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特表2024-539725フラッシュメモリデバイスにおける消去電力損失インジケータ(EPLI)実装
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  • 特表-フラッシュメモリデバイスにおける消去電力損失インジケータ(EPLI)実装 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-29
(54)【発明の名称】フラッシュメモリデバイスにおける消去電力損失インジケータ(EPLI)実装
(51)【国際特許分類】
   G11C 16/34 20060101AFI20241022BHJP
【FI】
G11C16/34 130
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526754
(86)(22)【出願日】2022-11-03
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2022048786
(87)【国際公開番号】W WO2023081264
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】63/275,779
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/572,881
(32)【優先日】2022-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522029730
【氏名又は名称】インフィニオン テクノロジーズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Infineon Technologies LLC
【住所又は居所原語表記】198 Champion Court, San Jose, CA 95134, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アミハイ ギヴァント
(72)【発明者】
【氏名】イダン コレン
(72)【発明者】
【氏名】シヴァナンダ シェティー
(72)【発明者】
【氏名】パワン シン
(72)【発明者】
【氏名】ヨーラム ベッツァー
(72)【発明者】
【氏名】コビ ダノン
(72)【発明者】
【氏名】アミル ロッホマン
【テーマコード(参考)】
5B225
【Fターム(参考)】
5B225BA03
5B225BA08
5B225CA11
5B225DC08
5B225EA01
5B225EJ09
5B225EJ10
5B225EK08
5B225FA01
(57)【要約】
不揮発性メモリは、不揮発性メモリセルのアレイと、第1の参照ワード線および第2の参照ワード線と、センス増幅器と、を有する。センス増幅器は、第1の参照ワード線の補足不揮発性メモリセルと第2の参照ワード線の補足不揮発性メモリセルとの比較を使用して、第1の参照ワード線の補足不揮発性メモリセルに書き込まれたシステムデータを読み取る。アレイの不揮発性メモリセルの消去ステータスは、システムデータの読み取りに基づいて判定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
書き込みおよび読み取りのために、ワード線によって選択される行、および選択される列に配列された不揮発性メモリセルのアレイと、
第1の参照ワード線および第2の参照ワード線を含む複数の参照ワード線であって、各々は、前記第1の参照ワード線から対応する補足不揮発性メモリセルを選択するとともに、前記第2の参照ワード線から参照不揮発性セルを選択する複数の参照ワード線と、
複数のセンス増幅器であって、前記第1の参照ワード線の前記補足不揮発性メモリセルと前記第2の参照ワード線の前記参照不揮発性メモリセルとの比較を使用して、消去動作後に前記第1の参照ワード線の前記補足不揮発性メモリセルに書き込まれたシステムデータを読み取るように構成された複数のセンス増幅器と、
前記第1の参照ワード線の前記補足不揮発性メモリセルに書き込まれた前記システムデータの読み取りに基づいて、前記不揮発性メモリの前記消去動作のステータスを判定する処理要素と、
を備える不揮発性メモリ。
【請求項2】
前記アレイの前記不揮発性メモリセルおよび前記複数の参照ワード線の前記補足不揮発性メモリセルは、それぞれ、スプリットゲートメモリセルを含み、
前記第1の参照ワード線は、動的参照ワード線を含み、
前記第2の参照ワード線は、静的参照ワード線を含み、
前記システムデータは、消去電力損失インジケータ(EPLI)コードを含む、
請求項1に記載の不揮発性メモリ。
【請求項3】
前記システムデータは、消去電力損失インジケータ(EPLI)コード、サイクルカウンタ、コード、カウンタ、アドレスへのポインタ、計算結果、チップ性能に関する情報およびチップ信頼性に関する情報の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の不揮発性メモリ。
【請求項4】
前記システムデータは、より短いコードの反復インスタンスを含むより長いコードを含み、
前記より短いコードは、消去電力損失インジケータ(EPLI)コードを含む、
請求項1に記載の不揮発性メモリ。
【請求項5】
選択された第1の参照ワード線の前記補足不揮発性メモリセルに書き込まれた前記システムデータは、より長いコードの読み出しにおいて、より短いコードの複数の反復の各々を、前記より短いコードの所定の値と比較してチェックすることによって検証される、
請求項1に記載の不揮発性メモリ。
【請求項6】
選択された第1の参照ワード線の前記補足不揮発性メモリセルに書き込まれた前記システムデータは、より長いコード読み出しにおいて、より短いコードの複数の反復にわたって、前記より短いコードの各ビットを、前記より短いコードの所定の値と比較して多数決判定することによって検証される、
請求項1に記載の不揮発性メモリ。
【請求項7】
NORフラッシュメモリを動作させる方法であって、前記方法は、
第1の参照ワード線の選択された補足セルにシステムデータを書き込むステップと、
前記第1の参照ワード線の前記選択された補足セルと第2の参照ワード線の選択された参照セルとを比較するセンス増幅器を介して前記システムデータを読み取るステップと、
前記第1の参照ワード線の前記選択された補足セルに書き込まれた前記システムデータの前記読み取りに基づいて、不揮発性メモリの消去状態のステータスを判定するステップと、
を含む方法。
【請求項8】
前記アレイの前記不揮発性メモリセルおよび複数の参照ワード線の前記不揮発性メモリセルは、それぞれ、スプリットゲートメモリセルを含み、
前記第1の参照ワード線は、動的参照ワード線を含み、
前記第2の参照ワード線は、静的参照ワード線を含み、
前記システムデータは、消去電力損失インジケータ(EPLI)コードを含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記システムデータは、消去電力損失インジケータ(EPLI)コード、サイクルカウンタ、コード、カウンタ、アドレスへのポインタ、計算結果、チップ性能に関する情報およびチップ信頼性に関する情報の少なくとも1つを含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記システムデータを前記書き込むステップは、消去電力損失インジケータ(EPLI)コードを含むより短いコードの反復インスタンスを含むより長いコードを書き込むことを含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、書き込まれた前記システムデータが含むより長いコード内のより短いコードの複数の反復の各々を、読み取った前記システムデータの複数の対応する部分の各々を前記より短いコードの所定の値と比較してチェックすることによって、読み取った前記システムデータを検証するステップをさらに含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、前記システムデータが含むより長いコード内のより短いコードの複数の反復にわたって、前記より短いコードの所定の値と比較し、前記より短いコードの各ビットを多数決判定することによって、読み取った前記システムデータを検証するステップをさらに含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記システムデータは、32ビットの消去電力損失インジケータ(EPLI)コードを含むより短いコードの9回の反復を有するより長いコードを含み、
