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特表2024-539598衣料品取引を自動化するシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-29
(54)【発明の名称】衣料品取引を自動化するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20241022BHJP
   A41H 43/00 20060101ALI20241022BHJP
   A41H 1/02 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
A41H43/00 D
A41H1/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520965
(86)(22)【出願日】2022-10-04
(85)【翻訳文提出日】2024-06-04
(86)【国際出願番号】 US2022045668
(87)【国際公開番号】W WO2023059633
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】63/252,774
(32)【優先日】2021-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516389330
【氏名又は名称】ボディデータ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BODIDATA,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】テリー,ジェイ.ブルース
(72)【発明者】
【氏名】マクドナルド,ケルシー
(72)【発明者】
【氏名】アルバート,シャルペンティエ
(72)【発明者】
【氏名】ファム,ホア ヴイ.
(72)【発明者】
【氏名】ルオン,トゥオク ヴイ.
(72)【発明者】
【氏名】ヴ,タン ヴェト
(72)【発明者】
【氏名】グェン,ロン ハイ
(72)【発明者】
【氏名】フア,クアン ホン
(72)【発明者】
【氏名】グェン,ハイ ホアン
【テーマコード(参考)】
5L030
【Fターム(参考)】
5L030BB53
(57)【要約】
衣料品取引を自動化するシステムおよび方法。この方法は、個人の身体の特徴を特定するユーザー入力データおよび/またはセンサーデータを取得することと、ユーザー入力データおよび/またはセンサーデータを身体の3D図形表現に変換することと、3D図形表現を分析して個人の3D身体測定値を導き出すことと、3D身体測定値を、異なるスタイル、サイズ、およびブランドの関連付けを有する複数の衣料品品目に関連付けられた基準測定値と比較した結果に基づいて、衣料品品目を識別することと、身体の3D図形表現に基づいて、生地の弾性および衣類の構造が、個人の複数の身体部分のそれぞれに対する識別された各衣料品品目のフィット感にどのように影響するかを分析することと、分析結果と個人のフィット感の好みに基づいて衣料品品目をフィルタリングし、個人に推奨される衣料品品目を生成することと、を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣料品取引を自動化する方法であって、
演算装置によって、ユーザー入力データ、および個人の身体の特徴を特定するセンサーデータであってカメラ、レーダーシステム、LiDARシステム、および光学感知システムのうちの少なくとも1つを使用して生成されるセンサーデータのうちの少なくとも1つを取得することと、
前記演算装置によって、前記ユーザー入力データおよび前記センサーデータのうちの少なくとも1つを前記身体の3D図形表現に変換することと、
前記演算装置によって、前記3D図形表現を分析して、前記個人の3D身体測定値を導き出すことと、
前記演算装置によって、前記3D身体測定値を、異なるスタイル、サイズ、およびブランドの関連付けを有する複数の衣料品品目に関連付けられた基準測定値と比較した結果に基づいて、前記衣料品品目およびそのサイズを識別することと、
前記演算装置によって、前記身体の3D図形表現に基づいて、生地の弾性および衣類の構造が、前記個人の複数の身体部分のそれぞれに対する識別された各衣料品品目のフィット感にどのように影響するかを分析することと、
前記演算装置によって、分析結果と前記個人のフィット感の好みに基づいて前記衣料品品目をフィルタリングし、前記個人に推奨される衣料品品目を生成することと、を備える、
方法。
【請求項2】
推奨された前記衣料品品目の中から少なくとも1つの推奨された衣料品品目のユーザー選択を受信することと、
ロボットシステムに、前記少なくとも1つの推奨された衣料品品目の特性を変更させる、または前記少なくとも1つの推奨された衣料品品目を前記個人に配送させることと、をさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記3D身体測定値を使用して、仮想演算環境内に人のアバターを生成するステップをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記3D身体測定値を前記基準測定値と比較した結果に基づいて識別された前記衣料品品目のうちの1つについての仮想3D衣料品品目を取得することと、
前記仮想3D衣料品品目を前記アバターに適用することと、
前記仮想3D衣料品品目が前記アバターの身体にどのようにフィットするかを評価することと、をさらに備える、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記仮想3D衣料品品目のサイズを調整することと、
前記仮想3D衣料品品目が前記アバターの身体にどのようにフィットするかを再評価することと、をさらに備える、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記アバターの前記身体へのフィット感を改善するために、前記仮想3D衣料品品目のうちの1つまたは複数を変更できるかどうかを判定することをさらに備える、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
フィルタリングは、前記少なくとも1つの衣料品品目が前記個人によって着用された場合において前記個人のフィット感の好みが満たされないときに、推奨された衣料品品目として識別された前記衣料品品目のうちの少なくとも1つを不適格にすることを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記演算装置によって、前記個人の身体へのフィット感を改善するために前記推奨された衣料品品目のいずれかを変更できるかどうかを判定するための操作を実行することをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記推奨された衣料品品目のそれぞれについてフィットスコアを生成することと、
前記フィットスコアに基づいて前記推奨された衣料品品目をランク付けすることと、をさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記演算装置によって、前記推奨された衣料品品目に関連する情報を、ソフトウェアアプリケーションのグラフィカルユーザーインターフェース内または電子商取引サイトのウェブページ内で別の演算装置上に表示させることをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
衣料品品目の変更を要求するユーザー入力を受信することと、
自動仕立て装置が自律的に前記衣料品品目を取得し、変更するようにすることと、を備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
自律走行車に変更された衣料品品目を取得させて前記個人に配送させることをさらに備える、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記演算装置によって、既製服製品が利用可能ないずれのサイズにも適合しない複数の人のうちの少なくとも1人を、前記複数の人の身体測定情報および前記既製服製品に関連する基準測定情報に基づいて識別することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記演算装置によって、前記複数の人の前記身体測定情報に基づいて、前記既製服製品の追加サイズの推奨を生成することをさらに備える、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記既製服製品を提供する事業体に前記追加サイズの前記推奨を提供することをさらに備える、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記衣料品品目の衣料品仕様を複数の匿名化された個人の3D身体測定値と比較して、前記衣料品品目のフィット感を改善するための前記衣料品仕様への推奨変更を決定することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記衣料品品目に関連する事業体に前記衣料品仕様に対する前記推奨変更を提供することをさらに備える、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
プロセッサと、
衣料品取引を自動化するための方法を前記プロセッサに実行させるように構成されたプログラミング命令を備える非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、を備え、前記プログラミング命令は、
ユーザー入力データと、個人の身体の特徴を特定するセンサーデータであってカメラ、レーダーシステム、LiDARシステム、および光学感知システムのうちの少なくとも1つを使用して生成されるセンサーデータのうちの少なくとも1つを取得する命令と、
前記ユーザー入力データと前記センサーデータの少なくとも1つを前記身体の3D図形表現に変換する命令と、
前記3D図形表現を分析して、前記個人の3D身体測定値を導き出す命令と、
前記3D身体測定値と、異なるスタイル、サイズ、およびブランドの関連付けを有する複数の衣料品品目に関連付けられた基準測定値とを比較した結果に基づいて衣料品品目を識別する命令と、
前記身体の3D図形表現に基づいて、生地の弾性および衣類の構造が、前記個人の複数の身体部分のそれぞれに対する識別された各衣料品品目のフィット感にどのように影響するかを分析する命令と、
分析結果と前記個人のフィット感の好みに基づいて前記衣料品品目をフィルタリングし、前記個人に推奨される衣料品品目を生成する命令と、を備える、
システム。
【請求項19】
前記プログラミング命令は、
前記推奨された衣料品品目から少なくとも1つの推奨された衣料品品目のユーザー選択を受信する命令と、
ロボットシステムに、前記少なくとも1つの推奨された衣料品品目の特徴を変更させる、または前記少なくとも1つの推奨された衣料品品目を個人に配送させる、
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記プログラミング命令は、仮想演算環境において人のアバターを生成するために前記3D身体測定値を使用するための命令を含む、
請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記プログラミング命令は、
前記3D身体測定値を前記基準測定値と比較した結果に基づいて、識別された衣料品品目ののうちの1つについての仮想3D衣料品品目を取得する命令と、
前記仮想3D衣料品品目を前記アバターに適用する命令と、
前記仮想3D衣料品品目が前記アバターの体にどのようにフィットするかを評価する命令と、を備える、
請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記プログラミング命令は、
前記仮想3D衣料品品目のサイズを調整する命令と、
前記仮想3D衣料品品目が前記アバターの身体にどのようにフィットするかを再評価する命令と、を備える、
請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記プログラミング命令は、前記アバターの前記身体へのフィット感を改善するために前記仮想3D衣料品品目のうちの1つまたは複数を変更できるかどうかを決定する命令を備える、
