(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】目印を有する事前充填された皮膚パッチ
(51)【国際特許分類】
A61F 13/02 20240101AFI20241018BHJP
A61F 13/00 20240101ALI20241018BHJP
A61F 13/0246 20240101ALI20241018BHJP
【FI】
A61F13/02 370
A61F13/02 380
A61F13/00 T
A61F13/0246 501
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525961
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2024-07-01
(86)【国際出願番号】 CA2022051615
(87)【国際公開番号】W WO2023070231
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523060024
【氏名又は名称】オール スキン インク
【氏名又は名称原語表記】ALL SKIN INC
【住所又は居所原語表記】32 Royal Vista Drive NW, Calgary, AB, Canada
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルウィンソン ライアン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレラン イザベル エー.
(72)【発明者】
【氏名】ヒュー ジョン-ダグラス マシュー
(57)【要約】
アレルギー性接触皮膚炎及び/又は皮膚感受性のテストのための事前充填された皮膚パッチが提供される。パッチは、好適な基剤(例えば、ワセリン、水溶液、無水化合物)と混合され得る成分を含有する1つ以上のウェルを備える。パッチは、ユーザの皮膚に接着するための接着表面を特徴とする裏材と、適用されたパッチの向き(例えば、どの端部が上にあるか、ウェルの位置)を視覚的に例証するために皮膚のマークを容易にする1つ以上の目印と、を更に備える。目印は、染料又はインクを含み得、染料又はインクは、パッチが適用されたときにそれがユーザの皮膚に転写されるように、1つ以上のウェル又はパッチの他の場所に設置され得る。また、又は代替的に、目印は、ユーザがテストの結果の解釈を促進するパターンで皮膚をマークし得るステンシルを備え得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚の皮膚パッチであって、
人間のユーザの皮膚に接着する接着表面を有する裏材と、
成分を含有する1つ以上のウェルと、
1つ以上の目印と、を備える、皮膚の皮膚パッチ。
【請求項2】
前記皮膚パッチの前記皮膚への適用が、前記1つ以上の目印で前記皮膚がマークされることを引き起こす、請求項1に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項3】
前記皮膚パッチの前記皮膚への適用が、皮膚感受性テストのために、前記成分と前記皮膚との間の接触を更に引き起こす、請求項2に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項4】
前記マークされた皮膚が、前記皮膚感受性テストの結果の解釈を支援する、請求項3に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項5】
前記成分が、基剤物質と混合される、請求項1に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項6】
前記1つ以上のウェルの各々が、前記成分を囲み、前記ウェルを少なくとも部分的に画定する発泡フレームを備える、請求項1に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項7】
前記1つ以上の目印が、前記皮膚上の前記皮膚パッチの向きを示す様式で前記皮膚をマークさせる、請求項1に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項8】
前記1つ以上の目印が、前記1つ以上のウェルのうちの少なくとも1つの位置を示す様式で前記皮膚をマークさせる、請求項1に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項9】
前記皮膚をマークするためのマーク物質を含有する少なくとも1つのウェルを更に含む、請求項1に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項10】
前記1つ以上の目印は、前記皮膚が手動でマークされるステンシルを含む、請求項1に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項11】
前記皮膚パッチが、前記ユーザによって前記皮膚に適用される、請求項1に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項12】
