(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービスの受信の管理
(51)【国際特許分類】
H04W 4/06 20090101AFI20241018BHJP
H04W 76/27 20180101ALI20241018BHJP
H04W 72/12 20230101ALI20241018BHJP
【FI】
H04W4/06
H04W76/27
H04W72/12
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024523956
(86)(22)【出願日】2022-10-21
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 US2022047422
(87)【国際公開番号】W WO2023069709
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】チー-シャン・ウ
(72)【発明者】
【氏名】テミン・チェン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067CC13
5K067CC14
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法において、UEがRANとの接続状態である間、UEはMBS構成パラメータを使用してRANからMBSデータを受信する。UEは、接続状態からアイドル状態または非アクティブ状態に遷移する。UEがアイドル状態または非アクティブ状態である間、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、UEは、それぞれ、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるかまたは受信し続けない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実施される、状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、
前記UEが無線アクセスネットワーク(RAN)との接続状態である間、MBS構成パラメータを使用して前記RANからMBSデータを受信するステップと、
前記接続状態からアイドル状態に遷移するステップと、
前記UEが前記アイドル状態である間、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるかまたは受信し続けないステップと
を含み、
前記方法が、
前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを保持し、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるステップと、
前記MBS構成パラメータが非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを解放するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記MBS構成パラメータがマルチキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MBS構成パラメータがユニキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ユーザ機器(UE)によって実施される、状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、
前記UEが無線アクセスネットワーク(RAN)との接続状態である間、MBS構成パラメータを使用して前記RANからMBSデータを受信するステップと、
前記接続状態から非アクティブ状態に遷移するステップと、
前記UEが前記非アクティブ状態である間、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるかまたは受信し続けないステップと
を含み、
前記方法が、
前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを保持し、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるステップと、
前記MBS構成パラメータが非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを保持し、前記MBS構成パラメータの使用を中断するステップと
を含む、方法。
【請求項5】
前記MBS構成パラメータがマルチキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記MBS構成パラメータがユニキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
ユーザ機器(UE)によって実施される、状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、
前記UEが無線アクセスネットワーク(RAN)との接続状態である間、MBS構成パラメータを使用して前記RANからMBSデータを受信するステップと、
前記RANから無線リソース制御(RRC)解放メッセージを受信するステップと、
前記RRC解放メッセージに応答して前記接続状態からアイドル状態または非アクティブ状態に遷移するステップと、
前記UEが前記アイドル状態または前記非アクティブ状態である間、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるかまたは受信し続けないステップと
を含み、
前記方法が、
前記RRC解放メッセージが前記アイドル状態への遷移を示すとき、(i)遷移する前記ステップが、前記アイドル状態に遷移するステップを含み、(ii)前記方法が、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、前記MBS構成パラメータを保持するかまたは解放するステップを含む、
方法。
【請求項8】
前記RRC解放メッセージが前記非アクティブ状態への遷移を示すとき、(i)遷移する前記ステップが、前記非アクティブ状態に遷移するステップを含み、(ii)前記方法が、前記MBS構成パラメータを保持し、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、MBSデータを受信するために前記MBS構成パラメータを使用し続けるかまたは使用し続けないステップを含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記MBS構成パラメータがマルチキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記MBS構成パラメータがユニキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたユーザ機器(UE)。
【請求項12】
無線アクセスネットワーク(RAN)ノードによって実施される、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、
MBS無線ベアラ(MRB)を介してMBSデータをユーザ機器(UE)に送信するステップと、
前記UE用の前記MRBを解放することを決定するステップと、
決定する前記ステップの後に、前記UEがデータ無線ベアラ(DRB)で構成されるかまたは構成されないかに基づいて、それぞれ、無線リソース制御(RRC)解放メッセージを前記UEに送信しないかまたは送信するステップと
を含む、方法。
【請求項13】
前記UEがDRBで構成されるとき、RRC再構成メッセージを前記UEに送信することによって前記UEに前記MRBを解放させるステップと、
前記UEがDRBで構成されないとき、前記RRC解放メッセージを前記UEに送信することによって前記UEに前記MRBを解放させるステップと
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記UEがDRBで構成されるかどうかにかかわらず、RRC再構成メッセージを前記UEに送信することによって前記UEに前記MRBを解放させるステップ
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記RANノードが前記RANの基地局である、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
請求項12から15のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された無線アクセスネットワーク(RAN)ノード。
【請求項17】
基地局の中央ユニット(CU)によって実施される、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、
前記基地局の分散ユニット(DU)およびMBS無線ベアラ(MRB)を介してMBSデータをユーザ機器(UE)に送信するステップと、
前記UE用の前記MRBを解放することを決定するステップと、
決定する前記ステップの後に、前記UEがデータ無線ベアラ(DRB)で構成されるかまたは構成されないかに基づいて、それぞれ、前記DUが前記UEのUEコンテキストを解放すべきであることを示す第1のCU-DU間メッセージを前記DUに送信しないかまたは送信するステップと
を含む、方法。
【請求項18】
前記UEがDRBで構成されるとき、第2のCU-DU間メッセージを前記DUに送信することによって前記DUに前記MRBに関連付けられた構成パラメータを解放させるステップと、
前記UEがDRBで構成されないとき、前記第1のCU-DU間メッセージを前記DUに送信することによって前記DUに前記UEの前記UEコンテキストを解放させるステップと
を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記UEがDRBで構成されないとき、前記DUに前記UEの前記UEコンテキストを解放させた後に、前記DUから第1のDU-CU間メッセージを受信するステップと、
前記UEがDRBで構成されるとき、前記DUに前記構成パラメータを解放させた後に、前記DUから第2のDU-CU間メッセージを受信するステップと
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のCU-DU間メッセージがUEコンテキスト解放コマンド要求メッセージであり、
前記第1のDU-CU間メッセージがUEコンテキスト解放完了メッセージであり、
前記第2のCU-DU間メッセージがUEコンテキスト変更要求メッセージであり、
前記第2のDU-CU間メッセージがUEコンテキスト変更応答メッセージである、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のCU-DU間メッセージがUEコンテキスト解放コマンド要求メッセージであり、
前記第1のDU-CU間メッセージがUEコンテキスト解放完了メッセージであり、
前記第2のCU-DU間メッセージがUEコンテキストセットアップ要求メッセージであり、
前記第2のDU-CU間メッセージがUEコンテキストセットアップ応答メッセージである、
請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記UEがDRBで構成されるかどうかにかかわらず、第2のCU-DU間メッセージを前記DUに送信することによって前記DUに前記MRBに関連付けられた構成パラメータを解放させるステップと、
前記UEがDRBで構成されないとき、前記第1のCU-DU間メッセージを前記DUに送信することによって前記DUに前記UEの前記UEコンテキストを解放させるステップと
を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記UEがDRBで構成されないとき、前記DUに前記UEの前記UEコンテキストを解放させた後に、前記DUから第1のDU-CU間メッセージを受信するステップ
をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のCU-DU間メッセージがUEコンテキスト解放コマンドメッセージであり、前記第1のDU-CU間メッセージがUEコンテキスト解放完了メッセージである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記MBSデータを送信する前に、前記UE用の前記DUとの前記MRBを構成するステップ
をさらに含む、請求項17から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
基地局の中央ユニット(CU)であって、請求項17から25のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたCU。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)のための構成パラメータと、状態遷移の後のMBSの受信とを管理することに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で提供される背景技術の説明は、本開示の文脈を概略的に提示するためのものである。現在名前が挙げられている発明者の研究は、この背景技術の項に記載されている限りにおいて、場合によっては出願時点で先行技術と見なされないことがある本明細書の態様と同様に、本開示に対する先行技術としては明示的にも暗示的にも認められない。
【0003】
電気通信システムでは、無線プロトコルスタックのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)サブレイヤは、ユーザプレーンデータの転送、暗号化、完全性保護などのサービスを提供する。たとえば、発展型ユニバーサル地上波無線アクセス(EUTRA)無線インターフェース(3GPP仕様TS 36.323を参照)および新無線(NR)(3GPP仕様TS 38.323を参照)用に定義されたPDCPレイヤは、(ユーザ機器(UE)としても知られているユーザデバイスから基地局への)アップリンク方向における、ならびに(基地局からUEへの)ダウンリンク方向における、プロトコルデータユニット(PDU)のシーケンシングを提供する。さらに、PDCPサブレイヤは、シグナリング無線ベアラ(SRB)のためのサービスを無線リソース制御(RRC)サブレイヤに提供する。PDCPサブレイヤはまた、データ無線ベアラ(DRB)のためのサービスをサービスデータ適応プロトコル(SDAP)サブレイヤまたはインターネットプロトコル(IP)レイヤ、イーサネットプロトコルレイヤ、もしくはインターネット制御メッセージプロトコル(ICMP)レイヤなどのプロトコルレイヤに提供する。一般に、UEおよび基地局は、RRCメッセージならびに非アクセス層(NAS)メッセージを交換するためにSRBを使用することができ、ユーザプレーン上でデータをトランスポートするためにDRBを使用することができる。
【0004】
RRCサブレイヤは、UEが基地局とのアクティブな無線接続を有しないRRC_IDLE状態と、UEが基地局とのアクティブな無線接続を有するRRC_CONNECTED状態と、無線アクセスネットワーク(RAN)レベルの基地局協調およびRANページング手順により、UEがより迅速にRRC_CONNECTED状態に戻って遷移することを可能にするRRC_INACTIVE状態とを指定する。
【0005】
いくつかのシナリオでは、UEは、RANとの無線リソース制御接続がアクティブではない状態(たとえば、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE状態)で動作し、その後、接続状態に遷移することができる。一般に、非アクティブ状態では、UEとRANとの間の無線接続は中断される。後で、UEがデータ(たとえば、発信電話呼、ブラウザ起動)を送るようにトリガされるかまたは基地局からページングメッセージを受信するとき、UEは次いで、接続状態に遷移することができる。遷移を実行するために、UEは、(たとえば、RRCセットアップ要求メッセージを基地局に送ることによって)基地局が無線接続を確立することを要求するかまたは(たとえば、RRC再開要求メッセージを基地局に送ることによって)中断された無線接続を再開することができ、その結果として、基地局は、接続状態で動作するようにUEを構成することができる。
【0006】
いくつかの場合には、RRC_IDLEもしくはRRC_INACTIVE状態であるUEが送信すべき1つのみのパケット(もしくは比較的小さいパケット)を有するか、または基地局がRRC_IDLEもしくはRRC_INACTIVE状態で動作するUEに送信すべき1つのみのパケット(もしくは比較的小さいパケット)を有する。これらの場合、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE状態であるUEは、たとえば、3GPP仕様36.300 v16.4.0セクション7.3a~7.3dにおいて指定された技法を使用することによって、RRC_CONNECTED状態に遷移することなしに早期データ通信を実施することができる。
【0007】
第5世代(5G)新無線(NR)要件に従って動作する基地局は、第4世代(4G)基地局よりもかなり大きい帯域幅をサポートする。したがって、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))は、リリース15について、UEが周波数範囲1(FR1)における100MHz帯域幅および周波数範囲2(FR2)における400MHz帯域幅をサポートすることを提案している。5G NRにおける典型的なキャリアの比較的広い帯域幅により、3GPP(登録商標)は、リリース17について、5G NR基地局がマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)をUEに提供することが可能であることを提案している。MBSは、たとえば、トランスペアレントIPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、ワイヤレスを介したソフトウェア配信、グループ通信、モノのインターネット(IoT)アプリケーション、V2Xアプリケーション、および公共安全に関係する緊急メッセージなどの、多くのコンテンツ配信アプリケーションにおいて有用であり得る。
【0008】
5G NRは、無線インターフェースを介したMBSパケットフローの送信のためのポイントツーポイント(PTP)配信方法とポイントツーマルチポイント(PTM)配信方法の両方を提供する。PTP通信では、RANノードは無線インターフェースを介して各MBSデータパケットの異なるコピーを異なるUEに送信するが、PTM通信では、RANノードは無線インターフェースを介して各MBSデータパケットの単一のコピーを複数のUEに送信する。しかしながら、UEがある状態から別の状態に、たとえば、RRC_CONNECTED状態からRRC_IDLE状態もしくはRRC_INACTIVE状態に、またはRRC_INACTIVE状態からRRC_IDLE状態に遷移するとき、基地局およびUEがいくつかのシナリオにおける構成パラメータをどのように扱うかが不明瞭である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】3GPP仕様TS 36.323
【非特許文献2】3GPP仕様TS 38.323
【非特許文献3】3GPP仕様36.300 v16.4.0セクション7.3a~7.3d
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一態様では、UEによって実施される、状態遷移の後のMBS通信を管理する方法は、UEがRANとの接続状態である間、MBS構成パラメータを使用してRANからMBSデータを受信するステップと、接続状態からアイドル状態または非アクティブ状態に遷移するステップと、UEがアイドル状態または非アクティブ状態である間、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるかまたは受信し続けないステップとを含む。
【0011】
本開示の別の態様では、UEによって実施される、状態遷移の後のMBS通信を管理する方法は、UEがRANとの接続状態である間、第1のMRBおよび/または第2のMRBを介してRANからMBSデータを受信するステップと、UEが接続状態である間、RANからRRC解放メッセージを受信するステップと、RRC解放メッセージに応答して、(i)接続状態からアイドル状態または非アクティブ状態に遷移するステップと、(ii)第1のMRBを解放するかまたは中断するステップとを含む。方法は、UEがアイドル状態または非アクティブRRC状態である間、第2のMRBを介してRANからさらなるMBSデータを受信するステップをさらに含む。