前記EPLIコードの所定の値と比較した、読み取った前記システムデータの検証は、前記NORフラッシュメモリの対応するセクタが消去中に電力損失を有さなかったと信頼され、前記対応するセクタがブランクチェックについて準備ができていることを示す、
請求項7に記載の方法。
【請求項14】
システムであって、前記システムは、
NORフラッシュメモリとしての書き込みおよび読み取りのために、ワード線によって選択される列、および選択される行に配列された不揮発性メモリセルのアレイと、
第1の参照ワード線および第2の参照ワード線を含む複数の参照ワード線であって、各々は、対応する補足不揮発性メモリセルを選択する複数の参照ワード線と、
前記複数の参照ワード線の前記補足不揮発性メモリセルに選択的に結合され、ビット線を介して前記アレイの前記不揮発性メモリセルに選択的に結合された複数のセンス増幅器と、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記第1の参照ワード線の選択された補足不揮発性メモリセルにシステムデータを書き込み、
前記第1の参照ワード線の前記選択された補足不揮発性メモリセルと前記第2の参照ワード線の選択された参照不揮発性メモリセルとを比較する前記センス増幅器を介して前記システムデータを読み取り、
前記システムデータのそのような読み取りに基づいて、前記アレイの前記不揮発性メモリセルの消去のステータスを判定する、
システム。
【請求項15】
前記アレイの前記不揮発性メモリセルおよび前記複数の参照ワード線の前記補足不揮発性メモリセルは、それぞれ、スプリットゲートメモリセルを含み、
前記第1の参照ワード線は、動的参照ワード線を含み、
前記第2の参照ワード線は、静的参照ワード線を含み、
前記システムデータは、消去電力損失インジケータ(EPLI)コードを含む、
請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記システムデータは、消去電力損失インジケータ(EPLI)コード、サイクルカウンタ、コード、カウンタ、アドレスへのポインタ、計算結果、チップ性能に関する情報およびチップ信頼性に関する情報の少なくとも1つを含む、
請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記システムデータは、消去電力損失インジケータ(EPLI)コードを含むより短いコードの反復インスタンスを含むより長いコードを含む、
請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記コントローラは、
書き込まれた前記システムデータが含むより長いコード内のより短いコードの複数の反復の各々を、読み取った前記システムデータの複数の対応する部分の各々を前記より短いコードの所定の値と比較してチェックすることによって、読み取った前記システムデータを検証するようにさらに構成される、
請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記コントローラは、
前記システムデータが含むより長いコード内のより短いコードの複数の反復にわたって、前記より短いコードの所定の値と比較し、前記より短いコードの各ビットを多数決判定することによって、読み取った前記システムデータを検証するようにさらに構成される、
請求項14に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムデータは、32ビットの消去電力損失インジケータ(EPLI)コードを含むより短いコードの9回の反復を有するより長いコードを含み、
前記コントローラは、さらに、前記EPLIコードの所定の値と比較した、読み取った前記システムデータの検証を実行して、前記NORフラッシュメモリの対応するセクタが消去中に電力損失を有さなかったと信頼されたことを示すようにされ、
前記コントローラは、さらに、読み取った前記システムデータの前記検証に応答して、前記NORフラッシュメモリの前記対応するセクタのブランクチェックを実行するようにされる、
請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年1月11日に出願された米国非仮出願第17/572,881号の国際出願であり、本出願は、米国特許法第119条(e)の下、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年11月4日に出願された米国特許出願第63/275,779号明細書に対する優先権の利益を主張する。
【0002】
本開示は、一般に、不揮発性メモリ(NVM)デバイスに関し、より詳細には、消去動作の信頼性および性能を改善するために消去電力損失インジケータ(EPLI)の実施形態を実装するNVMデバイスまたはシステムおよびその動作方法に関する。
【背景技術】
【0003】
フラッシュメモリは、成熟した技術および開発途上の技術の両方であり、NANDフラッシュおよびNORフラッシュはそれぞれ、スタンドアロンメモリならびにメモリデバイスおよびシステム内の埋め込みメモリとしての利点および欠点を有する。一般に、フラッシュメモリは、指定された量のデータで書き込み可能であり、より多くの量(例えば、消去ブロック、消去領域、セクタまたは消去セクタ)で消去可能な不揮発性メモリセルのアレイとして、フラッシュメモリアレイの物理的形態で実装される。1つの公知の問題は、消去プロセスが電力損失によって中断され、消去領域内の不揮発性メモリセルが不均一で信頼性のない状態になり、メモリのその後の使用、およびそれに依存する任意のシステムを壊滅的に中断する可能性があることである。いくつかの不揮発性メモリデバイスに適用可能なこの問題に対する1つの公知の解決策は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,378,829号明細書に記載されているように、セクタ内の指定されたビットに書き込まれた(すなわち、プログラムされた)消去電力損失インジケータ(EPLI)を使用することである。しかし、この解決策は、すべてのタイプのフラッシュメモリまたはすべてのメモリデバイスおよびシステムに適用可能ではない場合がある。したがって、上記の不利益を克服する解決策が当技術分野において必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第9,378,829号明細書
【0005】
記載される実施形態およびその利点は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって最もよく理解され得る。これらの図面は、記載される実施形態の精神および範囲から逸脱することなく、記載される実施形態に対して当業者によってなされ得る形態および詳細の変更を決して限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態による、選択されたデータセルに書き込まれるデータと、選択された補足セルに書き込まれる消去電力損失インジケータ(EPLI)コードワードと、を有するNORフラッシュメモリを示す。
