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特表2024-539712粉末ベース積層造形用の高純度CR-W-MO-LA合金
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-29
(54)【発明の名称】粉末ベース積層造形用の高純度CR-W-MO-LA合金
(51)【国際特許分類】
   B22F 1/00 20220101AFI20241022BHJP
   C22C 19/05 20060101ALI20241022BHJP
   B22F 1/05 20220101ALI20241022BHJP
   B22F 1/065 20220101ALI20241022BHJP
   B22F 10/28 20210101ALI20241022BHJP
   B22F 10/25 20210101ALI20241022BHJP
   B22F 10/36 20210101ALI20241022BHJP
   B22F 10/366 20210101ALI20241022BHJP
   B33Y 70/00 20200101ALI20241022BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20241022BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20241022BHJP
【FI】
B22F1/00 M
C22C19/05 Z
B22F1/05
B22F1/065
B22F10/28
B22F10/25
B22F10/36
B22F10/366
B33Y70/00
B33Y10/00
B33Y50/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525883
(86)(22)【出願日】2022-11-04
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 US2022048994
(87)【国際公開番号】W WO2023081380
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】63/276,187
(32)【優先日】2021-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515195347
【氏名又は名称】エリコン メテコ(ユーエス)インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【弁理士】
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】リ,ドンミョン
(72)【発明者】
【氏名】クダパ,サティヤ・エヌ
【テーマコード(参考)】
4K018
【Fターム(参考)】
4K018AA07
4K018BA04
4K018BB03
4K018BB04
4K018EA51
(57)【要約】
積層造形用のNi-Cr-W-Mo-La合金材料粉末は、18.0~22.0重量%のCr、12.0~15.0重量%のW、1.0~3.0重量%のMo、0.15~0.75重量%のAl、0.005~0.05重量%のLa、0.001≦C≦0.045重量%、0.005≦Si≦0.20重量%、残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物の組成を有する。粉末は、概して10~100μmの粒径分布を有する。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層造形用のNi-Cr-W-Mo-La合金材料粉末であって、
18.0~22.0重量%のCr、
12.0~15.0重量%のW、
1.0~3.0重量%のMo、
0.15~0.75重量%のAl、
0.005~0.05重量%のLa、
0.001超~0.045未満重量%のC、
0.005超~0.20未満重量%のSi、
残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物の組成を含み、前記粉末が、概して10~100μmの粒径分布を有する、Ni-Cr-W-Mo-La合金材料粉末。
【請求項2】
前記粉末が、球状粒子を含む、請求項1に記載のNi-Cr-W-Mo-La合金原料粉末。
【請求項3】
前記組成が、
0重量%超かつ5重量%未満のFe、
0重量%超かつ7重量%未満のCo、
0重量%超かつ0.5重量%未満のTi、
0重量%超かつ0.020重量%未満のB、及び
0重量%超かつ0.25重量%以下のMnを更に含む、請求項1に記載のNi-Cr-W-Mo-La合金原料粉末。
【請求項4】
前記Mnの含有量が、0重量%超かつ0.10重量%未満である、請求項1に記載のNi-Cr-W-Mo-La合金原料粉末。
