(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-29
(54)【発明の名称】子供をなだめる個人用保護デバイス
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20241022BHJP
A61J 17/00 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A61J17/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515312
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-28
(86)【国際出願番号】 US2022044971
(87)【国際公開番号】W WO2023055762
(87)【国際公開日】2023-04-06
(32)【優先日】2021-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524086658
【氏名又は名称】ジェファーソン,トニ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ジェファーソン,トニ
【テーマコード(参考)】
3B211
4C047
【Fターム(参考)】
3B211CA02
3B211CC00
4C047PP33
(57)【要約】
子供のための、子供をなだめる個人用保護デバイスは、パネルを含み、それは子供の頭部に装着可能であり、それによってパネルは、少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる。パネルは、子供と、子供に隣接する人との間における病原菌の伝染を、低減させる。子供をなだめるための要素は、パネルに係合され、かつ子供の口に隣接して位置付けられる。子供をなだめるための要素は、子供をなだめるのを促し、それによってパネルが、子供の頭部の所定の位置にとどまる可能性を高める。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
子供をなだめる個人用保護デバイスであって、
子供の頭部に装着するよう構成され、それによって少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる、パネルであって、子供と、子供に隣接した人との間における病原菌の伝染を低減させるよう構成された、パネルと、
前記パネルに係合され、それによって子供の口に隣接して位置付けられて、子供をなだめるのを促すよう構成された、子供をなだめるための要素と、
を備える、子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項2】
前記パネルは、フェースシールド、マスク、またはレスピレータを備える、請求項1に記載の子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項3】
前記パネルに係合された締結具をさらに含み、前記締結具は、子供の頭部に選択可能に係合するよう構成され、それによって前記パネルは、子供の頭部に取り外し可能に係合され、少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる、請求項1に記載の子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項4】
前記締結具は、バンドのセットを備え、前記バンドは弾力性があって伸張可能であり、各バンドはループを画定し、前記ループは、前記パネルを取り外し可能に子供の頭部に係合するために、子供の頭部またはそれぞれの耳周りに位置付けるよう構成される、請求項3に記載の子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項5】
前記バンドは伸縮素材で構成される、請求項4に記載の子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項6】
前記パネルはフェースシールドを備え、かつ
前記バンドのセットは、前記フェースシールドの上枠部に隣接した両側縁部の間に係合して延びた1本のバンドを備え、前記バンドは、前記バンドと前記上枠部との間において子供の頭部に位置付けるよう伸張するよう構成され、それによって前記フェースシールドは、前記バンドが反発した際に、子供の頭部に摩擦で係合される、
請求項4に記載の子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項7】
前記パネルはマスクを備え、かつ
前記バンドのセットは2本のバンドを備え、各バンドは、マスクのそれぞれ反対側に係合された両端部を有してループを画定し、前記バンドは、子供のそれぞれの耳を前記ループの中に位置付けるために伸張するよう構成され、それによって前記マスクは、前記バンドが反発した際に、子供の頭部に係合される、
請求項4に記載の子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項8】
