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特表2024-539648ボードゲームに対する普遍的な信号伝達システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-29
(54)【発明の名称】ボードゲームに対する普遍的な信号伝達システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 3/02 20060101AFI20241022BHJP
   A63F 9/24 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
A63F3/02 502B
A63F3/02 511A
A63F3/02 511Q
A63F9/24 K
A63F3/02 513D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522426
(86)(22)【出願日】2022-10-10
(85)【翻訳文提出日】2024-05-09
(86)【国際出願番号】 IT2022050273
(87)【国際公開番号】W WO2023062661
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】102021000026147
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517384615
【氏名又は名称】エクスプロアード エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ガロファロ, エンリコ
(72)【発明者】
【氏名】ガロファロ, ダヴィデ
(57)【要約】
提案される発明は、いわゆるハイブリッドゲーム中に使用されるゲーム要素に対する光学-音響信号伝達システムからなる。当該ゲームは、コンパニオンアプリ、つまり対にされる電子端末(PC、タブレット、コンソル)上で作動されるサポートアプリを備える。当該光学-音響信号伝達システムは、当該ハイブリッドゲームの過程においてプレイヤーによって使用され動かされるゲーム要素(通常ポーンまたは機能的に同等の物体)のうち1またはそれより多くの要素と相関のあるゲーム状態、状況および事象に対して固有である視覚情報をリアルタイムで提供することを可能にする。特に、提案される発明は、異なるゲーム要素と対にされることができるベースに重点を置き、これは、当該ベースが、異なるゲームが変動するとき、および当該ゲームを特徴づけるゲーム要素またはポーンの種類が変動するときに普遍的に使用されることを可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッドボードゲーム中で使用されるゲーム要素(100、110、120、130、140)のための光学-聴覚信号伝達システム(1000)であって、当該ハイブリッドボードゲームは、送信システム(405)を装備しているリモート電子端末(400)を備え、当該光学-聴覚信号伝達システム(1000)は、G個の異なるハイブリッドボードゲームの間で選択可能なハイブリッドボードゲームgと共に使用可能であり、当該ゲームgは、ゲーム要素[X,X,…,X,…,XN(g)]の総数N(g)(ここで1<=n<=N(g))によって特徴づけられ、当該信号伝達システム(1000)は、当該ゲーム要素Xのそれぞれに対して、特定の光学-聴覚フィードバックを生み出すことを可能にし、当該光学-聴覚フィードバックは、異なるゲーム事象[E,E,…,E,…,E](ここで1<=q<=Q)によって、および異なるゲーム状態[S,S,…,S,…,S](ここで1<=p<=P)によって決定され、当該事象Eおよび当該状態Sは、当該ハイブリッドボードゲームgの成果を特徴づけ、当該リモート電子端末(400)によって制御され、送信され、
当該光学-聴覚信号伝達システムは(1000)は、
a)少なくとも1つの電子基板(210)であって、当該電子基板(210)は、一意の識別コードを備えるCPU(211)、メモリ(212)、少なくとも1つの視覚タイプのエミッタ(213)または聴覚タイプのエミッタ(214)、および当該送信システム(405)と適合性のあるラジオ周波数リモート送受信システム(215)を備える少なくとも1つの電子基板(210)と
b)少なくとも1つのベース(200)であって、当該ベース(200)は、当該電子基板(210)を収容するためのハウジングを備え、当該ゲーム要素Xとの一意かつ予め定義された向きによる留めるための手段を備える、ベース(200)と
c)当該視覚タイプのエミッタ(213)または聴覚タイプのエミッタ(214)を
・当該選択されたゲームg
・当該ベース(200)に留められる当該ゲーム要素X
・当該リモート電子端末(400)から受信された当該事象Eおよび状態S
に応じて起動するための手段と
を包含している、光学-聴覚信号伝達システム(1000)。
【請求項2】
当該視覚タイプのエミッタ(213)または聴覚タイプのエミッタ(214)を起動するための当該手段は、当該メモリ(212)中に予め読み込まれかつ起動コマンドを包含するルックアップテーブル(300)を包含し、当該コマンドは、
・当該ゲームg
・当該ゲーム要素X
・当該リモート電子端末(400)から受け取られた当該事象Eおよび当該状態S
に応じて選択される、請求項1に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)。
【請求項3】
当該ルックアップテーブル(300)は、当該選択可能なハイブリッドゲームGに対応するG個のサブテーブル(301、302、303)を包含し、それぞれのサブテーブルは、数N(g)の行を包含し、それぞれの行は、それぞれのゲーム要素Xに対して、当該事象Eおよび当該状態Sに対応する当該起動コマンドを定義する、上記請求項2に記載の信号伝達システム。
