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▶ エージーシー グラス ユーロップの特許一覧

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  • 特表-温度制御を有する加熱グレージング 図1
  • 特表-温度制御を有する加熱グレージング 図2a
  • 特表-温度制御を有する加熱グレージング 図2b
  • 特表-温度制御を有する加熱グレージング 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-29
(54)【発明の名称】温度制御を有する加熱グレージング
(51)【国際特許分類】
   B60J 1/20 20060101AFI20241022BHJP
   H05B 3/84 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
B60J1/20 C
H05B3/84
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519760
(86)(22)【出願日】2022-09-26
(85)【翻訳文提出日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 EP2022076643
(87)【国際公開番号】W WO2023057246
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】21201308.0
(32)【優先日】2021-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510191919
【氏名又は名称】エージーシー グラス ユーロップ
【氏名又は名称原語表記】AGC GLASS EUROPE
【住所又は居所原語表記】Avenue Jean Monnet 4, 1348 Louvain-la-Neuve, Belgique
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】エル アブドゥニ, スフィアン
(72)【発明者】
【氏名】マッソン, ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ラロワイヨ, グザヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】プルニエ, ジュリアン
【テーマコード(参考)】
3K034
【Fターム(参考)】
3K034AA06
3K034AA16
3K034BB05
3K034BB08
3K034JA07
3K034JA10
(57)【要約】
本発明は、車両のための自動車用グレージングに関する。自動車用グレージングは、光センサーの前に配置されるように構成される。自動車用グレージングは、光センサーに面する内面と、車両の外側に面する外面とを含む。自動車用グレージングは、自動車用グレージングの内面上の加熱回路を更に含む。加熱回路は、自動車用グレージングの内面に印刷される導線と、印刷回路基板とを含む。印刷回路基板は、内面及び外面を含み、外面は、自動車用グレージングの内面上に配置される。印刷回路基板は、導線に接続される。印刷回路基板は、その内面において、加熱回路を制御するように構成される制御回路を含む。印刷回路基板は、その内面において、車両のバッテリーに接続されるように構成されるDC-DC変換器を更に含む。自動車用グレージングは、熱伝導性テープを通して自動車用グレージングの内面に固定される少なくとも1つのサーミスタを更に含み、サーミスタは、制御回路に接続される。本発明は、このような自動車用グレージングの使用にも関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のための自動車用グレージング(1)であって、前記自動車用グレージング(1)が、光センサーの前に配置されるように構成され、前記自動車用グレージング(1)が、
a.前記光センサーに面するように構成される内面、
b.前記車両の外側に面するように構成される外面、
c.前記自動車用グレージング(1)の前記内面上の加熱回路であって、
i.前記自動車用グレージング(1)の前記内面に印刷される導線(2)、
ii.内面及び外面を含む印刷回路基板(3)であって、前記外面は、前記自動車用グレージング(1)の前記内面上に配置され、前記印刷回路基板(3)は、前記導線(2)に接続され、前記印刷回路基板(3)は、その内面において、前記加熱回路を制御するように構成される制御回路(4)を含む、印刷回路基板(3)
を含む加熱回路
を含む自動車用グレージング(1)において、
