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特表2024-538916蒸気化器及びこれを含むエアロゾル生成装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】蒸気化器及びこれを含むエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20241018BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20241018BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/51
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504212
(86)(22)【出願日】2023-10-12
(85)【翻訳文提出日】2024-01-23
(86)【国際出願番号】 KR2023015725
(87)【国際公開番号】W WO2024085532
(87)【国際公開日】2024-04-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0136835
(32)【優先日】2022-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ、ウォン キョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン キュ
(72)【発明者】
【氏名】ソンウ、ポール ジュン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC22
4B162AD06
4B162AD23
(57)【要約】
蒸気化器は、エアロゾル生成物質を保存する保存部、保存部からエアロゾル生成物質を吸収する第1芯、第1芯の少なくとも一面に印刷されて、第1芯に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱する発熱パターン、発熱パターンと第1芯と同一面に印刷され、発熱パターンの温度を測定するためのセンシングパターンを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物質を保存する保存部と、
前記保存部から前記エアロゾル生成物質を吸収する第1芯と、
前記第1芯の少なくとも一面に印刷されて、前記第1芯に吸収された前記エアロゾル生成物質を加熱する発熱パターンと、
前記発熱パターンと前記第1芯と同一面に印刷され、前記発熱パターンの温度を測定するためのセンシングパターンと、を備える、蒸気化器。
【請求項2】
前記第1芯は、前記保存部の内部に配置され、前記第1芯の一部は、前記保存部の前記エアロゾル生成物質と接触する、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項3】
前記第1芯は、多孔性セラミックスを含む、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項4】
前記センシングパターンは、前記発熱パターンの温度を測定するための抵抗温度係数(TCR、temperature coefficient of resistance)を有する低抗体を含む、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項5】
前記発熱パターンの両端及び前記センシングパターンの両端は、前記第1芯の前記同一面から前記第1芯の外部に引出される、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項6】
前記第1芯の前記同一面に隣接して配置されて、前記保存部から前記エアロゾル生成物質を吸収する第2芯をさらに含む、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項7】
前記センシングパターンは、前記発熱パターンから離隔されて、前記発熱パターンに平行に延びる、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項8】
前記発熱パターンは、前記第1芯の周辺部から第1間隔で離隔された第1平行部と、前記第1芯の中心部から前記第1間隔と異なる第2間隔で離隔された第2平行部と、を含む、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項9】
前記発熱パターンは、一方向に順次に配置される複数の屈曲部と、前記複数の屈曲部を前記一方向に連結する複数の連結部と、を含み、
前記センシングパターンの少なくとも一部は、前記一方向に延びる、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項10】
前記発熱パターンは、前記第1芯の前記一面に印刷される第1発熱パターン、及び前記一面と反対側である前記第1芯の他面に印刷される第2発熱パターンを含む、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項11】
前記第1芯は、前記エアロゾル生成物質から生成されたエアロゾルが前記第1芯を通過するように、中空を含む、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項12】
前記発熱パターンは、前記第1芯の少なくとも一部を取り囲むように印刷される、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項13】
前記発熱パターンが印刷されない前記第1芯の一面に隣接して配置されて、エアロゾル生成物質を吸収し、前記吸収されたエアロゾル生成物質を加熱するメッシュ体をさらに含む、請求項1に記載の蒸気化器。
【請求項14】
請求項1ないし13のうちいずれか一つに記載の前記蒸気化器と、
前記蒸気化器に電力を供給するバッテリと、
前記蒸気化器に供給される電力を制御する制御部と、を備える、エアロゾル生成装置。
【請求項15】
エアロゾル生成物品が収容される収容空間を含むハウジングと、
前記ハウジングに収容されているエアロゾル生成物品を加熱するヒータと、をさらに備え、
前記蒸気化器で生成されたエアロゾルが前記収容空間に伝達される、請求項14に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気化器及びこれを含むエアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、霧化性能が向上した蒸気化器及びこれを含むエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する方法を代替するための技術の需要が増加しつつある。例えば、液体状態や固体状態のエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するか、液体状態のエアロゾル生成物質から蒸気を生成した後、生成された蒸気を固体状態の香媒体を通過させることで、香味を持つエアロゾルを供給するなどの方法に関する研究が進められている。
【0003】
最近、シガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する方法を代替するための方案として、エアロゾル生成物品を加熱して、エアロゾルを生成することができるエアロゾル生成装置が提案されている。例えば、エアロゾル生成装置は、ヒータにより、液体または固体状態のエアロゾル生成物質を所定の温度に加熱して、エアロゾルを生成することができる装置を意味する。
【0004】
エアロゾル生成装置を使う場合、ライターのような付加用品なしでも喫煙が可能であり、ユーザの望むほどに喫煙が可能になるなど、ユーザの喫煙便宜性が向上するため、最近、エアロゾル生成装置への研究が段々増大しつつある。
【0005】
熱を発生させてエアロゾルを生成させる方式のエアロゾル生成装置は、熱を発生させるヒータと、ヒータの熱による温度を感知するためのセンサを備える。エアロゾル生成装置でエアロゾル生成の量を増大させ、ヒータの精密な制御性能を向上させるために、ヒータとセンサの配置構造が改善されねばならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実施形態は、芯と加熱要素との接触する面積が増加して霧化性能が向上した蒸気化器、及びこれを含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0007】
また、実施形態は、加熱要素の熱による温度変化を精密に感知することができる蒸気化器、及びこれを含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0008】
また、実施形態は、二重霧化機能を持つ蒸気化器、及びこれを含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0009】