【請求項4】
留めるための当該手段は、当該ゲーム要素Xの対応する接合部(111)中に挿入されるように適合された固定用要素(201)を備える、請求項1に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)。
【請求項5】
当該ベース(200)は、当該電子基板(210)に接続されるバッテリー(220)を含む、請求項1に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)。
【請求項6】
当該ベース(200)は、当該電子基板(210)上に取り付けられる当該少なくとも1つの光エミッタ(213)に、少なくとも1つの透明なセクタ(202)を包含する、前述の請求項に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)。
【請求項7】
当該ベース(200)は、当該電子基板(210)上に取り付けられた当該少なくとも1つの聴覚エミッタ(214)にスリットをさらに包含する、前述の請求項に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)。
【請求項8】
当該電子基板(210)は、磁気センサ(216)をさらに含み、当該磁気センサ(216)は、当該ベース(200)が、磁石(116)を包含しているゲーム要素Xと結合される場合、当該バッテリー(220)を当該電子基板(210)に接続するために使用される、請求項5に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)。
【請求項9】
当該電子基板(210)は、一意のコードリーダー(217)をさらに含み、当該一意のコードリーダーは、一意の識別子(117)を包含しているゲーム要素Xを検出し、識別するために使用される、前述の請求項に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)。
【請求項10】
当該システム(1000)は、インターフェイス(501)を介して当該リモート電子端末(400)に接続されるメディエーターデバイス(500)をさらに含み、当該メディエーターデバイス(500)は、当該電子基板(210)と通信するために、無線通信システム(505)を備える、前述の請求項に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)。
【請求項11】
請求項3に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)によって、G個のハイブリッドゲームから選択可能であるハイブリッドゲームgの前記ゲーム要素Xに対する光学-聴覚フィードバックを提供するための方法であって、当該方法は、以下のステップ:
a)起動信号を当該リモート電子端末(400)へ送ることと、
b)進行中の前記ゲームgに対応する前記識別子および前記ベース(200)と対にされる前記ゲーム要素Xに対応する前記識別子の当該リモート電子端末からの受信と、
c)前記ルックアップテーブル(300)において、gでインデックス付けされ、当該電子基板(210)の前記データおよび構成パラメータを読み込む前記サブテーブル(303)の選択であって、当該データおよびパラメータは、当該選択されたサブテーブル(303)のN(g)行中に含有されている、選択と、
d)ゲーム要素Xに対応する、メモリ中に読み込まれた当該サブテーブル(303)の前記行「n」の選択と、
e)実行中の前記ゲームgの事象Eまたは状態Eに対応する前記信号の当該リモート電子端末(400)からの受信と、
f)前記事象Eまたは状態Eに対応する前記起動コマンドの識別と、
g)当該視覚タイプのエミッタ(213)または聴覚タイプのエミッタ(214)による当該起動コマンドの実装と、
h)成功した実行の前記リモート電子端末(400)への送信と
を包含する請求項3に記載の当該光学-聴覚信号伝達システム(1000)を手段とする方法。
【請求項12】
請求項9に記載の光学-聴覚信号伝達システム(1000)によって、G個のハイブリッドゲームから選択可能なハイブリッドゲームgの一意の識別子(117)を備える前記ゲーム要素Xに対する光学-聴覚フィードバックを提供するための方法であって、前記方法は、以下のステップ:
a)起動信号を前記リモート電子端末(400)へ送ることと、
b)進行中の前記ゲームgに対応する前記識別子の当該リモート電子端末(400)からの受信と、
c)前記一意のコードリーダー(217)による前記ベース(200)と対にされた前記ゲーム要素Xに対応する前記一意の識別子(117)の取得と、
d)前記ルックアップテーブル(300)において、gでインデックス付けされ、前記電子基板(210)の前記データおよび構成パラメータを読み込む前記サブテーブル(303)の選択であって、当該データおよびパラメータは、当該選択されたサブテーブル(303)の前記N(g)行中に含有されている選択と、
e)前記ゲーム要素Xに対応する、メモリ中に読み込まれた当該サブテーブル(303)の前記行「n」の選択と、
f)実行中の前記ゲームgの事象Eまたは状態Eに対応する前記信号の当該リモート電子端末(400)からの受信と、
g)前記事象Eまたは状態Eに対応する前記起動コマンドの識別と、
h)当該視覚タイプのエミッタ(213)または聴覚タイプのエミッタ(214)による当該起動コマンドの実装と、
i)成功した実行の当該リモート電子端末(400)への送信と
を包含する、方法。
【請求項13】
請求項3および請求項10に記載の光学-聴覚信号伝達システムによって、G個のハイブリッドゲームから選択可能なハイブリッドゲームgの前記ゲーム要素Xに対する光学-聴覚フィードバックを提供するための方法であって、前記方法は、以下のステップ:
a)起動信号を前記メディエーターデバイス(500)へ送ることと、
b)進行中の前記ゲームgに対応する前記識別子および前記ベース(200)と対にされる前記ゲーム要素Xに対応する前記識別子の当該メディエーターデバイス(500)からの受信と、
c)前記ルックアップテーブル(300)において、gでインデックス付けされ、前記電子基板(210)の前記データおよび設定パラメータを読み込む前記サブテーブル(303)の選択であって、当該データおよびパラメータは、当該選択されたサブテーブル(303)の前記N(g)行中に含有されている選択と、
d)前記ゲーム要素Xに対応するメモリ中に読み込まれた当該サブテーブル(303)の前記行「n」の選択と、
e)実行中の前記ゲームgの事象Eまたは状態Eに対応する前記信号の当該メディエーターデバイス(500)からの受信と、
f)前記事象Eまたは状態Eに対応する前記起動コマンドの識別と、
g)当該視覚タイプのエミッタ(213)または聴覚タイプのエミッタ(214)による当該起動コマンドの実装と、
h)成功した実行の前記メディエーターデバイス(500)への送信と
を包含する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、PC、タブレット、スマートフォンまたはゲームコンソールのような電子部品のサポートによって特徴づけられる、ボードゲームおよびパーラーゲームの分野に関連する。より正確には、ゲームの状態、状況および事象に対して固有である視覚情報であって、ゲームそのもの内でプレイヤーによって、使用され、動かされる(通常、ポーンまたは機能的に同等の物体)要素のうち1またはそれより多くのものと相関のある視覚情報を、リアルタイムで提供することを意図するデバイスに関与する。当該デバイスは、特に、当該ゲーム要素の下方に位置づけられる規則的な形状のベースの構造を有し、光要素を通して、異なる状態および事象を表示することができる。
【背景技術】
【0002】
(背景技術)
パーラーゲームおよびボードゲームのコンテキストにおいて、ゲーム要素の1またはそれより多くのものに関与する事象または状態の経過を追う必要性が、頻繁にある。特に、異なる要素(好ましくはポーンだが、必ずしもそうでない)は、基板上およびゲーム表面上に、位置決めされ、動かされる。発生する異なる状況に基づく当該要素は、例えば、ルールに基づいて、それらの「状態」またはそれらの統計的パラメータを修正することができる。例えば、異なる要素の間において衝突を想定するゲームの場合、これらは、徐々にその体力レベルが減少するかもしれない。他の場合、プレイヤーによってなされた選定および特定のゲームのルールに、再び基づいて、いくつかの駒は、動くことができない、またはより脆弱になるなど、となり得る。
【0003】
一般的に、この種類の情報は、「受動的」要素(カード、トークン、ポーンなど)のみを使う、伝統的なボードゲームにおいて、適切なゲーム日誌で記録されるか、またはプレイヤーが、それらをより容易に視認できるように、適切な「トークン」を、関与するポーンおよび要素の近くに位置決めすること、またはいくつかの場合、ポーンそのものを乗せるためのベース上に得られた特別な座部中に挿入されることにより、強調される。
【0004】
ゲームの世界において、いわゆるハイブリッドゲームは、近年現れてきており、プレイ経験を増加させるために、物理的ゲーム(つまり、操作されることができる実際の物体によって特徴づけられる)および仮想的ゲーム(つまり、PC、タブレット、スマートフォン、ゲームコンソールまたは相互作用的ゲームシステムのようなデバイス上で動作している連携されたソフトウェア)との間の接続および連携に備えている。これらの間では、
いわゆる電子ボードゲーム、特に、e-Pawn プラットフォーム、Yoynとして商業的に知られているものもまた、ますます重要かつ広く普及されるようになってきている。当該ゲームは、プレイ可能な要素を追跡するために、複雑で建設的な解法によって特徴づけられ、それらの要素のうちの多くは、特許出願の対象でもあり、外部のゲームスクリーン(例えば、ゲームシステムに接続されたPC、タブレットまたはスマートフォンのスクリーン)上の注釈を通して、異なるゲーム要素の事象および状況を起動し、追跡する可能性を想定する。
【0005】
この解法は、ゲームに関わるそれぞれの要素に固有である、当該状態、および当該注釈の管理を自動化することを可能にし、プレイヤーが、ゲームの経過中において、それらを考慮するのを忘れることを防いでいるが、駒そのものが動かされる基板の外部の、システム上の状態の記憶および表示は、注釈システムの自動化のみを表し、当該状態の解釈を容易にせず、何より、この情報と、直感的に基板上に置かれた単一のポーンおよび要素との相関を生まない。
【0006】
この理由のために、いくつかの相互作用的ゲームシステム(WO2012033863A1(特許文献1)のような)は、ゲーム要素または「スマート」ポーンの使用を提案しており、また集積電子装置を備える相互作用的サポート(CA3050303A1(特許文献2) Aitken Nicolas[CA]、(2021年1月22日)のように)は、ゲーム管理ユニットと通信することができ、ゲームの事象に基づいて、聴覚インジゲーターまたは光インジゲーターを起動することができる。このやり方で、プレイヤーは、使用されている要素の状態についての情報の経過を自動的に追う必要がないが、彼らは、それぞれのポーンまたは駒から直接生み出された視覚および/または聴覚フィードバックも受け取る。
【0007】
