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特表2024-540023車両の前後方向運動を自動的にコントロールする方法
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  • 特表-車両の前後方向運動を自動的にコントロールする方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】車両の前後方向運動を自動的にコントロールする方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20241024BHJP
   B60W 40/04 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G08G1/16 D
B60W40/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525082
(86)(22)【出願日】2022-09-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-25
(86)【国際出願番号】 EP2022075947
(87)【国際公開番号】W WO2023072478
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】102021005311.7
(32)【優先日】2021-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100176946
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 智恵
(74)【代理人】
【識別番号】110003649
【氏名又は名称】弁理士法人真田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケーファ ユージーン
(72)【発明者】
【氏名】リンドナー フランク
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BB31
3D241BC01
3D241DB02Z
3D241DC02Z
3D241DC29Z
3D241DC59Z
5H181AA01
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181LL04
5H181LL09
5H181LL15
(57)【要約】
本発明は、車両(1)の前後方向運動を自動的にコントロールする方法に関し、この方法では、周囲センサ装置(5)の検出信号を参照して車両(1)の周囲及びそこにある物体が検知され、車両(1)が信号機で規制される交差点(K)を通過するために、車両(1)が考慮すべき交差点(K)の交通信号機(3、4)の状態が判定される。本発明によると、交差点(K)に車両(1)が接近したとき、交通信号機(3、4)に対する周囲センサ装置(5)の視界が前方車両(2)によって遮られ得ることが認識され、かかる周囲センサ装置(5)の視界が前方車両(2)によって遮られ得ることが認識されると、交通信号機(3、4)及び前方車両(2)に対する車両(1)の現在の相対位置に依存して、前後方向運動の自動的なコントロールの基礎とされる、車両(1)が下回ることのない、前方車両(2)に対する車両(1)の最低間隔(xv)が判定される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)の前後方向運動を自動的にコントロールする方法であって、周囲センサ装置(5)の検出信号を参照して前記車両(1)の周囲及びそこにある物体が検知され、前記車両(1)が信号機で規制される交差点(K)を通過するために、前記車両(1)が考慮すべき前記交差点(K)の交通信号機(3、4)の状態が判定される方法において、
前記交差点(K)に前記車両(1)が接近したとき、前記交通信号機(3、4)に対する前記周囲センサ装置(5)の視界が前方車両(2)によって遮られ得ることが認識され、
前記交通信号機(3、4)に対する前記周囲センサ装置(5)の視界が前記前方車両(2)によって遮られ得ることが認識されると、前記交通信号機(3、4)に対する、及び前記前方車両(2)に対する前記車両(1)の現在の相対位置に依存して、前後方向運動の自動的なコントロールの基礎とされる、前記車両(1)によって下回ることのない、前記前方車両(2)に対する前記車両(1)の最低間隔(xv)が判定されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記最低間隔(xv)は、前記車両(1)と前記前方車両(2)との間の前記最低間隔(xv)に達したときに前記周囲センサ装置(5)が前記前方車両(2)によって遮られない開けた視界を前記交通信号機(3、4)に対して有するように決定されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記前方車両(2)が前記車両(1)の前記周囲センサ装置(5)に対して作るセンサの影(S)が判定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記判定された前記センサの影(S)の中で、前記交通信号機(3)の最も可能性の高い位置が仮定として決定されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記最も可能性の高い位置にある前記交通信号機(3)の状態として赤色が想定されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記車両(1)は現在の走行速度に依存して快適な停止距離を前記仮定に応じて判定し、この停止距離が、前記交通信号機(3)の最も可能性の高い位置に対する前記最低間隔(xv)として設定されることを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記車両(1)に関連する前記交通信号機(3)の位置が既知である場合、前記最低間隔(xv)は、前記交通信号機(3)のこの既知の位置に限定されることを特徴とする、請求項1~6のうちいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前後方向運動を自動的にコントロールする方法に関し、周囲センサ装置の検出信号を参照して車両の周囲及びそこにある物体が検知され、信号機で規制される交差点にある交通信号機の状態は、交差点の通過のために車両が交通信号機を考慮するために判定される。