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特表2024-539953ポリエステル組成物からジアルキルテレフタレートを回収するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ポリエステル組成物からジアルキルテレフタレートを回収するための方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 67/03 20060101AFI20241024BHJP
   C08J 11/24 20060101ALI20241024BHJP
   C07C 69/82 20060101ALI20241024BHJP
   B01J 23/04 20060101ALI20241024BHJP
   B01J 23/02 20060101ALI20241024BHJP
   B01J 23/16 20060101ALI20241024BHJP
   B01J 29/04 20060101ALI20241024BHJP
   B01J 31/02 20060101ALI20241024BHJP
   B01J 31/12 20060101ALI20241024BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20241024BHJP
【FI】
C07C67/03
C08J11/24 ZAB
C07C69/82
B01J23/04 Z
B01J23/02
B01J23/16 Z
B01J29/04 Z
B01J31/02 102Z
B01J31/12 Z
C07B61/00 300
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524621
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 US2022047639
(87)【国際公開番号】W WO2023076202
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】63/262,977
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594055158
【氏名又は名称】イーストマン ケミカル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100129311
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 規之
(72)【発明者】
【氏名】ツェン,ピングァン
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,ハンナ・グレイス
(72)【発明者】
【氏名】バーニッキ,スコット・ドナルド
【テーマコード(参考)】
4F401
4G169
4H006
4H039
【Fターム(参考)】
4F401AA13
4F401AA17
4F401AA22
4F401AA23
4F401AA24
4F401BA06
4F401CA22
4F401CA67
4F401CA68
4F401CA75
4F401CA88
4F401CA90
4F401CB01
4F401CB14
4F401EA07
4F401EA34
4F401EA59
4F401EA60
4F401EA77
4F401FA01Z
4F401FA02Z
4F401FA06Z
4F401FA07Z
4G169AA08
4G169BA07A
4G169BA10A
4G169BA21A
4G169BA27A
4G169BB05A
4G169BB16A
4G169BC02A
4G169BC03A
4G169BC04A
4G169BC06A
4G169BC09A
4G169BC10A
4G169BC22A
4G169BC35A
4G169BC50A
4G169BC51A
4G169BC62A
4G169BE01A
4G169BE06A
4G169BE08A
4G169BE11A
4G169CB35
4H006AA02
4H006AB84
4H006AC48
4H006AC91
4H006AD17
4H006BA69
4H006BB14
4H006BC10
4H006BC11
4H006BJ50
4H006BN10
4H006KA03
4H039CA66
4H039CL30
(57)【要約】
ジアルキルテレフタレートを回収するための方法。方法は、ポリエステル組成物を解重合条件まで1種以上のグリコールに曝露し、それにより1種以上の解重合生成物を用意するステップを含んでもよい。1種以上の解重合生成物をアルコリシスプロセスに曝露してジアルキルテレフタレートを回収することができる。任意選択で、1種以上のグリコールをリサイクルし、後続のジアルキルテレフタレート回収または他のプロセスで再使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための方法であって、1種以上のポリエステルを含むポリエステル組成物を得るステップ;ポリエステル組成物を解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露して第1の混合物を用意するステップであり、第1の混合物が第1の液体成分および第1の固体成分を含み、第1の液体成分が1種以上の解重合生成物を含み、ポリエステル組成物の量に対する1種以上のグリコールの量の重量比が4:1~1:9であるステップ;第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離するステップであり、分離が50℃~150℃の温度で行われるステップ;ならびに第1の液体成分の少なくとも一部を、23℃~90℃の温度を含む条件下でアルコール組成物に曝露して第2の混合物を用意するステップであり、第2の混合物が第2の液体成分および第2の固体成分を含み、第2の固体成分が1種以上のジアルキルテレフタレートを含むステップを含む、方法。
【請求項2】
第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離した後、第1の液体成分の少なくとも一部が、第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップで直接利用されるか、または第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離した後、第1の液体成分の少なくとも一部が、第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップで利用される前に蒸留プロセスもしくはさらなる分離プロセスに供されない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ポリエステル組成物が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)変性PET、イソフタル酸(IPA)変性PET、ジエチレングリコール(DEG)変性PET、ネオペンチルグリコール(NPG)変性PET、プロパンジオール(PDO)変性PET、ブタンジオール(BDO)変性PET、ヘキサンジオール(HDO)変性PET、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)変性PET、イソソルビド変性PET、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)変性PET、ポリ(エチレングリコール)(PEG)変性PET、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)含有コポリエステル、イソソルビド含有コポリエステル、またはこれらの組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ポリエステル組成物が、0モル%~100モル%のCHDM、0モル%~100モル%のDEG、0モル%~100モル%のNPG、0モル%~100モル%のPDO、0モル%~100モル%のBDO、0モル%~100モル%のHDO、0モル%~100モル%のMPジオール、0モル%~100モル%のイソソルビド、0モル%~100モル%のPTMG、0モル%~100モル%のPEG、および0モル%~30モル%のイソフタル酸を含み、1種以上のポリエステル中のジオール等価物の合計が約100モル%であり、1種以上のポリエステル中の二酸等価物の合計が約100モル%である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ポリエステル組成物が1種以上の異物を含み、1種以上の異物が、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、綿、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、スパンデックス、天然繊維、セルロースエステル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ナイロン、ポリ(乳酸)、ポリジメチルシロキサン、ポリシラン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、無機充填剤、色素、顔料、カラートナー、着色剤、可塑剤、接着剤、難燃剤、金属、アルミニウム、および鉄からなる群から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
1種以上の異物が、ポリエステル組成物中の1種以上のポリエステルの重量に対して0.01wt.%~50wt.%の量でポリエステル組成物中に存在する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
1種以上の解重合生成物が、モノマー、オリゴマーまたはそれらの組合せを含み、オリゴマーが2~10の重合度を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第2の固体成分中の1種以上のジアルキルテレフタレートがジメチルテレフタレート(DMT)を含み、DMTが少なくとも90%の純度である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第2の固体成分が、1000ppm以下、もしくは500ppm以下の量のジメチルイソフタレート(DMI);1000ppm以下、もしくは500ppm以下の量のビスフェノールA(BPA);または両方をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
解重合条件が、かき混ぜられた反応器中0.5時間~10時間にわたって150℃~260℃の温度、および1気圧(atm)~15atmの絶対圧を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ポリエステル組成物を1種以上のグリコールに曝露するステップが1種以上の触媒の存在下で行われ、1種以上の触媒が、ポリエステル組成物の重量に対して0.1wt.%~10wt.%の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
1種以上の触媒が、LiCO、KCO、CaCO、NaCO、CsCO、ZrCO、LiOH、NaOH、KOH、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、マグネシウムメトキシド(Mg(OMe)、カリウムt-ブトキシド、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、酢酸亜鉛(Zn(OAc))、酢酸マンガン(II)(Mn(OAc))、ハイドロタルサイト、ゼオライトおよび塩化リチウムからなる群から選択されるメンバーを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
1種以上のグリコールが、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、プロパンジオール(PDO)、ブタンジオール(BDO)、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、またはそれらの組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
アルコール組成物がメタノールを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップにおいて、ポリエステル組成物の量に対するアルコール組成物の量の重量比が2:1~10:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップが1種以上のアルコリシス触媒の存在下で行われ、1種以上のアルコリシス触媒が、ポリエステル組成物の重量に対して0.1wt.%~20wt.%の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
1種以上のアルコリシス触媒が、KCO、NaCO、LiCO、CsCO;KOH、LiOH、NaOH;NaOMe、Mg(OMe)、KOMe、KOt-Bu、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、またはそれらの組合せを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
第2の固体成分を第2の液体成分から分離するステップ;および第2の液体成分から、1種以上のグリコールの少なくとも一部、アルコール組成物の少なくとも一部、ジエチレングリコール、または1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)のうちの1種以上を分離するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
1種以上の異物の少なくとも一部が第1の混合物の第1の固体成分中に存在する、請求項5に記載の方法。
【請求項20】
1種以上のグリコールがエチレングリコール(EG)を含み、ポリエステル組成物を1種以上のグリコールに曝露するステップで5wt.%未満のジエチレングリコール(DEG)が生成される、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリエステル組成物をリサイクルするための方法に関する。より詳細には、本開示は、ポリエステル組成物からジアルキルテレフタレートを回収することに関する。
【背景技術】
【0002】
特定の従来のシステムは、ポリエステルをリサイクルする試みにおいて、グリコリシスおよび/またはメタノリシスプロセスを利用する場合がある。しかし、特定の従来のグリコリシスおよび/またはメタノリシスプロセスは、後続の生産プロセス、例えば、リサイクルされたポリエステルまたは他の組成物を作製する生産プロセスで使用するために好適な生成物に到達するために、実質的な量の資源およびエネルギーを必要とする場合がある。
【発明の概要】
【0003】
一態様では、ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための方法が提供される。方法は、1種以上のポリエステルを含むポリエステル組成物を得るステップ、およびポリエステル組成物を解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露して第1の混合物を用意するステップを含んでもよい。第1の混合物は、第1の液体成分および第1の固体成分を含んでもよく、第1の液体成分は、1種以上の解重合生成物を含む。ポリエステル組成物の量に対する1種以上のグリコールの量の重量比は、4:1~1:9であってもよい。方法はまた、第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離するステップを含んでもよい。分離は、50℃~150℃の温度で行われてもよい。方法は、第1の液体成分の少なくとも一部を、23℃~90℃の温度を含む条件下でアルコール組成物に曝露して第2の混合物を用意するステップをさらに含んでもよい。第2の混合物は、第2の液体成分および第2の固体成分を含んでもよく、第2の固体成分は、1種以上のジアルキルテレフタレートを含む。
【0004】
別の態様では、ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための方法が提供される。方法は、1種以上のポリエステルを含むポリエステル組成物を得るステップ、およびポリエステル組成物を解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露して第1の混合物を用意するステップを含んでもよい。第1の混合物は、第1の液体成分および第1の固体成分を含んでもよく、第1の液体成分は1種以上の解重合生成物を含み、1種以上の解重合生成物は、モノマー、オリゴマー、またはそれらの組合せを含む。方法はまた、第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離するステップを含んでもよく、分離は150℃以下の温度で行われる。さらに、方法は、第1の液体成分の少なくとも一部を、90℃以下の温度を含む条件下でアルコール組成物に曝露して第2の混合物を用意するステップを含んでもよい。第2の混合物は、第2の液体成分および第2の固体成分を含んでもよく、第2の固体成分は、1種以上のジアルキルテレフタレートを含む。
【0005】
さらに別の態様では、ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための方法が提供される。方法は、第1のポリエステル組成物を解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露して第1の混合物を用意するステップを含んでもよい。第1の混合物は、第1の液体成分および第1の固体成分を含んでもよく、第1の液体成分は、1種以上の解重合生成物を含む。方法はまた、第1の液体成分の少なくとも一部を、90℃以下の温度を含むアルコリシス条件下で第1のアルコール組成物に曝露して第2の混合物を用意するステップを含んでもよい。第2の混合物は、第2の液体成分および第2の固体成分を含んでもよく、第2の固体成分は、1種以上のジアルキルテレフタレートを含む。方法は、第2の液体成分を蒸留条件に曝露して1種以上のリサイクルグリコールを用意するステップをさらに含んでもよく、1種以上のリサイクルグリコールは、1種以上のグリコールの少なくとも一部を含む。さらに、方法は、第2のポリエステル組成物を、解重合条件下で1種以上のリサイクルグリコールの少なくとも一部に曝露して第3の混合物を用意するステップを含んでもよい。第3の混合物は、第3の液体成分および第3の固体成分を含んでもよく、第3の液体成分は、1種以上の解重合生成物を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示の態様によるポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための例示的なシステムである。
図2】本開示の態様によるポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための別の例示的システムである。
図3】本開示の態様による、試料のオリゴマー分布を示す、実施例2Aおよび2Dの種々の試料の255ナノメートルにおけるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)曲線である。
図4】実施例12からの種々の濾液/洗浄液試料の不純物分布を示すグラフである。
図5】実施例7A~7Dの種々の濾液/洗浄液試料の不純物分布を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
概要
本開示は、本開示の特定の態様および実施例の以下の詳細な説明を参照することによってさらに容易に理解され得る。本開示の目的に従い、本開示の特定の態様は、発明の概要に記載され、以下で本明細書にさらに記載される。また、本開示の他の態様も本明細書に記載される。
