(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】消化液処理水と有機物乾燥物質の混合液を用いてバイオガスを生産するシステム
(51)【国際特許分類】
C02F 11/04 20060101AFI20241018BHJP
C02F 11/12 20190101ALI20241018BHJP
B09B 3/65 20220101ALI20241018BHJP
C10L 3/08 20060101ALI20241018BHJP
B09B 101/70 20220101ALN20241018BHJP
【FI】
C02F11/04 A ZAB
C02F11/12
B09B3/65
C10L3/08
B09B101:70
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525784
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(85)【翻訳文提出日】2024-04-24
(86)【国際出願番号】 KR2022015829
(87)【国際公開番号】W WO2023075265
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0142550
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524158449
【氏名又は名称】ナ ミンス
【氏名又は名称原語表記】NA, Min Soo
【住所又は居所原語表記】23-8 Namyangseo-ro 613beon-gil, Namyang-eup, Hwaseong-si, Gyeonggi-do 18251, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】ナ ミンス
【テーマコード(参考)】
4D004
4D059
【Fターム(参考)】
4D004AA02
4D004AA04
4D004BA03
4D004CA13
4D004CA18
4D004CA42
4D004CA48
4D004CB04
4D059AA07
4D059AA23
4D059BA18
4D059BA21
4D059BD01
4D059BD21
4D059CA01
4D059CA16
4D059CA19
4D059CA28
4D059CC01
4D059CC03
(57)【要約】
本発明は、廃水処理システムの前段工程である嫌気性消化槽から排出される消化液に乾燥飼料を一定の割合で混合した後、消化槽に投入してバイオガスの生産を極大化することができるシステムに関する。本発明は、廃水処理システムの前段工程である嫌気性消化槽から排出される消化液は沈殿槽で固液分離した後、処理水は乾燥飼料と一定の割合で混合して消化槽に再投入するとともに、消化汚泥及びスラッジは乾燥機設備に投入する新しい形態のシステムを実現することにより、バイオガス(メタンガス)の生産を極大化してエネルギー費用を削減することができ、乾燥物質の生産を増大して廃棄物処理費用を削減することができるとともに、資源再循環率を高めることができる、消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消化液処理水と有機物乾燥物質を混合及び貯蔵する混合液タンク(27)と、
前記混合液タンク(27)から排出される前記消化液処理水と前記有機物乾燥物質の混合液を貯蔵及び分解する消化槽(11)と、
前記消化槽(11)から排出される消化液を固液分離した後に、前記消化液処理水は前記混合液タンク(27)に送るとともにスラッジは貯蔵タンク(13)に送る沈殿槽(37)と、
前記消化槽(11)から排出されるメタンガスを貯蔵するガスホルダー(12)と、
前記消化槽(11)から排出される消化汚泥と前記沈殿槽(37)から排出されるスラッジを貯蔵する貯蔵タンク(13)と、
前記ガスホルダー(12)から排出される前記メタンガスを燃料として用いる脱臭燃焼炉(14)と、
前記ガスホルダー(12)から排出される前記メタンガスを燃料として用いる発電用ボイラー(15)と、
前記貯蔵タンク(13)から排出される消化汚泥及びスラッジだけでなく、食品廃棄物を乾燥処理する乾燥機(16)と、を含み、
前記消化槽から排出される前記消化液を固液分離して作った前記消化液処理水と前記有機物乾燥物質とを前記混合液タンクで一定の割合で混合した後、前記消化槽に滞留及び分解させ、前記消化槽で作られた前記メタンガスは前記脱臭燃焼炉の燃料及び前記発電用ボイラーの燃料として使用するとともに、前記消化槽から排出される前記消化汚泥及び前記沈殿槽から排出される前記スラッジは前記乾燥機に投入して乾燥処理することを特徴とする、消化液処理水と有機物乾燥物質の混合液を用いてバイオガスを生産するシステム。
【請求項2】
