.1から約5質量%まで、例えば、錠剤の0.1から約3質量%までであってよい。
【0208】
使用可能な着香剤には、アーモンド、アーモンドアマレット、アップル、ババロアクリーム、ブラックチェリー、黒ゴマ、ブルーベリー、黒砂糖、風船ガム、バタースコッチ、カプチーノ、キャラメル、キャラメルカプチーノ、チーズケーキ(グラハムクラスト)、チリ、シナモンレッドホット、綿菓子、サーカス綿菓子、クローブ、ココナッツ、コーヒー、クリアコーヒー、ダブルチョコレート、エナジードリンク(energy cow)、ジンジャー、グルタメート、グラハムクラッカー、グレープジュース、グリーンアップル、ハワイアンパンチ、ハチミツ、ジャマイカラム、ケンタッキーバーボン、キウイ、クーラダ、レモン、レモンライム、タバコ、メープルシロップ、マラスキノチェリー、マシュマロ、メントール、ミルクチョコレート、モカ、マウンテンデュー、ピーナッツバター、ペカン、ペパーミント、ラズベリー、バナナ、完熟バナナ、ルートビール、RY4、スペアミント、イチゴ、スイートクリーム、スイートタルト、人工甘味料、焼きアーモンド、タバコ、タバコブレンド、バニラビーンアイスクリーム、バニラカップケーキ、バニラスアール、バニリン、ワッフル、ベルギーワッフル、スイカ、ホイップクリーム、ホワイトチョコレート、ウィンターグリーン、アマレット、バナナクリーム、クログルミ、ブラックベリー、バター、バターラム、サクランボ、チョコレートヘーゼルナッツ、シナモンロール、コーラ、クレームドマント、エッグノッグ、イングリッシュトフィー、グアバ、レモネード、リコリス、メープル、ミントチョコレートチップ、オレンジクリーム、ピーチ、ピニャコラーダ、パイナップル、プラム、ザクロ、プラリーヌクリーム、レッドリコリス、ソルトウォータートフィー、いちごバナナ、いちごキウイ、トロピカルパンチ、トゥッティフルッティ、バニラ、又はそれらの任意の組合せが含まれる。
【0209】
本発明の有利な一実施形態では、粒子の前記集団を第1のモジュールに錠剤化し、第2のモジュールに錠剤化される粒子の第2の集団と組み合わせる。
【0210】
本発明の有利な一実施形態では、錠剤は、ゴム基剤を含む粒子を含む。
【0211】
本発明の有利な一実施形態では、デキストロース、1種又は複数の結合剤及び1種又は複数の活性成分は第1のモジュールに含まれ、ゴム基剤を含む粒子は第2のモジュールに含まれる。
【0212】
したがって、経口錠剤は、第1のモジュール及び第2のモジュールを含み、第1のモジュールはデキストロース、1種又は複数の結合剤及び1種又は複数の活性成分を含み、第2のモジュールは、ゴム基剤を含む粒子を含む。
【0213】
本発明の有利な一実施形態では、デキストロース、1種又は複数の結合剤及び1種又は複数の活性成分を第1のモジュールに錠剤化し、ゴム基剤を含む粒子を第2のモジュールに錠剤化し、第1のモジュールはゴム基剤不含である。
【0214】
本発明の一実施形態では、ゴム基剤を含む粒子は、400μmから1400μmの間等、少なくとも400μmの平均粒径を有する。
【0215】
本発明の一実施形態では、ゴム基剤を含む粒子は、ゴム基剤からなる。ゴム基剤粒子がゴム基剤からなる場合、それらは典型的には、800μmから1400μmの間の平均粒径を有する。
【0216】
本発明の一実施形態では、錠剤は、少なくとも20質量%のゴム基剤を第2のモジュール内に含む。
【0217】
本発明の一実施形態では、経口錠剤は、20質量%から60質量%の間のゴム基剤を第2のモジュール中に含む。
【0218】
本発明の一実施形態では、錠剤はゴム基剤不含である。
【0219】
本発明の一実施形態では、製品は、チュアブル錠に圧縮される粉末である。
【発明を実施するための形態】
【0220】
ここで、本発明を本発明のある特定の態様及び実施形態に関してより詳細に記載していく。これらの態様及び実施形態は、本発明の概要及び本発明の実施例を含む、明細書の残りの部分と関連して理解されることが意図されている。
【0221】
本明細書において、及び特許請求の範囲及びその応用において使用される場合の「含む」という動詞は、その非限定的意味において、その用語に続く項目が含まれるが、特異的に記述されていない項目が排除されるものではないことを意味するために使用されている。加えて、不定冠詞「a」又は「an」によるエレメントの言及は、文脈がエレメントのうちの1つのみが存在することを明確に要求しているのではない限り、エレメントのうちの1つよりも多くが存在する可能性を排除するものではない。したがって、不定冠詞「a」又は「an」は通常、「少なくとも1つ」を意味する。加えて、「a」及び「an」という言葉は、本文書において含むこと又は含有することという言葉と関連して使用される場合、「1つ又は複数」を示す。「1つ又は複数」という表現は、1、2、3又はそれ以上を意味することが意図されている。
【0222】
本明細書において使用される場合、数に関する「およそ」又は「約」という用語は一般に、別段に述べられていない限り、又は別段に文脈から明白でない限り、その数の両方向で(より大きい、又はより小さい)5%、10%、15%、又は20%の範囲内に該当する数を含むと解釈される(そのような数が0%未満又は可能な値の100%を超えるであろう場合を除く)。
【0223】
本明細書において使用される場合、「経口チュアブル錠」という用語は、経口使用のための錠剤と考えられる。特に、経口錠剤は、錠剤化、すなわち、粒子の集団を含む粒子組成物の圧縮により形成されると考えられる。したがって、錠剤は、複数の粒子により形成される圧縮錠剤と考えられる。典型的には、経口チュアブル錠は、錠剤又は経口錠剤と称されることもある。
【0224】
「粒径」という用語は、基底のサイズのふるい穴を通過する、又はそれにより保持される粒子の能力を指す。本明細書において使用される場合、「粒径」という用語は、別段に特異的に記述されていない限り、European Pharmacopoeia 9.1に従って、分析用ふるいによる試験方法2.9.38粒径分布の推定を使用した場合に決定されるとおりの平均粒径を指す。
【0225】
「粒子」という用語又は同様の言い回しは、相当に逸脱してもよいある特定のサイズを有する粉末中の顆粒又は個別のエレメント等の固体物質の単一で別個の組成物を示すことが意図されている。
【0226】
「経口錠剤の質量」という用語、又は同じことを意味する同様の言い回しは、本文脈において、硬質コーティング、軟質コーティング、及び同様のもの等の外側コーティングの質量を含まない経口錠剤の質量として定義される。
【0227】
「テクスチャ」という語句は、経口錠剤の特性及び使用中に使用者により体験される全体的な食感の定性尺度を意味する。したがって、「テクスチャ」という用語は、硬度等の測定可能な数量、更には、使用者により体験される感触に関する、より主観的なパラメーターを包含する。
【0228】
