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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】止め弁、加工方法及び組み立て方法
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/00 20060101AFI20241018BHJP
   F16K 1/04 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
F16K27/00 A
F16K1/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522624
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 CN2022127405
(87)【国際公開番号】W WO2023093424
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111398144.3
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122941454.7
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111398222.X
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122903993.1
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】陳 狄永
(72)【発明者】
【氏名】寿 傑
(72)【発明者】
【氏名】馮 光華
(72)【発明者】
【氏名】陳 ▲ウェイ▼能
(72)【発明者】
【氏名】駱 斌
(72)【発明者】
【氏名】楼 峰
(72)【発明者】
【氏名】袁 興洋
【テーマコード(参考)】
3H051
3H052
【Fターム(参考)】
3H051AA01
3H051BB01
3H051BB02
3H051CC05
3H051CC11
3H051DD01
3H051EE01
3H051EE06
3H052AA01
3H052BA26
3H052CA24
3H052CC09
(57)【要約】
両端がそれぞれ操作端(11)及び封止端(12)であり、側壁に第1接続口(13)及び第2接続口(14)を有する弁パイプ(10)であって、第1接続口及び第2接続口はいずれも弁パイプのチャンバと連通され、第2接続口は第1接続口に対して封止端に近接しており、弁パイプ内における第2接続口と封止端との間に位置する空間はバッファ室(15)を形成する弁パイプ(10)と、封止端の開口を封止するために用いられるベース(20)と、弁パイプのチャンバ内に固定され、外壁が弁パイプの内壁と密封係合され、第1接続口と第2接続口との間に位置し、弁口(31)を有するカラー(30)と、弁口を開閉するように、弁パイプのチャンバ内に移動可能に設けられ、カラーの操作端に向かう一方側に位置する弁芯(40)と、を含み、弁パイプ及びベースはいずれもステンレス材質である、止め弁を開示する。この止め弁は、従来技術における止め弁の流体の流れが不安定で、加工が困難であり、且つコストが高いという問題を解決することができる。この止め弁の加工方法及び組み立て方法を更に開示する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端がそれぞれ操作端(11)及び封止端(12)であり、側壁に第1接続口(13)及び第2接続口(14)を有する弁パイプ(10)であって、前記第1接続口(13)及び前記第2接続口(14)はいずれも前記弁パイプ(10)のチャンバと連通され、前記第2接続口(14)は前記第1接続口(13)に対して前記封止端(12)に近接しており、前記弁パイプ(10)内における前記第2接続口(14)と前記封止端(12)との間に位置する空間はバッファ室(15)を形成する弁パイプ(10)と、
前記封止端(12)の開口を封止するために用いられるベース(20)と、
前記弁パイプ(10)のチャンバ内に固定され、外壁が前記弁パイプ(10)の内壁と密封係合され、前記第1接続口(13)と前記第2接続口(14)との間に位置し、弁口(31)を有するカラー(30)と、
前記弁口(31)を開閉するように、前記弁パイプ(10)のチャンバ内に移動可能に設けられ、前記カラー(30)の前記操作端(11)に向かう一方側に位置する弁芯(40)と、を含み、
ここで、前記弁パイプ(10)及び前記ベース(20)はいずれもステンレス材質である、止め弁。
【請求項2】
前記弁芯(40)の外壁には雄ねじ(41)を有し、前記弁芯(40)内には操作部(42)を有し、前記操作部(42)は、前記弁口(31)から離れた一端に設けられ、前記止め弁は、
前記弁パイプ(10)のチャンバ内に設けられ、外壁が前記弁パイプ(10)の内壁に固定接続され、前記雄ねじ(41)に係合される雌ねじ(51)を有する押圧ブロック(50)を更に含み、
前記カラー(30)はステンレス材質であり、及び/又は、前記弁芯(40)はステンレス材質であり、及び/又は、前記押圧ブロック(50)はステンレス材質である、請求項1に記載の止め弁。
【請求項3】
前記押圧ブロック(50)の前記弁口(31)に向かう一方側には環状凹溝(52)を有し、前記止め弁は、前記弁芯(40)に嵌合され、前記環状凹溝(52)の周縁に止め係合される第1ガスケット(61)を更に含む、請求項2に記載の止め弁。