前記乾燥機(16)から排出される排出ガスを凝縮させる凝縮用コンデンサ(17)から排出される凝縮廃水を冷却処理する手段として、前記凝縮廃水の流入と排出が可能であり、内部で前記凝縮廃水と循環水との熱交換が行われるようにする熱交換用コンデンサ(10)と、前記熱交換用コンデンサ(10)に供給される前記循環水を貯蔵する循環水タンク(36a)と、循環水ポンピングのための循環水ポンプ(38)と、前記熱交換用コンデンサ(10)から排出される前記循環水を冷却させた後、循環水タンク(36a)に送る循環水冷却塔(35a)と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の消化液処理水と有機物乾燥物質の混合液を用いてバイオガスを生産するシステム。
【請求項3】
前記乾燥機(16)から排出される排出ガスを凝縮させる凝縮用コンデンサ(17)から排出される凝縮廃水を貯蔵する凝縮廃水タンク(18b)と、前記凝縮廃水タンク(18b)から排出される前記凝縮廃水を処理する手段として消化槽(22a)、曝気槽(22b)、沈殿槽(22c)及び高度処理槽(22d)から構成される廃水処理部(22)と、前記廃水処理部(22)から排出される処理水を貯蔵した後、前記凝縮用コンデンサ(17)の循環水用途として供給する処理水タンク(23)と、を含み、前記凝縮用コンデンサ(17)から排出される前記凝縮廃水を前記廃水処理部(22)を介して処理水に作り、このように作った前記処理水を前記凝縮用コンデンサ内の前記排出ガス凝縮のための循環水として再利用することを特徴とする、請求項1又は2に記載の消化液処理水と有機物乾燥物質の混合液を用いてバイオガスを生産するシステム。
【請求項4】
前記乾燥機(16)から排出される蒸気凝縮水及び上水道から供給される工程水を貯蔵する給水タンク(24)と、前記給水タンク(24)と前記脱臭燃焼炉(14)との間に連結される給水ライン(25)と、前記給水ライン(25)上に設置される給水ポンプ(26)と、を含み、前記乾燥機から排出される前記蒸気凝縮水を前記脱臭燃焼炉への給水として用いることを特徴とする、請求項1に記載の消化液処理水と有機物乾燥物質の混合液を用いてバイオガスを生産するシステム。
【請求項5】
前記発電用ボイラー(15)で生産した蒸気は、前記乾燥機(16)に投入して食品廃棄物、消化汚泥及びスラッジの乾燥処理のように自体的に使用するか、或いは外部に販売することを特徴とする、請求項1に記載の消化液処理水と有機物乾燥物質の混合液を用いてバイオガスを生産するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消化液処理水と乾燥飼料(有機物質)とを混合した混合液を用いてバイオガスを生産するシステムに係り、さらに詳細には、廃水処理システムの前段工程である嫌気性消化槽で消化分解されて排出される消化液処理水に乾燥飼料を一定の割合で混合した後、消化槽に投入してバイオガスの生産を極大化することができるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大量生産と大量消費の現代社会は、大量廃棄物による深刻な環境汚染問題を招いており、代表的な環境汚染問題としては、大量廃棄物による土壌・水質汚染問題やエネルギーの大量消費による空気汚染問題などがある。
【0003】
したがって、近年では、生ゴミなどの有機性廃棄物を乾燥させて再生エネルギー資源として活用するための乾燥方法が注目されており、このように有機性廃棄物を乾燥させて含水率を低減すると、3,000~4,000kcal/kg以上の発熱量を有する優れた固形燃料を得ることができる。
【0004】
通常、有機性廃棄物を乾燥させる設備としては、熱風及びスチームを利用する直接及び間接乾燥方式の乾燥機や、マイクロ波等を利用する電磁波乾燥方式の乾燥機などがある。これらの設備を利用して乾燥させる過程では、必然的に多量の水分と油分を含有する高濃度の凝縮ガスが発生し、このように発生した凝縮ガスを処理するために乾燥機の排出ラインには凝縮器が設置され、このように設置される凝縮器を用いて、凝縮ガスに含まれている油分などの高濃度の凝縮廃水などを分離除去する。
【0005】
通常、有機性廃棄物を乾燥させる過程で排出されるガスは、凝縮器に送られて凝縮処理され、凝縮処理後に発生する凝縮ガスは、後工程である脱臭燃焼炉で焼却処理され、高濃度の凝縮廃水は、外部に搬出されるか或いは自体の廃水処理場で浄化処理される。
【0006】
しかし、有機性廃棄物前処理過程で発生する相当な量の高濃度の食品廃水を全量外部に搬出して廃水処理場に委託処理するため、コスト的な面で多くの負担がある。
【0007】
すなわち、通常、食品廃水前処理過程で排出される食品廃水は、高濃度であるだけでなく、排出量も多いため、委託処理費用が増加するという問題がある。
【0008】
例えば、現在、生ゴミなどの有機性廃棄物を前処理する過程で発生する多量の食品廃水は、三相分離器で油分を除去した後、ほとんど外部に委託処理している。
【0009】
