IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星ディスプレイ株式會社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-29
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20241022BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20241022BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20241022BHJP
   H10K 59/12 20230101ALI20241022BHJP
   H10K 59/40 20230101ALI20241022BHJP
   H10K 59/80 20230101ALI20241022BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20241022BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G09F9/00 302
G09F9/00 342
G09F9/00 350Z
G09F9/30 308Z
G09F9/00 313
G09F9/00 366A
H10K77/10
H10K59/12
H10K59/40
H10K59/80
H10K59/95
G06F1/16 312F
G06F1/16 312G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514117
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 KR2022013220
(87)【国際公開番号】W WO2023033599
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117502
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】17/729,850
(32)【優先日】2022-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】202211062990.2
(32)【優先日】2022-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202222323264.3
(32)【優先日】2022-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】シム,ジン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】シン,ジェク
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ソン チョル
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC41
3K107DD17
3K107EE61
3K107EE66
3K107FF02
3K107FF15
5C094AA36
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA06
5C094DA12
5C094FA02
5C094FB01
5C094FB02
5C094FB12
5C094HA03
5C094HA05
5C094HA08
5C094JA01
5C094JA08
5C094JA20
5G435AA07
5G435BB05
5G435CC09
5G435EE49
5G435GG43
5G435HH02
5G435HH18
5G435LL04
5G435LL07
5G435LL08
5G435LL10
5G435LL17
(57)【要約】
一実施例による表示装置は、表示モジュール、前記表示モジュールに貼り付けられたプレートを含み、前記プレートは多層で形成され、前記プレートは、等方性の弾性係数を有する層および異方性の弾性係数を有する層を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示モジュール;
前記表示モジュールに貼り付けられたプレート;
前記プレートの下方に位置するデジタイザを含み、
前記プレートは多層からなり、
前記プレートは、等方性の弾性係数を有する層、および異方性の弾性係数を有する層を含む、表示装置。
【請求項2】
前記プレートにおける異方性の弾性係数を有する層は、炭素繊維が一方向に配列された炭素繊維強化プラスチックを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記プレートにおける異方性の弾性係数を有する層についての第1方向への弾性係数と、
前記プレートにおける異方性の弾性係数を有する層についての前記第1方向と垂直な第2方向への弾性係数との、違いが2倍~20倍である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記プレートにおける等方性の弾性係数を有する層は、ガラス繊維が均一な方向に配列されたガラス繊維強化プラスチックから形成される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記プレートは、第1層、第2層および第3層を含み、
前記第1層および第3層は同一物質を含み、異方性の弾性係数を有し、前記第2層は、等方性の弾性係数を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1層と接し、前記プレートの最外郭に位置する第1補助層;
前記第3層と接し、前記プレートの最外郭に位置する第2補助層を含み、
前記第1補助層および前記第2補助層は金属を含む、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1層と前記第2層との間に位置する第1補助層;
前記第3層と前記第2層との間に位置する第2補助層を含み、
前記第1補助層および前記第2補助層は金属を含む、請求項5に記載の表示装置。
【請求項8】
前記プレートは、第1層、第2層および第3層を含み、
前記第1層および第3層は、同一物質を含み、等方性の弾性係数を有し、
前記第2層は、異方性の弾性係数を有する層である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1層と接し、前記プレートの最外郭に位置する第1補助層;
前記第3層と接し、前記プレートの最外郭に位置する第2補助層を含み、
前記第1補助層および前記第2補助層は金属を含む、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1層と前記第2層との間に位置する第1補助層;
前記第3層と前記第2層との間に位置する第2補助層を含み、
前記第1補助層および前記第2補助層は金属を含む、請求項8に記載の表示装置。
【請求項11】
前記プレートの厚さは、150μm~250μmである、請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記プレートにおける異方性の弾性係数を有する層の厚さは、100μm~150μmである、請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記プレートにおける等方性の弾性係数を有する層の厚さは、10μm~50μmである、請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記表示装置は、折り曲げ軸を基準に折り畳まれる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
前記プレートは、前記折り曲げ軸と重なる折り曲げ領域、および前記折り曲げ軸と重ならない折り曲げ周辺領域を含み、
前記プレートは、前記折り曲げ領域に位置する複数の穴を含む、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記折り曲げ領域と前記折り曲げ周辺領域とは、互いに反対方向に曲がる、請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記プレートにおける異方性の弾性係数を有する層は、
前記折り曲げ軸と垂直な方向への弾性係数が、前記折り曲げ軸と平行な方向への弾性係数より小さい、請求項14に記載の表示装置。
【請求項18】
前記プレートにおける異方性の弾性係数を有する層において、
前記折り曲げ軸と垂直な方向への弾性係数と、前記折り曲げ軸と平行な方向への弾性係数との違いは、1.5倍~6倍である、請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
折り曲げ軸を中心に折り畳まれる表示モジュール;
前記表示モジュールに貼り付けられたプレートを含み、
前記プレートにおける前記折り曲げ軸と垂直な方向への弾性係数が、前記折り曲げ軸と平行な方向への弾性係数より小さい、折り畳み式表示装置。
【請求項20】
前記プレートは、多層構造であり、
前記プレートは、炭素繊維が一方向に配列された炭素繊維強化プラスチック層、および、ガラス繊維が均一な方向に配列されたガラス繊維強化プラスチック層を含む、請求項19に記載の折り畳み式表示装置。
【請求項21】
前記プレートは、第1層、第2層および第3層を含み、
前記第1層および第3層が異方性の弾性係数を有し、前記第2層が等方性の弾性係数を有するか、または
前記第1層および第3層が等方性の弾性係数を有し、前記第2層が異方性の弾性係数を有する、請求項19に記載の折り畳み式表示装置。
【請求項22】
前記プレートは、前記折り曲げ軸と重なる折り曲げ領域、および、前記折り曲げ軸と重ならない折り曲げ周辺領域を含み、
前記プレートは、前記折り曲げ領域に位置する複数の穴を含み、
前記プレートの折り曲げ周辺領域の厚さは均一である、請求項19に記載の折り畳み式表示装置。
【請求項23】
前記プレートの折り曲げ領域と前記折り曲げ周辺領域とは、互いに反対方向に曲がる、請求項22に記載の折り畳み式表示装置。
【請求項24】
前記表示モジュール上に位置するカバーウィンドー;
前記プレートの下に位置するデジタイザを含み、
前記デジタイザは、前記折り曲げ軸を基準として左側に位置する第1デジタイザと、前記折り曲げ軸を基準として右側に位置する第2デジタイザとを含む、請求項19に記載の折り畳み式表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関し、より具体的に折り畳みが容易な表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化技術の発達に伴い、使用者と情報との間の接続媒体である表示装置の重要性が浮き彫りになっている。
【0003】
近年、撓ませたり(曲げたり)折り畳んだりすることができるフレキシブル表示パネルの長所を用いた、フォルダブル(foldable)表示装置またはベンダブル(bendable)表示装置、ローラブル(巻き取り可能;rollable)表示装置などの研究開発が進められている。このような表示装置は、携帯用電子機器、ウェアラブル(wearable)機器だけでなく、テレビ、モニターなどの様々な分野に適用することができる。
【0004】
