(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ECUアップグレード方法、装置及び可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 8/65 20180101AFI20241024BHJP
【FI】
G06F8/65
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516576
(86)(22)【出願日】2022-11-11
(85)【翻訳文提出日】2024-05-20
(86)【国際出願番号】 CN2022131417
(87)【国際公開番号】W WO2023103712
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111481969.1
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100221372
【氏名又は名称】岡崎 信治
(72)【発明者】
【氏名】沈▲暁▼峰
(72)【発明者】
【氏名】▲聶▼即
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼履芬
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376CA45
(57)【要約】
ECUアップグレード方法は、設定された第1カプセル化ファイルを取得するステップであって、前記第1カプセル化ファイルには第1車種情報及び前記第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化される、ステップと、前記第1カプセル化ファイルに基づいて、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、前記第1車種情報に基づいて、設定メモリから前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定された第1カプセル化ファイルを取得するステップであって、前記第1カプセル化ファイルには第1車種情報及び前記第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化される、ステップと、
前記第1カプセル化ファイルに基づいて、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、
前記第1車種情報に基づいて、設定メモリから前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、
前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップと、
を含むことを特徴とするECUアップグレード方法。
【請求項2】
前記第1アップグレードコンテンツ関連情報は、アップグレードコンテンツ及びアップグレードパラメータを含み、
前記アップグレードパラメータは、物理アドレッシング識別子ID、機能アドレッシングID、応答ID、書き込みキー、CANバスボーレートを含み、
前記アップグレードコンテンツは、プロジェクトチップ情報、プロジェクトコード、車種キーを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
設定メモリから前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップは、
現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、ローカルメモリに記憶された、前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、
現在のアップグレードモードが前記開発者モードに対応していない場合、リモートサーバに記憶された、前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、を含み、
前記ローカルメモリ及び前記リモートサーバには、いずれも車種情報とアップグレードプロセス関連情報との設定マッピング関係が記憶されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ローカルメモリに記憶された、前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップの前に、
現在のアップグレードモードが前記開発者モードに対応する場合、前記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、前記第1車種情報を取得するステップと、
アップグレードプロセス関連情報を編集する操作に応答して、対応するアップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、
前記第1車種情報と取得されたアップグレードプロセス関連情報とのマッピング関係を構築し、構築されたマッピング関係を前記ローカルメモリに記憶するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップは、
現在のアップグレードモードが前記開発者モードに対応する場合、前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報と、設定されたテスト異常状況とに基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップを含むことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
設定されたテスト異常状況に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップの後に、
第1アップグレード結果を取得するステップと、
前記第1アップグレード結果が、前記テスト異常状況に対応する設定アップグレード結果と同じであるか否かを決定するステップと、
前記第1アップグレード結果が前記設定アップグレード結果と同じである場合、前記ローカルメモリに記憶された設定マッピング関係を前記リモートサーバに記憶するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記テスト異常状況は、異常メッセージ、エラーチェックコード、CANバス高負荷、及び連続書き込みを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
設定された第1カプセル化ファイルを取得するステップの前に、
現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、前記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、前記第1車種情報を取得するステップと、
アップグレードコンテンツ関連情報を編集する操作に応答して、前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、
前記第1車種情報に対応する設定カプセル化命令に応答して、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、前記第1カプセル化ファイルを取得するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップの後に、
前記第1車種情報と前記第1アップグレードコンテンツ関連情報とのマッピング関係をリモートサーバに記憶するステップと、
前記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、前記第1車種情報を取得するステップと、
前記リモートサーバから前記第1車種情報に対応する前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、
取得された前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報に対応する設定カプセル化命令に応答して、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、前記第1カプセル化ファイルを取得するステップを実行するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
メモリ(520)及びプロセッサ(510)を含み、前記メモリ(520)は、コンピュータプログラムを記憶し、前記プロセッサ(510)は、前記コンピュータプログラムを実行して、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実現する、ECUアップグレード装置(500)。
【請求項11】
ホストコンピュータ(610)及び車両(620)を含み、
前記ホストコンピュータ(610)は、請求項10に記載のECUアップグレード装置(500)を含み、
前記車両(620)は、ECUを含む、ことを特徴とするECUアップグレードシステム(600)。
【請求項12】
請求項1~9のいずれか一項に記載の方法をプロセッサに実現させるコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照出願)
本願は、2021年12月6日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が第202111481969.1号で、名称が「ECUアップグレード方法、装置及び可読記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は、参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示の実施例は、ソフトウェアアップグレードの技術分野に関し、より具体的には、ECUアップグレード方法、装置及び可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ソフトウェアは、自動車コントローラの重要な構成要素である。開発段階、自動車メーカーの生産段階及びアフターサービス段階において、自動車コントローラのサプライヤー及び自動車メーカーのいずれにもソフトウェアの更新及びアップグレードの需要があり、例えば、ECU(Electronic Control Unit、すなわち電子制御ユニット、走行コンピュータ、車載コンピュータなどとも呼ばれる)のソフトウェアをアップグレードすることにより、バグの修正、機能の追加などの目的を達成することができる。
【0004】
現在、具体的な車種及び対応するアップグレードの需要に応じて、対応するECUアップグレードプログラムを意図的に設計し、これに基づいて、該車種の自動車に対してECUアップグレードを行うことができる。
【0005】
しかしながら、車種の多様性、アップグレード需要の継続的な変化などにより、対応するアップグレードプログラムの設計を重複する必要があるため、全体的なアップグレード効果が高くない。
【発明の概要】
【0006】
本開示の実施例の1つの目的は、ECUアップグレードの新しい技術手段を提供することである。
