IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ストライカー・ユーロピアン・オペレーションズ・リミテッドの特許一覧

特表2024-539113外科用器具を追跡するアタッチメント及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】外科用器具を追跡するアタッチメント及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/20 20160101AFI20241018BHJP
   A61B 50/30 20160101ALI20241018BHJP
   A61B 17/16 20060101ALI20241018BHJP
   A61B 50/20 20160101ALI20241018BHJP
【FI】
A61B34/20
A61B50/30
A61B17/16
A61B50/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523499
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(85)【翻訳文提出日】2024-06-18
(86)【国際出願番号】 IB2022060009
(87)【国際公開番号】W WO2023067503
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】63/257,066
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/318,436
(32)【優先日】2022-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/413,014
(32)【優先日】2022-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519273267
【氏名又は名称】ストライカー・ユーロピアン・オペレーションズ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(72)【発明者】
【氏名】クシェン,パトリック・イオン
(72)【発明者】
【氏名】グッドイナフ,デイヴ
(72)【発明者】
【氏名】グーセンス,カレブ
(72)【発明者】
【氏名】フーダ,リテシュ
(72)【発明者】
【氏名】ランバース,クリフォード・エドウィン
(72)【発明者】
【氏名】ミシュラ,ヘマント
(72)【発明者】
【氏名】スノッドグラス,ジョン・エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ワレン,ジェームズ・ジー.
(72)【発明者】
【氏名】フランク,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】マイレ,デイヴィッド・アレクサンダー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL09
4C160LL24
(57)【要約】
高速ドリル装置のトラッカアタッチメントは、外科用ハンドピースと係合可能なアタッチメント本体を備えるアタッチメントと、アタッチメントの位置を追跡するために外科用ナビゲーションシステムを用いて操作可能なトラッカとを備えることができる。アタッチメントは、付属品マウントまでアタッチメント本体の近位に延在する、片持ち梁アームを更に備えることができる。トラッカは、付属品マウントと取り外し可能に係合するように構成された、付属品ソケットを備えることができる。本システムは、トラッカを保管及び輸送するための、滅菌包装システムを更に備えることができる。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高速ドリル装置のトラッカアタッチメントであって、前記トラッカアタッチメントは、
近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体であって、前記近位端は、前記高速ドリル装置のモータ本体の遠位端に係合するように構成されている、アタッチメント本体と、
前記アタッチメント本体によって支持され、前記高速ドリル装置の作業端に配置された材料除去ツールを受容するように構成された、ツールチャックと、
前記アタッチメント本体中に支持され、前記ツールチャックに動作可能に結合された、駆動シャフトと、
前記アタッチメント本体に結合され、近位方向に延在する、片持ち梁アームであって、前記片持ち梁アームの近位端は、前記アタッチメント本体の前記近位端の近位に位置決めされる、片持ち梁アームと
を備える、トラッカアタッチメント。
【請求項2】
前記片持ち梁アームは、締まり嵌めを使用して前記アタッチメント本体に結合されている、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項3】
前記片持ち梁アームは、前記アタッチメント本体に溶接されている、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項4】
前記片持ち梁アームは、弓形の輪郭を有する、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項5】
前記片持ち梁アームは、付属品マウントを備え、前記付属品マウントは、
上部表面を有し、前記上部表面においてクランプ穴を画定する、胴体部分と、
前記上部表面に対して横断方向に前記胴体部分の対向する側面から突出する第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分であって、前記第1の側方翼部分は、第1の側方面を有し、前記第2の側方翼部分は、第2の側方面を有し、前記第1の側方面と前記第2の側方面とは、前記高速ドリル装置の長手方向平面に関して対称な角度とされている、第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分と
を備える、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項6】
前記付属品マウントは、前記上部表面から突出する1つ以上の位置合わせペグを更に備える、請求項5に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項7】
前記片持ち梁アームと前記付属品マウントとは、一体的に形成されている、請求項5に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項8】
前記アタッチメント本体は、前記アタッチメント本体の前記近位端に配置され、前記高速ドリル装置の前記モータ本体と係合可能な結合部分と、マウントフランジとを更に備える、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項9】
回転切削ツールの位置を追跡するシステムであって、前記システムは、
回転切削ツールと、
モータ本体を備える、外科用ハンドピースと、
外科用器具アタッチメントであって、
近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体であって、前記近位端は、前記モータ本体の遠位端に係合するように構成されている、アタッチメント本体と、
前記アタッチメント本体に結合され、付属品マウントまで近位方向に延在する、片持ち梁アームであって、前記付属品マウントは、前記アタッチメント本体の前記近位端の近位に配置されて前記外科用ハンドピースから離隔された、片持ち梁アームと
を備える、外科用器具アタッチメントと、
トラッカであって、
前記付属品マウントに係合するように構成された、トラッカフレームと、
前記トラッカフレームに結合された、少なくとも3つの光学マーカと、
を備え、前記トラッカは、前記トラッカフレームが前記付属品マウントと係合されたときに、前記アタッチメント本体の近位に配置される、トラッカと
を備える、システム。
【請求項10】
前記トラッカは、前記トラッカフレームが前記付属品マウントと係合されたときに、前記外科用ハンドピースから離隔される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記トラッカフレームは、前記トラッカフレームが前記付属品マウントと係合されたときに、前記外科用ハンドピースを径方向に取り囲む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記トラッカフレームは、器具開口を画定し、前記トラッカフレームが前記付属品マウントと係合されたときに、前記外科用ハンドピースが前記器具開口内に配置される、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記外科用器具アタッチメントは、前記アタッチメント本体中に支持され、前記回転切削ツールを受容するように構成されたツールチャックと、前記アタッチメント本体中に支持され、前記ツールチャックに動作可能に結合された駆動シャフトとを更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記アタッチメント本体は、前記アタッチメント本体の前記近位端に配置され、前記モータ本体と係合可能な結合部分を備え、前記片持ち梁アームは、前記結合部分の遠位で前記アタッチメント本体に結合されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記付属品マウントは、前記アタッチメント本体の前記近位端から第1の距離をおいて近位に離隔され、前記外科用ハンドピースから第2の距離をおいて径方向に離隔され、前記第1の距離は、前記第2の距離よりも大きい、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の距離は、前記第2の距離の少なくとも1.5倍である、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の距離は、前記第2の距離の少なくとも2倍である、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
外科用器具トラッカを外科用器具に結合する結合構造であって、前記結合構造は、
前記外科用器具に結合された付属品マウントであって、前記付属品マウントは、
上部表面を有し、前記上部表面においてクランプ穴を画定する、胴体部分と、
前記上部表面に対して横断方向に前記胴体部分の対向する側面から突出する第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分であって、前記第1の側方翼部分は、第1の側方面を有し、前記第2の側方翼部分は、第2の側方面を有し、前記第1の側方面と前記第2の側方面とは、前記付属品マウントの長手方向平面に関して対称な角度とされている、第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分と、
前記上部表面から突出する、1つ以上の位置合わせペグと
を備える、付属品マウントと、
前記外科用器具トラッカに結合された付属品ソケットであって、前記付属品ソケットは、
締結具穴を画定する、クランプ表面と、
前記クランプ表面に凹設され、前記1つ以上の位置合わせペグに相補的に係合するように構成された、1つ以上の位置合わせチャネルと、
前記クランプ表面から延在する第1のソケット壁であって、前記クランプ表面から離隔された第1のレール表面と、前記第1のレール表面と前記クランプ表面との間に延在する第1の傾斜表面とを有する、第1のソケット壁と、
前記クランプ表面から延在する第2のソケット壁であって、前記クランプ表面から離隔された第2のレール表面と、前記第2のレール表面と前記クランプ表面との間に延在する第2の傾斜表面とを有する、第2のソケット壁と
を備える、付属品ソケットと、
前記締結具穴中に配設され、前記クランプ穴と係合可能な、クランプ締結具であって、前記クランプ締結具は、前記1つ以上の位置合わせペグが前記1つ以上の位置合わせチャネルに係合するように、前記付属品ソケットの前記クランプ表面に向かって、前記胴体部分の前記上部表面を付勢するように構成された、クランプ締結具と
を備える、結合構造。
【請求項19】
前記第1のソケット壁と前記第2のソケット壁とは、前記外科用器具の長手方向平面に関して対称な角度とされている、請求項18に記載の結合構造。
【請求項20】
前記第1のソケット壁の角度は、前記外科用器具の長手方向平面に対する前記第1の側方翼部分の前記第1の側方面の角度と同じであり、前記第2のソケット壁の角度は、前記外科用器具の長手方向平面に対する前記第2の側方翼部分の前記第2の側方面の角度と同じである、請求項19に記載の結合構造。
【請求項21】
前記1つ以上の位置合わせペグは、8つの位置合わせペグとして更に定義される、請求項18に記載の結合構造。
【請求項22】
前記8つの位置合わせペグは、前記クランプ穴の周りに放射状に配列されている、請求項21に記載の結合構造。
【請求項23】
前記クランプ締結具は、前記締結具穴中に拘束的に保持される、請求項22に記載の結合構造。
【請求項24】
前記付属品ソケットは、前記クランプ締結具の周りに前記締結具穴中に配置され、前記クランプ締結具を前記締結具穴中に拘束的に保持するOリングを更に備える、請求項18に記載の結合構造。
【請求項25】
前記締結具穴に隣接して前記クランプ締結具の周りに配置され、前記クランプ締結具と前記締結具穴との間の相対的な動きを防止するゴムワッシャを更に備える、請求項18に記載の結合構造。
【請求項26】
前記第1のソケット壁は、前記第2のソケット壁とは、前記外科用器具の長手方向平面の反対側に配置されている、請求項18に記載の結合構造。
【請求項27】
外科用ナビゲーションのトラッカの滅菌包装システムであって、
滅菌トラッカであって、