図2】スプリットゲートアーキテクチャ(1.5T)および埋め込みチャージトラップ(eCT(商標))技術を有し、実施形態に適した特定のタイプのNORフラッシュメモリセルを示す。
図3】さまざまな実施形態における動的参照ワード線および静的参照ワード線、ならびにプログラム/消去サイクルおよびハイブリッド参照に対するそれらの関係を示す。
図4】一実施形態による、EPLI読み出しを生成するセンス増幅器を有する、NORフラッシュメモリの通常セクタの対を示す。
図5】EPLIコードワードの検証に適した、より短いコードの複数の反復で構成されたより長いコードの検証のための一実施形態を示す。
図6】EPLIコードワードの検証に適した、より短いコードの複数の反復で構成されたより長いコードの検証のためのさらなる実施形態を示す。
図7】指定された利用可能なビット数を有し、さまざまな実施形態におけるEPLIコードワードの書き込みおよび読み取りに適したキャッシュ線(CL)構造を示す。
図8】例えば図5のEPLIコードワードで示されるように、より短いコードの複数の反復で構成されたより長いコードワードの検証に合格するための正しいコード反復数を考慮したオプション#1の評価のためのグラフである。
図9】例えば図6のEPLIコードワードで示されるように、より短いコードの複数の反復で構成されたより長いコードワードの検証のためのコード長(ビット数)を考慮したオプション#2の評価のためのグラフである。
図10】本明細書に記載のNORフラッシュメモリのさまざまな実施形態およびその変形形態を使用するのに適したNORフラッシュメモリデバイスの一実施形態を示す。
図11A】一実施形態によるNORフラッシュメモリにおけるEPLI消去動作を動作させる方法のフロー図である。
図11B】一実施形態によるNORフラッシュメモリにおけるブランクチェック動作を動作させる方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明では、説明を目的として、本実施形態の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者には、本実施形態がこれらの具体的な詳細なしで実施され得ることは明らかであろう。他の例では、周知の回路、構造および技術は詳細には示されておらず、むしろこの説明の理解を不必要に不明瞭にすることを避けるためにブロック図で示されている。
【0008】
「一実施形態(one embodiment)」または「実施形態(an embodiment)」への説明における言及は、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書のさまざまな箇所に位置する「一実施形態では(in one embodiment)」という語句は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。
【0009】
本明細書に記載のさまざまな実施形態は、(例えば、典型的なNORフラッシュメモリと同様に)NORフラッシュメモリアレイ内にデータを書き込みおよび読み取り、消去電力損失インジケータ(EPLI)または他のシステムデータ(より一般には、他のデータ)をさまざまな参照ワード線、より具体的にはさまざまな参照ワード線の補足セルに書き込みおよび読み取る。いくつかの実施形態では、他のNORフラッシュメモリの実施形態と同様に、補足セル(またはより具体的には、補足不揮発性メモリセル)は、NORフラッシュメモリアレイの不揮発性メモリセル内のデータを読み出す際に主に使用され、本実施形態も同様である。言い換えれば、参照ワード線によって接続された補足セルは、典型的にはデータを記憶せず、これらの補足セルは、典型的にはデータを記憶するために使用されるアレイのメモリセルとは異なる。したがって、本実施形態は、参照ワード線、より具体的には参照ワード線の補足セルを利用して、NORフラッシュメモリアレイ内の空間を消費することなく(かつそれによってデータのための利用可能な記憶空間を減少させることなく)、かつさらなるエリアペナルティを追加することなく、消去電力損失インジケータまたは他のシステムデータをどのように(およびどこに)記憶するかという技術的問題に対する実用的な応用および解決策を提示する。さらに、本実施形態は、NORフラッシュメモリセルアレイ自体の外部であるがNORフラッシュメモリまたはNORフラッシュメモリデバイス内である通常と異なる場所に記憶され、通常の読み取り信頼性技術から利益を得ることができない場合がある、消去電力損失インジケータまたは他のシステムデータをどのように確実に検証するかという技術的問題に対する実用的な解決策を提示する。
【0010】
電力損失による消去プロセスの中断の技術的問題に対する以前の技術的解決策は、消去プロセスを受ける不揮発性メモリの同じ消去領域における消去電力損失インジケータの書き込みおよび読み取りを含む。そのような実施形態では、消去電力損失インジケータ(EPLI)は、そのEセクタ上で行われた最後の消去コマンドが正常に完了したか否かを示し、したがってそのEセクタ内のデータ(より具体的には、セルの消去状態)が信頼できることを示すために使用されるサイクル消去セクタ(Eセクタ)内に位置する不揮発性メモリ(NVM)コードである。EPLIの重要な用途の1つは、そのような実施形態において消去フローの一部として使用されるブランクチェック特徴を可能にすることである。本実施形態は、さらなる態様の中でも、埋め込みチャージトラップ型(eCT(商標))製品においてEPLI概念を実装する方法、より広範には、参照ワード線を有するNORフラッシュメモリにおいてEPLI概念またはシステムデータの他の特殊な記憶を実装する方法を開示する。
【0011】
記憶空間を減少させることなく、またはエリアペナルティを被ることなく、EPLI概念またはシステムデータの他の特殊な記憶をどのように実装するかという技術的問題に対する解決策を提供するために、1つの手法は、記憶空間が不揮発性メモリセルアレイ内で消費されず、追加の不揮発性メモリセルを追加する必要がないように、EPLIまたは他のシステムデータを補足不揮発性メモリセルに書き込むことである。一実施形態では、埋め込みチャージトラップ型不揮発性メモリセルを有するNORフラッシュメモリアーキテクチャにおいて、エリアペナルティなしでEPLIコードを実装するために、1つの利用可能な場所は、動的参照(Dynamic-Reference,DREF)ワード線(WL)内、より具体的には、動的参照ワード線内の利用可能な補足不揮発性メモリセル内にそのようなコードを配置することである。しかしながら、これは別の技術的問題をもたらす。そのような実装における1つの問題は、動的参照ワード線の補足セルに書き込まれたEPLIコードが、静的参照ワード線の参照セルと比較することによって読み取ることができ、その結果、通常のデータ信頼性(例えば、NVMセルアレイの不揮発性メモリセルが、動的参照ワード線および静的参照ワード線の両方の補足セルで構成されるハイブリッド参照と比較される場合の信頼性)よりも著しく信頼性が低いEPLIコードが生じることである。
【0012】
本実施形態は、第1の技術的解決策として、EPLIコードがDREF WL内に配置される独自のEPLIコード実装手法を開示し、通常のデータ信頼性よりも良好な信頼性を保証する独自のEPLIコード化およびEPLIコードワード読み取りならびに検証の実装手法も開示する。そのような実装形態では、エリアペナルティがなく、EPLIコードに対する信頼性ペナルティもない。
【0013】
本実施形態は、追加のエリアコストなしに、埋め込みチャージトラップ型NORフラッシュメモリおよびさらなるNORフラッシュメモリアーキテクチャにおいて消去セクタごとに信頼性の高いEPLIコードを実装する独自の手法である。
【0014】
