IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】患者インターフェース
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/06 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
A61M16/06 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523793
(86)(22)【出願日】2022-10-21
(85)【翻訳文提出日】2024-06-17
(86)【国際出願番号】 IB2022060117
(87)【国際公開番号】W WO2023067558
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】63/270,955
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/366,031
(32)【優先日】2022-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/377,425
(32)【優先日】2022-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513259285
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【弁理士】
【氏名又は名称】森 秀行
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ、ファン、シャルクビック
(72)【発明者】
【氏名】ケビン、ピーター、オドンネル
(72)【発明者】
【氏名】アイバン、ジャスタス、ラデマイヤー
(72)【発明者】
【氏名】エンリコ、アルバレス、ガルシア
(57)【要約】
鼻インターフェースは、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素を有する。ガスマニホールドは、ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口を含む。第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、ガスマニホールドを介してガス入口と流体連通する。第1の鼻送達要素は、ガス入口の近位にあり、及び第2の鼻送達要素は、ガス入口から遠位にある。鼻インターフェースは、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素における圧力が第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間において、鼻インターフェースを通した圧力低下を提供するためのバイパス制限部を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻インターフェースであって、
患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体であって、前記患者の第1の鼻腔及び前記患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成されるインターフェース本体と、
前記鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口であって、前記インターフェース本体と流体連通して、使用時に前記ガス入口から前記インターフェース本体を通して前記患者の前記第1の鼻腔及び第2の鼻腔に前記呼吸ガスを送達するガス入口と
を含み、前記ガス入口から流入ガスを受け入れ、且つ前記流入ガスから、使用時に前記患者の前記第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流と、使用時に前記患者の前記第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流とを提供するように構成され、及び患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、前記第2のガスフロー流よりも前記第1のガスフロー流により多くの前記流入ガスを導くように構成される鼻インターフェース。
【請求項2】
前記インターフェース本体は、前記患者の前記第1の鼻腔にガスを実質的に送達するように構成された第1の出口又は第1の出口部を含み、且つ前記患者の前記第2の鼻腔にガスを実質的に送達するように構成された第2の出口又は第2の出口部を含む、請求項1に記載の鼻インターフェース。
【請求項3】
前記ガス入口は、前記第1の出口又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされ、且つ前記第2の出口又は第2の出口部とあまり位置合わせされないか又は位置合わせされない、請求項2に記載の鼻インターフェース。
【請求項4】
前記ガス入口は、前記第1の出口又は第1の出口部と実質的に軸方向に位置合わせされる、請求項3に記載の鼻インターフェース。
【請求項5】
前記ガス入口の横断面積の少なくとも半分は、前記第1の出口又は第1の出口部の横断面積の少なくとも半分と軸方向に位置合わせされる、請求項4に記載の鼻インターフェース。
【請求項6】
前記ガス入口は、ガス源のガスフローを前記インターフェース本体に提供するための呼吸導管を接続するための外側部分を含み、且つ前記インターフェース本体と流体連通する内側部分を更に含む、請求項3~5のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項7】
前記ガス入口の前記内側部分は、前記第1の出口又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされる、請求項6に記載の鼻インターフェース。
【請求項8】
前記ガス入口は、前記第1の出口又は第1の出口部に向かって角度を付けられる、請求項2に記載の鼻インターフェース。
【請求項9】
前記第1のガスフロー流は、前記第2のガスフロー流の対応する寸法よりも大きい少なくとも1つの寸法を有する、請求項2~8のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項10】
前記少なくとも1つの寸法は、前記第1のガスフロー流の横寸法を含み、前記対応する寸法は、前記第2のガスフロー流の横寸法を含む、請求項9に記載の鼻インターフェース。
【請求項11】
前記第1のガスフロー流は、前記第2のガスフロー流の対応する直径、断面積及び/又は体積よりも大きい直径、断面積及び/又は体積を有する、請求項9又は10に記載の鼻インターフェース。
【請求項12】
前記第1のガスフロー流の前記断面積と、前記第2のガスフロー流の前記対応する断面積との比は、約2:1~約5:1、任意選択的に約2:1~約4:1、任意選択的に約2.5:1~約3.5:1、任意選択的に約3:1である、請求項2~11のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項13】
前記第1の出口又は第1の出口部及び前記第2の出口又は第2の出口部は、実質的に同じ断面積を含む、請求項2~12のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項14】
呼吸周期の吸気相中、前記第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの速度よりも低い速度のガスフローを、前記第1の出口又は第1の出口部を通して送達するように構成される、請求項2~13のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項15】
呼吸周期の吸気相中、前記第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの圧力よりも高い圧力のガスフローを、前記第1の出口又は第1の出口部を通して送達するように構成される、請求項2~14のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項16】
前記患者の前記第1の鼻腔及び第2の鼻腔にガスを送達するための単一の出口を含み、前記単一の出口は、前記第1の出口部及び前記第2の出口部を含み、前記鼻インターフェースは、前記第1のガスフロー流が前記第1の出口部に実質的に送達されるように構成され、及び前記第2のガスフロー流が前記第2の出口部に実質的に送達されるように構成されるように構成される、請求項2~15のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項17】
前記インターフェース本体は、前記第1の出口を含む第1の鼻送達要素と、前記第2の出口を含む第2の鼻送達要素とを含み、前記鼻インターフェースは、前記第1のガスフロー流が前記第1の鼻送達要素に実質的に送達されるように構成され、及び前記第2のガスフロー流が前記第2の鼻送達要素に実質的に送達されるように構成されるように構成され、前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、請求項2~16のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項18】
前記第2のガスフロー流よりも前記第1のガスフロー流に前記ガス入口からのより多くの前記流入ガスを導くように構成される流れ誘導部を含む、請求項2~17のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項19】
患者インターフェースに呼吸導管を接続するためのコネクタ又はエルボを含む、請求項18に記載の鼻インターフェース。
【請求項20】
前記コネクタ又はエルボは、前記流れ誘導部を含むか又は前記流れ誘導部である、請求項19に記載の鼻インターフェース。
【請求項21】
前記流れ誘導部は、前記第1の出口又は第1の出口部に向かって流れを加速させるように構成されるノズルを含む、請求項18~20のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項22】
前記呼吸周期の吸気相中、前記第2のガスフロー流よりも前記第1のガスフロー流により多くの前記流入ガスを導くように構成される、請求項1~21のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項23】
前記インターフェース本体は、鼻クッションである、請求項1~22のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項24】
使用時に前記ガス入口から前記インターフェース本体を通して前記患者の前記第1の鼻腔及び第2の鼻腔の両方に前記呼吸ガスを同時に送達するように構成される、請求項1~23のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項25】
鼻インターフェースであって、
患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体であって、前記患者の第1の鼻腔及び前記患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成されるインターフェース本体と、
前記鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口であって、前記インターフェース本体と流体連通して、使用時に前記ガス入口から前記インターフェース本体を通して前記患者の前記第1の鼻腔及び第2の鼻腔に前記呼吸ガスを送達するガス入口と
を含み、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、使用時に前記患者の前記第1の鼻腔でより大きい動圧を提供し、且つ使用時に前記患者の前記第2の鼻腔でより小さい動圧を提供するように構成される鼻インターフェース。
【請求項26】
前記インターフェース本体は、前記患者の前記第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口又は第1の出口部を含み、且つ前記患者の前記第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口又は第2の出口部を含む、請求項25に記載の鼻インターフェース。
【請求項27】
前記第2の出口又は第2の出口部よりも前記第1の出口又は第1の出口部に前記ガス入口からのより多くの前記流入ガスを導くように構成される流れ誘導部を含む、請求項26に記載の鼻インターフェース。
【請求項28】
前記流れ誘導部は、前記第1の出口又は第1の出口部に向かって流れを加速させるように構成されるノズルを含む、請求項27に記載の鼻インターフェース。
【請求項29】
前記ガス入口から流入ガスを受け入れ、且つ前記流入ガスから、使用時に前記患者の前記第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流と、使用時に前記患者の前記第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流とを提供するように構成され、及び前記第2のガスフロー流よりも前記第1のガスフロー流により多くの前記流入ガスを導くように構成される、請求項25~28のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項30】
前記ガス入口からの前記流れを前記第1のガスフロー流と前記第2のガスフロー流とに不均等に分割するように構成された流れ分割部を含む、請求項30に記載の鼻インターフェース。
【請求項31】
使用時に前記ガス入口から前記インターフェース本体を通して前記患者の前記第1の鼻腔及び第2の鼻腔の両方に前記呼吸ガスを同時に送達するように構成される、請求項25~30のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項32】
鼻インターフェースであって、
患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体であって、前記患者の第1の鼻腔及び前記患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成されるインターフェース本体と、
前記鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口であって、前記インターフェース本体と流体連通して、使用時に前記ガス入口から前記インターフェース本体を通して前記患者の前記第1の鼻腔及び第2の鼻腔に前記呼吸ガスを送達するガス入口と、
前記ガス入口からの前記流れを、使用時に前記患者の前記第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流と、使用時に前記患者の前記第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流とに不均等に分割するように構成された流れ分割部であって、前記第1のガスフロー流は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、前記第2のガスフロー流に沿ったガスフローよりも多くのガスフローを前記第1のガスフロー流に沿って送達するように構成される、流れ分割部と
を含む鼻インターフェース。
【請求項33】
前記インターフェース本体は、前記患者の前記第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口又は第1の出口部を含み、且つ前記患者の前記第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口又は第2の出口部を含む、請求項32に記載の鼻インターフェース。
【請求項34】
前記ガス入口は、前記第1の出口又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされ、且つ前記第2の出口又は第2の出口部とあまり位置合わせされないか又は位置合わせされない、請求項33に記載の鼻インターフェース。
【請求項35】
前記ガス入口は、前記第1の出口又は第1の出口部と実質的に軸方向に位置合わせされる、請求項34に記載の鼻インターフェース。
【請求項36】
前記ガス入口の横断面積の少なくとも半分は、前記第1の出口又は第1の出口部の横断面積の少なくとも半分と軸方向に位置合わせされる、請求項35に記載の鼻インターフェース。
【請求項37】
前記ガス入口は、ガス源のガスフローを前記インターフェース本体に提供するための呼吸導管を接続するための外側部分を含み、且つ前記インターフェース本体と流体連通する内側部分を更に含む、請求項34~36のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項38】
前記ガス入口の前記内側部分は、前記第1の出口又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされる、請求項37に記載の鼻インターフェース。
【請求項39】
前記ガス入口は、前記第1の出口又は第1の出口部に向かって角度を付けられる、請求項33に記載の鼻インターフェース。
【請求項40】
前記第1のガスフロー流は、前記第2のガスフロー流の対応する寸法よりも大きい少なくとも1つの寸法を有する、請求項33~39のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項41】
前記少なくとも1つの寸法は、前記第1のガスフロー流の横寸法を含み、前記対応する寸法は、前記第2のガスフロー流の横寸法を含む、請求項40に記載の鼻インターフェース。
【請求項42】
前記第1のガスフロー流は、前記第2のガスフロー流の対応する直径、断面積及び/又は体積よりも大きい直径、断面積及び/又は体積を有する、請求項40又は41に記載の鼻インターフェース。
【請求項43】
前記第1のガスフロー流の前記断面積と、前記第2のガスフロー流の前記対応する断面積との比は、約2:1~約5:1、任意選択的に約2:1~約4:1、任意選択的に約2.5:1~約3.5:1、任意選択的に約3:1である、請求項33~42のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項44】
前記第1の出口又は第1の出口部及び前記第2の出口又は第2の出口部は、実質的に同じ断面積を含む、請求項33~43のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項45】
呼吸周期の吸気相中、前記第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの速度よりも低い速度のガスフローを、前記第1の出口又は第1の出口部を通して送達するように構成される、請求項33~44のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項46】
呼吸周期の吸気相中、前記第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの圧力よりも高い圧力のガスフローを、前記第1の出口又は第1の出口部を通して送達するように構成される、請求項33~45のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項47】
ガスマニホールドを含み、前記インターフェース本体、前記ガスマニホールド及び/又は前記ガス入口は、前記流れ分割部を含む、請求項33~46のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項48】
前記流れ分割部は、前記ガス入口に向かって又は前記ガス入口内に延びる壁部を含み、前記第1のガスフロー流は、前記壁部の一方の側に位置し、及び前記第2のガスフロー流は、前記壁部の反対側に位置する、請求項47に記載の鼻インターフェース。
【請求項49】
前記流れ分割部は、前記ガス入口内に延び、且つ前記ガス入口を、前記流れ分割部の前記一方の側の第1のガスフロー流部分と、前記流れ分割部の反対側の第2のガスフロー流部分とに分割する、請求項48に記載の鼻インターフェース。
【請求項50】
前記流れ分割部は、実質的に剛性である、請求項47~49のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項51】
前記インターフェース本体は、鼻クッションである、請求項47~50のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項52】
前記鼻クッションは、前記流れ分割部を含み、前記流れ分割部は、前記鼻クッションの圧縮時に移動及び/又は変形するように構成される、請求項51に記載の鼻インターフェース。
【請求項53】
前記流れ分割部は、第1の壁部及び第2の壁部を含む、請求項52に記載の鼻インターフェース。
【請求項54】
前記第1の壁部及び前記第2の壁部は、互いにヒンジ接続され、前記壁部の相対角度は、前記鼻クッションの圧縮時に変化するように構成される、請求項53に記載の鼻インターフェース。
【請求項55】
前記第1の壁部及び前記第2の壁部は、前記鼻クッションの弛緩状態において互いに重なり合い、前記壁部の重なり合いの程度は、前記鼻クッションの圧縮時に増加する、請求項53に記載の鼻インターフェース。
【請求項56】
前記患者の前記第1の鼻腔及び第2の鼻腔にガスを送達するための単一の出口を含み、前記単一の出口は、前記第1の出口部及び前記第2の出口部を含み、前記鼻インターフェースは、前記第1のガスフロー流が前記第1の出口部に実質的に送達されるように構成され、及び前記第2のガスフロー流が前記第2の出口部に実質的に送達されるように構成されるように構成される、請求項33~55のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項57】
前記インターフェース本体は、前記第1の出口を含む第1の鼻送達要素と、前記第2の出口を含む第2の鼻送達要素とを含み、前記鼻インターフェースは、前記第1のガスフロー流が前記第1の鼻送達要素に実質的に送達されるように構成され、及び前記第2のガスフロー流が前記第2の鼻送達要素に実質的に送達されるように構成されるように構成され、前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、請求項33~55のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項58】
鼻インターフェースであって、
患者の第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口を含む第1の鼻送達要素と、患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口を含む第2の鼻送達要素とを含むインターフェース本体であって、前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、インターフェース本体と、
前記鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口であって、前記インターフェース本体と流体連通して、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素を通して且つ前記第2の鼻送達要素を通して前記呼吸ガスを送達するガス入口と、
前記ガス入口からの前記流れを、前記第1の鼻送達要素に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流と、前記第2の鼻送達要素に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流とに不均等に分割するための流れ分割部であって、前記第1のガスフロー流は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、前記第2のガスフロー流に沿ったガスフローよりも多くのガスフローを前記第1のガスフロー流に沿って送達するように構成される、流れ分割部と
を含む鼻インターフェース。
【請求項59】
前記第2のガスフロー流よりも前記第1のガスフロー流に前記ガス入口からのより多くの前記流入ガスを導くように構成される流れ誘導部を含む、請求項33~58のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項60】
前記流れ誘導部は、前記第1の出口又は第1の出口部に向かって流れを加速させるように構成されるノズルを含む、請求項59に記載の鼻インターフェース。
【請求項61】
前記呼吸周期の吸気相中、前記第2のガスフロー流よりも前記第1のガスフロー流により多くの前記流入ガスを導くように構成される、請求項32~60のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項62】
前記インターフェース本体は、鼻クッションである、請求項32~61のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項63】
使用時に前記ガス入口から前記インターフェース本体を通して前記患者の前記第1の鼻腔及び第2の鼻腔の両方に前記呼吸ガスを同時に送達するように構成される、請求項32~62のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項64】
前記鼻インターフェースから周囲環境への前記ガスフローのための少なくとも1つのアパーチャを含むバイアスフロー制限部を含む、請求項1~63のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項65】
前記バイアスフロー制限部は、前記アパーチャを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含む、請求項64に記載の鼻インターフェース。
【請求項66】
前記第1の出口又は第1の出口部及び前記第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの圧力差が吸入相中よりも呼気相中により高いように構成される、請求項2~21、請求項2~21のいずれか一項に従属する場合の請求項22~24、請求項26~28、請求項26~28のいずれか一項に従属する場合の請求項29~31、請求項33~60又は請求項33~60のいずれか一項に従属する場合の請求項61~65のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項67】
使用時に約2cmH2O~約30cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約25cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約20cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約15cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約14cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約13cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約12cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約11cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約10cmH2Oの、前記第1の出口又は第1の出口部及び前記第2の出口又は第2の出口部における患者圧力を達成するように構成される、請求項2~21、請求項2~21のいずれか一項に従属する場合の請求項22~24、請求項26~28、請求項26~28のいずれか一項に従属する場合の請求項29~31、請求項33~60、請求項33~60のいずれか一項に従属する場合の請求項61~65又は請求項66のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項68】
前記第1の出口又は第1の出口部と、前記第2の出口又は第2の出口部との間の圧力差は、少なくとも約1リットル/分(lpm)、任意選択的に約1lpm~約5lpmの、患者の上気道を通る非対称流を提供するように構成される、請求項2~21、請求項2~21のいずれか一項に従属する場合の請求項22~24、請求項26~28、請求項26~28のいずれか一項に従属する場合の請求項29~31、請求項33~60、請求項33~60のいずれか一項に従属する場合の請求項61~65、請求項66又は67のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項69】
前記非対称流は、前記患者の解剖学的死腔からのCOの除去を促進する、請求項1~68のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項70】
呼吸療法システムであって、
呼吸ガスのためのガス源であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源と、
前記圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブと、
患者に前記呼吸ガスを送達するために前記呼吸チューブと流体連通する、請求項1~69のいずれか一項に記載の鼻インターフェースと
を含む呼吸療法システム。
【請求項71】
前記インターフェース本体は、前記患者の前記第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口又は第1の出口部を含み、且つ前記患者の前記第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口又は第2の出口部を含み、前記鼻インターフェースは、前記ガス入口から前記第1の出口又は第1の出口部及び前記第2の出口又は第2の出口部の両方にガスが送達されるとき、前記第1の出口又は第1の出口部における圧力が前記第2の出口又は第2の出口部における圧力よりも高いように、前記第1の出口又は第1の出口部と、前記第2の出口又は第2の出口部との間に圧力差を生じさせるように構成される、請求項70に記載の呼吸療法システム。
【請求項72】
前記圧力制御された呼吸ガスを前記呼吸チューブから受け入れるための呼吸導管を含み、前記呼吸導管は、前記呼吸チューブ及び前記鼻インターフェースの前記ガス入口と流体連通する、請求項70又は71に記載の呼吸療法システム。
【請求項73】
前記圧力制御された呼吸ガスを、それを前記鼻インターフェースに送達する前に加湿するように構成された加湿器を更に含む、請求項70~72のいずれか一項に記載の呼吸療法システム。
【請求項74】
前記呼吸チューブは、加熱式呼吸チューブであり、且つ前記圧力制御された呼吸ガスを前記加湿器から受け入れるように構成される、請求項73に記載の呼吸療法システム。
【請求項75】
前記患者の鼻気道への送達のために前記鼻インターフェースを出るガスフローの温度は、約31℃~約41℃、任意選択的に31℃超且つ最大で約41℃、任意選択的に約36℃~約39℃、任意選択的に約37℃である、請求項70~74のいずれか一項に記載の呼吸療法システム。
【請求項76】
鼻インターフェースであって、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素であって、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素と、
ガスマニホールドであって、前記ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口を含み、
前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素は、前記ガスマニホールドを介して前記ガス入口と流体連通し、前記第1の鼻送達要素は、前記ガス入口の近位にあり、及び前記第2の鼻送達要素は、前記ガス入口から遠位にあり、
前記鼻インターフェースは、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素にガスが送達されるとき、前記第1の鼻送達要素における圧力が前記第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間において、前記鼻インターフェースを通した圧力低下を提供するためのバイパス制限部を含む、ガスマニホールドと、
前記鼻インターフェースから出るガスフローのためのバイアスフロー制限部と
を含む鼻インターフェース。
【請求項77】
前記ガスマニホールドを通した前記圧力低下は、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素へのガスフローがあるとき、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素への前記ガスフローが、前記ガス入口から前記第2の鼻送達要素への前記ガスフローよりも大きいようなものである、請求項76に記載の鼻インターフェース。
【請求項78】
前記ガスマニホールド内にガスフローチャネルを含み、前記バイパス制限部は、前記ガスフローチャネルの一部分の減少した断面積を提供する、請求項76又は77に記載の鼻インターフェース。
【請求項79】
前記ガスフローチャネルの前記一部分は、前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間にあり、且つ/又は前記第2の鼻送達要素に隣接する、請求項78に記載の鼻インターフェース。
【請求項80】
前記バイパス制限部は、前記ガスフローチャネル内に延びる少なくとも1つの突出部を含み、任意選択的に、前記バイパス制限部は、前記ガスフローチャネル内に延びる複数の突出部を含む、請求項78又は79に記載の鼻インターフェース。
【請求項81】
前記ガスマニホールドは、前記鼻送達要素の近位にある近位バイパス突出部及び/又は前記鼻送達要素から遠位にある遠位バイパス突出部を含む、請求項80に記載の鼻インターフェース。
【請求項82】
前記ガスマニホールドは、近位バイパス突出部及び遠位バイパス突出部の両方を含み、前記近位バイパス突出部及び前記遠位バイパス突出部は、組み合わせにおいて、前記ガスマニホールドを通る前記制限されたガスフローのための所定のバイパス寸法を前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間に画定する、請求項81に記載の鼻インターフェース。
【請求項83】
前記バイパス制限部は、前記第1の鼻送達要素から前記第2の鼻送達要素へと前記ガスマニホールドを通るガスフローの方向に収束及び発散バイパス制限部を画定する角度付き前縁部及び角度付き後縁部を含む、請求項76~82のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項84】
前記バイアスフロー制限部は、前記鼻インターフェースから周囲環境への前記ガスフローのための少なくとも1つのアパーチャを含み、任意選択的に、前記バイアスフロー制限部は、前記鼻インターフェースから周囲環境への前記ガスフローのための複数のアパーチャを含む、請求項76~83のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項85】
前記バイアスフロー制限部は、前記アパーチャを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含む、請求項84に記載の鼻インターフェース。
【請求項86】
前記ガスマニホールドと前記バイアスフロー制限部との間にフィルタユニットを含む、請求項76~85のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項87】
前記バイアスフロー制限部は、前記ガスマニホールドと流体連通し、任意選択的に、前記ガスマニホールドは、前記バイアスフロー制限部を含むか又は前記バイアスフロー制限部に結合され、任意選択的に、前記バイアスフロー制限部は、前記ガスマニホールドと流体連通するが、前記ガスマニホールドから離れて配置される、請求項76~86のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項88】
前記ガス入口は、呼吸導管と流体連通する、請求項76~87のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項89】
前記呼吸導管は、約12mm~約23mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約23mm、任意選択的に12mm超且つ最大で約22mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約21mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約20mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約19mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約18mm、任意選択的に約13mm~約17mm、任意選択的に約14mm~約16mm、任意選択的に約12mm、任意選択的に約13mm、任意選択的に約14mm、任意選択的に約15mm、任意選択的に約16mm、任意選択的に約17mm、任意選択的に約18mm、任意選択的に約19mm、任意選択的に約20mm、任意選択的に約21mm、任意選択的に約22mm、任意選択的に約23mm又は任意選択的に前記値のいずれか2つの間の任意の値の内径を有する、請求項88に記載の鼻インターフェース。
【請求項90】
前記ガスマニホールドは、前記第1及び第2の鼻送達要素と係合するためのシーリングフランジ又はカラーを含む、請求項76~89のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項91】
前記バイパス制限部は、前記ガスマニホールドに取り付けるためのインサートを含む、請求項76~90のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項92】
前記第1及び第2の鼻送達要素は、インターフェース本体のベース部に取り付けられるか又はそれと一体である、請求項76~91のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項93】
前記ベース部は、使用時に患者の顔面と前記ガスマニホールドとの間に位置するように配置される、請求項92に記載の鼻インターフェース。
【請求項94】
前記インターフェース本体は、前記ベース部の両側から側方に延びる2つのサイドアームを含む、請求項92又は93に記載の鼻インターフェース。
【請求項95】
前記インターフェース本体の前記サイドアームに接続する端部を有するヘッドギアを含む、請求項94に記載の鼻インターフェース。
【請求項96】
鼻インターフェースであって、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素であって、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素と、
ガスマニホールドであって、前記ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口を含むガスマニホールドと
を含み、
前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素は、前記ガスマニホールドを介して前記ガス入口と流体連通し、前記第1の鼻送達要素は、前記ガス入口の近位にあり、及び前記第2の鼻送達要素は、前記ガス入口から遠位にあり、
前記鼻インターフェースは、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素の両方にガスが送達されるとき、前記第1の鼻送達要素における圧力が前記第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間に圧力差を生じさせるように構成される、鼻インターフェース。
【請求項97】
前記圧力差は、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素へのガスフローがあるとき、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素への前記ガスフローが、前記ガス入口から前記第2の鼻送達要素への前記ガスフローよりも大きいようなものである、請求項96に記載の鼻インターフェース。
【請求項98】
前記ガス入口は、呼吸導管と流体連通する、請求項96又は97に記載の鼻インターフェース。
【請求項99】
前記呼吸導管は、約12mm~約23mm、任意選択的に約12mm~約22mm、任意選択的に約12mm~約21mm、任意選択的に約12mm~約20mm、任意選択的に約12mm~約19mm、任意選択的に約12mm~約18mm、任意選択的に約13mm~約17mm、任意選択的に約14mm~約16mm、任意選択的に約12mm、任意選択的に約13mm、任意選択的に約14mm、任意選択的に約15mm、任意選択的に約16mm、任意選択的に約17mm、任意選択的に約18mm、任意選択的に約19mm、任意選択的に約20mm、任意選択的に約21mm、任意選択的に約22mm、任意選択的に約23mm又は任意選択的に前記値のいずれか2つの間の任意の値の内径を有する、請求項98に記載の鼻インターフェース。
【請求項100】
前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素の両方にガスが送達されるとき、前記第2の鼻送達要素におけるガスフローの前記圧力は、前記第1の鼻送達要素におけるガスフローの前記圧力よりも最大で約1cmH2O小さい、請求項96~99のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項101】
前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間のガスフローの前記圧力差は、呼気相中よりも吸入相中により高いように構成される、請求項100に記載の鼻インターフェース。
【請求項102】
前記吸入相中及び前記呼気相中の両方において、前記第1の鼻送達要素における圧力が前記第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように構成される、請求項101に記載の鼻インターフェース。
【請求項103】
使用時に約2cmH2O~約30cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約25cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約20cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約15cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約14cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約13cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約12cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約11cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約10cmH2Oの、前記第1及び第2の鼻送達要素における患者圧力を達成するように構成される、請求項96~102のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項104】
前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間の前記圧力差は、少なくとも約1リットル/分(lpm)、任意選択的に約1lpm~約5lpmの、患者の上気道を通る非対称流を提供するように構成される、請求項96~103のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項105】
前記非対称流は、前記患者の解剖学的死腔からのCOの除去を促進する、請求項96~104のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項106】
鼻インターフェースであって、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素を含むインターフェース本体部品であって、前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、インターフェース本体部品と、
ガスマニホールド部品であって、前記ガスマニホールド部品に呼吸ガスを送達するためのガス入口を含むガスマニホールド部品と
を含み、
前記インターフェース本体部品は、前記第1の鼻送達要素が前記ガス入口の近位にあり、及び前記第2の鼻送達要素が前記ガス入口の遠位にあるように、前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素を前記ガス入口と流体連通させるために前記ガスマニホールド部品と係合可能であり、
前記鼻インターフェースは、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素にガスが送達されるとき、前記第1の鼻送達要素における圧力が前記第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、前記鼻インターフェースを通るガスフローに対する少なくとも1つのガスフロー制限部を含む、鼻インターフェース。
【請求項107】
前記少なくとも1つのガスフロー制限部は、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素にガスが送達されるとき、前記第1の鼻送達要素における圧力が前記第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間において、前記ガスマニホールド部品を通した圧力低下を提供するためのバイパス制限部を含む、請求項106に記載の鼻インターフェース。
【請求項108】
前記ガスマニホールド部品内にガスフローチャネルを含み、前記バイパス制限部は、前記ガスフローチャネルの一部分の減少した断面積を提供する、請求項107に記載の鼻インターフェース。
