(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】電池保護装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20241018BHJP
H02H 7/18 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
H02J7/00 S
H02H7/18
H02J7/00 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524460
(86)(22)【出願日】2023-08-11
(85)【翻訳文提出日】2024-04-23
(86)【国際出願番号】 KR2023011910
(87)【国際公開番号】W WO2024053881
(87)【国際公開日】2024-03-14
(31)【優先権主張番号】10-2022-0114087
(32)【優先日】2022-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ハク・イン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジス・パク
【テーマコード(参考)】
5G053
5G503
【Fターム(参考)】
5G053AA16
5G053BA01
5G053CA01
5G503AA01
5G503BA03
5G503BB02
5G503CA01
5G503CB06
5G503CB11
5G503DA07
5G503EA05
5G503FA19
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
(57)【要約】
本発明の実施例に係る電池保護装置及び方法は、電池セルに印加された充電電流の累積充電期間を確認し、上記累積充電期間を既設定のしきい期間と比較して上記電池セルの充放電動作を永久的に遮断するか否かを判断することで、充電電流によって電池セルのリチウムが析出して電池セルが発火することを防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池システムの内部に位置した少なくとも一つの電池セルを保護する装置であって、
メモリ;及び
前記メモリ内に格納された少なくとも一つの命令を実行するプロセッサを含み、
前記少なくとも一つの命令は、
既設定のしきい温度以下で前記電池セルに印加された充電電流の累積充電期間を確認する命令、及び
前記累積充電期間を既設定のしきい期間と比較して、前記電池セルの充放電を遮断するか否かを判断する命令を含む、電池保護装置。
【請求項2】
前記判断する命令は、
前記累積充電期間が前記しきい期間以上である場合、前記電池セルの充放電を遮断する命令を含む、請求項1に記載の電池保護装置。
【請求項3】
前記判断する命令は、
前記累積充電期間が前記しきい期間未満である場合、前記電池セルの動作モードを確認する命令、及び
前記動作モードによって前記既設定のしきい温度以下での前記電池セルの充電期間を少なくとも一つの既定義の期間と比較して、比較結果に応じて前記電池セルの充放電を制御する命令を含む、請求項1に記載の電池保護装置。
【請求項4】
前記電池セルの充放電を制御する命令は、
充電モード時に前記電池セルが前記しきい温度以下で第1の期間以上充電される場合、前記電池システムに第1の制御信号を送信して前記電池セルの充電を防止するために前記電池システムを制御する命令を含む、請求項3に記載の電池保護装置。
【請求項5】
前記電池セルの充放電を制御する命令は、
充電モード時に前記電池セルが前記しきい温度以下で第2の期間以上充電される場合、前記電池セルに第2の制御信号を送信して前記電池セルの充電を防止するために前記電池セルの充電スイッチを遮断する命令を含む、請求項3に記載の電池保護装置。
【請求項6】
前記電池セルの充放電を制御する命令は、
放電モード時に前記電池セルが既定義の第1の放電温度以下で第3の期間以上充電される場合、前記電池システムに第3の制御信号を送信して前記電池セルの出力電流量を制御する命令を含む、請求項3に記載の電池保護装置。
【請求項7】
前記出力電流量を制御する命令は、
放電モード時に前記電池セルに要求される出力電流量をしきい値以下に減らすように制御する命令を含む、請求項6に記載の電池保護装置。
【請求項8】
前記電池セルの充放電を制御する命令は、
放電モード時に、前記電池セルが既定義の第2の放電温度以下で第4の期間以上充電される場合、前記電池システムに第4の制御信号を送信して前記電池セルの放電を遮断するために前記電池システムの内部のスイッチを遮断するように制御する命令を含む、請求項3に記載の電池保護装置。
【請求項9】
前記電池セルの充放電を制御する命令は、
放電モード時に、前記電池セルが既定義の第3の放電温度以下で第5の期間以上充電される場合、前記電池セルに第5の制御信号を送信して前記電池セルの放電スイッチを遮断する命令を含む、請求項3に記載の電池保護装置。
【請求項10】
前記動作モードによる前記電池セルの充電は、
充電モード時に充電器によって発生し、放電モード時に回生電流(Regenerative Braking Current)によって発生する、請求項3に記載の電池保護装置。
【請求項11】
前記判断する命令は、
前記充電期間を前記累積充電期間に反映して、前記累積充電期間を更新する命令をさらに含む、請求項3に記載の電池保護装置。
【請求項12】
前記既設定のしきい期間は、
一定の温度での前記電池セルの充電期間を調整して、前記電池セルのリチウムが析出しない充電期間として事前設定された期間である、請求項1に記載の電池保護装置。
