(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】安全機構を備えているアクセスステーション
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20241018BHJP
B65G 1/04 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
B65G1/00 511B
B65G1/04 555Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524638
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(85)【翻訳文提出日】2024-06-20
(86)【国際出願番号】 EP2022078541
(87)【国際公開番号】W WO2023072612
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アウストルハイム, トロンド
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
3F022MM52
3F022PP06
3F022QQ01
(57)【要約】
本発明は、自動貯蔵回収システムからアクセスステーションにおけるオペレータへの貯蔵コンテナの提供のためのアクセスステーションに関する。アクセスステーションは、フレームを備えているアクセスモジュールを備え、フレームは、その内部に提供される引き出し区画と、貯蔵コンテナの提示を可能にするための前部開口とを画定する。アクセスステーションは、引き出しベースと引き出し前部とを備えている引き出しも備えている。アクセスステーションは、前部開口の上方に位置している安全機構を備え、安全機構は、フレームに固定されたカバーと、非作動位置と作動位置との間でカバーに対して移動可能な安全プレートと、安全プレートの動きを検知するための安全センサとを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスステーション(10)であって、前記アクセスステーション(10)は、自動貯蔵回収システム(1)から前記アクセスステーションにおけるオペレータ(OP)への貯蔵コンテナ(106)の提示のためであり、
前記アクセスステーション(10)は、
-フレーム(21)を備えているアクセスモジュール(20)であって、前記フレーム(21)は、前記フレーム(21)内に提供される引き出し区画(25)と前記貯蔵コンテナ(106)の提示を可能にするための前部開口(22)とを画定する、アクセスモジュール(20)と、
-引き出しベース(41)と引き出し前部(42)とを備えている引き出し(40)であって、前記引き出し(40)は、前記フレーム(21)に移動可能に接続され、前記引き出しベース(41)は、前記貯蔵コンテナ(106)が支持されることができる支持体(44)を備えている、引き出し(40)と、
-第1のアクチュエータ(71)と
を備え、
前記第1のアクチュエータ(71)は、前記引き出し(40)が前記フレーム(21)の前記前部開口(22)を通して突出している提示位置(PP)と、前記引き出し(40)が前記引き出し区画(25)内に後退させられている後退位置(RP)との間で、前記引き出し(40)を前記フレーム(21)に対して移動させ、
前記アクセスステーション(10)は、前記前部開口(22)の上方に位置している安全機構(60)を備え、
前記安全機構(60)は、
-前記フレーム(21)に固定されたカバー(61)と、
-非作動位置(P1)と作動位置(P2)との間で前記カバー(61)に対して移動可能な安全プレート(62)と、
-前記安全プレート(62)の動きを検知するための安全センサ(65)と
を備え、
前記アクセスステーション(10)は、前記安全プレート(62)がその非作動位置(P1)にあることを前記安全センサ(65)が検知しているとき、前記フレーム(21)に対する前記引き出し(40)の移動を可能にするように構成され、前記アクセスステーション(10)は、前記安全プレート(62)がその作動位置(P2)にあることを前記安全センサ(65)が検知したとき、前記フレーム(21)に対する前記引き出し(40)の前記移動を停止することまたは逆転させることを行うように構成されている、アクセスステーション(10)。
【請求項2】
前記安全プレート(62)は、前記安全プレート(62)が前記非作動位置(P1)にあるとき、前記貯蔵コンテナ(106)が前記引き出し(40)から回収されることを防止する、請求項1に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項3】
前記安全プレート(62)は、前記安全プレート(62)が前記作動位置(P2)にあるとき、前記貯蔵コンテナ(106)が前記引き出し(40)から回収されることを防止する、請求項1または2に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項4】
前記アクセスステーション(10)は、前記安全センサ(65)からの信号に基づいて前記第1のアクチュエータ(71)を制御するように構成された制御システム(75)を備えている、先行する請求項のいずれか一項に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項5】
前記フレーム(21)は、前記前部開口(22)の上側境界を画定するガード(22d)を備えている、先行する請求項のいずれか一項に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項6】
前記カバー(61)は、前記ガード(22d)を少なくとも部分的に形成し、前記安全機構(60)は、前記提示位置(PP)から前記後退位置(RP)への前記引き出し(40)の移動中、前記引き出し前部(42)と前記ガード(22d)との間で物体が圧迫されることを防ぐために作動するように構成されている、請求項5に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項7】
前記安全プレート(62)は、前記引き出し(40)が前記提示位置(PP)にあるとき、コンテナ取り扱い位置(P3)へ前記カバー(61)に対してさらに移動可能であり;前記安全プレート(62)が前記コンテナ取り扱い位置(P3)にあるとき、前記貯蔵コンテナ(106)は、前記引き出し(40)から回収されることができ、および/または、前記貯蔵コンテナ(106)は、前記引き出し(40)に挿入されることができ;および/または、前記アクセスステーション(10)は、前記安全プレート(62)が前記コンテナ取り扱い位置(P3)にあることを前記安全センサ(65)が検知したとき、前記フレーム(21)に対する前記引き出し(40)の移動を防止するように構成されている、請求項3から6のいずれか一項に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項8】
前記安全プレート(62)は、前記安全プレート(62)を前記非作動位置(P1)と前記作動位置(P2)との間で手動で移動させるために、または前記安全プレート(62)を前記非作動位置(P1)、前記作動位置(P2)、および前記コンテナ取り扱い位置(P3)の間で手動で移動させるために、ハンドル(66)を備えている、先行する請求項のいずれか一項に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項9】
前記アクセスモジュール(20)は、上部開口(26)を備え、前記上部開口(26)を通して、貯蔵コンテナ(106)が、前記引き出し(40)から回収可能であり、前記上部開口(26)を通して、貯蔵コンテナ(106)が、前記引き出し(40)によって受け取り可能であり、前記安全プレート(62)は、前記作動位置(P2)または前記コンテナ取り扱い位置(P3)で前記上部開口(26)を少なくとも部分的に塞ぐ、先行する請求項のいずれか一項に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項10】