しかし、上記で言及された既知の解法の全ては、高い生産コストで、それぞれの駒内に適切な部品を集積する必要性を伴い、何より、それらは、駒そのものの形態およびゲームの種類と、密接に相関しているので、視覚信号伝達システムおよび関連する電子装置は、それぞれのゲームのそれぞれの駒によって異なっていなければならず、そのための柔軟性をほとんど伴わない。複数のポーンに対して相互作用する単一のサポートを使用する可能性を想定する、それらの解法でさえ、ゲームシステムが、それぞれの要素に、個々に特定の実装コマンドを通信することを必要とし、しかし、その通信において、レイテンシの問題が結果として伴う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2012/033863号
【特許文献2】カナダ国特許出願公開第3050303号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の目的)
前述の制限を克服するために、前述の解法における使用のコスト、機能的柔軟性、均一性および利便性の明白な理由のために、相互作用するボードゲームのコンテキストにおいて、視覚および聴覚フィードバックを自動的に提供するためのシステムを実現することが望まれている。それは、複数の異なるゲームの駒と容易に適合可能であり、器械が対にされるゲームの部品に基づいた異なる種類のフィードバックを提供する。より正確には、リモートシステムとの通信および視覚および聴覚タイプの信号の起動を管理することが可能な単一のハードウェア構造を実現することが望まれる。それは、様々な種類のゲーム要素に対して、適合可能かつ使用可能であり、それらの形状、機能および使用方法において異なりかつ不均一である複数のゲームにもまた属している。当該構造は、それが対にされる異なる形および種類の要素を自動的に認識し適合するようにプログラム可能である。当該構造は、いくつかの既知の解法および現在市場で利用可能な2、3の器械とは対照的に、基板上に存在している光および/または聴覚信号器のそれぞれに対して、リモートシステムから特定の実装コマンドを受信することに制限されるのではなく、それ自身の知能を備え、機能的かつエネルギー的により効率的な手法で動作し、状態または状況またはゲーム事象の変動に関連する、包括的な情報のみを受信することができることもまた、望まれている。それは、信号化された事象および当該構造が対にされる部品に基づいて発信される自律的かつ自動的に視覚および/または聴覚信号伝達を定義する。
【0010】
さらに、当該器械信号伝達システムは、同時に使用され、互いに異なる要素およびポーンと対にされる複数のシステムdが存在する場合でさえ、接続されたリモートシステムが、それぞれのアクティブユニットに対して特定のコマンドを送る必要なく、正確に動作することができ、それゆえ、対にされた部品および現在のゲーム状況と一致する光または聴覚信号を発信することが望まれる。
【0011】
(発明の開示)
前述の課題に対する解法は、特定の形状(例えば円形)を持ち、適切な座部または接合部を備えるベースであって、それぞれ対応する座部または接合部を順に備える異なるゲーム要素と対にされることができるベースを通して、達成される。これは、ゲーム要素およびポーンが、それらにおいて、的確かつ適切な所定かつ既知の向きを変動させるが、保存するように、当該ベースが普遍的に使われることを可能にする。
【0012】
当該ベースは、ゲームシステムとのリモート通信ならびに視覚および/または聴覚信号の発信のための電子基板と、電子基板を給電するためのバッテリーとを内部に収容し、様々な形状および特徴の異なるゲーム要素の間で、自由に結合され、切り離され、移動させられることができる。
【0013】
ベース中に収容された電子基板上に取り付けられた部品は、既知のスマートゲーム部品のいくつかの中に集積されるものと完全に同等であり、情報管理およびプロセス制御のために、ラジオ周波数送信機(好ましくBluetooth(登録商標)タイプのものだが、必ずしもそうでない)、CPU、メモリと同様に少なくとも1つの光信号器とを備える。さらなる実装について、電子基板に取り付けられた部品は、当該少なくとも1つの光信号器の代わりの、または対にされる、聴覚信号器を備えることができる。
【0014】
しかし、以下のことに留意すべきである。ベースは、電子装置のための平凡なコンテナを構成するのではなく、モジュラー式および高柔軟性の機械的器具もまた、表している。その機械的器具は、その形状および機能の特異性によって、それらの物理的および機能的特徴に関わらず、複数の異なるゲーム要素と対にして、視覚および聴覚信号伝達ならびにリモート通信のための同一の電子基板の自由な使用を可能にしている。それは、1つのゲーム要素から他のゲーム要素への当該同一の電子基板の移動もまた、可能にしている。さらに、それは、そこに集積されなければならないゲーム要素の物理的形状に、電子装置を適合させることが実際必要である全てのカスタマイズを回避することを可能にする。
【0015】
機械的視点から、実は、ベースは、意図的に非対称な幾何学的形状を持つ、機械的に連動する要素を集積する。その要素は、専用の座部にぴったり結合することができる。その要素は、まえもって、ベース中に配置されるか、または、任意の場合、それらの種類に関わらず、相互作用させるように意図されたゲーム要素の下部分に配置される。
【0016】
より一般的には、それらが、前述の座部と共に配置されている場合には、ベースは、異なるポーンおよびゲーム要素と自由に対にされることができ、当該座部は、当該ベース上に存在する接合部の形状に適しており、対応している。電子基板を収容しているベースは、一意の接合部によって、それゆえ単一の可能な向きによって、異なるゲーム要素と対にされることができるという事実は、ゲーム要素そのものの本体に対する、電子基板の(および、特に、光または聴覚インジゲーターの)相対的な向きを、先験的に知ることを可能にする。この解法は、ベースと対にされたゲーム要素の特定の部分において、光または聴覚信号伝達が、好都合に発せられることができることを確実にするのを可能にする。例えば、ベースが、光エミッタを備える場合、その位置が、対にされた駒の特定の点から光が出るように決定されることができる。ゲーム要素内部の適当な透明なインサート(光ガイド)を使うと、エミッタの光は、特定の点にもたらされ、要素そのものの特定の部分により、発光の錯覚を生み出している(例えば、車の形状の駒において点灯するヘッドライトの錯覚、またはフレーミング物体などにおけるライトフレームの錯覚を生み出す)。