【請求項13】
電池システムの内部に位置した少なくとも一つの電池セルを保護する方法であって、
既設定のしきい温度以下で前記電池セルに印加された充電電流の累積充電期間を確認するステップ;及び
前記累積充電期間を既設定のしきい期間と比較して、前記電池セルの充放電を遮断するか否かを判断するステップを含む、電池保護方法。
【請求項14】
前記判断するステップは、
前記累積充電期間が前記しきい期間以上である場合、前記電池セルの充放電を遮断させるステップを含む、請求項13に記載の電池保護方法。
【請求項15】
前記判断するステップは、
前記累積充電期間が前記しきい期間未満である場合、前記電池セルの動作モードを確認するステップ;及び
前記動作モードによって前記既設定のしきい温度以下での前記電池セルの充電期間を少なくとも一つの既定義の期間と比較して、比較結果に応じて前記電池セルの充放電を制御するステップ;を含む、請求項13に記載の電池保護方法。
【請求項16】
前記電池セルの充放電を制御するステップは、
充電モード時に前記電池セルが前記しきい温度以下で第1の期間以上充電される場合、前記電池システムに第1の制御信号を送信して前記電池セルの充電を防止するために前記電池システムを制御させるステップを含む、請求項15に記載の電池保護方法。
【請求項17】
前記電池セルの充放電を制御するステップは、
充電モード時に前記電池セルが前記しきい温度以下で第2の期間以上充電される場合、前記電池セルに第2の制御信号を送信して前記電池セルの充電を防止するために前記電池セルの充電スイッチを遮断させるステップを含む、請求項15に記載の電池保護方法。
【請求項18】
前記電池セルの充放電を制御するステップは、
放電モード時に前記電池セルが既定義の第1の放電温度以下で第3の期間以上充電される場合、前記電池システムに第3の制御信号を送信して前記電池セルの出力電流量を制御するステップを含む、請求項15に記載の電池保護方法。
【請求項19】
前記出力電流量を制御するステップは、
放電モード時に前記電池セルに要求される出力電流量をしきい値以下に減らすように制御するステップを含む、請求項18に記載の電池保護方法。
【請求項20】
前記電池セルの充放電を制御するステップは、
放電モード時に、前記電池セルが既定義の第2の放電温度以下で第4の期間以上充電される場合、前記電池システムに第4の制御信号を送信して前記電池セルの放電を遮断するために前記電池システムの内部のスイッチを遮断させるステップを含む、請求項15に記載の電池保護方法。
【請求項21】
前記電池セルの充放電を制御するステップは、
放電モード時に、前記電池セルが既定義の第3の放電温度以下で第5の期間以上充電される場合、前記電池セルに第5の制御信号を送信して前記電池セルの放電スイッチを遮断させるステップを含む、請求項15に記載の電池保護方法。
【請求項22】
前記動作モードによる前記電池セルの充電は、
充電モード時に充電器によって発生し、放電モード時に回生電流(Regenerative Braking Current)によって発生する、請求項15に記載の電池保護方法。
【請求項23】
前記判断するステップは、
前記充電期間を前記累積充電期間に反映して、前記累積充電期間を更新させるステップをさらに含む、請求項15に記載の電池保護方法。
【請求項24】
前記既設定のしきい期間は、
一定の温度での前記電池セルの充電期間を調整して、前記電池セルのリチウムが析出しない充電期間として事前設定された期間である、請求項13に記載の電池保護方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年9月8日付で韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2022-0114087号の出願日の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された内容の全ては、本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電池保護装置及び方法に関し、より具体的には、電池セルの充放電時、充電電流によって電池セルのリチウムが析出することを防止するための電池保護装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
化石燃料の枯渇によりエネルギー源の価格が上昇し、環境汚染への関心が急増して、環境にやさしい代替エネルギー源として二次電池の需要が急激に増加しつつある。
【0004】
二次電池の中でもリチウム電池は、昨今の環境規制及び原油高の問題への対応策として、モバイル応用機器から、自動車、ロボット、エネルギー貯蔵装置などの多数の産業分野に適用されている。
【0005】
このようなリチウム電池は、一般的に、電極組立体が収容される外装材の形状によって、円筒形、角形又はパウチ型に分類される。
【0006】
この中でも円筒形電池は、複数の電池セルから構成された電池パック(Cell To Pack、CTP)の構造で提供される。
【0007】
このような円筒形電池は、電池セルの特性上、低温充電、又は、自動車、自転車などのモータによる回生制動(Regeneration)の発生時に充電電流によってリチウム析出現象が発生するが、これは発火の原因となる。
【0008】
そこで、従来は、電池保護装置は、一般的な円筒形電池セルの最低充電温度が0℃ であることを考慮して、0℃未満で電池セルの充電を遮断するように条件を設定して提供されていた。
【0009】