請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記プログラミング命令は、前記少なくとも1つの衣料品品目が前記個人によって着用された場合において前記個人のフィット感の好みが満たされないときに、前記推奨された衣料品品目として識別された前記衣料品品目のうちの少なくとも1つを不適格にする命令を備える、
請求項18に記載のシステム。
【請求項25】
前記プログラミング命令は、前記個人の身体へのフィット感を改善するために前記推奨された衣料品品目のいずれかを変更できるかどうかを判定する命令を備える、
請求項18に記載のシステム。
【請求項26】
前記プログラミング命令は、
前記推奨された衣料品品目のそれぞれについてフィットスコアを生成する命令と、
前記フィットスコアに基づいて前記推奨された衣料品品目をランク付けする命令と、を備える、
請求項18に記載のシステム。
【請求項27】
前記プログラミング命令は、前記推奨された衣料品品目に関連する情報を、ソフトウェアアプリケーションのグラフィカルユーザーインターフェース内または電子商取引サイトのウェブページ内で別の演算装置上に表示させる命令を備える、
請求項18に記載のシステム。
【請求項28】
前記プログラミング命令は、
前記衣料品品目の変更を要求するユーザー入力を受信する命令と、
自動仕立て装置が自律的に前記衣料品品目を取得し、変更するようにする命令と、を備える、
請求項18に記載のシステム。
【請求項29】
前記プログラミング命令は、自律走行車に変更された前記衣料品品目を取得させて前記個人に配送させる命令を備える、
請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記プログラミング命令は、既製服製品が利用可能ないずれのサイズにも適合しない複数の人のうちの少なくとも1人を、前記複数の人の身体測定情報および前記既製服製品に関連する基準測定情報に基づいて識別する命令を備える、
請求項18に記載のシステム。
【請求項31】
前記プログラミング命令は、前記複数の人の前記身体測定情報に基づいて、前記既製服製品の追加サイズの推奨を生成する命令を備える、
請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記プログラミング命令は、前記既製服製品を提供する事業体に前記追加サイズの前記推奨を提供する命令を備える、
請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記プログラミング命令は、衣料品品目の衣料品仕様を複数の匿名化された個人の3D身体測定値と比較して、前記衣料品品目のフィット感を改善するための前記衣料品仕様への推奨変更を決定する命令を備える、
請求項18に記載のシステム。
【請求項34】
前記プログラミング命令は、前記衣料品品目に関連する事業体に前記衣料品仕様に対する前記推奨変更を提供する命令を備える、
請求項33に記載のシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、2021年10月6日に出願された米国特許出願第63/252,774号の優先権および利益を主張する。この出願の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
技術分野の説明
本開示は、概して、演算システムに関する。より具体的には、本開示は、衣料品取引を自動化するシステムおよび方法を実装することに関する。
【0003】
関連技術の説明
クラウド演算は、オンラインサービスプロバイダのクライアントに様々なサービスを提供するために使用されている。サービスには、データ記憶サービス、データ管理サービス、およびデータ処理サービスが含まれる。
【発明の概要】
【0004】
本明細書は、概して、衣料品取引を自動化するためのシステムおよび方法に関する。この方法は、演算装置によって以下の操作を実行することを含む:カメラ、レーダーシステム、LiDARシステム、光学感知システムおよび/またはユーザー入力を使用して生成された、個人の身体の特徴を特定するセンサーデータまたは他のデータを取得すること、センサーデータを身体の3D図形表現に変換すること、3D図形表現を分析して個人の3D身体測定値を導き出すこと、異なるスタイル、サイズ、およびブランドの関連付けを有する複数の既製服(RTW)衣料品品目に関連付けられた基準測定値と身体測定値とを比較した結果に基づいて、RTW衣料品品目の最適な衣料品サイズを識別すること、身体の3D図形表現に基づいて、生地の弾性および衣類の構造が、個人の複数の身体部分のそれぞれに対する識別された各衣料品品目のフィット感にどのように影響するかを分析すること、分析結果と個人のフィット感の好みに基づいて衣料品品目をフィルタリングし、個人の衣料品品目の推奨サイズを生成すること、複数の衣料品品目の推奨サイズが各個人の身体の特定の部分にどのようにフィットするかを説明し、ランク付けすること、推奨される衣料品品目のユーザー選択を受信すること、および/またはロボットシステムに、推奨された衣料品品目の特性を変更させる、または推奨された衣料品品目を個人に配送させること。ロボットシステムには、自律ロボットシステムが含まれるが、これに限定されない。
【0005】
いくつかのシナリオでは、フィルタリングは、少なくとも1つの衣料品品目が個人によって着用された場合に個人のフィット感の好みが満たされないときに、推奨された衣料品品目として識別された衣料品品目のうちの少なくとも1つを不適格にすることを含む。この方法は、追加的または代替的に、個人の身体へのフィット感を改善するために推奨された衣料品品目のいずれかを変更できるかどうかを判定する演算装置による操作を実行することを含んでもよい。
【0006】
これらのシナリオまたは他のシナリオでは、方法はまた、身体測定値を使用して、仮想演算環境内に人のアバターを生成すること、身体測定値を基準測定値と比較した結果に基づいて識別された衣料品品目のうちの1つについての仮想3D衣料品品目を取得すること、仮想3D衣料品品目をアバターに適用すること、仮想3D衣料品品目がアバターの身体にどのようにフィットするかを評価すること、仮想3D衣料品品目のサイズを調整すること、仮想3D衣料品品目がアバターの身体にどのようにフィットするかを再評価すること、および/または、アバターの身体へのフィット感を改善するために、1つまたは複数の仮想3D衣料品品目を変更できるかどうかを判定することを備えていてもよい。
【0007】
これらのシナリオまたは他のシナリオでは、方法はさらに、推奨された衣料品品目のそれぞれについてフィットスコアを生成すること、フィットスコアに基づいて推奨された衣類品品目をランク付けすること、推奨された衣料品品目に関連する情報を、ソフトウェアアプリケーションのグラフィカルユーザーインターフェース内または電子商取引サイトのウェブページ内で別の演算装置上に表示させること、衣料品品目の変更を要求するユーザー入力を受信すること、自動仕立て装置が自律的に衣料品品目を取得して変更するようにすること、および/または自律走行車に衣料品品目(変更されたかまたは変更されていない)を取得して個人に配送させることを備えていてもよい。
【0008】
これらのシナリオまたは他のシナリオでは、方法は、既製服製品が利用可能ないずれのサイズにも適合しない複数の人のうちの少なくとも1人を、少なくとも1人の身体測定情報および既製服製品に関連する基準測定情報に基づいて識別すること、複数の人の少なくとも一人について身体測定情報に基づいて、既製服製品の追加サイズの推奨を生成すること、および/または既製服製品を提供する事業体に追加サイズの推奨を提供することを備えていてもよい。
【0009】
これらのシナリオまたは他のシナリオでは、方法は、衣料品品目の衣料品仕様を複数の匿名化された個人の身体測定値と比較して、衣料品品目のフィット感を改善するための衣料品仕様への推奨変更を決定すること、および/または衣料品品目に関連する事業体に衣料品仕様に対する推奨変更を提供することを備えていてもよい。
【0010】
実装システムは、プロセッサと、演算システムを動作させるための方法をプロセッサに実行させるように構成されたプログラミング命令を備える非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、を備えることができる。上述の方法は、プロセッサに動作を実行させるように構成されたメモリおよびプログラミング命令を備えるコンピュータプログラム製品によって実装することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本解決策は、以下の図面を参照して説明され、図中の数字は同様の項目を表す。
【0012】
図1】例示的なシステムの図である。
【0013】
図2】個人の3D点群および表面モデルの図である。
【0014】
図3】サイズマッチングサービスを提供するための例示的な方法のフロー図である。
【0015】
図4】個人の表面モデルから取得された身体測定データを使用してアバターを生成する処理を示す図である。
【0016】
図5図4のアバターに適用される仮想衣料品品目を示す図である。
【0017】
図6】衣料品のフィット情報を個人に提供するための例示的な方法のフロー図である。
【0018】
図7】ベンダーのウェブサイトのウェブページの図である。
【0019】
図8図7のウェブページとともに表示されるクラウドサービスウィンドウを示す図である。
【0020】
図9図7のウェブページとともに表示される衣料品のフィット情報を示す図である。
【0021】
図10】カスタム仕立てサービスを提供するための例示的な方法のフロー図である。
【0022】
図11】衣類提供者および/または製造業者による製品改良を促進するための例示的な方法のフロー図である。
【0023】
図12】仮想フィットサファリサービスを実装する例示的な処理のフロー図である。
【0024】
図13】衣料品取引を自動化するための例示的な方法のフロー図である。
【0025】
図14】演算装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
この明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数形の参照を含む。別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学的用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。この明細書で使用されているように、「備える」という用語は「含むがこれに限定されない」ことを意味する。この明細書に関連する追加の用語の定義は、この詳細な説明の最後に記載されている。
【0027】
「電子装置」または「演算装置」とは、プロセッサおよびメモリを含む装置を指す。各装置は、独自のプロセッサおよび/またはメモリを有していてもよく、またはプロセッサおよび/またはメモリは、仮想機械またはコンテナ構成のように他の装置と共有されていてもよい。メモリは、プロセッサによって実行されると電子装置にプログラミング命令にしたがって1つまたは複数の動作を実行させるプログラミング命令を格納または受信する。
【0028】
「メモリ」、「メモリ装置」、「データ記憶装置」、「データ記憶設備」などの用語はそれぞれ、コンピュータ可読データ、プログラミング命令、またはその両方が記憶される非一時的な装置を指す。特に明記しない限り、「メモリ」、「メモリ装置」、「データ記憶装置」、「データ記憶設備」などの用語は、単一の装置の実施形態、複数のメモリ装置が、そのような装置内の個々のセクターだけでなく、データまたは命令のセットを一緒に、または集合的に記憶する実施形態を含むことを意図している。
【0029】
「プロセッサ」および「処理装置」という用語は、プログラミング命令を実行するように構成された電子装置のハードウェア構成要素を指す。特に明記しない限り、「プロセッサ」または「処理装置」という単数の用語は、単一の処理装置の実施形態と、複数の処理装置が一緒にまたは集合的に処理を実行する実施形態の両方を含むことを意図している。
【0030】
