(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】作業機械の走行を制御するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G05D 1/222 20240101AFI20241024BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20241024BHJP
G05D 1/248 20240101ALI20241024BHJP
G05D 1/225 20240101ALI20241024BHJP
G05D 1/246 20240101ALI20241024BHJP
E02F 9/20 20060101ALI20241024BHJP
E02F 9/26 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G05D1/222
G05D1/43
G05D1/248
G05D1/225
G05D1/246
E02F9/20 N
E02F9/26 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523101
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 US2022048501
(87)【国際公開番号】W WO2023081111
(87)【国際公開日】2023-05-11
(32)【優先日】2021-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391020193
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホーデル、ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】マギー、ロバート ジェイソン
【テーマコード(参考)】
2D003
2D015
5H301
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AA02
2D003AA03
2D003AB01
2D003BA02
2D003BA03
2D003BA04
2D003BA05
2D003BA06
2D003DA04
2D003DB03
2D015HA03
5H301AA03
5H301BB02
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301DD07
5H301DD17
5H301GG07
5H301GG08
5H301GG09
5H301KK02
5H301KK03
5H301KK08
5H301KK19
(57)【要約】
掘削作業中に作業機械(100)の走行を制御するためのシステム(136)は、作業機械(100)の一つまたは複数の位置パラメーターを生成するための一つまたは複数のセンサー(138)を含む。位置パラメーターは、機械の配向および機械の位置を含む。システム(136)は、センサー(138)と通信可能に結合されるコントローラー(146)を含む。コントローラー(146)は、位置パラメーターを受信し、所望の移動経路(140、142、144)を示すデータを収集し、所望の位置(L1)に到達するように、作業機械(100)の一つまたは複数の動作パラメーターを決定する。動作パラメーターは、作業機械(100)の所望の走行距離、作業機械(100)の最大速度、および作業機械(100)の所望の走行方向のうちの一つまたは複数を含む。コントローラー(146)は、作業機械(100)の一つまたは複数の構成要素が所望の移動経路(140、142、144)と整列するように、作業機械(100)の走行を制御するための第一の制御信号(O1)を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘削作業中に作業機械(100)の走行を制御するためのシステム(136)であって、
前記作業機械(100)の少なくとも一つの位置パラメーターを示すデータを生成するように構成される少なくとも一つのセンサー(138)であって、前記位置パラメーターが、前記作業機械(100)の配向および前記作業機械(100)の位置のうちの少なくとも一つを含む、少なくとも一つのセンサーと、
前記センサー(138)と通信可能に結合されるコントローラー(146)であって、
前記センサー(138)から、前記作業機械(100)の前記位置パラメーターを示す前記データを受信し、
前記作業機械(100)が所望の位置(L1)に到達するための所望の移動経路(140、142、144)を示すデータを収集し、
前記作業機械(100)の前記位置パラメーターを示す前記データおよび前記所望の移動経路(140、142、144)を示す前記データに基づき、前記所望の位置(L1)に到達するように前記作業機械(100)の少なくとも一つの動作パラメーターを決定することであって、前記動作パラメーターが、前記作業機械(100)の所望の走行距離、前記作業機械(100)の最大速度、および前記作業機械(100)の所望の走行方向のうちの少なくとも一つを含むように、決定し、および
前記作業機械(100)の少なくとも一つの構成要素(116)が前記所望の移動経路(140、142、144)と整列するように、前記動作パラメーターの前記決定に基づき、前記作業機械(100)の走行を制御するための第一の制御信号(O1)を生成する、ように構成される、コントローラー(146)とを含む、システム(136)。
【請求項2】
前記コントローラー(146)が、
前記センサー(138)からフィードバックを受信して、前記所望の移動経路(140、142、144)に沿った前記作業機械(100)の走行中に、前記作業機械(100)の前記少なくとも一つの構成要素(116)の前記所望の移動経路(140、142、144)との整列を決定し、
前記作業機械(100)の前記少なくとも一つの構成要素(116)が前記所望の移動経路(140、142、144)と整列していない場合、前記作業機械(100)の前記動作パラメーターを更新し、および
前記作業機械(100)の前記少なくとも一つの構成要素(116)が前記所望の移動経路(140、142、144)と整列するように、前記更新された動作パラメーターに基づき前記作業機械(100)の走行を制御するための第二の制御信号(O2)を生成する、ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム(136)。
【請求項3】
前記所望の移動経路(140、142、144)が、直線経路、湾曲経路、複数の直線経路(158、160)、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のシステム(136)。
【請求項4】
前記コントローラー(146)が、
前記第一の直線経路(158)および前記第二の直線経路(160)が互いに対して角度的に配置されるように、前記複数の直線経路(158、160)から少なくとも一つの第一の直線経路(158)、および前記複数の直線経路(158、160)から少なくとも一つの第二の直線経路(160)を決定することであって、前記第一の直線経路(158)と前記第二の直線経路(160)との間に画定される角度(S1)が、約180度以下のうちの少なくとも一つであるように、決定し、
前記作業機械(100)を前記第一の直線経路(158)から前記第二の直線経路(160)に移動させるための前記第一の直線経路(158)および前記第二の直線経路(160)の前記決定に基づき、移行経路(164)を決定し、および
前記作業機械(100)を前記移行経路(164)に沿って移動させて、前記作業機械(100)を前記第二の直線経路(160)上に配置するための第三の制御信号(O3)を生成する、ようにさらに構成される、請求項3に記載のシステム(136)。
【請求項5】
前記コントローラー(146)が、前記作業機械(100)の前記少なくとも一つの構成要素(116)が前記所望の移動経路(140、142、144)と整列するように、前記作業機械(100)の走行を開始するために、機械オペレーターから入力「I1」を受信するように構成される、請求項1に記載のシステム(136)。
【請求項6】
前記所望の移動経路(140、142、144)が、前記コントローラー(146)に関連付けられるメモリー(148)にあらかじめ記憶され、機械オペレーターによって経路入力「I2」として提供され、前記コントローラー(146)によって決定される、ことの少なくとも一つである、請求項1に記載のシステム(136)。
【請求項7】
前記作業機械(100)の前記少なくとも一つの構成要素(116)が、作業器具(116)を含む、請求項1に記載のシステム(136)。
【請求項8】
前記コントローラー(146)が、前記所望の走行距離を増大させること、および前記所望の走行距離を減少させることのうちの少なくとも一つのために、機械オペレーターから入力(I3)を受信するように構成される、請求項1に記載のシステム(136)。
【請求項9】
前記最大速度の値が、機械オペレーターによって制御可能である、請求項1に記載のシステム(136)。
【請求項10】