【0012】
本開示の別の態様では、UEによって実施される、状態遷移の後のMBS通信を管理する方法は、UEが非アクティブ状態である間かつユニキャスト構成パラメータを保持している間、MBS構成パラメータを使用してRANからMBSデータを受信するステップと、非アクティブ状態からアイドル状態に遷移するステップとを含む。方法はまた、遷移するステップに応答して、ユニキャスト構成パラメータを解放するステップと、UEがアイドル状態である間、MBS構成パラメータを使用してRANからさらなるMBSデータを受信するステップとを含む。
【0013】
本開示の別の態様では、RANノードによって実施される、MBS通信を管理する方法は、MRBを介してMBSデータをUEに送信するステップと、UE用のMRBを解放することを決定するステップと、決定するステップの後に、UEがDRBで構成されるかまたは構成されないかに基づいて、それぞれ、RRC解放メッセージをUEに送信しないかまたは送信するステップとを含む。
【0014】
本開示の別の態様では、基地局のCUによって実施される、MBS通信を管理する方法は、基地局のDUおよびMRBを介してMBSデータをUEに送信するステップと、UE用のMRBを解放することを決定するステップとを含む。方法はまた、決定するステップの後に、UEがDRBで構成されるかまたは構成されないかに基づいて、それぞれ、DUがUEのUEコンテキストを解放すべきであることを示す第1のCU-DU間メッセージをDUに送信しないかまたは送信するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】MBS情報の送信および受信を管理するための本開示の技法が実装され得る例示的なワイヤレス通信システムのブロック図である。
【
図1B】
図1Aのシステムにおいて中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)が動作することができる例示的な分散基地局のブロック図である。
【
図2A】それに従って
図1AのUEが
図1Aの基地局と通信することができる例示的なプロトコルスタックのブロック図である。
【
図2B】それに従って
図1AのUEが分散基地局のDUおよびCUと通信することができる例示的なプロトコルスタックのブロック図である。
【
図3】MBSセッションおよびPDUセッションのための例示的なトンネルアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図4】UEとマルチキャストトラフィック、ブロードキャストトラフィック、および/またはユニキャストトラフィックを通信するために分散基地局が構成することができる例示的なMRBおよびDRBを示すブロック図である。
【
図5】CNおよび分散基地局が1つまたは複数のMBSセッションのMBSデータを複数のUEに送信するためのリソースを構成する例示的なシナリオのメッセージング図である。
【
図6】CNおよび分散基地局が1つまたは複数のMBSセッションのMBSデータを複数のUEに送信するためのリソースを構成する例示的なシナリオのメッセージング図である。
【
図7A】
図1AのUEにおいて実装され得る、MBS構成パラメータおよび状態遷移の後のMBSデータ受信を管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図7B】
図1AのUEにおいて実装され得る、MBS構成パラメータおよび状態遷移の後のMBSデータ受信を管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図8】
図1AのUEにおいて実装され得る、MBS構成パラメータおよび状態遷移の後のMBSデータ受信を管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図9A】
図1AのUEにおいて実装され得る、MBS構成パラメータおよび状態遷移の後のMBSデータ受信を管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図9B】
図1AのUEにおいて実装され得る、MBS構成パラメータおよび状態遷移の後のMBSデータ受信を管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図10A】
図1AのUEにおいて実装され得る、MBS構成パラメータおよび状態遷移の後のMBSデータ受信を管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図10B】
図1AのUEにおいて実装され得る、MBS構成パラメータおよび状態遷移の後のMBSデータ受信を管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図11A】
図1Aの基地局においてまたは
図1BのDUにおいて実装され得る、MBS構成パラメータを管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図11B】
図1Aの基地局においてまたは
図1BのDUにおいて実装され得る、MBS構成パラメータを管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図12A】
図1Aの基地局においてまたは
図1BのDUにおいて実装され得る、MBS構成パラメータを管理するための例示的な方法のフロー図である。
【
図12B】
図1Aの基地局においてまたは
図1BのDUにおいて実装され得る、MBS構成パラメータを管理するための例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
一般に、無線アクセスネットワーク(RAN)および/またはコアネットワーク(CN)は、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)の送信を管理するために本開示の技法を実装する。CNは、CNがそれを介して複数のUEに対するMBSセッションのためのMBSデータを基地局に送信することができる共通ダウンリンク(DL)トンネルを基地局が構成することを要求することができる。要求に応答して、基地局は共通DLトンネルの構成をCNに送信する。構成は、インターネットプロトコル(IP)アドレスおよびトンネル識別子(たとえば、トンネルエンドポイント識別子(TEID))などのトランスポートレイヤ情報を含むことができる。
【0017】
基地局はまた、各論理チャネルと各MRBとの間の1対1のマッピングがあり得る場合、UEに向かう1つもしくは複数の論理チャネルを構成するかつ/またはMBSセッションに関連付けられた1つもしくは複数のMBS無線ベアラ(MRB)を構成することができる。共通DLトンネルを介してCNからMBSセッションのためのMBSデータを受信した後に、基地局は1つまたは複数の論理チャネルを介してMBSデータをMBSセッションに参加している1つまたは複数のUEに送信することができる。いくつかの実装形態では、基地局は単一の論理チャネルを介してMBSデータを複数のUEに送信する。さらに、MBSセッションに対して複数のサービス品質(QoS)フローがある場合、単一の論理チャネルが複数のQoSフローに関連付けられてもよく、または各QoSフローと各論理チャネルとの間の1対1のマッピングがあり得る。
【0018】
UEがMBSセッションに参加する前または参加した後に、CNは基地局に共通DLトンネルを構成させることができる。トンネルが構成された後に追加のUEがMBSセッションに参加する場合、CNは複数のUEに対するMBSデータを基地局に送信するために同じ共通DLトンネルを利用することができる。
【0019】
図1Aは、MBS情報の送信および受信を管理するための本開示の技法が実装され得る例示的なワイヤレス通信システム100を図示する。ワイヤレス通信システム100は、UE102A、102B、103、ならびにCN110に接続されたRAN105の基地局104、106を含む。他の実装形態またはシナリオでは、ワイヤレス通信システム100は代わりに、
図1Aに示されるよりも多数もしくは少数のUEおよび/または多数もしくは少数の基地局を含んでもよい。基地局104、106は、たとえば、発展型ノードB(eNB)、次世代eNB(ng-eNB)、または5GノードB(gNB)などの、任意の好適な1つまたは複数のタイプの基地局であり得る。より具体的な例として、基地局104がeNBまたはgNBであってもよく、基地局106がgNBであってもよい。
【0020】
基地局104はセル124をサポートし、基地局106はセル126をサポートする。セル124はセル126と部分的に重複し、その結果として、UE102Aは、基地局106と通信するための範囲内(または基地局106からの信号を検出もしくは測定するための範囲内)にあると同時に、基地局104と通信するための範囲内にあることができる。この重複は、たとえば、UE102Aが無線リンク障害を受ける前に、UE102Aがセル間で(たとえば、セル124からセル126に)または基地局間で(たとえば、基地局104から基地局106に)ハンドオーバすることを可能にすることができる。さらに、この重複は、様々なデュアル接続性(DC)シナリオを可能にする。たとえば、UE102Aは、基地局104(マスタノード(MN)として動作する)および基地局106(2次ノード(SN)として動作する)とDCで通信することができる。UE102Aが基地局104および基地局106とのDCにあるとき、基地局104はマスタeNB(MeNB)、マスタng-eNB(Mng-eNB)、またはマスタgNB(MgNB)として動作し、基地局106は2次gNB(SgNB)または2次ng-eNB(Sng-eNB)として動作する。
【0021】
非MBS(ユニキャスト)動作では、UE102Aは、異なる時間にMN(たとえば、基地局104)またはSN(たとえば、基地局106)において終端する無線ベアラ(たとえば、DRBまたはSRB)を使用することができる。たとえば、基地局106へのハンドオーバまたはSN変更の後に、UE102Aは、基地局106において終端する無線ベアラ(たとえば、DRBまたはSRB)を使用することができる。UE102Aは、アップリンク(UE102Aから基地局への)方向および/またはダウンリンク(基地局からUE102Aへの)方向で、無線ベアラ上で通信するときに1つまたは複数のセキュリティ鍵を適用することができる。非MBS動作では、UE102Aは、セルのアップリンク(UL)帯域幅パート(BWP)上(すなわち、UL BWP内)で無線ベアラを介してデータを基地局に送信し、かつ/またはセルのダウンリンク(DL)BWP上で無線ベアラを介してデータを基地局から受信する。UL BWPは初期UL BWPまたは専用UL BWPであることができ、DL BWPは初期DL BWPまたは専用DL BWPであることができる。UE102Aは、ページング、システム情報、公衆警告メッセージ、またはランダムアクセス応答をDL BWP上で受信することができる。この非MBS動作では、UE102Aは接続状態であることができる。代替として、UE102Aがアイドルまたは非アクティブ状態において小データ送信(「早期データ送信」と呼ばれる場合もある)をサポートする場合、UE102Aはアイドルまたは非アクティブ状態であることができる。
【0022】
MBS動作では、UE102Aは、異なる時間にMN(たとえば、基地局104)またはSN(たとえば、基地局106)において終端するMRBを使用することができる。たとえば、ハンドオーバまたはSN変更の後に、UE102Aは、MNまたはSNとして動作していることができる基地局106において終端するMRBを使用することができる。いくつかのシナリオでは、基地局(たとえば、MNまたはSN)は、MRBを介してUE102Aにユニキャスト無線リソース(すなわち、UE102Aに専用の無線リソース)上でMBSデータを送信することができる。他のシナリオでは、基地局(たとえば、MNまたはSN)は、MRBを介して基地局からUE102Aにマルチキャスト無線リソース(すなわち、UE102Aおよび1つまたは複数の他のUEに共通の無線リソース)またはセルのDL BWP上でMBSデータを送信することができる。DL BWPは初期DL BWP、専用DL BWP、またはMBS DL BWP(すなわち、ユニキャスト用ではなく、MBSに固有のDL BWP)であることができる。
【0023】
基地局104は処理ハードウェア130を含み、処理ハードウェア130は、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、中央処理ユニット(CPU))と、1つまたは複数の汎用プロセッサおよび/または専用処理ユニット上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを含むことができる。
図1Aの例示的な実装形態における処理ハードウェア130は、CN110またはエッジサーバから受信されたMBS情報の送信を管理または制御するように構成されたMBSコントローラ132を含む。たとえば、MBSコントローラ132は、以下で説明されるように、MBS手順に関連付けられた無線リソース制御(RRC)構成、手順、およびメッセージング、ならびに/またはそれらの構成および/もしくは手順に関連付けられた他の動作をサポートするように構成され得る。処理ハードウェア130はまた、非MBS動作中に基地局104がMNまたはSNとして動作するときに1つまたは複数のRRC構成および/またはRRC手順を管理または制御するように構成された非MBSコントローラ134を含むことができる。
【0024】
基地局106は処理ハードウェア140を含み、処理ハードウェア140は、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)と、汎用プロセッサおよび/または専用処理ユニット上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを含むことができる。
図1Aの例示的な実装形態における処理ハードウェア140は、それぞれ、基地局130のコントローラ132および134と同様であり得る、MBSコントローラ142および非MBSコントローラ144を含む。
図1Aには示されていないが、RAN105は、基地局104の処理ハードウェア130および/または基地局106の処理ハードウェア140と同様の処理ハードウェアを有する追加の基地局を含むことができる。
【0025】
UE102Aは処理ハードウェア150を含み、処理ハードウェア150は、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)と、汎用プロセッサおよび/または専用処理ユニット上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを含むことができる。
図1Aの例示的な実装形態における処理ハードウェア150は、MBS情報の受信を管理または制御するように構成されたMBSコントローラ152を含む。たとえば、MBSコントローラ152は、以下で説明されるように、MBS手順に関連付けられたRRC構成、手順、およびメッセージング、ならびに/またはそれらの構成および/もしくは手順に関連付けられた他の動作をサポートするように構成され得る。処理ハードウェア150はまた、非MBS動作中にUE102AがMNおよび/またはSNと通信するときに、以下で説明される実装形態のうちのいずれかに従って1つまたは複数のRRC構成および/またはRRC手順を管理または制御するように構成された非MBSコントローラ154を含むことができる。
図1Aには示されていないが、UE102B、103は各々、UE102Aの処理ハードウェア150と同様の処理ハードウェアを含んでもよい。
【0026】
CN110は発展型パケットコア(EPC)111または第5世代コア(5GC)160であってもよく、その両方が
図1Aに図示されている。基地局104は、EPC111と通信するためのS1インターフェースをサポートするeNB、5GC160と通信するためのNGインターフェースをサポートするng-eNB、または5GC160と通信するためのNR無線インターフェースならびにNGインターフェースをサポートするgNBであってもよい。基地局106は、EPC111へのS1インターフェースを有するEUTRA-NR DC(EN-DC) gNB(en-gNB)、EPC111に接続しないen-gNB、5GC160へのNR無線インターフェースおよびNGインターフェースをサポートするgNB、または5GC160へのEUTRA無線インターフェースおよびNGインターフェースをサポートするng-eNBであってもよい。以下で説明されるシナリオの間に互いとメッセージを直接交換するために、基地局104および106はX2またはXnインターフェースをサポートしてもよい。
【0027】
構成要素の中でも、EPC111は、サービングゲートウェイ(SGW)112、モビリティ管理エンティティ(MME)114、およびパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)116を含むことができる。SGW112は一般に、オーディオ呼、ビデオ呼、インターネットトラフィックなどに関係するユーザプレーンパケットを転送するように構成され、MME114は、認証、登録、ページング、および他の関係する機能を管理するように構成される。PGW116は、UE(たとえば、UE102Aまたは102B)から1つまたは複数の外部パケットデータネットワーク、たとえば、インターネットネットワークおよび/またはインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)ネットワークへの接続性を提供する。5GC160は、ユーザプレーン機能(UPF)162、アクセスおよびモビリティ管理(AMF)164、ならびに/またはセッション管理機能(SMF)166を含む。UPF162は一般に、オーディオ呼、ビデオ呼、インターネットトラフィックなどに関係するユーザプレーンパケットを転送するように構成され、AMF164は一般に、認証、登録、ページング、および他の関係する機能を管理するように構成され、SMF166は一般に、PDUセッションを管理するように構成される。
【0028】
UPF162、AMF164、および/またはSMF166は、MBSをサポートするように構成され得る。たとえば、SMF166は、MBSトランスポートを管理または制御し、MBSフローのためにUPF162および/またはRAN105を構成し、かつ/あるいはUE(たとえば、UE102Aまたは102B)用のMBSのための1つまたは複数のMBSセッションまたはPDUセッションを管理または制御するように構成され得る。UPF162は、オーディオ、ビデオ、インターネットトラフィックなどに対するMBSデータパケットをRAN105に転送するように構成される。UPF162および/またはSMF166は、非MBSユニキャストサービスとMBSの両方のために、またはMBSのみのために構成され得る。UPF162および/またはSMF166は、
図1Aに示される接頭辞「(MB-)」によって示されるように、非MBSユニキャストサービスとMBSサービスの両方のために、またはMBSサービスのみのために構成され得る。
【0029】
一般に、ワイヤレス通信システム100は、NRセルおよび/またはEUTRAセルをサポートする任意の好適な数の基地局を含んでもよい。より詳細には、EPC111または5GC160は、NRセルおよび/またはEUTRAセルをサポートする任意の好適な数の基地局に接続されてもよい。以下の例は具体的に特定のCNタイプ(EPC、5GC)およびRATタイプ(5G NRおよびEUTRA)を指すが、一般に、本開示の技法はまた、たとえば、第6世代(6G)無線アクセスおよび/もしくは6Gコアネットワークまたは5G NR-6G DCなどの、他の好適な無線アクセスおよび/またはコアネットワーク技法に適用することができる。
【0030】
ワイヤレス通信システム100の異なる構成またはシナリオでは、基地局104はMeNB、Mng-eNB、またはMgNBとして動作することができ、基地局106はSgNBまたはSng-eNBとして動作することができる。UE102Aは、EUTRAもしくはNRなどの同じ無線アクセス技術(RAT)を介してまたは異なるRATを介して基地局104および基地局106と通信することができる。
【0031】
