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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】風力発電装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   F03D 9/11 20160101AFI20241016BHJP
【FI】
F03D9/11
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525420
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 CN2022127337
(87)【国際公開番号】W WO2023072056
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】202111267812.9
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503191287
【氏名又は名称】中国石油化工股▲ふん▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】522173712
【氏名又は名称】中石化(大連)石油化工研究院有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】時振堂
(72)【発明者】
【氏名】張洪陽
(72)【発明者】
【氏名】董翠翠
(72)【発明者】
【氏名】董傑
(72)【発明者】
【氏名】陶麗楠
(72)【発明者】
【氏名】李君
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA20
3H178AA22
3H178AA43
3H178BB31
3H178BB56
3H178DD12X
3H178DD22X
3H178DD54X
(57)【要約】
本発明の実施例は、風力発電装置及び方法を提供する。該風力発電装置は、取得部と、風力タービンと、発電機と、蓄電部と、コントローラと、を含み、取得部は、風力値を取得することに用いられ、コントローラは、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることに用いられ、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることは、風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは発電機のみを駆動して発電させることと、風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは、発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させることと、風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは、蓄電部のみを駆動して充電させ、又は蓄電部を駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることと、を含み、第1風力閾値は第2風力閾値よりも小さい。該風力発電装置は、風力エネルギーを電気エネルギーに変換し、風力発電ユニットの出力及び安定性を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
風力発電装置であって、
取得部と、風力タービンと、発電機と、蓄電部と、コントローラと、を含み、
前記取得部は、風力値を取得することに用いられ、
前記コントローラは、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることに用いられ、
風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることは、
前記風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは前記発電機のみを駆動して発電させることと、
前記風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは前記発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させることと、
前記風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは前記蓄電部のみを駆動して充電させる、又は蓄電部のみを駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることを含み、前記第1風力閾値は前記第2風力閾値よりも小さい、ことを特徴とする風力発電装置。
【請求項2】
前記蓄電部は、磁気回路と、少なくとも1組の蓄電池と、を含み、
前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンを利用して前記磁気回路と蓄電池とを相対的に回動駆動し、前記蓄電池に印加される回転磁場を形成し、前記回転磁場の作用で前記蓄電池によって誘導電流を生成し、前記蓄電部の充電に用いることを含み、
前記蓄電部はさらに、インバータを介して電力網に接続されて、外へ誘導電気エネルギーを出力することに用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
【請求項3】
前記磁気回路は、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための回転可能な磁気回路であり、
前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンによって前記回転可能な磁気回路及び/又は蓄電池を回動駆動して回転磁場を発生させることをさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載の風力発電装置。
【請求項4】
前記蓄電池の形状が環状であるか、又は複数の蓄電池が環状をなす、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の風力発電装置。
【請求項5】
前記磁気回路は、回動軸と、少なくとも1つのポールピースペアと、を含み、
各前記ポールピースペアは、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための、前記蓄電池の上下又は左右にそれぞれ設けられた2つのポールピースを含み、
前記回動軸は、前記蓄電池又はポールピースを駆動して、蓄電池に前記磁場で蓄電池充電用の誘導電流を生成させることに用いられる、ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の風力発電装置。
【請求項6】
前記ポールピースによって発生させた磁気回路は前記蓄電池を貫通し、前記蓄電池は、前記磁気回路によって発生させた回転磁場において誘導電位及び誘導電流を形成する、ことを特徴とする請求項5に記載の風力発電装置。
【請求項7】
前記回転可能な磁気回路の磁力線が回転可能な磁気回路の回動の接線方向と平行ではなく、且つ前記回転可能な磁気回路の磁力線、及び回転可能な磁気回路の回動の接線方向が電解液セパレータに垂直ではなく、
前記蓄電池は、回転磁場の作用で誘導電位を生成し、前記誘導電位の方向が蓄電池の正負極の方向と一致する、ことを特徴とする請求項3に記載の風力発電装置。
【請求項8】
風力発電方法であって、
