(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】自動注射器
(51)【国際特許分類】
A61M 5/20 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
A61M5/20 572
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525070
(86)(22)【出願日】2022-10-26
(85)【翻訳文提出日】2024-06-18
(86)【国際出願番号】 EP2022080000
(87)【国際公開番号】W WO2023073056
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2022-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508105773
【氏名又は名称】メドミックス スウィツァランド アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】マーシュ, ウィリアム ジェフリー アーサー
(72)【発明者】
【氏名】モリス, アンソニー ポール
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ, マシュー メレディス
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ, アレッド メレディッド
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD07
4C066EE14
4C066FF05
4C066HH12
4C066NN04
(57)【要約】
本発明は、自動注射器(10)に関し、自動注射器は、ハウジング(12)と、格納段階と投与段階とロックアウト段階との間で移動するためにハウジング内で軸線方向移動可能に装着される針ガードであって、格納段階と投与段階とロックアウト段階とでは針ガードがハウジングに対して異なる軸線方向位置を取り、針ガードが投与段階とロックアウト段階との間で近位方向に軸線方向移動するように構成された針ガード(18)と、を備える。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動注射器(10)であって、
ハウジング(12)と、
前記ハウジング(12)内に装着され、前記ハウジング(12)に対して固定されたプレフィルドシリンジ(16)と、
格納段階と、投与段階と、ロックアウト段階との間で移動するために前記ハウジング(12)内で軸線方向に移動可能に装着される針ガード(18)であって、前記格納段階と、前記投与段階と、前記ロックアウト段階とでは、前記針ガード(18)が前記ハウジング(12)に対して異なる軸線方向位置を取り、前記針ガード(18)が1つまたは複数のクリップアーム(184)を備え、前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が、前記格納段階において前記自動注射器(10)の前記ハウジング(12)内の対応する切欠き(174、174’)に係合するように構成された、針ガード(18)と、
前記ハウジング(12)に対して付勢されたドライブシャーシ(24)であって、さらに前記ハウジング(12)に対して固定され、前記自動注射器(10)の格納段階において前記ハウジング(12)に対して移動し、投与の間前記プレフィルドシリンジ(16)を軸線方向に移動させかつ前記プレフィルドシリンジ(16)に対して作用するように構成され、1つまたは複数のトリガアーム(36)を備える、ドライブシャーシ(24)と、を備え、
前記針ガード(18)を前記投与段階と前記ロックアウト段階との間で近位方向に移動させる際、前記1つまたは複数のトリガアーム(36)のうちそれぞれ1つが、前記針ガード(18)の1つまたは複数のクリップアーム(174、174’)のうちそれぞれ1つに係合するように構成され、
前記自動注射器(10)の前記投与段階から前記ロックアウト段階へと遷移する際に、前記針ガード(18)を解除する間、前記ドライブシャーシ(24)は、前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が前記ハウジング(12)に係合するのを防ぐように構成された、
自動注射器(10)。
【請求項2】
前記針ガード(18)と前記ハウジング(12)との間に配置されたロックアウトばね(76)をさらに備え、任意選択的に、
前記針ガード(18)が、前記格納段階と前記投与段階との間で移動する際に前記ロックアウトばね(76)を圧縮するように構成され、前記針ガード(18)が、前記投与段階と前記ロックアウト段階との間で前記ロックアウトばね(76)を弛緩させることによって移動するように構成された、
請求項1に記載の自動注射器(10)。
【請求項3】
前記針ガード(18)が前記ドライブシャーシ(24)に向かって軸線方向移動することで、前記自動注射器(10)を作動させる際に、前記ハウジング(12)に対する前記ドライブシャーシ(24)の固定を解除する、
請求項1または2に記載の自動注射器(10)。
【請求項4】
解除機構(40)が、前記ドライブシャーシ(24)に配置された前記1つまたは複数のトリガアーム(36)を備え、前記1つまたは複数のトリガアーム(36)が、前記ハウジング(12)に配置されたそれぞれの停止機構(54)と協働し、プランジャアーム(142)が、前記針ガード(18)が遠位方向に軸線方向移動する際に前記1つまたは複数のトリガアーム(36)を偏向させるように構成された、
請求項1から3のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項5】
前記1つまたは複数のクリップアーム(184)がそれぞれ端部にブロックを備え、前記ブロックが、前記ロックアウト段階において、前記自動注射器(10)の前記ハウジング(12)にある前記切欠き(174、174’)のロックアウト表面に係合するように構成された、
請求項1から4のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項6】
前記切欠き(174、174’)がそれぞれ少なくともほぼL字形であり、ロックアウト表面がL字形の前記切欠き(174、174’)の短いリムに配置される、
請求項1から5のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項7】
前記ロックアウト表面が前記L字形の切欠き(174、174’)の長いリムに対してある角度で配置される、請求項6に記載の自動注射器(10)。
【請求項8】
前記L字形の切欠き(174、174’)の前記短いリムおよび前記長いリムが、互いに対してある角度で配置され、前記角度が、10~120°、特に20~80°の範囲内で選択される、請求項6および請求項7に記載の自動注射器(10)。
【請求項9】
前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が前記針ガード(18)から近位方向に延在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項10】
前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が、前記針ガード(18)のプランジャアーム(142)から近位方向に延在する、請求項1から9のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項11】
前記針ガード(18)が、前記自動注射器(10)の解除機構(40)を作動させるプランジャアーム(142)を備え、
前記解除機構(40)が、前記自動注射器の前記ハウジング(12)と前記ドライブシャーシ(24)との間に配置される、
請求項1から10のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項12】
前記針ガード(18)が近位端(92)にスリーブ(230)を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項13】
前記針ガード(18)が、それぞれ少なくともほぼT字形の設計のものであり、プランジャアーム(142)が、前記スリーブ(230)の近位端(92)から遠位端まで前記自動注射器(10)の軸線方向(A)に平行に配置される、請求項12に記載の自動注射器。
【請求項14】
前記スリーブ(230)が、前記スリーブ(230)の近位端(92)から遠位端まで前記自動注射器(10)の軸線方向(A)に平行に延在する1つまたは複数の伸張スロット(232)を備える、請求項12または請求項13に記載の自動注射器。
【請求項15】
前記ハウジング(12)が内側本体(80)と外側本体(82)とを備え、前記切欠き(174、174’)が前記内側本体(180)に配置される、請求項1から14のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項16】
自動注射器(10)であって、
ハウジング(12)と、
前記ハウジング(12)内に装着され、前記ハウジング(12)に対して固定されたプレフィルドシリンジ(16)と、
格納段階と、投与段階と、ロックアウト段階との間で移動するために前記ハウジング(12)内で軸線方向に移動可能に装着される針ガード(18)であって、前記格納段階と、前記投与段階と、前記ロックアウト段階とでは、前記針ガード(18)が前記ハウジング(12)に対して異なる軸線方向位置を取り、前記針ガード(18)が1つまたは複数のクリップアーム(184)を備え、前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が、前記格納段階において前記自動注射器(10)の前記ハウジング(12)内の対応する切欠き(174、174’)に係合するように構成された、針ガード(18)と、
前記ハウジング(12)に対して付勢されたドライブシャーシ(24)であって、さらに前記ハウジング(12)に対して固定され、前記自動注射器(10)の格納段階において前記ハウジング(12)に対して移動し、投与の間前記プレフィルドシリンジ(16)を軸線方向に移動させかつ前記プレフィルドシリンジ(16)に対して作用するように構成された、ドライブシャーシ(24)と、を備え、
前記針ガード(18)が、前記格納段階と前記投与段階との間で遠位方向に軸線方向移動するように構成され、
前記針ガード(18)が、前記投与段階と前記ロックアウト段階との間で近位方向に軸線方向移動するように構成され、
前記針ガード(18)が、前記自動注射器(10)の解除機構(40)を作動させるプランジャアーム(142)を備え、
前記解除機構(40)が、前記自動注射器の前記ハウジング(12)と前記ドライブシャーシ(24)との間に配置される、
自動注射器(10)。
【請求項17】
前記針ガード(18)と前記ハウジング(12)との間に配置されたロックアウトばね(76)をさらに備え、任意選択的に、
前記針ガード(18)が、前記格納段階と前記投与段階との間で移動する際に前記ロックアウトばね(76)を圧縮するように構成され、前記針ガード(18)が、前記投与段階と前記ロックアウト段階との間で前記ロックアウトばね(76)を弛緩させることによって移動するように構成された、
請求項16に記載の自動注射器(10)。
【請求項18】
前記針ガード(18)が前記ドライブシャーシ(24)に向かって軸線方向移動することで、前記自動注射器(10)を作動させる際に、前記ハウジング(12)に対する前記ドライブシャーシ(24)の固定を解除する、
請求項1から17のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項19】
前記解除機構(40)が、前記ドライブシャーシ(24)に配置された1つまたは複数のトリガアーム(36)を備え、前記1つまたは複数のトリガアーム(36)が、前記ハウジング(12)に配置されたそれぞれの停止機構(54)と協働し、前記プランジャアーム(142)が、前記針ガード(18)が遠位方向に軸線方向移動する際に前記1つまたは複数のトリガアーム(36)を偏向させるように構成された、
請求項1から18のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項20】
前記1つまたは複数のクリップアーム(184)がそれぞれ端部にブロックを備え、前記ブロックが、前記ロックアウト段階において、前記自動注射器(10)の前記ハウジング(12)にある前記切欠き(174、174’)のロックアウト表面に係合するように構成された、
請求項1から19のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項21】
前記切欠き(174、174’)がそれぞれ少なくともほぼL字形であり、前記ロックアウト表面が前記L字形の切欠き(174、174’)の短いリムに配置される、
請求項1から20のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項22】
前記ロックアウト表面が前記L字形の切欠き(174、174’)の長いリムに対してある角度で配置される、請求項21に記載の自動注射器(10)。
【請求項23】
前記L字形の切欠き(174、174’)の前記短いリムおよび前記長いリムが、互いに対してある角度で配置され、前記角度が、10~120°、特に20~80°の範囲内で選択される、請求項21および請求項22に記載の自動注射器(10)。
【請求項24】
前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が前記針ガード(18)から近位方向に延在する、請求項1から23のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項25】
前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が、前記針ガード(18)の前記プランジャアーム(142)から近位方向に延在する、請求項1から24のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項26】
前記針ガード(18)を前記投与段階と前記ロックアウト段階との間で前記近位方向に移動させる際、前記1つまたは複数のトリガアーム(36)のうちそれぞれ1つが、前記1つまたは複数のクリップアーム(174、174’)のうちそれぞれ1つに係合するように構成された、請求項18から25のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項27】
前記針ガード(18)が近位端(92)にスリーブ(230)を備える、請求項1から26のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項28】
前記針ガード(18)が、それぞれ少なくともほぼT字形の設計のものであり、前記プランジャアーム(142)が、前記スリーブ(230)の近位端(92)から遠位端まで前記自動注射器(10)の軸線方向(A)に平行に配置される、請求項27に記載の自動注射器。
【請求項29】
前記スリーブ(230)が、前記スリーブ(230)の近位端(92)から遠位端まで前記自動注射器(10)の軸線方向(A)に平行に延在する1つまたは複数の伸張スロット(232)を備える、請求項27または請求項28に記載の自動注射器。
【請求項30】
自動注射器(10)であって、
ハウジング(12)と、
前記ハウジング(12)内に装着され、前記ハウジング(12)に対して固定されたプレフィルドシリンジ(16)と、
格納段階と、投与段階と、ロックアウト段階との間で移動するため前記ハウジング(12)内で軸線方向に移動可能に装着される針ガード(18)であって、前記格納段階と、前記投与段階と、前記ロックアウト段階とでは、前記針ガード(18)が前記ハウジング(12)に対して異なる軸線方向位置を取り、前記針ガード(18)が1つまたは複数のクリップアーム(184)を備え、前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が、前記格納段階において前記自動注射器(10)の前記ハウジング(12)内の対応する切欠き(174、174’)に係合するように構成された、針ガード(18)と、
前記ハウジング(12)に対して付勢されたドライブシャーシ(24)であって、さらに前記ハウジング(12)に対して固定され、前記自動注射器(10)の格納段階において前記ハウジング(12)に対して移動し、投与の間、前記プレフィルドシリンジ(16)を軸線方向に移動させかつ前記プレフィルドシリンジ(16)に対して作用するように構成された、ドライブシャーシ(24)と、を備え、
前記針ガード(18)が、前記格納段階と前記投与段階との間で遠位方向に軸線方向移動するように構成され、
前記針ガード(18)が、前記投与段階と前記ロックアウト段階との間で近位方向に軸線方向移動するように構成され、
前記針ガード(18)が、前記自動注射器(10)の解除機構(40)を作動させるプランジャアーム(142)を備え、
前記解除機構(40)が、前記自動注射器の前記ハウジング(12)と前記ドライブシャーシ(24)との間に配置される、
自動注射器(10)。
【請求項31】
前記針ガード(18)と前記ハウジング(12)との間に配置されたロックアウトばね(76)をさらに備え、任意選択的に、
前記針ガード(18)が、前記格納段階と前記投与段階との間で移動する際に前記ロックアウトばね(76)を圧縮するように構成され、前記針ガード(18)が、前記投与段階と前記ロックアウト段階との間で前記ロックアウトばね(76)を弛緩させることによって移動するように構成された、
請求項30に記載の自動注射器(10)。
【請求項32】
前記針ガード(18)が前記ドライブシャーシ(24)に向かって軸線方向移動することで、前記自動注射器(10)を作動させる際に、前記ハウジング(12)に対する前記ドライブシャーシ(24)の固定を解除する、
請求項30または31に記載の自動注射器(10)。
【請求項33】
前記解除機構(40)が、前記ドライブシャーシ(24)に配置された1つまたは複数のトリガアーム(36)を備え、前記1つまたは複数のトリガアーム(36)が、前記ハウジング(12)に配置されたそれぞれの停止機構(54)と協働し、前記プランジャアーム(142)が、前記針ガード(18)が遠位方向に軸線方向移動する際に前記1つまたは複数のトリガアーム(36)を偏向させるように構成された、
請求項30から32のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項34】
前記1つまたは複数のクリップアーム(184)がそれぞれ端部にブロックを備え、前記ブロックが、前記ロックアウト段階において、前記自動注射器(10)の前記ハウジング(12)にある前記切欠き(174、174’)のロックアウト表面に係合するように構成された、
請求項30から33のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項35】
前記切欠き(174、174’)が、それぞれ少なくともほぼL字形であり、ロックアウト表面が、L字形の前記切欠き(174、174’)の短いリムに配置される、
請求項30から34のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項36】
ロックアウト表面が前記L字形の切欠き(174、174’)の長いリムに対してある角度で配置される、請求項35に記載の自動注射器(10)。
【請求項37】
前記L字形の切欠き(174、174’)の前記短いリムおよび前記長いリムが、互いに対してある角度で配置され、前記角度が、10~120°、特に20~80°の範囲内で選択される、請求項35および請求項36に記載の自動注射器(10)。
【請求項38】
前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が前記針ガード(18)から近位方向に延在する、請求項1から37のいずれか一項に記載の自動注射器(10)。
【請求項39】
前記1つまたは複数のクリップアーム(184)が、前記針ガード(18)の前記プランジャアーム(142)から近位方向に延在する、請求項1から38のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項40】
前記針ガード(18)を前記投与段階と前記ロックアウト段階との間で前記近位方向に移動させる際、前記1つまたは複数のトリガアーム(36)のうちそれぞれ1つが、前記1つまたは複数のクリップアーム(174、174’)のうちそれぞれ1つに係合するように構成された、請求項33から39のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項41】
前記針ガード(18)が近位端(92)にスリーブ(230)を備える、請求項1から40のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項42】
前記針ガード(18)が、それぞれ少なくともほぼT字形の設計のものであり、前記プランジャアーム(142)が、前記スリーブ(230)の近位端(92)から遠位端まで前記自動注射器(10)の軸線方向(A)に平行に配置される、請求項41に記載の自動注射器。
【請求項43】
前記スリーブ(230)が、前記スリーブ(230)の近位端(92)から遠位端まで前記自動注射器(10)の軸線方向(A)に平行に延在する1つまたは複数の伸張スロット(232)を備える、請求項41または請求項42に記載の自動注射器。
【請求項44】
前記ハウジング(12)が内側本体(80)と外側本体(82)とを備え、前記切欠き(174、174’)が前記内側本体(180)に配置される、請求項1から43のいずれか一項に記載の自動注射器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動注射器に関し、自動注射器は、ハウジングと、格納段階と、投与段階と、ロックアウト段階との間で移動するためにハウジング内で軸線方向移動可能に装着される針ガードであって、格納段階と、投与段階と、ロックアウト段階とでは、針ガードがハウジングに対して異なる軸線方向位置を取り、針ガードが投与段階とロックアウト段階との間で近位方向に軸線方向移動するように構成された針ガードと、を備える。
【0002】
自動注射器は、一般的に、薬剤をプレフィルドシリンジから投与するように構成された、使い捨てデバイスである。かかるデバイスは、単回使用向けであり、患者による投与(即ち、自己投与)または介護者による投与向けのものである。使用の時点で、ユーザは、保護キャップを自動注射器の近位端から取り外し、自動注射器を注射部位(一般的に、大腿または腹部の皮膚)に位置付け、自動注射器を軸線方向で近位方向に押して、皮膚へのプレフィルドシリンジの針の針挿入を達成し、投与を開始する。
【0003】
本発明の1つの課題は、最新技術のものと比較して、非常に少数の低コスト構成要素から、非常に単純なプロセスで形成された自動注射器を利用可能にすることである。本発明のさらなる課題は、できるだけコンパクトな設計を利用可能にすることである。
【0004】
この課題は、請求項1の発明の主題を含む自動注射器によって満たされる。
【0005】
かかる自動注射器は、ハウジングと、ハウジング内に装着され、ハウジングに対して固定されたプレフィルドシリンジと、格納段階と、投与段階と、ロックアウト段階との間で移動するためのハウジング内で軸線方向移動可能に装着される針ガードであって、格納段階と、投与段階と、ロックアウト段階とでは、針ガードがハウジングに対して異なる軸線方向位置を取り、針ガードが1つまたは複数のクリップアームを備え、1つまたは複数のクリップアームが、格納段階において自動注射器のハウジング内の対応する切欠きに係合するように構成された、針ガードと、上記ハウジングに対して付勢されたドライブシャーシであって、さらにハウジングに対して固定され、自動注射器の格納段階においてハウジングに対して移動し、投与の間、上記プレフィルドシリンジを軸線方向移動させかつ上記プレフィルドシリンジに対して作用するように構成され、1つまたは複数のトリガアームを備える、ドライブシャーシと、を備え、針ガードが、格納段階と投与段階との間で遠位方向に軸線方向移動するように構成され、また針ガードが、投与段階とロックアウト段階との間で近位方向に軸線方向移動するように構成され、針ガードを投与段階とロックアウト段階との間で近位方向に移動させる際、1つまたは複数のトリガアームのうちそれぞれ1つが、針ガードの1つまたは複数のクリップアームのうちそれぞれ1つに係合するように構成される。
