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特表2024-539045絶縁抵抗測定のためのバッテリ装置およびバッテリ管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】絶縁抵抗測定のためのバッテリ装置およびバッテリ管理システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/48 20060101AFI20241018BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241018BHJP
   G01R 27/18 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
H01M10/48 Z
H02J7/00 Q
G01R27/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522683
(86)(22)【出願日】2023-01-05
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 KR2023000250
(87)【国際公開番号】W WO2023132670
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】10-2022-0002135
(32)【優先日】2022-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ジャン ヒョク
(72)【発明者】
【氏名】キム、タエ ヨウン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミンウー
(72)【発明者】
【氏名】パク、ヨンド
【テーマコード(参考)】
2G028
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
2G028BE04
2G028CG03
2G028CG05
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503EA09
5G503FA06
5G503GD03
5H030AA01
5H030AS08
5H030FF51
(57)【要約】
第1絶縁抵抗モニタリング回路がバッテリパックの正極端子とノードの間に連結される第1抵抗を含み、バッテリパックの正極端子と外部装置の接地端の間に連結され、第1モニタリング端子を有する。第2絶縁抵抗モニタリング回路が接地端とバッテリパックの負極端子の間に連結され、第2モニタリング端子を有する。電圧モニタリング回路がノードとバッテリパックの負極端子の間に連結され、第3モニタリング端子を有する。プロセッサは第3モニタリング端子の電圧に基づいてバッテリパックの電圧を測定し、第1モニタリング端子の電圧および第2モニタリング端子の電圧に基づいてバッテリパックの正極端子と接地端の間に形成される第1絶縁抵抗およびバッテリパックの負極端子と接地端の間に形成される第2絶縁抵抗を測定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置に連結されるバッテリ装置であって、
バッテリパックと、
前記バッテリパックの正極端子とノードの間に連結される第1抵抗と、
前記ノードと前記外部装置の接地端の間に連結される第2抵抗と、
前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第3抵抗および第4抵抗と、
前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第5抵抗と、
前記第5抵抗の一端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、前記第2抵抗の一端子の電圧および前記第3抵抗と前記第4抵抗の接点の電圧に基づいて前記バッテリパックの正極端子と前記接地端の間に形成される第1絶縁抵抗および前記バッテリパックの負極端子と前記接地端の間に形成される第2絶縁抵抗を測定するプロセッサと、を含む、バッテリ装置。
【請求項2】
前記第3抵抗と前記第4抵抗によって形成される経路上で前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される直流電圧源をさらに含む、請求項1に記載のバッテリ装置。
【請求項3】
前記第2抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記接地端の間に連結される第1スイッチと第6抵抗と、
前記第3抵抗および前記第4抵抗によって形成される経路上で前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第2スイッチと、
前記第5抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第7抵抗をさらに含む、請求項1または2に記載のバッテリ装置。
【請求項4】
前記第5抵抗と前記第7抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第3スイッチをさらに含む、請求項3に記載のバッテリ装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記第1スイッチと前記第2スイッチをオフした状態で、前記第5抵抗と前記第7抵抗によって分圧される電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、
前記バッテリパックの電圧と、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態で前記第2抵抗と前記第6抵抗によって分圧される電圧と、前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態で前記第3抵抗と前記第4抵抗によって分圧される電圧とに基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定する、請求項3に記載のバッテリ装置。
【請求項6】
前記第1抵抗によって形成される経路上で前記バッテリパックの正極端子と前記ノードの間に連結される第1スイッチと、
前記第2抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記接地端の間に連結される第6抵抗と、