本明細書において、「第1」および「第2」などの用語が名詞を修飾するために使用される場合、そのような使用は、単にある項目を別の項目から区別することを意図しており、特に記載がない限り、順序を要求することを意図するものではない。さらに、「垂直」と「水平」、または「前」と「後」などの相対位置の用語は、使用される場合、互いに相対的なものであることを意図しており、絶対的である必要はなく、装置の方向に応じて、これらの用語に関連付けられた装置の1つの可能な位置のみを指す。
【0031】
本明細書は、衣料品取引を自動化し、および/または衣料品の返品を最小限に抑えるためのクラウドまたはオンラインサービスを提供するシステムおよび方法に関する。現在の解決策は、手動ベースで実現できる処理を複製しない、固有のクラウドまたはオンラインサービスのグループを提供する。クラウドまたはオンラインサービスには、身体測定サービス、複数のスタイルおよび複数の個人の体型と測定値に最適なサイズを決定するサイズマッチングサービス、顧客管理サービス、製品改善サービス、カスタム仕立て/製造サービス、仮想フィットサファリサービスが含まれる。挙げられた各クラウドまたはオンラインサービスについては、以下で詳しく説明する。挙げられたクラウドまたはオンラインサービスは、概して、個人のオンデマンド測定値と衣料品仕様のデータベースとの比較を容易にし、個人に最適なRTW衣料品のサイズを推奨する。
【0032】
RTW衣料品の各スタイルは、特定の身体(マネキンまたは実際の人であり得る)に基づいて、または仮想統計的グレーディング(たとえば、25~45歳の平均男性は寸法x、yおよびzを有する)に基づいて設計される。RTW衣料品には、商用既製(COTS)衣料品が含まれるが、これに限定されない。RTW衣料品は、衣料品店および/または電子商取引ウェブサイトから購入できる。マネキンおよび実際の人は、本明細書ではフィットモデルと呼ばれる。フィットモデルの形状と寸法は固有である。パターンは、衣料品デザイナーが意図した方法でフィットモデルにフィットする衣料品品目用に開発される。パターンに基づいて衣料品仕様が生成される。さまざまな衣料品の品目がフィットモデルに合わせてデザインされる。このような各衣料品品目は、フィットモデルの身体にどのように置かれるか、生地がどのようにかかり、垂れ下がり、現れ、フィットモデルの動きに反応するかという点で固有である。したがって、そのような各衣料品品目は、固有のスタイルとみなされる。それぞれの固有のスタイルには、衣料品品目の3D図形表現を決定する多数の測定値によって表されるパターンがある。衣料品仕様にはこれらの測定値が含まれる。製造中に、生地は衣料品仕様に合わせて裁断され、衣料品品目に組み立てられる。それぞれの固有のスタイルの基本サイズがフィットモデルから導出され、衣料品品目に割り当てられる。大きいサイズと小さいサイズは、固有のスタイルの「グレーディングスケール」を作成する基本サイズから派生する。グレーディングスケールは、衣料品品目全体のサイズが大きくなるにつれてパターンのさまざまな測定値がどのように増加するか、および衣料品全体のサイズが小さくなるにつれてパターンの測定値がどのように減少するかに関係する。人々の身体の寸法は、その人の根本的な体型に関係なく直線的に増加するわけではない。
【0033】
フィットモデルのサイズは固有であり、人口の所定の割合の体型の近似表現を提供する。スタイルとデザインによっては、ベーススタイルは、測定値とプロポーションがフィットモデルに近い20%の人々によく合う場合がある。フィットモデルと同様の体型を持つ人々に対する段階的サイズのフィットの質は、グレーディングスケールの開発時に使用される仮定に基づいて異なる。
【0034】
同じ衣料品会社が、より広範囲の体型を表すスタイルを作成するために、異なる体型の異なるフィットモデルを使用する場合がある。より多くのスタイル、より多くの体型が作成されるほど、グレーディングスケール上のさまざまなサイズのさまざまな体型の人々に適度にフィットする可能性が高くなる。さまざまなスタイルおよび/または衣料品会社で使用されるフィットモデルには一貫性がない。似たようなプロポーションのモデルにフィットさせるためにさまざまなデザイナーが作成した基本サイズには一貫性がない。
【0035】
消費者は、同じまたは異なる会社の異なるスタイルおよびグレーディングスケールのすべてが、フィット感の緩さ、きつさ、および外観などの自分の固有の好みに応じて自分の固有の体型および寸法にどのようにフィットするかを迅速に理解するための効率的かつ合理的な解決策を持っていない。本解決策は、消費者および/または他の個人が、衣料品の外観の好みに応じて最適なフィット感を提供するブランド、スタイル、および/または衣料品品目を効率的かつ迅速に理解し、識別することを支援するための、少なくとも部分的に自動化された手段を提供する。本解決策は、基盤となる演算システムが自動的に、および/または顧客が身体測定のために物理的な店舗に行く必要がなく、衣料品の推奨を行うことができ、衣料品品目の関連する検索結果をより迅速に特定し、オンラインショッピングプラットフォームのユーザーに同じもの(たとえば、衣料品の推奨および/または検索結果)を表示できるため、オンラインショッピングプラットフォームを改善し、これは、顧客満足度の向上につながる。本解決策の改善された検索結果/衣料品推奨機能は、従来のシステムと比較して対象となる衣料品品目の検索総数が減少するため、オンライン配送プラットフォームのリソース集中性の改善にもつながる。
【0036】
本解決策は、各個人の固有の体型および測定値に基づいて、特定のスタイルに最適なサイズを決定するための、費用対効果の高い自動システムを提供する。衣料品品目はRTW衣料品品目であり、カスタムフィット衣料品品目ではないため、多くの場合、特定のスタイルに最適なサイズを得るには、個人の個人的な好みに合わせて変更する必要がある。本解決策は、スタイルの最適なサイズが特定の個人にどのようにフィットするかを身体の部位ごとの詳細なレベルで決定する。この詳細な情報は、ユーザーに提供され、ユーザーは、衣料品品目を試着せずにオンラインで購入する前に衣料品品目の全体的なフィット感の品質に満足できるかどうかを判断できるようになる。この情報により、物理的な小売り店を訪問して衣料品品目を試着する必要がなく、物理的な店舗を訪問する際に衣料品品目を試着する必要もなく、および/または小売り店の従業員の支援も必要なく、ユーザーは、自分の固有の体型に最適なフィット感を提供する、および/または自分の個人的なフィット感の好みに最適なものを提供する、比較的多数の衣料品会社/ブランドのスタイルに焦点を当てることができる。
【0037】
例示的なシステム
【0038】
次に図1を参照すると、本解決策を実装するシステム100の図である。システム100は、衣料品の選択、購入、変更、および/または製造に関する取引を容易にするための固有のサービスグループ124をユーザー142、144に提供するように構成されている。サービスには、身体測定サービス、サイズマッチングサービス、顧客管理サービス、カスタム仕立て/製造サービス、製品改善サービス、および/またはバーチャルフィットサファリサービスが含まれる。挙げられた各サービスについては、以下で詳しく説明する。
【0039】
システム100は、ブロックチェーン技術を使用して、取引情報を不変台帳に記憶してもよい。たとえば、衣料品品目が個人によって購入または返品されるとき、衣料品品目が仕立て装置130によって変更または製造されるとき、および/または衣料品品目が配送されるか、またはその他の方法で個人に提供されるとき(たとえば、対面または自動運転車の使用など)、ブロックはブロックチェーンに追加される。
【0040】
システム100は、サービスプロバイダの1人または複数の顧客および/またはサービスから恩恵を受ける個人顧客を含む他の個人によって使用されるクライアント装置102を備える。クライアント装置102は、センサーデータを生成し、および/または他の情報を取得することによって、ユーザー142の3D図形表現の作成を容易にするように構成される。本解決策のこの機能は、身体測定サービスとして提供される。クライアント装置102には、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルド走査装置および/または他の装置が含まれるが、これらに限定されない。クライアント装置102は、1つまたは複数のセンサーを備える。センサーには、カメラ、レーダーシステム、LiDARシステム、光学感知システムおよび/または近接センサーが含まれるが、これらに限定されない。ハンドヘルド走査装置には、「レーダー走査範囲および効率を改善するためのシステムおよび方法」と題する米国特許第11,287,521号(「‘521特許」)に記載されているハンドヘルド走査装置、および/または「不規則な物体をサイジングするためのハンドヘルドマルチセンサーシステム」と題する米国特許第9,575,172号(「‘172特許」)に記載されているハンドヘルド走査装置が含まれるが、これに限定されない。‘521特許および‘172特許の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
身体測定サービス
【0042】
クライアント装置102は、複数の異なる身体測定技術を実装する。身体測定技術は、クライアント装置102のユーザー142、144によって手動で、および/または個人および/または周囲環境の検出された状態に基づいてクライアント装置102によって自律的に選択可能である。手動選択は、クライアント装置102の物理的な仕掛けおよび/または仮想的な仕掛けを使用して実現することができる。物理的な仕掛けには、押下可能なボタンおよび/またはキーパッドのキーが含まれるが、これらに限定されない。仮想的な仕掛けには、タッチスクリーンディスプレイの仮想ボタンおよび/または選択可能な項目を含むドロップダウンメニューが含まれるが、これらに限定されない。
【0043】
自律的な選択は、たとえば、クライアント装置102の1つまたは複数のセンサーによって生成されたセンサーデータを使用して実現することができる。センサーには、位置センサー(たとえば、GPSセンサー)、高度センサー、湿度センサー、光センサー、温度センサー、水分センサー、熱センサー、および/または臭気センサーが含まれるが、これに限定されない。ルックアップテーブル(LUT)は、各身体測定技術をいつ使用すべきか、または使用すべきでないかの条件を指定するデータ記憶装置114に記憶されていてもよい。たとえば、温度の変化や照明不足は、レーダーシステムおよび/またはライダーシステムによる測定に影響を与える可能性がある。したがって、カメラベースの身体測定技術は、クライアント装置102の内部構成要素および/または外部表面の動作温度が、レーダーおよび/またはライダーシステムの適切な動作のための温度の閾値範囲外にあるシナリオでは望ましい場合がある。対照的に、周囲環境の湿度が閾値湿度および/または周囲光の量が閾値レベルを下回るシナリオでは、(カメラベースの身体測定技術とは反対に)レーダーおよび/またはライダーベースの身体測定技術が望ましい場合がある。本解決策は、この例の詳細に限定されない。
【0044】
身体測定技術のそれぞれは、個人の固有のユーザープロファイルおよび個人の身体の関連する3D図形表現の作成を容易にするために、いつでも使用することができる。固有のユーザープロファイルには、個人の固有の識別子、顧客番号、個人の連絡先情報、クラウドベースサービスのサブスクリプション情報、プライバシー設定、個人の年齢、個人の性別、身体プロファイル、衣料品の外観の好み、および/または衣料品のフィット感の好みが含まれるが、これらに限定されない。身体プロファイルには、身体種類、体型、および/または身体姿勢を定義する情報が含まれるが、これらに限定されない。身体種類には、砂時計身体種類、リンゴ身体種類、三角形または洋ナシ身体種類、定規身体種類、および/または逆三角形身体種類が含まれるが、これらに限定されない。体型は、クライアント装置102のセンサーを使用して取得された測定データ、および/またはユーザーによるクライアント装置102への入力によって定義することができる。身体姿勢には、健康な姿勢、後弯姿勢、平らな背中の姿勢、および/またはスウェイバック姿勢が含まれるが、これらに限定されない。衣料品の外観の好みには、色、パターン(たとえば、チェック柄および/またはストライプ)、装飾デザインの詳細、スタイル(たとえば、Aラインスカートおよび/またはプリーツスカート)、ブランド、生地(たとえば、綿、デニム、レース、リネンおよび/または革)、留め具の種類(たとえば、ボタン、ジッパー、面ファスナーなど)、および/または長さ(たとえば、膝丈、ふくらはぎ丈、短袖、長袖など)が含まれるが、これらに限定されない。衣料品のフィット感の好みには、ルーズ、タイト、エクストラスリム、スリム、アスレチック、ストレート、クラシックフィット、シームおよび/またはダーツが含まれるが、これらに限定されない。個人の身体の3D図形表現には、図2に示すような表面モデル250が含まれるが、これに限定されない。