【請求項4】
前記弁芯(40)の側壁には第1環状溝(43)及び第2環状溝(44)を有し、前記止め弁は、密封部材(62)及び第2ガスケット(63)を更に含み、前記密封部材(62)は前記第1環状溝(43)内に位置し、前記密封部材(62)と前記弁パイプ(10)の内壁とは密封係合され、前記第2ガスケット(63)は前記第2環状溝(44)内に位置し、ここで、前記弁口(31)が閉じられた場合、前記第2ガスケット(63)は前記弁口(31)の周縁に当接される、請求項1に記載の止め弁。
【請求項5】
前記弁芯(40)は、順に接続された第1ロッドセグメント(45)、第2ロッドセグメント(46)及び第3ロッドセグメント(47)を含み、前記第2ロッドセグメント(46)の直径は、前記第1ロッドセグメント(45)、前記第3ロッドセグメント(47)の直径より大きく、前記第3ロッドセグメント(47)の直径は、前記弁口(31)の直径より小さく、前記第2ロッドセグメント(46)の両端にはそれぞれ前記第1環状溝(43)及び前記第2環状溝(44)が設けられており、ここで、前記第1環状溝(43)の開口は前記弁パイプ(10)の内壁に向いており、前記第2環状溝(44)の開口は前記カラー(30)に向いている、請求項4に記載の止め弁。
【請求項6】
前記カラー(30)は、スリーブ(32)及び前記スリーブ(32)の一端に設けられた環状凸状リブ(33)を含み、前記スリーブ(32)の外壁は前記弁パイプ(10)の内壁に接続され、前記環状凸状リブ(33)の外径は前記スリーブ(32)の外径より小さく、前記環状凸状リブ(33)の開口は前記弁口(31)を形成し、ここで、前記弁口(31)が閉じられた場合、前記第2ガスケット(63)は前記環状凸状リブ(33)に当接される、請求項4に記載の止め弁。
【請求項7】
前記止め弁は、
一端が前記第1接続口(13)に接続され、ステンレス材質である第1接続パイプ(641)と、
一端が前記第2接続口(14)に接続され、前記第1接続パイプ(641)と平行に設けられ、ステンレス材質である第2接続パイプ(642)と、
前記第1接続パイプ(641)の前記第1接続口(13)から離れた一端に嵌合される第3接続パイプ(651)と、
前記第2接続パイプ(642)の前記第2接続口(14)から離れた一端に嵌合される第4接続パイプ(652)と、
前記弁パイプ(10)の操作端(11)を覆う第1弁蓋(661)、前記第3接続パイプ(651)の一端を覆う第2弁蓋(662)及び前記第4接続パイプ(652)の一端を覆う第3弁蓋(663)と、を更に含む、請求項1に記載の止め弁。
【請求項8】
前記弁パイプ(10)の側壁には、前記弁パイプ(10)のチャンバと連通される通気口(16)を更に有し、前記止め弁は、前記通気口(16)に接続されるバルブ構造(67)を更に含む、請求項1に記載の止め弁。
【請求項9】
前記ベース(20)は一体構造であり、前記ベース(20)は相互に接続されたガイド管(21)及び取り付け座(22)を含み、前記ガイド管(21)は前記弁パイプ(10)のチャンバ内に貫入され、前記取り付け座(22)は前記封止端(12)の開口を封止し、前記ガイド管(21)の側壁には回避口(211)を有し、前記回避口(211)は前記第2接続口(14)と連通され、前記ガイド管(21)の端部の開口は弁口(31)を形成し、前記弁口(31)は前記第1接続口(13)と前記第2接続口(14)との間に位置する、請求項1に記載の止め弁。
【請求項10】
前記弁パイプ(10)の径方向において、前記取り付け座(22)のサイズは前記弁パイプ(10)の外径より大きく、前記回避口(211)の流れ面積は前記第2接続口(14)の流れ面積以上である、請求項9に記載の止め弁。
【請求項11】
前記ガイド管(21)は、管体(212)及び前記管体(212)の一端に設けられた環状突出リング(213)を含み、前記管体(212)の他端は前記取り付け座(22)に接続され、前記回避口(211)は前記管体(212)に位置し、前記管体(212)の外壁は前記弁パイプ(10)の内壁に接続され、前記環状突出リング(213)の外径は前記管体(212)の外径より小さく、前記環状突出リング(213)の開口は前記弁口(31)を形成する、請求項9に記載の止め弁。
【請求項12】
前記ガイド管(21)内における前記回避口(211)と前記封止端(12)との間に位置する空間は収容室(23)を形成する、請求項9に記載の止め弁。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の止め弁を加工するための加工方法であって、
フランジングマシンを用いて、ステンレス管の側壁に複数のフランジ口をフランジングして前記止め弁の弁パイプ(10)を加工することと、
ステンレス棒又はステンレス管に対して冷間圧造及び切削加工を行って前記止め弁のカラー(30)を加工することと、
ステンレス棒に対して冷間圧造及び切削加工を行って前記止め弁の弁芯(40)を加工することと、
ステンレス棒又はステンレス管に対して切削加工を行って前記止め弁の押圧ブロック(50)を加工することと、
ステンレス板に対して打ち抜きを行うか、又はステンレス棒に対して機械加工を行って前記止め弁のベース(20)を加工することと、
を含む、加工方法。
【請求項14】
請求項1から8のいずれか一項に記載の止め弁を組み立てるための組み立て方法であって、
