(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】磁気発熱体の温度制御方法、装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20241018BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20241018BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20241018BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/465
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531541
(86)(22)【出願日】2022-11-10
(85)【翻訳文提出日】2024-05-27
(86)【国際出願番号】 CN2022131052
(87)【国際公開番号】W WO2023098443
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】202111460311.2
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519027992
【氏名又は名称】湖北中烟工業有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA TOBACCO HUBEI INDUSTRIAL LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】呉 聡
(72)【発明者】
【氏名】劉 華臣
(72)【発明者】
【氏名】唐 良穎
(72)【発明者】
【氏名】譚 健
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲ティン▼
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC22
4B162AC34
(57)【要約】
磁気発熱体の温度制御方法、装置及び電子機器(400)であって、温度制御方法は、喫煙対象となるタバコにおける少なくとも1つの発熱体のパラメータ情報を取得するステップと、キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算して、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にするステップと、温度調整指令を受信して、温度調整指令に対応する要求温度を決定し、要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算して、発熱体を流れる電流強度を第2の電流強度に制御するステップと、を含む。温度制御方法によれば、発熱体は、コイルが発生した磁界強度によってキュリー温度まで加熱された後、TCRによって発熱体における電流センス抵抗材料に対して加熱及び温度制御を行って、温度調節の精度を保証することを実現した。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気発熱体の温度制御方法であって、
喫煙対象となるタバコにおける少なくとも1つの発熱体のパラメータ情報を取得するステップであって、前記発熱体は、電流センス抵抗材料を含み、前記パラメータ情報は、前記発熱体のキュリー温度、前記電流センス抵抗材料の抵抗温度係数を含むステップと、
前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算して、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にするステップと、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定し、前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算して、前記発熱体を流れる電流強度を前記第2の電流強度に制御するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算するステップは、
少なくとも2つの前記キュリー温度が存在する場合、温度が最も低い第1のキュリー温度を決定して、前記第1のキュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算するステップと、
前記キュリー温度が1つしか存在しない場合、前記キュリー温度を前記第1のキュリー温度に決定して、前記第1のキュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップは、
前記要求温度と第1のキュリー温度との第1の温度差を計算するステップと、
前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップと、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にした後、
少なくとも2つの前記キュリー温度が存在する場合、各第2のキュリー温度を決定し、各前記第2のキュリー温度と第1のキュリー温度との各第2の温度差をそれぞれ計算するステップであって、前記第2のキュリー温度は、前記第1のキュリー温度以外のキュリー温度であるステップと、
各前記第2のキュリー温度に対応する抵抗温度係数及び各前記第2の温度差に基づいて各第3の電流強度をそれぞれ計算して、各第2の発熱体を流れる電流強度を、前記第3の電流強度にそれぞれ制御するステップであって、前記発熱体は、第1の発熱体及び前記第2の発熱体を含み、前記第1の発熱体に対応するキュリー温度は、前記第1のキュリー温度であり、前記第2の発熱体に対応するキュリー温度は、前記第2のキュリー温度であるステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップは、
