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特表2024-5390525-HT2Aセロトニン受容体の調節因子として有用なピリミジン誘導体の結晶形態およびそれを調製するためのプロセス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】5-HT2Aセロトニン受容体の調節因子として有用なピリミジン誘導体の結晶形態およびそれを調製するためのプロセス
(51)【国際特許分類】
   C07D 239/26 20060101AFI20241018BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20241018BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20241018BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20241018BHJP
   A61P 7/02 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
C07D239/26 CSP
A61K31/506
A61P9/10 101
A61P9/10
A61P9/10 103
A61P9/00
A61P7/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523105
(86)(22)【出願日】2022-10-19
(85)【翻訳文提出日】2024-05-30
(86)【国際出願番号】 IB2022060059
(87)【国際公開番号】W WO2023067520
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】63/270,926
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500478097
【氏名又は名称】アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133927
【弁理士】
【氏名又は名称】四本 能尚
(74)【代理人】
【識別番号】100174447
【弁理士】
【氏名又は名称】龍田 美幸
(74)【代理人】
【識別番号】100185960
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 理愛
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー シー. ブラックバーン
(72)【発明者】
【氏名】ジュイ―チェン リン
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086BC42
4C086GA07
4C086GA12
4C086GA13
4C086GA14
4C086GA15
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA36
4C086ZA40
4C086ZA45
4C086ZA54
(57)【要約】
本開示は、5HT2A受容体の活性を調節するN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)結晶形態およびその結晶塩ならびにそれを含む医薬組成物に関する。本開示はさらに、化合物Iaの結晶形態および塩の調製において有用なプロセスならびにその医薬組成物に関する。
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(IIe)の化合物
【化1】
を調製するプロセスであって、式(IId)の化合物またはその塩:
【化2】
[式中、
は、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、-O-(C~Cアルキル)、(C~Cアルキレン)-C(O)OH、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)(C~Cアルキル)、-C(O)(C~Cアルキレン)-OH、-C(O)C(O)OH、および-SO(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
2AおよびR2Bはそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、またはR2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、-O-(C~Cアルキル),(C~Cアルキレン)-C(O)OH、-C(O)H、-C(O)(C~Cアルキル)、-C(O)(C~Cアルキレン)-OH、-C(O)C(O)OH、および-SO(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、かつN、O、およびSの群から選択される1個の追加のヘテロ原子を含有してもよい3~9員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
およびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択される]
を、式(IId-1)のアシル塩化物
【化3】
[式中、
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、フェニル、5~10員ヘテロアリール、および5~9員ヘテロシクロアルキルから選択される]
と、塩基および溶媒の存在下でカップリングさせて、式(IIe)の化合物を形成するステップ
を含むプロセス。
【請求項2】
式(IId)の化合物またはその塩:
【化4】
[式中、
は、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択され、
2AおよびR2Bはそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、またはR2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
およびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択される]を、式(IIc)の化合物またはその塩:
【化5】
[式中、
は、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
2AおよびR2Bはそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、またはR2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
およびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択される]
を還元するステップを含むプロセスにより調製する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
式(IIc)の化合物またはその塩が、
【化6】
であり、
前記還元ステップ剤が、水素およびパラジウム/炭素(Pd/C)を含み;
前記還元ステップ溶媒が、エタノールおよび水である、請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
式(IIc)の化合物またはその塩:
【化7】
を、式(IIb-1)の化合物:
-OH
IIb-1
を式(IIb)の化合物:
【化8】
[式中、
は、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
2AおよびR2Bはそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、またはR2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
およびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択される]でアルキル化するステップと、
任意選択で続いて、アルコール溶媒の存在下で鉱酸で処置して、式(IIc)の化合物の塩を形成するステップと
を含むプロセスにより調製する、請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
請求項1から7のいずれか一項に記載のプロセスにより調製される式(Ia)の化合物。
【化9】
【請求項6】
前記化合物が結晶である、請求項5に記載の式(Ia)の化合物。
【請求項7】
式(Ia)のN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶塩:
【化10】
を調製するためのプロセスであって、
c) 接触ステップ溶媒の存在下で前記N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))を酸と接触させるステップと;
d) 結晶化混合物中でN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))を結晶化させて、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を得るステップと;
e) 前記結晶化混合物からN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の前記結晶塩を単離して、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の前記結晶塩を得るステップと
を含むプロセス。
【請求項8】
前記単離の後に、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの前記結晶塩が約95%またはそれ以上の化学的純度を有する、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶形態。
【請求項10】
前記結晶形態が2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項7もしくは8のいずれか一項に記載のプロセスまたは請求項9に記載の結晶形態。
【請求項11】
前記結晶形態が、2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、および15.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項7もしくは8のいずれか一項に記載のプロセスまたは請求項9に記載の結晶形態。
【請求項12】
前記結晶形態が、2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、16.8°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.0°±0.2°、19.8°±0.2°、20.1°±0.2°、および21.1°±0.2°、22.0°±0.2°、23.3°±0.2°、および24.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項7もしくは8のいずれか一項に記載のプロセスまたは請求項9に記載の結晶形態。
【請求項13】
前記結晶形態が、約138.1℃から約153.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する、請求項7、8、および10から12のいずれか一項に記載のプロセスまたは請求項9から12のいずれか一項に記載の結晶形態。
【請求項14】
前記結晶形態が、約240℃未満で約4.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する、請求項7、8、および10から12のいずれか一項に記載のプロセスまたは請求項9から13のいずれか一項に記載の結晶形態。
【請求項15】
前記結晶形態が、
a)2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、16.8°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約138.1℃から約153.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約240℃未満で約4.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する、請求項7、8、および10から12のいずれか一項に記載のプロセスまたは請求項9から14のいずれか一項に記載の結晶形態。
【請求項16】
請求項9から15のいずれか一項に記載のN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶形態と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物。
【請求項17】
個体において5HT2A-関連障害を処置する方法であって、それを必要とする前記個体に、治療有効量の請求項9から15のいずれか一項に記載の結晶形態または請求項16に記載の医薬組成物を投与することを含む方法;
または5HT2A-関連障害を処置するための請求項9から15のいずれか一項に記載の結晶形態または請求項16に記載の医薬組成物の使用;
または5HT2A-関連障害を処置するための医薬の製造における請求項9から15のいずれか一項に記載の結晶形態または請求項16に記載の医薬組成物の使用;または
5HT2A-関連障害の処置において使用するための請求項9から15のいずれか一項に記載の結晶形態または請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
個体において障害を処置する方法であって、それを必要とする前記個体に、治療有効量の請求項9から15のいずれか一項に記載の結晶形態または請求項16に記載の医薬組成物を投与することを含み、前記障害が、血小板凝集と関連する病態;冠動脈疾患;心筋梗塞;一過性虚血発作;アンギナ;卒中;心房細動;凝血塊形成;微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能の低下、および主要心血管イベント(MACE)から選択される経皮冠動脈インターベンション(PCI)の作用;ならびにレイノー病もしくは症候群、またはその症状から選択される、方法;
または血小板凝集と関連する病態;冠動脈疾患;心筋梗塞;一過性虚血発作;アンギナ;卒中;心房細動;凝血塊形成;微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能の低下、および主要心血管イベント(MACE)から選択される経皮冠動脈インターベンション(PCI)の作用;ならびにレイノー病もしくは症候群、またはその症状から選択される障害を処置するための、請求項9から15のいずれか一項に記載の結晶形態または請求項16に記載の医薬組成物の使用;
または血小板凝集と関連する病態;冠動脈疾患;心筋梗塞;一過性虚血発作;アンギナ;卒中;心房細動;凝血塊形成;微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能の低下、および主要心血管イベント(MACE)から選択される経皮冠動脈インターベンション(PCI)の作用;ならびにレイノー病もしくは症候群、またはその症状から選択される障害を処置するための医薬の製造における請求項9から15のいずれか一項に記載の結晶形態または請求項16に記載の医薬組成物の使用;
または血小板凝集と関連する病態;冠動脈疾患;心筋梗塞;一過性虚血発作;アンギナ;卒中;心房細動;凝血塊形成;微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能の低下、および主要心血管イベント(MACE)から選択される経皮冠動脈インターベンション(PCI)の作用;ならびにレイノー病もしくは症候群、またはその症状から選択される障害の処置において使用するための請求項9から15のいずれか一項に記載の結晶形態または請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項19】
a) N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのベシル酸塩;
b) N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのクエン酸塩;
c) N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのフマル酸塩;
d) 塩酸塩溶媒和物N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド;
e) N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのメシル酸塩;
f) N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのリン酸塩;
g) N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのコハク酸塩;
h) N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルのボキサミドトシル酸塩
からなる群から選択されるN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶塩。
【請求項20】
2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、および11.6°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項19に記載のベシル酸塩;
a)2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、および18.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約217.4℃から約227.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約220℃未満で約2.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する、請求項19に記載のベシル酸塩;
2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、および15.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項19に記載のクエン酸塩;
a) 2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、16.6°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、および19.3°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b) 約169.2℃から約176.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c) 約175℃未満で観察可能な重量損失を示さない熱重量分析プロファイル
を有する、請求項19に記載のクエン酸塩;
2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、および12.2°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項19に記載のフマル酸塩;
a)2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、14.7°±0.2°、15.3°±0.2°、および15.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b) 約148.3℃から約159.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c) 約200℃未満で約5.5%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する、請求項19に記載のフマル酸塩;
2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、および13.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項19に記載の塩酸塩;
a) 2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、および16.2°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約20.8℃から約77.6℃の間および約185.5℃から約196.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約200℃未満で約5.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する、請求項19に記載の塩酸塩;
2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、および12.6°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項19に記載のメシル酸塩、
a) 2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、および16.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b) 約178.4℃から約192.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c) 約180℃未満で約2.8%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル;
を有する、請求項19に記載のメシル酸塩;
2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、および11.3°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項19に記載のリン酸塩;
a) 2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、および18.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b) 約198.7℃から約220.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c) 約190℃未満で約4.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する、請求項19に記載のリン酸塩;
a) 2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、および17.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b) 約113.3℃から約122.8℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c) 約275℃未満で約25.4%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する、請求項19に記載のコハク酸塩;
2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、および13.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、請求項19に記載のトシル酸塩;ならびに
a) 2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、および18.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b) 約148.3℃から約173.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c) 約180℃未満で約2.1%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する、請求項19に記載のトシル酸塩
からなる群から選択される、請求項19に記載のN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶塩。
【請求項21】
請求項19または20に記載のN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶塩を含む組成物。
【請求項22】
請求項19または20に記載のN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶塩と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物。
【請求項23】
個体において障害を処置する方法であって、それを必要とする前記個体に、治療有効量の請求項19または20に記載の結晶形態または請求項22に記載の医薬組成物を投与することを含み、前記障害が、血小板凝集と関連する病態;冠動脈疾患;心筋梗塞;一過性虚血発作;アンギナ;卒中;心房細動;凝血塊形成;微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能の低下、および主要心血管イベント(MACE)から選択される経皮冠動脈インターベンション(PCI)の作用;ならびにレイノー病もしくは症候群、またはその症状から選択される、方法;
または血小板凝集と関連する病態;冠動脈疾患;心筋梗塞;一過性虚血発作;アンギナ;卒中;心房細動;凝血塊形成;微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能の低下、および主要心血管イベント(MACE)から選択される経皮冠動脈インターベンション(PCI)の作用;ならびにレイノー病もしくは症候群、またはその症状から選択される障害を処置するための、請求項19または20に記載の結晶形態または請求項22に記載の医薬組成物の使用;
または血小板凝集と関連する病態;冠動脈疾患;心筋梗塞;一過性虚血発作;アンギナ;卒中;心房細動;凝血塊形成;微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能の低下、および主要心血管イベント(MACE)から選択される経皮冠動脈インターベンション(PCI)の作用;ならびにレイノー病もしくは症候群、またはその症状から選択される障害を処置するための医薬の製造における請求項19または20に記載の結晶形態または請求項22に記載の医薬組成物の使用;
または血小板凝集と関連する病態;冠動脈疾患;心筋梗塞;一過性虚血発作;アンギナ;卒中;心房細動;凝血塊形成;微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能の低下、および主要心血管イベント(MACE)から選択される経皮冠動脈インターベンション(PCI)の作用;ならびにレイノー病もしくは症候群、またはその症状から選択される障害の処置において使用するための請求項19または20に記載の結晶形態または請求項22に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、5-HT2Aセロトニン受容体の活性を調節するN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)の結晶形態および塩ならびにその医薬組成物に関する。本発明はさらに、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶形態および塩ならびにその医薬組成物の調製において有用なプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
セロトニン(5-ヒドロキシトリプタミン、5-HT)のための受容体は、Gタンパク質共役受容体の重要なクラスである。セロトニン受容体は、包括的に5-HTから5-HTと称される7つのサブファミリーに区分される。これらのサブファミリーは、サブタイプにさらに区分される。例えば、5-HTサブファミリーは、3つの受容体サブタイプ:5-HT2A、5-HT2B、および5-HT2Cに区分される。5-HT2Aセロトニン受容体活性のある特定の調節因子は、血小板凝集、冠動脈疾患、心筋梗塞、一過性虚血発作、アンギナ、卒中、心房細動、凝血塊形成、またはその症状の処置において有用である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
心臓血管系の障害を含む5-HT2Aセロトニン受容体に関する障害を処置するために使用することができる化合物が必要とされている。詳細には、物理的および化学的安定性ならびに好ましい薬物動態特性を持つ化合物が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia)):
【0005】
【化1】
の結晶形態に関する。
【0006】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶塩を調製するためのプロセスであって、
a) 接触ステップ溶媒の存在下で、前記N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))を酸と接触させるステップと;
b) 結晶化混合物中でN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))を結晶化させて、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を得るステップと;
c) 前記結晶化混合物からN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の前記結晶塩を単離して、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の前記結晶塩を得るステップと
を含むプロセスに関する。
【0007】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶塩を調製するプロセスであって、前記接触ステップの後に撹拌するステップをさらに含むプロセスに関する。
【0008】
本開示の一態様は、前記接触ステップ溶媒が、アセトン、アセトニトリル、1-ブタノール、2-ブタノール、酢酸ブチル、1,2-ジメトキシエタン、N,N-ジメチルアセトアミド、1,4-ジオキサン、エタノール、2-エトキシエタノール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ヘプタン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、2-メチル-1-プロパノール、N-メチルピロリドン、1-プロパノール、2-プロパノール、酢酸n-プロピル、tert-ブチルメチルエーテル(TBME)、テトラヒドロフラン(THF)、水、およびジメチルスルホキシド(DMSO)およびその組合せからなる群から選択されるプロセスに関する。
【0009】
本開示の一態様は、前記酸が鉱酸または有機酸であるプロセスに関する。
【0010】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶塩を調製するためのプロセスであって、
前記結晶化混合物からN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の前記結晶塩を単離して、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の前記結晶塩を得るステップ
を含むプロセスに関する。
【0011】
本開示の一態様は、本明細書において記載されるとおりのプロセスにより調製されるN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態に関する。
【0012】
本開示の一態様は、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態を含む組成物に関する。
【0013】
本開示の一態様は、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態と、薬学的に許容できる担体とを含む組成物に関する。
【0014】
本開示の一態様は、組成物を作製するプロセスであって、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態を薬学的に許容できる担体と共に混合することを含むプロセスに関する。
【0015】
本開示の一態様は、個体において5HT2A-関連障害を処置する方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0016】
本開示の一態様は、5HT2A-関連障害を処置するための医薬の製造における、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態の使用に関する。
【0017】
本開示の一態様は、治療によりヒトまたは動物身体を処置する方法において使用するための、本明細書において記載されるとおりの5HT2A-関連障害の結晶形態に関する。
【0018】
本開示の一態様は、5HT2A-関連障害を処置する方法において使用するための、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態に関する。
【0019】
本開示の一態様は、5HT2A-関連障害を処置する方法において使用するための、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態に関する。
【0020】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩に関する。
【0021】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性ベシル酸塩に関する。
【0022】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性ベシル酸塩に関する。
【0023】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性クエン酸塩に関する。
【0024】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性フマル酸塩に関する。
【0025】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性塩酸塩に関する。
【0026】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性メシル酸塩に関する。
【0027】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性リン酸塩に関する。
【0028】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性コハク酸塩に関する。
【0029】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性トシル酸塩に関する。
【0030】
本明細書において開示される本発明のこれら、および他の態様は、特許の開示が進むにつれて、より詳細に記述されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】式(Ia)の化合物の結晶形態を含有する試料での粉末X線回折(PXRD)パターンが示されている。
図2】式(Ia)の化合物の結晶形態を含有する試料での示差走査熱分析(DSC)サーモグラムが示されている。
図3】式(Ia)の化合物の結晶形態を含有する試料の熱重量分析(TGA)サーモグラムが示されている。
図4】化合物Iaの結晶塩(ベシル酸塩)を含有する試料での粉末X線回折(PXRD)パターンが示されている。
図5】化合物Iaの結晶塩(ベシル酸塩)を含有する試料での示差走査熱分析(DSC)サーモグラムが示されている。
図6】化合物Iaの結晶塩(ベシル酸塩)を含有する試料の熱重量分析(TGA)サーモグラムが示されている。
図7】化合物Iaの結晶塩(クエン酸塩)を含有する試料での粉末X線回折(PXRD)パターンが示されている。
図8】化合物Iaの結晶塩(クエン酸塩)を含有する試料での示差走査熱分析(DSC)サーモグラムが示されている。
図9】化合物Iaの結晶塩(クエン酸塩)を含有する試料の熱重量分析(TGA)サーモグラムが示されている。
図10】化合物Iaの結晶塩(フマル酸塩)を含有する試料での粉末X線回折(PXRD)パターンが示されている。
図11】化合物Iaの結晶塩(フマル酸塩)を含有する試料での示差走査熱分析(DSC)サーモグラムが示されている。
図12】化合物Iaの結晶塩(フマル酸塩)を含有する試料の熱重量分析(TGA)サーモグラムが示されている。
図13】化合物Iaの結晶塩(塩酸塩)を含有する試料での粉末X線回折(PXRD)パターンが示されている。
図14】化合物Iaの結晶塩(塩酸塩)を含有する試料での示差走査熱分析(DSC)サーモグラムが示されている。
図15】化合物Iaの結晶塩(塩酸塩)を含有する試料の熱重量分析(TGA)サーモグラムが示されている。
図16】化合物Iaの結晶塩(メシル酸塩)を含有する試料での粉末X線回折(PXRD)パターンが示されている。
図17】化合物Iaの結晶塩(メシル酸塩)を含有する試料での示差走査熱分析(DSC)サーモグラムが示されている。
図18】化合物Iaの結晶塩(メシル酸塩)を含有する試料の熱重量分析(TGA)サーモグラムが示されている。
