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特表2024-539258脳震とうを含む外傷性脳損傷(TBI)の治療のための呼吸駆動型経鼻デバイス、及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】脳震とうを含む外傷性脳損傷(TBI)の治療のための呼吸駆動型経鼻デバイス、及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 31/00 20060101AFI20241018BHJP
   A61K 9/72 20060101ALI20241018BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20241018BHJP
   A61P 11/02 20060101ALI20241018BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20241018BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20241018BHJP
   A61P 27/16 20060101ALI20241018BHJP
   A61K 31/57 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
A61M31/00
A61K9/72
A61P25/00
A61P11/02
A61K9/08
A61K9/14
A61P27/16
A61K31/57
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524441
(86)(22)【出願日】2022-10-19
(85)【翻訳文提出日】2024-06-14
(86)【国際出願番号】 US2022000020
(87)【国際公開番号】W WO2023069126
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】63/257,117
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】324010116
【氏名又は名称】オラジェニクス,インク.
(71)【出願人】
【識別番号】524149584
【氏名又は名称】ヴァンランディンガム,ジェイコブ
(71)【出願人】
【識別番号】524149595
【氏名又は名称】レヴァンドスキ,マイケル
(71)【出願人】
【識別番号】524149609
【氏名又は名称】ストーウェル,ケリー,エム.
(71)【出願人】
【識別番号】524149610
【氏名又は名称】ルーカス,ジョナサン
(71)【出願人】
【識別番号】524149621
【氏名又は名称】コクラン,トラビス
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンランディンガム,ジェイコブ
(72)【発明者】
【氏名】レヴァンドスキ,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ストーウェル,ケリー,エム.
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス,ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】コクラン,トラビス
【テーマコード(参考)】
4C066
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C066AA06
4C066BB03
4C066CC07
4C066DD02
4C076AA93
4C076BB25
4C076FF68
4C086AA01
4C086DA10
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA43
4C086MA59
4C086ZA02
4C086ZA34
(57)【要約】
本発明は、脳震とうを含む外傷性脳損傷(「TBI」)などの、鼻及び/又は中枢神経系(「CNS」)損傷、疾患又は障害、具体的には、脳損傷の治療のための脳への迅速な拡散のために、薬剤物質を鼻腔、好ましくは、上鼻腔深部、及び嗅覚領域並びに三叉神経粘膜に推進させるための独自のデュアル気流を提供する、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス、並びにそれを用いる経鼻治療に関する方法を対象とする。血液脳関門、すなわち嗅神経を迂回して、脳への直接吸収のための濃縮された薬剤物質を提供するために、標的部位への鼻腔深部に、やや密集するか又は制限された、濃縮された薬剤物質のプルームを送達するための呼吸駆動型経鼻デバイスが開示される。患者の呼吸によって経鼻デバイスから推進された薬剤物質の制限されたプルームは、薬剤物質が貯蔵されている内側チャンバの直径に類似して、垂直に狭い。狭い、又は制限されたプルームを形成することによって、より濃い濃度の薬剤物質を、より深い鼻の標的部位において堆積させることができる。本発明の呼吸駆動型経鼻デバイスは、外側中空チャンバ及び内側中空チャンバから構成され、内側チャンバが、好ましくは、2つ、3つ以上のリブによって外側チャンバ内で安定化される、新規のデュアルで細長い二重壁管チャンバの使用によって、この独自の利点を達成する。より具体的には、呼吸駆動型経鼻デバイスは、患者自身の呼吸を使用して、両方のチャンバを通って同じ力率で同時に空気を吹き込む。吹き込まれた空気が両方のチャンバを出る際、外側管チャンバから推進された空気は、内側管チャンバから推進された薬剤物質を取り囲み、吹き込まれた空気が、薬剤物質を、垂直に、密集するか又は制限された、濃縮されたプルーム形状で出るようにさせ、そのため図44図45に例解されるように、単一の中空チャンバを出る薬剤物質の円錐形の煽られたプルーム形状と比較して、より高い濃度の薬剤物質が標的の鼻部位に到達する。この独自の特徴は、全身性又は血液脳関門(「BBB」)の問題を最小限に抑える、抑えないこととは別に、薬剤物質で脳の疾患又は損傷をより効果的に治療することを可能にする。本発明は、患者の自然な呼吸を使用して、両方の内側薬剤チャンバを通して空気を吹き込み、薬剤物質を、BBBを迂回しながら、内側薬剤物質チャンバから標的部位への鼻腔深部に推進させ、脳震とう、片頭痛、てんかん、不眠症を含む、外傷性脳損傷などの中枢神経系疾患及び、多くの場合、オピオイドによって治療される術後疼痛をより良好に治療する可能性を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新規の単一方向呼吸駆動型経鼻デバイスであって、薬剤物質が前記デバイスに装填されるとき、局所又は全身性の鼻及び/又は中枢神経系(「CNS」)損傷、疾患又は障害の治療のための脳への急速な拡散のために、高薬剤物質濃度における嗅覚領域への標的送達のため、鼻腔に前記薬剤物質を推進させるためのデュアル気流を提供するためのものであり、前記デバイスが、
(a)対象者によって前記デバイスに呼吸を吹き込むためのマウスピースと、
(b)前記対象者の前記鼻腔内で前記薬剤物質を推進させるためのノーズガードと、
(c)前記マウスピースと前記ノーズガードとの間に挟持された可撓性の蛇腹状中間セクションと、
(d)第1の気流を生成する前記薬剤物質が装填されている第1の中空手段と、前記第1の中空手段を取り囲む第2の中空手段と、から構成されたデュアル壁薬剤分配系と、を備え、そのため対象者が前記マウスピースを通して前記デバイスに空気を吹き込むとき、前記第1の中空手段及び前記第2の中空手段が並行して、(i)前記薬剤物質を搬送する前記第1の中空手段から排出された第1の気流と、(ii)前記第1の排出された気流を取り囲む気流圧力を作成するために前記第2の中空手段から排出された第2の気流と、から構成されたデュアル気流を提供し、そのため前記第1の排出された気流が、最初に垂直で、やや密集し、かつ狭い、又は制限された、濃縮されたプルームを形成し、かつ進行させ、濃縮された薬剤物質を、効果的な治療のための前記脳への直接拡散のために、標的嗅覚領域に駆動させる、単一方向呼吸駆動型経鼻デバイス。
【請求項2】
前記薬剤物質が、上鼻腔に堆積される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記薬剤物質が、三叉神経によって神経支配された粘膜に分布する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
CNS損傷が、脳損傷である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
脳損傷が、外傷性脳損傷(「TBI」)である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
TBIが、軽度のTBI、中等度のTBI、又は重度のTBIである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記脳損傷が、脳震とうである、請求項4に記載のデバイス。
【請求項8】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項2に記載のデバイス。
【請求項10】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項3に記載のデバイス。
【請求項11】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項4に記載のデバイス。
【請求項12】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項5に記載のデバイス。
【請求項13】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項6に記載のデバイス。
【請求項14】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項7に記載のデバイス。
【請求項15】
治療を必要とする対象者を、局所又は全身性の鼻損傷、障害若しくは疾患、又はCNS損傷、障害若しくは疾患について治療する方法であって、前記方法が、
(a)前記局所又は全身性の鼻損傷、障害若しくは疾患及び/又はCNS損傷、疾患若しくは障害の前記治療のための前記脳への急速拡散のために、治療に効果的な濃縮量の薬剤物質を対象者の嗅覚領域に送達するために請求項1に記載のデバイスを使用することを含む、方法。
【請求項16】
前記濃縮された薬剤物質が、前記上鼻腔に堆積される、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記濃縮された薬剤物質が、三叉神経によって神経支配された粘膜に分布する、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記CNS損傷が、脳損傷である、請求項9に記載の方法。
【請求項19】
脳損傷が、外傷性脳損傷(「TBI」)である、請求項9に記載の方法。
【請求項20】
TBIが、軽度のTBI、中等度のTBI、又は重度のTBIである、請求項9に記載の方法。
【請求項21】
前記脳損傷が、脳震とうである、請求項12に記載の方法。
【請求項22】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項9に記載の方法。
【請求項23】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項10に記載の方法。
【請求項24】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項11に記載の方法。
【請求項25】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項12に記載の方法。
【請求項26】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項13に記載の方法。
【請求項27】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項12に記載の方法。
【請求項28】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項13に記載の方法。
【請求項29】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項14に記載の方法。
【請求項30】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項15に記載の方法。
【請求項31】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項16に記載の方法。
【請求項32】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項17に記載の方法。
【請求項33】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項18に記載の方法。
【請求項34】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項19に記載の方法。
【請求項35】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項20に記載の方法。
【請求項36】
前記薬剤物質が、ent-19-ノルプロゲステロンである、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連の米国仮出願
本米国特許出願は、2021年10月19日に出願された、米国仮出願第63/257,117号からの優先権を主張し、前述の米国仮出願は、本明細書に完全に明記されているように、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、脳震とうを含む外傷性脳損傷(「TBI」)などの、鼻及び/又は中枢神経系(「CNS」)損傷、疾患又は障害、具体的には、脳損傷の治療のための脳への迅速な拡散のために、薬剤物質を鼻腔、好ましくは、上鼻腔深部、及び嗅覚領域並びに三叉神経粘膜に推進させるための独自のデュアル気流を提供する、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス、並びにそれを用いる経鼻治療に関する方法を対象とする。
【背景技術】
【0003】
鼻腔内薬剤投与の非侵襲的性質により、治療薬の局所的及び全身性送達のための魅力的な選択肢となる。4/28/2021現在のFDAコンテンツを参照されたい。3D粘液線毛クリアランスモデルの計算解析が、薬剤の取り込みを予測することに役立ち、より一般的な鼻製剤につながることができる。https://www.fda.gov/drugs/regulatory-science-research-and-education/how-computational-analysis-3d-mucociliary-clearance-model-can-help-predict-drug-uptake-and-lead-more(「FDA、4/28/2021」)。鼻粘膜は、他の粘膜とは異なり、容易にアクセス可能である。FDA、4/28/2021。鼻腔内適用は、薬剤の胃腸分解及び肝臓第一次通過代謝の問題を回避する。FDA、4/28/2021。また、Bitter C,Suter-Zimmermann K,Surber C.:Nasal drug delivery in humans.Karger Publishers,Topical Applications and the Mucosa.pages20-35(2011)を参照されたい。
【0004】