しかしながら、従来の電池保護装置は、条件が適用されるまでの期間遅延が発生する場合、電池セルの充電がしばらく間進行され得、このようなケース(Case)が累積する場合、リチウムが析出(Li-plate)して電池セルが発火する危険がある。
【0010】
そこで、従来は、電池セルの充電時、電池セルの温度が0℃以下に下がる場合、電池システム及び充電器の制御上で初めから充電電流が発生しないように遮断する方法があるが、これも、電池システムが故障する場合には対処し難いという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記のような問題点を解決するための本発明の目的は、電池保護装置を提供することにある。
【0012】
上記のような問題点を解決するための本発明の別の目的は、電池保護方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するための本発明の一実施例に係る、電池システムの内部に位置した少なくとも一つの電池セルを保護する装置は、メモリ、及び、上記メモリ内に格納された少なくとも一つの命令を実行するプロセッサを含み、上記少なくとも一つの命令は、既設定のしきい温度以下で上記電池セルに印加された充電電流の累積充電期間を確認する命令、上記累積充電期間を既設定のしきい期間と比較して、上記電池セルの充放電動作を永久的に遮断するか否かを判断する命令を含む。
【0014】
ここで、上記判断する命令は、上記累積充電期間が上記しきい期間以上である場合、上記電池セルの充放電を永久的に遮断する命令を含むことができる。
【0015】
また、上記判断する命令は、上記累積充電期間がしきい期間未満である場合、上記電池セルの動作モードを確認する命令、及び、上記動作モードによって上記既設定のしきい温度以下での上記電池セルの充電期間を少なくとも一つの既定義の期間と比較して、比較結果に応じて上記電池セルの充放電を制御する命令を含むことができる。
【0016】
このとき、上記電池セルの充放電を制御する命令は、充電モード時上記電池セルが上記しきい温度以下で第1の期間以上充電される場合、上記電池システムに第1の制御信号を送信して上記電池セルの充電を防止するために上記電池システムを制御する命令を含むことができる。
【0017】
また、上記電池セルの充放電を制御する命令は、充電モード時上記電池セルが上記しきい温度以下で第2の期間以上充電される場合、上記電池セルに第2の制御信号を送信して上記電池セルの充電を防止するために上記電池セルの充電スイッチを遮断する命令を含むことができる。
【0018】
また、上記電池セルの充放電を制御する命令は、放電モード時上記電池セルが既定義の第1の放電温度以下で第3の期間以上充電される場合、上記電池システムに第3の制御信号を送信して上記電池セルの出力電流量を制御する命令を含むことができる。
【0019】
また、上記出力電流量を制御する命令は、放電モード時上記電池セルに要求される出力電流量をしきい値以下に減らすように制御する命令を含むことができる。
【0020】
一方、上記電池セルの充放電を制御する命令は、放電モード時、上記電池セルが既定義の第2の放電温度以下で第4の期間以上充電される場合、上記電池システムに第4の制御信号を送信して上記電池セルの放電を遮断するために上記電池システムの内部のスイッチを遮断するように制御する命令を含むことができる。
【0021】
また、上記電池セルの充放電を制御する命令は、放電モード時、上記電池セルが既定義の第3の放電温度以下で第5の期間以上充電される場合、上記電池セルに第5の制御信号を送信して上記電池セルの放電スイッチを遮断する命令を含むことができる。
【0022】
このとき、上記動作モードによる上記電池セルの充電は、充電モード時充電器によって発生し、放電モード時回生電流(Regenerative Braking Current)によって発生することができる。
【0023】
一方、上記判断する命令は、上記充電期間を上記累積充電期間に反映して、上記累積充電期間を更新する命令をさらに含むことができる。
【0024】
また、上記既設定のしきい期間は、一定の温度での上記電池セルの充電期間を調整して、上記電池セルのリチウムが析出しない充電期間として事前設定された期間であってもよい。
【0025】
上記目的を達成するための本発明の一実施例に係る、電池システムの内部に位置した少なくとも一つの電池セルを保護する電池保護方法は、既設定のしきい温度以下で上記電池セルに印加された充電電流の累積充電期間を確認するステップ、上記累積充電期間を既設定のしきい期間と比較して、上記電池セルの充放電動作を永久的に遮断するか否かを判断するステップを含む。
【0026】
ここで、上記判断するステップは、上記累積充電期間が上記しきい期間以上である場合、上記電池セルの充放電を永久的に遮断させるステップを含むことができる。
【0027】
また、上記判断するステップは、上記累積充電期間がしきい期間未満である場合、上記電池セルの動作モードを確認するステップ、及び、上記動作モードによって上記既設定のしきい温度以下での上記電池セルの充電期間を少なくとも一つの既定義の期間と比較して、比較結果に応じて上記電池セルの充放電を制御するステップを含むことができる。
【0028】
一方、上記電池セルの充放電を制御するステップは、充電モード時上記電池セルが上記しきい温度以下で第1の期間以上充電される場合、上記電池システムに第1の制御信号を送信して上記電池セルの充電を防止するために上記電池システムを制御させるステップを含むことができる。
【0029】
また、上記電池セルの充放電を制御するステップは、充電モード時上記電池セルが上記しきい温度以下で第2の期間以上充電される場合、上記電池セルに第2の制御信号を送信して上記電池セルの充電を防止するために上記電池セルの充電スイッチを遮断させるステップを含むことができる。
