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特表2024-538833磁束回路を強化した小型媒体隔離型ロッキングダイヤフラムバルブ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】磁束回路を強化した小型媒体隔離型ロッキングダイヤフラムバルブ
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/06 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
F16K31/06 305D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024526472
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-04-30
(86)【国際出願番号】 US2022076100
(87)【国際公開番号】W WO2023081553
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】63/275,475
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/313,955
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514196156
【氏名又は名称】パーカー ハネフィン コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Parker Hannifin Corporation
【住所又は居所原語表記】6035 Parkland Boulevard Cleveland, OH 44124, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151987
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 信行
(72)【発明者】
【氏名】ヴェレッキア ジョエル ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ ジェイムズ エイ
【テーマコード(参考)】
3H106
【Fターム(参考)】
3H106DA08
3H106DC02
3H106DC18
3H106DD05
3H106EE34
(57)【要約】
磁気作動式バルブが、マグネットワイヤコイルを支持するボビン部分と、極及びアーマチュアを収容するバルブ本体部分とを含む複合バルブ本体-ボビンを含む。アーマチュアは、バルブを通る流体流を制御するようにバルブオペレータを動作させるために磁力下で移動可能である。バルブは、極に密着して配置される第1の端部と、アーマチュアに近接して配置されるように複合バルブ本体-ボビンのバルブ本体部分に通される第2の端部とを有する磁束ブラケットを含む。磁束ブラケットは、打ち抜かれ又は別様に形成された軟鉄の単一片などの材料の単一片として形成される。バルブオペレータは、流体隔離ダイヤフラムを備えたロッカーとして構成することができ、バルブは、三方バルブ構成又は二方バルブ構成を有することができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部プレートを通る流体流のための少なくとも1つの入口経路及び出口経路を含む複数の流体流路を有する底部プレートと、
マグネットワイヤコイルを支持するボビン部分と、前記底部プレートを通る前記流体流を制御するために第1のオペレータ位置と第2のオペレータ位置との間で移動可能なバルブオペレータを収容するバルブ本体部分とを含む、前記底部プレートに固定された複合バルブ本体-ボビンであって、前記複合バルブ本体-ボビンの前記ボビン部分がボビンボアをさらに定める、複合バルブ本体-ボビンと、
前記ボビンボア内に固定された極と、
前記ボビンボア内に前記極に隣接して配置されたアーマチュアであって、前記マグネットワイヤコイルに通電することにより、前記底部プレートを通る前記流体流を制御するように前記バルブオペレータを動作させるために、第1のアーマチュア位置から第2のアーマチュア位置までのストローク距離に沿って前記ボビンボアを通じて前記極に対して移動可能である、アーマチュアと、
前記極に密着して配置される第1の端部と、前記アーマチュアに近接して配置されるように前記複合バルブ本体-ボビンの前記バルブ本体部分に通される第2の端部とを有する磁束ブラケットと、
を備えることを特徴とするバルブ。
【請求項2】
前記磁束ブラケットの前記第1の端部は、前記極に圧着されて固定される、
請求項1に記載のバルブ。
【請求項3】
前記極は、前記磁束ブラケットの前記第1の端部を貫通する外側端部を有し、前記磁束ブラケットの前記第1の端部は、前記極の前記外側端部の周囲に延びる、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項4】
前記磁束ブラケットの前記第2の端部は、該第2の端部を前記バルブ本体部分に通すことを可能にする屈曲部分を有し、前記磁束ブラケットの第2の端部は前記アーマチュアの周囲に延びる、
請求項1から3のいずれかに記載のバルブ。
【請求項5】
前記磁束ブラケットは、一体材料の単一片である、
請求項1から4のいずれかに記載のバルブ。
【請求項6】
前記磁束ブラケットは、打ち抜き、ワイヤEDM、ウォータージェット切断、レーザー切断、金属射出成形、又は機械加工のうちの1つによって形成される軟鉄の単一片である、
請求項1から5のいずれかに記載のバルブ。
【請求項7】
前記バルブ本体部分及び前記ボビン部分は、成形材料の単一片として一体化されて前記複合バルブ本体-ボビンを形成する、
請求項1から6のいずれかに記載のバルブ。
【請求項8】
前記アーマチュアを前記第1のアーマチュア位置に向けて付勢する、前記バルブ本体部分内に収容された第1の弾性部材をさらに備え、従って前記マグネットワイヤコイルが通電されていない時に前記アーマチュアが前記第1のアーマチュア位置にある場合、前記アーマチュアは、前記バルブオペレータの第1の端部に接触して相互作用して、前記バルブオペレータを前記第1のオペレータ位置に位置付ける、
請求項1から7のいずれかに記載のバルブ。
【請求項9】
前記第1の弾性部材は、前記アーマチュアの肩部と前記磁束ブラケットの前記第2の端部との間で圧縮される、
請求項8に記載のバルブ。
【請求項10】
前記バルブオペレータを前記第1の弾性部材とは反対に前記第2のオペレータ位置に向けて付勢する、前記バルブ本体部分内に収容された第2の弾性部材をさらに備え、
前記第1の弾性部材によって付与される力は、前記第2の弾性部材によって付与される力よりも大きく、従って前記マグネットワイヤコイルが通電されていない時に前記アーマチュアが前記第1のアーマチュア位置にある場合、前記アーマチュアは、前記第1の弾性部材のより大きな力によって前記バルブオペレータを前記第1のオペレータ位置に位置付け、前記マグネットワイヤコイルが通電されている時に前記アーマチュアが前記第2のアーマチュア位置にある場合、前記アーマチュアは前記バルブオペレータから間隔を空け、前記バルブオペレータは前記第2の弾性部材の力によって前記第2のオペレータ位置に移動する、
