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特表2024-539096拡張ランダムアクセスプロシージャのためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】拡張ランダムアクセスプロシージャのためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 56/00 20090101AFI20241018BHJP
   H04W 8/24 20090101ALI20241018BHJP
   H04W 74/08 20240101ALI20241018BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W8/24
H04W74/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523432
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2024-05-22
(86)【国際出願番号】 CN2021125528
(87)【国際公開番号】W WO2023065277
(87)【国際公開日】2023-04-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, ユアン
(72)【発明者】
【氏名】ファン, ヘ
(72)【発明者】
【氏名】チウ, ジーホン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本開示は、概して、限定ではないが、拡張ランダムアクセスプロシージャのためのシステムおよび方法を含む、無線通信に関する。提示されるものは、拡張ランダムアクセスプロシージャのためのシステムおよび方法である。無線通信デバイスは、無線通信ノードから、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信するステップを可能にするための第1のメッセージを受信してもよい。無線通信デバイスは、無線通信ノードに、UE特有のTA値を含有する報告を含む、第2のメッセージを送信してもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信方法であって、
無線通信デバイスによって、無線通信ノードから、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信することを可能にするための第1のメッセージを受信することと、
前記第1のメッセージを受信することに応答して、前記無線通信デバイスによって、前記無線通信ノードに、前記UE特有のTA値を含有する報告を含む第2のメッセージを送信することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のメッセージは、システム情報ブロック1(SIB1)、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージ内に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記無線通信デバイスと前記無線通信ノードとの間のランダムアクセスプロシージャの競合解決に先立って、前記第2のメッセージを送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のメッセージは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)またはアップリンク(UL)共通制御チャネル(CCCH)を介して伝送される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のメッセージを送信することに先立って、またはそれに続いて、前記無線通信デバイスによって、前記無線通信ノードに、前記ランダムアクセスプロシージャに関するスケジューリングされた伝送を含む第3のメッセージを送信することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記無線通信デバイスと前記無線通信ノードとの間のランダムアクセスプロシージャの競合解決に先立って、前記第2のメッセージを送信することをさらに含み、UE IDを含有する前記第2のメッセージの部分のサイズが、縮小される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のメッセージは、アップリンク(UL)共通制御チャネル(CCCH)またはアップリンク(UL)共通制御チャネル1(CCCH1)を介して伝送される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のメッセージは、RRCSetupRequest1メッセージ、RRCResumeRequest2メッセージ、またはRRCReestablishmentRequest1メッセージのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記無線通信デバイスと前記無線通信ノードとの間のランダムアクセスプロシージャの競合解決に続いて、前記第2のメッセージを送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のメッセージは、専用制御チャネル(DCCH)を介して伝送される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のメッセージは、RRCSetupCompleteメッセージ、RRCResumeCompleteメッセージ、またはRRCRestablishmentCompleteメッセージのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
無線通信方法であって、
無線通信ノードによって、無線通信デバイスに、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信することを可能にするための第1のメッセージを伝送することと、
前記第1のメッセージを伝送することに続いて、前記無線通信ノードによって、前記無線通信デバイスから、前記UE特有のTA値を含有する報告を含む第2のメッセージを受信することと
を含む、方法。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを備える無線通信装置であって、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリからコードを読み取り、請求項1-12のうちのいずれかに列挙される方法を実施するように構成される、無線通信装置。
【請求項14】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、その上に記憶されるコンピュータ可読プログラム媒体コードを備え、前記コードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1-12のうちのいずれかに列挙される方法を実施させる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、限定ではないが、拡張ランダムアクセスプロシージャのためのシステムおよび方法を含む、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
第5世代(5G)新規無線(NR)モバイルネットワークでは、ユーザ機器(UE)が、基地局(BS)にデータを送信し得る前に、UEは、BSとのアップリンク同期化およびダウンリンク同期化を取得することを要求される。アップリンクタイミングの同期化が、ランダムアクセスプロシージャを実施することによって達成されることができる。より高速かつ効率的な通信の需要を充足するために、ランダムアクセスプロシージャが、強化されるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書に開示される例示的実施形態は、先行技術に提示される問題のうちの1つまたはそれを上回るものに関連する課題を解決すること、および付随の図面と併せて検討されるときに以下の詳細な説明を参照することによって容易に明白な状態となるであろう、付加的特徴を提供することを対象とする。種々の実施形態によると、例示的システム、方法、デバイス、およびコンピュータプログラム製品が、本明細書に開示される。しかしながら、これらの実施形態は、限定ではなく、実施例として提示されることを理解されたく、開示される実施形態に対する種々の修正が、本開示の範囲内に留まりながら行われ得ることが、本開示を熟読する当業者に明白となるであろう。
【0004】
少なくとも1つの側面は、システム、方法、装置、またはコンピュータ可読媒体を対象とする。無線通信デバイスは、無線通信ノードから、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信するステップを可能にするための第1のメッセージを受信してもよい。第1のメッセージを受信するステップに応答して、無線通信デバイスは、無線通信ノードに、UE特有のTA値を含有する報告を含む、第2のメッセージを送信することができる。
【0005】
いくつかの実装では、第1のメッセージは、システム情報ブロック1(SIB1)、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージ内に含まれてもよい。第2のメッセージは、無線通信デバイスと無線通信ノードとの間のランダムアクセスプロシージャの競合解決に先立って送信されてもよい。第2のメッセージは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)またはアップリンク(UL)共通制御チャネル(CCCH)を介して伝送されてもよい。第2のメッセージを送信するステップに先立って、またはそれに続いて、無線通信デバイスは、無線通信ノードに、ランダムアクセスプロシージャに関するスケジューリングされた伝送を含む、第3のメッセージを送信することができる。
【0006】
いくつかの実装では、第2のメッセージは、無線通信デバイスと無線通信ノードとの間のランダムアクセスプロシージャの競合解決に先立って送信されることができる。UE IDを含有する、第2のメッセージの部分のサイズが、縮小されてもよい。第2のメッセージは、アップリンク(UL)共通制御チャネル(CCCH)またはアップリンク(UL)共通制御チャネル1(CCCH1)を介して伝送されてもよい。第2のメッセージは、RRCSetupRequest1メッセージ、RRCResumeRequest2メッセージ、またはRRCReestablishmentRequest1メッセージのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0007】
