(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】アップリンク同期調節方法、関連デバイス、及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20241018BHJP
【FI】
H04W56/00 130
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523786
(86)(22)【出願日】2022-10-12
(85)【翻訳文提出日】2024-05-28
(86)【国際出願番号】 CN2022124887
(87)【国際公開番号】W WO2023066110
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202111230898.8
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュ、ビン
(72)【発明者】
【氏名】リ、ピンチャオ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE01
5K067EE10
(57)【要約】
本願の実施形態は、アップリンク同期調節方法、関連デバイス及びシステムを開示する。方法は、端末デバイスがタイミングアドバンスTAを決定し、TAをアクセスネットワークデバイスに報告する段階;及びアクセスネットワークデバイスがTAの受信後にアップリンク同期調節を完了する段階を備え得る。トリガ条件は、端末デバイスのTA報告について定義され得、又は、TA報告に使用されるリソースが構成され得、又は、TAが報告された後の端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの挙動変更が設定され得る。本願の実施形態において、端末デバイスはTAを決定及び報告する。これにより、アクセスネットワークデバイスはTAを決定及び調節するがアクセスネットワークデバイスは高速で移動するシナリオにおいて伝送遅延を適時に認識できず、結果的に、端末デバイス上のアクセスネットワークデバイスによって実行されるスケジューリングにおいて例外が生じるのでTAが不正確であるという従来技術の問題を解決し、アクセスネットワークデバイスのスケジューリング効率を改善する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップリンク同期調節方法であって、
端末デバイスによって、第1タイミングアドバンスTAを決定する段階、ここで前記第1TAは、前記端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間のアップリンク同期を実行するために使用される;及び
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階、ここで前記第1メッセージは前記第1TAを含む、
を備える方法。
【請求項2】
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する前記段階は:
前記第1TA及び第2TAの間の差が予め設定された閾値より大きい又はそれに等しいとき、前記端末デバイスによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階、ここで前記第2TAは、前記端末デバイス及び前記アクセスネットワークデバイスの間で最後に報告されたTA、又は、前記端末デバイスによって最後に使用されたTAである、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は更に:
前記端末デバイスによって、前記アクセスネットワークデバイスによって送信された第2メッセージを受信する段階、ここで前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう前記端末デバイスに指示する、
を備える、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する前記段階は:
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能であるとき、前記端末デバイスによって、前記第1PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能でないとき、前記端末デバイスによって、スケジューリング要求SRをトリガし、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するために使用される第2PUSCHリソースを前記アクセスネットワークデバイスに要求するために前記SRを送信する段階
を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記SRによって使用されるSRリソースは汎用SRリソースである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する前記段階は:
前記端末デバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記端末デバイスによって、前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階
を含む、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は更に:
前記端末デバイスが前記第1メッセージを送信した後、前記端末デバイスが、第1の予め設定された時間内に、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記アクセスネットワークデバイスから受信しない場合、前記端末デバイスによって、前記第1メッセージを再送信する、又は、前記アップリンク同期タイマTATを前記タイムアウト状態に設定する段階
を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は更に:
前記端末デバイスの前記アップリンク同期タイマTATが前記タイムアウト状態に入ってから第2の予め設定された時間後に、前記端末デバイスによって、予め設定された操作を実行する段階、ここで、前記予め設定された操作は、前記端末デバイスのハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、前記端末デバイスの物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、前記端末デバイスのサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、前記端末デバイスの構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、前記端末デバイスのものであるPUSCHリソースを消去する、及び、TAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は更に:
前記端末デバイスが前記第1メッセージを送信した後に、前記端末デバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階;又は
前記端末デバイスが前記第1メッセージを送信してから、第3の予め設定された時間後に、前記端末デバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階
を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
アップリンク同期調節方法であって、
端末デバイスによって送信された第1メッセージをアクセスネットワークデバイスによって受信する段階、ここで、前記第1メッセージは第1タイミングアドバンスTAを含み、前記第1TAは、前記端末デバイス及び前記アクセスネットワークデバイスの間のアップリンク同期を実行するために使用され;及び
前記アクセスネットワークデバイスによって、前記第1TAに基づいて前記端末デバイスと通信する段階
を備える方法。
【請求項11】
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスによって第2メッセージを前記端末デバイスへ送信する段階、ここで前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう前記端末デバイスに指示する、
を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
端末デバイスによって送信された第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスによって受信する前記段階は:
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能であるとき、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する段階;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能でないとき、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記端末デバイスが送信したスケジューリング要求SRを受信し、第2PUSCHリソースを前記端末デバイスに割り当て、前記端末デバイスが前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する段階
を含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
アクセスネットワークデバイスによって、端末デバイスが送信した第1メッセージを受信する前記段階は:
前記アクセスネットワークデバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する段階
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスによって、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記端末デバイスへ送信する段階
を備える、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスの前記アップリンク同期タイマTATが前記タイムアウト状態に入ってから第4の予め設定された時間後に、前記アクセスネットワークデバイスによって、予め設定された操作を実行する段階、ここで、前記予め設定された操作は、現在構成されているハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、現在構成されている物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、現在構成されているサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、現在構成されているグラントを消去する、現在構成されているPUSCHリソースを消去する、及びTAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を備える、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスが、前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを受信した後に、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階;又は
前記アクセスネットワークデバイスが、前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを受信した後に、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し、前記TATの持続時間を第5の予め設定された時間だけ低減する段階
を備える、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
通信装置であって、
第1タイミングアドバンスTAを決定するよう構成されている決定ユニット、ここで前記第1TAは、前記通信装置及びアクセスネットワークデバイスの間のアップリンク同期を実行するために使用される;及び
第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されている送受信機ユニット、ここで前記第1メッセージは前記第1TAを含む
を備える通信装置。
【請求項18】
前記送受信機ユニットは具体的には:前記第1TA及び第2TAの間の差が予め設定された閾値より大きい又はそれに等しいとき、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されており、ここで前記第2TAは、前記通信装置及び前記アクセスネットワークデバイスの間で最後に報告されたTA、又は、前記通信装置によって最後に使用されたTAである、
請求項17に記載の通信装置。
【請求項19】
前記送受信機ユニットは更に、前記アクセスネットワークデバイスによって送信された第2メッセージを受信するよう構成されており、前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう前記通信装置に指示する、請求項17又は18に記載の通信装置。
【請求項20】
前記送受信機ユニットは具体的には:
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記通信装置に利用可能であるとき、前記第1PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記通信装置に利用可能でないとき、スケジューリング要求SRをトリガし、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するために使用される第2PUSCHリソースを前記アクセスネットワークデバイスに要求するために前記SRを送信する
よう構成されている、請求項17から19のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項21】
前記SRによって使用されるSRリソースは汎用SRリソースである、請求項20に記載の通信装置。
【請求項22】
前記送受信機ユニットは具体的には、前記通信装置のアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されている、請求項20又は21に記載の通信装置。
【請求項23】
前記通信装置が前記第1メッセージを送信した後に、前記通信装置が、第1の予め設定された時間内に、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記アクセスネットワークデバイスから受信しない場合、前記第1メッセージを再送信する、又は、前記アップリンク同期タイマTATを前記タイムアウト状態に設定するよう構成されている第1処理ユニットを更に備える、請求項17から22のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項24】
前記通信装置の前記アップリンク同期タイマTATが前記タイムアウト状態に入ってから第2の予め設定された時間後に、予め設定された操作を実行するよう構成されている第2処理ユニット、ここで、前記予め設定された操作は、前記通信装置のハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、前記通信装置の物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、前記通信装置のサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、前記通信装置の構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、前記通信装置のものであるPUSCHリソースを消去する、及び、TAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を更に備える請求項17から23のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項25】
前記通信装置が前記第1メッセージを送信した後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する;又は、前記通信装置が前記第1メッセージを送信した後に、第3の予め設定された時間後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動するよう構成されている第3処理ユニット
を更に備える、請求項17から24のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項26】
通信装置であって、
端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信する、ここで、前記第1メッセージは第1タイミングアドバンスTAを含み、前記第1TAは、前記端末デバイス及び前記通信装置の間のアップリンク同期を実行するために使用される;及び、前記第1TAに基づいて前記端末デバイスと通信するよう構成されている送受信機ユニットを備える通信装置。
【請求項27】
前記送受信機ユニットは更に、第2メッセージを前記端末デバイスへ送信するよう構成され、ここで、前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記通信装置へ送信する機能を有効化するよう前記端末デバイスに指示する、請求項26に記載の通信装置。
【請求項28】
前記送受信機ユニットは具体的には、
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能であるとき、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能でないとき、前記端末デバイスによって送信されたスケジューリング要求SRを受信し、第2PUSCHリソースを前記端末デバイスに割り当て、前記端末デバイスが前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する
よう構成されている、請求項26又は27に記載の通信装置。
【請求項29】
前記送受信機ユニットは具体的には:前記通信装置のアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信するよう構成されている、
請求項28に記載の通信装置。
【請求項30】
前記送受信機ユニットは更に、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記端末デバイスへ送信するよう構成されている、請求項26から29のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項31】
前記通信装置の前記アップリンク同期タイマTATが前記タイムアウト状態に入ってから第4の予め設定された時間後に、予め設定された操作を実行するよう構成されている第1処理ユニット、ここで、前記予め設定された操作は、現在構成されているハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、現在構成されている物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、現在構成されているサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、現在構成されているグラントを消去する、現在構成されているPUSCHリソースを消去する、及びTAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を更に備える、請求項26から30のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項32】
