IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フーイャォ グラス インダストリー グループ カンパニー リミテッドの特許一覧

特表2024-539006車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法
<>
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図1
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図2
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図3
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図4
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図5
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図6
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図7
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図8
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図9
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図10
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図11
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図12
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図13
  • 特表-車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B60J 1/10 20060101AFI20241018BHJP
   B29C 45/14 20060101ALI20241018BHJP
   B29C 45/16 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
B60J1/10 C
B29C45/14
B29C45/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522193
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2024-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2021125883
(87)【国際公開番号】W WO2023065352
(87)【国際公開日】2023-04-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516151818
【氏名又は名称】フーイャォ グラス インダストリー グループ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ジャオ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,リキシン
(72)【発明者】
【氏名】リン,コンロン
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206AA13
4F206AA15
4F206AA21
4F206AA28
4F206AA29
4F206AA31
4F206AA45
4F206AD04
4F206AD05
4F206AD19
4F206AH17
4F206JA07
4F206JB12
4F206JB22
4F206JB28
4F206JL02
4F206JQ81
(57)【要約】
車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法が提供される。車窓ガラスアセンブリは、ガイドプロフィル(10)、装飾外板(20)、固定ガラス(132)、および接続部品(30)を含む。ガイドプロフィル(10)は第1側面(103)を有し、ガイドプロフィル(10)には固定溝(105)が設けられており、固定溝(105)の開口は第1側面(103)に位置し、装飾外板(20)はガイドプロフィル(10)の外面(102)を覆っており、固定ガラス(132)は固定ガラス(132)の縁部に位置する固定部分(135)を含み、固定部分(135)は固定溝(105)に収容されており、接続部品(30)は第1部分(31)を含み、第1部分(31)は、固定溝(105)に収容されており、且つ、固定部分(135)の表面と固定溝(105)の溝壁との間に接続されている。装飾外板(20)は装飾材料で作られたものであり、装飾材料は10%以上の破断伸びを有する。この車窓ガラスアセンブリにより、装飾外板とガイドプロフィルとの間、および装飾外板と接続部品との間で割れまたは破断が生じやすいという問題を回避し、車窓ガラスアセンブリの正常な使用を確保することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車窓ガラスアセンブリであって、
ガイドプロフィル、装飾外板、固定ガラス、および接続部品を含み、
前記ガイドプロフィルは第1側面を有し、前記ガイドプロフィルには固定溝が設けられており、前記固定溝の開口は前記第1側面に位置し、前記装飾外板は前記ガイドプロフィルの外面を覆っており、前記固定ガラスは前記固定ガラスの縁部に位置する固定部分を含み、前記固定部分は前記固定溝に収容されており、前記接続部品は第1部分を含み、前記第1部分は、前記固定溝に収容されており、且つ、前記固定部分の表面と前記固定溝の溝壁との間に接続されており、
前記装飾外板は装飾材料で作られたものであり、前記装飾材料は10%以上の破断伸びを有する、
ことを特徴とする車窓ガラスアセンブリ。
【請求項2】
前記装飾外板は、本体部分と、前記本体部分に固定接続された第1の延出部分とを含み、前記本体部分は、前記ガイドプロフィルの外面を覆っており、前記第1の延出部分は、前記本体部分の一端から前記固定溝の周縁まで延びており、且つ、前記第1側面を部分的に覆っており、
前記固定ガラスは、前記固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第2部分をさらに含み、前記第2部分は、前記補助部分の外面と前記第1の延出部分の端面との間に接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項3】
前記第2部分の側面は、前記第1の延出部分の側面と面一である、
ことを特徴とする請求項2に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項4】
前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、前記第3部分は、前記補助部分の内面に接続されており、前記第3部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項5】
前記車窓ガラスアセンブリは、装飾内板をさらに含み、前記装飾内板は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項6】
前記装飾内板は、第1の装飾部分と、前記第1の装飾部分に固定接続された第2の装飾部分とを含み、前記第1の装飾部分は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っており、前記第2の装飾部分は、前記第1の装飾部分の一端から前記固定溝の周縁まで延びており、且つ、前記第1側面を部分的に覆っており、
前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、前記第3部分は、前記補助部分の内面と前記第2の装飾部分の端面との間に接続されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項7】
前記第3部分の側面は、前記第2の装飾部分の側面と面一である、
ことを特徴とする請求項6に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項8】
前記固定ガラスは、前記固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、前記装飾外板は、本体部分と、前記本体部分に固定接続された第1の延出部分とを含み、前記本体部分は、前記ガイドプロフィルの外面を覆っており、前記第1の延出部分は、前記本体部分の一端から前記補助部分の外面まで延びており、前記第1の延出部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記第1部分の一方の端面を覆っている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項9】
前記装飾材料は30%以上の破断伸びを有する、
ことを特徴とする請求項8に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項10】
前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、前記第3部分は、前記補助部分の内面に接続されており、前記第3部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項8または9に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項11】
前記車窓ガラスアセンブリは、装飾内板をさらに含み、前記装飾内板は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項8または9に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項12】
前記装飾内板は、第1の装飾部分と、前記第1の装飾部分に固定接続された第2の装飾部分とを含み、前記第1の装飾部分は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っており、前記第2の装飾部分は、前記第1の装飾部分の一端から前記補助部分の内面まで延びており、前記第2の装飾部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記第1部分の他方の端面を覆っている、
ことを特徴とする請求項11に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項13】
前記固定溝は、前記ガイドプロフィルの外面を貫通しており、前記固定ガラスの外面は、前記装飾外板の外面と面一であり、前記固定部分の端面は、前記装飾外板に当接している、
ことを特徴とする請求項1に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項14】
前記装飾材料は30%以上の破断伸びを有する、
ことを特徴とする請求項13に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項15】
前記固定ガラスは、前記固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、前記第3部分は、前記補助部分の内面に接続されており、前記第3部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項13または14に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項16】