いくつかの実装では、第2のメッセージは、無線通信デバイスと無線通信ノードとの間のランダムアクセスプロシージャの競合解決に続いて送信されてもよい。第2のメッセージは、専用制御チャネル(DCCH)を介して伝送されてもよい。第2のメッセージは、RRCSetupCompleteメッセージ、RRCResumeCompleteメッセージ、またはRRCRestablishmentCompleteメッセージのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0008】
少なくとも1つの側面は、システム、方法、装置、またはコンピュータ可読媒体を対象とする。無線通信ノードは、無線通信デバイスに、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信するステップを可能にするための第1のメッセージを伝送してもよい。第1のメッセージを伝送するステップに続いて、無線通信ノードは、無線通信デバイスから、UE特有のTA値を含有する報告を含む、第2のメッセージを受信することができる。
【0009】
本明細書に提示されるシステムおよび方法は、拡張ランダムアクセスプロシージャのための新規アプローチを含む。具体的には、本明細書に提示されるシステムおよび方法は、アップリンク信号のUEの伝送の間の時間遅延補償のための新規のソリューションを議論する。例えば、UEは、UE特有のタイミングアドバンス報告を可能にするためのインジケーションを受信することができる。UEは、ランダムアクセス(RA)プロシージャの間にUE特有のタイミングアドバンス(TA)値を報告することができる。UE特有のタイミングアドバンス報告を可能にするためのインジケーションは、SIB1、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージのうちの少なくとも1つを介して伝送されることができる。ある場合には、UEは、競合解決の前にネットワーク(NW)に伝送されるべきMAC CEまたは無線リソース制御(RRC)メッセージを介してUE特有のTAを報告してもよい。いくつかの他の場合には、UEは、RRCSetupComplete、RRCResumeComplete、またはRRCReestablishmentCompleteメッセージのうちの少なくとも1つを介してUE特有のTAを報告することができる。いくつかの実装では、UEは、前述のメッセージを介してUE特有のTAを報告することができるが、本明細書に議論されるメッセージに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本ソリューションの種々の例示的実施形態が、以下の図または図面を参照して下記に詳細に説明される。図面は、例証の目的のためにのみ提供され、本ソリューションの読者の理解を促進するために本ソリューションの例示的実施形態を描写するにすぎない。したがって、図面は、本ソリューションの範疇、範囲、または可用性の限定と見なされるべきではない。例証の明確化およびし易さのために、これらの図面が、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではないことに留意されたい。
【0011】
図1図1は、本開示のある実施形態による、本明細書に開示される技法が実装され得る、例示的セルラー通信ネットワークを図示する。
【0012】
図2図2は、本開示のいくつかの実施形態による、例示的基地局およびユーザ機器デバイスのブロック図を図示する。
【0013】
図3図3は、本開示のいくつかの実施形態による、4ステップランダムアクセス(RA)プロシージャ/タイプを伴う、例示的競合ベースのランダムアクセス(CBRA)を図示する。
【0014】
図4図4は、本開示のいくつかの実施形態による、2ステップRAプロシージャを伴う、例示的CBRAを図示する。
【0015】
図5図5は、本開示のいくつかの実施形態による、4ステップRAプロシージャを伴う、例示的無競合ランダムアクセス(CFRA)を図示する。
【0016】
図6図6は、本開示のいくつかの実施形態による、2ステップRAプロシージャを伴う、例示的CFRAを図示する。
【0017】
図7図7は、本開示のいくつかの実施形態による、2ステップRAプロシージャを伴う、CBRAのための例示的フォールバックを図示する。
【0018】
図8図8-9は、本開示のいくつかの実施形態による、UE特有のTAを含有するメッセージ伝送の実施例を図示する。
図9図8-9は、本開示のいくつかの実施形態による、UE特有のTAを含有するメッセージ伝送の実施例を図示する。
【0019】
図10図10は、本開示のいくつかの実施形態による、例示的UE特有のTA報告MAC CEを図示する。
【0020】
図11図11は、本開示のある実施形態による、拡張ランダムアクセスプロシージャのための例示的方法のフロー図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
1.モバイル通信技術および環境
図1は、本開示のある実施形態による、本明細書に開示される技法が実装され得る、例示的無線通信ネットワークおよび/またはシステム100を図示する。以下の議論では、無線通信ネットワーク100は、セルラーネットワークまたは狭帯域モノのインターネット(NE-IoT)ネットワーク等の任意の無線ネットワークであってもよく、本明細書では「ネットワーク100」と称される。そのような例示的ネットワーク100は、基地局102(以降、「BS102」、無線通信ノードとも称される)と、通信リンク110(例えば、無線通信チャネル)を介して相互と通信し得る、ユーザ機器デバイス104(以降、「UE104」、無線通信デバイスとも称される)と、地理的エリア101にオーバーレイする、セル126、130、132、134、136、138、および140のクラスタとを含む。図1では、BS102およびUE104は、セル126の個別の地理的境界内に含有される。他のセル130、132、134、136、138、および140はそれぞれ、その配分された帯域幅において動作し、適正な無線カバレッジをその意図されるユーザに提供する、少なくとも1つの基地局を含んでもよい。
【0022】
例えば、BS102は、配分されたチャネル伝送帯域幅において動作し、適正なカバレッジをUE104に提供し得る。BS102およびUE104は、それぞれ、ダウンリンク無線フレーム118およびアップリンク無線フレーム124を介して通信してもよい。各無線フレーム118/124は、データシンボル122/128を含み得る、サブフレーム120/127にさらに分割されてもよい。本開示では、BS102およびUE104は、本明細書では、概して、本明細書に開示される方法を実践し得る、「通信ノード」の非限定的実施例として説明される。そのような通信ノードは、本ソリューションの種々の実施形態に従って、無線および/または有線通信することが可能であり得る。
【0023】
図2は、本ソリューションのいくつかの実施形態による、無線通信信号(例えば、OFDM/OFDMA信号)を伝送および受信するための例示的無線通信システム200のブロック図を図示する。システム200は、本明細書に詳細に説明される必要はない、公知または従来の動作特徴をサポートするように構成される、コンポーネントと、要素とを含んでもよい。一例証的実施形態では、システム200は、上記に説明されるように、図1の無線通信環境100等の無線通信環境内でデータシンボルを通信(例えば、伝送および受信)するために使用されることができる。
【0024】
システム200は、概して、基地局202(以降、「BS202」)と、ユーザ機器デバイス204(以降、「UE204」)とを含む。BS202は、BS(基地局)送受信機モジュール210と、BSアンテナ212と、BSプロセッサモジュール214と、BSメモリモジュール216と、ネットワーク通信モジュール218とを含み、各モジュールは、必要に応じて、データ通信バス220を介して、相互と結合および相互接続される。UE204は、UE(ユーザ機器)送受信機モジュール230と、UEアンテナ232と、UEメモリモジュール234と、UEプロセッサモジュール236とを含み、各モジュールは、必要に応じて、データ通信バス240を介して、相互と結合および相互接続される。BS202は、本明細書に説明されるようなデータの伝送のために好適である、任意の無線チャネルまたは他の媒体であり得る、通信チャネル250を介して、UE204と通信する。
【0025】
当業者によって理解されるであろうように、システム200はさらに、図2に示されるモジュール以外の任意の数のモジュールを含んでもよい。当業者は、本明細書に開示される実施形態と関連して説明される、種々の例証的ブロック、モジュール、回路、および処理論理が、ハードウェア、コンピュータ可読ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の実践的組み合わせにおいて実装され得ることを理解するであろう。ハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアの本可換性および互換性を明確に例証するために、種々の例証的コンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概して、それらの機能性の観点から説明される。そのような機能性が、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとして実装されるかどうかは、特定の用途およびシステム全体に課される設計制約に依存し得る。本明細書に説明される概念に精通する者は、そのような機能性を特定の用途毎に好適な様式で実装し得るが、そのような実装決定は、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0026】