前記子供をなだめるための要素はおしゃぶりを備え、前記おしゃぶりは、前記パネルの内面に係合されてそこから延び、前記おしゃぶりは、子供をなだめるために子供によって吸われるよう構成される、請求項1に記載の子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項9】
前記子供をなだめるための要素は、前記パネルに位置付けられたアパーチャを備え、前記アパーチャは、前記おしゃぶりキャンディを、子供をなだめるよう子供の口に入れるために、おしゃぶりキャンディを挿入するよう構成される、請求項1に記載の子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項10】
前記アパーチャに隣接した前記パネルに係合されたフラップの対をさらに含み、それによって前記フラップは前記アパーチャを覆って広がり、前記フラップは弾力性があって変形可能であり、前記フラップの対は、前記アパーチャを通して子供の口の中におしゃぶりキャンディを挿入するために分離されて構成される、請求項9に記載の子供をなだめる個人用保護デバイス。
【請求項11】
子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法であって、
子供の頭部に装着するよう構成され、それによって少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる、パネル、及び
前記パネルの内面に係合してそこから延びる、おしゃぶり、
を備えた、子供をなだめる個人用保護デバイスを提供するステップと、
前記おしゃぶりを子供の口に位置付けるステップであって、前記おしゃぶりは、子供をなだめるために子供によって吸われるよう構成された、位置付けるステップと、
前記パネルを子供の頭部に装着するステップであって、前記パネルは、子供と、子供に隣接した人との間における病原菌の伝染を低減させるよう構成された、装着するステップと、
を含む、子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法。
【請求項12】
フェースシールドを備えた前記パネルと、
前記フェースシールドの上枠部に隣接した両側縁部の間に係合して延びた1本のバンドを備えた、バンドのセットであって、前記バンドは、子供の頭部を、前記バンドと前記上枠部との間に位置付けるために伸張するよう構成され、それによって前記フェースシールドは、前記バンドが反発した際に、子供の頭部に摩擦で係合される、バンドのセットと、
をさらに含む、請求項11に記載の子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法。
【請求項13】
マスクを備えた前記パネルと、
2本のバンドを備え、各バンドは、前記マスクのそれぞれ反対側に係合された両端部を有してループを画定する、バンドのセットであって、前記バンドは、子供のそれぞれの耳を前記ループの中に位置付けるために伸張するよう構成され、それによって前記マスクは、前記バンドが反発した際に、子供の頭部に係合される、バンドのセットと、
をさらに含む、請求項11に記載の子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法。
【請求項14】
子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法であって、
子供の頭部に装着するよう構成され、それによって少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる、パネル、及び
前記パネルに位置付けられたアパーチャ、
を備えた、子供をなだめる個人用保護デバイスを提供するステップと、
前記アパーチャが子供の口に隣接して位置付けられるよう、前記パネルを子供の頭部に装着するステップであって、前記パネルは、子供と、子供に隣接した人との間における病原菌の伝染を低減させるよう構成された、装着するステップと、
おしゃぶりキャンディを、子供をなだめるよう子供の口に入れるために、前記アパーチャを通して前記おしゃぶりキャンディを挿入するステップと、
を含む、子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法。
【請求項15】
フェースシールドを備えた前記パネルと、
前記フェースシールドの上枠部に隣接した両側縁部の間に係合して延びた1本のバンドを備えた、バンドのセットであって、前記バンドは、子供の頭部を、前記バンドと前記上枠部との間に位置付けるために伸張するよう構成され、それによって前記フェースシールドは、前記バンドが反発した際に、子供の頭部に摩擦で係合される、バンドのセットと、
をさらに含む、請求項14に記載の子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法。
【請求項16】
マスクを備えた前記パネルと、
2本のバンドを備え、各バンドは、前記マスクのそれぞれ反対側に係合された両端部を有しループを画定する、バンドのセットであって、前記バンドは、子供のそれぞれの耳を前記ループの中に位置付けるために伸張するよう構成され、それによって前記マスクは、前記バンドが反発した際に、子供の頭部に係合される、バンドのセットと、