基地局104がMeNBであり、基地局106がSgNBであるとき、UE102AはMeNB104およびSgNB106とのEN-DCであることができる。基地局104がMng-eNBであり、基地局106がSgNBであるとき、UE102AはMng-eNB104およびSgNB106との次世代(NG) EUTRA-NR DC(NGEN-DC)であることができる。基地局104がMgNBであり、基地局106がSgNBであるとき、UE102AはMgNB104およびSgNB106とのNR-NR DC(NR-DC)であることができる。基地局104がMgNBであり、基地局106がSng-eNBであるとき、UE102AはMgNB104およびSng-eNB106とのNR-EUTRA DC(NE-DC)であることができる。
【0032】
図1Bは、基地局104および106のうちの一方または両方の各々の例示的な分散実装形態を図示する。この実装形態では、基地局104、106は、中央ユニット(CU)172および1つまたは複数の分散ユニット(DU)174を含む。CU172は、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)などの処理ハードウェアと、汎用プロセッサおよび/または専用処理ユニット上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを含む。たとえば、CU172は、
図1Aの処理ハードウェア130または140の一部または全部を含むことができる。
【0033】
DU174の各々も処理ハードウェアを含み、処理ハードウェアは、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)と、1つまたは複数の汎用プロセッサおよび/または専用処理ユニット上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを含むことができる。たとえば、処理ハードウェアは、1つまたは複数のMAC動作または手順(たとえば、ランダムアクセス手順)を管理または制御するように構成された媒体アクセス制御(MAC)コントローラと、基地局(たとえば、基地局104)がMNまたはSNとして動作するときに1つまたは複数のRLC動作または手順を管理または制御するように構成された無線リンク制御(RLC)コントローラとを含むことができる。処理ハードウェアはまた、1つまたは複数のPHYレイヤ動作または手順を管理または制御するように構成された物理(PHY)レイヤコントローラを含むことができる。
【0034】
いくつかの実装形態では、CU172は、CU172のパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)プロトコルの制御プレーン部分および/またはCU172の無線リソース制御(RRC)プロトコルをホストする1つまたは複数の論理ノード(CU-CP172A)を含むことができる。CU172はまた、PDCPプロトコルのユーザプレーン部分および/またはCU172のサービスデータ適応プロトコル(SDAP)プロトコルをホストする1つまたは複数の論理ノード(CU-UP172B)を含むことができる。本明細書で説明されるように、CU-CP172Aは非MBS制御情報およびMBS制御情報を送信することができ、CU-UP172Bは非MBSデータパケットおよびMBSデータパケットを送信することができる。
【0035】
CU-CP172Aは、E1インターフェースを通じて複数のCU-UP172Bに接続され得る。CU-CP172Aは、UE102A用の要求されたサービスのための適切なCU-UP172Bを選択する。いくつかの実装形態では、単一のCU-UP172Bが、E1インターフェースを通じて複数のCU-CP172Aに接続され得る。CU-CP172Aは、F1-Cインターフェースを通じて1つまたは複数のDU174に接続され得る。CU-UP172Bは、同じCU-CP172Aの制御下でF1-Uインターフェースを通じて1つまたは複数のDU174に接続され得る。いくつかの実装形態では、1つのDU174が、同じCU-CP172Aの制御下で複数のCU-UP172Bに接続され得る。そのような実装形態では、CU-UP172BとDU174との間の接続性は、ベアラコンテキスト管理機能を使用してCU-CP172Aによって確立される。
【0036】
上記の説明は、UE102Aと同じようにUE102Bおよび/または103に適用することができる。
【0037】
図2Aは、それに従ってUE(たとえば、UE102A、102B、または103)がeNB/ng-eNBまたはgNB/en-gNB(たとえば、基地局104、106のうちの一方または両方)と通信することができる例示的なプロトコルスタック200を簡略化して示す。例示的なプロトコルスタック200において、EUTRAのPHYサブレイヤ202AがEUTRA MACサブレイヤ204Aへのトランスポートチャネルを提供し、今度はEUTRA MACサブレイヤ204AがEUTRA RLCサブレイヤ206Aへの論理チャネルを提供する。今度はEUTRA RLCサブレイヤ206AがEUTRA PDCPサブレイヤ208へのおよびいくつかの場合にはNR PDCPサブレイヤ210へのRLCチャネルを提供する。同様に、NR PHY202BがNR MACサブレイヤ204Bへのトランスポートチャネルを提供し、今度はNR MACサブレイヤ204BがNR RLCサブレイヤ206Bへの論理チャネルを提供する。今度はNR RLCサブレイヤ206BがNR PDCPサブレイヤ210へのRLCチャネルを提供する。UEは、いくつかの実装形態では、EUTRA基地局とNR基地局との間のハンドオーバをサポートするためにかつ/またはEUTRAインターフェースおよびNRインターフェースを介したDCをサポートするために、
図2Aに示されるようにEUTRAとNRスタックの両方をサポートする。さらに、
図2Aに示されるように、UEは、EUTRA RLC206Aの上のNR PDCP210、およびNR PDCPサブレイヤ210の上のSDAPサブレイヤ212の階層化をサポートすることができる。サブレイヤは、本明細書では単に「レイヤ」と呼ばれることもある。
【0038】
EUTRA PDCPサブレイヤ208およびNR PDCPサブレイヤ210は、サービスデータユニット(SDU)と呼ばれることがあるパケットを(たとえば、PDCPレイヤ208または210の上に直接または間接的に階層化されたIPレイヤから)受信し、プロトコルデータユニット(PDU)と呼ばれることがあるパケットを(たとえば、RLCレイヤ206Aまたは206Bに)出力する。SDUとPDUとの間の違いが重要である場合を除いて、本開示は時として、簡単にするために、SDUとPDUの両方を「パケット」と呼ぶ。パケットはMBSパケットまたは非MBSパケットであり得る。MBSパケットは、たとえば、MBSサービス(たとえば、IPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、ワイヤレスを介したソフトウェア配信、グループ通信、IoTアプリケーション、V2Xアプリケーション、および/または公共安全に関係する緊急メッセージ)のためのアプリケーションコンテンツを含んでもよい。別の例として、MBSパケットは、MBSサービスのためのアプリケーション制御情報を含んでもよい。
【0039】
制御プレーン上では、EUTRA PDCPサブレイヤ208およびNR PDCPサブレイヤ210は、たとえば、RRCメッセージまたは非アクセス層(NAS)メッセージを交換するためにSRBを提供することができる。ユーザプレーン上では、EUTRA PDCPサブレイヤ208およびNR PDCPサブレイヤ210は、データ交換をサポートするためにDRBを提供することができる。NR PDCPサブレイヤ210上で交換されるデータは、たとえば、SDAP PDU、IPパケット、またはイーサネットパケットであってもよい。
【0040】
UEがMeNBとして動作する基地局104およびSgNBとして動作する基地局106とのEN-DCで動作するシナリオでは、ワイヤレス通信システム100は、EUTRA PDCPサブレイヤ208を使用するMN終端ベアラ、またはNR PDCPサブレイヤ210を使用するMN終端ベアラをUEに提供することができる。様々なシナリオにおけるワイヤレス通信システム100はまた、NR PDCPサブレイヤ210のみを使用するSN終端ベアラをUEに提供することができる。MN終端ベアラは、MCGベアラ、スプリットベアラ、またはMN終端SCGベアラであってもよい。SN終端ベアラは、SCGベアラ、スプリットベアラ、またはSN終端MCGベアラであってもよい。MN終端ベアラは、SRB(たとえば、SRB1もしくはSRB2)またはDRBであってもよい。SN終端ベアラは、SRBまたはDRBであってもよい。
【0041】
いくつかの実装形態では、基地局(たとえば、基地局104または106)が1つまたは複数のMRBを介してMBSデータパケットをブロードキャストし、次にUEがMRBを介してMBSデータパケットを受信する。基地局は、以下で説明されるマルチキャスト構成パラメータ(MBS構成パラメータと呼ばれることもある)にMRBの構成を含めることができる。いくつかの実装形態では、基地局がRLCサブレイヤ206、MACサブレイヤ204、およびPHYサブレイヤ202を介してMBSデータパケットをブロードキャストし、それに対応して、UEがPHYサブレイヤ202、MACサブレイヤ204、およびRLCサブレイヤ206を使用してMBSデータパケットを受信する。そのような実装形態では、基地局およびUEは、MBSデータパケットを通信するためにPDCPサブレイヤ208およびSDAPサブレイヤ212を使用しなくてもよい。他の実装形態では、基地局がPDCPサブレイヤ208、RLCサブレイヤ206、MACサブレイヤ204、およびPHYサブレイヤ202を介してMBSデータパケットを送信し、それに対応して、UEがPHYサブレイヤ202、MACサブレイヤ204、RLCサブレイヤ206、およびPDCPサブレイヤ208を使用してMBSデータパケットを受信する。そのような実装形態では、基地局およびUEは、MBSデータパケットを通信するためにSDAPサブレイヤ212を使用しなくてもよい。また他の実装形態では、基地局がSDAPサブレイヤ212、PDCPサブレイヤ208、RLCサブレイヤ206、MACサブレイヤ204、およびPHYサブレイヤ202を介してMBSデータパケットを送信し、それに対応して、UEがPHYサブレイヤ202、MACサブレイヤ204、RLCサブレイヤ206、PDCPサブレイヤ208、およびSDAPサブレイヤ212を使用してMBSデータパケットを受信する。
【0042】
図2Bは、それに従ってUE(たとえば、UE102A、102B、または103)がDU(たとえば、DU174)およびCU(たとえば、CU172)と通信することができる例示的なプロトコルスタック250を簡略化して示す。無線プロトコルスタック200は、
図2Bの無線プロトコルスタック250によって示されるように機能的にスプリットされる。基地局104または106のいずれかにおけるCUは制御および上位レイヤ機能(たとえば、RRC214、SDAP212、NR PDCP210)をすべて保持することができるが、下位レイヤ動作(たとえば、NR RLC206B、NR MAC204B、およびNR PHY202B)はDUに委任される。5GCへの接続をサポートするために、NR PDCP210はSRBをRRC214に提供し、NR PDCP210はDRBをSDAP212に、SRBをRRC214に提供する。
【0043】
次にMBSセッションおよびPDUセッションのための例示的なトンネルアーキテクチャ300を図示する
図3を参照すると、MBSセッション302Aは、CN110および基地局104/106(すなわち、基地局104または基地局106)におけるエンドポイントを有するトンネル312Aを含むことができる。MBSセッション302Aは、たとえば、一時モバイルグループ識別情報(TMGI)などの、ある特定のセッションIDに対応することができる。MBSデータは、たとえば、IPパケット、TCP/IPパケット、UDP/IPパケット、リアルタイムトランスポートプロトコル(RTP)/UDP/IPパケット、またはRTP/TCP/IPパケットを含むことができる。
【0044】
いくつかの場合には、CN110および/または基地局104/106は、CN110から基地局104/106に向けられたMBSトラフィックのためにのみトンネル312Aを構成し、トンネル312Aは、ダウンリンク(DL)トンネルと呼ばれることがある。しかしながら、他の場合には、CN110および基地局104/106は、たとえば、UEからのコマンドまたはサービス要求をサポートするために、ダウンリンクMBSトラフィックのためにならびにアップリンク(UL)MBSトラフィックのためにトンネル312Aを使用する。さらに、基地局104/106はトンネル312Aを介して到着するMBSトラフィックを複数のUEに向けることができるので、トンネル312Aは共通トンネルまたは共通DLトンネルと呼ばれることがある。
【0045】
トンネル312Aは、たとえば、インターネットプロトコル(IP)の上に階層化されたユーザデータグラムプロトコル(UDP)プロトコル上で、トランスポートレイヤまたはサブレイヤにおいて動作することができる。より具体的な例として、トンネル312Aは、汎用パケット無線システム(GPRS)トンネリングプロトコル(GTP)に関連付けられ得る。トンネル312Aは、たとえば、ある特定のIPアドレス(たとえば、基地局104/106のIPアドレス)および(たとえば、基地局104/106によって割り当てられた)ある特定のトンネルエンドポイント識別子(TEID)に対応することができる。より一般には、トンネル312Aは、任意の好適なトランスポートレイヤ構成を有することができる。CN110は、MBSデータパケットを含むトンネルパケットのヘッダにおいてIPアドレスおよびTEIDを指定し、トンネル312Aを介してトンネルパケットダウンストリームを基地局104/106に送信することができる。ヘッダは、IPアドレスおよび/またはTEIDを含むことができる。たとえば、ヘッダは、それぞれ、IPアドレスおよびTEIDを含む、IPヘッダおよびGTPヘッダを含む。基地局104/106は、それに従って、IPアドレスおよび/またはTEIDを使用してトンネル312Aを介して移動するデータパケットを指定することができる。
【0046】
図3に示されるように、基地局104/106は、トンネル312Aの中のトラフィックを、MBS無線ベアラ、すなわち、MRBとして構成され得るN個の無線ベアラ314A-1、314A-2、...314A-Nにマッピングし、ここで、N≧1である。各MRBは、それぞれの論理チャネルに対応することができる。上記で説明されたように、PDCPサブレイヤは、SRB、DRB、およびMRBなどの無線ベアラに対するサポートを提供し、EUTRA MACサブレイヤまたはNR MACサブレイヤは、EUTRA RLCサブレイヤまたはNR RLCサブレイヤへの論理チャネルを提供する。MRB314Aの各々は、たとえば、それぞれのMBSトラフィックチャネル(MTCH)に対応することができる。基地局104/106およびCN110はまた、別のMBSセッション302Bを維持することができ、別のMBSセッション302Bは同様に、MRB314B-1、314B-2、...314B-Nに対応するトンネル312Bを含むことができ、ここで、N≧1である。MRB314Bの各々は、それぞれの論理チャネルに対応することができる。
【0047】
MBSトラフィックは、トンネル312A、312Bなどの各々について、1つまたは複数のサービス品質(QoS)フローを含むことができる。たとえば、トンネル312B上のMBSトラフィックは、QoSフロー316A、316B、... 316Lを含むフローのセット316を含むことができ、ここで、L>1である。さらに、MRBの論理チャネルは、単一のQoSフローまたは複数のQoSフローをサポートすることができる。
図3の例示的な構成では、基地局104/106は、QoSフロー316Aおよび316BをMRB314B-1のMTCHにマッピングし、QoSフロー316LをMRB314B-NのMTCHにマッピングする。
【0048】
様々なシナリオでは、CN110は、異なるタイプのMBSトラフィックを異なるQoSフローに割り当てることができる。たとえば、比較的高いQoS値を有するフローはオーディオパケットに対応することができ、比較的低いQoS値を有するフローはビデオパケットに対応することができる。別の例として、比較的高いQoS値を有するフローはビデオ圧縮において使用されるIフレームまたは完全な画像に対応することができ、比較的低いQoS値を有するフローはIフレームに対する変更のみを含むPフレームまたは予測されたピクチャに対応することができる。
【0049】
引き続き
図3を参照すると、基地局104/106およびCN110は、CN110と特定のUEとの間のユニキャストトラフィックをサポートするために1つまたは複数のPDUセッションを維持することができる。PDUセッション304Aは、DRB324A-1、324A-2、...324A-Nなどの1つまたは複数のDRB324Aに対応する、UE固有のDLトンネルおよび/またはUE固有のULトンネル322Aを含むことができる。DRB324Aの各々は、専用トラフィックチャネル(DTCH)などのそれぞれの論理チャネルに対応することができる。
【0050】
次に基地局(たとえば、基地局104または106)が分散して実装される場合の例示的なMRBおよびDRBを図示する
図4を参照すると、CU172およびDU174は、MRBまたはDRBに関連付けられたダウンリンクデータおよび/またはアップリンクデータのためのトンネルを確立することができる。上記で説明されたMRB314A-1は、CU172を複数のUE(たとえば、UE102Aおよび102B)に接続するMRB402Aとして実装され得る。MRB402Aは、CU172およびDU174を接続するDLトンネル412Aと、DLトンネル412Aに対応するDL論理チャネル422Aとを含むことができる。詳細には、DU174は、DLトンネル412Aを介して受信されたダウンリンクトラフィックを、たとえば、MTCHまたはDTCHであり得るDL論理チャネル422Aにマッピングすることができる。DLトンネル412Aは、それを介してCU172がMBSデータパケットを複数のUEに送信する共通DLトンネルであり得る。代替として、DLトンネル412Aは、それを介してCU172がMBSデータパケットを特定のUEに送信するUE固有のDLトンネルであり得る。
【0051】
任意選択で、MRB402Aはまた、CU172およびDU174を接続するULトンネル413Aと、ULトンネル413Aに対応するUL論理チャネル423Aとを含む。UL論理チャネル423Aは、たとえば、DTCHであり得る。DU174は、UL論理チャネル423Aを介して受信されたアップリンクトラフィックをULトンネル413Aにマッピングすることができる。
【0052】
トンネル412Aおよび413Aは、F1-Uインターフェースのトランスポートレイヤまたはサブレイヤにおいて動作することができる。より具体的な例として、CU172およびDU174は、ユーザプレーントラフィックのためにF1-Uを利用することができ、トンネル412Aおよび413Aは、UDP/IPの上に階層化されたGTP-Uプロトコルに関連付けられることが可能であり、ここで、IPは、好適なデータリンクレイヤおよび物理(PHY)レイヤの上に階層化される。さらに、事例の少なくともいくつかにおけるMRB402および/またはDRB404は追加として、制御プレーントラフィックをサポートする。より詳細には、CU172およびDU174は、IPの上に階層化されたストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)に依拠するF1-Cインターフェースを介してF1-APメッセージを交換することができ、ここで、IPは、F1-Uと同様に、好適なデータリンクレイヤおよびPHYレイヤの上に階層化される。
【0053】
同様に、MRB402Bは、DLトンネル412Bと、任意選択でULトンネル413Bとを含むことができる。DLトンネル412BはDL論理チャネル422Bに対応することができ、ULトンネル413BはUL論理チャネル423Bに対応することができる。
【0054】
