(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】電池パック及び電動車両
(51)【国際特許分類】
H01M 10/617 20140101AFI20241024BHJP
H01M 10/615 20140101ALI20241024BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20241024BHJP
【FI】
H01M10/617
H01M10/615
H01M10/625
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515107
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-05-16
(86)【国際出願番号】 CN2022117696
(87)【国際公開番号】W WO2023098213
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】202122978627.2
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】王▲驍▼
(72)【発明者】
【氏名】尤悦丘
(72)【発明者】
【氏名】舒元茂
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼▲衛▼▲しん▼
(72)【発明者】
【氏名】▲魯▼志佩
【テーマコード(参考)】
5H031
【Fターム(参考)】
5H031KK06
(57)【要約】
電池パック及び電動車両を提供し、該電池パックは、トレイ及び加熱アセンブリを含む。該加熱アセンブリは、該トレイ内に設けられ、かつ複数の加熱セクションを含む。該電池パックの加熱アセンブリにおいて、複数の該加熱セクションは、加熱電力が異なり、該トレイ内の環境温度を均一にするために該トレイ内の複数の領域をそれぞれ加熱する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレイ(1)及び加熱アセンブリ(3)を含む電池パックであって、
前記加熱アセンブリ(3)は、前記トレイ(1)内に設けられ、複数の加熱セクションを含み、複数の前記加熱セクションは、加熱電力が異なり、前記トレイ(1)内の環境温度を均一にするために前記トレイ(1)内の複数の領域をそれぞれ加熱する、電池パック。
【請求項2】
前記加熱アセンブリ(3)は、メイン加熱セクションを含み、前記メイン加熱セクションは、第1メイン加熱セクション及び第2メイン加熱セクションを含み、前記第1メイン加熱セクションと前記第2メイン加熱セクションは、それぞれ前記トレイ(1)内の反対側に設けられ、前記トレイ(1)内の低温領域を加熱するように配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記第1メイン加熱セクションの数は、少なくとも1つであり、前記第2メイン加熱セクションの数は、少なくとも1つであり、前記第1メイン加熱セクションは、前記トレイ(1)の一側の長辺の内側に設けられ、前記第2メイン加熱セクションは、前記トレイ(1)の他側の長辺の内側に設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の電池パック。
【請求項4】
前記加熱アセンブリ(3)は、サブ加熱セクションをさらに含み、前記サブ加熱セクションは、数が少なくとも1つであり、前記トレイ(1)の短辺の内側に設けられる、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の電池パック。
【請求項5】
前記メイン加熱セクションの加熱電力は、前記サブ加熱セクションの加熱電力より大きく、前記メイン加熱セクションは、前記トレイ(1)内の第1領域の温度を調整するように配置され、前記サブ加熱セクションは、前記トレイ(1)内の第2領域の温度を調整するように配置され、
前記加熱アセンブリ(3)が前記トレイ(1)内の領域を加熱する前に、前記第1領域の温度は、前記第2領域の温度より低い、ことを特徴とする請求項4に記載の電池パック。
【請求項6】
前記メイン加熱セクションと前記サブ加熱セクションとは、直列接続されるか又は並列接続される、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の電池パック。
【請求項7】
少なくとも1つの電池モジュール(2)をさらに含み、前記電池モジュール(2)は、前記トレイ(1)内に設けられる、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項8】
前記加熱アセンブリ(3)は、前記トレイ(1)と前記電池モジュール(2)との間に設けられる、ことを特徴とする請求項7に記載の電池パック。
【請求項9】
前記トレイ(1)内に複数の前記電池モジュール(2)が設けられ、前記加熱アセンブリ(3)は、隣接する前記電池モジュール(2)の間に設けられる、ことを特徴とする請求項7に記載の電池パック。
【請求項10】