【0008】
本明細書における態様は、ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための方法に関する。本明細書に記載されるように、例示的な方法は、ポリエステル組成物を解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露して1種以上の解重合生成物を作製し、次いでこれをアルコリシスプロセスに曝露してジアルキルテレフタレートを回収するステップを含んでもよい。
【0009】
上記で考察したように、特定の従来のグリコリシスおよび/またはメタノリシスプロセスは、後続の生産プロセス、例えば、リサイクルされたポリエステルまたは他の組成物を作製するための生産プロセスで使用するのに好適な生成物に到達するために、実質的な量の資源およびエネルギーを必要とする場合がある。
【0010】
本明細書に開示される方法およびシステムは、上記の問題の1つ以上を軽減することができる。例えば、特定の態様では、本明細書に開示される方法は、ポリエステル組成物を1種以上のグリコールによる解重合条件に曝露して、1種以上の解重合生成物を用意するステップを含んでもよい。種々の態様では、1種以上の解重合生成物は、モノマー、オリゴマー、またはそれらの組合せを含んでもよい。態様では、1種以上の解重合生成物をアルコリシス条件に曝露して、高収率および高純度のジアルキルテレフタレート生成物を得ることができる。本明細書で考察されるように、アルコリシス条件は、特定の従来のシステムと比較して低下した温度を含み、これは、必要とされる全体的なエネルギーおよび資源を低減する。態様では、本明細書で考察されるように、本明細書に記載される解重合およびアルコリシス条件は、特定の従来のプロセスよりも実質的に穏やかであり、その結果、例えば、エチレングリコールを種々の不純物に変換する副反応または分解反応がより少ないことに起因して、エチレングリコール収率損失が少なくなる。さらに、以下でさらに考察される特定の態様では、得られるアルコリシス液体成分中に存在するグリコールは、アルコリシスに利用されるアルコール組成物の少なくとも一部から分離することができ、これらのリサイクルグリコールは、その後の一連のジアルキルテレフタレート回収で再使用されてもよく、これもまた資源消費を低減する。
【0011】
ポリエステル組成物
上記で考察されたように、本明細書に記載の方法は、ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収することに関する。用語「ポリエステル」は、1種以上の二官能性カルボン酸および/または多官能性カルボン酸と、1種以上の二官能性ヒドロキシル化合物および/または多官能性ヒドロキシル化合物との反応によって調製される合成ポリマーを指してもよい。二官能性カルボン酸はジカルボン酸であってもよく、二官能性ヒドロキシル化合物は、例えばグリコールなどの二価アルコールであってもよい。さらに、本明細書で使用される場合、用語「二酸」または「ジカルボン酸」は、分岐剤などの多官能性酸を含む。本明細書で使用される場合、用語「グリコール」または「ジオール」は、ジオール、グリコール、および/または多官能性ヒドロキシル化合物を含むがこれらに限定されない。ジカルボン酸残基は、ジカルボン酸モノマーまたはその関連する酸ハロゲン化物、エステル、塩、無水物、またはそれらの混合物に由来してもよい。したがって、本明細書で使用される場合、用語ジカルボン酸は、ジカルボン酸、およびポリエステルを作成するためのジオールとの反応プロセスで有用な、その関連する酸ハロゲン化物、エステル、半エステル、塩、半塩、無水物、混合無水物、またはそれらの混合物を含むジカルボン酸の任意の誘導体を含むことを意図する。本明細書で使用される場合、用語「ポリエステル」は、コポリエステルも指すことが理解されるべきである。
【0012】
本明細書で使用される場合、用語「残基」は、ポリマー、オリゴマー、またはダイマー中のモノマー単位または繰り返し単位を指す。例えば、ポリマーは、以下のモノマー:テレフタル酸(「TPA」)とシクロヘキシル-1,4-ジメタノール(「CHDM」)の縮合から作成されてもよい。縮合反応により水分子が失われる。得られるポリマー中の残基は、テレフタル酸またはシクロヘキシル-1,4-ジメタノールのいずれかに由来する。以下の式(I)に、ポリエステルの非限定的な例を示す。
【0013】
【化1】
【0014】
態様では、ポリエステル組成物は、ASTM D2857-70に従って決定して約0.1dL/g~約1.2dL/g、ASTM D2857-70に従って決定して約0.2dL/g~約1.2dL/g、ASTM D2857-70に従って決定して約0.3dL/g~約1.2dL/g、またはASTM D2857-70に従って決定して約0.4dL/g~約1.2dL/gの固有粘度を示す。
【0015】
態様では、ポリエステル組成物は1種以上のポリエステルを含んでもよい。種々の態様では、1種以上のポリエステルはテレフタレートポリエステルを含んでもよい。テレフタレートポリエステルは、テレフタル酸の残基、またはコポリエステルを作成するためのジオールとの反応プロセスで有用な、その関連する酸ハロゲン化物、エステル、半エステル、塩、半塩、無水物、混合無水物、および/またはそれらの混合物またはそれらの残基を含むテレフタル酸の任意の誘導体の残基を含むポリエステルである。種々の態様では、ポリエステル組成物は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含んでもよい。1つ以上の態様では、ポリエステル組成物は、グリコール変性PETを含んでもよい。特定の態様では、ポリエステル組成物は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)変性PET、イソフタル酸(IPA)変性PET、ジエチレングリコール(DEG)変性PET、グリコール変性PET、ネオペンチルグリコール(NPG)変性PET、プロパンジオール(PDO)変性PET、ブタンジオール(BDO)変性PET、ヘキサンジオール(heaxanediol)(HDO)変性PET、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)変性PET、イソソルビド変性PET、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)変性PET、ポリ(エチレン)グリコール(PEG)変性PET、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)含有コポリエステル、イソソルビド含有コポリエステル、またはこれらの組合せを含んでもよい。同じまたは代替的な態様では、ポリエステル組成物は、CHDM、IPA、DEG、NPG、PDO、BDO、HDO、MPジオール、イソソルビド、PTMG、PEG、またはそれらの組合せを含むポリエチレンテレフタレート(PET)を含んでもよい。
【0016】
種々の態様では、ポリエステル組成物はCHDMを含んでもよい。一態様では、ポリエステル組成物は、約0モル%~約100モル%のCHDM、約1モル%~約100モル%のCHDM、約1モル%~約90モル%のCHDM、約1モル%~約80モル%のCHDM、約1モル%~約70%のCHDM、約1モル%~約60モル%のCHDM、約1モル%~約50モル%のCHDM、約1モル%~約40モル%のCHDM、約1モル%~約35モル%のCHDM、約1モル%~約30モル%のCHDM、約1モル%~約25モル%のCHDM、約1モル%~約20モル%のCHDM、約1モル%~約10モル%のCHDM、または約1モル%~約5モル%のCHDMを含んでもよい。態様では、CHDMのモル%は、ポリエステル組成物中のすべてのジオール等価物に対するCHDMのモル%を指す。種々の態様では、ポリエステル組成物はDEGを含んでもよい。態様では、ポリエステル組成物は、約0モル%~約100モル%のDEG、約1モル%~約100モル%のDEG、約1モル%~約90モル%のDEG、約1モル%~約80モル%のDEG、約1モル%~約70モル%のDEG、約1モル%~約60モル%のDEG、約1モル%~約50モル%のDEG、約1モル%~約40モル%のDEG、約1モル%~約35モル%のDEG、約1モル%~約30モル%のDEG、約1モル%~約20モル%のDEG、約1モル%~約10モル%のDEG、約1モル%~約5モル%のDEG、または約1モル%~約3モル%のDEGを含んでもよい。態様では、DEGのモル%は、ポリエステル組成物中のすべてのジオール等価物に対するDEGのモル%を指す。態様では、ポリエステル組成物はイソフタル酸を含んでもよい。態様では、ポリエステル組成物は、約0モル%~約30モル%のイソフタル酸、約1モル%~約30モル%のイソフタル酸、約1モル%~約25モル%のイソフタル酸、約1モル%~約20モル%のイソフタル酸、約1モル%~約15モル%のイソフタル酸、約1モル%~約10モル%のイソフタル酸、約1モル%~約7.5モル%のイソフタル酸、約1モル%~約5モル%のイソフタル酸、約1モル%~約3モル%のイソフタル酸、約10モル%以下のイソフタル酸、約7.5モル%以下のイソフタル酸、約5モル%以下のイソフタル酸、または約3モル%以下のイソフタル酸を含んでもよい。態様では、イソフタル酸のモル%は、ポリエステル組成物中の全二酸等価物に対するイソフタル酸のモル%を指す。特定の態様では、ポリエステル組成物は、約0モル%~約100モル%のCHDM、約0モル%~約100モル%のDEG、約0モル%~約30モル%のイソフタル酸、またはそれらの組合せを含んでもよい。特定の態様では、ポリエステル組成物は、約1モル%~約100モル%のCHDM、約1モル%~約100モル%のDEG、約1モル%~約30モル%のイソフタル酸、またはそれらの組合せを含んでもよい。種々の態様では、ポリエステル組成物は、他のグリコール、例えば上述したもの以外を含んでもよい。例えば、態様では、ポリエステル組成物は、これらに限定されないが、ネオペンチルグリコール(NPG)、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、ブタンジオール(BDO)、プロパンジオール(PDO)、ヘキサンジオール(HDO)、イソソルビド、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、ポリ(エチレン)グリコール(PEG)、またはそれらの組合せを含んでもよい。特定の態様では、NPG、MPジオール、BDO、PDO、HDO、イソソルビド、PTMGおよびPEGのそれぞれは、0モル%~約100モル%、約1モル%~約100モル%、約1モル%~約90モル%、約1モル%~約80モル%、約1モル%~約70モル%、約1モル%~約60モル%、約1モル%~約50モル%、約1モル%~約40モル%、約1モル%~約35モル%、約1モル%~約30モル%、約1モル%~約25モル%、約1モル%~約20モル%、約1モル%~約10モル%、または約1モル%~約5モル%の量でポリエステル組成物中に存在してもよい。態様では、NPG、MPジオール、BDO、PDO、HDO、イソソルビド、PTMG、およびPEGのそれぞれのモル%は、ポリエステル組成物中の全ジオール等価物に対するNPG、MPジオール、BDO、PDO、HDO、イソソルビド、PTMG、およびPEGのそれぞれのモル%をそれぞれ指す。種々の態様では、ポリエステル組成物は、CHDM、DEG、NPG、MPジオール、BDO、PDO、HDO、イソソルビド、PTMG、PEG、イソフタル酸、またはそれらの組合せを含んでもよく、各成分は、この段落に記載されるそのような成分についての量のいずれかで存在する。
【0017】
態様では、ポリエステル組成物またはポリエステル組成物中に存在する1種以上のポリエステルは、リサイクルされたポリエステルであってもよい。種々の態様では、リサイクルされたポリエステルは、製造スクラップ、産業廃棄物、消費財廃棄物、またはそれらの組合せとして回収された材料を含んでもよい。態様では、リサイクルされたポリエステルは、使用および/または廃棄された既使用製品であってもよい。態様では、ポリエステル組成物および/またはリサイクルされたポリエステルは、織物、カーペット、熱成形材料、ボトル、ペレット、およびフィルムを含むがこれらに限定されない種々の供給源から、および/または種々の形態で得られてもよい。1つ以上の態様では、ポリエステル組成物は、再生ポリエステル、例えば、本明細書に記載の方法などの先行するDMT回収方法から回収されたDMTから形成されたポリエステルを含んでもよい。
【0018】
種々の態様では、ポリエステル組成物は1種以上の異物を含んでもよい。態様では、1種以上の異物は、これらに限定されないが、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、綿、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、スパンデックス、天然繊維、セルロースエステル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ナイロン、ポリ(乳酸)、ポリジメチルシロキサン、ポリシラン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、無機充填剤、色素、顔料、カラートナー、着色剤、可塑剤、接着剤、難燃剤、金属、アルミニウムおよび鉄、またはそれらの組合せを含んでもよい。種々の態様では、1種以上の異物は、ポリエステル組成物中の1種以上のポリエステルの重量に対して約0.01wt.%~約50wt.%、約0.01wt.%~約40wt.%、約0.01wt.%~約30wt.%、約0.01wt.%~約20wt.%、約0.01wt.%~約15wt.%、約0.01wt.%~約10wt.%、約0.01wt.%~約7.5wt.%、約0.01wt.%~約5wt.%、約0.01wt.%~約2.5wt.%、約0.01wt.%~約1.0wt.%の量でポリエステル組成物中に存在してもよい。
【0019】
態様では、ポリエステル組成物は、固体形態、液体形態、溶融形態、または溶液であってもよい。特定の態様では、溶液は、溶媒、例えばDMT、EG、DEG、TEG、またはそれらの組合せに予め溶解されたポリエステル組成物を含んでもよい。
【0020】
ポリエステル組成物の任意選択の前処理
特定の態様では、グリコリシスおよび/またはメタノリシスの前に、ポリエステル組成物の任意選択の処理が実施されてもよい。種々の態様では、任意選択の前処理は、ポリエステル組成物から任意の異物の一部を除去するのを助ける、および/または混合フィードストック、例えば、上記で考察した異物を含むフィードストックから1種以上のポリエステルを回収するのを助ける任意の種類の処理を含んでもよい。例えば、一態様では、任意選択の前処理は、ポリエステル組成物中のポリエステル(またはポリエステル組成物中の異物の少なくとも一部)を選択的に溶解して、異物の少なくとも一部とポリエステル組成物中の1種以上のポリエステルとの間の分離を可能にするために、ポリエステル組成物を1種以上の溶媒に曝露するステップを含んでもよい。一例の態様として、任意選択の前処理は、ポリエステル組成物を1種以上の溶媒、例えば、ポリエステル組成物中のポリエステルの溶解を引き起こすことができる1種以上の溶媒に曝露するステップを含んでもよい。例えば、1種以上の溶媒としては、4-メチルシクロヘキサンメタノール(MCHM)、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、プロパンジオール(PDO)、ブタンジオール(BDO)、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、ジブチルテレフタレート(DBT)、ジオクチルテレフタレート(DOTP)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、またはそれらの組合せを挙げることができるが、これらに限定されない。同じまたは代替的な態様では、ポリエステル組成物は、1種以上の成分の溶解を実行するために、特定の温度で1種以上の溶媒に曝露されてもよい。種々の態様では、前処理プロセスは、所望のレベルの異物除去および/またはPETの純度レベルを達成するために、種々の溶媒および/または温度を使用する1つ以上の溶解および分離ステップを含んでもよい。例えば、1つの態様では、特定の温度で1種の溶媒を使用して溶解および分離を利用し、例えば、1種以上の異物を除去した後、特定の温度で別の溶媒を使用してポリエステル画分の後続の溶解および分離を行い、例えば、1種以上の他の異物を除去することができる。この任意選択の前処理ステップにおける溶解および/または分離は、所望の前処理ポリエステル組成物を達成するために、任意の好適なシステム、反応器、容器、および/または分離技術を利用することができる。
【0021】
ポリエステル組成物のグリコリシス
上記で考察したように、種々の態様では、本明細書に開示される方法は、ポリエステル組成物を解重合条件に曝露して、1種以上のポリエステルの少なくとも一部を1種以上の解重合生成物に解重合させるステップを含んでもよい。種々の態様では、1種以上の解重合生成物は、モノマー、オリゴマー、またはそれらの組合せを含んでもよい。特定の態様では、オリゴマーは、2~10、2~8、2~6、または2~4の重合度を示してもよい。態様では、1種以上のポリエステルは、モノマー、および2~10、2~8、2~6または2~4の重合度を有するテレフタレートオリゴマーを含み得る1種以上の解重合生成物に解重合されてもよい。態様では、オリゴマーの重合度を識別するために液体クロマトグラフィーが利用されてもよく、および/またはオリゴマーの分子量を識別するためにゲル浸透クロマトグラフィーが利用されてもよい。
【0022】
態様では、重合度(DP)という用語は、オリゴマー中の残基の数を指してもよい。本明細書で使用される場合、重合度(DP)は、オリゴマー中の二官能性カルボン酸残基および/または多官能性カルボン酸残基の数を指す。例えば、1つの例示的な態様では、1のDPは、1つのテレフタル酸残基または1つのイソフタル酸残基を含む残基を指す。このような例示的な態様では、1のDPはモノマーとも称されてもよい。1のDPの非限定的な例を以下の式(II)に示す。
【0023】
【化2】
【0024】
[0028]以下の式(III)~(V)は、態様においてそれぞれ2、3、およびnのDPを有するオリゴマーの非限定的な例を示す。
【0025】
【化3】
【0026】
態様では、この解重合はグリコリシスプロセスを介して行われてもよい。一般に、態様では、グリコリシスプロセスは、ポリエステル組成物を1種以上のグリコールに曝露することを含んでもよく、グリコールは、任意選択でトランスエステル化触媒の存在下でポリエステルと反応し、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHET)と低分子量テレフタレートオリゴマーの混合物を形成する。グリコリシスプロセスのいくつかの代表的な例は、米国特許第3,257,335号;第3,907,868号;第6,706,843号;および第7,462,649号に開示されており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0027】
グリコリシスプロセスの一態様では、1種以上のポリエステル、例えば1種以上のリサイクルされたポリエステル、および1種以上のグリコールをグリコリシス反応器にフィードすることができ、そこで1種以上のリサイクルされたポリエステルが解重合条件下で溶解および解重合される。
【0028】
態様では、グリコリシスプロセスでの使用に好適な1種以上のグリコールの任意の量を利用することができる。種々の態様では、ポリエステル組成物の量に対する1種以上のグリコールの重量比は、12:1~1:12、8:1~1:9、6:1~1:9、4:1~1:9、4:1~1:7、4:1~1:4、4:1~1:2、3:1~1:9、3:1~1:7、3:1~1:4、3:1~1:2、2:1~1:9、2:1~1:7、2:1~1:4、2:1~1:2、4:1~2:7、3:1~1:4、3:1~1:3、2:1~1:2、2:1~3:7、1:1~3:7、4:1~3:7、4:1~4:7、4:1~5:7、または3:1~3:7であってもよい。
