(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】変換機械の安全保障システム
(51)【国際特許分類】
F16P 3/14 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
F16P3/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525596
(86)(22)【出願日】2022-10-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-30
(86)【国際出願番号】 EP2022079953
(87)【国際公開番号】W WO2023073033
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522462649
【氏名又は名称】ボブスト リヨン
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】アフメド セディク ブアジャール
(57)【要約】
本発明は、変換機械の制限アクセス区域を保護するための安全保障システム(10)に関する。安全保障システム(10)は、垂直検知方向を有する、横並びに配置された複数のセンサ(22)を含む検出ユニット(20)を備える。各センサは、個別の制御領域(Z)を有する。検出ユニットは、制御領域の各々を通って搬送される物体(24、32)の到着時間(t1)及び出発時間(t2)を示す制御信号(23)を検出するように構成されている。安全保障システムは、制御信号(23)を検出ユニットから受け取るように構成された評価ユニット(26)と、評価ユニットに、制御信号(23)に基づいて、禁止アクセスの存在を示すエラー状態を決定させるプログラムを含むメモリ(25)とをさらに備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変換機械(1)のための安全保障システム(10)であって、
横並びに配置された複数のセンサ(22)を含む検出ユニットであって、前記センサの各々は、個別の制御領域(Z)を有し、前記検出ユニットは、前記制御領域(Z)を通って搬送される物体(24、23)の前記制御領域(Z)の各々への到着時間(t1)及び前記制御領域の各々からの出発時間を検出するように構成され、前記物体の前記到着時間及び前記出発時間は、前記センサ(22)の各々からの制御信号(23)から決定され、前記センサの各々からの前記制御信号は、立ち上がり信号(36a)及び立ち下がり信号(36b)を含み、前記センサの各々は、垂直検知方向を有する、検出ユニットと、
前記制御信号(23)を前記検出ユニットの前記センサの各々から受け取り、前記立ち上がり信号から前記到着時間(t1)を、前記立ち下がり信号から出発時間(t2)を決定するように構成され、及び、エラー状態が決定された場合にエラー信号(27)を供給するように構成された評価ユニット(26)と、
前記評価ユニットに、前記制御領域(Z)の各々における前記到着時間(t1)及び/又は前記出発時間(t2)に基づいて、禁止物体(32)の存在を示すエラー状態を決定させるプログラムを含むメモリ(25)と、
を備える、安全保障システム。
【請求項2】
光バリア(14)及びミューティング装置(20)を含む光バリアシステム(13)をさらに備え、前記ミューティング装置は、前記光バリア(14)の反対側に位置する上流側ミューティング検出器(20a)及び下流側ミューティング検出器(20b)を含み、
前記安全保障システムは、搬送される許容物体(24)が前記上流側ミューティング検出器(20a)によって検出された場合に前記光バリア(14)をミュートするために前記ミューティング装置(20)を作動させ、前記許容物体(24)が前記下流側ミューティング検出器(20b)によって検出された場合に前記光バリア(14)を作動させるように構成された制御ユニット(28)を備え、前記検出ユニット(20)の前記センサ(22aから22f)は、前記上流側ミューティング検出器(20a)がミューティング信号(21)を生成し、前記光バリアがミュートされた場合に起動されるように構成され、前記制御ユニット(28)は、前記エラー信号(27)を前記評価ユニット(26)から受け取り、エラー状態が検出された場合に停止信号(29)を生成するように構成されている、請求項1に記載の安全保障システム。
【請求項3】
前記センサは、互いから等距離(d1)で一列に位置決めされている、請求項1又は2に記載の安全保障システム。
【請求項4】
前記センサ(22)は、光電セル、レーザースキャナ、又は静電容量式センサを含む、請求項1から3のいずれかに記載の安全保障システム。
【請求項5】
前記評価ユニット(26)は、前記センサの各々からの立ち上がり信号と立ち下がり信号との間の持続時間(Σt)を計算するようにさらに構成され、前記評価ユニットは、前記センサの各々に関する前記持続時間が異なる場合にエラー状態を決定するように構成されている、請求項1から4のいずれかに記載の安全保障システム。
【請求項6】
前記評価ユニットは、直接隣接する前記センサ(22)の立ち上がり信号(36a)の間の位相シフト(△t)を計算するようにさらに構成され、前記エラー状態は、位相シフトが存在する場合に決定される、請求項1から5のいずれかに記載の安全保障システム。
【請求項7】
前記評価ユニットは、受け取った制御信号(23)の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象の第1の順序付けられた順番と、受け取った制御信号(23)の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象の第2の順序付けられた順番とを決定するように構成され、前記エラー状態は、前記第1の順序付けられた順番と前記第2の順序付けられた順番との間の差に基づいて決定される、請求項6に記載の安全保障システム。
【請求項8】