をさらに含む、請求項14に記載の子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、個人用保護デバイス、より詳細には、子供のための新しい個人用保護デバイスに関する。本発明は、子供の頭部に係合するよう構成されたパネルを備えた、個人用保護デバイスを開示する。このパネルは、一体化されたおしゃぶりか、または、子供をなだめるためのデバイスを挿入するよう構成されたアパーチャか、のいずれかを有する。
【背景技術】
【0002】
先行技術は、個人用保護デバイスに関連する。先行技術の個人用保護デバイスは、一体化されたおしゃぶり、すなわちゴム製乳首を有する顔用マスク、及び挿入穴を有する顔用マスクを含み得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
先行技術で欠落しているのは、一体化されたおしゃぶりか、または、吸引物などのなだめるためのデバイスを挿入するよう構成されたアパーチャか、のいずれかを有する、子供の頭部に係合するよう構成されたパネルを備えた、子供のため保護デバイスである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施形態は、全体的にパネルを備えることによって、上述の必要性を満たす。このパネルは、子供の頭部に装着されるよう構成され、それによってパネルは、少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる。パネルは、子供と、子供に隣接する人との間における病原菌の伝染を、低減させるように構成される。子供をなだめるための要素は、パネルに係合され、かつ子供の口に隣接して位置付けられる。子供をなだめるための要素は、子供をなだめるのを促すよう構成され、それによってパネルが、子供の頭部の所定の位置にとどまる可能性を高める。
【0005】
以下の詳細な説明が、より良好に理解され得るよう、及び当技術分野に対する貢献がより良好に評価され得るよう、本開示の、より重要な本開示の特徴を、概略で広範に説明する。以下で説明することになる、本開示のさらなる特徴が存在する。それは本明細書に添付された特許請求の範囲の主題を形成する。
【0006】
本開示の目的は、本開示を特徴付ける新規の様々な特徴を伴い、本開示に添付されて本開示の一部を形成する、特許請求の範囲における特性と共に指摘される。
【0007】
本開示は、以下の詳細な説明を考慮するとき、より良好に理解され、かつ上記に記載されたものとは別の目標が明白になる。このような説明は添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の実施形態による、子供をなだめる個人用保護デバイスの背面等角透視図である。
【
図6】本開示の実施形態の、使用中の断面図である。
【
図11】本開示の実施形態の、使用中の断面図である。
【
図12】本開示の実施形態の背面等角透視図である。
【
図13】本開示の実施形態の背面等角透視図である。
【
図14】本開示の実施形態を利用した、低減させ、かつ子供をなだめる方法の流れ図である。
【
図15】本開示の実施形態を利用した、低減させ、かつ子供をなだめる方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に図面を参照して、特に
図1~
図15において、本開示の原理及びコンセプトを利用し、全体的に参照番号10で示される、新しい個人用保護デバイスを説明する。
【0010】
図1~
図15で最良に例示されるように、子供をなだめる個人用保護デバイス10は、一般的に子供の頭部に装着されるよう構成されたパネル12を備え、それによってパネルは、少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる。パネル12は、子供と、子供に隣接する人との間における病原菌の伝染を、低減させるように構成される。パネル12は、フェースシールド14、マスク16、レスピレータ(図示せず)などを備え得る。
【0011】
締結具18は、パネル12に係合され、かつ子供の頭部に選択可能に係合するために構成され、それによってパネル12は、子供の頭部に取り外し可能に係合され、少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる。締結具18は、バンド20のセット、または限定ではないが、ストラップ、紐など、他の締結手段を備え得る。バンド20は伸縮素材で構成されるため、弾力性があって伸張可能である。各バンド20はループ22を画定し、それは子供の頭部またはそれぞれの耳周りに位置付けられ、パネル12を子供の頭部に取り外し可能に係合するように構成される。
【0012】
図12及び
図13に示されるように、パネル12はフェースシールド14を備え、バンド20のセットは、フェースシールド14の上枠部26に隣接した、フェースシールド14の両側縁部24の間に係合して延びる、1本のバンド20を備える。バンド20は伸張するよう構成され、バンド20が反発する際に、フェースシールド14が子供の頭部に摩擦で係合されるよう、子供の頭部を、バンド20と上枠部26との間に位置付ける。
【0013】
図1~
図11に示されるように、パネル12はマスク16を備え、バンド20のセットは2本のバンド20を備える。各バンド20は、マスク16のそれぞれ反対側30に係合された両端部28を有し、ループ22を画定する。バンド20は、子供のそれぞれの耳をループ22の中に位置付けるために伸張するよう構成され、それによってマスク16は、バンド20が反発する際に、子供の頭部に係合する。