前記所望の走行距離の値が、前記コントローラー(146)に関連付けられるメモリー(148)にあらかじめ記憶される、請求項1に記載のシステム(136)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、掘削作業中に作業機械の走行を制御するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
掘削機などの作業機械は、さまざまな材料除去作業に使用され得る。例えば、作業機械は、基礎掘削作業またはトレンチ掘削作業などの掘削作業を実施するために使用され得る。さらに、掘削作業中、作業機械は、一つの掘削位置から別の掘削位置まで横断または移動し得る。作業機械のトラーミング中に、作業機械は、作業機械が動作している地面に最小限の外乱を引き起こすことが望ましくあり得る。一部の事例では、作業機械は、掘削作業の効率に影響を与え得る、ある程度の量の土壌を地面から不注意に変位させ得る。それ故に、最小の地面外乱を引き起こす最適な移動経路に沿って作業機械を移動させることが望ましくあり得る。
【0003】
さらに、作業機械のトラーミング中、作業機械は、トラックスリップ、ドライブトレインダイナミクス、データムの不確実性、測定エラー、オペレーターエラーなどの一つまたは複数の要因によって、移動経路から意図せずに逸脱し得る。移動経路に対する作業機械の不整列に起因して、土壌は、非掘削部分から掘削部分に落下し得および/または土壌は、掘削部分内に侵食され得る。さらに、移動目的のためにトラックを含む作業機械を、移動経路と整列させることは困難であり得る。例えば、追跡された作業機械を横方向に再配置するか、または鋭い屈曲で回転させることは困難であり得る。従って、こうした作業機械が移動経路と整列しない場合、作業機械を移動経路に整列させるのに、オペレーターは、追加の時間と燃料を費やす必要があり得る。移動経路からの作業機械の不整列は、掘削作業の効率に影響を与え、動作コストを増加させ得る。さらに、トレンチ掘削作業中、移動経路からの作業機械の不整列は、ひび割れたトレンチの掘削をもたらし得、望ましくない。
【0004】
米国特許第8,583,326号は、ガイド経路をナビゲートするなど、動作を通して機器の一部を誘導するためのGNSSベースの輪郭ガイダンス経路選択システムを記載しており、事前に計画されたまたは元のガイダンスパターンから逸脱するなど、動作の特定の態様上にロックし、および他のガイダンス経路を無視しながら、ガイダンスシステムを新しい経路ガイド経路上にロックするようにプログラムされたプロセッサーを含む。システムは、事前に計画された経路を再計画する必要なしに、車両オペレーターにガイダンス経路に対する制御を与える。装置は、新しい帯状跡が、ガイダンスシステムが帯状跡が所定の帯状跡を横断する、矛盾するガイダンス方向を受信する結果となるとき生じる矛盾する信号問題を補正する。オペレーターは、手動で、または自動運転サブシステムを用いて自動的に、そうでなければ車両を迂回させるであろう所定のガイダンス経路を横断する間も、新しい輪郭ガイダンスパターンを維持することができる。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一態様では、掘削作業中に作業機械の走行を制御するためのシステムが提供される。システムは、作業機械の一つまたは複数の位置パラメーターを示すデータを生成するための一つまたは複数のセンサーを含む。位置パラメーターは、作業機械の配向および作業機械の位置のうちの一つまたは複数を含む。システムはまた、センサーと通信可能に結合されるコントローラーを含む。コントローラーは、センサーから作業機械の位置パラメーターを示すデータを受信するように構成される。コントローラーはまた、作業機械が所望の位置に到達するための所望の移動経路を示すデータを収集するように構成される。コントローラーは、作業機械の位置パラメーターを示すデータおよび所望の移動経路を示すデータに基づき、所望の位置に到達するように、作業機械の一つまたは複数の動作パラメーターを決定するようにさらに構成される。動作パラメーターは、作業機械の所望の走行距離、作業機械の最大速度、および作業機械の所望の走行方向のうちの一つまたは複数を含む。コントローラーは、作業機械の一つまたは複数の構成要素が所望の移動経路と整列するように、動作パラメーターの決定に基づき、作業機械の走行を制御するための第一の制御信号を生成するように構成される。
【0006】
本開示の別の態様では、掘削作業中に作業機械の走行を制御するための方法が提供される。方法は、コントローラーによって、一つまたは複数のセンサーから、作業機械の一つまたは複数の位置パラメーターを示すデータを受信することを含む。位置パラメーターは、作業機械の配向および作業機械の位置のうちの一つまたは複数を含む。方法はまた、コントローラーによって、作業機械が所望の位置に到達するための所望の移動経路を示すデータを収集することを含む。方法は、コントローラーによって、作業機械の位置パラメーターを示すデータおよび所望の移動経路を示すデータに基づき、作業機械の一つまたは複数の動作パラメーターを所望の位置に到達するように決定することをさらに含む。動作パラメーターは、作業機械の所望の走行距離、作業機械の最大速度、および作業機械の所望の走行方向のうちの一つまたは複数を含む。方法は、コントローラーによって、作業機械の一つまたは複数の構成要素が所望の移動経路と整列するように、動作パラメーターの決定に基づき、作業機械の走行を制御するための第一の制御信号を生成することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示のその他の特徴および態様は、以下の説明および添付図面から明らかになるであろう。
【0008】
【
図1】
図1は、本開示の実施例による、作業機械の側面図を示す。
【
図2】
図2は、本開示の実施例による、
図1の作業機械の走行を制御するためのシステムのブロック図を示す。
【
図3】
図3は、本開示の実施例による、第一の所望の移動経路に沿って移動する
図1の作業機械を示す。
【
図4】
図4は、本開示の実施例による、第二の所望の移動経路に沿って移動する
図1の作業機械を示す。
【
図5】
図5は、本開示の実施例による、第三の所望の移動経路に沿って移動する
図1の作業機械を示す。
【
図6】
図6は、本開示の実施例による、掘削作業中に作業機械の走行を制御するための方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
可能な限り、同一または類似部品に言及するのに、図面全体を通して同一の参照番号を使用するであろう。可能であれば、対応するまたは類似の参照番号を図面全体にわたって使用して、同じまたは対応する部品を参照する。
【0010】
図1は、例示的な作業機械100を示す。作業機械100は、本明細書で油圧掘削機として具体化される。油圧掘削機として示されるが、作業機械100は、代替的に、制限なく、モーターグレーダー、採掘ショベル、ドーザ、トラクター、またはコンパクターなどの他の作業機械を含み得ることが理解され得る。作業機械100は、手動機械、自律機械、または半自律機械を含み得る。作業機械100は、建設現場で一つまたは複数の掘削作業を行ってもよい。一部の実施例では、作業機械100は、トレンチ掘削作業または基礎掘削作業に使用され得る。
【0011】
作業機械100は、前端102および後端104を画定する。作業機械100はまた、移動可能なキャリア106を含む。移動可能なキャリア106は、下部構造108と、下部構造108と移動可能に連結された上部構造110とを含む。上部構造はフレーム112を含む。上部構造110は、その上に作業機械100のさまざまな構成要素を支持し得る。上部構造110は、エンクロージャー114を画定する。エンクロージャー114は、電源(図示せず)の取り付けを可能にする。電源は、可動性および動作要件のために、作業機械100に動作電力を提供し得る。電源は、用途要件に基づき、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、ガス燃料駆動エンジン、デュアル燃料駆動エンジン、電動モーター、燃料電池、電池、および/またはそれらの組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。さらに、作業機械100は、用途要件に基づき、燃料送達システム、空気送達システム、排気システム、ドライブトレイン、油圧システム、トランスミッションシステムなどの構成要素(図示せず)および/またはシステム(図示せず)を含み得る。
【0012】
作業機械100はまた、前端102に近接して配置される作業器具116を含んでもよい。作業器具116は、リンク機構アセンブリー118によって上部構造110に動作可能に接続され得る。作業器具116は、さまざまな材料取り扱い作業、材料除去作業、および/または材料輸送作業に使用され得る。例えば、掘削作業中、作業器具116は、そこから材料を除去するために、地面124に接触し得る。下部構造108は、下部走行体構造120を含む。下部走行体構造120は、地面124上の作業機械100に支持および移動性を提供する。下部走行体構造120は、接地係合部材122のセットを含む(一つの接地係合部材122のみが添付図に示される)。
