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特表2024-539883間欠絶食のための個別化された栄養推奨を提供するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】間欠絶食のための個別化された栄養推奨を提供するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/60 20180101AFI20241024BHJP
【FI】
G16H20/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523248
(86)(22)【出願日】2022-10-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 EP2022079996
(87)【国際公開番号】W WO2023073052
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】63/272,253
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(72)【発明者】
【氏名】エローテギ パスクアル, パロマ
(72)【発明者】
【氏名】スクッチマラ, エリック アントワーヌ
(72)【発明者】
【氏名】バザロワ, ロリータ
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
システム及び方法は、間欠絶食(IF)食の前、最中、及び/又は後に、個別化された栄養推奨を提供するためのシステム及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、個別化された栄養推奨は、間欠絶食(IF)食の前、最中及び/又は後の食事、メニュー、及びレシピである。いくつかの実施形態では、栄養推奨は、コンピュータ実施システムによって送達される。いくつかの実施形態では、個体は、栄養推奨に従って、例えば、カルシウム、好ましくは1つ以上のカルシウム塩、例えば酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム又はそれらの混合物;及び/又は繊維栄養補助食品、好ましくはコムギデキストリン、メチルセルロース、サイリウムハスク、ポリカルボフィル、グアー繊維、グルコマンナン又はβ-グルカンのうちの1つ以上を含有する繊維栄養補助食品を投与される、及び/又は摂取する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間欠絶食(IF)食、好ましくは時間制限摂食(TRF)レジメン又は隔日絶食(ADF)レジメン、の前、最中及び/又は後に個体に対する栄養推奨を提供するための、コンピュータ実施方法。
【請求項2】
前記栄養推奨が、食事の推奨、メニューの推奨、及びレシピの推奨を含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項3】
前記栄養推奨が、年齢、性別、身長、体重、BMI、医学的状態、身体活動レベル、及び1日当たりに推奨される総エネルギー所要量からなる群から選択される少なくとも1つの個体パラメータに基づく、パーソナライズされた栄養学上健康的な推奨を含む、請求項1又は2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項4】
前記栄養推奨が、混食、グルテンフリー食、ラクトースフリー食、地中海食、パレオ食、ビーガン食、又はベジタリアン食からなる群から選択される少なくとも1つの食事の好み又は制約に基づく、個別化された栄養学上健康的な推奨を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項5】
前記間欠絶食(IF)食が、時間制限摂食(TRF)レジメン又は隔日絶食(ADF)レジメンである、請求項1~4のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項6】
前記栄養推奨が、複数の栄養素又は材料のそれぞれについて規則を生成する工程を含むプロセスによって決定され、
前記規則が、前記規則の所望の下限、前記規則の所望の上限、前記規則の絶対最小値、前記規則の絶対最大値、前記規則の下限の重み、又は前記規則の上限の重みのうちの1つ以上を定義することによって生成され、
前記プロセスが、前記複数の栄養素又は材料のそれぞれについて目標を生成する工程を更に含み、
前記目標が、対応する栄養素又は材料の量を最大化すること、又は対応する栄養素又は材料の量を最小化することである、請求項1~5のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項7】
前記栄養推奨が、食事品目及び調理済み食事のデータベースを使用して決定され、
前記調理済み食事が、それぞれ、食事全体を形成する前記食事品目を1つ以上含み、
前記調理済み食事のそれぞれが、前記食事全体の栄養情報概要と関連し、
前記栄養推奨を決定するプロセスが、前記栄養情報概要と、前記規則及び目標との比較に基づいて、対応する調理済み食事がメニュー計画に含まれるかどうかを示す、前記調理済み食事のそれぞれについての変数を生成する工程を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項8】
前記栄養推奨が、各規則に対して2つの制約を生成することによって決定され、
前記2つの制約のそれぞれが、上限及び下限を含み、
各制約が、前記メニュー計画に含まれる各食品の量に、対応する食品中の前記栄養素の量を乗じたものに、前記対応する栄養素に対する前記所望の範囲からの前記メニュー計画の偏差を表す対応するスラック変数を加えた和である、請求項1~7のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項9】
前記栄養推奨を決定するプロセスが、前記メニュー計画に含まれる前記対応する食品の量と、前記データベース内の前記食品中の前記対応する栄養素の最大量によって正規化された目標係数を乗じた前記食品中の前記対応する栄養素の量とを、各目標及び各食品にわたって合計することによって、前記目標のための目的項を生成する工程を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項10】
前記栄養推奨を決定するプロセスが、前記規則の前記対応する重みによって重み付けされた前記規則にわたる前記スラック変数と前記目的項との和を最小化することによってメニュー計画を作成する工程を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項11】
メニューデータベースモジュールと;
レシピデータベースモジュールと;
食事制限モジュールと;
栄養素スコアリングモジュールと;
最適化モジュールと、
を含むコンピュータ実施システムであって、
前記コンピュータ実施システムが、間欠絶食(IF)食、好ましくは時間制限摂食(TRF)レジメン又は隔日絶食(ADF)レジメン、の前、最中、及び/又は後に、個体のための栄養学上健康的な推奨を生成するように構成されている、コンピュータ実施システム。
【請求項12】
前記栄養学上健康的な推奨が、間欠絶食(IF)食、好ましくは時間制限摂食(TRF)レジメン又は隔日絶食(ADF)レジメン、の前、最中、及び/又は後の食品の推奨、メニューの推奨、及びレシピの推奨を含む群から選択される、請求項11に記載のコンピュータ実施システム。
【請求項13】
前記栄養学上健康的な推奨が、年齢、性別、身長、体重、BMI、医学的状態、身体活動レベル、及び1日当たりに推奨される総エネルギー所要量からなる群から選択される少なくとも1つの個々のユーザ属性に基づく個別化された栄養推奨を含む、請求項11又は12に記載のコンピュータ実施システム。
【請求項14】
前記栄養推奨が、混食、グルテンフリー食、ラクトースフリー食、地中海食、パレオ食、ビーガン食、又はベジタリアン食からなる群から選択される少なくとも1つの食事の好み又は制約に基づいて、個別化された栄養学上健康的な推奨を含む、請求項11~13のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項15】
前記栄養推奨が、朝食、昼食、夕食、又は間食に適していると分類されたメニューについての栄養学上健康的な推奨を含む、請求項11~14のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項16】
前記栄養推奨がレシピの推奨を含む、請求項11~15のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項17】
前記栄養推奨がメニューの推奨を含み、前記メニューが前記ユーザにとって栄養学上健康的であるとしてタグ付けされている、請求項11~16のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項18】
前記栄養推奨がレシピの推奨を含み、前記レシピが前記ユーザにとって栄養学上健康的であるとしてタグ付けされている、請求項11~17のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項19】
IFレジメンを実施する個体における栄養不足を最小化又は予防する方法であって、前記方法が、
請求項11~18のいずれか一項に記載のコンピュータ実施システムを用いて、前記栄養学上健康的な推奨を取得する工程と、
前記コンピュータ実施システムからの前記栄養学上健康的な推奨に従って、栄養素、栄養素を含む食品、又はその量のうちの1つ以上を前記個体に投与する工程と、
を含み、前記個体に対する投与が、前記IF食の前、最中、及び/又は後に行われる、方法。
【請求項20】
繊維を含む食品、繊維を含む栄養補助食品、繊維を含むある量の食品又は栄養補助食品、カルシウムを含む食品、カルシウムを含む栄養補助食品、又はカルシウムを含むある量の食品又は栄養補助食品の少なくとも1つが前記個体に投与される、請求項19に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、概して、間欠絶食(IF)食の前、最中、及び/又は後に、個別化された栄養推奨を提供するためのシステム及び方法に関する。好ましい実施形態では、栄養推奨は、IF食、好ましくは時間制限摂食(TRF)レジメン又は隔日絶食(ADF)レジメン、の前、最中、及び/又は後の食事、メニュー、及びレシピである。好ましい実施形態では、栄養推奨は、コンピュータ実施システムによって送達される。
【背景技術】
【0002】
[0002]間欠絶食(IF)は、吸収されるエネルギー摂取がほとんど又は全くない期間が、摂食(フィスティング(feasting)と呼ばれることもある)期間と交互にある食事パターンを説明するための総称である。
【0003】
[0003]IFの最も一般的なスタイルの1つは、時間制限摂食(TRF)レジメンであり、このレジメンでは、食品の摂取は、1日当たりで指定された時間のみ許容され、例えば、16:8レジメンの人は、毎日16時間絶食し、8時間摂食する。IFの別の一般的なスタイルの1つは、24時間の絶食期間が24時間の随意(ad libitum)摂取と交互にある、隔日絶食(ADF)である。ADFには3つの一般的なバージョンがある。(1)1日の食事と1日の絶食を交互に行い、絶食日にはカロリーを摂取しないが、ノンカロリー飲料(水、煎じ液、茶、コーヒーなど)は摂取しても良い、隔日絶食。(2)1日の食事と1日の修正絶食(modified fast)とを交互に行い、絶食日には限られたカロリー量(例えば、500kcal以下)の食品および飲料を摂取する、修正隔日絶食。(3)7日間のうち2日間絶食する5:2レジメン(7日間のうち2日間に、限られたカロリー量を摂取できる修正も含む)。
【0004】
[0004]IFは、一般に減量レジメンとして使用されるが、動物及びヒトでの研究を基に、血糖コントロール及び心血管の健康を含む他の健康上の利益もあると主張されている。健康パラメータに対するIFの有効性は文献において非常に様々であるが、これは研究対象及び研究計画の多様性に起因する可能性が最も高い。
【0005】
[0005]IF食を取る人は、典型的には、そのIF食生活により生じる可能性のある栄養不足又は不足である量を認識しないであろう。実生活の摂食パターンは、臨床環境において管理条件下及び常時監視下で与えられる食事選択とは異なる場合があり、したがって、臨床環境においてリスクのある栄養素は実生活環境とは異なり得ることから、既存の臨床試験では上記2点について答えを得ることは容易ではない。さらに、ほとんどの無作為化比較試験は、肥満又は過体重の集団において実施されたものであり、過去の研究における研究サイズ及び対象の数は、概して小さい。最後に、栄養要求は、年齢、性別、身長、体重及び個体の状態(妊娠、授乳など)によって異なる。
【0006】
[0006]さらに、毎日記録を取るのは面倒であること、人々は個々の品目及び摂食機会を報告することを忘れること、栄養データベースへのアクセスがないこと、及び栄養不足を特定するために必要とされる専門知識を欠くことから、個体の食生活を継続的に毎日報告及び分析することは実用的ではない。
【発明の概要】
【0007】
[0007]いくつかのデジタル携帯電話アプリケーションは、間欠絶食レジメンのためのレシピ・アイディアを提供する。しかしながら、これらのアプリケーションは、栄養不足のリスクを考慮しておらず、年齢、性別、身体活動、健康状態などに合わせて調整されていない。
【0008】
[0008]更に、間欠絶食(IF)食の前、最中、及び/又は後の個々の食品項目の推奨事項は、多くの場合、個々のユーザが実行するのが困難である。これは、個々の食品項目の推奨事項が、一日を通した、又は数週間にわたる、様々な食事における、食事全体、メニュー、又はレシピの状況をもとに考慮されていないためである。本明細書に開示される方法及びシステムは、有利には、IF食の前、最中、及び/又は後に食品の推奨を特定の個体のニーズ及び好みに適合させることができる、使いやすく、実用的で、実施可能な食事、メニュープラン、又はレシピを実施する。このようにして、個々のユーザは、毎日の食事、メニュー、及びレシピにおいて、栄養推奨を実施する方法に関する明確なガイダンスが提供される。
【0009】
[0009]実際、本開示は、TRFレジメン(例えば、16:8、20:4、又は12:12)又はADFレジメン(例えば、厳密なADF、修正されたADF、又は5:2)などのIFレジメンに従うか又は従うことを計画している個体のための、個体用に調整(personalize、パーソナライズ)された栄養の推奨、食事の推奨、及び生活様式の推奨のための新しい栄養推奨及び革新的な方法を提供する。いくつかの実施形態では、栄養推奨は、IFレジメンを実施する1カ月未満前に、例えば、IFレジメンを実施する1週間未満前に生成及び/又は使用される。追加的に又は代替的に、栄養推奨は、IFレジメンの実施中の少なくとも大部分の日数で、例えばIFレジメンの実施中に毎日、生成及び/又は使用される。追加的に又は代替的に、栄養推奨は、IFレジメンの実施後少なくとも1週間、例えば、IFレジメンの実施後少なくとも1ヶ月間、生成及び/又は使用される。