【0045】
たとえば、身体プロファイルを作成するために最初に第1の身体測定技術が使用され、その後の2回目に身体プロファイルを更新するために第2の異なる身体測定技術が使用される。第1の身体測定技術は、スキャナ測定ベースの技術を含むことができ、第2の異なる身体測定技術は、自己測定ベースの技術を含むことができる。身体プロファイルは、特定の基準が満たされたときに演算システムによって更新されてもよい。たとえば、システムは、人の体重が閾値分、変化したとき(たとえば、10ポンド以上増減したとき)、および/または人の姿勢やその他の身体的特徴を変更する操作が実行されたときに、身体プロファイルを更新する操作を実行する。本解決策は、これらの例の詳細に限定されない。
【0046】
2つ以上の身体測定技術を組み合わせて、個人の身体の固有のプロファイルおよび関連する3D図形表現の作成を容易にすることができる。この場合、2つ以上の身体測定技術によって取得された測定値を組み合わせて、最終的な身体測定値を生成してもよい。たとえば、レーダー深度値をLiDARデータセットと組み合わせて3D点群を生成でき、この点群を使用して、個人の身体の3Dモデルを作成する、または、3D点群が最もフィットまたは合う人体のために事前に定義された複数の3Dモデルからある3Dモデルを選択することができる。加えて、または代わりに、1つまたは複数の所与の身体部分(たとえば、上腕周囲)の3Dデータ点は、自己測定ベースの処理または他の種類の測定処理中にシステムに入力された値にしたがって修正されてもよい。さまざまな測定技術によって得られた測定値は、平均したり、重み付けしたり、その他の方法で組み合わせたりすることができる。測定値の各セットに関連付けられた重みは、事前に定義され、データ記憶装置(データ記憶装置114など)に記憶されてもよい。一般にスキャナ測定は自己測定よりも正確であると考えられているため、いくつかの場合では、スキャナベースの測定処理中に取得された測定値は、自己測定ベースの処理中に取得された測定値よりも大きく重み付けされる。本解決策は、この例の詳細に限定されない。
【0047】
測定値は、ソフトウェアアルゴリズムを使用してオンデマンドで固有のプロファイルおよび/または3D図形表現から導出することができる。測定値は、オンデマンドで計算され、データ記憶装置114に維持されてもよいし維持されなくてもよい。すべての身体測定技術は、同じマッチングエンジンに対して働く。
【0048】
いくつかのシナリオでは、使用のあらゆる事例において、新たな測定値の作成が必要となる。その意味で、クライアント装置102は、身体表現作成システムである。各身体表現は、データ記憶装置114にカタログされ、Bodi-IDと呼ばれる固有の識別子を使用してアクセスされる。このオンデマンドの作成は、実際問題として手動で行うことはできず、固有のプロファイルから作成できる測定値の数は基本的に無制限であり、通常の手動の能力を超えている。作成されると、測定値は、以下で説明するようにさまざまな目的に使用される。
【0049】
クライアント装置102がハンドヘルド走査装置である場合、オペレータ142は、それを使用して、完全に服を着た個人144から服を着ていない身体の正確な3D図形表現を作成するのに役立つセンサーデータを取得する。ハンドヘルド走査装置は、‘521特許および/または‘172特許に記載されているものと同じまたは類似のものであることができる。ハンドヘルド走査装置は、カメラ、レーダーシステム、および/または光学感知システムを採用することができる。加えて、または代わりに、ハンドヘルド走査装置は、LiDARシステムを採用することができる。したがって、ハンドヘルドスキャナによって生成されるセンサーデータには、画像、ビデオ、レーダーデータ、LiDARデータ、および光学データが含まれてもよい。センサーデータは、クライアント装置102(たとえば、独自のソフトウェアを使用して)または別の装置(たとえば、クライアント装置の補助装置または別のスタンドアロン装置)によって処理されて、服を着ていない身体の正確な3D図形表現を作成してもよい。さらに、または代わりに、センサーデータは、ハンドヘルド走査装置からネットワーク104を介してサービスプロバイダシステム106に通信され、そこで処理されて、服を着ていない身体の正確な3D図形表現が作成される。ネットワーク104には、インターネットおよび/またはセルラーネットワークが含まれるが、これらに限定されない。
【0050】
クライアント装置102がハンドヘルド走査装置以外の装置(スマートフォンなど)である場合、固有のプロファイル/3D図形表現の作成は、クライアント装置上でインストールされた/作動する/実行する独自のアプリケーションおよび/またはウェブアプリケーション(個別におよび/または総称して「アプリ」と呼ばれる)によって支援される。アプリは、写真変換、LiDARビデオ変換、および/または手動支援変換を実行するように構成される。ハンドヘルドスキャナ、3DビデオLiDAR、および2-写真のアプリケーションでは、各変換には、2D/3Dセンサーデータを個人144の3D体型モデルに変換することが含まれる。2-写真には、正面写真と側面写真が含まれる。3D表現は、追加または代替として、単一の画像(写真やビデオなど)から抽出されてもよい。
【0051】
写真変換は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,842,906号(「‘906特許」)に記載されている処理を含むことができるが、これに限定されない。写真変換は、概して、正面透視図から個人144の第1の画像を取り込み、側面透視図から個人144の第2の画像を取り込むことを伴う。第1および第2の画像が取り込まれるとき、個人144は、服(たとえば体にフィットする衣料品)を着ている。衣料品には、個人の身体または素肌の輪郭を正確に反映するように、個人の身体にぴったりとフィットする衣料品を含めることができる。次に、アプリは、第1および第2の画像をサービスプロバイダシステム106にアップロードする。サービスプロバイダシステム106では、サーバー112が、画像をデータ記憶装置114に記憶する操作を実行し、および/または第1および第2の画像に基づく個人の身体の3D図形表現を作成する操作を実行する。身体の寸法は、3D図形表現からオンデマンドで抽出できる。
【0052】
ビデオ変換には、概して、クライアント装置102のカメラ装置および/またはLiDARシステム(または将来作成される可能性のある同等のもの)を使用して、個人144の深度ビデオおよび/またはカラービデオを記録することが含まれる。ビデオ、はサービスプロバイダシステム106にアップロードされる。サービスプロバイダシステム106では、サーバー112が、LiDARからの深度マップおよび/またはカラービデオをデータ記憶装置114に記憶するための操作を実行し、および/またはビデオに基づいて個人の身体の3D図形表現を作成するための操作を実行する。深度マップは、カメラから対象までの距離をピクセル値とする2D画像として定義される。カメラの固有パラメータは、深度マップを複数のデータポイントで構成される3D点群に変換するために使用される。個人の身体の3D図形表現は、3D点群を備えていてもよく、3D点群に基づいて生成/選択された3D表面モデルを備えることができる。身体測定値は、3D図形表現からオンデマンドで抽出できる。
【0053】
手動支援変換には、アプリを使用して少数の自己測定を行うようにユーザー144をガイドするために、クライアント装置102によって操作を実行することが含まれる。アプリは、測定値をサービスプロバイダシステム106にアップロードする。サービスプロバイダシステム106では、サーバー112は、身体測定データをデータ記憶装置114に規則する操作を実行し、および/または機械学習アルゴリズムを使用しておよび/または身体測定値のライブラリ126を使用した測定追加の身体測定値を予測する操作を実行する。実際の身体測定値と予測された身体測定値は、サーバーによって個人の身体の3D図形表現を作成するために使用される。これらの自己測定値に加えて、追加の身体測定値は、3D図形表現からオンデマンドで抽出および/または予測できる。身体測定データは、人の身体のさまざまな部分の身体測定値を備える。
【0054】
例示的な3D点群200が図2に提供される。3D点群200は、LiDARデータ、光学データ、レーダーデータおよび/またはカメラデータ(たとえば、画像またはビデオ)を使用して生成することができる。次に、3D点群200は、任意の既知の技術または将来知られる技術にしたがって処理されて、表面モデル250が取得される。そのような技術の1つが、‘521特許で説明されている。個人の身体の3D図形表現は、表面モデル250を備える。
【0055】
サイズマッチングサービス
【0056】
3D図形表現(たとえば、図2の表面モデル250)が作成されると、サーバー112は、それを使用して、サイズマッチングサービスを介して個人の身体に衣料品を合わせる。サイズマッチングサービスは、各スタイルのパターン、生地および構造の特徴に関連する詳細な技術仕様128を利用する。技術仕様は公開されておらず、一般公開されていない。したがって、サイズマッチングサービスは、従来の解決策を使用して実行できた作業を複製しない。情報は、データ記憶装置114に記憶される。パターンの技術仕様128は、複数の2Dおよび/または3D測定値の形式でスタイルの2Dおよび/または3D記述を備える。技術仕様128は、生地とその特徴を特定してもよい。
【0057】
サイズマッチングサービスを提供するための方法300のフロー図が図3に提供される。方法300は、図1のサーバー112および/または図1のクライアント装置102によって少なくとも部分的に実行される。方法300は、302で始まり、サーバー112が身体測定サービスによって生成された身体測定データを取得する動作を実行する304に続く。身体測定データは、人の身体のさまざまな部分の身体測定値を含むことができるが、これに限定されない。
【0058】
次に306で、サーバー112は、随意に身体測定データを使用して、仮想演算環境内に人々のアバターを生成する。この人は、図1の個人144の身体と一致する身体を有する。ここで使用される「一致」という用語は、正確に一致すること、または閾値(たとえば、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、85%以上、85%以上、95%以上)で一致することを意味する。身体測定データ400を使用して生成されたアバター402を示す図が図4に提供される。ここでは、アバターを作成するための任意の既知の技術、または今後知られる技術を使用することができる。アバター302は、サーバー112および/またはクライアント装置102上に表現されてもよい。アバター302は、制御可能な身体運動能力を有する仮想ソフトウェア環境における人の姿のコンピュータ図形表現を備える。各表面モデル250も、人の姿のコンピュータ図形表現を備えるが、アバター302によって実現される制御可能な身体の動きはできない。表面モデルは、異なる身体測定方法(たとえば、2-写真法、LiDARスキャン方法、および/または手による測定方法)を使用して作成することができる。アバター302の身体の動きは、ユーザーソフトウェアと演算装置の対話を介して図1の個人144によって制御することができる。身体の動きには、腕の動き(たとえば、上、下、円を描く、および/または曲げる動き)、脚の動き(たとえば、上、下、および/または曲げる動き)、ウエストの動き(たとえば、円を描くまたは曲げる動き)、歩く動き、走る動き、個人144によって見られるアバターの斜視図を変更するための身体を回転する動き、頭を回転する動きおよび/または首を曲げる動きが含まれるが、これらに限定されない。