【0007】
本開示の第1態様に係るECUアップグレード方法は、設定された第1カプセル化ファイルを取得するステップであって、前記第1カプセル化ファイルには第1車種情報及び前記第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化される、ステップと、前記第1カプセル化ファイルに基づいて、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、前記第1車種情報に基づいて、設定メモリから前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップと、を含む。
【0008】
好ましくは、前記第1アップグレードコンテンツ関連情報は、アップグレードコンテンツ及びアップグレードパラメータを含み、前記アップグレードパラメータは、物理アドレッシング識別子ID、機能アドレッシングID、応答ID、書き込みキー、CANバスボーレートを含み、前記アップグレードコンテンツは、プロジェクトチップ情報、プロジェクトコード、車種キーを含む。
【0009】
好ましくは、設定メモリから前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップは、現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、ローカルメモリに記憶された、前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、現在のアップグレードモードが前記開発者モードに対応していない場合、リモートサーバに記憶された前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、を含み、前記ローカルメモリ及び前記リモートサーバには、いずれも車種情報とアップグレードプロセス関連情報との設定マッピング関係が記憶される。
【0010】
好ましくは、ローカルメモリに記憶された、前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップの前に、前記方法は、現在のアップグレードモードが前記開発者モードに対応する場合、前記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、前記第1車種情報を取得するステップと、アップグレードプロセス関連情報を編集する操作に応答して、対応するアップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、前記第1車種情報と取得されたアップグレードプロセス関連情報とのマッピング関係を構築し、構築されたマッピング関係を前記ローカルメモリに記憶するステップと、をさらに含む。
【0011】
好ましくは、前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップは、現在のアップグレードモードが前記開発者モードに対応する場合、前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報と、設定されたテスト異常状況とに基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップを含む。
【0012】
好ましくは、設定されたテスト異常状況に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップの後に、前記方法は、第1アップグレード結果を取得するステップと、前記第1アップグレード結果が、前記テスト異常状況に対応する設定アップグレード結果と同じであるか否かを決定するステップと、前記第1アップグレード結果が前記設定アップグレード結果と同じである場合、前記ローカルメモリに記憶された設定マッピング関係を前記リモートサーバに記憶するステップと、をさらに含む。
【0013】
好ましくは、前記テスト異常状況は、異常メッセージ、エラーチェックコード、CANバス高負荷、及び連続書き込みを含む。
【0014】
好ましくは、設定された第1カプセル化ファイルを取得するステップの前に、前記方法は、現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、前記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、前記第1車種情報を取得するステップと、アップグレードコンテンツ関連情報を編集する操作に応答して、前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、前記第1車種情報に対応する設定カプセル化命令に応答して、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、前記第1カプセル化ファイルを取得するステップと、をさらに含む。
【0015】
好ましくは、前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップの後に、前記方法は、前記第1車種情報と前記第1アップグレードコンテンツ関連情報とのマッピング関係をリモートサーバに記憶するステップと、前記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、前記第1車種情報を取得するステップと、前記リモートサーバから前記第1車種情報に対応する前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、取得された前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報に対応する設定カプセル化命令に応答して、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、前記第1カプセル化ファイルを取得するステップを実行するステップと、をさらに含む。
【0016】
本開示の第2態様に係るECUアップグレード装置は、設定された第1カプセル化ファイルを取得する第1取得モジュールであって、前記第1カプセル化ファイルには第1車種情報及び前記第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化される、第1取得モジュールと、前記第1カプセル化ファイルに基づいて、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得する第2取得モジュールと、前記第1車種情報に基づいて、設定メモリから前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得する第3取得モジュールと、前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行う処理モジュールと、を含む。
【0017】
本開示の第3態様に係るECUアップグレード装置は、メモリ及びプロセッサを含み、前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶し、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行して、本開示の第1態様に記載の方法を実現する。
【0018】
本開示の第4態様の実施例に係るECUアップグレードシステムは、ホストコンピュータ及び車両を含み、前記ホストコンピュータは、本開示の第2態様又は第3態様に記載のECUアップグレード装置を含み、前記車両は、ECUを含む。
【0019】
本開示の第5態様に係るコンピュータ可読記憶媒体には、本開示の第1態様に係る方法をプロセッサに実現させるコンピュータプログラムが記憶される。
【0020】
本開示の実施例の1つの有益な効果は、設定された第1カプセル化ファイルを取得し、第1カプセル化ファイルには第1車種情報及び第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化され、第1カプセル化ファイルに基づいて、第1車種情報及び第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得し、第1車種情報に基づいて、設定メモリから第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得し、第1アップグレードプロセス関連情報及び第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うことにある。これから分かるように、車種情報及び対応するアップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化されたカプセル化ファイルを導入することにより、車種が多様化し、アップグレード需要が様々であることに対処することができる。本実施例は、該カプセル化ファイルに基づいて、車種に対応するアップグレードコンテンツ関連情報及びアップグレードプロセス関連情報を取得し、さらに、これに基づいて該車種の車両に対してECUアップグレードを行うことができる。この汎用型アップグレード方式は、様々な車種、様々なアップグレードの需要でのECUアップグレードの目的に適用され、意図的なアップグレードプログラムの設計を重複する必要がないため、全体的なアップグレード効果を向上させることができる。
【0021】
以下、図面を参照しながら、本開示の例示的な実施例を詳細に説明することにより、本開示の実施例の他の特徴及びその利点は明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
明細書に組み込まれ、明細書の一部となる図面は、本開示の実施例を示し、かつその説明と共に本開示の実施例の原理を解釈する。
【0023】
【
図1】一実施例に係るECUアップグレード方法を実施できる電子機器の構成構造を示す概略図である。
【
図2】一実施例に係るECUアップグレード方法のフローチャートである。
【
図3】別の実施例に係るECUアップグレード方法のフローチャートである。
【
図4】一実施例に係るECUアップグレード装置のブロック原理図である。
【
図5】一実施例に係るECUアップグレード装置のハードウェアの概略構成図である。
【
図6】一実施例に係るECUアップグレードシステムのブロック原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、本開示の様々な例示的な実施例を詳細に説明する。なお、特に具体的に説明しない限り、これらの実施例において記載された部材及びステップの相対的な配置、数字表現式及び数値は、本発明の範囲を限定しない。
【0025】
以下、少なくとも1つの例示的な実施例についての説明は、本質的に例示的なものに過ぎず、決して本発明及びその適用又は使用を限定するものではない。
【0026】
当業者が知っている技術、方法及びデバイスについて詳細に検討していないが、適切な場合には、上記技術、方法及びデバイスは、明細書の一部と見なされるべきである。
【0027】
ここで示され検討された全ての例では、いかなる具体的な値は、例示的なものに過ぎず、限定的なものではないと解釈されるべきである。したがって、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有してもよい。