近年、スマートフォンやタブレットPCなどの携帯用電子装置は、携帯容易性のために軽くて薄くなっており、使用便宜性のために、多方面で発展を遂げている。特に、フレキシブル(flexible)ディスプレイを備えたフォルダブル電子装置は、一般的なバータイプ(bar type)の電子装置よりも相対的に大きい画面を提供しながらも、電子装置を折り畳む(folding)と、その大きさが小さくなり、携帯しやすくなるため、消費者の好みを満たすための電子装置として脚光を浴びている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、折り畳みが容易な表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような課題を解決するために、本実施例による表示装置は、表示モジュール、前記表示モジュールに貼り付けられたプレート、前記プレートの下方に位置するデジタイザを含み、前記プレートは多層からなり、前記プレートは、等方性の弾性係数を有する層、および異方性の弾性係数を有する層を含む。
【0007】
前記プレートの異方性の弾性係数を有する層は、炭素繊維が一方向に配列された炭素繊維強化プラスチックを含むことができる。
【0008】
前記プレートの異方性の弾性係数を有する層についての第1方向への弾性係数と、前記プレートの異方性の弾性係数を有する層についての前記第1方向に垂直な第2方向への弾性係数との違いが2倍~20倍でありうる。
【0009】
前記プレートの等方性の弾性係数を有する層は、ガラス繊維が均一な方向に配列されたガラス繊維強化プラスチックから形成されうる。
【0010】
前記プレートは、第1層、第2層および第3層を含み、前記第1層および第3層は、同一物質を含み、異方性の弾性係数を有し、前記第2層は等方性の弾性係数を有することができる。
【0011】
前記第1層と接しており前記プレートの最外郭に位置する第1補助層と、前記第3層と接しており前記プレートの最外郭に位置する第2補助層とを含み、前記第1補助層および前記第2補助層は、金属を含むことができる。
【0012】
前記第1層と前記第2層との間に位置する第1補助層と、前記第3層と前記第2層との間に位置する第2補助層とを含み、前記第1補助層および前記第2補助層は、金属を含むことができる。
【0013】
前記プレートは、第1層、第2層および第3層を含み、前記第1層および第3層は同一物質を含み、等方性の弾性係数を有し、前記第2層は、異方性の弾性係数を有する層でありうる。
【0014】
前記第1層と接しており前記プレートの最外郭に位置する第1補助層と、前記第3層と接しており前記プレートの最外郭に位置する第2補助層とを含み、前記第1補助層および前記第2補助層は、金属を含むことができる。
【0015】
前記第1層と前記第2層との間に位置する第1補助層と、前記第3層と前記第2層との間に位置する第2補助層とを含み、前記第1補助層および前記第2補助層は、金属を含むことができる。
【0016】
前記プレートの厚さは、150μm~250μmでありうる。
【0017】
前記プレートの異方性の弾性係数を有する層の厚さは、100μm~150μmでありうる。
【0018】
前記プレートの等方性の弾性係数を有する層の厚さは、10μm~50μmでありうる。
【0019】
前記表示装置は、折り曲げ軸を基準として折り畳まれる。
【0020】
前記プレートは、前記折り曲げ軸と重なる折り曲げ領域、および前記折り曲げ軸と重ならない折り曲げ周辺領域を含み、前記プレートは、前記折り曲げ領域に位置する複数の穴を含むことができる。
【0021】
前記折り曲げ領域と前記折り曲げ周辺領域は、互いに反対方向に曲がりうる。
【0022】
前記プレートの異方性の弾性係数を有する層は、前記折り曲げ軸に垂直な方向への弾性係数が、前記折り曲げ軸と平行な方向への弾性係数より小さいのでありうる。
【0023】
前記プレートの異方性の弾性係数を有する層において、前記折り曲げ軸と垂直の方向への弾性係数と、前記折り曲げ軸と平行の方向への弾性係数との違いは、1.5倍~6倍でありうる。
【0024】
一実施例による折り曲げ式表示装置は、折り曲げ軸を中心に折り畳まれる表示モジュールと、前記表示モジュールに貼り付けられたプレートとを含み、前記プレートの前記折り曲げ軸と垂直な方向への弾性係数が、前記折り曲げ軸と平行な方向への弾性係数より小さい。
【0025】
前記プレートは、多層(積層)構造であり、前記プレートは、炭素繊維が一方向に配列された炭素繊維強化プラスチック層、および、ガラス繊維が均一な方向に配列されたガラス繊維強化プラスチック層を含むことができる。
【0026】
前記プレートは、第1層、第2層および第3層を含み、前記第1層および第3層が異方性の弾性係数を有し、前記第2層が等方性の弾性係数を有するか、または前記第1層および第3層が等方性の弾性係数を有し、前記第2層が異方性の弾性係数を有することができる。
【0027】
前記プレートは、前記折り曲げ軸と重なる折り曲げ領域、および前記折り曲げ軸と重ならない折り曲げ周辺領域を含み、前記プレートは、前記折り曲げ領域に位置する複数の穴を含み、前記プレートの折り曲げ周辺領域の厚さは均一でありうる。
【0028】
前記プレートの折り曲げ領域と前記折り曲げ周辺領域とは、互いに反対方向に曲げられうる。
【0029】
前記表示モジュール上に位置するカバーウィンドー、前記プレートの下に位置するデジタイザを含み、前記デジタイザは、前記折り曲げ軸を基準に左側に位置する第1デジタイザと、前記折り曲げ軸を基準に右側に位置する第2デジタイザとを含むことができる。
【発明の効果】
【0030】
本実施例による表示装置は、プレートが多層構造を有し、等方性の弾性係数を有する層および異方性の弾性係数を有する層を含むため、折り曲げが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本実施例による表示パネルを示した図である。
図2図1の表示パネルを含む表示装置を示した図である。
図3】一方向に曲がる表示パネルを示した図である。
図4図3の表示パネルを含む表示装置を示した図である。
図5】本実施例による表示パネルのうちプレートを示した図である。
図6図5のプレートを含む表示装置の断面を簡略に示した図である。
図7】プレートが金属単一層の場合の表示装置に対して、図5と同じ領域を示した図である。
図8】プレートが金属単一層の場合の表示装置に対して、図6と同じ断面を示した図である。
図9】本実施例によるプレートの断面を示した図である。
図10図9の第1層を示した図である。
図11図9の第2層を示した図である。
図12】他の実施例によるプレートを示した図である。
図13】他の実施例によるプレートを示した図である。
図14】他の実施例によるプレートを示した図である。
図15】他の実施例によるプレートを示した図である。
図16】他の実施例によるプレートを示した図である。
図17】本実施例による表示装置の断面を一部構成要素だけに簡略に示した図である。
図18】プレートの第1層、第2層および第3層についてのモジュラスと折り曲げ軸との関係を示した図である。
図19】プレートの折り曲げ領域に穴を形成する方法を示した図(1)である。
図20】プレートの折り曲げ領域に穴を形成する方法を示した図(2)である。
図21】一実施例による表示装置を概略的に示した斜視図である。
図22】一実施例による表示装置の分解斜視図である。
図23】一実施例による表示装置のブロック図である。
図24】一実施例による表示装置を概略的に示した斜視図である。
図25】一実施例による表示装置を概略的に示した断面図である。
図26】一実施例による画素の等価回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本実施例による表示装置は、表示モジュール、前記表示モジュールに貼り付けられたプレート、前記プレートの下方に位置するデジタイザを含み、前記プレートは多層からなり、前記プレートは、等方性の弾性係数を有する層、および異方性の弾性係数を有する層を含む。
【0033】
本発明の他の一実施例による折り曲げ式表示装置は、折り曲げ軸を中心に折り畳まれる表示モジュール、前記表示モジュールに取り付けられたプレートを含み、前記プレートの前記折り曲げ軸と垂直な方向への弾性係数が前記折り曲げ軸と平行な方向への弾性係数より小さい。
〈発明の実施のための形態〉
【0034】
添付図面を参照して、本発明の様々な実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。本発明は、様々な異なる形態に実施することができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0035】
本発明を明確に説明するために説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素に対しては、同じ参照符号を付けるようにする。
【0036】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは、説明の便宜のために任意に示したので、本発明が必ずしも示されたものに限定されない。図面から様々な層および領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜上、一部層および領域の厚さを誇張して示した。
【0037】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「の上に」または「上に」あるという時、これは他の部分の「真上に」ある場合とその中間にまた他の部分がある場合も含まれる。逆に、ある部分が他の部分の「真上に」あるという時には、中間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分「の上に」または「上に」あるというのは基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向に向かって「の上に」または「上に」位置することを意味しない。
【0038】
また、明細書全体にわたって、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特に反する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0039】
明細書全体において、「平面上」とする時、これは対象の部分を上から見た時のことを意味し、「断面上」とする時、これは対象の部分を垂直に切断した断面を横から見た時のことを意味する。
【0040】
それでは、以下の図面を参照して一実施例による表示装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0041】
図1および図2は、本実施例による表示装置を簡略に示した図である。図2は、本実施例による表示装置(DSD)を示した図であり、図1は、図2の内部に含まれている表示パネル(DSP)を示した図である。
【0042】
図2を参照すると、本実施例による表示装置(DSD)は、折り曲げ式表示装置である。ここで、図2に示すように、表示装置(DSD)の間に離隔空間が存在せず、完全に折り畳まれる。図2のように表示装置(DSD)が完全に折り畳まれるためには、表示装置(DSD)内に位置する表示パネル(DSP)が図1のような形状に曲がりうる。
【0043】
即ち、図1に示したように、表示パネル(DSP)は、折り曲げ領域(FA)および折り曲げ周辺領域(NFA)を含む。ここで、折り曲げ領域(FA)が曲げられる方向と、折り曲げ周辺領域(NFA)が曲げられる方向とが異なりうる。
【0044】
即ち、折り曲げ領域(FA)が曲げられる方向を正方向とすると、折り曲げ周辺領域(NFA)は逆方向に曲げられうる。このように表示パネル(DSP)が、領域に応じて正方向および逆方向にそれぞれ折り畳まれ、図2に示すように表示装置(DSD)が完全に折り畳まれうる。
【0045】
図3は、一方向に曲げられる表示パネル(DSP)を示した図である。図4は、図3の表示パネルを含む表示装置を示した図である。
【0046】
図3を参照すると、図3の表示パネル(DSP)の折り曲げ領域(FA)が正方向に曲げられ、折り曲げ周辺領域(NFA)は曲げられない。このような表示パネル(DSP)を含む表示装置(DSD)は、図4に示すように完全に折り畳まれず、(両部分の)間に隙間が位置しうる。このように、間に隙間が位置する場合、使用環境において塵埃などが内部に位置する問題がありうる。また、折り畳まれた表示装置(DSD)における(両部分の)間の隙間によって、表示装置(DSD)に衝撃が加わる場合、表示装置(DSD)が破損する可能性がある。