前記第3抵抗および前記第4抵抗によって形成される経路上で前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第2スイッチと、
前記第5抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第7抵抗とをさらに含む、請求項1または2に記載のバッテリ装置。
【請求項7】
前記第5抵抗と前記第7抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第3スイッチをさらに含む、請求項6に記載のバッテリ装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態で前記第5抵抗と前記第7抵抗によって分圧される電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、
前記バッテリパックの電圧と、前記第1スイッチをターンオンし、前記第2スイッチをターンオフした状態で前記第2抵抗と前記第6抵抗によって分圧される電圧と、前記第1スイッチをターンオフし、前記第2スイッチをターンオンした状態で前記第3抵抗と前記第4抵抗によって分圧される電圧とに基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定する、請求項6に記載のバッテリ装置。
【請求項9】
前記第2抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記接地端の間に連結される第1スイッチと、
前記第3抵抗および前記第4抵抗によって形成される経路上で前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第2スイッチとをさらに含む、請求項1または2に記載のバッテリ装置。
【請求項10】
前記第5抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第3スイッチをさらに含む、請求項9に記載のバッテリ装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記第1スイッチと前記第2スイッチをオフした状態で、前記第1抵抗と前記第5抵抗によって分圧される電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、
前記バッテリパックの電圧と、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態で前記第1抵抗と前記第2抵抗によって分圧される電圧と、前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態で前記第3抵抗と前記第4抵抗によって分圧される電圧とに基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定する、請求項9に記載のバッテリ装置。
【請求項12】
外部装置に連結されてバッテリパックを含むバッテリ装置のバッテリ管理システムであって、
第1モニタリング端子および前記バッテリパックの正極端子とノードの間に連結される第1抵抗を含み、前記バッテリパックの正極端子と前記外部装置の接地端の間に連結される第1絶縁抵抗モニタリング回路と、
第2モニタリング端子を含み、前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第2絶縁抵抗モニタリング回路と、
第3モニタリング端子を含み、前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される電圧モニタリング回路と、
前記第3モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、前記第1モニタリング端子の電圧および前記第2モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの正極端子と前記接地端の間に形成される第1絶縁抵抗および前記バッテリパックの負極端子と前記接地端の間に形成される第2絶縁抵抗を測定するプロセッサとを含む、バッテリ管理システム。
【請求項13】
前記第1絶縁抵抗モニタリング回路は前記ノードと前記接地端の間に連結される第1スイッチ、第2抵抗および第3抵抗をさらに含み、前記第1モニタリング端子は前記第2抵抗と前記第3抵抗の接点に連結され、
前記第2絶縁抵抗モニタリング回路は前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される直流電圧源、第2スイッチ、第4抵抗および第5抵抗をさらに含み、前記第2モニタリング端子は前記第4抵抗と前記第5抵抗の接点に連結され、
前記電圧モニタリング回路は前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第6抵抗および第7抵抗をさらに含み、前記第3モニタリング端子は前記第6抵抗と前記第7抵抗の接点に連結される、請求項12に記載のバッテリ管理システム。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記第1スイッチと前記第2スイッチをオフした状態で、前記第3モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、
前記バッテリパックの電圧、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態での前記第1モニタリング端子の電圧、そして前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態での前記第2モニタリング端子の電圧に基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定する、請求項13に記載のバッテリ管理システム。
【請求項15】
前記第1絶縁抵抗モニタリング回路は前記ノードと前記接地端の間に連結される第2抵抗および第3抵抗、そして前記第1抵抗が形成する経路上で前記バッテリパックの正極端子と前記ノードの間に連結される第1スイッチをさらに含み、前記第1モニタリング端子は前記第2抵抗と前記第3抵抗の接点に連結され、
前記第2絶縁抵抗モニタリング回路は前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される直流電圧源、第2スイッチ、第4抵抗および第5抵抗をさらに含み、前記第2モニタリング端子は前記第4抵抗と前記第5抵抗の接点に連結され、