前記安全機構(60)は、前記安全プレート(62)が前記コンテナ取り扱い位置(P3)に移動することを防止するための解除可能ロック(67)を備え、前記アクセスステーション(10)は、所定の条件が満たされた場合、前記解除可能ロック(67)を解除するように構成されている、請求項7から9のいずれか一項に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項11】
前記安全プレート(62)は、前記カバー(61)にスライド可能に取り付けられた矩形の平坦な本体である、先行する請求項のいずれか一項に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項12】
前記カバー(61)は、前記カバー(61)に対して前記安全プレート(62)を案内するためのガイド(63)を備えている、先行する請求項のいずれか一項に記載のアクセスステーション(10)。
【請求項13】
自動貯蔵回収システム(1)のアクセスステーション(10)における引き出し閉鎖を防止する方法であって、前記方法は、
a)引き出しがアクセスモジュール(20)内の後退位置(RP)にあるとき、前記引き出し(40)の中に第1の貯蔵コンテナ(106A)を受け取るステップ、
b)前記第1の貯蔵コンテナ(106A)が前記オペレータ(OP)に提示される提示位置(PP)に前記引き出し(40)を移動させるステップ、
c1)安全プレート(62)が非作動位置(P1)に維持されている場合、前記アクセスモジュール(20)内の後退位置(PP)に前記引き出し(40)を移動させるステップ、および/または
c2)前記安全プレート(62)が作動位置(P2)に移動させられている場合、前記引き出し(40)の前記移動を停止する/逆転させるステップ
を含む、方法。
【請求項14】
自動貯蔵回収システム(1)から貯蔵コンテナ(106)を回収すること、または自動貯蔵回収システム(1)に貯蔵コンテナ(106)を供給することを行う方法であって、前記方法は、
a)引き出し(40)をアクセスモジュール(20)内の後退位置(RP)から提示位置(PP)に移動させるステップと、
b)安全機構(60)の安全プレート(62)をコンテナ取り扱い位置(P3)に移動させるステップと、
c)前記貯蔵コンテナ(106)を前記引き出し(40)から回収すること、または前記貯蔵コンテナ(106)を前記引き出し(40)に供給することを行うステップと、
d)前記安全プレート(62)を前記安全機構(60)の非作動位置(P1)に移動させるステップと、
e)前記引き出し(40)を前記提示位置(PP)から前記後退位置(RP)に移動させるステップと、
f)コンテナ取り扱い車両(201,301,401)によって、前記自動貯蔵回収システム(1)内において前記引き出し(40)と貯蔵カラム(105)との間で前記貯蔵コンテナ(106)を移動させるステップと
を含む、方法。
【請求項15】
ステップe)は、
-前記安全プレート(62)が作動位置(P2)に移動させられている場合、前記提示位置(PP)から前記後退位置(RP)への前記引き出し(40)の移動を停止することまたは逆転させることを行うステップ
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動貯蔵回収システムからアクセスステーションのオペレータへの貯蔵コンテナの提供のためのアクセスステーションに関する。本発明は、自動貯蔵回収システムのアクセスステーションにおける引き出し閉鎖を防止する方法にも関する。本発明は、自動貯蔵回収システムから貯蔵コンテナを回収することまたは自動貯蔵回収システムに貯蔵コンテナを供給することを行う方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、骨組み構造100を有する従来技術の自動貯蔵回収システム1を開示しており、
図2、
図3および
図4は、そのようなシステム1上で動作するために適した3つの異なる従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301、401を開示している。
【0003】
骨組み構造100は、直立部材102と、直立部材102の間に列をなして配置された貯蔵カラム105を備えている貯蔵容積とを備えている。これらの貯蔵カラム105では、ビンとしても知られている貯蔵コンテナ106が互いに積み重ねられてスタック107を形成する。部材102は、典型的に、金属、例えば押し出しアルミニウムプロファイルから作製され得る。
【0004】
自動貯蔵回収システム1の骨組み構造100は、骨組み構造100の上部にわたって配置されたレールシステム108を備え、そのレールシステム108上で複数のコンテナ取り扱い車両201、301、401は、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105から上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム内に下降させ、コンテナ取り扱い車両は、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105の上方に輸送するようにも動作させられ得る。レールシステム108は、フレーム構造100の上部を横切る第1の方向Xへのコンテナ取り扱い車両201、301、401の移動をガイドするように配置された第1の組の平行レール110と、第1の方向Xに垂直な第2の方向Yへのコンテナ取り扱い車両201、301、401の移動をガイドするために第1の組のレール110に垂直に配置された第2の組の平行レール111とを備えている。カラム105に貯蔵されたコンテナ106は、レールシステム108のアクセス開口112を介してコンテナ取り扱い車両201、301、401によってアクセスされる。コンテナ取り扱い車両201、301、401は、貯蔵カラム105の上方で、すなわち水平X-Y平面に平行な平面内で横方向に移動することができる。
【0005】
骨組み構造100の直立部材102は、カラム105からのコンテナの上昇中、カラム内へのコンテナの下降中、貯蔵コンテナをガイドするために使用され得る。コンテナ106のスタック107は、典型的に、自立型である。
【0006】
各従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301、401は、それぞれ、車体201a、301a、401aと、X方向およびY方向におけるコンテナ取り扱い車両201、301、401の横方向移動を可能にする車輪201b、201c、301b、301c、401b、401cの第1および第2の組とを備えている。
図2、
図3および
図4では、各組の2つの車輪が完全に見える。第1の組の車輪201b、301b、401bは、レールの第1の組110の隣り合う2つのレールと係合するように配置され、第2の組の車輪201c、301c、401cは、レールの第2の組111の隣り合う2つのレールと係合するように配置される。車輪201b、201c、301b、301c、401b、401cの組のうちの少なくとも1つが昇降されることができ、その結果、第1の組の車輪201b、301b、401bおよび/または第2の組の車輪201c、301c、401cは、任意の時点でそれぞれの組のレール110、111と係合されることができる。
【0007】
各従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301、401は、貯蔵コンテナ106の垂直方向輸送のための(例えば、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラムから上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105内に下降させるための)リフトデバイスも備えている。リフトデバイスは、貯蔵コンテナ106と係合するように適合された1つ以上の把持/係合デバイスを備え、把持/係合デバイスは、車両201、301、401に対する把持/係合デバイスの位置が第1の方向Xおよび第2の方向Yと直交する第3の方向Zに調整されることができるように、車両201、301、401から下降させられることができる。コンテナ取り扱い車両301、401の把持デバイスの一部が、参照符号304、404によって示される
図3および