前記評価ユニット(26)は、受け取った制御信号(23)の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象によって規定された補間された第1のタイムライン(48)を決定し、受け取った制御信号(23)の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象によって規定された補間された第2のタイムライン(50)を決定するように構成され、前記エラー状態は、非平行な第1及び第2のタイムライン(48、50)に基づいて決定される、請求項7に記載の安全保障システム。
【請求項9】
前記制御ユニット(28)は、エラー信号(27)を前記評価ユニットから受け取った場合に、変換機械(1)のワークステーション(8、9)を非作動にするために又は変換機械(1)全体を非作動にするために停止信号(29)を生成するように構成されている、請求項1から8のいずれかに記載の安全保障システム(10)。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の安全保障システムを備える変換機械であって、前記センサ(22)は、前記変換機械の移動経路(P)の上に水平方向に配置され、前記変換機械の制限アクセス区域(A)へのアクセス開口部(12)の上に位置決めされている、変換機械。
【請求項11】
変換機械(1)の制限アクセス区域(A)を保護する方法であって、
複数のセンサ(22)の制御領域(Z)内で物体(24、32)の到着時間(t1)及び出発時間(t2)を検出するステップであって、前記センサ(22)は、垂直検知方向を有する、ステップと、
前記センサ(22)の各々から評価ユニット(26)への制御信号(23)を受け取るステップであって、前記制御信号は、立ち上がり信号(34)から前記到着時間(t1)を規定し、立ち下がり信号(36)から前記出発時間(t2)を規定する、ステップと、
前記制御信号(23)の各々の前記到着時間(t1)及び出発時間(t2)に基づいて禁止物体(32)の存在を決定するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
物体(24、32)の到着時間及び出発時間を検出する前に、
情報を上流側ミューティング検出器(20a)から受け取り、搬送される許容物体(24)が検出された場合に光バリア(14)をオフにするミューティング信号を生成するステップと、
前記光バリア(14)がオフになった場合に、前記検出ユニット(20)の前記複数のセンサ(22aから22f)を起動させるステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記禁止物体(32)の前記存在は、
センサ(22)の各々からの第1の状態から第2の状態(36)への制御信号(23)の各々に関する持続時間(Σt)の間の差、及び/又は
異なるセンサ(22)からの異なる個別の制御信号(23)の後続の切り替わり時点の間の位相シフト(△t)、及び/又は
制御信号(23)の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象の第1の順序付けられた順番と、制御信号(23)の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象の第2の順序付けられた順番との間の差、及び/又は
非平行な補間された第1及び第2のタイムライン(48、50)であって、前記補間された第1のタイムライン(48)は、制御信号(23)の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象によって規定され、前記補間された第2のタイムライン(50)は、制御信号(23)の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象によって規定される、第1及び第2のタイムライン(48、50)、
のうちの少なくとも1つのステップに基づいて前記評価ユニット(26)によって決定される、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変換機械における禁止アクセスを防止する安全保障システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
回転式打ち抜き機械及び折り畳み-接着機械などの変換機械は、平箱包装箱及び折り畳み箱などの、板紙及び段ボール箱の製造に使用される。
【0003】
これらの機械は、シート基材を印刷、切断、及び折り目付けすることができる複数のワークステーションを備える。全体として、変換機械の作動中、動いている機械部品への人間のアクセスを防止することが望ましい。パレタイザ及びブレーカーモジュールなどの補助モジュールは、回転式打ち抜き機械の下流セクションに位置する場合がある。オペレータの怪我を防ぐためにパレタイザモジュール及びブレーカーモジュールを保護することが特に望ましい。
【0004】
パレタイザモジュールなど、機械のワークステーションの制限アクセス区域に無形の障壁閉鎖手段(closure)を形成する光バリア又はスキャン装置を使用することが知られている。人間が光バリアを通過した場合、光バリアは、機械に対して運転停止信号を生成することになる。しかしながら、このような光バリアは、スタックされた箱の積み重ねを通過させるために、特定の時間にミュート(mute)される。
【0005】
ミューティング時間中、オペレータ又は他の禁止物体が他の搬送された物体とともに光バリアを通過する危険性が残る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した問題点に鑑み、本発明の目的は、光バリアがミュートされた場合でも禁止物体を検知する能力を有する、改良された安全保障システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1に記載の安全保障システム及び請求項11に記載の方法によって解決される。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、変換機械のための安全保障システムが提供され、安全保障システムは、
