(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】飲料用金属缶のための再封止可能な缶蓋
(51)【国際特許分類】
B65D 8/02 20060101AFI20241018BHJP
B65D 8/04 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
B65D8/02 A
B65D8/04 L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521810
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(85)【翻訳文提出日】2024-04-08
(86)【国際出願番号】 HU2022050013
(87)【国際公開番号】W WO2023062395
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】HU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524133871
【氏名又は名称】ナゲル、タマス
(71)【出願人】
【識別番号】524133882
【氏名又は名称】パジェル、タマス
(71)【出願人】
【識別番号】524133893
【氏名又は名称】コスゼギ、サンドール・ズソルト
(71)【出願人】
【識別番号】524133907
【氏名又は名称】ウルギャン、ギョルギー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナゲル、タマス
(72)【発明者】
【氏名】パジェル、タマス
【テーマコード(参考)】
3E061
【Fターム(参考)】
3E061AA16
3E061AD03
3E061BA01
3E061BB02
3E061BB03
3E061BB07
3E061DB09
(57)【要約】
管蓋は開封部を画定する脆化輪郭線(10)を有する基部(1)を備え、基部(1)はフランジ(7)を備え、基部(1)の中央にリベット構造(2)が配置され、リベット構造(2)に開口タブ(3)が取り付けられる。缶蓋は、下部回転可能蓋(4)および上部回転可能蓋(5)がリベット構造(2)に固定され、蓋(4)の外側湾曲ガイドリムはフランジ(7)の周方向下部溝(8)内に摺動可能に嵌合し、蓋(5)の外側湾曲ガイドリムはフランジ(7)の周方向上部溝(9)内に摺動可能に嵌合し、蓋(4、5)は互いに独立してリベット構造を中心として回転するように適合されること、蓋(4)は基部に面した側面と反対方向に配置された突起(12)を備え、蓋(5)は基部に面した側面に別の突起(13)を備え、突起(12、3)は回転可能蓋(12、13)が同一の位置にある場合互いに緊密に嵌合することを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開封部を画定する脆化輪郭線(10)を有する基部(1)を備える缶蓋であって、前記基部(1)はフランジ(7)を備え、前記基部(1)の中央にリベット構造(2)が配置され、前記リベット構造(2)に開口タブ(3)が取り付けられており、
下部回転可能蓋(4)および上部回転可能蓋(5)が前記リベット構造(2)に固定され、前記下部回転可能蓋(4)の外側湾曲ガイドリムは、前記基部(1)の前記フランジ(7)の周方向下部溝(8)内に摺動可能に嵌合し、前記上部回転可能蓋(5)の外側湾曲ガイドリムは、前記基部(1)の前記フランジ(7)の周方向上部溝(9)内に摺動可能に嵌合し、前記下部回転可能蓋(4)および前記上部回転可能蓋(5)は、互いに独立して前記リベット構造を中心として回転するように適合されることと、
前記下部回転可能蓋(4)は、前記基部に面した側面と反対方向に配置された突起(12)を備え、前記上部回転可能蓋(5)は、前記基部に面した側面に別の突起(13)を備え、前記下部回転可能蓋(4)の前記突起(12)と前記上部回転可能蓋(5)の前記突起(13)とは、前記回転可能蓋(12、13)が同一の位置にある場合、互いに緊密に嵌合することと、
を特徴とする缶蓋。
【請求項2】
前記下部回転可能蓋(4)および/または前記上部回転可能蓋(5)の前記外側湾曲ガイドリムは、前記フランジ(7)の周の最大50%、好適には最大33%、さらに好適には25%に沿って延びることを特徴とする、請求項1に記載の缶蓋。