本文脈における「放出」という用語は、別段に述べられていなければ、「in vitro」条件下であることを意味することが意図されている。特に、ある特定の期間中の「放出速度」は、その期間中に放出される活性成分のパーセンテージでの量を意味することが意図されている。本文脈において、「放出」という用語は、放出される物質が水溶性マトリックスから解放されることを指す。一部の実施形態では、物質を放出するプロセスは、物質が唾液に溶解することに対応する。
【0229】
「持続放出(sustained release)」又は「持続放出(extended release)」という用語はここでは、経時的な長時間放出を意味することが意図されている。「急速放出」又は「クイック放出」又は「高速放出」という用語はここでは、所与の期間に、より高い含分が放出されることを意味することが意図されている。「制御放出」という用語は、対象の口腔内での経口錠剤の能動的使用による、経口錠剤からの物質の放出を意味することが意図されており、それにより、能動的使用が、放出される物質の量を制御している。
【0230】
本文脈において、「液体になる」という用語は、錠剤が崩壊して、錠剤の断片又は粒子が唾液に懸濁又は溶解し、試験者により液体と認知されることを意味することが意図されている。
【0231】
本明細書において使用される場合、「崩壊する」という用語は、成分、断片又は粒子への物体の縮小を指す。崩壊時間は、in vitro又はin vivoで測定され得る。別段に述べられていない限り、in vitro測定は、European Pharmacopeia 9.0、section 2.9.1、Disintegration of tablets and capsulesに従って実施される。
【0232】
本明細書において使用される場合、「溶解する」という用語は、固体物質が溶媒(口腔唾液)に入って溶液をもたらすプロセスである。別段に述べられていない限り、溶解することは、該当する化合物の完全な溶解を意味する。
【0233】
本明細書において使用される場合、「崩壊剤」という用語は、FDT-モジュールが唾液と接触した場合に、FDT-モジュールの崩壊を促進する成分を指す。本発明の範囲内で使用可能な崩壊剤には、デンプン、アルファ化デンプン、加工デンプン(バレイショデンプン、トウモロコシデンプン、デンプン1500、デンプングリコール酸ナトリウム及びデンプン誘導体を含む)、セルロース、微結晶性セルロース、アルギン酸塩、及び超崩壊剤、例えば、架橋セルロース(ナトリウムカルボキシメチルセルロース等)、架橋ポリビニルピロリドン(PVP)、架橋デンプン、架橋アルギン酸、天然超崩壊剤、及びケイ酸カルシウムが含まれ得る。崩壊剤は多くの場合に、投与すると、より小さな断片へのモジュールの分解を促進して、ニコチン放出及び最終的な吸収を促進するための手段と考えられ得る。クロスポビドンは、BASF社から入手可能なKollidon CL-F又はKollidon CL-SF等の様々なグレードを含んでよい。
【0234】
誘導性唾液生成に関する場合、これは、本発明の錠剤を使用しない場合、又はデキストロース50%未満の含有率の場合のいずれの唾液生成も上回る唾液生成を誘導することに注意する。特に、一実施形態では、誘導性唾液生成は、デキストロースを含まない、又はデキストロース50%未満を含む従来の錠剤を使用する場合の唾液生成を上回る。次いで、誘導性唾液生成は、例えば、デキストロースを含まない、又はデキストロース50%未満を含む錠剤と比較することにより、従来の製品と関連するいずれの唾液生成よりも増加する。
【0235】
誘導性唾液生成に関する場合、唾液生成は、次の方法を使用して試験することができる:
被験者は、いずれの試験でも開始前少なくとも30分は飲食を控える。口腔に錠剤を導入する直前に、被験者は嚥下する。被験者は試験中は嚥下を控える。口腔への錠剤の導入直後に、被験者は、1秒あたり1回の咀嚼頻度で20秒間の錠剤の咀嚼を開始する。次いで、唾液及び錠剤のいずれの残りも、口腔中に、咀嚼しながら10秒間保持する。試験開始から30秒後に、被験者は唾液を、あらゆる錠剤断片を含めてプラスチックカップに捨てて、それを秤量する。唾液を咀嚼の開始後90秒目、咀嚼の開始後180秒目、咀嚼の開始後300秒目、咀嚼の開始後420秒目、及び咀嚼の開始後600秒目にも捨てる。すべての時点で、被験者は、可能な限り動きを少なくして、嚥下を控える。
【0236】
本明細書において使用される場合、「活性成分」という用語は、生物学的に活性であり、ヒト身体又はその一部の利益のためにヒト身体に対して生理学的作用を有する物質を指す。活性成分には活性医薬成分が含まれるが、栄養補助薬又は免疫支持活性成分等の他の活性物質も含まれる。
【0237】
以下では、原料は、別段に述べられていない限り、本発明の実施形態により錠剤に圧縮される混合粒子を指すこととなる。
【0238】
以下の記載では、本発明の錠剤を生産することができる方法の説明及び本発明の組成物に添加することができるものの更なる詳細を概説する。
【0239】
典型的には、本発明の錠剤を製造するプロセスは、回転錠剤プレス等の単一の錠剤プレスで行うことができる。ただし、一部の状況下では、別々の錠剤プレスを適用することが有益であり得る。
【0240】
好ましくは、アッパーパンチは、プレスされる錠剤の上面に凹形を与える凸状である。
【0241】
もちろん、パンチの形状は所望の錠剤形状に応じて変動してよいことに注意すべきである。
【0242】
本発明の一部の実施形態では、錠剤のプレスを10~50kNの力で実行する。本発明の一部の実施形態では、錠剤のプレスを10~40kNの力で実行する。本発明の一部の実施形態では、錠剤のプレスを10~30kNの力で実行する。
【0243】
本発明による経口錠剤は、好適な圧縮手段により圧力を粒子の内容物に施与することにより製造される。次いで、粒子又は粉末を、コンパクトな合着した錠剤にプレスする。粒子は例えば、いわゆる一次粒子又は凝集一次粒子を含んでよい。これらがプレスされると、粒子又は顆粒の間で結合が確立され、それにより、ある特定の機械的強度を、圧縮された錠剤に付与する。
【0244】
上で導入された用語:粉末、一次粒子及び凝集一次粒子は、一次粒子と凝集一次粒子との間の差が非常に多くの場合に、使用者のバックグラウンドに応じて異なってみなされることがあるという意味において、多少誤解を招くものであり得ることに注意すべきである。一部は例えば、その粒子が、典型的には顧客に送付されるときに行われる先行加工により、むしろ、何らかの凝集一次粒子とみなされるべきであるという事実にも関わらず、甘味剤を一次粒子とみなし得る。本発明の記載において採用される定義は、凝集一次粒子は多かれ少なかれ先行加工された一次粒子を含むマクロ粒子を指すというものである。
【0245】