前記電圧モニタリング回路は前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第6抵抗および第7抵抗をさらに含み、前記第3モニタリング端子は前記第6抵抗と前記第7抵抗の接点に連結される、請求項12から14のいずれか一項に記載のバッテリ管理システム。
【請求項16】
前記プロセッサは、
前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態で、前記第3モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、
前記バッテリパックの電圧と、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態での前記第1モニタリング端子の電圧と、前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態での前記第2モニタリング端子の電圧とに基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定する、請求項15に記載のバッテリ管理システム。
【請求項17】
前記第1絶縁抵抗モニタリング回路は前記ノードと前記接地端の間に連結される第1スイッチおよび第2抵抗をさらに含み、前記第1モニタリング端子は前記第1抵抗と前記第2抵抗の接点に連結され、
前記第2絶縁抵抗モニタリング回路は前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される直流電圧源、第2スイッチ、第3抵抗および第4抵抗をさらに含み、前記第2モニタリング端子は前記第3抵抗と前記第4抵抗の接点に連結され、
前記電圧モニタリング回路は前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第5抵抗をさらに含み、前記第3モニタリング端子は前記第1抵抗と前記第5抵抗の接点に連結される、請求項12から14のいずれか一項に記載のバッテリ管理システム。
【請求項18】
前記プロセッサは、
前記第1スイッチと前記第2スイッチをオフした状態で、前記第3モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、
前記バッテリパックの電圧と、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態での前記第1モニタリング端子の電圧と、前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態での前記第2モニタリング端子の電圧とに基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定する、請求項17に記載のバッテリ管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
本出願は2022年1月6日付韓国の特許出願第10-2022-0002135号に基づく優先権の利益を主張し、該当韓国の特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は絶縁抵抗測定のためのバッテリ装置およびバッテリ管理システムに関する。
【背景技術】
【0003】
電気自動車またはハイブリッド自動車は主に電源として用いてモータを駆動することによって動力を得る車両であって、内燃自動車の公害およびエネルギ問題を解決できる代案という点で研究が活発に進められている。また、充電が可能なバッテリは電気自動車以外の多様な外部装置で使用されている。
【0004】
高い出力と大きい充電容量を有するバッテリが求められるにつれて複数のバッテリセルが連結されているバッテリパックおよびバッテリパックを管理するバッテリ管理システムが使用されている。このようなバッテリパックを使用する装置は絶縁状態を維持することが重要である。バッテリパックの絶縁状態が維持されない場合、漏洩電流(leakage current)が発生して多様な問題が引き起こされ得る。したがって、バッテリ管理システムは漏洩電流が発生しないようにバッテリパックの絶縁抵抗を測定する回路を用いる。
【0005】
一方、バッテリ管理システムはバッテリパックの高電圧をモニタリングする回路も必要とするので、絶縁抵抗測定回路および高電圧モニタリング回路によってバッテリ管理システムの単価が増加し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一実施形態は、絶縁抵抗測定回路および高電圧モニタリング回路を統合できるバッテリ装置およびバッテリ管理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、外部装置に連結されるバッテリ装置が提供され得る。前記バッテリ装置はバッテリパック、第1抵抗、第2抵抗、第3抵抗、第4抵抗、第5抵抗およびプロセッサをみ得る。前記第1抵抗は前記バッテリパックの正極端子とノードの間に連結され、前記第2抵抗は前記ノードと前記外部装置の接地端の間に連結され得る。前記第3抵抗と前記第4抵抗は前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結され、前記第5抵抗は前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結され得る。前記プロセッサは前記第5抵抗の一端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、前記第2抵抗の一端子の電圧および前記第3抵抗と前記第4抵抗の接点の電圧に基づいて前記バッテリパックの正極端子と前記接地端の間に形成される第1絶縁抵抗および前記バッテリパックの負極端子と前記接地端の間に形成される第2絶縁抵抗を測定し得る。
【0008】
一実施形態で、前記バッテリ装置は前記第3抵抗と前記第4抵抗によって形成される経路上で前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される直流電圧源をさらに含み得る。
【0009】
一実施形態で、前記バッテリ装置は、前記第2抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記接地端の間に連結される第1スイッチと第6抵抗、前記第3抵抗および前記第4抵抗によって形成される経路上で前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第2スイッチ、そして前記第5抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第7抵抗をさらに含み得る。
【0010】