請求項8又は9に記載のバルブ。
【請求項11】
前記第2の弾性部材は、前記バルブ本体部分の内面と前記バルブオペレータの第2の端部との間で圧縮される、
請求項10に記載のバルブ。
【請求項12】
前記第1及び第2の弾性部材はコイルばねである、
請求項8から11のいずれかに記載のバルブ。
【請求項13】
前記バルブオペレータは、前記複合バルブ本体-ボビンの前記バルブ本体部分内に収容されたロッカーを含み、該ロッカーは、前記底部プレートを通る前記流体流を制御するために、前記第1のオペレータ位置に対応する第1のロッカー位置と前記第2のオペレータ位置に対応する第2のロッカー位置との間で枢動ピンを中心に回転可能である、
請求項1から12のいずれかに記載のバルブ。
【請求項14】
前記バルブオペレータは、前記ロッカーに取り付けられたエラストマー製のダイヤフラムをさらに含み、前記ロッカーの動きは、前記底部プレートを通る前記流体流を制御するために、前記ダイヤフラムを前記複数の流体流路の一部に接触させて位置付け、前記ダイヤフラムは、前記複数の流体流路を前記複合バルブ本体-ボビンの前記バルブ本体部分から流体的に隔離する、
請求項13に記載のバルブ。
【請求項15】
前記ロッカーはポリマー材料で形成され、前記ダイヤフラムは前記ロッカー上にオーバーモールド成形される、
請求項14に記載のバルブ。
【請求項16】
前記ダイヤフラムは、前記複数の流体流路を前記複合バルブ本体-ボビンの前記バルブ本体部分から流体的に隔離するために、前記ダイヤフラムの周辺部に又は該ダイヤフラムの周辺部に隣接して配置されたシーリングビードを有する、
請求項14又は15に記載のバルブ。
【請求項17】
前記バルブは、前記複数の流体流路が第1の入口経路と、出口経路と、前記第1の入口経路に対して前記出口経路の反対側に配置された第2の入口経路とを含む三方バルブとして構成される、
請求項1から16のいずれかに記載のバルブ。
【請求項18】
前記バルブオペレータは、前記第1のオペレータ位置にある時に、前記第1の入口経路を密閉して前記第1の入口経路と前記出口経路との間の流体流を防ぐとともに、前記第2の入口経路から離昇して前記第2の入口経路と前記出口経路との間の流体流を可能にし、
前記バルブオペレータは、前記第2のオペレータ位置にある時に、前記第2の入口経路を密閉して前記第2の入口経路と前記出口経路との間の流体流を防ぐとともに、前記第1の入口経路から離昇して前記第1の入口経路と前記出口経路との間の流体流を可能にする、
請求項17に記載のバルブ。
【請求項19】
前記バルブは、前記複数の流体流路が第1の流体流路及び第2の流体流路のみを含み、前記第1又は第2の流体流路の一方が前記入口経路として機能し、前記第1又は第2の流体流路の他方が前記出口経路として機能する、二方バルブとして構成される、
請求項1から16のいずれかに記載のバルブ。
【請求項20】
前記バルブオペレータは、前記第1のオペレータ位置にある時に、前記第1の流体流路を密閉して前記第1の流体流路と前記第2の流体流路との間の流体流を防ぎ、
前記バルブオペレータは、前記第2のオペレータ位置にある時に、前記第1の流体流路から離昇して前記第1の流体流路と前記第2の流体流路との間の流体流を可能にする、
請求項19に記載のバルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、バルブなどの流体制御装置に関し、具体的には、体外診断装置、分析化学機器及びその他の液体処理用途において典型的に使用される媒体隔離型ロッキングダイヤフラムバルブ(media isolated rocking diaphragm valves)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の媒体隔離型バルブは、複数の構成部品を含む磁束回路を介して付与される磁力によって動作する。典型的なバルブ設計としては、磁束ブラケット、磁束カプラ、プラスチックボビン上に巻かれたマグネットワイヤコイル、極、及び磁束回路を形成するアーマチュアが挙げられる。磁束経路が磁性部品間の境界、或いは例えばプラスチック又は空気などの非磁性材料の隙間を横切らなければならない場所では、常に磁束損失が発生する。磁束回路の非効率性を克服するための1つのアプローチは、磁束回路部品を所与の特定の用途に必要とされる必須起磁力をもたらすのに十分な大きさにすることであったが、多くの用途ではコンパクトなサイズが望ましく、従って構成部品のサイズの大型化は望ましくないアプローチである。
【0003】
一般に媒体隔離型ロッキングダイヤフラムバルブと呼ばれるバルブ構成の一種では、このようなバルブが、中心に配置されたステンレス鋼枢動ピン上で枢動するポリマーロッカー(polymer rocker)を使用する。ダイヤフラムが、通常は液体である媒体の流路を、磁束回路を形成するバルブの他の部品から隔離する。このようなバルブは、ロッカーの両側に配置された2つのバルブシートと、2つの入口ポート及び共通の出口ポートを含む3つのポートとを備えた三方バルブとして構成することができる。ロッカーは、入口ポートの一方又は他方から出口ポートに通じる流れを可能にするように枢動する。他のバルブは、ロッカーの一端における1つのバルブシートと、入口ポート及び出口ポートを含む2つのポートとを有することにより、ロッカーが入口ポートから出口ポートに通じる流体通路を開き又は閉じるように枢動する二方バルブとして構成することができる。いずれの構成においても、バルブは、コイルばねによってアーマチュアが固定極から離れて保持される非作動位置から、アーマチュアが磁力によって極に接触して引っ張られる作動位置にアーマチュアを引き寄せる電磁石によって作動する。通常、このようなバルブは、プラスチックボビン上に巻かれた銅マグネットワイヤコイルを使用して磁場を誘発することにより、磁束回路を形成するコイルの周囲に配置されたフェライト鋼部品を磁化する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、通常は磁束ブラケット部品が磁束回路の一部を形成する。従来の三方バルブ及び二方バルブに典型的な磁束ブラケットは、金属射出成形から形成されるツーピースブラケットであることができる。このようなツーピースブラケット構成では、通常は磁束ブラケットが、極に対して金属射出成形された上側部品を有し、バルブを組み立てるには、上側ブラケット部品を下側ブラケット部品上に摺動させて2つの半分を共に溶接する。或いは、磁束ブラケットを打ち抜いて軟鉄を曲げ、極を磁束ブラケットに圧入することもできる。その後に、打ち抜かれたさらなる磁束カプラ部品を磁束ブラケットの開口部に嵌め込んで圧着して磁束回路を完成させることができる。組み立てると、磁束カプラの中心に位置するボアホールを通じてアーマチュアが移動する。両構成では、バルブが、ダイヤフラムによって流体媒体から構造的に分離された自己完結型のアクチュエータアセンブリを使用する。