前記トレイ(1)内の最高温度領域の温度と最低温度領域の温度との差は、5℃以下である、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項11】
前記加熱アセンブリ(3)は、PI加熱フィルム又はPTCヒータのうちの少なくとも1種である、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項12】
断熱綿(4)をさらに含み、前記断熱綿(4)は、前記トレイ(1)の外周側に貼り付けられる、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項13】
前記トレイ(1)の材質は、金属材料である、ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項14】
前記トレイ(1)の材質は、アルミニウム合金又はステンレス鋼のいずれかである、ことを特徴とする請求項1~13のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項15】
前記第1メイン加熱セクションの数は、2つである、ことを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項16】
前記第2メイン加熱セクションの数は、2つである、ことを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項17】
前記サブ加熱セクションの数は、3つである、ことを特徴とする請求項4~6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項18】
前記メイン加熱セクションと前記サブ加熱セクションとは、直列接続されて、チェーン式加熱アセンブリ(3)を形成し、加熱アセンブリ(3)は、前記トレイ(1)と電池モジュール(2)との間の隙間に沿って延在して配置される、ことを特徴とする請求項4~6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項19】
前記メイン加熱セクションと前記サブ加熱セクションとは、並列接続されて、積層して設けられたメイン加熱セクション及びサブ加熱セクションを形成する、ことを特徴とする請求項4~6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか一項に記載の電池パックを含む、ことを特徴とする電動車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年11月30日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202122978627.2で、出願名称が「電池パック及び電動車両」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、車両アセンブリの技術分野に関し、特に電池パック及び電動車両に関する。
【背景技術】
【0003】
人々の環境保護意識が高くなっていることにつれて、ますます多くの電気自動車が人々に注目されている。電池は、電気自動車の主な動力アセンブリとして、電気自動車の長期間の安定運転に対して重要な作用を果たす。
【0004】
電池の動作安定性は、電池が置かれる環境温度に関連する。極寒温度(-40℃~-10℃)では、長期保管時の電池の全体温度は、環境温度に近く、極低温の環境温度は、電池の内部セルの容量に影響を与えて、電池の放電量が不十分になる一方、電池の電力の発揮に影響を与えて、電気自動車の動力出力を制限する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本願の実施例は、電池パック及び電動車両の新規な技術手段を提供することを目的とする。本願に係る電池パック及び電動車両は、セクション分け形式で加熱アセンブリを構成することにより、加熱電力の異なる加熱アセンブリがトレイ内の異なる領域を加熱して、前記トレイの内部の環境温度の均一性を保証し、前記電池パックの充放電性能を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1態様に係る電池パックは、
トレイ及び加熱アセンブリを含み、
前記加熱アセンブリは、前記トレイ内に設けられ、複数の加熱セクションを含み、複数の前記加熱セクションは、加熱電力が異なり、前記トレイ内の環境温度を均一にするために前記トレイ内の複数の領域をそれぞれ加熱する。
【0007】
好ましくは、前記加熱アセンブリは、メイン加熱セクションを含み、前記メイン加熱セクションは、第1メイン加熱セクション及び第2メイン加熱セクションを含み、前記第1メイン加熱セクションと第2メイン加熱セクションは、それぞれ前記トレイ内の反対に位置する両側に設けられ、前記トレイ内の低温領域を加熱するように配置される。
【0008】
好ましくは、前記第1メイン加熱セクションの数は、少なくとも1つであり、前記第2メイン加熱セクションの数は、少なくとも1つであり、前記第1メイン加熱セクションは、前記トレイの一側の長辺の内側に設けられ、前記第2メイン加熱セクションは、前記トレイの他側の長辺の内側に設けられる。
【0009】