【0030】
また、上記電池セルの充放電を制御するステップは、放電モード時上記電池セルが既定義の第1の放電温度以下で第3の期間以上充電される場合、上記電池システムに第3の制御信号を送信して上記電池セルの出力電流量を制御するステップを含むことができる。
【0031】
このとき、上記出力電流量を制御するステップは、放電モード時上記電池セルに要求される出力電流量をしきい値以下に減らすように制御するステップを含むことができる。
【0032】
また、上記電池セルの充放電を制御するステップは、放電モード時、上記電池セルが既定義の第2の放電温度以下で第4の期間以上充電される場合、上記電池システムに第4の制御信号を送信して上記電池セルの放電を遮断するために上記電池システムの内部のスイッチを遮断させるステップを含むことができる。
【0033】
また、上記電池セルの充放電を制御するステップは、放電モード時、上記電池セルが既定義の第3の放電温度以下で第5の期間以上充電される場合、上記電池セルに第5の制御信号を送信して上記電池セルの放電スイッチを遮断させるステップを含むことができる。
【0034】
また、上記動作モードによる上記電池セルの充電は、充電モード時充電器によって発生し、放電モード時回生電流(Regenerative Braking Current)によって発生することができる。
【0035】
一方、上記判断するステップは、上記充電期間を上記累積充電期間に反映して、上記累積充電期間を更新させるステップをさらに含むことができる。
【0036】
また、上記既設定のしきい期間は、一定の温度での上記電池セルの充電期間を調整して、上記電池セルのリチウムが析出しない充電期間として事前設定された期間であってもよい。
【発明の効果】
【0037】
上記のような本発明の実施例に係る電池保護装置及び方法は、充電電流によって電池セルのリチウムが析出して電池セルが発火することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明の実施例が適用されることができる電池システムのブロック図である。
【
図2】本発明の実施例に係る電池保護装置のブロック図である。
【
図3】本発明の実施例に係る電池保護装置内のプロセッサによって動作される電池保護方法を説明するためのフロー図である。
【
図4】本発明の実施例に係る電池保護方法のうち電池セルを永久的に遮断するか否かを判断する方法を説明するためのフロー図である。
【
図5】本発明の実施例に係る電池保護方法の電池セルの充放電動作を制御する方法を説明するためのフロー図である。
【
図6】本発明の実施例に係る電池保護方法のうち充電モードでの制御信号による動作を説明するためのフロー図である。
【
図7】本発明の実施例に係る電池保護方法のうち放電モードでの制御信号による動作を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明は、種々の変更を加えることができ、様々な実施例を有することができるので、特定の実施例を図面に例示し、詳細な説明で詳しく説明しようとする。ところが、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするのではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されたい。各図面を説明しながら類似の参照符号を類似の構成要素に対して使用している。
【0040】
第1、第2、A、Bなどの用語は、多様な構成要素を説明するのに使用されることができるが、上記構成要素は、上記用語によって限定されてはいけない。上記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1の構成要素は第2の構成要素と命名されることができ、同様に第2の構成要素も第1の構成要素と命名されることができる。「及び/又は」という用語は、複数の関連して記載された項目の組み合わせ又は複数の関連して記載された項目のうちのある項目を含む。
【0041】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及されたときには、当該他の構成要素に直接的に連結されているか又は接続されていることもあるが、中間に別の構成要素が存在することもできると理解されたい。これに対し、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及されたときには、中間に別の構成要素が存在しないことと理解されたい。
【0042】
本出願で使用した用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味でない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものなどの存在又は付加可能性をあらかじめ排除しないことと理解されたい。
【0043】
別に定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含め、ここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有している。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本出願において明白に定義しない限り、理想的であるか過度に形式的な意味としては解釈されない。
【0044】
以下、本発明に係る好ましい実施例を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0045】