ツーピースブラケット、又はさらなる磁束カプラを有する打ち抜いて曲げたブラケットを採用する従来の構成は、製造が複雑な多部品構造であり、よりコンパクトな全体的バルブ構成を達成するためにサイズを縮小するのが困難であった。また、従来の構成は、磁束回路を遮断する構成部品間に大きな隙間を有しており、磁力動作を最大化するのに望ましい形でこの隙間をさらに最小化することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、効果的な性能を維持しながら従来の構成に比べてコンパクトな構成を有する強化された媒体隔離型ロッキングダイヤフラムソレノイドバルブを提供する。媒体隔離型ソレノイドバルブのサイズを縮小しながらも十分な起磁力をもたらすために、磁束回路の構成部品間の隙間を最小化することによってさらに高い磁束回路効率を実現する。本出願のバルブ構成は、成形された軟鉄製磁束ブラケットの単一片をバルブ構造に組み込むことによってさらに高い磁束回路効率を実現する。単一片磁束ブラケットの第1の端部は、極部品に密着又は固定されるように圧着され、第1の端部とは反対側の磁束ブラケットの第2の端部は、可動アーマチュアに近接して複合バルブ本体-ボビン部品(combined valve body and bobbin component)に通される。この構成により、磁束回路部品間の隙間を最小限に抑えた高効率で小型化された磁束回路が形成され、複合バルブ本体-ボビン部品のボビン部分に巻き回された巻線マグネットワイヤコイルに直流電流を印加した時の効率が高まる。このような構成の磁束回路は、ブラケットが複合バルブ本体-ボビン部品に通されない場合と比べてアーマチュアに作用する電磁石からの力が少なくとも20%高いことが測定された。
【0006】
上述したように磁束ブラケットを単一片として構成し、極及びアーマチュアに対して組み込むことにより、バルブアセンブリの全体的サイズが小型化され、従来の構成に比べてコンパクトになる。また、バルブアクチュエータとバルブオペレータとの間の接続が不要であるため、バルブ組み立て工程が単純化される。別の利点は、磁束回路を形成する構成部品の適合及び整列が、全て単一片磁束ブラケットを構成する1つの単一部品に対して位置付けられる点である。
【0007】
例示的な実施形態では、バルブが、複数のポートを有する底部プレートと、ロッカー枢動ピンを中心にして回転するロッカーとを含み、ロッカーは、ロッカーの位置に基づいてポートを開閉するダイヤフラムに係合する。バルブは、ロッカーを収容する複合バルブ本体-ボビン部品を含む。複合バルブ本体-ボビン部品は、ロッカーに垂直な軸に沿って延びる管状ボアを定め、ボアはアーマチュア及び極を収容する。アーマチュアは、ボア内で極に対して、ロッカーの表面と垂直な方向に軸方向に移動可能である。バルブは、極部材に結合又は固定された第1の端部と、アーマチュアに隣接して複合バルブ本体-ボビン部品内に収容される、第1の端部とは反対側の第2の端部とを有する磁束ブラケットも含む。複合バルブ本体-ボビン部品のボビン部分は、ボアを取り囲んで電源に結合される巻線形のマグネットワイヤコイルを支持する。電源によってマグネットワイヤコイルが通電されると、磁場が発生してボア内でアーマチュアを軸方向に移動させ、ロッカーの位置を制御する。磁束ブラケットの第1の端部は、磁束ブラケットの第1の端部を極に結合又は固定するために極に圧着することができる。バルブは、アーマチュアの肩部と磁束ブラケットとの間に配置された第1の弾性部材をさらに含むことができ、第1の弾性部材はアーマチュアをロッカーに接触させて付勢する。バルブは、第1の弾性部材とは反対向きにロッカーを付勢する第2の弾性部材をさらに含むことができる。
【0008】
従って、本発明の態様は、磁束回路の構成部品間の隙間を最小限に抑えたコンパクトなサイズでの効果的な動作を可能にする強化された磁束回路構成を有するバルブである。例示的な実施形態では、バルブが、底部プレートを通る流体流のための少なくとも1つの入口経路及び出口経路を含む複数の流体流路を有する底部プレートと、マグネットワイヤコイルを支持するボビン部分と、底部プレートを通る流体流を制御するために第1のオペレータ位置と第2のオペレータ位置との間で移動可能なバルブオペレータを収容するバルブ本体部分とを含む、底部プレートに固定された複合バルブ本体-ボビンであって、複合バルブ本体-ボビンのボビン部分がボビンボアをさらに定める、複合バルブ本体-ボビンと、ボビンボア内に固定された極と、ボビンボア内に極に隣接して配置されたアーマチュアであって、マグネットワイヤコイルに通電することにより、底部プレートを通る流体流を制御するようにバルブオペレータを動作させるために、第1のアーマチュア位置から第2のアーマチュア位置までのストローク距離に沿ってボビンボアを通じて極に対して移動可能である、アーマチュアと、極に密着して配置される第1の端部と、アーマチュアに近接して配置されるように複合バルブ本体-ボビンのバルブ本体部分に通される第2の端部とを有する磁束ブラケットと、を含む。磁束ブラケットは、打ち抜き材料の単一片として構成することができ、或いは、例えばワイヤEDM、ウォータージェット切断、レーザー切断、金属射出成形又は機械加工プロセスなどのいずれかの好適な製造プロセスを使用して別様に単一片として形成することができる。バルブオペレータは、流体隔離ダイヤフラムが取り付けられたロッカーとして構成することができ、バルブは、三方バルブ構成又は二方バルブ構成を有することができる。
【0009】
バルブの例示的な実施形態では、磁束ブラケットの第1の端部が極に圧着されて固定される。
【0010】
バルブの例示的な実施形態では、極が、磁束ブラケットの第1の端部を貫通する外側端部を有し、磁束ブラケットの第1の端部は極の外側端部の周囲に延びる。
【0011】
バルブの例示的な実施形態では、磁束ブラケットの第2の端部が、第2の端部をバルブ本体部分に通すことを可能にする屈曲部分を有し、磁束ブラケットの第2の端部はアーマチュアの周囲に延びる。
【0012】
バルブの例示的な実施形態では、磁束ブラケットが一体材料の単一片である。
【0013】
バルブの例示的な実施形態では、バルブ本体部分及びボビン部分が、成形材料の単一片として一体化されて複合バルブ本体-ボビンを形成する。
【0014】
バルブの例示的な実施形態では、バルブが、アーマチュアを第1のアーマチュア位置に向けて付勢する、バルブ本体部分内に収容された第1の弾性部材をさらに含み、従ってマグネットワイヤコイルが通電されていない時にアーマチュアが第1のアーマチュア位置にある場合、アーマチュアは、バルブオペレータの第1の端部に接触して相互作用して、バルブオペレータを第1のオペレータ位置に位置付ける。
【0015】
バルブの例示的な実施形態では、第1の弾性部材が、アーマチュアの肩部と磁束ブラケットの第2の端部との間で圧縮される。
【0016】