横並びに配置された複数のセンサを備える検出ユニットであって、各センサは、個別の制御領域を有し、検出ユニットは、制御領域を通って搬送される物体の各制御領域への到着時間及び各制御領域からの出発時間を検出するように構成され、物体の到着時間及び出発時間は、各センサからの制御信号から決定され、各センサからの制御信号は、立ち上がり信号及び立ち下がり信号を含み、各センサは、垂直検知方向を有する、検出ユニットと、
制御信号を検出ユニットの各センサから受け取り、立ち上がり信号から到着時間を、立ち下がり信号から出発時間を決定するように構成され、エラー状態が決定された場合にエラー信号を供給するように構成された評価ユニットと、
評価ユニットに、各制御領域における到達時間及び/又は出発時間に基づいて、禁止物体の存在を示すエラー状態を決定させるプログラムを含むメモリと、
を備える。
【0009】
本発明は、追加の安全システムを、搬送される物体の幾何形状をより詳細に解析するために、単独で又は光バリアと組み合わせて使用することができるという認識に基づく。このようにして、人間などの禁止物体を光バリアのミューティング時間に関係なく検出することができる。
【0010】
評価は、個別の制御信号の解析に基づくので、より正確な検出機構を実現することができる。
【0011】
好都合には、検出は、距離に依存した検出機構に依存しない。むしろ、それぞれの制御領域内の物体の存在で十分である。従って、センサは、搬送される物体の高さを決定するために何らかの正確な距離を検出できることを必要としない。
【0012】
一実施形態では、安全保障システムは、光バリア及びミューティング装置を備える光バリアシステムをさらに備え、ミューティング装置は、光バリアの反対側に位置する上流側ミューティング検出器及び下流側ミューティング検出器を備え、
安全保障システムは、搬送される許容物体が上流側ミューティング検出器によって検出された場合に光バリアをミュートするためにミューティング装置を作動させ、許容物体が下流側ミューティング検出器によって検出された場合に光バリアを作動させるように構成された制御ユニットを備え、検出ユニットのセンサは、上流側ミューティング検出器がミューティング信号を生成し、光バリアがミュートされた場合に起動されるように構成され、制御ユニットは、エラー信号を評価ユニットから受け取り、エラー状態が検出された場合に停止信号を生成するように構成されている。
【0013】
一実施形態では、センサは、互いから等距離で一列に位置決めされる。センサは、光電セル、レーザースキャナ、又は静電容量式センサを含むことができる。
【0014】
一実施形態では、評価ユニットは、各センサからの立ち上がり信号と立ち下がり信号との間の持続時間を計算するようにさらに構成され、評価ユニットは、各センサに関する持続時間が異なる場合にエラー状態を決定するように構成されている。
【0015】
一実施形態では、評価ユニットは、直接隣接するセンサの立ち上がり信号の間の位相シフトを計算するようにさらに構成され、エラー状態は、位相シフトが存在する場合に決定される。
【0016】
評価ユニットは、受け取った制御信号の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象の第1の順序付けられた順番と、受け取った制御信号の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象の第2の順序付けられた順番とを決定するように構成することができ、エラー状態は、第1の順序付けられた順番と第2の順序付けられた順番との間の差に基づいて決定される。
【0017】
一実施形態では、評価ユニットは、受け取った制御信号の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象によって規定された補間された第1のタイムラインを決定し、受け取った制御信号の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象によって規定された補間された第2のタイムラインを決定するように構成され、エラー状態は、非平行な第1及び第2のタイムラインに基づいて決定される。
【0018】
安全保障システムは、エラー信号を評価ユニットから受け取った場合に、変換機械のワークステーションを非作動にするために又は変換機械全体を非作動にするために停止信号を生成するように構成された制御ユニットをさらに備えることができる。
【0019】
本発明の第2の態様によれば、上記態様又は実施形態のいずれかに記載の安全保障システムを備える変換機械が提供され、センサは、変換機械の移動経路の上に水平方向に配置され、変換機械の制限アクセス区域へのアクセス開口部の上に位置決めされている。
【0020】
本発明の第3の態様によれば、変換機械の制限アクセス区域を保護する方法が提供され、本方法は、
複数のセンサの制御領域内で物体の到着時間及び出発時間を検出するステップであって、センサは、垂直検知方向を有する、ステップと、
各センサから評価ユニットへの制御信号を受け取るステップであって、制御信号は、立ち上がり信号から到着時間を、立ち下がり信号から出発時間を規定する、ステップと、
各制御信号の到着時間及び出発時間に基づいて禁止物体の存在を決定するステップと、
を含む。
【0021】
一実施形態では、物体の到着時間及び出発時間を検出する前に、本方法は、
情報を上流側ミューティング検出器から受け取り、搬送される許容物体が検出された場合に光バリアをミュートするミューティング信号を生成するステップと、
光バリアがオフになった場合に、検出ユニットの複数のセンサを起動させるステップと、
をさらに含む。
【0022】
一実施形態では、禁止物体の存在は、
各センサからの第1の状態から第2の状態への制御信号の各々に関する持続時間の間の差、及び/又は