好ましくは、前記加熱アセンブリは、サブ加熱セクションをさらに含み、前記サブ加熱セクションは、数が少なくとも1つであり、前記トレイの短辺の内側に設けられる。
【0010】
好ましくは、前記メイン加熱セクションの加熱電力は、前記サブ加熱セクションの加熱電力より大きく、前記メイン加熱セクションは、前記トレイ内の第1領域の温度を調整するように配置され、前記サブ加熱セクションは、前記トレイ内の第2領域の温度を調整するように配置され、
前記加熱アセンブリが前記トレイ内の領域を加熱する前に、前記第1領域の温度は、前記第2領域の温度より低い。
【0011】
好ましくは、前記メイン加熱セクションと前記サブ加熱セクションとは、直列接続されるか又は並列接続される。
【0012】
好ましくは、少なくとも1つの電池モジュールをさらに含み、前記電池モジュールは、前記トレイ内に設けられる。
【0013】
好ましくは、前記加熱アセンブリは、前記トレイと前記電池モジュールとの間に設けられる。
【0014】
好ましくは、前記トレイ内に複数の前記電池モジュールが設けられ、前記加熱アセンブリは、隣接する前記電池モジュールの間に設けられる。
【0015】
好ましくは、前記トレイ内の最高温度領域の温度と最低温度領域の温度との差は、5℃以下である。
【0016】
好ましくは、前記加熱アセンブリは、PI加熱フィルム又はPTCヒータのうちの少なくとも1種である。
【0017】
好ましくは、断熱綿をさらに含み、前記断熱綿は、前記トレイの外周側に貼り付けられる。
【0018】
好ましくは、前記トレイの材質は、金属材料である。
【0019】
好ましくは、前記トレイの材質は、アルミニウム合金又はステンレス鋼のいずれかである。
【0020】
好ましくは、前記第1メイン加熱セクションの数は、2つである。
【0021】
好ましくは、前記第2メイン加熱セクションの数は、2つである。
【0022】
好ましくは、前記サブ加熱セクションの数は、3つである。
【0023】
好ましくは、前記メイン加熱セクションと前記サブ加熱セクションとは、直列接続されて、チェーン式加熱アセンブリを形成し、加熱アセンブリは、前記トレイと電池モジュールとの間の隙間に沿って延在して配置される。
【0024】
好ましくは、前記メイン加熱セクションと前記サブ加熱セクションとは、並列接続されて、積層して設けられたメイン加熱セクション及びサブ加熱セクションを形成する。
【0025】
本願の第2態様に係る電動車両は、第1態様に記載の電池パックを含む。
【発明の効果】
【0026】
本願の実施例の技術的効果は、以下のとおりである。
【0027】
本願の実施例に係る電池パックは、トレイ及び加熱アセンブリを含み、前記加熱アセンブリは、前記トレイ内に設けられ、複数の加熱セクションを含む。前記電池パックの加熱アセンブリにおいて、複数の前記加熱セクションは、加熱電力が異なり、前記トレイ内の環境温度を均一にするために前記トレイ内の複数の領域をそれぞれ加熱する。セクション分け形式で前記加熱アセンブリを構成することにより、加熱電力の異なる加熱アセンブリがトレイ内の異なる領域を加熱して、前記トレイの内部の環境温度の均一性を保証し、前記電池パックの充放電性能を向上させる。
【0028】
以下、図面を参照しながら、本願の例示的な実施例を詳細に説明することにより、本願の他の特徴及びその利点は、明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
明細書に組み込まれ、明細書の一部となる図面は、本願の実施例を示し、かつその説明と共に本願の原理を解釈する。
【0030】
【
図1】本願の実施例に係る電池パックの概略構成
図1である。
【
図2】本願の実施例に係る電池パックの概略構成
図2である。
【
図3】本願の実施例に係る電池パックの断面図である。
【
図5】本願の実施例に係る別の電池パックの斜視図である。
【
図6】本願の実施例に係る別の電池パックの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照しながら、本願の様々な例示的な実施例を詳細に説明する。特に具体的に説明しない限り、これらの実施例において記載された部材及びステップの相対的な配置、数字表現式及び数値は、本願の範囲を限定しないものに留意されたい。
【0032】
以下、少なくとも1つの例示的な実施例についての説明は、本質的に例示的なものに過ぎず、本願及びその適用又は使用を限定するものでは決してない。
【0033】
当業者が知っている技術、方法及び装置について詳細に検討していないが、適切な場合には、上記技術、方法及び装置は、明細書の一部と見なされるべきである。
【0034】
ここで示され検討された全ての例では、いかなる具体的な値は、例示的なものに過ぎず、限定的なものではないと解釈されるべきである。したがって、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有してもよい。
【0035】
類似した符号及びアルファベットが以下の図面において類似したものを表すため、あるものが1つの図面において定義されれば、後の図面においてさらに検討する必要がないことに留意されたい。
【0036】
図1~
図4に示すように、本願の実施例に係る電池パックは、電気自動車に用いられ、かつ電気自動車に動力を提供することができ、上記電池パックは、