【請求項3】
前記下部回転可能蓋(4)の前記突起(12)および前記上部回転可能蓋(5)の前記突起(13)は、前記蓋の材料をエンボス加工することによって形成される、請求項2に記載の缶蓋。
【請求項4】
前記基部(1)の前記フランジ(7)の前記周方向下部溝(8)および上部溝(9)にそれぞれのストップ部材(14)が配置され、前記ストップ部材(14)は、互いに対して角度方向にずれて配置されることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の缶蓋。
【請求項5】
前記下部回転可能蓋(4)は、その縁部に沿って配置され、および/または前記基部(1)に画定された前記脆化輪郭線(10)の形状に対応するように配置され、前記基部(1)と接するように適合された封止ストリップ(11)を備えることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の缶蓋。
【請求項6】
前記封止ストリップ(11)は、シリコン材料で作られる、請求項5に記載の缶蓋。
【請求項7】
前記下部回転可能蓋(4)および/または前記上部回転可能蓋(5)は、前記蓋の回転および認識を容易にするように適合された、たとえば点字または他のエンボスパターンなどの表面パターン(15)を備えることを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載の缶蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、薄いシート材料で作られた飲料用缶のための缶蓋に関し、この缶蓋は、基部と、基部の中央に配置されたリベット構造とを備え、リベット構造には開口タブおよび回転可能な蓋が固定されている。
【背景技術】
【0002】
薄いシート材料で作られた円筒形容器(缶)は、長年、飲料のパッケージに適用されてきた。以前の技術的解決策と比べて、そのような缶は、サイズおよび質量が小さいこと、容易に開封可能であり、再利用しやすいことなど、いくつかの利点を有し得る。
【0003】
そのような飲料の最も一般的な開封プロセスは、缶に取り付けられた補助タブを持ち上げることを要し、その結果、缶蓋に作用する力によって材料が脆化輪郭線に沿って裂け、そのように生じた開口部を介して缶の内容物へのアクセスが可能になる。公開番号WO2012112487A1号の先行技術文献にも、そのような技術的解決策が開示される。
【0004】
しかし、そのような解決策は、缶の内部を再閉鎖(再封止)することが不可能であるため、中に入った飲料をたとえば塵、虫などの外部の影響から隔離することができず、または飛び散りを防ぐこともできない。
【0005】
これらの問題に対処する可能な解決策は、ハンガリー実用新案第4647号に開示され、この実用新案は、回転可能な蓋を有する隔離用缶蓋であって、リベット構造によって缶蓋に開口タブが取り付けられ、缶蓋にスコアラインが形成されている缶蓋を開示する。この解決策のさらなる特徴は、リベット構造が缶蓋の中央に配置され、回転可能な蓋部材がリベット構造に回転可能に取り付けられ、回転可能な蓋部材が、缶蓋の凹部に嵌合するように適合された湾曲ガイドリムを有し、回転可能な蓋部材の表面積が缶蓋の最大80%であり、回転可能な蓋部材の上でリベット構造に開口タブが取り付けられていることである。
【0006】
この実用新案に係る技術的解決策の欠点は、缶を再封止するために適合された回転可能な蓋が、繰り返し回転された場合に緩みやすく、任意選択的に配置された封止部が容易に摩耗し、その結果、缶の内容物が全て消費される前に防水封止がもたらされなくなり得る、すなわち缶が早期に劣化することである。
【0007】
先行技術の技術的解決策のさらなる欠点は、再閉鎖性が限られることに加えて、そのような場合、蓋が、中に含まれる二酸化炭素によって生じる(缶を振ることによって大きくなる)過圧に対処し得るか不確実な点である。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、従来技術による技術的解決策の欠点を解消する薄いシート材料で作られた缶のための再封止可能な缶蓋を提供することにより、缶の早期劣化を防ぎ、長期にわたって缶の防水再閉鎖を提供することである。
【0009】
