(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】材料特性を利用するデバイス性能予測
(51)【国際特許分類】
G01T 1/24 20060101AFI20241024BHJP
G16C 60/00 20190101ALI20241024BHJP
G01N 27/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G01T1/24
G16C60/00
G01N27/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510671
(86)(22)【出願日】2022-08-23
(85)【翻訳文提出日】2024-04-03
(86)【国際出願番号】 IB2022000476
(87)【国際公開番号】W WO2023026095
(87)【国際公開日】2023-03-02
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520119910
【氏名又は名称】クロメック グループ ピーエルシー
【氏名又は名称原語表記】KROMEK GROUP, PLC
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100202326
【氏名又は名称】橋本 大佑
(72)【発明者】
【氏名】イアン ラドリー
(72)【発明者】
【氏名】ハンドン リー
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ウィリアム ハリス
(72)【発明者】
【氏名】カール ディー ブルネッタ
【テーマコード(参考)】
2G060
2G188
【Fターム(参考)】
2G060AA08
2G060AE01
2G060AF20
2G060EA04
2G060EA06
2G060EB08
2G060KA11
2G188BB04
2G188CC29
(57)【要約】
一実施形態は、基礎となる材料のパラメータに基づいてデバイスの性能を予測する方法であって、デバイスの製造に使用される材料の所定のパラメータを測定するステップと、測定から生成された値から、材料の特性の値を特定するステップと、及び特性の値を性能値に相関させることにより、デバイスの予測性能を決定するステップと、を備える、方法を提供する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎となる材料のパラメータに基づいてデバイスの性能を予測する方法であって、
前記デバイスの製造に使用される材料の所定のパラメータを測定するステップと、
前記測定から生成された値から、前記材料の特性の値を特定するステップと、及び
前記特性の値を性能値に相関させることにより、前記デバイスの予測性能を決定するステップと、
を備える、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記測定するステップは、飛行時間測定技術を利用して前記材料の電界を測定するステップを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記測定するステップは、キャリアデトラッピング解析を利用するステップを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、前記特性は前記材料の欠陥密度を含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、前記デバイスは光子検出器を含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、前記特定するステップは前記所定のパラメータ以外のパラメータの既知の値を用いて決定される、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、前記材料は半導体材料を含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、前記材料はカドミウム-亜鉛-テルルを含む、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、前記測定するステップは、既知のバイアス及び既知の検出器の厚さに基づいて、適切なバイアス極性で電子及び正孔の実効移動度を測定するステップを含む、方法。
【請求項10】
請求項2に記載の方法において、前記飛行時間測定技術は、過渡時間及び過渡デトラッピング時間を含む、方法。
【請求項11】
基礎となる材料のパラメータに基づいてデバイスの性能を予測する装置であって、
プロセッサが実行可能な命令であり、
前記デバイスの製造に使用される材料の所定のパラメータを測定し、
前記測定から生成された値から前記材料の特性の値を特定し、また
前記特性の値を性能値に相関させることにより、前記デバイスの予測性能を決定する、
該命令を記憶するメモリデバイスを備える、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、前記測定は飛行時間測定技術を利用して前記材料の電界を測定することを含む、装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置において、前記測定はキャリアデトラッピング解析を利用することを含む、装置。