トレイ1及び加熱アセンブリ3を含む。
【0037】
図1及び
図2に示すように、上記加熱アセンブリ3は、上記トレイ1内に設けられ、複数の加熱セクションを含み、上記レイ1内の環境を加熱することができ、具体的には、上記トレイ1内の空気と、上記トレイ1内の環境にある他の部材とを加熱することができる。また、複数の上記加熱セクションは、加熱電力が異なり、上記トレイ1内の環境温度を均一にするために上記トレイ1内の複数の領域をそれぞれ加熱する。
【0038】
具体的には、上記トレイ1内の異なる領域の環境温度は異なる。上記加熱アセンブリ3が上記トレイ1内の異なる領域を加熱する場合、上記加熱アセンブリ3がセクション分け形式で構成されるため、加熱電力の大きい加熱アセンブリを、トレイ1内の温度が比較的低い領域に配置することができ、具体的には、トレイ1内に電池モジュールが設けられている場合、電池モジュール内のセル電極シートの側面の発熱量が少なく、セル電極シートの側面に対向するトレイ1内の領域は、温度が比較的低い領域となり、加熱電力の小さい加熱アセンブリを、トレイ1内の温度が比較的高い領域に配置することができ、具体的には、トレイ1内に電池モジュールが設けられている場合、電池モジュール内のセル電極シートの表面が主な発熱面であり、セル電極シートの発熱面に対向するトレイ1内の領域は、温度が比較的高い領域となり、それにより、上記加熱アセンブリ3が上記トレイ1内を加熱した後、上記トレイ1内の異なる領域の温度が近くなり、上記トレイ1内の異なる領域の温度差が減少する。
【0039】
なお、上記トレイ1の材質は、金属材料であってもよく、例えば、トレイ1の構造強度を保証するためにアルミニウム合金又はステンレス鋼でトレイ1を製造することにより、トレイ1がその内部の必要な構造部材を載置することができる。
【0040】
本願の実施例に係る上記電池パックは、トレイ1及び加熱アセンブリ3を含み、上記加熱アセンブリ3は、上記トレイ1内に設けられる。上記加熱アセンブリ3は、複数の加熱セクションを含み、上記電池パックの加熱アセンブリ3において、複数の上記加熱セクションは、加熱電力が異なるため、上記トレイ1内の複数の領域を均一に加熱する。セクション分け形式で上記加熱アセンブリ3を構成することにより、加熱電力の異なる加熱アセンブリがトレイ1内の異なる領域を均一に加熱して、上記トレイ1の内部の環境温度の均一性を保証し、上記電池パックの充放電性能を向上させ、電池パックを電気自動車の動力電池とする動力出力を保証することができる。
【0041】
好ましくは、上記加熱アセンブリ3は、メイン加熱セクションを含み、上記メイン加熱セクションは、第1メイン加熱セクション及び第2メイン加熱セクションを含み、上記第1メイン加熱セクションと第2メイン加熱セクションは、それぞれ上記トレイ1内の反対側に位置する両側に設けられ、上記トレイ1内の低温領域を加熱するように配置される。
【0042】
具体的には、上記トレイ1内の電池などのアセンブリは、保管及び動作中に適切な温度を保持する必要があり、例えば、寒い環境において、トレイ1内の電池モジュールは、保管及び動作中にその適切な温度を保証するために、一定の熱を取得する必要があり、また長方形の電池モジュールは、その長い側面(すなわち、電池モジュールの側面のうち面積が最も大きい面であり、大きい面と略称される)に温度が比較的低く、比較的安定した性能を保持するために、より多くの熱を必要とする。本願の実施例に係る上記第1メイン加熱セクション及び第2メイン加熱セクションは、それぞれ上記トレイ1内の反対側に位置する両側に設けられてもよく、例えば、それぞれ長方形の電池モジュールの長い側面に反対側に位置する上記トレイ1内の両側に設けられ、上記第1メイン加熱セクション及び第2メイン加熱セクションは、上記トレイ1内の環境温度の均一性を保証するために、上記トレイ1内の低温領域を加熱することができる。
【0043】
好ましくは、上記第1メイン加熱セクションの数は、少なくとも1つであり、上記第2メイン加熱セクションの数は、少なくとも1つであり、上記第1メイン加熱セクションは、上記トレイ1の一側の長辺の内側に設けられ、上記第2メイン加熱セクションは、上記トレイ1の他側の長辺の内側に設けられる。
【0044】
具体的な実施形態において、
図2に示すように、上記第1メイン加熱セクションは、数が2つであり、第2加熱セクション32及び第3加熱セクション33を含み、上記第2メイン加熱セクションは、数が2つであり、第5加熱セクション35及び第6加熱セクション36を含み、上記第2加熱セクション32及び第3加熱セクション33は、上記トレイ1の一側の長辺の内側に設けられ、具体的には、トレイ1は、反対側に位置する2つの長サイドビームを含み、第2加熱セクション32及び第3加熱セクション33は、上記トレイ1の一側の長サイドビームの内側に設けられ、上記第5加熱セクション35及び第6加熱セクション36は、上記トレイ1の他側の長辺の内側に設けられ、上記トレイ1の他側の長サイドビームの内側に設けられる。上記第2加熱セクション32と第3加熱セクション33とは、直列接続されて、チェーン式加熱セクションを形成してもよく、上記第5加熱セクション35と第6加熱セクション36とは、直列接続されて、チェーン式加熱セクションを形成してもよく、また上記トレイ1内の温度に対する十分な加熱及び保温を保証するために、チェーン式加熱セクションの長さは、トレイ1の長辺の長さと同じであってもよい。
