(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】静電型アプリケータ用の使い捨てカートリッジ、システム、およびその方法
(51)【国際特許分類】
A61M 37/00 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
A61M37/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518587
(86)(22)【出願日】2023-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 US2023034044
(87)【国際公開番号】W WO2024073003
(87)【国際公開日】2024-04-04
(32)【優先日】2022-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2023-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523101969
【氏名又は名称】オクテット メディカル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Octet Medical, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ライト、 クリフォード エー.
(72)【発明者】
【氏名】エルサビー、 カイル
(72)【発明者】
【氏名】ライスマン、 ベン
(72)【発明者】
【氏名】ローレンス、 ロン
(72)【発明者】
【氏名】オルトゥノ、 ダン
(72)【発明者】
【氏名】ブレイナード、 グステン
(72)【発明者】
【氏名】ウォルド、 マシュー マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、 マイケル
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA80
4C267CC01
4C267HH22
(57)【要約】
静電型アプリケータ用の使い捨て流体送達システム。システムは、空気供給ポート、電圧ポート、および送達出口を備えるノズルハウジングを含む。電圧ワイヤは、送達出口と流体連通する送達チューブと連通する接点を有する。シリンジは、バレル部分と、バレル部分内から送達チューブを通って流体を前進させるように構成されたプランジャとを含む。カートリッジハウジングは、ノズルハウジング、電圧ワイヤ、およびシリンジを少なくとも部分的に囲むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電型アプリケータ用の使い捨て流体送達システムであって、
空気供給ポート、電圧ポート、および送達出口を含むノズルハウジングと、
前記送達出口と流体連通する送達チューブと連通する接点を含む電圧ワイヤであって、高電圧モジュールと電気的に連通し、前記送達チューブ内の流体内容物を静電的に帯電させるように構成された、電圧ワイヤと、
バレル部分、及び前記バレル部分内から前記送達チューブを通して流体を前進させるように構成されたプランジャを含むシリンジと、
前記ノズルハウジング、前記電圧ワイヤ、及び前記シリンジを少なくとも部分的に囲むカートリッジハウジングと
を含む、使い捨て流体送達システム。
【請求項2】
前記電圧ポートと電気的に連通する電圧チューブをさらに含み、
前記電圧ワイヤは、前記送達チューブと連通する前記接点と前記カートリッジハウジングの壁の接触ポートとの間を通る、請求項1の使い捨て流体送達システム。
【請求項3】
前記シリンジは、消毒薬、殺菌溶液、鎮痛薬、エキソソーム、生物製剤、および/または液体包帯溶液のうちの1つまたは複数を含む内容物を収容している、請求項2の使い捨て流体送達システム。
【請求項4】
前記カートリッジハウジングは、成形可能なプラスチック材料であり、
前記カートリッジハウジングは、成形可能なプラスチックの複数の接続可能なセクションを含む、請求項1の使い捨て流体送達システム。
【請求項5】
前記電圧ワイヤの前記接点は、前記送達チューブの外面を少なくとも部分的に囲んで、約1V~約40kVの電位を提供するワイヤループを含む、請求項1の使い捨て流体送達システム。
【請求項6】
前記電圧ワイヤの前記接点は、前記送達チューブと物理的に接触して、約1V~約40kVの電位を提供する、請求項1の使い捨て流体送達システム。
【請求項7】
前記送達チューブは、前記シリンジおよび前記ノズルハウジングとともに組み立てられるとき、前記空気供給ポートから空気を受け取り、前記シリンジの前記バレル部分から流体を受け取り、前記電圧ワイヤによって均等に帯電された流体を排出するように構成される、請求項1の使い捨て流体送達システム。
【請求項8】
前記カートリッジハウジングを受け入れるようなサイズおよび形状のカートリッジチャンバを含む再使用可能な静電型アプリケータをさらに含み、
前記再使用可能な静電型アプリケータは、
前記電圧ワイヤと電気的に連通するように構成された高電圧モジュールと、
前記カートリッジチャンバに近接して配置されるピストンであって、前記カートリッジハウジングが前記カートリッジチャンバとともに組み立てられるとき、前記カートリッジハウジング内に封入された前記プランジャを前進させるように構成されたピストンと
を含む、請求項1の使い捨て流体送達システム。
【請求項9】
前記再使用可能な静電型アプリケータは、
前記ピストンを動かすように構成されたモータと、
1つまたは複数のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと
を備え、
前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記再使用可能な静電型アプリケータに、
起動信号を受信させ、
前記ピストンを作動させるために前記モータに制御信号を出力させ、
前記高電圧モジュールから前記電圧ワイヤに電圧を供給するためにスイッチに制御信号を出力させる、請求項8の使い捨て流体送達システム。
【請求項10】
前記再使用可能な静電型アプリケータは、
電圧源を含むハウジングベースと、
前記カートリッジチャンバを含むデバイスハウジングと、
前記ハウジングベースと前記デバイスハウジングとの間に延びるハンドルと
を備える、請求項9の使い捨て流体送達システム。
【請求項11】
処置溶液を標的部位に送達するための静電型アプリケータシステムであって、
可搬式の再使用可能な静電型アプリケータと、
使い捨てカートリッジと
を含み、
前記可搬式の再使用可能な静電型アプリケータは、
手持ち式に構成されたデバイスハウジングと、
ピストンを駆動するように構成された前記デバイスハウジング内のモータと、
前記デバイスハウジング内の電圧源と、
前記電圧源に電気的に接続された高電圧モジュールと、
カートリッジチャンバと
を含み、
前記使い捨てカートリッジは、前記カートリッジチャンバに取り外し可能に挿入可能であり、
前記使い捨てカートリッジは、
空気供給ポート、電圧ポート、および送達出口を含むノズルハウジングと、
前記送達出口と流体連通する送達チューブと連通する接点を含む電圧ワイヤと、
バレル部分、および前記バレル部分内から前記送達チューブを通って流体を前進させるように構成されたプランジャを含むシリンジと、
前記ノズルハウジング、前記電圧ワイヤ、および前記シリンジを少なくとも部分的に囲むカートリッジハウジングと
を含む、静電型アプリケータシステム。
【請求項12】
前記カートリッジチャンバは壁を含み、
前記壁は、
前記高電圧モジュールと電気的に連通する高電圧接点と、
前記デバイスハウジング内に配置されたポンプと流体連通する空気供給ポートと
を含み、
前記電圧ワイヤは、前記壁の前記高電圧接点と電気的に連通し、
前記電圧ワイヤの前記接点は、前記送達チューブの外面と物理的に接触して、約1V~約40kVの電位を提供する、請求項11の静電型アプリケータシステム。
【請求項13】
前記送達チューブは、前記シリンジおよび前記ノズルハウジングとともに組み立てられるとき、前記空気供給ポートから空気を受け取り、前記シリンジの前記バレル部分から流体を受け取り、前記電圧ワイヤによって均等に帯電された流体を排出するように構成される、請求項11の静電型アプリケータシステム。
【請求項14】
前記HVモジュールは、前記HVモジュールが回転ダイオードの向きに応じて正高電圧と負高電圧の両方を生成するように構成されるように、複数の前記回転ダイオードを備える、請求項11の静電型アプリケータシステム。
【請求項15】
前記HVモジュールは、第1の正高電圧乗算器システムおよび第2の負高電圧乗算器システムを含む回路基板を備える、請求項11の静電型アプリケータシステム。
【請求項16】
前記再使用可能な静電型アプリケータは、
1つまたは複数のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと
を含み、
前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記再使用可能な静電型アプリケータに、
起動信号を受信することと、
(a)前記電圧ワイヤを介した前記高電圧モジュールから前記送達チューブへの電位、(b)前記使い捨てカートリッジの前記ピストンおよび前記プランジャの位置、および/または(c)前記デバイスハウジングから前記空気供給ポートへの空気流を調整するポンプ、を制御するモータに制御信号を出力することと
を行わせる、請求項11の静電型アプリケータシステム。
【請求項17】
前記使い捨てカートリッジは、前記シリンジおよび/または前記使い捨てカートリッジの別の流体リザーバ内に格納されている内容物の1つまたは複数の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含み、
前記再使用可能な静電型アプリケータの前記1つまたは複数のプロセッサは、前記使い捨てカートリッジの前記内容物に関する情報を取得するために前記内蔵メモリと通信し、流量、電位、およびノズル設定のうちの少なくとも1つを制御するように構成される、請求項16の静電型アプリケータシステム。
【請求項18】
前記静電型アプリケータシステムの動きの検出に応答して、前記1つまたは複数のプロセッサに動き信号を出力するように構成された加速度計と、
前記1つまたは複数のプロセッサが前記動き信号を受信したことに応答して、前記1つまたは複数のプロセッサからのウェイク信号によって起動される前記静電型アプリケータシステム上の表示画面と
をさらに備え、
前記起動信号は、前記表示画面へのユーザ入力である、請求項17の静電型アプリケータシステム。
【請求項19】
静電型アプリケータシステムを動作させる方法であって、
第1の使い捨てカートリッジを前記静電型アプリケータシステムのチャンバハウジングに挿入することと、
前記静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させること、および前記第1の使い捨てカートリッジの送達チューブに電位を送達させることを引き起こすことと
を含み、
前記挿入によって、
前記第1の使い捨てカートリッジ内の電圧ワイヤの第1の端の電圧接点が、前記静電型アプリケータシステムの電圧接点に接触し、
前記第1の使い捨てカートリッジ内の空気供給チューブの第1の端が、前記静電型アプリケータシステムの空気供給と流体接続し、
前記第1の使い捨てカートリッジ内の、第1の流体を収容しているシリンジのプランジャが、前記静電型アプリケータシステムのピストンと整列する、方法。
【請求項20】
前記第1の使い捨てカートリッジは、前記第1の流体の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含み、
前記第1の使い捨てカートリッジを前記チャンバハウジングに挿入することにより、前記動作パラメータが静電型アプリケータシステムのメモリに送信されることが引き起こされ、
前記動作パラメータは、前記それぞれの使い捨てカートリッジの前記モータの速度、空気の取り入れ、および前記送達チューブに印加される電圧、のうちの少なくとも1つを含む、請求項19の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年9月29日に出願された米国仮特許出願第63/411,334号および2023年2月16日に出願された米国非仮特許出願第18/110,854号の優先権および利益を主張し、各々の内容は、以下に完全に記載されているかのようにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の解決策は、1つまたは複数の医薬品(例えば、1つまたは複数の生物製剤、ポリマー紡糸創傷被覆材、消毒薬、または麻酔薬)を処置部位(例えば、対象の創傷面)に適用するためのデバイス、システム、および方法に関する。より具体的には、デバイス、システム、および方法は、様々な溶液を収容するための使い捨てカートリッジを備えた静電型アプリケータデバイスに向けられている。
【背景技術】
【0003】
感染性疾患は、救急車、病院、臨床現場、および生活支援施設などの他の領域など、安全であるべき場所で頻繁に感染する。実際、これらのヘルスケア関連感染症(HAI)は、患者の安全に対する大きな脅威をもたらし、不必要な経済的負担を引き起こす。例えば、HAIに大きく寄与する手術部位感染は、患者に痛みおよび不快感を引き起こす可能性があるだけでなく、入院の長期化および/または入院の繰り返しにつながる可能性もある。患者の治療および感染の回避に役立つ抗菌および/または鎮痛化合物が多数利用可能である。しかしながら、これらの化合物の普及にもかかわらず、現在の送達方法はしばしば有効性が欠如していることが多い。
【0004】
例えば、経口投与および静脈内投与は、人体の特定の領域での重度の痛みを効果的に制御または治療するには不十分であることが多く、高濃度の用量を与えると有害事象につながる可能性がある。経口投与および静脈内投与に関連するいくつかの問題を克服するために、ヒドロゲルなどの送達ビヒクルが、小分子薬物、ペプチド、および細胞を含む様々な治療薬の放出に対する空間的および時間的制御を提供するために開発されている。しかしながら、ヒドロゲルはまた、高価で滅菌が困難であることを含む、特定の望ましくない特性を持っていることがある。
【0005】
より最近では、電気噴霧は、潜在的な生物医学的用途を有する技術として浮上している。電気噴霧は、流体が静電型噴霧器から排出されるときに流体に静電荷を提供することを含む。電場は、排出された液体を、例えばミクロンオーダーの小さな液滴に分解させることができ、この液滴は、少ない溶液で処置部位に比較的均一に結合することができる。とはいえ、消毒薬および/または鎮痛薬を含むすべての溶液が同じ静電条件に等しく応答するわけではなく、溶液の粘度および/または誘電特性の違いにより、静電型噴霧器デバイスに異なる最適な構成が必要になる可能性がある。現在の静電型噴霧器デバイスは、1台の静電型噴霧器デバイス内で様々な種類の異なる溶液に対応できるモジュール式システムを提供していない。
【0006】
本開示は、当技術分野のこれらおよび他の問題を解決する。
【発明の概要】
【0007】
本開示の主題は、内容物を使い捨てカートリッジ(例えば、カートリッジに収容さている処置溶液)から患者の処置部位に放出するための静電型アプリケータである。
【0008】
いくつかの例では、静電型アプリケータ用の使い捨て流体送達システムが開示される。システムは、空気供給ポート、電圧ポート、および送達出口を含むノズルハウジングを含むことができる。電圧ワイヤは、送達出口と流体連通する送達チューブと連通する接点を含むことができ、電圧ワイヤは、高電圧モジュールと電気的に連通し、送達チューブ内の流体内容物を静電的に帯電させるように構成される。シリンジは、バレル部分と、バレル部分内から送達チューブを通って流体を前進させるように構成されたプランジャとを含むことができる。カートリッジハウジングは、ノズルハウジング、電圧ワイヤ、およびシリンジを少なくとも部分的に囲むことができる。
【0009】
いくつかの例では、電圧チューブは電圧ポートと電気的に連通しており、電圧ワイヤは送達チューブと連通する接点とカートリッジハウジングの壁の接触ポートとの間を通る。
【0010】
いくつかの例では、電圧チューブおよび電圧ワイヤは、略S字形状を含む。
【0011】
いくつかの例では、電圧チューブおよび電圧ワイヤは、略湾曲形状を含む。
【0012】
いくつかの例では、電圧チューブおよび電圧ワイヤは、直線形状を含む。
【0013】
いくつかの例では、シリンジは、消毒薬、殺菌溶液、鎮痛薬、エキソソーム、生物製剤、および/または液体包帯溶液のうちの1つまたは複数を含む流体を収容する。
【0014】
いくつかの例では、鎮痛薬は、リドカイン、レボブピバカイン、アセメタシン、ケトロラックおよびセフタジジムのうちの1つまたは複数を含む。
【0015】
いくつかの例では、生物製剤は、幹細胞および/または哺乳動物細胞のうちの1つまたは複数を含む。
【0016】
いくつかの例では、カートリッジハウジングは成形可能なプラスチック材料である。
【0017】
いくつかの例では、カートリッジハウジングは、単一の一体型構成要素を作成するために接続可能な成形可能なプラスチックの複数のセクションを含む。
【0018】
いくつかの例では、電圧ワイヤの接点は、送達チューブの外面を少なくとも部分的に囲んで、約1V~約40kVの電位を提供するワイヤループを含む。
【0019】
いくつかの例では、電圧ワイヤの接点は、送達チューブの外面と物理的に接触して、約1V~約40kVの電位を提供する。
【0020】
いくつかの例では、送達チューブは、シリンジおよびノズルハウジングと組み立てられると、空気供給ポートから空気を受け取り、シリンジのバレル部分から流体を受け取り、電圧ワイヤによって均等に帯電された流体を排出するように構成される。
【0021】
いくつかの例では、使い捨てカートリッジは、空気供給ポートに接続された空気供給チューブを含む。
【0022】
いくつかの例では、システムは、カートリッジハウジングを受け入れるようなサイズおよび形状のカートリッジチャンバを含む再使用可能な静電型アプリケータを含み、再使用可能な静電型アプリケータは、電圧ワイヤと電気的に連通するように構成された高電圧モジュールを含む。ピストンは、カートリッジチャンバに近接して配置され、カートリッジハウジングがカートリッジチャンバと組み立てられると、カートリッジハウジング内に封入されたプランジャを前進させるように構成され得る。
【0023】
いくつかの例では、再使用可能な静電型アプリケータは、ピストンを動かすように構成されたモータと、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、再使用可能な静電型アプリケータに起動信号を受信させ、ピストンを作動させるためにモータに制御信号を出力させ、高電圧モジュールから電圧ワイヤに電圧を供給するためにスイッチに制御信号を出力させる命令を記憶するメモリとを含む。
【0024】
いくつかの例では、モータは、ステッパモータ、リニアアクチュエータ、ウォームギアモータ、および/または遊星ギアモータである。
【0025】
いくつかの例では、モータは、加えられた力による運動伝達を使用する駆動可能なアクチュエータシステムである。
【0026】
いくつかの例では、再使用可能な静電型アプリケータは表示画面を含み、起動信号は表示画面へのユーザ入力である。
【0027】
いくつかの例では、再使用可能な静電型アプリケータはアクチュエータをさらに含み、起動信号はアクチュエータによって受け取られるユーザ入力である。
【0028】
いくつかの例では、再使用可能な静電型アプリケータは、電圧源を含むハウジングベースと、カートリッジチャンバを含むデバイスハウジングと、ハウジングベースとデバイスハウジングとの間に延びるハンドルとを含む。
【0029】
いくつかの例では、カートリッジチャンバは、アクチュエータが水平に対してカートリッジチャンバの下に配置されるように、デバイスハウジング内に配置される。
【0030】
いくつかの例では、再使用可能な静電型アプリケータはワイヤレスアンテナを含み、起動信号は遠隔外部ユーザデバイスから受信するワイヤレス信号である。
【0031】
いくつかの例では、処置溶液を標的部位に送達するための静電型アプリケータシステムが開示される。システムは、手持ち式に構成されたデバイスハウジングと、ピストンを駆動するように構成されたデバイスハウジング内のモータと、デバイスハウジング内の電圧源と、電圧源に電気的に接続された高電圧モジュールと、カートリッジチャンバとを含む可搬式の再使用可能な静電型アプリケータを含むことができる。使い捨てカートリッジは、カートリッジチャンバに取り外し可能に挿入可能であり、使い捨てカートリッジは、空気供給ポート、電圧ポート、および送達出口を含むノズルハウジングを含む。電圧ワイヤは、送達出口と流体連通する送達チューブと連通する接点が設けられている。シリンジは、バレル部分と、バレル部分内から送達チューブを通って流体を遠位に前進させるように構成されたプランジャとが設けられている。ノズルハウジング、電圧ワイヤ、およびシリンジを少なくとも部分的に囲むカートリッジハウジングが含まれる。