【0029】
特定の態様では、1種以上のグリコールは、グリコリシスプロセスで使用するのに好適な任意のグリコールを含んでもよい。本明細書で使用される場合、用語「グリコール」は、脂肪族、脂環式およびアラルキルグリコールを指す。例示的なグリコールとしては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコールとしても公知)、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,2-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、イソソルビド、p-キシリレンジオールなどが挙げられる。これらのグリコールは、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコールおよびテトラエチレングリコールの場合のように、エーテル結合を含むこともできる。グリコールの追加的な実施形態としては、ポリエチレングリコールとして公知の高分子量ホモログ、例えばCarbowax(商標)の商品名でDow Chemical Companyによって生産されているものが挙げられる。一実施形態では、ポリエチレングリコールは、200より多く~約10,000ダルトン(M)の分子量を有する。これらのグリコールは、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコールなどのより高次のアルキルアナログも含む。同様に、さらなるグリコールは、分子量が約200~約10,000ダルトン(M)(g/モルとも称する)の範囲であるポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどのより高次のポリアルキレンエーテルジオールを含む。一態様では、グリコールは、脂肪族、脂環式およびアラルキルグリコールから選択することができる。同じまたは代替的な態様では、グリコールは、エチレングリコール;1,2-プロパンジオール;1,3-プロパンジオール;1,4-ブタンジオール;1,5-ペンタンジオール;1,6-ヘキサンジオール;2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール;1,2-シクロヘキサンジメタノール;1,3-シクロヘキサンジメタノール;1,4-シクロヘキサンジメタノール;2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール;イソソルビド;p-キシリレンジオール;ジエチレングリコール;トリエチレングリコール;テトラエチレングリコール;ポリエチレングリコール;ジプロピレングリコール;ジブチレングリコール;ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールから選択されるポリアルキレンエーテルジオールから選択することができる。
【0030】
種々の態様では、1種以上のグリコールは、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、プロパンジオール(PDO)、ブタンジオール(BDO)、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、またはそれらの組合せを含んでもよい。一態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約100wt.%のEG、または約1wt.%~約100wt.%のEGを含んでもよい。特定の態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約100wt.%のDEG、または約1wt.%~約100wt.%のDEGを含んでもよい。特定の態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約100wt.%のTEG、または約1wt.%~約100wt.%のTEGを含んでもよい。特定の態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約100wt.%のPEG、または約1wt.%~約100wt.%のPEGを含んでもよい。特定の態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約100wt.%のNPG、または約1wt.%~約100wt.%のNPGを含んでもよい。特定の態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約100wt.%のPDO、または約1wt.%~約100wt.%のPDOを含んでもよい。特定の態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約100wt.%のBDO、または約1wt.%~約100wt.%のBDOを含んでもよい。特定の態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約100wt.%のMPジオール、または約1wt.%~約100wt.%のMPジオールを含んでもよい。特定の態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約100wt.%のPTMG、または約1wt.%~約100wt.%のPTMGを含んでもよい。態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して約0wt.%~約50wt.%のCHDM、または約1wt.%~約50wt.%のCHDMを含んでもよい。一態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して0wt.%~約100wt.%のEG、0wt.%~約100wt.%のDEG、0wt.%~約100wt.%のTEG、0wt.%~約100wt.%のPEG、0wt.%~約100wt.%のNPG、0wt.%~約100wt.%のPDO、0wt.%~約100wt.%のBDO、0wt.%~約100wt.%のMPジオール、0wt.%~約100wt.%のPTMG、および0wt.%~約50wt.%のCHDMを含んでもよい。一態様では、1種以上のグリコールは、1種以上のグリコールの総重量に対して1wt.%~約100wt.%のEG、1wt.%~約100wt.%のDEG、1wt.%~約100wt.%のTEG、1wt.%~約100wt.%のPEG、1wt.%~約100wt.%のNPG、1wt.%~約100wt.%のPDO、1wt.%~約100wt.%のBDO、1wt.%~約100wt.%のMPジオール、1wt.%~約100wt.%のPTMG、および1wt.%~約50wt.%のCHDMを含んでもよい。特定の態様では、以下で詳細に考察されるように、1種以上のグリコールは、本明細書に開示されるように、1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための先行のグリコリシスおよびメタノリシスプロセスから回収されたリサイクルグリコールであってもよい。
【0031】
種々の態様では、上記で考察されたように、グリコリシスプロセスは、1種以上の触媒、例えば、トランスエステル化触媒を含んでもよい。特定の態様では、触媒は、ポリエステル組成物の重量に対して0.1wt.%~10wt.%の量で存在してもよい。態様では、任意の好適な触媒を利用することができる。一態様では、触媒は、炭酸塩触媒、例えば、これらに限定されないが、LiCO、KCO、NaCO、CsCO、ZrCO、またはそれらの組合せを含んでもよい。一態様では、触媒は、水酸化物触媒、例えば、これらに限定されないが、LiOH、NaOH、KOH、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、またはそれらの組合せを含んでもよい。一態様では、触媒は、アルコキシド触媒、例えば、これらに限定されないが、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、マグネシウムメトキシド、カリウムt-ブトキシド、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、またはそれらの組合せを含んでもよい。一態様では、触媒は、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、酢酸亜鉛(Zn(OAc))、および酢酸マンガン(II)(Mn(OAc)))、またはそれらの組合せを含んでもよい。特定の態様では、触媒は、LiOH、NaOH、KOH、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、ZrCO、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、および亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、またはそれらの組合せを含んでもよい。一態様では、触媒は、LiOH、NaOH、KOH、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、およびリチウムメトキシド(LiOMe)を含んでもよい。特定の態様では、触媒は、LiCO、KCO、CaCO、NaCO、CsCO、ZrCO3、LiOH、NaOH、KOH、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、マグネシウムメトキシド(Mg(OMe)、カリウムt-ブトキシド、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、酢酸亜鉛(Zn(OAc))、酢酸マンガン(II)(Mn(OAc))、ハイドロタルサイト、ゼオライト、塩化リチウム、またはそれらの組合せを含んでもよい。
【0032】
解重合条件は、かき混ぜられた反応器中0.5時間~10時間にわたって150℃~260℃の温度、および1気圧(atm)~15atm、または1atm~2atmの絶対圧を含んでもよい。解重合速度を増加させるためにより高温が使用されてもよいが、高圧に耐え得る反応器システムが要求される場合がある。ポリエステルと1種以上のグリコールとの反応には、1つまたは複数の反応器が使用されてもよい。例えば、反応混合物は、第一段から連続的に抜き出され、追加のグリコールとともに、圧力下に維持された第二段に導入されてもよく、解重合は所望の完了度まで継続する。種々の態様では、任意の種類の容器、反応器および/または反応器システムを、ポリエステル組成物の解重合またはグリコリシスに利用することができる。一態様では、連続撹拌槽型反応器または容器、固定床反応器、または溶融押出機である。同じまたは代替的な態様では、ポリエステル組成物の解重合またはグリコリシスは、バッチまたは連続方法であってもよい。
【0033】
上記で詳述した解重合条件に曝露した後、得られた混合物を任意選択で約150℃以下、または約50℃~約150℃の温度まで冷却させることができる。態様では、得られた混合物はグリコリシス反応容器内で所望の温度まで冷却させるか、または温度を下げるために異なる容器に移すことができる。得られた混合物は、固体成分および液体成分を含んでもよい。態様では、液体成分は、1種以上の解重合生成物、例えば、モノマーおよび/または2~10の重合度を有するオリゴマーを1種以上のグリコールとともに含み、さらに、ポリエステル組成物、1種以上のグリコール、触媒、またはそれらの組合せからの任意の追加の可溶性成分を含んでもよい。種々の態様では、固体成分は、ポリエステル組成物の残留異物および任意の他の不溶性成分であってもよく、廃棄すべき廃棄物とみなされてもよい。
【0034】
以下でさらに考察するように、液体成分は、1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するために、少なくともメタノリシスプロセスにさらに供される。種々の態様では、メタノリシスプロセスの前に、液体成分を固体成分から分離することができる。態様では、液体成分は、任意のシステムを使用して固体成分から分離されてもよい。一態様では、液体成分は、得られる混合物が約50℃~約150℃の温度にある間に固体成分から分離することができる。このような態様では、約150℃以下の温度、例えば約50℃~約150℃で固体成分から液体成分を分離することにより、現在の従来の方法よりも効率的な方法および/または資源集約的でない方法を提供することができる。同じまたは代替的な態様では、約150℃以下の温度、例えば約50℃~約150℃で固体成分から液体成分を分離することは、いくつかの不純物がより高い温度、例えば150℃を超える温度で不安定になる場合があり、それにより本明細書に記載の方法、生成物収率、および/または生成物純度に悪影響を及ぼす可能性があるため、有益であり得る。
【0035】
種々の態様では、固体成分からの液体成分の分離は、濾過プロセスを含んでもよい。このような態様では、約50℃~約150℃の上昇した濾過温度に耐えることができる任意の好適な濾過プロセスを利用することができる。特定の態様では、固体成分は遠心分離によって除去することができる。特定の態様では、固体は沈降または沈殿により除去することができる。特定の態様では、固体成分は容器の底に沈降していてもよく、容器内に適切に位置決めされた容器導管またはバルブを通して液体成分を除去することができる。一態様では、このような導管および/またはバルブは、下流プロセスにおける固体成分の包含を最小化するための濾過デバイスを含んでもよい。
1種以上の解重合生成物のアルコリシス
上記で考察したように、態様では、上述のグリコリシスプロセスで生成された1種以上の解重合生成物は、アルコリシスプロセスに供されてもよい。
【0036】
一般に、典型的なアルコリシスプロセスでは、ポリエステルをアルコール、例えばメタノールと反応させて、オリゴマー、テレフタレートモノマー、例えばジメチルテレフタレート(DMT)、および1種以上のグリコールを含む解重合混合物を生成する。他の実施形態では、ポリエステルの組成に応じて、例えば、CHDM、DEG、およびジメチルイソフタレート(DMI)などの他のモノマーも生成されてもよい。一実施形態では、アルコリシスプロセス中に、テレフタレートオリゴマーをメタノールと反応させて、ポリエステルオリゴマー、DMT、CHDM、および/またはEGを含む解重合ポリエステル混合物を生成する。
【0037】
PETのメタノリシスのいくつかの代表例は、米国特許第3,321,510号;第3,776,945号;第5,051,528号;第5,298,530号;第5,414,022号;第5,432,203号;第5,576,456号;第6,262,294号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
態様では、アルコリシスプロセスは、グリコリシスプロセスから得られる液体成分および/または1種以上の解重合生成物を、1種以上のジアルキルテレフタレートをもたらす条件下でアルコール組成物に曝露することを含んでもよい。上記で考察したように、態様では、1種以上の解重合生成物は、グリコリシスプロセスから得られる液体成分中に存在してもよい。種々の態様では、上記で考察したように、グリコリシスプロセスから得られる1種以上の解重合生成物および/または液体成分をアルコリシスプロセスに供する前に、液体成分を、グリコリシスプロセスの得られる混合物から、および/または得られる固体成分から分離することができる。特定の態様では、液体成分をグリコリシスプロセスの固体成分から分離した後、液体成分をこのアルコリシスプロセスで直接利用することができる。同じまたは代替的な態様では、液体成分をグリコリシスプロセスの固体成分から分離した後、液体成分は、このアルコリシスプロセスで利用される前に、さらなる加工、例えば、蒸留および/または他の分離プロセスに供されない。任意の特定の理論に束縛されることなく、グリコリシスプロセスは、特定の従来のプロセスと比較してより少ない量のグリコール(または3:1~1:9のポリエステル組成物の量に対するグリコールの重量比)を使用して実施されるため、例えば、得られる1種以上の解重合生成物を濃縮し、および/またはグリコールの一部を除去するためのさらなる加工を必要とすることなく、グリコリシスプロセスから得られる液体成分をアルコリシスプロセスで直接利用することができると考えられる。
【0039】
アルコール組成物は、特定のジアルキルテレフタレートを得るためのアルコリシスプロセスで使用するための、当技術分野で公知の任意の好適なアルコールを含んでもよい。一態様では、アルコール組成物はメタノールであってもよい。態様では、メタノールがアルコール組成物として利用される場合、DMTが得られるメタノリシス生成物であってもよい。
【0040】
特定の態様では、アルコール組成物の量は、ポリエステル組成物の量または重量に対して重量基準で過剰である任意の量であってもよい。特定の態様では、ポリエステル組成物の量に対するアルコール組成物の量の重量比は、約2:1~約10:1であってもよい。このような態様では、ポリエステル組成物の量は、上記のグリコリシスプロセスで利用されるポリエステル組成物の量または重量を指す。
【0041】
態様では、アルコリシス反応は、約90℃以下、約80℃以下、約70℃以下、約60℃以下、約50℃以下、約40℃以下、または約30℃以下の温度で行われてもよい。同じまたは代替的な態様では、アルコリシス反応は、約20℃~約90℃、約20℃~約80℃、約20℃~約70℃、約20℃~約60℃、約20℃~約50℃、約20℃~約40℃、または約20℃~約30℃の温度で行われてもよい。種々の態様では、任意の特定の理論に束縛されることなく、本明細書に開示される方法では、ポリエステル組成物中のポリエステルは、例えば、上記で考察したグリコリシスステップで少なくとも部分的な解重合プロセスを既に受けているため、メタノリシスプロセスは、特定の他の従来のプロセスと比較して比較的低減された上述の温度で実施することができると考えられる。さらにまたは代替的に、任意の特定の理論に束縛されることなく、グリコリシスプロセスで生成される1種以上の解重合生成物は、このアルコリシスプロセスの前に廃棄物または不溶性物質から分離されるため、アルコリシスプロセスを上述の低減された温度で行うことができると考えられる。
【0042】
態様では、アルコリシスプロセスは、任意の好適な反応器および/または容器中で行われてもよい。態様では、アルコリシス反応器は、上述のグリコリシスプロセスで利用される反応器と流体連通することができる。特定の態様では、アルコリシス反応器は、グリコリシスに使用される容器とは異なる反応器である。あるいは、種々の態様では、アルコリシスプロセスは、上述のグリコリシスプロセスおよび/または濾過プロセスと同じ容器中で行われてもよい。特定の態様では、アルコリシスプロセスは、周囲圧力、例えば約1atm、または約1atm~約5atm、または約1atm~約3atmで行われてもよい。種々の態様では、アルコリシス反応は、アルコリシス反応温度が本明細書に開示されるプロセス条件に対して高い場合、例えば、約50℃以上、約60℃以上、約70℃以上、約80℃以上、または約90℃以上である場合、周囲圧力を超える圧力、例えば1atmより高い、または約5atm以下、約3atm以下で行われてもよい。
【0043】
