(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】横断可能なブランク金型へのガラスゴブの直接装填
(51)【国際特許分類】
C03B 9/14 20060101AFI20241024BHJP
C03B 9/40 20060101ALI20241024BHJP
C03B 9/347 20060101ALI20241024BHJP
C03B 9/34 20060101ALI20241024BHJP
C03B 9/30 20060101ALI20241024BHJP
C03B 7/14 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
C03B9/14
C03B9/40
C03B9/347 A
C03B9/34 A
C03B9/30 A
C03B7/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521876
(86)(22)【出願日】2022-11-04
(85)【翻訳文提出日】2024-04-10
(86)【国際出願番号】 US2022049000
(87)【国際公開番号】W WO2023081385
(87)【国際公開日】2023-05-11
(32)【優先日】2021-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524122680
【氏名又は名称】オウエンズ-ブロックウェイ グラス コンテナ― インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】モウル、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ホルメス-リビス、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】アルテンドルフェール、ベルンハード
(57)【要約】
ガラス成形個別セクション機械(14)は、ガラスゴブ装填軸(Z’)を有する機械フレーム(20)と、ガラスゴブ(G)をパリソンに成形するように構成されたブランク金型(14a)を含み、ブランク金型垂直軸(Vi)を有する横断可能なブランク側部(24)と、機械フレーム上に移動可能に担持され、横断可能なブランク側部に結合されて、横断可能なブランク側部をガラスゴブ装填軸に向かって直線的に平行移動させてブランク金型垂直軸をガラスゴブ装填軸と位置合わせし、横断可能なブランク側部をガラスゴブ装填軸から離れるように直線的に平行移動させる金型キャリッジ(26)と、を含む。個別セクション機械のブランク金型を装填する、関連する方法も開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス成形個別セクション機械(14)であって、
ガラスゴブ装填軸(Z’)を有する機械フレーム(20)と、
ガラスゴブをパリソンに成形するように構成されたブランク金型(14a)を含み、ブランク金型垂直軸(V
1)を有する横断可能なブランク側部(24)と、
前記機械フレーム上に移動可能に担持され、前記横断可能なブランク側部に結合されて、前記横断可能なブランク側部を前記ガラスゴブ装填軸に向かって直線的に平行移動させて前記ブランク金型垂直軸を前記ガラスゴブ装填軸と位置合わせし、前記横断可能なブランク側部を前記ガラスゴブ装填軸から離れるように直線的に平行移動させる金型キャリッジ(26)と、
を備えているガラス成形個別セクション機械。
【請求項2】
前記金型キャリッジが、前記機械フレーム上に移動可能に担持された下側部分(26
X)と、前記下側部分上に移動可能に担持され、前記横断可能なブランク側部に対して固定された上側部分26
Yとを含むXYリニアステージ(26
X、26
Y)を含む、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記XYリニアステージが、前記ブランク金型垂直軸を横切る第1の軸(X)に沿って移動可能な第1のプレート(74)と、前記ブランク金型垂直軸及び前記第1の軸を横切る第2の軸(Y)に沿って移動可能な第2のプレート(80)とを含む、請求項2に記載の機械。
【請求項4】
ガラスゴブをパリソンに成形するように構成された第2のブランク金型(14a)を含み、第2のブランク金型垂直軸(V
2)を有する第2の横断可能なブランク側部(28)と、
前記機械フレーム上に担持され、前記第2の横断可能なブランク側部に結合されて、前記第2の横断可能なブランク側部を前記ガラスゴブ装填軸に向かって直線的に平行移動させて前記第2のブランク金型垂直軸を前記ガラスゴブ装填軸と位置合わせし、前記第2の横断可能なブランク側部を前記ガラスゴブ装填軸から離れるように直線的に平行移動させる第2の金型キャリッジ(30)と、
を更に備えている、請求項1~3のいずれか一項に記載の機械。
【請求項5】
前記機械フレームに対して固定され、前記第1及び第2の横断可能なブランク側部から横方向に離間された第1及び第2の静止ブロー側部(32、34)と、
前記第1及び第2の横断可能なブランク側部によって製造されたパリソンを、前記第1及び第2の横断可能なブランク側部から前記第1及び第2の静止ブロー側部に反転させるためのパリソン反転器(58)と、
を更に備えている、請求項4に記載の機械。
【請求項6】
前記横断可能なブランク側部が、
底部(50a)、上部(50b)、及び前記底部と前記上部との間に延在する側壁(50c)を含むブランク側部フレーム(50)と、
前記ブランク側部フレームによって担持されるプランジャ装置(52)と、
前記ブランク側部フレームによって移動可能に担持されたブランク金型ホルダ装置(54)と、
前記ブランク金型ホルダ装置によって担持された前記ブランク金型と、
前記ブランク側部フレームによって担持されたバッフル装置(56)と、