【0032】
いくつかの例では、電圧ワイヤおよび電圧チューブは、カートリッジハウジング内の直線形状および/または湾曲形状または略S字形状を含む電圧ワイヤを含む。
【0033】
いくつかの例では、カートリッジハウジングは成形可能なプラスチック材料である。
【0034】
いくつかの例では、カートリッジハウジングは、成形可能なプラスチックの複数の接続されたセクションを含む。
【0035】
いくつかの例では、カートリッジチャンバは、高電圧モジュールと電気的に連通する高電圧接点と、デバイスハウジング内に配置されたポンプと流体連通する空気供給ポートとを含む壁を含む。電圧ワイヤは、壁の高電圧接点と電気的に連通することができる。電圧ワイヤの接点は、送達チューブの外面と物理的に接触して、約1V~約40kVの電位を提供することができる。
【0036】
いくつかの例では、HVモジュールは、HVモジュールが回転ダイオードの向きに応じて正高電圧と負高電圧の両方を生成するように構成されるように、複数の回転ダイオードを含む。
【0037】
いくつかの例では、HVモジュールは、第1の正高電圧乗算器システムおよび第2の負高電圧乗算器システムを含む回路基板を含む。
【0038】
いくつかの例では、送達チューブは、シリンジ、ノズルハウジングと組み立てられると、空気供給ポートから空気を受け取り、シリンジのバレル部分から流体を受け取り、電圧ワイヤによって均等に帯電された流体を排出するように構成される。
【0039】
いくつかの例では、デバイスハウジングはハンドルを含み、電圧源はデバイスハウジングのハウジングベース内に配置され、ハンドルはデバイスハウジングとハウジングベースとの間に配置される。
【0040】
いくつかの例では、再使用可能な静電型アプリケータは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、再使用可能な静電型アプリケータに起動信号を受信させ、(a)電圧ワイヤを介した高電圧モジュールから送達チューブへの電位、(b)使い捨てカートリッジのピストンおよびプランジャの位置、および/または(c)空気供給チューブを介したデバイスハウジングから空気供給ポートへの空気流を調整するポンプ、を制御するモータに制御信号を出力させる命令を記憶するメモリとを含む。
【0041】
いくつかの例では、使い捨てカートリッジは、シリンジおよび/または使い捨てカートリッジの別の流体リザーバ内に格納されている内容物の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含み、再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサは、使い捨てカートリッジの内容物に関する情報を取得するために内蔵メモリと通信し、流量、電位、およびノズル設定のうちの少なくとも1つを制御するように構成される。
【0042】
いくつかの例では、使い捨てカートリッジは、シリンジおよび/または使い捨てカートリッジの別の流体リザーバ内に格納されている内容物の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含む。再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサは、使い捨てカートリッジの内容物に関する情報を取得するために内蔵メモリと通信し、モータ速度、空気の取り込み、および/または印加電圧を制御するように構成される。
【0043】
いくつかの例では、メモリは、静電型アプリケータシステムのプロセッサに組み込まれ、静電型アプリケータシステムを動作させるための動作命令を含む。
【0044】
いくつかの例では、近距離無線通信(NFC)タグがメモリを含む。
【0045】
いくつかの例では、命令は、使い捨てカートリッジの動作パラメータに関するNFCの情報を読み取ることと、NFCの読み取られた情報の少なくとも一部(例えば、内容物の識別情報、容量などの情報)を表示画面に表示することとをさらに含む。いくつかの態様では、情報は、静電型アプリケータシステムのプロセッサによってNFCに書き込むことができる。
【0046】
いくつかの例では、アプリケータは、表示画面を含み、起動信号は表示画面へのユーザ入力である。
【0047】
いくつかの例では、アプリケータはアクチュエータを含み、起動信号はアクチュエータによって受け取られるユーザ入力である。
【0048】
いくつかの例では、アプリケータは、アプリケータのCPU内に通信システムを含む。通信システムは、ワイヤレスアンテナを含むことができ(例えば、1つまたは複数のトランシーバが、短距離ワイヤレス通信接続と互換性を有することができる)、起動信号は、外部ユーザデバイスから受信するワイヤレス信号である。
【0049】
いくつかの例では、アプリケータは、静電型アプリケータシステムの動きの検出に応答して、1つまたは複数のプロセッサに動き信号を出力するように構成された加速度計を含む。
【0050】
いくつかの例では、アプリケータは、1つまたは複数のプロセッサが動き信号を受信したことに応答して、1つまたは複数のプロセッサからのウェイク信号によって起動される静電型アプリケータシステム上の表示画面を含み、起動信号は、表示画面へのユーザ入力である。
【0051】
いくつかの例では、静電型アプリケータシステムは、システムと意図される標的との間の距離を検出するように構成された近接センサをさらに含む。制御信号の1つは、距離が所定の距離閾値内にあることに応答してモータに出力される。いくつかの例では、所定の距離閾値は、約2インチ~約18インチであり得るが、最も好ましくは約4インチ~約6インチである。制御信号のうちの1つは、距離が所定の距離閾値内にあることに応答して、静電型アプリケータシステムの電圧を制御するためにスイッチに出力される。
【0052】
いくつかの例では、静電型アプリケータシステムは、システムと意図される標的との間の距離を検出するように構成された近接センサをさらに含み、制御信号の1つは、距離が所定の距離閾値よりも大きいかまたは小さいことに応答して、モータの動作を防止するために出力される。
【0053】
いくつかの例では、静電型アプリケータシステムは、システムと意図される標的との間の距離を検出するように構成された近接センサをさらに含み、制御信号の1つは、距離が所定の距離閾値よりも大きいかまたは小さいことに応答して、静電型アプリケータシステムの電圧の送達を防止するためにスイッチに出力される。
【0054】
いくつかの例では、静電型アプリケータシステムを動作させるための方法が開示される。方法は、第1の使い捨てカートリッジ内の電圧ワイヤの第1の端の電圧接点が静電型アプリケータシステムの電圧接点に接触し、第1の使い捨てカートリッジ内の空気供給ポートの第1の端が、静電型アプリケータシステムの空気供給ポートと流体接続し、第1の使い捨てカートリッジ内の、第1の流体を収容しているシリンジのプランジャが、静電型アプリケータシステムのピストンと整列するように、第1の使い捨てカートリッジを静電型アプリケータシステムのチャンバハウジングに挿入することを含むことができる。方法は、静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させることと、電位を第1の使い捨てカートリッジの送達チューブに送達させることとを含むことができる。
【0055】
いくつかの例では、モータを作動させることおよび電位を送達させることにより、第1の流体を、送達チューブを通してシリンジから前進させ、静電的に帯電された霧化流体液滴として所定の噴霧パターンで標的部位に噴霧させる。いくつかの態様では、標的部位は、液滴に対して逆に帯電されてもよい。いくつかの態様では、最大電位経路は、標的部位と帯電された液滴との間にあり得るが、標的部位は特に逆に帯電されていなくてもよい。
【0056】
いくつかの例では、モータを作動させることおよび電位を送達させることにより、第1の流体を、送達チューブを通してシリンジから前進させ、所定の噴霧パターンで運ばれる静電的に帯電された霧化流体液滴として逆に帯電された標的部位に噴霧させる。
【0057】
いくつかの例では、方法は、第1の使い捨てカートリッジをチャンバハウジングから取り外すことと、第2の使い捨てカートリッジをチャンバハウジングに挿入することであって、第2の使い捨てカートリッジが第2の流体を収容する、こととを含むことができる。
【0058】
いくつかの例では、第2の使い捨てカートリッジは、電気紡糸用に構成される。方法は、第2の使い捨てカートリッジのシリンジの第2の流体が、電気紡糸繊維として第2の使い捨てカートリッジの送達チューブによって、第2の流体から標的部位へ(例えば、所定の速度および/または放出パターンで)送達されるように、静電型アプリケータシステムへの第2の起動入力によって、モータを作動させることと、電位を第2の使い捨てカートリッジの送達チューブに送達させることを含むことができる。いくつかの例では、第2の流体は、電気紡糸繊維が形成される前に、その中に繊維を懸濁させることができる。
【0059】
いくつかの例では、第1の使い捨てカートリッジおよび第2の使い捨てカートリッジは各々、第1の流体および第2の流体のそれぞれの動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含み、第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジのいずれかをチャンバハウジングに挿入すると、動作パラメータを静電型アプリケータシステムのメモリに送信させ、動作パラメータは、それぞれの使い捨てカートリッジのモータの速度、空気の取り入れ、および送達チューブに印加される電圧を含む。
【0060】
いくつかの例では、方法は、チャンバハウジングに第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジの一方を挿入すると、第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジの動作パラメータの情報に関連付けられたレジストリに、使用済みカートリッジであるとしてタグ付けすることと、第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジが使用済みカートリッジであると判定すると、モータが作動すること、および/または電位が第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジの送達チューブに送達されることを防止することとを含むことができる。
【0061】
いくつかの例では、第1の使い捨てカートリッジと第2の使い捨てカートリッジは、異なる流体を収容している。
【0062】
いくつかの例では、第1の使い捨てカートリッジと第2の使い捨てカートリッジは、それぞれのノズルハウジング、それぞれの使い捨てカートリッジ内に格納されている第1の流体、および/または第2の流体に応じて、異なる電圧ワイヤおよび異なる送達チューブのうちの少なくとも一方を含む。
【0063】
いくつかの例では、起動入力を提供することは、第1の流体に関する情報を静電型アプリケータシステムの表示画面に入力することと、表示画面に入力を提供することとを含む。
【0064】
いくつかの例では、方法は、短距離ワイヤレス接続を介して、静電型アプリケータシステムを外部ユーザデバイスにペアリングすることを含み、起動入力を提供することは、第1の流体に関する情報を外部ユーザデバイスに入力することと、外部ユーザデバイスの表示画面に入力を提供することとを含む。
【0065】
いくつかの例では、静電型アプリケータシステムを動作させるためのコンピュータで実行される方法が開示される。方法は、静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させること、および/または使い捨てカートリッジの電圧ワイヤを介して、静電型アプリケータシステムの高電圧モジュールから、静電型アプリケータシステムのチャンバハウジングに取り外し可能に取り付けられた使い捨てカートリッジの送達チューブに電位を送達させることと、モータがシリンジのプランジャを付勢することによって、送達チューブを通ってシリンジから使い捨てカートリッジの流体内容物を前進させることと、電圧ワイヤによって、送達チューブ内の流体内容物を静電的に帯電させることと、静電的に帯電された流体内容物を使い捨てカートリッジのノズルアセンブリから処置部位に放出することとを含む。
【0066】
いくつかの例では、方法は、電圧ワイヤによって、送達チューブの近位にあるシリンジのバレル部分内の流体内容物を静電的に帯電させることを含むことができる。
【0067】
いくつかの例では、ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップは、静電的に帯電された流体内容物を、標的部位上への所定の噴霧パターンで液滴に霧化するように、静電型アプリケータシステムの空気供給部から使い捨てカートリッジ内への空気の取り入れを制御することを含む。
【0068】
いくつかの例では、ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップは、静電的に帯電された流体内容物から電気紡糸繊維として送達されることを含む。
【0069】
いくつかの例では、方法は、近接センサによって、静電型アプリケータシステムと意図される標的との間の距離を検出することと、距離が所定の距離閾値内にあることに応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることとを含む。
【0070】
いくつかの例では、方法は、近接センサによって、静電型アプリケータシステムと意図される標的との間の距離を検出することと、距離が所定の距離閾値よりも大きいかまたは小さいことに応答して、モータの作動を防止することおよび/または高電圧モジュールが電位を送達することを防止することとを含む。
【0071】
いくつかの例では、方法は、1つまたは複数のプロセッサが動き信号を受信したことに応答して、静電型アプリケータシステムの1つまたは複数のプロセッサからのウェイク信号を、静電型アプリケータシステム上の表示画面によって起動することと、ウェイク信号に応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることとを含む。
【0072】
いくつかの例では、使い捨てカートリッジは、シリンジ内に格納されている流体内容物の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含む。この点において、方法は、再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサによって、使い捨てカートリッジの流体内容物に関する情報を取得するために、内蔵メモリと通信することと、使い捨てカートリッジの1つまたは複数の動作パラメータを制御するように、流量、電位、およびノズル設定のうちの少なくとも1つを制御することであって、1つまたは複数の動作パラメータが、モータ速度、空気の取り込み、および/または使い捨てカートリッジの印加電圧を含む、こととを含むことができる。
【0073】
いくつかの例では、メモリは、静電型アプリケータシステムのプロセッサに組み込まれ、静電型アプリケータシステムを動作させるためのコンピュータで実行される方法の動作命令を含む。
【0074】
いくつかの例では、静電型アプリケータシステムを動作させるためのシステムが開示される。システムは、命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、命令を実行して動作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサとを含むことができる。いくつかの態様では、動作は、静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させること、および/または使い捨てカートリッジの電圧ワイヤを介して、静電型アプリケータシステムの高電圧モジュールから、静電型アプリケータシステムのチャンバハウジングに取り外し可能に取り付けられた使い捨てカートリッジの送達チューブに電位を送達させることと、モータがシリンジのプランジャを付勢することによって、送達チューブを通ってシリンジから使い捨てカートリッジの流体内容物を前進させることと、電圧ワイヤによって、送達チューブ内にある流体内容物を静電的に帯電させることと、静電的に帯電された流体内容物を使い捨てカートリッジのノズルアセンブリから処置部位に放出することとを含むことができる。
【0075】
いくつかの例では、ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップは、静電的に帯電された流体内容物を、逆に帯電された標的部位上への所定の噴霧パターンで液滴に霧化するように、静電型アプリケータ内の空気ポンプから使い捨てカートリッジ内への空気の取り入れを制御することを含む。
【0076】
いくつかの例では、ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップは、静電的に帯電された流体内容物から、電位差を有する標的部位上に、所定の速度および/またはパターンで電気紡糸繊維として送達されることを含む。
【0077】
いくつかの例では、動作は、近接センサによって、静電型アプリケータシステムと意図される標的との間の距離を検出することと、距離が所定の距離閾値内にあることに応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることとを含む。
【0078】
いくつかの例では、動作は、1つまたは複数のプロセッサが動き信号を受信したことに応答して、静電型アプリケータシステムの1つまたは複数のプロセッサからのウェイク信号を、静電型アプリケータシステム上の表示画面によって起動することと、ウェイク信号に応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることとを含む。
【0079】
いくつかの例では、使い捨てカートリッジは、シリンジ内に格納されている流体内容物の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含む。この点において、動作は、再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサによって、使い捨てカートリッジの流体内容物に関する情報を取得するために、内蔵メモリと通信することと、使い捨てカートリッジの1つまたは複数の動作パラメータを制御するように、流量、電位、およびノズル設定のうちの少なくとも1つを制御することであって、1つまたは複数の動作パラメータが、モータ速度、空気の取り込み、および/または使い捨てカートリッジの印加電圧を含む、こととを含むことができる。
【0080】
いくつかの例では、メモリは、静電型アプリケータシステムのプロセッサに組み込まれ、静電型アプリケータシステムを動作させるためのコンピュータで実行される方法の動作命令を含む。
【0081】
いくつかの例では、プロセッサによって実行されると、静電型アプリケータシステムを動作させるための方法をプロセッサに実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体が開示される。方法は、静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させること、および/または使い捨てカートリッジの電圧ワイヤを介して、静電型アプリケータシステムの高電圧モジュールから、静電型アプリケータシステムのチャンバハウジングに取り外し可能に取り付けられた使い捨てカートリッジの送達チューブに電位を送達させることと、モータがシリンジのプランジャを付勢することによって、送達チューブを通ってシリンジから使い捨てカートリッジの流体内容物を前進させることと、電圧ワイヤによって、送達チューブ内にある流体内容物を静電的に帯電させることと、静電的に帯電された流体内容物を使い捨てカートリッジのノズルアセンブリから処置部位に放出することとを含むことができる。
【0082】
いくつかの例では、ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップは、静電的に帯電された流体内容物を、逆に帯電された標的部位上への所定の噴霧パターンで液滴に霧化するように、静電型アプリケータシステムの空気供給部から使い捨てカートリッジ内への空気の取り入れを制御することを含む。いくつかの例では、所定の噴霧パターンは、同様に帯電され、逆に帯電された標的部位に向かって引き込まれている間に他の液滴から反発される液滴を含むことができる。いくつかの例では、液滴は正に帯電されることができ、標的部位は負に帯電されることができる。いくつかの例では、液滴は負に帯電されることができ、標的部位は正に帯電されることができる。
【0083】
いくつかの例では、ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップは、静電的に帯電された流体内容物から、逆に帯電された標的部位上に、所定の速度および/またはパターンで電気紡糸繊維として送達されることを含む。