圧力が粒子に施与されると、バルク体積が減少し、空気の量が減少する。このプロセス中に、エネルギーが消費される。体積減少のプロセス中に、粒子が相互に近接するので、結合が粒子又は顆粒の間で確立され得る。エネルギーが放出されるので、結合の形成は系のエネルギーの減少と関連する。様々な機構により体積の減少が生じ、施与される圧力及び粒子又は顆粒の特性に応じて、異なる種類の結合が粒子又は顆粒の間で確立され得る。粉末がプレスされる場合に起こる第1のことは、粒子が低い圧縮圧力下で再編成されて、最密充填構造を形成することである。規則的な形状を有する粒子は、不規則な形状のものよりも容易に再編成を受けるようである。圧力が上昇するにつれて、更なる再編成は妨げられ、その後の体積減少は、錠剤粒子の可塑的及び弾性変形及び/又は断片化により得られる。脆弱な粒子はおそらく、断片化、すなわち、より小さい単位への元の粒子の分解を受けやすい。可塑的変形は、粒子形状の恒久的変化をもたらす不可逆的プロセスである一方で、弾性変形後には、粒子は、それらの元の形状を取り戻す。明らかに、経口錠剤を圧縮する場合、可塑的及び弾性変形の両方が起こり得る。
【0246】
プレスされた錠剤における結合種類についてのいくつかの研究が、典型的には医薬品の文脈において数年にわたって成されており、利用可能な粉末をベースとするプレスされた錠剤を得る複数の技術が提供されている。そのような研究は、体積減少が実行されるときに起こること、及び最終製品を所与の目的のために最適化することができる方法に完全に焦点をあてている。例えば、例えば放出に関して許容される特性を維持しながら、最終的なプレスされた錠剤に十分な強度を与える目的で、錠剤原料に、例えば、結合剤を添加することで、プレスされた錠剤に関するいくつかの精密化が成されている。
【0247】
本発明の方法により、二層錠剤又は三層錠剤等の単層又は多層錠剤を形成することが可能である。
【0248】
本発明に従って、本発明による錠剤化経口錠剤は、経口錠剤中心上に施与された約0.1~約75質量%の外側コーティングを含んでよい。したがって、好適なコーティング種には、錠剤化経口錠剤のコーティングにおいて現在使用されているものを含む、任意の組成の硬質コーティング、フィルムコーティング及び軟質コーティングが含まれる。
【0249】
本明細書で好ましい外側コーティング種の1つは硬質コーティングであり、この用語は、糖コーティング及び糖不含(又は無糖)コーティング及びそれらの組合せを含む、その用語の従来の意味で使用される。硬質コーティングの目的は、消費者に歓迎される甘く、バリバリとした層を得ることであり、これは、経口錠剤中心を様々な理由で更に保護し得る。経口錠剤中心に保護用糖コーティングを与える典型的なプロセスでは、経口錠剤中心を、好適なコーティング装置内で、達成されているコーティングのステージに応じて、他の機能性成分、例えば、増量剤、結合剤、色素等を含有してよいスクロース又はデキストロース等の結晶化可能な糖の水溶液で連続的に処理する。本文脈において、糖コーティングは、着香化合物及び/又は活性化合物を含む更なる機能性又は活性化合物を含有してよい。
【0250】
典型的な硬質コーティングプロセスでは、以下で詳細に記載されるとおり、結晶化可能な糖及び/又はポリオールを含有する懸濁液を経口錠剤中心に施与し、それが含有する水を、空気を吹くことにより蒸発させる。このサイクルを、必要とされる膨張に達するためには複数回、典型的には3~80回繰り返す必要がある。「膨張」という用語は、開始時と比較することによる、かつコーティングされた製品の最終質量又は厚みに対する、コーティング作業の終了時に判断されるとおりの製品の質量の上昇又は厚さを指す。本発明に従って、コーティング層は、完成した経口錠剤エレメントの約0.1~約75質量%、例えば、約15~約50質量%を含めて、約10~約60質量%を構成する。
【0251】
更なる有用な実施形態では、本発明の経口錠剤エレメントの外側コーティングは、フィルムコーティングプロセスを受けるエレメントであり、したがって、1つ又は複数のフィルム形成性ポリマー剤及び任意選択で、1つ又は複数の補助化合物、例えば、可塑剤、顔料及び乳白剤を含む。フィルムコーティングは、上の形態のいずれかの経口錠剤中心に施与される薄いポリマーベースのコーティングである。そのようなコーティングの厚さは通常、20~100μmの間である。
【0252】
一般に、経口錠剤中心を、好適な水性又は有機溶媒ビヒクル中のコーティング材料の噴霧液滴を含む噴霧帯域に通過させ、その後、コーティングの次のポーションが与えられる前に、経口錠剤中心に付着した材料を乾燥することにより、フィルムコーティングを得る。このサイクルを、コーティングが完了するまで繰り返す。
【0253】
一実施形態では、本発明による錠剤は、薬学的、化粧用又は生物学的活性物質を含む。その包括的なリストが例えば、参照により本明細書に援用されるWO 00/25598において見出される、そのような活性物質の例には、薬物、栄養補助食品、防腐剤、pH調節剤、禁煙剤が含まれる。防腐剤の形態である有用な活性物質の例には、グアニジン及びビグアニジンの塩及び誘導体が含まれ、次の種類の限られた水溶性を有する物質:第四級アンモニウム化合物(例えば、セラミン(ceramine)、クロロキシレノール、クリスタルヴァイオレット、クロラミン)、アルデヒド(例えば、パラホルムアルデヒド)、デクアリン(dequaline)誘導体、ポリノキシリン、フェノール(例えば、チモール、p-クロロフェノール、クレゾール)、ヘキサクロロフェン、サリチル酸アニリド化合物、トリクロサン、ハロゲン(ヨウ素、ヨードホレス、クロロアミン、ジクロロシアヌル酸塩)、アルコール(3,4ジクロロベンジルアルコール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、フェニルエタノール)、Martindale、The Extra Pharmacopoeia、28th edition、547~578頁も参照されたい;アルミニウム塩(例えば、硫酸アルミニウムカリウムAIK(SO4)2、12H2O)等の限られた水溶性を有する金属塩、複合体及び化合物、並びに更に、ホウ素、バリウム、ストロンチウム、鉄、カルシウム、亜鉛(酢酸亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛)、銅(塩化銅、硫酸銅)、鉛、銀、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、モリブデン、バナジウムの塩、複合体及び化合物が含まれるべきである。
【0254】
口腔内のpHを調節する薬剤の形態での活性物質の例には、アジピン酸、コハク酸、フマル酸若しくはそれらの塩、又はクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、リン酸及びグルタル酸の塩等の酸、並びにナトリウム、カリウム、アンモニウム、マグネシウム若しくはカルシウム、特にマグネシウム及びカルシウムの炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、硫酸塩又は酸化物等の許容される塩基が含まれる。
【0255】
