(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置
(51)【国際特許分類】
A47K 5/16 20060101AFI20241018BHJP
A47K 5/12 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
A47K5/16
A47K5/12 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024548795
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-05-08
(86)【国際出願番号】 CN2021129528
(87)【国際公開番号】W WO2023082041
(87)【国際公開日】2023-05-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524172272
【氏名又は名称】廣州凡而芳香日用品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100149032
【氏名又は名称】森本 敏明
(74)【代理人】
【識別番号】100181906
【氏名又は名称】河村 一乃
(72)【発明者】
【氏名】張旭輝
(72)【発明者】
【氏名】楊森林
(72)【発明者】
【氏名】馮思▲宝▼
(72)【発明者】
【氏名】葉頌文
(72)【発明者】
【氏名】黄永福
(57)【要約】
下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置は、液体補充機構及び泡発生機構を含み、液体補充機構は、液体補充槽(100)、及び液体補充ボトル(200)を含み、液体補充ボトル(200)のボトル口は液体補充槽(100)内に嵌設され、泡発生機構は、エア供給ポンプユニット、エア混合槽室(300)、気液混合構造、吸気口(310)及び換気弁構造(320)を含み、エア混合槽室(300)の下部は液体補充槽(100)の下部に連通し、エア混合槽室(300)と液体補充槽(100)との間に液体補充逆止め弁(400)が設けられ、気液混合構造に排液通路(330)、排気通路(340)、及び混合通路(350)が設けられ、排液通路(330)の入口端は下へエア混合槽室(300)の底部内に延びており、排気通路(340)の入口端及び吸気口(310)はいずれもエア混合槽室(300)の上部に連通し、排液通路(330)の出口端及び排気通路(340)の出口端はそれぞれ混合通路(350)の入口に連通する。該装置の液体補充ボトル(200)、液体補充槽(100)及びエア混合槽室(300)間の機械的構造によって自動液体供給、液体補充を実現することができ、大容量の使用が実現され、頻繁な液体補充が不要である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置であって、
液体補充槽(100)、及び液体補充ボトル(200)を含む液体補充機構であって、前記液体補充槽(100)には上向きに開口した嵌着口(110)が設けられ、前記液体補充ボトル(200)の下端は前記嵌着口(110)から液体補充槽(100)内に嵌設され、前記液体補充槽(100)は外部に連通し、前記液体補充ボトル(200)の下端にボトル口が設けられる液体補充機構と、
エア供給ポンプユニット、エア混合槽室(300)、エア混合槽室(300)の上部に設けられる気液混合構造、吸気口(310)及び換気弁構造(320)を含む泡発生機構であって、前記エア混合槽室(300)の下部は液体補充槽(100)の下部に連通し、前記エア混合槽室(300)と液体補充槽(100)との間に液体補充逆止め弁(400)が設けられ、前記液体補充逆止め弁(400)の流通方向は液体補充槽(100)からエア混合槽室(300)への方向であり、前記エア供給ポンプユニットは吸気口(310)に接続され、前記換気弁構造(320)は前記エア混合槽室(300)を外部に連通させ、前記気液混合構造に排液通路(330)、排気通路(340)、及び混合通路(350)が設けられ、前記排液通路(330)の入口端は下へエア混合槽室(300)の底部内に延びており、前記排気通路(340)の入口端及び吸気口(310)はいずれもエア混合槽室(300)の上部に連通し、前記排液通路(330)の出口端及び排気通路(340)の出口端はそれぞれ混合通路(350)の入口に連通する泡発生機構と、を含む、ことを特徴とする下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【請求項2】