【0045】
好ましくは、
図2に示すように、上記加熱アセンブリ3は、サブ加熱セクションをさらに含み、上記サブ加熱セクションは、数が少なくとも1つであり、上記トレイの短辺の内側に設けられる。
【0046】
上記サブ加熱セクションは、数が3つであり、第1加熱セクション31、第4加熱セクション34及び第7加熱セクション37を含み、上記第1加熱セクション31、第4加熱セクション34及び第7加熱セクション37は、上記トレイ1の短辺の内側、すなわち上記トレイ1の短サイドビームの内側に設けられる。
【0047】
具体的には、上記トレイ1内のアセンブリは、保管及び動作中に、全方位で適切な温度を保持することができ、例えば、寒い環境において、トレイ1内の電池モジュールは、保管及び動作中に、その適切な温度を保証するために、トレイ1の各側面から一定の熱を取得することができ、長方形の電池モジュールは、その短い側面(すなわち、小さい面)での加熱需要がその長い側面(すなわち、大きい面)での加熱需要より小さい。本願の実施例に係る上記第1加熱セクション31、第4加熱セクション34及び第7加熱セクション37は、上記加熱アセンブリ3の加熱効率及び上記トレイ1内の環境温度の均一性を保証するように、それぞれ上記トレイ1内の反対側に位置する短い側面の両側に設けられてもよい。
【0048】
好ましくは、上記メイン加熱セクションの加熱電力は、上記サブ加熱セクションの加熱電力より大きく、上記メイン加熱セクションは、上記トレイ1内の第1領域の温度を調整するように配置され、上記サブ加熱セクションは、上記トレイ1内の第2領域の温度を調整するように配置され、
上記加熱アセンブリ3が上記トレイ1内の領域を加熱する前に、上記第1領域の温度は、上記第2領域の温度より低い。
【0049】
具体的には、上記トレイ1内のアセンブリの配列方式及び構造の変化によって、上記トレイ1内の異なる領域の環境温度は異なる。上記加熱アセンブリ3が上記トレイ1内の異なる領域を加熱する場合、上記加熱アセンブリ3がセクション分け形式で構成されるため、加熱電力の大きいメイン加熱セクションを、トレイ1内の温度が比較的低い領域に配置し、加熱電力の小さいサブ加熱セクションを、トレイ1内の温度が比較的高い領域に配置することができ、それにより、上記加熱アセンブリ3が上記トレイ1内を加熱した後、上記トレイ1内の異なる領域の温度が近くなり、上記トレイ1内の異なる領域の温度差が減少する。
【0050】
好ましくは、上記電池パックは、少なくとも1つの電池モジュール2をさらに含み、上記電池モジュール2は、上記トレイ内に設けられる。
【0051】
具体的には、上記電池モジュール2の数は、1つであってもよく、複数であってもよく、複数の上記電池モジュール2は、上記トレイ1内に設けられ、上記トレイ1は、その内部の上記電池モジュール2を載置する。上記加熱アセンブリ3は、上記トレイ1内に設けられ、上記トレイ1内の空気を加熱することにより、上記トレイ1内の環境温度を上記電池モジュール2の適切な保管及び動作温度に維持し、上記電池モジュール2の容量及び耐用年数を向上させることができる。
【0052】
好ましくは、
図1及び
図3に示すように、上記加熱アセンブリ3は、上記トレイ1と上記電池モジュール2との間に設けられる。
【0053】
具体的には、上記電池モジュール2が上記トレイ1内に配置されている場合、上記トレイ1は、底面が上記電池モジュール2を支持し、側辺が上記電池モジュール2の周側を囲む。上記加熱アセンブリ3が上記トレイ1と上記電池モジュール2との間に設けられることは、具体的には、加熱アセンブリ3がトレイ1の底面と電池モジュール2の底部との間に設けられることであってもよく、加熱アセンブリ3がトレイ1のサイドビームの内側と電池モジュール2の周側との間に設けられることであってもよく、いずれも上記加熱アセンブリ3による上記トレイ1内の環境に対する加熱を実現して、上記電池モジュール2を加熱し保温するという目的を達成することができる。
【0054】
好ましくは、
図5及び
図6に示すように、上記トレイ1内に複数の上記電池モジュール2が設けられ、上記加熱アセンブリ3は、隣接する上記電池モジュール2の間に設けられる。
【0055】
具体的には、上記トレイ1は、上記電池パックの支持フレームとして、上記電池モジュール2を安定して支持し、位置決めすることができる。上記トレイ1の構造は、上記電池モジュール2のサイズに応じて設計されてもよく、例えば、1つの電池モジュール2のサイズに応じて、適合するトレイ1の構造を設計するか又は複数の電池モジュール2のサイズに応じて、適合するトレイ1のフレーム構造を設計し、複数の電池モジュール2の間は、クロスビームセパレータにより固定されてもよく、加熱アセンブリ3は、該クロスビームセパレータに固定されてもよい。
【0056】
具体的な実施形態において、
