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特表2024-539290UWBの時間シグネチャに基づく位置の特定および意図の決定
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】UWBの時間シグネチャに基づく位置の特定および意図の決定
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/02 20100101AFI20241018BHJP
【FI】
G01S5/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524685
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-05-09
(86)【国際出願番号】 US2021072013
(87)【国際公開番号】W WO2023075813
(87)【国際公開日】2023-05-04
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501427157
【氏名又は名称】アッサ アブロイ アーベー
【氏名又は名称原語表記】ASSA ABLOY AB
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ロウ、ロバート シェル
(72)【発明者】
【氏名】ミン、ジン
【テーマコード(参考)】
5J062
【Fターム(参考)】
5J062AA02
5J062AA09
5J062BB05
5J062CC14
5J062CC18
5J062HH01
(57)【要約】
UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載しているユーザ(またはデバイス)の位置および/または意図を判定するための方法およびプログラムコード。ユーザの位置および/または意図を判定するための例示的なコンピュータ可読媒体は、プログラムコードを備え、プログラムコードは、1つまたは複数のプロセッサによる実行時に、1つまたは複数のプロセッサに、環境内を移動している第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップと、現在の時間シグネチャを、環境内の保全資産に対応する保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と比較するステップと、現在の時間シグネチャが保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応すると判定されるかどうかに基づいて、保全資産に対応するアクセス制御判定を行うステップと、を実行させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実行可能なプログラムコードを含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記実行可能なプログラムコードは、1つまたは複数のプロセッサによる実行時に、前記1つまたは複数のプロセッサに、
第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(以下、UWBとする)信号を監視するステップであって、前記第1のデバイスは固定された位置にあり、前記第2のデバイスは携帯可能である、前記UWB信号を監視するステップと、
前記UWB信号に基づいて、前記第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップと、
前記基準時間シグネチャを前記コンピュータ可読媒体に保存するステップと、を実行させ、
前記基準時間シグネチャは、前記第1のデバイスに関連付けられた保全資産にアクセスする意図を示す、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項2】
前記基準時間シグネチャを決定するステップは、前記UWB信号に基づいて、前記第2のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対するUWB測定値を決定することを含む、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項3】
前記UWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項4】
前記UWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つの組み合わせを含む、請求項2または3に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項5】
前記第2のデバイスによって縦断される経路に沿った前記複数の点に対する前記UWB測定値は、前記基準時間シグネチャとして保存される、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項6】
前記基準時間シグネチャを決定するステップは、前記第2のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対する複数の異なるタイプのUWB測定値を決定することを含む、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項7】
前記複数の異なるタイプのUWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つを含む、請求項6に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項8】
前記第2のデバイスによって縦断される経路に沿った前記複数の点に対する前記UWB測定値の組み合わせは、前記基準時間シグネチャとして保存される、請求項6または請求項7に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間のUWB信号を監視するステップは、前記第2のデバイスのユーザに、前記第2のデバイスを介して、前記経路を縦断するように指示することを含む、請求項2乃至8のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記実行可能なプログラムコードは、前記1つまたは複数のプロセッサに、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間の前記UWB信号を監視する前に、トレーニング期間を開始することをさらに実行させる、請求項2乃至8のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップは、前記トレーニング期間中の前記保全資産に対応するアクセスイベントの検出時に実行される、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記経路は、前記保全資産に導く経路または前記保全資産から導く経路のうちの少なくとも一方である、請求項2乃至11のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
実行可能なプログラムコードを含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記実行可能なプログラムコードは、1つまたは複数のプロセッサによる実行時に、前記1つまたは複数のプロセッサに、
環境内を移動している第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップと、
前記現在の時間シグネチャを、前記環境内の保全資産に対応する保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と比較するステップと、
前記現在の時間シグネチャが前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応すると判定されるかどうかに基づいて、前記保全資産に対応するアクセス制御判定を行うステップと、を実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記第1のデバイスに対する前記現在の時間シグネチャを決定するステップは、前記第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(以下、UWBとする)信号を監視することを含み、前記第2のデバイスは、前記保全資産に対応する固定された位置にある、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記第1のデバイスに対する前記現在の時間シグネチャを決定するステップは、前記第1のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対するUWB測定値を決定することをさらに含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記UWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記UWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つの組み合わせを含む、請求項15または16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記第1のデバイスによって縦断される前記経路に沿った前記複数の点に対する前記UWB測定値が、前記現在の時間シグネチャとして決定される、請求項15乃至17のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記第1のデバイスに対する前記現在の時間シグネチャを決定するステップは、前記第1のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対する複数の異なるタイプのUWB測定値を決定することをさらに含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記複数の異なるタイプのUWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つを含む、請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項21】
前記第2のデバイスによって縦断される前記経路に沿った前記複数の点に対する前記UWB測定値の組み合わせは、前記現在の時間シグネチャとして決定される、請求項19または20に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記現在の経路シグネチャが前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応するかどうかを判定することは、前記現在の時間シグネチャが予め定義された許容範囲内で前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と一致するかどうかを判定することを含む、請求項13乃至21のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記現在の時間シグネチャが前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応するかどうかを判定することは、決定木、決定木アンサンブル、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、ロジスティック回帰、ベイズ統計またはベイズ法、k最近傍アルゴリズム(k-NN)、主成分分析(PCA)、マハラノビス距離測定、または動的時間伸縮(DTW)のうちの少なくとも1つを使用して、前記現在の時間シグネチャおよび前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部を分析することを含む、請求項13乃至22のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項24】
環境を較正するための方法であって、
第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(以下、UWBとする)信号を監視するステップであって、前記第1のデバイスは固定位置にあり、前記第2のデバイスはポータブルである、前記UWB信号を監視するステップと、
前記UWB信号に基づいて、前記第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップと、
前記基準時間シグネチャをコンピュータ可読記憶媒体に保存するステップと、を含み、
前記基準時間シグネチャは、前記第1のデバイスに関連付けられた保全資産にアクセスする意図を示す、方法。
【請求項25】
環境内のユーザの意図を判定するための方法であって、
前記環境内を移動している第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップと、
前記現在の時間シグネチャを、前記環境内の保全資産に対応する保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と比較するステップと、
前記現在の時間シグネチャが前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応すると判定されるかどうかに基づいて、前記保全資産に対応するアクセス制御判定を行うステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で説明される実施形態は、概して、人が保持または携帯するデバイスとの超広帯域(UWB:ultra-wideband)通信に基づいて、特に、UWBの時間シグネチャ(temporal signatures)に基づいて、ユーザの位置を特定し、ユーザの意図(例えば、保全資産(secure asset)にアクセスすること)を検知または判定することに関する。
【背景技術】
【0002】
UWB位置検知技術は、最近、スマートフォンデバイス、モバイルタブレットデバイス、および他のモバイルシステムなど、様々なモデルのモバイルデバイスに搭載され始めている。UWB技術は、一般に、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))(例えば、BLE)またはWiFiなどの代替技術と比較して、より正確な位置推定を提供することが可能である。UWBのより高い精度によって、より多くの異なる使用事例が可能となる。一例として、UWB位置検知が、物理アクセス制御システム(PACS:physical access control system)等のアクセス制御システム(ACS:access control system)のアクセス制御リーダーに内蔵されるとともに、ユーザのスマートフォン等のユーザのモバイルデバイスに内蔵される場合、ユーザのモバイルデバイスのUWB位置推定は、一般に、ユーザの位置および/または保全資産にアクセスする決定された意図に基づいて、アクセス制御リーダーによって安全が確保された保全資産にアクセスすることをユーザが許可されるかどうかに関する適切な決定を行うために使用することができる。例えば、アクセス制御リーダーが、ドアまたは他の出入口へのアクセスを制御する場合、UWB位置推定は、一般に、ユーザの位置および/またはドア/出入口を通過するという決定された意図に基づいて、ドア/出入口をロックする(またはロック状態を保持する)か、またはロック解除するかどうかに関する適切な決定を行うために使用することができる。そのような例では、位置推定の特に重要な態様は、ユーザがドア/出入口の外側またはセキュリティ非確保側(unsecure side)にいるか、またはドア/出入口の内側もしくはセキュリティ確保側(secure side)にいるかを判定することである。その区別は重要である。その理由は、ユーザがドア/出入口のセキュリティ確保側にいるか、対照的にドア/出入口のセキュリティ非確保側にいるかどうかに基づいて、両方の場合においてユーザがドア/出入口から同じ距離だけ離れている場合であっても、PACSの動作が大きく異なり得るからである。例えば、認可されたユーザが、ドア/出入口の外側/セキュリティ非確保側から、管理されたドア/出入口に接近した場合、ユーザの1つまたは複数の資格証明(credential(s)、クレデンシャル)が認証されれば、PACSは、ドア/出入口をロック解除すべきである。逆に、同じ認可されたユーザがドア/出入口の内側/セキュリティ確保側およびドア/出入口の近くにいる場合、PACSは、ドア/出入口を自動的にロック解除しない可能性がある。なぜなら、ユーザは、別の目的地への途中でドア/出入口を単に通り過ぎる、ドア/出入口の外側/セキュリティ非確保側にいる未知の人物の身元を確認するためにドア/出入口に接近するなど、ユーザ自身のアクセス以外の理由でドア/出入口に接近している可能性があるからである。