さまざまな実施形態では、EPLIコードは、ハイブリッド参照によって感知することができない(したがって、データ記憶に使用されない)利用可能なメモリセルに書き込まれる。次いで、そのコードの信頼性を回復するために、いくつかの実施形態では、独自のデータ乗算および多数決読み取り手法が適用され、通常のデータ信頼性を超えるコード信頼性が得られる。さらなる実施形態では、これらの技術的解決策は、必ずしもスプリットゲートまたはeCT(商標)セルを有さないNORフラッシュメモリ実施形態およびNANDフラッシュメモリ実施形態を含み得る、動的参照ワード線および静的参照ワード線を有する他のフラッシュメモリのさまざまな組み合わせで想定される。
【0015】
この手法を使用して、さまざまなタイプのシステムデータを記憶することができる。さらに、この手法は、タイムスタンプ、ファームウェア改訂識別子、コード、カウンタ、アドレスへのポインタ、計算結果、チップ性能に関する情報、チップ信頼性に関する情報などの他のシステムデータのための消去セクタおよび記憶ごとの信頼性の高いプログラム/消去サイクルカウンタを実装するためにも使用され、エリアペナルティもない。さまざまなさらなる実施形態では、システムデータは、EPLIまたはサイクルカウンタに限定されない。
【0016】
図1は、一実施形態による、選択されたデータセル102に書き込まれるデータ124と、選択された補足セル104に書き込まれる消去電力損失インジケータ(EPLI)コードワード126と、を有するNORフラッシュメモリを示す。データセル102は、列106および行108のアレイに配列され、NOR配列でビット線114に接続され、従来のNORフラッシュメモリと同様にワード線110およびビット線選択122によって選択可能にアドレス指定される。補足セル104は、データセル102のアレイとは別個に配列され、参照ワード線112およびビット線選択122によって(例えば、メモリアドレスに従って)選択可能にアドレス指定される。ビット線セレクタ116、例えばスイッチまたはより具体的にはトランジスタは、ビット線選択122に従って、選択されたビット線114をセンス増幅器118に結合し、センス増幅器118は読み出しデータ120を生成する。電圧源、スイッチング回路、選択ロジック、書き込みおよび消去回路、ならびにさらなるサポート回路は、やはり従来のNORフラッシュメモリと同様に、または特定のタイプのデータセル102および補足セル104に適するように、特定の実装形態のために容易に展開される。
【0017】
いくつかの実施形態では、特定の参照ワード線112によって選択されるような選択された補足セル104内のEPLIコードワード126の記憶は、またはさらなる実施形態では他のシステムデータもしくは他のデータの記憶は、データセル102アレイ内の記憶空間を消費せず、NORフラッシュメモリにエリアペナルティを追加しない。さまざまな実施形態では、補足セル104は、データセル102と類似もしくは同一であるか、または異なるサイズもしくは幾何学的形状であってもよく、データセル102および補足セル104の両方は、あるタイプのNVMセル、より具体的にはフラッシュメモリセル、いくつかの実施形態では、埋め込みチャージトラップセルである。いくつかの実施形態では、データセル102はデータを書き込むために使用され、補足セル104は、データセル102からデータを読み取るときに参照、例えば参照セルとして使用される。本実施形態では、補足セル104のいくつかは、データセル102に書き込まれ読み取られるデータとは異なる、EPLIコードワード126を含む特殊なデータを書き込むためにさらに使用される。例えば、メモリデバイス、メモリコントローラなどは、EPLIコードワードまたは他の特殊なデータを書き込むことができる。
【0018】
より具体的には、一補足実施形態では、動的参照ワード線に接続された補足セル104は、補足セル104に書き込まれたEPLIコードワード126を有し、図3および図4を参照して以下でさらに説明するように、静的参照ワード線に接続された静的参照セル104との比較によって戻って読み出される。次いで、本システムは、EPLIコードワード126の読み取りに基づいて、アレイ内のデータセル102の消去のステータスを判定することができる。
【0019】
図2は、スプリットゲートアーキテクチャ(1.5T)または埋め込みチャージトラップ(eCT(商標))技術を有し、実施形態に適した特定のタイプのNORフラッシュメモリセルを示す。各メモリセルにおいて、一方のトランジスタは不揮発性データを記憶するメモリゲート(MG)206であり、他方のトランジスタは選択ゲート(SG)204である。メモリゲート206の閾値電圧(Vt)は、酸化物-窒化物-酸化物(ONO)ゲート誘電体の窒化物層208から電荷を追加または除去することによって変化する。メモリゲート206は、チャネルホットエレクトロン注入(CHEI)によってプログラムされ、窒化物層208に負電荷212を注入することによって閾値電圧が上昇する。消去動作は、バンド間トンネリング(BTBT)ホットホール注入を利用し、窒化物層208に正電荷216を注入することによって閾値電圧が低下する。NORフラッシュメモリアレイにおける動作では、メモリセルの選択ゲート204およびメモリゲート206は、選択されたワード線(例えば、プログラミング、読み取りおよび消去のために選択可能な電圧でメモリゲート206に接続された1つのワード線、ならびにそのメモリセルを選択するために選択ゲート204に接続された1つのワード線)によって動作される。拡散領域210、214は、スプリットゲートトランジスタのソースおよびドレインを提供する。
【0020】
図3は、さまざまな実施形態における動的参照ワード線306および静的参照ワード線308、ならびにプログラム/消去サイクル304およびハイブリッド参照310に対するそれらの関係を示す。図1に戻って参照すると、アレイ内の選択されたデータセル102からデータ124を読み取るために、センス増幅器118は、さまざまな実施形態において、指定されたビット数(例えば、読み出しデータ120内のビット数)にわたって、選択されたデータセル102の電流(またはさらなる実施形態では電圧)と、選択された参照セル104または参照セル104の組み合わせの電流と、を比較する。図3に示す実施形態では、静的参照ワード線308に接続されてそれによって制御される参照セル104(図1参照)は、プログラム/消去サイクルを受けない、もしくはほとんど受けないか、またはいくつかの実施形態では、動的参照ワード線306に接続されてそれによって制御される参照セル104が受けるプログラム/消去サイクルの数と比較して、プログラム/消去サイクルを受ける頻度が低い。次に、動的参照ワード線306の経年劣化特性(すなわち、動的参照ワード線306に接続されてそれによって制御される参照セル104の経年劣化特性)がデータセル102の経年劣化特性を追跡し一致するように、NVMセクタ302に関連付けられた各動的参照ワード線306は、その動的参照ワード線306の参照セル104に対してその対応するNVMセクタ302と同じ数のプログラム/消去サイクル304を受ける。ハイブリッド参照は、動的参照ワード線306と静的参照ワード線308との組み合わせから展開され、例えば、動的参照ワード線306に繋がれた参照セル104の電流と静的参照ワード線308に繋がれた参照セル104の電流との中間にある電流を生成する。ハイブリッド参照310を生成することができる複数の方法、例えば、データセル102と比較して参照セル104のサイズを変えること、データセル102がプログラムされる閾値電圧と比較して参照セル104がプログラムされる閾値電圧を変えること、動的参照ワード線306の1つまたは複数の参照セル104および静的参照ワード線308の1つまたは複数の参照セル104の電流または電圧を組み合わせるかもしくは平均化すること、またはそれらの組み合わせがある。動的参照ワード線、静的参照ワード線、ハイブリッド参照およびセンス増幅器との相互作用は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,901,001号明細書でさらに説明されている。
【0021】