風力値を取得するステップと、
風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させるステップであって、
前記風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは前記発電機のみを駆動して発電させることと、
前記風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは前記発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させることと、
前記風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは前記蓄電部のみを駆動して充電させる、又は蓄電部のみを駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることと、を含む、ステップと、を含み、
前記第1風力閾値は前記第2風力閾値よりも小さい、ことを特徴とする風力発電方法。
【請求項9】
前記第1風力閾値は2~5m/sであり、前記第2風力閾値は10~25m/sである、ことを特徴とする請求項8に記載の風力発電方法。
【請求項10】
前記風力値に応じて前記蓄電部の充電速度を調整するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項8に記載の風力発電方法。
【請求項11】
前記蓄電部は、磁気回路と、少なくとも1組の蓄電池と、を含み、
前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、
風力タービンを利用して前記磁気回路と蓄電池とを相対的に回動駆動し、前記蓄電池に印加される回転磁場を形成し、前記回転磁場の作用で前記蓄電池によって誘導電流を生成し、前記蓄電部の充電に用いることを含み、
前記蓄電部はさらに、インバータを介して電力網に接続されて、外へ誘導電気エネルギーを出力することに用いられる、ことを特徴とする請求項8に記載の風力発電方法。
【請求項12】
前記磁気回路は、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための回転可能な磁気回路であり、
前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、
風力タービンによって前記回転可能な磁気回路及び/又は蓄電池を回動駆動して回転磁場を発生させることをさらに含む、ことを特徴とする請求項11に記載の風力発電方法。
【請求項13】
前記蓄電池の形状が環状であるか、又は複数の蓄電池が環状をなす、ことを特徴とする請求項11又は12に記載の風力発電方法。
【請求項14】
前記回転可能な磁気回路は、回動軸と、少なくとも1つのポールピースペアと、を含み、
各前記ポールピースペアは、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための、前記蓄電池の上下又は左右にそれぞれ設けられた2つのポールピースを含み、
前記回動軸は、前記蓄電池又はポールピースを駆動して、蓄電池に前記磁場で誘導電流を生成させる、ことを特徴とする請求項11~13のいずれか1項に記載の風力発電方法。
【請求項15】
前記ポールピースによって発生させた磁気回路は前記蓄電池を貫通し、前記蓄電池は、前記磁気回路によって発生させた回転磁場において誘導電位及び誘導電流を形成する、ことを特徴とする請求項14に記載の風力発電方法。
【請求項16】
前記回転可能な磁気回路の磁力線が回転可能な磁気回路の回動の接線方向と平行ではなく、且つ前記回転可能な磁気回路の磁力線、及び回転可能な磁気回路の回動の接線方向が電解液セパレータに垂直ではなく、前記蓄電池は、回転磁場の作用で誘導電位を生成し、前記誘導電位の方向が蓄電池の正負極の方向と一致する、ことを特徴とする請求項12に記載の風力発電方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年10月29日に提出された中国特許出願202111267812.9の利益を主張しており、当該出願の内容は、引用により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、再生可能電力の分野に関し、具体的には、風力発電装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
風力発電は自然条件の影響を受け、生成される電力エネルギーは非常に不安定であるため、それが供給される電力網の安定性に悪影響を及ぼす。
【0004】
風力発電の安定性を調整するために、風力発電のピーク時に電力エネルギーの一部を蓄えるために蓄電を行うことで、電力網が過剰な電力を吸収できないことに起因する浪費を回避するために、蓄電(エネルギー貯蔵)装置を設置することができる。通常、蓄電装置は、AC-DC整流器によって電力を供給される。そして、風力発電の谷間には、蓄電装置がDC-ACインバータを介して電力網に補助給電を行うことで、電力網の電力不足を緩和する。四象限パワーエレクトロニクスコンバータに整流器とインバータを組み合わせる方法もある。
【0005】
従来技術では、風力タービンの機械エネルギーを交流電流に変換するために発電機が必要で、その後、蓄電装置の充放電用の直流電流を供給するためにAC-DC電力変換器が使用される。通常、分散型風力発電ユニット用のエネルギー貯蔵装置、特にサイングルユニットの場合、風力発電所の変電所側に集中型エネルギー貯蔵装置が設置されるのが少なく、サポートされている蓄電池パックは、ユニットのバックアップ電源としてのみ使用され、充電にはAC/DC整流器も必要である。
【0006】
しかし、従来のエネルギー貯蔵方法では、AC/DCパワーエレクトロニクスコンバータを使用することと、エネルギー変換プロセス中に過剰なエネルギー損失が発生するという欠点があり、非制御及び半制御のパワーエレクトロニクスコンバータは、通常、大きな高調波を生成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施例の目的は、風力エネルギーを電気エネルギーに変換し、風力発電ユニットの出力及び安定性を向上させることができる風力発電装置、及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による風力発電装置は、取得部と、風力タービンと、発電機と、蓄電部と、コントローラと、を含み、前記取得部は、風力値を取得することに用いられ、前記コントローラは、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることに用いられ、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることは、前記風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは前記発電機のみを駆動して発電させることと、前記風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは前記発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させることと、前記風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは前記蓄電部のみを駆動して充電させる、又は蓄電部のみを駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることとを含み、前記第1風力閾値は前記第2風力閾値よりも小さい。