実施形態を通じて解決しようとする課題は、前述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付した図面から、当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態による蒸気化器は、エアロゾル生成物質を保存する保存部、保存部からエアロゾル生成物質を吸収する第1芯、第1芯の少なくとも一面に印刷されて、第1芯に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱する発熱パターン、発熱パターンと第1芯と同一面に印刷され、発熱パターンの温度を測定するためのセンシングパターンを備える。
【0011】
一実施形態によるエアロゾル生成装置は、一実施形態による蒸気化器、蒸気化器に電力を供給するバッテリ、蒸気化器に供給される電力を制御する制御部を備える。
【発明の効果】
【0012】
実施形態に関する蒸気化器及びこれを含むエアロゾル生成装置によれば、別途の温度センサを配置しなくても、加熱要素である発熱パターンの温度を測定することができる。
【0013】
また、実施形態に関する蒸気化器及びこれを含むエアロゾル生成装置によれば、エアロゾル生成物質と加熱要素との接触面積を増大させて、霧化性能を向上させることができる。
【0014】
実施形態による効果が前述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付した図面から、当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態による蒸気化器を含むエアロゾル生成装置の一例を示す図面である。
図2】一実施形態による蒸気化器を含むエアロゾル生成装置の一例を示す図面である。
図3】一実施形態による蒸気化器を含むエアロゾル生成装置の一例を示す図面である。
図4図2に示されたエアロゾル生成装置を概略的に示す断面図である。
図5図3に示されたエアロゾル生成装置を概略的に示す断面図である。
図6図5に示された、実施形態による蒸気化器をA-A方向に切断した断面図である。
図7】一実施形態による蒸気化器の一部分の分解斜視図である。
図8】一実施形態による蒸気化器の一部分を示す側面図である。
図9A】一実施形態による蒸気化器の一部分を示す上面図である。
図9B】他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す上面図である。
図10A】さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す上面図である。
図10B】さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す上面図である。
図11図9Aにおける、さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分の上面図である。
図12図11における、さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分の上面図である。
図13】さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す正面図である。
図14A】さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す斜視図である。
図14B】さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す斜視図である。
図15】メッシュ体が配置された、さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す正面図である。
図16】他の実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施形態で使われる用語としては、本発明での機能を鑑みてなるべく現在広く使われている一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新しい技術の出現などによって変わりうる。また、特定の場合には、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。よって、本発明で使われる用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有している意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0017】
明細書の全般にわたって、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に逆の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。また、明細書に記載の「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味するが、これは、ハードウェアまたはソフトウェアで具現されるか、またはハードウェアとソフトウェアとの結合で具現される。
【0018】
本明細書で使われたように、「少なくともいずれか一つの」のような表現が、配列されている構成要素の前にある時、配列されているそれぞれの構成ではなく全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか一つ」という表現は、a、b、c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcを含むものと解釈せねばならない。
【0019】
一実施形態で、エアロゾル生成装置は、内部空間に収容されるシガレットを電気的に加熱して、エアロゾルを生成する装置である。
【0020】
エアロゾル生成装置は、ヒータを備える。一実施形態で、ヒータは、電気抵抗性ヒータである。例えば、ヒータは、電気伝導性トラックを含み、電気伝導性トラックに電流が流れれば、ヒータが加熱される。
【0021】
ヒータは、管型の加熱要素、板型の加熱要素、針型の加熱要素または棒型の加熱要素を含み、加熱要素の形状によって、シガレットの内部または外部を加熱する。
【0022】
シガレットは、タバコロッド及びフィルタロッドを含む。タバコロッドは、シートで製作されてもよく、ストランド(strand)で製作されてもよく、タバコシートの細かく切られてなる刻みタバコで製作されてもよい。また、タバコロッドは、熱伝導物質によって取り囲まれうる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルであり得るが、これに制限されるものではない。
【0023】
フィルタロッドは、セルロースアセテート・フィルタでもある。フィルタロッドは、少なくとも一つ以上のセグメントで構成されうる。例えば、フィルタロッドは、エアロゾルを冷却させる第1セグメント、及びエアロゾル内に含まれている所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを備えうる。
【0024】
他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を有しているカートリッジを用いて、エアロゾルを生成する装置である。
【0025】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を有しているカートリッジ、及びカートリッジを支持する本体を備える。カートリッジは、本体と脱着自在に結合されるが、これに制限されるものではない。カートリッジは、本体と一体に形成されるか、組み立てられ、またはユーザによって脱着されないように固定されてもよい。カートリッジは、その内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に取り付けられる。但し、これに制限されるものではなく、カートリッジが本体に結合されている状態で、カートリッジの内部にエアロゾル生成物質が注入されてもよい。
【0026】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル状態などの多様な状態のうちいずれか一つの状態を持つエアロゾル生成物質を持つ。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含む。例えば、液状組成物は、揮発性のタバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。
【0027】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号または無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相を気体の相に変換して、エアロゾルを発生させる機能を行える。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子及び空気が混合された状態の気体を意味する。