【0010】
[0010]本明細書に開示される1つ以上の実施形態は、有利には、IF食の前、最中、及び/又は後に、総合的な健康食に対して推奨される1日許容量を維持するための栄養推奨を決定する。特に、微量栄養素の必要量、例えば、1日当たりのビタミン及びミネラルの微量栄養素の必要量が観察される。
【0011】
[0011]本明細書に開示される1つ以上の実施形態のさらなる利点は、IF食の前、最中、及び/又は後に栄養推奨におけるメニュープランを構築するときに、グルテンフリー食、ラクトースフリー食、地中海食、パレオ食、ビーガン食、又はベジタリアン食などの個々のユーザの食事の好みを満たすことである。
【0012】
[0012]一実施形態では、栄養解決策は、規定されたIF食パターン、生活習慣及び食事規則下においてこのように推奨される食品、飲料、及び/又はダイエタリーサプリメントを含む。
【0013】
[0013]いくつかの実施形態では、本開示は、IFレジメンを実施する個体における栄養不足を最小化又は予防する方法を提供し、本方法は、本明細書に開示される方法及びシステムのいずれかを使用する工程を含み、好ましくは、本方法は、IFレジメンの前、最中、及び/又は後である期間中に、栄養素、栄養素を含有する食品、及び/又は推奨に従うそれらの量の1つ以上を投与する工程を含む。IFレジメンを実施する個体における栄養不足を最小化又は予防するための適切な栄養素の非限定的な例としては、カルシウム、好ましくは1つ以上のカルシウム塩、例えば酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム又はそれらの混合物;及び/又は繊維栄養補助食品、好ましくはコムギデキストリン、メチルセルロース、サイリウムハスク、ポリカルボフィル、グアー繊維、グルコマンナン又はβ-グルカンのうちの1つ以上を含有する繊維栄養補助食品が挙げられる。
【0014】
[0014]更なる特徴及び利点が本明細書において記述されており、以下の図面、及び発明を実施するための形態から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】[0015]図1は、 本開示によって提供される実施形態による、IF食の前、最中、及び/又は後の栄養推奨のための例示的コンピュータ実施システムのブロック図である。
【0016】
図2】[0016]図2は、 本開示によって提供される実施形態による、IF食の前、最中、及び/又は後の典型的ユーザのための個々のバイオメトリックデータのスクリーンショットである。
【0017】
図3A】[0017]図3Aは、本開示によって提供される実施形態による、IF食の前、最中、及び/又は後の1日のメニュー計画のサンプルを示す。ある1日のメニュー計画の栄養含有量を示すスクリーンショットである。
図3B】[0017]図3Bは、 本開示によって提供される実施形態による、IF食の前、最中、及び/又は後の1日のメニュー計画のサンプルを示す。朝食及び昼食の提案を示すスクリーンショットである。
図3C】[0017]図3Cは、本開示によって提供される実施形態による、IF食の前、最中、及び/又は後の1日のメニュー計画のサンプルを示す。夕食及び間食の提案を示すスクリーンショットである。食事又は食品品目の選択は、どの選択が栄養学上健康的かを示すタグでマークすることができる。間食の選択では、代替品目を選択して置き換える可能性がある。この例では、ピスタチオを選択することができる、又はこれに代えて、無塩ローストピスタチオを選択してもよい。栄養学上の健康規則の1つが含まれているため、栄養学上健康であるとタグ付けされた画像は、栄養記号1202でマークされていた。矢印記号1204は、エンジンによって自動的に作成されたレシピ又は料理を、ユーザが入れ替えることを可能にする。記号「マイメニューIQ(My Menu IQ)」1206でマークされた食事栄養スコアを表示して、食事機会ごとに100点満点で食事栄養スコアを付ける。
【0018】
図4A】[0018]図4Aは、 本開示によって提供される実施形態による、IF食の前、最中、及び/又は後の1日のサンプルメニュー計画を示す。レシピ中の材料及び量を示すスクリーンショットである。
図4B】[0018]図4Bは、 本開示によって提供される実施形態による、IF食の前、最中、及び/又は後の1日のサンプルメニュー計画を示す。レシピを作る手順を示すスクリーンショットである。
【0019】
図5】[0019]図5は、本開示によって提供される実施形態による、IF食の前、最中、及び/又は後の栄養推奨のための例示的推奨システムの模式図である。
【0020】
図6】[0020]図6は、本開示によって提供される実施形態による、IF食の前、最中、及び/又は後の栄養学上健康的なメニュープランナ(planner)を作製するためのワークフロー図である。
【0021】
図7】[0021]図7は、男性のカルシウム摂取量範囲についてのグラフである。シミュレートしたベースライン摂取量を、16:8 TRFと比較した。ボックスは、各規定食について、摂取量の25パーセンタイル(下限)及び75パーセンタイル(上限)を示す。各ボックスの中央のバーは、摂取量中央値である。ベースラインの摂取量中央値は、カルシウムのRDAを超えるが、EARを上回る。全ての16:8TRFレジメンは、ベースラインにおける中央値よりも低い摂取量中央値を有する。
【0022】
図8】[0022]図8は、女性のカルシウム摂取量範囲についてのグラフである。シミュレートしたベースライン摂取量を、16:8 TRFと比較した。ボックスは、各規定食について、摂取量の25パーセンタイル(下限)及び75パーセンタイル(上限)を示す。各ボックスの中央のバーは、摂取量中央値である。ベースラインの摂取量中央値は、カルシウムのRDAを超えるが、EARを上回る。全ての16:8TRFレジメンは、ベースラインにおける中央値よりも低い摂取量中央値を有する。
【0023】
図9】[0023]図9は、男性の繊維摂取量範囲についてのグラフである。シミュレートしたベースライン摂取量を、16:8TRFと比較した。ボックスは、各規定食について、摂取量の25パーセンタイル(下限)及び75パーセンタイル(上限)を示す。各ボックスの中央のバーは、摂取量中央値である。ベースライン及び16:8TRF食における繊維摂取量は、AI未満である。
【0024】
図10】[0024]図10は、女性の繊維摂取量範囲についてのグラフである。シミュレートしたベースライン摂取量を、16:8 TRFと比較した。ボックスは、各規定食について、摂取量の25パーセンタイル(下限)及び75パーセンタイル(上限)を示す。各ボックスの中央のバーは、摂取量中央値である。ベースラインにおける女性の繊維摂取量中央値は、AIを上回る。繊維16:8TRFの摂取量中央値は、AI未満である。
【0025】
図11】[0025]図11は、男性のカルシウム摂取量範囲についてのグラフである。シミュレートしたベースライン摂取量を、完全ADF、修正ADF、及び5:2と比較した。ボックスは、各規定食について、摂取量の25パーセンタイル(下限)及び75パーセンタイル(上限)を示す。各ボックスの中央のバーは、摂取量中央値である。全てのADFレジメンは、ベースラインにおける中央値よりも低い摂取量中央値を有する。カルシウムについて、ベースラインにおける摂取量中央値はRDAを超える。5:2でも、カルシウム摂取量中央値がRDAを超えるが、完全ADF及び修正ADFの両方で、摂取量中央値はRDA未満である。
【0026】
図12】[0026]図12は、女性のカルシウム摂取範囲についてのグラフである。シミュレートしたベースライン摂取量を、完全ADF、修正ADF、及び5:2と比較した。ボックスは、各規定食について、摂取量の25パーセンタイル(下限)及び75パーセンタイル(上限)を示す。各ボックスの中央のバーは、摂取量中央値である。全てのADFレジメンは、ベースラインにおける中央値よりも低い摂取量中央値を有する。ベースラインにおける摂取量中央値は、RDA未満であるが、EARを超える。全てのADF食について、カルシウムの摂取量中央値は、EAR未満である。
【0027】
図13】[0027]図13は、男性の繊維摂取量範囲についてのグラフである。シミュレートしたベースライン摂取量を、完全ADF、修正ADF、及び5:2と比較した。ボックスは、各規定食について、摂取量の25パーセンタイル(下限)及び75パーセンタイル(上限)を示す。各ボックスの中央のバーは、摂取量中央値である。ベースライン及び全てのADF食における繊維摂取量は、AI未満である。繊維摂取量中央値は、完全ADFで最も低く、修正ADFがこれに続く。
【0028】
図14】[0028]図14は、女性の繊維摂取量範囲についてのグラフである。シミュレートしたベースライン摂取量を、完全ADF、修正ADF、及び5:2と比較した。ボックスは、各規定食について、摂取量の25パーセンタイル(下限)及び75パーセンタイル(上限)を示す。各ボックスの中央のバーは、摂取量中央値である。ベースラインにおける女性の繊維摂取量中央値は、AIを上回る。全てのADF食について、繊維の摂取量中央値はAI未満であり、完全ADFでの摂取量が最も少ない。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[0029]定義
【0030】
[0030] 以下、いくつかの定義を示す。しかしながら定義が以下の「実施形態」の項にある場合もあり、上記の見出し「定義」は、「実施形態」の項におけるそのような開示が定義ではないことを意味するものではない。
【0031】
[0031]時間制限摂食(TRF)の種類の例には次のものがある:
【0032】
[0032](1)12:12 12時間の絶食と12時間の随意(ad libitum)摂食、
【0033】
[0033](2)16:8 16時間の絶食と8時間の随意摂食、及び
【0034】
[0034](3)20:4 20時間の絶食と4時間の随意摂食。
【0035】
[0035]隔日絶食(ADF)には次の種類がある。
【0036】
[0036](1)1日の摂食と1日の絶食とを交互に行う、完全隔日絶食。このレジメンでは、絶食日にはカロリーを摂取しないが、ノンカロリー飲料(例えば、水、煎じ液、茶、コーヒー)を摂取してもよい。
【0037】
[0037](2)1日の摂食と1日の修正絶食とを交互に行い、絶食日には限られたカロリー量(例えば、≦500kcal)の食品及び飲料を摂取する、修正隔日絶食。
【0038】
[0038](3)7日間のうち2日間絶食する5:2レジメン。5:2レジメンは、7日間のうちの2日間に、限られたカロリー量を摂取できる修正も含む。
【0039】
[0039]本開示の文脈内で、「栄養素」は、生物の健康、成長、発育、及び機能に必要な物質であり、主要栄養素(例えば、タンパク質、炭水化物、脂肪)及びそれらの成分(例えば、アミノ酸、糖、デンプン、脂肪酸など);微量栄養素(例えば、ビタミン類、ミネラル類);他の食品成分(繊維、コレステロール、生物活性植物化学物質、アルコールなど);食品及び飲料に含まれる水分、を含む。
【0040】
[0040]「組成物」という用語は、食品、飲料、ダイエタリーサプリメント、完全栄養若しくは経口栄養補助食品(ONS)又は医療用食品組成物、又はこれらの混合物を意味し得る。
【0041】
[0041]本開示の文脈において、用語「食品」、「食品製品」及び「食品組成物」は、ヒトなどの個体による摂取が意図され、エネルギー、栄養素及び水を提供するものを含む、生物に栄養支援を提供する製品又は組成物を意味する。本明細書に記載されている多くの実施形態を含む本開示の組成物は、上記の栄養素の1つ以上に加え、ヒトによる摂取に安全な、そうでなければ規定食において有用な、任意の追加の若しくは任意選択の原材料又は成分を含んでよく、これらから構成されてよく、又は本質的にこれらから構成されてよい。
【0042】
[0042]本開示の文脈において、用語「飲料」、「飲料製品」及び「飲料組成物」は、ヒトなどの個体による摂取のための持ち運び可能な液体製品又は組成物であって、水分を提供し、かつ個体のための、1つ以上の栄養素、及びヒトによる摂取に安全な他の原材料も含み得る、液体製品又は組成物を意味する。本明細書に記載されている多くの実施形態を含む本開示の組成物は、上記の栄養素の1つ以上に加え、ヒトによる摂取に安全な、そうでなければ規定食において有用な、任意の追加の若しくは任意選択の原材料又は成分を含んでよく、これらから構成されてよく、又は本質的にこれらから構成されてよい。
【0043】
[0043]本開示の文脈において、「ダイエタリーサプリメント」は、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸、脂肪酸、繊維及び/又はハーブなどの1つ以上の食事原材料、並びに規定食を補うために使用される他の植物性原材料を含有する、経口摂取される製品である。ダイエタリーサプリメントは、多数の形態で提供され、錠剤、カプセル、粉末、液体として利用可能であり、「エネルギー」バーなどの特定の食品へと配合され得る。
【0044】
[0044]本明細書で使用するとき、「完全栄養」は、その組成物が投与される対象にとって唯一の栄養源とするのに十分な、十分な種類及びレベルの主要栄養素(タンパク質、脂質及び炭水化物)、微量栄養素、及びその他の食品成分を含有する。個体は、このような完全栄養組成物から、当該個体の栄養必要量の100%を受容可能である。
【0045】
[0045]本開示の文脈において、用語「食事基準摂取量(DRI)」は、健康な人の栄養摂取を計画及び評価するために使用される基準値のセットを示す。DRIは、米国政府及びカナダ政府によって確立され、National Academies of Sciences,Engineering,and Medicine(NASEM;以前は医学研究所(IOM)と呼ばれていた;https://www.nal.usda.gov/fnic/dri-nutrient-reports)。本開示の文脈において、DRIを説明するために使用される用語(Institute of Medicine(US)Food and Nutrition Board.Dietary Reference Intakes:A Risk Assessment Model for Establishing Upper Intake Levels for Nutrients.Washington DC,USA:National Academies Press;1998.What are Dietary Reference Intakes?)は、次のとおりである。