種々の態様では、アルコリシス触媒をアルコリシスプロセスで利用することができる。態様では、アルコリシス触媒は、ポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約20wt.%、またはポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約10wt.%、またはポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約5wt.%、またはポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約2wt.%、またはポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約1wt.%、またはポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約0.5wt.%の量で存在してもよい。このような態様では、ポリエステル組成物の量は、上記のグリコリシスプロセスで利用されるポリエステル組成物の量または重量を指す。種々の態様では、この段落に開示されるアルコリシス触媒の量は、アルコリシス反応中に存在するアルコリシス触媒の量を指す。種々の態様では、この段落に開示されるアルコリシス触媒の量は、アルコリシス反応を促進するために1種以上の解重合生成物および1種以上のアルコールに添加されるアルコリシス触媒の量を指す。特定の態様では、アルコリシス反応を促進するために、低減されたまたはより少ない量のアルコリシス触媒を1種以上の解重合生成物および1種以上のアルコールに添加することができ、例えば、ポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約10wt.%、またはポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約5wt.%、またはポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約2wt.%、またはポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約1wt.%、またはポリエステル組成物の重量に対して約0.1wt.%~約0.5wt.%の量である。態様では、少なくとも部分的に、アルコリシス触媒が1種以上の解重合生成物および/または1種以上のアルコール中に既に存在するため、このようなより少ない量のアルコリシス触媒を添加することができる。このような態様では、以下で考察するように、アルコールおよび/またはグリコールは、本明細書に開示される後続のグリコリシスおよびアルコリシスプロセスでリサイクルおよび再使用されてもよく、これは、先行のアルコリシスおよび/またはグリコリシスプロセスからのアルコリシス触媒の少なくとも一部を含んでもよい。
【0044】
種々の態様では、アルコリシス触媒は、炭酸塩触媒、例えば、これらに限定されないが、KCO、NaCO、LiCO、CsCO;水酸化物触媒、例えば、これらに限定されないが、KOH、LiOH、NaOH;アルコキシド触媒、例えば、これらに限定されないが、NaOMe、Mg(OMe)、KOMe、KOt-Bu、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、またはそれらの組合せを含んでもよい。特定の態様では、アルコリシス触媒は、KOH、NaOH、LiOH、またはそれらの組合せを含んでもよい。特定の態様では、アルコリシス触媒は、NaOMe、KOMe、Mg(OMe)、KOt-Bu、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、またはそれらの組合せを含んでもよい。種々の態様では、アルコリシス触媒は、固体形態、水、メタノール、もしくはエチレングリコール中の溶液形態、またはそれらの組合せであってもよい。特定の態様では、アルコリシス触媒は、アルコール組成物および1種以上の解重合生成物が上記に開示された所望の反応温度または温度範囲に達した時点で、1種以上の解重合生成物およびアルコール組成物に添加されてもよい。
【0045】
1種以上の解重合生成物は、得られるジアルキルテレフタレートの所望の収率を達成するための時間にわたって、上述の温度および圧力条件下でアルコール組成物および任意選択でアルコリシス触媒に曝露されてもよい。特定の態様では、1種以上の解重合生成物は、約5分~約5時間、または約5分~約2時間、または約5分~約1時間、または約5分~約30分、または約5分~約15分、または約5分~約10分の時間、上述の温度および圧力条件下でアルコール組成物および任意選択でアルコリシス触媒に曝露されてもよい。
【0046】
態様では、アルコリシスプロセスは、1種以上のジアルキルテレフタレートを含む混合物をもたらす。種々の態様では、アルコリシスプロセスは、ジアルキルテレフタレートが不溶性および/または固体成分である混合物をもたらす。態様では、この混合物の液体成分は、グリコール、アルコール組成物、DEG、CHDM、またはそれらの組合せを含んでもよい。一態様では、グリコールは、グリコリシスプロセスで利用され、アルコリシスプロセスの開始時に1種以上の解重合生成物とともに存在したグリコールであってもよい。種々の態様では、ジアルキルテレフタレートは、任意の公知の分離技術、例えば、濾過、遠心分離、沈殿、沈降、または1つ以上の分離技術の組合せを使用して混合物から単離することができる。態様では、濾過は、追加のアルコール組成物または他の溶媒で固体成分を洗浄することを含んでもよい。得られる液体成分は、濾液および洗浄液を含んでもよい。得られる固体成分は、固体成分の重量に対して約90wt.%%以上のジアルキルテレフタレート、例えばDMT、約93wt.%以上のジアルキルテレフタレート、例えばDMT、または約95wt.%以上のジアルキルテレフタレート、例えばDMTを含んでもよい。同じまたは代替的な態様では、得られる固体成分中のジアルキルテレフタレート、例えばDMTは、約90%以上の純度、約93%以上の純度、または約95%以上の純度であってもよい。種々の態様では、固体成分はまた、ジメチルイソフタレート(DMI)を含んでもよい。そのような態様では、DMIは、約1000ppm以下、または約500ppm以下、または約1ppm~約1000ppm、または約1ppm~約500ppmの量で存在してもよい。1つ以上の態様では、固体成分はまた、ビスフェノールA(BPA)を含んでもよい。そのような態様では、BPAは、約1000ppm以下、または約500ppm以下、または約1ppm~約1000ppm、または約1ppm~約500ppmの量で存在してもよい。
【0047】
本明細書に記載のプロセス、例えば、グリコリシスおよび/またはアルコリシスプロセスは、特定の従来のプロセス、例えば、高温1ステップグリコリシスまたはメタノリシスプロセスと比較して実質的に穏やかである。例えば、特定の従来の1ステッププロセスは、ルイス酸触媒、例えばZn(OAc)またはKOAcの存在下で、240℃以上の温度でグリコリシスプロセスを利用する場合がある。このような過酷な条件では、EGが、種々の副反応で、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、アセトアルデヒド、1,1-ジメトキシエタン、1,2-ジメトキシエタン、ジオキサン、2-メトキシエタノール、1-メトキシエタノールおよびジメチルエーテルを含むがこれらに限定されない種々の不純物化合物に変換されるため、解重合からのEG収率が低下する可能性がある。態様では、本明細書に記載のプロセスは、そのような従来のプロセスよりも実質的に穏やかであり、さらに、例えば、EGを種々の不純物に変換する副反応が少ないことから、EGの収率損失が少なくなる。一態様では、本明細書に記載のプロセスは、約5%以下のEGの収率損失、約2%以下のEGの収率損失、または約1%以下のEGの収率損失、または約0.5%以下のEGの収率損失をもたらす。このような態様では、EGの収率損失は、ポリエステル組成物フィードからのEGとグリコリシスプロセスで添加されるEGを組み合わせた量に対する不純物、例えばDEGへと形成されるEGのパーセントである。同じまたは代替的な態様では、本明細書に記載されるプロセスは、最小限のグリコール不純物を生成する。例えば、一態様では、本明細書に記載のプロセスは、EGがグリコリシスプロセスで1種以上のグリコールとして使用される場合、約5wt.%以下のDEG、約2wt.%以下のDEG、または約1wt.%以下のDEG、または約0.5wt.%以下のDEG、または約0.01wt.%~約5wt.%のDEG、約0.01wt.%~約2wt.%のDEG、または約0.01wt.%~約1wt.%のDEG、または約0.01wt.%~約0.5wt.%のDEG、または約0.01wt.%~約0.2wt.%DEGの正味発生量をもたらすことができる。態様では、本明細書に記載のプロセスは、EGがグリコリシスプロセスで1種以上のグリコールとして使用される場合、約5wt.%以下のDEGおよび/もしくは他の不純物、約2wt.%以下のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約1wt.%以下のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.5wt.%以下のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.01wt.%~約5wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物、約0.01wt.%~約2wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.01wt.%~約1wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.01wt.%~約0.5wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.01wt.%~約0.2wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物の正味発生量をもたらすことができる。態様では、DEG(または他の不純物)の正味発生量は、ポリエステル組成物フィード中に存在するDEGまたは他の不純物の量に対する、存在するDEGまたは他の不純物の量の重量パーセントである。一態様では、生成されるDEGは、本明細書に記載されるグリコリシスプロセスおよび/または本明細書に記載されるアルコリシスプロセスで生成されてもよい。特定の態様では、グリコリシスプロセスで1種以上のグリコールとしてEGを使用する場合、DEGなどのEGおよび/または任意のグリコール不純物は、このアルコリシスステップから得られる液体成分中に存在してもよい。特定の態様では、グリコリシスプロセスにおけるルイス塩基触媒、例えば、水酸化物系または炭酸塩系触媒の利用も、EGの分解の低減および/またはグリコール不純物の低減を促進するか、またはそれに寄与する場合がある。
【0048】
グリコールのリサイクル
上記で考察したように、種々の態様では、グリコリシスプロセスで利用されるグリコールは、本明細書に開示される1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための後続の一連のプロセスで再使用することができる。態様において、高いレベルでは、アルコリシスプロセスから得られる液体成分は、再使用のために、例えば、1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための後続のポリエステル組成物の後続の一連のグリコリシスにおける再使用のために加工されてもよい。
【0049】
態様では、上記で考察したように、アルコリシスプロセスから得られる液体成分は、グリコール、アルコール組成物、DEG、CHDM、またはそれらの組合せを含んでもよい。態様では、この液体成分中のグリコールは、グリコリシスプロセスで利用され、アルコリシスプロセスの開始時に1種以上の解重合生成物とともに存在するグリコールであってもよい。種々の態様では、この液体成分は、例えば、アルコール組成物の少なくとも一部、例えば、メタノール、またはメタノールとエチレングリコールとの混合物を除去または分離するために、分離プロセスに供されてもよい。特定の態様では、アルコール組成物の少なくとも一部を除去するために、液体成分を蒸留または短行程蒸留に曝露することができる。このような態様では、蒸留条件は、液体成分を約220℃以下、約200℃以下、約180℃以下、約160℃以下、約150℃以下、約130℃以下、約60℃以上、約70℃以上、約60℃~約220℃、約70℃~約220℃、約60℃~約180℃、または約60℃~約160℃の温度に曝露することを含んでもよい。同じまたは代替的な態様では、蒸留条件は、約1Torr(133.3Pa)~約800Torr(106,657Pa)、または約30Torr(3999Pa)~約500Torr(66,661Pa)の圧力を含んでもよい。態様では、液体成分は、アルコール組成物の全部または実質的な部分が液体成分から除去されるまで、例えば気化するまで、蒸留条件に曝露されてもよい。特定の態様では、アルコール組成物の少なくとも一部は、リサイクルグリコールとともに存在する場合、後続のグリコリシスプロセス中に除去されてもよく、例えば、グリコリシス条件により除去または気化されてもよい。
【0050】
態様では、液体成分の蒸留は、本明細書に記載される方法およびシステムでの使用に好適な任意の容器または蒸留システムで行われてもよい。一態様では、蒸留容器は、アルコリシス反応容器、および/または例えば、ジアルキルテレフタレート固体または不溶性成分を単離するためにアルコリシスに引き続いて利用される濾過プロセスの任意の構成要素と流体連通することができる。同じまたは代替的な態様では、蒸留容器はグリコリシス容器と流体連通することができる。
【0051】
種々の態様では、液体成分の蒸留は、アルコール組成物を気化させ、ポット残渣を残すことができる。態様では、ポット残渣は、グリコールおよび液体成分中に存在する任意の他の重質物、例えば非気化性化合物を含む。態様では、ポット残渣中のグリコールは、リサイクルグリコールと称されてもよく、および/または本明細書に記載される蒸留条件を使用する連続蒸留プロセスの非気化性部分からのグリコールは、リサイクルグリコールと称されてもよい。
【0052】
態様では、上記で考察したように、リサイクルグリコールは、ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するために、本明細書に記載の後続の一連のプロセスで利用されてもよい。さらに、態様では、リサイクルグリコールは、この後続の一連のジアルキルテレフタレート回収を経た後、本明細書に記載のプロセスを使用して再度リサイクルされてもよい。態様では、リサイクルグリコールは、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、または少なくとも5回回収して再使用されてもよい。特定の態様では、リサイクルグリコールが後続の一連のジアルキルテレフタレート回収に使用される場合、リサイクルグリコールが既使用触媒を含む可能性があるため、後続のグリコリシスステップにおける触媒の添加を省略することができる。
【0053】
態様では、リサイクルグリコールを回収および再使用した場合、得られる回収されたジアルキルテレフタレートは、回収および再使用されなかったグリコールを使用して回収されたジアルキルテレフタレートのものと同程度の純度を示すことが予想外に見出された。態様では、このジアルキルテレフタレートの同程度の純度は、リサイクルグリコールを少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、または少なくとも5回再使用した後に存在し、結果として少なくとも約90%、少なくとも約93%、または少なくとも約95%の純度を有するジアルキルテレフタレートが回収される。
【0054】
上記で考察したように、態様では、本明細書に記載のプロセスは、特定の従来のプロセスよりも実質的に穏やかであり、また、例えば、EGを種々の不純物に変換する副反応が少ないことに起因して、EG収率損失が少なくなる。3回のEGリサイクル実験を伴う一例では、DEGへのEGの収率損失は約5%以下、約2%以下、約1%以下、または約0.5%以下である。4回のEGリサイクル実験を伴う一例では、DEGへのEGの収率損失は約5%以下、約2%以下、約1%以下、または約0.5%以下である。同じまたは代替的な態様では、本明細書に記載のプロセスは、最小限のグリコール不純物を生成する。特定の態様では、グリコリシスプロセスにおける1種以上のグリコールとしてEGが使用される場合、EGおよび/またはDEGなどの任意のグリコール不純物は、上記で考察したアルコリシスプロセスから得られる液体成分中に存在してもよい。このような態様では、DEGまたは任意のグリコール不純物は、回収されてもよく、および/または本明細書に記載のリサイクルグリコール中に存在してもよい。そのような態様では、リサイクルグリコールは、グリコリシスプロセスにおける1種以上のグリコールとしてEGが使用される場合、約5wt.%以下のDEGおよび/もしくは他の不純物、約2wt.%以下のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約1wt.%以下のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.5wt.%以下のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.01wt.%~約5wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物、約0.01wt.%~約2wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.01wt.%~約1wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.01wt.%~約0.5wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物、または約0.01wt.%~約0.2wt.%のDEGおよび/もしくは他の不純物を含んでもよい。
【0055】
ポリエステルまたは他の生成物を形成するための回収されたジアルキルテレフタレートの使用
上記で考察したように、本明細書に開示される方法は、DMTなどの高純度のジアルキルテレフタレートをもたらすことができる。例えば、特定の態様では、回収されたDMTは、これらに限定されないがPETおよびTMCD含有ポリエステルを含む1種以上のポリエステルを形成するために利用されてもよい。特定の態様では、回収されたDMTを使用して形成されたポリエステルは、再生ポリエステルと称されてもよい。種々の態様では、回収されたDMTを使用して形成された生成物は、バージンDMTから形成された同様の生成物と区別できない場合がある。このような態様では、DMTが十分な純度のものであるため、PETおよびTMCD含有ポリエステルを形成するための任意の好適なプロセスが利用されてもよい。
【0056】
同じまたは代替的な態様では、回収されたDMTは、CHDMを形成するために利用されてもよい。種々の態様では、回収されたDMTを使用して形成されたCHDMは、回収されたDMTの高純度により、バージンDMTから形成されたCHDMと区別できない場合がある。このような態様では、CHDMは、任意の好適なプロセスを使用して回収されたDMTから形成されてもよい。
【0057】
種々の態様では、回収されたDMTは、1種以上の可塑剤を形成するために利用されてもよい。特定の態様では、回収されたDMTを使用して形成される可塑剤は、ジブチルテレフタレート(DBT)および/またはジオクチルテレフタレート(DOTP)を含んでもよい。種々の態様では、回収されたDMTを使用して形成されたDBTおよび/またはDOTPは、回収されたDMTの高純度により、バージンDMTから形成されたDBTおよび/またはDOTPそれぞれと区別できない場合がある。このような態様では、DBTおよび/またはDOTPは、任意の好適なプロセスを使用して回収されたDMTから形成されてもよい。
【0058】
例示的なシステム