図1に示すように、トレイ1内に2つの電池モジュール2が対称的に設けられ、各電池モジュール2は、およそトレイ1内の半分の空間を占め、2つの電池モジュール2は、セパレータにより仕切られ、加熱アセンブリ3は、部分的に開口した環状アセンブリであり、かつトレイ1の側辺内と2つの電池モジュール2の周側との間に設けられ、上記トレイ1内の環境に対する加熱を実現して、2つの電池モジュール2を加熱し保温するという作用を果たす。
【0057】
好ましくは、
図1及び
図2に示すように、上記メイン加熱セクションと上記サブ加熱セクションとは、直列接続される。
【0058】
具体的には、上記メイン加熱セクションとサブ加熱セクションとの直列接続は、上記メイン加熱セクションの内部回路とサブ加熱セクションの内部回路との直列接続であってもよく、上記メイン加熱セクションとサブ加熱セクションとは、直列接続されて、チェーン式加熱アセンブリ3を形成することができ、それにより、加熱アセンブリ3は、トレイ1と電池モジュール2との間の隙間に沿って延在して配置され、トレイ1と電池モジュール2との間の異なる位置に対する加熱を達成することができる。例えば、加熱アセンブリ3に対して、抵抗加熱を用いることができ、メイン加熱セクションの抵抗をサブ加熱セクションの抵抗より大きく設定することにより、同じ電流が流れる場合にメイン加熱セクションの加熱電力がサブ加熱セクションの加熱電力より大きいことを実現することができ、メイン加熱セクション及びサブ加熱セクションは、トレイ1と電池モジュール2との間の、異なる加熱需要を有する位置に対して加熱し保温することができる。
【0059】
なお、上記メイン加熱セクションとサブ加熱セクションとの間の内部回路は、並列接続されてもよい。上記メイン加熱セクションとサブ加熱セクションとは、並列接続して設けられた後、トレイ1と電池モジュール2との間の異なる位置に対する加熱を達成するために、積層して設けられてもよく、電池モジュール2と加熱セクションとの間の接続線の長さを制御することによりメイン加熱セクション及びサブ加熱セクションのチェーン式構造を形成してもよい。メイン加熱セクションとサブ加熱セクションの両端の電圧が等しい場合、メイン加熱セクションとサブ加熱セクションにおける異なる電流の大きさを制御することにより、異なる加熱電力の調整を実現して、トレイ1と電池モジュール2との間の、異なる加熱需要を有する位置を加熱するという目的を達成することができる。
【0060】
さらに、
図2に示すように、第1加熱セクション31、第2加熱セクション32、第3加熱セクション33、第4加熱セクション34、第5加熱セクション35、第6加熱セクション36及び第7加熱セクション37は、順に直列接続されて、環状構造の加熱アセンブリ3を形成する。環状構造の加熱アセンブリ3は、トレイ1の側壁の内側と電池モジュール2との間に設けられ、電池パックの温度をシミュレーションすることにより、各加熱セクションのマッチングする加熱電力を取得することができる。
【0061】
具体的には、シミュレーションの具体的なパラメータは、以下を含む。
【0062】
環境温度が-20℃であり、電池パック全体が-20℃の低温で12時間置かれ、電池モジュール内のセルの最低温度が0℃以上であり、電池パック内の温度限界値の差(最大温度と最小温度との差)が5℃以下であり、加熱アセンブリ3の消費電力が1kWhである。
【0063】
上記パラメータ条件で計算された電池パック全体の加熱及び保温に使用可能な最大電力は85Wであり、具体的に割り当てられた加熱電力として、第1加熱セクション31の加熱電力が10Wであり、第2加熱セクション32の加熱電力が5Wであり、第3加熱セクション33の加熱電力が5Wであり、第4加熱セクション34の加熱電力が15Wであり、第5加熱セクション35の加熱電力が20Wであり、第6加熱セクション36の加熱電力が15Wであり、第7加熱セクション37の加熱電力が15Wである。
【0064】
シミュレーション結果から分かるように、-20℃の環境で12時間保管した電池パックにおいて、電池モジュール2内のセルの最低温度が0.58℃であり、電池パック内の温度限界値の差が2.94℃であり、適切な温度及び小さい温度限界値の差により、上記電池パックの内部の電池モジュール2の容量及び電力の発揮を効果的に保証する。
【0065】
また、他の条件が変化しない場合、本願の実施例に係る加熱アセンブリ3を含まない電池パックをシミュレーションするとき、電池パック内のセルの最低温度が-7.88℃であり、電池パック内の温度限界値の差が9.32℃であり、低すぎる温度及び高すぎる温度限界値の差により、電池パック内のセルの容量及び電力の発揮に深刻な影響を与える。
【0066】
好ましくは、上記トレイ1内の最高温度領域の温度と最低温度領域の温度との差は、5℃以下である。
【0067】
具体的には、上記トレイ1内の電池モジュール2は、保管及び動作中に、いずれも適切な保管及び動作温度がある。上記トレイ1内の局所領域の温度が高すぎると、電池モジュール2が長時間にわたって高すぎる温度領域にある場合、その耐用年数を短くし、ひいては爆発のリスクがあり、上記トレイ1内の局所領域の温度が低すぎると、上記電池モジュール2が長時間にわたって低すぎる温度領域にある場合、その容量及び電力を低下させる。上記電池モジュール2を、温度が適切でかつ温度差が小さい環境に置くために、本願の実施例のセクション分け式の加熱アセンブリ3により、トレイ1内の異なる領域の加熱需要に応じて異なる加熱電力の加熱アセンブリを設けて、トレイ1内の最高温度領域の温度と最低温度領域の温度との差が5℃以下であることを保証し、上記トレイ1内の環境温度の均一性を向上させることができる。