バルブの例示的な実施形態では、バルブが、バルブオペレータを第1の弾性部材とは反対に第2のオペレータ位置に向けて付勢する、バルブ本体部分内に収容された第2の弾性部材をさらに含み、第1の弾性部材によって付与される力は、第2の弾性部材によって付与される力よりも大きく、従ってマグネットワイヤコイルが通電されていない時にアーマチュアが第1のアーマチュア位置にある場合、アーマチュアは、第1の弾性部材のより大きな力によってバルブオペレータを第1のオペレータ位置に位置付け、マグネットワイヤコイルが通電されている時にアーマチュアが第2のアーマチュア位置にある場合、アーマチュアはバルブオペレータから間隔を空け、バルブオペレータは、第2の弾性部材の力によって第2のオペレータ位置に移動する。
【0017】
バルブの例示的な実施形態では、第2の弾性部材が、バルブ本体部分の内面とバルブオペレータの第2の端部との間で圧縮される。
【0018】
バルブの例示的な実施形態では、第1及び第2の弾性部材がコイルばねである。
【0019】
バルブの例示的な実施形態では、ロッカーが複合バルブ本体-ボビンのバルブ本体部分内に収容され、ロッカーは、底部プレートを通る流体流を制御するために、第1のオペレータ位置に対応する第1のロッカー位置と第2のオペレータ位置に対応する第2のロッカー位置との間で枢動ピンを中心に回転可能である。
【0020】
バルブの例示的な実施形態では、ロッカーの動きが、底部プレートを通る流体流を制御するためにダイヤフラムを複数の流体流路の一部に接触させて位置付け、ダイヤフラムは、複数の流体流路を複合バルブ本体-ボビンのバルブ本体部分から流体的に隔離する。
【0021】
バルブの例示的な実施形態では、ロッカーがポリマー材料で形成され、ダイヤフラムがロッカー上にオーバーモールド成形される。
【0022】
バルブの例示的な実施形態では、ダイヤフラムが、複数の流体流路を複合バルブ本体-ボビンのバルブ本体部分から流体的に隔離するために、ダイヤフラムの周辺部に又はダイヤフラムの周辺部に隣接して配置されたシーリングビードを有する。
【0023】
バルブの例示的な実施形態では、バルブが、複数の流体流路が第1の入口経路と、出口経路と、第1の入口経路に対して出口経路の反対側に配置された第2の入口経路とを含む三方バルブとして構成される。
【0024】
バルブの例示的な実施形態では、バルブオペレータが、第1のオペレータ位置にある時に、第1の入口経路を密閉して第1の入口経路と出口経路との間の流体流を防ぐとともに、第2の入口経路から離昇して第2の入口経路と出口経路との間の流体流を可能にし、バルブオペレータが、第2のオペレータ位置にある時に、第2の入口経路を密閉して第2の入口経路と出口経路との間の流体流を防ぐとともに、第1の入口経路から離昇して第1の入口経路と出口経路との間の流体流を可能にする。
【0025】
バルブの例示的な実施形態では、バルブが、複数の流体流路が第1の流体流路及び第2の流体流路のみを含み、第1又は第2の流体流路の一方が入口経路として機能し、第1又は第2の流体流路の他方が出口経路として機能する、二方バルブとして構成される。
【0026】
バルブの例示的な実施形態では、バルブオペレータが、第1のオペレータ位置にある時に、第1の流体流路を密閉して第1の流体流路と第2の流体流路との間の流体流を防ぎ、バルブオペレータが、第2のオペレータ位置にある時に、第1の流体流路から離昇して第1の流体流路と第2の流体流路との間の流体流を可能にする。
【0027】
本発明のこれらの及びさらなる特徴は、以下の説明及び添付図面を参照することで明らかになるであろう。説明及び図面では、本発明の原理を採用できる方法の一部を示すものとして本発明の特定の実施形態を詳細に開示しているが、本発明の範囲はそのように限定されるものではないと理解されたい。むしろ、本発明は、本明細書に添付する特許請求の範囲の趣旨及び条項の範囲に入る全ての変更物、修正物及び同等物を含む。1つの実施形態に関して説明及び/又は図示する特徴は、1又は2以上の他の実施形態において、及び/又は他の実施形態の特徴と組み合わせて又はこれらの特徴の代わりに、同一又は同様の方法で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】媒体隔離型ソレノイドバルブの例示的な実施形態の上面斜視図を示す図面である。
図2】三方バルブ構成について説明する、底部プレート及びポートを示す図1の媒体隔離型ソレノイドバルブの底面斜視図を示す図面である。
図3】ハウジングを取り外した図1及び図2の媒体隔離型ソレノイドバルブの上面斜視図を示す図面である。
図4図3の媒体隔離型ソレノイドバルブの断面図を示す図面である。
図5】二方バルブ構成を有する別の例示的な媒体隔離型ソレノイドバルブの断面図を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、全体を通じて同様の参照数字を使用して同様の要素を参照する図面を参照しながら本出願の実施形態について説明する。なお、図は必ずしも縮尺通りでないと理解されるであろう。
【0030】
本出願は、効果的な性能を維持しながら従来の構成に比べてコンパクトな構成を有する強化された媒体隔離型ソレノイドバルブを提供する。図1は、媒体隔離型ソレノイドバルブ10の例示的な実施形態の上面斜視図を示す図面である。バルブ10は、バルブ10の電磁作動部品及びオペレータ部品を収容するバルブハウジング12を含む。バルブハウジング10からは、バルブハウジング内に収容されたバルブの電磁部品に電流を供給する電源(図示せず)に接続する絶縁配線14が延びる。バルブハウジング12上に配置されて絶縁配線14が貫通する絶縁キャップ16によって環境シーリングが強化される。バルブハウジング10は、以下でさらに詳細に説明する複合バルブ本体-ボビン18に取り付けられる。複合バルブ本体-ボビン18は、バルブハウジングとは反対側が底部プレート20上に取り付けられて固定される。バルブハウジング10、複合バルブ本体-ボビン18及び底部プレート20は、例えばボルト又はねじ締結アセンブリ、或いは超音波溶接又は同様の製造プロセスなどのいずれかの好適な締結機構を使用して互いに固定することができる。
【0031】
図2は、底部プレートと、底部プレート内に形成されたバルブポートとを示す、図1の媒体隔離型ソレノイドバルブ10の底面斜視図を示す図面である。図1及び図2のバルブ例10は、底部プレート内に複数のバルブポートが形成された三方バルブ構成を有し、複数のバルブポートは、第1の入口ポート22、出口ポート24、及び第1の入口ポートに対して出口ポートの反対側に配置された第2の入口ポート26を含む。バルブポートは、例えばOリングシール又は同等のエラストマーシールであることができるそれぞれのシール要素29によって密閉することができる。以下でさらに詳細に説明するように、三方バルブ構成では、流体が第1の入口ポート22又は第2の入口ポート26のいずれか一方を流れ、底部プレートを通じて出口ポート24から出る。従って、バルブ10は、第1のオペレータ位置と第2のオペレータ位置との間で移動可能なバルブオペレータを含み、バルブオペレータは、第2の入口ポート26が開いている時に第1の入口ポート22を遮断又は密閉することによって動作し、この逆もまた同様である。
【0032】
