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特表2024-540024眼浮遊物を破砕するレーザビームの多重化
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】眼浮遊物を破砕するレーザビームの多重化
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/008 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
A61F9/008 120A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525091
(86)(22)【出願日】2022-10-04
(85)【翻訳文提出日】2024-04-25
(86)【国際出願番号】 IB2022059481
(87)【国際公開番号】W WO2023089398
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】63/281,255
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(74)【代理人】
【識別番号】100227835
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 剛孝
(72)【発明者】
【氏名】ゾルト ボル
(57)【要約】
ある特定の実施形態において、眼科レーザシステムは、レーザデバイスと、眼科顕微鏡と、コントローラとを含む。レーザデバイスは、レーザパルスを眼内のターゲットに向けて指向する。ターゲットは寸法を有する。レーザデバイスは、レーザビームを発生させるよう構成されるレーザと、1つ以上のレーザビームマルチプレクサとを含む。レーザビームマルチプレクサは、レーザビームを変調して、レーザパルスのパルスパターンを生成する。パルスパターンは、ターゲットの移動を制限するようターゲットの寸法に関するカバー範囲を有する。眼科顕微鏡は、眼の内部から反射される光を集めて、眼の画像を生成する。コントローラは、レーザパルスのパルスパターンを生成するよう、レーザパルスをターゲットに向けて指向するようレーザデバイスに命令する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼科レーザシステムであって、
複数のレーザパルスを眼内のターゲットに向けて指向するよう構成されるレーザデバイスであって、前記眼の軸はz軸を規定し、前記z軸は前記z軸に直交するxy平面を規定し、前記xy平面は前記ターゲットが位置するターゲットxy平面を規定し、前記ターゲットは前記ターゲットxy平面において寸法を有し、前記レーザデバイスは、
レーザビームを発生させるよう構成されるレーザと、
1つ以上のレーザビームマルチプレクサであって、各レーザビームマルチプレクサは、前記レーザビームを変調して前記ターゲットxy平面においてレーザパルスのパルスパターンを生成するよう構成され、前記パルスパターンは、前記ターゲットの移動を制限するよう前記ターゲットの前記寸法に関するカバー範囲を有する、1つ以上のレーザビームマルチプレクサと、
を備えるレーザデバイスと、
前記眼の内部から反射される光を集めて、前記眼の画像を生成するよう構成される眼科顕微鏡と、
コントローラであって、
前記レーザパルスのパルスパターンを生成するよう、前記複数のレーザパルスを前記ターゲットに向けて指向するよう前記レーザデバイスに命令するよう構成される、
コントローラと、
を備える、眼科レーザシステム。
【請求項2】
前記ターゲットは、眼浮遊物を備える、請求項1に記載の眼科レーザシステム。
【請求項3】
前記1つ以上のレーザビームマルチプレクサは、
第1のパルスパターンを生成するよう構成される第1のマルチプレクサと、
第2のパルスパターンを生成するよう構成される第2のマルチプレクサと、を備える、
請求項1に記載の眼科レーザシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、更に、