【0009】
任意選択で、前記蓄電部は、磁気回路と、少なくとも1組の蓄電池と、を含み、前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンを利用して前記磁気回路と蓄電池とを相対的に回動駆動し、前記蓄電池に印加される回転磁場を形成し、前記回転磁場の作用で前記蓄電池によって誘導電流を生成し、前記蓄電部の充電に用いることを含み、前記蓄電部はさらに、インバータを介して電力網に接続されて、外へ誘導電気エネルギーを出力することに用いられる。
【0010】
任意選択で、前記磁気回路は、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための回転可能な磁気回路であり、前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンによって前記回転可能な磁気回路及び/又は蓄電池を回動駆動して回転磁場を発生させることをさらに含む。
【0011】
任意選択で、前記蓄電池の形状が環状であるか、又は複数の蓄電池が環状をなす。
【0012】
任意選択で、前記磁気回路は、回動軸と、少なくとも1つのポールピースペアと、を含み、各前記ポールピースペアは、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための、前記蓄電池の上下又は左右にそれぞれ設けられた2つのポールピースを含み、前記回動軸は、前記蓄電池又はポールピースを駆動して、蓄電池に前記磁場で蓄電池充電用の誘導電流を生成させることに用いられる。
【0013】
任意選択で、前記ポールピースによって発生させた磁気回路は前記蓄電池を貫通し、前記蓄電池は、前記磁気回路によって発生させた回転磁場において誘導電位及び誘導電流を形成する。
【0014】
任意選択で、前記回転可能な磁気回路の磁力線が回転可能な磁気回路の回動の接線方向と平行ではなく、且つ前記回転可能な磁気回路の磁力線、及び回転可能な磁気回路の回動の接線方向が電解液セパレータに垂直ではなく、前記蓄電池は、回転磁場の作用で誘導電位を生成し、前記誘導電位の方向が蓄電池の正負極の方向と一致する。
【0015】
本発明はさらに、風力値を取得するステップと、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させるステップであって、前記風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは前記発電機のみを駆動して発電させることと、前記風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは前記発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させることと、前記風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは前記蓄電部のみを駆動して充電させる、又は蓄電部のみを駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることを含むステップと、を含み、前記第1風力閾値は前記第2風力閾値よりも小さい、風力発電方法を提案する。
【0016】
任意選択で、前記第1風力閾値は2~5m/sであり、前記第2風力閾値は10~25m/sである。
【0017】
任意選択で、前記風力発電方法はさらに、前記風力値に応じて前記蓄電部の充電速度を調整するステップを含む。
【0018】
任意選択で、前記蓄電部は、磁気回路と、少なくとも1組の蓄電池と、を含み、前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンを利用して前記磁気回路と蓄電池とを相対的に回動駆動し、前記蓄電池に印加される回転磁場を形成し、前記回転磁場の作用で前記蓄電池によって誘導電流を生成し、前記蓄電部の充電に用いるステップと、を含み、前記蓄電部はさらに、インバータを介して電力網に接続されて、外へ誘導電気エネルギーを出力することに用いられる。
【0019】
任意選択で、前記磁気回路は、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための回転可能な磁気回路であり、前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンによって前記回転可能な磁気回路及び/又は蓄電池を回動駆動して回転磁場を発生させることをさらに含む。
【0020】
任意選択で、前記蓄電池の形状が環状であるか、又は複数の蓄電池が環状をなす。
【0021】
任意選択で、前記回転可能な磁気回路は、回動軸と、少なくとも1つのポールピースペアと、を含み、
各前記ポールピースペアは、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための、前記蓄電池の上下又は左右にそれぞれ設けられた2つのポールピースを含み、
前記回動軸は、前記蓄電池又はポールピースを駆動して、蓄電池に前記磁場で誘導電流を生成させる。
【0022】
任意選択で、前記ポールピースによって発生させた磁気回路は前記蓄電池を貫通し、前記蓄電池は、前記磁気回路によって発生させた回転磁場において誘導電位及び誘導電流を形成する。
【0023】
任意選択で、前記回転可能な磁気回路の磁力線が回転可能な磁気回路の回動の接線方向と平行ではなく、且つ前記回転可能な磁気回路の磁力線、及び回転可能な磁気回路の回動の接線方向が電解液セパレータに垂直ではなく、前記蓄電池は、回転磁場の作用で誘導電位を生成し、前記誘導電位の方向が蓄電池の正負極の方向と一致する。
【発明の効果】
【0024】
本発明の風力発電装置は、取得部と、風力タービンと、発電機と、蓄電部と、コントローラと、を含み、前記取得部は、風力値を取得することに用いられ、前記コントローラは、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることに用いられ、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることは、前記風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは前記発電機のみを駆動して発電させることと、前記風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは前記発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させることと、前記風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは前記蓄電部のみを駆動して充電させる、又は蓄電部のみを駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることを含み、前記第1風力閾値は前記第2風力閾値よりも小さい。該風力発電装置は、風力値に応じて適切な発電モードを選択することによって、風力発電のピーク時と谷間で電力網への電力供給のバランスを効果的にとれるだけでなく、風力を電気分解エネルギーに直接変換して、エネルギー変換の工程を減少させ、それによってエネルギー損失を削減することができる。
【0025】
本発明の実施例の他の特徴及び利点は、後の具体的な実施形態の部分で詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図面は、本発明の実施例の更なる理解を提供するためのものであり、明細書の一部を構成し、以下の発明を実施するための形態とともに本発明の実施例を説明するために使用されるが、本発明の実施例を限定するものではない。図面において、