【0047】
しかし、本実施例による表示装置は、図1のように表示パネル(DSP)が位置に応じて正方向および逆方向にそれぞれ折り畳まれ、表示装置(DSD)が完全に折り畳まれるようにする。従って、表示装置(DSD)の耐久性を増加させるに伴い、使用環境を改善することができる。
【0048】
図5は、本実施例による表示パネル(DSP)のうち、プレート(PT)を示した図である。後で別途に説明するが、プレート(PT)は、表示モジュールと粘着層を介して粘着され、表示モジュールを支持し、表示装置のベンディングを助けることができる。図5を参照すると、本実施例によるプレート(PT)は、折り曲げ領域(FA)および折り曲げ周辺領域(NFA)を含み、折り曲げ領域(FA)に位置する複数の穴(H)を含む。折り曲げ領域(FA)は、複数の穴(H)により正方向に曲げられうる。図5において、折り曲げ領域(FA)が曲げられる曲率半径は、2mm~3mmでありうる。しかし、これは一例であり、本発明がこれに限定されるものではない。
【0049】
図5を参照すると、本実施例によるプレート(PT)において、折り曲げ周辺領域(NFA)は、折り曲げ領域(FA)が曲げられる方向の反対方向、即ち、逆方向に曲げられうる。この時、折り曲げ周辺領域(NFA)が曲げられる曲率半径は、折り曲げ領域(FA)が曲げられる曲率半径よりも大きいのでありうる。具体的には、折り曲げ周辺領域(NFA)が曲がる曲率半径は、20mm~30mmでありうる。しかし、これは一例であり、本発明がこれに限定されるものではない。
【0050】
一例として、折り曲げ領域(FA)が曲がる曲率半径と、折り曲げ周辺領域(NFA)が曲がる曲率半径との違いは、5倍~20倍でありうる。即ち、折り曲げ領域(FA)は、小さい曲率半径に曲げられるに伴い、表示パネル(DSP)を、半分に完全に折り畳むことができるのであり、折り曲げ周辺領域(NFA)は、より大きい曲率半径で、折り曲げ領域(FA)とは反対方向に曲げられるに伴い折り畳まれる表示パネル(DSP)における(両部分の)間の隙間を除去することができる。
【0051】
図6は、図5のプレート(PT)を含む表示装置(DSD)の断面を簡略に示した図である。図6は、図5のAで示された部分のプレート(PT)を含む表示装置の断面である。
【0052】
図6を参照すると、表示装置(DSD)は、表示モジュール(DM)と、表示モジュール(DM)に粘着層(PSA)を介して貼り付けられたプレート(PT)を含む。図6を参照すると、プレート(PT)は、第1層(PT1)、第2層(PT2)および第3層(PT3)を含む多層構造でありうる。図6で示すように、プレート(PT)の折り曲げ領域(FA)には複数の穴(H)が位置することができる。従って、プレート(PT)およびこれを含む表示パネル(DSP)が曲げられるに伴い、折り曲げ式表示装置を実現することができる。
【0053】
図6を参照すると、プレート(PT)の第1層(PT1)および第3層(PT3)は、同一物質を含むことができる。また、第1層(PT1)と第3層(PT3)との間に位置する第2層(PT2)は、第1層(PT1)および第3層(PT3)とは異なる物質を含むことができる。
【0054】
本実施例において、プレート(PT)は奇数の層で構成することができる。即ち、プレート(PT)の両側の最外郭に位置する層が、同一物質を含むことができる。
【0055】
後で詳しく説明するが、第1層(PT1)および第3層(PT3)は、方向によって弾性係数が異なる異方性を有する素材で構成することができ、第2層(PT2)は、方向による弾性係数が同じである、等方性を有する素材で構成することができる。または、第1層(PT1)および第3層(PT3)は、方向による弾性係数が同じである等方性を有する素材でありうるのであり、第2層(PT2)は、方向によって弾性係数が異なる、異方性を有する素材でありうる。
【0056】
このようにプレート(PT)が、等方性弾性係数/異方性弾性係数を有する素材の積層構造の場合、別途の構造変化なしでも、図1および図2のような構造を有する表示パネルおよび表示装置を実現することができる。即ち、別途の構造変化なしでも、隙間なく完全に折り畳まれる表示装置を提供することができる。
【0057】
図7は、プレート(PT)が金属の単一層の場合の表示装置について、図5と同じ領域を示したものであり、図8は、プレート(PT)が金属の単一層の場合の表示装置について、図6と同じ断面を示した図である。
【0058】
図7および図8を参照すると、本実施例の場合、プレート(PT)が単一層である。ここで、折り曲げ周辺領域(NFA)を逆方向に曲げるために、折り曲げ周辺領域(NFA)に複数のグルーブ(溝;GR)が形成されている。プレート(PT)が単一層の場合、折り曲げ領域(FA)と折り曲げ周辺領域(NFA)とでベンディング方向を変えることが難しいため、折り曲げ周辺領域(NFA)に図7および図8に示すように複数のグルーブ(GR)が位置する。ここで、折り曲げ周辺領域(NFA)のグルーブ(GR)は、折り曲げ領域(FA)の穴(H)とは異なり、プレート(PT)を貫通しない。このように形成されたグルーブ(GR)は、折り曲げ周辺領域(NFA)の弾性係数を減少させ、折り曲げ領域(FA)と逆方向に曲がりうるようにする。
【0059】
しかし、このようにプレート(PT)にグルーブ(GR)を形成する方法で折り曲げ周辺領域(NFA)の逆ベンディングを実現する場合、プレート(PT)にグルーブ(GR)を均一に形成することが難しいのでありうる。従って、グルーブ(GR)の厚さの不均一によりテーパが発生することもありうるのであり、グルーブ(GR)の形成のためのエッチング工程が追加されるため、工程時間が長くなる可能性がある。また、プレート(PT)にグルーブ(GR)を形成することができる素材は限定的である。例えば、プレート(PT)が金属の場合、グルーブ(GR)を形成することが比較的に容易であるが、プレート(PT)が炭素繊維強化プラスチックまたはガラス繊維強化プラスチックといった強化プラスチックの場合、均一なグルーブ(GR)を形成することは難しい。
【0060】
また、図7および図8のようにプレート(PT)が金属を含む場合、これはプレート(PT)の下方に位置するデジタイザ(図示せず)の認識率を低下させうる。即ち、プレート(PT)およびデジタイザ(図示せず)が、全て導電性を有する物質を含む場合、デジタイザの認識率を低下させうる。このような効果については、図17を参照して詳細に説明する。
【0061】
本実施例によるプレート(PT)およびこれを含む表示装置(DSD)の場合、プレート(PT)を等方性弾性係数/異方性弾性係数を有する素材の積層構造で形成し、別途のグルーブを形成しなくても、表示パネル折り曲げ周辺領域の逆方向ベンディングを実現した。ここで、プレート(PT)は、第1層、第2層、第3層を含むことができ、第1層および第3層が異方性を有し、第2層が等方性を有するのでありうる。または、第1層および第3層が等方性を有し、第2層が異方性を有するのでありうる。このように等方性/異方性を有する層を全て含むため、プレート(PT)の強度を維持しながらプレート(PT)が曲がりやすくすることができる。また、プレート(PT)が、金属の代わりに強化プラスチックを含むため、下方に位置する、金属を含むデジタイザ(図示せず)の認識率を阻害しないのでありうる。
【0062】
図9は、本実施例によるプレート(PT)の断面を示した図である。図9を参照すると、本実施例によるプレート(PT)は、第1層(PT1)、第2層(PT2)および第3層(PT3)を含む。
【0063】
第1層(PT1)および第3層(PT3)は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で構成することができる。炭素繊維強化プラスチック(CFRP)とは、炭素繊維(CF)に樹脂を含浸させて硬化したプラスチックである。図9に示すように第1層(PT1)および第3層(PT3)の炭素繊維強化プラスチックにおいて、炭素繊維(CF)は、第1方向(DR1)に沿って配列することができる。ここで、本実施例によるプレート(PT)を含む表示装置が曲がる方向は、第2方向(DR2)である。即ち、本実施例によるプレート(PT)において炭素繊維(CF)が配列された方向(DR1)は、表示装置が曲がる方向(DR2)と垂直である。従って、後で別途に説明するが、プレート(PT)に別途のグルーブ(GR)を形成しなくても、表示装置をよく曲げることができ、特に図1に示すように、折り曲げ周辺領域(NFA)と折り曲げ領域(FA)を互いに異なる方向に曲げることができる。
【0064】
図10は、図9の第1層(PT1)を別に示した図である。図10に示すように、炭素繊維(CF)が第1方向(DR1)に配列されているため、第1層(PT1)の弾性係数は方向別に異なりうる。即ち、炭素繊維が配列された第1方向(DR1)への弾性係数が高く、第1方向(DR1)と垂直な第2方向(DR2)への弾性係数が低いのでありうる。
【0065】
一例として、第1方向(DR1)への弾性係数は、100MPa~200MPaでありうる。また、第2方向(DR2)への弾性係数は、1MPa~50MPaでありうる。一実施例では、プレート(PT)の第1層(PT1)における第1方向(DR1)と第2方向(DR2)との弾性係数の違いは、2倍~20倍でありうる。
【0066】
本実施例によるプレート(PT)を含む表示装置は、第2方向(DR2)に曲げられる。この際、第2方向(DR2)への弾性係数が低いため、表示装置は容易に曲げることができる。図10は、第1層(PT1)について説明したが、図9の実施例において、第1層(PT1)と第3層(PT3)は同一物質を含むため、図10の説明は、図9の第3層(PT3)に対しても同様に適用される。
【0067】
図11は、図9の第2層(PT2)を示した図である。第2層(PT2)は、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)で構成することができる。ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)は、ガラス繊維と、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂とを結合した物質である。
【0068】
図11に示すように、ガラス繊維強化プラスチックを含む第2層(PT2)において、ガラス繊維(GF)は、均一に、揃えられた方向に配列されている。即ち、図10の炭素繊維強化プラスチック内の炭素繊維とは異なり、ガラス繊維(GF)は、第1方向(DR1)および第2方向(DR2)に、全て均一に配列されている。即ち、ガラス繊維(GF)は、織物方式で配列することができる。従って、第2層(PT2)についての第1方向(DR1)への弾性係数と第2方向(DR2)への弾性係数とが同一になりうる。一例として、ガラス繊維強化プラスチックを含む第2層(PT2)についての第1方向(DR1)および第2方向(DR2)への弾性係数は、10MPa~30MPaでありうる。しかし、これは一例であり、本発明がこれに限定されるものではない。
【0069】
再び図9を参照すると、本実施例によるプレート(PT)は、異方性弾性係数を有する第1層(PT1)と第3層(PT3)との間に等方性弾性係数を有する第2層(PT2)が位置する構造を有する。従って、プレート(PT)の剛性を維持しつつ、プレート(PT)を含む表示装置が曲がりやすくなるようにする。このように、図1に示すように、折り曲げ領域(FA)が正方向に曲がり、折り曲げ周辺領域(NFA)が折り曲げ領域(FA)と反対方向に曲がる表示パネルを実現することができる。
【0070】