前記車窓ガラスアセンブリは、装飾内板をさらに含み、前記装飾内板は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項13または14に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項17】
前記固定ガラスは、前記固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、前記装飾内板は、第1の装飾部分と、前記第1の装飾部分に固定接続された第2の装飾部分とを含み、前記第1の装飾部分は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っており、前記第2の装飾部分は、前記第1の装飾部分の一端から前記補助部分の内面まで延びており、前記第2の装飾部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記第1部分の端面を覆っている、
ことを特徴とする請求項16に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項18】
前記装飾材料は1H~2Hの表面鉛筆硬度を有する、
ことを特徴とする請求項1~17のいずれか一項に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項19】
前記装飾材料は、キセノンランプで2000時間エージングされた後、4級以上のグレースケールを有する、
ことを特徴とする請求項1~18のいずれか一項に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項20】
前記装飾材料は85以上の光沢度を有する、
ことを特徴とする請求項1~19のいずれか一項に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項21】
前記装飾材料は、変性ポリメチルメタクリレート(PMMA)、変性ナイロン6、変性ナイロン66、変性ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)プラスチック、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン・テレフタレート(PBT)、ポリホルムアルデヒド(POM)およびアクリロニトリル・スチレン・アクリレート(ASA)プラスチックのうちの少なくとも一種である、
ことを特徴とする請求項1~20のいずれか一項に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項22】
前記ガイドプロフィルは、強化型変性ナイロン6、強化型変性ナイロン66、強化型変性ポリカーボネート、強化型ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートおよびASAプラスチックのうちの少なくとも一種で作られたものである、
ことを特徴とする請求項1~21のいずれか一項に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項23】
前記接続部品は、熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン・プロピレン・ジエン・モノマー(EPDM)またはポリウレタン(PU)で作られたものである、
ことを特徴とする請求項1~22のいずれか一項に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項24】
前記ガイドプロフィルは、前記第1側面と背向して設けられた第2側面をさらに有し、前記ガイドプロフィルには、スライド溝がさらに設けられており、前記スライド溝の開口は、前記第2側面に位置し、前記スライド溝は、移動可能なガラスを配置するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1~23のいずれか一項に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項25】
自動車であって、
ドアフレームと、請求項1~24のいずれか一項に記載の車窓ガラスアセンブリとを含み、前記車窓ガラスアセンブリが前記ドアフレームに取り付けられている、
ことを特徴とする自動車。
【請求項26】
車窓ガラスアセンブリの製造方法であって、
2色射出成形工程を用いて、ガイドプロフィルと装飾外板との複合構造体を形成することと、
固定ガラスおよび前記複合構造体を射出成形金型に入れ、射出成形工程を用いて接続部品を形成して、車窓ガラスアセンブリを取得することと、を含む、
ことを特徴とする車窓ガラスアセンブリの製造方法。
【請求項27】
車窓ガラスアセンブリの製造方法であって、
固定ガラスを射出成形金型に入れ、射出成形工程を用いてガイドプロフィルを形成することと、
射出成形工程を用いて接続部品を形成することと、
射出成形工程を用いて装飾外板を形成して、車窓ガラスアセンブリを取得することと、を含む、
ことを特徴とする車窓ガラスアセンブリの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、自動車技術の分野に関し、特に、車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人々の生活水準の向上に伴い、自動車は家族成員の重要な移動手段となっており、人々の自動車のデザインや外観に対する要求も高まっており、装飾効果のある車窓ガラスアセンブリは自動車の外装で徐々に流行ってきた。現在、自動車の車窓ガラスアセンブリでは、主に装飾外板を用いて装飾効果を実現する。しかし、装飾外板とガイドプロフィルとの間、および装飾外板と接続部品との間で、割れさらには破断が起こりやすく、これは、車窓ガラスアセンブリの正常な使用に影響を与えている。
【発明の概要】
【0003】
本出願の実施例は、車窓ガラスアセンブリ、自動車、および車窓ガラスアセンブリの製造方法を提供し、これにより、装飾外板とガイドプロフィルとの間、および装飾外板と接続部品との間で割れまたは破断が生じやすいという問題を回避し、車窓ガラスアセンブリの正常な使用を確保する。
【0004】
第一態様において、本出願は車窓ガラスアセンブリを提供する。車窓ガラスアセンブリは、ガイドプロフィル、装飾外板、固定ガラス、および接続部品を含む。ガイドプロフィルは第1側面を有し、ガイドプロフィルには固定溝が設けられており、固定溝の開口は第1側面に位置し、装飾外板はガイドプロフィルの外面を覆っており、固定ガラスは固定ガラスの縁部に位置する固定部分を含み、固定部分は固定溝に収容されており、接続部品は第1部分を含み、第1部分は、固定溝に収容されており、且つ、固定部分の表面と固定溝の溝壁との間に接続されている。装飾外板は装飾材料で作られたものであり、装飾材料は10%以上の破断伸びを有する。
【0005】
1つの実施形態では、装飾外板は、本体部分と、本体部分に固定接続された第1の延出部分とを含み、本体部分は、ガイドプロフィルの外面を覆っており、第1の延出部分は、本体部分の一端から固定溝の周縁まで延びており、且つ、第1側面を部分的に覆っている。固定ガラスは、固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、接続部品は、第1部分に固定接続された第2部分をさらに含み、第2部分は、補助部分の外面と第1の延出部分の端面との間に接続されている。
【0006】
1つの実施形態では、第2部分の側面は、第1の延出部分の側面と面一である。
【0007】
1つの実施形態では、接続部品は、第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、第3部分は、補助部分の内面に接続されており、第3部分は、第1側面を部分的に覆っており、且つ、ガイドプロフィルの内面を覆っている。
【0008】
1つの実施形態では、車窓ガラスアセンブリは、装飾内板をさらに含み、装飾内板は、ガイドプロフィルの内面を覆っている。
【0009】
1つの実施形態では、装飾内板は、第1の装飾部分と、第1の装飾部分に固定接続された第2の装飾部分とを含み、第1の装飾部分は、ガイドプロフィルの内面を覆っており、第2の装飾部分は、第1の装飾部分の一端から固定溝の周縁まで延びており、且つ、第1側面を部分的に覆っている。接続部品は、第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、第3部分は、補助部分の内面と第2の装飾部分の端面との間に接続されている。
【0010】
1つの実施形態では、第3部分の側面は、第2の装飾部分の側面と面一である。
【0011】
1つの実施形態では、固定ガラスは、固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、装飾外板は、本体部分と、本体部分に固定接続された第1の延出部分とを含み、本体部分は、ガイドプロフィルの外面を覆っており、第1の延出部分は、本体部分の一端から補助部分の外面まで延びており、第1の延出部分は、第1側面を部分的に覆っており、且つ、第1部分の一方の端面を覆っている。
【0012】
1つの実施形態では、装飾材料は30%以上の破断伸びを有する。
【0013】
1つの実施形態では、接続部品は、第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、第3部分は、補助部分の内面に接続されており、第3部分は、第1側面を部分的に覆っており、且つ、ガイドプロフィルの内面を覆っている。
【0014】
1つの実施形態では、車窓ガラスアセンブリは、装飾内板をさらに含み、装飾内板は、ガイドプロフィルの内面を覆っている。
【0015】
1つの実施形態では、装飾内板は、第1の装飾部分と、第1の装飾部分に固定接続された第2の装飾部分とを含み、第1の装飾部分は、ガイドプロフィルの内面を覆っており、第2の装飾部分は、第1の装飾部分の一端から補助部分の内面まで延びており、第2の装飾部分は、第1側面を部分的に覆っており、且つ、第1部分の他方の端面を覆っている。
【0016】
1つの実施形態では、固定溝は、ガイドプロフィルの外面を貫通しており、固定ガラスの外面は、装飾外板の外面と面一であり、固定部分の端面は、装飾外板に当接している。
【0017】
1つの実施形態では、装飾材料は30%以上の破断伸びを有する。
【0018】
1つの実施形態では、固定ガラスは、固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、接続部品は、第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、第3部分は、補助部分の内面に接続されており、第3部分は、第1側面を部分的に覆っており、且つ、ガイドプロフィルの内面を覆っている。
【0019】
1つの実施形態では、車窓ガラスアセンブリは、装飾内板をさらに含み、装飾内板は、ガイドプロフィルの内面を覆っている。
【0020】
1つの実施形態では、固定ガラスは、固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、装飾内板は、第1の装飾部分と、第1の装飾部分に固定接続された第2の装飾部分とを含み、第1の装飾部分は、ガイドプロフィルの内面を覆っており、第2の装飾部分は、第1の装飾部分の一端から補助部分の内面まで延びており、第2の装飾部分は、第1側面を部分的に覆っており、且つ、第1部分の端面を覆っている。
【0021】
1つの実施形態では、装飾材料は1H~2Hの表面鉛筆硬度を有する。
【0022】
1つの実施形態では、装飾材料は、キセノンランプで2000時間エージングされた後、4級以上のグレースケールを有する。
【0023】
1つの実施形態では、装飾材料は85以上の光沢度を有する。
【0024】