前記換気弁構造(320)は、前記エア混合槽室(300)を外部に連通させる換気路(321)と、換気路(321)内に上下動可能に設けられるカウンタウエイトプラグ(322)と、を含み、前記換気路(321)には換気排気端(323)と換気吸気端(324)が上下に設けられ、前記カウンタウエイトプラグ(322)は、前記エア混合槽室(300)内の高圧エアの作用力を受けて上へ移動して前記換気排気端(323)を閉塞し、前記換気吸気端(324)には、カウンタウエイトプラグ(322)を支持する環状載置段差(325)が設けられ、前記カウンタウエイトプラグ(322)は球状である、ことを特徴とする請求項1に記載の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【請求項3】
前記換気弁構造(320)は、前記エア混合槽室300の上部の外壁に設けられるスリーブ(910)を含み、前記スリーブ(910)内にはエア混合槽室(300)の外壁に固定される嵌接柱(920)が設けられ、前記スリーブ(910)と嵌接柱(920)との間に嵌接隙間(930)が形成され、前記嵌接隙間(930)の底部にはエア混合槽室(300)に連通する換気溝口(940)が設けられ、前記嵌接隙間(930)には逆樽状の換気カバー(950)が嵌設され、前記換気カバー(950)の上部にマイクロ換気孔構造(900)が設けられ、前記換気カバー(950)の外周壁はスリーブ(910)の内周壁に密封当接し、換気カバー(950)の内壁と嵌接柱(920)の外壁との間に複数の換気溝路(960)が形成され、前記換気溝路(960)の両端はそれぞれマイクロ換気孔構造(900)、及び換気溝口(940)に連通する、ことを特徴とする請求項1に記載の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【請求項4】
前記気液混合構造は、エア混合槽室(300)の上部内に設けられる嵌接溝(360)と、嵌接溝(360)内に嵌設される中空の嵌接部材(370)と、を含み、前記混合通路(350)は、嵌接溝(360)の上部に設けられ、前記嵌接溝(360)に連通し、前記排気通路(340)は、嵌接部材(370)の外壁と嵌接溝(360)の内壁との間に設けられ、前記嵌接部材(370)に排液管(371)が接続され、前記排液通路(330)は排液管(371)及び嵌接部材(370)内に形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【請求項5】
前記排気通路(340)の数は複数であり、複数の排気通路(340)は、嵌接部材(370)の外壁と嵌接溝(360)の内壁との間に間隔をおいて環状に設けられる、ことを特徴とする請求項4に記載の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【請求項6】
前記ボトル口に液体補充弁構造が設けられ、前記液体補充槽(100)には、液体補充弁構造に当接して前記液体補充弁構造を開くための液体補充押動構造が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【請求項7】
前記液体補充弁構造は、ボトル口に嵌設される液体補充弁蓋(500)と、上下に延びて設けられる液体補充バルブコアロッド(510)と、を含み、前記液体補充弁蓋(500)に液体補充弁口(520)が設けられ、前記液体補充バルブコアロッド(510)と液体補充弁蓋(500)との間に液体補充弾性部材(530)が設けられ、前記液体補充バルブコアロッド(510)の外周壁に閉塞段差(511)が設けられ、前記液体補充弾性部材(530)は、前記閉塞段差(511)が前記液体補充弁口(520)を閉塞するように液体補充バルブコアロッド(510)に下向きの作用力を提供し、前記液体補充バルブコアロッド(510)の下端は液体補充弁口(520)から延出して前記液体補充押動構造に当接する、ことを特徴とする請求項6に記載の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【請求項8】
前記液体補充弁蓋(500)の内側にはガイドフレーム(540)が固定して設けられ、前記ガイドフレーム(540)には前記液体補充バルブコアロッド(510)の上端と上下摺動可能に嵌合する第1ガイド孔(531)が設けられ、前記液体補充バルブコアロッド(510)の外周には当接段差(512)が設けられ、前記液体補充弾性部材(530)は当接段差(512)と第1ガイド孔(531)の底部との間に作用して設けられる、ことを特徴とする請求項7に記載の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【請求項9】