図3は、ハウジング12を取り外した図1及び図2の媒体隔離型ソレノイドバルブ10の上面斜視図を示す図面であり、図4は、図3に示す媒体隔離型ソレノイドバルブ10の断面図を示す図面である。上述したように、複合バルブ本体-ボビン18は、底部プレート20上に取り付けられて固定される。複合バルブ本体-ボビン18は、単一片として一体的に形成されたボビン部分28及びバルブ本体部分30を含む。ボビン部分28及びバルブ本体部分30は、例えば成形プラスチック材料などの成形材料の単一片として一体的に形成することができる。ボビン部分28は、外面及び内面を有する管状部材として構成され、内面はボビンボア32を定める。ボビン部分28は、ボビン部分28の外面に巻き回されたワイヤ巻線を含むマグネットワイヤコイル34の支持構造として機能する。ボビン部分28のボビンボア32は、固定極36及び可動アーマチュア38を収容し、可動アーマチュア38は、ボビン部分28のボビンボア32内で、ボビンボア32の長手方向に沿って第1のアーマチュア位置と第2のアーマチュア位置との間で移動可能である。以下でさらに詳細に説明するように、アーマチュアの動作は、底部プレートのポートを通る流体の流れを制御するために、バルブ本体部分30内に収容されたバルブオペレータの動きを制御する。電気配線14は、マグネットワイヤコイル34に電気的に接続された電気ピン15に接続される。図1及び図2に示すキャップ16は、絶縁配線が貫通する電気接続部を覆ってスナップ嵌めすることができる。
【0033】
媒体隔離型ソレノイドバルブのサイズを抑えながらも十分な起磁力をもたらすために、磁束回路の構成部品間の隙間を最小化することによってさらに高い磁束回路効率を実現する。バルブ10の構成は、バルブ構造に単一片の磁束ブラケット40を組み込むことによってさらに高い磁束回路効率を実現する。磁束ブラケット40は、例えばこのような単一片を形成するように打ち抜かれた軟鉄の単一片などの一体材料の単一片として構成することができ、或いはワイヤEDM、ウォータージェット切断、レーザー切断、金属射出成形又は機械加工プロセスなどのいずれかの好適な製造プロセスを使用して別様に単一片として形成することができる。単一片の磁束ブラケット40は、第1の端部42を極36に近接して配置するための第1の屈曲部分41を有する。単一片の磁束ブラケット40の第1の端部42は、極36に密着するように圧着することができ、具体的には圧着動作によって極36に結合又は固定することができる。図3及び図4に示すような構成例では、極36の外側端部35が、複合バルブ本体-ボビン18のボビン部分28及び磁束ブラケット40の第1の端部42を貫通し、磁束ブラケット40のこのような第1の端部42が極36の外側端部35の周辺部に沿って延びる。第1の端部42とは反対側の磁束ブラケット40の第2の端部44は、可動アーマチュア38に近接して配置されるように、複合バルブ本体-ボビン18のバルブ本体部分30に通される。図3及び図4の例では、バルブ本体部分30が本体ボア46を定め、単一片の磁束ブラケット40が、磁束ブラケット40の第2の端部44が本体ボア46に通されてアーマチュア38の周囲に延びるように第2の屈曲部分47を有する。このように、単一片の磁束ブラケット40は、第1の端部42を極36に密着又は固定して圧着し、第2の端部44をアーマチュア38に近接して配置する「C」字形を有する。上述したように、アーマチュアは、ボビン部分28のボビンボア32を通じて第1のアーマチュア位置と第2のアーマチュア位置との間で移動可能である。アーマチュア38が移動可能であるため、このようなアーマチュアの移動を可能にするためにアーマチュア38と磁束ブラケット40の第2の端部44との間にはわずかな隙間が存在するが、この隙間は、第2の端部44をバルブ本体部分30に通してアーマチュア38に近接させることによって最小化される。
【0034】
極36は、外側端部35とは反対側の内側端部37を有する。アーマチュア38は、第1の端部48、及び第1の端部48とは反対側の第2の端部50を有し、アーマチュアの第1の端部48は極36の内側端部37に隣接して配置される。アーマチュアの第1の端部48及び極36の内側端部37は、極から間隔を空けた第1のアーマチュア位置と実質的に極に接触する第2のアーマチュア位置との間のアーマチュア38の移動可能距離に対応するストローク距離52を間に定める。従って、図4には、第1のアーマチュア位置におけるアーマチュアを示す。マグネットワイヤコイル34は、電気端子15に、従って配線14に電気的に接続される。マグネットワイヤコイル34が通電されると磁場が発生し、これによってとりわけ極36、磁束ブラケット40及びアーマチュア38を含むバルブ部品を通じて伝わる磁束が生成される。極、アーマチュア及び磁束ブラケットは、全てソレノイドバルブの技術分野で一般的に使用されている鉄鋼材料で形成される。発生した磁力は、極から間隔を空けた第1のアーマチュア位置から実質的に極に接触する第2のアーマチュア位置にストローク距離52を横切って固定極36に向かってアーマチュア38を引き寄せ、これによってバルブ10のバルブオペレータ部品を以下でさらに詳述するように動作させる。
【0035】
上述したように、バルブ10の構成は、極に密着又は固定されるように圧着される第1の端部と、可動アーマチュアに近接するように複合バルブ本体-ボビンのバルブ本体部分に通される第2の端部とを有する単一片の磁束ブラケットを採用する。この構成により、磁束回路部品間の隙間を最小限に抑えた高効率で小型化された磁束回路が形成され、複合バルブ本体-ボビンのボビン部分に巻き回されたマグネットワイヤコイルに直流電流を印加した時の効率が高まる。このような構成の磁束回路は、磁束ブラケットがボビン又はバルブ本体部品を通過しない従来の構成と比べて、アーマチュアに作用する磁力からの力が少なくとも20%高いことが測定された。また、上述したように磁束ブラケットを単一片として構成し、極及びアーマチュアに対して組み込むことにより、バルブアセンブリの全体的サイズが小型化され、従来の構成に比べてコンパクトになる。さらに、バルブアクチュエータとバルブオペレータとの間の接続が不要であり、磁束回路を形成する構成部品の適合及び整列が、全て単一片の磁束ブラケットを構成する1つの単一部品に対して位置付けられるため、バルブ組み立て工程が単純化される。
【0036】
マグネットワイヤコイルに通電することにより、アーマチュアは、ボビンボア内で第1のアーマチュア位置から第2のアーマチュア位置までのストローク距離に沿って極に対して移動可能である。さらに、アーマチュアの動作は、入口ポート及び出口ポートを介して底部プレートを通る流体の流れを制御するために、バルブオペレータを第1のオペレータ位置と第2のオペレータ位置との間で移動するように動作させる。バルブ10の磁束回路部品は、バルブオペレータがロッカーを含み、磁束回路の構成部品を含むバルブ本体部分から流体媒体エリアを密閉するエラストマーダイアフラムがロッカー上に取り付けられる、媒体隔離型ロッカーダイアフラムバルブ構成での使用に特に適している。従って、ロッカーの動きは、ダイヤフラムを複数の流体流路の一部に接触させて位置付けて底部プレートを通る流体流を制御し、ダイヤフラムは、磁束回路の構成部品を含む複合バルブ本体-ボビンのバルブ本体部分から複数の流体流路を流体的に隔離する。
