(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-29
(54)【発明の名称】バッテリーパック及びそれを含む自動車
(51)【国際特許分類】
H01M 50/204 20210101AFI20241022BHJP
H01M 10/6568 20140101ALI20241022BHJP
H01M 50/291 20210101ALI20241022BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20241022BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20241022BHJP
H01M 10/6557 20140101ALI20241022BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20241022BHJP
H01M 50/242 20210101ALI20241022BHJP
【FI】
H01M50/204 401H
H01M10/6568
H01M50/291
H01M50/249
H01M10/613
H01M10/6557
H01M10/625
H01M50/242
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530003
(86)(22)【出願日】2022-12-07
(85)【翻訳文提出日】2024-05-21
(86)【国際出願番号】 KR2022019844
(87)【国際公開番号】W WO2023121067
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0187839
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】クワン-クン・オ
(72)【発明者】
【氏名】ジン-オ・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】イン-ヒュク・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ-ウォン・チェ
【テーマコード(参考)】
5H031
5H040
【Fターム(参考)】
5H031AA09
5H031HH00
5H031HH08
5H031KK08
5H040AA02
5H040AA07
5H040AA28
5H040AS04
5H040AS07
5H040AT01
5H040AT06
5H040AY04
5H040AY10
5H040NN01
5H040NN03
(57)【要約】
本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、複数のバッテリーセルと、バッテリーパックの長手方向に沿ってバッテリーセル同士の間に配置されるクーリングユニットと、クーリングユニット及びバッテリーセルを収容する側面構造ユニットとを含み、バッテリーセル、クーリングユニット及び側面構造ユニットは、相互の密着のため既に設定された所定の距離比率で配置されるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーパックであって、
複数のバッテリーセルと、
前記バッテリーパックの長手方向に沿って複数の前記バッテリーセル同士の間に配置されるクーリングユニットと、
前記クーリングユニット及び複数の前記バッテリーセルを収容する側面構造ユニットと、
を含み、
前記バッテリーセル、前記クーリングユニット及び前記側面構造ユニットは、相互の密着のため既に設定された所定の距離比率で配置されるように構成されている、バッテリーパック。
【請求項2】
前記側面構造ユニットは、
凹形状を有して互い違いに配置される第1セル収容部及び第2セル収容部を備え、
前記第1セル収容部に備えられるバッテリーセルの中心と前記第2セル収容部に備えられるバッテリーセルの中心との間の距離は、前記側面構造ユニットの厚さに応じて決定されるように構成されている、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記クーリングユニットは、
複数の前記バッテリーセル同士の間に配置される冷却チューブと、
前記冷却チューブ内に設けられ、前記バッテリーセルの冷却のための冷却流体を循環させる冷却流路と、
を含み、
前記冷却チューブの一面と接触する隣接したバッテリーセル同士の中心間の距離は、前記冷却チューブを挟んで対向配置されるバッテリーセル同士の中心間の距離と連動して決定されるように構成されている、請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記冷却チューブを挟んで対向配置されるバッテリーセル同士の中心間の距離は、前記冷却チューブの厚さを反映した距離である、請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記第1セル収容部に備えられるバッテリーセルの中心と前記第2セル収容部に備えられるバッテリーセルの中心との間の距離、前記冷却チューブの一面と接触する隣接したバッテリーセル同士の中心間の距離、及び前記冷却チューブを挟んで対向配置されるバッテリーセル同士の中心間の距離は、前記バッテリーセルの直径、前記冷却チューブの厚さ、及び前記バッテリーセルと前記冷却チューブとの接触角度を考慮して決定される、請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記バッテリーセルと前記冷却チューブとの接触角度が60°である、請求項5に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部の最小厚さは、
前記第1セル収容部と前記第2セル収容部との間において前記バッテリーセル同士の間の距離の半分である、請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部に前記バッテリーセルが収容されるとき、前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部には所定のギャップ空間が形成されている、請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記ギャップ空間は、
前記バッテリーセルが前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部に収容されるとき、前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部の凹形状の最も内側部分の領域を除いた残りの領域に形成されている、請求項8に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記バッテリーセルは、
前記凹形状の最も内側部分の領域のみで前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部の内面に接触している、請求項9に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
前記ギャップ空間には、充填部材が満たされている、請求項8に記載のバッテリーパック。
【請求項12】
自動車であって、
請求項1から11のいずれか一項に記載のバッテリーパックを含み、
前記自動車の前方又は後方の衝突時に、前記側面構造ユニットが複数の前記バッテリーセルを保護できるように、少なくとも一つの前記バッテリーパックの長手方向が前記自動車の長手方向と垂直に配列されている、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパック及びそれを含む自動車に関する。
【0002】
本出願は、2021年12月24日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0187839号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
製品群毎の適用性が高く、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気自動車(EV:Electric Vehicle)又はハイブリッド自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)などに一般的に適用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少させるという一次的な長所だけでなく、エネルギーの使用による副産物が全く発生しないという長所も有することから環境にやさしく、エネルギー効率向上のための新たなエネルギー源として注目されている。
【0004】
現在、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などの二次電池が広く使用されている。このような単位二次電池セル、すなわち、単位バッテリーセルの作動電圧は約2.5V~4.5Vである。したがって、これよりも高い出力電圧が求められる場合、複数のバッテリーセルを直列に接続してバッテリーパックを構成する。また、バッテリーパックに求められる充放電容量に合わせて、複数のバッテリーセルを並列に接続してバッテリーパックを構成することもある。したがって、バッテリーパックに含まれるバッテリーセルの個数は、求められる出力電圧又は充放電容量によって多様に設定され得る。
【0005】
一方、複数のバッテリーセルを直列/並列に接続してバッテリーパックを構成する場合、少なくとも一つのバッテリーセルを含むバッテリーモジュールを先に構成し、このような少なくとも一つのバッテリーモジュールに、その他の構成要素を付け加えてバッテリーパック又はバッテリーラックを構成する方法が一般的である。
【0006】
従来のバッテリーパックの場合、一般に、複数のバッテリーセル及びこのような複数のバッテリーセルを収容するセルフレームを含んで構成される。従来のセルフレームは、一般に、複数のバッテリーセルを収容し、剛性などを確保するため、前面プレート、後面プレート、側面プレート、下面プレート及び上面プレートなどの複数のプレートの組立体から構成される。
【0007】
しかしながら、従来のバッテリーパックの場合、このような複数のプレートの組立体から構成されるセルフレーム構造の特性上、製造コストが嵩み、組立工程が複雑であり、さらに価格競争力及び製造効率の面で不利である。
【0008】
また、従来のバッテリーパックの場合、複数のプレートの組立体から構成されるセルフレーム構造のため、バッテリーパックの全体サイズが増加してエネルギー密度の面で不利であるという問題がある。
【0009】
さらに、従来のバッテリーパックの場合、バッテリーセルを冷却するための冷却ユニットの配置によって全体バッテリーパックのエネルギー密度が低下し、冷却ユニットと複数のプレートとの干渉などによって冷却性能や冷却効率などが低下するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は、エネルギー密度を向上させると共に最適の冷却性能を確保することができるバッテリーパック及びそれを含む自動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、本発明は、バッテリーパックであって、複数のバッテリーセルと、前記バッテリーパックの長手方向に沿って複数の前記バッテリーセル同士の間に配置されるクーリングユニットと、前記クーリングユニット及び複数の前記バッテリーセルを収容する側面構造ユニットと、を含み、前記バッテリーセル、前記クーリングユニット及び前記側面構造ユニットは、相互の密着のため既に設定された所定の距離比率で配置されるように構成されているバッテリーパックを提供する。
【0012】
望ましくは、前記側面構造ユニットは、凹形状を有して互い違いに配置される第1セル収容部及び第2セル収容部を備え、前記第1セル収容部に備えられるバッテリーセルの中心と前記第2セル収容部に備えられるバッテリーセルの中心との間の距離は、前記側面構造ユニットの厚さに応じて決定されるように構成され得る。
【0013】
望ましくは、前記クーリングユニットは、複数の前記バッテリーセル同士の間に配置される冷却チューブ、及び前記冷却チューブ内に設けられ、前記バッテリーセルの冷却のための冷却流体を循環させる冷却流路を含み、前記冷却チューブの一面と接触する隣接したバッテリーセル同士の中心間の距離は、前記冷却チューブを挟んで対向配置されるバッテリーセル同士の中心間の距離と連動して決定されるように構成され得る。
【0014】
望ましくは、前記冷却チューブを挟んで対向配置されるバッテリーセル同士の中心間の距離は、前記冷却チューブの厚さを反映した距離であり得る。
【0015】
望ましくは、前記第1セル収容部に備えられるバッテリーセルの中心と前記第2セル収容部に備えられるバッテリーセルの中心との間の距離、前記冷却チューブの一面と接触する隣接したバッテリーセル同士の中心間の距離、及び前記冷却チューブを挟んで対向配置されるバッテリーセル同士の中心間の距離は、前記バッテリーセルの直径、前記冷却チューブの厚さ、及び前記バッテリーセルと前記冷却チューブとの接触角度を考慮して決定され得る。
【0016】
望ましくは、前記バッテリーセルと前記冷却チューブとの接触角度は、60°であり得る。
【0017】