【0059】
308~310では、サーバー112は、図1の技術仕様128からスタイルの2Dまたは3D記述を取得する動作も実行し、随意に2Dまたは3D記述の2Dまたは3D測定値を仮想3D衣料品品目に変換する。仮想3D衣料品品目500の図が図5に示されている。次に、312で、仮想3D衣料品品目は、アバターに適用されてもよい。アバター400に適用された仮想3D衣料品品目500を示す図が図5に提供されている。仮想衣料品をアバターに適用するための任意の既知の技術、または今後知られる技術をここで使用することができる。
【0060】
312は、(i)生地の特性(生地の重量、生地の組成および/または生地の弾性を含む)がアバター上の仮想3D衣料品品目および/または個人の3D図形表現の全体的なフィット感にどのように影響するかを考慮するアルゴリズム、および/または(ii)衣料品品目がどのようにかかり、垂れ下がり、現れ、アバター上または個人の3D図形表現の動きに反応するかに影響を及ぼす弾性やその他の特性に対する衣類の構造の影響に基づいて、アバター上での仮想衣料品品目の全体的なフィット感を調整するアルゴリズムを採用することができる。一部のシナリオでは、アバターには個人の顔の特徴やその他の特徴が欠けているため、アバターはいくつかの一般的な特徴を備えているように見える。
【0061】
312の結果は、対応する物理的衣料品品目が全体的かつ詳細な方法で現実世界の個人144に実際にどのようにフィットするかの仮想表現を提供する。これに関して、仮想表現は、着用者が1つまたは複数の体位をとっている間、および/または着用者がウォーキングやランニングなどの1つまたは複数の身体活動を行っている間に、衣料品品目が身体の各部分にどのようにフィットするかを示す。
【0062】
任意の314~316では、サーバー122は、衣料品品目のサイズを1回または複数回調整する動作を実行し、(調整されたサイズを有する)衣料品品目がどのように個人にフィットするかを評価する。この評価には、身体測定値を、異なるスタイル、サイズ、およびブランド関連性を有する複数の衣料品品目に関連付けられた基準測定値と比較すること、比較結果に基づいて衣料品品目を特定すること、生地の弾性と衣類の構造が、個人の複数の身体部分のそれぞれに対する識別された各衣類品目のフィット感にどのように影響するかを分析すること、および/または分析の結果と個人のフィット感の好みに基づいて衣料品品目をフィルタリングすること、を含むことができる。
【0063】
加えて、または代わりに、314~316の動作は、仮想3D衣料品品目のサイズを1回または複数回調整し、(調整されたサイズを有する)仮想3D衣料品品目がアバター302および/または個人の身体の3D図形表現(たとえば、図2の表面モデル250)にどのようにフィットするかを評価することを含むことができる。この評価の結果は、対応する物理的衣料品品目が個人144にどのようにフィットするかについての結論を下すために使用することができる。たとえば、サーバー112は、サイズが小さい物理的衣料品品目(たとえば、スカート)が、個人144のウエストの周りにきつい、および/または個人のヒップの上を滑らせることができないと結論付けてもよい。本解決策は、この例の詳細に限定されない。
【0064】
316の評価では、(1)生地の特性(生地の重量、生地の組成、および/または生地の弾性を含む)が、個人に対する対応する物理的衣料品品目の全体的なフィット感にどのように影響するか、(2)生地の弾性/伸縮性が、個人の実際の身体のさまざまな部分への実際の衣料品品目のフィット感にどのような影響を与えるか、および/または(3)衣料品品目がどのようにかかり、垂れ下がり、現れ、個人の身体の動きに反応するかに影響を及ぼす弾性やその他の特性に衣類の構造が影響を及ぼすか、を考慮することができる。たとえば、小さいサイズの仮想3D衣料品品目は、アバターのウエスト周りがきついが、対応する物理的衣料品品目の生地は弾性があるか、または一定量だけ伸びることができる。この弾性または伸縮性の特徴により、物理的衣料品品目は、所定の範囲(たとえば、28~30インチ)の測定値を有するウエストの周囲にフィットすることができる。システムは、この原理を理解し、それに応じてアバターのウエスト周りの仮想衣料品品目のフィット感を調整することができる(たとえば、生地の弾性/伸縮性により、仮想衣料品品目のウエストサイズを可変ウエストサイズの最大値まで増加させる)。本解決策は、この例の詳細に限定されない。
【0065】
318では、316で実行された評価の結果を使用して、所与のサイズの対応する物理的衣料品品目が、個人の体型および/または衣料品のフィット感の好みに従って個人144によくフィットするかどうかを判定する。たとえば、個人は、スカートがヒップにかかる、および/または膝の高さで終わることを好む。サーバー112は、小さいサイズのスカートは、ウエスト/ヒップの周りがきつい、および/または膝の数インチ上で終わるため、個人にはよくフィットしないと判断してもよい。しかしながら、サーバー112は、中程度のサイズのスカートが、ウエスト/ヒップの周りがきつくない、および/または膝まで伸びるので、個人によくフィットすると判断してもよい。本解決策は、この例の詳細に限定されない。
【0066】
任意の320では、システムは、所与のサイズの物理的衣料品品目がよくフィットすると決定された場合、個人に衣料品のサイズを推奨する。衣料品推奨には、物理的衣料品品目の識別子、衣料品品目の推奨サイズ、衣料品のブランドの識別子、物理的衣料品品目を販売する1つまたは複数の事業体の識別子、物理的衣料品品目の在庫があるかどうかを示す情報、物理的衣料品品目で利用可能な異なる色、パターン、および/または特徴を指定する情報、および/または物理的衣料品品目の価格が含まれるが、これらに限定されない。また、推奨では、個人の身体に類似またはよりよくフィットすると予測される1つまたは複数の他の衣料品品目を、推奨される物理的衣料品品目として識別してもよい。続いて、322が実行され、方法300が終了するか、または他の動作が実行される(たとえば、302に戻る)。
【0067】
318~320において、サーバー112は、最初に、衣料品品目がその人の身体のすべての部分にフィットする能力に基づいて、個人のサイズを適格または不適格としてもよい。その後、サーバー112は、身体の連続した部分がスタイルにフィットしなくなるまで、適格とするサイズを反復する処理を実行する。複数のサイズが適格である場合、特定のスタイルでの測定値の階層を識別する加重ルールによって、最も高いスコアのサイズが決定される。この繰り返しにより、最終的に身体のあらゆる部分にフィットする推奨スタイル/サイズが決定される。次いで、サーバー112は、個人142/144に、推奨スタイル/サイズがカスタムフィットではない場合に、その人の身体のさまざまな部分にどのようにフィットするかについての説明を提供する。サーバー112は、衣料品品目の生地の弾性が、多かれ少なかれ弾性のある生地で異なるスタイル/サイズの推奨を必要とする個人の身体の部分にどのように適応するかを考慮する。反復ロジックでは、同様の方法でフィットに影響を与える主要な構造パラメータが考慮される。システムは、身体のさまざまな部分のフィット関数を作成し、一致する衣料品品目などに応じて異なる重みが割り当てられた各身体部分のフィット関数を使用してスコアを演算する。
【0068】
反復ロジックはまた、要求される外観標準に関して第三者によって確立された特定の基準も考慮する。サービスプロバイダシステム106が制服の推奨を提供するために使用されている場合、クライアントの外観標準は、クライアントのイメージ意図に適合しなければならない基準を確立してもよい。これらの基準は、重ね着の標準(たとえば、スーツのジャケットは、ユニフォームセット内のすべての下層の衣類の上で完全に閉じなければならない)や、長さと容易さに関する標準(どの程度きついか緩いかが許容されるか)を確立することがある。
【0069】
マッチング処理では、選択された品目によって包まれる身体の主要な領域について、個人の身体測定値が利用可能であることが必要である。サービスプロバイダシステム106は、いつでもライブラリ126内の任意のスタイルに対して必要な測定値をオンデマンドで要求することができる。これは手動処理を再現したものではなく、手動処理では実行できない。
【0070】
サイズマッチングアルゴリズムは、技術仕様の3D表現が個人、該当するのであれば、制服の持ち主の好みにしたがって個人の固有の身体にどのようにフィットするかを逐次比較するアルゴリズムを使用することによって、必要な測定値を最適なサイズに適合させる。
【0071】
クライアント管理サービス
【0072】
クライアント管理サービスは、個人144に、その品目が自分の身体のさまざまな部分にどのようにフィットするのか、同様に、大きいサイズまたは小さいサイズがどのようにフィットするのかを説明する情報を提供し、個人がサイズ選択の基礎を理解し、それが自分の好みと一致するかどうかを判断できるようにする。サービスプロバイダシステム106により、ユーザー142、144は、異なる衣料品会社またはブランドの複数のスタイルに関するこの情報を同時に、並行して、または順次に受信することができる。情報は、配送の前後に代替ソースを通じて提供されてもよい。ガイダンスは、クライアント装置102上のアプリを使用して、および/または電子商取引ウェブサイト上に情報を表示できるベンダーへのデータフィードを通じて、衣料品品目の購入または配送前に提供されてもよい。ガイダンスは、購入後または配送後に、BodiGuide と呼ばれるアプリ上のソフトウェア機能を使用して提供されてもよい。BodiGuideは、顧客が購入または受け取った製品のフィット感をレビューするのに役立つ。BodiGuideは、身体のさまざまな部分でのフィット感を確認し、着用者がそのサイズが推奨される理由を理解するのに役立つ。また、着用者に、より大きいおよび/またはより小さいサイズが自分の体にフィットするかどうかを示し、返品、交換、または変更の影響を理解する。
【0073】
次に図6を参照すると、個人(たとえば、図1の個人142および/または144)または企業に衣服のフィット情報を提供するための例示的な方法600のフロー図が提供されている。方法600は、個人に関連して説明される。個人は、顧客(または着用者)または企業の従業員であってもよい。
【0074】
方法600は、602で始まり、604に続き、個人がクライアント装置(たとえば、図1のクライアント装置102)を使用して、1つまたは複数のクラウドベースのサービスまたはオンラインサービスを提供するソフトウェアアプリケーションを起動する。クラウドベースまたはオンラインサービスには、身体測定サービス、サイズマッチングサービス、および/またはクライアント管理サービスが含まれるが、これらに限定されない。身体測定サービスおよびサイズマッチングサービスは、上記と同様でよい。クライアント装置は、衣料品品目を購入するために電子商取引ウェブサイトにアクセスするために使用することもできる。
【0075】
電子商取引ウェブサイトのウェブページ700の図が図7に提供される。いくつかのシナリオでは、ソフトウェアアプリケーションは、ウェブページ700を提供するサーバーと通信するように構成され、ソフトウェアアプリケーションにウェブサイトとのユーザーソフトウェアの対話の通知が提供される。たとえば、ユーザーがウェブページ700上に提示された衣料品品目702を選択すると、ソフトウェアアプリケーションに通知されてもよい。本解決策は、この例の詳細に限定されない。
【0076】
606で、クライアント装置は、1つまたは複数の衣料品品目に関連付けられた衣料品のフィット情報を取得するためのユーザー入力を受信する。図8には、ウェブページ700とともに表示されるソフトウェアアプリケーションのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)800を示す図が提供されている。GUI800は、ウェブページ700に対して任意の位置または場所にあるクライアント装置の表示画面上に表示することができる。たとえば、図8に示すように、GUI800は、ウェブページ700の上に少なくとも部分的に重ねることができる。あるいは、GUI800は、重ならないようにウェブページ700に隣接して表示することもできる。GUI800は、ソフトウェアアプリケーションに情報を入力するための1つまたは複数の手段を備える。たとえば、テキストボックス804は、ユーザーが関心のある1つまたは複数の衣料品品目に関する情報を入力できるように提供され、仮想ボタン806は、クラウドベースまたはオンラインサービスから衣料品のフィット情報を要求するためのユーザーソフトウェアの対話を可能にするために提供される。本解決策は、この例の詳細に限定されない。