CU172は、いくつかの場合には、PDUセッションに関連付けられたMBSデータパケットまたはユニキャストデータパケットを特定のUEに(たとえば、UE102AまたはUE102Bに)送信するためにDRB404Aを使用する。DRB404Aは、CU172およびDU174を接続するUE固有のDLトンネル432Aと、DLトンネル432Aに対応するDL論理チャネル442Aとを含むことができる。詳細には、DU174は、DLトンネル432Aを介して受信されたダウンリンクトラフィックを、たとえば、DTCHであり得るDL論理チャネル442Aにマッピングすることができる。DRB404Aは、CU172およびDU174を接続するUE固有のULトンネル433Aと、ULトンネル433Aに対応するUL論理チャネル443Aとをさらに含む。UL論理チャネル443Aは、たとえば、PUSCHであり得る。DU174は、UL論理チャネル443Aを介して受信されたアップリンクトラフィックをULトンネル433Aにマッピングすることができる。
【0055】
同様に、DRB404Bは、DL論理チャネル442Bに対応するUE固有のDLトンネル432Bと、UL論理チャネル443Bに対応するUE固有のULトンネル433Bとを含むことができる。
【0056】
いくつかの実装形態では、DU174のうちの1つのDUは、同じMBSセッションまたは異なるMBSセッションに関連付けられたMRBに関連付けられた論理チャネルの各々に対して特定の論理チャネルID(値)を割り当てる。他の実装形態では、DUは、異なるMBSセッションに関連付けられたMRBに関連付けられた論理チャネルの各々に対して同じ論理チャネルID(値)を割り当てる。いくつかの実装形態では、DUは、DRBに関連付けられた論理チャネルの各々に対して特定の論理チャネルID(値)を割り当てる。いくつかの実装形態では、DUは、それぞれ、MRBおよびDRBに関連付けられた論理チャネルIDを異なる値に設定する。他の実装形態では、DUは、それぞれ、MRBおよびDRBに関連付けられた論理チャネルIDを同じ値に設定する。
【0057】
図5および
図6は、CNおよび分散基地局が1つまたは複数のMBSセッションのMBSデータを複数のUEに送信するためのリソースを構成する例示的なシナリオのメッセージング図である。一般に、
図5および
図6における同様のイベントは同様の参照番号で標示され(たとえば、
図5のイベント501は
図6のイベント601と同様である)、必要に応じて、違いが以下で説明される。図に示され、以下で説明される違いを除いて、(たとえば、メッセージングおよび処理に関する)特定のイベントに関して説明される代替実装形態のいずれも、他の図における同様の参照番号で標示されたイベントに適用することができ、統合基地局と分散基地局の両方に適用することもできる。
【0058】
図5は、基地局104がCU172およびDU174(ここで、「DU174」は
図1BのDU174のうちの単一のDUを指す)を含む分散基地局であり、ブロードキャストを介して1つまたは複数のMBSセッションのMBSデータを送信するためのリソースを構成する例示的なシナリオ500を示す。
【0059】
最初に、UE102は接続状態(たとえば、RRC_CONNECTED状態)で動作する(501)。
図5および
図6は単一の「UE102」のみを図示しているが、これはUE102A、102Bのいずれかまたは両方(各々)であり得ることを理解されたい。接続状態であるUE102は、ある特定のMBSセッション(すなわち、第1のMBSセッション)に参加するために、基地局104を介してCN110との(第1の)MBSセッション参加手順502を実施することができる。以下で説明されるように、基地局104はUE固有のトンネルではなくMBSトラフィックのための共通DLトンネルを構成するので、手順502および(以下で説明される)手順590はどちらの順序でも行われ得る。言い換えれば、基地局104は、単一のUEがMBSセッションに参加する前であっても、共通DLトンネルを構成することができる。
【0060】
いくつかの実装形態では、UE102は、(第1の)MBSセッション参加手順502を実施するために、基地局104を介してCN110とのPDUセッション確立手順を実施してPDUセッションを確立することができる。PDUセッション確立手順の間、UE102は基地局104を介してCN110とPDUセッションのPDUセッションIDを通信することができる。
【0061】
MBSセッション参加手順502を実施するために、UE102は、いくつかの実装形態では、基地局104を介してMBSセッション参加要求メッセージをCN110に送る。応答して、CN110は、UE102が第1のMBSセッションにアクセスすることを許可するために、基地局104を介してMBSセッション参加応答メッセージをUE102に送ることができる。いくつかの実装形態では、UE102は、第1のMBSセッションの第1のMBSセッションID(たとえば、MBSセッションID 1)および/またはPDUセッションIDをMBSセッション参加要求メッセージに含めることができる。CN110は、いくつかの場合には、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDをMBSセッション参加応答メッセージに含めることができる。いくつかの実装形態では、UE102は、MBSセッション参加応答メッセージに応答して、基地局104を介してMBSセッション参加完了メッセージをCN110に送ることができる。
【0062】
いくつかの実装形態では、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、およびMBSセッション参加完了メッセージは、IPパケット、HTTPパケット、またはセッション開始プロトコル(SIP)メッセージであり得る。そのような場合、これらのメッセージはPDUセッションIDを含まなくてもよい。他の実装形態では、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、およびMBSセッション参加完了メッセージは、5Gモビリティ管理(5GMM)メッセージまたは5Gセッション管理メッセージ(5GSM)などのNASメッセージであり得る。5GSMメッセージの場合、UE102はMBSセッション参加要求メッセージを含む(第1の)ULコンテナメッセージをCN110に基地局104を介して送信することができ、CN110はMBSセッション参加応答メッセージを含むDLコンテナメッセージをUE102に(基地局104を介して)送信することができ、UE102はMBSセッション参加完了メッセージを含む(第2の)ULコンテナメッセージをCN110に基地局104を介して送信することができる。これらのコンテナメッセージは5GMMメッセージであり得る。いくつかの実装形態では、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、およびMBSセッション参加完了メッセージは、それぞれ、PDU Session Modification Requestメッセージ、PDU Session Modification Commandメッセージ、およびPDU Session Modification Completeメッセージであり得る。以下の説明を簡略化するために、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、および/またはMBSセッション参加完了メッセージは、それらのそれぞれのコンテナメッセージを表すことができる。
【0063】
第1のMBSセッション参加手順502の後に、接続状態で動作しているUE102は、基地局104および/またはCN110との1つもしくは複数のSRBおよび/または1つもしくは複数のDRBを介して、CU172とデータを通信する(503)ことができる。いくつかの実装形態では、UE102は、MBSセッション参加手順502を実施した後かつデータ通信503を実施する前に、接続状態、アイドル状態(たとえば、RRC_IDLE状態)、および/または非アクティブ状態(たとえば、RRC_INACTIVE状態)の間の1つまたは複数の状態遷移を有することができる。
【0064】
第1のMBSセッション参加手順(イベント502)の前、その間、またはその後に、CN110は、第1のMBSセッションのためのリソースを構成することをCU172に要求するために、第1のMBSセッションID(たとえば、MBSセッションID 1)および/またはPDUセッションIDを含む(第1の)CN-BS間メッセージをCU172に送る(504)ことができる。CN110は追加として、第1のMBSセッションのためのQoS構成を第1のCN-BS間メッセージに含めることができる。第1のCN-BS間メッセージを受信した(504)ことに応答して、CU172は、MBSコンテキストのセットアップおよび/または第1のMBSセッションのための共通DLトンネル(すなわち、CU-DU間共通DLトンネル)を要求するために、CU-DU間メッセージをDU174に送る(506)ことができる。
【0065】
CU-DU間メッセージを受信した(506)ことに応答して、DU174は、MRB IDのうちの1つによって識別されたMRBに対する第1のMBSセッションのための共通CU-DU間DLトンネルを構成するための第1のDLトランスポートレイヤ構成を含むDU-CU間メッセージをCU172に送る(508)ことができる。DU174は、DU-CU間メッセージに、MRB IDのうちの追加のMRB IDによって識別された追加のMRBに対する追加の共通CU-DU間DLトンネルを構成するための追加のDLトランスポートレイヤ構成を含めることができる。いくつかの実装形態では、DU174は、DU-CU間メッセージに、第1のDLトランスポートレイヤ構成および/または追加のDLトランスポートレイヤ構成に関連付けられたMRB IDを含めることができる。いくつかの実装形態では、CU-DU間メッセージは、このタイプの要求を伝達するために特別に定義された汎用F1APメッセージまたは専用F1APメッセージ(たとえば、MBSコンテキストセットアップ要求メッセージ)である。いくつかの実装形態では、イベント508のDU-CU間メッセージは、この目的のために特別に定義された汎用F1APメッセージまたは専用F1APメッセージ(たとえば、MBSコンテキストセットアップ応答メッセージ)である。CN110は追加として、第1のMBSセッションのためのQoS構成を含めることができる。そのような場合、CU172は、QoS構成をCU-DU間メッセージ(イベント506)に含めることができる。いくつかの実装形態では、CU-DU間メッセージおよびDU-CU間メッセージは非UE固有のメッセージであり得る。
【0066】
CU172は、イベント504のメッセージに応答して、第1のBS-CN間メッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ応答メッセージ)を送る(510)。CU172は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを第1のBS-CN間メッセージに含めることができる。第1のBS-CN間メッセージは、MBSデータをCU172に送るためにCN110のための共通DLトンネル(すなわち、CN-BS間共通DLトンネル)を構成するためのDLトランスポートレイヤ構成を含むことができる。DLトランスポートレイヤ構成は、共通DLトンネルを識別するためにトランスポートレイヤアドレス(たとえば、IPアドレス)および/またはTEIDなどのトランスポートレイヤ情報を含む。いくつかの実装形態では、イベント504のCN-BS間メッセージは、MBSセッションのためのリソースを要求するために特別に定義された汎用NGAPメッセージまたは専用NGAPメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ要求メッセージ)である。いくつかの実装形態では、イベント510のBS-CN間メッセージは、MBSセッションのためのリソースを伝達するために特別に定義された汎用NGAPメッセージまたは専用NGAPメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ応答メッセージ)である。そのような場合、イベント504のCN-BS間メッセージおよびイベント510のBS-CN間メッセージは非UE固有のメッセージであり得る。
【0067】
いくつかの実装形態では、QoS構成はMBSセッションのためのQoSパラメータを含む。いくつかの実装形態では、QoS構成は、MBSセッションのための1つまたは複数のQoSフローを構成するための構成パラメータを含む(
図3を参照)。いくつかの実装形態では、構成パラメータは、QoSフローを識別する1つまたは複数のQoSフローIDを含む。QoSフローIDの各々は、QoSフローのうちの特定のQoSフローを識別する。いくつかの実装形態では、構成パラメータは各QoSフローについてのQoSパラメータを含む。QoSパラメータは、5G QoS識別子(5QI)、優先度レベル、パケット遅延バジェット、パケット誤り率、平均化ウィンドウ、および/または最大データバーストボリュームを含むことができる。CN110は、QoSフローに対してQoSパラメータの異なる値を指定することができる。
【0068】
イベント504、506、508、および510は、
図5AではまとめてMBSリソースセットアップ手順590と呼ばれる。UE102が第1のMBSセッションに参加するためにMBSセッション参加手順502を実施する場合、CN110は(第1の)MBSセッション参加手順502の前、その間、またはその後に基地局104との手順590を実施することができる。
【0069】
いくつかの実装形態では、CN110は、第1のMBSセッションのためのULトランスポートレイヤ構成を第1のCN-BS間メッセージに含めるのを控えてもよい。そのような場合、CU172は、第1のMBSセッションのためのULトランスポートレイヤ構成をCU-DU間メッセージに含めるのを控えてもよい。
【0070】
MBSリソースセットアップ手順590の前、その間、またはその後に、DU174は、1つまたは複数のセル(たとえば、セル124および/またはDU174によって操作される他のセル)上でMBS制御チャネル(MCCH)構成を含むシステム情報(たとえば、1つまたは複数のシステム情報ブロック(SIB))を送信(たとえば、ブロードキャスト)する(512)。DU174はまた、MCCH構成によって(すなわち、MCCH構成に従って)構成されたMCCHを介してMBS構成を送信(たとえば、ブロードキャスト)する(514)。UE102は、データ通信503を実施する前または実施した後に、システム情報を受信(512)し、かつ/またはMBS構成を受信(514)してもよい。
【0071】
いくつかの実装形態では、MCCH構成は、ウィンドウ開始スロット、ウィンドウ持続時間、変更期間、ならびに/または繰返し期間およびオフセットなどの構成パラメータを含む。ウィンドウ持続時間は、その間にMCCH情報の送信(すなわち、MCCHを介したMBS構成の送信)がスケジュールされ得る、ウィンドウ開始スロットによって示されたスロットから開始する持続時間(すなわち、たとえば、(連続)スロットの単位でのMCCH送信ウィンドウ)を示す。変更期間は、そのSFN modについて変更期間が0に等しい、周期的に出現する境界、すなわち、無線フレームを定義する。MCCH情報の異なる送信のコンテンツは、それらの送信の間に少なくとも1つのそのような境界がある場合にのみ異なり得る。繰返し期間およびオフセットパラメータは、MCCH繰返し期間の長さおよびオフセットを定義する。MCCH情報の送信は、そのシステムフレーム番号(SFN)modについて繰返し期間の繰返し期間長オフセットがMCCH繰返し期間のオフセットに等しい、無線フレームにおいてスケジュールされる。
【0072】
いくつかの実装形態では、MBS構成はMBSセッション情報リストを含み、MBSセッション情報リストは、MBSセッション情報IE(すなわち、第1のMBSセッションを含む1つまたは複数のMBSセッションに関係する情報)のリストを含む。たとえば、リスト中のMBSセッション情報IEは、MBSセッションID、G-RNTI、MRB構成、RLC構成、および/またはDRX情報を含んでもよい。MBSセッションIDがMBSセッションを識別する場合、G-RNTIはMBSセッションのMBSデータの送信をスケジュールするために使用され、MRB構成は1つまたは複数のMRBを構成し、RLC構成はMRBのためのRLCパラメータを構成し、DRX情報はMBSセッションのMBSデータの送信のためのDRX関連のパラメータを構成する。MRB構成の各々はMRBを構成することができる。たとえば、MRB構成はMRBのためのPDCP構成を含んでもよい。シナリオ500では、リスト中のMBSセッション情報IE(すなわち、第1のMBSセッション情報IE)は、第1のMBSセッションID、第1のMBSセッションのための1つもしくは複数のMRBを構成するMRB構成、MRBもしくは第1のMBSセッションのMBSデータの送信をスケジュールするためにDU174によって使用される(第1の)G-RNTI、MRBのためのRLC構成、および/またはMRBもしくは第1のMBSセッションのMBSデータの送信のためのDRX関連のパラメータを構成するDRX情報を含む。
【0073】
いくつかの実装形態では、DU174は、MBSリソースセットアップ手順を実施した(590)ことに応答して、システム情報を送信する(512)(ことを開始する)ことができる。いくつかの実装形態では、CU172がシステム情報を生成し、システム情報をDU174に送信する。他の実装形態では、DU174がシステム情報を生成する。
【0074】
いくつかの実装形態では、DU174は、MBSリソースセットアップ手順を実施した(590)ことに応答して、MBS構成を送信する(514)(ことを開始する)ことができる。いくつかの実装形態では、CU172がMBS構成を生成し、MBS構成をDU174に送信する。他の実装形態では、以下で説明されるように、DU174がMBS構成を生成する。また他の実装形態では、CU172がMBS構成の(第1の)部分を生成し、DU174がMBS構成の(第2の)部分(すなわち、MBS構成の残り)を生成する。これらの異なる実装形態の詳細は、以下で説明される。
【0075】
いくつかの実装形態では、CU172は、第1のMBSセッションID、QoS構成、DRXサイクル構成、MRBのMRB ID、および/またはMRBのPDCP構成などの、第1のMBSセッションのための構成パラメータを含むCU-DU間メッセージをDU174に送信することができる。いくつかの実装形態では、DU174は、構成パラメータに従ってMBSセッション情報IEを生成することができる。いくつかの実装形態では、DU174は、たとえば、事前構成された値に従ってMBSセッション情報IEの少なくとも一部分を生成することができる。たとえば、DU174は、CU172から受信されたPDCP構成、MRB IDおよび/または第1のMBSセッションIDを含むMRB構成を生成することができる。代替として、DU174は、PDCP構成、MRB IDおよび/または第1のMBSセッションIDを含むMRB構成を事前構成された値を用いて生成することができる。いくつかの実装形態では、DU174はMRB IDをMRB構成に含めなくてもよい。DU174は、たとえば、QoS構成および/またはMRB IDに従ってMRBのための(たとえば、MRB IDを含む)RLC構成を生成することができる。代替として、DU174は、事前構成されたRLCパラメータを用いてRLC構成を生成することができる。DU174は、MRBのための論理チャネルIDを割り当て、論理チャネルIDをMBSセッション情報IEまたはRLC構成に含めることができる。別の例では、DU174は、CU172から受信されたDRXサイクル構成に従ってDRXサイクルを構成するDRX情報を生成することができる。代替として、DU174は、たとえば、CU172から受信されたQoS構成に従ってDRXサイクルを決定することができる。また別の例では、DU174は、G-RNTIを割り当て、G-RNTIを第1のMBSセッションIDに関連付けることができる。そのような場合、DU174は、MBSセッション情報と、MBSセッション情報を含むMBS構成(たとえば、MBSブロードキャスト構成メッセージ)とを生成し、MCCHを介して1つまたは複数のセル上でMBS構成を送信する(514)ことができる。いくつかの実装形態では、CU-DU間メッセージは、イベント506と同様の、MBSリソースセットアップ手順590のCU-DU間メッセージであり得る。他の実装形態では、CU-DU間メッセージは、MBSリソースセットアップ手順590のCU-DU間メッセージ以外の(第2の)メッセージであり得る。
【0076】