前記泡発生機構は、泡微細化ユニット(700)をさらに含み、前記泡微細化ユニット(700)は、配管を介して混合通路(350)の出口に接続され、前記エア供給ポンプユニットはエア供給ポンプ(800)を含み、前記エア供給ポンプ(800)はエア管を介して吸気口(310)に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【請求項10】
前記液体補充逆止め弁(400)は、延びて設けられる傘状バルブコア、エア混合槽室(300)の上部に設けられる液体補充貫通孔(410)及び第2ガイド孔(420)を含み、前記傘状バルブコアは、弁ボンネット(430)、及びバルブステム(440)を含み、前記バルブステム(440)は前記第2ガイド孔(420)と上下摺動可能に嵌合し、前記液体補充貫通孔(410)は弁ボンネット(430)の下方に設けられ、前記液体補充貫通孔(410)は前記液体補充槽(100)に連通し、前記液体補充貫通孔(410)の数は複数であり、複数の前記液体補充貫通孔(410)はバルブステム(440)の軸線を中心として間隔をおいて環状に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サニタリー用品の分野に関し、特に下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のサニタリーで使用されるボディソープ、シャンプー又はハンドソープは、包装ボトル又は専用収納供給装置に詰められ、手動プレスによって押し出され、押し出されたボディソープ、シャンプー又はハンドソープはいずれも液体であり、揉んで泡立てるため、泡立てが不均一であり、洗浄効果が不十分であるという欠点がある。現在の市場には、泡ポンプによって実現されるいくつかの自動泡発生装置があるが、容量が小さく、液体の補充が頻繁で、コストが高いという欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術に存在する1つ又は複数の技術的課題を解決し、少なくとも1つの有益な選択肢又は基礎を提供する下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術的課題を解決するための技術案は以下の通りである。
【0005】
本発明は、下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置を提供する。前記下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置は、液体補充機構及び泡発生機構を含み、液体補充機構は、液体補充槽及び液体補充ボトルを含み、前記液体補充槽には上向きに開口した嵌着口が設けられ、前記液体補充ボトルの下端は前記嵌着口から液体補充槽内に嵌設され、前記液体補充槽は外部に連通し、前記液体補充ボトルの下端にボトル口が設けられ、泡発生機構は、エア供給ポンプユニット、エア混合槽室、エア混合槽室の上部に設けられる気液混合構造、吸気口及び換気弁構造を含み、前記エア混合槽室の下部は液体補充槽の下部に連通し、前記エア混合槽室と液体補充槽との間に液体補充逆止め弁が設けられ、前記液体補充逆止め弁の連通方向は液体補充槽からエア混合槽室への方向であり、前記エア供給ポンプユニットは吸気口に接続され、前記換気弁構造は前記エア混合槽室を外部に連通させ、前記気液混合構造に排液通路、排気通路、及び混合通路が設けられ、前記排液通路の入口端は下へエア混合槽室の底部内に延びており、前記排気通路の入口端及び吸気口はいずれもエア混合槽室の上部に連通し、前記排液通路の出口端及び排気通路の出口端はそれぞれ混合通路の入口に連通する。
【0006】