図1の図示の例では、接地係合部材122は、トラックとして具体化される。他の実施例では、接地係合部材122は、ホイールまたはドラムを具現化し得る。このように、接地係合部材122は、地面124上の作業機械100の走行/牽引を可能にする。
【0013】
作業機械100は、油圧システム(図示せず)を含む。油圧システムは、一つまたは複数の油圧回路および一つまたは複数の油圧アクチュエーターを含み得る。例えば、作業機械100の作業器具116およびリンク機構アセンブリー118は、油圧システムに油圧結合され得る。一部の実施例では、一つまたは複数の油圧アクチュエーターは、地面124からの材料の掘削のために、作業器具116およびリンク機構アセンブリー118を移動させるために作動され得る。
【0014】
作業機械100は、ターンテーブル125を含む。ターンテーブル125は、下部走行体構造120上に取り付けられ、その上に、オペレーターキャビン126を含む上部構造114が枢動可能に取り付けられてもよい。ターンテーブル125は、第一の軸「A1」を画定する。作業機械100はまた、フレーム112によって支持されるオペレーターキャビン126を含む。オペレーターキャビン126は、第一の軸「A1」の周りで、下部走行体構造120に対して移動し得る。オペレーターキャビン126のこうした移動は、オペレーターキャビン126のヨー移動と呼んでもよい。さらに、オペレーターキャビン126は、一つまたは複数の入力装置128(
図2に示す)を含み得る。入力装置128は、レバー、ボタン、ジョイスティックなどを含み得る。さらに、オペレーターキャビン126は、一つまたは複数の出力装置130(
図2に示す)を含み得る。一実施例では、出力装置130は、表示画面を含み得る。一部の実施例では、出力装置130は、機械オペレーターに出力を提供する手段を含んでもよく、また機械オペレーターから物理的入力または仮想入力であり得る入力を受信する手段を含んでもよい、タッチスクリーン装置を具現化し得る。一部の実施例では、入力および出力装置128、130は、作業機械100に対して遠隔に位置し得る基地局(図示せず)に存在し得る。
【0015】
さらに、作業機械100は、センサー132(
図2に示す)を含み得る。センサー132は、以下、第一のセンサー132と互換的に称され得る。第一のセンサー132は、ヨーセンサーを含んでもよい。第一のセンサー132は、オペレーターキャビン126のヨー角を示す信号を生成し得るジャイロスコープ装置を含み得る。第一のセンサー132は、圧電センサー、微小機械センサーなどの任意のタイプのセンサーを含み得る。第一のセンサー132は、オペレーターキャビン126上に取り付けられてもよい。本明細書で言及した第一のセンサー132のタイプは、本開示の範囲を限定せず、作業機械100は、所望の特徴を提供し得る任意の他のタイプのセンサーを含み得ることに留意されたい。
【0016】
作業機械100はまた、機械コントローラー134(
図2に示す)を含み得る。機械コントローラー134は、機械制御ユニット(MCU)を具現化し得る。機械コントローラー134は、燃料送達システム、排気システム、トランスミッションシステム、油圧システムなどの作業機械100の一つまたは複数のシステムを制御し得る。機械コントローラー134はまた、接地係合部材122を制御して、機械オペレーターまたは他の制御システムから受信した入力に基づき、所望の速度で作業機械100を移動させてもよいことに留意されたい。
【0017】
さらに、作業機械100は、撮像装置(図示せず)を含み得る。撮像装置は、作業機械100の周囲を感知するために使用され得る。一部の実施例では、撮像装置は、制限なしに、作業機械100の周りの物体または人の検出、ならびに地形マッピングに使用され得る。一部の実施例では、撮像装置は、作業機械100の周辺領域の画像またはビデオを撮像し得る。撮像装置は、カメラを含み得る。撮像装置は、本開示の範囲を制限することなく、当技術分野で公知の任意のタイプの撮像装置を含み得ることに留意されたい。
【0018】
図2は、掘削作業中の作業機械100の走行を制御するためのシステム136を示す。本明細書に記載のシステム136は、制限なく、半自律、手動、または自律作業機械と関連付けられてもよいことに留意されたい。さらに、システム136は、作業機械100の半自律走行機能を容易にし得る。システム136は、作業機械100の一つまたは複数の位置パラメーターを示すデータを生成するための一つまたは複数のセンサー138を含む。センサー138は、以下、第二のセンサー138と互換的に呼ばれてもよい。さらに、位置パラメーターは、作業機械100の配向および作業機械100の位置のうちの一つまたは複数を含む。作業機械100の配向は、作業機械100の進行方向に関連するデータを示し得る。さらに、第二のセンサー138はまた、作業現場における作業機械100の位置に関連するデータを生成し得る。一部の実施例では、位置パラメーターはまた、作業機械100の下部走行体構造120(
図1を参照)に対するオペレーターキャビン126(
図1を参照)の位置を含んでもよい。より具体的には、第一のセンサー132は、作業機械100の下部走行体構造120に対するオペレーターキャビン126の位置を提供し得る。
【0019】
第二のセンサー138は、慣性測定ユニット(IMU)、グローバル位置決めシステム(GPS)モジュールなどを含み得る。一実施例では、システム136は、IMUならびにGPSモジュールを含み得る。別の方法として、システム136は、GPSモジュールのみを含んでもよい。IMUは、加速度計、ジャイロスコープ、および磁気計の組み合わせを使用して、作業機械100の速度、作業機械100の配向などのパラメーターを測定および提供する電子装置を含み得る。IMUは、作業機械100の上部構造110に位置し得る。さらに、GPSモジュールは、既知の衛星ベースの放射ナビゲーションシステムを含み得る。GPSモジュールは、作業機械100の位置および/または作業機械100の配向などのパラメーターを提供し得る。一部の実施例では、システム136は、一対のGPSモジュールを含み得る。例えば、こうしたGPSモジュールの対は、作業機械100の現在の進行方向に関連する情報を提供し得る。一部の実施例では、動作パラメーターは、第一のセンサー132および第二のセンサー138から受信した入力の組み合わせに基づき決定され得る。
【0020】
本明細書で言及した第二のセンサー138のタイプは、本開示の範囲を限定しないことに留意されたい。従って、システム136は、作業機械100の配向および作業機械100の位置を示すデータを提供し得る、当技術分野で公知の任意の他のタイプのセンサーまたは技術を含み得る。
【0021】
システム136は、表示システム(図示せず)をさらに含み得る。表示システムは、ホーン、スピーカー、ストロボなどを含み得る。一部の実施例では、表示システムは、オペレーターキャビン126内に存在する一つまたは複数のレバー、スイッチ、ボタンなどを使用して、機械オペレーターによって起動され得る(
図1)。一実施例では、表示システムは、作業機械100の周りに存在する人に警告するために、掘削作業または作業機械100の走行を開始する前に起動され得る。
【0022】
一部の実施例では、表示システムは、作業機械100が所望の移動経路140、142、144と整列していない場合に、警告および/または表示を提供し得る(
図3、4、および5を参照)。他の実施例では、作業機械100が所望の移動経路140、142、144と整列しているが、オペレーターキャビン126が所望通りに配向されていないか、またはオペレーターキャビン126が約180度、位相がずれている(例えば、車両走行方向に対して前方ではなく後方に面している)場合、表示システムは、作業機械100の走行を開始する前にオペレーターキャビン126を調整するように機械オペレーターに通知し得る。例えば、表示システムは、オペレーターキャビン126が、接地係合部材122の予想される走行方向とは反対の方向に逆転し得ることを機械オペレーターに通知するための警報を生成し得る。一部の実施例では、オペレーターの好みに従って、システム136は、警報を生成した後に、作業機械100の半自律走行機能を続けるように設計され得る。別の実施例では、オペレーターの好みに基づき、システム136は、オペレーターキャビン126が接地係合部材122の予想される走行方向とは反対の方向に逆転する場合、警報を生成し、作業機械100の半自律走行機能を終了するように設計され得る。さらに別の実施例では、オペレーターの好みに基づき、表示システムは、オペレーターキャビン126が接地係合部材122の予想される走行方向とは反対の方向に逆転する場合、警報を生成せず、作業機械100の半自律走行機能を続け得る。一部の実施例では、オペレーターキャビン126のヨー角が、90度などの所定の閾値角度よりも大きい場合、表示システムは警報を生成してもよく、またはシステム136は、作業機械100の半自律走行機能を終了し得る。整列とは、作業機械100の全てまたは一部が、基準点(または経路)、例えば、1メートル、または5度に対して所定の距離または角度内に位置することを意味することができる。
【0023】
システム136は、第二のセンサー138と通信可能に結合されるコントローラー146をさらに含む。さらに、コントローラー146は、入力装置128、出力装置130、第一のセンサー132、機械コントローラー134、撮像装置、および表示システムと通信可能に結合される。