図4に示されている。コンテナ取り扱いデバイス201の把持デバイスは、
図2の車体201a内に位置しており、したがって、図示されていない。
【0008】
従来的に、本出願の目的のためにも、Z=1は、レール110、111の下方の貯蔵コンテナに利用可能な最上層、すなわちレールシステム108の直下の層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する。
図1に開示される例示的な従来技術では、Z=7は、貯蔵コンテナの最下層を識別する。同様に、X=1・・・nおよびY=1・・・nは、水平面内における各貯蔵カラム105の位置を識別する。したがって、例として、
図1に示す直交座標系X、Y、Zを使用すると、
図1において106’として識別される貯蔵コンテナは、貯蔵位置X=17、Y=1、Z=5を占有していると言うことができる。コンテナ取り扱い車両201、301、401は、層Z=0において移動していると言うことができ、各貯蔵カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。したがって、レールシステム108の上方に延びている
図1に示される貯蔵コンテナも、層Z=0に配置されていると言われる。
【0009】
骨組み構造100の貯蔵容積は、グリッド104と呼ばれることが多く、このグリッド内の可能な貯蔵位置は、貯蔵セルと呼ばれる。各貯蔵カラムは、X方向およびY方向の位置によって識別され得、各貯蔵セルは、X方向、Y方向およびZ方向のコンテナ番号によって識別され得る。
【0010】
各従来技術のコンテナ取り扱い車両201、301、401は、貯蔵コンテナ106をレールシステム108にわたって輸送するとき、貯蔵コンテナ106を受け取り、収容するための貯蔵区画または空間を備えている。貯蔵空間は、
図2および
図4に示され、例えば、国際公開第2015/193278号(特許文献1)および国際公開第2019/206487号(特許文献2)に記載されているように、車体201a,401a内の内部に配置されたキャビティを備え得、該公開の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0011】
図3は、片持ち構造を有するコンテナ取り扱い車両301の代替的な構成を示している。そのような車両は、例えばノルウェー国特許第317366号に詳細に記載されており、その内容も、参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
図2に示されるキャビティコンテナ取り扱い車両201は、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2015/193278号に記載されているように、貯蔵カラム105の横方向範囲にほぼ等しいXおよびY方向の寸法を有する領域を覆うフットプリントを有し得る。本明細書で使用される「横方向」という用語は、「水平」を意味し得る。
【0013】
或いは、キャビティコンテナ取り扱い車両401は、例えば国際公開第2014/090684号(特許文献3)または国際公開第2019/206487号に開示されているように、
図1および
図4に示されるような貯蔵カラム105によって画定される横方向領域より大きいフットプリントを有し得る。
【0014】
レールシステム108は、典型的に、車両の車輪が走行する溝を有するレールを備えている。或いは、レールは、上方に突出する要素を備え得、車両の車輪は、脱線を防止するためのフランジを備えている。これらの溝および上方に突出する要素は、まとめて軌道として知られている。各レールは、単一のトラックを備え得るか、または、各レール110,111は、2つの平行なトラックを備え得る。他のレールシステム108では、一方向(例えば、X方向)の各レールは、1つのトラックを備え得、他方の垂直方向(例えば、Y方向)の各レールは、2つのトラックを備え得る。各レール110、111は、互いに留められた2つの軌道部材も備え得、各軌道部材は、各レールによって提供される一対の軌道のうちの一方を提供する。
【0015】
国際公開第2018/146304号は、レールおよびX方向およびY方向の双方の平行な軌道を備えているレールシステム108の典型的な構成を示し、該公開の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0016】
骨組み構造100において、カラム105の大部分は、貯蔵カラム105、すなわち貯蔵コンテナ106がスタック107に貯蔵されるカラム105である。しかしながら、幾つかのカラム105は、他の目的を有し得る。
図1では、カラム119および120は、貯蔵コンテナ106をドロップオフおよび/またはピックアップするためにコンテナ取り扱い車両201、301、401によって使用されるそのような専用のカラムであり、それによって、貯蔵コンテナ106は、アクセスステーション(図示せず)に輸送されることができ、アクセスステーションにおいて、貯蔵コンテナ106は、骨組み構造100の外部からアクセスされることまたは骨組み構造100の外部または内部に移送されることができる。当該技術分野では、そのような位置は、通常「ポート」と呼ばれ、ポートが位置するカラムは、「ポートカラム」119、120と呼ばれることがある。アクセスステーションへの輸送は、任意の方向、すなわち水平、傾斜および/または垂直であり得る。例えば、貯蔵コンテナ106は、骨組み構造100内のランダムまたは専用のカラム105に配置され、その後、任意のコンテナ取り扱い車両によってピックアップされ、アクセスステーションへのさらなる輸送のためにポートカラム119、120に輸送され得る。ポートからアクセスステーションへの輸送は、配送車両、台車または他の輸送ラインなどの手段によって、様々な異なる方向に沿った移動を必要とし得る。「傾斜」という用語は、水平と垂直との間のどこかに一般的な輸送方向を有する貯蔵コンテナ106の輸送を意味することに留意すべきである。
【0017】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナ取り扱い車両201、301、401が移送ステーションにアクセスまたは輸送される貯蔵コンテナ106をドロップオフすることができる専用のドロップオフポートカラムであり得、第2のポートカラム120は、コンテナ取り扱い車両201、301、401が移送ステーションからアクセスまたは輸送された貯蔵コンテナ106をピックアップすることができる専用のピックアップポートカラムであり得る。
【0018】
アクセスステーションは、典型的に、製品アイテムが貯蔵コンテナ106から回収されるかまたはその中に配置されるピッキングまたはストックステーションであり得る。ピッキングまたはストックステーションでは、貯蔵コンテナ106は、通常、自動貯蔵回収システム1から取り出されず、アクセスされると、再び骨組み構造100に戻される。ポートは、貯蔵コンテナを別の貯蔵施設に(例えば、別の骨組み構造に、または別の自動貯蔵回収システムに)、輸送車両(例えば、列車またはトラック)に、または生産施設に移送するために使用されることもできる。
【0019】
コンベヤを備えているコンベヤシステムは、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で貯蔵コンテナを輸送するために使用される。
【0020】
ポートカラム119、120およびアクセスステーションが異なるレベルに配置されている場合、コンベヤシステムは、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で貯蔵コンテナ106を垂直に輸送するための垂直構成要素を有するリフトデバイスを備え得る。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、国際公開第2014/075937号に記載されているように、異なる骨組み構造の間で貯蔵コンテナ106を移送するように配置され得、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