図1は、ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための1つの例示的なシステムおよび/または方法を概略的に示す。システム100は、ポリエステル組成物、例えば上述のポリエステル組成物の供給源110を含む。任意選択で、上述のように、ポリエステル組成物は、グリコリシスおよびアルコリシスプロセスに入る前に、異物の少なくとも一部を除去するための前処理ステップに供されてもよい。容器120はグリコリシス容器を表し、ここでポリエステル組成物が受容され、上記で詳細に考察したように、解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露される。態様では、容器120は、供給源110と流体連通することができる。種々の態様では、上記で考察したように、ポリエステル組成物は、容器120中で解重合条件に曝露された後、1種以上の解重合生成物に変換される。種々の態様では、上記で考察したように、1種以上の解重合生成物は、モノマーおよび/または2~10、2~8、2~6もしくは2~4の重合度を有するオリゴマーを含んでもよい。態様では、1種以上の解重合生成物は、液体成分中の1種以上の解重合生成物とともに、液体成分および固体成分を含む混合物中に存在する。態様では、上記で考察したように、この混合物は、固液分離デバイス130、例えば、濾過システムに曝露され、ここで1種以上の解重合生成物を含む液体成分が固体成分から分離される。種々の態様では、本明細書で考察されるように、固液分離デバイス130は、容器120および/または容器140と流体連通することができる。図1に示される態様では、1種以上の解重合生成物および/または液体成分は、容器140中でアルコリシス条件に曝露されてもよい。態様では、1種以上の解重合生成物および/または液体成分は、このアルコリシスプロセスで直接利用されてもよい。このような態様では、1種以上の解重合生成物および/または液体成分は、このアルコリシスプロセスで利用される前に、任意のさらなる加工、例えば、蒸留および/または他の分離プロセスに供されなくてもよい。アルコリシス条件は、上記で詳細に考察されている。態様では、上記で考察したように、1種以上の解重合生成物および/または液体成分のアルコリシスは、ジアルキルテレフタレートを含む不溶性または固体成分、ならびにアルコール組成物、グリコール、および潜在的に本明細書に記載される他の可溶性成分を含む液体成分を含む混合物をもたらしてもよい。上記で考察したように、得られるアルコリシス反応混合物は、回収されたジアルキルテレフタレート160を含む固体成分を分離するために、固液分離デバイス150、例えば、濾過システムに曝露されてもよい。態様では、固液分離デバイス150は、容器140と流体連通してもよい。特定の態様では、システム100に関連する本明細書に記載の方法は、連続方法、バッチ方法、または半連続方法として実施することができる。システム100は単なる一例のシステムであり、システム構成要素の他の構成が本明細書の開示によって企図されることが理解される。例えば、システム100の1種以上の構成要素は、システム100の1種以上の他の構成要素から物理的に分離されていなくてもよく、区別されていなくてもよい。システム100は、本明細書に開示される方法の態様を強調するために概略的に示されているに過ぎないことがさらに理解される。
【0059】
図2は、ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための別の例示的なシステムおよび/または方法を概略的に示す。システム200は、ポリエステル組成物、例えば上述のポリエステル組成物の供給源210を含む。任意選択で、上述のように、ポリエステル組成物は、グリコリシスおよびアルコリシスプロセスに入る前に、異物の少なくとも一部を除去するための前処理ステップに供されてもよい。容器220はグリコリシス容器を表し、ここでポリエステル組成物が受容され、上記で詳細に考察したように、解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露される。態様では、容器220は、供給源210と流体連通することができる。種々の態様では、上記で考察したように、ポリエステル組成物は、容器220中で解重合条件に曝露された後、1種以上の解重合生成物に変換される。種々の態様では、上記で考察したように、1種以上の解重合生成物は、モノマーおよび/または2~10、2~8、2~6もしくは2~4の重合度を有するオリゴマーを含んでもよい。態様では、1種以上の解重合生成物は、液体成分および固体成分を含む混合物中に存在する。態様では、上記で考察したように、この混合物は、固液分離デバイス230、例えば、濾過システムに曝露され、ここで1種以上の解重合生成物を含む液体成分が固体成分から分離される。種々の態様では、本明細書で考察されるように、固液分離デバイス230は、容器220および/または容器240と流体連通することができる。図2に示される態様では、1種以上の解重合生成物および/または液体成分は、容器240中でアルコリシス条件に曝露されてもよい。態様では、1種以上の解重合生成物および/または液体成分は、このアルコリシスプロセスで直接利用されてもよい。このような態様では、1種以上の解重合生成物および/または液体成分は、このアルコリシスプロセスで利用される前に、任意のさらなる加工、例えば、蒸留および/または他の分離プロセスに供されなくてもよい。アルコリシス条件は、上記で詳細に考察されている。態様では、上記で考察したように、1種以上の解重合生成物および/または液体成分のアルコリシスは、ジアルキルテレフタレートを含む不溶性または固体成分、ならびにアルコール組成物、グリコール、および潜在的に本明細書に記載される他の可溶性成分を含む液体成分を含む混合物をもたらしてもよい。上記で考察したように、得られるアルコリシス反応混合物は、回収されたジアルキルテレフタレート260を含む固体成分を分離するために、固液分離デバイス250、例えば、濾過システムに曝露されてもよい。態様では、固液分離デバイス250は、容器240と流体連通してもよい。図2に示される態様では、システム200は、アルコリシス反応から生じ、回収されたジアルキルテレフタレートから分離された液体成分のための蒸留構成要素270も含んでもよい。態様では、上記で考察したように、この液体成分は、例えば蒸留構成要素270において、アルコール組成物をグリコールから分離するための蒸留条件に曝露されてもよい。例えば、蒸留または連続蒸留後にポットに残存する得られたリサイクルグリコールは、後続の一連のジアルキルテレフタレート回収のために容器220中で利用されてもよい。種々の態様では、蒸留構成要素270は、容器220および/または固液分離デバイス250と流体連通することができる。図には示されていない特定の態様では、任意選択で、分離されたアルコール組成物は、加工され、後続のアルコリシス反応のために容器240中で再使用するために戻されてもよい。特定の態様では、システム200に関連する本明細書に記載の方法は、連続方法、バッチ方法、または半連続方法として実施することができる。システム200は単なる一例のシステムであり、システム構成要素の他の構成が本明細書の開示によって企図されることが理解される。例えば、システム200の1種以上の構成要素は、システム200の1種以上の他の構成要素から物理的に分離されていなくてもよく、区別されていなくてもよい。システム200は、本明細書に開示される方法の態様を強調するために概略的に示されているに過ぎないことがさらに理解される。
【0060】
本開示は、その態様の以下の実施例によってさらに説明することができるが、これらの実施例は単に説明のために含まれ、別段詳細に指示されない限り、本開示の範囲を限定するものではないことが理解される。
【実施例
【0061】
材料
FDST-3は、97.7モル%のTPA、2.3モル%のIPA、96.7モル%のEG、および3.3モル%のDEGを含み、PolyQuestから入手可能である。IV:0.563dL/g。
【0062】
FDST-5は、100モル%のTPA、93.0モル%のEG、4.1モル%のCHDM、および2.9モル%のDEGを含み、Eastmanから入手可能である。IV:0.751dL/g。
【0063】
PETGは、100モル%のTPA、69モル%のEG、および31モル%のCHDMを含み、Eastmanから入手可能である。IV:0.749dL/g。
エチレングリコール(Ethylene glcyol)、メタノール、炭酸カリウムおよび50%水酸化ナトリウム水溶液は、Sigma Aldrichから得た。ナイロン-6(ペレット、サイズ3mm)、ナイロン-6,6およびポリ塩化ビニル(平均Mn約4700)はSigma Aldrichから得た。スパンデックス糸はInvistaから得た。ポリカーボネート(Makrolon(登録商標)2658)はCovestroから得た。ポリメチルメタクリレート(PMMA)はSumipexから得、ポリプロピレン(PP3315)はExxonMobilから得た。すべての化学薬品および試薬は、別段言及されない限り、入手したまま使用した。
【0064】
分析手順
燃焼イオンクロマトグラフィー(CIC)分析。CIC分析は、930 Metrohm燃焼イオンクロマトグラフィーシステムを使用して実施した。試料を、まず燃焼モジュールで1000℃で燃焼した。燃焼中に発生した得られたガスを、Metrohm 920吸収モジュールで吸収液に溶解した。吸収液はイオンクロマトグラフで事前に濃縮し、分析する。
【0065】
ガスクロマトグラフィー(GC)分析。GC分析は、7693Aオートサンプラーおよび2つのG4513Aタワーを備えたAgilentモデル7890Bガスクロマトグラフで実施した。ガスクロマトグラフ(GC)に、60m×0.32mm×1.0ミクロンのDB-1701(商標)(J&W123-0763)および60m×0.32×1ミクロンのDB-1(商標)(J&W123-1063)の2本のカラムを取り付け、試料を両方のカラムに同時に注入した。共通のオーブン温度プログラムを使用し、試料成分を水素炎イオン化検出(FID)によって検出した。目的の成分について5点較正を実施した。ガスクロマトグラフをEZChrom Elite Chromatography Data Systemに接続した。
【0066】
メタノリシス生成物試料は、既知の体積のピリジン系内部標準溶液を既知の質量の試料に添加し、次いでN,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(BSTFA)で誘導体化することによって調製した。
【0067】
BHET GC収率%は以下のように計算した:(GCによる粗生成物中のBHETの重量%)/(PET/EG投入に基づくBHETの理論重量%)100%
DMT GC収率%は以下のように計算した:(最終的なDMTの重量)/(理論的なDMTの重量)100%。
【0068】
DMT GC純度%は以下のように計算した:(GCによる最終生成物中のDMTの重量%)/(GCによる全wt.%)100%。GCで示される主な不純物には、MeOH、水、およびEGが含まれる。ほぼすべての例のDMT純度は、MeOH、水、およびEGを除くと99%より高い。
【0069】
濾液/洗浄液中のDEG(g)は以下のように計算した:((濾液/洗浄液の重量)×(GCによるDEGのwt.%/GCによる全wt.%))。
発生した正味のDEG(g)は、以下のように計算した:(DEGの重量)-(ポリエステル組成物フィードからのDEGの重量)。
【0070】
DEGへのEGの収率損失%は以下のように計算した:(発生した正味のDEG)/(ポリエステル組成物フィードからのEG+グリコリシスプロセスで添加されたEG)100%
濾液/洗浄液中のCHDM(g)は以下のように計算した:((濾液/洗浄液の重量)(GCによるCHDMのwt.%/GCによる全wt.%))。
【0071】
濾液/洗浄液中のDMI(g)は以下のように計算した:(濾液重量×GCによるDMIのwt.%/GCによる全wt.%+洗浄液重量×GCによるDMIのwt.%/GCによる全wt.%)。
【0072】
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)。サイズ排除クロマトグラフィーGPC分析は、UV-Vis検出器を備えたAgilent1100シリーズGPC/SEC分析システムで実施した。使用したカラムセットは、ガード付きPolymer Laboratories 5μm Plgel、mixed Cおよびoligoporeであった。溶離液は、硝酸テトラエチルアンモニウム(1グラム/溶媒2リットル)を含む95%塩化メチレンおよび5%ヘキサフルオロイソプロパノールからなった。試験は、周囲温度で流量1.0mL/分を用いて実施した。機器は、リニアPETオリゴマー標準物質で較正した。
【0073】
試料10mgを10mLの塩化メチレン/ヘキサフルオロイソプロパノール(70/30)に溶解することによって試料を調製した。流量マーカーとして10μLのトルエンを添加した。注入量は10μLであった。
【0074】
液体クロマトグラフィー(LC)。オリゴマーのLC分析は、範囲190~900nmのダイオードアレイ検出器(DAD)を備えたHP 1100シリーズ液体クロマトグラフで実施した。システムに40℃のZorbax Poroshell 120 EC-C18(4.6×50mm、2.7μm)カラムを装着した。流量は1.0mL/分であった。移動相は水(25nM酢酸アンモニウム)(A)およびアセトニトリル(B)であった。溶出勾配は以下の通りであった:0分、95%A/5%B;2分、95%A/5%B;18分、0%A/100%B;28分、0%A/100%B;28.1分、95%A/5%B;33分、95%A/5%B。試料溶液は、約4mgの試料を1mLのDMF/DMSO(50/50)に溶解することによって調製した。注入量は2μLであった。オリゴマー分布は面積%として報告した。
【0075】
BPAのLC分析は、励起波長225nm、発光波長310nm、FLD PMTゲイン10、およびデータ周波数2.31Hzを使用する蛍光検出器を備えたHP1100シリーズ液体クロマトグラフで実施した。システムに30℃のAgilent Poroshell EC-C18(4.6×150mm、2.7μm)カラムを装着した。移動相は、0.14%リン酸水溶液(A)、アセトニトリル(B)、およびTHF(C)であった。溶出勾配は以下の通りであった:0分、79%A/0%B/21%C;10分、79%A/0%B/21%C;18分、34%A/45%B/21%C;18.1分、14%A/65%B/21%C;19分、14%A/65%B/21%C;19.1分、79%A/0%B/21%C;25分、79%A/0%B/21%C。流量は0.9mL/分であった。BPA含有量はppm(μg/g)で報告した。
【0076】
理論BPAレベルは以下のように計算した:((ポリカーボネート(PC)重量/PC単位の分子量)BPA分子量)/(理論DMT重量)1000000
固有粘度の測定。本明細書で有用な特定のポリマー材料の固有粘度(IV)は、重量で60/40のフェノール/テトラクロロエタン中約0.5重量%のポリマー濃度を使用して、1/2mLキャピラリーバルブを有するLabGlass社のワグナー粘度計で、ASTM D2857-70手順に従って決定する。手順は、ポリマー/溶媒系を120℃で15分間加熱し、溶液を25℃に冷却し、25℃での流動時間を測定することによって行う。IVは、以下の式から計算する:
【0077】
【数1】
【0078】
(式中、η:ポリマー濃度0.5g/溶媒100mLにおける25℃での固有粘度、tS:試料流動時間、t0:溶媒ブランク流動時間、C:溶媒100mLあたりのグラム単位のポリマー濃度)。本出願中の固有粘度の単位はデシリットル/グラムである。
【0079】
以下の実施例では、テトラクロロエタン/フェノール(50/50、重量比)中30℃で粘度を測定し、以下の式に従って計算した:
【0080】
【数2】
【0081】
(式中、ηspは比粘度であり、Cは濃度である)。
【0082】
実施例1:グリコリシス触媒および温度試験
本実施例1では、PET(3g)およびEG(7g)および触媒を、磁気撹拌棒を備えた20mLバイアルに投入した。得られた混合物を設定温度で加熱ブロックで加熱し、4時間撹拌した。反応アリコートをGC分析によって分析した。PETグリコリシスには、種々の触媒を種々の温度で利用した(表1)。ビス2-ヒドロキシエチルテレフタレート(BHET)収率、例えばBHET wt.%を、GC分析を使用して決定した。BHET wt.%は、グリコリシス反応におけるPETの総重量に対するものである。結果を表1に示す。表1で分かるように、多くのグリコリシス触媒が、多種多様なグリコリシス温度で高い(例えば、40%以上)BHET GC収率を示した。
【0083】
【表1】
【0084】
触媒試験からのいくつかのグリコリシス生成物をLCおよびGC分析によって分析した。結果を表1Bに要約する。異なる触媒が同様のレベルの重合度をもたらした(例えば、1AP、1ATおよび1AU)。ハイドロタルサイトは、ポリエステル組成物の解重合における固定床反応器の使用など、特定の場合に興味深い可能性がある。
【0085】
【表1B】
【0086】
実施例2A~2D:EG中の様々なPETwt.%におけるグリコリシス/メタノリシス反応の実施例。
実施例2A:EG中70wt.%PET
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-5ペレット(350.24g)、炭酸カリウム(3.51g)およびエチレングリコール(151.3g)を投入した。得られた混合物を窒素雰囲気下で200℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで200℃で保持した。加熱マントルを取り外し、溶液を75℃まで冷却した。粗混合物を試料ジャーに注いだ。粗生成物を白色ワックス固体(495.82g)として収集した。100gの粗生成物を用いてメタノリシスを行った。
【0087】
3つ口500mL丸底フラスコに、機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対をさらに装備した。粗生成物100gおよびMeOH(280.21g)を投入した。得られた混合物を60℃に加熱した後、50%NaOH溶液(0.353mL)を滴下添加した。撹拌を15分間続けた。加熱マントルを外し、フラスコを室温まで2時間冷却する。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過/MeOH洗浄によって回収し、空気中で乾燥させた。生成物を白色結晶性固体として得た(65.05g、収率93%、GC純度97%)。
【0088】
実施例2B:EG中50wt.%PET
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-5ペレット(100.02g)、炭酸カリウム(0.97g)およびエチレングリコール(99.91g)を投入した。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、溶液を周囲温度まで冷却した。混合物にメタノール(403.89g)を投入する。得られた混合物を60℃に加熱した後、50%NaOH溶液(0.416mL)を滴下添加した。撹拌を15分間続けた。加熱マントルを取り外し、フラスコを室温まで2時間冷却した。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過/洗浄によって回収し、空気中で乾燥させた。DMT生成物を白色結晶性固体として得た(82.82g、収率82%、GC純度99%)。
【0089】
実施例2C:グリコリシスおよびメタノリシスステップのためのEG中33wt.%PET、NaOH触媒
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-5ペレット(75.10g)、50%NaOH水溶液(0.312mL)およびエチレングリコール(150.57g)を投入した。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、溶液を周囲温度まで冷却した。混合物にメタノール(302.13g)を投入した。得られた混合物を60℃に加熱した後、50%NaOH溶液(0.312mL)を滴下添加した。撹拌を15分間続けた。加熱マントルを取り外し、フラスコを室温まで2時間冷却した。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過/洗浄によって回収し、空気中で乾燥させた。DMT生成物を白色結晶性固体として得た(67.61g、収率89.2%、GC純度98.4%)。
【0090】
実施例2D:EG中30wt.%PET、およびEG中60wt.%PET