望ましくは、前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部の最小厚さは、前記第1セル収容部と前記第2セル収容部との間において前記バッテリーセル同士の間の距離の半分であり得る。
【0018】
望ましくは、前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部に前記バッテリーセルが収容されるとき、前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部には所定のギャップ空間が形成され得る。
【0019】
望ましくは、前記ギャップ空間は、前記バッテリーセルが前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部に収容されるとき、前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部の凹形状の最も内側部分の領域を除いた残りの領域に形成され得る。
【0020】
望ましくは、前記バッテリーセルは、前記凹形状の最も内側部分の領域のみで前記第1セル収容部及び前記第2セル収容部の内面に接触し得る。
【0021】
望ましくは、前記ギャップ空間には、充填部材が満たされ得る。
【0022】
また、本発明は、自動車であって、上述したバッテリーパックを含み、前記自動車の前方又は後方の衝突時に前記側面構造ユニットが複数の前記バッテリーセルを保護できるように、少なくとも一つの前記バッテリーパックの長手方向が前記自動車の長手方向と垂直に配列される自動車を提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一実施形態によれば、エネルギー密度を向上させると共に最適の冷却性能を確保できるバッテリーパック及びそれを含む自動車を提供することができる。
【0024】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明と共に本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割のためのものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態によるバッテリーパックを説明するための図である。
【
図2】
図1のバッテリーパックの分解斜視図である。
【
図3】
図2のバッテリーパックに含まれるバッテリーセルを説明するための図である。
【
図4】
図3のバッテリーセルの内部構造を示した部分断面図である。
【
図5】
図3のバッテリーセルの上部構造を示した部分断面図である。
【
図6】
図3のバッテリーセルの下部構造を示した部分断面図である。
【
図8】
図2に示されたバッテリーパックのバスバーアセンブリを説明するための図である。
【
図9】
図8に示されたバスバーアセンブリの連結バスバーユニットを説明するための図である。
【
図10】
図9の連結バスバーユニットの分解斜視図である。
【
図11】
図9の連結バスバーユニットの要部を説明するための拡大図である。
【
図12】
図2に示されたバッテリーパックのクーリングユニットを説明するための図である。
【
図15】
図2に示されたバッテリーパックの側面構造ユニットを説明するための図である。
【
図16】
図15の側面構造ユニットのメインプレートを説明するための図である。
【
図17】
図15の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの結合構造を説明するための図である。
【
図18】
図15の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの結合構造を説明するための図である。
【
図19】
図15の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの結合構造を説明するための図である。
【
図20】
図15の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの結合構造を説明するための図である。
【
図21】
図15の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの配置関係を説明するための図である。
【
図22】
図15の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの配置関係を説明するための図である。
【
図23】
図22のバッテリーセルのクーリングユニットとの接触構造を説明するための図である。
【
図24】
図22のバッテリーセルのクーリングユニットとの接触構造を説明するための図である。
【
図25】
図22のバッテリーセルのクーリングユニットとの接触構造を説明するための図である。
【
図26】
図15の側面構造ユニットとバッテリーセルとの結合時に、側面構造ユニットの底面を示した図である。
【
図27】
図26の側面構造ユニットの要部の拡大底面図である。
【
図29】
図2に示されたバッテリーパックへの充填部材の注入を通じたパックケース構造の形成を説明するための図である。
【
図30】
図2に示されたバッテリーパックへの充填部材の注入を通じたパックケース構造の形成を説明するための図である。
【
図31】
図2に示されたバッテリーパックへの充填部材の注入を通じたパックケース構造の形成を説明するための図である。
【
図32】本発明の他の実施形態によるバッテリーパックを説明するための図である。
【
図34】
図33に示されたバッテリーパックのバスバーアセンブリを説明するための図である。
【
図35】
図34に示されたバスバーアセンブリの高電圧バスバーユニットを説明するための図である。
【
図36】
図33に示されたバッテリーパックの側面構造ユニットを説明するための図である。
【
図37】
図36に示された側面構造ユニットのメインプレートを説明するための図である。
【
図38】
図36の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの配置関係を説明するための図である。
【
図39】
図36の側面構造ユニットと高電圧バスバーユニットとの取り付け構造を説明するための図である。
【
図40】
図36の側面構造ユニットと高電圧バスバーユニットとの取り付け構造を説明するための図である。
【
図41】
図36の側面構造ユニットと高電圧バスバーユニットとの取り付け構造を説明するための図である。
【
図42】
図36の側面構造ユニットと高電圧バスバーユニットとの取り付け構造を説明するための図である。
【
図43】
図32のバッテリーパックへの充填部材の注入を説明するための図である。
【
図44】
図32のバッテリーパックへの充填部材の注入を説明するための図である。
【
図45】本発明の他の一実施形態による自動車を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明することで本発明をより明確にする。後述する実施形態は発明の理解を助けるため例示的に示されるものであり、本発明が後述する実施形態から多様に変形されて実施できることを理解せねばならない。また、発明の理解を助けるため、添付された図面は、実際の縮尺ではなく、一部構成要素の寸法が誇張して示され得る。
【0027】
図1は本発明の一実施形態によるバッテリーパックを説明するための図であり、
図2は
図1のバッテリーパックの分解斜視図である。
【0028】
図1及び
図2を参照すると、バッテリーパック1は、エネルギー源として電気自動車又はハイブリッド自動車に備えられ得る。以下、このような電気自動車などに備えられる前記バッテリーパック1について、関連図面を参照してより詳しく説明する。
【0029】
前記バッテリーパック1は、複数のバッテリーセル100、バスバーアセンブリ200、クーリングユニット300、側面構造ユニット400、及び充填部材500を含み得る。
【0030】
複数のバッテリーセル100は、二次電池であって、円筒形二次電池、パウチ型二次電池又は角形二次電池であり得る。以下、本実施形態では、複数の前記バッテリーセル100が円筒形二次電池であることに限定して説明する。
【0031】
以下、バッテリーセル100について関連図面を参照してより具体的に説明する。
【0032】
図3は
図2に示されたバッテリーパックに含まれるバッテリーセルを説明するための図であり、
図4は
図3のバッテリーセルの内部構造を示した部分断面図であり、
図5は
図3のバッテリーセルの上部構造を示した部分断面図であり、
図6は
図3のバッテリーセルの下部構造を示した部分断面図であり、
図7は
図3のバッテリーセルの底面図である。
【0033】
図3~
図7を参照すると、前記バッテリーセル100は、電極組立体10、電池缶20、キャッププレート30、及び第1電極端子40を含む。前記バッテリーセル100は、上述した構成要素の他にも、絶縁ガスケット50及び/又は上部集電プレート60及び/又は絶縁プレート70及び/又は下部集電プレート80及び/又はシーリングガスケット90をさらに含み得る。
【0034】
前記電極組立体10は、第1極性を有する第1電極板、第2極性を有する第2電極板、及び第1電極板と第2電極板との間に介在される分離膜を含む。前記第1電極板は正極板又は負極板であり、第2電極板は第1電極板と反対極性を有する電極板に該当する。
【0035】
前記電極組立体10は、例えばゼリーロール(jelly-roll)状であり得る。すなわち、前記電極組立体10は、第1電極板、分離膜、第2電極板を順次に少なくとも1回積層して形成された積層体を、巻取中心Cを基準にして巻き取ることで製造され得る。この場合、前記電極組立体10の外周面上には、電池缶20との絶縁のために分離膜が備えられ得る。
【0036】
前記第1電極板は、第1電極集電体、及び第1電極集電体の一面又は両面上に塗布された第1電極活物質を含む。前記第1電極集電体の幅方向(Z軸方向)の一側端部には第1電極活物質が塗布されていない無地部が存在する。前記無地部は、第1電極タブとして機能する。前記第1電極タブ11は、電池缶20内に収容された電極組立体10の高さ方向(Z軸方向)の上部に備えられる。
【0037】
前記第2電極板は、第2電極集電体、及び第2電極集電体の一面又は両面上に塗布された第2電極活物質を含む。前記第2電極集電体の幅方向(Z軸方向)の他側端部には第2電極活物質が塗布されていない無地部が存在する。前記無地部は、第2電極タブ12として機能する。前記第2電極タブ12は、電池缶20内に収容された電極組立体10の高さ方向(Z軸方向)の下部に備えられる。
【0038】
前記電池缶20は、下方に開口部が形成された円筒形の収容体であって、導電性を有する金属材料を含んでなる。前記電池缶20の側面と上面とは、一体的に形成される。前記電池缶20の上面は、略扁平な形態を有する。前記電池缶20は、下方に形成された開口部を通して電極組立体10を収容し、電解質も一緒に収容する。
【0039】
前記電池缶20は、電極組立体10の第2電極タブ12と電気的に接続される。このため、前記電池缶20は、第2電極タブ12と同じ極性を有する。
【0040】
前記電池缶20は、その下端に形成されたビーディング(beading)部21及びクリンピング(crimping)部22を備え得る。前記ビーディング部21は、電極組立体10の下部に形成される。前記ビーディング部21は、電池缶20の外周面を押し込んで形成する。前記ビーディング部21は、電池缶20の幅と対応するサイズを有する電極組立体10が電池缶20の下端に形成された開口部から抜け出ることを防止し、キャッププレート30が載置される支持部として機能することができる。
【0041】
前記クリンピング部22は、ビーディング部21の下部に形成される。前記クリンピング部22は、ビーディング部21の下方に配置されるキャッププレート30の外周面、そしてキャッププレート30の下面の一部を囲むように延びて折り曲げられた形態を有する。
【0042】
前記キャッププレート30は、導電性を有する金属材料を含んでなる部品であり、電池缶20の下端に形成された開口部を覆う。すなわち、前記キャッププレート30は、バッテリーセル100の下面を構成する。前記キャッププレート30は、電池缶20に形成されたビーディング部21上に載置され、クリンピング部22によって固定される。前記キャッププレート30と電池缶20のクリンピング部22との間には、電池缶20の気密性を確保するためシーリングガスケット90が介在され得る。
【0043】
前記キャッププレート30は、電池缶20の内部で発生したガスによる内圧増加を防止するために形成されるベント部31をさらに備え得る。前記ベント部31は、周辺領域に比べてより薄いキャッププレート30の領域に該当する。前記ベント部31は、周辺領域と比較して構造的に弱い。このため、前記バッテリーセル100に異常が発生して内圧が一定水準以上に増加すれば、ベント部31が破断して電池缶20の内部に生成されたガスが排出される。
【0044】
前記電池缶20の上面には、前記第1電極端子40及び前記絶縁ガスケット50を配置する前に穴を予め形成し得るが、これに限定されるものではなく、前記穴は他の方式で形成されてもよい。例えば、前記第1電極端子40を挿入しながら穴を形成するか、直径の異なる穴を予め形成するか、若しくは、上面を切り抜いたり又は予め切り抜かれている上面に、前記第1電極端子40を挿入し得る。すなわち、穴を所望の大きさで拡張するか、又は、切り抜いて小さい穴を形成した後、所望の大きさに拡張してもよい。さらに、穴を形成するその他の方式を利用可能であることは勿論である。
【0045】