図1】本発明の風力発電方法の流れ模式図である。
図2】本発明の風力発電装置の構造模式図である。
図3】本発明の風力発電の蓄電部の構造模式図である。
図4】本発明の環状蓄電池の断面構造模式図である。
図5】本発明の環状蓄電池の作動原理の模式図である。
図6】本発明の環状蓄電池のサブキャビティ構造模式図である。
図7】本発明の別の風力発電装置の模式図である。
図8】本発明の風力発電装置の実施例1の風速及び駆動パワーの曲線図である。
図9】本発明の風力発電装置の実施例2の風速及び駆動パワーの曲線図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態の具体的な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書に記載された具体的な実施形態は、本発明の実施例を説明及び解釈するためのものであり、本発明の実施例を限定するものではない。
【0028】
図1は、本発明の風力発電方法の流れ模式図である、図1に示すように、ステップS101では、風力値を取得する。風速は、風の進行速度であり、隣接する2つの場所の気圧差が大きければ大きいほど、空気の流れが速くなり、風速が大きくなり、風の力も大きくなり、このため、通常、風の大きさを表すには通常風力が使用され、風速の単位はメートル/秒又はキロメートル/時で表され、この風力値は風速値である。本願では、風力タービンが風力を収集し、風力タービンの回転に基づいて風速値を決定し、風力値を取得することが好ましく、風力発電ユニットは、通常、可変速度で動作し、直接駆動、半直接駆動、又は速度増加ギアボックスが一般に速度を調整しない。本願にでは、風力発電によって収集される主な風力値の範囲は、2m/s~25m/sである。
【0029】
ステップS102では、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させる。具体的には、前記風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは前記発電機のみを駆動して発電させることと、前記風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは前記発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させること、前記風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは前記蓄電部のみを駆動して充電させる、又は蓄電部のみを駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることと、を含み、前記第1風力閾値は前記第2風力閾値よりも小さい。このとき、風力発電所の出力を上げる必要があり、前記蓄電部の蓄電容量が許可する場合、同時に発電も行う。前記第1風力閾値は、風力発電ユニットの開始風速(カットイン風速)である2~5m/sであることが好ましく、前記第2風力閾値は、風力発電ユニットの定格風速である10~25m/sであることが好ましい。この方法は、風力を収集して発電する際に、発電機が発電量を完全に変換できなくなる過剰な風力や、発電機を駆動して発電させるには小さすぎる風力による風力の無駄を効果的に解決できる。本発明の最大風受け能力=発電機の最大風受け能力+蓄電部の最大風受け能力。
【0030】
前記蓄電部は、磁気回路と、少なくとも1組の蓄電池と、を含み、前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンを利用して前記磁気回路と蓄電池とを相対的に回動駆動し、前記蓄電池に印加される回転磁場を形成し、前記回転磁場の作用で前記蓄電池によって誘導電流を生成し、前記蓄電部の充電に用いることを含み、前記蓄電部はさらに、インバータを介して電力網に接続されて、外へ誘導電気エネルギーを出力することに用いられる。前記ポールピースによって発生させた磁気回路は前記蓄電池を貫通し、前記蓄電池は、前記磁気回路によって発生させた回転磁場において誘導電位及び誘導電流を形成する。
【0031】
前記磁気回路は、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための回転可能な磁気回路であり、前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンによって前記回転可能な磁気回路及び/又は蓄電池を回動駆動して回転磁場を発生させることをさらに含む。
【0032】
前記蓄電池の形状が環状であるか、又は複数の蓄電池が環状をなす。前記蓄電池の内部に電解液セパレータが設けられており、前記回転可能な磁気回路の磁力線が回転可能な磁気回路の回動の接線方向と平行ではなく、且つ前記回転可能な磁気回路の磁力線、及び回転可能な磁気回路の回動の接線方向が電解液セパレータに垂直ではなく、前記蓄電池は、回転磁場の作用で誘導電位を生成し、前記誘導電位の方向が蓄電池の正負極の方向と一致する。好ましくは、前記回転可能な磁気回路の磁力線が回転可能な磁気回路の回動の接線方向に垂直であり、且つ前記回転可能な磁気回路の磁力線、及び回転可能な磁気回路の回動の接線方向のいずれも電解液セパレータに平行である。
【0033】
前記蓄電池(パック)には、高純度の有機溶媒、電解質のリチウム塩、必要な添加剤などの原料を含む電解液と、一定の条件下で一定の割合で調製した水などの溶媒と、が含まれていてもよい。前記蓄電池セパレータとしては、織布フィルム、不織布フィルム(不織布)、微多孔フィルム、複合フィルム、セパレータ紙、ロールフィルムなどであってもよい。
【0034】
前記蓄電池のケース材料は、絶縁性のプラスチックやガラスなどであってもよい。
【0035】
前記磁気回路は、回動軸と、少なくとも1つのポールピースペアと、を含み、各前記ポールピースペアは、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための、前記蓄電池の上下又は左右にそれぞれ設けられた2つのポールピースを含み、前記回動軸は、前記蓄電池又はポールピースを駆動して、蓄電池に前記磁場で蓄電池充電用の誘導電流を生成させことに用いられる。
【0036】
前記風力値に応じて前記磁気回路の磁気誘導強度を決定し、具体的には、風力値の大きさに応じてポールピース及び磁性体への給電電流を調整することを含め、風力値の大きさに応じて磁気回路の磁気誘導強度を調整してもよい。該方法は、磁気回路の損失を減少させ、蓄電部の利用率を最大化することができる。
【0037】
給電バランス装置の蓄電部の構造が過度に複雑であったり、エネルギー変換過程でのエネルギー損失が大きすぎたりするという従来技術の欠点を解決するために、本願は、風力値を取得するための取得部と、発電機と、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させるコントローラと、を含み、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることは、前記風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは前記発電機のみを駆動して発電させることと、前記風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは前記発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させることと、前記風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは、前記蓄電部のみを駆動して充電させる、又は蓄電部のみを駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることと、を含み、前記第1風力閾値は前記第2風力閾値よりも小さい、風力発電装置を提案する。