【請求項14】
請求項11に記載の装置において、前記特性は前記材料の欠陥密度を含む、装置。
【請求項15】
請求項11に記載の装置において、前記デバイスは光子検出器を含む、装置。
【請求項16】
請求項11に記載の装置において、前記特定は前記所定のパラメータ以外のパラメータの既知の値を用いて決定される、装置。
【請求項17】
請求項11に記載の装置において、前記材料は半導体材料を含む、装置。
【請求項18】
請求項11に記載の装置において、前記材料はカドミウム-亜鉛-テルルを含む、装置。
【請求項19】
請求項11に記載の装置において、前記測定は、既知のバイアス及び既知の検出器の厚さに基づいて、適切なバイアス極性で電子及び正孔の実効移動度を測定することを含む、装置。
【請求項20】
基礎となる材料のパラメータに基づいてデバイスの性能を予測するための製品であって、
プロセッサが実行可能なコード記憶する記憶デバイスであり、前記コードは、
前記デバイスの製造に使用される材料の所定のパラメータを測定するコードと、
測定から生成された値から、前記材料の特性の値を特定するコードと、及び、
前記特性の値を性能値に相関させることにより、前記デバイスの予測性能を決定するコードと、
を含むものである、該記憶デバイスを備える、製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本出願は、2021年8月23日に出願され、「材料特性を利用したデバイス特性予測」と題された米国仮特許出願第63/235,985号の優先権を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、概して、デバイス製造に関するものであり、より詳細には、デバイス内で使用される材料の特性に基づくデバイスの性能予測に関するものである。
【背景技術】
【0003】
多くの電子デバイス、例えば光子検出器及びその他のイメージングデバイスは、デバイスがどのように動作すべきかを指定する特定の性能要件を有する。性能要件を利用することにより、デバイスがすべて所望の性能範囲内で動作することが保証され、デバイス全体の性能を決定するための基準として使用することができる。いくつかのイメージングデバイス又はイメージングアプリケーション、例えば、スペクトルCT(Computed Tomography)アプリケーションは、そのアプリケーションで使用されるデバイスの性能、例えば高フラックスX線照射下での半導体検出器の性能には、非常に厳しい要求がある。これらの要件には、良好なエネルギースペクトル及び時間応答と、良好な長期及び短期安定性と、良好な入出力カウントレート線形性、並びに低ノイズが含まれる。したがって、イメージングデバイスが所望の性能要件を満たすことを保証することが極めて重要である。
【発明の概要】
【0004】
要約すると、1つの態様は、基礎となる材料のパラメータに基づいてデバイスの性能を予測する方法を提供し、この方法は、デバイスの製造に使用される材料の所定のパラメータを測定するステップと、測定から生成された値から、材料の特性の値を特定するステップと、及び特性の値を性能値に相関させることによって、デバイスの予測性能を決定するステップと、を備える。
【0005】
別の態様は、基礎となる材料のパラメータに基づいてデバイスの性能を予測するための装置を提供し、この装置は、プロセッサが実行可能な命令であって、デバイスの製造に使用される材料の所定のパラメータを測定し、測定から生成された値から材料の特性の値を特定し、また特性の値を性能値に相関させることによってデバイスの予測性能を決定する、該命令を記憶するメモリデバイスを含む。
【0006】
さらなる態様は、基礎となる材料のパラメータに基づいてデバイスの性能を予測するための製品を提供し、この製品は、プロセッサが実行可能なコードを記憶する記憶デバイスであって、このコードは、デバイスの製造に使用される材料の所定のパラメータを測定するコードと、測定から生成された値から、材料の特性の値を特定するコードと、特性の値を性能値に相関させることによってデバイスの予測性能を決定するコードと、を含むものである、該記憶デバイスを備える。
【0007】
上記は要約であり、したがって、簡略化、一般化、及び詳細の省略が含まれる可能性があるが、その結果、当業者は、要約が例示に過ぎず、いかなる意味においても限定することを意図していないことを理解するであろう。
【0008】
実施形態のより良い理解のために、その他そしてさらなる特徴及び利点とともに、添付の図面と併せて以下の説明を参照されたい。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲において示される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】TOF(Time of Flight)測定の過度曲線を示す図である。
【
図2】CT検出器の1秒の短期安定度対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
【
図3】CT検出器のパイルアップ損失対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
【
図4】CT検出器のピーク/谷比対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