【0068】
好ましくは、上記加熱アセンブリ3は、PI加熱フィルム又はPTCヒータのうちの少なくとも1種である。
【0069】
具体的には、PI加熱フィルムは、PIフィルム(ポリイミドフィルム、Polyimide film)と金属回路とを組み合わせて得られた加熱フィルムであってもよく、抵抗線による加熱の方式を用い、複数の加熱アセンブリがPI加熱フィルムである場合、PI加熱フィルムの内部の抵抗を割り当てることにより、複数の加熱アセンブリの直列接続時の加熱電力の割り当てを実現することができ、加熱電力は、具体的には、P=I2Rであり、上記加熱アセンブリ3による上記トレイ1の内部の異なる領域に対する柔軟な加熱を実現する。PTCヒータは、PTCセラミック発熱素子とアルミニウム管からなる加熱アセンブリであり、熱抵抗が小さく、熱交換効率が高いという利点を有し、トレイ1内を効率よく加熱することができる。
【0070】
好ましくは、
図1及び
図2に示すように、上記電池パックは、断熱綿4をさらに含み、上記断熱綿4は、上記トレイ1の外周側に貼り付けられる。
【0071】
具体的には、上記断熱綿4は、ポリウレタン又はポリイミドなどの高分子材料で製造されてもよく、接着剤によりトレイ1のフレームの外部に貼り付けられてもよく、例えば、断熱綿4は、トレイ1のフレームの周囲に環状に接着されてもよい。上記断熱綿4は、高い断熱性能を有し、上記電池パックに対して高い保温作用を果たして、上記トレイ1内の電池モジュール2の安定した動作を保証することができる。
【0072】
本願の実施例に係る電動車両は、上記電池パックを含む。
【0073】
具体的には、上記電池パックは、上記電動車両の動力電池とすることができ、上記電池パックの加熱アセンブリ3は、複数の加熱セクションを含み、上記電池パックの加熱アセンブリ3において、複数の上記加熱セクションは、加熱電力が異なるため、上記トレイ1内の複数の領域を均一に加熱する。セクション分け形式で上記加熱アセンブリ3を構成することにより、加熱電力の異なる加熱アセンブリがトレイ1内の温度の異なる領域を均一に加熱して、上記トレイ1の内部の環境温度の均一性を保証し、上記電池パックの充放電性能を向上させ、上記電気自動車の動力出力を向上させる。
【0074】
例を挙げて本願のいくつかの特定の実施例を詳細に説明したが、当業者であれば、以上の例が説明するためのものに過ぎず、本願の範囲を限定するものではないことを理解されたい。当業者であれば、本願の範囲及び趣旨から逸脱しない場合に、以上の実施例を修正できることを理解されたい。本願の範囲は、添付した特許請求の範囲により限定される。
【符号の説明】
【0075】
1 トレイ
2 電池モジュール
3 加熱アセンブリ
31 第1加熱セクション
32 第2加熱セクション
33 第3加熱セクション
34 第4加熱セクション
35 第5加熱セクション
36 第6加熱セクション
37 第7加熱セクション
4 断熱綿
【手続補正書】
【提出日】2024-05-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレイ(1)及び加熱アセンブリ(3)を含む電池パックであって、
前記加熱アセンブリ(3)は、前記トレイ(1)内に設けられ、複数の加熱セクションを含み、複数の前記加熱セクションは、加熱電力が異なり、前記トレイ(1)内の環境温度を均一にするために前記トレイ(1)内の複数の領域をそれぞれ加熱する、電池パック。
【請求項2】
前記加熱アセンブリ(3)は、メイン加熱セクションを含み、前記メイン加熱セクションは、第1メイン加熱セクション及び第2メイン加熱セクションを含み、前記第1メイン加熱セクションと前記第2メイン加熱セクションは、それぞれ前記トレイ(1)内の反対側に設けられ、前記トレイ(1)内の低温領域を加熱するように配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記第1メイン加熱セクションの数は、少なくとも1つであり、前記第2メイン加熱セクションの数は、少なくとも1つであり、前記第1メイン加熱セクションは、前記トレイ(1)の一側の長辺の内側に設けられ、前記第2メイン加熱セクションは、前記トレイ(1)の他側の長辺の内側に設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の電池パック。
【請求項4】
前記加熱アセンブリ(3)は、サブ加熱セクションをさらに含み、前記サブ加熱セクションは、数が少なくとも1つであり、前記トレイ(1)の短辺の内側に設けられる、ことを特徴とする請求項
2に記載の電池パック。
【請求項5】
前記メイン加熱セクションの加熱電力は、前記サブ加熱セクションの加熱電力より大きく、前記メイン加熱セクションは、前記トレイ(1)内の第1領域の温度を調整するように配置され、前記サブ加熱セクションは、前記トレイ(1)内の第2領域の温度を調整するように配置され、
前記加熱アセンブリ(3)が前記トレイ(1)内の領域を加熱する前に、前記第1領域の温度は、前記第2領域の温度より低い、ことを特徴とする請求項4に記載の電池パック。