前記皮膚パッチが、前記1つ以上のウェルを密封する除去可能なライナーを更に備える、請求項1に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項13】
前記裏材及び前記ライナーのうちの1つ以上が、防水性又は耐水性である、請求項12に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項14】
前記裏材及び前記ライナーを囲む耐熱性及び耐湿性容器を更に備える、請求項12に記載の皮膚の皮膚パッチ。
【請求項15】
皮膚の皮膚パッチを製造する方法であって、
人間のユーザの皮膚に接着する接着表面を有する裏材を成形することと、
前記裏材上に1つ以上のウェルを構成することと、
前記裏材上に1つ以上の目印を組み込むことと、
前記1つ以上のウェルを、基剤と混合された成分とともに装填することと、を含む、方法。
【請求項16】
前記皮膚パッチを防水性又は耐水性ライナーで密封することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記裏材の裏面側上に、
前記皮膚パッチを使用するための使用説明書、
美的なデザイン、
ブランド、
ロゴ、及び
コードのうちの1つ以上を印刷することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上の目印は、前記皮膚パッチが前記皮膚に貼付されたとき、前記皮膚パッチの向きを示すように前記皮膚をマークさせる、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記1つ以上の目印は、前記皮膚パッチが前記皮膚に貼付されたとき、前記1つ以上のウェルの位置を示すように前記皮膚をマークする、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記1つ以上の目印が、
一時的なタトゥー、
前記皮膚を手動でマークするためのステンシル、及び
前記皮膚に半永久的マーク物質を転写するための手段のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年11月1日に出願され、「Pre-Filled Patch Test Chamber and Method for Orientation Landmarking of Cutaneous Patches」と題された米国仮特許出願第63/274,176号に対する米国特許法第119条に基づく優先権を主張し、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、医療の分野に関する。より具体的には、皮膚パッチ装置が、装置を使用する方法とともに提供される。
【0003】
かなり長い間、パッチベースのテストは、化学的又は生物学的アレルゲンに対する過敏反応によって引き起こされる皮膚状態である、アレルギー性接触皮膚炎(又は皮膚アレルギー若しくは皮膚感受性)の標準的な診断テストであった。例えば、パッチは、人のアレルギー反応の原因を見つけるために使用することができる。同様に、化粧品又は化粧品関連製品の評価は、選択された物質を皮膚の領域に適用し、コメドジェニシティ、乾燥、及び発赤などの皮膚パラメータに対するその影響を決定することを伴い得る。
【0004】
しかしながら、現在、パッチベースのテストを使用するには、医療専門家への複数回の訪問が必要である。典型的には、最初の訪問中に、医師は、パッチが選択されたアレルゲンを用いる医師のオフィスで手動で調製された後、患者の皮膚に1つ以上のパッチを適用する。約2日後、パッチは、2回目の訪問中に除去される。数日後、患者は更なる訪問を行い、その時点で医師は皮膚反応(存在する場合)を評価する。
【0005】
このプロトコルは、いくつかの欠点を有する。第一に、医師(又は医師のスタッフ)が、貯蔵寿命が限られている可能性がある所望のアレルゲンを用いて各パッチを手動で調製するには時間がかかることがある。第二に、典型的なパッチの構成は、それらが事前に調製されることを妨げ、例えば、湿気がパッチの表面から吸収され、パッチが使用される前にアレルゲンを劣化(又は腐敗)させる可能性がある。第三に、医師又は医師のスタッフは、テスト結果のその後の識別及び分析を支援するために、患者の皮膚上で(例えば、半永久的インク又は紫外線インクを用いて)、パッチ及び/又はアレルゲンコンパートメントの輪郭をトレースしなければならない。第四に、パッチが濡れること及び/又はパッチの輪郭が消えることを避けるために、パッチを付けている間、患者の活動は制限される場合がある。これらの要件、及び/又は他の要件は、従来のパッチベースのアレルギーテスト方法が遠隔医療及び/又は他の最新のデジタル技術を介して行われることを妨げる。
【0006】
したがって、必要とされるのは、従来のパッチベースのテストに関連付けられた制約及び制限を含まない、パッチベースのアレルギー及び/又は皮膚感受性テストを実施するための装置及び対応する方法である。
【発明の概要】
【0007】
いくつかの実施形態では、医療専門家への訪問を繰り返すことなく、アレルギー性接触皮膚炎(若しくは皮膚アレルギー)又は他の皮膚感受性のためのパッチベースのテストを容易にする、又は実施するための装置及び方法が提供される。
【0008】