鼻腔内の標的部位に当たることを意図した薬剤は、多くの場合、高粘性ゲル層内に閉じ込められ、薬剤物質有効性を低減させる可能性がある。FDA、4/28/2021。トラッピングにもかかわらず、可溶性薬剤は、粘液層中に溶解し、ゲル層及びソル層を横断して拡散し、最終的には、豊富に血管が発達した鼻上皮によって吸収される。FDA、4/28/2021。経鼻ハウジング内のこのプロセスは、薬剤が有効性を失うことなく、血流を通じて全身性領域に入ることを可能にすると考えられている。FDA、4/28/2021。
【0005】
ほとんどの経鼻送達目的のために、粘膜表面上の薬剤の広範な分布は、局所作用又は全身性吸収を意図する薬剤に対して許容可能に見える。例えば、Vidgren MT,Kublik H.:Nasal delivery systems and their effect on deposition and absorption.Adv Drug Deliv Rev.29:157-77(1998)を参照されたい。また、Djupesland,P.G.:Nasal drug delivery devices:characteristics and performance in a clinical perspective-a review.Drug Deliv.and Transl.Res.3:42-62(2013)を参照されたい。しかしながら、慢性副鼻腔炎及び鼻ポリープ症では、副鼻腔開口部が位置し、ポリープが起源となる中部及び上部の道への戦略的標的送達が有益である。Laube B.:Devices for aerosol delivery to treat sinusitis.J Aerosol Med.20(Suppl):5-18.43(2007)、及びAggrawal R,Cardozo A,Homer JJ.:The assessment of topical nasal drug distribution.Clin Otolaryngol.29:201-5(2004)を参照されたい。また、Djupesland,P.G.:Nasal drug delivery devices:characteristics and performance in a clinical perspective-a review.Drug Deliv.and Transl.Res.3:42-62(2013)を参照されたい。
【0006】
上記にもかかわらず、脳を含む、中枢神経系への迅速な送達のための血液脳関門(BBB)を標的とする製品の開発に対する業界内の関心がある。Pardeshi CV,Belgamwar VS.:Direct nose to brain drug delivery via integrated nerve pathways bypassing the blood-brain barrier:an excellent platform for brain targeting.Expert opinion on drug delivery 10(7):957-72.(2013)。FDA,4/28/2021もまた参照のこと。残念ながら、経鼻デバイスに関する最新のFDAガイダンスは、本質的に機械式液体スプレーポンプ及び局所的作用のための加圧定量吸入器に対処しているように思われる。FDA2003。US FDA業界に対するドラフトのガイダンス。経鼻エアロゾル及び経鼻スプレーの生物学的利用度及び生物学的等価性研究。Bethesda.http://www.fda.gov/cder/guidance/index.htm.April 2003.また、Djupesland,P.G.:Nasal drug delivery devices:characteristics and performance in a clinical perspective-a review.Drug Deliv.and Transl.Res.3:42-62(2013)(「FDA 2003 Guidance」)を参照されたい。また、Djupesland,P.G.:Nasal drug delivery devices:characteristics and performance in a clinical perspective-a review.Drug Deliv.and Transl.Res.3:42-62(2013)を参照されたい。FDAのガイダンスは、脳損傷又は疾患の治療のために薬剤物質を脳に送達するための鼻用の呼吸駆動型又は呼吸推進型の経鼻デバイスに関するガイダンスを提供していないようである。FDA2003ガイダンス。また、Djupesland,P.G.:Nasal drug delivery devices:characteristics and performance in a clinical perspective-a review.Drug Deliv.and Transl.Res.3:42-62(2013)を参照されたい。
【0007】
局所作用又は全身性吸収のための鼻腔内の広範な鼻の薬剤物質分布とは異なり、「鼻から脳への」(NTB)送達を意図した薬剤物質は、独自の課題を提示する。NTB薬剤送達は、NTB薬剤送達及び効果的な脳治療に不可欠である嗅覚領域及び嗅神経への堆積のために、ノーズハウジングの鼻腔深部に位置する上部鼻部へのより標的化された送達を必要とする。Djupesland,P.G.:Nasal drug delivery devices:characteristics and performance in a clinical perspective-a review.Drug Deliv.and Transl.Res.3:42-62(2013)を参照されたい。
【0008】
しかしながら、最近の動物データは、ある程度の薬剤物質輸送が、経鼻弁で、及び経鼻弁をはるかに越えて粘膜の全てではないにしても大部分を神経支配する三叉神経の第1及び第2の区分の枝に沿って及び横断して発生し得ることを示唆する。Johnson H.J.et.al.:Trigeminal pathways deliver a low molecular weight drug from the nose to the brain and orofacial structures.Mol Pharm.(3):884-93(2010)。また、Djupesland,P.G.:Nasal drug delivery devices:characteristics and performance in a clinical perspective-a review.Drug Deliv.and Transl.Res.3:42-62(2013)を参照されたい。ジョンソンH.J.らは、したがって、嗅覚領域への標的送達と三叉神経によって神経支配される粘膜への広範な分布との組み合わせは、薬剤物質によるNTB送達及び効果的な脳治療にとって最適であり得ることを示唆する。Djupesland,P.G.:Nasal drug delivery devices:characteristics and performance in a clinical perspective-a review.Drug Deliv.and Transl.Res.3:42-62(2013)を参照されたい。
【0009】
中枢神経系(CNS)は、脳、脳幹、及び脊髄を含む。CNSは、脳、脳幹、及び脊髄を緩和及び保護の両方をするいくつかの膜によって外部から隔離される。例えば、血液脳関門(BBB)を形成する膜は、血液の特定の内容物から脳を保護する。血液髄液関門(BCSFB)は、CNSの他の部分を多くの化学物質及び微生物から保護する。このため、脳内の2つの関門系は、BBB、すなわち、脳微小血管内皮及び脈絡叢上皮(BCSFB)を形成する。BBBに加えて、くも膜下空間を作成する脳の周りのくも膜上皮関門が存在する。
【0010】
血液から脳脊髄液(CSF)への薬剤輸送は、脈絡叢、又はBCSFBによって調節される。血液から間質液(ISF)への薬剤輸送は、脳微小血管内皮、又はBBBによって調節される。W.M.Pardridge:Drug transport in brain via the cerebrospinal fluid.Fluids Barriers CNS.8:7(2011)を参照されたい。
【0011】
ヒトの脳内にはリンパ系はない。それにもかかわらず、毎日500ml超の脳脊髄液が人間の脳によって生成される。CSFは、脈絡叢、又はBCSFBで分泌される。CSFは、頭蓋及び脊髄のくも膜下腔並びに4つの脳室の空洞を満たす。W.M.Pardridge:Drug transport in brain via the cerebrospinal fluid.Fluids Barriers CNS.8:7(2011)を参照されたい。脳室は、CSFで占有された空洞の通信ネットワークであり、脳実質内に位置する。脳室系は、2つの側脳室、第3の脳室、大脳水道、及び第4の脳室を含む。脈絡叢は、CSFを分泌する脳室内に位置し、一定の生成と再吸収のサイクルに続いて、脳室及びくも膜下腔を満たす。https://emedicine.medscape.com/article/1923254-overview#:~:text=Overview-,Overviewを参照されたい、(%20the%20images%20以下を参照されたい)。
【0012】
CSFは、脳及び脊髄の表面上を流れるCSFは、急速に全身循環に吸収される。上で考察されたように、脈絡叢は、血液脳脊髄液関門を形成し、この関門は、血液脳関門を形成する脳微小血管内皮とは機能的に異なる。血液中の事実上全ての非細胞物質は、脳脊髄液に分布し、脳脊髄液への薬剤の侵入は、血液脳関門を横断する薬剤輸送の指標ではない。脳脊髄液に注射された薬剤は、バルクフローを介して血液に急速に移動するが、拡散の限界のために脳組織に不十分に浸透する。W.M.Pardridge:Drug transport in brain via the cerebrospinal fluid.Fluids Barriers CNS.8:7(2011)を参照されたい。
【0013】
CNSに化合物を送達するための従来の方法は、概して、侵襲的である。例えば、硬膜外ステロイド注射(ESI)、ファセット関節注射、ハードウェア注射、仙腸(SI)関節注射及び差動下肢注射などのある特定の化合物は、保護膜を通じてCNSに直接注射される。しかしながら、脊髄注射は、簡単ではなく、概して、ほとんどの化合物に対して実用的ではない。
【0014】
CNSに化合物を送達するための別の例は、脳室内(ICV)ポンプなどの頭蓋骨に植え込まれたポンプであり、様々な化合物を脳に送達することができる。しかしながら、かかるポンプを植え込むことは、脳手術を必要とし、これは様々な重篤な合併症を伴い得る。それにもかかわらず、ICV、又は脳室内デバイスは、広範囲の小児及び成人の中枢神経系(CNS)障害の治療に使用されている。血液脳関門の透過性が限定されているため、CNS疾患は、概して、有意義な治療効果を達成するために、薬剤を脳に直接投与する必要がある。概して、ICV薬剤送達の臨床使用及び合併症は、非感染性合併症に関しては33%、及び感染性合併症に関しては27%という高いデバイス関連合併症率をもたらすことが認められている。これらの望ましくない安全性の結果は、デバイス使用のベストプラクティスに関する実践者間の合意の欠如に起因する可能性がある。Slavc I.et al.:Best practices for the use of ICV drug delivery devices.Molecular Genetics and Metabolism.124(3):184-188(2018)を参照されたい。
【0015】
現在の脳研究の多くは、様々な製剤によって脳に送達されている薬剤の増強に焦点を当てている。脳への化合物の取り込みを改善するための従来のアプローチには、(1)粘膜付着性製剤、2)貫通促進剤、3)リポソーム、4)血管収縮剤、及び5)ナノ粒子が挙げられる。強化された製剤を有する様々な化合物の例としては、様々なサイトカイン、例えば、米国特許第6,991,785号において考察される腫瘍壊死因子、インターロイキン、及びインターフェロン、並びに成長及び分化因子-5(GDF-5)、並びに米国公開第2010/0074959号において考察される関連タンパク質が挙げられる。
【0016】
中枢神経系(CNS)への薬剤の標的化は、挑戦的な課題である。バイオテクノロジー製品を含む多数の薬剤が、CNS疾患の治療のための候補であるが、BBBによる薬剤送達は、脳標的化のための問題である。脳腫瘍の治療における制限は、全身投与されるほとんどの治療剤の1%未満がBBBを通過することができることである。BBBを通過する小分子の輸送は、規則ではなく例外であり、全ての小分子の98%がBBBを横断しない。例えば、Pardride,W.M:The blood-brain barrier:bottleneck in brain drug development.NeuroRx.2(1):3-14(January,2005)を参照されたい、ここでPardrideは、大分子薬剤又は遺伝子のおよそ100%が、BBBを通過しないと結論付けている。Pardrideによると、BBBは、血流からの小さい(約500Da未満)脂肪親和性分子がCNSに入ることを可能にし、多くのより大きい治療剤が、限定されるものではないが、パーキンソン病、アルツハイマー病、うつ病、脳卒中、及びてんかんなどのCNS障害を治療するために脳に到達することを防止する。Pardride,W.M:The blood-brain barrier:bottleneck in brain drug development.NeuroRx.2(1):3-14(January,2005)。またChapman,C.D.et.al.:Intranasal Treatment of the Central Nervous System Dysfunction in Humans.Pharm.Res.30:2475-2484(2013)を参照されたい。
【0017】
自閉症、リソソーム蓄積症、脆弱X症候群、運動失調症、及び失明を含む障害は、効果的な治療がほとんどない重篤な障害である。これらの症例の多くにおいて、疾患の根底にある遺伝子は知られているが、BBB送達は、遺伝子療法又は酵素補充療法における速度制限の問題であり、治療法は開発されていない。治療用化合物、例えば、タンパク質の薬剤送達は、それらの不安定性、高い酵素代謝、低い胃腸吸収、急速な腎臓除去、及び潜在的な免疫原性のために、いくつかの課題に直面している。Pardride,W.M:The blood-brain barrier:bottleneck in brain drug development.NeuroRx.2(1):3-14(January,2005)。
【0018】
Pardridgeは、「…神経療法学の使命に対するBBBの重要性にもかかわらず、BBBは、学術的な神経科学又は産業プログラムのいずれにおいても不十分な注意が払われておらず、BBB問題の解決策を開発するための非常に少ない努力と、全ての潜在的なCNS薬剤の大部分の最小限のBBB輸送との組み合わせは、神経療法学の現在の状況に予想通りにつながり、つまりCNS障害の大部分に対して効果的な治療法がほとんどないということである。」と考える。Pardride,W.M:The blood-brain barrier:bottleneck in brain drug development.NeuroRx.2(1):3-14(January 2005)。FDA2003ガイダンスも参照されたい。
【0019】