1つの実施形態では、装飾材料は、変性ポリメチルメタクリレート(PMMA)、変性ナイロン6、変性ナイロン66、変性ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)プラスチック、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン・テレフタレート(PBT)、ポリホルムアルデヒド(POM)およびアクリロニトリル・スチレン・アクリレート(ASA)プラスチックのうちの少なくとも一種である。
【0025】
1つの実施形態では、ガイドプロフィルは、強化型変性ナイロン6、強化型変性ナイロン66、強化型変性ポリカーボネート、強化型ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートおよびASAプラスチックのうちの少なくとも一種で作られたものである。
【0026】
1つの実施形態では、接続部品は、熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン・プロピレン・ジエン・モノマー(EPDM)またはポリウレタン(PU)で作られたものである。
【0027】
1つの実施形態では、ガイドプロフィルは、第1側面と背向して設けられた第2側面をさらに有し、ガイドプロフィルには、スライド溝がさらに設けられており、スライド溝の開口は、第2側面に位置し、スライド溝は、移動可能なガラスを配置するために用いられる。
【0028】
第二態様において、本出願は自動車を提供する。自動車は、ドアフレームと、上記のいずれか1つの車窓ガラスアセンブリとを含み、車窓ガラスアセンブリがドアフレームに取り付けられている。
【0029】
第三態様において、本出願は車窓ガラスアセンブリの製造方法を提供する。車窓ガラスアセンブリの製造方法は、2色射出成形工程を用いて、ガイドプロフィルと装飾外板との複合構造体を形成することと、固定ガラスおよび複合構造体を射出成形金型に入れ、射出成形工程を用いて接続部品を形成して、車窓ガラスアセンブリを取得することと、を含む。
【0030】
第四態様において、本出願は車窓ガラスアセンブリの製造方法を提供する。車窓ガラスアセンブリの製造方法は、固定ガラスを射出成形金型に入れ、射出成形工程を用いてガイドプロフィルを形成することと、射出成形工程を用いて接続部品を形成することと、射出成形工程を用いて装飾外板を形成して、車窓ガラスアセンブリを取得することと、を含む。
【0031】
本出願に示す車窓ガラスアセンブリでは、装飾外板に用いられる装飾材料は、10%以上の破断伸びを有するため、装飾外板とガイドプロフィルとの間、および装飾外板と接続部品との間に割れまたは破断が生じることが回避される。また、接続部品と接着するためにガイドプロフィルを露出させるように設計する必要がなく、装飾外板を接続部品と直接接着することができ、ガイドプロフィルと接続部品との間に段差構造がないため、車窓ガラスアセンブリの外観の見栄えを向上させることに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0032】
以下、本出願の実施例または先行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、実施例または先行技術の説明に使われる図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明に使われる図面は本出願のいくつかの実施例にすぎず、当業者は、創造的な努力なしに、これらの図面に基づいて別の図面を得ることができる。
図1】本出願の実施例によって提供される自動車の一部の構造を示す概略図である。
図2】第1の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリをI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。
図3】第2の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリをI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。
図4】第3の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリをI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。
図5】第4の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリをI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。
図6】第5の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリをI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。
図7】第6の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリをI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。
図8】本出願の実施例によって提供される車窓ガラスアセンブリの第1の製造方法における複合構造体の構造概略図である。
図9図8に記載の複合構造体をII-I線Iに沿って切断した断面構造を示す概略図である。
図10】本出願の実施例によって提供される車窓ガラスアセンブリの第1の製造方法に基づいて製造された車窓ガラスアセンブリの構造概略図である。
図11図10に示す車窓ガラスアセンブリをIII-III線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。
図12】本出願の実施例によって提供される車窓ガラスアセンブリの第1の製造方法において、射出成形で接続部品を形成するときの断面構造の概略図である。
図13】本出願の実施例によって提供される車窓ガラスアセンブリの第2の製造方法に基づいて製造された車窓ガラスアセンブリの構造概略図である。
図14図13に示す車窓ガラスアセンブリをV-V線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本出願の実施例における図面を参照して本出願の実施例を説明する。
【0034】
図1を参照して、図1は、本出願の実施例によって提供される自動車100の一部の構造を示す概略図である。図1は、自動車100のドア110のみを示す。
【0035】
本出願の実施例は自動車100を提供する。自動車100は、ドア110を含み、ドア110は、ドアフレーム120および車窓ガラスアセンブリ130を含み、車窓ガラスアセンブリ130は、ドアフレーム120に取り付けられている。例示的に、図1に示す自動車100のドア110の一例は、自動車100のフロントドアである。いくつかの別の実施例では、本出願の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130は、自動車100のリアドアにも適用可能であり、本出願ではこれについて特に限定されない。
【0036】
図2を併せて参照して、図2は、第1の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリ130をI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。「I-I線に沿って切断した」とは、I-I線が位置する平面に沿って切断したことを意味し、後の関連する説明は同様に理解されることができる。
【0037】
車窓ガラスアセンブリ130は、車窓フレーム131、固定ガラス132、および移動可能なガラス133を含む。固定ガラス132は、車窓フレーム131の一側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131と相対的に固定されている。移動可能なガラス133は、車窓フレーム131の他側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131に対して移動可能である。
【0038】
車窓フレーム131は、ガイドプロフィル10、装飾外板20、および接続部品30を含む。装飾外板20および接続部品30は、いずれも射出成形工程によってガイドプロフィル10と一体成形されることができる。本実施例では、ガイドプロフィル10は「工」字型である。ガイドプロフィル10は、内面101、外面102、第1側面103、および第2側面104を有する。内面101と外面102とは背向して設けられている。第1側面103と第2側面104とは背向して設けられており、且つ、いずれも内面101と外面102との間で接続されている。ガイドプロフィル10には、固定溝105およびスライド溝106が設けられている。固定溝105の開口は第1側面103に位置し、固定溝105は第1側面103から第2側面104に向かう方向へ延びている。スライド溝106の開口は第2側面104に位置し、スライド溝106は第2側面104から第1側面103に向かう方向へ延びている。例示的に、固定溝105およびスライド溝106はいずれも「U」字型である。
【0039】
なお、本出願において使われる「内」、「外」等の方位用語は、自動車100の内部環境および外部環境を参照して説明されるものであり、自動車100の内部に向かうのは「内」であり、自動車100の外部に向かうのは「外」である。これらの方位用語は、記載される装置又は構成要素が特定の方位を有し、特定の方位で構成され且つ動作しなければならないことを示す又は暗示するものではないので、本出願を限定するものと理解することはできない。
【0040】
1つの実施形態では、ガイドプロフィル10は、本体部分11、第1側壁12、第2側壁13、第3側壁14、および第4側壁15を含む。第1側壁12と第2側壁13とは、互いに対向し且つ間隔を隔てて設けられており、本体部分11の一側に接続されている。本体部分11、第1側壁12および第2側壁13が囲んで固定溝105を形成している。第3側壁14と第4側壁15とは、互いに対向し且つ間隔を隔てて設けられており、本体部分11の他側に接続されている。本体部分11、第3側壁14および第4側壁15が囲んでスライド溝105を形成している。
【0041】
本体部分11、第1側壁12、第2側壁13、第3側壁14および第4側壁15は一体成形されたものである。ガイドプロフィル10は、強化型変性ナイロン6、強化型変性ナイロン66、強化型変性ポリカーボネート(polycarbonate、PC)、強化型ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(polymethyl methacrylate、PMMA)およびアクリロニトリル・スチレン・アクリレート(acrylonitrile styrene acrylate copolymer、ASA)プラスチックのうちの少なくとも一種で作られてもよい。例示的に、ガイドプロフィル10は、強化型変性ナイロン6(PA6、nylon 6)、強化型変性ナイロン66(PA66、nylon 66)、または強化型変性ポリカーボネートで作られてもよく、あるいは、ガイドプロフィル10は、強化型ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、およびASAプラスチックという三種の材料で複合して作られてもよい。
【0042】
装飾外板20は、ガイドプロフィル10の外面102を覆っており、車窓ガラスアセンブリ130の外装部品として自動車100の外観の見栄えを向上させる。装飾外板20は、ガイドプロフィル10から離れた外面201を有する。装飾外板20の外面201は、高光沢、マット、テクスチャ、または異なる色などの表面効果を呈することができ、車窓ガラスアセンブリ130の外観効果を豊かにして、自動車100の外観の見栄えを向上させる。
【0043】