他の実装形態では、DU174は、RLCベアラ構成、DRX情報、およびG-RNTIを含むDU-CU間メッセージをCU172に送信することができる。そのような実装形態では、CU172は、PDCP構成、MRB ID、および/または第1のMBSセッションIDを含むMRB構成を生成する。DU-CU間メッセージを受信した後に、CU172は、1つまたは複数のセル(の各々)のために、MBSセッション情報と、MBSセッション情報を含むMBS構成(たとえば、MBSブロードキャスト構成メッセージ)とを生成する。次いで、CU172は、MBS構成を含むCU-DU間メッセージをDU174に送信する。CU172からMBS構成を受信した後に、DU174はMCCHを介してMRB構成を送信する(513)。いくつかの実装形態では、CU172は、DU-CU間メッセージを送ることをDU174に要求するために、CU-DU間メッセージをDU174に送ることができる。そのような場合、DU174は、CU-DU間メッセージに応答して、DU-CU間メッセージをCU172に送る。
【0077】
いくつかの実装形態では、DU174は、システム情報を送信した(512)かつ/またはMBS構成を送信した(514)後に、DU-CU間メッセージをCU172に送信する(508)ことができる。他の実装形態では、DU174は、システム情報を送信する(512)かつ/またはMBS構成を送信する(514)前に、DU-CU間メッセージをCU172に送信する(508)ことができる。
【0078】
第1のBS-CN間メッセージを受信(510)し、システム情報を送信(512)し、かつ/またはMBS構成を送信した(514)後に、CN110は、共通CN-BS間DLトンネル(すなわち、第1の共通CN-BS間DLトンネル)を介して第1のMBSセッションのMBSデータ(たとえば、1つまたは複数のMBSデータパケット)をCU172に送る(516)ことができ、CU172は、共通CU-DU間DLトンネル(すなわち、第1のCU-DU間共通DLトンネル)を介してPDCP構成に従ってMBSデータをDU174に送る(518)。DU174は、MRBを介して(すなわち、論理チャネルIDによって識別された論理チャネルを介して、かつ/またはRLC構成および/もしくはG-RNTIを使用して)MBSデータを送信(たとえば、ブロードキャスト)する(520)。基地局104との接続状態で動作するUE102は、MRBを介して(すなわち、第1のMBSセッション情報IEに従って)DU174からMBSデータを受信する(520)。たとえば、CU172は、MBSデータパケットを受信(516)し、PDCP構成を使用してMBSデータパケットを含むPDCP PDUを生成し、第1の共通CU-DU間DLトンネルを介してPDCP PDUをDU174に送信(518)してもよい。次に、DU174は、論理チャネルIDおよびPDCP PDUを含むMAC PDUを生成し、ブロードキャストを介して第1のG-RNTIを使用してMAC PDUをUE102に送信する(520)。UE102は、第1のG-RNTIを使用してMAC PDUを受信(520)し、MAC PDUからPDCP PDUおよび論理チャネルIDを取り出し、MRBに関連付けられたPDCP PDUを識別し、PDCP構成を使用してPDCP PDUからMBSデータパケットを取り出す。
【0079】
引き続き
図5を参照すると、CU172は、UE102との接続(すなわち、SRBおよびDRB)を解放することを決定する(522)ことができる。決定522に応答して、CU172は、UE102のためのRRC解放メッセージ(たとえば、RRCReleaseメッセージ)を生成し、RRC解放メッセージを含むUE Context Release CommandメッセージをDU174に送る(524)。次に、DU174は、RRC解放メッセージをUE102に送信する(526)。RRC解放メッセージに応答して、UE102は、アイドルまたは非アクティブ状態に遷移(530)し、MRBを介してMBSデータを受信し続ける。RRC解放メッセージを送る(526)前または送った後に、DU174は、UE Context Release Commandメッセージに応答してUE Context Release CompleteメッセージをCU172に送信する(528)ことができる。
【0080】
いくつかの実装形態では、CU172は、RRC解放メッセージを含むPDCP PDUを生成し、PDCP PDUを含むUE Context Release CommandメッセージをDU174に送り(524)、DU174は、UE Context Release CommandメッセージからPDCP PDUを取り出し、RLCレイヤ206B、MACレイヤ204B、およびPHYレイヤ202Bを介してPDCP PDUをUE102に送信する(526)。UE102は、PHYレイヤ202B、MACレイヤ204B、およびRLCレイヤ206Bを介してDU174からPDCP PDUを受信する(526)。たとえば、DU174は、PDCP PDUを含むRLC PDUを生成し、RLC PDUおよびSRB(たとえば、SRB1)に関連付けられた論理チャネルIDを含むMAC PDUを生成し、PHYレイヤ202Bを介してMAC PDUをUE102に送信する(526)ことができる。UE102は、PHYレイヤ202Bを介してMAC PDUを受信(526)し、RLC PDUおよび論理チャネルIDを取り出し、論理チャネルIDに従ってSRBに関連付けられたRLC PDUを識別し、RLC PDUからPDCP PDUを取り出し、PDCP PDUからRRC解放メッセージを取り出し、RRC解放メッセージを処理する。
【0081】
UE102がアイドル状態または非アクティブ状態に遷移(530)した後に、CN110は、イベント516と同様に、第1の共通CN-BS間DLトンネルを介して第1のMBSセッションのMBSデータをCU172に送る(534)。次に、CU172は、イベント518と同様に、第1の共通CU-DU間DLトンネルを介してMBSデータをDU174に送信する(536)。次いで、DU174は、イベント520と同様に、MBSデータを送信(たとえば、ブロードキャスト)する(538)。UE102は、イベント520と同様に、第1のMBSセッション情報514に従ってMBSデータを受信する(538)。
【0082】
次に、
図6は、CU172およびDU174を含む基地局104がマルチキャストまたはユニキャストを介して1つまたは複数のMBSセッションのMBSデータを送信するためのリソースを構成する例示的なシナリオ600を示す。
【0083】
UE102(すなわち、UE102Aおよび/またはUE102Bの各々)は最初に、手順502と同様に、ある特定のMBSセッション(すなわち、第2のMBSセッションIDによって識別された第2のMBSセッション)に参加するために、基地局104を介してCN110との(第2の)MBSセッション参加手順602を実施する。
【0084】
(第2の)MBSセッション参加手順602の前、その間、またはその後に、CN110は、MBSセッションのためのリソースを構成することをCU172に要求するために、MBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを含む(第1の)CN-BS間メッセージをCU172に送る(604)ことができる。CN110は追加として、CN-BS間メッセージに、MBSセッションのためのQoS構成を含めることができる。応答して、CU172は、MBSデータをCU172に送るためにCN110のための共通DLトンネル(すなわち、第1の共通CN-BS間DLトンネル)を構成するためのDLトランスポートレイヤ構成を含む(第1の)BS-CN間メッセージを送る(606)(ことを決定する)ことができる。DLトランスポートレイヤ構成は、共通DLトンネルを識別するためのトランスポートレイヤアドレス(たとえば、IPアドレス)および/またはTEIDを含む。CU172は、MBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDをBS-CN間メッセージに含めることができる。BS-CN間メッセージを受信する前にCU172がMBSセッションのための共通DLトンネルを構成している場合、CU172はBS-CN間メッセージを送らないことを決定する。すなわち、CU172はBS-CN間メッセージを送るのを控える。
【0085】
いくつかの実装形態では、イベント604のCN-BS間メッセージは、MBSセッションのためのリソースを要求するために特別に定義された汎用NGAPメッセージまたは専用NGAPメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ要求メッセージ)であり得る。いくつかの実装形態では、イベント606のBS-CN間メッセージは、MBSセッションのためのリソースを伝達するために特別に定義された汎用NGAPメッセージまたは専用NGAPメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ応答メッセージ)である。そのような場合、イベント604のCN-BS間メッセージおよびイベント606のBS-CN間メッセージは非UE固有のメッセージであり得る。
【0086】
いくつかの実装形態では、CN110は、イベント604のCN-BS間メッセージにおいて、MBSセッションに参加するUEのリストを示すことができる。他の実装形態では、CN110は、MBSセッションに参加するUEのリストを示す第2のCN-BS間メッセージをCU172に送る(608)ことができる。CN110は、MBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを第2のCN-BS間メッセージに含めることができる。CU172は、第2のCN-BS間メッセージ608に応答して、第2のBS-CN間メッセージをCN110に送る(619)ことができる。そのような場合、第2のCN-BS間メッセージおよび第2のBS-CN間メッセージは非UE固有のメッセージであり得る。たとえば、UEのリストはUE102Aおよび/またはUE102Bを含んでもよい。UEのリストを示すために、CN110は、各々がUEのうちの特定のUEを識別する(CN UEインターフェースID、RAN UEインターフェースID)ペアのリストを含むことができる。たとえば、ペアのリストは、UE102Aを識別する(第1のCN UEインターフェースID、第1のRAN UEインターフェースID)の第1のペアと、UE102Bを識別する(第2のCN UEインターフェースID、第2のRAN UEインターフェースID)の第2のペアとを含む。いくつかの実装形態では、「CN UEインターフェースID」は「AMF UE NGAP ID」であることができ、「RAN UEインターフェースID」は「RAN UE NGAP ID」であることができる。他の実装形態では、CN110は、各々がUEのセット中の特定のUEを識別するUE IDのリストを含むことができる。いくつかの実装形態では、CN110は、CN110が特定のUEとともに実施するNAS手順(たとえば、登録手順)において、UE IDを割り当て、UE IDの各々をUEのうちの特定のUEに送ることができる。たとえば、UE IDのリストは、UE102Aの第1のUE IDおよびUE102Bの第2のUE IDを含むことができる。いくつかの実装形態では、UE IDはS一時モバイル加入者識別情報(S-TMSI)(たとえば、5G-S-TMSI)である。
【0087】
いくつかの代替実装形態では、CN110は、UE102(たとえば、UE102AまたはUE102Bなどの単一のUE)がMBSセッションに参加することを示す別の第2のCN-BS間メッセージをCU172に送る(608)ことができる。CU172は、第2のCN-BS間メッセージ608に応答して、別の第2のBS-CN間メッセージをCN110に送る(619)ことができる。そのような場合、CN110は、UE102用のMBSセッション参加応答メッセージを第2のCN-BS間メッセージに含めることができる。CU172は、UE102を識別する第1のCN UEインターフェースIDおよび第1のRAN UEインターフェースIDを第2のCN-BS間メッセージに含めることができる。いくつかの実装形態では、第2のCN-BS間メッセージおよび第2のBS-CN間メッセージは、それぞれ、PDU Session Resource Modify RequestメッセージおよびPDU Session Resource Modify Responseメッセージなどの、UE固有のNGAPメッセージであり得る。
【0088】
他の実装形態では、第1のCN-BS間メッセージは、UE102(たとえば、UE102AまたはUE102Bなどの単一のUE)がMBSセッションに参加することを示すUE固有のNGAPメッセージ(たとえば、PDU Session Resource Modify Requestメッセージ)であり得る。CN110は、UE102用のMBSセッション参加応答メッセージを第1のCN-BS間メッセージに含めることができる。CU172は、UE102を識別する第1のCN UEインターフェースIDおよび第1のRAN UEインターフェースIDを第1のCN-BS間メッセージに含めることができる。いくつかの実装形態では、第1のBS-CN間メッセージは、MBSセッションのためのリソースを伝達するために特別に定義された汎用NGAPメッセージまたは専用NGAPメッセージ(たとえば、MBS Session Resource Setup IndicationメッセージまたはRAN Configuration Updateメッセージ)であり得る。CN110は、第1のBS-CN間メッセージに応答して、別の第2のCN-BS間メッセージ(たとえば、MBS Session Resource Setup ConfirmメッセージまたはRAN Configuration Update Acknowledgeメッセージ)をCU172に送る(608)ことができる。CU172は、第1のCN-BS間メッセージに応答して、別の第2のBS-CN間メッセージ(たとえば、PDU Session Resource Modify Responseメッセージ)をCN110に送る(619)ことができる。
【0089】
いくつかの実装形態では、CN110は、第1のCN-BS間メッセージまたは第2のCN-BS間メッセージの代わりに、UE102用のMBSセッション参加応答メッセージを別のCN-BS間メッセージに含めることができる。
【0090】
いくつかの実装形態では、QoS構成はMBSセッションのためのQoSパラメータを含む。いくつかの実装形態では、QoS構成は、MBSセッションのための1つまたは複数のQoSフローを構成するための構成パラメータを含む(
図3を参照)。いくつかの実装形態では、構成パラメータは、QoSフローを識別する1つまたは複数のQoSフローIDを含む。QoSフローIDの各々は、QoSフローのうちの特定のQoSフローを識別する。いくつかの実装形態では、構成パラメータは各QoSフローについてのQoSパラメータを含む。QoSパラメータは、5G QoS識別子(5QI)、優先度レベル、パケット遅延バジェット、パケット誤り率、平均化ウィンドウ、および/または最大データバーストボリュームを含むことができる。CN110は、QoSフローに対してQoSパラメータの異なる値を指定することができる。
【0091】
CU172が上記で説明されたようにMBSセッションのための共通DLトンネルを確立する場合、CU172は、MBSセッションのためのDLトランスポートレイヤ構成を第2のBS-CN間メッセージに含めるのを控えてもよい。そのような場合、CN110は、MBSセッションのためのULトランスポートレイヤ構成を第1のCN-BS間メッセージおよび/または第2のCN-BS間メッセージに含めるのを控えてもよい。
【0092】
第1のCN-BS間メッセージを受信した(604)こと、第1のCN-BS間メッセージを送信した(606)こと、もしくは第2のCN-BS間メッセージを受信した(608)ことに応答してまたはその後に、CU172は、MBSコンテキストのセットアップおよび/またはMBSセッションのための共通DLトンネルを要求するために、CU-DU間メッセージをDU174に送る(610)ことができる。CU-DU間メッセージを受信した(610)ことに応答して、DU174は、MBSセッションのための共通CU-DU間DLトンネル(すなわち、第1のCU-DU間共通DLトンネル)を構成するための第1のDU DLトランスポートレイヤ構成を含むDU-CU間メッセージをCU172に送る(612)ことができる。いくつかの実装形態では、CU-DU間メッセージは、このタイプの要求を伝達するために特別に定義された汎用F1APメッセージまたは専用F1APメッセージ(たとえば、MBSコンテキストセットアップ要求メッセージ)である。いくつかの実装形態では、イベント612のDU-CU間メッセージは、この目的のために特別に定義された汎用F1APメッセージまたは専用F1APメッセージ(たとえば、MBSコンテキストセットアップ応答メッセージ)である。そのような場合、CU172は、QoS構成をCU-DU間メッセージ(イベント610)に含めることができる。いくつかの実装形態では、CU-DU間メッセージおよびDU-CU間メッセージは非UE固有のメッセージであり得る。
【0093】
第1のCN-BS間メッセージを受信した(604)こと、第1のCN-BS間メッセージを送信した(606)こと、第2のCN-BS間メッセージを受信した(608)こと、CU-DU間メッセージを送信した(610)こと、もしくはDU-CU間メッセージを受信した(612)ことに応答してまたはその後に、CU172は、UE102用のUEコンテキスト要求メッセージをDU174に送る(614)ことができる。いくつかの実装形態では、CU172は、UEコンテキスト要求メッセージに、MBSセッションIDおよび/またはMBSセッション(ID)に関連付けられたMRBのMRB IDを含めることができる。UEコンテキスト要求メッセージに応答して、DU174は、MBSセッションのMBSデータを受信するためのUE102A用の構成パラメータを含むUEコンテキスト応答メッセージをCU172に送る(616)。いくつかの実装形態では、CU172は、QoS構成をUEコンテキスト要求メッセージに含めることができる。そのような場合、CU172は、QoS構成をCU-DU間メッセージに含めてもよく含めなくてもよい。構成パラメータ(のうちのいくつか)はMRB/MRB IDに関連付けられてもよい。いくつかの実装形態では、DU174は、構成パラメータを含めるためのDU構成を生成し、DU構成をUEコンテキスト応答メッセージに含める。いくつかの実装形態では、DU構成はCellGroupConfig IEであり得る。他の実装形態では、DU構成はMBS固有のIEであり得る。いくつかの実装形態では、構成パラメータは1つまたは複数の論理チャネル(LC)を構成する。たとえば、構成パラメータは、1つまたは複数の論理チャネルを構成するための1つまたは複数の論理チャネルID(LCID)を含む。LCIDの各々は、1つまたは複数の論理チャネルのうちの特定の論理チャネルを識別する。
【0094】
いくつかの実装形態では、DU174は、共通CU-DU間DLトンネルを構成することを要求するCU-DU間メッセージを受信した(610)ことに応答してDU-CU間メッセージを送信する(612)代わりに、UEコンテキスト要求メッセージを受信した(614)ことに応答して(UEコンテキスト応答メッセージを送信する(616)ことに加えて)DU-CU間メッセージを送信する(612)。次いで、CU172は、DU-CU間メッセージに応答してCU-DU間応答メッセージをDU174に送ることができる。そのような場合、DU-CU間メッセージおよびCU-DU間応答メッセージは非UE関連のメッセージであることができ、すなわち、メッセージは特定のUEに関連付けられない。
【0095】
いくつかの実装形態では、CN110はQoS構成を第2のCN-BS間メッセージに含める。そのような場合、CN110は、QoS構成を第1のCN-BS間メッセージに含めるか、またはQoS構成を省略してもよい。いくつかの実装形態では、DU174は、CU-DU間メッセージまたはUEコンテキスト要求メッセージを受信したことに応答して、MBSセッションのMBSデータを受信するためのUE102用の構成パラメータを生成する。いくつかの実装形態では、CU172はQoS構成をUEコンテキスト要求メッセージおよび/またはCU-DU間メッセージに含める。DU174は、QoS構成に従って構成パラメータの内容を決定することができる。CU172がQoS構成をCU-DU間メッセージにもUEコンテキスト要求メッセージにも含めないとき、DU174は所定のQoS構成に従って構成パラメータの値を決定することができる。
