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特表2024-538858フラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法
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  • 特表-フラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法 図1
  • 特表-フラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法 図2
  • 特表-フラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法 図3
  • 特表-フラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-24
(54)【発明の名称】フラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 12/00 20060101AFI20241017BHJP
   G06F 12/02 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
G06F12/00 550Z
G06F12/02 530C
G06F12/02 510A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508776
(86)(22)【出願日】2021-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-02-13
(86)【国際出願番号】 KR2021016802
(87)【国際公開番号】W WO2023017914
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0107014
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515351884
【氏名又は名称】ユニスト(ウルサン ナショナル インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー)
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ノ、サム ヒョク
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウン ジェ
(72)【発明者】
【氏名】パク、ヒョン スン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェ ホ
【テーマコード(参考)】
5B160
【Fターム(参考)】
5B160AA10
5B160AA12
5B160AA14
5B160NA03
(57)【要約】
フラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法に関し、コンピュータシステムに搭載されたソフトウェアによって、フラッシュメモリに基づくSSDにおいて最初作成時点から消去または上書きされる無効化時点までデータが作成された複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックへ移動される移動回数がそれぞれ追跡される移動回数追跡段階と、前記ソフトウェアにより、前記複数個のページの中で前記移動回数が同一の少なくとも1個のページが、1つ以上のブロックにグループ化されて分類群が形成される分類群形成段階と、を含むフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムに搭載されたソフトウェアによって、フラッシュメモリに基づくSSD(Solid State Drive)において、最初作成時点から消去または上書きされる無効化時点までデータが作成された複数個のページがガーベジコレクション(Garbage Collection;GC)により任意のブロックから他のブロックへ移動される移動回数がそれぞれ追跡される移動回数追跡段階と、
前記ソフトウェアにより、前記複数個のページの中で前記移動回数が同一の少なくとも1個のページが、1つ以上のブロックにグループ化されて分類群が形成される分類群形成段階と、を含む
ことを特徴とするフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法。
【請求項2】
前記移動回数は、
複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックに移動されるとともに、前記複数個のページの一側に備えられた追加空間であるOOB(Out-of-Band)部に保存される
請求項1に記載のフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法。
【請求項3】
前記分類群形成段階は、
前記OOB部がnビット(bit)単位を基準とすると、2n個の前記分類群を形成することができ、
前記移動回数が2-1回以上の前記少なくとも1個のページに作成されたデータを、無効化が最も容易でないコールドデータ(Cold Data)に分類する
請求項2に記載のフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法。(ここで、nは正の整数である。)
【請求項4】
前記ソフトウェアにより、前記移動回数によって前記複数個のページに作成されたデータが分類されるデータ分類段階をさらに含む
請求項1に記載のフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法。
【請求項5】
前記移動回数は、
前記最初の作成時点に0であり、前記ガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックへ移動されるたびに1ずつ増加され、
前記データ分類段階は、
前記移動回数が0である少なくとも1個のページに作成されたデータを、無効化が最も容易なホットデータ(Hot Data)に分類し、前記移動回数が最も多い少なくとも1個のページに作成されたデータを、無効化が最も容易でないコールドデータ(Cold Data)に分類する
請求項4に記載のフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法に関し、より詳しくは、最初作成時点から無効化時点までデータが作成された複数個のページがガーベジコレクション(Garbage Collection;GC)により任意のブロックから他のブロックへ移動される移動回数によって当該データが寿命別に分類されるフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法に関する。