図19】化合物Iaの結晶塩(リン酸塩)を含有する試料での粉末X線回折(PXRD)パターンが示されている。
図20】化合物Iaの結晶塩(リン酸塩)を含有する試料での示差走査熱分析(DSC)サーモグラムが示されている。
図21】化合物Iaの結晶塩(リン酸塩)を含有する試料の熱重量分析(TGA)サーモグラムが示されている。
図22】化合物Iaの結晶塩(コハク酸塩)を含有する試料での粉末X線回折(PXRD)パターンが示されている。
図23】化合物Iaの結晶塩(コハク酸塩)を含有する試料での示差走査熱分析(DSC)サーモグラムが示されている。
図24】化合物Iaの結晶塩(コハク酸塩)を含有する試料の熱重量分析(TGA)サーモグラムが示されている。
図25】化合物Iaの結晶塩(トシル酸塩)を含有する試料での粉末X線回折(PXRD)パターンが示されている。
図26】化合物Iaの結晶塩(トシル酸塩)を含有する試料での示差走査熱分析(DSC)サーモグラムが示されている。
図27】化合物Iaの結晶塩(トシル酸塩)を含有する試料の熱重量分析(TGA)サーモグラムが示されている。
【発明を実施するための形態】
【0032】
詳細な説明
定義
明確さと、一貫性のために、本特許文献を通じて、次の定義を使用することとする。
【0033】
「アゴニスト」という用語は、5-HT2Aセロトニン受容体などの受容体と相互作用して、それを活性化し、その受容体に特徴的な生理学的または薬理学的応答を開始する部分を意味することが意図されている。例えば、部分が受容体に結合したら細胞内応答を活性化するか、または膜へのGTP結合を増強する場合である。
【0034】
「アンタゴニスト」という用語は、アゴニスト(例えば、内在性リガンド)と同じ部位で受容体に競合的に結合するが、受容体の活性形態により開始される細胞内応答を活性化せず、それにより、アゴニストまたは部分アゴニストによる細胞内応答を阻害し得る部分を意味することが意図されている。アンタゴニストは、アゴニストまたは部分アゴニストの非存在下で基線細胞内応答を減少させない。
【0035】
「接触させる、または接触させること」という用語は、in vitro系またはin vivo系に関わらず、指示された部分を一緒にすることを意味することが意図されている。したがって、5-HT2Aセロトニン受容体を本発明の化合物と「接触させること」は、本発明の化合物を、5-HT2Aセロトニン受容体を有する個体、好ましくはヒトに投与すること、さらには、例えば、本発明の化合物を、5-HT2Aセロトニン受容体を含有する細胞またはさらに精製された調製物を含有する試料に導入することを含む。
【0036】
「インバースアゴニスト」という用語は、受容体の内在性形態に、または受容体の構成的に活性化された形態に結合し、受容体の活性形態により開始される基線細胞内応答を、アゴニストまたは部分アゴニストの非存在下で観察される活性の正常な基線レベル未満に阻害するか、または膜へのGTP結合を減少させる部分を意味することが意図されている。好ましくは、基線細胞内応答は、インバースアゴニストの存在下で、インバースアゴニストの非存在下での基線応答と比較して少なくとも30%、より好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも75%阻害される。
【0037】
「調節する、または調節すること」という用語は、特定の活性、機能または分子の量、質、応答または作用の上昇または低下を意味することが意図されている。
【0038】
本明細書において使用される場合、「投与すること」は、個体が化合物を内在化するように化合物または他の治療、療法、もしくは処置を提供することを意味する。
【0039】
「処方すること」という用語は、薬物または他の治療、療法、もしくは処置の使用を指示する、許可する、または推奨することを指す。一部の実施形態では、医療供給者は化合物、投与レジメン、または他の処置の使用を個体に、口頭でアドバイスする、推奨する、または許可する。医療供給者は、化合物、投与レジメン、または処置について、文書による処方を提供してもよし、または提供しなくてもよい。さらに、医療供給者は、化合物または処置を個体に提供してもよいし、または提供しなくてもよい。例えば、医療供給者は、化合物を提供することなく、化合物を入手する場所を個体にアドバイスすることができる。一部の実施形態では、医療供給者は、化合物、投与レジメン、または処置について、文書による処方を個体に提供することができる。処方は、紙に書かれてもよいし、または電子媒体に記録されてもよい。加えて、処方は、薬局または調剤室に、電話されてもよいし(口頭で)、またはファックスされてもよい(文書による)。一部の実施形態では、化合物または処置のサンプルが個体に与えられる。本明細書において使用される場合、化合物のサンプルを与えることは、化合物についての暗黙の処方を構成する。世界では、化合物または処置を処方および投与するために、医療システムが異なると異なる方法を使用しており、これらの方法は、本開示により包含される。
【0040】
医療供給者には、本明細書において開示される障害のために化合物(薬物)を処方する、または投与することができる、例えば、医師、看護師、看護従事者、または他の医療専門家が含まれ得る。加えて、医療供給者には、個体に化合物または薬物を推奨する、処方する、投与する、またはそれを受容することを防止することができる任意の人、例えば、保険業者も含まれ得る。
【0041】
「処置を必要とする」および「それを必要とする」という用語は、処置に関する場合、医療提供者(例えば、ヒトの場合には医師、看護師、または看護従事者;非ヒト哺乳類を含む動物の場合には獣医師)により成された、個体または動物が処置を必要としている、または処置により利益を受けるとの判断を意味するために互換的に使用される。この判断は、医療提供者の専門的技術の領域内にあるが、本開示の化合物により処置可能である疾患、病態または障害の結果として、個体または動物が病気である、または病気になるであろうという知識を含む様々な因子に基づき成される。したがって、本開示の化合物は、保護または予防的手法で使用することができるか;または本開示の化合物は、疾患、病態、または障害を緩和する、阻害する、または軽快させるために使用することができる。
【0042】
「個体」という用語は、マウス、ラット、および他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、霊長類、およびヒトなどの哺乳類を含む任意の動物を指す。一部の実施形態では、「個体」はヒトを指す。
【0043】
「組成物」という用語は、合成、事前配合、プロセス内試験中に得られる/調製される組成物(すなわち、TLC、HPLC、NMR試料)、および同様のものなど、少なくとも1つの追加の成分と組み合わせた、これに限定されないが、本発明の化合物の塩、溶媒和物、および水和物を含む化合物またはその結晶形態を指す。
【0044】
本明細書において使用される場合の「水和物」という用語は、非共有結合性分子間力により結合した化学量論的または非化学量論的量の水をさらに含む本発明の化合物またはその塩を意味する。
【0045】
「医薬組成物」という用語は、これに限定されないが、本開示の化合物の塩、溶媒和物、および水和物を含む少なくとも1つの活性成分を含み、それにより、その組成物が哺乳類(例えば、限定ではないが、ヒト)において規定の有効な転帰についての調査を受けることができる特異的組成物を指す。当業者は、活性成分が実務者の必要性に基づく所望の有効な転帰を有するかどうかを決定するために適切な技術を理解し、認識するであろう。
【0046】
「薬学的に許容できる塩、溶媒和物、および水和物」という語句は、本明細書において記載されるとおりの1つの化合物/複数の化合物に関する場合、前記1つの化合物/複数の化合物の薬学的に許容できる溶媒和物および/または水和物、前記1つの化合物/複数の化合物の薬学的に許容できる塩、さらには、前記1つの化合物/複数の化合物の薬学的に許容できる塩の薬学的に許容できる溶媒和物および/または水和物を包含する。「薬学的に許容できる溶媒和物および水和物(pharmaceutically acceptable solvates and hydrates)」という語句または「薬学的に許容できる溶媒和物または水和物(pharmaceutically acceptable solvate or hydrate」という語句が、塩である本明細書において記載されるとおりの1つの化合物/複数の化合物に関する場合に使用される場合、そのような塩の薬学的に許容できる溶媒和物および/または水和物を包含することも理解される。水和物が溶媒和物の亜属であることも、当業者には理解される。
【0047】
「化合物」という用語は、本明細書において使用される場合、別段に指定されていない限り、示されている構造の立体異性体、幾何異性体、互変異性体、および同位体のすべてを包含することが意味されている。化合物、およびその薬学的に許容できる塩はすべて、水および溶媒などの他の物質と一緒に見い出され得るか(例えば、水和物および溶媒和物の形態で)、または単離されてよい。例えば、「溶媒和物」という用語は、本明細書において使用される場合、化学量論的または非化学量論的量の、非共有結合性分子間力により結合した溶媒をさらに含む化合物またはその塩を意味する。例示的な溶媒は、揮発性である、非毒性である、および/または痕跡量でのヒトへの投与について許容される。本明細書において使用される場合の「水和物」という用語は、非共有結合性分子間力により結合した水の化学量論的または非化学量論的量をさらに含む化合物またはその塩を意味する。「化合物」という用語は、化合物が、合成であっても、または生物学的にであっても、どのように形成されるかに関して寛容であることも意味する。例えば、本開示の化合物は、代謝により体内で産生され得る。
【0048】
「予防する」、「予防すること」、および「予防」という用語は、特定の障害と関連する1つまたは複数の症状の出現または発生の除去または減少を指す。例えば、「予防する」、「予防すること」、および「予防」という用語は、障害の少なくとも1つの症状を最終的に症状発現し得るが、まだそうなっていない個体に、防止または予防ベースで治療を投与することを指し得る。そのような個体は、バイオマーカーの存在など、その後の疾患の出現と相関することが公知である危険因子に基づき同定することができる。別法では、予防的治療は、危険因子を事前に同定することなく、予防手段として投与することができる。障害の少なくとも1つのエピソードおよび/または症状の発生の遅延も、予防または防止と判断され得る。
【0049】
「処置する」、「処置すること」、および「処置」という用語は、疾患、障害、病態、依存、または挙動の少なくとも1つの症状を既に症状発現しているか、または以前に症状発現したことがある個体への治療の投与を指す。例えば、「処置すること」は、疾患、障害、病態、依存、または挙動に関して、次のいずれかを含み得る:緩和、低減、軽快、改善、阻害(例えば、発生の阻止)、軽減、または退縮の惹起。「処置すること」には、症状の処置、追加の症状の予防、症状の根底にある生理学的原因の予防、または疾患、障害、病態、依存、または挙動の症状の停止(予防的および/または治療的のいずれか)も含まれ得る。例えば、障害に関する「処置すること」という用語は、特定の障害と関連する1つまたは複数の症状の重症度の低下を意味する。したがって、障害の処置は、障害と関連するすべての症状の重症度の低下を必ずしも意味せず、障害と関連する1つまたは複数の症状の重症度の完全な低下を必ずしも意味しない。
【0050】
「治療有効量」という用語は、次の1つまたは複数を含み得る、個体、研究者、獣医師、医師、または他の臨床医もしくは医療提供者により求められている、組織、システム、動物、またはヒトにおける生物学的または医学的応答を誘発する活性化合物または医薬品の量を指す:
(1)障害を予防すること、例えば、疾患、病態、または障害に罹患しやすいが、関連病理または総体的症状をまだ経験または呈示していない個体において、疾患、病態、または障害を予防すること;
(2)障害を阻害すること、例えば、関連病理または総体的症状を経験または呈示している個体において、疾患、病態、または障害を阻害すること(すなわち、病理および/または総体的症状のさらなる展開を阻止すること);および
(3)障害を軽快させること、例えば、関連病理または総体的症状を経験または呈示している個体において、疾患、病態、または障害を軽快させること(すなわち、病理および/または総体的症状を逆転させること)。
【0051】
一部の実施形態では、「治療有効量」という用語は、障害を予防すること、例えば、疾患、病態、または障害に罹患しやすいが、関連病理または総体的症状をまだ経験または呈示していない個体において、疾患、病態、または障害を予防することを含む、個体、研究者、獣医師、医師、または他の臨床医もしくは医療提供者により求められている、組織、システム、動物、またはヒトにおける生物学的または医学的応答を誘発する活性化合物または医薬品の量を指す。
【0052】
一部の実施形態では、「治療有効量」という用語は、障害を阻害すること、例えば、関連病理または総体的症状を経験または呈示している個体において、疾患、病態、または障害を阻害すること(すなわち、病理および/または総体的症状のさらなる展開を阻止すること)を含む、個体、研究者、獣医師、医師、または他の臨床医もしくは医療提供者により求められている、組織、システム、動物、またはヒトにおける生物学的または医学的応答を誘発する活性化合物または医薬品の量を指す。
【0053】
一部の実施形態では、「治療有効量」という用語は、障害を軽快させること、例えば、関連病理または総体的症状を経験または呈示している個体において、疾患、病態、または障害を軽快させること(すなわち、病理および/または総体的症状を逆転させること)を含む、個体、研究者、獣医師、医師、または他の臨床医もしくは医療提供者により求められている、組織、システム、動物、またはヒトにおける生物学的または医学的応答を誘発する活性化合物または医薬品の量を指す。
【0054】
本明細書において使用される場合、「アルキル」は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチルおよびneo-ペンチルなど、炭素および水素のみを含有する分枝、または直鎖化学基を意味する。アルキル基は、非置換であっても、または1個または複数の置換基で置換されていてもよい。一部の実施形態では、アルキル基は、1~9個の炭素原子(例えば、1~6個の炭素原子、1~4個の炭素原子、または1~2個の炭素原子)を含む。
【0055】
本明細書において使用される場合、「アルキレン」は、メチレン、エチレン、n-プロピレン、イソ-プロピレン、n-ブチレン、イソ-ブチレン、sec-ブチレン、tert-ブチレン、n-ペンチレン、イソ-ペンチレン、sec-ペンチレンおよびneo-ペンチレンなど、炭素および水素のみを含有する二価分枝、または直鎖化学基を意味する。アルキレン基は、非置換であっても、または1個または複数の置換基で置換されていてもよい。一部の実施形態では、アルキレン基は、1~9個の炭素原子(例えば、1~6個の炭素原子、1~4個の炭素原子、または1~2個の炭素原子)を含む。
【0056】
本明細書において使用される場合、「シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘキセニルなど、環系骨格中に炭素原子のみを含有する非芳香族環式環系を意味する。シクロアルキルは、複数の縮合環を含んでもよい。シクロアルキルは、環系中の環のいずれも芳香族ではないことを条件として、任意の程度の飽和を有してよい。シクロアルキル基は、非置換であっても、または1個または複数の置換基で置換されていてもよい。一部の実施形態では、シクロアルキル基は、3~10個の炭素原子、例えば、3~6個の炭素原子を含む。
【0057】
本明細書において使用される場合、「アリール」は、5~14個の環原子を、別法では5、6、9、または10個の環原子を有し;かつ環式アレイ中で共有される6、10、または14のパイ電子を有し;系中の少なくとも1つの環が芳香族である、環骨格中に炭素原子のみが存在する一、二、三または多環式基を意味する。アリール基は、非置換であっても、または1個または複数の置換基で置換されていてもよい。アリールの例には、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、および2,3-ジヒドロ-lH-インデニルが含まれる。一部の実施形態では、アリールはフェニルである。
【0058】
本明細書において使用される場合、「ハロ」、「ハライド」、または「ハロゲン」は、クロロ、ブロモ、フルオロ、またはヨード原子ラジカルを指す。一部の実施形態では、ハロは、クロロ、ブロモまたはフルオロである。例えば、ハライドはフルオロであり得る。
【0059】
本明細書において使用される場合、「ハロアルキル」は、1個または複数のクロロ、ブロモ、フルオロ、および/またはヨード原子で置換されている直鎖または分枝アルキルである炭化水素置換基を意味する。一部の実施形態では、ハロアルキルは、水素原子の1個または複数がフルオロにより置換されているフルオロアルキルである。一部の実施形態では、ハロアルキルは、1~3個の炭素長さ(例えば、1~2個の炭素長さまたは1個の炭素長さ)からなる。
【0060】
本明細書において使用される場合、「ハロアルキレン」は、クロロメチレン、ジクロロメチレン、1,1-ジクロロエチレン、および1,2-ジクロロエチレンなど、1個または複数のクロロ、ブロモ、フルオロ、および/またはヨード原子で置換されている二価分枝、または直鎖アルキレンを意味する。アルキレン基は、非置換であっても、または1個または複数の置換基で置換されていてもよい。一部の実施形態では、アルキレン基は、1~9個の炭素原子(例えば、1~6個の炭素原子、1~4個の炭素原子、または1~2個の炭素原子)を含む。
【0061】
本明細書において使用される場合、「オキソ」は、二重結合が炭素原子に対するものである=Oを意味する。
【0062】
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、系中の少なくとも1つの環が芳香族であり、かつ系中の少なくとも1つの環がN、O、およびSからなる群から独立に選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する、5~10個の環原子、例えば、5、6、8、9、または10個の環原子、例えば、5、6、9、または10個の環原子を有する一または二環式基を意味する。ヘテロアリール基は、非置換であっても、または1個または複数の置換基で置換されていてもよい。ヘテロアリールの例には、チエニル、ピリジニル、フリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、トリアゾリル、チオジアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、チアゾリル ベンゾチエニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、シンノリニル、インダゾリル、インドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、プリニル、チエノピリジニル、ピロロ[2,3-6]ピリジニル、キナゾリニル、キノリニル、チエノ[2,3-c]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-6]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-c]ピリジニル、ピラゾロ[4,3-c]ピリジン、ピラゾロ[4,3-6]ピリジニル、テトラゾリル、クロマン、2,3-ジヒドロベンゾフラン、テトラヒドロキノリン、およびイソインドリンが含まれる。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、チエニル、ピリジニル、フリル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソインドリニル、ピラニル、ピラジニル、およびピリミジニルから選択される。
【0063】
本明細書において使用される場合、「ヘテロシクリル」または「ヘテロシクロアルキル」は、環系骨格中に少なくとも1個のヘテロ原子を含む3~14員、例えば、3~11員、例えば、3~8員非芳香族一、二または三環式基を意味する。二環式および三環式ヘテロシクリル基には、縮合環系、スピロ環式環系、および架橋環系が含まれ得、複数の縮合環が含まれ得る。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、N、O、およびSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、N、O、およびSから独立に選択される1~3個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、N、O、およびSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、単環式ヘテロシクリルは3員環である。一部の実施形態では、単環式ヘテロシクリルは4員環である。一部の実施形態では、単環式ヘテロシクリルは5員環である。一部の実施形態では、単環式ヘテロシクリルは6員環である。一部の実施形態では、単環式ヘテロシクリルは7員環である。本明細書において使用される場合、「単環式ヘテロシクリル」は、環系骨格中に少なくとも1個のヘテロ原子を含む単一の非芳香族環式環を意味する。ヘテロシクリルの例には、アジリニル、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、1,4,2-ジチアゾリル、ジヒドロピリジニル、1,3-ジオキサニル、1,4-ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピラニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピリジニル、オキサジニル、チアジニル、チイニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、ピペリジニル、ピラゾリジニル イミダゾリジニル、およびチオモルホリニルが含まれる。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、およびテトラヒドロピリジニルから選択される。本明細書において使用される場合、「二環式ヘテロシクリル」は、環系骨格中に少なくとも1個のヘテロ原子を含む非芳香族二環式環系を意味する。二環式ヘテロシクリルの例には、2-アザビシクロ[1.1.0]ブタン、2-アザビシクロ[2.1.0]ペンタン、2-アザビシクロ[1.1.1]ペンタン、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、5-アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、3-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、7-アザビシクロ[4.2.0]オクタン、および2-アザビシクロ[2.2.2]オクタンが含まれる。本明細書において使用される場合、「スピロ環式ヘテロシクリル」は、環系骨格中に少なくとも1個のヘテロ原子を含み、環が1個のみの原子で連結している非芳香族二環式環系を意味する。スピロ環式ヘテロシクリルの例には、2-アザスピロ[2.2]ペンタン、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン、4-アザスピロ[2.5]オクタン、1-アザスピロ[3.5]ノナン、2-アザスピロ[3.5]ノナン、7-アザスピロ[3.5]ノナン、2-アザスピロ[4.4]ノナン、6-アザスピロ[2.6]ノナン、1,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン、1,7-ジアザスピロ[4.5]デカン、2,5-ジアザスピロ[3.6]デカン、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン、2-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカンが含まれる。
【0064】
ヘテロシクロアルキルの例には、アゼチジニル、アゼチジニル-3-オール、3-フルオロアゼチジニル、ピロリジニル、ピロリジニル-3-オール、3-メトキシピロリジニル、2-(ピロリジン-3-イル)酢酸、ピペリジニル、ピペリジニル-4-オール、2-(ピペリジン-4-イル)酢酸、4-メトキシピペリジニル、ピペラジニル、ピペラジニル-1-カルボアルデヒド、1-メチルピペラジニル-2-オン、1-(ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン、1-(メチルスルホニル)ピペラジニル、2-ヒドロキシ-1-(ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン、2-オキソ-2-(ピペラジン-1-イル)酢酸、モルホリニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、オクタヒドロピロロ[1,2-a]ピラジニル、ヘキサヒドロピロロ[1,2-a]ピラジニル-6(2H)-オン、ヘキサヒドロ-3H-オキサゾロ[3,4-a]ピラジニル、ヘキサヒドロ-3H-オキサゾロ[3,4-a]ピラジニル-3-オン、1,4-オキサゼパニル-7-オン、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、6-オキサ-1-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、1,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル、1,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル-2-オン、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル-1-オン、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル-2-オン、2-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、および2-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル-1-オンが含まれる。
【0065】
明確にするために別々の実施形態の文脈において記載される本発明のいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提示されてもよいことが認められる。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈において記載される本発明の様々な特徴は、別々に、または任意の好適な部分的組合せで提示されてもよい。加えて、使用および医学的適応のいずれもすべての部分的組合せが個々に、そして明確に本明細書において引用されている場合とちょうど同様に、本明細書において記載される使用および医学的適応を記載する実施形態において列挙される、そのような使用および医学的適応の部分的組合せも、本発明により特異的に包含される。
【0066】
プロセス
本開示は、とりわけ、5-HT2Aセロトニン受容体の調節因子であるN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶形態の調製において有用なプロセスを対象とする。
【0067】
本発明は、とりわけ、式(IIe)の化合物:
【0068】
【化2】
を調製するためのプロセスであって、
式(IId)の化合物またはその塩:
【0069】
【化3】
[式中、Rは、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、3~9員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
およびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択される]を;
式(IId-1)のアシル塩化物;
【0070】
【化4】
[式中、Rは、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、フェニル、5~10員ヘテロアリール、および5~9員ヘテロシクロアルキルから選択されるRから選択される]
と、塩基および溶媒の存在下でカップリングして、(IIe)の前記化合物を形成するステップ
を含むプロセスを提供する。
【0071】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia)):
【0072】
【化5】
の結晶形態に関する。
【0073】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶塩を調製するためのプロセスであって、
a) 接触ステップ溶媒の存在下で、前記N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))を酸と接触させるステップと;
b) 結晶化混合物中でN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))を結晶化させて、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を得るステップと;

c) N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の前記結晶塩を前記結晶化混合物から単離して、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の前記結晶塩を得るステップと
を含むプロセスに関する。
【0074】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスであって、前記接触ステップの後に、撹拌をさらに含むプロセスに関する。
【0075】
本開示の一態様は、前記撹拌を約20℃~約75℃の温度で行う、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0076】
本開示の一態様は、前記撹拌を約30℃~約65℃の温度で行う、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0077】
本開示の一態様は、前記撹拌を約30℃~約55℃の温度で行う、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0078】
本開示の一態様は、前記撹拌を約30℃~約45℃の温度で行う、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0079】
本開示の一態様は、前記接触ステップ溶媒が、アセトン、アセトニトリル、1-ブタノール、2-ブタノール、酢酸ブチル、1,2-ジメトキシエタン、N,N-ジメチルアセトアミド、1,4-ジオキサン、エタノール、2-エトキシエタノール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ヘプタン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、2-メチル-1-プロパノール、N-メチルピロリドン、1-プロパノール、2-プロパノール、酢酸n-プロピル、tert-ブチルメチルエーテル(TBME)、テトラヒドロフラン(THF)、水、およびジメチルスルホキシド(DMSO)およびその組合せからなる群から選択される、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0080】
本開示の一態様は、前記酸が鉱酸または有機酸である、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0081】
本開示の一態様は、前記鉱酸が塩酸、リン酸、および硫酸からなる群から選択される、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0082】
本開示の一態様は、前記有機酸が、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、コハク酸、およびp-トルエンスルホン酸からなる群から選択される、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0083】
本開示の一態様は、単離が、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの前記結晶塩を前記結晶化混合物から濾過することを含む、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0084】
本開示の一態様は、単離が、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの前記結晶塩を前記結晶化混合物から除去することを含む、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0085】
本開示の一態様は、単離が、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの前記結晶塩を前記結晶化混合物から乾燥することを含む、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0086】
一部の実施形態では、乾燥を約25℃~約90℃の温度で行う。一部の実施形態では、乾燥を約25℃~約85℃の温度で行う。一部の実施形態では、乾燥を約35℃~約75℃の温度で行う。一部の実施形態では、乾燥を約35℃~約45℃の温度で行う。
【0087】
本開示の一態様は、単離の後に、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの前記結晶塩が約95%またはそれ以上の化学的純度を有する、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0088】
本開示の一態様は、単離の後に、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの前記結晶塩が約98%またはそれ以上の化学的純度を有する、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0089】
本開示の一態様は、単離の後に、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの前記結晶塩が約99%またはそれ以上の化学的純度を有する、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩を調製するためのプロセスに関する。
【0090】
本開示の一態様は、本明細書において記載されるプロセスにより調製されるN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態に関する。
【0091】
本開示の一態様は、組成物を作製するプロセスであって、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態を薬学的に許容できる担体と混合することを含むプロセスに関する。
【0092】
本開示の一態様は、組成物を作製するプロセスであって、前記組成物を薬物製品、例えば、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤、軟質ゼラチンカプセル剤、硬質ゼラチンカプセル剤、坐剤、滅菌注射用液剤、または滅菌包装散剤に形成することをさらに含むプロセスに関する。
【0093】
本発明のプロセス
本発明は、とりわけ、式(Ia)のN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドおよび/またはそれに関連する塩の調製において有用なプロセスおよび中間体に関する。
【0094】
代表的なカップリング、アルキル化、および還元ステップ、ならびに本発明の式(IIb)、(IIc)、および(IId)の中間体をスキームI~IIIにおいて下に示す。
【0095】
【化6】
【0096】
代表的なアミド形成ステップおよび本発明の式(IId)の中間体をスキームIVにおいて下に示す。
【0097】
【化7】
【0098】
本発明の一態様は、化合物(IIb)、(IIc)、(IId)、および(IIe)を必要とするスキームI、II、III、およびIV(前出)により例示されるものなどのプロセスに関する。
【0099】
本発明の一態様は、式(IIe)、(Ia)の化合物および/またはそれに関連する塩、式(Ia)の化合物の塩の調製において有用な、スキームI、II、III、およびIV(前出)において例示されているとおりの中間体、化合物(IIb)、(IIc)、(IId)、および(IIe)に関する。
【0100】
本発明の一態様は、式(IIb)、(IIc)、(IId)、および(IIe)の化合物を必要とするスキームI、II、III、およびIV(前出)において例示されているとおりの中間体であって、
が、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、フェニル、5~10員ヘテロアリール、および5~9員ヘテロシクロアルキルから選択されるRから選択され、
が、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、-O-(C~Cアルキル)、(C~Cアルキレン)-C(O)OH、-C(O)H、-C(O)OH、-C(O)(C~Cアルキル)、-C(O)(C~Cアルキレン)-OH、-C(O)C(O)OH、および-SO(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
2AおよびR2Bがそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、