【0006】
トリガアームは、クリップアームをハウジングに向かって付勢するように構成され、それによって、投与の終了時にクリップアームが切欠きに係合して、薬剤の投与が行われた後に針ガードをハウジングに対して固定することを担保してもよい。
【0007】
このようにして、ドライブシャーシは、自動注射器の投与段階からロックアウト段階へと遷移する際に、針ガードを解除する間、1つまたは複数のクリップアームがハウジングに係合するのを防ぐように構成される。
【0008】
これに関連して、針ガードは、ロックアウト段階にあるときの方が格納段階にあるときよりも、ハウジングからさらに突出してもよいことに注目すべきである。このようにして、自動注射器の使用後、プレフィルドシリンジの針を、針ガードによって完全に取り囲むことができて、誤穿刺に対するより良好な保護につながる。
【0009】
単回使用の自動注射器は使い捨ての性質であるため、このようにして、自動注射器の複雑性、材料使用、パッケージサイズ、および組立ての複雑性を最小限に抑える(これはすべて、コストおよび環境影響を低減する傾向があるため)ことが有利であるとみなされ、これは、本明細書に提示する自動注射器によって、具体的には、ハウジングに係合することができ、様々な使用段階でハウジングから係脱することができるメカニズムを、針ガードに提供することによって達成される。
【0010】
かかる装置はまた、針ガードがデバイスと関連付けられたいくつかの機能を有し、それによって必要とされる部品の数の低減に、またしたがって使用される原材料の量の低減につながるので、デバイスのサイズの低減につながる。
【0011】
さらに、使用される部品がより少ないので、機器を製造するコストを低減し、組立てプロセスを単純化することができる。
【0012】
また、より小さいデバイスは、低温が必要な場合は特に高価であり得る、搬送および保管に必要な体積の低減につながる。また、これによって、かかる自動注射器と関連付けられたカーボンフットプリントが低減される。
【0013】
これに関連して、ドライブシャーシは、それ自体が知られているやり方でプレフィルドシリンジのプランジャを引っ張ることによって自動注射器を作動したときに、ハウジング内に配置されたプレフィルドシリンジに格納された薬剤をプレフィルドシリンジから送り出すために、ハウジング内で直線で移動するように構成されてもよい構成要素であることに注目すべきである。
【0014】
針ガードに、自動注射器の解除機構を作動させるプランジャアームを設けることによって、自動注射器のよりコンパクトな設計が可能になる。さらに、かかるプランジャアームは、できるだけ単純な形で、自動注射器をトリガするのを信頼性高く支援することができる。
【0015】
また、解除機構を自動注射器のハウジングとドライブシャーシとの間に配置することで、自動注射器のより一層コンパクトな設計を達成できることが担保される。
【0016】
これに関連して、格納段階およびロックアウト段階における針ガードの軸線方向位置は、同じ軸線方向位置であることができ、または異なる軸線方向位置であることができることにさらに注目すべきである。
【0017】
自動注射器はさらに、針ガードとハウジングとの間に配置されたロックアウトばねを備えてもよい。かかるロックアウトばねは、様々な使用段階の間で、針ガードをハウジングに対して移動させるのを支援する。
【0018】
針ガードは、格納段階と投与段階との間で移動する際にロックアウトばねを圧縮するように構成されてもよく、針ガードは、投与段階とロックアウト段階との間でロックアウトばねを弛緩させることによって移動するように構成されてもよい。
【0019】
例えば、2つ以上のクリップアームが設けられてもよく、各クリップアームは針ガードの両側にそれぞれ配置され、ロックアウトばねが2つ以上のクリップアームの間に配置される。このようにして、できるだけコンパクトなアセンブリを形成することができる。
【0020】
針ガードは、ハウジングに向かって突出する突出部を含んでよく、ロックアウトばねは突出部に配置される。かかる突出部を使用することで、ロックアウトばねの誘導を支援する。突出部は、ロックアウトばねの移動範囲が自動注射器内に事前に規定されるようにして、ハウジングのアパーチャと協働してもよい。かかる突出部がアパーチャと協働することで、ロックアウトばねの径方向および/または横断方向の変位も防ぎ、即ち座屈を防いで、より信頼性の高い自動注射器につながる。
【0021】
針ガードがドライブシャーシに向かって軸線方向移動することで、自動注射器を作動させる際に、ハウジングに対するドライブシャーシの固定を解除してもよい。プランジャアームは、自動注射器のトリガとして信頼性高く使用されてもよい。
【0022】
解除機構は、ドライブシャーシに配置された1つまたは複数のトリガアームを備えてもよく、1つまたは複数のトリガアームは、ハウジングに配置されたそれぞれの停止機構と協働し、プランジャアームは、針ガードが遠位方向に軸線方向移動する際に1つまたは複数のトリガアームを偏向させるように構成される。かかる解除機構は使用が簡単であり、自動注射器のコンパクトな設計が可能になる。
【0023】
針ガードは、1つまたは複数のスナップ嵌め接続を介してキャップと協働するように構成されてもよく、任意選択的に、各スナップ嵌め接続は、対応するスナップ嵌めエリアと協働する突起縁部を備え、ハウジングの内表面は1つまたは複数の溝を備え、上記突起縁部のうち1つまたは複数は、針ガードが軸線方向移動する際に1つまたは複数の溝内でハウジングに対して軸線方向に移動することができる。かかるキャップは、格納段階において自動注射器が誤って作動させるのを保護し、またユーザがその針に誤って接触するのを防ぐ。
【0024】
1つまたは複数のクリップアームはそれぞれ端部にブロックを備えてもよく、ブロックは、ロックアウト段階において、自動注射器のハウジングにある切欠きのロックアウト表面に係合するように構成される。かかるブロックは、それぞれ突出部の突起などであり、クリップアームがハウジングの部品に係合して針ガードをクリップ留めすること、即ち、薬剤が投与された後に針ガードを所定位置に留めることを可能にする。
【0025】
切欠きは、それぞれ少なくともほぼL字形であってもよく、ロックアウト表面は、L字形の切欠きの短いリムに配置される。このようにして、製造が簡単なクリップアームの係合領域を形成することができる。
【0026】
ロックアウト表面は、L字形の切欠きの長いリムに対してある角度で配置されてもよい。このようにして、ロックアウト段階にあるクリップアームとのみ相互作用する、切欠きの表面を提供することができる。
【0027】
L字形の切欠きの短いリムおよび長いリムは、互いに対してある角度で配置されてもよく、角度は、10~120°、特に20~80°の範囲で選択される。このようにして、クリップアームが容易にロックアウト段階を外れるおそれがないことを担保することができる。
【0028】
1つまたは複数のクリップアームは、針ガードから近位方向に延在してもよい。これは、できるだけコンパクトな自動注射器を形成するのを支援する。
【0029】
1つまたは複数のクリップアームは、針ガードのプランジャアームから近位方向に延在してもよい。これにより、針ガードの、またしたがって自動注射器の、さらに一層コンパクトな設計が担保される。
【0030】
針ガードは、自動注射器の解除機構を作動させるプランジャアームを備えてもよく、解除機構は、自動注射器のハウジングとドライブシャーシとの間に配置されてもよい。
【0031】
針ガードはその近位端にスリーブを備えてもよい。かかるスリーブは、ユーザを無用な穿刺から保護するために、格納段階およびロックアウト段階において自動注射器の針を覆うように構成することができる。
【0032】
針ガードは、それぞれT字形であってもよい、少なくともほぼT字形の設計のものであってもよく、そのため、プランジャアームは、上記スリーブの近位端から遠位端まで自動注射器の軸線方向に平行に配置される。かかる設計により、自動注射器のよりコンパクトなアセンブリが可能になる。
【0033】
スリーブは、上記スリーブの近位端から遠位端まで自動注射器の軸線方向に平行に延在する、1つまたは複数の伸張スロットを備えてもよい。かかるスロットは、有利には、異なる段階の間で針ガードを誘導して、自動注射器の円滑な動作を担保するのに使用することができる。
【0034】
ハウジングは、内側本体と外側本体とを備えてもよく、切欠きは内側本体に配置される。かかる二部分のハウジングは製造がより簡単であり、したがって、かかる自動注射器の製造コストが低減される。
【0035】
本発明について、図面および例としての提出図面を参照して以下に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】a)格納段階にある自動注射器を示す側面図、およびb)格納段階にある
図1aの自動注射器のさらなる側面図である。
【
図2】a)投与段階にある
図1aの自動注射器を示す側面図、およびb)投与段階にある
図1aの自動注射器を示すさらなる側面図である。
【
図3】自動注射器のためのドライブシャーシを示す側面図である。
【
図4a】格納段階にある
図1aの自動注射器を示す図である。
【
図4b】投与段階の直前の作動段階にある
図1aの自動注射器を示す図である。
【
図4c】ロックアウト段階にある
図1aの自動注射器を示す図である。
【
図5b】自動注射器の針ガード端部における
図5aのキャップが設置される領域の自動注射器を示す断面図である。
【
図6】自動注射器の針ガード端部に設置されたキャップを示す自動注射器の部分断面図である。
【
図7a-c】自動注射器を作動させる際の自動注射器の解除機構の構成要素が見えるようにハウジングの一部が取り除かれた、自動注射器を示す部分断面図である。
【
図8a-c】
図7の自動注射器の解除機構を示す詳細図である。
【
図9a-c】
図8の解除機構をそれぞれ示す正面図、側面図、および上面図である。
【
図10】a)格納段階におけるハウジングに対する自動注射器の針ガードの位置を示す図、およびb)ロックアウト段階におけるハウジングに対する自動注射器の針ガードの位置を示す図である。
【
図11】a)投薬終了時の投与段階にある自動注射器の可聴フィードバック部材を示す部分断面図、b)投薬終了時の投与段階にある自動注射器の可聴フィードバック部材を示す拡大図である。
【
図12a-f】自動注射器のキャップの一例を示す様々な図である。
【
図13a-j】自動注射器の外側本体の一例を示す様々な図である。
【
図14a-j】自動注射器の内側本体の一例を示す様々な図である。
【
図15a-j】自動注射器の針ガードの一例を示す様々な図である。
【
図16a-k】自動注射器の針シールドの一例を示す様々な図である。
【
図17a-l】自動注射器のドライブシャーシの一例を示す様々な図である。
【
図18a-c】異なる使用段階における針ガードおよび外側本体のさらなる例を示す様々な図である。
【
図18d-e】異なる使用段階における針ガードおよび外側本体のさらなる例を示す様々な図である。
【
図18f】曲線下の面積が吸収されたエネルギーを表すグラフ(両方の面積は、したがってエネルギー吸収は同じであるが、ピーク力は大きく異なる)である。
【
図21】さらなる種類の自動注射器の構成要素を示す分解組立図である。
【
図23】
図21の自動注射器のドライブシャーシを示す斜視図である。
【
図27a-d】さらなる種類のキャップを示す様々な図である。
【
図28a-c】格納段階にある
図21の自動注射器を示す様々な図である。
【
図29a-b】自動注射器の作動時における
図21の自動注射器を示す図である。
【
図30a-i】自動注射器の作動後の投与段階中における
図21の自動注射器を示す図である。
【
図31】ロックアウト段階における
図21の自動注射器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下の方向に関する言及は、図面に関連して成されるものであり、見る位置が変われば当然変動し得るものである。さらに、同様の部分、または同様の機能を有する部分は、以下において同じ外見および/または参照番号を使用して言及される。
【0038】
図1aおよび
図1bは、自動注射器10の側面図を示している。自動注射器10は、薬剤Mの一回量を投与する目的に役立つ医療機器である。自動注射器10は、医療スタッフによってだけでなく、患者自身が薬剤Mを投与するのにも使用することができる。
【0039】
自動注射器10は、シリンジ窓14(
図1aを参照)が存在するハウジング12を有する。プレフィルドシリンジ16は、ハウジング12内に配置され、シリンジ窓14を介して見える。プレフィルドシリンジ16には薬剤Mが充填されている。
【0040】
針ガード18(例えば、
図2aを参照)は、自動注射器10の近位端28に配置される。針ガード18は、自動注射器の使用前および使用後、即ち自動注射器10の格納段階およびロックアウト段階において、患者を針34(例えば、
図3bを参照)から保護する機能を有する。
【0041】
これに関連して、近位および遠位という用語は、患者に対する針34の位置を指し、近位は患者の身体の主な質量に最も近いことを意味し、遠位は患者の身体の主な質量からより遠くにあることを意味することに注目すべきである。
【0042】
図1bは、自動注射器10のドライブシャーシ24の第1の部分外表面50が見える、状態インジケータ窓20を示している。
【0043】
キャップ70は、自動注射器10の遠位端30とは反対側に配設される、自動注射器10の近位端28に配置される。キャップ70は、自動注射器10の格納段階において、針34および針ガード18の両方を覆う。
【0044】
図2aおよび
図2bは、キャップ70が取り外され、針ガード18が遠位側に移動した、即ち近位端28から離れる方向に移動して自動注射器10に入れられた、
図1の自動注射器10を示している。針ガード18が遠位側に移動して自動注射器に入ることで、解除機構40の係合も行われる(例えば、
図4を参照)。
【0045】
解除機構40に係合する際、ドライブシャーシ24(
図3も参照)は近位側に移動し、その投与リム22は、針34を介して薬剤Mを投与するために、プレフィルドシリンジ16を通してプランジャ26を移動させる。
【0046】
これに関連して、プランジャ26は、投与リム22とは別個の部品であってもよく、プレフィルドシリンジ内にあらかじめ配置され、投与リム22によって係合されるように構成されてもよいことに注目すべきである。
【0047】
自動注射器10の他の設計では、プランジャ26は投与リム22の部品であってもよい。
【0048】
図2aは、ドライブシャーシ24を近位方向に移動させた後、即ち自動注射器10の投薬終了段階において、投与リム22、ドライブシャーシ24、およびプランジャ26がシリンジ窓14に存在することを示している。
【0049】
図2bは、状態インジケータ窓20内のドライブシャーシの第2の部分外表面52を示している。
【0050】
上述の図面では、自動注射器10の側面の状態インジケータ窓20は、明確な二値的形態でデバイス状態を示し、これは特に知識がないユーザにとって非常に有用である可能性が高い。投与前(および場合によっては投与中)、窓を通して表示される色はドライブシャーシ24に印刷される(
図3も参照)。投与の終了時、ドライブシャーシ24の(ハッシュ線で示される)成形色が状態インジケータ窓20を通して表示される。他の表示構成、例えば投与が進行中であることを示す図形を用いたもの、アイコン、またはテキストが可能である。
【0051】
さらに、投与前、薬剤Mの投与可能な流体量は、ハウジング12の大きい湾曲窓として形成されるシリンジ窓14を通して明確に見える。この窓14の幾何学形状は、ユーザにとって視野角が最大限になるように意図される。
【0052】
プランジャ26およびドライブシャーシ24の動きがシリンジ窓14を通して見えるので、投与の進行を、窓20を通して見ることもできる。
【0053】
投与の終了時、シリンジ窓14は、ドライブシャーシ24およびプランジャ26で塞がれて、自動注射器10が使用済みになっていることの追加の視覚的指示を提供する。これは、投薬終了の異なる視覚的指示が2つの形態で存在することを意味する。シリンジ窓14を通して見えるドライブシャーシ24の部分は、例えば、投与終了のさらなる視覚的伝達を提供するように異なる色で印刷された、表面の装飾または印を備えることができる。
【0054】
図3は、ドライブシャーシ24を示している。ドライブシャーシ24は、投与リム22とトリガリム32とを備える。トリガリム32および投与リム22は、互いに平行に配置される。ドライブシャーシ24は、自動注射器10の作動時に薬剤Mをプレフィルドシリンジから送り出すために、ハウジング内を直線で移動するように構成された構成要素である。
【0055】
トリガリム32および投与リム22は、それぞれU字形で少なくともほぼU字形に配置され、ドライブシャーシ24の遠位端38でウェブ42を介して互いに接続され、即ち、横断方向Tで互いから軸線方向に変位し、トリガリム32の長さは投与リム22の長さよりも長い。
【0056】
これに関連して、他の設計では、投与リム22は、トリガリム32と同じ長さを有することもでき、またはトリガリム32よりも長くてもよいことに注目すべきである。
【0057】
プランジャ支持体44は、上記ウェブ42から離れた上記投与リム22の端部に配置される。プランジャ支持体44は、プレフィルドシリンジ16を通って移動するプランジャ26に係合するように構成され、即ち、プランジャ支持体44は、プレフィルドシリンジ16内に配置されたプランジャ26を介して、自動注射器10のプレフィルドシリンジ16に作用するように構成される。
【0058】
トリガアーム36は、軸線方向Aに対して横断方向Tおよび径方向Rの両方で上記トリガリム32よりも近位側に延在するように構成され、軸線方向Aはトリガリム32に平行に延在する。トリガアーム36は、遠位端38から離れる方向にトリガリム32から延在して配置される。
【0059】
トリガアーム36は、トリガリム32に固定的に取り付けられ、トリガリム32に対して移動可能である。
【0060】
トリガアーム36は、遠位端38からのトリガリム32の長さの20~80%に対応する、トリガリム32の長さに対応する位置でトリガリムに接続される。
【0061】
これに関連して、ドライブシャーシ24はワンピースで形成され、即ち、トリガリム32、投与リム22、プランジャ支持体44、およびトリガアーム36は、好ましくは1つの同じ材料から、例えば同じ射出成形型で、または積層造形技法によって製造される場合は1つの生産サイクルで、ワンピースで一体的に形成されることに注目すべきである。
【0062】
ドライブシャーシ24は、
図1および
図2に関連して示される自動注射器10に設置することができる。ドライブシャーシ24は次に、自動注射器10を自動注射器の格納段階から投与段階へと移動する際、自動注射器10のハウジング12内で線形的に誘導されてもよい。
【0063】
この目的のため、ドライブシャーシ24は、ハウジング12内に存在する対応する構造と協働する、第1および第2のガイド補助46、48を有してもよい。本例では、第1および第2のガイド補助46、48は、トリガリム32それぞれで投与リム22に沿って軸線方向Aにそれぞれ延在する、第1および第2の溝46’、48’によって形成される。第1および第2の溝46’、48’は、ハウジング12の内部壁に存在する、ラグ164、228(例えば、
図10a、それぞれ
図13gを参照)と協働する。
【0064】
あるいは、ドライブシャーシ24は、第1および第2のガイド補助46、48として、ハウジング12の対応する溝と協働するラグを備えてもよい。
【0065】
あるいは、トリガリム32および投与リム22は、ハウジング12内に存在するガイド構造と協働するような形で形作られてもよく、例として、トリガリム32および投与リム22は、軸線方向Aに垂直に通る断面で丸い外形を有してもよく、トリガリム32および投与リム22の丸い外形は、そのため、ハウジング12の補完的に形作られた部分において誘導される。
【0066】
格納段階では、トリガアーム36は停止機構54で保持される(例えば、
図4aを参照)。自動注射器を自動注射器の格納段階から投与段階へと移動する際、トリガアーム36は偏向されて、停止機構54から係合が外される。この目的のため、トリガアーム36はトリガリム32に対して移動可能であり、即ち、トリガアーム36の位置はトリガリム32に対して移動させることができる。
【0067】
これに関連して、停止機構54は、自動注射器10の遠位端30からハウジング12の長さの45%の長さに対応する、ハウジング12の軸線方向Aに沿った高さに配置されることに注目すべきである。
【0068】
これに関連して、停止機構54は、自動注射器10の遠位端30からハウジング12の長さの30~70%の範囲で選択された、ハウジング12の軸線方向Aに沿った高さに配置できることに注目すべきである。
【0069】
これに関連して、トリガアーム36は、トリガリム32に対して径方向Rで径方向に、また横断方向Tで横断方向に移動するように構成されることに注目すべきである。
【0070】
トリガリム32は、第1の部分外表面50(ハッシュ線を引いた表面)と第2の部分外表面52(黒い外表面)とを含む外表面49を有する。第1の部分外表面50および第2の部分外表面52は、トリガリム32の横断面、即ち横断方向Tを指す横断面に存在する。第1の部分外表面50および第2の部分外表面52は、自動注射器10の異なる使用段階において、状態インジケータ窓20を介して見える。
【0071】
具体的には、
図1bに示されるように、第1の部分外表面50は、自動注射器10の格納段階において状態インジケータ窓20を介して見え、第2の部分外表面52は、投薬終了に向かう投与段階において、また投薬終了に続く自動注射器10のロックアウト段階において、状態インジケータ窓20を介して見える。
【0072】
U字形ドライブシャーシ24の第1のリムは投与リム22によって形成され、U字形ドライブシャーシ24の第2のリムはトリガリム32によって形成される。
【0073】
シリンジ窓14の遠位端は、状態インジケータ窓20の遠位端とほぼ同じ高さに配置される。シリンジ窓14および状態インジケータ窓20は、内側本体80および外側本体82(
図4を参照)が重なり合うハウジング12の部分に配置される。シリンジ窓14に見えてもよいドライブシャーシ24の第3の部分は投与リム22であり、それに加えて、プレフィルドシリンジ16のプランジャ26も見える。
【0074】
これに関連して、ドライブシャーシ24の第1の部分50および第2の部分52はシリンジ窓14には見えないことに注目すべきである。
【0075】
ユーザ(図示なし)が、異なる使用段階を、即ち第1の部分外表面50と第2の部分外表面52を区別することができるように、第1の部分外表面50と第2の部分外表面52の外観は互いに異なり、即ちこれらは互いに異なる。
【0076】
本例では、第2の部分外表面52は、ハッシュ構造の形態の印刷された印を備え、他の種類の表面装飾および/または印を用いることができる。第1の部分外表面50は、例えば、残りのドライブシャーシ24と同じ色で形成されるが、何らかの形態の表面の印および/または装飾、あるいは他の形態の視覚的インジケータを備える他の何らかの色も有することができる。
【0077】
例として、「満杯および/または準備済み」ならびに「空および/または使用済み」などの語を、第1の部分外表面50および第2の部分外表面52に印刷することができる。加えて、および/または別の方法として、第1の部分外表面50および第2の部分外表面52を互いに異なるように、例えば赤または緑などで着色してもよい。
【0078】
図4a~
図4cに示される自動注射器10は、針ガード18と、取外し可能なキャップ(
図4aのみ)と、ハウジング12内に配置されたプレフィルドシリンジ16と、駆動ばね74と、ロックアウトばね76と、取外し可能な針シールド78(RNS)とを備える。
【0079】
図4aは、格納段階にある
図1aの自動注射器10を示し、
図4bは、投与段階の直前の作動段階にある
図1aの自動注射器10を示し、
図4cは、ロックアウト段階にある
図1aの自動注射器10を示している。
【0080】