図9において、プレート(PT)の全体厚さは、150μm~250μmでありうる。プレート(PT)の厚さが150μm未満の場合、プレート(PT)が表示モジュールを十分に支持できない可能性があり、プレート(PT)の厚さが250μm超過の場合、プレート(PT)が過度に厚くなることから、曲がりやすくない可能性がある。
【0071】
図9において、第1層(PT1)および第3層(PT3)の厚さは、それぞれ100μm~150μmでありうる。また第2層(PT2)の厚さは、10μm~50μmでありうる。これは、プレート(PT)の最適厚さの範囲(150μm~250μm)内で、プレートが適切な異方性弾性係数を有することができる範囲である。即ち、第2層(PT2)の厚さが10μm未満の場合、モジュラスが高い第1層(PT1)および第3層(PT3)の影響が強くなり、プレート(PT)が曲がりやすくないのでありうる。これは、第1層(PT1)および第3層(PT3)の厚さが、それぞれ150μmを超える場合にも同様である。
【0072】
また、第2層(PT2)の厚さが50μm超過の場合、プレート(PT)が十分な異方性を持たない可能性がある。また、第2層(PT2)のガラス繊維強化プラスチックのモジュラスは、第1層(PT1)および第3層(PT3)の炭素繊維強化プラスチックのモジュラスより低いため、第2層(PT2)の厚さが厚くなる場合、プレート(PT)全体の耐久性が低下する可能性がある。これは、第1層(PT1)および第3層(PT3)の厚さが100μm未満の場合にも同様である。
【0073】
図12は、他の実施例によるプレート(PT)を示した図である。図9の実施例の場合、CFRP-GFRP-CFRPが積層された構造(CGC構造)であったが、図12の実施例の場合、GFRP-CFRP-GFRPの順に積層された点(GCG構造)が、図9と異なる。
【0074】
即ち、図12において、プレート(PT)の第1層(PT1)および第3層(PT3)は、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)で構成することができる。ここで、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を含む第1層(PT1)および第3層(PT3)に対する説明は、図11と同じである。即ち、第1層(PT1)および第3層(PT3)は、等方性の弾性係数を有することができる。一例として、ガラス繊維強化プラスチックを含む第1層(PT1)および第3層(PT3)についての第1方向(DR1)および第2方向(DR2)への弾性係数は、10MPa~30MPaでありうる。
【0075】
また、第1層(PT1)および第3層(PT3)の厚さは、それぞれ10μm~50μmでありうる。
【0076】
図12において、第2層(PT2)は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で構成することができる。ここで、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を含む第2層(PT2)に関する説明は、図10と同じである。従って、図10に関する説明が同様に適用される。即ち、第2層(PT2)の弾性係数は、方向別に異なりうる。炭素繊維が配列された第1方向(DR1)への弾性係数が高く、第1方向(DR1)と垂直な第2方向(DR2)への弾性係数が低いのでありうる。一例として、第1方向(DR1)への弾性係数は、100MPa~200MPaでありうる。また、第2方向(DR2)への弾性係数は、1MPa~50MPaでありうる。
【0077】
一実施例では、本実施例によるプレート(PT)の第2層(PT2)の第1方向(DR1)と、第2方向(DR2)への弾性係数との違いは、2倍~20倍でありうる。
【0078】
第2層(PT2)の厚さは、100μm~150μmでありうる。
【0079】
図12の実施例では、プレート(PT)の全体厚さは、150μm~250μmでありうる。プレート(PT)の厚さが150μm未満の場合、プレート(PT)が表示モジュールを十分に支持できない可能性もあり、プレート(PT)の厚さが250μm以上の場合、プレート(PT)が過度に厚くなることから、曲がりやすくない可能性がある。
【0080】
図9および図12は、プレート(PT)が強化プラスチックを含む3層構造の構成を示したが、プレート(PT)は、放熱および剛性補強のための補助層をさらに含むことができる。
【0081】
図13は、他の実施例によるプレート(PT)を示した図である。図13を参照すると、本実施例によるプレート(PT)は、第1層(PT1)と接する第1補助層(PTA1)、第3層(PT3)と接する第2補助層(PTA2)をさらに含むことを除いて、図9の実施例と同じである。同じ構成要素に関する具体的な説明は省略する。即ち、第1層(PT1)~第3層(PT3)に関する説明は図9と同じである。
【0082】
図13を参照すると、プレート(PT)の両側の最外郭には、第1補助層(PTA1)および第2補助層(PTA2)が位置する。ここで、第1補助層(PTA1)および第2補助層(PTA2)は、金属を含むことができる。一例として、銅、ステンレス(SUS)、アルミニウム(Al)、グラファイト(Graphite)のうちの一つ以上を含むことができる。
【0083】
このような第1補助層(PTA1)および第2補助層(PTA2)は、プレート(PT)の放熱特性を向上させることができ、剛性を補強することができる。
【0084】
この時、第1補助層(PTA1)および第2補助層(PTA2)の厚さは、5μm~20μmであると言える。厚さが5μm以下の場合、十分な剛性および放熱特性を有しない可能性もあり、厚さが20μm以上の場合、折り曲げ特性が減少する可能性がある。
【0085】
図13では、第1補助層(PTA1)および第2補助層(PTA2)がプレート(PT)の最外郭に位置する構成を示したが、第1補助層(PTA1)および第2補助層(PTA1)は、プレート(PT)の内側に位置することもありうる。
【0086】
図14は、他の実施例によるプレートを示した図である。図14を参照すると、第1補助層(PTA1)は、第1層(PT1)と第2層(PT2)との間に位置し、第2補助層(PTA2)は、第2層(PT2)と第3層(PT3)との間に位置する。ここで、第1層(PT1)~第3層(PT3)に関する説明は、図9と同じであるため省略する。また、第1補助層(PTA1)および第2補助層(PTA2)の物質および厚さに関する説明は、図13と同じであるため省略する。
【0087】
図15は、他の実施例によるプレートを示した図である。図15は、第1層(PT1)および第3層(PT3)が等方性であり、第2層(PT2)が異方性であることを除いて、図13の実施例と同じである。同じ構成要素に関する具体的な説明は省略する。
【0088】
即ち、図15において、第1層(PT1)および第3層(PT3)は、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を含み、第2層(PT2)は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を含むことができる。第2層(PT2)において、炭素繊維(CF)は、プレート(PT)がベンディングされる方向と垂直な方向に対して平行に位置することができる。
【0089】
図16は、他の実施例によるプレートを示した図である。図16は、第1層(PT1)および第3層(PT3)が等方性であり、第2層(PT2)が異方性であることを除いて、図14の実施例と同じである。同じ構成要素に関する具体的な説明は省略する。
【0090】
即ち、図16において、第1層(PT1)および第3層(PT3)は、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を含み、第2層(PT2)は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を含むことができる。第2層(PT2)において、炭素繊維(CF)は、プレート(PT)がベンディングされる方向と垂直な方向に対して平行に位置することができる。
【0091】
それでは、以下、本実施例によるプレートを含む表示装置について、図面を参照して簡単に説明する。図17は、本実施例による表示装置の断面を、一部の構成要素のみで簡略に示した図である。より具体的な構造については、図21以降にて別途に後述する。
【0092】
図17を参照すると、本実施例による表示装置は、表示モジュール(DM)および表示モジュールの上に位置するカバーウィンドー(CW)を含む。カバーウィンドー(CW)は、ウィンドー(WD)およびウィンドー(WD)の上部に位置するウィンドー保護部材(WDP)を含むことができる。ウィンドー保護部材(WDP)は、第1粘着層111を介してウィンドー(WD)の上面に粘着されうる。ウィンドー保護部材(WDP)は、外部の衝撃からウィンドー(WD)を保護することができ、ウィンドー(WD)の上面にスクラッチが発生することを防止または最少化することができる。ウィンドー保護部材(WDP)は、高分子樹脂を含むことができる。但し、本発明がこれに限定されるものではなく、ウィンドー保護部材(WDP)は、無機物を含むことができる。
【0093】
ウィンドー(WD)は、ガラスで構成することができる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。ウィンドー(WD)は、高分子樹脂を含むこともできる。
【0094】
カバーウィンドー(CW)と表示モジュール(DM)とは、第2粘着層112でもって粘着されうる。
【0095】
表示パネル(DP;表示モジュール(DM))の下方には、第2保護部材(PL2)が位置することができる。図17に図示されていないが、第2保護部材(PL2)は、粘着層を介して表示パネル(DP)の下面に粘着されうる。第2保護部材(PL2)は、表示パネル(DP)の下方に配置され、表示パネル(DP)を支持し、外部の衝撃から表示パネル(DP)を保護することができる。第2保護部材(PL2)は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリイミドなどの高分子樹脂で構成することができる。
【0096】
第2保護部材(PL2)の下方には、第1支持部材(SB1)が位置することができる。図示されていないが、第1支持部材(SB1)は、粘着層を介して第2保護部材(PL2)に粘着されうる。
【0097】
第1支持部材(SB1)は、表示パネル(DP)の下方に配置され、表示パネル(DP)を支持し、外部の衝撃から表示パネル(DP)を保護することができる。第1支持部材(SB1)は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリイミドなどの高分子樹脂で構成することができる。
【0098】
第1支持部材(SL1)の下方にはプレート(PT)が位置することができる。プレート(PT)に関する説明は、前述のように、図1図14で説明したものと同じである。即ち、図17のプレート(PT)は、図5図6図9図12図16のうちの一つでありうる。同じ構成要素に関する具体的な説明は省略する。
【0099】
即ち、プレート(PT)は、折り曲げ領域(FA)と折り曲げ周辺領域(NFA)を含むことができる。折り曲げ領域(FA)には複数の穴(H)が形成され、表示装置が曲げられうる。プレート(PT)は、前述したように、等方性/異方性の弾性係数を有する材料が多層で積層された構造でありうる。一例として、等方性/異方性/等方性を有する層の順で積層されうるのであり、または異方性/等方性/異方性を有する層の順で積層されうる。ここで、異方性を有する層は、炭素繊維が一方向に配列された炭素繊維強化プラスチック(CFRP)でありうる。ここで、炭素繊維の整列方向は、プレート(PT)が曲がる方向と垂直な方向でありうる。即ち、プレート(PT)は、炭素繊維の整列方向には弾性係数が高く、炭素繊維の整列方向と垂直の方向には弾性係数が低い。従って、プレート(PT)は、炭素繊維の整列方向と垂直の方向に曲がりやすいのでありうる。プレート(PT)の方向別のモジュラスと折り曲げ軸との関係は、後で別途に説明する。