【0028】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレットを通過してユーザに伝達される。すなわち、液状組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置の気流通路に沿って移動し、気流通路は、エアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成される。
【0029】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、超音波振動方式を用いて、エアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置であってもよい。この時、超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0030】
エアロゾル生成装置は、振動子を備え、振動子を通じて短い周期の振動を発生させて、エアロゾル生成物質を霧化させる。振動子で発生する振動は、超音波振動であり、超音波振動の周波数帯域は、約100kHzないし約3.5MHz周波数帯域であるが、これに制限されるものではない。
【0031】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯をさらに備える。例えば、芯は、振動子の少なくとも一領域を覆い包むように配置されるか、または振動子の少なくとも一領域と接触するように配置される。
【0032】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることによって、振動子から熱及び/または超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/または超音波振動は、芯に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達される。芯に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/または超音波振動によって、気体の相に変換され、その結果、エアロゾルが生成される。
【0033】
例えば、振動子から発生した熱によって、芯に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低下し、振動子から発生した超音波振動によって、粘度が低下したエアロゾル生成物質が微細粒子化することで、エアロゾルが生成されるが、これに制限されるものではない。
【0034】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、誘導加熱(induction heating)方式で、エアロゾル生成装置に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することで、エアロゾルを生成する装置である。
【0035】
エアロゾル生成装置は、サセプタ及びコイルを備える。一実施形態で、コイルは、サセプタに磁場を印加する。エアロゾル生成装置からコイルに電力が供給されることで、コイルの内部には磁場が形成される。一実施形態で、サセプタは、外部磁場によって発熱する磁性体である。サセプタがコイルの内部に位置して、磁場が印加されることによって、発熱することでエアロゾル生成物品が加熱される。また、選択的に、サセプタは、エアロゾル生成物品内に位置してもよい。
【0036】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、クレードル(cradle)をさらに備える。
【0037】
エアロゾル生成装置は、別途のクレードルと共にシステムを構成する。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置のバッテリを充電する。または、クレードルとエアロゾル生成装置とが結合された状態で、ヒータが加熱されてもよい。
【0038】
以下、添付した図面を参考して、本発明の実施形態について当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。本発明は、前述した多様な実施形態のエアロゾル生成装置で具現可能な形態に実施されるか、またはいろいろな異なる形態に具現されて実施されるが、ここで説明する実施形態に制限されるものではない。
【0039】
以下では、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0040】
図1ないし図3は、一実施形態による蒸気化器を含むエアロゾル生成装置の一例を示す図面である。
【0041】
図1ないし図3を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13、蒸気化器14を備える。
【0042】
図1及び図2のエアロゾル生成装置1は、エアロゾル生成物品2が収容される収容空間を含むハウジングを備える。エアロゾル生成装置1にエアロゾル生成物品2が挿入され、これによって、ハウジングの収容空間にエアロゾル生成物品2が収容される。また、図1及び図2には、エアロゾル生成装置1にヒータ13が備えられていると示されているが、必要に応じて、ヒータ13は省略されてもよい。
【0043】
図3のエアロゾル生成装置1には、エアロゾル生成物品2が挿入され得る空間はなく、これによって、エアロゾル生成物品2を加熱するためのヒータ13が配置されない。
【0044】
図1ないし図3に示されたエアロゾル生成装置1には、本実施形態に係る構成要素が示されている。よって、図1ないし図3に示された構成要素以外に、他の構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに備えられてもよい。
【0045】
図1には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14、及びヒータ13が一列に配置されていると示されている。また、図2には、蒸気化器14及びヒータ13が並列に配置されていると示されている。しかし、エアロゾル生成装置1の内部構造は、図1ないし図3に示されたものに限定されるものではない。言い換えれば、エアロゾル生成装置1の設計によって、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14、及びヒータ13の配置は変更されてもよい。
【0046】
バッテリ11は、エアロゾル生成装置1が動作する際に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ13または蒸気化器14が加熱されるように電力を供給し、制御部12が動作する際に必要な電力を供給する。また、バッテリ11は、エアロゾル生成装置1に設けられているディスプレイ、センサ、モータなどが動作する際に必要な電力を供給する。
【0047】
制御部12は、エアロゾル生成装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、ヒータ13、及び蒸気化器14だけではなく、エアロゾル生成装置1に備えられている他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル生成装置1の構成それぞれの状態を確認して、エアロゾル生成装置1が動作可能な状態であるかどうかを判断することもできる。
【0048】
制御部12は、少なくとも一つのプロセッサを備える。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイで具現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせで具現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで具現されてもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0049】
ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱される。例えば、エアロゾル生成物品2がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、ヒータ13は、エアロゾル生成物品2の外部に位置する。よって、加熱されたヒータ13は、エアロゾル生成物品2内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させる。
【0050】
ヒータ13は、電気抵抗性ヒータであってもよい。例えば、ヒータ13には、電気伝導性トラックを備え、電気伝導性トラックに電流が流れてヒータ13が加熱される。しかし、ヒータ13は、前述した例に限られず、所望の温度まで加熱されうるものであれば、制限なしに用いられる。ここで、所望の温度は、エアロゾル生成装置1に既に設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されていてもよい。
【0051】
一方、他の例として、ヒータ13は、誘導加熱式ヒータであってもよい。具体的に、ヒータ13には、エアロゾル生成物品を誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを備え、エアロゾル生成物品は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを備える。