【0084】
いくつかの例では、方法は、近接センサによって、静電型アプリケータシステムと意図される標的との間の距離を検出することと、距離が所定の距離閾値内にあることに応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることとを含む。
【0085】
いくつかの例では、方法は、1つまたは複数のプロセッサが動き信号を受信したことに応答して、静電型アプリケータシステムの1つまたは複数のプロセッサからのウェイク信号を、静電型アプリケータシステム上の表示画面によって起動することと、ウェイク信号に応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることとを含む。
【0086】
いくつかの例では、使い捨てカートリッジは、シリンジ内に格納されている流体内容物の1つまたは複数の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含む。方法は、再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサによって、使い捨てカートリッジの流体内容物に関する情報を取得するために、内蔵メモリと通信することと、使い捨てカートリッジの1つまたは複数の動作パラメータを制御するように、流量、電位、およびノズル設定のうちの少なくとも1つを制御することであって、1つまたは複数の動作パラメータが、モータ速度、空気の取り込み、および/または使い捨てカートリッジの印加電圧を含む、こととを含むことができる。
【0087】
前述および関連する目的を達成するために、特定の例示的な態様を、以下の説明および添付の図面に関連して本明細書で説明する。しかしながら、これらの態様は、特許請求される主題の原理が使用され得る様々な方法のうちのいくつかを示すにすぎず、特許請求される主題がこのような態様およびそれらの等価物のすべてを含むことが意図される。他の利点および新規な特徴は、図面と併せて考慮すると、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0088】
本発明の上記およびさらなる態様は、添付の図面と併せて以下の説明を参照してさらに説明され、様々な図において、同様の符号は同様の構造要素および特徴を示す。図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに本発明の原理を示すことに重点が置かれている。図は、本発明のデバイスの1つまたは複数の実装形態を、限定ではなく例としてのみ示す。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【
図1A】例示的なベースと分解状態に置かれる例示的な静電型アプリケータの斜視図を示す。
【
図1B】例示的なベースと分解状態に置かれる
図1Aの例示的な静電型アプリケータの側面図を示す。
【
図1C】例示的なベースと組み当て状態に置かれる
図1Aの例示的な静電型アプリケータの側面図を示す。
【
図3】外側ハウジングの一部分が取り外された状態に置かれる
図1Aの例示的な静電型アプリケータの側面図を示す。
【
図7A】例示的な静電型アプリケータおよび例示的なカートリッジに関する吸気ポートおよび排気ポート内の閉鎖システムを示す、
図3の例示的な態様の拡大断面図を示す。
【
図7B】
図7Aと同様であるが、例示的なバルブシールが開放位置にある拡大断面図を示す。
【
図10B】外側ハウジングの一部分が取り外された
図9A、
図9Bの例示的なカートリッジの側面図を示す。
【
図10C】外側ハウジングが取り外された
図9A、
図9Bの例示的なカートリッジの内部構成要素の分解斜視図を示す。
【
図11A】
図1A、
図1B、
図1C、
図2A、
図2B、
図3の例示的な静電型アプリケータに使用することが考えられる例示的な静電型カートリッジの内部構成要素の斜視図を示し、構成要素は、一対のシリンジおよび静電型ノズルを含む。
【
図12A】
図1A、
図1B、
図1C、
図2A、
図2B、
図3の例示的な静電型アプリケータに使用することが考えられる例示的な静電型カートリッジの内部構成要素の斜視図を示し、構成要素は、一対のシリンジ、少なくとも1つの静電型ノズル、および少なくとも1つの電気紡糸用送達チューブを含む。
【
図13A】
図1A、
図1B、
図1C、
図2A、
図2B、
図3の例示的な静電型アプリケータに使用することが考えられる例示的な静電型カートリッジの内部構成要素の斜視図を示し、構成要素は、Y字形部材で相互接続された一対のシリンジと電気紡糸用送達チューブを含む。
【
図14A】記載の使い捨てカートリッジの本明細書に開示されているノズルのいずれかに使用するように構成された例示的なコーンの側面斜視図を示す。
【
図14B】記載の使い捨てカートリッジの本明細書に開示されているノズルのいずれかに使用するように構成されたもう1つの例示的なコーンの側面斜視図を示す。
【
図14C】記載の使い捨てカートリッジの本明細書に開示されているノズルのいずれかに使用するように構成されたもう1つの例示的なコーンの側面斜視図を示す。
【
図14D】記載の使い捨てカートリッジの本明細書に開示されているノズルのいずれかに使用するように構成されたもう1つの例示的なコーンの側面斜視図を示す。
【
図15】本開示による、静電型および/または電気紡糸デバイスに含めることができる様々な構成要素およびシステムの構成図である。
【
図16】本開示による、
図15のユーザインターフェースの構成図である。
【
図17】本開示による、
図15のコントローラの構成図である。
【
図18】本開示による、静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図19】本開示による、静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図20】本開示による、静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図21】本開示による、静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図22】本開示による、デバイスのステータスに関するフィードバックをユーザに提供する対話型構成要素を有する静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図23】本開示による、デバイスのステータスに関するフィードバックをユーザに提供する対話型構成要素を有する静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図24】本開示による、デバイスのステータスに関するフィードバックをユーザに提供する対話型構成要素を有する静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図25】本開示による、デバイスのステータスに関するフィードバックをユーザに提供する対話型構成要素を有する静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図26】本開示による、デバイスのステータスに関するフィードバックをユーザに提供する対話型構成要素を有する静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図27】本開示による、デバイスのステータスに関するフィードバックをユーザに提供する対話型構成要素を有する静電型アプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図28】本開示による、最適なアプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムの位置決めに関するフィードバックをユーザに提供するために近接センサを使用することの流れ図である。
【
図29】本開示による、例示的なアプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させることの流れ図である。
【
図30】本開示による、例示的なアプリケータおよび使い捨てカートリッジシステムを動作させることの流れ図である。
【
図31】本開示による、例示的な静電型アプリケータシステムを動作させることの流れ図である。
【
図32】本開示の任意の静電型アプリケータシステムを動作させるためのコンピュータで実行される方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0090】
開示の技術の例示的な実施形態を本明細書で詳細に説明しているが、他の実施形態も考えられることを理解されたい。したがって、開示の技術の範囲を、以下の説明に記載する、または図面に示す構成要素の構成および配置の詳細に限定することは意図されていない。開示の技術は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施または実行することができる。
【0091】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の指示対象を含むことにも留意しなければならない。「含む/備える(comprising)」または「収容する/含有する(containing)」または「含む(including)」とは、少なくとも指定された化合物、要素、粒子または方法ステップが組成物または物品または方法中に存在することを意味するが、他の化合物、材料、粒子、方法ステップが指定されたものと同じ機能を有する場合であっても、これら他の化合物、材料、粒子、方法ステップの存在を排除するものではない。
【0092】
本開示では、「約(about)」、「実質的に/ほぼ/略(substantially)」、または「およそ(approximately)」などの相対的な用語は、記載されている値の±10%の可能な変動を示すために使用される。
【0093】
例示的な実施形態を説明する際に、明確にするために用語が使用される。各用語は、当業者によって理解されるように、その最も広い意味を企図し、同様の目的を達成するために同様の方法で動作するすべての技術的等価物を含むことが意図される。方法の1つまたは複数のステップについての言及は、明示的に識別されたそれらのステップの間における追加の方法ステップまたは介在する方法ステップの存在を排除するものではないことも理解されたい。方法のステップは、開示の技術の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載のものとは異なる順序で実行されてもよい。同様に、デバイスまたはシステムの1つまたは複数の構成要素についての言及は、明示的に識別されたそれらの構成要素の間における追加の構成要素または介在する構成要素の存在を排除するものではないことも理解されたい。
【0094】
本明細書で論じるように、「対象」または「患者」の処置部位は、ヒトまたは任意の動物の創傷部位または治療であり得る。動物は、哺乳動物、獣医学的動物、家畜動物またはペット型動物などを含むがこれらに限定されない様々な任意の該当可能な種類であり得ることを理解されたい。一例として、動物は、ヒトに類似した特定の特性を有するように特別に選択された実験動物(例えば、ラット、イヌ、ブタ、サルなど)であり得る。対象は、例えば、任意の該当可能なヒト患者であり得ることを理解されたい。
【0095】
本明細書で論じるように、「オペレータ」は、医師、外科医、看護師、理学療法士、または他のヘルスケア専門家、または任意の他の適切な個人、または対象の処置部位への処置溶液の適用に関連する送達器具を含むことができるが、これらに限定されない。
【0096】
本明細書で論じられるように、「処置溶液」は、1つまたは複数の流体(例えば、液体および/またはエマルジョン溶液、ゲル、および/または混合物)であり得、消毒溶液、殺菌溶液、鎮痛薬、エキソソーム、生物製剤、グルコン酸クロロヘキシジン、ポビドンヨード、および/または液体包帯溶液のうちの1つまたは複数を含み得る。鎮痛薬は、リドカイン、レボブピバカイン、アセメタシン、ケトロラックおよびセフタジジムのうちの1つまたは複数を含むことができる。生物製剤は、幹細胞および/または哺乳動物初代細胞、医薬品、ゲル(例えば、ヒドロゲル)、再構成可能な態様(例えば、1つまたは複数の溶媒と混合可能な非混和性成分および/または凍結乾燥成分)のうちの1つまたは複数を含むことができる。殺菌薬は、1つまたは複数のアルコール、アルデヒド、酸化剤、フェノール、第4級アンモニウム化合物など、抗菌剤、ビグアナイド、鎮痛剤、界面活性剤、および/または創傷清拭成分、または患者の処置部位に送達する(例えば、静電型アプリケータによって適用、噴き付け、および/または噴霧される)ことができる本開示のカートリッジ内に格納することが考えられる任意の他の内容物および/または薬品を含むことができる。処置溶液は、本明細書に開示の成分の任意の濃度または混合物を含むことができる。
【0097】
用語「処置溶液」はまた、1つまたは複数の追跡材料(例えば、処置溶液と混合された追跡可能な態様を有するゲル)を含むことができる。処置溶液は、任意の数の小分子薬物、ペプチド、細胞、および他の治療薬を含むことができる。いくつかの態様では、処置溶液は、1つまたは複数の活性医薬成分、成長因子、栄養因子、エキソソーム、哺乳動物再生細胞、および/または支持マトリックスを含み得る。いくつかの態様では、処置溶液は、リドカイン、レボブピバカイン、アセメタシン、ケトロラックなど、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0098】
「遠位」または「近位」という用語は、基準点(例えば、ユーザ「例えば、治療医または医療介入医」など)に対する位置または方向に関して以下の説明で使用される。「遠位」または「遠位に」は、基準点から離れたまたは基準点から離れる方向の位置である。「近位」または「近位に」または「近接」は、基準点の近くまたは基準点に向かう方向の位置である。
【0099】
痛みおよび感染症対策に対する効果的な治療法の開発にますます多くの関心およびリソースが集中している。痛みおよび感染症を治療する最も一般的な方法は、薬物の経口投与および静脈内(IV)投与を含む。これらの方法は普及しているが、薬物送達方法の有効性が欠如していることが多い。例えば、薬物が経口投与法またはIV投与法を介して投与されると、その治療効果は局所的ではなく全域的になり、すなわち、薬物は局所的な処置部位ではなく患者全体を標的とする。これらの問題のいくつかを克服するために、局所治療など、より具体的にはヒドロゲル化合物などの送達ビヒクルが、小分子薬物、ペプチド、および細胞を含む様々な治療薬の放出に対する空間的および時間的制御を提供するために開発されている。しかしながら、これらの治療にも欠点があり得る。これらの治療薬の合成担体は多くの場合コストが高く、それらは壊れやすいポリマー鎖であるため、溶液/ヒドロゲルの組合せのポリマー鎖を滅菌することは困難であり得る。
【0100】
より最近では、抗菌溶液および/または鎮痛溶液を含む処置溶液を、処置部位に電気噴霧するという概念が検討されている。静電噴霧は、処置溶液を電場にさらして流体を帯電させる技術である。電圧源によって提供される電場は、投与される流体に電荷(例えば、正電荷または負電荷)を生成させることができる。これは、ヒト細胞の自然の静止状態が負の状態(すなわち、負電荷の状態)であるので、生物医学分野において特に有用である。この不均衡は、患者の体内に電気容量を形成する細胞の内外のカリウムおよびナトリウムのイオンによって作り出される。この極性差は、処置部位と噴霧される溶液との間に自然な引力を作り出す。
【0101】
しかしながら、負/正の引力は、静電噴霧の唯一の利点ではない。例えば、流体をこの電場にさらすことにより、小さな液滴(例えば、ミクロンサイズ)を生成し、処置溶液の比較的均一に分散された層を提供することもできる。電荷による電気的応力がその表面張力を超えて液滴に蓄積すると、液滴は崩壊および/または霧化して非常に微細な液滴になり、これはレイリー崩壊またはクーロン分裂として知られている。本明細書で論じるように、「霧化する」という用語は、実質的に液体の溶液を非常に微細な粒子または液滴に変換するプロセスの一部または全部として理解される。溶媒の誘電率または導電率は、微粒子の形態を決定する上で重要な役割を果たすことができる。液体が霧化する方法に影響を及ぼす他の要因としては、蒸気圧、処置溶液の粘度および混和性、溶液に印加される電圧などが挙げられる。
【0102】
電気噴霧器デバイスの先行の設計は、これらの様々なタイプのパラメータを考慮していなかったことに留意されたい。これは、一貫した流量および一貫した電位で一貫した溶液を噴霧するインクジェット噴霧器、塗料噴霧器などの一般的な例を考えると、ほとんどの先行技術の静電型デバイスが、1種類の溶液の噴霧に焦点を当てているためである。さらに、これらの種類の応用は、動作パラメータに焦点を合わせていなかった。本開示は、電気噴霧に使用される構成要素を収容する個別の予め充填された使い捨てカートリッジを提供することによって、処置溶液の投与ごとに無菌状態を維持することができる解決策を提供する。さらに、各使い捨てカートリッジは、個別に調整することができ、および/または再使用可能な静電型アプリケータと通信して、標的の治療に好ましい粒子(例えば、ナノ粒子からマイクロ粒子)液滴を投与するのに必要なパラメータを個別に調整することができる。
【0103】
図面を参照すると、
図1Aは、例示的なベース80と分解状態に置かれる例示的なアプリケータ100を提供する。本開示によれば、アプリケータ100は、使い捨てカートリッジ50と組み合わせて使用することができる。アプリケータ100は、上側部分31、下部にある下側ベース部分30、および部分30と部分31との間のハンドル部分15を含み得るアプリケータハウジング10を含むことができる。また、前方カートリッジ支持部分32は、部分30と部分32との間に配置することができる。いくつかの態様では、部分30と部分32の外面の態様の間に鈍角を形成することができ、ハンドル部分15は部分30および/または部分31に直交することができる。また、手持ち式のピストル形状のデバイスとして示されているが、再使用可能なアプリケータ100がピストル形状の設計を有する必要はない。なぜなら、本明細書の構成要素は、他の電気噴霧器設計、例えば、限定ではないが、完全に円筒形の手持ち式電気噴霧器設計に組み合わせることもできるからである。
【0104】
図3により明確に示すように、部分30は、カートリッジ50のノズルアセンブリ60に電場を生成させるための電位を提供し、および/またはアプリケータ100の構成要素(例えば、CPUおよび/またはHVモジュール86)に電力を供給できる電池Bを収容することができる。電池Bは、例えばリチウムイオン電池などの直流電池を含む1つまたは複数の電池を含むことができる。電池Bは、約1V~約40kVを含むがこれに限定されない、上述の電位を生成するのに十分な電圧を供給することができる。いくつかの例では、範囲は約1V~8kVであり得る。いくつかの例では、電池Bの電圧供給部は、1つまたは複数の充電式電池であり得る。この例では、部分32などのアプリケータ100の態様は、デバイスが使用されていないときに、今度は電池Bの電圧供給部を(例えば、誘導的に)充電できる充電ベース80と係合することができる。部分30は、静電型アプリケータ解放部(図示せず)を押すことによって充電ベース80から取り外されるように構成することができる。いくつかの例では、アプリケータ100は、アプリケータ100の構成要素を起動および/または始動できるアクチュエータ、例えばボタン35を含むことができる。例えば、ボタン35は、直流電池などの充電式モジュール電池を含み得る電池B(
図3参照)から給電を始動することができる。電池Bからの給電を起動および/または始動することによって、システムには、直接充電、誘導充電、間接充電、またはそれらの任意の組合せを介してカートリッジの液体溶液を静電的に帯電されるように電力が供給される。直接充電の場合、カートリッジの液体溶液は、液体溶液が直接接触によって接触して帯電されるように、静電的に帯電された導電性チューブまたは他の導管を通って流れることができる。
【0105】
いくつかの例では、電池Bは、アプリケータ100の高電圧(HV)モジュール86、空気ポンプ83、回路基板64、標的センサ45、モータ90、ユーザインターフェース87、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU))、ならびにカートリッジ50の構成要素に電力を供給することができる。以下でより詳細に説明するように、例えば加速度計、ユーザデバイスからの起動入力などを含む、ボタン35の必要性をなくすことのできる他の特徴をアプリケータ100に含めることができる。
【0106】
アプリケータハウジング10は、以下でより詳細に説明するように、使い捨てカートリッジ50のハウジング49を受け入れるようにサイズおよび位置を決められたカートリッジチャンバ27を含むことができる(
図2A、
図2B、