Chapman,C.D.et.al.によれば、鼻腔内送達は、最小限の末梢曝露で薬剤をCNSに送達するための非侵襲的選択肢として出現している。Chapman,C.D.et.al.:Intranasal Treatment of the Central Nervous System Dysfunction in Humans.Pharm.Res.30:2475-2484(2013)。またFDA、4/28/2021、Trevino,J.T.et al.:Non-Invasive Strategies for Nose-to-Brain Drug Delivery.J Clin Trials.10(7):439.(2020)、及びDhakar,R.C.et al.:Nasal Drug Delivery:Success Through Integrated Device Development.J.Drug Deliv.Ther.1(1):2-7(2011)を参照されたい。Chapman,C.D.らは、鼻腔内送達が、血液脳関門(BBB)を効果的に通過することができない、大型及び/又は荷電治療剤の送達を促進することを示唆している。このため、Chapman,C.D.らは、インスリン、オキシトシン、オレキシン、更には幹細胞を含む様々な成長因子、ホルモン、ニューロペプチド、及び治療薬について、鼻腔内送達が効率的な投与方法として実現されており、肥満、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、うつ病、不安、自閉症スペクトラム障害、発作、薬中毒、摂食障害、及び脳卒中などのCNS関与を伴う疾患の治療のための有望な治療戦略を表すと結論付けている。Chapman,C.D.et al.:Intranasal Treatment of the Central Nervous System Dysfunction in Humans.Pharm.Res.30:2475-2484(2013)。
【0020】
しかしながら、鼻腔内投与は、伝統的に、鼻上皮への局所送達のためのミストとしての薬剤溶液の分布に焦点を当ててきた。鼻腔の容易にアクセス可能な血管床のために、薬物の経鼻投与は、局所的に鼻腔に又は直接的に血流に、のいずれかの薬物の送達に焦点を当ててきた。
【0021】
脳損傷及び障害の効果的な治療のための直接的な鼻から脳又はNTB送達のために、薬剤物質を上鼻腔に送達し、それによってBBB問題を回避することができる経鼻吸入器に対する明確なニーズが存在する。特定の既存の経鼻薬剤送達デバイスは、効果的な標的化及び治療のために、デバイスから薬剤を適切に推進させるか、又は薬剤を濃縮しない。起因する薬剤濃度の安定した流れの一貫性のない推進もまた、最適とは程遠い。なお更に、かかる既存のデバイスによって生成されるプルームは、効果的なNTB送達のためには、はるかに広く分散しすぎている。特定の既存の経鼻薬剤デバイスは、薬を嗅上皮に推進させるために周方向速度に依存する。従来の周方向デバイスは、嗅上皮上に堆積する薬剤物質の低パーセンテージをもたらす。エアロゾルプルーム内の周方向成分は、エアロゾル粒子の一部分が鼻腔の下部における鼻腔の側面を標的とした、より広いスプレープルームをもたらす傾向がある。
【0022】
このため、脳、脳幹、及び/又は脊髄内の所望の薬剤物質の濃縮堆積を効果的に標的とし、送達し、TBI、特に脳震とうなどのCNS並びに脳損傷及び障害の治療における臨床的性能及び転帰を改善する、改善された経鼻吸入器及び機構に対する明確な臨床的未充足ニーズが存在する。
【発明の概要】
【0023】
本発明は、鼻及び/又は中枢神経系(「CNS」)損傷、疾患又は障害、特に外傷性脳損傷(「TBI」)、特に脳震とうを含む脳損傷の治療のための脳への急速な拡散のために、高薬剤物質濃度で嗅領域への効果的な標的送達及び三叉神経によって神経支配される粘膜への分布のために、鼻腔、好ましくは、上鼻腔深部に薬剤物質を推進させるための独自のデュアル空気流を提供する新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス及び方法の発見によって、経鼻吸入器技術の現在の状態の上記の不利益及び欠点を克服する。
【0024】
本発明の新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス及び送達方法は、新規のデュアル壁薬剤分配系、すなわち、二重壁管構成、並びに天然の鼻腔解剖学的構造及び特徴の両方を利用して、薬剤物質の肺若しくは胃の堆積又は最初の肝臓代謝を伴わずに微粒子、液体、懸濁液、ゲルなどの形態の薬剤物質の鼻送達を改善し、このため、鼻治療の有効性を改善する。新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスは、好ましくは、単一の薬剤物質の単回用量の送達又は2回以上の薬剤物質の単回用量の送達のための使い捨ての単一使用デバイスである。本発明の新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスは、衛生的であり、局所的、全身性及びCNS損傷、疾患又は障害の効果的な鼻治療のための薬剤物質の独自の有効かつ正確な投薬を提供する。
【0025】
本発明の新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの使用は、直感的にシンプルであり、乾燥粉末又は液体用量を鼻腔深部に吹き込むための自然な鼻反射を利用して、嗅領域への効果的な標的送達及び脳への急速な拡散のための高薬剤物質濃度で三叉神経によって神経支配された粘膜への分布をもたらす。例解するために、本発明のデバイスを使用する対象者は、デバイスの一方の端部上のノーズガードピースを1つの鼻孔にぴったりと嵌め、次いで、デバイスの他方の端部上のマウスピースを唇の間の口に挿入するか又は位置決めする。対象者が、挿入されるか又は位置決めされたマウスピースを通して、デバイスから生成された抵抗に対して吹き込まれた空気を吐き出すと、軟口蓋を自動的に閉じる鼻反射が活性化され、それによって対象者の口腔及び経鼻エアウェイ通路が閉じる。結果として、デバイスに装填された吹き込まれた薬剤物質は、デバイスの新規のデュアル壁薬剤分配系によって作成された出口の独自のデュアル気流内のノーズガードから推進され、デバイス使用から数分以内の脳への直接拡散のために、嗅覚領域内の上鼻膜及び三叉神経粘膜に捕捉された薬剤物質を送達するように鼻腔内の深部に送達及び捕捉される。鼻腔への用量送達のための対象者の吹き込みが完了すると、対象者の鼻反射は自然に消え、対象者の口腔及び経鼻エアウェイ通路は再開する。
【0026】
任意の効果的な吹き込まれた気流速度が本発明によって企図されるが、少なくとも約40cmのHO圧力又はそれ以上の圧力で毎分約40リットルの吹き込まれた気流速度は、本発明の新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスを効果的に動作させるのに非常に好適であるように思われる。
【0027】
したがって、本発明の目的において、局所的、全身性、及びCNS損傷、疾患及び障害、特にTBI、より具体的には、脳震とうの治療を意図した新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスを提供し、デュアル気流の新規で独自の組み合わせの使用を通じて、高度に濃縮された薬剤物質を鼻腔深部に推進して、嗅覚領域への堆積及び嗅覚領域全体への分布、並びに三叉神経によって神経支配された粘膜への分布、並びに脳への直接の拡散を促し、それによって全身性及びBBBの問題を独自に回避する。新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスは、そのように選択された場合、同じ又は異なる薬剤物質の局所的及び全身性適用のために鼻腔内に薬剤物質を堆積させ得る。これらの目的は、本発明の新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス内に構成された新規かつ独自のデュアル壁薬剤分配系によって達成される。
【0028】
一般的に言えば、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスは、一方の端部に一方向弁マウスピース及び他方の端部にノーズガードを備え、これらは、一方向弁マウスピースを通して、かつ新規のデュアル壁薬剤物質技術を通して吹き込むことによって、口腔加圧を通して鼻腔内の深部に装填された薬剤物質を送達するための波形管組織を介して流体的に接続されて、鼻腔内の深部の標的部位に高薬剤物質濃度を送達し、かつ嗅覚領域全体及び三叉神経によって神経支配された粘膜中に分布させるため、かつそこから脳に拡散させるための、垂直で、やや密集し、かつ狭い、又は制限された、濃縮されたプルーム内で薬剤物質がノーズガードを出るようにさせる。例えば、乾燥粉末、液体、懸濁液又はゲル形態などの薬剤物質の送達は、ノーズガードが人の1つの鼻孔にぴったりと挿入され、人が一方向弁マウスピースに吹き込むときに発生し、これは、呼吸が人のベラム(velum)(軟口蓋)を閉鎖し、加圧された気流を一方向弁マウスピースを通り、次いで、本発明の新規のデュアル壁薬剤分配系を通って進行させ、ノーズガード出口で、嗅覚領域及び三叉神経によって神経支配された粘膜への効果的な分布のために、及びそこから脳への直接拡散のために、高濃度の薬剤の垂直で、やや密集し、かつ狭い又は制限された、濃縮されたプルーム形状の薬剤物質を上鼻腔深部に独自に搬送する。
【0029】
より具体的には、図1図2及び図9図10に示されるように、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10は、ノーズガード20、デュアル壁薬剤分配系30、薬剤200(図示せず)が位置決めされたメッシュディスク40、第1の管コネクタ60、波形管組織80、第2の管コネクタ70、リッジコネクタ110、一方向に気流を方向付け、逆気流方向を防止する、下部セクション103の一方向弁50(図示せず)を収容する一方向弁マウスピース100、そのため第1の気流方向インジケータバンド160及び第2の気流方向インジケータバンド170を備え、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスが使用されるとき、封止キャップ150、すなわち、上部カバーが取り外され、ユーザが一方向弁マウスピース100を通して空気を吹き込むとき、メッシュディスク40に位置決めされた薬剤200は、ノーズガード20から推進される。
【0030】
図9図10に更に示されるように、デュアル壁薬剤分配系30の上端部部分31は、ノーズガード20の貫通孔24の下部26を通って圧入され、ノーズガード20の貫通孔24の上部25の近くに位置するノーズガードシート22に対してぴったりと位置決めされる。デュアル壁薬剤分配系30の下端部部分32は、第1の管コネクタ60の第1の上部中空カラー65に圧入されて、その間にタイトな封止を形成する。メッシュディスク40は、第1の管コネクタ60の第1の上部中空カラー65の下部に位置する第1のシート61の上部に挿入され、載っている。第1の管コネクタ60の第1の下部中空ネック66は、波形管組織80の第1の中空カフ81に圧入されて、その間にタイトな封止を形成する。第2の管コネクタ70の第2の下部中空ネック76は、波形管組織80の第2の中空カフ82に圧入されて、その間にタイトな封止を形成する。一方向弁マウスピース100の下部セクション102は、第2の管コネクタ70の第2のシート71に載るまで、第2の管コネクタ70の第2の上部中空カラー75に圧入されて、その間にタイトな封止を形成する。
【0031】
このため、図9図10に更に示されるように、一方向弁マウスピース100の下部セクション103内に収容された一方向弁50(図示せず)は、(a)一方向弁マウスピース100内の導管101、(b)第2の管コネクタ70の第2の下部中空ネック76、(c)波形管組織80、(d)第1の管コネクタ60の第1の下部中空ネック66、及び第1の管コネクタ60の第1のシート61上に載置されているメッシュディスク40、(e)新規の内側及び外側空気流を作成するデュアル壁薬剤分配系30の内側及び外側中空チャンバ33a及び33bを通って、一方向に空気流を誘導(逆気流方向を防止)し、その中で薬剤物質200が濃縮され、内側空気流及び内側空気流を取り囲む外側空気流によって推進されて、内側中空チャンバ33a及びノーズガード20の貫通孔24(図示せず)の上部25の上部端部部分31を出る際、薬剤物質200が内側空気流内に濃縮され、そのため薬剤物質200は、呼吸駆動されるとき、高濃度の薬剤の垂直で、やや密集するか又は制限され、かつ狭い、濃縮されたプルーム、すなわち、内側空気流における新規で独自の二重空気流内の新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10メッシュメッシュメッシュメッシュから、三叉神経によって神経支配される嗅覚領域及び粘膜への効果的な分布のために上鼻腔深部に、並びにそこから新規で単一方向吸入器又は呼吸駆動方経鼻デバイス10を通して吹き込まれた空気によって駆動される脳に推進される。
【0032】
図7図8に描画されるように、ブリッジコネクタ110は、新規の一方向弁マウスピース100及び第2の管コネクタ70を備える単一方向吸入器又は呼吸駆動方経鼻デバイス10の一方の側131を、新規のノーズガード20、デュアル壁薬剤分配系30、メッシュディスク40、及び第1の管コネクタ60を備える単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の他方の側131に接続して、「U字形」構成140にある本発明の呼吸駆動型吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10を維持する。ブリッジコネクタ110は、波形管組織80の第1の中空カフ81及び第2の中空カフ82上をスライドするために、第1の中空リング122と第2の中空リング123との間に挟持されたブリッジコネクタ110を備える。図15図16及び図18図19を参照されたい。
【0033】
代替的に、図13図14に示されるように、ノーズガード側130及び一方向弁マウスピース側131を有する正面図135に例解される、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10に固定されたブリッジコネクタ110は、図12に示されるように、呼吸駆動型吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の側130及び131が、例えば、脳震とうを起こした人、又は例えば、脳震とうを起こした人で、必要な吹き込み力を自己投与できない人を支援している第2の人による使用のために異なる角度で配向されるか又は調整されて、十分な空気流を提供して、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10から薬剤物質を効果的に推進し、薬剤物質で脳震とうを効果的に治療する必要がある場合に、ブリッジコネクタ110を分割して、2つの個々の部分に分離することを可能にする穿孔又はスコア線124、又は任意の他の構成を有して設計され得る。
【0034】
デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、デュアル壁管組織構成は、1つ以上の薬剤物質を鼻腔に送達するための新規で独自の送達系である。デュアル壁薬剤分配系30は、上端部部分31及び下端部部分32と、2つの中空チャンバ33と、内側中空チャンバ33a及び外側中空チャンバ33bと、を備える。薬剤物質200は、本発明の呼吸駆動型吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10が呼吸駆動されるときに、中空の内側チャンバ33aを通って推進される。中空の内側チャンバ33aを取り囲む中空の外側チャンバ33bは、リブ壁35によって2つ、3つ、4つ以上の別個のチャンバ34に分割される。好ましくは、必ずしも重要ではないが、中空の外側チャンバ33bは、3つの別個のチャンバ34に分割される。複数の中空チャンバ34を提供することに加えて、リブ壁35は、デュアル壁薬剤分配系30に完全性、構造、及び強度を付与し、支持する。
【0035】