【0052】
図1及び図2には、ヒータ13が、エアロゾル生成物品2の外部に配置されるように示されているが、これに限定されるものではない。例えば、ヒータ13は、管型の加熱要素、板型の加熱要素、針型の加熱要素または棒型の加熱要素を含み、加熱要素の形状によって、エアロゾル生成物品2の内部または外部を加熱する。
【0053】
また、エアロゾル生成装置1には、複数のヒータ13が配置されてもよい。この時、複数のヒータ13は、エアロゾル生成物品2の内部に挿入されるように配置されてもよく、エアロゾル生成物品2の外部に配置されてもよい。また、複数のヒータ13のうち一部は、エアロゾル生成物品2の内部に挿入されるように配置され、残りはエアロゾル生成物品2の外部に配置されてもよい。また、ヒータ13の形状は、図1及び図2に示された形状に限定されず、多様な形状に製作されてもよい。
【0054】
蒸気化器14は、エアロゾル生成物質を保存し、エアロゾル生成物質を加熱することによって、気化されたエアロゾルを生成する構成である。
【0055】
蒸気化器14は、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素を備えるが、これらに限定されるものではない。例えば、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置1に備えられてもよい。
【0056】
液体保存部は、エアロゾル生成物質を保存する。例えば、エアロゾル生成物質は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。液体保存部は、蒸気化器14から脱着されるように製作されてもよく、蒸気化器14と一体として製作されてもよい。
【0057】
例えば、エアロゾル生成物質は、水、ソルベント、エチルアルコール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含む。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、これらに限定されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含む。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも一つが混合されたものでありうるが、これらに限定されない。また、エアロゾル生成物質は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含む。
【0058】
液体伝達手段は、液体保存部のエアロゾル生成物質を加熱要素に伝達する。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミックス繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックスのような芯(wick)でありうるが、これに限定されない。
【0059】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達されるエアロゾル生成物質を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックスヒータなどでありうるが、これらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線などの伝導性フィラメントで構成されてもよく、液体伝達手段に巻き取られる構造で配置されてもよい。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触したエアロゾル生成物質に熱を伝達して、エアロゾル生成物質を加熱する。その結果、エアロゾル生成物質からエアロゾルが生成される。
【0060】
生成されたエアロゾルは、気流通路に沿って移動する。図1及び図2では、気流通路に沿って移動したエアロゾルが、エアロゾル生成物品2を通過してユーザに伝達される。図3では、気流通路に沿って移動したエアロゾルが、マウスピース18を通じてユーザに伝達される。
【0061】
蒸気化器14は、カートマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)と呼ばれるが、これらに限定されるものではない。
【0062】
一実施形態によれば、蒸気化器14は、エアロゾル生成装置1に挿入及び脱着自在のカートリッジである。蒸気化器14は、保存するエアロゾル生成物質が全て消費されれば、エアロゾル生成物質が新たに補充されるか、エアロゾル生成物質が保存されている他の蒸気化器14に入れ替えられてもよい。蒸気化器14の構造及び配置については、図4ないし図8を参照して説明する。
【0063】
図4ないし図6は、エアロゾル生成装置の蒸気化器を説明するための図面である。
【0064】
図4は、図2に示されたエアロゾル生成装置を概略的に示す断面図であり、図5は、図3に示されたエアロゾル生成装置を概略的に示す断面図である。図6は、図5に示された、実施形態による蒸気化器をA-A方向に切断した断面図である。
【0065】
図4及び図5を参照すれば、一実施形態による蒸気化器14は、保存部141、第1芯142、発熱パターン143、センシングパターン144、及び第2芯145を備える。
【0066】
ここで、保存部141、芯142及び145、発熱パターン143のそれぞれは、図1ないし図3で説明した蒸気化器14に含まれている液体保存部、液体伝達手段、加熱要素のそれぞれと相等しい。
【0067】
保存部141は、外壁及び内壁で取り囲まれた空スペースを含む。保存部141の空スペースには、エアロゾル生成物質が保存される。
【0068】
図6をさらに参照すれば、保存部141の内部に、第1芯142及び/または第2芯145が配置される。第1芯142及び/または第2芯145の一部は、保存部141に保存されたエアロゾル生成物質と接触する。第1芯142及び/または第2芯145の両端が、エアロゾル生成物質と接触する。
【0069】
保存部141は、エアロゾル生成物質が、第1芯142及び/または第2芯145を通じない他の経路を介して、保存部141の外部に漏れることが防止されるように、密封される。
【0070】
保存部141は、多様な形状に製作され、一実施形態によれば、保存部141は、一方向に延びる円筒状または直方体などの形状を有することができる。
【0071】
保存部141は、第1芯142及び/または第2芯145と連結され、保存部141のエアロゾル生成物質は、第1芯142及び/または第2芯145を通じて保存部141の外部に運ばれる。
【0072】
例えば、保存部141は、第1芯142及び/または第2芯145の両端とそれぞれ連結される複数の開口を含む。保存部141と連結される第1芯142及び/または第2芯145の間の隙間は密封されていて、第1芯142及び/または第2芯145の以外の領域からエアロゾル生成物質が漏れることが防止される。
【0073】
第1芯142及び第2芯145は、保存部141からエアロゾル生成物質を吸収する。
【0074】
発熱パターン143は、第1芯142及び第2芯145に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾル生成物質を気化させ、エアロゾルを生成する。
【0075】
センシングパターン144は、温度センサであって、発熱パターン143の温度を測定するために配置される。
【0076】
図4を見れば、発熱パターン143によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1の本体に形成されて、蒸気化器14の排出口と連結される気流通路を通じて、エアロゾル生成物品2を収容するための収容空間に移動する。エアロゾルは、本体の収容空間に挿入されたエアロゾル生成物品2を通過してユーザに伝達される。
【0077】
図5を見れば、発熱パターン143によって生成されたエアロゾルは、蒸気化器14の内部に形成されている気流通路146の延長方向に沿って移動する。気流通路146の一端部にはマウスピース18が位置する。エアロゾルは、マウスピース18を介してユーザに伝達される。
【0078】
以下では、図7及び図8を参照して、第1芯142、発熱パターン143、センシングパターン144、及び第2芯145についてさらに詳細に説明する。
【0079】
図7及び図8は、一実施形態による蒸気化器14に含まれる第1芯142、発熱パターン143、センシングパターン144、及び第2芯145について説明するための図面である。
【0080】
図7は、一実施形態による蒸気化器の一部分の分解斜視図であり、図8は、一実施形態による蒸気化器の一部分を示す前面図である。
【0081】
図7及び図8を参照すれば、一実施形態による蒸気化器14は、第1芯142、発熱パターン143、センシングパターン144、及び第2芯145を備える。
【0082】
第1芯142は、エアロゾル生成物質を保存する保存部(図示せず)からエアロゾル生成物質を伝達されて、エアロゾル生成物質を吸収する。
【0083】