本発明の有益な効果について、泡を噴出する必要がある場合、エア供給ポンプユニットはエア混合槽室に空気加圧を行ってエア混合槽室の内圧を増加させ、このとき、換気弁構造は閉じられ、エア混合槽内のソープ液は圧力の作用下で排液通路から混合通路に入ると同時に、エア混合槽室内のエアも圧力の作用下で排気通路から混合通路に入り、エアとソープ液は混合通路内で混合されて泡を形成した後に混合通路から一緒に噴出され、それにより泡の噴出が実現される。エア混合槽室内のソープ液が噴出されると、エア混合槽室内のソープ液の液面が下がり、このとき、液体補充槽内のソープ液は、大気圧の作用下で、エア混合槽室と液体補充槽との気圧バランスに達するまで、即ち、エア混合槽室と液体補充槽の液面高さが同じになるまで液体補充逆止め弁を介してエア混合槽室内に供給され、このとき、換気弁構造は開状態に維持され、前記エア混合槽室を外部に連通させる。液体補充槽内のソープ液がエア混合槽室に供給されると同時に、液体補充ボトルの下端のボトル口が前記嵌着口から液体補充槽内に嵌設されるため、液体補充槽の液面が下がると、液体補充ボトル内のソープ液は液体補充槽に補充され、液体補充槽内の液面高さがボトル口を超えると、液体補充を停止し、それによって液体補充槽内部のソープ液の量を確保する。本泡発生装置は、1つのエア供給ポンプユニットによって泡発生を実現することができ、また、大気圧の作用下で、液体補充ボトル、液体補充槽及びエア混合槽室間の機械的構造によって自動液体供給、液体補充を実現することができ、大容量の使用が実現され、頻繁な液体補充が不要である。
【0007】
上記技術案のさらなる改良として、前記換気弁構造は、前記エア混合槽室を外部に連通させる換気路と、換気路内に上下動可能に設けられるカウンタウエイトプラグと、を含み、前記換気路には換気排気端と換気吸気端が上下に設けられ、前記カウンタウエイトプラグは、前記エア混合槽室内の高圧エアの作用力を受けて上へ移動して前記換気排気端を閉塞するように構成される。
【0008】
本技術案における換気弁構造は、カウンタウエイトプラグによって機械的閉塞を実現し、液体補充槽がエア混合槽室に液体供給を行う場合、エア混合槽室内の気圧が低く、このとき、カウンタウエイトプラグは気圧により上昇するが、まだ換気排気端を閉塞する程度に達していないため、換気路を貫通状態にし、このとき、エア混合槽室は外部に連通し、液体補充槽はエア混合槽室に液体供給を行うことができる。エア供給ポンプユニットがエア混合槽室に空気加圧を行う場合、エア混合槽室内の気圧が非常に高く、高圧エアはカウンタウエイトプラグが前記換気排気端を閉塞するようにカウンタウエイトプラグを上へ押動し、このとき、換気路は閉状態であり、泡発生装置は泡噴出状態である。カウンタウエイトプラグの重量について、当業者は実際の動作気圧に応じて決定してもよく、本発明では詳細に説明しない。
【0009】
上記技術案のさらなる改良として、前記換気吸気端にはカウンタウエイトプラグを支持する環状載置段差が設けられ、前記カウンタウエイトプラグは球状である。環状載置段差は主に、カウンタウエイトプラグを支持する役割を果たし、カウンタウエイトプラグの落下を回避し、カウンタウエイトプラグがエアにより上へ押動され得ることを確保する。換気排気端は、上部が小さく下部が大きいラッパ状構造である。球状のカウンタウエイトプラグと換気路の内壁との間に換気隙間が形成される。
【0010】
上記技術案のさらなる改良として、前記気液混合構造は、エア混合槽室の上部内に設けられる嵌接溝と、嵌接溝内に嵌設される中空の嵌接部材とを含み、前記混合通路は、嵌接溝の上部に設けられ、前記嵌接溝に連通し、前記排気通路は、嵌接部材の外壁と嵌接溝の内壁との間に設けられ、前記嵌接部材に排液管が接続され、前記排液通路は排液管及び嵌接部材内に形成される。
【0011】
本技術案における気液混合構造は主に気液混合を実現し、嵌接部材がエア混合槽室の上部における嵌接溝内に嵌設されることによって形成され、構造がより簡単であり、非常に複雑な金型で製造する必要がない。
【0012】
ほかの技術案では、前記換気弁構造は、前記エア混合槽室の上部の外壁に設けられるスリーブを含み、前記スリーブ内にはエア混合槽室の外壁に固定される嵌接柱が設けられ、前記スリーブと嵌接柱との間に嵌接隙間が形成され、前記嵌接隙間の底部にはエア混合槽室に連通する換気溝口が設けられ、前記嵌接隙間には逆樽状の換気カバーが嵌設され、前記換気カバーの上部にマイクロ換気孔構造が設けられ、前記換気カバーの外周壁はスリーブの内周壁に密封当接し、換気カバーの内壁と嵌接柱の外壁との間には複数の換気溝路が形成され、前記換気溝路の両端はそれぞれマイクロ換気孔構造、及び換気溝口に連通する。
【0013】
ほかの技術案では、換気弁構造は、電磁弁、微多孔膜等の一連の流量制御装置であり得る。
【0014】
上記技術案のさらなる改良として、前記排気通路の数は複数であり、複数の排気通路は、嵌接部材の外壁と嵌接溝の内壁との間に間隔をおいて環状に設けられる。
【0015】
複数の排気通路は、エアとソープ液をより均一に混合でき、エアは混合通路の周囲から入り、ソープ液と混合される。