本発明は、デュアル壁薬剤分配系30、すなわちデュアル壁管組織構成の内側中空チャンバ33a及び外側中空チャンバ33bから構成されたデュアルチャンバ34が、本発明の目的を効果的に実施するために必要な任意の適切な寸法であり得ることが企図されるが、内側中空チャンバ33aは、最大約120mg以上を収容することができ、乾燥粉末又は他の形態の薬剤物質間の任意の量を収容することができ、その外壁直径331は、例えば、約3mm~約7mm以上か又はそれ以下の範囲であり得、その内壁直径332は、約2mm~約5mm以上又はそれ以下の範囲であり得、外壁直径333は、例えば、約9mm~約13mm以上又はそれ以下の範囲であり得、その内壁直径334は、約7mm~約12mm以上又はそれ以下の範囲であり得ることが好ましい。
【0036】
好ましくは、及び例として、図29に示されるように、本発明によって企図される1つの内側中空チャンバ33aは、直径約5mmの外壁331及び直径約3mmの内壁332によって寸法決定され、約3mmの内側中空チャンバ33aの内部隙間37の直径を作成する。これらの例示的な直径寸法は、内側中空チャンバ33aの外壁333と外側中空チャンバ33bの内壁334との間に約3mmの内部隙間37を生成するが、本発明はまた、最大約1mm~約4mm以上の内部隙間37を有するように設計された内側中空チャンバ33aを企図する。このため、本発明に従って、好ましくは、内部隙間37の直径は、約1mm、約1.5mm、約2mm、約2.5mm、約3mm、約3.5mm、及び約4mm、及びそれらの間の寸法サイズの内部隙間37の直径を含む、約1mm~約4mm以上の範囲であり得、そのためノーズガード20は、本明細書で前に考察されるように、ノーズガード20が任意のサイズの鼻孔をぴったりと収容するようにサイズ決定され得ることを可能にするサイズであり得る。
【0037】
内側中空チャンバ33aの外壁331及び内壁332、並びに外側中空チャンバ33bの外壁333及び内壁334の厚さは、任意の好適な厚さであり得るが、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、デュアル壁管組織構成の壁331、332及び333、334の実際の厚さは、約2mm厚であることが好ましい。
【0038】
薬剤物質200を粉末状の噴霧乾燥フォーマットで、本発明の新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10に装填するために、滅菌された漏斗(図示せず)を使用して、粉末状の薬剤物質200を特にデュアル壁薬剤分配系30の内側中空チャンバ33a内に装填する。図9図10及び図23に示されるように、内側中空チャンバ33aの下端部分32及び第1の管コネクタの第1のシート61上に位置決めされるメッシュディスク40は、装填された粉末状薬剤物質200が最初に遭遇し、完全に装填されるとそれに当たるものである。メッシュディスク40の孔径は、粉末薬剤物質の粒径より小さいため、粉末状薬剤物質は、メッシュディスク40を通って落ちることができない。しかしながら、メッシュディスク40全体の細孔は、吹き込まれた気流がメッシュディスク40を上方に貫通して通り、粉末状の薬剤物質200をデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の内側中空チャンバ33a、及び貫通孔24の上部25、及びノーズガード20から鼻腔に深く搬送し、推進させることを可能にする。液体、懸濁液、ゲルなどが、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成に装填される場合、そこを通る漏れ又は浸透を防止する異なるメッシュディスク40が必要となり得ることが理解されるはずである。
【0039】
好ましくは、粉末状の噴霧乾燥薬剤物質200の粒径分布は、主に約1μm~約10μm以上の範囲内にある。一実施形態では、粉末状の噴霧乾燥薬剤物質200は、特に、鼻の状態の治療のための薬を含有する。好ましい粒径にもかかわらず、本発明は、より大きい粒子、又はより小さい割合のより大きい粒子を含み、典型的には、約10μm~約30μmの範囲内にあり、好ましくは、約20μm~約30μmの範囲内にある、本発明の目的を達成する粉末状、噴霧乾燥、薬剤物質の任意の効果的な粒径分布を企図する。
【0040】
ここで動作を参照して、図11及び図12に示されるように、人が本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10のマウスピース100を通って吹き込むか、又は吐き出すとき、吹き込まれた空気は、デュアル壁薬剤分配系30の中空チャンバ33a及び33bの両方、すなわち、二重壁管構成を通って同時に流れ、本質的に同じ力で、ノーズガード20から内側中空チャンバ33aに装填された薬剤物質を排出する。外側中空チャンバ33bから出る気流圧力は、内側中空チャンバ33aから出る高薬剤物質濃度を積む気流を取り囲み、薬剤物質が装填された気流を少なくとも最初に、高薬剤物質濃度を搬送する、垂直で、やや密集するか又は制限され、かつ狭い、濃縮されたプルームで、上鼻腔の最も深い部分、すなわち、嗅覚領域及び神経、並びにそこから脳への直接拡散のために三叉神経によって神経支配された粘膜に進行させる。このため、新規のデュアル壁薬剤系30、すなわち、デュアル壁管構成は、脳、脳幹、及び脊髄、具体的に、TBI、特に脳震とうを含むCNS損傷、疾患及び/又は障害の効果的な治療用の脳への直接拡散のために、標的嗅覚領域、更には三叉神経によって神経支配された粘膜に高薬剤物質濃度を独自にかつ驚くべきことに送達する。
【0041】
本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の独自の設計は、脳への直接拡散のための嗅覚領域及び三叉神経粘膜における、かつそれらの中への薬剤堆積を独自に標的とすることを理解されたいが、既存の薬剤物質装填気流の初期流れパターンは、ある程度広がり、いくつかの薬剤物質を鼻腔の他の部分に堆積させる。内側中空チャンバ33aのみに薬剤物質200を装填することが好ましいが、異なる又は同じ薬剤物質(複数可)が、鼻腔全体にわたる薬剤物質(複数可)の堆積のために外側中空チャンバ33bの2つ以上の別個のチャンバ34に装填されて、鼻腔を介して治療されるCNS及び鼻腔並びに他の鼻腔障害を治療し得ることが更に理解されるはずである。
【0042】
このため、本発明は、局所的、全身性、並びにCNS損傷及び/又は障害を治療するのに独自に適している。しかしながら、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10は、好ましくは、TBI、好ましくは、軽度、中等度、及び重度のTBI、より好ましくは、軽度から中等度のTBI、更により好ましくは、軽度のTBI、及び最も好ましくは、脳震とうを治療するように特に設計された、単回使用の使い捨てデバイスであることが理解されるはずである。単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10との併用に好適な薬剤物質の例は、乾燥粉末、噴霧乾燥形態のC-20ステロイド化合物であり、米国特許公開第2016/0168190号、表題「C-20 steroid compounds,compositions and uses thereof」、並びにWO2016/044559A1、表題「C-20 steroid compounds,compositions and uses thereof to treat traumatic brain injury(TBI),including concussions」に開示され、及び記載されており、それらの各々は、本明細書に完全に明記されたように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本発明によって企図される1つの好ましいC-20ステロイド化合物は、乾燥粉末、噴霧乾燥形態のent-19-ノルプロゲステロンである。Ent-19-ノルプロゲステロンは、C2028の分子式、及び300.435g/モルのモル質量を有する。ent-19-ノルプロゲステロンの1つの化学名は、ent-19-ノルプレグン-4-エン-3,20-ジオンである。ent-19-ノルプロゲステロンの化学構造は以下の通りである:
【化1】
【0043】
ent-19-ノルプロゲステロンは、完全に合成された、非天然の神経ステロイドである。前臨床試験では、ent-19-ノルプロゲステロンは、関連する神経ステロイドと比較して、たとえそれほど優れていないとしても、同等の神経保護効果を実証している。脳震とうの動物モデルは、ent-19-ノルプロゲステロンが、記憶障害、不安、及び運動/感覚性能などの脳損傷症状と関連付けられた行動病理を低減させることを実証した。追加的に、ent-19-ノルプロゲステロンは、脂肪親和性であり、血液脳関門を容易に通過して、脳の腫脹、酸化ストレス及び炎症を迅速に除去させるか、又は少なくとも低減させることができ、一方で、TBI、例えば、脳震とうからの治癒プロセスは、適切な血流を回復させ、損傷又は罹患した脳及び/又は他の組織を治癒しようとする。
【0044】
ent-19-ノルプロゲステロンが、TBI、特に脳震とうを治療するために選択される薬剤物質であるとき、内側中空チャンバ33aは、本発明に従って、好ましくは、約100mgの薬剤物質であるent-19-ノルプロゲステロンを予め装填され、ent-19-ノルプロゲステロン薬剤物質は、約8mgを含み、製薬的に許容可能な賦形剤であるヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンは、約92mgを含む。この19-ノルプロゲステロン製剤は、好ましくは、乾燥粉末、噴霧乾燥形態であり、例えば、TBI、特に脳震とうに罹患している患者を治療するために所定の治療法に従って、必要に応じて、1日に最大4回以上投与することができる。本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10のデュアル壁薬剤分配系30の内側中空チャンバ33aに予め装填されたent-19-ノルプロゲステロン薬剤物質を投与するために、脳震とう又はTBI損傷を受けた人は、ノーズガード20を1つの鼻前庭又は鼻孔に、それがぴったりと嵌まるまで挿入し、次いで、マウスピース100を彼/彼女の唇の間に挿入する。本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10が鼻孔及び脳震とう又はTBI損傷を受けた人の唇の間に適切に嵌めると、脳震とう又はTBI損傷を受けた患者は、マウスピース100を通して吹き込み/吐き出し:(a)ベラム又は軟口蓋を閉じて、鼻腔を隔離し、ent-19-ノルプロゲステロン薬剤物質が消化器系に吸入されるか又は通過し、したがって全身性の副作用を低減することを防止し、(b)ノーズガード20から内側中空チャンバ33a内のent-19-ノルプロゲステロン薬剤物質を十分な気流力及び圧力で推進させるために、濃縮されたent-19-ノルプロゲステロン薬剤物質が、嗅覚領域及び三叉神経粘膜上に堆積され、嗅覚領域及び三叉神経粘膜全体に分布し、鼻の適用から数分以内に脳に直接拡散し、脳震とう又はTBIを効果的に治療する。重要なことに、一方向弁マウスピース100は、逆気流を防止し、閉じた軟口蓋は、濃縮されたent-19-ノルプロゲステロン薬剤を鼻腔内に閉じ込め、嗅神経及び三叉神経粘膜によって脳に直接拡散するために上鼻膜に付着することを可能にする。
【0045】
この非常に有利で独自の経鼻送達は、(i)ent-19-ノルプロゲステロン薬剤物質を搬送する内側中空チャンバ33aから排出された第1の空気流と、(ii)第1の排出された空気流を取り囲む空気流圧力を作成するために外側中空チャンバ33bから同時に排出された第2の空気流と、の独自のデュアル空気流の組み合わせを使用することによって、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の新規のデュアル壁式薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成によって達成され、そのため第1の排出された空気流は、垂直で、やや密集するか又は制限され、かつ狭い、濃縮されたプルーム内で最初に形成され、かつ進行させ、経鼻適用後数分以内に脳に直接拡散するため、かつ脳震とう又はTBIを効果的に治療するために、濃縮された薬剤物質、例えば、ent-19-ノルプロゲステロン薬剤物質を、嗅神経及び三叉神経粘膜を含む標的嗅覚領域に駆動する。
【0046】
本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10は、構造がシンプルであるが、デバイスの動作は、粉末状の薬剤物質が、鼻腔深部に単一方向に送達され、鼻腔への空気流は、同じ開口部、すなわち、それぞれの鼻孔を通っており、それぞれの鼻腔の閉じた後部領域は、圧力反射表面として機能し、これが経鼻及び/又はCNS損傷、疾患若しくは障害、特に脳震とうを含む、TBIなどの脳損傷の治療に関し、脳への急速な拡散のための嗅覚領域及び三叉神経粘膜への堆積に呼気をそれぞれの鼻腔の後部領域に適切に到達させるため、薬剤物質、具体的には、薬剤物質を含有する粉末のうちの1つを経鼻エアウェイの後部領域に効果的に送達することを提供する。更に、鼻腔のうちの1つに気流の短い爆発的なバーストを提供することで、高濃度粉末薬剤物質の鼻腔内深部への持続的な単一方向の気流を達成することが可能になり、これは、脳への急速な拡散のための嗅覚領域及び三叉神経粘膜への堆積に関して、粉末薬剤物質を経鼻エアウェイの後部領域に効果的に送達することが必要であると考えられる。
【0047】
本発明によって企図されるように、任意の好適な材料が、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の個々の部品又は構成要素に使用され得、VESTAMID ML21は、プラスチック部品、例えば、デュアル壁薬剤分配系30並びに管コネクタ60及び70のための選択された材料の一例である。ABSは、マウスピース100及び一方向弁50(図示せず)のための例示的な材料である。PTFEは、波形管組織80の例示的な材料である。シリコーンHD-150Aは、ノーズガード20、ブリッジコネクタ110、及び封止キャップ150、すなわち、トップカバーのための例示的な材料である。
【0048】
本発明の一実施形態によれば、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の長さは、約2.00インチであり、波形管の長さは、約4インチである。かかる例示的なデバイスの全長は、約8インチである。U字形構成の場合、かかるデバイスの最大長は、波形材料の下部からノーズガード20の上部まで約4インチであり、幅は約2.2インチである。図38に示されるように、側面図からの波形材料の幅は、約0.45インチであり、ノーズガード20の最大幅は、約0.75インチであり、一方向弁マウスピース100の最大幅は、約0.5インチである。
【0049】
本発明の上記の要約は、本発明のありとあらゆる可能な実施形態又は実装を限定するか又は説明することを意図するものではなく、そのような可能な実施形態及び実装を企図することが更に理解されるはずである。しかしながら、本明細書は、例解的な実施形態を例示する。本明細書全体のいくつかの場所では、例を通してガイダンスが提供され、その例は様々な組み合わせで使用することができる。各場合では、実施例は、代表的なグループとしてのみ機能し、排他的な例として解釈されるべきではない。
【0050】
本発明の構造、動作、及び利点は、添付の図と併せて以下の説明を考慮すると更に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】本発明の一実施形態による、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の正面で組み立てられた仰角正面図135である。
