(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】位置合わせされたPPDUのプリアンブルのための通信装置および通信方法
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20241018BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20241018BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20241018BHJP
【FI】
H04L27/26 110
H04W84/12
H04W28/06 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518207
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-21
(86)【国際出願番号】 SG2022050699
(87)【国際公開番号】W WO2023069012
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】10202111654V
(32)【優先日】2021-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディン イェンイー
(72)【発明者】
【氏名】浦部 嘉夫
(72)【発明者】
【氏名】チトラカール ロジャン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
(57)【要約】
位置合わせされたPPDUのプリアンブルのための通信デバイスおよび方法を提供する。1つの例示的な実施形態は、動作に際して、第2の物理プロトコルデータユニット(PPDU)と位置合わせされた第1のPPDUを生成する回路であって、第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む、回路と、動作に際して、第1のPPDUを第2の通信装置に送信する第1の送信機と、を備える、第1の通信装置を提供する。
【選択図】
図29
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作に際して、第2の物理プロトコルデータユニット(PPDU)と位置合わせされた第1のPPDUを生成する回路であって、前記第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む、前記回路と、
動作に際して、前記第1のPPDUを第2の通信装置に送信する第1の送信機と、
を備える第1の通信装置。
【請求項2】
前記第1の送信機は、前記第2のPPDUを前記第2の通信装置または第3の通信装置に送信するようにさらに構成され、前記第1のPPDUおよび前記第2のPPDUは同時に送信される、
請求項1に記載の第1の通信装置。
【請求項3】
動作に際して、前記第2のPPDUを前記第2の通信装置または第3の通信装置に送信する第2の送信機をさらに備える、
請求項1に記載の第1の通信装置。
【請求項4】
前記第1のPPDUは超高スループット(EHT)PPDUであり、前記1つまたは複数のフィールドはEHT-ロングトレーニングフィールド(EHT-LTFフィールド)を含み、前記1つまたは複数のシンボルは1つまたは複数のEHT-LTFシンボルを含み、前記EHT-LTFフィールドの前記1つまたは複数のEHT-LTFシンボルは互いに異なるパラメータのものである、
請求項1に記載の第1の通信装置。
【請求項5】
前記1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第1のパートは、前記第2のPPDUと同じEHT-LTFタイプのものであり、前記1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第2のパートは、4xEHT-LTFタイプのものであり、前記第2のPPDUのデータシンボルと位置合わせされる、
請求項4に記載の第1の通信装置。
【請求項6】
前記1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第1のパートは、1xEHT-LTFタイプのものであり、前記第2のPPDUのプレEHT変調シンボルまたはEHT-ショートトレーニングフィールド(EHT-STF)シンボルと位置合わせされ、前記1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第2のパートは、前記第2のPPDUと同じEHT-LTFタイプのものである、
請求項4に記載の第1の通信装置。
【請求項7】
前記1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第1のパートおよび第2のパート内のEHT-LTFシンボルの量は、前記EHT-LTFフィールドより前のフィールドに示される、
請求項4に記載の第1の通信装置。
【請求項8】
前記第1のPPDUはEHT PPDUであり、前記1つまたは複数のフィールドはEHT-シグナル(EHT-SIG)フィールドを含み、前記1つまたは複数のシンボルは、1つまたは複数の複製されたEHT-SIGシンボル、または前記EHT-SIGシンボルとは異なる情報を搬送する他のシンボルを含む、
請求項1に記載の第1の通信装置。
【請求項9】
前記1つまたは複数の他のシンボルの量は、前記EHT-SIGフィールドより前のフィールドに示される、
請求項8に記載の第1の通信装置。
【請求項10】
動作に際して、第1の通信装置から第1のPPDUを受信する受信機であって、前記第1のPPDUは第2のPPDUと位置合わせされており、前記第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む、前記受信機と、
動作に際して、前記パラメータに基づいて前記シンボルを復調および復号する回路と、
を備える第2の通信装置。
【請求項11】
前記1つまたは複数のフィールドはEHT-LTFフィールドを含み、前記1つまたは複数のシンボルは異なるLTFタイプを有する1つまたは複数のEHT-LTFシンボルを含み、前記回路は、異なるLTFタイプを有する前記1つまたは複数のEHT-LTFシンボルを別々に復調および復号するようにさらに構成される、
請求項10に記載の第2の通信装置。
【請求項12】
前記1つまたは複数のフィールドはEHT-SIGフィールドを含み、前記1つまたは複数のシンボルは、1つまたは複数のEHT-SIGシンボルと、1つまたは複数の複製されたEHT-SIGシンボル、あるいは前記EHT-SIGシンボルとは異なる情報を搬送する他のシンボルと、を含み、前記回路は、前記1つまたは複数のEHT-SIGシンボルを前記1つまたは複数の複製されたEHT-SIGシンボルと合成して復調および復号するか、あるいは前記1つまたは複数のEHT-SIGシンボルおよび前記他のシンボルを別々に復調および復号するようにさらに構成される、
請求項10に記載の第2の通信装置。
【請求項13】
動作に際して、複数の位置合わせされていないPPDUを受信する受信機と、
動作に際して、複数の高速フーリエ変換(FFT)および逆FFT(IFFT)プロセッサを利用して前記複数の位置合わせされていないPPDUを復調および復号する回路と、
を備えるアクセスポイント(AP)。
【請求項14】
前記回路は、前記複数のIFFTおよびFFTプロセッサを利用して前記複数の位置合わせされていないPPDUを生成するようにさらに構成され、前記APは、動作に際して、前記複数の位置合わせされていないPPDUをステーション(STA)に送信する送信機をさらに備える、
請求項13に記載のAP。
【請求項15】
前記APは、80+80/160+160Mhz PPDU送信用の2つのIFFTおよびFFTプロセッサを備え、前記送信機は、前記2つのIFFTおよびFFTプロセッサを利用して80+80/160+160Mhz PPDU送信を実行するようにさらに構成される、
請求項14に記載のAP。
【請求項16】
前記APは、異なるベースバンドに対して前記複数のIFFTおよびFFTプロセッサのそれぞれを利用するようにさらに構成される、
請求項14に記載のAP。
【請求項17】
前記回路は、前記複数の位置合わせされていないPPDUの送信または受信の前に、位置合わせされていないPPDUの送信または受信のサポートを示すようにさらに構成される、
請求項14に記載のAP。
【請求項18】
第2のPPDUと位置合わせされた第1のPPDUを生成することであって、前記第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む、前記生成することと、
前記第1のPPDUおよび前記第2のPPDUを送信することと、
を含む通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般には通信装置に関し、より詳細には、位置合わせされた物理プロトコルデータユニット(PPDU:Physical Protocol Data Unit)のプリアンブルのための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代無線ローカルエリアネットワーク(WLAN:wireless local area network)の標準化において、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax技術との後方互換性を有する新しい無線アクセス技術がIEEE802.11beタスクグループで議論されており、802.11be超高スループット(EHT:Extremely High Throughput)WLANと命名されている。