【請求項109】
前記ガスフローチャネルの前記一部分は、前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間にあり、且つ/又は前記第2の鼻送達要素に隣接する、請求項108に記載の鼻インターフェース。
【請求項110】
前記バイパス制限部は、前記ガスフローチャネル内に延びる少なくとも1つの突出部を含み、任意選択的に、前記バイパス制限部は、前記ガスフローチャネル内に延びる複数の突出部を含む、請求項108又は109に記載の鼻インターフェース。
【請求項111】
前記ガスマニホールド部品は、前記鼻送達要素の近位にある近位バイパス突出部及び/又は前記鼻送達要素から遠位にある遠位バイパス突出部を含む、請求項110に記載の鼻インターフェース。
【請求項112】
前記ガスマニホールド部品は、近位バイパス突出部及び遠位バイパス突出部の両方を含み、前記近位バイパス突出部及び前記遠位バイパス突出部は、組み合わせにおいて、前記ガスマニホールドを通る前記制限されたガスフローのための所定のバイパス寸法を前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間に画定する、請求項111に記載の鼻インターフェース。
【請求項113】
前記バイパス制限部は、前記第1の鼻送達要素から前記第2の鼻送達要素へと前記ガスマニホールドを通るガスフローの方向に収束及び発散バイパス制限部を画定する角度付き前縁部及び角度付き後縁部を含む、請求項106~112のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項114】
前記バイパス制限部は、前記ガスマニホールド部品に取り付けるためのインサートを含む、請求項106~113のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項115】
前記鼻インターフェースから出るガスフローのためのバイアスフロー制限部を更に含む、請求項106~114のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項116】
前記バイアスフロー制限部は、前記鼻インターフェースから周囲環境への前記ガスフローのための少なくとも1つのアパーチャを含み、任意選択的に、前記バイアスフロー制限部は、前記鼻インターフェースから周囲環境への前記ガスフローのための複数のアパーチャを含む、請求項115に記載の鼻インターフェース。
【請求項117】
前記バイアスフロー制限部は、前記アパーチャを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含む、請求項116に記載の鼻インターフェース。
【請求項118】
前記ガスマニホールド部品と前記バイアスフロー制限部との間にフィルタユニットを含む、請求項115~117のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項119】
前記バイアスフロー制限部は、前記ガスマニホールド部品と流体連通し、任意選択的に、前記ガスマニホールドは、前記バイアスフロー制限部を含むか又は前記バイアスフロー制限部に結合され、任意選択的に、前記バイアスフロー制限部は、前記ガスマニホールド部品と流体連通するが、前記ガスマニホールド部品から離れて配置される、請求項115~118のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項120】
前記ガス入口は、呼吸導管と流体連通する、請求項106~119のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項121】
前記呼吸導管は、約12mm~約23mm、任意選択的に約12mm~約22mm、任意選択的に約12mm~約21mm、任意選択的に約12mm~約20mm、任意選択的に約12mm~約19mm、任意選択的に約12mm~約18mm、任意選択的に約13mm~約17mm、任意選択的に約14mm~約16mm、任意選択的に約12mm、任意選択的に約13mm、任意選択的に約14mm、任意選択的に約15mm、任意選択的に約16mm、任意選択的に約17mm、任意選択的に約18mm、任意選択的に約19mm、任意選択的に約20mm、任意選択的に約21mm、任意選択的に約22mm、任意選択的に約23mm又は任意選択的に前記値のいずれか2つの間の任意の値の内径を有する、請求項120に記載の鼻インターフェース。
【請求項122】
前記ガスマニホールド部品は、前記インターフェース本体部品が前記ガスマニホールド部品と係合されるとき、前記第1及び第2の鼻送達要素と係合するためのシーリングフランジ又はカラーを含む、請求項106~121のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項123】
鼻インターフェースであって、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素であって、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素と、
ガスマニホールドであって、前記ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口とガスフローチャネルとを含むガスマニホールドと
を含み、
前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素は、前記ガスフローチャネルを介して前記ガス入口と流体連通し、前記第1の鼻送達要素は、前記ガス入口の近位にあり、及び前記第2の鼻送達要素は、前記ガス入口から遠位にあり、
前記鼻インターフェースは、前記ガスフローチャネルの一部分の断面積を提供するバイパス制限部を含み、
前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素のそれぞれは、内側断面積を含み、前記内側断面積は、合わせて、前記鼻送達要素の総断面積を提供し、前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の0倍超~約1.5倍である、鼻インターフェース。
【請求項124】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1.3倍、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1倍、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/3、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1/2、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/5、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1/3である、請求項123に記載の鼻インターフェース。
【請求項125】
前記第1及び第2の鼻送達要素のそれぞれの前記内側断面積は、前記それぞれの鼻送達要素の最小横断寸法におけるものである、請求項123又は124に記載の鼻インターフェース。
【請求項126】
前記最小横断寸法は、前記鼻送達要素を通るガスフローの方向に対して横断方向である、請求項125に記載の鼻インターフェース。
【請求項127】
前記第1及び第2の鼻送達要素のそれぞれの前記内側断面積は、前記それぞれの鼻送達要素の出口におけるものである、請求項123~126のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項128】
前記ガスフローチャネルの前記一部分は、前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間にあり、且つ/又は前記第2の鼻送達要素に隣接する、請求項123~127のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項129】
前記バイパス制限部は、前記ガスフローチャネル内に延びる少なくとも1つの突出部を含み、任意選択的に、前記バイパス制限部は、前記ガスフローチャネル内に延びる複数の突出部を含む、請求項123~128のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項130】
前記ガスマニホールドは、前記鼻送達要素の近位にある近位バイパス突出部及び/又は前記鼻送達要素から遠位にある遠位バイパス突出部を含む、請求項129に記載の鼻インターフェース。
【請求項131】
前記ガスマニホールドは、近位バイパス突出部及び遠位バイパス突出部の両方を含み、前記近位バイパス突出部及び前記遠位バイパス突出部は、組み合わせにおいて、前記ガスマニホールドを通る前記制限されたガスフローのための所定のバイパス寸法を前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間に画定する、請求項130に記載の鼻インターフェース。
【請求項132】
前記バイパス制限部は、前記第1の鼻送達要素から前記第2の鼻送達要素へと前記ガスマニホールドを通るガスフローの方向に収束及び発散バイパス制限部を画定する角度付き前縁部及び角度付き後縁部を含む、請求項123~131のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項133】
インターフェース本体及びガスマニホールド部品を含み、前記インターフェース本体及び前記ガスマニホールド部品は、一緒に前記ガスマニホールドを形成する、請求項123~132のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項134】
前記ガス入口は、前記ガスマニホールドの側部にある、請求項123~133のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項135】
バイアスフロー制限部であって、前記鼻インターフェースから前記バイアスフロー制限部を通して出るガスフローのためのバイアスフロー制限部を含む、請求項123~134のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項136】
前記バイアスフロー制限部を通るガスフローのための開口面積は、約10mm~約30mm、任意選択的に約25mm~約30mm及び任意選択的に約27.5mmである、請求項135に記載の鼻インターフェース。
【請求項137】
前記バイアスフロー制限部を通るガスフローのための開口面積は、0mm超~約40mm、任意選択的に約2mm~約40mm、任意選択的に約2mm~約5mm、任意選択的に約12mm~約40mm、任意選択的に約20mm~約30mmである、請求項135に記載の鼻インターフェース。
【請求項138】
前記バイアスフロー制限部は、使用時に0cmH2O超且つ最大で約30cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して前記鼻インターフェースから出る前記ガスフローの流量が0lpm超~約80lpmであるように構成される、請求項135~137のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項139】
前記バイアスフロー制限部は、使用時に約3cmH2O~約10cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して前記鼻インターフェースから出る前記ガスフローの流量が約4lpm~約15lpmであるように構成される、請求項138に記載の鼻インターフェース。
【請求項140】
前記バイアスフロー制限部は、使用時に約4cmH2O~約30cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して前記鼻インターフェースから出る前記ガスフローの流量が約15lpm~約80lpmであるように構成される、請求項139に記載の鼻インターフェース。
【請求項141】
前記バイアスフロー制限部は、前記鼻インターフェースから周囲環境への前記ガスフローのための少なくとも1つのアパーチャを含み、任意選択的に、前記バイアスフロー制限部は、前記鼻インターフェースから周囲環境への前記ガスフローのための複数のアパーチャを含む、請求項135~140のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項142】
前記バイアスフロー制限部は、前記アパーチャを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含む、請求項141に記載の鼻インターフェース。
【請求項143】
前記ガスマニホールドと前記バイアスフロー制限部との間にフィルタユニットを含む、請求項135~142のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項144】
前記バイアスフロー制限部は、前記ガスマニホールドと流体連通し、任意選択的に、前記ガスマニホールドは、前記バイアスフロー制限部を含むか又は前記バイアスフロー制限部に結合され、任意選択的に、前記バイアスフロー制限部は、前記ガスマニホールドと流体連通するが、前記ガスマニホールドから離れて配置される、請求項135~143のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項145】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記ガスフローチャネルの隣接部分の第1の断面積の約10%~最大で約100%、任意選択的に前記第1の断面積の約10%以上且つ100%未満、任意選択的に前記第1の断面積の最大で約90%、任意選択的に前記第1の断面積の最大で約80%、任意選択的に前記第1の断面積の最大で約70%、任意選択的に前記第1の断面積の最大で約60%、任意選択的に前記第1の断面積の最大で約55%、任意選択的に前記第1の断面積の最大で約40%、任意選択的に前記第1の断面積の最大で約30%及び任意選択的に前記第1の断面積の最大で約25%である、請求項123~144のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項146】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、最大で約200mm、任意選択的に最大で約160mm、任意選択的に最大で約110mm、任意選択的に最大で約80mm、任意選択的に最大で約60mm及び任意選択的に最大で約50mmである、請求項123~145のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項147】
前記鼻送達要素の前記総断面積は、0mm超且つ最大で約250mm、任意選択的に約1mm~約250mm、任意選択的に約1.6mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約155mm、任意選択的に約50mm~約155mm及び任意選択的に約70mm~約155mmである、請求項146に記載の鼻インターフェース。
【請求項148】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の0倍超~約1.5倍であり、及び前記鼻送達要素の前記総断面積は、約1mm~約250mmである、請求項123~147のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項149】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1.3倍、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1倍、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/3、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1/2、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/5、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1/3である、請求項148に記載の鼻インターフェース。
【請求項150】
前記鼻送達要素の前記総断面積は、約1.6mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約155mm、任意選択的に約50mm~約155mm及び任意選択的に約70mm~約155mmである、請求項148又は149に記載の鼻インターフェース。
【請求項151】
前記バイパス制限部は、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素にガスが送達されるとき、前記第1の鼻送達要素における圧力が前記第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間において、前記鼻インターフェースを通した圧力低下を提供する、請求項123~150のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項152】
鼻インターフェースであって、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素であって、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素と、
ガスマニホールドであって、前記ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口とガスフローチャネルとを含むガスマニホールドと
を含み、
前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素は、前記ガスフローチャネルを介して前記ガス入口と流体連通し、前記第1の鼻送達要素は、前記ガス入口の近位にあり、及び前記第2の鼻送達要素は、前記ガス入口から遠位にあり、
前記鼻インターフェースは、前記ガスフローチャネルの一部分の断面積を提供するバイパス制限部を含み、
前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素のそれぞれは、内側断面積を含み、
前記鼻送達要素の前記内側断面積及び前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、使用時に前記鼻送達要素からの非対称ガスフローを生じさせるように関連する、鼻インターフェース。
【請求項153】
前記内側断面積は、合わせて、前記鼻送達要素の総断面積を提供し、前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の0倍超~約1.5倍である、請求項152に記載の鼻インターフェース。
【請求項154】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1.3倍、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1倍、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/3、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1/2、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/5、任意選択的に前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1/3である、請求項153に記載の鼻インターフェース。
【請求項155】
前記第1及び第2の鼻送達要素のそれぞれの前記内側断面積は、前記それぞれの鼻送達要素の最小横断寸法におけるものである、請求項152~154のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項156】
前記最小横断寸法は、前記鼻送達要素を通るガスフローの方向に対して横断方向である、請求項155に記載の鼻インターフェース。
【請求項157】
前記第1及び第2の鼻送達要素のそれぞれの前記内側断面積は、前記それぞれの鼻送達要素の出口におけるものである、請求項152~156のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項158】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、及び前記鼻インターフェースは、4cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して20lpmのバイアスフローを提供するように構成される、請求項152~157のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項159】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、及び前記鼻インターフェースは、8cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して32lpmのバイアスフローを提供するように構成される、請求項152~157のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項160】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/3倍であり、及び前記鼻インターフェースは、4cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して20lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は8cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して32lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は12cmH2Oの圧力が前記ガス入口に印加され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して41lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は16cmH2Oの圧力が前記ガス入口に印加され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して48lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は20cmH2Oの圧力が前記ガス入口に印加され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して53lpmのバイアスフローを提供するように構成される、請求項159に記載の鼻インターフェース。
【請求項161】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/3倍であり、及び前記鼻インターフェースは、8cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して32lpm以上のバイアスフローを提供するように構成される、請求項152~160のいずれか一項に記載の鼻インターフェース。
【請求項162】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1/3倍であり、及び前記鼻インターフェースは、8cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して32lpm以上のバイアスフローを提供するように構成されるか、又は前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/5倍であり、及び前記鼻インターフェースは、12cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して41lpm以上のバイアスフローを提供するように構成されるか、又は前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/3倍であり、及び前記鼻インターフェースは、16cmH2Oの圧力が前記ガス入口に提供され、且つ前記鼻送達要素が閉塞されるとき、前記バイアスフロー制限部を通して48lpm以上のバイアスフローを提供するように構成される、請求項161に記載の鼻インターフェース。
【請求項163】
呼吸療法システムであって、
呼吸ガスのためのガス源であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源と、
前記圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブと、
患者に前記呼吸ガスを送達するために前記呼吸チューブと流体連通する、請求項76~162のいずれか一項に記載の鼻インターフェースと
を含む呼吸療法システム。
【請求項164】
呼吸療法システムであって、
呼吸ガスのためのガス源であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源と、
前記圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブと、
患者に前記呼吸ガスを送達するために前記呼吸チューブと流体連通するガス入口を有する鼻インターフェースであって、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素を含み、前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成され、前記鼻インターフェースは、前記ガス入口から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素の両方にガスが送達されるとき、前記第1の鼻送達要素における圧力が前記第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、前記第1の鼻送達要素と前記第2の鼻送達要素との間に圧力差を生じさせるように構成される、鼻インターフェースと
を含む呼吸療法システム。
【請求項165】
前記圧力制御された呼吸ガスを前記呼吸チューブから受け入れるための呼吸導管を含み、前記呼吸導管は、前記呼吸チューブ及び前記鼻インターフェースの前記ガス入口と流体連通する、請求項163又は164に記載の呼吸療法システム。
【請求項166】
呼吸ガスフィルタを更に含む、請求項163~165のいずれか一項に記載の呼吸療法システム。
【請求項167】
前記呼吸ガスフィルタは、前記呼吸チューブと前記呼吸導管との間に位置する、請求項166に記載の呼吸療法システム。
【請求項168】
前記呼吸ガスフィルタは、前記ガスマニホールドとバイアスフロー制限部との間に位置する、請求項167に記載の呼吸療法システム。
【請求項169】
前記圧力制御された呼吸ガスを、それを前記鼻インターフェースに送達する前に加湿するように構成された加湿器を更に含む、請求項163~168のいずれか一項に記載の呼吸療法システム。
【請求項170】
前記呼吸チューブは、加熱式呼吸チューブであり、且つ前記圧力制御された呼吸ガスを前記加湿器から受け入れるように構成される、請求項169に記載の呼吸療法システム。
【請求項171】
前記第1及び第2の鼻送達要素を出るガスフローの温度は、約31℃~約41℃、任意選択的に31℃超且つ最大で約41℃、任意選択的に約36℃~約39℃、任意選択的に約37℃である、請求項163~170のいずれか一項に記載の呼吸療法システム。
【請求項172】
患者に呼吸補助を提供する方法であって、
呼吸療法システムを提供することであって、前記呼吸療法システムは、
呼吸ガスのためのガス源であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源と、
前記圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブと、
患者に前記呼吸ガスを送達するために前記呼吸チューブと流体連通するガス入口を有する鼻インターフェースであって、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素を含む鼻インターフェースと
を含む、提供することと、
前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素のそれぞれで患者のそれぞれの鼻腔を密閉することと、
前記鼻インターフェースにガスフローを提供するために前記呼吸療法装置を動作させることと、
前記呼吸療法装置から前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素を通して患者の鼻腔に非対称ガスフローを送達することと
を含む方法。
【請求項173】
前記鼻送達要素は、ガスフローチャネルを介して前記ガス入口と流体連通し、前記第1の鼻送達要素は、前記ガス入口の近位にあり、及び前記第2の鼻送達要素は、前記ガス入口から遠位にあり、前記鼻インターフェースは、前記ガスフローチャネルの一部分の断面積を提供するバイパス制限部を含み、前記第1の鼻送達要素及び前記第2の鼻送達要素のそれぞれは、内側断面積を含み、前記内側断面積は、合わせて、前記鼻送達要素の総断面積を提供し、前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の0倍超~約1.5倍である、請求項172に記載の方法。
【請求項174】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、前記方法は、バイアスフロー制限部を通る20lpmのバイアスフローがあるように、前記ガス入口に4cmH2Oの圧力を提供することを含む、請求項173に記載の方法。
【請求項175】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、前記方法は、バイアスフロー制限部を通る32lpmのバイアスフローがあるように、前記ガス入口に8cmH2Oの圧力を提供することを含む、請求項173に記載の方法。
【請求項176】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/3倍であり、前記方法は、前記バイアスフロー制限部を通る20lpmのバイアスフローがあるように、前記ガス入口に4cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は前記方法は、前記バイアスフロー制限部を通る32lpmのバイアスフローがあるように、前記ガス入口に8cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は前記方法は、前記バイアスフロー制限部を通る41lpmのバイアスフローがあるように、前記ガス入口に12cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は前記方法は、前記バイアスフロー制限部を通る48lpmのバイアスフローがあるように、前記ガス入口に16cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は前記方法は、前記バイアスフロー制限部を通る53lpmのバイアスフローがあるように、前記ガス入口に20cmH2Oの圧力を提供することを含む、請求項175に記載の方法。
【請求項177】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/3倍であり、前記方法は、前記バイアスフロー制限部を通る32lpm以上のバイアスフローがあるように、前記ガス入口に8cmH2Oの圧力を提供することを含む、請求項173に記載の方法。
【請求項178】
前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約1/3倍であり、前記方法は、前記バイアスフロー制限部を通る32lpm以上のバイアスフローがあるように、前記ガス入口に8cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/5倍であり、前記方法は、前記バイアスフロー制限部を通る41lpm以上のバイアスフローがあるように、前記ガス入口に12cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は前記ガスフローチャネルの前記一部分の前記断面積は、前記鼻送達要素の前記総断面積の最大で約2/3倍であり、前記方法は、前記バイアスフロー制限部を通る48lpm以上のバイアスフローがあるように、前記ガス入口に16cmH2Oの圧力を提供することを含む、請求項177に記載の方法。
【請求項179】
前記第1及び第2の鼻送達要素を出るガスフローの温度は、約31℃~約41℃、任意選択的に31℃超且つ最大で約41℃、任意選択的に約36℃~約39℃、任意選択的に約37℃である、請求項172~178のいずれか一項に記載の方法。
【請求項180】
前記鼻インターフェースは、請求項76~162のいずれか一項に記載のものである、請求項172~179のいずれか一項に記載の方法。
【請求項181】
前記呼吸療法システムは、請求項163~171のいずれか一項に記載のものである、請求項172~180のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、患者の気道に呼吸ガスを送達するための患者インターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
加湿器は、加湿された呼吸ガスを患者に供給するために使用される。ガスは、患者インターフェースを介して患者に送達される。患者インターフェースの例としては、口マスク、鼻マスク、鼻カニューレ、口マスクと鼻マスクとの組み合わせなどが挙げられる。
【0003】
鼻インターフェースを含む患者インターフェースを使用して、患者にガスフローを送達することができる。鼻送達要素は、必要な治療を送達するために患者の鼻に挿入される。鼻送達要素は、治療を送達するために、鼻を密閉若しくは半密閉する必要がある場合もあれば、鼻を密閉する必要がない場合もある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
鼻インターフェースの例えば鼻送達要素を通るネーザルフローを使用し、非対称流を介して患者に呼吸ガスを送達し得る呼吸インターフェース及び呼吸療法システムが開示される。非対称流により、患者の上気道の死腔クリアランスを増加させることができる。最大呼気圧が減少するため、騒音を低減することができる。
【0005】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、鼻インターフェースが開示され、鼻インターフェースは、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素であって、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素と、
ガスマニホールドであって、ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口を含み、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、ガスマニホールドを介してガス入口と流体連通し、第1の鼻送達要素は、ガス入口の近位にあり、及び第2の鼻送達要素は、ガス入口から遠位にあり、
鼻インターフェースは、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素における圧力が第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間において、鼻インターフェースを通した圧力低下を提供するためのバイパス制限部を含む、ガスマニホールドと、
鼻インターフェースから出るガスフローのためのバイアスフロー制限部と
を含む。
【0006】
いくつかの構成では、ガスマニホールドを通した圧力低下は、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素へのガスフローがあるとき、ガス入口から第1の鼻送達要素へのガスフローが、ガス入口から第2の鼻送達要素へのガスフローよりも大きいようなものである。
【0007】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、ガスマニホールド内にガスフローチャネルを含み、バイパス制限部は、ガスフローチャネルの一部分の減少した断面積を提供する。
【0008】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分は、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間にある及び/又は第2の鼻送達要素に隣接する。
【0009】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、ガスフローチャネル内に延びる少なくとも1つの突出部を含み、任意選択的に、バイパス制限部は、ガスフローチャネル内に延びる複数の突出部を含む。
【0010】
いくつかの構成では、ガスマニホールドは、鼻送達要素の近位にある近位バイパス突出部及び/又は鼻送達要素から遠位にある遠位バイパス突出部を含む。
【0011】
いくつかの構成では、ガスマニホールドは、近位バイパス突出部及び遠位バイパス突出部の両方を含み、近位バイパス突出部及び遠位バイパス突出部は、組み合わせにおいて、ガスマニホールドを通る制限されたガスフローのための所定のバイパス寸法を第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間に画定する。
【0012】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、第1の鼻送達要素から第2の鼻送達要素へとガスマニホールドを通るガスフローの方向に収束及び発散バイパス制限部を画定する角度付き前縁部及び角度付き後縁部を含む。
【0013】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、鼻インターフェースから周囲環境へのガスフローのための少なくとも1つのアパーチャを含み、任意選択的に、バイアスフロー制限部は、鼻インターフェースから周囲環境へのガスフローのための複数のアパーチャを含む。
【0014】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、アパーチャを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含む。
【0015】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、ガスマニホールドとバイアスフロー制限部との間にフィルタユニットを含む。
【0016】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、ガスマニホールドと流体連通し、任意選択的に、ガスマニホールドは、バイアスフロー制限部を含むか又はバイアスフロー制限部に結合され、任意選択的に、バイアスフロー制限部は、ガスマニホールドと流体連通するが、ガスマニホールドから離れて配置される。
【0017】
いくつかの構成では、ガス入口は、呼吸導管と流体連通する。
【0018】
いくつかの構成では、呼吸導管は、約12mm~約23mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約23mm、任意選択的に12mm超且つ最大で約22mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約21mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約20mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約19mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約18mm、任意選択的に約13mm~約17mm、任意選択的に約14mm~約16mm、任意選択的に約12mm、任意選択的に約13mm、任意選択的に約14mm、任意選択的に約15mm、任意選択的に約16mm、任意選択的に約17mm、任意選択的に約18mm、任意選択的に約19mm、任意選択的に約20mm、任意選択的に約21mm、任意選択的に約22mm、任意選択的に約23mm又は任意選択的にこれらの値のいずれか2つの間の任意の値の内径を有する。
【0019】
いくつかの構成では、ガスマニホールドは、第1及び第2の鼻送達要素と係合するためのシーリングフランジ又はカラーを含む。
【0020】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、ガスマニホールドに取り付けるためのインサートを含む。
【0021】
いくつかの構成では、第1及び第2の鼻送達要素は、インターフェース本体のベース部に取り付けられるか又はそれと一体である。
【0022】
いくつかの構成では、ベース部は、使用時に患者の顔面とガスマニホールドとの間に位置するように配置される。
【0023】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、ベース部の両側から側方に延びる2つのサイドアームを含む。
【0024】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、インターフェース本体のサイドアームに接続する端部を有するヘッドギアを含む。
【0025】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、ガスフローチャネルの一部分の断面積を提供し、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の0倍超~約1.5倍である。
【0026】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、鼻インターフェースが開示され、鼻インターフェースは、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素であって、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素と、
ガスマニホールドであって、ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口を含むガスマニホールドと
を含み、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、ガスマニホールドを介してガス入口と流体連通し、第1の鼻送達要素は、ガス入口の近位にあり、及び第2の鼻送達要素は、ガス入口から遠位にあり、
鼻インターフェースは、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素の両方にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素における圧力が第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間に圧力差を生じさせるように構成される。
【0027】
いくつかの構成では、圧力差は、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素へのガスフローがあるとき、ガス入口から第1の鼻送達要素へのガスフローが、ガス入口から第2の鼻送達要素へのガスフローよりも大きいようなものである。
【0028】
いくつかの構成では、ガス入口は、呼吸導管と流体連通する。
【0029】
いくつかの構成では、呼吸導管は、約12mm~約23mm、任意選択的に約12mm~約22mm、任意選択的に約12mm~約21mm、任意選択的に約12mm~約20mm、任意選択的に約12mm~約19mm、任意選択的に約12mm~約18mm、任意選択的に約13mm~約17mm、任意選択的に約14mm~約16mm、任意選択的に約12mm、任意選択的に約13mm、任意選択的に約14mm、任意選択的に約15mm、任意選択的に約16mm、任意選択的に約17mm、任意選択的に約18mm、任意選択的に約19mm、任意選択的に約20mm、任意選択的に約21mm、任意選択的に約22mm、任意選択的に約23mm又は任意選択的にこれらの値のいずれか2つの間の任意の値の内径を有する。
【0030】
いくつかの構成では、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素の両方にガスが送達されるとき、第2の鼻送達要素におけるガスフローの圧力は、第1の鼻送達要素におけるガスフローの圧力よりも最大で約1cmH2O小さい。
【0031】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間のガスフローの圧力差が呼気相中よりも吸入相中により高いように構成される。
【0032】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、吸入相中及び呼気相中の両方において、第1の鼻送達要素における圧力が第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように構成される。
【0033】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、使用時に約2cmH2O~約30cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約25cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約20cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約15cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約14cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約13cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約12cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約11cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約10cmH2Oの、第1及び第2の鼻送達要素における患者圧力を達成するように構成される。