これらの実施形態では、皮膚パッチ装置は、ワセリン又は別の物質と混合され得る、アレルゲン又は他の成分を含有する1つ以上のウェル又はチャンバを備えて構成される。パッチはまた、ユーザの皮膚にパッチを接着させるための接着表面(例えば、前面側でウェルを囲む)と、パッチが貼付されたときに人の皮膚をマークする1つ以上の転写可能な目印と、を備える。パッチの裏面側又は裏表面は、防水性又は耐水性であり得、それによって、ユーザがパッチの診断価値を低下させることなく通常の活動(例えば、入浴、運動)を維持することを可能にし、上部に(例えば、使用説明書、識別マークとともに)印刷されることが可能であり得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、ユーザは、医療専門家、小売業者から、又は郵便を介して事前充填されたパッチを受け取り、アレルゲン/成分ウェル及び接着剤を保護するライナーを除去し、パッチを自分の皮膚と接触するように配置し、パッチが接着することを可能にする。指定された期間の後に、ユーザは、パッチを除去して破棄し、場合によっては、更なる遅れの後に、パッチの以前の位置を撮影してもよい。パッチの提供者は、画像取り込み、分析のための画像の提出、及び/又は可能性のあるアレルギー性及び/若しくは感受性皮膚反応を識別するための画像の分析を容易にするためのアプリを提供してもよく、あるいはユーザは、分析のために画像を手動でアップロードしてもよい。画像は、医療専門家及び/又は好適に訓練された機械学習モデルによって分析されてもよい。
【0010】
パッチは、ユーザの皮膚と接触している間に、皮膚がパッチの位置及び/又は向きを決定することに役立つ情報(例えば、記号)でマークさせる1つ以上の目印を含む。例えば、目印は、診断医が個々のウェル及び/又は1つ以上のウェルに含有されるアレルゲン/成分の位置を識別することを支援してもよい。目印は、一時的なタトゥー又は染料(又はインク若しくは他のマーキング剤)のパターンを備え得、これは、ユーザの皮膚に転写され、一般に、複数日間見ることができる。いくつかの代替の実施形態では、目印は、パッチがユーザの皮膚に貼付されている間に、ユーザがマーカー又は同様の器具を使用して自分の皮膚上にステンシルのパターンをマークすることを可能にする1つ以上の固有のステンシルを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】いくつかの実施形態による、アレルギー性接触皮膚炎又は他の皮膚感受性をテストするためのパッチを描画する図である。
【
図2A】いくつかの実施形態による、目印を提供しながら、アレルギー性接触皮膚炎又は他の皮膚感受性をテストするためのパッチの図である。
【
図2B】いくつかの実施形態による、目印を提供しながら、アレルギー性接触皮膚炎又は他の皮膚感受性をテストするためのパッチの図である。
【
図2C】いくつかの実施形態による、目印を提供しながら、アレルギー性接触皮膚炎又は他の皮膚感受性をテストするためのパッチの図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、1つ以上の目印を有するパッチの裏面側及び前面側の図である。
【
図4】いくつかの実施形態による、1つ以上の目印を有する皮膚パッチを構築する方法を例解するフローチャートである。
【
図5】いくつかの実施形態による、事前充填された皮膚パッチを用いるアレルギー性接触皮膚炎又は他の皮膚感受性のテスト方法を例証するフローチャートである。
【
図6】いくつかの実施形態による、パッチ及びそのウェルの向きを決定するためにパッチが除去された後のユーザの皮膚の画像の自動化処理を例解する。
【
図7】いくつかの実施形態による、パッチ及びそのウェルの向きを決定するためにパッチが除去された後のユーザの皮膚の画像の自動化処理を例解する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明は、あらゆる当業者が開示された実施形態を作製及び使用することを可能にするために提示され、1つ以上の特定の用途及びそれらの要件の文脈で提供される。開示される実施形態に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般原理は、開示されるものの範囲から逸脱することなく、他の実施形態及び用途に適用され得る。したがって、本発明又は複数の発明は、示される実施形態に限定されることを意図するものではなく、むしろ、本開示と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0013】
いくつかの実施形態では、成分を事前充填した1つ以上のウェル又はチャンバを有する皮膚パッチが、アレルギー性接触皮膚炎又は他の皮膚感受性(本明細書では集合的に「皮膚感受性」と称される)をテストするために提供される。パッチに含まれる成分は、アレルゲン、化粧品、化粧品の構成成分、及び/又は他の物質を含み得、これらは以下で単に「成分」と称される。このパッチは、医療専門家の支援を伴わずに、人(例えば、ユーザ、患者)による適用及び除去に好適である。パッチは、パッチ及び/又は個々のウェルの位置及び/又は向きを明らかにするために、人の皮膚にマークする(又はマークを容易にする)ための1つ以上の目印(例えば、一時的なタトゥー、インク又は染料パターン、ステンシル)を含む。
【0014】