バッテリ容器を画定する、トラッカフレームと、
前記バッテリ容器中に配置された正端子及び負端子と、前記正端子及び前記負端子と電気的に接続する複数の追跡マーカとを備える、電気回路と、
前記正端子と前記負端子との間において、前記バッテリ容器中に配設された、バッテリと、
前記バッテリと前記正端子及び負端子のそれぞれとの間に配設された、絶縁部材とを備える、滅菌トラッカと、
ブリスタパックであって、
前記滅菌トラッカを受容する形状とされた滅菌内部を画定する、シェル部分と、
前記ブリスタパック内に前記滅菌トラッカを封止するために、前記シェル部分と協働し、前記滅菌内部上に配設された、封止フィルムとを備える、ブリスタパックと
を備える、滅菌包装システム。
【請求項28】
前記複数の追跡マーカは、複数のLED発光器として更に定義される、請求項27に記載の滅菌包装システム。
【請求項29】
前記電気回路は、スイッチを含まない、請求項27に記載の滅菌包装システム。
【請求項30】
前記ブリスタパックは、前記滅菌トラッカと係合するように構成された突出部を有する挿入部分を更に備え、前記挿入部分は、前記挿入部分と前記シェル部分との間に前記滅菌トラッカが配置された状態で、前記滅菌内部に位置決めされる、請求項27に記載の滅菌包装システム。
【請求項31】
前記滅菌トラッカは、締結具穴を画定するクランプ表面と、前記クランプ表面から凹設された前記締結具穴中に配設されたクランプ締結具とを更に備え、
前記挿入部分は、前記滅菌トラッカが前記滅菌内部に配置されたときに、前記クランプ締結具が前記クランプ表面から突出することを防止するための、前記締結具穴に隣接する棚部分を備える、請求項30に記載の滅菌包装システム。
【請求項32】
回転切削ツールの位置を追跡するシステムであって、前記システムは、
回転切削ツールと、
モータ本体を備える、外科用ハンドピースと、
外科用器具アタッチメントであって、
近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体であって、前記近位端は、前記モータ本体に係合するように構成されている、アタッチメント本体と、
前記アタッチメント本体に結合され、付属品マウントまで近位方向に延在する、片持ち梁アームであって、前記付属品マウントは、前記アタッチメント本体の前記近位端の近位に配置され、前記外科用ハンドピースから離隔された、片持ち梁アームと
を備える、外科用器具アタッチメントと、
トラッカであって、
トラッカフレームと、
前記トラッカフレームに結合され、前記付属品マウントに係合するように構成された、付属品ソケットと、
前記トラッカフレームに結合された、少なくとも3つの光学マーカと、
を備え、前記少なくとも3つの光学マーカは、前記付属品ソケットが前記付属品マウントと係合されたときに、前記アタッチメント本体の近位に配置される、トラッカと
を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互参照]
本特許出願は、2021年10月18日に出願された米国仮特許出願第63/257,066号、2022年3月10日に出願された仮特許出願第63/318,436号、及び2022年10月4日に出願された仮特許出願第63/413,014号の優先権及び全ての利益を主張するものであり、それらの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
限定するものではない1つの例においては、追跡マーカ等の或る特定の付属品は、関連する外科用器具に永続的に固定されており、関連する外科用器具の一部を構成することもできる。かかる付属品の容易な設置及び取り外しを可能にし、外科用器具との付属品の一貫した位置合わせを提供する、外科用器具と共に使用するための付属品マウントに対するニーズがある。
【発明の概要】
【0003】
1つの態様においては、外科用器具のアタッチメントが開示される。外科用器具は、外科用ハンドピースを含むことができる。アタッチメントは、近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体を備えることができる。近位端は、外科用ハンドピースと係合するように構成することができる。アタッチメント本体は、アタッチメント本体の近位端に配置され、外科用ハンドピースの遠位端と係合可能なブッシング部分を備えることができる。ブッシング部分は、第1の直径を有する。アタッチメント本体は、ブッシング部分の遠位に配置されたマウントフランジを更に備えることができる。マウントフランジは、ブッシング部分の第1の直径よりも大きい第2の直径を有する。アタッチメントは、アタッチメント本体に結合され、外科用器具の作業端に配置された材料除去ツールを受容するように構成されたツールチャックを更に備えることができる。アタッチメントは、アタッチメント本体中に支持され、ツールチャックに動作可能に結合された駆動シャフトを更に備えることができる。駆動シャフトは、外科用ハンドピースから材料除去ツールに動力を伝達するために、器具軸の周りに回転可能とすることができる。アタッチメントは、マウントフランジに隣接してアタッチメント本体に結合された片持ち梁アームを更に備えることができる。片持ち梁アームは、付属品マウントまで近位方向に延在する。付属品マウントは、ブッシング部分の近位に位置決めすることができる。
【0004】
第2の態様においては、回転切削ツールの位置を追跡するシステムが開示される。本システムは、回転切削ツールと、モータを備える外科用ハンドピースと、外科用器具アタッチメントとを備えることができる。外科用器具アタッチメントは、近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体を備えることができる。近位端は、外科用ハンドピースと係合するように構成することができる。外科用器具用アタッチメントは、アタッチメント本体に結合され、付属品マウントまで近位方向に延在する片持ち梁アームを更に備えることができる。付属品マウントは、アタッチメント本体の近位端の近位に配置することができ、外科用ハンドピースから離隔させることができる。本システムは、トラッカを更に備えることができる。トラッカは、トラッカフレームと、トラッカフレームに結合された少なくとも3つの光学マーカとを備えることができる。トラッカは、トラッカフレームに結合された付属品ソケットを更に備えることができる。付属品ソケットは、付属品マウントに係合するように構成することができる。トラッカは、付属品ソケットが付属品マウントに結合されているときに、アタッチメント本体の近位に配置することができる。
【0005】
第3の態様においては、外科用器具トラッカを外科用器具に結合する結合構造が開示される。本結合構造は、付属品マウントと、付属品ソケットとを備えることができる。付属品マウントは、外科用器具に結合することができ、付属品ソケットは、外科用器具トラッカに結合することができる。付属品マウントは、上部表面を有し、上部表面においてクランプ穴を画定する胴体部分を備えることができる。付属品マウントは、上部表面に対して横断方向に胴体部分の対向する側面から突出する、第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分を更に備えることができる。第1の側方翼部分は、第1の側方面を有することができ、第2の側方翼部分は、第2の側方面を有することができる。第1の側方面と第2の側方面とは、外科用器具の長手方向平面に関して対称な角度とすることができる。付属品マウントは、上部表面から突出する複数の位置合わせペグを更に備えることができる。付属品ソケットは、締結具穴を画定するクランプ表面と、クランプ表面に凹設され、複数の位置合わせペグと相補的に係合するように構成された複数の位置合わせチャネルとを備えることができる。付属品ソケットは、クランプ表面から垂下する第1のソケット壁であって、クランプ表面から離隔された第1のレール表面と、第1のレール表面とクランプ表面との間に延在する第1の傾斜表面とを有する第1のソケット壁を更に備えることができる。付属品ソケットは、クランプ表面から垂下する第2のソケット壁であって、クランプ表面から離隔された第2のレール表面と、第2のレール表面とクランプ表面との間に延在する第2の傾斜表面とを有する第2のソケット壁を更に備えることができる。本システムは、締結具穴中に配設され、クランプ穴と係合可能なクランプ締結具を更に備えることができる。クランプ締結具は、位置合わせペグが位置合わせチャネルに係合するように、付属品ソケットのクランプ表面に向かって、胴体部分の上部表面を付勢するように構成することができる。
【0006】
第4の態様においては、外科用ナビゲーションのトラッカの滅菌包装システムが開示される。滅菌包装システムは、滅菌トラッカとブリスタパックとを備えることができる。滅菌トラッカは、バッテリ容器を画定するトラッカフレームを備えることができる。滅菌トラッカは、バッテリ容器中に配置された正端子及び負端子と、正端子及び負端子と電気的に接続する複数の追跡マーカと、を備える電気回路を更に備えることができる。滅菌トラッカは、正端子と負端子との間においてバッテリ容器中に配設されたバッテリと、バッテリと正端子及び負端子のそれぞれとの間に配設された絶縁部材とを更に備えることができる。ブリスタパックは、滅菌トラッカを受容する形状とされた滅菌内部を画定するシェル部分を備えることができる。ブリスタパックは、ブリスタパック内に滅菌トラッカを封止するために、シェル部分と協働し、滅菌内部上に配設された封止フィルムを更に備えることができる。
【0007】
以上の態様のいずれも、全部を又は部分的に組み合わせることができる。以上の態様のいずれの特徴も、全部を又は部分的に組み合わせることができる。いずれの態様についての以上の実施形態のいずれも、他のいずれの実施形態とも組み合わせることができる。以上の実施形態のいずれも、同じ態様であっても異なる態様であっても、他のいずれの実施形態とも組み合わせることができる。この発明の概要は、以下の「詳細な説明」において以下に更に説明される概念の一部を、簡略化された形で紹介するものである。この発明の概要は、特許請求される主題の範囲を限定することを意図されたものではなく、特許請求される主題の重要な特徴又は必須の特徴を特定することを意図されたものでもない。
【0008】
本開示の利点は、添付図面とともに考慮したときに、以下の詳細な説明を参照することで本開示がより良く理解されるにつれて、容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】外科用ナビゲーションシステムを示す例示的な外科用設備である。
図2】アタッチメントとそれに結合されたトラッカとを有する外科用器具をユーザが保持する様子の斜視図である。
図3図2の外科用器具及びトラッカの別の斜視図である。
図4】トラッカが取り外された位置にある外科用器具の斜視図であり、部分的に取り外されたトラッカを仮想的に示す。
図5】トラッカと、付属品マウント及び付属品ソケットを有する結合構造との斜視図である。
図6図5の結合構造及びトラッカの底面斜視図である。
図7】結合構造の断面図である。
図8】トラッカ、結合構造、及びアタッチメントの断面図である。
図9】結合構造の付属品ソケットを示すトラッカの拡大断面図である。
図10】トラッカ及び結合構造の斜視断面図である。
図11】トラッカ及び絶縁ストリップの断面斜視図である。
図12】トラッカ及び付属品ソケットの断面図である。
図13】トラッカ及び付属品ソケットの底面斜視図である。
図14】外科用器具のためのアタッチメント及び付属品マウントの斜視図である。
図15】アタッチメント及び付属品マウントの近位端の図である。
図16】付属品マウントの別の斜視図である。
図17】付属品マウントの別の斜視図である。
図18】アタッチメント及びそれに結合されたトラッカを有する外科用器具の斜視図である。
図19】トラッカが外科用器具から部分的に取り外された状態で示された、図18の外科用器具及びトラッカの拡大側面図である。
図20】トラッカと、付属品マウント及び付属品ソケットを有する結合構造の底面斜視図である。
図21図20のトラッカ及び結合構造の別の斜視図である。
図22】結合構造の付属品マウントを示すトラッカの拡大断面図である。
図23】トラッカ及び結合構造の斜視断面図である。
図24】トラッカ及び結合構造の別の断面図である。
図25】トラッカ及び付属品ソケットの底面斜視図である。
図26】トラッカ及び付属品ソケットの底面図である。
図27】トラッカ及び付属品ソケットの底面斜視図である。
図28】滅菌包装システムの内部に配設及び支持され滅菌された、図2図12のトラッカの部分切断斜視図である。
図29】シェル部分及び挿入部分を示す、図28の滅菌包装システムの別の部分切断斜視図である。
図30】滅菌トラッカ及び挿入部分をユーザがシェル部分から取り外す様子を示す、滅菌包装システムの環境図である。
図31】滅菌トラッカとの直接の接触なく、ユーザが滅菌トラッカを外科用器具に組み立てる様子を示す、滅菌包装システムの環境図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
いくつかの図面を通して同様の数字が同様の部分を示す図を参照すると、本開示は、外科用ナビゲーションシステム102と共に使用可能な手持ち式外科用器具200のための、ナビゲーショントラッカ300、1300の2つの例示的な実施形態(以下に更に詳細に議論される)及び器具アタッチメント240と、トラッカ300を操作するための方法とを含む。図1は、外科医等の医療専門家が医療処置を実行することを支援するために、外科用器具200を含む1つ以上の外科用器具200及びトラッカ300を追跡するための外科用ナビゲーションシステム102を含むことができる、例示的な外科用システム100を示す。
【0011】