いくつかの実施形態によると、UE送受信機230は、本明細書では、それぞれ、アンテナ232に結合される回路網を備える、無線周波数(RF)伝送機と、RF受信機とを含む、「アップリンク」送受信機230と称され得る。デュプレックススイッチ(図示せず)が、代替として、時間デュプレックス方式において、アップリンク伝送機または受信機をアップリンクアンテナに結合してもよい。同様に、いくつかの実施形態によると、BS送受信機210は、本明細書では、それぞれ、アンテナ212に結合される回路網を備える、RF伝送機と、RF受信機とを含む、「ダウンリンク」送受信機210と称され得る。ダウンリンクデュプレックススイッチは、代替として、時間デュプレックス方式において、ダウンリンク伝送機または受信機をダウンリンクアンテナ212に結合してもよい。2つの送受信機モジュール210および230の動作は、ダウンリンク送信機が、ダウンリンクアンテナ212に結合されるのと同時に、アップリンク受信機回路網が、無線伝送リンク250を経由した伝送の受信のためにアップリンクアンテナ232に結合されるように、時間的に協調されてもよい。逆に、2つの送受信機210および230の動作は、アップリンク伝送機が、アップリンクアンテナ232に結合されるのと同時に、ダウンリンク受信機が、無線伝送リンク250を経由した伝送の受信のためにダウンリンクアンテナ212に結合されるように、時間的に協調されてもよい。いくつかの実施形態では、デュプレックス方向の変化間に、最小限の保護時間を伴う近接時間同期が、存在する。
【0027】
UE送受信機230および基地局送受信機210は、無線データ通信リンク250を介して通信し、特定の無線通信プロトコルおよび変調スキームをサポートし得る、好適に構成されたRFアンテナ配列212/232と協働するように構成される。いくつかの例証的実施形態では、UE送受信機210および基地局送受信機210は、ロングタームエボリューション(LTE)および新興の5G規格および同等物等の産業規格をサポートするように構成される。しかしながら、本開示は、必ずしも、特定の規格および関連付けられたプロトコルに用途が限定されないことを理解されたい。むしろ、UE送受信機230および基地局送受信機210は、将来的規格またはそれらの変形例を含む、代替的または付加的な無線データ通信プロトコルをサポートするように構成されてもよい。
【0028】
種々の実施形態によると、BS202は、例えば、進化型ノードB(eNB)、サービングeNB、標的eNB、フェムトステーション、またはピコステーションであってもよい。いくつかの実施形態では、UE204は、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、タブレット、ラップトップコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス等の種々のタイプのユーザデバイスにおいて具現化されてもよい。プロセッサモジュール214および236は、本明細書に説明される機能を実施するように設計される、汎用目的プロセッサ、連想メモリ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、任意の好適なプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせとともに実装または実現されてもよい。このように、プロセッサは、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、状態機械、または同等物として実現され得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、デジタル信号プロセッサおよびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサコアと併せた1つまたはそれを上回るマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成の組み合わせとして実装されてもよい。
【0029】
さらに、本明細書に開示される実施形態と関連して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、直接、それぞれ、プロセッサモジュール214および236によって実行される、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、またはそれらの任意の実践的組み合わせにおいて具現化され得る。メモリモジュール216および234は、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野において公知の任意の他の形態の記憶媒体として実現され得る。本点について、メモリモジュール216および234は、プロセッサモジュール210および230が、それぞれ、メモリモジュール216および234から情報を読み取り、そこに情報を書き込み得るように、それぞれ、プロセッサモジュール210および230に結合されてもよい。メモリモジュール216および234はまた、それらの個別のプロセッサモジュール210および230の中に統合されてもよい。いくつかの実施形態では、メモリモジュール216および234はそれぞれ、プロセッサモジュール210および230によってそれぞれ実行されるべき命令の実行の間に、一時変数または他の介在情報を記憶するための、キャッシュメモリを含んでもよい。メモリモジュール216および234はまた、それぞれ、プロセッサモジュール210および230によってそれぞれ実行されるべき命令を記憶するための、不揮発性メモリを含んでもよい。
【0030】
ネットワーク通信モジュール218は、概して、基地局送受信機210と、基地局202と通信するように構成される、他のネットワークコンポーネントおよび通信ノードとの間の双方向通信を可能にする、基地局202のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、処理論理、および/または他のコンポーネントを表す。例えば、ネットワーク通信モジュール218は、インターネットまたはWiMAXトラフィックをサポートするように構成されてもよい。典型的展開では、限定ではないが、ネットワーク通信モジュール218は、基地局送受信機210が、従来のイーサネット(登録商標)ベースのコンピュータネットワークと通信し得るように、802.3イーサネット(登録商標)インターフェースを提供する。このように、ネットワーク通信モジュール218は、コンピュータネットワーク(例えば、移動交換局(MSC))への接続のための物理インターフェースを含んでもよい。規定された動作または機能に関して本明細書で使用されるように、用語「configured for(~のために構成される)」、「configured to(~するように構成される)」、およびそれらの活用形は、規定された動作または機能を実施するように物理的に構築される、プログラムされる、フォーマット化される、および/または配列される、デバイス、コンポーネント、回路、構造、機械、信号等を指す。
【0031】
開放型システム間相互接続(OSI)モデル(本明細書では、「開放型システム間相互接続モデル」と称される)は、他のシステムとの相互接続および通信に対して開放している、システム(例えば、無線通信デバイス、無線通信ノード)によって使用されるネットワーク通信を定義する、概念的かつ論理的レイアウトである。本モデルは、そのそれぞれが、その上方および下方の層に提供されるサービスの概念的集合を表す、7つのサブコンポーネントまたは層に分かれる。OSIモデルはまた、論理的ネットワークを定義し、異なる層プロトコルを使用することによって、コンピュータパケット転送を効果的に説明する。OSIモデルはまた、7層OSIモデルまたは7層モデルとも称され得る。いくつかの実施形態では、第1の層は、物理層であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の層は、媒体アクセス制御(MAC)層であってもよい。いくつかの実施形態では、第3の層は、無線リンク制御(RLC)層であってもよい。いくつかの実施形態では、第4の層は、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)層であってもよい。いくつかの実施形態では、第5の層は、無線リソース制御(RRC)層であってもよい。いくつかの実施形態では、第6の層は、非アクセス層(NAS)層またはインターネットプロトコル(IP)層であってもよく、第7の層は、他の層であってもよい。
【0032】
本ソリューションの種々の例示的実施形態は、当業者が本ソリューションを作製および使用することを可能にするために、付随の図を参照して下記に説明される。当業者に明白となるであろうように、本開示を熟読後、本明細書に説明される実施例への種々の変更または修正が、本ソリューションの範囲から逸脱することなく、行われることができる。したがって、本ソリューションは、本明細書に説明および図示される例示的実施形態および用途に限定されない。加えて、本明細書に開示される方法におけるステップの具体的順序または階層は、例示的アプローチにすぎない。設計選好に基づいて、開示される方法またはプロセスのステップの具体的順序または階層は、本ソリューションの範囲内に留まりながら、再配列されることができる。したがって、当業者は、本明細書に開示される方法および技法が、種々のステップまたは行為をサンプル順序において提示すること、および本ソリューションが、明示的に別様に記載されない限り、提示される具体的順序または階層に限定されないことを理解するであろう。
2.拡張ランダムアクセスプロシージャのためのシステムおよび方法
【0033】
あるシステムでは、UEは、UE側においてタイミングアドバンス(TA)を補償することができる。この場合には、ネットワークは、アップリンク(UL)および/またはダウンリンク(DL)スケジューリングを補助するためにUE特有のTAを認識するべきである。さらに、UEは、ランダムアクセス(RA)プロシージャの間に情報(例えば、UE特有のTA)を報告してもよい。
【0034】
概して、図3-7を参照すると、描写されるものは、いくつかの実装による、4ステップRAプロシージャ/タイプと、2ステップRAタイプとを伴う、競合ベースのランダムアクセス(CBRA)および無競合ランダムアクセス(CFRA)の実施例である。あるシステムでは、2つのタイプのRAプロシージャが、リソース(例えば、RACHリソース)にアクセスするためにサポートされることができる。例えば、2つのタイプは、MSG1(例えば、メッセージ1または第1のメッセージ)を伴う4ステップRAタイプと、MSGA(例えば、メッセージA)を伴う2ステップRAタイプとを含むことができる。ある他のシステムでは、タイプは、4ステップおよび/または2ステップRAタイプに限定されなくてもよい。
【0035】