図4は、一実施形態による、EPLI読み出し412、414を生成するセンス増幅器410、416を有する、NORフラッシュメモリ406の通常セクタ402の対404を示す。この例では、各通常物理セクタ402は、Eセクタ408とも呼ばれる4つの消去セクタを含み、対404は、動的参照ワード線(DREF WL)、静的参照ワード線(静的REF WL)およびセンス増幅器(SA)を挟む2つの通常セクタ402を含む。動的参照ワード線の場所は、フリーキャッシュ線(CL)を含み、EPLIコードは、さまざまな実施形態において、それらのフリーCLの1つに複数回記憶され、多数決手法を使用して(例えば、図5図7を参照して以下でさらに説明するように)読み取られる。本明細書では、「キャッシュ線」という用語は、読み取り/書き込みデータのための基本メモリ部分を意味するものとして使用される。そのような多数決読み取りによる予測される信頼性は、ハイブリッド参照および/またはECC保護(図8および図9を参照して以下でさらに説明されるように)を使用しない場合でも、目標要件を大幅に超える。
【0022】
一実施形態では、EPLIコードワードは、Eセクタの消去動作中にEセクタに割り当てられる。各消去動作および各EセクタのEPLIコードは、さまざまな実施形態において同じであってもよく、または異なっていてもよい。EPLIコードワードは、消去動作が完了したかどうか、または電力損失によってインタラプトされていないかどうかを検証するために後で読み出される。一実施形態では、一例として、物理セクタの対404は、8個のEセクタを含み得る。図4の左図に示すように、Eセクタ0~3は、Eセクタ4~7にミラーリングされている。SAの上方または一方の側に位置するデータの感知は、SAの下方または他方の側に位置するハイブリッド参照方式(図3参照)に対して、またはそれと比較して行われる(逆もまた同様である)。これは、センス増幅器410が、Eセクタ4~7の動的参照ワード線の補足セル(または未使用の参照セル)104に書き込まれたEセクタ4~7のEPLIコードを、Eセクタ0~3の静的参照ワード線からの静的参照セル104を参照して比較し、センス増幅器416が、Eセクタ0~3の動的参照ワード線の補足セル104に書き込まれたEセクタ0~3のEPLIコードを、Eセクタ4~7の静的参照ワード線からの参照セル104を参照して比較することによって実施される。EセクタごとにEPLIコードがあり、EセクタのDREF WLに配置され、ミラーリングされたセクタの静的参照に対して感知される。実施形態では、各EセクタのEPLIコードは、同じであってもよく、または異なっていてもよい。他の実施形態では、通常セクタ402および406などのセクタは、本開示の教示から逸脱することなく任意の数のEセクタを含み得ることが理解されよう。
【0023】
ここで、動的ワード参照線の補足セル104からのEPLIコードワード126の読み出しは、静的参照ワード線の参照セル104に対する比較のみを使用するので、この読み出しは、NVMデータセル102アレイ内のデータセル102からのデータ124の読み出しのように、ハイブリッド参照310(図3参照)の使用からの読み取り信頼性の利益を有さない。したがって、動的参照ワード線に(例えば、動的参照ワード線306の補足セル104に)書き込まれるデータの読み取り信頼性を改善するために、解決すべき問題がある。この技術的問題に対するさまざまな解決策が以下に与えられる。
【0024】
図5は、EPLIコードワード126(図1参照)の検証に適した、より短いコード504の複数の反復で構成されたより長いコード502の検証のための一実施形態を示す。ここで、より長いコード502は、例えばEPLIコード506「N」であるより短いコード504の指定された反復数で構成される。さらなる実施形態では、より短いコード504は、システムデータまたは他の特殊なデータであり得る。より長いコード502は、消去動作中に動的参照ワード線306に書き込まれ(すなわち、動的参照ワード線306の補足セル104に書き込まれる)、後で同じ動的参照ワード線306から読み出され、その時点で、より長いコード502の読み出しは完全であってもよく、または破損もしくはエラーを有してもよい。承認する(またはしない)ために、すなわち、より長いコード502の読み出しをチェックするために、より短いコード504の各反復は、より短いコード504の所定の値と比較される。例えば、EPLIコードワード126の読み出しを承認するために、読み出しデータ120内のEPLIコード506の各反復は、所定の値、例えば、EPLIコード506の元の正しい値「N」と比較される。より長いコード504の読み出し内のより短いコード502の正しい一致数の比較カウント510は、閾値512、例えば最小カウント数と比較される514。例えば、図5では、EPLIコード506の値「N」の2つのインスタンスがより長いコード502の読み出しに示され、異なるエラー508の値「M」の1つのインスタンスがより長いコード502の読み出しに示されているので、比較カウント510は合計2以上になる。比較カウント510が閾値512を満たす場合、EPLIコードワード126の読み出しは、正しいEPLIコード506を有するものとして検証または承認される。次に、この検証は、NVMメモリの対応するセクタが、電力損失の中断または他の中断なしに消去プロセスを完了したと信頼されることを示す(なぜならこのような完了に際してのみ、EPLIコード506およびより長いコード502またはEPLIコードワード126は、そのNVMセクタ302に対応する動的参照ワード線306に書き込まれるからである)。
【0025】
図6は、EPLIコードワード126の検証に適した、より短いコード504の複数の反復で構成されたより長いコード502の検証のためのさらなる実施形態を示す。図5の描写と同様に、より長いコード502が構築され、動的参照ワード線306内の利用可能な補足不揮発性メモリセルに書き込まれ、後で読み出されて検証またはチェックされる。承認する(またはしない)ために、すなわち、EPLIコードワード126をチェックするために、より短いコード504の各反復の特定のビット、すなわち、EPLIコード506の各推定反復の1つのビットは、ビットの多数決判定606を受け、続いて、次のビットの多数決判定608などを受け、より長いコード502内のより短いコード504の反復のビットすべてにわたって(さまざまな実施形態において直列または並列に)進む。各ビットの多数決判定から、より短いコード504の読み出し値612、この例では値「X」が決定され、この値は、より短いコード504の所定の値、この例ではEPLIコード506の値「N」との比較614を受ける。この例では、2つは等しくないことが分かり、承認は失敗し、NVMメモリの対応するセクタが電力損失の中断なしに消去プロセスを完了したと信頼されるべきではないことを示す。
【0026】
図7は、指定された利用可能なビット704の数または補足セルまたは未使用の参照セル(例えば、動的参照ワード線内のCLの1つにおける288個の利用可能なビット)を有し、さまざまな実施形態においてEPLIコードワード126を書き込むおよび読み取るのに適したCL構造702を示す。一実施形態では、CL構造702は、EPLIコードなどのシステムデータを記憶するために利用可能な動的参照ワード線の補足NVMセルまたは未使用の参照セルの一部であってもよい。CL構造702はまた、追加のビット706、例えば、10ビットの内部エラー訂正コード(ECC)、4ビットの冗長性および2ビットの予備としての16ビットの追加のビットを有する。通常、アレイ内のデータセル102にデータを書き込むために、CL構造702は、1ビット訂正のためにユーザによって外部保護されている4×64b ECCユニットに使用される。一実施形態では、EPLIコードワード126を書き込むために、CL構造は、各々がECCのための8ビットを有する64ビットデータの4つのグループとして使用される必要がなく、代わりに他の形態のコードに利用可能な合計288ビット(=4×(64+8))を提供する。次に、別の形態のコードを最適化する方法についてのさまざまな考慮事項が考慮される。上記に示した288個の利用可能なビット704は一例であり、CL構造702の利用可能なビット数は異なる実施形態では異なり得ることが理解されよう。