図1は、本発明の実施例が適用されることができる電池システムのブロック図である。
【0046】
図1を参照すれば、電池パック(Battery Pack)又は電池モジュール(Battery Module)は、直列接続された複数の電池セルを含んで構成されることができる。電池セル又はモジュールは、正極端子及び負極端子を介して負荷と接続されて充放電動作を行うことができる。最も一般的に使用される電池セルは、リチウムイオン(Li-Ion)電池セルである。
【0047】
このような電池セル又は電池モジュールは、電池管理システム(Battery Management System;BMS)と連動することができる。
【0048】
電池管理システム(BMS)は、自分が管掌する各電池セル又はモジュールの電流、電圧及び温度をモニタリングし、モニタリングの結果に基づいてSOC(Status Of Charge)を算出して充放電を制御することができる。ここで、SOC(State of Charge;充電率)は、電池の現在充電された状態を割合[%]で表したものであり、SOH(State of Health;電池寿命状態)は、電池の現在の劣化状態を割合[%]で表したものである。
【0049】
このように電池管理システム(BMS)は、電池セルをモニタリングしてセル電圧を読み出し、電池と接続された他のシステムに伝達することができる。
【0050】
また、電池管理システム(BMS)は、電池システムを構成する少なくとも一つの電装部品をモニタリングすることで、これらの状態データを他のシステムに伝達することができる。このために電池管理システム(BMS)は、電池システムに含まれた装置内の他のシステムと通信するための通信モジュールを含むことができる。
【0051】
電池管理システム(BMS)の通信モジュールは、CAN(Controller Area Network)を用いて装置内の他のシステムと通信することができる。この場合、電池管理システム(BMS)内の電装部品、モジュール又はシステムは、CANバスを介して互いに接続される。これによって、電池管理システム(BMS)は、CAN通信を用いて、電池パック又はモジュール、及び電池管理システム(BMS)を構成する少なくとも一つの電装部品のモニタリングを通じて獲得した状態データを他のシステムに遠隔送信することができる。
【0052】
一方、電池管理システム(BMS)は、電池システムの寿命を延ばすために電池セルの電荷を均等にバランシングする。
【0053】
このような動作を行うために、電池管理システム(BMS)は、ヒューズ、電流センシング素子、サーミスタ、スイッチ、バランサなど多様な構成要素を含むことができるが、大半の場合、これらと連動して制御するためのMCU(Micro Controller Unit)又はBMIC(Battery Monitoring Integrated Chip)をさらに含んでいる。 ここで、BMICは、電池管理システム(BMS)の内部に位置し、電池セル/モジュールの電圧、温度、電流などの情報を測定するIC形態の部品であってもよい。実施例によれば、電池管理システム(BMS)は、自動車に適用されることができる。
【0054】
一方、一般的に、電池管理システム(BMS)は電池保護装置と連動して、電池の異常発生時に電池保護装置によって充放電回路を遮断させる。言い換えれば、一般的な電池保護回路は、いずれか一つの電池セル又はモジュールで異常が発生する場合、充放電回路を遮断して電池の使用を制限する。
【0055】
図2は、本発明の実施例に係る電池保護装置のブロック図である。
【0056】
図2を参照すれば、本発明の実施例に係る電池保護装置は、電池システム内の少なくとも一つの電池セルが既設定のしきい温度以下で動作する場合、一定の温度での充電期間及び既設定の条件値を比較して電池セルの充放電動作を制御することができる。
【0057】
また、上記電池保護装置は、既設定のしきい温度以下で上記電池セルが充電される累積充電期間を算出して、上記電池セルの動作を永久的に制御することができる。
【0058】
構成別により具体的に説明すれば、電池保護装置は、メモリ100、プロセッサ200、送受信装置300、入力インターフェース装置400、出力インターフェース装置500及び記憶装置600を含むことができる。
【0059】
実施例によれば、制御部4000に含まれたそれぞれの構成要素100、200、300、400、500、600は、バス(bus)700によって接続されて互いに通信を行うことができる。
【0060】
上記構成100、200、300、400、500、600のうちメモリ100 及び記憶装置600は、揮発性記憶媒体及び不揮発性記憶媒体のうちの少なくとも一つから構成されることができる。例えば、メモリ100及び記憶装置600は、読み出し専用メモリ(read only memory, ROM)及びランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)のうちの少なくとも一つから構成されることができる。
【0061】
この中でもメモリ100は、プロセッサ200によって実行される少なくとも一つの命令を含むことができる。
【0062】
実施例によれば、上記少なくとも一つの命令は、既設定のしきい温度以下で上記電池セルに印加された充電電流の累積充電期間を確認する命令、上記累積充電期間を既設定のしきい期間と比較して、上記電池セルの充放電動作を永久的に遮断するか否かを判断する命令を含む。
【0063】
ここで、上記判断する命令は、上記累積充電期間が上記しきい期間以上である場合、上記電池セルの充放電を永久的に遮断する命令を含むことができる。
【0064】