【0037】
図4の断面図に示すように、バルブ10は、第1のロッカー位置と第2のロッカー位置との間で枢動ピン62を中心に枢動又は「揺動」するロッカー60を有するバルブオペレータを含む。第1のロッカー位置は、上述した第1のオペレータ位置に対応し、第2のロッカー位置は、上述した第2のオペレータ位置に対応する。ロッカーは、磁束に影響しないポリマー材料で形成することができ、枢動ピンは、ステンレス鋼又は硬質プラスチックなどのいずれかの好適な硬質材料で形成することができる。ロッカー60は、複合バルブ本体-ボビン18のバルブ本体部分30内に収容される。バルブオペレータは、ロッカー60に取り付けられるエラストマー材料製のダイヤフラム64をさらに含む。例えば、エラストマー製のダイヤフラム64は、ポリマー製のロッカー60上にオーバーモールド成形することができる。図4の断面図には、底部プレート20を通る流体流路も示す。具体的には、第1の入口ポート22は第1の入口経路23と流体連通しており、出口ポート24は出口経路25と流体連通しており、第2の入口ポート26は第2の入口経路27と流体連通している。三方バルブ構成では、バルブオペレータのロッカー60の位置に応じて、第1の入口経路23又は第2の入口経路27のいずれか一方が出口経路25と流体連通し、第1の入口経路23又は第2の入口経路27の他方がバルブオペレータのダイヤフラム64によって出口経路25から密閉遮断される。
【0038】
ダイヤフラム64は、成形又は別様に形成されてダイヤフラム64の周辺部に又はダイヤフラム64の周辺部に隣接して配置されるシーリングビード66を含むことができる。シーリングビード66は、複合バルブ本体-ボビン18の本体部分30と底部プレート20との間で圧縮される。このように、ダイヤフラム64のシーリングビード66は、流体流路を磁束回路部品から密閉して、磁束回路部品が(この種のバルブでは通常液体である)流体媒体から隔離されるようにする。入口流路の遮断を強化するために、ダイヤフラム64は、第1の入口流路23を密閉遮断するための第1のシーリングパッド68と、第2の入口流路27を密閉遮断するための第2のシーリングパッド70とをさらに含むことができる。
【0039】
バルブ10は、複合バルブ本体-ボビン18のバルブ本体部分30内に収容される第1の弾性部材72をさらに含むことができる。アーマチュア38は、アーマチュアの第2の端部50に隣接して配置された肩部74を含むことができる。図4に示すように、第1の弾性部材72は、磁束ブラケット40の第2の端部44とアーマチュア38の肩部74との間で圧縮される。従って、第1の弾性部材72は、ロッカー60を枢動ピン62の周囲で時計回り方向に回転させる傾向にある、ロッカー60の第1の端部59に接触する第1のアーマチュア位置に向けてアーマチュア38を付勢するように動作する。従って、前記第1の位置では、アーマチュアが、ロッカーを第1のロッカー位置に向けて付勢するロッカー60の第1の端部59に完全に接触するように付勢される。バルブ10は、やはり複合バルブ本体-ボビン18のバルブ本体部分30内に収容される第2の弾性部材76をさらに含むことができる。図4に示すように、第2の弾性部材76は、バルブ本体部分30の内面と、第1の端部59とは反対側のロッカー60の第2の端部61との間で圧縮される。従って、第2の弾性部材76は、枢動ピン62を中心とする回転に対する第1の弾性部材72の付勢とは反対の第2のロッカー位置に向けてロッカーを付勢し、従って第2の弾性部材は、枢動ピン62を中心にロッカー60を反時計回り方向に回転させる傾向にある。第1の及び第2の弾性部材はコイルばねとして構成することができる。アーマチュアは、ボア内で極に対してロッカーの表面と垂直な方向に軸方向に移動可能である。
【0040】
ロッキングダイヤフラムバルブ10は以下のように動作する。例示的な実施形態では、第1の弾性部材72が、第2の弾性部材76の付勢力よりも大きな付勢力を有する。従って、マグネットワイヤコイル34が通電されていない時には、第1の弾性部材72の大きな付勢力が第2の弾性部材76の小さな付勢力に打ち勝つ。従って、第1の弾性部材72は、アーマチュア38を極36から離れる第1のアーマチュア位置に付勢し、これによってロッカー60も時計回りに第1のロッカー位置まで最大限回転する。この結果、ダイヤフラムが第1の入口経路23において底部プレート20に押し付けられ、これによって第1の入口経路23が出口経路25から密閉遮断される。ロッカーが時計回りに第1のロッカー位置まで最大限回転すると、さらに第2の入口経路27においてダイヤフラムが底部プレート20から離昇して、第2の入口経路27が出口経路25と流体連通するようになる。この状態は、マグネットワイヤコイルが通電されていない時の初期状態に対応するので、一般に第1の入口ポート22(第1の入口経路23)は常閉ポートと呼ばれ、一般に第2の入口ポート26(第2の入口経路27)は常開ポートと呼ばれる。
【0041】
上述したように、マグネットワイヤコイル34が通電されると磁場が形成され、これによってとりわけ極36、磁束ブラケット40及びアーマチュア38を含むバルブ部品を通じて伝わる磁束が発生して磁束回路が形成される。発生した磁力は、極36から間隔を空けた第1のアーマチュア位置から実質的に極36に接触する第2のアーマチュア位置までストローク距離52を横切って固定極36に向かってアーマチュア38を引き寄せる。このように、アーマチュア38は、アーマチュアに接触するロッカーの表面と垂直な方向にボビンボア32に沿って極36に対して長手方向に移動可能である。通電されたマグネットワイヤコイル34の磁力は第1の弾性部材72の付勢力に打ち勝ち、従ってアーマチュア38がロッカー60から離昇し、ロッカー60の第1の端部59が第1の弾性部材72の付勢力から解放される。第1の弾性部材72の付勢力が除去されると、ロッカー60の第2の端部61に対する第2の弾性部材76の付勢力が抵抗を受けなくなり、従って第2の弾性部材76の付勢力がロッカーを第2のロッカー位置まで反時計回りに最大限回転させる。この結果、ダイヤフラムが第2の入口経路27において底部プレート20に押し付けられ、これによって第2の入口経路27が出口経路25から密閉遮断される。ロッカーが反時計回りに第2のロッカー位置まで最大限回転すると、さらに第1の入口経路23においてダイヤフラムが底部プレート20から離昇して、第1の入口経路23が出口経路25と流体連通するようになる。マグネットワイヤコイル34が通電されなくなると、第1の弾性部材72のより大きな付勢力がバルブ10を上述した初期状態に戻し、アーマチュア38は第1のアーマチュア位置に戻る。
【0042】
図5は、二方バルブ構成を有する別の例示的な媒体隔離型ソレノイドバルブ10aの断面図を示す図面である。二方バルブ10aは、図1図4の三方バルブ10と共通する構成部品を有しており、従って同様の構成部品は同様の参照数字で識別する。具体的には、バルブオペレータを駆動する磁束回路の構成部品は、二方バルブ構成又は三方バルブ構成のどちらでも採用することができる。主な相違点は、図5の二方バルブの実施形態10aでは、第1の流体流路23aと流体連通する第1のポート22a、及び第2の流体流路27aと流体連通する第2のポート26aという2つのポートしか存在しない点である。第1の及び第2の流体流路は、バルブ本体の裏面に沿って第2のポート26aに延びる接続流体流路によって結合する。いずれのポートも、流体流の方向に応じて入口ポート又は出口ポートとして機能することができ、二方バルブ構成では、三方バルブ構成の専用出口ポート24及び関連する出口流路25が省略される。