【請求項5】
前記Siの
含有量が、0.005≦Si≦0.10重量%である、請求項1に記載のNi-Cr-W-Mo-La合金原料粉末。
【請求項6】
前記粉末が、10~50μmの粒径分布及び28~38μmのD50を有する略球状の粉末である、請求項1に記載のNi-Cr-W-Mo-La合金材料粉末。
【請求項7】
請求項1に記載の合金材料で三次元物品を製造するための積層造形プロセスであって、
30~150J/mmの範囲の、前記材料を3D印刷するためのレーザ体積エネルギー密度を生成するために、レーザ出力、レーザ表面走査速度、ハッチ距離、及び構築層厚のレーザパラメータを組み合わせることを含む、三次元物品を製造するための積層造形プロセス。
【請求項8】
前記レーザ体積エネルギー密度が、60~110J/mmの範囲である、請求項7に記載の三次元物品の積層造形用の積層造形プロセス。
【請求項9】
前記レーザ体積エネルギー密度が、65~100J/mmの範囲である、請求項7に記載の三次元物品の積層造形用の積層造形プロセス。
【請求項10】
層が、0.01~0.1mmの範囲の各層厚で適用される、請求項7に記載の三次元物品の積層造形用の積層造形プロセス。
【請求項11】
前記積層造形プロセスが、選択的レーザ溶融プロセスを含む、請求項7に記載の三次元物品の積層造形用の積層造形プロセス。
【請求項12】
前記積層造形プロセスが、レーザベース粉末床溶融プロセスを含む、請求項7に記載の三次元物品の積層造形用の積層造形プロセス。
【請求項13】
前記積層造形プロセスが、直接エネルギー堆積プロセスを含む、請求項7に記載の三次元物品の積層造形用の積層造形プロセス。
【請求項14】
前記積層造形プロセスが、レーザ金属堆積プロセスを含む、請求項7に記載の三次元物品の積層造形用の積層造形プロセス。
【請求項15】
前記積層造形プロセスが、電子ビーム溶融プロセスを含む、請求項7に記載の三次元物品の積層造形用の積層造形プロセス。
【請求項16】
積層造形プロセス用の合金材料粉末であって、
0.001≦C≦0.045重量%、及び
0.005≦Si≦0.20重量%を含み、 前記粉末が、概して10~100μmの粒径分布を有する、合金材料粉末。
【請求項17】
亀裂のない構造を有する物品を三次元印刷するための方法であって、
概して10~100μmの粒径分布を有する粉末の連続層を、0.001≦C≦0.045重量%、及び0.005≦Si≦0.20重量%を含む組成を有する粉末積層造形プロセスに供給することと、 前記粉末の連続層に38.7J/mm~152.29J/mmの体積エネルギー密度を適用することとを含む、方法。
【請求項18】
前記粉末組成が、18.0~22.0重量%のCr、12.0~15.0重量%のW、1.0~3.0重量%のMo、0.15~0.75重量%のAl、0.005~0.05重量%のLa、0重量%超かつ最大5重量%のFe、0重量%超かつ最大7重量%のCo、0重量%超かつ最大0.5重量%のTi、0重量%超かつ最大0.020重量%のB、及び0重量%超かつ0.25重量%未満のMnを、残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物と共に更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記積層造形プロセスが、選択的レーザ溶融(SLM)プロセス、レーザベース粉末床溶融(L-PBF)プロセス、直接エネルギー堆積(DED)/レーザ金属堆積(LMD)プロセス、又は電子ビーム溶融(EBM)プロセスのうちの1つを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記体積エネルギー密度Edが、以下の式から決定され、
=P/v・h・t、
式中、PはW単位のレーザ出力であり、vはレーザ表面走査速度であり、hはハッチ間隔であり、tは前記溶接粉末層の各々の層厚であり、前記粉末ベース積層造形プロセスが、レーザ出力、レーザ表面走査速度、ハッチ距離、及び構築層厚のレーザパラメータを組み合わせることを含む、請求項17に記載の方法:
【請求項21】
前記粉末が、10~50μmの粒径分布及び28~38μmのD50を有する略球状の粉末である、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年11月5日に出願された米国仮出願第63/276187号の米国特許法第119条(e)項に基づく利益を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