【0017】
さらなる実装によると、ベースは、複数の多色光エミッタ(例えば、4つのRGBタイプのLED)を備え、透明な物質で作られたセクタを特徴とすることができ、下層のエミッタの状態を示すことが可能である。一意な接合部のおかげで、ベースおよび対にされたゲーム要素の相対的な向きは、予め決められることができる。そのため、それぞれの透明なセクタは、当該ゲーム要素の特定の部分に並べられるように位置づけされ、異なる状況または状態(具体的には、ゲーム要素そのものの部分または側に関連する)を表すことができる。例として、ゲーム要素の前側、後側、左側および右側に並べられるように適切に位置づけされた4つの光セクタを持つベースを使う。すると、ルールおよびゲームの状況に基づいて起動される異なる着色光が、4つの側のそれぞれの上で、異なる状態を信号伝達するために使われ得る(例えば、対応する側上で赤色光信号を起動することにより、側上の傷の存在を強調し、または保護されたセクタ中の白光を起動することによってシェルターもしくは保護するものの存在を指し示し、または光の組み合わせを通して、ゲーム要素の向きの変化の必要性を再び指し示す)。
【0018】
それ故、ゲーム要素の構築の段階中は、例えば、下部分において、相互作用するベースの接合部を収容するのに適している適切な座部を提供することが必要になるだろう。
その結果、ベースそのものの挿入は、ゲーム要素の幾何学的形状について、予め決定され固定された向きおよびルールに従う。ゲーム要素の複数の形状および種類を実現することによって、前述の幾何学的ルールを全て準拠し、同じベース、したがって同じ電子基板が、1つの要素から、または他の要素へと移動されることができる。当該カードが、時々対にされるゲーム要素の幾何に対する、基板そのものの向きは、先験的に予め決定され、既知である。
【0019】
それゆえ、ベースと対にできるゲーム要素との間の相対的配置、およびその結果、選択されたゲーム要素の形状およびサイズに関する視覚および聴覚信号器の位置は、予め決定され、既知である。そのため、対にされたゲーム要素の種類(したがって、ゲーム中に通信された状態情報の一致を目的とした、それが表すモデルの形状および向き、ならびに任意の着目部分または光ガイドの相対的位置)を単に知ることによって、それぞれの信号の効果を、先験的に知ることができるだろう。それゆえ、それぞれの異なる駒および対にできるゲーム要素に対して、一連のテーブルを、ベースの電子基板のメモリ中に読み込まれるように、先験的に予め定義することが可能だろう。当該テーブルは、異なるゲームの異なる状態および対にされたゲーム要素が変動するように、信号器またはそれらの組み合わせの異なる効果を、先験的に定義している。特に、当該ベースの電子装置中に集積される異なる発光機の状態(例えば、単純な光信号器に対するスイッチのオンオフ、多色彩タイプのRGB光エミッタに対する色および強度、聴覚エミッタに対する音および強度など)を含有しているテーブルを先験的に定義することができるだろう。使用されることができる異なるゲームによって想定されるそれぞれの状態に対して、および当該ゲーム内で使用されるそれぞれの異なるポーンまたは要素に対して、当該テーブルは、先験的に予め決定されることができ、それは、当該ベース内で対にされることができる異なるゲーム要素の物理的または幾何的特徴に基づいている。ベースの電子基板のメモリ中に当該テーブルを適切に保管することによって、次いで、当該ベースは、その後対にされるだろうゲーム要素のそれぞれの種類と自動的に適合することが可能になるだろう。
【0020】
新しいゲーム要素とそれぞれ対にされると、接続されたリモート端末(PC、タブレット、スマートフォン、コンソルまたは可能な媒介および中間通信ハードウェア)は、ベースへ(および、したがって収容されている電子基板へ)、(可能なGのゲームの間の)実行中のゲームの識別コード「g」(ここで1<=g<=G)および(ゲーム「g」に対して利用できる可能なゲーム要素「XN」の間の)ベースそのものが対にされたゲーム要素の識別コード「Xn」(ここで1<=n<=N)を通信する。これらのコードに基づいて、ベースの制御システムは、進行中のゲームおよび対にされたゲーム要素に対応する事象のテーブルを、選択し、予め読み込み、使用し、それゆえ、それ自体に、リモート端末によって送信されたメッセージを正確に解釈する必要のある情報を提供するだろう。その情報は、事象「Eq」または状態「Sp」に関連し、事象「Eq」または状態「Sp」は、ゲーム「g」の実行過程中に起こり、結果として、対にされたゲーム要素「Xn」に対応している当該事象「Eq」または状態「Sp」に対応している視覚または聴覚効果を起動する。
【0021】
最終的に、形状、正しくは、ベースの形状とゲーム要素の下部との一意かつ予め画定された結合のおかげで、および異なるゲームのそれぞれの事象または状態に応答する、異なる光または聴覚信号器の状態に関する情報を含有している予め決定されたテーブルのおかげで、複数のゲーム要素に対して、それらのそれぞれに対する特定の電子装置を有する必要なく、ベースを対にすることができる。
【0022】
加えて、より多くの電子装置(および相対的ベース)ならびに当該電子装置に対にされることのできるより多くのゲーム要素を有することにより、ボードゲームの任意の種類の特異性に基づいて、特に、相互作用するゲーム要素の数、駒の種類および所定の使用ルールにおける変動に基づいて、異なる組み合わせを作り出すことができる。
【0023】