【0100】
図17を参照すると、プレート(PT)の下方には、デジタイザ(DT)が位置することができる。デジタイザ(DT)は、電子ペンなどで入力される信号の強さ、方向などを感知することができる。
【0101】
一実施例において、デジタイザ(DT)は、折り曲げ軸(FL)を基準として(または、中心として)、左側に位置する第1デジタイザ(DT1)と、折り曲げ軸(FL)の右側に位置する第2デジタイザ(DT2)とを含むことができる。
【0102】
デジタイザ(DT)は、金属で構成することができる。ここで、本実施例の場合、プレート(PT)が金属を含まず、強化プラスチックで構成されるため、プレート(PT)がデジタイザ(DT)の認識率に影響を与えないのでありうる。即ち、プレート(PT)が導電性を有する場合、デジタイザ(DT)の認識率を減少させることができるが、本実施例のプレート(PT)は、導電性を有しないため、デジタイザ(DT0)の認識率を阻害しない可能性がある。
【0103】
デジタイザ(DT)の下にはクッション層(CS)が位置することができる。クッション層(CS)は、外部からの衝撃により、クッション層(CS)上に配置された構造物が損傷することを防止または最少化する役割を果たすことができる。一実施例では、クッション層(CS)は、感圧接着剤(粘着剤)を含むことができる。より具体的な表示装置の構造については、図21以降にて後述する。
【0104】
図18は、プレート(PT)の第1層(PT1)、第2層(PT2)および第3層(PT3)におけるモジュラスと折り曲げ軸(FL)との関係を示した図である。
【0105】
図18を参照すると、第1層(PT1)および第3層(PT3)は、第1方向(DR1)に炭素繊維(CF)が配列されている。第2層(PT2)のガラス繊維(GF)は、第1方向(DR1)および第2方向(DR2)に全て均等に配列されている。
【0106】
従って、プレート(PT)は、第1方向(DR1)への弾性係数は高いが、第2方向(DR2)への弾性係数は低い。ここで、プレート(PT)の第1方向(DR1)への弾性係数は、40Gpa~60Gpaでありうる。またプレート(PT)の第2方向(DR2)への弾性係数は、10Gpa~30GPaでありうる。
【0107】
一実施例において、プレート(PT)は、第1方向(DR1)への弾性係数と、第2方向(DR2)への弾性係数との違いは、1.5~6倍でありうる。
【0108】
折り曲げ軸(FL)は、第1方向(DR1)に位置する。従って、折り曲げ軸(FL)を挟んで、プレート(PT)は第2方向(DR2)に折り畳まれることになり、この時、先に説明したように、第2方向(DR2)への弾性係数が低いことからプレート(PT)が折り畳まれやすいのでありうる。
【0109】
再び図17を参照すると、プレート(PT)の折り曲げ領域(FA)には折り曲げのための穴(H)が位置する。ここで、穴(H)の形成は、レーザを用いたり、研磨粒子を利用して行うことができる。
【0110】
図19および図20は、プレート(PT)の折り曲げ領域(FA)に穴(H)を形成する方法を示した図である。図19を参照すると、プレート(PT)の折り曲げ領域(FA)にレーザ(L)を照射して、穴(H)を形成することができる。図19に示すように、穴(H)は、プレート(PT)を貫通するように形成することができる。穴(H)の形成方向は、第1方向(DR1)で折り曲げ軸の方向に沿って延びるのでありうる。穴(H)は、第1方向(DR1)に沿って位置する複数の穴が、離隔した形状で形成されうる。このような方法は、別途のマスクが必要でなく、加工時間を短縮することができる。ここで、穴(H)の長辺の長さは、0.2mm~7mmでありうる。
【0111】
図20を参照すると、プレート(PT)の折り曲げ領域(FA)の上にマスク(MS)を位置させた後、研磨粒子(B)を噴射して穴(H)を形成することができる。この時、マスク(MS)には穴(H)の形状と同じ開口が位置し、このようなマスク(MS)の開口と対応する領域のプレート(PT)がエッチングされる。この時、使用される研磨粒子(B)は、酸化アルミナでありうるのであり、一例として、直径20μm~40μmの酸化アルミナでありうる。このような方法は、大面積のパターンを加工することに有利であり、加工時間を短縮することができる。
【0112】
以下、本実施例によるプレートが適用された表示装置に対して図面を参照して詳細に説明する。しかし、以下で説明する内容は一例であり、本実施例によるプレートの一適用例を説明したものであり、本発明がこれに限定されるものではない。
【0113】
図21は、一実施例による表示装置を概略的に示した斜視図であり、図22は、一実施例による表示装置の分解斜視図であり、図23は一実施例による表示装置のブロック図である。
【0114】
一実施例による表示装置(DSD)は、動画や静止映像を表示する装置であり、モバイル電話、スマートフォン、タブレットPC、移動通信端末器、電子手帳、電子本、PMP、ナビゲ-ション、UMPCなどの携帯用表示装置だけでなく、テレビ、ノートパソコン、モニター、広告板、モノのインターネット(IOT)などの様々な製品の表示画面として使用することができる。また、一実施例による表示装置(DSD)は、スマートウォッチ、ウォッチフォン、眼鏡型ディスプレイおよびヘッド装着型ディスプレイ(HMD)などのウェアラブル装置に使用することができる。また、一実施例による表示装置(DSD)は、自動車の計器板、および自動車のセンターフェイシア(center fascia)、またはダッシュボードに配置されたCID(Center Information Display)、自動車のサイドミラーに代わるルームミラーディスプレイ、自動車の後部座席用エンターテイメントとして、前部座席の背面に配置されるディスプレイに使用することができる。図21には、説明の便宜上、表示装置(DSD)がスマートフォンとして使用されることを示している。
【0115】
図21図22を参照すると、表示装置(DSD)は、第1方向(DR1)および第2方向(DR2)のそれぞれに平行な表示面に第3方向(DR3)に向かって映像を表示することができる。映像は、動的な映像はもちろん、静止映像を含むことができる。図21に、映像の一実施例として時計を示した。
【0116】
本実施例では、映像が表示される方向を基準に、各部材の前面(または上面)と背面(または下面)が定義される。前面と背面は、第3方向(DR3)に互いに対向(opposing)し、前面と背面のそれぞれの法線方向は、第3方向(DR3)と平行でありうる。
【0117】
一実施例による表示装置(DSD)は、外部から印加される使用者の入力(TC)を感知することができる。使用者の入力(TC)は、使用者の身体の一部、光、熱、または圧力など、様々な形態の外部入力を含むことができる。一実施例では、使用者の入力(TC)は、前面に印加される使用者の手として図示された。但し、本発明がこれに限定されるものではない。使用者の入力(TC)は、様々な形態で提供することができ、また、表示装置(DSD)は、表示装置(DSD)の構造に応じて、表示装置(DSD)の側面や背面に印加される使用者の入力(TC)を感知することもできる。
【0118】
カバーウィンドー(CW)の前面(FS)は、表示装置(DSD)の前面について範囲を規定(定義)することができる。カバーウィンドー(CW)の前面(FS)は、透光領域(TA)とベゼル領域(BZA)を含むことができる。透光領域(TA)は、光学的に透明な領域でありうる。例えば、透光領域(TA)は、約90%以上の可視光線透過率を有する領域でありうる。
【0119】
ベゼル領域(BZA)は、透光領域(TA)に隣接し、透光領域(TA)の周りに位置することができる。ベゼル領域(BZA)は、透光領域(TA)に比べて、相対的に光透過率が低い領域でありうる。ベゼル領域(BZA)は、光を遮光する不透明な物質を含むことができる。ベゼル領域(BZA)は、所定のカラーを有することができる。ベゼル領域(BZA)は、透光領域(TA)について範囲を規定(定義)する透明基板とは別途に提供されるベゼル層によってについて範囲を規定(定義)されるか、透明基板に挿入または着色されて形成されたインク層によって範囲を規定(定義)されうる。
【0120】
透光領域(TA)の内部に第1領域(A1)が位置することができる。第1領域(A1)は、電子モジュール(SS)と少なくとも一部が重なる領域でありうる。図21には、第1領域(A1)が表示装置(DSD)の右側上端に円形状に備えられるものとして示されているが、本発明がこれに限定されるものではない。第1領域(A1)は、電子モジュール(SS)の数および形状に応じて、様々な数および形状で備えられうる。
【0121】
表示装置(DSD)は、第1領域(A1)を介して電子モジュール(SS)に必要な外部信号を受信したり、電子モジュール(SS)から出力される信号を外部に提供することができる。一実施例において、第1領域(A1)が透光領域(TA)と重なるように構成されることによって、ベゼル領域(BZA)の面積を減らすことができる。
【0122】
図21および図22を同時に参照すると、表示装置(DSD)は、カバーウィンドー(CW)、ハウジング(HU)、表示モジュール(DM)、および電子モジュール(SS)を含むことができる。一実施例では、カバーウィンドー(CW)とハウジング(HU)は結合し、表示装置(DSD)の外形を構成することができる。
【0123】
カバーウィンドー(CW)は、絶縁パネルを含むことができる。例えば、カバーウィンドー(CW)は、ガラス、プラスチック、またはこれらの組み合わせで構成することができる。
【0124】
表示モジュール(DM)は、アクティブ領域(AA)および周辺領域(NAA)を含む前面(IS)を含むことができる。アクティブ領域(AA)は、電気的信号によって活性化される領域であることができる。
【0125】
一実施例では、アクティブ領域(AA)は映像が表示される領域であり、同時に外部入力(TC)が感知される領域でありうる。アクティブ領域(AA)は、後述する複数の画素(PX)が配置される領域でありうる。
【0126】
透光領域(TA)は、アクティブ領域(AA)と少なくとも一部が重なる可能性がある。例えば、透光領域(TA)は、アクティブ領域(AA)の前面と重なったり、アクティブ領域(AA)の少なくとも一部と重なったりする可能性がある。これにより、使用者は透光領域(TA)を介して映像を視認したり、外部入力(TC)を提供したりすることができる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、アクティブ領域(AA)内で、映像が表示される領域と、外部入力(TC)が感知される領域とが互いに分離されることもありうる。
【0127】
周辺領域(NAA)は、ベゼル領域(BZA)と少なくとも一部が重なる可能性がある。周辺領域(NAA)は、ベゼル領域(BZA)によってカバーされる領域でありうる。周辺領域(NAA)は、アクティブ領域(AA)に隣接するのでありうる。周辺領域(NAA)は、アクティブ領域(AA)を囲むことができる。周辺領域(NAA)は、映像が表示されない領域でありうる。周辺領域(NAA)には、アクティブ領域(AA)を駆動するための駆動回路や駆動配線などを配置することができる。
【0128】
一実施例では、表示モジュール(DM)は、アクティブ領域(AA)および周辺領域(NAA)がカバーウィンドー(CW)を向いた平坦な状態で組み立てることができる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。表示モジュール(DM)の周辺領域(NAA)の一部は曲げられうる。この時、周辺領域(NAA)のうちの一部は、表示装置(DSD)の背面を向くようになり、表示装置(DSD)の前面に見えるベゼル領域(BZA)が減少しうる。または、表示モジュール(DM)は、アクティブ領域(AA)の一部が曲がった状態に組み立てることもできる。または、表示モジュール(DM)において、周辺領域(NAA)は省略することもできる。