【0003】
UWBシステムにおけるUWB位置検知は、一般に、2つの異なるステップで実行される。1つのステップは、UWB送信機(または送受信機)とUWB受信機(または送受信機)との間の半径方向距離(D)の推定値を決定することを含む。この距離推定は、一般に、超短UWBパルスで動作する飛行時間測定として決定される。結果として得られる推定値は、一般に、かなり正確であり、UWBシステムが存在する無線周波数(RF)環境に対してロバストである。第2のステップは、UWB受信機に対するUWB送信機の角度方向を記述する、UWB送信機の到来角(AoA:angle of arrival)の推定値を決定することを含む。UWBのAoA測定値を決定するための一般的な手法は、ある距離および方位だけ分離された2つ以上のアンテナをUWB受信機内に組み込むことである。このようにして、受信したUWB信号は、アンテナの各々によって検知され、検知されたUWB信号間の位相関係を使用して、AoAが推定される。1つのそのようなアンテナ対を使用して、2次元(2D)平面内での半径方向の距離およびAoAを推定することができるが、アンテナ対の対称線を中心に180°の曖昧さがある。必要または所望に応じて、複数対のアンテナおよび/またはアンテナアレイを使用して、3次元(3D)空間内でUWB送信機の位置を特定する(例えば、半径方向の距離およびAoAを推定する)ことができる。
【0004】
前述の方法は、理想的な「見通し」(LoS:line-of-sight)環境では良好に機能するが、非見通し(NLoS:non-line-of-sight)環境ではRF反射および他のマルチパス効果の影響を非常に受けやすい。非常に一般的であるNLoS環境では、AoA推定値は、多くの場合、非常にノイズが多く、歪みがあり、および/または不正確であり、ひいては、UWB送信機の正確な位置を決定する能力が損なわれる。いくつかの場合には、複数のAoA測定値が取得され、何らかの方法で集約され(例えば、平均され)得、それにより、AoA誤差が低減され得る。ある一般的な配置では、UWBアンテナは、保全資産(例えば、ドア/出入口)の両側からの測定値が、名目上、反対の符号を有するAoA推定値を提供するように配置される(例えば、UWBアンテナが保全資産の外側に配置されている場合、内側は角度0度から-90度に対応し、外側は角度0度から+90度に対応する)。そのような場合、AoA測定値の符号を一組の測定値にわたって合計して、内側/外側の判定が合計の符号から導出される。しかしながら、一般に、そのような方法の結果は、依然として著しくエラーが発生しやすい。
【0005】
正確な位置決定に加えて、UWBシステムが、ユーザの意図(例えば、保全資産にアクセスする意図)を推定し、それに適切に応答することも有用である。アクセス制御システムの場合、ユーザは、管理されたドア/出入口の近くにいることがあっても、実際には通過する意図はないことがある。例えば、ユーザは、ドア/出入口に接近し、通過ことを決定する前に立ち止まるか、または通過しないことを決定して方向転換することがある。別の例として、ユーザは、部屋およびその中の家具の構成に起因して、アクセス制御リーダーの検知範囲内に長時間座っているか、またはさもなければ静止していることがある。これらの例の両方において、および他の状況において、アクセス制御システムは、ユーザがドア/出入口を通過する意図を示していないと判定し、従って、ドア/出入口をロック解除しないと決定することが望ましい。上述したように、AoAを推定するために使用される点毎の蓄積(pointwise accumulation)の既知の方法は、一般に、単独ではユーザの意図の良好な尺度を提供しない。
【0006】
少なくともこれらの理由から、当該技術分野では、UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載しているユーザ(またはデバイス)の位置および/または意図を判定するための改良された方法およびシステムの必要性がある。
【発明の概要】
【0007】
以下は、本開示の1つまたは複数の実施形態の基本的な理解を提供するために、そのような実施形態の簡略化された概要を提示する。この概要は、企図される全ての実施形態の広範な概要ではなく、全ての実施形態の主要または重要な要素を特定することも、いずれかまたは全ての実施形態の範囲を画定することも意図されていない。
【0008】
本開示は、1つまたは複数の実施形態では、実行可能なプログラムコードを備える非一時的コンピュータ可読媒体に関し、実行可能なプログラムコードは、1つまたは複数のプロセッサによる実行時に、1つまたは複数のプロセッサに、第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(UWB)信号を監視するステップであって、第1のデバイスは固定された位置にあり、第2のデバイスは携帯可能である、監視するステップと、UWB信号に基づいて、第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップと、基準時間シグネチャをコンピュータ可読媒体に保存するステップと、を実行させ、基準時間シグネチャは、第1のデバイスに関連付けられた保全資産にアクセスする意図を示す。
【0009】
本開示は、1つまたは複数の実施形態では、実行可能なプログラムコードを備える非一時的コンピュータ可読媒体にさらに関し、実行可能なプログラムコードは、1つまたは複数のプロセッサによる実行時に、1つまたは複数のプロセッサに、環境内を移動している第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップと、現在の時間シグネチャを、環境内の保全資産に対応する保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と比較するステップと、現在の時間シグネチャが保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応すると判定されるかどうかに基づいて、保全資産に対応するアクセス制御判定を行うステップと、を実行させる。
【0010】
本開示は、1つまたは複数の実施形態において、環境を較正するための方法にさらに関する。方法は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(UWB)信号を監視するステップであって、第1のデバイスは固定された位置にあり、第2のデバイスは携帯可能である、監視するステップと、UWB信号に基づいて、第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップと、基準時間シグネチャをコンピュータ可読記憶媒体に保存するステップと、を含み、基準時間シグネチャは、第1のデバイスに関連付けられた保全資産にアクセスする意図を示す。
【0011】
本開示は、1つまたは複数の実施形態において、環境内のデバイスの位置を決定するための方法にさらに関する。方法は、環境内を移動している第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップと、現在の時間シグネチャを、環境内の保全資産に対応する保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と比較するステップと、現在の時間シグネチャが保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応すると判定されるかどうかに基づいて、保全資産に対応するアクセス制御判定を行うステップと、を含む。
【0012】
複数の実施形態が開示されるが、本開示のさらに他の実施形態は、本発明の例示的な実施形態を示し、かつ説明する以下の詳細な説明から当業者には明らかになるであろう。理解されるように、本開示の種々の実施形態は、全て本開示の範囲から逸脱することなく、種々の自明な態様において変更が可能である。従って、図面および詳細な説明は、本質的に例示的であり、限定的ではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
必ずしも一定の縮尺で描かれていない図面において、同様の参照番号は、異なる図における同様の構成要素を説明し得る。異なる添え字を有する同様の参照番号は、同様の構成要素の異なる例を表し得る。いくつかの実施形態は、添付の図面の図において、限定ではなく例として示される。
図1】本明細書に説明されるように、UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載しているユーザの位置および/または意図を判定するためのアクセス制御システム(ACS)またはその一部の形態における、例示的な環境の正面図である。
図2】ACSまたはその一部の形態における例示的な環境の上面断面図である。
図3】例示的なリーダーデバイスの種々の構成要素の概略的なブロック図である。
図4】例えば、本開示の制御パネル、ホストサーバ、クレデンシャルデバイス、および/またはUWB対応デバイスとして使用され得る、例示的なマシンの種々の例示的な構成要素の概略的なブロック図である。
図5】本明細書に説明されるように、UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載しているユーザの位置および/または意図を判定するための例示的な環境の拡大図である。
図6図1および図5の例示的な環境などの環境を較正するための例示的な方法を概略的に示すフローチャートである。
図7】本明細書で説明されるように、UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載しているユーザの位置および/または意図を判定するための例示的な方法を概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、概して、UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載しているユーザ(またはデバイス)の位置および/または意図を判定するための改良された方法およびシステムに関する。非常に概略的なレベルでは、本開示の実施形態は、ユーザ(より具体的には、ユーザによって保持、携帯、もしくは装着されるか、またはデバイス上に搭載されたUWB対応デバイス)が1つまたは複数の他のUWBセンサ(例えば、送信機、受信機、送受信機)のUWB読み取り範囲内にある間に、時間的な「シグネチャ」を収集および分析することによって、ユーザまたはデバイスの位置および/または意図を推定することを可能にする。そのような時間シグネチャは、概して、2つ以上のタイプのUWB信号を組み合わせた一連の測定値からなる。ユーザがドア/出入口のセキュリティ確保側(例えば、内側)にいるか、またはセキュリティ非確保側(例えば、外側)にいるかどうか等の、保全資産(例えば、ドア/出入口)に対するユーザの位置の判定または推定は、ユーザに関する現在の時間シグネチャを、特定の環境内のUWB対応アクセス制御リーダーの設置後のある時点でその場で取得された1つまたは複数の基準時間シグネチャ等(但し、これらに限定されない)を、1つまたは複数の以前に決定された基準時間「シグネチャ」と比較することによって実行することができる。このようにして、各基準時間シグネチャは、UWB測定が行われるRF環境の固有の特性を表し、それによって、AoA推定値および/または他のUWB測定値が理想的な方法で応答する必要性を改善する。「ユーザ」という用語は、本開示全体を通して、UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載している人物を表すために使用されているが、本開示の他の実施形態は、UWB対応デバイスが搭載または装着されているか、またはそれに関連する機械、機器、自動車、建設機器/材料、電化製品、電子デバイス、ロボット等のデバイスの位置および/または意図を判定するための方法およびシステムを含む。従って、本開示における「ユーザ」という用語の使用は、人間のユーザおよびデバイス(即ち、デバイス「ユーザ」)の両方を含むことが意図される。
【0015】
図1および図2は、UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載しているユーザの位置および/または意図を判定するための例示的な環境100を示す。図1および図2の例では、環境100はアクセス制御システム(ACS)またはその一部である。図1および図2は主にPACSを示しているが、本開示は同様に、論理アクセス制御システム(LACS:logical access control system)、またはユーザの位置および/または意図を判定することが望まれる任意の他の環境に関することが認識される。環境100は、保全エリア(secure area)、アクセスポイント、または他の資産104に関連付けられたリーダーデバイス、または単にリーダー(reader)102を含むことができる。いくつかの例では、図1および図2に示す例のように、保全資産104は、保全エリアへの認可されたアクセスを制御または許可するドア、ゲート、回転式ゲートなどのアクセスポイント105によって安全が確保された保全エリアであるが、保全資産104は、代替的に論理資産であり得る。リーダー102は、限定はしないが、PACSの場合のロック機構、またはLACSの場合の電子/ソフトウェア制御機構など、アクセスポイント106を介したアクセスが許可される(例えば、開放されるかまたはアクセスが可能である)かどうかを制御するか、代替的にアクセスポイントの開放および/または閉鎖を制御することもできる制御機構106を含むか、または制御機構106に動作可能に接続され得る。リーダー102は、オフラインリーダー、例えば、制御パネルまたはホストサーバに接続されていないリーダーとすることができ、そのような場合、リーダー自身でアクセス制御判定を行い、制御機構106を直接操作または命令し得る。リーダー102は、IEEE802.15.1、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、ブルートゥース・ロー・エナジー(BLE:Bluetooth Low Energy)、近距離無線通信(NFC)、ジグビー(ZigBee(登録商標))、GSM(登録商標)、CDMA、Wi-Fi、UWB等のRFIDまたはPAN技術等の無線技術を介して、クレデンシャルデバイスまたはキーデバイスと通信し得るという点で、無線リーダーデバイスとすることができる。また、リーダー102は、例えば、PINまたは他の秘密コード、指紋などのバイオメトリック情報、または磁気ストライプカードまたはチップカードからの情報などの資格証明情報または他の情報を受信するためのPINパッド、タッチスクリーン、指紋リーダー、磁気ストライプリーダー、チップリーダー、または他の非無線入力手段を含み得る。リーダー102は、顔認識機能も含み得る。
【0016】
いくつかの例では、リーダー102は、有線または無線で制御パネル108に接続することができる。そのような場合、リーダー102は、資格証明情報を制御パネル108に送信し、制御パネルは、アクセス制御判定を行い得るか、またはアクセス制御判定を行う際にリーダーと責任を分担し得る。アクセス制御判定に基づいて、制御パネル108は、制御機構106を操作するか、または制御機構106に命令するようにリーダー102に適切に指示することができる。代替的に、制御パネル108は、制御機構106に直接または無線で接続することができ、そのような場合、リーダー102を迂回して、適切に制御機構を直接操作または命令し得る。