実施形態は、レーザベース粉末床溶融結合(L-PBF)としても知られる選択的レーザ溶融(SLM)、直接エネルギー堆積(DED)/レーザ金属堆積(LMD)又は電子ビーム溶融(EBM)プロセスなどの粉末ベース積層造形を介して三次元金属物品を製造する技術に関する。更に、実施形態は、Ni-Cr-W-Mo-La合金、特にNi-Cr-W-Mo-La合金粉末に関し、これは、Haynes合金230と同様であるが、SLM/L-PBF、DED/LMD、及びEBMプロセスを介して亀裂のない又はほぼ亀裂のない部品を製造するために、改変された化学組成及び制御された粒径を有する。
【0003】
SLM/L-PBF(例えば、溶融物からの急速凝固)を用いた3D印刷としても知られる金属積層造形の独特な処理に起因して、多くの従来の合金は、これらの合金がSLM/L-PBFプロセスではなく鍛造又は鋳造プロセス用に最適化されているので、3D印刷中に亀裂を生じやすい。
【0004】
Haynes合金230などの基準の鍛錬/鋳造市販合金に関する製造業者の情報(パンフレット:Haynes 230合金;優れた高温強度及び耐酸化性と、優れた長期安定性及び良好な加工性とを兼ね備えたNi-Cr-W-Mo合金;Haynes International Inc 2007)によると、この合金は、ガスタングステンアーク(GTAW)、ガス金属アーク(GMAW)、及び抵抗溶接を含む様々な技術によって容易に溶接可能であり、これらの技術は、基本的な合金組成を溶接可能な材料のクラスとするであろう。しかしながら、Haynes 230合金が好都合であるこれらの溶接技術は、上述の積層造形プロセスにおける溶接プロセスとは異なる。したがって、Haynes 230合金が容易に溶接可能であると分類されているにもかかわらず、レーザ又は電子ビーム溶接中の材料の非常に速い加熱及び冷却速度は、3D印刷プロセスにおいてHaynes 230合金から形成された物品に亀裂の形成をもたらす。この亀裂は、レーザ又は電子ビーム溶接プロセス中に部品内に蓄積する内部応力によって主に引き起こされることが一般に認められている。プレスリリース:Flying High with VCSEL Heating;Fraunhofer ILT;October 4,2018を参照されたい。
【0005】
3D印刷中に部品内に蓄積する内部応力は、生成された構成要素内の温度勾配によって引き起こされ、すなわち、レーザスポット内では、融点を上回る温度が優勢である一方、レーザスポットの外側では、構成要素は急速に冷却する。形状及び合金に応じて、この温度勾配は、3D印刷された材料に亀裂をもたらす可能性がある。
【0006】
Haynes 230合金又はHaynes 230様合金における亀裂問題を克服する1つの従来の方法は、現在溶接されている層を直接加熱するために、SLM/L-PBF機械などの粉末積層造形機械の構築チャンバのベースプレートから、又はより効果的には機械の構築チャンバの上部から、3D印刷プロセス中に粉末床を高温に加熱することを含み、それによって、最終的に亀裂につながる物品内の内部応力を回避又は低減することができる。後者を使用すると、最上層の温度は、亀裂を回避するのに十分に高い最大900℃に達することができる。
【0007】
しかしながら、完成部品をそのような加熱された粉末床から取り出すことができる前に、完成部品を周囲温度まで冷却しなければならない。粉末床の低い熱伝導率に起因して、粉末床の加熱及び冷却は、長い時間を必要とし、粉末積層造形プロセスの生産性の著しい低下をもたらす。更に、高価な加熱装置及び隔離並びにプロセスチャンバの適合が必要とされる。
【0008】
公知のHaynes 230合金又はHaynes 230様合金における亀裂の問題を克服する別の方法は、高い外圧及び高温で熱処理を適用して、3D印刷された材料中に残る孔及び亀裂を閉鎖及び修復することである。これは、熱間等方圧加圧(HIP)として知られている。このプロセスは、閉じた内部孔及び亀裂に対しては機能するが、表面亀裂を修復することはできない。このプロセスはまた、物品の3D印刷に追加の処理工程を加え、製造コストが増加する。
【0009】
したがって、加熱されていない又はわずかにしか加熱されていない粉末床で加工することができ、HIPを介して亀裂を修復するための3D印刷プロセス工程を必要としない、Haynes 230合金組成と同様の合金を提供することが有益であろう。
【発明の概要】
【0010】
本明細書で説明される実施形態は、3D印刷のSLM/L-PBFプロセス用の粉末として提供されるときに合金の粒径分布を制御するために最適化された化学組成を有する合金を提供することによって、既知の技術における上記で特定された欠陥を克服する。
【0011】