前記第1のマルチプレクサ又は前記第2のマルチプレクサを用いるよう前記レーザデバイスに命令するよう構成される、
請求項3に記載の眼科レーザシステム。
【請求項5】
前記第1のパルスパターンは、より小さいカバー範囲を提供し、
前記第2のパルスパターンは、より大きいカバー範囲を提供する、
請求項3に記載の眼科レーザシステム。
【請求項6】
前記第1のパルスパターンは、より疎なカバー範囲を提供し、
前記第2のパルスパターンは、より密なカバー範囲を提供する、
請求項3に記載の眼科レーザシステム。
【請求項7】
前記1つ以上のレーザビームマルチプレクサは、空間光変調器を備え、前記空間光変調器は、
第1のパルスパターンを作成し、
第2のパルスパターンを作成する、よう構成される、
請求項1に記載の眼科レーザシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、更に、
前記第1のパルスパターン又は前記第2のパルスパターンを作成するよう前記空間光変調器に命令するよう構成される、
請求項7に記載の眼科レーザシステム。
【請求項9】
前記第1のパルスパターンは、より小さいカバー範囲を提供し、
前記第2のパルスパターンは、より大きいカバー範囲を提供する、
請求項7に記載の眼科レーザシステム。
【請求項10】
前記第1のパルスパターンは、より疎なカバー範囲を提供し、
前記第2のパルスパターンは、より密なカバー範囲を提供する、
請求項7に記載の眼科レーザシステム。
【請求項11】
前記コントローラは、更に、ユーザ入力から前記ターゲットの前記寸法を特定するよう構成される、請求項1に記載の眼科レーザシステム。
【請求項12】
前記コントローラは、更に、前記寸法を測定するよう前記眼の前記画像に対して画像処理を実行することによって前記ターゲットの前記寸法を特定するよう構成される、請求項1に記載の眼科レーザシステム。
【請求項13】
前記コントローラは、更に、
前記ターゲットの前記寸法に従ってレーザパルスの前記パルスパターンを選択するよう構成される、
請求項1に記載の眼科レーザシステム。
【請求項14】
前記1つ以上のレーザビームマルチプレクサのうちのレーザビームマルチプレクサは、以下の、回折光学素子(DOE)、回折格子、ホログラフィック光学素子(HOE)、干渉計、空間光変調器(SLM)、偏光マルチプレクサ、又は前述の任意の組み合わせのうちの1つを備える、
請求項1に記載の眼科レーザシステム。
【請求項15】
眼科レーザシステムを用いるための方法であって、
コントローラによって、レーザパルスのパルスパターンを生成するよう複数のレーザパルスを眼内のターゲットに向けて指向するようレーザデバイスに命令することであって、前記眼の軸はz軸を規定し、前記z軸は前記z軸に直交するxy平面を規定し、前記xy平面は前記ターゲットが位置するターゲットxy平面を規定し、前記ターゲットは前記ターゲットxy平面において寸法を有する、ことと、
前記レーザデバイスのレーザによって、レーザビームを発生させることと、
前記レーザデバイスの1つ以上のレーザビームマルチプレクサによって、前記レーザビームを変調して前記パルスパターンを生成することであって、前記パルスパターンは、前記ターゲットの移動を制限するよう前記ターゲットの前記寸法に関するカバー範囲を有する、ことと、
前記レーザデバイスによって、前記レーザパルスを前記眼内の前記ターゲットに向けて指向することと、
眼科顕微鏡によって、前記眼の内部から反射される光を集めて、前記眼の画像を生成することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、レーザ硝子体索切断システム及び方法に関し、特に、レーザビームを多重化して、眼浮遊物を破砕することに関する。
【背景技術】
【0002】
眼科レーザ手術において、外科医は、レーザビームを眼に向けて眼を治療する可能性がある。例えば、レーザビームを硝子体に向けて、眼浮遊物を分解させる可能性がある。眼浮遊物は、硝子体内に形成されるコラーゲンタンパク質の塊である。これらの塊は、移動する影及び歪みを伴って視界を妨げる。レーザビームは、浮遊物を除去し、従って、視力を向上させるために用いられてもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