【0003】
11be EHT WLANでは、11ax高効率(HE:High Efficiency)WLANを超える優れたスループット利得を実現するために、集約PPDU(A-PPDU:Aggregated PPDU)、協調直交周波数分割多元接続(C-OFDMA:Coordinated orthogonal frequency-division multiple access)、および協調ビームフォーミング(C-BF:Coordinated Beamforming)などのいくつかのメカニズムが提案されている。
【0004】
しかしながら、そのようなメカニズムのためのプリアンブルの設計に関しては、これまで議論がなされていなかった。
【0005】
したがって、上記の課題を解決することができる通信装置および方法が必要とされている。さらに、他の望ましい特徴および特性は、添付の図面および本開示のこの背景と併せて、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲から明らかになろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非限定的で例示的な実施形態は、位置合わせされた物理プロトコルデータユニット(PPDU)のプリアンブルのための通信装置および通信方法を提供することを容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、動作に際して、第2の物理プロトコルデータユニット(PPDU)と位置合わせされた第1のPPDUを生成する回路であって、第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む、回路と、動作に際して、第1のPPDUを第2の通信装置に送信する第1の送信機と、を備える、第1の通信装置が提供される。
【0008】
本開示の他の態様によれば、動作に際して、第1の通信装置から第1のPPDUを受信する受信機であって、第1のPPDUは第2のPPDUと位置合わせされており、第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む、受信機と、動作に際して、パラメータに基づいてシンボルを復調および復号する回路と、を備える、第2の通信装置が提供される。
【0009】
本開示の他の態様によれば、動作に際して、複数の位置合わせされていないPPDUを受信する受信機と、動作に際して、複数の高速フーリエ変換(FFT:fast fourier transform)および逆FFT(IFFT:inverse FFT)プロセッサを利用して複数の位置合わせされていないPPDUを復調および復号する回路と、を備える、アクセスポイント(AP)が提供される。
【0010】
本開示の他の態様によれば、第2のPPDUと位置合わせされた第1のPPDUを生成することであって、第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む、生成することと、第1のPPDUおよび第2のPPDUを送信することと、を含む、通信方法が提供される。
【0011】
一般的なまたは特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはそれらの任意の選択的な組み合わせとして実装され得ることに留意されたい。開示する実施形態のさらなる利益および利点は、本明細書および図面から明らかになろう。利益および/または利点は、本明細書および図面の様々な実施形態および特徴によって個別に得ることができ、それら全てが、そのような利益および/または利点のうちの1つまたは複数を得るために提供される必要はない。
【0012】
別々の図全体にわたって同様の参照番号が同一または機能的に類似の要素を指し、以下の詳細な説明と共に本明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付の図面は、様々な実施形態を例示し、本発明の実施形態による様々な原理および利点を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一例による集約PPDU(A-PPDU)の説明図である。
【
図2】一例による例示的な直交周波数分割多元接続(OFDMA)送信の説明図である。
【
図3】一例による、単一の高速フーリエ変換(FFT)/逆FFT(IFFT)プロセッサを有するアクセスポイント(AP)の2つの送信シナリオの説明図である。
【
図4】一例による、OFDMシンボル送信に対するガードインターバル(GI:Guard Interval)の組み込みの説明図である。
【
図5】一例による、異なるPPDUが位置合わせされる方法の実装を示す図である。
【
図6】他の例による、異なるPPDUが位置合わせされる方法の実装を示す図である。
【
図7A】一例による、高効率(HE)マルチユーザ(MU:multi-user)PPDUおよび超高スループット(EHT)MU PPDUそれぞれの可変長のフィールドの説明図である。
【
図7B】一例による、HE MU PPDUおよびEHT MU PPDUそれぞれの可変長のフィールドの説明図である。
【
図8A】一例による、4xHE/EHT-ロングトレーニングフィールド(LTF:long training field)の場合に、HE/EHT-LTFフィールドがダウンリンク(DL:downlink)PPDU内に生成される方法の説明図である。
【
図8B】一例による、1x/2x HE/EHT-LTFの場合に、HE/EHT-LTFフィールドがDL PPDU内に生成される方法の説明図である。
【
図9】一例による、位置合わせされた異なるPPDUの説明図である。
【
図10】実施形態0による、HE MU PPDUおよびEHT MU PPDU内のフィールドが位置合わせされる方法の説明図である。
【
図11A】実施形態0による、EHT-シグナル(SIG:signal)シンボルが処理される方法の説明図である。
【
図11B】実施形態0による、EHT-SIGシンボルが処理される方法の説明図である。
【
図12】実施形態0による、HE MU PPDUおよびEHT MU PPDU内のフィールドが位置合わせされる方法の説明図である。
【
図13】実施形態1による、HE MU PPDUおよびEHT MU PPDU内のフィールドが位置合わせされる方法の説明図である。
【
図14】実施形態1による、EHT PPDU内のフィールドが他のPPDUと位置合わせされる方法の説明図である。
【
図15】実施形態1による、EHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルが生成される方法の説明図である。
【
図16】実施形態1による、1x/2x EHT-LTFタイプの位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルが生成される方法の説明図である。
【
図17】実施形態1による、シングルユーザ(SU:single user)送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルが受信される方法の説明図である。
【
図18】実施形態2による、EHT PPDUのフィールドが他のPPDU(複数可)のフィールドと位置合わせされる方法の例示的な説明図である。
【
図19】実施形態2による、EHT PPDUのフィールドが他のPPDU(複数可)のフィールドと位置合わせされる方法の他の例示的な説明図である。
【
図20】実施形態2による、EHT PPDUのフィールドを他のPPDU(複数可)のフィールドと位置合わせするために追加のEHT-STFシンボルが使用される方法の例示的な説明図である。
【
図21】実施形態2による、EHT PPDUのフィールドを他のPPDU(複数可)のフィールドと位置合わせするために追加のEHT-LTFシンボルが使用される方法の例示的な説明図である。
【
図22】実施形態2による、1xEHT-LTFタイプのEHT-LTFシンボルが生成される方法の説明図である。
【
図23】実施形態2による、2xEHT-LTFまたは4xEHT-LTFタイプのEHT-LTFシンボルが生成される方法の説明図である。
【
図24】実施形態2による、SU送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルが受信される方法の説明図である。
【
図25】実施形態3による、位置合わせされていないPPDU送信の説明図である。
【
図26】実施形態3による、複数のIFFTプロセッサを使用したOFDM送信の説明図である。
【
図27】実施形態1および2の組み合わせによる、EHT PPDU内のフィールドが他のPPDUと位置合わせされる方法の説明図である。
【
図28】実施形態1および2の組み合わせによる、異なるEHT-LTFタイプのEHT-LTFシンボルが生成される方法の説明図である。
【