【0034】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間の圧力差は、少なくとも約1リットル/分(lpm)、任意選択的に約1lpm~約5lpmの、患者の上気道を通る非対称流を提供するように構成される。
【0035】
いくつかの構成では、非対称流は、患者の解剖学的死腔からのCOの除去を促進する。
【0036】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、ガスフローチャネルの一部分の断面積を提供するバイパス制限部を含み、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の0倍超~約1.5倍である。
【0037】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、鼻インターフェースが開示され、鼻インターフェースは、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素を含むインターフェース本体部品であって、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、インターフェース本体部品と、
ガスマニホールド部品に呼吸ガスを送達するためのガス入口を含むガスマニホールド部品と
を含み、
インターフェース本体部品は、第1の鼻送達要素がガス入口の近位にあり、及び第2の鼻送達要素がガス入口の遠位にあるように、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素をガス入口と流体連通させるためにガスマニホールド部品と係合可能であり、
鼻インターフェースは、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素における圧力が第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、鼻インターフェースを通るガスフローに対する少なくとも1つのガスフロー制限部を含む。
【0038】
いくつかの構成では、少なくとも1つのガスフロー制限部は、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素における圧力が第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間において、ガスマニホールド部品を通した圧力低下を提供するためのバイパス制限部を含む。
【0039】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、ガスフローチャネルの一部分の断面積を提供し、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の0倍超~約1.5倍である。
【0040】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、ガスマニホールド部品内にガスフローチャネルを含み、バイパス制限部は、ガスフローチャネルの一部分の減少した断面積を提供する。
【0041】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分は、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間にある及び/又は第2の鼻送達要素に隣接する。
【0042】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、ガスフローチャネル内に延びる少なくとも1つの突出部を含み、任意選択的に、バイパス制限部は、ガスフローチャネル内に延びる複数の突出部を含む。
【0043】
いくつかの構成では、ガスマニホールド部品は、鼻送達要素の近位にある近位バイパス突出部及び/又は鼻送達要素から遠位にある遠位バイパス突出部を含む。
【0044】
いくつかの構成では、ガスマニホールド部品は、近位バイパス突出部及び遠位バイパス突出部の両方を含み、近位バイパス突出部及び遠位バイパス突出部は、組み合わせにおいて、ガスマニホールドを通る制限されたガスフローのための所定のバイパス寸法を第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間に画定する。
【0045】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、第1の鼻送達要素から第2の鼻送達要素へとガスマニホールドを通るガスフローの方向に収束及び発散バイパス制限部を画定する角度付き前縁部及び角度付き後縁部を含む。
【0046】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、ガスマニホールド部品に取り付けるためのインサートを含む。
【0047】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、鼻インターフェースから出るガスフローのためのバイアスフロー制限部を更に含む。
【0048】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、鼻インターフェースから周囲環境へのガスフローのための少なくとも1つのアパーチャを含み、任意選択的に、バイアスフロー制限部は、鼻インターフェースから周囲環境へのガスフローのための複数のアパーチャを含む。
【0049】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、アパーチャを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含む。
【0050】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、ガスマニホールド部品とバイアスフロー制限部との間にフィルタユニットを含む。
【0051】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、ガスマニホールド部品と流体連通し、任意選択的に、ガスマニホールドは、バイアスフロー制限部を含むか又はバイアスフロー制限部に結合され、任意選択的に、バイアスフロー制限部は、ガスマニホールド部品と流体連通するが、ガスマニホールド部品から離れて配置される。
【0052】
いくつかの構成では、ガス入口は、呼吸導管と流体連通する。
【0053】
いくつかの構成では、呼吸導管は、約12mm~約23mm、任意選択的に約12mm~約22mm、任意選択的に約12mm~約21mm、任意選択的に約12mm~約20mm、任意選択的に約12mm~約19mm、任意選択的に約12mm~約18mm、任意選択的に約13mm~約17mm、任意選択的に約14mm~約16mm、任意選択的に約12mm、任意選択的に約13mm、任意選択的に約14mm、任意選択的に約15mm、任意選択的に約16mm、任意選択的に約17mm、任意選択的に約18mm、任意選択的に約19mm、任意選択的に約20mm、任意選択的に約21mm、任意選択的に約22mm、任意選択的に約23mm又は任意選択的にこれらの値のいずれか2つの間の任意の値の内径を有する。
【0054】
いくつかの構成では、ガスマニホールド部品は、インターフェース本体部品がガスマニホールド部品と係合されるとき、第1及び第2の鼻送達要素と係合するためのシーリングフランジ又はカラーを含む。
【0055】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、鼻インターフェースが開示され、鼻インターフェースは、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素であって、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素と、
ガスマニホールドであって、ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口とガスフローチャネルとを含むガスマニホールドと
を含み、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、ガスフローチャネルを介してガス入口と流体連通し、第1の鼻送達要素は、ガス入口の近位にあり、及び第2の鼻送達要素は、ガス入口から遠位にあり、
鼻インターフェースは、ガスフローチャネルの一部分の断面積を提供するバイパス制限部を含み、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素のそれぞれは、内側断面積を含み、内側断面積は、合わせて、鼻送達要素の総断面積を提供し、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の0倍超~約1.5倍である。
【0056】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約1.3倍、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約1倍、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約2/3、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約1/2、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約2/5、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約1/3である。
【0057】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素それぞれの内側断面積は、それぞれの鼻送達要素の最小横断寸法におけるものである。
【0058】
いくつかの構成では、最小横断寸法は、鼻送達要素を通るガスフローの方向に対して横断方向である。
【0059】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素それぞれの内側断面積は、それぞれの鼻送達要素の出口におけるものである。
【0060】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分は、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間にある及び/又は第2の鼻送達要素に隣接する。
【0061】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、ガスフローチャネル内に延びる少なくとも1つの突出部を含み、任意選択的に、バイパス制限部は、ガスフローチャネル内に延びる複数の突出部を含む。
【0062】
いくつかの構成では、ガスマニホールドは、鼻送達要素の近位にある近位バイパス突出部及び/又は鼻送達要素から遠位にある遠位バイパス突出部を含む。
【0063】
いくつかの構成では、ガスマニホールドは、近位バイパス突出部及び遠位バイパス突出部の両方を含み、近位バイパス突出部及び遠位バイパス突出部は、組み合わせにおいて、ガスマニホールドを通る制限されたガスフローのための所定のバイパス寸法を第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間に画定する。
【0064】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、第1の鼻送達要素から第2の鼻送達要素へとガスマニホールドを通るガスフローの方向に収束及び発散バイパス制限部を画定する角度付き前縁部及び角度付き後縁部を含む。
【0065】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、インターフェース本体及びガスマニホールド部品を含み、インターフェース本体及びガスマニホールド部品は、一緒にガスマニホールドを形成する。
【0066】
いくつかの構成では、ガス入口は、ガスマニホールドの側部にある。
【0067】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部を通るガスフローのための開口面積は、約10mm~約30mm、任意選択的に約25mm~約30mm及び任意選択的に約27.5mmである。
【0068】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部を通るガスフローのための開口面積は、0mm超~約40mm、任意選択的に約2mm~約40mm、任意選択的に約2mm~約5mm、任意選択的に約12mm~約40mm、任意選択的に約20mm~約30mmである。
【0069】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、使用時に0cmH2O超且つ最大で約30cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して鼻インターフェースから出るガスフローの流量が0lpm超~約80lpmであるように構成される。
【0070】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、使用時に約3cmH2O~約10cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して鼻インターフェースから出るガスフローの流量が約4lpm~約15lpmであるように構成される。
【0071】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、使用時に約4cmH2O~約30cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して鼻インターフェースから出るガスフローの流量が約15lpm~約80lpmであるように構成される。
【0072】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、鼻インターフェースから周囲環境へのガスフローのための少なくとも1つのアパーチャを含み、任意選択的に、バイアスフロー制限部は、鼻インターフェースから周囲環境へのガスフローのための複数のアパーチャを含む。
【0073】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、アパーチャを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含む。
【0074】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、ガスマニホールドとバイアスフロー制限部との間にフィルタユニットを含む。
【0075】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、ガスマニホールドと流体連通し、任意選択的に、ガスマニホールドは、バイアスフロー制限部を含むか又はバイアスフロー制限部に結合され、任意選択的に、バイアスフロー制限部は、ガスマニホールドと流体連通するが、ガスマニホールドから離れて配置される。
【0076】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、ガスフローチャネルの隣接部分の第1の断面積の約10%~最大で約100%、任意選択的に第1の断面積の約10%以上且つ100%未満、任意選択的に第1の断面積の最大で約90%、任意選択的に第1の断面積の最大で約80%、任意選択的に第1の断面積の最大で約70%、任意選択的に第1の断面積の最大で約60%、任意選択的に第1の断面積の最大で約55%、任意選択的に第1の断面積の最大で約40%、任意選択的に第1の断面積の最大で約30%及び任意選択的に第1の断面積の最大で約25%である。
【0077】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、最大で約200mm、任意選択的に最大で約160mm、任意選択的に最大で約110mm、任意選択的に最大で約80mm、任意選択的に最大で約60mm及び任意選択的に最大で約50mmである。
【0078】
いくつかの構成では、鼻送達要素の総断面積は、0mm超且つ最大で約250mm、任意選択的に約1mm~約250mm、任意選択的に約1.6mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約155mm、任意選択的に約50mm~約155mm及び任意選択的に約70mm~約155mmである。
【0079】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の0倍超~約1.5倍であり、及び鼻送達要素の総断面積は、約1mm~約250mmである。
【0080】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約1.3倍、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約1倍、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約2/3、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約1/2、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約2/5、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約1/3である。
【0081】
いくつかの構成では、鼻送達要素の総断面積は、約1.6mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約155mm、任意選択的に約50mm~約155mm及び任意選択的に約70mm~約155mmである。
【0082】
いくつかの構成では、バイパス制限部は、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素における圧力が第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間において、鼻インターフェースを通した圧力低下を提供する。
【0083】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、鼻インターフェースが開示され、鼻インターフェースは、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素であって、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素と、
ガスマニホールドであって、ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口とガスフローチャネルとを含むガスマニホールドと
を含み、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、ガスフローチャネルを介してガス入口と流体連通し、第1の鼻送達要素は、ガス入口の近位にあり、及び第2の鼻送達要素は、ガス入口から遠位にあり、
鼻インターフェースは、ガスフローチャネルの一部分の断面積を提供するバイパス制限部を含み、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素のそれぞれは、内側断面積を含み、
鼻送達要素の内側断面積及びガスフローチャネルの一部分の断面積は、使用時に鼻送達要素からの非対称ガスフローを生じさせるように関連する。
【0084】
いくつかの構成では、内側断面積は、合わせて、鼻送達要素の総断面積を提供し、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の0倍超~約1.5倍である。
【0085】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約1.3倍、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約1倍、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約2/3、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約1/2、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約2/5、任意選択的に鼻送達要素の総断面積の最大で約1/3である。
【0086】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素それぞれの内側断面積は、それぞれの鼻送達要素の最小横断寸法におけるものである。
【0087】
いくつかの構成では、最小横断寸法は、鼻送達要素を通るガスフローの方向に対して横断方向である。
【0088】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素それぞれの内側断面積は、それぞれの鼻送達要素の出口におけるものである。
【0089】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、4cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して20lpmのバイアスフローを提供するように構成される。
【0090】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、8cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して32lpmのバイアスフローを提供するように構成される。
【0091】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、4cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して20lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は8cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して32lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は12cmH2Oの圧力がガス入口に印加され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して41lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は16cmH2Oの圧力がガス入口に印加され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して48lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は20cmH2Oの圧力がガス入口に印加され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して53lpmのバイアスフローを提供するように構成される。
【0092】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、8cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して32lpm以上のバイアスフローを提供するように構成される。
【0093】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約1/3倍であり、及び鼻インターフェースは、8cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して32lpm以上のバイアスフローを提供するように構成されるか、又はガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約2/5倍であり、及び鼻インターフェースは、12cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して41lpm以上のバイアスフローを提供するように構成されるか、又はガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、16cmH2Oの圧力がガス入口に提供され、且つ鼻送達要素が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部を通して48lpm以上のバイアスフローを提供するように構成される。
【0094】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、鼻インターフェースが開示され、鼻インターフェースは、
患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体であって、患者の第1の鼻腔及び患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成されるインターフェース本体と、
鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口であって、インターフェース本体と流体連通して、使用時にガス入口からインターフェース本体を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔に呼吸ガスを送達するガス入口と
を含み、鼻インターフェースは、ガス入口から流入ガスを受け入れ、且つ流入ガスから、使用時に患者の第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流と、使用時に患者の第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流とを提供するように構成され、及び患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、第2のガスフロー流よりも第1のガスフロー流により多くの流入ガスを導くように構成される。
【0095】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、患者の第1の鼻腔にガスを実質的に送達するように構成された第1の出口又は第1の出口部を含み、且つ患者の第2の鼻腔にガスを実質的に送達するように構成された第2の出口又は第2の出口部を含む。
【0096】
いくつかの構成では、ガス入口は、第1の出口又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされ、且つ第2の出口又は第2の出口部とあまり位置合わせされないか又は位置合わせされない。
【0097】
いくつかの構成では、ガス入口は、第1の出口又は第1の出口部と実質的に軸方向に位置合わせされる。
【0098】
いくつかの構成では、ガス入口の横断面積の少なくとも半分は、第1の出口又は第1の出口部の横断面積の少なくとも半分と軸方向に位置合わせされる。
【0099】
いくつかの構成では、ガス入口は、ガス源のガスフローをインターフェース本体に提供するための呼吸導管を接続するための外側部分を含み、且つインターフェース本体と流体連通する内側部分を更に含む。
【0100】
いくつかの構成では、ガス入口の内側部分は、第1の出口又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされる。
【0101】
いくつかの構成では、ガス入口は、第1の出口又は第1の出口部に向かって角度を付けられる。
【0102】
いくつかの構成では、第1のガスフロー流は、第2のガスフロー流の対応する寸法よりも大きい少なくとも1つの寸法を有する。
【0103】
いくつかの構成では、少なくとも1つの寸法は、第1のガスフロー流の横寸法を含み、対応する寸法は、第2のガスフロー流の横寸法を含む。
【0104】
いくつかの構成では、第1のガスフロー流は、第2のガスフロー流の対応する直径、断面積及び/又は体積よりも大きい直径、断面積及び/又は体積を有する。
【0105】
いくつかの構成では、第1のガスフロー流の断面積と第2のガスフロー流の対応する断面積との比は、約2:1~約5:1、任意選択的に約2:1~約4:1、任意選択的に約2.5:1及び約3.5:1、任意選択的に約3:1である。
【0106】
いくつかの構成では、第1の出口又は第1の出口部及び第2の出口又は第2の出口部は、実質的に同じ断面積を含む。
【0107】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、呼吸周期の吸気相中、第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの速度よりも低い速度のガスフローを、第1の出口又は第1の出口部を通して送達するように構成される。
【0108】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、呼吸周期の吸気相中、第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの圧力よりも高い圧力のガスフローを、第1の出口又は第1の出口部を通して送達するように構成される。
【0109】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔にガスを送達するための単一の出口を含み、単一の出口は、第1の出口部及び第2の出口部を含み、鼻インターフェースは、第1のガスフロー流が第1の出口部に実質的に送達されるように構成され、及び第2のガスフロー流が第2の出口部に実質的に送達されるように構成されるように構成される。
【0110】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、第1の出口を含む第1の鼻送達要素と、第2の出口を含む第2の鼻送達要素とを含み、鼻インターフェースは、第1のガスフロー流が第1の鼻送達要素に実質的に送達されるように構成され、及び第2のガスフロー流が第2の鼻送達要素に実質的に送達されるように構成されるように構成され、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される。
【0111】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、第2のガスフロー流よりも第1のガスフロー流にガス入口からのより多くの流入ガスを導くように構成される流れ誘導部を含む。
【0112】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、患者インターフェースに呼吸導管を接続するためのコネクタ又はエルボを含む。
【0113】
いくつかの構成では、コネクタ又はエルボは、流れ誘導部を含むか又は流れ誘導部である。
【0114】
いくつかの構成では、流れ誘導部は、第1の出口又は第1の出口部に向かって流れを加速させるように構成されるノズルを含む。
【0115】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、呼吸周期の吸気相中、第2のガスフロー流よりも第1のガスフロー流により多くの流入ガスを導くように構成される。
【0116】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、鼻クッションである。
【0117】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、使用時にガス入口からインターフェース本体を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔の両方に呼吸ガスを同時に送達するように構成される。
【0118】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、鼻インターフェースが開示され、鼻インターフェースは、
患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体であって、患者の第1の鼻腔及び患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成されるインターフェース本体と、
鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口であって、インターフェース本体と流体連通して、使用時にガス入口からインターフェース本体を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔に呼吸ガスを送達するガス入口と
を含み、鼻インターフェースは、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、使用時に患者の第1の鼻腔でより大きい動圧を提供し、且つ使用時に患者の第2の鼻腔でより小さい動圧を提供するように構成される。
【0119】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、患者の第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口又は第1の出口部を含み、且つ患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口又は第2の出口部を含む。
【0120】
いくつかの構成では、鼻インターフェース第2の出口又は第2の出口部よりも第1の出口又は第1の出口部にガス入口からのより多くの流入ガスを導くように構成される流れ誘導部を含む。
【0121】
いくつかの構成では、流れ誘導部は、第1の出口又は第1の出口部に向かって流れを加速させるように構成されるノズルを含む。
【0122】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、ガス入口から流入ガスを受け入れ、且つ流入ガスから、使用時に患者の第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流と、使用時に患者の第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流とを提供するように構成され、及び第2のガスフロー流よりも第1のガスフロー流により多くの流入ガスを導くように構成される。
【0123】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、ガス入口からの流れを第1のガスフロー流と第2のガスフロー流とに不均等に分割するように構成された流れ分割部を含む。
【0124】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、使用時にガス入口からインターフェース本体を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔の両方に呼吸ガスを同時に送達するように構成される。
【0125】
この態様の鼻インターフェースは、他の態様のいずれかに関連して概説される特徴の1つ以上を有し得る。
【0126】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、鼻インターフェースが開示され、鼻インターフェースは、
患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体であって、患者の第1の鼻腔及び患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成されるインターフェース本体と、
鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口であって、インターフェース本体と流体連通して、使用時にガス入口からインターフェース本体を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔に呼吸ガスを送達するガス入口と、
ガス入口からの流れを、使用時に患者の第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流と、使用時に患者の第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流とに不均等に分割するように構成された流れ分割部であって、第1のガスフロー流は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、第2のガスフロー流に沿ったガスフローよりも多くのガスフローを第1のガスフロー流に沿って送達するように構成される、流れ分割部と
を含む。
【0127】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、患者の第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口又は第1の出口部を含み、且つ患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口又は第2の出口部を含む。
【0128】
いくつかの構成では、ガス入口は、第1の出口又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされ、且つ第2の出口又は第2の出口部とあまり位置合わせされないか又は位置合わせされない。
【0129】
いくつかの構成では、ガス入口は、第1の出口又は第1の出口部と実質的に軸方向に位置合わせされる。
【0130】
いくつかの構成では、ガス入口の横断面積の少なくとも半分は、第1の出口又は第1の出口部の横断面積の少なくとも半分と軸方向に位置合わせされる。
【0131】
いくつかの構成では、ガス入口は、ガス源のガスフローをインターフェース本体に提供するための呼吸導管を接続するための外側部分を含み、且つインターフェース本体と流体連通する内側部分を更に含む。
【0132】
いくつかの構成では、ガス入口の内側部分は、第1の出口又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされる。
【0133】
いくつかの構成では、ガス入口は、第1の出口又は第1の出口部に向かって角度を付けられる。
【0134】
いくつかの構成では、第1のガスフロー流は、第2のガスフロー流の対応する寸法よりも大きい少なくとも1つの寸法を有する。
【0135】
いくつかの構成では、少なくとも1つの寸法は、第1のガスフロー流の横寸法を含み、対応する寸法は、第2のガスフロー流の横寸法を含む。
【0136】
いくつかの構成では、第1のガスフロー流は、第2のガスフロー流の対応する直径、断面積及び/又は体積よりも大きい直径、断面積及び/又は体積を有する。
【0137】
いくつかの構成では、第1のガスフロー流の断面積と第2のガスフロー流の対応する断面積との比は、約2:1~約5:1、任意選択的に約2:1~約4:1、任意選択的に約2.5:1~約3.5:1、任意選択的に約3:1である。
【0138】
いくつかの構成では、第1の出口又は第1の出口部及び第2の出口又は第2の出口部は、実質的に同じ断面積を含む。
【0139】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、呼吸周期の吸気相中、第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの速度よりも低い速度のガスフローを、第1の出口又は第1の出口部を通して送達するように構成される。
【0140】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、呼吸周期の吸気相中、第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの圧力よりも高い圧力のガスフローを、第1の出口又は第1の出口部を通して送達するように構成される。
【0141】
いくつかの構成では、鼻インターフェースガスマニホールドを含み、インターフェース本体、ガスマニホールド及び/又はガス入口は、流れ分割部を含む。
【0142】
いくつかの構成では、流れ分割部は、ガス入口に向かって又はガス入口内に延びる壁部を含み、第1のガスフロー流は、壁部の一方の側に位置し、及び第2のガスフロー流は、壁部の反対側に位置する。
【0143】
いくつかの構成では、流れ分割部は、ガス入口内に延び、且つガス入口を、流れ分割部の前記一方の側の第1のガスフロー流部分と、流れ分割部の反対側の第2のガスフロー流部分とに分割する。
【0144】
いくつかの構成では、流れ分割部は、実質的に剛性である。
【0145】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、鼻クッションである。
【0146】
いくつかの構成では、鼻クッションは、流れ分割部を含み、流れ分割部は、鼻クッションの圧縮時に移動及び/又は変形するように構成される。
【0147】
いくつかの構成では、流れ分割部は、第1の壁部及び第2の壁部を含む。
【0148】
いくつかの構成では、第1の壁部及び第2の壁部は、互いにヒンジ接続され、壁部の相対角度は、鼻クッションの圧縮時に変化するように構成される。
【0149】
いくつかの構成では、第1の壁部及び第2の壁部は、鼻クッションの弛緩状態において互いに重なり合い、壁部の重なり合いの程度は、鼻クッションの圧縮時に増加する。
【0150】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔にガスを送達するための単一の出口を含み、単一の出口は、第1の出口部及び第2の出口部を含み、鼻インターフェースは、第1のガスフロー流が第1の出口部に実質的に送達されるように構成され、及び第2のガスフロー流が第2の出口部に実質的に送達されるように構成されるように構成される。
【0151】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、第1の出口を含む第1の鼻送達要素と、第2の出口を含む第2の鼻送達要素とを含み、鼻インターフェースは、第1のガスフロー流が第1の鼻送達要素に実質的に送達されるように構成され、及び第2のガスフロー流が第2の鼻送達要素に実質的に送達されるように構成されるように構成され、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される。
【0152】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、鼻インターフェースが開示され、鼻インターフェースは、
患者の第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口を含む第1の鼻送達要素と、患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口を含む第2の鼻送達要素とを含むインターフェース本体であって、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、インターフェース本体と、
鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口であって、インターフェース本体と流体連通して、ガス入口から第1の鼻送達要素を通して且つ第2の鼻送達要素を通して呼吸ガスを送達するガス入口と、
ガス入口からの流れを、第1の鼻送達要素に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流と、第2の鼻送達要素に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流とに不均等に分割するための流れ分割部であって、第1のガスフロー流は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、第2のガスフロー流に沿ったガスフローよりも多くのガスフローを第1のガスフロー流に沿って送達するように構成される、流れ分割部と
を含む。
【0153】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、第2のガスフロー流よりも第1のガスフロー流にガス入口からのより多くの流入ガスを導くように構成される流れ誘導部を含む。
【0154】
いくつかの構成では、流れ誘導部は、第1の出口又は第1の出口部に向かって流れを加速させるように構成されるノズルを含む。
【0155】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、呼吸周期の吸気相中、第2のガスフロー流よりも第1のガスフロー流により多くの流入ガスを導くように構成される。
【0156】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、鼻クッションである。
【0157】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、使用時にガス入口からインターフェース本体を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔の両方に呼吸ガスを同時に送達するように構成される。
【0158】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、鼻インターフェースから周囲環境へのガスフローのための少なくとも1つのアパーチャを含むバイアスフロー制限部を含む。
【0159】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、アパーチャを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含む。
【0160】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、第1の出口又は第1の出口部及び第2の出口又は第2の出口部を通るガスフローの圧力差が吸入相中よりも呼気相中により高いように構成される。