ある特定の実施形態において、眼科レーザシステムは、レーザデバイスと、眼科顕微鏡と、コントローラとを含む。レーザデバイスは、レーザパルスを眼内のターゲットに向けて指向する。眼の軸は、z軸を規定する。z軸は、z軸に直交するxy平面を規定し、xy平面は、ターゲットが位置するターゲットxy平面を規定する。ターゲットは、ターゲットxy平面において寸法を有する。レーザデバイスは、レーザビームを発生させるよう構成されるレーザと、1つ以上のレーザビームマルチプレクサとを含む。各レーザビームマルチプレクサは、レーザビームを変調してターゲットxy平面においてレーザパルスのパルスパターンを生成する。パルスパターンは、ターゲットの移動を制限するようターゲットの寸法に関するカバー範囲を有する。眼科顕微鏡は、眼の内部から反射される光を集めて、眼の画像を生成する。コントローラは、レーザパルスのパルスパターンを生成するよう、レーザパルスをターゲットに向けて指向するようレーザデバイスに命令する。
【0004】
実施形態は、以下の特徴のいずれも含まなくてもよいか、1つ、幾つか、又は全てを含んでもよい。
【0005】
*ターゲットは眼浮遊物である。
【0006】
*マルチプレクサは、第1のパルスパターンを生成するよう構成される第1のマルチプレクサと、第2のパルスパターンを生成するよう構成される第2のマルチプレクサとを含む。コントローラは、第1のマルチプレクサ又は第2のマルチプレクサを用いるようレーザデバイスに命令してもよい。第1のパルスパターンは、より小さいカバー範囲を提供してもよく、第2のパルスパターンは、より大きいカバー範囲を提供してもよい。第1のパルスパターンは、より疎なカバー範囲を提供してもよく、第2のパルスパターンは、より密なカバー範囲を提供してもよい。
【0007】
*マルチプレクサは、第1のパルスパターン又は第2のパルスパターンを作成する空間光変調器を含む。コントローラは、第1のパルスパターン又は第2のパルスパターンを作成するよう空間光変調器に命令してもよい。第1のパルスパターンは、より小さいカバー範囲を提供してもよく、第2のパルスパターンは、より大きいカバー範囲を提供してもよい。第1のパルスパターンは、より疎なカバー範囲を提供してもよく、第2のパルスパターンは、より密なカバー範囲を提供してもよい。
【0008】
*コントローラは、ユーザ入力からターゲットの寸法を特定する。
【0009】
*コントローラは、寸法を測定するよう眼の画像に対して画像処理を実行することによってターゲットの寸法を特定する。
【0010】
*コントローラは、ターゲットの寸法に従ってレーザパルスのパルスパターンを選択する。
【0011】
*レーザビームマルチプレクサは、回折光学素子(DOE)、回折格子、ホログラフィック光学素子(HOE)、干渉計、空間光変調器(SLM)、偏光マルチプレクサ、又は前述の任意の組み合わせであってもよい。
【0012】
ある特定の実施形態において、眼科レーザシステムを用いるための方法は、コントローラによって、レーザパルスのパルスパターンを生成するようレーザパルスを眼内のターゲットに向けて指向するようレーザデバイスに命令することを含む。眼の軸は、z軸を規定する。z軸は、z軸に直交するxy平面を規定し、xy平面は、ターゲットが位置するターゲットxy平面を規定する。ターゲットは、ターゲットxy平面において寸法を有する。レーザビームは、レーザデバイスのレーザによって発生される。レーザビームは、レーザデバイスのレーザビームマルチプレクサによって変調されて、パルスパターンを生成する。パルスパターンは、ターゲットの移動を制限するようターゲットの寸法に関するカバー範囲を有する。レーザパルスは、レーザデバイスによって、眼内のターゲットに向けて指向される。眼の内部から反射される光は、眼科顕微鏡によって、眼の画像を生成するよう集められる。
【0013】