【0077】
いくつかのシナリオでは、テキストボックス804には、個人によって選択されたウェブページ700の衣料品品目802に関連付けられた情報が自動的に入力される。情報には、ブランド、品目の種類(たとえば、ショートパンツ、シャツ、スカート、ドレスなど)、品目名、品目識別子、価格、サイズ、色、および/またはパターン名が含まれるが、これらに限定されない。個人は、ソフトウェアアプリケーションによってテキストボックス804に自動的に挿入された情報を変更することができる。本解決策は、この点に関して限定されない。
【0078】
608では、クライアント装置は、606のユーザー入力に応答して、衣料品のフィット情報に対する要求を生成する。要求には、個人の固有の識別子および/または関心のある衣料品品目に関連する情報(たとえば、図8のテキストボックスに入力された情報)が含まれるが、これらに限定されない。要求は、608でクライアント装置から通信され、610でサーバーで受信される。
【0079】
サーバーでは、612で、衣料品品目の各サイズが個人にどのようにフィットするかを予測する操作が実行される。衣料品品目には、要求で特定された関心のある品目、および/または関心のある品目に基づいてサーバーによって選択された他の品目を含めることができる。たとえば、サーバーは、関心のある衣料品品目と同様の全体デザインおよび/または関心のある衣料品品目と同様の特徴を有することが知られている他の衣料品品目を識別し、選択することができる。この予測は、サイズマッチングサービスに関して上で説明したのと同じまたは似た方法で、身体測定データ(たとえば、図4の身体測定データ400)および/または個人の身体の3D図形表現(たとえば、図2の表面モデル250)を使用して行うことができる。したがって、サーバーは、既知の衣料品仕様および身体測定データに基づいて衣料品品目が個人の身体の各関連部分にどのようにフィットするかを決定するための測定比較操作を実行することができ、および/または対応する仮想衣料品品目を個人の身体の3D図形表現に適用することで、衣料品品目のフィット感を決定する操作を実行することができる。これらの操作の結果は、衣料品品目が個人にどのようにフィットするかについての予測を定義する。
【0080】
614では、サーバーは、612の予測結果に基づいて、各衣料品品目に最もフィットするサイズを選択する。たとえば、予測結果は、中程度のサイズの衣料品品目が個人の身体のいずれの関連部分でもきつかったり緩かったりしないことを示す一方で、予測結果は、他のサイズの衣料品品目は個人の1つまたは複数の関連する身体部分できついおよび/または緩いことを示すため、サーバーは、衣料品品目702に対してこのサイズを選択する。たとえば、衣料品仕様値が身体測定データ値以下である場合、および/または衣料品仕様値が身体測定データ値よりも閾値量(たとえば、0~1cm)、大きい場合、衣料品品目は、身体の一部にきついとみなされてもよい。たとえば、衣料品仕様値が身体測定データ値よりも閾値量(たとえば、0.5インチよりも大きい)、大きい場合、衣料品品目は、身体の一部に緩いとみなされる。本解決策は、この例の詳細に限定されない。
【0081】
616において、サーバーは、選択された最もフィットするサイズを有する衣料品品目の予測されたフィット感が、個人のユーザープロファイルで定義された衣料品のフィット感の好みを満たすかどうかを判定する動作を実行する。たとえば、ドレスに対する衣料品のフィット感の好みは、膝の高さで終わる、特定の身体部分(たとえば、ヒップおよびお腹)の周りにきつくフィットする、および/または特定の身体部分(たとえば、肩は上に手を伸ばすときの可動性を目的とした肩)の周りに緩めにフィットすることである。サーバーは、衣料品仕様、身体測定データ、および/または個人の3D表現を使用して、ドレスが特定の身体部分の周りにきつくまたは緩くフィットするかどうか、膝の高さ、膝の高さより閾値量(たとえば、1インチより大きい)、上、または膝の高さより閾値量(たとえば、1~2インチ大きい)、下で終わるかどうかを判定する。本解決策は、この点に関して限定されない。
【0082】
618に示すように、衣料品のフィット感の好みを満たさない衣料品品目は、それ以上の考慮から不適格とされてもよい。たとえば、中程度のドレスは、膝の高さより閾値量((たとえば、1インチより大きい)、上で終わる、または、膝の高さより閾値量(たとえば、1~2インチより大きい)、下で終わるとき、不適格とされる。本解決策は、この点に関して限定されない。
【0083】
次に任意の620において、サーバーは、個人の身体への改善されたフィット感を実現するために、残りの衣料品品目のいずれかを(たとえば、仕立てによって)変更できるかどうかを判定することができる。たとえば、616では、中程度のドレスは、個人の膝上で、そこから閾値距離未満の位置(例えば、個人の膝上1インチ未満の位置)で終わることが予想されると決定される。この特定の衣料品品目の衣料品仕様では、裾によりドレスを少なくとも0.5インチ伸ばすことができることが示される。また、別の小さなドレスは、個人の膝下で、そこから閾値距離未満の位置(例えば、個人の膝下1~2インチ未満の位置)で終わることが予想されると決定される。この場合、サーバーは、このドレスの長さを膝の高さで終わるように一定量だけ短くするように変更できると判断できる。本解決策は、この例の詳細に限定されない。
【0084】
任意の622では、サーバーは、残りの衣料品品目ごとにフィットスコアを生成することができる。フィットスコアは、たとえば、衣料品仕様値と身体測定データ値との差を重み付けして組み合わせる数学的アルゴリズムを使用して演算することができる。数学的アルゴリズムは次のように定義できる。
S=(w1・d1)+(w2・d2)+・・・+(wx・dx) (1)
ここで、Sはフィットスコアを表し、w1、w2、・・・、wxは重みをそれぞれ表し、d1、d2、・・・、dxは身体測定データ値と対応する衣料品仕様値と(たとえば、個人のウエスト寸法と所与の衣料品品目のウエスト仕様値と)の間の差を表す。重みは、事前に定義された数値(たとえば、0から10までの整数)にすることができ、さまざまな衣料品品目について同じであっても異なっていてもよい。本解決策は、数式(1)に限定されない。たとえば、フィットスコアは、数式(2)に示すように加重平均とすることができる。
S={(w1・d1)+(w2・d2)+・・・+(wx・dx)}/N (2)
ここで、Xは組合わせられる様々な値の合計数である。次に任意の624で、サーバーは、フィットスコアに基づいて衣料品品目をランク付けする。衣料品品目は、最低のフィットスコアから最高のフィットスコアまで、またはその逆にランク付けできる。
【0085】
626において、サーバーは、衣料品のフィット情報を生成するための動作を実行する。衣料品のフィット情報には、残りの衣料品品目の識別情報、残りの衣料品品目の説明、残りの衣料品品目のランキング、残りの衣料品品目のフィットスコア、残りの衣料品品目の予測されたフィット感の説明、および/または残りの衣料品品目の関連する変更情報を含むことができるが、これらに限定されない。フィット感の説明は、(i)衣料品品目の1つまたは複数の部分が特定の身体部分(たとえば、ウエスト、上腕、首など)に適切にフィットすると予測されるかどうか、および/または(ii)衣料品品目の1つまたは複数の部分が特定の身体部分に衣料品デザイナーの希望および/または個人の好みよりもきついまたは緩いことが予想されるかどうか(たとえば、シャツのネックラインは、その寸法が、衣料品仕様および/またはユーザープロフィールに特定されているように、個人の首の寸法よりも一定量大きいため、衣料品デザイナーの希望および/または個人の好みよりも個人の首の上で緩くなることが予測される)を示すことができる。
【0086】
次いで、628で、サーバーは、ソフトウェアアプリケーションのGUIおよび/または電子商取引ウェブサイトのウェブページ内で、衣料品のフィット情報をクライアント装置上に表示させる。衣料品のフィット情報は、残りの衣料品品目のすべてについて表示することも、残りの衣料品品目の一部のみについて表示することもできる。後者の場合、(ランキングで特定された)上位Y個の残りの衣料品品目のみが表示され、ここで、Yは、整数(たとえば、0から100までの任意の整数)である。
【0087】
クライアント装置上に表示される衣料品のフィット情報900を示す図が図9に提供される。衣料品のフィット情報900は、電子商取引サイトのウェブページ700の一部に表示されるものとして示されている。本解決策は、この点に関して限定されない。衣料品のフィット情報は、ウェブページ700が表示されているウェブブラウザウィンドウとは別個のウィンドウに表示することができる。このシナリオでは、別個のウィンドウは、重ならないようにウェブブラウザウィンドウに隣接して表示画面上に配置する、またはウェブブラウザウィンドウと少なくとも部分的に重なるように表示画面上に配置することができる。本解決策は、図9の詳細に限定されない。追加または代替として、他の情報がクライアント装置上に表示されてもよい。この他の情報には、サイズが個人の身体のさまざまな部分にどのようにフィットするかを示す情報が含まれるが、これに限定されない。続いて、630が実行され、方法600が終了するか、または他の動作が実行される(たとえば、602に戻る)。
【0088】
カスタム仕立てサービス
【0089】
カスタム仕立てサービスは、概して、自動化された衣料品の変更および/または製造が開始、監視、追跡、および完了できるオンラインサービスを提供するように構成されている。この処理には、サイズマッチング動作の結果に基づいて衣料品品目の仕立て仕様を決定または取得すること、および、人および/または自動仕立て装置130、136に、仕立て仕様にしたがって衣料品品目を修正および/または製造させること、が含まれる。次いで、修正/製造された衣料品品目は、郵便サービス、施設での受け取りサービス、および/または自動配送サービスを介して個人144に提供されてもよい。
【0090】
ここで図10を参照すると、カスタム仕立てサービスを提供するための例示的な方法1000のフロー図が提供されている。方法1000は、1002で始まり、1004に続き、ここで、個人(たとえば、図1の個人142または144)は、クライアント装置(たとえば、図1のクライアント装置102)を使用して、1つまたは複数のクラウドベースサービスまたはオンラインサービスを提供するソフトウェアアプリケーションを起動する。クラウドベースまたはオンラインサービスには、身体測定サービス、サイズマッチングサービス、クライアント管理サービス、および/またはカスタム仕立てサービスが含まれるが、これらに限定されない。身体測定サービス、サイズマッチングサービス、クライアント管理サービスは、上記とおなじとすることができる。クライアント装置は、衣料品品目を購入するために電子商取引ウェブサイトにアクセスするために使用することもできる。
【0091】
1006において、クライアント装置は、カスタム仕立てサービスを開始するためのユーザー入力を受信する。次に1008で、クライアント装置は、複数の衣料品品目から衣料品品目を選択するためのユーザー入力を受信する。このユーザー選択は、ウェブサイト(たとえば、図1のウェブサイト700)の仕掛け、またはクライアント装置によって実行されているソフトウェアアプリケーションのGUI(たとえば、図8のGUI802)の仕掛けを介して行うことができる。クライアント装置は、随意に、1010において、変更または製造仕様を特定するユーザー入力を受信してもよい。変更仕様は、衣料品品目を所与の場所(たとえば、ウエスト)で部分的に所定量、取り込むこと、その丈を所定量、減らすこと、および/またはその丈を所定量、短くすることを示すことができる。製造仕様には、衣料品を作るために仕立て屋、裁縫師、または衣料品製造業者に通常提供される情報を含めることができる。
【0092】