本実施例では、装飾外板20は、さらに、第1側面103および第2側面104を部分的に覆っている。具体的に、装飾外板20は、本体部分21、第1の延出部分22、および第2の延出部分23を含み、第1の延出部分22および第2の延出部分23は、それぞれ本体部分21の対向する両側に固定接続されている。本体部分21は、ガイドプロフィル10の外面102を覆っている。第1の延出部分22は、本体部分21の一端から固定溝105の周縁まで延びており、且つ、第1側面103を部分的に覆っている。第1の延出部分22は、ガイドプロフィル10から離れた側面221を有する。第2の延出部分23は、本体部分21の他端からスライド溝105の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。
【0044】
本体部分21、第1の延出部分22および第2の延出部分23は一体成形されたものである。装飾外板20は、装飾材料で作られたものである。装飾材料は、10%以上の破断伸びを有する。また、装飾外板20の耐擦傷性の要求を満たすために、装飾材料は1H~2Hの表面鉛筆硬度を有する。Hは鉛筆硬度の単位である。また、装飾外板20の耐候性(weathering resistance)の要求を満たすために、装飾材料は、キセノンランプによる1000時間のエージング試験を経た後、4級以上のグレースケールを有する。材料は屋外に適用されて気候試験を受け、例えば、光照、冷熱、風雨、細菌などによる総合的なダメージなどに耐えて、この耐える能力が耐候性と呼ばれる。また、装飾外板20の表面の光沢を確保して車窓ガラスアセンブリ130の外観の見栄えを向上させるために、装飾材料は85以上の光沢度(gloss値)を有する。
【0045】
装飾材料は、変性ポリメチルメタクリレート、変性ナイロン6、変性ナイロン66、変性ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(acrylonitrile butadiene styrene、ABS)プラスチック、ポリプロピレン(polypropylene、PP)、ポリブチレン・テレフタレート(polybutylene terephthalate、PBT)、ポリホルムアルデヒド(polyformaldehyde、POM)およびASAプラスチックのうちの少なくとも一種であってもよい。例示的に、装飾材料は、変性ポリメチルメタクリレート、変性ナイロン6、変性ナイロン66、変性ポリカーボネート、ABSプラスチック、ポリプロピレン、ポリブチレン・テレフタレート、またはポリホルムアルデヒドであってもよく、あるいは、装飾材料は、変性ポリメチルメタクリレートおよびASAプラスチックという二種の材料で複合して作られてもよく、あるいは、装飾材料は、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートおよびASAプラスチックという三種の材料で複合して作られてもよい。
【0046】
固定ガラス132は固定端部134を含み、固定端部134は固定ガラス132の一端に位置する。固定端部134は、固定部分135と、固定部分135に固定接続された補助部分136とを含み、固定部分135は固定溝105に収容されており、補助部分136は固定溝105に対して延出している。
【0047】
ガイドプロフィル10と固定ガラス132との間の接続、装飾外板20と固定ガラス132との間の接続を実現するために、接続部品30は、固定溝105に取り付けられており、且つ、ガイドプロフィル10と、装飾外板20と、固定ガラス132の固定端部134とに接続されている。本実施例では、接続部品30は、第1部分31、第2部分32、および第3部分33を含み、第1部分31は「U」字型であり、第2部分32は第1部分31の一端に固定接続されており、第3部分33は第1部分31の他端に固定接続されている。
【0048】
具体的には、接続部品30の第1部分31は、固定溝105に収容されており、且つ、固定端部134の固定部分135の表面と固定溝105の溝壁との間に接続されている。固定ガラス132とガイドプロフィル10との間の接続を実現するために、接続部品30の第1部分31は、固定端部134の固定部分135の表面と固定溝105の溝壁との間に充填されている。固定ガラス132と装飾外板20との間の接続を実現するために、接続部品30の第2部分32は、固定溝105に対して突出しており、且つ、第1の延出部分22の端面と補助部分136の外面との間に接続されている。接続部品30の第2部分32は、第1部分31から離れた側面321を有する。この場合、装飾外板20と固定ガラス132との間の距離Hは0mmよりも大きい。
【0049】
本実施例では、装飾外板20と固定ガラス132とは、ガイドプロフィル10および接続部品30の接着性を通じて、緊密に接着されて完全な一体を形成しており、これにより、車窓ガラスアセンブリ130の全体的な強度と密閉性を確保する。また、装飾材料が10%以上の破断伸びを有するため、装飾外板20とガイドプロフィル10との間、および装飾外板20と接続部品30との間に割れまたは破断が生じることを回避することができ、接続部品30と接着するためにガイドプロフィル10を露出するように設計する必要がなく、装飾外板20を直接接続部品30と接着することができ、ガイドプロフィル10と接続部品30との間に段差構造がなく、車窓ガラスアセンブリ130の外観の見栄えを向上させることに役立つ。さらに、接続部品30の第2部分32は、固定ガラス132と装飾外板20との間に接続されているため、緩衝の役割も果たすこともでき、装飾外板20とガイドプロフィル10との間、および装飾外板20と接続部品30との間に割れまたは破断が生じることをさらに回避することができる。
【0050】
また、接続部品30の第2部分32の側面321は、装飾外板20の第1の延出部分22の側面221と面一であり、すなわち、接続部品30の第2部分32の側面321は、装飾外板20の第1の延出部分22の側面221と同一平面に設けられている。これにより、接続部品30と装飾外板20との境界に明らかな差異がなく、自動車100の外部から車窓ガラスアセンブリ130を見れば、接続部品30および装飾外板20が一体構造に近似しており、車窓ガラスアセンブリ130の外観が美しくてシンプルであり、自動車100の外観の見栄えを向上させることに役立つ。
【0051】
接続部品30の第3部分33は、大体「L」字型である。接続部品30の第3部分33は、固定溝105に対して突出しており、且つ、固定端部134の補助部分136の内面に接続されている。本実施例では、第3部分33は、補助部分136の内面からガイドプロフィル10の縁部に沿ってスライド溝106の周縁まで延びている。接続部品30の第3部分33は、第1側面103を部分的に覆っており、内面101を覆っており、第2側面104を部分的に覆っている。
【0052】
接続部品30の第1部分31、第2部分32および第3部分33は一体成形されたものである。例示的に、接続部品30は、熱可塑性エラストマー(thermoplastic elastomer、TPE)、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride、PVC)、エチレン・プロピレン・ジエン・モノマー(ethylene propylene diene monomer、EPDM)、またはポリウレタン(polyurethane、PU)で作られてもよい。
【0053】
移動可能なガラス133は取付端部137を含み、取付端部137は、スライド溝106にスライド可能に取り付けられており、且つ、スライド溝106内でスライド可能である。また、車窓ガラスアセンブリ130は封止ストリップ138をさらに含み、移動可能なガラス133の取付端部137は、封止ストリップ138を通じてスライド溝106内に取り付けられている。本実施例では、ガイドプロフィル10自身がスライド溝106を有するため、ガイドプロフィル10および装飾外板20が機械的係着またはスナップフィットを通じて組み立てられることでスライド溝106を形成する必要がなく、装飾外板20が脱落するおそれがなく、スライド溝106の強度が確保され、スライド溝106の構造的安定性が強められる。
【0054】
図1および図3を参照して、図3は、第2の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリ130をI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。図3には、車窓ガラスアセンブリ130における移動可能なガラス133が示されていない。
【0055】
車窓ガラスアセンブリ130は、車窓フレーム131、固定ガラス132、および移動可能なガラス133を含む。固定ガラス132は、車窓フレーム131の一側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131と相対的に固定されている。移動可能なガラス133は、車窓フレーム131の他側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131に対して移動可能である。車窓フレーム131は、ガイドプロフィル10、装飾外板20、および接続部品30を含む。装飾外板20および接続部品30は、いずれも射出成形工程によってガイドプロフィル10と一体成形されることができる。
【0056】
本実施例の車窓ガラスアセンブリ130は、車窓フレーム131が装飾内板40をさらに含み、装飾内板40が射出成形工程によってガイドプロフィル10と一体成形されることができる点で、上記の第1の実施例の車窓ガラスアセンブリ130と異なっている。装飾内板40は、ガイドプロフィル10の内面101を覆っており、車窓ガラスアセンブリ130の内装部品として自動車100の内部の見栄えを向上させる。装飾内板40は、ガイドプロフィル10から離れた内面401を有する。装飾内板40の内面401は、高光沢、マット、テクスチャ、または異なる色などの表面効果を呈することができ、車窓ガラスアセンブリ130の内部の見栄えを向上させる。
【0057】
また、装飾内板40は、第1側面103および第2側面104も部分的に覆っている。装飾内板40は、第1の装飾部分41、第2の装飾部分42、および第3の装飾部分43を含み、第2の装飾部分42および第3の装飾部分43は、それぞれ第1の装飾部分41の対向する両側に固定接続されている。第1の装飾部分41は、ガイドプロフィル10の内面101を覆っている。第2の装飾部分42は、第1の装飾部分41の一端から固定溝105の周縁まで延びており、且つ、第1側面103を部分的に覆っている。第2の装飾部分42は、ガイドプロフィル10から離れた側面421を有する。第3の装飾部分43は、第1の装飾部分41の他端からスライド溝105の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。第1の装飾部分41、第2の装飾部分42および第3の装飾部分43は一体成形されたものである。なお、装飾内板40の材料性能は、装飾外板20の材料性能と同じであってもよく、装飾内板40の材料性能については、上記の第1の実施例における装飾外板20の材料性能を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0058】
本実施例では、接続部品30の第3部分33が固定溝105に対して突出しており、且つ、装飾内板40の第2の装飾部分42の端面と固定端部134の補助部分136の内面との間に接続されており、固定ガラス132と装飾内板20との接続を実現する。接続部品30の第3部分33は、第1部分31から離れた側面331を有する。この場合、装飾内板40と固定ガラス132との間の距離H’は0mmよりも大きい。
【0059】