活性成分は、下に記述される化合物又はそれらの誘導体を含んでよいが、それらに限定されない:アセトアミノフェン、アセチルサリチル酸、ブプレノルフィン、ブロムへキシン、セルコキシブ、コデイン、ジフェンヒドラミン、ジクロフェナク、エトリコキシブ、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ルミラコキシブ、モルヒネ、ナプロキセン、オキシコドン、パレコキシブ、ピロキシカム、プソイドエフェドリン、ロフェコキシブ、テノキシカム、トラマドール、バルデコキシブ、炭酸カルシウム、マガルドレート、ジスルフィラム、ブプロピオン、ニコチン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、クロトリマゾール、エリスロマイシン、テトラサイクリン、グラニセトロン、オンダンセトロン、プロメタジン、トロピセトロン、ブロムフェニラミン、セテリジン、レコ-セテリジン、クロルシクリジン、クロルフェニラミン、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、ドキシラミン、フェノフェナジン、グアイフェネシン、ロラチジン、デス-ロラチジン、フェニルトロキサミン、プロメタジン、ピリダミン、テルフェナジン、トロキセルチン、メチルドパ、メチルフェニデート、塩化ベンズアルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化物、エカベトナトリウム、ハロペリドール、アロプリノール、コルチニン、テオフィリン、プロパノロール、プレドニゾロン、プレドニゾン、尿素、アクトット(Actot)、グリベンクラミド、グリピジド、メトホルミン、ミグリトール、レパグリニド、ロジグリタゾン、アポモルフィン、シアリス、シルデナフィル、バルデナフィル、ジフェノキシレート、シメチコン、シメチジン、ファモチジン、ラニチジン、ラチニジン、セトリジン、ロラタジン、アスピリン、ベンゾカイン、デクストロメトルファン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、シサプリド、ドンペリドン、メトクロプラミド、アシクロビル、ジオクチルスルホサクシネート、フェノールフタレイン、アルモトリプタン、エレトリプタン、エルゴタミン、ミゲア、ナラトリプタン、リザトリプタン、スマトリプタン、ゾルミトリプタン、アルミニウム塩、カルシウム塩、鉄塩、Ag塩、亜鉛塩、アンホテリシンB、ミコナゾール、トリアンシノロンアセトニド、メラトニン、フェノバルビトール、カフェイン、ベンゾジアゼピン系薬剤(benzodiazepiner)、ヒドロキシジン、メプロバメート、フェノチアジン、ブクリジン、ブロメタジン、シンナリジン、シクリジン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、ブフロメジル、アンフェタミン、カフェイン、エフェドリン、オルリスタット、フェニルエフェドリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、シブトラミン、ケトコナゾール、ニトログリセリン、ニスタチン、プロゲステロン、テストステロン、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ピロカルピン、アルミニウムアミノアセテート(Aluminumaminoacetat)、シメチジン、エソメプラゾール、ファモチジン、ランソプラゾール、酸化マグネシウム、ニザチド及び/又はラニチジン。
【0256】
本発明は、栄養補助食品、防腐剤、pH調節剤、禁煙剤、甘味剤、着香剤、芳香剤又は薬物の群の中から選択される活性薬剤の放出の増大又は促進に好適である。それらのいくつかは、以下に記載することとする。
【0257】
本発明と関連して用いられるべき活性薬剤は、錠剤から放出されることが所望される任意の物質であり得る。放出速度の制御及び/又は促進が所望される活性薬剤は主に、完全に水不溶性である物質を含めて典型的には10g/100ml未満の限られた水溶性を有する物質である。例は、医薬品、栄養補助食品、経口組成物、禁煙剤、高強度甘味剤、pH調節剤、着香剤等である。
【0258】
他の活性成分は、例えば、パラセタモール、ベンゾカイン、シンナリジン、メントール、カルボン、カフェイン、塩酸シクリジン、1,8-シネオール、ナンドロロン、ミコナゾール、ミスタチン(mystatin)、ニコチン、他の第四級アンモニウム化合物、ビタミンE、ビタミンA、ビタミンD、グリベンクラミド又はそれらの誘導体、プロゲステロン、アセチルサリチル酸、ジメンヒドリナート、シクリジン、メトロニダゾール、炭酸水素ナトリウム、イチョウからの活性成分、プロポリスからの活性成分、チョウセンニンジンからの活性成分、メタドン、ペパーミントのオイル、サリチルアミド、ヒドロコルチゾン又はアステミゾールである。
【0259】
栄養補助食品の形態での活性薬剤の例は、例えば、ビタミンB2(リボフラビン)、B12、フォリン酸、葉酸、ナイアシン、ビオチン、貧可溶性グリセロホスフェート、アミノ酸、ビタミンA、D、E及びKの栄養作用を有する塩及び化合物、塩の形態の無機物、カルシウム、リン、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、マンガン、クロム、セレン、モリブデン、カリウム、ナトリウム又はコバルトを含有する複合体及び化合物である。
【0260】
更に、種々の国々の権威により承認された栄養物の一覧、例えば、US code of Federal Regulations、Title 21、Section 182.5013.182 5997及び182.8013-182.8997が参照される。
【0261】
防腐剤の形態での活性薬剤の例は、例えば、グアニジン及びビグアニジンの塩及び化合物であり、限られた水溶性を有する以下の種類の物質:第四アンモニウム化合物(例えば、セラミン、クロロキシレノール、クリスタルバイオレッド、クロルアミン)、アルデヒド(例えば、パラホルムアルデヒド)、デクアリン化合物、ポリノキシリン、フェノール(例えば、チモール、パラクロロフェノール、クレゾール)、ヘキサクロロフェン、サリチル酸アニリド化合物、トリクロサン、ハロゲン(ヨウ素、ヨードホレス、クロロアミン、ジクロロシアヌル酸塩)、アルコール(3,4ジクロロベンジルアルコール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、フェニルエタノール)、更にMartindale、The Extra Pharmacopoeia、28th edition、547~578頁を参照;アルミニウム塩(例えば、硫酸アルミニウムカリウムAIK(S04)2、12H20)等の限られた水溶性を有する金属塩、複合体及び化合物、更に、ホウ素、バリウム、ストロンチウム、鉄、カルシウム、亜鉛(酢酸亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛)、銅(塩化銅、硫酸銅)、鉛、銀、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、モリブデン、バナジウムの塩、複合体及び化合物が含まれるべきである。