【0038】
具体的には、図2は、本発明の風力発電装置の構造模式図であり、図2に示すように、前記風力発電装置は、風力タービン01と、発電機02と、伝動部材03と、蓄電部04と、を含む。
【0039】
図3は、本発明の風力発電の蓄電部の構造模式図であり、図3に示すように、前記蓄電部04は、磁気回路と、蓄電池(パック)と、を含み、前記風力は蓄電部04を駆動して発電させることは、風力を利用して磁気回路と蓄電池(パック)とを相対的に回動駆動し、蓄電池(パック)に印加される回転磁場を形成し、前記回転磁場の作用で前記蓄電池(パック)によって誘導電流を生成することを含む。
【0040】
具体的には、前記蓄電部04は、回転可能な磁気回路11と、蓄電池と、を含み、前記蓄電池には、陰極蓄電池(パック)及び陽極蓄電池(パック)が設けられ、前記回転可能な磁気回路11は、蓄電池を取り囲む磁場を生成することに用いられ、前記風力は蓄電部04を駆動して発電させることは、風力は、前記回転可能な磁気回路11及び/又は蓄電池を回動駆動して回転磁場を発生させ、前記陰極蓄電池(パック)及び陽極蓄電池(パック)は、前記回転磁場において誘導電流を生成することを含む。前記蓄電池の形状は環状であり、すなわち、本願における蓄電池は、環状蓄電池12が好ましく、前記環状蓄電池12は、蓄電池(パック)と蓄電池セパレータ121を含み、前記蓄電池セパレータ121は、前記蓄電池(パック)を陰極蓄電池(パック)と陽極蓄電池(パック)に仕切ることに用いられ、前記陰極蓄電池(パック)及び陽極蓄電池(パック)には、陰極板122及び陽極板123がそれぞれ設けられ、前記陰極板122及び前記陽極板123のそれぞれには、誘導電流を出力するための直流電流出力インターフェースが設けられる。
【0041】
前記回転可能な磁気回路は、回動軸111と、少なくとも1対のポールピースと、を含み、前記ポールピースは、前記蓄電池の両端に設けられ、蓄電池を取り囲む磁場を発生させることに用いられる。前記回動軸111は、前記蓄電池又はポールピースを駆動して、蓄電池に前記磁場で誘導電流を生成させることに用いられる。前記回転可能な磁気回路11は、環状蓄電池12の環状孔(すなわち、環状蓄電池12の環状孔)を貫通する回動軸111と、蓄電池セパレータ121の両側にそれぞれ位置し、且つ蓄電池セパレータ121に垂直な1つ又は複数のポールピースペア(例えば、第1ポールピース112及び第2ポールピース113)と、を含む。
【0042】
伝動部材03の一端は風力タービン01に伝動可能に接続され、伝動部材03の他端の2つのトルク出力端は、それぞれ発電機02及び回動軸111に伝動可能に接続され、発電機02及び前記回動軸111のいずれか一方又は両方を駆動することに用いられる。実際の適用では、伝動部材03の発電機02及び回動軸111への伝動可能な接続形態については、クラッチの接続方式やギア噛み合い方式が利用できる。駆動対象の回動軸11は、ポールピースペアを駆動して環状蓄電池12の両側で回動させることができる。その回動により蓄電池セパレータ121の両側にある蓄電池(パック)の間で誘導電位及び誘導電流が生成される。
【0043】
発電機03及び直流電流出力インターフェースは、いずれも電力網への給電に用いられる。電力網へのエネルギー供給に用いられる風力タービン01によって出力される機械エネルギーには変動があり、調整しなければ、発電機02が出力する電気エネルギーにも波動が生じる。従来技術では、風力タービン01が出力する機械エネルギーのピーク時に蓄電を行って電力網への給電を減少させ、風力タービン01が出力する機械エネルギーの谷間に、蓄電装置による補助給電を通じて電力網への給電の安定性を維持する蓄電装置を設けるのが一般的である。
【0044】
従来技術の電解蓄電の作動原理では、直流電源を用いて蓄電池の2つの電極板に給電することで電気エネルギーを化学エネルギーに変換して、蓄電やエネルギー貯蔵を行うのが一般的である。つまり、従来技術では、発電機の交流電流を直流電流に変換して、蓄電池を充電するためにAC/DCコンバータが必要であり、その結果、給電バランス装置の構造が複雑になったり、エネルギー変換過程でエネルギー損失が大きすぎたりするという問題があった。
【0045】
一方、本発明の実施例では、蓄電池に直流電源が設けられる代わりに、蓄電池セパレータの両側の蓄電池(パック)の間で誘導電位及び誘導電流を直接生成し、蓄電池(パック)に電解を発生させる。本発明の実施例の作動原理としては、風力タービン01が機械エネルギーを出力すると、伝動部材13によって回転磁気回路11の回動軸が回動駆動され、このとき、回転可能な磁気回路11は、環状蓄電池12の陰極室及び陽極室にそれぞれ近い2つのポールピースを回転駆動する。環状蓄電池12が固定されているので、ポールピースペアが回転すると、ポールピースペアの間の回転磁場が環状蓄電池12内の蓄電池(パック)によって磁力線を切断され、それにより、蓄電池(パック)において誘導電位及び誘導電流が生成され、蓄電池(パック)が電気化学反応を起こす。
【0046】
図4は、本発明の環状蓄電池の断面構造模式図であり、図4に示すように、環状蓄電池12の横断面は矩形であってもよく、環状蓄電池12の横断面は環状であってもよい。前記環状蓄電池12の蓄電池(パック)は、蓄電池セパレータ121によって陰極室と陽極室に仕切られる。蓄電池セパレータ121の配置方向は、回転可能な磁気回路11のポールピースペアの2つのポールピースに適合しなければならず、すなわち、蓄電池セパレータ121は、環状蓄電池12を陽極室と陰極室に仕切り、ポールピースペアの2つの対向するポールピースは、それぞれ陽極室側及び陰極室側に位置し、このようにして、ポールピースペアが回転すると、ポールピースペアの間の磁場の磁力線が環状蓄電池12内の蓄電池(パック)により切断される。
【0047】
図5は、本発明の環状蓄電池の作動原理の模式図であり、図5に示すように、ポールピースペアが回転するときに、環状蓄電池12内の蓄電池(パック)は、2つのポールピースの間の磁場(磁気誘導強度B)において移動し、この移動について相対速度をvとし、且つ磁力線に垂直するものとし、蓄電池(パック)が導電性であるので、蓄電池(パック)では誘導電位
【0048】
【数1】
【0049】
が発生し、誘導電解
【0050】
【数2】
【0051】
の作用により、蓄電池(パック)中のカチオンが陰極へ移動し、アニオンが陽極へ移動し、それにより生じる電流の密度Jは
【0052】
【数3】
【0053】
である。
【0054】
前記環状蓄電池12内の蓄電池(パック)では、陰極及び陽極のそれぞれに電解反応が起こる。従来技術における外付け直流電源とは異なり、本発明における電界は、蓄電池(パック)内で生成されるが、従来技術では、外部から印加される直流電源に依存している。なお、本発明における磁性体は永久磁性体でも電磁性体でもよいが、永久磁性体は高エネルギー貯蔵永久磁性体であることが好ましい。
【0055】