前記ブランク側部フレームによる反転装置(58)と、
を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の機械。
【請求項7】
前記機械フレームに対して固定され、前記ブランク金型垂直軸から横方向にオフセットされたブロー金型垂直軸を有するブロー金型(14b)を有する静止ブロー側部(32)
を更に備えている、請求項1~4、又は6のいずれか一項に記載の機械。
【請求項8】
前記ブランク金型と前記ブロー金型との間に配置された反転軸(I)を有する反転装置(58)
を更に備えている、請求項7に記載の機械。
【請求項9】
前記静止ブロー側部が、
底部(60a)、上部(60b)、及び前記底部と前記上部との間に延在する側壁(60c)を含むブロー側部フレーム(60)と、
前記ブロー側部フレームによって担持された底板装置(62)と
前記ブロー側部フレームによって移動可能に担持されたブロー金型ホルダ装置(64)と、
前記ブロー金型ホルダ装置によって担持された前記ブロー金型と、
前記ブロー側部フレームによって担持されたブローヘッド装置(66)と、
前記ブロー側部フレームによって担持された取出し装置(68)と、
を含む、請求項7又は8に記載の機械。
【請求項10】
ガラスゴブをパリソンに成形するように構成された第2のブランク金型(14a)を含み、第2のブランク金型垂直軸(V
2)を有し、前記軸の第2の側に配置された第2の横断可能なブランク側部(28)であって、前記第2の横断可能なブランク側部が、前記第2のブランク金型垂直軸を前記ガラスゴブ装填軸と位置合わせするために、前記軸の前記第2の側から前記軸に向かって移動可能である、第2の横断可能なブランク側部(28)
を更に備えている、請求項1~3のいずれか一項に記載の機械。
【請求項11】
前記第1及び第2のブランク金型は、前記ゴブフィーダから直接、それらのそれぞれのブランク金型垂直軸に沿ってガラスゴブを受け取るように構成されている、請求項10に記載の機械。
【請求項12】
前記金型キャリッジと動作可能に通信して、前記金型キャリッジの移動を制御するコントローラ(18)と、
前記軸に沿って落下する前記ガラスゴブを感知し、前記金型キャリッジの移動を制御する際に前記コントローラへの入力として使用される出力信号を生成するように構成された少なくとも1つのセンサ(16a~d)と、
を更に備えている、請求項11に記載の機械。
【請求項13】
前記機械フレームが、
ベース(36)と、
機械プラテン(22)と、
前記ベースに結合され、前記機械プラテンを担持するアダプタマウント(38)と、
を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の機械。
【請求項14】
前記ベースが、長手方向に延在し、互いに横方向に離間された複数のビーム(40)と、前記複数のビーム間に横方向に延在し、前記複数のビームに接続する複数のクロス部材(42)とを含む、請求項13に記載の機械。
【請求項15】
前記アダプタマウントが、
前記機械プラテンを前記ベースに対して複数の方向に移動させるための止めねじ(46)を含むポジショナ
を含む、請求項13又は14に記載の機械。
【請求項16】
前記金型キャリッジが
前記機械プラテンに固定され、第1の軸(X)に沿って延在するレール(70)上に担持されるキャリッジ第1ステージ(26
X)、
前記キャリッジ第1ステージに固定され、前記第1の軸を横切る第2の軸(Y)に沿って延在するレール(72)上に担持されたキャリッジ第2ステージ(26
Y)と、
を含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の機械。
【請求項17】
前記キャリッジ第1ステージが第1のステージプレート(74)を含み、前記キャリッジ第2ステージが第2のステージプレート(80)を含み、前記機械が、
第2のステージモータ(82a)と、前記第1のステージプレートによって担持され、前記第2のステージモータによって駆動される第2のステージボールねじ(82b)とを含み、前記第2のステージプレートに結合された第2のステージ延長アーム(84)に結合された第2のステージ駆動ロッド(82c)を有する第2のステージアクチュエータ(82)と、
第1のステージモータ(76a)と、前記機械プラテンによって担持され、前記第1のステージモータによって駆動される第1のステージボールねじ(76b)とを含み、前記第1のステージプレートに結合された第1のステージ延長アーム(78)に結合された第1のステージ駆動ロッド(76c)を有する第1のステージアクチュエータ(76)と、
を更に備えている、請求項16に記載の機械。
【請求項18】
前記キャリッジ第1ステージはまた、別の第1のステージモータと、前記機械プラテンによって担持され、前記別の第1のステージモータによって駆動され、別の第1のステージ駆動ロッドを有する別の第1のステージボールねじとを含む、請求項17に記載の機械。
【請求項19】
ガラス製造システム(10)であって、
前記ガラスゴブ装填軸に沿って落下する落下ゴブ(G)を生成するゴブフィーダ(12)と、
前記横断可能なブランク側部が、前記ブランク金型が前記ゴブフィーダから前記落下ゴブを直接受け取るように、前記ゴブフィーダの下方で移動可能である、請求項1に記載の機械と、
を備えているガラス製造システム。
【請求項20】
前記ゴブフィーダと前記ブランク金型との間に、前記落下ゴブの方向を変えるためのゴブ送出設備を含まない、請求項19に記載のガラス製造システム。
【請求項21】
前記落下ゴブの1つ以上の落下ゴブパラメータを測定する落下ゴブカメラ(16a)、又は、
前記落下ゴブが前記ブランク金型内に装填されているときに、前記落下ゴブの1つ以上のゴブ装填パラメータを測定するためのゴブ装填カメラ(16b)と、