本発明の目的は、蓋が開口部の上にある場合にのみ缶蓋の水密封止をもたらすために必要な圧縮力が回転可能な蓋に提供されるように、2つの閉鎖用蓋を備えるより複雑な機構によってより強い密封性をもたらすことが可能であるという認識に基づいて実現される。この解決策により、摩耗による水密封止の早期劣化をもたらすことなく、水密封止のために必要な力と封止の保全性との両方が、必要に応じた位置および時間に確保され得る。
【0010】
本発明の目的は、開封部を画定する脆化輪郭線を有する基部を備え、基部がフランジを備え、基部の中央にリベット構造が配置され、リベット構造に開口タブが取り付けられている缶蓋を提供することによって実現される。下部回転可能蓋および上部回転可能蓋がリベット構造に固定され、下部回転可能蓋の外側湾曲ガイドリムは、基部のフランジの周方向下部溝内に摺動可能に嵌合し、上部回転可能蓋の外側湾曲ガイドリムは、基部のフランジの周方向上部溝内に摺動可能に嵌合し、下部回転可能蓋および上部回転可能蓋は、互いに独立してリベット構造を中心として回転するように適合されており、下部回転可能蓋は、基部に面した側面と反対方向に配置された突起を備え、上部回転可能蓋は、基部に面した側面に別の突起を備え、下部回転可能蓋の突起と上部回転可能蓋の突起とは、回転可能蓋が同一の位置にある場合、互いに緊密に嵌合する。
【0011】
本発明に係る缶蓋の好適な実施形態において、下部回転可能蓋の突起および上部回転可能蓋の突起は、蓋の材料をエンボス加工することによって形成される。
【0012】
本発明に係る缶蓋のさらに好適な実施形態において、下部回転可能蓋および/または上部回転可能蓋の外側湾曲ガイドリムは、フランジの周の最大50%、好適には最大33%、さらに好適には25%に沿って延びる。
【0013】
本発明に係る缶蓋の別の好適な実施形態において、基部のフランジの周方向下部溝および上部溝にそれぞれのストップ部材が配置され、上記ストップ部材は、互いに対して角度方向にずれて配置される。
【0014】
本発明に係る缶蓋の別の好適な実施形態において、下部回転可能蓋は、その縁部に沿って配置され、および/または基部に画定された開封ラインの形状に対応するように配置され、基部と接するように適合された封止ストリップを備える。
【0015】
本発明に係る缶蓋のさらに好適な実施形態において、封止ストリップは、シリコン材料で作られる。
【0016】
本発明に係る缶蓋のさらに好適な実施形態において、下部回転可能蓋および/または上部回転可能蓋は、蓋の回転および認識を容易にするように適合された、たとえば点字または他のエンボスパターンなどの表面パターンを備える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明に係る技術的解決策の好適な実施形態は、添付図面を参照して以下で説明される。
【
図1】本発明に係る缶蓋の主な構成要素を示す、飲料用缶の分解図である。
【
図2】本発明に係る缶蓋の好適な実施形態の平面図である。
【
図4】
図2に示す直線A-Aに沿って示す断面図である。
【
図5a】缶蓋の底面側の回転可能な蓋の下面図である。
【
図5b】缶蓋の上面側の回転可能な蓋の下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、缶蓋の好適な実施形態を分解図で示し、缶蓋の主な構成要素を示す。缶蓋は基部1を備え、下部回転可能蓋4、上部回転可能蓋5、および開口タブ3がリベット構造2によって基部1に固定される。
【0019】
図2において、缶蓋の上面図が示され、開封部を画定する脆化輪郭線10が基部1に配置された様子が示される。リベット構造2は、基部1の中央に配置され、下部回転可能蓋4、上部回転可能蓋5、および開口タブ3は、基部1から基部1に対し垂直な方向に徐々に距離をおいて配置される。
【0020】
開口タブ3は、既知の技術的解決策の1つに従って、傾けることができるように最新技術に沿って構成され、すなわち、脆化輪郭線10によって囲まれた表面に力を加えることによって開封ラインに沿って缶の開口部を開封し、缶の内容物へのアクセスを可能にするように適合される。
【0021】
図3にも示されるように、基部1は、内面に下部溝8および上部溝9が配置されたフランジ7を備える。2つの溝は、缶蓋の空白部の製造中、または缶蓋が缶に載置される際に、たとえば基部1のプレス加工によって、または製造後に他の機械加工や切削加工によって、または任意選択的に基部に追加の中間フランジを取り付けることによって形成され得る。