【0016】
上記技術案のさらなる改良として、前記ボトル口に液体補充弁構造が設けられ、前記液体補充槽には、液体補充弁構造に当接して前記液体補充弁構造を開くための液体補充押動構造が設けられる。
【0017】
液体補充ボトルは逆さまに取り付けられるため、液体補充ボトルを交換する際に、内部にソープ液が残ると、ソープ液の飛散を引き起こす。本技術案は、ボトル口に液体補充弁構造が設けられ、液体補充押動構造が液体補充弁構造を押動すると、ボトル口を開き、液体補充押動構造が液体補充弁構造から分離すると、液体補充弁構造がボトル口を閉じ、それによってソープ液の飛散現象を回避する。
【0018】
具体的には、前記液体補充弁構造は、ボトル口に嵌設される液体補充弁蓋と、上下に延びて設けられる液体補充バルブコアロッドと、を含み、前記液体補充弁蓋に液体補充弁口が設けられ、前記液体補充バルブコアロッドと液体補充弁蓋との間に液体補充弾性部材が設けられ、前記液体補充バルブコアロッドの外周壁に閉塞段差が設けられ、前記液体補充弾性部材は、前記閉塞段差が前記液体補充弁口を閉塞するように液体補充バルブコアロッドに下向きの作用力を提供し、前記液体補充バルブコアロッドの下端は液体補充弁口から延出して前記液体補充押動構造に当接する。
【0019】
本技術案における液体補充弁構造の自由状態では、液体補充弾性部材によって前記閉塞段差が前記液体補充弁口を閉塞し、液体補充バルブコアロッドの下端が前記液体補充押動構造に当接して液体補充バルブコアロッドが上へ押動されると、閉塞段差が液体補充弁口から分離し、このように液体補充弁口が貫通状態になる。
【0020】
前記液体補充弁蓋の内側にはガイドフレームが固定して設けられ、前記ガイドフレームには前記液体補充バルブコアロッドの上端と上下摺動可能に嵌合する第1ガイド孔が設けられ、前記液体補充バルブコアロッドの外周には当接段差が設けられ、前記液体補充弾性部材は当接段差と第1ガイド孔の底部との間に作用して設けられる。
【0021】
前記液体補充押動構造は、液体補充槽の底部に設けられる液体補充押動台を含み、前記液体補充弾性部材は液体補充バルブコアロッドの外周に嵌設されるばねである。
【0022】
上記技術案のさらなる改良として、前記泡発生機構は、泡微細化ユニットをさらに含み、前記泡微細化ユニットは配管を介して混合通路の出口に接続され、前記エア供給ポンプユニットはエア供給ポンプを含み、前記エア供給ポンプはエア管を介して吸気口に接続される。
【0023】
本技術案は、ソープ液とエアとの混合物に対して泡の微細化行う泡微細化ユニットがさらに設けられる。
【0024】
上記技術案のさらなる改良として、前記液体補充逆止め弁は、延びて設けられる傘状バルブコア、エア混合槽室の上部に設けられる液体補充貫通孔及び第2ガイド孔を含み、前記傘状バルブコアは、弁ボンネット、及びバルブステムを含み、前記バルブステムは前記第2ガイド孔と上下摺動可能に嵌合し、前記液体補充貫通孔は弁ボンネットの下方に設けられ、前記液体補充貫通孔は前記液体補充槽に連通し、前記液体補充貫通孔の数は複数であり、複数の前記液体補充貫通孔はバルブステムの軸線を中心として間隔をおいて環状に設けられる。
【0025】
本技術案における液体補充逆止め弁は、傘状バルブコアの構造によって実現され、バルブステムは第2ガイド孔と摺動可能に嵌合し、自由状態では、傘状バルブコアはその重力により下へ移動し、このとき、弁ボンネットは液体補充貫通孔を閉塞し、液体供給を行う場合、液体は傘状バルブコアを上へ押動し、このとき、弁ボンネットは液体補充貫通孔を開き、バルブステムの下端に制限突起が設けられることで、傘状バルブコアが第2ガイド孔から離脱することを回避できる。複数の前記液体補充貫通孔は、液体供給速度を高めることができる。
【0026】
ほかの技術案では、液体補充逆止め弁は、電磁弁、逆止め弁等の流体制御装置であり得る。
【0027】
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明に係る下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置の一実施例の断面図である。
【
図5】本発明に係る下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置の一実施例の構造模式図である。
【