その後、1012において、クライアント装置は、選択された衣料品品目の変更または製造の要求を生成する。要求は、1012でクライアント装置から通信され、1014で演算装置(たとえば、図1の演算装置108、図1のサーバー112、および/または図1の演算装置134)で受信される。
【0093】
任意の1016では、演算装置は、ユーザープロファイル、個人の3D図形表現(たとえば、図2の表面モデル250および/または図4のアバター402)、身体測定データ(たとえば、図4の身体測定データ400)、および/または個人に関連する過去の衣料品の変更/製造データを使用して、選択された衣料品品目の変更または製造仕様を生成する。機械学習モデルを使用して、個人向けの変更または製造仕様を生成できる。機械学習モデルは、次の入力情報、すなわち、衣料品の種類、衣料品のスタイル、生地の種類、生地の色やパターン、既存の衣料品品目の仕様、個人に関連する過去の変更または製造データ、個人による以前の衣料品の購入、以前の衣料品の購入、変更、および/または製造に関して個人から受け取ったコメント、体型、身体測定データ、および/または個人向けの3D表面モデルの1つまたは複数に基づいて個人向けの変更または製造仕様を生成するようにトレーニングできる。機械学習モデルは、所与の変更/製造仕様にしたがって変更/製造された衣料品品目が個人の身体によくフィットするという信頼度を反映する信頼値も提供できる。代替的または追加的に、演算装置は、データ記憶装置(たとえば、図1のデータ記憶装置114)から、個人に関連付けられた選択された衣料品品目の変更または製造仕様を取得する。変更仕様には、前述したクライアント管理サービスによって行われた変更提案が含まれるが、これに限定されない。
【0094】
任意の1018では、演算装置は、自動仕立て装置(たとえば、図1の装置130および/または134)に、(i)保管場所(たとえば、図1の倉庫150)から衣料品品目を取得させ、変更仕様にしたがって同じものを変更させる動作、または(ii)製造仕様にしたがって新しい衣料品品目を製造する動作を自律的に実行する。ここでは、既知の、または今後知られるであろう自動仕立て装置を使用することができる。自動仕立て装置には、コンベア、保管場所から生地および/または衣料品品目を取得し、それを仕立て装置の支持構造に移動させるための関節アーム、自動裁断装置、および/または自動ミシンが含まれるが、これらに限定されない。
【0095】
1020において、演算装置は、変更された衣料品品目または新たに製造された衣料品品目を個人に提供させる。衣料品品目の配送は、郵便サービス、対面受け取りサービス、および/または自動配送サービスを使用して実現できる。ここでは、既知の、または今後知られる郵便サービス、対面受け取りサービス、および/または自動配送サービスを使用できる。続いて、1022が実行され、方法1000が終了するか、または他の動作が実行される(たとえば、1002に戻る)。
【0096】
製品改善サービス
【0097】
製品改善サービスは、概して、複数の個人(たとえば、オンライン身体測定サービスの加入者の全員または一部)の身体測定データのデータベース、複数の個人の3D図形表現、および/または複数の個人に関連付けられた過去のフィット情報(たとえば、クライアント管理サービスによって取得される)に基づいて衣料品の提供者および/または製造業者による衣料品品目の改善を支援するように構成されている。
【0098】
図11は、衣料品の提供者および/または製造業者による製品改善を促進するための例示的な方法1100のフロー図を提供する。方法1100は、1102で始まり、1104に続き、演算装置(たとえば、図1のサーバー112)が、データ記憶装置(たとえば、図1のデータ記憶装置114)に記憶された情報にアクセスして、RTW製品が利用可能などのサイズにもフィットしない個人を識別する。
【0099】
次に1106で、演算装置は、衣料品の提供者および/または製造業者への識別された個人に関する情報の開示に関して何らかの制限があるかどうかを検証またはチェックする。たとえば、本明細書で説明する1つまたは複数のオンラインサービスの各加入者は、自分のユーザープロファイルでプライバシー設定を制御できる。プライバシー設定では、システムによって取得された情報を衣料品の提供者および/または製造業者を含む他の当事者に開示することを加入者が許可するかどうかを指定できる。したがって、1108では、1人または複数の加入者が、制限的な開示設定に関連付けられている場合、その加入者を不適格にすることができる。
【0100】
1110において、演算装置は、1人または複数の識別された個人が残っているかどうかを判定する。そうでない場合(1110:NO)、方法1110は1104に戻り、1112で示すように次のRTW製品に対して処理を繰り返すことができる。そうである場合(1110:YES)、次に、演算装置は、残りの個人の総数が閾値を超えるかどうかを判定する。閾値には、ゼロより大きい整数を含めることができる。閾値は、衣料品の提供者および/または製造業者によって事前に定義できる。あるいは、閾値は、衣料品の提供者および/または製造業者のRTW製品または同様のRTW製品の総販売数に基づいて動的に選択することができる。この場合、閾値は、過去の販売情報に基づいて時間の経過とともに変化してもよい。
【0101】
残っている個人の総数が閾値を超えない場合(1114:NO)、その後、方法1100は上述した1112に進む。対照的に、残っている個人の総数が閾値以上である場合(1114:YES)、方法1100は1116に続き、演算装置は、RTW製品が利用可能なサイズにフィットしない個人が識別されたことを衣料品の提供者および/または製造業者に通知する。通知は、製品改善サービスの一部として衣料品の提供者および/または製造業者に提供することができ、データ記憶装置(たとえば、図1のデータ記憶装置114および/または138)に記憶してもよい。データ記憶装置は、衣料品の提供者または製造システム(たとえば、図1のシステム132)の一部とすることができる。1116には、別のサイズまたはスタイルを作成する必要があるという推奨を提供することも含まれていてもよい。これにより、事業体は、外れ値の個人の体型によりよくフィットする追加のサイズおよび/または異なるスタイルの技術仕様を作成する決定を行うことが可能になる。
【0102】
通知には、残りの個人のそれぞれに関連付けられた身体測定データを含む表または他のレポートにアクセスするためのリンクを含めることができる。身体測定データは、上述したように(たとえば、図4に関連して)、個人の身体の3D図形表現から導出してもよい。この情報により、衣料品の提供者および/または製造業者は、特定の体型および/またはサイズに対する衣料品のフィットの問題の大きさおよび/または頻度を知ることができる。制服の場合、この情報により、カスタムフィットが必要な個人が識別され、追加の増分サイズおよびスタイルの潜在的なニーズを判断するためのデータが作成されてもよい。
【0103】
1118で、演算装置は、識別された個人に関連付けられた身体測定データに基づいて、RTW製品の追加のサイズおよび/またはスタイルおよび/または他のスタイルの衣料品についての推奨を生成することができる。1120で、衣料品の提供者および/または製造業者に推奨を提供することができる。その後、1122が実行され、方法1100が終了するか、または他の操作が実行される(たとえば、1102に戻る)。
【0104】
サイズマッチング処理からのフィードバックループは、衣料品会社および製造業者に、製造仕様を調整するために使用できる情報を提供する。ブランドによっては、これは迅速に対応できる方法で行われ、衣料品の仕様が調整されたり、それぞれのスタイルにフィットしない体型の人々のグループによりよくフィットする追加のスタイルが作成されたりすることがある。マッチング結果を入力して、遠隔製造装置(たとえば、図1の装置136)に新しい仕様に合わせて製品を製造させることができる。
【0105】
仮想フィットサファリサービス
【0106】
仮想フィットサファリサービスは、匿名化された集約ベースで身体測定プロファイルデータベースを使用して、衣料品会社が既存および将来の衣料品品目のデザインを改善するのを支援する。図12は、仮想フィットサファリサービスを実装する例示的な処理1200のフロー図を提供する。
【0107】
図12に示されるように、処理1200は、1202で始まり、1204に続き、演算装置(たとえば、図1のサーバー112)は、スタイルの既存の仕様または将来の仕様を、匿名化された個人の広範なまたはセグメント化された母集団と比較するための動作を実行する。比較は、スタイルのグレーディングスケール全体にわたるさまざまな測定値に対して行われる。比較の結果は、各サイズによくフィットする対象着用者の割合を増加させるために、どのような仕様変更がグレーディングスケールおよび/または測定値を改善するかを決定するために1206で使用される。たとえば、この決定は、新しいグレーディングスケールの確立および/または基本測定値に対して行うことができる調整の識別を容易にすることができ、これは、測定値と、サイズ内の異なる衣類の測定値間の関係の両方に影響を与える。この分析により、広範なまたはセグメント化された母集団を最適化するためのサイズ分布の推奨事項が決定されてもよい。母集団の仮想サブセットで各衣料品のスタイルのサイズを試着することには、さまざまな体型および/または地理的位置の異なる女性にスタイルがどのようにフィットするかなど、多くの利点がある。次いで、1208で仕様変更を衣料品会社に提供してもよい。その後、1210が実行され、方法1200が終了するか、または他の動作が実行される。
【0108】
一部の衣料品会社は、さまざまな人々へのフィット感の質を手動で検査することがある。しかしながら、手動検査では、サービスプロバイダシステム100の自動分析に匹敵する分析を行うことはできない。サービスプロバイダシステム100は、かなり多くの個人のデータベースに対して一貫して測定され、人為的ミス(10の仕立て屋が同じ個人を測定すると異なる10セットの測定値を取得するという共通の記述がある)の影響を受けない、より多くの測定値を比較することができる(身体検査には何百人もの人々が関与するが、サービスプロバイダシステム100の自動検査には、より正確な結果が得られる数十万人の個人がより少ない時間で関与する)。
【0109】
次に図13を参照すると、本解決策にしたがって衣料品取引を自動化するための例示的な方法1300のフロー図が提供されている。方法1300は、1302で始まり、1304に続き、演算装置(たとえば、図1のサーバー112)が個人(たとえば、図1の個人144)の身体の特徴を特定するデータを取得する。データは、カメラ、レーダーシステム、LiDARシステム、および/または光学検知システムを使用してクライアント装置(たとえば、図1のクライアント装置102)によって生成されるセンサーデータを備えていてもよい。データは、追加または代替として、入力装置(たとえば、タッチスクリーンおよび/またはキーボード)を介してクライアント装置に入力される自己測定情報を備えていてもよい。自己測定情報は、巻尺を使用して取得できる。1304では、ユーザー定義の身体測定値などの他の情報も取得することができる。
【0110】
次に1306で、演算装置は、センサーデータおよび/または他の情報を身体の3D表現に変換する動作を実行する。この変換は、上で参照した‘172特許および/または米国特許出願第16/353,016号に記載されているのと同じまたは類似の方法で実現することができ、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。3D表現は、1308で分析され、個人の正確なおよび/または予測された身体測定値が導出される。
【0111】