このような食品廃水は、高濃度の有機物質(BOD、COD)と有機酸、SS成分を多量含有しており、嫌気性処理を施した処理水を好気性(生物学的処理)処理するときに処理水のT-N、T-D濃度が高いため、これを排出許容基準以内に再処理するには多くの費用と困難がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2019-0050474号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10-2019-0050477号公報
【特許文献3】韓国登録特許第10-1751502号公報
【特許文献4】韓国登録特許第10-1845457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明は、かかる点に鑑みて案出したものであって、食品廃棄物乾燥処理過程で排出される乾燥飼料と組み合わせた高濃度の有機物を嫌気性消化槽に投入し、嫌気性消化槽で消化分解処理するときに発生する多量のバイオガスを生産してエネルギー源として利用しようとする。
【0012】
このため、乾燥飼料と組み合わせた高濃度の有機物を嫌気性消化槽で消化分解した後に排出される消化液は沈殿槽で固液分離した後、処理水はさらに乾燥飼料と一定の割合で混合して消化槽に再投入するとともに、消化汚泥及びスラッジは乾燥機設備に投入する新しい形態のシステムを実現することにより、バイオガス(メタンガス)の生産を極大化してエネルギー費用を削減することができ、乾燥物質の生産を増大して廃棄物処理費用を削減することができるとともに資源再循環率を高めることができる、消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスの生産を極大化するシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明で提供する消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、次の特徴がある。
【0014】
前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、消化液処理水と乾燥飼料を混合及び貯蔵する混合液タンクと、前記混合液タンクから排出される消化液処理水と乾燥飼料の混合液を貯蔵及び分解する消化槽と、前記消化槽から排出される消化液を固液分離した後に、消化液処理水は混合液タンクに送るとともにスラッジは貯蔵タンクに送る沈殿槽と、前記消化槽から排出されるメタンガスを貯蔵するガスホルダーと、前記消化槽から排出される消化汚泥と沈殿槽から排出されるスラッジを貯蔵する貯蔵タンクと、前記ガスホルダーから排出されるメタンガスを燃料として用いる脱臭燃焼炉と、前記ガスホルダーから排出されるメタンガスを燃料として用いる発電用ボイラーと、前記貯蔵タンクから排出される消化汚泥及びスラッジだけでなく、食品廃棄物を乾燥処理する乾燥機を含む。
【0015】
したがって、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、消化槽で分解された後に排出される消化液を固液分離して作った消化液処理水と乾燥飼料を混合液タンクで一定の割合で混合した後、消化槽に投入処理し、消化槽で作られたメタンガスは脱臭燃焼炉の燃料及び発電用ボイラーの燃料として使用するとともに、消化槽から排出される消化汚泥及び沈殿槽から排出されるスラッジは乾燥機に投入して乾燥処理することが特徴である。
【0016】
ここで、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、乾燥機から排出される排出ガスを凝縮させる凝縮用コンデンサから排出される凝縮廃水を冷却処理する手段として、凝縮廃水の流入と排出が可能であり、内部で凝縮廃水と循環水との熱交換が行われるようにする熱交換用コンデンサと、前記熱交換用コンデンサに供給される循環水を貯蔵する循環水タンクと、循環水ポンピングのための循環水ポンプと、前記熱交換用コンデンサから排出される循環水を冷却させた後、循環水タンクに送る循環水冷却塔と、を含むことができる。
【0017】
このような消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、乾燥機から排出される排出ガスを凝縮させる凝縮用コンデンサと、前記凝縮用コンデンサから排出される凝縮廃水を貯蔵する凝縮廃水タンクと、前記凝縮廃水タンクから排出さ
れる凝縮廃水を再び冷却用コンデンサで冷却した後に排出される凝縮廃水を処理する手段として消化槽、曝気槽、沈殿槽及び高度処理槽から構成される廃水処理部と、前記廃水処理部から排出される処理水を貯蔵した後に凝縮用コンデンサの循環水用途として供給する処理水タンクと、を含むことができ、したがって、凝縮用から排出される凝縮廃水を総合的廃水処理過程を経て最終処理水に作り、このように作った処理水を凝縮用コンデンサ内の排出ガス凝縮のための循環水として再利用することができる。