またはR2AおよびR2Bが、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、-O-(C~Cアルキル)、(C~Cアルキレン)-C(O)OH、-C(O)H、-C(O)(C~Cアルキル)、-C(O)(C~Cアルキレン)-OH、-C(O)C(O)OH、および-SO(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、任意選択でN、O、およびSの群から選択される1個の追加のヘテロ原子を含有してもよい3~9員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
およびRがそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択され、
LGは、基Cl、Br、I、TfO、またはTsOを含む、
中間体に関する。
【0101】
一部の実施形態では、Rは、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、および5~10員ヘテロアリールから選択される。
【0102】
一部の実施形態では、Rは、C~Cアルキル、およびC~Cシクロアルキルから選択される。
【0103】
一部の実施形態では、Rは、C~Cシクロアルキルおよび5~10員ヘテロアリールから選択される。
【0104】
一部の実施形態では、Rは、C~Cシクロアルキルである。
【0105】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
2AおよびR2Bはそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、またはR2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成している。
【0106】
一部の実施形態では、Rは、アゼチジニル、ピロリジニル、およびピペリジニルから選択され、そのそれぞれは、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい。
【0107】
一部の実施形態では、Rは、アゼチジニル、ピロリジニル、およびピペリジニルから選択され、そのそれぞれは、1個または複数のC~Cアルキルで置換されていてもよい。
【0108】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)であり、前記4~10員ヘテロシクロアルキルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、オクタヒドロピロロ[1,2-a]ピラジニル、ヘキサヒドロ-3H-オキサゾロ[3,4-a]ピラジニル、1,4-オキサゼパニル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、6-オキサ-1-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、1,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、および2-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニルから選択され、そのそれぞれは、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい。
【0109】
一部の実施形態では、Rは、置換されていてもよい(C~Cアルキル)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)であり、前記4~10員ヘテロシクロアルキルは、アゼチジニル、アゼチジニル-3-オール、3-フルオロアゼチジニル、ピロリジニル、ピロリジニル-3-オール、3-メトキシピロリジニル、2-(ピロリジン-3-イル)酢酸、ピペリジニル、ピペリジニル-4-オール、2-(ピペリジン-4-イル)酢酸、4-メトキシピペリジニル、ピペラジニル、ピペラジニル-1-カルバルデヒド、1-メチルピペラジニル-2-オン、1-(ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン、1-(メチルスルホニル)ピペラジニル、2-ヒドロキシ-1-(ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン、2-オキソ-2-(ピペラジン-1-イル)酢酸、モルホリニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3-オキサ-6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、オクタヒドロピロロ[1,2-a]ピラジニル、ヘキサヒドロピロロ[1,2-a]ピラジニル-6(2H)-オン、ヘキサヒドロ-3H-オキサゾロ[3,4-a]ピラジニル、ヘキサヒドロ-3H-オキサゾロ[3,4-a]ピラジニル-3-オン、1,4-オキサゼパニル-7-オン、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、6-オキサ-1-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、1,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル、1,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル-2-オン、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナニル-1-オン、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル-2-オン、2-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、および2-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル-1-オンから選択される。
【0110】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)であり、前記4~10員ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよいピロリジニルである。
【0111】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-NR2A2Bであり、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成している。
【0112】
一部の実施形態では、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、-OH、C~Cアルキル、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよいピロリジニル環を形成している。
【0113】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-NR2A2Bである。
【0114】
一部の実施形態では、Rは、CH-NR2A2Bである。
【0115】
一部の実施形態では、Rは、(CH-NR2A2Bである。
【0116】
一部の実施形態では、Rは、(CH-NR2A2Bである。
【0117】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される。
【0118】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、C~Cアルキルである。
【0119】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、C~Cアルキルである。
【0120】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、メチルである。
【0121】
一部の実施形態では、LGは、Cl、Br、I、およびTfOからなる群から選択される。
【0122】
一部の実施形態では、LGは、Cl、Br、およびIからなる群から選択される。
【0123】
一部の実施形態では、LGは、BrまたはIである。
【0124】
一部の実施形態では、LGは、Brである。
【0125】
本発明の一態様は、式(IIe)の化合物:
【0126】
【化8】
に関する
[式中、Rは、C~Cシクロアルキルであり、Rは、(C~Cアルキレン)-NR2A2Bであり、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
およびRはそれぞれ、C~Cアルキルである]。
【0127】
一部の実施形態では、Rは、シクロプロピルである。
【0128】
一部の実施形態では、Rは、
【0129】
【化9】
である。
【0130】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、メチルである。
【0131】
明確にするために別々の実施形態の文脈において記載される本発明のいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提示されてもよいことが認められる。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈において記載される本発明の様々な特徴は、別々に、または任意の好適な部分的組合せで提示されてもよい。本明細書において記載される一般化学式内に含まれる可変基(例えば、LG、R、R、R、およびR)により表される化学基に関する実施形態の組合せはすべて、そのような組合せが安定な化合物(すなわち、単離され、特徴づけられ、生物学的活性について試験され得る化合物)を包含する限りにおいて、いずれもすべての組合せが個々に明確に引用されている場合とちょうど同様に、本発明により特異的に包含される。加えて、そのような可変基を記載する実施形態において列挙される化学基の部分的組合せのすべて、さらには、本明細書において記載される使用および医学的適応の部分的組合せのすべても、化学基のいずれもすべての部分的組合せ、ならびに使用および医学的適応の部分的組合せが個々に、そして明確に本明細書において引用されている場合とちょうど同様に、本発明により特異的に包含される。
【0132】
I. カップリングステップ
本発明の一態様は、式(IIb)の中間化合物:
【0133】
【化10】

を調製するためのプロセスであって、(2-フルオロ-5-ニトロフェニル)ボロン酸を式(IIa)の化合物:
【0134】
【化11】
[式中、RおよびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択され;LGは、基Cl、Br、I、TfO、またはTsOを含む]と、
i) パラジウム触媒;
ii) 塩基;および
iii) 溶媒;
の存在下で反応させて、式(IIb)の化合物を形成するステップを含むプロセスに関する。
【0135】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される。
【0136】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、C~Cアルキルである。
【0137】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、C~Cアルキルである。
【0138】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、メチルである。
【0139】
一部の実施形態では、LGは、Cl、Br、およびIからなる群から選択される。
【0140】
一部の実施形態では、LGは、BrまたはIである。
【0141】
一部の実施形態では、LGは、Brである。
【0142】
一部の実施形態では、前記パラジウムベースの触媒は、(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(SPhos Pd G3)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(XPhos Pd G3)、メタンスルホナト(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリ-i-プロピル-1,1’-ビフェニル)(2’-メチルアミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(XPhos Pd G4)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(XPhos Pd G2)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(SPhos Pd G2)、または[(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(tBuXPhos Pd G3)を含む。
【0143】
一部の実施形態では、前記塩基は、水素リン酸二カリウム(KHPO)、炭酸水素カリウム(KHCO)、炭酸カリウム(KCO)、リン酸二水素カリウム(KHPO)、リン酸カリウム(KPO)、カリウムtert-ブトキシド(KOtBu)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)、または炭酸ナトリウム(NaCO)を含む。
【0144】
一部の実施形態では、前記溶媒は、アセトニトリル;2-メチルテトラヒドロフラン;テトラヒドロフラン(THF);THF-水;THF-水とエタノール;THF-水と2-プロパノール;またはトルエンを含む。
【0145】
一部の実施形態では、前記溶媒は、2-メチルテトラヒドロフラン;テトラヒドロフラン(THF);またはTHF-水である。
【0146】
一部の実施形態では、前記溶媒は、THF-水;THF-水と10%エタノール;またはTHF-水と10%2-プロパノールである。
【0147】
一部の実施形態では、前記反応ステップを約40℃~約100℃の温度で行う。
【0148】
一部の実施形態では、前記反応ステップを約50℃~約100℃の温度で行う。
【0149】
一部の実施形態では、前記反応ステップを約60℃~約100℃の温度で行う。
【0150】
一実施形態では、式(IIb-1)の化合物:
【0151】
【化12】
を前記カップリングステップによるプロセスにより調製する。
【0152】
II. アルキル化ステップ
本発明の一態様は、式(IIc)の中間化合物またはその塩:
【0153】
【化13】
を調製するためのプロセスであって、
式(IIb-1)の化合物:
-OH
IIb-1
【0154】
を式(IIb)の化合物:
【0155】
【化14】
[式中、Rは、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
2AおよびR2Bはそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、またはR2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
およびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択される]
でアルキル化するステップと、
任意選択で続いて、アルコール溶媒の存在下で鉱酸で処理して、式(IIc)の化合物の塩を形成するステップと
を含むプロセスに関する。
【0156】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-NR2A2Bであり、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、3~5員ヘテロシクロアルキル環を形成している。
【0157】
一部の実施形態では、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、-OH、C~Cアルキル、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよいピロリジニル環を形成している。
【0158】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-NR2A2Bである。
【0159】
一部の実施形態では、Rは、CH-NR2A2Bである。
【0160】
一部の実施形態では、Rは、(CH-NR2A2Bである。
【0161】
一部の実施形態では、Rは、(CH-NR2A2Bである。
【0162】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される。
【0163】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、C~Cアルキルである。
【0164】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、メチルである。
【0165】
一部の実施形態では、前記アルキル化ステップは、アルキル化ステップ塩基およびアルキル化ステップ溶媒の存在下で行う。
【0166】
一部の実施形態では、前記アルキル化ステップは、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸セシウム(CsCO)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、水素リン酸二カリウム(KHPO)、炭酸水素カリウム(KHCO)、炭酸カリウム(KCO)、リン酸二水素カリウム(KHPO)、リン酸カリウム(KPO)、カリウムtert-ブトキシド(KOtBu)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)、炭酸ナトリウム(NaCO)、またはトリエチルアミンを含むアルキル化ステップ塩基を含む。
【0167】
一部の実施形態では、前記アルキル化ステップ溶媒は、アセトニトリル、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、テトラヒドロフラン(THF)またはその混合物を含む。
【0168】
一部の実施形態では、前記アルキル化ステップを約25℃~約100℃の温度で行う。
【0169】
一部の実施形態では、前記アルキル化ステップを約45℃~約100℃の温度で行う。
【0170】
一部の実施形態では、前記アルキル化ステップを約55℃~約100℃の温度で行う。
【0171】
一部の実施形態では、前記アルキル化ステップを約65℃~約100℃の温度で行う。
【0172】
一部の実施形態では、アルキル化ステップに、アルコール溶媒の存在下での鉱酸での処置を続けて、式(IIc)の化合物の塩を形成する。
【0173】
一部の実施形態では、アルキル化ステップに、メタノールの存在下でのHClでの処置を続けて、式(IIc)の化合物の塩酸塩を形成する。
【0174】
一部の実施形態では、アルキル化ステップに、2-プロパノールの存在下でのHClでの処置を続けて、式(IIc)の化合物の塩酸塩を形成する。
【0175】
一実施形態では、式(IIc-1)の化合物またはその塩酸塩:
【0176】
【化15】
を前記アルキル化ステップによるプロセスにより調製する。
【0177】
III. 還元ステップ
本発明の一態様は、式(IId)の中間化合物またはその塩:
【0178】
【化16】
[式中、
は、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
2AおよびR2Bはそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、またはR2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、RおよびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択される]
を調製するためのプロセスであって、式(IIc)の化合物またはその塩:
【0179】
【化17】
[式中、
は、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
およびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択される]を還元するステップ
を含むプロセスにより調製されるプロセスに関する。
【0180】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、3~5員ヘテロシクロアルキル環を形成している。
【0181】
一部の実施形態では、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、-OH、C~Cアルキル、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよいピロリジニル環を形成している。
【0182】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-NR2A2Bである。
【0183】
一部の実施形態では、Rは、CH-NR2A2Bである。
【0184】
一部の実施形態では、Rは、(CH-NR2A2Bである。
【0185】
一部の実施形態では、Rは、(CH-NR2A2Bである。
【0186】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される。
【0187】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、C~Cアルキルである。
【0188】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、メチルである。
【0189】
一部の実施形態では、前記還元ステップを還元ステップ剤および還元ステップ溶媒の存在下で行う。
【0190】
一部の実施形態では、前記還元ステップは、
a)鉄(Fe)および塩化アンモニウム(NHCl);または
b)水素およびパラジウム/炭素(Pd/C);または
c)亜ジチオン酸ナトリウム
からなる群から選択される還元ステップ剤を含む。
【0191】
一部の実施形態では、前記還元ステップは、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エタノール、2-プロパノール、水、またはその混合物を含む還元ステップ溶媒を含む。
【0192】
一部の実施形態では、前記還元を約15℃~約90℃の温度で行う。
【0193】
一部の実施形態では、式(IIc)の前記化合物またはその塩は、
【0194】
【化18】
[式中、RおよびRはそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される]であり;
前記還元ステップ剤は、水素およびパラジウム/炭素(Pd/C)を含み;かつ
前記還元ステップ溶媒は、エタノールおよび水である。
【0195】
一実施形態では、式(IId-1)の化合物またはその塩酸塩:
【0196】
【化19】
を、前記還元ステップによるプロセスにより調製される。
【0197】
IV. アミド形成ステップ
本発明の一態様は、式(IIe)の中間化合物またはその塩:
【0198】
【化20】
を調製するためのプロセスであって、
式(IId)の化合物またはその塩:
【0199】
【化21】
[式中、
は、4~6員ヘテロシクロアルキル、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
2AおよびR2Bはそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、またはR2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい3~9員ヘテロシクロアルキル環を形成しており;
およびRはそれぞれ、H、C~Cアルキル、およびC~Cハロアルキルから独立に選択される]
を、式(IId-1)のアシル塩化物
【0200】
【化22】
[式中、Rは、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、フェニル、5~10員ヘテロアリール、および5~9員ヘテロシクロアルキルから選択されるRから選択される]
と、塩基および溶媒の存在下でカップリングさせて、前記式(IIe)の化合物を形成するステップ
を含むプロセスに関する。
【0201】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-(4~10員ヘテロシクロアルキル)、および(C~Cアルキレン)-NR2A2Bから選択され、前記アルキレンおよびヘテロシクロアルキルはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、-OH、(C~Cアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
2AおよびR2Bはそれぞれ、H、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、およびC~Cシクロアルキルから独立に選択されるか、またはR2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、ハロゲン、オキソ、-OH、C~Cアルキル、(C~Cハロアルキル)、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、RおよびRはそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される。
【0202】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-NR2A2Bであり、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、3~5員ヘテロシクロアルキル環を形成している。
【0203】
一部の実施形態では、R2AおよびR2Bは、それらが結合している窒素と一緒になって、-OH、C~Cアルキル、および-O-(C~Cアルキル)から独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよいピロリジニル環を形成している。
【0204】
一部の実施形態では、Rは、(C~Cアルキレン)-NR2A2Bである。
【0205】
一部の実施形態では、Rは、CH-NR2A2Bである。
【0206】
一部の実施形態では、Rは、(CH-NR2A2Bである。
【0207】
一部の実施形態では、Rは、(CH-NR2A2Bである。
【0208】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される。
【0209】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、C~Cアルキルである。
【0210】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、メチルである。
【0211】
一部の実施形態では、Rは、C~CアルキルおよびC~Cシクロアルキルから選択されるRから選択される。
【0212】
一部の実施形態では、前記塩基は、N,N-ジメチルピリジン-4-アミン、2,6-ジメチルピリジン、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン、炭酸カリウム(KCO)、リン酸カリウム(KPO)、リン酸水素カリウム(KHPO)、ピリジン、およびトリエチルアミンからなる群から選択される。
【0213】
一部の実施形態では、前記塩基は、炭酸カリウム(KCO)、リン酸カリウム(KPO)、リン酸水素カリウム(KHPO)、およびトリエチルアミンからなる群から選択される。
【0214】
一部の実施形態では、前記溶媒は、アセトニトリル、ジクロロメタン(DCM)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1,4-ジオキサン、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランおよびジクロロメタン-水混合物からなる群から選択される。
【0215】
一部の実施形態では、式(IId)の前記化合物またはその塩は:
【0216】
【化23】
[式中、RおよびRはそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される]
であり、
前記塩基は、炭酸カリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム、またはトリエチルアミンを含み;かつ
前記溶媒は、ジクロロメタン、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランまたはジクロロメタン-水混合物を含む。
【0217】
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、メチルである。
【0218】
一部の実施形態では、Rは、シクロプロピルである。
【0219】
一部の実施形態では、前記塩基は、炭酸カリウムである。
【0220】
一部の実施形態では、前記溶媒は、ジクロロメタンおよび水混合物である。
【0221】
一実施形態では、式(Ia)の化合物またはその塩酸塩:
【0222】
【化24】
を前記アミド形成ステップによるプロセスにより調製する。
【0223】
一実施形態では、式(Ia)の前記化合物は結晶性である。
【0224】
本明細書において記載されるプロセスは、当技術分野で公知の任意の好適な方法によりモニターすることができる。例えば、生成物形成は、核磁気共鳴分光法(例えば、Hもしくは13C)、赤外分光法、分光測光法(例えば、可視UV)、もしくは質量分析法などの分光学的手段により、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくは薄層クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーによりモニターすることができる。
【0225】
一部の実施形態では、化合物の調製は、様々な化学基の保護および脱保護を伴い得る。保護および脱保護の必要、ならびに適切な保護基の選択は、当業者であれば容易に決定することができる。保護基の化学作用については、例えば、Greene and Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、Wiley & Sons、1999において見い出すことができる。
【0226】
本明細書において記載されるプロセスの反応は、有機合成の当業者であれば容易に選択することができる好適な溶媒中で実施することができる。好適な溶媒は、反応が実施される温度、例えば、溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度までの範囲であり得る温度で、出発物質(反応物)、中間体、または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1種の溶媒または1種よりも多い溶媒の混合物中で実施することができる。特定の反応ステップに応じて、特定の反応ステップのための好適な溶媒を選択することができる。一部の実施形態では、試薬の少なくとも1つが液体または気体である場合など、反応を溶媒の非存在下で実施することができる。
【0227】
好適な溶媒には、四塩化炭素、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルム、クロロホルム、ブロモクロロメタン、ジブロモメタン、塩化ブチル、ジクロロメタン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、1,1-ジクロロエタン、2-クロロプロパン、ヘキサフルオロベンゼン、1,2,4-トリクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、1,3-ジクロロベンゼン、1,4-ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、フルオロベンゼン、フルオロトリクロロメタン、クロロトリフルオロメタン、ブロモトリフルオロメタン、四フッ化炭素、ジクロロフルオロメタン、クロロジフルオロメタン、トリフルオロメタン、1,2-ジクロロテトラフルオロエタンおよびヘキサフルオロエタンなどのハロゲン化溶媒が含まれ得る。
【0228】
好適な溶媒には、ジメトキシメタン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン、フラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、またはt-ブチルメチルエーテルなどのエーテル溶媒が含まれ得る。
【0229】
好適な溶媒には、水、メタノール、エタノール、2-ニトロエタノール、2-フルオロエタノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、エチレングリコール、1-プロパノール、2-プロパノール、2-メトキシエタノール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール、2-エトキシエタノール、ジエチレングリコール、1-、2-、もしくは3-ペンタノール、ネオ-ペンチルアルコール、t-ペンチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェノール、またはグリセロールなどのプロトン性溶媒が含まれ得る。
【0230】
好適な溶媒には、ベンゼン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、トルエン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、エチルベンゼン、o、m-、もしくはp-キシレン、オクタン、インダン、ノナン、ナフタレン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、プロピオニトリル、ギ酸エチル、酢酸メチル、ヘキサクロロアセトン、アセトン、エチルメチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、スルホラン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N-メチルピロリジノン、テトラメチル尿素、ニトロメタン、およびニトロベンゼン、ならびにこれに限定されないが、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルプロピオンアミド、およびヘキサメチルホスホルアミドを含むアミドなどの非プロトン性溶媒が含まれ得る。アミドという用語は、次の式:
【0231】
【化25】
[式中、R、R’、およびR”は、同じでも、または異なってもよい]を指すことが当業者には理解される。一部の実施形態では、R、R’、およびR”はそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される。一部の実施形態では、R、R’、およびR”はそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される。一部の実施形態では、R、R’、およびR”はそれぞれ、HおよびC~Cアルキルから独立に選択される。
【0232】
超臨界二酸化炭素を溶媒として使用することもできる。
【0233】
本明細書において記載されるプロセスの反応は、当業者であれば容易に決定することができる適切な温度で実施することができる。反応温度は、例えば、存在するならば試薬および溶媒の溶融点および沸点;反応の熱力学(例えば、激しい発熱反応が低温で実施されることが必要とされることがある);ならびに反応の反応速度(例えば、高活性化エネルギー障壁が高温を必要とすることがある)に依存することとなる。
【0234】
本明細書において記載されるプロセスの反応は空気中、または不活性雰囲気下で実施することができる。典型的には、空気と実質的に反応性である試薬または生成物を含有する反応は、当業者に周知である空気感受性合成技術を使用して実施することができる。
【0235】
一部の実施形態では、化合物の調製は、例えば、所望の反応の触媒作用または酸付加塩などの塩形態の形成をもたらすために、酸または塩基の付加を伴い得る。
【0236】
酸の例は、無機または有機酸であり得る。無機酸には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、および硝酸が含まれる。有機酸には、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、プロピオル酸、酪酸、2-ブチン酸、ビニル酢酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナンオイック酸およびデカン酸が含まれる。
【0237】
塩基の例には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、および炭酸カリウムが含まれる。強塩基の一部の例には、これに限定されないが、水酸化物、アルコキシド、金属アミド、金属水素化物、金属ジアルキルアミドおよびアリールアミンが含まれ、アルコキシドには、メチル、エチルおよびt-ブチルオキシドのリチウム、ナトリウムおよびカリウム塩が含まれ;金属アミドには、ナトリウムアミド、カリウムアミドおよびリチウムアミドが含まれ;金属水素化物には、水素化ナトリウム、水素化カリウムおよび水素化リチウムが含まれ;金属ジアルキルアミドには、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、トリメチルシリルおよびシクロヘキシル置換アミドのナトリウムおよびカリウム塩が含まれる。
【0238】