実施形態は、以下の特徴のいずれも含まなくてもよいか、1つ、幾つか、又は全てを含んでもよい。
【0014】
*マルチプレクサは、第1のパルスパターンを生成するよう構成される第1のマルチプレクサと、第2のパルスパターンを生成するよう構成される第2のマルチプレクサとを含む。本方法は、コントローラによって、第1のマルチプレクサ又は第2のマルチプレクサを用いるようレーザデバイスに命令することを含んでもよい。
【0015】
*マルチプレクサは、第1のパルスパターン又は第2のパルスパターンを作成する空間光変調器を含む。本方法は、コントローラによって、第1のパルスパターン又は第2のパルスパターンを作成するよう空間光変調器に命令することを含んでもよい。
【0016】
ある特定の実施形態において、眼科レーザシステムは、レーザデバイスと、眼科顕微鏡と、コントローラとを含む。レーザデバイスは、レーザパルスを眼内のターゲットに向けて指向し、ここでターゲットは眼浮遊物である。眼の軸は、z軸を規定する。z軸は、z軸に直交するxy平面を規定し、xy平面は、ターゲットが位置するターゲットxy平面を規定する。ターゲットは、ターゲットxy平面において寸法を有する。レーザデバイスは、レーザビームを発生させるよう構成されるレーザと、1つ以上のレーザビームマルチプレクサとを含む。各レーザビームマルチプレクサは、レーザビームを変調してターゲットxy平面においてレーザパルスのパルスパターンを生成する。パルスパターンは、ターゲットの移動を制限するようターゲットの寸法に関するカバー範囲を有する。マルチプレクサは、第1のパルスパターンを生成するよう構成される第1のマルチプレクサと、第2のパルスパターンを生成するよう構成される第2のマルチプレクサとを含むか、又は第1のパルスパターン及び第2のパルスパターンを作成するよう構成される空間光変調器を含む。第1のパルスパターンは、より小さいカバー範囲を提供し、第2のパルスパターンは、より大きいカバー範囲を提供する。第1のパルスパターンは、より疎なカバー範囲を提供し、第2のパルスパターンは、より密なカバー範囲を提供する。レーザビームマルチプレクサは、回折光学素子(DOE)、回折格子、ホログラフィック光学素子(HOE)、干渉計、空間光変調器(SLM)、偏光マルチプレクサ、又は前述の任意の組み合わせであってもよい。眼科顕微鏡は、眼の内部から反射される光を集めて、眼の画像を生成する。コントローラは、レーザパルスのパルスパターンを生成するよう、レーザパルスをターゲットに向けて指向するようレーザデバイスに命令する。コントローラは、レーザパルスのパルスパターンを生成するよう、複数のレーザパルスをターゲットに向けて指向するようレーザデバイスに命令する。
【0017】
実施形態は、以下の特徴を含んでもよい。
【0018】
コントローラは、寸法を測定するよう、ユーザ入力から、又は眼の画像に対して画像処理を実行することによってターゲットの寸法を特定し、ターゲットの寸法に従ってレーザパルスのパルスパターンを選択し、第1のマルチプレクサ又は第2のマルチプレクサを用いるようレーザデバイスに命令するか、又は第1のパルスパターン又は第2のパルスパターンを作成するよう空間光変調器に命令する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、ある特定の実施形態による、患者の眼に対してレーザ硝子体索切断を実行するために用いられてもよい眼科レーザシステムの一実施例を示す。
図2図2は、浮遊物をジャンプさせるレーザパルスの一実施例を示す。
図3図3は、浮遊物に対するパルスパターンのカバー範囲の一実施例を示す。
図4図4は、図1の眼科レーザシステムによって用いられてもよい多重化パターンの一実施例を示す。
図5A-5D】図5Aから図5Dは、図1の眼科レーザシステムによって用いられてもよい多重化パターンの実施例を示す。