【0043】
他の点では、二方バルブ10aは先の実施形態の三方バルブ10と同等に動作する。上述したように、第1の弾性部材72は、第2の弾性部材76の付勢力よりも大きな付勢力を有する。従って、マグネットワイヤコイル34が通電されていない時には、第1の弾性部材72の大きな付勢力が第2の弾性部材76の小さな付勢力に打ち勝つ。従って、第1の弾性部材72は、アーマチュア38を極36から離れた第1のアーマチュア位置に付勢し、これによってロッカー60を時計回りに第1のロッカー位置まで最大限回転させる。この結果、ダイヤフラムが第1の流体流路23aにおいて底部プレート20に押し付けられ、これによって第1の流体流路23aが密閉遮断される。二方バルブ構成では、ロッカーが時計回りに第1のロッカー位置まで最大限回転すると、第1の流体流路23aと第2の流体流路27aとの間のあらゆる流体流が遮断される。この状態は、マグネットワイヤコイルが通電されていない時の初期状態に対応するので、一般に二方バルブ10aは常閉バルブと呼ばれる。
【0044】
上述したように、マグネットワイヤコイル34が通電されると磁場が形成され、これによってとりわけ極36、磁束ブラケット40及びアーマチュア38を含むバルブ部品を通じて伝わる磁束が発生して磁束回路が形成される。発生した磁力は、極36から間隔を空けた第1のアーマチュア位置から実質的に極36に接触する第2のアーマチュア位置までストローク距離52を横切って固定極36に向かってアーマチュア38を引き寄せる。通電されたマグネットワイヤコイル34の磁力は第1の弾性部材72の付勢力に打ち勝ち、従ってアーマチュア38がロッカー60から離昇し、ロッカー60の第1の端部59が第1の弾性部材72の付勢力から解放される。第1の弾性部材72の付勢力が除去されると、ロッカー60の第2の端部61に対する第2の弾性部材76の付勢力が抵抗を受けなくなり、第2の弾性部材76の付勢力がロッカーを第2のロッカー位置まで反時計回りに最大限回転させる。ロッカーが反時計回りに第2のロッカー位置まで最大限回転すると、第1の流体流路23aにおいてダイヤフラムが底部プレート20から離昇して、第1の流体流路23aが第2の流体流路27aと流体連通するようになる。マグネットワイヤコイル34が通電されなくなると、第1の弾性部材72のより大きな付勢力がバルブ10aを上述した初期状態に戻し、アーマチュア38は第1のアーマチュア位置に戻る。
【0045】
従って、本発明の態様は、磁束回路の構成部品間の隙間を最小限に抑えたコンパクトなサイズでの効果的な動作を可能にする強化された磁束回路構成を有するバルブである。例示的な実施形態では、バルブが、底部プレートを通る流体流のための少なくとも1つの入口経路及び出口経路を含む複数の流体流路を有する底部プレートと、マグネットワイヤコイルを支持するボビン部分と、底部プレートを通る流体流を制御するために第1のオペレータ位置と第2のオペレータ位置との間で移動可能なバルブオペレータを収容するバルブ本体部分とを含む、底部プレートに固定された複合バルブ本体-ボビンであって、複合バルブ本体-ボビンのボビン部分がボビンボアをさらに定める、複合バルブ本体-ボビンと、ボビンボア内に固定された極と、ボビンボア内に極に隣接して配置されたアーマチュアであって、マグネットワイヤコイルに通電することにより、底部プレートを通る流体流を制御するようにバルブオペレータを動作させるために、第1のアーマチュア位置から第2のアーマチュア位置までのストローク距離に沿ってボビンボアを通じて極に対して移動可能である、アーマチュアと、極に密着して配置される第1の端部と、アーマチュアに近接して配置されるように複合バルブ本体-ボビンのバルブ本体部分に通される第2の端部とを有する磁束ブラケットと、を含む。バルブは、以下の特徴のうちの1つ又は2つ以上を個別に又は組み合わせて含むことができる。
【0046】
本発明を特定の1又は複数の実施形態に関して図示し説明したが、本明細書及び添付図面を読んで理解すれば、当業者には同等の変更及び修正が思い浮かぶことが明らかである。特に上述した要素(構成部品、アセンブリ、装置、組成物など)によって実行される様々な機能に関して言えば、このような要素を説明するために使用する(「手段」への言及を含む)用語は、別途示していない限り、たとえ本明細書に示した本発明の例示的な1又は複数の実施形態における機能を実行する開示した構造と構造的に同等でない場合でも、説明した要素の指定機能を実行する(すなわち、機能的に同等の)いずれかの要素に対応するように意図される。また、上記では本発明の特定の特徴を複数の例示的な実施形態のうちの1つ又は2つ以上のみに関して説明したかもしれないが、このような特徴は、任意の又は特定の用途にとって望ましくかつ有利であるように他の実施形態の1又は2以上の他の特徴と組み合わせることもできる。
【符号の説明】
【0047】
10 媒体隔離型ソレノイドバルブ
12 バルブハウジング
15 電気ピン
18 複合バルブ本体-ボビン
20 底部プレート
22 第1の入口ポート
23 第1の入口経路
24 出口ポート
25 出口経路
26 第2の入口ポート
27 第2の入口経路
28 ボビン部分
29 シール要素
30 バルブ本体部分
32 ボビンボア
34 マグネットワイヤコイル
35 極の外側端部
36 極
37 極の内側端部
38 アーマチュア
40 磁束ブラケット
41 第1の屈曲部分
42 磁束ブラケットの第1の端部
44 磁束ブラケットの第2の端部
46 本体ボア
47 第2の屈曲部分
48 アーマチュアの第1の端部
50 アーマチュアの第2の端部
52 ストローク距離
59 ロッカーの第1の端部
60 ロッカー
61 ロッカーの第2の端部
62 枢動ピン
64 ダイヤフラム
66 シーリングビード
68 第1のシーリングパッド
70 第2のシーリングパッド
72 第1の弾性部材
74 アーマチュアの肩部
76 第2の弾性部材
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部プレートを通る流体流のための少なくとも1つの入口経路及び出口経路を含む複数の流体流路を有する底部プレートと、
マグネットワイヤコイルを支持するボビン部分と、前記底部プレートを通る前記流体流を制御するために第1のオペレータ位置と第2のオペレータ位置との間で移動可能なバルブオペレータを収容するバルブ本体部分とを含む、前記底部プレートに固定された複合バルブ本体-ボビンであって、前記複合バルブ本体-ボビンの前記ボビン部分及び前記バルブ本体部分が単一片として一体に形成され、前記複合バルブ本体-ボビンの前記ボビン部分がボビンボアをさらに定める、複合バルブ本体-ボビンと、
前記ボビンボア内に固定された極と、