【0129】
アクティブ領域(AA)は、第1領域(A1)および第2領域(A2)を含むことができる。第1領域(A1)は、第2領域(A2)に比べて相対的に高い光透過率を有することができる。また、第1領域(A1)は、第2領域(A2)に比べて相対的に小さい面積を有することができる。第1領域(A1)は、表示モジュール(DM)のうちの電子モジュール(SS)が、ハウジング(HU)の内部に配置される領域と重なる領域であると定義することができる。一実施例では、第1領域(A1)は円形状であるとして図示されたが、本発明がこれに限定されるものではなく、第1領域(A1)は、多角形、楕円、少なくとも一つの曲線を有する図形など、様々な形状を有することができる。
【0130】
第2領域(A2)は、第1領域(A1)に隣接することができる。一実施例で、第2領域(A2)は、第1領域(A1)の全体を囲むことができる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。第2領域(A2)は、第1領域(A1)を部分的に囲むこともできる。
【0131】
図23を参照すると、表示モジュール(DM)は、表示パネル(DP)および入力センサー(ISS)を含むことができる。表示パネル(DP)は、映像を生成する構成でありうる。表示パネル(DP)が生成する映像は、透光領域(TA)を通じて前面に表示され、外部から使用者に視認されうる。
【0132】
入力センサー(ISS)は、外部から印加される外部入力(TC)を感知することができる。入力センサー(ISS)は、カバーウィンドー(CW)に提供される外部入力(TC)を感知することができる。
【0133】
再び、図22を参照すると、表示モジュール(DM)は、平面部(FN)およびベンディング部(BN)を含むことができる。平面部(FN)は、第1方向(DR1)および第2方向(DR2)が規定(定義)する平面と実質的に平行な状態で組み立てることができる。アクティブ領域(AA)は、平面部(FN)に提供されうる。
【0134】
ベンディング部(BN)は平面部(FN)から延びており、ベンディング部(BN)の少なくとも一部はベンディングされうる。ベンディング部(BN)は、平面部(FN)からベンディングされ、平面部(FN)の背面側に位置するように組み立てることができる。ベンディング部(BN)は、組み立てられる時、平面部(FN)と平面上で重なるので、表示装置(DSD)のベゼル領域(BZA)が減少しうる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、ベンディング部(BN)は省略されることもありうる。
【0135】
駆動回路(IC)は、ベンディング部(BN)に実装されうる。駆動回路(IC)は、チップ形状で備えられうる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。駆動回路(IC)は、別途の回路基板に提供され、軟性フィルムなどを介して表示モジュール(DM)に電気的に接続されることもありうる。
【0136】
駆動回路(IC)は、アクティブ領域(AA)と電気的に接続され、アクティブ領域(AA)に電気的信号を伝達することができる。例えば、駆動回路(IC)は、データ駆動回路を含むことができ、アクティブ領域(AA)に配置された画素(PX)にデータ信号を提供することができる。または、駆動回路(IC)はタッチ駆動回路を含むことができ、アクティブ領域(AA)に配置された入力センサーと電気的に接続されることもありうる。一方、駆動回路(IC)は、上述した回路以外にも様々な回路を含んだり、様々な電気的信号をアクティブ領域(AA)に提供するように設計することができる。
【0137】
一方、表示装置(DSD)は、駆動回路(IC)に電気的に接続されたメイン回路基板をさらに含むこともできる。メイン回路基板は、表示モジュール(DM)を駆動するための各種駆動回路や電源供給のためのコネクタなどを含むことができる。メイン回路基板は、リジッドなプリント回路基板(Printed circuit board、PCB)、または、フレキシブル回路基板であってもよい。
【0138】
電子モジュール(SS)は、表示モジュール(DM)の下部に配置することができる。電子モジュール(SS)は、第1領域(A1)を介して伝達される外部入力を受信したり、第1領域(A1)を通じて信号を出力することができる。一実施例で、相対的に透過率の高い第1領域(A1)がアクティブ領域(AA)の内部に備えられることにより、電子モジュール(SS)がアクティブ領域(AA)と重なるように配置することができ、これにより、ベゼル領域(BZA)の面積(または、大きさ)を減少させることができる。
【0139】
図23を参照すると、表示装置(DSD)は、表示モジュール(DM)、電源供給モジュール(PM)、第1電子モジュール(EM1)、および第2電子モジュール(EM2)を含むことができる。表示モジュール(DM)、電源供給モジュール(PM)、第1電子モジュール(EM1)、および第2電子モジュール(EM2)は、互いに電気的に接続されうる。図23には、表示モジュール(DM)の構成のうち、表示パネル(DP)および入力センサー(ISS)が例として示されている。
【0140】
電源供給モジュール(PM)は、表示装置(DSD)の全般的な動作に必要な電源を供給することができる。電源供給モジュール(PM)は、通常のバッテリーモジュールを含むことができる。
【0141】
第1電子モジュール(EM1)および第2電子モジュール(EM2)は、表示装置(DSD)を動作させるための様々な機能性モジュールを含むことができる。第1電子モジュール(EM1)は、表示パネル(DP)と電気的に接続されたマザーボードに直接実装されるか、別途の基板に実装され、コネクタ(図示せず)などを介してマザーボードに電気的に接続されうる。
【0142】
第1電子モジュール(EM1)は、制御モジュール(CM)、無線通信モジュール(TM)、映像入力モジュール(IIM)、音響入力モジュール(AIM)、メモリ(MM)、および外部インターフェース(IF)を含みうる。モジュールのうちの一部は、マザーボードに実装されず、軟性回路基板を介してマザーボードに電気的に接続されることもありうる。
【0143】
制御モジュール(CM)は、表示装置(DSD)の全般的な動作を制御することができる。制御モジュール(CM)は、マイクロプロセッサーでありうる。例えば、制御モジュール(CM)は、表示パネル(DP)を活性化させたり、不活性化させたりする。制御モジュール(CM)は、表示パネル(DP)から受信されたタッチ信号に基づいて、映像入力モジュール(IIM)や音響入力モジュール(AIM)などの他のモジュールを制御することができる。
【0144】
無線通信モジュール(TM)は、ブルートゥース(登録商標)またはワイファイ回線を利用して、他の端末器と無線信号を送信/受信することができる。無線通信モジュール(TM)は、一般的通信回線を利用して、音声信号を送信/受信することができる。無線通信モジュール(TM)は、送信する信号を変調して送信する送信部(TM1)と、受信される信号を復調する受信部(TM2)とを含む。
【0145】
映像入力モジュール(IIM)は、映像信号を処理して表示モジュール(DM)に表示可能な映像データに変換することができる。音響入力モジュール(AIM)は、録音モード、音声認識モードなどでマイクロフォン(Microphone)によって外部の音響信号を入力し、電気的な音声データに変換することができる。
【0146】
外部インターフェース(IF)は、外部充電器、有線/無線データポート、カードソケット(例えば、メモリカード(Memory card)、SIM/UIM card)などに接続されるインターフェース役割を果たすことができる。
【0147】
第2電子モジュール(EM2)は、音響出力モジュール(AOM)、発光モジュール(LM)、受光モジュール(LRM)、およびカメラモジュール(CMM)などを含むことができる。
【0148】
第2電子モジュール(EM2)は、マザーボードに直接実装されるか、別途の基板に実装され、コネクタ(図示せず)などを介して、表示モジュール(DM)と電気的に接続されるか、第1電子モジュール(EM1)と電気的に接続されうる。
【0149】
音響出力モジュール(AOM)は、無線通信モジュール(TM)から受信された音響データまたはメモリ(MM)に保存された音響データを変換して外部に出力することができる。
【0150】
発光モジュール(LM)は、光を生成して出力することができる。発光モジュール(LM)は、赤外線を出力することができる。例えば、発光モジュール(LM)は、LED素子を含むことができる。例えば、受光モジュール(LRM)は、赤外線を感知することができる。受光モジュール(LRM)は、所定レベル以上の赤外線が感知された時に活性化することができる。受光モジュール(LRM)は、CMOSセンサーを含むことができる。発光モジュール(LM)で生成された赤外光が出力された後、外部被写体(例えば、使用者の指または顔)によって反射し、反射した赤外光が受光モジュール(LRM)に入射されうる。カメラモジュール(CMM)は、外部のイメージを撮影することができる。
【0151】
一実施例では、電子モジュール(SS)は、第1電子モジュール(EM1)および第2電子モジュール(EM2)の構成のうちの少なくとも一つを含むことができる。例えば、電子モジュール(SS)は、カメラ、スピーカ、光感知センサー、および熱感知センサーのうちの少なくとも一つを含むことができる。電子モジュール(SS)は、前面を通じて受信される外部被写体を感知するか、前面を通じて音声などの音声信号を外部に提供することができる。また、電子モジュール(SS)は、複数の構成を含むこともでき、いずれか一つの実施例に限定されない。
【0152】
再び図22を参照すると、ハウジング(HU)は、カバーウィンドー(CW)と結合されうる。カバーウィンドー(CW)は、ハウジング(HU)の前面に配置されうる。ハウジング(HU)は、カバーウィンドー(CW)と結合し、所定の収容空間を提供することができる。表示モジュール(DM)および電子モジュール(SS)は、ハウジング(HU)とカバーウィンドー(CW)との間に提供された所定の収容空間に収容されうる。
【0153】
ハウジング(HU)は、相対的に高い剛性を有する物質を含むことができる。例えば、ハウジング(HU)は、ガラス、プラスチック、または金属を含んだり、これらの組み合わせで構成された複数のフレームおよび/またはプレートを含むことができる。ハウジング(HU)は、内部空間に収容された表示装置(DSD)の構成を外部衝撃から安定的に保護することができる。
【0154】
図24は、一実施例による表示装置を概略的に示した斜視図であり、図25は、一実施例による表示装置を概略的に示した断面図である。図24は、表示装置(DSD)が折り曲げ式表示装置で備えられることを示した図面であり、図25は、表示装置(DSD)を構成する部材の積層関係を説明するための図であり、図25には、表示装置(DSD)を構成する部材が単純に示されている。図25は、図24をI-I’線に沿って切断した断面である。
【0155】
図24を参照すると、一実施例では、表示装置(DSD)は、折り曲げ式表示装置(DSD)であることができる。表示装置(DSD)は、折り曲げ軸(FL)を基準として(または、中心として)折り畳むことができる。例えば、表示装置(DSD)は、折り曲げ軸(FL)を中心に(または、基準に)折り畳むことができる。
【0156】
表示装置(DSD)は、ハウジング、表示モジュールおよびカバーウィンドーを含むことができる。
【0157】
一実施例において、表示モジュールは、アクティブ領域(AA)および周辺領域(NAA)を含むことができる。アクティブ領域(AA)は、映像が表示される領域であり、同時に外部入力が感知される領域でありうる。アクティブ領域(AA)は、後述する複数の画素が配置される領域でありうる。