図2の図示の例では、コントローラー146および機械コントローラー134は、異なる装置として説明される。別の方法として、単一のコントローラーは、制限なく、コントローラー146および機械コントローラー134の機能を実行し得る。
【0024】
コントローラー146は、メモリー148を含んでもよい。メモリー148は、フラッシュメモリー、ランダムアクセスメモリー(RAM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み読み出し専用メモリー(EEPROM)などを含み得る。メモリー148は、アルゴリズム、命令、演算などのデータを記憶するために使用され得る。コントローラー146は、メモリー148から取得されたソフトウェアプログラムもしくはアルゴリズムプログラム、またはコントローラー146が多種多様な動作を行うことを可能にし得るファームウェアプログラムなどの、さまざまなタイプのデジタル記憶された命令を実行し得る。一部の実施例では、メモリー148は、作業機械100の所望の移動経路140、142、144を示すデータを記憶し得る。
【0025】
コントローラー146は、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116が所望の移動経路140、142、144と整列するように、作業機械100の走行を開始するために機械オペレーターから入力「I1」を受信する(
図3、4、および5を参照)。図示した実施例では、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116は、作業器具116を含み得る。作業器具116は、以下、構成要素116と互換的に呼ばれ得る。一実施例では、機械オペレーターは、所望の移動経路140、142、144と整列する必要がある作業器具116のセクションを選択し得る。作業器具116のセクションは、作業器具116の中央部分、作業器具116の左縁、作業器具116の右縁などを含み得る。他の実施例では、接地係合部材122、リンク機構アセンブリー118(
図1を参照)、およびこれに類するものは、いかなる制限もなく、所望の移動経路140、142、144と整列され得る。
【0026】
さらに、機械オペレーターは、入力装置128を介してコントローラー146に入力「I1」を提供して、所望の位置「L1」に向かって作業機械100の走行を開始し得る(
図1)。一実施例では、作業機械100の走行を開始するための入力装置128は、トリガーまたは押しボタンを含み得る。別の実施例では、所望の移動経路140、142、144に沿った作業機械100の走行は、機械オペレーターによるペダルの動作に基づき開始され得る。入力「I1」は、入力装置128の単一の押圧または入力装置128の二重押圧に基づき生成され得る。一部の実施例では、二つ以上の入力装置128を直列または並列に動作させて、入力「I1」を生成し、入力「I1」の不注意による生成の可能性を排除し得る。入力「I1」の受信に基づき、コントローラー146は、作業機械100の半自律走行機能を起動し得る。一実施例では、コントローラー146が、作業機械100を囲む、または所望の移動経路140、142、144内の物体または人の存在を決定する場合、コントローラー146は、半自律走行機能を停止して、作業機械100の走行を終了し得る。さらに、コントローラー146は、作業機械100の周りの物体または人の存在についてオペレーターに警告するための通知を生成し得る。通知は、出力装置130または表示システムを介して提供され得る。一部の実施例では、コントローラー146は、表示システムに信号を送信して、作業機械100が所望の位置「L1」に向かって移動を開始していることを機械オペレーターに警告し得る。
【0027】
所望の移動経路140、142、144は、以下、第一の所望の移動経路140、第二の所望の移動経路142、および第三の所望の移動経路144とそれぞれ互換的に呼ばれ得る。さらに、本明細書で定義される「所望の移動経路」という用語は、所望のトレンチ経路、言い換えれば、作業機械100によって掘削される経路を表し得る。所望の移動経路140、142、144は、直線経路、湾曲経路、いくつかの直線経路(
図4に図示した直線経路158、160、162など)、およびそれらの組み合わせのうちの一つまたは複数を含み得る。所望の移動経路140、142、144は、トレンチ、溝、または基礎の幾何学的形状、トレンチ、溝、または基礎の形状、トレンチ、溝、または基礎の中心、トレンチ、溝、または基礎の縁部などのうちの一つまたは複数に基づき決定され得る。さらに、トレンチ、溝、または基礎の幾何学的形状は、奥行き、高さ、長さなどのパラメーターを含み得る。所望の移動経路140、142、144は、一般に、作業機械100が、一つの位置から別の位置へ移動する間に従うことができる線または経路を含み得る。さらに、所望の移動経路140、142、144は、機械オペレーターによって経路入力「I2」として提供されるか、またはコントローラー146によって決定される、コントローラー146に関連付けられるメモリー148にあらかじめ記憶され得る。
【0028】
コントローラー146はまた、プロセッサー150を含んでもよい。プロセッサー150は、メモリー148と通信可能に結合され得る。プロセッサー150は、入力装置128、出力装置130、第一のセンサー132、第二のセンサー138、および機械コントローラー134から受信した一つまたは複数の入力信号を受信および処理し得る。プロセッサー150は、デジタル信号プロセッサー(DSP)、特定用途向けシステムプロセッサー(ASSP)、特定用途向け命令セットプロセッサー(ASIP)などの処理ユニットを含んでもよい。プロセッサー150はまた、マイクロプロセッサー、および/またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)などの任意の処理論理を含んでもよい。プロセッサー150は、一つまたは複数の演算および論理機能を実行するための演算論理ユニット(ALU)を含んでもよい。
【0029】
プロセッサー150は、メモリー148から取得されたデータに基づいてもよい、経路計画モジュール152、駆動モジュール154、および経路追跡モジュール156などの一つまたは複数のモジュールを含み得る。例えば、プロセッサー150は、作業機械100が所望の移動経路140、142、144と整列するように、作業機械100の走行を計画するための経路計画モジュール152を含み得る。コントローラー146は、センサー138から作業機械100の位置パラメーターを示すデータを受信する。コントローラー146はまた、作業機械100が所望の位置「L1」に到達するための所望の移動経路140、142、144を示すデータを収集する。より具体的には、一実施例では、経路計画モジュール152は、所望の移動経路140、142、144を示すデータを収集し得る。一部の実施例では、経路計画モジュール152は、入力装置128を介して、機械オペレーターから所望の移動経路140、142、144を示す経路入力「I2」を受信し得る。
【0030】
一実施例では、経路計画モジュール152は、複数の所望の移動経路140、142、144を決定し、出力装置130上に表示し得る。こうした実施例では、機械オペレーターは、所望の移動経路140、142、144のうちのいずれか一つを選択し得る。別の方法として、機械オペレーターは、オペレーターキャビン126内に存在するタッチスクリーン装置を使用して、所望の移動経路140、142、144をリアルタイムで生成し得る。例えば、地面124は、タッチスクリーン装置上に図示されてもよく、オペレーターは、タッチスクリーン装置上の所望の移動経路140、142、144を引き出し得る。さらに、一部の実施例では、機械オペレーターは、撮像装置を使用して、所望の移動経路140、142、144を生成し得る。例えば、人が、地面124上に設計ラインを生成してもよく、撮像装置が、設計ラインの画像を撮像するために使用され得る。さらに、経路計画モジュール152は、撮像装置によって撮像された設計線の画像を分析して、所望の移動経路140、142、144を生成し得る。
【0031】
別の実施例では、経路計画モジュール152は、用途要件に基づき、所望の移動経路140、142、144をメモリー148から取得し得る。さらに別の実施例では、経路計画モジュール152、それ自体が、作業機械100の所望の移動経路140、142、144を決定し得る。一実施例では、所望の移動経路140、142、144は、デスクトップアプリケーションを介してなど、オフボードで指定されてもよく、所望の移動経路140、142、144は、その後、メモリー148上にロードされ得る。例えば、メモリー148は、掘削作業のための作業計画を記憶してもよく、作業計画に基づき、経路計画モジュール152は、所望の移動経路140、142、144を決定し得る。
【0032】
さらに、コントローラー146は、作業機械100の位置パラメーターを示すデータおよび所望の移動経路140、142、144を示すデータに基づき、所望の位置「L1」に到達するために、作業機械100の一つまたは複数の動作パラメーターを決定する。具体的には、経路計画モジュール152は、作業機械100の位置パラメーターを示すデータおよび所望の移動経路140、142、144を示すデータに基づき、所望の位置「L1」に到達するように動作パラメーターを決定し得る。