【0028】
なお、類似した符号及びアルファベットが以下の図面において類似したものを表すため、あるものが1つの図面において定義されば、後の図面においてさらに検討する必要がない。
<ハードウェアの構成>
【0029】
図1は、本開示の実施例を実現できる電子機器1000の概略構成図である。
【0030】
該電子機器1000は、スマートフォン、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバなどであってもよく、ここでは限定しない。
【0031】
該電子機器1000は、プロセッサ1100、メモリ1200、インタフェース装置1300、通信装置1400、表示装置1500、入力装置1600、スピーカ1700、マイク1800などを含むが、これらに限定されない。ここで、プロセッサ1100は、コンピュータプログラムを実行する中央処理装置CPU、画像処理装置GPU、マイクロプロセッサMCUなどであってもよい。該コンピュータプログラムは、例えば、x86、Arm、RISC、MIPS、SSEなどのアーキテクチャの命令セットで記述されてもよい。メモリ1200は、例えば、ROM(読み取り専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ハードディスクなどの不揮発性メモリなどを含む。インタフェース装置1300は、例えば、USBインタフェース、シリアルインタフェース、パラレルインタフェースなどを含む。通信装置1400は、例えば、光ファイバ又はケーブルを利用して有線通信を行ったり、無線通信を行ったりすることができ、具体的には、WiFi通信、ブルートゥース(登録商標)通信、2G/3G/4G/5G通信などを含んでもよい。表示装置1500は、例えば、液晶ディスプレイ、タッチディスプレイなどである。入力装置1600は、例えば、タッチスクリーン、キーボード、体感入力装置などを含んでもよい。スピーカ1700は、音声信号を出力する。マイク1800は、音声信号を収集する。
【0032】
本開示の実施例に適用されると、電子機器1000のメモリ1200は、コンピュータプログラムを記憶し、該コンピュータプログラムは、本開示の実施例に係る方法を実現するように上記プロセッサ1100を制御して動作させる。当業者であれば、本開示に開示された技術手段に従って該コンピュータプログラムを設計することができる。該コンピュータプログラムがどのようにプロセッサを制御して動作させるかは、本分野で公知であるため、ここで詳細に説明しない。該電子機器1000には、スマートオペレーティングシステム(例えば、Windows(登録商標)、Linux(登録商標)、アンドロイド(登録商標)、IOS(登録商標)などのシステム)及びアプリケーションソフトウェアがインストールされてもよい。
【0033】
当業者であれば、
図1が電子機器1000の複数の装置を示すが、本開示の実施例の電子機器1000がそのうちの一部の装置のみに関し、例えば、プロセッサ1100及びメモリ1200などに関してもよいことを理解すべきである。
【0034】
以下、図面を参照して本発明の各実施例及び例を説明する。
<方法の実施例>
【0035】
図2は、一実施例に係るECUアップグレード方法のフローチャートである。本実施例の実施主体は、例えば、
図1に示す電子機器1000である。
【0036】
詳細には、ECUアップグレード方法を実行するECUアップグレード装置は、ホストコンピュータに設置されてもよく、該ECUアップグレード方法を実現するソフトウェアプログラムは、汎用型ECUアップグレードツールとして、該ホストコンピュータにインストールされてもよい。該ホストコンピュータは、パーソナルコンピュータなどであってもよい。
【0037】
このように、ホストコンピュータは、該汎用型ECUアップグレードツールを介して、車両というスレーブコンピュータのECUのアプリケーションプログラムに対してアップグレード処理を行うことにより、バグ修正、機械追加などの予想のアップグレード効果を達成することができる。以上から分かるように、ECUアップグレード機能の導入は、自動車ECUの開発に対して巨大な促進役割を果たし、自動車ECUの必須のツールである。
【0038】
詳細には、CAN(controller area network、コントローラエリアネットワーク)バスの通信に基づいて、ECUのアップグレードを実現することができる。このように、可能な実現方式では、ホストコンピュータは、USB-CANインタフェースカードにより、車両ECUに対するアップグレード処理を実現することができる。
【0039】
CANバスプロトコルは、自動車コンピュータ制御システム及び組み込み産業制御ローカルエリアネットワークの標準バスプロトコルである。自動車CANバスは、Cクラス自動車の車用バスネットワークに属する。Cクラスネットワークは、高速、リアルタイム性及び信頼性に対する要求が高いシステムに使用され、一般的に速度が500kbps以上である。
【0040】
詳細には、自動車ECUは、診断メッセージを受信する2つのCAN IDを有してもよく、1つが物理アドレッシングIDであり、1つが機能アドレッシングIDである。標準アドレッシング方式は、診断メッセージを適用するために使用されてもよい。
【0041】
このように、ホストコンピュータとスレーブコンピュータは、CANネットワークを介して、通信プロトコルフローに従ってデータを伝送することができる。具体的には、スレーブコンピュータのECUとホストコンピュータの汎用型ECUアップグレードツールとの間でプロトコルサービスによってデータ交換を実現し、最終的にスレーブコンピュータECUのアプリケーションプログラムに対するアップグレードを完了させる。
【0042】
実現可能には、アップグレード処理が基づく通信プロトコルは、ISO15765プロトコルであってもよい。道路車両コントローラエリアネットワーク(CAN)診断システムに基づく通信標準ISO15765プロトコルは、自動車業界の標準プロトコルである。
【0043】
詳細には、ISO15765アーキテクチャには、アプリケーション層(例えば、診断アプリケーションに対応する)、ネットワーク層、データリンク層、及び物理層が順に含まれてもよい。ネットワーク層の通信は、ISO15765-2に準拠し、アプリケーション層の通信は、ISO15765-3に準拠する。
【0044】
詳細には、ISO15765-2において、単一フレーム伝送と複数フレーム伝送の2種類の通信方式を定義することができる。例えば、スレーブコンピュータとECUとの通信過程において、伝送された有効なデータが8つ未満である場合、単一フレーム伝送を使用してもよく、伝送された有効なデータが8つ以上である場合、複数フレーム伝送を使用してもよく、最初のフレーム、フロー制御フレーム、及び後続フレームが順に使用される。CAN通信ソフトウェアの設計の重要な部分として、自動車ECUは、これらの受信したメッセージを解析して、完全な診断サービスを取得する必要がある。
【0045】
詳細には、ISO15765-3において、リフレッシュプログラムのプロセス及び関連する診断サービスを定義することができ、スレーブコンピュータが車載ECUをリフレッシュする際に、該プロセスを使用する。
【0046】
詳細には、ECUには、bootloaderが固定化されてもよい。Bootloaderは、ブート負荷であり、オペレーティングシステムカーネルが動作する前に動作してもよい。これに基づいて、ホストコンピュータの汎用型ECUアップグレードツールは、スレーブコンピュータにおけるECUのアップグレード作業を完了させるように、スレーブコンピュータのbootloaderと通信してもよい。
【0047】
上記内容に基づいて、
図2に示すように、本実施例のECUアップグレード方法は、以下のステップS210~S240を含んでもよい。
【0048】
ステップS210において、設定された第1カプセル化ファイルを取得し、上記第1カプセル化ファイルには第1車種情報及び上記第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化される。
【0049】
詳細には、異なる車種及び需要の変化に対応するために、開発者は、対応するアップグレードコンテンツ関連情報を開発することができる。詳細には、該アップグレードコンテンツ関連情報は、アップグレードコンテンツ及びアップグレードパラメータなどの情報を含んでもよい。
【0050】
開発者は、オリジナルのECUのアプリケーションプログラムファイルに結合して、アップグレードコンテンツ及びアップグレードパラメータの情報を開発することができる。実現可能には、アップグレードパラメータは、物理アドレッシングID、機能アドレッシングID、応答ID、書き込みキー、CANバスボーレートなどを含んでもよい。実現可能には、アップグレードコンテンツは、プロジェクトチップ情報、プロジェクトコード、車種キーなどの情報を含んでもよい。
【0051】
詳細には、車両故障診断が自動車の安全性と保守性を確保する技術として、自動車の電子の発展においてますます重要になり、診断サービスが自動車ECUに広く適用されていることを考慮すると、開発者は、診断プロトコルに基づいて汎用型ECUアップグレードツールを設計することができる。
【0052】
詳細には、本実施例の汎用型ECUアップグレードツールは、例えば、基礎アップグレードモジュール、開発モジュール、及びテストモジュールに関し、これらのモジュールを一体に統合することができる。
【0053】
開発者は、開発モジュールに基づいてアップグレード用情報を開発することができ、タスカーは、基礎アップグレードモジュールに基づいてECUをアップグレードすることができる。また、開発者モードでは、さらにテストモジュールに基づいてアップグレードテストを行うことができ、テスト結果が予想に一致する場合、通常モードに入ることができる。通常モードでECUアップグレードを行うとき、テストを行わなくてもよい。
【0054】
詳細には、権限付与技術に基づいて、異なる使用者に、対応する必要な機能を開放することができる。例えば、開発者モードでは、関連開発者は、基礎アップグレードモジュール、開発モジュール、テストモジュール、及び外付けの開発構成フォルダに対する権限が付与され、付与された権限により各モジュールを使用することができる。通常モードでは、関連開発者は、基礎アップグレードモジュールに対する権限が付与され、付与された権限により該モジュールを使用することができ、開発モジュール、テストモジュール、及び外付けの開発構成フォルダに対する権限が付与されていない。開発者は、開発したコンテンツを上記外付けの開発構成フォルダに記憶することができる。
【0055】
本実施例において、権限付与技術を組み合わせて、異なるユーザグループに向けて、対応する機能を開放し、ソフトウェアの安全性及び機密性を最大限に保証する。このように、本実施例において、自動車電子研究開発者による開発及びテストを容易にし、アップグレード操作を簡略化し、誤アップグレードの発生を効果的に防止するだけでなく、その後のシステムのアップグレード及びメンテナンスに重要な役割を果たす。
【0056】