【0262】
口腔におけるpHを調節する薬剤の形態での活性薬剤の例には、例えば、アジピン酸、コハク酸、フマル酸、若しくはそれらの塩、又はクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、リン酸及びグルタル酸の塩等の許容される酸、並びにナトリウム、カリウム、アンモニウム、マグネシウム若しくはカルシウム、特にマグネシウム及びカルシウムの炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、硫酸塩又は酸化物等の許容される塩基が含まれる。
【0263】
禁煙剤の形態での活性薬剤の例には、例えば、ニコチン、タバコ粉末又は銀塩、例えば、酢酸銀、炭酸銀及び硝酸銀が含まれる。
【0264】
活性薬剤の更なる例は、任意の種類の医薬品である。
【0265】
医薬品の形態での活性薬剤の例には、カフェイン、サリチル酸、サリチルアミド及び関連物質(アセチルサリチル酸、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウム、サリチル酸ナトリウム)、パラセタモール、ペンタゾシンの塩(塩酸ペンタゾシン及び乳酸ペンタゾシン)、塩酸ブプレノルフィン、塩酸コデイン及びリン酸コデイン、モルヒネ及びモルヒネ塩(塩酸塩、硫酸塩、酒石酸塩)、塩酸メタドン、ケトベミドン及びケトベミドン塩(塩酸塩)、ベータブロッカー(プロプラノロール)、カルシウムアンタゴニスト、塩酸ベラパミル、ニフェジンピン(nifedinpine)、更には、Pharm. Int.、Nov.85、267~271頁、Barney H. Hunter and Robert L. Talbertに記述されている好適な物質及びその塩、ニトログリセリン、四硝酸エリトリチル、ストリキニーネ及びその塩、リドカイン、塩酸テトラカイン、塩酸エトルフィン、アトロピン、インスリン、酵素(例えば、パパイン、トリプシン、アミログルコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ストレプトキナーゼ、ストレプトドルナーゼ、デキストラナーゼ、アルファアミラーゼ)、ポリペプチド(オキシトシン、ゴナドレリン(LH.RH)、酢酸デスモプレシン(DDAVP)、塩酸イソクスプリン、エルゴタミン化合物、クロロキン(リン酸塩、硫酸塩)、イソソルビド、デモキシトシン、ヘパリンが含まれる。
【0266】
他の活性成分には、ベータ-ルペオール、Letigen(登録商標)、クエン酸シルデナフィル及びそれらの誘導体が含まれる。
【0267】
活性成分の更なる例には、ビタミンが含まれる。ビタミンには、A、B1、B2、B6、B12、フォリン酸、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、C、D、E、Kが含まれる。無機物には、カルシウム、リン、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、マンガン、クロム、セレン、モリブデンが含まれる。他の活性成分には、Q10(登録商標)、酵素が含まれる。天然の薬物には、イチョウ葉、ジンジャー、及び魚油が含まれる。
【0268】
活性成分の更なる例には、セロトニンアンタゴニスト等の片頭痛薬:スマトリプタン、ゾルミトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、エレトリプタン;シクリジン、シナリジン、ジメンヒドラミン、ジフェンヒドリナト(difenhydrinat)等の悪心薬;セトリジン、ロラチジン等の枯草熱薬、ブプレノルフィン、トラマドール等の鎮痛薬、ミコナゾール、アンホテリシンB、トリアンシノロナセトン等の口腔疾患薬;及び薬物であるシサプリド、ドンペリドン、メトクロプラミドが含まれる。好ましい一実施形態では、本発明は、ニコチン及びその塩の放出に関する。
【0269】
本発明の有利な一実施形態では、活性成分は、アセチルシステイン、アンブロキソール、アミルメタクレゾール、ベンゾカイン、ビサコジル、次サリチル酸ビスマス、ブロムヘキシン、セチリジン、臭化水素酸デキストロメトルファン、2,4-ジクロロベンジルアルコール、コハク酸ドキシラミン、ユーカリオイル、フルルビプロフェン、グリセリン、ヘキシルレソルシノール、リドカイン、メントール、ミルラ、パラセタモール、ペクチン、ペパーミントオイル、フェノール、フェニレフリン、ポビドンヨード、シュードエフェドレン、ラニチジン、シメチコン、ナトリウムドクセート、スペアミント、亜鉛、又はそれらの任意の組合せから選択される咽喉のための活性成分;アルギン酸塩、アテノロール、アスピリン(アセチルサリチル酸)、アンピシリン、アミノサリチル酸塩、無水クエン酸、アスピリン、ビサコジル、次サリチル酸ビスマス、ブプロピオン、カフェイン、カルシウム、炭酸カルシウム、セチリジン、シメチジン、シサプリド、クラリスロマイシン、デスロラタジン、デクスランソプラゾール、ジフェンヒドラミンHCl、クエン酸ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、ドキュセートエリスロマイシン、ドーパミン、エソメプラゾール、ファモチジン、フェキソフェナジンHCl、グアイフェネシン、ヒドロタルサイト、イブプロフェン、ケトプロフェン、ラクターゼ酵素、ランソプラゾール、ロラタジン、ロルカセリン、ロペラミド、ロペラミドHCl、マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、メラトニン、メトアンフェタミンHCl、メトクロプラミド、メトロニダゾール、モンテルカスト、ミコスタチン、ナルトレキソン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、ニザチジン、オメプラゾール、オンダンセトロン、オルリスタット、パントプラゾール、パラセタモール(アセトアミノフェン)、ペクチン、フェンテルミンHCl、ポリポディウムロイコトモス、プレドニゾロン、プレドニゾン、プロゲステロン、プロプラノロール、臭化プロパンテリン、シュードエフェドレンHCl、フェンテルミン、ラベプラゾール、ラニチジン、ロフルミラスト、スコポロアミンブチルヒドロキシド、シメチコン、ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムドクセート、スマトリプタン、テストステロン、テトラサイクリン、トピラマート、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD、及びビタミンE、ビタミンK、又はそれらの任意の組合せから選択される消化管のための活性成分、ならびアテノロール、バクロフェン、カフェイン、カルベジロール、クロルフェニラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、プロピオン酸フルチカゾン、マレイン酸塩、デスモプレシン、塩酸ジルチアゼム、コハク酸ドキシラミン、ミコスタチン、ニコチン、ニフェジピン、ニトログリセリン、オメプラゾール、オンダンセトロン、オキシメタゾリンHCl、オキシトシン、フェニレフリン、ピロキシカム、プレドニゾン、プロプラノロール、硫酸サルブタモール、スコポロアミンブチルヒドロキシド、スマトリプタン、トリアムシノロンアセトニド、及びそれらの任意の組合せから選択される頬側吸収のための活性成分から選択される。