図6図6は、図1の眼科レーザシステムによって用いられてもよい、眼浮遊物を破砕するための方法の一実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、説明及び図面を参照して、開示する装置、システム、及び方法の例示的な実施形態を詳細に示す。説明及び図面は、網羅的であることも、或いは、特許請求の範囲を、図面において示し、説明において開示する特定の実施形態に限定することも意図するものではない。図面は可能な実施形態を表すが、図面は必ずしも縮尺通りではなく、実施形態をよりよく示すために特定の特徴部を簡略化、誇張、削除、又は部分的に分割している場合がある。
【0021】
レーザ硝子体索切断において、レーザパルスを用いて眼浮遊物を分解して、視力を向上させる。ある特定の状況において、レーザパルスは、急速に膨張するキャビテーション気泡を生成することができる約3~10ミリジュール(mJ)のパルスエネルギーを有する。気泡-硝子体界面の加速は、浮遊物を機械的に分解させることができる点に達することができる。パルスが浮遊物の中心に当たると、気泡は浮遊物を分解させる。しかし、パルスが周辺部に当たると、気泡は急速に浮遊物を押し、それをジャンプさせる。
【0022】
ある特定の実施形態において、レーザデバイスは、レーザパルスを眼内の浮遊物に向かって指向させる。レーザデバイスは、レーザビームを分割して、パルスの一部が浮遊物を囲むパルスパターンを生成し、浮遊物がジャンプする可能性を低減するレーザビームマルチプレクサを含む。
【0023】
図1は、ある特定の実施形態による、硝子体浮遊物を除去するよう患者の眼14に対してレーザ硝子体索切断を実施するために(オペレータ眼12を有する)オペレータが用いることができる眼科レーザシステム10の一実施例を示している。硝子体浮遊物は、共に凝集する傾向がある硝子体内の微細なコラーゲン線維である。これらの塊は、光を散乱させ、網膜上に影を投じ、患者の視覚において視覚障害として現れる。眼科レーザシステム10により、オペレータは、眼の網膜及び水晶体に関して浮遊物を見ることができ、次いで、浮遊物を粉砕するようレーザビームを向けることができる。図示の実施例において、患者の眼14は、z軸を規定する軸(視軸又は光軸)を有する。z軸は、z軸に直交するx軸及びy軸を規定する。ひいては、x軸及びy軸はxy平面を規定する。
【0024】
実施例において、眼科レーザシステム10は、図示のように結合される、接眼レンズ20と、レーザ送出ヘッド22と、スリット照明源26と、位置決めデバイス(ジョイスティック28等)と、ベース部30と、コンソール32とを備える。レーザ送出ヘッド22は、図示のように結合される、レーザファイバ34と、遠位端35と、ズームシステム36と、コリメータ38と、ビームマルチプレクサ39と、ミラー40と、対物レンズ42とを含む。スリット照明源26は、光源43と、集光レンズ44と、可変アパーチャ45と、可変スリット板46と、投影レンズ47と、ミラー48とを含む。コンソール32は、図示のように結合される、コンピュータ(コントローラ50等)と、レーザ52と、ユーザインターフェース54とを含む。
【0025】
概要として、眼科レーザシステム10は、レーザデバイス16(例えば、レーザ52、レーザファイバ34、及びレーザ送出ヘッド22)と、スリットランプ等の眼科顕微鏡18(例えば、接眼レンズ20、対物レンズ42、ミラー48、及びスリット照明源26)とを含む。オペレータの眼12は、接眼レンズ20からミラー40、対物レンズ42、及びミラー48を通る光路を利用して、患者の眼14を見る。レーザビームは、レーザ52からレーザ送出ヘッド22及びミラー48を通ってレーザ経路を辿って、患者の眼14を治療する。
【0026】
概要によれば、レーザデバイス16は、レーザパルスを含むレーザビームを眼14内のターゲットに向ける。ターゲットは、ターゲットが位置するxy平面内の寸法(例えば、長さ)を有する。眼科顕微鏡18は、眼14内から反射する光を集めて、眼14の画像を生成する。ビームマルチプレクサ39は、レーザビームを複数のレーザビームに分割するか、そうでなければレーザビームを変調して複数のレーザパルスを生成する。コントローラ50は、レーザパルスのサブセットがターゲットを囲み、ターゲットをジャンプさせる可能性を低減するようにレーザパルスをターゲットに向けるようレーザデバイス16に指示する。
【0027】