【0033】
動作パラメーターは、作業機械100の所望の走行距離、作業機械100の最大速度、および作業機械100の所望の走行方向のうちの一つまたは複数を含む。所望の走行距離という用語は、作業機械100の現在の位置と所望の位置「L1」との間の距離に対応し得る。所望の走行距離は、作業機械100のサイズ、奥行きなどのトレンチ、溝、または基礎の幾何学形状、作業機械100の位置、および所望の位置「L1」に基づき決定され得る。作業機械100のサイズ、トレンチ、溝、または基礎の幾何学的形状、および作業機械100の所望の位置「L1」は、メモリー148にあらかじめ格納されてもよく、経路計画モジュール152によってそこから取得され得る。一部の実施例では、所望の位置「L1」は、本質的に動的であってもよく、機械オペレーターによる入力として提供され得る。さらに、作業機械100の位置は、第二のセンサー138から受信され得る。
【0034】
さらに、一部の実施例では、所望の走行距離の値は、コントローラー146に関連付けられるメモリー148にあらかじめ保存され得る。従って、経路計画モジュール152は、メモリー148から所望の走行距離の値を取得し得る。さらに、一部の実施例では、コントローラー146は、所望の走行距離を増大させること、および所望の走行距離を減少させることのうちの一つまたは複数について、機械オペレーターから入力「I3」を受信する。機械オペレーターは、所望の走行距離を増加または減少させて、所望の位置「L1」に対する作業機械100の位置決めを変化させ得ることに留意されたい。例えば、一部の機械オペレーターは、作業機械100が、掘削作業を実施するために所望の位置「L1」の近くに位置付けられることを好む場合があり一部の機械オペレーターは、作業機械100が、掘削作業を実施するために所望の位置「L1」から遠くに位置付けられることを好む場合がある。機械オペレーターは、入力装置128を介して入力「I3」を提供し得る。
【0035】
他の実施例では、オペレーターの好みに基づき、作業機械100は、機械オペレーターから受信した入力に基づき停止し得る。例えば、作業機械100は、機械オペレーターが作業機械100を停止するための入力を提供するまで、所望の走行距離が経過した後、および/または作業機械100が所望の位置「L1」を超えて移動した後でさえも移動し続けてもよい。従って、こうした実施例では、作業機械100は、所望の走行距離を超えて移動し得る。さらに、作業機械100は、機械オペレーターがペダルを解放するか、またはオペレーターキャビン126内に配置されたジョイスティックを移動させ得るときに停止し得る。一部の実施例では、作業機械100はまた、作業機械100が所望の走行距離を移動する前に、および/または機械オペレーターから受信した入力に基づき所望の位置「L1」の前に停止し得る。
【0036】
一部の実施例では、コントローラー146はまた、出力装置130上に表示され得るプロンプト画面を生成し得る。プロンプト画面は、機械オペレーターが、その好みに基づき、所望の走行距離に対する所望の値を選択し得るように、所望の走行距離に対する異なる値を含み得る。こうした実施例では、経路計画モジュール152は、機械オペレーターによって選択される所望の走行距離を続け得る。
【0037】
さらに、本明細書で使用される場合、「最大速度」という用語は、作業機械100が所望の位置「L1」に達するように移動し得る速度に関連し得る。一部の実施例では、経路計画モジュール152は、最大速度を超えない速度までランプアップするコマンドを生成してもよく、また所望の位置「L1」の近くでゼロ速度を達成するようにランプダウンし得る。さらに、作業機械100の最大速度は、作業機械100の位置、所望の位置「L1」、所望の走行距離、地面124の一つまたは複数の特性、作業機械100の周りの気候条件などに基づき、経路計画モジュール152によって決定され得る。地面124の一つまたは複数の特性は、例えば、作業現場における傾き、土壌の状態などを含み得る。
【0038】
一部の実施例では、最大速度の値は、機械オペレーターによって制御可能であり得る。こうした実施例では、経路計画モジュール152は、機械オペレーターから受信した最大速度の入力を続け得る。機械オペレーターは、オペレーターキャビン126内に存在する一つまたは複数の入力装置128を介して、最大速度を示す入力をコントローラー146に提供し得る。
【0039】
一実施例では、最大速度は、機械オペレーターによって動的に制御され得る。一部の実施例では、最大速度を示す入力は、デュアル制御入力装置または単一制御入力装置を使用して、機械オペレーターによって提供され得る。デュアル制御入力装置は、いかなる制限もなく、デュアルペダル制御またはデュアルジョイスティック制御を含み得る。さらに、単一の制御入力装置は、制限なく、単一のペダル制御または単一のジョイスティック制御を含み得る。さらに、デュアル制御入力装置を使用する場合、デュアル制御入力装置の各々から受信される入力は、最大速度を示すために単一の入力に低減され得る。単一の入力は、デュアル制御入力装置の各々から受信される入力の最小値、デュアル制御入力装置の各々から受信される入力の最大値、またはデュアル制御入力装置の各々から受信される入力の平均であり得る。
【0040】
一部の実施例では、コントローラー146はまた、出力装置130上に表示され得るプロンプト画面を生成し得る。プロンプト画面は、機械オペレーターが、その好みに基づき最大速度の所望の値を選択し得るように、最大速度の異なる値を含み得る。こうした実施例では、経路計画モジュール152は、機械オペレーターによって選択される最大速度の所望の値を続け得る。
【0041】
一部の実施例では、半自律走行機能が起動され、作業機械100が所望の位置「L1」に向かって移動するとき、機械オペレーターは、作業機械100を加速または減速して、作業機械100の最大速度を増加または減少させることができる。従って、半自律走行機能が起動されると、機械オペレーターは、最大速度を増加および/または減少させ、走行距離を増加および/または減少させることができる。一実施例では、機械オペレーターは、所望の走行距離を走行する前に、および/または所望の位置「L1」に到達する前に、作業機械100を停止することができる。別の実施例では、機械オペレーターは、作業機械100が所望の走行距離を移動した後、および/または作業機械100が所望の位置「L1」を通過した後に、作業機械100を停止し得る。しかしながら、半自律走行機能が起動されると、機械オペレーターは、作業機械100を方向づけることができ得ない。必要に応じて、機械オペレーターは、ブレーキを起動して、作業機械100の走行を停止するか、または半自律走行機能を無効化するために専用の特定の入力装置128の使用に基づき、半自律走行機能を無効化し得る。
【0042】
さらに、経路計画モジュール152はまた、作業機械100の所望の走行方向を決定し得る。一実施例では、所望の走行方向は、所望の走行方向における作業機械100の移動が、作業機械100が所望の位置「L1」に到達することを可能にし得るように、センサー138から受信した作業機械100の所望の位置「L1」および現在の走行方向に基づき決定され得る。さらに、経路計画モジュール152はまた、下部走行体構造120に対するオペレーターキャビン126の位置を決定し得る。一実施例では、オペレーターキャビン126のヨー角が所定の閾値角度内にない場合、経路計画モジュール152は、作業機械100の走行を開始する前に、オペレーターキャビン126の位置を調整するために、オペレーターに通知を生成し得る。
【0043】
さらに、コントローラー146は、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116が所望の移動経路140、142、144と整列するように、動作パラメーターの決定に基づき、作業機械100の走行を制御するための第一の制御信号「O1」を生成する。より具体的には、プロセッサー150は、作業機械100の走行を制御するための第一の制御信号「O1」を生成し得る駆動モジュール154を含み得る。駆動モジュール154は、経路計画モジュール152および機械コントローラー134に通信可能に結合され得る。駆動モジュール154は、動作パラメーター、すなわち、第一の制御信号「O1」を生成するための作業機械100の最大速度および所望の走行距離を受信し得る。
【0044】
一実施例では、駆動モジュール154は、最大速度を、接地係合部材122の動作のためのトラックコマンド値に変換し得る。例えば、第一の制御信号「O1」は、作業機械100を最大速度で移動させるために必要とされ得る、各接地係合部材122への所望のトラックパーセントフローの値などのトラックコマンド値を示し得る。駆動モジュール154は、第一の制御信号「O1」を機械コントローラー134に送信し得る。第一の制御信号「O1」に基づき、機械コントローラー134は、電圧信号などの信号を生成し得る。機械コントローラー134によって生成される信号は、油圧弁または油圧モーターなどの機械構成要素に送信されて、作業機械100が最大速度で移動するように、接地係合部材122を動作させてもよい。
【0045】