図29】様々な実施形態による、位置合わせされたPPDUのプリアンブルのための通信方法を示すフロー図である。
【
図30】様々な実施形態による、位置合わせされたPPDUのプリアンブルのために実装することができる通信装置の概略的な部分的に区分された図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図中の要素を単純化および明確化のために示しており、必ずしも一定の縮尺で描いていないことを当業者は理解するであろう。
【0015】
以下の詳細な説明は、本質的に単なる例示であり、実施形態も実施形態の適用および使用も限定することを意図するものではない。さらに、前述の背景またはこの詳細な説明で提示するいかなる理論にも拘束される意図はない。さらに、他の望ましい特徴および特性は、添付の図面および本開示のこの背景と併せて、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲から明らかになろう。
【0016】
11beのいくつかのシナリオでは(たとえば、A-PPDU、C-OFDMA、およびC-BFに関して、11-20-0831-02-00be-「周波数領域A-PPDUサポートのためのトリガフレーム」で議論されているように)、異なるPPDU間の直交性が求められ得る。位置合わせされたPPDUの様々な修正事項には、たとえば、HEおよびEHTが含まれ得る。PPDUは周波数領域でシンボルごとに直交している必要がある。たとえば、
図1のA-PPDU100を参照すると、A-PPDU100のEHT MU PPDU102およびHE MU PPDU104は両方ともシンボルごとに位置合わせされている。
【0017】
図2は、一例による例示的なOFDMA送信の説明
図200を示す。各OFDMシンボルデータパートの持続時間は、離散フーリエ変換(DFT:discrete fourier transform)期間(すなわち、使用されるサブキャリアの数および帯域幅)によって決定される。たとえば、OFDMデータパート202および204は、それぞれ64個のサブキャリアを含み、それぞれ3.2μsの持続時間を有し、OFDMデータパート206および208は、それぞれ128個のサブキャリアを含み、それぞれ6.4μsの持続時間を有する。
【0018】
APが単一のIFFT/FFTプロセッサを使用して複数のPPDUを生成する場合に、同じDFT期間を有するOFDMシンボルデータパートが時間領域で位置合わせされていなければ、IFFTウィンドウが位置に着く(line-up)ことができず、非直交性を発生させる。
図3を参照すると、説明
図300は、複数のPPDUのIFFT生成が成功する例を示しており、全てのOFDMシンボルデータパート302、304、および306が、それぞれDFT期間3.2μsのものであり、したがって互いに位置合わせされている。一方、説明
図308は、2つのPPDUのIFFT生成が失敗する例を示しており、OFDMシンボルデータパート310はDFT期間3.2μsのものであり、データパート312はDFT期間6.4μsのものであり、したがって互いに位置合わせされていない。802.11ax/beでサポートされているDFT期間には、3.2μs、6.4μs、および12.8μsがある。
【0019】
802.11ax/beでは、持続時間内の各OFDMシンボルには2つのパートが含まれ、すなわち、持続時間0.8μs、1.6μs、または3.2μsで構成されるガードインターバル(GI)と、HE/EHT-LTFシンボルの場合は持続時間3.2μs、6.4μs、12.8μs、プレHE/EHT変調シンボル(pre-HE/EHT modulated symbol)の場合は3.2μs、およびデータシンボルの場合は12.8μsで構成されるデータパートと、が含まれる。
図4の説明
図400を参照すると、送信時にIFFT後に(すなわち、時間領域で)GI402が挿入され、受信時にFFT前に除去される。異なる周波数にわたって時間領域で位置合わせされるシンボルのGIは、同じ持続時間のものでなければならない。
【0020】
異なるPPDU間の直交性および位置合わせを確保する最も簡単な方法は、各フィールドを位置合わせされた状態に保つことであり、その理由は、同じフィールド内のシンボルが同じDFT期間のものになるためである。
図5の説明
図500を参照すると、HE MU PPDU502のHE-SIG-Bフィールド506およびHE-LTFフィールド510、ならびにEHT MU PPDU504のEHT-SIGフィールド508およびEHT-LTFフィールド512の持続時間のみが可変であるので、ここでのキーポイントは、HE-SIG-Bフィールド506およびEHT-SIGフィールド508を互いに位置合わせされた状態に保つと共に、HE-LTFフィールド510およびEHT-LTFフィールド512を互いに位置合わせされた状態に保つことである。位置合わせを実現するための1つの選択肢は、MAC paddingビット514を追加すること、および/または送信パラメータを調整すること、たとえば、より少ない空間ストリーム(SS:spatial stream)を送信に使用することによるものである。たとえば、2SSの代わりに1SSのみを送信に使用することにより、2つではなくただ1つのEHT-LTFシンボルが必要になり、したがって、EHT-LTFシンボル516を省略することができるので、HE-LTFフィールド510とEHT-LTFフィールド512とを互いに位置合わせすることができる。
【0021】
他の選択肢では、適切なスケジューリングによって位置合わせを実現することができる。たとえば、
図6の説明
図600を参照すると、EHT-SIGフィールド608をHE MU PPDU602のHE-SIG-Bフィールド606と同じ長さにすることができるように、より多くのユーザがEHT MU PPDU604のターゲット受信者となるように設定され得る。さらに、HE-LTFフィールド610がEHT-LTFフィールド612と同じ長さを有し、両方のフィールドが互いに位置合わせされるように、より多くの空間ストリーム(たとえば、1SSの代わりに2SS)がHE MU PPDU602で利用され得る。
【0022】
11beでは、以下の表1に示すように、プリアンブルに11axからいくつかの変更がある。
【表1】
【0023】
したがって、EHT-SIGフィールドがHE-SIG-Bフィールドよりも短くなり得、EHT-LTFフィールドがHE-LTFフィールドよりも長くなり得る(すなわち、HE-LTFシンボルよりも多くのEHT-LTFシンボルが必要になる)可能性は十分にある。この場合、位置合わせによって、EHT-SIGフィールドが実際に必要な持続時間よりも長い持続時間を使用することになり得、EHT MU PPDUで使用できるSSの数が制限され、LTFシンボルの数が8より大きい場合、追加のLTFシンボルを追加することによってHE-LTFフィールドをEHT-LTFフィールドと位置合わせすることができない。
【0024】
HE MU PPDUおよびEHT MU PPDUには、それぞれ可変長の2つのフィールドがある。
図7Aの説明
図700を参照すると、HE-SIG-B/EHT-SIGフィールド702は、それぞれ長さが4μsの可変数のHE-SIG-B/EHT-SIGシンボル704を含む。
図7Bの説明
図706を参照すると、HE-LTF/EHT-LTFフィールド708は、それぞれが可変持続時間を有する可変数のHE/EHT-LTFシンボル710を含む。11ax/11beでは、単一のLTFシンボルの持続時間は、以下の表2に示すように、HE/EHT-LTFのタイプとGIとによって決まる。
【表2】
【0025】
11ax/11beでは、DL PPDU内のHE/EHT-LTFフィールドの生成は、HE/EHT-LTFフィールドのタイプに依存する。
図8Aは、4xHE/EHT-LTFタイプの場合に、HE/EHT-LTFフィールドがDL PPDU内に生成される方法の説明
図800を示す。ステップ802において、HE/EHT-LTFシーケンスが帯域幅およびLTFタイプに基づいて決定される。ステップ804において、シーケンスにP行列を乗算して、N個のHE/EHT-LTFシンボルを生成する。ステップ806において、ステップ804の結果にQ行列を乗算して、HE/EHT-LTFシンボルを送信アンテナにマッピングする。ステップ808において、IDFTが実行される。ステップ810において、GIが挿入される。さらに、
図8Bは、1x/2xHE/EHT-LTFタイプの場合に、HE/EHT-LTFフィールドがDL PPDU内に生成される方法の説明
図812を示す。ステップ814において、HE/EHT-LTFシーケンスが帯域幅およびLTFタイプに基づいて決定される。ステップ816において、シーケンスにP行列を乗算して、N個のHE/EHT-LTFシンボルを生成する。ステップ818において、ステップ816の結果にQ行列を乗算して、HE/EHT-LTFシンボルを送信アンテナにマッピングする。ステップ820において、IDFTが実行される。ステップ822において、ステップ818からの時間シンボルが切り捨てられる(truncated)。ステップ824において、GIが挿入される。
【0026】