より詳細には、ある特定の実施形態において、接眼レンズ20は、オペレータの眼12が患者の眼14を見ることを可能にする。レーザ送出ヘッド22は、コンソール32のレーザ52から患者の眼14にレーザパルスのレーザビームを送出する。送出ヘッド22のレーザファイバ34は、レーザビームをレーザ52からファイバ34の端部に伝送する。ズームシステム36は、ファイバ34を出るレーザビームのスポットサイズを変更する光学素子を含む。コリメータ38は、レーザビームを平行にし、ミラー40は、ビームを集束させる対物レンズ42を通してビームを指向する。ズームシステム36及びコリメータ38は、レーザビームを眼科顕微鏡18の像平面に集束させるために、平行レーザビームをミラー40に向けるよう構成される。ミラー40は、レーザビーム波長に対して反射性であり、可視光に対して透過性であるダイクロイックミラーであってもよい。
【0028】
レーザシステム10のスリット照明源26は、患者の眼14の手術部位を照明する光を提供する。ある特定の実施形態において、スリット照明源26は、レーザビームと同軸に、又はビームに対して斜角で浮遊物を照明してもよい。かかる斜角照明は、角膜及び人間の水晶体から散乱される光を減少させ、網膜からの赤色反射も減少させる。斜角照明は、暗視野照明に似ている。
【0029】
スリット照明源26は、高強度照明光等の光を発する光源43を含む。集光レンズ44は、光を可変アパーチャ45及び可変スリット板46に向ける。可変アパーチャ45はy方向における光の高さを規定し、可変スリット板43はx方向における光の幅を規定して光をスリット状に形成する。投影レンズ47は、光のスリットを患者の眼14に向けるプリズムミラー48に光を向ける。
【0030】
ベース部30は、レーザ送出ヘッド22及びスリット照明源26を支持する。ジョイスティック28は、ベース部30をx、y、及びz方向に移動させる。コンソール32は、システム10の動作をサポートするコンポーネントを含む。コンソール32のコントローラ50は、システム10のコンポーネント、例えば、ベース部30、レーザ送出ヘッド22、スリット照明源26、レーザ52、及び/又はユーザインターフェース54の動作を制御する。レーザ52はレーザビームを供給する。任意の適切なレーザ30、例えば、任意の適切な結晶(例えば、Nd:YAG、エルビウム:YAG、Ti:サファイア、又はルビー)を有するフェムト秒又はナノ秒レーザ(例えば、Qスイッチ)を用いてもよい。レーザビームは、例えば500nm~1100nmの範囲内の任意の適切な波長を有してもよい。ユーザインターフェース54は、オペレータとシステム10との間で情報を通信する。
【0031】
レーザビームマルチプレクサ39は、レーザビームを多重化(例えば、分割又はそうでなければ変調)して、多重化焦点パルスパターンを生じる複数のレーザパルスを形成する。多重化パルスパターンは、x、y、及び/又はz方向にパルスを分散させる。例えば、パルスは、浮遊物のxy平面内にパターン、例えばアレイを形成してもよい。別の実施例として、パルスは、浮遊物のz方向に、且つxy平面に平行に複数のパターン(例えば、アレイ)を形成し、3次元(3D)ボリューム(例えば、3Dアレイ)を生成してもよい。
【0032】
レーザビームマルチプレクサ39は、レーザビームを2つ以上のビームに分割するか、そうでなければレーザビームを変調して2つ以上のパルスを有するパルスパターンを生成することができる任意の適切な光学素子を備える。一般に、光学素子は、レーザビームに作用(例えば、透過、反射、屈折、回折、平行化、調整、成形、集束、変調、及び/又は他の方法で作用)することができるコンポーネントである。レーザビームマルチプレクサ39の実施例は、回折光学素子(DOE)、回折格子、ホログラフィック光学素子(HOE)、干渉計(例えば、マイケルソン、マッハツェンダー、又は他の干渉計)、空間光変調器(SLM)、偏光マルチプレクサ(例えば、ウォラストンプリズム)、及び異なるビームマルチプレクサの組み合わせ(例えば、5x回折マルチプレクサ及びウォラストンダブラ)を含む。
【0033】