【0018】
そして、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、乾燥機から排出される蒸気凝縮水及び上水道から供給される工程水を貯蔵する給水タンクと、前記給水タンクと脱臭燃焼炉との間に連結される給水ラインと、前記給水ライン上に設置される給水ポンプと、を含むことができる。よって、乾燥機から排出される蒸気凝縮水を脱臭燃焼炉の給水として用いることができる。
【0019】
好ましい実施形態として、前記発電用ボイラーで生産した蒸気は、乾燥機に投入して食品廃棄物、消化汚泥及びスラッジの乾燥処理のように自体的に使用するか、或いは外部に販売することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明で提供する消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、次の効果がある。
【0021】
第一に、廃水処理システムの前段工程である嫌気性消化槽から排出される消化液と乾燥飼料を一定の割合で混合した後、消化槽に投入して脱臭燃焼炉の燃料、発電用ボイラーの燃料などとして使用可能なメタンガスを作り、これと共に、嫌気性消化槽から排出される消化汚泥と沈殿槽から排出されるスラッジは乾燥機に投入して乾燥させる新しい方式の食品廃棄物処理システムを適用することにより、バイオガスの生産を極大化してエネルギー費用を削減することができるという効果があり、また、固形燃料又は堆肥の生産を増やし、相対的に廃棄物の量は減らして廃棄物処理費用を削減することができるという効果がある。
【0022】
第二に、有機物質原料である乾燥飼料を再投入処理することにより、飼料委託(販売)処理が困難な時期に飼料在庫を最小限に抑えることができるなど、乾燥設備の稼働を円滑にすることができるという効果がある。
【0023】
第三に、凝縮用コンデンサから排出される凝縮廃水を総合的廃水処理過程を経て工程水として再利用することにより、すなわち最終処理水を再利用することにより、システム運用に関連した上水道費用を大幅に削減することができるという効果がある。
【0024】
第四に、最終乾燥物質の固形燃料及び堆肥化によって資源再循環による廃棄物処理費用を削減することができるとともに、有機性廃棄物乾燥製品の生産量を増大させることができ、生産活動中に発生する乾燥物質及び廃水の自体処理増大及びリサイクルで汚染物質の排出量を減らすことができるなど、政府の汚染物質(廃棄物)排出量抑制政策と資源循環政策に寄与するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態による消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムを示す工程図。
【
図2】本発明の一実施形態による消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムの運転状態を示す工程図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態による消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムを示す工程図である。
【0028】
図1に示すように、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、消化液処理水と乾燥飼料を混合及び貯蔵する手段として混合液タンク27を含む。
【0029】
前記混合液タンク27には、乾燥飼料(有機物乾燥物質)と消化液処理水が供給されて貯蔵されることができ、必要に応じては、廃水処理部22の処理水タンク23から提供される再利用水が供給されて貯蔵されることができる。
【0030】
このような混合液タンク27と消化槽11は混合液ライン39に連結されるとともに、混合液タンク27と沈殿槽37は消化液処理水ライン40に連結されることにより、沈殿槽37側から混合液タンク27へ消化液処理水が供給されることができ、混合液タンク27側から消化槽11へ混合液が供給されることができる。
【0031】
これにより、前記混合液タンク27に貯蔵される乾燥飼料と消化液処理水とは、攪拌機43によって混合され、このように混合された混合液は、ポンプ稼動時に混合液ライン39に沿って消化槽11側に投入されることができる。
【0032】
ここで、前記混合液タンク27で混合される乾燥飼料と消化液処理水は、一定の割合、例えば食品廃水の水質レベルを基準として10~20%程度の濃度で混合されることができる。
【0033】
すなわち、乾燥飼料と消化液処理水とを適切な割合で混合して、消化槽11に投入される有機物質(廃水)の管理濃度(範囲)を基準として、食品廃水水質レベルが100,000~200,000mg/L程度の濃度が維持されるようにすることが好ましい。