また、接続部品30の第3部分33の側面331は、装飾内板40の第1の延出部分42の側面421と面一であり、すなわち、接続部品30の第3部分33の側面331は、装飾内板40の第1の延出部分42の側面421と同一平面に設けられている。これにより、接続部品30と装飾内板40との境界に明らかな差異がなく、自動車100の内部から車窓ガラスアセンブリ130を見れば、接続部品30および装飾内板40が一体構造に近似しており、車窓ガラスアセンブリ130の内部構造が美しくてシンプルであり、自動車100の内装の見栄えを向上させることに役立つ。
【0060】
なお、本実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造は、上記の第1の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造と大体同じであり、車窓ガラスアセンブリ130の別の構造については、上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0061】
図1および図4を参照して、図4は、第3の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリ130をI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。図4には、車窓ガラスアセンブリ130における移動可能なガラス133が示されていない。
【0062】
車窓ガラスアセンブリ130は、車窓フレーム131、固定ガラス132、および移動可能なガラス133を含む。固定ガラス132は、車窓フレーム131の一側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131と相対的に固定されている。移動可能なガラス133は、車窓フレーム131の他側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131に対して移動可能である。車窓フレーム131は、ガイドプロフィル10、装飾外板20、および接続部品30を含む。装飾外板20および接続部品30は、いずれも射出成形工程によってガイドプロフィル10と一体成形されることができる。
【0063】
本実施例の車窓ガラスアセンブリ130は、接続部品30が、第1部分31と、第1部分31に固定接続された第3部分33とを含む点で、上記の第1の実施例の車窓ガラスアセンブリ130と異なっている。装飾外板20の第1の延出部分22は、本体部分21の一端から補助部分136の外面まで延びており、第1の延出部分22は、第1側面103を部分的に覆っており、且つ、接続部品30の第1部分31の一方の端面を覆っている。第1の延出部分21の端面が補助部分136の外面に当接する。装飾外板20と固定ガラス132との間の距離は0に等しく、すなわち、装飾外板20と固定ガラス132とが直接接触し、装飾外板20と固定ガラス132との組み合わせが高光沢を示し、車窓ガラスアセンブリ130の外観がよりシンプルで美しくなり、自動車100の外観の見栄えを向上させることに役立つ。また、装飾外板20の第1の延出部分21の厚さwは、0より大きく5mm以下である。例示的に、第1の延出部分21の厚さwは、0.5mm~5mmである。
【0064】
本実施例では、装飾外板20に用いられる装飾材料は、30%以上の破断伸びを有するため、装飾外板20とガイドプロフィル10との間、および装飾外板20と接続部品30との間に割れまたは破断が生じることを回避することができ、車窓ガラスアセンブリ130の使用信頼性を向上させることができる。また、装飾材料がより高い破断伸びを有するため、上記の第1の実施例の接続部品30の緩衝物とする第2部分32が不要となり、装飾外板20を固定ガラス132と直接接触させることができ、装飾外板20とガイドプロフィル10との間、および装飾外板20と接続部品30との間に割れまたは破断が生じなくなる。
【0065】
なお、本実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造は、上記の第1の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造と大体同じであり、車窓ガラスアセンブリ130の別の構造については、上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0066】
図1および図5を参照して、図5は、第4の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリ130をI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。図5には、車窓ガラスアセンブリ130における移動可能なガラス133が示されていない。
【0067】
車窓ガラスアセンブリ130は、車窓フレーム131、固定ガラス132、および移動可能なガラス133を含む。固定ガラス132は、車窓フレーム131の一側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131と相対的に固定されている。移動可能なガラス133は、車窓フレーム131の他側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131に対して移動可能である。車窓フレーム131は、ガイドプロフィル10、装飾外板20、および接続部品30を含む。装飾外板20および接続部品30は、いずれも射出成形工程によってガイドプロフィル10と一体成形されることができる。
【0068】
本実施例の車窓ガラスアセンブリ130は、接続部品30が第1部分31を含む点で、上記の第3の実施例の車窓ガラスアセンブリ130と異なっている。車窓フレーム131は装飾内板40をさらに含み、装飾内板40は射出成形工程によってガイドプロフィル10と一体成形されることができる。装飾内板40は、ガイドプロフィル10の内面101を覆っており、車窓ガラスアセンブリ130の内装部品として自動車100の内部の見栄えを向上させる。装飾内板40は、ガイドプロフィル10から離れた内面401を有する。装飾内板40の内面401は、高光沢、マット、テクスチャ、または異なる色などの表面効果を呈することができ、車窓ガラスアセンブリ130の内部の見栄えを向上させる。
【0069】
また、装飾内板40は、第1側面103および第2側面104も部分的に覆っており、且つ、第1部分31の他方の端面も覆う。装飾内板40は、第1の装飾部分41、第2の装飾部分42、および第3の装飾部分43を含み、第2の装飾部分42および第3の装飾部分43は、それぞれ第1の装飾部分41の対向する両側に固定接続されている。第1の装飾部分41は、ガイドプロフィル10の内面101を覆っている。第2の装飾部分42は、第1の装飾部分41の一端から補助部分136の内面まで延びている。第2の装飾部分42は、第1側面103を部分的に覆っており、且つ、第1部分31の他方の端面を覆っている。第3の装飾部分43は、第1の装飾部分41の他端からスライド溝105の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。なお、本実施例に示す装飾内板40の材料性能は、上記の第2の実施例に示す装飾内板40の材料性能と同じであってもよく、従って、本実施例に示す装飾内板40の材料性能については、上記の第2の実施例に示す装飾内板40の材料性能を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0070】
理解できるように、本実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造は、上記の第3の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造と大体同じであり、車窓ガラスアセンブリ130の別の構造については、上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0071】
図1および図6を参照して、図6は、第5の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリ130をI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。図6には、車窓ガラスアセンブリ130における移動可能なガラス133が示されていない。
【0072】
車窓ガラスアセンブリ130は、車窓フレーム131、固定ガラス132、および移動可能なガラス133を含む。固定ガラス132は、車窓フレーム131の一側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131と相対的に固定されている。移動可能なガラス133は、車窓フレーム131の他側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131に対して移動可能である。車窓フレーム131は、ガイドプロフィル10、装飾外板20、および接続部品30を含む。装飾外板20および接続部品30は、いずれも射出成形工程によってガイドプロフィル10と一体成形されることができる。
【0073】
本実施例の車窓ガラスアセンブリ130は、固定溝104がガイドプロフィル10の外面102を貫通している点で、上記の第1の実施例の車窓ガラスアセンブリ130と異なっている。装飾外板20は、ガイドプロフィル10の外面102を覆っており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。具体的に、装飾外板20は、本体部分21および第2の延出部分23を含み、第2の延出部分2は、本体部分21の一端に固定接続されている。本体部分21は、ガイドプロフィル10の外面102を覆っており、第2の延出部分23は、本体部分21の他端からスライド溝105の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。
【0074】
固定ガラス132では、固定端部134の固定部分135が固定溝105に収容されており、且つ、固定部分135の端面が装飾外板20に当接している。固定部分135の端面が第2の延出部分23から離れた本体部分21の一端に当接している。また、固定ガラス132の外面は、装飾外板20の外面201と面一である。自動車100の外部から見れば、固定ガラス132は装飾外板20に直接接続されており、固定ガラス132と装飾外板20との間に接続部品の境界がなく、車窓ガラスアセンブリ130の外観がよりシンプルで美しくなり、自動車100の外観の見栄えを向上させることに役立つ。
【0075】
本実施例では、接続部品30は、第1部分31および第3部分33を含み、第1部分31は、固定溝104に収容されており、且つ、固定端部134の固定部分135の表面と固定溝105の溝壁との間に接続されている。第1部分31は、固定部分135の表面と固定溝105の溝壁との間に充填されており、固定ガラス132とガイドプロフィル10との間の接続を実現するようにする。また、第1部分31は、装飾外板20の内面と固定溝105の溝壁との間にも充填されており、固定ガラス132、装飾外板20、およびガイドプロフィル10という三者の間の接続を実現するようにする。固定ガラス132とガイドプロフィル10との間の距離Yは、0~2mmである。
【0076】
この場合、車窓ガラスアセンブリ130の外側から内側に向かう方向(図示の方向L)において、固定ガラス132はガイドプロフィル10と部分的に重なっている。このとき、ガイドプロフィル10は、接続部品30とともに固定ガラス132を支持することができ、固定ガラス132に図示の垂直方向に沿った折り曲げを生じさせないことを確保する。また、接続部品30は、密封の役割も果たすことができるので、車窓ガラスアセンブリ130の全体的な強度を確保し、ひいては密閉性を確保する。
【0077】
接続部品30の第3部分33は、大体「L」字型である。接続部品30の第3部分33は、固定溝105に対して突出しており、且つ、固定端部134の補助部分136の内面に接続されている。本実施例では、第3部分33は、補助部分136の内面からガイドプロフィル10の縁部に沿ってスライド溝106の周縁まで延びている。接続部品30の第3部分33は、第1側面103を部分的に覆っており、内面101を覆っており、第2側面104を部分的に覆っている。