図2】本発明の一実施形態による、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の背面で組み立てられた仰角背面図136である。
図3】本発明の一実施形態による、波形中間セクション85及びブリッジコネクタ110を示す波形管80の上面図850である。
図4】本発明の一実施形態による、波形中間セクション85を示す波形管80の下面図860である。
図5】本発明の一実施形態による、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスのノーズガード側130の組み立てられた立面図である。
図6】本発明の一実施形態による、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの一方向弁マウスピース側131の組み立てられた立面図である。
図7】本発明の一実施形態による、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの右側マウスピースの組み立てられた立面図である。
図8】本発明の一実施形態による、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの左側マウスピースの組み立てられた立面図である。
図9】本発明の一実施形態による、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの右側マウスピースの正面の組み立てられていない分解図である。
図10】本発明の一実施形態による、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの左側マウスピースの正面の組み立てられていない分解図である。
図11】本発明の一実施形態による、動作のために対象者の鼻腔に挿入された、図1図2及び図4図8の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスを概略的に例解する。
図12】本発明の一実施形態による、薬剤物質で治療される第1の対象者の鼻腔に挿入された、図13及び図14に示されるような単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの代替的な実施形態のノーズガード、及び図13及び図14に示されるように、第2の対象者による代替的な実施形態の動作のために第2の対象者の唇の間に挿入された、図13及び図14に示されるような代替的な実施形態のマウスピースを概略的に例解する。
図13】本発明の一実施形態による、ブリッジコネクタがブリッジコネクタを分割するための穿孔線又はスコア線を有して設計されている、本明細書における単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの代替的な実施形態の前面、右側マウスピースの組み立てられた仰角図である。
図14】本発明の一実施形態による、図13に示されるような、ブリッジコネクタがブリッジコネクタを分割するための穿孔線又はスコア線で2つに分割される、本明細書における単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの代替的な実施形態の正面、右側マウスピースの組み立てられた仰角図である。
図15】本発明の一実施形態による、波形管組織80へのブリッジコネクタ110の組み立てを概略的に例解する。
図16】本発明の一実施形態によって組み立てられたブリッジコネクタ110及び波形管組織80の斜視図を概略的に例解する。
図17】本発明の一実施形態に従って組み立てられたブリッジコネクタ110及び波形管組織80の正面図を概略的に例解する。
図18】本発明の一実施形態による、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70を、図16及び図17に示されるように、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80に組み立てることを概略的に例解する。
図19】本発明の一実施形態による、図16及び図17に示されるように、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80を有して組み立てられた第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70の斜視図を概略的に例解する。
図20】本発明の一実施形態による、管コネクタの断面図を概略的に例解する。
図21】本発明の一実施形態による、メッシュディスク40を第1の管コネクタ60に挿入することを概略的に例解し、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70が、図16及び図17に示されるように、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80を有して組み立てられる。
図22】本発明の一実施形態による、図16図17図19及び図21に示されるように、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成を第1の管コネクタ60に挿入することを概略的に例解し、メッシュディスク40は、第1の管コネクタ60に挿入され、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70は、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80を有して組み立てられる。
図23】本発明の一実施形態による、組み立てられた第1の管コネクタ60の分解断面図を概略的に例解し、メッシュディスク40及びデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構は、第1の管コネクタ60内に組み立てられ、メッシュディスク40は、第1の管コネクタ60の第1のシート61上に載っており、第1の管コネクタ60の第1の上部中空カラー65は、波形管組織80の第1の中空カフ81に圧入されている。
図24】本発明の一実施形態による、図16図17図19図21及び図22に示されるように、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の上端部部分31を、ノーズガード20の貫通孔24の下部26に挿入することを概略的に例解し、メッシュディスク40は、第1の管コネクタ60内に組み立てられ、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70は、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80を有して組み立てられる。
図25】本発明の一実施形態による、組み立てられたノーズガード20、第1の管コネクタ60、メッシュディスク40(図示せず)、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70、ブリッジコネクタ110、並びに波形管組織80の正面図を概略的に例解する。
図26】本発明の一実施形態による、組み立てられたノーズガード20のノーズガード20、第1の管コネクタ60、メッシュディスク40(図示せず)、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70、ブリッジコネクタ110並びに波形管組織80上で、封止キャッププラグ151を備えた封止キャップ150を貫通孔24(図示せず)の上部25(図示せず)に配置することを概略的に例解する。
図27】本発明の一実施形態による、ノーズガード20の分解断面図を概略的に例解し、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管が、ノーズガード20の貫通孔24を通って挿入され、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の上端部部分31が、ノーズガード20のノーズガードシート22に対して載せられ、封止キャップ150が、ノーズガードステム151がノーズガード20の上部25を通って、ノーズガード20の貫通孔24に挿入される状態で、ノーズガード20上に位置決めされる。
図28】本発明の一実施形態による、一方向弁マウスピース100の下部セクション102を、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管、第2の管コネクタ70の第2の上部中空カラー75に挿入することを概略的に例解し、封止キャップ150、ノーズガード20、第1の管コネクタ60、メッシュディスク40(図示せず)、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70、ブリッジコネクタ110及び波形管組織80は組み立てられている。
図29】デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の外壁331及び内壁332を有する、内側中空チャンバ33a、並びに外壁333及び内壁334を有する外側中空チャンバ33bの分解断面図であり、1つのサイズの管直径を例解すると、直径11mmの外壁333及び直径9mmの内壁334を有する外側中空チャンバ33b、直径6mmの外壁331及び直径4mmの内壁332を有する内側中空チャンバ33a、1.5mmの内部隙間36、及び内径4mmを有する内側中空チャンバ33aを伴う。代替的なサイズの管直径の例解は:本発明の様々な実施形態により、(a)直径10mmの外壁333及び直径8mmの内壁334を有する外側中空チャンバ33b、直径6mmの外壁331及び直径4mmの内壁332を有する内側中空チャンバ33a、1mmの内部隙間36、内径4mmを有する内側中空チャンバ33aを伴う、(b)直径11mmの外壁333及び直径9mmの内壁334を有する外側中空チャンバ33b、直径5mmの外壁331及び直径3mmの内壁332を有する内側中空チャンバ33a、2mmの内部隙間36、内径3mmを有する内側中空チャンバ33aを伴う、並びに(c)直径13mmの外壁333及び直径11mmの内壁334を有する外側中空チャンバ33b、直径5mmの外壁331及び直径3mmの内壁332を有する内側中空チャンバ33a、3mmの内部隙間36、内径3mmを有する内側中空チャンバ33aを伴う。
図30】本発明の一実施形態による、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、下端部部分32、内部隙間36、並びに2つの中空チャンバ33、すなわち、内側中空チャンバ33a及び外側中空チャンバ33bの斜視図であり、外側中空チャンバ33bは、リブ壁35によって3つの別個のチャンバ34に分割される。
図31】本発明の一実施形態による、図9図10図19及び図30に示されるような、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の断面図である。
図32】本発明の一実施形態による、図9図10図19図30及び図31に示されるような、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の線Aに沿って切り取られた断面図である。
図33】本発明の一実施形態による、図9図10図18図23及び図31に示されるような、線Aに沿って切り取られた管コネクタ60又は70の断面図である。
図34】本発明の一実施形態による、図9図10図18図23及び図31に示されるような、管コネクタ60又は70の断面図である。
図35】本発明の一実施形態による、図9図10図24図25及び図27に示されるような、貫通孔24の上部25を描画する、線Aに沿って切り取られたノーズガード20の断面図である。
図36】本発明の一実施形態による、図9図10図24図25図27及び図35に示されるような、貫通孔24及びノーズガードシート22の上部25及び下部26を描画する、ノーズガード20の代替的な断面図を概略的に例解する。
図37】本発明の一実施形態による、一方向弁マウスピース100、第1の気流方向バンド160、第1の管コネクタ60、波形管組織80、ブリッジコネクタ110、第2の管コネクタ70、第2の気流方向バンド170、デュアル壁薬剤分配系30、及びノーズガード20を描画する、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の組み立てられた図を概略的に例解する。
図36】本発明の一実施形態による、図6に示されるような、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10のノーズガードの代替的な一方向弁マウスピース131の図を概略的に例解する。
図39】本発明の一実施形態による、封止キャップ150、すなわち、上部プラグ、ノーズガード20、一方向弁デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、メッシュディスク40、及び一方向デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管、及び波形管組織80を接続するための代替的なコネクタ180の組み立てられていない図を概略的に例解する。
図40】本発明の一実施形態による、図39に示されるような、代替的なコネクタ180を有して組み立てられた封止キャップ150、すなわち、トッププラグ、ノーズガード20、及び一方向弁デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の代替的な断面図を概略的に例解する。
図41】本発明の一実施形態による、ノーズガード20、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、代替的なコネクタ180、波形管組織80、及びノーズガード20の組み立てられた正面図を概略的に例解する。
図42】本発明の一実施形態による、本明細書における20の完全に組み立てられた単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスを有して包装されたトレイの上面図を概略的に例解し、20のかかるデバイスは、かかるデバイスの5つの対を2つの列において位置決めされ、かかる各対は、互いに対して連動位置において位置決めされた2つのかかるデバイスを示す。
図43】本発明の一実施形態による、本明細書における20の完全に組み立てられた単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスを有して、内部側面の長手方向壁を露出して包装されたトレイの上面図を概略的に例解し、20のかかるデバイスは、かかるデバイスの5つの対を2つの列において位置決めされ、かかる各対は、互いに対して連動位置において位置決めされた2つのかかるデバイスを示す。
図44】本発明の一実施形態による、本発明の単一の管構成とデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成との間のラクトース粉末スプレーの幅を比較するスクリーンショットを例解し、二重管の内側管の内径が約4mmであり、二重管の内側管と外側管との間の隙間が、ベースライン、すなわち、単一の管構成と比較して、単一の管構成に対して1.5mm又は1mmのいずれかである。
図45】本発明の一実施形態による、本発明の単一の管構成とデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成との間のラクトース粉末スプレーの幅を比較するスクリーンショットを例解し、二重管の内側管の内径が約3mmであり、二重管の内側管と外側管との間の隙間が、ベースライン、すなわち、単一の管構成と比較して、単一の管構成に対して2mm又は3mmのいずれかである。
図46】粉末スプレー後の壁内部にラクトース粉末の著しい集積又は蓄積を示す、ラクトース粉末スプレーに続く3mmベースラインを有する単一の管構成のスクリーンショットである。