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2012/166170A1号明細書より、自律的な動作モードで車両を制御する方法が公知である。この方法は、
-第1の制御ストラテジーをベースとしてプロセッサにより車両の動作が制御される工程、
-車両の1つ又は複数のセンサの視界をベースとしてセンサフィールドが識別される工程、
-選択された1つ又は複数のセンサのセンサデータが受信される工程、
-センサデータをベースとして1つ又は複数のセンサのセンサ感知の変化が識別され、センサ感知の変化は、センサフィールドの内部の物体を認識する能力の低下を含む工程、
-その変化をベースとして第2の制御ストラテジーが決定される工程、
-第2の制御ストラテジーをベースとしてプロセッサにより車両の動作が制御される工程を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、車両の前後方向運動を自動的にコントロールする方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、本発明に基づき、請求項1に示されている特徴を有する方法によって解決される。
【0005】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項の対象である。
【0006】
車両の前後方向運動を自動的にコントロールする方法は、周囲センサ装置の検出信号を参照して車両の周囲及びそこにある物体が検知され、車両が信号機で規制される交差点を通過するために、車両が考慮すべき交差点の交通信号機の状態が判定される。本発明によると、交差点に車両が接近したとき、交通信号機に対する周囲センサ装置の視界が前方車両によって遮られ得ることが認識され、交通信号機に対する周囲センサ装置の視界が前方車両によって遮られ得ることが認識されると、交通信号機に対して相対的な、及び前方車両に対して相対的な、車両の現在の位置に依存して、前後方向運動の自動的なコントロールの基礎とされる、車両によって下回ることのない、前方車両に対する車両の最低間隔が判定される。
【0007】
本方法が適用されることで、特に自動化された走行動作で走行する車両の周囲センサ装置の交通信号機に対する視界が、前方車両によって、たとえばトラックによって遮られることをほぼ排除することができる。
【0008】
特に本方法は、交差点領域に存在し、センサの影を作って交通信号機への視界を遮るように特別に高い及び/又は幅の広い前方車両に対する最適化された対処を提供する。そのようなケースでは、先行車両に対する車両の最低間隔が適合化されることにより、センサの影から比較的急に現れる交通信号機が車両にとって想定外ではなくなり、急ブレーキをかけずにすむようになる。したがって、センサの影から急に現れる交通信号機は、本方法を適用することで計算済みのリスクとなる。
【0009】
本方法の実施形態では、最低間隔は、車両と前方車両との間の最低間隔に達したときに周囲センサ装置が前方車両によって遮られない開けた視界を交通信号機に対して有するように決定される。すなわち、車両は、車両との最低間隔を維持して走行するか、交通信号機に対する開けた視界を周囲センサ装置が有し、かつ状況に応じて交通信号機に反応できるように最低間隔を順守しながら車両の後方で停止する。
【0010】
本方法の発展形態では、前方車両が車両の周囲センサ装置に対して作るセンサの影が判定され、このセンサの影を参照して、交通信号機に対するセンサ装置の開けた視界があるか否かを判定する。このときセンサの影とは、周囲センサ装置にとっての視界遮断であると理解される。
【0011】
更に、本方法の考えられる実施形態は、センサの影の中で、交通信号機の最も可能性の高い位置が仮定として、特にワーストケースとして決定されることを意図する。このとき、交通信号機の最も可能性の高い位置は、交通信号機が実際にそこに存在していた場合に、車両が比較的快適に反応できるような最低間隔を判定するために想定される。
【0012】
考えられる別の実施形態では、最も可能性の高い位置にある交通信号機の状態として、特に車両にとってのワーストケースとして赤色が想定される。このような想定により、車両が快適な停止操作によって交通信号機で停車するのを具体化することができる。
【0013】
そのために1つの発展形態では、車両が現在の走行速度に依存して快適な停止距離を仮定に応じて判定し、この停止距離が、交通信号機の最も可能性の高い位置に対する最低間隔として設定されることが意図される。特に、赤色を表示している交通信号機に対して車両が咄嗟に反応する必要があり、急激なブレーキ操作が開始され、それによって車両の乗員が安全でなくなる可能性をほぼ排除できるような停止距離が、仮定に応じて判定される。
【0014】
本方法の考えられる実施形態において、車両に関連する交通信号機の位置が、たとえば存在している地図データを参照して既知である場合、最低間隔は、交通信号機のこの既知の位置に限定される。すなわち、そのようなケースでは更なる判定は行われず、交通信号機の既知の位置に関して、この最低間隔に合わせた前後方向運動のコントロールが行われる。