本発明の一実施形態によるバッテリーセル100は、上部に正極端子及び負極端子がすべて存在する構造を有し、これにより上部の構造が下部の構造よりも複雑である。このため、前記電池缶20の内部で発生したガスの円滑な排出のため、バッテリーセル100の下面を成すキャッププレート30にベント部31が形成され得る。
【0046】
前記ベント部31は、キャッププレート30上に円を描きながら連続的に形成され得る。しかしながら、これに限定されず、前記ベント部31は、キャッププレート30上に円を描きながら不連続的に形成されてもよく、直線状又はその他の形状で形成されてもよい。
【0047】
前記第1電極端子40は、導電性を有する金属材料を含んでなり、電池缶20の上面を通過して電極組立体10の第1電極タブ11と電気的に接続される。このため、前記第1電極端子40は第1極性を有する。前記第1電極端子40は、第2極性を有する電池缶20とは電気的に絶縁される。
【0048】
前記第1電極端子40は、露出端子部41及び挿入端子部42を含む。前記露出端子部41は、電池缶20の外側に露出する。前記露出端子部41は、電池缶20の上面の中心部に位置する。前記挿入端子部42は、電池缶20の上面の中心部を貫通して第1電極タブ11と電気的に接続される。前記挿入端子部42は、電池缶20の内側面上にリベット(rivet)結合され得る。
【0049】
前記電池缶20の上面と前記第1電極端子40とは互いに反対極性を有し、互いに同じ方向を向く。また、前記第1電極端子40と電池缶20の上面との間には段差が形成され得る。具体的には、前記電池缶20の上面全体が扁平な形状を有するか又はその中心部で上方に突出した形状を有する場合は、第1電極端子40の露出端子部41が電池缶20の上面よりも上側にさらに突出し得る。逆に、前記電池缶20の上面がその中心部で下方に、すなわち電極組立体10に向かう方向に凹んだ凹状を有する場合は、電池缶20の上面が第1電極端子40の露出端子部41よりも上側にさらに突出し得る。
【0050】
前記絶縁ガスケット50は、電池缶20と第1電極端子40との間に介在され、反対極性である電池缶20と第1電極端子40とが互いに接触することを防止する。これにより、略扁平な形状を有する電池缶20の上面がバッテリーセル100の第2電極端子として機能することができる。
【0051】
前記絶縁ガスケット50は、露出部51及び挿入部52を含む。前記露出部51は、第1電極端子40の露出端子部41と電池缶20との間に介在される。前記挿入部52は、第1電極端子40の挿入端子部42と電池缶20との間に介在される。前記絶縁ガスケット50は、例えば絶縁性を有する樹脂材料を含んでなり得る。
【0052】
前記絶縁ガスケット50が樹脂材料を含んでなる場合、絶縁ガスケット50は、例えば、熱融着によって前記電池缶20及び第1電極端子40と結合され得る。この場合、絶縁ガスケット50と第1電極端子40との結合界面及び絶縁ガスケット50と電池缶20との結合界面における気密性が強化できる。
【0053】
前記電池缶20の上面のうち、前記第1電極端子40及び前記絶縁ガスケット50が占める領域を除いた残りの領域全体が、前記第1電極端子40と反対極性を有する第2電極端子20aに該当する。
【0054】
本発明の一実施形態によるバッテリーセル100は、その長手方向(Z軸方向)の一側に、第1極性を有する第1電極端子40、及び第1電極端子40と電気的に絶縁され且つ第2極性を有する第2電極端子20aが一緒に備えられる。すなわち、本発明の一実施形態によるバッテリーセル100は、一対の電極端子(第1電極端子40、第2電極端子20a)が同じ方向に位置するため、複数のバッテリーセル100を電気的に接続させる場合、後述するバスバーアセンブリ200などの電気的接続部品をバッテリーセル100の一側のみに配置させることが可能である。これは、バッテリーパック1の構造を単純化させ、エネルギー密度を向上させることができる。
【0055】
以下、このような複数のバッテリーセル100との電気的接続のためのバスバーアセンブリ200についてより具体的に説明する。
【0056】
図2をさらに参照すると、前記バスバーアセンブリ200は、前記バッテリーセル100の一側、具体的には、前記バッテリーセル100の上側(+Z軸方向)に備えられ、複数の前記バッテリーセル100と電気的に接続され得る。前記バスバーアセンブリ200の電気的接続は、並列及び/又は直列接続であり得る。
【0057】
このようなバスバーアセンブリ200は、複数の前記バッテリーセル100の第1極性を有する前記第1電極端子40(
図3を参照)及び第2極性を有する電池缶20(
図3を参照)の第2電極端子20a(
図3を参照)と電気的に接続され、外部の充放電ラインなどとコネクタ端子290などを通じて電気的に接続され得る。ここで、第1極性は正極であり、第2極性は負極であり得る。
【0058】
以下、前記バスバーアセンブリ200の構成についてより具体的に説明する。
【0059】
図8は
図2に示されたバッテリーパックのバスバーアセンブリを説明するための図であり、
図9は
図8に示されたバスバーアセンブリの連結バスバーユニットを説明するための図であり、
図10は
図9の連結バスバーユニットの分解斜視図であり、
図11は
図9の連結バスバーユニットの要部を説明するための拡大図である。
【0060】
図8~
図11及び
図2をさらに参照すると、前記バスバーアセンブリ200は、メインバスバーユニット210、連結バスバーユニット230、インターコネクションボード260、及びコネクタ端子290を含み得る。
【0061】
前記メインバスバーユニット210は、複数個備えられ、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)において最外郭に配置されるバッテリーセル100と電気的に接続され得る。このようなメインバスバーユニット210は、後述するコネクタ端子290と電気的に接続され得る。
【0062】
前記連結バスバーユニット230は、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)で前記メインバスバーユニット210の間に配置され、複数の前記バッテリーセル100と電気的に接続され、複数の前記バッテリーセル100を覆い得る。
【0063】
前記連結バスバーユニット230は、複数の前記バッテリーセル100をすべて覆う大きさで一つ備えられるか又は複数個備えられて複数の前記バッテリーセル100を覆い得る。以下、本実施形態では、前記連結バスバーユニット230が複数個備えられることに限定して説明する。
【0064】
このような複数の前記連結バスバーユニット230はそれぞれ、バスバーカバー240及びサブバスバー250を含み得る。
【0065】
前記バスバーカバー240は、複数の前記バッテリーセル100の上側を覆い、略扁平なプレート状で構成され得る。前記バスバーカバー240の形状及び大きさは、前記バッテリーパック1が要求するバッテリーセル100の個数や容量などに応じて変わり得る。
【0066】
前記バスバーカバー240は、絶縁性材料を含んでなり得る。例えば、前記バスバーカバー240はポリイミドフィルムを含み得る。しかしながら、これに限定されず、前記バスバーカバー240が絶縁性材料からなるその他の絶縁部材を含み得ることは勿論である。
【0067】
このようなバスバーカバー240は、前記バッテリーパック1の上下方向(Z軸方向)において相互に対応する形状及び大きさを有するように一対で設けられ、相互に結合され得る。ここで、後述するサブバスバー250は単一層であって、一対の前記バスバーカバー240の間に挿入されて備えられ得る。
【0068】
このようなバスバーカバー240は、正極バスバー孔242、負極バスバー孔244、及びガイド孔246を含み得る。
【0069】
前記正極バスバー孔242は、所定の大きさの開口空間を有し、複数個備えられ得る。このような正極バスバー孔242には、後述する正極連結部254が露出し得る。ここで、前記正極バスバー孔242は、工程作業性の向上及び後述する充填部材500の注入効率の向上のため、後述する正極連結部254の大きさよりも大きい開口空間を有するように形成され得る。
【0070】
前記正極バスバー孔242は、後述する正極連結部254とバッテリーセル100の正極である第1電極端子40(
図3を参照)との電気的接続をより効率的にガイドすることができる。
【0071】
さらに、前記正極バスバー孔242の開口空間を通して、後述する充填部材500を注入するとき、前記充填部材500の注入効率を著しく高めることができる。具体的には、前記正極バスバー孔242の開口空間を通して、後述するポッティング樹脂(potting resin)として備えられる充填部材500を前記バッテリーパック1の上側から下方である鉛直方向(Z軸方向)により直接的に注入できるため、前記バッテリーセル100同士の間での注入効率を著しく向上させることができる。
【0072】
前記負極バスバー孔244は、前記正極バスバー孔242に対向して配置され、前記正極バスバー孔242のように所定の大きさの開口空間を有し、複数個備えられ得る。ここで、前記負極バスバー孔244は、工程作業性の向上及び後述する充填部材500の注入効率の向上のため、後述する負極連結部256の大きさよりも大きい開口空間を有するように形成され得る。
【0073】
前記負極バスバー孔244は、後述する負極連結部256とバッテリーセル100の負極である電池缶20(
図3を参照)、具体的には、前記第2電極端子20aとの電気的接続をより効率的にガイドすることができる。
【0074】
さらに、前記負極バスバー孔244の開口空間を通して、後述する充填部材500を注入するとき、前記充填部材500の注入効率を著しく高めることができる。具体的には、前記負極バスバー孔244の開口空間を通して、後述するポッティング樹脂として備えられる充填部材500を前記バッテリーパック1の上側から下方である鉛直方向(Z軸方向)により直接的に注入できるため、前記バッテリーセル100同士の間での注入効率を著しく向上させることができる。
【0075】
前記ガイド孔246は、前記バスバーアセンブリ200の組立位置をガイドすることができる。具体的には、前記ガイド孔246は、前記連結バスバーユニット230を前記側面構造ユニット400に固定して前記連結バスバーユニット230の正位置配列をガイドすることができる。
【0076】
前記ガイド孔246は、複数個備えられ得る。複数の前記ガイド孔246には、後述する側面構造ユニット400のバスバーガイド突起416が挿入され得る。
【0077】
前記サブバスバー250は、複数の前記バッテリーセル100の正極である第1電極端子40及び負極である第2電極端子20aとの電気的接続のためのものであり、前記バスバーカバー240の上側に備えられるか又は一対のバスバーカバー240内に挿入されて備えられ得る。以下、本実施形態では、前記バスバーカバー240内に挿入されるか又は結合されることに限定して説明する。
【0078】
このようなサブバスバー250は、バスバーブリッジ252、正極連結部254、及び負極連結部256を含み得る。
【0079】
前記バスバーブリッジ252は、前記バスバーカバー240に挿入され、前記バッテリーパック1の幅方向(X軸方向)に沿って所定の長さで形成され得る。このようなバスバーブリッジ252は、前記バッテリーセル100との電気的接続効率を高めるように、前記バッテリーパック1の幅方向(X軸方向)において前記バッテリーセル100の配置構造に対応する形状で構成され得る。これにより、本実施形態では、前記バスバーブリッジ252は、前記バッテリーパック1の幅方向(X軸方向)でジグザグ状に配置され得る。
【0080】
このようなバスバーブリッジ252は、複数個備えられ得る。複数の前記バスバーブリッジ252は、前記バスバーカバー240に挿入され、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)で所定の距離だけ離隔して配置され得る。
【0081】
前記バスバーブリッジ252は、導電性材料を含んでなり得る。例えば、バスバーブリッジ252は、金属材料として、アルミニウム又は銅材料を含み得る。しかしながら、これに限定されず、前記バスバーブリッジ252が電気的接続のためのその他の材料を含み得ることは勿論である。
【0082】
前記正極連結部254は、前記バスバーブリッジ252から一体的に延びて突出し、前記正極バスバー孔242内に配置され得る。このような正極連結部254は、前記バッテリーセル100の正極である第1電極端子40(
図3を参照)と電気的に接続され得る。電気的接続は、レーザー溶接や超音波溶接のような電気的接続のための溶接工程などを通じて行われ得る。
【0083】
前記正極連結部254と前記バッテリーセル100の正極(第1電極端子40)との連結は、前記正極バスバー孔242の開口空間で行われるため、連結の際、別途の追加工程なしに、前記連結のための溶接工程などが前記開口空間で直ちに行われ得る。
【0084】
前記負極連結部256は、前記バスバーブリッジ252から一体的に延びて前記正極連結部254の反対方向に突出し、前記負極バスバー孔244内に配置され得る。このような負極連結部256は、前記バッテリーセル100の負極である第2電極端子20a(
図3を参照)と電気的に接続され得る。電気的接続は、レーザー溶接や超音波溶接のような電気的接続のための溶接工程などを通じて行われ得る。
【0085】
前記負極連結部256と前記バッテリーセル100の負極(第2電極端子20a)との連結は、前記負極バスバー孔244の開口空間で行われるため、連結の際、別途の追加工程なしに、前記連結のための溶接工程などが前記開口空間で直ちに行われ得る。