単一のAPによって(たとえば、A-PPDUを用いて)または2つ以上のAPによって(たとえば、C-OFDMA、C-BFを用いて)複数のPPDUを同時に送信するには2つの可能な方法があり、すなわち、位置合わせされたPPDUを送信すること、または位置合わせされていないPPDUを送信することである。位置合わせされたPPDUを送信するために、複数のPPDUがシンボルごとに位置合わせされるが、フィールドはPPDUにわたって位置合わせされる必要はない。この場合、同じフィールドに含まれるシンボルは、異なるパラメータ(たとえば、長さ、DFT期間、搬送される情報など)のものであり得る。例示的なシナリオは、C-OFDMA方式またはC-BF方式が使用される場合、または帯域幅全体にわたるA-PPDU信号に相関関係がある場合(すなわち、APが単一のIFFTプロセッサを使用してA-PPDUを時間領域信号に変換する場合)であり得る。位置合わせされていないPPDUを送信する場合、例示的なシナリオは、異なる周波数部分においてA-PPDU信号に相関関係がない場合(すなわち、80+80MHz送信と同じように、APが異なる周波数部分におけるPPDUに対して異なるIFFTプロセッサを使用してA-PPDUを時間領域信号に変換する場合)であり得る。
【0027】
図9の説明
図900を参照すると、位置合わせされたPPDU(たとえば、EHT MU PPDU902およびEHT/HE MU PPDU904が位置合わせされている)を送信するために、フィールドではなく各シンボルが位置合わせされるように、PPDUがシンボルごとに位置合わせされる。レガシープリアンブル906およびU-SIG/HE-SIG-Aフィールド908は、レガシーパートが固定であるので、必然的に位置合わせされ、U-SIGフィールドおよびHE-SIG-Aフィールドは、それぞれ4μsの2つのシンボルを有する8μs長に固定される。位置合わせのための設計は、U-SIGフィールドの後のフィールドに関連する。たとえば、EHT-SIGフィールド910は、可変数の4μsのEHT-SIGシンボルを有する可変持続時間のものであり、EHT-LTFフィールド914は、可変数の可変持続時間のEHT-LTFシンボルを有する可変持続時間のものであり、EHT-STFフィールド912は、単一の4μsのEHT-STFシンボルを有する4μsのものである。
【0028】
実施形態0によれば、他のPPDU(複数可)と位置合わせされることが求められるEHT PPDUにおいて、フィールドの位置合わせステータスは、EHT-SIGフィールドが、他のPPDU(複数可)のHE-SIG-B/EHT-SIGフィールドと位置合わせされるようなものであり得る。
図10は、実施形態0による、HE MU PPDU1002およびEHT MU PPDU1004内のフィールドが位置合わせされる方法の説明
図1000を示す。EHT-SIGフィールド1008において、HE-SIG-Bフィールド1006との位置合わせのために追加される追加のEHT-SIGシンボル1012は、複製されたEHT-SIGシンボル、または他の情報(たとえば、マルチAP送信のための情報)を搬送する追加のEHT-SIGシンボルであり得る。元々のEHT-SIGシンボル1010および追加のEHT-SIGシンボル1012の数は、U-SIGフィールド1014に示されるものとする。複製されたEHT-SIGシンボルを使用すると、有利なことにEHT-SIGフィールドのSNRを改善することができ、他の情報を搬送するEHT-SIGシンボルを使用すると、有利なことに、より多くの情報を搬送することができる。
【0029】
以下の表3は、例示的なU-SIGフィールドフォーマットを示している。
【表3】
【0030】
11be R1では「無視(Disregard)ビット」とみなされるU-SIG-1のビットB20~B24には、追加のEHT-SIGシンボルの数が示され得る。ビットB11~B15には、EHT-SIGシンボルの数が示され得る。したがって、そのような構成により、有利なことに、11be R1に対する後方互換性を実現できるようになる。
【0031】
示された「追加のEHT-SIGシンボルの数」が0より大きい場合、実施形態0によるEHT-SIGフィールド内のEHT-SIGシンボルの受信は、
図11Aおよび
図11Bに示す通りである。1つの選択肢では、
図11Aの説明
図1100を参照すると、追加のEHT-SIGシンボル1104が複製されたEHT-SIGシンボルである場合、EHT-SIGシンボル1102および追加のEHT-SIGシンボル1104は、最大比合成(MRC:maximum ratio combining)によって合成され、合成されたEHT-SIGシンボル1106を形成して、EHT-SIGフィールドのSNRを改善する。他の選択肢では、
図11Bの説明
図1108を参照すると、追加のEHT-SIGシンボル1112が他の情報を搬送する場合、EHT-SIGシンボル1110は、(たとえば、プロセス1114において)11be R1で定義されているのと同じ方法で復調および復号される。追加のEHT-SIGシンボル1112は、(たとえば、プロセス1116において)EHT-SIGシンボル1110とは別に復調および復号されて、搬送された情報1118が取得される。
【0032】
さらに、実施形態0によれば、他のPPDU(複数可)と位置合わせされることが求められるEHT PPDUにおいて、フィールドの位置合わせステータスは、EHT-LTFフィールドが他のPPDU(複数可)のHE-LTFフィールドと位置合わせされるようなものであり得る。
図12は、実施形態0による、HE MU PPDU1202およびEHT MU PPDU1204内のフィールドが位置合わせされる方法の説明
図1200を示す。A-PPDUに含まれるHE PPDUでは、位置合わせのために追加のHE-LTFシンボル(たとえば、追加のHE-LTFシンボル1206)を追加することができる。HE-LTFシンボルの最大総数は8である。HE-LTFシンボルの総量または総数のみが示される必要があり、追加のHE-LTFシンボルの量または数が示される必要はない。追加のHE-LTFシンボル1206は、HE PPDUがEHTデバイスによって送信される場合にのみ存在することができる。追加のHE-LTFシンボル1206は、受信機STAに何の利益も影響ももたらさず、単に位置合わせ目的で存在する。
【0033】
図13は、実施形態1による、HE MU PPDU1302およびEHT MU PPDU1304内のフィールドが位置合わせされる方法の説明
図1300を示す。たとえば、実施形態1によれば、他のPPDU(複数可)と位置合わせされることが求められるEHT PPDUにおいて、フィールドの位置合わせステータスは、EHT-LTFフィールド(たとえば、EHT-LTFフィールド1308)の始端が、他のPPDU(複数可)のHE/EHT-LTFフィールド(たとえば、HE-LTFフィールド1306)の始端と位置合わせされるようなものであり得る。複数のPPDUにわたるHE/EHT-LTFフィールドの終端は位置合わせされる必要がない。
【0034】
図14は、実施形態1による、EHT PPDU(たとえば、EHT PPDU1404)内のフィールドが他のPPDU(たとえば、HE PPDU1402)と位置合わせされる方法の説明
図1400を示す。他のPPDUと位置合わせされることが求められるEHT PPDU内のEHT-LTFフィールドの生成は以下の通りであり、すなわち、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボル(たとえば、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボル1406)の数が、EHT PPDU1404に元々必要な量以上である場合、生成手順は11be R1と同じである。位置合わせに必要なEHT-LTFシンボル1406の数が、元々必要な量未満である場合、元々必要なEHT-LTFシンボル(たとえば、元々必要なEHT-LTFシンボル1412)の数に達するまで、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボル1406の後に、必要なEHT-LTFシンボル1408が連結され、他のPPDUのデータシンボル(複数可)(たとえば、HE PPDU1402のデータシンボル1410)と位置合わせされる。さらに、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボル1406の数および必要なEHT-LTFシンボル1408の数は、EHT-SIGフィールド1412に示されるものとする。
【0035】
OFDMA送信用および非OFDMA送信用のEHT-SIGフィールドフォーマットの共通のフィールドは、それぞれ以下の表4および表5に示す通りであり得る。
【表4】
【表5】
【0036】
上記の表4および表5の両方において、ビットB13~B16は、11be R1では「無視ビット」とみなされ、本明細書では必要なEHT-LTFシンボルの数を示すために使用する。
【0037】
以下の表6は、HE/EHTデータシンボルの3つの異なる持続時間を示している。
【表6】
【0038】
必要なEHT-LTFシンボルをデータシンボル(GIおよびOFDMAシンボルの両方)と位置合わせするために、2つのタイプのEHT-LTFシンボルのみ、すなわち、「4x EHT-LTF+0.8μs GI」タイプおよび「4x EHT-LTF+3.2μs GI」タイプが使用され得る(上記の表6の0.8μsおよび3.2μsのGI持続時間の2行、ならびに以下の表7の最後の2行にも示している)。GIが1.6μsの場合、必要なEHT-LTFシンボルをデータシンボルと位置合わせすることができない。