実施形態では、亀裂傾向が低減された三次元物品の積層造形用の高含有量のCr及びWを有する改質ニッケルベース合金、並びにそのような物品を製造するための好適なプロセスパラメータが開示される。本発明による粉末の組成は、(重量%で)20.0~24.0のCr、13.0~15.0のW、1.0~3.0のMo、0.3~1.0のMn、0.25~0.75のSi、0.20~0.50のAl、0.05~0.15のC、0.005~0.05のLa、最大3のFe、最大5のCo、最大0.1のTi、最大0.015のB、残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物を有する既知の市販の従来技術のHaynes 230合金の組成の修正された組成に基づく。更に、この公知の組成は、鋳造又は鍛造材料として利用可能であるが、改変された組成の実施形態は、好ましくは、粉末、例えば、主に球状の粉末の形態の材料に関する。
【0012】
既知のHayes 230合金における最大0.75重量%のSi、最大1.0重量%のMn、特に最大0.15重量%のCの一般的に受け入れられている既知の限界、並びに公称0.4重量%のSi、公称0.5重量%のMn、特に公称0.1重量%のCの一般的に受け入れられている既知の典型的な合金含有量は全て、複雑な形状の亀裂のない又はほぼ亀裂のない三次元物品が信頼できる基準で提供される場合、SLM/L-PBFのような粉末ベース積層造形で使用される粉末にとって高すぎることが見出された。更に、本明細書で論じられるように、実施形態によれば、既知のHayes 230合金の組成のC及びSi含有量を0.001≦C≦0.045重量%、及び0.005≦Si≦0.20重量%となるように改変し、粉末材料の粒径を28≦D50≦38μmに制御することなど、特定の元素の厳密な制御及び改変によって、例えば、SLM/L-PBF、DED/LMD、又はEBM機における粉末ベース積層造形プロセスにおいて、非常に広い範囲のプロセスパラメータにわたって、予熱なし及びHIPなしで亀裂のない物品を製造することができる。
【0013】
本発明の好ましい実施形態では、合金は、0.01~0.04重量%のC及び約0.01~0.10重量%のSiの含有量、並びにASTMB822に従って測定される28~38μmのD50を有する。
【0014】
粉末ベース積層造形プロセスパラメータは、本発明によるプロセスのレーザ体積エネルギー密度Edが35~150J/mmの範囲で選択され、好ましい実施形態では、60~110J/mmの範囲であり、更により好ましくは、65~100J/mmの範囲であるように選択される。
【0015】
レーザ体積エネルギー密度は、以下のように計算される。
=P/v・h・t、
式中、PはW単位のレーザ出力であり、vはレーザ表面走査速度(mm/s単位)であり、hはハッチ間隔(mm単位)であり、tは粉末ベース積層造形プロセスの溶接粉末層の各々の層厚(mm単位)である。
【0016】
他の実施形態では、各溶接粉末層の層厚は、0.01~0.1mmの範囲、好ましくは0.02~0.07mm、更により好ましくは0.03~0.05mmの範囲であり得る。
【0017】
実施形態は、積層造形用のNi-Cr-W-Mo-La合金材料粉末に関し、該合金材料粉末は、18.0~22.0重量%のCr、12.0~15.0重量%のW、1.0~3.0重量%のMo、0.15~0.75重量%のAl、0.005~0.05重量%のLa、0.001≦C≦0.045重量%、0.005≦Si≦0.20重量%、残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物の組成を含む。粉末は、概して10~100μmの粒径分布を有する。
【0018】
実施形態によれば、粉末は球状粒子を含むことができる。
【0019】
実施形態によれば、本組成は、0重量%超かつ5重量%未満のFe、0重量%超かつ7重量%未満のCo、0重量%超かつ0.5重量%未満のTi、0重量%超かつ0.020重量%未満のB、及び0重量%超かつ0.25重量%以下のMnを更に含み得る。
【0020】
更に他の実施形態では、Mn含有量は、0重量%超かつ0.10重量%未満であり得る。
【0021】
他の実施形態では、Si含有量は、0.005≦Si≦0.10重量%であり得る。
【0022】
他の実施形態によれば、粉末は、10~50μmの粒径分布及び28~38μmのD50を有する略球状の粉末であり得る。
【0023】
実施形態では、合金材料粉末の上述の実施形態を用いて三次元物品を製造するための積層造形プロセスは、30~150J/mmの範囲、好ましくは60~110J/mmの範囲、最も好ましくは65~100J/mmの範囲の、材料を3D印刷するためのレーザ体積エネルギー密度を生成するために、レーザ出力、レーザ表面走査速度、ハッチ距離、及び構築層厚のレーザパラメータを組み合わせることを含む。更に、層は、0.01~0.1mmの範囲の各層厚で適用され、積層造形プロセスは、選択的レーザ溶融プロセス、レーザベース粉末床溶融プロセス、直接エネルギー堆積プロセス、レーザ金属堆積プロセス、又は電子ビーム溶融プロセスを含む。
【0024】
実施形態は、0.001≦C≦0.045重量%、及び0.005≦Si≦0.20重量%を含む積層造形プロセス用の合金材料粉末に関する。粉末は、概して10~100μmの粒径分布を有する。