ここで図3を参照すると、描写されるものは、本開示のいくつかの実施形態による、4ステップRAプロシージャ/タイプを伴う、例示的競合ベースのランダムアクセス(CBRA)である。4ステップRAプロシージャ(RACH)を伴うCBRA300は、基地局(BS)304(例えば、gNB)とUE302との間で実施される。BS304およびUE302は、それぞれ、図2のBS202およびUE204と同一である、またはそれに類似してもよい。いくつかの実施形態では、ステップ1(306)において、UE302は、BS304に、アップリンクランダムアクセスチャネル(RACH)を通して、メッセージ1(MSG1)内でランダムアクセスチャネル(RACH)プリアンブルまたは物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)プリアンブルを伝送する。ステップ2(308)において、いったんプリアンブルが、BS304によって正常に受信されると、BS304は、UE302に、その中に媒体アクセス制御(MAC)ランダムアクセス応答(RAR)が、プリアンブルへの応答として含まれ得る、メッセージ2(MSG2)を送り返す。MSG2は、BS304によって伝送され、UE302によって受信される、応答メッセージであってもよい。ステップ3(310)において、いったん対応するランダムアクセスプリアンブル(RAP)識別子(ID)を伴うMAC RARが、受信されると、UE302は、(例えば、RA応答内にスケジューリングされるULグラントを使用して)MAC RAR内で搬送されるグラントとともに、メッセージ3(MSG3)をBS304に伝送することができる。UE302は、RAプロシージャの伝送をスケジューリングするためのMSG3をBS304に伝送することができる。UE302は、競合解決を監視することができる。ステップ4(312)において、いったんMSG3が、受信されると、BS304は、MSG3(例えば、第2の応答メッセージ)を受信するステップに応答して、メッセージ4(MSG4)をUE302に送信する。MSG4は、競合解決の目的のために含まれ得る、競合解決IDを含むことができる。いくつかの実装では、競合解決が、MSG3伝送/再伝送の後に成功しない場合、UE302は、MSG1を再伝送する、またはそれに戻ってもよい。いくつかの実装では、待ち時間を低減させ、初期アクセスプロシージャを加速させるために、2ステップランダムアクセスプロシージャが、下記に図4と併せて説明されるように使用されることができる。
【0036】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、2ステップRAプロシージャを伴う、例示的CBRAを図示する。いくつかの実装では、2ステップランダムアクセスプロシージャ(RACH)400は、図3では、2つのメッセージまたは2つのステップにおいて、4つのステップを完了することができる。いくつかの実装では、4ステップRACHからのMSG1およびMSG3の少なくともある程度のコンテンツが、2ステップRACHのMSG1内に含まれてもよく、4ステップRACH内のMSG2およびMSG4(RARおよび競合解決)の少なくともある程度のコンテンツが、2ステップRACHのMSG2内に含まれてもよい。例えば、2ステップランダムアクセスプロシージャ400は、BS304(例えば、gNB)とUE302との間で実施されることができる。BS304およびUE302は、それぞれ、図2のBS202およびUE204と同一である、またはそれに類似してもよい。いくつかの実装では、UE302は、プリアンブル(例えば、RAプリアンブル)(404)と、データペイロード(例えば、物理アップリンクチャネル(PUSCH)ペイロード)(408)とを含む、MSGAを、BS304へのアクセスのためにBS304に伝送することができる。いくつかの実装では、ペイロードは、随意であってもよい。いくつかの実装では、プリアンブルが、随意であってもよい。MSGAを受信するステップに応答して、BS304は、MSGBをUE302に伝送することができる(412)。MSGBは、MSGAへの応答メッセージまたはUE302(例えば、競合解決に関して監視するUE302)のための競合解決であることができる。競合解決が、応答(例えば、ネットワーク応答)を受信するステップに応じて成功する場合、UE302は、図1(b)に示されるように、ランダムアクセスプロシージャを終了することができる。2ステップRAプロシージャの詳細が、本明細書においてさらに詳細に説明され得る。
【0037】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、4ステップRAプロシージャを伴う、例示的無競合ランダムアクセス(CFRA)(500)を図示する。1つまたはそれを上回るメッセージ(例えば、MSG0、MSG1、MSG2等)は、少なくとも図3と併せて、1つまたはそれを上回るメッセージに加えた、それに対応する、またはその一部としての情報を含んでもよい。ステップ504において、BS304(例えば、gNBまたはNW)は、MSG0の一部として、RAプリアンブル割当(例えば、専用プリアンブル)をUE302に伝送することができる。UE302は、1つまたはそれを上回る後続のメッセージをBS304に伝送するために、BS304からリソースの一部を配分される/割り当てられる/提供されることができる。MSG0を受信するステップに応答して、UE302は、RAプリアンブルを含むMSG1をBS304に伝送することができる(508)。MSG1を受信するステップに応じて、BS304は、応答メッセージまたはランダムアクセス応答をUE302に伝送することができる(512)。いくつかの実装では、UE302は、BS304からRA応答を受信するステップに応答して、RAプロシージャを終了させることができる。
【0038】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、2ステップRAプロシージャを伴う、例示的CFRA(600)を図示する。1つまたはそれを上回るメッセージ(例えば、MSG0、MSGA、MSGB等)は、少なくとも図4-5と併せて、1つまたはそれを上回るメッセージに加えた、それに対応する、またはその一部としての情報を含んでもよい。BS304は、MSG0の一部として、RAプリアンブルおよびPUSCH割当をUE302に送信/伝送/提供することができる(604)。UE302は、リソースの少なくとも一部がUE302に配分または割り当てられていることを示す、MSG0を受信することができる。MSG0は、BS304/NWによって割り当てられるMSG1伝送のための専用プリアンブルを示すことができる。MSG0を受信するステップに応答して、UE302は、少なくともRAプリアンブル(608)と、PUSCHペイロード(612)とを含む、MSGAをBS304に伝送することができる。ある場合には、UE302は、RAプリアンブルを伝送しなくてもよい。いくつかの他の場合には、UE302は、PUSCHペイロードを伝送しなくてもよい。MSGAを受信するステップに応答して、BS304は、RA応答をUE302に伝送することができる(616)。いくつかの実装では、UE302は、RA応答を受信するステップに応じて、RAプロシージャを終了することができる。
【0039】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、2ステップRAプロシージャを伴うCBRAのための例示的フォールバック(700)を図示する。2ステップRAプロシージャを伴うCBRAのための例示的フォールバック700は、UE302とBS304との間で実施され得る。UE302とBS304との間で伝送されるメッセージ(例えば、MSGA、MSGB、MSG3、MSG4等)は、少なくとも図3-4と併せて議論されるように、メッセージを含む、それに対応する、またはその一部であることができる。UE302は、MSGAの一部としてRAプリアンブル(704)およびPUSCHペイロード(708)をBS304に伝送することができる。ある場合には、BS304は、MSGBの一部としてフォールバックインジケーションをUE302に伝送することができる(712)。フォールバックインジケーションが、MSGB内で受信される場合、UE302は、フォールバックインジケーション内でスケジューリングされるULグラントを使用して、MSG3伝送を実施してもよい(716)。UE302は、BS304からの競合解決に関して監視することができる。MSG3を受信するステップに応答して、BS304は、競合解決をUE302に伝送することができる(720)。競合解決が、MSG3を伝送/再伝送するステップの後に成功しない場合、UE302は、MSGA伝送に逆戻りする、またはステップ704または708のうちの少なくとも一方を実施してもよい。例えば、ある場合には、UE302は、ペイロードを伝送しなくてもよい。いくつかの他の場合には、UE302は、RAプリアンブルを伝送しなくてもよい。
【0040】
いくつかの実装では、非陸上ネットワーク(NTN)では、場所情報を伴うUE302は、少なくともUE302の場所およびUE302と、伝送遅延を導入する他のコンポーネントまたはデバイスの中でもとりわけ、衛星との間の評価された伝送遅延に基づいて、タイミングアドバンスを補償することができる。あるシステムでは、BS304(例えば、gNBまたはネットワーク)は、UE側において補償された値を認識しない場合がある。したがって、BS304は、UE302を効率的にスケジューリングすることが可能ではない場合がある。故に、UE302は、少なくとも場所情報および評価された伝送遅延をBS304に報告し、UEスケジューリングの効率を向上させることができる。
【0041】
UE302と衛星との間の伝送遅延を補償するために、UE302(例えば、無線通信デバイス)は、BS304(例えば、無線通信ノード、gNB、またはネットワーク)からのUE特有のタイミングアドバンス報告を可能にするためのインジケーションを受信することができる。例えば、UE特有のタイミングアドバンス報告(時として、概して、タイミング報告と称される)を可能にするためのインジケーションが、SIB1、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージのうちの少なくとも1つを介して伝送されることができる。ある場合には、メッセージ(例えば、SIB1、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージ)は、少なくとも図3-7と併せて議論されるように、MSG0、MSG1、MSG2、MSG3、MSG4、MSGA、MSGB等のうちの少なくとも1つの一部である、またはそれに対応してもよい。インジケーションを受信するステップに応じて、UE302は、RAプロシージャの間のUE特有のタイミングアドバンス(TA)値をBS304に報告することができる。UE特有のTA値を報告するために、UE302は、ある条件/パラメータを考慮して/それに基づいて(例えば、以下のように)1つまたはそれを上回る選択肢を検討/利用することができる。いくつかの実装では、UE302は、UE特有のTA値を報告するための特徴または機能性を実施するための他の選択肢を検討することができる。