図47】粉末スプレー後の壁内部にラクトース粉末の著しい集積又は蓄積を示す、ラクトース粉末スプレーに続く4mmベースラインを有する単一の管構成のスクリーンショットである。
図48】本発明の一実施形態による、図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の内側中空チャンバ33aの内壁332上にラクトース粉末の集積又は蓄積がほとんどないことを示す、ラクトース粉末スプレーに続く1mmの隙間を有する、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成のスクリーンショットである。
図49】本発明の一実施形態による、図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の内側中空チャンバ33aの内壁332上にラクトース粉末の集積又は蓄積がほとんどないことを示す、ラクトース粉末スプレーに続く1.5mmの隙間を有する、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成のスクリーンショットである。
図50】本発明の一実施形態による、図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の内側中空チャンバ33aの内壁332上にラクトース粉末の集積又は蓄積がほとんどないことを示す、ラクトース粉末スプレーに続く2mmの隙間を有する、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成のスクリーンショットである。
図51図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の内側中空チャンバ33aの内壁332上にラクトース粉末の集積又は蓄積がほとんどないことを示す、ラクトース粉末スプレーに続く3mmの隙間を有する、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成のスクリーンショットである。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本開示は、所望の実施形態の以下の詳細な説明及び図を参照することによって、より容易に理解され得る。以下の本明細書及び添付の特許請求の範囲では、以下の意味を有するように定義されるべきであるいくつかの用語を参照されたい。
【0053】
具体的な用語は、明確にするために以下の説明において使用されるが、これらの用語は、図面内を例解するために選択された実施形態の特定の構造のみを指すことを意図しており、本開示の範囲を定義するか又は限定することを意図していない。以下の図面及び以下の説明では、同様の数値表記が同様の機能の構成要素を指すことを理解されたい。
【0054】
文脈が別途明確に指示しない限り、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、複数の指示語を含む。
【0055】
本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、「含む」という用語は、命名された要素又はステップが必須であることを意味するが、他の要素又はステップが追加され、提示され、理解され、又は含まれ得る。このため、本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)」、「理解する(comprehending)」、「含有する」、又は「によって特徴付けられる」と同義であり、したがって、包括的又は限定されない特許請求の範囲であり、追加の列挙されていない要素又はステップを除外しない。「含む(comprising)」という用語は、「からなる(consisting of)」という用語を含むように解釈されるはずであり、これは、命名された構成要素/ステップのみの存在を可能にする。
【0056】
本明細書及び本明細書の特許請求の範囲において使用される場合、「本質的にからなる」という用語は、必然的に列挙された要素又はステップを含むが、主題が、例えば、組成物、化合物、製剤、プロセス又は方法であるかどうかにかかわらず、特許請求される主題の基本的及び物質的特性に実質的に影響を及ぼさない、列挙されない要素又はステップに開放される。
【0057】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「からなる」という用語は、明示的に列挙されていないあらゆる要素又はステップを除外し、このため、閉じられた請求項である。
【0058】
数値は、値を判定するために本出願に記載されたタイプの従来の測定技術の実験誤差よりも小さい数値と異なる、同じ数の有効数字及び数値に低減されたときに、同じである数値を含むと理解されるはずである。
【0059】
本明細書に開示される全ての範囲は、列挙される終点を含み、独立して組み合わせ可能である(例えば、「2mg~10mg」の範囲は、終点、2mg及び10mg、並びに全ての中間値を含む)。本明細書に開示された範囲及び任意の値の終点は、正確な範囲又は値に限定されず、それらは、これらの範囲及び/又は値に近似する値を含むために非常に曖昧である。
【0060】
数量に関連して使用される修飾語「約」は、記載された値を含み、コンテキストによって決定される意味を有する。ある範囲のコンテキストにおいて使用される場合、「約」という修飾語はまた、2つの終点の絶対値によって定義される範囲を開示するものとみなされるべきである。例えば、「約2~約10」の範囲はまた、「2~10」の範囲も開示する。「約」という用語は、適用可能な、又は適切なコンテキストにおいて、示された数の最大プラス又はマイナス10%を指し得る。例えば、「約10%」は、9%~11%の範囲を示し得、「約1」は、0.9~1.1を意味し得る。
【0061】
本明細書で使用される場合、「組成物」は、以下で考察される、少なくとも2つの薬剤を単回用量で組み合わせる単一の薬剤又は併用薬剤(固定用量併用)であり得る。別の実施形態では、「組成物」は、各々、別々に又は同時に投与されるか又は製剤化される薬剤又は物質の組み合わせを含むことができる。同様に、治療は、組成物を固定用量の薬剤若しくは物質の組み合わせとして患者に投与することを含むことができるか、又は2つ以上の別個の物質又は薬剤を、例えば、それらのそれぞれの用量強度又は用量で、一緒に、実質的に一緒に、付随して、又は所定の配列、頻度及び時間で、患者に投与することを含むことができる。
【0062】
選択的薬剤物質の実際の用量レベルは、特定の患者にとって効果的かつ安全な治療応答を達成するために変更することができる。「治療に効果的な量」又は「効果的な量」という語句は、いずれの医学的治療にも適用可能な合理的な利益/リスク比で、損傷、疾患又は障害を治療するのに十分な量の薬剤物質を意味する。しかしながら、本開示の薬剤物質の1日の総使用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医又は他の介護提供者によって決定されることが理解されるであろう。所望の場合、効果的な1日の用量は、投与の目的のために複数回の用量に分割することができ、したがって、単回用量の薬剤物質は、かかる量又はその約数を含有し、1日の用量を構成し得る。任意の特定の患者の具体的な治療に効果的な用量レベルは、治療されている損傷、疾患又は障害、及び損傷、疾患又は障害の重症度、患者の病歴、年齢、体重、患者の一般的な健康状態、性別、及び食事、投与時間、投与経路、治療期間、患者によって服用されている他の薬剤などを含む、様々な要因に依存するであろう。単回投与は、多くの場合、治療効果を生じさせるのに十分であり得るが、持続的な応答を確実にするために、実質的な期間にわたって複数回投与が使用されることが企図される。
【0063】
したがって、本発明は、対象者の経鼻エアウェイに粉末又は液体の形態で、薬剤物質を送達するための単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10を提供し、これは、対象者の口腔咽頭ベラムの閉鎖を引き起こすための閉鎖ユニットと、薬剤物質を含む気流の垂直で、やや密集し、かつ狭い、又は制限された、濃縮されたプルームを、駆動圧力で対象者の鼻孔のうちの1つに送達するためのデュアル気流を提供する、デュアル壁薬剤系30であって、これが、経鼻適用後数分以内に脳に直接拡散するため、かつ鼻及び/又はCNS損傷、疾患若しくは障害、特にTBI、具体的には脳震とうの効果的な治療のために、嗅神経及び三叉神経粘膜を含む嗅覚領域を標的化するために、鼻腔内深部に制限及び濃縮されたプルームを駆動するための呼吸駆動型となろうものである、デュアル壁薬剤系30と、を備え、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10が、出口を含むノーズガード20を備え、これを通って呼吸駆動型気流が、ノーズガード20と1つの鼻孔との間に流体密閉封止を提供するために、1つの鼻孔に送達される。
【0064】
より具体的には、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10は、例えば、図1及び図2に示されるように、鼻腔内の深部に高濃度の粉末状薬剤物質を推進させるために、ノーズガード20、一方向弁マウスピース100、波形管組織80、及びデュアル気流を推進させるための手段、例えば、粉末状薬剤物質を搬送する第1の気流を推進させ、第1の気流をとり囲むための第2の気流を推進させるための、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成を備える。
【0065】
より具体的には、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10は、図1図2及び図7図10に示されるように、ノーズガード20、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、メッシュディスク40、第1の管コネクタ60、波形管組織80、第2の管コネクタ70、及び一方向弁マウスピース100から構成される。
【0066】
図9図10及び図23図24に示されるように、ノーズガード20は、先細りであり、貫通孔24及び内部カラー26で構成され、デュアル壁薬剤分配系30の上部分31は、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成がノーズガード20の開口部24に完全に挿入されたときに静止する。ノーズガード20は、ノーズガード20の意図された目的に好適である任意の材料から製造することができる。図1図9図10図13図14及び図26図28に示されるように、封止キャップ150、すなわち、トップカバーは、アパーチャ24の上部25に挿入されて、ノーズガード20を封止し得る。
【0067】
デュアル壁薬剤分配系30は、1つ以上の薬剤物質を鼻腔に送達するための新規かつ独自の系であり、本発明の重要な態様である。デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成は、好ましくは、押出成形され、上端部部分31及び下端部部分32、並びに2つの中空チャンバ33、内側中空チャンバ33a、及び外側中空チャンバ33bを備える。中空の内側チャンバ33aは、薬剤物質200(図示せず)を保持する。中空の内側チャンバ33aを取り囲む中空の外側チャンバ33bは、リブ壁35によって2つ、3つ、4つ以上の別個のチャンバ34に分割される。好ましくは、中空の外側チャンバ33bは、3つの別個のチャンバ34に分割される。例えば、図30図32を参照されたい。
【0068】
ブリッジコネクタ110は、一方向弁マウスピース100及び第2の管コネクタ70を含む一方向弁マウスピース側131を、ノーズガード20、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、メッシュディスク40、第1の管コネクタ60、及び波形管組織80を備えるノーズガード側130に接続して、本発明の呼吸駆動型吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10を一定の「U字形」構成140に維持する。図1図4図7図12図16図17図19図21図22図24図26、及び図28に示されるように、ブリッジコネクタ120は、それぞれ、波形80を有する蛇腹状中間セクションの第1の中空カフ81及び第2の中空カフ82上をスライドするために、それぞれ、2つの中空リング122及び123の間に挟持されたブリッジ121を備える。
【0069】
代替的に、ブリッジコネクタ120は、デバイスの側面130及び131が、薬剤物質で脳震とうを効果的に治療するための本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10から薬剤物質を効果的に推進させるのに十分な気流を提供するために必要な吹き込み力を自己投与することができない、例えば、脳震とうを起こした人を支援している第2の人による使用のためにまっすぐにする必要がある場合に、ブリッジコネクタ120を2つの部分に分割することを可能にする穿孔線若しくはスコア線124、又は任意の他の構成で設計され得る。図13及び図14を参照されたい。
【0070】
デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成は、1つ以上の薬剤物質を鼻腔に送達するための新規かつ独自の系であり、本発明の重要な態様である。デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成は、上端部部分31及び下端部部分32、並びに2つの中空チャンバ33、内側中空チャンバ33a、及び外側中空チャンバ33bを備える。中空の内側チャンバ33aは、薬剤物質200を保持する。中空の内側チャンバ33aを取り囲む中空の外側チャンバ33bは、リブ壁35によって2つ、3つ、4つ以上の別個のチャンバ34に分割される。好ましくは、中空の外側チャンバ33bは、3つの別個のチャンバ34に分割される。例えば、図29図32を参照されたい。
【0071】
第1及び第2の管コネクタ60及び70は、各々、それぞれ、波形管組織80の第1の中空カフ81及び第2の中空カフ82に挿入するために、それぞれ、第1の上部中空カラー65及び第2の上部中空カラー75を備える。しかしながら、第1の上部中空カラー65及び第2の上部中空カラー75が、波形管組織80のそれぞれの第1の中空カフ81及び第2の中空カフ82に挿入される前に、ブリッジコネクタ110、ブリッジコネクタ110の第1の中空リング122及び第2の中空リング123は、それぞれ、第1の中空カフ81及び第2の中空カフ82の上にスライドされて、U字形構成140を作成する。図16図17を参照されたい。
【0072】
本明細書において前に説明されたように、薬剤物質200を粉末形態、特に噴霧乾燥形態で、本発明の新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10に装填するために、滅菌漏斗(図示せず)を使用して、粉末状薬剤物質200を、特にデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の内側中空チャンバ33a内に装填する。第1の管コネクタ60の上部66において、内側中空チャンバ33aの下端部部分32に位置決めされるメッシュディスク40は、装填された粉末状薬剤物質200が最初に遭遇し、完全に装填された後にそれに当たるものである。メッシュディスク40の孔径は、粉末薬剤物質の粒径より小さいため、粉末薬剤物質は、メッシュディスク40を通過することができない。しかしながら、メッシュディスク40全体の細孔は、吹き込まれた気流がメッシュディスク40を上方に貫通して通り、ノーズガード20から鼻腔に、内側中空チャンバ33aからの粉末状薬剤物質200を搬送し、推進させることを可能にする。
【0073】