【0046】
[0046]1日推奨量(RDA)とは、健康な個体の必要量の97.5%を満たすのに十分であると考えられる栄養素の平均1日摂取レベルを示す。RDAは、性別、年齢、及び女性が妊娠中又は授乳中であるかどうかによって異なる。RDAは、推定平均必要量(EAR)に基づいて計算され、通常、EARよりも約20%高い。
【0047】
[0047]栄養素の目安量(AI)は、特定の年齢又は性別群のほとんどの人にとって十分な栄養を維持するのに必要な量を満たす又は超えると推定される量である。EARを計算するための十分なエビデンスがない場合、RDAの代わりにAIが設定される。
【0048】
[0048]許容上限摂取レベル(UL)は、ほとんどの人に健康への悪影響のリスクをもたらさないと考えられる、最高量の1日栄養摂取量である。ULより多く摂取することは、過剰摂取による有害作用のリスクを増大する。
【0049】
[0049]栄養素の推定平均必要量(EAR)は、特定の年齢及び性別群の人々の50%の必要量を満たすように計算される。EARは、RDAを確立するために必要とされる。EARの標準偏差(SD)が利用可能であり、栄養素の必要量が対称的に分布している場合、RDAはEARより2SD大きい値として設定される。
【0050】
[0050]RDA=EAR+2SD(EAR)
【0051】
[0051]必要量における変動性についてのデータがSDを計算するのに不十分である場合、利用可能なデータが、必要量において、より大きな変動を示さない限り、EARについては10パーセントの変動係数(CV)が仮定される。CVが10%であると仮定する場合、その2倍の量がEARに加えられたとき、RDAに等しいと定義される。結果として得られるRDAの式は、RDA=1.2(EAR)である。
【0052】
[0052]異なる国及び地域の当局ごとに、異なる食事基準値を有する。例えば、欧州食品安全機関(EFSA)は、RDAの代わりに集団摂取基準(PRI)、及びEARの代わりに平均必要量を用いた、情報の集合的セットを食事基準値(DRV)と呼んでいる。AI及びULは米国と同じように定義されるが、値は異なり得る(EFSA Panel on Dietetic Products,Nutrition,and Allergies(NDA).Scientific Opinion on Principles for Deriving and Applying Dietary Reference Values.EFSA J.2020;8(3):1458.https://doi.org/10.2903/j.efsa.2010.1458)。これらの基準及び値も、本開示の文脈において使用される。
【0053】
[0053]本開示の文脈において、「栄養不足」又は「食事の不足」という用語は、ある個体における栄養素の1日当りの総食事摂取量が、かかる個体にとっての「推定平均必要量」を下回ること、及び/又は十分に確立された栄養必要量を下回ることを示す。
【0054】
[0054]本開示の文脈において、「栄養不足を予防する」という表現は、ADF食に従っている個体における1つ又は複数の栄養素の不足の予防に加え、栄養不足のリスクの低減を含むと理解されるべきである。
【0055】
[0055]本開示及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」には、文脈上別段の指示がない限り、複数の指示対象も含まれる。したがって、例えば、「栄養素(a nutrient又はthe nutrient)」への言及は、単一の栄養素を有する実施形態と、2種類以上の栄養素を有する実施形態との両方を包含する。
【0056】
[0056]用語「含む/備える(comprise)」、「含む/備える(comprises)」、及び「含んでいる/備えている(comprising)」は、排他的なものではなく、他を包含し得るものとして解釈されるべきである。同様にして、用語「含む(include)」、「含む(including)」及び「又は(or)」は全て、このような解釈が文脈から明確に妨げられない限りは他を包含し得るものであると解釈されるべきである。しかしながら、本明細書に開示されている組成物は、本明細書において具体的に開示されていない要素を含まない場合がある。したがって、「含む/備える(comprising)」という用語を用いた実施形態の開示は、特定されている構成要素「を本質的に含む/から本質的に構成される(consisting essentially of)」実施形態、及び特定されている構成要素「からなる(consisting of)」実施形態の開示を含む。
【0057】
[0057]「X又はYのうちの少なくとも1つ」及び「X及び/又は」のそれぞれの文脈において使用される「のうちの少なくとも1つ」及び「及び/又は」という用語は、「X」若しくは「Y」又は「X及びY」として解釈されるべきである。例えば、「少なくとも1つのイノシトール又はソルビトール」及び「イノシトール及び/又はソルビトール」は、「ソルビトールのないイノシトール」、又は「イノシトールのないソルビトール」、又は「ソルビトールのないイノシトール」と解釈されなければならない。
【0058】
[0058]本明細書において使用する場合、用語「例」及び「例えば~など(such as)」は、その後に用語の列挙が続くときは特に、単に例示的かつ説明的なものにすぎず、排他的又は包括的なものとみなされるべきではない。本明細書で使用するとき、別の状態「に関連する/伴う(associated with)」又は「と関連付けられる(linked with)」状態は、これらの状態が同時に起こることを意味し、好ましくは、これらの状態が同じ基礎症状によって引き起こされることを意味し、最も好ましくは、特定されている状態のうちの一方が他方の特定されている状態によって引き起こされることを意味する。
【0059】
[0059]「予防」は、状態又は障害のリスク、発生率及び/又は重症度の低減を含む。用語「処置/治療」及び「処置/治療する」には、予防的治療又は抑止的治療(対象とする病的状態又は障害を予防する及び/又は発症を遅らせる治療)と、治癒的治療、治療的治療、又は疾患修飾的治療との両方が含まれ、例えば、診断された病的状態又は障害の治癒、遅延、症状の軽減、及び/又は進行の停止のための治療的手段、並びに、疾患に罹患する危険性がある患者、又は疾患に罹患した疑いのある患者、及び体調不良の患者、又は疾患若しくは医学的状態に罹患していると診断された患者の治療が含まれる。用語「処置/治療」及び「処置/治療する」は、対象が全快するまで治療することを必ずしも意味するものではない。「処置/治療」及び「処置/治療する」という用語はまた、疾患に罹患してはいないが不健康な状態を招きやすい可能性のある個体の健康を維持及び/又は促進することも指す。用語「処置/治療」及び「処置/治療する」はまた、1つ以上の主たる予防手段又は治療手段の相乗作用、又はそうでない場合強化を含むことも目的としている。非限定的な例として、処置/治療は、患者、介護者、医師、看護師、又は別の医療専門家が行うことができる。
【0060】
[0060]本明細書で使用するとき、予防又は治療上の「有効量」は、個体において、欠乏を防ぐ量、疾患若しくは医学的状態を治療する量、又は、より全般的には、個体に対して、症状を低減する量、疾患の進行を管理する量、若しくは栄養学上の利益、生理学上の利益若しくは医療上の利益を提供する量である。
【0061】
[0061]「対象」又は「個体」は、哺乳動物、好ましくはヒトである。


【0062】
[0062]実施形態
【0063】
[0063]本開示のシステムの1以上の実施形態は、個体の総合的な栄養学上の健康を維持又は改善するために、具体的なIF食(好ましくは、TRFレジメン又はADFレジメン)を考慮して、一連の食品又はメニュー又はレシピを推奨するという一般的な目標を満たす。栄養学上の健康は、個体の一般的な特徴(性別、年齢、体重、身体測定値、身体活動レベル、及び/又は妊娠又は授乳などの他の健康関連状態)に左右され、栄養学上の健康を維持又は改善するための推奨は、同様に個体の特性に左右される。
【0064】
[0064]1つ以上の実施形態では、本明細書に開示されるシステムは、IF食(好ましくは、TRFレジメン又はADFレジメン)の前、最中、及び/又は後の食品項目、メニュー、又はレシピの推奨を計算及び表示する。これらの実施形態では、システムは、1回の食事、丸一日、1週間、又は1ヶ月などの所与の期間にわたって、個体のために、推奨が算出されている個体のニーズの1つ以上の指標を決定及び記憶する。
【0065】
[0065]次いで、システムは、摂取した又は摂取する予定の摂取可能物(食品品目など)を、ユーザが示すことができるようにする。示された各食品品目について、開示されたシステムのデータベース又はデータストアは、その食品品目又はメニュー又はレシピの量当たりの栄養素含有量、特に微量栄養素についての指標を記憶する。システムは、経時的に摂取される食品品目の量を乗じた栄養含有量情報を使用して、その特定の食品品目又はメニュー又はレシピに関する経時的な栄養摂取量の合計を算定する。
【0066】
[0066]1以上の実施形態では、開示されたシステムは、推奨機能を提供し、システムは、改善された又は最適な栄養メニューをもたらす食品又はメニュー又はレシピの組み合わせを提案する。例えば、ユーザが朝食後にシステムにアクセスし、朝食に食べた食品を示すと、本開示のシステムは、朝食の食品のスコアを算出することができるが、その日のうちに最適範囲内で個体が摂取する栄養素及びエネルギーに関し、IF食(好ましくは、TRFレジメン又はADFレジメン)の前、最中、及び/又は後に、総合的に栄養学上の健康を得るために、その日の間に摂取する必要のある栄養素が何であるかを決定し、更にその日の間にどの程度のエネルギー量が摂取されるかを決定することもできる。この実施形態では、システムは、これらの算出された栄養量を使用して、食品の組み合わせを決定する。この組み合わせは、その日のうちに摂取して、可能な限り十分に当該個体の栄養目標を確実に達成することができるとともに、その個体の最適カロリー摂取範囲内でカロリー数を摂取することができるものである。したがって、本明細書に開示されるシステムは、追跡システムとしてだけでなく、IF食(好ましくは、TRFレジメン又はADFレジメン)の最中に、栄養目標を個体が達成するのを助けるために、摂取可能物を推奨するための推奨エンジンとしても動作することができる。
【0067】
[0067]用語「栄養素」は、本明細書で繰り返し使用される。いくつかの実施形態では、本明細書で使用する「栄養素」という用語は、身体に対して、例えば、エネルギー、成長又は健康を提供する有益な効果を有する化合物を指す。この用語には、有機及び無機化合物が含まれる。本明細書で使用するとき、用語「栄養素」は、例えば、多量栄養素、微量栄養素、必須栄養素、条件から必須の栄養素及び植物栄養素を含み得る。これらの用語は、必ずしも相互に排他的ではない。例えば、ある種の栄養素は、特定の分類システム又はリストに応じて、多量栄養素又は微量栄養素のいずれかとして定義することができる。
【0068】
[0068]さまざまな実施形態において、用語「多量栄養素」は、当該分野でよく理解されている使用方法に合致して本明細書で使用され、生物の正常な成長及び発育のために大量に必要とされる栄養素を一般的には包含する。これらの実施形態における多量栄養素には、炭水化物、脂肪、タンパク質、アミノ酸及び水を挙げることができるが、これらには限定されない。例えば、カルシウム、塩化物、又はナトリウムなど、いくつかのミネラルもまた、多量栄養素に分類され得る。
【0069】
[0069]さまざまな実施形態において、「微量栄養素」という用語は、本明細書では、当該分野でよく理解されている使用方法に合致して使用され、身体に有益な効果を有する(例えばエネルギー、成長又は健康を提供する)が、軽微又は微量でしか必要とされない化合物を通常包含するものである。かかる実施形態におけるこの用語は、有機化合物及び/又は無機化合物(例えば、各アミノ酸、ヌクレオチド及び脂肪酸;ビタミン、酸化防止剤、ミネラル、微量元素、例えばヨウ素、及び電解質、例えばナトリウム、及び塩化ナトリウムを含むこれらの塩)を含んでもよい。
【0070】
[0070]いくつかの実施形態では、微量栄養素、特にビタミン及びミネラルは、IF食(好ましくはTRFレジメン又はADFレジメン)の最中の栄養学上健康的な品目の特定の食品、メニュー、又はレシピについて計算される。システムは、そのような品目に「健康的である」としてタグ付けして、これらの品目をユーザにとって容易に識別可能なものにすることができる。
【0071】
[0071]1つ以上の実施形態では、メニュー及びレシピは、IF食(好ましくはTRFレジメン又はADFレジメン)の前、最中、及び/又は後に栄養学上健康的なメニュー又はレシピを得るために、期間当たりのこれらの食品又は栄養素群に基づいて選択される。このシステムは、1日を通して食事を作製するための、食品項目、メニュー、及びレシピの置き換えを可能にする。
【0072】
[0072]1つ以上の実施形態では、メニュー及びレシピは、IF食(好ましくはTRFレジメン又はADFレジメン)の前、最中、及び/又は後に、総合的にバランスのとれた食事ならびに栄養学上健康であるために必要とされる食品又は栄養素群の量に基づく。
【0073】
[0073]1つ以上の実施形態では、システムは、グルテンフリー食、ラクトースフリー食、地中海食、パレオ食、ビーガン食、ベジタリアン食、及び他の特定の食生活などの個々のユーザの好みを考慮する。
【0074】
[0074]個々のユーザの好き嫌いをシステム内に記憶することで、食品品目、メニュー、及びレシピのいくつかの推奨を回避することができる。システムはまた、そのような食品品目、メニュー、及びレシピの頻度を記憶してもよく、それにより、ユーザが毎日同じメニュー又はレシピを有することで飽きるのを避けるために、変化を与えることができる。
【0075】
[0075]1つ以上の実施形態では、ユーザによって持ち運ばれる1つ以上のデバイスは、ユーザが食料品店又はレストランなどでの食品の購入を成立させるときに、システムにリアルタイム情報を提供することができる。RFIDリーダ、NFCリーダ、ウェアラブルカメラデバイス、及び携帯電話等のデバイスは、(RFIDタグをスキャンすること、バーコードを読み取ること、又はユーザの物理的位置を判定すること等によって)特定の食料品店又はレストランでユーザが利用可能な食品を受信又は判定することができる。本願で開示されるシステムは、次に、ユーザがすぐに購入または摂取できる食品に基づいて、栄養学上健康的な推奨を作成することができる。
【0076】