一実施形態で、第1芯142は、六面体形状である。例えば、第1芯142は、四角柱状である。但し、実施形態は、前述した例に限定されるものではなく、芯は、概略的に円筒型、細長型、棒型または針型の形状であってもよい。
【0084】
第1芯142は、その一部分で、保存部から供給されるエアロゾル生成物質を吸収する。例えば、第1芯142の一部分に吸収されたエアロゾル生成物質は、毛細管現象によって第1芯142の他の部分に移動することができる。
【0085】
第1芯142に、発熱パターン143及びセンシングパターン144が印刷される。この時、「印刷」は、塗布、噴射、蒸着、メッキ、浸漬など、第1芯142に永久にパターンを付着するすべての方式を意味する。
【0086】
第1芯142に印刷技術が適用されるために、第1芯142は、エアロゾル生成物質を吸収する芯の役割を行いながら、適当な強度及び安定性を有する材料を含む必要がある。例えば、第1芯142は、多孔性セラミックスを含む。
【0087】
発熱パターン143は、第1芯142の少なくとも一面に印刷されて、第1芯142に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱する。
【0088】
発熱パターン143は、電気伝導性トラックのような電気抵抗性発熱体を含む。電気抵抗性発熱体は、バッテリ(図示せず)から電力が供給されて、電気抵抗性発熱体に電流が流れることによって加熱される。
【0089】
発熱パターン143の電気抵抗の消費電力によって、発熱パターン143の加熱温度が定められる。発熱パターン143の加熱温度を考慮した発熱パターン143の抵抗の消費電力に基づいて、発熱パターン143の抵抗値が設定される。発熱パターン143の抵抗値は、電気抵抗性素子の構成物質、長さ、幅、厚さまたはパターンなどによって多様に設定される。
【0090】
発熱パターン143は、タングステン、金、白金、銀、銅、ニッケル、パラジウムまたはこれらの組み合わせを含む。また、発熱パターン143は、好適なドーピング材によってドーピングされるが、発熱パターン143の素材は、前述した例に限定されるものではない。
【0091】
発熱パターン143の両端は、発熱電極143eによってバッテリと連結される。発熱電極143eは、バッテリから供給された電力を発熱パターン143に提供する電気接続端子に該当する。
【0092】
センシングパターン144は、発熱パターン143と第1芯142の同一面に印刷されて、発熱パターン143の温度を測定する。
【0093】
具体的に、センシングパターン144は、発熱パターン143の温度を測定するための抵抗温度係数(TCR、temperature coefficient of resistance)を有する低抗体を含む。
【0094】
低抗体の電気抵抗は、温度に依存する値であって、温度変化によって変わる。抵抗の変化は、センシングパターン144の低抗体上に電流が流れる時、電圧値の変化を測定することで導出される。よって、電圧の変化を通じて抵抗の変化を導出し、抵抗の変化に基づいて発熱パターン143の温度を測定する。
【0095】
但し、実施形態は、これに制限されるものではなく、センシングパターン144の低抗体に一定の電圧を印加し、電流値の変化を測定することで抵抗の変化が導出されることもある。
【0096】
センシングパターン144は、セラミックス(ceramic)、半導体(semiconductor)、金属(metal)及びカーボン(carbon)のうち少なくとも一つの材料を含み、発熱パターン143と同様に、電気抵抗性素子または電気伝導性素子で製作される。例えば、センシングパターン144は、タングステン、金、白金、銀、銅、ニッケル、パラジウムまたはこれらの組み合わせを含むことができ、好適なドーピング材によってドーピングされる。
【0097】
センシングパターン144の両端は、センサ電極144eによって制御部(図示せず)と連結される。センサ電極144eは、センシングパターン144と制御部とを電気的に連結する電気接続端子に該当する。
【0098】
発熱パターン143とセンシングパターン144が、バッテリ及び/または制御部と容易に連結されるように、発熱パターン143の両端とセンシングパターン144の両端は、第1芯142の外部面のうち一つの面から第1芯142の外部に引出される。
【0099】
発熱電極143eとセンサ電極144eは、前述した第1芯142の外部面のうち一つの面と隣接して配置され、それぞれ第1芯142の外部に引出された発熱パターン143の両端と、センシングパターン144の両端に連結されて、バッテリ及び/または制御部に向かって平行に延びる。
【0100】
図7及び図8では、発熱パターン143とセンシングパターン144が第1芯142の上面に示されているが、実施形態は、パターンの位置に限定されるものではない。
【0101】
蒸気化器14は、加熱要素と芯との接触面積を増大させて霧化性能を向上させるために、発熱パターン143が印刷された第1芯142の一面に接触する第2芯145を含む。
【0102】
第2芯145は、第1芯142の前記一面に隣接して配置されて、エアロゾル生成物質を吸収する。
【0103】
一実施形態で、第2芯145は、第1芯142と同様に六面体形状でありうる。例えば、第2芯145は、四角柱状である。但し、実施形態は、前述した例に限定されるものではなく、芯は、概略的に円筒型、細長型、棒型または針型の形状であってもよい。
【0104】
第2芯145は、その一部分で、保存部から供給されるエアロゾル生成物質を吸収する。例えば、第2芯145の一部分に吸収されたエアロゾル生成物質は、毛細管現象によって第2芯145の他の部分に移動することができる。
【0105】
発熱パターン143とセンシングパターン144が印刷される第1芯142とは異なって、第2芯145には、別途のパターンが印刷されない。この場合、第2芯145は、第1芯142に印刷された発熱パターン143と接触するように配置される。第2芯145に吸収されたエアロゾル生成物質は、第1芯142に印刷された発熱パターン143によって加熱される。
【0106】
第2芯145に別途のパターンが印刷されない場合、第2芯145は、多孔性セラミックスだけではなく、綿、シリカ、SPL、メラミンフォームを含む。
【0107】
図8を見れば、エアロゾル生成物質が、保存部から第1芯142及び第2芯145の両端に吸収される。
【0108】
第1芯142の両端に吸収されたエアロゾル生成物質は、発熱パターン143が印刷された第1芯142の一面に移動する。
【0109】
第2芯145の両端に吸収されたエアロゾル生成物質は、第2芯145と発熱パターン143に接する面に移動する。
【0110】
発熱パターン143と近くなったエアロゾル生成物質は、発熱パターン143によって加熱されて、エアロゾル生成物質からエアロゾルが生成される。この時、発熱パターン143を介してエアロゾル生成物質を含む両面が加熱されるため、エアロゾル生成物質を含む一面のみ加熱される場合より、さらに多くのエアロゾルが生成される。
【0111】
以下では、図9Aないし図12を参照して、第1芯142に印刷された発熱パターン143と、センシングパターン144のパターンについて詳細に説明する。
【0112】
図9Aは、一実施形態による蒸気化器の一部分を示す上面図であり、図9Bは、他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す上面図である。
【0113】
図9A及び図9Bは、図8で第2芯145を省略し、z軸方向から眺めたパターンが印刷された第1芯の一面を図示し、それぞれ第1芯に印刷された発熱パターンとセンシングパターンを示す図面である。
【0114】
図9A及び図9Bを参照すれば、発熱パターン143は、第1芯142に多様な形態に印刷される。例えば、図9Aは、第1芯142の一面に屈曲された形態の発熱パターン143が印刷された態様を示す。図9Bは、四角柱状の第1芯142の一面に螺旋状の発熱パターン143が印刷された態様を示す。但し、実施形態は、発熱パターンの形態によって限定されるものではない。
【0115】
センシングパターン144は、発熱パターン143が印刷された第1芯142の一面に印刷される。すなわち、発熱パターン143とセンシングパターン144は、同一面に印刷される。
【0116】
センシングパターン144も、発熱パターン143と同様に、第1芯142に多様な形態に印刷される。実施形態は、図9A及び図9Bに示されたセンシングパターンの形態によって限定されるものではない。但し、センシングパターン144は、発熱パターン143と接触して動作に問題が発生しないように、互いに交差せずにパターンを形成する。
【0117】
図10A及び図10Bは、それぞれ、さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す上面図である。
【0118】
図10Aは及び図10Bは、それぞれ図9A及び図9Bで、センシングパターンを異ならせて配置した図面である。
【0119】
図10A及び図10Bを参照すれば、発熱パターン133の温度を、一貫性ありながら正確に測定するために、センシングパターン144は、発熱パターン143から均一に離隔されるように印刷される。