【0078】
なお、本実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造は、上記の第1の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造と大体同じであり、車窓ガラスアセンブリ130の別の構造については、上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0079】
図1および図7を参照して、図7は、第6の実施例の下で、図1に示す車窓ガラスアセンブリ130をI-I線に沿って切断した断面構造を示す概略図である。図7には、車窓ガラスアセンブリ130における移動可能なガラス133が示されていない。
【0080】
車窓ガラスアセンブリ130は、車窓フレーム131、固定ガラス132、および移動可能なガラス133を含む。固定ガラス132は、車窓フレーム131の一側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131と相対的に固定されている。移動可能なガラス133は、車窓フレーム131の他側に取り付けられており、且つ、車窓フレーム131に対して移動可能である。車窓フレーム131は、ガイドプロフィル10、装飾外板20、および接続部品30を含む。装飾外板20および接続部品30は、いずれも射出成形工程によってガイドプロフィル10と一体成形されることができる。
【0081】
本実施例の車窓ガラスアセンブリ130は、接続部品30が第1部分31を含む点で、上記の第5の実施例の車窓ガラスアセンブリ130と異なっている。車窓フレーム131は装飾内板40をさらに含み、装飾内板40は射出成形工程によってガイドプロフィル10と一体成形されることができる。装飾内板40は、ガイドプロフィル10の内面101を覆っており、車窓ガラスアセンブリ130の内装部品として自動車100の内部の見栄えを向上させる。装飾内板40は、ガイドプロフィル10から離れた内面401を有する。装飾内板40の内面401は、高光沢、マット、テクスチャ、または異なる色などの表面効果を呈することができ、車窓ガラスアセンブリ130の内部の見栄えを向上させる。
【0082】
また、装飾内板40は、第1側面103および第2側面104も部分的に覆っており、且つ、第1部分31の端面を覆っている。装飾内板40は、第1の装飾部分41、第2の装飾部分42、および第3の装飾部分43を含み、第2の装飾部分42および第3の装飾部分43は、それぞれ第1の装飾部分41の対向する両側に固定接続されている。第1の装飾部分41は、ガイドプロフィル10の内面101を覆っている。第2の装飾部分42は、第1の装飾部分41の一端から補助部分136の内面まで延びており、第2の装飾部分42は、第1側面103を部分的に覆っており、且つ、第1部分31の端面を覆っている。第3の装飾部分43は、第1の装飾部分41の他端からスライド溝105の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。なお、本実施例に示す装飾内板40の材料性能は、上記の第2の実施例に示す装飾内板40の材料性能と同じであってもよく、従って、本実施例に示す装飾内板40の材料性能については、上記の第2の実施例に示す装飾内板40の材料性能を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0083】
理解できるように、本実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造は、上記の第5の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の別の構造と大体同じであり、車窓ガラスアセンブリ130の別の構造については、上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0084】
また、本出願の実施例は、車窓ガラスアセンブリ130の第1の製造方法を提供する。この方法は、上記の第1~第6の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130を製造するために用いられる。
【0085】
次に、本実施例の車窓ガラスアセンブリ130の製造方法について、上記の第1の実施例で説明した車窓ガラスアセンブリ130を例として説明する。車窓ガラスアセンブリ130の製造方法は、ステップS1およびステップS2を含む。
【0086】
ステップS1:2色射出成形工程を用いて、ガイドプロフィル10と装飾外板20との複合構造体200を形成する。図8および図9に示すように、複合構造体200は、ガイドプロフィル10および装飾外板20を含む。ガイドプロフィル10および装飾外板20は、それぞれ上記の第1の実施例で説明したガイドプロフィル10および装飾外板20と同じ構造を有する。
【0087】
ステップS2:固定ガラス132および複合構造体200を射出成形金型に入れ、射出成形工程を用いて接続部品30を形成して、車窓ガラスアセンブリ130を取得する。図10および図11に示すように、車窓ガラスアセンブリ130は、ガイドプロフィル10、装飾外板20、接続部品30、および固定ガラス132を含む。接続部品30および固定ガラス132は、それぞれ上記の第1の実施例で説明した接続部品30および固定ガラス132と同じ構造を有する。
【0088】
なお、図12に示すように、装飾外板20と固定ガラス132との間の距離Hが0mmよりも大きいので、装飾外板20の縁部が分割線(parting line)の位置となっており、射出成形により装飾外板20を形成する過程において、装飾外板20の縁部に段差またはバリの欠陥が不可避的に生じる。また、装飾外板20の縁部輪郭に偏差が生じる結果、装飾外板20の縁部における強度が比較的に悪い。射出成形によって接続部品30を形成する過程において、装飾外板20と固定ガラス132との間に隙間(図13に示す円Aの位置)があり、装飾外板20と固定ガラス132との間が浮かんでいる状態にあるため、金型300が装飾外板20をしっかり押し込むことができず、射出成形の圧力が装飾外板20の縁部(図9に示す位置B)に作用することになり、その結果、最終的に成形された接続部品30は、オーバーフロー、バリまたは波模様の欠陥が生じる。
【0089】
理解できるように、本実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の製造方法を用いて、上記の第3~第6の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130を製造するとき、装飾外板20が固定ガラス132と直接接触しているので、射出成形によって接続部品30を形成する過程で、装飾外板20と固定ガラス132との間に隙間がなく、金型のキャビティが装飾外板20と固定ガラス132とをしっかり押し込むことができ、密封効果を果たし、接続部品30が製品内部のキャビティで成形され、オーバーフロー、バリまたは波模様の欠陥が発生せず、車窓ガラスアセンブリ130の品質が高くなり、車窓ガラスアセンブリ130の製品競争力を向上させることに役立つ。特に、第5の実施例および第6の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130では、装飾外板20と固定ガラス132との間に隙間がないので、接続部品30が露出しなく、接続部品30と装飾外板20との境界における波模様の欠陥を回避することができ、車窓ガラスアセンブリ130の外観の見栄えをさらに向上させることができる。
【0090】
本実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の製造方法では、まず、2色射出成形工程により、ガイドプロフィル10および装飾外板20を形成する。ガイドプロフィル10および装飾外板20は一体構造として形成されてもよい。ガイドプロフィル10自身は、スライド溝106(図2に示す)を含み、移動可能なガラス133(図2に示す)のスペースに対する需要を満たすことができる。次に、複合構造体200および固定ガラス132を接続部品のアセンブリの金型に入れ、複合構造体200を付属部品として固定ガラス132とともに接続部品の一体射出成形を行い、最終的に車窓ガラスアセンブリ130を形成する。
【0091】
本実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の製造方法は、車窓ガラスアセンブリ130の製造プロセスを効果的に削減し、プロセスを簡略化し、効率を向上させ、製品コストを削減することができる。また、2色射出成形工程を用いてガイドプロフィル10および装飾外板20を形成することにより、ガイドプロフィル10と装飾外板20との間に良好な接着性があり、装飾外板20が脱落したり引き抜かれたりするおそれがない。また、ガイドプロフィル10と装飾外板20との間に隙間がないので、車窓ガラスアセンブリ130がドアフレーム120に取り付けられた後、水漏れおよび騒音の問題が発生せず、車窓ガラスアセンブリ120の密封性を向上させることができる。
【0092】
さらに、2色射出成形および接続部品の一体射出成形により、ガイドプロフィル10、装飾外板20、および接続部品30は一体的な構造を形成することができ、これにより、車窓ガラスアセンブリ120の全体的な強度を向上させるだけでなく、装飾外板20と固定ガラス132との間の隙間が無限に小さくなり、接続部品30の露出面積が小さくなり、車窓ガラスアセンブリ120の外観がより良好な一致性を有するようになる。また、車窓ガラスアセンブリ120の外観効果を豊かにして、車窓ガラスアセンブリ120の外観の見栄えを向上させることができる。加えて、ガイドプロフィル10の内側に装飾内板40(図3に示す)を設けて車窓ガラスアセンブリ120の内装の効果を豊かにすることもできる。
【0093】
また、本出願の実施例は、車窓ガラスアセンブリ130の第2の製造方法をさらに提供する。この方法は、上記の第1~第6の実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130を製造するために用いられる。
【0094】
次に、本実施例の車窓ガラスアセンブリ130の製造方法について、上記の第3の実施例で説明した車窓ガラスアセンブリ130を例として説明する。車窓ガラスアセンブリ130の製造方法は、ステップS1~S4を含む。
【0095】
ステップS1:固定ガラス132を射出成形金型に入れる。
【0096】
ステップS2:射出成形工程を用いてガイドプロフィル10を形成する。
【0097】
ステップS3:射出成形工程を用いて接続部品30を形成する。
【0098】
ステップS4:射出成形工程を用いて装飾外板20を形成して、車窓ガラスアセンブリ130を取得する。
【0099】
図13および図14に示すように、車窓ガラスアセンブリ130は、ガイドプロフィル10、装飾外板20、接続部品30、および固定ガラス132を含む。図13に示す車窓ガラスアセンブリ130をIV-IV線に沿って切断した断面構造を示す概略図は、図4の通りである。射出成形工程を用いてガイドプロフィル10を形成するステップS2において、固定ガラス132を支持する複数の第1ボス16および複数の第2ボス17が、ガイドプロフィル10の内側に形成されている。第1ボス16および第2ボス17は、射出成形工程を用いて接続部品30および装飾外板20を形成するときに、固定ガラス132を支持且つ固定することができ、射出成形の精度を向上させ、車窓ガラスアセンブリ130の製品品質を向上させることができる。
【0100】