[0076]いくつかの実施形態では、本開示のシステムは、ユーザがレストランの席についたとき、IF食(好ましくはTRFレジメン又はADFレジメン)の前、最中、及び/又は後に、所定の期間にわたるユーザの個々の栄養学上健康的なメニューを最適化するために、メニューから特定の品目をユーザが選択することを推奨する情報をユーザの携帯電話に送信してもよい。いくつかの実施形態では、音声認識機能が、ユーザによって音声で提供された入力を認識する。このような実施形態では、音声認識システムは、ユーザがレストランで注文するのを聞きとる。追加的に又は代替的に、音声認識システムによれば、ユーザが、摂取した又は摂取する予定の品目を直接話すことを可能にする。いくつかの実施形態では、本開示のシステムは、地理位置情報を使用して、ユーザの位置に基づいて適切な運動の推奨を提供する。例えば、ユーザの電話、タブレット、又はコンピュータ上で実行されるアプリケーションは、ユーザが仕事中であるか、ジムにいるか、又は在宅であるかで、異なるアクティビティの助言をユーザに提供することができる(例えば、チャットボックス内での異なるアクティビティの助言)。
【0077】
[0077]ここで図1を参照すると、本明細書に開示されるコンピュータ化された推奨システムの少なくとも一部を実装するために使用可能なホストデバイス100の電気システムの例を示すブロック図が示されている。
【0078】
[0078]1つ以上の実施形態では、ホストデバイス100は、以下の機能:(a)システムのリモートユーザによる本開示のシステムへのアクセスを可能にすること、(b)リモートユーザが本開示のシステムとインターフェースすることを可能にするウェブページ(単数又は複数)を提供すること、(c)本開示のシステムを実施するのに必要な、推奨カロリー摂取量範囲、推奨栄養素摂取範囲、及び食品の栄養素含有量などの基礎データを記憶及び/又は算出すること、(d)成分を算出及び表示すること、並びに/又は(e)個体が栄養学上最適な健康を達成するのを助けるために摂取され得る食品、メニュー若しくはレシピ、又は他の摂取可能物の推奨を行うこと、の一部又は全てを提供する1つ以上のサーバ及び/又は他のコンピューティングデバイスを含む。
【0079】
[0079]図1に示すアーキテクチャの実施例では、ホストデバイス100は、アドレス/データバス113によって、1つ以上のメモリデバイス108、他のコンピュータ回路110、及び/又は1つ以上のインターフェース回路112に電気的に連結された1つ以上のプロセッサ106を好ましくは含む、メインユニット104を含む。1つ以上のプロセッサ106は、INTEL PENTIUM(登録商標)又はINTEL CELERON(登録商標)ファミリのマイクロプロセッサなどの、任意の好適なプロセッサとすることができる。PENTIUM(登録商標)及びCELERON(登録商標)は、Intel Corporationにより登録された商標で、市販のマイクロプロセッサのことを言う。追加的に又は代替的に、他の市販の又は特別に設計されたマイクロプロセッサがプロセッサ106として使用されてもよい。1つ以上の実施形態では、プロセッサ106は、特に本開示のシステムで使用するために設計されたシステムオンチップ(「SOC」)である。
【0080】
[0080]1つ以上の実施形態では、ホストデバイス100は、メモリ108を含む。メモリ108は、揮発性メモリと不揮発性メモリを含むことが好ましい。メモリ108は、後述するように、デバイス100のハードウェア及びシステム内の1以上の他のデバイスと対話する1つ以上のソフトウェアプログラムを記憶することが好ましい。それに加えて又はその代わりに、メモリ108に記憶されたプログラムは、クライアントデバイス102(以下で詳細に説明する)などの1つ以上のクライアントデバイスと対話して、1以上のクライアントデバイスに、ホストデバイス100に記憶されたメディアコンテンツへのアクセスを提供し得る。メモリ108に記憶されたプログラムは、任意の好適な方法で、プロセッサ106によって実行することができる。
【0081】
[0081]インターフェース回路(単数又は複数)112は、イーサネットインターフェース及び/又はユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェースなどの任意の好適なインターフェース規格を使用して、実装することができる。1つ以上の入力デバイス114は、データ及び命令をメインユニット104に入力するためにインターフェース回路112に接続することができる。例えば、入力デバイス114は、キーボード、マウス、タッチスクリーン、トラックパッド、トラックボール、アイソポイント(isopoint)、及び/又は音声認識システムとしてもよい。ホストデバイス100が遠隔デバイスによってのみ操作され又は対話するように設計されている一実施形態において、ホストデバイス100は入力デバイス114を含まなくてもよい。他の実施形態では、入力デバイス114は、データ入力をホストデバイス100に提供する、1つ以上のフラッシュドライブ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、クラウドストレージ、又は他の記憶デバイス若しくはソリューションなどの1つ以上の記憶デバイスを含む。
【0082】
[0082]1つ以上の記憶デバイス118もインターフェース回路112を介してメインユニット104に接続することができる。例えば、ハードドライブ、CDドライブ、DVDドライブ、フラッシュドライブ、及び/又は他の記憶デバイスをメインユニット104に接続することができる。記憶装置118は、好ましい栄養素範囲に関するデータ、さまざま食品品目の栄養素含有量に関するデータ、システムのユーザに関するデータ、以前に生成された食品摂取スコアに関するデータ、以前に生成されたメニュー、レシピ、又は食事に関するデータ、メニュー、レシピ、又は食事の個々のユーザの好み、メニュー、レシピ、又は食事の好みの頻度、理想的なエネルギー摂取に関するデータ、過去のエネルギー消費に関するデータ、及び推奨システム150を実施するために必要な任意の他の適切なデータを表すデータを含む、装置100によって使用される任意のタイプのデータを記憶し得る。
【0083】
[0083]いくつかの実施形態では、推奨システム150は、食品データベースモジュール;メニューデータベースモジュール(例えば、朝食、昼食、夕食、及び間食);レシピデータベースモジュール;食事制約モジュール(例えば、グルテンフリー食、ラクトースフリー食、地中海食、パレオ食、ベジタリアン食、ビーガン食などの、食事制約に基づいた推奨);栄養素スコアリングモジュール(例えば、メニューごと、レシピごと、又は1日ごとに、多量栄養素若しくは微量栄養素のスコアを決定するため);及び/又は、最適化モジュールを含む、異なるデータベースモジュールを記憶することができる。
【0084】
[0084]これに代えて又は加えて、記憶デバイス118は、ストレージデバイス118へのアクセスが、インターネット、又はイーサネット回路112などの他のネットワーク接続回路を介して行われるように、クラウドベースのストレージとして実装されてもよい。
【0085】
[0085]1つ以上のディスプレイ120、及び/又はプリンタ、スピーカ、又は他の出力デバイスである119はまた、インターフェース回路112を介してメインユニット104に接続されてもよい。ディスプレイ120は、液晶ディスプレイ(LCD)、好適なプロジェクタ、又は任意の他の好適な種類のディスプレイとすることができる。ディスプレイ120は、デバイス100の動作中に、デバイス100のさまざまなデータ及び機能の視覚的表現を生成する。例えば、ディスプレイ120を使用して、好ましい栄養範囲のデータベース、さまざま食品品目の栄養含有量のデータベース、システムのユーザのデータベース、以前に生成されたメニュー、レシピ若しくは食事のデータベース、及び/又はデバイス100で管理者が上記の他のデータベースと対話できるようにするデータベース、に関する情報を表示することができる。
【0086】
[0086]例えば、図2は、個々のユーザ情報を示す。図3A図3Cは、1日の典型的なメニュープランを示す。図4A及び図4Bは、典型的な栄養学上健康的なレシピ及びそれを作る方法の手順を示す。
【0087】
[0087]図示された実施形態では、推奨システム150のユーザは、クライアントデバイス102などの好適なクライアントデバイスを使用してホストデバイス100と対話する。クライアントデバイス102は、ホストデバイス100によって提供又は供給されるコンテンツにアクセスすることができる任意のデバイスである。例えば、クライアントデバイス102は、ホストデバイス100へのウェブベースのインターフェースにアクセスするために好適なウェブブラウザを動作させることができる任意のデバイスであってもよい。これに代えて、又はこれに加えて、本明細書で説明される機能のいくつかを提供する1つ以上のアプリケーション又はアプリケーションの一部は、クライアントデバイス102上で動作することができ、この場合、クライアントデバイス102は、健康栄養素範囲又はさまざまな食品品目の栄養素の含有量に関するデータなどの、ホストデバイス100に記憶されたデータにアクセスするためだけに、ホストデバイス100と接続する必要がある。
【0088】
[0088]1つ以上の実施形態では、デバイス(即ち、ホストデバイス100及びクライアントデバイス102)のこの接続は、図1に例示されるように、例えば、インターネット及び/又は他のネットワークを介したネットワーク接続116によって容易になる。ネットワーク接続116は、イーサネット(登録商標)接続、デジタル加入者回線(DSL)、Wi-Fi接続、セルラーデータネットワーク接続、電話回線ベース接続、同軸ケーブルを介した接続、及び/又は別の好適なネットワーク接続などの任意の好適なネットワーク接続を含むことができる。
【0089】
[0089]いくつかの実施形態では、ホストデバイス100は、クラウドベースの認証及びアクセス制御、ストレージ、ストリーミング、及びフィードバックの提供などのクラウドベースのサービスを提供するデバイスである。この実施形態では、ホストデバイス100の具体的なハードウェアの詳細は、開示されるシステムの実施者にとって重要ではない。それよりも、かかる実施形態では、本開示のシステムの実施者は、1つ以上のアプリケーションプログラマインターフェース(API)を利用して、簡便な方法で、健康的な栄養範囲を決定するのに役立つそのユーザの属性に関する情報を入力したり、摂取される食品に関する情報を入力したり、以下でより詳細に説明する他の対話を行うなど、ホストデバイス100と対話する。
【0090】
[0090]ホストデバイス100及び/又はクライアントデバイス102へのアクセスは、適切なセキュリティソフトウェア又はセキュリティ手段によって管理することができる。個々のユーザのアクセスは、ホストデバイス100によって定義されることができ、個体の素性(identity)に応じて、さまざまなメニュー又はレシピを選択する、又は算出されたスコアを見る、などの特定のデータ及び/又は動作に限定され得る。ホストデバイス100又はクライアントデバイス102の他のユーザは、それらのユーザの素性に応じて、加重、感度、又健康的な範囲値などの他のデータを変更することができる。したがって、本システムのユーザは、本開示のシステムによって提供されるコンテンツにアクセスする前に、ホストデバイス100に登録することが必要な場合がある。
【0091】
[0091]好ましい実施形態では、1つ以上のクライアントデバイス102は、それぞれ、ホストデバイス100に関して上述したのと同様の構造上又は設計上の構成を有する。即ち、1つ以上のクライアントデバイス102は、それぞれ、表示デバイス、少なくとも1つの入力デバイス、少なくとも1つのメモリデバイス、少なくとも1つの記憶デバイス、少なくとも1つのプロセッサ、及び、少なくとも1つのネットワークインターフェースデバイスを含むことができる。1つ以上のクライアントデバイス102は、よく知られているデスクトップ、ラップトップ、又はモバイルコンピュータシステム(スマートフォン、タブレットコンピュータなどを含む)に共通のそのような構成要素を使用して、それぞれのシステムのユーザによる1つ以上のクライアントデバイス102の各々の間の対話を容易にすることができる。
【0092】
[0092]いくつかの実施形態では、ホストデバイス100及び/又は1つ以上のクライアントデバイス102は、複数の異なるデバイスとして実装されてもよい。例えば、ホストデバイス100は、本明細書に記載のメディアコンテンツアクセスシステムを実施するためにともに動作する複数のサーバデバイスとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、図1には示されていない1つ以上の追加のデバイスが、本明細書で開示されるシステムへのアクセスを可能にするため又は容易にするために、ホストデバイス100と対話する。例えば、ホストデバイス100は、ネットワーク接続116を介して、栄養情報、栄養素含有情報、メニュープランナ、レシピデータベース、健康的な範囲についての情報、エネルギー情報、環境影響情報などの情報の、公的、私的、又は独自のリポジトリなどの、1つ以上の公的、私的、又は独自のリポジトリと通信することができる。
【0093】
[0093]いくつかの実施形態では、開示されたシステムはクライアントデバイス102を含まない。この実施形態では、本明細書に記載された機能は、ホストデバイス100上で提供され、システムのユーザは、入力デバイス114、表示デバイス120、及び出力デバイス119を使用してホストデバイス100と直接対話する。この実施形態では、ホストデバイス100は、本明細書に記載された機能のうちのいくつか又は全てをユーザ向けの機能として提供することが好ましい。
【0094】
[0094]さまざまな実施形態では、本明細書で開示されるシステムは、複数のモジュールとして構成され、各モジュールは特定の機能又は機能のセットを実行する。これらの実施形態におけるモジュールは、汎用プロセッサによって実行される1つ以上のソフトウェアモジュール、専用プロセッサによって実行される1つ以上のソフトウェアモジュール、適切な専用ハードウェアデバイス上で実行される1つ以上のファームウェアモジュール、及び/又は本明細書に記載される機能を完全に回路で実行する特定用途向け集積回路(「ASIC」)などの1つ以上のハードウェアモジュールであることができる。本明細書で説明する機能の一部又は全部を実行するために特殊なハードウェアが使用される実施形態では、本開示のシステムは、設定を制御するため又はかかる特殊なハードウェアの機能を調整するために、1つ以上のレジスタ又は他のデータ入力ピンを使用することができる。
【0095】
[0095]栄養学上健康的な食事を摂取するユーザ目標を経時的に検証し、食事の中で問題となる可能性のあるメニュー又は食事を検出することができる。システムを使用して、推奨量に近付けるために、食品品目、メニュー、又はレシピに必要な推奨される変化を特定することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、栄養士、ヘルスケア専門家、又は個々のユーザ(例えば、スマートウォッチ又はフィットネストラッカーなどのウェアラブルデバイスのユーザ)のうちの一人以上によって使用され得る。