さらに、磁性体が電磁性体の場合には、磁性体の磁気誘導強度を調整することにより蓄電池(パック)の電解速度を制御する電磁制御部(図示せず)をさらに備えてもよい。すなわち、前記風力値に応じて前記蓄電部の充電速度を調整することは、具体的には、前記風力値に応じて前記電磁性体の給電電流を調整することで、前記磁気回路の磁気誘導強度を調整することであってもよい。好ましくは、陽極板及び陰極板は、外付け電圧監視部(図示せず)が設けられることによって蓄電池の電圧を監視し、充電の度合を反映することもできる。
【0056】
図6は、本発明の環状蓄電池のサブキャビティの構造模式図であり、図6に示すように、本発明の環状蓄電池12のキャビティは、互いに独立した複数のサブキャビティ201を含んでもよく(すなわち、複数のサブキャビティ201により複数の蓄電池又は蓄電池パックが得られる。)各サブキャビティ201には、蓄電池セパレータ121、陰極板122、及び陽極板123が設けられる。このような各サブキャビティは、単独したサブ蓄電池として機能することができる。なお、本発明では、サブキャビティの数及びサイズは、当業者が必要に応じて設定することができ、ここでは特に限定されない。前記伝動部材は、回転数の変速機構を含んでもよく(図示せず)、回転数の変速機構は、風力タービンと回動軸との間に設けられ、回動軸の回転数を制御することに用いられる。電力網への交流電流の出力のために、直流電流出力インターフェースには、インバータ(図未せず)が接続されてもよい。
【0057】
以上のように、本発明による風力発電装置では、蓄電池が環状とされ、回転の時に環状蓄電池の陰極室と陽極室との間にある蓄電池(パック)で誘導電位及び誘導電流を生成可能な回転可能な磁気回路が設けられ、それによって、風力タービンに伝動可能に接続される伝動部材が設けられると、風力タービンの機械エネルギーによる駆動によって蓄電池(パック)において蓄電池(パック)に対して電解・蓄電を行うための誘導電位及び誘導電流が生成され得る。本発明では、蓄電池が直流電源を必要としないため、風力タービンの機械エネルギーを電解エネルギーに変換し、それによって、エネルギー変換の工程を減少させ、蓄電装置の構造を効果的に簡素化し、エネルギー変換に伴うエネルギー損失を低減することができる。本発明では、蓄電池セパレータ121は、前記回動軸の軸方向に平行にしてもよく、この場合、蓄電池を環状蓄電池12の内周壁側の陽極室と環状蓄電池12の外周壁側の陰極室に仕切ることが可能になる(図4参照)。さらに、回転可能な磁気回路11の回転方向によって、蓄電池を環状蓄電池12の内周壁側の陰極室と環状蓄電池12の外周壁側の陽極室に仕切ることも可能である。
【0058】
ポールピースを蓄電池セパレータ121に適合させるために、回転可能な磁気回路11の構造は以下のように構成されてもよい。回動軸111は、磁性体として、環状蓄電池12により囲まれた環状孔を貫通し、且つ回動軸111の上端及び下端のそれぞれには、1対又は複数対のポールピース(例えば、ディスク状の第1ポールピース112及び第2ポールピース113)が設けられる。環状蓄電池12は、ポールピースペアの間に位置する。好ましくは、ディスク状のポールピースの外縁は環状蓄電池12の外側エッジに適合する。
【0059】
回転可能な磁気回路11が印加する磁場Bが蓄電池に垂直であり、その回動により磁場が回転する。回転可能な磁気回路11の蓄電池での磁気誘導強度をB、回転線速度をvとする。蓄電池(パック)が相対的に静止しており、磁場が相対的に移動しているので、誘導電解の計算式におけるvの方向と磁場の移動方向とが反対する。図1を例にして、誘導電解方向は内輪から外輪であり、このため、環状蓄電池12の内周壁側は蓄電池の陽極室、外周壁側は蓄電池陰極室である。つまり、環状蓄電池12に関しては、図5に示すように、内側では陽極反応、外側では陰極反応が起こる。
【0060】
図7は、本発明の別の風力発電装置の模式図であり、図7に示すように、蓄電池セパレータ121は、前記回動軸の軸方向に垂直にしてもよく、この場合、蓄電池を、環状蓄電池12の上端側の陽極室と環状蓄電池12の下端側の陰極室に仕切ることが可能になる(図5参照)。さらに、回転可能な磁気回路11の回転方向によって、蓄電池を環状蓄電池12の上端側の陰極室と環状蓄電池12の下端側の陽極室に仕切ることも可能である。
【0061】
ポールピースペアを蓄電池セパレータ121に適合させるために、回転可能な磁気回路11の構造は以下のように構成されてもよい。回動軸111は、回転可能な磁気回路のポールピースペアの1つのポールピースとして、環状蓄電池12により囲まれた円状孔を貫通し、且つ回動軸の上端には環状磁性体が嵌設される。環状磁性体の外側エッジには、別の管状のポールピースが外嵌される。環状蓄電池12は、2つのポールピースの間に位置する。
【0062】
図7の回転可能な磁気回路が反時計回りに回転すると、磁力線の方向は水平方向内側となり、蓄電池(パック)(水の電気分解を例にする)内に発生する誘導電界の方向は上から下に向く。電池の上側が陽極室、電池の下側が陽極室となり、中央の環状蓄電池(パック)セパレータ121は、発生したガスを隔離し、内部電場を確立する。
【0063】
本発明はさらに、回動軸及び/又は発電機に結合・分離するように伝動部材を制御するための制御機構と、上記の実施例に記載の風力発電の出力バランス装置と、を含む風力発電システムを提供する。
【0064】
伝動部材の他端の2つのトルク出力端は、それぞれ発電機及び回動軸に伝動可能に接続され、発電機及び回動軸のいずれか一方又は両方を駆動し、具体的には、前記伝動部材の一端は風力タービンに伝動可能に接続され、それによって、風力タービンの動力を伝達することができ、伝動部材の他端は、2つのトルク出力端を含み、2つのトルク出力端は、それぞれ発電機及び回動軸に伝動可能に接続され、トルク出力端の発電機又は回動軸への接続方式は制御可能な接続であってもよく、すなわち、発電機又は回動軸は、必要に応じて接触接続を通じてトルク出力端による駆動を受けてもよく、必要に応じて分離方式によってトルク出力端による駆動を解除してもよい。
【0065】
実際の適用では、風力タービン01が出力する機械エネルギーのピーク時に、回動軸が接触接続を通じてトルク出力端による駆動を受け、環状蓄電池12内の蓄電池(パック)による蓄電で電力網への給電を減少させ、風力タービン01が出力する機械エネルギーの谷間に、回動軸がトルク出力端から分離し、給電バラス装置による補助給電を通じて電力網への給電の安定性を維持する。
【0066】
本発明では、蓄電装置が直接風力タービンに連動し、風力タービンから機械エネルギーを出力するために直流電源を設ける代わりに、蓄電池セパレータの両側の蓄電池(パック)の間で誘導電位及び誘導電流が直接生成され、蓄電池(パック)を充電する。具体的な作動原理としては、風力タービンが機械エネルギーを出力すると、伝動部材13によって回転磁気回路11の回動軸が回動駆動され、このとき、回転可能な磁気回路11は、環状蓄電池12の陰極室及び陽極室にそれぞれ近い2つのポールピースペアを回転駆動する。環状蓄電池12が固定されているので、ポールピースペアが回転すると、ポールピースペアの間の回転磁場が環状蓄電池12内の蓄電池(パック)によって磁力線を切断され、それにより、蓄電池(パック)において誘導電位及び誘導電流が生成され、蓄電池(パック)が電気化学反応を起こす。
【0067】
好ましくは、本発明の実施例では、直接給電データ及び予め規則に従って制御機構の制御指令を生成する処理部と、発電機の直接給電データをリアルタイムで収集する監視部をさらに含んでもよい。
【0068】
本発明の実施例では、直接給電データとは、発電機から電力網への給電データを指し、直接給電データを通じて、蓄電が必要かどうか、電力網に補助給電が必要かどうかをあらかじめ設定された規則に従って決定し、対応する制御指令を生成して、2つのトルク出力端と発電機又は回動軸との接続状態、及び直流電流出力インターフェースと電力網との接続状態を決定する。