本発明の利点は、複数のベースが、同時に使用され、異なるゲーム要素と対にされているときの使用のシナリオの場合、さらにより重大かつ明らかである。なぜなら、リモート電子デバイスは、結果として生じる生み出された効果の同期性の損失に伴って、異なるエミッタの起動方法に固有な情報をそれぞれの電子装置と通信する必要がない代わりに、それ自体が、全てのアクティブなデバイスにゲームの過程中に起こった状態または事象のコードを同時に通信することに制限し得るからである。それぞれの電子装置のメモリ中の予め読み込まれたテーブルおよび使用されるテーブルの事前選択のおかげで、進行中のゲーム「g」の識別コードおよび対にされたゲーム要素「Xn」の識別コードが、それぞれのベースに通信されることを想定する上記に記載される手順により、それぞれの電子装置は、リモートデバイスによって送信される状態「Sp」または事象「Eq」のコードに基づいて、視覚および聴覚効果が生み出されることを自律的に定義することができる。
【0024】
さらなる実装によると、ベースは、強い磁界によって励起された場合のみ、ベースそのもの中に集積されるバッテリーによって電子装置の電力供給を起動するよう適合された磁気スイッチを備える。好都合に、当該ベースと対にされることができるそれぞれのゲーム要素またはポーンの下部分において、磁石は、集積され、適切に位置している。そのため、ベースおよびゲーム要素が対にされるとき、当該磁石の磁界は、ベース中に置かれ磁気スイッチを励起させ、それを起動する。
【0025】
さらなる実装によると、当該ベースと対にされることができるそれぞれのゲーム要素またはポーンは、リモートデバイスによって、または直接ベースの電子装置中に集積される適切なリーダーによって、自動的に認識されるように適合された一意の識別子(例えば、RFIDタグまたはQRコード(登録商標))を備えている。この情報は、効果の起動のために使用されるテーブルの構成および選択の初期段階において、ゲーム中に起こる事象および状態に応答して、ゲーム要素そのものの識別コード(Xn)を認識するために、当該ゲーム要素と対にされるベースによって使用され、リモート端末からこの情報を受け取る必要性を省く。
【0026】
ゲーム状態をベースに通信する目的のために、それらの複数が使用されている場合、本発明のシステム主題は、媒介および中間通信ハードウェアの使用を想定することができる。それは、ベース中に集積された電子基板のような同一のラジオ通信プロトコル(よってBluetooth(登録商標)である必要はない)を使用する。よって、さらなるラジオまたは無線通信インターフェイスを通して接続されたリモート電子デバイス(PC、タブレット、スマートフォン、コンソルなど)から受け取る情報に基づいて、全てのアクティブなベースと同時に通信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
(添付図面の詳細な説明)
提案される技術的解法のさらなる特徴および利点は、No.9の添付図面のテーブルにおいて表されている好ましいが、排他的でない実施形態の以下の記載において、より明らかになるだろう。
【0028】
図1図1は、本発明のシステム主題のシステム全体を表し、それは、相互作用するベース、ならびに非対称な連動するシステムを通して当該ベースが対にされることができる様々な形状および種類のいくつかのゲーム要素である。
【0029】
図2図2は、ベース、ならびにその部品および特にベースそのもの中に挿入される電子基板を構成している部品を詳しく表す。
【0030】
図3図3および図4は、ベースおよび対にされることが可能なゲーム要素の2つの可能な実施形態を表し、それは、非対称な接合部が、どのようにベースとゲーム要素との間に一意の向きでの結合を生み出すかを示し、ゲーム要素そのものの結果的に生じる任意の内部および外部の幾何(例えば、光ガイドの存在および位置)を定義することを可能にする。
図4図3および図4は、ベースおよび対にされることができるゲーム要素の2つの可能な実施形態を表し、それは、非対称な接合部が、どのようにベースとゲーム要素との間に一意の向きでの結合を生み出すかを示し、ゲーム要素そのものの結果的に生じる任意の内部および外部の幾何(例えば、光ガイドの存在および位置)を定義することを可能にする。
【0031】
図5図5は、システムのさらなる実装を詳しく表し、そこでは、ベースは、磁気スイッチ、識別コードリーダーおよび加速度計を備え、対にされるゲーム要素は、磁石および一意の識別子を備える。
【0032】
図6図6は、ベース中に含有される電子基板のメモリ中に予め読み込まれるテーブルの構造を表し、そのテーブルは、ベースが対にされることができる異なる種類のゲーム要素、およびそれが使用されることができる異なるゲームを管理するために有用であるパラメータを含む。
【0033】
図7図7は、リモートシステムによって通信される事象またはゲーム状態に基づく視覚または聴覚効果の初期構成および起動を規制するアルゴリズムを表す。
【0034】
図8図8は、複数のベースが同時に使用され、それらのそれぞれが、異なるゲーム要素と自由に対にされることができるシステムを表す。
【0035】
図9図9図10は、異なるゲーム要素と対にされる複数のベースの、リモートシステムによって通信される同一のゲーム状態またはゲーム事象に対する異なる応答を表す。
図10図9から図10は、異なるゲーム要素と対にされる複数のベースの、リモートシステムによって通信される同一のゲーム状態またはゲーム事象に対する異なる応答を表す。
【0036】
図11図11は、ゲートウェイ機能またはメディエーター機能を持つデバイスの使用を想定する代替的な実装を表し、それは、複数のベースを管理するために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0037】
(発明を実装するための最適なモード)