いくつかの実装形態では、パッチは、湿気がウェルに入ることを防ぎ、また、成分の漏れを防ぐために、耐水性又は防水性材料で少なくとも部分的に構築され、成分は、別個のウェルに添加される前又は後に非反応性基剤(例えば、ワセリン、水性又は無水物質)と混合され得る。ウェルは、漏れを更に防ぐための発泡フレームを含み得る。加えて、追加の湿気保護が必要とされるか又は推奨される場合、パッチ及び周囲の皮膚を覆うための補助層が提供され得る。
【0015】
図1は、いくつかの実施形態による、皮膚感受性をテストするための事前充填された皮膚パッチの図である。これらの実施形態では、パッチ100は、裏材110の中、その上(on)、又はその上(upon)に形成された複数(8つ)のウェル又はコンパートメント102を備えるが、他の実施形態では、パッチは、任意の数のウェル(すなわち、1つ以上)を含有し得る。同様に、パッチ及びパッチの個々のウェルは、長方形又は正方形の形態に限定されない。
図1のウェル102は、空であるが、成分を受け取るための状態にある。
【0016】
例解される実施形態のいくつかの実装形態では、各ウェルは、任意選択的な発泡フレーム104を含む、約1cm×1cmの大きさを有し、約1cmの裏材110によって全ての側が囲まれる。これらの実装形態では、パッチ100は、約5cmの幅、9cmの高さの大きさを有する。
【0017】
裏材110及びパッチ100の例解された側(例えば、前面側)は、表面全体にわたって接着性であってもよく、又は表面の一部(例えば、ウェル102を除くあらゆる場所)のみにわたって接着性であってもよい。したがって、裏材110の例解された側は、ユーザの皮膚に対して配置される側であり、設置後に誤って脱落されることを防ぎ、また、水及び他の液体による侵入に抵抗するのに十分な接着表面積を特徴とする。個々のウェル102は、成分で完全に充填される必要はないが、ユーザに貼付されたときにユーザの皮膚と接触することを確実にするのに十分な量の成分を含有する。
【0018】
図2A~
図2Cは、いくつかの実施形態による、目印を提供しながら、皮膚感受性をテストするためのパッチの図である。各図は、別個のタイプの目印を例解しており、本実施形態の皮膚パッチは、同じ又は異なるタイプの複数の目印を特徴とし得ることに留意されたい。
【0019】
図2Aのパッチ200は、染料(又はインク)の形態の目印204を含有する1つ以上のウェル(例えば、ウェル202a)を特徴とし、染料は、パッチがユーザの皮膚に貼付されると、皮膚に転写され、皮膚をマークする。染料は、低アレルギー性であってもよく、又は低アレルギー性でなくてもよい。また、染料はパラフェニレンジアミン(PPD)、ヘナ、ジャグア、分散青などであってもよいか、又はこれらを含んでもよい。パッチ200の他のウェルは、成分206を含有する。
【0020】
図2Bのパッチ210は、パッチが適用された後にユーザが自分の皮膚をマークするために使用することができる目印のステンシル又はテンプレート214を特徴とする。より具体的には、各ステンシル214は、ユーザが何らかのタイプのマーク剤(例えば、インク、染料、マーカー)で下にある皮膚をマークすることができるスロット、ボア、又は他の切り欠きを備える。
【0021】
図2Cのパッチ220は、パッチが皮膚に貼付された後にユーザの皮膚をマークする転写可能な目印224を特徴とする。目印224は、人間による使用のための安全な任意の染料、インク、又は他のマーク剤を含有し得る。いくつかの実装形態では、転写可能な目印224は、ジャグアベースの一時的なタトゥーを含み、ユーザの皮膚にタトゥーを接着させるための任意選択的な接着剤228を含み得、パッチ220がユーザの皮膚と接触して配置される前に除去される一時的なカバー(
図2には示されていない)を更に含み得る。
【0022】
目印(例えば、目印204、目印ステンシル214、目印224)は、対応するパッチの向きについての診断医の決定を支援するように構成され得ることに留意されたい。例えば、
図2B及び
図2Cでは、目印ステンシル及び目印は、水平方向に隣接するウェルの幅にわたって完全に又は実質的に延在する水平方向バーを含む。加えて、目印ステンシル214及び目印224は、短い直角延長部を特徴とし、これらは、診断医がパッチの参照端部(例えば、「頂」端部)を識別することを可能にするために、ステンシル又は目印の両方において同じ方向に向けられる。更に、例解される実施形態では、短い延長部は、ウェルの各列の垂直正中線及び中心など、パッチの主要な軸を識別する。(垂直軸にわたって詳細が逆転されている)鏡像が提供されても、目印224及び目印ステンシル214を介して作られたトレーシングへの参照は、診断医がパッチの元の又は「正しい」左側及び右側を認識し、それによって、テスト結果を正しく解釈することを可能にする。いくつかの実施形態では、訓練された機械学習モデルが、診断医の機能の一部又は全てを実施し得る。
【0023】
目印204はまた、目印が常に特定のウェル、例えば、左上のウェル、右下のウェルなどに配置され得るという事実に基づいて、パッチ200が除去された後のパッチ200の向きを決定する際に支援する。
【0024】
他の実施形態では、目印は、
図2A~