一実施形態で、前記バッテリ装置は、前記第5抵抗と前記第7抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第3スイッチをさらに含み得る。
【0011】
一実施形態で、前記プロセッサは前記第1スイッチと前記第2スイッチをオフした状態で、前記第5抵抗と前記第7抵抗によって分圧される電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し得る。また、前記プロセッサは前記バッテリパックの電圧、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態で前記第2抵抗と前記第6抵抗によって分圧される電圧、そして前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態で前記第3抵抗と前記第4抵抗によって分圧される電圧に基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定し得る。
【0012】
一実施形態で、前記バッテリ装置は、前記第1抵抗によって形成される経路上で前記バッテリパックの正極端子と前記ノードの間に連結される第1スイッチ、前記第2抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記接地端の間に連結される第6抵抗、前記第3抵抗および前記第4抵抗によって形成される経路上で前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第2スイッチ、そして前記第5抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第7抵抗をさらに含み得る。
【0013】
一実施形態で、前記バッテリ装置は、前記第5抵抗と前記第7抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第3スイッチをさらに含み得る。
【0014】
一実施形態で、前記プロセッサは、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態で前記第5抵抗と前記第7抵抗によって分圧される電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し得る。また、前記バッテリパックの電圧、前記第1スイッチをターンオンし、前記第2スイッチをターンオフした状態で前記第2抵抗と前記第6抵抗によって分圧される電圧、そして前記第1スイッチをターンオフし、前記第2スイッチをターンオンした状態で前記第3抵抗と前記第4抵抗によって分圧される電圧に基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定し得る。
【0015】
一実施形態で、前記バッテリ装置は、前記第2抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記接地端の間に連結される第1スイッチ、そして前記第3抵抗および前記第4抵抗によって形成される経路上で前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第2スイッチをさらに含み得る。
【0016】
一実施形態で、前記バッテリ装置は、前記第5抵抗によって形成される経路上で前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第3スイッチをさらに含み得る。
【0017】
一実施形態で、前記プロセッサは前記第1スイッチと前記第2スイッチをオフした状態で、前記第1抵抗と前記第5抵抗によって分圧される電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し得る。また、前記プロセッサは前記バッテリパックの電圧、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態で前記第1抵抗と前記第2抵抗によって分圧される電圧、そして前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態で前記第3抵抗と前記第4抵抗によって分圧される電圧に基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定し得る。
【0018】
本発明の他の実施形態によれば、外部装置に連結されてバッテリパックを含むバッテリ装置のバッテリ管理システムが提供され得る。前記バッテリ管理システムは第1絶縁抵抗モニタリング回路、第2絶縁抵抗モニタリング回路、電圧モニタリング回路およびプロセッサを含み得る。前記第1絶縁抵抗モニタリング回路は第1モニタリング端子および前記バッテリパックの正極端子とノードの間に連結される第1抵抗を含み、前記バッテリパックの正極端子と前記外部装置の接地端の間に連結され得る。前記第2絶縁抵抗モニタリング回路は第2モニタリング端子を含み、前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結され得る。前記電圧モニタリング回路は第3モニタリング端子を含み、前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結され得る。前記プロセッサは前記第3モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し、前記第1モニタリング端子の電圧および前記第2モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの正極端子と前記接地端の間に形成される第1絶縁抵抗および前記バッテリパックの負極端子と前記接地端の間に形成される第2絶縁抵抗を測定し得る。
【0019】
一実施形態で、前記第1絶縁抵抗モニタリング回路は前記ノードと前記接地端の間に連結される第1スイッチ、第2抵抗および第3抵抗を含み、前記第1モニタリング端子は前記第2抵抗と前記第3抵抗の接点に連結され得る。前記第2絶縁抵抗モニタリング回路は前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される直流電圧源、第2スイッチ、第4抵抗および第5抵抗を含み、前記第2モニタリング端子は前記第4抵抗と前記第5抵抗の接点に連結され得る。前記電圧モニタリング回路は前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第6抵抗および第7抵抗を含み、前記第3モニタリング端子は前記第6抵抗と前記第7抵抗の接点に連結され得る。
【0020】