前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを前記通信装置が受信した後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する、又は、前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを前記通信装置が受信した後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し、前記TATの持続時間を第5の予め設定された時間だけ低減するよう構成されている第2処理ユニットを更に備える、請求項26から31のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項33】
プロセッサ及びメモリを備える通信装置、ここで前記メモリは、プログラムコードを記憶するよう構成され、前記プログラムコードが前記プロセッサによって実行されるとき、前記通信装置は、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を実装する、通信装置。
【請求項34】
1又は複数の端末デバイス及び1又は複数のアクセスネットワークデバイスを備える通信システム、ここで前記1又は複数の端末デバイスは、前記1又は複数のアクセスネットワークデバイスに通信可能に接続され、前記1又は複数の端末デバイスは、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行し、前記1又は複数のアクセスネットワークデバイスは、請求項10から16のいずれか一項に記載の方法を実行する、通信システム。
【請求項35】
命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能である、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項36】
請求項1から16のいずれか一項に記載の機能の実装においてデバイスをサポートするよう構成されているプロセッサを備えるチップシステム。
【請求項37】
命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータは、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能である、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、「アップリンク同期調節方法、関連デバイス、及びシステム」と題する、2021年10月21日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第202111230898.8号に基づく優先権を主張するものであり、その全体は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、通信技術の分野に関連し、特に、アップリンク同期調節方法、関連デバイス及びシステムに関連する。
【背景技術】
【0003】
モバイルインターネットの発展に伴い、端末などの電子デバイスが広く応用され、より多くの端末デバイスが、アクセスネットワークデバイスによって構成されたセルにおいてスケジューリングされる必要がある。異なる端末デバイスは、時間周波数直交多元接続(Orthogonal Multiple Access)方式でネットワークにアクセスする。したがって、同一セルにおける異なる端末デバイスのアップリンク伝送は互いに干渉しない。しかしながら、異なる端末はアクセスネットワークデバイスからの距離が異なるので、異なる端末デバイスによって送信されたアップリンク情報は、異な時点でアクセスネットワークデバイスに到着し、セル内干渉を生じさせ、端末デバイスのスケジューリングにおいてアクセスネットワークデバイスの障害を生じさせる。したがって、アクセスネットワークデバイスは、同一のサブフレームからの異なる端末デバイスのアップリンク情報がアクセスネットワークデバイスに到着する時間が揃えられることを期待し、タイミングアドバンス(Timing Advance, TA)が生じる。
図1aは、従来技術におけるタイミングアドバンスの適用の概略図である。TAが補償に使用された後、セル内の異なる位置における端末デバイスによって同一の時間領域リソース上で送信されたアップリンク情報がアクセスネットワークデバイスに到着する時間は揃えられ得る(
図1aに示すように、TAが使用された後、アップリンクデータ1及びアップリンクデータ2がアクセスネットワークデバイスに到着する時間は整列される)。このようにして、アクセスネットワークデバイスが1つの時間に基づいて同一セルにおける全ての端末デバイスを処理することを確実にし得る。TAの値は、単方向伝送遅延の2倍、すなわち、ラウンドトリップ遅延(Round Trip Delay, RTD)に等しい。
【0004】
しかしながら、従来技術におけるタイミングアドバンスを使用することによる通信伝送の実行のプロセスにおいて、アクセスネットワークデバイスは依然として、端末デバイスの伝送遅延をリアルタイムに認識できないため、スケジューリングにおけるアクセスネットワークデバイスの障害が生じる。例えば、高速で移動するシナリオにおいて、アクセスネットワークデバイス又は端末デバイスは迅速に移動するので、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間の伝送遅延は非常に迅速に変化し得る。この場合、アクセスネットワークデバイスが端末デバイスの伝送遅延をリアルタイムに認識できない可能性が非常に高い。したがって、スケジューリング効率を改善するためにアクセスネットワークデバイスが端末デバイスの伝送遅延を適時に認識できることを確実にできる方法をどのように提供するかは、解決されるべき緊急の問題である。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態は、スケジューリング効率を改善するためにアップリンク同期調節方法、関連デバイス及びシステムを提供する。
【0006】
第1態様によれば、本願の実施形態は、アップリンク同期調節方法を提供し、ここで方法は:端末デバイスが第1タイミングアドバンスTAを決定する段階、ここで第1TAは、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスに対してアップリンク同期を実行するために使用される;及び、端末デバイスが、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する段階、ここで第1メッセージは第1TAを含む、を備え得る。
【0007】
本願の本実施形態において、端末デバイスは、タイミングアドバンスTAを決定及び報告し、アクセスネットワークデバイスが端末デバイスの伝送遅延を適時に認識できることを確実にすることにより、スケジューリング効率を改善する。従来技術において、アップリンク同期のためのタイミングアドバンスTAは、アクセスネットワークによって決定及び調節される。高速で移動するシナリオ(例えば、高速鉄道シナリオ及び非地上ネットワークシナリオ)において、端末デバイスの移動はランダムであるので、アクセスネットワークデバイスはまず、端末デバイスの位置を認識するために、端末デバイスによって送信されたアップリンク情報を解析する必要がある。結果的に、アクセスネットワークは、端末デバイスの伝送遅延を適時に認識することを失敗し得、スケジューリング問題が生じる。端末デバイスについては、アクセスネットワークデバイスの位置は通常、既知である。例えば、端末デバイスが迅速に移動する高速鉄道又は新幹線のシナリオにおいて、アクセスネットワークデバイスは通常、固定されている、すなわち、既知である。別の例では、衛星(アクセスネットワークデバイス)が迅速に移動する非地上ネットワークのシナリオにおいて、衛星が迅速に移動する場合でも、衛星は、特定の軌道に基づいて運行しているので、従って、衛星の位置は依然として既知である。このようにして、端末デバイスは、端末デバイスの位置情報を認識するとき、タイミングアドバンスTAを直接決定し(アクセスネットワークデバイスがTAを決定するためにまずアップリンク情報を解析する必要がある従来技術と異なる)、TAをアクセスネットワークデバイスへ適時に報告することができる。これにより、アクセスネットワークデバイスが、正しいTAに基づいて端末デバイスをスケジューリングすることを確実にでき、スケジューリング効率を改善する。
【0008】
可能な実装において、端末デバイスが第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信することは:第1TA及び第2TAの間の差が予め設定された閾値より大きい又はそれに等しいとき、端末デバイスは第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信し、ここで第2TAは、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間で最後に交換されたTA、又は、端末デバイスによって最後に使用されたTAである、を含む。
【0009】
本願の本実施形態において、予め設定された条件が満たされるとき、端末デバイスは、決定されたTAをアクセスネットワークデバイスへ報告する。具体的には、閾値(すなわち、予め設定された閾値)がまず予め設定される。端末デバイスによって決定されたTA(すなわち、第1TA)及び端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間で最後に交換されたTA又は端末デバイスによって最後に使用されたTA(すなわち、第2TA)の間の差が、予め設定された閾値より大きい又はそれに等しいとき、端末デバイスは、決定されたTAをアクセスネットワークデバイスへ報告する。本願の本実施形態において、閾値は予め設定されているので、端末デバイスの同期外れが生じていないとき、TAは適時に調節される。このように、端末デバイスのアップリンク同期外れを回避できる。
【0010】
可能な実装において、方法は更に:端末デバイスが、アクセスネットワークデバイスによって送信された第2メッセージを受信する段階、ここで第2メッセージは、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するように端末デバイスに指示する、を備える。
【0011】
本願の本実施形態において、端末デバイスがTAを決定及び報告するかどうかは、送信された指示情報(すなわち、第2メッセージ)を使用することによってアクセスネットワークデバイスによって制御され得る。第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するように端末デバイスに指示する指示情報をアクセスネットワークが送信するとき、端末デバイスは、指示に基づいてTAを決定及び報告する。そうでなければ、端末デバイスは、TAを決定及び報告しない。これにより、端末デバイスの複雑性を低減し、シグナリング交換を低減し、端末デバイスの電力を節約する。
【0012】
可能な実装において、端末デバイスが、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信することは:利用可能な第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが端末デバイスに存在するとき、端末デバイスは、第1PUSCHリソースを使用することによって第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する;又は、利用可能な第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが端末デバイスに存在しないとき、端末デバイスはスケジューリング要求SRをトリガし、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信するために使用される第2PUSCHリソースをアクセスネットワークデバイスに要求するSRを送信する、を含む。
【0013】
本願の本実施形態において、端末デバイスは、現在利用可能なPUSCHリソースを使用することによって、又は、スケジューリング要求SRに基づいて取得された利用可能なPUSCHリソースを使用することによって、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信し、TAの報告を完了する。これによりスケジューリング効率を改善し、既存のリソースを完全に利用し、リソースの無駄を回避する。
【0014】
可能な実装において、端末デバイスが第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信することは:端末デバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、端末デバイスが、第1PUSCHリソース又は第2PUSCHリソースを使用することによって、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信することを含む。
【0015】
本願の本実施形態において、端末デバイスのTATがタイムアウト状態にあるとき、端末デバイスは依然として、現在利用可能なPUSCHリソースを使用することによって、又は、スケジューリング要求SRに基づいて取得された利用可能なPUSCHリソースを使用することによって、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する。これは、TATがタイムアウトしたときに、前に構成されたアップリンクリソースが直接解放され、アップリンク同期がランダムアクセスを通じて完了される従来技術と異なる。このように、ランダムアクセスによって生じる、過剰に長い遅延及び悪いユーザ体験という問題を回避できる。
【0016】
可能な実装において、方法は更に:端末デバイスが第1メッセージを送信した後に、端末デバイスが第1メッセージについての確認応答メッセージを第1の予め設定された時間内にアクセスネットワークデバイスから受信しない場合、端末デバイスは、第1メッセージを再送信するか、又は、アップリンク同期タイマTATをタイムアウト状態に設定することを含む。
【0017】
本願の本実施形態において、端末デバイスによって報告されたTAをアクセスネットワークデバイスが確認応答するための機構を導入する。端末デバイスが、第1メッセージを使用することによってTAを報告した後、ある期間にわたって、アクセスネットワークデバイスから確認応答を依然として受信しない場合、端末デバイスは、TAを再度報告し得るか、又は、TATをタイムアウトに設定し、次に、ランダムアクセス方式でアップリンク同期を完了し得る。本願の本実施形態において、アクセスネットワークデバイスの確認応答機構が、アップリンク同期の通常の適用を確実にするために使用される。
【0018】
可能な実装において、方法は更に:端末デバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態に入ってから第2の予め設定された時間後に、端末デバイスが予め設定された操作を実行する段階、ここで、予め設定された操作は、端末デバイスのハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、端末デバイスの物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、端末デバイスのサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、端末デバイスの構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、端末デバイスのものであるPUSCHリソースを消去する、及びTAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、を備える。
【0019】
本願の本実施形態において、端末デバイスのTATがタイムアウト状態に入ってからある期間の後に、端末デバイスは、アクセスネットワークデバイスによって以前に構成されたリソースを解放して、同期外れ状態における端末デバイスが、前に構成されたリソースを使用できないが依然としてリソースを占有していることが原因で生じるリソースの無駄を回避する。
【0020】
可能な実装において、方法は更に:端末デバイスが第1メッセージを送信した後に、端末デバイスが、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階;又は、端末デバイスが第1メッセージを送信した後に、端末デバイスが、第3の予め設定された時間の後にアップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階を備える。
【0021】
本願の本実施形態において、端末デバイスが第1メッセージを使用することによってTAを報告した後、又は、端末デバイスがTAを報告してからある期間の後、端末デバイスは、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する。TATの持続時間は、TAの有効期間として使用され得、それにより、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスが同期外れの後に適時に調節を実行できることを確実にする。加えて、TATの持続時間又は第3の予め設定された時間が設定され、その結果、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスのTATがタイムアウト状態に達する時間を揃えることができ、スケジューリングの競合が回避される。
【0022】
第2態様によれば、本願の実施形態はアップリンク同期調節方法を提供し、ここで、方法は:アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信する段階、ここで、第1メッセージは第1タイミングアドバンスTAを含み、第1TAは、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスに対してアップリンク同期を実行するために使用される;及び、アクセスネットワークデバイスが、第1TAに基づいて端末デバイスと通信する段階を備え得る。
【0023】
本願の本実施形態において、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスによって決定及び報告されたタイミングアドバンスTAを受信し、その結果、端末デバイスの伝送遅延を適時に認識でき、スケジューリング効率が改善される。従来技術において、アップリンク同期のためのタイミングアドバンスTAは、アクセスネットワークによって決定及び調節される。高速で移動するシナリオ(例えば、高速鉄道シナリオ及び非地上ネットワークシナリオ)において、端末デバイスの移動はランダムであるので、アクセスネットワークデバイスはまず、端末デバイスの位置を認識するために、端末デバイスによって送信されたアップリンク情報を解析する必要がある。結果的に、アクセスネットワークは、端末デバイスの伝送遅延を適時に認識することを失敗し得、スケジューリング問題が生じる。端末デバイスについては、端末デバイスが迅速に移動する高速鉄道又は新幹線のシナリオにおいて、アクセスネットワークデバイスは通常固定され、すなわち、既知である;又は、衛星(アクセスネットワークデバイス)が迅速に移動する非地上ネットワークのシナリオにおいて、衛星が迅速に移動する場合でも、衛星は、特定の軌道に基づいて運行し、従って、衛星の位置は既知である。このようにして、端末デバイスは、端末デバイスの位置情報を認識するとき、タイミングアドバンスTAを直接決定し、TAをアクセスネットワークデバイスへ適時に報告できる。これにより、アクセスネットワークデバイスが、正しいTAに基づいて端末デバイスをスケジューリングすることを確実にでき、スケジューリング効率を改善する。
【0024】
可能な実装において、方法は更に:アクセスネットワークデバイスが第2メッセージを端末デバイスへ送信する段階、ここで第2メッセージは、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう端末デバイスに指示する、を備える。
【0025】