なお、いくつかの別の実施例では、射出成形工程を用いてガイドプロフィル10を形成するステップS2の後、射出成形工程を用いて装飾外板20を形成するステップS4を直接実施し、その後、接着の方法で接続部品30を取り付けることもできる。または、射出成形工程を用いてガイドプロフィル10を形成するステップS2の後、まず、射出成形工程を用いて装飾外板20を形成するステップS4を実施し、その後、射出成形工程を用いて接続部品30を形成するステップS3を実施することもできる。
【0101】
以上は本出願の具体的な実施形態に過ぎなく、本出願の保護範囲はこれに限定されなく、当業者であれば、本出願に開示された技術の範囲内で変更又は置換を容易に想到することができ、これらの変更又は置換が全て本出願の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本出願の保護範囲は特許請求の保護範囲によって決められるべきである。
【符号の説明】
【0102】
100…自動車、110…ドア、120…ドアフレーム、130…車窓ガラスアセンブリ、131…車窓フレーム、132…固定ガラス、133…移動可能なガラス、134…固定ガラスの固定端部、135…固定端部の固定部分、136…固定端部の補助部分、137…移動可能なガラスの取付端部、138……封止ストリップ、10…ガイドプロフィル、20…装飾外板、30…接続部品、40…装飾内板、101…ガイドプロフィルの内面、102…ガイドプロフィルの外面、103…ガイドプロフィルの第1側面、104…ガイドプロフィルの第2側面、105…ガイドプロフィルの固定溝、106…ガイドプロフィルのスライド溝、11…ガイドプロフィルの本体部分、12…ガイドプロフィルの第1側壁、13…ガイドプロフィルの第2側壁、14…ガイドプロフィルの第3側壁、15…ガイドプロフィルの第4側壁、201…装飾外板の外面、21…装飾外板の本体部分、22…装飾外板の第1の延出部分、221…第1の延出部分の側面、23…装飾外板の第2の延出部分、31…接続部品の第1部分、32…接続部品の第2部分、321…第2部分の側面、33…接続部品の第3部分、331…第3部分の側面、401…装飾内板の内面、41…装飾内板の第1の装飾部分、42…装飾内板の第2の装飾部分、421…第2の装飾部分の側面、43…装飾内板の第3の装飾部分、200…複合構造体、300…金型、16…第1ボス、17…第2ボス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-05-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
1つの実施形態では、ガイドプロフィル10は、本体部分11、第1側壁12、第2側壁13、第3側壁14、および第4側壁15を含む。第1側壁12と第2側壁13とは、互いに対向し且つ間隔を隔てて設けられており、本体部分11の一側に接続されている。本体部分11、第1側壁12および第2側壁13が囲んで固定溝105を形成している。第3側壁14と第4側壁15とは、互いに対向し且つ間隔を隔てて設けられており、本体部分11の他側に接続されている。本体部分11、第3側壁14および第4側壁15が囲んでスライド溝106を形成している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
本実施例では、装飾外板20は、さらに、第1側面103および第2側面104を部分的に覆っている。具体的に、装飾外板20は、本体部分21、第1の延出部分22、および第2の延出部分23を含み、第1の延出部分22および第2の延出部分23は、それぞれ本体部分21の対向する両側に固定接続されている。本体部分21は、ガイドプロフィル10の外面102を覆っている。第1の延出部分22は、本体部分21の一端から固定溝105の周縁まで延びており、且つ、第1側面103を部分的に覆っている。第1の延出部分22は、ガイドプロフィル10から離れた側面221を有する。第2の延出部分23は、本体部分21の他端からスライド溝106の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
本体部分21、第1の延出部分22および第2の延出部分23は一体成形されたものである。装飾外板20は、装飾材料で作られたものである。装飾材料は、10%以上の破断伸びを有する。また、装飾外板20の耐擦傷性の要求を満たすために、装飾材料は1H~2Hの表面鉛筆硬度を有する。Hは鉛筆硬度の単位である。また、装飾外板20の耐候性(weathering resistance)の要求を満たすために、装飾材料は、キセノンランプによる2000時間のエージング試験を経た後、4級以上のグレースケールを有する。材料は屋外に適用されて気候試験を受け、例えば、光照、冷熱、風雨、細菌などによる総合的なダメージなどに耐えて、この耐える能力が耐候性と呼ばれる。また、装飾外板20の表面の光沢を確保して車窓ガラスアセンブリ130の外観の見栄えを向上させるために、装飾材料は85以上の光沢度(gloss値)を有する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
また、装飾内板40は、第1側面103および第2側面104も部分的に覆っている。装飾内板40は、第1の装飾部分41、第2の装飾部分42、および第3の装飾部分43を含み、第2の装飾部分42および第3の装飾部分43は、それぞれ第1の装飾部分41の対向する両側に固定接続されている。第1の装飾部分41は、ガイドプロフィル10の内面101を覆っている。第2の装飾部分42は、第1の装飾部分41の一端から固定溝105の周縁まで延びており、且つ、第1側面103を部分的に覆っている。第2の装飾部分42は、ガイドプロフィル10から離れた側面421を有する。第3の装飾部分43は、第1の装飾部分41の他端からスライド溝106の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。第1の装飾部分41、第2の装飾部分42および第3の装飾部分43は一体成形されたものである。なお、装飾内板40の材料性能は、装飾外板20の材料性能と同じであってもよく、装飾内板40の材料性能については、上記の第1の実施例における装飾外板20の材料性能を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
本実施例では、接続部品30の第3部分33が固定溝105に対して突出しており、且つ、装飾内板40の第2の装飾部分42の端面と固定端部134の補助部分136の内面との間に接続されており、固定ガラス132と装飾内板40との接続を実現する。接続部品30の第3部分33は、第1部分31から離れた側面331を有する。この場合、装飾内板40と固定ガラス132との間の距離H’は0mmよりも大きい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
また、接続部品30の第3部分33の側面331は、装飾内板40の第2の装飾部分42の側面421と面一であり、すなわち、接続部品30の第3部分33の側面331は、装飾内板40の第2の装飾部分42の側面421と同一平面に設けられている。これにより、接続部品30と装飾内板40との境界に明らかな差異がなく、自動車100の内部から車窓ガラスアセンブリ130を見れば、接続部品30および装飾内板40が一体構造に近似しており、車窓ガラスアセンブリ130の内部構造が美しくてシンプルであり、自動車100の内装の見栄えを向上させることに役立つ。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
本実施例の車窓ガラスアセンブリ130は、接続部品30が、第1部分31と、第1部分31に固定接続された第3部分33とを含む点で、上記の第1の実施例の車窓ガラスアセンブリ130と異なっている。装飾外板20の第1の延出部分22は、本体部分21の一端から補助部分136の外面まで延びており、第1の延出部分22は、第1側面103を部分的に覆っており、且つ、接続部品30の第1部分31の一方の端面を覆っている。第1の延出部分22の端面が補助部分136の外面に当接する。装飾外板20と固定ガラス132との間の距離は0に等しく、すなわち、装飾外板20と固定ガラス132とが直接接触し、装飾外板20と固定ガラス132との組み合わせが高光沢を示し、車窓ガラスアセンブリ130の外観がよりシンプルで美しくなり、自動車100の外観の見栄えを向上させることに役立つ。また、装飾外板20の第1の延出部分22の厚さwは、0より大きく5mm以下である。例示的に、第1の延出部分22の厚さwは、0.5mm~5mmである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
また、装飾内板40は、第1側面103および第2側面104も部分的に覆っており、且つ、第1部分31の他方の端面も覆う。装飾内板40は、第1の装飾部分41、第2の装飾部分42、および第3の装飾部分43を含み、第2の装飾部分42および第3の装飾部分43は、それぞれ第1の装飾部分41の対向する両側に固定接続されている。第1の装飾部分41は、ガイドプロフィル10の内面101を覆っている。第2の装飾部分42は、第1の装飾部分41の一端から補助部分136の内面まで延びている。第2の装飾部分42は、第1側面103を部分的に覆っており、且つ、第1部分31の他方の端面を覆っている。第3の装飾部分43は、第1の装飾部分41の他端からスライド溝106の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。なお、本実施例に示す装飾内板40の材料性能は、上記の第2の実施例に示す装飾内板40の材料性能と同じであってもよく、従って、本実施例に示す装飾内板40の材料性能については、上記の第2の実施例に示す装飾内板40の材料性能を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
本実施例の車窓ガラスアセンブリ130は、固定溝105がガイドプロフィル10の外面102を貫通している点で、上記の第1の実施例の車窓ガラスアセンブリ130と異なっている。装飾外板20は、ガイドプロフィル10の外面102を覆っており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。具体的に、装飾外板20は、本体部分21および第2の延出部分23を含み、第2の延出部分2は、本体部分21の端に固定接続されている。本体部分21は、ガイドプロフィル10の外面102を覆っており、第2の延出部分23は、本体部分21の他端からスライド溝106の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
本実施例では、接続部品30は、第1部分31および第3部分33を含み、第1部分31は、固定溝105に収容されており、且つ、固定端部134の固定部分135の表面と固定溝105の溝壁との間に接続されている。第1部分31は、固定部分135の表面と固定溝105の溝壁との間に充填されており、固定ガラス132とガイドプロフィル10との間の接続を実現するようにする。また、第1部分31は、装飾外板20の内面と固定溝105の溝壁との間にも充填されており、固定ガラス132、装飾外板20、およびガイドプロフィル10という三者の間の接続を実現するようにする。固定ガラス132とガイドプロフィル10との間の距離Yは、0~2mmである。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0082】