図1に開示されているカラム105のうちの1つに貯蔵されている貯蔵コンテナ106がアクセスされるべきであるとき、コンテナ取り扱い車両201、301、401のうちの1つは、その位置から標的貯蔵コンテナ106を回収し、それをドロップオフポートカラム119に輸送するように指示される。この動作は、標的貯蔵コンテナ106が配置されている貯蔵カラム105の上方の位置にコンテナ取り扱い車両201、301、401を移動させ、コンテナ取り扱い車両201、301、401のリフトデバイス(図示せず)を使用して貯蔵カラム105から貯蔵コンテナ106を回収し、貯蔵コンテナ106をドロップオフポートカラム119に輸送することを含む。標的貯蔵コンテナ106がスタック107内の奥深くに配置されている場合、すなわち、標的貯蔵コンテナ106の上方に1つ以上の他の貯蔵コンテナ106が配置されている場合、動作は、標的貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105から持ち上げる前、上方に配置された貯蔵コンテナを一時的に移動させることも含む。当該技術分野では「採掘」と呼ばれることもあるこのステップは、標的貯蔵コンテナをドロップオフポートカラム119に輸送するためにその後に使用されるのと同じコンテナ取り扱い車両、または1つまたは複数の他の協働するコンテナ取り扱い車両によって実行され得る。代替的に、または追加的に、自動貯蔵回収システム1は、貯蔵カラム105から貯蔵コンテナ106を一時的に取り外すタスク専用のコンテナ取り扱い車両201、301、401を有し得る。標的貯蔵コンテナ106が貯蔵カラム105から回収されると、一時的に取り出された貯蔵コンテナ106は、元の貯蔵カラム105に位置変更されることができる。しかしながら、取り出された貯蔵コンテナ106は、代替的に他の貯蔵カラム105に移転させられ得る。
【0023】
貯蔵コンテナ106がカラム105のうちの1つに貯蔵されるべき場合、コンテナ取り扱い車両201、301、401のうちの1つは、貯蔵コンテナ106をピックアップポートカラム120からピックアップし、貯蔵コンテナが貯蔵されるべき貯蔵カラム105の上方の位置に輸送するように指示される。スタック107内の標的位置またはその上方に配置された任意の貯蔵コンテナ106が取り出された後、コンテナ取り扱い車両201、301、401は、貯蔵コンテナ106を所望の位置に位置決めする。次いで、取り出された貯蔵コンテナ106は、貯蔵カラム105内に戻され得るか、または、他の貯蔵カラム105に移転させられ得る。
【0024】
自動貯蔵回収システム1を監視および制御するために、例えば、コンテナ取り扱い車両201、301、401が互いに衝突することなく所望の貯蔵コンテナ106が所望の時間に所望の位置に送達されることができるように、骨組み構造100内のそれぞれの貯蔵コンテナ106の位置、各貯蔵コンテナ106の内容物、およびコンテナ取り扱い車両201、301、401の移動を監視および制御するために、自動貯蔵回収システム1は、典型的に、コンピュータ化され、典型的に、貯蔵コンテナ106を追跡するためのデータベースを備えている制御システム500を備えている。
【0025】
アクセスステーションの一部が動いているとき、オペレータが手/指のピンチ傷害を受けやすいので、アクセスステーションは、安全上のリスクを表す。幾つかのアクセスステーションは、「内部」であり、すなわち、アクセスステーションは、アクセスステーションの使用中に安全性に関して教育されたオペレータによって使用される。しかしながら、幾つかのアクセスステーションは、「外部」であり、すなわち、アクセスステーションは、顧客が注文した製品を顧客がピックアップすることによって使用される。そのような外部アクセスステーションは、一般にピックアップポイントまたはピックアップステーションと呼ばれる。これらの顧客は、安全性に関する教育を受けておらず、したがって、ピンチ傷害を回避するために追加の安全対策が、存在すべきである。
【0026】
国際公開第2017/211596号は、引き出しを有するアクセスステーションを記載しており、引き出しが閉じられているとき、貯蔵コンテナを引き出し内に下降させることができ、または貯蔵コンテナを引き出しから回収することができ、引き出しが開かれているとき、人が、貯蔵コンテナにアクセスすることができる。このアクセスステーションは、内部アクセスステーションとして使用され得る。このアクセスステーションは、顧客がアクセスステーションにアクセスすることができるユーザインタフェースも備えていることができる。したがって、このアクセスステーションは、外部アクセスステーションとしても使用され得る。引き出しは、引き出しを手動で開閉するためのハンドルを有する。
【0027】
AutoStore SwingPort(https://www.youtube.com/watch?v=YycttBTySNg)は、貯蔵コンテナの移動中に貯蔵コンテナへのアクセスを完全に防止する2つの水平スライドカバーを備えている。その結果、ピッキング動作が終了してから貯蔵コンテナが移動できるまで(スライドカバーが閉じなければならないので)第1の待ち期間が存在し、次の貯蔵コンテナがピッキング位置にあるときからピッキングが開始できるまで(スライドカバーが開かなければならないので)第2の待ち期間が存在する。
【0028】
他のアクセスステーションは、ポート内の貯蔵コンテナへのアクセス開口の周りに挿入されたカバーを備えている。貯蔵コンテナが移動させられるとき、手または他の物体が存在する場合、カバーはアクセスステーションの他の部分に対して移動する。カバーのこの相対移動は、センサによって検知され、それによって、その後、アクセスステーション内の貯蔵コンテナの移動が停止される。カバーを移動させるインシデントの場合、アクセスステーションが再び正常に動作できるようになる前、カバーを元の位置に戻さなければならない。
【0029】
本発明の1つの目的は、貯蔵コンテナへのアクセス開口を自動的に開閉することができるアクセスステーションを提供することである。
【0030】
本発明の1つの目的は、ピンチ傷害のリスクが減らされるアクセスステーションを提供することである。
【0031】
本発明の1つの目的は、より効率的なアクセスステーションを提供することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0032】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2019/206487号
【特許文献3】国際公開第2014/090684号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明は、アクセスステーションに関し、アクセスステーションは、自動貯蔵回収システムからアクセスステーションにおけるオペレータへの貯蔵コンテナの提供のためであり、アクセスステーションは、
-その内部に提供される引き出し区画と、貯蔵コンテナの提示を可能にするための前部開口とを画定するフレームを備えているアクセスモジュールと、
-引き出しベースと引き出し前部とを備えている引き出しであって、引き出しは、フレームに移動可能に接続され、引き出しベースは、貯蔵コンテナを支持できる支持体を備えている、引き出しと、
-引き出しがフレームの前部開口を通して突出している提示位置と、引き出しが引き出し区画内に後退させられている後退位置との間で、引き出しをフレームに対して移動させるための第1のアクチュエータと
を備え、
アクセスステーションは、前部開口の上方に位置している安全機構を備え、
安全機構は、
-フレームに固定されたカバーと、
-非作動位置と作動位置との間でカバーに対して移動可能な安全プレートと、
-安全プレートの動きを検知するための安全センサと
を備え、
アクセスステーションは、安全プレートがその非作動位置にあることを安全センサが検知しているとき、フレームに対する引き出しの移動を可能にするように構成され、アクセスステーションは、安全プレートがその作動位置にあることを安全センサが検知したとき、フレームに対する引き出しの移動を停止することまたは逆転させることを行うように構成されている。
【0034】
一側面において、カバーは、前部開口の上方でフレームに固定される。
【0035】
したがって、引き出しが提示位置から後退位置に移動しているとき、貯蔵コンテナから上に突出する物体は、安全プレートを非作動位置から作動位置に押し、したがって引き出しの移動を停止または逆転させる。