可能な実装において、アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信することは:利用可能な第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが端末デバイスに存在するとき、アクセスネットワークデバイスが、第1PUSCHリソースを使用することによって端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信すること;又は、利用可能な第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが端末デバイスに存在しないとき、アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信されたスケジューリング要求SRを受信し、第2PUSCHリソースを端末デバイスに割り当て、第2PUSCHリソースを使用することによって端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信することを含む。
【0026】
可能な実装において、アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信することは:アクセスネットワークデバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、アクセスネットワークデバイスが、第1PUSCHリソース又は第2PUSCHリソースを使用することによって端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信することを含む。
【0027】
可能な実装において、方法は更に:アクセスネットワークデバイスが第1メッセージについての確認応答メッセージを端末デバイスへ送信する段階を備える。
【0028】
可能な実装において、方法は更に:アクセスネットワークデバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態に入ってから第4の予め設定された時間の後に、アクセスネットワークデバイスが予め設定された操作を実行する段階、ここで、予め設定された操作は、現在構成されているハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去すること、現在構成されている物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放すること;現在構成されているサウンディング基準信号SRSリソースを解放すること、現在構成されているグラントを消去すること、及び、現在構成されているPUSCHリソースを消去することのうちの1又は複数を含む、を備える。
【0029】
可能な実装において、方法は更に:アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信した後に、アクセスネットワークデバイスが、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階;又は、アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信した後に、アクセスネットワークデバイスが、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し、第5の予め設定された時間だけTATの持続時間を低減する段階を備える。
【0030】
第3態様によれば、本願の実施形態は、端末デバイスを提供し、ここで、端末デバイスは、第1態様の任意の1又は複数の可能な実装において提供されるアップリンク同期調節方法を実行するよう構成されているユニット及び/又はモジュールを含み得る。したがって、アップリンク同期調節方法の有益な効果(又は特長)も実装され得る。
【0031】
第4態様によれば、本願の実施形態はアクセスネットワークデバイスを提供し、ここで、アクセスネットワークデバイスは、第2態様の任意の1又は複数の可能な実装において提供されるアップリンク同期調節方法を実行するよう構成されているユニット及び/又はモジュールを含み得る。したがって、アップリンク同期調節方法の有益な効果(又は特長)も実装され得る。
【0032】
第5態様によれば、本願の一実施形態が通信装置を提供する。通信装置はプロセッサを含み、プロセッサは、第1態様及び第2態様のうちの1又は複数において提供されるアップリンク同期調節方法における対応する機能の実装において通信装置をサポートするよう構成されている。通信装置はさらに、メモリを含んでよい。メモリは、プロセッサに結合するよう構成されており、通信装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。通信装置は、別のデバイス又は通信ネットワークと通信するために通信装置によって使用される通信インタフェースを更に含え得る。
【0033】
第6態様によれば、本願の実施形態は、1又は複数の端末デバイス及び1又は複数のアクセスネットワークデバイスを含む通信システムを提供する。1又は複数の端末デバイスは、1又は複数のアクセスネットワークデバイスに通信可能に接続され、1又は複数の端末デバイスは、第1態様のいずれか1つによる方法を実行し、1又は複数のアクセスネットワークデバイスは、第2態様のいずれか1つによる方法を実行する。
【0034】
第7態様によれば、本願の実施形態は、第3態様、第4態様、及び第5態様のうちの1又は複数において提供されるアップリンク同期調節方法を実装するためにデバイス装置におけるプロセッサによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するよう構成されているコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータソフトウェア命令は、上記の態様を実行するように設計されたプログラムを含む。
【0035】
第8態様によると、本願の実施形態は、チップシステムを提供する。チップシステムは、第1態様及び第2態様のうちの1又は複数における機能、例えば、アップリンク同期調節方法における情報の生成又は処理の実装においてデバイスをサポートするよう構成されているプロセッサを含む。可能な設計において、チップシステムは更にメモリを含む。メモリは、デバイスに要求されるプログラム命令及びデータを記憶するよう構成されている。チップシステムは、チップを含み得る、又は、チップ及び別のディスクリートコンポーネントを含み得る。
【0036】
第9態様によれば、本願の実施形態はコンピュータプログラムを提供する。コンピュータプログラムは命令を含み、コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるとき、コンピュータは、第5態様における通信装置におけるプロセッサによって実行される手順を実行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本願の実施形態又は背景技術における技術的解決手段をより明確に説明するために以下では、本願の実施形態又は背景技術を説明するために、添付図面について簡潔に説明する。
【0038】
【
図1a】従来技術におけるタイミングアドバンスの適用の図である。
【0039】
【
図1b】従来技術におけるアップリンク同期調節方法の概略フローチャートである。
【0040】
【
図2】本願の実施形態によるアップリンク同期調節方法のシステムアーキテクチャの図である。
【0041】
【
図3a】本願の実施形態によるアップリンク同期調節方法の概略フローチャートである。
【0042】
【
図3b】本願の実施形態による端末デバイスによるTAの決定の図である。
【0043】
【
図3c】本願の実施形態による別のアップリンク同期調節方法の概略フローチャートである。
【0044】
【
図4a】本願の実施形態によるアップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する時系列の図である。
【0045】
【
図4b】本願の実施形態によるアップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する時系列の別の図である。
【0046】
【
図4c】本願の実施形態によるアップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する時系列の更に別の図である。
【0047】
【
図5】本願の実施形態による端末デバイスの構造の図である。
【0048】
【
図6】本願の実施形態によるアクセスネットワークデバイスの構造の図である。
【0049】
【
図7】本願の実施形態による通信装置700の構造の図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下では、本願の実施形態の添付図面を参照しながら、本願の実施形態について説明する。
【0051】
本願の明細書、特許請求の範囲、及び添付図面において、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」という用語及び同様のものは、異なる対象の間で区別することを意図しているが、特定の順序を指示するものではない。また、「含む(including)」及び「有する(having)」といった用語及びこれらの任意の他の派生語は、非排他的包含に及ぶことが意図されている。例えば、一連の段階又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又はデバイスは、列挙されている段階又はユニットに限定されるものではないが、列挙されていない段階又はユニットを任意でさらに含む、又は、プロセス、方法、製品又はデバイスの別の固有の段階又はユニットを任意でさらに含む。
【0052】
本明細書において言及される「実施形態」とは、実施形態を参照して説明される特定の特徴、構造、又は、特性が、本願の1又は複数の実施形態に含まれ得ることを意味する。明細書における様々な箇所に示される語句は必ずしも、同一の実施形態を指さないことがあり得、別の実施形態と排他的な独立の又は任意選択の実施形態でない。明細書において説明される実施形態が別の実施形態と組み合わされ得ることが当業者によって明示的及び黙示的に理解される。
【0053】
本明細書において使用される「コンポーネント」、「モジュール」及び「システム」などの用語は、コンピュータ関連エンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は、実行されているソフトウェアを示すために使用される。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で動作する処理、プロセッサ、オブジェクト、実行可能なファイル、実行スレッド、プログラム、及び/又はコンピュータであってよいが、それらに限定されるものではない。図を用いて示すように、コンピューティングデバイス及びコンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションの両方がコンポーネントであってよい。1又は複数のコンポーネントが、処理及び/又は実行スレッド内に存在してよく、コンポーネントは、1つのコンピュータに、及び/又は2つ以上のコンピュータの間で分散されて配置されてよい。加えて、これらのコンポーネントは、様々なデータ構造を記憶する様々なコンピュータ可読媒体から実行され得る。例えば、コンポーネントは、ローカルプロセス及び/又はリモートプロセスを使用することによって、例えば、1又は複数のデータパケット(例えば、ローカルシステム、分散システム、及び/又は、信号を使用することによって別のシステムと相互作用するインターネットなどのネットワーク間おける、別のコンポーネントと相互作用する2つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に基づいて通信し得る。
【0054】
当業者がより良く理解することを助けるべく、本願におけるいくつかの用語をまず説明する。
【0055】
(1)タイミングアドバンス(Timing Advance, TA)は本質的には、端末デバイスのダウンリンクタイミング及びアップリンクタイミングの間のオフセットである。端末デバイスは、タイミングアドバンスに対応する時間に基づいて、アップリンク情報をアクセスネットワークデバイスへ事前に送信する。異なる位置における複数の端末デバイスのオフセットは異なり得る。したがって、異なる端末デバイスからのアップリンク情報がアクセスネットワークデバイスに到着する時間は、TAを使用することによって制御され得る。例えば、アクセスネットワークデバイスから遠く離れている端末デバイスについては、伝送遅延が大きいので、端末デバイスのオフセットは、アクセスネットワークデバイスに近い端末デバイスのそれより大きい。換言すると、当該端末デバイスは、アップリンク情報をアクセスネットワークデバイスへより早く送信し、同一セル内の異なる位置における複数の端末デバイスが同一の時間領域リソースを使用することによってアップリンク情報を送信すること、及び、アップリンク情報がアクセスネットワークデバイスに到着する時点が揃えられることを確実にする。概して、タイミングアドバンスは、伝送遅延の2倍であり、ラウンドトリップ遅延(Round Trip Delay, RTD)又はラウンドトリップ時間(Round Trip Time, RTT)と呼ばれる。
【0056】
(2)アップリンク同期タイマ(Time Alignment Timer, TAT):アクセスネットワークデバイスは、RRCシグナリングを使用することによって、端末デバイスについてタイマ(MAC層におけるタイムアライメントタイマと呼ばれる)を構成し、次に、端末デバイスは、タイマを使用することによって、アップリンク同期状態に入るかどうかをMAC層において決定する。タイマがタイムアウトした場合、アップリンク同期外れが生じる。アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスは各々、1つのアップリンク同期タイマを維持し、2つのタイマのステータスは一致している必要があることに留意されたい。概して、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスによって維持されるタイマの持続時間は同一である。本実施形態において、2つのタイマのステータスが一致していることを確実にするべく、2つのタイマの持続時間は異なり得る。
【0057】
(3)ランダムアクセスチャネル(Random Access CHannel)は、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間にRRC接続を確立するプロセスにおいて使用されるチャネルである。端末デバイスは、ランダムアクセスが完了した後に初めてアクセスネットワークデバイスと通信できる。加えて、端末デバイスは、ランダムアクセスを通じてアップリンクグラント及びアップリンク同期をアクセスネットワークデバイス側から取得し得る。端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスがアップリンク同期外れ状態にあるとき、端末デバイスは、ランダムアクセスを通じてアクセスネットワークデバイスとのアップリンク同期を再完了し得る。
【0058】
(4)アップリンク同期及び同期外れ(out-of-synchronization):概して、ランダムアクセス手順において、又は、端末デバイスが接続モードに入った後に、アクセスネットワークデバイスは、TA構成を端末デバイスへ送信する。TA構成を受信した後、端末デバイスはアップリンク同期状態にあり、TATを始動する。対応して、アクセスネットワークデバイスはまた、TATを始動し、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスのTAT持続時間は同一である。加えて、RRC接続モードにおいて、アクセスネットワークデバイスは代替的に、TAコマンドを端末デバイスへ送信し、アップリンク同期を維持し得る。端末デバイスが、アクセスネットワークデバイスによって配信されたTAコマンドを長時間にわたって受信しない場合、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスによって維持されるTATがタイムアウトするまで、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスはアップリンク同期外れ状態にある。
【0059】
まず、本願において特に解決されるべき技術的問題を分析及び提案する。従来技術において、アップリンク同期調節の解決手段については、
図1bを参照されたい。
図1bは、従来技術におけるアップリンク同期調節方法の概略フローチャートである。この方法は以下の段階を含む。
【0060】
段階S100:アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信されたアップリンク情報に基づいてタイミングアドバンスTAを決定する。
【0061】
段階S101:アクセスネットワークデバイスが、決定されたTAについての調節コマンドを端末デバイスへ送信する。
【0062】
段階S102:端末デバイスが、アクセスネットワークデバイスによって送信された調節コマンドに基づいて、TAを調節する。
【0063】
上記の段階に基づいて、既存のアップリンク同期調節の解決手段は以下の欠点を有する。
【0064】
欠点1:アクセスネットワークデバイスは、伝送遅延を適時に認識できない。従来技術において、アップリンク同期についてのTA値は、アクセスネットワークによって測定及び調節され、これは、アップリンク同期についての通信の要件を基本的に満たすことができる。しかしながら、端末デバイス又はアクセスネットワークデバイスが迅速に移動するシナリオ、例えば、端末デバイスが迅速に移動する高速鉄道又は新幹線のシナリオ、又は、衛星(アクセスネットワークデバイス)が迅速に移動する非地上ネットワークのシナリオにおいて、アクセスネットワークは、端末デバイスの伝送遅延を適時に認識することに失敗し得る。換言すると、高速移動は、大きい伝送遅延変化を生じさせる。加えて、TA値は、伝送遅延に関連付けられる。アクセスネットワークデバイスがTA値を計算し、調節コマンドを送信した後、TA値は、高速移動に起因して大きく変化し得る。この場合、アクセスネットワークデバイスが遅延したTA値を使用し続けて端末デバイスをスケジューリングする場合、スケジューリング問題が生じる可能性が高い。
【0065】
現在のアップリンク同期調節方法において、アクセスネットワークデバイスが端末デバイスの伝送遅延を適時に認識できないという問題を解決することによりスケジューリング効率を改善するべく、本願は、従来技術における欠点を包括的に考慮し、以下の技術的問題が解決される必要がある。
【0066】
[新しい計算及び調節機構(欠点1の解決手段1)]
従来技術において、アップリンク同期についてのタイミングアドバンスTAは、アクセスネットワークによって決定及び調節される。アクセスネットワークは、端末デバイスの伝送遅延を適時に認識することに失敗し得る。結果的に、スケジューリング問題が生じる。実際の通信伝送プロセスにおいて、アクセスネットワークデバイスにとって、端末デバイスの移動軌道はランダムであり、端末デバイスにとって、アクセスネットワークデバイスの位置は既知である。例えば、端末デバイスが迅速に移動する高速鉄道又は新幹線のシナリオにおいて、アクセスネットワークデバイスは通常、固定されている。端末デバイスが迅速に移動するプロセスにおいて、端末デバイスは、端末デバイスの位置をリアルタイムに認識し、また、アクセスネットワークデバイスの位置を把握し得る。しかしながら、端末デバイスの位置を認識するために、アクセスネットワークデバイスはまず、端末デバイスによって送信されたアップリンク情報を解析する必要がある。別の例では、衛星(アクセスネットワークデバイス)が迅速に移動する非地上ネットワークのシナリオにおいて、衛星が迅速に移動する場合でも、衛星は特定の軌道に基づいて運行する。したがって、端末デバイスにとって、衛星の位置は既知である(衛星は、ブロードキャスト方式で、軌道の概略、例えば、エフェメリス地図を配信し得る)。しかしながら、端末デバイスの移動はランダムであるので、端末デバイスの位置を認識するために、衛星はまず、端末デバイスによって送信されたアップリンク情報を解析する必要がある。したがって、高速で移動するシナリオについては、端末デバイスがTAを決定及び報告する機構が導入され得、アクセスネットワークデバイスが端末デバイスの伝送遅延を適時に認識できることを確実にし、それによりスケジューリング効率を改善する。