レーザデバイス16は、1つ以上のパルスパターンを生成する1つ以上のマルチプレクサ39を含んでもよい。ある特定の実施形態において、レーザデバイス16は、1つのパルスパターンを生成する1つのマルチプレクサ39を含む単純なデバイスである。他の実施形態において、レーザデバイス16は、異なるパルスパターンを生成する複数のマルチプレクサを含む。各マルチプレクサは、機械式アクチュエータによってビーム経路の内外に移動させることができる。実施形態において、例えば外科医によるパターンの選択に応じて、コントローラ50は、選択されたパターンを生成するマルチプレクサ39を識別し、識別されたマルチプレクサ39を定位置に移動させるようアクチュエータに命令する。これに応じて、アクチュエータは、識別されたマルチプレクサ39をレーザビーム経路内に移動させる。
【0034】
更に他の実施形態において、マルチプレクサ39は、空間及び/又は時間においてレーザビームの振幅、位相、及び/又は偏光を変調して、異なるパターンを生成することができる空間光変調器(SLM)である。実施形態において、例えば、外科医によるパターンの選択に応じて、コントローラ50は、空間光変調器に、レーザビームを変調して、選択されたパターンを生成するよう命令する。
【0035】
図2は、浮遊物110をジャンプさせるレーザパルスの一実施例を示している。実施例において、浮遊物110は、幅約100~300ミクロンである。1ミリジュール(mJ)レーザパルスは、約1.19ミリ秒(ms)で約1ミリメートル(mm)のピーク直径を有する急速に膨張するキャビテーション気泡108を生成する。パルスが浮遊物110の中心に当たると、気泡は浮遊物110を破砕する。しかし、パルスが浮遊物110の周辺部に当たると、気泡は急速に浮遊物110を押し、それをジャンプさせる。実施例において、浮遊物110は、例えば1mmの距離を移動し、その結果、レーザを、位置決めデバイスによって方向転換させなければならない。
【0036】
図3は、浮遊物110に対するパルスパターン112のカバー範囲113の一実施例を示している。図示の実施例において、破線は、パルスパターン112のパルスカバー範囲113、即ち、パルスパターンの最も外側のパルスによって囲まれる領域を表している。パルスパターン112は、浮遊物110の移動を制限するために、浮遊物110がジャンプする可能性がある経路にパルスのサブセット(セットの一部又はセット全体であってもよい)を配置する。従って、パルスパターン112のカバー範囲113は、浮遊物110の少なくとも大部分より大きくてもよい。例えば、カバー範囲113は、浮遊物110と少なくとも同じ大きさであるか、又は浮遊物110よりも少なくとも25、40、若しくは50パーセント大きくてもよい。浮遊物110は、z方向よりもx及びy方向により多く移動する傾向があり、従って、パルスパターン112は、浮遊物110の周囲のx及びy方向により多くのパルスを配置する可能性がある。
【0037】
カバー範囲113は、カバー範囲113の最も外側の部分が寸法114を囲むように、浮遊物110の一般的な大きさを示す寸法114と少なくとも同じ大きさであってもよい。寸法114は、3次元空間内の任意の適切な方向で測定されてもよい。ある特定の実施形態において、眼科顕微鏡18は、浮遊物110(例えば、浮遊物110の略重心)が位置するターゲットxy平面における浮遊物110の画像を提供し、従って、寸法114はターゲットxy平面において測定される。
【0038】
寸法114(114a、114b)は、浮遊物110の大きさを示す浮遊物110の任意の適切な部分を測定してもよい。例えば、寸法114aは、浮遊物110の最長部分を測定し、寸法114bは、浮遊物114bの面積の大部分(例えば、50~70、70~90、及び/又は90~100パーセント)の最長部分を測定する。場合によっては、寸法114bは、寸法114aを用いることが依然として浮遊物110をジャンプさせる場合、より大きいカバー範囲を提供するために用いられてもよい。カバー範囲113(113a、113b)を有するパルスパターン112は、寸法114に従って選択されてもよい。例えば、カバー範囲113aは寸法114aをカバーし、カバー範囲113bは寸法114bをカバーする。カバー範囲113は、ジャンプの可能性を低減するよう、浮遊物110の重心を略中心としてもよい。