- 前記印刷回路基板(3)は、その内面において、前記車両のバッテリーに接続されるように構成される能動調整システム(5)を更に含み、
- 前記自動車用グレージング(1)は、前記自動車用グレージング(1)の前記内面に固定される少なくとも1つのサーミスタ(6)を更に含み、前記サーミスタ(6)は、前記制御回路(4)に接続されることを特徴とする自動車用グレージング(1)。
【請求項2】
前記能動調整システム(5)は、DC/DC変換器である、請求項1に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項3】
前記少なくとも1つのサーミスタ(6)は、熱伝導性テープ(7)を通して前記自動車用グレージング(1)の前記内面に固定される、請求項1又は2に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項4】
前記少なくとも1つのサーミスタ(6)は、前記印刷回路基板(3)の前記外面に固定される、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのサーミスタ(6)は、前記熱伝導性テープ(7)を通して前記加熱回路の前記導線(2)の一部と接触する、請求項1~4のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項6】
前記自動車用グレージング(1)が、ガラス若しくはプラスチック又はそれらの組み合わせで作られる、請求項1~5のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項7】
前記自動車用グレージング(1)が、モノリシックグレージング又は積層グレージングである、請求項1~6のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項8】
前記自動車用グレージング(1)が、フロントガラス、テールライト又はサイドライトである、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項9】
前記自動車用グレージング(1)が、前記車両又はその内側に装着される光センサーのカバーである、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項10】
前記自動車用グレージング(1)が、外装要素の一部である、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項11】
前記光センサーは、ライダーであり、前記自動車用グレージング(1)は、前記ライダーの動作波長範囲で透明である、請求項1~10のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)。
【請求項12】
車両のフロントガラス、テールライト又はサイドライトとしての、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)の使用。
【請求項13】
車両又はその内側に装着される光センサーのカバーとしての、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)の使用。
【請求項14】
車両の外装要素の一部としての、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動車用グレージング(1)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用加熱グレージングの分野に関する。より詳細には、本発明は、このような加熱グレージングの温度を制御するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自律運転の範囲では、任意の気象条件下で機能を可能にするために、自律又は半自律走行車で使用される様々な光センサーの視覚が妨げられない状態を保持することが重要である。光センサーの前の霜で覆われた又は曇ったグレージングは、通常、データを収集する光センサーを邪魔するか又は最終的に妨げる。従って、グレージングの加熱を通して行われる霜除去又は曇り除去をできるだけ迅速に行うことが非常に重要である。
【0003】
自動車用グレージングを加熱するために、様々な解決策が当業者から知られている。これらの解決策のうちの1つは、導電線(通常、銀線)をグレージングに印刷することからなる。次に、これらの導線に電力を供給し、グレージングの霜を除去するか又は曇りを除去する熱を発生させる。
【0004】