プロセッサー150は、経路追跡モジュール156をさらに含み得る。経路追跡モジュール156は、第一のセンサー132、第二のセンサー138、入力装置128、および出力装置130に通信可能に結合され得る。コントローラー146は、センサー132、138からフィードバックを受信して、所望の移動経路140、142、144に沿った作業機械100の走行中に、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116の所望の移動経路140、142、144との整列を決定し得る。一部の実施例では、フィードバックは、一定の時間間隔後に受信され得る。
【0046】
図2の図示の例では、経路追跡モジュール156は、第一のセンサー132および/または第二のセンサー138からフィードバックを受信して、所望の移動経路140、142、144に沿った作業機械100の走行中の所望の移動経路140、142、144との作業器具116の整列を決定し得る。一実施例では、経路追跡モジュール156は、第二のセンサー138から入力信号を受信して、所望の移動経路140、142、144に対する作業機械100の位置に基づき、所望の移動経路140、142、144との作業機械100の整列または不整列を決定し得る。別の実施例では、経路追跡モジュール156は、第一のセンサー132から入力信号を受信して、オペレーターキャビン126のヨー角に基づき、所望の移動経路140、142、144との作業機械100の整列または不整列を決定し得る。さらに別の実施例では、作業機械100の整列または不整列は、第一のセンサー132および第二のセンサー138から受信した入力の組み合わせに基づき決定され得る。
【0047】
一部の実施例では、フィードバックは、作業機械100が所望の移動経路140、142、144からオフセットされる量を示し得る。一実施例では、フィードバックは、作業機械100の中心と所望の移動経路140、142、144との間の現在のオフセット距離を示し得る。一部の実施例では、経路追跡モジュール156は、メモリー148から許容可能なオフセット距離の値を取得し得ることに留意されたい。現在のオフセット距離が許容可能なオフセット距離よりも大きい状況では、経路追跡モジュール156は、所望の移動経路140、142、144との作業機械100の不整列を決定し得る。
【0048】
さらに、コントローラー146は、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116が所望の移動経路140、142、144と整列していない場合、作業機械100の動作パラメーターを更新する。より具体的には、経路追跡モジュール156は、所望の移動経路140、142、144に対する作業機械100の不整列に関連する情報を経路計画モジュール152に送信し得る。経路追跡モジュール156からの情報に基づき、経路計画モジュール152は、作業機械100の動作パラメーターを更新し得る。動作パラメーターは、このセクションで前述した動作パラメーターの決定と類似した様式で更新され得ることに留意されたい。一部の実施例では、経路計画モジュール152は、経路追跡モジュール156から受信されたフィードバックに基づき、作業機械100の想定外の移動計画を生成し得る。約束された移動計画は、作業機械100が所望の移動経路140、142、144と再整列することを可能にし得る、更新された動作パラメーターを含み得る。
【0049】
さらに、コントローラー146は、更新された動作パラメーターに基づき、作業機械100の走行を制御するための第二の制御信号O2を生成してもよく、その結果、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116は、所望の移動経路140、142、144と整列する。より具体的には、駆動モジュール154は、作業機械100の走行を制御するための第二の制御信号「O2」を生成してもよく、その結果、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116が所望の移動経路140、142、144と整列する。第二の制御信号「O2」は、このセクションで前述したように、第一の制御信号「O1」の決定と同様の様式で生成され得ることに留意されたい。さらに、駆動モジュール154は、第二の制御信号O2を機械コントローラー134に提供して、所望の移動経路140、142、144と整列して作業機械100を移動させるための接地係合部材122を制御し得る。一部の実施例では、経路追跡モジュール156は、作業機械100の走行の視覚的な供給を提供して、所望の移動経路140、142、144との作業機械100の整列についてオペレーターに通知し得る。一実施例では、出力装置130は、作業機械100および所望の移動経路140、142、144の視覚的な供給を表示し得る。例えば、所望の移動経路140、142、144を表す線/曲線を含む画像またはビデオは、地面124上にオーバーレイされ得る。こうした画像またはビデオは、追加的または随意に、機械オペレーターが所望の移動経路140、142、144との作業機械100の整列または不整列を認識するように、作業機械100のグラフィック表現を含み得る。
【0050】
それぞれの所望の移動経路140、142、144に沿った作業機械100の移動は、
図3、4、および5に関連して説明されない。
図3、
図4、および
図5では、油圧掘削機として具体化された作業機械100は、オペレーターキャビン126内に位置する機械オペレーターに対して逆/後方方向に移動し得ることに留意されたい。他の実施例では、油圧掘削機として具体化された作業機械100は、機械オペレーターの好みに基づき、オペレーターキャビン126内に位置する機械オペレーターに対して前方方向に移動し得る。別の方法として、作業機械100がモーターグレーダーとして具体化される場合、例えば、作業機械100は、オペレーターキャビン126内に位置する機械オペレーターに対して前方方向に移動し得る。
【0051】
図3は、作業機械100の例示的な第一の所望の移動経路140を示す。第一の所望の移動経路140は、本明細書の直線経路を含む。作業機械100は、掘削作業の出発点「SP」に配置され得る。さらに、第一の所望の移動経路140は、作業機械100の第一の掘削位置「P1」および作業機械100の第二の掘削位置「P2」を含む。第一の掘削位置「P1」と第二の掘削位置「P2」との間に画定される距離は、本質的に例示的であり、距離は、用途要件に従って増加または減少し得ることに留意されたい。
【0052】
第一の掘削位置「P1」に到達するために、作業機械100は、方向「D1」に移動し得る。作業機械100が第一の掘削位置「P1」に到達すると、作業機械100は、第一の掘削位置「P1」で掘削作業を行ってもよい。さらに、作業機械100が第一の掘削位置「P1」から第二の掘削位置「P2」に移動されるとき、オペレーターは、入力「I1」(
図2を参照)をコントローラー146(
図2を参照)に送り得る。入力「I1」の受信に基づき、コントローラー146は、作業機械100が所望の移動経路140と整列するように、作業機械100を第一の掘削位置「P1」から第二の掘削位置「P2」に向かって移動させるための第一の制御信号「O1」(
図2を参照)を生成し得る。
【0053】
さらに、第二の掘削位置「P2」で掘削作業を行った後、作業機械100は、所望の移動経路140に沿って一つまたは複数の掘削点(本明細書では図示せず)で掘削作業を実施するために、所望の移動経路140に沿って逆方向にさらに移動し得る。一実施例では、作業機械100は、掘削点「P1」、「P2」を超えて移動して、掘削作業が第一の所望の移動経路140に沿った全ての所望の位置で実施されることを確実にし得る。一部の実施例では、経路計画モジュール152または経路追跡モジュール156は、第一の所望の移動経路140に沿って移動する一方で、作業機械100が、その上に材料が投棄された可能性のある任意の領域上の作業機械100の移動を回避し得るように、作業機械100の移動を制御し得る。
【0054】
図4は、作業機械100の例示的な第二の所望の移動経路142を示す。第二の所望の移動経路142は、直線経路158、160、162の数を含む。作業機械100は、掘削作業の出発点「SP」に配置され得る。さらに、第二の所望の移動経路142は、作業機械100の第一の掘削位置「P1」、作業機械100の第二の掘削位置「P2」、および作業機械100の第三の掘削位置「P3」を含む。第一の掘削位置「P1」、第二の掘削位置「P2」、および第三の掘削位置「P3」の間に画定される距離は、本質的に例示的であり、距離は、用途要件に従って増加または減少し得ることに留意されたい。出発点「SP」から、作業機械100は、作業機械100が、第一の掘削位置「P1」で一つまたは複数の掘削作業を実施するために第一の掘削位置「P1」に配置され得るように、方向「D2」に沿って移動し得る。
【0055】
掘削作業が第一の掘削位置「P1」で終了すると、作業機械100は、第二の掘削位置「P2」に移動されなければならない場合がある。この目的のために、コントローラー146(
図2を参照)は、第一の直線経路158および第二の直線経路160が互いに対して角度的に配置されるように、直線経路158、160、162の数から一つまたは複数の第一の直線経路158、および直線経路158、160、162の数から一つまたは複数の第二の直線経路160を決定する。より具体的には、経路計画モジュール152(