前記1つ以上の落下ゴブパラメータ又は前記1つ以上のゴブ装填パラメータのうちの少なくとも1つに応答して前記ブランク金型を移動させるコントローラ(18)と、
の少なくとも1つを更に備えた、請求項19又は20に記載のガラス製造システム。
【請求項22】
個別セクション機械のブランク金型を装填する方法であって、
落下ゴブ軸(Z)に沿って落下ガラスゴブ(G)を生成することと、
少なくとも1つのブランク金型(14a)を含む少なくとも1つの横断可能なブランク側部(24、28)を、前記落下ゴブ軸に対して横方向の軸(X、Y)に沿って移動させて、前記少なくとも1つのブランク金型の第1の装填軸(V
1)に実質的に沿って前記ガラスゴブを装填することと、
前記少なくとも1つのブランク金型を使用して、前記ガラスゴブをパリソンに成形することと、
を含む方法。
【請求項23】
前記移動させるステップが、前記第1及び第2の横断可能なブランク側部の第1及び第2のブランク金型(14a、14a)の第1及び第2の装填軸(V
1、V
2)に実質的に沿って前記ガラスゴブを装填するために、前記落下ゴブ軸に対して前記第1及び第2の横断可能なブランク側部(24、28)を移動させることを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記移動させるステップが、機械フレーム(20)上に担持され、前記第1及び第2の横断可能なブランク側部に動作可能に結合された金型キャリッジ(26)を作動させて、前記機械の動作中に前記第1及び第2の横断可能なブランク側部を前記機械フレームに対して移動させることを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記落下ゴブの特性、又は
ゴブ装填の特性
のうちの少なくとも1つを感知することと、
前記感知ステップに応答して、
前記生成するステップ、又は
前記移動させるステップ
の少なくとも1つを調整することと、
を更に含む、請求項22~24のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、ガラス容器の製造、より具体的には、ゴブフィーダから供給されたガラスゴブをブランク金型に装填することに関する革新を開示する。
【背景技術】
【0002】
ソーダ石灰シリカガラス及び他のタイプのガラスは、ガラス容器の製造において普及している。そのような物品を製造するために使用される溶融ガラスは、ガラス炉内でガラス形成材料のバッチを反応させて溶融することによって従来通りに調製することができる。ガラス形成材料のバッチは、典型的には、既に炉内にある溶融ガラスのプール内に堆積されることによって炉内に導入される。バッチは、熱を連続的に加えることによってプール中に徐々に溶融される。バッチが炉内で溶融され、清澄され、均質化された後、得られた溶融ガラスは、典型的には、気泡が溶融ガラスから解放される清澄チャネルに向けられ、次いで、清澄された溶融ガラスが、溶融ガラスを容器に形成するのに好適な温度に冷却されることによって熱的に調整される前炉に下流に向けられる。前炉の下流端に配置されたゴブフィーダを使用して、「ゴブ」として知られる所定量の溶融ガラスを計量して形成することができる。ゴブは、ゴブフィーダから供給され、「送出」設備内を下降し、ガラスゴブをパリソンに形成し、次いでパリソンをガラス容器に形成する「個別セクション」(IS)機械に送られる。
【0003】
従来のIS機械は、典型的には、一列に並んで配置され、互いに位相をずらして動作して、IS機械の下流のコンベヤ上にガラス容器の連続流を提供するように構成された、同一構造の2~16個の個々のセクションを含む。各セクションは、送出設備から1つ以上のガラスゴブを受け取り又は装填し、ガラスゴブから1つ以上のパリソンを形成するブランクサブセクション又は側部と、ブランク側部からパリソンを受け取り、パリソンから容器を形成するブローサブセクション又は側部とを支持するフレームを含む。ブランク側部は、ガラスゴブをパリソンに形成する1つ以上のブランク金型、プランジャ、漏斗、及びバッフルと、対応するブランク金型アクチュエータ、プランジャアクチュエータ、漏斗アクチュエータ、バッフルアクチュエータ、並びにブランク金型、プランジャ、及びバッフルの動作を容易にする他のデバイス及び構成要素とを含む。ブロー側部は、パリソンを容器に形成する1つ以上のブロー金型、底板、及びブローヘッドと、対応するブロー金型アクチュエータ、底板空気圧装置、及びブローヘッドアクチュエータとを含む。各セクションはまた、金型冷却回路及び弁と、パリソンをそれらのネックによって保持し、パリソンをブランク金型からブロー金型に反転させるために、反転アームによって担持されたパリソンネックリングを含むパリソン反転器とを含む。各セクションは、容器をブロー金型から取り出して各セクションのデッドプレート上に解放するための取出し機構と、容器をデッドプレートから下流のコンベヤに掃き出す掃出し機構とを更に含む。各セクションの上述の設備は、IS機械が全体として下流コンベヤ上へのガラス容器の連続的な流れを提供することを確実にするために、正確なタイミングに従って動作される。
【0004】