S1:前記止め弁のカラー(30)を前記止め弁の弁パイプ(10)内に押し込み、前記止め弁の第1接続パイプ(641)、第2接続パイプ(642)及びバルブを前記弁パイプ(10)の第1接続口(13)、第2接続口(14)及び通気口(16)に対応して押し込み、前記止め弁のベース(20)を前記弁パイプ(10)にスポット溶接接続することと、
S2:S1で組み立てられた構造全体を炉中ろう付けすることと、
S3:前記止め弁の第1ガスケット(61)、第2ガスケット(63)及び密封部材(62)を前記止め弁の弁芯(40)に嵌合することと、
S4:S3で組み立てられた構造全体を前記弁パイプ(10)内に装着することと、
S5:前記止め弁の押圧ブロック(50)を前記弁パイプ(10)内に押し込み、その後、レーザ溶接又はアルゴンアーク溶接により前記押圧ブロック(50)を前記弁パイプ(10)に接続することと、
を含む、組み立て方法。
【請求項15】
請求項9から12のいずれか一項に記載の止め弁を組み立てるための組み立て方法であって、
S1:前記止め弁のベース(20)のガイド管(21)を前記止め弁の弁パイプ(10)内に押し込み、前記止め弁の第1接続パイプ(641)、第2接続パイプ(642)及びバルブを前記弁パイプ(10)の第1接続口(13)、第2接続口(14)及び通気口(16)に対応して押し込むことと、
S2:S1で組み立てられた構造全体を炉中ろう付けすることと、
S3:前記止め弁の第1ガスケット(61)、第2ガスケット(63)及び密封部材(62)を前記止め弁の弁芯(40)に嵌合することと、
S4:S3で組み立てられた構造全体を前記弁パイプ(10)内に装着することと、
S5:前記止め弁の押圧ブロック(50)を前記弁パイプ(10)内に押し込み、その後、レーザ溶接又はアルゴンアーク溶接により前記押圧ブロック(50)を前記弁パイプ(10)に接続することと、
を含む、組み立て方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は止め弁の技術分野に関し、具体的には、止め弁、加工方法及び組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、従来の止め弁は、通常、弁体、弁芯等の構造からなり、弁芯が弁体内で上下に移動することにより弁口の開閉を実現する。従来技術において、弁口が開けられたとき、流体が弁体内に入り、運動エネルギーが比較的大きくて、流体の流れが不安定になってしまう。弁体全体の構造が比較的複雑であるため、弁体が実際の加工及び止め弁全体の組み立ての際に比較的困難であることが多く、加工コストの増加を招き、また、弁体、弁芯の材質は通常真鍮であり、真鍮材料はコストが比較的高い。
【発明の概要】
【0003】
本出願は、従来技術における止め弁の流体の流れが不安定で、加工が困難であり、且つコストが高いという問題を解決するために、止め弁、加工方法及び組み立て方法を提供する。
【0004】
上記の問題を解決するために、本出願の一側面によれば、本出願は、両端がそれぞれ操作端及び封止端であり、側壁に第1接続口及び第2接続口を有する弁パイプであって、第1接続口及び第2接続口はいずれも弁パイプのチャンバと連通され、第2接続口は第1接続口に対して封止端に近接しており、弁パイプ内における第2接続口と封止端との間に位置する空間はバッファ室を形成する弁パイプと、封止端の開口を封止するために用いられるベースと、弁パイプのチャンバ内に固定され、外壁が弁パイプの内壁と密封係合され、第1接続口と第2接続口との間に位置し、弁口を有するカラーと、弁口を開閉するように、弁パイプのチャンバ内に移動可能に設けられ、カラーの操作端に向かう一方側に位置する弁芯と、を含み、ここで、弁パイプ及びベースはいずれもステンレス材質である、止め弁を提供する。
【0005】
更に、弁芯の外壁には雄ねじを有し、弁芯内には操作部を有し、操作部は弁口から離れた一端に設けられ、止め弁は、弁パイプのチャンバ内に設けられ、外壁が弁パイプの内壁に固定接続され、雄ねじに係合される雌ねじを有する押圧ブロックを更に含む。
【0006】
更に、カラーはステンレス材質であり、及び/又は、弁芯はステンレス材質であり、及び/又は、押圧ブロックはステンレス材質である。
【0007】
更に、押圧ブロックの弁口に向かう一方側には環状凹溝を有し、止め弁は、弁芯に嵌合され、環状凹溝の周縁に止め係合される第1ガスケットを更に含む。
【0008】
更に、弁芯の側壁には第1環状溝及び第2環状溝を有し、止め弁は密封部材及び第2ガスケットを更に含み、密封部材は第1環状溝内に位置し、密封部材と弁パイプの内壁とは密封係合され、第2ガスケットは第2環状溝内に位置し、ここで、弁口が閉じられた場合、第2ガスケットは弁口の周縁に当接される。
【0009】
更に、弁芯は、順に接続された第1ロッドセグメント、第2ロッドセグメント及び第3ロッドセグメントを含み、第2ロッドセグメントの直径は、第1ロッドセグメント、第3ロッドセグメントの直径より大きく、第3ロッドセグメントの直径は、弁口の直径より小さく、第2ロッドセグメントの両端にはそれぞれ第1環状溝及び第2環状溝が設けられており、ここで、第1環状溝の開口は弁パイプの内壁に向いており、第2環状溝の開口はカラーに向いている。
【0010】
更に、カラーは、スリーブ及びスリーブの一端に設けられた環状凸状リブを含み、スリーブの外壁は弁パイプの内壁に接続され、環状凸状リブの外径はスリーブの外径より小さく、環状凸状リブの開口は弁口を形成し、ここで、弁口が閉じられた場合、第2ガスケットは環状凸状リブに当接される。
【0011】
更に、止め弁は、一端が第1接続口に接続され、ステンレス材質である第1接続パイプと、一端が第2接続口に接続され、第1接続パイプと平行に設けられ、ステンレス材質である第2接続パイプと、を更に含む。