【0036】
一側面において、安全プレートは、安全プレートが非作動位置にあるとき、貯蔵コンテナが引き出しから回収されることを防止する。
【0037】
一側面において、安全プレートは、引き出しが提示位置にあり、安全プレートが非作動位置にあるとき、貯蔵コンテナの上方に部分的に位置決めされる。
【0038】
本明細書で使用される場合、貯蔵コンテナは、上側近位側縁部および上側遠位側縁部を有する。上側近位側縁部は、上側遠位側縁部より近位側、すなわち、引き出し前部に近い。貯蔵コンテナが引き出し内に位置していると、上側近位側縁部も、上側遠位側縁部より近位側、すなわちオペレータに近い。
【0039】
一側面において、安全プレートは、貯蔵コンテナの上側遠位側縁部の上方に部分的に位置決めされ、上側遠位側縁部は、引き出しが提示位置にあり、安全プレートが非作動位置にあるとき、引き出し前部に対して遠位側にある。
【0040】
一側面において、安全プレートは、安全プレートが作動位置にあるとき、貯蔵コンテナが引き出しから回収されることを防止している。
【0041】
一側面において、安全プレートは、引き出しが提示位置にあり、安全プレートが作動位置にあるとき、貯蔵コンテナの上方に部分的に位置決めされる。
【0042】
一側面において、安全プレートは、貯蔵コンテナの上側遠位側縁部の上方に部分的に位置決めされ、上側遠位側縁部は、引き出しが提示位置にあり、安全プレートが作動位置にあるとき、引き出し前部に対して遠位側にある。
【0043】
一側面において、提示位置は、引き出し前部が前部開口から最も遠く離れている引き出しの位置である。
【0044】
一側面において、引き出し前部は、後退位置で前部開口と垂直に整列させられる。或いは、引き出し前部は、前部開口より引き出し区画内にさらに後退させられ得る。
【0045】
一側面において、アクセスステーションは、安全センサからの信号に基づいて第1のアクチュエータを制御するように構成された制御システムを備えている。
【0046】
一側面では、アクセスステーションがユーザインタフェースを備え、制御システムは、ユーザインタフェースからのユーザ入力および安全センサからの信号に基づいて第1のアクチュエータを制御するように構成されている。
【0047】
一側面において、第1のアクチュエータは、引き出しを提示位置から後退位置に移動させることおよび引き出しを後退位置から提示位置に移動させることを行うための双方向アクチュエータである。或いは、第1のアクチュエータは、2つの一方向アクチュエータを備え、第1のアクチュエータは、引き出しを提示位置から後退位置に移動させるためであり、第2のアクチュエータは、引き出しを後退位置から提示位置に移動させるためである。
【0048】
一側面において、ユーザインタフェースは、引き出しの提示位置から後退位置への移動を開始するために使用される。
【0049】
一側面において、ユーザインタフェースは、引き出しの後退位置から提示位置への移動を開始するために使用される。
【0050】
一側面において、制御システムは、自動貯蔵回収システムの制御システムと通信するように提供される。
【0051】
一側面において、フレームは、前部開口の上側境界を画定するガードを備えている。
【0052】
外部アクセスステーションの場合、ガードの目的は、一般に、アクセスステーションを勝手な変更などから保護することである。しかしながら、内部アクセスステーションの場合、ガードの目的は、可動部品への意図しないアクセスを防止するのを助けることと、フレームを機械的に強化することとであり得る。
【0053】
一側面において、カバーはガードを少なくとも部分的に形成し、安全機構は、提示位置から後退位置への引き出しの移動中、物体が引き出し前部とガードとの間で圧迫されることを防ぐために作動するように構成されている。
【0054】
一側面において、安全機構は、引き出しが提示位置から後退位置に移動する間に、引き出し前部より近位側にある貯蔵コンテナの上側近位側縁部とガードとの間で物体が圧迫されることを防止するようにも構成されている。
【0055】
一側面において、安全プレートは、引き出しが提示位置にあるとき、コンテナ取り扱い位置へカバーに対してさらに移動可能であり、安全プレートがコンテナ取り扱い位置にあるとき、貯蔵コンテナは、引き出しから回収されることができ、および/または、貯蔵コンテナは、引き出しに挿入されることができ、および/または、アクセスステーションは、安全プレートがコンテナ取り扱い位置にあることを安全センサが検知しているとき、フレームに対する引き出しの移動を防止するように構成されている。
【0056】
一側面では、コンテナ取り扱い位置と作動位置とは、同じ位置である。或いは、コンテナ取り扱い位置は、作動位置とは異なる。一実施形態において、作動位置は、非作動位置とコンテナ取り扱い位置との間の中間位置である。
【0057】
一側面において、安全プレートは、安全プレートを非作動位置と作動位置との間で手動で移動させるために、または安全プレートを非作動位置と作動位置とコンテナ取り扱い位置との間で手動で移動させるために、ハンドルを備えている。
【0058】
一側面では、アクセスモジュールが上部開口を備え、上部開口を通して、貯蔵コンテナが、引き出しから回収可能であり、上部開口を通して、貯蔵コンテナが、引き出しによって受け取り可能であり、安全プレートは、作動位置またはコンテナ取り扱い位置において上部開口を少なくとも部分的に塞ぐ。
【0059】
したがって、貯蔵コンテナ間の意図しない衝突および/またはアクセスステーション内の貯蔵コンテナの意図しない詰まりを防止することができる。
【0060】
ガードは、他の部品と共に、貯蔵コンテナおよび/または上部開口の上方で垂直に移動するコンテナ取り扱い車両の把持デバイスによって引き起こされる怪我からオペレータを保護することもできる。
【0061】
一側面において、安全機構は、安全プレートがコンテナ取り扱い位置に移動することを防止するための解除可能ロックを備え、アクセスステーションは、所定の条件が満たされた場合、解除可能ロックを解除するように構成されている。
【0062】
外部アクセスステーションの場合、貯蔵コンテナの挿入および/または回収は通常は許可されず、解除可能ロックは、ロックされるべきデフォルトとして設定され得る。しかしながら、事故が発生した場合、オペレータは、安全プレートをコンテナ取り扱い位置に移動させるために、例えば詰まった貯蔵コンテナを除去するために、キーなどを使用することにより、ユーザインタフェースを介してアクセスコードを入力することによってロックを解除することができる。内部アクセスステーションの場合、貯蔵コンテナの挿入および/または回収は通常は許可され、アクセスステーションは解除可能なロックを有していないこともあるか、または、解除可能ロックが解除されるべきデフォルトとして設定され得る。
【0063】
一側面において、安全プレートは、カバーにスライド可能に取り付けられた矩形の平坦な本体である。
【0064】
一側面において、安全プレートは、カバーの下方にスライド可能に取り付けられる。
【0065】
一側面において、カバーは、カバーに対して安全プレートを案内するためのガイドを備えている。
【0066】
一側面では、安全センサは、電磁センサである。一側面において、センサは、カバーに固定された第1のセンサ部分と、安全プレートに固定された第2のセンサ部分との2つの部分を備えている。第1の部分が第2の部分と接触しているとき、安全センサは、安全プレートが非作動位置にあることを検知する。
【0067】
上記によれば、安全機構は、貯蔵コンテナが引き出しに挿入されるまたは引き出しから回収されるコンテナ取り扱い動作中であっても、安全性を提供する。これは、アクセスステーションが、貯蔵コンテナをコンテナ取り扱い車両によって引き出しから離れるように持ち上げられることができるようにするためにまたは貯蔵コンテナをコンテナ取り扱い車両によって引き出し内に受け取ることができるようにするために引き出しが閉じる前にフラップが初期非作動位置に戻されることを必要とするからである。従来技術では、ピンチ傷害を回避するための安全機構は、上記のコンテナ取り扱い動作を可能にするために、無効にされなければならないか、または物理的に取り外されなければならない。
【0068】