【0161】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、使用時に約2cmH2O~約30cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約25cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約20cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約15cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約14cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約13cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約12cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約11cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約10cmH2Oの、第1の出口又は第1の出口部及び第2の出口又は第2の出口部における患者圧力を達成するように構成される。
【0162】
いくつかの構成では、第1の出口又は第1の出口部と、第2の出口又は第2の出口部との間の圧力差は、少なくとも約1リットル/分(lpm)、任意選択的に約1lpm~約5lpmの、患者の上気道を通る非対称流を提供するように構成される。
【0163】
いくつかの構成では、非対称流は、患者の解剖学的死腔からのCOの除去を促進する。
【0164】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、呼吸療法システムが開示され、呼吸療法システムは、
呼吸ガスのためのガス源であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源と、
圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブと、
患者に呼吸ガスを送達するために呼吸チューブと流体連通する、上記又は本明細書で概説した鼻インターフェースと
を含む。
【0165】
いくつかの構成では、インターフェース本体は、患者の第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口又は第1の出口部を含み、且つ患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口又は第2の出口部を含み、鼻インターフェースは、ガス入口から第1の出口又は第1の出口部及び第2の出口又は第2の出口部の両方にガスが送達されるとき、第1の出口又は第1の出口部における圧力が第2の出口又は第2の出口部における圧力よりも高いように、第1の出口又は第1の出口部と、第2の出口又は第2の出口部との間に圧力差を生じさせるように構成される。
【0166】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、呼吸療法システムが開示され、呼吸療法システムは、
呼吸ガスのためのガス源であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源と、
圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブと、
患者に呼吸ガスを送達するために呼吸チューブと流体連通するガス入口を有する鼻インターフェースであって、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素を含み、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成され、鼻インターフェースは、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素の両方にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素における圧力が第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間に圧力差を生じさせるように構成される、鼻インターフェースと
を含む。
【0167】
いくつかの構成では、呼吸療法システムは、圧力制御された呼吸ガスを呼吸チューブから受け入れるための呼吸導管を含み、呼吸導管は、呼吸チューブ及び鼻インターフェースのガス入口と流体連通する。
【0168】
いくつかの構成では、呼吸療法システムは、呼吸ガスフィルタを更に含む。
【0169】
いくつかの構成では、呼吸ガスフィルタは、呼吸チューブと呼吸導管との間に位置する。
【0170】
いくつかの構成では、呼吸ガスフィルタは、ガスマニホールドとバイアスフロー制限部との間に位置する。
【0171】
いくつかの構成では、呼吸療法システムは、前記圧力制御された呼吸ガスを、それを鼻インターフェースに送達する前に加湿するように構成された加湿器を更に含む。
【0172】
いくつかの構成では、呼吸チューブは、加熱式呼吸チューブであり、且つ圧力制御された呼吸ガスを加湿器から受け入れるように構成される。
【0173】
いくつかの構成では、第1及び第2の鼻送達要素を出るガスフローの温度は、約31℃~約41℃、任意選択的に31℃超且つ最大で約41℃、任意選択的に約36℃~約39℃、任意選択的に約37℃である。
【0174】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、患者に呼吸補助を提供する方法が提供され、方法は、
呼吸療法システムを提供することであって、呼吸療法システムは、
呼吸ガスのためのガス源であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源と、
圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブと、
患者に呼吸ガスを送達するために呼吸チューブと流体連通するガス入口を有する鼻インターフェースであって、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素を含む鼻インターフェースと
を含む、提供することと、
第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素のそれぞれで患者のそれぞれの鼻腔を密閉することと、
鼻インターフェースにガスフローを提供するために呼吸療法装置を動作させることと、
呼吸療法装置から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素を通して患者の鼻腔に非対称ガスフローを送達することと
を含む。
【0175】
いくつかの構成では、鼻送達要素は、ガスフローチャネルを介してガス入口と流体連通し、第1の鼻送達要素は、ガス入口の近位にあり、及び第2の鼻送達要素は、ガス入口から遠位にあり、鼻インターフェースは、ガスフローチャネルの一部分の断面積を提供するバイパス制限部を含み、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素のそれぞれは、内側断面積を含み、内側断面積は、合わせて、鼻送達要素の総断面積を提供し、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の0倍超~約1.5倍である。
【0176】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部を通る20lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口に4cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0177】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部を通る32lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口に8cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0178】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部を通る20lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口に4cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は方法は、バイアスフロー制限部を通る32lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口に8cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は方法は、バイアスフロー制限部を通る41lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口に12cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は方法は、バイアスフロー制限部を通る48lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口に16cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は方法は、バイアスフロー制限部を通る53lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口に20cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0179】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部を通る32lpm以上のバイアスフローがあるように、ガス入口に8cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0180】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約1/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部を通る32lpm以上のバイアスフローがあるように、ガス入口に8cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又はガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約2/5倍であり、方法は、バイアスフロー制限部を通る41lpm以上のバイアスフローがあるように、ガス入口に12cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又はガスフローチャネルの一部分の断面積は、鼻送達要素の総断面積の最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部を通る48lpm以上のバイアスフローがあるように、ガス入口に16cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0181】
いくつかの構成では、第1及び第2の鼻送達要素を出るガスフローの温度は、約31℃~約41℃、任意選択的に31℃超且つ最大で約41℃、任意選択的に約36℃~約39℃、任意選択的に約37℃である。
【0182】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、上記又は本明細書で概説したとおりである。
【0183】
いくつかの構成では、呼吸療法システムは、上記又は本明細書で概説したとおりである。
【0184】
本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様及び利点によれば、患者に呼吸補助を提供する方法が提供され、方法は、
呼吸療法システムを提供することであって、呼吸療法システムは、
呼吸ガスのためのガス源であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源と、
圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブと、
患者に呼吸ガスを送達するために呼吸チューブ16と流体連通する鼻インターフェースと
を含む、提供することと、
鼻インターフェースで患者の鼻気道を密閉することと、
鼻インターフェースにガスフローを提供するために呼吸療法装置を動作させることと、
鼻インターフェースのガス入口で流入ガスを受け入れ、患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせることと
を含む。
【0185】
いくつかの構成では、方法は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせることを含む。
【0186】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、上記又は本明細書で概説したとおりである。
【0187】
いくつかの構成では、呼吸療法システムは、上記又は本明細書で概説したとおりである。
【0188】
1つ以上の実施形態又は構成の特徴は、1つ以上の他の実施形態又は構成の特徴と組み合わせることができる。2つ以上の実施形態又は構成も患者の呼吸補助のプロセスにおいて呼吸補助システムで一緒に使用され得る。
【0189】
本明細書で使用される名詞の後に続く「(s)」という用語は、その名詞の複数形及び/又は単数形を意味する。
【0190】
本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、「及び」若しくは「又は」又は文脈が許す場合にはその両方を意味する。
【0191】
本明細書で使用される「含む」という用語は、「少なくとも一部からなる」を意味する。「含む」という用語を含む本明細書の各記述を解釈する際には、その用語に先行する特徴以外の特徴も存在し得る。同様に、「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」の関連用語も同様に解釈されるものとする。
【0192】
本明細書で開示された数値範囲(例えば、1~10)への言及は、その範囲内の全ての有理数(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9及び10)及びその範囲内の任意の有理数の範囲(例えば、2~8、1.5~5.5及び3.1~4.7)への言及も含むことを意図し、したがって、本明細書で明示的に開示された全ての範囲の全てのサブレンジがここに明示的に開示されるものとする。これらは具体的に意図された例に過ぎず、列挙された最小値と最大値の間の全ての可能な数値の組み合わせが本出願において同様に明示的に述べられるものと見なされる。
【0193】
本開示は、個別に又は集合的に、本出願の明細書で言及又は示された部品、要素及び特徴並びに前記部品、要素及び特徴の任意の2つ以上の組み合わせから構成されるとも広く言うことができ、本開示が関連する技術分野で既知の均等物を有する特定の整数が本明細書で言及される場合、そのような既知の均等物は、個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれるものとする。
【0194】
本開示は前述の内容から構成され、以下に単に例示する構造も想定される。
【0195】
具体的な実施形態及びその変更形態は、後に続く図を参照する本明細書の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0196】
図1】鼻インターフェースを含む本開示の例示的な構成の特許インターフェースの正面斜視図である。
図2】鼻インターフェースの拡大斜視図である。
図3】患者インターフェースの背面斜視図である。
図4】鼻インターフェースの拡大斜視図である。
図5】鼻送達要素を含むインターフェース本体部品から分離されたガスマニホールド部品、ガスマニホールド部品から分離されたバイアスフロー制限部部品及びガスマニホールド部品から分離された呼吸導管を示す、患者インターフェースの正面斜視図である。
図6a】バイアスフロー制限部部品の正面斜視図である。
図6b】バイアスフロー制限部部品の構成要素の分解組立正面斜視図である。
図7a】バイアスフロー制限部部品の斜視断面図である。
図7b】バイアスフロー制限部部品の直交断面図である。
図8】バイアスフロー制限部部品の前部に向かう直交図である。
図9】ガスマニホールド内のガスフロー制限部を示す鼻インターフェースの正面部分断面図である。
図10a】鼻インターフェースを通るガスの流れの方向を概略的に示す鼻インターフェースの正面斜視断面図である。
図10b】鼻インターフェースを通るガスの流れの方向を概略的に示す鼻インターフェースの直交正面断面図である。
図11】ガスマニホールドの図を示し、図11(a)は、正面斜視図であり、図11(b)は、水平面で切った正面斜視図であり、及び図11(c)は、垂直面で切った正面斜視図である。
図12】ガスマニホールドの図を示し、図12(a)は、上面図であり、図12(b)は、図12(d)の線b-bに沿った断面図であり、図12(c)は、正面図であり、図12(d)は、端面図であり、及び図12(e)は、図12(d)の線e-eに沿った断面図である。
図13】鼻インターフェースの顔面取付部品又はインターフェース本体部品の図を示し、図13(a)は、背面図であり、図13(b)は、正面図であり、及び図13(c)は、図13(b)の線c-cに沿った断面図である。
図14】ガスマニホールド及び鼻送達要素の1つを通る断面図である。
図15】患者インターフェースの使のための機能及び効果の概略図である。
図16】左右交換機能を示し、図16(a)では、呼吸導管がガスマニホールドの右側に結合され、図16(b)では、呼吸導管がガスマニホールドの左側に結合される。
図17a】バイアスフロー制限部部品の遠隔的な配置を示す。
図17b】ガスマニホールドとバイアスフロー制限部部品との間にフィルタを有する、バイアスフロー制限部部品の遠隔的な配置を示す。
図18】患者インターフェースのヘッドギアの構成要素の分解図である。
図19図1図18の鼻インターフェースの構成を概略的に示す。
図20】鼻インターフェースの代替的な構成を概略的に示す。
図21】鼻インターフェースの別の代替的な構成を概略的に示す。
図22】本開示の患者インターフェース及び鼻インターフェースを組み込んだ呼吸療法システムを示す。
図23】4cmH2O~8cmH2Oの圧力における、呼吸数15回/分 10i:20e 500Vt(一回換気量)の呼吸パターンに関するバイパス制限部と総鼻送達要素面積の異なる比の試験結果を示す。
図24】4cmH2O、8cmH2O、12cmH2O、16cmH2O及び20cmH2Oの圧力における、呼吸数25回/分 ARDS(急性呼吸促迫症候群)の呼吸パターンに関するバイパス制限部と総鼻送達要素面積の異なる比の試験結果を示す。
図25】4cmH2O、8cmH2O、12cmH2O、16cmH2O及び20cmH2Oの圧力における、呼吸数45回/分 350Vt(一回換気量)の正弦波呼吸パターンに関するバイパス制限部と総鼻送達要素面積の異なる比の試験結果を示す。
図26】呼吸数15回/分における鼻インターフェースでの再呼吸に対する、異なる鼻送達要素サイズ、異なるバイパス制限部断面積、異なる設定圧力及び異なるバイアスフロー制限部開口状態の影響をモデル化したものを示す。
図27】呼吸数25回/分における鼻インターフェースでの再呼吸に対する、異なる鼻送達要素サイズ、異なるバイパス制限部断面積、異なる設定圧力及び異なるバイアスフロー制限部開口状態の影響をモデル化したものを示す。
図28】呼吸数45回/分における鼻インターフェースでの再呼吸に対する、異なる鼻送達要素サイズ、異なるバイパス制限部断面積、異なる設定圧力及び異なるバイアスフロー制限部開口状態の影響をモデル化したものを示す。
図29】患者インターフェースで使用される代替的な構成の鼻インターフェースを概略的に示す。
図30】鼻インターフェースの例示的な構成の正面斜視図を示す。
図31】ガスフロー路を示す鼻インターフェースの正面断面図を示す。
図32】排出ガスフロー路を示す鼻インターフェースの正面断面図を示す。
図33】鼻インターフェースの上方部分断面図を示す。
図34】鼻インターフェースの別の上方部分断面図を示す。
図35】鼻インターフェースのインターフェース本体/鼻クッションの上方正面斜視図を示す。
図36】鼻インターフェースのインターフェース本体/鼻クッションの下方正面斜視図を示す。
図37】別の例示的構成の鼻インターフェースの正面断面図を示す。
図38】別の代替的な例示的構成の鼻インターフェースの正面斜視断面図を示す。
図39】別の代替的な例示的構成の鼻インターフェースの正面斜視図を示す。
図40】鼻インターフェースの部分断面図を示す。
図41】別の例示的構成の鼻インターフェースの正面斜視断面図を示す。
図42】別の例示的構成の鼻インターフェースの正面斜視断面図を示す。
図43】別の例示的構成の鼻インターフェースの頂面図を示す。
図44】別の例示的構成の鼻インターフェースの正面断面図を示し、図44(a)は、静止状態の鼻クッションを示し、図44(b)は、圧縮状態の鼻クッションを示す。
図45】鼻インターフェースで使用される別の例示的構成の鼻クッションの正面斜視図を示す。
図46】鼻クッションの背面斜視図を示す。
図47】鼻クッションの流れ誘導部又は流れ分割部の変形又は移動を示す。
図48】鼻クッションの流れ誘導部又は流れ分割部の代替的な変形又は移動を示す。
図49】鼻インターフェースで使用される代替的な例示的構成の鼻クッションを示し、図49(a)は、第1の正面斜視図、図49(b)は、第2の正面斜視図である。
図50a-50c】鼻インターフェースで使用される3つの代替的な例示的構成の鼻クッションを示す。
図51】鼻インターフェースで使用される別の例示的構成の鼻クッションを示し、図51(a)は、上面斜視図、図51(b)は、正面図である。
図52】鼻インターフェースで使用される別の例示的構成の鼻クッションを示し、図52(a)は、背面図であり、図52(b)は、上面斜視図である。
図53】別の例示的構成の鼻インターフェースの正面斜視図である。
図54】鼻インターフェースの分解組立正面斜視図である。
図55】鼻インターフェースの分解組立背面斜視図である。
図56】鼻インターフェースの上方断面図である。
図57】別の例示的構成の鼻インターフェースを含む患者インターフェースの正面斜視図である。
図58】鼻インターフェースの上方断面図である。
図59】鼻インターフェースの鼻クッションの正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0197】
患者インターフェースを使用して、患者の気道に呼吸ガスを送達することができる。患者インターフェースは、患者にガスフローを送達するために使用され得る鼻インターフェースを含み得る。いくつかの構成では、鼻プロング又はピローなどの鼻送達要素は、必要な治療を送達するために患者の鼻に挿入される。鼻送達要素は、治療を送達するために鼻を密閉することが望ましい場合がある。鼻送達要素の1つ以上は、鼻を密閉するための鼻ピローを含み得る。
【0198】
開示されるのは、鼻インターフェースを介して患者にガスを送達するためのシステムである。
【0199】
システムは、鼻インターフェースの第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素における圧力差を提供し、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素において異なるガスフローが生じる。これにより、非対称流が鼻インターフェースを介して両方の鼻腔に送達されることを可能にする。本明細書に記載される非対称流は、鼻インターフェース内又は鼻内で異なる流れを指す。このようにして、異なる流れが各鼻送達要素によって送達され得る。非対称流は、部分的な一方向流も含み得る。
【0200】
非対称流の送達により、上気道内の死腔のクリアランスが向上する可能性がある。記載される鼻インターフェースは、鼻送達要素を介してそのような非対称流を生成するように構成される。
【0201】
呼吸療法によって発生する流れは、鼻インターフェースを通る流れに依存し、鼻インターフェースを通る流れは、各鼻送達要素における圧力に依存する。各鼻送達要素における圧力が異なる場合、非対称なガスフローが発生する。
【0202】
流れ、漏れ又は流れと漏れとの組み合わせが鼻インターフェースを通して非対称である場合、呼吸中に鼻を通る流れは、非対称になる可能性がある。部分的な一方向流は、非対称流の一種であり得る。部分的な一方向流は、空気が上気道から洗い出される際、解剖学的死腔のクリアランスの向上をもたらす可能性がある。部分的な一方向流は、全体的な一方向流に比べてより快適な可能性がある。本明細書の全体的な一方向流には、鼻送達要素によって一方の鼻腔に入り、鼻送達要素を介して他方の鼻腔を通して出る、鼻送達要素がないことで大気へと排出される等の全ての流れが含まれる。本明細書に記載される部分的な一方向流には、両方の鼻腔を通して鼻に入り、一方の鼻腔を通して鼻から出ることができる流れ、一方の鼻腔を通して鼻に入り、両方の鼻腔を通して鼻から出ることができる流れ又は両方の鼻腔を通して鼻に入り得る異なる割合の流れ及び/又は両方の鼻腔を通して鼻から出ることができる異なる割合の流れが含まれ、両方の鼻腔を通して鼻に入り、1つ又は両方の鼻腔から及び任意選択的に口を通して鼻を出ることができる流れであり得る。第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間に圧力差がある場合、吸入中、第1の鼻送達要素は、第2の鼻送達要素よりもガス入口からより多くのガスフローを受け入れる。呼気中、第2の鼻送達要素と関連付けられた第2の鼻孔は、第1の鼻送達要素と関連付けられた第1の鼻孔よりも多くのガスフローを排出する。第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間の圧力差は、患者の呼吸周期が吸入相であるか呼気相であるかによって変化させることができる。
【0203】
非対称流評価は、適切な期間にわたって適用され得る。例えば、非対称流評価は、患者の1つの呼吸周期又は代わりに患者の異なる呼吸周期数にわたって適用され得る。
【0204】
部分的な一方向流は、患者の鼻腔内の乱流を低減し、快適性を向上させる可能性がある。
【0205】
図1図5は、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112とを含む鼻送達要素を有する鼻インターフェース100を含む例示的な患者インターフェース1を示す。
【0206】
鼻インターフェース100は、患者の鼻内腔/鼻腔への圧力制御された、任意選択的に高湿度のガスフローの送達に適した患者インターフェースを患者に提供する。いくつかの構成では、鼻インターフェース100は、広い流量範囲(例えば、約8lpm又は他の治療用途によっては、おそらく10~50lpm、20~40lpm以上など)にわたって高流量のガスを送達するように適合される。流量は、経時的に平均化されたバイアスフローであり得る。いくつかの構成では、鼻インターフェース100は、低流量のガスを送達するように適合される。流れは、圧力に依存するため、異なる呼吸圧力及び設定圧力によって変動する可能性がある。設定圧力は、本開示の鼻インターフェースと共に使用される場合に補助呼吸療法装置によって維持される治療及び/又は患者圧力に関する。
【0207】
鼻インターフェース100は、インターフェース本体110と一体成形された又はインターフェース本体110に取り外し可能に取り付けられた中空鼻送達要素111及び中空鼻送達要素112の対を含む顔面取付部品又はインターフェース本体110部品を含む。鼻インターフェース100は、ガス入口121を含むガスマニホールド120部品を含む。ガスマニホールド120は、呼吸導管300に取り外し可能に取り付けられ得るか又は一体成形され得る。
【0208】
インターフェース本体110部品は、ガスマニホールド120部品に接続可能若しくは係合可能であり得るか、又はガスマニホールド120部品と一体形成若しくは恒久的に係合され得る。インターフェース本体110部品がガスマニホールド部品120と係合可能である場合、その係合により、第1の鼻送達要素111がガス入口121のより近位にあり、第2の鼻送達112要素がガス入口121のより遠位にあるように、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112がガス入口121と流体連通する。
【0209】
インターフェース本体110は、シリコーン、熱可塑性エラストマー又は当技術分野で既知の他のポリマーなど軟質の可撓性材料から形成され得る。鼻送達要素111及び鼻送達要素112は、柔軟であり得、この特性を達成するために、シリコーン又は他の好適な材料の十分に薄い層から形成され得る。インターフェース本体110及び鼻送達要素111、112は、例えば、患者の鼻孔及び/又は頬の幾何学的形状に適合することができ、効果的な空気圧シールを提供することができるエラストマー材料から形成され得る。
【0210】
ガスマニホールド120は、ポリカーボネート、高密度ポリエチレン(HDPE)又は当技術分野で既知の任意の他の適切なプラスチック材料などの比較的硬質な材料から形成され得る。インターフェース本体110は、鼻送達要素111及び鼻送達要素112を通してガスフローを快適に送達するために患者に対して軟質のインターフェース用構成要素を提供し、ガスマニホールド120は、呼吸導管300をインターフェース本体110の鼻送達要素111及び鼻送達要素112に流体的に結合する。
【0211】
鼻送達要素111及び鼻送達要素112は、実質的に中空である。
【0212】
第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112とは、互いに同じ形状及び構成を有し得、即ち対称であり得る。他の構成では、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、互いに異なる形状及び/又は構成を有し得、即ち非対称であり得る。
【0213】
インターフェース本体110は、患者の顔面の上唇領域の周りの輪郭に概ね沿うような形状に作られる。インターフェース本体110は、鼻インターフェースが配置されることになる顔面の領域において使用者の顔面の輪郭に適合することができるように並びに/又はこれに適応、収容及び/若しくは対応するよう柔軟であるように、成形又は予め形成される。
【0214】
図13(a)~図13(c)を参照すると、インターフェース本体110は、ベース部118を含み、ベース部118から、鼻送達要素111及び鼻送達要素112が延びる。
【0215】
ベース部118は、使用時に患者の顔面とガスマニホールド120との間に位置するように配置される。ベース部118は、ガスマニホールド120が患者の顔面に触れることを回避するためのクッションとして機能し得る。
【0216】
図示の構成では、インターフェース本体110は、ベース部118の両側から側方に延びる2つのサイドアームを含む。
【0217】
図示の構成では、サイドアームは、ベース部118の両側から側方に延びる羽根部113及び羽根部114を含む。羽根部113及び羽根部114は、ベース部118と一体形成されるが、代替的に、別個の部品であり得る。
【0218】
いくつかの構成では、鼻送達要素111、112は、インターフェース本体110のベース部118から概ね上向き及び後向きに延びる。
【0219】
患者への鼻インターフェース100の結合を容易にするための粘着パッド(図示せず)が各羽根部113、114上に提供され得る。
【0220】
ガスマニホールド120は、その少なくとも1つの側部及び任意選択的にその両側に(図5図11及び図12)ガスポート121、122を有する略管状の形状である。ガスポート121、122の少なくとも一方は、例えばねじ係合によるが、代替的に、スナップフィット又は当技術分野で既知の任意の他のタイプの結合により呼吸導管300に取り外し可能に取り付け可能であり得る。それにより、ガスポート121、122の少なくとも一方が、ガスマニホールド120のための、したがって鼻インターフェース100のためのガス入口として機能することを可能にする。代わりに、ポート121、122は、呼吸導管300と固定的に結合又は一体形成され得る。
【0221】
ガスマニホールド120の側部、したがって鼻インターフェース100の側部から延びる呼吸導管300を有することにより、鼻インターフェースを装着している間、例えば栄養/摂食、飲水又は言語コミュニケーションのために患者の口に容易にアクセス可能となり得る。
【0222】
流れは、ガス入口を通して鼻インターフェース100に入り、流れが第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112に移動することになる方向に対して実質的に横断方向にガスマニホールド120を通して移動する。
【0223】
ガス入口は、呼吸導管300と流体連通する。
【0224】
いくつかの構成では、呼吸導管300は、約12mm~約23mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約23mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約22mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約21mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約20mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約19mm、任意選択的に約12mm超且つ最大で約18mm、任意選択的に約13mm~約17mm、任意選択的に約14mm~約16mm、任意選択的に約12mm、任意選択的に約13mm、任意選択的に約14mm、任意選択的に約15mm、任意選択的に約16mm、任意選択的に約17mm、任意選択的に約18mm、任意選択的に約19mm、任意選択的に約20mm、任意選択的に約21mm、任意選択的に約22mm、任意選択的に約23mm又は任意選択的にこれらの値のいずれか2つの間の任意の値の内径を有する。
【0225】
図11及び図12を参照すると、ガスフロー路は、ガスマニホールド120内の管腔又はフローチャネル125によって画定される。
【0226】
フローチャネル125は、ガスマニホールド120の一方の側部にあるガスポート121からガスマニホールドを通してガスマニホールド120の他方の側部にあるガスポート122まで延びる。
【0227】
フローチャネル125は、第1のガス出口123及び第2のガス出口124と流体連通する。第1のガス出口123は、第1の鼻送達要素111にガスを送達するように構成され、第2のガス出口124は、第2の鼻送達要素112にガスを送達するように構成される。
【0228】
ガス出口123、124の形状は、インターフェース本体110からマニホールド120を分離するために使用者又は介助者によって加えられるかなりの力又は少なくとも意図的な力が必要となるように、インターフェース本体110と対応し、例えば摩擦嵌合又はスナップフィット係合によってインターフェース本体110と嵌合する。
【0229】
ガスマニホールド120とインターフェース本体110の係合時、ガス出口123、124とインターフェース本体110との間に効果的な密閉が形成される。
【0230】
図示の構成では、ガス出口のそれぞれは、ガスマニホールド120の各々の出口部123a、124a内に設けられる。
【0231】
各出口部123a、124aは、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112と係合するためのシーリングフランジ123b、124bを含む。
【0232】
シーリングフランジ123b、124bは、各々の出口部123a、123bの隣接セクションから横断方向外向きに延びる。シーリングフランジ123b、124bは、鼻送達要素111、112の各部分111x、112xに受け入れられる。
【0233】
図示の構成では、シーリングフランジ123b、124bは、略環状の形状であり、鼻送達要素の各部分111x、112xは、鼻送達要素111、112の内面に環状チャネルを含む。
【0234】
代替的な構成では、シーリングフランジ123b、124bと各部分111x、112xは、異なる形状を有し得る。例えば、これらは、出口部123a、123b及び鼻送達要素111、112の周囲全体の周りに延びない1つ以上の別個の部材をそれぞれ含み得る。
【0235】
図示の構成では、出口部123a、124a及びシーリングフランジ123b、124bは、鼻送達要素111、112の内部に受け入れられる。代替的な構成では、これは、鼻送達要素111、112のベースが本体部分123a、124aの内部に受け入れられるように逆にされ得る。その構成では、出口部123a、124aは、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素と係合するためのシーリングカラーを含み得る。シーリングカラーは、鼻送達要素の外側と係合して、それらの間に密閉を提供し得る。
【0236】
鼻送達要素111、112は、シーリングカラーの各凹部に受け入れられる突起を含み得る。突起及び凹部は、略環状の形状であり得るか、又はシーリングフランジ123b、124b及び相補的部分111x、112xに関して上記したような異なる構成を有し得る。
【0237】
いくつかの構成では、シーリングフランジ又はカラー及び鼻送達要素の相補的部分は更に、インターフェース本体110とガスマニホールド120を互いに係合した状態に維持するための保持特徴として機能する。代替的な構成では、インターフェース本体110及びガスマニホールド120は、例えばクリップ又は締結具等など、インターフェース本体110とガスマニホールド120を互いに係合した状態に維持するための1つ以上の他の保持特徴を含み得る。
【0238】
ガスマニホールド120は、単一部品からなり得るか、又は組み合わされる複数の構成要素を含み得る。例えば、ガスマニホールド120は、ガスフローチャネル125を提供し、任意選択的にガスポート121、122を提供する第1の本体部分を有し得る。ガスマニホールド120は、ガス出口123、124を提供する第2の本体部分を有し得る。代わりに、ガスマニホールド120は、単一の構成要素であり得る。代替的な構成では、ガスマニホールド120は、単一の出口を含み得、インターフェース本体110は、ガスマニホールド120の単一の出口と結合し、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112と流体連通して、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112にガスを送達する単一の相補的なガス進入部を含み得る。
【0239】
図1図14及び図18を参照すると、いくつかの構成では、本開示の鼻インターフェース100は、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を含む。第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される。第1の鼻送達要素は、患者の第1の鼻腔を密閉するように構成され、第2の鼻送達要素は、患者の第2の鼻腔を密閉するように構成される。
【0240】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者の鼻腔の入口を密閉するように構成される。いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者の鼻腔の内部を密閉するように構成される。いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、鼻腔の入口及び患者の鼻腔の内部の両方を密閉するように構成される。
【0241】
鼻インターフェースは、ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口121を含むガスマニホールド120を含む。第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、ガスマニホールド120を介してガス入口121と流体連通する。
【0242】
ガス入口121は、ガスマニホールドのガスフローチャネル125の単一のガス進入部部分と連通する。この構成により、呼吸ガスは、単一の領域から、例えばガスマニホールドの単一の側からガスマニホールド125に入り、その単一の領域から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112に送達される。
【0243】
ガスは、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を通過することに加えて、ガスマニホールドの単一の側からガスマニホールドの反対側に概ね一方向に流れる。
【0244】
ガスマニホールド120は、単一のガス入口121を含み得る。
【0245】
図9図10及び図11を参照すると、鼻インターフェースは、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112にガスが送達されるときに第1の鼻送達要素111における圧力が第2の鼻送達要素112における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間に、鼻インターフェース100を通した圧力低下を提供するためのバイパス制限部130を含む。
【0246】
本明細書で使用する場合、バイパス制限部130は、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112にガスが送達されるときに第1の鼻送達要素111における圧力が第2の鼻送達要素112における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素との間において、鼻インターフェース100を通した圧力低下を提供する任意の特徴又は幾何学的形状であり得る。いくつかの構成では、バイパス制限部130は、ガスフローチャネル125の隣接部分に対して、ガス入口121に対して、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112の総断面積A+Aに対して及び/又は鼻インターフェース100の任意の他の部分に対しての物理的な制限部になり得る。
【0247】
いくつかの構成では、バイパス制限部130は、流れ分割部又は流れ誘導部であり得る。
【0248】
圧力低下は、バイパス制限部の上流のガス圧力がバイパス制限部の下流のガス圧力よりも高くなるようなものである。
【0249】
第1の鼻送達要素111における圧力は、第1の鼻送達要素の出口及び/又は第1の鼻送達要素に沿った及び/又は第1の鼻送達要素に隣接するところにおけるものであり得る。第2の鼻送達要素112における圧力は、第2の鼻送達要素の出口及び/又は第2の鼻送達要素に沿った及び/又は第2の鼻送達要素に隣接するところにおけるものであり得る。
【0250】
ガスマニホールド120を通した圧力低下は、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112へのガスフローがあるとき、ガス入口121から第1の鼻送達要素111へのガスフローが、ガス入口121から第2の鼻送達要素112へのガスフローよりも大きいようなものであり得る。
【0251】
バイパス制限部130は、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間で、ガスマニホールド120を通るガスフローを制限し得る。
【0252】
いくつかの構成では、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112の両方にガスが送達されるとき、第2の鼻送達要素112におけるガスフローの圧力は、第1の鼻送達要素におけるガスフローの圧力よりも最大で約1cmH2O小さい。
【0253】
バイパス制限部130によって生じる圧力低下、したがって第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間のガスフローの圧力差は、典型的には、呼気相中よりも吸入相中により高い。これは、患者がガスを吐き出すとき、より多くの呼気ガスが第1の鼻送達要素111を通過するよりも第2の鼻送達要素112を通過するからである。例えば、吸入相中、第2の鼻送達要素112におけるガスフローの圧力は、第1の鼻送達要素111におけるガスフローの圧力よりも約0.6cmH2O小さくなり得、呼気相中、第2の鼻送達要素112におけるガスフローの圧力は、第1の鼻送達要素111におけるガスフローの圧力よりも約0.3cmH2O小さくなり得る。所与のバイパス制限部130に関する、第1の鼻送達要素111におけるガスフローの圧力と第2の鼻送達要素112におけるガスフローの圧力との間の差の大きさは、設定圧力はもとより呼吸周期の相に依存する。
【0254】
いくつかの構成では、鼻インターフェース100は、使用時に約2cmH2O~約30cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約25cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約20cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約15cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約14cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約13cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約12cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約11cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約10cmH2Oの、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112における患者圧力を達成するように構成される。
【0255】
鼻インターフェース100は、吸入相中及び呼気相中の両方において、第1の鼻送達要素111における圧力が第2の鼻送達要素112における圧力よりも高いように構成され得る。
【0256】
設定圧力が第2の鼻送達要素112に送達され得、より高い圧力が第1の鼻送達要素111に送達され得る。
【0257】
設定圧力が増加するにつれて、第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間の圧力差は増加し、その増加により、死腔クリアランス又はウォッシュアウトの増加がもたらされる。