【0086】
前記インターコネクションボード260は、前記外部センシングラインと連結され、前記バッテリーパック1の一端部(-Y軸方向)に備えられ得る。前記インターコネクションボード260の位置は、設計などによって変更され得、前記外部センシングラインと連結可能なその他の位置に備えられてもよい。さらに、前記インターコネクションボード260は、前記バッテリーパック1のバッテリーセル100の個数や容量などに応じて複数個備えられてもよい。
【0087】
このようなインターコネクションボード260は、前記外部センシングラインとの連結のため、前記バッテリーパック1の外側に露出するように備えられ得る。前記外部センシングラインは、前記インターコネクションボード260とバッテリー管理システム(図示せず)とを連結し得る。バッテリー管理システムは、並列に接続されたバッテリーセルの電圧に基づいて並列に接続されたバッテリーセルの充電状態を決定し得る。
【0088】
前記インターコネクションボード260には、前記バッテリーセル100の温度状態を確認するためのサーミスタが備えられ得る。このようなサーミスタは、前記インターコネクションボード260に内蔵されるか又は前記インターコネクションボード260の外部に別途に取り付けられ得る。前記コネクタ端子290は、一対で設けられ得る。このような一対のコネクタ端子290は、外部充放電ラインとの連結のためのものであって、高電圧コネクタ端子として構成され得る。
【0089】
図2をさらに参照すると、前記クーリングユニット300は、前記バッテリーセル100の冷却のためのものであって、前記バスバーアセンブリ200の下側(-Z軸方向)に配置され、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)に沿って複数の前記バッテリーセル100同士の間に配置され得る。
【0090】
このようなクーリングユニット300は、複数個備えられ得る。
【0091】
複数の前記クーリングユニット300は、前記バッテリーパック1の幅方向(X軸方向)において、複数の前記バッテリーセル100と対向するように配置され得る。ここで、複数の前記クーリングユニット300は、冷却性能を高めるため、対向するバッテリーセル100と接触するように配置され得る。
【0092】
以下、このようなクーリングユニット300についてより具体的に説明する。
【0093】
図12は
図2に示されたバッテリーパックのクーリングユニットを説明するための図であり、
図13は
図12のクーリングユニットの分解斜視図であり、
図14は
図12のクーリングユニットの断面図である。
【0094】
図12~
図14及び
図2をさらに参照すると、前記クーリングユニット300は、冷却チューブ310、冷却流路350、及び冷却流体流出入部370を含み得る。
【0095】
前記冷却チューブ310は、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)に沿って所定の長さで形成され、複数の前記バッテリーセル100同士の間に配置され、内部に後述する冷却流体の循環のための冷却流路350が設けられ得る。本実施形態において、前記冷却流体は、水であり得るが、水だけでなく、周辺環境と熱を交換可能な一つ以上の流体を含み得る。
【0096】
前記冷却チューブ310は、前記バッテリーパック1の幅方向(X軸方向)において、対向する複数の前記バッテリーセル100の外面に対応する形状で形成され得る。
【0097】
このような冷却チューブ310は、前記バッテリーパック1の幅方向(X軸方向)に向かって凸凹状に形成される複数の凸部312と凹部316とが、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)に沿って交互に配置されるように形成され得る。
【0098】
前記冷却チューブ310は、前記バッテリーセル100の冷却性能をさらに高めるため、複数の前記バッテリーセル100の外面に接触するように配置され得る。このような冷却チューブ310は、後述する充填部材500又は別途の接着部材などを通じて複数の前記バッテリーセル100に接着固定され得る。
【0099】
前記冷却チューブ310の一端部(-Y軸方向)には、後述する冷却流路350の内部に冷却流体を案内するための冷却流体案内部318が設けられ得る。前記冷却流体案内部318は、前記冷却チューブ310の長手方向(Y軸方向)の一端(-Y軸方向)に形成され、一対で設けられ得る。一対の前記冷却流体案内部318の一方は、後述する冷却流路350の上側流路352と連通し、一対の前記冷却流体案内部318の他方は、後述する冷却流路350の下側流路354と連通し得る。具体的には、一対の前記冷却流体案内部318の一方は、後述する上側流路352と連通するように前記冷却チューブ310の高さ方向(Z軸方向)で上側(+Z軸方向)に設けられ、一対の前記冷却流体案内部318の他方は、後述する下側流路354と連通するように前記冷却チューブ310の高さ方向(Z軸方向)で下側(-Z軸方向)に設けられ得る。
【0100】
前記冷却流路350は、前記バッテリーセル100の冷却のための冷却流体を循環させ、前記冷却チューブ310内に設けられ、後述する冷却流体流出入部370と連通するように連結され得る。
【0101】
このような冷却流路350は、上側流路352、下側流路354、及び連結流路356を含み得る。
【0102】
前記上側流路352は、前記バスバーアセンブリ200の近くに備えられるように前記冷却チューブ310の上側に配置され、前記冷却チューブ310の長手方向(Y軸方向)に沿って所定の長さで形成され得る。このような上側流路352は、前記冷却流体流出入部370の前記冷却流体供給ポート374と連通するように連結され得る。
【0103】
前記上側流路352は、少なくとも一つ備えられ得る。以下、本実施形態では、冷却性能の確保のため、前記上側流路352が複数個備えられることに限定して説明する。
【0104】
前記下側流路354は、少なくとも一つの上側流路352と離隔して前記冷却チューブ310の下側(-Z軸方向)に配置され、前記冷却チューブ310の長手方向(Y軸方向)に沿って所定の長さで形成され得る。このような下側流路354は、前記冷却流体流出入部370の前記冷却流体排出ポート376と連通するように連結され得る。
【0105】
前記下側流路354は、少なくとも一つ備えられ得る。以下、本実施形態では、冷却性能の確保のため、前記下側流路354が複数個備えられることに限定して説明する。
【0106】
前記連結流路356は、少なくとも一つの上側流路、本実施形態の場合、複数の上側流路352と少なくとも一つの下側流路、本実施形態の場合、複数の下側流路354とを連結し得る。
【0107】
前記連結流路356は、前記冷却流路350を最大限に確保できるように、前記冷却流体流出入部370の反対側である前記冷却チューブ310の他端部(+Y軸方向)に備えられ得る。
【0108】
本実施形態の場合、前記冷却流路350における冷却流体循環の際、前記冷却流体供給ポート374から供給された冷却流体が前記バスバーアセンブリ200の近くに配置される前記上側流路352にまず供給された後、前記連結流路356、前記下側流路354を通って前記冷却流体排出ポート376側に流動する。
【0109】
これにより、本実施形態では、前記バッテリーパック1内において相対的に高い温度分布を有する前記バスバーアセンブリ200の付近領域に冷たい冷却流体が優先的に供給されるため、前記バッテリーセル100の冷却性能を著しく向上させることができる。
【0110】
前記冷却流体流出入部370は、前記冷却チューブ310の前記冷却流路350と連通するように前記冷却チューブ310と連結され得る。このような冷却流体流出入部370は、後述する側面構造ユニット400の外側に露出して外部冷却ラインと連通するように連結され得る。
【0111】
前記冷却流体流出入部370は、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)において一側面(-Y軸方向)に備えられ得る。前記冷却流体流出入部370と連結される前記冷却チューブ310は、前記冷却流体流出入部370から前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)において前記バッテリーパック1の他側面(+Y軸方向)に向かって所定の長さで形成され得る。
【0112】
前記冷却流体流出入部370は、流出口部ボディ(供給ポートボディ371、排出ポートボディ372)、冷却流体供給ポート374、及び冷却流体排出ポート376を含み得る。
【0113】
前記流出口部ボディ(供給ポートボディ371、排出ポートボディ372)は、前記冷却チューブ310の一端部(-Y軸方向)と連結され得る。このような流出口部ボディは、供給ポートボディ371及び排出ポートボディ372を含み得る。
【0114】
前記供給ポートボディ371は、前記冷却チューブ310の一端部(-Y軸方向)を覆い、後述する排出ポートボディ372と結合され得る。このような供給ポートボディ371には、後述する冷却流体供給ポート374が貫通する供給ポート貫通孔371aが形成され得る。後述する冷却流体供給ポート374は、前記供給ポート貫通孔371aを貫通して前記冷却流体案内部318を介して、後述する上側流路352と連通し得る。具体的には、後述する冷却流体供給ポート374は、前記冷却チューブ310の前記冷却流体案内部318のうち上側(+Z軸方向)に位置する冷却流体案内部318を介して、後述する上側流路352と連通し得る。
【0115】
前記排出ポートボディ372は、前記冷却チューブ310の一端部(-Y軸方向)を挟んで前記供給ポートボディ371の反対側で前記供給ポートボディ371と結合され、前記冷却チューブ310の一端部(-Y軸方向)を覆い得る。ここで、前記排出ポートボディ372と前記供給ポートボディ371とは、プレスヘミング(Press Hemming)によって相互に組み立てられ得る。
【0116】
このような排出ポートボディ372には、後述する冷却流体排出ポート376が貫通する排出ポート貫通孔372aが形成され得る。後述する冷却流体排出ポート376は、前記排出ポート貫通孔372aを貫通して前記冷却流体案内部318を介して、後述する下側流路354と連通し得る。具体的には、後述する冷却流体排出ポート376は、前記冷却チューブ310の冷却流体案内部318のうち下側(-Z軸方向)に位置する冷却流体案内部318を介して、後述する下側流路354と連通し得る。
【0117】
前記冷却流体供給ポート374は、前記流出口部ボディ(供給ポートボディ371、排出ポートボディ372)の前記供給ポートボディ371に備えられ、前記上側流路352と連通するように連結され得る。ここで、前記冷却流体供給ポート374は、前記供給ポートボディ371にコーキング(cauking)結合され得る。このような冷却流体供給ポート374は、前記外部冷却ラインと連通するように連結され得る。
【0118】
前記冷却流体排出ポート376は、前記流出口部ボディ(供給ポートボディ371、排出ポートボディ372)の前記排出ポートボディ372に備えられ、前記下側流路354と連通するように連結され得る。ここで、前記冷却流体排出ポート376は、前記排出ポートボディ372にコーキング結合され得る。このような冷却流体排出ポート376は、前記冷却流体供給ポート374と所定の距離だけ離隔して配置され、前記外部冷却ラインと連通するように連結され得る。
【0119】
図2をさらに参照すると、前記側面構造ユニット400は、プラスチック樹脂材料を含んでなり、前記バッテリーセル100を支持し、前記バッテリーセル100の剛性を確保すると共に前記バッテリーパック1の側面外観を形成し得る。
【0120】
以下、前記側面構造ユニット400について関連図面を参照してより具体的に説明する。
【0121】
図15は
図2に示された側面構造ユニットを説明するための図であり、
図16は
図15の側面構造ユニットのメインプレートを説明するための図である。
【0122】
図15及び
図16を参照すると、前記側面構造ユニット400は、前記バッテリーセル100を支持し、前記バッテリーセル100の剛性を確保しながら、前記バッテリーパック1(
図2を参照)の外面を形成してバッテリーパック1(
図2を参照)の外観を形成するパックケースとして機能する。
【0123】
このような側面構造ユニット400は、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)に沿って所定の長さで形成され、前記バッテリーセル100を収容して支持することができる。
【0124】
前記側面構造ユニット400は、メインプレート410及びエンドプレート450を含み得る。
【0125】
前記メインプレート410は、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)に沿って所定の長さで形成され、前記バッテリーセル100を前記バッテリーパック1の幅方向(X軸方向)に沿って二列に配置されるように収容し得る。このようなメインプレート410は、複数個備えられ、前記バッテリーパック1の幅方向(X軸方向)に沿って相互に所定の距離だけ離隔して配置され得る。
【0126】
このような複数のメインプレート410は、前記バッテリーセル100及び前記クーリングユニット300の剛性を確保すると同時に、前記バッテリーパック1(