【0012】
更に、止め弁は、第1接続パイプの第1接続口から離れた一端に嵌合される第3接続パイプと、第2接続パイプの第2接続口から離れた一端に嵌合される第4接続パイプと、を更に含む。
【0013】
更に、止め弁は、弁パイプの操作端を覆う第1弁蓋、第3接続パイプの一端を覆う第2弁蓋、及び第4接続パイプの一端を覆う第3弁蓋を更に含む。
【0014】
更に、弁パイプの側壁には、弁パイプのチャンバと連通される通気口を更に有し、止め弁は、通気口に接続されるバルブ構造を更に含む。
【0015】
本出願の他の側面によれば、上記の止め弁を加工するための加工方法であって、フランジングマシンを用いて、ステンレス管の側壁に複数のフランジ口をフランジングして止め弁の弁パイプを加工することと、ステンレス棒又はステンレス管に対して冷間圧造及び切削加工を行って止め弁のカラーを加工することと、ステンレス棒に対して冷間圧造及び切削加工を行って止め弁の弁芯を加工することと、ステンレス棒に対して切削加工を行って止め弁の押圧ブロックを加工することと、ステンレス板に対して打ち抜きを行って止め弁のベースを加工することと、を含む加工方法を提供する。
【0016】
本出願の他の側面によれば、上記の止め弁を組み立てるための組み立て方法であって、S1:止め弁のカラーを止め弁の弁パイプ内に押し込み、止め弁の第1接続パイプ、第2接続パイプ及びバルブを弁パイプの第1接続口、第2接続口及び通気口に対応して押し込み、止め弁のベースを弁パイプにスポット溶接接続することと、S2:S1で組み立てられた構造全体を炉中ろう付けすることと、S3:止め弁の第1ガスケット、第2ガスケット及び密封部材を止め弁の弁芯に嵌合することと、S4:S3で組み立てられた構造全体を弁パイプ内に装着することと、S5:止め弁の押圧ブロックを弁パイプ内に押し込み、その後、レーザ溶接又はアルゴンアーク溶接により押圧ブロックを弁パイプに接続することと、を含む組み立て方法を提供する。
【0017】
本出願の技術態様を適用して、両端がそれぞれ操作端及び封止端であり、側壁に第1接続口及び第2接続口を有する弁パイプであって、第1接続口及び第2接続口はいずれも弁パイプのチャンバと連通され、第2接続口は第1接続口に対して封止端に近接しており、弁パイプ内における第2接続口と封止端との間に位置する空間はバッファ室を形成する弁パイプと、封止端の開口を封止するために用いられるベースと、弁パイプのチャンバ内に固定され、外壁が弁パイプの内壁と密封係合され、第1接続口と第2接続口との間に位置し、弁口を有するカラーと、弁口を開閉するように、弁パイプのチャンバ内に移動可能に設けられ、カラーの操作端に向かう一方側に位置する弁芯と、を含み、ここで、弁パイプ及びベースはいずれもステンレス材質である、止め弁を提供する。この態様を採用すると、第2接続口と封止端との間の空間にバッファ室を設けることにより、弁口が開けられたとき、流体が弁パイプ内へ流れ込んでからバッファ室に入り込み、流体の運動エネルギーを緩和することができ、バッファ作用を果たして、流体の流れがより安定になるようにする。ベースを弁パイプに接続するように設けることにより、止め弁の加工及び全体の組み立てがより容易になり、この接続方式はろう付けを採用してもよく、ろう付けを用いることで接続がより安定且つ確実になることを確保することができる。弁パイプ及びベースの材質をステンレス鋼とすることで、生産コストを低減させる。本態様において、弁芯が弁パイプのチャンバ内で上下に移動することにより、第1接続口と第2接続口との連通又は遮断、即ち弁口の開閉を実現することができる。カラーを弁パイプのチャンバに接続するように設けることで、加工難易度を低減させ、この接続方式はろう付けを採用してもよく、ろう付けを用いることで接続がより安定且つ確実になることを確保することができる。また、カラーの外壁が弁パイプの内壁と密封係合できることで、弁口における密封性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願を不適切に限定するものではない。
【0019】
図1】本出願の実施例1で提供される止め弁が開けられたときの断面図を示す。
図2図1における止め弁が閉じられたときの断面図を示す。
図3図1におけるカラーの断面図を示す。
図4図1における押圧ブロックの断面図を示す。
図5図1における止め弁の分解図を示す。
図6図1における弁芯の構造図を示す。
図7図6における弁芯の断面図を示す。
図8】本出願の実施例2で提供される止め弁の分解図を示す。
図9図8における止め弁の断面図を示す。
図10図9における止め弁の他の位置での断面図を示す。
図11図8における弁座の構造図を示す。
図12図11における弁座の断面図を示す。
図13図8における弁芯の構造図を示す。
図14図13における弁芯の断面図を示す。
図15図8における押圧ブロックの断面図を示す。
【0020】
ここで、上記の図面には以下の符号が含まれる。
10 弁パイプ、11 操作端、12 封止端、13 第1接続口、14 第2接続口、15 バッファ室、16 通気口、
20 ベース、21 ガイド管、211 回避口、212 管体、213 環状突出リング、22 取り付け座、23 収容室、
30 カラー、31 弁口、32 スリーブスリーブ、33 環状凸状リブ、
40 弁芯、41 雄ねじ、42 操作部、43 第1環状溝、44 第2環状溝、45 第1ロッドセグメント、46 第2ロッドセグメント、47 第3ロッドセグメント、