一実施形態で、前記プロセッサは前記第1スイッチと前記第2スイッチをオフした状態で、前記第3モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し得る。また、前記プロセッサは前記バッテリパックの電圧、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態での前記第1モニタリング端子の電圧、そして前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態での前記第2モニタリング端子の電圧に基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定し得る。
【0021】
一実施形態で、前記第1絶縁抵抗モニタリング回路は前記ノードと前記接地端の間に連結される第2抵抗および第3抵抗、そして前記第1抵抗が形成する経路上で前記バッテリパックの正極端子と前記ノードの間に連結される第1スイッチを含み、前記第1モニタリング端子は前記第2抵抗と前記第3抵抗の接点に連結され得る。前記第2絶縁抵抗モニタリング回路は前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される直流電圧源、第2スイッチ、第4抵抗および第5抵抗を含み、前記第2モニタリング端子は前記第4抵抗と前記第5抵抗の接点に連結され得る。前記電圧モニタリング回路は前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第6抵抗および第7抵抗を含み、前記第3モニタリング端子は前記第6抵抗と前記第7抵抗の接点に連結され得る。
【0022】
一実施形態で、前記プロセッサは前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態で、前記第3モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し得る。また、前記プロセッサは前記バッテリパックの電圧、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態での前記第1モニタリング端子の電圧、そして前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態での前記第2モニタリング端子の電圧に基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定し得る。
【0023】
一実施形態で、前記第1絶縁抵抗モニタリング回路は前記ノードと前記接地端の間に連結される第1スイッチおよび第2抵抗を含み、前記第1モニタリング端子は前記第1抵抗と前記第2抵抗の接点に連結され得る。前記第2絶縁抵抗モニタリング回路は前記接地端と前記バッテリパックの負極端子の間に連結される直流電圧源、第2スイッチ、第3抵抗および第4抵抗を含み、前記第2モニタリング端子は前記第3抵抗と前記第4抵抗の接点に連結され得る。前記電圧モニタリング回路は前記ノードと前記バッテリパックの負極端子の間に連結される第5抵抗を含み、前記第3モニタリング端子は前記第1抵抗と前記第5抵抗の接点に連結され得る。
【0024】
一実施形態で、前記プロセッサは前記第1スイッチと前記第2スイッチをオフした状態で、前記第3モニタリング端子の電圧に基づいて前記バッテリパックの電圧を測定し得る。また、前記プロセッサは前記バッテリパックの電圧、前記第1スイッチをオンし、前記第2スイッチをオフした状態での前記第1モニタリング端子の電圧、そして前記第1スイッチをオフし、前記第2スイッチをオンした状態での前記第2モニタリング端子の電圧に基づいて前記第1絶縁抵抗および前記第2絶縁抵抗を測定し得る。
【発明の効果】
【0025】
一実施形態によれば、絶縁抵抗測定回路および高電圧モニタリング回路を統合してバッテリ管理システムの単価を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態によるバッテリ装置の一例を示す図である。
図2】本発明の他の実施形態によるバッテリ装置の例を示す図である。
図3図2に示すバッテリ装置におけるバッテリパックの電圧測定を説明する図である。
図4図2に示すバッテリ装置における絶縁抵抗測定を説明する図である。
図5図2に示すバッテリ装置における絶縁抵抗測定を説明する図である。
図6】本発明のまた他の実施形態によるバッテリ装置の例を示す図である。
図7】本発明のまた他の実施形態によるバッテリ装置の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では添付する図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限られない。そして、図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分に対しては類似の図面符号を付けた。
【0028】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いると言及されるときは、その他の構成要素に直接連結されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいと理解されなければならない。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いると言及されたときは、中間に他の構成要素が存在しないものとして理解されなければならない。
【0029】
以下の説明では単数で記載された表現は「一つ」または「単一」などの明示的な表現を使用しない限り、単数または複数として解析されることができる。
【0030】
図面を参照して説明した流れ図において、動作順序は変更でき、複数な動作が併合されるか、ある動作が分割されてもよく、特定の動作は行われなくてもよい。
【0031】
図1は本発明の一実施形態によるバッテリ装置の一例を示す図である。
【0032】
図1を参照すると、バッテリ装置100は正極リンク端子DC+と負極リンク端子DC-を介して外部装置に電気的に接続される構造を有する。外部装置が負荷である場合、バッテリ装置100は負荷に電力を供給する電源として動作して放電し得る。外部装置が充電器である場合、バッテリ装置100は充電器を介して外部電力の供給を受けて充電される。一実施形態で、負荷として動作する外部装置は、例えば電子装置、移動手段またはエネルギストレージシステム(energy storage system,ESS)であり得、移動手段は、例えば電気自動車、ハイブリッド自動車またはスマートモビリティ(smart mobility)などの車両であり得る。一実施形態で、車両の場合、バッテリ装置100の正極リンク端子DC+と負極リンク端子DC-がインバータ(図示せず)に連結され、バッテリ装置100はインバータを介して負荷として動作する車両のモータに連結され得る。