前記発熱体が前記第1の発熱体である場合、前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップと、
前記発熱体が前記第2の発熱体である場合、前記第1の温度差及び第2の温度差に基づいて実際温度差を決定し、前記実際温度差及び抵抗温度係数に基づいて前記第2の電流強度を計算するステップと、
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定するステップは、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する各要求温度を決定し、各前記要求温度に対応する各目標発熱体を決定するステップ、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
磁気発熱体の温度制御装置であって、
喫煙対象となるタバコにおける少なくとも1つの発熱体のパラメータ情報を取得する取得モジュールであって、前記発熱体は、電流センス抵抗材料を含み、前記パラメータ情報は、前記発熱体のキュリー温度、前記電流センス抵抗材料の抵抗温度係数を含む取得モジュールと、
前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算して、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にする計算モジュールと、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定し、前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算して、前記発熱体を流れる電流強度を前記第2の電流強度に制御する受信モジュールと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項8】
メモリ、プロセッサー、及びメモリに記憶されてプロセッサー上で実行可能なコンピュータプログラムを含む電子機器であって、
前記プロセッサーは、前記コンピュータプログラムを実行するときに、請求項1~6の何れか1項に記載の方法のステップを実現する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項9】
コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサーによって実行されるときに、請求項1~6の何れか1項に記載の方法のステップを実現することを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【相互参照】
【0001】
本出願は2021年12月2日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202111460311.2であり、発明名称が「磁気発熱体の温度制御方法、装置及び電子機器」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全内容は援用により本出願に組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
本出願は、発熱体温度制御の技術分野に関し、具体的に、磁気発熱体の温度制御方法、装置及び電子機器に関している。
【背景技術】
【0003】
加熱非燃焼式喫煙具は、挿入されたタバコを加熱することで、エアロゾルを析出させる必要がある。伝統の加熱方式は、タバコ内に加熱ワイヤなどの電流センス抵抗材料を挿入し、喫煙具によってそれを通電させることで、TCR温度制御を行って加熱を実現し、エアロゾルを効果的かつ安定に析出するために、エアロゾル生成マトリックスは一般的に、数百度の加熱温度を必要とするので、このような方式は、大きな電流を流すことで昇温する必要があり、これにより、タバコ内の局所のエアロゾル生成マトリックスが昇温しすぎて、焦げやすくなる。
【0004】
従って、現在、タバコ内に磁気材料から製造された発熱体を配置して、加熱非燃焼式喫煙具内に設けられる磁界コイルによって磁気誘導発熱を行うように変更する。磁気材料はキュリー温度特性を有し、材料は、キュリー温度に達する前後の温度変化速度差が大きく、異なる磁気材料から製造された発熱体に対応するキュリー温度が異なるため、磁気誘導発熱の方式は、タバコの加熱温度を比較的に正確に調節することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、上記問題を解決するために、磁気発熱体の温度制御方法、装置及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、本出願の実施例は、磁気発熱体の温度制御方法を提供し、前記方法は、
喫煙対象となるタバコにおける少なくとも1つの発熱体のパラメータ情報を取得するステップであって、前記発熱体は電流センス抵抗材料を含み、前記パラメータ情報は前記発熱体のキュリー温度、前記電流センス抵抗材料の抵抗温度係数を含むステップと、
前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算して、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にするステップと、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定し、前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算して、前記発熱体を流れる電流強度を前記第2の電流強度に制御するステップと、を含む。
【0007】
好ましくは、前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算するステップは、
少なくとも2つの前記キュリー温度が存在する場合、温度が最も低い第1のキュリー温度を決定して、前記第1のキュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算するステップと、