図2Cに例解されるものとは異なるように構成され得るが、一般に、ウェルの1つ以上の位置又は境界、パッチの重心などを識別することによって、成分がユーザの皮膚に接触した場所の迅速な識別を促進する。例えば、目印は、(
図2B,
図2Cに示されるように)パッチの短辺に加えて又は短辺の代わりに、長辺に用いられてもよい。別の例として、単一のパッチが複数のより小さいパッチに切断又は別様に分離され得る実施形態では、目印は、ユーザの皮膚に貼付されたときにパッチの向きを明らかにするのではなく(又はそれに加えて)、(例えば、それらの位置及び/又は内容物を識別するために)個々のウェルに付随してもよい。
【0025】
図3A,
図3Bは、いくつかの実施形態による、皮膚感受性をテストするためのパッチの裏面側及び前面側を例解する。これらの実施形態では、皮膚パッチ300の前面側は、(例えば、ライナー又は保護カバーを除去した後の)ユーザの皮膚に接着する側であり、パッチの裏面側は、パッチが適用された後に見える側である。両方の図において、(パッチが使用のために準備されるまで見えない)ウェル302の輪郭は、破線四角形又は長方形として現れる。
【0026】
図3Aに示されるように、パッチ300及び裏材310の裏面は、方向情報(例えば、「この端部を上に」)、パッチを準備して適用するための使用説明書312、識別子314(例えば、QR(クイックレスポンス)コード、バーコード)、及び/又は他の情報(例えば、ロゴ、ブランド名、アートワーク)を含み得る。しかしながら、いくつかの実装形態では、パッチ及び裏材の裏面側は、実質的にブランクであってもよく、又は主に、ユーザに喜ばれ得る美的外観を特徴としてもよく、任意の色を有してもよい。
【0027】
図3Bに示されるように、パッチ300及び裏材310の前面は、当初、ライナー320によって覆われ、これは、裏材の接着表面を保護し、成分326が脱落することを防ぐ。ライナー320は、更なる詳細を示すために、部分的に後方に巻かれるか、又は下方に巻かれる。裏材310の前面は、ユーザの皮膚をマークし、皮膚感受性テストの結果の後の解釈又は分析を支援するための1つ以上の目印324を特徴とする。
【0028】
異なる実施形態では、皮膚パッチ又は皮膚パッチの構成要素(例えば、裏材、ウェル、ライナー)は、医療用途に好適な異なる材料から構築され得る。例えば、いくつかの実施形態では、Avery-Dennison MED 5695R単一コーティング発泡体などの医療用発泡体は、手動切断、型抜き、又は何らかの他のプロセスを介して耐湿性ウェル(例えば、約0.6mmの深さ)に形成され得る。
【0029】
いくつかの他の実施形態では、ウェルは、
図1及び
図2A~
図2Cに描画されるように、好適な裏材材料上の発泡フレームによって画定され得る。これらの他の実施形態では、好適な裏材材料としては、シリコーン、セルロース、ヒドロコロイド、又はいくつかの他の(バイオ)ポリマーが挙げられる。裏材材料として使用され得る具体的な市販製品としては、3M(商標)片面ポリエチレン医療用テープ1503及び3M片面弾性不織布医療用テープ9907T/9907W/9907HTWが挙げられ、これらは両方とも印刷可能であり、それによってパッチの裏面側上のカスタムデザインを容易にする。これらの製品のうちの1つ以上は、耐水性のライナー、及び完成したパッチのためのライナー(例えば、
図3Bのライナー320)として使用され得る剥離可能なライナーを特徴とすることに留意されたい。発泡フレームは、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル、シリコーン、ポリウレタン、スポンジ、ヒドロコロイド、セルロース、又は人工(バイオ)ポリマーから構築することができる。しかしながら、いくつかの実装形態では、裏材及びそのウェルは、(例えば、生分解性材料を用いて)付加的に製造されてもよい。
【0030】
発泡裏材に窪みを形成することによって、又は裏材に発泡フレームを形成することによってなど、パッチのためのウェルが形成された後、個々のウェルは、ワセリン(又は他の好適な基剤)及び選択された成分の混合物で部分的又は完全に充填され得る。いくつかの実装形態では、ウェルは、ユーザの皮膚への成分の最終的な転写を確実にしながら、成分の損失又は混合を伴わずにウェルの密封を可能にするために、最大容量未満に充填される。これらの実装形態では、パッチがユーザの皮膚に貼付されている間、ユーザは、ウェル成分と皮膚との効果的な接触を確実にするために、個々のウェルを押し下げてもよい。
【0031】
パッチは、ライナー(例えば、
図3Bのライナー320)を適用することによって密封されてもよく、これは、パッチの異なるウェルからの成分の混合を更に防ぐために、負圧環境(例えば、真空)内で行われてもよい。密封された後、パッチは、貯蔵寿命の延長を促進するために、熱及び湿気に対する耐性を特徴とするスリーブ又はエンベロープ(例えば、アルミ箔、プラスチック、又は好適な生分解性材料で作られている)内に封入されてもよい。
【0032】
図4は、いくつかの実施形態による、事前充填された皮膚パッチを作成する方法を例証するフローチャートである。動作のうちの1つ以上は、省略されてもよく、繰り返されてもよく、かつ/又は異なる順序で実施されてもよい。したがって、
図4に示されるステップの特定の構成は、実施形態の範囲を制限すると解釈されるべきではない。
【0033】