外科用ナビゲーションシステム102は、1つ以上の表示ユニット104及び1つ以上のユーザ入力部106を含む、ナビゲーションインタフェースを含むことができる。外科用ナビゲーションシステム102の表示ユニット104は、様々なプロンプト又はデータ入力ボックスを表示するように構成することができる。例えば、表示ユニット104は、実行されるべき外科的処置のタイプを外科医が手動で記入又は選択することを可能にする、テキストボックス又はプロンプトを表示するように構成することができる。表示ユニット104はまた、術前画像又はスキャン等の患者データを表示するように構成することもできる。以上に説明されたように、術前画像は、患者の解剖学的構造のMRIスキャン、放射線スキャン、又はコンピュータ断層撮影(CT)スキャンに基づくものとすることができる。術前画像は、外科用ナビゲーションシステム102にアップロードすることができ、表示ユニット104上に表示することができる。表示ユニット104は更に、医療処置のための外科的計画を患者データ又は画像に重ねて表示するように構成することができる。外科的計画は、医療処置を実行するための外科的経路、又は医療処置の間の医療器具についての計画された軌道若しくは向きを含むことができる。外科的計画はまた、医療処置の間に挿入されるべきインプラント又は医療装置の位置及び/又は向きを患者データ又は画像に重ねることを含むことができる。外科用ナビゲーションシステム102は、医療処置を実行するための外科的経路、又は医療処置の間の医療器具について計画された軌道若しくは向きのホログラフィック画像を表示及び/又は投影するように構成された、表示ユニット104を含むことができることが想到される。このことは、外科的経路を手術室中の患者又は他の表面に投影することを含むことができる。また、ヘッドユニットのレンズ、シールド又は眼鏡等の、外科医によって着用されるヘッドユニットへの、外科的経路の投影を含むことができる。目標軌道及び/又は目標位置を表示するために外科医によって着用される表示ユニットを含む外科用ナビゲーションシステム102の例示的な構成は、米国特許出願公開第2020/0085511号に開示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
ユーザ入力部106は、外科医が患者データを入力若しくは記入すること又は外科的計画を修正することを可能にするよう構成することができる。患者データは、患者の解剖学的構造の術前画像等の患者画像を含むことができる。これらの画像は、患者の解剖学的構造のMRIスキャン、放射線スキャン、又はコンピュータ断層撮影(CT)スキャンに基づくものとすることができる。患者データはまた、実行されている医療処置のタイプ、患者の解剖学的特徴、患者の特定の病状、及び/又は外科用ナビゲーション設定のための動作設定に関する、追加的な情報を含むことができる。例えば、脊椎の手術を実行する場合、外科医は、医療処置が実行されている特定の椎骨に関する情報を、ユーザ入力部106を介して記入することができる。外科医はまた、椎骨に関する様々な解剖学的寸法、及び/又は、医療処置の間に挿入されるべき医療装置又はインプラントのサイズ及び形状を、入力することができる。ユーザ入力部106はまた、外科医が患者データを選択、編集又は操作することを可能にするよう構成することもできる。例えば、外科医は、患者データから解剖学的特徴を特定及び/又は選択することができる。このことは、医療処置が実行されるべき椎骨及び/又は椎骨上の特定の領域を選択すること等の、手術部位を選択することを含むことができる。
【0013】
手術用ナビゲーションシステム102は、ナビゲーションプロセッサ108を更に含むことができる。ナビゲーションプロセッサ108は、パーソナルコンピュータ又はラップトップコンピュータ上に位置していてもよい。ナビゲーションプロセッサ108は、ユーザ入力部106、表示ユニット104、中央処理装置(CPU)及び/又は他のプロセッサ、メモリ(図示せず)、及び記憶装置(図示せず)と通信することができる。ナビゲーションプロセッサ108は、外科用ナビゲーションシステム102の動作に関する、本明細書に開示された様々なルーチン及び/又は方法を実装するための、ソフトウェア及び/又は動作命令を更に含むことができる。ソフトウェア及び/又は動作命令は、患者120に対する外科用器具200の正確な位置及び/又は角度的な位置合わせを見出すように構成された、計画システムを含むことができる。ナビゲーションプロセッサ108は、直接に又は間接的に、外科用器具200と有線又は無線で通信することができる。
【0014】
外科用ナビゲーションシステム102はまた、1つ以上のセンサ124を含む追跡ユニット、又はローカライザ122を含むことができる。センサは、CCDカメラ、CMOSカメラ、及び/又は光学画像カメラ等のカメラ、磁気センサ、無線周波数センサ、又は外科用器具200のトラッカ300の位置を検出及び/又は感知するように適合された任意の他のセンサを含むことができる。1つの例示的なローカライザ122は、複数のマーカからの放射又は光を検出することが可能であり、検出された放射又は光を表すローカライザ信号を生成することが可能である。例示的な外科用ナビゲーションシステム102は、追跡マーカ間の空間的関係が固定されたトラッカ300を利用するように構成することができる。利用することができる様々な好適なローカライザの説明は、米国特許第10,531,926号に見出すことができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0015】
ナビゲーションプロセッサ108は、ローカライザ信号を受信することを可能とすることができる。ナビゲーションプロセッサ108は更に、受信されたセンサ信号に基づいてトラッカ300を登録及び追跡することを可能とすることができる。ローカライザ信号に基づいて、プロセッサはまた、ローカライザ122に対するトラッカ300の向き及び/又は位置を算出することが可能である。ナビゲーションプロセッサ108は、空間的関係についての情報にアクセスすることができる。かかる場合においては、ステレオカメラによって撮影された三次元画像は必要ではなく、カメラは単一の二次元画像センサのみを含むものとすることができる。
【0016】
ナビゲーションプロセッサ108は更に、患者120の情報/データ(例えば患者の身体のコンピュータ断層撮影スキャン及び/又は追跡信号)を受信及び/又は記憶するように構成することができる。ナビゲーションプロセッサ108は次いで、患者120に対する外科用器具200の位置及び/又は向きを算出することができる。ナビゲーションプロセッサ108は、外科用器具200の追跡を示す視覚信号又は音響信号を生成するように構成することができる。視覚信号は、表示ユニット104上に表示することができる。ナビゲーションプロセッサ108は、ローカライザとは別の計算装置の一部とすることができる。代替としては、ローカライザが、ナビゲーションプロセッサを含むことができる。
【0017】
図2は、トラッカ300及び外科用器具200の第1の構成の斜視図を示す。外科用器具200は、器具軸A1に沿って離隔された近位端202と遠位端204とを有する。図2に示されるもの等の多くの場合において、外科用器具200は、器具軸A1に沿って、力学的エネルギーを、動力源(例えばモータ又は超音波トランスデューサ)から、外科用器具200に結合された切削ツール208に伝達する。この構成の1つの例は、図2に示されており、外科用器具200が、高速ドリルアタッチメント等の回転切削ツールと共に図示されている。
【0018】
外科用器具200は、アタッチメント240、外科用ハンドピース206(又はハンドピース)、及び切削ツール208を含むことができる。アタッチメント240は、外科用ハンドピース206に係合し、切削ツール208を受容するように構成される。アタッチメント240は、回転運動をハンドピース206から切削ツール208に伝達する。そのため、ハンドピース206は、電力を供給され、例えば可撓性供給ケーブル212を介してハンドピース206に結合された制御システムから、電気制御信号を受信する。
【0019】
ハンドピース206は、ハウジング210と、ハウジング210中に配設されたモータ(図示せず)と、ハウジング210から近位方向に突出した可撓性供給ケーブル212と、外科用ハンドピース206の遠位端216におけるハンドピースインタフェース214とを含むことができる。ハウジング210は、ハンドピース直径218を有する。例示的な外科用器具は、米国特許第8,597,316号及び米国特許第10,537,339号に見出すことができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0020】
ハンドピース206からの動力は、切削ツール208を駆動するためにアタッチメント240に伝達される。図3及び図14に示されるように、アタッチメント240は、近位端244から遠位端246まで延在する、アタッチメント本体242を含むことができる。本明細書で使用される「遠位」とは、一般的に、使用の間に患者に近いほうの部分(例えば手術部位に最も近い材料除去ツール)を指し、「近位」とは、一般的に、使用の間に患者から遠いほうの部分(例えば電源コード)を指す。アタッチメント240の近位端244は、外科用ハンドピース206の遠位端216に係合するように構成される。アタッチメント本体242は、アタッチメント本体242の近位端244に配置されたブッシング部分248を含み、該ブッシング部分は、ハンドピース206のハンドピースインタフェース214と係合可能である。ブッシング部分248は、ハンドピースインタフェース214によって受容され、器具軸A1に概ね位置合わせされる。ブッシング部分248は、ハンドピース206の遠位端216におけるハンドピースインタフェース214内にフィットするサイズとされた、第1の直径250を有する。
【0021】
アタッチメント本体242は、ブッシング部分248の遠位に配置されたマウントフランジ252を更に含み、該マウントフランジは、第2の直径254を有する。マウントフランジ252の第2の直径254は、ブッシング部分248の第1の直径250よりも大きい。第2の直径254は、ハンドピース206へのブッシング部分248の挿入を制限するようなサイズとされる。第2の直径254は、ハンドピース206のハウジング直径218以下とすることができる。マウントフランジ252は、アタッチメント240がハンドピース206に完全に結合されたときに、ハンドピース206の遠位端に当接する。
【0022】
駆動シャフト256は、アタッチメント本体242中に配設され、器具軸A1の周りの、いくつかの例においては更にはツール軸A2の周りの回転のために支持される。駆動シャフト256は、外科用ハンドピース206から切削ツール208に動力を伝達するために、器具軸A1の周りに回転可能である。アタッチメント240のいくつかの実施形態においては、駆動シャフト256は、1つの駆動シャフトセグメントの回転が他の駆動シャフトセグメント(複数の場合もある)に伝達されるように、トルク変換関係で係合されている2つ以上の駆動シャフトセグメントを含むことができる。駆動シャフトセグメントは、例えばユニバーサルジョイント、等速ジョイント、ギア等を使用して、動作可能に結合することができる。この目的のために、アタッチメント240のいくつかの実施形態は、器具軸A1に対して角度をつけることができる。本明細書に図示されているアタッチメント240は、遠位端246が近位端244に対して角度をつけられているようなアタッチメントである。ここで、駆動シャフトセグメントのうちの一方256Aは、アタッチメント240の近位部分に配置され、器具軸A1に位置合わせされ、他方の駆動シャフトセグメント256Bは、アタッチメント240の遠位部分に配置され、ツール軸A2に位置合わせされる。アタッチメント240に角度をつけることは、使用の間の外科医による好適な制御及び/又は視認性を容易化することができる。例えば、外科医は、或るタイプの切削ツールを用いて処置を行う際には作業端が角度をつけられることを好み、別のタイプの切削ツールを用いて処置を行う際には作業端が直線状であることを好む場合がある。アタッチメント240は、直線状であってもよく、15度、45度等の角度がつけられてもよい。これに加えて、アタッチメントは、30mm、50mm等の様々な長さのものであり得る。
【0023】
アタッチメント240は、アタッチメント本体242中に支持され、切削ツール208に係合するように構成された、ツールチャック258を更に含むことができる。切削ツール208は、外科用器具200の作業端に配置される。ここで、作業端とは、一般的に、患者に対して作業(例えば材料(material、物質)除去)を実行することを意図された外科用器具200の最遠位部分を指す。ツールチャック258は、ハンドピース206から動力を受けるために、駆動シャフト256に動作可能に結合される。より具体的には、ツールチャック258は、遠位駆動シャフトセグメント256Bに結合され、ツール軸A2に位置合わせすることができる。ツールチャック258は、有利には、外科用器具200の他の部分(例えばトラッカ300)を最初に取り外すことなく、切削ツール208がアタッチメント240から取り外されることを可能にする。
【0024】
図13を参照すると、以上に加えて、アタッチメント240は、片持ち梁アーム260を更に含むことができる。片持ち梁アーム260は、マウントフランジ252に隣接した、又はマウントフランジ252の遠位の、アタッチメント本体242に結合することができる。片持ち梁アーム260は、アタッチメント本体242から近位方向に付属品マウント262まで延在する。片持ち梁アーム260は、付属品マウント262がブッシング部分248の近位に位置決めされるように構成されている。より具体的には、付属品マウント262は、マウントフランジ252からアーム距離264だけ離隔されている。アームソケット266は、片持ち梁アーム260の遠位端に配置され、片持ち梁アーム260をアタッチメント240に結合するためにアタッチメント本体242に係合する。ここで、アームソケット266はリング形状であり、締まり嵌めを使用してアタッチメント本体242に結合される。換言すれば、アームソケット266の内径はブッシング部分248の第2の直径254とほぼ同一であり、それにより、アームソケット266がアタッチメント本体242に押しつけられ、追加的な締結具なしで保持されることができる。アタッチメント本体242又は片持ち梁アーム260の他の実施形態においては、アームソケット266は、製造の間にアタッチメント本体242に溶接されるものとすることができる。ろう付け、接着剤、はんだ付け、1つ以上のねじ部品、かしめ、及びスエージ等の、他の結合方法を利用することができることも想到される。アームソケット266は、アタッチメント本体242及び片持ち梁アーム260の両方に、取り外し可能に結合することができる。代替としては、アームソケット266は、アタッチメント本体242及び片持ち梁アーム260と一体的に形成することができる。