前記キュリー温度が1つしか存在しない場合、前記キュリー温度を前記第1のキュリー温度に決定して、前記第1のキュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算するステップと、を含む。
【0008】
好ましくは、前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップは、
前記要求温度と第1のキュリー温度との第1の温度差を計算するステップと、
前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップと、を含む。
【0009】
好ましくは、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にした後、
少なくとも2つの前記キュリー温度が存在する場合、各第2のキュリー温度を決定し、各前記第2のキュリー温度と第1のキュリー温度との各第2の温度差をそれぞれ計算するステップであって、前記第2のキュリー温度は前記第1のキュリー温度以外のキュリー温度であるステップと、
各前記第2のキュリー温度に対応する抵抗温度係数及び各前記第2の温度差に基づいて各第3の電流強度をそれぞれ計算して、各第2の発熱体を流れる電流強度を前記第3の電流強度にそれぞれ制御するステップであって、前記発熱体は第1の発熱体及び前記第2の発熱体を含み、前記第1の発熱体に対応するキュリー温度は前記第1のキュリー温度であり、前記第2の発熱体に対応するキュリー温度は前記第2のキュリー温度であるステップと、をさらに含む。
【0010】
好ましくは、前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップは、
前記発熱体が前記第1の発熱体である場合、前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップと、
前記発熱体が前記第2の発熱体である場合、前記第1の温度差及び第2の温度差に基づいて実際温度差を決定し、前記実際温度差及び抵抗温度係数に基づいて前記第2の電流強度を計算するステップと、を含む。
【0011】
好ましくは、前記温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定するステップは、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する各要求温度を決定し、各前記要求温度に対応する各目標発熱体を決定するステップと、を含む。
【0012】
第2の態様によれば、本出願の実施例は、磁気発熱体の温度制御装置を提供し、前記装置は、
喫煙対象となるタバコにおける少なくとも1つの発熱体のパラメータ情報を取得する取得モジュールであって、前記発熱体は電流センス抵抗材料を含み、前記パラメータ情報は前記発熱体のキュリー温度、前記電流センス抵抗材料の抵抗温度係数を含む取得モジュールと、
前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算して、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にする計算モジュールと、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定し、前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算して、前記発熱体を流れる電流強度を前記第2の電流強度に制御する受信モジュールと、を含む。
【0013】
第3の態様によれば、本出願の実施例はメモリ、プロセッサー、及びメモリに記憶されてプロセッサーで実行可能なコンピュータプログラムを含む電子機器を提供し、前記プロセッサーは、前記コンピュータプログラムを実行するときに、第1の態様又は第1の態様の何れかの可能な実現形態によって提供される方法のステップを実現する。
【0014】
第4の態様によれば、本出願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムは、プロセッサーによって実行されるときに、第1の態様又は第1の態様の何れかの可能な実現形態によって提供される方法を実現する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の有益な効果は以下の通りであり、発熱体に電流センス抵抗材料を加えることで、発熱体は、コイルが発生した磁界強度によってキュリー温度まで加熱された後、TCRによって発熱体における電流センス抵抗材料に対して加熱及び温度制御を行って、温度調節の精度を保証した。また、発熱体の温度は既に磁界の作用でキュリー温度に達したため、キュリー温度から発熱体に対してTCR加熱を開始するだけでよく、伝統のTCR加熱方式における、電流が大きすぎるため局所的なエアロゾル生成マトリックスが焦げるという問題を回避した。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本出願の実施例の技術案をより明らかに説明するために、以下、実施例において使用する必要のある図面を簡単に紹介し、以下に記載の図面は、本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、進歩性に値する労働をしないことを前提として、これらの図面に基づいて他の図面を取得できる。
【
図1】本出願の実施例による磁気発熱体の温度制御方法のフロー模式図である。
【
図2】本出願の実施例によるフェライトの抵抗と温度との対応関係模式図である。
【
図3】本出願の実施例による磁気発熱体の温度制御装置の構造模式図である。
【
図4】本出願の実施例による電子機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本出願の実施例の図面を結合して、本出願の実施例の技術案を明らか且つ完全に説明する。
【0018】