50 押圧ブロック、51 雌ねじ、52 環状凹溝、
61 第1ガスケット、62 密封部材、63 第2ガスケット、641 第1接続パイプ、642 第2接続パイプ、651 第3接続パイプ、652 第4の接続パイプ、661 第1弁蓋、662 第2弁蓋、663 第3弁蓋、67 バルブ構造。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本出願の実施例における図面を参照して、本出願の実施例における技術態様を明瞭且つ完全に記述するが、記述される実施例は、単に本出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。以下、少なくとも1つの例示的な実施例の記述は、実際には、単に説明的なものにすぎず、本出願及びその適用又は使用に対して何ら制限するものではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力なしに得られた全ての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0022】
図1から図7に示すように、本出願の実施例1は、両端がそれぞれ操作端11及び封止端12であり、側壁に第1接続口13及び第2接続口14を有する弁パイプ10であって、第1接続口13及び第2接続口14はいずれも弁パイプ10のチャンバと連通され、第2接続口14は第1接続口13に対して封止端12に近接しており、弁パイプ10内における第2接続口14と封止端12との間に位置する空間はバッファ室15を形成する弁パイプ10と、封止端12の開口を封止するように、封止端12に接続されるベース20と、弁パイプ10のチャンバ内に固定され、外壁が弁パイプ10の内壁と密封係合され、第1接続口13と第2接続口14との間に位置し、弁口31を有するカラー30と、弁口31を開閉するように、弁パイプ10のチャンバ内に移動可能に設けられ、カラー30の操作端11に向かう一方側に位置する弁芯40と、を含み、ここで、弁パイプ10及びベース20はいずれもステンレス材質である、止め弁を提供する。
【0023】
この態様を採用すると、第2接続口14と封止端12との間の空間にバッファ室15を設けることにより、弁口31が開けられたとき、流体が第2接続口14へ流れ込んでからバッファ室15に入り込み、流体の運動エネルギーを緩和することができ、バッファ作用を果たして、流体の流れがより安定になるようにする。ベース20を弁パイプ10に接続するように設けることにより、止め弁の加工及び全体の組み立てがより容易になり、この接続方式はろう付けを採用してもよく、ろう付けを用いることで接続がより安定且つ確実になることを確保することができる。弁パイプ10及びベース20の材質をステンレス鋼とすることで、生産コストを低減させる。本態様において、弁芯40が弁パイプ10のチャンバ内で上下に移動することにより、第1接続口13と第2接続口14との連通又は遮断、即ち弁口31の開閉を実現することができる。カラー30を弁パイプ10のチャンバに接続するように設けることで、加工難易度を低減させ、この接続方式はろう付けを採用してもよく、ろう付けを用いることで接続がより安定且つ確実になることを確保することができる。また、カラー30の外壁が弁パイプ10の内壁と密封係合できることで、弁口31における密封性を向上させる。
【0024】
選択的に、弁パイプ10の側壁における第1接続口13及び第2接続口14は、フランジングの方式を採用して加工してもよく、これにより加工がより容易になる。
【0025】
ここで、弁芯40の外壁には雄ねじ41を有し、弁芯40内には操作部42を有し、操作部42の開口は弁口31から離れており、止め弁は、弁パイプ10のチャンバ内に設けられ、外壁が弁パイプ10の内壁に固定接続され、雄ねじ41に係合される雌ねじ51を有する押圧ブロック50を更に含む。上記の設置を採用すると、弁芯40を弁パイプ10のチャンバ内で上下に移動させることができ、弁口31の開閉を実現する。ここで、操作部42は六角形構造又は四角形構造であり、ユーザの操作が容易になる。
【0026】
本実施例において、カラー30はステンレス材質であり、及び/又は、弁芯40はステンレス材質であり、及び/又は、押圧ブロック50はステンレス材質である。カラー30、弁芯40及び押圧ブロック50をいずれもステンレス材質とすることで、生産コストを低減させる。
【0027】
更に、押圧ブロック50の弁口31に向かう一方側には環状凹溝52を有し、止め弁は、弁芯40に嵌合され、環状凹溝52の周縁に止め係合される第1ガスケット61を更に含む。押圧ブロック50内に環状凹溝52を設けることにより、第1ガスケット61の一部を環状凹溝52内に嵌め込むことができ、弁口31が開けられたとき、弁芯40の一端が環状凹溝52に向かって移動し、環状凹溝52の周縁が第1ガスケット61に対して制限作用を果たして、弁芯40が抜け出ることを防止することができる。また、弁芯40と弁パイプ10とが密封係合されることにより、流体の漏れを防止することができる。
【0028】
具体的には、弁芯40の側壁には第1環状溝43及び第2環状溝44を有し、止め弁は、密封部材62及び第2ガスケット63を更に含み、密封部材62は第1環状溝43内に位置し、密封部材62と弁パイプ10の内壁とは密封係合され、第2ガスケット63は第2環状溝44内に位置し、ここで、弁口31が閉じられた場合、第2ガスケット63は弁口31の周縁に当接される。
【0029】