図2を参照)内で所定の空間を占めることで、後述する充填部材500の注入量を減らすことができる。後述するシリコーン樹脂を含む充填部材500の場合、相対的に高価であるため、複数の前記メインプレート410を通じてシリコーン樹脂の注入量を減らすことで、前記バッテリーパック1の製造時の価格競争力をさらに確保することができる。
【0127】
複数のメインプレート410はそれぞれ、第1セル収容部411、第2セル収容部412、インターウィング413、ボトムリブ415、バスバーガイド突起416、クーリングユニット挿入溝417、及びガイド段418を含み得る。
【0128】
前記第1セル収容部411は、前記メインプレート410の長手方向(Y軸方向)に沿って前記メインプレート410の前方(+X軸方向)に設けられ得る。このような第1セル収容部411は、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)に配置される複数の前記バッテリーセル100を収容し得る。このため、前記第1セル収容部411は、前記メインプレート410の前方(+X軸方向)に複数個備えられ得る。
【0129】
複数の前記第1セル収容部411はそれぞれ、前記バッテリーセル100の外面に対応する凹状で構成され、前記バッテリーセル100の外面を少なくとも部分的に囲み得る。
【0130】
前記第2セル収容部412は、前記メインプレート410の長手方向(Y軸方向)に沿って前記メインプレート410の後方(-X軸方向)に設けられ得る。このような第2セル収容部412は、前記バッテリーパック1の長手方向(Y軸方向)に配置される複数の前記バッテリーセル100を収容し得る。このため、前記第2セル収容部412は、前記メインプレート410の後方(-X軸方向)に複数個備えられ得る。
【0131】
複数の前記第2セル収容部412はそれぞれ、前記バッテリーセル100の外面に対応する凹状で構成され、前記バッテリーセル100の外面を少なくとも部分的に囲み得る。
【0132】
このような複数の第2セル収容部412は、円筒形二次電池であるバッテリーセル100を最大限に収容できるように、前記メインプレート410の前後方向(X軸方向)において複数の前記第1セル収容部411と交互に配置され得る。
【0133】
前記インターウィング413は、複数個備えられ、複数の第1セル収容部411及び第2セル収容部412の間を区画できるように前記メインプレート410の幅方向(X軸方向)に沿って突設され得る。具体的には、複数の前記インターウィング413は、前記メインプレート410の幅方向(X軸方向)に沿った前方(+X軸方向)及び後方(-X軸方向)の両方に形成され得る。より具体的には、複数の前記インターウィング413のうち前記メインプレート410の前方(+軸方向)に突出したインターウィング413は、複数の前記第1セル収容部411を区画し、複数の前記インターウィング413のうち前記メインプレート410の後方(-軸方向)に突出したインターウィング413は、複数の前記第2セル収容部412を区画し得る。
【0134】
前記ボトムリブ415は、前記メインプレート410の底部に備えられ、前記バッテリーセル100が前記メインプレート410に収容されるとき、前記バッテリーセル100の底部を支持することができる。
【0135】
このようなボトムリブ415は、前記バッテリーセル100が前記メインプレート410に収容されるとき、前記バッテリーセル100の底部よりも下方(-Z軸方向)に突出するように形成され得る。
【0136】
前記バスバーガイド突起416は、前記バスバーアセンブリ200を組み立てるとき、前記連結バスバーユニット230の固定のためのものであって、前記メインプレート410の上面に備えられ、少なくとも一つ備えられ得る。以下、本実施形態では、前記バスバーガイド突起416が複数個備えられることに限定して説明する。
【0137】
複数の前記バスバーガイド突起416は、前記バスバーアセンブリ200を組み立てるとき、前記バスバーカバー240の前記ガイド孔246に挿入され、前記連結バスバーユニット230の正位置配置をガイドすることができる。前記連結バスバーユニット230は、複数の前記バスバーガイド突起416に挿入又は結合されて固定されるため、前記バスバーアセンブリ200の電気的接続のための溶接工程などをより安定的に行うことができ、溶接工程時の溶接品質をさらに高めることができる。
【0138】
前記クーリングユニット挿入溝417は、前記クーリングユニット300の端部を収容するためのものであって、前記メインプレート410の長手方向(Y軸方向)の端部に設けられ得る。前記クーリングユニット300の端部は、前記メインプレート410の結合時に前記クーリングユニット挿入溝417内に配置されてより安定的に固定できる。
【0139】
前記ガイド段418は、前記メインプレート410の長手方向(Y軸方向)の両側上端部に所定の高さで突設され得る。このようなガイド段418は、前記メインプレート410と後述するエンドプレート450との結合を通じて前記側面構造ユニット400の組立が完了したとき、後述するエンドプレート450のエンドガイド段458と共に前記側面構造ユニット400の周縁を形成することができる。
【0140】
前記エンドプレート450は、一対で設けられ、前記側面構造ユニット400の幅方向(X軸方向)の最外郭の両側に備えられ得る。このような一対のエンドプレート450は、対向して配置されるメインプレート410と共に前記バッテリーセル100を収容して支持することができる。
【0141】
一対の前記エンドプレート450には、端子孔456及びエンドガイド段458が備えられ得る。
【0142】
前記端子孔456は、前記コネクタ端子290を収容するためのものであって、前記エンドプレート450の一端部に設けられ得る。
【0143】
前記エンドガイド段458は、前記エンドプレート450の上端縁に沿って形成され、前記ガイド段418と同じ高さで突設され得る。このようなエンドガイド段458は、前記側面構造ユニット400の組立が完了したとき、前記メインプレート410のガイド段418と共に前記側面構造ユニット400の周縁を形成することができる。
【0144】
以下、このような側面構造ユニット400を通じた前記バッテリーセル100と前記クーリングユニット300との結合構造についてより具体的に説明する。
【0145】
図17~
図20は、
図15の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの結合構造を説明するための図である。
【0146】
図17~
図20を参照すると、まず、前記バッテリーセル100のうち、前記バッテリーパック1(
図2を参照)の幅方向(X軸方向)に沿って前後二列に配置されたバッテリーセル100の間に前記クーリングユニット300の冷却チューブ310が挟まれる。このように冷却チューブ310が挟まれたバッテリーセル100の前後方向(X軸方向)において、側面構造ユニット400が対向するバッテリーセル100を収容し得る。
【0147】
具体的には、前記バッテリーパック1(
図2を参照)の幅方向(X軸方向)において、最外郭に配置されるエンドプレート450、バッテリーセル100、冷却チューブ310、バッテリーセル100、メインプレート410が配置され、再び、バッテリーセル100、冷却チューブ310、バッテリーセル100、メインプレート410の順に配置されながら結合され得る。その後、前記バッテリーパック1(
図2を参照)の幅方向(X軸方向)において、反対側の最外郭に配置されるエンドプレート450が最終的に配置され結合されて前記側面構造ユニット400の結合が完成されることで、前記側面構造ユニット400内に前記バッテリーセル100及び前記クーリングユニット300が収容され得る。
【0148】
ここで、前記クーリングユニット300の両端部は、前記メインプレート410同士の結合及び前記メインプレート410と前記エンドプレート450との結合の際、前記クーリングユニット挿入溝417内に挿入されて前記クーリングユニット300との干渉を防止しながら前記クーリングユニット300をより安定的に固定することができる。
【0149】
前記メインプレート410同士を結合するとき、対向する厚肉部410aと薄肉部410bとは、下記のような関係を有し得る。後述するように、前記バッテリーセル100と冷却チューブ310との接触角度θは、約60°であり得る。ここで、前記メインプレート410の厚肉部410aの長さW1は、少なくとも前記バッテリーセル100の直径と同じであるか又は前記バッテリーセル100の直径よりも短く形成され、前記メインプレート410の薄肉部410bの長さW2は、少なくとも前記バッテリーセル100の半径と同じであるか又は前記バッテリーセル100の半径よりも短く形成され得る。
【0150】
結局、前記メインプレート410の厚肉部410aの長さW1は、前記バッテリーセル100の直径より長くなることができず、前記メインプレート410の薄肉部410bの長さW2は、前記バッテリーセル100の半径より長くなることができない。
【0151】
具体的には、本実施形態において、前記バッテリーセル100の直径が46mmである場合、前記メインプレート410の厚肉部410aの長さW1は、少なくとも46mmであるか又は46mmよりも短くなり得る。例えば、前記メインプレート410の厚肉部410aの長さW1は44mm~46mmの範囲であり得る。また、前記メインプレート410の薄肉部410bの長さW2は、少なくとも23mmであるか又は23mmよりも短くなり得る。例えば、前記メインプレート410の薄肉部410bの長さW2は21mm~23mmの範囲であり得る。
【0152】
一方、前記クーリングユニット挿入溝417は、前記メインプレート410の厚肉部410a及び薄肉部410bのうち薄肉部410bに形成され得る。ここで、前記クーリングユニット挿入溝417は、前記冷却チューブ310の端部を収容し、前記冷却チューブ310の厚さと少なくとも同じであるか、又は、組立公差などを考慮して前記冷却チューブ310の厚さよりも大きく形成され得る。
【0153】
一方、
図20を参照すると、前記メインプレート410の厚肉部410aと薄肉部410bとは、前記メインプレート410の結合堅固性をさらに高めるように、互いに結合され得る。具体的には、前記メインプレート410の厚肉部410aと薄肉部410bとは、対向する部分同士が嵌合され得る。このため、前記メインプレート410の厚肉部410aには所定深さの嵌合溝414aが形成され、前記メインプレート410の薄肉部410bには、前記嵌合溝414aに嵌められる嵌合突起414bが形成され得る。しかしながら、これは例示に過ぎず、前記嵌合溝414aが前記メインプレート410の薄肉部410bに形成され、前記嵌合突起414bが前記メインプレート410の厚肉部410aに形成されてもよいことは勿論である。
【0154】
また、前記クーリングユニット300の一端部に備えられる冷却流体流出入部370は、外部冷却ラインなどとの連結のため、前記側面構造ユニット400の外側に突出して配置され得る。
【0155】
本実施形態による前記側面構造ユニット400は、このようなメインプレート410とエンドプレート450との間の結合を通じて、前記バッテリーセル100及び前記クーリングユニット300を収容しながら、前記バッテリーパック1(
図2を参照)の側面外郭構造を形成することができる。すなわち、前記側面構造ユニット400は、前記バッテリーパック1の外観を形成するパックケースとして機能することができる。
【0156】
これにより、本実施形態による前記バッテリーパック1(
図1を参照)は、前記側面構造ユニット400を通じて別途の追加的なパックケースやパックハウジング構造物を省略することができ、製造コストを下げると同時に、前記バッテリーパック1の全体サイズを減らしてエネルギー密度をさらに高めることができる。
【0157】
図21及び
図22は、
図15の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの配置関係を説明するための図である。
【0158】
図21及び
図22を参照すると、前記バッテリーセル100とクーリングユニット300と側面構造ユニット400とは、相互の密着のために既に設定された所定の距離比率で配置されるように構成され得る。
【0159】
具体的には、前記メインプレート410の第1セル収容部411に備えられるバッテリーセル100の中心と前記第2セル収容部412に備えられるバッテリーセル100の中心との間の距離Aは、前記メインプレート410との密着のために設定された距離であって、前記メインプレート410の厚さによって変更され得る。
【0160】
そして、前記冷却チューブ310の一面と接触する隣接したバッテリーセル100同士の中心間の距離Bは、バッテリーセル100と冷却チューブ310との接触角度θを所定の角度、例えば、60°にするために設定された距離であって、後述する距離Cに連動して変更され得る。
【0161】
さらに、前記冷却チューブ310を挟んで対向配置されるバッテリーセル100同士の中心間の距離Cは、前記冷却チューブ310の厚さを反映した距離であって、前記冷却チューブ310の一面と接触する隣接したバッテリーセル100同士の中心間の距離Bに連動して決定され得る。
【0162】
このような距離A~距離Cは、前記バッテリーセル100と冷却チューブ310及び側面構造ユニット400との間のより緊密な密着のための最適距離に設定され得る。具体的には、前記最適距離は、前記バッテリーセル100の直径、前記冷却チューブ310の厚さ、及び前記バッテリーセル100と冷却チューブ310との接触角度θなどを考慮して決定され得る。例えば、本実施形態において、前記バッテリーセル100の直径は46mmであり、前記冷却チューブ310の厚さは2.5mmであり得る。