自動注射器10の格納段階では、キャップ70は、自動注射器10の近位端28に設置される。キャップ70を取り外すと、自動注射器10の針ガード18がアクセス可能になる。
【0081】
針ガード18は、格納段階、投与段階、およびロックアウト段階の間で移動するように、ハウジング12内で軸線方向に移動可能に装着される。針ガード18は、格納段階、投与段階、およびロックアウト段階のそれぞれにおいて、ハウジング12に対して異なる軸線方向位置を取る。
【0082】
図4bに示されるように、針ガード18を軸線方向Aに沿って遠位方向に移動させて、針34を外部からアクセス可能にし、即ち、それによって患者は針34を自身の皮膚に挿入することができる。
【0083】
患者が自動注射器10を注射ポイントに向かって移動させるにつれて、患者の皮膚との接触によって針ガードが自動的に移動して自動注射器10のハウジング12に入るので、針ガード18は、軸線方向Aに沿って遠位方向に自動的に移動することができる。この目的のため、針ガード18は、格納段階と投与段階との間で遠位方向に軸線方向移動するように構成される。
【0084】
針ガードを格納段階から投与段階へと移動する際、ロックアウトばね76は、針ガード18とハウジング12の内側本体80との間で付勢される。
【0085】
薬剤Mが投与されると、即ち自動注射器10から投与されると、針ガード18は、自動注射器10を注射部位から取り除く際に、投与段階とロックアウト段階との間で近位方向に軸線方向移動するように構成される。針ガード18のこの移動は、ロックアウトばね76の弛緩によって自動的に行われる。
【0086】
ハウジング12は、互いに対して位置が固定され、接続72を介して互いにスナップ嵌めされた、内側本体80と外側本体82とで形成される二部分ハウジングである。
【0087】
図4bに示されるように、接続72は、外側本体82に形成された窓190に掛け留めするように構成された内側本体に形成された、ノーズ188によって形成される。
【0088】
これに関連して、接続72は異なる種類の接続を介して行われることもできることに注目すべきである。例えば、ノーズ188は、外側本体82に形成され、内側本体80に向かって突出し、窓190に係合し、次いで内側本体80に形成されてもよく、あるいは、接続72を形成するのに異なる形態のコネクタが使用されてもよい。
【0089】
トリガアーム36は、自動注射器10を自動注射器10の格納段階から投与段階へと移動する際、自動注射器10の針ガード18によって作動される。
図4aおよび
図4bを比較すると分かるように、トリガアーム36は横断方向Tに偏向される。さらに、トリガアーム36は径方向Rにも偏向される。
【0090】
駆動ばね74は自動注射器10のハウジング12内に配置される。駆動ばね74は、具体的には、遠位側ハウジング壁84とドライブシャーシ24との間に配置される。より具体的には、駆動ばね74は、外側本体82の遠位側ハウジング壁84の間であって、ドライブシャーシ24のトリガリム32内に配置される。駆動ばね74の位置を固定するために、これは、外側本体82の遠位側ハウジング壁84から近位方向に突出する突出部86に配置されてもよい。
【0091】
駆動ばね74は、ドライブシャーシ24のトリガリム36に形成された通路140内に受け入れられる。これは、トリガリム36が駆動ばね74を受け入れるように構成されることを意味する。本例では、通路140は、駆動ばね74の外側形状に対して補完的である円筒形状を有する。
【0092】
図4aおよび
図4bを
図4cと比較すると分かるように、駆動ばね74は、他の2つの段階と比較して、ロックアウト段階では弛緩する。これは、トリガアーム36と停止機構54との間の係合を解除することで、ドライブシャーシ24がハウジングに対して、即ち、以前に付勢された駆動ばね74を弛緩させた状態で、内側および外側本体80、82に対して近位方向移動が可能になるためである。
【0093】
駆動ばね74はまた、駆動ばね74の固有のばね付勢を用いて停止機構54に押し付けることによって、自動注射器10のハウジング12に対して自動注射器10の格納段階にあるトリガアーム36を付勢する。
【0094】
駆動ばね74はさらに、自動注射器10のドライブシャーシのプランジャ支持体44をプレフィルドシリンジ16に押し込むように構成される。これは、ドライブシャーシ24が、ハウジング12内で線形的に誘導され、トリガアーム36が停止機構54との係合から解除されると、近位方向に移動できるようになるという事実による。
【0095】
針ガード18は、格納段階およびロックアウト段階において、プレフィルドシリンジ16の針34を取り囲む。キャップ70が取り外され、自動注射器10を投与段階へと移動させると、針ガード18はプレフィルドシリンジ16の針34を取り囲まなくなる。
【0096】
図4a~
図4cに示されるように、自動注射器10はさらに、針ガード18とハウジング12との間、より具体的には内側本体80と針ガード18との間に配置される、ロックアウトばね76を備える。
【0097】
ロックアウトばね76は、針ガード18の端壁88と内側本体80の近位端92との間で付勢される。端壁88は、内側本体80およびドライブシャーシ24に対して近位側に配置される。
【0098】
さらに、針ガード18は、近位端28から遠位方向に突出する突出部90を含む。ロックアウトばね76は突出部90に配置され、特に、突出部90はロックアウトばね76内へと突出する。
【0099】
針ガード18は、格納段階と投与段階との間で移動する際に、ロックアウトばね76を圧縮するように構成される。これは、ロックアウトばね76が自動注射器10の内側本体80の近位端92に当接し、突出部90が内側本体80に存在するアパーチャ91を通して誘導されることにより可能である。
【0100】
自動注射器10を使用し、自動注射器を注射部位から取り除いた後、針ガード18は、投与段階とロックアウト段階との間でロックアウトばね76の弛緩によって近位方向に移動するように構成される。
【0101】
これに関連して、突出部90はまた、針ガード18の近位端28に向かって突出するように、内側本体80に設けることができることに注目すべきである。この選択肢が選択された場合、突出部が、針ガードが遠位方向に移動するのを妨げないように、ならびに/あるいは投与段階において針ガード18を超えて突出して、例えば針ガード18のアパーチャ(図示なし)と協働した場合に、患者の皮膚と接触することがないように、突出部90の長さは適合されるべきである。
【0102】
自動注射器10の格納段階では、針ガード18は第1の軸線方向位置に配置される。投与段階では、針ガード18は第2の軸線方向位置に配置され、ロックアウト段階では、針ガード18は第3の軸線方向位置に配置される。第1、第2、および第3の軸線方向位置はそれぞれ互いに異なり、第3の軸線方向位置は、第1および第2の軸線方向位置よりも近位側であり、第1の軸線方向位置は、ハウジング12に対して第2の軸線方向位置よりも近位側である。
【0103】
これに関連して、自動注射器10の他の設計では、第3の軸線方向位置は、第1の軸線方向位置と同じかまたは非常に類似していてもよいことに注目すべきである。
【0104】
これは、キャップ70を取り外した自動注射器10の外側長さが、ロックアウト段階で最も長く、投与段階で最も短く、格納段階で中間の長さであることを意味する。
【0105】
図5aは、取外し可能なキャップ70の斜視図を示している。キャップ70は単一片設計のものである。針ガード18は、1つまたは複数のスナップ嵌め接続94を介してキャップ70と協働するように構成され、各スナップ嵌め接続94は、対応するスナップ嵌めエリア98と協働する突起縁部96(例えば、
図6を参照)を備える。
【0106】
これに関連して、以下の各構成要素、つまり、外側本体82、内側本体80、ドライブシャーシ24、針ガード18、キャップ70、および/または針シールド78は、好ましくは1つの同じ材料から、例えば同じ射出成形型で、それぞれワンピースで一体的に形成されてもよいことに注目すべきである。
【0107】
図5aに示されるように、取外し可能なキャップ70は基部100を有する。キャップ70は、キャップ70の基部100が残りのキャップ70部分よりも大きい外径を有するように、基部100の領域で外側にテーパが付いている。これは、自動注射器10の格納段階において基部100が自動注射器10のスタンドとして作用することができるので、特に有益である。
【0108】
キャップ70の針ガードに面する端部102は、基部100の反対側に配設されたキャップ70の端部に針シールドホルダ104を備える。針シールドホルダ104は、自動注射器10の格納段階において、プレフィルドシリンジ16の針を覆う取外し可能な針シールド78を保持するように構成される。
【0109】
針シールドホルダ104の内壁106はさらに、2つの窓112を備える。内側に面する突出部108のそれぞれ1つは窓112それぞれに配置される。
【0110】
2つの陥凹部114は、キャップ70の針シールドホルダ104の内壁106に形成される。陥凹部は、窓112を有する針シールドホルダ104のそれぞれの部分の間に配置される。
【0111】
針シールドホルダ104は、キャップ70の基部100から遠位側に突出し、キャップ70の外壁116に取り囲まれる。キャップ70の外壁116の内表面118はいくつかのリブ120を備える。
【0112】
図5bに示されるように、上記針ガード18の前端122は、上記キャップ70の開口部124内に配置される。開口部124は、上記キャップ70の外壁116と針シールドホルダ104との間に形成される。
【0113】
リブ120は、自動注射器10の格納段階において、径方向内向きに、即ち径方向Rに、また横断方向内向きに、即ち横断方向Tに、針ガード18を押圧するように構成される。
【0114】
やはり
図5bに示されるように、取外し可能な針シールド78は針シールドホルダ104内に配置される。この理由から、針シールドホルダ104の内壁106は、針シールド78のシリンジに面する表面110に係合する針ガードに面する端部102に、内側に面する突出部108を備える。
【0115】
図6に示されるように、突起縁部96が針ガード18の外表面126に設けられる。スナップ嵌めエリア98はキャップ70の内表面118に設けられる。
【0116】
スナップ嵌め接続94は、自動注射器の格納段階において、キャップ70を所定位置で保持する。キャップ70は針ガード18に取外し可能に接続され、キャップ70が取り外されると、キャップ70を取り外す際に、キャップの突出部108が取外し可能な針シールド78のシリンジに面する表面110を圧迫して、取外し可能な針シールドを近位方向に引っ張るので、針シールド78も自動注射器10から取り外される。
【0117】
自動注射器10のできるだけコンパクトな設計を可能にするために、外側本体82の内表面128は溝130を備え、針ガード18が軸線方向移動する際に、その溝の中で、上記突起縁部96のうち1つが外側本体82に対して軸線方向移動することができる。
【0118】
同様に、内側本体80の内表面132はさらなる溝134を備え、ハウジング12に対して針ガード18が軸線方向移動する際に、その溝の中で、上記突起縁部96のうちさらなる1つが内側本体80に対して軸線方向移動することができる。
【0119】
それにより、スナップ嵌め突出部96は、針ガード18上に戻り止め機構を形成し、組立て後に構成要素間の緊密な軸線方向嵌合をもたらすために、その戻り止め機構がキャップ上の対応する機構と係合する。
【0120】
戻り止め機構の逆の配置も可能であってもよく、例えば、スナップ嵌めエリアがハウジング12に存在してもよく、対応するスナップ嵌め突出部がキャップ70に存在することができる。
【0121】
針ガード上におけるこれらの戻り止め機構(スナップ嵌め突出部96)の近位側は比較的急であり、即ち、軸線方向でスナップ嵌め突出部96の近位側はスナップ嵌め突出部96の遠位側よりも急であり、そのため、キャップ70が取り外されると、ユーザが再び取り付けようとした場合、戻り止め機構を再係合しようとする力は、戻り止め機構がハウジング12内に隠れるまで針ガード18を遠位側に移動させるのに十分に大きい力である。
【0122】
このようにして、戻り止め機構の再取付けは不可能になる(ただし、キャップは、RNS78およびシリンジガラスの係合によって所定位置で保持されてもよい)。戻り止め機構が隠れるようにするために針ガード18を移動させる距離は、投与をトリガするのに必要な距離よりも短いように設計されるので、このようにしてキャップ70を再取付けしようとしても投与はトリガされない。
【0123】
キャップ70が自動注射器10に、即ちスナップ嵌め接続94を介して針ガード18に取り付けられると、キャップ70は、格納段階において針ガード18に取り付けられたとき、針ガード18が軸線方向移動するのを防ぐ。
【0124】
図6にさらに示されるように、自動注射器10の格納段階において、上記キャップ70の外壁116は上記ハウジング12の外壁136に接触する。キャップ70の外壁116および上記ハウジング12の外壁136は、自動注射器10の軸線方向Aで重なり合わない。さらに、キャップ70の外壁116およびハウジング12の外壁136は、自動注射器10の格納段階において径方向で重なり合う。
【0125】
これに関連して、ハウジングの外壁136は、二部分ハウジング12の一部を形成する外側本体82の外壁136であることに注目すべきである。
【0126】
キャップ70上の突出部108の形態のクリップ機構は、剛直な針シールド(RNS)78の遠位表面に作用して針シールドを把持し、キャップ70がユーザによって外されると針シールドをプレフィルドシリンジ16から取り外す。
【0127】
これに関連して、最新技術のデバイスが一般的に2つ以上の別個の構成要素から同様のキャップを構築する共通の射出成形型(図示なし)で、単一の構成要素のクリップ機構(突出部108)を含む、「3プレートツール」構造物がキャップ70を成形するのに使用されてもよいことに注目すべきである。
【0128】
突出部108は、針シールド78を取り外す間、針ガード18によって支持されて、針シールドホルダ104が針ガード18によって径方向内側に付勢される際に、外側に広がって係脱するのを防ぐ助けとなる。
【0129】
図7a~
図7cは、自動注射器10を作動させる際の、針ガード18、ドライブシャーシ24、プレフィルドシリンジ16、およびハウジング12の構成要素が見えるようにハウジング12の一部が取り除かれた、自動注射器10の部分断面図を示している。
【0130】
これらの図は、ハウジング12内への針ガード18の遠位方向移動と、これによって次に、プレフィルドシリンジ16に格納された薬剤Mを投与するためにドライブシャーシ24を近位側に移動させる前に、トリガアーム36および停止機構54を備える解除機構40をどのように係合するかを示している。
【0131】
針ガード18は、自動注射器10の解除機構40の一部としてのプランジャアーム142を備える。プランジャアーム142は、針ガード18の前端122から遠位方向に延在する。
【0132】
図から分かるように、ハウジング12に対するプランジャアーム142の相対位置は変動し、針ガード18が近位端28でハウジング12を越えて突出する距離は、
図7aから
図7cの間で低減される。
【0133】
図8a~
図8cは、
図7a~
図7cに示される図に対応する、自動注射器10の解除機構40の異なる位置の詳細図を示している。
【0134】
図8aは、ドライブシャーシ24のトリガアーム36、およびトリガアーム36が協働するハウジング12の開口部138に存在する停止機構54を備える、自動注射器10の解除機構40の構成要素の拡大図を示している。
【0135】
これに関連して、ハウジング12の開口部138は貫通開口部として示されており、即ち、ハウジング12の外壁ならびにハウジング12の内壁の両方で開いていることに注目すべきである。しかしながら、開口部138はハウジング12の壁を貫通しないように、ハウジング12の内壁の陥凹部としても形成されてもよいことに注目すべきである。
【0136】
ドライブシャーシ24は上記ハウジング12に装着され、ドライブシャーシ24は、駆動ばね74を介して上記ハウジング12に対して付勢される。ドライブシャーシ24はさらに、ハウジング12に対して固定され、開口部138に保持されたトリガアーム36を介して、自動注射器10の格納段階においてハウジング12に対して移動する。
【0137】
自動注射器10の格納段階では、駆動ばね74は、停止機構54に対抗して軸線方向Aにトリガアーム36を付勢する。トリガアーム36は、(本図の)開口部138内の右側に存在する。
【0138】
自動注射器10を作動し、ドライブシャーシ24をその近位方向移動に関して解除するために、自動注射器10は解除機構40を備える。
【0139】
解除機構は、針ガード18とドライブシャーシ24との間の相対移動を可能にする。この相対移動は、ドライブシャーシ24に向かう針ガード18の軸線方向移動によって達成され、それによって、自動注射器10が作動させる際に、ハウジング12に対するドライブシャーシ24の固定が解除される。
【0140】
この目的のため、プランジャアーム142は、解除機構40を作動させるためにドライブシャーシ24のトリガアーム36と協働するように構成される。プランジャアーム142を遠位方向に移動させると、プランジャアーム142はトリガアーム36に接触することによってトリガアーム36を矢印Bによって示される横断方向Tに偏向させる。開口部138に対するトリガアーム36の位置の比較が
図8a~
図8cに示される。
【0141】
針ガード18のプランジャアーム142はブロックリブ144を備える。ブロックリブ144は、プランジャアーム142がトリガアーム36に接触すると、トリガアーム36の径方向移動をブロックするように構成される。
【0142】
これに関連して、ブロックリブ144はまた、針ガード18の軸線方向移動によってプランジャアーム142がトリガアーム36に接触する前の格納段階の間、トリガアーム36の径方向移動をブロックするように構成されることに注目すべきである。
【0143】
トリガアーム36に係合するために、プランジャアーム142はカム162を備える。カム162は、トリガアーム36に係合するように構成された係合表面146を有する。係合表面146は、横断方向Tでブロックリブ144に隣接する位置で、トリガアーム36に面するように、プランジャアーム142のカム162から突出する。
【0144】
トリガアーム36はウェブ148を含む。ウェブ148は、突出部154の下方でトリガアーム36から軸線方向(近位方向)に延在し、針ガード18が軸線方向(遠位方向)移動した後にカム162と係合するため、プランジャアーム142のカム162に面して横断方向Tに接触表面を提供する。
【0145】
針ガード18を遠位方向移動させると、係合表面146はウェブ148に係合する。これは、ウェブ148および係合表面146が、トリガアーム36とプランジャアーム142との間の接触をさらに容易にするように設けられることを意味する。
【0146】
図示されない実施形態では、ウェブ148は、軸線方向A、即ちドライブシャーシ24の移動方向に関して、トリガアーム36に対して傾斜した偏向表面150を含んでよい。
【0147】
これに関連して、偏向表面150は、0~40°の範囲、特に5~35°の範囲、最も好ましくは10~30°の範囲で選択された角度で、軸線方向Aに対して傾斜してもよいことに注目すべきである。
【0148】
係合表面146も、ドライブシャーシ24の移動方向、即ち軸線方向Aに対して傾斜してもよい。係合表面146は、トリガアーム36を
図8aの開口部138の右側から
図8cの開口部138の左側にシフトさせるために、針ガード18が移動する軸線方向Aを横断する方向に、上記トリガアーム36を徐々に偏向するように傾斜する。
【0149】
これに関連して、係合表面146は、5~50°の範囲、特に7~30°の範囲、最も好ましくは8~20°の範囲で選択された角度で、トリガアーム36に対して傾斜してもよいことに注目すべきである。
【0150】
これに関連して、係合表面146およびウェブ148は、協働する形で互いに面して配置されることに注目すべきである。
【0151】
係合表面146がウェブ148のそれぞれ偏向表面150に接触すると、トリガアーム36は、矢印Bの方向の偏向を通して、上記停止機構54から移動、特に係脱するように構成される。
【0152】
停止機構54が配置される開口部138は、凸状形状を有する表面152を含む。トリガアーム36は、上記停止機構54の上記凸状表面152と協働するように構成される。
【0153】
この目的のため、トリガアーム36は、停止機構54に係合する突出部154を含む。突出部154は、このように係合することによって、また少なくとも自動注射器10の格納段階において、停止機構54の上記表面152に載ることによって、上記開口部138と協働するように構成される。
【0154】
ウェブ148は、トリガアーム36の突出部154が配置される表面とは異なる、トリガアーム36の表面に配置される。突出部154は、上記トリガアーム36から径方向に突出するように配置され、ウェブ148は、上記トリガアーム36から横断方向に突出するように配置される。
【0155】
図8cは、プランジャアーム142のブロックリブ144の係合表面146が、突出部154の軸線方向位置を越えて軸線方向Aに遠位方向移動しており、トリガアーム36が、開口部138の左側に向かって横断方向Tに偏向されており、また径方向Rで径方向内側に偏向されて、停止機構54との係合が外れている段階を示している。
【0156】
図8cは、針ガード18がそれまでの図に対して遠位方向移動している段階を示しており、即ち、トリガアーム36が停止機構54との係合から解除されているため、自動注射器10が、駆動ばね74がドライブシャーシ24を軸線方向Aで近位側に押し付ける直前の投与段階で示されている。
【0157】
図9aは、突出部154が表面152の頂点160に配置されている、
図8bの開口部138の正面図を示している。
【0158】
上記で考察したように、停止機構54は、互いに対して傾斜した第1の平坦表面156および第2の平坦表面158によって形成される凸状表面152を含む。第1の平坦表面156と第2の平坦表面158とは、その間に形成された頂点160において互いに隣接する。
【0159】
これに関連して、第1の平坦表面156と第2の平坦表面158との間の傾斜角は、110~175°の範囲、好ましくは120~170°の範囲、特に130~165°の範囲で選択されることに注目すべきである。
【0160】
これに関連して、第1の平坦表面156と軸線方向Aとの間の角度は、0~50°の範囲、特に1~30°の範囲、最も好ましくは2~20°の範囲で選択されることにさらに注目すべきである。
【0161】
これに関連して、第2の平坦表面158と軸線方向Aとの間の角度は、-20~20°の範囲、特に-10~10°の範囲、最も好ましくは-5~5°の範囲で選択されることにさらに注目すべきである。
【0162】
頂点160は、自動注射器10を格納段階から投与段階へとシフトさせるために、自動注射器10の作動の際にトリガアーム36が面するオーバーホール角度を形成する。
【0163】
これに関連して、トリガアームの面は、好ましくは、傾斜および角度が第1の平坦表面156と第2の平坦表面158との角度および傾斜に合致するような形で、傾斜および角度が付けられてもよいことに注目すべきである。このようにして、第1の平坦表面156と第2の平坦表面158との間の接触面積を最大限にして、特に格納段階において、それぞれの表面の間の取付けを改善することができる。
【0164】
図9a)は、停止機構54と協働する
図8のトリガアーム36を有する、解除機構40の第1の図を示している。
図9b)は、解除機構40の第2の図、特に、
図9aに示されるのに対して直交する図で、トリガアーム36と停止機構54との協働を示している。
【0165】
格納段階では、ブロックリブ144は、トリガアーム36が許容されない形で径方向内向きに、例えば、プランジャアーム142がトリガアーム36に接触したときに開口部138の外側から押しやられた場合に、トリガアーム36が当接する壁を形成するので、トリガアーム36の径方向移動をブロックするように構成される。
【0166】
この格納段階では、駆動ばね74はドライブシャーシ24を軸線方向Aに押しやり、ドライブシャーシ24は、トリガアーム36の突起154を介して、開口部138において所定位置に軸線方向で保持される。