【0067】
結論として、既存のアップリンク同期調節の解決手段は、タイムラインについてのより高い要件を満たすことができない。したがって、本願において提供されるアップリンク同期調節方法は、上記の技術的問題を解決するために使用される。
【0068】
本願の実施形態において提供されるアップリンク同期調節方法をより良く理解するべく、以下では、本願の実施形態において提供されるアップリンク同期調節方法のシステムアーキテクチャ及び/又は適用シナリオを説明する。本願の実施形態において説明されるシナリオは、本願の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明することを意図しており、本願の実施形態において提供される技術的解決手段に対する制限を構成するものではないことが理解され得る。
【0069】
図2は、本願の実施形態によるアップリンク同期調節方法のシステムアーキテクチャの図である。システムアーキテクチャは1又は複数の端末デバイス及び1又は複数のアクセスネットワークデバイスを含み得る。アクセスネットワークデバイス及び端末デバイス(UE1~UE6)は通信システムを形成する。通信システムにおいて、UE1~UE6は、アップリンクデータをアクセスネットワークデバイスへ送信し得、アクセスネットワークは、ダウンリンクデータをUE1~UE6へ送信する。加えて、UE4~UE6はまた、通信システムを形式し得る。通信システムにおいて、アクセスネットワークデバイスは、ダウンリンク情報をUE1、UE2、UE5及び同様のものへ送信し得;UE5はまた、ダウンリンク情報をUE4及びUE6へ送信し得;UE4及びUE6は更に、UE5を通じてアップリンク情報を基地局へ送信し得る。
【0070】
端末デバイスは、信号を受信又は送信するよう構成されているエンティティであり、主に、基地局との無線通信を実行する機能を実装する。端末デバイスは、アクセス端末、UEユニット、UE局、モバイル局、リモート局、リモート端末、モバイルデバイス、UE端末、端末、無線通信デバイス、マルチメディアデバイス、ストリーミングメディアデバイス、UEエージェント、UE装置又は同様のものであり得る。アクセス端末は、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol, SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop, WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant, PDA(登録商標))、無線通信機能を有するハンドヘルドデバイス又はコンピューティングデバイス、又は無線モデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークにおける端末、将来の進化した公衆陸上移動体ネットワーク(public land mobile network, PLMN)における端末又は同様のものであり得る。
【0071】
アクセスネットワークデバイスは、ネットワーク側で信号を送信又は受信するよう構成されているエンティティであり、主に、ユーザ端末デバイス及びコアネットワークデバイスと通信する機能を実装する。アクセスネットワークデバイスは基地局、リレー局又はアクセスポイントであり得る。基地局は、グローバルシステム・フォー・モバイルコミュニケーションズ(Global system for mobile communications, GSM(登録商標))又は符号分割多元接続(Code Division Multiple Access, CDMA)ネットワークにおけるベーストランシーバ局(Base Transceiver Station, BTS)であり得るか、又は、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access, WCDMA(登録商標))におけるノードB(NodeB, NB)であり得るか、又は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution, LTE)における進化型(evolved)NB(eNB or eNodeB)であり得るか、又は、クラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network, CRAN)シナリオにおける無線コントローラであり得るか、又は、将来の5Gネットワークにおける基地局デバイス又は将来の進化型PLMNネットワークにおけるアクセスネットワークデバイスであり得るか、又は、ウェアラブルデバイス、車載デバイス、又は同様のものであり得る。
【0072】
通信システムにおいて、エンティティが情報を送信する必要があり、別のエンティティが情報を受信する必要がある限り、本願の実施形態は、様々な通信システムに適用され得ることに留意されたい。
図2における通信システムのアーキテクチャ又はシナリオは、本願の実施形態の例示的な実装に過ぎないことが理解され得る。本願の実施形態における通信システムのアーキテクチャ又はシナリオは、上記の通信システムのアーキテクチャ又はシナリオを含むが、これに限定されるものではない。
【0073】
図2において提供されるアップリンク同期調節方法のシステムアーキテクチャの図に基づいて、本願において提供されるアップリンク同期調節方法を参照して、以下では、本願に提案される技術的問題を詳細に解析し、解決する。
【0074】
図3aを参照されたい。
図3aは、本願の実施形態によるアップリンク同期調節方法の概略フローチャートである。方法は、
図2におけるアクセスネットワークデバイス及び端末デバイスに適用され得る。換言すると、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスは、
図3aに示される方法の手順における段階S300~段階S302をサポート及び実行するよう構成され得る。
図3aを参照すると、以下では、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスの間の相互作用からアップリンク同期調節方法を説明する。方法は、以下の段階S300~段階S302を含み得る。
【0075】
段階S300:端末デバイスはタイミングアドバンスTAを決定する。
【0076】
具体的には、ランダムアクセス手順において、又は、端末デバイスが接続モードに入った後に、端末デバイスは、端末デバイスの位置及びアクセスネットワークの位置に基づいて、タイミングアドバンスTA(すなわち、第1タイミングアドバンスTA)を決定し得る。例えば、端末デバイスは、端末デバイスの位置情報を認識し得、また、アクセスネットワークデバイスの指示情報に基づいて、アクセスネットワークデバイス(又は衛星)の位置情報を認識し得、それにより、端末デバイスの位置情報及びアクセスネットワークデバイス(又は衛星)の位置情報に基づいてTAをリアルタイムに決定する。具体的には、単方向伝送遅延がまず、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間の距離、及び、光の速度に基づいて決定され得、次に、タイミングアドバンスTAが、単方向伝送遅延に基づいて決定される。第1TAは、完全なTA(すなわち、端末デバイスからアクセスネットワークデバイスへのRTT又はRTT/2)又は完全なTAの一部(例えば、NTNシナリオにおいて、端末デバイスから衛星又は高高度プラットフォームへのRTT又はRTT/2)であり得ることに留意されたい。概して、TAは、単方向伝送遅延の2倍に等しい。第1TAの値は、本明細書において具体的に限定されない。
【0077】
任意選択的に、端末デバイスによる現在のTA決定及び前のTA決定の間の時間間隔は固定され得る。換言すると、端末デバイスは、端末デバイスの位置情報及びアクセスネットワークデバイス(又は衛星)の位置情報に基づいて最新のTAを周期的に計算し得る。時間周期がアクセスネットワークによって構成され得るか、又は、端末デバイスの能力に基づいて端末デバイスによって決定され得る。当然、時間周期は、事前にプロトコルにおいて指定され得る。本明細書ではこれについて特に限定しない。
【0078】
任意選択的に、端末デバイスによる現在のTAの決定及び前のTAの決定の間の時間間隔は固定されないことがあり得る。代わりに、TAをいつ決定するかは、特定の状況に基づいて決定され得る。例えば、端末デバイスが高速で移動するとき、TAを決定するための時間間隔は短く設定され得る。反対に、端末デバイスが低速で移動する又は静止しているとき、TAを決定するための時間間隔は長く設定され得る。別の例については
図3bを参照されたい。
図3bは、本願の実施形態による、端末デバイスによるTAの決定の図である。衛星(アクセスネットワークデバイス)が端末デバイスに近い、及び、その真上にあるとき(すなわち、衛星及び端末デバイスの間の接続線と水平線の間の挟角が90度に近い)、TAを決定するための時間間隔は短いことがあり得る。しかしながら、衛星が端末デバイスから遠く離れているとき(すなわち、衛星及び端末デバイスの間の接続線と水平線の間の挟角が0度に近い)、TAを決定するための時間間隔は長いことがあり得る。代替的に、端末デバイスは、端末デバイスの能力に基づいて時間間隔を決定し得る。当然、時間間隔は、プロトコルにおいて事前に指定され得る。当然、端末デバイスは代替的に、TAをリアルタイムで決定し得る。本明細書ではこれについて特に限定しない。
【0079】
任意選択的に、端末デバイスがTAを決定及び報告するかどうかは、アクセスネットワークデバイスが、送信された指示情報(すなわち、第2メッセージ)を使用することによって制御され得る。第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するように端末デバイスに指示する指示情報をアクセスネットワークが送信するとき、端末デバイスは、指示に基づいてTAを決定及び報告する。そうでなければ、端末デバイスは、TAを決定及び報告しない。端末デバイスがTAの決定及び報告をサポートするかどうかは、端末デバイスの能力に依存することに留意されたい。アクセスネットワークデバイスが指示情報を配信する前に、端末デバイスはまず、端末デバイスの能力をアクセスネットワークデバイスに報告し得る。端末デバイスがTAを決定及び報告できる場合、アクセスネットワークデバイスは、TAを報告するよう端末デバイスに指示するための指示情報を送信する。これにより、端末デバイスの複雑性を低減し、シグナリング交換を低減し、端末デバイスの電力を節約する。
【0080】
段階S301:端末デバイスは、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する。
【0081】
具体的には、第1メッセージはタイミングアドバンスTAを含み、現在決定されているTAをアクセスネットワークデバイスに報告するために使用される。TAを決定した後、端末デバイスは、TAをアクセスネットワークデバイスに報告する必要があり、その結果、アクセスネットワークデバイスはTAに基づいてスケジューリングを実行できる。
【0082】
任意選択的に、予め設定された条件が満たされるとき、端末デバイスは、決定されたTAをアクセスネットワークデバイスに報告するように設定され得る。例えば、閾値(すなわち、予め設定された閾値)が予め設定され得る。端末デバイスによって現在決定されているTA(すなわち、第1タイミングアドバンスTA)、及び、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間で最後に交換されたTA又は端末デバイスによって最後に使用されたTA(すなわち、第2TA)の間の変動が予め設定された閾値に達する場合、端末デバイスは、現在決定されているTA(すなわち、第1タイミングアドバンスTA)をアクセスネットワークデバイスに報告するようトリガされ、アクセスネットワークデバイスが、最後に交換又は使用されたTA(すなわち、第2TA)に基づいて端末デバイスを依然としてスケジューリングすることを防止する。第2TAは完全なTA(すなわち、端末デバイスからアクセスネットワークデバイスへのRTT又はRTT/2)又は完全なTAの一部であり得る。概して、TAは単方向伝送遅延の2倍に等しい。第2TAの値は、本明細書において具体的に限定されない。予め設定された閾値は、アクセスネットワークデバイスによって構成され得るか、又は、端末デバイスの能力に基づいて端末デバイスによって決定され得る。当然、予め設定された閾値はプロトコルにおいて事前に指定され得る。本明細書ではこれについて特に限定しない。閾値は予め設定され、その結果、端末デバイスの同期外れが生じないとき、TAは適時に調節されることに留意されたい。このように、端末デバイスのアップリンク同期外れを回避できる。加えて、端末デバイスが頻繁にTAをアクセスネットワークデバイスに報告してリソースの無駄が生じることを防止するべく、制限条件が更に追加され得る。例えば、変動が予め設定された閾値に達し、この状態が特定の時間にわたって継続した後に、端末デバイスはTAを報告する。端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間で最後交換されたTA、又は、端末デバイスによって最後に使用されたTAは、アクセスネットワークデバイスから最後に受信されたTAであり得るか、又は、アップリンク同期が最後に実行されたTAであり得るか、又は、現在維持されているTAであり得るか、又は、アップリンク情報が最近に送信されたときに使用されたTAであり得ることが更に留意されるべきである。
【0083】
任意選択的に、端末デバイスがTAを報告するときに端末デバイスのアップリンク同期タイマ(TAT)がタイムアウトしない場合、端末デバイスはまず、利用可能な物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが現在存在するかどうかを決定し得る。利用可能なPUSCHリソースが現在存在する場合、端末デバイスは、PUSCHリソースを使用することによってTAをアクセスネットワークデバイスへ送信する。端末デバイスにおいて利用可能なPUSCHリソースが現在存在しない、かつ、アクセスネットワークデバイスが端末デバイスについてのスケジューリング要求(Scheduling Request, SR)リソースを構成する場合、端末デバイスはSRをトリガし、次に、TAを送信するために、SRを使用することによって、PUSCHリソースをアクセスネットワークデバイスに要求し得る。利用可能なPUSCHリソースが現在存在しない、かつ、アクセスネットワークデバイスが利用可能なスケジューリング要求(Scheduling Request, SR)リソースを端末デバイスについて構成しない場合、端末デバイスは、RACHプロセスをトリガし、TAを送信するためにRACHを通じて利用可能なアップリンクリソースを取得し得る。ここでのSRリソースは、専用のSRリソース(すなわち、TAを送信することを要求することのみに使用されるPUSCHリソース、又は、TA報告のみによってトリガされ得る)、又は、TA報告についてアクセスネットワークデバイスによって構成された汎用SRリソースであり得る。加えて、端末デバイスによって現在決定されているTA、及び、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間で最後に交換されたTA又は端末デバイスによって最後に使用されたTAの間の差が過剰に大きい場合、アクセスネットワークデバイスは、過剰に大きいTAの逸脱に起因して端末デバイスによって報告される、現在決定されているTAを受信することに失敗し得るが、端末デバイスは、アクセスネットワークデバイスがTAについての報告メッセージを受信するかどうかを確認応答できないことに留意されたい。したがって、確認応答機構が導入され得る。具体的には、TAについての報告メッセージを受信した後、アクセスネットワークデバイスは確認応答メッセージを端末デバイスへ送信し得る。端末デバイスが確認応答メッセージを受信した場合、現在決定されているTAは正常に報告されたとみなされる。そうでなければ、現在決定されているTAは正常に報告されていない。具体的には、
図3cを参照されたい。
図3cは、本願の実施形態による別のアップリンク同期調節方法の概略フローチャートである。端末デバイスがTAを報告した後、端末デバイスは、再伝送タイマを始動し得る(タイマは、アクセスネットワークデバイスによって構成され得るか、又は、実装に基づいて端末デバイスによって決定され得る)。再伝送タイマがタイムアウトしたときに端末デバイスが依然としてTAについての確認応答メッセージをアクセスネットワークデバイスから受信していない場合、端末デバイスはTAを再送信し得る(すなわち、メッセージを再送信する)。代替的に、端末デバイスは確認応答タイマを始動し得る。確認応答タイマがタイムアウトしたときに、端末デバイスが、アクセスネットワークデバイスからTAについての確認応答メッセージを受信しない場合、端末デバイスは、端末デバイスが現在、アップリンク同期外れ状態にあるとみなし、次に、アップリンク同期タイマTATをタイムアウト状態に設定し、アクセスネットワークデバイスとのアップリンク同期を再実行するためにRACHを通じてランダムアクセスを開始し得る。当然、再伝送タイマ及び確認応答タイマがタイムアウトする前に、端末デバイスが確認応答メッセージをアクセスネットワークデバイスから受信する場合、アップリンク同期が得られたとみなされ、端末デバイスはTATを再始動する。TAについてのアクセスネットワークデバイスによって送信された確認応答メッセージは、アクセスネットワークデバイスによってスケジューリングされたアップリンクスケジューリンググラント(grant)、TA報告について特別に設計された確認応答MAC CE(confirmation MAC CE)、又は、アクセスネットワークデバイスによって送信されたTAコマンド(TA command, TAC)であり得る。本明細書ではこれについて特に限定しない。端末デバイスにおいて、利用可能な物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが無いのは、アクセスネットワークデバイスが、アップリンクPUSCHリソースを割り当て又は構成しないからであり得る、又は、アクセスネットワークデバイスが、アップリンクPUSCHリソースを割り当て又は構成するが、端末デバイスが、規則の制限に起因して現在の伝送のためにアップリンクPUSCHリソースを使用できないからであり得る、又は、その2つの場合の組み合わせであり得ることが更に留意されるべきである。本明細書ではこれについて特に限定しない。
【0084】