【0096】
[0096]図5は、本開示によって提供される一実施形態による、栄養推奨システム200を示す。栄養推奨システム200は、ユーザデバイス202及び/又は推奨システム204を含むことが好ましい。いくつかの実施形態では、推奨システム204は、推奨システム150として機能することができる。ユーザデバイス202は、コンピュータ、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、又は、関連するユーザが推奨システム204と通信することができる他の装着型などのコンピューティングデバイスとして実装されてもよい。ユーザデバイス202はまた、例えば、ユーザから音声要求を受信し、ユーザの近くにあるコンピュータデバイス上でローカルに、又はリモートコンピューティングデバイス上のいずれかで(例えば、リモートコンピューティングサーバで)、要求を処理するように構成された音声アシスタントとして実装されてもよい。
【0097】
[0097]推奨システム204は、ディスプレイ206、属性取得ユニット208、属性比較ユニット210、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン212、属性分析ユニット214、属性記憶ユニット216、メモリ218、又は処理ユニット220のうち1つ以上を含むことが好ましい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ206は、追加的に又は代替的に、ユーザデバイス202内に配置されてもよい。例示的実施形態では、推奨システム204は、複数の栄養学上健康的な推奨240に対する要求を受信するように構成されてもよい。例えば、ユーザは、推奨サービスへの登録をユーザに要求するアプリケーションを、ユーザデバイス202にインストールし得る。このサービスに登録することによって、ユーザデバイス202は、栄養学上健康的な推奨240の要求を送信してもよい。追加的に又は代替的に、ユーザはユーザデバイス202を使用して、ユーザ固有の資格情報を使用してウェブポータルにアクセスしてもよい。このウェブポータルを通して、ユーザは、推奨システム204からの栄養学上健康的な推奨をユーザデバイス202に要求させてもよい。
【0098】
[0098]いくつかの実施形態では、推奨システム204は、複数のユーザ属性222を要求し、取得するよう構成されてもよい。例えば、ディスプレイ206は、属性質問表224をユーザに提示するように構成されてもよい。属性取得ユニット208は、ユーザ属性222を取得するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、属性取得ユニット208は、属性質問表224に基づく複数の入力226を取得し、その複数の入力に基づいて複数のユーザ属性222を判定してもよい。例えば、属性取得ユニット208は、ユーザの食事が推奨栄養所要量(RDA)と同等であることを示唆する回答を属性質問表224に取得し、次いで、ユーザ属性222が1日当たりのビタミンKのRDAと同等であると判定してもよい。追加的に又は代替的に、属性取得ユニット208は、ユーザデバイス102からユーザ属性222を直接取得してもよい。
【0099】
[0099]いくつかの実施形態では、属性取得ユニット208は、家庭用検査キットの検査結果、医療従事者が執り行った標準健康検査の結果、ユーザが使用した自己評価ツールの結果、及び/又は任意の外部若しくは第三者検査の結果を取得するように構成されてもよい。属性取得ユニット208は、これらの検査又はツールのいずれかからの結果に基づいてユーザ属性222を決定するように構成されてもよい。
【0100】
[0100]推奨システム204は、複数のユーザ属性222を、対応する複数のエビデンスベースの栄養学上の健康基準228と比較するように構成されてもよい。
【0101】
[0101]更に、属性比較ユニット210は、ユーザの区分230に基づいて基準セット232を決定するように更に構成されてもよい。例えば、属性比較ユニット210が、複数のユーザ属性222に基づいて、ユーザが肥満BMI区分230に該当すると判定した場合、属性比較ユニット210は、IF食(好ましくはTRFレジメン又はADFレジメン)の前、最中、及び/又は後に栄養学上の健康の具体的なニーズに従って作成及び定義された基準セット232を選択してもよい。
【0102】
[0102]比較ユニット210は、この決定された栄養基準セット232からエビデンスベースの栄養基準128を選択し、ここで選択されたエビデンスベースの栄養基準228を対応するユーザ属性222のそれぞれと比較するように更に構成されてもよい。例えば、栄養基準セット232が決定されると、その決定に応答して、属性比較ユニット210は、ユーザのビタミンK摂取量を表すユーザ属性222を、基準ビタミンK摂取量を表すエビデンスベースの栄養基準228と比較し、ユーザの摂取量が基準ビタミンK摂取量より少ないか、基準量どおりか、又は、それより多いのかを判定してもよい。この例は具象的な数値比較に基づくが、基準比較の別の例は定性的であり、人によって異なり得る。例えば、ユーザ属性222は、ユーザが現在、通常レベルよりも高いストレスを受けていることを示すことがある。ユーザのストレスレベルに関連する基準の一例は、平均又は低レベルのストレスが望ましいことを示してもよく、よって、より高いレベルのストレスを示すユーザ属性222はその基準未満であると判定される。異なるユーザは異なるレベルのストレスを受けるので、同じ状況下にあっても、そのような比較にはカスタマイズされたアプローチが必要になる。
【0103】
[0103]先述の例での比較の間に、属性比較ユニット210は、エビデンスベースの栄養基準228とユーザ属性222との間の比較に基づいてユーザ栄養スコア234を決定するように構成されてもよい。例えば、ユーザ属性222が対応するエビデンスベースの栄養基準228のすべて又はほとんどをほぼ完全に満たす場合、属性比較ユニット210は、95/100というユーザ栄養スコアを決定してもよい。別の例では、スコアは、ユーザが自分たちの現在の属性が基準の間でどれぐらいにランク付けされているか解釈できるように、文字等級、記号、又はその他のランキングシステム、例えば、「高」、「平均」、又は「低」で表されてもよい。このユーザ栄養スコア234は、ディスプレイ206により提示されてもよい。
【0104】
[0104]推奨システム204は、複数のユーザ属性222、及び対応する複数のエビデンスベースの栄養基準228との比較に基づいて複数の栄養支援機会238を決定するように更に構成されてもよい。例えば、属性比較ユニット210は、対応するエビデンスベースの栄養基準を満たしていないすべてのユーザ属性222について、栄養支援機会238を決定してもよい。この例では、対応するエビデンスベースの栄養基準228は、ユーザが2ug/日の葉酸を摂取することを必要とし得るが、ユーザ属性は、ユーザが1ug/日の葉酸しか摂取していないことを示し得る。したがって、属性比較ユニット210は、葉酸摂取量の増加を栄養支援機会238として決定してもよい。
【0105】
[0105]別の例では、属性比較ユニット210は、複数のエビデンスベースの栄養基準228のうち対応する基準未満である複数のユーザ属性222のそれぞれから構成される第1のユーザ属性のセット236を特定し、並びに、その対応するエビデンスベースの栄養基準228以上である複数のユーザ属性222のそれぞれから構成される第2のユーザ属性のセット236を特定するように構成されてもよい。第1のユーザ属性のセット236は上に挙げた例と同様に決定されるが、第2のユーザ属性のセット236は、関連するユーザは不備を有するように見えないものの、ユーザに現在の慣行を維持するように推奨することによって栄養学上の健康を支援する機会、又は現在の慣行について更に改善する機会があり得るという点で、異なる。したがって、推奨システム204は、どの属性222がどちらのセット236に入るかに基づいて、栄養学上の健康を支援する機会を決定してもよい。
【0106】
[0106]推奨システム204は、複数の栄養支援機会238に基づいて、複数の栄養推奨240を特定するよう更に構成されてもよい。例えば、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン212は、クラウドベースで構成されてもよい。推奨エンジン212は、複数のデータベース242、複数の食事制限フィルタ244、及び最適化ユニット246のうち1つ以上を含んでもよい。推奨エンジン212は、複数の機会238に基づいて、複数のデータベース242、食事制限フィルタ244、及び最適化ユニット246のうち1つ以上に従って、複数の栄養推奨240を特定してもよい。
【0107】
[0107]別の例では、推奨システム204は、先行のユーザ属性に基づいて継続的な推奨を提供するように構成されてもよい。例えば、推奨システム204は、前述の要素に加えて、属性記憶ユニット216及び属性分析ユニット214を含んでもよい。属性記憶ユニット216は、属性取得ユニット108が複数のユーザ属性222を取得したことに応答して、取得したユーザ属性222を、複数のユーザ属性222がいつ取得されたかに基づいて新しいエントリとして属性経歴データベース248に追加するように構成されてもよい。例えば、ユーザ属性222が属性取得ユニット208によって第1の日に取得される場合、属性記憶ユニット216は、取得したユーザ属性222をエントリの日付を記して累積的な属性経歴データベース248に追加し、この日付は、この例では第1の日である。その後、ユーザ属性222が属性取得ユニット208によって第2の日、例えば翌日に取得される場合、属性記憶ユニット216は更に、これらの新しい属性を、それらが第2の日に取得されたことを記して属性経歴データベース248に追加し、一方で、それより前の第1の日からの属性も保存する。
【0108】
[0108]この属性分析ユニット214は、属性経歴データベース248内に記憶された複数のユーザ属性222を分析するように構成されてもよく、記憶された複数のユーザ属性222を分析することは、長期的調査250を行うことを含む。上述の例を続けると、属性分析ユニット214は、属性経歴データベース248内で見つかる、第1の日からの、第2の日からの、及び他の全てのユーザ属性222の集合のそれぞれからのユーザ属性222の長期的調査を行ってもよい。エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン212は、少なくとも、属性経歴データベース248内で見つかる記憶されたユーザ属性222及び属性分析ユニット214によって行われる分析に基づいて、複数の栄養推奨240を生成するように更に構成されてもよい。
【0109】
[0109]一実施形態では、属性分析ユニット214は、属性記憶ユニット216が属性経歴データベース248に新しいエントリを追加したことに応答して、属性経歴データベース248内に記憶された複数のユーザ属性222を繰り返し分析して、事実上、新しいユーザ属性222が取得された直後に属性経歴データベース248内のデータの全てを再分析するように更に構成される。同様に、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン212は、属性分析ユニット214が分析を完了したことに応答する複数の栄養推奨240を繰り返し生成し、それによって、ユーザ属性222の新しいセットが取得されるたびに、過去及び現在の全てのユーザ属性222を考慮に入れた新しい栄養推奨240を効果的に生成するように更に構成されてもよい。
【0110】
[0110]様々な実施形態では、本開示のシステムへのユーザ固有の(又は集団固有の)入力はプログラム可能かつ構成可能であり、性別、年齢、体重、身長、身体活動レベル、肥満かどうか、などを含む。例えば、図2は、典型的な個々のユーザデータを示す。
【0111】
[0111]一実施形態では、本開示のシステムは、食品品目、メニュー若しくはレシピ、及び各々の栄養素含有量を含むデータベースを含む、又はそれに接続されている。この実施形態では、本開示のシステムは、摂取した(又は摂取予定の)食品をユーザが入力し、その後ユーザ提供の品目に最も近い品目を見つけるためにデータベースを検索することを可能にする、ファジー検索機能を備える。この実施形態では、本開示のシステムは、一致した食品品目に関し記憶された栄養情報を使用して、栄養学上健康的な品目であるかどうかを判定する。例えば、図6は、栄養学上健康的なメニュー計画のワークフローの例を示す。
【0112】
[0112]さまざまな実施形態において、本開示のシステムは、食事を構成する各食品に利用可能な各栄養素の量を表示し、摂取されるべき可能なエネルギー量を表示するためのインターフェース(例えば、グラフィカルユーザインターフェース)を更に含む。
【0113】
[0113]いくつかの実施形態では、インターフェースにより、ユーザは、摂取されるさまざまな食品又はエネルギーの量を修正することができる。他の実施形態では、システムは、例えば、1つ以上のバーコード、QRコード(登録商標)、若しくはRFIDタグ、画像認識システムをスキャンすることによって、又はメニューから注文された品目若しくは食料品店で購入された品目を追跡することなどによって、ユーザが入力していないデータを使用して摂取される食品又は消費されるエネルギーの量を決定するように構成される。
【0114】
[0114]開示されたシステムのさまざまな実施形態は、ユーザのニーズに基づいてカスタマイズされた、ダッシュボード又は他の適切なユーザインターフェースをユーザに表示する。本明細書に開示されるシステムの実施形態では、初回に、ユーザが所与の期間に摂取した食品に関するデータを入力し、消費者の食事の総合栄養量を反映するエネルギー摂取に適切に基づいてスコアの指標を見ることを有利に可能にする、グラフィカルユーザインターフェースが提供される。
【0115】
[0115]本開示に記載される開示された方法及び手順はすべて、1つ以上のコンピュータプログラム又は構成要素を使用して実施することができる。これらの構成要素は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、磁気若しくは光学ディスク、光学メモリ、又は他の記憶媒体などの揮発性及び不揮発性メモリを含む、任意の従来のコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体上の一連のコンピュータ命令として提供されてもよい。命令は、ソフトウェア又はファームウェアとして提供されてもよく、ASIC、FPGA、DSP、又は任意の他の類似するデバイスなどのハードウェア構成要素においても、全体的又は部分的に実施されてもよい。命令は、一連のコンピュータ命令を実行するときに、開示された方法及び手順のすべて又は一部の性能を遂行する又は容易にする1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成されてもよい。