【0096】
いくつかの実装形態では、UEコンテキスト要求メッセージおよびUEコンテキスト応答メッセージは、それぞれ、UE Context Setup RequestメッセージおよびUE Context Setup Responseメッセージである。他の実装形態では、UEコンテキスト要求メッセージおよびUEコンテキスト応答メッセージは、それぞれ、UE Context Modification RequestメッセージおよびUE Context Modification Responseメッセージである。
【0097】
UEコンテキスト応答メッセージを受信した(616)後に、CU172は、構成パラメータおよび1つまたは複数のMRB構成を含むRRC再構成メッセージを生成し、RRC再構成メッセージをDU174に送信する(618)。次に、DU174は、RRC再構成メッセージをUE102に送信する(620)。応答して、UE102は次いでRRC再構成完了メッセージをDU174に送信(621)し、DU174はRRC再構成完了メッセージをCU172に送信する(623)。
【0098】
いくつかの実装形態では、CU172は、RRC再構成メッセージを含むPDCP PDUを生成し、PDCP PDUを含むCU-DU間メッセージをDU174に送り(618)、DU174は、CU-DU間メッセージからPDCP PDUを取り出し、RLCレイヤ206B、MACレイヤ204B、およびPHYレイヤ202Bを介してPDCP PDUをUE102に送信する(620)。UE102は、PHYレイヤ202B、MACレイヤ204B、およびRLCレイヤ206Bを介してDU174からPDCP PDUを受信する(620)。いくつかの実装形態では、UE102は、RRC再構成完了メッセージを含むPDCP PDUを生成し、RLCレイヤ206B、MACレイヤ204B、およびPHYレイヤ202Bを介してPDCP PDUをDU174に送信する(621)。DU174は、PHYレイヤ202B、MACレイヤ204B、およびRLCレイヤ206Bを介してUE102からPDCP PDUを受信(621)し、PDCP PDUを含むDU-CU間メッセージをCU172に送る(623)。CU172は、DU-CU間メッセージからPDCP PDUを取り出し、PDCP PDUからRRC再構成完了メッセージを取り出す。
【0099】
UEコンテキスト応答メッセージを受信する(616)前または受信した後に、CU172は、イベント612の第2のCN-BS間メッセージに応答して第2のBS-CN間メッセージをCN110に送る(619)ことができる。いくつかの実装形態では、CU172は、RRC再構成完了メッセージを受信する(623)前に第2のBS-CN間メッセージをCN110に送る(619)。他の実装形態では、CU172は、RRC再構成完了メッセージを受信した(623)後に第2のBS-CN間メッセージをCN110に送る(619)。CU172は、第1のCN UEインターフェースIDおよび第1のRAN UEインターフェースIDを第2のBS-CN間メッセージに含めることができる。代替として、CU172は、第1のUE IDを第2のBS-CN間メッセージに含めることができる。
【0100】
イベント604、606、608、612、614、616、618、619、620、622、および623は、
図6ではまとめてMBSリソースセットアップおよびUE固有のMBSセッション構成手順694と呼ばれる。いくつかの実装形態では、イベント604または608、614、616、618、619、620、622、623のそれぞれのインスタンスは、UE102AおよびUE102Bの各々に対して生じる。MBSセッションのMBSデータを受信するためのUE102AおよびUE102B用の構成パラメータは同じであり得る。いくつかの実装形態では、MBSセッション参加手順602はUE固有のMBSセッションリソースセットアップ手順694を含む。
【0101】
第1のBS-CN間メッセージを受信した(606)後または第2のBS-CN間メッセージを受信した(619)後に、CN110は、(イベント516または534と同様に)第1の共通CN-BS間DLトンネルを介してMBSデータ(たとえば、1つまたは複数のMBSデータパケット)をCU172に送る(634)ことができ、CU172は、(イベント518または536と同様に)第1の共通CU-DU間DLトンネルを介してMBSデータをDU174に送る(636)。DU174は、イベント520または538と同様に、1つまたは複数の論理チャネルを介してMBSデータをUE102(すなわち、UE102Aおよび/またはUE102B)に送信(たとえば、マルチキャストまたはユニキャスト)する(638)。UE102は、イベント520または538と同様に、1つまたは複数の論理チャネルを介してMBSデータを受信する(638)。たとえば、CU172は、MBSデータパケットを受信(634)し、PDCP構成を使用してMBSデータパケットを含むPDCP PDUを生成し、第1の共通CU-DU間DLトンネルを介してPDCP PDUをDU174に送信(636)してもよい。次に、DU174は、論理チャネルIDおよびPDCP PDUを含むMAC PDUを生成し、マルチキャストまたはユニキャストを介してMAC PDUをUE102に送信する(638)。UE102は、マルチキャストまたはユニキャストを介してMAC PDUを受信(638)し、MAC PDUからPDCP PDUおよび論理チャネルIDを取り出し、論理チャネルIDに従ってMRBに関連付けられたPDCP PDUを識別し、MRB構成内のPDCP構成に従ってPDCP PDUからMBSデータパケットを取り出す。
【0102】
いくつかの実装形態では、CU172は、第1または第2のCN-BS間メッセージを受信したことに応答して、UE102用のUE固有のCN-BS間DLトンネルを構成する(ことを決定する)ことができる。そのような場合、CU172はイベント606を省略することができ、第2のBS-CN間メッセージに、UE固有のDLトンネルを構成するDLトランスポートレイヤ構成を含めることができる。CN110は、UE固有のCN-BS間DLトンネルを介してMBSデータをCU172に送信する(634)ことができる。いくつかの実装形態では、CU172は、第1または第2のCN-BS間メッセージを受信したことに応答して、UE102用のUE固有のCU-DU間DLトンネルを構成する(ことを決定する)ことができる。そのような場合、CU172はイベント610を省略することができ、DU174は、UEコンテキスト応答メッセージに、UE固有のCU-DU間DLトンネルを構成するDLトランスポートレイヤ構成を含めることができる。そのような場合、CU172は、UE固有のCU-DU間DLトンネルを介してMBSデータをDU174に送信する(636)ことができる。
【0103】
いくつかの実装形態では、1つまたは複数のMRBを構成する1つまたは複数のMRB構成は、MBSセッションに関連付けられる。いくつかの実装形態では、構成パラメータはまた、各々が特定のMRBに関連付けられた1つまたは複数のRLCベアラ構成を含む。MRB構成の各々は、MRB ID、PDCP構成、MBSセッションID、PDCP再確立指示(たとえば、reestablishPDCP)、および/またはPDCP復元指示(たとえば、recoveryPDCP)を含むことができる。いくつかの実装形態では、PDCP構成はDRB用のPDCP-Config IEであり得る。いくつかの実装形態では、RLCベアラ構成はRLC-BearerConfig IEであり得る。いくつかの実装形態では、RLCベアラ構成は、論理チャネルを構成する論理チャネル(LC)IDを含んでもよい。いくつかの実装形態では、論理チャネルはMTCHであり得る。他の実装形態では、論理チャネルはDTCHであり得る。いくつかの実装形態では、構成パラメータは、論理チャネルを構成する論理チャネル構成(たとえば、LogicalChannelConfig IE)を含んでもよい。いくつかの実装形態では、RLCベアラ構成はMRB IDを含んでもよい。
【0104】
いくつかの実装形態では、CU172は、MRB構成においてMRBをDL専用RBとして構成することができる。たとえば、CU172は、MRBをDL専用RBとして構成するために、UL構成パラメータをMRB構成内のPDCP構成に含めるのを控えてもよい。代わりに、CU172は、たとえば、上記で説明されたように、DL構成パラメータのみをMRB構成に含める。そのような場合、CU172は、MRB構成内のPDCP構成においてMRBのためのUL構成パラメータを除外することによって、MRBを介してUL PDCPデータPDUをDU174および/またはCU172に送信しないようにUE102を構成する。別の例では、DU174は、UL構成パラメータをRLCベアラ構成に含めるのを控える。そのような場合、DU174は、RLCベアラ構成からUL構成パラメータを除外することによって、論理チャネルを介して制御PDUをDU174に送信しないようにUE102を構成する。
【0105】
DU174がUL構成パラメータをRLCベアラ構成に含める場合、UE102は、UL構成パラメータを使用して論理チャネルを介して制御PDU(たとえば、PDCP制御PDUおよび/またはRLC制御PDU)をDU174に送信してもよい。制御PDUがPDCP制御PDUである場合、DU174はPDCP制御PDUをCU172に送ることができる。たとえば、CU172は、たとえば、MRB構成において、圧縮(圧縮解除)プロトコル(たとえば、ロバストヘッダ圧縮(ROHC)プロトコル)を用いてMBSデータを受信するようにUEを構成してもよい。この場合、CU172がCN110からMBSデータパケットを受信する(634)とき、CU172は、圧縮MBSデータパケットを取得するために圧縮プロトコルを用いてMBSデータパケットを圧縮し、共通CU-DU間DLトンネルを介して圧縮MBSデータパケットを含むPDCP PDUをDU174に送信する(636)。次に、DU174は、論理チャネルを介してPDCP PDUをUE102に送信(たとえば、マルチキャストまたはユニキャスト)する(638)。UE102が論理チャネルを介してPDCP PDUを受信する(638)とき、UE102はPDCP PDUから圧縮MBSデータパケットを取り出す。UE102は、元のMBSデータパケットを取得するために圧縮(圧縮解除)プロトコルを用いて圧縮MBSデータパケットを圧縮解除する。そのような場合、UE102は、ヘッダ圧縮(圧縮解除)プロトコルの動作についてのヘッダ圧縮プロトコルフィードバック(たとえば、点在したROHCフィードバック)を含むPDCP制御PDUを、論理チャネルを介してDU174に送信してもよい。次に、DU174はUE固有のULトンネルを介してPDCP制御PDUをCU172に送り、すなわち、ULトンネルはUE102(たとえば、UE102A)に固有である。いくつかの実装形態では、CU172は、UEコンテキスト要求メッセージに、UE固有のULトンネルを構成するCU ULトランスポートレイヤ構成を含めることができる。CU ULトランスポートレイヤ構成は、UE固有のULトンネルを識別するためのCUトランスポートレイヤアドレス(たとえば、インターネットプロトコル(IP)アドレス)およびCU UL TEIDを含む。
【0106】
いくつかの実装形態では、MRB構成は、MRB ID(たとえば、mrb-IdentityまたはMRB-Identity)を含むMRB-ToAddMod IEであり得る。MRB IDはMRBのうちの特定のMRBを識別する。CU172はMRB IDを異なる値に設定する。CU172がユニキャストデータ通信のためにUE102に対してDRBを構成した場合、CU172は、いくつかの実装形態では、MRB IDをDRBのDRB IDとは異なる値に設定することができる。そのような場合、UE102およびCU172は、RBがMRBであるかまたはDRBであるかをRBのRB IDに従って区別することができる。他の実装形態では、CU172は、MRB IDのうちの1つまたは複数をDRB IDのうちの1つまたは複数と同じであり得る値に設定することができる。そのような場合、UE102およびCU172は、RBがMRBであるかまたはDRBであるかをRBのRB IDおよびRBを構成するRRC IEに従って区別することができる。たとえば、DRBを構成するDRB構成は、DRB識別情報(たとえば、drb-IdentityまたはDRB-Identity)およびPDCP構成を含むDRB-ToAddMod IEである。したがって、UE102は、UE102がRBを構成するDRB-ToAddMod IEを受信する場合にはRBがDRBであると決定し、UE102がRBを構成するMRB-ToAddMod IEを受信する場合にはRBがMRBであると決定することができる。同様に、CU172は、CU172がRBを構成するDRB-ToAddMod IEをUE102に送信する場合にはRBがDRBであると決定し、CU172がRBを構成するMRB-ToAddMod IEをUE102に送信する場合にはRBがMRBであると決定することができる。
【0107】
いくつかの実装形態では、MBSセッションのMBSデータを受信するための構成パラメータは、1つまたは複数の論理チャネルを構成するための1つまたは複数の論理チャネル(LC)IDを含む。いくつかの実装形態では、論理チャネルはDTCHであり得る。他の実装形態では、論理チャネルはMTCHであり得る。いくつかの実装形態では、構成パラメータはグループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)を含んでもよく含まなくてもよい。MBSセッションに参加するUE(たとえば、UE102AおよびUE102B)用のRRC再構成メッセージは、MBSセッションのMBSデータを受信するための構成パラメータと同じ構成パラメータを含む。いくつかの実装形態では、UE用のRRC再構成メッセージは、非MBSデータを受信するための構成パラメータと同じまたは異なる構成パラメータを含んでもよい。
【0108】
いくつかの実装形態では、CU172は、MBSセッション参加応答メッセージをRRC再構成メッセージに含めることができる。UE102は、MBSセッション参加完了メッセージをRRC再構成完了メッセージに含めることができる。代替として、UE102は、MBSセッション参加完了メッセージを含むUL RRCメッセージをCU172にDU174を介して送ることができる。UL RRCメッセージは、ULInformationTransferメッセージまたはUL NAS PDUを含むことができる任意の好適なRRCメッセージであり得る。CU172は、MBSセッション参加完了メッセージを第2のBS-CN間メッセージに含めることができる。代替として、CU172は、MBSセッション参加完了メッセージを含むBS-CN間メッセージ(たとえば、UPLINK NAS TRANSPORTメッセージ)をCN110に送ることができる。
【0109】
他の実装形態では、CU172は、MBSセッション参加応答メッセージを含むDL RRCメッセージをUE102にDU174を介して送信する。DL RRCメッセージは、DLInformationTransferメッセージ、別のRRC再構成メッセージ、またはDL NAS PDUを含むことができる任意の好適なRRCメッセージであり得る。UE102は、MBSセッション参加完了メッセージを含むUL RRCメッセージをCU172にDU174を介して送ることができる。UL RRCメッセージは、ULInformationTransferメッセージ、別のRRC再構成完了メッセージ、またはUL NAS PDUを含むことができる任意の好適なRRCメッセージであり得る。
【0110】
引き続き
図6を参照すると、CU172は、UE102との接続(すなわち、SRBおよびDRB)を解放することを決定する(622)ことができる。決定622に応答して、CU172は、UE102用のRRC解放メッセージ(たとえば、RRCReleaseメッセージ)を生成し、RRC解放メッセージを含むUE Context Release CommandメッセージをDU174に送る(624)。次に、DU174は、RRC解放メッセージをUE102に送信する(626)。RRC解放メッセージに応答して、UE102は、アイドルまたは非アクティブ状態に遷移(630)し、MRBを介してMBSデータを受信することを停止する(633)(または中断する)。RRC解放メッセージを送る(626)前または送った後に、DU174は、UE Context Release Commandメッセージに応答してUE Context Release CompleteメッセージをCU172に送信する(628)ことができる。
【0111】
いくつかの実装形態では、CU172は、RRC解放メッセージを含むPDCP PDUを生成し、PDCP PDUを含むUE Context Release CommandメッセージをDU174に送り(624)、DU174は、UE Context Release CommandメッセージからPDCP PDUを取り出し、RLCレイヤ206B、MACレイヤ204B、およびPHYレイヤ202Bを介してPDCP PDUをUE102に送信する(626)。UE102は、PHYレイヤ202B、MACレイヤ204B、およびRLCレイヤ206Bを介してDU174からPDCP PDUを受信する(626)。たとえば、DU174は、PDCP PDUを含むRLC PDUを生成し、RLC PDUおよびSRB(たとえば、SRB1)に関連付けられた論理チャネルIDを含むMAC PDUを生成し、PHYレイヤ202Bを介してMAC PDUをUE102に送信する(626)ことができる。UE102は、PHYレイヤ202Bを介してMAC PDUを受信(626)し、RLC PDUおよび論理チャネルIDを取り出し、論理チャネルIDに従ってSRBに関連付けられたRLC PDUを識別し、RLC PDUからPDCP PDUを取り出し、PDCP PDUからRRC解放メッセージを取り出し、RRC解放メッセージを処理する。
【0112】
UE102がアイドル状態または非アクティブ状態に遷移した(630)後に、CN110は、イベント516と同様に、第1の共通CN-BS間DLトンネルを介してMBSセッションのMBSデータをCU172に送ることができる。次に、CU172は、イベント518と同様に、第1の共通CU-DU間DLトンネルを介してMBSデータをDU174に送信する。DU174は次いで、イベント520と同様に、MBSデータを送信(たとえば、ブロードキャスト)する。しかしながら、UE102はアイドルまたは非アクティブ状態に遷移した(630)際にMBSデータを受信することを停止しているので、アイドルまたは非アクティブ状態で動作するUE102はMBSデータを受信しない。
【0113】
次に、UE(たとえば、UE102A)、RAN(たとえば、RAN105)、または基地局(たとえば、基地局104)において実装され得るいくつかの例示的な方法が
図7A~
図12Bを参照しながら説明される。これらの方法の各々は、コンピュータメモリなどの非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された命令を実行するための1つまたは複数のプロセッサなどの処理ハードウェアを使用して実装され得る。
【0114】
最初に
図7Aを参照すると、方法700Aは、好適なUEにおいて実装され(好適なUEによって実施され)得る。明快にするために、方法700Aは、具体的にRAN105およびUE102(すなわち、UE102Aまたは102B)を参照しながら説明される。
【0115】
ブロック702において、UE102は、UE102が接続状態で動作している間、MBS構成パラメータを使用してRAN105からMBSデータを受信する(たとえば、
図5のイベント520または
図6のイベント638)。いくつかの実装形態では、MBS構成パラメータは、MRB構成、MRB構成に関連付けられたRLC構成、G-RNTI、MBS BWP構成、および/またはMBS共通周波数範囲構成のうちの少なくとも1つを含む。ブロック704において、UE102は、UE102が接続状態で動作している間、RAN105からRRC解放メッセージを受信する(たとえば、
図5のイベント526または