動作において、ブランク金型の各々の可動半体は、ブランク金型の上部に漏斗が配置された状態でプランジャの周りで閉じられ、ゴブが漏斗を通して金型内に送達され、バッフルが漏斗の上部に配置され、バッフルを通して空気が吹き込まれてゴブをブランク金型内に沈降させる。次いで、漏斗及びバッフルが取り外され、バッフルがブランク金型の上に直接戻され、ブロープランジャを通して逆ブロー空気が吹き込まれてゴブをブランク金型に合わせてブローする(ブローアンドブロー)か、又はプレスプランジャがブランク金型内に前進されてゴブをブランク金型の内面に合わせてプレスする(プレスアンドブロー)。バッフルは、パリソンの形成中にブランク金型から空気が逃げることを可能にする排気リリーフを有する。その後、バッフルが取り外され、金型が開かれ、パリソン反転器が回転して、パリソンをブロー金型内の「ネックダウン」配向からブロー側部のブロー金型の開いた可動半体の上端部間の「ネックアップ」配向に反転させる。続いて、ブロー金型の可動半体が底板の周りで閉じ、パリソン反転器がブランク側部に回転して開いたブランク金型の下端の間の位置に戻り、ブローヘッドが閉じたブロー金型の上に配置されて、パリソンの開いたネックを通してパリソン内に空気を吹き込み、パリソンをブロー金型の内面に合わせてブローして容器を製造する。最後に、ブローヘッドが取り外され、ブロー金型が開かれ、取出し機構が完成した容器をブロー側部からデッドプレートに再配置し、掃出し機構が完成した容器をデッドプレートから下流のコンベヤに掃き出す。特に、完成した容器は非常に高温であり、したがって、デッドプレート上に配置されたとき、又は冷却しながらコンベヤを下って移動するときに、容器が崩れないように十分な壁厚でなければならない。
【0005】
ゴブフィーダは、典型的には、ガラスゴブの溶融ガラスの温度及び量、並びにガラスゴブが送出設備を介して間接的にIS機械に供給される速度を制御する。しかし、送出設備は、汚れた潤滑剤の使用を必要とし、ゴブフィーダに対するIS機械の各セクションの近接度に応じて、長さ及び構成が異なるスクープ、トラフ、及びデフレクタの複雑な配置を含む。そのような乱雑で可変の送出設備の使用は、ガラスゴブの温度分布の変動に寄与し、したがって、そのような温度変動は、ガラスゴブから製造されるガラス容器の望ましくない不均一な壁厚をもたらし、したがって、そのような不均一性は、そうでない場合に必要とされるよりも厚い容器壁厚の使用を必要とする。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、互いに別々に又は組み合わせて実施され得るいくつかの態様を具現化する。
【0007】
本開示の一態様に係るガラス成形個別セクション機械は、ガラスゴブ装填軸を有する機械フレームと、ガラスゴブをパリソンに成形するように構成されたブランク金型を含み、ブランク金型垂直軸を有する横断可能なブランク側部と、を含む。この機械は、機械フレーム上に移動可能に担持され、横断可能なブランク側部に結合されて、横断可能なブランク側部をガラスゴブ装填軸に向かって直線的に平行移動させてブランク金型垂直軸をガラスゴブ装填軸と位置合わせし、横断可能なブランク側部をガラスゴブ装填軸から離れるように直線的に平行移動させる金型キャリッジも含む。
【0008】
本開示の別の態様によれば、個別セクション機械のブランク金型を装填する方法であって、落下ゴブ軸に沿って落下ガラスゴブを生成することと、少なくとも1つのブランク金型を含む少なくとも1つの横断可能なブランク側部を、落下ゴブ軸に対して横方向の軸に沿って移動させて、少なくとも1つのブランク金型の第1の装填軸に実質的に沿ってガラスゴブを装填することと、少なくとも1つのブランク金型を使用して、ガラスゴブをパリソンに成形することと、を含む方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の例示的な実施形態による、ガラスゴブフィーダと、横断可能なブランク側部及び静止ブロー側部を含む個別セクション(IS)機械と、1つ以上の落下ゴブセンサ、ゴブ装填センサ、及びブロー金型温度センサを含むセンササブシステムとを含むガラス容器製造システムの概略図である。
【
図2】
図1のシステムのより詳細な斜視概略図である。
【
図3】
図1のシステムのより詳細な概略上面図である。
【
図4】
図1のシステムの一部の更に詳細な概略斜視図であり、ゴブフィーダ及び、成形位置に示されているブランク側部を有するIS機械を含んでいる。
【
図5】
図4に示されたシステムの一部を示しており、横断可能なブランク側部の1つが、
図4の成形位置からゴブフィーダの真下のゴブ装填位置に移動されている。
【
図7A】
図6の個別セクション機械の機械プラテンポジショナの斜視図、上面図、側面図、及び端面図である。
【
図7B】
図6の個別セクション機械の機械プラテンポジショナの斜視図、上面図、側面図、及び端面図である。
【
図7C】
図6の個別セクション機械の機械プラテンポジショナの斜視図、上面図、側面図、及び端面図である。
【
図7D】
図6の個別セクション機械の機械プラテンポジショナの斜視図、上面図、側面図、及び端面図である。
【
図8】
図4のシステムの横断可能なブランク側部の1つ及び静止ブロー側部の1つを示す図である。
【
図9】
図4の横断可能なブランク側部の両方の拡大概略図である。
【
図10】
図4の静止ブロー側部の両方の拡大概略図である。
【
図11】
図4の個別セクション機械の概略上面図である。
【
図12】
図4の個別セクション機械の概略側面図である。
【
図13】
図4の個別セクション機械の概略端面図である。
【
図14】
図4の個別セクション機械の第1のステージアクチュエータの部分概略斜視図である。
【
図15】
図4の個別セクション機械の第1のステージアクチュエータの部分概略上面図である。
【
図16】
図4の個別セクション機械の第2のステージアクチュエータの部分概略斜視図である。
【
図17】
図4の個別セクション機械の第2のステージアクチュエータの別の部分概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一般に、本開示の少なくとも1つの態様によれば、好ましくはスクープ、トラフ、及び/又はデフレクタの形態の介在する送出設備なしで、ガラスゴブをブランク金型に直接装填するための装置、システム、及び方法が提供される。したがって、本装置、システム、及び方法は、厄介な潤滑を必要とし、長く、ガラスゴブと送出設備との間の長時間の接触を伴い、それによってガラスゴブの変形及びガラスゴブの不均一な冷却をもたらす送出設備を必要としない。したがって、本装置、システム、及び方法は、ガラスフィーダと対応するブランク金型との間に大きな高さの差を必要とせず、各ガラスゴブの温度分布がより均一であり、それによって、ガラスゴブから製造されるガラス容器の壁厚がより均一になり、したがって、より薄肉の軽量容器を製造することができる。本開示の別の態様によれば、ガラスゴブをブランク金型内に自律的に装填するための装置、システム、及び方法が提供される。したがって、装置、システム、及び方法は、初期システムセットアップ後にオペレータの介入を必要とすべきではない。