【0027】
図8は、例えば図5のEPLIコードワードで示されるように、より短いコードの複数の反復で構成されたより長いコードワードの検証に合格するための正しいコード反復数を考慮したオプション#1の評価のためのグラフ800である。ここで、考慮事項は、いくつの正しいコード反復、すなわち、より長いコード502の読み出しにおけるより短いコード504のエラーのない反復が、偽陽性および偽陰性のリスク間で最適にバランスをとることになるかである。ビットエラーレート(BER)808がグラフ800の縦軸に、パラメータX 810(合格する正しいコード反復の#)が横軸に示される。グラフは、パラメータXに対する各ワード(オプション#1)の偽陽性および偽陰性リスクの評価を示し、偽陰性リスク802(リテンションによるEPLI失敗リスク)、偽陽性リスク804(読み取りレベル付近の電力損失による誤ったEPLI成功)、および1E-6の単一ビットエラー確率に対する偽陰性リスク806(リテンションによるEPLI失敗リスク)を示す。この特定の例では、曲線の交点は、2つの異なる単一ビットエラー確率点812、814におけるパラメータXの最適値「2」を示す。この評価から、このような検証のために、最小の正しいコード反復数は2であると判定される。さまざまな実施形態では、他の正しいコード反復数が可能である。
【0028】
1つの適切な分析は以下の通りである。メモリコントローラまたはメモリデバイスは、EPLIコードワードを取り出し、読み出されたEPLIコードワード内の32ビットEPLIコードの9回のバージョンまたは反復の各々を評価することができる。メモリコントローラまたはメモリデバイスは、9回の32ビットワード読み出しの各々をチェックして、それらが所定のEPLIコードと一致するかどうかを確認することができる。32ビットEPLIコードの9回のバージョンまたは反復のx(または>x)が正しい場合、EPLIは検証に合格する(例えば、8回一致し、1回が不一致の32ビットはOKである)。EPLIコードワード読み出しにおける32ビットEPLIコードのいくつの反復が所定のEPLIコードと一致すべきかの閾値について、「x」の値は、さまざまな方法で、例えば経験的試験もしくは理論的最適化、または工場、ユーザもしくは管理者の設定によって決定することができる。
【0029】
メモリコントローラまたはメモリデバイスは、EPLIコードワード内で反復されるように、32ビットEPLIコードの各ビット箇所の多数決判定を実行することができる。メモリコントローラは、EPLIコードワード読み出しにおける9回の反復の各々にわたって32ビットの各々をチェックし、多数決に基づいてビットの0または1を決定することができる(すなわち、9は奇数であるため、同数の可能性はない)。次いで、各ビットが多数決判定されたEPLIコードが所定のEPLIコードと一致する場合、EPLIは検証に合格する。多数決タイプ1判定を実行することができるメモリコントローラまたはメモリデバイス(第1の多数決実施形態)の最適化を考慮すると、グラフ800は、多数決タイプ1によるパラメータx(横軸上)に対するEPLIコード偽陰性および偽陽性確率(縦軸上)を示す。パラメータxは、図5を参照して上述したように、多数決タイプ1判定を使用した、検証に合格するための正しいコード反復数である。
【0030】
1つの最適な結果は、x=2の反復について達成される(すなわち、9回のコード反復のうちの少なくとも2回が所定のEPLIコードと一致する場合、EPLIテストは合格である)。テストエラー確率は、1E-7の単一ビット失敗確率(静的参照に対する読み取りのeCT40 WC評価)を仮定して約1E-40である。
【0031】
図9は、例えば図6のEPLIコードワードで示されるように、より短いコードの複数の反復で構成されたより長いコードワードの検証のためのコード長(ビット数)を考慮したオプション#2の評価のためのグラフ900である。ここで、考慮事項は、どのコード長が偽陽性および偽陰性のリスク間で最適にバランスをとることになるか、すなわち、より短いコード504内にいくつのビットがあるべきかである。ビットエラーレート(BER)908がグラフの縦軸に、パラメータコード長910(ビットの#)が横軸に示される。グラフ900は、偽陰性リスク902(リテンションによるEPLI失敗リスク)、偽陽性リスク904(読み取りレベル付近の電力損失による誤ったEPLI成功)、および1E-6の単一ビットエラー確率に対する偽陰性リスク906(リテンションによるEPLI失敗リスク)の評価を示す。曲線の交点は、ある確率点912における32ビットコード長の最適値を示す。この特定の例のこの評価から、より短いコード504、例えば、EPLIコード506の最適なビット数は32ビットであることが決定される。さまざまな実施形態では、より短いコード504またはEPLIコード506の他のビット数が可能である。
【0032】
1つの適切な分析は以下の通りである。多数決タイプ2判定を実行することができるメモリコントローラまたはメモリデバイス(第2の多数決実施形態)の最適化を考慮すると、グラフ900は、多数決タイプ2による、288ビットサイズCL(図7参照)のコード長および対応する奇数コード反復のいくつかのオプション(横軸上)に対するEPLIコードの偽陰性および偽陽性確率(縦軸上)を示す。
【0033】
図5図6図7図8および図9を参照すると、一実施形態では、288ビットサイズCLに適合する32ビットのEPLIコード長および9回の反復に対して、確率点912において1つの最適な結果が達成される。テストエラー確率は、1E-7の単一ビット失敗確率を仮定して約1E-23である。テストエラー確率は、最大1E-6の単一ビットエラー確率について約1E-23のままである。
【0034】
付記および結論:多数決手法1の信頼性がより良好であるが、両方の多数決が目標を大幅に上回るEPLI信頼性を提供する。多数決手法2の重要な利点は、所定のコードの値に関係なく常に読み出しを提供することであり、したがって、この実装手法はまた、カウンタなどの追加のアプリケーションにより良好に適合する。したがって、一実施形態は、多数決手法2(すなわち、ビットごとの多数決判定)を使用する。
【0035】
さまざまな実施形態では、EPLIコード以外のシステムデータは、図4図9に示すのと同様のアルゴリズムおよび方法で記憶、読み取りおよび検証することができる。他の実施形態では、システムデータの記憶、読み取りおよび検証は、消去動作に関連してもよく、またはしなくてもよい。
【0036】
図10は、本明細書に記載の不揮発性メモリの実施形態を使用するのに適したシステム1000の実施形態を示す。システム1000は、例えば、1つまたは複数の集積回路として実装することができる。外部プロセッサ1052は、I/O 1010を介してシステム1000内のコントローラ1006に接続する。システム1000の内部では、メモリセルアレイ1050は複数の消去セクタ1004を有する。消去セクタ1004は、EPLIビット1012を有する。一実施形態では、メモリセルアレイ1050は、アーキテクチャを採用し、図4およびその対応する説明に示すように、NORフラッシュメモリ406と同様に配列されてもよい。コントローラ1006は、直接、またアレイアクセス回路1008を介してメモリセルアレイ1050に接続し、EPLI比較器1014を有する。一実施形態では、EPLI比較器1014は、消去動作中に特定のEセクタにプログラムされたEPLIコードワードを予め決定されたまたは予め記憶されたEPLIコードと比較して、消去動作の完了を検証することを任されてもよい。一実施形態では、予め決定されたまたは予め記憶されたEPLIコードは、コントローラ1006内で生成または記憶することができる。