【背景技術】
【0002】
SSD(Solid State Drive)は、複数のNANDフラッシュメモリが並列に接続して構成されたストレージ装置である。SSDは、機械的に動作するHDD(Hard Disk Drive)と異なり半導体基盤で動作するため、データ伝送速度とランダムな入出力の側面で性能が向上し、消費電力を下げることによって、最近サーバ、デスクトップ、ノート型コンピュータのストレージ装置として活用率がますます高まってきている。
【0003】
SSDを構成しているNANDフラッシュメモリのクリティカルな特性としては、それぞれのセル毎に書き込み/消去回数に制限があり、元の保存場所への上書きができない。SLC(Single Level Cell)は、約10万回程度の回数制限、MLC(Multi Level Cell)は、約1万回の回数制限、TLC(Triple Level Cell)は、約1千回の制限がある。もし、制限された回数を超えると、当該セルは正常な動作が行われない。また、NANDフラッシュメモリは、HDDとは異なり元の保存場所への上書きができないため、空きページにのみ書き込み演算が可能である。
【0004】
SSDでの有効データと無効データは、SSDの書き込み・消去演算で生成される。有効データの発生は、SSDに入力データが保存されると、書き込み演算によって生成され、無効データは、有効データの更新および削除で発生する。無効データは、ガーベジコレクション(Garbage Collection;GC)が発生して完全に消去されるまで維持され、ガーベジコレクションのプロセス後に無効データが占めた空間は空き空間となる。
【0005】
ここで、ガーベジコレクション(GC)は、NANDフラッシュメモリにおけるブロックの無効データを消去演算して空きブロックにするプロセスである。ガーベジコレクション(GC)演算は、SSDの元の保存場所への上書きができないという特性を補完するが、速度が遅い消去(Erase)演算のため、SSDの入出力(I/O)の速度を遅くする原因である。
【0006】
近年、SSDの性能改善のために、ガーベジコレクション(GC)を解決するために非特許文献1~6に記載のHot/Coldまたは意味論的分類方法に関する研究が行われたが、前記分類方法は、データ分類のための追加データ構造又はインターフェースの修正が必要な限界がある。したがって、別途のメモリ消費や指定されたインターフェースがなくてもデータを分類してガーベッジコレクション(GC)の問題を解決することができる技術が必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記したような問題点を解決するためになされたもので、ガーベッジコレクション(GC)の消去演算の速度を向上させることができるとともにSSDの入出力(I/O)の速度が向上して、SSDの性能を改善することができるように最初作成時点から無効化時点までデータが作成された複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックへ移動される前記移動回数によって当該データが寿命別に分類されるフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、別途のメモリ消費や指定されたインターフェースなしに、SSDのソフトウェアレベルで実現し得るように複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックに移動されるとともに、前記複数個のページの一側に備えられた追加空間であるOOB部に移動回数が保存されるフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明のフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法は、コンピュータシステムに搭載されたソフトウェアによって、フラッシュメモリに基づくSSDにおいて最初作成時点から消去または上書きされる無効化時点までデータが作成された複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックへ移動される移動回数がそれぞれ追跡される移動回数追跡段階と、前記ソフトウェアにより、前記複数個のページの中で前記移動回数が同一の少なくとも1個のページが、1つ以上のブロックにグループ化されて分類群が形成される分類群形成段階と、を含む。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明によれば、最初作成時点から無効化時点までデータが作成された複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックへ移動される移動回数によって当該データが寿命別に分類されることによって、コールドデータ(Cold Data)を除くデータが作成されたページを含むブロックが別途のコピーのプロセスなしに消去処理されることができる。これにより、ガーベジコレクション(GC)の消去演算の速度を向上させることができるとともに、SSDの入出力(I/O)の速度が向上して、SSDの性能を改善することができるという効果がある。
【0011】
また、本発明は、複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックに移動されるとともに、前記複数個のページの一側に備えられた追加空間であるOOB部に前記移動回数が保存されるように備えることにより、別途のメモリ消費や指定されたインターフェースなしに、SSDのソフトウェアレベルで具現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のフラッシュメモリに基づくSSDの性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法のフローチャートである。
図2】従来のガーベッジコレクション(GC)を示す図である。
図3】従来のデータが分類されていない場合(a)と、本発明の一実施形態に係るものであって、移動回数によってデータが寿命別に分類された場合(b)とを示した図である。
図4】本発明の一実施形態に係る分類群形成段階を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、できるだけ現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは当業者の意図又は判例、新たな技術の出現などによって変わることができる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が持つ意味及び本発明の全般にわたる内容に基づいて定義される。