【0025】
実施形態は、亀裂のない構造を有する物品を三次元印刷するための方法に関する。本方法は、概して10~100μmの粒径分布を有する粉末の連続層を、0.001≦C≦0.045重量%、及び0.005≦Si≦0.20重量%を含む組成を有する粉末積層造形プロセスに供給することと、粉末の連続層に38.7J/mm3~152.29J/mm3の体積エネルギー密度を適用することとを含む。
【0026】
実施形態によれば、粉末組成は、18.0~22.0重量%のCr、12.0~15.0重量%のW、1.0~3.0重量%のMo、0.15~0.75重量%のAl、0.005~0.05重量%のLa、0重量%超かつ最大5重量%のFe、0重量%超かつ最大7重量%のCo、0重量%超かつ最大0.5重量%のTi、0重量%超かつ最大0.020重量%のB、及び0重量%超かつ0.25重量%未満のMnを、残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物と共に更に含み得る。更に、積層造形プロセスは、選択的レーザ溶融(SLM)プロセス、レーザベース粉末床溶融(L-PBF)プロセス、直接エネルギー堆積(DED)/レーザ金属堆積(LMD)プロセス、又は電子ビーム溶融(EBM)プロセスのうちの1つを含むことができる。体積エネルギー密度(ED)は、式:ED=P/v・h・tから決定することができ、式中、PはW単位のレーザ出力であり、vはレーザ表面走査速度であり、hはハッチ間隔であり、tは溶接粉末層の各々の層厚であり、粉末ベース積層造形プロセスは、レーザ出力、レーザ表面走査速度、ハッチ距離、及び構築層厚のレーザパラメータを組み合わせることを含む。粉末は、10~50μmの粒径分布及び28~38μmのD50を有する略球状の粉末であり得る。
【0027】
本発明の他の例示的な実施形態及び利点は、本開示及び添付の図面を検討することによって確認され得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明は、本発明の例示的な実施形態の非限定的な例として言及された複数の図面を参照して、以下の詳細な説明において更に説明され、図面のいくつかの図を通して同様の参照番号は同様の部分を表す。
図1A】従来技術による化学組成を有する球状粉末形態のNi-Cr-W-Mo-La合金から、標準的なSLM/L-PBFシステムなどの粉末ベース積層造形プロセスにおいて製造された物品の断面表面上の重度の亀裂を示す図であり、図1Aは、機械の構築プレートに平行な断面を示す光学顕微鏡画像であり、図1Bは、機械の構築プレートに垂直な断面を示す光学顕微鏡画像である。
図1B】従来技術による化学組成を有する球状粉末形態のNi-Cr-W-Mo-La合金から、標準的なSLM/L-PBFシステムなどの粉末ベース積層造形プロセスにおいて製造された物品の断面表面上の重度の亀裂を示す図であり、図1Aは、機械の構築プレートに平行な断面を示す光学顕微鏡画像であり、図1Bは、機械の構築プレートに垂直な断面を示す光学顕微鏡画像である。
図2A】実施形態による化学組成を有する球状粉末形態のNi-Cr-W-Mo-La合金から、標準的なSLM/L-PBFシステムなどの粉末ベース積層造形プロセスで製造された物品の亀裂のない断面表面を示しており、図2Aは、エッチングされた状態における機械構築プレートに垂直かつ構築方向に平行な断面を示す光学顕微鏡画像であり、図2Bは、機械構築プレートに垂直な断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像であり、図2Cは、構築方向に平行な断面のSEM画像である。
図2B】実施形態による化学組成を有する球状粉末形態のNi-Cr-W-Mo-La合金から、標準的なSLM/L-PBFシステムなどの粉末ベース積層造形プロセスで製造された物品の亀裂のない断面表面を示しており、図2Aは、エッチングされた状態における機械構築プレートに垂直かつ構築方向に平行な断面を示す光学顕微鏡画像であり、図2Bは、機械構築プレートに垂直な断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像であり、図2Cは、構築方向に平行な断面のSEM画像である。
図2C】実施形態による化学組成を有する球状粉末形態のNi-Cr-W-Mo-La合金から、標準的なSLM/L-PBFシステムなどの粉末ベース積層造形プロセスで製造された物品の亀裂のない断面表面を示しており、図2Aは、エッチングされた状態における機械構築プレートに垂直かつ構築方向に平行な断面を示す光学顕微鏡画像であり、図2Bは、機械構築プレートに垂直な断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像であり、図2Cは、構築方向に平行な断面のSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書に示される詳細は、例であり、本発明の実施形態の例示的な説明のみを目的としており、本発明の原理及び概念的態様の最も有用かつ容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示される。この点に関して、本発明の基本的な理解のために必要である以上に詳細に本発明の構造上の詳細を示す試みはなされておらず、図面と共になされる説明は、本発明のいくつかの形態が実際にどのように具体化され得るかを当業者に明らかにする。