実施例2A~2Cで上述した条件下で、同じ触媒負荷量でEG中30wt.%PETおよびEG中60wt.%PETを用いて、グリコリシスおよびメタノリシス反応のさらなる実施例を行った。生成物のオリゴマー分布を識別するため、メタノール添加前の得られた混合物の一部、および実施例2Aからの同じ混合物を用いてGPCおよびGC分析を実施した。結果を以下の表2および図3に示す。図3は、255ナノメートル(nm)におけるGPC曲線を示す。
【0091】
【表2】
【0092】
表2および図3で分かるように、PET/EG比はグリコリシス生成物のオリゴマー分布に影響を与える可能性がある。
【0093】
実施例3:コポリエステルPETGからのDMTの回収
3つ口1リットル丸底フラスコに、機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。PETG(100.09g)、炭酸カリウム(1.01g)およびエチレングリコール(200.59g)をフラスコに添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで保持した。加熱マントルを取り外し、溶液を周囲温度まで冷却した。混合物にメタノール(400.39g)を添加した。得られた混合物を50℃に加熱した後、50%NaOH溶液(0.625g)を滴下添加した。撹拌を30分間続けた。加熱マントルを取り外し、フラスコを室温まで2時間冷却した。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過/洗浄によって回収し、空気中で乾燥させた。DMT生成物を白色結晶性固体として得た(79.26g、収率88%、GC純度98%)。
【0094】
実施例4A~4H:PETと不純物ポリマーの混合物からのDMTの回収
実施例4A:PETおよびPVC
3つ口500mL丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-5ペレット(75.0g)、ポリ塩化ビニル(7.5g)、炭酸カリウム(0.75g)およびエチレングリコール(150g)を投入した。得られた混合物を195℃に加熱し、窒素雰囲気下で195℃で2時間保持した。加熱マントルを取り除き、溶液を75℃まで冷却した。粗混合物を、予熱した濾過漏斗を通して3つ口1リットル丸底フラスコに濾過した。不溶性固体をメタノール(50g)で洗浄した。不溶性PVCを回収し、空気中で乾燥させた(7.01g)。
【0095】
濾液に追加のメタノール250gを添加した。3つ口1リットル丸底フラスコに、機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対をさらに装備した。得られた混合物を60℃に加熱した後、50%NaOH水溶液(0.312mL)を滴下添加した。撹拌を15分間続けた。加熱マントルを取り外し、フラスコを室温まで2時間冷却した。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過によって回収し、濾過ケーキを冷MeOH(2x150g)で洗浄した。生成物を空気中で乾燥させ、白色の結晶性固体を得た(67.07g、収率88.5%、GC純度97%)。DMT生成物中の塩化物レベルは、燃焼イオンクロマトグラフィー(CIC)を使用して48ppmと測定された。
【0096】
実施例4B:スパンデックスおよびPET
PVCの代わりにスパンデックスを使用した以外は、実施例4Aと同じ手順を実施した。生成物(66.33g)を収率87.5%およびGC純度95%で単離した。
【0097】
実施例4C:ナイロン6-6およびPET
PVCの代わりにナイロン-6,6を使用した以外は、実施例4Aと同じ手順を実施した。生成物(66.37g)を収率87.6%およびGC純度98%で単離した。
【0098】
実施例4D:ポリ(メチルメタクリレート)およびPET
PVCの代わりにポリ(メチルメタクリレート)を使用した以外は、実施例4Aと同じ手順を実施した。生成物(70.04g)を収率92.0%およびGC純度98%で単離した。
【0099】
実施例4E:ポリプロピレンおよびPET
PVCの代わりにポリプロピレンを使用した以外は、実施例4Aと同じ手順を実施した。生成物(67.05g)を収率88.4%およびGC純度97%で単離した。
【0100】
実施例4F:ナイロン-6およびPET
PVCの代わりにナイロン-6を使用した以外は、実施例4Aと同じ手順を実施した。生成物(68.94g)を収率91.0%および純度97%で単離した。
【0101】
実施例4G:ポリカーボネートおよびPET
PVCの代わりにポリカーボネートを使用した以外は、実施例4Aと同じ手順を実施した。生成物(63.92g)を収率84.0%およびGC純度96%で単離した。LC分析では、DMT生成物が620ppmのBPAを含んでいたことが示された。
【0102】
実施例4H:綿布およびPET
PVCの代わりに細断綿布を使用した以外は、実施例4Aと同じ手順を実施した。生成物(61.31g)を収率80.8%およびGC純度99%で単離した。
【0103】
実施例5:還流温度で実行されるメタノリシス
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-3ペレット(98.07g)、炭酸カリウム(0.98g)およびエチレングリコール(41.93g)を投入した。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、溶液を周囲温度まで冷却した。混合物にメタノール(392.21g)を投入する。得られた混合物を加熱還流した後、50%NaOH溶液(0.407mL)を滴下添加した。撹拌を15分間続けた。加熱マントルを取り外し、フラスコを室温まで2時間冷却した。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過によって回収し、洗浄および乾燥した。DMT生成物を白色結晶性固体として得た(91.01g、収率91.8%、GC純度99%)。
【0104】
実施例6A~6C:グリコリシスに続くEG蒸留
実施例6A:EG中30wt.%PET
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-5ペレット(90.09g)、炭酸カリウム(0.92g)およびエチレングリコール(209.14g)を投入した。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、溶液を周囲温度まで冷却した。GC wt.%分析では、粗生成物が30.04%のBHETおよび58.18%のEGを含んでいたことが示された。LC分析では、面積%LC分析によって79.51%のBHET(モノマー)、18.08%のダイマー、2.24%のトリマー、0.16%の4+merの混合物が示された。
【0105】
EG蒸留は、82~87℃および5torrで短行程蒸留を使用して行った。150.66gのEGおよび138.74gのポット残渣を収集した。分析では、ポット残渣が、wt.%GC分析によって59.98%のBHETおよび16.85%のEG;面積%LC分析によって70.99%のBHET(モノマー)、25.18%のダイマー、3.52%のトリマー、および0.30%の4+merを含んでいたことが示された。
【0106】
実施例6B:EG中30wt.%PET
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-5ペレット(90.04g)、炭酸カリウム(0.90g)およびエチレングリコール(210.29g)を投入する。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、溶液を周囲温度まで冷却した。
【0107】
EG蒸留は、120℃および50torrで短行程蒸留を使用して行った。153.15gのEGおよび136.32gのポット残渣を収集した。分析では、ポット残渣が、wt.%GC分析によって46.88%のBHETおよび21.12%のEG;面積%LC分析によって45.51%のBHET(モノマー)、34.33%のダイマー、15.53%のトリマー、および3.90%の4+merを含んでいたことが示された。
【0108】
実施例6C:EG中30wt.%PET
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-5ペレット(90.09g)、炭酸カリウム(0.89g)およびエチレングリコール(213.13g)を投入する。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、溶液を周囲温度まで冷却した。
【0109】
EG蒸留は、145℃および150torrで短行程蒸留を使用して行った。150.9gのEGおよび149.29gのポット残渣を収集する。分析では、ポット残渣が、wt.%GC分析によって40.73%のBHETおよび25.31%のEG;面積%LC分析によって44.13%のBHET(モノマー)、33.91%のダイマー、16.49%のトリマー、および4.43%の4+merを含んでいたことが示された。
【0110】
以下の表3は、上述の実施例6A~6Cからの分析試料のオリゴマー分布を示す。
【0111】
【表3】
【0112】
任意の特定の理論に束縛されることなく、表3のデータから、PETの解重合は平衡であることが示唆される。つまり、低MWオリゴマー(すなわちモノマー)の形成は、高MWオリゴマー(すなわち4-mer)を形成する逆反応と競合する。平衡定数は温度に依存する。より低い温度(すなわち88℃)は平衡に影響を及ぼさないが(1行目対2行目、実施例6Aを参照)、より高い温度は、平衡をより高次のMWオリゴマーへと著しくシフトさせる(3および4行目、実施例6Bおよび実施例6Cを参照)。
【0113】
実施例7A~7D:EGリサイクル
実施例7A:
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-3ペレット(100.0g)、炭酸カリウム(1.02g)およびエチレングリコール(150.0g)を投入した。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、混合物を周囲温度まで冷却した。混合物にメタノール(301.55g)を投入した。得られた混合物を50℃に加熱した後、50%NaOH溶液(0.416mL)を滴下添加した。撹拌を30分間続けた。加熱マントルを取り外し、フラスコを室温まで2時間冷却した。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過によって回収した。濾過ケーキをMeOHで洗浄し、生成物を空気中で乾燥した。DMT生成物を白色結晶性固体として得た(92.46g、収率91%、GC純度98%)。
【0114】
濾液と洗浄液を合わせ、67.1℃で短行程蒸留を使用して蒸留に供した。MeOH(270.69g)を収集した(GC純度99%)。ポット残渣を得(183.5g)、これをさらに精製することなくPETグリコリシスに使用した。
【0115】
実施例7B:
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-3ペレット(100.1g)および実施例6Aからのポット残渣(183.5g)を投入した。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、混合物を周囲温度まで冷却した。混合物にメタノール(301.76g)を投入した。得られた混合物を50℃に加熱した後、50%NaOH溶液(0.416mL)を滴下添加した。撹拌を30分間続けた。加熱マントルを取り外し、フラスコを室温まで2時間冷却する。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過によって回収した。濾過ケーキをMeOHで洗浄し、生成物を空気中で乾燥させる。DMT生成物を白色結晶性固体として得た(97.49g、収率96%、GC純度98%)。
【0116】
濾液と洗浄液を合わせ、69.3℃で短行程蒸留を使用して蒸留に供した。MeOH(269.3g)を収集した(GC純度99%)。ポット残渣(211.7g)をさらに精製することなくPETグリコリシスに使用した。
【0117】
実施例7C:
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-3ペレット(100.11g)および実施例6Bからのポット残渣を投入した。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、混合物を周囲温度まで冷却した。混合物にメタノール(303.48g)を投入した。得られた混合物を50℃に加熱した後、50%NaOH溶液(0.416mL)を滴下添加した。撹拌を30分間続けた。加熱マントルを取り外し、フラスコを室温まで2時間冷却した。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過によって回収した。濾過ケーキをMeOHで洗浄し、生成物を空気中で乾燥させる。DMT生成物を白色結晶性固体として得た(98.08g、収率97%、GC純度97%)。
【0118】
濾液と洗浄液を合わせ、68.6℃で短行程蒸留を使用して蒸留に供した。MeOH(282.6g)を収集した(GC純度99%)。ポット残渣(289.6g)をさらに精製することなくPETグリコリシスに使用した。
【0119】
実施例7D:
3つ口1リットル丸底フラスコに機械式撹拌器、還流冷却器および熱電対を装備した。FDST-3ペレット(100.5g)および実施例6Cのポット残渣を投入する。得られた混合物を窒素雰囲気下で195℃に加熱し、PETペレットが溶解するまで195℃で保持した。加熱マントルを取り外し、混合物を周囲温度まで冷却した。混合物にメタノール(399.4g)を投入した。得られた混合物を50℃に加熱した後、50%NaOH溶液(0.416mL)を滴下添加した。撹拌を30分間続けた。加熱マントルを取り外し、フラスコを室温まで2時間冷却する。反応混合物を氷浴でさらに冷却した。生成物を濾過によって回収した。濾過ケーキをMeOHで洗浄し、生成物を空気中で乾燥させる。DMT生成物を白色結晶性固体として得た(100.53g、収率99%、GC純度96%)。
【0120】
実施例8:比較例-従来のPETメタノリシス
100mLのオートクレーブにFDST-5ペレット(15.0g)、メタノール(45.0g)および酢酸亜鉛(0.15g)を投入した。得られた混合物を260℃に加熱し、4時間撹拌した。完了後、オートクレーブを周囲温度まで冷却した。粗反応混合物をジクロロメタン(100mL)に溶解させ、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。DMT生成物をオフホワイト固体として得た(14.1g、収率93.0%、GC純度88.2%)。
【0121】
本実施例8では、PETで従来のメタノリシスプロセスを行った。本実施例は、上記の実施例のグリコリシス/メタノリシスプロセスが、同等またはそれより良好なDMT収率および純度を達成できることを示す。
【0122】
実施例9:最終生成物の品質に対するメタノール/PETの影響
本実施例9では、実施例7A~7Dで実施したものと同様の2ステップグリコリシスおよびメタノリシスプロセスで、様々なメタノール/PET比を評価した。グリコリシスステップは190℃で行い、メタノリシスステップは60℃で実行した。結果を以下の表4に示す。
【0123】
【表4】
【0124】
表4に示されるように、メタノール/PET比は、DMT生成物の収率および純度に大きな影響を与えない。例えば、2/1までの比のMeOH/PETは、良好な収率および純度でDMT生成物を得るのに十分に作用した。
【0125】
実施例10:PVCの除去
本実施例10では、実施例4A(PET/PVCからのDMTの回収)の種々のプロセス試料を分析し、塩化物含有量を識別した。特に、メタノリシス濾液およびDMT生成物と同様に、グリコリシス後の不溶物を分析した。以下の表5にこの分析の結果を列挙する。
【0126】
【表5】
【0127】
表5に示されるように、93.6%の塩化物が不溶性形態で回収され、これはCIC分析を使用した塩化物レベルの検出限界を超える。濾液とメタノール洗浄液の合計で531ppmの塩化物が測定され、これは塩化物収支中3.9%の塩化物を占める。単離されたDMT生成物からは48ppmの塩化物しか見出されなかった。
【0128】
実施例11:BPAの除去
本実施例11では、実施例4G(PET/PVCからのDMTの回収)の種々のプロセス試料を分析し、ビスフェノールA(BPA)含有量を識別した。この分析の結果を以下の表6に列挙する。
【0129】
【表6】
【0130】
表6に示されるように、MeOH洗浄後の最終DMT生成物からは620ppmのBPAしか見出されなかった。それ以上の最適化を伴わずに、本発明者らの方法は99.3%のBPAを除去することが実証された。任意の特定の理論に束縛されることなく、洗浄プロセスのさらなる最適化により、BPAレベルがさらに低減する可能性がある。
【0131】
実施例12:後続のDMT回収に使用するためのEGのリサイクルの分析
本実施例12では、実施例7Aで上述したものと同様の2ステップ部分的グリコリシスおよびメタノリシスプロセスでPET(FDST-5)からDMTを回収し、次いで実施例7Aで上記で概説したように、メタノリシス濾液を短行程蒸留に供し、実施例7Bと同様に、ポット残渣を後続の部分的グリコリシスおよびメタノリシスプロセスでEG源として再使用した。このプロセスを4回繰り返し、それによりメタノリシス濾液の短行程蒸留のポット残渣を合計4回再使用した(グリコリシスステップで新たなEGを添加することなくDMTを回収するための2ステップ部分的グリコリシスおよびメタノリシスプロセスのため)。以下の表6は本実施例について記載し、さらにDMT収率およびGC純度を列挙する。
【0132】
【表7】
【0133】
表7で分かるように、EGは、DMT生成物の収率および純度に影響を与えることなく、DMT回収プロセスで少なくとも4回連続して、さらなる精製を伴わずにリサイクルおよび再使用することができる。
【0134】
以下の表8は、実施例12A~12Eの不純物分布を詳述しており、図4も表8のデータをグラフによって示している。
【0135】
【表8】
【0136】
表8および図4で分かるように、FDST-5を使用したEGリサイクルの実施例12では、少量のDEGが発生した。DEGおよびCHDMは濾液および洗浄液に留まった。
実施例13:後続のDMT回収に使用するためのEGのリサイクルの分析
本実施例13では、実施例7A~7DのEGリサイクル実験から生成物および不純物を分析した。表9は、生成物中のDMT収率、GC純度、およびDMI含有量を列挙する。
【0137】
【表9】
【0138】
表9で分かるように、EGは、DMT生成物の収率および純度に影響を与えることなく、DMT回収プロセスで少なくとも4回連続して、さらなる精製を伴わずにリサイクルおよび再使用することができる。生成物中のDMIレベルは終始低いままであった。
【0139】
以下の表10は、実施例7A~7Dの不純物分布を詳述しており、図5も表10のデータをグラフによって示している。
【0140】
【表10】
【0141】
表10および図5で分かるように、DEGはDMIとともに濾液/洗浄液中に留まった。このデータは、本明細書に記載のプロセスが、EGからの分解生成物であるDEGをほとんど生成しなかったことを示す。
【0142】
実施例14:DMTからTMCD含有ポリエステルへの変換
加熱マントル、蒸留塔、温度計付き蒸留ヘッド、ヒートテープで断熱された空気冷却器、および受けフラスコを装備した1000mLのRBフラスコに、上記の実施例からのDMT340gを投入した。DMT蒸留は、真空45torrおよび取り出し温度186℃で行った。DMT生成物を白色針状物として収集した(306.5g、GC純度99.9%)。
【0143】
TMCD含有ポリエステルを四連で調製した。典型的な手順を説明する。金属撹拌器、ガラスポリマーヘッド、空気冷却器、受けフラスコ、N注入口および真空を装備した500mLのRBフラスコに、59.13gのTMCDメタノール溶液(濃度38wt.%)を投入した。溶液を注意深く金属浴に浸漬させ、MeOHをゆっくりと沸騰して除去した。得られたTMCDを金属浴から取り出し、周囲温度まで冷却した。DMT(67.98g)およびCHDM(32.83g)をフラスコに添加した。FASCAT 4102触媒(125ppm)を最後に添加した。得られた混合物を220℃の金属浴に浸漬させ、15分間撹拌した。反応を50分かけて245℃まで徐々に加熱した。真空を3分かけて250torrまで低下させた。その後、温度を26分かけて277℃までさらに上昇させ、真空をゆっくりと1.5torrまで引いた。撹拌速度を徐々に低下させながら、混合物を277℃で37分間保持した。反応終了後、ポリマーを淡黄色透明固体として回収した。