【表7】
【0039】
図15は、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルが4x EHT-LTFタイプのものである場合の、実施形態1による、EHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルが生成される方法の説明
図1500を示す。ステップ1502において、EHT-LTFシーケンスが帯域幅およびLTFタイプに基づいて決定される。ステップ1504において、シーケンスにP行列を乗算して、N個のEHT-LTFシンボルを生成する。ステップ1506において、ステップ1504の結果にQ行列を乗算して、EHT-LTFシンボルを送信アンテナにマッピングする。ステップ1508において、IDFTが実行される。ステップ1510において、GIが挿入される。したがって、11be R1で定義されているのと同じ方法で、必要なEHT-LTFシンボルが、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルと共に生成される。
【0040】
図16は、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルが1x/2x EHT-LTFタイプのものである場合の、実施形態1による、EHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルが生成される方法の説明
図1600を示す。ステップ1602において、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルのEHT-LTFシーケンスが帯域幅およびLTFタイプに基づいて決定される。ステップ1606において、シーケンスにP行列を乗算して、N個の位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルを生成する。ステップ1604において、必要なEHT-LTFシンボルのEHT-LTFシーケンスが帯域幅およびLTFタイプに基づいて決定される。ステップ1608において、シーケンスにP行列を乗算して、M個の必要なEHT-LTFシンボルを生成する。ステップ1610において、ステップ1604および1608の結果に対して空間マッピングが実行される。ステップ1612において、IDFTが実行される。ステップ1614において、N個のシンボルのみが切り捨てられる。ステップ1616において、N個のシンボルおよびM個のシンボルの両方にGIが挿入される。
【0041】
実施形態1によれば、SU送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルの受信の間、EHT-SIGフィールドに示されたEHT-LTFタイプが「4x EHT-LTF」である場合、11be R1に定義されているようにEHT-LTFフィールドが復調および復号される。一方、EHT-SIGフィールドに示されたEHT-LTFタイプが「1x EHT-LTF」または「2x EHT-LTF」である場合、第1の選択肢は、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルと必要なEHT-LTFとを別々に復調および復号することであり、第2の選択肢は、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルと必要なEHT-LTFとを別々に復調するが、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルが補間された後にそれらを一緒に復号することである。
図17は、実施形態1による、SU送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルが第2の選択肢に基づいて受信される方法の説明
図1700を示す。ステップ1702において、N個のシンボル(たとえば、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルのN個のシンボル)とM個のシンボル(たとえば、必要なEHT-LTFシンボルのM個のシンボル)との両方からGIが除去される。ステップ1704および1706において、それぞれN個のシンボルおよびM個のシンボルに対してDFTが実行される。ステップ1708において、N個のシンボルおよびM個のシンボルがP行列および対応するEHT-LTFシーケンスによって復元される。ステップ1710において、N個のシンボルが補間される。ステップ1712において、M個のシンボルおよび補間されたN個のシンボルからチャネル推定値が取得される。
【0042】
実施形態1によれば、EHT-LTFシンボルを2人以上のユーザに適切に割り当てることにより、MU送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルの受信は、11be R1で定義されているものと同じになるように構成することができる。単一のユーザに割り当てられるEHT-LTFシンボルは、同じLTFタイプのものでなければならない。この場合、MU送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルの受信は、受信機STAが割り当てられたEHT-LTFシンボルのみを復調し、割り当てられた空間ストリームのチャネル情報を取得するようなものであり、受信手順は11be R1で定義されているものと同じである。
【0043】
図18および
図19は、実施形態2による、EHT PPDUのフィールドが他のPPDU(複数可)のフィールドと位置合わせされる方法の例示的な説明図を示す。実施形態2によれば、他のPPDU(複数可)と位置合わせされることが求められるEHT PPDUにおいて、フィールドの位置合わせステータスは、EHT-SIGフィールド(たとえば、EHT MU PPDU1804のEHT-SIGフィールド1808)が、他のPPDU(複数可)のHE-SIG-B/EHT-SIGフィールドと位置合わせされる必要がないようなものであり得る(たとえば、EHT MU PPDU1804のEHT-SIGフィールド1808をHE MU PPDU1802のHE-SIG-Bフィールド1806と位置合わせする必要がないので、EHT-STFフィールド1812の後にシンボル1810が追加され得る)。さらに、EHT-LTFフィールド(たとえば、EHT MU PPDU1904のEHT-LTFフィールド1908)の始端は、他のPPDU(複数可)のHE/EHT-LTFフィールド(たとえば、HE MU PPDU1902のHE-LTFフィールド1906)の始端と位置合わせされる必要はない。またさらに、EHT-STFと元々のEHT-LTFフィールドとの間のシンボル(複数可)(たとえば、シンボル1910)は、他のPPDU(複数可)の対応するシンボル(複数可)と位置合わせされた任意のシンボル(複数可)とすることができる。
【0044】
図20は、実施形態2による、EHT PPDU(たとえば、EHT MU PPDU2004)のフィールドを他のPPDU(複数可)(たとえば、HE MU PPDU2002)のフィールドと位置合わせするために、追加のEHT-STFシンボル2008が使用される方法の例示的な説明
図2000を示す。たとえば、EHT-STFフィールドと元々のEHT-LTFフィールドとの間のシンボル(複数可)は、追加のEHT-STFシンボル(複数可)(たとえば、EHT MU PPDU2004のEHT-STFフィールド2006と元々のEHT-LTFフィールド2010との間の追加のEHT-STFシンボル2008)であり得る。この場合、他のPPDU(複数可)と位置合わせされることが求められるEHT PPDU内のEHT-STFフィールドの生成は、追加のEHT-STFシンボルの数が0である場合、生成手順が11be R1で定義されている手順と同じであり、追加のEHT-STFシンボル(複数可)の数が0より大きい場合、追加のEHT-STFシンボル(複数可)が複製されたEHT-STFシンボル(複数可)であり得るようなものであり得る。複製されたEHT-STFシンボル(複数可)により、有利なことにEHT-STFフィールドのSNRを改善することができる。
【0045】
図21は、実施形態2による、EHT PPDU(たとえば、EHT MU PPDU2104)のフィールドを他のPPDU(複数可)(たとえば、HE MU PPDU2102)のフィールドと位置合わせするために、追加のEHT-LTFシンボルが使用される方法の例示的な説明図を示す。EHT-STFフィールドと元々のEHT-LTFフィールドとの間のシンボル(複数可)は、追加のEHT-LTFシンボル(複数可)(たとえば、EHT MU PPDU2104のEHT-STFフィールド2106と元々のEHT-LTFフィールド2110との間の追加のEHT-LTFシンボル2108)である。追加のEHT-LTFシンボル(複数可)の数は、EHT-SIGフィールドに示されるものとする(たとえば、EHT-SIGフィールド2112は、追加のEHT-LTFシンボル2108の数が「1」であることを示す)。さらに、追加のEHT-LTFシンボル2108は、「1x EHT-LTF+0.8μs GI」タイプのみとすることができる。他のPPDUと位置合わせされることが求められるEHT PPDU内のEHT-LTFフィールドの生成は、追加のEHT-LTFシンボルの数が0である場合、生成手順が11be R1で定義されているものと同じであるようなものであり得る。