【0033】
バッテリ装置100はバッテリパック110、メインスイッチ121,122、モニタリング回路130およびプロセッサ140を含む。
【0034】
バッテリパック110は正極端子PV+と負極端子PV-を有する。バッテリパック110は正極端子PV+と負極端子PV-の間に直列に連結される複数のバッテリセルを含むことができる。一実施形態で、バッテリパック110の負極端子PV-はバッテリ装置の接地端に連結され得る。一実施形態で、バッテリパック110は正極端子PV+と負極端子PV-の間に直列に連結されている複数のバッテリモジュールを含み得、各バッテリモジュールは直列に連結される複数のバッテリセルを含むことができる。一実施形態で、バッテリセルは充電可能な2次電池であり得る。
【0035】
メインスイッチ121,122はバッテリパック110の正極端子PV+とバッテリ装置100の正極リンク端子DC+の間に連結される正極メインスイッチ121とバッテリパック110の負極端子PV-とバッテリ装置100の負極リンク端子DC-の間に連結される負極メインスイッチ122を含む。メインスイッチ121,122はプロセッサ140により制御されてバッテリパック110と外部装置10の間の電気的な連結を制御することができる。一実施形態で、メインスイッチ121,122はそれぞれリレーを含むコンタクタを含むことができる。一実施形態で、メインスイッチ121,122はそれぞれトランジスタなどの電気的スイッチを含むことができる。一実施形態で、バッテリ装置100はプロセッサ140からの制御信号に応答してメインスイッチ121,122をそれぞれ駆動する駆動回路(図示せず)をさらに含むことができる。正極メインスイッチ121と負極メインスイッチ122が閉じられれば、バッテリパック110から外部装置に電力を供給するか外部装置からバッテリパック110に電力が供給されることができる。スイッチの閉鎖はスイッチのオン(on)と表現でき、スイッチの開放はスイッチのオフ(off)と表現できる。
【0036】
バッテリパック110の正極端子PV+と外部装置10の接地端の間にバッテリ装置100の絶縁抵抗RPI1が形成され、バッテリパック110の負極端子PV-と外部装置10の接地端の間にバッテリ装置100の絶縁抵抗RNI1が形成される。また、バッテリパック110の正極リンク端子DC+と外部装置10の接地端の間に外部装置10の絶縁抵抗RPI2が形成され、バッテリパック110の負極リンク端子DC-と外部装置10の接地端の間に外部装置10の絶縁抵抗RNI2が形成される。外部装置10の接地端は例えば車両のシャシー(chassis)であり得る。
【0037】
モニタリング回路130はバッテリパック110の正極端子PV+と負極端子PV-および外部装置10の接地端に連結され、バッテリパック110の電圧および絶縁抵抗RPI1,NI1,PI2,RPI2をモニタリングする。
【0038】
プロセッサ140はモニタリング回路130を制御し、モニタリング回路130からの情報に基づいてバッテリパック110の電圧および絶縁抵抗RPI1,NI1,PI2,RPI2を測定する。また、プロセッサ140はメインスイッチ121,122の動作を制御する。一実施形態で、プロセッサ140は例えばマイクロ制御装置(micro controller unit,MCU)であり得る。
【0039】
一実施形態で、モニタリング回路130とプロセッサ140はバッテリ管理システムを形成することができる。
【0040】
次に、多様な実施形態によるモニタリング回路について図2から図7を参照して説明する。
【0041】
図2は本発明の他の実施形態によるバッテリ装置の例を示す図であり、図3図2に示すバッテリ装置におけるバッテリパックの電圧測定を説明する図面であり、図4および図5はそれぞれ図2に示すバッテリ装置における絶縁抵抗測定を説明する図である。
【0042】
図2を参照すると、バッテリ装置200はバッテリパック210、メインスイッチ221,222、モニタリング回路230およびプロセッサ240を含む。バッテリパック210、メインスイッチ221,222およびプロセッサ240は図1を参照して説明したバッテリパック110、メインスイッチ121,122およびプロセッサ140と同様であるので、その説明は省略する。
【0043】
モニタリング回路230は第1絶縁抵抗モニタリング回路231、第2絶縁抵抗モニタリング回路232および電圧モニタリング回路233を含む。
【0044】
第1絶縁抵抗モニタリング回路231はバッテリパック210の正極端子PV+とノードN1の間に連結される抵抗(または第1抵抗)R1、そしてノードN1と外部装置の接地端の間に直列に連結されるスイッチ(または第1スイッチ)SW1および抵抗(または第2および第6抵抗または第2および第3抵抗)R2,R3を含み、抵抗R2,R3とスイッチSW1により形成される経路上に第1絶縁抵抗モニタリング端子(または第1モニタリング端子)TR1を有する。第1絶縁抵抗モニタリング端子TR1は抵抗R2の一端子または抵抗R3の一端子に連結され得る。一実施形態で、スイッチSW1の第1端子がノードN1に連結され、抵抗R2がスイッチSW2の第2端子とモニタリング端子TR1の間に連結され、抵抗R3がモニタリング端子TR1と接地端の間に連結され得る。
【0045】
一実施形態で、ノードN1と接地端の間でスイッチSW1と抵抗R2,R3の連結順序は変更され得る。この場合、抵抗R2,R3により分圧される電圧が出力されるノード(例えば、抵抗R2,R3の接点)がモニタリング端子TR1に設定され得る。
【0046】
第2絶縁抵抗モニタリング回路232は外部装置の接地端とバッテリパック210の負極端子PV-の間に直列に連結される抵抗(または第3および第4抵抗または第4および第5抵抗)R4,R5およびスイッチ(または第2スイッチ)SW2を含み、抵抗R4,R5とスイッチSW2により形成される経路上に第2絶縁抵抗モニタリング端子(または第2モニタリング端子)TR2を有する。第2絶縁抵抗モニタリング端子TR2は抵抗R4の一端子または抵抗R5の一端子に連結され得る。一実施形態で、抵抗R4は接地端とモニタリング端子TR2の間に連結され、スイッチSW2の第1端子がモニタリング端子TR2に連結され、抵抗R5はスイッチSW2の第2端子とバッテリパック210の負極端子PV-の間に連結され得る。
【0047】