【0144】
4つのポリマー生成物をすべて粉砕し、固有の粘度および色について試験した。その後、これらを合わせて乾燥させた。得られた混合物を、285℃でミニインジェクターを使用して色プラーク(3.175cm(1.25”)x3.175cm(1.25”)x0.3175cm(0.125”))に成形した。色プラークを、HunterLab UltraScan Pro分光光度計を使用してヘイズおよび色について分析した。色の決定値は、ポリマープラークで測定された値の平均である。これらは、CIE(国際照明委員会)(翻訳)のL表色系によって決定され、Lは明度座標を表し、aは赤/緑座標を表し、bは黄/青座標を表す。色値は、ASTM D 6290-98およびASTM E308-99に従い、HunterLab UltraScan Pro分光光度計からの測定値を使用して測定した。表11は、rDMT(リサイクルされたDMT)が、わずかにより高いIV、ならびに同等のヘイズおよび色データを有するTMCD含有ポリエステルをもたらしたことを示す。参考例14A~14Dは、上記の実施例から回収したDMTを使用したTMCD含有ポリエステルの4つの調製物および関連データである。参考例14E~14Hは、参考例14A~14Dについて上述したものと同様の方法で、バージンDMTを使用して四連でさらに調製した対照TMCD含有ポリエステルである。
【0145】
【表11】
【0146】
本開示はまた、以下の番号付けされた項に従って説明されてもよい。
項1.ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための方法であって、1種以上のポリエステルを含むポリエステル組成物を得るステップ;ポリエステル組成物を解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露して第1の混合物を用意するステップであり、第1の混合物が第1の液体成分および第1の固体成分を含み、第1の液体成分が1種以上の解重合生成物を含み、ポリエステル組成物の量に対する1種以上のグリコールの量の重量比が4:1~1:9であるステップ;第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離するステップであり、分離が50℃~150℃の温度で行われるステップ;ならびに第1の液体成分の少なくとも一部を、23℃~90℃の温度を含む条件下でアルコール組成物に曝露して第2の混合物を用意するステップであり、第2の混合物が第2の液体成分および第2の固体成分を含み、第2の固体成分が1種以上のジアルキルテレフタレートを含むステップを含む、方法。
【0147】
項2.第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離した後、第1の液体成分の少なくとも一部が、第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップで直接利用される、項1に記載の方法。
【0148】
項3.第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離した後、第1の液体成分の少なくとも一部が、第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップで利用される前に蒸留プロセスまたはさらなる分離プロセスに供されない、項1~2に記載の方法。
【0149】
項4.ポリエステル組成物が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)変性PET、イソフタル酸(IPA)変性PET、ジエチレングリコール(DEG)変性PET、ネオペンチルグリコール(NPG)変性PET、プロパンジオール(PDO)変性PET、ブタンジオール(BDO)変性PET、ヘキサンジオール(HDO)変性PET、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)変性PET、イソソルビド変性PET、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)変性PET、ポリ(エチレングリコール)(PEG)変性PET、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)含有コポリエステル、イソソルビド含有コポリエステル、またはこれらの組合せを含む、項1~3に記載の方法。
【0150】
項5.ポリエステル組成物が、0モル%~100モル%のCHDM、0モル%~100モル%のDEG、0モル%~100モル%のNPG、0モル%~100モル%のPDO、0モル%~100モル%のBDO、0モル%~100モル%のHDO、0モル%~100モル%のMPジオール、0モル%~100モル%のイソソルビド、0モル%~100モル%のPTMG、0モル%~100モル%のPEG、および0モル%~30モル%のイソフタル酸を含み、1種以上のポリエステル中のジオール等価物の合計が約100モル%であり、1種以上のポリエステル中の二酸等価物の合計が約100モル%である、項1~4に記載の方法。
【0151】
項6.ポリエステル組成物が、ASTM D2857-70に従って決定して約0.1dL/g~約1.2dL/gの固有粘度を有する、項1~5に記載の方法。
項7.ポリエステル組成物中に存在する1種以上のポリエステルがリサイクルされたポリエステルである、項1~6に記載の方法。
【0152】
項8.ポリエステル組成物が1種以上の異物を含み、1種以上の異物が、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、綿、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、スパンデックス、天然繊維、セルロースエステル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ナイロン、ポリ(乳酸)、ポリジメチルシロキサン、ポリシラン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、無機充填剤、色素、顔料、カラートナー、着色剤、可塑剤、接着剤、難燃剤、金属、アルミニウム、および鉄からなる群から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、項1~7に記載の方法。
【0153】
項9.1種以上の異物が、ポリエステル組成物中の1種以上のポリエステルの重量に対して0.01wt.%~50wt.%の量でポリエステル組成物中に存在する、項8に記載の方法。
【0154】
項10.第2の固体成分中の1種以上のジアルキルテレフタレートがジメチルテレフタレート(DMT)を含み、DMTが少なくとも90%の純度である、項1~9に記載の方法。
【0155】
項11.第2の固体成分が、1000ppm以下、もしくは500ppm以下の量のジメチルイソフタレート(DMI);1000ppm以下、もしくは500ppm以下の量のビスフェノールA(BPA);または両方をさらに含む、項1~10に記載の方法。
【0156】
項12.解重合条件が、かき混ぜられた反応器中0.5時間~10時間にわたって150℃~260℃の温度、および1気圧(atm)~15atmの絶対圧を含む、項1~11に記載の方法。
【0157】
項13.ポリエステル組成物を1種以上のグリコールに曝露するステップが1種以上の触媒の存在下で行われ、1種以上の触媒が、ポリエステル組成物の重量に対して0.1wt.%~10wt.%の量で存在する、項1~12に記載の方法。
【0158】
項14.1種以上の触媒が、LiCO、KCO、CaCO、NaCO、CsCO、ZrCO3、LiOH、NaOH、KOH、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、マグネシウムメトキシド(Mg(OMe)、カリウムt-ブトキシド、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、酢酸亜鉛(Zn(OAc))、酢酸マンガン(II)(Mn(OAc))、ハイドロタルサイト、ゼオライトおよび塩化リチウムからなる群から選択されるメンバーを含む、項13に記載の方法。
【0159】
項15.1種以上の触媒が、LiOH、NaOH、KOH、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、ZrCO、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、CsCO、エチレングリコールナトリウム塩、酢酸マンガン(II)(Mn(OAc))、ハイドロタルサイトおよびゼオライトからなる群から選択されるメンバーを含む、項13に記載の方法。
【0160】
項16.1種以上の触媒が、LiOH、NaOH、KOH、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、CsCO、エチレングリコールナトリウム塩、リチウムメトキシド(LiOMe)、ハイドロタルサイト、およびゼオライトからなる群から選択されるメンバーを含む、項13に記載の方法。
【0161】
項17.1種以上のグリコールが、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、プロパンジオール(PDO)、ブタンジオール(BDO)、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、またはそれらの組合せを含む、項1~16に記載の方法。
【0162】
項18.1種以上のグリコールが、0~100%のエチレングリコール(EG)、0~100%のジエチレングリコール(DEG)、0~100%のトリエチレングリコール(TEG)、0~100%のポリ(エチレングリコール)(PEG)、0~100%のネオペンチルグリコール(NPG)、0~100%のプロパンジオール(PDO)、0~100%のブタンジオール(BDO)、0~100%の2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、0~100%のポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、および0~50%のCHDMを含む、項1~17に記載の方法。
【0163】
項19.分離するステップが、濾過、遠心分離、沈降、沈殿、またはそれらの組合せを含む、項1~18に記載の方法。
項20.アルコール組成物がメタノールを含む、項1~19に記載の方法。
【0164】
項21.第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップにおいて、ポリエステル組成物の量に対するアルコール組成物の量の重量比が2:1~10:1である、項1~20に記載の方法。
【0165】
項22.第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップが、1種以上のアルコリシス触媒の存在下で行われる、項1~21に記載の方法。
項23.1種以上のアルコリシス触媒が、ポリエステル組成物の重量に対して0.1wt.%~20wt.%の量で存在する、項22に記載の方法。
【0166】
項24.1種以上のアルコリシス触媒が、KCO、NaCO、LiCO、CsCO;KOH、LiOH、NaOH;NaOMe、Mg(OMe)、KOMe、KOt-Bu、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、またはそれらの組合せを含む、項22~23に記載の方法。
【0167】
項25.1種以上のアルコリシス触媒が、KOH、NaOH、NaOMeまたはそれらの組合せを含み、1種以上のアルコリシス触媒が、固体形態、水、メタノール、もしくはエチレングリコール中の溶液形態、またはそれらの組合せである、項22~23に記載の方法。
【0168】
項26.第2の固体成分を第2の液体成分から分離するステップをさらに含む、項1~25に記載の方法。
項27.第2の液体成分が、1種以上のグリコールの少なくとも一部、アルコール組成物の少なくとも一部、ジエチレングリコール(DEG)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、またはそれらの組合せを含む、項1~26に記載の方法。
【0169】
項28.第2の液体成分から、1種以上のグリコールの少なくとも一部、アルコール組成物の少なくとも一部、ジエチレングリコール、または1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)のうちの1種以上を分離するステップをさらに含む、項26に記載の方法。
【0170】
項29.第2のポリエステル組成物を第2の液体成分の少なくとも一部に曝露することにより、第2のポリエステル組成物中の1種以上の第2のポリエステルの少なくとも一部を解重合させるステップをさらに含む、項1~28に記載の方法。
【0171】
項30.バッチ方法、半連続方法、または連続方法として実行される、項1~29に記載の方法。
項31.ポリエステル組成物を得るステップにおいて、ポリエステル組成物が固体形態、溶融形態、液体形態、または溶液形態である、項1~30に記載の方法。
【0172】
項32.1種以上の異物の少なくとも一部が、第1の混合物の第1の固体成分中に存在する、項8~9に記載の方法。
項33.1種以上の解重合生成物が、モノマー、オリゴマー、またはそれらの組合せを含む、項1~32に記載の方法。
【0173】
項34.オリゴマーが2~10の重合度を示す、項33に記載の方法。
項35.1種以上のグリコールがエチレングリコール(EG)を含み、ポリエステル組成物を1種以上のグリコールに曝露するステップで5wt.%未満のジエチレングリコール(DEG)が生成される、項1~34に記載の方法。
【0174】
項36.ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための方法であって、1種以上のポリエステルを含むポリエステル組成物を得るステップ;ポリエステル組成物を解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露して第1の混合物を用意するステップであり、第1の混合物が第1の液体成分および第1の固体成分を含み、第1の液体成分が1種以上の解重合生成物を含み、1種以上の解重合生成物が、モノマー、オリゴマー、またはそれらの組合せを含むステップ;第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離するステップであり、分離が150℃以下の温度で行われるステップ;ならびに第1の液体成分の少なくとも一部を、90℃以下の温度を含む条件下でアルコール組成物に曝露して第2の混合物を用意するステップであり、第2の混合物が第2の液体成分および第2の固体成分を含み、第2の固体成分が1種以上のジアルキルテレフタレートを含むステップを含む、方法。
【0175】
項37.第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離した後、第1の液体成分の少なくとも一部が、第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップで直接利用される、項36に記載の方法。
【0176】
項38.第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離した後、第1の液体成分の少なくとも一部が、第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップで利用される前に蒸留プロセスまたはさらなる分離プロセスに供されない、項36~37に記載の方法。
【0177】
項39.ポリエステル組成物が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)変性PET、イソフタル酸(IPA)変性PET、ジエチレングリコール(DEG)変性PET、ネオペンチルグリコール(NPG)変性PET、プロパンジオール(PDO)変性PET、ブタンジオール(BDO)変性PET、ヘキサンジオール(HDO)変性PET、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)変性PET、イソソルビド変性PET、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)変性PET、ポリ(エチレングリコール)(PEG)変性PET、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)含有コポリエステル、イソソルビド含有コポリエステル、またはこれらの組合せを含む、項36~38に記載の方法。
【0178】
項40.ポリエステル組成物が、0モル%~100モル%のCHDM、0モル%~100モル%のDEG、0モル%~100モル%のNPG、0モル%~100モル%のPDO、0モル%~100モル%のBDO、0モル%~100モル%のHDO、0モル%~100モル%のMPジオール、0モル%~100モル%のイソソルビド、0モル%~100モル%のPTMG、0モル%~100モル%のPEG、および0モル%~30モル%のイソフタル酸を含み、1種以上のポリエステル中のジオール等価物の合計が約100モル%であり、1種以上のポリエステル中の二酸等価物の合計が約100モル%である、項36~39に記載の方法。
【0179】
項41.ポリエステル組成物が、ASTM D2857-70に従って決定して約0.1dL/g~約1.2dL/gの固有粘度を有する、項36~40に記載の方法。
項42.ポリエステル組成物中に存在する1種以上のポリエステルがリサイクルされたポリエステルである、項36~41に記載の方法。
【0180】
項43.ポリエステル組成物が1種以上の異物を含み、1種以上の異物が、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、綿、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、スパンデックス、天然繊維、セルロースエステル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ナイロン、ポリ(乳酸)、ポリジメチルシロキサン、ポリシラン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、無機充填剤、色素、顔料、カラートナー、着色剤、可塑剤、接着剤、難燃剤、金属、アルミニウム、および鉄からなる群から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、項36~42に記載の方法。
【0181】
項44.1種以上の異物が、ポリエステル組成物中の1種以上のポリエステルの重量に対して0.01wt.%~50wt.%の量でポリエステル組成物中に存在する、項43に記載の方法。
【0182】
項45.第2の固体成分中の1種以上のジアルキルテレフタレートがジメチルテレフタレート(DMT)を含み、DMTが少なくとも90%の純度である、項36~44に記載の方法。
【0183】
項46.第2の固体成分が、1000ppm以下、もしくは500ppm以下の量のジメチルイソフタレート(DMI);1000ppm以下、もしくは500ppm以下の量のビスフェノールA(BPA);または両方をさらに含む、項36~45に記載の方法。
【0184】
項47.解重合条件が、かき混ぜられた反応器中0.5時間~10時間にわたって150℃~260℃の温度、および1気圧(atm)~15atmの絶対圧を含む、項36~46に記載の方法。
【0185】