メッシュディスク40は、例えば、図1に示されるように、多数の異なる材料オプションから製造することができる。例えば、メッシュディスク40は、PET材料で製造することができる。異なる材料及びメッシュサイズは、異なる用途に使用することができる。例として、用量を含有するためにPTFE疎水性膜を使用して液体を使用することが可能であり得る(もちろん化学的性質に依存する)。メッシュディスク40に関して本発明によって企図される材料の一例は、SEFAR MEDIFAB 07-135/40 158cm、品目番号:3A07-0135-158-00である。本発明に従って使用することが企図される、SEFAR MEDIFAB07-135/40 158cm、品目番号:3A07-0135-158-00の材料を用いて製造されるメッシュディスク40のサイズの一例は、直径約0.411、厚さ約0.004インチ~約0.012インチ以上、及び表面粗さ約125μinを有するメッシュディスク40である。
【0074】
好ましくは、粉末状の噴霧乾燥薬剤物質200の粒径分布は、主に約1μm~約10μmの範囲内にある。一実施形態では、粉末状の噴霧乾燥薬剤物質は、特に、鼻の状態の治療のための薬を含有する。好ましい粒径にもかかわらず、本発明は、より大きい粒子、又はより小さい割合のより大きい粒子を含む、粉末状の噴霧乾燥された薬剤物質の粒径分布を企図し、典型的には、約10μm~約30μmの範囲内、好ましくは、約20μm~約30μmの範囲内にある。
【0075】
図1図2図7及び図30に示されるように、遮断されていないより大きい外側中空チャンバ33b内の粉末状の噴霧乾燥された薬剤物質200(図示せず)を内側中空チャンバ33aに入れ子にすることによって、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管組織構成は、非薬剤化された気流が鼻腔の側壁に係合することを可能にし、非薬剤化された気流の中心に流れる粉末状の噴霧乾燥された薬剤物質200を搬送する気流が、最小限の薬剤物質200の損失で鼻腔内の深部の標的目的地に到達することを可能にする。
【0076】
この利点は、図48図51に例解され、図46の3mm又は4mmのベースラインを有する単一管構造の内壁上に集積した著しい乾燥粉末、及び図47のmmのベースラインを有する単一管構造の内壁上に集積した著しい乾燥粉末、かつ単一管構造を通した粉末スプレー後の両方の管をほとんど不透明にすることと比較して、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管組織構造、内側中空チャンバ33aを通した粉末スプレー後の内側中空チャンバ33aの内壁332上に集積した乾燥粉末はほとんどない。対照的に、図48図51に示されるように、それぞれ、1mmの隙間、1.5mmの隙間、2mmの隙間、及び3mmの隙間を有するデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管組織構造の内側中空チャンバ33aの内壁332は、より多くの乾燥粉末が標的の目的地に到達することを示す、内側中空チャンバ33aを通る粉末スプレー後、粉末の集積が非常に少ない状態の軽いダスティングを有する。
【0077】
図1図2図9図10、及び図28に示されるように、一方向弁マウスピース100は、それぞれ、上部セクション102及び下部セクション103を有する導管101を通ってそこに備える。下部セクション103内には、吹き込まれた空気を波形管80に方向付け、逆気流を防止するための一方向弁(図示せず)がある。一方向弁マウスピース100は、第2の管コネクタ70の第2のカラー75への挿入用に設計され、一方向弁マウスピース100が第2の管コネクタ70の第2のカラー75に完全に圧入されたときに、下部セクション103が抗して位置する。本発明によって企図される一方向弁マウスピース100の一例は、Crosstex Internationalによって製造されたCrosstex Safe-Flo(商標)Adapter、M1020ADAP一方向弁マウスピースである。Safe-Flo(商標)Adapterは、逆流を防止する物理的な関門を提供するために、独自の組み込み一方向弁で設計される。
【0078】
波形管組織80は、図1図2図7図8図13図11図13、及び図37に示されるように、ノーズガード側130及び131がU字形構成140を形成することを可能にする程度にアーチ状になっている。波形管組織80の波形中間セクション85は、第1の管コネクタ60の第1の下部中空ネック66及び第2の管コネクタ70の第2の下部中空ネック76をそれぞれ受容するための第1の上端部811及び第2の上端部821を有して、図15及び図18に示されるように、本発明の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10を更に組み立てる。
【0079】
図1は、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の正面で組み立てられた仰角正面図135である。
【0080】
図2は、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の背面で組み立てられた仰角背面図136である。
【0081】
図3は、波形中間セクション85及びブリッジコネクタ110を示す波形管80の上面図850である。
【0082】
図4は、波形中間セクション85を示す波形管80の下面図860である。
【0083】
図5は、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10のノーズガード側130の組み立てられた立面図である。
【0084】
図6は、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の一方向弁マウスピース側131の組み立てられた立面図である。
【0085】
図7は、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の右側マウスピースの組み立てられた立面図である。
【0086】
図8は、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の左側マウスピースの組み立てられた立面図である。
【0087】
図9は、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の右側マウスピースの正面の組み立てられていない図である。
【0088】
図10は、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の左側マウスピースの正面の組み立てられていない図である。
【0089】
図11は、動作のために対象者の鼻腔に挿入された、図1図2及び図4図8に示されるような、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10を例解する。
【0090】
図12は、図13及び図14に示されるように、薬剤物質200(図示せず)及び一方向弁マウスピース100で治療される第1の対象者の鼻腔に挿入され、図13及び図14に示されるように、第2の対象者による代替的な実施形態の動作のために第2の対象者の唇の間に挿入される、図13及び図14に示されるような、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10のノーズガード20を例解する。
【0091】
図13は、ブリッジコネクタ110が、ブリッジコネクタ110を2つに分割するための穿孔線又はスコア線142を有して設計されている、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の前面、右側マウスピースの組み立てられた仰角図である。
【0092】
図14は、図13に示されるように、ブリッジコネクタ110を2つの別々の部分に分割するために、ブリッジコネクタ110が穿孔線又はスコア線142で2つの部分に分割されている、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の前面、右側マウスピースの組み立てられた仰角図である。
【0093】
図15は、ブリッジコネクタ110を波形管組織80に組み立てることを例解する。
【0094】
図16は、組み立てられた構成のブリッジコネクタ110及び波形管組織80の斜視図を例解する。
【0095】
図17は、組み立てられた構成のブリッジコネクタ110及び波形管組織80の正面図を例解する。
【0096】
図18は、図16及び図17に示されるように、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70を、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80に組み立てることを例解する。
【0097】
図19は、図16及び図17に示されるように、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80を有して組み立てられた第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70の斜視図を例解する。
【0098】
図20は、管コネクタ60及び70の断面図を例解する。
【0099】
図21は、メッシュディスク40を第1の管コネクタ60に挿入することを例解し、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70が、図16及び図17に示されるように、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80を有して組み立てられる。
【0100】
図22は、図16図17図19及び図21に示されるように、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成を第1の管コネクタ60に挿入することを例解し、メッシュディスク40は、第1の管コネクタ60に挿入され、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70は、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80を有して組み立てられる。
【0101】
図23は、組み立てられた第1の管コネクタ60の分解断面図を例解し、メッシュディスク40及びデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構は、第1の管コネクタ60内に組み立てられ、メッシュディスク40は、第1の管コネクタ60の第1のシート61上に載っており、第1の管コネクタ60の第1の上部中空カラー65は、波形管組織80の第1の中空カフ81に圧入されている。
【0102】
図24は、図16図17図19図21及び図22に示されるように、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の上端部部分31を、ノーズガード20の貫通孔24の下部26に挿入することを例解し、メッシュディスク40は、第1の管コネクタ60内に組み立てられ、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70は、ブリッジコネクタ110を有して組み立てられた波形管組織80を有して組み立てられる。
【0103】
図25は、組み立てられたノーズガード20、第1の管コネクタ60、メッシュディスク40(図示せず)、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70、ブリッジコネクタ110、並びに波形管組織80の正面図を例解する。
【0104】
図26は、組み立てられたノーズガード20のノーズガード20、第1の管コネクタ60、メッシュディスク40(図示せず)、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70、ブリッジコネクタ110並びに波形管組織80上で、封止キャッププラグ151を備えた封止キャップ150を貫通孔24(図示せず)の上部25(図示せず)に配置することを例解する。
【0105】
図27は、ノーズガード20の分解断面図を例解し、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管が、ノーズガード20の貫通孔24を通って挿入され、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の上端部部分31が、ノーズガード20のノーズガードシート22に対して載せられ、封止キャップ150が、ノーズガードステム151がノーズガード20の上部25を通って、ノーズガード20の貫通孔24に挿入される状態で、ノーズガード20上に位置決めされる。
【0106】
図28は、一方向弁マウスピース100の下部セクション102を、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管、第2の管コネクタ70の第2の上部中空カラー75に挿入することを例解し、封止キャップ150、ノーズガード20、第1の管コネクタ60、メッシュディスク40(図示せず)、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、第1の管コネクタ60及び第2の管コネクタ70、ブリッジコネクタ110及び波形管組織80は組み立てられている。
【0107】
図29は、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の外壁331及び内壁332を有する、内側中空チャンバ33a、並びに外壁333及び内壁334を有する外側中空チャンバ33bの分解断面図であり、1つのサイズの管直径を例解すると、直径11mmの外壁333及び直径9mmの内壁334を有する外側中空チャンバ33b、直径6mmの外壁331及び直径4mmの内壁332を有する内側中空チャンバ33a、1.5mmの内部隙間36、内径4mmを有する内側中空チャンバ33aを伴う。代替的なサイズの管直径の例解は:(a)直径10mmの外壁333及び直径8mmの内壁334を有する外側中空チャンバ33b、直径6mmの外壁331及び直径4mmの内壁332を有する内側中空チャンバ33a、1mmの内部隙間36、内径4mmを有する内側中空チャンバ33aを伴う、(b)直径11mmの外壁333及び直径9mmの内壁334を有する外側中空チャンバ33b、直径5mmの外壁331及び直径3mmの内壁332を有する内側中空チャンバ33a、2mmの内部隙間36、内径3mmを有する内側中空チャンバ33aを伴う、並びに(c)直径13mmの外壁333及び直径11mmの内壁334を有する外側中空チャンバ33b、直径5mmの外壁331及び直径3mmの内壁332を有する内側中空チャンバ33a、3mmの内部隙間36、内径3mmを有する内側中空チャンバ33aを伴う。
【0108】
図30は、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、下端部部分32、内部隙間36、並びに2つの中空チャンバ33、すなわち、内側中空チャンバ33a及び外側中空チャンバ33bの図であり、外側中空チャンバ33bは、リブ壁35によって3つの別個のチャンバ34に分割される。
【0109】
図31は、図9図10図19及び図30に示されるような、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の断面図である。
【0110】
図32は、図9図10図19図30及び図31に示されるような、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の線Aに沿って切り取られた断面図である。
【0111】
図33は、図9図10図18図23及び図31に示されるような、線Aに沿って切り取られた管コネクタ60又は70の断面図である。
【0112】
図34は、図9図10図18図23及び図31に示されるような、管コネクタ60又は70の断面図である。