【0167】
より具体的には、突起154は、トリガアーム36を移動させることに関しては、いわば、開口部に停止機構の第1の平坦表面156によって形成される鋭角の空間内で保持され、これは横断方向Tで移動させるだけではなく軸線方向Aで遠位方向にも移動させなければならない。
【0168】
自動注射器10を格納段階から投与段階へと移動させる際に、針ガード18をドライブシャーシ24に向かって移動させると、プランジャアーム142は、係合表面を介してトリガアーム36を偏向させ、即ちウェブ148の偏向表面150を介して、ウェブ148を軸線方向Aで遠位方向に持ち上げることによって軸線方向Aで遠位側に偏向させ、また横断方向Tでウェブ148を横断方向に押しやる。
【0169】
トリガアーム36の突出部154が頂点160を越えると、駆動ばね74のばね力によって駆動ばね74が弛緩し、ドライブシャーシ24を軸線方向Aで近位方向に押しやり、例えば
図8cに示されるように、または
図4cに示されるように、トリガアーム36の係合を開口部138から外す。
【0170】
さらに、プランジャアームの係合表面146がトリガアーム36を横断方向Tに偏向させると、これを径方向Rで径方向内側にも偏向させることができる。
図4bに示されるように、これは、係合表面146によるトリガアーム36の横断方向偏向が、プランジャアーム142のブロックリブ144と係合している場合にトリガアーム36を外すので、それによってトリガアームは、ブロックリブ144を越えて径方向Rで径方向内側に偏向することができる。
【0171】
投与の前に、ドライブシャーシ24のトリガアーム36は付勢されて、ハウジング12の外側本体82にある軸線方向停止機構54と係合される。
【0172】
駆動ばね74による軸線方向力がドライブシャーシ24に作用していると、トリガアーム36は、次のことによって、横断方向にも径方向内側にも移動しないようにされる。
- ハウジング12の外側本体82の負の方向に傾斜した接触表面156、
- 対抗して作用する摩擦、
- トリガアーム36の角度、および
- トリガアーム36の剛性。
【0173】
これに関連して、この幾何学形状は、ドライブシャーシ24をわずかに持ち上げるのが必要なことがあり、したがって、トリガアーム36を係脱するために駆動ばね74をわずかに圧縮するのが必要なことがあることに注目すべきである。しかしながら、十分な堅牢性(即ち、誤ったトリガに対する保護)は単に、接触時の停止機構54の表面とトリガアーム36との荷重および摩擦係数の組み合わせによって達成されてもよい。摩擦係数が十分に高い場合、負の方向に傾斜した保持表面(図に示されるのとは反対側)であっても機能することがある。
【0174】
針ガード18上のブロックリブ144も、トリガアーム36が径方向内側に移動するのを防ぐ。さらなるブロックリブ機構(図示なし)を針ガードに追加して、トリガアーム36の横断方向移動を防ぐことも実行可能であろう。これらの横断方向ブロックリブ機構は、作動時の針ガード18の初期変位の間、トリガアーム36から軸線方向に係脱し、トリガアーム36の横断方向移動を解除するように配置されるであろう。
【0175】
図8aは、格納段階における解除機構40の格納位置を示している。投与プロセスは、ハウジング12の外側本体82に対して遠位方向に変位されるように、針ガード18をユーザの皮膚に押し付けることによってトリガされる。
【0176】
針ガード18のカム162の角度が付けられた係合表面146は、トリガアーム36に接触し、その突出部154を、ハウジング12の外側本体82にある停止機構54の頂点160を越えて横断方向に並進させる。
【0177】
トリガアーム36の突出部154が停止機構54の頂点160を越えると、第2の平坦表面158のより急なスロープと係合し、それが駆動ばね74の作用を受けて、トリガアーム36を引き続き偏向させ、最終的に、針ガード18がさらに接触することなく、径方向でも停止機構54を係脱する。
【0178】
図8bは、トリガの時点における解除機構40を示しており、任意の一実施形態では、短い横断方向移動の後、トリガアーム36は、外側本体82をさらに角度が付いた面と接触させて、停止機構54から完全に係脱するまで径方向内側に移動させる。
【0179】
代替実施形態では、トリガアーム36の断面プロファイルは、アーム36を横断方向に移動させると、(係脱を可能にする)突出部154の径方向移動を作り出す傾向がある。
【0180】
完全に係脱されると、ドライブシャーシ24は、プレフィルドシリンジ16に向かって前進してプランジャ26に係合し、駆動ばね74の作用を受けて薬剤Mを投与する。
【0181】
図8cは、解除機構40の解除位置を示している。ハウジング12の外側本体82の停止機構54のオーバーホール凸状表面152、およびトリガアーム36の径方向引込みは、軸線方向荷重を受ける接触面積を増加させる(それによって所与の駆動ばね74の力に対する応力を最小限に抑える)と同時に、トリガのために短い移行しか必要がなくなる。トリガのためのこの短い移行は、必要なユーザのトリガ力の入力を低減させる傾向があり、駆動ばね74は実際にトリガエネルギーの大きい部分に寄与する。
【0182】
図10aは、自動注射器10の格納段階における、ハウジング12の内側本体80に対する自動注射器10の針ガード18の位置の図を示している。
図10bは、ロックアウト段階における、ハウジング12に対する自動注射器10の針ガード18の位置の図を示している。
【0183】
ドライブシャーシ24は同様に内側本体80に挿入される。内側本体80は、ドライブシャーシ24をハウジング12の内側本体80内で線形的に誘導できるようにする第2のガイド補助48として、ドライブシャーシ24の第2の溝48’と協働するラグ164を備える。
【0184】
針ガード18は、内側本体80に対する針ガード18の線形的誘導を担保する、内側本体80に存在する細長い穴168と協働する突起166を備える。
【0185】
針ガード18はさらに抜け止め機構170を備える。抜け止め機構170は、ハウジング12の近位端から針ガードが取り外されるのを防ぐように構成される。
【0186】
この目的のため、細長い穴168は、突起166が停止部172を越えて近位方向に移動するのを防ぐ近位側停止部172を備え、したがって停止部172は、針ガード18の抜け止め機構170として作用する。
【0187】
これに関連して、細長い穴168は、突起166の形状に対して補完的であるように、また内側本体80に対する針ガード16の線形移動範囲を規定するように寸法決めされることに注目すべきである。
【0188】
これは、軸線方向Aに直交する細長い穴168の幅が、軸線方向Aに直交する突起の幅に対して補完的であるように選択されてもよいことを意味する。
【0189】
さらに、軸線方向Aと平行な近位側停止部172と遠位側停止部192との間の細長い穴168の長さは、針ガード18の軸線方向に沿った移動範囲に対応するように選択されてもよい。
【0190】
内側本体80はさらに第1の切欠き174を備える。第1の切欠き174は、針ガード18のクリップアーム184およびロックアウトアーム186と協働するように構成される。
【0191】
具体的には、
図10aに示されるように、クリップアーム184は第1の切欠き174の第1の部分180と協働し、ロックアウトアーム186は第1の切欠き174の第2の部分182と協働するように構成される。
【0192】
第1の切欠きの第1の部分180および第2の部分182はそれぞれ長方形の形状を有す、互いに直接隣接しており、互いに対して軸線方向Aに沿ってずれている。
【0193】
内側本体80はさらに、第1の切欠き174に隣接して軸線方向に配置され、バー178によって第1の切欠き174から分離される、第2の切欠き176を備える。第2の切欠き176はロックアウトアーム186と協働するように構成される。
【0194】
これに関連して、第2の切欠きは、ロックアウトアーム186のみと協働し、したがってクリップアーム184とは協働しないように構成されることが注目すべきである。これは、第1の部分180と第2の部分182の間のオフセットによって可能にされる。
【0195】
これに関連して、ロックアウトアームは、対応する切欠き176に係合するように構成された係合部分220を備えることがさらに注目すべきである。
【0196】
図示される実施形態では、係合部分220は、傾斜路222を有し、そこを介して、第1の切欠き174から第2の切欠き176まで近位方向に移動した際にバー178を越えることができ、また、第2の切欠き176に落ち、次いで針ガード18がロックアウト段階を外れてバー178を越えて遠位方向に移動するのを防ぐ当接部として作用するように構成された、平坦部分224を有する。
【0197】
図示されるように、第1の切欠き174は、内側本体80の細長い穴168と同じ側に存在してもよい。第1の切欠き174はまた、細長い穴168が配置される側とは異なる側に存在してもよい。さらに、2つの第1の切欠き174および/または2つの細長い穴168が設けられ、内側本体80の対向して配設される側に配置されることが可能である(例えば、
図14を参照)。
【0198】
図10aおよび
図10bにも示されるように、接続72のノーズ188は内側本体80に存在する。ノーズ188は、例えば
図4に示される窓190と協働して、接続72を形成する。
【0199】
投与前の針ガード18の機能は次の通りである。
針ガードばね、即ちロックアウトばね76(内側本体80に対して付勢される)は、近位方向力を針ガード18に加える。針ガード18は、そのクリップアーム184によって内側本体80内で軸線方向に保定される。針ガードロックアウトアーム186は、内側本体に対して遊びがある状態で、後のロックアウトの堅牢性に影響を及ぼす長期のクリープを回避する。
【0200】
針ガード18が投与中にユーザによって押圧されると、クリップアーム184は、内側本体80の第1の切欠き174内で、より具体的には第1の切欠き174の第1の部分180内で、上方に移動する。ドライブシャーシ24の投与行程の終わりに近付くと(ただし、同時に起こり、ドライブシャーシ24からの最小限の出力の力を低減する、関連する損失を回避するため、投薬終了のクリック(
図11を参照)前に)、ドライブシャーシ24は、針ガード18のクリップアーム184の面取り面226に接触し、それによってクリップアーム184を偏向させ、径方向内向きで保持する。面取り面226は、径方向Rのクリップアーム184の偏向を支援する。
【0201】
ユーザが針34を、またそれによって針ガード18を皮膚から取り除くと、針ガード18は、ロックアウトばね76の作用によって線形的に近位方向に延びる。クリップアーム184は、ドライブシャーシ24によって径方向内向きに偏向されるので、その戻り移行の間、内側本体アセンブリ停止機構194と係合しない。代わりに、針ガード18は、延長位置でそのロックアウトアーム184が内側本体80のバー178と係合するまで延び続けて、針ガード18が遠位方向に移動できないように係止する。バー178は、第1の切欠き174を第2の切欠きから分離し、ロックアウトアーム184は、針ガード18のロックアウトの使用中および使用前、第1の切欠き174内で移動可能である。
【0202】
さらに、突起166は、ロックアウト段階において、抜け止め機構170として作用する細長い穴168の近位端に係合するので、針ガード18がさらに近位方向に移動するのを防ぐ。
【0203】
図10bは、投与後の針ガード18の延長位置を示しており、ロックアウトクリップ186がバー178に係合している。完全延長位置では、針ガード18のロックアウトアーム186は内側本体80のバー178と係合して、針ガード18の落込みに対抗し、したがってユーザを針刺しのリスクから保護する、機械的ロックアウトをもたらす。
【0204】
図11aは、投薬終了時の投与段階にある自動注射器10の図を示し、b)は、投薬終了時の投与段階にある自動注射器10の一部の拡大図を示している。
【0205】
トリガリム32はさらに、クリックアーム56の形状の、可聴投薬終了フィードバック部材58の少なくとも第1の部分56を備える。第1の部分56、即ちクリックアーム56は、トリガリム32から突出する舌部62の端部に形成されたノーズ60であって、任意選択的にほぼ三角形の外形を有するノーズ60によって形成される。
【0206】
舌部62は、トリガリム32の外表面49に形成された陥凹部64の領域において、トリガリム32から突出する。陥凹部64の開口部68は径方向Rに面する。
【0207】
ハウジング12の内側本体80はさらに、可聴投薬終了フィードバック部材58の少なくとも第2の部分66を備える(例えば、
図11bを参照)。
【0208】
可聴投薬終了フィードバック部材58の第2の部分66は、遠位表面196と内側本体陥凹部206を取り囲む近位表面198とを備える。
【0209】
これに関連して、可聴フィードバック部材58の第1の部分56および第2の部分66それぞれの位置付けは逆にすることができ、即ち、陥凹部206をドライブシャーシ24に設けることができ、舌部62を内側本体80に設けることができることに注目すべきである。また、ドライブシャーシ24および内側本体80は各々、他方の構成要素に設けられた可聴フィードバック部材58の他方の第1の部分56および第2の部分66それぞれと協働する、可聴フィードバック部材58の第1の部分56および第2の部分66それぞれを備えることができ、即ち、内側本体80が、ドライブシャーシ24にある舌部および陥凹部のそれぞれ1つと各々協働する、陥凹部および舌部の両方を有することに注目すべきである。
【0210】
自動注射器10を使用する際、トリガリム32は、投与の間、駆動ばね74によって軸線方向Aに移動し、それにより、可聴投薬終了フィードバック部材58の第1の部分56は、駆動ばね74に向かって横断方向Tに偏向される。
【0211】
これは、投薬終了フィードバック部材58の傾斜表面200が、内側ハウジング80の遠位方向内側ハウジング端部204によって偏向される際に達成される。これは、遠位方向内側ハウジング端部204をハウジング12の遠位壁84に向かって面取りしてもよいため、支援することができる。
【0212】
可聴投薬終了フィードバック部材58は、物質が自動注射器から投与されると、即ち、掛け留めする舌部62に取り付けられたノーズ60のクリック表面202が、横断方向Tに外向きで移動することによって内側本体陥凹部206の遠位表面196に係合すると、音を発するように構成される。
【0213】
可聴フィードバック部材58の第1の部分56および第2の部分66の位置は、プランジャ26がプレフィルドシリンジ16内でその最終位置に達すると、または達しそうになると、可聴クリックが起こるように選択される。
【0214】
それにより、可聴投薬終了フィードバック部材58は、物質が自動注射器10から投与されると、ドライブシャーシ24とハウジング12との間で音を発するように構成される。
【0215】
したがって、投薬終了が近付くと、ドライブシャーシ24のノーズ60は、内側本体80の傾斜路と、即ち、舌部62を径方向内側に偏向させる、面取りされた遠位方向内側ハウジング端部204と係合する。移行の終わり近くで、ノーズ60は、内側本体80の内側ハウジング陥凹部206に落ちて、その変形を迅速に解除し、(別の構成要素表面との接触によって、または単に空中での加速によって)可聴クリックを作り出す。
【0216】
図12a~
図12fは、自動注射器10のキャップ70の一例の様々な図を示している。
【0217】
図12aは、取外し可能なキャップ70の斜視図を示している。キャップ70は単一片設計のものである。針ガード18は、1つまたは複数のスナップ嵌め接続94を介してキャップ70と協働するように構成される。
【0218】
図12bおよび
図12cはそれぞれ、
図12d~
図12fに示されるそれぞれの断面の断面線C:C、D:D、およびE:Eを示す、キャップの側面図を示している。
【0219】
図12bに示される窓112は、縁部が丸み付けられた少なくともほぼ三角形を有する。
【0220】
図12cに示される陥凹部114は、縁部が丸み付けられたスロットの形状を有し、窓112を分離している。
【0221】
これに関連して、窓112を針シールドホルダ104に設けることによって、キャップ70を射出成形型ツールから排出できるようにする、それぞれのツーリング引込み表面も設けられることにさらに注目すべきである。
【0222】
図12dは、
図12bの断面線C:Cに沿って取った、キャップ70を通る断面を示している。リブ120は、針シールドホルダ104がキャップ70内に存在しない領域のみにおいて、キャップ70の内表面118に設けられる。
【0223】
図12bの横断線D:Dに沿って取った、
図12eに示される断面に示されるように、自動注射器10の格納段階において、プレフィルドシリンジ16の針を覆う、取外し可能な針シールド78を受け入れ保持するために、針シールドホルダ104内に設けられる空間が見えている。
【0224】
針シールドホルダ104の内側形状は、取外し可能な針シールド78の外側形状に対して補完的に形作られて、キャップ70のできるだけコンパクトな設計を支援し、キャップ70を自動注射器10から取り外す際の、取外し可能な針シールド78の信頼性の高い取外しを可能にする。
【0225】
さらに、上記キャップ70の開口部124は、上記キャップ70の外壁116と針シールドホルダ104との間に形成される。開口部の寸法は、自動注射器10の格納段階において開口部に挿入されるべきである、針ガードの部分の寸法に応じて選択される。
【0226】
針シールドホルダ104は、キャップ70の基部100から遠位側に突出し、キャップ70の外壁116に取り囲まれる。キャップ70の外壁116の内表面118はいくつかのリブ120を備える。これらのリブは、針ガード18の前端122が開口部124内に配置されるとこれを押圧するように構成される。
【0227】
図12cの断面線E:Eに沿って取った、
図12fに示される断面に示されるように、リブ120は、キャップ70の開口部124内へと内側に突出する。リブ120は、針ガード18の前端122を保持するために、内表面118全体に分散される。
【0228】
針シールドホルダ104の内壁106はさらに2つの窓112を備え、内側に面する突出部108それぞれが窓112それぞれに配置される。
【0229】
2つの陥凹部114は、キャップ70の針シールドホルダ104の内壁106に形成される。陥凹部は、窓112を有する針シールドホルダ104のそれぞれの部分の間に配置される。
【0230】
キャップ70のスナップ嵌めエリア98はキャップ70の内表面118に設けられ、第1のスナップ嵌めエリア208はキャップのリブ120のいくつかの中に形成され、第2のスナップ留めエリア210はリブ120がないキャップ70の領域に形成される。
【0231】
キャップ70は単一片設計のものであり、基部100にあるキャップ70の近位表面における端面は穴を備えていない。
【0232】
図13a~
図13jは、自動注射器10の外側本体82の一例の様々な図を示している。
図13aおよび
図13bはそれぞれ、外側本体82の2つの側からの斜視図を示し、
図13c~
図13fはそれぞれ、外側本体82の側面図を示し、
図13gは、
図13fの断面線C:Cに沿って取った断面を示し、
図13hは、
図13eの断面線D:Dに沿って取った断面を示し、
図13iは、外側本体82の上面図を示している。
【0233】
図13jは、
図13eの断面線E:Eに沿って取った断面を示している。第2のガイド補助48を形成する第2の溝48’に係合するように構成されたラグ228は、外側本体82の内表面132に見えている。
【0234】
上記図面と関連して示した実施形態とは対照的に、外側本体82は、
図13a、
図13c、および
図13eに示されるように、それぞれの窓40において外側本体82の両側に存在する、2つの停止機構54を備える。
【0235】
さらに、ハウジング12の外側本体82の遠位壁84から突出する突出部86が、
図13gで見えている。これは、自動注射器10の組立て時にドライブシャーシ24の通路140に挿入されることが意図されるので、ドライブシャーシ24のトリガリム32と同じ横断方向位置に配置される。
【0236】
これに関連して、ドライブシャーシ24は、プレフィルドシリンジ16のプランジャ26を引っ張ることによって自動注射器10を作動したときに、ハウジング12内に配置されたプレフィルドシリンジ16に格納された薬剤Mをプレフィルドシリンジ16から送り出すために、ハウジング12内で直線で移動するように構成されてもよい構成要素であることに注目すべきである。
【0237】
図14a~
図14jは、自動注射器10の内側本体80の一例の様々な図を示している。
図14aおよび
図14bはそれぞれ、内側本体80の2つの側からの斜視図を示している。陥凹部が形成された遠位側ハウジング端部204が、
図14aおよび
図14bの上部に示されている。
【0238】
図14c~
図14fはそれぞれ、内側本体80の側面図を示し、
図14gは、
図14eの断面線F:Fに沿って取った断面を示し、
図14hは、
図14fの断面線E:Eに沿って取った断面を示し、
図14iは、内側本体80の上面図を示し、
図14jは、
図14eの断面線G:Gに沿って取った断面を示している。
【0239】
内側本体80は、
図13の外側本体82と、また下記の
図15に示される針ガード18と協働するように構成される。内側本体80は、内側本体80の対向して配設される側に配置され、針ガード18の対応する部分に係合するように構成された、2つの第1の切欠き174と、2つの第2の切欠き176と、2つの細長い穴168とを有する。
【0240】
図15a~
図15jは、自動注射器10の針ガード18の一例の様々な図を示しており、これは、
図14の内側本体80と協働するように構成され、この目的のため、細長い穴168のそれぞれ1つと協働する2つの突起166と、それぞれのバー178によって分離された第1および第2の切欠き174、176のそれぞれ1つと協働する2つのロックアウトアーム186と、それぞれの第1の切欠き174およびドライブシャーシ24のトリガリム32に係合する2つのそれぞれのクリップアーム184とを備える。
【0241】
さらに、針ガード18はまた、2つのブロックリブ144と、上述したような方式で形作られた2つのカムとを有する、単一のプランジャアーム142を備える。ブロックリブ144は、
図13に関連して考察した外側本体82と、
図14に関連して考察した内側本体80とを備えるハウジング12に挿入されると、
図17に関連して考察するドライブシャーシ24と協働するように構成される。また、ブロックリブ144は、プランジャアーム142の対向する側に配置されることに注目すべきである。
【0242】
図15aおよび
図15bはそれぞれ、針ガード18の2つの側からの斜視図を示し、
図15c~
図15fはそれぞれ、針ガード18の側面図を示し、
図15gは、
図15eの断面線D:Dに沿って取った断面を示し、
図15hは、
図15fの断面線E:Eに沿って取った断面を示し、
図15iは、針ガード18の上面図を示し、
図15jは、
図15eの断面線F:Fに沿って取った断面を示している。
【0243】
図16a~
図16kは、自動注射器10の針シールド78の一例の様々な図を示している。針シールド78は、その端部に、シリンジに面する表面110を備える針レセプタクル212を有する。シリンジに面する表面110は、針シールド78の前端214の反対側に配置される。針シールド78は、針シールドホルダ104に受け入れられるように構成された外寸と、プレフィルドシリンジ16の針34を受け入れるように適合された内寸とを有する。
【0244】
【0245】
図16iの断面B:Bは、針レセプタクル212がプレフィルドシリンジ16の針34に対して補完的に形作られることを示す。針シールド78の機能は、針34を外的影響から保護することである。
【0246】
図17a~
図17lは、自動注射器10のドライブシャーシ24の一例の様々な図を示している。ドライブシャーシ24は、各々上記で考察したようなそれぞれの構成要素を有する、2つのトリガアーム36を有し、単一の可聴フィードバック部材58がドライブシャーシ24の1つの側に配置される。
【0247】
図17a、
図17bは、ドライブシャーシ24の斜視図を示し、
図17c~
図17fは、ドライブシャーシ24の異なる側面図を示している。
図17gは、プランジャ支持体44を有する投与リム22を通る、
図17eの断面線E:Eに沿って取った断面を示している。