以下の紹介において、「第1」、「第2」などの用語は、単に説明のために使用されるものであり、相対的な重要性を指示又は示唆するものとして理解されない。以下の紹介は本出願の複数の実施例を提供し、異なる実施例の間は、互いに置き換え又は組み合わせを行うことができるため、本出願は、記載された同じ及び/又は異なる実施例の全ての可能な組み合わせを含んでもよい。従って、1つの実施例には特徴A、B、Cが含まれ、別の実施例には特徴B、Dが含まれると、以下の内容において、当該実施例が明らかに記載されていないにも関わらず、本出願も、A、B、C、Dのうちの1つ又は複数の他の全ての可能な組み合わせを有する実施例を含むとみなされるべきである。
【0019】
以下の記載は、例を提供するものであり、特許請求の範囲に記載された範囲、適用性、又は例を限定するものではない。記載された要素の機能及び設置は、本出願の内容範囲を逸脱することなく変更してもよい。各例示に対して各過程又はコンポーネントを適切に省略、置き換え又は追加してもよい。例えば、記載された方法は、記載された順序とは異なる順序で実行することができ、各ステップを追加、省略又は組み合わせてもよい。また、いくつかの例に関して説明された特徴を他の例に組み合わせてもよい。
【0020】
図1を参照し、
図1は、本出願の実施例によって提供される磁気発熱体の温度制御方法のフロー模式図である。本出願の実施例において、前記方法は以下のステップを含む。
ステップS101:喫煙対象となるタバコにおける少なくとも1つの発熱体のパラメータ情報を取得し、前記発熱体は電流センス抵抗材料を含み、前記パラメータ情報は前記発熱体のキュリー温度、前記電流センス抵抗材料の抵抗温度係数を含む。
【0021】
本出願の実行主体は、加熱非燃焼式喫煙具のコントローラであってもよい。
【0022】
本出願の実施例において、通常の発熱体は一般的に合金などの磁気材料から製造されることで、コイル磁界の作用下で発熱する。しかし、本出願に使用する発熱体は製造過程において、磁気材料の追加に加えて、例えばマンガン銅などの電流センス抵抗材料が加えられる。なお、通常の発熱体の製造材料の選択には、磁界の作用下で渦電流を生成できる鋼体が必要であり、しかし、発熱体は、キュリー温度特性を有し、即ち、キュリー温度に達する前に、温度の上昇速度が速く、制御が困難であり、キュリー温度に達した後に、常磁性材料を形成し、温度の上昇速度が穏やかになる傾向があり、制御が比較的容易であり、従って、発熱体が達した温度を実際の加熱ニーズにマッチングさせるために、一般的に、発熱体のキュリー温度を実際の喫煙具の通常加熱温度に近づけ、従って、タバコ内に設けられる発熱体は、一般的に合金を用いて、合金内の異なる材料の配合比によってキュリー温度の調整を実現する。電流センス抵抗材料における金属材料は同様に、合金の製造材料とすることができるため、発熱体に電流センス抵抗材料を加えることは、完全に実施可能であり、最後、調整されたキュリー温度が適切であれば、このような方式は発熱体の電磁発熱の過程に影響を与えることはない。
【0023】
例示的に、
図2に示すように、本出願で使用される発熱体は、加熱金属の表面に負の抵抗温度係数を有するフェライトを複合させたものであってもよく、これにより、材料は、低温セクションでは抵抗温度係数がゼロになり、即ち、抵抗の大きさは、温度によって変化しない。フェライトは200~300のキュリー温度を有し、加熱金属に対して高温及び化学的保護性を備える。加熱温度がフェライトのキュリー温度に達すると、フェライトの磁気が低下し、発熱効率が低下して、インダクタンス電流の増加を引き起こし、この信号によって温度を認識して校正することができる。温度が上昇し続けるにつれて、金属抵抗の増加が支配的になるため、全体的な抵抗が増加し、TCRの方式で温度制御及び温度認識を行うことができる。
【0024】
具体的に、喫煙対象となるタバコが加熱非燃焼式喫煙具内に挿入された後、コントローラは、喫煙対象となるタバコ上の二次元コードを認識するなどして、喫煙対象となるタバコにおける発熱体のパラメータ情報を取得して、これに基づいて当該発熱体のキュリー温度、及び当該発熱体に加えられた電流センス抵抗材料の抵抗温度係数を決定する。
【0025】
S102:前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算して、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にする。
【0026】
本出願の実施例において、喫煙具内に設けられるコイルの巻き数及び太さが決定されたため、コイルに流れる電流の大きさを決定すれば、コイルが発生する磁界強度の大きさを決定し、さらに、磁界加熱対象が発生する熱の大きさを決定することができ、当該対応関係は、喫煙具の設計階段で実験やシミュレーションなどにより決定することができる。従って、発熱体のキュリー温度を知った上で、キュリー温度を、喫煙具の正常加熱動作時に必要な発熱体の発生温度とすることができ、これにより、発熱体の温度をキュリー温度に加熱するための第1の磁界強度を計算し、さらに、第1の磁界強度に対応する第1の電流強度を計算して決定し、これに基づいて、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にし、発熱体の温度がキュリー温度に維持されることを保証する。
【0027】
可能な実施形態において、前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算するステップは、
少なくとも2つの前記キュリー温度が存在する場合、温度が最も低い第1のキュリー温度を決定して、前記第1のキュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算するステップと、
前記キュリー温度が1つしか存在しない場合、前記キュリー温度を前記第1のキュリー温度に決定して、前記第1のキュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算するステップと、を含む。
【0028】