【
図5】CT検出器のピーク位置対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
【
図6】CT検出器の10秒の短期安定度対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
【
図7】材料パラメータの測定に基づいてデバイスの性能を予測する方法の一例を示す図である。
【
図8】情報取扱デバイス回路の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書の図におおまかに記載され図示されたような実施形態の構成要素は、記載された例示的な実施形態に加えて、多種多様な異なる構成で配置され設計され得ることが容易に理解されるであろう。したがって、図に表されるような例示的な実施形態のより詳細な以下の説明は、特許請求されるような実施形態の範囲を限定することを意図するものではなく、例示的な実施形態を単に代表するものである。
【0011】
本明細書全体を通して「一実施形態("one embodiment")」又は「或る実施形態("an embodiment")」(またはその類)に対する言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通じて様々な箇所で「一実施形態において("in one embodiment")」又は「或る実施形態において("in an embodiment")」などの表現が現れるが、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。
【0012】
さらに、記載された特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。以下の説明では、実施形態の完全な理解を与えるために、多数の具体的な詳細が提示される。しかしながら、関連技術分野の当業者であれば、様々な実施形態は、1つ以上の特定の詳細がなくても、または他の方法、構成要素、材料などを用いても実施できることを認識するであろう。他の例では、周知の構造、材料、又は操作は、難読化を避けるために詳細に示されず、または記載されない。
【0013】
ここでは、光子検出器の例を終始使用する。しかしながら、説明されたシステム及び方法は、半導体材料、実験室で成長させた材料、天然材料等の材料から作られた任意のデバイスに適用できることを理解されたい。多くのイメージングデバイス、例えば半導体材料のような材料から作られる光子検出器では、イメージングデバイスが完成する前にそのデバイスがどのように機能するかを知ることは困難である。言い換えれば、光子検出器が完全に製造されるまでは、その検出器の性能又は特性を知ることは難しい。したがって、検出器が製造された後、デバイスの厳密な特性評価及び試験を実施する必要がある。もし検出器が特性評価及び試験で要求された性能を満たさない場合、基礎材料からデバイスを製造するのに必要な処理リソースが無駄になる。別の言い方をすれば、歩留まりやデバイス性能の低下は、原材料リソース及び最終的なデバイスの製造に使用される任意のリソースの両方を含む、時間及びリソースの浪費につながる。したがって、デバイスの製造前にデバイスの性能を予測する方法が望まれる。具体的には、デバイスが製造される前に、デバイス内で使用される原材料又は基礎材料の特性に基づいてデバイスの性能を予測できることが望ましい。さらに、デバイス及び材料の特性評価にはリソースが必要であるため、必要な特性評価のレベルを最小限に抑えることも望ましい。
【0014】
したがって、記載されたシステム及び方法は、最終的なデバイス性能に相関する特定の材料パラメータの測定を利用してデバイス性能を予測する技術を提供する。ある特定の実施形態では、本方法は、検出材料の特性の測定によって光子検出器の性能を予測する。より具体的な実施形態では、半導体材料の特定のパラメータを測定することにより、半導体ベースの光子検出器の性能を予測する。このシステムは、基礎となる材料(すなわち、デバイスの製造に使用される材料)の所定のパラメータを測定する。所定のパラメータの測定から生成された値から、システムは材料の特性の値を特定する。材料の特性の値から、システムは、特性の値をデバイスの性能値に相関させることにより、デバイスの予測性能を決定することができる。
【0015】
このように、記載されたシステム及び方法は、現在のデバイス性能同定技術に対する技術的な改善を提供する。デバイスを完全に製造してから性能特性を特定するのではなく、記載されたシステム及び方法は、デバイスの製造に使用される基礎となる材料のパラメータ及び特性に基づいて、デバイスの性能を予測することができる。したがって、装置の性能特性のために使用不能に終わる可能性のあるデバイスに時間とリソースとを浪費する代わりに、記載されたシステム及び方法は、一旦製造されたデバイスが所望の性能特性を有する可能性を高め、それによって無駄を削減する。
【0016】
図示された例示的な実施形態は、図を参照することによって最もよく理解されるであろう。以下の説明は、例示のみを意図したものであり、単に特定の例示的な実施形態を示すものである。
【0017】