【0037】
図11Aおよび図11Bは、一実施形態によるNORフラッシュメモリを動作させる方法のフロー図である。本方法は、機能説明において、アクションを実行するシステムと呼ばれる、本実施形態およびその変形形態を使用して、またはそれらによって実施することができる。いくつかの実施形態では、本方法は、ハードウェア(例えば、デジタルおよびアナログ回路)、ファームウェア、プロセッサ上で実行されるソフトウェア、およびそれらの組み合わせによって実施することができるか、または非一時的で有形のコンピュータ可読媒体で実現することができる。本方法は、eCT(商標)メモリおよびeCT(商標)メモリを有するデバイスを含む、動的参照ワード線および静的参照ワード線を有するNORフラッシュメモリを使用した実施に適している。
【0038】
一実施形態では、本システムは、NORフラッシュメモリアレイにデータを書き込む。例えば、本システムは、選択されたデータセル、例えばアレイの不揮発性メモリセルとも呼ばれるNORフラッシュメモリアレイの図1のデータセル102にデータを書き込む。
【0039】
一実施形態では、本システムは、図3およびその対応する説明に示すように、センス増幅器、ならびに動的参照ワード線および静的参照ワード線のハイブリッド参照を使用して、NORフラッシュメモリアレイからデータを読み取る。選択可能な動的参照ワード線および選択可能な静的参照ワード線に接続され、それらによって制御される参照セルに基づく、ハイブリッド参照のためのさまざまな機構が、アクション1104を実行するのに適したものとして本明細書に記載されている。
【0040】
次に、本開示の一実施形態による、図10のメモリセルアレイ1050などの不揮発性メモリで使用されるEPLI消去動作1100の例示的なフローチャートである図11Aを参照する。アクション1102において、図4のセクタ406などのセクタが消去動作のために選択される。
【0041】
アクション1104において、対応する動的参照ワード線の補足NVMセルにすでに記憶されているEPLIコードが上書きまたは破壊される。一実施形態では、EPLIコードを記憶するすべての補足NVMセルが、プログラムされた状態(例えば「0」)に書き込まれる。アクション1104は、アクション1106において選択されたセクタを消去している間に電力損失が発生し、(以前の消去動作からの)正しいEPLIコードが信頼できないセクタに残される(消去がインタラプトされる)可能性があるため、必要である。したがって、EPLIコード破壊は、セクタを消去する直前に行われなければならない。
【0042】
アクション1106において、本システムは、NORフラッシュメモリアレイの選択されたセクタを消去する。消去プロセスは、NORフラッシュメモリアレイ内のNVMメモリセルのタイプに固有であり、また、システムおよび実装に固有であってもよい。一実施形態では、消去プロセスはまた、選択されたセクタ内のすべてのビットの事前プログラム、消去動作、過消去ビットを訂正するためのソフトプログラム、および非データプログラムの1つ、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0043】
アクション1108において、本システムは、消去電力損失インジケータ(EPLI)を対応する動的参照ワード線の補足NVMセルに書き込む。例えば、NORフラッシュメモリアレイの各セクタは、対応する動的参照ワード線を有し、この動的参照ワード線は、そのセクタのデータを読み取る際に使用され、ここで、例えばEPLIコードワードの形態でEPLIを記憶するためにも使用される。一実施形態では、EPLIコードワードは、図7の利用可能なCL構造702に記憶されてもよく、EPLIコードワードは、図5図6およびそれらの対応する説明で説明したように重複して記憶されてもよい。一実施形態では、EPLIコードワードが対応する動的参照ワード線の補足NVMセルにプログラムされた後、EPLI消去動作1100は完了したとみなされ得る。一実施形態では、EPLI消去動作1100が電力損失のためにインタラプトされた場合、EPLIコードワードは書き込まれず、アクション1104の結果としてすべてのEPLIビットが「1にプログラムされた」ままであり得る。
【0044】
次に、本開示の一実施形態による、図10のメモリセルアレイ1050などの不揮発性メモリで使用されるブランクチェックを組み込んだ消去動作1110の例示的なフローチャートである図11Bを参照する。
【0045】
特定のセクタの消去コマンドに応答して、アクション1112において、本システムは、静的参照ワード線のセンス増幅器および静的参照NVMセルを使用して、対応する動的参照ワード線の補足NVMセルから消去電力損失インジケータの値を読み取る。例えば、センス増幅器は、対応する動的参照ワード線に接続された選択された補足NVMセルの電流と、静的参照ワード線に接続された選択された静的参照NVMセルの電流と、を比較して、動的参照ワード線の選択された補足NVMセルに書き込まれているデータから読み出しデータを決定する。一実施形態では、アクション1112における読み取り/感知動作は、図4およびその対応する説明に示す実施形態と同様であり得る。
【0046】
アクション1114において、本システムは、アクション1112において読み出された消去電力損失インジケータの値を、予め記憶されたまたは予め決定されたEPLIコードと比較することによって検証する。消去電力損失インジケータコードワードおよびEPLIコードの検証のための複数の機構が、図5図6図7図8および図9で上述されており、1つが採用されてもよく、さらにはこの機能のために最適化されてもよい。読み出されたEPLIコードが正しい(YES)として検証された場合、セクタは、最後の消去動作がインタラプトされなかったことを意味して信頼されたとみなすことができ、次のアクション1116に進む。しかしながら、読み出されたEPLIコードが正しくない(NO)と検証された場合、セクタは信頼されず、プロセスフローはアクション1118に戻り、図11Aで説明したようなEPLI消去動作1100が実行される。
【0047】
アクション1116において、本システムは、NORフラッシュメモリアレイの選択されたセクタのブランクチェックを実行する。ブランクチェックは、セクタが消去されたかどうかを判定するために不揮発性メモリデバイスにおいて頻繁に使用される。例えば、ブランクチェック中に、セクタ内のすべてのビットが読み取られてもよく、すべてが消去状態または「1」に設定されている場合、セクタは消去されたとみなされ得る。ブランクチェックは、すでに消去されたセクタを「再消去」することを省くことができ、「ブランクチェックされた」セクタが消去プロセス中にスキップされることを可能にし、したがって時間を節約するので、特に有用であり得る。さらに、メモリデバイスの信頼性の向上に寄与し得る追加の消去サイクルの実行を省くことができる。EPLIはアクション1114において検証され、これは、特定の動的参照ワード線に対応するNVMセクタが最後の消去プロセス中に電力損失を有さなかったと信頼されたことを示すので、ブランクチェックの結果は信頼性が高いはずである。あるいは、EPLIのために読み出された値がアクション1112において検証に失敗した場合、本システムは、是正措置、例えば消去プロセスに続いてEPLIコードの書き込みを実行することができる。次いで、本システムは、ブランクチェックの結果を承認する。結果が承認された場合、消去が完了したとみなされるアクション1120に進むことができる。ブランクチェック結果が承認されない場合、プロセスフローは、図11Aで説明したようなEPLI消去動作1100が実行されるアクション1118に戻る。
【0048】
上記の説明では、多数の詳細が記載されている。しかしながら、本開示の利益を有する当業者には、本開示の実施形態がこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることは明らかであろう。いくつかの例では、説明を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造およびデバイスは、詳細ではなくブロック図形式で示されている。