【0025】
片持ち梁アーム260は、器具軸A1に概ね平行な方向に延在する。片持ち梁アーム260は、外科用器具200の輪郭を最小化するような形状とされている。換言すれば、片持ち梁アーム260は、器具軸A1に対する片持ち梁アーム260の外側表面が最小化されるような形状とされている。この目的のために、片持ち梁アーム260は、ハンドピース206から離隔されてハンドピース206の円筒形状に追従する、湾曲した輪郭268を有することができる。より具体的には、片持ち梁アームは、湾曲した輪郭268から器具軸A1までのアーム半径距離270を有する。ハンドピース直径218対アーム半径距離270の比は、1.25:1よりも大きく、このことは、外科用器具200のフットプリントを大幅に縮小し、外科医の手の中でのバランスを改善する。同様に、アーム距離260対アーム半径距離270の比は、5:1よりも大きい。
【0026】
図13図16は、片持ち梁アーム260の近位端に結合された付属品マウント262を示す。付属品マウント262は、付属品ソケット340(図4参照)と係合するように構成されている。以下に議論されるように、付属品ソケット340は、トラッカ300をアタッチメント240に取り外し可能に結合するために、トラッカ300のトラッカフレーム302に結合される。付属品マウント262は、胴体部分272と、第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分274と、1つ以上の位置合わせペグ276とを含むことができる。胴体部分272は、上部表面278を有し、クランプ穴280を画定することができる。上部表面278は概ね、器具軸A1から離れる方向に向けられている。クランプ穴280は、以下に議論される対応するクランプ締結具282を受容するように構成されている。ここで、クランプ穴280は、クランプ締結具282を受容するための雌ねじ形式でねじ切りされ、クランプ締結具282は、対応する形状の雄ねじ形式でねじ切りされる。
【0027】
第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分274は、第1の側方翼部分274A及び第2の側方翼部分274Bとして更に画定することができる。第1の側方翼部分274A及び第2の側方翼部分274Bは、上部表面278に対して概ね横断方向とすることができる方向に、胴体部分272の対向する側面から突出している。側方翼部分274のそれぞれは、対応する側方面284を有する。より具体的には、第1の側方翼部分274Aは、第1の側方面284Aを有し、第2の側方翼部分274Bは、第2の側方面284Bを有する。図14の例に図示されるように、側方面284は概ね、上部表面278に対してほぼ90度の角度をなしている。しかしながら、或る特定の製造工程の性質により、幾分かのばらつきが予期される。他の実施形態においては、側方面284と上部表面278との角度は、0度~180度の間のいずれの値ともすることができる。しかしながら、側方面284は、器具軸A1と非平行である。第1の側方面284Aと第2の側方面284Bとの間に、マウント幅286を定義することができる。
【0028】
器具軸A1と位置合わせされ、垂直方向に配置された、長手方向平面P1(図11参照)が、外科用器具200によって画定される。長手方向平面P1は、例示的に、外科用器具200の左側及び右側を画定する。第1の側方面及び第2の側方面284は、外科用器具200の長手方向平面P1に関して対称な角度とすることができる。換言すれば、第1の側方面284Aは、長手方向平面P1に対して第1の角度をなすものとすることができ、第2の側方面284Bは、長手方向平面P1に対して第2の角度をなすものとすることができる。第1の側方面284Aの第1の角度と第2の側方面284Bの第2の角度とは、等しくかつ互いに反対のものとすることができ、すなわち長手方向平面P1に関して鏡像とすることができる。ここに図示された例示的な付属品マウント262は、例示的に、遠位方向に付属品マウント262から離隔された点において交差し得る側方面284を実装する。
【0029】
付属品マウント262は、上部表面278から突出する、1つ以上の位置合わせペグ276を更に含むことができる。位置合わせペグ276は、付属品ソケット340中に画定された対応する位置合わせチャネル346と係合するように構成される。付属品マウント262は、付属品ソケット340との確実な係合を実現するように、任意の好適な数の位置合わせペグ276を含むことができる。より具体的には、位置合わせペグ276は、使用の間のアタッチメント240に対するトラッカ300の相対的な動きを防止するものであり、かかる相対的な動きは、追跡精度を低下させ得る。1つ以上の位置合わせペグ276は更に、本明細書で例示されるもの等の8つの位置合わせペグとして定義することができる。他の数の位置合わせペグもまた想到される。
【0030】
ここで、位置合わせペグ276は、トラッカ300と付属品マウント262との間の相対的な動きを制限するために利用されてもよい。位置合わせペグ276は、動きを制限する円形又は半円形のパターンで、クランプ穴280の周りに径方向に(radially、放射状に)配列することができる。ここでは、位置合わせペグ276は、長細で切頂された(truncated)ピラミッド形状を有する形状とされる。側方翼274の最下表面と位置合わせペグ276の最上点との間に、マウント高さ288を定義することができる。
【0031】
上述したように、トラッカ300は、アタッチメント240及び切削ツール208の位置及び向きを追跡するために、外科用器具200に取り外し可能に結合することができる。トラッカ300は、空間におけるトラッカ300の位置及び向きを決定するために、外科用ナビゲーションシステム102とともに作動可能である。トラッカ300は、手術室内での外科用器具200又はその構成要素の位置及び/又は向きを決定するために、外科用器具200及び外科用ナビゲーションシステム102とともに作動可能である。外科用器具200の位置を正確に決定するために、トラッカ300は、外科用器具200に結合され、外科的処置の間に、該外科用器具との間の相対的な動きを防止するように構成される。これに加えて、トラッカ300は、外科用ナビゲーションシステム102によるトラッカ300の視認性を最大化するように、外科用器具200に結合されるべきである。また、説明されたトラッカの或る特定の特徴は、患者、手術室中の別の装置、又は医療専門家さえをも追跡するために使用することができることは、理解されるべきである。
【0032】
外科用器具200は、図を通して高速ドリルとして示されているが、トラッカ300は、高速ドリル以外の外科用器具と共に利用することもできる。例えば、トラッカ300は、手持ち式超音波アブレーションツール、生検針、又はロボットのエンドエフェクタ、ロボットアーム、若しくは手術室中の他の装置等のロボット装置の一部に結合されてもよい。同様に、トラッカ300は、手持ち式ドリル、のこぎり、又はバール等の、他の外科用器具(図示せず)に結合するように適合されてもよい。上述したように、外科用器具200の作業端に結合されたアタッチメント240は、図2においては、器具軸A1とは異なるツール軸A2上で回転ツールを駆動する、角度をつけられたアタッチメントとして示されている。例えば、アタッチメントは、直線状であってもよく、15度、45度等の角度がつけられてもよく、アタッチメントは、30mm、50mm等の様々な長さのものであり得る。
【0033】
いくつかの場合においては、いくつかの外科的処置は、外科医が外科用器具を用いて正確な動きを実行することを要求し得る。これらの及び他の外科的処置は、数時間に及び得る。重いトラッカが手持ち式の外科用器具に取り付けられている場合、トラッカはアセンブリの重心を移動させ得るが、これは外科医にとって面倒なこととなり得る(例えば保持する手にかかるトルクによる)。図を通して示されるトラッカ300は、追跡装置の形状及び望ましい特性を維持するために必要とされる材料の量を最小化する材料選択及び設計特徴により、削減された重量を提供することができる。手持ち式外科用器具200は、保持するのにあまり面倒でないものとすることができる。
【0034】
ここで図2図12を参照すると、トラッカ300の第1の実施形態が示されている。トラッカ300を外科用器具200に取り外し可能に結合することを容易化するために、トラッカ300は、図4に示されるように、近位端304及び遠位端306を有するトラッカフレーム302を含む。トラッカフレーム302は、装着部分308を含み、器具開口310を画定し、該器具開口を通して、アタッチメント240が挿入されてトラッカ300に結合する。以下に更に詳細に議論されるように、外科用器具200は、トラッカフレーム302の近位端304からトラッカ300と係合する。図3に示されるように、トラッカ300は、取り外されて/アタッチメント240に組み立てられて図示されている。第1のトラッカ300は、アタッチメント240が器具開口310中に配置された、部分的に組み立てられた状態で仮想的に示されており、第2のトラッカ300は、アタッチメント240から離隔されて示されている。トラッカ300は、トラッカ300の近位端304から器具開口310を通してアタッチメント240の遠位端を挿入することによって、アタッチメント240に組み立てられる。器具開口310は、組み立て位置に到達するとトラッカ300を停止させ、外科用器具200の近位端から落ちないようにするような、形状及びサイズとされる。
【0035】
図6を参照すると、トラッカフレーム302は、装着部分308上に支持され、近位に、かつ器具軸A1に概ね平行な方向に延在する、長細部分312を更に含むことができる。長細部分312は、上部面314を有することができる。上部面314は、上方から見たときに概ね三角形状を有することができ、長細部分312は、遠位端306から近位端304に向かって先細とすることができる。トラッカフレーム302は、トラッカフレーム302の上部面314に隣接して配置された、バッテリ容器316を画定することができる。バッテリ容器316は、バッテリ318をトラッカ300の電気回路374と電気的に接続させるために、バッテリ318を受容するように構成することができる。バッテリ容器316は、バッテリ318がバッテリ容器316に完全に挿入されるまで、バッテリ318からの電流の流れを防止するように構成することができる。LED追跡マーカの1つの例示的な実施形態は、米国特許出願公開第2019/0321108号に示されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態も想到される。
【0036】
外科用器具200の位置及び向きを追跡するために、トラッカ300は、図11に示されるように、1つ以上の被追跡面324A、324B、324C上に任意に配置され、トラッカフレーム302に結合された、複数の追跡マーカ322を有するトラッカアレイ320を更に含むことができる。第1の被追跡面324Aは、長細部分312の上部面314に配置され、第2の被追跡面324Bは、長手方向平面P1の第1の側において長細部分312及び装着部分308の横に配置され、第3の被追跡面324Cは、長手方向平面P1の第2の側において長細部分312及び装着部分308の横に配置される。トラッカアレイ320は、3つの放射状セグメントを含む、器具軸A1に垂直に画定されたトラッカ輪郭を更に含むことができる。被追跡面324A、324B、324Cは、それぞれの放射状セグメント326A、326B、326Cと位置合わせすることができ、各側面は、他のものに対して非平行であり、例えば約120度である。複数の被追跡面324A、324B、324Cは、各被追跡面324A、324B、324Cが互いに異なる方向に向けられるように位置決めされる。第1の被追跡面324Aは、第1の放射状セグメント326Aと位置合わせすることができ、第2の被追跡面324Bは、第2の放射状セグメント326Bと位置合わせすることができ、第3の被追跡面324Cは、第3の放射状セグメント326Cと位置合わせすることができる。他の数のアレイ及び/又は他の数の側面もまた、想到される。被追跡面の同様の構成を利用するトラッカは、米国特許出願公開第2021/0236212号に開示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0037】
図4及び図11に示されるように、追跡マーカ322のうちの少なくとも1つは、装着部分308の遠位に長細部分312上に位置決めすることができ、追跡マーカ322のうちの少なくとも別の1つは、装着部分308の近位に位置決めすることができる。ここに図示されたもの等のいくつかの実施形態においては、トラッカアレイ320は、少なくとも3つの追跡マーカ322を含むことができ、このとき少なくとも3つの追跡マーカ322は、被追跡面324A、324B、324Cのうちの1つにマーカ平面を画定する。追跡マーカ322のうちの少なくとも1つは、ナビゲーションシステムによる容易な視認性を向上させるために、放射状セグメント326A、326B、326Cのそれぞれに配置することができる。