自動車用グレージングの加熱は、通常、グレージングの温度を最高温度値未満に保つように制限される。例えば、欧州では、車両の運転者が運転中にフロントガラスに触れることがあるため、車のフロントガラスを、70℃を超えて加熱することができない。通常、最高温度値を超えて任意の自動車用グレージングを加熱することも推奨されない。更に、特に積層自動車用グレージングに関して、グレージングを加熱する最高温度値は、積層体自体と関連する。積層グレージング(又は積層体)は、粉々になった場合にまとまる一種の安全ガラスである。破損した場合、積層グレージングは、2つ以上のガラス層間において、典型的にはポリビニルブチラール(PVB)、エチレン酢酸ビニル(EVA)又は熱可塑性ポリウレタン(TPU)の中間層によって適所に保持される。中間層は、破損した場合でも、接合されたガラス層を保持し、中間層の高強度により、ガラスが大きい尖った片に砕けることを防止する。グレージングの温度の上昇は、ガラスよりも高温に弱い中間層を損傷することがある。
【0005】
このような加熱システムは、通常、自動車用グレージングのバッテリーから到来する電圧を使用する。電圧は、通常、9V~16Vの範囲である。グレージングによって達する温度を制限するために、抵抗を加熱回路に付加して受信電圧を制限する。グレージングの温度が最高温度値を決して超えないように加熱時間も規定する。従って、このような最高温度値に決して達しないために、抵抗及び加熱時間の両方が事前に規定されるため、グレージングの温度を制御する必要はない。
【0006】
しかし、自動車の実際の傾向は、できるだけ迅速に霜を除去するか又は曇りを除去する方に向かっている。できるだけ迅速にグレージングを加熱するために、より多くの電力を導線にもたらす必要がある。以下の2つの可能性がある:加熱回路の入力の電圧を増加させること又は加熱回路の抵抗を減少させること。従って、グレージングの温度は、最高温度値に達し且つそれを超える場合がある。従って、加熱中にグレージングの温度を知る必要がある。
【0007】
更に、加熱回路の抵抗がより低く、及び電圧が9V~16Vで変わることがあるため、グレージングの加熱を正確に調整する必要がある。さもなければ、グレージングの温度は、最高温度値を超えることがある。グレージングの霜を除去するか又は曇りを除去する調整は、光センサーによって与えられる信号によって行われる。しかし、光センサーの全視野(FOV)でグレージングの霜除去又は曇り除去を完全に行った場合にのみ、この信号が与えられる。これは、無駄に放散する導線の余熱をもたらす。更に、光センサーによって行われるこのような調整は、バッテリーの電圧変動を回避することができない。
【0008】
従って、自動車用グレージングが対応する最高温度値を超えることなく、迅速に霜を除去するか又は曇りを除去することができる、自動車用グレージングに印刷された導線の温度を調整するための解決策が必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、車両のための自動車用グレージングに関する。自動車用グレージングは、光センサーの前に配置されるように構成される。自動車用グレージングは、光センサーに面するように構成される内面と、車両の外側に面するように構成される外面と、自動車用グレージングの内面上の加熱回路とを含む。加熱回路は、自動車用グレージングの内面に印刷される導線を含む。加熱回路は、内面及び外面を含む印刷回路基板を更に含み、外面は、自動車用グレージングの内面上に配置される。印刷回路基板は、導線に接続される。印刷回路基板は、その内面において、加熱回路を制御するように構成される制御回路を含む。印刷回路基板は、その内面において、車両のバッテリーに接続されるように構成される能動調整システムを更に含む。自動車用グレージングは、自動車用グレージングの内面に固定される少なくとも1つのサーミスタを更に含む。サーミスタは、制御回路に接続される。
【0010】
本発明は、車両のフロントガラス、テールライト又はサイドライトとしての自動車用グレージングの使用にも関する。本発明は、車両又はその内側に装着される光センサーのカバーとしての自動車用グレージングの使用にも関する。本発明は、車両の外装要素の一部としての自動車用グレージングの使用にも関する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
ここで、本発明について、様々な図で同じ参照符号が同じ要素を意味する添付図面を参照して例として更に説明する。これらの例は、実例として与えられ、限定するものではない。図面は、概略図であり、原寸に正確に比例しない。図面は、本発明を決して限定しない。より多くの利点を例で説明する。
【0012】
図1】本発明による自動車用グレージングの実施形態を例示する。
図2a】本発明による自動車用グレージングの別の実施形態を例示する。
図2b】この実施形態の側面図を例示する。