アップグレード操作を担当するタスカーが、アップグレードコンテンツ関連情報の具体的内容を把握する必要がなく、アップグレードコンテンツ関連情報の正確な伝送を容易にすることを考慮すると、アップグレードコンテンツ関連情報及び対応する車種情報を二次カプセル化ツールによって全体的なカプセル化ファイルとしてカプセル化してもよい。このように、該カプセル化ファイルを導入するだけで、汎用型ECUアップグレードツールに基づいて、対応するECUのアップグレード目的を達成することができる。
【0057】
これに基づいて、本開示の一実施例において、設定された第1カプセル化ファイルを取得する前に、上記方法は、以下のステップA1~ステップA3をさらに含んでもよい。
【0058】
ステップA1において、現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、上記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、上記第1車種情報を取得する。
【0059】
詳細には、開発者モードでは、開発者は、汎用型ECUアップグレードツールの開発モジュールを介してアップグレードコンテンツ関連情報の開発設計を行うことができる。例えば、新しい車種、既存の車種のECU需要の変化などの状況が存在する場合、対応するアップグレードコンテンツ関連情報の開発設計を行うことができる。このように、開発者が、アップグレードツール操作画面において車種情報を選択する操作を実行し、それに応じてECUアップグレード装置は、選択された車種情報を取得することができる。
【0060】
ステップA2において、アップグレードコンテンツ関連情報を編集する操作に応答して、上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得する。
【0061】
該ステップにおいて、開発者は、アップグレードコンテンツ関連情報の編集操作を行うことができ、それに応じてECUアップグレード装置は、対応するアップグレードコンテンツ関連情報を取得する。例えば、アップグレードコンテンツ及びアップグレードパラメータの情報を取得することができる。
【0062】
ステップA3において、上記第1車種情報に対応する設定カプセル化命令に応答して、上記第1車種情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、上記第1カプセル化ファイルを取得する。
【0063】
詳細には、二次カプセル化ツールを使用して車種情報及び対応するアップグレードコンテンツ関連情報を一体にカプセル化する。カプセル化過程において、その中のキー情報に対して暗号化処理を行って、キー情報漏洩を防止することができる。例えば、二次カプセル化により、.zckファイルを生成してもよい。
【0064】
本実施例において、車種情報及びアップグレードコンテンツ関連情報を予めカプセル化してカプセル化ファイルを取得することにより、カプセル化ファイルの直接的な導入に基づいてECUアップグレード処理を行うことができる。
【0065】
アップグレードコンテンツ関連情報の開発は、一般的に、複数回重複することができる。最新の情報に基づいてカプセル化ファイルを取得することを容易にするために、毎回開発されたアップグレードコンテンツ関連情報をリモートサーバに記憶して更新することができる。カプセル化処理を行う必要がある場合、リモートサーバから関連情報を自動的に更新しロードしてカプセル化操作を完了させることができる。
【0066】
これに基づいて、本開示の一実施例において、上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得した後、上記方法は、以下のステップB1~ステップB4をさらに含んでもよい。
【0067】
ステップB1において、上記第1車種情報と上記第1アップグレードコンテンツ関連情報とのマッピング関係をリモートサーバに記憶する。
【0068】
該ステップにおいて、各開発者が開発したアップグレードコンテンツ関連情報は、いずれもリモートサーバにリアルタイムに記憶されて、情報のリアルタイム、及び一括更新効果を実現する。
【0069】
ステップB2において、上記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、上記第1車種情報を取得する。
【0070】
詳細には、開発者モードでは、開発者は、汎用型ECUアップグレードツールの開発モジュールを介してカプセル化操作を行うことができる。例えば、開発者がアップグレードツール操作画面において車種情報を選択する操作を実行し、それに応じてECUアップグレード装置は、選択された車種情報を取得することができる。
【0071】
ステップB3において、上記リモートサーバから上記第1車種情報に対応する上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得する。
【0072】
該ステップにおいて、カプセル化のために、選択された車種に対応するアップグレードコンテンツ関連情報をリモートサーバから自動的に更新しロードすることができる。
【0073】
ステップB4において、取得された上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、上記第1車種情報に対応する上記設定カプセル化命令に応答して、上記第1車種情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、上記第1カプセル化ファイルを取得するステップを実行する。
【0074】
詳細には、自動的にロードされたアップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、カプセル化処理行ってカプセル化ファイルを取得することができる。取得されたカプセル化ファイルは、開発者モード及び通常モードでのECUアップグレード処理過程に使用することができる。
【0075】
ステップS220において、上記第1カプセル化ファイルに基づいて、上記第1車種情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得する。
【0076】
該ステップにおいて、導入されたカプセル化ファイルに対して、汎用型ECUアップグレードツールの基礎アップグレードモジュールによってカプセル化ファイルに対して情報バインディングを行うことにより、その中の車種情報及びアップグレードコンテンツ関連情報を取得することができる。
【0077】
ステップS230において、上記第1車種情報に基づいて、設定メモリから上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得する。
【0078】
詳細には、該アップグレードプロセス関連情報は、アップグレードプロセス及びアップグレード用キーの情報を含んでもよい。
【0079】
該ステップにおいて、汎用型ECUアップグレードツールの基礎アップグレードモジュールにより、設定メモリから車種情報に対応するアップグレードプロセス関連情報を取得することができる。
【0080】
詳細には、設定メモリには、アップグレードプロセス関連情報の総合的なデータベース、例えば、各車種のアップグレードプロセスの総合的なデータベース及びキーアルゴリズムの総合的なデータベースが記憶される。実現可能な実現形態において、設定メモリからこれらの総合的なデータベースをダウンロードし、バインディングによって取得された車種情報によって対応するアップグレードプロセス及びアップグレード用キーの情報を照会し、これに基づいてアップグレード処理を行うことができる。
【0081】
詳細には、新しい車種、既存の車種のECU需要の変化などの状況が存在する場合、開発者は、汎用型ECUアップグレードツールの開発モジュールによってアップグレードプロセス関連情報の開発設計を行うことができる。
【0082】
異なる段階のアップグレード処理の実行を容易にするために、異なる段階のアップグレードプロセス関連情報は、異なるメモリに記憶されてもよい。好ましくは、開発者モードでは、ローカルメモリ、例えば設定された外付けのフォルダに記憶されてもよく、通常モードでは、リモートサーバに記憶されてもよい。
【0083】
このように、本開示の一実施例において、設定メモリから上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップは、以下のステップC1又はステップC2を含んでもよい。
【0084】
ステップC1において、現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、ローカルメモリに記憶された、上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得する。上記ローカルメモリには、車種情報とアップグレードプロセス関連情報との設定マッピング関係が記憶される。
【0085】
詳細には、開発者モードでは、ローカルメモリ、例えば、設定された外付けのフォルダから該設定マッピング関係をダウンロードし、さらにバインディングによって取得された車種情報に基づいて対応するアップグレードプロセス関連情報を照会し、これに基づいて開発者モードでのECUアップグレード処理を行うことができる。
【0086】
このように、本開示の一実施例において、ローカルメモリに記憶された、上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得する前に、上記方法は、以下のステップD1~ステップD3をさらに含んでもよい。
【0087】
ステップD1において、現在のアップグレードモードが上記開発者モードに対応する場合、上記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、上記第1車種情報を取得する。
【0088】
詳細には、開発者モードでは、開発者は、汎用型ECUアップグレードツールの開発モジュールを介してアップグレードプロセス関連情報の開発設計を行うことができる。例えば、新しい車種、既存の車種のECU需要の変化などの状況が存在する場合、対応するアップグレードプロセス関連情報の開発設計を行うことができる。このように、開発者がアップグレードツール操作画面において車種情報を選択する操作を実行し、それに応じてECUアップグレード装置は、選択された車種情報を取得することができる。
【0089】
ステップD2において、アップグレードプロセス関連情報を編集する操作に応答して、対応するアップグレードプロセス関連情報を取得する。
【0090】
該ステップにおいて、開発者は、アップグレードプロセス関連情報の編集操作を行うことができる。それに応じて、ECUアップグレード装置は、対応するアップグレードプロセス関連情報を取得する。例えば、アップグレードプロセス及びアップグレード用キーの情報を取得することができる。
【0091】
ステップD3において、上記第1車種情報と取得されたアップグレードプロセス関連情報とのマッピング関係を構築し、構築されたマッピング関係を上記ローカルメモリに記憶する。
【0092】
開発者モードでのECUアップグレード処理を円滑に行うために、編集されたアップグレードプロセス関連情報をローカルメモリに記憶することができる。
【0093】