任意選択的に、実装において、端末デバイスのアップリンク同期タイマ(TAT)がタイムアウトするとき、アップリンクリソース(端末デバイスのハイブリッド自動再送要求HARQバッファ、端末デバイスの物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソース、端末デバイスのサウンディング基準信号SRSリソース、端末デバイスの構成されたグラント、半永続性CSIを報告するために使用される、端末デバイスのものであるPUSCHリソース、又は、維持されるTAパラメータのうちの1又は複数を含む)は解放されない。TATがタイムアウトアウトした後に端末デバイスがアップリンク情報を送信する必要がある場合、例えば、TA報告が実行される必要があるとき、端末デバイスはまず、物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel, PUSCH)リソースが現在存在するかどうかを決定し(アップリンク同期タイマがタイムアウトするときに、RACHリソースを除く、前に構成されたアップリンクリソースの全てが直接解放される従来技術と異なる)、現在決定されているTA(すなわち、第1タイミングアドバンスTA)に基づいて、アップリンク送信を調節し得る(すなわち、アップリンク情報を送信するとき、TAに基づいて遅延補償を実行する)。具体的には、利用可能なPUSCHリソースが現在存在しない場合、構成されている物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel, PUCCH)リソースが、SRを送信するために使用され、TAを送信するために物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースを追加的に要求する。SRリソースが構成されていない場合、RACH手順が開始される。上記の方式において、TATがタイムアウトした後でさえ、端末デバイスは正確なTAを決定し得るので、端末デバイスは、予め設定された操作(端末デバイスのハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、端末デバイスの物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、端末デバイスのサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、端末デバイスの構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、端末デバイスのものであるPUSCHリソースを消去する、及びTAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む)を実行しない。これにより、TATがタイムアウトした直後に予め設定された操作を実行することによってリソース解放が生じるので、アクセス遅延が長いという問題を回避でき、アップリンク同期は、ランダムアクセスのみを通じて実装されることができ、ユーザ体験を確実にする。次に、端末デバイスが確認応答メッセージ(上と同一)を受信した場合、アップリンク同期が得られたとみなされ、TATが再始動される。端末デバイスが確認応答メッセージを受信しない場合、アップリンク同期外れが生じたとみなされる。この場合、端末デバイスは、前に構成されたアップリンクリソースを解放し(すなわち、端末デバイスのハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、端末デバイスの物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、端末デバイスのサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、端末デバイスの構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、端末デバイスのものであるPUSCHリソースを消去する、及び、TAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む予め設定された操作を実行する)、RACHを通じてアクセスネットワークデバイスとの同期を実行し、TATを再始動する。端末デバイスが前に構成されたアップリンクリソースを解放するかどうかは、端末デバイスの能力によって決定され得、TATの状態に完全に依存するものではないことに留意されたい。
【0085】
TATがタイムアウトし、端末デバイスが、アクセスネットワークデバイスによって前に構成されたアップリンクリソースを解放しないとき、対応して、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスについて前に構成されたアップリンクリソースを解放せず、対応するアップリンクリソースに対するモニタリングを実行し続けることに留意されたい。端末デバイスによって送信された現在決定されているTAを受信した後、アクセスネットワークデバイスは、TAを、アクセスネットワークデバイスによって維持されるTAに更新し、端末デバイスがアップリンク同期状態にあるとみなし、更に、TAについての確認応答メッセージを端末デバイスへ送信し得る。次に、アクセスネットワークデバイスは、ある期間の後にTATを再始動し得る。
【0086】
TATがタイムアウトした後に、端末デバイスがTAを報告しない場合、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスはまた、前に構成されたアップリンクリソースを特定の時間内に解放し得ることが更に留意されるべきである。例えば、新しいタイマが導入され得る。TATがタイムアウトするとき、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスはタイマを始動する。タイマがタイムアウトした後、端末デバイスがTAを報告しない場合、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスの両方は、前に構成されたアップリンクリソースを解放する。最後に、端末デバイスはRACHを通じてアクセスネットワークデバイスと同期する。当然、TATがタイムアウトした後、端末デバイスが前に構成されたアップリンクリソースを解放するかどうかは、アクセスネットワークデバイスが指示情報を送信することによって制御され得る。例えば、アクセスネットワークデバイスによって送信された指示情報が、アップリンクリソースを解放するよう端末デバイスに指示しないとき、UEは、TATがタイムアウトした後に上記の手順に従って、アクセスネットワークデバイスによって前に構成されたアップリンクリソースを解放しない。加えて、端末デバイスが非解放をサポートするかどうかは、端末デバイスの能力に依存する。端末デバイスが非解放をサポートする能力を有する場合、端末デバイスはまず能力をアクセスネットワークデバイスに報告し得る。端末デバイスの能力を認識した後、アクセスネットワークデバイスは、TATがタイムアウトした後に、前に構成されたアップリンクリソースを解放しないよう端末デバイスに指示する指示情報を送信する。加えて、アクセスネットワークデバイスによって前に構成されたアップリンクリソースは、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest, HARQ)バッファ、PUCCHリソース、サウンディング基準信号(Sounding Reference Signal, SRS)リソース、構成されたグラント、PUSCHリソース、及び維持されているTAパラメータのうちの1又は複数を含み得る。本明細書ではこれについて特に限定しない。
【0087】
段階S302:アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信する。
【0088】
具体的には、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスが第1メッセージを使用することによって報告したTAを受信し、その結果、端末デバイスはTAに基づいてスケジューリングされ得る。
【0089】
任意選択的に、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスが第1メッセージを使用することによって報告したTAを受信した後に、TAについての確認応答メッセージを端末デバイスへ送信し得、アップリンク同期が取得されたことを端末デバイスが確認応答できることを確実にする。
【0090】
任意選択的に、端末デバイスがTAを報告した後に、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスは、特定の時点において、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し得る。始動操作は、現在のアップリンク同期タイマが始動されていないシナリオについてのものであり、再始動操作は、現在のアップリンク同期タイマが既に実行しているシナリオ(アップリンク同期タイマがタイムアウトする場合、及び、アップリンク同期タイマがタイムアウトしない場合を含み得る)についてのものである。端末デバイスがTAを報告する時点、端末デバイスがTAを決定する時点、又は、アクセスネットワークデバイスが指示メッセージ又は確認応答メッセージを送信する時点は、TATを始動又は再始動するための基準として使用され得ることに留意されたい。本明細書ではこれについて特に限定しない。本質的に、基準は、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスによって維持されるTATがタイムアウト状態に達する時間が揃えられることを確実にし、アクセスネットワークデバイス(又は端末デバイス)のTATがタイムアウトしたときに端末デバイス(又はアクセスネットワークデバイス)のTATがタイムアウトしない場合を回避する。以下では、端末デバイスがTAをアクセスネットワークデバイスに報告する例を説明のために使用する。
【0091】
具体的には、TAについての報告メッセージ(すなわち、第1メッセージ)をアクセスネットワークデバイスへ送信するとき、端末デバイスは、端末デバイスによって維持されるアップリンク同期タイマTATを即時に始動又は再始動し得る。
図4aは、本願の実施形態によるアップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する時系列の図である。代替的に、TAについての報告メッセージがアクセスネットワークデバイスへ送信された後に、端末デバイスは、補償オフセット時間の後に(例えば、別のタイマが設計され得、タイマの持続時間はオフセットされ、すなわち、タイマの始動からタイマのタイムアウトまでの時間がオフセット持続時間を超える)、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し得る。
図4bは、本願の実施形態によるアップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する時系列の別の図である。
図4cは、本願の実施形態による、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する更に別の時系列の図である。端末デバイスのTAT及びアクセスネットワークデバイスのTATの持続時間は、(
図4cに示されるように)同一であり得るか、又は、(
図4bに示されるように)異なり得る。端末デバイスのオフセット及びアクセスネットワークデバイスのオフセットの持続時間は、(
図4bに示されるように)同一であり得るか、又は、(
図4cに示されるように)異なり得る。加えて、端末デバイスのオフセットは、端末デバイスからアクセスネットワークデバイス又は衛星までの現在の単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)であり得るか、又は、双方向伝送遅延(すなわち、TA)であり得るか、又は、端末デバイスからアクセスネットワークデバイス又は衛星までの距離に基づいて事前に端末デバイスによって推定される時間であり得るか、又は、アクセスネットワークデバイスの事前構成に基づいて決定される時間であり得る。本明細書ではこれについて特に限定しない。
【0092】
加えて、アクセスネットワークデバイスは、端末デバイスによって報告されたTAを受信するとき、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し得る。
図4aを参照されたい。代替的に、端末デバイスによって報告されたTAを受信した後、アクセスネットワークデバイスは、オフセット時間後に、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し得る。
図4b及び
図4cを参照されたい。加えて、アクセスネットワークデバイスのオフセットは、端末デバイスからアクセスネットワークデバイス又は衛星までの単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)であり得るか、又は、双方向伝送遅延(すなわち、TA)であり得るか、又は、アクセスネットワークデバイスの事前構成に基づいて決定される時間であり得る。端末デバイス上で設定されるオフセット時間は、アクセスネットワークデバイス上で設定されるオフセット時間と異なり得ることに留意されたい。端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間の伝送遅延が考慮されるとき、端末デバイスのオフセット時間は、(
図4cに示されるように)アクセスネットワークデバイスのオフセット時間より1つの単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)だけ長い時間であり得る。当然、端末デバイスのTATの持続時間は、アクセスネットワークデバイスのTATの持続時間より1つの単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)だけ長い時間、すなわち、1つの単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)だけアクセスネットワークデバイスのTATの持続時間を低減することによって取得された時間(すなわち、第5の予め設定された時間)に設定され得る。このようにして、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態に達する時間を揃えることができる。
【0093】
加えて、アクセスネットワークデバイスが、TA構成又はTAコマンドを端末デバイスへ送信するとき、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスによって維持されるTATタイマは、始動又は再始動される必要がある。また、このプロセスにおいて、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスによって維持されるTATタイマは、同期的にタイムアウト状態に達することができることを確実にする必要がある。例えば、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスによって維持されるTATのタイミング持続時間が同一であるとき、実装において、TA構成又はTAコマンドを送信した後に、アクセスネットワークデバイスは、TATタイマを即時に始動又は再始動し、オフセット時間をTATタイマの持続時間に追加する。例えば、オフセット時間は、1つの単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)の時間であり得る。端末デバイスが、1つの単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)の後に、TA構成又はTAコマンドを受信した後、端末デバイスは、TATタイマを即時に始動又は再始動する。別の実装において、TA構成又はTAコマンドを送信した後に、アクセスネットワークデバイスは、1つの単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)の後にTATタイマを始動又は再始動する。1つの単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)の後に、TA構成又はTAコマンドを受信した後、端末デバイスは、TATタイマを即時に始動又は再始動する。また、このようにして、2つのタイマが同時にタイムアウトできることを確実にできる。別の実装において、TA構成又はTAコマンドを送信した後、アクセスネットワークデバイスは、TATタイマを即時に始動又は再始動する。1つの単方向伝送遅延(すなわち、TA/2)の後に、TA構成又はTAコマンドを受信した後、端末デバイスはまた、TATタイマを即時に始動又は再始動する。しかしながら、オフセット時間がTATタイマの持続時間、例えば、1つの単方向伝送遅延の時間(すなわち、TA/2)だけ低減される。このようにして、2つのタイマが同時にタイムアウトできることを確実にできる。これらの実装は全て、2つのTATタイマが同時にタイムアウトできることを確実にできる。
【0094】
従来技術において、アップリンク同期タイマTATは、各TAグループ(Timing Advance Group, TAG、すなわち、同一のTAを有するセルのグループ)によって独立的に維持されることに更に留意するべきである。換言すると、アップリンク同期タイマTATは、各TAGによって独立的に始動又は再始動される。しかしながら、本願の実施形態における解決手段において、TAは端末デバイスレベルで報告されるので、TAの報告は、全てのTAGに対して同一の影響を有する。したがって、本願の実施形態において、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する操作は、全てのTAGについて統合される。換言すると、全てのTAGは、アップリンク同期タイマTATを同時に始動又は再始動する。換言すると、本願の実施形態において、複数のセルのTAが、計算及び報告を通じて1回のみ調節され得る。従来技術における独立的な維持の方式と比較して、シグナリング交換が低減され、手順がより単純である。
【0095】
TAが大きく変化するとき、端末デバイスは、TAを決定及び報告し、その結果、アップリンク同期外れを回避できることが理解され得る。したがって、端末デバイスによるTAの決定及び報告はまた、アップリンク同期を実装する方式である。上記の実施形態が実際の通信サービス、特に、高速で移動するシナリオにおけるサービスに適用されるとき、アクセスネットワークデバイスの位置は端末デバイスに既知であるので、端末デバイスは、端末デバイスの位置を認識することのみによって、タイミングアドバンスTAを直接的に決定し、アクセスネットワークデバイスへ報告できる。これは、アクセスネットワークデバイスがTAを決定するために端末デバイスのアップリンク情報を解析する必要がある従来技術の方式と異なる。このようにして、アクセスネットワークデバイスは、伝送遅延を適時に認識し、正しいTAを使用することによって端末デバイスをスケジューリングできる。したがって、本願において、端末デバイスは、タイミングアドバンスTAを決定及び報告し、アクセスネットワークデバイスのスケジューリング効率を改善する。
【0096】
上記では、本願の実施形態における方法を詳細し説明した。以下では、本願の実施形態における2つの関連デバイスを提供する。
【0097】
図5は、本願の実施形態による端末デバイスの構造の図である。端末デバイス5は決定ユニット51及び送受信機ユニット52を含み得る。任意選択的に、端末デバイス5は更に、第1処理ユニット53、第2処理ユニット54及び第3処理ユニット55を含み得る。ユニットの詳細な説明は以下のとおりである。
【0098】
設計において、決定ユニット51は、第1タイミングアドバンスTAを決定するよう構成されており、第1TAは、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスに対してアップリンク同期を実行するために使用される。
【0099】
送受信機ユニット52は第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されており、ここで第1メッセージは第1TAを含む。
【0100】
可能な実装において、送受信機ユニット52は具体的には、第1TA及び第2TAの間の差が予め設定された閾値より大きい又はそれに等しいとき、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されており、ここで、第2TAは、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間で最後に交換されたTAであり、又は、端末デバイスによって最後に使用されたTAである。
【0101】
可能な実装において、送受信機ユニット52は更に、アクセスネットワークデバイスによって送信された第2メッセージを受信するよう構成されており、ここで、第2メッセージは、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう端末デバイスに指示する。
【0102】
可能な実装において、送受信機ユニット52は具体的には、利用可能な第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが端末デバイスに存在するとき、第1PUSCHリソースを使用することによって、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する;又は、利用可能な第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが端末デバイスに存在しないとき、スケジューリング要求SRをトリガし、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信するために使用される第2PUSCHリソースをアクセスネットワークデバイスに要求するためにSRを送信するよう構成されている。