図3】本発明による自動車用グレージングの別の実施形態を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明について、特定の実施形態に関して特定の図面を参照して説明するが、本発明は、それらに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0014】
本明細書に記載の幾つかの実施形態は、他の実施形態に含まれる幾つかの特徴を含み、他の特徴を含まないが、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、当業者によって理解されるように、本発明の範囲内にあり、異なる実施形態を形成するように意図される。例えば、下記の特許請求の範囲では、特許請求の範囲に記載の実施形態のいずれかを任意の組み合わせで使用することができる。
【0015】
本発明は、自動車用グレージングを提案する。自動車用グレージングは、車両に適しているグレージングを意味する。車両は、車、バン、貨物自動車、オートバイ、バス、路面電車、列車、ドローン、航空機、ヘリコプターなどを含む。
【0016】
自動車用グレージングは、光センサーの前に配置されるように構成される。光センサーは、紫外線、可視又は赤外線波長で動作する受信器を少なくとも有するセンサー(例えば、カメラ又はレインセンサー)として理解される。光センサーは、紫外線、可視又は赤外線波長で動作する放出器(例えば、ライダー)を含むこともできる。
【0017】
自動車用グレージングは、内面及び外面を有する。内面は、光センサーに面する一方、外面は、車両の外側に面する。
【0018】
自動車用グレージングは、自動車用グレージングの内面に加熱回路を更に含む。加熱回路は、導線及び印刷回路基板(PCB)を含む。
【0019】
導線が自動車用グレージングの内面に印刷される。導線は、導電性材料で作られる。導電性材料は、導電性インク又は導電性ペーストを意味し得る。導電性インクは、例えば、通常、70%~85%の固形含有率を有する銀インクを生成するために超微銀粉をポリエステル樹脂に均一に分散させる、スクリーン印刷のための銀インクを意味し得る。導電性インクは、通常、35%~40%の固形含有率を有する、インク印刷のためのカーボンインクも意味し得る。導電性インクは、55%~85%の銀含有率を有する、スクリーン印刷のための銀ペーストも意味し得る。導電性インクは、30%~40%の金属負荷を有する、インクジェットのための銀インクも意味し得る。導電性インクは、約50%の銀含有率を有する、エアロゾルジェットのための銀インクも意味し得る。これらの導電性材料は、現在の導電性インク及び導電性ペーストの単なる例であり、別のタイプの導電性インク又は導電性ペーストを用いた本発明の実現を抑制しない。
【0020】
加熱回路のPCBは、内面及び外面を有する。PCBの外面が自動車用グレージングの内面上に配置される。PCBが導線に接続される。PCBは、その内面において、加熱回路を制御するように構成される制御回路も含む。
【0021】
加熱回路のPCBは、その内面に能動調整システムを更に含む。この能動調整システムは、入力電圧及び出力電流を変更する場合でも一定の電圧出力を維持する。能動調整システムは、車両のバッテリーに接続される。能動調整システムを使用する利点は、車両のバッテリーから到来する電圧を安定させ得ることである。一例として、車の電圧は、4.5V~36Vの範囲であり得る。能動調整システムを用いて例えば5Vに電圧を安定させることができる。従って、加熱回路の制御回路を安定化源で支持することができる。
【0022】
自動車用グレージングは、少なくとも1つのサーミスタを更に含む。サーミスタは、抵抗が温度に依存する一種の抵抗器である。従って、サーミスタは、温度に関する情報を提供することができる。温度に応じて変わる周波数を有する信号を与える電子サーミスタも存在する。サーミスタは、制御回路に更に接続される。サーミスタと制御回路との間の接続を自動車用グレージング自体上の電子トラックによって実行することができる。
【0023】
好ましい実施形態では、能動調整システムは、DC-DC変換器である。DC-DC変換器は、高周波電力変換回路である。DC-DC変換器は、高周波スイッチング及びインダクタ、変圧器及びコンデンサを使用して、スイッチングノイズを調整直流電圧に平滑化する。DC-DC変換器は、入力電圧及び出力電流を変更する場合でも一定の電圧出力を維持する。
【0024】
好ましい実施形態では、サーミスタは、熱伝導性テープを通して自動車用グレージングの内面に固定される。熱伝導性テープは、低コスト要素である。熱伝導性テープは、特に、自動車用グレージングに溶接されるサーミスタに比べて、窓ガラスにサーミスタを固定する非常に単純な方法を可能にする。熱伝導性テープは、自動車用グレージング自体に非常に低い制約を加えるという利点も提供する。