【0046】
一方、追加のEHT-LTFシンボル(複数可)の数が0より大きい場合、生成手順は、元々のEHT-LTFシンボル(複数可)が1x EHT-LTF、2x EHT-LTF、または4x EHT-LTFのいずれのタイプのものであるかによって異なる。
図22は、元々のEHT-LTFシンボルが1x EHT-LTFタイプのものである場合の、実施形態2による、EHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルが生成される方法の説明
図2200を示す。ステップ2202において、EHT-LTFシーケンスが帯域幅およびLTFタイプに基づいて決定される。ステップ2204において、シーケンスにP行列を乗算して、EHT-LTFシンボルを生成する。ステップ2206において、ステップ2204の結果にQ行列を乗算して、EHT-LTFシンボルを送信アンテナにマッピングする。ステップ2208において、IDFTが実行される。ステップ2210において、ステップ2208からの時間シンボルが切り捨てられる。ステップ2212において、GIが挿入される。この場合、11be R1で定義されているのと同じ方法で、追加のEHT-LTFシンボルが元々のEHT-LTFシンボルと共に生成される。
【0047】
図23は、元々のEHT-LTFシンボルが2xEHT-LTFまたは4xEHT-LTFタイプのものである場合の、実施形態2による、EHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルが生成される方法の説明
図2300を示す。この説明
図2300では、追加のEHT-LTFシンボルは、元々のEHT-LTFシンボルとは別に生成される。追加のEHT-LTFシンボルおよび元々のEHT-LTFシンボルは、対応するEHT-LTFシーケンスに対応するP行列を乗算することによって生成される。追加のEHT-LTFシンボルおよび元々のEHT-LTFシンボルは別々に時間領域シンボルに変換され、次いで追加のEHT-LTFシンボルおよび元々のEHT-LTFシンボルにGIが挿入される。ステップ2302において、追加のEHT-LTFシンボルのEHT-LTFシーケンスが帯域幅およびLTFタイプに基づいて決定される。ステップ2306において、シーケンスにP行列を乗算して、N個の追加のEHT-LTFシンボルを生成する。ステップ2304において、元々のEHT-LTFシンボルのEHT-LTFシーケンスが帯域幅およびLTFタイプに基づいて決定される。ステップ2308において、シーケンスにP行列を乗算して、M個の元々のEHT-LTFシンボルを生成する。ステップ2310において、ステップ2306および2308の結果に対して空間マッピングが実行される。ステップ2312において、IDFTが実行される。ステップ2314において、N個のシンボルのみが切り捨てられる。ステップ2316において、M個のEHT-LTFシンボルが2x EHT-LTFタイプのものである場合、M個のシンボルが切り捨てられ得るが、4x EHT-LTFタイプのEHT-LTFシンボルは切り捨てられる必要がなく、したがって、このステップはスキップされ得る。ステップ2318において、N個のシンボルおよびM個のシンボルの両方にGIが挿入される。
【0048】
実施形態2によるSU送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルの受信は、EHT-SIGフィールドに示されたEHT-LTFタイプが「1x EHT-LTF」である場合、11be R1で定義されているのと同じ方法でEHT-LTFフィールドが復調および復号されるようなものであり得る。EHT-SIGフィールドに示されたEHT-LTFタイプが「2x EHT-LTF」または「4x EHT-LTF」である場合、2つの可能な選択肢がある。第1の選択肢では、追加のEHT-LTFシンボルおよびEHT-LTFが別々に復調および復号される。第2の選択肢では、追加のEHT-LTFシンボルおよびEHT-LTFは別々に復調されるが、追加のEHT-LTFシンボルが補間された後に一緒に復号される。
図24は、実施形態2による、SU送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルが受信される方法の説明
図2400を示す。ステップ2402において、N個のシンボル(たとえば、追加のEHT-LTFシンボルのN個のシンボル)とM個のシンボル(たとえば、元々のEHT-LTFシンボルのM個のシンボル)との両方からGIが除去される。ステップ2404および2406において、それぞれN個のシンボルおよびM個のシンボルに対してDFTが実行される。ステップ2408において、N個のシンボルおよびM個のシンボルがP行列および対応するEHT-LTFシーケンスによって復元される。ステップ2410において、N個のシンボルが補間される。ステップ2412において、M個のシンボルが補間される場合がある。ステップ2414において、補間されたN個のシンボルおよびM個のシンボルからチャネル推定値が取得される。
【0049】
EHT-LTFシンボルをユーザに適切に割り当てることにより、MU送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルの受信は、11be R1で定義されているものと同じになるように構成することができる。要件は、単一のユーザに割り当てられるEHT-LTFシンボルが同じLTFタイプのものでなければならないということである。この場合、MU送信用のEHT-LTFフィールド内のEHT-LTFシンボルの受信は、受信機STAが割り当てられたEHT-LTFシンボルのみを復調し、割り当てられた空間ストリームのチャネル情報を取得するようなものであり得、受信手順は11be R1で定義されているものと同じである。
【0050】
実施形態3によれば、1つまたは2つ以上のAPによって同時に送信されるPPDUは、たとえば、位置合わせされていないPPDU送信により、位置合わせされなくてもよい。
図25は、EHT MU PPDU2502およびHE MU PPDU2504が、それらのフィールドが互いに位置合わせされていないにもかかわらず、同時に送信される、実施形態3による説明
図2500を示す。これを実現するために、APは2つ以上のIFFTプロセッサを使用して、異なるベースバンドの複数のPPDUを生成し得る。第1の選択肢では、APは、80+80MHz PPDU送信と同じように、複数の独立した80/160MHz IFFT/FFTプロセッサを有し得る。有利なことに、80+80/160+160MHz PPDU送信用のハードウェア設計をこの送信に再利用することができるが、APが同時に送信/受信できるPPDUの数は2に制限される。第2の選択肢では、APは、異なるベースバンド(20/40/80/160MHz)に対して複数の独立したIFFT/FFTプロセッサを有し得る。そのような送信には新しいハードウェア設計が必要になるが、APが同時に送信/受信できるPPDUの数は、独立したIFFT/FFTプロセッサの数までであり、これは有利なことに2よりも大きくすることができる。確認できる効果は、複数のPPDU間で位置合わせを行わないことにより、位置合わせされたPPDUよりも高い柔軟性をもたらすことができるということである。
【0051】
図26は、実施形態3による、複数のIFFTプロセッサ2606および2608を使用したOFDM送信の説明
図2600を示す。OFDMシンボルデータパート2602および2604が互いに位置合わせされていないにもかかわらず、IFFTプロセッサ2606および2608を利用して、これらの位置合わせされていないデータパート2602および2604を送信し得る。SST(サブチャネル選択送信:Subchannel Selective Transmission)などのチャネルスケジューリングを使用すると、非AP STAは位置合わせされていないPPDUを受信することができ、ただし、非AP STAは、自身が割り当てられたベースバンドで送信されたPPDUのみを受信する。
【0052】
位置合わせされていないPPDUの受信を可能にする別の方法は、APとSTAとの間で位置合わせされていないPPDUのそのような受信に関するネゴシエーションをセットアップすることである。ネゴシエーションは、位置合わせされていないPPDUの送信前に完了されなければならない。位置合わせされていないPPDUの受信のための複数のIFFT/FFTプロセッサのサポートは、EHT Capabilitiesエレメントに示すことができる。たとえば、選択肢1では、160+160MHz送信における位置合わせされていないPPDUのサポート、および80+80MHz送信における位置合わせされていないPPDUのサポートが示され得る。選択肢2では、位置合わせされていないPPDUのサポートが、送信に利用できるIFFT/FFTプロセッサの数と共に示され得る。
【0053】
実施形態1および2で論じた技術は組み合わせられ得る。たとえば、
図27の説明