項48.ポリエステル組成物を1種以上のグリコールに曝露するステップが1種以上の触媒の存在下で行われ、1種以上の触媒が、ポリエステル組成物の重量に対して0.1wt.%~10wt.%の量で存在する、項36~47に記載の方法。
【0186】
項49.1種以上の触媒が、LiCO、KCO、CaCO、NaCO、CsCO、ZrCO3、LiOH、NaOH、KOH、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、マグネシウムメトキシド(Mg(OMe)、カリウムt-ブトキシド、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、酢酸亜鉛(Zn(OAc))、酢酸マンガン(II)(Mn(OAc))、ハイドロタルサイト、ゼオライトおよび塩化リチウムからなる群から選択されるメンバーを含む、項48に記載の方法。
【0187】
項50.1種以上の触媒が、LiOH、NaOH、KOH、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、ZrCO、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、CsCO、エチレングリコールナトリウム塩、酢酸マンガン(II)(Mn(OAc))、ハイドロタルサイトおよびゼオライトからなる群から選択されるメンバーを含む、項48に記載の方法。
【0188】
項51.1種以上の触媒が、LiOH、NaOH、KOH、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、CsCO、エチレングリコールナトリウム塩、リチウムメトキシド(LiOMe)、ハイドロタルサイト、およびゼオライトからなる群から選択されるメンバーを含む、項48に記載の方法。
【0189】
項52.1種以上のグリコールが、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、プロパンジオール(PDO)、ブタンジオール(BDO)、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、またはそれらの組合せを含む、項36~51に記載の方法。
【0190】
項53.1種以上のグリコールが、0~100%のエチレングリコール(EG)、0~100%のジエチレングリコール(DEG)、0~100%のトリエチレングリコール(TEG)、0~100%のポリ(エチレングリコール)(PEG)、0~100%のネオペンチルグリコール(NPG)、0~100%のプロパンジオール(PDO)、0~100%のブタンジオール(BDO)、0~100%の2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、0~100%のポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、および0~50%のCHDMを含む、項36~52に記載の方法。
【0191】
項54.ポリエステル組成物の量に対する1種以上のグリコールの量の重量比が4:1~1:9である、項36~53に記載の方法。
項55.アルコール組成物がメタノールを含む、項36~54に記載の方法。
【0192】
項56.第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップにおいて、ポリエステル組成物の量に対するアルコール組成物の量の重量比が2:1~10:1である、項36~55に記載の方法。
【0193】
項57.第1の液体成分の少なくとも一部をアルコール組成物に曝露するステップが1種以上のアルコリシス触媒の存在下で行われる、項36~56に記載の方法。
項58.1種以上のアルコリシス触媒が、ポリエステル組成物の重量に対して0.1wt.%~20wt.%の量で存在する、項57に記載の方法。
【0194】
項59.1種以上のアルコリシス触媒が、KCO、NaCO、LiCO、CsCO;KOH、LiOH、NaOH;NaOMe、Mg(OMe)、KOMe、KOt-Bu、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、またはそれらの組合せを含む、項57~58に記載の方法。
【0195】
項60.1種以上のアルコリシス触媒が、KOH、NaOH、NaOMeまたはそれらの組合せを含み、1種以上のアルコリシス触媒が、固体形態、水、メタノール、もしくはエチレングリコール中の溶液形態、またはそれらの組合せである、項57~58に記載の方法。
【0196】
項61.第2の固体成分を第2の液体成分から分離するステップをさらに含む、項36~60に記載の方法。
項62.第2の液体成分が、1種以上のグリコールの少なくとも一部、アルコール組成物の少なくとも一部、ジエチレングリコール(DEG)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、またはそれらの組合せを含む、項36~61に記載の方法。
【0197】
項63.第2の液体成分から、1種以上のグリコールの少なくとも一部、アルコール組成物の少なくとも一部、ジエチレングリコール、または1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)のうちの1種以上を分離するステップをさらに含む、項62に記載の方法。
【0198】
項64.第2のポリエステル組成物を第2の液体成分の少なくとも一部に曝露することにより、第2のポリエステル組成物中の1種以上の第2のポリエステルの少なくとも一部を解重合させるステップをさらに含む、項36~63に記載の方法。
【0199】
項65.バッチ方法、半連続方法、または連続方法として実行される、項36~64に記載の方法。
項66.ポリエステル組成物を得るステップにおいて、ポリエステル組成物が固体形態、液体形態、または溶液形態である、項36~65に記載の方法。
【0200】
項67.1種以上の異物の少なくとも一部が、第1の混合物の第1の固体成分中に存在する、項43~44に記載の方法。
項68.オリゴマーが2~10の重合度を示す、項36~67に記載の方法。
【0201】
項69.1種以上のグリコールがエチレングリコール(EG)を含み、ポリエステル組成物を1種以上のグリコールに曝露するステップで5wt.%未満のジエチレングリコール(DEG)が生成される、項36~68に記載の方法。
【0202】
項70.ポリエステル組成物から1種以上のジアルキルテレフタレートを回収するための方法であって、(a)第1のポリエステル組成物を解重合条件下で1種以上のグリコールに曝露して第1の混合物を用意するステップであり、第1の混合物が第1の液体成分および第1の固体成分を含み、第1の液体成分が1種以上の解重合生成物を含むステップ;(b)第1の液体成分の少なくとも一部を、90℃以下の温度を含むアルコリシス条件下で第1のアルコール組成物に曝露して第2の混合物を用意するステップであり、第2の混合物が第2の液体成分および第2の固体成分を含み、第2の固体成分が1種以上のジアルキルテレフタレートを含むステップ;(c)第2の液体成分を蒸留条件に曝露して1種以上のリサイクルグリコールを用意するステップであり、1種以上のリサイクルグリコールが1種以上のグリコールの少なくとも一部を含むステップ;ならびに(d)第2のポリエステル組成物を解重合条件下で1種以上のリサイクルグリコールの少なくとも一部に曝露して第3の混合物を用意するステップであり、第3の混合物が第3の液体成分および第3の固体成分を含み、第3の液体成分が1種以上の解重合生成物を含むステップを含む、方法。
【0203】
項71.(e)第3の液体成分の少なくとも一部をアルコリシス条件下で第2のアルコール組成物に曝露して第4の混合物を用意するステップであって、第4の混合物が第4の液体成分および第4の固体成分を含み、第4の固体成分が1種以上のジアルキルテレフタレートを含むステップをさらに含む、項70に記載の方法。
【0204】
項72.第2の固体成分中の1種以上のジアルキルテレフタレートが少なくとも90%の純度のジメチルテレフタレート(DMT)を含み、第4の固体成分中の1種以上のジアルキルテレフタレートが少なくとも90%の純度のDMTを含む、項71に記載の方法。
【0205】
項73.蒸留条件が70℃~220℃の温度を含む、項70~72に記載の方法。
項74.蒸留条件が1Torr~800Torrの圧力を含む、項70~73に記載の方法。
【0206】
項75.ステップ(c)から得られる1種以上のリサイクルグリコールが蒸留ポット残渣中に存在する、項70~74に記載の方法。
項76.ステップ(b)の前に、第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離するステップをさらに含み、分離後、第1の液体成分の少なくとも一部が、第1の液体成分の少なくとも一部を第1のアルコール組成物に曝露するステップ(b)で直接利用される、項70~75に記載の方法。
【0207】
項77.ステップ(b)の前に、第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離するステップをさらに含み、分離後、第1の液体成分の少なくとも一部が、第1の液体成分の少なくとも一部を第1のアルコール組成物に曝露するステップ(b)で利用される前に蒸留プロセスまたはさらなる分離プロセスに供されない、項70~75に記載の方法。
【0208】
項78.第1のポリエステル組成物および第2のポリエステル組成物が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)変性PET、イソフタル酸(IPA)変性PET、ジエチレングリコール(DEG)変性PET、ネオペンチルグリコール(NPG)変性PET、プロパンジオール(PDO)変性PET、ブタンジオール(BDO)変性PET、ヘキサンジオール(HDO)変性PET、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)変性PET、イソソルビド変性PET、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)変性PET、ポリ(エチレングリコール)(PEG)変性PET、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)含有コポリエステル、イソソルビド含有コポリエステル、またはこれらの組合せを含む、項70~77に記載の方法。
【0209】
項79.第1のポリエステル組成物および第2のポリエステル組成物が、0モル%~100モル%のCHDM、0モル%~100モル%のDEG、0モル%~100モル%のNPG、0モル%~100モル%のPDO、0モル%~100モル%のBDO、0モル%~100モル%のHDO、0モル%~100モル%のMPジオール、0モル%~100モル%のイソソルビド、0モル%~100モル%のPTMG、0モル%~100モル%のPEG、および0モル%~30モル%のイソフタル酸をそれぞれ含み、第1のポリエステル組成物および第2のポリエステル組成物のそれぞれにおけるジオール等価物の合計が約100モル%であり、第1のポリエステル組成物および第2のポリエステル組成物のそれぞれにおける二酸等価物の合計が約100モル%である、項70~78に記載の方法。
【0210】
項80.第1のポリエステル組成物および第2のポリエステル組成物が、ASTM D2857-70に従って決定して約0.1dL/g~約1.2dL/gの固有粘度を有する、項70~79に記載の方法。
【0211】
項81.第1のポリエステル組成物、第2のポリエステル組成物、または両方に存在する1種以上のポリエステルがリサイクルされたポリエステルである、項70~80に記載の方法。
【0212】
項82.第1のポリエステル組成物、第2のポリエステル組成物、または両方が1種以上の異物を含み、1種以上の異物が、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、綿、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、スパンデックス、天然繊維、セルロースエステル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ナイロン、ポリ(乳酸)、ポリジメチルシロキサン、ポリシラン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、無機充填剤、色素、顔料、カラートナー、着色剤、可塑剤、接着剤、難燃剤、金属、アルミニウム、および鉄からなる群から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、項70~81に記載の方法。
【0213】
項83.1種以上の異物が、ポリエステル組成物中のポリエステルの重量に対して0.01wt.%~10wt.%の量で第1のポリエステル組成物、第2のポリエステル組成物または両方に存在する、項82に記載の方法。
【0214】
項84.第2の固体成分中の1種以上のジアルキルテレフタレートがジメチルテレフタレート(DMT)を含み、DMTが少なくとも90%の純度である、項70~83に記載の方法。
【0215】
項85.第2の固体成分が、1000ppm以下、もしくは500ppm以下の量のジメチルイソフタレート(DMI);1000ppm以下、もしくは500ppm以下の量のビスフェノールA(BPA);または両方をさらに含む、項70~84に記載の方法。
【0216】
項86.解重合条件が、かき混ぜられた反応器中0.5時間~10時間にわたって150℃~260℃の温度、および1気圧(atm)~15atmの絶対圧を含む、項70~85に記載の方法。
【0217】
項87.第1のポリエステル組成物を1種以上のグリコールに曝露するステップが1種以上の触媒の存在下で行われ、1種以上の触媒が、ポリエステル組成物の重量に対して0.1wt.%~10wt.%の量で存在する、項70~86に記載の方法。
【0218】
項88.1種以上の触媒が、LiCO、KCO、CaCO、NaCO、CsCO、ZrCO3、LiOH、NaOH、KOH、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、マグネシウムメトキシド(Mg(OMe)、カリウムt-ブトキシド、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、酢酸亜鉛(Zn(OAc))、酢酸マンガン(II)(Mn(OAc))、ハイドロタルサイト、ゼオライトおよび塩化リチウムからなる群から選択されるメンバーを含む、項87に記載の方法。
【0219】
項89.1種以上の触媒が、LiOH、NaOH、KOH、テトライソプロピルチタネート(TIPT)、ブチルスズトリス-2-エチルヘキサノエート(FASCAT 4102)、ZrCO、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、CsCO、エチレングリコールナトリウム塩、亜鉛アセチルアセトネート水和物(Zn(acac))、酢酸マンガン(II)(Mn(OAc))、ハイドロタルサイトおよびゼオライトからなる群から選択されるメンバーを含む、項87に記載の方法。
【0220】
項90.1種以上の触媒が、LiOH、NaOH、KOH、ナトリウムメトキシド(NaOMe)、リチウムメトキシド(LiOMe)、CsCO、エチレングリコールナトリウム塩、ハイドロタルサイトおよびゼオライトからなる群から選択されるメンバーを含む、項87に記載の方法。
【0221】
項91.1種以上のグリコールが、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、プロパンジオール(PDO)、ブタンジオール(BDO)、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、またはそれらの組合せを含む、項70~90に記載の方法。
【0222】
項92.1種以上のグリコールが、0~100%のエチレングリコール(EG)、0~100%のジエチレングリコール(DEG)、0~100%のトリエチレングリコール(TEG)、0~100%のポリ(エチレングリコール)(PEG)、0~100%のネオペンチルグリコール(NPG)、0~100%のプロパンジオール(PDO)、0~100%のブタンジオール(BDO)、0~100%の2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPジオール)、0~100%のポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMG)、および0~50%のCHDMを含む、項70~91に記載の方法。
【0223】
項93.第1のポリエステル組成物の量に対する1種以上のグリコールの量の重量比が3:1~1:9である、項70~92に記載の方法。
項94.第1のアルコール組成物がメタノールを含む、項70~93に記載の方法。
【0224】
項95.第1の液体成分の少なくとも一部を第1のアルコール組成物に曝露するステップ(b)において、第1のポリエステル組成物の量に対する第1のアルコール組成物の量の重量比が2:1~10:1である、項70~94に記載の方法。
【0225】
項96.第1の液体成分の少なくとも一部を第1のアルコール組成物に曝露するステップ(b)が、1種以上のアルコリシス触媒の存在下で行われる、項70~95に記載の方法。
【0226】
項97.1種以上のアルコリシス触媒が、第1のポリエステル組成物の重量に対して0.1wt.%~20wt.%の量で存在する、項96に記載の方法。
項98.1種以上のアルコリシス触媒が、KCO、NaCO、LiCO、CsCO;KOH、LiOH、NaOH;NaOMe、Mg(OMe)、KOMe、KOt-Bu、エチレングリコール一ナトリウム塩、エチレングリコール二ナトリウム塩、またはそれらの組合せを含む、項96~97に記載の方法。
【0227】
項99.1種以上のアルコリシス触媒が、KOH、NaOH、NaOMeまたはそれらの組合せを含み、1種以上のアルコリシス触媒が、固体形態、水、メタノール、もしくはエチレングリコール中の溶液形態、またはそれらの組合せである、項96~97に記載の方法。
【0228】
項100.ステップ(c)の前に、第2の固体成分を第2の液体成分から分離するステップをさらに含む、項70~99に記載の方法。
項101.第2の液体成分が、1種以上のグリコールの少なくとも一部、アルコール組成物の少なくとも一部、ジエチレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、またはそれらの組合せを含む、項70~100に記載の方法。
【0229】
項102.ステップ(b)の前に、第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離するステップをさらに含み、分離が50℃~150℃の温度で行われる、項70に記載の方法。
【0230】
項103.バッチ方法、半連続方法、または連続方法として実行される、項70~102に記載の方法。
項104.1種以上の異物の少なくとも一部が、第1の混合物の第1の固体成分中に存在する、項82~83に記載の方法。
【0231】
項105.1種以上の解重合生成物が、モノマー、オリゴマーまたはそれらの組合せを含む、項70~104に記載の方法。
項106.オリゴマーが2~10の重合度を示す、項105に記載の方法。
【0232】
項107.1種以上のグリコールがエチレングリコール(EG)を含み、第1のポリエステル組成物を1種以上のグリコールに曝露するステップ(a)で5wt.%未満のジエチレングリコール(DEG)が生成される、項70~106に記載の方法。
【0233】
項108.1種以上の触媒がステップ(a)の少なくとも一部の間に添加され、ステップ(d)の間には追加の触媒が添加されない、項87に記載の方法。
項109.ステップ(b)の前に、第1の液体成分の少なくとも一部を第1の固体成分から分離するステップをさらに含む、項70~108に記載の方法。
【0234】
本開示は、特にその特定の態様を参照して詳細に説明されたが、本開示の精神および範囲内で変形および修正がなされてもよいことが理解される。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】