また、上記判断する命令は、上記累積充電期間がしきい期間未満である場合、上記電池セルの動作モードを確認する命令、及び、上記動作モードによって上記既設定のしきい温度以下での上記電池セルの充電期間を少なくとも一つの既定義の期間と比較して、比較結果に応じて上記電池セルの充放電を制御する命令を含むことができる。
【0065】
このとき、上記電池セルの充放電を制御する命令は、充電モード時上記電池セルが上記しきい温度以下で第1の期間以上充電される場合、上記電池システムに第1の制御信号を送信して上記電池セルの充電を防止するために上記電池システムを制御する命令を含むことができる。
【0066】
また、上記電池セルの充放電を制御する命令は、充電モード時上記電池セルが上記しきい温度以下で第2の期間以上充電される場合、上記電池セルに第2の制御信号を送信して上記電池セルの充電を防止するために上記電池セルの充電スイッチを遮断する命令を含むことができる。
【0067】
また、上記電池セルの充放電を制御する命令は、放電モード時上記電池セルが既定義の第1の放電温度以下で第3の期間以上充電される場合、上記電池システムに第3の制御信号を送信して上記電池セルの出力電流量を制御する命令を含むことができる。
【0068】
このとき、上記出力電流量を制御する命令は、放電モード時上記電池セルに要求される出力電流量をしきい値以下に減らすように制御する命令を含むことができる。
【0069】
一方、上記電池セルの充放電を制御する命令は、放電モード時、上記電池セルが既定義の第2の放電温度以下で第4の期間以上充電される場合、上記電池システムに第4の制御信号を送信して上記電池セルの放電を遮断するために上記電池システムの内部のスイッチを遮断するように制御する命令を含むことができる。
【0070】
また、上記電池セルの充放電を制御する命令は、放電モード時、上記電池セルが既定義の第3の放電温度以下で第5の期間以上充電される場合、上記電池セルに第5の制御信号を送信して上記電池セルの放電スイッチを遮断する命令を含むことができる。
【0071】
このとき、上記動作モードによる上記電池セルの充電は、充電モード時充電器によって発生し、放電モード時回生電流(Regenerative Braking Current)によって発生することができる。
【0072】
一方、上記判断する命令は、上記充電期間を上記累積充電期間に反映して、上記累積充電期間を更新する命令をさらに含むことができる。
【0073】
また、上記既設定のしきい期間は、一定の温度での上記電池セルの充電期間を調整して、上記電池セルのリチウムが析出しない充電期間として事前設定された期間であってもよい。
【0074】
一方、プロセッサ200は、中央処理装置(central processing unit, CPU)、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(graphics processing unit, GPU)、又は本発明の実施例に係る方法が行われる専用のプロセッサを意味することができる。
【0075】
プロセッサ200は、上述したように、メモリ100に格納された少なくとも一つのプログラム命令(program command)を実行することができる。
【0076】
図3は、本発明の実施例に係る電池保護装置内のプロセッサによって動作される電池保護方法を説明するためのフロー図である。
【0077】
図3を参照すれば、本発明の実施例に係る電池保護装置は、上記プロセッサ200の動作によって、少なくとも一つの電池セルに充電電流が印加される累積充電期間を確認することができる(S1000)。
【0078】
より具体的に説明すれば、上記電池保護装置は、既設定のしきい温度以下で上記電池セルに印加される充電電流の累積充電期間を確認することができる。言い換えれば、上記電池保護装置は、既設定のしきい温度以下で上記電池セルが充電される期間を累積した累積充電期間を確認することができる。ここで、既定義のしきい温度は、0℃以下であってもよい。
【0079】
その後、上記電池保護装置は、上記累積充電期間に基づいて上記電池セルを永久的に遮断するか否かを判断することができる(S5000)。
【0080】
図4は、本発明の実施例に係る電池保護方法のうち電池セルを永久的に遮断するか否かを判断する方法を説明するためのフロー図である。
【0081】
図4を参照すれば、その後、上記電池保護装置は、上記累積充電期間を既定義のしきい期間と比較することができる(S1100)。
【0082】
ここで、既設定のしきい期間は、下記のように事前に実施された実験データによって決定される情報であって、一定の温度での上記電池に印加される上記充電電流の充電期間を調整して電池セルのリチウムが析出しない充電期間として事前設定されることができる。
【0083】
しきい期間設定のための事前実験
温度が零下20℃以下で、初期電圧が4.1Vである電池セルを準備した。その後、上記電池セルの充放電サイクル(cycle)を10回、30回、50回、100回及び500回として異なって適用して、言い換えれば、充電電流の充電期間を異なって設定して、0.25秒当たり5Aで充電電流を印加した。
【0084】
このとき、充電及び放電動作の間には5秒間休止させた。その後、上記電池セルのリチウムが析出するか否かを観察して、リチウムが析出していない少なくとも一つの充電期間のうちいずれか一つをしきい期間に選定することができる。
【0085】
これによって、選定されたしきい期間を、本発明の実施例に係る電池保護装置内の電池セルの累積充電期間との比較データとして活用することができる。
【0086】
また、