図2を参照)は、第一の直線経路158および第二の直線経路160を決定する。さらに、経路計画モジュール152はまた、第一の直線経路158と第二の直線経路160との間に画定される角度「S1」を決定し得る。一部の実施例では、第一の直線経路158と第二の直線経路160との間に画定される角度「S1」は、約180度以下であり得る。
【0056】
コントローラー146は、作業機械100を第一の直線経路158から第二の直線経路160に移動させるための第一の直線経路158および第二の直線経路160の決定に基づき、移行経路164を決定する。より具体的には、経路計画モジュール152は、角度「S1」が約180度以下である場合に、移行経路164を決定する。一部の実施例では、角度「S1」は90度未満であり得る。本明細書で言及した通りの「移行経路」という用語は、単に、さまざまな掘削位置に到達するために作業機械100によって使用される経路を表すに過ぎないことに留意されたい。作業機械100は、作業機械100がこうした移行経路上を移動しているとき、いかなる掘削作業も実施しえないことに留意されたい。
【0057】
図4の図示の例では、経路計画モジュール152は、作業機械100の位置パラメーターを示すデータおよび所望の移動経路142を示すデータに基づき、作業機械100を第一の掘削位置「P1」から第二の掘削位置「P2」に移動させるために、作業機械100の一つまたは複数の動作パラメーターを決定する。さらに、コントローラー146は、作業機械100を移行経路164に沿って移動させて、作業機械100を第二の直線経路160上に配置するための第三の制御信号「O3」(
図2参照)を生成する。より具体的には、駆動モジュール154(
図2を参照)は、作業機械100を移行経路164に沿って移動させて、作業機械100を第二の直線経路160上に配置するための第三の制御信号「O3」を生成する。本明細書に例示するように、第一の移行経路164は、第一の掘削位置「P1」と位置「L2」との間の直線経路158を含む。従って、半自律走行機能が起動されると、作業機械100は、第一の掘削位置「P1」から位置「L2」まで方向「D2」に沿って移動し得る。さらに、第一の移行経路164は、位置「L2」と位置「L3」との間に湾曲経路を含み得る。移行経路164は、作業機械100が最小距離を移動しなければならないように、および作業機械100が地面124に最小の外乱を引き起こし得るように決定され得ることに留意されたい(
図1)。さらに、半自律走行機能が起動されると、作業機械100は、位置「L2」から位置「L3」へ方向「D3」に沿って移動し得る。次に、作業機械100は、位置「L2」から第二の掘削位置「P2」まで方向「D4」に沿って移動し得る。
【0058】
さらに、作業機械100を第二の掘削位置「P2」から第三の掘削位置「P3」に移動させるために、コントローラー146は、作業機械100を第二の直線経路160から第三の直線経路162に移動させるための移行経路166を生成し得る。移行経路166は、移行経路164の生成と類似した様式で、経路計画モジュール152によって生成され得る。さらに、作業機械100を第二の掘削位置「P2」から第三の掘削位置「P3」に移動させるために、作業機械100は、方向「D4」と反対の方向に移動して、位置「L3」に到達し得る。位置「L3」から、作業機械100は、方向「D5」に沿って位置「L4」に移動し得る。次に、作業機械100は、位置「L4」から方向D6に沿って移動して、第三の掘削位置P3に到達し得る。さらに、第三の掘削位置「P3」で掘削作業を行った後、作業機械100は、第三の直線経路162に沿って他の掘削点(本明細書では図示せず)で掘削作業を実施するために、方向「D6」と反対の方向に移動し得る。
【0059】
一実施例では、作業機械100は、掘削点「P1」、「P2」、「P3」を超えて移動して、掘削作業が第二の所望の移動経路142に沿った全ての所望の位置で実施されることを確実にし得る。一部の実施例では、経路計画モジュール152または経路追跡モジュール156は、第二の所望の移動経路142に沿って移動する間に、作業機械100が、その上に材料が投棄された可能性のある任意の領域上の作業機械100の移動を回避し得るように、作業機械100の移動を制御し得る。明確にするために、出発点「SP」、掘削点「P1」、「P2」、「P3」、および位置「L3」、「L4」、および「L5」は、第二の所望の移動経路142の外側でマークされることに留意されたい。しかしながら、実際には、出発点「SP」、掘削点「P1」、「P2」、「P3」、および位置「L3」、「L4」、および「L5」は、第二の所望の移動経路142と一致し得る。
図5は、作業機械100の例示的な第三の所望の移動経路144を示す。第三の所望の移動経路144は、本明細書の湾曲経路を含む。作業機械100は、掘削作業の出発点「SP」に配置され得る。さらに、第三の所望の移動経路144は、作業機械100の第一の掘削位置「P1」および作業機械100の第二の掘削位置「P2」を含む。第一の掘削位置「P1」と第二の掘削位置「P2」との間に画定される距離は、本質的に例示的であり、距離は、用途要件に従って増加または減少し得ることに留意されたい。
図5に示すように、第一の掘削位置「P1」と第二の掘削位置「P2」との間の経路は、湾曲経路である。第一の掘削位置「P1」に到達するために、作業機械100は、方向「D7」に移動し得る。作業機械100が第一の掘削位置「P1」に到達すると、作業機械100は、第一の掘削位置「P1」で掘削作業を行ってもよい。
【0060】
さらに、作業機械100が第一の掘削位置「P1」から第二の掘削位置「P2」に移動されるとき、機械オペレーターは、入力「I1」(
図2を参照)をコントローラー146(
図2を参照)に送り得る。入力「I1」の受信に基づき、コントローラー146は、所望の移動経路144を決定し得る。一部の実施例では、所望の移動経路144が湾曲している場合、経路計画モジュール152(
図2を参照)は、所望の移動経路144の曲率半径「R1」を決定し得る。曲率半径「R1」が所定の値よりも大きい場合、経路計画モジュール152は、作業機械100の走行のための動作パラメーターを生成し得る。曲率半径「R1」の所定の値は、作業機械100がそれに沿って移動することができる曲率半径「R1」の最大値に対応し得る。さらに、動作パラメーターの生成に基づき、コントローラー146は、作業機械100が所望の移動経路144と整列するように、作業機械100を第一の掘削位置「P1」から第二の掘削位置「P2」に移動させるための第一の制御信号「O1」を生成し得る。しかしながら、所望の移動経路144の曲率半径「R1」が所定の値よりも小さい場合、経路追跡モジュール156は、
図4に関連して説明した移行経路164、166と同様の移行経路に沿って作業機械100を移動させるための信号を生成することができる。
【0061】
さらに、第二の掘削位置「P2」で掘削作業を行った後、作業機械100は、所望の移動経路144に沿って他の掘削点(本明細書では図示せず)で掘削作業を実施するために、所望の移動経路144に沿って逆方向に移動し得る。一部の実施例では、作業機械100は、掘削点「P1」、「P2」を超えて移動して、掘削作業が第三の所望の移動経路144に沿った全ての所望の位置で実施されることを確実にし得る。一部の実施例では、経路計画モジュール152または経路追跡モジュール156は、第三の所望の移動経路144に沿って移動する間に、作業機械100が、その上に材料が投棄された可能性のある任意の領域上の作業機械100の移動を回避し得るように、作業機械100の移動を制御し得る。明確にするために、出発点「SP」および掘削点「P1」、「P2」、「P3」は、第三の所望の移動経路144の外側でマークされることに留意されたい。しかしながら、実際には、出発点「SP」および掘削点「P1」、「P2」、「P3」は、第三の所望の移動経路144と一致し得る。
【0062】
コントローラー146および機械コントローラー134(
図2を参照)は、作業機械100のさまざまな構成要素から信号を受信するための単一のマイクロプロセッサーまたは複数のマイクロプロセッサーを具現化し得る。多数の市販のマイクロプロセッサーが、コントローラー146および機械コントローラー134の機能を実施するように構成され得る。当業者であれば、コントローラー146および機械コントローラー134が、他の構成要素を追加的に含んでもよく、また本明細書に記述されていない他の機能を実行し得ることを理解するであろう。当業者であれば、コントローラー146および機械コントローラー134が、意図された機能/動作を実施するための複数の構成要素を含み得ることを理解するであろう。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本開示は、掘削作業中の作業機械100の走行を制御するためのシステム136および方法600に関する。掘削作業中、作業機械100は、所望の移動経路140、142、144と整列することが望ましくあり得る。システム136および方法600は、作業機械100と所望の移動経路140、142、144との整列を可能にする技術を説明する。従って、作業機械100は、地面面124への外乱を最小限にし得、これは次に、地面面124からの土壌の不注意による変位を最小限にし得る。さらに、所望の移動経路140、142、144との作業機械100の整列は、運転時間およびオペレーターの労力を低減しながら、掘削作業の効率および生産性を増加させ得る。さらに、所望の移動経路140、142、144と整列した作業機械100は、より直線的なトレンチまたは基礎の形成を可能にし得る。