【0034】
また、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生成するシステムは、消化槽11から排出される消化液を固液分離する手段として沈殿槽37を含む。
【0035】
このような沈殿槽37は、消化槽11側と消化液ライン41を介して連結されて消化液の供給を受けることができ、混合液タンク27側とは消化液処理水ライン40を介して連結されて消化液処理水を混合液タンク27へ供給することができ、貯蔵タンク13側とはスラッジライン42を介して連結されてスラッジを貯蔵タンク13へ供給することができる。
【0036】
これにより、前記消化槽11から排出される消化液(例えば、消化槽内で上方に分離される上澄み水)が沈殿槽37に供給されると、沈殿槽37の内部では消化液処理水とスラッジへの固液分離が行われる。このときの上方に分離される上澄み水、すなわち消化液処理水は、消化液処理水ライン40に沿って混合液タンク27に送られるとともに、下方に沈むスラッジは、スラッジライン42に沿って貯蔵タンク13に送られる。
【0037】
また、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、混合液タンク27から排出される混合液を分解する消化槽11を含む。
【0038】
前記消化槽11は、混合液タンク27側から移行してきた混合液、例えば乾燥飼料と消
化液処理水の混合液又は乾燥飼料、消化液処理水及び再利用水の混合液を分解する役割を果たす。
【0039】
このような消化槽11は、混合液の流入のための混合液入口とメタンガスの排出のためのメタンガス出口、そして消化液の排出のための上側の消化液出口と消化汚泥の排出のための下側の消化汚泥出口をそれぞれ含む。
【0040】
このとき、前記消化槽11の混合液入口は、混合液タンク27側から延びる混合液ライン39に連結され、メタンガス出口は、ガスホルダー12側に延びるメタンガスライン28に連結され、消化液出口は、沈殿槽37側に延びる消化液ライン41に連結されるとともに、消化汚泥出口は、ラインを介して貯蔵タンク13側に連結される。
【0041】
そして、混合液が分解される消化槽11の内部は、約30~40℃程度の温度に維持できる。
【0042】
これにより、前記消化槽11の内部に混合液が流入すると、このときの混合液は、消化槽11の内部で所定時間滞留し、このような滞留及び分解過程を経て発生するメタンガスは、消化槽11の内部の上方に集まり、消化槽11の内部に貯蔵されている混合液のうち、消化液は水位上層に、重い消化汚泥は下層にそれぞれ集まる。
【0043】
結局、前記消化槽11内のメタンガスは、メタンガスライン28を介してガスホルダー12に送られ、消化液と消化汚泥は、それぞれのラインを介して沈殿槽37と貯蔵タンク13にそれぞれ送られる。
【0044】
また、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、消化槽11から排出されるメタンガスを貯蔵するガスホルダー12を含む。
前記ガスホルダー12は、消化槽11側から移行してきたメタンガスを捕集して各供給先に送る役割を果たす。
【0045】
このようなガスホルダー12は、メタンガスを流入するためのメタンガス入口と、メタンガスを排出するためのメタンガス出口とを含み、このときのメタンガス入口は、消化槽11側から延びるメタンガスライン28と連結されるとともに、メタンガス出口は、脱臭燃焼炉14側と発電用ボイラー15側にそれぞれ連結される2つのメタンガス供給ライン29a、29bと連結される。
【0046】
そして、前記メタンガス供給ライン29a、29bには、手動又は自動のバルブ30がそれぞれ設置され、このように設置される各バルブ30の開閉作動に応じて脱臭燃焼炉14側と発電用ボイラー15側に供給されるメタンガスの量が調節できる。
【0047】
これにより、前記メタンガスライン28に沿って排出されるメタンガスは、ガスホルダー12の内部に貯蔵され、このように貯蔵されたメタンガスは、バルブ30の開閉作動に応じて脱臭燃焼炉14側及び/又は発電用ボイラー15側に供給されて燃料などとして使用できる。
【0048】
ここで、前記ガスホルダー12から脱臭燃焼炉14側と発電用ボイラー15側へ供給されるメタンガスの量は、それぞれ50%ずつ設定することが好ましい。
【0049】
さらに、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、消化槽11から排出される消化汚泥、及び沈殿槽37から排出されるスラッジを貯蔵する貯蔵タンク13を含む。
【0050】
前記貯蔵タンク13は、消化槽11から排出される消化汚泥だけでなく、沈殿槽37から排出されるスラッジを貯蔵する役割を果たす。
【0051】
このような貯蔵タンク13には、消化槽11側と沈殿槽37側から延びる2つのライン、及び乾燥機16側に延びる1つのラインが連結され、このときの乾燥機16側に延びるライン上には、ポンプが設置される。