【0120】
この時、製作過程の容易性と、隣接したパターンの間の信頼性ある動作のために、センシングパターン144は、隣接した発熱パターン143との間隔idを、0.1mmないし0.5mmの範囲に維持するか、範囲内の一定値に維持するように印刷される。但し、これは例示的な数値であり、発熱パターン143及びセンシングパターン144の幅、厚さなどのパラメータの変更によって、前述した間隔は変わってもよい。
【0121】
図11は、図9Aにおける、さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分の上面図である。
【0122】
図11は、図9Aで、発熱パターンを異ならせて配置した図面である。
【0123】
図11を参照すれば、発熱パターン143は、第1芯142の周辺部142aに隣接した平行部の間に第1間隔d1を有するように印刷され、第1芯142の中心部142bに隣接した平行部の間に第2間隔d2を有するように印刷される。第2間隔d2は、第1間隔d1とは異なる。
【0124】
一実施形態で、第1芯142は、両周辺部142aの両端を通じて、保存部(図示せず)から供給されるエアロゾル生成物質を吸収し、吸収されたエアロゾル生成物質は、第1芯142の中心部142bに移動する。この時、第1芯142の周辺部142aから中心部142bへ行くほど、エアロゾル生成物質の移動する速度が変わる。
【0125】
第1芯142の周辺部142aでは、エアロゾル生成物質の吸収速度が相対的に速い。何故ならば、第1芯142の周辺部142aは保存部と連結されて、エアロゾル生成物質を直接的に供給されるからである。パフ後には、第1芯142内のエアロゾル生成物質が気化されるため、第1芯142は乾いた状態になる。第1芯142が乾いた状態である時、第1芯142の周辺部142aは、エアロゾル生成物質を速い速度で吸収する。
【0126】
一方、第1芯142の中心部142bでのエアロゾル生成物質の吸収速度は、第1芯142の周辺部142aでの吸収速度より遅い。第1芯142の中心部142bは、保存部から遠く位置し、これは、エアロゾル生成物質が中心部142bに到逹するのに相対的に長い時間がかかるようにする。
【0127】
第1芯142の長手方向に沿って第1芯142を構成する微小区間を分析すれば、各微小区間の両端でエアロゾル生成物質が吸収された程度の差によって、エアロゾルが吸収される。この時、「第1芯142の長手方向」は、図11でのy軸方向を意味する。
【0128】
ところが、第1芯142の周辺部142aから中心部142bに近くなるほど、各微小区間の両端でエアロゾル生成物質が吸収された程度の差値が減少する。よって、第1芯142の周辺部142aから中心部142bに近くなるほど、エアロゾル生成物質の吸収速度が減少する。
【0129】
第1芯142の長手方向に沿って発熱パターン143が一定の間隔(例えば、隣接した平行部の間の距離)で印刷される場合には、中心部142bでは、周辺部142aより少量のエアロゾルが発生する。よって、第1芯142の長手方向によって不均一な量のエアロゾルが発生する。
【0130】
この時、第1芯142に印刷される発熱パターン143の形態を、第1芯142の長手方向によって異ならせて印刷する必要がある。
【0131】
例えば、エアロゾル生成物質の吸収速度が速い第1芯142の周辺部142aでは、発熱パターン143の隣接した平行部の間の間隔を、第1間隔d1に維持する。エアロゾル生成物質の吸収速度が相対的に遅い第1芯142の中心部142bでは、発熱パターン143のパターンの間の間隔を、第1間隔d1より間隔の狭い第2間隔d2に維持する。これにより、第1芯142の長手方向に沿って均一な量のエアロゾルを発生させることができる。
【0132】
図12は、図11における、さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分の上面図である。
【0133】
図12は、図11で、センシングパターンを異ならせて配置した図面である。
【0134】
図12を参照すれば、センシングパターン144は、発熱パターン143のパターン(例えば、隣接した平行部)の間の間隔によって、パターンの形態が異なって印刷される。
【0135】
図12を参照すれば、第1芯142の中心部142bに印刷された発熱パターン143の第1間隔d1に比べて、第1芯142の中心部142bに印刷された発熱パターン143の第2間隔d2が相対的に狭い。
【0136】
発熱パターン143の間隔が相対的に広く印刷された第1芯142の周辺部142aで、センシングパターン144は、発熱パターン143から一定に離隔されるように(例えば、発熱パターン143に平行に)印刷される。
【0137】
発熱パターン143の間隔が相対的に狭く印刷された第1芯142の中心部142bで、センシングパターン144は、第1芯142の長手方向に沿って延びるように印刷される。
【0138】
具体的に、発熱パターン143は、一方向に(例えば、y軸方向に沿って)順次に配置された複数の屈曲部143aと、複数の屈曲部143aを前記一方向に連結する複数の連結部143bを備える。この場合、センシングパターン144の少なくとも一部は、発熱パターン143の複数の屈曲部143aが配置される一方向に延びる。
【0139】
センシングパターン144の形態の基準になる、発熱パターン143のパターンの間の間隔は、限定されない。
【0140】
図13は、さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す正面図である。
【0141】
図13を参照すれば、他の実施形態による蒸気化器14の発熱パターン143は、第1発熱パターン143-1及び第2発熱パターン143-2を含む。
【0142】
蒸気化器14は、加熱要素と芯との接触面積を増大させて霧化性能を向上させるために、第1芯142の両面にそれぞれ印刷される第1発熱パターン143-1及び第2発熱パターン143-2を含む。
【0143】
第1芯142の両端に吸収されたエアロゾル生成物質は、第1発熱パターン143-1及び第2発熱パターン143-2がそれぞれ印刷された面に移動する。
【0144】
第1発熱パターン143-1及び第2発熱パターン143-2と近くなったエアロゾル生成物質は、第1発熱パターン143-1及び第2発熱パターン143-2によって加熱され、エアロゾル生成物質からエアロゾルが生成される。この時、第1芯142の反対側の2つの面でエアロゾル生成物質が加熱されるため、一面のみでエアロゾル生成物質が加熱される場合より、さらに多くのエアロゾルが生成される。
【0145】
この場合、センシングパターン144も、弟1発熱パターン143-1及び第2発熱パターン143-2がそれぞれ印刷されている第1芯142の面に印刷される第1センシングパターン144-1及び第2センシングパターン144-2を含む。
【0146】
第1センシングパターン144-1は、第1発熱パターン143-1の温度を測定し、第2センシングパターン144-2は、第2発熱パターン143-2の温度を測定する。
【0147】
図13では、第2芯145が図示されていないが、第2芯145は、第1発熱パターン143-1が印刷された第1芯142の上面、及び/または第2発熱パターン143-2が印刷された第2芯145の下面に接触するように配置される。
【0148】
第1芯142は、一面または下面で生成されたエアロゾルが第1芯142を通過するように形成された中空142hを含む。
【0149】
中空142hは、z軸方向に第1芯142を貫通する。但し、中空142hのサイズ、数及び位置は、実施形態によって多様に変形される。
【0150】
気流通路(図示せず)が第1芯142の上に配置されていて、エアロゾルが+z方向に移動せねばならない場合、第2発熱パターン143-2によって第1芯142の下面で生成されたエアロゾルは、中空142hを通じて+z方向に移動する。
【0151】
これに対し、気流通路が第1芯142の下に配置されていて、エアロゾルが-z方向に移動せねばならない場合、第1発熱パターン143-1によって第1芯142の上面で生成されたエアロゾルは、中空142hを通じて-z方向に移動する。
【0152】
図14A及び図14Bは、それぞれ、さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す斜視図である。
【0153】
図14A及び図14Bを参照すれば、他の実施形態による蒸気化器14の発熱パターン143は、第1芯142の少なくとも一部を取り囲むように印刷される。
【0154】
加熱要素と芯との接触面積を増大させて霧化性能を向上させるために、図14Aでは、発熱パターン143が、四角柱状の第1芯142の4個の面を取り囲むように印刷される。図14Bでは、発熱パターン143が、円筒状の第1芯142の外周面を取り囲むように印刷される。
【0155】
但し、実施形態は、第1芯142の形状及び第1芯142を取り囲む発熱パターン143の形態に限定されるものではない。
【0156】
第1芯142の両端に吸収されたエアロゾル生成物質は、第1芯142の少なくとも一部を取り囲んでいる発熱パターン143によって加熱され、エアロゾル生成物質からエアロゾルが生成される。この時、発熱パターン143によって取り囲まれた第1芯142の複数の面でエアロゾル生成物質が加熱されるため、一面のみで加熱される場合より、さらに多くのエアロゾルが生成される。