本明細書において記載される化合物は、不斉であり得る(例えば、1つまたは複数の立体中心を有する)。別段に示されていない限り、鏡像異性体およびジアステレオ異性体などの立体異性体のすべてが意図されている。不斉置換された炭素原子を含有する本発明の塩を光学的に活性またはラセミの形態で単離することができる。ラセミ混合物の分割による、または立体選択的合成によるなど、光学的に活性な出発物質から光学的に活性な形態を調製するための方法は当技術分野で公知である。
【0239】
本明細書において記載されるプロセスは、1つの立体異性体が富化された1つまたは複数のキラル試薬で出発した任意の所与の反応が1つの立体異性体で同じく富化されている生成物を形成するように、立体選択的であり得る。反応の生成物が、出発物質中に存在する1つまたは複数のキラル中心を実質的に維持するように、反応を行うことができる。反応の生成物が、出発物質中に存在する対応するキラル中心とは実質的に反対であるキラル中心を含有するように、反応を行うこともできる。
【0240】
化合物のラセミ混合物の分割は、当技術分野で公知の多数の方法のいずれかにより実施することができる。方法の例には、光学活性な、塩を形成する有機酸である「キラル分割用の酸(chiral resolving acid)」を使用する、分別再結晶化(例えば、ジアステレオマー塩の分割)が含まれる。分別再結晶化法に好適な分割剤は、例えば、光学活性な酸、例えばD型およびL型の酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、またはβ-カンファースルホン酸などの様々な光学活性なカンファースルホン酸である。分別結晶化方法に好適な他の分割剤には、β-メチルベンジルアミン(例えば、SおよびR形態、またはジアステレオ異性的に純粋な形態)、2-フェニルグリシノール、ノルエフェドリン、エフェドリン、N-メチルエフェドリン、シクロヘキシルエチルアミン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、および同様のものの立体異性的に純粋な形態が含まれる。
【0241】
ラセミ混合物の分割は、光学的に活性な分割剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン)を充填されたカラムでの溶離により実施することもできる。好適な溶離溶媒組成物は、当業者であれば決定することができる。
【0242】
本明細書において記載される化合物およびその塩は、中間体もしくは最終化合物またはその塩に存在する原子のすべての同位体を含んでもよい。同位体には、同じ原子番号を有するが質量数が異なる原子が含まれる。例えば、水素の同位体にはトリチウムおよびジュウテリウムが含まれる。
【0243】
本明細書において記載される化合物およびその塩には、ケト-エノール互変異性体などの互変異性型も含まれ得る。互変異性型は、平衡していてよいか、または適切な置換により1つの形態に立体的にロックされていてよい。
【0244】
本明細書において記載されるプロセスによる化合物の調製を実施したら、濃縮、濾過、抽出、固相抽出、再結晶化、クロマトグラフィー、および同様のものなどの通常の単離および精製操作を使用して、所望の生成物を単離することができる。
【0245】
式(Ia)の化合物の結晶塩
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩に関する。
【0246】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))結晶性ベシル酸塩に関する。
【0247】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性ベシル酸塩に関する。
【0248】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性クエン酸塩に関する。
【0249】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性フマル酸塩に関する。
【0250】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性塩酸塩に関する。
【0251】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性メシル酸塩に関する。
【0252】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性リン酸塩に関する。
【0253】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性コハク酸塩に関する。
【0254】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶性トシル酸塩に関する。
【0255】
本明細書において記載される結晶塩は、例えば、示差走査熱分析(DSC)、X線粉末回折(PXRD)、および他の固体状態方法に関して、それらの独特の固体状態シグネチャーにより同定することができる。
【0256】
結晶形態の水または溶媒含有率に関するさらなる特徴づけは、次の方法、例えば、熱重量分析(TGA)、DSCおよび同様のもののいずれかにより評価することができる。
【0257】
DSCでは、観察される温度は試料純度、温度変化の速度、さらには用いられる試料の調製技術および特定の機器に依存することとなることが公知である。したがって、DSCサーモグラムに関して本明細書において報告される値はプラスまたはマイナス約4℃で変動し得る。DSCサーモグラムに関して本明細書において報告される値はまた、1グラムあたりプラスまたはマイナス約20ジュールで変動し得る。
【0258】
一部の実施形態では、本明細書において報告されるDSCサーモグラム値は、脱溶媒事象に関する。本明細書において報告されるDSCサーモグラム値が脱溶媒事象に関する場合、本明細書において報告される値は推定値である。スキャン速度およびパンクロージャーが、プラスまたはマイナス約25℃で変動し得る脱溶媒事象についてDSC値に影響し得る。本明細書において報告される脱溶媒事象についてのDSC値は、非けん縮リッドを備えたアルミニウムパン内の試料および10℃/分のスキャン速度を使用して記録した。
【0259】
PXRDでは、ピークの相対強度は、試料調製技術、試料積載手順および用いられる特定の機器に応じて変動し得る。さらに、機器の変化および他の因子が多くの場合に、2θ値に影響を及ぼし得る。したがって、回折パターンのピーク指定はプラスまたはマイナス0.2°2θ(すなわち、±0.2)で変化し得る。
【0260】
TGAでは、本明細書において報告される特徴は、プラスまたはマイナス約5℃で変化し得る。本明細書において報告されるTGA特徴はまた、例えば、試料変化により、プラスまたはマイナス約2%重量変化で変化し得る。
【0261】
1. 化合物Ia(結晶形態)。
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)の結晶形態に関する。化合物Iaの結晶形態の物理的特性を下の表1にまとめる。
【0262】
【表1】
【0263】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)の結晶形態のためのいくつかのX線粉末回折ピークを下の表2に示す。
【0264】
【表2】
【0265】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶形態に関する。
【0266】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶形態に関し、前記結晶形態は、2θにおいて5.3°±0.2°、および10.6°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、および12.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、および15.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、16.8°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、16.8°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.0°±0.2°、19.8°±0.2°、20.1°±0.2°、および21.1°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、16.8°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.0°±0.2°、19.8°±0.2°、20.1°±0.2°、および21.1°±0.2°、22.0°±0.2°、23.3°±0.2°、および24.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0267】
一部の実施形態では、前記結晶形態は、実質的に図1に示されているとおりのX線粉末回折パターンを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるピークが約±0.2°2θで変動し得ることを意味する。
【0268】
一部の実施形態では、前記結晶形態は、約138.1℃から約153.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、約138.1℃から約152.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、約139.1℃から約152.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、約140.1℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、実質的に図2に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラムを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるDSC特徴が約±4℃で変動し得ること、および報告されるDSC特徴が1グラムあたり約±約20ジュールで変動し得ることを意味する。
【0269】
一部の実施形態では、前記結晶形態は、約240℃未満で約4.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記ヘプタン溶媒和物は、約240℃未満で約3.8%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記ヘプタン溶媒和物は、約240℃未満で約3.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記結晶形態は、実質的に図3に示されているとおりの熱重量分析プロファイルを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるTGA特徴が約±5℃で変動し得ること、および報告されるTGA特徴が約±2%の重量変化で変動し得ることを意味する。
【0270】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、16.8°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約138.1℃から約153.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約240℃未満で約4.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する結晶形態に関する。
【0271】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、16.8°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.0°±0.2°、19.8°±0.2°、20.1°±0.2°、および21.1°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約138.1℃から約152.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約240℃未満で約3.8%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する結晶形態に関する。
【0272】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、16.8°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.0°±0.2°、19.8°±0.2°、20.1°±0.2°、および21.1°±0.2°、22.0°±0.2°、23.3°±0.2°、および24.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約139.1℃から約152.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約240℃未満で約3.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する結晶形態に関する。
【0273】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて5.3°±0.2°、10.6°±0.2°、12.4°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、16.8°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.0°±0.2°、19.8°±0.2°、20.1°±0.2°、および21.1°±0.2°、22.0°±0.2°、23.3°±0.2°、および24.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約140.1℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約240℃未満で約3.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する結晶形態に関する。
【0274】
本開示の一態様は、
a)実質的に図1に示されているとおりのX線粉末回折パターン;
b)実質的に図2に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)実質的に図3に示されているとおりの熱重量分析プロファイル
を有する結晶形態に関する。
【0275】
化合物Ia(結晶塩)。
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩に関する。
【0276】
化合物Iaの結晶塩はPXRDにより特徴づけられる。PXRDにより決定されるとおりの結晶塩での物理的特性を下にまとめる。
【0277】
2. 化合物Ia(ベシル酸塩)
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のベシル酸塩に関する。ベシル酸塩はPXRDにより特徴づけられる。PXRDにより決定されるとおりのベシル酸塩での物理的特性を下の表3にまとめる。
【0278】
【表3】
【0279】
実施例5からの手順を使用して調製されたベシル酸塩(実施例5)での物理的特性を下の表4にまとめる。
【0280】
【表4】
【0281】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のベシル酸塩でのいくつかのX線粉末回折ピークを下の表5に示す。
【0282】
【表5】
【0283】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のベシル酸塩に関する。化合物Iaのベシル酸塩を実施例5からの手順により調製した。
【0284】
本開示の一態様は、2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、および11.6°±0.2°にピークを含む粉末X線回折パターンを有する、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのベシル酸塩に関する。一部の実施形態では、ベシル酸塩は、2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、および18.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0285】
一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、18.0°±0.2°、18.5°±0.2°、20.8°±0.2°、および21.7°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、18.0°±0.2°、18.5°±0.2°、20.8°±0.2°、21.7°±0.2°、23.3°±0.2°、および24.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、18.0°±0.2°、18.5°±0.2°、20.8°±0.2°、21.7°±0.2°、23.3°±0.2°、24.0°±0.2°、24.3°±0.2°、25.2°±0.2°、および26.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、実質的に図4に示されているとおりのX線粉末回折パターンを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるピークが約±0.2°2θで変動し得ることを意味する。
【0286】
一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、約217.4℃から約228.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、約217.4℃から約227.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、約218.4℃から約227.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、約218.4℃から約226.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、約219.4℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、実質的に図5に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラムを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるDSC特徴が約±4℃で変動し得ること、および報告されるDSC特徴が1グラムあたり約±約20ジュールで変動し得ることを意味する。
【0287】
一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、約220℃未満で約2.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、約220℃未満で約2.4%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、約220℃未満で約2.2%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、約220℃未満で約2.1%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記ベシル酸塩は、実質的に図6に示されているとおりの熱重量分析プロファイルを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるTGA特徴が約±5℃で変動し得ること、および報告されるTGA特徴が約±2%の重量変化で変動し得ることを意味する。
【0288】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、および18.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約217.4℃から約227.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム
c)約220℃未満で約2.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するベシル酸塩に関する。
【0289】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、18.0°±0.2°、18.5°±0.2°、20.8°±0.2°、および21.7°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約218.4℃から約227.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約220℃未満で約2.4%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するベシル酸塩に関する。
【0290】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、18.0°±0.2°、18.5°±0.2°、20.8°±0.2°、21.7°±0.2°、23.3°±0.2°、24.0°±0.2°、および25.2°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約218.4℃から約226.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約220℃未満で約2.2%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するベシル酸塩に関する。
【0291】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、18.0°±0.2°、18.5°±0.2°、20.8°±0.2°、21.7°±0.2°、23.3°±0.2°、24.0°±0.2°、24.3°±0.2°、25.2°±0.2°、および26.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約218.4℃から約226.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約220℃未満で約2.1%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するベシル酸塩に関する。
【0292】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて8.8°±0.2°、10.3°±0.2°、10.8°±0.2°、11.3°±0.2°、11.6°±0.2°、11.9°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.7°±0.2°、16.8°±0.2°、18.0°±0.2°、18.5°±0.2°、20.8°±0.2°、21.7°±0.2°、23.3°±0.2°、24.0°±0.2°、24.3°±0.2°、25.2°±0.2°、および26.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約219.4℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約220℃未満で約2.1%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するベシル酸塩に関する。
【0293】
本開示の一態様は、
a)実質的に図4に示されているとおりのX線粉末回折パターン;
b)実質的に図5に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)実質的に図6に示されているとおりの熱重量分析プロファイル
を有するベシル酸塩に関する。
【0294】
3. 化合物Ia(クエン酸塩)。
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のクエン酸塩に関する。化合物Iaのクエン酸塩はPXRDにより特徴づけられる。PXRDにより決定されるとおりのクエン酸塩での物理的特性を下の表6にまとめる。
【0295】
【表6】
【0296】
実施例6からの手順を使用して調製されたクエン酸塩(実施例6)での物理的特性を下の表7にまとめる。
【0297】
【表7】
【0298】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のクエン酸塩でのいくつかのX線粉末回折ピークを下の表8に示す。
【0299】
【表8】
【0300】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのクエン酸塩に関する。
【0301】
本開示の一態様は、2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、および15.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有するクエン酸塩に関する。一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、16.6°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、および19.3°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、16.6°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、19.3°±0.2°、20.1°±0.2°、20.7°±0.2°、21.1°±0.2°、22.3°±0.2°、22.6°±0.2°、23.0°±0.2°、および24.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、16.6°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、19.3°±0.2°、20.1°±0.2°、20.7°±0.2°、21.1°±0.2°、22.3°±0.2°、22.6°±0.2°、23.0°±0.2°、24.0°±0.2°、25.1±0.2°、および25.9±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、16.6°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、19.3°±0.2°、20.1°±0.2°、20.7°±0.2°、21.1°±0.2°、22.3°±0.2°、22.6°±0.2°、23.0°±0.2°、24.0°±0.2°、25.1±0.2°、25.9±0.2°、26.1±0.2°、27.5±0.2°、および28.4±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、実質的に図7に示されているとおりのX線粉末回折パターンを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるピークが約±0.2°2θで変動し得ることを意味する。
【0302】
一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、約169.2℃から約176.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0303】
一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、約170.2℃から約176.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0304】
一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、約171.2℃から約175.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0305】
一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、約171.2℃から約174.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0306】
一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、約172.2℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0307】
一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、実質的に図8に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラムを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるDSC特徴が約±4℃で変動し得ること、および報告されるDSC特徴が1グラムあたり約±約20ジュールで変動し得ることを意味する。
【0308】
一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、約175℃未満で観察可能な重量損失を示さない熱重量分析プロファイルを有する。
【0309】
一部の実施形態では、前記クエン酸塩は、実質的に図9に示されているとおりの熱重量分析プロファイルを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるTGA特徴が約±5℃で変動し得ること、および報告されるTGA特徴が約±2%の重量変化で変動し得ることを意味する。
【0310】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、16.6°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、および19.3°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約169.2℃から約176.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約175℃未満で観察可能な重量損失を示さない熱重量分析プロファイル
を有するクエン酸塩に関する。
【0311】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、16.6°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、19.3°±0.2°、20.1°±0.2°、20.7°±0.2°、21.1°±0.2°、22.3°±0.2°、22.6°±0.2°、23.0°±0.2°、および24.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約170.2℃から約176.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約175℃未満で観察可能な重量損失を示さない熱重量分析プロファイル
を有するクエン酸塩に関する。
【0312】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、19.3°±0.2°、20.1°±0.2°、20.7°±0.2°、21.1°±0.2°、22.3°±0.2°、22.6°±0.2°、23.0°±0.2°、24.0°±0.2°、25.1±0.2°、および25.9±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約171.2℃から約175.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約175℃未満で観察可能な重量損失を示さない熱重量分析プロファイル
を有するクエン酸塩に関する。
【0313】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、16.6°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、19.3°±0.2°、20.1°±0.2°、20.7°±0.2°、21.1°±0.2°、22.3°±0.2°、22.6°±0.2°、23.0°±0.2°、24.0°±0.2°、25.1±0.2°、25.9±0.2°、26.1±0.2°、27.5±0.2°、および28.4±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約171.2℃から約174.5℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約175℃未満で観察可能な重量損失を示さない熱重量分析プロファイル
を有するクエン酸塩に関する。
【0314】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて9.6°±0.2°、12.1°±0.2°、12.6°±0.2°、13.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.2°±0.2°、16.6°±0.2°、17.5°±0.2°、18.1°±0.2°、18.6°±0.2°、19.1°±0.2°、19.3°±0.2°、20.1°±0.2°、20.7°±0.2°、21.1°±0.2°、22.3°±0.2°、22.6°±0.2°、23.0°±0.2°、24.0°±0.2°、25.1±0.2°、25.9±0.2°、26.1±0.2°、27.5±0.2°、および28.4±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約172.2℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約175℃未満で観察可能な重量損失を示さない熱重量分析プロファイル
を有するクエン酸塩に関する。
【0315】
本開示の一態様は、
a)実質的に図7に示されているとおりのX線粉末回折パターン;
b)実質的に図8に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)実質的に図9に示されているとおりの熱重量分析プロファイル
を有するクエン酸塩に関する。
【0316】
4. 化合物Ia(フマル酸塩)。
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のフマル酸塩に関する。化合物Iaのフマル酸塩はPXRDにより特徴づけられる。PXRDにより決定されるとおりのフマル酸塩での物理的特性を下の表9にまとめる。
【0317】
【表9】
【0318】
実施例7からの手順を使用して調製されたフマル酸塩(実施例7)での物理的特性を下の表10にまとめる。
【0319】
【表10】
【0320】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のフマル酸塩でのいくつかのX線粉末回折ピークを下の表11に示す。
【0321】
【表11】
【0322】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのフマル酸塩に関する。
【0323】
本開示の一態様は、2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、および12.2°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有するフマル酸塩に関する。一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、14.7°±0.2°、15.3°±0.2°、および15.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、14.7°±0.2°、15.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.6°±0.2°、17.0°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、14.7°±0.2°、15.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.6°±0.2°、17.0°±0.2°、18.8°±0.2°、19.5°±0.2°、20.9°±0.2°、21.6°±0.2°、22.6°±0.2°、および22.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、14.7°±0.2°、15.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.6°±0.2°、17.0°±0.2°、18.8°±0.2°、19.5°±0.2°、20.9°±0.2°、21.6°±0.2°、22.6°±0.2°、22.9°±0.2°、23.1°±0.2°、23.5°±0.2°、23.9°±0.2°、26.1°±0.2°、および26.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、実質的に図10に示されているとおりのX線粉末回折パターンを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるピークが約±0.2°2θで変動し得ることを意味する。