【0052】
これにより、前記消化槽11から排出される消化汚泥、及び沈殿槽37から排出されるスラッジは、貯蔵タンク13に貯蔵され、ポンプの稼働時に、貯蔵タンク13内の消化汚泥とスラッジは、乾燥機16に投入されて乾燥処理される。
【0053】
また、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、ガスホルダー12から排出されるメタンガスを燃料として用いる脱臭燃焼炉14を含む。
【0054】
前記脱臭燃焼炉14は、乾燥機設備に適用され、乾燥過程で発生する臭気を燃焼させる役割の一般的な脱臭燃焼器であって、凝縮用コンデンサ17側とは凝縮ガスライン31で連結されるとともに、このときの凝縮ガスライン31上にはファンが設置される。
【0055】
そして、前記脱臭燃焼炉14には、ガスホルダー12から延びるメタンガス供給ライン29aが連結され、このように連結されるメタンガス供給ライン29aを介して供給されるメタンガスは、脱臭燃焼炉14の補助燃料として使用できる。
【0056】
これにより、前記乾燥機16側の排出ガスは、凝縮用コンデンサ17を介して凝縮され、凝縮過程で発生する排出ガス(凝縮ガス)は、凝縮ガスライン31を介して脱臭燃焼炉14に送られて焼却処理される一方、これと共に、脱臭燃焼炉14側には、ガスホルダー12から供給されるメタンガスが提供されることにより、臭気燃焼のための熱源、すなわち補助燃料として使用できる。
【0057】
特に、前記脱臭燃焼炉14は、乾燥機16から排出される蒸気凝縮水を給水として用いる特徴がある。
【0058】
このために、前記乾燥機16から排出される蒸気凝縮水だけでなく、上水道から供給される工程水を貯蔵する給水タンク24、前記給水タンク24と脱臭燃焼炉14との間に連結される給水ライン25、及び前記給水ライン25上に設置される給水ポンプ26が備えられる。
【0059】
これにより、前記給水タンク24には、乾燥機16から排出される蒸気凝縮水と上水道から供給される工程水が貯蔵されて一緒に混合され、このように混合された給水は、給水ポンプ26の稼働とともに給水ライン25に沿って脱臭燃焼炉14に送られて給水として用いられる。
【0060】
また、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、ガスホルダー12から排出されるメタンガスを燃料として使用する発電用ボイラー15を含む。
【0061】
前記発電用ボイラー15には、ガスホルダー12から延びるメタンガス供給ライン29bが連結され、これにより、発電用ボイラー15は、ガスホルダー12から供給されるメタンガスを燃料として稼働できる。
【0062】
このように発電用ボイラー15で生産した蒸気は、一部が乾燥機16に投入されて食品廃棄物及び消化汚泥(スラッジを含む)乾燥処理のための熱源として使用されるか、或いは一部は周辺使用先や韓国電力公司などに販売されることができ、また、発電用ボイラー15で生産した蒸気で蒸気タービン(図示せず)を稼動させて発電するとともに、このように作られた電気は、韓国電力公司に全量販売されることができる。
【0063】
また、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、貯蔵タンク13から排出される消化汚泥及びスラッジだけでなく、食品廃棄物を乾燥処理する乾燥機16を含む。
【0064】
乾燥機16は、乾燥機設備で食品廃棄物を乾燥処理する通常の乾燥機16、すなわち投入される食品廃棄物を蒸気で乾燥処理する乾燥機16を適用することができる。
【0065】
前記乾燥機16は、脱臭燃焼炉14側とスチームライン32で連結されてスチームの供給を受け、これにより、乾燥機16は、脱臭燃焼炉14から供給される高温のスチームを熱源にして食品廃棄物を乾燥させることができる。
【0066】
このような乾燥機16で乾燥処理した後に排出される乾燥物質は、固形燃料、堆肥などとして使用でき、また、乾燥機16の乾燥処理過程で発生する蒸気凝縮水は、給水タンク24側に送られ得る。
【0067】
そして、前記乾燥機16の乾燥処理過程で発生する排出ガスは、サイクロン33とトラップ34を順次経由し、この過程で排出ガス中の異物、油分及び水分が濾過され、トラップ34を経由した排出ガスは、凝縮用コンデンサ17側に送られ得る。
【0068】
前記凝縮用コンデンサ17は、乾燥機16から排出される排出ガス、実質的には、サイクロン33とトラップ34を経由した排出ガスを凝縮させるコンデンサであって、低温の循環水を用いて高温の排出ガスを凝縮させる役割を果たし、このときの凝縮用コンデンサ17は、一般な乾燥機設備に使用されるコンデンサを適用することができる。
【0069】
このような凝縮用コンデンサ17は、排出ガスの流入のための排出ガス入口、凝縮後の凝縮ガスの排出のための凝縮ガス出口、循環水の出入りのための循環水入口と循環水出口、凝縮廃水の排出のためのドレインなどを含む。