異なるセンサからの異なる個別の制御信号の後続の切り替わり時点の間の位相シフト、及び/又は
制御信号の第1状態から第2状態への切り替わり事象の第1の順序付けられた順番と、制御信号の第2状態から第1状態への切り替わり事象の第2の順序付けられた順番との差、及び/又は
非平行な補間された第1及び第2のタイムラインであって、補間された第1のタイムラインは、制御信号の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象によって規定され、補間された第2のタイムラインは、制御信号の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象によって規定される、第1及び第2のタイムライン、
のうちの少なくとも1つのステップに基づいて評価ユニットによって決定される。
【0023】
以下、本発明は、同様の特徴部が同一の参照番号で示される添付図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図2】制限アクセス区域の周りの安全保障システムの概略斜視図である。
【
図4a】制限領域へのアクセス区域での侵入シナリオの概略上面図である。
【
図10】変換機械の制限区域を保護する方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、回転式打ち抜き機械1の形態の変換機械1を示す。変換機械1は、モジュールの形態の複数のワークステーションを備える。いくつかの構成が可能であるが、例示的な変換機械1は、プリフィーダモジュール2、フィーダモジュール3、複数の印刷ユニット5を備える印刷モジュール4、打ち抜きモジュール6、スタッカモジュール7、及び、ブレーカーモジュール8又はパレタイザモジュール9などの少なくとも1つの補助ワークステーションを備えることができる。また、メインオペレータインタフェース11は、変換機械1の近くに設けることができる。
【0026】
フィーダモジュール3は、シート基材を変換機械1へ供給するように構成されている。シート基材は、ブランクへ変換され、変換機械1を通って搬送方向Tに沿って搬送経路P上で搬送される。ブレーカーモジュール8の手前で、ブランクは、分離される必要がある複数の並置された箱ブランクを備えることができる。
【0027】
安全保障システム10は、変換機械1のワークステーションに配置される。好都合には、安全保障システムは、ブレーカーモジュール8又はパレタイザモジュール9に配置することができ、これは
図2にさらに示されている。しかしながら、安全保障システムは、上述のモジュール2、3、4、5、6、又は7のいずれかの周りに配置することができる。単純化するために、以下の説明では、ブレーカーモジュール8又はパレタイザモジュール9に配置された安全保障システム10を説明するものである。
【0028】
図2に示すように、制限アクセス区域Aは、囲い15内に配置される。ワークステーション8、9は、制限アクセス区域A内に配置される。好ましくは、囲い15の一部は、フェンスなど、物理的な側面障壁16によって形成されている。ワークステーション8、9は、ブランク又は複数の重ねられたブランクのスタックの形態の許容物体24を受け取るように構成されている。許容物体24は、ベルトコンベア19などのコンベア19によって制限区域の中に搬送することができる。
【0029】
囲い15は、ワークステーション8、9への禁止物体32の無許可アクセスを防止する。禁止物体32は、機械オペレータなどの人間、又は、工具などの物理的物体とすることができる。従って、禁止物体32は、許容物体24とは異なる物体である。
【0030】
従って、本出願の文脈において、「物体24、32」という用語は、独立した許容物体24、又は、互いに接近して配置された許容物体24と禁止物体32の組み合わせのいずれかを指す。
【0031】
囲い15は、アクセス開口部12を有し、アクセス開口部12は、光バリア14を備える光バリアシステム13、及び、上流側ミューティング検出器20a及び下流側ミューティング検出器20bを備えるミューティング装置20によって保護することができる。従って、上流側ミューティング検出器20aは、搬送方向Tにおいて上流側に又は光バリア14の前に配置され、下流側ミューティング検出器20bは、搬送方向Tにおいて下流側に又は光バリアの後に配置されている。光バリア14は、送信された光信号が関連する受信器によって受信されない場合にエラー状態を検出することになる複数の光送信器及び光受信器を有することができる。
【0032】
上流側ミューティング検出器20a及び下流側ミューティング検出器20bは、光バリア14の反対側に配置される。上流側ミューティング検出器20aは、許容物体24が上流側ミューティング検出器20aの検出領域内にある場合に、光バリア14をミュートする、すなわちオフにする制御信号21aを送るように構成されている。同様に、下流側ミューティング検出器20bは、物体24が第2のミューティング検出器20bの検出領域内にある場合に、光バリア14を再作動させる制御信号21bを送るように構成されている。従って、光バリア14は、許容物体24が制限区域Aに入ることを可能にするためにミュートされる。
【0033】
搬送される許容物体24に近接して禁止物体32が位置決めされる場合に問題が生じる。このようなシナリオにおいて、光バリア14のミューティング時間の間に、禁止物体32が許容物体24と一緒に光バリア14を通過することができる可能性がある。
【0034】
この可能性を防ぐために、制限アクセス区域Aは、本発明による安全保障システム10を備える。
図2及び3に示すように、安全保障システム10は、光バリアシステム13及び検出ユニット20、評価ユニット26、及びメモリ25をさらに備えることができる。また、安全保障システム10は、制御ユニット28を備えることができる。
【0035】