半導体ベースの光子検出器の性能を予測するための1つの手法として、キャリアデトラッピング解析を利用するものがある。この解析は、飛行時間(TOF)測定技術を利用することもできる。TOF測定は、半導体材料及びデバイスの特性評価において、材料固有の輸送特性の摂動を最小限に抑えながら、キャリアの輸送及び電界プロファイルを研究するために用いられてきた。言い換えれば、TOF測定技術は、材料の特性を変化させることなく、あるいは材料の特性に影響を与えることなく、材料特性を決定することを可能にする。本方法では、バイアス下でデバイスの厚みを移動する電荷を生成するために、アルファ粒子又は光放射を利用する。
【0018】
カドミウム-亜鉛-テルル化物(CdZnTe又はCZT)半導体高エネルギー光子検出器からのTOF測定からの典型的な信号を
図1に示す。CZTは、光子検出器の製造に使用できる半導体材料の一種である。他の種類の半導体材料、例えばテルル化カドミウム(CdTe)、ゲルマニウム、臭化タリウムなども使用できる。これらの材料は、それぞれ固有の測定グラフを有する。
図1の測定では、電荷の過渡時間tを他の情報の中から決定する必要がある。材料の幾つかのタイプに関しては、元のプリアンプ出力信号から電荷到達時間を容易に特定することができないため、信号の微分が適用される(
図1にも示す)。既知のバイアス及び検出器の厚さがあれば、適切なバイアス極性で電子及びホールの実効移動度が本方法で得られる。言い換えれば、デバイスの性能を示す材料の特性を特定するために、材料のいくつかのパラメータは既知である、又は容易に決定することができる。
【0019】
本方法で測定された実効移動度は、欠陥依存性のCZT材料など、いくつかの半導体材料ではバイアス依存性が高い。これらの材料からのTOF信号をより詳細に分析すると、誘導された信号には、過渡時間t1で表される生成キャリアの大部分からの部分と、追加の過渡デトラップ時間t2で表されるデトラップキャリアからの部分が含まれていることがわかる。いくつかの半導体材料では、デトラップ時間t2は材料欠陥密度の精度が高い指標であり、過渡時間全体のかなりの部分を占める可能性がある。これが、実効移動度のバイアス依存性につながる主な理由である。
【0020】
特性の値を特定し、過渡時間の例を使用する際、システムは過渡時間を使用して計算を実行することができる。TOF測定技術が利用され、材料の厚さが既知であるため、システムは欠陥密度を計算する式を使用することができる。言い換えれば、TOF測定は、電荷が材料中を移動するのにかかる時間の値を提供する。材料の厚さは既知であるため、材料の欠陥密度は、過渡時間に影響する唯一の材料特性ではないにせよ、残る材料の特性の1つである。したがって、電荷が材料中を移動する時間が長いほど、材料内の欠陥密度は大きくなる。
【0021】
具体的な実施形態では、デトラッピング比(t1/(t1+t2)としてパーセントで定義される)は、材料の欠陥密度に関する材料特性指標であり、特に高フラックスX線検出器において検出器性能に相関する。言い換えれば、この実施形態では、システムは、材料のパラメータ、具体的には、過渡時間及び過渡デトラッピング時間を測定するためにTOF測定技術を利用する。これらの測定された過渡時間から、本システムは材料の特性値、具体的には材料の欠陥密度を特定する。この欠陥密度を性能値に相関させることで、その材料を使用したデバイスの予測性能を提供することができる。
【0022】
簡単なサンプル構成、容易な試験セットアップとデータ処理、及び非破壊性により、記載された技術は、材料及びデバイスの特性評価に効率的で費用対効果が高い。
図2~6は、いくつかのCT検出器の性能パラメータ及びそのデトラッピング比の追加データを示す。このデータから、材料のデトラッピング比は検出器の性能に関する良い予測、すなわち、高いテーリング比の材料は常に低いスペクトルCT性能を示す、という予測を与える。
図2は、CT検出器の1秒の短期安定度対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
図3は、CT検出器のパイルアップ損失対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
図4は、CT検出器のピーク/谷比対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
図5は、CT検出器ピーク位置対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
図6は、CT検出器の10秒の短期安定度対デトラッピング比(テーリング比)を示す図である。
【0023】
図7は、基礎となる材料のパラメータに基づいてデバイスの性能を予測する方法の一例を示す図である。ステップ701で、本システムは、デバイスの製造に使用される材料の所定のパラメータを測定する。ステップ702で、本システムは、測定から生成された値から、材料の特性の値を特定する。ステップ703で、本システムは、特性の値を性能値に相関させることにより、デバイスの予測性能を決定する。
【0024】
情報ハンドリングデバイスでは、他の様々な回路、回路、又は構成要素を利用することができるが、本明細書で説明する様々な実施形態の任意の1つに従って、最終的なデバイス性能に相関する特定の材料パラメータの測定を利用してデバイス性能を予測する装置に関して、その一例を