本出願の実施例において、喫煙対象となるタバコ内の発熱体は複数である場合があり、タバコの異なる部位を異なる温度で加熱する必要性から、同一タバコ内の各発熱体の材質構成が異なり、即ち、各発熱体のキュリー温度が異なる可能性がある。この場合、磁界のみによる発熱方式は、磁界の変化の下で、各発熱体の温度が何れも変化し、温度の変化幅が異なり、さらに、磁界強度によって温度を調節する精度に影響を与えるという新たな問題が生じる。従来技術における解決策の1つは、喫煙具内の異なる位置に、コイルの巻き数、コイルの太さが異なる磁界コイルを配置することで、異なる箇所の磁界強度をそれぞれ調節することであり、このような方式では、異なる仕様の磁界コイルを標的に生産しなければならなく、器具のコストが高く、コイルの磁界加熱は温度をおおよその範囲に調整することしかできないという問題を解決できない。また、器具の適用性が低く、吸われるタバコが変更した場合、調節精度は依然として保証されることができない。
【0029】
具体的に、本出願は、磁界強度に依存しない温度調節を行うので、磁界強度によって発熱体に対して初期昇温を行うだけであり、その後、TCRによって温度を制御する。異なる発熱体のキュリー温度の間の温度差が特に大きくないため、2つ以上のキュリー温度、即ち、2つ以上の異なる発熱体が存在する場合、その中から温度が最も低い第1のキュリー温度を決定して、それを標準制御に対応する第1の磁界強度として加熱し、自体のキュリー温度に達していない他の発熱体について、第1のキュリー温度に昇温した後、TCRの方式で更なる昇温調節を行うことができる。キュリー温度が1つ存在しない場合、当該キュリー温度をそのまま第1のキュリー温度に決定して計算する。
【0030】
S103:温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定し、前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算して、前記発熱体を流れる電流強度を前記第2の電流強度に制御する。
【0031】
本出願の実施例において、前記温度調整指令は、ユーザーがキーを押すなどして喫煙具内の加熱温度に対して調整操作を行ったときに、喫煙具内で対応して生成される指令である。
【0032】
本出願の実施例において、タバコに対する加熱ニーズは、ユーザーによって異なり、一部のユーザーは、エアロゾルの析出を速めるために加熱温度を高くし、それによって、吸込ごとの味の濃度を向上させることを望む。ユーザーが喫煙具に対して加熱温度の調整操作を行う時、温度調整指令を生成する。コントローラは、温度調整指令を受信した後、温度調整指令を解析することで、調整を必要とする要求温度を決定することができ、さらに、要求温度及び発熱体に対応する抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算し、これに基づいて、発熱体に流れる電流強度を制御し、さらに、電流センス抵抗材料の抵抗値を制御し、最終的に、抵抗値の変更によって発熱体に対するTCR温度制御調整過程を実現する。コイルの磁界による発熱体の加熱方式は、発熱体の温度をおおよその温度範囲内に加熱することしかできず、温度に対する正確な調節を実現できなく、キュリー温度という数値のみは、正確に決定することができる。従って、本出願において、電磁加熱の方式で発熱体の温度をキュリー温度に加熱した後、抵抗温度係数によって発熱体に対してTCR温度制御を行い、抵抗温度係数が決定され、即ち、抵抗と温度との関係が決定されたため、このような方式で温度に対する正確な調節を実現することができる。TCR加熱温度制御方式は、キュリー温度から発熱体の温度を制御するだけでよく、即ち、調節対象となる温度の数値が小さく、必要な電流の大きさも小さく、これによって、TCRによる加熱を完全に行う伝統加熱方式では、数百度の温度上昇を制御する必要があり、電流が大きすぎて、局所的なエアロゾル生成マトリックスに影響を与えるという問題を回避した。
【0033】
喫煙対象となるタバコにおける発熱体は、断面の形式に設置されることで、直接的に喫煙具の内壁に密着接触することができ、これにより、喫煙具の内壁に設けられる線路に直接密着されることを実現して、喫煙具の発熱体への通電を容易にする。
【0034】
可能な実施形態において、前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップは、
前記要求温度と第1のキュリー温度との第1の温度差を計算するステップと、
前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップと、
を含む。
【0035】
本出願の実施例において、ユーザーが設置する要求温度は、ユーザーが所望する実際の加熱温度であり、TCR加熱方式について、第1のキュリー温度と要求温度との間の温度差だけ加熱すればよく、従って、第2の電流強度を計算する前に、まず、第1の温度差を計算し、そして、第1の温度差及び対応する抵抗温度係数によって計算し、変更する必要がある抵抗数値を決定し、最後に、第2の電流強度を決定して取得する必要がある。
【0036】
可能な実施形態において、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にした後、
少なくとも2つの前記キュリー温度が存在する場合、各第2のキュリー温度を決定し、各前記第2のキュリー温度と第1のキュリー温度との各第2の温度差をそれぞれ計算するステップであって、前記第2のキュリー温度は、前記第1のキュリー温度以外のキュリー温度であるステップと、
各前記第2のキュリー温度に対応する抵抗温度係数及び各前記第2の温度差に基づいて各第3の電流強度をそれぞれ計算して、各第2の発熱体を流れる電流強度を、前記第3の電流強度にそれぞれ制御するステップであって、前記発熱体は、第1の発熱体及び前記第2の発熱体を含み、前記第1の発熱体に対応するキュリー温度は、前記第1のキュリー温度であり、前記第2の発熱体に対応するキュリー温度は、前記第2のキュリー温度であるステップと、
をさらに含む。
【0037】