例えば、ホストコンピュータの汎用型ECUアップグレードツールが主にスレーブコンピュータのbootloaderと通信してECUアップグレード作業を完了させることを考慮するため、開発者モードでは、スレーブコンピュータのbootloaderエンジニアは、構成ファイルフォーマット仕様に基づいて、外付けのフォルダにおいて新しい車種のECUアップグレードプロセス情報及びキーアルゴリズムの編集を行い、編集結果を外付けのフォルダに記憶することができる。このようにして、対応するアップグレードプロセスにおいて、アップグレード処理は、外付けの構成フォルダからアップグレードプロセス関連情報を取得することにより行われる。このような実現方式は、bootloaderエンジニアの開発デバッグ作業を容易にすることができる。
【0094】
これから分かるように、該開発者モードでは、開発者は、主にプロセスファイルとキーアルゴリズムファイルを編集すれば、新しい車種のECUアップグレード開発作業を完了させることができる。
【0095】
また、開発者モードでのECUアップグレード作業が順調に完了し、通常モードでのECUアップグレード作業を行うことができる場合、すなわち、開発された各アップグレードプロセス関連情報の構成ファイルがデバッグされ決定された後、該構成ファイルを例えばリモートサーバの総合的なデータベースにアップロードすれば、新しい車種のアップグレードツールの開発設計を完了させることができる。これにより、通常モードでのECUアップグレード作業を行うことができる。
【0096】
ステップC2において、現在のアップグレードモードが上記開発者モードに対応していない場合、リモートサーバに記憶された、上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得する。上記リモートサーバには、車種情報とアップグレードプロセス関連情報との設定マッピング関係が記憶される。
【0097】
詳細には、通常モードでは、リモートサーバから該設定マッピング関係をダウンロードし、さらにバインディングによって取得された車種情報に基づいて対応するアップグレードプロセス関連情報を照会し、これに基づいて通常モードでのECUアップグレード処理を行うことができる。
【0098】
ステップS240において、上記第1アップグレードプロセス関連情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、上記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行う。
【0099】
詳細には、汎用型ECUアップグレードツールは、アップグレードプロセス関連情報を抽出し、アップグレードコンテンツ関連情報を取得した後に、アップグレード通信フローを自動的に構成し、これに基づいてECUアップグレード処理を行って、ECUのアプリケーションプログラムを更新しアップグレードすることができる。
【0100】
テストにより、本実施例に係るアップグレード方法に基づいて、異なるターゲットファイルを導入することにより、異なる車種とのマッチングを完了させ、対応するアップグレードプロセスに従ってアップグレードコンテンツを自動車のECUにスムーズにダウンロードすることができる。ダウンロードが完了すると、ECUの電源が再びオンになり、新しいプログラムがロードされてスムーズに実行される。
【0101】
以上から分かるように、本実施例に係るECUアップグレード方法においては、設定された第1カプセル化ファイルを取得し、第1カプセル化ファイルには第1車種情報及び第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化され、第1カプセル化ファイルに基づいて、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得し、第1車種情報に基づいて、設定メモリから第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得し、第1アップグレードプロセス関連情報及び第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行う。これから分かるように、車種情報及び対応するアップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化されたカプセル化ファイルを導入することにより、車種が多様化し、アップグレード需要が様々であること場合に対処することができる。本実施例は、該カプセル化ファイルに基づいて、車種に対応するアップグレードコンテンツ関連情報及びアップグレードプロセス関連情報を取得し、さらに、これに基づいて該車種の車両に対してECUアップグレードを行うことができる。この汎用型アップグレード方式は、様々な車種、様々なアップグレードの需要でのECUアップグレードの目的に適用され、意図的なアップグレードプログラムの設計を重複する必要がないため、全体的なアップグレード効果を向上させることができる。
【0102】
上述したように、開発者モードでECUアップグレード処理を行う際にテストすることができ、テストに合格すれば、通常モードでのECUアップグレード処理を行うことができる。
【0103】
これに基づいて、本開示の一実施例において、上記第1アップグレードプロセス関連情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、上記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行う上記ステップS240は、現在のアップグレードモードが上記開発者モードに対応する場合、上記第1アップグレードプロセス関連情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報と、設定されたテスト異常状況とに基づいて、上記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップを含んでもよい。
【0104】
詳細には、汎用型ECUアップグレードツールのテストモードに基づいて、開発者モードでのECUアップグレードテストを行うことができる。該テストモジュールは、ECUのアップグレード過程における異常状況をシミュレートし、これに基づいてbootloaderプログラムを含むECUの動作をテストすることができる。
【0105】
実現可能には、該テスト異常状況は、異常メッセージ、エラーチェックコード、CANバス高負荷、連続書き込みなどの状況を含んでもよい。
【0106】
それに応じて、設定されたテスト異常状況に基づいて、上記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行った後、上記方法は、以下のステップE1~ステップE3をさらに含んでもよい。
【0107】
ステップE1において、第1アップグレード結果を取得する。
【0108】
設定されたテスト異常状況でアップグレードテストを行うため、対応するアップグレード結果を取得することができ、該アップグレード結果を予想のアップグレード結果と比較して、アップグレードプロセスが予想の中で行われるか否かを決定する。
【0109】
ステップE2において、上記第1アップグレード結果が、上記テスト異常状況に対応する設定アップグレード結果と同じであるか否かを決定する。
【0110】
該ステップでは、実際のアップグレード結果と予想のアップグレード結果との一致性を決定することができる。開発者が開発した情報に誤りがなければ、一般的に、一致性結果を取得することができ、逆に、開発者は、必要に応じて開発情報の調整などの操作を行うことができる。
【0111】
ステップE3において、上記第1アップグレード結果が上記設定アップグレード結果と同じである場合、上記ローカルメモリに記憶された設定マッピング関係を上記リモートサーバに記憶する。
【0112】
該ステップでは、一致性結果を取得した後、開発者が開発した情報をリモートサーバに記憶することにより、通常モードでECUアップグレードを行う際に、リモートサーバから対応する情報を取得することができる。
【0113】
開発者モードとは異なり、通常モードでECUアップグレードを行う場合に、アップグレードテストを行う必要がない。このように、通常モードでは、上記ステップS240に記載されるように、アップグレードプロセス関連情報及びアップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、アップグレード処理を直接的に行われればよい。
【0114】
以上から分かるように、本実施例に係るECUアップグレード方法は、少なくとも以下の特徴を有し得る。
【0115】
(1)様々な車種に適用される。
従来の意図的なアップグレードツールに対して、1つの車種が少なくとも1つのアップグレードツールに対応し、開発設計の作業が煩雑であり、大量の繰り返し作業を行う必要があり、開発コストが高く、開発サイクルが長く、リソースの有効適用に不利である。
これに対して、本実施例は、ISO15765プロトコルに従って設計されたほとんど全ての車種に向けられる汎用型ECUアップグレードツールを提供する。このように、ECUアップグレードツールの開発作業を重複して行う必要がない。これは、もちろん、アプリケーションソフトウェアを更新するために必要な工程及び様々なコストを削減する。
【0116】
(2)アップグレードプロセスが柔軟であり、二次拡張が可能である。
従来の意図的なアップグレードツールに対して、そのアップグレードプロセス及びパラメータ情報が一定であるため、プロジェクトプロセス全体において、システム全体の割り当て又は顧客の需要の変更により、アップグレードプロセス情報又はパラメータ情報を変更する必要がある場合、ソフトウェアのソースコードを修正し、再配布する必要がある。また、複数回のデバッグを経て、bootloaderスレーブコンピュータ又はシステムと他の部分との協調をテストする場合に、応答時間の周期が長く、新しい変化に適応しにくい。
これに対して、本実施例に係る汎用型ECUアップグレードツールは、カスタマイズ性の特徴を有し、アップグレード需要に応じてユーザ画面言語、ツール及びアップグレードされるECUデバイスの特定のアップグレードプロセスをカスタマイズすることができる。それによりアップグレードされるECUデバイスの需要ドキュメントに定義された全てのアップグレード機能を実現することができる。
【0117】
(3)ソフトウェアのアップグレード操作の複雑さが低い。
従来の意図的なアップグレードツールに対して、異なる車種のECUをアップグレードする場合、異なるツールを切り替える必要があると共に、ユーザがアップグレード情報を入力する必要があり、操作がより複雑である。
これに対して、本実施例に係る汎用型ECUアップグレードツールは、その通常のアップグレードモジュールを使用してアップグレード操作を行う過程において、カプセル化されたファイルを1つだけ導入すれば、一括アップグレードを完了させることができる。
【0118】
(4)機能カバー範囲がより広い。
従来の意図的なアップグレードツールに対して、プロジェクト計画又はユーザの初期計画漏れなどの要素の影響により、一部の補助的な分析・テスト機能、例えば、ローカルデータ記憶、多様化CANデバイスの使用などの機能が欠損され、システムのプロジェクトテストをより効率的に行うことに不利である。