検出ユニット20は、変換機械の移動経路Pの上に水平方向に配置され、アクセス開口部12の上方に位置決めされ、横並びに配置された複数のセンサ22aから22fを備える。センサ22aから22fの各々は、個別の制御領域Zを有する検知素子22’、及び、制御信号23aから23fを評価ユニット26に送るように構成された制御回路を備える。各センサは、垂直検知方向を有する。異なるセンサは、共通の番号22と、aからfまでの文字を使用して参照され、文字は、複数のうちの特定のセンサを区別するために使用される。文字なしの参照番号22は、複数のセンサのうちの何らかのセンサ又は複数のセンサを示す。センサ22は、互いから等距離d1で一列に位置付けることができる。距離d1は、例えば、各制御領域Zの間の距離が、人又は人の身体部分の所定の幅よりも小さいように選択することができる。
【0036】
各センサ22aから22fは、その制御領域Zが物体24、32によって占有される場合を検知するように構成されている。センサ22aから22fは、光電セル、レーザースキャナ、又は容量性センサの形態とすることができる。いくつかの構成では、これらのセンサ形式の組み合わせを使用することができる。
【0037】
各センサ22は、それぞれの制御領域Zが占有されていない場合には第1の状態を、それぞれの制御領域Zが物体24、32によって占有されている場合には第2の状態を有する制御信号23を供給するように構成されている。
【0038】
制御信号は、共通の番号23と、aからfまでの文字を使用して参照され、文字は、複数のうちの特定の信号を区別するために使用される。文字なしの参照番号23は、複数の信号のうちの何らかの信号又は複数の信号を示す。
【0039】
制御信号23は、物体24、32の形状とは無関係に生成することができる。従って、各センサ22は、それぞれの制御領域Zでの物体24、32の存在を検出するように構成されている。それぞれの制御領域Zを占有することは、それぞれの制御信号23を起動させるのに十分である。状態の変化は、物体24、32がセンサ22の制御領域Zに入る場合には立ち上がり信号36aによって、物体24、32が制御領域Zから出る場合には立ち下がり信号36bによって特徴付けることができる。
【0040】
ミューティング検出器20a、20bは、光バリア14をミュート又は作動させるために制御信号21a、21bを個別に供給するように構成されている。ミューティング信号21aは、それぞれのミューティング領域が物体24、32によって占有される場合に生成される。ミューティング信号21は、物体24、32の形状とは無関係に生成することができる。あるいは、ミューティング信号21aは、物体24、32の上流側ミューティング検出器20aへの到達時間などの、物体24、32の特性の解析に基づいて送出することができる。
【0041】
実施形態において、安全保障システム10は、随意的に第2の検出ユニット(図示せず)を備えることができ、これは垂直方向に配置され、水平検出方向を有するセンサを備える。これは、搬送される許容物体24より上方に配置された禁止物体32の検出をさらに向上させることができる。
【0042】
評価ユニット26は、好ましくは、ミューティング検出器20a、20b及びセンサ22に接続される。評価ユニット26は、それぞれのミューティング検出器20a、20bのミューティング信号21a、21b、及び、それぞれのセンサ22からの制御信号23を受け取るように構成されている。受け取った信号21、23に基づいて、評価ユニット26は、エラー状態を決定してエラー信号27を供給することができる。
【0043】
制御ユニット28は、評価ユニット26からエラー信号27を受け取り、変換機械1の動作を制御するように構成されている。制御ユニット28は、評価ユニット26からエラー信号27を受け取ると、制限アクセス区域A内に配置されるワークステーション8、9を非作動にするか又は変換機械1全体を非作動にするために停止信号29を生成することができる。
【0044】
制御ユニット28は、搬送される許容物体24が上流側ミューティング検出器20aによって検出された場合に、光バリア14をミュートするようにさらに構成することができる。同様に、制御ユニット28は、許容物体24が下流側ミューティング検出器20bによって検出されたときに、光バリア14を作動させるようにさらに構成することができる。
【0045】
実施形態において、評価ユニット26及び制御ユニット28は、単一の装置へ組み合わせることができる。あるいは、上述したように、制御ユニット28及び評価ユニット26は、2つの異なる構成要素とすることができる。
【0046】
光バリア14が作動される場合、何らかの禁止物体32の侵入は、エラー信号27を生成することになり、制御ユニット28は、変換機械1に対する停止信号29を生成することになる。
【0047】
上流側ミューティング検出器20aが、例えば、搬送される許容物体24によって起動されると、対応するミューティング信号21aが供給される。その後、光バリア14は、上流側ミューティング検出器20aの送出ミューティング信号21aの開始時にミュート(オフに)される。光バリア14のミューティングは、下流側ミューティング検出器20bのミューティング信号21bが物体24の通過完了を検出すると停止する。光バリア14がミュートされるので、許容物体24は、光バリア14からのエラー(すなわち侵入信号)を引き起こすことなく通過することができる。従って、安全保障システムは、光バリア14がミュートされた場合にのみ作動するように構成されている。
【0048】
この場合、オペレータの身体の一部など、さらなる禁止物体32は、アクセス開口部12を通過する可能性がある。そういう理由から、センサ22は、各々のそれぞれの制御領域Zの占有を検出するように構成されている。
【0049】
個別の制御信号23aから23fの評価に基づいて、評価ユニット26は、アクセス開口部12を通過する物体24、32の形状を決定するように構成されている。決定された形状が矩形ではない場合、又は、代替的に、所定の形状に適合しない場合、評価ユニット26は、これをエラー状態とみなすことができる。その結果、エラー信号27に基づいて、変換機械1全体又は制限アクセス区域Aのワークステーション8、9をオフにすることができる。