1310において、演算装置は、身体測定値を、異なるスタイル、サイズおよびブランドの関連付けを有する複数の衣料品品目に関連付けられた基準身体測定値と比較した結果に基づいて衣料品品目を識別する。衣料品品目が識別されると、演算装置は、1312で、生地の弾性、生地の重量、生地のかかり特性、および衣類の構造が、身体の3D図形表現(たとえば、図2の表面モデル250または図4のアバター402)に基づいて個人の所与の各身体部分(たとえば、上腕、大腿、首など)と比較して、それぞれの識別された衣料品品目のフィット感にどのように影響するかを分析する動作を実行する。この分析は、LUTおよび/または機械学習アルゴリズムおよび/またはモデルに記憶されている事前定義された情報を使用して実現できる。機械学習アルゴリズム/モデルは、生地の弾性、生地の重量、生地のかかり特性、および/または衣類の構造が、人間の1つまたは複数の身体部分に対する衣料品品目のフィット感にどのように影響するかについて予測を立てるようにトレーニングすることができる。ここでは、既知または今後知られる機械学習アルゴリズム/モデルを使用できる。
【0112】
いくつかのシナリオでは、機械学習アルゴリズムには、決定木学習アルゴリズム、相関ルール学習アルゴリズム、人工ニューラルネットワーク学習アルゴリズム、深層学習アルゴリズム、帰納的論理プログラミングベースのアルゴリズム、サポートベクターマシンベースのアルゴリズム、クラスタリングベースのアルゴリズム、ベイジアンネットワークベースのアルゴリズム、表現学習アルゴリズム、類似性および計量学習アルゴリズム、スパース辞書学習アルゴリズム、遺伝的アルゴリズム、ルールベースの機械学習アルゴリズム、および/または学習分類子システムベースのアルゴリズムが含まれるが、これらに限定されない。これらの挙げられた種類の機械学習アルゴリズムのそれぞれは、当技術分野でよく知られているため、本明細書では説明しない。本解決策によって実装される機械学習処理は、商用オフザシェルフ(「COTS」)ツール(たとえば、ノースカロライナ州ケアリーのSAS Institute Inc.から入手可能なSAS)を使用して構築することができる。
【0113】
1314に示すように、識別された衣料品品目は、この分析の結果および個人のフィット感の好みに基づいてフィルタリングされる。フィルタリングは、少なくとも1つの衣料品品目が個人によって着用されている場合に個人のフィット感の好みが満たされないときに、推奨された衣料品品目であると識別された衣料品品目のうちの少なくとも1つを不適格にすることを含んでいてもよい。残りの衣料品品目は、その個人に推奨される衣料品品目とみなされる。
【0114】
1316で、演算装置は、個人の身体へのフィット感を改善するために、推奨された衣料品品目のいずれかを変更できるかどうかを随意に判定する。次に1318で、演算装置は、ユーザーに提示するために、推奨された衣料品品目に関連する情報をクライアント装置に提供する。この情報には、衣料品品目の識別子、衣料品品目の説明、衣料品品目のブランド、衣料品品目の価格、衣料品品目を入手できる事業体、衣料品品目の入手可能性、および/または変更の推奨事項(たとえば、スカートを短くする、ウエストを絞る、シャツにステッチまたはエンブレムを追加するなど)が含まれるが、これらに限定されない。
【0115】
その後、1320で示されるように、ユーザーは、推奨された衣料品品目を選択するためにクライアント装置とのユーザーソフトウェアの対話を実行することができる。どの推奨された衣料品品目が選択されたかを特定する情報が、クライアント装置から演算装置に提供される。
【0116】
ユーザーによる推奨された衣料品品目の選択の受信に応答して、演算装置は、1322において、購入取引を完了させ、ロボットシステム(たとえば、図1のロボットシステム160および/または自動仕立て装置130)に推奨された衣料品品目の特徴を変更させ、および/またはロボットシステムに衣料品品目を個人に配送させる動作を随意に実行してもよい。ロボットシステムは、自律走行車などの移動プラットフォームを備えることができる。匿名車両には、陸上車両、航空機、船舶、または地底戦車が含まれるが、これらに限定されない。続いて、1324が実行され、方法1300が終了するか、または他の動作が実行される。
【0117】
他の動作には、1302に戻ること、および/または図3の方法300、図6の600、図10の1000、図11の1100および/または図12の1200の動作が含まれるが、これらに限定されない。たとえば、方法1300は、身体測定値を使用して、仮想演算環境内に人のアバターを生成すること、身体測定値を基準測定値と比較した結果に基づいて識別された衣料品品目のうちの1つについての仮想3D衣料品品目を取得すること、仮想3D衣料品品目をアバターに適用すること、仮想3D衣料品品目がアバターの体にどのようにフィットするかを評価すること、仮想3D衣料品品目のサイズを調整すること、仮想3D衣料品品目がアバターの体にどのようにフィットするかを再評価すること、および/または、アバターの身体へのフィット感を改善するために、1つまたは複数の仮想3D衣料品品目を変更できるかどうかを決定すること、を含むこともできる。
【0118】
方法1300は、追加的または代替的に、推奨された衣料品品目のそれぞれについてフィットスコアを生成すること、フィットスコアに基づいて推奨される衣料品品目をランク付けすること、推奨される衣料品品目に関連する情報を、ソフトウェアアプリケーションの図形ユーザーインターフェース内または電子商取引サイトのウェブページ内で(たとえば、ランキングに従って)別の演算装置上に表示させること、衣料品品目の変更を要求するユーザー入力を受信すること、自動仕立て装置が衣料品品目を取得して変更するように自律的に動作させること、および/または自動運転車が改造された衣料品品目を取得して個人に配送するようにすること、を含むことができる。
【0119】
方法1300は、追加的または代替的に、既製服製品が利用可能などのサイズにも適合しない複数の人のうちの少なくとも1人を、複数の人の身体測定情報および既製服製品に関連する基準測定値情報に基づいて識別すること、複数の人の身体測定情報に基づいて既製服製品の追加サイズの推奨を生成すること、および/または既製服製品を提供する事業体に追加のサイズの推奨事項を提供すること、を含むことができる。
【0120】
方法1300は、追加的または代替的に、衣料品品目の衣料品の仕様を複数の匿名化された個人の身体測定値と比較して、衣料品品目のフィット感を改善するための衣料品の仕様に対する推奨変更を決定すること、および/または衣料品品目に関連する事業に衣料品の仕様に対する推奨変更を提供すること、を含むことができる。
【0121】
上記の方法の実装システムは、プロセッサと、プロセッサに演算システムを動作させる方法を実装させるように構成されたプログラミング命令を備える非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、を備えることができる。上述の方法は、プロセッサに動作を実行させるように構成されたメモリおよびプログラミング命令を備えるコンピュータプログラム製品によって実装することもできる。
【0122】
本解決策は、様々なオンラインサービスおよび方法に関連して上で説明された。本解決策は、オンラインサービスおよび/または方法の動作が提示される順序に限定されない。図3の方法300、図6の600、図10の1000、図11の1100、図12の1200および/または図13の1300の動作は、示されている順序と同じ順序または異なる順序で実行される単一の方法に結合できる。また、一部の動作は、図3、6、10、11、12および/または13に示すように、逐次的にではなく並列的に実行することもできる。
【0123】
次に図14を参照すると、演算装置1400の例示的な構成が示されている。図1のクライアント装置102、演算装置108、124、サーバー112、および/または機器130、136は、演算装置1400と同じまたは似ている。したがって、図1に挙げられた装置を理解するには、演算装置1400の説明で十分である。
【0124】
演算装置1400は、図14に示されるものより多いまたは少ない構成要素を含んでいてもよい。しかしながら、示された構成要素は、本解決策を実装する例示的な解決策を開示するのに十分である。図14のハードウェア構成は、本明細書で説明されるサービスへのアクセスを容易にするように構成された代表的なコンピューティングデバイスの一実装形態を表す。したがって、図14の演算装置1400は、本明細書で説明される方法の少なくとも一部を実装する。
【0125】
演算装置1400の一部またはすべての構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして実装することができる。ハードウェアには、1つまたは複数の電子回路が含まれるが、これに限定されない。電子回路には、受動構成要素(たとえば、抵抗器およびコンデンサ)および/または能動構成要素(たとえば、増幅器および/またはマイクロプロセッサ)が含まれるが、これらに限定されない。受動および/または能動構成要素は、本明細書に記載される方法論、手順、または機能のうちの1つまたは複数を実行するように適合、構成、および/またはプログラムすることができる。
【0126】
図14に示すように、演算装置1400は、ユーザーインターフェース1402、中央処理装置(CPU)1406、システムバス1410、システムバス1410を介して演算装置1400の他の部分に接続されアクセス可能なメモリ1422、システムインターフェース1460、およびシステムバス1410に接続されたハードウェア体1414を備える。ユーザーインターフェースは、演算装置1400の動作を制御するためのユーザーとソフトウェアの対話を容易にする入力装置および出力装置を含むことができる。入力装置には、物理および/またはタッチキーボード1450が含まれるが、これらに限定されない。入力装置は、有線または無線接続(たとえば、Bluetooth(登録商標)接続)を介して演算装置1400に接続することができる。出力装置には、スピーカ1452、ディスプレイ1454、および/または発光ダイオード1456が含まれるが、これらに限定されない。システムインターフェース1460は、外部装置(たとえば、アクセスポイントなどのネットワークノード)との間の有線または無線通信を容易にするように構成される。
【0127】
ハードウェア体の少なくとも一部は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ディスクドライブ、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、および/または命令とデータを記憶できる別のハードウェアデバイスとすることができるメモリ1422へのアクセスおよび使用を伴うアクションを実行する。ハードウェア体1414は、本明細書で説明された方法論、手順、または機能のうちの1つまたは複数を実装するように構成された1つまたは複数のセットの命令1420(たとえば、ソフトウェアコード)が記憶されるコンピュータ可読記憶媒体1418を備えるディスクドライブユニット1416を含むことができる。命令1420は、演算装置1400による実行中に、完全にまたは少なくとも部分的にメモリ1422内および/またはCPU1406内に常駐することもできる。メモリ1422およびCPU1406は、機械可読媒体を構成することもできる。ここで使用される「機械可読媒体」という用語は、1つまたは複数の命令セット1420を記憶する単一の媒体または複数の媒体(たとえば、集中型または分散型データベース、および/または関連するキャッシュおよびサーバー)を指す。ここで使用される「機械可読媒体」という用語は、また、演算装置1400による実行のための命令セット1420を記憶、符号化、または搬送することができ、演算装置1400に本開示の方法論のいずれか1つまたは複数を実行させる任意の媒体を指す。
【0128】
本解決策は、1つまたは複数の実装に関して図示および説明されているが、当業者であれば、本明細書および添付図面を読んで理解すれば、同等の変更および修正が思い浮かぶであろう。さらに、本解決策の特定の特徴は、いくつかの実装のうちの1つだけに関して開示されているかもしれないが、そのような特徴は、所与のまたは特定の適用に望ましく有利である可能性があるように、他の実装の1つまたは複数の他の特徴と組み合わせてもよい。したがって、本解決策の幅および範囲は、上述の実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。むしろ、本解決策の範囲は、以下の特許請求の範囲およびその均等物にしたがって定義されるべきである。
図1
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【国際調査報告】