他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含めてここで用いられる全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有している。一般的に使用される辞書上に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈され、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0014】
以下、添付の図面を参照して本発明による実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明のフラッシュメモリに基づくSSD100の性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法のフローチャートである。図2は、従来のガーベッジコレクション(GC)を示す図である。図3は、従来のデータが分類されていない場合(a)と、本発明の一実施形態に係るものであって、移動回数によってデータが寿命別に分類された場合(b)とを示した図である。図4は、本発明の一実施形態に係る分類群形成段階S200を示す図である。
【0015】
一般に、フラッシュメモリ(Flash Memory)は、複数個のページ(page)を含むブロック(Block)と、複数のブロックを含むプレーン(plane)と、複数のプレーンを含むダイ(Die)とで構成される。そして、フラッシュメモリ(Flash Memory)における、読み出し、書き込みコマンドは、ページ(page)単位で遂行されることができることに対し、データ消去は、ページの上位単位であるブロック(Block)単位でのみ可能である。
【0016】
また、一般に、ガーベジコレクション(GC)は、ブロック消去前にブロック内の内部有効データを含むページを他のブロックに移すプロセスである。より具体的に、図2(a)を見れば、ガーベッジコレクション(GC)が使用されて、既に無効化済みのデータの無効データと、まだ無効化処理されていない有効データがブロック1に一緒に作成されている。ブロック2は、データのない空きページを含んでいる。
【0017】
ここで、図2(b)を参照すると、前記有効データのみがブロック2にコピーされ、ブロック1でコピー済みの有効データは、無効化処理される。そして、図2(c)を参照すると、ブロック1にすべて無効データのみが含まれているので、ブロック1を再使用できるように、ブロック単位で消去処理する。
【0018】
ただし、従来のガーベジコレクション(GC)は、有効データのみで構成されたブロック2に無効化が最も容易な、つまり、より頻繁に更新されるホットデータ(Hot Data)と、コールドデータ(Cold Data)よりも無効化が容易なクールデータ(Cool Data)と、無効化が最も容易でないコールドデータ(Cold Data)とが、未分類のまま一緒に作成されている。
【0019】
より具体的に、図3(a)に示されたブロック2およびブロック3には、無効化が容易な程度によって、温度で表されたホットデータ(Hot Data)と、クールデータ(Cool Data)と、コールドデータ(Cold Data)とが未分類のまま一緒に作成されており、ホットデータ(Hot Data)およびクールデータ(Cool Data)が全て無効化処理された後、ブロック2とブロック3にコールドデータ(Cold Data)がそれぞれ分散されて作成されている。
【0020】
すなわち、ブロックを再利用するためには、分散されたコールドデータ(Cold Data)をブロック2とブロック3のうちの1つにコピーおよびマージする過程が追加されなければならない。これにより、従来のガーベジコレクション(GC)は、データの無駄なコピーが継続されることにより消去動作が遅くなり、かつSSDの入出力(I/O)の速度が遅くなり、SSDの性能を改善するには限界が存在する。
【0021】
しかし、本発明は、前記移動回数追跡段階S100及び分類群形成段階S200によって、結果的に図3(b)のように無効化が最も容易でないコールドデータ(Cold Data)を含むページのみで構成されたブロック2が形成され、ブロック3は別途の有効データのコピーのプロセスを経ることなく直ちにブロック再利用のための消去処理が可能である。従って、ガーベジコレクション(GC)の消去演算の速度を向上させることができるとともにSSD100の入出力(I/O)の速度が向上して、SSD100の性能の改良に顕著な効果がある。
【0022】
これを具現するにあたり、まず図1を参照すると、本発明のフラッシュメモリに基づくSSD100の性能と寿命を改善するためのデータ移動回数による寿命別データ分類方法は、移動回数追跡段階100と分類群形成段階S200とを含む。
【0023】
本発明は、ファームウェアまたはフラッシュメモリを管理する構成によって、オペレーティングシステム内のソフトウェアによって具現することができる。
【0024】
より具体的に、前記移動回数追跡段階100は、コンピュータシステム200に搭載されたソフトウェア210により、フラッシュメモリに基づくSSD(Solid State Drive)100で最初作成時点から消去または上書きされる無効化時点までデータが作成された複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックへ移動される移動回数がそれぞれ追跡される。
【0025】
ここで、移動回数は、複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックに移動されるとともに、前記複数個のページの一側に備えられた追加空間であるOOB(Out-of-Band)部110に保存されることができる。
【0026】
すなわち、前記最初作成時点に前記移動回数は0であり、複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックへ移動されるたびに前記移動回数が1ずつ増加した数字が保存されることができる。例えば、図4を参照すると、灰色に前記複数個のページの一側にそれぞれ備えられた追加空間であるOOB部110が表示されている。また、複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックへ移動されるたびに0、1、2、3に1ずつ増加した数字が保存されたことを確認することができる。
【0027】
次に、前記分類群形成段階S200は、前記ソフトウェア210によって、前記複数個のページのうち前記移動回数が同一の少なくとも1個のページが、1つ以上のブロックにグループ化されて分類群が形成される。
【0028】
すなわち、複数個のページの中で前記移動回数が同一の少なくとも1個のページが1つのブロック内で収容可能なページの数だけグループ化されると、残りのページが他のブロックが収容可能なページの数だけさらにグループ化される。これにより、前記移動回数が同一のブロックが一つ以上であり、これらの1つ以上のブロックを分類群に形成することができる。