【0030】
表1は、種々の公知のNi-Cr-W-Mo-La合金(一般に、Haynes 230合金と呼ばれ、鍛錬形態又は鋳造形態で市販されている)の化学組成の比較例を示す。具体的に、表1は、Haynes International製の既知のHaynes 230合金(Ni-Cr-W-Mo)(パンフレット:Haynes 230合金;優れた高温強度及び耐酸化性と、優れた長期安定性及び良好な加工性とを兼ね備えたNi-Cr-W-Mo合金;Haynes International Inc 2007を参照)、Ulrich Metals(www.ulbrich.com/alloys/haynes-230-uns-n06230を参照)、及びNeoNickel(www.neonickel.comを参照)の組成を示す。
【0031】
【表1】
【0032】
表2は、SLM/L-PBFプロセスにおける粉末床積層造形のために、約10~100μmの粒径を有する粉末の形態で供給される既知のNi-Cr-W-Mo-La合金の比較例を示す。特に、表2は、Hoganas(www.hoganas.com)製のAMPERPRINT 0211、Praxair Surface Technologies(www.praxairsurfacetechnology.com)製のTRUFORM 230、及びOerlikon Metco AG製のMETCOADD H23X-AなどのHaynes 230合金と同様の合金粉末の組成を示す。
【0033】
【表2】
【0034】
表1及び表2を公正に検討すると、列挙された既知のNi-Cr-W-Mo-La合金組成物は全て、組成物がSLM/L-PBFプロセスのために粉末形態で供給されるか、鋳造又は鍛錬形態で供給されるかに関係なく、0.05≦C≦0.15重量%、0.25≦Si≦0.75重量%、及び0.30≦Mn≦1.00重量%を指定するか、又はC=公称0.1重量%、Si=公称0.4重量%、及びMn=公称0.5重量%の典型的な中間仕様(公称)組成を記述することが明らかである。
【0035】
実施形態はまた、高含有量のCr及びWを有するニッケルベース合金に関する。しかしながら、表1及び2に記載される既知のNi-Cr-W-Mo-La組成とは対照的に、実施形態によるNi-Cr-W-Mo-La組成は、三次元物品の粉末ベース積層造形において使用される場合に、物品の亀裂傾向を低減するように改変される。したがって、実施形態によるNi-Cr-W-Mo-La粉末の改変された組成は、既知の組成と同様に、20.0~24.0のCr、13.0~15.0のW、1.0~3.0のMo、0.20~0.50のAl、0.005~0.05のLa、最大3のFe、最大5のCo、最大0.1のTi、最大0.015のBの仕様(重量%)を有するが、実施形態の改変された組成は、0.001≦C≦0.045重量%、0.005≦Si≦0.20重量%、及び≦0.25重量%のMn、残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物などの追加の元素の厳密な制御及び改変も含む。更に、実施形態の改変された組成は、粉末材料の粒径が28μm以上かつ38μm以下のD50になるように制御することを更に含む。
【0036】
実施形態の改変された組成は、非常に広い範囲のプロセスパラメータにわたって、予熱及びHIPなしで、粉末ベース積層造形プロセスによって亀裂のない物品を製造することができるという点で、既知の組成よりも優れた結果を示した。
【0037】
実施例1:
表1及び2に示された従来技術の組成による金属合金であって、Cr=20.5重量%、W=13.6重量%、Mo=2.0重量%、Mn=0.35重量%、Si=0.42重量%、Al=0.3重量%、C=0.09重量%、La=0.02重量%、Fe=1.0重量%、Co=0.3重量%、Ti=0.06重量%、B=0.006重量%、残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物の実際の組成を有する金属合金を、溶融及びガスアトマイズによって製造して、概して約10~50μmでD50が37μmの大きさの粒子を有するほぼ球状の粉末を得た。この既知の金属合金粉末をSLM/L-PBF粉末床積層造形に使用して、EOS GmbH-Electro Optical Systemsによって供給されるEOS M280機械を使用して3D印刷物品を提供した。72.5J/mmの体積エネルギー密度を適用して、0.040mmの構築層厚を有する3D印刷用材料を加工した。