動作402において、柔軟な発泡体(上記で特定されたものの1つなど)で作られた埋め戻し材又は基剤材料は、個々のパッチの基礎として機能するように1つ以上の断片に切断される。埋め戻し材及び得られた各基礎の片面側は接着剤であり、パッチの前面側になるが、裏面側は、防水性又は耐水性に加えて印刷可能であり得る。使用説明書、識別マーク、美的デザイン、及び/又は他の内容物は、パッチの完全な組み立て前に裏面側上に印刷され得る。
【0034】
図1に例解される2×4パッチ(すなわち、長方形のパターンに配列された8つのウェルを有するパッチ)の基礎は、約5cmの幅×9cmの高さであり得、ウェルは、寸法が約1cm×1cmであり得る。対照的に、1×1パッチ(すなわち、単一のウェルを有するパッチ)の基礎は、サイズが約3cm×3cmであり得る。各基礎の角部は、完成したパッチの望ましくない剥離に抵抗することに役立つように丸くすることができる。角部の丸めは、動作402中又はパッチが組み立てられた後に実施され得、その時点で、パッチを密封するライナーもまた、基礎に一致するようにトリミング又は成形され得る。
【0035】
動作404において、1つ以上の目印及び/又は目印のステンシルが基礎に適用される。上で考察されたように、目印は、一時的なタトゥー又はユーザの皮膚に転写される戦略的に成形され配置された染料又はインクを含み得る。ステンシルは、完成したパッチが皮膚に適用された後にユーザが自分の皮膚をマークすることを可能にするために、基礎の一部分を(基礎を完全に貫いて)切断又は別様に切除することによって形成され得る。各々がウェル内に染料、インク又は他のマーク物質の集合を含む1つ以上のウェルベースの目印を用いる実施形態では、そのような目印は、動作408の一部など、パッチを製造するプロセスの後半(すなわち、ウェルが形成又は構築された後)に構成され得る。1×1パッチ(すなわち、単一のウェルを有するパッチ)のために基礎が作成される実施形態では、目印が追加されてもよく、又は追加されなくてもよい。ウェルの内容物には最大で1つの反応があり、これは容易に識別可能であり、反応が起こらない場合、成分がユーザの皮膚に接触した場所を正確に特定する必要はない。
【0036】
いくつかの実装形態では、一時的なタトゥーの形態の目印が基礎に直接印刷される。他の実装形態では、一時的なタトゥー目印は、別個の構成要素であり、基礎に貼付される。一時的なタトゥーは、追加のカバー又はライナー(パッチの前面側全体を密封するライナーから分離している)を有していてもよく、又は有していなくてもよく、これは、ユーザの皮膚にパッチを適用する前に除去される。
【0037】
動作406において、発泡フレームは、パッチの個々のウェルを画定するために基礎を適用(例えば、基礎に接着)され得る。長方形又は正方形のフレームは、4つの側面を備え(額縁に類似している)、開いた頂部と、開いた又は閉じた底部と、を有する。言い換えれば、フレームの頂部は、成分の堆積を可能にし、それがユーザの皮膚に接触することを可能にするように開いているが、フレームの底部は、追加の発泡フレーミングによって画定されてもよく、又は開いていてもよく、その場合、成分は、下にある基礎と接触して存在する。ウェルは、正方形及び/又は長方形の形態に限定されない。発泡フレームは、基礎の接着表面に接着してもよく、及び/又は追加の接着剤で貼付されてもよい。いくつかの実施形態では、フレームの各辺は、約10mmの高さ、2.5mmの幅、及び0.6mmの厚さであり得る。
【0038】
いくつかの実装形態では、フレームは、裏材材料に部分的に埋め込まれて、ウェルの周りに堀を作成し、それによって漏れを防ぐことを助ける。ウェルが裏材材料と隣接して(例えば、裏材のピット又は窪みとして)構築される他の実装形態では、フレームがない場合がある。
【0039】
動作408において、基礎上に形成された1つ以上のウェルの各々に、1つ以上の成分と、ワセリンゼリー、水溶液、又は無水化合物などの基剤との混合物が装填される。例えば、各混合物は、約80%のワセリンゼリー及び20%の成分(体積)を含み得るが、その比は、実施形態ごとにかなり変化し得る。基礎の異なるウェルは、異なる成分で装填されてもよく、かつ/又は複数のウェルは、共通の成分(例えば、異なる濃度で)を特徴としてもよい。同様に、1つ以上のウェルは、複数の成分の混合物を含有してもよい。上記に示されるように、1つ以上のウェルは、目印として機能するために染料又は他のマーク物質を受け取ってもよい。
【0040】
動作410において、防水性又は耐水性ライナーは、基礎の前面側の上方に配置されて、ウェルを密封し、パッチの完全な組み立てを完了する。必要に応じて圧力を適用して、ウェル内容物の漏れに抵抗する強力な密封を形成してもよい。この動作は、成分の漏れを防ぐことを助けるように、真空又は部分真空で実施されてもよい。
【0041】
任意選択的な動作412において、パッチは、湿気及び/又は熱の影響に抵抗することによってパッチの貯蔵寿命を向上させるスリーブ、エンベロープ、又は他の筐体内で更に密封されてもよい。この様式でパッチを封入することはまた、輸送のためにパッチを準備することができる。
【0042】
他の実施形態では、(例えば、発泡フレームを用いて)ウェルを組み立てる代わりに、好適な厚さの埋め戻し材が用いられ、そこからウェルは、有効な体積の成分又は成分/ワセリン混合物を含有するのに十分な深さ及び幅まで、掘削又は除芯によって形成されてもよい。例えば、ウェルは、約0.6mmの深さであり得る。