【0270】
本発明の一態様では、「錠剤」は、「経口崩壊錠剤」(「ODT」)等の「急速崩壊錠剤」(「FDT」)、又は同様の言い回しを意味することが意図されている。別段に述べられていなければ、本発明による錠剤が、2つ又はそれ以上のモジュールではなくて、1つのモジュールとして作製される場合、その錠剤はFDT錠剤であることが意図されている。逆に、錠剤が2つのモジュール等の1つより多いモジュールから作製される場合、そのような追加のモジュールは、本発明によるFDTモジュールと比較して長い崩壊時間をもたらす「ロゼンジ」モジュール又は「チューインガムモジュール」であることが意図されている。「FDT」モジュール及び「ロゼンジ」モジュール(又は「チューインガムモジュール)の組合せは、本発明の別の態様に寄与する。本発明による「ロゼンジ」モジュール又は「チューインガムモジュール」は、「FDT」モジュールからのエレメントを含んでもよいが、一般に、組成が異なり、持続崩壊時間をもたらす。
【0271】
「モジュール」という用語は一般に、そのモジュール全体が実質的に同じ特徴を有する物質組成から構成されることが意図されている。他に何も記述されていなければ、「モジュール」は、「層」であってよい。したがって、2つのモジュールが存在する場合、その2つのモジュールは組成が異なり、一般に、各モジュールで2つの異なる特徴を有する。本文脈において、1つのモジュールのみが存在する場合、このモジュールはFDT錠剤と考えられる。他方で、2つのモジュールが存在する場合、その錠剤は、FDT錠剤又はロゼンジ錠剤若しくはロゼンジモジュールと融合したFDT錠剤モジュールから構成される。「融合した」という用語は、錠剤が圧縮力により一緒に集合していることを意味することが意図されている。通常、2つのモジュールが存在する場合、ロゼンジモジュールは、第1のモジュールとして作製され、FDTモジュールは、第2のモジュールとして作製される。錠剤は、2つよりも多いモジュールから構成されてよい。ロゼンジモジュールを、ある特定の実施形態では、ゴム基剤モジュールにより置き換えてよい。本文脈において、ニコチンの送達が「単相」であっても、本発明は、マスキングの魅力的な2相性送達を提供する。
【実施例】
【0272】
(実施例1)
デキストロース錠剤の調製
第1の工程では、デキストロースを混合コンテナに添加した。結合剤、着香剤、高甘味度甘味剤及び任意選択の他の成分をコンテナに添加した。比較例の一部では、結合剤を省略した。一部の実施例では、1種又は複数の活性成分を添加し、下の具体的な実施例において更に指定した。混合物をふるい掛けし、FUCHS Mixomat-A内で、およそ25rpmで4分間、混転した。加工助剤を添加し、混合物をおよそ25rpmで更に1分間混転した。その後、混合物は錠剤化のために準備された。
【0273】
実施例により施与されるデキストロースは、別段に示されていない限り、Cargill社から市販されているC*dex(商標)02001であった。一部の実施例では、比較可能なグレードを使用した。特に、施与される結合剤はHPC及びHPMCであった。HPCは、Ashland社製のKlucel Nutra Dとして入手可能であった。HPMCは、Dow社製のMethocel 4KMとして入手可能であった。比較例の一部では、他の結合剤を施与した。微結晶性セルロースを比較可能な結合剤として施与した場合、これは、Dupont社から市販されているAvicel PH-102であった。マルトデキストリンを比較可能な結合剤として施与した場合、これは、Cargill社製のC*dry(商標)MDであった。
【0274】
続いて、混合物を、配量装置(P 3200 C、Fette GmbH社(ドイツ)から入手可能)を備えた標準的な錠剤プレス機(3090i、Fette GmbH社から入手可能)に導き、錠剤にプレスした。別法では、Riva Picoola Bi-layer DC-PL -015を使用した。別段に示されていない限り、20~30kNのプレス圧を使用して、錠剤をプレスした。ローター上に11のパンチが存在し、使用されたローター速度は5rpmであった。個別の錠剤は、下の実施例において別段に述べられていない限り、およそ1500mgの質量を有した。使用されたパンチ:15.00mm、円形、浅い凹面、Bツーリング。
【0275】
一部の実施例では、2層圧縮錠剤を上の1層錠剤と同じ原理により作製し、第1の層は約2,2kNの平均力で先行圧縮し、第2の層は約20kNの平均力で圧縮した。個別の錠剤はおよそ1500mgの質量を有し、層は約1:1の質量比を構成した。使用されたパンチ:15.00mm、円形、浅い凹面、Bツーリング。しかしながら、下に別段に述べられていない限り、実施例を、上に概説したとおりの1層錠剤として作製した。
【0276】
(実施例2)
異なる含有率の結合剤を含み、同量の活性成分の存在下のデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製した。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0277】
【0278】
実施例100-1Aは、1種又は複数の結合剤の非存在下での作用を確立するために作製された比較例であった。ここではHPC。
【0279】
(実施例2A)
異なる含有率の結合剤を含み、同量の活性成分の存在下のデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製した。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0280】
【0281】
実施例100-1Aは、1種又は複数の結合剤の非存在下での作用を確立するために作製された比較例であった。ここではHPMC。
【0282】
(実施例2B)
異なる含有率の結合剤を含み、同量の活性成分の存在下のデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製した。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0283】
【0284】