【0017】
いくつかの例では、リーダー102および制御パネル108、さらには制御機構106は、有線または無線ネットワーク110に接続され、上述したように、ネットワークを介して互いに通信することができる。例示的なネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、パケットデータネットワーク(例えば、インターネット)、モバイル電話ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)、一般電話(POTS:Plain Old Telephone)ネットワーク、無線データネットワーク(例えば、Wi-Fiとして知られるIEEE802.11規格ファミリーまたはWiMaxとして知られるIEEE802.16規格ファミリーに基づくネットワーク)、IEEE802.15.4規格ファミリーに基づくネットワーク、およびピアツーピア(P2P)ネットワークを含むことができる。環境100が遠隔システムによって管理される場合、環境は、有線または無線でネットワーク110に接続され、リーダー102および/または制御パネル108と通信し得るホストサーバ112を含み得る。そのような場合、リーダー102は、ネットワーク110を介してホストサーバ112に資格証明情報を送信するか、または制御パネル108に資格証明情報を送信し、次いで、制御パネル108は、ネットワークを介してホストサーバに資格証明情報を送信することができる。ホストサーバ112は、アクセス制御判定の責任を負うか、また、アクセス制御判定を行う際に、リーダー102および/または制御パネル108と責任を分担し得る。アクセス制御判定に基づいて、ホストサーバ112は直接的に、または制御パネル108を介して間接的に、制御機構106を操作するか、または制御機構106に命令するようにリーダー102に適切に指示することができる。代替的に、ホストサーバ112は、制御機構106を操作するか、または制御機構106に命令するように制御パネル108に適切に命令することができる。さらに別の例では、ホストサーバ112は、ネットワーク110を介して制御機構106に接続され、制御機構を直接操作または命令することができ、従って、リーダー102および制御パネル108を迂回することができる。
【0018】
使用中、クレデンシャルデバイスまたはキーデバイス116(例えば、スマートカード116aまたはモバイルデバイス116bとして示される)を有するユーザ114は、アクセスポイント105に関連付けられたリーダー102に接近する。クレデンシャルデバイス116は、例えば、適切なRFID技術またはPAN技術を介して、ユーザの資格証明または資格証明データをリーダー102に伝達し得る。概して、クレデンシャルデバイス116は、クレデンシャルデバイスの保有者の権限、ステータス、権利、および/または特権の資格の証拠を保持する任意のデバイスを含み得る。クレデンシャルデバイス116は、1つまたは複数のユーザの資格証明または資格証明データを保存するメモリ118と、アンテナなどのリーダーデバイスのクレデンシャルインタフェースを介して、クレデンシャルデバイスがリーダー102などのリーダーデバイスとデータを交換することを可能にするリーダーインタフェース(即ち、アンテナおよび集積回路(IC)チップ)120とを有するポータブルデバイスとすることができる。クレデンシャルデバイス116の一例は、クレデンシャルデバイスの保有者が、保全エリア104等の、リーダー102によって保護された保全エリアまたは保全資産にアクセスすることを可能にするデータが保存されたRFIDスマートカード(例えば、スマートカード116a)である。クレデンシャルデバイス116の他の例は、近接RFIDベースのカード、アクセス制御カード、クレジットカード、デビットカード、パスポート、識別カード、キーフォブ、NFC対応デバイス、携帯電話(例えば、モバイルデバイス116b)、携帯情報端末(PDA)、タグ、または仮想クレデンシャルをエミュレートするように構成可能な任意のデバイスを含むが、これらに限定されない。リーダー102、制御パネル108、および/またはホストサーバ112が、クレデンシャルデバイス116によって提供されたユーザ114の資格証明または資格証明データが有効であり、かつ/または認可されていると判定した場合、リーダー102、制御パネル108、またはホストサーバ112は、制御機構106を操作して、クレデンシャルデバイスを有するユーザ114による保全資産104へのアクセスを許可し得る。
【0019】
図3は、例示的なリーダー102の様々な構成要素の概略的なブロック図を示す。概して、リーダー102は、メモリ302、プロセッサ304、1つまたは複数のアンテナ306、通信モジュール308、ネットワークインタフェースデバイス310、ユーザインタフェース312、および電源またはパワーサプライ314のうちの1つまたは複数を含むことができる。リーダー102は、図1では、例えば、壁などの表面に取り付けられたデバイスとして示されているが、リーダー102は、自立型デバイス、またはモバイルデバイスなどのポータブルデバイスであり得るが、これに限定されるものではない。
【0020】
メモリ302は、本明細書で説明されるように、プロセッサ304によるアプリケーションプログラミングまたは命令の実行に関連して、プログラム命令または命令セット316、および/または資格証明または認可データ318(資格証明データ、資格証明認可データなど)、アクセス制御データまたは命令、またはUWB対応デバイスを保持、携帯、装着、もしくは搭載しているユーザの位置および/または意図を判定するための命令の一時的または長期的な保存のために使用され得る。例えば、メモリ302は、プロセッサ304がリーダー102の他の構成要素を動作させ、かつ/または本明細書で説明されるように、ユーザの位置および/または意図を判定し、資格証明または認可データ318に基づいてアクセス判定を行うために使用される実行可能命令316を含むことができる。メモリ302は、リーダー102によってリーダー102に関連して使用するためのデータ、プログラムコード、または命令を含み、保存し、伝達し、または転送することができる任意の媒体とすることができるコンピュータ可読媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイスとすることができるが、これらに限定されない。適切なコンピュータ可読媒体のより具体的な例は、1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、またはポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMまたはEEPROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、任意のソリッドステートストレージデバイス、一般に、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、または他の光学もしくは磁気記憶デバイスなどの有形記憶媒体を含むが、これらに限定されない。コンピュータ可読媒体は、これと混同されるべきではないが、コンピュータ可読媒体の全ての物理的な、非一時的な、または同様の実施形態をカバーすることを意図したコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0021】
プロセッサ304は、1つまたは複数のコンピュータ処理デバイスまたはリソースに対応することができる。例えば、プロセッサ304は、シリコンとして、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、任意の他のタイプの集積回路(IC)チップ、ICチップの集合などとして提供され得る。より具体的な例として、プロセッサ304は、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、または内部メモリ320および/またはメモリ302に保存された命令セットを実行するように構成された複数のマイクロプロセッサまたはCPUとして提供され得る。
【0022】
アンテナ306は、1つまたは複数のアンテナに対応することができるとともに、例えば、リーダー102とクレデンシャルデバイスまたはキーデバイスまたは他のデバイスとの間の無線通信を提供するように構成することができる。1つまたは複数のアンテナ306は、IEEE802.15.1、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、ブルートゥース・ロー・エナジー(BLE:Bluetooth Low Energy)、近距離無線通信(NFC)、ジグビー(ZigBee(登録商標))、GSM(登録商標)、CDMA、Wi-Fi、RF、UWB、および同様のもの含が、これらに限定されない1つまたは複数の無線通信プロトコルおよび動作周波数を使用して動作するように構成され得る。例として、1つまたは複数のアンテナ306は、1つまたは複数のRFアンテナとすることができ、従って、RF送受信機を有するクレデンシャルデバイスまたはキーデバイスによって受信/送信されるべきRF信号を自由空間を介して送信/受信し得る。UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載しているユーザ(またはデバイス)の位置および/または意図を判定するための改良された方法およびシステムに概して関連する本開示の例では、アンテナ306は、1つまたは複数のUWB送信機、UWB受信機、またはUWB送受信機などの1つまたは複数のUWBセンサ、1つまたは複数のUWBアンテナ対、および/またはUWBアンテナアレイを少なくとも含み得る。
【0023】
通信モジュール308は、任意の適切な通信プロトコルに従って、1つまたは複数の制御機構106または制御パネル108などの、リーダー102に対してリモートまたはローカルのいずれかの1つまたは複数の異なるシステムまたはデバイスと通信するように構成することができる。
【0024】
ネットワークインタフェースデバイス310は、いくつかの転送プロトコル(例えば、フレームリレー、インターネットプロトコル(IP:internet protocol)、伝送制御プロトコル(TCP:transmission control protocol)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP:user datagram protocol)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP:hypertext transfer protocol)など)のうちのいずれか1つを利用して、ネットワーク110などの通信ネットワークを経由して、制御パネル108またはホストサーバ112などの他のデバイスとの通信を可能にするためのハードウェアを含む。例示的な通信ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、パケットデータネットワーク(例えば、インターネット)、モバイル電話ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)、一般電話(POTS:Plain Old Telephone)ネットワーク、無線データネットワーク(例えば、Wi-Fiとして知られるIEEE802.11規格ファミリーまたはWiMaxとして知られるIEEE802.16規格ファミリーに基づくネットワーク)、IEEE802.15.4規格ファミリーに基づくネットワーク、およびピアツーピア(P2P)ネットワークを含むことができる。いくつかの例では、ネットワークインタフェースデバイス310は、イーサネット(登録商標)ポートまたは他の物理的ジャック、Wi-Fiカード、ネットワークインタフェースカード(NIC:Network Interface Card)、セルラーインタフェース(例えば、アンテナ、フィルタ、および関連回路)などを含むことができる。いくつかの例では、ネットワークインタフェースデバイス310は、例えば、単一入力複数出力(SIMO:single-input multiple-output)技法、複数入力複数出力(MIMO:multiple-input multiple-output)技法、または複数入力単一出力(MISO:multiple-input single-output)技法のうちの少なくとも1つを使用して無線通信するための1つまたは複数のアンテナを含むことができる。
【0025】
ユーザインタフェース312は、1つまたは複数の入力デバイスおよび/または表示デバイスを含むことができる。ユーザインタフェース312に含まれ得る適切なユーザ入力デバイスの例は、1つまたは複数のボタン、キーボード、マウス、タッチセンサ式表面、スタイラス、カメラ、マイクロフォン、PINパッド、タッチスクリーン、指紋リーダー、磁気ストライプリーダー、チップリーダーなどを含むが、これらに限定されない。ユーザインタフェース312に含まれ得る適切なユーザ出力デバイスの例は、1つまたは複数のLED、LCDパネル、表示画面、タッチ画面、1つまたは複数のライト、スピーカなどを含むが、これらに限定されない。また、ユーザインタフェース312は、タッチセンサ式ディスプレイなどのような、組み合わされたユーザ入力およびユーザ出力デバイスを含み得ることを理解されたい。
【0026】
電源314は、バッテリ、容量性電源、または同様のタイプの電荷蓄積デバイスなどの任意の適切な内部電源とすることができ、かつ/または、外部電力をリーダー102の構成要素に適した電力に変換する(例えば、外部から供給されたAC電力をDC電力に変換する)のに適した1つまたは複数の電力変換回路を含むことができる。また、電源314は、リーダー102の構成要素を電力サージから保護するためのサージ保護回路のいくつかの実装を含むことができる。
【0027】
また、リーダー102は、リーダーの様々なハードウェア構成要素間で通信を送信するように動作可能な1つまたは複数のインターリンクまたはバス322を含むことができる。システムバス322は、いくつかのタイプの市販のバス構造またはバスアーキテクチャのいずれかとすることができる。
【0028】
リーダー102の種々の例示的な構成要素が、説明および図示されているが、全ての構成要素が、本明細書に説明される各リーダーにおいて必要とされるわけではなく、本明細書に説明されるリーダーは、本明細書に説明および図示される例示的な構成要素のみを含むことに限定されるものではない。例えば、本明細書に説明されるリーダー102のうちのいずれかは、本明細書に説明および図示される例示的な構成要素の異なるセットおよび/または組み合わせを備え得る。
【0029】
図4は、例えば、本開示による、制御パネル108、ホストサーバ112、クレデンシャルデバイス116、および/またはUWB対応デバイスとして使用され得る、例示的なマシン400の種々の例示的な構成要素の概略的なブロック図を示す。例は、本明細書で説明されるように、概して、マシン400内の論理構成要素または複数の構成要素、モジュール、または機構を含むことができるか、またはそれらによって動作することができる。モジュールは、本明細書で説明される動作を実行するために、1つまたは複数のプロセッサに通信可能に結合されたハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアであり得る。概して、例示的なマシン400の回路構成(例えば、処理回路)は、ハードウェア(例えば、単純な回路、ゲート、ロジックなど)を含むマシン400の有形のエンティティに具体化された回路の集合を含み得る。回路構成の要素は、経時的に柔軟に変化することができる。回路は、動作時に指定された動作を単独でまたは組み合わせて実行することができる構成要素を含む。いくつかの例では、回路構成のハードウェアは、特定の動作を実行するように(例えば、配線接続されるなど)不変的に設計することができる。いくつかの例では、回路構成のハードウェアは、特定の動作の命令を符号化するように物理的に(例えば、磁気的に、電気的に、不変質量粒子の可動配置など)変更されたマシン可読媒体を含む、可変接続の物理的構成要素(例えば、実行ユニット、トランジスタ、単純な回路など)を含むことができる。物理的コンポーネントを接続する際に、例えば、絶縁体から導体に(または、その逆に)、ハードウェア構成物の基礎となる電気的特性が変化する。命令は、組み込みハードウェア(例えば、実行ユニットまたはローディング機構)が、可変接続を介してハードウェア内に回路構成の要素を作成して、動作時に特定の動作の一部を実行することを許容する。従って、いくつかの例では、マシン可読媒体要素は、回路構成の一部であるか、またはデバイスが動作する際に回路構成の他の構成要素に通信可能に接続される。いくつかの例では、物理的構成要素のいずれも、2つ以上の回路構成の2つ以上の要素において使用することができる。例えば、動作中、実行ユニットは、ある時点で第1の回路構成の第1の回路において使用され、かつ第1の回路構成の第2の回路によって再使用されるか、または異なる時点で第2の回路構成の第3の回路によって使用され得る。マシン400に関する構成要素の追加のおよび/またはより具体的な例を以下に示す。