「オペレータ」という用語は、本明細書では、ピッキング動作、すなわち貯蔵コンテナから1つ以上の製品アイテムをピッキングする動作、または供給動作、すなわち1つ以上の製品アイテムを貯蔵コンテナに挿入する動作を実行している人またはロボットを表すために使用される。「オペレータ」という用語は、本明細書では、コンテナ供給動作、すなわち、貯蔵コンテナをアクセスステーションに挿入する動作、またはコンテナ回収動作、すなわち、アクセスステーションから貯蔵コンテナを回収する動作を実行している人またはロボットを表すためにも使用される。
【0069】
「コンテナ取り扱い」および「コンテナ取り扱い動作」という用語は、本明細書では、貯蔵コンテナを自動貯蔵回収システムに供給する動作および/または自動貯蔵回収システムから貯蔵コンテナを回収する動作を説明するために使用される。貯蔵コンテナは、製品アイテムで満たされ得るか、または、空であり得る。したがって、この用語は、骨組み構造の上のレールシステム上で動作するコンテナ取り扱い車両によって実行される動作を説明するために使用されず、これらのコンテナ取り扱い車両は、既にシステム内に供給されている移動貯蔵コンテナである。
【0070】
一側面において、引き出しの支持体は、前方位置および後方位置を伴って画定され、アクセスステーションは、貯蔵コンテナを前方位置から後方位置に移動させるための第2のアクチュエータを備え、貯蔵コンテナが前方位置にあるとき、および引き出しが提示位置にあるとき、貯蔵コンテナがオペレータに提示される。
【0071】
一側面において、後方位置にある貯蔵コンテナは、引き出しが提示位置にあるとき、上部開口の下方に位置決めされる。
【0072】
一側面において、前方位置にある貯蔵コンテナは、引き出しが後退位置にあるとき、上部開口の下方に位置決めされる。
【0073】
一側面において、フレームは、引き出し前部の側縁部をそれが提示位置へ外に延びるようにおよびそれが後退位置に後退するように案内するための垂直側部案内プレートを備えている。
【0074】
一側面において、垂直側部案内プレートは、引き出しの移動中に隙間および指/手を押しつぶす可能性のあるリスクを減らすために、引き出し前部にぴったりと嵌まる。一側面では、隙間および危険性をさらに減らすために、弾力的材料が案内プレートと引き出し前部との間に位置決めされる。
【0075】
一側面において、フレームは、引き出し前部の下縁部をそれが提示位置へ外に延びるようにおよびそれが後退位置に後退するように案内するための下側水平案内プレートを備えている。この下側案内プレートも、引き出しの移動中に指/手を押しつぶすリスクを減らすために、引き出し前部にぴったりと嵌まる。
【0076】
側部案内プレートおよび下側案内プレートは、アクセスモジュールおよび自動貯蔵回収システムに対して固定され、したがって、システムの骨組み構造の近くで作業するオペレータおよび他の人に見える。従って、引き出しが後退位置から提示位置に移動させられるとき、この移動は、引き出し前部が垂直案内プレートと下側の水平案内プレートとの間の空間内で移動させられるので、近くの人員のために驚くべき障害物をもたらさない。
【0077】
一側面において、側部案内プレート、下側案内プレート、およびガードは、一緒に、前部開口の境界を画定する。
【0078】
本発明は、自動貯蔵回収システムのアクセスステーションにおける引き出し閉鎖を防止する方法にも関し、この方法は、
a)引き出しがアクセスモジュール内の後退位置にあるとき、引き出し内に第1の貯蔵コンテナを受け取るステップ、
b)第1の貯蔵コンテナがオペレータに提示される提示位置に引き出しを移動させるステップ、
c1)安全プレートが非作動位置に維持されている場合、引き出しをアクセスモジュール内の後退位置に移動させるステップ、および/または
c2)安全プレートが作動位置に移動させられている場合、引き出しの移動を停止する/逆転させるステップ
を含む。
【0079】
本発明は、自動貯蔵回収システムから貯蔵コンテナを回収することまたは自動貯蔵回収システムに貯蔵コンテナを供給することを行う方法に関し、この方法は、
a)引き出しをアクセスモジュール内の後退位置から提示位置に移動させるステップと、
b)安全機構の安全プレートをコンテナ取り扱い位置に移動させるステップと、
c)貯蔵コンテナを引き出しから回収することまたは貯蔵コンテナを引き出しに供給することを行うステップと、
d)安全プレートを安全機構の非作動位置に移動させるステップと、
e)引き出しを提示位置から後退位置に移動させるステップと、
f)コンテナ取り扱い車両によって自動貯蔵回収システム内において引き出しと貯蔵カラムとの間で貯蔵コンテナを移動させるステップと
を含む。
【0080】
貯蔵コンテナをシステムから回収するとき、ステップa)~f)が順に実行される。貯蔵コンテナをシステムに供給するとき、ステップf)が最初に実行され、次いでステップa)~e)が実行される。
【0081】
一側面では、ステップe)は、
-安全プレートが作動位置に移動させられている場合、引き出しの提示位置から後退位置への移動を停止または逆転させるステップ
をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0082】
以下の図面は、本発明の理解を容易にするために添付される。図面は本発明の実施形態を示しており、ここでは例としてのみ説明する。
【0083】
【
図1】
図1は、従来技術の自動貯蔵回収システムの骨組み構造の斜視図である。
【0084】
【
図2】
図2は、貯蔵コンテナを内部に運ぶための内部に配置されたキャビティを有する従来技術のコンテナ取り扱い車両の斜視図である。
【0085】
【
図3】
図3は、貯蔵コンテナを下方に運ぶための片持ち梁を有する従来技術のコンテナ取り扱い車両の斜視図である。
【0086】
【
図4】
図4は、貯蔵コンテナを内部に運ぶための内部に配置されたキャビティを有する従来技術のコンテナ取り扱い車両の下方から見た斜視図である。
【0087】
【
図5A】
図5aは、引き出しがその提示位置にあるアクセスステーションの斜視側面図であり、引き出しを見ることができるようにフレームの一部が取り外されている。
【0088】
【
図5B】
図5bは、引き出しがその後退位置にあるアクセスステーションの斜視側面図である。
【0089】
【
図6A】
図6aは、安全プレートが非作動位置にある安全機構並びにアクセスモジュールおよび引き出しの部品の斜視側面図である。
【0090】
【
図6B】
図6bは、
図6aに対応しており、安全プレートがその非作動位置からその作動位置に向かって移動させられる。
【0091】
【
図6C】
図6cは、
図6aおよび
図6bに対応しており、安全機構がオーバーライドモードに設定される。
【0092】
【
図7】
図7は、安全機構を下から示している。安全プレートの非作動位置および作動位置の両方が示されていることに留意すべきである。
【0093】
【
図8A】
図8aは、提示位置にある引き出しを示し、製品アイテムが貯蔵コンテナから突出している。
【0094】
【
図8B】
図8bは、製品アイテムが安全プレートと接触する位置に引き出しが移動させられていることを示す。
【0095】
【
図8C】
図8cは、製品アイテムが安全プレートを作動位置に移動させた位置に引き出しが移動していることを示す。
【発明を実施するための形態】
【0096】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態をより詳細に説明する。しかしながら、図面は、本発明を図面に示された主題に限定することを意図するものではないことを理解すべきである。
【0097】
自動貯蔵回収システム1の骨組み構造100は、
図1-
図3に関連して前述した従来技術の骨組み構造100と同様の側面で構築される。すなわち、骨組み構造100は、幾つかの直立部材102を備え、X方向およびY方向に延びる第1の上側レールシステム108を備えている。骨組み構造100は、国際公開第2021198036号、国際公開第2021197941号、国際公開第2021197942号、国際公開第2021198170号または同様の貯蔵システムに示されているタイプのものでもあり得る。
【0098】