【0011】
特に図面を参照すると、
図1~
図3は、ゴブGの各々に対応するゴブ供給軸又は落下軸Zに沿って落下する1つ以上のガラスゴブGを製造するためのゴブフィーダ12と、落下ゴブGを横断可能なブランク金型14a内に受け取り又は装填し、最終的に静止ブロー金型14bを介してガラスゴブGからガラス容器(図示せず)を製造するための、ゴブフィーダ12の下のガラス成形個別セクション(IS)機械14とを含むシステム10の例示的な実施形態を全体的に示す。システム10は、3つのゴブ及び3つの金型の設定に従って示されているが、当業者であれば、システム10は、単一のゴブ及び単一の金型の設定、2つのゴブ及び2つの金型の設定、又は任意の適切なゴブ及び金型の量に従って構成することができることを認識するであろう。システム10はまた、センササブシステム16を含むことができ、更に、センササブシステム16及びIS機械14から入力信号を受信し、任意の適切な方式で入力信号を処理し、出力信号をIS機械14及び/又はゴブフィーダ12に送信して、IS機械14へのガラスゴブGの装填を改善するコントローラ18を含むことができる。センササブシステム16は、1つ以上の落下ゴブセンサ16a、ゴブ装填センサ16b、ブランク金型温度センサ16c、及びブロー金型温度センサ16dを含むことができる。
【0012】
好ましくは、システム10は、落下ゴブGの方向を落下ゴブ軸Zから離れるように変えるために、ゴブフィーダ12とIS機械14との間にスクープ、トラフ、及び/又はデフレクタの形態のゴブ送出設備を含まない。しかしながら、ゴブ成形漏斗13が、ゴブフィーダ12とIS機械14との間に配置されてもよい。特に、ゴブ成形漏斗13の主な目的は、ゴブフィーダ12によって製造されるガラスゴブGの所望の形状を促進することであり、おそらく、同様に、落下ゴブ軸Zに沿って落下ゴブGの軌道を維持することでもあり、逆に、従来技術の漏斗、並びにスクープ、トラフ、及び/又はデフレクタの形態の従来の送出設備で行われるように、ガラスゴブGを落下ゴブ軸Zから離れるように向け直さないことである。ガラス溶融装置のガラスライン(又は「金属ライン」)と個別セクション機械ベッドの上部との間の装填高さは、スクープ、トラフ、及び/又はデフレクタの形態の送出設備を使用する従来の構成と比較して低減され得る。このような従来の設備は、ゴブをブランク金型内に完全に装填するのに十分なゴブの速度を達成するために、通常、約6メートルの従来の装填高さを必要とする。対照的に、本開示によると、ゴブフィーダ12とIS機械14のブランク金型14aとの間に落下するゴブG上に表面接触がほとんどないか全くないので、ゴブGは、約3メートルの低減された装填高さに従ってゴブGをブランク金型14a内に完全に装填するのに十分な速度を達成することができる。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、プラスマイナス15%以内を意味する。
【0013】
別個に示されていないが、ゴブフィーダ12は、上流の前炉から溶融ガラスを受け取り、溶融ガラスを下流に搬送するためのフィーダチャネルと、溶融ガラスを受け取るためのフィーダチャネルの下流のフィーダボウル又はチャンバと、フィーダによって生成されるガラスゴブGの形状を画定するためのフィーダチャンバの下流端にあるオリフィスと、溶融ガラスをオリフィスに向けて、かつオリフィスの外に押し出すためのプランジャロッド、及びプランジャロッドを移動させるためのプランジャアクチュエータを含むプランジャと、フィーダチャネル、チャンバ、及び/又はオリフィスのうちの1つ以上を加熱するための1つ以上のヒータを含む加熱システムと、オリフィスを出る溶融ガラスの流れからゴブを切断するためのオリフィスの下の下流のゴブカッターとを含むことができる。いくつかの実施形態では、ゴブフィーダ12はまた、プランジャ管及びプランジャ管アクチュエータを含むことができる。ゴブカッターは、剪断機のような機械装置、レーザのような光学装置、ウォータージェットのような流体装置、又はガラス流からゴブを切断するのに適した任意の他の装置を含むことができる。
【0014】
ここで
図4を参照すると、IS機械14は、ガラスゴブ受領又は装填軸Z’を有するとともに、機械プラテン22を含む機械フレーム20と、ガラスゴブをパリソンに成形するように構成された少なくとも1つのブランク金型14aを含み、ブランク金型垂直軸V
1を有する横断可能なブランク側部24と、機械フレーム20上に移動可能に担持され、横断可能なブランク側部24に結合されて、横断可能なブランク側部24をガラスゴブ装填軸Z’に向かって直線的に平行移動させてブランク金型垂直軸V
1をガラスゴブ装填軸Z’と位置合わせし、横断可能なブランク側部24をガラスゴブ装填軸Z’から離れるように直線的に平行移動させる金型キャリッジ26と、を含む。更に、IS機械14は追加的に、ガラスゴブをパリソンに成形するように構成された少なくとも1つの第2のブランク金型14aを含み、第2のブランク金型垂直軸V
2を有する第2の横断可能なブランク側部28と、機械フレーム20上に担持され、第2の横断可能なブランク側部28に結合されて、第2の横断可能なブランク側部28をガラスゴブ装填軸Z’に向かって直線的に平行移動させて第2のブランク金型垂直軸V