【0015】
以下では、本発明の実施例を、図面に基づき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】車両と、前方車両によって遮られている交通信号機とを含む交通状況を模式的に示す。
図2】前方車両に対する判定された最低間隔を有する車両を含む、別の交通状況を模式的に示す。
図3】最低間隔の判定に関する概要を模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
いずれの図においても、相互に対応する部分には、同一の参照符号を付している。
【0018】
図1は、車両1と、その前方を走行する、例えばトラック2として具象化されている前方車両2とを含む、交差点Kでの交通状況を示している。
【0019】
図2には、車両1が前方車両2に対して判定された最低間隔xvを有している別の交通状況が示されており、図3には、最低間隔xvの判定に関する概要が示されている。
【0020】
交差点Kは信号機で規制されており、交通信号機3が車道の縁に立っており、これと同調する別の交通信号機4がいわゆる街灯柱に懸架されている。
【0021】
車両1は自動化された走行動作で走行しており、例示として著しく簡略化して示された周囲センサ装置5の検出信号を参照して、車両1の周囲、特に前方に位置する周囲、及びそこにある物体が検知される。
【0022】
周囲センサ装置5の検出信号を参照して、交差点Kを通過するときに配慮されるべき交通信号機3、4の状態が認識される。
【0023】
図1~3に示す実施例では、車両1は、バスでもあり得る比較的大型の車両2の後方から、信号機で規制される交差点Kに向かって走行している。
【0024】
車両1が、図1に示すように、狭すぎる間隔aで前方車両2の後方を走行していると、周囲センサ装置5は前方車両2によって、交通信号機3、4への視界を阻まれる。このとき前方車両2によって、車道の縁にある交通信号機3だけでなく、上方にある別の交通信号機4への視界も遮られる場合があり、センサの影Sとも呼ぶ視界遮断部Sが、図1及び2ではハッチングの付された面によって示されている。
【0025】
その結果として、車両1が、赤色を表示している交通信号機3、4に向かって比較的速い走行速度で近づき、前方車両2のほうは交差点Kをまだ通過できる状態だったという状況もあり得る。そのため、特に自動化された走行動作では、走行している車両1がダイナミックなブレーキング、すなわち比較的強いブレーキ操作を開始して、赤色を表示している交通信号機3、4のところで車両1を停止させることを強いられ、それによって車両1の乗員が驚く、及び/又は怪我をするおそれがある。
【0026】
前方車両2の視界遮断部Sから交通信号機4が現れるときに、周囲センサ装置5と、特に別の交通信号機4との間の角度が大きすぎるということも起こり得る。そのために、別の交通信号機4も周囲センサ装置5の検出範囲外になる。
【0027】
そのような状況において、比較的快適な自動化された走行動作が車両1でほぼ可能になるように、以下、車両1の前後方向運動をコントロールする方法について説明する。
【0028】
この方法は、信号機で規制される交差点Kに車両1が近づき、交通信号機3、4の状態を交差点Kの通過時に車両1が考慮しなければならない場合、交差点Kへの車両1の接近時に、そのつど前方車両2が交通信号機3、4に対する周囲センサ装置5の視界を遮っているか否かが認識される。
【0029】
交通信号機3、4に対する周囲センサ装置5の視界が前方車両2によって遮られていることが認識されると、図3に詳しく示すように、交通信号機3、4に対する、及び前方車両2に対する車両1の現在の相対位置に依存して、前方車両2に対する車両1の最低間隔xvが判定される。
【0030】
交通信号機3が周囲センサ装置5の検出範囲内にあることを可能にし、それにより交通信号機3の状態を検出できるようにするには、第1の区間ysと第2の区間xsとの比率が、第3の区間yvと第4の区間xvとの比率よりも大きいことが必要である。
【0031】
このとき第1の区間ysは、前方車両2の中心線と、交通信号機3の内側の角部との間の間隔を表し、それに対して第2の区間xsは、車両1の周囲センサ装置5と、第1の区間ysの延長線との間の直線距離を表す。
【0032】
第3の区間yvは、周囲センサ装置5から、前方車両2の外側の角部まで延在し、第4の区間xvは、車両1と前方車両2との間の最低間隔xvを表す。
【0033】
このようなアプローチは、上方に配置されている別の交通信号機4についても、及び左側に配置されている図示しない交通信号機についても同様に適用可能である。街灯柱に配置されている別の交通信号機4については、別の交通信号機4の最低高さが重要となる。ワーストケースにおいては低いところに懸架されるこの別の交通信号機4は、たとえばセミトレーラーによって遮られるからである。
【0034】
交通信号機3の相対的な位置は、高解像度の地図によって、又は交通信号機3の事前の視認によって導き出すことができる。更に、前方車両2の相対的な位置と走行速度は、レーダー、ライダー、及び/又はカメラをベースとする検出信号を通じて、アシストシステムによって計算される。すなわち順守されるべき最低間隔xvは、yv*xs/ysよりも大きく/これに等しく、このとき車両1が相応に加速又は減速される。
【0035】
このような高解像度の地図は、交通信号機3、4の位置を高い精度で含んでおり、車両1の位置も同様に特定される。そこから周囲センサ装置5の視界ビームを算出することができ、これを用いれば、関連する交通信号機3、4を検知できるはずである。算出されたこの視界ビームが前方車両2に当たると、ないしは前方車両2が特に走行速度と加速度に関して今と同じ動きをするという想定のもとで、この視界ビームが前方車両2又はその予測位置と交わると、車両1は相応に反応することができるので、視界ビームが相応の交通信号機3、4を検出する。