【0113】
図35は、図9図10図24図25及び図27に示されるような、貫通孔24の上部25を描画する、線Aに沿って切り取られたノーズガード20の断面図である。
【0114】
図36は、図9図10図24図25図27及び図35に示されるような、貫通孔24及びノーズガードシート22の上部25及び下部26を描画する、ノーズガード20の代替的な断面図を例解する。
【0115】
図37は、一方向弁マウスピース100、第1の気流方向バンド160、第1の管コネクタ60、波形管組織80、ブリッジコネクタ110、第2の管コネクタ70、第2の気流方向バンド170、デュアル壁薬剤分配系30、及びノーズガード20を描画する、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10の組み立てられた図を例解する。
【0116】
図36は、図6に示されるような、単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10のノーズガードの代替的な一方向弁マウスピース131の図を例解する。
【0117】
図39は、封止キャップ150、すなわち、上部プラグ、ノーズガード20、一方向弁デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、メッシュディスク40、及び一方向デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管、及び波形管組織80を接続するための代替的なコネクタ180の組み立てられていない図を例解する。
【0118】
図40は、図39に示されるような、代替的なコネクタ180を有して組み立てられた封止キャップ150、すなわち、トッププラグ、ノーズガード20、及び一方向弁デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成の代替的な断面図を例解する。
【0119】
図41は、ノーズガード20、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成、代替的なコネクタ180、波形管組織80、及びノーズガード20の組み立てられた正面図を例解する。
【0120】
図42は、本明細書における20の完全に組み立てられた単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスを有して包装されたトレイの上面図を例解し、20のかかるデバイス10は、かかるデバイスの5つの対を2つの列において位置決めされ、かかる各対は、互いに対して連動位置において位置決めされた2つのかかるデバイスを示す。
【0121】
図43は、本明細書における20の完全に組み立てられた単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスを有して、内部側面の長手方向壁を露出して包装されたトレイの上面図を例解し、20のかかるデバイス10は、かかるデバイスの5つの対を2つの列において位置決めされ、かかる各対は、互いに対して連動位置において位置決めされた2つのかかるデバイスを示す。
【0122】
図44は、本発明の単一の管構成とデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成との間のラクトース粉末スプレーの幅を比較するスクリーンショットを例解し、二重管の内側管の内径が約4mmであり、二重管の内側管と外側管との間の隙間が、単一の管構成に対して1.5mm又は1mmのいずれかである。
【0123】
図45は、本発明の単一の管構成とデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成との間のラクトース粉末スプレーの幅を比較するスクリーンショットを例解し、二重管の内側管の内径が約3mmであり、二重管の内側管と外側管との間の隙間が、単一の管構成に対して2mm又は3mmのいずれかである。
【0124】
図44及び図45に示されるように、同じ高さでの粉末スプレーの幅を比較するとき、内側中空チャンバ33aのそれぞれ、4mm及び3mmの内径を有するデュアル壁薬剤分注系30、すなわち、二重壁管構成のスプレー幅は、ベースラインの単一の管状構成のスプレー幅よりも中央に留まる。換言すると、ベースラインの単一の管状構成は、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成よりも広く、早く広がる。これらの結果は、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成が、薬剤物質200(図示せず)が、鼻の壁に集まるのではなく、鼻腔の深部に到達することを可能にすることを実証する。加えて、3mmのIDデバイス30は、図44図45の4mmのIDデバイス30よりも低い高さでスプレー粉末を分散し、より低い最大高さに到達し得ると考えられるため、約4mmのID以上の内径を有する内側中空チャンバ33aで構成される、本発明のデュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成が好ましい。
【0125】
図46は、図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の壁内部にラクトース粉末の著しい集積又は蓄積を示す、ラクトース粉末スプレーに続く3mmベースラインを有する単一の管構成のスクリーンショットを例解する。
【0126】
図47は、図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の壁内部にラクトース粉末の著しい集積又は蓄積を示す、ラクトース粉末スプレーに続く4mmベースラインを有する単一の管構成のスクリーンショットを例解する。
【0127】
図48は、図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の内側中空チャンバ33aの内壁332上にラクトース粉末の集積又は蓄積がほとんどないことを示す、ラクトース粉末スプレーに続く1mmの隙間を有する、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成のスクリーンショットを例解する。
【0128】
図49は、図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の内側中空チャンバ33aの内壁332上にラクトース粉末の集積又は蓄積がほとんどないことを示す、ラクトース粉末スプレーに続く1.5mmの隙間を有する、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成のスクリーンショットを例解する。
【0129】
図50は、図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の内側中空チャンバ33aの内壁332上にラクトース粉末の集積又は蓄積がほとんどないことを示す、ラクトース粉末スプレーに続く2mmの隙間を有する、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成のスクリーンショットを例解する。
【0130】
図51は、図45に示されるような単一の管構成と比較して、粉末スプレー後の内側中空チャンバ33aの内壁332上にラクトース粉末の集積又は蓄積がほとんどないことを示す、ラクトース粉末スプレーに続く3mmの隙間を有する、デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管構成のスクリーンショットを例解する。
【0131】
本明細書に記載される各部品の接続は、吹き込まれた気流が逃げず、調和のとれた単一の方向に進行することを確実にするための気密接続であることが理解されるはずである。
【0132】
ノーズガード20の貫通孔24の上部25及び一方向弁マウスピース100の開口部101の上部102は各々、ノーズガード20の貫通孔24の上部25及びそれに応じて適合するようにサイズ決定されたとき、導管101の上部セクション102を封止するように設計された上部プラグ150など、外部の空気又は他の汚染及び湿気からノーズガード20及び一方向弁マウスピース100を封止するための任意の効果的な封止手段によって封止され得ることが更に理解されるはずである。本発明はまた、本発明の目的が達成され、無効化されない限り、誘導箔又はシュリンクラップを使用する封止など、上部プラグ150の代替として機能することができる他の好適な封止手段を企図する。
【0133】
物質が粉末などの固体形態である好ましい実施形態では、本発明は、高い湿度が固体の投与に問題をもたらす場合、フィルタ又は乾燥剤の使用を企図する。
【0134】
薬剤物質200は、単一の化合物又は化合物の混合物であり得、この化合物は、粉末形態、溶液、懸濁液、ゲルなどの任意の好適な形態であり得る。
【0135】
薬剤物質200は、ヒトに、又はいくつかの場合では動物に送達するための任意の好適な物質であり得る。薬剤物質200は、脳への方向性拡散のための鼻腔内深部の作用に関する、及び/又は治療のための薬剤物質200の鼻腔内投与を必要とし得る局所性又は全身性作用に関する送達のためであり得る。このため、薬剤物質200は、経鼻エアウェイから離れた領域における作用に関する全身性送達のためであり得る。
【0136】
好ましくは、薬剤物質200は、脳震とうを含む、TBI(軽度、中等度、及び/又は重度)などの鼻及び/又はCNS損傷、疾患又は障害、特に脳損傷の治療のために、脳への急速な拡散のための嗅覚領域及び三叉神経粘膜への送達のためのものである。
【0137】
薬剤物質200は、診断効果、治療効果、治癒効果、全身効果及び/又は予防効果などを含むことができる、有益な医学的効果を有し得る。好ましくは、薬剤物質200は、治療的又は治癒的効果を有する。
【0138】
好ましくは、薬剤物質200は、医薬品である。医薬品は、任意の好適な担体、希釈剤、賦形剤又は補助剤と混合して、医薬組成物を形成することができる。
【0139】
治療を必要とする多くの鼻の状態が存在する。かかる状態の1つは、既知の脳外傷、すなわち、脳震とうを含む軽度、中等度及び重度のTBIである。別のかかる状態は、鼻の炎症、具体的には、鼻炎であり、これは、アレルギー性又は非アレルギー性であり得、多くの場合、感染と関連し、正常な鼻機能を防止する。例として、経鼻エアウェイのアレルギー性及び非アレルギー性炎症は、典型的には、集団の10~20%に影響を及ぼし得、鼻甲骨の勃起組織の鼻づまり、流涙、水様粘液の分泌、くしゃみ、及びかゆみが最も一般的な症状である。理解されるように、鼻づまりは、鼻呼吸を妨げ、口呼吸を促進し、いびき及び睡眠障害につながる。心配なことに、かかるアレルギー性及び非アレルギー性炎症性疾患の発生率は増加している。他の鼻の状態としては、副鼻腔、肥大性アデノイド、分泌性中耳炎、副鼻腔疾患及び嗅覚低下から生じる鼻ポリープが挙げられる。
【0140】
特定の鼻の状態の治療において、特に、鼻粘膜、特に嗅覚領域、及び脳への急速な拡散のための高薬剤物質濃度の三叉神経によって神経支配される粘膜への分布が、CNS損傷、疾患又は障害の治療又は緩和などの主要な病理学的経路である場合、薬の局所投与が好ましい。実際、局所投与は、全身性投与の起こり得る副作用を最小限に抑えるのに有利である。一般的に、局所送達される医薬組成物は、充血除去剤、抗ヒスタミン薬、クロモグリケート、C-20ステロイドを含むステロイド、及び抗生物質を含む。
【0141】
現在、鼻の状態に関連する症状を緩和するために医薬品に依存する成人及び子供の数が増加している。今のところ、既知の抗炎症医薬品の中で、局所ステロイドは、鼻づまりに影響を及ぼすことが示されている。局所的な充血除去剤はまた、鼻づまりを緩和するために使用することも示唆されている。局所充血除去剤、ステロイド及び抗菌剤を使用した肥大性アデノイド及び慢性分泌性中耳炎の治療も、いくぶん議論の余地があるが、提案されている。更に、医薬品の局所投与は、鼻咽頭、副鼻腔及び耳管の前部領域における炎症の症状を治療するか又は少なくとも緩和するために使用されている。
【0142】
更に、薬は現在、鼻腔経路を通してますます全身に送達されており、鼻腔経路は、鼻粘膜の高血流及び大きい表面積が迅速な全身取り込みを有利に提供するため、C-20ステロイド、例えば、オキシトシンのホルモン、及び抗片頭痛組成物を含むステロイドなどの医薬品の局所的、全身性及びCNS送達のための良好な投与経路を提供する。
【0143】
好ましくは、医薬組成物は、上記の状態のうちのいずれか1つ以上の治療のためのものである。例として、医薬組成物は、任意のアレルギー性及び非アレルギー性炎症性疾患の治療のためであり得る。
【0144】
本発明による鼻腔投与のための典型的な医薬組成物には、限定されるものではないが、ステロイド、例えば、C-20ステロイド、抗ヒスタミン薬、クロモグリケート、抗アレルギー医薬品、抗炎症医薬品、抗ロイコトリエン、オキシトシンなどの授乳促進剤、及び抗片頭痛医薬品が挙げられる。
【0145】
より最適で、任意選択的に、広範な薬剤スペクトル、鼻腔送達を達成することによって、新規の単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス及び方法の発見による鼻腔吸入器技術は、CNS損傷、疾患又は障害、特にTBI、及び最も好ましくは、脳震とうの好ましい治療における局所用医薬品の効果を改善する。
【0146】
記事及びウェブサイトを含む、本明細書において引用されるか又は開示される任意の参考文献、文書、特許、特許公開等が、本明細書に完全に記載されているように、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれることが理解されるはずである。
【0147】
本開示は、例示的な実施形態を参照して説明されてきた。修正及び変更は、前述の詳細な説明を読み、かつ理解することにより他の当業者に着想するであろう。本開示は、それらが添付の特許請求の範囲又はその均等物の範囲内にある限り、かかる全ての修正及び変更を含むと解釈されることが意図される。
【0148】
数字の凡例の説明
単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイス10
ノーズガード20
ノーズガードシート22
貫通孔24
上部25
下部26
デュアル壁薬剤分配系30、すなわち、二重壁管組織構成
上端部部分31
下端部部分32
2つの中空チャンバ33
内側中空チャンバ33a
外壁331
内壁332
外側中空チャンバ33b
外壁333
内壁334
別個のチャンバ34
リブ壁35
内部隙間36
メッシュディスク40
一方向弁50(図示せず)
第1の管コネクタ60
第1のシート61
第1の上部中空カラー65
第1の下部中空ネック66
第2の管コネクタ70
第2のシート71
第2の上部中空カラー75
第2の下部中空ネック76
波形管組織80
第1の中空カフ81
第1の上端部811
第2の中空カフ82
第2の上端部821
波形中間セクション85
上面図850
下面図860
一方向弁マウスピース100
導管101
上部セクション102
下部セクション103
ブリッジコネクタ110
ブリッジ121
第1の中空リング122
第2の中空リング123
穿孔又はスコア線124
ノーズガード側130
一方向弁マウスピース側131
単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの正面図135
単一方向吸入器又は呼吸駆動型経鼻デバイスの背面図136
薬剤物質200(図示せず)
U字形構成140
封止キャップ150、すなわち、トップカバー
封止キャッププラグ151
第1の気流方向インジケータバンド160
第2の気流方向インジケータバンド170
代替的なコネクタ180
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【国際調査報告】