実施例100-1ABは、1種又は複数の結合剤の非存在下での作用を、Cargill社から市販されているC*dex(商標)02032と比較して確立するために作製された比較例であった。
【0285】
(実施例2C)
異なる含有率の結合剤を含み、同量の活性成分の存在下の2層デキストロース錠剤の組成
同じく実施例1における2層圧縮錠剤のための手順を補足された実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製した。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の各層の質量%として示されている。同じ成分を、錠剤の異なる層で施与した。層は同じ質量パーセンテージを有した。
【0286】
【0287】
実施例100-1ACは、1種又は複数の結合剤の非存在下での作用を、Cargill社から市販されているC*dex(商標)02032と比較して確立するために作製された比較例であった。
【0288】
(実施例2D)
各層に異なる含有率の結合剤及び異なるグレードのデキストロースを含む2層デキストロース錠剤の組成
同じく実施例1における2層圧縮錠剤のための手順を補足された実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製した。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の各層の質量%として示されている。層は同じ質量パーセンテージを有した。
【0289】
【0290】
実施例100-1ADは、層1及び2中の1種又は複数の結合剤の非存在下での作用を確立するために作製された比較例であった。
【0291】
(実施例2E)
各層に異なる含有率の結合剤及び異なる活性物質を含む2層デキストロース錠剤の組成
同じく実施例1における2層圧縮錠剤のための手順を補足された実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製した。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の各層の質量%として示されている。層は同じ質量パーセンテージを有した。
【0292】
【0293】
実施例100-1AEは、層1及び2中の1種又は複数の結合剤の非存在下での作用を確立するために作製された比較例であった。
【0294】
(実施例3)
同じ含有率の結合剤を含み、異なる量の活性成分の存在下でのデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製した。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0295】
【0296】
実施例100-2Dは、錠剤の50質量%未満の含有率のデキストロースの作用を確立するために作製された比較例であった。
【0297】
Table 2(表7)のデキストロース錠剤を、結合剤としてHPCをHPMCに置き換えて錠剤番号100-2A*、100-2B*、100-2C*、及び100-2D*として再び作製した。
【0298】
(実施例4)
異なる含有率の結合剤を含み、実質的に同量の活性成分の存在下でのデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製し、ここでは、活性成分を100-2E及び100-2Cでは675mg、並びに100-2F及び100-2Gでは630mgの量で含んだ。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0299】
【0300】
実施例100-2Eは、1種又は複数の結合剤の非存在下での作用を確立するために作製された比較例であった。
【0301】
Table 3(表8)のデキストロース錠剤100-2F及び100-2Gを、結合剤としてHPCをHPMCに置き換えて錠剤番号100-2F*、及び100-2G*として再び作製した。
【0302】
活性成分それぞれ42、45質量パーセントの量における差は些細と判断されたことに注意する。
【0303】
(実施例5)
異なる含有率の結合剤を含み、同量の活性成分の存在下でのデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製し、ここでは、活性成分を630mgの量で含んだ。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0304】
【0305】
(実施例6)
錠剤の評価
錠剤の各バージョンについて、切断点試験、摩損度試験及び溶解時間測定を実行した。切断点を測定するために、Pharma Test社製のPTB 311を使用した。
【0306】
摩損度試験は、Pharma Test社製の医薬摩損度テスターPTF 10Eを使用することにより、European Pharmacopoeia 9.1, test method 2.9.7に従って行った。
【0307】
溶解時間を試験するために、次の方法を使用した。スクリューキャップを備えた計測チューブ内で、0.02Mリン酸二水素カリウム緩衝液15mL(7.4にpH調節)を水50mLに添加する。錠剤を計測チューブに挿入し、スクリューキャップを閉める。計測チューブを水平に固定する。計測チューブ内で錠剤が前後に動き得るように、計測チューブを約110RPMで振動させる。錠剤又はその該当するモジュールが完全に溶解するまで計測チューブを振動させ、振動時間を溶解時間として書き留める。
【0308】
(実施例7)
錠剤の官能検査
錠剤の非常に重要な特徴及び特性を明らかにするために、官能試験を行った。これらの官能パラメーターは、錠剤組成の構造の指標として重要である。試験構成は、1つの試験パネルに8人の試験者から構成された。試験者は全員、指定の要件により客観的に指名された健康な個人であった。官能分析をISO 8589に従った試験条件においてISO 4121-2003により実行した。結果は、8人の個人の結果の平均である。
【0309】
試験者は、「+」から「+++++」までレーティングし、その際、「+」は不十分であり、「+++++」は優秀である。「0」は、それが試験されなかったことを示した。
【0310】
6つの異なるパラメーターを試験パネルで試験した:
【0311】
「咀嚼して液体にする容易さ」 - 製品を咀嚼して液体にする容易さに関する、口中に入れて咀嚼した場合の錠剤の印象。基準は、完了した際に、口中に粒子の感覚がないこと、及び錠剤の粉末が溶解して液体になっていることである。
【0312】
「液体の触感」 - 口中の液体の感覚に関する、口中に入れて咀嚼した場合の錠剤の印象。例えば、咀嚼中及び/又はその後に、液体が多く感じられれば、スコアは高くなる。
【0313】