図4を参照して、一実施例によれば、上記電池保護装置は、上記累積充電期間が上記既設定のしきい期間以上である場合、上記電池セルの充放電動作を永久的に遮断させることができる(S5100)。
【0087】
別の実施例によれば、上記電池保護装置は、上記累積充電期間が上記既設定のしきい期間未満である場合、上記電池セルの充放電動作を制御することができる(S5500)。
【0088】
図5は、本発明の実施例に係る電池保護方法の電池セルの充放電動作を制御する方法を説明するためのフロー図である。
【0089】
図5を参照すれば、上記電池保護装置は、上記累積充電期間が上記既設定のしきい期間未満である場合、上記電池セルの動作モードを確認することができる(S5510)。
【0090】
その後、上記電池保護装置は、上記電池セルの動作モードによって、充電期間及び既設定の条件を比較して上記電池セルの充放電動作を制御することができる(S5530)。言い換えれば、上記電池保護装置は、上記電池セルの動作モードによって、充電期間が既設定の条件を満足する場合、該当条件に対応する制御信号を動作主体に送信することで、動作主体の制御によって電池セルの充放電動作が制御されることができる。ここで、充電期間は、上記電池セルに印加される充電電流の充電期間であってもよい。言い換えれば、上記電池セルが充電される充電期間であってもよい。例えば、既設定の条件は、既設定のしきい温度で持続的に充電される充電期間であってもよい。
【0091】
その後、上記電池保護装置は、上記充電期間を上記累積充電期間に反映して上記累積充電期間を更新することができる(S5570)。
【0092】
図6は、本発明の実施例に係る電池保護方法のうち充電モードでの制御信号による動作を説明するためのフロー図である。
【0093】
図6を参照すれば、上記電池保護装置は、充電モードの場合、充電期間が第1の充電条件を満足するかを確認することができる(S5531)。
【0094】
より具体的に説明すれば、上記電池保護装置が充電モードで動作するとき、既設定のしきい温度以下で第1の期間以上上記電池セルの充電が持続する場合、上記電池保護装置は、第1の制御信号を出力(S5533)して上記電池システムに送信することができる。例えば、既設定のしきい温度は0℃であってもよく、第1の期間は1秒であってもよい。
【0095】
上記電池システムは、第1の制御信号を受信する場合、上記電池セルに印加される充電電流の流入が防止されるように制御することができる。言い換えれば、上記電池システムは、上記電池セルの充電を中断させることができる。
【0096】
その後、上記電池保護装置は、上記電池セルの温度が既設定のしきい温度を超過した状態で第2の期間以上持続し、上記累積充電期間が既設定のしきい期間未満である場合、上記電池システムに第1の解除信号を送信することができる。言い換えれば、上記電池保護装置は、上記電池システムの電池セルの充電中断を解除させることができる。
【0097】
これによって、上記電池システムは、上記充電電流が上記電池セルに流入するように制御して、上記電池セルの充電を再び行うことができる。例えば、既設定のしきい温度は0℃、第2の期間は3秒、既設定のしきい期間は25秒未満であってもよい。
【0098】
一方、上記電池保護装置は、充電モードの場合、充電期間が第2の充電条件を満足するかを確認することができる(S5535)。
【0099】
より具体的に説明すれば、上記電池保護装置が充電モードで動作するとき、既設定のしきい温度以下で第2の期間以上上記電池セルの充電が持続する場合、上記電池保護装置は、第2の制御信号を出力(S5537)して上記電池セルに送信することができる。例えば、既設定のしきい温度は0℃、第2の期間は3秒、既設定のしきい期間は25秒未満であってもよい。
【0100】
上記電池セルは、第2の制御信号を受信する場合、充電スイッチを遮断して、電池セルの内部に上記充電電流が流入することを防止することができる。ここで、充電スイッチは、Charge-FET(C-FET)であってもよい。
【0101】
その後、上記電池保護装置は、既設定のしきい温度が超過された状態で第2の期間だけ上記電池セルの充電が持続し、上記累積充電期間が既設定のしきい期間未満である場合、上記電池保護装置は、上記電池セルに第2の解除信号を送信することができる。これによって、上記電池セルは、上記充電スイッチを接続して充電を再開することができる。例えば、既設定のしきい温度は0℃、第2の期間は3秒、既設定のしきい期間は25秒であってもよい。
【0102】
図7は、本発明の実施例に係る電池保護方法のうち放電モードでの制御信号による動作を説明するためのフロー図である。
【0103】
図7を参照すれば、上記電池保護装置は、放電モードの場合、回生電流によって充電電流が充電されることができる。言い換えれば、上記電池保護装置は、放電モードの場合、充電がなされることができる。
【0104】
実施例によれば、上記電池保護装置は、放電モードの場合、回生電流による充電電流の充電期間が第1の放電条件を満足するかを確認することができる(S5551)。
【0105】
より具体的に説明すれば、上記電池保護装置が放電モードで動作するとき、第1の放電温度以下で第3の期間以上上記電池セルの充電が持続する場合、上記電池保護装置は、第3の制御信号を出力(S5552)して上記電池システムに送信することができる。例えば、第3の制御信号は、出力制御信号であってもよい。また、第1の放電温度は零下15℃であってもよく、上記第3の期間は1秒であってもよい。
【0106】
これによって、上記電池システムは、第3の制御信号を受信する場合、上記電池セルに要求される出力電流量を減少させて、上記電池セルの出力を制御することができる。
【0107】