【0163】
一方、前記最適距離とは、前記バッテリーセル100と冷却チューブ310との接触角度θが60°であるか又はそれに近い角度である場合を意味し得る。前記接触角度θを60°に設定した理由は、もし60°よりも大きいと、冷却性能は改善可能であるものの、バッテリーセル100同士の間隔が広くなることで全体バッテリーパック1が大きくなるという問題がある。さらに、接触角度が大きくなるほど前記冷却チューブ310の屈曲度も大きくなるため、流体圧が高まって冷却の流れが却って低下するおそれがある。また、もし60°よりも小さい場合は、冷却面積の減少によって冷却効率が低下するという問題がある。
【0164】
以上を踏まえて、前記接触角度θは60°を基準にして約±1.5°の範囲内であることが望ましい。前記距離B及び前記距離Cの寸法は、このような接触角度θを反映して設定され得る。具体的には、前記距離B及び前記距離Cの寸法は、前記接触角度θが58.5°~61.5°の範囲になるように設定され得る。
【0165】
このように本実施形態において、距離A~距離Cの前記最適距離は、前記バッテリーセル100の直径、前記冷却チューブ310の厚さ、及び前記バッテリーセル100と冷却チューブ310との接触角度θなどを考慮して決定され得る。
【0166】
具体的には、本実施形態において、これら要素などをすべて考慮した距離A~距離Cの最適距離は以下のようである。前記メインプレート410との最適の密着のための最適距離として、前記メインプレート410の第1セル収容部411に備えられるバッテリーセル100の中心と前記第2セル収容部412に備えられるバッテリーセル100の中心との間の距離Aは、47.5mmであり得る。また、本実施形態において、最適の接触角度θを設定するための最適距離として、前記冷却チューブ310の一面と接触する隣接したバッテリーセル100同士の中心間の距離Bは、49mmであり得る。さらに、本実施形態において、前記冷却チューブ310の厚さを反映した最適距離として、前記冷却チューブ310を挟んで対向配置されるバッテリーセル100同士の中心間の距離Cは、49.2mmであり得る。
【0167】
一方、前記冷却チューブ310の接触部分間のピッチP1は、バッテリーセル100の間隔と連動し得、本実施形態の場合、前記ピッチP1は49mmであり得る。
【0168】
前記冷却チューブ310を挟んで斜線方向で対向配置されるバッテリーセル100同士の間の距離d1は、バッテリーセル100と冷却チューブ310との組立性、前記冷却チューブ310の厚さ、及び前記冷却チューブ310と前記バッテリーセル100との間の接着のためのコーティング剤やグルーの厚さなどに応じて決定され得る。例えば、前記距離d1は、冷却チューブ310の厚さに加え、冷却チューブ310の両側にコーティングされるコーティング剤及びグルーの厚さなどをすべて考慮して決定され得る。具体的には、前記冷却チューブ310の厚さが2.5mm、コーティング剤(例えば、エポキシコーティング)の厚さが最大0.25mm、グルーの厚さが0.1mmであるとき、前記距離d1は、冷却チューブ310の厚さ(2.5mm)に加え、前記冷却チューブ310の両側に塗布されるコーティング剤の厚さ(2*0.25mm)及びグルーの厚さ(2*0.1mm)をすべて考慮して3.2mmであり得る。
【0169】
一方、前記メインプレート410の前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412の間に備えられる前記インターウィング413の端部は、対向する冷却チューブ310との干渉を防止するため、冷却チューブ310と接触するバッテリーセル100の一面よりも短く形成され得る。
【0170】
例えば、前記メインプレート410のインターウィング413の端部と前記バッテリーセル100の中心との間の距離P2は、前記バッテリーセル100の直径や冷却チューブ310の厚さなどを考慮して前記冷却チューブ310との干渉を回避可能な距離で決定され得る。例えば、前記インターウィング413の端部と前記バッテリーセル100の中心との間の距離P2は、15mmであり得る。
【0171】
一方、前記メインプレート410の前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412の厚さは、前記バッテリーセル100との組立性を考慮して決定され得る。
【0172】
具体的には、前記メインプレート410の前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412の厚さは、前記バッテリーセル100同士の間の距離d2を考慮して決定され、前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412の最小厚さtは、前記バッテリーセル100同士の間の距離d2の略半分であり得る。例えば、本実施形態において、前記バッテリーセル100同士の間の距離d2は1.5mmであり、前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412の最小厚さtは約0.75mm、具体的には、0.7mmであり得る。
【0173】
これにより、前記メインプレート410の前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412内に前記バッテリーセル100が収容されるとき、前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412には所定のギャップ空間gが形成され得る。
【0174】
前記ギャップ空間gは、前記バッテリーセル100が各セル収容部(第1セル収容部411、第2セル収容部412)内に収容されるとき、前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412の凹形状の最も内側部分の領域を除いた残りの領域に形成され得る。ここで、前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412の凹形状の最も内側部分の領域は、前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412の凹形状の内面上で前記インターウィング413の突出部分とは反対側に配置される領域を意味し得る。
【0175】
これにより、前記バッテリーセル100が前記メインプレート410の前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412に収容されるとき、前記バッテリーセル100は、前記凹形状の最も内側部分の領域のみで前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412の内面と接触し、前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412のそれ以外の内面では、前記ギャップ空間gだけ離隔して配置され得る。一方、前記バッテリーセル100と接触する前記凹形状の最も内側部分の領域には、前記バッテリーセル100と接着する接着剤などが塗布され得る。
【0176】
また、前記バッテリーセル100が前記メインプレート410の前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412に収容されるとき、前記インターウィング413も前記ギャップ空間gだけ前記バッテリーセル100と離隔して配置され得る。
【0177】
本実施形態では、このようなギャップ空間gを通じて、前記バッテリーセル100と前記メインプレート410とを組み立てるとき、具体的には前記バッテリーセル100を前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412内に収容するとき、前記バッテリーセル100と、前記第1セル収容部411、前記第2セル収容部412及び前記インターウィング413などとの干渉や衝突などを防止し、組立性を著しく高めることができる。
【0178】
また、本実施形態では、前記ギャップ空間gを通じて、部材の組立公差も相当部分吸収することができ、組立公差などによる誤組立や組立不良などの問題も著しく低減することができる。
【0179】
さらに、前記ギャップ空間gには、後述する充填部材500が充填され得る。このように、本実施形態では、前記ギャップ空間g内に前記充填部材500が充填されるため、前記バッテリーセル100間の充填部材500の充填量をさらに確保することができる。
【0180】
このため、本実施形態では、前記ギャップ空間g内に充填される前記充填部材500を通じて、前記バッテリーセル100を前記メインプレート410の前記第1セル収容部411及び前記第2セル収容部412内により安定的に支持することができる。
【0181】
さらに、前記ギャップ空間g内に充填される前記充填部材500を通じて、バッテリーセル100の熱暴走のような事象の発生時に、隣接したバッテリーセル100側への通電や熱暴走などをより効果的に防止することができる。
【0182】
図23~
図25は、
図22のバッテリーセルのクーリングユニットとの接触構造を説明するための図である。
【0183】
図23~
図25を参照すると、前記バッテリーセル100の外周面は、高さ方向(Z軸方向)で前記クーリングユニット300の前記冷却チューブ310に接触し得る。ここで、前記バッテリーセル100と前記冷却チューブ310との接触面積A2は、組立性及び最適の冷却性能などを考慮して、前記バッテリーセル100と冷却チューブ310との接触角度θ、及び前記冷却チューブ310の高さh2などに応じて決定され得る。
【0184】
本実施形態において、前記バッテリーセル100の冷却チューブ310の接触面積A2は、前記バッテリーセル100の外周面の全体面積A1の約14%~15%の範囲であり得る。
【0185】
例えば、本実施形態において、前記バッテリーセル100の半径Rは23mm、高さh1は80mmであり得、前記冷却チューブ310の高さh2は70mmであり得、前記バッテリーセル100と冷却チューブ310との接触角度θは60°であり得る。このとき、前記バッテリーセル100の外周面の全体面積A1は、円周長(2πR)、すなわち底辺長さ(2πR)とバッテリーセル100の外側辺高さh1との積として決定され得る。これにより、前記バッテリーセル100の外周面の全体面積A1は0.368πm2であり、πを3.14に置き換えると、約1.16m2である。また、前記バッテリーセル100の冷却チューブ310の接触面積A2は、前記接触角度θによる円弧長さlと冷却チューブ310の高さh2との積として決定され得る。ここで、前記円弧長さlは、下記の数式1から導出され得る。
【0186】
【0187】
これにより、前記円弧長さlは約0.077πmであり、πを3.14に置き換えると、約0.242mである。したがって、前記バッテリーセル100の冷却チューブ310の接触面積A2は、前記円弧長さlに冷却チューブ310の高さh2である70mmを掛けて、約0.169m2であり得る。
【0188】
このように本実施形態において、前記バッテリーセル100の冷却チューブ310の接触面積A2は、最適の冷却性能を確保すると共に、前記冷却チューブ310との組立性も確保できるように、前記バッテリーセル100の外周面の全体面積A1の約14.5%の範囲で設けられ得る。
【0189】
さらに、本実施形態において、前記バッテリーセル100の高さh1は、前記冷却チューブ310と前記連結バスバーユニット230との間における短絡の可能性を遮断するため、前記冷却チューブ310と前記連結バスバーユニット230との接触を避けるように、前記冷却チューブ310の高さh2よりも大きく形成され得る。
【0190】
図26は
図15の側面構造ユニットとバッテリーセルとの結合時に側面構造ユニットの底面を示した図であり、
図27は
図26の側面構造ユニットの要部の拡大底面図であり、
図28は
図26の側面構造ユニットの要部の側面図である。
【0191】
図26~
図28を参照すると、前記側面構造ユニット400のボトムリブ415は、前記バッテリーセル100の底部よりも下方(-Z軸方向)にさらに突出し、前記バッテリーセル100のベント部31を干渉しないように備えられ得る。これにより、前記バッテリーセル100の過熱などによりベント部31を通ってガスが排出されるとき、前記ボトムリブ415の干渉なしに、より迅速にガス排出を行うことができる。
【0192】
さらに、前記ボトムリブ415は、前記バッテリーセル100の底部の一側を覆うように形成され、前記バッテリーセル100の前記側面構造ユニット400への収容時に、前記側面構造ユニット400内の固定をより強固にすることができる。
【0193】
結局、前記側面構造ユニット400の高さh3は、上下方向(Z軸方向)で前記バッテリーセル100の上下側をすべて覆うように、前記バッテリーセル100の高さよりも高く構成され得る。例えば、本実施形態において、前記バッテリーセル100の高さが80mmであるため、前記側面構造ユニット400の高さh3は、前記バッテリーセル100の上下側全部において前記バッテリーセル100の高さh3よりも長く形成され得る。
【0194】
さらに、前記側面構造ユニット400の高さh3は、前記バッテリーセル100上に載置される前記バスバーアセンブリ200及び前記充填部材500の厚さまで覆う高さで設けられ得る。具体的には、前記側面構造ユニット400の高さh3は、これらをすべて考慮して、約85mm~95mmの範囲で設けられ得る。より具体的には、前記側面構造ユニット400の高さh3は90.3mm、約90mmであり得る。