【0116】
[0116]好ましい実施形態では、栄養推奨240(例えば、推奨システム150及び/又は推奨システム204によって提供される)は、間欠絶食(IF)食、例えば、時間制限摂食レジメン(TRF)の不十分な摂取栄養素量を緩和する。特に好ましい実施形態では、個体は、栄養推奨240に従った栄養素、例えば、カルシウム、好ましくは1つ以上のカルシウム塩、例えば酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム又はそれらの混合物;及び/又は繊維栄養補助食品、好ましくはコムギデキストリン、メチルセルロース、サイリウムハスク、ポリカルボフィル、グアー繊維、グルコマンナン又はβ-グルカンのうちの1つ以上を含有する繊維栄養補助食品を投与される、及び/又は摂取する。
【0117】
[0117]本明細書の開示を考慮して、一実施形態は、間欠絶食(IF)食、好ましくは時間制限摂食(TRF)レジメン又は隔日絶食(ADF)レジメン、の前、最中及び/又は後に、個体に栄養推奨を提供するためのコンピュータ実施方法である。
【0118】
[0118]他の実施形態は、メニューデータベースモジュールと;レシピデータベースモジュールと;食事制限モジュールと;栄養素スコアリングモジュールと;最適化モジュールと、を含むコンピュータ実施システムであって、前記コンピュータ実施システムが、間欠絶食(IF)食、好ましくは時間制限摂食(TRF)レジメン又は隔日絶食(ADF)レジメン、の前、最中、及び/又は後に、個体のための栄養学上健康的な推奨を生成するように構成されている、コンピュータ実施システムである。
【0119】
[0119]いくつかの実施形態では、栄養推奨は、食事の推奨、メニューの推奨及びレシピの推奨を含む。
【0120】
[0120]好ましくは、栄養推奨は、年齢、性別、身長、体重、BMI、医学的状態、身体活動レベル、及び1日当たりに推奨される総エネルギー所要量からなる群から選択される少なくとも1つの個体パラメータに基づく、パーソナライズされた栄養学上健康的な推奨を含む。
【0121】
[0121]いくつかの実施形態では、栄養推奨が、混食、グルテンフリー食、ラクトースフリー食、地中海食、パレオ食、ビーガン食、又はベジタリアン食からなる群から選択される少なくとも1つの食事の好み又は制約に基づいて、個別化された栄養学上健康的な推奨を含む。
【0122】
[0122]好ましくは、栄養推奨は、繊維を含む食品、繊維を含む栄養補助食品、繊維を含むある量の食品又は栄養補助食品、カルシウムを含む食品、カルシウムを含む栄養補助食品、又はカルシウムを含むある量の食品又は栄養補助食品のうちの少なくとも1つを特定する。
【0123】
[0123]いくつかの実施形態では、栄養学上健康的な推奨が、間欠絶食(IF)食、好ましくは時間制限摂食(TRF)レジメン又は隔日絶食(ADF)レジメン、の前、最中、及び/又は後の食品の推奨、メニューの推奨、及びレシピの推奨を含む群から選択される。
【0124】
[0124]好ましくは、栄養推奨は、朝食、昼食、夕食、又は間食に適していると分類されたメニューについての栄養学上健康的な推奨を含む。
【0125】
[0125]いくつかの実施形態では、栄養推奨は、メニューの推奨を含み、メニューは、ユーザにとって栄養学上健康的であるとしてタグ付けされる。
【0126】
[0126]好ましくは、栄養推奨はレシピの推奨を含み、レシピはユーザにとって栄養学上健康的であるとタグ付けされる。
【0127】
[0127]別の実施形態では、IFレジメンを実施する個体における栄養不足を最小化又は予防する方法が提供される。本方法は、本明細書に開示されるコンピュータ実施システムを用いて、栄養学上健康的な推奨を取得する工程と、コンピュータ実施システムからの栄養学上健康的な推奨に従って、栄養素、栄養素を含む食品、又はその量のうちの1つ以上を個体に投与する工程と、を含み、個体に対する投与が、前記IF食の前、最中、及び/又は後に行われる。好ましくは、繊維を含む食品、繊維を含む栄養補助食品、繊維を含むある量の食品又は栄養補助食品、カルシウムを含む食品、カルシウムを含む栄養補助食品、又はカルシウムを含むある量の食品又は栄養補助食品のうちの少なくとも1つが個体に投与される。
【0128】
[0128]例示的なメニュープラン作製ワークフロー:
【0129】
[0129]本明細書に開示される実施形態のそれぞれは、推奨を作成するために、IF健康食品に基づいて毎日および数週間にわたってメニュー計画を最適化する際に、特定の規則、制約、及び目標を使用してメニュー計画を作製することができる。メニュー計画を作製するための例示的なワークフローは以下の通りである。
【0130】
[0130]特定の栄養素又は原材料についての最適な範囲は、栄養素の可能な範囲を定義する下限及び上限、並びに理想的な範囲からの下限及び上限の偏差に対する重み付けによって指定されることができる。規則には、単位、及び規則が食品の量に比例しているかなどの追加情報が含まれる。
【0131】
[0131]各目標は、特定の栄養素についてのものであり、最適化された式の重みとして使用される係数、並びに栄養素が最小化又は最大化されるべきかどうかを含む。
【0132】
[0132]栄養素又は材料の規則:
【0133】
[0133]各規則に関し、rは栄養素又は材料に対応する。
【0134】
[0134]rlhr=所望される規則下限
【0135】
[0135]ruhr=所望される規則上限
【0136】
[0136]rlhr0=規則の絶対最小値
【0137】
[0137]ruhr0=規則の絶対最大値
【0138】
[0138]rls=規則の下限に対する重み
【0139】
[0139]rus=規則の上限に対する重み
【0140】
[0140]gは、メニュー計画全体における栄養素及び/又は材料の量を最大化又は最小化するために特定された目標である。
【0141】
[0141]gcoeff=目標gに対する係数
【0142】
[0142]gobj∈{min,max}=gが最大化又は最小化されるべきかどうか
【0143】
[0143]変数:
【0144】
[0144]食事品目のデータベースは、メニュー計画での使用に適した、事前に作成された食事mを含む。各食事には、特定の量における1つ以上の食品、並びに食事全体についての要約栄養情報が含まれた。
【0145】
[0145]各食事は、変数fによって表される。
【0146】
[0146]食事ごとの変数シータθは、その食事がメニュー計画に含まれるかどうかを表す。すべての特定の規則及び目標に対して、食事ごとに栄養情報を有する。
【0147】
[0147]θ, f∈meals, θ∈{0,1}
【0148】
[0148]タグ変数tは、機会(朝食、昼食、夕食、間食)ごとに食事がタグ付けされたかどうかを示す。これらのタグは、毎日正しい食事数を確保するために使用される。
【0149】
[0149]m=食事機会{朝食、昼食、夕食、間食など}
【0150】
[0150]tf,m∈{0,1} f∈meals、 m∈occasions
【0151】
[0151]制約:
【0152】
[0152]制約cごとに、制約は、最適化問題の解に置かれる。
【0153】
[0153]m=含まれる食事機会mの最小数
【0154】
[0154]m=含まれる食事機会mの最大数
【0155】
[0155]m∈{朝食、昼食、夕食、間食等}における、m≦c≦m
【0156】
[0156]
【数1】
【0157】
[0157]各規則は、上限及び下限の2つの制約を有する。
【0158】
[0158]cl,r=制約、 rlhr≦cl,r≦∞、 r∈rulesについて
【0159】
[0159]cu,r=制約、 0≦cl,r≦ruhr、 r∈rulesについて
【0160】
[0160]規則ごとに、スラック変数sは、その栄養素の所望の範囲からのメニュー計画の偏差を表す。
【0161】
[0161]sl,r=rules rの下端のスラック変数
【0162】
[0162]su,r=rules rの上端のスラック変数
【0163】
[0163]0≦sl,r≦rlhr-rlhr0、 r∈rulesについて
【0164】
[0164]0≦su,r≦ruhr0-ruhr、 r∈rulesについて
【0165】
[0165]各制約は、メニュー計画に含まれるべき各食品の量の合計に、食品中のその栄養素の量を乗算し、対応するスラック変数を加えたものである。
【0166】
[0166]cl,r=rules rの下端の制約
【0167】
[0167]cu,r=rules rの上端の制約
【0168】
[0168]
【数2】
【0169】
[0169]
【数3】
【0170】
[0170]式中、f=食品f中の栄養素rの量
【0171】
[0171]目的項:
【0172】
[0172]目標に対する目的項objは、各目標及び各食品について、メニュー計画に含めるべき食品の量と、食品中の栄養素の量に目標係数を乗算し、考えられるすべての食品中の栄養素の最大量で正規化したものと、を合計することで作成される。
【0173】
[0173]
【数4】
【0174】
[0174]式中、f=食品f中の栄養素gの量
【0175】
[0175]メニュー計画は、規則の対応する重みで重み付けされた規則に対するスラック変数と、上記の目的項との合計を最小化することによって作成される。
【0176】
[0176]
【数5】
【0177】
[0177]スラック変数sは、規則で指定された各栄養素の限界からの、結果として得られるメニュー計画の偏差を測定する。スラック変数を最小化することにより、メニュー計画は、設定された規則を重んじることができた。しかしながら、制約を指定する代わりにスラック変数を使用することによって、メニュー計画により大きな許容差が与えられ、常に規則に従うことが可能というわけでないことを認識した。
【0178】
[0178]この問題は、1日、1週間、又は1ヶ月ごとの推奨及び結果として得られるメニュー計画を生成する最適化エンジンによって解決される。


【0179】
[0179][実施例]
【0180】
[0180]以下の非限定的な実施例は、概して、本明細書に開示される実施形態の基礎となる概念を示す。
【0181】
[0181]実施例1:国民健康栄養調査(NHANES)米国疫学データからの栄養不足の分析
【0182】
[0182]国民健康栄養調査(NHANES)は、米国における成人及び小児の健康及び栄養状態を評価するために設計された研究プログラムである。この調査は、インタビューと身体検査とを組み合わせているという点で独特である。NHANESインタビューは、人口統計、社会経済、食事、及び健康関連の質問を含む。検査項目は、医学的測定、歯科的測定、及び生理学的測定、並びに高度に訓練された医療関係者によって行われる実験室試験を含む。調査のためのサンプルは、全ての年齢の米国住民を代表するように選択される。信頼できる統計を生成するために、NHANESは、60歳以上の人、アフリカ系アメリカ人、及びヒスパニックをオーバーサンプリングする。データ収集のサイクルは1999年に開始し、現在まで継続している。
【0183】
[0183]この例では、2013~2014、2015~2016、2017~2018のNHANESサイクル、より具体的には、ファイル「Dietary Interview-Individual Foods,First Day」及び「Demographic Variables and Sample Weights」を使用した。データセットは、https://wwwn.cdc.gov/nchs/nhanes/default.aspxからダウンロードした。
【0184】
[0184]食事データは、Automated Multiple-Pass Methodを用いて実施された1回又は2回の24時間の思い出しからなる。本発明者らは、各対象の最初の24時間の思い出しのみを分析した。食事ファイルから、各個体によって報告された食品のリスト、HH:MM:SS形式の時刻、食事の名称、及びKCALを抽出した。これを人口統計ファイルとマージして年齢を読み出した。年齢には≧18のフィルタをかけた。カロリーを提供しない飲食機会(例えば、水、無糖ブラックコーヒー)は考慮しなかったので、1杯の水では「摂食機会」とみなさなかった。
【0185】
[0185]計算
【0186】
[0186]各対象について、連続する食事の間の時間間隔を計算した。例えば、食事が7:00、12:00、16:00、20:00に報告された場合、時間間隔は、7時間、5時間、4時間、4時間、4時間である。
【0187】
[0187]記述統計
【0188】
[0188]最初と最後の摂食時刻。午前5時よりも前に食品摂取を報告した対象の数はn=1206であった。
【0189】
[0189]摂食のタイムスパン。各対象について、時間間隔「最後の摂食時刻-最初の摂食時刻」を報告する。
【0190】
[0190]絶食間隔のカウント。残りの分析については、最初の摂食時間が午前5時よりも前の対象を除外する。連続する食事間の間隔は、数分~23.5時間の範囲であり、中央値は3.5時間である。
【0191】
[0191]分析のために次の通りの絶食間隔を選択した。
【0192】
[0192]<12時間の絶食(n=64940)
【0193】
[0193]12時間~16時間の絶食(n=4717)
【0194】
[0194]>16時間の絶食(n=761)。このグループの人は、少なくとも16時間の「ギャップ」を有する摂食時間を報告しており、例えば、午前6時~午後10時に食品を摂取していない。
【0195】
[0195]その後、5000kcalのカットオフを適用した。カットオフを超える全てのエネルギー摂取を分析から除去した。金銭不足のために食品摂取を制限したと宣言した回答者を除外した後に、分析を繰り返した。食糧安全保障アンケート(Food Security Questionnaire)に対する未回答率が非常に高い(>50%)ことに留意すべきである。
【0196】
[0196]異なる絶食間隔内にあり、食糧安全保障アンケートフィルタを適用した後の人の数は以下の通りであった。
【0197】
[0197]<12時間の絶食(n=14088)、
【0198】
[0198]12時間~16時間の絶食(n=1439)、及び
【0199】
[0199]>16時間の絶食(n=129)。
【0200】
[0200]食糧安全保障アンケートからの以下の質問を使用して、社会経済的状態が理由で食品摂取を制限した人を特定した。
【0201】
[0201]「先月からの過去12ヶ月において、{あなた/あなた又はあなたの世帯の他の成人は}食品のための十分なお金がないという理由で、食事の量を減らしたり又は食事を抜いたりしましたか?」
【0202】
[0202]1:はい