図3、
図4A、
図4Bを参照)。カートリッジチャンバ27は、ハウジング10の内部構成要素の接続ポートをカートリッジ50の態様(例えば、空気供給ポート)に接続できる遠位段付き部分29を含むことができる。
図1A、
図1B、
図1Cに示す例では、カートリッジチャンバ27を銃型の手持ち式コードレス再使用可能なアプリケータ100の上部に配置しているが、カートリッジチャンバ402をそのように配置する必要はない。例えば、カートリッジチャンバ27は、アプリケータ100の側部(例えば、アプリケータ100のハウジング10の側部、または任意の他の場所)に配置することができる。いくつかの態様では、HVモジュール86は、カートリッジ50の液体溶液を帯電および噴霧するために使用される構成要素に電力を供給するための電気構成要素を含むことができる。例えば、HVモジュール86は、カートリッジ50の液体溶液に印加される電圧を制御するように、電圧ワイヤ92cからカートリッジ50のポート92aを通ってワイヤ92dに電気を供給し、および/またはカートリッジ50からノズルアセンブリ60を通る液体溶液の流量を制御するように、プランジャ71(またはプランジャ71を前進させることを含むシリンジ70を動作させるためのモータ90)を作動させるために電気を供給するために使用される構成要素を含むことができる。
【0107】
いくつかの態様では、HVモジュール86は、周波数、デューティサイクル、および入力電圧を含むがこれらに限定されないカートリッジ50の動作態様を調整するか、あるいは制御して、異なる効率で変動する出力電圧を生成するように構成することができる。いくつかの態様では、HVモジュール86は、出力電圧をモニタリングし、カートリッジ50に使用するために出力を所望の電圧に最適化するために入力パラメータを調整する閉ループシステムであり得る。HVモジュール86はまた、同じ基板を使用して正および/または負の高電圧を生成するように構成することもできる。いくつかの態様では、HVモジュール86は、ハウジング10内で使用される設置面積を最小限に抑えるために両面のプリント回路基板を含むことができる。いくつかの態様では、HVモジュール86は、正の高電圧を生成するための専用モジュールを含むことができる。いくつかの態様では、HVモジュール86は、物理的に回転(例えば、約180°回転)するように構成された複数のダイオードを含む。いくつかの態様では、ダイオードは、システムの動作命令に基づいて回転されるか、あるいはその向きを調整するように構成することができる。このように回転する際に、この例では、HVモジュール86は、HVモジュール86が回転可能なダイオードの向きに応じて正の高電圧および負の高電圧を生成することができるように、乗算器ステージにおいてそのダイオードの極性を反転させるように構成される。いくつかの態様では、HVモジュール86は、第1の正高電圧乗算器システムと、第1の正高電圧乗算器システムとは物理的に別個の第2の負高電圧乗算器システムとを含むことができる。HVモジュール86の各サブシステムは、同じ回路基板上に配置することができ、必要に応じて、アプリケータ100の動作中に選択的に作動可能とすることができる。いくつかの態様では、サブシステムの各々を別々の回路基板上に配置することができる。
【0108】
アプリケータ100は、アプリケータ100の起動、特定の液体処置溶液の電圧、流量、近接度などに関する信号の受信および出力などを容易にすることができる、1つまたは複数のプロセッサ、例えばCPUを含むことができる。
【0109】
ハウジング10内で、アプリケータ100は、ピストン94、およびシリンジ70を作動させる対応するモータ90を含むことができる。ピストン94は、モータ90とHV壁93との間に配置することができる。カートリッジ50は、ハウジング10のチャンバ27に取り付けられると、HV壁93の反対側に配置され得る。いくつかの態様では、カートリッジ50が
図3のように配置されると、プランジャ、ピストン、またはカートリッジ50のシリンジ70のバレル内の他の態様は、ピストン94によってHV壁93を通って前進されて、ノズルアセンブリ60を通ってカートリッジ50の内容物を前進させることができる。いくつかの態様では、モータ90は、ユーザインターフェース87に隣接する部分31内に配置することができる。いくつかの態様では、モータ90は、ステッパモータ、ウォーム駆動モータ、ソレノイドなどとすることができる。モータ90の速度は、カートリッジ50のノズルアセンブリ60によって放出される特定の液体溶液の好ましい流量などの態様に基づいて調整することができる。
【0110】
図3に示すように、ハウジング10は、HVモジュール86の電圧接点92eおよびHV壁93のカートリッジ電圧接点92aに接触する電圧ワイヤ92cを含むことができる。カートリッジ50は、ハウジング10のチャンバ27内に組み立てられると、カートリッジHV接点46を介して電圧接点92aに電気的に接続する(
図4B、
図5A、
図5Bを参照)。動作中、ワイヤ92cは、電池Bによって給電される高電圧モジュール86の電圧供給部との間の電気的接続を提供する。ハウジング20の部分32内(例えば、チャンバ27の下)に、空気ポンプ83が空気供給チューブ81の供給端と接続する。カートリッジ50がチャンバ27に組み立てられると、今度は空気供給チューブ81が、帯電された液滴を噴霧するための空気を提供するようにカートリッジ50の空気供給チューブ76に空気を供給する。空気ポンプ83の空気供給は、別個の空気ホースを必要とせずに高速空気供給を提供することができる。他の実施形態では、ハウジング10は、噴霧用の空気供給を提供する外部空気ホースに接続することができる。
【0111】
アプリケータ100は、液晶(LCD)および/または発光ダイオード(LED)ディスプレイを含み得る、そのユーザインターフェース87を有する表示画面を含むことができる。ユーザインターフェース87の表示画面は、アプリケータ100のオペレータが、カートリッジ50の動作パラメータを含むアプリケータ100のステータスに関する情報を受け取ることを可能にすることができる。例えば、ユーザインターフェース87の表示画面は、アプリケータ100に接続された使い捨てカートリッジ50内にどの種類の液体溶液が入っているかに関する情報を表示することができる。上述したように、この情報は、使い捨てカートリッジ50の内蔵メモリに書き込むことができ、アプリケータ100のCPUは、この情報を受信し、アプリケータ100のオペレータにこの情報を表示することができる。いくつかの態様では、ユーザインターフェース87は、ウェルカムアニメーションを表示し、(後述するように)静電型アプリケータがユーザデバイスに接続されているかどうかを表示し、アプリケータ100が適切に接地されているかどうかを表示し、使い捨てカートリッジ50がカートリッジチャンバ27に装着されているかどうかを表示し、特定の液体溶液にどのパラメータ(例えば、流速、電圧供給、液滴サイズ、意図される標的、意図される患者の状態、推奨される近接度など)が使用されているかを表示することができる。
【0112】
いくつかの例では、ユーザインターフェース87の表示画面はタッチスクリーン機能性も有することができる。例えば、ユーザインターフェース87は、カートリッジ50の電圧ワイヤ92dへの電圧供給を始動するか、あるいは制御し、空気供給チューブ76への空気流を始動するか、あるいは制御し、および/またはノズルアセンブリ60を通ってシリンジ70から流体を排出するようにシリンジ70のプランジャ71を始動するか、あるいは制御するためのアクチュエータとして機能することができる。以下により詳細に説明するように、アクチュエータ35(例えば、機械的トリガ、スイッチ、アクチュエータ、および/またはユーザからの入力を受信し、1つまたは複数の関連する動作を実行するように構成されたグラフィカルユーザインターフェース)および/または外部ユーザデバイスからの信号を含む他の始動機構を使用して流体を噴霧することができる。
【0113】
図4Aを参照すると、カートリッジ50の前方斜視図が提供され、
図4Bはカートリッジ50の後方斜視図を示す。同様に、
図5Aはカートリッジ50の後方下部斜視図を示す。
図5Bは、その外側ハウジング49の一部が取り外されたカートリッジの側面図を示し、
図5Cは、外側ハウジング49が取り外されたカートリッジ50の内部構成要素の分解斜視図を示す。
図5Bはまた、ノズルハウジング60aの詳細図を示す。いくつかの態様では、ハウジング60a全体を、単一の一体形成部品として成形し、および/または複数の部品もしくは部分からモールド成形(例えば、インサートモールド成形)することができることが理解される。ノズルハウジング60aは、送達チューブ61の出口端を収容するようにサイズおよび位置を決められた漏斗形状であり得る遠位端にノズル出口チャネル62を含むことができる。ノズルハウジング60aは、空気供給チューブ76のノズル端およびカートリッジ50の入口ポート59と流体連通する空気入口ポート66を含むことができる。
【0114】
ノズルハウジング60aは、電圧ワイヤ92dおよび対応する電圧チューブ92を送達チューブ61に接続するための電圧キャビティポート69を含むことができる。ポート69の一方の側(例えば、ポート69の最遠位端)は、ワイヤ92dが送達チューブ61に接触するために通ることができる接触部を含むことができる。ポート69の他方の端(例えば、ポート69の近位端)では、ポート69に関連するキャビティは、電圧チューブ92の外面を摩擦嵌合で固定するためにチューブ状とすることができる。上述したハウジング60aのノズル出口チャネルは、ハウジング60aの遠位端に配置することができ、ポート66から空気を、および送達チューブ61から流体を受け取り、電圧ワイヤ92dによって帯電された液滴を排出することができる。いくつかの態様では、ワイヤ92dは、送達チューブ61内の内容物ならびにその近位にある流体内容物(例えば、シリンジ70のバレル部分72内の内容物)を静電的に帯電させることができる。
図5Bおよび
図5Cに示すように、電圧ワイヤ92dは、1つまたは複数の湾曲面(例えば、チューブ92、ポート69を通って接続し、送達チューブ61と接触するような少なくとも1つの下向きの湾曲部)を含むことができる。ワイヤ92dは、S字形状または蛇行形状を含むがこれらに限定されない任意の数の形状を含むことができる。ワイヤ92dの形状を容易にするために、チューブ92は、図示のように、1つまたは複数の湾曲部または屈曲部を含むことができる。
【0115】
ハウジング49は、カートリッジチャンバ27の整列タブ25と係合することができる整列溝55を有する多部分シェルから形成することができる。ハウジング49は、機械加工、成形、射出成形、三次元印刷、または任意の他の適切な製造プロセスを含むがこれらに限定されないいくつかの方法で形成および/または組み立てることができる。ハウジング49に適した材料は、ガラス充填ナイロン、ガラス充填ポリプロピレン、ガラス充填ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはプラスチック材料のうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの例では、ハウジング49は、成形可能なプラスチックの2つまたはそれ以上の部分、例えば、第1の半体および第2の半体を含むことができる。ハウジング49の部分は、内部構成要素がハウジング49の部分および/またはそれぞれの半体の間に配置されるように、締結具(例えば、ねじ、リベット、溶接「例えば、音波溶接」、1つまたは複数のストラップまたはスナップ、接着剤または接着テープなど)で組み立てることができる。いくつかの態様では、ハウジング49は、帯電された処置溶液をカートリッジ50から排出することを可能にする、ノズルアセンブリ60に関連するハウジング噴霧出口を含むことができる。
【0116】
溝55は、タブ25と係合して、カートリッジ50とチャンバ27との間の適切な整列で、ハウジングをカートリッジチャンバ27に整列させることができる。ハウジング49は、カートリッジ50の両側に配置された1つの溝55を含むことができる。溝55は、開いた近位端55pおよび閉じた遠位端55dを含むことができる。溝55の端55dがノズルアセンブリ60に隣接するか、あるいはノズルアセンブリに向かっているとき、端55dは、タブ25が溝55内により深く滑り込むことを防止する。いくつかの態様では、近位端55pは、端55dの反対側にあることができ、溝55とタブ25との間の整列および係合を容易にするために、開いた漏斗形状またはテーパ形状を含むことができる。
【0117】
図4Bは、カートリッジ50の供給端および接触端を具体的に示す。HV接点46は、HV壁54に埋め込まれた接点ポートであってもよく、および/もしくはハウジング10のHV壁93に取り付けられるように構成されたカートリッジHV壁54の面に配置されてもよい。HV壁54はまた、HV壁93の対応する吸気ポート147に結合するように構成し得る吸気ポート47を含むことができる(例えば、
図7Aおよび
図7Bを参照)。
図3および
図5Aに示すように、カートリッジ50はまた、空気供給チューブ81を受け入れて、チューブ81、76およびポンプ83を互いに流体連通させるように構成された空気供給ポート59を含み得る。空気供給ポート59は、ハウジング49の段付き部分29に対応して取り付けられるような形状のハウジング49の段付き部分に配置され得る。空気供給チューブ81の供給ポート59は、ハウジング49から少なくとも部分的に延びており、段付き部分29またはそれに隣接するアプリケータハウジング10の空気供給ポート29aに挿入されるような形状であってもよい。いくつかの態様では、カートリッジ50の空気供給チューブ76およびハウジング10の空気供給チューブ81は、可撓性材料と剛性材料(例えば、ナイロン編組)の両方の組合せを含むことができる。いくつかの態様では、カートリッジ50の空気供給チューブ76およびハウジング10の空気供給チューブ81は、エラストマー、ゴム、シリコン、ポリ塩化ビニルなどの柔軟で流体密封性の材料から製造することができる。いくつかの態様では、カートリッジ50の空気供給チューブ76およびハウジング10の空気供給チューブ81はまた、より柔らかく柔軟な流体密封性の材料および/または1つまたは複数の剛性材料(例えば、金属、合金など)の組合せでインサートモールド成形および/またはオーバーモールド成形することができる。
【0118】
チャンバ27としっかりと係合すると、カートリッジ50は、解放ボタン57によって解放することができる。
図5A、
図5B、および
図6に示すように、ボタン57は、ハウジング49の下面53の開口部を介してハウジング49の下面53を少なくとも部分的に貫通することができる。ボタン57は、例えばシリンジ70の一部分に接続され、カートリッジ50がハウジング10に取り付けられる準備ができたときにカートリッジ50から取り外すことができるラッチとすることができる。これは、カートリッジ50がまだ使用されておらず、その中の内容物(例えば、液体処置溶液)が使用されていないことをユーザに示すことができる。いくつかの例では、シリンジ70内に格納されている内容物を滅菌することができ、解放ボタン57は、使い捨てカートリッジ50の内容物が滅菌されており、使用されていない(例えば、以前の患者にはまだ使用されていない)ことを示すことができる。いくつかの態様では、ボタン57は、シリンジ70およびその任意の構成要素が使用前にその中の内容物を前進させることを防止することができる。いくつかの態様では、ボタン57は、カートリッジ50がまだ使用されておらず、その中の内容物(例えば、液体処置溶液)が使用されていないことをユーザに示すカートリッジ識別情報および他の動作パラメータをそこから読み取り可能な近距離無線通信(NFC)タグを含むことができる。
【0119】
図5A、
図5B、および
図6にも示すように、カートリッジ50は、そのハウジング49内に、上述の空気供給チューブ76、電圧チューブ92、およびシリンジ70を収容し、および/またはそれらを少なくとも部分的に囲むことができる。シリンジ70は、使い捨てカートリッジ50を使用して適用されることになる液体溶液を格納するためのガラスまたはプラスチック製のシリンジを含むアセンブリとすることができる。シリンジ70は、所望の液体溶液を予め充填してから、使い捨てカートリッジ50内に組み立てることができる。近位端において、シリンジ70は、可動プランジャ71、可動ストッパ71a、およびそこから遠位に延びるバレル部分72を含むことができる。プランジャ71およびストッパ71aは、部分72の遠位端に配置されたルアーロック74を通ってバレル部分72の内容物を前進させるように、バレル72内を前進するように構成される。内側遠位送達チューブ61は、ルアーロック74からノズルアセンブリ60を通って遠位に延びることができる。送達チューブ61は、遠位先端が鈍い略チューブ状であり得る。しかし、送達チューブ61は、そのように限定されず、穿刺先端を含んでもよい。送達チューブ61は、好ましくは、約15ゲージ(外径0.072インチ、内径0.054インチ)~約30ゲージ(外径0.01225インチおよび内径0.00625インチ)の範囲であり得る。ルアーロック74の遠位端において、電圧ワイヤ92dの遠位端は、ノズルチューブ92を通って延び、1つまたは複数の導電性材料から構成することができる内側遠位送達チューブ61の近位部分に接続することができる。ワイヤ92dは、シリンジ70からノズルアセンブリ60を通って流れる液体溶液を帯電させるための電場を生成できる、1つまたは複数の導電性材料(例えば、金属)で作られた針状構造を含むことができる。動作中、シリンジ70は、バレル部分72から送達チューブ61を通って所定の速度で格納されている液体溶液を送達し、最終的にノズルアセンブリ60を介して処置部位(例えば、患者の創傷部位)に噴霧するように構成することができる。
【0120】
いくつかの態様では、電圧ワイヤ92dは、
図5B、
図5Cに示すように、一方の端(例えば、ポート46)において電圧源と、ノズル端においてノズルチューブ(例えば、ノズルチューブ92d)と電気的に連通することができる。図示されていないが、いくつかの態様では、接点46は、ポート46からチューブ61にワイヤ92dを通すのではなく、シリンジ70の態様と直接電気的に連通する(例えば、プランジャ71に直接接続される)ことができると考えられる。電圧ワイヤ92dは、使い捨てカートリッジ50内でシリンジ70に沿って実質的に軸方向に整列されることができる。ノズルチューブ92は、ノズルアセンブリ60からの送達前に、ワイヤ92dのノズル端が、(例えば、遠位にルアーロック74を抜く際に送達チューブ61に接触することによって)シリンジ70の内容物を電気的に帯電させることができるように配置することができる。例えば、送達チューブ61が通過するルアーロック74の遠位端は、
図5Bに示すように、ワイヤ92dの遠位端に電気的に接続することができ、電圧ワイヤ92dの反対側の端(接触端46)は、HVモジュール86の接触端92a、ワイヤ92c、およびポート92eと電気的に連通することができる。いくつかの態様では、ワイヤループまたはワイヤ92dのフックが送達チューブ61に接触することができる。いくつかの態様では、ワイヤループまたはワイヤ92dのフックは、銅、鋼、または任意の他の金属合金などの1つまたは複数の導電性材料を含むことができる。いくつかの態様では、ワイヤループまたはワイヤ92dのフックの内径は、送達チューブ61との接触を可能にするように構成することができる。いくつかの態様では、電圧ワイヤ92dを所定の位置に取り付け(例えば、スポット溶接、圧着など)、次いで高誘電性接着剤でポッティングすることができる。ワイヤループまたはワイヤ92dのフックは、送達チューブ61の外面を少なくとも部分的に囲み、それに電位を提供することができる。
【0121】
いくつかの例では、使い捨てカートリッジ50のNFCタグおよび/またはカートリッジ50の他の内部メモリは、そこに格納されている内容物に関する他の情報(例えば、液体処置溶液、推奨動作パラメータ、追跡情報、有効期限など)を含むことができる。この情報は、例えば、アプリケータ100によって、内容物の種類、その容量をモニタリングするためだけでなく、特定の溶液用の電圧、流量、推奨移動距離(すなわち、近接度)などを変更するためにも使用することができる。いくつかの例では、この情報は、RAM、ROM、EPROM、EEPROMなどを含むことができるがこれらに限定されない内蔵メモリに記憶することができる。内蔵メモリ120上の情報は、内蔵メモリおよび/またはNFCタグを介してアプリケータ100に中継され得、この情報は、カートリッジの態様(例えば、ストッパ71aなどのシリンジ70の構成要素、流量、ポンプ83からの空気の取り入れ、ワイヤ92dによって送達チューブ61に印加される電圧など)を調整するか、あるいは制御するために使用することができる。いくつかの態様では、アプリケータ100の1つまたは複数のプロセッサは、カートリッジ50の動作パラメータに関連するカートリッジ50のNFCタグまたは他の内部メモリの情報を読み取り、読み取ったNFCの情報(例えば、カートリッジ50の内容物の識別情報、容量情報などの情報)を表示画面に表示するように構成することができる。いくつかの態様では、動作情報は、静電型アプリケータシステムのプロセッサによってNFCに書き込むことができる。