【0025】
好ましい実施形態では、少なくとも1つのサーミスタは、PCBの外面に固定される。このように、PCB自体によって固定されるため、サーミスタを制御回路に依存させるために電子トラックを自動車用グレージングに付加する必要がない。
【0026】
好ましい実施形態では、少なくとも1つのサーミスタは、熱伝導性テープを通して加熱回路の導線の一部と接触する。このような構成は、導線の温度の正確な測定を可能にし、従って導線の破損を引き起こすことがある過熱を検出することができる。
【0027】
好ましい実施形態では、自動車用グレージングは、ガラス若しくはプラスチック又はそれらの組み合わせで作られる。自動車用グレージングは、中間層(例えば、PVB中間層)によって接合された2つのガラス板を意味するモノリシックガラス又は積層体であり得る。ガラスを熱焼き戻し又は化学焼き戻しによって焼き戻すか又は半焼き戻すことができる。ガラスの熱間又は冷間曲げを行うことができる。
【0028】
好ましい実施形態では、自動車用グレージングは、フロントガラス、テールライト又はサイドライトである。自動車用グレージングは、可視光が通過することができるグレージングを意味する、フロントガラス、テールライト及びサイドライトなどの視覚グレージング(自動車両の乗客が見通すことができるように自動車両の両側に設置されたグレージング)を含む。
【0029】
好ましい実施形態では、自動車用グレージングは、車両又はその内側に装着される光センサーのカバーである。
【0030】
好ましい実施形態では、自動車用グレージングは、外装要素の一部である。外装要素は、以下のように理解される。外装要素は、バンパー、ウインドウ/ドアミシール、ホイールウェル、フェンダー、ヘッドライト、ミラーボディ及びルーフカバーを含む。車両製造業者は、これらの外装要素を使用して、美観を追加し、機能を増加し、車両設計に柔軟性を追加する。
【0031】
好ましい実施形態では、光センサーは、ライダーであり、及び自動車用グレージングは、ライダーの動作波長範囲で透明である。
【0032】
本発明は、車両のフロントガラス、テールライト又はサイドライトとしての、上述のような自動車用グレージングの使用にも関する。
【0033】
本発明は、車両又はその内側に装着される光センサーのカバーとしての、上述のような自動車用グレージングの使用にも関する。
【0034】
本発明は、車両の外装要素の一部としての、上述のような自動車用グレージングの使用にも関する。
【0035】
図1は、自動車用グレージング(1)を示す。自動車用グレージング(1)は、加熱回路を含む。加熱回路は、導線(2)を含む。この図1における導線を周囲として示す。しかし、導線の他のパターン、例えば蛇行パターンを使用することができる。導線の幅及び後部に配置された光センサーに応じて、導線を光センサーの視野の外又は内に配置することができる。自動車用グレージング(1)の霜を除去するか又は曇りを除去するために、これらの導線(2)を加熱する。加熱回路は、印刷回路基板(PCB)(3)も含む。PCB(3)は、制御回路(4)を含む。制御回路(4)は、導線(2)の加熱を制御することができる。PCB(3)は、能動調整システム(例えば、DC-DC変換器(5))を更に含む。制御回路(4)及び能動調整システム(5)の両方は、PCB(3)の内面にある。自動車用グレージング(1)は、サーミスタ(6)を更に含む。サーミスタを制御回路(4)に接続する。サーミスタ(6)を熱伝導性テープ(この図に示されていない)によって自動車用グレージング(1)に接着することができる。
【0036】
図2aも自動車用グレージング(1)を示す。この実施形態では、サーミスタ(6)をPCB(3)の外面に配置する。図2bに示すように、この実施形態では、サーミスタ(6)を、自動車用グレージング(1)に付着された熱伝導性テープ(7)に埋め込む。
【0037】
図3も自動車用グレージング(1)を示す。この実施形態では、自動車用グレージング(1)は、制御回路(4)に両方とも接続された2つのサーミスタ(6)を含む。両方のサーミスタを例えば熱伝導性テープ(この図に示されていない)によって自動車用グレージング(1)に固定する。このような構成により、導線から自動車用グレージングへの熱の拡散をよりよく確認することができる。
【0038】
本発明は、図面及び上述の本明細書で詳細に図示及び説明されているが、このような図示及び説明は、図示又は例示であり、限定するものではないと考えられるべきである。上述の本明細書は、本発明の特定の実施形態を詳述している。しかし、上述が本文でどのように詳細に見えるとしても、本発明を多くの方法で実施し得ることが分かる。本発明は、開示の実施形態に限定されない。
図1
図2a
図2b
図3
【国際調査報告】