【0203】
[0203]2:いいえ
【0204】
[0204]9:わからない
【0205】
[0205]NHANESでは、意図的な絶食に関連する質問がないことから、これらの間隔とTRFレジメンとの間を直接関連付けることはできない。しかしながら、本発明者らは、摂食を8時間間隔に制限する人の栄養要求は、意図的に16:8TRF食に従う人と同様であると仮定した。
【0206】
[0206]時間制限した摂食間隔の分析
【0207】
[0207]選択した3つの絶食間隔(<12時間、12時間~16時間、及び>16時間)について、主要栄養素の摂取量を計算した(表1)。脂肪と、タンパク質と、炭水化物との間のエネルギーの再配分は、3つのグループの間で同様であり;平均及び中央値は、米国国立科学アカデミー(US National Academy of Sciences)によって定義されるように、許容可能な主要栄養素分布範囲:脂肪(エネルギーの20~35%)、タンパク質(エネルギーの10~35%)、及び炭水化物(エネルギーの45~65%)内に入る(https://ods.od.nih.gov/HealthInformation/Dietary_Reference_Intakes.aspx)。
【0208】
[0208]
【表1】
【0209】
[0209]選択した3つの絶食間隔、すなわち、<12時間、12時間~16時間、及び>16時間について微量栄養素の摂取量を計算した(表2)。考慮した全ての栄養素は、エネルギーコファウンダー(energy cofounder)(1000kCalで調整される)について調整した後であっても、「<12時間」の群と「>16時間」の群との間で統計的に有意な分布を有する(Wilcoxon検定、p<0.05)。
【表2-1】

【表2-2】

【0210】
[0210]絶食間隔別の時間制限摂食の摂取不足のリスク
【0211】
[0211]表3は、TRF絶食間隔別の特定された不足のリスク(EAR未満のパーセンテージ、又はEARが利用可能でなかった場合のAI)を示す。
【表3】



【0212】
[0212]実施例2:シミュレートした規定食を用いた間欠絶食プロトコルの不十分な栄養摂取のリスク
【0213】
[0213]無作為化比較試験(RCT)又は従来の食事評価法(例えば、24時間の食品想起、食品摂取頻度調査法、食品記録)を使用せずに、TRF食による栄養不足の潜在的リスクを推定するために、本発明者らは、TRF食を順守している様々な個体の約20,000日の食品摂取を、デジタルツールを用いてインシリコでシミュレートした。この実施例では、TRF食の例示的な例として16:8プロトコルを使用した。
【0214】
[0214]デジタルシミュレーションツールは、USDA健康食計画ガイドラインに可能な限り適合させて食事の栄養バランスを最大化するために、利用可能な食事の最適な組み合わせを見つけることによって、複数日の食品摂取量をシミュレートする。実世界の食品摂取を可能な限り模倣するために、本発明者らは、米国疾病管理予防センター(CDC)によって実施された調査である国民健康栄養調査(NHANES)において報告されているように、人々によって摂取された実際の食事を利用した。データセットは、https://wwwn.cdc.gov/nchs/nhanes/default.aspxからダウンロードした。NHANESサイクル2013~2014、2015~2016、2017~2018、より具体的には、ファイル「Dietary Interview-Individual Foods,First Day」及び「Demographic Variables and Sample Weights」を使用した。
【0215】
[0215]これにより、シミュレートした規定食が、米国民によって実際に摂取された食事から構成されるようになる。
【0216】
[0216]特有の栄養不足は食習慣及び文化的特徴に依存し、世界中の異なる集団で異なる可能性が高いことに留意することが重要である。本明細書に記載のシステム又は方法は同じであるが、特定された栄養不足が異なる場合がある。
【0217】
[0217]シミュレーションツール内で、ユーザは、1日当たりの推定エネルギー必要量(EER)を計算するために、性別、年齢、身長、体重、及び身体活動レベルに基づいて1セットの個体の特性を指定する。次いで、シミュレーションツールは、整数計画法技術を使用して、規定食全体の栄養含有量を最適化するメニュー計画をインシリコで作成する。この実施例では、シミュレーションツールは、毎日及び毎週ベースで摂取するべき食品群の目標量を提供するUSDA健康食パターンによって指定された食品群レベルの食事の推奨に依拠する。(シミュレーションツールは、他の地域に適用される場合、異なる食品ベースの食事ガイドラインに適合させることができる)。
【0218】
[0218]追加の栄養レベル制約は、ナトリウム、添加糖、及び飽和脂肪などの栄養素に対する上限として設定される。制約を個体のEERに基づいて調整して、1日当たり及び1週間当たりに摂取される食品群及び栄養素の所望の範囲を得た。目的関数は、個々の食品群及び栄養素のそれぞれの実際の量と最適範囲との間の差のスカラー加重線形結合として作成される。規定食は、食品群及び栄養素の摂取を最適範囲内に保つことを試みながら、エネルギー必要量を満たす食事の組み合わせを選択することによって作成される。
【0219】
[0219]ベースライン食のシミュレーション
【0220】
[0220]TRFレジメン(例えば、16:8)の食事摂取をシミュレートするために、本発明者らは、他の規則を適用せずに、上記の健康食パターンを最大化することによって、約20,000日間の「ベースライン」食をシミュレートした。この「ベースライン」食は、健康でバランスのとれた規定食であるとみなされる(表4)。この実施例では、18歳から70歳までの範囲の、様々な身長及び体重、並びに座位(sedentary)身体活動レベルについて、それぞれ7日間、各性別の1,400名の個体のベースラインをシミュレートした。NHANESから抽出された食事を使用する場合、シミュレートされる規定食は実際の人々による摂取が報告されている食事を使用することになるが、食品群のバランスを最適化した場合、人々が実際に食べそうなものよりも健康的な食事に寄った規定食が生成される。したがって、本発明者らは、これらは普段向きの規定食(realistic diets)ではなく「理想的な」規定食であり、現実世界で生じるよりも高い栄養摂取を有する傾向があると考えた。
【0221】
[0221]
【表4】
【0222】
[0222]いくつかの栄養素のベースラインが低いことは、特にIF食だから当該栄養素についてリスクがあるのではなく、US食/ベースラインで一般的なものであることに留意されたい。
【0223】
[0223]16:8TRFプロトコル食シミュレーション
【0224】
[0224]16:8TRFプロトコルは、16時間の絶食と8時間の摂食というプロトコルの規則に従って食事を除くことによってベースライン食から作成した。この場合、シミュレーションは、朝食の機会を省くことによって実施した。
【0225】
[0225]ベースラインの不足量を異なるTRFプロトコルと比較することによって、本発明者らは、この種のTRFプロトコルに従ったときに栄養摂取がどのように変化するかを特定することができる(表5)。このシミュレーション方法は、ベースライン食がIFプロトコルの規則に適合するように修正し、結果を比較可能にし、シミュレーションプロセスに内在するランダム性と、TRFレジメンに内在するのではなくシミュレーションプロセスから生じ得る栄養不足とを制御しながら、TRF食に関する栄養不足の相対リスクを特定することを可能にする。
【0226】
[0226]
【表5】
【0227】
[0227]シミュレートした個体のそれぞれについての規定食を、各栄養素の平均摂取量をその個体のDRIと比較することによって、年齢及び性別に基づいて分析する。栄養摂取は正規分布しない傾向があるので、ブートストラップ信頼区間は、適切なDRIと比較した平均値について作成される。様々なDRIを有する個体についての結果をプールするために、各個体についての結果を、そのDRIに対するその平均摂取量の比として計算する。シミュレートした摂取とDRIとの間の総合的なギャップは、これらの比の平均をとることによって作成される。不足のリスクは、シミュレートした個体のうち各栄養素について摂取不足の個体のパーセンテージを取ることによって作成される。
【0228】
[0228]各群についての分析の結果及び得られた推奨を以下に示す。これらの表は、分析の結果一式を示す。
【0229】
[0229]16:8TRFレジメンによる不十分な摂取のリスク
【0230】
[0230]表6~表7は、16:8TRFレジメンで男性及び女性について特定された不足のリスクを示す。ほとんどの栄養素にEARがあるが、EARを割り当てるのに十分なデータがない場合、代わりにAIを割り当てた(Institute of Medicine,US)。以下の表において、「平均不足量」は、EAR又はAI未満の量である。「不足%」は、EAR又はAI未満の個体のパーセントを示す。モデル化された規定食の大部分が不足を生じる場合、それらの栄養素は不足に関して「リスク有」と考えられる。この解釈は、AIについては多少異なり、AIを超えるパーセントでは、概して十分であると仮定できるが、AIより低いパーセントは必ずしも不十分であることを意味しない。負の平均不足量は、摂取が十分である傾向があることを示す。
【0231】
[0231]
【表6】
【0232】
[0232]
【表7】

【0233】
[0233]分析:摂取量分布
【0234】
[0234]表8~表9は、対象となる栄養素の摂取量分布を示す。対象となる栄養素は、注目に値するほど十分に大きな不足のリスクがあるものとして選択される。ここで、不十分な摂取量を有する、シミュレートされた規定食のパーセンテージは、ベースラインと大きく異なる。
【0235】
[0235]
【表8】
【0236】
[0236]
【表9】

【0237】
[0237]分析:不足量
表10~表11は、対象の栄養素について、各パーセンタイル(2.5%、50%及び97.5%)におけるEAR又はAI未満の量を示す。対象となる栄養素は、注目に値するほど十分に大きな不足のリスクがあるものとして選択される。ここで、不十分な摂取量を有する、シミュレートされた規定食のパーセンテージは、ベースラインと大きく異なる。値が負である場合、それは、摂取がDRIを上回る傾向があることを意味する。
【表10】
【0238】
[0238]
【表11】
【0239】
[0239]NHANESデータベースからの疫学データの分析(実施例1)は、間欠絶食レジメンに適合する一時的摂食パターンが、微量栄養素の不十分な摂取に関連する可能性がより高いという事実を支持する。これは、規定食シミュレータによって生成された結果が、集団において観察されたパターンと一致することを示唆する。しかしながら、NHANESは本質的に横断的であり、一方、規定食シミュレータは、大規模な集団において測定することが困難な縦断的な次元を有する。
【0240】
[0240]推奨(実施例1及び2に適用可能)
【0241】
[0241] 規定食の推奨を作成するために、本発明者らは、摂取推奨の上限及び下限を考慮して、ULを超過させずに栄養目標を特定する(カルシウム及び繊維の例については図7図10を参照されたい)。「不足量」は、規定食の推奨を生成するために使用される。最初に、本発明者らは、RDA、又はRDAが利用可能でない場合にはAIと、2.5%摂取パーセンタイルとの間の差を上限とし、97.5%摂取パーセンタイルとの差を下限とする。全ての推奨は、2000kcalの規定食のエネルギーレベルに基づく。推奨の上端は、推奨がULを超過しないことを確保するために上限が定められる。
【0242】
[0242]次に、コンピュータ化された規定食シミュレータを使用する。ある仮定を設けることで、食事シミュレータは、栄養ギャップの妥当な推定値を提供することができ、それにより、過度の努力又はユーザからの入力を必要とすることなく、栄養素、食品、飲料、及び/又はダイエタリーサプリメント、及びそれらの組合せによりこれらのギャップを補う方法に関する推奨を提供することができる。この実施例では、以下の仮定を行った。
【0243】
[0243]個体は、典型的な食事パターン(例えば、朝食、昼食、夕食及び1日1回の間食)をとる、
【0244】
[0244]個体は、上記の食事及び間食として、典型的な食品と飲料との組み合わせ(例えば、NHANESで報告されている食事及び間食)を摂食する、及び
【0245】
[0245]個体は、規定食の推奨(例えば、USDA健康食パターン)に従ってバランスのとれた食事に従うことを意図する。
【0246】
[0246]規定食シミュレータが使用する食品組成データベースは、各食品について100g当たり及び代表的なサービングサイズ当たりの、主要栄養素及び微量栄養素を含む栄養素含量を含む。この実施例では、USDA Food Data Centralデータベースを使用して、先行するステップで「リスク有」と特定された栄養素を十分なレベルで含有する食品及び飲料を特定する。規定食シミュレータはまた、「リスク有」の栄養素の食品源を含有するレシピを特定することができるよう、レシピデータベースにリンクされる。
【0247】
[0247]両方の方法論において、本発明者らは、ベースライン食及びTRF食の両方で、ビタミンD、ビタミンE及び繊維の不足(>80%の不足)を特定した。両方の方法論において、本発明者らはまた、専らTRF食に関連する不足(>40%の不足)として、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、ビタミンB12、及び葉酸を特定した。カリウム及びビタミンCの不足も、方法論の1つにおいて特定された(実施例1)。本発明者は、推奨を例示するためにこれらの栄養素のうち2つのみを選択した。
【0248】
[0248]これらの実施例において、繊維及びカルシウムは、16:8TRFレジメンに必要な栄養素として特定された。図7は、男性のカルシウム摂取量範囲を、シミュレートしたベースライン摂取量と16:8TRFレジメンとで比較して示す。図8は、女性のカルシウム摂取範囲を、シミュレートしたベースライン摂取量と16:8TRFレジメンとで比較して示す。図9は、男性の繊維摂取量範囲を、シミュレートしたベースライン摂取量と16:8TRFレジメンとで比較して示す。図10は、女性の繊維摂取量範囲を、シミュレートしたベースライン摂取量と16:8TRFレジメンとで比較して示す。
【0249】
[0249]以下の規定食の推奨などの実施例は、TRF食に関するフィードバックを伴うように生成される。同様にして、「リスク有」として特定された全ての栄養素についての規定食の推奨を生成することができる。例示として、カルシウム及び食物繊維の例を以下に示す。
【0250】
[0250]カルシウム:
【0251】