【0122】
チューブ92の遠位端は、ノズルアセンブリ60のポート69と物理的に接続するように構成することができる。同様に、空気供給チューブ76は、カートリッジ空気ポート59からノズルアセンブリ60のノズル空気ポート66まで延びることができる。チューブ76は、カートリッジ50の内容物(例えば、シリンジ70内に入れられた内容物)を処置部位に噴霧するための高速空気を供給することができる。ポート66を介したチューブ76の遠位端は、ノズルアセンブリ60に高速空気流を提供するための空気供給チューブ76の出口とすることができる。
【0123】
いくつかの態様では、1つまたは複数のアキュムレータ(図示せず)を使い捨てカートリッジ50またはハウジング内に配置可能とすることができ、これにより、1つまたは複数のアキュムレータは、使い捨てカートリッジ50の動作中にエネルギーを受け取り、貯蔵し、放出するように構成される。使い捨てカートリッジ50と共に使用することが考えられる1つまたは複数のアキュムレータの例は、1つまたは複数のばね、フライホイールエネルギー貯蔵機構、電池、キャパシタなどを含むことができる。
【0124】
図6を参照すると、ばね106(例えば、配置可能にラッチするばね)は、ボタン57のカートリッジ側と連通することができる。動作中、ばね106は、
図6に示す
図3の部分6の拡大断面図に示すように、ボタン57を閉鎖位置に保つばね付勢をボタン57に提供することができる。いくつかの態様では、
図6においてばね106を有して配置されたボタン57は、ボタン57を図示の閉鎖保持位置に維持するように構成されたリビングヒンジであり得る。ハウジング10のハウジング側には、ソレノイド115を設けることができる。
図6では、ソレノイド115は非通電位置に示されている。ソレノイドプランジャ117は、ソレノイド115内に設けられ、戻しばねを含むことができる。プランジャ117の遠位端には、ソレノイドプランジャ先端113を設けることができる。同様に分かるように、プランジャ117および先端113を含めて、ソレノイド115によってボタン57を閉鎖構成に保持するように、剛性ハウジングキャッチ109が設けられている。
図6の図示の例は、アプリケータ100のハウジング10とのカートリッジ50の容易で確実な取り付けおよび取り外しを提供するための1つの方法にすぎず、本開示の使い捨てカートリッジ50に使用するための他の取り付け手法も考えられる。
【0125】
図7Aは、カートリッジ50がハウジング10に接続されていないときのHV壁93の例示的な側面の拡大断面図を示し、
図7Bは、カートリッジ50がハウジング10に接続されているときのHV壁93の例示的な態様を示す。
図7Aでは、空気の取り入れおよび空気の排出に対するHV壁93の態様は、ハウジング10に対して閉鎖されている。具体的には、ポート147は、HV壁93を通って最終的にカートリッジ50のポート47に開口する空気経路を含むことができる。ポート147の関連する配管は示されていないが、使用中、配管はポート147とポンプ83との間に設けられる。ポート147は、HV壁93の吸気ポート93aを入れ子にすることができる実バルブシールハウジングを含むことができる。いくつかの態様では、バルブシール円錐ばねは、
図7Aに示すように、対応するバルブシール143をシールされた閉鎖位置に抑制するように配置することができる。
図7Bでは、カートリッジ50がHV壁93に結合されて示されている。具体的には、カートリッジ50のポート47は、ポート93aに挿入され、これによりシール143を開放構成に付勢するように示されている。今度は、ここで空気がシール143を通過してカートリッジ50に入ることができる。
【0126】
図8Aは、前の
図1A、
図1B、
図1C、
図2A、
図2B、
図3に示したアクチュエータ35の例示的な態様の側面断面図を示す。具体的には、アクチュエータ35は、ハウジング10の態様に直接結合するように構成されたスイッチベース35aを含むことができる。いくつかの態様では、ベース35aは、可撓性ブーツ35fに結合することができ、スイッチキャップ35cに直接結合することができる。1つまたは複数のスイッチ接点35bは、ベース35a内に配置され、スイッチ戻しばね35dおよびスイッチ短絡接点35eと連通することができる。いくつかの態様では、アクチュエータ35は、高圧水や激しい水しぶき(例えば、IP6X防水防塵等級)に耐えるように構成することができる。いくつかの態様では、可撓性ブーツ35fは、アクチュエータ35の構成要素を囲み、密閉性を維持しながら動きを可能にするように構成される。
【0127】
図8Bは、前の
図1A、
図1B、
図1C、
図2A、
図2B、
図3の例に使用することが考えられる別の例示的なアクチュエータ35’の側面断面図を示す。先の可撓性ブーツ35fは、スイッチキャップ35cの内部に配置され、ベース35aに直接結合された可撓性内部蛇腹ブーツ35’に置き換えられている。いくつかの態様では、可撓性内部蛇腹ブーツ35’は、高圧水や激しい水しぶき(例えば、IP6X防水防塵等級)に耐えられるように、戻しばね35dおよび接点35eを囲むように構成される。
【0128】
図9Aを参照すると、電気紡糸用に構成されたカートリッジ250の前方斜視図が提供され、
図9Bはカートリッジ250の後方斜視図を示す。カートリッジ250の態様は、カートリッジ50におけるのと同様の、同様の構造要素および特徴を示す数字を含む。いくつかの態様では、カートリッジ250のノズル260は、繊維用のシリンジ270の供給源液体が空気と一緒に注入され、そしてそれに電圧が印加されて、微細な直径を有する電気紡糸繊維を生成および放出できるように、シリンジ270から供給源液体を受け取り、1つまたは複数の注入孔267を介して高圧縮空気を供給するように構成される。いくつかの態様では、孔267は、チューブ261の周りに半径方向に配置、形成することができる。
図9Bは、カートリッジ250の供給端および接触端を具体的に示す。HV接点246は、ハウジング10のHV壁93に取り付けられるように構成されたカートリッジHV壁254の面に配置される。HV壁254はまた、HV壁93の対応する吸気ポート147に結合するように構成し得る吸気ポート247を含むことができる(例えば、
図7Aおよび
図7Bを参照)。
【0129】
同様に、
図10Aは、カートリッジ250の後方下部斜視図を示す。
図10Bは、その外側ハウジング249の一部が取り外されたカートリッジの側面図を示し、
図10Cは、外側ハウジング249が取り外されたカートリッジ250の内部構成要素の分解斜視図を示す。ハウジング49と同様に、ハウジング249は、機械加工、成形、射出成形、三次元印刷、または任意の他の適切な製造プロセスを含むがこれらに限定されないいくつかの方法で形成および/または組み立てることができる。ハウジング249に適した材料は、ガラス充填ナイロン、ガラス充填ポリプロピレン、ガラス充填ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはプラスチック材料のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0130】
図9A、
図10B、および
図10Cに示すように、ノズルアセンブリ260は、ノズルハウジング260aを含むことができる。ハウジング260aは、送達チューブ261の出口端を収容することができる遠位端にノズル出口チャネル262を含むことができる。ノズルハウジング260aは、チャネル262の周りに配置された孔267と流体連通する空気入口ポート266を含むことができる。
図9Aに示すように、ハウジング260aは、チャネル262の共通軸の周りに半径方向に配置された6つの孔を含むことができるが、必要に応じて、より少なくまたはより多くの孔を使用することができる。いくつかの態様では、孔267は、チャネル262を完全に囲み、同様にポート266と流体連通する外側同心出口チャネルに置き換えることができる。使用中、ポート266から圧送され、孔267を通って出る空気は、チューブ261から放出されている電気紡糸繊維の周りに空気カーテンを形成することができる。
図9Aの図示の例では、孔267は、対応するエアカーテンの形状が同様に平行および/または軸方向に整列するように、略直線の形状であるか、あるいはチューブ261に対して平行に、および/または軸方向に整列して傾斜した形状である。他の例では、孔267は、外向きに漏斗形状のテーパ状の空気カーテンを形成するように、チューブ261の長手方向軸に対して上向きに傾斜した形状である。他の例では、孔267は、内向きに収束するテーパ状の空気カーテンを形成するように、チューブ261の長手方向軸に対して下向きに傾斜した形状である。
【0131】
いくつかの例では、ハウジング249は、成形可能なプラスチックの2つまたはそれ以上の部分、例えば、第1の半体および第2の半体(一体に組み立てられると、本明細書ではハウジング249と呼ばれる)を含むことができる。2つまたはそれ以上の部分は、内部構成要素がハウジング249の部分および/またはそれぞれの半体の間に配置されるように、締結具(例えば、ねじ、リベット、溶接「例えば、音波溶接」、1つまたは複数のストラップまたはスナップ、接着剤または接着テープなど)で組み立てることができる。いくつかの態様では、ハウジング249は、霧化され、帯電された処置溶液をカートリッジ250から排出することを可能にする、ノズルアセンブリ260に関連する繊維出口を含むことができる。ポート247は、空気供給チューブ81を受け入れて、チューブ81、76およびポンプ83を互いに流体連通させるように構成される。
【0132】
カートリッジ50と同様に、カートリッジ250はチャンバ27としっかりと係合することができる。図示されていないが、カートリッジ250は、そのハウジング249内に、空気供給チューブ、電圧チューブ、およびシリンジ270を収容することができる。シリンジ270と同様に、シリンジ270は、使い捨てカートリッジ250を使用して適用されることになる液体溶液を格納するためのガラスまたはプラスチック製のシリンジを含むアセンブリとすることができる。シリンジ270は、所望の液体溶液を予め充填してから、使い捨てカートリッジ250内に組み立てることができる。近位端において、シリンジ270は、プランジャおよびそこから遠位に延びるバレル部分272を含むことができる。シリンジ270の内容物は、部分272の遠位端に配置されたルアーロック274を通って前進され得る。内側遠位送達チューブ261は、ルアーロック274からノズルアセンブリ260を通って遠位に延びることができる。ルアーロック274の遠位端において、電圧ワイヤ(図示されていないが、カートリッジ50のワイヤ92dと類似する)の遠位端は、カートリッジ250のノズルチューブを通って延び、1つまたは複数の導電性材料から構成することができる内側遠位送達チューブ261の近位部分に接続することができる。動作中、シリンジ270は、バレル部分272から送達チューブ261を通って所定の速度で格納されている液体溶液から電気紡糸繊維を送達し、最終的にノズルアセンブリ260を介して処置部位(例えば、患者の創傷部位)に放出するように構成することができる。
【0133】
いくつかの例では、前述した使い捨てカートリッジ250のNFCタグおよび/またはカートリッジ250の他の内部メモリは、そこに格納されている内容物(例えば、液体処置溶液)に関する他の情報を含むことができる。この情報は、例えば、アプリケータ100によって、内容物の種類、その容量をモニタリングするためだけでなく、特定の溶液用の電圧、流量、推奨移動距離(すなわち、近接度)などを変更するためにも使用することができる。いくつかの例では、この情報は、RAM、ROM、EPROM、EEPROMなどを含むことができるがこれらに限定されない内蔵メモリに記憶することができる。内蔵メモリ120上の情報は、内蔵メモリおよび/またはNFCタグを介してアプリケータ100に中継され得、この情報は、カートリッジの態様(例えば、シリンジ270の構成要素)を調整するか、あるいは制御するために使用することができる。
【0134】
図11Aは、
図1A、
図1B、
図1C、
図2A、
図2B、
図3の例示的な静電型アプリケータに使用することが考えられる別の例示的な静電型カートリッジ350の内部構成要素の斜視図を示し、構成要素は、一対のシリンジおよび静電型ノズルを含む。
図11Bは、
図11Aに示す例示的な内部構成要素の側面断面図を示す。厳密には、これらの内部構成要素を観察するための例示の目的で、カートリッジ350の外側ハウジングは、
図11Aおよび
図11Bには示されていない。前述のカートリッジ50および250とは対照的に、カートリッジ350は、そのハウジング内に、マルチプランジャシリンジ370を含むことができ、これによりマルチプランジャシリンジ370の各サブシリンジは、それ自体の空気供給チューブ、電圧チューブ392、バレル部分372、ストッパ371a、およびシリンジ作動シャフト371を含むことができる。マルチプランジャシリンジ370の作動シャフト371は、前進面371bが、各接続された作動シャフト371にそれぞれのストッパ371aを同時に前進させて、それぞれのルアーロック374を介してそれぞれの部分372に格納されている内容物を遠位に付勢し、最終的にそれぞれのノズルアセンブリ360に前進させるように、中央駆動面371bを介して近位において接続され得る。いくつかの態様では、
図11Aおよび
図11Bに示す例の電圧チューブ392およびそれぞれの電圧ワイヤ(図示せず)は、別個の独立した高電圧入力を含むことができる。いくつかの態様では、
図11Aおよび
図11Bの例は、そこからの送達可能な処置溶液(例えば、電気噴霧される内容物、電気紡糸繊維など)の産出を増加させるとともに、図示のように、流体経路全体にわたって分離され独立した高電圧を有する複数のノズルアセンブリを介してより広い領域をより迅速にカバーするように構成される。いくつかの態様では、シリンジ370は、サブアセンブリが1:1以外の異なる比で分配するように構成することができる。
図11Aおよび
図11Bには2つのサブアセンブリのみが示されているが、必要に応じて、2つよりも多くのサブアセンブリを使用することができると考えられる。
【0135】
図12Aは、
図1A、
図1B、
図1C、
図2A、
図2B、
図3の例示的な静電型アプリケータに使用することが考えられる別の例示的な静電型カートリッジ450の内部構成要素の斜視図を示し、構成要素は、一対のシリンジおよび静電型ノズルを含む。
図12Bは、
図12Aに示す例示的な内部構成要素の側面断面図を示す。厳密には、これらの内部構成要素を観察するための例示の目的で、カートリッジ450の外側ハウジングは、
図12Aおよび
図12Bには示されていない。いくつかの態様では、
図12Aおよび
図12Bの例は、そこからの送達可能な処置溶液(例えば、電気噴霧される内容物、電気紡糸繊維など)の産出を増加させるとともに、図示のように、流体経路全体にわたって分離され独立した高電圧を有する複数のノズルアセンブリを介してより広い領域をより迅速にカバーするように構成される。いくつかの態様では、シリンジ470の第1のサブアセンブリは、ロッド471、ストッパ471a、バレル部分472、ルアーロック474、およびノズルアセンブリ460を含むことができ、これらはまとめて電気噴霧用に構成される。いくつかの態様では、シリンジ470の第2のサブアセンブリは、ロッド471’、ストッパ471a’、バレル部分472’、ルアーロック474’、および電気紡糸用チューブ461’を含むことができ、これらはまとめて電気噴霧用に構成される。いくつかの態様では、シリンジ470は、サブアセンブリが1:1以外の異なる比で分配するように構成することができる。いくつかの態様では、シリンジ470の第1および第2のサブアセンブリの各々の使用は、単一のカートリッジで電気噴霧と電気紡糸の両方を利用するのに有利である。いくつかの態様では、バレル部分472および472’は、異なる容量および/または種類の流体溶液を収容するように構成することができる。
【0136】
前述のカートリッジ50および250とは対照的に、カートリッジ450は、そのハウジング内に、マルチプランジャシリンジ470を含むことができ、これによりマルチプランジャシリンジ470の各サブシリンジは、それ自体の空気供給チューブ、電圧チューブ492、バレル部分472、472’、ストッパ471a、471a’、およびシリンジロッド471、471’を含むことができる。マルチプランジャシリンジ470のシャフト471、471’は、前進面471bが、各接続されたロッド471、471’にそれぞれのストッパ471a、471a’を同時に前進させて、それぞれのルアーロック474、474’を介してそれぞれの部分472、472’に格納されている内容物を遠位に付勢し、最終的にそれぞれのノズルアセンブリに前進させるように、中央駆動面471bを介して近位において接続され得る。いくつかの態様では、
図12Aおよび
図12Bに示す例の電圧チューブ492およびそれぞれの電圧ワイヤ(図示せず)は、別個の独立した高電圧入力を含むことができる。
図12Aおよび
図12Bには2つのサブアセンブリのみが示されているが、必要に応じて、2つよりも多くのサブアセンブリを使用することができると考えられる。
【0137】
図13Aは、
図1A、
図1B、
図1C、
図2A、
図2B、
図3の例示的な静電型アプリケータに使用することが考えられる別の例示的な静電型カートリッジ550の内部構成要素の斜視図を示し、構成要素は、一対のシリンジおよび静電型ノズルを含む。
図13Bは、
図13Aに示す例示的な内部構成要素の側面断面図を示す。厳密には、これらの内部構成要素を観察するための例示の目的で、カートリッジ550の外側ハウジングは、
図13Aおよび
図13Bには示されていない。前述のカートリッジ50および250とは対照的に、カートリッジ550は、そのハウジング内に、マルチプランジャシリンジ570を含むことができ、これによりマルチプランジャシリンジ570の各サブシリンジは、それ自体の空気供給チューブ、電圧チューブ592、バレル部分572、ストッパ571a、およびシリンジロッド571を含むことができる。マルチプランジャシリンジ570の作動シャフト571は、前進面571bが、各接続されたロッド571にそれぞれのストッパ571aを同時に前進させて、それぞれのルアーロック574を介してそれぞれの部分572に格納されている内容物を遠位に付勢し、最終的にそれぞれのノズルアセンブリ560に前進させるように、中央駆動面571bを介して近位において接続され得る。
【0138】
図13Aおよび
図13Bの例では、バレル部分572および対応するサブアセンブリ構造の各々は、Y字形状の送達針561によって相互接続することができる。図示のように、チューブ561は、各ルアーロック574およびバレル部分572と流体連通する近位ポートを含み、単一の遠位端で結合し、そこを通って溶液を放出するか、あるいは排出することができる。電圧チューブ592および対応する電圧ワイヤ(図示せず)は、送達チューブ561から放出されるすべての溶液が電圧ワイヤによって帯電されるように、チューブ561の最遠位端の近位において送達チューブ561に結合することができる。Y字形部材が示されているが、必要に応じて、カートリッジ550に任意の数のシリンジサブアセンブリを使用することができる。いくつかの態様では、
図13Aおよび
図13Bに示す例の電圧チューブ592およびそれぞれの電圧ワイヤ(図示せず)は、別個の独立した高電圧入力を含むことができる。いくつかの態様では、
図13Aおよび
図13Bの例は、そこからの送達可能な処置溶液(例えば、電気噴霧される内容物、電気紡糸繊維など)の産出を増加させるとともに、図示のように、流体経路全体にわたって分離され独立した高電圧を有する複数のノズルアセンブリを介してより広い領域をより迅速にカバーするように構成される。いくつかの態様では、シリンジ570は、サブアセンブリが1:1以外の異なる比で分配するように構成することができる。
図13Aおよび
図13Bには2つのサブアセンブリのみが示されているが、必要に応じて、2つよりも多くのサブアセンブリを使用することができると考えられる。
【0139】
図14Aは、記載の使い捨てカートリッジの本明細書に開示されているノズルアセンブリのいずれかに使用するように構成された例示的なコーン607、603の側面斜視図を示す。いくつかの態様では、コーン603は、ノズルアセンブリの遠位端に取り付けられるか、またはハウジング10に直接取り付けられる、任意の材料の物理的なコーンであってもよい。いくつかの態様では、コーン607は、それぞれのノズルアセンブリに関連する送達チューブの遠位端に直接取り付けることができる。いくつかの態様では、コーン603は、外部の空気流および/または外力による干渉を防止することによって、それぞれのシステム(例えば、アプリケータ100およびそれに接続された任意の使い捨てカートリッジ)から処置部位(例えば、患者の創傷部位)への電気噴霧または電気紡糸材料の放出を保護するように構成することができる。いくつかの態様では、コーン603は、そのコーン壁から噴霧を反射することによって、それぞれのノズルアセンブリ内の空気流を制御するように構成することができる。いくつかの態様では、ハウジング10および/またはそれぞれのノズルアセンブリに取り付けられると、コーン603は、1つまたは複数のライト(例えば、LEDライト)が静電型アプリケータからコーンの近位端を取り囲み、標的部位に対するライトパイプ効果を介してライトパターン(例えば、ライトリング)を生成して照準を助けることができるように構成することができる。いくつかの態様では、半透明材料がコーン603に使用されている場合、コーンは、異なる色を含むアプリケータ100からの光を分散させて、アプリケータが近すぎたり遠すぎたりする場合に警告によってユーザに適切な距離を通知することができる。