一実施形態で、第2絶縁抵抗モニタリング回路232は抵抗R4,R5とスイッチSW2により形成される経路上に直流電圧源VDCをさらに含むことができる。抵抗R4,R5はバッテリパック210の負極端子PV-と接地端の間に連結されるので、第2絶縁抵抗モニタリング端子TR2の電圧が正の電圧になるように、直流電圧源VDCが提供される。一実施形態で、直流電圧源VDCの負極が接地端に連結され、直流電圧源VDCの正極が抵抗R4の一端子に連結され得る。
【0048】
一実施形態で、接地端とバッテリパック210の負極端子PV-の間で直流電圧源VDC、抵抗R4,R5およびスイッチSW2の連結順序は変更できる。この場合、抵抗R4,R5により分圧される電圧が出力されるノード(例えば、抵抗R4,R5の接点)がモニタリング端子TR2に設定されることができる。
【0049】
電圧モニタリング回路233は第1絶縁抵抗モニタリング回路231内の一ノードN1とバッテリパック210の負極端子PV-の間に直列に連結されるスイッチ(または第3スイッチ)SW3と抵抗(または第5および第7抵抗または第6および第7抵抗)R6,R7を含み、スイッチSW3と抵抗R6,R7により形成される経路上に電圧モニタリング端子(または第3モニタリング端子)TVを有する。電圧モニタリング端子TVは抵抗R6の一端子または抵抗R7の一端子に連結され得る。一実施形態で、スイッチSW3の第1端子が第1絶縁抵抗モニタリング回路231のノードN1に連結され、抵抗R6がスイッチSW3の第2端子と電圧モニタリング端子TVの間に連結され、抵抗R7が電圧モニタリング端子TVとバッテリパック210の負極端子PV-の間に連結され得る。
【0050】
一実施形態で、ノードN1とバッテリパック210の負極端子PV-の間でスイッチSW3および抵抗R6,R7の連結順序は変更できる。この場合、抵抗R6,R7により分圧される電圧が出力されるノード(例えば、抵抗R6,R7の接点)がモニタリング端子TVに設定されることができる。
【0051】
プロセッサ240はスイッチSW1,SW2,SW3の動作を制御し、電圧モニタリング端子TVの電圧に基づいてバッテリパック210の電圧を測定し、バッテリパック210の電圧、第1絶縁抵抗モニタリング端子TR1の電圧および第2絶縁抵抗モニタリング端子TR2の電圧に基づいて絶縁抵抗RPI1,RPI2を測定することができる。
【0052】
一実施形態で、バッテリ装置200は第1絶縁抵抗モニタリング端子TR1の電圧をデジタル信号に変換してデジタル信号をプロセッサ240に伝達するアナログデジタル変換器、第2絶縁抵抗モニタリング端子TR2の電圧をデジタル信号に変換してデジタル信号をプロセッサ240に伝達するアナログデジタル変換器、そして電圧モニタリング端子TVの電圧をデジタル信号に変換してデジタル信号をプロセッサ240に伝達するアナログデジタル変換器をさらに含むことができる。
【0053】
次に、図2に示すバッテリ装置で絶縁抵抗およびバッテリパック電圧を測定する方法について説明する。
【0054】
先に、図3を参照してバッテリパック電圧測定について説明する。
【0055】
プロセッサ240はスイッチSW1,SW2をオフした状態でスイッチSW3をオンする。すると、図3に示すようにバッテリパック210の正極端子PV+とバッテリパック210の負極端子PV-の間に抵抗R1,R6,R7による電流経路が形成される。また、スイッチSW1,SW2がオフされているので、ノードN1と外部装置の接地端の間および接地端とバッテリパック210の負極端子PV-の間では電流経路が形成されない。したがって、(数1)式のようにバッテリパック210の電圧VPACKが抵抗R1,R6,R7により分圧されて電圧モニタリング端子TVの電圧Vとして出力される。プロセッサ240は電圧モニタリング端子TVの電圧Vに基づいてバッテリパック210の電圧VPACKを測定することができる。
【0056】
【数1】
【0057】
(数1)式において、R、RおよびRはそれぞれ抵抗R,R,Rの抵抗値である。
【0058】
次に、図4および図5を参照して絶縁抵抗測定について説明する。
【0059】
図4を参照すると、プロセッサ240はスイッチSW2がオフされてスイッチSW3がオンされた状態でスイッチSW1をオンする。一実施形態で、プロセッサ240はスイッチSW3をオフし得る。スイッチSW1のオンによって、バッテリパック210の正極端子PV+と外部装置の接地端の間に抵抗R1,R2,R3による電流経路が形成される。また、スイッチSW2がオフされているので、抵抗R4,R5による電流経路は形成されない。この場合、バッテリパック210の正極端子PV+と外部装置の接地端の間に絶縁抵抗RPI1が形成されているので、バッテリパック210の正極端子PV+と外部装置の接地端の間に抵抗R1,R2,R3のセットと絶縁抵抗RPI1が並列に連結される回路が形成される。また、接地端とバッテリパック210の負極端子PV-の間には絶縁抵抗RNI1が連結される回路が形成される。このような状態で、プロセッサ240は第1絶縁抵抗モニタリング端子TR1の電圧Vを受信する。図4に示す回路でバッテリパック210の電圧VPACKと第1絶縁抵抗モニタリング端子TR1の電圧Vの間の関係は(数2)式により決定される。スイッチSW3がオンされた場合、抵抗R6,R7による電流経路が形成されるが、(数2)式では説明の便宜上抵抗R6,R7の抵抗値が大きいため抵抗R6,R7による電流を無視できるものと仮定する。
【0060】
【数2】
【0061】
(数2)式において、R、R、R、RPI1およびRNI1はそれぞれ抵抗R,R,R,RPI1,RNI1の抵抗値である。
【0062】
図5を参照すると、プロセッサ240はスイッチSW1がオフされてスイッチSW3がオンされた状態で、スイッチSW2をオンする。一実施形態で、プロセッサ240はスイッチSW3をオフし得る。スイッチSW2のオンによって、外部装置の接地端とバッテリパック210の負極端子PV-の間に電圧源VDCおよび抵抗R4,R5による電流経路が形成される。また、スイッチSW1がオフされているので、抵抗R1,R2,R3による電流経路は形成されない。この場合、接地端とバッテリパック210の負極端子PV-の間に絶縁抵抗RNI1が形成されているので、接地端とバッテリパック210の負極端子PV-の間に抵抗R4,R5のセットと絶縁抵抗RNI1が並列に連結される回路が形成される。また、バッテリパック210の正極端子PV+と外部装置の接地端の間に絶縁抵抗RPI1が連結される回路が形成される。このような状態で、プロセッサ240は第2絶縁抵抗モニタリング端子TR2の電圧Vを受信する。図5に示す回路でバッテリパック210の電圧VPACKと第2絶縁抵抗モニタリング端子TR2の電圧Vの間の関係は(数3)式により決定されることができる。スイッチSW3がオンされた場合、抵抗R6,R7による電流経路が形成されるが、(数3)式では説明の便宜上抵抗R6,R7の抵抗値が大きいため抵抗R6,R7による電流を無視できるものと仮定する。