【0038】
物品において観察され得る重度の亀裂を示す光学顕微鏡画像である図1A及び1Bに見られるように、この3D印刷材料の製造されたままの構造は、M280機械のベースプレートに平行な断面(図1A)及びM280機械のベースプレートに垂直な断面(図1B)に見られるように、多数の亀裂を含む。上述した合金はまた、55~75J/mmの範囲内に調整した体積エネルギー密度E(Ed)を有する以下の様々なプロセスパラメータを用いて印刷したが、調査したパラメータの全領域において、この既知の組成について亀裂のない構造を得ることができなかった。
【0039】
本実施例で使用されるHaynes 230合金に類似する既知のNi-Cr-W-Mo-La合金の合金組成物は、従来の溶接技術によって容易に溶接可能であると分類されるHaynes 230合金の鋳造又は鍛錬組成物から得られるが、3D印刷物品のための亀裂のない又はほぼ亀裂のない構造が必要とされる場合、Haynes 230合金の鋳造又は鍛錬組成物は、SLM/L-PBFプロセスによって3D印刷物品を製造するのに適していないことが見出された。
【0040】
先行技術のHaynes 230合金組成から形成された構造において確認されるこれらの欠点を克服するために、実施形態は、既知の合金組成中の特定の構成元素のより厳密な制御が提供される既知の合金の改変に関し、そのような改変された合金から3D印刷物品の亀裂のない構造を達成する。特に、既知の組成中のC、Si、及びMnの含有量は、亀裂のない表面構造のためにSLM/L-PBFにおいて粉末を使用するには高すぎることを実証することができた。
【0041】
実施例2:
実施形態による金属合金は、Cr=19.9重量%、W=13.4重量%、Mo=2.0重量%、Mn=0.01重量%、Si=0.02重量%、Al=0.18重量%、C=0.01重量%、La<0.005重量%、Fe=0.1重量%、Co=0.02重量%、残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物の実際の化学組成を有し、溶融及びガスアトマイズによって生成されて、概して約10~50μmでD50が30μmの大きさの粒子を有するほぼ球状の粉末を得た。この金属合金を、EOS GmbH-Electro Optical Systemsによって供給されるEOS M290機械を使用し、体積エネルギー密度Edの選択されたプロセスパラメータを使用して、SLM/L-PBF粉末床積層造形において加工して、合計35の3D印刷プロセスを実施し、ここで、利用される体積エネルギー密度は、38.7J/mm~152.29J/mmとした。
【0042】
3D印刷された材料又は物品を、SLM/L-PBFプロセスに一般的に関連する欠陥、例えば孔及び亀裂について、印刷されたままの状態で調査した。35回の3D印刷試験について異なるレベルの有孔率が観察されたが、亀裂は観察されなかった。以下の表3は、実施形態による組成を有するNi-Cr-W-Mo-La合金を用いて調査された様々なパラメータフィールドについての亀裂の数、有孔率、及び最大細孔径(μm単位)などの選択された結果を示す。
【0043】
【表3】
【0044】
実施例3:
実施例2に記載の合金の組成、すなわち、実施形態による化学組成を有する球状粉末形態のNi-Cr-W-Mo-La合金を、EOS GmbH-Electro Optical Systemsによって供給されるEOS M290機械を使用して3D印刷物品を製造するために、SLM/L-PBF粉末床積層造形において使用した。71.5J/mmの体積エネルギー密度を適用して、0.040mmの構築層厚を有する材料を加工した。この3D印刷された材料の得られた微細構造が図2A~2Cに示されており、亀裂は観察されない。
【0045】
図2Aは、エッチングされた状態における、構築プレートに対して垂直かつ構築方向に対して平行な平面内の3D印刷材料の断面の光学顕微鏡画像を示す。個々のレーザ溶接の軌跡は、この画像において見ることができる。図2B及び図2Cは、それぞれ、機械構築プレートに垂直な断面及び構築方向に平行な断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。図2A図2Cから分かるように、得られた構造は、緻密であり、亀裂がない。
【0046】
実施例2で製造された構造と比較して、この例示的な構造を達成するために選択されたパラメータは、構造に亀裂がないだけでなく、この実施例による印刷された材料の構造が、構造の99.97%の密度に対応する0.024%の有孔率という製造されたままの状態での有孔率の低い値、及びわずか17.86μmの最大孔径を示すため、最適化されたものとみなすことができる。したがって、実施例3の材料組成及びプロセスパラメータは、本発明の好ましい実施形態を表す。