【0140】
図14Bは、記載の使い捨てカートリッジの本明細書に開示されているノズルアセンブリのいずれかに使用するように構成された別の例示的なコーン703の側面斜視図を示す。いくつかの態様では、コーン703は、ノズルアセンブリの遠位端に取り付けられるか、またはハウジング10に直接取り付けられる、任意の材料の物理的なコーンであってもよい。同様に、コーン703は、そこから溶液が放出されているときに照明することができる。例えば、コーン703の内面709は、照光するように構成することも、非粘着表面にめっきまたは仕上げすることもできる。
【0141】
図14Cは、記載の使い捨てカートリッジの本明細書に開示されているノズルアセンブリのいずれかに使用するように構成された別の例示的なコーン803の側面斜視図を示す。いくつかの態様では、コーン803は、ノズルアセンブリの遠位端に取り付けられるか、またはハウジング10に直接取り付けられる、任意の材料の物理的なコーンであってもよい。いくつかの態様では、コーン803の内面809は、分配方向に役立つ、分配される流体と同じ極性を有し得る導電性表面にめっきまたは仕上げすることができる。コーン803の遠位縁部808は、その同じ導電性表面めっきおよび/または仕上げなしに残すことができる。
【0142】
図14Dは、記載の使い捨てカートリッジの本明細書に開示されているノズルアセンブリのいずれかに使用するように構成された別の例示的なコーン903の側面斜視図を示す。いくつかの態様では、コーン903は、ノズルアセンブリの遠位端に取り付けられるか、またはハウジング10に直接取り付けられる、任意の材料の物理的なコーンであってもよい。いくつかの態様では、コーン903の内面909は、複数の導電性表面(例えば、溶液を反発および/または引きつけ、分配方向を変更するために帯電させることができる半径方向に分離された表面)にめっきまたは仕上げすることができる。
【0143】
図15、
図16、
図17は、本開示による静電型アプリケータシステム(例えば、アプリケータ100内および/または使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550のいずれか)に含めることができる様々な構成要素およびシステムの構成図である。CPUを含むことができるコントローラ1500は、静電型アプリケータを動作させるために様々な構成要素およびシステムと通信することができる。例えば、コントローラ1500は、カートリッジ内に収容されている特定の流体に関する情報を受信するために、使い捨てカートリッジと通信することができる。コントローラ1500に(例えば、内蔵メモリを介して)通信されるこの情報は、好ましいナノ粒子を噴霧される治療用溶液から形成できるように、(例えば、モータ速度を調整することによる)好ましい流体流量、空気供給速度、(例えば、電圧供給部(例えば、HVモジュール86)とそれぞれのカートリッジのそれぞれのノズルアセンブリの送達チューブとの間の電位を調整することによる)電圧などに関する情報を含むことができる。この情報により、単一の再使用可能なアプリケータ100を、異なる溶液を有する多数の異なる使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550に使用することが可能になる。さらに、各使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550内の流体が潜在的に異なるだけではない。例えば、異なる使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550は、使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550の特定の用途に応じて、異なる空気供給チューブ、電圧ワイヤ、および/またはノズルアセンブリを有し得る。この目的のために、この構成要素情報はまた、再使用可能なアプリケータ100がそれに応じて調整され得るようにコントローラ1500に中継され得る。
【0144】
コントローラ1500は、再使用可能なアプリケータ100を動作させるために使用することができる様々なセンサを含むセンササブシステム1502と通信することができる。センササブシステム1502は、ユーザが再使用可能なアプリケータ100を動かすとCPUをウェイクアップさせるために使用できる加速度計1504を含むことができる。例えば、上述した関連するユーザインターフェースからの任意のボタンまたは容量性入力に加えてまたはその代わりとして、再使用可能なアプリケータ100は、加速度計が再使用可能な静電型アプリケータの動きを検出すると自動的にオンになることができる(例えば、CPUは電力を受け取ることができる)。センササブシステム1502は、カートリッジがチャンバ27に十分に取り付けられているかどうかを判定するために、カートリッジチャンバ27に近接して配置された開裂検出部1506を含むことができる。開裂検出部1506は、アプリケータ100を作動させることができる前に、使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550がチャンバ27内に完全に着座していることを保証するための安全対策として機能することができる。開裂検出部1506は、圧力センサ、スイッチなどとすることができる。
【0145】
センササブシステム1502は、再使用可能なアプリケータ100が治療または標的部位にどれだけ近いかを検出するための近接センサ1508を含むことができる。近接センサ1508は、再使用可能なアプリケータ100の遠位端に、例えば、それぞれのカートリッジ50、250、350、450、550の噴霧出口に近接または隣接して配置することができる。その代わりに、近接センサ1508は、例えば、それぞれのカートリッジ50、250、350、450、550のハウジング噴霧出口に近接または隣接して使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550上に配置することができる。近接センサ1508は、誘導近接センサ、容量近接センサ、光電近接センサなどを含むことができるが、これらに限定されない。近接センサ1508は、静電型アプリケータが標的対象までの好ましい距離内にあるかどうかをオペレータに示すために使用される(例えば、静電型アプリケータと標的との間の近接度を検出するように構成された)安全機能とすることができる。例えば、帯電された液滴の移動距離は、液滴が標的部位に接触するときの液滴の形態に影響を及ぼし得る。この目的のために、近接センサ1508は、標的対象までの距離を示す信号をコントローラ1500に送信することができ、コントローラ1500は、デバイスが標的部位から遠すぎるかまたは近すぎる場合にユーザに警告する信号をユーザインターフェース1536(例えば、表示画面、外部ユーザデバイスなど)に出力することができる。この情報は、上述したように、使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550の内蔵メモリに記憶されている情報に基づくことができる。
【0146】
センササブシステム1502は、再使用可能なアプリケータ100の特定の位置決めを測定または維持するのを助けるために使用することができるジャイロメータ1510(またはジャイロスコープ)を含むことができる。例えば、ジャイロメータ1510は、デバイスを直立構成または任意の他の構成に動かすべきであることをユーザに示すために、ユーザインターフェース1536(例えば、表示画面、外部ユーザデバイスなど)に信号を出力することができる。センササブシステム1502はまた、上述のハンドル接地部1426を含むことができる。オペレータを接地することに加えて、ハンドル接地部1426を使用して、ユーザがデバイスを把持しているかどうか、およびデバイスを起動させるべきかどうかを検出することができる。
【0147】
コントローラ1500は、再使用可能なアプリケータ100を所望のとおりに動作させるために使用することができる様々なセンサ、スイッチなどを含む制御サブシステム1514と通信することができる。制御サブシステム1514は、カートリッジ温度センサ1516を含むことができる。使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550は、室温で保管および使用することができると考えられるが、カートリッジは、他の条件で、例えばその中に格納されている治療用溶液を保存するために凍結状態で保管することもできる。カートリッジ温度センサ1516は、治療用溶液の温度を検出し、溶液が患者の皮膚に投与するには冷たすぎるか、または熱すぎる場合にユーザに警告することができる。
【0148】
制御サブシステム1514は、空気供給部(例えば、ポンプ83に関連する空気供給部)を通ってそれぞれのカートリッジに入る空気流の空気圧を読み取るように配置された圧力センサ1518を含むことができる。この圧力情報は、デバイスを通る空気流が噴霧される特定の流体に好ましい空気速度を提供しているかどうかを判定するためにコントローラ1500によって使用することができる。制御サブシステム1514は、それぞれのカートリッジ50、250、350、450、550のノズルを通ってまたはノズルから出る流体の流体流量を読み取るように配置された流量計1520を含むことができる。この流量情報は、デバイスを通る流体流量が噴霧される特定の溶液に液量を提供しているかどうかを判定するためにコントローラ1500によって使用することができる。
【0149】
制御サブシステム1514は、モータリミットスイッチ1522を含むことができる。モータリミットスイッチ1522は、アプリケータのピストンが作動される速度を規定して、処置溶液の流量をさらに規定および/または調整するために使用することができる。制御サブシステム1514は、電圧計524を含むことができる。電圧計524は、ノズルチューブ106に印加されている電圧を測定するために使用することができる。何らかの理由で特定の流体に対して電圧がオフになっている場合、警告をユーザインターフェース1536(例えば、ユーザインターフェース87の表示画面、外部ユーザデバイスなど)に送信することができる。
【0150】
いくつかの態様では、制御サブシステム1514は、静電型アプリケータと組み立てられるとカートリッジの存在を検出するように構成されたカートリッジ検出スイッチを含むか、またはそれと通信することができる。存在が検出された場合、それぞれのカートリッジに関連する1つまたは複数の動作を実行するか、あるいは始動することができる。いくつかの態様では、制御サブシステム1514は、使い捨てカートリッジのNFCチップを含むか、あるいはそれと通信することができ、これにより、NFCチップは、カートリッジおよび/または静電型アプリケータから処置部位に付着させる内容物へのモータ速度または印加電圧を調整するように、カートリッジが密閉されているか密閉されていないか、流量、電位、および/またはノズルに関連するノズル設定などのカートリッジの内容物の動作パラメータを含む、カートリッジのシリンジ内および/またはカートリッジ内に格納されている内容物の特性(例えば、処置溶液)に関する情報を有する内蔵メモリを含むことができる。
【0151】
コントローラ1500はまた、接地ストラップ424が外部接地(例えば、患者の創傷部位および/または標的)に付けられているかどうかを示す信号を受信することができる。外部接地に付けられていない場合、コントローラ1500は、ユーザインターフェース1536に警告を送信し、および/または再使用可能なアプリケータ100の起動を禁止する(例えば、例えばスイッチを介して、HVモジュール86の電圧供給部とそれぞれのカートリッジ50、250、350、450、550のそれぞれのノズルとの間の電気的接続を防止する)ことができる。コントローラ1500はまた、充電器システム1530と通信することができる。上述のように、電圧供給部420は、再充電可能な1つまたは複数の電池を含むことができる。充電器システム1530は、HVモジュール86の充電可能電圧供給部の充電を管理するために、AC/DCコンバータ(単数または複数)および誘導集積回路(単数または複数)を含むことができる。
【0152】
コントローラ1500はまた、通信サブシステム1532と通信することができる。通信サブシステム1532は、CPUおよび/またはHVモジュール86内に内蔵することができ、外部デバイスと通信できる1つまたは複数のトランシーバを含むことができる。1つまたは複数のトランシーバは、短距離ワイヤレス通信接続、例えば、限定はしないが、無線周波数識別(RFID)、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth(商標)、低エネルギーBluetooth(商標)(BLE)、WiFi(商標)、ZigBee(商標)、および/または同様の接続と互換性を有し得る。通信サブシステム1532は、再使用可能なアプリケータ100がユーザデバイスなどの外部デバイスと通信することを可能にすることができる。ユーザデバイスは、モバイルセルラデバイス、携帯情報端末(PDA)、タブレット、ラップトップまたはデスクトップコンピュータ、スマートウェアラブルデバイスなどを含むことができる。この例では、ユーザデバイスは、表示画面と同様に動作して、デバイスオペレータに情報を提供することができる。例えば、表示画面に加えて、または表示画面の代わりに、ユーザデバイスの表示画面を使用することができる。再使用可能なアプリケータ100とユーザデバイスとの間のワイヤレス通信は、静電型アプリケータの噴霧シーケンスを起動するためのアクチュエータとしてユーザデバイスを使用するオプションを提供することができる。例えば、コントローラ1500(またはCPU)への起動入力は、外部ユーザデバイスの表示画面に入力を提供することを含むことができる。
【0153】
さらに、どの噴霧パラメータが特定のカートリッジに使用されるべきかをコントローラ1500に通知するために、使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550内の流体に関する情報をユーザデバイスに入力することができる。いくつかの例では、バーコード、クイックレスポンス(QR)コードなどを使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550に配置することができる。ユーザは、ユーザデバイス上のカメラまたは他のスキャナでコードをスキャンすることができ、情報はコントローラ1500に中継され得る。次いで、コントローラ1500は、特定のカートリッジに必要な噴霧パラメータを決定することができる。次いで、ユーザは、起動入力を入力して(例えば、ユーザデバイスの画面上のアイコンを押して)、処置溶液の噴霧を開始することができる。
【0154】
再び
図15を参照すると、コントローラ1500は、再使用可能アプリケータ100のオペレータに情報を提供し、再使用可能アプリケータのオペレータから情報を受信することができるユーザインターフェース1536と通信することができる。
図16は、例示的なユーザインターフェース1536の詳細な構成図を提供する。ユーザインターフェース1536は、上述のユーザインターフェース87の表示画面を含むことができる。例えば、ユーザインターフェース1536は、デバイスのステータスに関する情報をユーザに提供するためのLCD/LED画面1538を含むことができる。いくつかの例では、ユーザインターフェース1536は、表示タッチパネル1540を含むことができる。ユーザインターフェース1536(例えば、前のユーザインターフェース87)が再使用可能なアプリケータ100上の表示画面である例では、表示画面はタッチスクリーン機能性を含むことができる。これにより、表示画面は、再使用可能なアプリケータ100の噴霧シーケンスを始動するための起動入力を受信することが可能となり得る。例えば、表示画面は、噴霧シーケンスを起動するための仮想「アクチュエータ」として機能し得るアイコンを提供することができる。さらに、特定の処理溶液にどのパラメータを使用すべきかをコントローラ1500(またはCPU)に知らせるために、特定の使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550に収容されている流体に関する情報をこの表示タッチパネル1540に入力することができる。
【0155】
ユーザインターフェース1536は、ブザー1542を含むことができる。ブザー1542は、ある問題がデバイスに関して対処されるべきかどうかをオペレータに示し得る1つまたは複数のスピーカを含むことができる。例えば、使い捨てカートリッジ50、250、350、450、550が完全に着座していない場合、アプリケータ100の接地部(例えば、接地ストラップ1424またはハンドル接地部1426)が適切な接地を検出していない場合、HVモジュール86の電圧供給が低電力であるかまたは充電されるべきである場合などには、ブザー1542は、特定の状態に関する可聴フィードバックを提供することができる。さらに、ユーザインターフェース87の表示画面は、特定の問題についてユーザにさらに警告するための視覚フィードバックを提供することもできる。それに加えて、またはその代わりに、ユーザインターフェース1536は、問題が発生すると、触覚フィードバックを介してユーザに示すことができる振動モータ1544を含むことができる。ユーザインターフェース1536は、開始/停止ボタン1546を含むことができる。その代わりに、開始/停止ボタン1546は、タッチスクリーン機能性を有する画面内でデバイスの起動を実行できるように、表示画面、例えばユーザインターフェース87の表示画面または外部ユーザデバイス上の表示画面に内蔵することができる。ユーザインターフェース1536は、アクチュエータ1555(例えば、トリガ)を含むことができる。上述したように、アクチュエータ1555は、アクチュエータ、外部ユーザデバイスのユーザインターフェース内の仮想アクチュエータ、またはユーザインターフェース87の表示画面内のアイコンとしての仮想アクチュエータとすることができる。
【0156】
図17は、本開示による例示的なコントローラ1500の構成図である。上述したように、コントローラ1500は、例えばCPUなどの1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。CPUは、記憶されている命令を実行し、データに基づいて動作することができるマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、コプロセッサなど、および/またはそれらの組合せのうちの1つまたは複数を含むことができる。CPUは、シングルコアまたは並列処理を同時に実行するマルチコアプロセッサを構成することができる。例えば、CPUは、仮想処理技術で構成されたシングルコアプロセッサとすることができる。CPUは、論理プロセッサを使用して複数のプロセスを同時に実行および制御することができる。
【0157】
コントローラ1500は、メモリ1560を含むことができる。メモリ1560は、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、CPU)と通信可能である。メモリ1560は、CPUおよび/またはコントローラ1500に本明細書に記載のプロセスのいずれかを完了させる命令、例えばプログラム1580または他のアプリケーションを含むことができる。例えば、メモリ1560は、コントローラ1500および/またはCPUに、起動信号を(例えば、手動トリガから、外部ユーザデバイスから、ユーザインターフェース87の表示画面から、など)受信させ、シリンジ70、270、370、470、570からの流体の送達を作動させるために制御信号(例えば、それぞれのカートリッジからそれぞれのノズルを通って出る溶液の付勢を作動させることに関連するモータおよび/またはピストンへの制御信号)を出力させ、HVモジュール86の電圧供給源からそれぞれの電圧ワイヤ(例えば、ワイヤ92d)に電圧を供給するために制御信号をスイッチに出力させる命令を含むことができる。
【0158】