【0248】
図17hは、トリガリム32を通って中に形成された通路140を示す、
図17eの断面線F:Fに沿って取った断面を示している。
【0249】
図17iは、投与リム22およびトリガリム32の平行配置を示す、
図17fの断面線G:Gに沿って取った断面を示している。
【0250】
図17jは、トリガアーム36の突出部154がドライブシャーシ24から径方向外側に突出している、ドライブシャーシ24の上面図を示している。
【0251】
図17kは、
図17eの断面線D:Dに沿って取った断面を示し、
図17lは、2つの突出部154がトリガアーム36に対して位置付けられるドライブシャーシ24の高さで、
図17eの断面線C:Cに沿って取った断面を示している。
【0252】
図17dおよび
図17fは、例として、トリガリム32が、ウェブ42とは反対側に配設された端部にリップ216を備えることを示している。リップ216は、針ガード18に形成されたクリップアーム184に係合するように構成される。
【0253】
リップ216は2つの先端218を備え、各先端218は、針ガード18に形成されたクリップアーム184のそれぞれ1つに係合するように構成される。
【0254】
また、第1および第2のガイド補助はウェブ42から近位方向に延在し、第2の溝48’はウェブ42から直接延在し、第1の溝46’はウェブ42からずれ始めることに注目すべきである。
【0255】
上記では、薬剤Mをプレフィルドシリンジ(PFS)16から投与する、使い捨て自動注射器10のメカニズム要素について記載している。開示する設計によって、最新技術と比較して、非常に少数の低コスト構成要素および非常に単純なプロセスを使用して、最新技術の機構を小型の物理的パッケージに組み込むことができる。
【0256】
開示する自動注射器デバイスは、薬剤Mを収容するプレフィルドシリンジ(PFS)16を取り囲むアセンブリから成る。一般的に、かかるデバイスは、単回使用向けであり、患者による投与(即ち、自己投与)または介護者による投与向けのものである。使用の時点で、ユーザは、保護キャップ70を自動注射器10の近位端から取り外し、自動注射器10を注射部位(一般的に、大腿または腹部の皮膚)に位置付け、自動注射器10を軸線方向で近位方向に押して、皮膚への針34の針挿入を達成し、投与を開始する。
【0257】
らせん圧縮駆動ばね74からのエネルギーが解放されて、PFS16内のプランジャ26を変位させ、薬剤Mを患者に送達する。可聴クリックは、投与が開始していることを患者に知らせる。これに関連して、かかる可聴クリックは、自動注射器10を格納段階から投与段階に移動させるときに解除機構40をトリガする際、トリガアーム36が停止機構54と協働したときに生成されてもよいことに注目すべきである。投与の進行は、大きい湾曲「シリンジ窓」14内のPFSプランジャ26およびメカニズムプランジャの位置の変化として、ユーザによってモニタリングすることができる。
【0258】
ユーザは、自動注射器10から発せられる可聴クリック、および固有の「状態インジケータ窓」20内に表示される色の変化によって、いつ投薬が完了したかを知る。次に、自動注射器10を注射部位から取り除いて、ばね式の針ガード18が、別個のらせん圧縮ばね76の作用によって係止位置まで延長して針34を覆うことを可能にすることができる。この係止位置では、針ガード18は、針34を覆い、患者またはさらなる人を針34刺しのけがから保護する。
【0259】
記載するメカニズムは、駆動ばね74の軸線が、従来技術では一般的であるようにPFS16のボアに入るのではなく、PFS16の軸線からずれた、並列駆動の配置を利用する。この配置にはいくつかの利点がある。
- PFS16の長さおよびプランジャ26の移行量によってほぼ決定されるように、自動注射器10の長さを最小限に抑えることができる。
- 幾何学形状がPFS16のボア径によって制約されないので、駆動ばね74の規格の柔軟性が可能になる(例えば、加える力を増加もしくは低減させ、または製造効率を改善する他の修正を行う)。
- 管状の配置が、互いに対して移動する多数の同心(または少なくとも同軸)の構成要素を必要とすることが多く、それによって最適な形で互いと接続するのが困難になり得る場合に、構成要素および機構へのアクセスの改善が可能になる。アクセスの改善によってさらに、構成要素間でのより単純な相互作用が可能になって、追加の部品または複雑なメカニズムの必要性を回避する傾向がある、トリガ、フィードバック、およびロックアウトの機構が作られる。
【0260】
メカニズムが単純なことにより、構成要素の数が低減され、それが次いで、必要な壁厚の数を、ひいてはデバイスの幅および奥行きを最小限に抑える助けとなる。
【0261】
単回使用の自動注射器10は使い捨ての性質であるため、このようにして、自動注射器10の複雑性、材料使用、パッケージサイズ、および組立ての複雑性を最小限に抑えることが有利であるとみなされるが、これはすべて、次のことによって、コストおよび環境影響を低減する傾向がある。
- 使用される原材料の量を低減する。
- 製造機器および組立てプロセスのコストを低減する。
- 低温が必要な場合は特に高価であり得る、搬送および保管に必要な体積を低減する。
【0262】
開示する本発明は、この単純性および小サイズを達成する一方で、最新技術のユーザ機構を組み込み、革新的な新しいユーザ機構を追加する。
【0263】
図18a~
図18eは、さらなるタイプの自動注射器10の異なる使用段階における、針ガード18およびハウジング12の内側本体80のさらなる例の様々な図を示している。図示される自動注射器の上記の設計と同様に、針ガード18は、針ガード18がハウジング12の内側本体80に対して異なる軸線方向位置を取る、格納段階、投与段階、およびロックアウト段階の間で移動するため、ハウジング12内で軸線方向に移動可能に装着される。
【0264】
以下、針ガード18と内側本体80との間の違いについてのみ考察する。上記で図示した、以下に考察しない針ガード18および内側本体80の部分については、対応する構成要素に同様に設けることができる。
【0265】
図18aは、使用前の自動注射器10の針ガード18および内側本体80を示している。針ガード18の1つまたは複数のクリップアーム184はそれぞれ端部にブロック184’を備えてもよく、ブロック184’は、ロックアウト段階において、自動注射器10のハウジング12にある切欠き174のロックアウト表面234に係合するように構成される。
【0266】
切欠き174は、それぞれ少なくともほぼL字形である外形が定められたアパーチャ174’の形態で存在し、ロックアウト表面は、L字形の切欠き174の短いリム236に配置される。
【0267】
ロックアウト表面234は、L字形の切欠き174の長いリム238に対してある角度で、短いリム236に配置される。L字形の切欠き174の短いリム236および長いリム238は、互いに対してある角度で配置され、角度は、10~120°、特に20~80°の範囲で選択される。本例では、短いリム236と長いリム238との間の角度は65°である。
【0268】
組み立てられたとき、針ガード18の柔軟なアーム(クリップアーム184)上のブロック184’は、内側本体80の外形が定められたアパーチャ174’内に位置する。柔軟なアーム184の全体形状からのブロック184’の径方向突起は、ブロック184’が内側本体80の全体的な径方向壁厚に重なることを担保する。
【0269】
クリップアーム184のブロック184’は、対応する内側本体ロックアウト表面234に対して横断方向の遊びがあるようにして位置付けられ、したがって、ロックアウト表面234およびブロック184’がトリガ前に係合し得ないことが担保され得る。
【0270】
針ガード18のクリップアーム184は、名目上はアパーチャ174’よりも下にブロックを位置付けるように成形されてもよく、それにより、この組み立てられた段階を達成するのに柔軟なアーム184のある程度の変形が必要となり、したがって、図示される位置でブロック184’を保持する横断方向付勢力が存在する。
【0271】
図18bは、自動注射器10がトリガされてからの自動注射器10の針ガード18および内側本体80を示している。自動注射器10の使用中、針ガード18はユーザの皮膚に接触し、自動注射器10の内側本体80はユーザの皮膚に向かって移動するので、針ガード18は、自動注射器10の内側本体18に向かって遠位方向に変位される。投与イベントが開始されると、ブロック184’は、針ガード18の全体移動とともに遠位方向に移動して、ブロック18が、外形が定められたアパーチャの長いリムの狭い領域と係合する。
【0272】
これにより、投与イベントが発生している間、ブロック184’の横断方向移動が制限される。
【0273】
ブロック184’は、メカニズムの別のエリアにおける当接によって限定されてもよい、針ガード18の全移行量に達するまで外形が定められたアパーチャ174の長いリム238に沿って移行する。
【0274】
アパーチャ174内におけるブロック184’の軸線方向移動は制限されなくてもよい。あるいは、外形が定められたアパーチャ内に戻り止め機構(図示なし)を導入して、針ガード18の軸線方向移行の間、特定の力フィードバックプロファイルをユーザに提供するのが好ましいことがある。
【0275】
図18cは、薬剤Mの投与が完了してからの自動注射器10の針ガード18および内側本体80を示している。投与イベントが起こると、ドライブシャーシ24は近位方向に移行して、薬剤MをPFS16から投与する。ドライブシャーシ24が近位方向に移行するにつれて、ドライブシャーシ24の柔軟な機構であるトリガアーム36は、外側本体82および内側本体80の内壁に沿って移行して、径方向内側に偏向される。
【0276】
ドライブシャーシ24が軸線方向Aに沿って近位方向に移行するにつれて、トリガアーム36と針ガード18との間で横断方向Tの接触が起こる。最初、この接触は、柔軟なトリガアーム36の剛性に対して剛直とみなすことができる、針ガード18との間で起こってもよい(即ち、偏向するのは針ガード18ではなくトリガアーム36である)。
【0277】
ばねシャーシ24の移行が続くにつれて、トリガアーム36は針ガード18の柔軟なアーム184に接触する。ブロック18’が外形が定められたアパーチャ174の長いリム238内で誘導されることで、ブロック184’は偏向しないようにされるので、針ガードの柔軟なアーム184は事実上剛直になる。したがって、トリガアーム36は、横断方向Tに変位され続けるか、またはさらに変位される。
【0278】
ドライブシャーシ24がその移行を完了したとき、トリガアーム36は、針ガード18との接触によって横断方向に離脱し続けてもよい。トリガアーム36との接触が柔軟なアーム184の端部のブロック184’から針ガード18に遷移する際の段階的な引込みをもたらすため、角度が付けられた表面が針ガードに設けられる。
【0279】
針ガード18の幾何学形状は、自動注射器10の機能に影響を及ぼす可能性がある力の損失を生じないように、滑らかで漸進的な接触表面を柔軟なトリガアーム36に提供するように制御される。近位端92とは反対側に配設された遠位端にある針ガード18内に構築され、近位方向に延在する針ガード18の柔軟なアーム184が、この点に関して有利である。
【0280】
図18dは、針ガード18がロックアウトされたときの自動注射器10の針ガード18および内側本体80を示している。投与イベントの後、自動注射器10はユーザの皮膚から取り除かれ、針ガード18のロックアウトばね76は、針ガード18を近位方向に延長する力を加える。ブロック184’は、内側本体80において外形が定められたアパーチャ174’によって規定される長いリム238に沿って近位方向に移行する。ブロック184’がこの経路に沿って移行するにつれて、ブロック184’がトリガアーム36の表面に沿って摺動するので、トリガアーム36のさらなる横断方向の偏向が起こってもよい。ブロック184’は、アパーチャ174’の長いリム238により、外形が定められた横断方向移動の中で上方に持ち上げられる。
【0281】
針ガード18がその近位方向位置に向かって移行の終わりに近付くにつれて、針ガード18の柔軟なアーム184上のブロック184’は、内側本体のロックアウト当接表面234を過ぎ、外形が定められたアパーチャ174’の短いリム236内で軸線方向に整列される。この時点で、トリガアーム36の接触および横断方向偏向によってもたらされる付勢力は、針ガード18の柔軟なアーム184およびブロック184’を持ち上げられた位置へと偏向させるのに十分である。
【0282】
針ガード18上の柔軟なアーム184およびドライブシャーシ24の幾何学形状および材料は、トリガアーム36がより剛性であるように、したがって残りの偏向の大部分が針ガード18の柔軟なアーム184内で起こるように指定される。
【0283】
この段階に達すると、ブロック184’の持ち上げられた位置は、ブロック184’の表面240とロックアウト当接表面234との間に横断方向の重なりを作り出す。針ガード18の軸線方向位置は、ブロック184’の表面240とロックアウト当接表面234との間の移動が最小限になるように制限される。
【0284】
針ガード18が自動注射器10のハウジング12に向かって遠位方向に付勢された場合、表面240はロックアウト当接表面234に接触して、針ガード18がさらに遠位方向移動するのを防ぐ。表面240、234は、柔軟なアーム184のさらなる偏向を介して、これら表面240、234のさらなる係合を促すように角度が付けられる。この段階で、針34保護の要件を満たすことができる。
【0285】
トリガアーム36の近位端は、内側本体80の外形が定められたアパーチャ174’に横断方向で位置が合うように持ち上げられてもよい。この条件に達した場合、トリガアーム36の端部は径方向外側に移動してもよく、それにより、トリガアーム36は外形が定められたアパーチャ174’によって横断方向で拘束されるようになる。トリガアーム36がこの持ち上げられた段階で係止されるので、この段階は追加の堅牢性を生み出して、針ガード18における柔軟なアーム184の最大限の偏向を作り出し、ブロック184’上の表面240と内側本体80上のロックアウト当接表面234との間の重なりを最大限にする。
【0286】
使用後の衝撃イベント(自動注射器10が落下する)による大きい力に対抗するさらなる保護は、このメカニズムによってもたらされる。落下試験の間、デバイスはその衝撃速度から減速されなければならない。したがって、自動注射器10の運動エネルギーは、主に内部エネルギー(応力およびひずみ)の形態であり、自動注射器10の構造によって吸収されなければならない。自動注射器10が減速される距離を増加させることができる場合、自動注射器10を減速するのに必要な力を低減させることができる。したがって、所与の印加荷重に対して構造的な偏向が増加するように、衝撃表面と移動を制限する表面との距離を増加させることが有利である。
【0287】
したがって、針ガード18を投与段階とロックアウト段階との間で近位方向に移動させる際、1つまたは複数のトリガアーム36のうちそれぞれ1つが、1つまたは複数のクリップアーム184のうちそれぞれ1つに係合するように構成される。
【0288】
図18eは、自動注射器10の針ガード18および内側本体80を示している。衝撃表面とロックアウト当接部との間の荷重経路は、アパーチャ174’の長いリム238の長さとして示される。
【0289】
図18fは、吸収されたエネルギーを表す曲線の下の面積を示している(両方の面積、およびしたがってエネルギー吸収は同じであるが、ピーク力は大幅に異なる)。したがって、より高いピーク力をより短い移行距離で吸収することができる。
【0290】
したがって、自動注射器10内の針保護スリーブ230(
図20を参照)の軸線方向移行を制限する手段が示され、針保護スリーブ230は投与イベント後に近位側位置に戻り、この最終位置に達すると、さらなる遠位方向移行は制限される。針ガード18の移行は、針ガード18と自動注射器10のハウジング12との間で生じる軸線方向当接によって制限される。投与の間に移動する構成要素の軸線方向移動は、針ガード18上の機構を偏向させて、投与イベントが起こった後の異なる当接を作り出すために利用される。
【0291】
【0292】
内側本体80は、内側本体80のそれぞれの側に組み込まれた切欠き174としての、2つの外形が定められたアパーチャ174’を有する。単一のアパーチャ174’が存在してもよいが、デバイスの全体的な対称性により、内側本体80の両側に同様の外形が定められたアパーチャ174’を有するのが有益なことがある。
【0293】
アパーチャ174’の近位端には、2つの当接表面242、244があってもよい。使用前の針ガード18を近位方向に当接させる、アセンブリ当接表面242があってもよい。また、使用後の針ガード18を近位方向に当接させる、延長当接表面244があってもよい。
【0294】
アセンブリ当接表面242と延長当接表面244との間に軸線方向オフセットがあってもよい。あるいは、これらの表面242、244の間には軸線方向オフセットがなくてもよい。これらの表面242、244は横断方向にずれてもよく、近位端におけるアパーチャ174’の横断方向幅によって、遠位端に向かうこれらの当接表面242、244の制限されない移動が可能になってもよい。
【0295】
外形が定められたアパーチャ174’は、近位端に向かって、即ち長いリム238に沿って、横断方向でアパーチャ174’の横断方向幅よりも狭くてもよい。特に、ブロック184’が、針ガード18が遠位方向に移行する際の規定された経路をたどるように、遠位端に向かうアパーチャ174’の幅は、ブロック184’の横断方向高さに合致してもよい。
【0296】
ロックアウト当接表面234は、アパーチャ174’の短いリム236の遠位端に配置される。このロックアウト当接表面234は、針ガード18の遠位方向移行の限界となる。記載する成形された幾何学形状は、針ガード18の遠位方向移行が、使用前はこの機構によって制限されないが、投与イベントが行われた後はこの機構によって制限されることを担保する。
【0297】
図20a~
図20jは、
図18の針ガード18の様々な図を示している。柔軟なアーム184に沿って、アーム184から径方向外側に突き出す、ブロック184’が組み込まれる。このブロック184’は、柔軟なアーム184の自由端に位置してもよく、使用前の移行を近位方向に限定してもよい。
【0298】
このブロック184’はまた、使用後の移行を近位方向に制限してもよい。これらの近位方向に移行を制限する機構は、アセンブリ表面242と呼ばれる。使用後、近位方向の移行限界は延長当接表面244によって制限され、アセンブリ表面242は使用前の近位方向の移行を制限する。このブロック184’はまた、使用後の移行を遠位方向に制限して、ロックアウト当接をもたらす。ロックアウト当接をもたらす機構は「ロックアウト表面」234と呼ばれる。
【0299】
1つまたは複数のクリップアーム184は、針ガード18から軸線方向Aに平行に、近位方向に延在する。1つまたは複数のクリップアーム184は、針ガード18のプランジャアーム142から近位方向に延在する。
【0300】
針ガード18は、その近位端92にスリーブ230を備える。針ガード18は、少なくともほぼT字形の設計のものであり、プランジャアーム142は、上記スリーブ230の近位端92から遠位端まで自動注射器10の軸線方向Aに平行に配置される。
【0301】
スリーブ230は、上記スリーブ230の近位端から遠位端まで自動注射器10の軸線方向Aに平行に延在する、1つまたは複数の伸張スロット232を備える。
【0302】
このさらなるタイプの針ガード18および内側本体80は、薬剤をプレフィルドシリンジ16から投与するのに使用される、使い捨て自動注射器10の針ガード18の移行限界を制御するメカニズムを説明する。開示するメカニズムは、針ガード18の完全な遠位方向移行が、投与イベントが開始されるときの自動注射器の最初の使用の間に行われることを可能にする。投与イベントが行われ、自動注射器10が注射部位から取り除かれた後、メカニズムは、針ガード18が最終近位方向位置に移行することを可能にする。最終位置に来ると、針ガード18はロックアウトされて、さらなる遠位方向移行が防止される。このロックは、自動注射器10の落下による衝撃が起こった場合であっても、針34からの必要な保護をもたらすのに十分な軸線方向力に耐えることが意図される。
【0303】
上述のタイプの自動注射器10と関連して記載したドライブシャーシ24は、内側本体80および針ガード18とともに使用することができ、投与イベントの間に起こるドライブシャーシの変位を利用して、最終位置に達するとロックアウトをもたらす。針ガード18を最終位置へと軸線方向に変位させるのに必要な力は、低いように設計されて、ロックアウトばね76の力の出力を最小限に抑えることが可能になる。これは、ユーザが自動注射器10を操作するのにこのばね76を圧縮しなければならないので、望ましい低いトリガ力を達成する助けとなる。
【0304】
投与後の最終位置にあるとき、針ガード18は、衝撃イベントにおける自動注射器10の運動エネルギーを吸収するのに、十分な移行にわたって十分な力に反応しなければならない、ロックアウトを達成する。メカニズムは、針ガード18の全長に沿い、その柔軟な機構に沿って戻る延長された荷重経路を提供し、柔軟な機構の追加の径方向支持を提供して、高い反応荷重と荷重を受けている間の高い変位の両方を達成する。これら両方を組み合わせて、大きいエネルギー吸収能力をもたらして、自動注射器10が衝撃イベントにより良好に耐えられるようにする。
【0305】
メカニズムは、
図1~
図20に記載される自動注射器10に追加の部品が追加されることを必要としない。記載する機構は、既存の射出成形ツール戦略および既存の組立てシーケンスを維持しながら、既存の構成要素に組み込むことができる。
【0306】
図21は、さらなる種類の自動注射器10の構成要素の分解組立図を示している。自動注射器10は、ドライブシャーシ24と、駆動ばね74と、内側本体80と、外側本体82と、キャップ70と、針ガード18と、針ガードばね76と、プレフィルドシリンジ16とを備える。
【0307】
図22は、
図21の自動注射器10の針ガード18の斜視図を示している。針ガードは、
図20に関連して示されるものと同様の設計である。
【0308】
針ガード18は、2つのクリップアーム184それぞれの端部でロックアウトブロック機構として作用する、それぞれのブロック184’をそれぞれ有する2つのクリップアーム184を備える。それぞれのクリップアーム184およびブロック184’の端部表面は、アセンブリ停止機構246として知られている。
【0309】
ロックアウト段階に達すると、アセンブリ停止機構246は、例えば
図31に関連して示されるような、内側本体80のアセンブリ当接表面242に当接する。
【0310】
針ガード18上のクリップアーム184は、内側本体80におけるアパーチャ174’の内側端面に対して付勢されて、ハウジング12に対する針ガード18の移行を制限する停止部をもたらす。
【0311】
図23は、
図21の自動注射器のドライブシャーシ24の斜視図を示している。主な違いは、投薬終了傾斜路248がトリガリム32に設けられることである。投薬終了傾斜路248は、
図24bに見られるように、内側本体80の内表面上に存在する、投薬終了クリックアーム250と協働するように構成される。
【0312】
投薬終了(EoD)に近付くと、内側本体80のEoDクリックアーム250は、EoDアーム250をデバイスの中心に向かって横断方向に偏向させる、ドライブシャーシ234上のEoD傾斜路248と係合する。
【0313】
EoDクリックアーム250は、ドライブシャーシ24の近位端を貫通し、EoD傾斜路248の端部から落ちて、その保存されたエネルギーを解放し、可聴クリックを作り出す。
【0314】
これに関連して、クリックは常に、デバイスが「全投与済み-剛直ストッパー(Fully Dispensed-Rigid Stopper)」状態に、即ち、プランジャ26がプレフィルドシリンジ16内でもう移動することができない位置に達する前に起こることに注目すべきである。
【0315】
EoD傾斜路248は、トリガアーム36の、またトリガリム32の第1の部分外表面50の近位端と同じ、またはほぼ同じ軸線方向位置に配置される。
【0316】