骨組み構造100は、部材102間に提供された貯蔵カラム105の形態の貯蔵区画をさらに備え、貯蔵コンテナ106は、貯蔵カラム105内のスタック107に積み重ね可能である。
【0099】
骨組み構造100は、任意のサイズであり得る。特に、骨組み構造は、
図1に開示されているよりかなり広くおよび/または長くおよび/または深くあり得ることが理解される。例えば、骨組み構造100は、700×700カラムを超える水平範囲および12個を超えるコンテナの貯蔵深さを有し得る。
【0100】
ここで、
図5aおよび
図5bを参照すると、アクセスステーション10が示されている。アクセスステーション10は、
図1に示す自動貯蔵回収システム1の骨組み構造100と少なくとも部分的に一体化される。
【0101】
(アクセスモジュール20、引き出し40およびアクチュエータ71、72)
アクセスステーション10は、フレーム21を備えているアクセスモジュール20を備え、フレーム21は、フレーム21内に提供された引き出し区画25を画定する。フレーム21は、前側から引き出し区画25にアクセスするための前部開口22が画定され、上方から引き出し区画25にアクセスするための上部開口26が画定される。上部開口26は、
図5aに点線で示すように、システム1の貯蔵カラム105のうちの1つの下方に位置決めされる。
したがって、
図5aのカラムとして示される上部開口26の上方のカラムは、貯蔵カラム105ではなく、カラム105は、輸送カラムとして機能し、この輸送カラムを通して、コンテナ取り扱い車両201,301,401のうちの1つは、貯蔵コンテナをカラム105aを通してさらに上部開口26を介して下降させることによってアクセスステーションに貯蔵コンテナを挿入することができ、および/または、貯蔵コンテナを上部開口26を通してさらにカラム105aを介して上昇させることによってアクセスステーションから貯蔵コンテナを回収することができる。
【0102】
図5aに、フレーム21が、骨組み構造100の垂直部材102を支持するためのリンテル28を備えていることが示される。
図6aに、1つの垂直部材102がフレーム21によって支持されて示される。
【0103】
アクセスステーション10は、引き出しベース41と引き出し前部42とを備えている引き出し40をさらに備え、引き出し40は、フレーム21に移動可能に接続され、引き出しベース41は、貯蔵コンテナ106を支持することができる支持体44を備えている。
【0104】
アクセスステーション10は、引き出し40がフレーム21の前部開口22を通して突出している
図5aに示される提示位置PPと、引き出し40が引き出し区画25内に後退させられる
図5bに示される後退位置RPとの間でフレーム21に対して引き出し40を移動させるための第1のアクチュエータ71をさらに備えている。
【0105】
本実施形態において、引き出し40の支持体44は、前方位置A1および後方位置A2を伴って規定される。アクセスステーション10は、支持体44に対して貯蔵コンテナ106を前方位置A1から後方位置A2に移動させるための第2のアクチュエータ72をさらに備えている。支持体44は、貯蔵コンテナの移動を容易にするためにローラ、車輪、レールなどを備え得る。
【0106】
貯蔵コンテナ106が前方位置A1にあるとき、かつ引き出し40が提示位置PPにあるとき、貯蔵コンテナ106は、オペレータOPに提示される。貯蔵コンテナが後方位置A2に存在する場合、貯蔵コンテナは、引き出し40が提示位置PPにあるとき、上部開口26の下方に位置決めされる。一般に、後方位置A2の貯蔵コンテナ106は、前方位置A1の貯蔵コンテナがオペレータに提示される期間中、上部開口26を介して持ち上げられる。
【0107】
引き出し40が後退位置RPにあるとき、前方位置A1の貯蔵コンテナは上部開口26の下方に位置決めされる。一般に、貯蔵コンテナは、引き出し40が後退位置RPにあるとき、上部開口26を通して前方位置A1に下ろされる。
【0108】
好ましくは、引き出しが後退位置RPにあるとき、前方位置A1の貯蔵コンテナは後方位置A2に移動させられる。引き出し40の提示位置PPから後退位置RPへの移動中、前方位置A1の貯蔵コンテナを後方位置A2に移動させることも可能である。
【0109】
フレーム21は、垂直側部案内プレート22bを備え、垂直側部案内プレート22bは、引き出し前部42が提示位置PPへ外に延びるとき、および引き出し前部42が後退位置RPに後退するとき、引き出し前部42の側縁部を案内する。垂直側部案内プレートは、引き出し前部にぴったりと嵌まることによって、隙間および引き出しの移動中に指/手を押しつぶす可能性のあるリスクを減らす。フレーム21は、下側水平案内プレート22cも備え、下側水平案内プレート22cは、引き出し前部42が提示位置PPへ外に延びるとき、およびそれが後退位置RPに後退するとき、引き出し前部42の下縁部を案内する。この下側案内プレートは、引き出し前部にぴったりと嵌まることによって、引き出しの移動中に指/手を押しつぶすリスクも減らす。
【0110】
側部案内プレートおよび下側案内プレートは、自動貯蔵回収システム1のアクセスモジュールおよび骨組み構造100に対して固定され、したがって、システムの骨組み構造の近くで作業するオペレータおよび他の人に見える。従って、引き出し40が後退位置RPから提示位置PPに移動させられるとき、この移動は、引き出し前部42が垂直案内プレートと下側水平案内プレートとの間の空間内で移動させられるので、近くの人員のために驚くべき障害物をもたらさない。
【0111】
図6aに、フレーム21がガード22dを備えていることが示される。ガード22dは、側部案内プレートおよび下側案内プレートと共に、前部開口の境界を画定する。引き出し40が後退位置RPにあるとき、引き出し40の前部42は前部開口22を閉じている。
【0112】
(ユーザインタフェース70および制御システム75)
アクセスステーション10は、ユーザインタフェース70および制御システム75をさらに備えている。制御システム75は、ユーザインタフェース70、第1のアクチュエータ71、および第2のアクチュエータ72と通信するように提供される。制御システム75は、自動貯蔵回収システム1および/またはコンテナ取り扱い車両201,301,401の制御システム500と通信するように提供される。このようにして、輸送カラム105aおよび上部開口26を通した貯蔵コンテナの下降/上昇は、引き出し40の提示位置PPと後退位置RPとの間の移動、および貯蔵コンテナの前方位置A1と後方位置A2との間の移動と調整される。
【0113】
(安全機構60)
アクセスステーション10は、
図5aおよび
図5bにパン入れケース構造として一般的に示されている安全機構60をさらに備えている。安全機構60は、前部開口22の上方に位置している。
【0114】
ここで
図6aを参照する。ここに、安全機構60がフレーム21に固定されたカバー61を備えていることが示される。本実施形態では、カバー61は、ガード22dに固定されている。しかしながら、代替として、カバー61は、ガード22dと一体であり得る。
【0115】
安全機構60は、矩形の平坦な本体の形態における安全プレート62をさらに備えている。
図7に、カバー61がカバー61に対する安全プレート62のスライドを案内するためのガイド63を備えていることが示される。安全プレート62は、安全プレート62をカバー61に対して手動で移動させるためのハンドル66を備えている。
【0116】
安全機構60は、安全プレート62の動きを検知するための安全センサ65をさらに備えている。本実施形態において、安全センサ65は、カバー61に留められた第1のセンサ部分65aと、安全プレートに留められた第2のセンサ部分65bとの2つの部分を備えている電磁センサである。安全センサ65は、制御システム75と通信するように提供される。
【0117】
図6aにおいて、貯蔵コンテナ106は、上側近位側縁部106aが引き出し前部42より近位側にあり、上側遠位側縁部106bが引き出し前部42より遠位側にある状態で示される。安全プレート62が上側遠位側縁部106bの真上に位置していることも示される。従って、オペレータは、上側遠位側縁部106bと安全プレート62との間に画定された狭い垂直隙間に指を挿入することができない。
【0118】
また、安全機構60は、安全プレート62がカバー61に対して移動することを防止するための解除可能ロック67も備えている。