【0022】
リベット構造2上に配置された下部回転可能蓋4および上部回転可能蓋5は、それらが基部1のフランジ7に配置された下部溝8および上部溝9内に摺動可能に固定されるように、かつ、基部1の中央に配置されたリベット構造2が下部回転可能蓋4および上部回転可能蓋5の孔6を通って延びるように、リベット構造2を中心として回転可能であるように適合される(孔6は、
図5aおよび
図5bに示される)。
【0023】
下部溝8および上部溝9内にそれぞれのストップ部材14が配置され、溝内を動く下部回転可能蓋4および上面回転可能5のフランジの移動をそれぞれの所定の閉位置で阻止し、また任意選択的に、それらを所定のそれぞれの閉位置で固定するように構成される。「所定の閉位置」とは、基部1の開封部を画定する脆化輪郭線10によって囲まれた領域が下部回転可能蓋4および/または上部回転可能蓋5に完全に覆われ、好適には、蓋が脆化輪郭線10によって囲まれた領域より全方向に大きく延びる位置を意味する。
【0024】
ストップ部材は、いずれか一方、たとえば下部回転可能蓋4が時計回り方向に閉位置にもたらされ、他方、たとえば上部回転可能蓋5が逆方向(たとえば反時計回り方向)に閉位置にもたらされ得るように、溝内に配置される。
【0025】
図に示す好適な実施形態例において、ストップ部材は、好適には、開封ライン10によって画定された開口部の中心線に対してフランジ7の周に沿って45°角度をずらして配置されるが、これらのストップ部材14の正確な位置は、回転可能蓋4および5のサイズに依存して、上述の規則に従って変動し得る。
【0026】
下部回転可能蓋4は、基部1に面した側面と反対方向への突起12、たとえばエンボスを備え、上記突起は、下部回転可能蓋4の平面から所定の量だけ高さがある。上部回転可能蓋5は、基部1に面した側面に同様の突起13を備える。
【0027】
図4に示すように、突起12および突起13は、それらの合計高さが実質的に下部ガイド溝8と上部ガイド溝9との間の距離以上であるように構成される。これにより、缶蓋の組み立てられた状態において、下部回転可能蓋4および上部回転可能蓋5は、同一の角度位置にある場合、互いに緊密に嵌合する。
【0028】
この緊密な(圧縮)嵌合によって生じる力により、下部回転可能蓋4および上面回転可能5には最小限の弾性変形がもたらされ、その結果、下部回転可能蓋は基部1に緊密に嵌合し、密封性および閉鎖性が向上する。
【0029】
ただし、このように生じる緊密な(圧縮)嵌合は、開口部とは異なる角度位置で適用されてもよく、その場合、両方の蓋は、締付け力によって任意の位置で回転に抗うように固定され得る。
【0030】
また、日常的な経験により、ユーザが常に缶の防水再封止を必要とするわけではなく、すなわち、缶に虫、小物体、および塵が入るのを防止するように缶の開口部を覆う蓋で事足りる場合があることもわかる。そのような場合、開封ライン10によって画定された開口部を覆うことが可能な位置に下部回転可能蓋4または上部回転可能蓋5のみを適用するだけで十分である。
【0031】
下部回転可能蓋4および上部回転可能蓋5を容易に回転させることができるように、蓋4、5の外部湾曲ガイドリムは、フランジ7の周の最大50%、理想的かつ人間工学的な実施形態では20~30%、好適にはたとえば25%に沿って延びる。
【0032】
また使い易さのため、すなわち触覚による蓋の認識を容易にし、回転を容易にするために、下部回転可能蓋4および/または上部回転可能蓋5は、たとえば点字やエンボスなどの表面パターンを備える。
【0033】
図5aおよび
図5bは、回転可能蓋4および5の下面図を示す。水密封止をもたらすために、下部回転可能蓋4は封止ストリップ11を備える。
図5aに示されるように、封止ストリップは、蓋の側縁に沿って配置され、底面蓋が基部1に直接接する場合には、脆化輪郭線10の形状に対応するラインに沿って配置される。
【0034】
封止ストリップは、好適にはシリコン材料で作られるが、食品産業での使用が容認された他の封止材料で形成されてもよい。
【0035】
本発明の大きな利点は、既存の解決策に比べて改善された密封性を提供し、缶の早期摩耗を防止し、機能性に沿った多面的な封止作用をもたらすようなシート材料で作られた再封止可能な缶を提供することにより、先行技術による技術的解決策の欠点を解消することである。