【0050】
図2に示すように、許容物体24は、制限アクセス区域Aに向かって搬送方向Tに沿って移動する。物体24は、まず、光バリア14をミュートするために上流側ミューティング検出器20aを起動させることになる。検出ユニットのセンサ22aから22fは、上流側ミューティング検出器20aがミューティング信号21を生成した場合に作動することができる。従って、制御ユニット28は、上流側ミューティング検出器20aがミューティング信号21を生成した場合にセンサ22aから22fを作動させるように構成することができる。
【0051】
複数のセンサ22aから22fは、物体24、32の前縁E1及び後縁E2を検出することによって、物体24、32の通過を検出するように構成されている。前縁E1の検出は、立ち上がり信号36aによって特徴付けられ、後縁の検出は、立ち下がり信号36bによって特徴付けられる。センサ22aから22fは、物体24、32の前縁E1及び後縁E2の検出に関連する個別の制御信号23aから23fを生成する。
【0052】
センサ22aから22fの個別の制御領域Zが物体24、32によって占有されると、それぞれの制御信号23aから23fは、第1の状態34から第2の状態36に変化する。これは、例えば、
図4bに概略的に表され、
図4bは、時間tに関連する個別の制御信号23aから23fを示す。
【0053】
本安全保障システム10は、センサ22aから22fが第1の状態から第2の状態への切り替わりを検出する第1の時間t1と、第2の状態と第1の状態との間の切り替わりが起きる第2の時間t2とを解析することによって、エラー状態を検出する。第1の時間t1及び第2の時間t2は、評価ユニット26によって決定される。第1の状態34と第2の状態36との切り替わりは、それぞれの制御領域Z内で物体24、32の前縁E1及び後縁E2が検出されると発生する。従って、第1の時間t1は、立ち上がり信号36aで発生し、第2の時間t2は、立ち下がり信号36bで発生する。
【0054】
従って、第1の時間t1は、それぞれの制御領域への前縁E1の到着時間t1に対応し、第2の時間t2は、それぞれの制御領域Zを通って搬送される物体24、32のそれぞれの制御領域からの後縁E2の出発時間t2に対応する。換言すれば、検出ユニット20は、制御領域Zを通って搬送される物体24、32の各制御領域Zへの到着時間t1及び各制御領域Zからの出発時間t2を検出するように構成されている。
【0055】
図4aから9bに示すように、本安全保障システム10は、許容物体24の近くの様々な位置に位置付けられた禁止物体32を検出するように構成されている。これらの図示されたシナリオは、単に可能性のあるエラーシナリオの一部を表すものである。
【0056】
第1のシナリオにおいて、
図4aに示すように、さらなる禁止物体32は、許容物体24の前方に配置され、横方向L(
図2)において許容物体24と部分的に重なっている。
【0057】
図4bに示すように、評価ユニット6は、各センサからの立ち上がり信号と立ち下がり信号との間の持続時間Σtを計算するように構成されている。評価ユニット26は、さらに、第1の状態34と第2の状態36との間の切り替わりに関する、個別の制御信号23aから23fの間の持続時間Σtの差に基づいて、エラー状態の存在を決定するように構成されている。一例として、制御信号23bの持続時間Σt_23bは、他の起動された制御信号23cから23eの持続時間とは異なるので、評価ユニット26は、エラー状態が存在すると決定することができる。
【0058】
第2のシナリオにおいて、
図5a及び5bに示すように、禁止物体32は、搬送方向Tにおいて許容物体24の後方に配置される。第1のシナリオと同様に、制御信号23bの持続時間Σt_23bは、この場合も他の起動された制御信号23cから23eの持続時間Σtと異なる。従って、評価ユニット26は、エラー状態が存在すると決定することができる。
【0059】
第3のシナリオにおいて、
図6a及び6bに示すように、禁止物体32は、物体24の横方向に配置される。このエラー状態は、この場合も制御信号23aから23fの持続時間Σtの間の差に基づいて決定することができる。制御信号23a、23bの持続時間Σt_23a及びΣt_23bは、他の起動された制御信号23cから23eの持続時間Σt_23c、Σt_23d、Σt_23eとは異なる。
【0060】
第4のシナリオにおいて、
図7a及び7bに示すように、禁止物体32は、許容物体24の前で斜めに配置される。
【0061】
このエラー状態は、いくつかの異なる評価アプローチに基づいて決定することができる。第1に、制御信号23b、23c及び制御信号23d、23eの持続時間が異なる。
【0062】
第2に、評価ユニット26は、制御信号の第1の状態34から第2の状態36への切り替わり事象の第1の順序付けられた順番46(ここでは、23c-23b-23e-23d)、及び、制御信号の第2の状態36から第1の状態34への切り替わり事象の第2の順序付けられた順番47を決定することができる。第1の順序付けられた順番46が第2の順序付けられた順番47と一致しないという理由で、エラー状態を決定することができる。
【0063】
第3に、評価ユニット26は、各センサについて各切り替わり事象の位相を決定し、その後、異なる制御信号23の同じ形式の切り替わり事象(第1の状態34から第2の状態36、又は第2の状態36から第1の状態34)の間の位相差(位相シフトΔtともいう)を決定することができる。隣接するセンサからの制御信号23aから23fの間の位相シフトは、隣接するセンサの間の位相シフトを決定するために解析することができる。従って、評価ユニットは、直接隣接するセンサ22の立ち上がり信号36aの間の位相シフトΔtを計算することができる。同様に、評価ユニットは、直接隣接するセンサ22の立ち下がり信号36bの間の位相シフトΔtを計算することができる。その後、エラー状態は、立ち上がり信号及び/又は立ち下がり信号の間に位相シフトが存在する場合に決定される。