【0119】
(安全機構60の機能)
貯蔵コンテナ106がアクセスステーション10内でどのように移動させられるか、および貯蔵コンテナ106がアクセスステーション10と骨組み構造100内の貯蔵カラム105との間でどのように移動させられるかは、すでに説明された。次に、安全機構60の機能が、説明される。
【0120】
最初に、現在のアクセスステーション10が2つの主な目的を有することが留意されるべきである。最初に、アクセスステーション10は、提示された貯蔵コンテナ106から製品アイテム80をピッキングすることを目的に、または提示された貯蔵コンテナ106に製品アイテム80を挿入することを目的に、引き出し40を開き、貯蔵コンテナ106をオペレータOPに提示する。第2に、アクセスステーション10は、アクセスステーションから貯蔵コンテナ全体を回収することを目的に引き出し40を開き、オペレータに貯蔵コンテナを提示するか、または、アクセスステーション10は、アクセスステーションに貯蔵コンテナを挿入または供給することを目的に引き出し40を開く。
【0121】
ピッキング・補給動作中の安全機構が、最初に、説明される。ここで
図6aおよび
図8aを参照すると、引き出しが、提示位置PPにある。ここでは、安全プレート62が、非作動位置P1にある。安全プレート62が上側遠位側縁部106bの上方に位置しているので、オペレータは、引き出しから貯蔵コンテナ106を持ち上げることができない。安全プレート62は、引き出しが提示位置PPにあるとき、ロック機構67によってこの位置P1でロックされ得る。
【0122】
ここで、オペレータは、製品アイテム80を貯蔵コンテナ106に挿入する。
図8aに示されるように、製品アイテム80が、貯蔵コンテナ106から上方に突出している。ここで、オペレータは、ユーザインタフェース70を使用して引き出し40の閉鎖を開始する。引き出し40が動き始めると、ロック機構67が安全プレート62を解放し、それによって、安全プレート62が移動することを可能にすることに留意すべきである。ここでも、引き出しが貯蔵コンテナを引き出し区画に向かって移動させているので、オペレータが貯蔵コンテナ106を引き出し40から持ち上げることは可能ではない。
【0123】
ここで
図8bを参照する。ここでは、製品アイテム80が、安全プレート62と接触させられている。安全プレート62は、依然として非作動位置P1にある。
【0124】
ここで
図8cを参照する。ここでは、引き出し40の移動が、製品アイテム80が安全プレート62を作動位置P2に押し込むことを引き起こしている。ここで、センサ65の第1の部分65aはセンサの第2の部分65bから離れており、これは、制御システム75に通信される。ここで、制御システム75は、引き出し40の動きを停止することまたは逆転させることを行うように第1のアクチュエータ71を制御する。
【0125】
ここで
図6bを参照する。「GAP」として示されている隙間に存在する指は、引き出し40が後退位置RPに向かって移動しているとき、安全プレート62を(
図6aの)非作動位置P1から(
図6bの)作動位置P2に移動させる。
【0126】
その結果、前述したように、安全機構60は、アクセスステーションが貯蔵コンテナから製品アイテムをピッキングするために使用されるとき、および/または、アクセスステーションが製品アイテムを貯蔵コンテナに挿入するために使用されるとき、傷害を防止する。
【0127】
ここで、コンテナ供給/回収動作中の安全機構が、説明される。
【0128】
ここで
図6cを参照する。
図6aと同様、引き出し40は、ここでは提示位置PPにある。しかしながら、安全プレート62は、ここでは、ハンドル66によってコンテナ取り扱い位置P3に移動させられている。
【0129】
このコンテナ取り扱い位置P3では、安全プレート62が上側遠位側縁部106bから離れるように押され、それによって、貯蔵コンテナ106が引き出し40から持ち上げられることを可能にし、或いは、貯蔵コンテナ106が引き出し40に挿入されることを可能にする。
【0130】
これが、ロック機構67が解除されることを必要とすることに留意すべきである。これは、キーなどを使用することによって、ユーザインタフェースを介してアクセスコードを入力することによってなされることができる。安全プレート62がコンテナ取り扱い位置P3にあるとき、オペレータがユーザインタフェースを介して引き出し40の移動を開始することが可能ではないことにさらに留意すべきである。したがって、オペレータが引き出しから貯蔵コンテナを回収したとき、または引き出しから貯蔵コンテナを挿入したとき、オペレータは、オペレータがユーザインタフェースを介して引き出し40の移動を開始することが可能である前に安全プレート62を第1の位置P1に引っ張らなければならない。
【0131】
図6cでは、安全プレート62が上部開口26を部分的に塞いでいることにさらに留意すべきである。これは、上部開口26を通した貯蔵コンテナの移動を防止するための追加の安全対策であり得る。
【0132】
(代替実施形態)
ロック機構67は必須の特徴ではないことに留意すべきである。アクセスステーション10が内部アクセスステーションである場合、ロック機構は、通常存在しないか、またはロック機構が、オフにされ得、オペレータは、ハンドル66を使用して、アクセスコードを入力することなく、キーなどを使用して安全プレート62をコンテナ取り扱い位置P3に押すことを可能にする。しかしながら、外部アクセスステーションの場合、ロック機構67は、好ましい。
【0133】
前述の説明では、例示的な実施形態に関連して、本発明に係るアクセスステーションの様々な側面について説明した。説明の目的で、システムおよびその動作の完全な理解を提供するために、具体的な数、システムおよび構成が記載された。しかしながら、この説明は、限定的な意味で解釈されることを意図していない。例示的な実施形態の様々な変更および変形、並びに開示された主題が関係する当業者にとって明らかなシステムの他の実施形態は、本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0134】
(符号の説明)
参照番号のリスト
1 従来技術の自動貯蔵回収システム
20 アクセスモジュール
21 フレーム
22 前部開口
22b 垂直側部案内プレート
22c 下側水平案内プレート
22d ガード
25 引き出し区画
26 上部開口
28 リンテル
40 引き出し
41 引き出しベース
42 引き出し前部
44 支持体
60 安全機構
61 カバー
62 安全プレート
63 ガイド
65 安全センサ
65a 第1のセンサ部分
65b 第2のセンサ部分
66 ハンドル
67 解除可能ロック機構
70 ユーザインタフェース
71 第1のアクチュエータ
72 第2のアクチュエータ
75 制御システム
80 製品アイテム
100 骨組み構造
102 骨組み構造の直立部材
104 貯蔵グリッド
105 貯蔵カラム
105a 輸送カラム
106 貯蔵コンテナ
106a 上側近位側縁部
106b 上側遠位側縁部
106’ 貯蔵コンテナの特定位置
107 スタック
108 レールシステム
110 第1の方向(X)の平行レール
112 アクセス開口
119 第1のポートカラム
120 第2のポートカラム
201 従来技術のコンテナ取り扱い車両
201a コンテナ取り扱い車両201の車体
201b 駆動手段/車輪構成/第1の方向(X)のの車輪の第1の組
201c 駆動手段/車輪構成/第2の方向(Y)の車輪の第2の組
301 従来技術の片持ち梁コンテナ取り扱い車両
301a コンテナ取り扱い車両301の車体
301b 駆動手段/第1の方向(X)の車輪の第1の組
301c 駆動手段/第2の方向(Y)の車輪の第2の組
401 従来技術のコンテナ取り扱い車両
401a コンテナ取り扱い車両401の車体
401b 駆動手段/第1の方向(X)の車輪の第1の組
401c 駆動手段/第2の方向(Y)の車輪の第2の組
500 制御システム
X 第1の方向
Y 第2の方向
Z 第3の方向
A1 前位置
A2 後位置
OP オペレータ
P1 非作動位置
P2 作動位置
P3 コンテナ取り扱い位置
PP 提示位置
RP 後退位置
【国際調査報告】