2をガラスゴブ装填軸Z’と位置合わせし、第2の横断可能なブランク側部28をガラスゴブ装填軸Z’から離れるように直線的に平行移動させる第2の金型キャリッジ30と、を含む場合がある。また、IS機械は、ブランク金型(複数可)14aによって製造されたパリソンから容器を形成するように構成された少なくとも1つのブロー金型14bを含む静止ブロー側部32を更に含むことができる。更に、IS機械は、第2の横断可能なブランク側部28の第2のブランク金型(複数可)14aによって製造されたパリソンから容器を形成するように構成された少なくとも1つの第2のブロー金型14bを含む第2の静止ブロー側部34を更に含むことができる。
【0015】
図4及び
図5を参照すると、金型キャリッジ26、30は、長手方向の第1の軸Xに沿って移動可能なキャリッジ第1ステージ26
X、30
Xを含み、第1の軸Xを横切る横方向の第2の軸Yに沿って移動可能な少なくとも1つの他のステージ、例えばキャリッジ第2ステージ26
Y、30
Yも含むことができる。したがって、横断可能なブランク側部24、28は、落下ゴブ軸Zの一方の側の成形位置(
図4)から落下ゴブ軸Zに向かって、ブランク金型(複数可)14aの装填軸Z’が落下ゴブ軸Zと軸方向に位置合わせされる装填位置(
図5)まで長手方向軸Xに沿って移動可能であり、その後、再び成形位置に戻る。横断可能なブランク側部24、28はまた、本明細書において以下で更に詳細に説明されるように、長手方向軸Xを横断する第2の軸Yに沿って移動可能であってもよい。いずれの場合も、ブランク側部24、28は、ガラスゴブ(複数可)をブランク金型(複数可)14a内に受け入れるか又は装填してゴブ装填の所望の精度及び位置を確保するために一時的に休止させることができる。
【0016】
この図示の構成は、装填軸Z’の直交して対向する長手方向側部に配置された2つの横断可能なブランク側部24、26を含む。しかし、本開示の主題は、軸Z’に対して任意の適切な配置で配置された任意の適切な数のブランク側部を含み、例えば、軸の周りに円周方向に離間されている場合があり、例えば、120度離れている場合がある3つのブランク側部、又は、軸の周りに直交して配置されている場合があり、例えば、90度離れている場合がある4つのブランク側部を含む。
【0017】
図6を参照すると、機械フレーム20はまた、ベース36と、機械プラテン22と、ベース36に結合され、機械プラテン22を担持するアダプタマウント38とを含む。ベース36は、長手方向に延在し、互いから横方向に離間された複数のビーム40と、複数のビーム40の間に横方向に延在し、複数のビーム40に接続する1つ以上のクロス部材42とを含んでもよい。もちろん、ベース36は、その間にアダプタマウント38が担持された状態で機械プラテンを支持するのに適した任意の他の構造のものであってもよい。別個に示されていないが、機械フレーム20はまた、ベース36に対して機械プラテン22を水平にするために、ベース36と機械プラテン22との間に軸方向に挟まれたレベラーの形態の追加のアダプタマウントを含んでもよい。レベラーは、ベース36に対して機械プラテン22を上昇及び下降させるために互いに向かって及び互いから離れるように駆動され得る対向するウェッジを含んでもよい。
【0018】
図7A~
図7Dを参照すると、図示されたアダプタマウント38は、例えば、機械フレーム20の1つ以上の角部にあるプラテンポジショナの形態であり、機械プラテン22をベース(図示せず)に対して複数の方向に位置決めする。ポジショナは、ベース(図示せず)に固定されたブラケット44と、ブラケット44を通してねじ込まれ、機械プラテン22の1つ以上の部分に結合されて機械プラテン22を1つ以上の方向に押したり引いたりする1つ以上の止めねじ46とを含むことができる。図示のように、また
図7Bに最もよく示されているように、機械プラテン22は、プラテン22の主要部分に固定され、プラテン22の主要部分から外向きに延びて止めねじ46と協働する被駆動突起又はタング49を有する1つ以上のインサート48を含むことができる。
【0019】
図8~
図10を参照すると、ブランク側部24は、最終的に機械プラテン22上に担持され、底部50a、上部50b、及び底部50aと上部50bとの間に延在する側壁50cを含むブランク側部フレーム50を含むことができる。ブランク側部24は、ブランク側部フレーム50によって担持されたプランジャ装置52と、ブランク側部フレーム50によって移動可能に担持されたブランク金型ホルダ装置54と、当然ながら、ブランク金型ホルダ装置54によって担持され得るブランク金型(複数可)14aとを更に含み得る。ブランク側部24はまた、ブランク側部フレーム50によって担持されたバッフル装置56と、ブランク側部フレーム50によって担持され得る反転装置58と、フレーム50によって担持され得る金型漏斗装置(図示せず)とを含み得る。同様に、第2のブランク側部(
図4、28)は、前述のブランク側部24と同じ設備を含む。同様に、静止ブロー側部32は、底部60a、上部60b、及び底部60aと上部60bとの間に延在する側壁60cを含むブロー側部フレーム60を含むことができる。ブロー側部32は更に、ブロー側部フレーム60によって担持される底板装置62(
図10)と、ブロー側部フレーム60によって移動可能に担持されるブロー金型ホルダ装置64と、当然ながら、ブロー金型ホルダ装置64によって担持され得るブロー金型(複数可)14bとを含んでもよい。静止ブロー側部32はまた、ブロー側部フレーム60によって担持されたブローヘッド装置66と、ブロー側部フレーム60によって担持された取出し装置68とを含むことができる。別個に示されていないが、IS機械14の各セクションはまた、金型冷却回路及び弁、電気配線及び構成要素、並びにIS機械とともに使用するのに適した任意の他の設備を含み、完成した容器をデッドプレートから下流のコンベヤに掃き出す掃出し機構に関連付けられる。