【0103】
可能な実装において、送受信機ユニット52は具体的には、端末デバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、第1PUSCHリソース又は第2PUSCHリソースを使用することによって第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されている。
【0104】
任意選択的に、端末デバイスは更に、端末デバイスが第1メッセージを送信した後に、第1の予め設定された時間にわたって端末デバイスが第1メッセージについての確認応答メッセージをアクセスネットワークデバイスから受信しない場合に、第1メッセージを再送信する又はアップリンク同期タイマTATをタイムアウト状態に設定するよう構成されている第1処理ユニット53を備える。
【0105】
任意選択的に、端末デバイスは更に、端末デバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態に入ってから第2の予め設定された時間後に、予め設定された操作を実行するよう構成されている第2処理ユニット54を含み、ここで、予め設定された操作は、端末デバイスのハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、端末デバイスの物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、端末デバイスのサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、端末デバイスの構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、端末デバイスのものであるPUSCHリソースを消去する、及びTAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む。
【0106】
任意選択的に、端末デバイスは更に、端末デバイスが第1メッセージを送信した後に、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する;又は、端末デバイスが第1メッセージを送信した後に、第3の予め設定された時間後、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動するよう構成されている第3処理ユニット55を含む。
【0107】
図6は、本願の実施形態によるアクセスネットワークデバイスの構造の図である。アクセスネットワークデバイス6は送受信機ユニット61を含み得る。任意選択的に、アクセスネットワークデバイス6は更に第1処理ユニット62及び第2処理ユニット63を含み得る。ユニットの詳細な説明は以下のとおりである。
【0108】
設計において、送受信機ユニット61は、端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信する、ここで、第1メッセージは第1タイミングアドバンスTAを含み、第1TAは、端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスに対してアップリンク同期を実行するための使用される、及び、第1TAに基づいて端末デバイスと通信するよう構成されている。
【0109】
可能な実装において、送受信機ユニット61は更に、第2メッセージを端末デバイスへ送信するよう構成されており、ここで、第2メッセージは、第1メッセージをアクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう端末デバイスに指示する。
【0110】
可能な実装において、送受信機ユニット61は具体的には:利用可能な第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが端末デバイスに存在するとき、アクセスネットワークデバイスによって、端末デバイスが第1PUSCHリソースを使用することによって送信した第1メッセージを受信する;又は、利用可能な第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが端末デバイスに存在しないとき、アクセスネットワークデバイスによって、端末デバイスが送信したスケジューリング要求SRを受信し、第2PUSCHリソースを端末デバイスに割り当て、端末デバイスが第2PUSCHリソースを使用することによって送信した第1メッセージを受信するよう構成されている。
【0111】
可能な実装において、送受信機ユニット61は具体的には、アクセスネットワークデバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、端末デバイスが第1PUSCHリソース又は第2PUSCHリソースを使用することによって送信した第1メッセージを受信するよう構成されている。
【0112】
可能な実装において、送受信機ユニット61は更に、第1メッセージについての確認応答メッセージを端末デバイスへ送信するよう構成されている。
【0113】
任意選択的に、アクセスネットワークデバイスは更に、アクセスネットワークデバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態に入ってから第4の予め設定された時間後に予め設定された操作を実行するよう構成されている第1処理ユニット62、ここで、予め設定された操作は、現在構成されているハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、現在構成されている物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、現在構成されているサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、現在構成されているグラントを消去する、及び、現在構成されているPUSCHリソースを消去することのうちの1又は複数を含む、を備える。
【0114】
任意選択的に、アクセスネットワークデバイスは更に、アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信した後に、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する;又は、アクセスネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信した後に、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し、TATの持続時間を第5の予め設定された時間だけ低減するよう構成されている第2処理ユニット63を備える。
【0115】
本願の実施形態において説明される端末デバイス5及びアクセスネットワークデバイス6における機能ユニットの機能については、上記の方法の実施形態における関連する説明を参照することに留意されたい。ここでは、詳細を再び説明しない。
【0116】
可能な製品形態において、本願の実施形態におけるアクセスネットワークデバイス又は端末デバイスは、汎用バスアーキテクチャを使用することによって実装され得る。
【0117】
説明を容易にするために、
図7を参照されたい。
図7は、本願の実施形態による通信装置700の構造の図である。通信装置700は、アクセスネットワークデバイス、端末デバイス、又は、アクセスネットワークデバイス又は端末デバイスにおけるチップであり得る。
図7は、通信装置700の主なコンポーネントのみを示す。プロセッサ701及び送受信機702に加えて、通信装置は、メモリ703及び入力/出力装置(この図には示されていない)をさらに含み得る。
【0118】
プロセッサ701は主に、通信プロトコル及び通信データを処理し、通信装置全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するよう構成されている。メモリ703は主に、ソフトウェアプログラム及びデータを記憶するよう構成されている。送受信機702は、制御回路及びアンテナを含み得る。制御回路は主に、ベースバンド信号及び無線周波数信号の間の変換を実行し、無線周波数信号を処理するよう構成されている。アンテナは主に、電磁波の形式で無線周波数信号を受信/送信するよう構成されている。入力/出力装置、例えば、タッチスクリーン、ディスプレイ、又はキーボードは主に、ユーザにより入力されるデータを受信し、且つ、ユーザにデータを出力するよう構成されている。
【0119】
通信装置の電源がオンになった後、プロセッサ701は、メモリ703におけるソフトウェアプログラムを読み出し、ソフトウェアプログラムの命令を説明及び実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理し得る。データが無線送信される必要がある場合、プロセッサ701は、送信対象データに対してベースバンド処理を実行し、次に、ベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。無線周波数回路は、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行し、次に、アンテナを通じて、無線周波数信号を電磁波の形態で送信する。データが通信装置へ送信される場合、無線周波数回路は、アンテナを通じて無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号へ変換し、ベースバンド信号をプロセッサ701に出力する。プロセッサ701は、ベースバンド信号をデータに変換し、このデータを処理する。
【0120】
別の実装において、無線周波数回路及びアンテナは、ベースバンド処理を実行するプロセッサから独立して配置され得る。例えば、分散シナリオにおいて、無線周波数回路及びアンテナは、通信装置から独立的にリモートで配置され得る。
【0121】
プロセッサ701、送受信機702及びメモリ703は、通信バスを通じて接続され得る。
【0122】
設計において、通信装置700は、上記の方法の実施形態におけるアップリンク同期調節方法の機能を実行するよう構成され得る。プロセッサ701は、
図3aにおける段階において送信された様々なメッセージを生成するよう構成され得、及び/又は、本明細書において説明された技術の別のプロセスを実行するよう構成され得る。送受信機702は、
図3aにおける段階においてメッセージを受信及び送信するよう構成され得、及び/又は、本明細書において説明された技術の別のプロセスを実行するよう構成され得る。
【0123】
上記の設計のいずれか1つにおいて、プロセッサ701は、受信機能及び送信機能を実装するよう構成されている送受信機を含み得る。例えば、送受信機は、送受信機回路、インタフェース又はインタフェース回路であってよい。受信機能及び送信機能を実装するよう構成された送受信機回路、インタフェース、又はインタフェース回路は、分離されてもよく、一緒に統合されてもよい。送受信機回路、インタフェース、又はインタフェース回路は、コード/データの読み出し及び書き込みを行うよう構成されてよい。あるいは、送受信機回路、インタフェース、又はインタフェース回路は、信号を伝送する又は転送するよう構成されてよい。
【0124】
上記の設計のいずれか1つにおいて、プロセッサ701は、命令を記憶し得る。命令はコンピュータプログラムであり得る。コンピュータプログラムはプロセッサ701上で実行され、その結果、通信装置700は、上記の方法の実施形態のいずれか1つにおいて説明される方法を実行する。コンピュータプログラムは、プロセッサ701内に固定され得る。この場合、プロセッサ701は、ハードウェアにより実装され得る。
【0125】
実装において、通信装置700は、回路を含み得、回路は、上記の方法の実施形態における送信、受信、又は通信機能を実装し得る。本願において説明されるプロセッサ及び送受信機は、集積回路(integrated circuit, IC)、アナログIC、無線周波数集積回路RFIC、ハイブリッド信号IC、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、プリント回路基板(printed circuit board, PCB)、電子デバイス、又は同様のものの上で実装され得る。プロセッサ及び送受信機は代替的に、様々なIC技術、例えば、相補型金属酸化膜半導体(complementary metal oxide semiconductor, CMOS)、N型金属酸化膜半導体(nMetal-oxide-semiconductor, NMOS)、P型酸化膜半導体(positive channel metal oxide semiconductor, PMOS)、バイポーラ接合トランジスタ(bipolar junction transistor, BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)及びヒ化ガリウム(GaAs)を使用することによって製造され得る。
【0126】
本願において説明される通信装置の範囲は、それに限定されるものではなく、通信装置の構造は
図7に限定されるものではないことがあり得る。通信装置は、独立したデバイスであってもよく、又は、大きいデバイスの一部であってもよい。例えば、通信装置は、以下の通りであり得る。
(1)独立の集積回路IC、チップ、又はチップシステム又はサブシステム;
(2)1又は複数のICを含むセット、ここで、ICのセットは任意選択的に、データ及びコンピュータプログラムを記憶するよう構成されているストレージコンポーネントを含み得る;
(3)ASIC、例えば、モデム(Modem);
(4)別のデバイスに埋め込まれ得るモジュール;
(5)レシーバ、端末、インテリジェント端末、携帯電話、無線デバイス、ハンドヘルドデバイス、モバイルユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス又は人工知能デバイス等;又は
(6)別のデバイス。
【0127】
可能な製品形態において、本願の実施形態におけるアクセスネットワークデバイス又は端末デバイスは、汎用プロセッサを使用することによって実装され得る。
【0128】
アップリンク同期調節を実装するための汎用プロセッサは、相互接続された、処理回路と通信する処理回路及び入力/出力インタフェースを含む。
【0129】
設計において、汎用プロセッサは、上記の方法の実施形態におけるアップリンク同期調節方法の機能を実行するよう構成され得る。処理回路は、
図3aにおける段階において送信された様々なメッセージを生成するよう構成され得、及び/又は、本明細書において説明された技術の別のプロセスを実行するよう構成され得る。入力/出力インタフェースは、
図3aにおける段階においてメッセージを受信及び送信するよう構成され得、及び/又は、本明細書において説明される技術の別のプロセスを実行するよう構成され得る。
【0130】
様々な製品形式における通信装置は、上記の方法の実施形態におけるアップリンク同期を調節する任意の機能を有し、詳細は本明細書において再度説明されないことが理解されるべきである。
【0131】
本願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムコードを記憶する。上記のプロセッサがコンピュータプログラムコードを実行するとき、電子デバイスは、上記の実施形態のいずれか1つにおける方法を実行する。
【0132】
本願の実施形態がさらにコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行された場合、コンピュータは、上記の実施形態のいずれか1つにおける方法を実行することが可能になる。
【0133】
本願のある実施形態は、通信装置を更に提供する。本装置は、チップの製品形態で存在してよい。装置の構造はプロセッサ及びインタフェース回路を備える。プロセッサは、受信回路を通じて別の装置と通信するよう構成されており、その結果、装置は、上記の実施形態のいずれか1つにおける方法を実行する。
【0134】
本願の実施形態は更に、アクセスネットワークデバイス及び端末デバイスのうちの1又は複数を含む無線通信システムを提供し、上記の実施形態のいずれか1つにおける方法を実行し得る。
【0135】
上記の実施形態では、各実施形態の説明はそれぞれの焦点を有する。一実施形態において詳細に説明されていない部分については、他の実施形態の関連する説明を参照されたい。
【0136】
上記の方法の実施形態は、説明を簡潔にするべく、一連の動作として表現されることに留意されたい。しかしながら、当業者であれば、本願によれば、いくつかの段階は、別の順序で又は同時に実行され得るので、本願は、説明された動作の順序に限定されるものではないことを理解するはずである。更に、当業者であれば、本明細書において説明される実施形態は全て、例示的な実施形態に属し、関連する動作及びモジュールは必ずしも本願によって要求されないことを理解するはずである。
【0137】
本願で提供したいくつかの実施形態では、開示された装置が他の方式で実装されてもよいことを理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は、一例に過ぎない。例えば、複数のユニットへの分割は論理的な機能分割に過ぎず、実際の実装では他の分割であってよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントが、別のシステムへ組み合わされ、又は統合されてよく、又は、いくつかの機能が、無視されてよく、又は実行されなくてよい。加えて、表示又は説明されている相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェースを用いることにより実装され得る。装置間又はユニット間の間接的な結合又は通信接続は、電子的又は他の形態で実装されてよい。
【0138】
別個のコンポーネントとして説明されるユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして表示されるコンポーネントは、物理的なユニットであってもなくてもよく、一箇所に配置されてもよく、又は、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。本願における実施形態の解決手段の目的を実現するために、ユニットのいくつか又は全てが、実際の要件に従って選択され得る。
【0139】
加えて、本願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよいし、又は、それらのユニットのそれぞれが、物理的に単独で存在してもよいし、又は、2つ若しくはそれよりも多いユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてよく、又はソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてよい。
【0140】
上記の統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形式で実装され、独立した製品として販売又は用いられるとき、統合されたユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよい。そのような理解に基づいて、本願の技術的解決手段は本質的に、すなわち、従来技術に寄与する部分、あるいは複数の技術的解決手段の全部又は一部は、ソフトウェア製品の形で実装されてよい。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、本願の実施形態において説明される方法の段階の全て又はいくつかを実行するようコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイス、又は同様のものであり得、具体的には、コンピュータデバイスにおけるプロセッサであり得る)に命令するための複数の命令を含む。記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、リードオンリメモリ(Read-Only Memory、略してROM)、又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、略してRAM)などのプログラムコードを記憶できる任意の媒体を含み得る。
【0141】