UE特有のTA値を報告するための例示的選択肢1
【0042】
いくつかの実装では、UE302は、MAC CEまたはUL共通制御チャネル(CCCH)メッセージ(例えば、新たに発生/導入される)を介して、NW/BS304に伝送されるべきUE特有のTAを報告することができる。MAC CEまたはUL CCCHメッセージは、競合解決の前にBS304に伝送されることができる。この場合には、UE302は、RAプロシージャの間に2つのMSG3を伝送してもよい。第1のMSG3は、RAプロシージャの第1のスケジューリングされた伝送のためのものであることができる。第2のMSG3は、UE特有のTA(例えば、TA値)を含むことができる。2つのMSG3メッセージを伝送するために、BS304は、競合解決の前に2つのMSG3伝送のためのULグラントを構成することができる。
【0043】
UE特有のTA報告のMAC CE伝送のためのUL共有チャネル(UP-SCH)のための論理チャネルID(LCID)の新しい値/コードポイント/インデックスが、UE302およびBS304のために事前決定/提供/構成されることができる。例えば、UE302および/またはBS304は、MAC CEのための使用のための予備のコードポイントまたはインデックス(例えば、35-44、47等)からの新しいLCID値を伴って構成されることができる。LCID値の実施例は、表1におけるように、以下の値を含むことができる。LCID値は、表1内に提供される実施例に加えて、他の値を含んでもよい。
【表1】
【0044】
図8を参照すると、メッセージ伝送の第1の実施例は、本開示のいくつかの実施形態による、UE特有のTA(800)を含有する。いくつかの実装では、第1のMSG3は、RAプロシージャの第1のスケジューリングされた伝送であることができる。例えば、UE302は、RAプリアンブルをNW802に伝送することができる(804)。NW802は、少なくとも図3-7等と併せて、BS304の特徴または機能性を含む、またはそれに対応することができる。NW802は、RAプリアンブルを受信するステップに応じて、RA応答をUE302に伝送することができる(808)。この場合には、UE302は、第1のスケジューリングされた伝送を含む、第1のMSG3をNW802に伝送することができる(812)。第1のMSG3の伝送と並行して/その際に/その間に、UE302は、UE特有のTAを含む、MAC CEまたはRRCメッセージであり得る、第2のMSG3を伝送/送信/転送することができる。故に、UE302は、NW802から応答メッセージ(例えば、競合解決)を受信することができる。
【0045】
図9を参照すると、メッセージ伝送の第2の実施例は、本開示のいくつかの実施形態による、UE特有のTA(900)を含有する。いくつかの実装では、第1のMSG3は、UE特有のTAを含む、第1のMAC CEまたはRRCメッセージであることができ、第2のMSG3は、RAプロシージャの元の第1のスケジュール伝送のコンテンツを搬送する/含むことができる。例えば、UE302は、RAプリアンブルをNW802に伝送することができる(904)。NW802は、RAプリアンブルを受信するステップに応じて、RA応答をUE302に伝送することができる(908)。この場合には、UE302は、UE特有のTAを含む、MAC CEまたはRRCメッセージであり得る、第1のMSG3を伝送することができる(912)。第1のMSG3を伝送するステップと並行して、またはそれに応答して、UE302は、RAプロシージャのスケジューリングされた伝送のコンテンツを含む、第2のMSG3を伝送することができる(916)。ある場合には、第1および第2のMSG3は、単一のMSG3に対応する、またはその一部であってもよい。UE302は、競合解決に関して監視することができる。UE302からMSG3を受信するステップに応じて、NW802は、競合解決(例えば、応答メッセージ)をUE302に伝送することができる(920)。
UE特有のTA値を報告するための例示的選択肢2
【0046】
いくつかの実装では、UE302は、新しいUL CCCH/CCCH1メッセージを介してUE特有のTAを報告することができる。例えば、既存のUL CCCHメッセージは、UE特有のTA報告のための余地を有していない場合がある。この場合には、新しいUL CCCH/CCCH1メッセージでは、メッセージのUE ID部分のサイズが、UE特有のTA報告のための余地/配分された空間を可能にするために、縮小されることができる。故に、UE302は、新しいUL CCCH/CCCH1を介してUE特有のTA値をBS304(またはNW802)に報告することができる。
UE特有のTA値を報告するための例示的選択肢3
【0047】
いくつかの実装では、UE302は、MSG5(例えば、新しい、または異なるメッセージ)を介してUE特有のTAを報告することができる。例えば、UE302は、限定ではないが、RRCSetupComplete、RRCResumeComplete、またはRRCReestablishmentCompleteメッセージ内に新しい情報要素を導入することができる。ある場合には、UE302は、他のメッセージ(例えば、MSG1、MSG2、MSG3、MSG4等)に続いて、MSG5を伝送することができる。いくつかの他の場合には、UE302は、1つまたはそれを上回る他のメッセージと並行して、またはそれに先立って、MSG5を伝送することができる。
UE特有のタイミングアドバンス報告を可能にするための例示的実装
【0048】
UE302は、BS304から、UE特有のタイミングアドバンス報告を可能にするためのインジケーションを受信することができる。インジケーションは、SIB1->servingCellConfigCommon->uplinkConfigCommon->initialUplinkBWP->rach-ConfigCommon内に含まれることができる。例えば、BS304は、インジケーションを、SIB1を介して、servingCellConfigCommonに、uplinkConfigCommonに、initialUplinkBWPに、および/またはrach-ConfigCommonに伝送することができる。
UE特有のTA値を報告するための例示的実装-選択肢1
【0049】
図10を参照すると、描写されるものは、本開示のいくつかの実施形態による、例示的UE特有のTA報告MAC CE(1000)である。例示的UE特有のTA報告1000は、UE特有のTA値を報告するために使用される、1つまたはそれを上回るUESpecificTAReportメッセージを含むことができる。UE特有のTA報告は、毎日、毎週、毎月等(例えば、第1~N日目)で報告されることができる。UESpecificTAReportメッセージに関して、例えば、シグナリング無線ベアラは、SRB0であることができ、無線リンク制御(RLC)-ソリューションアーキテクチャおよび収益化プラットフォーム(SAP)は、透過モード(TM)にあることができ、論理チャネルは、CCCHであることができ、方向は、UE302からNW802であることができる。UE302は、1つまたはそれを上回るUESpecificTAReportメッセージをNW802に伝送することができる。UESpecificTAReportメッセージのある実施例が、以下のように提供されることができる。
【化1】
【0050】
INTEGER(0..(2XX)-1)は、インデックス値TA(例えば、0,1,2...(2XX)-1)が、例えば、あるシステム内で規定されるように、UE側におけるタイミング調節の量を制御するために使用されることを示すことができる。
UE特有のTA値を報告するための例示的実装-選択肢2
【0051】
いくつかの実装では、UE302は、BS304(または他のNW802)とのRRC接続の確立を要求するためにRRCSetupRequest1メッセージを使用することができる。RRCSetupRequest1メッセージは、他のサイズの中でもとりわけ、サイズ48ビットの新しいメッセージであることができる。RRCSetupRequest1メッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB0と、RLC-SAP、すなわち、TMと、論理チャネル、すなわち、CCCHと、方向、すなわち、UE302からNW802とを含むことができる。RRCSetupRequest1メッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化2】
【0052】
本明細書におけるメッセージのための例示的コードの文字「//」は、個別のコードラインと関連付けられるコメントを表す、またはそれが後に続くことができる。メッセージのある実施例が、提供されるが、UE302(またはBS304およびNW802)は、メッセージの他の構成/修正/パラメータ/スクリプト/テキストを伝送または受信し、本明細書に議論されるもの等の特徴または機能性を実施することができる。
【0053】
いくつかの実装では、UE302は、中断されたRRC接続の再開始(例えば、再開)を要求する、またはRNA更新を実施するためにRRCResumeRequest2メッセージを使用することができる。UE302は、RRCResumeRequest2メッセージをNW802に伝送することができる。例えば、RRCResumeRequest2メッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB0と、RLC-SAP、すなわち、TMと、論理チャネル、すなわち、CCCHと、方向、すなわち、UE302からネットワーク802とを含むことができる。RRCResumeRequest2メッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化3】
【0054】
いくつかの実装では、UE302は、RRC接続の再確立を要求するためにRRCReestablishmentRequest1メッセージを使用してもよい。UE302は、NW802への伝送のためにRRCReestablishmentRequest1メッセージを使用することができる。RRCReestablishmentRequest1メッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB0と、RLC-SAP、すなわち、TMと、論理チャネル、すなわち、CCCHと、方向、すなわち、UE302からネットワーク802とを含むことができる。RRCReestablishmentRequest1メッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化4】