【0158】
アクティブ領域(AA)は、第1領域(A1)および第2領域(A2)を含むことができる。また、第2領域(A2)は、第2-1領域(A2a)、第2-2領域(A2b)、および折り曲げ領域(FA)を含むことができる。第2-1領域(A2a)と第2-2領域(A2b)は、折り曲げ軸(FL)を基準として(または、中心として)それぞれ左側と右側に位置することができるのであり、第2-1領域(A2a)と第2-2領域(A2b)との間に折り曲げ領域(FA)が位置することができる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。
【0159】
図25を参照すると、一実施例で、表示装置(DSD)は、カバーウィンドー(CW)、第1保護部材(PL1)、表示モジュール(DM)、第2保護部材(PL2)、第1支持部材(SB1)、プレート(PT)、デジタイザ(DT)、第2支持部材(SB2)、クッション層(CS)、および耐水部材(WF)、および、構造物同士の間に位置する粘着層110を含むことができる。粘着層110は、第1粘着層111~第8粘着層118を含むことができる。
【0160】
表示モジュール(DM)の上部には、第1保護部材(PL1)が位置することができる。第1保護部材(PL1)は、第3粘着層113を介して表示モジュール(DM)の上面に粘着されうる。この時、第3粘着層113は、感圧接着剤(粘着剤;pressure sensitive adhesive、PSA)でありうる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。第3粘着層113は、光学透明接着剤(optically clear adhesive、OCA)で備えられうる。
【0161】
第1保護部材(PL1)は、表示モジュール(DM)の上方に位置し、外部の衝撃から表示モジュール(DM)を保護することができる。第1保護部材(PL1)は、高分子樹脂で構成することができる。例えば、第1保護部材(PL1)は、ポリエーテルスルフォン、ポリアクリレート、ポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート(polyarylate)、ポリイミド、ポリカーボネートまたはセルロースアセテートプロピオネートなどの高分子樹脂を含むことができる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。第1保護部材(PL1)は、ガラス、石英などの物質で構成することができる。
【0162】
第1保護部材(PB1)の上部には、カバーウィンドー(CW)が配置されうる。カバーウィンドー(CW)は、第2粘着層112を介して第1保護部材(PL1)の上面に粘着されうる。
【0163】
カバーウィンドー(CW)は、ウィンドー(WD)、不透明層(BM)、ウィンドー保護部材(WDP)、およびハードコーティング層(HC)を含むことができる。ウィンドー(WD)は、ガラスで構成することができる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。ウィンドー(WD)は、高分子樹脂で構成することができる。
【0164】
ウィンドー(WD)の上部には、ウィンドー保護部材(WDP)が配置されうる。ウィンドー保護部材(WDP)は、第1粘着層111を介してウィンドー(WD)の上面に粘着することができる。ウィンドー保護部材(WDP)は、外部の衝撃からウィンドー(WD)を保護することができ、ウィンドー(WD)の上面にスクラッチが発生することを防止または最少化することができる。ウィンドー保護部材(WDP)は、高分子樹脂で構成することができる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。ウィンドー保護部材(WDP)は、無機物で構成することができる。
【0165】
ウィンドー保護部材(WDP)と第1粘着層111との間には、不透明層(BM)が備えられうる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。不透明層(BM)は、ウィンドー保護部材(WDP)の一部分に備えられうる。不透明層(BM)は、表示モジュール(DM)の配線や回路などが外部から識別されないように不透明な材質で形成することができる。不透明層(BM)が配置される部分がベゼル領域(BZA)でありうる。
【0166】
ウィンドー保護部材(WDP)の上部には、ハードコーティング層(HC)が配置されうる。ハードコーティング層(HC)は、高分子樹脂などの有機物で構成することができる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。ハードコーティング層(HC)は、無機物で構成することができる。
【0167】
ハードコーティング層(HC)は、カバーウィンドー(CW)の最外郭層でありうる。ここで、カバーウィンドー(CW)の最外郭層は、表示装置(DSD)の最外郭層を意味しうる。カバーウィンドー(CW)の最外郭層は、使用者が直接タッチする層であり、カバーウィンドー(CW)の最外郭層がウィンドー(WD)またはウィンドー保護部材(WDP)である場合、使用者のタッチ感が低下する可能性がある。カバーウィンドー(CW)の最外郭層がハードコーティング層(HC)で構成されることにより、使用者に滑らかでスムーズなタッチ感を提供することができる。
【0168】
表示モジュール(DM)の下方には、第2保護部材(PL2)が配置されうる。第2保護部材(PL2)は、第4粘着層114を介して表示モジュール(DM)の下面に粘着されうる。第2保護部材(PL2)は、表示モジュール(DM)の下部に配置され、表示モジュール(DM)を支持し、外部の衝撃から表示モジュール(DM)を保護することができる。第2保護部材(PL2)は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリイミドなどの高分子樹脂で構成することができる。
【0169】
第2保護部材(PL2)の下方には第1支持部材(SB1)が配置されうる。第1支持部材(SB1)は、第5粘着層115を介して第2保護部材(PL2)に粘着されうる。第1支持部材(SB1)は、表示モジュール(DM)の下部に位置し、表示モジュール(DM)を支持することができる。第1支持部材(SB1)は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリイミドなどの高分子樹脂で構成することができる。
【0170】
第1支持部材(SB1)の下方には、プレート(PT)が位置することができる。プレート(PT)は、第6粘着層116を介して第1支持部材(SB1)に粘着されうる。一実施例で、折り曲げ領域(FA)、図24に対応する部分には、第6粘着層116が具備されないのでありうる。
【0171】
プレート(PT)は、表示モジュール(DM)の下方に位置し、表示モジュール(DM)を支持することができる。また、プレート(PT)は、後述するデジタイザ(DT)の上方に位置し、外部の衝撃からデジタイザ(DT)を保護することができる。
【0172】
一実施例で、プレート(PT)は、複数の穴(H)を含むことができる。穴(H)によりプレート(PT)が折り曲げ軸(FL)を基準として折り畳むことができる。即ち、一実施例で、表示装置(DSD)の折り畳み時に、プレート(PT)は折り曲げ軸(FL)を基準として(または、中心として)折り畳むことができる。一実施例で、穴(H)を除いたプレート(PT)は、平らな上面を有する形態でありうる。
【0173】
プレート(PT)に対する説明は、前述の説明と同じである。同じ構成要素に関する具体的な説明は省略する。
【0174】
即ち、プレート(PT)は、等方性/異方性を有する素材の積層構造でありうる。プレート(PT)は、第1層、第2層、第3層を含むことができ、第1層および第3層が異方性を有し、第2層が等方性を有することができる。または、第1層および第3層が等方性を有し、第2層が異方性を有することができる。このように等方性/異方性を有する層を全て含むため、プレート(PT)の強度を維持し、プレート(PT)が曲がりやすいようにすることができる。
【0175】
等方性材料としては、ガラス繊維強化プラスチックが適用され、異方性材料としては、炭素繊維強化プラスチックが適用される。炭素繊維強化プラスチックを含む層の場合、炭素繊維が、折り曲げ軸(FL)に沿った第1方向に配列されているのでありうる。従って、プレート(PT)は、第1方向(DR1)への弾性係数は大きく、第2方向(DR2)への弾性係数は相対的に小さいこともできる。プレート(PT)は、第1方向(DR1)に沿って位置する折り曲げ軸(FL)を中心として第2方向(DR2)に折り畳まれるため、プレート(PT)の剛性を維持し、プレート(PT)がよく折り畳むことができる。
【0176】
即ち、図25のプレート(PT)は、図5図6図9図12図16のうちの一つであってもよいが、これに限定されるものではない。同じ構成要素に対する具体的な説明は省略する。
【0177】
プレート(PT)の下部にはデジタイザ(DT)が配置される。デジタイザ(DT)は、第7粘着層117を介してプレート(PT)の下部に粘着されうる。第7粘着層117は、プレート(PT)の下方に位置し、プレート(PT)の穴(H)内に異物が流入することを防止または最少化することができる。
【0178】
デジタイザ(DT)は、ボディー層および/またはパターン層を含むことができる。デジタイザ(DT)は、パターン層を介して外部の電子ペンなどから入力される信号を感知することができる。特に、デジタイザ(DT)は、電子ペンなどで入力される信号の強さ、方向などを感知することができる。
【0179】
デジタイザ(DT)が一体に備えられる場合、表示装置(DSD)の折り畳み時、デジタイザ(DT)のボディー層および/またはパターン層にクラック(Crack)が発生しうる。一実施例で、デジタイザ(DT)は、折り曲げ軸(FL)を基準に(または、中心に)左側に位置する第1デジタイザ(DT1)と、折り曲げ軸(FL)の右側に位置する第2デジタイザ(DT2)とを含むことができる。第1デジタイザ(DT1)は、図24の第2-1領域(A2a)と少なくとも一部が重なりうるのであり、第2デジタイザ(DT2)は、第2-2領域(A2b)と少なくとも一部重なりうる。また、第1デジタイザ(DT1)は、折り曲げ領域(FA、図24)と少なくとも一部重なりうるのであり、第2デジタイザ(DT2)は、折り曲げ領域(FA、図24)と少なくとも一部が重なりうる。
【0180】
一実施例で、第1デジタイザ(DT1)と第2デジタイザ(DT2)とは、折り曲げ軸(FL)を挟んで互いに第2方向(DR2)に離隔されうる。即ち、デジタイザ(DT)は、一体型でない分離型で構成されうる。デジタイザ(DT)が分離型構造で構成されることにより、折り曲げ領域(FA)内に配置されたボディー層および/またはパターン層に、クラック(Crack)が発生することを防止または最少化することができる。
【0181】
また、デジタイザ(DT)が分離型で備えられ、分離型で構成されたデジタイザ(DT)が折り曲げ領域(FA、図24)と少なくとも一部が重なるように備えられることにより、折り曲げ領域(FA)でも信号を入力することができ、使用者の便宜性が向上しうる。
【0182】
デジタイザ(DT)の下方には、第2支持部材(SB2)が配置されうる。第2支持部材(SB2)は、第8粘着層118を介してデジタイザ(DT)の下面に粘着しうる。一実施例で、折り曲げ領域(FA、図24)に対応する部分には、第8粘着層118が備えられないのでありうる。
【0183】