【0324】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、約148.3℃から約159.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0325】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、約149.3℃から約158.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0326】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、約149.3℃から約157.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0327】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、約150.3℃から約157.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0328】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、約156.1℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0329】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、実質的に図11に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラムを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるDSC特徴が約±4℃で変動し得ること、および報告されるDSC特徴が1グラムあたり約±約20ジュールで変動し得ることを意味する。
【0330】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、約200℃未満で約5.5%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0331】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、約200℃未満で約5.3%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0332】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、約200℃未満で約5.1%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0333】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、約200℃未満で約4.9%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0334】
一部の実施形態では、前記フマル酸塩は、実質的に図12に示されているとおりの熱重量分析プロファイルを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるTGA特徴が約±5℃で変動し得ること、および報告されるTGA特徴が約±2%の重量変化で変動し得ることを意味する。
【0335】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、14.7°±0.2°、15.3°±0.2°、および15.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約148.3℃から約159.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約200℃未満で約5.5%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するフマル酸塩に関する。
【0336】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、14.7°±0.2°、15.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.6°±0.2°、17.0°±0.2°、18.8°±0.2°、および19.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約149.3℃から約158.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約200℃未満で約5.3%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するフマル酸塩に関する。
【0337】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、15.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.6°±0.2°、17.0°±0.2°、18.8°±0.2°、19.5°±0.2°、20.9°±0.2°、21.6°±0.2°、22.6°±0.2°、および22.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約149.3℃から約157.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約200℃未満で約5.1%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有するフマル酸塩に関する。
【0338】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、14.7°±0.2°、15.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.6°±0.2°、17.0°±0.2°、18.8°±0.2°、19.5°±0.2°、20.9°±0.2°、21.6°±0.2°、22.6°±0.2°、および22.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約150.3℃から約157.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約200℃未満で約4.9%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有するフマル酸塩に関する。
【0339】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.9°±0.2°、9.2°±0.2°、9.3°±0.2°、12.2°±0.2°、12.5°±0.2°、13.4°±0.2°、13.9°±0.2°、14.7°±0.2°、15.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.6°±0.2°、17.0°±0.2°、18.8°±0.2°、19.5°±0.2°、20.9°±0.2°、21.6°±0.2°、22.6°±0.2°、22.9°±0.2°、23.1°±0.2°、23.5°±0.2°、23.9°±0.2°、26.1°±0.2°、および26.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約156.1℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約200℃未満で約4.9%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有するフマル酸塩に関する。
【0340】
本開示の一態様は、
a)実質的に図10に示されているとおりのX線粉末回折パターン;
b)実質的に図11に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)実質的に図12に示されているとおりの熱重量分析プロファイル
を有するフマル酸塩に関する。
【0341】
5. 化合物Ia(塩酸塩)。
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)の塩酸塩に関する。化合物Iaの塩酸塩はPXRDにより特徴づけられる。PXRDにより決定されるとおりのフマル酸塩での物理的特性を下の表12にまとめる。
【0342】
【表12】
【0343】
実施例8からの手順を使用して調製された塩酸塩(実施例8)での物理的特性を下の表13にまとめる。
【0344】
【表13】
【0345】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)の塩酸塩でのいくつかのX線粉末回折ピークを下の表14に示す。
【0346】
【表14】
【0347】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの塩酸塩に関する。
【0348】
本開示の一態様は、2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、および13.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する塩酸塩に関する。一部の実施形態では、前記塩酸塩は、2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、および16.2°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0349】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、18.4°±0.2°、20.8°±0.2°、23.2°±0.2°、および23.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0350】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、18.4°±0.2°、20.8°±0.2°、23.2°±0.2°、23.5°±0.2°、および24.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0351】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、18.4°±0.2°、20.8°±0.2°、23.2°±0.2°、23.5°±0.2°、24.8°±0.2°、27.7°±0.2°、27.8°±0.2°、および32.7°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0352】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、実質的に図13に示されているとおりのX線粉末回折パターンを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるピークが約±0.2°2θで変動し得ることを意味する。
【0353】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、約20.8℃から約77.6℃の間、および約185.5℃から約196.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0354】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、約21.8℃および約76.6℃の間、および約186.5℃および約195.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0355】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、約21.8℃から約74.6℃の間、および約186.5℃から約194.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0356】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、約22.8℃から約75.6℃の間、および約187.5℃から約194.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0357】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、約23.8℃および約188.5℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0358】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、実質的に図14に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラムを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるDSC特徴が約±4℃で変動し得ること、および報告されるDSC特徴が1グラムあたり約±約20ジュールで変動し得ることを意味する。
【0359】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、約100℃未満で約5.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0360】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、約100℃未満で約4.8%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0361】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、約100℃未満で約4.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0362】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、約100℃未満で約4.3%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0363】
一部の実施形態では、前記塩酸塩は、実質的に図15に示されているとおりの熱重量分析プロファイルを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるTGA特徴が約±5℃で変動し得ること、および報告されるTGA特徴が約±2%の重量変化で変動し得ることを意味する。
【0364】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、および16.2°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約20.8℃から約77.6℃の間、および約185.5℃から約196.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約200℃未満で約5.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する塩酸塩に関する。
【0365】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、18.4°±0.2°、20.8°±0.2°、23.2°±0.2°、および23.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約21.8℃から約76.6℃の間、および約186.5℃から約195.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約200℃未満で約4.8%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する塩酸塩に関する。
【0366】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、18.4°±0.2°、20.8°±0.2°、23.2°±0.2°、23.5°±0.2°、および24.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約21.8℃から約75.6℃の間、および約186.5℃から約194.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約100℃未満で約4.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する塩酸塩に関する。
【0367】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、18.4°±0.2°、20.8°±0.2°、23.2°±0.2°、23.5°±0.2°、および24.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約22.8℃から約75.6℃の間、および約187.5℃から約194.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約100℃未満で約4.3%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有する塩酸塩に関する。
【0368】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて12.4°±0.2°、12.8°±0.2°、13.8°±0.2°、15.9°±0.2°、16.2°±0.2°、18.4°±0.2°、20.8°±0.2°、23.2°±0.2°、23.5°±0.2°、24.8°±0.2°、27.7°±0.2°、27.8°±0.2°、および32.7°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約23.8℃および約188.5℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約100℃未満で約4.3%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有する塩酸塩に関する。
【0369】
本開示の一態様は、
a)実質的に図13に示されているとおりのX線粉末回折パターン;
b)実質的に図14に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)実質的に図15に示されているとおりの熱重量分析プロファイル
を有する塩酸塩に関する。
【0370】
6. 化合物1(メシル酸塩)。
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のメシル酸塩に関する。化合物Iaのメシル酸塩はPXRDにより特徴づけられる。PXRDにより決定されるとおりのメシル酸塩での物理的特性を下の表15にまとめる。
【0371】
【表15】
【0372】
実施例9からの手順を使用して調製されたメシル酸塩(実施例9)での物理的特性を下の表16にまとめる。
【0373】
【表16】
【0374】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のメタノール溶媒和物でのいくつかのX線粉末回折ピークを下の表17に示す。
【0375】
【表17】
【0376】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのメシル酸塩に関する。
【0377】
本開示の一態様は、2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、および12.6°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有するメシル酸塩に関する。一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、および16.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0378】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.4°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、18.9°±0.2°、19.7°±0.2°、20.8°±0.2°、21.1°±0.2°、および21.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0379】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.4°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、18.9°±0.2°、19.7°±0.2°、20.8°±0.2°、21.1°±0.2°、21.4°±0.2°、22.3°±0.2°、23.0°±0.2°、23.3°±0.2°、および23.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0380】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.4°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、18.9°±0.2°、19.7°±0.2°、20.8°±0.2°、21.1°±0.2°、21.4°±0.2°、22.3°±0.2°、23.0°±0.2°、23.3°±0.2°、23.5°±0.2°、24.3°±0.2°、24.6°±0.2°、25.3°±0.2°、および27.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0381】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、実質的に図16に示されているとおりのX線粉末回折パターンを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるピークが約±0.2°2θで変動し得ることを意味する。
【0382】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、約178.4℃から約192.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0383】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、約179.4℃から約192.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0384】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、約179.4℃から約191.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0385】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、約180.4℃から約190.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0386】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、約181.4℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0387】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、実質的に図17に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラムを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるDSC特徴が約±4℃で変動し得ること、および報告されるDSC特徴が1グラムあたり約±約20ジュールで変動し得ることを意味する。
【0388】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、約180℃未満で約2.8%の重量損失を示すを示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0389】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、約180℃未満で約2.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0390】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、約180℃未満で約2.4%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0391】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、約180℃未満で約2.2%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0392】
一部の実施形態では、前記メシル酸塩は、実質的に図18に示されているとおりの熱重量分析プロファイルを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるTGA特徴が約±5℃で変動し得ること、および報告されるTGA特徴が約±2%の重量変化で変動し得ることを意味する。
【0393】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、および16.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約178.4℃から約192.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約2.8%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するメシル酸塩に関する。
【0394】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.4°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、18.9°±0.2°、19.7°±0.2°、20.8°±0.2°、21.1°±0.2°、および21.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約179.4℃から約192.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約2.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するメシル酸塩に関する。
【0395】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.4°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、18.9°±0.2°、19.7°±0.2°、20.8°±0.2°、21.1°±0.2°、21.4°±0.2°、22.3°±0.2°、23.0°±0.2°、23.3°±0.2°、および23.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約179.4℃から約191.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約2.4%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有するメシル酸塩に関する。
【0396】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.4°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、18.9°±0.2°、19.7°±0.2°、20.8°±0.2°、21.1°±0.2°、21.4°±0.2°、22.3°±0.2°、23.0°±0.2°、23.3°±0.2°、および23.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約180.4℃から約190.7℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約2.4%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有するメシル酸塩に関する。
【0397】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.3°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°、12.3°±0.2°、12.6°±0.2°、13.6°±0.2°、14.0°±0.2°、14.3°±0.2°、14.9°±0.2°、15.9°±0.2°、16.4°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、18.9°±0.2°、19.7°±0.2°、20.8°±0.2°、21.1°±0.2°、21.4°±0.2°、22.3°±0.2°、23.0°±0.2°、23.3°±0.2°、23.5°±0.2°、24.3°±0.2°、24.6°±0.2°、25.3°±0.2°、および27.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約181.4℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約2.2%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有するメシル酸塩に関する。
【0398】
本開示の一態様は、
a)実質的に図16に示されているとおりのX線粉末回折パターン;
b)実質的に図17に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)実質的に図18に示されているとおりの熱重量分析プロファイル
を有するメシル酸塩に関する。
【0399】
7. 化合物Ia(リン酸塩)。
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のリン酸塩に関する。化合物Iaのリン酸塩はPXRDにより特徴づけられる。PXRDにより決定されるとおりのリン酸塩での物理的特性を下の表18にまとめる。
【0400】
【表18】
【0401】
実施例10からの手順を使用して調製されたリン酸塩(実施例10)での物理的特性を下の表19にまとめる。
【0402】
【表19】
【0403】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のリン酸塩でのいくつかのX線粉末回折ピークを下の表20に示す。
【0404】
【表20】
【0405】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのリン酸塩に関する。
【0406】
本開示の一態様は、2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°および11.3°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有するリン酸塩に関する。一部の実施形態では、前記リン酸塩は、2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、および18.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0407】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、18.8°±0.2°、19.6°±0.2°、20.3°±0.2°、および20.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、
【0408】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、18.8°±0.2°、19.6°±0.2°、20.3°±0.2°、20.9°±0.2°、22.3°±0.2°、22.7°±0.2°、および23.6°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0409】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、18.8°±0.2°、19.6°±0.2°、20.3°±0.2°、20.9°±0.2°、22.3°±0.2°、22.7°±0.2°、23.6°±0.2°、25.0°±0.2°、25.5°±0.2°、27.3°±0.2°、および27.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0410】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、実質的に図19に示されているとおりのX線粉末回折パターンを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるピークが約±0.2°2θで変動し得ることを意味する。
【0411】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、約198.7℃から約220.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0412】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、約199.7℃から約220.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0413】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、約199.7℃から約219.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0414】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、約200.7℃から約218.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0415】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、約201.7℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0416】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、実質的に図20に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラムを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるDSC特徴が約±4℃で変動し得ること、および報告されるDSC特徴が1グラムあたり約±約20ジュールで変動し得ることを意味する。
【0417】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、約190℃未満で約4.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0418】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、約190℃未満で約3.8%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0419】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、約190℃未満で約3.6%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0420】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、約190℃未満で約3.4%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0421】
一部の実施形態では、前記リン酸塩は、実質的に図21に示されているとおりの熱重量分析プロファイルを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるTGA特徴が約±5℃で変動し得ること、および報告されるTGA特徴が約±2%の重量変化で変動し得ることを意味する。
【0422】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、および18.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約198.7℃から約220.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約190℃未満で約4.0%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するリン酸塩に関する。