【0055】
いくつかの実装では、UE302は、NW802へのRRC接続の再確立を要求するためにRRCSetupRequest1メッセージを使用することができる。RRCSetupRequest1メッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB0と、RLC-SAP、すなわち、TMと、論理チャネル、すなわち、CCCH1と、方向、すなわち、UE302からネットワーク802とを含むことができる。RRCSetupRequest1メッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化5】
【0056】
ある実装では、UE302は、中断されたRRC接続の再開始を要求する、またはRNA更新を実施するためにRRCResumeRequest2メッセージを使用することができる。UE302は、RRCResumeRequest2メッセージをNW802に伝送することができる。RRCResumeRequest2メッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB0と、RLC-SAP、すなわち、TMと、論理チャネル、すなわち、CCCH1と、方向、すなわち、UE302からNW802とを含んでもよい。RRCResumeRequest2メッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化6】
【0057】
いくつかの実装では、UE302は、中断されたRRC接続の再開始を要求する、またはRNA更新を実施するためにRRCResumeRequest3メッセージを使用することができる。UE302は、RRCResumeRequest3メッセージをNW802に伝送することができる。RRCResumeRequest3メッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB0と、RLC-SAP、すなわち、TMと、論理チャネル、すなわち、CCCH1と、方向、すなわち、UE302からNW802とを含んでもよい。RRCResumeRequest3メッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化7】
【0058】
ある実装では、UE302は、RRC接続の再確立を要求するためにRRCReestablishmentRequest1メッセージを使用することができる。UE302は、RRCReestablishmentRequest1メッセージをNW802に伝送することができる。RRCReestablishmentRequest1メッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB0と、RLC-SAP、すなわち、TMと、論理チャネル、すなわち、CCCH1と、方向、すなわち、UE302からNW802とを含むことができる。RRCReestablishmentRequest1メッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化8】
UE特有のTA値を報告するための例示的実装-選択肢3
【0059】
ある実装では、UE302は、RRC接続確立の完了(例えば、成功した完了または完了のステータス)を確認するためにRRCSetupCompleteメッセージを使用することができる。UE302は、RRCSetupCompleteメッセージをNW802に伝送することができる。RRCSetupCompleteメッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB1と、RLC-SAP、すなわち、肯定応答モード(AM)と、論理チャネル、すなわち、DCCHと、方向、すなわち、UE302からNW802とを含むことができる。RRCSetupCompleteメッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化9-1】
【化9-2】
【0060】
ある実装では、UE302は、RRC接続再開始の成功した完了(例えば、完了ステータス)を確認するためにRRCResumeCompleteメッセージを使用することができる。UE302は、RRCResumeCompleteメッセージをNW802に伝送することができる。RRCResumeCompleteメッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB1と、RLC-SAP、すなわち、AMと、論理チャネル、すなわち、DCCHと、方向、すなわち、UE302からNW802とを含むことができる。RRCResumeCompleteメッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化10-1】
【化10-2】
【0061】
ある場合には、1つまたはそれを上回る例示的メッセージは、随意のデータ/メッセージ/ステップ/テキスト/コードを含むことができる。例えば、「OPTIONAL」の叙述/インジケーションに先立った例示的メッセージのデータ(例えば、1つまたはそれを上回るライン)が、メッセージから除去/破棄/非表示にされてもよい。別の実施例では、「OPTIONAL」のインジケーションの後に提示されるデータが、メッセージから除去されてもよい。いくつかの実装では、メッセージは、メッセージ内の随意のデータのうちの少なくとも1つまたは全てを含んでもよい。
【0062】
ある実装では、UE302は、RRC接続再確立の成功した完了を確認するためにRRCReestablishmentCompleteメッセージを使用することができる。例えば、UE302は、RRC接続再確立の完了を確認するために、RRCReestablishmentCompleteメッセージをNW802に伝送することができる。RRCReestablishmentCompleteメッセージは、シグナリング無線ベアラ、すなわち、SRB1と、RLC-SAP、すなわち、AMと、論理チャネル、すなわち、DCCHと、方向、すなわち、UE302からNW802とを含むことができる。RRCReestablishmentCompleteメッセージのある実施例は、以下の通りであることができる。
【化11】
【0063】
図11を参照すると、本開示のある実施形態による、拡張ランダムアクセスプロシージャのための例示的方法1100のフロー図が、示される。方法1100は、少なくとも図1-10と併せて本明細書に詳述される、コンポーネントおよびデバイスのうちのいずれかを使用して実装され得る。大要において、方法1100は、第1のメッセージを伝送するステップ(1105)を含んでもよい。方法1100は、第1のメッセージを受信するステップ(1110)を含んでもよい。方法1100は、第2のメッセージを送信するステップ(1115)を含んでもよい。方法1100は、第2のメッセージを受信するステップ(1120)を含んでもよい。
【0064】
ここで動作(1105)を参照すると、いくつかの実装では、無線通信ノード(例えば、gNB、BS、またはNW)が、第1のメッセージを無線通信デバイス(例えば、UEまたはクライアントデバイス)に送信/伝送/転送/提供してもよい。第1のメッセージを伝送するステップに応答して、無線通信デバイスは、無線通信ノードから第1のメッセージを受信することができる(1110)。無線通信デバイスは、UE特有のTA値を無線通信ノードに送信するステップを可能にするための第1のメッセージを受信することができる。いくつかの実装では、第1のメッセージは、システム情報ブロック1(SIB1)、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージのうちの少なくとも1つの中に含まれる/埋め込まれてもよい。
【0065】
動作(1115)を参照すると、第1のメッセージを受信するステップに応答して、無線通信デバイスは、第2のメッセージを無線通信ノードに送信/伝送することができる。第2のメッセージは、UE特有のTA値を含む、報告(例えば、UE特有のTA報告)を含むことができる。無線通信ノードは、伝送に応答して、無線通信デバイスから第2のメッセージを受信することができる(1120)。
【0066】
いくつかの実装では、無線通信デバイスは、RAプロシージャの競合解決(例えば、MSG4またはMSGB)に先立って、第2のメッセージを無線通信ノードに送信してもよい。RAプロシージャの競合解決は、無線通信デバイスと無線通信ノードとの間のものであることができる。例えば、無線通信デバイスは、MAC CEまたはUL CCCHのうちの少なくとも一方を介して第2のメッセージを伝送することができる。いくつかの実装では、無線通信デバイスは、第2のメッセージを送信するステップに先立って、またはそれに続いて、第3のメッセージ(例えば、MSG3)を送信することができる。第3のメッセージは、RAプロシージャに関するスケジューリングされた伝送を含んでもよい。
【0067】
いくつかの実装では、無線通信デバイスは、無線通信デバイスと無線通信ノードとの間のRAプロシージャの競合解決に先立って、第2のメッセージを無線通信ノードに送信することができる。UE IDを含有する、第2のメッセージの部分のサイズが、(例えば、UE特有のTA報告のための余地/空間を可能にする/配分するために)縮小されてもよい。例えば、第2のメッセージは、UL CCCHまたはUP CCCH1のうちの少なくとも一方を介して伝送されてもよい。ある場合には、第2のメッセージは、RRCSetupRequest1メッセージ、RRCResumeRequest2メッセージ、またはRRCReestablishmentRequest1メッセージのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0068】
いくつかの実装では、無線通信デバイスは、無線通信デバイスと無線通信ノードとの間のRAプロシージャの競合解決に続いて、第2のメッセージを送信することができる。例えば、第2のメッセージは、専用制御チャネル(DCCH)を介して伝送されてもよい。ある場合には、第2のメッセージは、RRCSetupCompleteメッセージ、RRCResumeCompleteメッセージ、またはRRCRestablishmentCompleteメッセージのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0069】