【0258】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間の圧力差は、少なくとも約1リットル/分(lpm)、任意選択的に約1lpm~約2lpm、任意選択的に約1lpm~約5lpmの、患者の上気道を通る非対称流を提供するように構成される。いくつかの構成では、非対称流は、1lpm未満であり得る。
【0259】
鼻インターフェース100は、ガスマニホールドを通した圧力低下及び第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間に結果として生じる圧力差により、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を通して患者の鼻腔に非対称ガスフローを生じさせるように構成される。結果として生じる非対称ガスフローは、死腔クリアランスの向上をもたらすことができる。
【0260】
いくつかの構成では、ガスマニホールド120は、ガスマニホールド120内のガスフローチャネル125を含み、バイパス制限部130は、ガスフローチャネル125の一部分の減少した断面積を提供する。
【0261】
これは、例えば、図10に示されており、バイパス制限部130の領域におけるガスフローチャネル125内の間隔は、バイパス制限部130の両側のガスフローチャネル125内の間隔と比較して大幅に減少することが分かる。
【0262】
制限されたガスフローチャネル125の部分は、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間にあり得、且つ/又は第2の鼻送達要素112に隣接し得る。特に、制限されたガスフローチャネルの部分は、ガスマニホールドの第1のガス出口123と第2のガス出口124との間にあり得る。
【0263】
図19は、図1図18の鼻インターフェースの構成を概略的に示すが、追加的に、バイパス制限部領域(面積A)及びガスフローチャネル125の隣接部分又は主要部分(面積A)の相対的な断面積を示す。バイパス制限部130は、この構成では、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間にあるように示されている。
【0264】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112のベースにおけるプレナムの容積は実質的に同じである。バイパス制限部130は、局所的な制限部であり得る。
【0265】
図20は、バイパス制限部130が第2の鼻送達要素112に隣接する鼻インターフェースの代替的な構成を概略的に示す。バイパス制限部130は、第2の鼻送達要素112のベースの反対側に配置される。
【0266】
図21は、バイパス制限部130が第1及び第2の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間の両方にあるが、第2の鼻送達要素に隣接もする鼻インターフェースの代替的な構成を概略的に示す。バイパス制限部130は、第2の鼻送達要素のベースの部分的に反対側にある。
【0267】
第2の鼻送達要素112のベースにおけるガスフローチャネル125の容積は、第1の鼻送達要素111のベースにおけるガスフローチャネルの容積よりも小さい。
【0268】
バイパス制限部130は、ガスフローチャネルへと1つ以上の方向に(即ちガスフローチャネル125の1つ以上の壁部から)延び得る。いくつかの構成では、バイパス制限部130は、ガスフローチャネルへと一方向、例えば上方向、下方向、前方方向又は後方方向に延び得る。いくつかの構成では、バイパス制限部130は、ガスフローチャネルへと2つ以上の多い方向、例えば上方向、下方向、前方方向又は後方方向の2つ以上に延び得る。
【0269】
バイパス制限部130は、ガスフローチャネル135へと延びる少なくとも1つの突出部130a、130bを含み得る。いくつかの構成では、バイパス制限部130は、ガスフローチャネル125へと延びる複数の突出部を含み得る。
【0270】
例えば、バイパス制限部130は、フローチャネルへと延びる、直径方向に対向する突出部を含み得る。
【0271】
いくつかの構成では、ガスマニホールド120は、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112の近位にある近位バイパス突出部130a及び/又は第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112から遠位にある遠位バイパス突出部130bを含む。
【0272】
図示の構成では、ガスマニホールド120は、近位バイパス突出部130a及び遠位バイパス突出部130bの両方を含み、これらは、組み合わせにおいて、ガスマニホールド120を通る制限されたガスフローのための所定のバイパス寸法BDを第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間に画定する。
【0273】
所定のバイパス寸法BDは、概して、ガスフローチャネル125の隣接部分又は主要部分の寸法よりも実質的に小さい。
【0274】
所定のバイパス寸法BDは、以下に概説する断面積Aに関連し得る。
【0275】
複数の突出部が設けられる場合、それらは、別個の突出部、半連続的又は連続的であり得る。図11(a)及び図11(b)は、例えば、バイパス制限部の一部分がガスフローチャネル125の実質的に周囲全体の周りに延びて、上部バイパス突出部130a及び下部バイパス突出部130bを形成することを示す。
【0276】
図11(c)を参照すると、バイパス制限部130は、第1の鼻送達要素111から第2の鼻送達要素112へとガスマニホールドを通るガスフローの方向に収束及び発散バイパス制限部を画定する角度付き前縁部130a’、130b’及び角度付き後縁部130a”、130b”を含む。
【0277】
角度付き前縁部130a’、130b’及び/又は角度付き後縁部130a”、130b”は、実質的に直線又は平坦であり得るか、又は代替的に湾曲し得る。湾曲している場合、湾曲面は、ガスフローチャネル125の中心に向かう方向に曲がるように凸状であり得るか、又はガスフローチャネル125の中心から遠ざかる方向に曲がるように凹状であり得る。
【0278】
形状の任意の適切な組み合わせが提供され得る。例えば、前縁部130a’、130b’の少なくとも1つは、直線、凹状又は凸状の1つであり得、後縁部130a”、130b”の少なくとも1つは、直線、凹状又は凸状の別の1つであり得る。
【0279】
前縁部130a’、130b’と後縁部130a”、130b”とは、互いに同じ構成を有し得るか又は互いに異なる構成を有し得る。例えば、上流側の勾配及び/又は曲率は、下流側の勾配及び/又は曲率と異なり得る。
【0280】
バイパス制限部130に対して複数の突起が設けられる場合、突起は、互いに同じ形状及び構成であり得るか、又は互いに異なる形状及び構成を有し得る。
【0281】
図示の構成では、上部突起130aは、下部突起130bに比べて、ガスフローチャネルに沿った方向により短い幅を有する。代替的な構成では、上部突起130aは、下部突起130bと同じ幅であり得るか、又は下部突起よりも短い幅を有し得る。
【0282】
図示の構成では、上部突起130aは、下部突起130bと実質的に同じ距離だけガスフローチャネル125内に延びる。代替的な構成では、上部突起130aは、下部突起130bよりもガスフローチャネル125内に更に延び得るか、又は下部突起130bは、上部突起130aよりもガスフローチャネル125内に更に延び得る。
【0283】
バイパス制限部130は、ガスマニホールド120と一体形成され得る。代わりに、バイパス制限部130は、ガスマニホールド120に取り付けるためのインサートを含み得る。例えば、バイパス制限部は、スリーブ又はプラグとして形成され得る。スリーブ又はプラグは、ガスマニホールドに任意の適切な手法で取り付けられ得る。例えば、スリーブ又はプラグは、ガスマニホールドのガスフローチャネル125に圧入、螺合、締結などされ得る。
【0284】
バイパス制限部130は、ガスマニホールド120、インターフェース本体のベース部118又はガスマニホールド120及びインターフェース本体のベース部118の両方によって提供され得る。
【0285】
バイパス制限部130は、ガスフローチャネル125の隣接部分又は主要部分の第1の断面積Aと比較して、ガスフローチャネル125の低減された第2の断面積Aを提供するように構成される。
【0286】
いくつかの構成では、第2の断面積Aは、第1の断面積Aの約10%~約40%であり得る。いくつかの構成では、第2の断面積Aは、第1の断面積Aの約10%~約35%、任意選択的に第1の断面積Aの約10%~約30%、任意選択的に第1の断面積Aの約10%~約25%及び任意選択的に第1の断面積Aの約17.5%であり得る。いくつかの構成では、第2の断面積Aは、第1の断面積Aの約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%若しくは約40%であり得るか、又はこれらの割合のいずれか2つの間の任意の割合であり得る。
【0287】
1つの例示的な構成では、第1の断面積は、約200mm(半径約8mmに相当)であり得、第2の断面積は、約20mm~約80mm、任意選択的に約20mm~約70mm、任意選択的に約20mm~約60mm、任意選択的に約20mm~約50mm、任意選択的に約30mm~約40mm及び任意選択的に約35mmであり得る。
【0288】
所定のバイパス寸法BDは、例えば、約5mm~約10mm、任意選択的に約5mm~約9.5mm、任意選択的に約5mm~約8.75mm、任意選択的に約5mm~約8mm、任意選択的に約6mm~約7mm、任意選択的に約6.5mm~約7mm及び任意選択的に約6.7mmであり得る。
【0289】
いくつかの構成では、鼻インターフェース100は、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112とを含むインターフェース本体110を含む。
【0290】
いくつかの構成では、ガスマニホールド120は、インターフェース本体110と一体であるか又はインターフェース本体110と別体であり、それと結合可能である。
【0291】
第1の鼻送達要素111は、その先端又は末端111bにある開口部によって画定される、第1の鼻送達要素111からガスを送達するための第1の出口111aを有する。第1の鼻送達要素111を通して送達されるガスは、第1の出口111aを通して第1の鼻送達要素111を出る。
【0292】
第2の鼻送達要素112は、その先端又は末端112bにある開口部によって画定される、第2の鼻送達要素112からガスを送達するための第2の出口112aを有する。第2の鼻送達要素112を通して送達されるガスは、第2の出口112aを通して第2の鼻送達要素を出る。
【0293】
第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者の鼻腔を密閉するために任意の適切な形状を有し得る。例えば、1つの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、実質的に管状であり得、患者の鼻腔よりも大きいサイズに作られ得るが、鼻腔に挿入されると変形して鼻腔を密閉するように柔軟又は可撓性であり得る。いくつかの構成では、鼻送達要素111、112は、本体部分118に比べてより柔軟又は可撓性が高い。
【0294】
別の例として及び図示のように、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者の鼻腔を密閉するための鼻孔位置決め具又はピローを含み得る。
【0295】
例えば図13及び図14に示されるような図示の構成では、各ピローは、その先端又は末端111b、112bにあるその各々の出口111a、112aに向かって狭くなるように概ねテーパし得る。したがって、近位開口部111a、112aは、ピローのベースにある遠位開口部111c、112cよりも小さい直径又は横断方向寸法を有し得る。一般的に、ピローは、それらの先端又は末端111b、112bに向かって近位方向にテーパし得る。
【0296】
図示の構成では、ピローの先端又は末端111b、112bは、患者の鼻腔に受け入れられるように構成され、先端又は末端111b、112bに隣接するピローの拡大領域111d、112dは、鼻腔の入口を密閉するように構成される。他の構成では、先端又は末端111b、112b及び拡大領域111d、112dの一部は、鼻腔に受け入れられ、これを密閉するように構成され得る。
【0297】
ピローは、鼻腔に挿入される又は鼻腔と接触すると変形して鼻腔を密閉するように柔軟又は可撓性であり得る。いくつかの構成では、ピローは、本体部分118に比べてより柔軟又は可撓性が高い。
【0298】
ピローは、顔面に対する鼻インターフェース100の正しい位置及び向きの表示を使用者に提供するために、膨らむ又は不十分に自己支持される可能性を低下させるように十分に剛性があることも望ましい。ピローは、患者の鼻腔に対するピローの位置決めに応じて著しく潰れることを阻止又は防止するのに十分な剛性を有し得る。いくつかの構成では、ピローは、約0.7mmの厚さを有することができ、鼻インターフェースの位置決めを支援しつつも、使用者の不快感を低下させることが望ましいことを念頭に置いて、これよりもわずかに高い及び低いいくらかの変動が可能である。
【0299】
ピローは、ピローの潰れを抑制するための1つ以上の補強要素又は特徴を含み得る。
【0300】
第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者の鼻腔との接触に応じて鼻送達要素111、112の角度及び位置を調整することを可能にするために、本体部分118に対して移動可能であり得る。
【0301】
ピロー及び鼻インターフェースは、米国特許第10,918,818号明細書の鼻孔位置決め具に関連して記載される特徴のいずれか1つ以上を有し得る。その明細書の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0302】
鼻送達要素111、112と患者の鼻腔との間に漏れが発生した場合、その漏れは最小限であり、治療ガスの流量を調整することにより補償又は制御することができる。
【0303】
鼻インターフェース100は、鼻インターフェース100のガスフローチャネル125を通した圧力低下により、患者の鼻腔に非対称ガスフローを生じさせるように構成される。
【0304】
鼻インターフェース100は、鼻インターフェース100から鼻送達要素111、112を通して約10lpm~約50lpmが送達されるように構成され得る。各鼻送達要素を通して送達される割合は、患者、圧力差及び呼吸周期のステージによって異なる。
【0305】
鼻送達要素111と鼻送達要素112との間に流量の差を有することで、以下で説明する非対称流の利点を提供することができる。
【0306】
いくつかの構成では、鼻送達要素111と鼻送達要素112との間に比較的一定の圧力差があり、鼻送達要素111、112を通る、結果として生じる比較的一定の非対称流が存在する。いくつかの構成では、圧力差及び結果として生じる非対称流は変化し得る。呼吸周期の少なくともある部分においてガスマニホールド120を通した圧力低下がある限り、非対称流は発生する。
【0307】
各プロング111、112を通して送達される総体積流量の割合は、鼻インターフェースが患者の鼻腔に適用されないとき、既知の体積流量のガスを鼻インターフェース100のガス入口121に送達することにより決定することができる。各出口111a、112aを出る体積流量を、適切な流量計又はセンサによって測定し、各鼻送達要素111、112の出口111a、112aを出る、ガス入口121に入るガスフローの総体積流量の割合を決定することができる。
【0308】
鼻インターフェース100は、鼻インターフェース100から出るガスフロー及び任意選択的にガスマニホールド120から出るガスフローのためのバイアスフロー制限部140を含む。
【0309】
図1図5図16及び図18を参照すると、バイアスフロー制限部140は、ガスマニホールド120と、より具体的には、ガスマニホールド120のガスポート122と流体連通する。
【0310】
バイアスフロー制限部140は、患者インターフェース100内の、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112から下流に、ガスポート121の反対側に配置されるため、ガスは、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112から送られると共に、バイアスフロー制限部140を経由して鼻インターフェースを出ることができる。ガス入口ポート121に入るガスの一部は、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を通過することなく、バイアスフロー制限部140から外に移動することができる。バイアスフロー制限部を経由して鼻インターフェースから外に移動するガスは、呼気ガスを含み得、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を通過していないいくらかの入口ガスを更に含み得る。
【0311】
バイアスフロー制限部140は、患者の鼻腔に圧力療法を提供することを可能にする。バイアスフロー制限部140は、バイアスフロー制限部を通して鼻インターフェース100から出る制限されたガスフローを可能にする。バイアスフロー制限部140がなく、ガスポート122が閉じられる場合、全ての呼出されたガスが再呼吸されるであろう。バイアスフロー制限部がなく、ガスポート122が開かれる場合、呼吸療法装置は、鼻インターフェースを通して圧力を印加することができないであろう。
【0312】
バイアスフロー制限部を通るガスフローのための開口面積は、バイアスフローによる騒音を最小限にしながら、バイアスフローのための十分な面積を提供するように選択され得る。1つの例示的な構成では、約10cmH2Oの患者圧力が提供される場合、鼻インターフェース100を通るガスフローは、約25~45lpmであり得、バイアスフロー制限部を通るガスフローのための開口面積は、約10mm~約15mmであり得る。しかしながら、これは、単に一例であり、これらの値は、システムパラメータ及び患者の要件によって異なり得る。別の例では、バイアスフロー制限部を通るガスフローのための開口面積は、約10mm~約30mm、任意選択的に約25mm~約30mm及び任意選択的に約27.5mmであり得る。
【0313】
ガスマニホールド120は、バイアスフロー制限部140を含み得るか、又はバイアスフロー制限部140に結合され得る。図18に示される代替的な構成では、バイアスフロー制限部140は、ガスマニホールド120と流体連通するが、ガスマニホールド120から離れて配置され得る。この代替的な構成では、呼気ガス導管160は、ガスマニホールド120のガスポート122とバイアスフロー制限部140とに結合される。呼気ガス導管160は、任意の適切な長さを有することができる。この構成は、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112をバイパスする呼気ガス及び任意の入口ガスが、患者から離れた位置にあるバイアスフロー制限部140を通して排出されることを可能にする。
【0314】
図6図9を参照すると、バイアスフロー制限部140は、鼻インターフェース100及び任意選択的にガスマニホールド120から周囲環境へのガスフローのための1つ以上のガス出口を含む。
【0315】
1つ以上のガス出口は、1つ以上のアパーチャを含み得る。図示の構成では、1つ以上のガス出口は、鼻インターフェース100及び任意選択的にガスマニホールド120から周囲環境へのガスフローのための複数のアパーチャ142を含む。
【0316】
複数のアパーチャ142は、任意の適切な配置又は配列で設けられ得る。例えば、図示の構成では、複数のアパーチャ142は、4つの長い行と2つの外側の短い行の配列で設けられる。しかしながら、より多数又は少数の行のアパーチャ、各行内により多数又は少数のアパーチャ又は不規則な配置のアパーチャなどの任意の他の適切な配置が設けられ得る。
【0317】
バイアスフロー制限部140は、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50個以上のアパーチャを含み得る。
【0318】
加えて又は代わりに、1つ以上のガス出口は、直線、曲線、波状、曲がりくねった形状又は任意の他の適切な形状であり得る1つ以上のスロットを含み得る。
【0319】
1つ以上のガス出口は、典型的には、圧力低下又は1つ以上のガス出口から出る流れに対する抵抗を作り出すために、バイアスフロー制限部140へのガス入口のサイズよりも実質的に小さい出口寸法を有する。圧力低下は、1つ以上のガス出口の上流のガス圧力が、1つ以上のガス出口の下流のガス圧力よりも高いようなものである。
【0320】
しかしながら、複数の出口が設けられる場合、出口寸法の合計は、ガス入口の大きさに近づく可能性がある。
【0321】
いくつかの構成では、ガス入口148及び1つ以上のガス出口がバイアスフロー制限部140に配置され、ガスフローFは、バイアスフロー制限部に入るときとバイアスフロー制限部を出るときとの間で方向の変更を行う必要がある。これは、例えば図7の矢印Fによって示される。
【0322】
いくつかの構成では、1つ以上のガス出口が制限部品本体144に設けられる。制限部品本体144は、本体ガス入口148と流体連通する本体ガスフロー通路146を画定する。1つ以上のガス出口は、ガスがガスマニホールドのガスポート122から本体ガスフロー通路146に入り、1つ以上のガス出口(例えばアパーチャ142)から出るように、本体ガスフロー通路146と流体連通する。
【0323】
例えば図7(b)に示されるように、制限部品本体144は、本体ガスフロー通路146が、本体ガス入口148の近位よりも本体ガス入口148から遠位になるほど小さくなるテーパ状構成を有し得る。本体の天井、終壁144b及び/又は1つ以上のガス出口を含む壁144cは、本体ガス入口148からの流れが1つ以上のガス出口を通過することを促すために、互いに対して非平行且つ非垂直になるように角度を付けられ得る。
【0324】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、バイアスフロー制限部から出るガスフローを特許の顔面から遠ざける方に導くように構成される。図示の構成では、バイアスフロー制限部140は、ガスフローを患者の顔面から遠ざける方に少なくとも部分的に前方方向に、いくつかの構成では完全に前方方向に導くように構成される。
【0325】
バイアスフロー制限部140は、1つ以上のガス出口の使用により二酸化炭素(CO)の排出を可能にする。図示の実施形態では、鼻インターフェース100は、鼻インターフェース100の内部から環境へとガスを排出するためのアパーチャ142を有する。アパーチャ142又は他の開口部は、二酸化炭素ガスの再呼吸を低減するために、使用者からの二酸化炭素ガスを排出するのに役立ち得る。
【0326】
1つ以上のガス出口は、制御された又は既知の漏れを生じさせ、使用者の呼気二酸化炭素ガスの排気を可能にする。1つ以上の開口部の(患者の鼻に対する)位置と必要なバイアスフローの量との間に性能のトレードオフが存在し得る。本明細書で使用する場合、バイアスフローとは、バイアスフロー制限部140を通る環境へのガスフローを指す。バイアスフローの流量及び1つ以上の開口部の設計形状は、騒音レベル及びバイアスフローが生成するドラフト並びに出るガスフローが引き起こす可能性のある巻き込みの量に影響を及ぼす可能性がある。
【0327】
1つ以上のガス出口は、鼻インターフェースからガスを排出する複数の貫通穴142を含み得る。他の構成では、ガス出口は、小さい貫通穴の代わりに又はそれに加えて、スリット又は大きい開口部であり得る。いくつかの構成では、ガス出口は、インターフェースの他の部分に配置され得る。概して、両方の穴サイズを通る流速が同じであれば、穴サイズが比較的小さくなるほど、大きい穴サイズと比較して、生成される空気流の騒音が少なくなる。複数の穴は、所与の量のガスを排出する場合、同じ排出面積を有する1つ又はいくつかの穴を有することと比較して空気流の騒音を低減するのに役立つ。
【0328】
1つ以上のガス出口は、米国特許第10,898,866号明細書にベントに関して記載される特徴又は機能のいずれか1つ以上を有し得る。その明細書の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0329】
バイアスフロー制限部140は、1つ以上のガス出口、例えばアパーチャを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるための任意のフィルタ又はディフューザを含み得る。
【0330】
フィルタは、バイアスフロー制限部を通して放出される呼吸器汚染物質を軽減し得る。
【0331】
ディフューザは、バイアスフロー制限部を出るガスを拡散させて、騒音を低減することができる。
【0332】
図6は、少なくとも1つ以上のガス出口を覆うように構成され、ガスが1つ以上のガス出口を出る際にガスをろ過するか又は拡散させるフィルタ又はディフューザ部材150を示す。フィルタ又はディフューザ部材150は、不織繊維質材料(ポリマー繊維を含む)、連続気泡発泡体、焼結ポリマーの1つ以上などの任意の適切な材料を含み得る。
【0333】
いくつかの構成では、制限部品本体144は、フィルタ又はディフューザ部材150を受け入れるためのフィルタ又はディフューザ凹部145を含む。
【0334】
バイアスフロー制限部140は、制限部品本体144に取り付けられ、フィルタ又はディフューザ部材150を1つ以上のガス出口上の所定位置に維持するように構成されたシュラウド152を含み得る。
【0335】
シュラウド152は、少なくとも、制限部品本体144の少なくとも1つの開口部の大きさであるアパーチャ153を含む。
【0336】
シュラウド152は、アパーチャ153内でフィルタ若しくはディフューザ部材150を保持し得るか、又はフィルタ又はディフューザ部材150は、シュラウド152と凹部145との間に挟まれ得る。
【0337】
シュラウド152は、フィルタ又はディフューザ部材150を清掃又は交換することを可能にするために、制限部品本体144に取り外し可能に取り付け可能であり得る。
【0338】
シュラウド152は、クリップ、締結具等などの任意の適切な配置によって制限部品本体144に取り付けられ得る。図示の構成では、シュラウド152は、制限部品本体144の相補的な係合凹部147にスナップ嵌合される2つの内向きの係合部品154を含む。
【0339】
シュラウドは、シュラウド152を制限部品本体144から取り外すために、係合部品154を凹部147から解放することを可能にするための1つ以上のグリップ部156を含み得る。図示の構成では、グリップ部156は、係合部品を制限部品本体152から強制的に係合解除するために使用者が外方向及び下方向に力を加えることを可能にするための外向き突起を含むが、任意の他の適切な構成が使用され得る。
【0340】
いくつかの構成では且つ図17(b)に示されるように、フィルタユニット500’がガスマニホールド120とバイアスフロー制限部140との間に提供され得る。フィルタユニット500’は、フィルタユニット500に関して本明細書に記載される特徴のいずれか1つ以上を有し得る。
【0341】
いくつかの構成では、本開示の鼻インターフェース100は、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112であって、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112と、ガスマニホールド120であって、ガスマニホールドに呼吸ガスを送達するためのガス入口121を含む、ガスマニホールド120とを含み、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、ガスマニホールド120を介してガス入口121と流体連通し、第1の鼻送達要素111はガス入口121の近位にあり、第2の鼻送達要素112はガス入口121から遠位にあり、鼻インターフェース100は、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112の両方にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素111における圧力が第2の鼻送達要素112における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間に圧力差を生じさせるように構成される。
【0342】
いくつかの構成では、圧力差は、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112へのガスフローがあるとき、ガス入口121から第1の鼻送達要素111へのガスフローが、ガス入口121から第2の鼻送達要素112へのガスフローよりも大きいようなものである。
【0343】
いくつかの構成では、ガス入口121は、呼吸導管300と流体連通する。
【0344】
いくつかの構成では、ガス入口から第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素の両方にガスが送達されるとき、第2の鼻送達要素112におけるガスフローの圧力は、第1の鼻送達要素111におけるガスフローの圧力よりも最大で約1cmH2O小さい。
【0345】
例えば、第2の鼻送達要素112におけるガスフローの圧力は、第1の鼻送達要素111におけるガスフローの圧力よりも約0.1cmH2O、約0.2cmH2O、約0.3cmH2O、約0.4cmH2O、約0.5cmH2O、約0.6cmH2O、約0.7cmH2O、約0.8cmH2O、約0.9cmH2O若しくは約1cmH2O小さくてもよいか、又はこの差は、これらの値のいずれか2つの間の任意の値であり得る。
【0346】
第1の鼻送達要素と第2の鼻送達要素との間のガスフローの圧力差は、呼気相中よりも吸入相中により高い場合がある。
【0347】
鼻インターフェースは、使用時に約2cmH2O~約30cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約25cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約20cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約15cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約14cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約13cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約12cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約11cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約10cmH2Oの、第1及び第2の鼻送達要素における患者圧力を達成するように構成され得る。
【0348】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間の圧力差は、約1リットル/分(lpm)~約5lpmの、患者の上気道を通る非対称流を提供するように構成される。
【0349】
例えば、患者の上気道を通る非対称流は、約1lpm、約1.25lpm、約1.5lpm、約1.75lpm、約2lpm、約2.25lpm、約2.5lpm、約2.75lpm、約3lpm、約3.25lpm、約3.5lpm、約3.75lpm、約4lpm、約4.25lpm、約4.5lpm、約4.75lpm、約5lpmであり得るか、又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値であり得る。
【0350】
非対称流は、患者の解剖学的死腔からのCOの除去を促進する。
【0351】
上記で概説したように、インターフェース本体110は、ガスマニホールド120と係合可能であり得る。したがって、いくつかの構成では、本開示の鼻インターフェース100は、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112とを含むインターフェース本体110部品を含み、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される。本開示の鼻インターフェース100は、ガスマニホールド部品に呼吸ガスを送達するためのガス入口121を含むガスマニホールド120部品を更に含む。インターフェース本体110部品は、第1の鼻送達要素111がガス入口121のより近位にあり、第2の鼻送達要素112がガス入口121のより遠位にあるように、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112をガス入口121と流体連通させるためにガスマニホールド120部品と係合可能である。鼻インターフェース100は、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素における圧力が第2の鼻送達要素における圧力よりも高いように、鼻インターフェースを通るガスフローに対する少なくとも1つのガスフロー制限部130を含む。
【0352】
少なくとも1つの流量制限部は、バイパス制限部を含み得る。バイパス制限部は、バイパス制限部130に関して本明細書中に記載される特徴及び機能のいずれか1つ以上を有し得る。
【0353】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、バイアスフロー制限部を更に含む。バイアスフロー制限部は、バイアスフロー制限部140に関して本明細書中に記載される特徴及び機能のいずれか1つ以上を有し得る。
【0354】
したがって、本明細書中に記載される鼻インターフェースは、バイパス制限部、バイアスフロー制限部を含み得るか、又はバイパス制限部及びバイアスフロー制限部の両方を含み得る。
【0355】
非対称流を提供することにより、本開示の鼻インターフェース100の使用は、従来の持続的気道陽圧(CPAP)療法と比較して死腔(即ち肺内のガス交換に関与しない空気の体積)の減少をもたらし得る。患者の上気道内では、ある割合のガスが一方向に移動して、一方の鼻孔に流入し、他方の鼻孔から流出し、上気道の死腔が減少すると理解される。これは、非対称流の増加、ゆえに死腔クリアランスの増加につながる、高い設定圧力において最も顕著になり得る。
【0356】
バイパス制限部130は、非対称流を促進する。バイアス制限部140は、密閉鼻要素111、112と組み合わせることで、CPAP式療法の提供を可能にする。鼻インターフェース100は、死腔クリアランスの増加を伴うCPAPを可能にする。バイパス制限部130は、死腔クリアランスを可能にする。密閉鼻送達要素111、112は、CPAP療法を可能にする。
【0357】
吸気流及び呼気流が両方の鼻孔内に存在する。しかしながら、この流れは、より大きい割合の吸気流がガス入口121、したがってフロー源に近い鼻孔を通る部分的な一方向流である。
【0358】
鼻インターフェース100は、圧力制御療法において使用され得るが、従来のCPAP療法に比べて高い湿度を用いる。高い湿度は、死腔クリアランスの増加と共に、有利に働くと考えられる。
【0359】
いくつかの構成では、鼻インターフェース100は、患者及び治療要件に応じて、約2cmH2O~約10cmH2Oの治療圧力を用いる圧力制御療法での使用に好適であり得るか、又はそのような療法で使用され得る。
【0360】
例えば、鼻インターフェースは、約2cmH2O、2.5cmH2O、3cmH2O、3.5cmH2O、4cmH2O、約4.5cmH2O、約5cmH2O、約5.5cmH2O、約6cmH2O、約6.5cmH2O、約7cmH2O、約7.5cmH2O、約8cmH2O、約8.5cmH2O、約9cmH2O、約9.5cmH2O又は約10cmH2Oの治療圧力を用いる圧力制御療法での使用に好適であり得るか、又はそのような療法で使用され得る。
【0361】
圧力は、その一例を以下に説明する呼吸療法システムによって設定又は制御され得る。
【0362】
所望の圧力を維持するために、ガスフローが提供され、流量は、数ある因子の中でも、呼吸周期の相及びバイアスフロー制限部130の幾何学的形状に依存する。
【0363】
図10(a)及び図10(b)は、鼻インターフェース100を通るガスフローを示す。ガスフローFがガスマニホールド120のフローチャネル125に入る際、流れの一部F1は、上流の第1の鼻送達要素111を通り、患者の上気道を通して進む。流れの一部F2は、バイパス制限部130を越えて進む。バイパス制限部130を越えて進む流れの一部F2は、下流の第2の鼻送達要素111を通る流れF3を可能にするため、両方の鼻送達要素111、112を通して吸気を行うことができる(いずれの鼻孔も塞がっていないと仮定)。
【0364】
流れFは、吸入時、上流側の鼻孔に入ることが優先され、わずかにより多くの流れが下流側の鼻孔よりも上流側の鼻孔の方に入る。呼気時、流れは、下流側の鼻孔を出る(流れF5)ことが優先され、流れF3が流れF1よりも少ないために、より多くの流れが上流側の鼻孔(流れF4)よりもその鼻孔の方を出る。
【0365】
息こらえ時、上流側の鼻孔に入る流れF1の方が下流側の鼻孔に入る流れF3よりも多いために、流れの一部が上流側の鼻孔に移動し、下流側の鼻孔から出る。
【0366】
バイアスフロー制限部140の幾何学的形状は、鼻インターフェース100を通る正の流れの量を定義する。バイアスフローの面積が大きくなるほど、ガス源が所望の治療圧力に達するために必要な流量が大きくなる。
【0367】
バイパス制限部130は、上流側の鼻孔に送達されるガスF1と下流側の鼻孔に送達されるガスF3との間に圧力低下をもたらし、結果として、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112とに圧力差が生じる。
【0368】
圧力低下は、死腔の「フラッシング」又は「クリアランス」につながる非対称流を生じさせる。死腔とは、肺胞内のガス交換に関与しないガスの量のことであり、主にCOからなる。
【0369】
いくつかの構成では、非対称流の構成は、約1~約5lpmであり得る。
【0370】
いくつかの構成では、下流側の鼻孔における圧力は、上流側の鼻孔に送達される圧力よりも約1cmH2O小さい場合があり、例えば、上流側の鼻孔において約6cmH2O、下流側の鼻孔において約5cmH2Oである。
【0371】
バイアスフロー制限部140は、呼吸療法の提供中に負の流れを回避するように構成され得る。
【0372】
負の流れは、死腔又は再呼吸の一因となることが認識される。したがって、バイアスフロー制限部140は、負の流れの発生及び再呼吸の量が減少又は排除されるように十分に高いバイアスフローを可能にするために十分に大きくすべきである。
【0373】
非対称流は、上気道容積が換気される際、呼吸周期の全体を通して再呼吸されるガスの量を減少させる。
【0374】
これは、代わりに、死腔を減少させる又は呼吸周期中にガス交換に関与しないガスの量を減少させると表現され得る。
【0375】
死腔を減少させる効果は、例えばハイフローセラピーでも確認される。
【0376】
これにより、COの再呼吸が減少し、ガス交換に利用可能な酸素の量が増加する。
【0377】
送達されるガスは、非侵襲的換気療法(NIV)又は持続的気道陽圧(CPAP)療法に典型的に使用される湿度よりも更に湿度を必要とする場合がある。この更なる湿度は、死腔内のガスが治療によって提供されるガスと置換される際、上気道の乾燥を防ぐためである。
【0378】
ある患者の解剖学的死腔量は、典型的には、100ml~150mlであり得る。
【0379】
バイパス制限部130によって生じるバイパスフローは、装置が呼吸と併せて又は無呼吸時に流れを送達するのに応答して、2つの鼻孔の間に圧力差があるようなものである。バイパス制限部のいくつかの可能な構成は、記載したとおりであり得るが、バイパス制限部の代替的な構成では、これは、以下の1つ又は2つ以上の組み合わせによって達成され得る。
・バイパスフローを、例えば、1つ若しくは複数の突起又はノズル又はそれ以外の断面の減少など、減少する断面又はこの制限を作り出すための何らかの要素を有することにより制限させる、
・バイパス制限部の幾何学的形状は、例えば、ラッパ口形状のノズル又は制限部、低圧エジェクタ又は逆止弁など、一方向の圧力低下が他方向より高い幾何学的形状を用いることにより、他方向ではなく一方向に移動することが優先されるように設計され得る。
・上流方向から下流方向への優先的な(しかし、排他的でなない)流れを作り出す可撓性要素又は弁。
・バイパスフローが通過するための断面積を変更するためにねじ又はそれ以外の機構によって使用者が調節可能な弁。
・流れは、軸方向、半径方向、角度を成した接線方向又はこれらの流れの何らかの組み合わせのいずれかで第1の鼻送達要素に入り、ガスフローを第2の鼻送達要素ではなく第1の鼻送達要素において優先的に導く。
・バイパス制限部は、フィルタ、ポリプロピレン不織布、発泡プラスチック、焼結材料又は流れが存在するときに材料にわたって圧力低下を生じさせる任意の他の材料など、圧力低下を生じさせるための疎な材料網を含む。
【0380】
バイパス制限部は、米国特許出願公開第2016/0228665号明細書に記載される特徴のいずれか1つ以上を含み得る。その明細書の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0381】
全体的なバイアスフローは、バイアスフロー制限部140の幾何学的形状の選択によって大半が制御される。バイアスフロー制限部のいくつかの可能な構成は、記載したとおりであり得るが、代替的な構成では、バイアスフロー制限部の圧力低下は、以下の1つ又は2つ以上の組み合わせによって達成され得る。
・バイアスフローを、例えば、1つ若しくは複数の部材若しくは又はノズル又はそれ以外の断面の減少など、減少する断面又はこの制限を作り出すための何らかの要素を有することにより制限させる。
・周囲空気の巻き込みを低減又は防止するために、鼻インターフェースから出る優先的及び場合により排他的な流れを作り出す可撓性要素又は弁。
・逆止弁が、周囲空気の巻き込みを低減/防止するために使用され得る。
・圧力低下を生じさせるために、剛性の穴/ノズルに比べて水又は痰の存在下で閉塞しにくい可撓性要素が使用され得る。
・フィルタ、ポリプロピレン不織布、発泡プラスチック、焼結材料又は流れが存在するときに材料にわたって圧力低下を生じさせる任意の他の材料など、圧力低下を生じさせる疎な材料網が存在し得る。
・流れの断面積を変更するためにねじ又はそれ以外の機構によって使用者が調節可能な弁。
・流れの方向を複数回変更する。
【0382】
鼻インターフェース100を通した圧力低下は、患者の呼吸周期にわたって比較的一定であり得るか、又は代わりに患者の呼吸周期にわたって変化し得る。
【0383】
表1は、図15を参照して、鼻インターフェース100の使用中に発生し得る様々なガスフローの概要を示す。
【0384】
【表1】
【0385】
図15において、正の流れは、矢印の方向であり、負の流れは、矢印の方向とは逆である。いずれかとは、流れが、いくつかの要因に基づいて、いずれかの方向に移動し得ることを意味する。ゼロとは、この状況では正味の流れがないことを意味する。
【0386】
上流側の鼻孔が完全に塞がっている場合、患者は、流れを下流側の鼻孔に受け入れる。
【0387】
下流側の鼻孔が完全に塞がっている場合、患者は、流れを上流側の鼻孔を通して受け入れる。
【0388】
これらのケースの両方において、患者は、あらゆる非対称流を受け入れないが、このコンポーネントなしで治療の提供は継続される。
【0389】
いずれかの鼻孔が実質的に塞がっているが、完全には塞がっていない場合、減少した量の非対称流が存在する。
【0390】
デバイスは、非侵襲的換気療法(NIV)に適した類似の患者群に使用され得る。
【0391】
鼻周期は、鼻インターフェース100によって提供される非対称流に変動を導入する可能性がある。
【0392】
図15に概略的に示されるように、鼻インターフェース100は、患者の上気道及び肺と回路を形成する。回路の第1の部分は、第1の鼻送達要素111、その第1の鼻送達要素111と関連付けられた患者の上流側の鼻孔、患者の上気道及び肺、第2の鼻送達要素112及びその第2の鼻送達要素112と関連付けられた患者の下流側の鼻孔を含む。回路の第2の部分は、第1の鼻送達要素111、バイパス制限部130及び第2の鼻送達要素112を含む。バイパス制限部は、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間に、ガスマニホールドを通した圧力低下を提供し、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を通る非対称流をもたらす。
【0393】
鼻インターフェース100は、呼吸周期の少なくともある部分において、上流側の鼻孔の圧力が下流側の鼻孔よりも高くなるように、2つの鼻孔間に圧力差を生じさせる。
【0394】
この圧力差は、上気道内に流れを生じさせ、全呼吸周期後に、より多くの流れが下流側の鼻孔よりも上流側の鼻孔に入り、より多くの流れが上流側の鼻孔よりも下流側の鼻孔から出る。この、上流側の鼻孔に入り、下流側の鼻孔から出る追加の流れが非対称流である。
【0395】
非対称流は、患者の気道内のガスを希釈し、これは、当技術分野では、ウォッシュアウト又は死腔クリアランスと呼ばれる。
【0396】
2つの鼻孔の入口の間におけるこの圧力差を達成するいくつかの手法があり、いくらかの圧力低下をもたらすように調整されたバイパスフローを鼻孔間に有することが含まれる。
【0397】
鼻インターフェース100のいくつかの構成では、ガスマニホールド120は、呼吸導管300をガスマニホールドの右側(図16(a))又はガスマニホールドの左側(図16(b))のいずれかに接続することを可能にする構成であり得る。即ち、呼吸導管300及び任意選択的にバイアスフロー制限部140は、ガスマニホールド120に対して左右交換可能であり得る。これにより、使用時に患者の右側又は左側に呼吸導管300を配置することを可能にする。
【0398】
いくつかの構成では、ガスポート121、122は、呼吸導管300がガスポート121、122のいずれかと選択的に結合することができるように、互いに同じ構成を有し得る。患者呼吸用導管が接続されるガスポートは、ガスマニホールド120のガス入口を形成し、反対側のガスポートは、ガスマニホールドのガス出口を形成する。例えば、図16(a)の構成では、ガスポート121が、ガス入口を形成し、第1の鼻送達要素111が、ガス入口に対してより近位にある上流側の鼻送達要素を形成する。図16(b)の構成では、ガスポート122が、ガス入口を形成し、第2の鼻送達要素112が、ガス入口に対してより近位にある上流側の鼻送達要素を形成する。