【0043】
図5は、いくつかの実施形態による、事前充填された皮膚パッチを用いて皮膚感受性テストを実施する方法を例証するフローチャートである。示された動作のうちの1つ以上は、省略されてもよく、繰り返されてもよく、かつ/又は異なる順序で実施されてもよい。したがって、
図5に示されるステップの特定の構成は、実施形態の範囲を制限すると解釈されるべきではない。
【0044】
動作502において、ユーザ(又は患者)は、場合によってはワセリンゼリーも含む混合物の形態である成分を含む1つ以上のウェル又はチャンバを備える密封された事前充填された皮膚パッチを受け取る。
【0045】
動作504において、ユーザは、任意の外側の包装(例えば、スリーブ、パウチ、又は他のエンクロージャ)を除去し、ライナーを除去し、それによって、パッチの前面側の1つ以上のウェルを露出させる。いくつかの実装形態では、ユーザはまた、1つ以上の目印を保護する別個のライナー又はカバーを除去する。ユーザは、パッチに付随する及び/又は医師若しくは他の医療専門家によって提供された使用説明書に従って、パッチを清潔で傷のない皮膚に貼付する。パッチの前面側の接着剤は、パッチの皮膚に対する確実な密封を促進し、それによって、あらゆる成分がそのウェルから逃れること、及び/又は任意の他の成分と混合することを防ぐ。
【0046】
動作506において、パッチが所定の位置にある間、ユーザの皮膚は、パッチ内に組み込まれた1つ以上の目印でマークされる。先に考察されたように、例えば、パッチの前面側は、1つ以上の一時的なタトゥー、染料又は他のマーク剤のパターン(場合によってはウェル内)、及び/又はステンシルを特徴とし得る。パッチが任意の目印のステンシルを含む場合、ユーザは、ステンシルを介してマーカー又は同様の器具を用いて書き込むことによって、マークプロセスを支援してもよい。
【0047】
動作508において、ユーザによって受け取られた使用説明書に基づいて、ユーザは、好適な期間(例えば、48時間)後にパッチを除去する。パッチは、破棄され得る。
【0048】
動作510において、ユーザが医療専門家を訪問して、アレルギーテストの結果の即時の分析を取得しようとする場合、方法は、動作512において、ユーザがその専門家を訪問して分析(例えば、及び診断)を受けることで継続する。専門家による結果の分析/診断は、効率のために、及びテストの記録をデジタル的に取り込むために、人工知能(AI)モデルによって増強されてもよい。
【0049】
それ以外の場合、動作520において、ユーザは、写真を撮るか、又は別様に、パッチと接触していた皮膚領域の画像を取得する。いくつかの実施形態では、例えば、パッチの供給元又は販売元は、ユーザのデバイス上で実行され、画像の取り込みを容易にするアプリを提供し得る。
【0050】
これらの実施形態では、画像に取り込まれた1つ以上の目印の位置及び/又は構成は、以下で
図6,
図7と併せて考察されるように、パッチの向き及び/又は皮膚とパッチに含まれる成分との間の相互作用の1つ又は領域の位置の手動決定及び/又は自動決定(例えば、訓練された機械学習モデルによって)を支援し得る。
【0051】
動作522において、画像は、正しい向きを決定し、皮膚と成分との間の接触領域が取り込まれることを確実にするように処理される。例えば、アプリは、皮膚が成分のいずれかに何らかの反応を例証するかどうかにかかわらず、写真を手動で正しく方向付けるようにユーザを自動的に誘導するために、ユーザの皮膚に転写された目印を認識し得る。
【0052】
動作524において、写真は、テスト結果を診断するために、人間及び/又は機械学習モデルによって分析される。
【0053】
いくつかの実施形態では、1つ以上の目印を特徴とするが、成分(又は成分のウェル)を特徴としない皮膚パッチが提供される。これらの実施形態では、ユーザは、目印によって作成されたグリッド又は他の目視基準で自分の皮膚をマークするためにパッチを適用してもよく、次いで、所望の成分及び/又は他の物質をグリッド内に適用してもよい。物質の位置を記録することによって(例えば、目印の目視基準を使用して)、反応の場合、ユーザは、問題のある物質を容易に決定することができる。更に他の実施形態では、ユーザは、ユーザが所望の成分を配置することができる目印及び空のウェルを備えるパッチを取得してもよい。
【0054】
図6,
図7は、いくつかの実施形態による、事前充填された皮膚パッチによって引き起こされる皮膚反応の画像の機械ベースの処理を描画する。特に、これらの図は、パッチの成分とユーザの皮膚とをパッチの対応するウェルにマッピングするために、それらの相互作用から生じる反応の向きを正確に識別するために、画像がどのように解釈され得るかを示す。
【0055】
図6Aは、視差が皮膚感受性テストの写真の純真な解釈にどのように影響し得るかを例証する。特に、3つの反応602は、2×4パッチの使用後に生じており、ユーザの皮膚上で(固体の楕円形として)目に見えて明らかである。写真が、適用されたパッチの平面と同一でない、又は平行でない平面から撮影されるとき、反応の初期解釈は、示されるとおりであり得、破線円は、パッチのウェルの想定される位置604を示す。以下に示すように、この解釈は正しくない。