本態様において、密封部材62が第1環状溝43の内壁に当接され、且つ密封部材62と弁パイプ10の内壁とが密封係合されることで、弁芯40と弁パイプ10との密封性を向上させる。第2ガスケット63が第2環状溝44の内壁に当接されることで、弁芯40と弁パイプ10との密封性を向上させる。ここで、第2環状溝44は環状段差として理解されてもよい。ここで、弁口31が閉じられたとき、第2ガスケット63は弁口31の周縁に当接することができ、弁芯40と弁口31との間のソフトシールを実現し、ユーザの作業強度を効果的に低減させる。本実施例において、密封部材は密封輪である。ここで、密封部材は、組み合わせられた密封部材であってもよい。
【0030】
ここで、弁芯40は、順に接続された第1ロッドセグメント45、第2ロッドセグメント46及び第3ロッドセグメント47を含み、第2ロッドセグメント46の直径は、第1ロッドセグメント45、第3ロッドセグメント47の直径より大きく、第3ロッドセグメント47の直径は、弁口31の直径より小さく、第2ロッドセグメント46の両端にはそれぞれ第1環状溝43及び第2環状溝44が設けられており、ここで、第1環状溝43の開口は弁パイプ10の内壁に向いており、第2環状溝44の開口はカラー30に向いている。上記の設置を採用すると、第3ロッドセグメント47の直径を弁口31の直径より小さくなるように設けることで、弁口31との係合が容易になる。第2ロッドセグメント46の直径を第1ロッドセグメント45、第3ロッドセグメント47の直径より大きくなるように設けることで、弁口31が閉じられたとき、カラー30が弁芯40に対して止め作用を果たして、弁芯40の移動範囲を限定することができる。本態様において、第2環状溝44の開口の直径は内部直径より小さいことで、第2ガスケット63をより良好に嵌め込んで、弁口31の密封性を向上させることができる。
【0031】
図3に示すように、カラー30は、スリーブ32及びスリーブ32の一端に設けられた環状凸状リブ33を含み、スリーブ32の外壁は弁パイプ10の内壁に接続され、環状凸状リブ33の外径はスリーブ32の外径より小さく、環状凸状リブ33の開口は弁口31を形成し、ここで、弁口31が閉じられた場合、第2ガスケット63は環状凸状リブ33に当接される。環状凸状リブ33を設けることにより、弁口31の密封効果をより良好に向上させることができる。弁口31が閉じられたとき、環状凸状リブ33は第2ガスケット63に当接することができ、弁芯40と弁口31との間のソフトシールを実現する。
【0032】
図5に示すように、止め弁は、一端が第1接続口13に接続され、ステンレス材質である第1接続パイプ641と、一端が第2接続口14に接続され、第1接続パイプ641と平行に設けられ、ステンレス材質である第2接続パイプ642と、を更に含む。上記の設置方式を採用すると、外部の接続パイプとの連通が容易になる。第1接続パイプ641及び第2接続パイプ642が、それぞれ第1接続口13及び第2接続口14に接続されるように設け、この接続方式はろう付けを採用してもよく、安定且つ堅牢である。第1接続パイプ641及び第2接続パイプ642が、それぞれ第1接続口13及び第2接続口14と連通されることで、流体の流通を実現することができる。ここで、第1接続パイプ641及び第2接続パイプ642の材質をステンレス鋼とすることで、材料コストを低減させる。
【0033】
ここで、止め弁は、第1接続パイプ641の第1接続口13から離れた一端に嵌合される第3接続パイプ651と、第2接続パイプ642の第2接続口14から離れた一端に嵌合される第4接続パイプ652と、を更に含む。第3接続パイプ651及び第4接続パイプ652をそれぞれ第1接続パイプ641及び第2接続パイプ642の一端に嵌合することで、外部の接続パイプとの接続が容易になり、止め弁の利便性を向上させる。ここで、第3接続パイプ651及び第4接続パイプ652は純銅材質であり、ユーザが外部の接続パイプを接続することがより容易になる。
【0034】
更に、止め弁は、弁パイプ10の操作端11を覆う第1弁蓋661、第3接続パイプ651の一端を覆う第2弁蓋662及び第4接続パイプ652の一端を覆う第3弁蓋663を更に含む。第1弁蓋661を設けることにより、弁パイプ10の一端を覆って、弁パイプ10が外部の干渉を受けることを防止し、作業時の安全及び安定性を確保することができる。第2弁蓋662及び第3弁蓋663がそれぞれ第3接続パイプ651及び第4接続パイプ652の一端を覆うために用いられることで、第3接続パイプ651及び第4接続パイプ652の内部空洞が外部の干渉を受けることを防止する。ここで、第1弁蓋661、第2弁蓋662及び第3弁蓋663は、ステンレス鋼又はプラスチック材質であってもよく、材料コストを低減させる。
【0035】
具体的には、弁パイプ10の側壁には、弁パイプ10のチャンバと連通される通気口16を更に有し、止め弁は、通気口16に接続されるバルブ構造67を更に含む。バルブ構造67と弁パイプ10のチャンバとが連通するように設けることにより、必要に応じて気体を給排気し、且つ止め弁内の気圧の密封性を維持し、作業時の安定性を確保することができる。ここで、バルブ構造67はステンレス材質であってもよく、材料コストを低減させる。
【0036】
ここで、バルブ構造67は、管体、バルブコア及び管キャップを含み、管体の一端は通気口16に接続され、バルブコアは管体内に設けられ、管キャップは管体の他端を覆うために用いられる。ここで、管体の一端は通気口16に接続され、接続方式はろう付けを採用してもよく、安定且つ確実である。
【0037】