【0064】
第5のシナリオにおいて、
図8a及び8bに示すように、エラー状態は、制御信号23aから23f、第1の順序付けられた順番46及び第2の順序付けられた順番47の持続時間、及び位相差の比較に基づいて決定することができる。これらのアプローチの何らかの組み合わせは、エラー状態の有無を決定するために使用することもできる。
【0065】
第6のシナリオにおいて、
図9a及び9bに示すように、禁止物体32は、搭載される許容物体24の横方向に位置する。禁止物体32及び許容物体24は、搬送方向Tに対して斜めに配置されている。
【0066】
評価ユニット26は、上述のアプローチに基づいてこのエラー状態を決定することができる。さらに、評価ユニット26は、第1の状態34から第2の状態36への切り替わり事象によって規定された補間された第1のタイムライン48を決定することができる。換言すれば、第1の状態34から第2の状態36の切り替わり事象が発生する時点は、時間tに関する制御信号23の切り替わり事象の補間された第1のタイムライン48を決定するために使用される。例えば、線形回帰は、この点に関して使用することができる。さらに、評価ユニット26は、それぞれの制御信号23aから23eの第2の状態36から第1の状態34への切り替わり事象の時間に対する補間された第2のタイムライン50を決定することができる。補間された第1のタイムライン48及び第2のタイムライン50は互いに平行ではないという理由で、評価ユニット26は、エラー状態が存在すると決定することができる。
【0067】
補間されたタイムライン48、50は、センサ22が機能せず、評価ユニットがそれぞれの制御信号を受け取らない場合に好都合な場合がある。
【0068】
1つの実施形態において、予め設定された順序は、直線縁部を有していないスタックに関して異なって(非線形)決定される可能性がある。従って、評価ユニット26は、メモリ25に接続され、搬送される許容物体24の形状に関する情報を検索することができる。
【0069】
さらに、評価ユニット26には、決定された差に鑑みて、所定の閾値に関する情報を供給することができる。このような情報は、例えば、評価ユニット26に接続されたメモリ25に格納することができる。メモリ25は、評価ユニット26に、各制御領域Zへの到着時間t1及び/又は出発時間t2に基づいて、禁止アクセスの存在を示すエラー状態を決定させるプログラムを含む。エラー状態は、検査された特性の点での相違がそれぞれの所定の閾値よりも大きい場合にのみ存在すると決定することができる。さらに搭載される物体24の形状は、評価ユニット26に供給することができ、エラー状態の決定は、そのような情報を含むことができようになっている。
【0070】
図10は、変換機械を通って物体を搬送する間の禁止されたアクセスを防止する方法60の概略図である。第1のステップ62において、複数のセンサ22の制御領域Z内の物体24、32の存在を検出する。各センサ22は、個別の制御領域Zをカバーする検知範囲を有する。
【0071】
第2のステップ64において、センサ22の制御信号23を評価ユニット26に供給する。この点に関して、制御信号23は、それぞれの制御領域Z内の物体24、32の前縁E1及び後縁E2が検出されると、第1の状態34と第2の状態36との間で変化する。制御信号23は、センサ状態の変化が検出されている場合に評価ユニット26に供給される。各センサ22の立ち上がり信号及び立ち下がり信号の検出時間t1、t2とも呼ばれる、第1及び第2の時間t1、t2が決定されて解析される。
【0072】
第3のステップ66において、制御信号23を少なくとも1つの基準に従って解析する。選択された基準は、
a)各センサ信号の持続時間Σt、
b)隣接するセンサ信号間の位相シフトΔt、
c)複数の制御信号23の順序付けられた順番、
d)第1の切り替わり事象及び第2の切り替わり事象の補間されたタイムライン48、50、
における差である。
【0073】
好ましくは、全ての基準は、エラー状態を決定するために解析される。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変換機械(1)のための安全保障システム(10)であって、
横並びに配置された複数のセンサ(22)を含む検出ユニットであって、前記センサの各々は、個別の制御領域(Z)を有し、前記検出ユニットは、前記制御領域(Z)を通って搬送される物体(24、23)の前記制御領域(Z)の各々への到着時間(t1)及び前記制御領域の各々からの出発時間を検出するように構成され、前記物体の前記到着時間及び前記出発時間は、前記センサ(22)の各々からの制御信号(23)から決定され、前記センサの各々からの前記制御信号は、立ち上がり信号(36a)及び立ち下がり信号(36b)を含み、前記センサの各々は、垂直検知方向を有する、検出ユニットと、
前記制御信号(23)を前記検出ユニットの前記センサの各々から受け取り、前記立ち上がり信号から前記到着時間(t1)を、前記立ち下がり信号から出発時間(t2)を決定するように構成され、及び、エラー状態が決定された場合にエラー信号(27)を供給するように構成された評価ユニット(26)と、
前記評価ユニットに、前記制御領域(Z)の各々における前記到着時間(t1)及び/又は前記出発時間(t2)に基づいて、禁止物体(32)の存在を示すエラー状態を決定させるプログラムを含むメモリ(25)と、
を備える、安全保障システム。
【請求項2】
光バリア(14)及びミューティング装置(20)を含む光バリアシステム(13)をさらに備え、前記ミューティング装置は、前記光バリア(14)の反対側に位置する上流側ミューティング検出器(20a)及び下流側ミューティング検出器(20b)を含み、