図6のイベント626)。ブロック706において、UE102は、RRC解放メッセージに応答してアイドル状態に遷移する。次いで、ブロック708において、UE102は、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するために使用される(もしくは使用された)かまたはブロードキャストMBSセッションを受信するために使用されない(もしくは使用されなかった)かを決定する。MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するために使用されないかまたは使用されなかった(すなわち、MBS構成パラメータがユニキャストまたはマルチキャストMBSセッションを受信するために使用されるかまたは使用された)場合、フローは、UE102がMBS構成パラメータを解放するブロック714に続く(たとえば、
図6のイベント633)。しかしながら、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するために使用されるかまたは使用された場合、フローはブロック710に進む。ブロック710において、UE102はMBS構成パラメータを保持する。ブロック712において、UE102は、アイドル状態で動作している間、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続ける(たとえば、
図5のイベント532)。ブロック706、708、710、712、および714は、
図7Aではまとめてアイドル状態遷移手順750と呼ばれる。
【0116】
次に
図7Bを参照すると、方法700Bは方法700Aとほぼ同様であるが、UE102がRRC解放メッセージに応答して非アクティブ状態に遷移する。
図7Aの方法と
図7Bの方法との間の違いは、以下でより詳細に説明される。
【0117】
ブロック707において、UE102は、RRC解放メッセージに応答して、ブロック706のアイドル状態ではなく、非アクティブ状態に遷移する。ブロック710において、UE102は、非アクティブ状態で動作している間(すなわち、非アクティブ状態に遷移した後に)、MBS構成パラメータを保持する。次いで、ブロック708において、UE102は、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するために使用される(もしくは使用された)かまたはブロードキャストMBSセッションを受信するために使用されない(もしくは使用されなかった)かを決定する。MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するために使用されない(または使用されなかった)(すなわち、MBS構成パラメータがユニキャストまたはマルチキャストMBSセッションを受信するために使用される(または使用された))場合、フローは、UE102がMBS構成パラメータの使用を中断するブロック715に続く(たとえば、
図6のイベント633)。しかしながら、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するために使用される(または使用された)場合、フローはブロック713に進む。ブロック713において、UE102は、非アクティブ状態で動作している間、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続ける(たとえば、
図5のイベント532)。ブロック707、710、708、713、および715は、
図7Aではまとめて非アクティブ状態遷移手順751と呼ばれる。
【0118】
次に
図8を参照すると、方法800は、好適なUEにおいて実装され(好適なUEによって実施され)得る。明快にするために、方法800は、具体的にRAN105およびUE102(すなわち、UE102Aまたは102B)を参照しながら説明される。
【0119】
ブロック802において、UE102は、UE102が接続状態で動作している間、MBS構成パラメータを使用してRAN105からMBSデータを受信する(たとえば、
図5のイベント520または
図6のイベント638)。ブロック804において、UE102は、接続状態で動作している間、RAN105からRRC解放メッセージを受信する(たとえば、
図5のイベント526または
図6のイベント626)。次いで、ブロック806において、UE102は、RRC解放メッセージが非アクティブ状態に遷移することを示すかまたは示さないかを決定する。RRC解放メッセージが非アクティブ状態に遷移することを示す場合、フローは、UE102が非アクティブ状態遷移手順751を実施するブロック808に続く。RRC解放メッセージが非アクティブ状態に遷移することを示さない(すなわち、アイドル状態に遷移する)場合、フローは、UEがアイドル状態遷移手順750を実施するブロック810に進む。
【0120】
次に
図9Aを参照すると、方法900Aは、好適なUEにおいて実装され(好適なUEによって実施され)得る。明快にするために、方法900Aは、具体的にRAN105およびUE102を参照しながら説明される。
【0121】
ブロック902において、UE102は、UE102が接続状態で動作している間、第1のMRBおよび第2のMRBを介してRAN105からMBSデータを受信する(たとえば、
図5のイベント520または
図6のイベント638)。ブロック904において、UE102は、UE102が接続状態で動作している間、RAN105からRRC解放メッセージを受信する(たとえば、
図5のイベント526または
図6のイベント626)。ブロック906において、UE102は、RRC解放メッセージに応答してアイドル状態に遷移する。次いで、ブロック908において、UE102は、アイドル状態に遷移したことに応答して第1のMRBを解放する(たとえば、
図6のイベント633)。ブロック910において、UE102は、アイドル状態に遷移したことに応答して第2のMRBを保持する。ブロック912において、UE102は、アイドル状態で動作している間、第2のMRBを介してMBSデータを受信し続ける(たとえば、
図5のイベント532)。
【0122】
次に
図9Bを参照すると、方法900Bは方法900Aとほぼ同様であるが、UE102がRRC解放メッセージに応答して非アクティブ状態に遷移する。
図9Aの方法と
図9Bの方法との間の違いは、以下でより詳細に説明される。
【0123】
UE102が接続状態で動作している間に、UE102がRAN105からRRC解放メッセージを受信した後に、フローはブロック907に続く。ブロック907において、UE102は、RRC解放メッセージに応答して(方法900Aのアイドル状態ではなく)非アクティブ状態に遷移する。次いで、ブロック909において、UE102は、非アクティブ状態に遷移したことに応答して第1のMRBを中断する(たとえば、
図6のイベント633)。ブロック911において、UE102は、非アクティブ状態に遷移したことに応答して第2のMRBを保持する。ブロック913において、UE102は、アイドル状態で動作している間、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続ける(たとえば、
図5のイベント532)。
【0124】
次に
図10Aを参照すると、方法1000Aは、好適なUEにおいて実装され(好適なUEによって実施され)得る。明快にするために、方法1000Aは、具体的にRAN105およびUE102(すなわち、UE102Aまたは102B)を参照しながら説明される。
【0125】
ブロック1002において、UE102は、非アクティブ状態で動作している間、ユニキャスト構成パラメータを保持する。ブロック1004において、UE102は、UE102が非アクティブ状態で動作している間、MBS構成パラメータを使用してRAN105からMBSデータを受信する。ブロック1006において、UE102は、非アクティブ状態からアイドル状態に遷移する。次いで、ブロック1008において、UE102は、アイドル状態に遷移したことに応答してユニキャスト構成パラメータを解放する。ブロック1010において、UE102は、アイドル状態に遷移したことに応答してMBS構成パラメータを保持する。ブロック1012において、UE102は、UE102がアイドル状態で動作している間、MBS構成パラメータを使用してRAN105からMBSデータを受信し続ける。
【0126】
次に
図10Bを参照すると、方法1000Bは方法1000Aとほぼ同様であるが、UE102がアイドル状態に遷移したことに応答してMBS構成パラメータを解放してもよい。
図10Aの方法と
図10Bの方法との間の違いは、以下でより詳細に説明される。
【0127】
UE102が(ブロック1008において)アイドル状態に遷移したことに応答してユニキャスト構成パラメータを解放した後に、フローはブロック1009に続く。ブロック1009において、UE102は、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するために使用される(もしくは使用された)かまたはブロードキャストMBSセッションを受信するために使用されない(もしくは使用されなかった)かを決定する。MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するために使用される(または使用された)場合、フローは、UE102がアイドル状態に遷移したことに応答してMBS構成パラメータを保持するブロック1010に続く。ブロック1012において、UE102は、UE102がアイドル状態で動作している間、MBS構成パラメータを使用してRAN105からMBSデータを受信し続ける。MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するために使用されない(または使用されなかった)(すなわち、MBS構成パラメータがユニキャストまたはマルチキャストMBSセッションを受信するために使用される(または使用された))場合、フローはブロック1014に進む。ブロック1014において、UE102は、アイドル状態に遷移したことに応答してMBS構成パラメータを解放する。
【0128】
次に
図11Aを参照すると、方法1100Aは、好適なRANの基地局において実装され(好適なRANの基地局によって実施され)得る。明快にするために、方法1100Aは、具体的に基地局104、RAN105、およびUE102(すなわち、UE102Aまたは102B)を参照しながら説明される。
【0129】
ブロック1102において、RAN105は、UE102用のMRBを構成する(たとえば、
図6のイベント620)。ブロック1104において、RAN105は、MRBを介してMBSデータをUE102に送信する(たとえば、
図6のイベント638)。ブロック1106において、RAN105は、UE102用のMRBを解放することを決定する。次いで、ブロック1108において、RAN105は、UE102がDRBで構成されるかまたはDRBで構成されないかを決定する。UE102がDRBで構成される場合、フローは、決定に応答して、RAN105がRRC再構成メッセージをUE102に送信することによってUE102にMRBを解放させるブロック1110に続く。UE102がDRBで構成されない場合、フローはブロック1112に進む。ブロック1112において、決定に応答して、RAN105はUE102にMRBを解放させず、代わりに、RRC解放メッセージをUE102に送信する(たとえば、
図6のイベント626)。
【0130】
次に
図11Bを参照すると、方法1100Bは方法1100Aとほぼ同様であるが、DRB構成にかかわらずMRBを解放するためにRAN105がRRC再構成メッセージをUE102に送信する。
図11Aの方法と
図11Bの方法との間の違いは、以下でより詳細に説明される。
【0131】
ブロック1106においてUE102用のMRBを解放することを決定した後に、フローはブロック1110に続く。ブロック1110において、決定に応答して、RAN105は、UE102がDRBで構成されるかどうかにかかわらず、RRC再構成メッセージをUE102に送信することによってUE102にMRBを解放させる。次いで、ブロック1108において、RAN105は、UE102がDRBで構成されるかまたはDRBで構成されないかを決定する。UE102がDRBで構成される場合、フローは、手順が終了するブロック1114に続く。しかしながら、UE102がDRBで構成されない場合、フローはブロック1112に進む。ブロック1112において、決定に応答して、RAN105はRRC解放メッセージをUEに送信する(たとえば、
図6のイベント626)。
【0132】
次に
図12Aを参照すると、方法1200Aは、基地局の好適なCUにおいて実装され(基地局の好適なCUによって実施され)得る。明快にするために、方法1200Aは、具体的に基地局104、CU172、DU174、RAN105、およびUE102(すなわち、UE102Aまたは102B)を参照しながら説明される。
【0133】
ブロック1202において、CU172は、UE102用のDU174とのMRBを構成する(たとえば、
図6のイベント618またはイベント620)。ブロック1204において、CU172は、MRBおよびDU174を介してMBSデータをUE102に送信する(たとえば、
図6のイベント636またはイベント638)。ブロック1206において、CU172は、UE102用のMRBを解放することを決定する。次いで、ブロック1208において、CU172は、UE102がDRBで構成されるかまたはDRBで構成されないかを決定する。UE102がDRBで構成される場合、フローは、決定に応答して、CU172が第1のCU-DU間メッセージをDU174に送信することによってDU174にUE102用のMRBに関連付けられた構成パラメータを解放させるブロック1210に続く。いくつかの実装形態では、フローはブロック1210からブロック1212に続く。ブロック1212において、CU172は、第1のCU-DU間メッセージに応答してDU174から第1のDU-CU間メッセージを受信する。いくつかの実装形態では、第1のCU-DU間メッセージおよび第1のDU-CU間メッセージは、それぞれ、UEコンテキスト変更要求メッセージおよびUEコンテキスト変更応答メッセージである。他の実装形態では、第1のCU-DU間メッセージおよび第1のDU-CU間メッセージは、それぞれ、UEコンテキストセットアップ要求メッセージおよびUEコンテキストセットアップ応答メッセージである。
【0134】
UE102がDRBで構成されない場合、フローはブロック1214に進む。ブロック1214において、決定に応答して、CU172は、第2のCU-DU間メッセージをDU174に送信することによってDU174にUE102のUEコンテキストを解放させる(たとえば、
図6のイベント624)。いくつかの実装形態では、フローはブロック1214からブロック1216に続く。ブロック1216において、CU172は、第2のCU-DU間メッセージに応答してDU174から第2のDU-CU間メッセージを受信する(たとえば、
図6のイベント624)。いくつかの実装形態では、第2のCU-DU間メッセージおよび第2のDU-CU間メッセージは、それぞれ、UEコンテキスト解放コマンドメッセージおよびUEコンテキスト解放完了メッセージである。
【0135】
次に
図12Bを参照すると、方法1200Bは方法1200Aとほぼ同様であるが、DRB構成にかかわらずMRBを解放するためにCU172が第1のCU-DU間メッセージをDU174に送信する。
図12Aの方法と
図12Bの方法との間の違いは、以下でより詳細に説明される。
【0136】
ブロック1206においてUE102用のMRBを解放することを決定した後に、フローはブロック1210に続く。ブロック1210において、決定に応答して、UE102がDRBで構成されるかどうかにかかわらず、CU172は、第1のCU-DU間メッセージをDU174に送信することによってDU174にUE102用のMRBに関連付けられた構成パラメータを解放させる。次いで、ブロック1208において、CU172は、UE102がDRBで構成されるかまたはDRBで構成されないかを決定する。UE102がDRBで構成される場合、フローは、手順が終了するブロック1213に続く。UE102がDRBで構成されない場合、フローはブロック1214に進む。ブロック1214において、決定に応答して、CU172は、第2のCU-DU間メッセージをDU174に送信することによってDU174にUE102のUEコンテキストを解放させる(たとえば、
図6のイベント624)。いくつかの実装形態では、フローはブロック1214からブロック1216に続く。ブロック1216において、CU172は、第2のCU-DU間メッセージに応答してDU174から第2のDU-CU間メッセージを受信する(たとえば、
図6のイベント624)。
【0137】
以下の例のリストは、本開示によって明示的に企図される様々な実装形態を反映する。
【0138】
例1. ユーザ機器(UE)によって実施される、状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、UEが無線アクセスネットワーク(RAN)との接続状態である間、MBS構成パラメータを使用してRANからMBSデータを受信するステップと、接続状態からアイドル状態または非アクティブ状態に遷移するステップと、UEがアイドル状態または非アクティブ状態である間、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるかまたは受信し続けないステップとを含む、方法。
【0139】
例2. 遷移するステップが、接続状態からアイドル状態に遷移するステップを含む、例1の方法。
【0140】
例3. 方法が、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、MBS構成パラメータを保持し、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるステップと、MBS構成パラメータが非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、MBS構成パラメータを解放するステップとを含む、例2の方法。
【0141】
例4. 遷移するステップが、接続状態から非アクティブ状態に遷移するステップを含む、例1の方法。
【0142】
例5. 方法が、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、MBS構成パラメータを保持し、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるステップと、MBS構成パラメータが非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、MBS構成パラメータを保持し、MBS構成パラメータの使用を中断するステップとを含む、例4の方法。
【0143】
例6. RANから無線リソース制御(RRC)解放メッセージを受信するステップであって、遷移するステップがRRC解放メッセージに応答するものである、ステップをさらに含む、例1の方法。
【0144】
例7. RRC解放メッセージがアイドル状態への遷移を示すとき、(i)遷移するステップが、アイドル状態に遷移するステップを含み、(ii)方法が、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、MBS構成パラメータを保持するかまたは解放するステップを含む、例6の方法。
【0145】
例8. RRC解放メッセージが非アクティブ状態への遷移を示すとき、(i)遷移するステップが、非アクティブ状態に遷移するステップを含み、(ii)方法が、MBS構成パラメータを保持し、MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、MBSデータを受信するためにMBS構成パラメータを使用し続けるかまたは使用し続けないステップを含む、例6の方法。
【0146】
例9. MBS構成パラメータがマルチキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップを含む、例1から8のうちのいずれか1つの方法。
【0147】
例10. MBS構成パラメータがユニキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップを含む、例1から8のうちのいずれか1つの方法。
【0148】
例11. ユーザ機器(UE)によって実施される、状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、UEが無線アクセスネットワーク(RAN)との接続状態である間、第1のMBS無線ベアラ(MRB)および/または第2のMRBを介してRANからMBSデータを受信するステップと、UEが接続状態である間、RANからRRC解放メッセージを受信するステップと、RRC解放メッセージに応答して、(i)接続状態からアイドル状態または非アクティブ状態に遷移するステップと、(ii)第1のMRBを解放するかまたは中断するステップと、UEがアイドル状態または非アクティブRRC状態である間、第2のMRBを介してRANからさらなるMBSデータを受信するステップとを含む、方法。