【0030】
いくつかの実施形態において、マシン400は、スタンドアロンデバイスとして動作することができるか、または他のマシンに接続(例えば、ネットワーク接続)することができる。ネットワーク接続された構成では、マシン400は、サーバ・クライアントネットワーク環境において、サーバマシン、クライアントマシン、またはその両方として動作することができる。いくつかの例では、マシン400は、ピアツーピア(P2P)(または他の分散型)ネットワーク環境におけるピアマシンとして動作することができる。マシン400は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチもしくはブリッジ、またはそのマシンによって実行される動作を指定する命令(シーケンシャルまたはそれ以外のもの)を実行することが可能な任意のマシンとすることができるか、またはそれらを含むことができる。さらに、単一のマシンのみが示されているが、「マシン」という用語は、クラウドコンピューティング、サービス型ソフトウェア(SaaS:software as a service)、他のコンピュータクラスタ構成などの、本明細書で説明される方法のうちの任意の1つまたは複数を実行するために、命令のセット(または複数のセット)を個々にまたは共同で実行するマシンの任意の集合を含むものとも解釈されるべきである。
【0031】
マシン(例えば、コンピュータシステム)400は、ハードウェアプロセッサ402(例えば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、ハードウェアプロセッサコア、またはそれらの任意の組み合わせ)、メインメモリ404、スタティックメモリ406(例えば、ファームウェア、マイクロコード、基本入出力(BIOS)、統合拡張可能ファームウェアインタフェース(UEFI)などのためのメモリまたはストレージ)、および/または大容量ストレージ408(例えば、ハードドライブ、テープドライブ、フラッシュストレージ、または他のブロックデバイス)を含むことができ、これらのうちの一部または全部は、インターリンク(例えば、バス)434を介して互いに通信することができる。マシン400は、ディスプレイデバイス410、入力デバイス412、および/またはユーザインタフェース(UI)ナビゲーションデバイス414をさらに含むことができる。適切なディスプレイデバイスの例は、1つまたは複数のLED、LCDパネル、表示画面、タッチ画面、1つまたは複数のライトなどを含むが、これらに限定されない。例示的な入力デバイスおよびUIナビゲーションデバイスは、1つまたは複数のボタン、キーボード、タッチセンサ式表面、スタイラス、カメラ、マイクロフォンなどを含むが、これらに限定されない。いくつかの例では、ディスプレイデバイス410、入力デバイス412、および/またはUIナビゲーションデバイス414のうちの1つまたは複数は、タッチスクリーンディスプレイなどの組み合わされたユニットであり得る。マシン400は、信号発生デバイス418(例えば、スピーカ)、ネットワークインタフェースデバイス420、1つまたは複数のアンテナ430、電源432、全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または他のセンサ等の1つまたは複数のセンサ416をさらに含むことができる。マシン400は、1つまたは複数の周辺デバイス(例えば、プリンタ、カードリーダーなど)と通信するか、またはそれを制御するために、シリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、パラレル、または他の有線または無線(例えば、赤外線(IR)、NFCなど)接続などの出力コントローラ428を含むことができる。
【0032】
プロセッサ402は、1つまたは複数のコンピュータ処理デバイスまたはリソースに対応することができる。例えば、プロセッサ402は、シリコンとして、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、任意の他のタイプの集積回路(IC)チップ、ICチップの集合などとして提供され得る。より具体的な例として、プロセッサ402は、内部メモリ422および/またはメモリ404、406、408に保存された命令セットを実行するように構成されたマイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、または複数のマイクロプロセッサまたはCPUとして提供することができる。
【0033】
メモリ404、406、および408のうちのいずれかは、本明細書に説明される機能または方法のうちのいずれかを行うためにプロセッサ402によるアプリケーションプログラミングまたは命令の実行と関連して、本明細書に説明されるようなUWB対応デバイスを保持する、担持する、装着する、または搭載しているユーザの位置および/または意図を判定するためなど、本明細書に説明される機能または方法のうちのいずれかを行うためのプログラム命令または命令セット424および/または他のデータの一時的または長期的な保存のために使用することができる。メモリ404、406、408のいずれも、マシン400によって、またはマシン400に関連して使用するためのデータ、プログラムコード、または命令424を含み、保存し、伝達し、または転送することができる任意の媒体とすることができるコンピュータ可読媒体を備えることができる。コンピュータ可読媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイスとすることができるが、これらに限定されない。適切なコンピュータ可読媒体のより具体的な例は、1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、またはポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMまたはEEPROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ソリッドステートストレージデバイス、一般に、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、または他の光学もしくは磁気記憶デバイスなどの有形記憶媒体を含むが、これらに限定されない。上述したように、コンピュータ可読媒体は、これと混同されるべきではないが、コンピュータ可読媒体の全ての物理的な、非一時的な、または同様の実施形態を包含することを意図したコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0034】
ネットワークインタフェースデバイス420は、いくつかの転送プロトコル(例えば、フレームリレー、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)など)のうちのいずれか1つを利用する限定はしないが、通信ネットワーク110などのネットワーク426上で他のデバイスとの通信を可能にするためのハードウェアを含む。例示的な通信ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、パケットデータネットワーク(例えば、インターネット)、モバイル電話ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)、一般電話(POTS:Plain Old Telephone)ネットワーク、無線データネットワーク(例えば、Wi-Fiとして知られるIEEE802.11規格ファミリーまたはWiMaxとして知られるIEEE802.16規格ファミリーに基づくネットワーク)、IEEE802.15.4規格ファミリーに基づくネットワーク、およびピアツーピア(P2P)ネットワークを含むことができる。いくつかの例では、ネットワークインタフェースデバイス420は、イーサネット(登録商標)ポートまたは他の物理的ジャック、Wi-Fiカード、ネットワークインタフェースカード(NIC)、セルラーインタフェース(例えば、アンテナ、フィルタ、および関連回路)などを含むことができる。いくつかの例では、ネットワークインタフェースデバイス420は、例えば、単一入力複数出力(SIMO)技法、複数入力複数出力(MIMO)技法、または複数入力単一出力(MISO)技法のうちの少なくとも1つを使用して無線通信するための1つまたは複数のアンテナを含むことができる。
【0035】
アンテナ430は、1つまたは複数のアンテナに対応することができ、かつマシン400と別のデバイスとの間の無線通信を提供するように構成することができる。1つまたは複数のアンテナ430は、IEEE802.15.1、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、ブルートゥース・ロー・エナジー(BLE:Bluetooth Low Energy)、近距離無線通信(NFC)、ジグビー(ZigBee(登録商標))、GSM(登録商標)、CDMA、Wi-Fi、RF、UWBおよび同様のものを含むが、これらに限定されない1つまたは複数の無線通信プロトコルおよび動作周波数を使用して動作するように構成され得る。例として、1つまたは複数のアンテナ430は、1つまたは複数のRFアンテナとすることができ、従って、RF送受信機を有する別のデバイスによって受信/送信されるべきRF信号を自由空間を介して送信/受信し得る。UWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載しているユーザ(またはデバイス)の位置および/または意図を判定するための改良された方法およびシステムに概して関連する本開示の例では、本開示によるクレデンシャルデバイス116またはUWB対応デバイス等のいくつかのマシン400のアンテナ430は、1つまたは複数のUWB送信機、受信機、または送受信機などの1つまたは複数のUWBセンサ、1つまたは複数のUWBアンテナ対、および/またはUWBアンテナアレイを少なくとも含み得る。
【0036】
電源432は、バッテリ、容量性電源、または同様のタイプの電荷蓄積デバイスなどの任意の適切な内部電源とすることができ、かつ/または外部電力をマシン400の構成要素に適した電力に変換する(例えば、外部から供給されたAC電力をDC電力に変換する)のに適した1つまたは複数の電力変換回路を含むことができる。また、電源432は、マシン400の構成要素を電力サージから保護するためのサージ保護回路のいくつかの実装を含むことができる。
【0037】
上述したように、マシン400は、マシンの様々なハードウェア構成要素間で通信を送信するように動作可能な1つまたは複数のインターリンクまたはバス434を含むことができる。システムバス434は、いくつかのタイプの市販のバス構造またはバスアーキテクチャのいずれかとすることができる。
【0038】
例示的なマシン400の種々な例示的な構成要素が説明および図示されているが、全ての構成要素が、本明細書で説明される各マシンまたはデバイスにおいて必要とされるわけではなく、本明細書で説明されるマシンまたはデバイスは、本明細書で説明および図示される例示的な構成要素のみを含むことに限定されるものではない。例えば、本開示による制御パネル108、ホストサーバ112、クレデンシャルデバイス116、および/またはUWB対応デバイスなどの本明細書に説明される種々のデバイスのいずれかは、本明細書に説明および図示される例示的な構成要素の異なるセットおよび/または組み合わせを備え得る。
【0039】
説明を簡単にするために、図5は、例示的な環境100の拡大図500を示しており、より良好に例示するために、いくつかの要素が取り除かれている。環境500は、リーダー102、アクセスポイント105によって安全が確保された保全資産104、および制御機構106を含む。いくつかの例では、保全資産104およびアクセスポイント105は、同じであり得る。環境500内のまたは環境500に入るユーザ114(またはデバイス)は、1つまたは複数のUWBセンサを有するクレデンシャルデバイス116または他のポータブルデバイスなどのデバイスを保持または携帯し得る。本明細書では主に「クレデンシャル」デバイスを参照して説明されるが、いくつかの例では、ユーザ114(またはデバイス)は、本明細書で説明されるUWB対応デバイスを保持、携帯、装着、または搭載するユーザ(またはデバイス)の位置および/または意図を判定するための方法およびシステムで使用するために、クレデンシャルデバイスと同じかまたは異なる任意のUWB対応デバイスを保持または携帯し得ることを理解されたい。図5には、アクセスポイント105への1つまたは複数の別個の基準アプローチまたは基準経路502、504、506、508、510、512も示されている。アプローチまたは経路は、アクセスポイント105が先にある、およびいくつかのケースでは、アクセスポイント105が直前にある任意の適切な距離の経路を備え得る。基準アプローチ/経路502、504、506、508、510、512は、説明のための例としてのみ提供され、環境500などの任意の環境は、図示されたものよりも多いか、または少ないか、または異なる基準アプローチ/経路を含み得る。
【0040】
図6は、本明細書でさらに詳細に説明するように、ユーザの位置および/または意図(例えば、アクセスポイント105にアクセスする意図)を判定する方法におけるその後の使用のために、1つまたは複数の基準アプローチ/経路502、504、506、508、510、512、またはそれらの一部(単数または複数)に基づいて、例示的な環境100、500などの環境内のアクセスポイント105および/またはリーダー102に関連する1つまたは複数の基準時間シグネチャを収集するステップ602の例示的な方法を概略的に示すフローチャートである。アクセスポイント105および/またはリーダー102に関連する1つまたは複数の基準時間シグネチャを収集することは、アクセスポイント105および/またはリーダー102を較正することとして参照され得る。
【0041】
基準時間シグネチャのガイド付き収集として参照される1つまたは複数の基準時間シグネチャを収集する一例では、ステップ604において、基準アプローチ/経路502、504、506、508、510、512のうちの1つまたは複数の各々について、デバイス116は、アプローチ/経路502の点514などの基準アプローチ/経路の決定された第1の点(例えば、開始点)と、アプローチ/経路502の点516などの基準アプローチ/経路の決定された第2の点(例えば、終了点)との間で搬送される。いくつかの例では、デバイス116は、代替的に、または付加的に、基準アプローチ/経路の決定された第2の点と基準アプローチ/経路の決定された第1の点との間で搬送され得る。いくつかの例では、第1の点は、アクセスポイント105および/またはリーダー102から最も遠く離れた基準アプローチ/経路に沿った点であり得、第2の点は、アクセスポイントおよび/またはリーダーに最も近い基準アプローチ/経路に沿った点であり得る。代替的に、第1の点は、アクセスポイント105および/またはリーダー102に最も近い基準アプローチ/経路に沿った点であり得、第2の点は、アクセスポイントおよび/またはリーダーから最も遠い基準アプローチ/経路に沿った点であり得る。
【0042】