これに対して、本実施例に係る汎用型ECUアップグレードツールは、広範な機能カバー範囲を有し、アップグレード、テスト、開発の機能を統合することにより、高いヒューマンマシンインタラクティブ性を有する。特に、bootloaderスレーブコンピュータの開発エンジニアが使用するとき、該ツールを便利かつ迅速に使用してプロセス構成を柔軟に行い、そのスレーブコンピュータの開発作業を完了させることができる。
【0119】
(5)開発しやすい。
本実施例に係る汎用型ECUアップグレードツールは、スレーブコンピュータbootloaderの開発者が個性化の構成を行うために最大な便利を提供し、アップグレードツールの開発作業を軽減する。
これに対して、従来の意図的なアップグレードツールに対して、新しいプロジェクトを導入する際に、開発者は、最初からプロジェクト開発を行う必要があり、ツール設計、エンコード実現からデバッグ配布まで開発過程に手間がかかる。
【0120】
(6)ユーザの操作レベルを低下させ、管理しやすい。
従来の意図的なアップグレードツールに対して、技術者は、アップグレード操作の正確性とステーションにおけるアップグレードツールの正確性に注意する必要があり、また各アップグレードツールを管理する必要がある。アップグレード操作のエラーは、操作時に入力されたアップグレード情報の不正確さを含む。アップグレードツールのエラーは、異なる車種のアップグレードの需要によってアップグレードツールの管理難度が高くなることに起因する。いくつかの深刻なエラーアップグレード状況に対して、ひいては部品を車両全体から取り外し、次にデバッグポートを介してプログラム更新を行う必要がある。これは、より多くの作業量を増加させ、車両自体に損傷を与えやすい。さらに、異なる車種のアップグレードは、異なるアップグレードツールを使用する必要があり、同じ車種の各段階においてECUも異なるバージョンのツールを必要とするため、アップグレードツールの管理難度が高くなり、自動車メーカーの各使用部門の使用時のエラーもそれに伴って増加する。
これに対して、本実施例に係る汎用型ECUアップグレードツールは、適用する車種が広く、ソフトウェアが操作しやすく、バージョンがシングルであり、ユーザの操作レベルに対する要求が大幅に低下する。汎用型ECUアップグレードツールを使用する場合、リモートサーバにリンクすれば、最新の最も完全な情報をローカルに更新することにより、繁雑なECUアップグレードツールのバージョン管理作業を行う必要がない。
【0121】
(7)ユーザ体験が高い。
本実施例に係る汎用型ECUアップグレードツールの設計方式は、ユーザを中心とするという設計原則に従い、ユーザの体験性、すなわち、システムの応答時間、エラー情報処理方式及びユーザ命令方式、ユーザ画面言語などのいくつかの方面を考慮したものである。該ツールは、高いカスタマイズ性及び拡張性を有するため、開発、デバッグ、問題調査、メンテナンス、需要変更などの状況に対応する際の柔軟性が大幅に向上し、ユーザの需要を効果的に満たす。該汎用型ECUアップグレードツールに基づいて、作業効率を向上させるだけでなく、より多くの人件費及び物力を節約する。
【0122】
(8)安全で信頼性がある。
本実施例の汎用型ECUアップグレードツールは、基礎アップグレードモジュール、開発モジュール、及びテストモジュールに関し、これらのモジュールを一体に統合することができる。本実施例において、権限付与技術を組み合わせて、異なるユーザグループに向けて、対応する機能を開放し、ソフトウェアの安全性及び機密性を最大限に保証する。このように、本実施例において、自動車電子研究開発者による開発及びテストを容易にし、アップグレード操作を簡略化し、誤アップグレードの発生を効果的に防止するだけでなく、その後のシステムのアップグレード及びメンテナンスに重要な役割を果たす。
【0123】
(9)市場需要を満たす。
本実施例は、汎用型の、自動車診断技術の発展に適応する統合型ECUアップグレードツールを提供する。該ツールは、自動車診断技術の発展に適合し、市場の発展傾向に迎合し、自動車のECUアップグレードツールの信頼性、正確性及び安定性において大きく重要な意義と価値を有する。
【0124】
(10)製品を開発しやすい。
本実施例に係る汎用型ECUアップグレードツールは、柔軟性が高く、安全で信頼性がある。自動車メーカーは、汎用型ECUアップグレードツールを利用して新しいアップグレードプロセス仕様を迅速に拡張することができ、該ツールを異なる車種の異なるコントローラに応用することができる。自動車メーカーと各重要な顧客とが最初から繰り返して開発することを回避することができ、製品の開発難度、開発サイクル、開発及び管理コストを低減するだけでなく、製品の開発効率を向上させると共に、製品の品質及び安定性を向上させる。
【0125】
図3は、一実施例に係るECUアップグレード方法のフローチャートである。本実施例の実施主体は、
図1に示す電子機器1000であってもよい。
【0126】
図3に示すように、該実施例の方法は、以下のステップS301~ステップS319を含んでもよい。
【0127】
ステップS301において、現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、第1車種情報に対応する選択操作に応答して、上記第1車種情報を取得する。
【0128】
ステップS302において、アップグレードコンテンツ関連情報を編集する操作に応答して、上記第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得する。
【0129】
ステップS303において、上記第1車種情報と上記第1アップグレードコンテンツ関連情報とのマッピング関係をリモートサーバに記憶する。
【0130】
ステップS304において、上記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、上記第1車種情報を取得する。
【0131】
ステップS305において、上記リモートサーバから上記第1車種情報に対応する上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得する。
【0132】
ステップS306において、取得された上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、上記第1車種情報に対応する設定カプセル化命令に応答して、上記第1車種情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、第1カプセル化ファイルを取得する。
【0133】
ステップS307において、現在のアップグレードモードが上記開発者モードに対応する場合、上記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、上記第1車種情報を取得する。
【0134】
ステップS308において、アップグレードプロセス関連情報を編集する操作に応答して、上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得する。
【0135】
ステップS309において、上記第1車種情報と上記第1アップグレードプロセス関連情報とのマッピング関係を構築し、構築されたマッピング関係を上記ローカルメモリに記憶する。
【0136】
ステップS310において、上記第1カプセル化ファイルを取得する。
【0137】
ステップS311において、上記第1カプセル化ファイルに基づいて、上記第1車種情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得する。
【0138】
ステップS312において、上記第1車種情報に基づいて、現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、ローカルメモリに記憶された上記第1アップグレードプロセス関連情報を取得する。
【0139】
ステップS313において、上記第1アップグレードプロセス関連情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報と、設定されたテスト異常状況とに基づいて、上記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行って、第1アップグレード結果を取得する。
【0140】
ステップS314において、上記第1アップグレード結果が、上記テスト異常状況に対応する設定アップグレード結果と同じであるか否かを決定する。
【0141】
ステップS315において、上記第1アップグレード結果が上記設定アップグレード結果と同じである場合、上記ローカルメモリに記憶された設定マッピング関係を上記リモートサーバに記憶する。
【0142】
ステップS316において、上記第1カプセル化ファイルを取得する。
【0143】
ステップS317において、上記第1カプセル化ファイルに基づいて、上記第1車種情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得する。
【0144】
ステップS318において、上記第1車種情報に基づいて、現在のアップグレードモードが上記開発者モードに対応していない場合、リモートサーバに記憶された、上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得する。
【0145】
ステップS319において、上記第1アップグレードプロセス関連情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、上記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行う。
<デバイスの実施例>
【0146】
図4は、一実施例に係るECUアップグレード装置400の原理ブロック図である。
図4に示すように、該ECUアップグレード装置400は、第1取得モジュール410、第2取得モジュール420、第3取得モジュール430及び処理モジュール440を含んでもよい。
【0147】
上記第1取得モジュール410は、設定された第1カプセル化ファイルを取得する。上記第1カプセル化ファイルには、第1車種情報、及び、上記第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化される。上記第2取得モジュール420は、上記第1カプセル化ファイルに基づいて、上記第1車種情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得する。上記第3取得モジュール430は、上記第1車種情報に基づいて、設定メモリから上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得する。上記処理モジュール440は、上記第1アップグレードプロセス関連情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、上記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行う。
【0148】
該ECUアップグレード装置400は、