【請求項6】
前記メイン加熱セクションと前記サブ加熱セクションとは、直列接続されるか又は並列接続される、ことを特徴とする請求項
4に記載の電池パック。
【請求項7】
少なくとも1つの電池モジュール(2)をさらに含み、前記電池モジュール(2)は、前記トレイ(1)内に設けられる、ことを特徴とする請求項
1に記載の電池パック。
【請求項8】
前記加熱アセンブリ(3)は、前記トレイ(1)と前記電池モジュール(2)との間に設けられる、ことを特徴とする請求項7に記載の電池パック。
【請求項9】
前記トレイ(1)内に複数の前記電池モジュール(2)が設けられ、前記加熱アセンブリ(3)は、隣接する前記電池モジュール(2)の間に設けられる、ことを特徴とする請求項7に記載の電池パック。
【請求項10】
前記トレイ(1)内の最高温度領域の温度と最低温度領域の温度との差は、5℃以下である、ことを特徴とする請求項
1に記載の電池パック。
【請求項11】
前記加熱アセンブリ(3)は、PI加熱フィルム又はPTCヒータのうちの少なくとも1種である、ことを特徴とする請求項
1に記載の電池パック。
【請求項12】
断熱綿(4)をさらに含み、前記断熱綿(4)は、前記トレイ(1)の外周側に貼り付けられる、ことを特徴とする請求項
1に記載の電池パック。
【請求項13】
前記トレイ(1)の材質は、金属材料である、ことを特徴とする請求項
1に記載の電池パック。
【請求項14】
前記トレイ(1)の材質は、アルミニウム合金又はステンレス鋼のいずれかである、ことを特徴とする請求項
1に記載の電池パック。
【請求項15】
前記第1メイン加熱セクションの数は、2つである、ことを特徴とする請求項
2に記載の電池パック。
【請求項16】
前記第2メイン加熱セクションの数は、2つである、ことを特徴とする請求項
2に記載の電池パック。
【請求項17】
前記サブ加熱セクションの数は、3つである、ことを特徴とする請求項
4に記載の電池パック。
【請求項18】
前記メイン加熱セクションと前記サブ加熱セクションとは、直列接続されて、チェーン式加熱アセンブリ(3)を形成し、加熱アセンブリ(3)は、前記トレイ(1)と電池モジュール(2)との間の隙間に
適合するように配置される、ことを特徴とする請求項
4に記載の電池パック。
【請求項19】
前記メイン加熱セクションと前記サブ加熱セクションとは、並列接続されて
おり、かつ、積層して設けられ
ている、ことを特徴とする請求項
4に記載の電池パック。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか一項に記載の電池パックを含む、ことを特徴とする電動車両。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
具体的には、上記トレイ1内の異なる領域の環境温度は異なる。上記加熱アセンブリ3が上記トレイ1内の異なる領域を加熱する場合、上記加熱アセンブリ3がセクション分け形式で構成されるため、加熱電力の大きい加熱アセンブリの加熱セクションを、トレイ1内の温度が比較的低い領域に配置することができ、具体的には、トレイ1内に電池モジュールが設けられている場合、電池モジュール内のセル電極シートの側面の発熱量が少なく、セル電極シートの側面に対向するトレイ1内の領域は、温度が比較的低い領域となり、加熱電力の小さい加熱アセンブリの加熱セクションを、トレイ1内の温度が比較的高い領域に配置することができ、具体的には、トレイ1内に電池モジュールが設けられている場合、電池モジュール内のセル電極シートの表面が主な発熱面であり、セル電極シートの発熱面に対向するトレイ1内の領域は、温度が比較的高い領域となり、それにより、上記加熱アセンブリ3が上記トレイ1内を加熱した後、上記トレイ1内の異なる領域の温度が近くなり、上記トレイ1内の異なる領域の温度差が減少する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
具体的な実施形態において、
図2に示すように、上記第1メイン加熱セクションは、数が2つであり、第2加熱セクション32及び第3加熱セクション33を含み、上記第2メイン加熱セクションは、数が2つであり、第5加熱セクション35及び第6加熱セクション36を含み、上記第2加熱セクション32及び第3加熱セクション33は、上記トレイ1の一側の長辺の内側に設けられ、具体的には、トレイ1は、反対側に位置する2つの長サイドビームを含み、第2加熱セクション32及び第3加熱セクション33は、上記トレイ1の一側の長サイドビームの内側に設けられ、上記第5加熱セクション35及び第6加熱セクション36は、上記トレイ1の他側の長辺の内側に設けられ、上記トレイ1の他側の長サイドビームの内側に設けられる。上記第2加熱セクション32と第3加熱セクション33とは、直列接続されて、チェーン式加熱セクションを形成してもよく、上記第5加熱セクション35と第6加熱セクション36とは、直列接続されて、チェーン式加熱セクションを形成してもよく、また上記トレイ1内の
電池モジュールに対する十分な加熱及び保温を保証するために、チェーン式加熱セクションの長さは、トレイ1の長辺の長さと同じであってもよい。
【国際調査報告】