【0157】
図15は、メッシュ体が配置された、さらに他の実施形態による蒸気化器の一部分を示す正面図である。
【0158】
図15を参照すれば、さらに他の実施形態による蒸気化器14は、メッシュ体147を含む。
【0159】
メッシュ体147は、第1芯142の上面に隣接して配置されて、保存部(図示せず)からエアロゾル生成物質を吸収し、吸収されたエアロゾル生成物質を加熱する。この時、「第1芯142の上面」は、発熱パターン143が印刷された第1芯142の表面ではなく、第1芯142の一面を意味する。
【0160】
メッシュ体147は、電流供給によって加熱される複数の伝導性フィラメントを含む。一例示で、複数の伝導性フィラメントは、網(または「メッシュ」)状に配置され、複数の伝導性フィラメントが前述した形態に配置されることによって、複数の伝導性フィラメントの間には、複数の間隙が形成される。
【0161】
メッシュ体147の複数の伝導性フィラメントは、複数の間隙で毛細管作用(または毛細管現象)を発生させることができ、保存部に保存されているエアロゾル生成物質は、複数の間隙で発生する毛細管作用によって、複数の間隙内に移動する。
【0162】
複数の間隙内のエアロゾル生成物質は、メッシュ体147の複数の伝導性フィラメントと接触し、複数の伝導性フィラメントは、エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成する。
【0163】
すなわち、メッシュ体147を介して、保存部に保存されているエアロゾル生成物質をメッシュ体147に伝達するための構成(例えば、芯(wick))がなくても、エアロゾルを生成することができる。
【0164】
図15を見れば、エアロゾル生成物質が、保存部から第1芯142及びメッシュ体147の両端に吸収される。
【0165】
第1芯142の両端に吸収されたエアロゾル生成物質は、発熱パターン143が印刷された第1芯142の一面と、メッシュ体147が配置された第1芯の他面に移動する。
【0166】
第1芯142の一面に印刷された発熱パターン143と近くなったエアロゾル生成物質は、発熱パターン143によって加熱され、エアロゾル生成物質からエアロゾルが生成される。
【0167】
第1芯142に吸収された後、第1芯142の他面に配置されているメッシュ体147に近接して移動したエアロゾル生成物質は、メッシュ体147によって加熱され、エアロゾル生成物質からエアロゾルが生成される。
【0168】
第1芯142に吸収されたエアロゾル生成物質とは別途に、メッシュ体147の両端に吸収されたエアロゾル生成物質は、メッシュ体147によって加熱されて、エアロゾル生成物質からエアロゾルが生成される。
【0169】
メッシュ体147の配置によって、第1芯142の両面でエアロゾル生成物質が加熱される。さらに、メッシュ体147によって吸収されて加熱されるエアロゾル生成物質もあるため、第1芯142の一面のみでエアロゾル生成物質が加熱される場合より、さらに多くのエアロゾルが生成される。
【0170】
図15では、発熱パターン143が第1芯142の下面に印刷され、メッシュ体147が第1芯142の上面に配置されたが、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0171】
図16は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0172】
エアロゾル生成装置1600は、制御部1610、センシング部1620、出力部1630、バッテリ1640、ヒータ1650、ユーザ入力部1660、メモリ1670、及び通信部1680を備える。但し、エアロゾル生成装置1600の内部構造は、図16に示されたところに制限されるものではない。すなわち、エアロゾル生成装置1600の設計によって、図16に示された構成のうち一部が省略されるか、新たな構成がさらに加えられ得るということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0173】
センシング部1620は、エアロゾル生成装置1600の状態またはエアロゾル生成装置1600周辺の状態を感知し、感知した情報を制御部1610に伝達する。制御部1610は、前記感知された情報に基づいて、ヒータ1650の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット、カートリッジなど)の挿入如何の判断、お知らせ表示などの多様な機能が行われるように、エアロゾル生成装置1600を制御する。
【0174】
センシング部1620は、温度センサ1622、挿入感知センサ1624及びパフセンサ1626のうち少なくとも一つを備えるが、それらに制限されるものではない。
【0175】
温度センサ1622は、ヒータ1650(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知する。エアロゾル生成装置1600は、ヒータ1650の温度を感知する別途の温度センサを備えるか、ヒータ1650自体が温度センサの役割を行う。または、温度センサ1622は、バッテリ1640の温度をモニタリングするように、バッテリ1640の周りに配置されたものであってもよい。
【0176】
挿入感知センサ1624は、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去を感知する。例えば、挿入感知センサ1624は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち少なくとも一つを含み、エアロゾル生成物品が挿入及び/または除去されることによる信号変化を感知する。
【0177】
パフセンサ1626は、気流通路または気流チャネルの多様な物理的変化に基づいて、ユーザのパフを感知する。例えば、パフセンサ1626は、温度変化、流量変化、電圧変化及び圧力変化のうちいずれか一つに基づいて、ユーザのパフを感知する。
【0178】
センシング部1620は、前述したセンサ(温度センサ1622、挿入感知センサ824及びパフセンサ1626)以外に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも一つをさらに備える。各センサの機能は、その名称から通常の技術者が直観的に推論することができるため、具体的な説明は省略する。
【0179】
出力部1630は、エアロゾル生成装置1600の状態についての情報を出力して、ユーザに提供する。出力部1630は、ディスプレイ部1632、ハプティック部1634及び音響出力部1636のうち少なくとも一つを備えるが、これに制限されるものではない。ディスプレイ部1632とタッチパッドとが層構造をなして、タッチスクリーンに構成される場合、ディスプレイ部1632は、出力装置以外に入力装置としても使われる。
【0180】
ディスプレイ部1632は、エアロゾル生成装置1600についての情報を、ユーザに視覚的に提供する。例えば、エアロゾル生成装置1600についての情報は、エアロゾル生成装置1600のバッテリ1640の充/放電状態、ヒータ1650の予熱状態、エアロゾル生成物品の挿入/除去状態、またはエアロゾル生成装置1600の使用が制限される状態(例えば、異常物品の感知)などの多様な情報を意味し、ディスプレイ部1632は、前記情報を外部に出力する。ディスプレイ部1632は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などである。また、ディスプレイ部1632は、LED発光素子の形態であってもよい。
【0181】
ハプティック部1634は、電気的信号を機械的な刺激または電気的な刺激に変換して、エアロゾル生成装置1600についての情報を、ユーザに触覚的に提供する。例えば、ハプティック部1634は、モータ、圧電素子、または電気刺激装置を備える。
【0182】
音響出力部1636は、エアロゾル生成装置1600についての情報を、ユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部1636は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力する。
【0183】
バッテリ1640は、エアロゾル生成装置1600の動作に用いられる電力を供給する。バッテリ1640は、ヒータ1650が加熱されるように電力を供給する。また、バッテリ1640は、エアロゾル生成装置1600内に備えられている他の構成(例えば、センシング部1620、出力部1630、ユーザ入力部1660、メモリ1670及び通信部1680)の動作に必要な電力を供給する。バッテリ1640は、充電の可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリである。例えば、バッテリ1640は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、これに制限されるものではない。
【0184】