【0038】
上述したように、トラッカ300は、確実で信頼性の高い態様で、外科用器具200にクランプすることができる。この目的のために、トラッカ300は、図12に示されるように、外科用器具200へのトラッカ300の取り付けを行うように動作可能な、付属品ソケット340を更に含むことができる。付属品ソケット340は、外科医又は他のユーザ若しくは他の医療専門家によって、付属品マウント262に取り外し可能に結合可能である。外科用器具200に結合された付属品マウント262、及びトラッカ300に結合された付属品ソケット340は、まとめて結合構造と呼ぶことができる。
【0039】
図10図12を参照すると、付属品ソケット340は、締結具穴344を画定するクランプ表面342と、クランプ表面342に凹設された1つ以上の位置合わせチャネル346とを含むことができる。位置合わせチャネル346は、付属品マウント262の1つ以上の位置合わせペグ276と相補的に係合するように構成される。付属品ソケット340は更に、付属品マウント262を受容するようなサイズ及び形状とされた、ソケット開口部348を画定することができる。ソケット開口部348は、一般的に、付属品ソケット340の近位端に配置される。
【0040】
付属品ソケット340は、クランプ表面342に隣接する遠位壁350を更に含む。遠位壁350は、ソケット開口部348とは反対側のトラッカフレーム302の遠位端306に配置される。遠位壁350は、クランプ表面から離れて外科用器具200に向かう方向に突出している。付属品マウント262が付属品ソケット340中に受容されると、遠位壁350は、近位から遠位方向への付属品マウント262の動きを制限する。換言すれば、付属品ソケット340は、近位端におけるソケット開口部348内に付属品マウント262を受容する。付属品マウント262が近位から遠位方向に動くとき、遠位壁350が動きを制限し、付属品ソケット340中に付属品マウント262を保持し、付属品マウント262が遠位壁350に係合すると、付属品マウント262は完全に挿入された位置となる。遠位壁350は、クランプ締結具282が締め付けられる前に、トラッカフレーム302が付属品マウント262から外れることを防止する。
【0041】
付属品ソケット340は、クランプ表面342から延在する第1のソケット壁及び第2のソケット壁を更に含むことができる。より具体的には、図9に示されるように、第1のソケット壁352及び第2のソケット壁358は、それぞれクランプ表面342から延在する。第1のソケット壁352は、クランプ表面342から離隔された、対応する第1のレール表面354を有することができる。第1のソケット壁352は、第1のレール表面354とクランプ表面342との間に延在する、第1の傾斜表面356を更に有することができる。第2のソケット壁358は、クランプ表面342から離隔された、対応する第2のレール表面360を有することができる。第2のソケット壁358は、第2のレール表面360とクランプ表面342との間に延在する、第2の傾斜表面362を更に有することができる。第1のソケット壁352、第1のレール表面354、及び第1の傾斜表面356は、長手方向平面P1の一方の側に配置されて、付属品ソケット340を部分的に画定する。第2のソケット壁358、第2のソケットレール表面360、及び第2の傾斜表面362は、長手方向平面P1の向かい側に配置されて、付属品ソケット340を部分的に画定する。第1のソケット壁352、第2のソケット壁358、及び遠位壁350は、協働して付属品ソケット340を画定する。
【0042】
付属品ソケット340は、ソケット幅364及びソケット高さ366を定義する。ソケット幅364は、第1のソケット壁352の第1の傾斜表面356と第2のソケット壁358の第2の傾斜表面362との間の距離として定義することができる。ソケット高さ366は、クランプ表面342と第1のレール表面354との間の距離として定義することができる。クランプ表面342と第2のレール表面360との間の距離は、一般的に、クランプ表面342と第1のレール表面354との間の距離に等しい。クランプ表面342と第2のレール表面360との間の距離がクランプ表面342と第1のレール表面354との間の距離とは異なる他の実施形態においては、代替としてクランプ表面342と第2のレール表面360との間の距離によってソケット高さを定義してもよい。
【0043】
側方面284と同様に、第1の傾斜表面356及び第2の傾斜表面362は、一般的に、クランプ表面342に対してほぼ90度の角度をなしている。しかしながら、或る特定の製造工程の性質により、幾分かのばらつきが予期される。しかしながら、傾斜表面は、器具軸A1と非平行である。第1の傾斜表面356及び第2の傾斜表面362は、外科用器具200の長手方向平面P1に関して対称的な角度とすることができる。換言すれば、第1の傾斜表面356は、長手方向平面P1に対して第1の角度をなすものとすることができ、第2の傾斜表面362は、長手方向平面P1に対して第2の角度をなすものとすることができる。第1の傾斜表面356の第1の角度と第2の傾斜表面362の第2の角度とは、等しくかつ互いに反対のものとすることできる。さらに、第1のソケット壁352の角度は、外科用器具200の長手方向平面P1に対する第1の側方翼部分274Aの第1の側方面284Aの角度と同じであり、第2のソケット壁358の角度は、外科用器具200の長手方向平面P1に対する第2の側方翼部分274Bの第2の側方面284Bの角度と同じである。このようにして、第1の傾斜表面356と第1の側方面284Aとの間の係合が容易化される。同様に、第2の傾斜表面362と第2の側方面284Bとの間の係合も容易化される。第1の側方面284Aと第2の側方面284Bとの間の付属品マウント262のマウント幅286は、付属品ソケット340のソケット幅364よりも大きく、それにより、トラッカ300が付属品マウント262及び外科用器具200の背面から滑り落ちない。同様に、側方翼274の最下表面と位置合わせペグ276の最上点との間の付属品マウント262のマウント高さ288は、ソケット高さ366よりも小さい。換言すれば、ソケット高さ366は、マウント高さ288よりも大きくすることができる。
【0044】
ここで図9及び図10を参照すると、第1のレール表面354及び第2のレール表面360のうちの少なくとも一方に、チャネル開口部368を画定することができる。チャネル開口部368は、第1のレール表面354及び第2のレール表面360のうちの少なくとも一方に画定され、付属品ソケット340のクランプ表面342に画定された位置合わせチャネル346のうちの1つ以上と位置合わせされた、穴又は切欠きとすることができる。チャネル開口部368は、1つ以上のチャネル開口部368として更に画定することができ、このとき、チャネル開口部368のそれぞれは、位置合わせチャネル346のうちの1つ以上と位置合わせされる。チャネル開口部368が第1のレール表面354及び第2のレール表面360において位置合わせチャネル346と位置合わせされると、ユーザは位置合わせチャネル346への改善されたアクセスを与えられ、このことは検査(例えば損傷を識別するためのもの)、洗浄を容易化することができ、トラッカ300の製造の間も同様である。
【0045】
上述したように、クランプ締結具282は、締結具穴344中に配設され、付属品マウント262のクランプ穴280と係合可能である。クランプ締結具282は、胴体部分272の上部表面278を、付属品ソケット340のクランプ表面342に向かって付勢するように構成されている。クランプ締結具282がクランプ穴280に受容されて締め付けられると、クランプ締結具282は、位置合わせペグ276を位置合わせチャネル346と係合するように付勢する圧縮力を、付属品ソケット340に対して付属品マウント262に加える。換言すれば、クランプ締結具282は、位置合わせペグ276が位置合わせチャネル346の中に付勢されるように、上部表面278をクランプ表面342に向かって引き寄せる。一般的に、位置合わせペグ276は、係合されたときに反復可能な位置合わせを促進するように、位置合わせチャネル346よりも広い。さらに、位置合わせペグ276が位置合わせチャネル346よりも広い場合、位置合わせペグ276は、上部表面278がクランプ表面342に係合する前に、位置合わせチャネル346への完全な挿入に到達する。クランプ締結具282は、トラッカフレーム302を付属品マウント262の近位に位置決めするように、トラッカ300の遠位端の近くに配置される。このように、追跡マーカ322は、クランプ締結具282の近位に配置され、付属品ソケット340が付属品マウント262と係合させられたときに、付属品マウント262の近位に配置される。
【0046】
クランプ締結具282と締結具穴344との間の径方向の間隙を小さくし、クランプ締結具282の長さを短くすることによって、アタッチメント240へのトラッカ300の組み立ての容易さが改善される。径方向の間隙を小さくすることによって、締結具穴344中でのクランプ締結具282のぐらつきが低減され、このことは、トラッカ300が付属品マウント262に組み付けられるときに、クランプ締結具282が締結具穴344内で容易にスライドすることを可能にする。これに加えて、クランプ締結具282は、締結具穴344中に拘束的に保持することができる。拘束締結具は、クランプ締結具282が締結具穴344から容易に取り外されることを防止し、クランプ締結具282のぐらつきを更に低減することができる。ここで図示された1つの例示的な実施形態においては、付属品ソケットは、締結具穴344内に位置決めされた高さにおいて、クランプ締結具282中の溝の周りに配置された、拘束されたワッシャ370を更に含むことができる。拘束されたワッシャ370は、介護者がトラッカ300を付属品マウント262に組み立てることを補助するために、クランプ締結具282を締結具穴344中に保持する。拘束されたワッシャ370は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のポリマー材料から形成することができる。他の材料も想到される。ばね、ウェーブワッシャ、及びゴムのOリング等の、他の実施形態も想到される。例えば、Oリングは、クランプ締結具282を締結具穴344中に拘束的に保持するために、クランプ締結具282の周り及び締結具穴344中に配置することができる。Oリングは、締結具穴344の内部表面及びクランプ締結具282を把持してクランプ締結具282を動かすのに必要な力を増大させる、ゴム材料(例えばBuna-N、Viton(登録商標)フルオロエラストマー、シリコーン、及びEPDM等)から形成することができる。Oリングは更に、ねじ端部がクランプ表面342内に凹んだ状態で、クランプ締結具282を引っ込んだ位置に保持することができる。
【0047】
トラッカ300がアタッチメント240に組み立てられ、クランプ締結具282が締め付けられると、結合構造は、使用の間に強い振動及び/又は高周波振動にさらされ得る。これらの振動がクランプ締結具282を緩ませることを防止するために、第2のワッシャ372を締結具穴344に隣接して配置し、クランプ締結具282を受容するようにすることができる。第2のワッシャ372は、クランプ締結具282のヘッド部分とトラッカ300との間に配設することができる。捕捉されたワッシャ370と同様に、第2のワッシャ372は、クランプ締結具282のヘッド部分を把持して、クランプ締結具282を緩めるために必要な力を増大させ、それゆえクランプ締結具282と締結具穴344との間の相対的な動きを防止する、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のポリマー材料から形成することができる。他の材料も想到される。Buna-N、Viton(登録商標)フルオロエラストマー、シリコーン、EPDM、ネオプレン、及び他のゴム材料等の、他の材料も想到される。ばね及びウェーブワッシャ等の、他の実施形態も想到される。
【0048】
以上に説明された位置合わせペグ276と同様に、付属品ソケット340は、付属品マウント262との確実な係合を実現するように、任意の好適な数の位置合わせチャネル346を含むことができる。1つ以上の位置合わせチャネル346は、本明細書で例示されるもの等の8つの位置合わせチャネルとして更に定義することができる。他の数の位置合わせチャネルもまた想到される。位置合わせチャネル346は、付属品ソケット340と付属品マウント262との間の回転運動を制限する円形パターンで、締結具穴344の周りに径方向に(radially)配列することができる。ここでは、位置合わせチャネル346は、長細のピラミッド形状を有する形状とされる。
【0049】
以上に説明された長手方向平面P1に加えて、トラッカ平面P2がトラッカ300によって画定される。より具体的には、トラッカ平面P2は、マーカ322のうちの少なくとも3つによって画定される。この目的のために、トラッカフレーム302は、付属品ソケット340とトラッカ平面P2との間に配置することができ、すなわち、換言すれば、トラッカフレーム302は、付属品ソケット340とマーカ322との間に配置することができる。これに加えて、トラッカ300は、トラッカ平面P2が器具軸A1に平行となるように、結合及び配置することができる。
【0050】