本出願の実施例において、複数の発熱体について、前述の加熱ステップによって、キュリー温度が最も低い発熱体のみを、対応するキュリー温度まで昇温させることができ、残りの発熱体の温度はまだ、対応するキュリー温度に昇温していない。以上の説明から分かるように、発熱体の設計段階では、そのキュリー温度は、当該発熱体に対する設計者の所望の動作温度、つまり、タバコが正常に喫煙されることが望ましい場合の当該部分の加熱温度である。従って、TCR温度制御の方式で、他の発熱体の温度を、対応するキュリー温度に上昇させる。
【0038】
具体的に、少なくとも2つのキュリー温度が存在する場合、取得した各キュリー温度から第1のキュリー温度を排除して、残りの各第2のキュリー温度を取得し、各第2のキュリー温度と第1のキュリー温度との差値をそれぞれ計算し、即ち、第2のキュリー温度に達するために、各発熱体の温度が何度昇温する必要があるかを決定する。各第2の温度差を決定した後、これに基づいて、第3の電流強度を計算して、各第2の発熱体内には、対応して計算された第3の電流強度が流れるように制御し、これによって、温度調整が行われていない初期状態で各発熱体は何れも対応するキュリー温度にある。
【0039】
可能な実施形態において、前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップは、
前記発熱体が前記第1の発熱体である場合、前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算するステップと、
前記発熱体が前記第2の発熱体である場合、前記第1の温度差及び第2の温度差に基づいて実際温度差を決定し、前記実際温度差及び抵抗温度係数に基づいて前記第2の電流強度を計算するステップと、を含む。
【0040】
本出願の実施例において、第2の発熱体について、対応するキュリー温度に達するために、第2の電流強度の電流を既に流している。従って、第2の発熱体に対して温度調節を行う必要がある場合、温度調節の精度を保証するために、第1の温度差及び第2の温度差に基づいて実際温度差を再決定し、実際温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算する必要がある。第1の発熱体について、別途な電流が流れていないため、直接的に第1の温度差に基づいて第2の電流強度を計算する。
【0041】
可能な実施形態において、前記温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定するステップは、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する各要求温度を決定し、各前記要求温度に対応する各目標発熱体を決定するステップを含む。
【0042】
本出願の実施例において、複数の発熱体を有するタバコについて、それぞれの発熱体を個別に温度調節することができる。具体的に、コントローラは、温度調整指令を受信すると、要求温度を決定することに加えて、温度調整指令からそれぞれの要求温度に対応する目標発熱体を決定することで、複数の発熱体に対して温度調整を同時に行うことを実現する。
【0043】
以下、図面3を結合して、本出願の実施例によって提供される磁気発熱体の温度制御装置を詳しく紹介する。ここで、
図3に示す磁気発熱体の温度制御装置は、本出願の
図1に示す実施例の方法を実行するためのものであり、説明の便宜上、本出願の実施例に関する部分のみを示し、開示されていない具体的な技術的詳細について、本出願の
図1に示す実施例を参照すればよい。
【0044】
図3を参照し、
図3是は、本出願の実施例によって提供される磁気発熱体の温度制御装置の構造模式図である。
図3に示すように、前記装置は、
喫煙対象となるタバコにおける少なくとも1つの発熱体のパラメータ情報を取得する取得モジュール301であって、前記発熱体は電流センス抵抗材料を含み、前記パラメータ情報は前記発熱体のキュリー温度、前記電流センス抵抗材料の抵抗温度係数を含む取得モジュール301と、
前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算して、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にする計算モジュール302と、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定し、前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算して、前記発熱体を流れる電流強度を前記第2の電流強度に制御する受信モジュール303と、
を含む。
【0045】
可能な実施形態において、計算モジュール302は、
少なくとも2つの前記キュリー温度が存在する場合、温度が最も低い第1のキュリー温度を決定して、前記第1のキュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算する第1の温度判定ユニットと、
前記キュリー温度が1つしか存在しない場合、前記キュリー温度を前記第1のキュリー温度に決定して、前記第1のキュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算する第2の温度判定ユニットと、を含む。
【0046】
可能な実施形態において、受信モジュール303は、
前記要求温度と第1のキュリー温度との第1の温度差を計算する第1の計算ユニットと、
前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算する第2の計算ユニットと、を含む。
【0047】
可能な実施形態において、第2の温度判定ユニットは、
少なくとも2つの前記キュリー温度が存在する場合、各第2のキュリー温度を決定し、各前記第2のキュリー温度と第1のキュリー温度との各第2の温度差をそれぞれ計算する第1の計算部品であって、前記第2のキュリー温度は前記第1のキュリー温度以外のキュリー温度である第1の計算部品と、