選択的に、ベース20は、相互に垂直な底板及び折板を含み、底板は弁パイプ10の封止端12に溶接され、折板には貫通孔を有する。溶接方式により、底板を弁パイプ10の封止端12に溶接接続することで、安定且つ確実である。貫通孔を設けることにより、外部構造との取り付けが容易になる。
【0038】
本出願の他の実施例は、上記の止め弁を加工するための加工方法であって、フランジングマシンを用いて、ステンレス管の側壁に複数のフランジ口をフランジングして止め弁の弁パイプ10を加工することと、ステンレス棒又はステンレス管に対して冷間圧造及び切削加工を行って止め弁のカラー30を加工することと、ステンレス棒に対して冷間圧造及び切削加工を行って止め弁の弁芯40を加工することと、ステンレス棒に対して切削加工を行って止め弁の押圧ブロック50を加工することと、ステンレス板に対して打ち抜きを行って止め弁のベース20を加工することと、を含む加工方法を提供する。
【0039】
上記の加工方法を採用すると、従来のステンレス管、ステンレス棒及びステンレス板を用いて部品の加工を行うことができ、加工難易度と材料コストを低減させる。フランジングマシンを利用して、ステンレス管をフランジング加工することで、止め弁の弁パイプ10を加工することができる。カラー30及び弁芯40は、いずれもステンレス棒に対して冷間圧造及び切削加工を行うことにより得ることができる。押圧ブロック50は、ステンレス棒に対して切削加工を行うことにより得ることができる。ベース20は、ステンレス板に対して打ち抜きを行うことにより得られる。ここで、複数のフランジ口は、第1接続口13、第2接続口14及び通気口16を含む。
【0040】
また、この加工方法は、第1接続パイプ641及び第2接続パイプ642が、ステンレス管を切削加工することで得られることと、第3接続パイプ651及び第4接続パイプ652が、純銅管を切削加工することで得られることと、バルブ構造67が、ステンレス棒を切削加工することで得られることと、を更に含む。
【0041】
本出願の他の実施例は、上記の止め弁を組み立てるための組み立て方法であって、S1:止め弁のカラー30を止め弁の弁パイプ10内に押し込み、止め弁の第1接続パイプ641、第2接続パイプ642及びバルブを弁パイプ10の第1接続口13、第2接続口14及び通気口16に対応して押し込み、止め弁のベース20を弁パイプ10にスポット溶接接続することと、S2:S1で組み立てられた構造全体を炉中ろう付けすることと、S3:止め弁の第1ガスケット61、第2ガスケット63及び密封部材62を止め弁の弁芯40に嵌合することと、S4:S3で組み立てられた構造全体を弁パイプ10内に装着することと、S5:止め弁の押圧ブロック50を弁パイプ10内に押し込み、その後、レーザ溶接又はアルゴンアーク溶接により押圧ブロック50を弁パイプ10に接続することと、を含む組み立て方法を提供する。
【0042】
上記の組み立て方法を採用すると、カラー30、第1接続パイプ641、第2接続パイプ642及びバルブ構造67をそれぞれ対応する位置に押し込み、ベース20を弁パイプ10にスポット溶接接続し、また、組み立てられた構造全体を炉中ろう付けすることができ、組み立てがより便利で、接続が堅牢である。ここで、溶接環境の温度は1020℃~1040℃である。その後、第1ガスケット61、第2ガスケット63及び密封部材62を止め弁の弁芯40に嵌合して、弁パイプ10内に装着する。押圧ブロック50を弁パイプ10に押し込み、レーザ溶接又はアルゴンアーク溶接により押圧ブロック50を弁パイプ10に接続し、接続がより安定且つ堅牢である。組み立て方法は、上記の組み立てられた止め弁を水中で密封性試験を行って、止め弁の密封性を確保することと、止め弁を乾燥し、最後に、第1弁蓋661、第2弁蓋662及び第3弁蓋663を取り付けて、止め弁が外部の干渉を回避することを確保することと、を更に含み。
【0043】
図8から図15に示すように、本出願の実施例2は、ベース20は一体構造であり、ベース20は相互に接続されたガイド管21及び取り付け座22を含み、ガイド管21は弁パイプ10のチャンバ内に貫入され、取り付け座22は封止端12の開口を封止し、ガイド管21の側壁には回避口211を有し、回避口211は第2接続口14と連通され、ガイド管21の端部の開口は弁口31を形成し、弁口31は第1接続口13と第2接続口14との間に位置する、止め弁を提供する。
【0044】
この態様を採用すると、弁パイプ10及びベース20を設けることにより、弁体を別体構造として設け、弁パイプ10及びベース20をそれぞれ加工してから接続して、弁体の全体構造を構成し、このように設けることで、弁体の加工難易度を低減させる。ベース20を一体構造として設けることで、加工及び組み立てが容易になる。弁パイプ10及びベース20の材質をステンレス鋼とすることで、生産コストを低減させる。本出願において、弁芯40が弁パイプ10のチャンバ内で上下に移動することにより、第1接続口13と第2接続口14との連通又は遮断、即ち、弁口の開閉を実現することができる。ガイド管21を設けることで、組み立ての際にガイド作用を果たすことができる。回避口211と第2接続口14とが連通するように設けることで、流体が弁パイプ10のチャンバ内に円滑に流れ込むことを確保することができる。
【0045】
ここで、弁パイプ10の径方向において、取り付け座22のサイズは弁パイプ10の外径より大きく、回避口211の流れ面積は第2接続口14の流れ面積以上である。取り付け座22のサイズを弁パイプ10の外径より大きくなるように設けることにより、取り付け座22が封止端12の開口を封止することを確保することができる。回避口211の流れ面積を第2接続口14の流れ面積以上となるように設けることで、流体の円滑な流れが容易になる。