第2支持部材(SB2)は、デジタイザ(DT)から発生する熱を外部に伝達することができる。このような場合、第2支持部材(SB2)は、熱伝達効率が良い金属を含むことができる。または、第2支持部材(SB2)は、平面方向に熱伝導率の高いグラファイト(Graphite)で備えられることもありうる。第2支持部材(SB2)がグラファイトで構成される場合、第2支持部材(SB2)が金属でもって備えられる場合に比べて、第2支持部材(SB2)がさらに薄い厚さで備えられうる。また、第2支持部材(SB2)は、デジタイザ(DT)の下方に配置され、デジタイザ(DT)を支持し、外部の衝撃からデジタイザ(DT)を保護することができる。
【0184】
第2支持部材(SB2)は、折り曲げ軸(FL)を基準に(または、中心に)、左側に位置する第2-1支持部材(SB2-1)と、折り曲げ軸(FL)の右側に位置する第2-2支持部材(SB2-2)とを含むことができる。
【0185】
第2支持部材(SB2)の下部には、クッション層(CS)が配置されうる。クッション層(CS)は、外部からの衝撃で、クッション層(CS)上に配置されたデジタイザ(DT)が損傷することを防止または最少化する役割を果たすことができる。一実施例で、クッション層(CS)は、感圧接着剤(粘着剤)を含むことができる。
【0186】
クッション層(CS)の外側には防水部材(WF)が配置されうる。防水部材(WF)は、表示装置(DSD)の外部から流入される水分を遮断したり吸収したりして、水分によって表示装置(DSD)の構成が損傷することを、防止または最少化することができる。ここで、防水部材(WF)は、テープ(tape)、スポンジ(sponge)などとして備えられうる。
【0187】
一実施例で、第5粘着層115、第1支持部材(SB1)、第6粘着層116、プレート(PT)、第7粘着層117、デジタイザ(DT)、第8粘着層118、第2支持部材(SB2)およびクッション層(CS)に、それぞれ第1領域(A1)に対応する貫通ホール(TH)が備えられうる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。第5粘着層115、第1支持部材(SB1)、第6粘着層116、プレート(PT)、第7粘着層117、デジタイザ(DT)、第8粘着層118、第2支持部材(SB2)およびクッション層(CS)のうちの少なくとも一つには貫通ホールが備えられないのでありうる。また、図示されていないが、第2保護部材(PL2)に追加的に貫通ホールが備えられうる。
【0188】
第5粘着層115、第1支持部材(SB1)、第6粘着層116、プレート(PT)、第7粘着層117、デジタイザ(DT)、第8粘着層118、第2支持部材(SB2)およびクッション層(CS)に、それぞれ第1領域(A1)に対応する貫通ホール(TH)が備えられることによって、第1領域(A1)の光透過率が向上し、電子モジュール(SS)の性能が向上した表示装置を提供することができる。
【0189】
図26は、一実施例による画素の等価回路図である。具体的に、図26は、表示モジュール(DM、図22)に示された画素(PX)の等価回路図である。図26に示された画素(PX)の等価回路図は、大きさの違いがあるだけで、第1領域(A1)に配置された第1画素(PXa)だけでなく、第2領域(A2)に配置された第2画素(PXm)にも同様に適用される。
【0190】
一実施例で、画素回路(PC)は、第1トランジスタ(T1)、第2トランジスタ(T2)、第3トランジスタ(T3)、第4トランジスタ(T4)、第5トランジスタ(T5)、第6トランジスタ(T6)、第7トランジスタ、第1ストレージキャパシタ(Cst)、および第2ストレージキャパシタ(Cbt)を含むことができる。一実施例で、第1~第7トランジスタ(T1~T7)のうちの少なくとも一つは省略することができる。
【0191】
第1~第7トランジスタ(T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7)、第1および第2ストレージキャパシタ(Cst、Cbt)は、信号線、第1初期化電圧線(VL1)、第2初期化電圧線(VL2)、および駆動電圧線(PL)に接続することができる。信号線は、データ線(DL)、第1スキャン線(SL1)、第2スキャン線(SL2)、前段スキャン線(SLp)、後段スキャン線(SLn)および発光制御線(EL)を含むことができる。一実施例で、信号線、第1、第2初期化電圧線(VL1、VL2)および/または駆動電圧線(PL)は、隣接する画素同士で共有されうる。
【0192】
駆動電圧線(PL)は、第1トランジスタ(T1)に第1駆動電圧(ELVDD)を伝達することができる。第1初期化電圧線(VL1)は、第1トランジスタ(T1)を初期化する第1初期化電圧(Vint1)を画素回路(PC)に伝達することができる。第2初期化電圧線(VL2)は、発光素子(OLED)を初期化する第2初期化電圧(Vint2)を画素回路(PC)に伝達することができる。
【0193】
第1~第7トランジスタ(T1~T7)のうちの第3トランジスタ(T3)および第4トランジスタ(T4)は、NMOS(n-channel MOSFET)として具現され、残りはPMOS(p-channel MOSFET)として具現されうる。但し、本発明がこれに限定されるものではない。
【0194】
本明細書において、「トランジスタと信号線、またはトランジスタとトランジスタとの間に電気的に接続される」とは、「トランジスタのソース、ドレイン、ゲートが、信号線と一体の形状を有するか、接続電極を介して接続されていること」を意味する。
【0195】
第1トランジスタ(T1)は、ゲート電圧により駆動電圧線(PL)から発光素子(OLED)に流れる駆動電流の大きさを制御することができる。第1トランジスタ(T1)は、第1ストレージキャパシタ(Cst)の第1電極(CE1)に接続されるゲート(G1)と、第5トランジスタ(T5)を介して駆動電圧線(PL)に接続されるソース(S1)とを含むことができる。また、第1トランジスタ(T1)は、第6トランジスタ(T6)を介して発光素子(OLED)に接続されるドレイン(D1)を含むことができる。
【0196】
第2トランジスタ(T2)は、第1スキャン信号(Sn)に応答してデータ電圧(D)を受信することができる。第2トランジスタ(T2)は、第1スキャン信号(Sn)に応答してデータ電圧(D)を第1トランジスタ(T1)のソース(S1)に伝達することができる。第2トランジスタ(T2)は、第1スキャン線(SL1)に接続されるゲート(G1)、データ線(DL)に接続されるソース(S2)、および第1トランジスタ(T1)のソース(S1)に接続されるドレイン(D2)を含むことができる。
【0197】
第1ストレージキャパシタ(Cst)は、駆動電圧線(PL)と第1トランジスタ(T1)との間に接続される。第1ストレージキャパシタ(Cst)は、駆動電圧線(PL)に接続される第2電極(CE2)、および第1トランジスタ(T1)のゲート(G1)に接続される第1電極(CE1)を含むことができる。第1ストレージキャパシタ(Cst)は、駆動電圧線(PL)に印加される第1駆動電圧(ELVDD)と、第1トランジスタ(T1)のゲート電圧との違いを保存することができ、第1トランジスタ(T1)のゲート電圧を維持することができる。
【0198】
第3トランジスタ(T3)は、第1トランジスタ(T1)のドレイン(D1)とゲート(G1)との間に直列に接続することができ、第2スキャン信号(Sn’)に応答し、第1トランジスタ(T1)のドレイン(D1)とゲート(G1)を互いに接続することができる。第3トランジスタ(T3)は、第2スキャン線(SL2)に接続するゲート(G3)、第1トランジスタ(T1)のドレイン(D1)に接続するソース(S3)、第1トランジスタ(T1)のゲート(G1)に接続するドレイン(D3)を有することができる。第3トランジスタ(T3)は、互いに直列に接続し、第1スキャン信号(Sn)によって同時に制御される複数のトランジスタで構成されることもありうる。但し、第3トランジスタ(T3)は、省略されてもよい。
【0199】
第3トランジスタ(T3)が第2スキャン信号(Sn')に応答してターンオンされると、第1トランジスタ(T1)のドレイン(D1)とゲート(G1)が互いに接続され、第1トランジスタ(T1)はダイオードと接続されうる。
【0200】
第4トランジスタ(T4)は、前段のスキャン信号(Sn-1)に応答し、第1初期化電圧(Vint1)を第1トランジスタ(T1)のゲート(G1)に印加することができる。第4トランジスタ(T4)は、前段のスキャン線(SLp)に接続されるゲート(G4)、第1トランジスタ(T1)のゲート(G1)に接続されるソース(S4)、および第1初期化電圧線(VL1)に接続されるドレイン(D4)を有することができる。第4トランジスタ(T4)は、互いに直列に接続し、前のスキャン信号(Sn-1)によって同時に制御される複数のトランジスタで構成されることもできる。但し、第4トランジスタ(T4)は省略されてもよい。
【0201】
第5トランジスタ(T5)は、発光制御線(EL)に接続するゲート(G5)、駆動電圧線(PL)に接続するソース(S5)、および第1トランジスタ(T1)のソース(S1)に接続するドレイン(D5)を含むことができる。但し、第5トランジスタ(T5)は、省略されてもよい。
【0202】
第6トランジスタ(T6)は、発光制御信号(En)に応答し、第1トランジスタ(T1)のドレイン(D1)と発光素子(OLED)のアノードを互いに接続することができる。第6トランジスタ(T6)は、第1トランジスタ(T1)が出力する駆動電流を発光素子(OLED)のアノードに伝達することができる。第6トランジスタ(T6)は、発光制御線(EL)に接続されるゲート(G6)、第1トランジスタ(T1)のドレイン(D1)に接続されるソース(S6)、および発光素子(OLED)のアノードに接続されるドレイン(D6)を含むことができる。但し、第6トランジスタ(T6)は、省略されてもよい。
【0203】
第7トランジスタ(T7)は、後段のスキャン信号(Sn+1)に応答し、第2初期化電圧(Vint2)を発光素子(OLED)のアノード)に印加することができる。第7トランジスタ(T7)は、後段のスキャン線(SLn)に接続されるゲート(G7)、発光素子(OLED)のアノードに接続されるソース(S7)、および、第2初期化電圧線(VL2)に接続されるドレイン(D7)を含むことができる。但し、第7トランジスタ(T7)は、省略されてもよい。
【0204】
第7トランジスタ(T7)は、図26に示すように、後段のスキャン線(SLn)に接続されうる。または、第7トランジスタ(T7)は、発光制御線(EL)に接続し、発光制御信号(En)により駆動することができる。または、第7トランジスタ(T7)は、前段のスキャン線(SLp)に接続し、以前のスキャン信号(SLp)により駆動することができる。
【0205】
一方、ソースおよびドレインの位置は、トランジスタの種類(p-type or n-type)により、その位置が互いに変わりうる。
【0206】
第2ストレージキャパシタ(Cbt)は、第3電極(CE3)および第4電極(CE4)を含むことができる。第2ストレージキャパシタ(Cbt)の第4電極(CE4)は、第1ストレージキャパシタ(Cst)の第1電極(CE1)に接続され、第2ストレージキャパシタ(Cbt)の第3電極(CE3)は、第1スキャン信号(Sn)を提供することができる。第2ストレージキャパシタ(Cbt)は、第1スキャン信号(Sn)の提供が中断される時点で、第1トランジスタ(T1)のゲート端子の電圧を上昇させることにより、ゲート端子の電圧降下を補償することができる。但し、第2ストレージキャパシタ(Cbt)は省略されてもよい。
【0207】
以上、本発明の実施例に関して詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も、本発明の権利範囲に属するものである。
【産業上の利用可能性】
【0208】
本発明は、表示装置に関するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【国際調査報告】