添付図面および特に添付図面の図1を参照すると、本発明のシステム(1000)主題の例が表されており、特に異なる形状によって特徴づけられる複数のゲーム要素(100)、(110)、(120)、(130)、(140)が表されている。当該ゲーム要素(この例において、それらは5つであるが、ゲーム要素の包括的な数「XN」であり得、可能ならば、進行中のゲーム「g」に応じて異なる)は、全て異なるか、または互いに等しくさえあり得る。様々な種類および形状に関わらず、ゲーム要素は、提案された発明によると、下部分において同一の形状の座部(111)を特徴とするようなやり方で形成される。そこでは、相互作用するベース(200)上に存在する対応する固定用要素(201)が、単一の向きによって、かつ明確に挿入されることができる。当該ベース(200)の内側には、電子基板(210)がある。当該基板は、異なる視覚および聴覚効果を起動するために使用される。次いで、ベース(200)は、場合によっては、異なるゲーム要素(100)、(110)、(120)、(130)、(140)の間で移動され得、場合によっては、異なるゲーム要素と対にされ得る。ベースは、使用できるゲーム要素(100)、(110)、(120)、(130)、(140)のそれぞれ中に得られる同一の接合部の中(111)に、固定用要素(201)を挿入することによって、異なるゲーム要素と対にされる。
【0038】
添付図面および特に図2を参照すると、ベース(200)ならびに特にその中に収容された形状および部品が、詳しく表されている。ベース(200)は、前述の電子基板(210)および当該基板に給電するためのバッテリー(220)を含有する。電子基板(210)は、一意の識別コードを備えるCPU(211)、メモリ(212)、少なくとも1つの視覚タイプエミッタ(213)または聴覚タイプエミッタ(214)およびリモートラジオ周波数送信システム(215)を包含する。当該リモートラジオ周波数送信システム(215)は、好ましくはBluetooth(登録商標)タイプだが、必ずしもそうでない。さらに、図2の図面を参照すると、ベース(200)および特に当該非対称な固定用要素(201)の好ましいが排他的ではない物性の形状が表されている。当該固定用要素(201)は、一意な接合部を得るために使用されており、その一意な接合部は、対にできるゲーム要素中において得られる対応する座部(111)の形状を持つ。当該構築の非対称性は、対にされるゲーム要素(110)の座部(111)中への、ベース(200)の固定用要素(201)の挿入が、単一の方向のみで行われることを確実にし、先験的に既知であり、かつ予め決定された、当該ベース(200)と当該対にされるゲーム要素(110)との間の固定された向きを保証する。
【0039】
添付図面ならびに特に図3および図4を参照すると、ベース(200)および相対的に対にできるゲーム要素(100)(140)に対する2つの可能な実施形態の解法が、網羅的でない例として表されている。特に、図3では、側面図において、および上面図おいて、本発明のベース(200)主題からのバージョンが表されている。それは、例として、少なくとも4つの透明なセクタ(202)、電子基板(210)上に置かれた少なくとも4つの光エミッタ(213)を特徴とし、当該ベース(200)は、ゲーム要素(140)と対にされる。連動システムによってもたらされたベース(200)と対にされるゲーム要素(140)との間の相対的な向きの一意性のおかげで、4つの光セクタは、それらが当該ゲーム要素(140)の前方面、側面および後方の面にぴったり対応するように、必然的に位置づけられるだろう。これは、個々の光エミッタ(213)が、ゲーム要素そのものの表現と一致するように管理されることを可能にする(例えば、ゲーム事象が、例えば、ポーンが暗い環境の中にいることを指し示すときに、前方部分を白色光で起動し、背面部分を赤色光で起動することによって)。図4もまた、側面図において、および上面図おいて、適切に作られたゲーム要素(100)と対にされる発明のベース(200)主題のさらなるバージョンを表す。連動システムによってもたらされたベース(200)と対にされるゲーム要素(100)との間の相対的向きの一意性のおかげで、ベース内部の電子基板(210)上に置かれた光エミッタ(213)および聴覚エミッタ(214)は、ポーンそのものの特定の部分において、光または信号をガイドするために適切な透明部分(103)、出力される送信音のために適切なスリット(104)と共に配置される場合、対にされるポーン(100)の特定の部分にぴったり存在する。当該スリットは、当該ベース(200)上に配置された同じ数のスリットに対応している。これは、ゲーム事象に基づいて、ゲーム要素そのものの特定の部分において(例えば、ショットの間、武器を発光させることによって)光効果を生み出し、特定の部分において(例えば、キャラクターの武器の近くで)音を生み出すことを可能にし、それは、当該ベース(200)からそれが接続されるゲーム要素へと伝搬する。
【0040】
添付図面および特に図5を参照すると、システムのさらなる実装が表されている。そこでは、当該電子基板(210)は、磁気スイッチ(216)、(例えばRFIDタイプの)一意のコードリーダー(217)および加速度計(218)もまた備えており、当該対にされるゲーム要素(110)は、磁石(116)および(例えばRFIDタグからなる)一意な識別コード(117)もまた備えている。ベース(200)とゲーム要素(110)との結合中に、当該ゲーム要素(110)に集積されている磁石(116)は、電子基板(210)に存在する磁気スイッチ(216)を励起させる。励起された状態における当該磁気スイッチ(216)は、バッテリー(220)を通して電子基板(210)の電力供給を起動する。ベース(200)中に含有される電子基板(210)中に集積されている一意なコードリーダー(217)は、ゲーム要素(110)中に集積されている一意な識別コード(117)を読み、内部メモリ(212)にその値(n)を格納する。
【0041】