図8に示す。デバイス回路10’は、例えば、特定のコンピューティングプラットフォーム(例えば、モバイルコンピューティング、デスクトップコンピューティングなど)に見られるチップ設計上の測定システムを含んでもよい。ソフトウェア及びプロセッサは、単一チップ11’に組み込まれている。プロセッサは、当該技術分野でよく知られているように、内部演算装置、レジスタ、キャッシュメモリ、バス、I/Oポートなどを含む。内部バスなどはベンダーによって異なるが、基本的にすべての周辺デバイス(12’)が単一チップ11’に取り付けられる。回路10’は、プロセッサ、メモリ制御、及びI/Oコントローラハブのすべてを単一チップ11’に統合している。また、このタイプのシステム10’は、通常、SATA又はPCI又はLPCを使用しない。一般的なインターフェイスとしては、例えばSDIO又はI2Cが挙げられる。
【0025】
例えば、電源(図示せず)への接続によって再充電され得る充電式バッテリー14’を介して供給される電力を管理する電源管理チップ13’、例えば、バッテリー管理ユニットBMUがある。少なくとも1つの設計では、BIOSのような機能及びDRAMメモリを供給するために、11’のような単一チップが使用される。
【0026】
システム10’は、通常、電気通信ネットワーク及び無線インターネット・デバイス、例えばアクセスポイントなどの様々なネットワークに接続するためのWWANトランシーバ15’及びWLANトランシーバ16’のうちの1つ以上を含む。さらに、例えば、受信アンテナ、発振器、PLLなどのデバイス12’が一般的に含まれる。さらに、デバイス12’が一般的に含まれ、例えば、送受信アンテナ、発振器、PLLなどである。システム10’は、データ入力及び表示/レンダリングのための入出力装置17’を含む(例えば、ユーザーが容易にアクセスできる、単一ビームシステムから離れた場所にある計算場所)。システム10’はまた、典型的には、例えばフラッシュメモリ18’及びSDRAM19’などの様々なメモリデバイスを含む。
【0027】
上述の記載から、1つ又は複数のシステム又はデバイスの電子構成要素には、少なくとも1つの処理ユニット、メモリ、及びメモリを含む様々な構成要素を処理ユニットに結合する通信バス又は通信手段が含まれ得るが、これらに限定されないことが理解され得る。システム又はデバイスは、様々なデバイス可読媒体を含む、又は様々なデバイス可読媒体にアクセスすることができる。システムメモリは、読み取り専用メモリ(ROM:read only memory)及び/又はランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)などの揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリの形態のデバイス読み取り可能記憶媒体を含んでもよい。限定ではなく例として、システムメモリは、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、及びプログラムデータも含んでもよい。開示されたシステムは、画素のサブセット上の電子雲の特性を決定するための装置の一実施形態において使用され得る。
【0028】
当業者には理解されるように、様々な態様は、システム、方法、又はデバイスプログラム製品として具現化され得る。したがって、態様は、完全にハードウェアの実施形態又はソフトウェアを含む実施形態の形態をとることができ、これらはすべて、本明細書では一般に「回路」、「モジュール」又は「システム」と呼ばれる。さらに、態様は、それに具現化されたデバイス可読プログラムコードを有する1つ又は複数のデバイス可読媒体に具現化されたデバイスプログラム製品の形態をとることができる。
【0029】
当業者には理解されるように、様々な態様は、システム、方法、又はデバイスプログラム製品として具現化され得る。したがって、態様は、完全にハードウェアの実施形態又はソフトウェアを含む実施形態の形態をとることができ、これらはすべて、本明細書では一般に「回路」、「モジュール」又は「システム」と呼ばれる。さらに、態様は、それに具現化されたデバイス可読プログラムコードを有する1つ又は複数のデバイス可読媒体に具現化されたデバイスプログラム製品の形態をとることができる。
【0030】
本明細書で説明する様々な機能は、非信号記憶装置のようなデバイス可読記憶媒体に記憶された命令を用いて実装することができ、該命令はプロセッサによって実行されることに留意すべきである。本明細書の文脈では、記憶装置は信号ではなく、「非一過性」は信号媒体を除くすべての媒体を含む。
【0031】
動作を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述してもよい。プログラムコードは、完全に単一のデバイス上で実行されてもよいし、部分的に単一のデバイス上で実行されてもよいし、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行されてもよいし、部分的に単一のデバイス上で実行されてもよいし、部分的に他のデバイス上で実行されてもよいし、完全に他のデバイス上で実行されてもよい。場合によっては、デバイスは、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)又はワイドエリアネットワーク(WAN:wide area network)を含む任意のタイプの接続又はネットワークを介して接続されてもよく、接続は、他のデバイスを介して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)、無線接続、例えば、近距離無線通信を介して、又はUSB接続などのハードワイヤ接続を介して行われてもよい。