【0070】
そして、前記凝縮用コンデンサ17は、循環水の提供を受けるための手段として循環水冷却塔35b、循環水タンク36及びポンプなどを含む。
【0071】
これにより、ポンプ稼動時に、循環水タンク36内の循環水は、凝縮用コンデンサ17の内部に供給されるとともに、凝縮用コンデンサ17の内部で排出ガスとの熱交換を成し、熱交換済みの循環水は、循環水冷却塔35bを介して冷却された後に再び循環水タンク36に流入し、このような循環水の循環過程によって凝縮用コンデンサ17の内部では排出ガスが凝縮処理できる。
【0072】
このとき、前記凝縮用コンデンサ17での熱交換のための循環水は、廃水処理部22から提供される再利用水、すなわち処理水が使用できる。
【0073】
また、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、廃水処理部22に送られる凝縮廃水の温度を下げる手段として熱交換用コンデンサ10を含む。
【0074】
前記熱交換用コンデンサ10は、凝縮過程を経た高温の凝縮廃水、例えば、乾燥機側排出ガスを凝縮処理する凝縮用コンデンサ17から排出される約65~75℃程度の温度を有する高温の凝縮廃水を冷却させる役割を果たす。
【0075】
このために凝縮廃水の流入と排出が可能であり、内部で凝縮廃水と循環水との熱交換が行われるようにする熱交換用コンデンサ10が備えられ、前記熱交換用コンデンサ10に供給される循環水を貯蔵する循環水タンク36a、循環水ポンピングのための循環水ポンプ38、前記熱交換用コンデンサ10から排出される循環水を冷却させた後に循環水タンク36aに送る循環水冷却塔35aなどがさらに備えられる。
【0076】
このような熱交換用コンデンサ10は、低温の循環水が流入する循環水入口、及び熱交換後の循環水が排出される循環水出口だけでなく、高温の凝縮廃水が流入する凝縮廃水入口と熱交換後の低温の凝縮廃水が排出される凝縮廃水出口をそれぞれ含み、このときの熱交換用コンデンサ10の内部に流入した循環水と凝縮廃水は、互いに混ぜられていない状態で間接的な熱交換が行われることができる。
【0077】
ここで、前記熱交換用コンデンサ10の内部構造は、乾燥機設備に適用される一般的なコンデンサの内部構造と同じであるので、具体的な説明は省略する。
【0078】
そして、前記熱交換用コンデンサ10の凝縮廃水出口は、凝縮廃水タンク18b側とラインによって連結され、熱交換用コンデンサ10を経て温度が下がった凝縮廃水は、ラインを介して凝縮廃水タンク18bに送られることができる。
【0079】
これにより、前記熱交換用コンデンサ10の内部に低温の循環水が流入するとともに高温の凝縮廃水が流入すると、熱交換用コンデンサ10の内部では、循環水と凝縮廃水との熱交換が行われ、その結果、温度が下がった凝縮廃水は、ラインに沿って総合廃水処理のために廃水処理部22側の凝縮廃水タンク18bに送られるとともに、温度が上がった循環水は、循環水冷却塔35aに送られて循環することができる。
【0080】
また、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、熱交換用コンデンサ10に凝縮廃水を供給する手段として、凝縮廃水タンク18b、凝縮廃水ライン19及び凝縮廃水ポンプ20を含む。
【0081】
前記凝縮廃水タンク18bは、凝縮用コンデンサ17のドレイン側に連結され、凝縮用コンデンサ17から排出される高温の凝縮廃水を貯蔵する役割を果たす。
【0082】
前記凝縮廃水ライン19は、凝縮廃水タンク18bと熱交換用コンデンサ10との間に連結されるラインであり、このときの凝縮廃水ライン19を介して凝縮廃水タンク18b内の凝縮廃水が熱交換用コンデンサ10側に供給されることができる。
【0083】
前記凝縮廃水ポンプ20は、凝縮廃水ライン19上に設置され、凝縮廃水をポンピングする役割を果たす。
【0084】
これにより、前記凝縮用コンデンサ17から排出される高温の凝縮廃水は凝縮廃水タンク18bに貯蔵され、凝縮廃水ポンプ20の稼働と共に、凝縮廃水タンク18b内の凝縮廃水は凝縮廃水ライン19に沿って熱交換用コンデンサ10に送られる。このように送られる高温の凝縮廃水と熱交換用コンデンサ10に供給される低温の循環水との熱交換が行われることにより、凝縮廃水は、所定の温度、例えば循環水との熱交換が行われる前の温度に比べて相対的に低い温度に冷却された後に廃水処理部22の凝縮廃水タンク18aに
送られる。
【0085】
また、前記消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムは、熱交換用コンデンサ10で熱交換を終えて排出される凝縮廃水を総合的に廃水処理した後、これを乾燥システムで工程水として活用することができるようにする手段として、廃水処理部22だけでなく、凝縮廃水タンク18aを含む。