メモリ1560は、いくつかの実装形態では、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、実行可能命令およびデータを含むファイルを格納するための、1つまたは複数の適切なタイプのメモリ(例えば、揮発性または不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、フラッシュメモリ、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)などである。)を含むことができる。メモリ1560はまた、本明細書に記載のプロセスを完了させるための命令を含むプログラム、例えばプログラム1580を含むことができる。例えば、プログラム1580は、起動信号を(例えば、アプリケータ100のアクチュエータから、または例えば外部ユーザデバイスから、および/またはユーザインターフェース87の表示画面からの仮想トリガから)受信させ、それぞれのカートリッジの作動に関連するピストンを作動させるためにモータに第1の制御信号を出力させ、および/またはHVモジュール86の電圧供給部から電圧ワイヤに電圧を供給するためにスイッチに第2の制御信号を出力させる命令を含むことができる。さらに、コントローラ1500は、例えば、特定の処置溶液の空気流、流体流、および/または電圧を調整するためのパラメータに関連するデータを記憶することができるデータ記憶装置1590を含むことができる。
【0159】
図18、
図19、
図20、
図21は、本開示による、再使用可能なアプリケータ100および使い捨てカートリッジシステム50、250、350、450、550を動作させるための例示的なプロセスの流れ図である。具体的には、
図18は、本明細書に記載のアプリケータ100の動作を管理するための例示的なプロセス1800のフローチャートである。プロセス1800において、マイクロコントローラユニットはウェイクアップして、セットアップデータが存在するかどうかを判定することができる(ステップ1802)。そうである場合、アプリケータ100のシステムをウェイクアップして、メインタスクプロセスを実行することができる(ステップ1804)。ステップ1804のメインタスクプロセスは、近接度タスクステップ1808、ステッパモータタスク1810、メニュータスク1812、およびMCUスリープモード1814を含むことができる。いくつかの態様では、ステップ1804のメインタスクは、それと通信する加速度計からの入力を検出すると(例えば、アプリケータ100のユーザの動きを示す閾値を超える加速度の所定の変化の検出に応答して)始動することができる。いくつかの態様では、近接度タスク1808は、対応する近接センサ(例えば、標的センサ45)が、標的部位がアプリケータ100の閾値噴霧器範囲内にあることを検出すると始動することができる。いくつかの態様では、近接度タスクステップ1808は、関連するアクチュエータ(例えば、ユーザインターフェース87の表示画面のボタンまたは容量入力)の作動を開始および/または停止することによって始動することができる。
【0160】
ステップ1802において、セットアップデータが存在しないとシステムが判定した場合、アプリケータ100のセットアップタスクのステップ1806が実行される。いくつかの態様では、ステップ1806は、入力されるセットアップデータを(例えば、ユーザインターフェース87の表示画面を介して)含むことができる。セットアップデータが入力されると、メニュータスク1812を実行することができる。作動または他の入力が所定の期間内に受信されなかった場合、ステップ1814において、システムはMCUスリープモードに入る。
【0161】
図19は、プロセス1800からの特定の態様を利用する例示的なプロセス1900のフローチャートである。プロセス1900において、マイクロコントローラユニットはウェイクアップして、アプリケータ100のすべてのシステムおよびサブシステムを初期化することができる(ステップ1902)。そのような初期化は、セットアップタスク1904、メニュータスク1906、メインタスク1908、近接度タスク1910、ステッパモータタスク1912、ならびに他の初期化タスクを始動することを含むことができる。ステップ1902を完了した後、不揮発性メモリ1914を読み取るステップが実行され、不揮発性メモリが空でない場合(ステップ1916)、システムは、すべての変数がロードされているかどうかを判定する(ステップ1918)。すべての変数がロードされた場合、プロセス1800の前述のメインタスク1804を実行することができる。ステップ1916において不揮発性メモリが空である場合、システムはインターフェース87の表示画面上でウェルカムアニメーションを再生することができる(ステップ1922)。同様に、ステップ1918においてすべての変数がロードされていないと判定された場合、ステップ1922は同様にシステムによって実行することができる。いずれかの状況でステップ1922が完了すると、所定の時間(例えば、約3秒)待機した後、プロセス1800からの前のセットアップタスクステップ1806を実行することができる。
【0162】
図20は、例示的なアプリケータ100とワイヤレスネットワークとの間のワイヤレス接続性を始動することに関する前のプロセス1800の例示的なプロセスセットアップタスク1806のフローチャートである。
【0163】
図21は、外部デバイス(例えば、スマートフォン、タブレットなどのモバイルコンピューティングデバイスなど)が、アプリケータに結合されたカートリッジの動作を含むがこれに限定されない、アプリケータ100の態様の1つまたは複数の動作を制御および/または監視することができるように、アプリケータ100と外部デバイスとの間のワイヤレス接続性を始動することに関する前のプロセス1800の例示的なプロセスセットアップタスク1812のフローチャートである。
【0164】
図22は、例示的なアプリケータ100のすべてのシステムおよびサブシステムを初期化することに関する前のプロセス1800の例示的なプロセスメインタスク1804のフローチャートである。
図23は、
図22に続くフローチャートであり、接地ストラップが存在する例における、接地ストラップおよび任意の関連する接地信号に関連する動作を決定および管理することに関連する例示的なサブステップを具体的に説明する。
図23および
図24はまた、本開示の例示的なアプリケータ100に、これまでに説明した任意のカートリッジを装着し、そのアセンブリを管理する動作に関連する例示的なステップを説明する。限定ではなく例として、
図23のステップ2330において、カートリッジの位置を分析して、カートリッジが適切に取り付けられているかどうかを判定することができる。適切に取り付けられていない場合、最終的にMCUがスリープモードを実行させることができる(ステップ2336)まで、アニメーションを再生することができる(ステップ2332)。カートリッジが適切に取り付けられていると判定された場合(ステップ2330)、ステップ2402において、カートリッジが純正であるかどうか(ステップ2410)、OTPがブローされているかどうか(ステップ2412)、カートリッジ識別情報がアプリケータ100の現在のファームウェアおよび/またはハードウェアに準拠しているかどうかまたは動作可能であるかどうか(ステップ2422)、カートリッジIDが、その内容物が消毒されていること(ステップ2424)、幹細胞を含むこと(ステップ2426)、および/または電気紡糸用に構成されていること(ステップ2428)を示すかどうかを含む、カートリッジの詳細を読み取って特定の情報を判定することができる。それぞれのカートリッジの他の態様もまた、これらの例示的なプロセスにおいて識別および評価することができる。例えば、他の溶液タイプ、ならびにカートリッジの原産地および目的地、その内容物が完全に密閉されたままであるかどうか、カートリッジが以前にアプリケータに装着されていたことがあるかどうか、処方エンティティ(例えば、医師または他のオペレータがカートリッジを要求したかどうか)、カートリッジが特定の患者または意図された用途に関連付けられているかどうかを分析することができる。
【0165】
図24の特定のサブステップの結果に応じて、システムは
図25のプロセスに進むことができ、これにより、ステップ2502(消毒媒体のシステム設定)、2504(幹細胞媒体のシステム設定)、2506(電気紡糸用媒体のシステム設定)は、それぞれステップ2508、2510、2512でシステム設定を始動し、次いで、
図26および
図27にさらに示すように、前述した
図18のプロセス1800の残りの動作タスクに進むことができる。例えば、
図27において、開始/停止を設定することができ(ステップ2702)、アプリケータ100に装着されたカートリッジ上のOTPビットを設定することができ(ステップ2704)、次いで、内容物(すなわち、それぞれのカートリッジの内容物の媒体)に応じてアプリケータのステッパを前に動かすことができる(ステップ2706)。その後、近接度タスク1808を読み取ることができ、満たす場合には、ステッパタスク1810を実行することができる。いくつかの態様では、近接度タスク1808の結果は、インターフェース87の表示画面上に表示することができ、および/またはそれに関連付けられた1つまたは複数のLEDで表示することができる。
【0166】
図28は、アプリケータ100の1つまたは複数の近接センサからの読み取り値および関連する計算に基づいて動作を検知および管理することに関する、前のプロセス1800の例示的なプロセス近接度タスク1808のフローチャートである。
【0167】
図29は、装着されたカートリッジから内容物を標的部位に向けて放出することに関連するアプリケータ100のステッパモータの動作に関する前のプロセス1800の例示的なプロセスステッパタスク1810のフローチャートである。
【0168】
図30は、メインタスク1804を実行する前におよび/またはMCUをスリープモードにする(ステップ3020)のに使用することができる例示的なプロセスのフローチャートである。例えば、プロセスは、加速度計からのフィードバック、手動トリガ、開始/停止ボタンの作動、接地ストラップのステータス、接地ストラップからの信号、ユーザ接地の存在、ならびにリミットスイッチからのフィードバックを管理することを含むことができる。
【0169】
図31は、例示的な静電型アプリケータシステムを動作させる方法3100の流れ図である。方法3100のステップ3110は、第1の使い捨てカートリッジ内の電圧ワイヤの第1の端の電圧接点が静電型アプリケータシステムの電圧接点に接触し、第1の使い捨てカートリッジ内の空気供給ポートの第1の端が、静電型アプリケータシステムの空気供給ポートと流体接続し、第1の使い捨てカートリッジ内の、第1の流体を収容しているシリンジのプランジャが、静電型アプリケータシステムのピストンと整列するように、第1の使い捨てカートリッジを静電型アプリケータシステムのチャンバハウジングに挿入することを含むことができる。方法3100のステップ3120は、静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させることと、電位を第1の使い捨てカートリッジの送達チューブに送達させることとを含むことができる。
【0170】
図32は、静電型アプリケータシステムを動作させるためのコンピュータで実行される方法3200である。方法3200のステップ3210は、静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させること、および/または使い捨てカートリッジの電圧ワイヤを介して、静電型アプリケータシステムの高電圧モジュールから、静電型アプリケータシステムのチャンバハウジングに取り外し可能に取り付けられた使い捨てカートリッジの送達チューブに電位を送達させることを含むことができる。方法3200のステップ3220は、モータがシリンジのストッパを付勢することによって、送達チューブを通ってシリンジから使い捨てカートリッジの流体内容物を前進させることを含むことができる。方法3200のステップ3230は、電圧ワイヤによって、送達チューブ内にある流体内容物を静電的に帯電させることを含むことができる。方法3200のステップ3240は、静電的に帯電された流体内容物を使い捨てカートリッジのノズルアセンブリから処置部位に放出することを含むことができる。
【0171】
特定の構成、材料の選択、ならびに様々な要素のサイズおよび形状は、開示の技術の原理に従って構築されるシステムまたは方法を必要とする特定の設計仕様または制約に従って変更することができる。そのような変更は、開示の技術の範囲内に包含されることが意図されている。したがって、本明細書に開示の実施形態は、すべての点において制限的なものではなく例示的なものであると考えられる。したがって、本開示の特定の形態を図示および説明してきたが、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができ、その等価物の意味および範囲内にあるすべての変更が含まれることが意図されていることが上記から明らかであろう。
【0172】
以下の条項は、本開示の非限定的な実施形態を列挙する。
1.静電型アプリケータ用の使い捨て流体送達システムであって、
空気供給ポートと、電圧ポートと、送達出口とを含むノズルハウジングと、
送達出口と流体連通する送達チューブと連通する接点を含む電圧ワイヤであって、高電圧モジュールと電気的に連通し、送達チューブ内の流体内容物を静電的に帯電させるように構成された、電圧ワイヤと、
バレル部分と、バレル部分内から送達チューブを通って流体を前進させるように構成されたプランジャとを含むシリンジと、
ノズルハウジングと、電圧ワイヤと、シリンジとを少なくとも部分的に囲むカートリッジハウジングと
を含む、システム。
2.電圧ポートと電気的に連通する電圧チューブをさらに含み、電圧ワイヤが、送達チューブと連通する接点とカートリッジハウジングの壁の接触ポートとの間を通る、条項1に記載の使い捨て流体送達システム。
3.電圧チューブおよび電圧ワイヤが、略S字形状を含む、条項2に記載の使い捨て流体送達システム。
4.電圧チューブおよび電圧ワイヤが、直線形状を含む、条項2に記載の使い捨て流体送達システム。
5.電圧チューブおよび電圧ワイヤが、略湾曲形状を含む、条項2に記載の使い捨て流体送達システム。
6.空気供給ポートに接続された空気供給チューブをさらに含む、条項2に記載の使い捨て流体送達システム。
7.シリンジが、消毒薬、殺菌溶液、鎮痛薬、エキソソーム、生物製剤、および/または液体包帯溶液のうちの1つまたは複数を含む内容物を収容している、条項2に記載の使い捨て流体送達システム。
8.鎮痛薬が、リドカイン、レボブピバカイン、アセメタシン、ケトロラックおよびセフタジジムのうちの1つまたは複数を含む条項2に記載の使い捨て流体送達システム。
9.生物製剤が、幹細胞および/または哺乳動物細胞のうちの1つまたは複数を含む、条項2に記載の使い捨て流体送達システム。
10.消毒溶液および/または殺菌溶液が、グルコン酸クロロヘキシジンおよび/またはポビドンヨードを含む、条項2に記載の使い捨て流体送達システム。
11.カートリッジハウジングが、成形可能なプラスチック材料である、条項1に記載の使い捨て流体送達システム。
12.カートリッジハウジングが、単一の一体型構成要素を作成するために接続可能な成形可能なプラスチックの複数のセクションを含む、条項11に記載の使い捨て流体送達システム。
13.電圧ワイヤの接点が、送達チューブの外面を少なくとも部分的に囲んで、約1V~約40kVの電位を提供するワイヤループを含む、条項1に記載の使い捨て流体送達システム。
14.電圧ワイヤの接点が、送達チューブの外面と物理的に接触して、約1V~約40kVの電位を提供する、条項1に記載の使い捨て流体送達システム。
15.送達チューブが、シリンジおよびノズルハウジングと組み立てられると、空気供給ポートから空気を受け取り、シリンジのバレル部分から流体を受け取り、電圧ワイヤによって均等に帯電された流体を排出するように構成される、条項1に記載の使い捨て流体送達システム。
16.カートリッジハウジングを受け入れるようなサイズおよび形状のカートリッジチャンバを含む再使用可能な静電型アプリケータであって、
電圧ワイヤと電気的に連通するように構成された高電圧モジュールと、
カートリッジチャンバに近接して配置され、カートリッジハウジングがカートリッジチャンバと組み立てられると、カートリッジハウジング内に封入されたプランジャを前進させるように構成されたピストンと
を含む、再使用可能な静電型アプリケータ
をさらに含む、条項1に記載の使い捨て流体送達システム。
17.再使用可能な静電型アプリケータが、
ピストンを動かすように構成されたモータと、
1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、再使用可能な静電型アプリケータに、
起動信号を受信させ、
ピストンを作動させるためにモータに制御信号を出力させ、
高電圧モジュールから電圧ワイヤに電圧を供給するためにスイッチに制御信号を出力させる
命令を記憶するメモリと
を含む、条項16に記載の使い捨て流体送達システム。
18.モータが、ステッパモータ、リニアアクチュエータ、ウォームギアモータ、および/または遊星ギアモータである、条項17に記載の使い捨て流体送達システム。
19.モータが、加えられた力による運動伝達を使用する駆動可能なアクチュエータシステムである、条項17に記載の使い捨て流体送達システム。
20.再使用可能な静電型アプリケータが、表示画面をさらに含み、起動信号が、表示画面へのユーザ入力である、条項17に記載の使い捨て流体送達システム。
21.再使用可能な静電型アプリケータが、アクチュエータをさらに含み、起動信号が、アクチュエータによって受け取られるユーザ入力である、条項17に記載の使い捨て流体送達システム。
22.再使用可能な静電型アプリケータが、
電圧源を含むハウジングベースと、
カートリッジチャンバを含むデバイスハウジングと、
ハウジングベースとデバイスハウジングとの間に延びるハンドルと
を含む、条項21に記載の使い捨て流体送達システム。
23.カートリッジチャンバが、アクチュエータが水平に対してカートリッジチャンバの下に配置されるように、デバイスハウジング内に配置される、条項22に記載の使い捨て流体送達システム。
24.再使用可能な静電型アプリケータが、ワイヤレスアンテナをさらに含み、起動信号が、遠隔外部ユーザデバイスから受信するワイヤレス信号である、条項17に記載の使い捨て流体送達システム。
25.処置溶液を標的部位に送達するための静電型アプリケータシステムであって、
手持ち式に構成されたデバイスハウジングと、
ピストンを駆動するように構成されたデバイスハウジング内のモータと、
デバイスハウジング内の電圧源と、
電圧源に電気的に接続された高電圧モジュールと、
カートリッジチャンバと
を含む、可搬式の再使用可能な静電型アプリケータと、
空気供給ポート、電圧ポート、および送達出口を含むノズルハウジングと、
送達出口と流体連通する送達チューブと連通する接点を含む電圧ワイヤと、
バレル部分と、バレル部分内から送達チューブを通って流体を前進させるように構成されたプランジャとを含むシリンジと、
ノズルハウジングと、電圧ワイヤと、シリンジとを少なくとも部分的に囲むカートリッジハウジングと
を含む、カートリッジチャンバに取り外し可能に挿入可能である使い捨てカートリッジと
を含む、システム。
26.シリンジが、消毒薬、殺菌溶液、鎮痛薬、エキソソーム、生物製剤、および/または液体包帯溶液のうちの1つまたは複数を含む流体を収容する、条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
27.鎮痛薬が、リドカイン、レボブピバカイン、アセメタシン、ケトロラックおよびセフタジジムのうちの1つまたは複数を含む、条項26に記載の静電型アプリケータシステム。
28.生物製剤が、幹細胞および/または哺乳動物細胞のうちの1つまたは複数を含む、条項26に記載の静電型アプリケータシステム。
29.電圧ワイヤおよび電圧チューブが、カートリッジハウジング内の直線形状および/または湾曲形状または略S字形状を含む電圧ワイヤを含む、条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
30.カートリッジハウジングが、成形可能なプラスチック材料である、条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
31.カートリッジハウジングが、成形可能なプラスチックの複数の接続されたセクションを含む、条項30に記載の静電型アプリケータシステム。
32.カートリッジチャンバが、高電圧モジュールと電気的に連通する高電圧接点と、デバイスハウジング内に配置されたポンプと流体連通する空気供給ポートとを含む壁を含み、
電圧ワイヤが、壁の高電圧接点と電気的に連通し、
電圧ワイヤの接点が、送達チューブの外面と物理的に接触して、約1V~約40kVの電位を提供する、
条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
33.HVモジュールが、HVモジュールが回転ダイオードの向きに応じて正高電圧と負高電圧の両方を生成するように構成されるように、複数の回転ダイオードを備える、条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