前記ボビンボア内に前記極に隣接して配置されたアーマチュアであって、前記マグネットワイヤコイルに通電することにより、前記底部プレートを通る前記流体流を制御するように前記バルブオペレータを動作させるために、第1のアーマチュア位置から第2のアーマチュア位置までのストローク距離に沿って前記ボビンボアを通じて前記極に対して移動可能である、アーマチュアと、
前記極に密着して配置される第1の端部と、前記アーマチュアに近接して配置されるように前記複合バルブ本体-ボビンの前記バルブ本体部分に通される第2の端部とを有する磁束ブラケットと、
を備えることを特徴とするバルブ。
【請求項2】
前記磁束ブラケットの前記第1の端部は、前記極に圧着されて固定される、
請求項1に記載のバルブ。
【請求項3】
前記極は、前記磁束ブラケットの前記第1の端部を貫通する外側端部を有し、前記磁束ブラケットの前記第1の端部は、前記極の前記外側端部の周囲に延びる、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項4】
前記磁束ブラケットの前記第2の端部は、該第2の端部を前記バルブ本体部分に通すことを可能にする屈曲部分を有し、前記磁束ブラケットの第2の端部は前記アーマチュアの周囲に延びる、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項5】
前記磁束ブラケットは、一体材料の単一片である、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項6】
前記磁束ブラケットは、打ち抜き、ワイヤEDM、ウォータージェット切断、レーザー切断、金属射出成形、又は機械加工のうちの1つによって形成される軟鉄の単一片である、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項7】
前記バルブ本体部分及び前記ボビン部分は、成形材料の単一片として一体化されて前記複合バルブ本体-ボビンを形成する、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項8】
前記アーマチュアを前記第1のアーマチュア位置に向けて付勢する、前記バルブ本体部分内に収容された第1の弾性部材をさらに備え、従って前記マグネットワイヤコイルが通電されていない時に前記アーマチュアが前記第1のアーマチュア位置にある場合、前記アーマチュアは、前記バルブオペレータの第1の端部に接触して相互作用して、前記バルブオペレータを前記第1のオペレータ位置に位置付ける、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項9】
前記第1の弾性部材は、前記アーマチュアの肩部と前記磁束ブラケットの前記第2の端部との間で圧縮される、
請求項8に記載のバルブ。
【請求項10】
前記バルブオペレータを前記第1の弾性部材とは反対に前記第2のオペレータ位置に向けて付勢する、前記バルブ本体部分内に収容された第2の弾性部材をさらに備え、
前記第1の弾性部材によって付与される力は、前記第2の弾性部材によって付与される力よりも大きく、従って前記マグネットワイヤコイルが通電されていない時に前記アーマチュアが前記第1のアーマチュア位置にある場合、前記アーマチュアは、前記第1の弾性部材のより大きな力によって前記バルブオペレータを前記第1のオペレータ位置に位置付け、前記マグネットワイヤコイルが通電されている時に前記アーマチュアが前記第2のアーマチュア位置にある場合、前記アーマチュアは前記バルブオペレータから間隔を空け、前記バルブオペレータは前記第2の弾性部材の力によって前記第2のオペレータ位置に移動する、
請求項8に記載のバルブ。
【請求項11】
前記第2の弾性部材は、前記バルブ本体部分の内面と前記バルブオペレータの第2の端部との間で圧縮される、
請求項10に記載のバルブ。
【請求項12】
前記第1及び第2の弾性部材はコイルばねである、
請求項8に記載のバルブ。
【請求項13】
前記バルブオペレータは、前記複合バルブ本体-ボビンの前記バルブ本体部分内に収容されたロッカーを含み、該ロッカーは、前記底部プレートを通る前記流体流を制御するために、前記第1のオペレータ位置に対応する第1のロッカー位置と前記第2のオペレータ位置に対応する第2のロッカー位置との間で枢動ピンを中心に回転可能である、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項14】
前記バルブオペレータは、前記ロッカーに取り付けられたエラストマー製のダイヤフラムをさらに含み、前記ロッカーの動きは、前記底部プレートを通る前記流体流を制御するために、前記ダイヤフラムを前記複数の流体流路の一部に接触させて位置付け、前記ダイヤフラムは、前記複数の流体流路を前記複合バルブ本体-ボビンの前記バルブ本体部分から流体的に隔離する、
請求項13に記載のバルブ。
【請求項15】
前記ロッカーはポリマー材料で形成され、前記ダイヤフラムは前記ロッカー上にオーバーモールド成形される、
請求項14に記載のバルブ。
【請求項16】
前記ダイアフラムは、前記複数の流体流路を前記複合バルブ本体-ボビンの前記バルブ本体部分から流体的に隔離するために、前記ダイアフラムの周辺部に又は該ダイアフラムの周辺部に隣接して配置されたシーリングビードを有する、
請求項14に記載のバルブ。
【請求項17】
前記バルブは、前記複数の流体流路が第1の入口経路と、出口経路と、前記第1の入口経路に対して前記出口経路の反対側に配置された第2の入口経路とを含む三方バルブとして構成される、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項18】
前記バルブオペレータは、前記第1のオペレータ位置にある時に、前記第1の入口経路を密閉して前記第1の入口経路と前記出口経路との間の流体流を防ぐとともに、前記第2の入口経路から離昇して前記第2の入口経路と前記出口経路との間の流体流を可能にし、
前記バルブオペレータは、前記第2のオペレータ位置にある時に、前記第2の入口経路を密閉して前記第2の入口経路と前記出口経路との間の流体流を防ぐとともに、前記第1の入口経路から離昇して前記第1の入口経路と前記出口経路との間の流体流を可能にする、
請求項17に記載のバルブ。
【請求項19】
前記バルブは、前記複数の流体流路が第1の流体流路及び第2の流体流路のみを含み、前記第1又は第2の流体流路の一方が前記入口経路として機能し、前記第1又は第2の流体流路の他方が前記出口経路として機能する、二方バルブとして構成される、
請求項1又は2に記載のバルブ。
【請求項20】
前記バルブオペレータは、前記第1のオペレータ位置にある時に、前記第1の流体流路を密閉して前記第1の流体流路と前記第2の流体流路との間の流体流を防ぎ、
前記バルブオペレータは、前記第2のオペレータ位置にある時に、前記第1の流体流路から離昇して前記第1の流体流路と前記第2の流体流路との間の流体流を可能にする、
請求項19に記載のバルブ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【国際調査報告】