【0423】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、18.8°±0.2°、19.6°±0.2°、20.3°±0.2°、および20.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約199.7℃から約220.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約190℃未満で約3.8%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有するリン酸塩に関する。
【0424】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、18.8°±0.2°、19.6°±0.2°、20.3°±0.2°、20.9°±0.2°、22.3°±0.2°、22.7°±0.2°、および23.6°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約199.7℃から約219.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約190℃未満で約3.6%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有するリン酸塩に関する。
【0425】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、18.8°±0.2°、19.6°±0.2°、20.3°±0.2°、20.9°±0.2°、22.3°±0.2°、22.7°±0.2°、および23.6°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約200.7℃から約218.9℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約190℃未満で約3.6%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有するリン酸塩に関する。
【0426】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて6.2°±0.2°、9.0°±0.2°、9.2°±0.2°、9.9°±0.2°、11.3°±0.2°、11.7°±0.2°、12.2°±0.2°、12.4°±0.2°、12.7°±0.2°、13.7°±0.2°、16.9°±0.2°、17.2°±0.2°、17.8°±0.2°、18.1°±0.2°、18.5°±0.2°、18.8°±0.2°、19.6°±0.2°、20.3°±0.2°、20.9°±0.2°、22.3°±0.2°、22.7°±0.2°、23.6°±0.2°、25.0°±0.2°、25.5°±0.2°、27.3°±0.2°、および27.8°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約201.7℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約190℃未満で約3.4%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有するリン酸塩に関する。
【0427】
本開示の一態様は、
a)実質的に図19に示されているとおりのX線粉末回折パターン;
b)実質的に図20に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)実質的に図21に示されているとおりの熱重量分析プロファイル
を有するリン酸塩に関する。
【0428】
8. 化合物Ia(コハク酸塩)。
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のコハク酸塩に関する。化合物Iaのコハク酸塩はPXRDにより特徴づけられる。PXRDにより決定されるとおりのコハク酸塩での物理的特性を下の表21にまとめる。
【0429】
【表21】
【0430】
実施例11からの手順を使用して調製されたコハク酸塩(実施例11)での物理的特性を下の表22にまとめる。
【0431】
【表22】
【0432】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のコハク酸塩でのいくつかのX線粉末回折ピークを下の表23に示す。
【0433】
【表23】
【0434】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのコハク酸塩に関する。
【0435】
本開示の一態様は、2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、および13.1°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有するコハク酸塩に関する。一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、および17.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0436】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、20.2°±0.2°、20.9°±0.2°、および21.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0437】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、20.2°±0.2°、20.9°±0.2°、21.4°±0.2°、22.2°±0.2°、22.4°±0.2°、23.4°±0.2°、および23.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0438】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、20.2°±0.2°、20.9°±0.2°、21.4°±0.2°、22.2°±0.2°、22.4°±0.2°、23.4°±0.2°、23.5°±0.2°、23.8°±0.2°、26.8°±0.2°、および27.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0439】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、実質的に図22に示されているとおりのX線粉末回折パターンを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるピークが約±0.2°2θで変動し得ることを意味する。
【0440】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、約113.3℃から約122.8℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0441】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、約114.3℃から約122.8℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0442】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、約114.3℃から約121.8℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0443】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、約115.3℃から約120.8℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0444】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、約116.3℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0445】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、実質的に図23に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラムを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるDSC特徴が約±4℃で変動し得ること、および報告されるDSC特徴が1グラムあたり約±約20ジュールで変動し得ることを意味する。
【0446】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、約275℃未満で約25.4%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0447】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、約275℃未満で約25.2%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0448】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、約275℃未満で約25.0%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0449】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、約275℃未満で約24.8%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0450】
一部の実施形態では、前記コハク酸塩は、実質的に図24に示されているとおりの熱重量分析プロファイルを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるTGA特徴が約±5℃で変動し得ること、および報告されるTGA特徴が約±2%の重量変化で変動し得ることを意味する。
【0451】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、および17.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約113.3℃から約122.8℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約275℃未満で約25.4%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記コハク酸塩に関する。
【0452】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、20.2°±0.2°、20.9°±0.2°、および21.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約114.3℃から約122.8℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約275℃未満で約25.2%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記コハク酸塩に関する。
【0453】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、20.2°±0.2°、20.9°±0.2°、21.4°±0.2°、22.2°±0.2°、22.4°±0.2°、23.4°±0.2°、および23.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約114.3℃から約121.8℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約275℃未満で約25.0%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記コハク酸塩に関する。
【0454】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、20.2°±0.2°、20.9°±0.2°、21.4°±0.2°、22.2°±0.2°、22.4°±0.2°、23.4°±0.2°、および23.5°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約115.3℃から約120.8℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約275℃未満で約25.0%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記コハク酸塩に関する。
【0455】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて7.3°±0.2°、12.1°±0.2°、12.8°±0.2°、13.1°±0.2°、15.4°±0.2°、15.6°±0.2°、16.1°±0.2°、17.0°±0.2°、17.5°±0.2°、18.2°±0.2°、20.2°±0.2°、20.9°±0.2°、21.4°±0.2°、22.2°±0.2°、22.4°±0.2°、23.4°±0.2°、23.5°±0.2°、23.8°±0.2°、26.8°±0.2°、および27.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約116.3℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約275℃未満で約24.8%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記コハク酸塩に関する。
【0456】
本開示の一態様は、
a)実質的に図22に示されているとおりのX線粉末回折パターン;
b)実質的に図23に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)実質的に図24に示されているとおりの熱重量分析プロファイル
を有する前記コハク酸塩に関する。
【0457】
9. 化合物Ia(トシル酸塩)。
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のトシル酸塩に関する。化合物Iaのトシル酸塩はPXRDにより特徴づけられる。PXRDにより決定されるとおりのトシル酸塩での物理的特性を下の表30にまとめる。
【0458】
【表24】
【0459】
実施例12、方法2からの手順を使用して調製されたトシル酸塩(実施例12)での物理的特性を下の表31にまとめる。
【0460】
【表25】
【0461】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)のトシル酸塩でのいくつかのX線粉末回折ピークを下の表32に示す。
【0462】
【表26】
【0463】
本開示の一態様は、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドのトシル酸塩に関する。
【0464】
本開示の一態様は、2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、および13.0°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有するトシル酸塩に関する。一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、および18.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0465】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、18.9°±0.2°、19.6°±0.2°、20.0°±0.2°、20.6°±0.2°、および20.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0466】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、18.9°±0.2°、19.6°±0.2°、20.0°±0.2°、20.6°±0.2°、20.9°±0.2°、21.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.08°±0.2°、および23.1°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0467】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、18.9°±0.2°、19.6°±0.2°、20.0°±0.2°、20.6°±0.2°、20.9°±0.2°、21.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.08°±0.2°、23.1°±0.2°、23.5°±0.2°、24.0°±0.2°、24.2°±0.2°、および26.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。
【0468】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、実質的に図25に示されているとおりのX線粉末回折パターンを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるピークが約±0.2°2θで変動し得ることを意味する。
【0469】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、約148.3℃から約173.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0470】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、約149.3℃から約173.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0471】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、約149.3℃から約172.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0472】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、約150.3℃から約171.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0473】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、約151.3℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラムを有する。
【0474】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、実質的に図26に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラムを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるDSC特徴が約±4℃で変動し得ること、および報告されるDSC特徴が1グラムあたり約±約20ジュールで変動し得ることを意味する。
【0475】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、約180℃未満で約2.1%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0476】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、約180℃未満で約1.9%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0477】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、約180℃未満で約1.7%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0478】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、約180℃未満で約1.5%の重量損失を示す熱重量分析プロファイルを有する。
【0479】
一部の実施形態では、前記トシル酸塩は、実質的に図27に示されているとおりの熱重量分析プロファイルを有し、ここで、「実質的に」は、報告されるTGA特徴が約±5℃で変動し得ること、および報告されるTGA特徴が約±2%の重量変化で変動し得ることを意味する。
【0480】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、および18.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約148.3℃から約173.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約2.1%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記トシル酸塩に関する。
【0481】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、18.9°±0.2°、19.6°±0.2°、20.0°±0.2°、20.6°±0.2°、および20.9°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約149.3℃から約173.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約1.9%の重量損失を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記トシル酸塩に関する。
【0482】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、18.9°±0.2°、19.6°±0.2°、20.0°±0.2°、20.6°±0.2°、20.9°±0.2°、21.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.08°±0.2°、および23.1°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約149.3℃から約172.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約1.7%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記トシル酸塩に関する。
【0483】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、18.9°±0.2°、19.6°±0.2°、20.0°±0.2°、20.6°±0.2°、20.9°±0.2°、21.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.08°±0.2°、および23.1°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約150.3℃から約171.1℃の間に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約1.7%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記トシル酸塩に関する。
【0484】
本開示の一態様は、
a)2θにおいて5.2°±0.2°、10.0°±0.2°、10.4°±0.2°、12.0°±0.2°、13.0°±0.2°、13.4°±0.2°、15.7°±0.2°、16.4°±0.2°、17.4°±0.2°、17.9°±0.2°、18.4°±0.2°、18.9°±0.2°、19.6°±0.2°、20.0°±0.2°、20.6°±0.2°、20.9°±0.2°、21.3°±0.2°、21.5°±0.2°、22.08°±0.2°、23.1°±0.2°、23.5°±0.2°、24.0°±0.2°、24.2°±0.2°、および26.4°±0.2°にピークを含むX線粉末回折パターン;
b)約151.3℃に外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)約180℃未満で約1.5%の重量損失またはそれ以下を示す熱重量分析プロファイル
を有する前記トシル酸塩に関する。
【0485】
本開示の一態様は、
a)実質的に図25に示されているとおりのX線粉末回折パターン;
b)実質的に図26に示されているとおりの示差走査熱分析サーモグラム;および/または
c)実質的に図27に示されているとおりの熱重量分析プロファイル
を有する前記トシル酸塩に関する。
【0486】
本明細書において記載される結晶形態は、結晶多型を調製するために当技術分野で公知の好適な手順のいずれかにより調製することができる。一部の実施形態では、本明細書において記載される結晶形態を実施例により調製する。一部の実施形態では、本明細書において記載される結晶形態を、本明細書において記載される結晶形態以外の結晶形態を加熱することにより調製することができる。一部の実施形態では、本明細書において記載される結晶形態は、本明細書において記載される結晶形態以外の結晶形態を再結晶化することにより調製することができる。
【0487】
本開示の式(IIe)の化合物は、当業者が使用する関連公開文献手順により調製することができる。これらの反応のための例示的な試薬および手順は、本明細書において後記の実際の実施例にある。保護および脱保護は、当技術分野で一般に公知の手順により実施することができる(例えば、Greene,T.W. and Wuts,P.G.M.、Protecting Groups in Organic Synthesis、第3版、1999[Wiley]を参照されたい)。
【0488】
本開示がそのそれぞれの鏡像異性体および混合物を包含することは理解される。個々の異性体の分離(キラルHPLC、ジアステレオ異性体混合物の再結晶化、および同様のものなどによる)または個々の異性体の選択的合成(鏡像異性的選択的合成および同様のものなどによる)は、当技術分野の従事者に周知である様々な方法の適用により達成される。
【0489】
適応症ならびに予防および/または処置の方法
本明細書において開示される5-HT2Aセロトニン受容体活性の調節因子についての上述の有利な使用に加えて、本明細書において開示される化合物は、いくつかの追加の疾患および障害の処置において、ならびにその症状の軽快において有用である。限定ではないが、これらには、次が含まれる:
【0490】
式(IIe)の化合物、およびその薬学的に許容できる塩は、心臓血管障害(例えば、冠動脈疾患、心筋梗塞、一過性虚血発作、アンギナ、卒中、心房細動、血小板凝集、および凝血塊形成またはその症状などの、5-HT2Aセロトニン受容体発現および/または活性と関連する障害を処置するための5-HT2Aセロトニン受容体調節因子として有用である。
【0491】
本明細書において開示される5-HT2A受容体活性の調節因子は、いくつかの疾患および障害の処置において、ならびにその症状の軽快において有用であると考えられる。限定ではないが、それらの一部には次が含まれる:抗血小板薬(抗血小板)が様々な病態のために処方される。例えば、冠動脈疾患では、それらは、閉塞性凝血塊(例えば、冠動脈血栓症)を発生するリスクがある患者において心筋梗塞または卒中を予防する助けとなるように使用される。
【0492】
心筋梗塞(心臓発作)では、心筋は、冠動脈血管の閉塞の結果として、十分な酸素リッチな血液を受け取らない。発作が進行している間か、またはその直後(好ましくは、30分以内)に服用されると、抗血小板は、心臓の損傷を減少させ得る。
【0493】
一過性虚血発作(「TIA」または「小発作」)は、動脈を流れる血流の減少による、通常は、閉塞性凝血塊による、脳への酸素流の短時間の中断である。抗血小板薬は、TIAの予防において有効であることが見い出されている。
【0494】
アンギナは、心臓のいくつかの部分への不十分な酸素リッチな血流(虚血)が原因である、一時的、および多くの場合には再発性の胸痛、圧迫または不快感である。アンギナを有する患者では、抗血小板治療は、アンギナの作用および心筋梗塞のリスクを低下させ得る。
【0495】
卒中は、通常は凝血塊による脳血管の閉塞により、十分な酸素リッチな血液を脳が受け取らないイベントである。高リスク患者では、抗血小板の摂取は通常、第1または第2の卒中を引き起こす凝血塊の形成を予防することが見い出されている。
【0496】
血管形成は、凝血塊により閉塞した動脈を開放するために使用されるカテーテルをベースとする技術である。動脈の開放を維持するために、この手順の直後にステント挿入が行われるか否かに関わらず、手順後に、抗血小板薬は、追加の凝血塊が形成するリスクを低下させ得る。
【0497】
冠動脈バイパス外科手術は、身体のどこかから動脈または静脈を取って、閉塞した冠動脈に移植し、閉塞周囲で、新たに結合した血管を介して血液を別ルートで供給する外科手術である。その手順の後に、抗血小板薬は、第2の凝血塊のリスクを低下させ得る。
【0498】
心房細動は、持続性の不規則な心リズム(不整脈)の最も一般的な型である。心房細動には毎年、約200万人のアメリカ人が罹患する。心房細動では、心房(心臓の上部小室)は、正常に収縮するのではなく、それらに振動を引き起こすような電気信号を急速に発する。結果は、異常に速く、かつ高度に不規則な心拍である。心房細動の発症後に投与される場合、抗血小板薬は、心臓における凝血塊の形成および脳への移動(塞栓)のリスクを低下させ得る。
【0499】
5-HT2A受容体は、血管の平滑筋上に発現され、活性化された血小板により分泌された5-HTは、血管狭窄、さらには、凝固中に追加の血小板の活性化も引き起こす。5-HT2Aインバースアゴニストが血小板凝集を阻害し、したがって、抗血小板治療として有望な処置であるという証拠が存在する(Satimura,Kら、Clin Cardiol 2002 Jan. 25 (1):28~32ページ;およびWilson,H.Cら、Thromb Haemost 1991 Sep 2;66(3):355~60を参照されたい)。
【0500】
本明細書において開示される5-HT2Aインバースアゴニストは、例えば、限定ではないが、上記の適応症において、凝集性血小板の血管収縮産物に拮抗することによる抗血小板治療を必要とする患者に、微小循環の有利な改善をもたらす。したがって、一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において血小板凝集を減少させる方法であって、前記患者に、本明細書において開示される5-HT2Aインバースアゴニストを含む組成物を投与することを含む方法を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、処置を必要とする患者において、冠動脈疾患、心筋梗塞、一過性虚血発作、アンギナ、卒中、心房細動、または上述のいずれかの症状を処置するための方法であって、前記患者に、本明細書において開示される5-HT2Aインバースアゴニストを含む組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0501】
さらなる実施形態では、本発明は、血管形成もしくは冠動脈バイパス外科手術患者、または心房細動に罹患している患者において、凝血塊形成のリスクを低下させるための方法であって、前記患者に、本明細書において開示される5-HT2Aインバースアゴニストを含む組成物を、そのようなリスクが存在するときに投与することを含む方法を提供する。
【0502】
さらなる実施形態では、本発明は、PCIのリスクを低下させる、またはその作用を処置するための方法であって、患者に、本明細書において開示される5-HT2Aインバースアゴニストを含む組成物を、そのようなリスクが存在するときに投与することを含む方法を提供する。
【0503】
さらなる実施形態では、本発明は、レイノー病を予防または処置するための方法であって、患者に、本明細書において開示される5-HT2Aインバースアゴニストを含む組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0504】
合成方法:
本開示のプロセスおよび中間体の例を下のスキームAにおいて提示する。当業者には分かるであろうとおり、本明細書において提供される化合物は、その塩を含めて、公知の有機合成技術を使用して調製することができ、スキームAに提示されているものなどの多数の可能な合成経路のいずれかにより合成することができる。
【0505】
本明細書において記載される化合物を調製するための反応は、有機合成の当業者であれば容易に選択することができる好適な溶媒中で実施することができる。好適な溶媒は、反応が実施される温度、例えば、溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度までの範囲であり得る温度で、出発物質(反応物)、中間体または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1種の溶媒または1種よりも多い溶媒の混合物中で実施することができる。熟練した実務者であれば、特定の反応ステップに応じて、特定の反応ステップのための好適な溶媒を選択することができる。
【0506】
反応は、当技術分野で公知の任意の好適な方法によりモニターすることができる。例えば、生成物形成は、核磁気共鳴分光法(例えば、Hまたは13C)、赤外分光法、分光測光法(例えば、可視UV)、もしくは質量分析法などの分光学的手段により、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、または薄層クロマトグラフィー(TLC)などのクロマトグラフィー法によりモニターすることができる。化合物は、当業者であれば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および順相シリカクロマトグラフィーを含む様々な方法により精製することができる。
【0507】
スキームAは、本発明の化合物の調製に関する一般的指針を提示している。例えば、式(IIe)の化合物は、スキームAに示されているとおりに調製することができる。
【0508】
【化26】
【0509】
多形および擬多形
本開示は、本開示の式(Ia)の化合物の多形および擬多形を含む。多型性は、結晶格子において分子の異なる配置および/または配座を有する2つまたはそれ以上の結晶相として存在する物質の可能性である。多形は、液体または気体状態では同じ特性を示すが、固体状態では異なる挙動を示す。
【0510】
単一構成成分多形の他に、薬物は、塩および他の多構成成分結晶相としても存在し得る。例えば、結晶相は、APIホストと、それぞれゲストとして溶媒または水分子を含有し得る。同じAPIホストを共有するが、そのゲストに関して異なる結晶相は、相互の擬多形と称され得る。
【0511】
溶媒和物は、結晶化の溶媒分子を一定の結晶格子中に含有する。結晶化の溶媒が水である溶媒和物は、水和物と称される。水は大気の成分であるので、薬物の水和物は、むしろ容易に形成することができる。
【0512】
例えば、Stahlyは、「幅広い様々な構造種」からなる245種の化合物の多形体スクリーニングにより、そのうちの約90%が複数の固体形態を示すことが明らかになったと公表した。総合すると、約半分の化合物が多形性を有し、多くの場合に1から3種の形態を有した。化合物のうちの約1/3が水和物を形成し、約1/3が溶媒和物を形成した。64種の化合物の共結晶スクリーニングによるデータにより、60%が水和物または溶媒和物以外の共結晶を形成することが示された(G.P.Stahly、Crystal Growth & Design (2007)、7(6)、1007~1026)。
【0513】
いくつかの実施形態
本開示の一態様は、個体において5HT2A-関連障害を処置するための方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶形態またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0514】
本開示の一態様は、治療によるヒトまたは動物身体の処置方法において使用するための、本明細書において記載されるとおりの5HT2A-関連障害の結晶形態に関する。
【0515】
本開示の一態様は、5HT2A-関連障害の処置方法において使用するための、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態に関する。
【0516】
本開示の一態様は、個体において5HT2A-関連障害を処置するための方法であって、前記5HT2A-関連障害が血小板凝集と関連する病態、冠動脈疾患、心筋梗塞、一過性虚血発作、アンギナ、卒中、心房細動、凝血塊形成、またはその症状から選択され、方法が、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶形態またはその医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0517】
本開示の一態様は、個体において5HT2A-関連障害を処置するための方法であって、前記5HT2A-関連障害が、微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能低下、または主要心血管イベント(MACE)から選択されるPCIの作用であり、方法が、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶形態またはその医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0518】