アプローチ/経路502の第1の点514と第2の点516との間など、所与の基準アプローチ/経路の第1の点と第2の点との間および/または第2の点と第1の点との間で、デバイス116がユーザ114などによって搬送されている間、デバイスは、基準アプローチ/経路に対応するリーダー102へまたはリーダー102から送信されるか、またはデバイスとリーダーとの間で送信される時間的な系列の1つまたは複数のUWB読取値またはUWB信号を監視および/または記録することができる。UWB読取値またはUWB信号は、実質的に連続的に、周期的に、ランダムに、または任意の他の反復パターンまたは非反復パターンもしくはアルゴリズムに従って等、任意の適切な間隔で監視および/または記録され得る。
【0043】
ステップ606では、基準アプローチ/経路502等の基準アプローチ/経路に沿った1つまたは複数の点に対応する1つまたは複数のUWB測定値またはUWB計算値が、監視および/または記録されたUWB読取値またはUWB信号に基づいて決定され得る。基準アプローチ/経路に沿った任意の所与の間隔点に対応する1つまたは複数のUWB測定値は、限定はしないが、半径方向距離(D)、到来角(AoA)、信号対雑音比(SNR)、および/または見通し(LoS)測定値など、UWB読取値またはUWB信号に基づく任意のタイプの測定値を含み得る。一例では、基準アプローチ/経路に沿った任意の所与の間隔点に対応するUWB測定値は、半径方向距離(D)、到来角(AoA)、信号対雑音比(SNR)、または見通し(LoS)測定値のうちの1つなど、単一タイプのUWB測定値のみを含み得る一方で、他の例では、基準アプローチ/経路に沿った任意の所与の間隔点に対応するUWB測定値は、半径方向距離(D)、到来角(AoA)、信号対雑音比(SNR)、または見通し(LoS)測定値のうちの2つ以上など、2つ以上のタイプのUWB測定値を含み得る。特定の例では、基準アプローチ/経路に沿った任意の所与の間隔点に対応するUWB測定値は、半径方向距離(D)と到来角(AoA)のペアまたはそれらの他の数学的組合せを含む。いくつかの例では、基準アプローチ/経路に沿った所与の点間隔に対応するUWB測定値は、SNRおよび/またはLoS測定値を追加的に含むか、またはSNRおよび/またはLoS測定値を数学的に組み合わせたものである。UWB測定値は、実質的に連続して、周期的に、ランダムに、または任意の他の反復パターンまたは非反復パターンもしくはアルゴリズムに従って等、任意の適切な間隔で基準アプローチ/経路に沿った点に対して決定され得る。UWB測定値は、ステップ604において監視および/または記録された全てのUWB読取値またはUWB信号に対して、またはそれに基づいて決定される必要はなく、UWB読取値またはUWB信号の一部に対して、または一部に基づいて決定され得る。
【0044】
ステップ608において、基準アプローチ/経路502などの基準アプローチ/経路の少なくとも一部に沿って決定された1つまたは複数のUWB測定値は、当該基準アプローチ/経路に対する基準時間シグネチャとして保存され得る。いくつかの例では、基準アプローチ/経路に沿った各間隔点において決定されたUWB測定値が、半径方向距離(D)および到来角(AoA)などの2つ以上のUWB測定値からなる場合、各間隔点についての2つ以上のUWB測定値は、任意の順序付けアルゴリズムまたは数学的組合せを使用するなどして、任意の方法で連結または結合され得る。基準アプローチ/経路に沿った1つまたは複数の間隔点の少なくとも一部についてのそのような連結または結合された一組のUWB測定値は、基準アプローチ/経路に対する基準時間シグネチャとして保存され得る。いくつかの例では、基準アプローチ/経路502などの基準アプローチ/経路の少なくとも一部に沿って決定された1つまたは複数のUWB測定値は、任意の適切なアルゴリズムまたは方法に従ってさらに処理され得、その出力は、代替的または追加的に、当該基準アプローチ/経路に対する基準時間シグネチャとして保存され得る。さらなる例では、基準時間シグネチャは、「基準経路シグネチャ」を含むか、または任意の適切な方法で「基準経路シグネチャ」と組み合わされ得るか、または全体が参照により本明細書に組み込まれる2021年9月17日に出願された「慣性測定ユニットを用いた位置認識(Location Recognition Using Inertial Measurement Unit)」という名称のPCT国際出願番号第PCT/US2021/071497号において記載されているように、「基準経路シグネチャ」を決定するために使用される情報、または「基準経路シグネチャ」が基づく任意の情報を含むか、または任意の適切な方法でその情報と組み合わされ得る。例えば、加速度計、ジャイロスコープ、および/または磁力計などの慣性測定ユニット(IMU)からの読取値または信号、またはそのような信号または読取値に基づく情報は、任意の順序付けアルゴリズムまたは数学的組合せを使用して、1つまたは複数のUWB測定値と連結または結合されて、基準時間シグネチャとして機能し、かつ/または意図を判定するためにも使用され得る追加の速度情報および/または方位情報を提供することができる。
【0045】
いくつかの例では、アクセスポイント105および/またはリーダー102への1つまたは複数の基準アプローチ/経路(例えば、502、504、506、508、510、512)に対する基準時間シグネチャを収集することは、複数のユーザ114によって、および/または複数のデバイス116を使用して、集合的に完了し得る。同様に、所与の環境内の複数のアクセスポイントおよび/またはリーダーの各々への1つまたは複数の基準アプローチ/経路に対する基準時間シグネチャを収集することは、複数のユーザ114によって、および/または複数のデバイス116を使用して、集合的に完了し得る。各基準時間シグネチャは、基準時間シグネチャを所与のアクセスポイント105および/またはリーダー102に関連付ける識別子およびラベルとともに保存され得る。基準時間シグネチャは、任意の他の適切な情報とともに保存され得る。例えば、基準時間シグネチャは、基準時間シグネチャがアクセスポイント105および/またはリーダー102のセキュリティ確保側にある基準アプローチ/経路に関係するのか、セキュリティ非確保側にある基準アプローチ/経路に関係するのかを示すデータとともに保存され得る。
【0046】
いくつかの例では、デバイス116または他のUWB対応デバイス上で実行されるソフトウェアまたはアプリケーション(または「アプリ」)は、環境500の較正を介して(即ち、基準時間シグネチャの収集を介して)ユーザ114を誘導することができる。例えば、そのようなアプリは、アクセスポイント105および/またはリーダー102の近くで開始し、アクセスポイント/リーダーから離れるように移動し(セキュリティ確保側またはセキュリティ非確保側に)、次いでアクセスポイント/リーダーに戻る典型的な経路を縦断するようにユーザ114を誘導し得る。ユーザ114が移動する速度および/またはユーザが縦断する距離は、例えば、デバイス116によって監視することができ、所望であれば、限定ではないが、より遅く/より速く進む、リーダーからより遠くに離れる、リーダーに戻るなどをユーザに指示するプロンプト等を介して、適切なプロンプトをユーザに提供することができる。ユーザのための速度情報は、UWB読取値またはUWB信号に基づくことができるが、それに基づく必要はなく、例えば、追加的にまたは代替的に、加速度計および/またはジャイロスコープなど、デバイス116(または他のUWB対応デバイス)上の1つまたは複数のIMUセンサからの読取値または信号に基づくことができる。そのような誘導プロセスは、アクセスポイント105および/またはリーダー102のセキュリティ確保側とセキュリティ非確保側の両方について、最も一般的な経路など、いくつかの経路について繰り返され得る。
【0047】
図6の例示的な方法のステップ604~608は、デバイス116によって実行され得、および/またはデバイス116によって実行されるものとして説明される。しかしながら、他の例では、図6の例示的な方法のステップ604~608のうちのいくつか、即ちいくつかのステップまたは全てのステップのうちの一部は、リーダー102またはデバイス116およびリーダー102の組み合わせによって行われ得る。例えば、そのような例によって限定されないが、ステップ606および608は、代わりに、リーダー102またはデバイス116およびリーダー102の組み合わせによって行われ得る。また、例えば、基準時間シグネチャは、代わりに、リーダー102、またはデバイス116およびリーダー102の両方、またはそれらの組み合わせに保存され得る。さらに別の例では、ステップ604~608のうちのいくつか、即ちステップのうちの一部は、制御パネル108および/またはホストサーバ112によって実行され得、かつ/または基準時間シグネチャは、制御パネル108および/またはホストサーバ112に保存され得る。
【0048】
別の例では、1つまたは複数の基準時間シグネチャを収集することは、トレーニングまたは学習期間中に実行され得、かつ基準時間シグネチャのトレーニング型収集または学習型収集と呼ばれ得る。例えば、ステップ610において、リーダー102のトレーニング期間が開始され得る。一例では、トレーニング期間中、リーダーは、UWBリッスン専用モードであり得、このモードでは、アクセスポイント105に関するアクセス制御判定がUWB位置検知信号に基づいておらず、UWB信号がアクセスポイントおよび/またはリーダーを較正するために単独でまたは主に使用される。トレーニング期間は、例えば、リーダー102の設置または起動時に開始され得る。しかしながら、トレーニング期間は、リーダー102の更新時、トレーニング期間を開始するためにリーダーにおいて受信された命令に従ってなど、任意の適切な時間に開始され得るが、これに限定されない。複数の例では、トレーニング期間は、数時間、数日、数週など、所定の長さの時間であり得るが、これに限定されるものではない。いくつかの例では、トレーニング期間は、無期限に延長されるか、または終了トリガ-イベントが発生するまで延長され得る。終了トリガーイベントは、リーダー102が、トレーニング期間を終了する命令を受信すること、一定のまたは所定の数の基準時間シグネチャに到達すること、一定のメモリ容量などのリーダーの制限に到達することなどを含み得るが、これに限定されない。トレーニング期間中、ユーザは、リーダー102のキーパッドまたは他のインタフェースを使用して資格証明データ(例えば、PIN、バイオメトリックデータなど)を入力すること、および/またはクレデンシャルデバイス上のアプリを介するなど、クレデンシャルデバイス116を使用してアクセスポイントを手動でアクティブ化することなど、これらに限定されない、アクセスポイント105にアクセスする(例えば、それを通過する)ための1つまたは複数の従来の方法を使用することができる。トレーニング期間が終了すると、リーダー102は、通常動作モードに切り替わり得、通常動作モードでは、アクセスポイント105にアクセスするための従来の方法に加えて、またはその代替として、本明細書で説明するように、ユーザ(またはデバイス)が保持し、携帯し、装着し、または搭載しているUWB対応デバイスによって送信され、それによって受信され、またはそれと通信されたUWB読取値またはUWB信号に基づいてユーザ(またはデバイス)の位置および/または意図を判定する様々な方法が使用され得る。
【0049】
ステップ612において、トレーニング期間中に、デバイス116が、ユーザ114などによって環境100、500全体にわたってリーダー102のUWB範囲内に持ち運ばれている間に、リーダーは、リーダー102へまたはリーダー102から送信されるか、またはデバイス116とリーダーとの間で送信される一時的なUWB読取値またはUWB信号を監視または記録し得る。UWB読取値またはUWB信号は、実質的に連続的に、周期的に、ランダムに、または任意の他の反復パターンまたは非反復パターンもしくはアルゴリズムに従って等、任意の適切な間隔で監視および/または記録され得る。
【0050】
ステップ614では、1つまたは複数のUWB測定値またはUWB計算値が、監視および/または記録されたUWB読取値またはUWB信号に基づいて決定され得る。上記で示したように、1つまたは複数のUWB測定値は、半径方向距離(D)、到来角(AoA)、信号対雑音比(SNR)、および/または見通し(LoS)測定値など、これらに限定されない、UWB読取値またはUWB信号に基づく任意のタイプの測定値を含み得る。一例では、UWB測定値は、半径方向距離(D)、到来角(AoA)、信号対雑音比(SNR)、または見通し(LoS)測定値のうちの1つなど、単一タイプのUWB測定値のみを含み得るが、他の例では、UWB測定値は、半径方向距離(D)、到来角(AoA)、信号対雑音比(SNR)、または見通し(LoS)測定値のうちの2つ以上など、2つ以上のタイプのUWB測定値を含み得る。特定の例では、UWB測定値は、半径方向距離(D)と到来角(AoA)のペア、またはそれらの他の数学的組合せを含む。いくつかの例では、UWB測定値は、追加的に、SNRおよび/またはLoS測定値を含むか、または数学的に組み合わせたものである。UWB測定値は、実質的に連続的に、周期的に、ランダムに、または任意の他の反復パターンまたは非反復パターンもしくはアルゴリズムに従って等、UWB読取値またはUWB信号の任意の適切な間隔で決定され得る。UWB測定値は、ステップ612において監視および/または記録された全てのUWB読取値またはUWB信号に対して、またはそれに基づいて決定される必要はなく、UWB読取値またはUWB信号の一部に対して、または一部に基づいて決定され得る。
【0051】
ステップ616において、1つまたは複数の従来のアクセス方法に基づくアクセス等のアクセスポイント105に対するアクセスイベント(例えば、アクセスポイントを介したアクセス)の検出時に、リーダー102は、アクセスイベントに先行する1つまたは複数のUWB測定値の少なくとも一部をアクセスポイントおよび/またはリーダーに対応する基準時間シグネチャとして保存し得る。アクセスイベントに先行する1つまたは複数のUWB測定値の任意の部分または副部分(sub-portion)が、基準時間シグネチャとして保存され得るが、そのような部分または副部分に対応する全ての連続UWB測定値が、保存された基準時間シグネチャの一部として含まれることは要求されない。上述したように、いくつかの例では、各間隔で決定されたUWB測定値が、半径方向距離(D)および到来角(AoA)などの2つ以上のUWB測定値からなる場合、各間隔での2つ以上のUWB測定値は、任意の順序付けアルゴリズムまたは数学的組合せを使用するなどして、任意の方法で連結または結合され得る。間隔の少なくとも一部についてのそのような連結または結合された一組のUWB測定値は、基準時間シグネチャとして保存され得る。いくつかの例では、アクセスイベントに先行する1つまたは複数のUWB測定値の少なくとも一部は、任意の適切なアルゴリズムまたは方法に従ってさらに処理され得、その出力は、代替的にまたは追加的に、基準時間シグネチャとして保存され得る。さらに別の例では、上述したように、基準時間シグネチャは、「基準経路シグネチャ」を含むか、または「基準経路シグネチャ」と組み合わされ得るか、または、以前に参照により組み込まれた「慣性測定ユニットを用いた位置認識(Location Recognition Using Inertial Measurement Unit)」という名称のPCT国際出願第PCT/US2021/071497号において記載されているように、「基準経路シグネチャ」を決定するために使用される情報、または「基準経路シグネチャ」が基づく任意の情報を含むか、または任意の適切な方法でその情報と組み合わされ得る。例えば、加速度計、ジャイロスコープ、および/または磁力計からなどのIMUからの読取値もしくは信号、またはそのような信号または読取値に基づく情報は、任意の順序付けアルゴリズムまたは数学的組合せを使用して、1つまたは複数のUWB測定値と連結または組み合わせられて、基準時間シグネチャとして機能し、かつ/または意図を判定するためにも使用され得る追加の速度情報および/または方位情報を提供することができる。ステップ616は、トレーニング期間中に複数のアクセスイベント、またはいくつかの例では各アクセスイベントに対して繰り返されるかまたは実行され、それによって、複数の基準時間シグネチャが収集され得る。
【0052】