本明細書に示されるトラッカ300の様々な実施形態は、チタン等の金属、ナイロン等のポリマー、又は芳香族エポキシアミン樹脂等のエポキシ樹脂を含むことができる材料から形成された、トラッカフレーム302を含むことができる。トラッカフレーム302は、医療環境における使用のための、トラッカ300に必要な剛性構造を提供する、任意の他の好適な材料を含むことができる。トラッカフレーム302は、トラッカフレーム302を単一の一体物として形成する、射出成形又は付加製造工程を使用して形成することができる。トラッカフレーム302を単一の一体物として形成することによって、或る特定の製造工程を除去することができる。さらに、公差の積み重ねを低減させることによって、トラッカフレーム302の寸法精度を向上することができる。これに加えて、部品間のいずれかの接合部を除去することによって、トラッカフレーム302の剛性を高めることができる。複数の部品を合わせて接合する目的のために形成されるような幾何学的形状を除去し、トラッカフレーム302の重量、及び嵌合表面の精度を制御する必要性を更に低減することができる。トラッカの別の例示的な実施形態においては、トラッカフレーム302は、光造形法工程及びエポキシ樹脂を使用して形成される。代替としては、トラッカフレーム302は、射出成形工程、ブロー成形工程、及び回転成形工程等を介して形成された、2つ以上の独立した部品を使用して組み立てることができる。トラッカフレーム302の部品は、エポキシ等の接着剤、締結具、連結アセンブリ、熱かしめ、及びそれらの組み合わせを使用して組み立てることができる。
【0051】
以上に前述したように、トラッカ300は、複数の追跡マーカ322を有するトラッカアレイ320を更に含むことができる。追跡マーカ322は、同様に以上に説明されたように、LED発光器として実装することができる。そのため、追跡マーカ322は、バッテリ318から電力を受け取るように構成することができる。トラッカ300は、追跡マーカ322とバッテリ318とを電気的に接続させるための電気回路374を含むことができる。電気回路374は、1つ以上のプリント回路基板、ワイヤ、コネクタ、及び/又は他の導体を含むことができる。電気回路374は、図6に示されるように、それぞれバッテリ容器316中に配置された、正端子376及び負端子378を更に含むことができる。電気回路374は、正端子376及び負端子378と追跡マーカ322との間の電気的な接続を容易化する。
【0052】
正端子376及び負端子378のそれぞれは、バッテリ318の対応する正端子及び負端子(図示せず)に係合するように配置される。トラッカ300が使用されることとなる処置に先立ち、トラッカ300から全ての汚染物質を除去するために、トラッカ300は、1回以上の滅菌工程を受けることができる。いくつかの例においては、トラッカ300は、バッテリ容器316中に配設されたバッテリ318を含む、完全に組み立てられた状態で滅菌することができる。滅菌工程に後続して、トラッカ300は、使用に先立ち未知の時間保管することができる。この保管期間の間にバッテリ318が放電することを防止するために、トラッカ300は、バッテリ318と電気回路の正端子376及び負端子378のそれぞれとの間に配設され、追跡マーカ322への電気の流れを防止する、絶縁ストリップ3820を更に含むことができる。絶縁ストリップ380は軽量で安価であり、電気回路374がスイッチを有さないものとなることを可能にし、トラッカ300のコストを更に削減する。
【0053】
追跡される外科的処置の開始時に、外科医又は他の医療専門家は、トラッカ300から絶縁ストリップ380を取り外して、追跡マーカ322とバッテリ318との間の電気的な接続を可能とすることによって、トラッカ300を起動する。換言すれば、トラッカ300から絶縁ストリップ380を取り外すことが、正端子376及び負端子378のそれぞれとバッテリ318上のそれぞれの端子との間に電気が流れることを可能にする。
【0054】
ここに図示される実施形態においては、絶縁ストリップ380は、正端子376と負端子378との間に延在する単一の絶縁ストリップ380を形成するように接合された、第1の絶縁部材382A及び第2の絶縁部材382Bを含む。絶縁部材382Aと絶縁部材382Bとを接合して単一の絶縁ストリップ380とすることは、ユーザが両方の絶縁部材382A、382Bを同時に取り外すことを可能にする。第1の絶縁部材382Aと第2の絶縁部材382Bとは別個の絶縁ストリップとすることもできることも想到される。第1の絶縁部材382A及び第2の絶縁部材382Bは、非導電性ポリマー、Mylar(登録商標)、又はKapton(登録商標)材料を使用して形成することができる。他の材料も想到される。
【0055】
前述した保管期間の間、トラッカ300の滅菌性を維持するために、トラッカ300は、図28図31に示される滅菌包装システム450中に包装される。滅菌包装システム450は、滅菌性を維持しつつ、トラッカ300が非滅菌環境中で輸送及び保管されることを可能にする。滅菌包装システム450は、シェル部分452、挿入部分454、及び封止フィルム456を含むことができる。シェル部分452、挿入部分454、及び封止フィルム456は、ブリスタパックを形成することができる。
【0056】
シェル部分452は、滅菌のためにトラッカ300を受容するような形状とされた滅菌内部458を画定することができる。滅菌内部458は、特定の向きでトラッカ300を支持する、1つ以上の突出部460を含むことができる。例えば、トラッカ300は、長細部分312及び上部面314が概ねシェル部分452から離れる方向に(又はシェル部分452の開口部に向いて)面している直立位置で図示されている。シェル部分452の開口部は、滅菌内部458を取り囲む概ね平面状の面である、開口部面462によって部分的に画定される。封止フィルム456が滅菌内部458上に配設され、開口部面462と協働して滅菌包装システム450内にトラッカ300を封止する。封止フィルム456は、開口部面462に係合し、滅菌内部458への異物の侵入を防止する。
【0057】
封止フィルム456は、エチレンオキシド滅菌のために使用されるタイプ等の、ガス透過性フィルムとすることができる。封止フィルム456は、Tyvek(DuPont社の商標)等の高密度ポリエチレン材料で形成することができる。封止フィルム456は、接着剤、溶融封止、及び超音波封止等を使用して、シェル部分452の開口部面462に封止することができる。
【0058】
図29及び図30に最もよく示されているように、滅菌包装システム450の挿入部分454は、トラッカ300と係合するように構成された1つ以上のアンダーカット464を含むことができる。挿入部分454は、トラッカ300が挿入部分454とシェル部分452との間に配置された状態で、滅菌内部458中に位置決めされる。アンダーカット464は、製造金型を捕捉して離型を防止するような輪郭形状によって画定された、挿入部分454の領域である。アンダーカット464は、挿入部分454に配置されて、トラッカ300の一部を受容するような形状とされたキャビティ466を画定する。ここで、キャビティ466は、トラッカ300の長細部分312を受容するように構成されている。アンダーカット464は、長細部分312がキャビティ466に挿入されたときに、トラッカ300の幅が対向するアンダーカット464間の幅よりも大きくなるように、トラッカ300の角度をつけられた形状に概ね一致する。対向するアンダーカット464間の幅はトラッカの対応する幅よりも小さいので、長細部分312はキャビティ466中に保持され、挿入部分454はトラッカ300に解放可能に結合される。
【0059】
挿入部分454は、ユーザが挿入部分454を通してトラッカ300を握ることを容易化するハンドル468を、アンダーカット464の反対側に更に含むことができる。ユーザは、挿入部分454のハンドル468を握り、挿入部分454及びトラッカ300の両方を同時に、トラッカ300と直接に接触することなく、シェル部分452から取り外すことが可能であり、滅菌を補助する。ハンドル468は更に、ハンドル468を握るユーザの圧力に起因する挿入部分454の撓みが、対向するアンダーカット464間の幅を小さくするように配置されている。換言すれば、ユーザの握りによる圧力が、ハンドル468からアンダーカット464に部分的に伝達され、このことが、トラッカ300が挿入部分454から不注意に切り離されることを防止する。挿入部分454はまた、滅菌内部458内でのトラッカ300の動きを防止する。挿入部分454及びトラッカ300の両方は、封止フィルム456によって滅菌内部458内に封止されている。
【0060】
図30及び図31は、ハンドル468を握りトラッカ300及び挿入部分454の両方を持ち上げることによって、ユーザが滅菌内部458からトラッカ300を取り出す様子を示している。ハンドル468を依然として握っている間に、ユーザはトラッカ300を外科用器具200上に組み立てるようにトラッカ300を操作することが可能である。ユーザはトラッカ300を手で直接扱わないので、医療処置に先立ちトラッカ300を汚染させる可能性が低減させられる。
【0061】
ここで図18図27を参照すると、ナビゲーショントラッカ1300の第2の例示的な実施形態が示されている。後続する以下の説明から理解されるように、第2のトラッカ1300は、図2図13に関連して以上に説明されたトラッカ300と類似している。そのため、第1の実施形態のトラッカ300と同じであるか、又はそうでなければ対応する、第2の実施形態のトラッカ1300の構成要素及び構造的特徴は、1000だけ増加された同様の参照符号(例えば300及び1300)を与えられている。これらのバージョン間の相違は詳細に説明されるが、明瞭さ、一貫性、及び簡潔さの目的のために、これらのバージョン間で共通する或る特定の構造的特徴及び構成要素のみが、第2の実施形態のトラッカ1300の図面において議論され描かれる。ここで、別段の示唆がない限り、第1の実施形態のトラッカ300の以上の説明は、第2の実施形態のトラッカ1300に関して限定なく参照により組み入れられ得る。
【0062】
図20及び図21において、外科用器具200及び第2の実施形態のトラッカ1300の拡大斜視図が示されている。ここで、トラッカ1300は、複数の追跡マーカ1322を支持するためのトラッカフレーム1302と、トラッカフレーム1302を外科用器具200に固定するための付属品ソケット1340とを含むことができる。図19に示されるように、トラッカ1300は、取り外されて/アタッチメント240に組み立てられて図示されている。トラッカ1300は、付属品ソケット1340が付属品マウント262から外れた、部分的に組み立てられた状態で図示されている。矢印は、取り外し工程のステップを示しており、この工程においては、トラッカ1300が、まず位置合わせチャネル1346を位置合わせペグ276から外すために持ち上げられ、次いで付属品マウント262に対して遠位方向に(すなわちアタッチメント240に向かって)動かされる。トラッカ1300は、ソケット開口部348を通して付属品マウント262を挿入し、トラッカ1300を近位方向(すなわちアタッチメント240から離れる方向)に動かすことによって、逆の順序でアタッチメント240に組み立てられる。
【0063】
ナビゲーションシステムがトラッカ1300の位置及び向きを決定するとき、精度を最大化するために、トラッカ1300が外科用器具200に対して同じ位置に留まることが有利である。それゆえ、精度を最大化するためには、外科用器具200に対するトラッカフレーム1302のマーカの変形又は動きを防止するように、トラッカフレーム1302及び付属品ソケット340が十分な剛性のものであることが有利である。トラッカフレーム1302の曲げ又は変形を最小化したいという要望は、トラッカフレーム1302の重量を最小化したいという要望によって制限される。また、前述した要望はいずれも、追跡マーカ1322の大きなアレイを有することによって精度を高めたいという要望、及び小型のトラッカ1300を有することによって外科用器具200を操作する外科医に対する障害を除去したいという要望によって、制限され得る。
【0064】
図20図24を参照すると、例示的な構成において、トラッカ1300は、突出する少なくとも1本のアーム1400、1402、1404、1406を有するトラッカフレーム1302を含むことができる。トラッカ平面P2は、図24に示されるように、手持ち式外科用器具200の器具軸A1に平行であり、かつ器具軸A1から離隔されるように画定することができる。トラッカ1300は、外科用器具200の上方に配置し、トラッカ平面P2と概ね位置合わせすることができる。
【0065】
図21において、少なくとも1本のアーム1400、1402、1404、1406は、第1のアーム1400、1404及び第2のアーム1402、1406として、又は代替として一対の遠位アーム1400、1402及び一対の近位アーム1404、1406として、更に定義することができる。各アーム1400、1402、1404、1406は、トラッカフレーム1302の本体部分1408から、本体部分1408から離隔された端部まで突出し、トラッカフレーム1302から離隔された端部に配置されたマーカ支持部分1410を含む。各マーカ支持部分1410は、マーカポスト1414を受容するように構成することができるポストボア1412を画定することができ、マーカポスト1414は、追跡マーカ1322に係合するように構成することができる。例示されたトラッカ1300の例示的な実施形態においては、追跡マーカ1322は、ローカライザに可視である(認識可能な)光(典型的には赤外線)を反射する、反射球又は再帰性反射体とすることができる。球状の追跡マーカの代わりに、LED追跡マーカが利用され得ることも想到される。LED発光器として構成される場合、マーカポスト1414を省略することができ、追跡マーカをマーカ支持部分1410に直接取り付けることができる。他の構成も想到される。
【0066】
各アーム1400、1402、1404、1406は、長さ及び幅を更に有する。幅に対する長さの比は、4を超えることができる。換言すれば、アーム1400、1402、1404、1406のそれぞれは、幅よりも少なくとも4倍大きい長さを有することができる。各アーム1400、1402、1404、1406は、長さと幅との比が4を超えることができるように、各アーム間でそれぞれ異なる長さ及び幅を有することができることは、理解されるべきである。
【0067】