【0029】
図4をたとえて説明すると、前記移動回数が0であるページが20個以上であり、複数のブロックは4個のページのみを収容することができる。従って、前記分類群形成段階S200は、前記移動回数が0である4個のページを一つのブロックにグループ化してもよく、このようなブロックを5つ以上形成してもよい。そして、前記移動回数が0である4個のページをそれぞれ含む、5つ以上のブロックを「分類群0」に形成することができる。また、前記分類群形成段階S200は、前記移動回数が1である4個のページを一つのブロックにグループ化してもよく、このようなブロックを3つ以上形成してもよい。そして、前記移動回数が1である4個のページをそれぞれ含む、3つ以上のブロックは「分類群1」に形成することができる。
【0030】
また、前記分類群形成段階S200は、前記移動回数が2である6個のページを4つずつ、2つずつグループ化してもよく、これを含むブロックを2つ形成してもよい。そして、前記移動回数が2であるページをそれぞれ含む2つのブロックは「分類群2」に形成することができる。最後に、前記分類群形成段階S200は、前記移動回数が3である2個のページを一つのブロックにグループ化してもよく、このようなブロックを1つ形成してもよい。そして、前記移動回数が3であるページを含む1つのブロックは「分類群3」に形成することができる。
【0031】
ここで、前記分類群形成段階S200は、前記OOB部110がnビット(bit)単位を基準とすると、2個の前記分類群を形成することができ、前記移動回数が2-1回以上の前記少なくとも1個のページに作成されたデータを、無効化が最も容易でないコールドデータ(Cold Data)に分類することができる。ここで、nは正の整数である。
【0032】
例えば、前記OOB部110が2ビット(bit)単位を基準にすると、4個の分類群を形成することができ、前述したように分類群0、分類群1、分類群2、分類群3を形成することができる。そして、それぞれの分類群は順に移動回数として0、1、2、3を有することができる。また、前記分類群形成段階S200は、前記移動回数が3回以上である前記分類群3に含まれたブロック内の少なくとも1個のページに作成されたデータを、無効化が最も容易でないコールドデータ(Cold Data)に分類することができる。
【0033】
次に、本発明は、前記ソフトウェア210によって、前記移動回数によって前記複数個のページに作成されたデータが分類されるデータ分類段階S300をさらに含むことができる。
【0034】
つまり、前記データ分類段階S300は、前記分類群形成段階S200から「分類群0’」に形成され、前記移動回数が0である少なくとも1個のページに作成されたデータを、無効化が最も容易なホットデータ(Hot Data)に分類することができる。そして、「分類群1」に形成されて前記移動回数が1である少なくとも1個のページに作成されたデータを、前記ホットデータ(Hot Data)に次いで無効化が容易なウォームデータ(Warm Data)に分類することができる。そして、「分類群2」に形成されて前記移動回数が2である少なくとも1個のページに作成されたデータを、ウォームデータ(Warm Data)に次いで無効化が容易なクールデータ(Cool Data)に分類することができる。
【0035】
ただし、前記した分類群は、2ビットを基準に作成したので、前記移動回数によって4個のデータの寿命を温度範囲に比例してデータを分類することができ、さらに、前記OOB部110が3ビット以上で作成する場合には、少なくとも8個のデータ寿命を温度範囲でさらに細分化してデータを分類することができるので、特定の温度範囲に限定されない。
【0036】
ここで、データ寿命は、フラッシュメモリ基盤SSD(Solid State Drive)100で最初作成時点から消去または上書きされる無効化時点までデータが作成された量を指す。すなわち、前記データ寿命が短いほど前記ホットデータ(Hot Data)に近く、無効化が容易なものに属すると言え、データ寿命が長いほど前記コールドデータ(Cold Data)に近く、無効化が容易でないものに属すると言える。
【0037】
したがって、図3(b)のように本発明は、複数のデータを、無効化が最も容易でないコールドデータ(Cold Data)のみを含むブロックと、そうでないブロックとに分類することができる。そして本発明は、コールドデータ(Cold Data)を除く、データを含むブロックが、個別のコピーのプロセスなしに消去処理され、前記コールドデータ(Cold Data)のみが有効データで作成され、別途のコピーのプロセスを経ることなく空きページを有するブロックを消去処理することができるという顕著な効果がある。
【0038】
また、本発明は、複数個のページがガーベッジコレクション(GC)によって任意のブロックから他のブロックに移動されるとともに、前記複数個のページの一側に備えられた追加空間であるOOB部110に前記移動回数が保存されるように備えることにより、別途のメモリ消費や指定されたインターフェースなしに、SSD100のソフトウェアレベルで具現でき、データを前記のように分類してガーベッジコレクション(GC)の消去演算の速度低下の問題を解決することができるという顕著な効果がある。
【0039】
以上のように、実施形態を限定された実施例と図面によって説明したが、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、前記の記載から様々な修正及び変形が可能である。例えば、開示の技術が、説明された方法とは異なる順序で遂行されるか、および/または説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組み合わせられたり、他の構成要素またはその等価物によって代替又は置換されたりしても適切な結果を達成することができる。
したがって、他の具現例、他の実施例及び特許請求の範囲と均等なものも後述する特許請求の範囲の範囲内に属するものである。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-02-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
近年、SSDの性能改善のために、ガーベジコレクション(GC)を解決するためにHot/Coldまたは意味論的分類方法に関する研究が行われたが、前記分類方法は、データ分類のための追加データ構造又はインターフェースの修正が必要な限界がある。したがって、別途のメモリ消費や指定されたインターフェースがなくてもデータを分類してガーベッジコレクション(GC)の問題を解決することができる技術が必要な実情である。
【国際調査報告】