基準時間シグネチャの誘導された収集と同様に、基準時間シグネチャのトレーニングされたまたは学習された収集では、アクセスポイント105および/またはリーダー102に対して基準時間シグネチャを収集することは、複数のユーザ114によって、および/または複数のデバイス116を使用して、集合的に完了し得る。同様に、所与の環境内の複数のアクセスポイントおよび/または複数のリーダーの各々に対して基準時間シグネチャを収集することは、複数のユーザ114によって、および/または複数のデバイス116を使用して、集合的に完了し得る。各基準時間シグネチャは、基準時間シグネチャを所与のアクセスポイント105および/またはリーダー102に関連付ける識別子およびラベルとともに保存され得る。基準時間シグネチャは、任意の他の適切な情報とともに保存され得る。例えば、基準時間シグネチャは、基準時間シグネチャがアクセスポイント105および/またはリーダー102のセキュリティ確保側にある基準アプローチ/経路に関係するのか、セキュリティ非確保側にある基準アプローチ/経路に関係するのかを示すデータとともに保存され得る。基準時間シグネチャをアクセスポイント105および/またはリーダー102のセキュリティ確保側またはセキュリティ非確保側として分類することは、アクセスイベントのタイプから少なくとも部分的に決定され得る。例えば、資格証明認証を必要とするアクセスイベント(例えば、入室)は、基準時間シグネチャがアクセスポイント105および/またはリーダー102のセキュリティ非確保側にあることを示し得、資格証明認証を伴わないアクセスイベント(例えば、退室)は、基準時間シグネチャがアクセスポイントおよび/またはリーダーのセキュリティ確保側にあることを示し得る。
【0053】
いくつかの例では、ステップ614および616またはその一部は、実質的に同時に実行され得るか、またはステップ616の少なくとも一部は、ステップ614の前に実行され得る。例えば、アクセスポイント105に対するアクセスイベントは、監視および/または記録されたUWB読取値またはUWB信号に基づいて1つまたは複数のUWB測定値を決定する前に検出され得る。監視および/または記録されたUWB読取値またはUWB信号に基づいて任意のUWB測定値を決定する前に、アクセスイベントの検出まで待機することには、そのようなUWB測定値が実際に所望されるか、または必要とされるまで、任意のUWB測定値の決定を延期することによって、例えば、リーダー102の処理電力を節約することができる。
【0054】
図6の例示的な方法のステップ610~616は、リーダー102によって実行され得、かつ/またはリーダー102によって実行されるものとして説明される。しかしながら、他の例では、図6の例示的な方法のステップ610~616のうちのいくつか、即ちいくつかのステップまたは全てのステップのうちの一部は、デバイス116またはリーダー102およびデバイス116の組み合わせによって実行され得る。例えば、そのような例によって限定されないが、ステップ612および614は、代わりに、デバイス116またはリーダー102およびデバイス116の組み合わせによって実行され得る。また、例えば、基準時間シグネチャは、代わりに、デバイス116、またはリーダー102およびデバイス116の両方、またはそれらの組み合わせに保存され得る。さらに別の例では、ステップ610~616のうちのいくつか、即ちステップの一部は、制御パネル108および/またはホストサーバ112によって実行され得、かつ/または基準時間シグネチャは、制御パネル108および/またはホストサーバ112に保存され得る。
【0055】
基準時間シグネチャのトレーニングされた収集と同様である、1つまたは複数の基準時間シグネチャを収集するさらなる例では、基準時間シグネチャは、リーダー102の設置後、概して、任意の時間に収集され得、かつ追加の基準時間シグネチャとして追加され得るか、またはアクセスポイント105および/またはリーダーに対応する、以前に保存された基準時間シグネチャと置き換えられ得る。そのような方法は、基準時間シグネチャのオンザフライ(on-the-fly)収集と呼ばれ得る。そのようなオンザフライ方法は、ステップ612および614と同様のステップを含み得る。しかしながら、そのようなステップは、上述したようなトレーニング期間中に実行される必要はない。むしろ、基準時間シグネチャのオンザフライ収集に従って、ステップ612および614をいつでも行うことができる。基準時間シグネチャのオンザフライ収集は、ステップ616と同様のステップを含み得る。具体的には、アクセスポイント105に対するアクセスイベント(例えば、アクセスポイントを介したアクセス)の検出時に、リーダー102は、アクセスイベントに先行する1つまたは複数のUWB測定値の少なくとも一部をアクセスポイントおよび/またはリーダーに対応する基準時間シグネチャとして保存し得る。上記で示したように、基準時間シグネチャは、アクセスポイント105および/またはリーダー102に対応する追加の基準時間シグネチャとして保存され得るか、またはアクセスポイントおよび/またはリーダーに対応する以前に保存された基準時間シグネチャと置き換えられ得る。ステップ616に関して説明したように、アクセスイベントに先行する1つまたは複数のUWB測定値の任意の部分または副部分が、基準時間シグネチャとして保存され得るが、そのような部分または副部分に対応する全ての連続UWB測定値が、保存された基準時間シグネチャの一部として含まれることは要求されない。いくつかの例では、各間隔で決定されたUWB測定値が、半径方向距離(D)および到来角(AoA)などの2つ以上のUWB測定値からなる場合、各間隔での2つ以上のUWB測定値は、任意の順序付けアルゴリズムまたは数学的組合せを使用するなどして、任意の方法で連結または結合され得る。間隔の少なくとも一部についてのそのような連結または結合された一組のUWB測定値は、基準時間シグネチャとして保存され得る。いくつかの例では、アクセスイベントに先行する1つまたは複数のUWB測定値の少なくとも一部は、任意の適切なアルゴリズムまたは方法に従ってさらに処理され得、その出力は、代替的にまたは追加的に、基準時間シグネチャとして保存され得る。この場合も、いくつかの例では、基準時間シグネチャは、「基準経路シグネチャ」を含むか、または「基準経路シグネチャ」と組み合わされ得るか、または、PCT国際出願第PCT/US2021/071497号に記載されているように、「基準経路シグネチャ」を決定するために使用される情報、または「基準経路シグネチャ」が基づく任意の情報をさらに含むか、または任意の適切な方法でその情報と組み合わされ得る。各基準時間シグネチャは、基準時間シグネチャを所与のアクセスポイント105および/またはリーダー102に関連付ける識別子およびラベルとともに保存され得る。前述したように、基準時間シグネチャは、任意の他の適切な情報とともに保存され得る。例えば、基準時間シグネチャは、基準時間シグネチャがアクセスポイント105および/またはリーダー102のセキュリティ確保側にある基準アプローチ/経路に関係するのか、セキュリティ非確保側にある基準アプローチ/経路に関係するのかを示すデータとともに保存され得る。上述したように、基準時間シグネチャをアクセスポイント105および/またはリーダー102のセキュリティ確保側またはセキュリティ非確保側として分類することは、アクセスイベントのタイプから少なくとも部分的に決定され得る。
【0056】
一例として、特定のユーザに対するUWBベースの位置および/または意図検出が失敗し、ユーザが、リーダー102のキーパッドまたは他のインタフェースを使用して資格証明データ(例えば、PIN、バイオメトリックデータなど)を入力すること、および/またはクレデンシャルデバイス上のアプリを介するなど、クレデンシャルデバイス116を使用してアクセスポイントを手動でアクティブ化することなど、これらに限定されない、アクセスポイント105にアクセスするバックアップ方法を使用しなければならなかった場合に、基準時間シグネチャのオンザフライ収集が望ましい場合がある。その後のユーザによるアクセスは、アクセスポイント105へのユーザによって取られたばかりのアプローチ/経路が、実際に、アクセスポイントに到達するためにユーザによって取られ得る少なくとも1つのアプローチ/経路を表すこと、および/またはアクセスポイントにアクセスするというユーザの意図を表すことを示し得る。
【0057】
環境内の1つまたは複数のアクセスポイントおよび/またはリーダーに関連付けられた1つまたは複数の基準時間シグネチャを収集するための例示的な方法のいずれも、単独で使用されるか、または互いに組み合わせて使用され得る。即ち、1つまたは複数の基準時間シグネチャを収集するための前述の例示的な方法のいずれかを単独で使用し得るが、これらの方法は互いに排他的ではなく、かつ環境100、500内で基準時間シグネチャを収集するために任意の組合せで使用され得る。さらに、図6のフローチャートは、例示的な方法を、特定の順序の処理を有するような連続的なステップまたはプロセスを含むものとして示しているが、フローチャートにおけるステップまたは処理のうちのいくつかまたは多くは、並行してまたは同時に実行され得、フローチャートは、本開示の様々な例示的な実施形態の状況において読み取られるべきである。同様に、図6に示されている方法ステップまたはプロセス処理の順序は、いくつかの実施形態では並べ替えられ得る。同様に、図6に示される方法は、その中に含まれない追加のステップまたは処理を有し得るか、または、示されるものよりも少ないステップまたは処理を有し得る。
【0058】
環境100、500に対する1つまたは複数の基準時間シグネチャが収集されると、基準時間シグネチャは、ユーザ(またはデバイス)が保持し、携帯し、装着し、または搭載しているUWB対応デバイスによって送信され、それによって受信され、またはUWB対応デバイスと通信されるUWB読取値またはUWB信号に基づいて、ユーザ(またはデバイス)の位置および/または意図(アクセスポイント105にアクセスする意図などであるが、これに限定されない)を判定するために使用され得る。図7は、図5の環境500を参照して、ユーザ(またはデバイス)の位置および/または意図を判定するための例示的な方法700を概略的に示すフローチャートである。ステップ702において、UWB対応デバイス116を保持、携帯、または装着している(または、ユーザ114がデバイスである例では、UWB対応デバイス116を搭載している)ユーザ114が環境500に入る。ユーザ114および/またはデバイス116は、図6に関して上述したように、環境500を較正するために使用されるユーザおよび/またはデバイスと同じであり得るが、そうである必要はない。
【0059】
ステップ704において、デバイス116が、ユーザ114等によって、環境500全体を通して、かつリーダー102のUWB範囲内で携帯されている間、リーダーおよび/またはデバイスは、リーダー102に、またはリーダー102から、またはデバイスとリーダーとの間で送信される時間的なUWB読取値またはUWB信号を監視または記録し得る。UWB読取値またはUWB信号は、実質的に連続的に、周期的に、ランダムに、または任意の他の反復パターンまたは非反復パターンもしくはアルゴリズムに従って等、任意の適切な間隔で監視および/または記録され得る。
【0060】
ステップ706において、1つまたは複数のUWB測定値または計算値が、監視および/または記録されたUWB読取値またはUWB信号に基づいて決定され得る。上記で示したように、1つまたは複数のUWB測定値は、半径方向距離(D)、到来角(AoA)、信号対雑音比(SNR)、および/または見通し(LoS)測定値など、これらに限定されない、UWB読取値またはUWB信号に基づく任意のタイプの測定値を含み得る。一例では、UWB測定値は、半径方向距離(D)、到来角(AoA)、信号対雑音比(SNR)、または見通し(LoS)測定値のうちの1つなど、単一タイプのUWB測定値のみを含み得るが、他の例では、UWB測定値は、半径方向距離(D)、到来角(AoA)、信号対雑音比(SNR)、または見通し(LoS)測定値のうちの2つ以上など、2つ以上のタイプのUWB測定値を含み得る。特定の例では、UWB測定値は、半径方向距離(D)と到来角(AoA)のペア、またはそれらの他の数学的組合せを含む。いくつかの例では、UWB測定値は、追加的に、SNRおよび/またはLoS測定値を含むか、または数学的に組み合わせたものである。UWB測定値は、実質的に連続的に、周期的に、ランダムに、または任意の他の反復パターンまたは非反復パターンもしくはアルゴリズムに従って等、UWB読取値またはUWB信号の任意の適切な間隔で決定され得る。UWB測定値は、ステップ704において監視および/または記録された全てのUWB読取値またはUWB信号に対して、またはそれに基づいて決定される必要はなく、UWB読取値またはUWB信号の一部に対して、または一部に基づいて決定され得る。
【0061】
ステップ708において、ユーザ114の現在の位置に対応する任意の時間tにおいて、時間tに先行するUWB測定値の少なくとも一部が、時間tにおけるユーザの位置(例えば、仮想線におけるデバイスによって表されるユーザの現在の位置520)よりも前の現在のアプローチまたは経路518に対する現在の時間シグネチャとして使用されるか、またはそれを表すことができる。一例では、時間tに先行するUWB測定値の任意の部分または副部分が、ユーザ114に対する現在の時間シグネチャとして使用されるか、またはそれを表すことができるが、そのような部分または副部分に対応する全ての連続するUWB測定値が、現在の時間シグネチャの一部として含まれることは要求されない。同様に、ユーザの現在位置520よりも前のアプローチ/経路518に対する複数の現在の時間シグネチャが、時間tに先行するUWB測定値の異なる部分または時間期間から決定または生成され得る。上述したように、いくつかの例では、各間隔で決定されたUWB測定値が、半径方向距離(D)および到来角(AoA)などの2つ以上のUWB測定値からなる場合、各間隔での2つ以上のUWB測定値は、任意の順序付けアルゴリズムまたは数学的組合せを使用するなどして、任意の方法で連結または結合され得る。時間tに先行する時間の少なくとも一部に対してそのように連結されたまたは結合された一組のUWB測定値は、現在の時間シグネチャとして含まれ得る。いくつかの例では、時間tに先行するUWB測定値の少なくとも一部は、任意の適切なアルゴリズムまたは方法に従ってさらに処理され得、その出力は、代替的に、または付加的に、現在の時間シグネチャとして使用されるか、またはそれを表し得る。さらに、いくつかの例では、現在の時間シグネチャは、「現在の経路シグネチャ」をさらに含むか、または「現在の経路シグネチャ」と組み合わされ得るか、または以前に参照により組み込まれた「慣性測定ユニットを用いた位置認識(Location Recognition Using Inertial Measurement Unit)」という名称のPCT国際出願第PCT/US2021/071497号において記載されているように、「現在の経路シグネチャ」を決定するために使用される情報、または「現在の経路シグネチャ」が基づく任意の情報をさらに含むか、または任意の適切な方法でその情報と組み合わされ得る。例えば、加速度計、ジャイロスコープ、および/または磁力計などのIMUからの読取値もしくは信号、またはそのような信号または読取値に基づく情報は、任意の順序付けアルゴリズムまたは数学的組合せを使用して、1つまたは複数のUWB測定値と連結または結合されて、現在の時間シグネチャとして機能し、かつ/または意図を判定するためにも使用され得る追加の速度情報および/または方位情報を提供することができる。
【0062】