前記安全保障システムは、搬送される許容物体(24)が前記上流側ミューティング検出器(20a)によって検出された場合に前記光バリア(14)をミュートするために前記ミューティング装置(20)を作動させ、前記許容物体(24)が前記下流側ミューティング検出器(20b)によって検出された場合に前記光バリア(14)を作動させるように構成された制御ユニット(28)を備え、前記検出ユニット(20)の前記センサ(22aから22f)は、前記上流側ミューティング検出器(20a)がミューティング信号(21)を生成し、前記光バリアがミュートされた場合に起動されるように構成され、前記制御ユニット(28)は、前記エラー信号(27)を前記評価ユニット(26)から受け取り、エラー状態が検出された場合に停止信号(29)を生成するように構成されている、請求項1に記載の安全保障システム。
【請求項3】
前記センサは、互いから等距離(d1)で一列に位置決めされている、請求項1に記載の安全保障システム。
【請求項4】
前記センサ(22)は、光電セル、レーザースキャナ、又は静電容量式センサを含む、請求項1に記載の安全保障システム。
【請求項5】
前記評価ユニット(26)は、前記センサの各々からの立ち上がり信号と立ち下がり信号との間の持続時間(Σt)を計算するようにさらに構成され、前記評価ユニットは、前記センサの各々に関する前記持続時間が異なる場合にエラー状態を決定するように構成されている、請求項1に記載の安全保障システム。
【請求項6】
前記評価ユニットは、直接隣接する前記センサ(22)の立ち上がり信号(36a)の間の位相シフト(△t)を計算するようにさらに構成され、前記エラー状態は、位相シフトが存在する場合に決定される、請求項1に記載の安全保障システム。
【請求項7】
前記評価ユニットは、受け取った制御信号(23)の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象の第1の順序付けられた順番と、受け取った制御信号(23)の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象の第2の順序付けられた順番とを決定するように構成され、前記エラー状態は、前記第1の順序付けられた順番と前記第2の順序付けられた順番との間の差に基づいて決定される、請求項6に記載の安全保障システム。
【請求項8】
前記評価ユニット(26)は、受け取った制御信号(23)の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象によって規定された補間された第1のタイムライン(48)を決定し、受け取った制御信号(23)の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象によって規定された補間された第2のタイムライン(50)を決定するように構成され、前記エラー状態は、非平行な第1及び第2のタイムライン(48、50)に基づいて決定される、請求項7に記載の安全保障システム。
【請求項9】
前記制御ユニット(28)は、エラー信号(27)を前記評価ユニットから受け取った場合に、変換機械(1)のワークステーション(8、9)を非作動にするために又は変換機械(1)全体を非作動にするために停止信号(29)を生成するように構成されている、請求項1に記載の安全保障システム(10)。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の安全保障システムを備える変換機械であって、前記センサ(22)は、前記変換機械の移動経路(P)の上に水平方向に配置され、前記変換機械の制限アクセス区域(A)へのアクセス開口部(12)の上に位置決めされている、変換機械。
【請求項11】
変換機械(1)の制限アクセス区域(A)を保護する方法であって、
複数のセンサ(22)の制御領域(Z)内で物体(24、32)の到着時間(t1)及び出発時間(t2)を検出するステップであって、前記センサ(22)は、垂直検知方向を有する、ステップと、
前記センサ(22)の各々から評価ユニット(26)への制御信号(23)を受け取るステップであって、前記制御信号は、立ち上がり信号(34)から前記到着時間(t1)を規定し、立ち下がり信号(36)から前記出発時間(t2)を規定する、ステップと、
前記制御信号(23)の各々の前記到着時間(t1)及び出発時間(t2)に基づいて禁止物体(32)の存在を決定するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
物体(24、32)の到着時間及び出発時間を検出する前に、
情報を上流側ミューティング検出器(20a)から受け取り、搬送される許容物体(24)が検出された場合に光バリア(14)をオフにするミューティング信号を生成するステップと、
前記光バリア(14)がオフになった場合に、前記検出ユニット(20)の前記複数のセンサ(22aから22f)を起動させるステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記禁止物体(32)の前記存在は、
センサ(22)の各々からの第1の状態から第2の状態(36)への制御信号(23)の各々に関する持続時間(Σt)の間の差、及び/又は
異なるセンサ(22)からの異なる個別の制御信号(23)の後続の切り替わり時点の間の位相シフト(△t)、及び/又は
制御信号(23)の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象の第1の順序付けられた順番と、制御信号(23)の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象の第2の順序付けられた順番との間の差、及び/又は
非平行な補間された第1及び第2のタイムライン(48、50)であって、前記補間された第1のタイムライン(48)は、制御信号(23)の第1の状態から第2の状態への切り替わり事象によって規定され、前記補間された第2のタイムライン(50)は、制御信号(23)の第2の状態から第1の状態への切り替わり事象によって規定される、第1及び第2のタイムライン(48、50)、
のうちの少なくとも1つのステップに基づいて前記評価ユニット(26)によって決定される、請求項12に記載の方法。
【国際調査報告】