【0064】
本開示のシステム136によって可能になる半自律走行機能は、作業機械100の走行中に、所望の移動経路140、142、144に対して作業機械100を整列させる。半自律走行機能は、さまざまな採掘位置間の作業機械100の走行中に有効化される。さらに、半自律走行機能は、位置決めエラーフィードバックを提供することによって、所望の移動経路140、142、144に対する作業機械100の整列をリアルタイムで監視し得る。本明細書に記載の作業機械100などの一部の作業機械は横方向に移動でき得ないため、経路計画モジュール152は、作業機械100が、地面124に外乱を引き起こすことなく、所望の移動経路140、142、144と再整列し得るように、更新された動作パラメーターを生成することによって、想定される移動計画を生成し得る。さらに、コントローラー146の経路追跡モジュール156による整列のリアルタイム追跡は、機械オペレーターが、作業機械100を所望の移動経路140、142、144と整列させるのに、追加の時間と燃料を費やす必要はないのでオペレーターの労力を低減し得る。さらに、移行経路164、166は、作業機械100が、小さな曲率半径を有する直線経路または湾曲経路上で掘削作業を容易に実行することを可能にし得る。さらに、移行経路164、166は、移行経路164、166に沿った作業機械100の走行が、地面124への外乱を最小限に生成し得るように画定され得る。
【0065】
さらに、半自律走行機能は、入力装置128の使用に基づき、機械オペレーターによって開始され得る。さらに、半自律走行機能が起動されると、機械オペレーターは、作業機械100の最大速度を制御し、所望の走行距離を増加または減少させ得る。さらに、機械オペレーターは、作業機械100が所望の走行距離を移動する前に、作業機械100を停止することができ得る。さらに、機械オペレーターは、作業機械100が所望の走行距離を走行した後に、作業機械100を停止し得る。しかしながら、半自律走行機能が起動されると、コントローラー146は、機械オペレーターが作業機械100を方向づけることを可能にしえない。一部の実施例では、機械オペレーターは、用途要件に従って、ブレーキの起動または専用入力装置128の使用に基づき、半自律走行機能を停止し得る。
【0066】
図6は、掘削作業中の作業機械100の走行を制御するための方法600のフローチャートを示す。ステップ602で、コントローラー146は、一つまたは複数のセンサー132、138から、作業機械100の一つまたは複数の位置パラメーターを示すデータを受信する。位置パラメーターは、作業機械100の配向および作業機械100の位置のうちの一つまたは複数を含む。さらに、コントローラー146は、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116が所望の移動経路140、142、144と整列するように、作業機械100の走行を開始するために、機械オペレーターから入力「I1」を受信する。
【0067】
ステップ604で、コントローラー146は、作業機械100が所望の位置「L1」に到達するための所望の移動経路140、142、144を示すデータを収集する。さらに、所望の移動経路140、142、144は、コントローラー146に関連付けられるメモリー148にあらかじめ保存され、機械オペレーターによって経路入力「I2」として提供されるか、またはコントローラー146によって決定される。
【0068】
ステップ606で、コントローラー146は、作業機械100の位置パラメーターを示すデータおよび所望の移動経路140、142、144を示すデータに基づき、作業機械100の一つまたは複数の動作パラメーターを決定して、所望の位置「L1」に到達する。動作パラメーターは、作業機械100の所望の走行距離、作業機械100の最大速度、および作業機械100の所望の走行方向のうちの一つまたは複数を含む。さらに、コントローラー146は、所望の走行距離を増大させること、および所望の走行距離を減少させることのうちの一つまたは複数のために、機械オペレーターから入力「I3」を受信し得る。さらに、コントローラー146は、コントローラー146に関連付けられるメモリー148から所望の走行距離の値を受信する。さらに、最大速度の値は、機械オペレーターによって制御可能である。
【0069】
ステップ608で、コントローラー146は、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116が所望の移動経路140、142、144と整列するように、動作パラメーターの決定に基づき、作業機械100の走行を制御するための第一の制御信号「O1」を生成する。作業機械100の一つまたは複数の構成要素116は、作業器具116を含む。
【0070】
さらに、一部の実施例では、コントローラー146は、センサー132、138からフィードバックを受信して、所望の移動経路140、142、144に沿った作業機械100の走行中に、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116の所望の移動経路140、142、144との整列を決定する。さらに、コントローラー146は、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116が所望の移動経路140、142、144と整列していない場合、作業機械100の動作パラメーターを更新する。さらに、コントローラー146は、更新された動作パラメーターに基づき、作業機械100の走行を制御するための第二の制御信号「O2」を生成し、その結果、作業機械100の一つまたは複数の構成要素116は、所望の移動経路140、142、144と整列する。
【0071】
一部の実施例では、所望の移動経路140、142、144は、直線経路、湾曲経路、直線経路158、160、162の数、およびそれらの組み合わせのうちの一つまたは複数を含む。一実施例では、コントローラー146は、第一の直線経路158および第二の直線経路160が互いに対して角度的に配置されるように、直線経路158、160、162の数から一つまたは複数の第一の直線経路158を、直線経路158、160、162の数から一つまたは複数の第二の直線経路160を判定する。第一の直線経路158と第二の直線経路160との間に画定される角度「S1」は、約180度以下であり得る。コントローラー146はまた、作業機械100を第一の直線経路158から第二の直線経路160に移動させるための第一の直線経路158および第二の直線経路160の決定に基づき、移行経路164を決定する。コントローラー146は、作業機械100を移行経路164に沿って移動させて、作業機械100を第二の直線経路160上に配置するための第三の制御信号「O3」を生成する。
【0072】
明示的に除外されない限り、構成要素、構造、または動作を説明する単数形の使用は、複数のこうした構成要素、構造、または動作、またはそれらの等価物の使用を除外しない。本発明を説明する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)「a」および「an」および「the」および「少なくとも一つ」という用語、または「一つまたは複数の」という用語、ならびに類似の参照語の使用は、本明細書に別段の示唆がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形および複数形の両方を網羅するように解釈されるべきである。一つまたは複数の項目のリストが続く、「少なくとも一つ」という用語は(例えば、「AおよびBの少なくとも一つ」、または「AおよびBの一つまたは複数」)、本明細書に別段の示唆がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、列挙された項目(AまたはB)から選択された一項目、または列挙された項目(AおよびB;A、AおよびB;A、BおよびB)のうち二つ以上の任意の組み合わせを意味すると解釈されるものとする。同様に、本明細書で使用される場合、用語「または」は、項目のセットの任意の可能な並べ替えを指す。例えば、「A、B、またはC」という語句は、A、B、C、の少なくとも一つ、またはA;B;C;AおよびB;AおよびC;BおよびC;A、B、およびC、のいずれかなど、それらの任意の組み合わせ、またはAおよびA;B、B、およびC;A、A、B、C、およびC、などなどの任意の項目の複数、を指す。
【0073】
本開示の態様は、上記の実施形態を参照して特に示され、記述されてきたが、開示された内容の趣旨および範囲から逸脱することなく、さまざまな追加の実施形態が、開示された機械、システムおよび方法の改変によって意図されることが理解されるであろう。かかる実施形態は、特許請求の範囲およびその任意の均等物に基づき決定される本開示の範囲内に収まることが理解されるべきである。
【国際調査報告】