図2700を参照すると、EHT-LTFフィールド(たとえば、EHT MU PPDU2704のEHT-LTFフィールド2708)の始端または終端はいずれも、他のPPDU(複数可)のHE/EHT-LTFフィールド(たとえば、HE MU PPDU2702のHE-LTFフィールド2706)の始端または終端と位置合わせされる必要はない。追加のEHT-LTFシンボル2710、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボル2712、および必要なEHT-LTFシンボル2714の数は、EHT-SIGフィールド2716に示され得る。しかしながら、これはGIが0.8μsの場合にのみ可能である。この場合、他のPPDUと位置合わせされることが求められるEHT PPDU内のEHT-LTFフィールドの生成は、追加のEHT-LTFシンボルと位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルとが同じEHT-LTFタイプのものである場合、生成手順が実施形態1で論じたものと同じであるようなものであり得る。また、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボルと必要なEHT-LTFシンボルとが同じEHT-LTFタイプのものである場合、生成手順は実施形態2で論じたものと同じである。
【0054】
3種類のEHT-LTFシンボルのEHT-LTFタイプが異なる場合、生成手順は
図28の説明
図2800に示す通りであり得、
図28は、実施形態1および2の組み合わせによる、異なるEHT-LTFタイプのEHT-LTFシンボルが生成される方法を示している。ステップ2802、2804、および2806において、それぞれ追加のEHT-LTFシンボル、位置合わせに必要なEHT-LTFシンボル、および必要なEHT-LTFシンボルのEHT-LTFシーケンスが帯域幅およびLTFタイプに基づいて決定される。ステップ2808、2810、および2812では、シーケンスにそれぞれP行列を乗算して、L個の追加のEHT-LTFシンボル、N個の位置合わせに必要なEHT-LTFシンボル、およびM個の必要なEHT-LTFシンボルをそれぞれ生成する。ステップ2814において、ステップ2808、2810、および2812の結果に対して空間マッピングが実行される。ステップ2816において、IDFTが実行される。ステップ2818において、L個のシンボルのみが切り捨てられる。ステップ2820において、N個のシンボルのみが切り捨てられる。ステップ2822において、L、M、N個のシンボルにGIが挿入される。
【0055】
本明細書で論じた実施形態では、他のPPDU(複数可)と位置合わせされることが求められるEHT PPDU内の単一のフィールドは、異なるパラメータのシンボルを含むことができる。EHT PPDUのEHT-LTFフィールドは、異なるLTFタイプのEHT-LTFシンボルを含むことができ、異なるLTFタイプのEHT-LTFシンボルの数は、EHT-LTFフィールドより前のフィールドに示されるものとする。EHT PPDUのEHT-SIGフィールドは、複製されたEHT-SIGシンボルまたは11be R2の情報を搬送するシンボルを含むことができ、複製されたEHT-SIGシンボルまたはR2の情報を搬送するシンボルの数は、EHT-SIGフィールドより前のフィールドに示されるものとする。EHT PPDUのEHT-STFフィールドは、2つ以上のEHT-STFシンボルを含むことができ、EHT-STFシンボルの数は、EHT-STFフィールドより前のフィールドに示されるものとする。異なるパラメータのシンボルを含むEHT-LTF/EHT-SIG/EHT-STFフィールドの受信手順、ならびに単一のAPからの同時の複数の位置合わせされていないPPDUの送信をサポートするための設計も、本明細書の様々な実施形態で説明している。
【0056】
図29は、様々な実施形態による通信方法を示すフロー
図2900を示す。ステップ2902において、第2のPPDUと位置合わせされた第1のPPDUが生成され、第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む。ステップ2904において、第1のPPDUおよび第2のPPDUが送信される。
【0057】
図30は、実施形態1、2、3、およびそれらの組み合わせによる機会主義的(opportunistic)なWLANセンシングのために実装することができる通信装置3000の概略的な部分的に区分された図を示す。通信装置3000は、様々な実施形態によるSTAまたはAPとして実装され得る。
【0058】
通信装置3000の様々な機能および動作は、階層モデルに従ってレイヤに配置される。このモデルでは、IEEE仕様に従って、下位レイヤが上位レイヤに報告し、上位レイヤから指示を受ける。簡単にするために、階層モデルの詳細については本開示では論じない。
【0059】
図30に示すように、通信装置3000は、回路3014、少なくとも1つの無線送信機3002、少なくとも1つの無線受信機3004、および複数のアンテナ3012を含み得る(簡単にするために、
図30では説明の目的で1つのアンテナのみを示している)。回路は、無線ネットワークにおける1つまたは複数の他のデバイスとの通信の制御を含む、実行するように設計されたタスクのソフトウェアおよびハードウェア支援実行で使用するための少なくとも1つのコントローラ3006を含み得る。少なくとも1つのコントローラ3006は、少なくとも1つの無線送信機3002を介して1つまたは複数の他のSTAまたはAPに送信されるフレームを生成するための少なくとも1つの送信信号生成器3008と、少なくとも1つの無線受信機3004を介して1つまたは複数の他のSTAまたはAPから受信されるフレームを処理するための少なくとも1つの受信信号処理器3010とを制御し得る。少なくとも1つの送信信号生成器3008および少なくとも1つの受信信号処理器3010は、上述の機能のために少なくとも1つのコントローラ3006と通信する通信装置3000のスタンドアロンモジュールであり得る。あるいは、少なくとも1つの送信信号生成器3008および少なくとも1つの受信信号処理器3010は、少なくとも1つのコントローラ3006に含まれ得る。これらの機能モジュールの配置が柔軟であり、実際のニーズおよび/または要求に応じて変わり得ることは当業者には理解可能である。データ処理、記憶、および他の関連する制御装置を適切な回路基板上および/またはチップセット内に設けることができる。
【0060】
様々な実施形態では、動作に際して、少なくとも1つの無線送信機3002、少なくとも1つの無線受信機3004、および少なくとも1つのアンテナ3012は、少なくとも1つのコントローラ3006によって制御され得る。さらに、1つの無線送信機3002のみを示しているが、そのような送信機が2つ以上存在できることは理解されよう。
【0061】
様々な実施形態において、動作に際して、少なくとも1つの無線受信機3004は、少なくとも1つの受信信号処理器3010と共に、通信装置3000の受信機を形成する。通信装置3000の受信機は、動作に際して、センシング動作に求められる機能を提供する。1つの無線受信機3004のみを示しているが、そのような受信機が2つ以上存在できることは理解されよう。
【0062】
通信装置3000は、動作に際して、位置合わせされたPPDUのプリアンブルのために求められる機能を提供する。たとえば、通信装置3000は、第1の通信装置であり得る。回路3014は、動作に際して、第2の物理プロトコルデータユニット(PPDU)と位置合わせされた第1のPPDUを生成し得、第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む。送信機3002は、第1の送信機であり得、動作に際して、第1のPPDUを第2の通信装置に送信し得る。
【0063】
第1の送信機は、第2のPPDUを第2の通信装置または第3の通信装置に送信するようにさらに構成され得、第1のPPDUおよび第2のPPDUは同時に送信される。第1の通信装置は、動作に際して、第2のPPDUを第2の通信装置または第3の通信装置に送信する第2の送信機をさらに備え得る。
【0064】
第1のPPDUは超高スループット(EHT)PPDUであり得、1つまたは複数のフィールドはEHT-ロングトレーニングフィールド(EHT-LTFフィールド)を含み、1つまたは複数のシンボルは1つまたは複数のEHT-LTFシンボルを含み、EHT-LTFフィールドの1つまたは複数のEHT-LTFシンボルは互いに異なるパラメータのものである。1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第1のパートは、第2のPPDUと同じEHT-LTFタイプのものであり得、1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第2のパートは、4xEHT-LTFタイプのものであり、第2のPPDUのデータシンボルと位置合わせされ得る。1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第1のパートは、1xEHT-LTFタイプのものであり、第2のPPDUのプレEHT変調シンボル(pre-EHT modulated symbol)またはEHT-ショートトレーニングフィールド(EHT-STF)シンボルと位置合わせされ得、1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第2のパートは、第2のPPDUと同じEHT-LTFタイプのものであり得る。1つまたは複数のEHT-LTFシンボルの第1のパートおよび第2のパート内のEHT-LTFシンボルの量は、EHT-LTFフィールドより前のフィールドに示され得る。