図1に示す電子機器1000であってもよい。
【0149】
本実施例において、設定された第1カプセル化ファイルを取得し、第1カプセル化ファイルには第1車種情報及び第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化され、第1カプセル化ファイルに基づいて、第1車種情報及び第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得し、第1車種情報に基づいて、設定メモリから第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得し、第1アップグレードプロセス関連情報及び第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行う。これから分かるように、車種情報及び対応するアップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化されたカプセル化ファイルを導入することにより、車種が多様化し、アップグレード需要が様々であることに対処することができる。本実施例は、該カプセル化ファイルに基づいて、車種に対応するアップグレードコンテンツ関連情報及びアップグレードプロセス関連情報を取得し、さらに、これに基づいて該車種の車両に対してECUアップグレードを行うことができる。この汎用型アップグレード方式は、様々な車種、様々なアップグレードの需要でのECUアップグレードの目的に適用され、意図的なアップグレードプログラムの設計を重複する必要がないため、全体的なアップグレード効果を向上させることができる。
【0150】
本開示の一実施例において、上記第3取得モジュール430は、現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、ローカルメモリに記憶された、上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得し、現在のアップグレードモードが上記開発者モードに対応していない場合、リモートサーバに記憶された、上記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得する。上記ローカルメモリ及び上記リモートサーバには、いずれも車種情報とアップグレードプロセス関連情報との設定マッピング関係が記憶される。
【0151】
本開示の一実施例において、該ECUアップグレード装置400は、現在のアップグレードモードが上記開発者モードに対応する場合、上記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、上記第1車種情報を取得するモジュールと、アップグレードプロセス関連情報を編集する操作に応答して、対応するアップグレードプロセス関連情報を取得するモジュールと、上記第1車種情報と取得されたアップグレードプロセス関連情報とのマッピング関係を構築し、構築されたマッピング関係を上記ローカルメモリに記憶するモジュールと、をさらに含んでもよい。
【0152】
本開示の一実施例において、上記処理モジュール440は、現在のアップグレードモードが上記開発者モードに対応する場合、上記第1アップグレードプロセス関連情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報と、設定されたテスト異常状況とに基づいて、上記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行う。
【0153】
該ECUアップグレード装置400は、第1アップグレード結果を取得するテストモジュールを含んでもよく、上記第1アップグレード結果が、上記テスト異常状況に対応する設定アップグレード結果と同じであるか否かを決定し、上記第1アップグレード結果が上記設定アップグレード結果と同じである場合、上記ローカルメモリに記憶された設定マッピング関係を上記リモートサーバに記憶してもよい。
【0154】
本開示の一実施例において、該ECUアップグレード装置400は、現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、上記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、上記第1車種情報を取得するモジュールと、アップグレードコンテンツ関連情報を編集する操作に応答して、上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するモジュールと、上記第1車種情報に対応する設定カプセル化命令に応答して、上記第1車種情報及び上記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、上記第1カプセル化ファイルを取得するモジュールと、をさらに含んでもよい。
【0155】
本開示の一実施例において、該ECUアップグレード装置400は、上記第1車種情報と上記第1アップグレードコンテンツ関連情報とのマッピング関係をリモートサーバに記憶するモジュールと、上記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、上記第1車種情報を取得するモジュールと、上記リモートサーバから上記第1車種情報に対応する上記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するモジュールと、をさらに含んでもよい。
【0156】
図5は、別の実施例に係るECUアップグレード装置500のハードウェアの概略構成図である。
【0157】
図5に示すように、該ECUアップグレード装置500は、プロセッサ510及びメモリ520を含む。該メモリ520は、実行可能なコンピュータプログラムを記憶する。該プロセッサ510は、該コンピュータプログラムの制御に従って、以上のいずれかの方法の実施例における方法を実行する。
【0158】
該ECUアップグレード装置500は、
図1に示す電子機器1000であってもよい。
【0159】
以上のECUアップグレード装置500の各モジュールは、本実施例におけるプロセッサ510がメモリ520に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより実現されてもよく、他の回路構成により実現されてもよく、ここでは限定しない。
【0160】
また、本実施例は、ECUアップグレードシステムをさらに提供する。図に示すように、
図6は、一実施例に係るECUアップグレードシステム600の原理ブロック図である。ECUアップグレードシステム600は、ホストコンピュータ610及び車両620を含む。上記ホストコンピュータ610は、本開示のいずれかの実施例に記載のECUアップグレード装置を含み、上記車両620は、ECUを含む。
【0161】
このように、ホストコンピュータは、それに含まれたECUアップグレード装置により、車両のECUに対してアップグレード処理を行うことができる。該車両は、いずれかの車種の車両であってもよい。
【0162】
本発明は、システム、方法及び/又はコンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム製品は、本発明の各態様をプロセッサに実現させるためのコンピュータ可読プログラム命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。
【0163】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持し記憶することができる有形のデバイスであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス又は上記任意の適切な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、機械的符号化デバイス、例えば、命令が記憶されているパンチカード又は溝内の突起構造、及び上記任意の適切な組み合わせを含む。ここで使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、無線電波若しくは他の自由に伝播する電磁波、導波管若しくは他の伝送媒体を介して伝播する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、又は電線を介して伝送される電気信号などの瞬間的な信号自体として解釈されない。
【0164】
ここで説明されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から各コンピューティング/処理デバイスにダウンロードすることができるか、又はネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク及び/又は無線ネットワークを介して外部コンピュータ又は外部記憶デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光ファイバ伝送、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ及び/又はエッジサーバを含んでもよい。各コンピューティング/処理デバイスのネットワークアダプタカード又はネットワークインタフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、各コンピューティング/処理デバイスのコンピュータ可読記憶媒体に記憶するために、該コンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0165】
本発明の操作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語及び「C」言語若しくは同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれたソースコード又はオブジェクトコードであってもよい。コンピュータ可読プログラム命令は、ユーザのコンピュータ上で完全に実行されてもよく、ユーザのコンピュータ上で部分的に実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、ユーザのコンピュータ上で部分的に実行され、リモートコンピュータ上で部分的に実行されてもよく、リモートコンピュータ又はサーバ上で完全に実行されてもよい。リモートコンピュータのシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、外部コンピュータに(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを介して)接続されてもよい。いくつかの実施例において、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して、プログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はプログラマブル論理アレイ(PLA)などの電子回路をカスタマイズし、該電子回路は、コンピュータ可読プログラム命令を実行することにより、本発明の各態様を実現することができる。
【0166】