【0195】
図2をさらに参照すると、前記充填部材500は、前記バッテリーパック1の高さ方向(Z軸方向)において、前記クーリングユニット300と複数の前記バッテリーセル100との間の空間に満たされ得る。一方、
図2においては、理解の便宜上、前記充填部材500が直方体状の点線で示されているが、前記充填部材500は、前記クーリングユニット300と複数の前記バッテリーセル100との間の空間全体に満たされ得る。
【0196】
このような充填部材500は、前記バッテリーパック1(
図2を参照)の上側及び下側を覆うことにより、前記側面構造ユニット400と共に前記バッテリーパック1のパックケース構造を形成することができる。
【0197】
また、前記充填部材500は、複数の前記バッテリーセル100をより安定的に固定すると同時に、複数の前記バッテリーセル100の熱分散効率を高めて前記バッテリーセル100の冷却性能をさらに高めることができる。
【0198】
前記充填部材500は、ポッティング樹脂を含み得る。前記ポッティング樹脂は、緩い状態の樹脂物質を複数の前記バッテリーセル100側に注入して硬化させることで形成し得る。ここで、前記樹脂物質の注入は、複数の前記バッテリーセル100の熱損傷を防止するため、約15℃~25℃の常温状態で行われ得る。
【0199】
具体的には、前記充填部材500は、シリコーン樹脂を含み得る。しかしながら、これに限定されず、前記充填部材500は、前記シリコーン樹脂の他にも、前記バッテリーセル100の固定及び熱分散効率を向上可能なその他の樹脂物質を含んでもよい。
【0200】
より具体的には、前記充填部材500は、前記バッテリーセル100において前記冷却チューブ310と接触していない部分を覆うことで、前記バッテリーセル100の熱平衡をガイドし、前記バッテリーセル100の冷却のバラツキを防止して前記バッテリーセル100の局所的な劣化を防止することができる。また、バッテリーセル100の局所的な劣化を防止することで、前記バッテリーセル100の安全性も著しく向上させることができる。
【0201】
また、前記充填部材500は、複数の前記バッテリーセル100のうちの少なくとも一つの特定のバッテリーセル100で異常状況による破損などが発生したとき、隣接したバッテリーセル100側への通電を防止する絶縁体の役割を果たすことができる。
【0202】
また、前記充填部材500は、高い比熱性能を有する材料を含み得る。これにより、前記充填部材500は、熱容量(thermal mass)を増加させて、前記バッテリーセル100の急速充放電などのような状況でも前記バッテリーセル100の温度上昇を遅延させることで、前記バッテリーセル100の急激な温度上昇を防止することができる。
【0203】
また、前記充填部材500は、ガラスバブル(glass bubble)を含み得る。前記ガラスバブルは、前記充填部材500の比重を下げて重量に対するエネルギー密度を高めることができる。
【0204】
また、前記充填部材500は、高い耐熱性能を有する材料を含み得る。これにより、前記充填部材500は、複数の前記バッテリーセル100のうちの少なくとも一つの特定のバッテリーセル100で過熱などによる熱的事象が発生したとき、隣接したバッテリーセル側への熱暴走を効果的に防止することができる。
【0205】
また、前記充填部材500は、高い難燃性能を有する材料を含み得る。これにより、前記充填部材500は、複数の前記バッテリーセル100のうちの少なくとも一つの特定のバッテリーセル100で過熱などによる熱的事象が発生したとき、火災発生の危険性を最小化することができる。
【0206】
前記充填部材500は、前記バッテリーセル100の他にも、前記バスバーアセンブリ200にも満たされ得る。具体的には、前記充填部材500は、前記バスバーアセンブリ200の上側を覆うように前記バスバーアセンブリ200に満たされ得る。
【0207】
ここで、前記充填部材500は、前記バッテリーセル100の上下方向(Z軸方向)において、前記バスバーアセンブリ200と前記バッテリーセル100との間に断絶空間や離隔空間なしに、前記バスバーアセンブリ200と前記バッテリーセル100との間に連続的に満たされ得る。
【0208】
このように、本実施形態による前記充填部材500は、前記バッテリーセル100と前記バスバーアセンブリ200とに断絶なく連続的に満たされるため、前記バッテリーセル100と前記バスバーアセンブリ200との間の領域で熱分散のバラツキなく均一な熱分散を実現し、前記バッテリーパック1の冷却性能を著しく高めることができる。
【0209】
さらに、前記充填部材500は、前記側面構造ユニット400の外側面を除いた部分にも満たされ得る。ここで、前記充填部材500は、前記バッテリーセル100、前記バスバーアセンブリ200、及び前記側面構造ユニット400に断絶なく連続的に満たされ得る。これにより、前記バッテリーパック1の冷却性能をさらに向上させることができる。
【0210】
以下、このような充填部材500の注入によるパックケース構造の形成についてより具体的に説明する。
【0211】
図29~
図31は、
図2に示されたバッテリーパックへの充填部材の注入を通じたパックケース構造の形成を説明するための図である。
【0212】
図29~
図31を参照すると、作業者などは、樹脂注入装置Iを用いて前記シリコーン樹脂を含む充填部材500を注入及び塗布することで、前記樹脂物質を含む前記充填部材500を通じて前記バッテリーパック1(
図2を参照)の上側及び下側のパックケース構造を形成し得る。具体的には、前記充填部材500は、前記バッテリーパック1の上側(+Z軸方向)で前記バスバーアセンブリ200の上側を覆い、前記バッテリーパック1の下側(-Z軸方向)で前記バッテリーセル100の底部を覆いながら前記ボトムリブ415の突設高さh4まで満たされ得る。ここで、前記ボトムリブ415の突設高さh4は、前記充填部材500の注入量を考慮した所定の高さに設計され得る。
【0213】
前記樹脂注入装置Iを用いた前記充填部材500の注入及び塗布工程の際、前記側面構造ユニット400底部には、前記充填部材500注入時の下側(-Z軸方向)への樹脂の流出を防止できるように、注入ガイダーSが備えられ得る。前記注入ガイダーSは、前記充填部材500の硬化後の容易な脱着のため、テプロン(登録商標)材料などから構成され得る。
【0214】
前記充填部材500の注入及び塗布工程の際、前記側面構造ユニット400は、前記注入ガイダーSと共に、前記バッテリーセル100及び前記クーリングユニット300を支持しながら樹脂の流出を防止する型枠の役割を果たすことができる。
【0215】
これにより、本実施形態では、前記側面構造ユニット400により、前記充填部材500の注入及び塗布工程の際、側面方向における追加的な注入ガイド治具構造が必要なく、製造コストを低減しながら作業効率を著しく向上させることができる。
【0216】
さらに、前記側面構造ユニット400は、前記連結バスバーユニット230に挿入される前記バスバーガイド突起416を通じて前記連結バスバーユニット230の定位置配置をガイドするため、前記充填部材500注入時に生じ得る前記連結バスバーユニット230のねじれや位置ずれなどを効果的に防止することができる。
【0217】
また、前記側面構造ユニット400の上面縁部に形成されるガイド段418及びエンドガイド段458により、前記充填部材500の注入時に、前記充填部材500の注入正確度を高めて前記バスバーアセンブリ200をより確実に覆うように前記充填部材500を注入し易く、前記充填部材500が溢れることも効果的に防止することができる。
【0218】
ここで、前記側面構造ユニット400は、インターコネクションボード260、コネクタ端子290、及び冷却流体流出入部370のような外部装置などと連結される部品などを外部に露出させるため、前記充填部材500の注入や塗布の際、これら構成部品などとの干渉などの問題も発生しない。
【0219】
これにより、本実施形態では、前記側面構造ユニット400及び前記充填部材500を通じて前記バッテリーパック1(
図1を参照)のパックケース構造を形成するため、従来のように複数のプレートの複雑な組立体としてパックケース構造を形成する場合よりも、前記バッテリーパック1の組立工程を単純化でき、製造コストを著しく下げて価格競争力も確保することができる。
【0220】
さらに、本実施形態によれば、前記側面構造ユニット400及び前記充填部材500で形成されるパックケース構造を通じて、複数のプレートの組立体を含むセルフレーム構造として設けられる従来のパックケース構造に比べて、全体バッテリーパック1のサイズを減少できてエネルギー密度も著しく高めることができる。
【0221】
図32は本発明の他の実施形態によるバッテリーパックを説明するための図であり、
図33は
図32のバッテリーパックの分解斜視図である。
【0222】
本実施形態によるバッテリーパック2は、上述した実施形態のバッテリーパック1と類似するため、上述した実施形態と実質的に同一であるか又は類似の構成については説明を省略し、以下、上述した実施形態との相違点を中心に説明する。
【0223】
図32及び
図33を参照すると、前記バッテリーパック2は、複数のバッテリーセル100、バスバーアセンブリ205、クーリングユニット300、側面構造ユニット405、及び充填部材500を含み得る。
【0224】
複数の前記バッテリーセル100、前記クーリングユニット300、及び前記充填部材500は、上述した実施形態と実質的に同一であるか又は類似するため、重なる説明は省略する。
【0225】
前記バスバーアセンブリ205について、以下、関連図面を参照してより具体的に説明する。
【0226】
図34は
図33に示されたバッテリーパックのバスバーアセンブリを説明するための図であり、
図35は
図34に示されたバスバーアセンブリの高電圧バスバーユニットを説明するための図である。
【0227】
図34、
図35及び
図33をさらに参照すると、前記バスバーアセンブリ205は、メインバスバーユニット210、連結バスバーユニット230、インターコネクションボード260、高電圧バスバーユニット(高電圧ライン部材270、コネクタ取付部材280)、及びコネクタ端子290を含み得る。
【0228】
前記メインバスバーユニット210、前記連結バスバーユニット230及び前記インターコネクションボード260は、上述した実施形態と実質的に同一であるか又は類似するため、重なる説明は省略する。
【0229】
前記高電圧バスバーユニット(高電圧ライン部材270、コネクタ取付部材280)は、前記バスバーアセンブリ200の電気的安全性を確保するためのものであり、前記メインバスバーユニット210の厚さよりも厚く形成され得る。例えば、本実施形態において、前記メインバスバーユニット210の厚さは0.4mmであり、前記高電圧バスバーユニット(高電圧ライン部材270、コネクタ取付部材280)の厚さはこれよりも厚い4mmであり得る。
【0230】
このような高電圧バスバーユニットは、高電圧ライン部材270及びコネクタ取付部材280を含み得る。
【0231】
前記高電圧ライン部材270は、前記メインバスバーユニット210の底部に配置され、安定的な電流の流れのために所定の長さで構成され得る。このような高電圧ライン部材270は、前記バッテリーパック2の幅方向(X軸方向)において後述する側面構造ユニット405のメインプレート410の両端部に取り付けられ得る。
【0232】
ここで、前記高電圧ライン部材270は、前記メインプレート410の両端部に位置し得る。また、前記高電圧ライン部材270は、前記メインプレート410の両端部に弾性的に嵌められ得る。すなわち、前記高電圧ライン部材270は、所定の弾性を有する材料を含み、前記メインプレート410の両端部270に弾性的に結合された後、前記メインプレート410の両端部を押し付け得る。このような高電圧ライン部材270による前記メインプレート410の両端部の取り付けを通じて、前記側面構造ユニット405のメインプレート410同士の結合安定性をさらに高めることができる。
【0233】
前記高電圧ライン部材270は、前記バッテリーパック2のバッテリーセル100の個数や容量などに応じて複数個備えられ得る。すなわち、前記高電圧ライン部材270の個数は、前記バッテリーセル100の個数や容量などに応じて変わり得る。
【0234】
以下、このような高電圧ライン部材270についてより具体的に説明する。
【0235】
前記高電圧ライン部材270は、第1高電圧ライン部(第1電圧ライン部)271、第2高電圧ライン部(第2電圧ライン部)273、及び連結ライン部275を含み得る。
【0236】
前記第1高電圧ライン部271は、所定の長さで形成され、前記メインバスバーユニット210の底部に配置されるように前記メインプレート410に載置され得る。ここで、前記第1高電圧ライン部271は、電流容量を考慮して前記メインバスバーユニット210よりも厚く形成され得る。このような第1高電圧ライン部271は、後述するメインプレート410の第1ライン収容部419a上に載置され得る。
【0237】
前記第2高電圧ライン部273は、前記バッテリーパック2の高さ方向(Z軸方向)において前記第1高電圧ライン部271と離隔しており、前記メインプレート410の底部に位置し得る。このような第2高電圧ライン部273は、前記第1高電圧ライン部271と同じ厚さで形成され、前記第1高電圧ライン部271と共に電流経路を形成し得る。