ステップ710において、現在の時間シグネチャが、環境500に対して保存された1つまたは複数の基準時間シグネチャと比較または分析されて、現在の時間シグネチャが任意の基準時間シグネチャまたは基準時間シグネチャの任意の部分と実質的に一致するか、実質的に整合するか、または対応するかどうかを判定し得る。一例では、現在の時間シグネチャが、環境500に対して保存された1つまたは複数の基準時間シグネチャまたは基準時間シグネチャの任意の1つまたは複数の部分と比較または分析されて、現在の時間シグネチャが予め定義されたまたは所定の許容範囲内で任意の基準時間シグネチャまたはその部分と一致または整合するかどうかを判定し得る。現在の時間シグネチャが基準時間シグネチャまたはその一部と実質的に一致するか、実質的に整合するか、または対応するかどうかを決定することは、任意の適切な方法(複数可)、アルゴリズム(複数可)、またはそれらの組合せを使用して実行され得る。例えば、現在の時間シグネチャが基準時間シグネチャまたはその一部と実質的に一致するか、実質的に整合するか、または対応するかどうかを判定することは、決定木(単数または複数)または決定木のアンサンブル(単数または複数)、ニューラルネットワーク(単数または複数)、サポートベクターマシン(単数または複数)、ロジスティック回帰、ベイズ統計またはベイズ方法、k最近傍アルゴリズム(k-NN:k-nearest neighbors)、主成分分析(PCA:principle component analysis)、マハラノビス距離測定(複数可)(直接または、例えば、PCAなどによる分解後)、動的時間伸縮(DTW:dynamic time warping)などの1つまたは複数の方法またはアルゴリズムを使用して実行され得る。
【0063】
例えば、いくつかの例では、現在の時間シグネチャと、アクセスポイント105および/またはリーダー102に対応する1つまたは複数の保存された基準時間シグネチャとの間の類似性メトリック(similarity metric)は、マハラノビス距離スケーリングを用いるかまたは用いないk-NNまたはPCAなどの方法を使用して計算され得るが、これらに限定されない。類似性メトリックは、現在の時間シグネチャと個々の基準時間シグネチャとの間の類似性を表す。いくつかの例では、1つまたは複数の類似性メトリックが、現在の時間シグネチャを分類するために使用され得る。例えば、1つまたは複数の類似性メトリックは、現在の時間シグネチャをアクセスポイント105のセキュリティ確保側またはセキュリティ非確保側にあるものとして分類するために使用され得る。追加的または代替的な例では、1つまたは複数の類似性メトリックは、アクセスポイント105のセキュリティ確保側またはセキュリティ非確保側だけではなく、現在の時間シグネチャを分類するために使用され得る。例えば、第3のクラス(例えば、「その他」)は、ユーザがリーダー102のUWB範囲内にいるが、ユーザが不動状態か、立ち止まっているか、方向転換しているか、またはアクセスポイント105を通過するというユーザの意図を必ずしも示さない何らかの他の同様の行動を取る場合を分類するために使用され得る。上述したように類似性メトリックを計算するアルゴリズムでは、一例では、類似性メトリックに予め定義された閾値を適用することによって、ケースがそのような第3のクラス(例えば、「その他」)に分類され得る。類似性メトリックが予め定義された閾値を満たさない場合、現在の時間シグネチャは第3のクラスに分類され得る。別の例では、1つまたは複数のUWB測定値に、1つまたは複数の予め定義された閾値を、単独または組合せで、または限定はしないが、半径方向距離(D)の変化する時間パターンなどのその時間パターンに適用することによって、ケースが、追加的にまたは代替的に、そのような第3のクラスに分類され得る。さらに別の例では、デバイス116に埋め込まれ得る、加速度計および/またはジャイロスコープなどの1つまたは複数のIMUセンサから生成された速度情報を使用することによって、ケースが、追加的にまたは代替的に、そのような第3のクラスに分類され得る。
【0064】
別の例として、いくつかの例では、DTWは、現在の時間シグネチャと1つまたは複数の保存された基準時間シグネチャとに適用され得る。DTWは、例えば、Cファミリーのプログラミング言語または他の一般的なプログラミング言語で実施され得る。DTWは、一般に、シグネチャごとに比較的少数の点を用いて少なくとも比較的少数の基準時間シグネチャに対して十分に高速であるべきである。さらに、DTWは、多次元データに対応するため、上述したように、シグネチャにおける異なるタイプのUWB信号(例えば、D、AoA、SNR、LoSなど)の使用が可能である。加えて、DTWは、サンプル点の異なる数および異なる時間的位置に対してロバストである。これは、UWB受信機が一般に固定レート(例えば、5Hz)でサンプリングし得るが、(UWB対応デバイス116を携帯する)ユーザ114が異なる速度でアクセスポイント105および/またはリーダー102に接近および/またはそこから離れ得るため、望ましい。さらに、いくつかの状況では、UWB受信機/送受信機(例えば、リーダー102)がUWB送信機/送受信機(例えば、デバイス116)を検知し始める距離は、電力変動、RF減衰効果、電子タイミング変動、および/または様々な他の影響に起因して、時々刻々と変化する。従って、起こる可能性はないにしても、現在の時間シグネチャのサンプル点が、保存された基準時間シグネチャのいずれかにおけるサンプル点の全てと正確に整合しない可能性がある。DTWは、比較される時間シグネチャのサンプル点の数および整合に対してロバストであるが、DTWは、概して、比較される時間シグネチャの少なくとも開始点および終了点が整合していることを前提とする。従って、いくつかの例では、現在の時間シグネチャと保存された基準時間シグネチャとが事前に整合され得る。現在の時間シグネチャおよび保存された基準時間シグネチャは、例えば、UWB半径方向距離(D)測定値および/または他の比較的信頼性の高いUWB出力または測定値を使用して、事前に整合され得る。例えば、現在の時間シグネチャと、現在の時間シグネチャが比較されるべき各保存された基準時間シグネチャとは、開始点および終了点の各々について決定された半径方向距離(D)測定値に基づいて、ほぼ同じ開始点および終了点にトリミングされ得る。次いで、トリミングされた現在の時間シグネチャおよび基準時間シグネチャをDTWにおいて使用して、類似性メトリックを生成し、次いで、類似性メトリックを使用して、本明細書で説明するように、ユーザの位置および/または意図を判定し得る。
【0065】
いくつかの例では、基準時間シグネチャは、「基準経路シグネチャ」を含むか、または「基準経路シグネチャ」と組み合わされ得るか、または「基準経路シグネチャ」を決定するために使用される情報、または「基準経路シグネチャ」が基づく任意の情報を含むか、またはその情報と組み合わされ、現在の時間シグネチャは、同様に、「現在の経路シグネチャ」を含むか、またはPCT国際特許出願第PCT/US2021/071497号に記載されているように、「現在の経路シグネチャ」を決定するために使用される情報、または「現在の経路シグネチャ」が基づく任意の情報を含むか、またはその情報と組み合わされ、PCT国際特許出願第PCT/US2021/071497号にも記載されているように、任意の適切な方法(複数可)、アルゴリズム(複数可)、またはそれらの組合せが、そのような「現在の経路シグネチャ」情報がそのような「基準経路シグネチャ」情報と比較するために使用され得る。
【0066】
ステップ712において、現在の時間シグネチャと環境500に対して保存された基準時間シグネチャとの間の「一致」が判定された場合、(デバイス116を保持または搭載している)ユーザ114の現在の位置520は、アクセスポイントの近く、かつ/またはアクセスポイントのセキュリティ確保側もしくはセキュリティ非確保側にあるものとして特定され得る。追加的にまたは代替的に、現在の時間シグネチャと環境500に対して保存された基準時間シグネチャとの間の「一致」が判定された場合、アクセスポイント105にアクセスするというユーザ114の意図が決定または推測され得る。アクセスポイント105にアクセスするためのユーザ114のそのような決定されたまたは推測された意図は、単独で、または限定はしないが資格証明認証などの他の情報と組み合わせて、アクセスポイントに対するアクセス制御判定を行うために使用され得、アクセス制御判定は、いわゆる「シームレスな」アクセス制御判定を含み、この判定では、ユーザは、適切に認証され、かつアクセスポイントへのアクセスが与えられるために、一般にアクセスポイントに向かって移動すること以外に何ら積極的な行動を取る必要はない。
【0067】
いくつかの例では、例示的な方法700における様々なステップまたはステップの組合せは、概して、デバイス116を保持または携帯している(または、デバイス116を搭載している)ユーザ114が環境500の辺りを移動する間に、連続的または実質的に連続的に、予め定義された時間に、周期的に、トリガーイベントを受信、検出、または識別した時に、かつ/またはランダムに実行され得る。例えば、現在の時間シグネチャを1つまたは複数の基準時間シグネチャまたはその一部と比較するステップ(即ち、ステップ710)および「一致」があるかどうかを判定するステップ(即ち、ステップ712)は、概して、連続的または実質的に連続的に実行され得る。例えば、ステップ710および712(および/または方法700の任意の他のステップ)は、連続的または実質的に連続的に生じるという実用的効果を全体的に与えるように、限定ではないが、1秒間の読取値、2秒間の読取値等、各UWB読取値または比較的短い一連のUWB読取値を取得した後に実行され得る。別の例として、ステップ710および712(および/または方法700の任意の他のステップ)は、限定ではないが、予め定義された秒数(例えば、10秒、20秒等)毎など、周期的に実行され得る。さらに別の例では、ステップ710および712(および/または方法700の任意の他のステップ)は、デバイス116の特定の状態を検出すること、デバイス116の特定の動きまたはその欠如を検出すること、デバイス116での特定のユーザ入力を受信すること、または任意の他の適切な検出可能または特定可能なトリガーイベントなどのトリガーイベントを検出することで実行され得る。例えば、限定はしないが、10フィート(3.048メートル)以内、6フィート(1.8288メートル)以内、2フィート(0.6096メートル)以内など、リーダー102から予め定義された閾値距離にデバイス116が入ったことが検出された場合、方法700は、これをトリガーイベントとして識別して、ステップ710および712(および/または方法700の任意の他のステップ)が実行され得る。
【0068】
図7のフローチャートは、例示的な方法を、特定の順序の処理を有するような連続的なステップまたはプロセスを含むものとして示しているが、フローチャートにおけるステップまたは処理の一部または多くは、並行してまたは同時に実行することができ、フローチャートは、本開示の様々な例示的な実施形態の状況において読み取られるべきである。図7に示されている方法ステップまたはプロセス処理の順序は、いくつかの実施形態では並べ替えられ得る。同様に、図7に図示される方法は、その中に含まれない追加のステップまたは処理を有し得るか、または示されるものより少ないステップまたは処理を有し得る。加えて、図7の例示的な方法のステップの多くは、リーダー102、デバイス116、またはリーダー102およびデバイス116の組み合わせによって実行され得る。またさらに別の例では、図7の例示的な方法のステップのうちのいくつか、即ちステップの一部は、制御パネル108および/またはホストサーバ112によって実行され得る。
【0069】
追加事例
例1は、実行可能なプログラムコードを含む非一時的コンピュータ可読媒体に関する主題を含み、実行可能なプログラムコードは、1つまたは複数のプロセッサによる実行時に、1つまたは複数のプロセッサに、第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(UWB)信号を監視するステップであって、第1のデバイスは固定された位置にあり、第2のデバイスは携帯可能である、監視するステップと、UWB信号に基づいて、第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップと、基準時間シグネチャをコンピュータ可読媒体に保存するステップと、を実行させ、基準時間シグネチャは、第1のデバイスに関連付けられた保安資産にアクセスする意図を示す。
【0070】
例2において、例1の主題は、基準時間シグネチャを決定するステップが、UWB信号に基づいて、第2のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対するUWB測定値を決定することを含むことを任意選択的に含む。
【0071】
例3において、例2の主題は、UWB測定値が、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも1つを含むことを任意選択的に含む。
【0072】
例4において、例2または3の主題は、UWB測定値が、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つの組み合わせを含むことを任意選択的に含む。
【0073】
例5において、例2乃至4のいずれかの主題は、第2のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点に対するUWB測定値が、基準時間シグネチャとして保存されることを任意選択的に含む。
【0074】
例6において、例1の主題は、基準時間シグネチャを決定するステップが、第2のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対する複数の異なるタイプのUWB測定値を決定することを含むことを任意選択的に含む。
【0075】
例7において、例6の主題は、複数の異なるタイプのUWB測定値が、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つを含むことを任意選択的に含む。
【0076】
例8において、例6または7の主題は、第2のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点に対するUWB測定値の組み合わせが、基準時間シグネチャとして保存されることを任意選択的に含む。
【0077】
例9において、例2乃至8のいずれかの主題は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間のUWB信号を監視するステップが、第2のデバイスのユーザに、第2のデバイスを介して、経路を縦断するように指示することを含むことを任意選択的に含む。
【0078】
例10において、例2乃至8のうちのいずれかの主題は、実行可能なプログラムコードが、1つまたは複数のプロセッサに、第1のデバイスと第2のデバイスとの間のUWB信号を監視する前に、トレーニング期間を開始することをさらに実行させることを任意選択的に含む。
【0079】
例11において、例10の主題は、第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップが、トレーニング期間中の保全資産に対応するアクセスイベントの検出時に実行されることを任意選択的に含む。
【0080】
例12において、例2乃至11のうちのいずれかの主題は、経路が、保全資産に導く経路または保全資産から導く経路のうちの少なくとも一方であることを任意選択的に含む。
例13は、実行可能なプログラムコードを含む非一時的コンピュータ可読媒体に関する主題を含み、実行可能なプログラムコードは、1つまたは複数のプロセッサによる実行時に、1つまたは複数のプロセッサに、環境内を移動している第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップと、現在の時間シグネチャを、環境内の保全資産に対応する保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と比較するステップと、現在の時間シグネチャが保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応すると判定されるかどうかに基づいて、保全資産に対応するアクセス制御判定を行うステップと、を実行させる。
【0081】
例14において、例13の主題は、第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップが、第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(UWB)信号を監視することを含み、第2のデバイスは、保全資産に対応する固定された位置にあることを任意選択的に含む。
【0082】