図6】本発明に係る換気弁構造の一実施例の断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本部分では、本発明の具体的な実施例を詳細に記述し、本発明のより優れた実施例は図面に示され、図面の役割は、明細書の文字部分の記述を図形で補足することで、本発明の各技術的特徴と全体的な技術案を直観的、イメージ的に理解できるようにすることにあるが、本発明の保護範囲を制限するものとして理解すべきではない。
【0030】
なお、本発明の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」などの方位の説明により示される方位または位置関係は、図面に示された方位または位置関係に基づくものであり、単に本発明の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものであって、言及されている装置または要素が特定の方位を有したり、特定の方位で構成され、動作しなければならないことを指示または示唆するものではないので、本発明を限定するものとして理解すべきではない。
【0031】
本発明の説明において、「いくつか」のような語彙的記述があれば、その意味は1つまたは複数であり、「複数」の意味は2つ以上であり、「よりも大きい」、「よりも小さい」、「超える」などは本数を含まず、「以上」、「以下」、「以内」などは本数を含む。
【0032】
本発明の説明において、別途明確な限定がない限り、「設ける」、「取り付ける」、「接続」等の用語は広義に理解すべきであり、当業者は技術案の具体的内容を参照して、上記の用語の本発明における具体的な意味を合理的に判定してもよい。
【0033】
図1~
図5に示すように、本発明の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置は、以下の実施例のように実施される。
【0034】
本実施例の下向き設置型大容量シングルエアポンプ泡発生装置は、液体補充機構及び泡発生機構を含む。
【0035】
液体補充機構は、液体補充槽100、及び液体補充ボトル200を含み、前記液体補充槽100には上向きに開口した嵌着口110が設けられ、前記液体補充ボトル200の下端は前記嵌着口110から液体補充槽100内に嵌設され、前記液体補充槽100は外部に連通し、前記液体補充ボトル200の下端にボトル口が設けられる。
【0036】
泡発生機構は、エア供給ポンプユニット、エア混合槽室300、エア混合槽室300の上部に設けられる気液混合構造、吸気口310及び換気弁構造320を含み、前記エア混合槽室300の下部は液体補充槽100の下部に連通し、前記エア混合槽室300と液体補充槽100との間に液体補充逆止め弁400が設けられ、前記液体補充逆止め弁400の連通方向は液体補充槽100からエア混合槽室300への方向であり、前記エア供給ポンプユニットは吸気口310に接続され、前記換気弁構造320は前記エア混合槽室300を外部に連通させ、前記気液混合構造に排液通路330、排気通路340、及び混合通路350が設けられ、前記排液通路330の入口端は下へエア混合槽室300の底部内に延びており、前記排気通路340の入口端及び吸気口310はいずれもエア混合槽室300の上部に連通し、前記排液通路330の出口端及び排気通路340の出口端はそれぞれ混合通路350の入口に連通する。
【0037】
本実施例における前記エア供給ポンプユニットは、エア供給ポンプ800を含み、前記エア供給ポンプ800は、エア管を介して吸気口310に接続され、泡微細化ユニット700がさらに設けられ、前記泡微細化ユニット700は配管を介して混合通路350の出口に接続される。
【0038】
泡を噴出する必要がある場合、エア供給ポンプユニットはエア混合槽室300に空気加圧を行ってエア混合槽室300の内圧を増加させ、このとき、換気弁構造320は閉じられ、エア混合槽内のソープ液は圧力の作用下で排液通路330から混合通路350に入ると同時に、エア混合槽室300内のエアも圧力の作用下で排気通路340から混合通路350に入り、エアとソープ液は混合通路350内で混合されて泡を形成した後に混合通路350から一緒に噴出され、それにより泡の噴出が実現される。エア混合槽室300内のソープ液が噴出されると、エア混合槽室300内のソープ液の液面が下がり、このとき、液体補充槽100内のソープ液は、大気圧の作用下で、エア混合槽室300と液体補充槽100との気圧バランスに達するまで、即ち、エア混合槽室300と液体補充槽100の液面高さが同じになるまで液体補充逆止め弁400を介してエア混合槽室300内に供給され、このとき、換気弁構造320は開状態に維持され、前記エア混合槽室300を外部に連通させる。