上記の実施形態は、本願を限定すること以外に、本願の技術的解決手段を説明することを意図しているに過ぎない。上記の実施形態を参照して本願が詳細に説明されているが、当業者は、本願の実施形態の技術的解決手段の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記の実施形態で説明した技術的解決手段に対する修正又はそのいくつかの技術的特徴に対する同等の置換を依然として行い得ることを理解すべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップリンク同期調節方法であって、
端末デバイスによって、第1タイミングアドバンスTAを決定する段階、ここで前記第1TAは、前記端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間のアップリンク同期を実行するために使用される;及び
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階、ここで前記第1メッセージは前記第1TAを含む、
を備える方法。
【請求項2】
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する前記段階は:
前記第1TA及び第2TAの間の差が予め設定された閾値より大きい又はそれに等しいとき、前記端末デバイスによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階、ここで前記第2TAは、前記端末デバイス及び前記アクセスネットワークデバイスの間で最後に報告されたTA、又は、前記端末デバイスによって最後に使用されたTAである、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は更に:
前記端末デバイスによって、前記アクセスネットワークデバイスによって送信された第2メッセージを受信する段階、ここで前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう前記端末デバイスに指示する、
を備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する前記段階は:
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能であるとき、前記端末デバイスによって、前記第1PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能でないとき、前記端末デバイスによって、スケジューリング要求SRをトリガし、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するために使用される第2PUSCHリソースを前記アクセスネットワークデバイスに要求するために前記SRを送信する段階
を備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項5】
前記SRによって使用されるSRリソースは汎用SRリソースである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する前記段階は:
前記端末デバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記端末デバイスによって、前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階
を含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は更に:
前記端末デバイスが前記第1メッセージを送信した後、前記端末デバイスが、第1の予め設定された時間内に、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記アクセスネットワークデバイスから受信しない場合、前記端末デバイスによって、前記第1メッセージを再送信する、又は
、アップリンク同期タイマTAT
をタイムアウト状態に設定する段階
を備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は更に:
前記端末デバイス
のアップリンク同期タイマTAT
がタイムアウト状態に入ってから第2の予め設定された時間後に、前記端末デバイスによって、予め設定された操作を実行する段階、ここで、前記予め設定された操作は、前記端末デバイスのハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、前記端末デバイスの物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、前記端末デバイスのサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、前記端末デバイスの構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、前記端末デバイスのものであるPUSCHリソースを消去する、及び、TAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は更に:
前記端末デバイスが前記第1メッセージを送信した後に、前記端末デバイスによって
、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階;又は
前記端末デバイスが前記第1メッセージを送信してから、第3の予め設定された時間後に、前記端末デバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階
を備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項10】
アップリンク同期調節方法であって、
端末デバイスによって送信された第1メッセージをアクセスネットワークデバイスによって受信する段階、ここで、前記第1メッセージは第1タイミングアドバンスTAを含み、前記第1TAは、前記端末デバイス及び前記アクセスネットワークデバイスの間のアップリンク同期を実行するために使用され;及び
前記アクセスネットワークデバイスによって、前記第1TAに基づいて前記端末デバイスと通信する段階
を備える方法。
【請求項11】
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスによって第2メッセージを前記端末デバイスへ送信する段階、ここで前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう前記端末デバイスに指示する、
を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
端末デバイスによって送信された第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスによって受信する前記段階は:
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能であるとき、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する段階;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能でないとき、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記端末デバイスが送信したスケジューリング要求SRを受信し、第2PUSCHリソースを前記端末デバイスに割り当て、前記端末デバイスが前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する段階
を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
アクセスネットワークデバイスによって、端末デバイスが送信した第1メッセージを受信する前記段階は:
前記アクセスネットワークデバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する段階
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスによって、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記端末デバイスへ送信する段階
を備える、請求項
10に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイス
のアップリンク同期タイマTAT
がタイムアウト状態に入ってから第4の予め設定された時間後に、前記アクセスネットワークデバイスによって、予め設定された操作を実行する段階、ここで、前記予め設定された操作は、現在構成されているハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、現在構成されている物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、現在構成されているサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、現在構成されているグラントを消去する、現在構成されているPUSCHリソースを消去する、及びTAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を備える、請求項
10に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスが、前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを受信した後に、前記アクセスネットワークデバイスによって
、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階;又は
前記アクセスネットワークデバイスが、前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを受信した後に、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し、前記TATの持続時間を第5の予め設定された時間だけ低減する段階
を備える、請求項
10に記載の方法。
【請求項17】
通信装置であって、
第1タイミングアドバンスTAを決定するよう構成されている決定ユニット、ここで前記第1TAは、前記通信装置及びアクセスネットワークデバイスの間のアップリンク同期を実行するために使用される;及び
第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されている送受信機ユニット、ここで前記第1メッセージは前記第1TAを含む
を備える通信装置。
【請求項18】
前記送受信機ユニットは具体的には:前記第1TA及び第2TAの間の差が予め設定された閾値より大きい又はそれに等しいとき、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されており、ここで前記第2TAは、前記通信装置及び前記アクセスネットワークデバイスの間で最後に報告されたTA、又は、前記通信装置によって最後に使用されたTAである、
請求項17に記載の通信装置。
【請求項19】
前記送受信機ユニットは更に、前記アクセスネットワークデバイスによって送信された第2メッセージを受信するよう構成されており、前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう前記通信装置に指示する、請求項
17に記載の通信装置。
【請求項20】
前記送受信機ユニットは具体的には:
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記通信装置に利用可能であるとき、前記第1PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記通信装置に利用可能でないとき、スケジューリング要求SRをトリガし、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するために使用される第2PUSCHリソースを前記アクセスネットワークデバイスに要求するために前記SRを送信する
よう構成されている、請求項
17に記載の通信装置。
【請求項21】
前記SRによって使用されるSRリソースは汎用SRリソースである、請求項20に記載の通信装置。
【請求項22】
前記送受信機ユニットは具体的には、前記通信装置のアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されている、請求項
20に記載の通信装置。
【請求項23】
前記通信装置が前記第1メッセージを送信した後に、前記通信装置が、第1の予め設定された時間内に、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記アクセスネットワークデバイスから受信しない場合、前記第1メッセージを再送信する、又は
、アップリンク同期タイマTAT
をタイムアウト状態に設定するよう構成されている第1処理ユニットを更に備える、請求項
17に記載の通信装置。
【請求項24】
前記通信装置
のアップリンク同期タイマTAT
がタイムアウト状態に入ってから第2の予め設定された時間後に、予め設定された操作を実行するよう構成されている第2処理ユニット、ここで、前記予め設定された操作は、前記通信装置のハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、前記通信装置の物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、前記通信装置のサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、前記通信装置の構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、前記通信装置のものであるPUSCHリソースを消去する、及び、TAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を更に備える請求項
17に記載の通信装置。
【請求項25】
前記通信装置が前記第1メッセージを送信した後に
、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する;又は、前記通信装置が前記第1メッセージを送信した後に、第3の予め設定された時間後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動するよう構成されている第3処理ユニット
を更に備える、請求項
17に記載の通信装置。
【請求項26】
通信装置であって、
端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信する、ここで、前記第1メッセージは第1タイミングアドバンスTAを含み、前記第1TAは、前記端末デバイス及び前記通信装置の間のアップリンク同期を実行するために使用される;及び、前記第1TAに基づいて前記端末デバイスと通信するよう構成されている送受信機ユニットを備える通信装置。
【請求項27】
前記送受信機ユニットは更に、第2メッセージを前記端末デバイスへ送信するよう構成され、ここで、前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記通信装置へ送信する機能を有効化するよう前記端末デバイスに指示する、請求項26に記載の通信装置。
【請求項28】
前記送受信機ユニットは具体的には、
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能であるとき、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能でないとき、前記端末デバイスによって送信されたスケジューリング要求SRを受信し、第2PUSCHリソースを前記端末デバイスに割り当て、前記端末デバイスが前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する
よう構成されている、請求項
26に記載の通信装置。
【請求項29】
前記送受信機ユニットは具体的には:前記通信装置のアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信するよう構成されている、
請求項28に記載の通信装置。
【請求項30】
前記送受信機ユニットは更に、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記端末デバイスへ送信するよう構成されている、請求項
26に記載の通信装置。
【請求項31】
前記通信装置
のアップリンク同期タイマTAT
がタイムアウト状態に入ってから第4の予め設定された時間後に、予め設定された操作を実行するよう構成されている第1処理ユニット、ここで、前記予め設定された操作は、現在構成されているハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、現在構成されている物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、現在構成されているサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、現在構成されているグラントを消去する、現在構成されているPUSCHリソースを消去する、及びTAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を更に備える、請求項
26に記載の通信装置。
【請求項32】
前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを前記通信装置が受信した後に
、アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する、又は、前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを前記通信装置が受信した後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し、前記TATの持続時間を第5の予め設定された時間だけ低減するよう構成されている第2処理ユニットを更に備える、請求項
26に記載の通信装置。
【請求項33】
プロセッサ及びメモリを備える通信装置、ここで前記メモリは、プログラムコードを記憶するよう構成され、前記プログラムコードが前記プロセッサによって実行されるとき、前記通信装置は、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を実装する、通信装置。
【請求項34】
1又は複数の端末デバイス及び1又は複数のアクセスネットワークデバイスを備える通信システム、ここで前記1又は複数の端末デバイスは、前記1又は複数のアクセスネットワークデバイスに通信可能に接続され、前記1又は複数の端末デバイスは、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行し、前記1又は複数のアクセスネットワークデバイスは、請求項10から16のいずれか一項に記載の方法を実行する、通信システム。
【請求項35】
命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能である、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項36】
請求項1から16のいずれか一項に記載の
方法の段階の実装においてデバイスをサポートするよう構成されているプロセッサを備えるチップシステム。
【請求項37】
命令を備えるコンピュータプログラ
ムであって、前記コンピュータプログラ
ムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータは、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能である、コンピュータプログラ
ム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0141