[0251]カルシウムは、食品源から推奨されてもよい。例えば、菜食主義食を指定する(specifying)人は、角切りの豆腐を推奨され得る。1カップ(248g)は275mgのカルシウムを提供する。同様に、豆腐とミックスベジタブルのレシピ、例えばブロッコリーとニンジンに大豆ベースのソースをかけたものなどのレシピが推奨されてもよい。2カップ(434g)は286mgのカルシウムを提供する。
【0252】
[0252]カルシウムは飲料から推奨されてもよい。例えば、フレキシタリアン食を指定する人は、低脂肪乳を推奨され得る。1カップ(246g)の低脂肪乳は、310mgのカルシウムを含有する。
【0253】
[0253]カルシウムは、ダイエタリーサプリメントとして推奨されてもよい。好適な形態のカルシウムの非限定的な例としては、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、又はこれらの混合物などの1つ以上のカルシウム塩が挙げられる。
【0254】
[0254]推奨される追加のカルシウムの量は、シミュレーションで特定された必要性に応じて異なる。
【0255】
[0255]繊維:
【0256】
[0256]繊維は、食品源から推奨されてもよい。例えば、ビーガン食を指定する人は、調理したオートミールを推奨され得る。1カップ(234g)は、4mgの食物繊維を提供する。同様に、オートミールレーズンクッキーのレシピが推奨され得る。2枚のクッキー(48g)は1.6gの繊維を提供する。
【0257】
[0257]繊維は、ダイエタリーサプリメントから推奨されてもよい。繊維栄養補助食品の非限定的で好適な形態としては、小麦デキストリン、メチルセルロース、サイリウムハスク、ポリカルボフィル、グアー繊維、グルコマンナン又はβ-グルカンを含有するものが挙げられる。


【0258】
[0258]実施例3:シミュレートした規定食を用いた間欠絶食プロトコルの不十分な栄養摂取のリスク
【0259】
[0259]無作為化比較試験(RCT)又は従来の食事評価法(例えば、24時間食品想起、食品摂取頻度調査法、食品記録)を使用せずに、ADF食による栄養不足の潜在的リスクを推定するために、本発明者らは、IF食を順守している様々な個体の約20,000日の食品摂取を、先の実施例で使用されたデジタルツールを用いてインシリコでシミュレートした。
【0260】
[0260]ベースライン食のシミュレーション
【0261】
[0261]様々なプロトコル(完全ADF、修正ADF、及び5:2)についての結果が比較可能となるような方式で、異なるADFレジメンの食事摂取をシミュレートするために、本発明者らは、他の規則を適用せずに、上記の健康食パターンを最大化することによって、約20,000日間の「ベースライン」食をシミュレートした。この「ベースライン」食は、健康でバランスのとれた規定食であるとみなされる(表1)。この実施例では、18歳から70歳までの範囲の、様々な身長及び体重、並びに座位(sedentary)身体活動レベルについて、それぞれ7日間、各性別の1,400名の個体のベースラインをシミュレートした。NHANESから抽出された食事を使用する場合、シミュレートされる規定食は実際の人々による摂取が報告されている食事を使用することになるが、食品群のバランスを最適化した場合、人々が実際に食べそうなものよりも健康的な食事に寄った規定食が生成される。したがって、本発明者らは、これらは普段向きの規定食(realistic diets)ではなく「理想的な」規定食であり、現実世界で生じるよりも高い栄養摂取を有する傾向があると考えた。
【0262】
[0262]
【表12】
【0263】
[0263]いくつかの栄養素のベースラインが低いことは、特にIF食だから当該栄養素についてリスクがあるのではなく、US食/ベースラインで一般的なものであることに留意されたい。
【0264】
[0264]ADFプロトコル食シミュレーション
【0265】
[0265]ADFプロトコルは、各ADFプロトコルの規則に従って食事を除くことによって、ベースライン食から作成した。
【0266】
[0266]完全隔日絶食:1日おきに全く食事をとらず、摂食日には一般的に摂取されるエネルギー摂取の増加を模倣してエネルギーを25%増加させる。
【0267】
[0267]修正隔日絶食:1日おきに昼食を除く一切の食事をとらず、昼食は1日当たり400~600kcalに制限する。
【0268】
[0268]5:2毎週4日目及び7日目に朝食を除く一切の食事をとらない(1日のカロリーの約25%は残し、これは2000kcal/日を摂取する人の場合約500kcalに相当する)。
【0269】
[0269]ベースラインの不足量を、異なるADFプロトコルと比較することによって、本発明者らは、様々なプロトコルに従うことによって栄養摂取がどのように変化する傾向があるかを特定することができる(表2)。このシミュレーション方法は、ベースライン食がIFプロトコルの規則に適合するように修正し、結果を比較可能にし、シミュレーションプロセスに内在するランダム性と、ADFレジメンに内在するのではなくシミュレーションプロセスから生じ得る栄養不足とを制御しながら、様々なプロトコルに関する栄養不足の相対リスクを特定することを可能にする。
【0270】
[0270]
【表13】
【0271】
[0271]シミュレートした個体のそれぞれについての規定食を、各栄養素の平均摂取量をその個体のDRIと比較することによって、年齢及び性別に基づいて分析する。栄養摂取は正規分布しない傾向があるので、ブートストラップ信頼区間は、適切なDRIと比較した平均値について作成される。様々なDRIを有する個体についての結果をプールするために、各個体についての結果を、そのDRIに対するその平均摂取量の比として計算する。シミュレートされた摂取とDRIとの間の総合的な不足量/ギャップは、これらの比の平均をとることによって作成される。不足のリスクは、シミュレートした個体のうち各栄養素について摂取不足の個体のパーセンテージを取ることによって作成される。
【0272】
[0272]各群についての分析の結果及び得られた推奨を以下に示す。これらの表は、分析の結果一式を示す。
【0273】
[0273]ADFレジメンによる不十分な摂取のリスク
【0274】
[0274]表3~表8は、各ADFレジメンで男性及び女性について特定された不足のリスクを示す。ほとんどの栄養素にEARがあるが、EARを割り当てるのに十分なデータがない場合、代わりにAIを割り当てた(Institute of Medicine,US)。以下の表において、「平均不足量」は、EAR又はAI未満の量である。「不足%」は、EAR又はAI未満の個体のパーセントを示す。モデル化された規定食の大部分が不足を生じる場合、それらの栄養素は不足に関して「リスク有」と考えられる。この解釈は、AIについては多少異なり、AIを超えるパーセントでは、概して十分であると仮定できるが、AIより低いパーセントは必ずしも不十分であることを意味しない。負の平均不足量は、摂取が十分である傾向があることを示す。
【0275】
[0275]
【表14】
【0276】
[0276]
【表15】
【0277】
[0277]
【表16】
【0278】
[0278]
【表17】
【0279】
[0279]
【表18】
【0280】
[0280]
【表19】
【0281】
[0281]この実施例では、「リスク有」と特定された栄養素は、ADFレジメン別では類似していたが、男性と女性とで異なっていた。しかし、栄養ギャップの大きさはレジメンによって異なった。
【0282】
[0282]分析:摂取量分布
【0283】
[0283]表9~表14は、対象となる栄養素の摂取量分布を示す。対象となる栄養素は、注目に値するほど大きい不足のリスクを有するものとして選択されている。ここで、シミュレートされた規定食のパーセンテージは、ベースラインとは有意に異なる摂取不足を有する。
【0284】
[0284]
【表20】
【0285】
[0285]
【表21】
【0286】
[0286]
【表22】
【0287】
[0287]
【表23】
【0288】
[0288]
【表24】
【0289】
[0289]
【表25】

【0290】
[0290]分析:不足量
【0291】
[0291]表15~表20は、対象となる栄養素について、各パーセンタイル(2.5%、50%及び97.5%)におけるEAR又はAI未満の量を示す。対象となる栄養素は、注目に値するほど大きい不足のリスクを有するものとして選択されている。ここで、シミュレートされた規定食のパーセンテージは、ベースラインとは有意に異なる摂取不足を有する。値が負である場合、摂取がDRIを上回る傾向があることを意味する。
【0292】
[0292]
【表26】
【0293】
[0293]
【表27】
【0294】
[0294]
【表28】
【0295】
[0295]
【表29】
【0296】
[0296]
【表30】
【0297】
[0297]
【表31】

【0298】
[0298]推奨
【0299】
[0299]食事の推奨を作成するために、本発明者らは、摂取推奨の上限及び下限を考慮して、ULを超過させずに栄養目標を特定する(カルシウム及び葉酸の例については図11図14を参照されたい)。「不足量」は、規定食の推奨を生成するために使用される。最初に、本発明者らは、RDA、又はRDAが利用可能でない場合にはAIと、2.5%摂取パーセンタイルとの間の差を上限とし、97.5%摂取パーセンタイルとの差を下限とする。全ての推奨は、2000kcalの規定食のエネルギーレベルに基づく。推奨の上端は、推奨がULを超過しないことを確保するために上限が定められる。
【0300】
[0300]次に、コンピュータ化された規定食シミュレータを使用する。規定食シミュレータは、ある仮定を設けることで栄養不足/ギャップの妥当な推定値を提供することができ、それにより、過度の努力又はユーザからの入力を必要とすることなく、栄養素、食品、飲料、及び/又はダイエタリーサプリメント、及びこれらの組合せからこれらのギャップを補う方法に関する推奨を提供することができる。この実施例では、以下の仮定を行った。
【0301】
[0301]個体は、典型的な食事パターン(例えば、朝食、昼食、夕食及び1日1回の間食)をとる、
【0302】
[0302]個体は、上記の食事及び間食として、典型的な食品と飲料との組み合わせ(例えば、NHANESで報告されている食事及び間食)を摂食する、及び
【0303】
[0303]個体は、規定食の推奨(例えば、USDA健康食パターン)に従ってバランスのとれた食事に従うことを意図する。
【0304】
[0304]規定食シミュレータが使用する食品組成データベースは、各食品について100g当たり及び代表的なサービングサイズ当たりの、主要栄養素及び微量栄養素を含む栄養素含量を含む。この実施例では、USDA Food Data Centralデータベースを使用して、先行するステップで「リスク有」と特定された栄養素を十分なレベルで含有する食品及び飲料を特定する。規定食シミュレータはまた、「リスク有」の栄養素の食品源を含有するレシピを特定することができるよう、レシピデータベースにリンクされる。
【0305】
[0305]本実施例では、推奨を例示するためにこれらの栄養素のうち2つのみを選択した。したがって、例えば、全てのADFレジメンで必要な栄養素として特定された繊維及びカルシウムについて、図11は、男性のカルシウム摂取量範囲を、シミュレートしたベースライン摂取量と完全ADF、修正ADF、及び5:2とで比較して示す。図12は、女性のカルシウム摂取範囲についての、シミュレートしたベースライン摂取量と、完全ADF、修正ADF、及び5:2との比較を示す。図13は、男性の繊維摂取量範囲を、シミュレートしたベースライン摂取量と完全ADF、修正ADF、及び5:2とで比較して示す。図14は、女性の繊維摂取量範囲を、シミュレートしたベースライン摂取量と完全ADF、修正ADF、及び5:2とで比較して示す。
【0306】
[0306]以下の規定食の推奨などの実施例は、ADF食のそれぞれに関するフィードバックを伴うように生成される。同様にして、「リスク有」として特定された全ての栄養素についての規定食の推奨を生成することができる。例示として、カルシウム及び食物繊維の例を以下に示す。
【0307】
[0307]カルシウム
【0308】
[0308]カルシウムは、食品源から推奨されてもよい。例えば、菜食主義食を指定する(specifying)人は、角切りの豆腐を推奨され得る。1カップ(248g)は275mgのカルシウムを提供する。同様に、豆腐とミックスベジタブルのレシピ、例えばブロッコリーとニンジンに大豆ベースのソースをかけたものなどのレシピが推奨されてもよい。2カップ(434g)は286mgのカルシウムを提供する。
【0309】
[0309]カルシウムは飲料から推奨されてもよい。例えば、フレキシタリアン食を指定する人は、低脂肪乳を推奨され得る。1カップ(246g)の低脂肪乳は、310mgのカルシウムを含有する。
【0310】
[0310]カルシウムは、ダイエタリーサプリメントとして推奨されてもよい。好適な形態のカルシウムの非限定的な例としては、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、又はこれらの混合物などの1つ以上のカルシウム塩が挙げられる。
【0311】
[0311]推奨される追加のカルシウムの量は、シミュレーションで特定された必要性に応じて異なる。例えば、男性の完全ADFは、カルシウムについて1日当たり424mgの不足を示した(表15)。この量は、336gのミルク、すなわち約1.4カップによって提供されてもよい。
【0312】
[0312]繊維
【0313】
[0313]繊維は、食品源から推奨されてもよい。例えば、ビーガン食を指定する人は、調理したオートミールを推奨され得る。1カップ(234g)は、4mgの食物繊維を提供する。同様に、オートミールレーズンクッキーのレシピが推奨され得る。2枚のクッキー(48g)は1.6gの繊維を提供する。
【0314】
[0314]繊維は、ダイエタリーサプリメントから推奨されてもよい。繊維サプリメントの非限定的で好適な形態としては、小麦デキストリン、メチルセルロース、サイリウムハスク、ポリカルボフィル、グアー繊維、グルコマンナン又はβ-グルカンを含有するものが挙げられる。
【0315】
[0315]本明細書で述べる現在の好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかとなる点を理解されたい。そのような変更及び修正は、本主題の趣旨及び範囲から逸脱することなく、かつ意図される利点を損なわずに、なされ得る。したがって、このような変更及び修正は、添付の特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。

図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】