34.HVモジュールが、第1の正高電圧乗算器システムおよび第2の負高電圧乗算器システムを含む回路基板を備える、条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
35.送達チューブが、シリンジおよびノズルハウジングと組み立てられると、空気供給ポートから空気を受け取り、シリンジのバレル部分から流体を受け取り、電圧ワイヤによって均等に帯電された流体を排出するように構成される、条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
36.使い捨てカートリッジが、空気供給ポートに接続された空気供給チューブを備える、条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
37.デバイスハウジングが、ハンドルを含み、電圧源が、デバイスハウジングのハウジングベース内に配置され、ハンドルが、デバイスハウジングとハウジングベースとの間に配置される、条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
38.再使用可能な静電型アプリケータが、
1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、再使用可能な静電型アプリケータに、
起動信号を受信させ、
(a)電圧ワイヤを介した高電圧モジュールから送達チューブへの電位、(b)使い捨てカートリッジのピストンおよびプランジャの位置、および/または(c)デバイスハウジングから空気供給ポートへの空気流を調整するポンプ、を制御するモータに制御信号を出力させる
命令を記憶するメモリと
を含む、条項25に記載の静電型アプリケータシステム。
39.使い捨てカートリッジが、シリンジおよび/または使い捨てカートリッジの別の流体リザーバ内に格納されている内容物の1つまたは複数の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含み、
再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサが、使い捨てカートリッジの内容物に関する情報を取得するために内蔵メモリと通信し、流量、電位、およびノズル設定のうちの少なくとも1つを制御するように構成される、
条項38に記載の静電型アプリケータシステム。
40.使い捨てカートリッジが、シリンジおよび/または使い捨てカートリッジの別の流体リザーバ内に格納されている内容物の特性に関する情報を含む内蔵メモリを含み、
再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサが、使い捨てカートリッジの内容物に関する情報を取得するために内蔵メモリと通信し、モータ速度、空気の取り込み、および/または印加電圧を制御するように構成される、
条項38に記載の静電型アプリケータシステム。
41.メモリが、静電型アプリケータシステムのプロセッサに組み込まれ、静電型アプリケータシステムを動作させるための動作命令を含む、条項39に記載の静電型アプリケータシステム。
42.近距離無線通信(NFC)タグがメモリを含む、条項39に記載の静電型アプリケータシステム。
43.表示画面をさらに含み、起動信号が、表示画面へのユーザ入力である、条項42に記載の静電型アプリケータシステム。
44.表示画面をさらに含み、命令が、
使い捨てカートリッジの動作パラメータに関するNFCの情報を読み取らせることと、
読み取ったNFCの情報を表示画面に表示させることと
をさらに含む、条項42に記載の静電型アプリケータシステム。
45.アクチュエータをさらに含み、起動信号が、アクチュエータによって受け取られるユーザ入力である、条項38に記載の静電型アプリケータシステム。
46.ワイヤレスアンテナをさらに含み、起動信号が、外部ユーザデバイスから受信するワイヤレス信号である、条項38に記載の静電型アプリケータシステム。
47.静電型アプリケータシステムの動きの検出に応答して、1つまたは複数のプロセッサに動き信号を出力するように構成された加速度計をさらに含む、条項38に記載の静電型アプリケータシステム。
48.1つまたは複数のプロセッサが動き信号を受信したことに応答して、1つまたは複数のプロセッサからのウェイク信号によって起動される静電型アプリケータシステム上の表示画面をさらに含み、起動信号が、表示画面へのユーザ入力である、条項47に記載の静電型アプリケータシステム。
49.静電型アプリケータシステムが、システムと意図される標的との間の距離を検出するように構成された近接センサをさらに含み、
制御信号の1つが、距離が所定の距離閾値内にあることに応答してモータに出力され、
制御信号のうちの1つが、距離が所定の距離閾値内にあることに応答して、静電型アプリケータシステムの電圧を制御するためにスイッチに出力される、
条項38に記載の静電型アプリケータシステム。
50.静電型アプリケータシステムが、システムと意図される標的との間の距離を検出するように構成された近接センサをさらに含み、制御信号の1つが、距離が所定の距離閾値よりも大きいかまたは小さいことに応答して、モータの動作を防止するために出力される、条項38に記載の静電型アプリケータシステム。
51.静電型アプリケータシステムが、システムと意図される標的との間の距離を検出するように構成された近接センサをさらに含み、制御信号の1つが、距離が所定の距離閾値よりも大きいかまたは小さいことに応答して、静電型アプリケータシステムの電圧の送達を防止するためにスイッチに出力される、条項38に記載の静電型アプリケータシステム。
52.静電型アプリケータシステムを動作させるための方法であって、
第1の使い捨てカートリッジ内の電圧ワイヤの第1の端の電圧接点が、静電型アプリケータシステムの電圧接点に接触し、
第1の使い捨てカートリッジ内の空気供給ポートの第1の端が、静電型アプリケータシステムの空気供給と流体接続し、
第1の使い捨てカートリッジ内の、第1の流体を収容しているシリンジのプランジャが、静電型アプリケータシステムのピストンと整列するように、
第1の使い捨てカートリッジを静電型アプリケータシステムのチャンバハウジングに挿入することと、
静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させることと、電位を第1の使い捨てカートリッジの送達チューブに送達させることと
を含む、方法。
53.モータを作動させることにより、第1の流体を送達チューブを通ってシリンジから前進させ、静電的に帯電された霧化流体液滴として所定の噴霧パターンで標的部位に噴霧させる、条項52に記載の方法。
54.第1の使い捨てカートリッジをチャンバハウジングから取り外すことと、
第2の使い捨てカートリッジをチャンバハウジングに挿入することであって、第2の使い捨てカートリッジが第2の流体を収容する、ことと
をさらに含む、条項52に記載の方法。
55.第2の使い捨てカートリッジが、電気紡糸用に構成され、方法が、
第2の使い捨てカートリッジのシリンジの第2の流体が、電気紡糸繊維として第2の使い捨てカートリッジの送達チューブによって、第2の流体から標的部位へ送達されるように、静電型アプリケータシステムへの第2の起動入力によって、モータを作動させることと、電位を第2の使い捨てカートリッジの送達チューブに送達させること
をさらに含む、条項54に記載の方法。
56.第1の使い捨てカートリッジおよび第2の使い捨てカートリッジが各々、第1の流体および第2の流体のそれぞれの動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含み、第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジのいずれかをチャンバハウジングに挿入すると、動作パラメータを静電型アプリケータシステムのメモリに送信させ、動作パラメータが、それぞれの使い捨てカートリッジのモータの速度、空気の取り入れ、および送達チューブに印加される電圧のうちの少なくとも1つを含む、条項54に記載の方法。
57.方法が、
チャンバハウジングに第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジの一方を挿入すると、第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジの動作パラメータの情報に関連付けられたレジストリに、使用済みカートリッジであるとしてタグ付けすることと、
第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジが使用済みカートリッジであると判定すると、モータが作動すること、および/または電位が第1の使い捨てカートリッジまたは第2の使い捨てカートリッジの送達チューブに送達されることを防止することと
をさらに含む、条項56に記載の方法。
58.第1の使い捨てカートリッジと第2の使い捨てカートリッジが、異なる流体を収容している、条項54に記載の方法。
59.第1の使い捨てカートリッジと第2の使い捨てカートリッジが、それぞれのノズルハウジング、それぞれの使い捨てカートリッジ内に格納されている第1の流体、および/または第2の流体に応じて、異なる電圧ワイヤおよび異なる送達チューブのうちの少なくとも一方を含む、条項49に記載の方法。
60.起動入力を提供することが、第1の流体に関する情報を静電型アプリケータシステムの表示画面に入力することと、表示画面に入力を提供することとを含む、条項52に記載の方法。
61.短距離ワイヤレス接続を介して、静電型アプリケータシステムを外部ユーザデバイスにペアリングすることをさらに含み、起動入力を提供することが、第1の流体に関する情報を外部ユーザデバイスに入力することと、外部ユーザデバイスの表示画面に入力を提供することとを含む、条項52に記載の方法。
62.静電型アプリケータシステムを動作させるためのコンピュータで実行される方法であって、
静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させること、および/または使い捨てカートリッジの電圧ワイヤを介して、静電型アプリケータシステムの高電圧モジュールから、静電型アプリケータシステムのチャンバハウジングに取り外し可能に取り付けられた使い捨てカートリッジの送達チューブに電位を送達させることと、
モータがシリンジのプランジャを付勢することによって、送達チューブを通ってシリンジから使い捨てカートリッジの流体内容物を前進させることと、
電圧ワイヤによって、送達チューブ内の流体内容物を静電的に帯電させることと、
静電的に帯電された流体内容物を使い捨てカートリッジのノズルアセンブリから処置部位に放出することと
を含む、方法。
63.電圧ワイヤによって、送達チューブの近位にあるシリンジのバレル部分内の流体内容物を静電的に帯電させること
をさらに含む、条項62に記載のコンピュータで実行される方法。
64.ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップが、静電的に帯電された流体内容物を、標的部位上への所定の噴霧パターンで液滴に霧化するように、静電型アプリケータシステムの空気供給部から使い捨てカートリッジ内への空気の取り入れを制御することを含む、条項62に記載のコンピュータで実行される方法。
65.ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップが、静電的に帯電された流体内容物から電気紡糸繊維として送達されることを含む、条項62に記載のコンピュータで実行される方法。
66.近接センサによって、静電型アプリケータシステムと意図される標的との間の距離を検出することと、
距離が所定の距離閾値内にあることに応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることと
をさらに含む、条項62に記載のコンピュータで実行される方法。
67.近接センサによって、静電型アプリケータシステムと意図される標的との間の距離を検出することと、
距離が所定の距離閾値よりも大きいかまたは小さいことに応答して、モータの作動を防止することおよび/または高電圧モジュールが電位を送達することを防止することと
をさらに含む、条項62に記載のコンピュータで実行される方法。
68.1つまたは複数のプロセッサが動き信号を受信したことに応答して、静電型アプリケータシステムの1つまたは複数のプロセッサからのウェイク信号を、静電型アプリケータシステム上の表示画面によって起動することと、
ウェイク信号に応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることと
をさらに含む、条項62に記載のコンピュータで実行される方法。
69.使い捨てカートリッジが、シリンジ内に格納されている流体内容物の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含み、方法が、
再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサによって、使い捨てカートリッジの流体内容物に関する情報を取得するために、内蔵メモリと通信することと、
使い捨てカートリッジの1つまたは複数の動作パラメータを制御するように、流量、電位、およびノズル設定のうちの少なくとも1つを制御することであって、1つまたは複数の動作パラメータが、モータ速度、空気の取り込み、および/または使い捨てカートリッジの印加電圧を含む、ことと
をさらに含む、条項62に記載のコンピュータで実行される方法。
70.メモリが、静電型アプリケータシステムのプロセッサに組み込まれ、静電型アプリケータシステムを動作させるためのコンピュータで実行される方法の動作命令を含む、条項62に記載のコンピュータで実行される方法。
71.静電型アプリケータシステムを動作させるためのシステムであって、
命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、
静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させること、および/または使い捨てカートリッジの電圧ワイヤを介して、静電型アプリケータシステムの高電圧モジュールから、静電型アプリケータシステムのカートリッジハウジングに取り外し可能に取り付けられた使い捨てカートリッジの送達チューブに電位を送達させることと、
モータがシリンジのプランジャを付勢することによって、送達チューブを通ってシリンジから使い捨てカートリッジの流体内容物を前進させることと、
電圧ワイヤによって、送達チューブ内にある流体内容物を静電的に帯電させることと、
静電的に帯電された流体内容物を使い捨てカートリッジのノズルアセンブリから処置部位に放出することと
を含む動作を実行させる命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと
を含む、システム。
72.ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップが、静電的に帯電された流体内容物を、標的部位上への所定の噴霧パターンで液滴に霧化するように、静電型アプリケータシステムの空気供給部から使い捨てカートリッジ内への空気の取り入れを制御することを含む、条項71に記載のシステム。
73.ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップが、静電的に帯電された流体内容物から、標的部位上に、所定の速度で電気紡糸繊維として送達されることを含む、条項71に記載のシステム。
74.動作が、近接センサによって、静電型アプリケータシステムと意図される標的との間の距離を検出することと、
距離が所定の距離閾値内にあることに応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることと
をさらに含む、条項71に記載のシステム。
75.動作が、1つまたは複数のプロセッサが動き信号を受信したことに応答して、静電型アプリケータシステムの1つまたは複数のプロセッサからのウェイク信号を、静電型アプリケータシステム上の表示画面によって起動することと、
ウェイク信号に応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることと
をさらに含む、条項71に記載のシステム。
76.使い捨てカートリッジが、シリンジ内に格納されている流体内容物の1つまたは複数の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含み、動作が、
再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサによって、使い捨てカートリッジの流体内容物に関する情報を取得するために、内蔵メモリと通信することと、
使い捨てカートリッジの1つまたは複数の動作パラメータを制御するように、流量、電位、およびノズル設定のうちの少なくとも1つを制御することであって、1つまたは複数の動作パラメータが、モータ速度、空気の取り込み、および/または使い捨てカートリッジの印加電圧を含む、ことと
をさらに含む、条項71に記載のシステム。
77.メモリが、静電型アプリケータシステムのプロセッサに組み込まれ、静電型アプリケータシステムを動作させるためのコンピュータで実行される方法の動作命令を含む、条項71に記載のシステム。
78.プロセッサによって実行されると、静電型アプリケータシステムを動作させるための方法をプロセッサに実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、方法が、
静電型アプリケータシステムへの起動入力によって、モータを作動させること、および/または使い捨てカートリッジの電圧ワイヤを介して、静電型アプリケータシステムの高電圧モジュールから、静電型アプリケータシステムのシステムハウジングに取り外し可能に取り付けられた使い捨てカートリッジの送達チューブに電位を送達させることと、
モータがシリンジのプランジャを付勢することによって、送達チューブを通ってシリンジから使い捨てカートリッジの流体内容物を前進させることと、
電圧ワイヤによって、送達チューブ内にある流体内容物を静電的に帯電させることと、
静電的に帯電された流体内容物を使い捨てカートリッジのノズルアセンブリから処置部位に放出することと
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
79.ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップが、静電的に帯電された流体内容物を、逆に帯電された標的部位上への所定の噴霧パターンで液滴に霧化するように、静電型アプリケータシステムの空気供給部から使い捨てカートリッジ内への空気の取り入れを制御することを含む、条項78に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
80.ノズルアセンブリから静電的に帯電された流体内容物を放出するステップが、静電的に帯電された流体内容物から、逆に帯電された標的部位上に、所定の速度および/またはパターンで電気紡糸繊維として送達されることを含む、条項78に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
81.方法が、
近接センサによって、静電型アプリケータシステムと意図される標的との間の距離を検出することと、
距離が所定の距離閾値内にあることに応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることと
をさらに含む、条項78に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
82.方法が、
1つまたは複数のプロセッサが動き信号を受信したことに応答して、静電型アプリケータシステムの1つまたは複数のプロセッサからのウェイク信号を、静電型アプリケータシステム上の表示画面によって起動することと、
ウェイク信号に応答して、モータを作動させるおよび/または高電圧モジュールに電位を送達させるために起動入力を送信させることと
をさらに含む、条項78に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
83.使い捨てカートリッジが、シリンジ内に格納されている流体内容物の1つまたは複数の動作パラメータに関する情報を含む内蔵メモリを含み、方法が、
再使用可能な静電型アプリケータの1つまたは複数のプロセッサによって、使い捨てカートリッジの流体内容物に関する情報を取得するために、内蔵メモリと通信することと、
使い捨てカートリッジの1つまたは複数の動作パラメータを制御するように、流量、電位、およびノズル設定のうちの少なくとも1つを制御することであって、1つまたは複数の動作パラメータが、モータ速度、空気の取り込み、および/または使い捨てカートリッジの印加電圧を含む、ことと
をさらに含む、条項78に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】