本ソリューションの種々の実施形態が、上記に説明されているが、それらは、限定としてではなく、実施例として提示されているにすぎないことを理解されたい。同様に、種々の略図は、例示的アーキテクチャまたは構成を描写し得、これは、当業者が、本ソリューションの例示的特徴および機能を理解することを可能にするために提供される。しかしながら、そのような当業者は、本ソリューションが、図示される例示的アーキテクチャまたは構成に制限されず、様々な代替アーキテクチャおよび構成を使用して実装され得ることを理解するであろう。加えて、当業者によって理解されるであろうように、一実施形態の1つまたはそれを上回る特徴は、本明細書に説明される別の実施形態の1つまたはそれを上回る特徴と組み合わせられることができる。したがって、本開示の範疇および範囲は、上記に説明される例証的実施形態のうちのいずれによっても限定されるべきではない。
【0070】
また、「第1」、「第2」等の指定を使用した本明細書における要素の任意の呼称は、概して、それらの要素の数量または順序を限定するものではないことも理解されたい。むしろ、これらの指定は、本明細書では、2つまたはそれを上回る要素または要素のインスタンスを区別する便宜的手段として使用されることができる。したがって、第1および第2の要素の呼称は、2つのみの要素が採用され得ること、または第1の要素がある様式において第2の要素に先行しなければならないことを意味するものではない。
【0071】
加えて、当業者は、情報および信号が様々な異なる技術および技法のいずれを使用しても表され得ることを理解するであろう。例えば、上記の説明において参照され得る、例えば、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、およびシンボルは、電圧、電流、電磁波、磁場または粒子、光場または粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表されることができる。
【0072】
当業者はさらに、本明細書に開示される側面に関連して説明される、種々の例証的論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、方法、および機能のいずれかが、電子ハードウェア(例えば、デジタル実装、アナログ実装、またはその2つの組み合わせ)、ファームウェア、命令を組み込む種々の形態のプログラムまたは設計コード(本明細書では、便宜上、「ソフトウェア」または「ソフトウェアモジュールと称され得る)、またはこれらの技法の任意の組み合わせによって実装され得ることを理解するであろう。ハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアの本可換性を明確に例証するために、種々の例証的コンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概して、それらの機能性の観点から上記に説明されている。そのような機能性が、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェア、またはこれらの技法の組み合わせとして実装されるかどうかは、特定の用途およびシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、説明される機能性を特定の用途毎に種々の方法において実装することができるが、そのような実装決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じさせるものではない。
【0073】
さらに、当業者は、本明細書に説明される種々の例証的論理ブロック、モジュール、デバイス、コンポーネント、および回路が、汎用目的プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブル論理デバイス、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る、集積回路(IC)内に実装される、またはそれによって実施され得ることを理解するであろう。論理ブロック、モジュール、および回路はさらに、アンテナおよび/または送受信機を含み、ネットワーク内またはデバイス内の種々のコンポーネントと通信することができる。汎用目的プロセッサは、マイクロプロセッサであることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、または状態機械であることができる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せた1つまたはそれを上回るマイクロプロセッサ、または任意の他の好適な構成の組み合わせとして実装され、本明細書に説明される機能を実施することができる。
【0074】
ソフトウェアの中に実装される場合、機能は、1つまたはそれを上回る命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されることができる。したがって、本明細書に開示される方法またはアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読媒体上に記憶されるソフトウェアとして実装されることができる。コンピュータ可読媒体は、1つの地理的場所から別のものにコンピュータプログラムまたはコードを転送することが可能にされ得る任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と、通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の利用可能な媒体であることができる。限定ではなく、実施例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、または他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶デバイス、または所望のプログラムコードを命令またはデータ構造の形態で記憶するために使用され得、かつコンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含むことができる。
【0075】
本書では、本明細書で使用されるような用語「モジュール」は、本明細書に説明される関連付けられる機能を実施するためのソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、およびこれらの要素の任意の組み合わせを指す。加えて、議論の目的のために、種々のモジュールが、離散モジュールとして説明され、しかしながら、当業者に明白となるであろうように、2つまたはそれを上回るモジュールが、組み合わせられ、本ソリューションの実施形態に従って関連付けられる機能を実施する、単一モジュールを形成してもよい。
【0076】
加えて、メモリまたは他の記憶装置および通信コンポーネントが、本ソリューションの実施形態において採用されてもよい。明確化の目的のために、上記の説明は、異なる機能ユニットおよびプロセッサを参照して本ソリューションの実施形態を説明していることを理解されたい。しかしながら、異なる機能ユニット、処理論理要素、またはドメイン間の機能性の任意の好適な分布が、本ソリューションを損なうことなく使用され得ることが明白となるであろう。例えば、別個の処理論理要素またはコントローラによって実施されるように例証される機能性が、同一の処理論理要素またはコントローラによって実施されてもよい。故に、具体的機能ユニットの呼称は、厳密な論理または物理構造または組織を示すのではなく、説明される機能性を提供するための好適な手段の呼称にすぎない。
【0077】
本開示に説明される実施形態への種々の修正は、当業者に容易に明白となり、本明細書に定義された一般的原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態にも適用されることができる。したがって、本開示は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図するものではなく、下記の請求項において列挙されるような、本明細書に開示される新規の特徴および原理に一貫する、最も広い範囲を与えられるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-08-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信方法であって、
無線通信デバイス、無線通信ノードから、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信することを可能にするための第1のメッセージを受信することと、
前記第1のメッセージを受信することに応答して、前記無線通信デバイス、前記無線通信ノードに、前記UE特有のTA値を含有する報告を含む第2のメッセージを送信することと
を含む、無線通信方法。
【請求項2】
前記第1のメッセージは、システム情報ブロック1RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージ内に含まれる、請求項1に記載の無線通信方法。
【請求項3】
前記第2のメッセージは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)介して伝送される、請求項に記載の無線通信方法。
【請求項4】
無線通信方法であって、
無線通信ノード、無線通信デバイスに、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信することを可能にするための第1のメッセージを伝送することと、
前記第1のメッセージを伝送することに続いて、前記無線通信ノード、前記無線通信デバイスから、前記UE特有のTA値を含有する報告を含む第2のメッセージを受信することと
を含む、無線通信方法。
【請求項5】
前記第1のメッセージは、システム情報ブロック1、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージ内に含まれる、請求項4に記載の無線通信方法。
【請求項6】
前記第2のメッセージは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を介して受信される、請求項4に記載の無線通信方法。
【請求項7】
少なくとも1つのプロセッサを備える無線通信デバイスであって、前記少なくとも1つのプロセッサは、