【0014】
子供をなだめるための要素32は、パネル12に係合され、かつ子供の口に隣接して位置付けられる。子供をなだめるための要素32は、子供をなだめるのを促すよう構成され、それによってパネル12が、子供の頭部の、所定の位置にとどまる可能性を高める。
【0015】
子供をなだめるための要素32は、
図1~
図6、及び
図12に示されるように、おしゃぶり34を備え得る。おしゃぶり34は、パネル12の内面36に係合され、かつそこから延びる。おしゃぶり34は、特に乳児及び幼児である子供をなだめるために、子供によって吸われるように構成される。
【0016】
子供をなだめるための要素32は、
図7~
図11、及び
図13に示されるように、アパーチャ38も備え得る。アパーチャ38はパネル12に位置付けられ、吸引物などのおしゃぶりキャンディを挿入するよう構成され、それによっておしゃぶりキャンディは、特に幼児よりも年上であるが、まだパネル12の着用に抵抗する子供の口に入って、子供をなだめる。フラップ40の対は、アパーチャ38に隣接したパネル12に係合し、それによってフラップ40は、アパーチャ38を覆って広がる。フラップ40は、弾力性があって変形する。フラップ40の対は、
図11に示されるように、アパーチャ38を通して、子供の口の中におしゃぶりキャンディを挿入するために、分離して構成される。フラップ40は、おしゃぶりキャンディの挿入後に、アパーチャ38を封止するために役立つ。
【0017】
使用中、子供をなだめる個人用保護デバイス10は、子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法42を可能にする。子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法42は、パネル12及びおしゃぶり34を備えた、子供をなだめる個人用保護デバイス10を提供する、第1のステップ44を含む。パネル12は、子供の頭部に装着されるよう構成され、それによってパネル12は、少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる。おしゃぶり34は、パネル12の内面36に係合され、かつそこから延びる。子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法42の、第2のステップ46は、おしゃぶり34を子供の口に位置付けることである。おしゃぶり34は、子供をなだめるために、子供によって吸われるように構成される。子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法42の、第3のステップ48は、パネル12を子供の頭部に装着することである。パネル12は、子供と、子供に隣接する人との間における病原菌の伝染を、低減させるように構成される。
【0018】
子供をなだめる個人用保護デバイス10は、子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法50を、さらに可能にする。子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法50は、アパーチャ38が位置付けられたパネル12を備えた、子供をなだめる個人用保護デバイスを提供する、第1のステップ52を含む。パネル12は、子供の頭部に装着されるよう構成され、それによってパネル12は、少なくとも子供の口及び鼻を覆って位置付けられる。子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法50における第2のステップ54は、パネル12を子供の頭部に装着することであり、それによってアパーチャ38は、子供の口に隣接して位置付けられる。パネル12は、子供と、子供に隣接する人との間における病原菌の伝染を、低減させるように構成される。子供に病原菌が伝染するのを低減させ、かつ子供をなだめる方法50における第3のステップ56は、子供をなだめるために、おしゃぶりキャンディが子供の口に入るよう、アパーチャ38を通しておしゃぶりキャンディを挿入することである。
【0019】
上記の説明に対して、様々なサイズ、材料、形状、形態、動作の機能及び方法、組立、ならびに使用を含む、開示によって可能にされる実施形態の部品のための最適な寸法関係は、当業者には容易に明白かつ明らかとなり、図面に例示され、本明細書で説明したものに対する全ての同等の関係は、本技術よって包含されることが意図されることを、理解されたい。
【0020】
したがって前述は、本開示の原理の単なる例示として考慮される。さらに、多くの変更及び変化が当業者には容易に思い付くので、本開示を、示されかつ説明した正確な構造及び動作に限定することは望まれず、したがって全ての好適な変更及び同等物は、本開示の範囲内に収まるよう分類され得る。本特許文献において、用語「備えている、含んでいる(comprising)」は、非限定であり、この用語に続くアイテムが含まれるが、具体的に言及されないアイテムも排除されないことを意味するよう、使用される。不定冠詞「a」による要素に対する言及は、1つのみの要素しか存在しないことを文脈で明確に要求しない限り、2つ以上の要素が存在する可能性を排除しない。
【国際調査報告】