本願の各態様は、本発明の実施例に係る方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート及び/又はブロック図の各ブロック及びフローチャート及び/又はブロック図中の各ブロックの組み合わせは、いずれもコンピュータ可読プログラム命令によって実現することができることを理解すべきである。
【0167】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されることにより、マシンを生成し、それにより、これらの命令がコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図中の1つ以上のブロックに規定された機能/動作を実現する装置を生成することができる。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、これらの命令は、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置及び/又は他のデバイスに特定の方式で動作することを指示し、それにより、命令が記憶されたコンピュータ可読媒体は、フローチャート及び/又はブロック図中の1つ以上のブロックに規定された機能/動作の各態様を実現する命令を含む製造品を含む。
【0168】
コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置又は他のデバイスにロードされてもよく、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させ、コンピュータにより実現されるプロセスを生成させる。それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置又は他のデバイス上で実行される命令は、フローチャート及び/又はブロック図中の1つ以上のブロックに規定された機能/動作を実現する。
【0169】
図面中のフローチャート及びブロック図は、本発明の複数の実施例に係るシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の可能なアーキテクチャ、機能及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図中の各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、又は命令の一部を表すことができ、上記モジュール、プログラムセグメント、又は命令の一部は、規定された論理機能を実現するための1つ以上の実行可能な命令を含む。いくつかの代替的な実現において、ブロックで表される機能は、図面で表される順序とは異なる順序で発生してもよい。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、関連する機能に応じて逆順に実行されてもよい。なお、ブロック図及び/又はフローチャート中の各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャート中のブロックの組み合わせは、規定された機能若しくは動作を実行する、ハードウェアに基づく専用システムで実現されてもよく、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現されてもよい。ハードウェアによって実現されることと、ソフトウェアによって実現されることと、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実現されることとはいずれも等価であることは、当業者に周知である。
【0170】
以上、本発明の各実施例を説明し、上記説明は例示的なものであり、網羅的なものではなく、開示された各実施例に限定されない。多くの修正及び変更は、説明された各実施例の範囲及び精神から逸脱することなく、当業者に明らかである。本明細書で使用される用語の選択は、各実施例の原理、実際の適用又は市場での技術的改良を最もよく解釈するために、又は当業者が本明細書に開示された各実施例を理解できるようにすることを意図する。本発明の範囲は、添付した特許請求の範囲により限定される。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定された第1カプセル化ファイルを取得するステップであって、前記第1カプセル化ファイルには第1車種情報及び前記第1車種情報に対応する第1アップグレードコンテンツ関連情報がカプセル化される、ステップと、
前記第1カプセル化ファイルに基づいて、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、
前記第1車種情報に基づいて、設定メモリから前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、
前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップと、
を含むことを特徴とするECUアップグレード方法。
【請求項2】
前記第1アップグレードコンテンツ関連情報は、アップグレードコンテンツ及びアップグレードパラメータを含み、
前記アップグレードパラメータは、物理アドレッシング識別子ID、機能アドレッシングID、応答ID、書き込みキー、CANバスボーレートを含み、
前記アップグレードコンテンツは、プロジェクトチップ情報、プロジェクトコード、車種キーを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
設定メモリから前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップは、
現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、ローカルメモリに記憶された、前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、
現在のアップグレードモードが前記開発者モードに対応していない場合、リモートサーバに記憶された、前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、を含み、
前記ローカルメモリ及び前記リモートサーバには、いずれも車種情報とアップグレードプロセス関連情報との設定マッピング関係が記憶されることを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
ローカルメモリに記憶された、前記第1車種情報に対応する第1アップグレードプロセス関連情報を取得するステップの前に、
現在のアップグレードモードが前記開発者モードに対応する場合、前記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、前記第1車種情報を取得するステップと、
アップグレードプロセス関連情報を編集する操作に応答して、対応するアップグレードプロセス関連情報を取得するステップと、
前記第1車種情報と取得されたアップグレードプロセス関連情報とのマッピング関係を構築し、構築されたマッピング関係を前記ローカルメモリに記憶するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップは、
現在のアップグレードモードが
開発者モードに対応する場合、前記第1アップグレードプロセス関連情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報と、設定されたテスト異常状況とに基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップを含むことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
設定されたテスト異常状況に基づいて、前記第1車種情報を有する車両に対してECUアップグレード処理を行うステップの後に、
第1アップグレード結果を取得するステップと、
前記第1アップグレード結果が、前記テスト異常状況に対応する設定アップグレード結果と同じであるか否かを決定するステップと、
前記第1アップグレード結果が前記設定アップグレード結果と同じである場合、
ローカルメモリに記憶された設定マッピング関係を
リモートサーバに記憶するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記テスト異常状況は、異常メッセージ、エラーチェックコード、CANバス高負荷、及び連続書き込みを含むことを特徴とする請求項
5に記載の方法。
【請求項8】
設定された第1カプセル化ファイルを取得するステップの前に、
現在のアップグレードモードが開発者モードに対応する場合、前記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、前記第1車種情報を取得するステップと、
アップグレードコンテンツ関連情報を編集する操作に応答して、前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、
前記第1車種情報に対応する設定カプセル化命令に応答して、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、前記第1カプセル化ファイルを取得するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップの後に、
前記第1車種情報と前記第1アップグレードコンテンツ関連情報とのマッピング関係をリモートサーバに記憶するステップと、
前記第1車種情報に対応する選択操作に応答して、前記第1車種情報を取得するステップと、
前記リモートサーバから前記第1車種情報に対応する前記第1アップグレードコンテンツ関連情報を取得するステップと、
取得された前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に基づいて、前記第1車種情報に対応する設定カプセル化命令に応答して、前記第1車種情報及び前記第1アップグレードコンテンツ関連情報に対してカプセル化処理を行って、前記第1カプセル化ファイルを取得するステップを実行するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
メモリ(520)及びプロセッサ(510)を含み、前記メモリ(520)は、コンピュータプログラムを記憶し、前記プロセッサ(510)は、前記コンピュータプログラムを実行して、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実現する、ECUアップグレード装置(500)。
【請求項11】
ホストコンピュータ(610)及び車両(620)を含み、
前記ホストコンピュータ(610)は、請求項10に記載のECUアップグレード装置(500)を含み、
前記車両(620)は、ECUを含む、ことを特徴とするECUアップグレードシステム(600)。
【請求項12】
請求項1~9のいずれか一項に記載の方法をプロセッサに実現させるコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】