【0020】
図11~
図13を参照すると、金型キャリッジ第1ステージ26
Xは、機械プラテン22に固定されるとともに第1の軸Xに沿って延在する第1のステージレール70上で搬送され得(
図11及び
図13)、金型キャリッジ第2ステージ26
Yは、金型キャリッジ第1ステージ26
Xに固定されるとともに、第1の軸Xを横断する第2の軸Yに沿って延在する第2のステージレール72(
図13)上に担持され得る。
図13に最もよく示されているように、横断可能なブランク側部24、28は、機械プラテン22上に移動可能に担持され、一方、静止ブランク側部30、32は、横断可能なブランク側部24、28に隣接して機械プラテン22上に固定されている。
【0021】
図14及び
図15を参照すると、キャリッジ第1ステージ26
Xは、第1のステージプレート74及び第1のステージアクチュエータ76を含むことができ、第1のステージアクチュエータ76は、第1のステージモータ76aと、機械プラテン22によって担持され、第1のステージモータ76aによって駆動され、第1のステージプレート74に結合された第1のステージ延長アーム78に結合された第1のステージ駆動ロッド76cを有する第1のステージボールねじ76bとを含むことができる。キャリッジ第1ステージ26
Xは、ガラス製造環境での使用に適した任意の他のアクチュエータを含むことができる。
【0022】
図16及び
図17を参照すると、キャリッジ第2ステージ26
Yは、第2のステージプレート80と、第2のステージアクチュエータ82とを含むことができ、第2のステージアクチュエータ82は、第2のステージモータ82aと、第1のステージプレート74によって担持され、第2のステージモータ82aによって駆動され、第2のステージプレート80に結合された第2のステージ延長アーム84に結合された第2のステージ駆動ロッド82cを有する第2のステージボールねじ82bとを含むことができる。
【0023】
したがって、
図14~
図17を参照すると、図示された金型キャリッジ26は、機械フレーム20上に移動可能に担持された下側部分と、下側部分上に移動可能に担持され、横断可能なブランク側部24に対して固定された上側部分とを含むXYリニアステージ26
X、26
Yを含む。より具体的には、XYリニアステージ26
X、26
Yは、ブランク金型垂直軸(
図4)を横断する第1の軸Xに沿って移動可能な第1のステージプレート74と、ブランク金型垂直軸(
図4)及び第1のステージ軸Xを横断する第2の軸Yに沿って移動可能な第2のステージプレート80とを含む。
【0024】
再び
図1~
図3を参照すると、センササブシステム16は、落下ゴブGの1つ以上の落下ゴブパラメータを測定するための1つ以上の落下ゴブセンサ16a、ゴブGがブランク金型(複数可)14a内に装填されるときにガラスゴブGの1つ以上のゴブ装填パラメータを測定するためのカメラを含むことができる1つ以上のゴブ装填センサ16b、及び/又は1つ以上のブランク若しくはブロー金型温度センサ16c、16dを含むことができる。センサ16a~dは、IS機械14の周囲フェンスによって、オーバーヘッドビルディングガーダー若しくはフレームワークによって、独立型センサフレームによって、又はガラス製造環境での使用に適した任意の他の構造によって担持されてもよい。落下ゴブセンサ16aは、ゴブフィーダ12から落下するガラスゴブGの3次元画像を撮影するように構成されかつ向けられた1つ以上のカメラを含むことができる。カメラは、ゴブ重量、落下ゴブ角度のX成分及びY成分、ゴブ直径、ゴブ長さ、全体のゴブ温度、並びにゴブ温度の水平成分及び垂直成分、ゴブ速度、並びに本開示の方法とともに使用するのに適した任意の他の落下ゴブパラメータを測定するために使用され得る。ゴブ装填センサ16bは、ブランク金型(複数可)14a、及び/又はブランク金型(複数可)14a内に装填されるときのガラスゴブGの画像を取り込むように構成されかつ向けられた1つ以上のカメラを含むことができる。カメラは、ブランク金型温度、ネックリング温度、プランジャ温度、パリソン温度、ゴブ装填位置、ゴブ到着時間、落下ゴブ角度、ゴブ長さ、並びに本開示の方法で使用するのに適した任意の他のブランク金型及び/又はゴブ装填パラメータを測定するために使用することができる。ブロー金型温度センサ16dは、ブロー金型温度を測定するために使用されてもよい。
【0025】
引き続き
図1~
図3及び
図14~
図15を全体的に参照すると、コントローラ18は、センササブシステム16の1つ以上のセンサ16a~16dと通信して、センサ出力信号をコントローラ18への入力信号としてそこから受信し、金型キャリッジ26の1つ以上のアクチュエータ76、82と通信して、1つ以上の落下ゴブパラメータ、1つ以上のゴブ装填パラメータ、又はその両方に応答してブランク側部24、28を移動させるために、金型キャリッジ26への入力信号として使用するためのコントローラ出力信号を送信する。コントローラ18はまた、ゴブフィーダ12と通信して、プランジャアクチュエータ、フィーダヒータ(複数可)、フィーダ剪断アクチュエータ、又はゴブフィーダ12の任意の他の装置、又はゴブフィーダ12の上流の前炉の任意の他の装置への入力信号として使用するためのコントローラ出力信号を送信することができる。コントローラ18は、単一のシステムコントローラを含んでもよく、又は互いに通信する複数の別個のコントローラ、例えば、ゴブフィーダコントローラ、センサコントローラ、金型キャリッジコントローラなどを含んでもよい。各コントローラは、メモリと、メモリに結合された1つ以上のプロセッサと、プロセッサに結合され、コントローラが内部で通信するのを支援又は可能にし、かつ/又は他のコントローラ及び/若しくはシステム10の様々な他の部分との入出力通信を容易にする回路、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又は任意の他のデバイスを含むことができる1つ以上のインターフェースとを含むことができる。もちろん、コントローラ18は、任意の補助装置、例えば、クロック、内部電源などを更に含むことができる。別個に示されていないが、コントローラ18には、外部電源、例えば、AC-DC変換器、1つ以上のバッテリ、燃料電池などによって電力を供給してもよい。いずれの場合も、コントローラ18は、以下で説明する本開示の方法の様々な態様を容易にするために使用することができる。