ウェブ42も自動注射器10内の減衰機能を改善することにさらに注目すべきである。これは、投薬のトリガ中にドライブシャーシ24がプランジャ26に衝突すると、大量のエネルギーがシリンジ16に伝達されることによる。荷重経路が剛性の場合、これにより、非常に大きい力がシリンジ16のフランジに加えられてフランジを破壊する場合がある。投与リム22をトリガリム32に接続するウェブ42は、これら2つのリム22、32の間に柔軟性をもたらし、それが本質的に、投薬のトリガ中、シリンジフランジに加えられる力を低減させる。
【0317】
図24aは、
図21の自動注射器10の内側本体80の斜視図を示し、
図24bは、EoDクリックアーム250の位置を示す、内側本体80の内部の部分断面斜視図を示している。これは、内側本体80の長さの近位端92から約30%のところに配置される。
【0318】
これに関連して、EoDクリックアーム250は、内側本体80内において内側本体80の軸線方向高さで、内側本体80の長さの近位端92から10%~50%、好ましくは20~40%の範囲に配置できることに注目すべきである。
【0319】
傾斜路248と協働するクリックアーム250を使用して、投薬終了のクリックを上述した形で提供することで、ノーズを使用する、例えば
図11に示される設計と比較して、より音が大きいクリックが得られる。これには、構成要素間の自由な遊びを低減し、可能な偏向の量を増加させ、クリック音をさせる機構を外表面から離れる方向に移動させる(それにより、ユーザの手によって減衰される可能性が少なくなる)という利点がある。
【0320】
図25a~
図25cは、
図21に示される自動注射器10の構成要素と協働するように構成された、
図21の自動注射器10の外側本体82の図を示している。
【0321】
例えば
図1に示される外側本体82とは対照的に、シリンジ窓14および状態インジケータ窓20の近位方向位置は、
図25aの外側本体82の場合と同じ、または少なくともほぼ同じである。
【0322】
状態インジケータ窓20を下方に、即ち近位端に向かって移動させることで、異なるPFS16の充填量に適応するために変更しなければならない構成要素の数を低減させることができるので、自動注射器10はより広範に使用可能になる。
【0323】
これはまた、投与前状態、即ち自動注射器10を作動させる前の、後で見えるようになる部分が状態インジケータ窓20に見えていない状態では、ドライブシャーシ10が窓の後方に現れなくなるという効果を有する。
【0324】
これに関連して、ドライブシャーシ24が外側本体82の遠位端にあり、したがって状態インジケータ窓20に見えていないときは、内部メカニズムが不明瞭になるように、状態インジケータ窓20に質感をもたせることが可能である。
【0325】
投与が終了すると、ドライブシャーシ24は状態インジケータ窓20の後方に現れ、窓を色で満たすはずである。ドライブシャーシ24を1つの段階(「投与完了」段階)でのみ示すことには、ドライブシャーシ24が一度しか現れないので、その外表面49上に印刷を施す必要がないという利点がある。
【0326】
図5bは、外側本体82の遠位壁84の突出部86を示している。突出部86は、3つの表面が合わさって尖った端部になることによって形成される、尖った端部を有する。突出部86は、自動注射器10の使用時に駆動ばね74によって軸支されるようにして形成される。
【0327】
これに関連して、
図26bに示される突出部86は、
図5bに示される突出部の長さよりも長い長さを有することに注目すべきである。
【0328】
突出部の長さは、外側本体82の長さの5%~50%の範囲、好ましくは外側本体82の長さの10%~40%の範囲で選択されてもよいことにさらに注目すべきである。
【0329】
図25cには、停止機構54の凸状表面152も見えている。凸状表面152は、頂点160で合わさる2つの平坦表面156、158によって形成される。
【0330】
図26は、
図21の自動注射器のキャップ70の斜視図を示している。キャップは、例えば
図5aに示される、キャップ70と同様に構成される。違いは、2つの窓112の間に配置された陥凹部114の位置にある。
図5aでは、陥凹部114は横断方向Tに対して平行に配置され、
図26では、横断方向Tに対して垂直に配置される。
【0331】
キャップ70の外壁116の内表面118は、各長手方向面に2つのリブ120を備え、
図5aに示されるキャップ70は、各面に3つのかかるリブ130を備えることにさらに注目すべきである。
【0332】
図27a~
図27dは、さらなる種類のキャップ70の様々な図を示している。クリップ252は、取外し可能な針シールド78の遠位端に係合する、
図27aおよび
図27bに示される種類のキャップ70に提供され、
図27cおよび
図27dに示されるキャップ70では、クリップは取外し可能な針シールド78の側壁に係合するように構成される。
【0333】
各事例において、針シールドホルダ104は、例えば
図4aに関連して示される、窓112の間に陥凹部114を有さないキャップ70と比較して、サイズが低減された2つの窓112を有する。
【0334】
窓112および針シールドホルダはそれぞれ、クリップ252を所定位置で保持するように構成され、それによってクリップ252は、キャップ70を自動注射器10から取り外した際に、取外し可能な針シールド78を取り外すように構成される。この目的のため、クリップ252は、それぞれの窓112に係合する返し254を備える。
【0335】
やはり示されるように、取外し可能な針シールド78に面するクリップ252の自由端は、キャップ70を取り外すと、取外し可能な針シールド78も自動的に取り外されるようにして、取外し可能な針シールド78に圧力を働かせるように構成される。
【0336】
図28a~
図28cは、格納段階にある
図21の自動注射器10の様々な図を部分概略断面図で示している。
図28aは、キャップ70が針ガード18の近位端28にどのように配置されるかを示している。この係合は、キャップのスナップ嵌めエリア98と針ガード18のスナップ嵌め突出部96との間に存在する、スナップ嵌め接続94を介して達成される。
【0337】
図28bに示されるように、格納状態では、駆動ばね74は圧縮されており、外側本体82とドライブシャーシ24との間に軸線方向荷重を加える。
【0338】
ドライブシャーシ24は、外側本体82の停止機構54に係合する2つのトリガアーム36の係合によって、移動しないようにされる。
【0339】
各トリガアーム36および停止機構は、ドライブシャーシ24に対する駆動ばね74からの軸線方向力の作用を受けて、トリガアーム36が付勢されて係合され、停止機構54に対して横断方向または径方向内向きに移動しないように角度が付けられた、角度を付けられた表面を備える。
【0340】
駆動ばね74は、通路140としても知られるばねボア内で、またばね支持ピンとしても知られる外側本体82の突出部86上で、ドライブシャーシ24内で支持される。
【0341】
内側本体80および外側本体82は、外側本体82の状態インジケータ窓20内部に嵌合する、内側本体に形成された突起256によって形成される、状態インジケータ窓クリップジョイントでともにクリップ留めされる。
【0342】
キャップ70に存在する針シールドホルダ104の突出部108は、剛直な針シールド78の遠位端の後方に係合する。キャップ70の遠位端は内側本体80に押圧される。
【0343】
ロックアウトばね76は、内側本体80と針ガード18との間に軸線方向力を加える。シリンジは、内側本体80のシリンジリブ258によって径方向で、また内側本体80の遠位端付近で、シリンジフランジリング260によって軸線方向で支持される(
図24bも参照)。シリンジフランジリング260によって何らかの径方向干渉がもたらされて、シリンジ16のがたつきおよび自由な軸線方向移動が最小限に抑えられる。
【0344】
シリンジ16は、外側本体82のリブによって(また、RNS78とキャップ70の係合によっても)遠位方向に移動しないようにされる。
【0345】
カットフランジシリンジが嵌合された場合、内側本体80にさらなるリブ(図示なし)を設けることによって回転しないようにされてもよい。
【0346】
これに関連して、内側本体80は、自動注射器10の格納段階の間、ドライブシャーシ24のトリガアーム36を支持する、支持要素(図示なし)を備えてもよいことに注目すべきである。
【0347】
かかる支持要素は、トリガアーム36をその長さの30%~70%で係合して、トリガアーム36の剛性を増加させ、トリガアーム36が停止機構54から無用に係脱しないようにする支持体として作用するように、内側本体80の遠位端に配置されるであろう。
【0348】
使用の時点で、ユーザはキャップ70を取り外して、スナップ嵌め接続94、即ち突出部96を克服し、突出部108(または、
図27a~
図27dに示されるような等価の金属プレス)を有するキャップ70を介してRNS78をシリンジ16から取り外す。
図28bに示されるように、取外し可能な針シールド78は、取外し後はキャップ70内に捕捉される。
【0349】
図29aおよび
図29bは、自動注射器10のトリガ、即ち作動時における、
図21の自動注射器の図を示している。このため、ユーザは、外側本体82を保持し、針ガード18を皮膚に押し付け、それによって針ガード18が、(圧縮されている)ロックアウトばね76の力に対抗して、遠位方向に外側本体82内部で移動する。
【0350】
この移動の間、針ガード18の遠位端にあるプランジャアーム142は、係合表面146を介してドライブシャーシ24のトリガアーム36に接触し、それらを横断方向に押す。
【0351】
トリガアーム36は、横断方向に移動するにつれて、第1の平坦表面156のスロープを上って、ドライブシャーシ24をわずかに遠位方向に移動させ、それによって次に、駆動ばね74がわずかにさらに圧縮される。
【0352】
針ガード18がトリガアーム36を横断方向に押して、外側本体82の停止機構54のトリガ停止部として作用する凸状表面152の頂点160を超えさせると、ばねシャーシ24に対する駆動ばね74からの力によってトリガアーム36が摺動して、第2の平坦表面258を、即ちトリガ停止部のより急なスロープを滑り下りる。
【0353】
トリガアーム36が、駆動ばね74からの大きい力の作用を受けてトリガ停止部から、即ち停止機構から解放されると、(急なエネルギーの解放によって)「可聴クリック」が発せられる。
【0354】
図29aおよび
図29bは、針ガード18が遠位方向に移動しているがまだ停止機構に係合していない段階の、自動注射器10を示している。
【0355】
図30a~
図30iは、自動注射器10の作動後の、針ガード18、トリガアーム36、およびドライブシャーシ24の移動を示している。
図30a~
図30dは、針ガード18がトリガアーム36に係合してからの、トリガアーム36に対する停止機構54の移動を示している。
【0356】
図30aは、非作動段階にある、即ちトリガアーム36の凸状表面262が停止機構54の凸状表面152上に載っている、解除機構を示している。
【0357】
これに関連して、凹状表面262は凸状表面に対して補完的に形成されて、2つの構成要素間の遊びを最小限に抑えていることに注目すべきである。
【0358】
この目的のため、凹状表面262は、落込み268を介して互いに接続される、第1の平坦部分264および第2の平坦部分266を有する。
【0359】
図30bは、針ガード18が付勢された駆動ばね74をさらに圧縮し、トリガアーム36が横断方向Tに移動する間の、停止機構54に対するトリガアーム36のわずかな遠位方向移動を示している。
【0360】
針ガード18は、
図30eおよび
図30fに示されるように、内側本体80のリブ機構270で停止するまで、遠位方向に変位され続ける。この時点で、針ガード18はドライブシャーシ24のトリガアーム36と完全に係合されて、それらを必要なだけ横断方向に移動させて、
図30dに示されるように、外側本体82の停止機構54の頂点160を越えるように移行させる。
【0361】
ドライブシャーシ24が
図30fに示されるように近位方向に前進するにつれて、トリガアーム36は、針ガード18のクリップアーム184に沿って摺動する。これは、内側本体80にあるアパーチャ174’の長いリム238の表面に対して、クリップアーム184を横断方向に(
図30gの上方に)付勢する傾向がある。
【0362】
トリガアーム36が解除機構40の停止機構54から解放されると、ドライブシャーシ24は、駆動ばね74の作用を受けて近位方向に移動する。
【0363】
ドライブシャーシ24の投与リム22は、プランジャ26(最初はギャップがあってもよい)に接触し、次にプランジャ26を移動させ始めて、薬剤を針34に通す。プランジャ26が「完全投与段階」に達すると、ドライブシャーシ24の第1の部分外表面50が状態インジケータ窓20を埋め始めて、ドライブシャーシ24の成形された(任意選択的に、明るい)色が窓20を通して見えるようになって、投与が完了したことの明確な二値的指示がユーザに提供される。投与前、ドライブシャーシ24は窓20の直ぐ後方にあって見えないので、デバイス内部の何らかの影によって暗く見える。
【0364】
駆動ばね74は、(停止部の柔軟性および構成要素の許容条件に応じて)次のうち1つが起こるまでドライブシャーシ24を前進させ続ける。
【0365】
外側本体82上の突出部86は、ドライブシャーシ24と軸線方向に重なり合ったままなので、駆動ばね74は投与の間中ずっと完全に支持される(また、座屈しないようにされる)。
【0366】
理想的な状況では、(ユーザが自動注射器10をトリガするのに要する力を低減するため)トリガアーム36が横断方向に変形するのに要する力は小さく、即ち横断方向に可撓性であるが、(駆動ばね74からの長期の荷重を受けて座屈するのを回避するため)軸線方向では非常に剛性であって強い。これを達成しようとするため、ドライブシャーシのトリガアーム36は、(座屈強度を増加させるため)中央区画ではより厚く、(横断方向の剛性を低減するため)根元ではより薄く形成されてもよい。
【0367】
図30hおよび
図30iで投与の終わりに示されるように、内側本体80のEoDクリックアーム248はドライブシャーシ24のEoD傾斜路248に係合して、可聴クリックをもたらしている。
図30hでも分かるように、ドライブシャーシのウェブ42は、駆動ばね74のばね付勢を解除する際にシステム内に残っている残りの力があればそれを吸収するように構成された、ドライブシャーシ支持体242に当接する。
【0368】
図31は、ロックアウト段階における
図21の自動注射器10の図を示している。自動注射器10が皮膚から取り除かれるにつれて、針ガード18は、ロックアウトばね76の作用によって内側本体80から近位方向に延びる。
【0369】
クリップアーム184の端部にあるブロック184’は、ドライブシャーシ24のトリガアーム36によって、内側本体80のアパーチャ174’の短いリム236内で横断方向に(上の図では上方に)付勢される。
【0370】
針ガード18が近位方向に移動するにつれて、ブロック184’は長いリム238に沿って近位方向に移動し、短いリム236に達すると、ブロック184’は、トリガアーム36によって偏向され、短いリム236内に係止されるように構成される。
【0371】
ロックアウトばね76は、ブロック184’をアパーチャ174’のロックアウト表面234に対して近位方向に付勢して、針ガード18が近位方向にさらに移動するのを防ぐ。
【0372】
ユーザが、投与が終了する前に自動注射器を皮膚から取り除いた場合、針ガード18はロックアウトばね76によって延長される。駆動ばね74はそれでもドライブシャーシ24をシリンジ16内で前進させ続け、液体は依然として針34から投与される。投与の残りの間、トリガアームは、「通常」投与のように、針ガード18のクリップアーム184をアパーチャ174’内の係止位置へと移動させる。
【0373】
実施形態の列挙
1.ハウジング12と、
ハウジング12内に装着され、ハウジング12に対して固定されたプレフィルドシリンジ16と、
格納段階と、投与段階と、ロックアウト段階との間で移動するためにハウジング12内で軸線方向に移動可能に装着される針ガード18であって、格納段階と、投与段階と、ロックアウト段階とでは、針ガード18がハウジング12に対して異なる軸線方向位置を取る、針ガード18と
を備え、
針ガード18が、格納段階と投与段階との間で遠位方向に軸線方向移動するように構成され、
針ガード18が、投与段階とロックアウト段階との間で近位方向に軸線方向移動するように構成された、
自動注射器10。
【0374】
2.針ガード18が、格納段階およびロックアウト段階において、プレフィルドシリンジ16の針34を取り囲む、実施形態1に記載の自動注射器10。
【0375】
3.針ガード18が、投与段階において、プレフィルドシリンジ16の針34を取り囲まない、実施形態1または実施形態2に記載の自動注射器10。
【0376】
4.針ガード18とハウジング12との間に配置されたロックアウトばね76をさらに備える、実施形態1から3のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0377】
5.針ガード18が、格納段階と投与段階との間で移動する際に、ロックアウトばね76を圧縮するように構成された、実施形態4に記載の自動注射器10。
【0378】
6.針ガード18が、投与段階とロックアウト段階との間でロックアウトばね76の弛緩によって移動するように構成された、実施形態4または実施形態5に記載の自動注射器10。
【0379】
7.針ガード18が1つまたは複数のロックアウトアーム186を備える、実施形態1から6のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0380】
8.1つまたは複数のロックアウトアーム186が、ロックアウト段階において、自動注射器10のハウジング12にある対応する切欠き176に係合するように構成された、係合部分220を備える、実施形態7に記載の自動注射器10。
【0381】
9.2つ以上のロックアウトアーム186が設けられ、ロックアウトばね76が2つ以上のロックアウトアーム186の間に配置される、実施形態4から8および実施形態7のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0382】
10.針ガード18がハウジング12と協働する抜け止め機構170を備える、実施形態1から9のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0383】
11.針ガード18が、自動注射器10の解除機構40を作動させるプランジャアーム142を備える、実施形態1から10のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0384】
12.抜け止め機構170がプランジャアーム142に配置される、実施形態10および実施形態11に記載の自動注射器10。
【0385】
13.抜け止め機構170がハウジング12に存在する穴168に係合する突起166を備える、実施形態10から12のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0386】
14.ドライブシャーシ24をさらに備え、ドライブシャーシ24が上記ハウジング12に装着され、ドライブシャーシ24が上記ハウジング12に対して付勢され、ドライブシャーシ24がさらに、ハウジング12に対して、また自動注射器10の格納段階におけるハウジング12に対する移動に対して固定される、実施形態1から13のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0387】
15.ドライブシャーシ24が、投与段階において、1つまたは複数のクリップアーム184に係合して、ハウジング12から径方向内側に離れる方向でこれらを偏向させるように構成された、実施形態14および実施形態7から13に記載の自動注射器10。
【0388】
16.プランジャアーム142が、自動注射器10の解除機構40を作動させるため、ドライブシャーシ24のトリガアーム36と協働するように構成された、実施形態14または実施形態15、および実施形態11から13のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0389】
17.ドライブシャーシ24に向かう針ガード18の軸線方向移動が、自動注射器10を作動させる際に、ハウジング12に対するドライブシャーシ24の固定を解除する、実施形態14から16のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0390】
18.針ガード18の軸線方向移動が、軸線方向移動に対して横断する方向でトリガアーム36を偏向させるように構成された、実施形態16または実施形態17に記載の自動注射器10。
【0391】
19.プランジャアーム142が、針ガード18の軸線方向移動に対して横断する方向でトリガアーム36を偏向させるように構成された、実施形態16から18のうちの1つ、および実施形態11から15のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0392】
20.針ガード18がブロックリブ144を備える、実施形態1から19のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0393】
21.ブロックリブ144がトリガアーム36の径方向移動をブロックするように構成された、実施形態20および実施形態16から19のうち1つに記載の自動注射器10。
【0394】
22.針ガード18が係合表面146を有するカム162をさらに備える、実施形態1から21のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0395】
23.係合表面146がトリガアーム36に係合するように構成された、実施形態16から21のうちの1つおよび実施形態22に記載の自動注射器10。
【0396】
24.トリガアーム36がウェブ148を含み、係合表面146がトリガアーム36のウェブ148に係合する、実施形態23に記載の自動注射器10。
【0397】
25.係合表面146がブロックリブ144から突出する、実施形態21から24のうちの1つおよび実施形態20に記載の自動注射器10。
【0398】
26.ウェブ148が、ドライブシャーシ24の移動方向に対して傾斜した偏向表面150を含む、実施形態24または実施形態25に記載の自動注射器10。
【0399】
27.係合表面146がドライブシャーシ24の移動方向に対して傾斜した、実施形態20から26のいずれか1つに記載の自動注射器10。
【0400】
28.係合表面146および偏向表面150が、協働する形でドライブシャーシ24の移動方向に対して傾斜した、実施形態26および実施形態27に記載の自動注射器10。
【0401】
29.上記係合表面146が、針ガード18の移動の軸線方向に横断する方向で上記トリガアーム36を偏向するように傾斜した、実施形態28に記載の自動注射器10。
【0402】
30.駆動ばね74をさらに備え、自動注射器10の作動後、上記駆動ばね74が、ドライブシャーシ24を針ガード18に向かって駆動するように構成された、実施形態14から29のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0403】
31.針ガード18が、1つまたは複数のスナップ嵌め接続94を介してキャップ70と協働するように構成された、実施形態1から30のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0404】
32.各スナップ嵌め接続が、対応するスナップ嵌めエリア98と協働するスナップ嵌め突出部96を含む、実施形態31に記載の自動注射器10。
【0405】
33.針ガード18が1つまたは複数のスナップ嵌め突出部96を含む、実施形態32に記載の自動注射器10。
【0406】
34.1つまたは複数のスナップ嵌め突出部96が、針ガード18の外表面126に設けられる、実施形態32または実施形態33に記載の自動注射器10。
【0407】
35.ハウジング12の内表面128、132が1つまたは複数の溝130、134を備え、その中で上記スナップ嵌め突出部96のうちの1つまたは複数が、針ガード18の軸線方向移動の際にハウジング12に対して軸線方向移動することができる、実施形態32から34のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0408】