無線通信ノードから、送受信機を介して、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信することを可能にするための第1のメッセージを受信することと、
前記第1のメッセージを受信することに応答して、前記送受信機を介して、前記無線通信ノードに、前記UE特有のTA値を含有する報告を含む第2のメッセージを送信することと
を行うように構成される、無線通信デバイス。
【請求項8】
前記第1のメッセージは、システム情報ブロック1、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージ内に含まれる、請求項7に記載の無線通信デバイス。
【請求項9】
前記第2のメッセージは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を介して伝送される、請求項7に記載の無線通信デバイス。
【請求項10】
少なくとも1つのプロセッサを備える無線通信ノードであって、前記少なくとも1つのプロセッサは、
送受信機を介して、無線通信デバイスに、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信することを可能にするための第1のメッセージを伝送することと、
前記第1のメッセージを伝送することに続いて、前記無線通信デバイスから、前記送受信機を介して、前記UE特有のTA値を含有する報告を含む第2のメッセージを受信することと
を行うように構成される、無線通信ノード。
【請求項11】
前記第1のメッセージは、システム情報ブロック1、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージ内に含まれる、請求項10に記載の無線通信ノード。
【請求項12】
前記第2のメッセージは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を介して受信される、請求項10に記載の無線通信ノード。
【請求項13】
非一時的コンピュータ可読プログラム媒体であって、前記非一時的コンピュータ可読プログラム媒体は、その上に記憶されるコードを有し、前記コードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1に記載の無線通信方法を実装させる、非一時的コンピュータ可読プログラム媒体
【請求項14】
非一時的コンピュータ可読プログラム媒体であって、前記非一時的コンピュータ可読プログラム媒体は、その上に記憶されるコードを有し、前記コードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項2に記載の無線通信方法を実装させる、非一時的コンピュータ可読プログラム媒体。
【請求項15】
非一時的コンピュータ可読プログラム媒体であって、前記非一時的コンピュータ可読プログラム媒体は、その上に記憶されるコードを有し、前記コードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項3に記載の無線通信方法を実装させる、非一時的コンピュータ可読プログラム媒体。
【請求項16】
非一時的コンピュータ可読プログラム媒体であって、前記非一時的コンピュータ可読プログラム媒体は、その上に記憶されるコードを有し、前記コードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項4に記載の無線通信方法を実装させる、非一時的コンピュータ可読プログラム媒体。
【請求項17】
非一時的コンピュータ可読プログラム媒体であって、前記非一時的コンピュータ可読プログラム媒体は、その上に記憶されるコードを有し、前記コードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項5に記載の無線通信方法を実装させる、非一時的コンピュータ可読プログラム媒体。
【請求項18】
非一時的コンピュータ可読プログラム媒体であって、前記非一時的コンピュータ可読プログラム媒体は、その上に記憶されるコードを有し、前記コードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項6に記載の無線通信方法を実装させる、非一時的コンピュータ可読プログラム媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本明細書に提示されるシステムおよび方法は、拡張ランダムアクセスプロシージャのための新規アプローチを含む。具体的には、本明細書に提示されるシステムおよび方法は、アップリンク信号のUEの伝送の間の時間遅延補償のための新規のソリューションを議論する。例えば、UEは、UE特有のタイミングアドバンス報告を可能にするためのインジケーションを受信することができる。UEは、ランダムアクセス(RA)プロシージャの間にUE特有のタイミングアドバンス(TA)値を報告することができる。UE特有のタイミングアドバンス報告を可能にするためのインジケーションは、SIB1、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージのうちの少なくとも1つを介して伝送されることができる。ある場合には、UEは、競合解決の前にネットワーク(NW)に伝送されるべきMAC CEまたは無線リソース制御(RRC)メッセージを介してUE特有のTAを報告してもよい。いくつかの他の場合には、UEは、RRCSetupComplete、RRCResumeComplete、またはRRCReestablishmentCompleteメッセージのうちの少なくとも1つを介してUE特有のTAを報告することができる。いくつかの実装では、UEは、前述のメッセージを介してUE特有のTAを報告することができるが、本明細書に議論されるメッセージに限定されない。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
無線通信方法であって、
無線通信デバイスによって、無線通信ノードから、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信することを可能にするための第1のメッセージを受信することと、
前記第1のメッセージを受信することに応答して、前記無線通信デバイスによって、前記無線通信ノードに、前記UE特有のTA値を含有する報告を含む第2のメッセージを送信することと
を含む、方法。
(項目2)
前記第1のメッセージは、システム情報ブロック1(SIB1)、RRCSetupメッセージ、RRCResumeメッセージ、またはRRCReestablishmentメッセージ内に含まれる、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記無線通信デバイスと前記無線通信ノードとの間のランダムアクセスプロシージャの競合解決に先立って、前記第2のメッセージを送信することをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記第2のメッセージは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)またはアップリンク(UL)共通制御チャネル(CCCH)を介して伝送される、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記第2のメッセージを送信することに先立って、またはそれに続いて、前記無線通信デバイスによって、前記無線通信ノードに、前記ランダムアクセスプロシージャに関するスケジューリングされた伝送を含む第3のメッセージを送信することをさらに含む、項目3に記載の方法。
(項目6)
前記無線通信デバイスと前記無線通信ノードとの間のランダムアクセスプロシージャの競合解決に先立って、前記第2のメッセージを送信することをさらに含み、UE IDを含有する前記第2のメッセージの部分のサイズが、縮小される、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記第2のメッセージは、アップリンク(UL)共通制御チャネル(CCCH)またはアップリンク(UL)共通制御チャネル1(CCCH1)を介して伝送される、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記第2のメッセージは、RRCSetupRequest1メッセージ、RRCResumeRequest2メッセージ、またはRRCReestablishmentRequest1メッセージのうちの少なくとも1つを含む、項目6に記載の方法。
(項目9)
前記無線通信デバイスと前記無線通信ノードとの間のランダムアクセスプロシージャの競合解決に続いて、前記第2のメッセージを送信することをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記第2のメッセージは、専用制御チャネル(DCCH)を介して伝送される、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記第2のメッセージは、RRCSetupCompleteメッセージ、RRCResumeCompleteメッセージ、またはRRCRestablishmentCompleteメッセージのうちの少なくとも1つを含む、項目9に記載の方法。
(項目12)
無線通信方法であって、
無線通信ノードによって、無線通信デバイスに、ユーザ機器(UE)特有のタイミングアドバンス(TA)値を送信することを可能にするための第1のメッセージを伝送することと、
前記第1のメッセージを伝送することに続いて、前記無線通信ノードによって、前記無線通信デバイスから、前記UE特有のTA値を含有する報告を含む第2のメッセージを受信することと
を含む、方法。
(項目13)
少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを備える無線通信装置であって、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリからコードを読み取り、項目1-12のうちのいずれかに列挙される方法を実施するように構成される、無線通信装置。
(項目14)
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、その上に記憶されるコンピュータ可読プログラム媒体コードを備え、前記コードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、項目1-12のうちのいずれかに列挙される方法を実施させる、コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】