【0047】
実施例4:
Cr=20.0重量%、W=13.6重量%、Mo=1.9重量%、Mn=0.0002重量%、Si=0.085重量%、Al=0.21重量%、C=0.0046重量%、La=0.023重量%、Fe=0.035重量%、Co=0.129重量%、残部Ni、並びに不可避の残留元素及び不純物の実際の化学組成を有する実施形態による金属合金を、真空下で溶融し、ガスアトマイズして、概して約10~50μmでD50が31μmの粒子を有するほぼ球状の粉末を得ることによって製造した。この金属合金は、EOS GmbH-Electro Optical Systemsによって供給されるEOS M290機械を使用して、60.0J/mm~75.0J/mmに調整された体積エネルギー密度Edで6つの試験3D印刷を行うように選択されたプロセスパラメータで、標準SLM/L-PBF粉末床積層造形において処理した。6つの試験3D印刷物を、部品密度及び引張特性試料について作製した。
【0048】
製造された3D印刷材料/物品を、SLM/L-PBFプロセスに一般的に関連するような欠陥(例えば、孔及び亀裂)について、印刷されたままの状態で調査した。材料を、(1177℃で1時間熱処理し、続いて窒素中で急速冷却した後、ASTM E8M-21に従って)室温及び900℃で引張特性について更に試験した。印刷された材料/物品における亀裂及び孔を、高解像度画像解析を使用して調査した。結果は、66.7~75.0の範囲のEdを有する5つの試験印刷物全てにおいて99.99%よりも良好である高レベルの材料密度によって確認されるように、亀裂がなく、孔がほとんどないことを示した。引張試験用のハードウェアの製造のために、60.0のEdを3D印刷のために選択した。
【0049】
表4は、31μmのD50を有し、60.0J/mmの体積エネルギー密度を適用する実施形態による化学組成を有するNi-Cr-W-Mo-La合金の粉末から、標準SLM/L-PBFシステム(EOS GmbH-Electro Optical Systemsによって供給されるEOS M290機械)を使用して製造された製品/物品についての、ASTM E8Mに従った室温(25℃)及び高温(900℃)での引張試験の結果を示す。以下の表4の引張試験の結果から、破断点伸び値によって表される試験についての非常に高いレベルの延性が試験について達成されることが分かり、これは、材料についての非常に成功した3D印刷実行の典型的な徴候である。更に、構築層に対して垂直又は平行である2つの異なる試験方向、すなわち、Z及びXYに対して得られた結果にはほとんど差がないようであり、これは、実施形態による材料の追加の利点である。
【0050】
【表4】
【0051】
したがって、積層材料造形プロセスにおいてNi-Cr-W-Mo-La合金から製造された材料/物品における亀裂は、合金のC、Si、及びMn含有量を0.001≦C≦0.045重量%、0.005≦Si≦0.20重量%、及びMn≦0.25重量%の開示範囲内に制御することによって制限することができ、これらは、亀裂のない3D印刷物品を製造するのに好適であることが示されている。
【0052】
当然ながら、実施形態は、明示的に説明された例に限定されない。これに関して、開示されるNi-Cr-W-Mo-La合金は、SLM/L-PBFプロセスに適しているだけでなく、本明細書に記載される利点から逸脱することなく、他の既知の粉末ノズル積層造形プロセス、例えば、レーザ金属堆積(LMD)又は直接エネルギー堆積(DED)、並びに電子線溶融(EBM)プロセスにも適していることが予想される。
【0053】
5941 前述の例は、単に説明の目的で提供されたものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。例示的な実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本明細書で使用されている用語は、限定の用語ではなく、説明及び例示の用語であることが理解される。その態様において本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、現在述べられ、補正されている添付の特許請求の範囲内で変更を行い得る。本発明は、特定の手段、材料及び実施形態を参照して本明細書に記載されているが、本発明は、本明細書に開示された詳細に限定されることを意図していない。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲内にあるような、全ての機能的に等価な構造、方法及び使用に及ぶ。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
【国際調査報告】