36.上記針ガード18の前端122が上記キャップ70の開口部124内に配置される、実施形態31から35のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0409】
37.自動注射器10の格納段階において、上記キャップ70の外壁116が上記ハウジング12の外壁136に接触する、実施形態31から36のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0410】
38.キャップ70の外壁116および上記ハウジング12の外壁136が、自動注射器10の軸線方向で重なり合わない、実施形態37に記載の自動注射器10。
【0411】
39.キャップ70の外壁116およびハウジング12の外壁136が、自動注射器10の格納段階において径方向で重なり合う、実施形態37または実施形態38に記載の自動注射器10。
【0412】
40.ハウジング12が、内側本体80および外側本体82を備える二部分ハウジング12である、実施形態1から39のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0413】
41.上記ハウジング12に装着されるドライブシャーシ24をさらに備え、ドライブシャーシ24が上記ハウジング12に対して付勢され、ドライブシャーシ24がさらに、ハウジング12に対して、また自動注射器10の格納段階におけるハウジング12に対する移動に対して固定され、プレフィルドシリンジ16から物質を投与する際、ドライブシャーシ24がハウジング12に対して移動する、実施形態1から40のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0414】
42.物質が自動注射器10から投与されると、自動注射器10がドライブシャーシ24とハウジング12との間で可聴投薬終了フィードバックを生成するように構成された、実施形態41に記載の自動注射器10。
【0415】
43.上記ハウジング12に装着されるドライブシャーシ24をさらに備え、ドライブシャーシ24が駆動ばね74によって上記ハウジング12に対して付勢され、ドライブシャーシ24がさらに、ハウジング12に対して、また自動注射器10の格納段階におけるハウジング12に対する移動に対して固定される、実施形態1から42のいずれか1つに記載の自動注射器10。
【0416】
44.ドライブシャーシ24が、ドライブシャーシ24をハウジング12に対して固定するため、自動注射器10の格納段階において、ハウジング12内に存在する停止機構54に係合するトリガアーム36を備える、実施形態43に記載の自動注射器10。
【0417】
45.自動注射器10の作動の際に、トリガアーム36が上記停止機構54から係脱されるように構成された、実施形態44に記載の自動注射器10。
【0418】
46.自動注射器10の格納段階においてプレフィルドシリンジ16の針34を覆う針シールド78、少なくとも自動注射器10の使用後はプレフィルドシリンジ16の針34を覆い、自動注射器10の使用中はプレフィルドシリンジ16に対して移動するように配置された、軸線方向に移動可能な針ガード18、ならびに自動注射器10の格納段階において針ガード18が格納される、取外し可能なキャップ70をさらに備える、実施形態1から45のいずれか1つに記載の自動注射器10。
【0419】
47.自動注射器10の格納段階において、キャップ70が針ガード18に取外し可能に接続され、キャップ70を取り外すと、針シールド78も自動注射器10から取り外される、実施形態46に記載の自動注射器10。
【0420】
48.上記ハウジング12に装着されるドライブシャーシ24をさらに備え、ドライブシャーシ24が上記ハウジング12に対して付勢され、また自動注射器10の格納段階においてハウジング12に対して固定される、実施形態1から47のいずれか1つに記載の自動注射器10。
【0421】
49.上記ハウジング12に配置される状態インジケータ窓20をさらに備え、そこを介してドライブシャーシ24が外部から見え、状態インジケータ窓20が、自動注射器10の格納段階においてドライブシャーシ24の第1の部分50を、上記自動注射器10の使用後にドライブシャーシ24の第2の部分52を示し、ドライブシャーシ24の第1の部分50と第2の部分52とが互いに区別できる、実施形態48に記載の自動注射器10。
【0422】
50.ドライブシャーシ24をさらに備え、ドライブシャーシ24が投与リム22およびトリガリム32を備え、プランジャ26が上記投与リム22の近位端に配置可能であり、トリガアーム36が上記トリガリム32から近位方向に延在して配置される、実施形態1から49のいずれか1つに記載の自動注射器10。
【0423】
51.トリガリム32および投与リム22がそれぞれ互いに平行に、少なくとも互いに本質的に平行に配置され、ウェブ42を介して投与リム22およびトリガリム32それぞれの遠位端側で互いに接続される、実施形態50に記載の自動注射器10。
【0424】
52.任意選択的に実施形態1から51のうちの1つに記載の自動注射器10であって、
ハウジング12と、
上記ハウジング12に装着されるプレフィルドシリンジ16と、
上記ハウジング12に装着されるドライブシャーシ24であって、上記ハウジング12に対して付勢され、さらに、ハウジング12に対して、また自動注射器10の格納段階におけるハウジング12に対する移動に対して固定され、プレフィルドシリンジ16から物質を投与する際、ハウジング12に対して移動する、ドライブシャーシ24と
を備え、
自動注射器10が、物質が自動注射器10から投与されると、ドライブシャーシ24とハウジング12との間で可聴投薬終了フィードバックを生成するように構成された可聴フィードバック部材58を備える、
自動注射器10。
【0425】
53.ドライブシャーシ24が、ハウジング12に配置された可聴フィードバック部材58の第2の部分66に係合する、可聴フィードバック部材58の第1の部分56を備えて、可聴投薬終了フィードバックを生成する、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0426】
54.ハウジング12が、陥凹部208と陥凹部208に係合するドライブシャーシ24を備えて、可聴投薬終了フィードバックを生成する、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0427】
55.ドライブシャーシ24の可聴フィードバック部材58の第1の部分56が陥凹部208に係合して、可聴投薬終了フィードバックを生成する、実施形態53および実施形態54に記載の自動注射器10。
【0428】
56.ハウジング12が、その内表面132上に面取りされた遠位方向内側ハウジング端部204を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0429】
57.面取りされた遠位方向内側ハウジング端部204が、ドライブシャーシ24の部分が格納段階から投薬終了段階に移動するにつれて、これを径方向内側に偏向させる、実施形態56に記載の自動注射器10。
【0430】
58.面取りされた遠位方向内側ハウジング端部204が、ドライブシャーシ24が格納段階から投薬終了段階に移動するにつれて、可聴フィードバック部材58の第1の部分56を径方向内側に偏向させる、実施形態57および実施形態53から56のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0431】
59.面取りされた遠位方向内側ハウジング端部204が、可聴フィードバック部材58の第1の部分56が陥凹部208に係合する前に、可聴フィードバック部材58の第1の部分56を径方向内側に偏向させるように構成される、
実施形態58に記載の自動注射器10。
【0432】
60.可聴投薬終了フィードバックが可聴クリックを備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0433】
61.可聴クリックが、2つの構成要素56、66の間の接触、および構成要素56の加速のうち少なくとも1つによってもたらされる、実施形態60に記載の自動注射器10。
【0434】
62.可聴クリックが、ドライブシャーシ24の径方向内側に偏向された部分56が径方向外側に向かって弛緩することによって生成される、実施形態60または実施形態61および実施形態57から59のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0435】
63.ドライブシャーシ24が、プレフィルドシリンジ16のプランジャ26に係合するプランジャ支持体44をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0436】
64.可聴フィードバック部材58の第1の部分56が、プランジャ支持体44とは異なるドライブシャーシ24の部分においてドライブシャーシから延在する、実施形態63および実施形態55から62のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0437】
65.ドライブシャーシ24とハウジング12との間に装着された駆動ばね74をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0438】
66.自動注射器10の作動後、駆動ばね74の弛緩によって、プランジャ支持体44をプレフィルドシリンジ16のプランジャ26に向かって駆動する、実施形態65ならびに実施形態63および64のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0439】
67.駆動ばね74が、可聴フィードバック部材58の第1の部分56を備えるドライブシャーシ24の部分内、特に通路140に配置される、実施形態66に記載の自動注射器10。
【0440】
68.ハウジング12が、内側本体80および外側本体82を備える二部分ハウジングである、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0441】
69.内側本体80および外側本体82が互いに対して所定位置で固定される、実施形態68に記載の自動注射器10。
【0442】
70.内側本体80および外側本体82が接続72を介して互いに接続される、実施形態68または実施形態69に記載の自動注射器10。
【0443】
71.接続72が窓190に係合するノーズ188によって形成される、実施形態70に記載の自動注射器10。
【0444】
72.ノーズ188が、内側本体80に形成され、外側本体82に形成された窓190に係合する、実施形態71に記載の自動注射器10。
【0445】
73.内側本体80が陥凹部208を備える、実施形態68および実施形態54から72のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0446】
74.内側本体80が、針ガード18の1つまたは複数の対応する部分184、186、166と協働するように構成された、1つもしくは複数の切欠き174、176、および/または穴168を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0447】
75.駆動ばね74が外側本体82とドライブシャーシ24との間に配置される、実施形態68から74のうちの1つまたは複数および実施形態54から66のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0448】
76.ドライブシャーシ24が、ほぼU字形の設計のものであり、投与リム22ならびにトリガリム32を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0449】
77.ドライブシャーシ24、可聴フィードバック部材58の第1の部分56、およびプランジャ支持体44が、同じ材料からワンピースで形成される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0450】
78.任意選択的に上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10であって、
プレフィルドシリンジ16が配置されるハウジング12と、
上記ハウジング12に装着されるドライブシャーシ24であって、駆動ばね74によって上記ハウジング12に対して付勢され、さらに、ハウジング12に対して、また自動注射器の格納段階におけるハウジング12に対する移動に対して固定される、ドライブシャーシ24と
を備え、
ドライブシャーシ24が、ドライブシャーシ24をハウジング12に対して固定するため、自動注射器10の格納段階において、ハウジング12内に存在する停止機構54に係合するトリガアーム36を備え、
自動注射器10の作動の際に、トリガアーム36が上記停止機構54から係脱されるように構成された
自動注射器10。
【0451】
79.停止機構54が開口部138を含む、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0452】
80.停止機構54が凸状表面152を含む、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0453】
81.トリガアーム36が上記停止機構54の上記凸状表面152と協働するように構成された、実施形態80に記載の自動注射器10。
【0454】
82.トリガアーム36が停止機構54に係合する突出部154を含む、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0455】
83.突出部154が上記開口部138と協働するように構成された、実施形態82に記載の自動注射器10。
【0456】
84.突出部156が上記凸状表面152と協働するように構成された、実施形態82または実施形態83のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0457】
85.トリガアーム36がそこから突出するウェブ148を含む、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0458】
86.ウェブ148が、突出部154が配置される表面とは異なる表面に配置される、実施形態85および実施形態84または実施形態83に記載の自動注射器10。
【0459】
87.針ガード18をさらに備え、ドライブシャーシ24に向かう針ガード18の軸線方向移動によって、ハウジング12に対するドライブシャーシ24の固定を解除する、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0460】
88.針ガード18がブロックリブ144を備える、実施形態87に記載の自動注射器10。
【0461】
89.針ガード18が、ドライブシャーシ24に向かって軸線方向移動する際にトリガアーム36に係合する、実施形態87または実施形態88に記載の自動注射器10。
【0462】
90.針ガード18が、トリガアーム36のウェブ148に係合するように構成された係合表面146を含む、実施形態87から89のうちの1つおよび実施形態85に記載の自動注射器10。
【0463】
91.係合表面146がリブから突出する、実施形態88または実施形態89および実施形態90に記載の自動注射器10。
【0464】
92.ウェブ148が、ドライブシャーシ24の移動方向に対して傾斜した偏向表面150を含む、実施形態80から86のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0465】
93.係合表面146がドライブシャーシ24の移動方向に対して傾斜した、実施形態85から87のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0466】
94.係合表面146および偏向表面150が、協働する形でドライブシャーシ24の移動方向に対して傾斜した、実施形態92および実施形態93に記載の自動注射器10。
【0467】
95.上記駆動ばね74が、自動注射器10の作動後、ドライブシャーシ24を針ガード18に向かって駆動するように構成された、実施形態78から94のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0468】
96.ドライブシャーシ24が、プレフィルドシリンジ16のピストンに係合するプランジャ支持体44をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0469】
97.駆動ばね74の弛緩によって、プランジャ支持体44をプレフィルドシリンジ16のプランジャ26に向かって駆動する、実施形態96に記載の自動注射器。
【0470】
98.ドライブシャーシ24がほぼU字形の設計のものである、上記実施形態のうちの1つに記載の自動注射器。
【0471】
99.トリガアーム36、ドライブシャーシ24、およびプランジャ支持体44が、同じ材料からワンピースで形成される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0472】
100.任意選択的に上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10であって、自動注射器10のハウジング12内に配置されたプレフィルドシリンジ16、自動注射器10の格納段階においてプレフィルドシリンジ16の針34を覆う針シールド78、少なくとも自動注射器10の使用後はプレフィルドシリンジ16の針34を覆い、自動注射器10の使用中はプレフィルドシリンジ16に対して移動するように配置された、軸線方向に移動可能な針ガード18、ならびに自動注射器10の格納段階において針ガード18が格納される、取外し可能なキャップ70を備え、自動注射器10の格納段階において、キャップ70が針ガード18に取外し可能に接続され、キャップ70を取り外すと、針シールド78も自動注射器10から取り外される、自動注射器10。
【0473】
101.針ガード18が、1つまたは複数のスナップ嵌め接続94を介してキャップ70に接続される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0474】
102.各スナップ嵌め接続94が、対応するスナップ嵌めエリア98と協働するスナップ嵌め突出部96を含む、実施形態101に記載の自動注射器。
【0475】
103.1つまたは複数のスナップ嵌め突出部96が、針ガード18の外表面126に設けられる、実施形態102に記載の自動注射器。
【0476】
104.1つまたは複数のスナップ嵌めエリア98が、キャップ70の内表面に設けられる、実施形態101または実施形態102に記載の自動注射器。
【0477】
105.自動注射器10の格納段階において、上記キャップ70の外壁116が上記ハウジング12の外壁136に接触する、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0478】
106.キャップ70の外壁116および上記ハウジング12の外壁136が、自動注射器10の軸線方向で重なり合わない、実施形態105に記載の自動注射器。
【0479】
107.キャップ70の外壁116およびハウジング12の外壁136が、自動注射器10の格納段階において径方向で重なり合う実施形態105または実施形態106に記載の自動注射器。
【0480】
108.キャップ70が、格納段階において針ガード18に取り付けられると、針ガード18の軸線方向移動を防ぐ、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0481】
109.自動注射器10の格納段階において、針シールド78がキャップ70の内壁内に配置される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0482】
110.上記針ガード18の前端が上記キャップ70の開口部124内に配置される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0483】
111.上記針ガード18の前端122が上記キャップ70の開口部124内に配置され、開口部124が、上記キャップ70の外壁116とキャップ70の内壁との間に形成される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0484】
112.上記針ガード18の前端122が上記キャップ70の開口部124内に配置され、針ガード18の前端122が上記1つまたは複数のスナップ嵌め突出部96を含む、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0485】
113.ハウジング12の内表面128、132が1つまたは複数の溝130、134を備え、その中で上記スナップ嵌め突出部96のうちの1つまたは複数が、針ガード18の移動の際にハウジング12に対して軸線方向移動することができる、上記実施形態のうちの1つに記載の自動注射器。
【0486】
114.自動注射器10の使用中、軸線方向移動可能な針ガード18が、ハウジング12に対して移動するように配置される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0487】
115.キャップ70が単一片設計のものである、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0488】
116.キャップ70が、針シールド78のシリンジに面する表面110に係合する針ガードに面する端部102に、内側に面する突出部108を含む、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0489】
117.キャップ70の内壁106が2つの窓112を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器。
【0490】
118.各突出部108が窓112に配置される、実施形態116および実施形態117に記載の自動注射器10。
【0491】
119.陥凹部114がキャップ70の内壁に形成される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0492】
120.キャップ70の外壁116の内表面118が1つまたは複数のリブ120を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0493】
121.キャップ70が自動注射器10のスタンドを備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0494】
123.プレフィルドシリンジ16の方向での針ガード18の軸線方向移動が、プレフィルドシリンジ16に格納された物質を投与する、プレフィルドシリンジ16のプランジャ26の解除機構40の係合をもたらす、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0495】
124.任意選択的に上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10であって、
プレフィルドシリンジ16が配置されるハウジング12と、
上記ハウジング12に装着されるドライブシャーシ24であって、上記ハウジング12に対して付勢され、また自動注射器10の格納段階においてハウジング12に対して固定される、ドライブシャーシ24と、
上記ハウジング12に配置される状態インジケータ窓20をさらに備え、そこを介してドライブシャーシ24が外部から見え、状態インジケータ窓20が、自動注射器10の格納段階においてドライブシャーシ24の第1の部分50を、上記自動注射器10の使用後にドライブシャーシ24の第2の部分52を示し、ドライブシャーシ24の第1の部分50および第2の部分52が互いに区別できる
自動注射器10。
【0496】
125.状態インジケータ窓20が、ハウジング12の一部の周りに径方向に延在する伸張スロットによって形成される、実施形態124に記載の自動注射器10。
【0497】