【0399】
ガスマニホールド120の内部特徴は、鼻インターフェース100の性能が、ガスマニホールドのいずれの側に呼吸導管300が接続されるかによって変化しないように対称であり得る。
【0400】
バイアスフロー制限部140が設けられる場合、それは、呼吸導管300とは反対側の、ガスポート121、122のいずれかと選択的に結合させることができる可能性がある。呼吸導管300とバイアスフロー制限部140は、互いに同じ結合特徴を有し得る。
【0401】
呼吸導管300は、ガスマニホールド120のいずれかの側に選択的に接続され得るが、鼻インターフェースの使用中の任意の段階において、ポート121、122の一方が、ガスマニホールド120への単一のガス入口として機能する。ポート121、122の他方は、典型的には、バイアスフロー制限部140にガスを送達するためのガスマニホールドからのガス出口として機能する。
【0402】
鼻インターフェース100は、呼吸療法装置の制御又は報告目的のための圧力測定を可能にするために1つ以上の圧力ポートを備え得る。圧力ポートは、鼻インターフェース100の上流及び/若しくは下流並びに/又は鼻インターフェース100内に設けられ得る。
【0403】
鼻インターフェース100に入る及び/又はそこから出るガスは、ろ過され得る。この目的のために、上流及び/又は下流フィルタが提供され得る。
【0404】
図示の構成では、患者インターフェース1は、呼吸導管300と流体連通する、呼吸導管300に入るガスをろ過するためのフィルタ500を含む。
【0405】
フィルタは、米国特許第6,619,287号明細書のフィルタの特徴及び機能のいずれか1つ以上を有し得る。その明細書の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0406】
患者の快適性を高めるために、バイパス制限部130の断面積を、可能な限り広くなるように構成することが望ましい場合がある。しかしながら、バイパス制限部130の断面積を増加させると、非対称流の量が減少するリスクがある。即ち、バイパス制限部130の断面積を増加させると、制限の程度が減少し、これによりしたがって非対称流及びウォッシュアウトを促進する上流側鼻送達要素111と下流側鼻送達要素112との間の圧力差が減少する。
【0407】
上記で概説したように、バイパス制限部130は、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112にガスが送達されるときに第1の鼻送達要素111における圧力が第2の鼻送達要素112における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素との間において、鼻インターフェース100を通した圧力低下を提供する任意の特徴又は幾何学的形状であり得る。いくつかの構成では、バイパス制限部130は、ガスフローチャネル125の隣接部分に対して、ガス入口121に対して、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112の総断面積A+Aに対して及び/又は鼻インターフェース100の任意の他の部分に対しての物理的な制限部になり得る。
【0408】
本発明者らは、有効な非対称流が、バイパス制限部断面積と総鼻送達要素断面積の広範囲の比率において維持され得ることを発見した。これは、治療的に有効な非対称流を保ちつつ、患者の快適性を最適化することを可能にし得る。
【0409】
治療的に有効な非対称流は、患者の上気道死腔からの十分なウォッシュアウトを有することにより提供され得る。ウォッシュアウトレベルは、患者の上気道の容積の少なくとも約10%、任意選択的にその容積の少なくとも約20%、任意選択的にその容積の少なくとも約30%、任意選択的にその容積の少なくとも約40%、任意選択的にその容積の少なくとも約50%、任意選択的にその容積の少なくとも約60%、任意選択的にその容積の少なくとも約70%、任意選択的にその容積の少なくとも約80%、任意選択的にその容積の少なくとも約90%、任意選択的にその容積の約100%であり得る。いくつかの構成では、ウォッシュアウトレベルは、単一の呼吸周期にわたって決定され得る。
【0410】
バイパス制限部130の断面積Aと総鼻送達要素111、112断面積A+Aの比は、非対称流、したがって効果的なウォッシュアウトの達成に寄与する。バイパス制限部130の断面積A及び総鼻送達要素111、112断面積A+Aは、ガスフローのための断面積又は内側断面積である。総鼻送達要素111、112断面積A+Aは、それぞれの鼻送達要素111、112の最小横断寸法におけるものであり得る。
【0411】
バイパス制限部130は、上流側の鼻送達要素111に対して、下流側鼻送達要素112へのガスフローを制限することにより、非対称流を促進する。したがって、バイパス制限部130の断面積Aは、制限、したがって圧力差が達成されるように、総鼻送達要素111、112断面積A+Aに対して十分に狭くある(又は換言すれば、十分に制限的である)べきである。
【0412】
しかしながら、患者の快適性及び治療の融通性を高めるために、バイパス制限部130の断面積Aが可能な限り広いことも望ましい。特に、バイパス制限部130の断面積Aは、上流側の鼻送達要素111又は鼻腔が治療中に塞がった場合、患者が下流側鼻送達要素112を通してCPAP療法をなお受けることができるように十分に広いことが望ましい。吸気努力が増加すると、患者に空気が足りないと感じさせる可能性がある。バイパス制限部130の断面積Aを大きくすることは、吸気時の流れのより大きい割合が下流側鼻送達要素112を介して下流鼻腔に行くことを意味する。これにより、患者が受ける圧力低下が減少し、この不快感を減少させる。しかしながら、バイパス制限部130の断面積Aを大きくすることで、治療を、治療的に有効な非対称流のない従来のCPAP療法へと移行させる。従来のCPAP療法を受けている患者は、制限が少なくなることで、装置が、流れをより容易に制御することができ、流速が減少し、騒音及び鼻孔内における噴射の感覚が減少するため、より快適に感じる可能性がある。
【0413】
いくつかの構成では、本開示の鼻インターフェース100は、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112であって、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112と、ガスマニホールド120であって、ガスマニホールド120に呼吸ガスを送達するためのガス入口121とガスフローチャネル125とを含む、ガスマニホールド120とを含み、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、ガスフローチャネル125を介してガス入口121と流体連通し、第1の鼻送達要素111はガス入口121の近位にあり、第2の鼻送達要素112はガス入口121から遠位にあり、鼻インターフェースは、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aを提供するバイパス制限部130を含み、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112のそれぞれは、内側断面積A、Aを含み、内側断面積A、Aは、合わせて、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aを提供し、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素の総断面積A+Aの0倍超~約1.5倍である。
【0414】
そのような、列挙した相対的な断面積を有する構成は、本明細書に開示される鼻インターフェース100のいずれにも使用され得る。
【0415】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積Aは、鼻送達要素の総断面積A+Aの0.25倍~約1.5倍である。
【0416】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積Aは、鼻送達要素の総断面積A+Aの最大で約1.3倍、任意選択的に鼻送達要素の総断面積A+Aの最大で約1倍、任意選択的に鼻送達要素の総断面積A+Aの最大で約2/3、任意選択的に鼻送達要素の総断面積A+Aの最大で約1/2、任意選択的に鼻送達要素の総断面積A+Aの最大で約2/5、任意選択的に鼻送達要素の総断面積A+Aの最大で約1/3である。
【0417】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積Aは、0mm超且つ最大で約375mm、任意選択的に約1mm~約375mm、任意選択的に約1mm~約250mm、任意選択的に約1mm~約200mm、任意選択的に約1mm~約167mm、任意選択的に約50mm~約167mm、任意選択的に約50mm~約103mm、任意選択的に約35mm~約100mmである。バイパス制限部130の断面積Aは、本明細書に列挙した鼻送達要素111、112の総断面積A+Aに関連する任意の他の値又は値の範囲であり得る。
【0418】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112のそれぞれの内側断面積A、Aは、それぞれの鼻送達要素の最小横断寸法におけるものである。
【0419】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112のそれぞれの内側断面積は、それぞれの鼻送達要素111、112の出口111a、112aにおけるものである。代わりに、内側断面積は、別の場所、例えば、鼻送達要素111、112に沿った途中又は鼻送達要素の入口若しくはベースにおけるものであり得る。
【0420】
鼻送達要素111、112のそれぞれの内側断面積A、Aは、鼻送達要素111、112を通るガスフローの方向に対して横断方向であり得る。
【0421】
いくつかの構成では、バイパス制限部130は、ガスフローチャネル125へと延びる少なくとも1つの突出部130a、130bを含む。いくつかの構成では、バイパス制限部130は、ガスフローチャネル125へと延びる複数の突出部を含む。
【0422】
いくつかの構成では、ガスマニホールド120は、鼻送達要素111、112の近位にある近位バイパス突出部130a及び/又は鼻送達要素111、112から遠位にある遠位バイパス突出部130bを含む。
【0423】
いくつかの構成では、ガスマニホールド120は、近位バイパス突出部130a及び遠位バイパス突出部130bの両方を含み、これらは、組み合わせるにおいて、ガスマニホールド120を通る制限されたガスフローのための所定のバイパス寸法BDを第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間に画定する。いくつかの構成では、所定のバイパス寸法BDは、ガスフローチャネル125の隣接部分に対して、ガス入口121に対して、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112の総断面積A3+A4に対して及び/又は鼻インターフェース100の任意の他の部分に対して制限され得る。
【0424】
所定のバイパス寸法BDは、概して、ガスフローチャネル125の隣接部分又は主要部分の寸法よりも実質的に小さい。
【0425】
いくつかの構成では、バイパス制限部130は、第1の鼻送達要素111から第2の鼻送達要素112へとガスマニホールドを通るガスフローの方向に収束及び発散バイパス制限部を画定する角度付き前縁部130a’、130b’及び角度付き後縁部130a”、130b”を含む。
【0426】
いくつかの構成では、ガスマニホールド120は、単一入口及び単一の出口を含む。
【0427】
いくつかの構成では、鼻インターフェース100は、インターフェース本体110及びガスマニホールド部品を含み、インターフェース本体110とガスマニホールド部品は、一緒にガスマニホールド120を形成する。
【0428】
いくつかの構成では、断面積Aを提供するガスフローチャネルの一部分は、インターフェース本体110及びガスマニホールド部品によって提供される。
【0429】
上記で概説したように、インターフェース本体110は、軟質の可撓性材料から形成され得る。
【0430】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積Aは、可変であり得る。例えば、患者が鼻インターフェース100を装着するとき、患者の顔面の一部が鼻送達要素111、112又はインターフェース本体110のベースに当たり、バイパス制限部130が狭くなり、それによってガスフローチャネルの一部分の断面積Aが狭くなる可能性がある。これは、患者の中隔から鼻送達要素111、112のベースの距離により影響される可能性がある。いくつかの構成では、インターフェース本体110又はその一部分は、患者が鼻インターフェース100を装着するとき、ガスフローチャネルの一部分の断面積Aの可変性を制限するように構成され得る。例えば、インターフェース本体110の一部分は、別のより剛性の高い材料で補強され得、より剛性の高い材料を使用して補強され得、且つ/又は特定の幾何学的形状を有して設計され得る。
【0431】
いくつかの構成では、ガスマニホールド120又はガスマニホールド部品は、インターフェース本体110から分離可能である。
【0432】
いくつかの構成では、ガス入口121は、ガスマニホールド120の側部にある。
【0433】
いくつかの構成では、鼻インターフェース100は、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローのためのバイアスフロー制限部140を含む。
【0434】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、鼻インターフェース100から周囲環境へのガスフローのための少なくとも1つのアパーチャ142を含む。いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、鼻インターフェース100から周囲環境へのガスフローのための複数のアパーチャ142を含む。
【0435】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、アパーチャ142を通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含む。
【0436】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、ガスマニホールド120とバイアスフロー制限部140との間にフィルタユニット500’を含む。
【0437】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、ガスマニホールド120と流体連通する。いくつかの構成では、ガスマニホールド120は、バイアスフロー制限部140を含むか又はバイアスフロー制限部140に結合される。いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、ガスマニホールド120と流体連通するが、ガスマニホールドから離れて配置される。
【0438】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローのための開口面積を含む。いくつかの構成では、開口面積は、0mm超~約40mm、任意選択的に約2mm~約40mm、任意選択的に約2mm~約5mm、任意選択的に約12mm~約40mm、任意選択的に約20mm~約30mmである。
【0439】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部を通して鼻インターフェース100から出るガスフローのための開口面積は、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、約15mm、約16mm、約17mm、約18mm、約19mm、約20mm、約21mm、約22mm、約23mm、約24mm、約25mm、約26mm、約27mm、約28mm、約29mm、約30mm、約31mm、約32mm、約33mm、約34mm、約35mm、約36mm、約37mm、約38mm、約39mm若しくは約40mm又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値である。
【0440】
本体ガスフロー通路146とバイアスフロー制限部140の外側との間の所与の圧力差に対する、バイアスフロー制限部140を通る流れは、アパーチャ142の断面積及びそれらの幾何学的形状によって主に決定される。幾何学的因子は、流出係数として既知であり得る。例えば、鋭い縁を有する円筒状出口アパーチャ142は、実質的な半径、面取り部又は入口側若しくは出口側のいずれかに他の拡張及び収縮特徴を有するベンチュリノズル又はアパーチャのような形状の滑らかなアパーチャよりも少ない流れを通す。長く細いチャネル内などの粘性効果も、その形状によっては、アパーチャを通る全体的な流量を減少させる可能性がある。
【0441】
アパーチャ140の大きさは増大させることができるが、フィルタ又はディフューザの設計は、追加的又は代替的に、抵抗を付加するように調整することができる。
【0442】
したがって、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローのための開口面積の大きさの範囲の上限は、適切に構成されたフィルタ又はディフューザが使用される場合、最大25%(例えば、40mmよりもむしろ50mm)増加させることができる。
【0443】
同様に、高い流出係数を有するアパーチャ142が使用される場合、ガスフローのための開口面積の大きさの範囲の下限は、最大50%(例えば、12mmよりもむしろ6mm)減少させることができる。
【0444】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に0cmH2O超且つ最大で約30cmH2Oの圧力がガス入口121に提供されるとき、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローの流量が0lpm超~約80lpmであるように構成される。
【0445】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に約5cmH2O、約10cmH2O、約15cmH2O、約20cmH2O、約25cmH2O、約30cmH2O又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値の圧力がガス入口121に提供されるとき、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローの流量が約5lpm、約10lpm、約15lpm、約20lpm、約25lpm、約30lpm、約35lpm、約40lpm、約45lpm、約50lpm、約55lpm、約60lpm、約65lpm、約70lpm、約75lpm、約80lpm又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値であるように構成される。
【0446】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に約5cmH2O~約10cmH2Oの圧力がガス入口121に印加され、及び鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローの流量が約35lpm~約55lpmであるように構成される。
【0447】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に約3cmH2O~約10cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローの流量が約4lpm~約15lpmであるように構成される。
【0448】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に約3cmH2O、約4cmH2O、約5cmH2O、約6cmH2O、約7cmH2O、約8cmH2O、約9cmH2O、約10cmH2O又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値の圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローの流量が約5lpm、約6lpm、約7lpm、約8lpm、約10lpm、約11lpm、約12lpm、約13lpm、約14lpm、約15lpm又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値であるように構成される。
【0449】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に約4cmH2O~約30cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローの流量が約15lpm~約80lpmであるように構成される。
【0450】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に約5cmH2O、約10cmH2O、約15cmH2O、約20cmH2O、約25cmH2O、約30cmH2O又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値の圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローの流量が約15lpm、約20lpm、約25lpm、約30lpm、約35lpm、約40lpm、約45lpm、約50lpm、約55lpm、約60lpm、約65lpm、約70lpm、約75lpm、約80lpm又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値であるように構成される。
【0451】
いくつかの構成では、鼻インターフェース100は、バイアスフロー制限部を有することに加えて又はその代わりとして、鼻インターフェース100における圧力及びウォッシュアウトに影響を及ぼす鼻インターフェース100から出るバイアスフローの量を制御するために、人工呼吸器の呼気リムに接続され得るか又は呼気終末陽圧(PEEP)弁を有し得る。
【0452】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、ガスフローチャネル125の一部分を通るガスフローの方向に対して横断方向である。
【0453】
各鼻送達要素111、112の内側断面積A+Aは、鼻送達要素111、112の内壁によって画定される断面積であり得る。非円形断面に関しては、本明細書における直径への言及は、横断方向寸法であると解釈され得る。いくつかの構成では、本明細書における直径への言及は、水力直径を含むがこれに限定されない。
【0454】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、ガスフローチャネル125の隣接部の断面積Aと比較して減少する。
【0455】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、ガスフローチャネルの隣接部分の第1の断面積Aの約10%~最大で約100%、任意選択的に第1の断面積の約10%以上且つ100%未満、任意選択的に第1の断面積Aの最大で約90%、任意選択的に第1の断面積Aの最大で約80%、任意選択的に第1の断面積Aの最大で約70%、任意選択的に第1の断面積Aの最大で約60%、任意選択的に第1の断面積Aの最大で約55%、任意選択的に第1の断面積Aの最大で約40%、任意選択的に第1の断面積Aの最大で約30%及び任意選択的に第1の断面積Aの最大で約25%である。
【0456】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積Aは、最大で約200mm、任意選択的に最大で約160mm、任意選択的に最大で約110mm、任意選択的に最大で約80mm、任意選択的に最大で約60mm及び任意選択的に最大で約50mmである。
【0457】
いくつかの構成では、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aは、0mm超且つ最大で約250mm、任意選択的に約1mm~約250mm、任意選択的に約1.6mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約200mm、任意選択的に約30mm~最大で約155mm及び任意選択的に約50mm~最大で約155mmである。
【0458】
いくつかの構成では、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aは、約1mm、約1.6mm、約5mm、約10mm、約15mm、約20mm、約25mm、約30mm、約35mm、約40mm、約45mm、約50mm、約55mm、約60mm、約65mm、約70mm、約75mm、約80mm、約85mm、約90mm、約95mm、約100mm、約105mm、約110mm、約115mm、約120mm、約125mm、約130mm、約135mm、約140mm、約145mm、約150mm、約155mm、約160mm、約165mm、約170mm、約175mm、約180mm、約185mm、約190mm、約195mm、約200mm、約205mm、約210mm、約215mm、約220mm、約225mm、約230mm、約235mm、約240mm、約245mm若しくは約250mm又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値である。
【0459】
いくつかの構成では、バイパス制限部130は、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112にガスが送達されるときに第1の鼻送達要素111における圧力が第2の鼻送達要素112における圧力よりも高いように、鼻インターフェース100を介して第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間に圧力低下を提供する。
【0460】
いくつかの構成では、本開示の鼻インターフェース100は、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112であって、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112と、ガスマニホールド120であって、ガスマニホールド120に呼吸ガスを送達するためのガス入口121とガスフローチャネルとを含むガスマニホールド120とを含み、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、ガスフローチャネル125を介してガス入口121と流体連通し、第1の鼻送達要素111はガス入口121の近位にあり、第2の鼻送達要素112はガス入口121から遠位にあり、鼻インターフェースは、ガスフローチャネルの一部分の断面積Aを提供するバイパス制限部130を含み、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112のそれぞれは、内側断面積A、Aを含み、鼻送達要素の内側断面積A、Aとガスフローチャネルの一部分の断面積Aは、使用時に鼻送達要素111、112からの非対称ガスフローを生じさせるように関連する。
【0461】
いくつかの構成では、内側断面積A、Aは、合わせて、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aを提供し、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの0倍超~約1.5倍である。
【0462】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1.3倍、任意選択的に鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1倍、任意選択的に鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/3、任意選択的に鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1/2、任意選択的に鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/5、任意選択的に鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1/3である。
【0463】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112のそれぞれの内側断面積A、Aは、それぞれの鼻送達要素111、112の最小横断寸法におけるものである。
【0464】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112のそれぞれの内側断面積A、Aは、それぞれの鼻送達要素111、112の出口111a、112aにおけるものである。代わりに、内側断面積は、別の場所、例えば、鼻送達要素に沿った途中又は鼻送達要素111、112の入口又はベースにおけるものであり得る。
【0465】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、4cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る20lpmのバイアスフローを提供するように構成される。これは、例えば、1分あたりの呼吸数(BPM)15回、10i:20e、500Vtの成人呼吸パターンを有する患者においてであり得る。
【0466】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、8cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る32lpmのバイアスフローを提供するように構成される。これは、例えば、15BPM、10i:20e、500Vtの成人呼吸パターンを有する患者においてであり得る。
【0467】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、4cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る20lpmのバイアスフローを提供するように構成される(これは、例えば、15BPM、10i:20e、500Vtの成人呼吸パターンを有する患者又はARDSを有し、25BPMの成人呼吸パターンを有する特許においてであり得る)又は8cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る32lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は12cmH2Oの圧力がガス入口121に印加され、鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る41lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は16cmH2Oの圧力がガス入口121に印加され、鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る48lpmのバイアスフローを提供するように構成されるか、又は20cmH2Oの圧力がガス入口121に印加され、鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る53lpmのバイアスフローを提供するように構成される。これは、例えば、ARDSを有し、25BPMの成人呼吸パターンを有する特許においてであり得る。
【0468】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、8cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る32lpm以上のバイアスフローを提供するように構成される。これは、例えば、15BPM、10i:20e、500Vtの成人呼吸パターンを有する特許又はARDSを有し、25BPMの成人呼吸パターンを有する特許又は一回換気量が350mLの正弦波呼吸パターンの、25BPMの成人呼吸パターンを有する特許におけるものであり得る。
【0469】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1/3倍であり、及び鼻インターフェースは、8cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る32lpm以上のバイアスフローを提供するように構成されるか、又はガスフローチャネルの一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/5倍であり、及び鼻インターフェースは、12cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る41lpm以上のバイアスフローを提供するように構成されるか、又はガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/3倍であり、及び鼻インターフェースは、16cmH2Oの圧力がガス入口121に提供され、且つ鼻送達要素111、112が閉塞されるとき、バイアスフロー制限部140を通る48lpm以上のバイアスフローを提供するように構成される。
【0470】
鼻インターフェース100の非対称流(及び結果として生じるウォッシュアウト)の有効性を、6つの異なる比について3つの異なる試験において評価した。
【0471】
各試験は、設定された呼吸パターンを含み、それに基づいてCPAP設定を変化させた。表2及び表3は、それぞれ試験の一定の設定及び変化させた設定を示す。試験の結果は、図23図25に示される。
【0472】
【表2】
【0473】
【表3】
【0474】
上記の表において、xi:yeは、吸気時間xと呼気時間yの比であり、Vtは、一回換気量であり、各呼吸周期において肺に出入りする空気の量の尺度(ml)である。
【0475】
各試験において、非対称流及びウォッシュアウトが再呼吸によって測定された(再呼吸が少ないほど、ウォッシュアウトが大きくなる)。非対称流を伴わないCPAPにおける典型的な再呼吸のレベルは約60mlである。したがって、これらの試験の目的では、ウォッシュアウトは、「60ml-x」に等しく、式中、x=再呼吸の量(ml)であると理解され得る。60mlは、インターフェース自体を除いた上気道モデルの例示的な数値であり、インターフェース内に死腔はないと仮定する。
【0476】
図23図25に示されるように、効果的なウォッシュアウトは、102:154(約2/3)以下(バイパス制限部断面積(BRA):総鼻送達要素断面積(CNDEA))の比において概ね達成された。
【0477】
1:1(BRA:CNDEA)以上の比における試験では、一貫性のない及び/又は最小のウォッシュアウトが示された。しかしながら、1.5:1(BRA:CNEDA)の高い比では、いくらかのウォッシュアウトが示される/予想される。実際には、選択される比は、1:1(BRA:CNDEA)未満であり得る。
【0478】
試験1(15bpm、4、8cmH2O)は、102:154(約2/3)(BRA:CNEDA)以下の比において顕著なウォッシュアウト、1:1(BRA:CNDEA)において一貫性のないウォッシュアウト及び200:154(約1.5)(BRA:CNDEA)において最小のウォッシュアウトを示した。
【0479】
試験2(25bpm、4、8、12、16、20cmH2O)は、102:154(約2/3)(BRA:CNDEA)以下の比において顕著なウォッシュアウトを示したが、1:1(BRA:CNDEA)以上では最小のウォッシュアウトを示した。
【0480】
試験3(45bpm、4、8、12、16、20cmH2O)は、高いcmH2Oレベルでは102:154(約2/3)(BRA:CNDEA)以下の比においてウォッシュアウトを示したが、それ以外では顕著なウォッシュアウトは認められなかった。
【0481】
より具体的には、図23を参照すると、試験1では、102:154(約2/3)(BRA:CNDEA)以下の比において顕著なウォッシュアウトが達成された。1:1(BRA:CNEDA)の比では、8cmH2Oにおいて効果的なウォッシュアウトを示したが、4cmH2Oでは最小のウォッシュアウトを示した。最小のウォッシュアウトは、200:154(約1.5)(BRA:CNDEA)において達成された。
【0482】
図24を参照すると、試験2では、102:154(約2/3)(BRA:CNDEA)以下の比(4cmH2Oにおける102:154BRA:CNDEAを除く)において顕著なウォッシュアウトが達成された。最小のウォッシュアウトは、1:1(BRA:CNDEA)以上の比に関しては、4、8及び12cmH2Oレベルにおいて示された。これらの比は、16cmH2O及び20cmH2Oレベルでは試験されなかった。
【0483】
低圧及び高呼吸数において、再呼吸は、不十分なバイアスフローによって起こり得る。高圧ではバイアスフローが増加するため、これは、特に低圧における結果に影響する可能性がある。
【0484】
図25を参照すると、試験3では、高いcmH2Oレベルでは102:154(約2/3)(BRA:CNDEA)以下の比において顕著なウォッシュアウトが達成されたが、低いcmH2Oレベルでは達成されなかった。ベースラインよりも良好なウォッシュアウトは、8cmH2O以上では50:154(約1/3)(BRA:CNDEA)、12cmH2O以上では60:154(約2/5)(BRA:CNDEA)、16cmH2O以上では75:154(約1/2)及び102:154(約2/3)(BRA:CNDEA)において達成された。この試験では、1:1(BRA:CNDEA)以上の比においてウォッシュアウトは達成されなかった。
【0485】
図26図28は、鼻インターフェースを用いた、それぞれ呼吸数15回/分、呼吸数25回/分及び呼吸数45回/分での再呼吸に対する異なる鼻送達要素111、112サイズ、異なるバイパス制限部断面積、異なる設定圧力及び異なるバイアスフロー制限部開口状態の影響をモデル化したものを示す。
【0486】
チャートのY軸(従属軸)は、再呼吸を示し、量が小さいほど良く、より多くのウォッシュアウトを示す。
【0487】
各チャートの「鼻送達要素サイズ」は、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aを示す。
【0488】
Aは、Bよりも小さい。A-Bは、総断面積A+Aの可能な範囲を提供する。
【0489】
本明細書で概説したように、いくつかの構成では、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aは、0mm超(A)且つ最大で約250mm(B)、任意選択的に約1mm~約250mm、任意選択的に約1.6mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約250mm、任意選択的に約50mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約200mm、任意選択的に約30mm~約155mm、任意選択的に約50mm~約155mm及び任意選択的に約70mm~約155mmである。
【0490】
各チャートの「バイパス制限部サイズ」部分は、バイパス制限部130の断面積A、即ちガスフローチャネルの一部分の断面積Aを示す。
【0491】
Cは、Dよりも小さい。C-Dは、バイパス制限部断面積Aの可能な範囲を提供する。
【0492】
本明細書で概説したように、いくつかの構成では、バイパス制限部130の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの0倍超~約1.5倍、任意選択的に鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの約0.25倍~約1.5倍、任意選択的に鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの約1倍以下、任意選択的に鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの約2/3倍以下である。
【0493】
本明細書で概説したように、いくつかの構成では、バイパス制限部130の断面積Aは、0mm超(C)且つ最大で約375mm(D)、任意選択的に約1mm~約375mm、任意選択的に約1mm~約250mm、任意選択的に約1mm~約200mm、任意選択的に約1mm~約167mm、任意選択的に約50mm~約167mm、任意選択的に約50mm~約103mm、任意選択的に約35mm~約100mmである。バイパス制限部130の断面積Aは、本明細書に列挙した鼻送達要素111、112の総断面積A+Aに関連する任意の他の値又は値の範囲であり得る。
【0494】
いくつかの構成では、ガスフローチャネルの一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの0倍超~約1.5倍であり、及び鼻送達要素111、112の総断面積A+Aは、約1mm~約250mmである。
【0495】
各チャートの「設定圧力」部分は、鼻インターフェース100のガス入口121に印加される圧力を示す。
【0496】
Eは、Fよりも小さい。E-Fは、ガス入口121に印加される圧力の可能な範囲を提供する。
【0497】
本明細書で概説したように、いくつかの構成では、使用時に0cmH2O超(E)且つ最大で約30cmH2O(F)の圧力がガス入口121に提供される。
【0498】
いくつかの構成では、使用時に約3cmH2O~約10cmH2Oの圧力がガス入口121に提供される。
【0499】
いくつかの構成では、使用時に約4cmH2O~約30cmH2Oの圧力がガス入口121に印加される。
【0500】
各チャートの「バイアス」部分は、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローのための開口面積の開口状態の、再呼吸及びウォッシュアウトに対する影響を示す。「フィルタなし」は、フィルタ又はディフューザが配置されないより開放されたバイパス制限部を示す。「フィルタあり」は、バイパス制限部にフィルタ又はディフューザが配置されるより閉じたバイパス制限部を示す。
【0501】
上記で概説したように、いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、バイアスフロー制限部140を通して鼻インターフェース100から出るガスフローのための開口面積を含む。いくつかの構成では、開口面積は、0mm超~約40mm、任意選択的に約2mm~約40mm、任意選択的に約2mm~約5mm、任意選択的に約12mm~約40mm、任意選択的に約20mm~約30mmである。
【0502】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に0cmH2O超且つ最大で約30cmH2Oの圧力がガス入口121に提供されるとき、バイアスフロー制限部を通して鼻インターフェースから出るガスフローの流量が0lpm超~約80lpmであるように構成される。
【0503】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に約3cmH2O~約10cmH2Oの圧力がガス入口121に提供されるとき、バイアスフロー制限部を通して鼻インターフェースから出るガスフローの流量が約4lpm~約15lpmであるように構成される。
【0504】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部140は、使用時に約4cmH2O~約30cmH2Oの圧力がガス入口121に提供されるとき、バイアスフロー制限部を通して鼻インターフェースから出るガスフローの流量が約15lpm~約80lpmであるように構成される。
【0505】
プロットは、15BPM及び25BPMなどの低い呼吸数において、鼻送達要素の総断面積を増加させること、バイパス制限部の断面積を減少させること、ガス入口に印加される圧力を増加させること及び/又はバイアスフロー制限部140を通るガスフローのための開口面積を増加させることは、再呼吸の量を減少させ、ウォッシュアウトの量を増加させることを示す。
【0506】
鼻送達要素111、112の総断面積A+Aは、ウォッシュアウトを増加させるために、患者の鼻腔内に快適に収まるサイズまで最大化され得る。
【0507】
バイパス制限部130の断面積Aは、この断面積を増加させると患者の快適性を高める可能性はあるが、ウォッシュアウトを増加させるために最小化され得る。
【0508】
プロットは、45BPMなどの高い呼吸数において、鼻送達要素の断面積又はバイパス制限部を変化させることは、ガス導管内における再呼吸により、無視できるほどの影響のみがある可能性があることを示す(したがって、45BPMのプロット内の左側の2つのボックスは、結果が統計的に有意ではないため、灰色に網掛けされている)。ガス入口121に印加される圧力を増加させる及び/又はバイアスフロー制限部140を通るガスフローのための開口面積を増加させると、再呼吸の量が減少し、ウォッシュアウトの量が増加する。
【0509】
患者の顔面に対して鼻インターフェース100を保持するためにヘッドギアが使用され得る。ヘッドギアは、ヘッドストラップ200を含む。ヘッドストラップ200は、単一の連続長であり得、使用時、患者の頬に沿って耳の上及び後頭部の周りに延びるように適合され得、調節可能であり得、且つ/又は患者の頭部の他の部分の周りに延び得る。
【0510】
ヘッドギアは、インターフェース本体110のサイドアームに接続する端部を有する。
【0511】
図示の例示的な構成(図18)では、ストラップ200の主端部部分201及び主端部部分202は、鼻インターフェース100の両側にある各形成物101及び形成物102に着脱可能に接続し、使用中に鼻インターフェース100を所定の位置に保持するように適合される。
【0512】
1つの構成では、対応する形成物101、102内に受け入れられ、保持されることが可能なクリップ部品が各端部部分201、202に提供される。クリップ部品は、各々の主端部部分においてストラップに結合され得る。更に、ヘッドストラップ200は、ストラップを着用者の頭部に合わせてカスタマイズするのに役立つように長さを調節可能である。ストラップ200は、着用者にとって快適な弾性の織物材料/布地などの柔らかく伸縮性/弾性のある材料から形成され得る。代わりに、ストラップ200は、硬質プラスチック材料などの実質的により剛性の高い又はより可撓性の低い材料から形成され得る。