添付図面および特に図6を参照すると、サブテーブル(301)、(302)、(303)を有するテーブル(300)が表されている。このテーブルは、当該ベース(200)が使用されることができる全てのゲーム[game1,…,gameg,…,gameG]を変動させるとき、互換性のあるゲーム「G」のそれぞれにおいて起こる可能性のある異なる事象[E1,…,Eq,…,EQ]または状態[S1,…,Sp,…,SP]において、当該ベース(200)と対にされるゲーム要素[X1,…,Xn,…,XN]を変動させるとき、電子基板(210)中に集積されている異なる視覚エミッタ(213)または聴覚エミッタ(214)によってとる値を表す。様々なサブテーブル(301)、(302)、(303)などは、それゆえ、視覚または聴覚信号伝達の全ての異なる可能な組み合わせを表す。進行中のゲームにおいて、異なる事象またはゲーム状態、およびベースそのものが対にされることができる異なるゲーム要素が変動するとき、ベース(200)は、信号伝達の組み合わせをプレイしなければならず、リモートシステムによって通信された事象または状態を解釈し、複数の可能な構成および状況において、対応する視覚または聴覚効果を結果として起動するために、ベースが予めプログラムされることを可能にする。
【0042】
添付図面および特に図7を参照すると、システムの動作を規制するアルゴリズム(600)が、表されている。特に、
1)ゲーム要素と成功した対のリモート端末へのベースの信号伝達
2)リモート端末による、実行中のゲーム「g」および対にされたゲーム要素「Xn.g」の識別コード(Xn)(このデータは、さらなる実装によると、一意なコードリーディングシステム(217)を通して取得されることができ、基板のメモリ(212)中に直接記録されることができる)の送信
3)電子基板(210)のメモリ(212)中に収容されているテーブル(300)において、g番目のゲームおよび対にされたゲーム要素「Xn.g」に対応するn番目の行に関連するサブテーブル「Tg」(303)の選択
4)特定の事象(Eq)またはゲーム状態(Sp)の起動に関連する通信の受信
5)進行中のゲーム「g」に対応するテーブル(303)内において、対にされたゲーム要素「Xn.g」に対応するものから通信され、選択された事象またはゲーム状態「Eq」に対応する視覚または聴覚信号伝達の効果「Effect(n).Eq」の起動
6)リモートシステムに対する視覚または聴覚効果の起動の確認の可能な送信
【0043】
添付図面および特に図8を参照すると、システム(1000)が、複数のベース(200)、(250)、(260)および異なるゲーム要素(110)、(120)、(130)の同時の使用を想定する状況が表されている。それは、全て同一のゲームに付随し、それゆえ、全て同時に起動可能であり、全て、ゲームのルールを管理しラジオ通信システム(405)を介して全ての当該ベースに状態およびゲーム事象についての情報を送るリモート電子端末(400)と、通信している。
【0044】
添付図面ならびに特に図9および図10を参照すると、2つの状況が表されており、それは、リモート電子端末(400)が、ラジオ通信システム(405)を介してゲーム事象またはゲーム状態の起動を通信している状況、および結果として、全てのベース(200)、(250)、(260)が、それらが対にされたゲーム要素(110)、(120)、(130)が変動するように、自動的に異なる視覚効果または聴覚効果を起動する状況である。
【0045】
添付図面および特に図11を参照すると、本発明のシステム(1000)主題の代替的な実施形態が表されている。それは、インターフェイスを通して接続されたリモート電子端末(400)に対するゲートウェイ機能またはメディエーター機能を持つデバイス(500)を想定する。当該メディエーターデバイスは、ベース(215)の電子基板中に集積されているラジオ周波数通信システムと互換性のある無線通信システム(505)を備えており、当該メディエーターデバイスは、ベース(200)、(250)、(260)との通信の管理機能およびメディエーター機能が必要とされる事象において、場合によっては利用可能であり、例えば、多数のベースが管理されている場合、またはリモート電子端末(400)が、ラジオ周波数通信システムを全く有しないとき、有用である。当該メディエーターデバイス(500)とリモート電子端末(400)との間の接続(501)は、図11に表されているように有線であり得、またはこの目的に有用である異なる送信プロトコルを使い、無線であり得る。
【0046】
(産業上の利用可能性)
本発明は、補足物質、または目的および応用の範囲に適した解法を伴う技術的に同等なもので実現されることができる。構成する部分の形態および寸法は、提案される解法に適しているが一致しているやり方で変動し得る。
【0047】
非限定的な例として、上記で言及された機能性を維持しつつ、関わる部品の幾何学的形状が変動され得ることに留意する。特に、ベース(200)、固定用要素(201)およびゲーム要素(110)中に作られる対応する座部(111)の形状は、変化し得る。ハードウェアのレベルでは、電子基板(210)上の視覚エミッタ(213)または聴覚エミッタ(214)の数または種類を変化させることができるだろう。それは、例えば紫外RGB LEDシステムなどのような、光信号伝達の任意およびさらなる種類を含んでいる。加えて、ベースと受信用電子デバイスとの間のデータの無線送信のために実装された技術、および特に使用されるプロトコルの種類は、提案され下記で請求されるシステムに特異である特徴および機能の範囲から逸脱することはないが、変化させられ得る。
【0048】
これらの実装を変動させることによって、提案される解法の利用の目的および範囲から逸脱することはないが、通信、取得および起動の回路を変更することが可能であるだろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】