【0056】
図6Bは、同じ皮膚反応602を例解しているが、パッチから転写された目印によって増強されている。特に、目印610、612は、パッチの「頂」及び「底」端部など、パッチによって覆われていた皮膚領域を挟んで位置する。中央延長部614、616は、パッチの中央(例えば、垂直方向)軸及び影響を受けた皮膚領域の識別を可能にし、一方、横方向延長部618、620は、ウェルの2つの列(垂直軸の各側に1つ)の軸を識別することに留意されたい。
【0057】
図7Aは、反応を引き起こしたパッチのウェルのレイアウトを識別するための、
図6A,
図6Bの皮膚反応の画像の更なる処理を例解する。これらの実施形態では、架空又は仮想軸630は、中央延長部614、616を接続する線又は線分として計算される。加えて、パッチの構成は既知である(すなわち、2×4である)ため、中心軸にまたがる4対のウェルが、横方向延長部618、620に対応する軸に沿って、等しいか又はほぼ等しい距離で(例えば、
図1に示すように)目印間に配列されることが分かっている。したがって、一方の延長部又は目印から他方の延長部又は目印まで、軸630に沿った距離の約25%、50%、及び75%である距離を仮想的に区切ることによって、パッチによって包囲される皮膚領域は、各々がパッチの1つのウェルに対応する8つの反応領域に仮想的に分割され得る。追加の処理及び数学的修正は、目印の相対サイズ(例えば、別の目印のサイズと比較して)が現実又は正確な画像で見られると予想され得るものとは大きく異なる場合など、極端な視差の場合に行うことができる。状況によっては、画像の性質が処理を妨げ、写真を再撮影するようにユーザに要求することにつながる場合がある。
【0058】
図7Bは、影響を受けた皮膚領域の、その領域を覆っていたパッチのウェルに対応する別個の領域への最終的な分割を例解する。想像又は仮想グリッド線640は、皮膚反応の画像を処理するプログラム又はモデルによって決定される。したがって、適切な目印付けを用いた画像のコンピュータ支援解釈は、皮膚反応(存在する場合)が正しい成分に関連付けられることを確実にすることに役立ち得ることが分かり得る。
【0059】
上述した1つ以上の実施形態が実行される環境は、汎用コンピュータ若しくはハンドヘルドコンピュータ又は通信デバイスなどの特殊目的デバイスを組み込み得る。そのようなデバイス(例えば、プロセッサ、メモリ、データストレージ、ディスプレイ)のいくつかの詳細は、明瞭化のために省略され得る。1つ以上のタスク又は機能が帰属されるプロセッサ又はメモリなどの構成要素は、指定されたタスク又は機能を実施するように一時的に構成された一般的な構成要素であってもよく、又はタスク若しくは機能を実施するように製造された特定の構成要素であってもよい。本明細書で使用される場合、「プロセッサ」という用語は、データ及び/又はコンピュータプログラムコードを処理するように構成された1つ以上の電子回路、デバイス、チップ、処理コア及び/又は他の構成要素を指す。
【0060】
この詳細な説明に記載されるデータ構造及びプログラムコードは、典型的には、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に記憶され、これは、コンピュータシステムによって使用されるためのコード及び/又はデータを記憶することができる任意のデバイス又は媒体であり得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、電気的、磁気的、及び光学的記憶デバイス、例えば、ディスクドライブ、磁気テープ、CD(コンパクトディスク)、及びDVD(デジタル多用途ディスク若しくはデジタルビデオディスク)、ソリッドステートドライブ、及び/又は現在知られているか、又は後で開発される他の非一時的なコンピュータ可読媒体を含むが、これらに限定されない。
【0061】
詳細な説明に記載される方法及びプロセスは、コード及び/又はデータとして具現化することができ、これらは、上述したように非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。プロセッサ又はコンピュータシステムがコードを読み出して実行し、媒体に記憶されたデータを操作すると、プロセッサ又はコンピュータシステムは、コード及びデータ構造として具体化され、媒体内に記憶された方法及びプロセスを実施する。
【0062】
更に、方法及びプロセスは、特定用途向け集積回路(ASIC)チップ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及び現在知られている、又は今後開発される他のプログラマブルロジックデバイスなどであるがこれらに限定されない、ハードウェアモジュールにプログラムされ得る。このようなハードウェアモジュールが起動されると、これは、モジュール内に含まれる方法及びプロセスを実施する。
【0063】
前述の実施形態は、例解及び説明の目的のためにのみ提示されている。それらは、網羅的であること、又は本開示を開示された形態に限定することを意図しない。したがって、多くの修正及び変形は、当業者には明らかであろう。範囲は、先の開示ではなく、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【国際調査報告】