【0086】
前記凝縮廃水タンク18aは、熱交換用コンデンサ10から排出される凝縮廃水、すなわち熱交換を介して温度が下がった凝縮廃水を貯蔵する役割を果たす。
【0087】
前記廃水処理部22は、凝縮廃水タンク18aから供給される凝縮廃水を総合的な廃水処理過程を介して乾燥システムで利用可能な工程水に作る役割を果たす。
【0088】
このような廃水処理部22は、順次配置される消化槽22a、曝気槽22b、沈殿槽22c及び高度処理槽22dから構成され、このときの沈殿槽22cは、一次沈殿槽と二次沈殿槽で構成することが好ましい。
【0089】
さらに、前記廃水処理部22から排出される処理水を貯蔵した後に凝縮用コンデンサ17の循環水用途として供給する処理水タンク23が備えられる。
【0090】
これにより、前記熱交換用コンデンサ10で循環水との熱交換を済ませた凝縮廃水は、凝縮廃水タンク18a→消化槽22a→曝気槽22b→沈殿槽22c→高度処理槽22dを順次経た後に処理水タンク23に貯蔵され、ポンプ稼働時に、処理水タンク23内の処理水は循環水タンク36に送られて凝縮用コンデンサ17における排出ガス凝縮のための循環水として再利用できる。
【0091】
図2は、本発明の一実施形態による消化液処理水と乾燥飼料の混合液を用いてバイオガスを生産するシステムの運転状態を示す工程図である。
【0092】
図2に示すように、前記混合液タンク27には、消化液処理水と乾燥飼料が投入されて混合され、このように混合された混合液は、消化槽11に送られる。
【0093】
前記混合液は、中温が維持されている消化槽11、すなわちメタン発酵槽に滞留し、この過程で発生するメタンガスは、ガスホルダー12に捕集された後、脱臭燃焼炉14の補助燃料として供給されることにより燃料費用が削減でき、脱臭燃焼炉14で発生した蒸気は乾燥機16に供給されて消化汚泥、スラッジ、食品廃棄物などの乾燥に使用される。
【0094】
前記消化槽11で一定の滞留時間を経て処理された消化液は、沈殿槽37に送られて固液分離された後、このときの消化液処理水は、混合液タンク27に再投入され、消化槽11内の消化汚泥及び沈殿槽37内のスラッジは、乾燥機16側に投入されて乾燥処理される。
【0095】
前記乾燥機16の乾燥処理過程から排出される排出ガスは、サイクロン33、トラップ34を経た後に凝縮用コンデンサ17から分離排出され、残りの臭気を含むガスは、脱臭燃焼炉14に送って空気と共に焼却処理する。
【0096】
前記乾燥機16から最終排出される乾燥物質は、固形燃料及び堆肥化などの工程を経てリサイクルする。
【0097】
前記凝縮用コンデンサ17における凝縮過程で発生する高温の凝縮廃水は、循環水との
熱交換によって温度が下がり、このように温度が下がった凝縮廃水は、廃水処理部22に供給されて総合的な廃水処理過程を経て最終処理され、このときに作られた処理水は、凝縮用コンデンサ17の循環水として用いられる。
【0098】
このように消化槽で発生する消化汚泥と沈殿槽に発生するスラッジを乾燥機に投入し乾燥処理して最終排出される飼料を、固形燃料又は堆肥として販売して廃棄物処理費用を削減することができ、バイオガス(メタン)の生産を極大化して発電用ボイラーの稼動による電気生産販売と蒸気エネルギー生産活用によって費用を削減することができ、汚泥とスラッジの乾燥処理で廃棄物発生量を減らすことにより廃棄物処理費用を削減することができるなど、汚染物質の最小化によって地球環境の保護はもとより、政府の汚染物質排出量減少政策に寄与することができる。
【0099】
このように、本発明では、廃水処理システムの前段工程である嫌気性消化槽から排出される消化液を沈殿槽で固液分離した後、このときの消化液処理水は、乾燥飼料と一定の割合で混合して消化槽に再投入し、これに加えて、消化汚泥及びスラッジは、乾燥機設備に投入して乾燥処理する新しいシステムを提供することにより、バイオガス(メタンガス)の生産を極大化してエネルギー費用を削減することができ、乾燥物質の生産を増大して廃棄物処理費用を削減することができるとともに資源の再循環率を高めることができる。
【符号の説明】
【0100】
10 熱交換用コンデンサ
11 消化槽
12 ガスホルダー
13 貯蔵タンク
14 脱臭燃焼炉
15 発電用ボイラー
16 乾燥機
17 凝縮用コンデンサ
18a、18b 凝縮廃水タンク
19 凝縮廃水ライン
20 凝縮廃水ポンプ
22 廃水処理部
23 処理水タンク
24 給水タンク
25 給水ライン
26 給水ポンプ
27 混合液タンク
28 メタンガスライン
29a、29b メタンガス供給ライン
30 バルブ
31 凝縮ガスライン
32 スチームライン
33 サイクロン
34 トラップ
35a、35b 循環水冷却塔
36a、36b 循環水タンク
37 沈殿槽
38 循環水ポンプ
39 混合液ライン
40 消化液処理水ライン
41 消化液ライン
42 スラッジライン
43 攪拌機
【国際調査報告】