液体補充槽100内のソープ液がエア混合槽室300に供給されると同時に、液体補充ボトル200の下端のボトル口が前記嵌着口110から液体補充槽100内に嵌設されるため、液体補充槽100の液面が下がると、液体補充ボトル200内のソープ液は液体補充槽100に補充され、液体補充槽100内の液面高さがボトル口を超えると、液体補充を停止し、それによって液体補充槽100の内部のソープ液の量を確保する。本泡発生装置は、1つのエア供給ポンプユニットによって泡の発生を実現することができ、また、大気圧の作用下で、液体補充ボトル200、液体補充槽100及びエア混合槽室300間の機械的構造によって自動液体供給、液体補充を実現することができ、大容量の使用が実現され、頻繁な液体補充が不要である。
【0039】
前記換気弁構造320は、前記エア混合槽室300を外部に連通させる換気路321と、換気路321内に上下動可能に設けられるカウンタウエイトプラグ322と、を含み、前記換気路321には、換気排気端323と換気吸気端324が上下に設けられ、前記カウンタウエイトプラグ322は、前記エア混合槽室300内の高圧エアの作用力を受けて上へ移動して前記換気排気端323を閉塞するように構成される。本実施例の換気弁構造320は、カウンタウエイトプラグ322によって機械的閉塞を実現し、液体補充槽100がエア混合槽室300に液体供給を行う場合、エア混合槽室300内の気圧が低く、このとき、カウンタウエイトプラグ322は気圧により上昇するが、まだ換気排気端323を閉塞する程度に達していないため、換気路321を貫通状態にし、このとき、エア混合槽室300は外部に連通し、液体補充槽100はエア混合槽室300に液体供給を行うことができる。エア供給ポンプユニットがエア混合槽室300に空気加圧を行う場合、エア混合槽室300内の気圧が非常に高く、高圧エアはカウンタウエイトプラグ322が前記換気排気端323を閉塞するようにカウンタウエイトプラグ322を上へ押動し、このとき、換気路321は閉状態であり、泡発生装置は泡噴出状態である。カウンタウエイトプラグ322の重量について、当業者は実際の動作気圧に応じて決定してもよく、本発明では詳細に説明しない。
【0040】
また、前記換気吸気端324にはカウンタウエイトプラグ322を支持する環状載置段差325が設けられ、前記カウンタウエイトプラグ322は球状である。環状載置段差325は主に、カウンタウエイトプラグ322を支持する役割を果たし、カウンタウエイトプラグ322の落下を回避し、カウンタウエイトプラグ322がエアにより上へ押動され得ることを確保する。換気排気端323は、上部が小さく下部が大きいラッパ状構造である。球状のカウンタウエイトプラグ322と換気路321の内壁との間に換気隙間が形成される。
【0041】
本実施例の前記気液混合構造は、エア混合槽室300の上部内に設けられる嵌接溝360と、嵌接溝360内に嵌設される中空の嵌接部材370と、を含み、前記混合通路350は、嵌接溝360の上部に設けられ、前記嵌接溝360に連通し、前記排気通路340は、嵌接部材370の外壁と嵌接溝360の内壁との間に設けられ、前記嵌接部材370に排液管371が接続され、前記排液通路330は排液管371及び嵌接部材370内に形成され、構造がより簡単であり、非常に複雑な金型で製造する必要がない。
【0042】
また、前記排気通路340の数は複数であり、複数の排気通路340は、嵌接部材370の外壁と嵌接溝360の内壁との間に間隔をおいて環状に設けられ、複数の排気通路340は、エアとソープ液をより均一に混合でき、エアは混合通路350の周囲から入り、ソープ液と混合される。
【0043】
さらに、液体補充ボトル200は逆さまに取り付けられるため、液体補充ボトル200を交換する際に、内部にソープ液が残ると、ソープ液の飛散を引き起こす。ソープ液の飛散現象を回避するために、前記ボトル口に液体補充弁構造が設けられ、前記液体補充槽100には、液体補充弁構造に当接して前記液体補充弁構造を開くための液体補充押動構造が設けられ、液体補充押動構造が液体補充弁構造を押動すると、ボトル口を開き、液体補充押動構造が液体補充弁構造から分離すると、液体補充弁構造がボトル口を閉じる。具体的には、前記液体補充弁構造は、ボトル口に嵌設される液体補充弁蓋500と、上下に延びて設けられる液体補充バルブコアロッド510と、を含み、前記液体補充弁蓋500に液体補充弁口520が設けられ、前記液体補充バルブコアロッド510と液体補充弁蓋500との間に液体補充弾性部材530が設けられ、前記液体補充バルブコアロッド510の外周壁に閉塞段差511が設けられ、前記液体補充弾性部材530は、前記閉塞段差511が前記液体補充弁口520を閉塞するように液体補充バルブコアロッド510に下向きの作用力を提供し、前記液体補充バルブコアロッド510の下端は液体補充弁口520から延出して前記液体補充押動構造に当接する。