【0069】
さらに、本発明の実施例では、電解制御部(図示せず)をさらに含んでもよく、電解制御部は、蓄電池(パック)の電解反応速度を監視する監視アセンブリと、電解反応速度に応じて回転数の変速機構の回転数の制御指令を生成する処理部と、を含み、それによって、蓄電プロセスを安定化し、電解反応の波動を減少させる。
【0070】
実施例1
本発明の風力発電装置の取得部及び発電機の具体的な実施パラメータを以下の表1~表3に示し、その風速及び駆動パワー曲線を図8に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
実施例2
本発明の風力発電の装置の取得部及び発電機の具体的な実施パラメータを以下の表4~表6に示し、その風速及び駆動パワー曲線を図9に示す。
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】
【表6】
【0078】
実施例3
理論計算データ:誘導電位=E=B*l*v;
本願のテストデータ:磁気誘導強度B=0.15T、回転速度v=1m/s、誘導体直径d=10cm、誘導電圧E(U)=5mV。
【0079】
以上のように、本願のテスト結果は理論データと一致する。
【0080】
本発明はまた、風力発電用の出力バランス装置を提供し、この出力バランス装置は、風力タービンと、発電機と、伝動部材と、蓄電部と、を含み、前記蓄電部は、回転可能な磁気回路と、環状蓄電池と、を含み、前記環状蓄電池には蓄電池(パック)が設けられ、前記環状蓄電池は、蓄電池セパレータを含み、前記蓄電池セパレータは、蓄電池(パック)を陰極室と陽極室に仕切ることに用いられ、前記陰極室及び前記陽極室には、陰極板及び陽極板がそれぞれ設けられ、前記陰極板及び前記陽極板のそれぞれには、直流電流出力インターフェースが設けられ、前記回転可能な磁気回路は、前記環状蓄電池の環状孔を貫通する回動軸と、前記蓄電池セパレータの両側にそれぞれ位置し、且つ前記蓄電池セパレータに垂直な1対又は複数対のポールピースと、を含み、前記伝動部材の一端は、前記風力タービンに伝動可能に接続され、前記伝動部材の他端の2つのトルク出力端は、それぞれ前記発電機及び前記回動軸に伝動可能に接続され、前記発電機及び前記回動軸の何れか一方又は両方を駆動することに用いられ、駆動対象の前記回動軸は、ポールピースペアを駆動して前記環状蓄電池の両側で回動させることができ、前記回動により前記蓄電池セパレータの両側にある蓄電池(パック)の間で誘導電位及び誘導電流が生成され、前記発電機及び前記直流電流出力インターフェースは、いずれも前記電力網への給電に用いられる。
【0081】
好ましくは、本発明では、前記蓄電池セパレータが前記回動軸の軸方向に平行であり、蓄電池(パック)を内側と外側に仕切る場合、前記回転可能な磁気回路の構造は以下の通りである。前記回動軸は、磁性体として前記環状蓄電池により囲まれた円状孔を貫通し、且つ前記回動軸の上端及び下端のそれぞれにポールピースが設けられ、ポールピースペアが得られ、前記環状蓄電池は、ポールピースペアの間に位置する。
【0082】
好ましくは、本発明では、前記ポールピースは、ディスク状であり、且つその外縁が前記環状槽の外側エッジに適合する。
【0083】
好ましくは、本発明では、前記磁性体は、永久磁性体又は電磁性体を含む。
【0084】
好ましくは、本発明では、前記永久磁性体は、高エネルギー貯蔵永久磁性体である。
【0085】
好ましくは、本発明では、前記磁性体が電磁性体である場合、
前記磁性体の電磁強度を調整して、蓄電池(パック)の電解速度を制御する電磁制御部をさらに含む。
【0086】
好ましくは、本発明では、前記環状蓄電池は、互いに独立した複数のサブキャビティを含み、各前記サブキャビティには、蓄電池セパレータ、陰極板、及び陽極板が設けられる。
【0087】
好ましくは、本発明では、前記伝動部材は、回転数の変速機構をさらに含み、
前記回転数の変速機構は、前記風力タービンと前記回動軸との間に設けられ、前記回動軸の回転数を制御することに用いられる。
【0088】
好ましくは、本発明では、前記直流電流出力インターフェースと前記電力網との間にインバータがさらに設けられる。
【0089】
本発明の別の態様では、上記の風力発電用の出力バランス装置と、制御機構と、を含み、前記制御機構は、前記回動軸及び/又は前記発電機に結合・分離するように伝動部材を制御することに用いられる風力発電用の出力バランスシステムも提供される。
【0090】
好ましくは、本発明では、前記直接給電データ及び予め規則に従って前記制御機構の制御指令を生成する処理部と、発電機の直接給電データをリアルタイムで収集する監視部と、をさらに含む。
【0091】
従来技術と比べて、本発明は、以下の有益な効果を有する。
【0092】
以上の形態から分かるように、本発明に係る風力発電用の出力バランス装置では、蓄電部は、回転可能な磁気回路と、環状蓄電池と、を含み、回転可能な磁気回路が回転するときに、環状蓄電池の陰極室と陽極室との間の蓄電池(パック)内で誘導電位及び誘導電流が生成され、それによって、風力タービンに伝動可能に接続される伝動部材が設けられると、風力タービンの機械エネルギーによる駆動によって蓄電池(パック)において蓄電池(パック)に対して電解を行うための誘導電位及び誘導電流が生成され、それによって、機械エネルギーが化学エネルギーに直接変換され、蓄電が実現される。
【0093】
本発明に係る蓄電池は、直流電源を必要とせずに、風力タービンの機械エネルギーを電解エネルギーに直接変換することができ、それによって、エネルギー変換工程を減少させ、蓄電装置の構造を効果的に簡素化し、エネルギー変換に伴うエネルギー損失を低減することができる。
【0094】
以上、図面を参照して、本発明の実施例の任意の実施形態について詳細に説明したが、本発明の実施例は、上記の実施形態の具体的な詳細に限定されるものではなく、本発明の実施例の技術的発想の範囲内で、本発明の実施例の技術案に対して、本発明の実施例の保護範囲内にある様々な単純な変形が可能である。
【0095】
なお、上記の具体的な実施形態で説明した各具体的な技術的特徴は、矛盾しない場合には、任意の適切な方法で組み合わせてもよい。不必要な重複を避けるために、本発明の実施例は、様々な可能性のある組み合わせ方法については特に説明しない。
【0096】
なお、用語「包含する」、「含む」、又はそれらの他の任意の変形は、一連の要素を含むプロセス、方法、商品、又は装置が、それらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素、又はそのようなプロセス、方法、商品、又は装置に固有の要素も含むように、非排他的包含を包含することを意図している。それ以上の制限がない場合、「一つ……を含む」という語句によって限定される要素は、要素を含むプロセス、方法、商品又は装置に他に同じ要素が存在することを排除するものではない。
【0097】
以上は、本願の実施例にすぎず、本願を限定するものではない。当業者にとっては、本願に様々な変更及び変更があってもよい。本願の精神及び原理の範囲内で行われた修正、均等な置換、改良等であれば、すべての本願の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0098】
01 風力タービン
02 発電機
03 伝動部材
04 蓄電部
111 回動軸
112 第1ポールピース
113 第2ポールピース
11 回転可能な磁気回路
12 環状蓄電池
121 蓄電池セパレータ
122 陰極板
123 陽極板