【0238】
前記連結ライン部275は、前記第1高電圧ライン部271と前記第2高電圧ライン部273とを連結し、前記メインプレート410の高さ方向(Z軸方向)で前記メインプレート410の両側面に配置され得る。このような連結ライン部275は、前記第1高電圧ライン部271及び前記第2高電圧ライン部273と一体に形成され、前記第1高電圧ライン部271及び前記第2高電圧ライン部273と共に前記電流経路を形成し得る。
【0239】
本実施形態において、前記第1高電圧ライン部271及び前記第2高電圧ライン部273の一方は、前記第1高電圧ライン部271から前記第2高電圧ライン部273に、又は前記連結ライン部275を介してその逆に電流を流す断線部を含み得る。
【0240】
このような連結ライン部275は複数個備えられ得る。複数の前記連結ライン部275は、前記バッテリーパック2の幅方向(X軸方向)で互いに所定の距離だけ離隔して配置され得る。さらに、前記連結ライン部275は、前記バッテリーパック2の幅方向(X軸方向)で前記クーリングユニット300との干渉を防止できるように前記クーリングユニット300同士の間に配置され得る。
【0241】
前記コネクタ取付部材280は一対で設けられ得る。一対の前記コネクタ取付部材280は、前記高電圧ライン部材270の間に配置され、後述する側面構造ユニット405の一対のエンドプレート450(
図34を参照)に取り付けられ得る。
【0242】
このような一対のコネクタ取付部材280は、高電圧ライン部281及びコネクタ連結部285を含み得る。
【0243】
前記高電圧ライン部281は、所定の長さで形成され、前記メインバスバーユニット210の底部に配置されるように前記エンドプレート450に載置され得る。前記高電圧ライン部281は、後述するエンドプレート450のコネクタ取付部材収容部459上に載置され得る。前記高電圧ライン部281の上側部は、前記バッテリーパック2の幅方向(X軸方向)において前記第1高電圧ライン部271と同一線上に配置され得る。
【0244】
前記コネクタ連結部285は、前記高電圧ライン部281から延在し、前記エンドプレート450の高さ方向(Z軸方向)に沿った側面部上に配置され得る。このようなコネクタ連結部285には後述するコネクタ端子290が取り付けられ得る。
【0245】
前記コネクタ端子290は、一対で設けられ、前記コネクタ取付部材280に連結され得る。具体的には、一対の前記コネクタ端子290は、それぞれのコネクタ取付部材280のコネクタ連結部285に取り付けられ得る。このような一対のコネクタ端子290は、前記コネクタ取付部材280に連結された状態で、後述する一対のエンドプレート450に取り付けられ得る。
【0246】
本実施形態では、前記高電圧バスバーユニット(高電圧ライン部材270、コネクタ取付部材280)により、前記バッテリーパック2における安定的な電流の流れをガイドして前記バッテリーパック2の電気的安全性を高め、充放電時の効率などをさらに高めることができる。
【0247】
図36は
図33に示されたバッテリーパックの側面構造ユニットを説明するための図であり、
図37は
図36に示された側面構造ユニットのメインプレートを説明するための図であり、
図38は
図36の側面構造ユニットを通じたバッテリーセルとクーリングユニットとの配置関係を説明するための図であり、
図39~
図42は
図36の側面構造ユニットと高電圧バスバーユニットとの取付構造を説明するための図である。
【0248】
図36~
図42及び
図33をさらに参照すると、側面構造ユニット405は、複数のメインプレート410及び一対のエンドプレート450を含み得る。
【0249】
複数の前記メインプレート410はそれぞれ、第1セル収容部411、第2セル収容部412、インターウィング413、ボトムリブ415、バスバーガイド突起416、クーリングユニット挿入溝417、及び高電圧ライン部材収容部(第1ライン収容部419a、第2ライン収容部419b)を含み得る。
【0250】
前記第1セル収容部411、前記第2セル収容部412、前記インターウィング413、前記ボトムリブ415、前記バスバーガイド突起416、及び前記クーリングユニット挿入溝417は、上述した実施形態と実質的に同一であるか又は類似するため、重なる説明は省略する。
【0251】
前記高電圧ライン部材収容部(第1ライン収容部419a、第2ライン収容部419b)は、前記メインプレート410の長手方向(Y軸方向)に沿った両端部に形成され得る。このような高電圧ライン部材収容部(第1ライン収容部419a、第2ライン収容部419b)には、前記高電圧ライン部材270の前記第1高電圧ライン部271及び前記第2高電圧ライン部273が載置され得る。
【0252】
前記高電圧ライン部材収容部は、第1ライン収容部419a及び第2ライン収容部419bを含み得る。
【0253】
前記第1ライン収容部419aは、前記第1高電圧ライン部271を収容し、前記メインプレート410の長手方向(Y軸方向)に沿った両端部の上端(+Z軸方向)の縁部に形成され得る。このような第1ライン収容部419aは、前記第1高電圧ライン部271の収容時に、前記バッテリーパック2の上側(+Z軸方向)への突出を防止できるように所定の深さだけ段差を有して形成され得る。ここで、前記所定の深さは、少なくとも前記第1高電圧ライン部271の厚さと同一であり得る。
【0254】
前記第2ライン収容部419bは、前記第2高電圧ライン部273を収容し、前記メインプレート410の長手方向(Y軸方向)に沿った両端部の下端(-Z軸方向)の縁部に形成され得る。このような第2ライン収容部419bは、前記第2高電圧ライン部273の収容時に、前記バッテリーパック2の下側(-Z軸方向)への突出を防止できるように所定の深さだけ段差を有して形成され得る。ここで、前記所定の深さは、少なくとも前記第2高電圧ライン部273の厚さと同一であり得る。
【0255】
一対の前記エンドプレート450は、端子孔456、エンドガイド段458、及びコネクタ取付部材収容部459を含み得る。
【0256】
前記端子孔456及び前記エンドガイド段458は、上記の実施形態と類似するため、重なる説明は省略する。
【0257】
前記コネクタ取付部材収容部459は、前記高電圧ライン部281を収容し、前記エンドプレート450の長手方向(Y軸方向)に沿った両端部の上端(+Z軸方向)の縁部に形成され得る。このようなコネクタ取付部材収容部459は、前記高電圧ライン部281の収容時に、前記バッテリーパック2の上側(+Z軸方向)への突出を防止できるように所定の深さだけ段差を有して形成され得る。ここで、前記所定の深さは、少なくとも前記高電圧ライン部281の厚さと同一であり得る。
【0258】
さらに、前記コネクタ取付部材収容部459は、前記コネクタ端子290が配置される反対側で前記エンドプレート450と隣接したメインプレート410の前記第1ライン収容部419aに載置される第1高電圧ライン部271の一部を収容し得る。このため、前記コネクタ取付部材収容部459は、前記バッテリーパック2の幅方向(X軸方向)で前記第1ライン収容部419aと同一線上に配置され得る。
【0259】
【0260】
図43及び
図44を参照すると、作業者などは、樹脂注入装置I及び注入ガイダSにより、前記シリコーン樹脂として備えられる充填部材500を注入及び塗布することで、前記バッテリーパック2(
図31を参照)の上側及び下側部分のパックケース構造を形成し得る。
【0261】
本実施形態においては、前記充填部材500が、前記バッテリーパック2の上側(+Z軸方向)で、前記バスバーアセンブリ200の前記メインバスバーユニット210及び前記連結バスバーユニット230の一部を覆うように充填され得る。
【0262】
ここで、前記充填部材500は、前記側面構造ユニット400の上側(+Z軸方向)に載置された前記メインバスバーユニット210及び前記連結バスバーユニット230の上側(+Z軸方向)において、前記メインバスバーユニット210及び前記連結バスバーユニット230と電気的に接続される前記バッテリーセル100の電極接続部分のみを覆うように満たされ得る。すなわち、前記充填部材500は、前記メインバスバーユニット210及び前記連結バスバーユニット230において、電気的接続のために下方(-Z軸方向)に折り曲げられた電極接続部分のみを覆う高さで満たされ得る。
【0263】
具体的には、前記充填部材500は、前記連結バスバーユニット230の前記正極バスバー孔242及び前記負極バスバー孔244のみを覆う程度で満たされ得る。より具体的には、前記充填部材500は、前記メインバスバーユニット210の水平部分及び前記バスバーカバー240の水平部分と同一線上になるまで満たされ得る。これにより、前記充填部材500の充填が完了した後、前記バッテリーパック2の上面(+Z軸方向)上において、前記メインバスバーユニット210の水平部分及び前記連結バスバーユニット230の前記バスバーカバー240が部分的に露出し得る。
【0264】
以上のように、本実施形態では、前記充填部材500が、前記バッテリーパック2の上面(+Z軸方向)において、前記バスバーアセンブリ200の前記メインバスバーユニット210及び前記連結バスバーユニット230と電気的に接続される前記バッテリーセル100の電極接続部分のみを覆うため、前記シリコーン樹脂として設けられる充填部材500の塗布量を最適化すると共に、電気的接続の安全性も効果的に確保することができる。
【0265】
図45は、本発明の他の一実施形態による自動車を説明するための図である。
【0266】
図45を参照すると、自動車Vは、電気自動車又はハイブリッド自動車であり得、エネルギー源として、上述した実施形態の少なくとも一つのバッテリーパック1、2を含み得る。
【0267】
本実施形態の場合、上述したバッテリーパック1、2が高いエネルギー密度を有するコンパクトな構造で備えられるため、自動車Vに搭載されたとき、複数のバッテリーパック1、2のモジュール化構造を実現し易く、前記自動車Vの多様な形状の内部空間においても相対的に高い搭載自由度を確保することができる。すなわち、本実施形態において、少なくとも一つのバッテリーパック1、2は、モジュール化構造の実現が容易であり、高い搭載自由度を有するバッテリーパックケース構造体として設けられ得る。
【0268】
また、前記自動車Vの前方及び後方の衝突時に前記側面構造ユニット400が複数の前記バッテリーセル100を保護できるように、少なくとも一つのバッテリーパック1、2の長手方向は、前記自動車Vの長手方向と垂直に配列され得る。
【0269】
以上のような多様な実施形態によって、エネルギー密度を向上させると共に剛性を確保可能なバッテリーパック1、2、及びこれを含む自動車Vを提供することができる。
【0270】
また、以上のような多様な実施形態によって、価格競争力及び製造効率を向上できるバッテリーパック1、2、及びこれを含む自動車Vを提供することができる。
【0271】
さらに、以上のような多様な実施形態によって、冷却性能を向上できるバッテリーパック1、2、及びこれを含む自動車Vを提供することができる。
【0272】
以上、本発明の望ましい実施形態を図示し説明したが、本発明が上述した特定の実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱することなく本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能であり、このような変形実施は本発明の技術的思想や見込みから個別的に理解されてはならない。
【0273】
1 バッテリーパック
2 バッテリーパック
10 電極組立体
11 第1電極タブ
12 第2電極タブ
20 電池缶
21 ビーディング(beading)部
22 クリンピング(crimping)部
30 キャッププレート
31 ベント部
40 第1電極端子
41 露出端子部
42 挿入端子部
50 絶縁ガスケット
51 露出部
52 挿入部
60 上部集電プレート
70 絶縁プレート
80 下部集電プレート
90 シーリングガスケット
100 バッテリーセル
200 バスバーアセンブリ
205 バスバーアセンブリ
210 メインバスバーユニット
230 連結バスバーユニット
240 バスバーカバー
242 正極バスバー孔
244 負極バスバー孔
246 ガイド孔
250 サブバスバー
252 バスバーブリッジ
254 正極連結部
256 負極連結部
260 インターコネクションボード
270 高電圧ライン部材
271 第1高電圧ライン部(第1電圧ライン部)
273 第2高電圧ライン部(第2電圧ライン部)
275 連結ライン部
280 コネクタ取付部材
281 高電圧ライン部
285 コネクタ連結部
290 コネクタ端子
300 クーリングユニット
310 冷却チューブ
312 凸部
316 凹部
318 冷却流体案内部
350 冷却流路
352 上側流路
354 下側流路
356 連結流路
370 冷却流体流出入部
371 供給ポートボディ
372 排出ポートボディ
374 冷却流体供給ポート
376 冷却流体排出ポート
400 側面構造ユニット
405 側面構造ユニット
410 メインプレート
411 第1セル収容部
412 第2セル収容部
413 インターウィング
415 ボトムリブ
416 バスバーガイド突起
417 クーリングユニット挿入溝
418 ガイド段
419 第2ライン収容部
419 第1ライン収容部
450 エンドプレート
456 端子孔
458 エンドガイド段
459 コネクタ取付部材収容部
500 充填部材
【国際調査報告】