本開示の一態様は、個体において5HT2A-関連障害を処置するための方法であって、前記5HT2A-関連障害がレイノー病であり、方法が、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶形態またはその医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0519】
本開示の一態様は、個体において血小板凝集と関連する病態を処置するための方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶形態またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0520】
本開示の一態様は、個体において凝血塊形成のリスクを低下させるための方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶形態またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0521】
本開示の一態様は、血管形成または冠動脈バイパス外科手術の個体において凝血塊形成のリスクを低下させるための方法であって、それを必要とする前記個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶形態またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0522】
本開示の一態様は、心房細動に罹患している個体において凝血塊形成のリスクを低下させるための方法であって、それを必要とする前記個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶形態またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0523】
本開示の一態様は、個体において5HT2A-関連障害を処置するための方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶塩またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0524】
本開示の一態様は、治療によるヒトまたは動物身体の処置方法において使用するための、本明細書において記載されるとおりの5HT2A-関連障害の結晶塩に関する。
【0525】
本開示の一態様は、5HT2A-関連障害の処置方法において使用するための、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶塩に関する。
【0526】
本開示の一態様は、個体において5HT2A-関連障害を処置するための方法であって、前記5HT2A-関連障害が血小板凝集と関連する病態、冠動脈疾患、心筋梗塞、一過性虚血発作、アンギナ、卒中、心房細動、凝血塊形成、またはその症状から選択され、方法が、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶塩またはその医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0527】
本開示の一態様は、個体において5HT2A-関連障害を処置するための方法であって、前記5HT2A-関連障害が微小血管閉塞(MVO)、心筋損傷、心臓機能低下、または主要心血管イベント(MACE)から選択されるPCIの作用であり、方法が、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶塩またはその医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0528】
本開示の一態様は、個体において5HT2A-関連障害を処置するための方法であって、前記5HT2A-関連障害がレイノー病であり、方法が、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶塩またはその医薬組成物を投与することを含む、方法に関する。
【0529】
本開示の一態様は、個体において血小板凝集と関連する病態を処置するための方法であって、それを必要とする前記個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶塩またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0530】
本開示の一態様は、個体において凝血塊形成のリスクを低下させるための方法であって、それを必要とする前記個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶塩またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0531】
本開示の一態様は、血管形成または冠動脈バイパス外科手術の個体において凝血塊形成のリスクを低下させるための方法であって、それを必要とする前記個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶塩またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0532】
本開示の一態様は、心房細動に罹患している個体において凝血塊形成のリスクを低下させるための方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の本明細書において記載されるとおりの結晶塩またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0533】
医薬組成物
本開示のさらなる態様は、本明細書において記載されるとおりの式(IIe)の化合物、または薬学的に許容できるその塩と、1種または複数の薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物に関する。一部の実施形態では、前記医薬組成物は、式(IIe)の化合物と、薬学的に許容できる担体とを含む。一部の実施形態では、前記医薬組成物は、式(IIe)の化合物の塩と、薬学的に許容できる担体とを含む。
【0534】
本開示の一部の実施形態は、医薬組成物を生産する方法であって、式(IIe)の化合物、または薬学的に許容できるその塩と、薬学的に許容できる担体とを混合することを含む方法を含む。
【0535】
本開示の一部の実施形態は、医薬組成物を生産する方法であって、本明細書において開示のとおりの式(IIe)の化合物の塩と、薬学的に許容できる担体とを混合することを含む方法を含む。
【0536】
本開示の一態様は、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態を含む組成物に関する。
【0537】
本開示の一態様は、本明細書において記載されるとおりのN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(式(Ia))の結晶形態と、薬学的に許容できる担体とを含む組成物に関する。
【0538】
本開示の一部の実施形態は、医薬組成物を生産する方法であって、本明細書において開示される化合物実施形態のいずれかによる少なくとも1つの化合物と、薬学的に許容できる担体とを混合することを含む方法を含む。
【0539】
本開示の一態様は、組成物を作製するプロセスであって、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミドの結晶形態を薬学的に許容できる担体と共に混合することを含むプロセスに関する。
【0540】
製剤は、任意の好適な方法により、典型的には、活性化合物を液体もしくは微粉固体担体、またはその両方と共に、必要とされる割合で均一に混合し、次いで、必要な場合には、得られた混合物を所望の形状に形成することにより調製することができる。
【0541】
結合剤、増量剤、許容される湿潤剤、錠剤化滑沢剤および崩壊剤などの慣用の添加剤を経口投与のための錠剤およびカプセル剤で使用してよい。経口投与のための液体調製物は、液剤、乳剤、水性または油性懸濁剤およびシロップ剤の形態であってよい。別法では、前記経口用調製物は、使用前に水または別の好適な液体ビヒクルで復元され得る無水散剤の形態であってもよい。懸濁剤または乳化剤、非水性ビヒクル(食用油を含む)、防腐剤ならびに香味剤および着色剤などの追加の添加剤を液体調製物に添加してもよい。非経口剤形は、本開示の化合物を好適な液体ビヒクルに溶解し、溶液を滅菌濾過し、その後、適切なバイアルまたはアンプルに充填および密封することにより調製することができる。これらは、剤形を調製するために当技術分野で周知の多くの適切な方法のわずかな例にすぎない。
【0542】
本開示の化合物は、当業者に周知の技術を使用して、医薬組成物に製剤化することができる。本明細書において記述されているもの以外の好適な薬学的に許容される担体が当技術分野では公知である;例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、第20版、2000、Lippincott Williams & Wilkins(Editors:Gennaroら)を参照されたい。
【0543】
予防または処置において使用するために、本開示の化合物を、代替の使用において、未加工または純粋な化学物質として投与し得ることは可能であるが、しかしながら、前記化合物または活性成分を、薬学的に許容できる担体をさらに含む医薬製剤または組成物として提供することが好ましい。
【0544】
医薬製剤には、経口、直腸、経鼻、局所(頬側および舌下を含む)、膣もしくは非経口(筋肉内、皮下および静脈内を含む)投与のために好適なもの、または吸入、吹送によるか、もしくは経皮貼付剤による投与に好適な形態のものが含まれる。経皮貼付剤は、薬物の最小限の分解を伴う効率的な手法での吸収のために薬物を提供することにより、制御速度で薬物を分配する。典型的には、経皮貼付剤は、不透過性の裏層と、単一の感圧型粘着剤と、剥離ライナーを伴う除去可能な保護層とを含む。当業者は、実務者の必要に基づき、所望の有効な経皮貼付剤を製造するための適切な技術を理解し、認めるであろう。
【0545】
このように、本開示の化合物は、慣用の補助剤、担体、または希釈剤と一緒に、医薬製剤およびその単位投薬量の形態にすることができ、そのような形態において、すべて経口使用で錠剤もしくは充填カプセル剤などの固体、または溶液、懸濁液、エマルジョン、エリキシル、ゲルもしくはそれらを充填されたカプセルなどの液体として、直腸投与のための坐剤の形態で;または非経口(皮下を含む)使用のための滅菌注射用液剤の形態で使用することができる。そのような医薬組成物およびその単位剤形は、慣用の成分を慣用の割合で、追加の活性化合物または原理を用いて、または用いずに含んでよく、そのような単位剤形は、用いられるべき意図された1日投薬量範囲に相応する任意の好適な有効量の活性成分を含有してよい。
【0546】
経口投与では、前記医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル、懸濁液または液体の形態であってよい。前記医薬組成物は好ましくは、特定の量の活性成分を含有する投薬量単位の形態で作製される。そのような投薬量単位の例は、ラクトース、マンニトール、トウモロコシデンプンまたはバレイショデンプンなどの慣用の添加剤を含む;結晶性セルロース、セルロース誘導体、アラビアゴム、トウモロコシデンプンまたはゼラチンなどの結合剤を含む;トウモロコシデンプン、バレイショデンプンまたはナトリウムカルボキシメチル-セルロースなどの崩壊剤を含む;およびタルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤を含むカプセル、錠剤、粉末、顆粒または懸濁液である。活性成分は、組成物として注射により投与されてもよく、例えば、生理食塩水、デキストロースまたは水を好適な薬学的に許容できる担体として使用することができる。
【0547】
本開示の化合物またはその溶媒和物、水和物もしくは生理学的に機能性の誘導体は、医薬組成物において活性成分として、具体的には5-HT2Aセロトニン受容体調節因子として使用することができる。「活性成分」という用語は、「医薬組成物」の文脈で定義され、薬学的利益をもたらさないと一般に認識されるであろう「不活性成分」とは逆に、一次的な薬理学的作用をもたらす医薬組成物の成分を指す。
【0548】
本開示の化合物を使用する場合の用量は、広い範囲内で変動し得て、慣例であり、また医師に公知であるとおり、それぞれ個々の症例における個々の病態に合わせるべきである。それは、例えば、処置されるべき疾病の性質および重症度に、患者の病態に、用いられる化合物に、または急性もしくは慢性疾患状態が処置されるのか、もしくは予防が行われるかどうかに、またはさらなる活性化合物が本開示の化合物に加えて投与されるかどうかに依存する。本開示の代表的な用量には、これに限定されないが、約0.001g~約5000mg、約0.001mg~約2500mg、約0.001mg~約1000mg、0.001mg~約500mg、0.001mg~約250mg、約0.001mg~100mg、約0.001mg~約50mgおよび約0.001mg~約25mgが含まれる。特に、比較的多量が必要とされると考えられる場合、1日の間に複数の用量、例えば、2、3または4つの用量を投与してもよい。個体に応じて、かつ患者の医師または医療提供者から適切と考えられる場合、本明細書において記載される用量から上方または下方に逸脱することが必要なこともある。
【0549】
処置において使用するために必要とされる活性成分、またはその活性な塩もしくは誘導体の量は、選択された特定の塩だけでなく、投与経路、処置される病態の性質ならびに患者の年齢および病態でも変動することとなり、最終的には、担当医師または臨床医の裁量によることとなる。一般に、当業者は、モデル系、典型的には動物モデルで得られたin vivoデータをヒトなどの別のものに外挿する方法を理解する。一部の状況では、これらの外挿は、単に、哺乳類、好ましくはヒトなどの別のものと比較した動物モデルの体重に基づいてもよいが、しかしながら、より多くの場合には、これらの外挿は、単に体重に基づくのではなく、様々な因子が組み込まれる。代表的な因子には、患者の種類、年齢、体重、性別、食事および医学的状態、疾患の重症度、投与経路、用いられる特定の化合物の活性、有効性、薬物動態および毒性学プロファイルなどの薬理学的検討、薬物送達系が利用されるかどうか、急性もしくは慢性疾患状態が処置されるのかどうか、または予防が行われるかどうか、または本開示の化合物に加えてさらなる活性化合物が投与されるのかどうか、薬物組合せの一部としてなのかが含まれる。本開示の化合物および/または組成物で病状を処置するための投与レジメンを、上に引用されたとおりの様々な因子により選択する。したがって、用いられる実際の投与レジメンは広く変動し得て、したがって、好ましい投与レジメンから逸脱することもあり、当業者は、これらの典型的な範囲外の投薬量および投与レジメンを試験することができ、適切な場合には、本開示の方法において使用することができることを認めるであろう。
【0550】
所望の用量を好都合には、単回用量で、または適切な間隔で、例えば、1日あたり2、3、4回またはそれ以上の下位用量で投与される分割用量として提供してもよい。下位用量自体を例えば、いくつかの別個の自由に間隔を空けた投与にさらに分割してもよい。特に比較的多量が適切と考えられて投与される場合、1日用量を複数部、例えば、2、3または4部の投与に分割することができる。適切ならば、個々の挙動に応じて、指示された1日用量から上方または下方に逸脱することが必要なこともある。
【0551】
本開示の化合物を広範囲の様々な経口および非経口剤形で投与することができる。次の剤形が活性成分として、本開示の化合物または本開示の化合物の薬学的に許容できる塩、溶媒和物もしくは水和物のいずれかを含み得ることは当業者には明白であろう。
【0552】
本開示の化合物から医薬組成物を調製するために、好適な薬学的に許容できる担体の選択は、固体、液体またはその両方の混合物のいずれかであり得る。固体形態調製物には、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤および分散性顆粒剤が含まれる。固体担体は、希釈剤、香味剤、溶解補助剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤、または封入物質としても作用し得る1種または複数の物質であり得る。
【0553】
散剤では、担体は、微粉の活性成分との混合物である微粉の固体である。
【0554】
錠剤では、活性成分を、必要な結合能を有する担体と好適な割合で混合し、所望の形状およびサイズに圧縮する。
【0555】
散剤および錠剤は、様々なパーセンテージ量の活性化合物を含有してよい。散剤または錠剤における代表的な量は、0.5~約90パーセントの活性化合物を含有し得るが;しかしながら、実務者は、この範囲外の量が必要な場合が分かるであろう。散剤および錠剤に好適な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオバターおよび同様のものである。「調製物」という用語には、担体としての封入物質を含む活性化合物の製剤が含まれ、活性成分が担体を伴って、または伴わずに、担体により取り囲まれ、したがって、担体が活性成分に付随しているカプセルを提供している。同様に、カシェ剤およびロゼンジ剤が含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤およびロゼンジ剤は、経口投与に好適な固体形態として使用することができる。
【0556】
坐剤を調製するために、脂肪酸グリセリドまたはカカオバターの混合物などの低融点ワックスを始めに溶融し、活性成分を撹拌などにより、その中に均一に分散させる。次いで、溶融した均一な混合物を簡便なサイズ別の金型に注ぎ入れ、冷却し、それにより固化させる。
【0557】
液体型調製物には、溶液、懸濁液およびエマルジョン、例えば、水または水-プロピレングリコール溶液が含まれる。例えば、非経口注射液調製物は、ポリエチレングリコール水溶液中で液剤として製剤化することができる。注射用調製物、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用する公知の技術により製剤化することができる。滅菌注射用調製物は、非毒性の非経口で許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液または懸濁液、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液としてであってもよい。使用することができる許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌不揮発性油が溶媒または懸濁媒として慣用で使用されている。この目的のために、合成モノ-またはジグリセリドを含む任意の無刺激性不揮発性油を使用してよい。加えて、オレイン酸などの脂肪酸が注射剤の調製において使用される。
【0558】
したがって、本開示による化合物は、非経口投与(例えば、注射、例えば、大量注射または連続注入により)のために製剤化することができ、単位用量形態でアンプル、プレフィルドシリンジ、小容積輸液で、または添加された防腐剤を含む多回投与用コンテナで提供することができる。前記医薬組成物は油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、またはエマルジョンなどの形態を取ってもよく、懸濁化剤、安定化剤および/または分散剤などの処方剤を含有してよい。別法では、活性成分は、使用前に好適なビヒクル、例えば、滅菌の発熱物質不含水で構成するための、滅菌固体の無菌単離により、または溶液からの凍結乾燥により得られる粉末形態であってもよい。
【0559】
経口使用に好適な水性製剤は、活性成分を水に溶解または懸濁させ、所望の場合には好適な着色剤、香味剤、安定化剤および増粘剤を添加することにより調製することができる。
【0560】
経口使用に好適な水性懸濁剤は、微粉の活性成分を水に、天然もしくは合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、または他の周知の懸濁化剤などの粘稠性物質と共に分散させることにより作製することができる。
【0561】
使用直前に、経口投与用の液体形態調製物に変換することができる固体形態調製物も含まれる。そのような液体形態には、溶液、懸濁液およびエマルジョンが含まれる。これらの調製物は、活性成分に加えて、着色剤、香味剤、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味剤、分散剤、増粘剤、可溶化剤ならびに同様のものを含んでもよい。
【0562】
表皮への局所投与では、本開示による化合物を軟膏剤、クリーム剤もしくはローション剤として、または経皮貼付剤として製剤化してよい。
【0563】
軟膏剤およびクリーム剤は、例えば、水性または油性基剤で、好適な増粘剤および/またはゲル化剤を添加して製剤化することができる。ローション剤は、水性または油性基剤で製剤化することができ、一般に、1種または複数の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、または着色剤も含有する。
【0564】
口中での局所投与に好適な製剤には、香味剤添加された基剤、通常はスクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカント中に活性薬剤を含むロゼンジ剤;ゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアゴムなどの不活性な基剤中に活性成分を含む香錠;ならびに好適な液体担体中に活性成分を含む洗口剤が含まれる。
【0565】
液剤または懸濁剤を慣用の手段により、例えばドロッパー、ピペットまたはスプレーを用いて鼻腔に直接施与する。製剤を単回または多回投与形態で提供することができる。ドロッパーまたはピペットの後者の場合では、これは、適切な所定の体積の液剤または懸濁剤の患者投与により達成することができる。スプレーの場合には、これは、例えば計量噴霧スプレーポンプにより達成することができる。
【0566】
呼吸器への投与も、活性成分が好適な噴射剤を用いる加圧パックで提供されるエアロゾル製剤により達成することができる。本開示の化合物またはそれを含む医薬組成物をエアロゾルとして、例えば経鼻エアロゾルとして、または吸入により投与する場合、これを、例えば、スプレー、噴霧器、ポンプ式噴霧器、吸入装置、計量吸入器または乾燥粉末吸入器を使用して実施することができる。エアロゾルとして本開示の化合物を投与するための薬学的形態は、当業者に周知のプロセスにより調製することができる。それらの調製物では、例えば、水、水/アルコール混合物または好適な生理食塩水中の本開示の化合物の液剤または分散剤を、慣用の添加剤、例えば、ベンジルアルコールまたは他の好適な防腐剤、生物学的利用能を向上させるための吸収促進剤、溶解補助剤、分散剤などを使用して用いることができ、適切ならば、慣用の噴射剤には、例えば、二酸化炭素、CFC、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、またはジクロロテトラフルオロエタン;および同様のものが含まれる。エアロゾルは好都合には、レシチンなどの界面活性剤を含有してもよい。薬物の用量は、計量バルブの提供により制御することができる。
【0567】
鼻腔内製剤を含む呼吸器に投与するための製剤では、前記化合物は一般に、例えば10ミクロンまたはそれ以下の桁の小さい粒径を有することとなる。そのような粒径は当技術分野で公知の手段により、例えば微粒子化により得ることができる。所望の場合には、活性成分の持続放出をもたらすように適合された製剤を使用することができる。
【0568】
別法では、前記活性成分は、ラクトース、デンプン、デンプン誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドン(PVP)などの好適な粉末基剤中の化合物の乾燥粉末、例えば、粉末ミックスの形態で提供することができる。好都合には、粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成することとなる。粉末組成物は、単位用量形態で、例えば、例えば、ゼラチンのカプセルもしくはカートリッジ、または粉末がそこから吸入器により投与され得るブリスターパックで提供することができる。
【0569】
前記医薬調製物は好ましくは、単位剤形である。そのような形態では、前記調製物を、適切な量の活性成分を含有する単位用量に細分する。単位剤形は、包装された調製物であってよく、この包装は、別個の量の調製物、例えば、バイアルまたはアンプル中の小包にされた錠剤、カプセル、粉末を含む。また、単位剤形は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤、またはロゼンジ剤自体であってもよいし、または適切な数の包装された形態でのこれらのいずれかであってもよい。
【0570】
経口投与のための錠剤またはカプセル剤および静脈内投与のための液剤は好ましい組成物である。
【0571】
本開示による化合物は任意選択で、無機および有機酸を含む薬学的に許容できる非毒性酸から調製される薬学的に許容できる酸付加塩を含む薬学的に許容できる塩として存在し得る。代表的な酸には、これに限定されないが、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、樟脳スルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、ジクロロ酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、シュウ酸、p-トルエンスルホン酸および同様のものが含まれる。カルボン酸官能基を含有する本開示のある特定の化合物は、非毒性の薬学的に許容できる金属カチオンおよび有機塩基に由来するカチオンを含有する薬学的に許容できる塩として存在してもよい。代表的な金属には、これに限定されないが、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛および同様のものが含まれる。一部の実施形態では、薬学的に許容できる金属はナトリウムである。代表的な有機塩基には、これに限定されないが、ベンザチン(N,N-ジベンジルエタン-1,2-ジアミン)、クロロプロカイン(2-(ジエチルアミノ)エチル4-(クロロアミノ)ベンゾエート)、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン((2R,3R,4R,5S)-6-(メチルアミノ)ヘキサン-1,2,3,4,5-ペンタオール)、プロカイン(2-(ジエチルアミノ)エチル4-アミノベンゾエート)、および同様のものが含まれる。ある特定の薬学的に許容できる塩は、Bergeら、Journal of Pharmaceutical Sciences、66:1~19(1977)に列挙されている。
【0572】
酸付加塩は、化合物合成の直接的な生成物として得ることができる。別の方法では、遊離塩基を、適切な酸を含有する好適な溶媒に溶解し、塩を、溶媒を蒸発させるか、または別段に、塩および溶媒を分離することにより単離することができる。本開示の化合物は、熟練した実務者に公知の方法を使用すると、標準的な低分子量溶媒と共に溶媒和物を形成し得る。
【0573】
本開示の化合物は、「プロドラッグ」に変換することができる。「プロドラッグ」という用語は、当技術分野で公知の特異的な化学基で改変されており、個体に投与されると、これらの基が生体内変換を受けて親化合物をもたらす化合物を指す。したがって、プロドラッグは、化合物の性質を一過性に変更するまたは除去するために使用される1個または複数の特化された非毒性保護基を含有する本開示の化合物とみなすことができる。
【0574】
本開示の一部の実施形態は、「併用治療」のための医薬組成物を生産する方法であって、本明細書において開示される化合物実施形態のいずれかによる少なくとも1つの化合物を、本明細書において記載されるとおりの少なくとも1つの公知の医薬品および薬学的に許容できる担体と一緒に混合することを含む方法を含む。
【0575】
他の有用性
本開示の別の目的は、放射線イメージングにおいてだけではなく、in vitroおよびin vivoの両方でのアッセイにおいても、ヒトを含む組織試料において5-HT2A受容体を位置限定および定量するために、ならびに放射性標識化合物の阻害結合により5-HT2A受容体リガンドを同定するために有用であろう本開示の放射性標識化合物に関する。そのような放射性標識化合物を含む新規の5-HT2A受容体アッセイを開発することが、本開示のさらなる目的である。
【0576】
本開示は、本開示の同位体標識された結晶形態を包含する。同位体または放射線標識された化合物は、本明細書において開示される化合物と同一であるが、1個または複数の原子が、天然に最も一般的に見い出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子により置き換えられている、または置換されているという事実のあるものである。本開示の化合物に組み込まれ得る好適な放射性核種には、これに限定されないが、H(ジュウテリウムのDとも書かれる)、H(トリチウムのTとも書かれる)、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、18F、35S、36Cl、75Br、76Br、77Br、82Br、123I、124I、125I、および131Iが含まれる。本発明の放射性標識化合物に組み込まれる放射性核種は、その放射性標識化合物の特異的用途に依存することとなる。例えば、in vitroで、5-HT2Aセロトニン受容体標識および競合アッセイでは、H、14C、82Br、125I、131Iまたは35Sを組み込まれた化合物が一般的に、最も有用であることとなる。放射性イメージング用途では、11C、18F、125I、123I、124I、131I、75Br、76Brまたは77Brが一般的に、最も有用であることとなる。
【0577】
「放射性標識」または「標識化合物」は、少なくとも1つの放射性核種が組み込まれている化合物Iaの結晶形態であり;一部の実施形態では、放射性核種は、H、14C、125I、35Sおよび82Brからなる群から選択されることは理解される。
【0578】
本開示のある特定の同位体標識結晶形態は、化合物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。一部の実施形態では、前記放射性核種Hおよび/または14C同位体はこれらの研究において有用である。さらに、ジュウテリウム(すなわち、H)などのより重い同位体での置換は、より高い代謝安定性(例えば、in vivo半減期の延長または投薬量要求の低減)から生じるある特定の治療上の利点をもたらし得、したがって、一部の状況においては好ましいことがある。一般的に、同位体標識試薬を同位体標識されていない試薬の代わりに用いて、下の実施例に開示の手順と同様の手順に従うことにより、本開示の同位体標識された結晶形態を調製することができる。有用である他の合成方法を下に論述する。さらに、本開示の化合物において表される原子のすべてが、そのような原子の最も一般に生じる同位体か、または希少な放射性同位元素もしくは非放射性同位体であってもよいことは理解されるべきである。
【0579】
有機化合物に放射性同位元素を組み込むための合成方法を本開示の化合物に適用することが可能であり、それは当技術分野で周知である。これらの合成方法、例えば、活性レベルのトリチウムの標的分子への組込みは次のとおりである:
A. トリチウムガスでの接触還元:この手順は通常、高比活性生成物をもたらし、ハロゲン化または不飽和前駆体を必要とする。
B. 水素化ホウ素ナトリウム[H]での還元:この手順は、かなり安価であり、アルデヒド、ケトン、ラクトン、エステルおよび同様のものなどの還元可能な官能基を含有する前駆体を必要とする。
C. 水素化アルミニウムリチウム[H]での還元:この手順は、ほぼ理論的比活性で生成物をもたらす。これは、アルデヒド、ケトン、ラクトン、エステルおよび同様のものなどの還元可能な官能基を含有する前駆体も必要とする。
D. トリチウムガス曝露標識:この手順は、好適な触媒の存在下で、交換可能なプロトンを含有する前駆体をトリチウムガスに曝露することを伴う。
E. ヨウ化メチル[H]を使用してのN-メチル化:この手順は通常、適切な前駆体を高比活性ヨウ化メチル(3H)で処理することによりO-メチルまたはN-メチル(3H)生成物を調製するために用いられる。この方法は一般に、より高い比活性、例えば、約70~90Ci/mmolなどを可能にする。
【0580】
活性レベルの125Iを標的分子に組み込むための合成方法は次を含む:
A. ザントマイヤーおよび同様の反応:この手順は、アリールアミンまたはヘテロアリールアミンをテトラフルオロホウ酸ジアゾニウム塩などのジアゾニウム塩に、続いて、Na125Iを使用して125I標識化合物に変換する。代表とされる手順が、Zhu,G-D.および共同研究者によりJ. Org. Chem.、2002、67、943~948において報告された。
B. フェノールのオルト125ヨウ素化:この手順は、Collier,T.L.および共同研究者により、J. Labelled Compd. Radiopharm.、1999、42、S264~S266において報告されているとおりに、フェノールのオルト位に125Iを組み込むことを可能にする。
C. 125Iでのアリールおよびヘテロアリールブロミド交換:この方法は一般的に、2ステッププロセスである。第1のステップは、例えば、Pd触媒反応[すなわち、Pd(PhP)]を使用するか、またはアリールまたはヘテロアリールリチウムによる、トリ-アルキルスズハライドまたはヘキサアルキル二スズ[例えば、(CHSnSn(CH]の存在下での、アリールまたはヘテロアリール臭化物から、対応するトリ-アルキルスズ中間体への変換である。
【0581】
本開示の一部の実施形態は、「併用治療」のための医薬組成物を生産する方法であって、式(IIe)の化合物または式(Ia)などの本明細書におけるいずれかの他の式、またはその薬学的に許容できる塩を、本明細書において記載されるとおりの少なくとも1つの公知の医薬品および薬学的に許容できる担体と一緒に混合することを含む方法を含む。
【0582】
前記5-HT2A受容体調節因子が医薬組成物において活性成分として利用される場合、これらは、ヒトにおける使用についてだけ意図されたものではなく、他の非ヒト哺乳類においても使用されることが特筆される。実際に、動物ヘルスケアの分野における進歩は、家畜(例えば、ネコおよびイヌ)における、および他の家畜(例えば、ウシ、ニワトリ、およびサカナなど)における5-HT2A媒介性疾患または障害を処置するための5-HT2A受容体調節因子などの活性薬剤の使用が検討されることを要求する。当業者は、そのような状況におけるそのような化合物の有用性を理解するであろう。
【0583】
開示された受容体および方法の他の使用は、とりわけ、本開示の検討に基づき、当業者には明らかになるであろう。
【0584】
認識されるであろうとおり、本発明の方法のステップは、いずれか特定の回数で、またはいずれか特定の順序で行われることを必要としない。本発明のさらなる目的、利点および新規の特徴は、例示であって限定的なものではない、次のその実施例の精査で、当業者には明らかになるであろう。
【実施例
【0585】
(実施例1)
5-(2-フルオロ-5-ニトロフェニル)-4,6-ジメチルピリミジン(化合物IIb-1)の調製
【0586】
【化27】
【0587】
テトラヒドロフラン(THF)(37.20kg)を、精製水(24.32kg)中の第三リン酸カリウム(10.24kg)の溶液に添加し、混合物を20~30℃に加熱した。5-ブロモ-4,6-ジメチルピリミジン(3.00kg、16.0mol)および2-フルオロ-5-ニトロフェニルボロン酸(3.26、17.6mol)を添加し、反応器内部を精製水(6.00kg)ですすいだ。混合物に窒素を散布し、窒素雰囲気を反応の持続期間にわたって維持した。SPhos Pd G3(0.50kg)を添加し、反応混合物を1時間、40~45℃に加熱した。混合物を55~65℃に加熱し、この温度で4時間、撹拌し、そのとき、HPLC分析は1%以下の5-ブロモ-4,6-ジメチルピリミジンが残留していることを示した。
【0588】
反応物を25~35℃に冷却し、セライト(0.46kg)を添加し、混合物を1時間撹拌した。固体を濾過し、THF(3.80kg)で洗浄し、洗浄液を濾液と合わせた。濾液を25~35℃に加熱し、撹拌を停止し、混合物を沈降させた。下部水層をメチルtert-ブチルエーテル(MTBE)(11.18kg)で逆抽出し、有機層を合わせた。セライト(0.3kg)を添加し、混合物を1時間撹拌した。固体を濾過し、MTBE(3.00kg)で洗浄し、洗浄液を濾液と合わせた。濾液を大気圧および65℃以下の温度で、15.00Lの目標体積まで濃縮した。ヘプタン(21.00kg)を添加し、混合物を大気圧および65℃以下の温度で、18.00Lの目標体積まで濃縮した。混合物を50℃未満に冷却し、イソプロピルアルコール(IPA)(0.6kg)を添加し、得られた混合物を20~30℃に冷却し、2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキをヘプタン/IPA(95:5v/v、10.35kg)で洗浄した。固体を真空(26インチHg以下)および窒素パージ下で、30~40℃で12時間乾燥して、5-(2-フルオロ-5-ニトロフェニル)-4,6-ジメチルピリミジン(IIb-1)3.90kg(15.8mol、収率98%)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ = 8.96 (s, 1H), 8.50 -
8.44 (m, 1H), 8.36 (dd, J = 2.9, 6.1 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.32
(s, 6H).