【0046】
更に、ガイド管21は、管体212及び管体212の一端に設けられた環状突出リング213を含み、管体212の他端は取り付け座22に接続され、回避口211は管体212に位置し、管体212の外壁は弁パイプ10の内壁に接続され、環状突出リング213の外径は管体212の外径より小さく、環状突出リング213の開口は弁口31を形成する。
【0047】
環状突出リング213を設け、且つ環状突出リング213の外径が管体212の外径より小さいことで、弁口31が閉じられたとき、弁口31の密封効果をより良好に向上させることができる。管体212の他端は取り付け座22に接続され、この接続方式はろう付けを採用してもよく、ろう付けを用いることで接続がより安定且つ確実になることを確保することができる。管体212の外壁は弁パイプ10の内壁に接続され、この接続方式もろう付けを採用してもよく、安定且つ確実である。
【0048】
図9に示すように、ガイド管21内における回避口211と封止端12との間に位置する空間は収容室23を形成する。第2接続口14と封止端12との間の空間に収容室23を設けることにより、弁口31が開けられたとき、流体が第2接続口14へ流れ込んでから収容室23に入り込み、流体の運動エネルギーを緩和することができ、バッファ作用を果たして、流体の流れがより安定になるようにする。
【0049】
具体的には、第1環状溝43の開口は弁パイプ10の内壁を向いており、第2環状溝44の開口はガイド管21を向いている。
【0050】
選択的に、取り付け座22は貫通孔を有し、貫通孔は2つであり、2つの貫通孔は、取り付け座22に平行に設けられる。2つの貫通孔を設けることにより、外部構造との取り付けが容易になる。
【0051】
本出願の他の実施例は、上記の止め弁を加工するための加工方法であって、フランジングマシンを用いて、ステンレス管の側壁に複数のフランジ口をフランジングして止め弁の弁パイプ10を加工することと、ステンレス棒に対して機械加工を行って止め弁のベース20を加工することと、ステンレス棒に対して冷間圧造及び切削加工を行って止め弁の弁芯40を加工することと、ステンレス棒又はステンレス管に対して切削加工を行って止め弁の押圧ブロック50を加工することと、を含む加工方法を提供する。ここで、複数のフランジ口は、第1接続口13、第2接続口14及び通気口16を含む。
【0052】
上記の加工方法を採用すると、従来のステンレス管、ステンレス棒及びステンレス板を用いて部品の加工を行うことができ、加工難易度と材料コストを低減させる。フランジングマシンを利用して、ステンレス管をフランジング加工することで、止め弁の弁パイプ10を加工することができる。弁芯40は、いずれもステンレス棒に対して冷間圧造及び切削加工を行うことにより得ることができる。ベース20及び押圧ブロック50は、ステンレス棒に対して切削加工を行うことにより得ることができる。
【0053】
また、この加工方法は、第1接続パイプ641及び第2接続パイプ642が、ステンレス管を切削加工することで得られることと、第3接続パイプ651及び第4接続パイプ652が、純銅管を切削加工することで得られることと、バルブ構造67が、ステンレス棒を切削加工することで得られることと、を更に含む。
【0054】
本出願の他の実施例は、上記の止め弁を組み立てるための組み立て方法であって、S1:止め弁のベース20のガイド管21を止め弁の弁パイプ10内に押し込み、止め弁の第1接続パイプ641、第2接続パイプ642及びバルブを弁パイプ10の第1接続口13、第2接続口14及び通気口16に対応して押し込むことと、S2:S1で組み立てられた構造全体を炉中ろう付けすることと、S3:止め弁の第1ガスケット61、第2ガスケット63及び密封部材62を止め弁の弁芯40に嵌合することと、S4:S3で組み立てられた構造全体を弁パイプ10内に装着することと、S5:止め弁の押圧ブロック50を弁パイプ10内に押し込み、その後、レーザ溶接又はアルゴンアーク溶接により押圧ブロック50を弁パイプ10に接続することと、を含む組み立て方法を提供する。
【0055】
上記の組み立て方法を採用すると、ガイド管21、第1接続パイプ641、第2接続パイプ642及びバルブ構造67をそれぞれ対応する位置に押し込み、また、組み立てられた構造全体を炉中ろう付けすることができ、組み立てがより便利で、接続が堅牢である。その後、第1ガスケット61、第2ガスケット63及び密封部材62を止め弁の弁芯40に嵌合して、弁パイプ10内に装着する。押圧ブロック50を弁パイプ10に押し込み、レーザ溶接又はアルゴンアーク溶接により押圧ブロック50を弁パイプ10に接続し、接続がより安定且つ堅牢である。ここで、溶接環境の温度は1020℃~1040℃である。組み立て方法は、上記の組み立てられた止め弁を水中で密封性試験を行って、止め弁の密封性を確保することと、止め弁を乾燥することと、を更に含む。
【0056】
上述したものは、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を制限するためのものではなく、当業者にとって、本出願は様々な変更及び変化が可能である。本出願の趣旨及び原則の範囲内でなされたいかなる修正、同等の置換、改良等は、いずれも本出願の保護範囲内に包含されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】