【0036】
前方車両2に関して、視界遮断部S、すなわち前方車両2が車両1の周囲センサ装置5に対して作っているセンサの影Sが、車両1によって判定され、特に計算される。
【0037】
次に、センサの影Sの中で、潜在的な交通信号機3の最も可能性の高い位置が判定され、車両1には、すなわち車両側のシステムにはそこに交通信号機3はないという証左がないので、これがワーストケースの想定として援用される。
【0038】
更に、交通信号機3の状態が赤色であると想定される。そのような状況も、同じく車両1にとってワーストケースとなるからである。これを受けて車両1の周囲センサ装置5は、仮定的に最も近くにあるこの交通信号機3を、それが前方車両2によって遮られなくなってセンサの影Sから出たときに、認識することができる。次に、交通信号機3が状態として赤色を示すと、車両1は比較的快適な停止操作によって交通信号機3の手前で停車することができる。それを可能にするためには、車両1がその走行速度に依存して、交通信号機3までの停止距離をわかっていなければならず、この停止距離を追加的に最低間隔xvとして、前後方向運動のコントロールに関して調整しなくてはならない。このようにして、車両1が前方車両2に接近しすぎて、突然そこに現われた赤色の交通信号機3に驚くという事態をほぼ回避することができる。
【0039】
車両1に関連する交通信号機3、4の位置が、たとえば車両側に存在する地図データを参照して既知である場合、仮定の範囲を交通信号機3、4の地図データに基づくその位置に限定することができる。
【0040】
これに加えて交差する道路の認識も、交差点Kを示す指標として、仮定の範囲を同じく限定することができる。
【0041】
交通信号機3、4のある交差点Kがエントリーされているナビゲーションマップは、個々の交通信号機3、4の位置の厳密な記載がなくても、車両1において、交差点Kに達する前に、場合により周囲センサ装置5の視界を少なくとも部分的に遮る前方車両2に対する適切な最低間隔xvを早期に順守し、そのようにして少なくとも交通信号機3に対する周囲センサ装置5の開けた視界を可能にすることが可能になる。
【0042】
地図情報が存在しなくても、本方法を同じく適用することができる。交通信号機3、4までの車両1の距離が比較的大きく、これへの視界は遮られていないが、前方車両2に接近することによって消失した場合、以前に見積もられた車両1の位置を利用して、高度に正確な地図データがある場合と同じように視界ビームを計算することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0043】
【特許文献1】国際公開第2012/166170(A1)号明細書
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)の前後方向運動を自動的にコントロールする方法であって、周囲センサ装置(5)の検出信号を参照して前記車両(1)の周囲及びそこにある物体が検知され、前記車両(1)が信号機で規制される交差点(K)を通過するために、前記車両(1)が考慮すべき前記交差点(K)の交通信号機(3、4)の状態が判定される方法において、
前記交差点(K)に前記車両(1)が接近したとき、前記交通信号機(3、4)に対する前記周囲センサ装置(5)の視界が前方車両(2)によって遮られ得ることが認識され、
前記交通信号機(3、4)に対する前記周囲センサ装置(5)の視界が前記前方車両(2)によって遮られ得ることが認識されると、前記交通信号機(3、4)に対する、及び前記前方車両(2)に対する前記車両(1)の現在の相対位置に依存して、前後方向運動の自動的なコントロールの基礎とされる、前記車両(1)によって下回ることのない、前記前方車両(2)に対する前記車両(1)の最低間隔(xv)が判定されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記最低間隔(xv)は、前記車両(1)と前記前方車両(2)との間の前記最低間隔(xv)に達したときに前記周囲センサ装置(5)が前記前方車両(2)によって遮られない開けた視界を前記交通信号機(3、4)に対して有するように決定されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記前方車両(2)が前記車両(1)の前記周囲センサ装置(5)に対して作るセンサの影(S)が判定されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記判定された前記センサの影(S)の中で、前記交通信号機(3)の最も可能性の高い位置が仮定として決定されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記最も可能性の高い位置にある前記交通信号機(3)の状態として赤色が想定されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記車両(1)は現在の走行速度に依存して快適な停止距離を前記仮定に応じて判定し、この停止距離が、前記交通信号機(3)の最も可能性の高い位置に対する前記最低間隔(xv)として設定されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記車両(1)に関連する前記交通信号機(3)の位置が既知である場合、前記最低間隔(xv)は、前記交通信号機(3)のこの既知の位置に限定されることを特徴とする、請求項1~6のうちいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】