【0036】
本発明に係る技術的解決策の別の大きな利点は、二重蓋構成によって閉鎖することにより、水密かつ機械的衝撃および圧力への耐性がある改善された密封性を提供することによって、缶が確実に密封され、中の飲料の鮮度および二酸化炭素含有量が長期的に保持されることである。
【0037】
この技術的解決策のさらなる利点は、本発明に従って構成された蓋が使用される場合、消費者にとって長年親しまれてきた「シュッ」という開封音が維持されるため、既存の解決策を用いる場合の快適で親しみのある感覚が消えることのないまま、費用対効果が高く経済的な方法で本発明の解決策が実現され得ることである。
【0038】
本発明に係る技術的解決策の有利な特徴は、水密封止の提供に加えて、回転可能な封止部を備える解決策により、他の衛生関連の利点が提供されること、たとえば缶の「飲み口面」が定期的に拭かれることによって清潔に保たれ、エアロゾルが媒介する細菌やウイルスが缶の内部から隔離されることである。
【符号の説明】
【0039】
1 基部
2 リベット構造
3 開口タブ
4 下部回転可能蓋
5 上部回転可能蓋
6 孔
7 フランジ
8 下部ガイド溝
9 上部ガイド溝
10 脆化輪郭線
11 封止ストリップ
12 突起
13 突起
14 ストップ部材
15 表面パターン
【手続補正書】
【提出日】2024-10-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開封部を画定する脆化輪郭線(10)を有する基部(1)を備える缶蓋であって、前記基部(1)はフランジ(7)を備え、前記基部(1)の中央にリベット構造(2)が配置され、前記リベット構造(2)に開口タブ(3)が取り付けられており、
下部回転可能蓋(4)および上部回転可能蓋(5)が前記リベット構造(2)に固定され、前記下部回転可能蓋(4)の外側湾曲ガイドリムは、前記基部(1)の前記フランジ(7)の周方向下部溝(8)内に摺動可能に嵌合し、前記上部回転可能蓋(5)の外側湾曲ガイドリムは、前記基部(1)の前記フランジ(7)の周方向上部溝(9)内に摺動可能に嵌合し、前記下部回転可能蓋(4)および前記上部回転可能蓋(5)は、互いに独立して前記リベット構造を中心として回転するように適合されることと、
前記下部回転可能蓋(4)は、前記基部に面した側面と反対方向に配置された突起(12)を備え、前記上部回転可能蓋(5)は、前記基部に面した側面に別の突起(13)を備え、前記下部回転可能蓋(4)の前記突起(12)と前記上部回転可能蓋(5)の前記突起(13)とは、前記
下部回転可能蓋
(4)及び前記上部回転可能蓋(5)が同一の位置にある場合、互いに緊密に嵌合することと、
を特徴とする缶蓋。
【請求項2】
前記下部回転可能蓋(4)および/または前記上部回転可能蓋(5)の前記外側湾曲ガイドリムは、前記フランジ(7)の周の最大50%、好適には最大33%、さらに好適には25%に沿って延びることを特徴とする、請求項1に記載の缶蓋。
【請求項3】
前記下部回転可能蓋(4)の前記突起(12)および前記上部回転可能蓋(5)の前記突起(13)は、前記蓋の材料をエンボス加工することによって形成される、請求項2に記載の缶蓋。
【請求項4】
前記基部(1)の前記フランジ(7)の前記周方向下部溝(8)および上部溝(9)にそれぞれのストップ部材(14)が配置され、前記ストップ部材(14)は、互いに対して角度方向にずれて配置されることを特徴とする、請求項
1に記載の缶蓋。
【請求項5】
前記下部回転可能蓋(4)は、その縁部に沿って配置され、および/または前記基部(1)に画定された前記脆化輪郭線(10)の形状に対応するように配置され、前記基部(1)と接するように適合された封止ストリップ(11)を備えることを特徴とする、請求項
1に記載の缶蓋。
【請求項6】
前記封止ストリップ(11)は、シリコン材料で作られる、請求項5に記載の缶蓋。
【請求項7】
前記下部回転可能蓋(4)および/または前記上部回転可能蓋(5)は、前記蓋の回転および認識を容易にするように適合された、たとえば点字または他のエンボスパターンなどの表面パターン(15)を備えることを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載の缶蓋。
【国際調査報告】