【0063】
【数3】
【0064】
(数3)式において、R、R、RPI1およびRNI1はそれぞれ抵抗R,R,RPI1,RNI1の抵抗値である。
【0065】
プロセッサ240は第1絶縁抵抗モニタリング端子TR1の電圧V、第2絶縁抵抗モニタリング端子TR2の電圧Vおよびバッテリパック210の電圧VPACKに基づいて絶縁抵抗RPI1,RNI1の抵抗値を計算する。プロセッサ240は(数2)式と(数3)式に基づいて絶縁抵抗RPI1,RNI1の抵抗値をそれぞれ(数4)式と(数5)式のように計算することができる。
【0066】
【数4】
【0067】
【数5】
(数4)式および(数5)式において、A、B、CおよびDはそれぞれ(数6)式、(数7)式、(数8)式および(数9)式のように定義される。
【0068】
【数6】
【0069】
【数7】
【0070】
【数8】
【0071】
【数9】
【0072】
一方、メインスイッチ221,222がオンされた場合、図4および図5に示す回路で、バッテリ装置の絶縁抵抗RPI1に外部装置の絶縁抵抗RPI2が並列に連結され、バッテリ装置の絶縁抵抗RNI1に外部装置の絶縁抵抗RNI2が並列に連結される。したがって、プロセッサ240は(数2)式から(数9)式を参照して説明した過程により並列に連結された絶縁抵抗RPI1,RPI2の抵抗値と並列に連結された絶縁抵抗RNI1,RNI2の抵抗値を計算することができる。プロセッサ240はメインスイッチ221,222がオフされた場合に測定した絶縁抵抗RPI1,RNI1の抵抗値とメインスイッチ221,222がオンされた場合に測定した絶縁抵抗RPI1//RPI2,RNI1//RNI2の抵抗値に基づいて外部装置の絶縁抵抗RPI2,RNI2の抵抗値を計算することができる。
【0073】
以上で説明した実施形態によれば、絶縁抵抗モニタリング回路231,232と電圧モニタリング回路233が抵抗R1を共有することによって、絶縁抵抗モニタリング回路231,232と電圧モニタリング回路233がバッテリパック210の正極端子PV+に連結される別途の抵抗を有する場合に比べてバッテリ管理システムの単価を減らすことができる。
【0074】
図6は本発明のまた他の実施形態によるバッテリ装置の例を示す図である。
【0075】
図6を参照すると、バッテリ装置600はバッテリパック610、メインスイッチ621,622、モニタリング回路630およびプロセッサ640を含む。バッテリパック610、メインスイッチ621,622およびプロセッサ640は図1を参照して説明したバッテリパック110、メインスイッチ121,122およびプロセッサ140と同様であるので、その説明は省略する。モニタリング回路630は第1絶縁抵抗モニタリング回路631、第2絶縁抵抗モニタリング回路632および電圧モニタリング回路633を含む。モニタリング回路630は図2を参照して説明したモニタリング回路230と同様であるので、その差異点を説明する。
【0076】
電圧モニタリング回路633が連結される第1絶縁抵抗モニタリング回路631内の一ノードN2がスイッチSW1と抵抗R2の接点であり得る。すなわち、電圧モニタリング回路633でスイッチSW3が第1絶縁抵抗モニタリング回路631のスイッチSW1の第2端子N2に連結され得る。一実施形態で、スイッチSW3の第1端子がスイッチSW1の第2端子N2に連結され、抵抗R6がスイッチSW3の第2端子と電圧モニタリング端子TVの間に連結され得る。
【0077】
この場合、バッテリパック610の電圧測定のために、プロセッサ640はスイッチSW2をオフした状態で、スイッチSW1,SW3をオンする。スイッチSW1,SW3のオンによってバッテリパック610の正極端子PV+と外部装置の接地端の間に抵抗R1,R2,R3による電流経路が形成される。絶縁抵抗RPI1,RNI1,RPI2,RNI2の測定のために、プロセッサ640は図2に示すプロセッサ240と同じ動作を行う。
【0078】
図7は本発明のまた他の実施形態によるバッテリ装置の例を示す図である。
【0079】
図7を参照すると、バッテリ装置700はバッテリパック710、メインスイッチ721,722、モニタリング回路730およびプロセッサ740を含む。バッテリパック710、メインスイッチ721,722およびプロセッサ740は図1を参照して説明したバッテリパック110、メインスイッチ121,122およびプロセッサ140と同様であるので、その説明は省略する。モニタリング回路730は第1絶縁抵抗モニタリング回路731、第2絶縁抵抗モニタリング回路732および電圧モニタリング回路733を含む。
【0080】
モニタリング回路730は図2を参照して説明したモニタリング回路230と同様であるので、その差異点を説明する。
【0081】
第1絶縁抵抗モニタリング回路731で、スイッチSW1が抵抗R2と抵抗(または第2抵抗)R3の間に連結され、電圧モニタリング回路733が連結される第1絶縁抵抗モニタリング回路731内の一ノードN3が抵抗R2とスイッチSW1の接点であり得る。一実施形態で、抵抗R2が抵抗R1の一端子とノードN3の間に連結され、スイッチSW1がノードN3と第1絶縁抵抗モニタリング端子TR1の間に連結され、抵抗R3が第1絶縁抵抗モニタリング端子TR1と外部装置の接地端の間に連結され得る。電圧モニタリング回路733でスイッチSW3がノードN3に連結され得る。一実施形態で、電圧モニタリング回路733は抵抗R6を含まず、スイッチSW3がノードN3と電圧モニタリング端子TVの間に連結され得る。一実施形態で、第1絶縁抵抗モニタリング回路731の抵抗R1,R2は一つの抵抗に代替されることもできる。
【0082】
この場合、バッテリパック710の電圧および絶縁抵抗測定のために、プロセッサ740は図2に示すプロセッサ240と同じ動作を行う。
【0083】
一実施形態で、図2図6および図7に示す回路で電圧モニタリング回路(233,633または733)のスイッチSW3を除去してバッテリ管理システムの単価をさらに減らすことができる。一実施形態で、電圧モニタリング回路(233,633または733)に抵抗値が大きい抵抗を用いることができる。スイッチSW3を除去する場合、電圧モニタリング回路(233,633または733)の抵抗により漏洩電流が発生し得るが、抵抗値が大きい抵抗を使用することによって漏洩電流を無視できる。
【0084】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】