各前記第2のキュリー温度に対応する抵抗温度係数及び各前記第2の温度差に基づいて各第3の電流強度をそれぞれ計算して、各第2の発熱体を流れる電流強度を前記第3の電流強度にそれぞれ制御する第2の計算部品であって、前記発熱体は第1の発熱体及び前記第2の発熱体を含み、前記第1の発熱体に対応するキュリー温度は前記第1のキュリー温度であり、前記第2の発熱体に対応するキュリー温度は前記第2のキュリー温度である第2の計算部品と、
を含む。
【0048】
可能な実施形態において、受信モジュール303は、
前記発熱体が前記第1の発熱体である場合、前記第1の温度差及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算する第1の処理ユニットと、
前記発熱体が前記第2の発熱体である場合、前記第1の温度差及び第2の温度差に基づいて実際温度差を決定し、前記実際温度差及び抵抗温度係数に基づいて前記第2の電流強度を計算する第2の処理ユニットと、をさらに含む。
【0049】
可能な実施形態において、受信モジュール303は、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する各要求温度を決定し、各前記要求温度に対応する各目標発熱体を決定する受信ユニットをさらに含む。
【0050】
当業者であれば知っているように、本出願の実施例の技術案は、ソフトウェア及び/又はハードウェアによって実現される。本明細書における「ユニット」及び「モジュール」は独立して、又は他の構成要素と協働して特定の機能を完成することができるソフトウェア及び/又はハードウェアであり、ハードウェアは例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-ProgrammableGate Array、FPGA)、集積回路(Integrated Circuit、IC)などであってもよい。
【0051】
本出願の実施例の各処理ユニット及び/又はモジュールは、本出願の実施例に記載の機能を実現するアナログ回路によって実現されてもよいし、本出願の実施例に記載の機能を実行するソフトウェアによって実現されてもよい。
【0052】
図4を参照し、本出願の実施例に関する電子機器の構造模式図であり、当該電子機器は、
図1に示す実施例の方法を実施することができる。
図4に示すように、電子機器400は、少なくとも1つの中央演算処理装置401、少なくとも1つのネットワークインターフェース404、ユーザーインターフェース403、メモリ405、少なくとも1つの通信バス402を含むことができる。
【0053】
通信バス402はこれらのコンポーネントの間の接続通信を実現する。
【0054】
ユーザーインターフェース403はディスプレイ(Display)、カメラ(Camera)を含み、好ましくは、ユーザーインターフェース403は、標準的な有線インターフェース、無線インターフェースをさらに含んでもよい。
【0055】
好ましくは、ネットワークインターフェース404は、標準的な有線インターフェース、無線インターフェース(例えば、WI-FIインターフェース)を含んでもよい。
【0056】
中央演算処理装置401は1つ又は複数の処理コアを含む。中央演算処理装置401は様々なインターフェース及び回路を用いて電子機器400全体内の各部分を接続し、メモリ405内に記憶される指令、プログラム、コードセット又は指令セットを運行又は実行して、メモリ405内に記憶されるデータを呼び出すことで、端末400の様々な機能及び処理データを実行する。好ましくは、中央演算処理装置401はデジタル信号処理(Digital SignalProcessing、DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(Programmable Logic Array、PLA)のうちの少なくとも1つのハードウェア形態で実現されてもよい。中央演算処理装置401には、中央プロセッサー(Central Processing Unit、CPU)、グラフィックプロセッサー(Graphics Processing Unit、GPU)及びモデムなどのうちの1つ又はいくつかの組み合わせが統合されてもよい。CPUは主にオペレーティングシステム、ユーザーインターフェース及びアプリケーションプログラムなどを処理し、GPUは、ディスプレイに表示する必要があるコンテンツのレンダリング及び描画を担当し、モデムは無線通信を処理する。ここで、上記モデムは、中央演算処理装置401に統合されず、1枚のチップ単体によって実現されてもよい。
【0057】
メモリ405は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)を含んでもよいし、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory)を含んでもよい。好ましくは、当該メモリ405は、非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer-readable storage medium)を含む。メモリ405は、指令、プログラム、コード、コードセット又は指令セットを記憶する。メモリ405は、オペレーティングシステムを実現するための指令、少なくとも1つの機能(例えばタッチ制御機能、音声再生機能、画像再生機能など)のための指令、上記各方法実施例を実現するための指令などを記憶するプログラム記憶領域、及び、以上の各方法実施例に関するデータなどを記憶するデータ記憶領域を含む。好ましくは、メモリ405は、上記の中央演算処理装置401から離れて配置された少なくとも1つの記憶装置であってもよい。
図4に示すように、コンピュータ記憶媒体としてのメモリ405は、オペレーティングシステム、ネットワーク通信モジュール、ユーザーインターフェースモジュール及びプログラム指令を含んでもよい。
【0058】
図4に示す電子機器400において、ユーザーインターフェース403は主にユーザーに入力を提供するためのインターフェースとして使用され、ユーザーによって入力されたデータを取得し、中央演算処理装置401は、メモリ405に記憶された磁気発熱体の温度制御アプリケーションプログラムを呼び出して、具体的に、