【0589】
(実施例2)
4,6-ジメチル-5-(5-ニトロ-2-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)ピリミジン(化合物IIc-1、塩酸塩)の調製。
【0590】
【化28】
【0591】
ジメチルホルムアミド(DMF)(31.65kg)、炭酸セシウム(破砕)(11.18kg)、5-(2-フルオロ-5-ニトロフェニル)-4,6-ジメチルピリミジン(3.36kg、13.6mol)、および1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン(1.88kg、16.3mol)を窒素下で合わせ、混合物を80~90℃に加熱し、この温度で22時間撹拌し、そのとき、HPLC分析は3%未満の5-(2-フルオロ-5-ニトロフェニル)-4,6-ジメチルピリミジンが残留していることを示した。
【0592】
混合物を15~25℃に冷却し、精製水(50.55kg)を1時間かけて添加し、その間、温度を30℃以下に維持した。MTBE(50.55kg)を添加し、混合物を30分間、20~30℃で撹拌した。層を沈降させ、下部水層をMTBE(50.65kg)で逆抽出した。有機層を合わせ、5%塩化ナトリウム水溶液(2×16.80kg)で洗浄し、真空下で55℃以下で、16.80Lの目標体積まで濃縮した。MTBE(80.30kg)を添加し、混合物を濾過して固体を除去した。固体をMTBE(6.8kg)で洗浄し、洗浄液を濾液と合わせた。
【0593】
塩化水素(メタノール中3M)(3.94kg)を濾液に、温度を30℃以下に維持しながら30分かけて添加すると、その間に生成物が沈澱し始めた。得られたスラリーを15~30℃で1時間撹拌し、濾過し、MTBE(2×10kg)で洗浄し、真空下(26インチHg以下)および窒素パージ下で、15~25℃で14時間乾燥して、生成物3.00kgを得た。
【0594】
生成物をエタノール(45.50kg)に50~60℃で溶解し、MTBE(22.20kg)を添加し、15~25℃に冷却し、この温度で少なくとも8時間撹拌することにより再結晶化させた。再結晶化させた生成物を濾過し、MTBE/エタノール(3:1v/v、11kg)およびMTBE(8.60kg)で洗浄し、真空下(26インチHg以下)および窒素パージ下で、15~25℃で少なくとも12時間乾燥して、4,6-ジメチル-5-(5-ニトロ-2-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)ピリミジン塩酸塩(IIc-1)2.25kg(5.94mol、収率44%)を得た。
【0595】
(実施例3)
3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)アニリン(化合物IId-1、塩酸塩)の調製
【0596】
【化29】
【0597】
4,6-ジメチル-5-(5-ニトロ-2-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)ピリミジン塩酸塩(2.25kg、5.94mol)を窒素下で精製水(25.14kg)に溶解した。別の反応器内で、パラジウム(Pd)(炭素上10%、0.24kg)およびエタノール(26.80kg)を合わせ、混合物を3回の窒素/真空でパージした。エタノール混合物中のこのPd/Cに、4,6-ジメチル-5-(5-ニトロ-2-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)ピリミジン塩酸塩溶液を真空下で添加し、混合物を3回の窒素/真空でパージした。反応器を水素で10~20ppsigに加圧し、この圧力で、反応が完了するまで維持した。反応混合物を15~25℃で27時間撹拌し、そのとき、HPLC分析は1%以下の4,6-ジメチル-5-(5-ニトロ-2-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)ピリミジン塩酸塩が残留していることを示した。
【0598】
水素圧力をスクラバーにより放出し、反応器を窒素で3回パージし、後処理の期間にわたって窒素下で維持した。混合物を濾過し、精製水(5.62kg)で洗浄し、洗浄液を濾液と合わせた。濾液をSiliaMetS Thiourea(0.30kg)と共に15~25℃で24時間撹拌して、残留Pdを除去した。固体を濾過し、精製水(5.50kg)で洗浄し、洗浄液を濾液と合わせた。濾液を真空下で45℃以下の温度で15Lの体積まで濃縮した。Karl Fischer分析が1%以下の水が残留していることを示すまで、残留水をエタノール(10×18kg)との共沸蒸留により、約20Lの最終体積まで除去した。混合物を0~10℃に冷却し、この温度で5時間撹拌した。生成物を濾過し、冷エタノール(11.44kg、-5℃に事前冷却)、冷MTBE(11.48kg、-5℃に事前冷却)で洗浄し、LOD5%以下まで真空(26インチHg以下)および窒素パージ下で15~25℃で17時間乾燥して、3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)アニリン塩酸塩(IId-1)1.71kg(4.90mol、収率83%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 8.81 (s, 1H), 6.88 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.62 (dd, J = 2.9, 8.8
Hz, 1H), 6.35 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 4.78 (br s, 2H), 3.86 (t, J = 5.9 Hz, 2H),
2.51 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 2.26 - 2.20 (m, 4H), 2.17 (s, 6H), 1.54 (td, J = 3.1,
6.6 Hz, 4H).
【0599】
(実施例4)
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia)の調製
【0600】
【化30】
【0601】
精製水(29.70kg)中の炭酸カリウム(1.84kg)の溶液に、塩化メチレン(DCM)(13.60kg)および3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)アニリン塩酸塩(1.55kg、4.44mol)を15~25℃で添加した。DCM(31.15kg)中のシクロプロパンカルボニルクロリド(0.96kg)の溶液を、温度を15~25℃に維持しながら45分かけて添加した。二相反応混合物を15~25℃で90分間撹拌し、そのとき、HPLC分析は、1%以下の3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)アニリン塩酸塩が残留していることを示した。
【0602】
撹拌を停止し、層を沈降させ、下部生成物有機層を分離した。水層をDCM(20.65kg)で逆抽出し、有機層を合わせた。有機層を炭酸カリウム水溶液(5%、15.52kg)、精製水(15.50kg)で洗浄し、0.2ミクロンカートリッジフィルターを通して清澄濾過(polish-filtered)し、DCM(6.20kg)ですすぎ、すすぎ液を濾液と合わせた。MTBE(23.30kg)を濾液に添加し、混合物を大気圧および50~55℃の温度で蒸留することにより、残渣まで濃縮した。残渣を45℃に冷却し、MTBE(20.55kg)を添加し、混合物を1時間かけて15~25℃まで冷却し、その間に、スラリーが形成した。スラリーを0~10℃に冷却し、この温度で1時間撹拌した。固体を濾過し、冷MTBE(12.00kg、0℃に事前冷却)で洗浄し、真空(26インチHg以下)および窒素パージ下で15~25℃で少なくとも12時間乾燥して、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(Ia)1.13kg(2.97mol、収率67%)を結晶形態で得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ = 8.83 (s, 1H), 7.58 (dd,
J = 2.6, 8.9 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.11
(t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.41 - 2.33 (m, 4H), 2.27 (s,
6H), 1.78 - 1.72 (m, 1H), 1.69 (td, J = 3.3, 6.9 Hz, 4H), 0.97 - 0.90 (m, 2H),
0.88 - 0.80 (m, 2H).
LC/MS m/z = 380.9 [M+H]
【0603】
物質をPXRD(図1)、およびDSC/TGA(それぞれ図2および3)により特徴づけた。DSC分析は、140.1℃で開始し、151.5℃がピークの幅広い吸熱溶融を示した。TGA分析は240℃までで3.6重量%の損失(理論的には0.8当量の水)を表示した。
【0604】
(実施例5)
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia;ベシル酸塩)の調製。
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(1.0g、2.13mmol)を酢酸エチル20mLに溶解した。ベンゼンスルホン酸(0.416g、2.63mmol)を酢酸エチル4mLに溶解し、この溶液を5分かけて、N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド溶液に40℃で滴下添加し、この温度でさらに2時間撹拌した。ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)が沈澱し、ブフナー漏斗を使用して濾取し、40℃で16時間乾燥した。
【0605】
得られた結晶性物質のベシル酸塩をPXRD(図4)、およびDSC/TGA(それぞれ図5および6)により特徴づけた。DSC分析は、219.4℃で開始し、225.7℃がピークの吸熱溶融を示した。TGA分析は220℃までで2.1重量%の損失(理論的には0.64当量の水)を表示した。
【0606】
(実施例6)
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia;クエン酸塩)の調製。
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(2.00g、5.26mmol)を250mL丸底フラスコに添加し、エタノール(40mL)に溶解した。クエン酸一水和物(1.105g、5.26mmol)を100mLエルレンマイヤーフラスコに添加し、エタノール(10mL)に溶解した。クエン酸溶液をN-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド溶液に、反応物を撹拌しながら0.5mLポーションで10分かけて添加した。数分後に、クエン酸塩が溶液からゆっくり沈澱し始め、反応物を24時間撹拌した。塩をBuchner濾過により単離し、続いて、40℃で5時間、オーブンで乾燥した。
【0607】
得られた結晶性物質のクエン酸塩をPXRD(図7)、およびDSC/TGA(それぞれ図8および9)により特徴づけた。DSC分析は、172.2℃で開始し、173.5℃がピークの吸熱溶融を示した。TGA分析は溶融/解離点まで有意な質量損失を表示しなかった。
【0608】
(実施例7)
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia;フマル酸塩)の調製。
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(20mg)を酢酸エチル0.2mlに溶解し、等モル量のフマル酸も酢酸エチル0.2mLに溶解した。
【0609】
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド溶液を40℃で撹拌しながらフマル酸溶液に添加し、次いで、40℃で1時間撹拌した。次いで、それを、さらに72時間撹拌しながら20℃に冷却した。沈澱した塩を遠心分離により単離した。
【0610】
得られた結晶性物質のフマル酸塩をPXRD(図10)、およびDSC/TGA(それぞれ図11および12)により特徴づけた。DSC分析は、151.3℃で開始し、156.1℃がピークの吸熱溶融を示した。TGA分析は200℃までで4.9重量%の損失(理論的には2.5当量の水)を表示した。
【0611】
(実施例8)
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia;塩酸塩)の調製。
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(100mg)を酢酸イソプロピル2mLに溶解し、40℃に加熱し、等モル量の3.3M HCl水溶液(79.6mL)を添加し、1時間、40℃で撹拌した。反応物を終夜撹拌し、その間、それを20℃に冷却した。反応混合物を室温で蒸発させ、次いで、得られた固体を真空炉内で40℃で48時間乾燥した。
【0612】
得られた結晶性物質の塩酸塩をPXRD(図13)、およびDSC/TGA(それぞれ図14および15)により特徴づけた。DSC分析は、溶媒損失と関連する幅広い吸熱イベント(開始:23.8℃;ピーク:74.6℃)および溶融と関連する第2の吸熱イベント(開始:188.5℃;ピーク:193.9℃)を示した。TGA分析は200℃までで4.3重量%の損失(理論的には1.03当量の水)を表示した。
【0613】
(実施例9)
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia;メシル酸塩)の調製。
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(20mg)を酢酸エチル0.4mLに溶解し、急速に撹拌しながら40℃に加熱し、1.0当量のメタンスルホン酸(酢酸エチル中3.3M)溶液を添加し、撹拌を40℃で1時間継続し、次いで、終夜撹拌し、その間に20℃に冷却した。反応混合物を室温で蒸発させ、次いで、得られた固体を真空オーブン内で40℃で24時間乾燥した。
【0614】
得られた結晶性物質のメシル酸塩をPXRD(図16)、およびDSC/TGA(それぞれ図17および18)により特徴づけた。DSC分析は、溶融と関連する1つの吸熱イベント(開始:181.4℃;ピーク:189.7℃)を示した。TGA分析は180℃までで2.2重量%の損失(理論的には0.6当量の水)を表示した。
【0615】
(実施例10)
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia;リン酸塩)の調製。
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(100mg)をアセトニトリル2.0mLに溶解し、急速に撹拌しながら40℃に加熱し、1.0当量のリン酸(79mL、3.3M)溶液を添加し、撹拌を40℃で1時間継続し、次いで、20℃に冷却した。反応混合物をデカンテーションし、収集した固体を真空オーブン内で40℃で3時間乾燥した。
【0616】
得られた結晶性物質のリン酸塩をPXRD(図19)、およびDSC/TGA(それぞれ図20および21)により特徴づけた。DSC分析は、溶融と関連する1つの吸熱イベント(開始:201.7℃;ピーク:217.9℃)を示した。TGA分析は180℃までで3.4重量%の損失(理論的には0.9当量の水)を表示した。
【0617】
(実施例11)
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia;コハク酸塩)の調製。
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(175mg)を酢酸エチル3.5mLに溶解し、急速に撹拌しながら40℃に加熱し、1.0当量のコハク酸溶液(酢酸エチル中)を添加し、撹拌を40℃で1時間継続し、次いで、20℃に終夜冷却した。沈澱した固体を濾取し、収集した固体を真空オーブン内で40℃で乾燥した。
【0618】
得られた結晶性物質のコハク酸塩をPXRD(図22)、およびDSC/TGA(それぞれ図23および24)により特徴づけた。DSC分析は、溶融と関連する1つの吸熱イベント(開始:116.3℃;ピーク:119.8℃)を示した。TGA分析は150℃までで24.8重量%の損失(理論的には1.05当量のコハク酸)を表示した。
【0619】
(実施例12)
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物Ia;トシル酸塩)の調製。
N-(3-(4,6-ジメチルピリミジン-5-イル)-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド(175mg)を酢酸エチル3.5mLに溶解し、急速に撹拌しながら40℃に加熱し、1.0当量のp-トルエンスルホン酸溶液(酢酸エチル中)を添加し、撹拌を40℃で1時間継続し、次いで、20℃に終夜冷却した。沈澱した固体を濾取し、収集した固体を真空オーブン内で40℃で乾燥した。
【0620】
得られた結晶性物質のトシル酸塩をPXRD(図25)、およびDSC/TGA(それぞれ図26および27)により特徴づけた。DSC分析は、溶融と関連する1つの吸熱イベント(開始:151.3℃;ピーク:170.1℃)を示した。TGA分析は168℃までで1.5重量%の損失(理論的には0.47当量の水)を表示した。
【0621】
(実施例12)
粉末X線回折。
PIXcel検出器(128チャネル)を備えたPANalytical X’pert proで、試料を3から35°2θの間で走査して、PXRD分析を実施した。物質を穏やかに摩砕して(必要な場合に)、いずれの凝集物も解除し、マルチウェルプレート上に、試料を支持するためのKaptonまたはMylarポリマーフィルムと共にロードした。次いで、マルチウェルプレートを回折計に入れ、Cu K放射線(α λ=1.54060Å;α=1.54443Å;β=1.39225Å;α:α比=0.5)を使用し、転送モード(ステップサイズ0.0130° 2θ、ステップ時間18.87s)で操作し、40kV/40mAのジェネレータ設定を使用して分析した。HighScore Plus 4.7 desktop application(PANalytical、2017)を使用してデータを可視化し、イメージを作成した。
【0622】
(実施例13)
示差走査熱分析(DSC)。
おおよそ、1~5mgの物質をアルミニウム製DSCパンに秤量し、アルミニウム製リッドで気密密封した。次いで、試料パンを、RC90冷却器を備えたTA Instruments Discovery DSC 2500示差走査熱量計にロードした。試料および基準を10℃/分の走査速度で200℃、250℃、または300℃に加熱し、得られた熱流応答をモニターした。試料を20℃に再冷却し、次いで、再び、すべて10℃/分で指定温度に再加熱した。窒素を50cm/分の流速でパージガスとして使用した。
【0623】
(実施例14)
熱重量分析。
おおよそ、5~10mgの物質を事前秤量された(pre-tared)開放アルミニウム製パンに添加し、TA Instruments Discovery SDT 650 Auto - Simultaneous DSCにロードし、室温で保持した。次いで、試料を10℃/分の速度で30℃から400℃に加熱し、その時間の間に、試料重量の変化を熱流応答(DSC)と共に記録した。窒素を200cm/分の流速で試料パージガスとして使用した。
【0624】
当業者は、本明細書において記述された実例に対する様々な変更、付加、置換、および変形が、本発明の意図から逸脱することなく成され得て、したがって、本発明の範囲内と考えられることが分かるであろう。
図1
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【国際調査報告】