「食感」 - 溶融及び粘着の感覚を含む食感に関する、咀嚼中の錠剤の全体的な印象。高いスコアリングの食感は、クリーンな液体(粒子の感覚がない)、歯に粘着する錠剤残渣がないこと、及びクリーミーな感覚(水よりも高い粘度)と関連する。逆に、低いスコアリングの食感は、液体中の粒子の感覚(不完全な溶解)、歯に粘着する錠剤残渣及び液体の水様の感覚と関連する。
【0314】
「全体的な味」 - 咀嚼中の錠剤の味の全体的な印象。例えば、味が急速に減少した場合、非常に低いレーティングが与えられた。
【0315】
「全体的な甘味」 - 咀嚼中の錠剤の甘味の全体的な印象。例えば、甘味が急速に減少した場合、非常に低いレーティングが与えられた。
【0316】
「全体的な酸味」 - 咀嚼中の錠剤の酸味の全体的な印象。例えば、酸味が急速に減少した場合、非常に低いレーティングが与えられた。
【0317】
(実施例8)
異なる含有率の結合剤を含み、同量の活性成分の存在下でのデキストロース錠剤の組成物の結果
【0318】
【0319】
全般に、結果は、HPCが、結合剤のレベルを関数として低い摩損度が生じる優れた結合剤であったことを明らかにしている。しかしながら、結合剤が添加されなかった場合には、摩損度は明らかに劣っていた。高レベルの結合剤が使用された場合には、感覚パラメーターは、より少ない結合剤が施与された場合よりも低かったが、摩損度は向上された。
【0320】
(実施例8A)
異なる含有率の結合剤を含み、同量の活性成分の存在下でのデキストロース錠剤の組成物の結果
【0321】
【0322】
全般に、結果は、HPMCが、結合剤のレベルを関数として低い摩損度が生じる非常に良好な結合剤であったことを明らかにしている。しかしながら、結合剤が添加されなかった場合には、摩損度は明らかに劣っていた。高レベルの結合剤が使用された場合には、感覚パラメーターは、より少ない結合剤が施与された場合よりも低かったが、摩損度は向上された。
【0323】
(実施例8B)
異なる含有率の結合剤を含み、同量の活性成分の存在下でのデキストロース錠剤の組成物の結果
【0324】
【0325】
全般に、結果は、1種又は複数の結合剤が異なるグレード(この場合、Cargill社から市販のC*dex(商標)02032)で存在する場合、結果は、Cargill社から市販のC*dex(商標)02001と匹敵したことを明らかにしている。しかしながら、結合剤が添加されなかった場合には、摩損度は明らかに劣っていた。高レベルの結合剤が使用された場合には、感覚パラメーターは、より少ない結合剤が施与された場合よりも低かったが、摩損度は向上された。
【0326】
(実施例9)
同じ含有率の結合剤を含み、異なる量の活性成分の存在下でのデキストロース錠剤の組成物の結果
【0327】
【0328】
全般に、結果は、活性成分のレベルが系に影響を有したことを明らかにしている。高レベルの活性成分、それにより低レベルのデキストロースを使用した場合、製品は感覚的に許容されなかった。50%未満のデキストロースはデキストロース錠剤に不適切であると考えられる。デキストロース錠剤の適性を損なうことなく、いくつかの実施例において使用されているとおりの多量の活性成分をデキストロース錠剤に添加することができるとは予測されていなかった。特に、多量の活性物質が使用されても、実施例100-2B及び100-2Cが有利な感覚特性を明らかにしたことは意外であった。実施例100-2Dに関しては、活性物質の量がデキストロース錠剤の感覚特性を損なった。
【0329】
(実施例10)
異なる含有率の結合剤を含み、実質的に同量の活性成分の存在下でのデキストロース錠剤の組成物の結果
【0330】
【0331】
全般に、結果は、HPCが、結合剤のレベルを関数として低い摩損度が生じる優れた結合剤であったことを明らかにしている。HPMCも、良好な食感をもたらす非常に良好な結合剤であった。
【0332】
(実施例11)
異なる含有率の結合剤を含み、同量の活性成分の存在下でのデキストロース錠剤の組成物の結果
【0333】
【0334】
全般に、結果は、MCC及びマルトデキストリンが不十分な結合剤であり、感覚パラメーターが不十分であったことを明らかにしている。HPCは明らかに、優れた食感をもたらす、より適切な結合剤であった。HPMCも、良好な食感をもたらす非常に良好な結合剤であった。
【0335】
(実施例12)
エネルギーに焦点があてられた、異なる活性成分を含むデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製し、ここでは、カフェインを100mgの量で、及び任意選択でビタミンBプレミックスを15mgの量で活性成分として含んだ。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0336】
【0337】
(実施例12A)
睡眠及び免疫刺激薬に焦点があてられた、異なる活性成分を含むデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製し、ここでは、ビタミンCを300mgの量で、及び任意選択でメラトニンを1.5mgの量で活性成分として含んだ。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0338】
【0339】
(実施例12B)
精神エネルギーに焦点があてられた、異なる活性成分を含むデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製し、ここでは、L-テアニンを150mgの量で、及び任意選択でバコパを15mgの量で活性成分として含んだ。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0340】
【0341】
(実施例13)
免疫刺激薬に焦点があてられた、異なる活性成分を含むデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製し、ここでは、ビタミンCを500mgの量で、又はビタミンC及び他のビタミン類/無機物を含むハーブブレンドを450mgの量で活性成分として含んだ。錠剤実施例のすべてにおいて、様々な成分の量は、錠剤の質量%として示されている。
【0342】
【0343】
(実施例14)
咳及び感冒用製剤に焦点があてられた、異なる活性成分を含むデキストロース錠剤の組成
実施例1における手順に基づくデキストロース錠剤を下の実施例に概説されている配合で作製し、ここでは、咳及び感冒症状を処置するために好適な活性成分を含んだ。これらの錠剤実施例のすべてにおいて、総錠剤質量は1750mgであり、様々な成分の量はmgとして示されている。
【0344】
【0345】
(実施例15)
デキストロース錠剤100-4Bと、免疫刺激薬を含有する市販の製品との比較の結果
【0346】
【0347】
全般に、結果は、デキストロース錠剤100-4Bと同じ種類の活性物質を含有する市販の製品Airborneと比較して、デキストロース錠剤100-4Bが、優れた食感及び液化感覚をもたらしていることを明らかにしている。
【国際調査報告】