喫煙対象となるタバコにおける少なくとも1つの発熱体のパラメータ情報を取得するステップであって、前記発熱体は電流センス抵抗材料を含み、前記パラメータ情報は前記発熱体のキュリー温度、前記電流センス抵抗材料の抵抗温度係数を含むステップと、
前記キュリー温度に対応する第1の磁界強度を計算して、喫煙具内のコイルを流れる第1の電流強度を制御して、前記コイルが発生する磁界強度を前記第1の磁界強度に一定にするステップと、
温度調整指令を受信して、前記温度調整指令に対応する要求温度を決定し、前記要求温度及び抵抗温度係数に基づいて第2の電流強度を計算して、前記発熱体を流れる電流強度を前記第2の電流強度に制御するステップと、を実行する。
【0059】
本出願は、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、当該プログラムがプロセッサーによって実行されるとき、上記方法のステップを実現する。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、フロッピーディスク、光ディスク、DVD、CD-ROM、マイクロドライブ、光磁気ディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、VRAM、フラッシュ記憶機器、磁気カード又は光カード、ナノシステム(分子メモリICを含む)を含む任意のタイプのディスク、或いは指令及び/又はデータを記憶するのに適した任意のタイプの媒体若しくは機器を含んでもよいが、これらに限定されていない。
【0060】
なお、上記の各方法実施例について、説明を簡略化するために、何れも一連の動作の組み合わせとして表現されているが、当業者であれば知っているように、本出願は、記載された動作の順序に限定されず、その原因は、本出願によれば、いくつかのステップが他の順序で、又は同時に行われてもよいことにある。また、当業者であれば知っているように、明細書に記載の実施例は何れも好適な実施例であり、関連する動作及びモジュールは本出願に必須ではない。
【0061】
上記実施例において、各実施例の記載は何れも重点があり、ある実施例において詳しく記載されていない部分について、他の実施例の関連記載を参照すればよい。
【0062】
本出願によって提供されるいくつかの実施例において、開示された装置は他の形態で実現されてもよい。例えば、以上に記載の装置実施例は単に例示的なものであり、例えば、前記ユニットの区画は単に論理機能の区画であり、実際に実現する場合、別の区画方式があり、例えば、複数のユニット又はコンポーネントは他のシステムに統合され、又は結合されてもよく、或いはいくつかの特徴を無視し、又は実行しなくてもよい。また、表示又は論述された相互の間の結合、又は直接的な結合、或いは通信接続はいくつかのサービスインターフェース、装置又はユニットによる間接的な結合又は通信接続であってもよいし、電気又は他の形態であってもよい。
【0063】
分離された構成要素として説明されたユニットは物理的に分離されてもよく、そうではなくてもよく、ユニットとして表示された部材は、物理的ユニットであってもよく、そうではなくてもよく、即ち、1つの場所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実際のニーズに応じて、そのうちの一部または全てのユニットを選択して、本実施例の解決策の目的を実現することができる。
【0064】
また、本出願の各実施例における各機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよいし、各ユニットが個別として物理的に存在してもよいし、さらに、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。上記統合されたユニットはハードウェアの形態で実現されてもよいし、ソフトウェア機能手段の形態で実現されてもよい。
【0065】
上記の統合されたユニットはソフトウェア機能ユニットの形態で実現されて、独立する製品として販売又は使用される場合、1つのコンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本出願の技術案の本質、又は従来技術に対して貢献がある部分、或いは当該技術案の全て又は一部はソフトウェア製品の形態で体現されてもよく、当該コンピュータソフトウェア製品は1つのメモリに記憶され、1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバー又はネットワーク機器など)に、本出願の各実施例に記載の方法の全て又は一部のステップを実行させるためのいくつかの指令を含む。上記メモリはUSBメモリ、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、ポータブルハードディスク、磁気ディスク又は光ディスクなどの、プログラムコードを記憶できる媒体を含む。
【0066】
当業者であれば理解できるように、上記実施例の各方法における全て又は一部のステップはプログラムによって関連するハードウェアに命令することで完成され、当該プログラムはコンピュータ可読メモリに記憶され、メモリはフラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含むことができる。
【0067】
以上は本開示の範囲を限定していなく、単に本開示の例示的な実施例である。即ち、本開示の教示に基づいて完成した均等変更及び修飾は何れも本開示のカバー範囲内に属している。当業者が明細書を考慮してその開示を実施した後、本開示の実施形態を容易に想到することができる。本出願は、本開示の任意の変形、用途又は適応的な変更をカバーするように意図され、これらの変形、用途又は適応的な変更は、本開示の一般的な原理に従うとともに、本開示に記載されていない当分野の公知常識又は通常の技術手段を含む。明細書及び実施例は単に例示的なものであり、本開示の範囲及び精神は、特許請求の範囲によって限定される。
【国際調査報告】