【0513】
ヘッドギアは、使用時に患者の頭頂部上に延びるようにストラップ200に結合する追加のストラップ又は他のヘッドギア部品を更に含み得る。頭頂部ストラップ又は頭頂部部品は、使用時にストラップ200を上に、患者の耳の上方に引き、フィット性及び快適性を向上させるという利点を有し得る。
【0514】
ストラップ200の後部部分は、レシーバ204を通して延び得る。レシーバ204は、ストラップ200の後部部分を調節して、ヘッドギアのサイズを患者の頭部にフィットするように調節することを可能にし得る。
【0515】
固定長のストラップセグメントを主ストラップに着脱可能に接続して、その長さを延長することができる。
【0516】
代替的な調節長さを提供するために、異なる所定の長さのいくつかのストラップセグメントが提供され得る。例えば、約1cm~約10cmの範囲内又は約2cm~約6cmの範囲内の長さを有する1つ以上のストラップセグメントが提供され得る。ストラップセグメント220は、例えば、約2cm、約4cm又は約6cmの長さを有する。これらの例は、限定を意図するものではなく、各ストラップセグメントの長さは、使用者及び/又は用途によるため、任意のサイズのものであることができることが理解されるであろう。
【0517】
更に、各ストラップセグメントの各端部は、別のストラップセグメントの各端部及び/又は主ストラップ210の各副端部部分に接続可能であり得、それにより使用者が同じ又は異なる長さの1つ以上のストラップセグメントを組み合わせて、延長部の全長を必要に応じてカスタマイズすることを可能にする。
【0518】
追加のストラップセグメントは、着用者にとって快適な弾性の織物材料/布地などの柔らかく伸縮性/弾性のある材料から形成され得る。例えば、管状のニットタイプのヘッドストラップ又はヘッドストラップ210のセクションが、特に使用者の耳の上の快適性のために用いられ得る。
【0519】
特定の快適性は、鼻インターフェース100の適切な位置決めを使用者の顔面上の比較的安定した位置に提供することができるが、同時に使用者の頭部の周りに比較的緩いフィット性又は低張力のフィット性を提供することができるヘッドストラップにより達成され得ることが理解されるであろう。
【0520】
代わりに、追加のストラップセグメントは、硬質プラスチック材料などの実質的に剛性の材料から形成され得る。
【0521】
主ストラップ210の主端部部分201及び主端部部分202にインターフェースコネクタ240が設けられる。これらのコネクタ240は、主端部部分201、202を接続するためのストラップ接続機構を有するが、ストラップ端部の反対にあるコネクタ240の端部に押し込み嵌めクリップ241などのクリップ部材を含む。クリップ241は、鼻インターフェース100の側部にある各形成物101、102に着脱可能に結合するように構成される。クリップ部材241は、ストラップに対してヒンジ部分を形成するプラスチック部品などの曲げられる部品であり得る。クリップ241は、例えば平坦から20度の間の角度を有する形状など、その長さに沿って湾曲した形状を有するように予め形成され得る。この湾曲により、クリップ241がクリップ241の領域において患者の顔面の輪郭にフィットすることを可能にする。
【0522】
鼻インターフェースは、スリーブ270を含み得る。各スリーブ270は、例えば平坦から20度の間の角度を有する形状など、その長さに沿って湾曲した形状を有するように予め形成され得る。この湾曲により、スリーブが使用時にスリーブの領域で患者の顔面又は頬の輪郭にフィットすることを可能にする。代わりに、スリーブ270は、ヘッドストラップ200の主端部部分201、202又はコネクタ240との係合時、湾曲したスリーブの形状をとり得る。
【0523】
スリーブ270は、使用者の顔面又は顔面の皮膚と摩擦的に係合するために比較的高摩擦の表面材料の表面領域を提供する。この表面領域は、使用者の顔面の頬の皮膚と摩擦的に係合するように配置される。表面領域は、ストラップ又は使用者の頬の上に配置されるストラップのセクションに少なくとも局所的に配置される。比較的高摩擦の表面材料を備える表面領域は、滑らかで、患者の皮膚に対して快適な材料のものであり得る。スリーブ270又は少なくとも表面領域271は、したがって、コネクタ240よりも比較的柔らかい材料から形成される。
【0524】
1つの構成において、表面領域271又はスリーブ270は、軟質熱可塑性エラストマー(TPE)から形成されるが、代替的に、シリコーンなどの別のプラスチック材料又は任意の他の生体適合性材料から形成され得る。
【0525】
表面領域271は、患者インターフェースからより遠いところの表面積よりも患者インターフェースにより近接するところにより広い表面積を持つ表面であり得る。1つの構成において、スリーブ270は、比較的より広い表面積273から比較的より小さい表面積274へと、コネクタ240と鼻インターフェース100との間の接続点から離れる方に延びる方向にテーパする。端部273におけるスリーブの幅は、顔面取付部品110の対応する羽根部113、114のテーパした遠位端の幅と同じ又は同様であり得る。これにより、鼻インターフェース100とヘッドギアとの間の滑らかな移行がもたらされ、審美性が向上し、視覚的訴求効果が達成される。
【0526】
スリーブ270は、鼻インターフェース100の識別を提供するために着色され得る。本明細書に記載されるように、鼻インターフェースは、例えば小、中及び大などの異なるサイズで提供され得る。各これらのサイズのスリーブ270は、異なるサイズを表す異なる色を含み得る。代わりに又は更に、スリーブは、鼻インターフェースが対称ではなく非対称の鼻送達要素を有することを表すための特定の手法で着色され得る。
【0527】
ヘッドギアは、インターフェースのヘッドギアのストラップのいずれの側の端部にある又はこれに隣接する、説明したような又はそれに類似する頬支持物270を含み得、頬支持物270は、鼻インターフェースに接続され、使用者の顔面と摩擦的に係合して、顔面上において頬でマスクを安定させる。そのようなヘッドギアは、この場合にも使用時に患者の頬に沿って耳の上及び後頭部の周りに延びるように適合され、両側で鼻インターフェースに結合する(又は鼻インターフェースに恒久的に取り付けられる)任意の適切な形態のクリップを含む端部を有する単一のヘッドストラップを含み得る。
【0528】
患者インターフェース1は、チューブ保持クリップ(図示せず)を含み得る。チューブ保持クリップは、呼吸導管300又は患者インターフェース1の一部からの他のガス供給チューブ16を支持することができる。呼吸導管300又は鼻インターフェース100からの若しくはその近傍の他のガス供給チューブを支持することにより、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を通る非対称流並びに/又は患者の頭部の動きの結果として呼吸導管300又は他のガス供給チューブ16に印加される曲げモーメントに、チューブ保持クリップによって抵抗し、それによって患者の快適性が向上する。
【0529】
患者インターフェース1は、PCT公開番号、国際公開第2014/182179号パンフレット又は米国特許第10,406,311号明細書に記載される特徴及び機能のいずれか1つ以上を有し得る。これらの明細書の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0530】
ヘッドギアの代わりとして、患者インターフェースは、PCT公開番号、国際公開第2012/053910号パンフレット又は米国特許第10,238,828号明細書に記載されるタイプの固定システムを含み得る。これらの明細書の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0531】
図29は、患者インターフェース1で使用するための代替的な構成の鼻インターフェース1100を概略的に示す。以下に異なるものとして説明されない限り、鼻インターフェース1100の特徴、機能、代替物及び使用は、鼻インターフェース100に関して説明したとおりである。同様の参照番号は、1000を加えた同様の部品を示す。鼻インターフェースの例示的な構成について、図30図59を参照して以下で更に詳細に説明する。
【0532】
鼻インターフェース1100は、患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体1110を含む。インターフェース本体1110は、患者の第1の鼻腔及び患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成される。
【0533】
鼻インターフェース1100は、鼻インターフェース1100に呼吸ガスを送達するためのガス入口1121を含む。ガス入口1121は、インターフェース本体1110と流体連通して、使用時にガス入口1121からインターフェース本体1110を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔に呼吸ガスを送達する。
【0534】
鼻インターフェース1100は、ガス入口1121から流入ガスF0を受け入れ、流入ガスF0から、使用時に患者の第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流F1と、使用時に患者の第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流F2とを供給するように構成される。
【0535】
鼻インターフェース1100は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、第2のガスフロー流F2よりも第1のガスフロー流F1により多くの流入ガスを導くように構成される。
【0536】
呼吸療法によって発生する流れは、鼻インターフェース1100を通る流れに依存する。鼻インターフェース1100を通る流れは、鼻インターフェースの各出口1111a、1112aにおける圧力に関連する。各出口1111a、1112aにおける圧力が異なる場合、非対称なガスフローが発生する。
【0537】
鼻インターフェースは、患者の各鼻腔に呼吸ガスを送達するための別個の出口1111a、1112aを含み得る。代わりに、鼻インターフェースは、患者の各鼻腔に呼吸ガスを送達するための第1の出口部及び第2の出口部を画定する単一の出口を含み得る。したがって、本明細書中における「第1の出口」及び「第2の出口」への言及は、その代わりに、それぞれ「第1の出口部」及び「第2の出口部」への言及と見なすことができる。可能な例示的な構成のいくつかについて、以下で更に詳細に説明する。
【0538】
非対称流が、鼻インターフェース1100により、第2の鼻腔/第2の出口1112aよりも第1の鼻腔/第1の出口1111aにより多くの流れを導くことによって提供される。これは、流れの指向性と見なされ得る。
【0539】
鼻インターフェース1100は、流れの指向性を異なる手法で提供するように構造化及び構成され得る。例えば、鼻インターフェース1100は、流れの指向性を提供するために、流れ誘導部及び/又は流れ分割部及び/又はガス入口と第1の出口1111aとの少なくとも部分的な位置合わせを含み得る。可能な例示的な構成のいくつかについて、以下で更に詳細に説明する。
【0540】
いくつかの構成では、鼻インターフェース1100は、インターフェース本体1110及びガスマニホールド1120を含み得る。
【0541】
インターフェース本体1110とガスマニホールド1120は、協働して、その内部にガスプレナム1115を画定し得る。いくつかの代替的な構成では、ガスプレナム1115は、インターフェース本体1110によって実質的に又はインターフェース本体1110のみによって画定され得る。ガスマニホールド1120を有する代わりに、鼻インターフェース1100は、インターフェース本体及び/又は1つ以上の他の構成要素(ガス入口1121、ヘッドギア200及び/又はインターフェース本体1110など)を支持するためのフレーム構成要素を含み得る。したがって、本明細書中における「ガスマニホールド」への言及は、その代わりに、「フレーム」への言及と見なすことができる。
【0542】
インターフェース本体1110は、患者の鼻腔の内部に接触し、密閉するように構成され得、患者の鼻腔の入口に接触し、密閉するように構成され得、且つ/又は鼻の外面、例えば鼻翼及び鼻尖点の周囲を密閉するように構成され得る。
【0543】
いくつかの構成では、インターフェース本体1110は、患者の第1の鼻腔にガスを実質的に送達するように構成された第1の出口1111aを含み、患者の第2の鼻腔にガスを実質的に送達するように構成された第2の出口1111bを含む。
【0544】
いくつかの構成では、インターフェース本体1110は、患者の各鼻腔と係合するように構成された第1の鼻送達要素1111及び第2の鼻送達要素1112を含む。
【0545】
いくつかの構成では、インターフェース本体1110は鼻クッションである。鼻クッションは、第1の出口部及び第2の出口部を提供する単一の出口を含み得る。代わりに、鼻クッションは、それぞれ患者の各鼻腔と係合するように構成された第1の鼻送達要素1111及び第2の鼻送達要素1112を含み得る。
【0546】
鼻インターフェース1110は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるように構造化及び構成される。
【0547】
図29に示される構成では、ガス入口1121は、第1の出口1111aと少なくとも部分的に位置合わせされ、第2の出口1112aとあまり位置合わせされないか又は位置合わせされない。
【0548】
この構成は、ガス入口1121から第1の出口1111aに実質的に直接的なガスフローを提供する。ガス入口1121と第1の出口1111aとの位置合わせは、流れ誘導部として機能し得る。
【0549】
ガス入口1121から第2の出口1112aへのガスフローの流路は、ガス入口1121から第1の出口1111aへのガスフローの流路に比べてより蛇行している。加えて又は代わりに、ガス入口1121から第2の出口1112aへのガスフローの流路は、ガス入口1121から第1の出口1111aへのガスフローの流路に比べてより長い場合がある。
【0550】
ガス入口1121は、鼻インターフェース1100の中心軸線C-Aからオフセットする。
【0551】
いくつかの構成では、ガス入口1121は、第1の出口1111aと実質的に軸方向に位置合わせされる。
【0552】
いくつかの構成では、ガス入口1121の横断面積A0の少なくとも半分は、第1の出口1111aの横断面積A1の少なくとも半分と軸方向に位置合わせされる。
【0553】
ガス入口は、呼吸導管300又は他のガス供給チューブ16に接続し、ガス源からインターフェース本体1110にガスフローを提供するための外側部分1121aを含み、インターフェース本体1110と流体連通する内側部分1121bを更に含む。
【0554】
ガス入口1121の内側部分1121bは、第1の出口1111a又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされる。
【0555】
内側部分1121bと外側部分1121aは、互いに位置合わせされ得るか、又は互いに対して角度を成し得る。
【0556】
いくつかの構成では、第1の出口1111aと第2の出口1112aは、実質的に同じ断面積を含む。即ち、流れの非対称性は、異なる出口のサイズよりもむしろ、鼻インターフェース1100の他の特徴によって引き起こされる。
【0557】
いくつかの構成では、第1の出口1111aと第2の出口1112aは、対称的及び構造的に同一であり得る。
【0558】
いくつかの構成では、鼻インターフェース1100は、呼吸周期の吸気相中、第2の出口1112aを通るガスフローの速度よりも低い速度のガスフローを、第1の出口1111aを通して送達するように構成される。
【0559】
第1の出口1111aへのより制限されない流路により、第1のガスフロー流F1は、第2の出口1112aへのそのより制限された流路に沿った第2のガスフロー流F2に比べてより低い速度及びより高い圧力を有する。
【0560】
鼻インターフェース1100は、第2の出口1112aへの流れを制限するための制限部を含み得る。制限部は、流れ誘導部、流れ分割部又は任意の他の適切な特徴の1つ以上によって提供され得る。制限部は、バイパス制限部を含み得る。
【0561】
いくつかの構成では、鼻インターフェース1100は、呼吸周期の吸気相中、第2の出口1112aを通るガスフローの圧力よりも高い圧力のガスフローを、第1の出口1111aを通して送達するように構成される。
【0562】
図29に示される構成では、インターフェース本体1110は、第1の出口1111aを含む第1の鼻送達要素1111と、第2の出口1112aを含む第2の鼻送達要素1112とを含み、鼻インターフェース1100は、第1のガスフロー流F1が第1の鼻送達要素1111に実質的に送達されるように構成され、及び第2のガスフロー流F2が第2の鼻送達要素1112に実質的に送達されるように構成されるように構成され、第1の鼻送達要素及び第2の鼻送達要素は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される。
【0563】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、第2のガスフロー流F2よりも第1のガスフロー流F1にガス入口1121からのより多くの流入ガスF0を導くように構成される流れ誘導部を含む。
【0564】
図29は、流れ誘導部の第1の例示的な構成を示す。この構成では、流れ誘導部は、ガス入口1121の内側部分1121aを含む。ガス入口は、第2の出口1112aよりも第1の出口1111aとより位置合わせされるため、流れ誘導部は、第2のガスフロー流F2よりも第1のガスフロー流F1により多くの流入ガスF0を導く。
【0565】
いくつかの構成では且つ以下に記載されるように、鼻インターフェースは、患者インターフェースに呼吸導管300を接続するためのコネクタ又はエルボを含む。
【0566】
コネクタ又はエルボは、流れ誘導部を含み得る又は流れ誘導部であり得る。即ち、コネクタ又はエルボは、第2の出口1112aよりも第1の出口1111aに向かってより多くの流れを導く構成要素であり得る。
【0567】
いくつかの構成では、鼻インターフェース1100は、呼吸周期の吸気相中、第2のガスフロー流F2よりも第1のガスフロー流F1により多くの流入ガスを導くように構成される。更に、これは、呼吸周期の呼息相中にも起こり得る。吸気相及び呼息相は、呼吸周期を定義し得る。
【0568】
いくつかの構成では、第1の鼻腔への流路F1は、収束流路を含む。加えて又は代わりに、第2の鼻腔への流路F2は、発散流路を含む。
【0569】
いくつかの構成では、流れ誘導部は、第1の出口1111aに向かって流れを加速させるように構成されるノズルを含む。
【0570】
そのような構成では、ガス入口1121の近位側又はガス入口への進入部1121aの近位側のノズルの第1の部分は、比較的大きい断面寸法を有し得、ガス入口1121から遠位側又はガス入口への進入部1121aから遠位側(及びインターフェース本体1110及び/又はガスマニホールド1120内のガスプレナムの近位側)のノズルの第2の部分は、比較的小さい断面寸法を有し得る。断面積の減少により、ノズルは、ガスを、ノズルを通り、第1の出口1111aに向かって加速させる。
【0571】
いくつかの構成では、ノズルの断面積の減少は、テーパリングなど、ノズルの第1の部分と第2の部分との間の断面積の緩やかな減少であり得る。別の構成では、ノズルの断面積の減少は、1つ以上の階段状の変化など、ノズルの第1の部分と第2の部分との間に設けられる断面積の1つ以上の実質的に急な減少であり得る。
【0572】
ノズルは、ガス入口1121の一部を含み得るか、又はガス入口1121と結合若しくは流体連通し得る。
【0573】
いくつかの構成では、ノズルは、追加の流れ誘導部と組み合わされて提供され得る。代わりに、ノズルは、流れ誘導部として機能し得る。
【0574】
鼻インターフェース1100は、使用時にガス入口1121からインターフェース本体1110を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔の両方に呼吸ガスを同時に送達するように構成される。
【0575】
鼻インターフェース1100は、鼻インターフェース1100から周囲環境へのガスフローのための少なくとも1つのアパーチャ1140a、任意選択的に複数のアパーチャ1140aを含むバイアスフロー制限部1140を含む。
【0576】
バイアスフロー制限部1140は、バイアスフロー制限部140に関して上述した機能を提供し得る。
【0577】
呼吸療法中、典型的には、患者インターフェース1100からバイアスフロー制限部1140を通して出る正のガスフローがある。
【0578】
バイアスフロー制限部1140は、アパーチャ1140aを通して流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ及び/又はディフューザを含み得る。フィルタが使用される場合、いくつかの構成では、フィルタは、追加的にディフューザとして機能し得る。
【0579】
図示の構成では、バイアスフロー制限部1140は、ガスマニホールド1120内に設けられる。
【0580】
いくつかの構成では、バイアスフロー制限部は、第1の鼻送達要素1111及び第1の出口1111aよりも第2の鼻送達要素1112及び第2の出口1112aの近くに配置される。これにより、呼出されたガスが第2の鼻送達要素1112を通過し、バイアスフロー制限部1140を通して鼻インターフェースから出ることを促進する。
【0581】
バイアスフロー制限部1140は、ガスマニホールド1120よりもむしろ別の場所に配置され得る。
【0582】
入口ガスが鼻インターフェース1100に送達され、鼻インターフェースが患者に取り付けられず、出口に制限部がないとき、第1の出口1111a及び第2の出口1112aを通る非対称なガスフローがある。出口1111a、1111bにおける圧力は、非対称流があることを決定するために確認され得る。
【0583】
鼻インターフェース1100は、使用時に患者の第1の鼻腔でより大きい動圧を提供し、且つ使用時に患者の第2の鼻腔でより小さい動圧を提供するように構成される。
【0584】
したがって、鼻インターフェース1100は、患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体1110を含むと見なされ得、インターフェース本体1110は、患者の第1の鼻腔及び患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成される。
【0585】
鼻インターフェース1100は、鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口1121を含み、ガス入口1121は、インターフェース本体1110と流体連通して、使用時にガス入口1121からインターフェース本体1110を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔に呼吸ガスを送達する。
【0586】
鼻インターフェース1100は、使用時に患者の第1の鼻腔でより大きい動圧を提供し、且つ使用時に患者の第2の鼻腔でより小さい動圧を提供するように構成される。患者の第2の鼻腔におけるより小さい動圧と比較して、第1の鼻腔におけるより大きい動圧は、使用時に患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせる。患者の鼻気道における非対称なガスフローは、呼吸周期の吸気相中に形成され得る。更に、これは、呼吸周期の呼息相中にも起こり得る。吸気相及び呼息相は、呼吸周期を定義し得る。したがって、非対称流が患者の呼吸周期の全体を通して鼻インターフェース1100により患者の鼻気道に提供され得る。
【0587】
鼻インターフェース1100は、非対称流を提供する。鼻インターフェースの使用時、CPAP又はBiPAPなどのフローセラピー又は圧力療法が患者に送達されるとき、呼吸(respiratory)又は呼吸(breath)周期の全体を通して患者の第1の鼻腔から患者の第2の鼻腔への正味の流れがある。
【0588】
いくつかの構成では、患者は、自発呼吸し得る。
【0589】
呼吸周期は、吸入相、患者が吸気も呼気もしていない転換相(この相は、息こらえ相としても知られ得る)及び呼気相を有すると記述され得る。転換相は、吸入相及び/又は呼気相よりも大幅に短い時間にわたって行われ得る。
【0590】
流れは、呼吸補助装置によって送達されるある全圧においてガス入口1121から鼻インターフェース1100に入る。流れは、圧力の静的成分及び圧力の動的成分を有し、圧力の動的成分は、流れ成分を指す。
【0591】
ガス入口からのガスフローは、鼻インターフェース内で分割され、より大きい断面積(ここではA-1と呼ばれる)を有し得る、結果として生じる第1のガスフロー流F1は、第1の鼻腔に向かって導かれ、より小さい断面積(ここではA-2と呼ばれる)を有し得る第2のガスフロー流F2は、第2の鼻腔及びバイアスフロー制限部1140に向かって導かれる。
【0592】
この流れの分割により、第1の鼻腔に向かってバイアスを生じさせることができる。
【0593】
いくつかの構成では、面積A-1は、面積A-2よりも大きく、面積A-2を通過するガスフローの圧力低下又は流量制限は、面積A-1を通過するときよりも大きい。
【0594】
いくつかの構成では、面積A-1は、面積A-2よりも大きく、ガスフローの大部分は、第1の鼻腔の方向に導かれる。
【0595】
いくつかの構成では、面積A-1は、面積A-2よりも大きくなくてもよいが、流入ガスフローは、第2の鼻腔よりも第1の鼻腔に向かってより多く導かれ得、及び/又は第2の鼻腔への第2のガスフロー流F2の流路は、第1の鼻腔への第1のガスフロー流F1の流路に比べてより蛇行し得る。
【0596】
そのような構成では、面積A-2の少なくとも一部分は、第2のガスフロー流F2を介して第2の鼻腔に流れるガスをろ過するか又は拡散させるためのフィルタ又はディフューザを含み得る。面積A-2の少なくとも一部分に設けられるフィルタ又はディフューザは、第1の鼻腔に向かってバイアスを生じさせるように機能し得る。
【0597】
第1の鼻腔に向かう流れのバイアスにより、第1の鼻腔における動圧は、第2の鼻腔における動圧よりも大きくなる。流れは、そのエネルギーが第1の鼻腔の方に向かう方向に入ってくるため、その動圧は、全圧の流れ成分である。
【0598】
呼吸の吸入相の間、ガス入口1121からの流れは、両鼻腔に異なる割合で入り、上述のように生じたバイアスにより、第2の鼻腔よりも第1の鼻腔により多くの流れが入る。第1の鼻腔及び/又は第2の鼻腔に入らない流れは、バイアスフロー制限部1140を通して大気へと患者インターフェースを出ることができる。いくつかの構成では、流れは、吸気の一部又は全部の間、第2の鼻腔に入るよりもむしろ第2の鼻腔を出ることが可能である。そのような流れは、ガス入口1121からの流れの一部若しくは第2の鼻腔を通して患者の気道を出る流れ又はこれらの組み合わせであり得る。
【0599】
息こらえ相中、ガス入口1121からの流れは、鼻インターフェース内で分割され、その分割された流れの一部は、第1の鼻腔に入り、患者の気道を通して第2の鼻腔から出る。分割された流れからの流れ(又はその一部)並びに/又は第1の鼻腔及び/若しくは第2の鼻腔を通して患者の気道を出る流れは、バイアスフロー制限部1140を通して大気に出る。
【0600】
呼吸の呼気相中、流れは、両方の鼻腔を出るか、流れは、構成に応じて、第1の鼻腔に入り、第2の鼻腔から出て、バイアスフロー制限部1140を通して出ることができるかのいずれかである。一部の流れは、鼻インターフェースを通してガス入口1121に逆流し得る。流れが第1の鼻腔を出る場合、流入ガスは、停滞し、第1の鼻腔からの流れと共に、ガスプレナム1115を通り、第2の鼻腔に向かって移動し、バイアスフロー制限部1140を通して大気に出る。第2の鼻腔における全圧は、第1の鼻腔におけるものよりも低いため、肺からの正味の流れがある場合、流れは、第2の鼻腔から出る。
【0601】
鼻インターフェースは、第1のガスフロー流F1の流路と第2のガスフロー流F2の流路との間の圧力差を提供する。
【0602】
少なくともいくつかの構成において、ガス入口1121からの呼吸ガスは、第1の鼻腔に入る可能性が高くなる。これは、それらがその鼻腔に向かって導かれ、第2の鼻腔に向かう移動に対する(例えば、蛇行路及び/又は減少流路の形態の)抵抗があるためである。第2のガスフロー流F2は、第2の鼻腔に入るためには、来た道を戻る又は制限部を通過する必要があり得るが、第1のガスフロー流F1は、そうする必要はなく、より多くのガスが第1の鼻腔に流れることになる。同様に、第2の鼻腔において、患者から呼出されたガスは、第2の鼻腔を通して出る可能性が高くなる。これは、呼出されたガスは、バイアスフロー制限部1140に向かって導かれ、第1の鼻腔に向かって戻る移動に対する抵抗(この場合も、蛇行路及び/又は制限流路による)があるからである。したがって、(第1の鼻腔に入り、第2の鼻腔から出る)両方向に動的圧力差がある。
【0603】
鼻インターフェース1100は、単一のガス入口1121を有する。したがって、第1及び第2の出口1111a、1112a又は出口部は、それらの呼吸ガスからのガスフローを入口から受け入れる。
【0604】
鼻インターフェース1100は、例えば単一のフロージェネレータなどの単一のガス源と共に使用され得る。
【0605】
図29の鼻インターフェースに関して説明した機能を提供する鼻インターフェースの例示的な構成について、図30図59を参照して以下に説明する。以下に異なるものとして説明されない限り、鼻インターフェースの特徴、機能、代替物及び使用は、鼻インターフェース1100又は他の説明した鼻インターフェースのいずれかに関して説明したとおりである。各例示的な構成に関して、同様の参照番号は、100を加えた同様の部品を示す。
【0606】
図30図36は、鼻インターフェース1200の例示的な構成を示す。
【0607】
鼻インターフェース1200は、インターフェース本体1210及びガスマニホールド1220を含む。
【0608】
ガスマニホールド1220とインターフェース本体1210は、互いに結合され、その内部にガスプレナム1215を画定する。ガスプレナム1215は、ガス入口1221と第1の出口1211a及び第2の出口1212aとの間に流体連通を提供する。
【0609】
鼻インターフェース1200は、鼻インターフェース1100から周囲環境へのガスフローのための少なくとも1つのアパーチャを含むバイアスフロー制限部1240を含む。
【0610】
バイアスフロー制限部1240は、第2の出口1212aと少なくとも部分的に位置合わせされ、第1の出口1211aとあまり位置合わせされないか又は位置合わせされない。
【0611】
図示の構成では、バイアスフロー制限部は、第2の出口1212aと実質的に軸方向に位置合わせされる。
【0612】
ガス入口1221は、患者インターフェース1200に呼吸導管300を接続するためのコネクタ又はエルボ1222の一部として設けられるか又はそれに結合される。
【0613】
コネクタ又はエルボ1222は、ガスマニホールドの前部からガスマニホールド1220に入る。代わりに、コネクタ又はエルボ1222は、異なる位置、例えばガスマニホールド1220の側部又はガスマニホールドの下からガスマニホールド1220に入り得る。
【0614】
鼻インターフェース1200は、ガスマニホールド1220及び/又はインターフェース本体1210にヘッドギア200を接続するためのコネクタ部分1213、1214を含む。
【0615】
図31に示されるように、流入流F0は、それぞれ各出口1211a、1212a及び各鼻腔に通じる各流路に沿って2つのガスフロー流F1、F2に分割される。
【0616】
図31に示されるように、第1のガスフロー流F1は、第2のガスフロー流F2の対応する寸法D2よりも大きい少なくとも1つの寸法D1を有する。同じことが本明細書中に記載される鼻インターフェースの他の構成にも当てはまる場合がある。
【0617】
少なくとも1つの寸法D1は、第1のガスフロー流F1の横寸法を含み得、対応する寸法D2は、第2のガスフロー流F2の横寸法を含み得る。
【0618】
例えば、第1のガスフロー流F1は、第2のガスフロー流F2の対応する直径、断面積及び/又は体積よりも大きい直径、断面積及び/又は体積を有し得る。
【0619】
いくつかの構成では、第1のガスフロー流F1の断面積(寸法D1の方向)と第2のガスフロー流F2の対応する断面積(寸法D2の方向)との比は、約2:1~約5:1、任意選択的に約2:1~約4:1、任意選択的に約2.5:1~約3.5:1、任意選択的に約3:1である。
【0620】
いくつかの構成では、第1のガスフロー流F1の断面積と第2のガスフロー流F2の対応する断面積との比は、約2:1、2.25:1、2.5:1、2.75:1、3:1、3.25:1、3.5:1、3.75:1、4:1、4.25:1、4.5:1、4.75:1、5:1又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値である。
【0621】
単なる例として、ガス入口1221又はその近傍における第1のガスフロー流F1と第2のガスフロー流F2の総断面積は、約200mmであり得、第1のガスフロー流F1の断面積は、約150mmであり得、第2のガスフロー流F2の断面積は、約50mmであり得る。
【0622】
第1のガスフロー流F1の少なくとも1つの寸法D1と第2のガスフロー流F2の対応する寸法D2の上記の関係を図30図36の構成に関連して説明したが、同じ関係は、図29図59の構成のいずれにおいても使用され得る。
【0623】
フロー流の関係は、吸気と呼気との間でわずかに異なり得、且つ/又は異なる圧力/流れがフロージェネレータによって送達される際にわずかに異なり得る。
【0624】
いくつかの構成では、鼻インターフェース1200は、呼吸周期の吸気相中により少ない非対称性を提供し、呼吸周期の呼息相中により多くの非対称性を提供するように構成されるが、呼吸周期の全体を通して非対称流を提供するように構成される。即ち、第1の出口1121a及び第2の出口1221bを通るガスフローの圧力差は、吸入相中よりも呼気相中により高い。
【0625】
流れの誘導により、より多くの流れが第1の出口1211aに提供され、より少ない流れが第2の出口1212aに提供される。
【0626】
したがって、第1の鼻送達要素1211及び第1の出口1211aに、第2の鼻送達要素1212及び第2の出口1212aよりも高い圧力が提供される。
【0627】
これにより、鼻腔間の圧力差が生じ、患者の気道に非対称なガスフローが提供される。
【0628】
より多くの流れが他方の鼻腔(第2の出口1212aと関連する第2の鼻腔)よりも一方の鼻腔(第1の出口1211aと関連する第1の鼻腔)に入るため、このことは、他方の鼻腔が、呼出するために使用され得ることを意味する。これは、主呼気流EFを示す図32に図示される。第1の出口1212aと関連する鼻腔は、呼出することもできるが、その鼻腔からの呼気流は、バイアスフロー制限部1240に向かってより長くより蛇行した流路をとる。
【0629】
これにより、流れが主に第1の鼻腔に入り、他方の鼻腔を出る際、死腔を洗い出す。
【0630】
本明細書中の別の箇所に記載されるように、鼻インターフェースは、圧力制御療法(即ちCPAP、BiPAP)において使用され得る。鼻インターフェース内の非対称流は、圧力差の結果である。
【0631】
鼻インターフェースの使用において、一方の鼻腔が完全に塞がれる場合、圧力制御療法(即ちCPAP、BiPAP)は、非対称性なしに、塞がれない鼻腔において提供される。再呼吸の仕事が増加する可能性がある。鼻インターフェースは、デフォルトで、流入ガスフローの100%を一方の鼻腔に導かないことによってこの機能を提供する。
【0632】
図示の構成では、鼻インターフェース1200は、2つの流れ誘導部特徴を有する。鼻インターフェース1200の異なる構成は、流れ誘導部特徴の1つ又は両方の流れ誘導部特徴を有し得る。
【0633】
第1の流れ誘導部特徴は、図29に関連して上述したように、第2の出口1212bよりも第1の出口1211aの方により近いガス入口1221の位置である。
【0634】
第2の流れ誘導部特徴は、ガス入口1221からの流れF0を、使用時に患者の第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流F1と、使用時に患者の第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流F2とに不均等に分割するように構成された流れ分割部1230を含む。第1のガスフロー流F1は、使用時に患者の気道に非対称なガスフローを生じさせるために、第2のガスフロー流F2に沿ったガスフローよりも多くのガスフローを第1のガスフロー流F1に沿って送達するように構成される。
【0635】
いくつかの構成では、鼻インターフェース1200は、患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体1210であって、インターフェース本体1210は、患者の第1の鼻腔及び患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成される、インターフェース本体1210と、鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口1221であって、ガス入口1221は、インターフェース本体1210と流体連通して、使用時にガス入口1221からインターフェース本体1210を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔に呼吸ガスを送達する、ガス入口1221と、ガス入口1221からの流れを、使用時に患者の第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流F1と、使用時に患者の第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流F2とに不均等に分割するように構成された流れ分割部1230であって、第1のガスフロー流F1は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、第2のガスフロー流F2に沿ったガスフローよりも多くのガスフローを第1のガスフロー流F1に沿って送達するように構成される、流れ分割部1230とを含む。
【0636】
いくつかの構成では、鼻インターフェース1200は、患者の第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口1211aを含む第1の鼻送達要素1211と、患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口1212aを含む第2の鼻送達要素1212とを含むインターフェース本体1210であって、第1の鼻送達要素1211及び第2の鼻送達要素1212は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成される、インターフェース本体1210と、鼻インターフェース1200に呼吸ガスを送達するためのガス入口1221であって、ガス入口1221は、インターフェース本体1210と流体連通して、ガス入口1221から第1の鼻送達要素1211及び第2の鼻送達要素1212を通して呼吸ガスを送達する、ガス入口1221と、ガス入口1221からの流れを、第1の鼻送達要素1211に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流F1と、第2の鼻送達要素1212に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流F2とに不均等に分割する流れ分割部1230であって、第1のガスフロー流F1は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、第2のガスフロー流F2に沿ったガスフローよりも多くのガスフローを第1のガスフロー流F1に沿って送達するように構成される、流れ分割部1230とを含む。
【0637】
流れ分割部1230は、インターフェース本体1210、ガスマニホールド1220及び/又はガス入口1221内に設けられ得る。ガス入口1221は、エルボ/コネクタ1222の一部又は別個の構成要素であり得る。
【0638】
流れ分割部1230は、これらの構成要素の1つ以上と一体形成され得るか又は別々に形成され、これらの構成要素の1つ以上に接続され得る。
【0639】
流れ分割部1230は、これらの構成要素の1つ以上に接続されるように配置される取り外し可能なインサートであり得る。取り外し可能なインサートは、既存の鼻インターフェースを非対称鼻インターフェースに変換するために使用され得る。
【0640】
図示の構成では、流れ分割部1230は、ガス入口1221に向かって又はガス入口1221内に延びる壁部を含み、第1のガスフロー流F1は、壁部の一方の側に位置し、及び第2のガスフロー流F2は、壁部の反対側に位置する。
【0641】
いくつかの構成では、流れ分割部1230は、ガス入口内に延び、且つガス入口1221を、流れ分割部1230の前記一方の第1の側の第1のガスフロー流部分と、流れ分割部1230の反対側の第2のガスフロー流部分とに分割する。
【0642】
例えば図31図34及び図35及び図36に示されるように、流れ分割部1230は、第1の出口1211aと位置合わせされ、第1の出口1211aから遠ざかる方向に(及びガス入口1221に向かって又はガス入口1221内に)延びる円筒状壁を含み得る。代わりに、流れ分割部1230は、異なる構成を有し得る。例えば、流れ分割部1230は、第1の鼻送達要素1211と第2の鼻送達要素1212との間に配置された壁(平坦又は別の形状)を含み得る。
【0643】
流れ分割部1230は、第1のガスフロー流F1と第2のガスフロー流F2との間に実質的に一定の関係が提供されるように、実質的に剛性の部分であり得る。
【0644】
いくつかの構成では、鼻インターフェースは、第2のフロー流F2よりも第1のフロー流F1にガス入口1221からのより多くの流入ガスを導くように構成される流れ誘導部を含み得る。流れ誘導部は、流れ分割部1230に加えて設けられ得る。
【0645】
いくつかの構成では、流れ誘導部は、第1の出口1221に向かって流れを加速させるように構成されるノズルを含み得る。
【0646】
図32に示されるように、本体部分1210は、ガスマニホールド1220上の相補的な結合特徴1220aと係合するための結合特徴1210aを備える。
【0647】
図示の構成では、結合特徴1210aは、内向きに開いた凹部を含み、相補的な結合特徴1220aは、凹部に受け入れられる半径方向外向きに延びるフランジを含む。代わりに、結合特徴1210aは、半径方向内向きのフランジを含み得、相補的な結合特徴は、外向きに開いた凹部を含み得る。
【0648】
図示の構成では、インターフェース本体1210は鼻クッションである。
【0649】
鼻クッションは、例えば、熱可塑性エラストマー、ラテックス、ビニル、シリコーン又はポリウレタンなどの1つ以上の柔軟な材料で作製される。
【0650】
図32を更に参照すると、いくつかの構成では、使用者の顔面に接触するように構成される鼻クッションの内側部分1210bは、使用者の顔面に接触するように構成されない鼻クッションの外側部分1210cよりも可撓性が高い。外側部分1210cは、より可撓性の高い又は柔軟な内側部分1210bよりも剛性が高い又は硬い。内側部分1210bは、第1の鼻送達要素1211及び第2の鼻送達要素1212並びに/又は第1の出口1211及び第2の出口1212を含む。
【0651】
より剛性の高い外側部分1210cは、鼻クッションの全体的な形状を支持する。より可撓性の高い内側部分1210bは、患者の顔面に対する密閉を向上させ、患者の快適性も向上させる。
【0652】
図示の構成では、より剛性の高い外側部分1210cの少なくとも一部は、より可撓性の高い内側部分1210bよりも厚い壁を有する。追加的又は代替的に、より剛性の高い外側部分1210cは、例えば、1つ以上のリブなど、その剛性を高めるための1つ以上の特徴を含み得る。
【0653】
鼻クッション及び鼻インターフェースは、米国特許第10,792,451号明細書又は米国特許出願公開第2020/0046928号明細書に概説されるいずれか1つ以上の特徴を有し得る。これらの明細書の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0654】
図37は、鼻インターフェース1300の別の例示的な構成を示す。
【0655】
この構成では、流れ分割部1330は、インターフェース本体1310及びガスマニホールド1320内に設けられる。
【0656】
流れ分割部は、インターフェース本体1310内に第1の分割部部分1330a、ガスマニホールド1320内に第2の分割部部分1330bを含む。
【0657】
第1の分割部部分1330aは、ガス入口1321に向かって又はガス入口1321内に延びる壁部を含む。第2の分割部部分1330bは、ガス入口1321内の壁部を含む。
【0658】
第2の分割部部分1330bは、ガス入口1321を、第2の分割部部分1330bの一方の側にある第1のガスフロー流部分と、第2の分割部部分1330bの反対側にある第2のガスフロー流部分とに分割する。
【0659】
第1の分割部部分1330aと第2の分割部部分1330bは、互いに近接するように構成され、互いに接触し得る又は少なくとも部分的に重なり合い得る。
【0660】
第1のガスフロー流F1は、第1の分割部部分1330a及び第2の分割部部分1330bの一方の側に位置し、第2のガスフロー流F2は、第1の分割部部分1330a及び第2の分割部部分1330bの反対側に位置する。
【0661】
第2の分割部部分1330bは、ガス入口1321を、第2の分割部部分1330bの一方の側にある第1のガスフロー流部分と、第2の分割部部分1330bの反対側にある第2のガスフロー流部分とに分割する。
【0662】
図38は、鼻インターフェース1400の別の例示的な構成を示す。
【0663】
この構成では、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、ガス入口の位置合わせ及び蛇行流路を使用する。
【0664】
この構成では、ガス入口1421は、第1の出口1411a又は第1の出口部と実質的に位置合わせされる。これにより、第1の出口1411aへの第1のガスフロー流F1の実質的に直接的な流路を提供する。
【0665】
流れ分割部1430は、第2の出口1412aへの第2のガスフロー流F2のための制限された蛇行流路(図38の参照番号1415の近くの矢印によって示される)を提供する。