【0049】
詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する演算のアルゴリズムおよび記号表現の観点から提示される。これらのアルゴリズムの説明および表現は、データ処理技術の当業者が作業の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。アルゴリズムは、本明細書では一般に、所望の結果をもたらす自己矛盾のない一連のステップであると考えられる。このステップは、物理量の物理的操作を必要とするステップである。通常、物理量は、必ずしもそうではないが、記憶、転送、結合、比較およびその他の操作が可能な電気信号または磁気信号の形態をとる。これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などとして参照することは、主に一般的な使用上の理由から、時には便利であることが証明されている。
【0050】
しかしながら、これらの用語および類似の用語はすべて、適切な物理量と関連付けられるべきであり、これらの物理量に適用される便利なラベルにすぎないことを念頭に置く必要がある。上記の説明から明らかなように特に明記しない限り、説明全体を通して、「判定する」、「書き込む」、「読み取る」、「消去する」、「決定する」、「検証する」などの用語を利用した説明は、コンピューティングシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(例えば、電子)量として表されるデータを操作し、コンピューティングシステムのメモリもしくはレジスタまたは他のそのような情報記憶デバイス、伝送デバイスもしくは表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに変換するコンピューティングシステムまたは同様の電子コンピューティングデバイスのアクションおよびプロセスを指すことが理解される。
【0051】
本明細書では、「例」または「例示的」という語は、例、実例または例示として役立つことを意味するために使用される。「例」または「例示的」として本明細書に記載された態様または設計は、必ずしも他の態様または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。むしろ、「例」または「例示的」という語の使用は、概念を具体的に提示することを意図している。本出願で使用される場合、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく包括的な「または」を意味することを意図している。すなわち、特に指定しない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはAまたはBを含む」は、自然の包括的順列(natural inclusive permutation)のいずれかを意味することを意図している。すなわち、XがAを含む場合、XがBを含む場合、またはXがAおよびBの両方を含む場合、前述の例のいずれの場合にも、「XはAまたはBを含む」は満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、特に指定しない限り、または文脈から単数形を対象とすることが明らかでない限り、一般に「1つまたは複数」を意味すると解釈されるべきである。さらに、全体を通して「実施形態(an embodiment)」または「一実施形態(one embodiment)」または「実装形態(an implementation)」または「一実装形態(one implementation)」という用語の使用は、そのように記載しない限り、同じ実施形態または実装形態を意味することを意図しない。
【0052】
本明細書に記載の実施形態は、本明細書の動作を実行するための装置にも関連し得る。この装置は、必要な目的のために特別に構成されてもよく、またはコンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピュータを備えてもよい。そのようなコンピュータプログラムは、限定されないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD-ROMおよび光磁気ディスクを含む任意のタイプのディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光カード、フラッシュメモリ、または電子命令を記憶するのに適した任意のタイプの媒体などの非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、1つまたは複数の命令セットを記憶する単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中型もしくは分散型データベースならびに/または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むと解釈されるべきである。「コンピュータ可読媒体」という用語はまた、機械によって実行するための命令セットを記憶、コード化または搬送することができ、機械に本実施形態の方法論の任意の1つまたは複数を実行させる任意の媒体を含むと解釈されるものとする。したがって、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、ソリッドステートメモリ、光学媒体、電磁媒体、機械による実行のための命令セットを記憶することができ、機械に本実施形態の方法論の任意の1つまたは複数を実行させる任意の媒体を含むが、これらに限定されないと解釈されるものとする。
【0053】
本明細書に提示されるアルゴリズムおよびディスプレイは、いかなる特定のコンピュータまたは他の装置にも本質的に関連しない。さまざまな汎用システムが、本明細書の教示に従ってプログラムと共に使用されてもよく、または必要な方法ステップを実行するためのより特殊化された装置を構築することが好都合であることが判明し得る。さまざまなこれらのシステムに必要な構造は、以下の説明から明らかになるであろう。さらに、本実施形態は、いかなる特定のプログラミング言語を参照しても説明されない。本明細書に記載の実施形態の教示を実施するために、さまざまなプログラミング言語が使用され得ることが理解されよう。
【0054】
上記の説明では、本開示のいくつかの実施形態の理解を深めるために、特定のシステム、構成要素、方法などの例など、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、当業者には、本開示の少なくともいくつかの実施形態がこれらの具体的な詳細なしで実施され得ることは明らかであろう。他の例では、本実施形態を不必要に不明瞭にすることを避けるために、周知の構成要素または方法は詳細に説明されないか、または単純なブロック図形式で提示されている。したがって、上記の具体的な詳細は単なる例示である。特定の実装形態は、これらの例示的な詳細とは異なっていてもよく、依然として本実施形態の範囲内にあることが企図される。
【0055】
上記の説明は例示を意図しており、限定を意図していないことを理解されたい。多くの他の実施形態が、上記の説明を読み理解すれば、当業者には明らかであろう。したがって、本実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照し、本特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲と共に決定されるべきである。
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【国際調査報告】