また、装飾内板40は、第1側面103および第2側面104も部分的に覆っており、且つ、第1部分31の端面を覆っている。装飾内板40は、第1の装飾部分41、第2の装飾部分42、および第3の装飾部分43を含み、第2の装飾部分42および第3の装飾部分43は、それぞれ第1の装飾部分41の対向する両側に固定接続されている。第1の装飾部分41は、ガイドプロフィル10の内面101を覆っている。第2の装飾部分42は、第1の装飾部分41の一端から補助部分136の内面まで延びており、第2の装飾部分42は、第1側面103を部分的に覆っており、且つ、第1部分31の端面を覆っている。第3の装飾部分43は、第1の装飾部分41の他端からスライド溝106の周縁まで延びており、且つ、第2側面104を部分的に覆っている。なお、本実施例に示す装飾内板40の材料性能は、上記の第2の実施例に示す装飾内板40の材料性能と同じであってもよく、従って、本実施例に示す装飾内板40の材料性能については、上記の第2の実施例に示す装飾内板40の材料性能を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0088
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0088】
なお、図12に示すように、装飾外板20と固定ガラス132との間の距離Hが0mmよりも大きいので、装飾外板20の縁部が分割線(parting line)の位置となっており、射出成形により装飾外板20を形成する過程において、装飾外板20の縁部に段差またはバリの欠陥が不可避的に生じる。また、装飾外板20の縁部輪郭に偏差が生じる結果、装飾外板20の縁部における強度が比較的に悪い。射出成形によって接続部品30を形成する過程において、装飾外板20と固定ガラス132との間に隙間(図12に示す円Aの位置)があり、装飾外板20と固定ガラス132との間が浮かんでいる状態にあるため、金型300が装飾外板20をしっかり押し込むことができず、射出成形の圧力が装飾外板20の縁部(図9に示す位置B)に作用することになり、その結果、最終的に成形された接続部品30は、オーバーフロー、バリまたは波模様の欠陥が生じる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0091】
本実施例に示す車窓ガラスアセンブリ130の製造方法は、車窓ガラスアセンブリ130の製造プロセスを効果的に削減し、プロセスを簡略化し、効率を向上させ、製品コストを削減することができる。また、2色射出成形工程を用いてガイドプロフィル10および装飾外板20を形成することにより、ガイドプロフィル10と装飾外板20との間に良好な接着性があり、装飾外板20が脱落したり引き抜かれたりするおそれがない。また、ガイドプロフィル10と装飾外板20との間に隙間がないので、車窓ガラスアセンブリ130がドアフレーム120に取り付けられた後、水漏れおよび騒音の問題が発生せず、車窓ガラスアセンブリ130の密封性を向上させることができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0092】
さらに、2色射出成形および接続部品の一体射出成形により、ガイドプロフィル10、装飾外板20、および接続部品30は一体的な構造を形成することができ、これにより、車窓ガラスアセンブリ130の全体的な強度を向上させるだけでなく、装飾外板20と固定ガラス132との間の隙間が無限に小さくなり、接続部品30の露出面積が小さくなり、車窓ガラスアセンブリ130の外観がより良好な一致性を有するようになる。また、車窓ガラスアセンブリ130の外観効果を豊かにして、車窓ガラスアセンブリ130の外観の見栄えを向上させることができる。加えて、ガイドプロフィル10の内側に装飾内板40(図3に示す)を設けて車窓ガラスアセンブリ130の内装の効果を豊かにすることもできる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0099】
図13および図14に示すように、車窓ガラスアセンブリ130は、ガイドプロフィル10、装飾外板20、接続部品30、および固定ガラス132を含む。図13に示す車窓ガラスアセンブリ130をIV-IV線に沿って切断した断面構造を示す概略図は、図14の通りである。射出成形工程を用いてガイドプロフィル10を形成するステップS2において、固定ガラス132を支持する複数の第1ボス16および複数の第2ボス17が、ガイドプロフィル10の内側に形成されている。第1ボス16および第2ボス17は、射出成形工程を用いて接続部品30および装飾外板20を形成するときに、固定ガラス132を支持且つ固定することができ、射出成形の精度を向上させ、車窓ガラスアセンブリ130の製品品質を向上させることができる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車窓ガラスアセンブリであって、
ガイドプロフィル、装飾外板、固定ガラス、および接続部品を含み、
前記ガイドプロフィルは第1側面を有し、前記ガイドプロフィルには固定溝が設けられており、前記固定溝の開口は前記第1側面に位置し、前記装飾外板は前記ガイドプロフィルの外面を覆っており、前記固定ガラスは前記固定ガラスの縁部に位置する固定部分を含み、前記固定部分は前記固定溝に収容されており、前記接続部品は第1部分を含み、前記第1部分は、前記固定溝に収容されており、且つ、前記固定部分の表面と前記固定溝の溝壁との間に接続されており、
前記装飾外板は装飾材料で作られたものであり、前記装飾材料は10%以上の破断伸びを有する、
ことを特徴とする車窓ガラスアセンブリ。
【請求項2】
前記装飾外板は、本体部分と、前記本体部分に固定接続された第1の延出部分とを含み、前記本体部分は、前記ガイドプロフィルの外面を覆っており、前記第1の延出部分は、前記本体部分の一端から前記固定溝の周縁まで延びており、且つ、前記第1側面を部分的に覆っており、
前記固定ガラスは、前記固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第2部分をさらに含み、前記第2部分は、前記補助部分の外面と前記第1の延出部分の端面との間に接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項3】
前記第2部分の側面は、前記第1の延出部分の側面と面一である、
ことを特徴とする請求項2に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項4】
前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、前記第3部分は、前記補助部分の内面に接続されており、前記第3部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項5】
前記車窓ガラスアセンブリは、装飾内板をさらに含み、前記装飾内板は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項6】
前記装飾内板は、第1の装飾部分と、前記第1の装飾部分に固定接続された第2の装飾部分とを含み、前記第1の装飾部分は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っており、前記第2の装飾部分は、前記第1の装飾部分の一端から前記固定溝の周縁まで延びており、且つ、前記第1側面を部分的に覆っており、
前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、前記第3部分は、前記補助部分の内面と前記第2の装飾部分の端面との間に接続されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項7】
前記第3部分の側面は、前記第2の装飾部分の側面と面一である、
ことを特徴とする請求項6に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項8】
前記固定ガラスは、前記固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、前記装飾外板は、本体部分と、前記本体部分に固定接続された第1の延出部分とを含み、前記本体部分は、前記ガイドプロフィルの外面を覆っており、前記第1の延出部分は、前記本体部分の一端から前記補助部分の外面まで延びており、前記第1の延出部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記第1部分の一方の端面を覆っている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項9】
前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、前記第3部分は、前記補助部分の内面に接続されており、前記第3部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項8に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項10】
前記車窓ガラスアセンブリは、装飾内板をさらに含み、前記装飾内板は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っており、
前記装飾内板は、第1の装飾部分と、前記第1の装飾部分に固定接続された第2の装飾部分とを含み、前記第1の装飾部分は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っており、前記第2の装飾部分は、前記第1の装飾部分の一端から前記補助部分の内面まで延びており、前記第2の装飾部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記第1部分の他方の端面を覆っている、
ことを特徴とする請求項に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項11】
前記固定溝は、前記ガイドプロフィルの外面を貫通しており、前記固定ガラスの外面は、前記装飾外板の外面と面一であり、前記固定部分の端面は、前記装飾外板に当接している、
ことを特徴とする請求項1に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項12】
前記固定ガラスは、前記固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、前記接続部品は、前記第1部分に固定接続された第3部分をさらに含み、前記第3部分は、前記補助部分の内面に接続されており、前記第3部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記ガイドプロフィルの内面を覆っている、
ことを特徴とする請求項11に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項13】
前記車窓ガラスアセンブリは、装飾内板をさらに含み、前記装飾内板は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っており、
前記固定ガラスは、前記固定部分に固定接続された補助部分をさらに含み、前記装飾内板は、第1の装飾部分と、前記第1の装飾部分に固定接続された第2の装飾部分とを含み、前記第1の装飾部分は、前記ガイドプロフィルの内面を覆っており、前記第2の装飾部分は、前記第1の装飾部分の一端から前記補助部分の内面まで延びており、前記第2の装飾部分は、前記第1側面を部分的に覆っており、且つ、前記第1部分の端面を覆っている、
ことを特徴とする請求項11に記載の車窓ガラスアセンブリ。
【請求項14】
自動車であって、
ドアフレームと、請求項1~13のいずれか一項に記載の車窓ガラスアセンブリとを含み、前記車窓ガラスアセンブリが前記ドアフレームに取り付けられている、
ことを特徴とする自動車。
【請求項15】
車窓ガラスアセンブリの製造方法であって、
2色射出成形工程を用いて、ガイドプロフィルと装飾外板との複合構造体を形成することと、
固定ガラスおよび前記複合構造体を射出成形金型に入れ、射出成形工程を用いて接続部品を形成して、車窓ガラスアセンブリを取得することと、を含む、
ことを特徴とする車窓ガラスアセンブリの製造方法。
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【国際調査報告】