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0141】
上記の実施形態は、本願を限定すること以外に、本願の技術的解決手段を説明することを意図しているに過ぎない。上記の実施形態を参照して本願が詳細に説明されているが、当業者は、本願の実施形態の技術的解決手段の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記の実施形態で説明した技術的解決手段に対する修正又はそのいくつかの技術的特徴に対する同等の置換を依然として行い得ることを理解すべきである。
(他の可能な項目)
[項目1]
アップリンク同期調節方法であって、
端末デバイスによって、第1タイミングアドバンスTAを決定する段階、ここで前記第1TAは、前記端末デバイス及びアクセスネットワークデバイスの間のアップリンク同期を実行するために使用される;及び
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階、ここで前記第1メッセージは前記第1TAを含む、
を備える方法。
[項目2]
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する前記段階は:
前記第1TA及び第2TAの間の差が予め設定された閾値より大きい又はそれに等しいとき、前記端末デバイスによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階、ここで前記第2TAは、前記端末デバイス及び前記アクセスネットワークデバイスの間で最後に報告されたTA、又は、前記端末デバイスによって最後に使用されたTAである、
を含む、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記方法は更に:
前記端末デバイスによって、前記アクセスネットワークデバイスによって送信された第2メッセージを受信する段階、ここで前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう前記端末デバイスに指示する、
を備える、項目1又は2に記載の方法。
[項目4]
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する前記段階は:
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能であるとき、前記端末デバイスによって、前記第1PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能でないとき、前記端末デバイスによって、スケジューリング要求SRをトリガし、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するために使用される第2PUSCHリソースを前記アクセスネットワークデバイスに要求するために前記SRを送信する段階
を備える、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
[項目5]
前記SRによって使用されるSRリソースは汎用SRリソースである、項目4に記載の方法。
[項目6]
前記端末デバイスによって、第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する前記段階は:
前記端末デバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記端末デバイスによって、前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する段階
を含む、項目4又は5に記載の方法。
[項目7]
前記方法は更に:
前記端末デバイスが前記第1メッセージを送信した後、前記端末デバイスが、第1の予め設定された時間内に、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記アクセスネットワークデバイスから受信しない場合、前記端末デバイスによって、前記第1メッセージを再送信する、又は、前記アップリンク同期タイマTATを前記タイムアウト状態に設定する段階
を備える、項目1から6のいずれか一項に記載の方法。
[項目8]
前記方法は更に:
前記端末デバイスの前記アップリンク同期タイマTATが前記タイムアウト状態に入ってから第2の予め設定された時間後に、前記端末デバイスによって、予め設定された操作を実行する段階、ここで、前記予め設定された操作は、前記端末デバイスのハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、前記端末デバイスの物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、前記端末デバイスのサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、前記端末デバイスの構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、前記端末デバイスのものであるPUSCHリソースを消去する、及び、TAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を備える、項目1から7のいずれか一項に記載の方法。
[項目9]
前記方法は更に:
前記端末デバイスが前記第1メッセージを送信した後に、前記端末デバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階;又は
前記端末デバイスが前記第1メッセージを送信してから、第3の予め設定された時間後に、前記端末デバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階
を備える、項目1から8のいずれか一項に記載の方法。
[項目10]
アップリンク同期調節方法であって、
端末デバイスによって送信された第1メッセージをアクセスネットワークデバイスによって受信する段階、ここで、前記第1メッセージは第1タイミングアドバンスTAを含み、前記第1TAは、前記端末デバイス及び前記アクセスネットワークデバイスの間のアップリンク同期を実行するために使用され;及び
前記アクセスネットワークデバイスによって、前記第1TAに基づいて前記端末デバイスと通信する段階
を備える方法。
[項目11]
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスによって第2メッセージを前記端末デバイスへ送信する段階、ここで前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう前記端末デバイスに指示する、
を備える、項目10に記載の方法。
[項目12]
端末デバイスによって送信された第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスによって受信する前記段階は:
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能であるとき、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する段階;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能でないとき、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記端末デバイスが送信したスケジューリング要求SRを受信し、第2PUSCHリソースを前記端末デバイスに割り当て、前記端末デバイスが前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する段階
を含む、項目10又は11に記載の方法。
[項目13]
アクセスネットワークデバイスによって、端末デバイスが送信した第1メッセージを受信する前記段階は:
前記アクセスネットワークデバイスのアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する段階
を含む、項目12に記載の方法。
[項目14]
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスによって、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記端末デバイスへ送信する段階
を備える、項目10から13のいずれか一項に記載の方法。
[項目15]
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスの前記アップリンク同期タイマTATが前記タイムアウト状態に入ってから第4の予め設定された時間後に、前記アクセスネットワークデバイスによって、予め設定された操作を実行する段階、ここで、前記予め設定された操作は、現在構成されているハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、現在構成されている物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、現在構成されているサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、現在構成されているグラントを消去する、現在構成されているPUSCHリソースを消去する、及びTAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を備える、項目10から14のいずれか一項に記載の方法。
[項目16]
前記方法は更に:
前記アクセスネットワークデバイスが、前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを受信した後に、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する段階;又は
前記アクセスネットワークデバイスが、前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを受信した後に、前記アクセスネットワークデバイスによって、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し、前記TATの持続時間を第5の予め設定された時間だけ低減する段階
を備える、項目10から15のいずれか一項に記載の方法。
[項目17]
通信装置であって、
第1タイミングアドバンスTAを決定するよう構成されている決定ユニット、ここで前記第1TAは、前記通信装置及びアクセスネットワークデバイスの間のアップリンク同期を実行するために使用される;及び
第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されている送受信機ユニット、ここで前記第1メッセージは前記第1TAを含む
を備える通信装置。
[項目18]
前記送受信機ユニットは具体的には:前記第1TA及び第2TAの間の差が予め設定された閾値より大きい又はそれに等しいとき、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されており、ここで前記第2TAは、前記通信装置及び前記アクセスネットワークデバイスの間で最後に報告されたTA、又は、前記通信装置によって最後に使用されたTAである、
項目17に記載の通信装置。
[項目19]
前記送受信機ユニットは更に、前記アクセスネットワークデバイスによって送信された第2メッセージを受信するよう構成されており、前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する機能を有効化するよう前記通信装置に指示する、項目17又は18に記載の通信装置。
[項目20]
前記送受信機ユニットは具体的には:
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記通信装置に利用可能であるとき、前記第1PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信する;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記通信装置に利用可能でないとき、スケジューリング要求SRをトリガし、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するために使用される第2PUSCHリソースを前記アクセスネットワークデバイスに要求するために前記SRを送信する
よう構成されている、項目17から19のいずれか一項に記載の通信装置。
[項目21]
前記SRによって使用されるSRリソースは汎用SRリソースである、項目20に記載の通信装置。
[項目22]
前記送受信機ユニットは具体的には、前記通信装置のアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって、前記第1メッセージを前記アクセスネットワークデバイスへ送信するよう構成されている、項目20又は21に記載の通信装置。
[項目23]
前記通信装置が前記第1メッセージを送信した後に、前記通信装置が、第1の予め設定された時間内に、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記アクセスネットワークデバイスから受信しない場合、前記第1メッセージを再送信する、又は、前記アップリンク同期タイマTATを前記タイムアウト状態に設定するよう構成されている第1処理ユニットを更に備える、項目17から22のいずれか一項に記載の通信装置。
[項目24]
前記通信装置の前記アップリンク同期タイマTATが前記タイムアウト状態に入ってから第2の予め設定された時間後に、予め設定された操作を実行するよう構成されている第2処理ユニット、ここで、前記予め設定された操作は、前記通信装置のハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、前記通信装置の物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、前記通信装置のサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、前記通信装置の構成されたグラントを消去する、半永続性CSIを報告するために使用される、前記通信装置のものであるPUSCHリソースを消去する、及び、TAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を更に備える項目17から23のいずれか一項に記載の通信装置。
[項目25]
前記通信装置が前記第1メッセージを送信した後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する;又は、前記通信装置が前記第1メッセージを送信した後に、第3の予め設定された時間後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動するよう構成されている第3処理ユニット
を更に備える、項目17から24のいずれか一項に記載の通信装置。
[項目26]
端末デバイスによって送信された第1メッセージを受信する、ここで、前記第1メッセージは第1タイミングアドバンスTAを含み、前記第1TAは、前記端末デバイス及び前記通信装置の間のアップリンク同期を実行するために使用される;及び、前記第1TAに基づいて前記端末デバイスと通信するよう構成されている送受信機ユニットを備える通信装置。
[項目27]
前記送受信機ユニットは更に、第2メッセージを前記端末デバイスへ送信するよう構成され、ここで、前記第2メッセージは、前記第1メッセージを前記通信装置へ送信する機能を有効化するよう前記端末デバイスに指示する、項目26に記載の通信装置。
[項目28]
前記送受信機ユニットは具体的には、
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能であるとき、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する;又は
第1物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースが前記端末デバイスに利用可能でないとき、前記端末デバイスによって送信されたスケジューリング要求SRを受信し、第2PUSCHリソースを前記端末デバイスに割り当て、前記端末デバイスが前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信する
よう構成されている、項目26又は27に記載の通信装置。
[項目29]
前記送受信機ユニットは具体的には:前記通信装置のアップリンク同期タイマTATがタイムアウト状態にあるとき、前記端末デバイスが前記第1PUSCHリソース又は前記第2PUSCHリソースを使用することによって送信した前記第1メッセージを受信するよう構成されている、
項目28に記載の通信装置。
[項目30]
前記送受信機ユニットは更に、前記第1メッセージについての確認応答メッセージを前記端末デバイスへ送信するよう構成されている、項目26から29のいずれか一項に記載の通信装置。
[項目31]
前記通信装置の前記アップリンク同期タイマTATが前記タイムアウト状態に入ってから第4の予め設定された時間後に、予め設定された操作を実行するよう構成されている第1処理ユニット、ここで、前記予め設定された操作は、現在構成されているハイブリッド自動再送要求HARQバッファを消去する、現在構成されている物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースを解放する、現在構成されているサウンディング基準信号SRSリソースを解放する、現在構成されているグラントを消去する、現在構成されているPUSCHリソースを消去する、及びTAパラメータを維持することのうちの1又は複数を含む、
を更に備える、項目26から30のいずれか一項に記載の通信装置。
[項目32]
前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを前記通信装置が受信した後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動する、又は、前記端末デバイスによって送信された前記第1メッセージを前記通信装置が受信した後に、前記アップリンク同期タイマTATを始動又は再始動し、前記TATの持続時間を第5の予め設定された時間だけ低減するよう構成されている第2処理ユニットを更に備える、項目26から31のいずれか一項に記載の通信装置。
[項目33]
プロセッサ及びメモリを備える通信装置、ここで前記メモリは、プログラムコードを記憶するよう構成され、前記プログラムコードが前記プロセッサによって実行されるとき、前記通信装置は、項目1から16のいずれか一項に記載の方法を実装する、通信装置。
[項目34]
1又は複数の端末デバイス及び1又は複数のアクセスネットワークデバイスを備える通信システム、ここで前記1又は複数の端末デバイスは、前記1又は複数のアクセスネットワークデバイスに通信可能に接続され、前記1又は複数の端末デバイスは、項目1から9のいずれか一項に記載の方法を実行し、前記1又は複数のアクセスネットワークデバイスは、項目10から16のいずれか一項に記載の方法を実行する、通信システム。
[項目35]
命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは、項目1から16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能である、コンピュータ可読記憶媒体。
[項目36]
項目1から16のいずれか一項に記載の機能の実装においてデバイスをサポートするよう構成されているプロセッサを備えるチップシステム。
[項目37]
命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が前記コンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータは、項目1から16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能である、コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】