外科医に対する障害が最小化される1つの方法は、トラッカ1300のアーム1400、1402、1404、1406を、外科用器具200の作業端から離して位置決めすることである。これらのアームは、マーカ支持部分1410が近位に偏って配置されるように、異なる長さで構成することができる。より具体的には、一対の近位アーム1404、1406は、本体部分1408から第1の距離を延在し、一対の遠位アーム1400、1402は、本体部分1408から第2の距離を延在し、第1の距離は、第2の距離よりも大きい。換言すれば、本体部分1408の近位側に配置されたマーカ支持部分1410は、本体部分1408の遠位側に配置されたマーカ支持部分1410よりも、本体部分1408から更に離隔されている。
【0068】
この目的のために、マーカ支持部分1410が軸方向中央に偏って配置されるように、トラッカ1300を挿入軸A2に対して異なる角度で構成することができる。換言すれば、マーカ支持部分1410は、挿入軸A2に対して横断方向の間隔よりも大きい距離で近位から遠位方向に離隔される。図26に最もよく示されるように、トラッカ1300は、アーム1400、1402、1404、1406によって画定される長さ1416及び幅1418を有し、幅1418に対する長さ1416の比は、1.5よりも大きい。より具体的には、一対の近位アーム1404、1406上のマーカ支持部分1410が遠位アーム1400、1402上の対応するマーカ支持部分から離隔される長さ1416は、第1のアーム1400、1404上のマーカ支持部分が第2のアーム1402、1406上の対応するマーカ支持部分から離隔される幅1418よりも、少なくとも1.5倍大きい。
【0069】
トラッカ1300は、本体部分1408から近位方向に離隔され、第1のアーム1404と第2のアーム1406との間に延在する、ブリッジ部分1420を更に含むことができる。このようにして、ブリッジ部分1420、第1のアーム1404、第2のアーム1406、及びトラッカフレーム1302は協働して、トラッカ1300中に開口部1422を画定する。マーカ1322は、一般的に、開口部1422の周りに配置され、開口部1422から離隔される。
【0070】
いくつかの例が、以上の説明において議論された。しかしながら、本明細書で議論された態様は、網羅的であること、又は本開示をいずれかの特定の形態に限定することを、意図されたものではない。これらの態様に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般的な原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の態様にも適用することができる。使用されてきた用語は、限定ではなく説明の語の性質での使用を意図されている。以上の教示に照らして多くの修正及び変形が可能であり、本開示は具体的に記載されたもの以外の方法で実施することができる。
【0071】
項目
I.高速ドリル装置のトラッカアタッチメントであって、トラッカアタッチメントは、近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体であって、近位端は、高速ドリル装置のモータ本体の遠位端に係合するように構成されている、アタッチメント本体と、アタッチメント本体によって支持され、高速ドリル装置の作業端に配置された材料除去ツールを受容するように構成されたツールチャックと、アタッチメント本体中に支持され、ツールチャックに動作可能に結合された駆動シャフトと、アタッチメント本体に結合され、近位方向に延在する、片持ち梁アームであって、片持ち梁アームの近位端は、アタッチメント本体の近位端の近位に位置決めされる、片持ち梁アームとを備える、トラッカアタッチメント。
【0072】
II.片持ち梁アームは、締まり嵌めを使用してアタッチメント本体に結合されている、項目Iに記載のトラッカアタッチメント。
【0073】
III.片持ち梁アームは、アタッチメント本体に溶接されている、項目Iに記載のトラッカアタッチメント。
【0074】
IV.片持ち梁アームは、弓形の輪郭を有する、項目Iに記載のトラッカアタッチメント。
【0075】
V.片持ち梁アームは、付属品マウントを備え、付属品マウントは、上部表面を有し、上部表面においてクランプ穴を画定する胴体部分と、上部表面に対して横断方向に胴体部分の対向する側面から突出する第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分であって、第1の側方翼部分は第1の側方面を有し、第2の側方翼部分は第2の側方面を有し、第1の側方面と第2の側方面とは、高速ドリル装置の長手方向平面に関して対称な角度とされている、第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分とを備える、項目Iに記載のトラッカアタッチメント。
【0076】
VI.付属品マウントは、上部表面から突出する1つ以上の位置合わせペグを更に備える、項目Vに記載のトラッカアタッチメント。
【0077】
VII.片持ち梁アームと付属品マウントとは、一体的に形成されている、項目Vに記載のトラッカアタッチメント。
【0078】
VIII.アタッチメント本体は、アタッチメント本体の近位端に配置され、高速ドリル装置のモータ本体と係合可能な結合部分と、マウントフランジとを更に備える、項目Iに記載のトラッカアタッチメント。
【0079】
IX.回転切削ツールの位置を追跡するシステムであって、システムは、回転切削ツールと、モータ本体を備える外科用ハンドピースと、外科用器具アタッチメントであって、近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体であって、近位端はモータ本体の遠位端に係合するように構成されている、アタッチメント本体と、アタッチメント本体に結合され、付属品マウントまで近位方向に延在する片持ち梁アームであって、付属品マウントは、アタッチメント本体の近位端の近位に配置され外科用ハンドピースから離隔された、片持ち梁アームとを備える、外科用器具アタッチメントと、トラッカであって、付属品マウントに係合するように構成されたトラッカフレームと、トラッカフレームに結合された少なくとも3つの光学マーカとを備え、トラッカは、トラッカフレームが付属品マウントと係合されたときにアタッチメント本体の近位に配置される、トラッカとを備える、システム。
【0080】
X.トラッカは、トラッカフレームが付属品マウントと係合されたときに、外科用ハンドピースから離隔される、項目IXに記載のシステム。
【0081】
XI.トラッカフレームは、トラッカフレームが付属品マウントと係合されたときに、外科用ハンドピースを径方向に(radially)取り囲む、項目IXに記載のシステム。
【0082】
XII.トラッカフレームは、器具開口を画定し、トラッカフレームが付属品マウントと係合されたときに、外科用ハンドピースが器具開口内に配置される、項目IXに記載のシステム。
【0083】
XIII.外科用器具アタッチメントは、アタッチメント本体中に支持され、回転切削ツールを受容するように構成されたツールチャックと、アタッチメント本体中に支持され、ツールチャックに動作可能に結合された駆動シャフトとを更に備える、項目IXに記載のシステム。
【0084】
XIV.アタッチメント本体は、アタッチメント本体の近位端に配置され、モータ本体と係合可能な結合部分を備え、片持ち梁アームは、結合部分の遠位でアタッチメント本体に結合されている、項目IXに記載のシステム。
【0085】
XV.付属品マウントは、アタッチメント本体の近位端から第1の距離をおいて近位に離隔され、外科用ハンドピースから第2の距離をおいて径方向に離隔され、第1の距離は、第2の距離よりも大きい、項目IXに記載のシステム。
【0086】
XVI.第1の距離は、第2の距離の少なくとも1.5倍である、項目XVに記載のシステム。
【0087】
XVII.第1の距離は、第2の距離の少なくとも2倍である、項目XVに記載のシステム。
【0088】
XVIII.外科用器具トラッカを外科用器具に結合する結合構造であって、結合構造は、外科用器具に結合された付属品マウントであって、付属品マウントは、上部表面を有し、上部表面においてクランプ穴を画定する胴体部分と、上部表面に対して横断方向に胴体部分の対向する側面から突出する第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分であって、第1の側方翼部分は第1の側方面を有し、第2の側方翼部分は第2の側方面を有し、第1の側方面と第2の側方面とは、付属品マウントの長手方向平面に関して対称な角度とされている、第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分と、上部表面から突出する1つ以上の位置合わせペグとを備える、付属品マウントと、外科用器具トラッカに結合された付属品ソケットであって、付属品ソケットは、締結具穴を画定するクランプ表面と、クランプ表面に凹設され、1つ以上の位置合わせペグに相補的に係合するように構成された1つ以上の位置合わせチャネルと、クランプ表面から延在する第1のソケット壁であって、クランプ表面から離隔された第1のレール表面と、第1のレール表面とクランプ表面との間に延在する第1の傾斜表面とを有する、第1のソケット壁と、クランプ表面から延在する第2のソケット壁であって、クランプ表面から離隔された第2のレール表面と、第2のレール表面とクランプ表面との間に延在する第2の傾斜表面とを有する、第2のソケット壁とを備える、付属品ソケットと、締結具穴中に配設され、クランプ穴と係合可能なクランプ締結具であって、クランプ締結具は、1つ以上の位置合わせペグが1つ以上の位置合わせチャネルに係合するように、付属品ソケットのクランプ表面に向かって胴体部分の上部表面を付勢するように構成された、クランプ締結具とを備える、結合構造。
【0089】
XIX.第1のソケット壁と第2のソケット壁とは、外科用器具の長手方向平面に関して対称な角度とされている、項目XVIIIに記載の結合構造。
【0090】
XX.第1のソケット壁の角度は、外科用器具の長手方向平面に対する第1の側方翼部分の第1の側方面の角度と同じであり、第2のソケット壁の角度は、外科用器具の長手方向平面に対する第2の側方翼部分の第2の側方面の角度と同じである、項目XIXに記載の結合構造。
【0091】
XXI.1つ以上の位置合わせペグは、8つの位置合わせペグとして更に定義される、項目XVIIIに記載の結合構造。
【0092】
XXII.8つの位置合わせペグは、クランプ穴の周りに径方向に(radially、放射状に)配列されている、項目XXIに記載の結合構造。
【0093】
XXIII.クランプ締結具は、締結具穴中に拘束的に保持される、項目XXIIに記載の結合構造。
【0094】
XXIV.付属品ソケットは、クランプ締結具の周りに締結具穴中に配置され、クランプ締結具を締結具穴中に拘束的に保持するOリングを更に備える、項目XVIIIに記載の結合構造。
【0095】
XXV.締結具穴に隣接してクランプ締結具の周りに配置され、クランプ締結具と締結具穴との間の相対的な動きを防止するゴムワッシャを更に備える、項目XVIIIに記載の結合構造。
【0096】
XXVI.第1のソケット壁は、第2のソケット壁とは、外科用器具の長手方向平面の反対側に配置されている、項目XVIIIに記載の結合構造。
【0097】
XXVII.外科用ナビゲーションのトラッカの滅菌包装システムであって、滅菌トラッカであって、バッテリ容器を画定するトラッカフレームと、バッテリ容器中に配置された正端子及び負端子と、正端子及び負端子と電気的に接続する複数の追跡マーカとを備える電気回路と、正端子と負端子との間においてバッテリ容器中に配設されたバッテリと、バッテリと正端子及び負端子のそれぞれとの間に配設された絶縁部材とを備える、滅菌トラッカと、ブリスタパックであって、滅菌トラッカを受容する形状とされた滅菌内部を画定するシェル部分と、ブリスタパック内に滅菌トラッカを封止するために、シェル部分と協働し、滅菌内部上に配設された、封止フィルムとを備える、ブリスタパックとを備える、滅菌包装システム。
【0098】
XXVIII.複数の追跡マーカは、複数のLED発光器として更に定義される、項目XXVIIに記載の滅菌包装システム。
【0099】
XXIX.電気回路は、スイッチを含まない、項目XXVIIに記載の滅菌包装システム。
【0100】
XXX.ブリスタパックは、滅菌トラッカと係合するように構成された突出部を有する挿入部分を更に備え、挿入部分は、挿入部分とシェル部分との間に滅菌トラッカが配置された状態で、滅菌内部に位置決めされる、項目XXVIIに記載の滅菌包装システム。
【0101】
XXXI.滅菌トラッカは、締結具穴を画定するクランプ表面と、クランプ表面から凹設された締結具穴中に配設されたクランプ締結具とを更に備え、
挿入部分は、滅菌トラッカが滅菌内部に配置されたときに、クランプ締結具がクランプ表面から突出することを防止するための、締結具穴に隣接する棚部分を備える、項目XXXに記載の滅菌包装システム。
【0102】
XXXII.外科用器具トラッカを外科用器具に結合する結合構造であって、結合構造は、外科用器具に結合された付属品マウントであって、付属品マウントは、上部表面を有し、上部表面においてクランプ穴を画定する胴体部分と、上部表面に対して横断方向に胴体部分の対向する側面から突出する第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分であって、第1の側方翼部分は第1の側方面を有し、第2の側方翼部分は第2の側方面を有し、第1の側方面と第2の側方面とは、付属品マウントの長手方向平面に関して対称な角度とされている、第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分と、上部表面から突出する1つ以上の位置合わせペグとを備える、付属品マウントと、外科用器具トラッカに結合され、ソケット開口部を画定する付属品ソケットであって、付属品ソケットは、締結具穴を画定するクランプ表面と、クランプ表面に凹設され、1つ以上の位置合わせペグに相補的に係合するように構成された1つ以上の位置合わせチャネルと、ソケット開口部の反対側の付属品ソケットの遠位端に配置された遠位壁と、それぞれクランプ表面に結合され、遠位壁からソケット開口部まで近位に延在する第1のソケット壁及び第2のソケット壁とを備える、付属品ソケットと、締結具穴中に配設され、クランプ穴と係合可能なクランプ締結具であって、クランプ締結具は、1つ以上の位置合わせペグが1つ以上の位置合わせチャネルに係合するように、付属品ソケットのクランプ表面に向かって胴体部分の上部表面を付勢するように構成された、クランプ締結具とを備える、結合構造。