ヒータ1650は、バッテリ1640から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱する。図16には示されていないが、エアロゾル生成装置1600は、バッテリ1640の電力を変換してヒータ1650に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに備えてもよい。また、エアロゾル生成装置1600が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル生成装置1600は、バッテリ1640の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに備えてもよい。
【0185】
制御部1610、センシング部1620、出力部1630、ユーザ入力部1660、メモリ1670、及び通信部1680は、バッテリー1640から電力を供給されて機能を行う。図16に示されていないが、バッテリ1640の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路または電圧レギュレータ回路をさらに備える。
【0186】
一実施形態で、ヒータ1650は、任意の好適な電気抵抗性物質で形成されてもよい。例えば、好適な電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、プラチナ、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金であるが、それらに制限されるものではない。また、ヒータ1650は、金属熱線、電気伝導性トラックが配置された金属熱板、セラミックス発熱体などで具現されるが、それらに制限されるものではない。
【0187】
他の実施形態で、ヒータ1650は、誘導加熱方式のヒータである。例えば、ヒータ1650は、コイルによって印加された磁場を通じて発熱して、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを備える。
【0188】
ユーザ入力部1660は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する。例えば、ユーザ入力部1660は、キーパッド、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、それらに制限されるものではない。また、図16には示されていないが、エアロゾル生成装置1600は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの連結インターフェースをさらに備え、USBインターフェースなどの連結インターフェースを通じて、他の外部装置と連結して情報を送受信するか、バッテリ1640を充電する。
【0189】
メモリ1670は、エアロゾル生成装置1600内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、制御部1610で処理されたデータ及び処理されるデータを保存する。メモリ1670は、フラッシュメモリタイプ、ハードディスクタイプ、マルチメディアカードマイクロタイプ、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、RAM(random access memory)、SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも一つのタイプの記録媒体を含む。メモリ1670は、エアロゾル生成装置1600の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも一つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンについてのデータなどを保存する。
【0190】
通信部1680は、他の電子装置との通信のための少なくとも一つの構成要素を含む。例えば、通信部1680は、近距離通信部1682及び無線通信部1684を備える。
【0191】
近距離通信部1682は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビー通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、それらに制限されるものではない。
【0192】
無線通信部1684は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LANまたはWAN)通信部などを含むが、それらに制限されるものではない。無線通信部1684は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI)を用いて、通信ネットワーク内でエアロゾル生成装置1600を確認及び認証することができる。
【0193】
制御部1610は、エアロゾル生成装置1600の全般的な動作を制御する。一実施形態で、制御部1610は、少なくとも一つのプロセッサを備える。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイで具現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせで具現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで具現されてもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0194】
制御部1610は、バッテリ1640の電力をヒータ1650に供給することを制御することで、ヒータ1650の温度を制御する。例えば、制御部1610は、バッテリ1640とヒータ1650との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することで、電力供給を制御する。他の例で、制御部1610の制御命令によって、加熱直接回路がヒータ1650への電力供給を制御してもよい。
【0195】
制御部1610は、センシング部1620によって感知された結果を分析し、以後行われる処理を制御する。例えば、制御部1610は、センシング部1620によって感知された結果に基づいて、ヒータ1650の動作が開始または終了するように、ヒータ1650に供給される電力を制御する。他の例として、制御部1610は、センシング部1620によって感知された結果に基づいて、ヒータ1650が所定の温度まで加熱されるか、適当な温度を維持することができるように、ヒータ1650に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御する。
【0196】
制御部1610は、センシング部1620によって感知された結果に基づいて、出力部1630を制御する。例えば、パフセンサ1626を通じてカウントされたパフ回数が既定の回数に到逹すれば、制御部1610は、ディスプレイ部1632、ハプティック部1634及び音響出力部1636のうち少なくとも一つを通じて、ユーザに、エアロゾル生成装置1600が間もなく終わるということを予告する。
【0197】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールなどの、コンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現される。コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意に利用できる媒体であり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータなどの、情報の保存のための任意の方法または技術で具現された、揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールなどの変調されたデータ信号のその他のデータ、またはその他の伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0198】
前述した実施形態についての説明は、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。よって、発明の真の保護範囲は、添付した特許請求の範囲によって定められねばならず、特許請求の範囲に記載の内容と同等な範囲にあるすべての差異は、請求の範囲によって定められる保護範囲に含まれると解釈されねばならない。
図1
図2
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図9A
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図10A
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図11
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図15
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【国際調査報告】