【0149】
例12. RRC解放メッセージに応答して、(i)接続状態からアイドル状態に遷移するステップと、(ii)第1のMRBを解放するステップであって、第2のMRBを介してさらなるMBSデータを受信するステップが、UEがアイドル状態である間に行われる、ステップとを含む、例11の方法。
【0150】
例13. RRC解放メッセージに応答して、(i)接続状態から非アクティブ状態に遷移するステップと、(ii)第1のMRBを中断するステップであって、第2のMRBを介してさらなるMBSデータを受信するステップが、UEが非アクティブ状態である間に行われる、ステップとを含む、例11の方法。
【0151】
例14. ユーザ機器(UE)によって実施される、状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、UEが非アクティブ状態である間かつユニキャスト構成パラメータを保持している間、MBS構成パラメータを使用して無線アクセスネットワーク(RAN)からMBSデータを受信するステップと、非アクティブ状態からアイドル状態に遷移するステップと、遷移するステップに応答して、ユニキャスト構成パラメータを解放するステップと、UEがアイドル状態である間、MBS構成パラメータを使用してRANからさらなるMBSデータを受信するステップとを含む、方法。
【0152】
例15. MBS構成パラメータが非ブロードキャストMBSセッションではなくブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、MBS構成パラメータを使用してさらなるMBSデータを受信するステップを含む、例14の方法。
【0153】
例16. MBS構成パラメータがマルチキャストまたはユニキャストMBSセッションではなくブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、MBS構成パラメータを使用してさらなるMBSデータを受信するステップを含む、例15の方法。
【0154】
例17. 例1から16のうちのいずれか1つの方法を実施するように構成されたユーザ機器(UE)。
【0155】
例18. 無線アクセスネットワーク(RAN)ノードによって実施される、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、MBS無線ベアラ(MRB)を介してMBSデータをユーザ機器(UE)に送信するステップと、UE用のMRBを解放することを決定するステップと、決定するステップの後に、UEがデータ無線ベアラ(DRB)で構成されるかまたは構成されないかに基づいて、それぞれ、無線リソース制御(RRC)解放メッセージをUEに送信しないかまたは送信するステップとを含む、方法。
【0156】
例19. UEがDRBで構成されるとき、RRC再構成メッセージをUEに送信することによってUEにMRBを解放させるステップと、UEがDRBで構成されないとき、RRC解放メッセージをUEに送信することによってUEにMRBを解放させるステップとを含む、例18の方法。
【0157】
例20. UEがDRBで構成されるかどうかにかかわらず、RRC再構成メッセージをUEに送信することによってUEにMRBを解放させるステップをさらに含む、例18の方法。
【0158】
例21. RANノードがRANの基地局である、例18から20のうちのいずれか1つの方法。
【0159】
例22. 例18から21のうちのいずれか1つの方法を実施するように構成された無線アクセスネットワーク(RAN)ノード。
【0160】
例23. 基地局の中央ユニット(CU)によって実施される、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、基地局の分散ユニット(DU)およびMBS無線ベアラ(MRB)を介してMBSデータをユーザ機器(UE)に送信するステップと、UE用のMRBを解放することを決定するステップと、決定するステップの後に、UEがデータ無線ベアラ(DRB)で構成されるかまたは構成されないかに基づいて、それぞれ、DUがUEのUEコンテキストを解放すべきであることを示す第1のCU-DU間メッセージをDUに送信しないかまたは送信するステップとを含む、方法。
【0161】
例24. UEがDRBで構成されるとき、第2のCU-DU間メッセージをDUに送信することによってDUにMRBに関連付けられた構成パラメータを解放させるステップと、UEがDRBで構成されないとき、第1のCU-DU間メッセージをDUに送信することによってDUにUEのUEコンテキストを解放させるステップとを含む、例23の方法。
【0162】
例25. UEがDRBで構成されないとき、DUにUEのUEコンテキストを解放させた後に、DUから第1のDU-CU間メッセージを受信するステップと、UEがDRBで構成されるとき、DUに構成パラメータを解放させた後に、DUから第2のDU-CU間メッセージを受信するステップとをさらに含む、例24の方法。
【0163】
例26. 第1のCU-DU間メッセージがUEコンテキスト解放コマンド要求メッセージであり、第1のDU-CU間メッセージがUEコンテキスト解放完了メッセージであり、第2のCU-DU間メッセージがUEコンテキスト変更要求メッセージであり、第2のDU-CU間メッセージがUEコンテキスト変更応答メッセージである、例25の方法。
【0164】
例27. 第1のCU-DU間メッセージがUEコンテキスト解放コマンド要求メッセージであり、第1のDU-CU間メッセージがUEコンテキスト解放完了メッセージであり、第2のCU-DU間メッセージがUEコンテキストセットアップ要求メッセージであり、第2のDU-CU間メッセージがUEコンテキストセットアップ応答メッセージである、例25の方法。
【0165】
例28. UEがDRBで構成されるかどうかにかかわらず、第2のCU-DU間メッセージをDUに送信することによってDUにMRBに関連付けられた構成パラメータを解放させるステップと、UEがDRBで構成されないとき、第1のCU-DU間メッセージをDUに送信することによってDUにUEのUEコンテキストを解放させるステップとを含む、例23の方法。
【0166】
例29. UEがDRBで構成されないとき、DUにUEのUEコンテキストを解放させた後に、DUから第1のDU-CU間メッセージを受信するステップをさらに含む、例28の方法。
【0167】
例30. 第1のCU-DU間メッセージがUEコンテキスト解放コマンドメッセージであり、第1のDU-CU間メッセージがUEコンテキスト解放完了メッセージである、例29の方法。
【0168】
例31. MBSデータを送信する前に、UE用のDUとのMRBを構成するステップをさらに含む、例23から30のうちのいずれか1つの方法。
【0169】
例32. 基地局の中央ユニット(CU)であって、例23から31のうちのいずれか1つの方法を実施するように構成されたCU。
【0170】
以下の追加の考慮事項は、上記の説明に適用される。
【0171】
いくつかの実装形態では、「メッセージ」が使用され、「情報要素(IE)」で置き換えられ得る。いくつかの実装形態では、「IE」が使用され、「フィールド」で置き換えられ得る。いくつかの実装形態では、「構成(configuration)」は「構成(configurations)」または「構成パラメータ」で置き換えられ得る。いくつかの実装形態では、「MBS」は「マルチキャスト」または「ブロードキャスト」で置き換えられ得る。
【0172】
本開示の技法が実装され得るユーザデバイス(たとえば、UE102Aまたは102B)は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルゲームコンソール、販売時点管理(POS)端末、健康監視デバイス、ドローン、カメラ、メディアストリーミングドングルもしくは別のパーソナルメディアデバイス、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイス、ワイヤレスホットスポット、フェムトセル、またはブロードバンドルータなどの、ワイヤレス通信が可能な任意の好適なデバイスであり得る。さらに、ユーザデバイスは、いくつかの場合には、車両または先進運転者支援システム(ADAS)のヘッドユニットなどの電子システムに埋め込まれてもよい。またさらに、ユーザデバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイスまたはモバイルインターネットデバイス(MID)として動作することができる。タイプに応じて、ユーザデバイスは、1つまたは複数の汎用プロセッサ、コンピュータ可読メモリ、ユーザインターフェース、1つまたは複数のネットワークインターフェース、1つまたは複数のセンサーなどを含むことができる。
【0173】
特定の実施形態は、論理またはいくつかの構成要素もしくはモジュールを含むものとして本開示で説明される。モジュールは、ソフトウェアモジュール(たとえば、非一時的機械可読媒体上に記憶されたコード)またはハードウェアモジュールであってもよい。ハードウェアモジュールは、特定の動作を実施することが可能な有形のユニットであり、ある特定の方法で構成または配置されてもよい。ハードウェアモジュールは、特定の動作を実施するように(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用プロセッサとして)恒久的に構成された専用回路構成または論理を備えることができる。ハードウェアモジュールはまた、特定の動作を実施するようにソフトウェアによって一時的に構成された(たとえば、汎用プロセッサまたは他のプログラマブルプロセッサ内に包含されるような)プログラマブル論理または回路構成を備えてもよい。専用の恒久的に構成された回路構成において、または(たとえば、ソフトウェアによって構成された)一時的に構成された回路構成においてハードウェアモジュールを実装するという決定は、コストおよび時間の考慮事項によって引き起こされることがある。
【0174】
ソフトウェアにおいて実装されるとき、本技法は、オペレーティングシステムの一部、複数のアプリケーションによって使用されるライブラリ、特定のソフトウェアアプリケーションなどとして提供され得る。ソフトウェアは、1つもしくは複数の汎用プロセッサまたは1つもしくは複数の専用プロセッサによって実行され得る。
【符号の説明】
【0175】
100 ワイヤレス通信システム
102、102A、102B UE
103 UE
104 基地局、MeNB、Mng-eNB、MgNB
105 RAN
106 基地局、SgNB、Sng-eNB
110 CN
111 発展型パケットコア(EPC)、EPC
112 サービングゲートウェイ(SGW)、SGW
114 モビリティ管理エンティティ(MME)、MME
116 パケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)、PGW
124 セル
126 セル
130 処理ハードウェア
132 MBSコントローラ、コントローラ
134 非MBSコントローラ、コントローラ
140 処理ハードウェア
142 MBSコントローラ
144 非MBSコントローラ
150 処理ハードウェア
152 MBSコントローラ
154 非MBSコントローラ
160 第5世代コア(5GC)、5GC
162 ユーザプレーン機能(UPF)、UPF
164 アクセスおよびモビリティ管理(AMF)、AMF
166 セッション管理機能(SMF)、SMF
172 CU
172A CU-CP
172B CU-UP
174 DU
200 プロトコルスタック
202 PHYサブレイヤ
202A PHYサブレイヤ
202B NR PHY、PHYレイヤ
204 MACサブレイヤ
204A EUTRA MACサブレイヤ
204B NR MACサブレイヤ、NR MAC、MACレイヤ
206 RLCサブレイヤ
206A EUTRA RLCサブレイヤ、EUTRA RLC、RLCレイヤ
206B NR RLCサブレイヤ、NR RLC、RLCレイヤ
208 EUTRA PDCPサブレイヤ、PDCPサブレイヤ、PDCPレイヤ
210 NR PDCPサブレイヤ、NR PDCP、PDCPレイヤ
212 SDAPサブレイヤ、SDAP
214 RRC
250 プロトコルスタック
300 トンネルアーキテクチャ
302A、302B MBSセッション
304A PDUセッション
312A、312B トンネル
314A-1、314A-2、314A-N 無線ベアラ
314A MRB
314B、314B-1、314B-2、314B-N MRB
316 フローのセット
316A、316B、316L QoSフロー
322A UE固有のDLトンネルおよび/またはUE固有のULトンネル
324A-1、324A-2、324A-N DRB
402、402A、402B MRB
404、404A、404B DRB
412A DLトンネル、トンネル
412B DLトンネル
413A ULトンネル、トンネル
413B ULトンネル
422A、422B DL論理チャネル
423A、423B UL論理チャネル
432A UE固有のDLトンネル、DLトンネル
432B UE固有のDLトンネル
433A UE固有のULトンネル、ULトンネル
433B UE固有のULトンネル
442A、442B DL論理チャネル
443A、443B UL論理チャネル
500 シナリオ
501 イベント
502 (第1の)MBSセッション参加手順、手順、MBSセッション参加手順、第1のMBSセッション参加手順
503 データ通信
504 イベント
506 イベント
508 イベント
510 イベント
514 第1のMBSセッション情報
516 イベント
518 イベント
520 イベント
526 イベント
532 イベント
534 イベント
536 イベント
538 イベント
590 手順、MBSリソースセットアップ手順
600 シナリオ
601 イベント
602 (第2の)MBSセッション参加手順、MBSセッション参加手順
604 イベント
606 イベント
608 第2のCN-BS間メッセージ、イベント
610 イベント
612 イベント
614 イベント
616 イベント
618 イベント
619 イベント
620 イベント
622 イベント
623 イベント
624 イベント
626 イベント
633 イベント
636 イベント
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694 MBSリソースセットアップおよびUE固有のMBSセッション構成手順、UE固有のMBSセッションリソースセットアップ手順
700A、700B 方法
750 アイドル状態遷移手順
751 非アクティブ状態遷移手順
800 方法
900A、900B 方法
1000A、1000B 方法
1100A、1100B 方法
1200A、1200B 方法
【手続補正書】
【提出日】2024-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実施される、状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、
前記UEが無線アクセスネットワーク(RAN)との接続状態である間、MBS構成パラメータを使用して前記RANからMBSデータを受信するステップと、
前記接続状態からアイドル状態に遷移するステップと、
前記UEが前記アイドル状態である間、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるかまたは受信し続けないステップと
を含み、
前記方法が、
前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを保持し、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるステップと、
前記MBS構成パラメータが非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを解放するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記MBS構成パラメータがマルチキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MBS構成パラメータがユニキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ユーザ機器(UE)によって実施される、状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、
前記UEが無線アクセスネットワーク(RAN)との接続状態である間、MBS構成パラメータを使用して前記RANからMBSデータを受信するステップと、
前記接続状態から非アクティブ状態に遷移するステップと、
前記UEが前記非アクティブ状態である間、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるかまたは受信し続けないステップと
を含み、
前記方法が、
前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを保持し、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるステップと、
前記MBS構成パラメータが非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを保持し、前記MBS構成パラメータの使用を中断するステップと
を含む、方法。
【請求項5】
前記MBS構成パラメータがマルチキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記MBS構成パラメータがユニキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
ユーザ機器(UE)によって実施される、状態遷移の後のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)通信を管理する方法であって、
前記UEが無線アクセスネットワーク(RAN)との接続状態である間、MBS構成パラメータを使用して前記RANからMBSデータを受信するステップと、
前記RANから無線リソース制御(RRC)解放メッセージを受信するステップと、
前記RRC解放メッセージに応答して前記接続状態からアイドル状態または非アクティブ状態に遷移するステップと、
前記UEが前記アイドル状態または前記非アクティブ状態である間、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けるかまたは受信し続けないステップと
を含み、
前記方法が、
前記RRC解放メッセージが前記アイドル状態への遷移を示すとき、(i)遷移する前記ステップが、前記アイドル状態に遷移するステップを含み、(ii)前記方法が、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、前記MBS構成パラメータを保持するかまたは解放するステップを含む、
方法。
【請求項8】
前記RRC解放メッセージが前記非アクティブ状態への遷移を示すとき、(i)遷移する前記ステップが、前記非アクティブ状態に遷移するステップを含み、(ii)前記方法が、前記MBS構成パラメータを保持し、前記MBS構成パラメータがブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかまたは非ブロードキャストMBSセッションを受信するためのものであるかに基づいて、それぞれ、MBSデータを受信するために前記MBS構成パラメータを使用し続けるかまたは使用し続けないステップを含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記MBS構成パラメータがマルチキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記MBS構成パラメータがユニキャストMBSセッションを受信するためのものであるとき、前記MBS構成パラメータを使用してMBSデータを受信し続けないステップ
を含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたユーザ機器(UE)
。
【国際調査報告】