201 サブキャビティ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
風力発電装置であって、
取得部と、風力タービンと、発電機と、蓄電部と、コントローラと、を含み、
前記取得部は、風力値を取得することに用いられ、
前記コントローラは、風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることに用いられ、
風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させることは、
前記風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは前記発電機のみを駆動して発電させることと、
前記風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは前記発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させることと、
前記風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは前記蓄電部のみを駆動して充電させる、又は蓄電部のみを駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることを含み、前記第1風力閾値は前記第2風力閾値よりも小さい、ことを特徴とする風力発電装置。
【請求項2】
前記蓄電部は、磁気回路と、少なくとも1組の蓄電池と、を含み、
前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンを利用して前記磁気回路と蓄電池とを相対的に回動駆動し、前記蓄電池に印加される回転磁場を形成し、前記回転磁場の作用で前記蓄電池によって誘導電流を生成し、前記蓄電部の充電に用いることを含み、
前記蓄電部はさらに、インバータを介して電力網に接続されて、外へ誘導電気エネルギーを出力することに用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
【請求項3】
前記磁気回路は、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための回転可能な磁気回路であり、
前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、風力タービンによって前記回転可能な磁気回路及び/又は蓄電池を回動駆動して回転磁場を発生させることをさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載の風力発電装置。
【請求項4】
前記蓄電池の形状が環状であるか、又は複数の蓄電池が環状をなす、ことを特徴とする請求項に記載の風力発電装置。
【請求項5】
前記磁気回路は、回動軸と、少なくとも1つのポールピースペアと、を含み、
各前記ポールピースペアは、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための、前記蓄電池の上下又は左右にそれぞれ設けられた2つのポールピースを含み、
前記回動軸は、前記蓄電池又はポールピースを駆動して、蓄電池に前記磁場で蓄電池充電用の誘導電流を生成させることに用いられる、ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の風力発電装置。
【請求項6】
前記ポールピースによって発生させた磁気回路は前記蓄電池を貫通し、前記蓄電池は、前記磁気回路によって発生させた回転磁場において誘導電位及び誘導電流を形成する、ことを特徴とする請求項5に記載の風力発電装置。
【請求項7】
前記回転可能な磁気回路の磁力線が回転可能な磁気回路の回動の接線方向と平行ではなく、且つ前記回転可能な磁気回路の磁力線、及び回転可能な磁気回路の回動の接線方向が電解液セパレータに垂直ではなく、
前記蓄電池は、回転磁場の作用で誘導電位を生成し、前記誘導電位の方向が蓄電池の正負極の方向と一致する、ことを特徴とする請求項3に記載の風力発電装置。
【請求項8】
風力発電方法であって、
風力値を取得するステップと、
風力値に応じて風力タービンが発電機を駆動して発電させる、及び/又は風力タービンが蓄電部を駆動して充電させるステップであって、
前記風力値が第1風力閾値と第2風力閾値との間である場合、風力タービンは前記発電機のみを駆動して発電させることと、
前記風力値が第2風力閾値よりも大きい場合、風力タービンは前記発電機及び蓄電部の両方を駆動して充電させることと、
前記風力値が第1風力閾値よりも小さい場合、風力タービンは前記蓄電部のみを駆動して充電させる、又は蓄電部のみを駆動して外へ誘導電気エネルギーを出力させることと、を含む、ステップと、を含み、
前記第1風力閾値は前記第2風力閾値よりも小さい、ことを特徴とする風力発電方法。
【請求項9】
前記第1風力閾値は2~5m/sであり、前記第2風力閾値は10~25m/sである、ことを特徴とする請求項8に記載の風力発電方法。
【請求項10】
前記風力値に応じて前記蓄電部の充電速度を調整するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項8に記載の風力発電方法。
【請求項11】
前記蓄電部は、磁気回路と、少なくとも1組の蓄電池と、を含み、
前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、
風力タービンを利用して前記磁気回路と蓄電池とを相対的に回動駆動し、前記蓄電池に印加される回転磁場を形成し、前記回転磁場の作用で前記蓄電池によって誘導電流を生成し、前記蓄電部の充電に用いることを含み、
前記蓄電部はさらに、インバータを介して電力網に接続されて、外へ誘導電気エネルギーを出力することに用いられる、ことを特徴とする請求項8に記載の風力発電方法。
【請求項12】
前記磁気回路は、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための回転可能な磁気回路であり、
前記風力タービンは蓄電部を駆動して充電させることは、
風力タービンによって前記回転可能な磁気回路及び/又は蓄電池を回動駆動して回転磁場を発生させることをさらに含む、ことを特徴とする請求項11に記載の風力発電方法。
【請求項13】
前記蓄電池の形状が環状であるか、又は複数の蓄電池が環状をなす、ことを特徴とする請求項11に記載の風力発電方法。
【請求項14】
前記回転可能な磁気回路は、回動軸と、少なくとも1つのポールピースペアと、を含み、
各前記ポールピースペアは、前記蓄電池を取り囲む磁場を生成するための、前記蓄電池の上下又は左右にそれぞれ設けられた2つのポールピースを含み、
前記回動軸は、前記蓄電池又はポールピースを駆動して、蓄電池に前記磁場で誘導電流を生成させる、ことを特徴とする請求項11~13のいずれか1項に記載の風力発電方法。
【請求項15】
前記ポールピースによって発生させた磁気回路は前記蓄電池を貫通し、前記蓄電池は、前記磁気回路によって発生させた回転磁場において誘導電位及び誘導電流を形成する、ことを特徴とする請求項14に記載の風力発電方法。
【請求項16】
前記回転可能な磁気回路の磁力線が回転可能な磁気回路の回動の接線方向と平行ではなく、且つ前記回転可能な磁気回路の磁力線、及び回転可能な磁気回路の回動の接線方向が電解液セパレータに垂直ではなく、前記蓄電池は、回転磁場の作用で誘導電位を生成し、前記誘導電位の方向が蓄電池の正負極の方向と一致する、ことを特徴とする請求項12に記載の風力発電方法。
【国際調査報告】