126.ドライブシャーシ24の第1の部分50および第2の部分52が、色の違い、ドライブシャーシ24の表面に適用される印刷ラベル、ドライブシャーシ24の表面49に適用されるテキスト、および/またはドライブシャーシ24の表面に表示されるアイコンによって互いに区別可能である、実施形態124または実施形態125に記載の自動注射器10。
【0498】
127.プレフィルドシリンジ16がそこを通して外部から見えるシリンジ窓14をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0499】
128.シリンジ窓14が、自動注射器10の格納段階において、上記プレフィルドシリンジ16に充填された内容物を示す、実施形態127に記載の自動注射器10。
【0500】
129.シリンジ窓14が、プレフィルドシリンジ16内に配置されたプランジャ26、および上記自動注射器10の使用後に上記プレフィルドシリンジ16内にある投与リム22の部分のうち少なくとも1つを示す、実施形態127または実施形態128に記載の自動注射器10。
【0501】
130.シリンジ窓14がハウジング12に配置される、実施形態127から129のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0502】
131.シリンジ窓14が細長い形状のものであり、細長い形状の長さが自動注射器10の軸線方向に延びる、実施形態127から130のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0503】
132.シリンジ窓が状態インジケータ窓20に対して横断方向に配置される、実施形態127から131のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0504】
134.シリンジ窓が、状態インジケータ窓20と比較して、ドライブシャーシ24の異なる部分を示す、実施形態127から132のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0505】
135.ドライブシャーシ24が、自動注射器10の格納段階において、ハウジング12の開口部138に係合するトリガアーム36を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0506】
136.針ガード18をさらに備え、ドライブシャーシ24に向かう針ガード18の軸線方向移動によって、ハウジング12に対するドライブシャーシ24の固定を解除する、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0507】
137.針ガード18がプランジャアーム142を備える、実施形態136に記載の自動注射器10。
【0508】
138.針ガード18が、ドライブシャーシ24に向かって軸線方向移動する際にトリガアーム36に係合する、実施形態136または実施形態137に記載の自動注射器10。
【0509】
139.針ガード18のプランジャアーム142が、ドライブシャーシ24に向かって軸線方向移動する際にトリガアーム36に係合する、実施形態137または実施形態138に記載の自動注射器10。
【0510】
140.ハウジング12とドライブシャーシ24との間に装着された駆動ばね74をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0511】
141.上記ばねが、自動注射器10の作動後、ドライブシャーシ24を針ガード18に向かって駆動するように構成された、実施形態140に記載の自動注射器10。
【0512】
141.ドライブシャーシ24が、プレフィルドシリンジ16のピストンに係合するプランジャ支持体44をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0513】
142.駆動ばね74の弛緩によって、プランジャ支持体44をプレフィルドシリンジ16のピストンに向かって駆動する、実施形態139または実施形態140および実施形態141に記載の自動注射器10。
【0514】
143.ドライブシャーシ24がほぼU字形の設計のものである、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0515】
144.トリガアーム36、ドライブシャーシ24、およびプランジャ支持体44が、同じ材料からワンピースで形成される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0516】
145.任意選択的に上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10であって、ドライブシャーシ24を備え、ドライブシャーシ24が投与リム22およびトリガリム32を備え、プランジャ26が上記投与リム22の近位端に配置され、トリガアーム36が上記トリガリム32から近位方向に延在して配置され、トリガリム32および投与リム22が、それぞれ互いに平行に、少なくとも互いに本質的に平行に配置され、投与リム22およびトリガリム32それぞれの遠位側で互いに接続された、自動注射器10。
【0517】
146.トリガリム32、投与リム22、プランジャ支持体44、およびトリガアーム36がワンピースで一体的に形成される、実施形態145に記載の自動注射器10。
【0518】
147.トリガアーム36が、自動注射器10の格納段階において自動注射器10のハウジング12に対して付勢される、実施形態145または実施形態146に記載の自動注射器10。
【0519】
148.自動注射器10を自動注射器10の格納段階から作動段階へと移動する際、トリガアーム36が偏向される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0520】
149.トリガアーム36が、自動注射器10を自動注射器10の格納段階から作動段階へと移動する際、自動注射器10の針ガード18によって作動される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0521】
150.プランジャ支持体44が、自動注射器10のプレフィルドシリンジ16に作用するように構成された、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0522】
151.駆動ばね74をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0523】
152.駆動ばね74が、遠位側ハウジング壁84とドライブシャーシ24との間で自動注射器10のハウジング12内に配置される、実施形態151に記載の自動注射器10。
【0524】
153.駆動ばね74が、自動注射器10の格納段階において、トリガアーム36を自動注射器10のハウジング12に対して付勢する、実施形態152に記載の自動注射器10。
【0525】
154.駆動ばね74が、自動注射器10のプランジャ26を自動注射器10のプレフィルドシリンジ16内で駆動するように構成された、実施形態152から153のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0526】
155.ドライブシャーシ24が、自動注射器10を自動注射器10の格納段階から作動段階へと移動する際、自動注射器10のハウジング12内で線形的に誘導される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0527】
156.トリガアーム36が、トリガリム32に対して径方向および横断方向に移動するように構成された、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0528】
156.トリガアーム36が、自動注射器10の格納段階において、上記ハウジング12に配置された停止機構54と協働するように構成された、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0529】
158.トリガリム32および投与リム22が、それぞれU字形で少なくともほぼU字形に配置された、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0530】
159.トリガリム32が、可聴投薬終了フィードバック部材58の少なくとも第1の部分56をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0531】
160.ハウジング12をさらに備え、ハウジング12が、可聴投薬終了フィードバック部材58の少なくとも1つの第2の部分66をさらに備え、任意選択的に、ハウジング12が外側本体82および内側本体80によって形成され、内側本体80および外側本体82の1つが、可聴投薬終了フィードバック部材58の上記少なくとも1つの第2の部分66を備える、実施形態159に記載の自動注射器10。
【0532】
161.可聴投薬終了フィードバック部材58の第1の部分56および第2の部分66が、陥凹部208と、陥凹部208と協働するように構成された掛け留め舌部62とによって形成される、実施形態159または実施形態160に記載の自動注射器10。
【0533】
162.可聴投薬終了フィードバック部材58が、物質が自動注射器10から投与されると、音を発するように構成された、実施形態159から161のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0534】
163.可聴投薬終了フィードバック部材58が、物質が自動注射器10から投与されると、ドライブシャーシ24とハウジング12との間で音を発するように構成された、実施形態159から162のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0535】
164.内側本体80が第1の切欠き174をさらに備え、第1の切欠き174が、針ガード18のクリップアーム184およびロックアウトアーム186と協働するように構成された、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0536】
165.内側本体80が第2の切欠き176をさらに備え、第2の切欠きが、針ガード18のロックアウトアーム186と協働するように構成された、実施形態164に記載の自動注射器10。
【0537】
166.ドライブシャーシ24が第2のトリガアーム36をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0538】
167.第2のトリガアーム36が、第1のトリガアーム36の反対側に配設されたドライブシャーシ24の側面に配置される、実施形態166に記載の自動注射器10。
【0539】
168.トリガリム32が中に形成された通路140を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0540】
169.通路140が駆動ばね74の少なくとも1つの部分を受け入れるように構成された、実施形態168に記載の自動注射器10。
【0541】
170.トリガリム32が、ウェブ42の反対側に配設された端部にリップ216を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0542】
171.リップ216が、針ガード18に形成されたクリップアーム184に係合するように構成された、実施形態170に記載の自動注射器10。
【0543】
172.リップ216が2つの先端218を備え、各先端218が、針ガード18に形成されたクリップアーム184のそれぞれ1つに係合するように構成された、実施形態170または実施形態171に記載の自動注射器10。
【0544】
173.針シールド78が、プレフィルドシリンジ16の針34を受け入れるように構成された針レセプタクル212を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0545】
174.キャップ70が、針シールド78を受け入れるように構成された針シールドホルダ104を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0546】
175.針ガード18が1つまたは複数のロックアウトアーム186をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0547】
176.1つまたは複数のロックアウトアーム186が内側本体80と協働するように構成された、実施形態175に記載の自動注射器10。
【0548】
177.1つまたは複数のロックアウトアーム186が、ロックアウト段階において、内側本体80の1つまたは複数のバー178に係合するように構成された、実施形態175または実施形態176に記載の自動注射器10。
【0549】
178.1つまたは複数のロックアウトアーム186が、ロックアウト段階において、内側本体80の1つまたは複数の切欠き176のそれぞれ1つに係合するように構成された、実施形態175から177のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0550】
179.1つまたは複数のロックアウトアーム186が、投与段階および格納段階において、内側本体80の1つまたは複数のさらなる切欠き174に係合するように構成された、実施形態175から178のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0551】
180.針ガード18が1つまたは複数のクリップアーム184をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0552】
181.1つまたは複数のクリップアーム184が、投与段階において、内側本体80の1つまたは複数の切欠き174のそれぞれ1つと協働するように構成された、実施形態180に記載の自動注射器10。
【0553】
182.1つまたは複数のクリップアーム184が、ロックアウト段階において、内側に偏向され、内側本体80の内表面132に当接する、実施形態180または実施形態181に記載の自動注射器10。
【0554】
183.1つまたは複数のクリップアーム184が、ドライブシャーシ24の近位方向移動の際、ドライブシャーシ24によって内側に偏向されるように構成された、実施形態180から182のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0555】
184.針ガード18がプランジャアーム142をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0556】
185.プランジャアーム142が、その遠位端に配置された1つまたは複数のブロックリブ144を備える、実施形態184に記載の自動注射器10。
【0557】
186.プランジャアーム142が2つのブロックリブ144を備え、2つのブロックリブ144が、互いに反対側に配設されて配置される、実施形態185に記載の自動注射器10。
【0558】
187.1つまたは複数のブロックリブ144が、格納段階において、トリガアーム36の径方向移動をブロックするように構成された、実施形態185または実施形態186に記載の自動注射器10。
【0559】
188.プランジャアーム142が1つまたは複数のカム162を備える、実施形態184から187のうちの1つに記載の自動注射器10。
【0560】
189.1つまたは複数のカム162が、自動注射器10の作動の際に、ドライブシャーシ24の1つまたは複数のトリガアーム36に係合するように構成された、実施形態188に記載の自動注射器10。
【0561】
190.1つまたは複数のカム162が、自動注射器10の作動の際に、ドライブシャーシ24の1つまたは複数のトリガアーム36を横断方向Tに引っ張るように構成された、実施形態189に記載の自動注射器10。
【0562】
191.針ガード18が、内側本体80に存在する1つまたは複数の細長い穴168のそれぞれ1つと協働する1つまたは複数の突起166を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0563】
192.1つまたは複数の突起166が、内側本体80に対する針ガード18の線形的誘導を担保するように設けられる、実施形態191に記載の自動注射器10。
【0564】
193.針ガード18が1つまたは複数の抜け止め機構170をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0565】
194.1つまたは複数の抜け止め機構170が、ハウジング12の近位端から針ガード18が取り外されるのを防ぐように構成された、実施形態193に記載の自動注射器10。
【0566】
195.内側本体80が、近位側停止部172をそれぞれ有する1つまたは複数の細長い穴168を備え、近位側停止部172が、突起166のそれぞれ1つが停止部172を越えて近位側に移動するのを防ぐ、実施形態194に記載の自動注射器10。
【0567】
196.ハウジング12の内側本体80が、可聴投薬終了フィードバック部材58の少なくとも1つの部分66をさらに備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0568】
197.可聴投薬終了フィードバック部材58の部分66が、内側本体陥凹部206を取り囲む遠位表面196および近位表面198を有する内側本体陥凹部206を備える、実施形態196に記載の自動注射器10。
【0569】
198.内側本体80が1つまたは複数の切欠き174、176を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0570】
199.1つまたは複数の切欠き174、176が、可聴投薬終了フィードバック部材58の第2の部分66の反対側に配設された内側本体80の端部に配置される、実施形態198、および実施形態196または197に記載の自動注射器10。
【0571】
200.外側本体82が1つまたは複数の停止機構54を備える、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0572】
201.各停止機構54がそれぞれの開口部138に設けられる、実施形態200に記載の自動注射器10。
【0573】
202.それぞれの停止機構54が、自動注射器10のそれぞれの解除機構40の構成要素である、実施形態200または実施形態201に記載の自動注射器10。
【0574】
203.トリガリム32の外表面49が、外見が互いに異なる第1の部分外表面50および第2の部分外表面52を含む、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0575】
204.クリップアーム184のブロック184’が、自動注射器10のロックアウト段階において、ロックアウト表面234と延長された当接表面との間に配置される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0576】
205.クリップアーム184のブロック184’が、内側本体80のアパーチャ174’内で移動可能に配置される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0577】
205.クリップアーム184のブロック184’が、内側本体80のアパーチャ174’の長いリム238および短いリム236内で移動可能に配置される、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0578】
206.それぞれのトリガアーム36が、ロックアウト段階において、針ガードを係止するためにクリップアーム184のそれぞれ1つに係合するように構成された、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0579】
207.切欠きの軸線方向高さが、針ガード18の軸線方向Aに沿った移動範囲を規定する、上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10。
【0580】
208.任意選択的に上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10を作動させる方法であって、
キャップ70と針ガード18との間のスナップ嵌め接続94を解除するステップと、
キャップ70を針ガード18から離れる方向に軸線方向移動させ、それによって同時に針シールド78をプレフィルドシリンジ16から取り外すステップと
を含む方法。
【0581】
209.任意選択的に上記実施形態のうちの1つまたは複数に記載の自動注射器10を組み立てる方法であって、
プレフィルドシリンジ16を提供するステップと、
針シールド78を提供するステップと、
プレフィルドシリンジ16の針34を針シールド78で覆うステップと、
針シールド78および針34をキャップ70に挿入するステップと
を含む方法。
【符号の説明】
【0582】
10 自動注射器
12 ハウジング
14 シリンジ窓
16 プレフィルドシリンジ
18 針ガード
20 状態インジケータ窓
22 投与リム
24 ドライブシャーシ
26 プランジャ
28 近位端
30 遠位端
32 トリガリム
34 針
36 トリガアーム
38 24の遠位端
40 解除機構
42 ウェブ
44 プランジャ支持体
46、46’ 第1のガイド補助、第1の溝
48、48’ 第2のガイド補助、第2の溝
49 32の外表面
50 32の第1の部分外表面
52 32の第2の部分外表面
54 停止機構
56 可聴フィードバック部材の第1の部分
58 可聴フィードバック部材
60 ノーズ
62 舌部
64 陥凹部
66 可聴フィードバック部材58の第2の部分
68 開口部
70 キャップ
72 80と82との間の接続
74 駆動ばね
76 ロックアウトばね
78 取外し可能な針シールド
80 12の内側本体
82 12の外側本体
84 12の遠位壁
86 84の突出部
88 18の端壁
90 28の突出部
91 80のアパーチャ
92 80の近位端
94 スナップ嵌め接続
96 スナップ嵌め突出部
98 スナップ嵌めエリア
100 基部
102 針ガードに面する端部
104 針シールドホルダ
106 104の内壁
108 104の突出部
110 シリンジに面する表面
112 窓
114 陥凹部
116 70の外壁
118 116の内表面
120 リブ
122 18の前端
124 開口部
126 18の外表面
128 82の内表面
130 82の溝
132 80の内表面
134 80の溝
136 12の外壁
138 開口部
140 32内の通路
142 プランジャアーム
144 ブロックリブ
146 係合表面
148 ウェブ
150 偏向表面
152 凸状表面
154 36の突出部
156 54の第1の平坦表面
158 54の第2の平坦表面
160 156と158との間の頂点
162 カム
164 ラグ
166 突起
168 細長い穴
170 抜け止め機構
172 停止部
174 第1の切欠き
174’ アパーチャ
176 第2の切欠き
178 バー
180 174の第1の部分
182 174の第2の部分
184 クリップアーム
184’ 184のブロック
186 ロックアウトアーム
188 ノーズ
190 窓
192 遠位側停止部
194 内側本体アセンブリ停止機構
196 遠位表面
198 近位表面
200 傾斜表面
202 クリック表面
204 遠位側内側ハウジング端部
206 内側本体陥凹部
208 第1のスナップ嵌めエリア
210 第2のスナップ嵌めエリア
212 針レセプタクル
214 78の前端
216 リップ
218 216の先端
220 係合部分
222 220の傾斜路
224 平坦部分
226 面取り面
228 ラグ
230 スリーブ
232 伸張スロット
234 ロックアウト表面
236 短いリム
238 長いリム
240 184’の表面
242 アセンブリ当接表面
244 延長当接表面
246 18のアセンブリ停止機構
248 24の投薬終了傾斜路
250 80の投薬終了クリックアーム
252 クリップ
254 返し
256 突起
258 シリンジリブ
260 シリンジリングフランジ
262 36の凹状表面
264 262の第1の平坦部分
266 262の第2の平坦部分
268 264と266との間の落込み
270 80のリブ
272 82における支持
A 軸線方向
B 矢印
M 薬剤
R 径方向
T 横断方向
【国際調査報告】