その後、上記電池保護装置は、上記電池セルの温度が既設定のしきい温度を超過して上がり、上記累積充電期間が既設定のしきい期間未満である場合、上記電池システムに第3の解除信号を送信することができる。これによって、上記電池システムは、上記電池セルの出力制御を解除して、上記電池セルが元の状態に放電されることができる。
【0108】
一方、上記電池保護装置は、放電モードの場合、回生電流による充電電流の充電期間が第2の放電条件を満足するかを確認することができる(S5553)。
【0109】
より具体的に説明すれば、上記電池保護装置が放電モードで動作するとき、第2の放電温度以下で第4の期間以上上記電池セルの充電が持続する場合、上記電池保護装置は、第4の制御信号を出力(S5554)して上記電池システムに送信することができる。
【0110】
これによって、上記電池システムは、第4の制御信号が受信される場合、上記電池セルの放電を遮断することができる。例えば、第2の放電温度は零下20℃であってもよく、上記第4の期間は1秒であってもよい。
【0111】
その後、上記電池保護装置は、上記電池セルの温度が上記第2の放電温度を超過し、上記累積充電期間が既設定のしきい期間未満であり、上記電池セルが初期化状態の場合、上記電池システムに第4の解除信号を送信することができる。これによって、上記電池システムは、上記電池セルの放電遮断を解除することができる。言い換えれば、上記電池セルが再放電されることができる。
【0112】
また、上記電池保護装置は、放電モードの場合、回生電流による充電電流の充電期間が第3の放電条件を満足するかを確認することができる(S5555)。
【0113】
より具体的に説明すれば、上記電池保護装置が放電モードで動作するとき、上記第3の放電温度以下で第5の期間以上上記電池セルの充電が持続する場合、上記電池保護装置は、第5の制御信号を出力(S5556)して上記電池セルに送信することができる。例えば、第3の放電温度は零下20℃であってもよく、上記第5の期間は3初であってもよい。
【0114】
これによって、上記電池セルは、第5の制御信号を受信する場合、放電スイッチを遮断して、電池セルの内部に上記充電電流が流入することを防止することができる。ここで、放電スイッチは、Discharge-FET(D-FET)であってもよい。
【0115】
その後、上記電池保護装置は、上記電池セルの温度が上記第3の放電温度を超過し、上記累積充電期間が既設定のしきい期間未満であり、上記電池セルが初期化状態の場合、上記電池システムに第5の解除信号を送信することができる。
【0116】
これによって、上記電池セルは、上記放電スイッチを接続して放電を再開することができる。
【0117】
以上、本発明の実施例に係る電池保護装置及び方法を説明した。
【0118】
本発明の実施例に係る電池保護装置及び方法は、電池セルに印加された充電電流の累積充電期間を確認し、上記累積充電期間を既設定のしきい期間と比較して上記電池セルの充放電動作を永久的に遮断するか否かを判断することで、充電電流によって電池セルのリチウムが析出して電池セルが発火することを防止することができる。
【0119】
本発明の実施例及び実験例に係る方法の動作は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なプログラム又はコードとして具現化することが可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み込まれることができるデータが保存されるすべての種類の記録装置を含む。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークで接続されたコンピュータシステムに分散して、分散方式でコンピュータで読み取り可能なプログラム又はコードが保存されて実行されることができる。
【0120】
また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ロム(rom)、ラム(ram)、フラッシュメモリ(flash memory)などのようにプログラム命令を格納して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含むことができる。プログラム命令は、コンパイラ(compiler)によって作られるような機械語コードのみならず、インタプリタ(interpreter)などを使用してコンピュータによって実行されることができる高級言語コードを含むことができる。
【0121】
本発明の一部の側面は、装置の文脈で説明されたが、それは、対応する方法による説明も示すことができ、ここで、ブロック又は装置は、方法ステップ又は方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法の文脈で説明された側面は、対応するブロック又はアイテム又は対応する装置の特徴で示すことができる。方法ステップのいくつか又は全部は、例えばマイクロプロセッサ、プログラム可能なコンピュータ又は電子回路のようなハードウェア装置によって(又は用いて)行われることができる。いくつかの実施例において、最も重要な方法ステップの一つ以上は、このような装置によって行われることができる。
【0122】
以上、本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更できることを理解するであろう。
【符号の説明】
【0123】
1000:電池保護装置
100:メモリ 200:プロセッサ
300:送受信装置 400:入力インターフェース装置
500:出力インターフェース装置 600:記憶装置
700:バス
【国際調査報告】