【0026】
個別セクション機械のブランク金型を装填する方法は、落下ゴブ軸に沿って落下ガラスゴブを生成することと、少なくとも1つのブランク金型を含む少なくとも1つの横断可能なブランク側部を、落下ゴブ軸に対して横方向の軸に沿って移動させて、少なくとも1つのブランク金型の第1の装填軸に実質的に沿ってガラスゴブを装填することと、少なくとも1つのブランク金型を使用して、ガラスゴブをパリソンに成形することと、を含んでいる。移動させるステップは、第1及び第2の横断可能なブランク側部の第1及び第2のブランク金型の第1及び第2の装填軸に実質的に沿ってガラスゴブを装填するために、落下ゴブ軸に対して第1及び第2の横断可能なブランク側部を移動させることを含む場合がある。より具体的には、移動させるステップは、機械フレーム上に担持され、第1及び第2の横断可能なブランク側部に動作可能に結合された金型キャリッジを作動させて、機械の動作中に第1及び第2の横断可能なブランク側部を機械フレームに対して移動させることを含む場合がある。本方法はまた、落下ゴブ及び/又はゴブ装填の特性を感知することと、感知ステップに応答して、ゴブ製造ステップ又はブランク側部移動ステップのうちの少なくとも1つを調整することとを含むことができる。より具体的には、コントローラは、センササブシステムによって感知される上述の1つ以上の特性に対応する入力信号を受信して処理し、ゴブフィーダ及び/又は金型キャリッジの1つ以上の部分への出力信号を生成して、ゴブ装填精度及び/又は正確さを改善することができる。
【0027】
システムは、最初にセットアップされ、次いで自律的に動作することができる。例えば、1人以上人の人間が、例えば、ベースを形成フロアに固定し、ゴブフィーダオリフィスの中心線と対応するブランク金型の中心線との間にレーザ又は他の垂直装置又は位置合わせ装置を投射し、レベラー及びポジショナを調整して対応する中心線間の所望の位置合わせを達成し、IS機械を定位置に固定することによって、IS機械を工場フロアに固定することができる。その後、システム及び方法が、ブランク側部の移動の閉ループ制御のために構成されてもよく、またゴブフィーダの閉ループ制御のためにも構成されてもよいので、システムは自律的に動作される場合がある。例えば、ゴブの実際のゴブ装填位置を所望のゴブ装填位置に対して測定することができ、実際のゴブ装填の精度及び正確さを評価することができ、そのような評価に基づいてアクションを取ることができる。例えば、実際の装填位置が所望の装填位置から大きくずれている場合、コントローラは、1つ以上の適切な出力信号を送信して、X軸及び/又はY軸に沿ってブランク側部の装填位置を調整し、したがって、装填されるあらゆるゴブに対して所望の装填を維持することができる。同様に、実際の装填位置が所望の装填位置から離れすぎている場合、コントローラは、1つ以上の適切な出力信号を送信して、ゴブフィーダの様々なパラメータ、例えば、ゴブ処理速度、フィーダ温度(複数可)などを調整することができる。したがって、システムが最初に構成され、1人以上人の人間によって位置合わせされると、その後、システムは、金型サイクルごとにブランク金型における望ましいゴブ装填精度及び正確さを保証するように自己補正することができる。
【0028】
本明細書で使用される場合、用語「例えば(for example)」、「例えば(e.g.)」、「例えば(for instance)」、「など(like)」、「など(such as)」、「備える」、「有する」、「含む」などは、1つ以上の要素の列挙とともに使用されるとき、オープンエンドとして解釈されるべきであり、列挙が追加の要素を排除しないことを意味する。また、本明細書で使用される場合、「してもよい(may)」という用語は、単に、例えば、開示された実施形態、要素、特徴などの任意選択性を示すための便宜であり、本明細書の任意の開示を不明確にするものとして解釈されるべきではない。更に、前方、後方、上部、底部、上方、下方、半径方向、円周方向、軸方向、横方向、長手方向、垂直方向、水平方向、横断方向、及び/又は同様のものなどの方向を示す語は、例として用いられており、必ずしも限定するものではない。
【0029】
最後に、本出願の主題は、様々な用語を使用して、いくつかの明示的な例示的実施形態及びそれらの実施形態に対する修正と併せてここで開示されている。本明細書で使用される全ての用語は、必ずしも限定するものではなく、単に説明することを意図しており、異なる解釈を必要とする文脈で使用されない限り、当該技術分野におけるそれらの通常の慣習的な意味に従って解釈及び理解されるべきである。また、便宜上、各明示的な例示的実施形態及び修正は、他の明示的な例示的実施形態及び修正のうちの1つ以上への参照によって本明細書に組み込まれる。したがって、多くの他の実施形態、修正、及びそれらの均等物が、現在存在するか、又はまだ発見されておらず、したがって、本開示を考慮して当業者に容易に示唆されるであろう、全てのそのような主題を本明細書で説明することは意図されず、可能でもない。むしろ、本開示は、添付の特許請求の範囲の広い範囲内に入るものとして、本出願の主題の全てのそのような実施形態及び修正、並びにそれらの均等物を包含することが意図される。
【国際調査報告】