【0666】
蛇行流路は流速を増加させ、したがって第2の出口1412aにおける圧力を減少させる。
【0667】
図39及び図40は、鼻インターフェース1500の別の例示的な構成を示す。
【0668】
この構成では、患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、ガス入口の位置合わせ及び蛇行流路を使用する。患者の鼻気道における非対称なガスフローは、呼吸周期の吸気相中に形成され得る。更に、これは、呼吸周期の呼息相中にも起こり得る。吸気相及び呼息相は、呼吸周期を定義し得る。したがって、非対称流が患者の呼吸周期の全体を通して鼻インターフェース1100により患者の鼻気道に提供され得る。
【0669】
この構成では、ガス入口1521は、第1の出口1511a又は第1の出口部と実質的に位置合わせされる。これにより、第1の出口1511aへの第1のガスフロー流F1の実質的に直接的な流路を提供する。
【0670】
制限部1530が、ガスマニホールド1520とインターフェース本体1510との間に形成されたガスプレナム1515内に設けられる。
【0671】
制限部は、第2の出口1512aへの第2のガスフロー流F2のための制限された蛇行流路を提供する。
【0672】
蛇行流路は流速を増加させ、したがって第2の出口1512aにおける圧力を減少させる。
【0673】
図41は、鼻インターフェース1600の別の例示的な構成を示す。
【0674】
この構成では、ガス入口1621は、前部よりもむしろ側部からガスマニホールド1620に入る。
【0675】
ガス入口1621は、ガス源のガスフローをインターフェース本体1610に供給するために呼吸導管300に接続するための外側部分1621aを含み、インターフェース本体と流体連通する内側部分1621bを更に含む。
【0676】
ガス入口1621の内側部分1621bは、第1の出口1611又は第1の出口部と少なくとも部分的に位置合わせされる。
【0677】
ガス入口1621は、外側部分1621aと内側部分1621bとの間に方向変化を含む。
【0678】
方向変化は、任意の適切な角度であり得る。いくつかの構成では、方向変化は、約30度~約100度、任意選択的に約45度~約100度、任意選択的に約60度~約100度及び任意選択的に約90度であり得る。
【0679】
この場合も、鼻インターフェース1600は、第2のガスフロー流F2のための制限された蛇行流路を提供する。
【0680】
図42は、鼻インターフェース1700の別の例示的な構成を示す。
【0681】
この構成の流れ分割部1730は、図37のものに類似する。
【0682】
この構成は、ガス入口1721は、第1の出口1711aと位置合わせされるのではなく、鼻インターフェースにより中央で入る点で異なる。即ち、ガス入口の中央に沿った軸線は、出口1711a、1712aを通して延びる軸線の間の比較的中央に位置する。
【0683】
いくつかの構成では、ガス入口1721は、鼻インターフェースの中央に位置する。
【0684】
図42の構成では、流れ分割部1730のみで流れの指向性を提供し得る。
【0685】
図43は、鼻インターフェース1800の別の例示的な構成を示す。
【0686】
この構成では、ガス入口1821は、第1の出口1811a又は第1の出口部からオフセットするが、これに向かって角度を付けられる。これにより、第2の出口1812a又は第2の出口部よりも第1の出口1811a又は第1の出口部に向かってより多くガスフローを導く。
【0687】
ガス入口1821の傾きにより、ガス入口1821を通して延びる軸線A-Aは、鼻インターフェース1800を通る中心軸線C-Aに対して平行でない角度にある。
【0688】
この角度は、ガスマニホールド1820に入るガス入口1821と第1の出口1811aとの間のオフセットの量に依存する。
【0689】
いくつかの構成では、この角度は、0度超且つ最大で約30度、任意選択的に最大で約20度、任意選択的に最大で約15度及び任意選択的に最大で約10度である。
【0690】
角度付きのガス入口1821の構成は、中央に位置するガス入口を有する鼻インターフェース又は第1の出口1811a若しくは第1の出口部に向かってオフセットしたガス入口を有する鼻インターフェースで使用され得る。
【0691】
この角度付きのガス入口1821の構成は、第1の出口1811a又は第1の出口部に向かって流れを導く鼻インターフェース1800の唯一の特徴であり得る。代わりに、鼻インターフェース1800は、例えば、流れ分割部など、本明細書中に記載される他の流れ誘導特徴の1つ以上を有し得る。
【0692】
図44は、鼻インターフェース1800の別の例示的な構成を示す。
【0693】
この構成では、インターフェース本体1910は鼻クッションである。
【0694】
患者の顔面を適切に密閉し、快適な経験を患者に提供するために、鼻クッションは、可撓性であり、患者の顔面に対して圧縮/変形するように設計される。クッションは、顔面上に配置され、これに接触する際、複数の方向に圧縮/変形し得る。
【0695】
鼻クッションは、流れ分割部1930を含む。この構成における流れ分割部1930は、鼻クッションの圧縮時に移動及び/又は変形するように構成される。
【0696】
鼻クッションの圧縮/変形により、鼻クッションの圧縮/曲げのレベルに応じて、導く又は分割する流れの比率又は割合を患者間で変化させることができる。
【0697】
流れ分割の形状は、流れ分割部1930の移動及び/又は変形によって変更され得、第1のガスフロー流F1と第2のガスフロー流F2との間の比を変化させる。
【0698】
流れ分割部1930は、可撓性であり得、鼻クッションの圧縮/変形時に変形するように構成され得る。代わりに、流れ分割部1930は、より剛性が高くてもよい。
【0699】
図示の構成では、流れ分割部1930は、図44(b)に示されるように、鼻クッションの圧縮/変形時、ガス入口1921により向かって又はガス入口1921内に移動するように構成される。これにより、鼻クッションの静止位置(図44(a)に示される)と比較して、第2のガスフロー流F2よりも第1のガスフロー流F1に沿ってより多くの流れが導かれる可能性がある。
【0700】
図45及び図46は、本明細書に開示される鼻インターフェースのいずれかにおけるインターフェース本体として使用され得る鼻クッション2010の別の例示的構成を示す。
【0701】
この構成では、鼻クッション2010は、患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔にガスを送達するための単一の出口を含む。単一の出口は、第1の出口部2011a’及び第2の出口部2012a’を含む。鼻クッション2010、したがって鼻インターフェースは、第1のガスフロー流F1が第1の出口部2011a’に実質的に送達されるように構成されるように構成され、第2のガスフロー流F2が第2の出口部2012a’に実質的に送達されるように構成される。
【0702】
図示の構成では、鼻クッション2010は、第1の壁部2030a及び第2の壁部2030bを有する流れ分割部2030を含む。第1の壁部2030aと第2の壁部2030bは、互いにヒンジ接続される。第1の壁部2030aと第2の壁部2030bの相対角度は、鼻クッション2010の変形/圧縮時に変化するように構成される。
【0703】
流れ分割部2030の変形により、鼻クッション2010が変形又は圧縮される際、第1のガスフロー流F1と第2のガスフロー流F2との間の実質的に一定の比を維持するように構成され得る。代わりに、流れ分割部2030の変形により、鼻クッション2010が変形又は圧縮される際、第1のガスフロー流F1と第2のガスフロー流F2との間の比を変化させるように構成され得る。
【0704】
図47及び図48は、鼻クッション2010が圧縮される際の流れ分割部2030の例示的な変形を示す。
【0705】
これらの図に示されるように、いくつかの構成では、第1の壁部2030a及び第2の壁部2030bに対向する外周壁2030cも、鼻クッション2010の変形/圧縮時に変形し得る。
【0706】
図49は、本明細書に開示される鼻インターフェースのいずれかにおけるインターフェース本体として使用され得る鼻クッション2110の別の例示的構成を示す。
【0707】
この構成においても、流れ分割部2130は、第1の壁部2130a及び第2の壁部2130bを含む。
【0708】
第1の壁部2130aと第2の壁部2130bは、鼻クッション2110の弛緩状態において互いに重なり合う。壁部2130a、2130bの重なり合いの程度は、鼻クッション2110の圧縮時に増加する。
【0709】
図47図49の構成は、第1及び第2の出口部を有する単一の出口を有するのではなく、各々の出口を有する第1及び第2の鼻送達要素を有する鼻クッション又はインターフェース本体において使用され得る。
【0710】
上記で概説したように、本明細書に開示される鼻インターフェースのいずれも、患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔にガスを送達するための単一の出口を有する鼻クッションを使用し得る。単一の出口は、第1の出口部及び第2の出口部を含む。単一の出口は、鼻腔の間に明確な中隔分割がなくてもよく、中隔接触部分を有しないことにより、患者にとってより快適なものとなり得る。
【0711】
そのような構成では、流れ誘導/流れ分割は、出口部の前で生じる。図50は、流れ誘導特徴又は流れ分割部2330、2430がガスマニホールド部2220、2320、2420によって提供される、そのような鼻クッション2210、2310、2410の3つの例示的な構成を示す。
【0712】
代わりに、流れ誘導特徴は、例えば、図45図48の構成に関して説明した鼻クッションによって提供され得る。
【0713】
代替的な構成では、鼻クッションは、中隔接触部分を有し得る。そのような鼻クッション2510の例示的な構成は、図51に示される。
【0714】
中隔接触部分2513は、患者の各鼻腔にガスを送達するための第1の出口2511a及び第2の出口2512aを形成する。
【0715】
中隔接触部分2513は、第1のガスフロー流F1と第2のガスフロー流F2との間で流れのより大きい分離を提供し、第1及び第2の出口2511a、2512aを通してフロー流が送達される前のフロー流の混合を低減し得る。
【0716】
図52は、別の例示的な鼻クッション2610を示す。
【0717】
この構成は、より短い第1及び第2の鼻送達要素2611、2612を含む。鼻送達要素は、例えば図31の実施形態に示されるものよりも短い。
【0718】
より短い鼻送達要素を有することにより、第1及び第2の開口部2611a、2612aは、より長い鼻送達要素を有するものよりも大きい場合がある。
【0719】
鼻送達要素2611a、2612aは、鼻腔内における鼻送達要素2611a、2612aの位置決めを助けるための位置決め特徴を形成し、鼻腔を開いたままに維持するのを支援し得る。
【0720】
図53図56は、鼻インターフェース2700の別の例示的な構成を示す。
【0721】
この構成では、流れ誘導部は、第1の出口2711aに向かって角度を付けられたガス入口2721を含む。これにより、第2の出口2712aよりも第1の出口2711aに向かってより多くのガスフローを導く。
【0722】
ガス入口2721は、第1の出口2711a又は第1の出口部に向かって流れを加速させるように構成されるノズルを含む。
【0723】
図示の構成では、ガス入口への進入部2721aの近位側のノズルの第1の部分は、比較的大きい横断面寸法D3を有し、ガス入口への進入部2721aから遠位側(及びインターフェース本体2710及び/又はガスマニホールド2720内のガスプレナム2715の近位側)のノズルの第2の部分は、比較的小さい横断面寸法を有する。ノズルは、ガスを、ノズルを通り、第1の出口2711a又は出口部に向かって加速させる。
【0724】
いくつかの構成では、ノズルの第2の部分における出口は、約15mm~約150mmの断面積を有する。
【0725】
ノズルは、ガス入口2721の一部を含み得るか、又はガス入口と結合若しくは流体連通し得る。
【0726】
図示の構成では、ガス入口2721は、コネクタ又はエルボ2722の一部である。したがって、コネクタ又はエルボ2722は、第2の出口2712aよりも第1の出口2711aに向かってより多くのガスフローを導くように構成される。
【0727】
ガス入口2721とコネクタ又はエルボ2722とは、一体形成され得るか又は互いに結合され得る。
【0728】
図示の構成では、ノズルは、流れ誘導部としての役割を果たす。代替的な構成では、ノズルは、追加の流れ誘導部と組み合わされて提供され得る。例えば、ノズルは、図示のものより短くてもよく、インターフェース本体2710及び/又はガスマニホールド2720内の追加の流れ誘導部は、ノズルから、第2の出口2712a又は第2の出口部よりも第1の出口2711a又は第1の出口部に向かってより多く流れを導き得る。
【0729】
第2のガスフロー流F2は、第1のガスフロー流F1に比べてより制限された蛇行流路を有する。
【0730】
バイアスフロー制限部は、鼻インターフェース2700上の任意の適切な位置に設けられ得る。
【0731】
1つの構成では、バイアスフロー制限部2740’は、インターフェース本体2710/鼻クッション内に設けられる。別の代替例では、バイアスフロー制限部2740”は、ガスマニホールド2720内に設けられ得る。
【0732】
図57図59は、患者インターフェース2800の別の例示的な構成を示す。
【0733】
この構成では、流れ分割部2830は、インターフェース本体2810及びガスマニホールド2820内に設けられる。
【0734】
流れ分割部は、インターフェース本体2810内に第1の分割部部分2830a、ガスマニホールド2820内に第2の分割部部分2830bを含む。
【0735】
第1の分割部部分2830aは、ガス入口2821に向かって又はガス入口2821内に延びる壁部を含む。第2の分割部部分2830bは、ガス入口2821の壁部を含む。
【0736】
第1の分割部部分2830aは、ガス入口2821の第2の分割部部分2830b内に受け入れられる。
【0737】
第1の分割部部分2830aは、ガス入口からのガスフローF0を、第1の分割部部分2830aの一方の側にある第1のガスフロー流部分と、第1の分割部部分2830aの反対側にある第2のガスフロー流部分とに分割する。
【0738】
第1の分割部部分2830aと第2の分割部部分2830bは、互いに近接し、部分的に重なり合うように構成される。
【0739】
第1の分割部部分2830aの外側と第2の分割部部分の内側との間には間隙が設けられる。その間隙は、制限された蛇行路上を移動し、第2の出口2812a又は第2の出口部に送達される第2のガスフロー流F2のための流路を提供する。
【0740】
図示の構成では、バイアスフロー制限部2840は、ガスマニホールド2820の前部に一連のアパーチャ2840aを含む。
【0741】
いくつかの構成では、ヘッドギア200’のストラップ210’は、ガスマニホールド2820と一体形成され得る。例えば、ストラップ210’は、ガスマニホールド2820とオーバーモールド成形され得る。
【0742】
鼻インターフェース100に関して上記で概説したように、鼻インターフェース1100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800のいくつかの構成では、鼻インターフェースは、使用時に約2cmH2O~約30cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約25cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約20cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約15cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約14cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約13cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約12cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約11cmH2O、任意選択的に使用時に約2cmH2O~約10cmH2Oの、第1の出口又は第1の出口部及び第2の出口又は第2の出口部における患者圧力を達成するように構成される。
【0743】
鼻インターフェース100に関して上記で概説したように、鼻インターフェース1100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800のいくつかの構成では、第1の出口1111a又は第1の出口部と第2の出口1112a又は第2の出口部との間の圧力差は、少なくとも約1リットル/分(lpm)、任意選択的に約1lpm~約5lpmの、患者の上気道を通る非対称流を提供するように構成される。
【0744】
鼻インターフェース100、1100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800によって提供される非対称流は、患者の解剖学的死腔からのCOの除去を促進する。
【0745】
本明細書に開示される鼻インターフェース100、1100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800は、使用時にガス入口からインターフェース本体を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔の両方に呼吸ガスを同時に送達するように構成される。
【0746】
いくつかの構成では、呼気相中、患者が呼出すると、流れは、第1の鼻腔及び/又は第2の鼻腔の1つ又は両方から出ることができる。第1の鼻腔及び/又は第2の鼻腔から呼出されたガスの一部は、その後、患者がその後吸入する際、第1の鼻腔及び/又は第2の鼻腔に入り得る。
【0747】
本明細書中に記載される構成による鼻インターフェース100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800を有する患者インターフェース1は、上述したように、その必要に応じて患者の気道にガスを送達し、その必要に応じて患者の換気を向上させ、その必要に応じて患者の気道の容積内の解剖学的死腔の容積を減少させ、且つ/又はその必要に応じて患者の呼吸状態を処置する方法において用いられ得る。
【0748】
本明細書に開示されるタイプの鼻インターフェース100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800を含む患者インターフェース1が、患者にガスを送達するための呼吸療法システムにおいて使用され得る。
【0749】
患者インターフェース1は、本明細書に開示されるタイプの鼻インターフェース(又はインターフェース本体2110、2210、2310、2410、2610などの鼻インターフェース構成要素)のいずれかを含むことができるため、本明細書に及び以下における鼻インターフェース100への言及は、代わりに、他の鼻インターフェース1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800のいずれかへの言及と見なされ得る。
【0750】
いくつかの構成では、呼吸療法システム1000は、呼吸療法装置1100と、鼻インターフェース100を含む患者インターフェース1とを含む。
【0751】
例示的な呼吸療法装置1100は、図22に示される。
【0752】
呼吸療法装置1100は、モータ/インペラ配置(例えばブロワ)の形態のフロージェネレータ1011と、任意の加湿器1012と、コントローラ1013と、ユーザインタフェース1014(例えば、ディスプレイ及びボタン、タッチスクリーン等などの入力デバイスを含む)とを収容する主ハウジング1101を含む。
【0753】
コントローラ1013は、装置の動作を制御するように構成又はプログラムされ得る。例えば、コントローラは、装置の構成要素を制御することができ、これには、フロージェネレータ1011を動作させて患者に送達するためのガスフロー(ガスフロー)を生成すること、加湿器1012(存在する場合)を動作させて生成されたガスフローを加湿及び/又は加熱すること、フロージェネレータのブロワへの酸素の流れを制御すること、装置1000の再構成及び/又はユーザ定義動作のためにユーザインタフェース1014からユーザ入力を受け取ること及びユーザに情報を(例えばディスプレイ上に)出力することを含むがこれらに限定されない。
【0754】
ユーザは、患者、医療関係者又は装置の使用に関心のある他の誰かであり得る。本明細書で使用する場合、「ガスフロー」とは、呼吸補助又は呼吸デバイスで使用され得る任意のガスフロー、例えば、周囲空気の流れ、実質的に100%の酸素を含む流れ、周囲空気と酸素の何らかの組み合わせを含む流れ等を指す可能性がある。
【0755】
コントローラ1013は、純粋なハードウェアコントローラ、コントローラハードウェア上で動作するソフトウェアレジーム又はデバイスの他の専用ではないコントローラハードウェアで動作するソフトウェアとして実装され得る。代わりに、コントローラ1013は、前述の実装例の任意の数の組み合わせとして実装され得る。
【0756】
様々な形態において、コントローラ1013は、プロセッサ及びメモリを含み得る。
【0757】
コントローラ1013による又はデバイスの動作の方法の一部としての、様々な検出、動作、検知、比較、有効化又は無効化、トリガ、パルス化、監視、受信、決定及びそのような同様の工程は、自律的、自動的又は動的に実行され得ることが理解されるであろう。例えば、工程又は各種工程は、任意の他の入力又は制御信号とは無関係に、ハードウェア及びソフトウェア又は内部若しくは外部システム実装としてのものであるかを問わず、コントローラによって実行され得る。更なる例として、それらは、1つ以上の前駆工程又は前提条件に応答して自動的に実行され得る。
【0758】
方法又は制御工程又は構造要素が、別の方法又は制御工程又は構造要素と関連すると記載される場合、これは、概して、2つの特徴間の関係を示すものと理解される。特に、方法又は制御工程との関係において、これは、方法又は制御工程に対する先行、従属、後続又は一般的な接続の関係を示す場合がある。構造要素に関して、これは、特定の結果を提供するための動作関係又は接続又は相乗効果など、構造要素間の機能的関連を示す場合がある。代わりに、構造要素に関して、これは、2つの構造要素間の直接的な物理的関係を示す場合がある。必要に応じて、そのような要素又は工程に関する「関連する」という用語の更なる意味は、周囲の文脈から理解されるべきである。
【0759】
呼吸チューブ16は、一端で呼吸療法装置1100のハウジング1100のガスフロー出口1021に結合される。呼吸チューブ16は、他端で、ガスマニホールド120と鼻プロング111、112とを有する鼻インターフェース100に結合される。鼻インターフェース100への接続は、鼻インターフェースへの直接接続であり得るか、又は呼吸導管300及び任意選択的にフィルタ500を介したものであり得る。
【0760】
呼吸療法装置1100によって生成されたガスフローは、加湿され、鼻インターフェース100を通る呼吸チューブ16を介して患者に送達され得る。呼吸チューブ16は、通過して患者に達するガスフローを加熱するためのヒータを有することができる。例えば、呼吸チューブ16は、通過して患者に達するガスフローを加熱するためのヒータ線16aを有することができる。ヒータ線16aは、コントローラ1013の制御下にあり得る。呼吸チューブ16a、呼吸導管300(設けられる場合)及び/又は鼻インターフェース100は、呼吸療法装置1100の一部と見なすことができるか又は代わりにその周辺機器と見なすことができる。呼吸療法装置1100、呼吸チューブ16、呼吸導管300(設けられる場合)及び鼻インターフェース100を含む患者インターフェース1は、呼吸療法システム1000を一緒に形成することができる。
【0761】
コントローラ1013は、所望の流量のガスフローを生成するようにフロージェネレータ1011を制御することができる。コントローラ1013は、補助酸素の送達を可能にするために補助酸素入口を制御することもでき、加湿器1012(存在する場合)は、適切なレベルまでガスフローを加湿及び/又はガスフローを加熱することができる等である。ガスフローは、呼吸チューブ16、呼吸導管300及び鼻インターフェース100を通して患者に導かれる。コントローラ1013は、所望の治療レベル及び/又は患者の快適性のレベルのための所望の温度までガスを加熱するように、加湿器1012の加熱要素及び/又は患者導管16の加熱要素16aを制御することもできる。コントローラ1013は、ガスフローの適切な目標温度でプログラムされ得るか、又はガスフローの適切な目標温度を決定することができる。いくつかの構成では、補助酸素を含む混合ガス組成物及び/又は治療薬の投与が、補助酸素入口を通して提供され得る。混合ガス組成物は、酸素、ヘリオックス、窒素、一酸化窒素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム、メタン、六フッ化硫黄及びこれらの組み合わせを含み得、及び/又は補助ガスは、エアロゾル化された薬剤を含み得る。
【0762】
流量センサ、温度センサ、湿度センサ及び/又は圧力センサなどの動作センサ1003a、1003b、1003cが、呼吸療法装置1100内の様々な位置に配置され得る。追加のセンサ(例えば、センサ1020、1025)が、呼吸チューブ16、呼吸導管300及び/又は鼻インターフェース100の様々な位置に配置され得る(例えば、吸気チューブの端部又はその近辺に温度センサ1029が存在し得る)。センサからの出力は、コントローラ1013によって受信され、適切な治療を提供するようにコントローラが呼吸療法装置1100を動作させる際に支援することができる。いくつかの構成では、適切な治療を提供することは、患者の最大吸気要求量を満たすことを含む。装置1100は、コントローラ1013がセンサから信号1008を受信すること並びに/又はフロージェネレータ1011、加湿器1012及びヒータ線16又は呼吸療法装置1100に関連する付属品若しくは周辺機器を含むがこれらに限定されない呼吸療法装置1100の様々な構成要素を制御することを可能にするための送信機及び/又は受信機1015を有し得る。加えて又は代わりに、送信機及び/又は受信機1015は、リモートサーバにデータを配信し得るか、又は装置1100の遠隔制御を可能にし得る。
【0763】
いくつかの構成では、呼吸療法システム1000は、呼吸ガスのためのガス源1011であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源1011と、圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブ16と、鼻インターフェースとを含む。
【0764】
呼吸療法システム1000のいくつかの構成では、鼻インターフェース100は、患者に圧力制御された呼吸ガスを送達するために呼吸チューブ16と流体連通する本明細書で概説した特徴のいずれか1つ以上を含む。
【0765】
呼吸療法システム1000のいくつかの構成では、鼻インターフェース100は、患者に呼吸ガスを送達するために呼吸チューブ16と流体連通するガス入口121を有し、鼻インターフェースは、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を含み、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112は、患者のそれぞれの鼻腔を密閉するようにそれぞれ構成され、鼻インターフェース100は、ガス入口121から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112の両方にガスが送達されるとき、第1の鼻送達要素111における圧力が第2の鼻送達要素112における圧力よりも高いように、第1の鼻送達要素111と第2の鼻送達要素112との間に圧力差を生じさせるように構成される。
【0766】
呼吸療法システムのいくつかの構成では、呼吸療法システムに使用される鼻インターフェース1100は、患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体1110を含む。インターフェース本体1110は、患者の第1の鼻腔及び患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成される。鼻インターフェース1100は、鼻インターフェース1100に呼吸ガスを送達するためのガス入口1121を含む。ガス入口1121は、インターフェース本体1110と流体連通して、使用時にガス入口1121からインターフェース本体1110を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔に呼吸ガスを送達する。鼻インターフェース1100は、ガス入口1121から流入ガスF0を受け入れ、流入ガスF0から、使用時に患者の第1の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第1のガスフロー流F1と、使用時に患者の第2の鼻腔に実質的に提供されるように構成される第2のガスフロー流F2とを供給するように構成される。鼻インターフェース1100は、患者の呼吸周期の全体を通して患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、第2のガスフロー流F2よりも第1のガスフロー流F1により多くの流入ガスを導くように構成される。
【0767】
呼吸療法システムのいくつかの構成では、呼吸療法システムに使用される鼻インターフェース1100は、患者の鼻気道との密閉を実質的に形成するように構成されたインターフェース本体1110を含み、インターフェース本体1110は、患者の第1の鼻腔及び患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成される。鼻インターフェース1100は、鼻インターフェースに呼吸ガスを送達するためのガス入口1121を含み、ガス入口1121は、インターフェース本体1110と流体連通して、使用時にガス入口1121からインターフェース本体1110を通して患者の第1の鼻腔及び第2の鼻腔に呼吸ガスを送達する。鼻インターフェース1100は、患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせるために、使用時に患者の第1の鼻腔でより大きい動圧を提供し、且つ使用時に患者の第2の鼻腔でより小さい動圧を提供するように構成される。
【0768】
患者の鼻気道における非対称なガスフローは、呼吸周期の吸気相中に形成され得る。更に、これは、呼吸周期の呼息相中にも起こり得る。吸気相及び呼息相は、呼吸周期を定義し得る。したがって、非対称流が患者の呼吸周期の全体を通して鼻インターフェース1100により患者の鼻気道に提供され得る。
【0769】
いくつかの構成では、インターフェース本体1100は、患者の第1の鼻腔にガスを送達するように構成された第1の出口1111a又は第1の出口部を含み、患者の第2の鼻腔にガスを送達するように構成された第2の出口1112a又は第2の出口部を含み、鼻インターフェース1100は、ガス入口1221から第1の出口1111a又は第1の出口部及び第2の出口1112a又は第2の出口部の両方にガスが送達されるとき、第1の出口1111a又は第1の出口部における圧力が第2の出口1112a又は出口部における圧力よりも高いように、第1の出口1111a又は第1の出口部と第2の出口1112a又は第2の出口部との間に圧力差を生じさせるように構成される。
【0770】
いくつかの構成では、呼吸療法システム1000は、圧力制御された呼吸ガスを呼吸チューブ16から受け入れるための呼吸導管300を含み、呼吸導管300は、呼吸チューブ16及び鼻インターフェース100、1100のガス入口121と流体連通する。
【0771】
いくつかの構成では、呼吸療法システム1000は、呼吸ガスフィルタ500を含む。
【0772】
いくつかの構成では、呼吸ガスフィルタ500は、加熱式呼吸チューブ16と呼吸導管300との間に位置する。追加的又は代替的な構成において且つ例えば図17(b)に示されるように、呼吸ガスフィルタ500’は、ガスマニホールド120とバイアスフロー制限部140との間に位置し得る。例えば、図18の構成では、呼吸ガスフィルタ500’は、呼気ガス導管160とバイアスフロー制限部140との間に位置し得る。
【0773】
いくつかの構成では、呼吸療法システムは、前記圧力制御された呼吸ガスを、鼻インターフェース100、1100に送達する前に加湿するように構成された加湿器1012を含む。
【0774】
いくつかの構成では、呼吸チューブ16は加熱式呼吸チューブであり、且つ圧力制御された呼吸ガスを加湿器1012から受け入れるように構成される。
【0775】
いくつかの構成では、患者の鼻気道への送達のために第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を出る又は鼻インターフェース1100を出るガスフローの温度は、約31℃~約41℃、任意選択的に約31℃超且つ最大で約41℃、任意選択的に約36℃~約39℃、任意選択的に約37℃であり得る。例えば、温度は、約31℃、約32℃、約33℃、約34℃、約35℃、約36℃、約37℃、約38℃、約39℃、約40℃若しくは約41℃であり得るか、又はこれらの値のいずれか2つの間の任意の値であり得る。
【0776】
呼吸療法システムは、PCT公開番号、国際公開第2021/048744号パンフレット及び米国仮特許出願第62/897,899号明細書及び同63/025,151号明細書並びに/又はPCT公開番号、国際公開第2021/049954号パンフレット及び米国仮特許出願第62/898,464号明細書に記載される特徴及び機能のいずれか1つ以上を有し得る。これらの明細書の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0777】
呼吸療法システム1000に使用される患者インターフェース1及び鼻インターフェース100は、本明細書に開示される鼻インターフェース100又は他の鼻インターフェースのいずれかに関して本明細書に記載される特徴及び/又は機能のいずれか1つ以上を有し得る。
【0778】
いくつかの構成では、鼻インターフェース100、患者インターフェース1及び/又は呼吸療法システム1000は、患者に呼吸補助を提供する方法において使用され得る。
【0779】
いくつかの構成では、患者に呼吸補助を提供する方法は、
呼吸療法システム1000を提供することであって、呼吸療法システム1000は、
呼吸ガスのためのガス源1011であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源1011と、
圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブ16と、
患者に呼吸ガスを送達するために呼吸チューブ16と流体連通するガス入口121を有する鼻インターフェース100であって、鼻インターフェース100は、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を含む、鼻インターフェース100と
を含む、提供することと、
第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112のそれぞれで患者のそれぞれの鼻腔を密閉することと、
鼻インターフェース100にガスフローを提供するために呼吸療法装置1000を動作させることと、
呼吸療法装置1000から第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を通して患者の鼻腔に非対称ガスフローを送達することと
を含む。
【0780】
いくつかの構成では、鼻送達要素111、112は、ガスフローチャネル125を介してガス入口121と流体連通し、第1の鼻送達要素111はガス入口121の近位にあり、第2の鼻送達要素112はガス入口121から遠位にあり、鼻インターフェースは、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aを提供するバイパス制限部130を含み、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112のそれぞれは、内側断面積A、Aを含み、内側断面積は、合わせて、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aを提供し、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの0倍超~約1.5倍である。
【0781】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部140を通る20lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口121に4cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0782】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1倍、任意選択的に最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部140を通る32lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口121に8cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0783】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部140を通る20lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口121に4cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は方法は、バイアスフロー制限部140を通る32lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口121に8cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は方法は、バイアスフロー制限部140を通る41lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口121に12cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は方法は、バイアスフロー制限部140を通る48lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口121に16cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又は方法は、バイアスフロー制限部140を通る53lpmのバイアスフローがあるように、ガス入口121に20cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0784】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部140を通る32lpm以上のバイアスフローがあるように、ガス入口121に8cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0785】
いくつかの構成では、ガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約1/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部140を通る32lpm以上のバイアスフローがあるように、ガス入口121に8cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又はガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/5倍であり、方法は、バイアスフロー制限部140を通る41lpm以上のバイアスフローがあるように、ガス入口121に12cmH2Oの圧力を提供することを含むか、又はガスフローチャネル125の一部分の断面積Aは、鼻送達要素111、112の総断面積A+Aの最大で約2/3倍であり、方法は、バイアスフロー制限部140を通る48lpm以上のバイアスフローがあるように、ガス入口121に16cmH2Oの圧力を提供することを含む。
【0786】
いくつかの構成では、第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を出るガスフローの温度は、約31℃~約41℃、任意選択的に31℃超且つ最大で約41℃、任意選択的に約36℃~約39℃、任意選択的に約37℃である。
【0787】
いくつかの構成では、患者に呼吸補助を提供する方法は、
呼吸療法システム1000を提供することであって、呼吸療法システム1000は、
呼吸ガスのためのガス源1011であって、圧力制御された呼吸ガスを提供するように構成されるガス源1011と、
圧力制御された呼吸ガスを受け入れるための呼吸チューブ16と、
患者に呼吸ガスを送達するために呼吸チューブ16と流体連通する鼻インターフェース1100と
を含む、提供することと、
鼻インターフェース1100で患者の鼻気道を密閉することと、
鼻インターフェース1100にガスフローを提供するために呼吸療法装置1000を動作させることと、
鼻インターフェースのガス入口1221で流入ガスを受け入れ、患者の鼻気道に非対称なガスフローを生じさせることと
を含む。
【0788】
患者の鼻気道における非対称なガスフローは、呼吸周期の吸気相中に形成され得る。更に、これは、呼吸周期の呼息相中にも起こり得る。吸気相及び呼息相は、呼吸周期を定義し得る。したがって、非対称流が患者の呼吸周期の全体を通して鼻インターフェース1100により患者の鼻気道に提供され得る。
【0789】
鼻インターフェースは、本明細書に開示される鼻インターフェース1100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800のいずれか1つであり得る。
【0790】
いくつかの構成では、システムは、最大100%の相対湿度で鼻インターフェース100、1100を通してガスを送達するように構成される。
【0791】
いくつかの構成では、システムは、約14mg/l~約34mg/lの相対湿度で鼻インターフェース100、1100を通してガスを送達するように構成される。
【0792】
いくつかの構成では、患者の鼻腔への送達のために第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を出る並びに/又は鼻インターフェース1100を出るガスフローの温度は、約16℃~約32℃である。
【0793】
いくつかの構成では、システムは、約33mg/l超の絶対湿度で鼻インターフェース100、1100を通してガスを送達するように構成される。いくつかの構成では、システムは、最大で約44mg/lの絶対湿度で鼻インターフェース100を通してガスを送達するように構成される。
【0794】
いくつかの構成では、システムは、最大で約54mg/lの絶対湿度で鼻インターフェース100、1100を通してガスを送達するように構成される。
【0795】
いくつかの構成では、患者の鼻腔への送達のために第1の鼻送達要素111及び第2の鼻送達要素112を出て、且つ/又は鼻インターフェース1100を出るガスフローの温度は、最大で約41℃である。
【0796】
方法に使用される患者インターフェース1及び鼻インターフェース100、1100は、鼻インターフェース100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800に関して本明細書中に記載される特徴及び/又は機能のいずれか1つ以上を有し得る。
【0797】
方法に使用される呼吸療法システム1000は、呼吸療法システム1000に関して本明細書中に記載される特徴及び/又は機能のいずれか1つ以上を有し得る。
【0798】
CPAP式療法に本開示の患者インターフェース1及び鼻インターフェース100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800を使用する場合、CPAP式療法は、ハイフローセラピーと比較して、より静かな治療、治療圧力の増加、呼吸数、鼻インターフェースの取り外し及び/又は(圧力の制御による)漏れの容易な検出の1つ以上を提供する可能性がある。
【0799】
本明細書に開示される鼻インターフェース100、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2500、2700、2800は、医療施設、自宅環境、緊急車両又は任意の他の適切な環境において使用され得る。したがって、本明細書における「患者」への言及は、鼻インターフェースが使用される任意の適切な対象であると解釈されるべきである。
【0800】
本開示は特定の実施形態の観点から説明したが、当業者に明らかな他の実施形態も本開示の範囲内にある。したがって、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更形態及び修正形態がなされ得る。例えば、様々な構成要素は、必要に応じて位置変更され得る。記載の実施形態のいずれかの特徴は、互いに組み合わされ得、及び/又は装置は、上記の実施形態の特徴の1つ、2つ以上又は全てを含み得る。更に、本開示を実施するために、必ずしも全ての特徴、態様及び利点が必要とされるわけではない。したがって、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されることを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6(a)】
図6(b)】
図7(a)】
図7(b)】
図8
図9
図10(a)】
図10(b)】
図11a
図11b-c】
図12(a)】
図12(b)】
図12(c)】
図12(d)】
図12(e)】
図13(a)】
図13(b)】
図13(c)】
図14
図15
図16(a)】
図16(b)】
図17(a)】
図17(b)】
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49(a)】
図49(b)】
図50(a)】
図50(b)】
図50(c)】
図51(a)】
図51(b)】
図52(a)】
図52(b)】
図53
図54
図55
図56
図57
図58
図59
【国際調査報告】