例15において、例14の主題は、第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップが、第1のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対するUWB測定値を決定することを更に含むことを任意選択的に含む。
【0083】
例16において、例15の主題は、UWB測定値が、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも1つを含むことを任意選択的に含む。
【0084】
例17において、例15または16の主題は、UWB測定値が、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つの組み合わせを含むことを任意選択的に含む。
【0085】
例18において、例15乃至17のうちのいずれかの主題は、第1のデバイスにより縦断される経路に沿った複数の点に対するUWB測定値が、現在の時間シグネチャとして決定されることを任意選択的に含む。
【0086】
例19において、例14の主題は、第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップが、第1のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対する複数の異なるタイプのUWB測定値を決定することをさらに含むことを任意選択的に含む。
【0087】
例20において、例19の主題は、複数の異なるタイプのUWB測定値が、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つを含むことを任意選択的に含む。
【0088】
例21において、例19または20の主題は、第2のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点に対するUWB測定値の組み合わせが、現在の時間シグネチャとして決定されることを任意選択的に含む。
【0089】
例22において、例13乃至21のうちのいずれかの主題は、現在の経路シグネチャが保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応するかどうかを決定することが、現在の時間シグネチャが予め定義された許容範囲内で保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と一致するかどうかを判定することを含むことを任意選択的に含む。
【0090】
例23において、例13乃至22のうちのいずれかの主題は、現在の時間シグネチャが保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応するかどうかを決定することが、決定木、決定木アンサンブル、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、ロジスティック回帰、ベイズ統計またはベイズ法、k最近傍アルゴリズム(k-NN)、主成分分析(PCA)、マハラノビス距離測定、または動的時間伸縮(DTW)のうちの少なくとも1つを使用して、現在の時間シグネチャおよび保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部を分析することを含むことを任意選択的に含む。
【0091】
例24は、環境を較正するための主題(方法など)を含む。方法は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(UWB)信号を監視するステップであって、第1のデバイスは固定された位置にあり、第2のデバイスは携帯可能である、監視するステップと、UWB信号に基づいて、第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップと、基準時間シグネチャをコンピュータ可読記憶媒体に保存するステップと、を含み、基準時間シグネチャは、第1のデバイスに関連付けられた保全資産にアクセスする意図を示す。
【0092】
例25は、環境内のデバイスの位置を決定するための主題(方法など)を含む。方法は、環境内を移動している第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップと、現在の時間シグネチャを、環境内の保全資産に対応する保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と比較するステップと、現在の時間シグネチャが保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応すると判定されるかどうかに基づいて、保全資産に対応するアクセス制御判定を行うステップと、を含む。
【0093】
特記事項
上記の詳細な説明は、詳細な説明の一部を形成する添付の図面への参照を含む。図面は、例示を目的として、実施することができる特定の実施形態を示す。これらの実施形態は、本明細書では「実施例」と呼ばれ得る。そのような実施形態または実施例は、図示または説明されるものに加えて、要素を含むことができる。しかしながら、本発明者らは、図示または説明された要素のみが提供される例も企図している。さらに、本発明者らはまた、特定の例(または、その1つもしくは複数の態様)に関して、または本明細書で図示もしくは説明される他の例(または、その1つもしくは複数の態様)に関して、図示または説明される要素(または、その1つもしくは複数の態様)の任意の組合せまたは置換を使用する例を企図している。即ち、上述の実施形態もしくは実施例、またはそれらの1つまたは複数の態様、特徴、もしくは要素は、互いに組み合わせて使用することができる。
【0094】
当業者によって理解されるように、本開示の種々の実施形態は、方法(例えば、コンピュータ実施型プロセス、ビジネスプロセス、および/または任意の他のプロセスを含む)、装置(例えば、システム、マシン、デバイス、コンピュータプログラム製品、および/または同等物を含む)、または前述のものの組み合わせとして具現化され得る。従って、本開示の実施形態またはその一部は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などを含む)、またはソフトウェアの態様とハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態をとることができる。さらに、本開示の実施形態は、本明細書で説明されるプロセスまたは方法を定義する、媒体内に具現化されたコンピュータ実行可能なプログラムコードを有するコンピュータ可読媒体またはコンピュータ可読記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。1つまたは複数のプロセッサは、コンピュータ実行可能なプログラムコードによって定義された必要なタスクを実行し得る。本開示の状況では、コンピュータ可読媒体は、本明細書に開示されるシステムによって、またはそれと関連して使用するためのプログラムを格納、保存、伝送、または移送し得る、任意の媒体であり得る。上述したように、コンピュータ可読媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイスとし得るが、これらに限定されない。適切なコンピュータ可読媒体のより具体的な例は、1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMまたはEEPROM)、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、または他の光学、磁気、またはソリッドステートストレージデバイスなどの有形記憶媒体を含むが、これらに限定されない。上述したように、コンピュータ可読媒体は、これと混同されるべきではないが、コンピュータ可読媒体の全ての物理的な、非一時的な、または同様の実施形態をカバーすることを意図したコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0095】
前述の説明では、本開示の種々の実施形態は、例示および説明の目的で提示されている。それらは、網羅的であること、または本発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。上記の教示に照らして、明らかな修正または変形が可能である。種々の実施形態は、本開示の原理およびそれらの実践的な用途の最良の説明を提供し、当業者が、企図される特定の使用に適切であるように、種々の変更を伴って種々の実施形態を利用することを可能にするように選定および説明された。全てのそのような修正および変形は、添付の請求項によって決定されるような本開示の範囲内であり、それらが公正に、法的に、かつ公平に権利が与えられる広さに従って解釈される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境を較正するための方法であって、
第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(以下、UWBとする)信号を監視するステップであって、前記第1のデバイスは固定された位置にあり、前記第2のデバイスは携帯可能である、前記UWB信号を監視するステップと、
前記UWB信号に基づいて、前記第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップと、
前記基準時間シグネチャをコンピュータ可読保存媒体に保存するステップと、を含み
前記基準時間シグネチャは、前記第1のデバイスに関連付けられた保全資産にアクセスする意図を示す、方法
【請求項2】
前記基準時間シグネチャを決定するステップは、前記UWB信号に基づいて、前記第2のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対するUWB測定値を決定することを含む、請求項1に記載の方法
【請求項3】
前記UWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法
【請求項4】
前記UWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つの組み合わせを含む、請求項2に記載の方法
【請求項5】
前記第2のデバイスによって縦断される経路に沿った前記複数の点に対する前記UWB測定値は、前記基準時間シグネチャとして保存される、請求項2に記載の方法
【請求項6】
前記基準時間シグネチャを決定するステップは、前記第2のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対する複数の異なるタイプのUWB測定値を決定することを含む、請求項1に記載の方法
【請求項7】
前記複数の異なるタイプのUWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つを含む、請求項6に記載の方法
【請求項8】
前記第2のデバイスによって縦断される経路に沿った前記複数の点に対する前記UWB測定値の組み合わせは、前記基準時間シグネチャとして保存される、請求項6に記載の方法
【請求項9】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間のUWB信号を監視するステップは、前記第2のデバイスのユーザに、前記第2のデバイスを介して、前記経路を縦断するように指示することを含む、請求項2に記載の方法
【請求項10】
記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間の前記UWB信号を監視する前に、トレーニング期間を開始するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法
【請求項11】
前記第1のデバイスに関連付けられた基準時間シグネチャを決定するステップは、前記トレーニング期間中の前記保全資産に対応するアクセスイベントの検出時に実行される、請求項10に記載の方法
【請求項12】
前記経路は、前記保全資産に導く経路または前記保全資産から導く経路のうちの少なくとも一方である、請求項2に記載の方法
【請求項13】
環境内のユーザの意図を決定するための方法であって、
環境内を移動している第1のデバイスに対する現在の時間シグネチャを決定するステップと、
前記現在の時間シグネチャを、前記環境内の保全資産に対応する保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と比較するステップと、
前記現在の時間シグネチャが前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応すると判定されるかどうかに基づいて、前記保全資産に対応するアクセス制御判定を行うステップと、を含む方法
【請求項14】
前記第1のデバイスに対する前記現在の時間シグネチャを決定するステップは、前記第1のデバイスと第2のデバイスとの間の超広帯域(以下、UWBとする)信号を監視することを含み、前記第2のデバイスは、前記保全資産に対応する固定された位置にある、請求項13に記載の方法
【請求項15】
前記第1のデバイスに対する前記現在の時間シグネチャを決定するステップは、前記第1のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対するUWB測定値を決定することをさらに含む、請求項14に記載の方法
【請求項16】
前記UWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法
【請求項17】
前記UWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つの組み合わせを含む、請求項15に記載の方法
【請求項18】
前記第1のデバイスによって縦断される前記経路に沿った前記複数の点に対する前記UWB測定値が、前記現在の時間シグネチャとして決定される、請求項15に記載の方法
【請求項19】
前記第1のデバイスに対する前記現在の時間シグネチャを決定するステップは、前記第1のデバイスによって縦断される経路に沿った複数の点の各々に対する複数の異なるタイプのUWB測定値を決定することをさらに含む、請求項14に記載の方法
【請求項20】
前記複数の異なるタイプのUWB測定値は、半径方向距離(D)測定値、到来角(AoA)測定値、信号対雑音比(SNR)測定値、または見通し(LoS)測定値のうちの少なくとも2つを含む、請求項19に記載の方法
【請求項21】
前記第2のデバイスによって縦断される前記経路に沿った前記複数の点に対する前記UWB測定値の組み合わせは、前記現在の時間シグネチャとして決定される、請求項19に記載の方法
【請求項22】
前記現在の経路シグネチャが前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応するかどうかを判定することは、前記現在の時間シグネチャが予め定義された許容範囲内で前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部と一致するかどうかを判定することを含む、請求項13に記載の方法
【請求項23】
前記現在の時間シグネチャが前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部に対応するかどうかを判定することは、決定木、決定木アンサンブル、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、ロジスティック回帰、ベイズ統計またはベイズ法、k最近傍アルゴリズム(k-NN)、主成分分析(PCA)、マハラノビス距離測定、または動的時間伸縮(DTW)のうちの少なくとも1つを使用して、前記現在の時間シグネチャおよび前記保存された基準時間シグネチャの少なくとも一部を分析することを含む、請求項13に記載の方法
【請求項24】
実行可能なプログラムコードを含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記実行可能なプログラムコードは、1つまたは複数のプロセッサによる実行時に、前記1つまたは複数のプロセッサに請求項1乃至23のいずれか一項に記載の方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】