【0032】
本明細書で説明する様々な機能は、プロセッサによって実行される非信号記憶装置などのデバイス可読記憶媒体に記憶された命令を用いて実施することができることに留意されたい。記憶装置は、例えば、電子式、磁気式、光学式、電磁式、赤外線式、又は半導体式のシステム、装置、又はデバイス、あるいはこれらの任意の適切な組み合わせであってもよい。記憶媒体のより具体的な例としては、以下、すなわち、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、リードオンリーメモリ(ROM:read-only memory)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM(erasable programmable read-only memory)又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM:portable compact disc read-only memory)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は前述の任意の適切な組み合わせが挙げられる。本書の文脈では、記憶装置は信号ではなく、「非一過性(”non-transitory”)」は信号媒体を除くすべての媒体を含む。
【0033】
記憶媒体上に具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなど、又は前述の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない、任意の適切な媒体を使用して伝送することができる。
【0034】
動作を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述してもよい。プログラムコードは、完全に単一のデバイス上で実行されてもよいし、部分的に単一のデバイス上で実行されてもよいし、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行されてもよいし、部分的に単一のデバイス上で実行されてもよいし、部分的に他のデバイス上で実行されてもよいし、完全に他のデバイス上で実行されてもよい。場合によっては、デバイスは、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)又はワイドエリアネットワーク(WAN:wide area network)を含む任意のタイプの接続又はネットワークを介して接続されてもよく、接続は、他のデバイスを介して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)、無線接続、例えば、近距離無線通信を介して、又はUSB接続などのハードワイヤ接続を介して行われてもよい。
【0035】
本明細書では、様々な例示的な実施形態による例示的方法、デバイス、及びプログラム製品を示す図を参照して例示的な実施形態を説明する。動作及び機能性は、プログラム命令によって少なくとも部分的に実施され得ることが理解されるであろう。プログラム命令は、デバイスのプロセッサを介して実行される命令が指定された機能/動作を実行するように、マシンを生成するためにデバイスのプロセッサ、特別な目的の情報処理デバイス、又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスに提供されてもよい。
【0036】
本明細書で提供される値は、「約(”about”)」という用語の使用によって示される同等価値を含むものと解釈されることに留意されたい。同等価値は、当業者には明らかであろうが、少なくとも、有効数字の最後の桁を四捨五入することによって得られる値が含まれる。
【0037】
図では特定のブロックが使用され、ブロックの特定の順序が図示されているが、これらは非限定的な例であることは注目に値する。ある文脈では、2つ以上のブロックを組み合わせたり、1つのブロックを2つ以上のブロックに分割したり、特定のブロックを適宜並べ替えたり、再編成したりしてもよく、これは、明示的な図示例は説明のためだけに使用されており、限定的なものとして解釈されるものではないからである。
【0038】
本明細書で使用される場合、単数形の「”a”」および「”an”」は、明確に別段の指示がない限り、複数形の「”one or more”」を含むと解釈される場合がある。
【0039】
本開示は、例示及び説明の目的で提示されたものであるが、網羅的又は限定的であることを意図するものではない。多くの修正及び変形が当業者には明らかであろう。例示的な実施形態は、原理及び実際の適用を説明するため、並びに、当業者が、企図される特定の用途に適するように様々な変更を伴う様々な実施形態について本開示を理解できるようにするために選択され、説明された。
【0040】
したがって、例示的な実施形態が添付の図を参照して本明細書で説明されてきたが、この説明は限定的なものではなく、当業者であれば、本開示の範囲又は精神から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正がそこに影響し得ることを理解されたい。
【国際調査報告】