【0103】
XXXIII.第1のソケット壁は、クランプ表面から離隔された第1のレール表面と、第1のレール表面とクランプ表面との間に延在する第1の傾斜表面とを備え、第2のソケット壁は、クランプ表面から離隔された第2のレール表面と、第2のレール表面とクランプ表面との間に延在する第2の傾斜表面とを備える、項目XXXIIに記載の結合構造。
【0104】
XXXIV.第1のレール表面及び第2のレール表面のそれぞれにおいて、その全体にわたって延在する、チャネル開口部が画定される、項目XXXIIIに記載の結合構造。
【0105】
XXXV.チャネル開口部は、1つ以上の位置合わせチャネルのうちの1つと位置合わせされて配置されている、項目XXXIVに記載の結合構造。
【0106】
XXXVI.第1の側方面と第2の側方面との間に、マウント幅が定義され、第1の傾斜表面と第2の傾斜表面との間に、ソケット幅が定義され、ソケット幅は、マウント幅よりも大きい、項目XXXIIIに記載の結合構造。
【0107】
XXXVII.第1の側方翼部分の最下点と1つ以上の位置合わせペグの最上点との間に、マウント高さが定義され、クランプ表面と第1のレール表面との間に、ソケット開口部高さが定義され、ソケット開口部高さは、マウント高さよりも大きい、項目XXXIIIに記載の結合構造。
【0108】
XXXVIII.第1のソケット壁と第2のソケット壁とは、外科用器具の長手方向平面に関して対称な角度とされている、項目XXXVIIに記載の結合構造。
【0109】
XXXIX.第1のソケット壁の角度は、外科用器具の長手方向平面に対する第1の側方翼部分の第1の側方面の角度と同じであり、第2のソケット壁の角度は、外科用器具の長手方向平面に対する第2の側方翼部分の第2の側方面の角度と同じである、項目XXXVIIIに記載の結合構造。
【0110】
XL.1つ以上の位置合わせペグは、クランプ穴の周りに径方向に(radially、放射状に)配列されている、項目XXXIIに記載の結合構造。
【0111】
XLI.1つ以上の位置合わせペグは、8つの位置合わせペグとして更に定義される、項目XXXIIに記載の結合構造。
【0112】
XLII.クランプ締結具は、締結具穴中に拘束的に保持される、項目XLIに記載の結合構造。
【0113】
XLIII.付属品ソケットは、クランプ締結具の周り及び締結具穴中に配置され、クランプ締結具を締結具穴中に拘束的に保持するワッシャを更に備える、項目XXXIIに記載の結合構造。
【0114】
XLIV.締結具穴に隣接してクランプ締結具の周りに配置され、クランプ締結具と締結具穴との間の相対的な動きを低減するワッシャを更に備える、項目XXXIIに記載の結合構造。
【0115】
XLV.第1のソケット壁は、第2のソケット壁とは、外科用器具の長手方向平面の反対側に配置されている、項目XXXIIに記載の結合構造。
【0116】
XLVI.回転切削ツールの位置を追跡するシステムであって、システムは、回転切削ツールと、モータ本体を備える外科用ハンドピースと、外科用器具アタッチメントであって、近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体であって、近位端はモータ本体に係合するように構成されている、アタッチメント本体と、アタッチメント本体に結合され、付属品マウントまで近位方向に延在する片持ち梁アームであって、付属品マウントは、アタッチメント本体の近位端の近位に配置され、外科用ハンドピースから離隔された、片持ち梁アームとを備える、外科用器具アタッチメントと、トラッカであって、トラッカフレームと、トラッカフレームに結合され、付属品マウントに係合するように構成された付属品ソケットと、トラッカフレームに結合された少なくとも3つの光学マーカとを備え、少なくとも3つの光学マーカは、付属品ソケットが付属品マウントと係合されたときに、アタッチメント本体の近位に配置される、トラッカとを備える、システム。
【0117】
XLVII.トラッカは、トラッカフレームが付属品マウントと係合されているとき、外科用ハンドピースから離隔されている、項目XLVIに記載のシステム。
【0118】
XLVIII.外科用器具は、器具軸を画定し、少なくとも3つの光学マーカによって画定される平面が、器具軸に平行である、項目XLVIに記載のシステム。
【0119】
XLIX.外科用器具アタッチメントは、アタッチメント本体中に支持され、回転切削ツールを受容するように構成されたツールチャックと、アタッチメント本体中に支持され、ツールチャックに動作可能に結合された駆動シャフトとを更に備える、項目XLVIに記載のシステム。
【0120】
L.アタッチメント本体は、アタッチメント本体の近位端に配置され、モータ本体と係合可能な結合部分を備え、片持ち梁アームは、結合部分に対して遠位でアタッチメント本体に結合された、項目XLVIに記載のシステム。
【0121】
LI.トラッカフレームは、付属品ソケットと少なくとも3つの光学マーカとの間に配置されている、項目XLVIに記載のシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
【手続補正書】
【提出日】2024-06-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高速ドリル装置のトラッカアタッチメントであって、前記トラッカアタッチメントは、
近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体であって、前記近位端は、前記高速ドリル装置のモータ本体の遠位端に係合するように構成されている、アタッチメント本体と、
前記アタッチメント本体によって支持され、前記高速ドリル装置の作業端に配置された材料除去ツールを受容するように構成された、ツールチャックと、
前記アタッチメント本体中に支持され、前記ツールチャックに動作可能に結合された、駆動シャフトと、
前記アタッチメント本体に結合され、近位方向に延在する、片持ち梁アームであって、前記片持ち梁アームの近位端は、前記アタッチメント本体の前記近位端の近位に位置決めされる、片持ち梁アームと
を備える、トラッカアタッチメント。
【請求項2】
前記片持ち梁アームは、締まり嵌めを使用して前記アタッチメント本体に結合されている、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項3】
前記片持ち梁アームは、前記アタッチメント本体に溶接されている、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項4】
前記片持ち梁アームは、弓形の輪郭を有する、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項5】
前記片持ち梁アームは、付属品マウントを備え、前記付属品マウントは、
上部表面を有し、前記上部表面においてクランプ穴を画定する、胴体部分と、
前記上部表面に対して横断方向に前記胴体部分の対向する側面から突出する第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分であって、前記第1の側方翼部分は、第1の側方面を有し、前記第2の側方翼部分は、第2の側方面を有し、前記第1の側方面と前記第2の側方面とは、前記高速ドリル装置の長手方向平面に関して対称な角度とされている、第1の側方翼部分及び第2の側方翼部分と
を備える、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項6】
前記付属品マウントは、前記上部表面から突出する1つ以上の位置合わせペグを更に備える、請求項5に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項7】
前記片持ち梁アームと前記付属品マウントとは、一体的に形成されている、請求項5に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項8】
前記アタッチメント本体は、前記アタッチメント本体の前記近位端に配置され、前記高速ドリル装置の前記モータ本体と係合可能な結合部分と、マウントフランジとを更に備える、請求項1に記載のトラッカアタッチメント。
【請求項9】
回転切削ツールの位置を追跡するシステムであって、前記システムは、
回転切削ツールと、
モータ本体を備える、外科用ハンドピースと、
外科用器具アタッチメントであって、
近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体であって、前記近位端は、前記モータ本体の遠位端に係合するように構成されている、アタッチメント本体と、
前記アタッチメント本体に結合され、付属品マウントまで近位方向に延在する、片持ち梁アームであって、前記付属品マウントは、前記アタッチメント本体の前記近位端の近位に配置されて前記外科用ハンドピースから離隔された、片持ち梁アームと
を備える、外科用器具アタッチメントと、
トラッカであって、
前記付属品マウントに係合するように構成された、トラッカフレームと、
前記トラッカフレームに結合された、少なくとも3つの光学マーカと、
を備え、前記トラッカは、前記トラッカフレームが前記付属品マウントと係合されたときに、前記アタッチメント本体の近位に配置される、トラッカと
を備える、システム。
【請求項10】
前記トラッカは、前記トラッカフレームが前記付属品マウントと係合されたときに、前記外科用ハンドピースから離隔される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記トラッカフレームは、前記トラッカフレームが前記付属品マウントと係合されたときに、前記外科用ハンドピースを径方向に取り囲む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記トラッカフレームは、器具開口を画定し、前記トラッカフレームが前記付属品マウントと係合されたときに、前記外科用ハンドピースが前記器具開口内に配置される、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記外科用器具アタッチメントは、前記アタッチメント本体中に支持され、前記回転切削ツールを受容するように構成されたツールチャックと、前記アタッチメント本体中に支持され、前記ツールチャックに動作可能に結合された駆動シャフトとを更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記アタッチメント本体は、前記アタッチメント本体の前記近位端に配置され、前記モータ本体と係合可能な結合部分を備え、前記片持ち梁アームは、前記結合部分の遠位で前記アタッチメント本体に結合されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記付属品マウントは、前記アタッチメント本体の前記近位端から第1の距離をおいて近位に離隔され、前記外科用ハンドピースから第2の距離をおいて径方向に離隔され、前記第1の距離は、前記第2の距離よりも大きい、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
回転切削ツールの位置を追跡するシステムであって、前記システムは、
回転切削ツールと、
モータ本体を備える、外科用ハンドピースと、
外科用器具アタッチメントであって、
近位端から遠位端まで延在するアタッチメント本体であって、前記近位端は、前記モータ本体に係合するように構成されている、アタッチメント本体と、
前記アタッチメント本体に結合され、付属品マウントまで近位方向に延在する、片持ち梁アームであって、前記付属品マウントは、前記アタッチメント本体の前記近位端の近位に配置され、前記外科用ハンドピースから離隔された、片持ち梁アームと
を備える、外科用器具アタッチメントと、
トラッカであって、
トラッカフレームと、
前記トラッカフレームに結合され、前記付属品マウントに係合するように構成された、付属品ソケットと、
前記トラッカフレームに結合された、少なくとも3つの光学マーカと、
を備え、前記少なくとも3つの光学マーカは、前記付属品ソケットが前記付属品マウントと係合されたときに、前記アタッチメント本体の近位に配置される、トラッカと
を備える、システム。
【請求項17】
前記トラッカは、前記トラッカフレームが前記付属品マウントと係合されたときに、前記外科用ハンドピースから離隔される、請求項16に記載のシステム
【請求項18】
前記外科用器具アタッチメントは、前記アタッチメント本体中に支持され、前記回転切削ツールを受容するように構成された、ツールチャックと、前記アタッチメント本体中に支持され、前記ツールチャックに動作可能に結合された、駆動シャフトとを更に備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記アタッチメント本体は、前記アタッチメント本体の前記近位端に配置され、前記モータ本体と係合可能な結合部分を備え、前記片持ち梁アームは、前記結合部分の遠位で前記アタッチメント本体に結合されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記トラッカフレームは、前記付属品ソケットと前記少なくとも3つの光学マーカとの間に配置されている、請求項16に記載のシステム。
【国際調査報告】