【0044】
液体補充弁構造の自由状態では、液体補充弾性部材530によって前記閉塞段差511が前記液体補充弁口520を閉塞し、液体補充バルブコアロッド510の下端が前記液体補充押動構造に当接して液体補充バルブコアロッド510が上へ押動されると、閉塞段差511が液体補充弁口520から分離し、このように液体補充弁口520が貫通状態になる。
【0045】
前記液体補充弁蓋500の内側にはガイドフレーム540が固定して設けられ、前記ガイドフレーム540には前記液体補充バルブコアロッド510の上端と上下摺動可能に嵌合する第1ガイド孔531が設けられ、前記液体補充バルブコアロッド510の外周には当接段差512が設けられ、前記液体補充弾性部材530は、当接段差512と第1ガイド孔531の底部との間に作用して設けられる。
【0046】
本実施例における液体補充押動構造は、液体補充槽100の底部に設けられる液体補充押動台600を含み、前記液体補充弾性部材530は液体補充バルブコアロッド510の外周に嵌設されるばねである。
【0047】
本実施例における前記液体補充逆止め弁400は、延びて設けられる傘状バルブコア、エア混合槽室300の上部に設けられる液体補充貫通孔410及び第2ガイド孔420を含み、前記傘状バルブコアは、弁ボンネット430、及びバルブステム440を含み、前記バルブステム440は前記第2ガイド孔420と上下摺動可能に嵌合し、前記液体補充貫通孔410は弁ボンネット430の下方に設けられ、前記液体補充貫通孔410は前記液体補充槽100に連通し、前記液体補充貫通孔410の数は複数であり、複数の前記液体補充貫通孔410はバルブステム440の軸線を中心として間隔をおいて環状に設けられる。液体補充逆止め弁400は、傘状バルブコアの構造によって実現され、バルブステム440は第2ガイド孔420と摺動可能に嵌合し、自由状態では、傘状バルブコアはその重力により下へ移動し、このとき、弁ボンネット430は液体補充貫通孔410を閉塞し、液体供給を行う場合、液体は傘状バルブコアを上へ押動し、このとき、弁ボンネット430は液体補充貫通孔410を開き、バルブステム440の下端に制限突起が設けられることで、傘状バルブコアが第2ガイド孔420から離脱することを回避できる。複数の前記液体補充貫通孔410は、液体供給速度を高めることができる。
【0048】
ほかのいくつかの実施例では、液体補充逆止め弁400は、ほかの逆止め弁構造を使用してもよく、液体の一方向流動を実現できればよい。
【0049】
ほかのいくつかの実施例では、換気弁構造320は、ほかの構造を使用してもよく、例えば、マイクロ換気孔構造900を使用してもよく、エア混合槽室300はマイクロ換気孔構造900を介して外部環境に連通し、エア供給ポンプユニットが動作しない場合、気圧バランス、液体補充及び排気の役割を果たし、エア供給ポンプユニットがエア混合槽室300を加圧する場合、少量の空気はマイクロ換気孔構造900から排出され、これらの少量の空気は無視でき、泡噴出に影響を与えない。
図6に示すように、前記エア混合槽室300の上部の外壁にはスリーブ910が固定して設けられ、前記スリーブ910内にはエア混合槽室300の外壁に固定される嵌接柱920が設けられ、前記スリーブ910と嵌接柱920との間に嵌接隙間930が形成され、前記嵌接隙間930の底部にはエア混合槽室300に連通する換気溝口940が設けられ、前記嵌接隙間930には逆樽状の換気カバー950が嵌設され、前記換気カバー950の上部にはマイクロ換気孔構造900が設けられ、前記換気カバー950の外周壁はスリーブ910の内周壁に密封当接し、換気カバー950の内壁と嵌接柱920の外壁との間に複数の換気溝路960が形成され、前記換気溝路960の両端はそれぞれマイクロ換気孔構造900、及び換気溝口940に連通する。
【0050】
以上、本発明の好適な実施形態について具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、当業者は、本発明の精神に反することなく、様々な均等な変形又は置換を行ってもよく、これらの均等な変形又は置換はすべて本願の特許請求の範囲によって限定された範囲内に含まれるものとする。
【国際調査報告】