【0065】
第1のPPDUはEHT PPDUであり得、1つまたは複数のフィールドはEHT-シグナル(EHT-SIG)フィールドを含み、1つまたは複数のシンボルは、1つまたは複数の複製されたEHT-SIGシンボル、またはEHT-SIGシンボルとは異なる情報を搬送する他のシンボルを含む。1つまたは複数の他のシンボルの量は、EHT-SIGフィールドより前のフィールドに示され得る。
【0066】
通信装置3000は、第2の通信装置であり得る。受信機3004は、動作に際して、第1の通信装置から第1のPPDUを受信し得、第1のPPDUは第2のPPDUと位置合わせされており、第1のPPDUの1つまたは複数のフィールドは、互いに異なるパラメータを有する1つまたは複数のシンボルを含む。回路3014は、動作に際して、パラメータに基づいてシンボルを復調および復号し得る。
【0067】
1つまたは複数のフィールドはEHT-LTFフィールドを含み得、1つまたは複数のシンボルは異なるLTFタイプを有する1つまたは複数のEHT-LTFシンボルを含み得、回路3014は、異なるLTFタイプを有する1つまたは複数のEHT-LTFシンボルを別々に復調および復号するようにさらに構成され得る。1つまたは複数のフィールドはEHT-SIGフィールドを含み得、1つまたは複数のシンボルは、1つまたは複数のEHT-SIGシンボルと、1つまたは複数の複製されたEHT-SIGシンボル、あるいはEHT-SIGシンボルとは異なる情報を搬送する他のシンボルと、を含み得、回路3014は、1つまたは複数のEHT-SIGシンボルを1つまたは複数の複製されたEHT-SIGシンボルと合成して復調および復号するか、あるいは1つまたは複数のEHT-SIGシンボルおよび他のシンボルを別々に復調および復号するようにさらに構成され得る。
【0068】
通信装置3000は、アクセスポイント(AP)であり得る。受信機3004は、動作に際して、複数の位置合わせされていないPPDUを受信し得る。回路3014は、動作に際して、複数の高速フーリエ変換(FFT)および逆FFT(IFFT)プロセッサを利用して複数の位置合わせされていないPPDUを復調および復号し得る。
【0069】
回路3014は、複数のIFFTおよびFFTプロセッサを利用して複数の位置合わせされていないPPDUを生成するようにさらに構成され得、送信機3002は、動作に際して、複数の位置合わせされていないPPDUをステーション(STA)に送信し得る。APは、80+80/160+160Mhz PPDU送信用の2つのIFFTおよびFFTプロセッサを備え得、送信機3002は、2つのIFFTおよびFFTプロセッサを利用して80+80/160+160Mhz PPDU送信を実行するようにさらに構成され得る。APは、異なるベースバンドに対して複数のIFFTおよびFFTプロセッサのそれぞれを利用するようにさらに構成され得る。回路3014は、複数の位置合わせされていないPPDUの送信または受信の前に、位置合わせされていないPPDUの送信または受信のサポートを示すようにさらに構成され得る。
【0070】
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアと連携するソフトウェアによって実現することができる。上述の各実施形態の説明で使用した各機能ブロックは、集積回路などのLSIによって部分的にまたは完全に実現することができ、各実施形態に記載した各処理は、同じLSIまたはLSIの組み合わせによって部分的にまたは完全に制御され得る。LSIはチップとして個別に形成され得、または機能ブロックの一部または全部を含むように1つのチップが形成され得る。LSIは、それに結合されたデータ入力および出力を含み得る。本明細書でのLSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼ばれ得る。しかしながら、集積回路を実装する技術はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを使用して実現され得る。また、LSIの製造後にプログラム可能なFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ:Field Programmable Gate Array)、またはLSI内に配置された回路セルの接続および設定を再構成することができる再構成可能プロセッサが使用され得る。本開示はデジタル処理またはアナログ処理として実現することができる。半導体技術または他の派生技術の進歩の結果として将来の集積回路技術がLSIに取って代わった場合、機能ブロックは将来の集積回路技術を使用して集積化され得る。バイオテクノロジーも適用することができる。
【0071】
本開示は、通信デバイスと呼ばれる、通信機能を有する任意の種類の装置、デバイスまたはシステムによって実現することができる。
【0072】
そのような通信デバイスのいくつかの非限定的な例には、電話(たとえば、セルラー(セル)フォン、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC:personal computer)(たとえば、ラップトップ、デスクトップ、ネットブック)、カメラ(たとえば、デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレーヤー(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤー)、ウェアラブルデバイス(たとえば、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、追跡デバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダー、テレヘルス/テレメディスン(リモートヘルスおよびメディスン)デバイス、および通信機能を提供する車両(たとえば、自動車、飛行機、船舶)、ならびにそれらの様々な組み合わせが含まれる。
【0073】
通信デバイスは携帯型にも移動式にも限定されず、非携帯型または固定式の任意の種類の装置、デバイス、またはシステム、たとえば、スマートホームデバイス(たとえば、電化製品、照明、スマートメーター、制御盤)、自動販売機、および「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」のネットワーク内の他の任意の「モノ(things)」を含み得る。
【0074】
通信は、たとえば、セルラーシステム、ワイヤレスLANシステム、衛星システムなど、およびそれらの様々な組み合わせを介したデータ交換を含み得る。
【0075】
通信デバイスは、本開示で説明した通信機能を実行する通信装置に結合されたコントローラまたはセンサなどの装置を含み得る。たとえば、通信デバイスは、通信デバイスの通信機能を実行する通信装置によって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサを含み得る。
【0076】
通信デバイスは、上記の非限定的な例にあるような装置と通信するか、またはこれを制御する、基地局、アクセスポイント、および他の任意の装置、デバイス、またはシステムなどのインフラストラクチャ設備も含み得る。
【0077】
ステーションの非限定的な例は、マルチリンクステーション論理エンティティ(すなわち、MLDなど)に加入する第1の複数のステーションに含まれるものであり得、マルチリンクステーション論理エンティティに加入する第1の複数のステーションの一部として、第1の複数のステーションのうちのステーションは上位レイヤへの共通の媒体アクセス制御(MAC:medium access control)データサービスインターフェースを共有し、共通のMACデータサービスインターフェースは共通のMACアドレスまたはトラフィック識別子(TID:Traffic Identifier)に関連付けられる。
【0078】
このように、本発明の実施形態は、位置合わせされたPPDUのプリアンブルのための通信デバイスおよび方法を提供することが分かる。
【0079】
本発明の実施形態の上記の詳細な説明において例示的な実施形態を提示してきたが、膨大な数の変形が存在することを理解されたい。例示的な実施形態は例であり、本開示の範囲、適用性、動作、または構成をいかようにも限定することを意図していないということをさらに理解されたい。むしろ、前述の詳細な説明は、例示的な実施形態を実装するための便利なロードマップを当業者に提供するものであり、添付の特許請求の範囲に記載した主題の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に記載したステップおよび動作方法の機能および配置、ならびに例示的な実施形態に記載したデバイスのモジュールおよび構造において様々な変更が行われ得ることを理解されたい。
【国際調査報告】