【0039】
レーザデバイス16は、異なるカバー範囲113を有するパターンを生成する1つ以上のマルチプレクサ39を含んでもよく、例えば、1つのマルチプレクサはより小さいカバー範囲を提供し、別のマルチプレクサはより大きいカバー範囲を提供する。例えば、レーザデバイス16は、異なるカバー範囲113を有するパターンを生成する複数のマルチプレクサ39、又は異なるカバー範囲113を有するパターンを作成することができる1つのマルチプレクサ39(例えば、SLM)を含む。カバー範囲113は、より小さい(例えば、50μm)からより大きい(例えば、1mm)浮遊物、例えば、20ミクロン~3mm等の10ミクロン~5mmの範囲であってもよい。カバー範囲113は、特定のパターンが特定の範囲を生成する範囲(部分的に重なり合ってもよい)に分割されてもよい。例えば、カバー範囲113は、より小さい浮遊物110(例えば、20ミクロン~120ミクロン)に対するより小さいカバー範囲、浮遊物110の最も一般的な大きさ(例えば、100ミクロン~1mm)に対する平均カバー範囲、及びより大きい浮遊物110(例えば、0.9~3mm)に対するより大きいカバー範囲に分割される。実施例において、1つのパターンは、より小さい浮遊物カバー範囲を提供し、別のパターンは、平均的な浮遊物カバー範囲を提供し、更に別のパターンは、より大きい浮遊物カバー範囲を提供する。
【0040】
図4は、図1の眼科レーザシステム10によって用いられてもよいxy平面における多重化アレイパターン132の一実施例を示している。レーザビームは、複数のビーム(例えば、2~5、6~9、又は10以上のビーム)に多重化(例えば、分割又はそうでなければ変調)されて、浮遊物110を囲むレーザパルスを形成する。図示の実施例において、パターン132のパルスカバー範囲は、浮遊物110の大部分(約90%)の最長部分と少なくとも同じ大きさである。最も外側のパルスは、浮遊物110の大部分を囲み、中央のパルスは浮遊物110に当たる。他の実施例において、アレイのカバー範囲は、アレイの最も外側のパルスが浮遊物110全体を囲むように、浮遊物110の最長寸法と少なくとも同じ大きさである。
【0041】
図5A~5Dは、図1の眼科レーザシステム10によって用いられてもよいxy平面における多重化アレイパターン132(132a~132d)の実施例を示している。パルスパターンは、ターゲットのxy平面において任意の適切なパターンを有してもよい。実施例において、パターン132は、中央パルスに関して対称である。パターン132aは、三角形を形成する3つの外側パルスを有する中央パルスを含む。パターン132bは、正方形を形成する4つの外側パルスを有する中央パルスを含む。パターン132cは、五芒星形を形成する5つの外側パルスを有する中央パルスを含む。パターン132dは、六角形を形成する6つの外側パルスを有する中央パルスを含む。
【0042】
実施例において、パターン132は異なるパルス密度を有する。パターン132aは最も疎なカバー範囲を有し、パターン132bはより密なカバー範囲を有し、パターン132cは更に密なカバー範囲を有し、パターン132dは最も密なカバー範囲を有する。より疎なカバー範囲を有するパターン132が、より薄く、より疎な浮遊物に対して用いられてもよく、より密なカバー範囲を有するパターン132が、より厚く、より密な浮遊物に対して用いられてもよい。
【0043】
異なるカバー範囲のパターンを有する上で検討したマルチプレクサ39と同様に、レーザデバイス16は、異なる密度のパターンを生成する1つ以上のマルチプレクサ39を含んでもよい。例えば、レーザデバイス16は、異なる密度のパターンを生成する複数のマルチプレクサ39、又は異なる密度のパターンを作成することができる1つのマルチプレクサ39(例えば、SLM)を含む。
【0044】
図6は、図1の眼科レーザシステム10によって用いられてもよい眼浮遊物を破砕するための方法の一実施例を示している。実施例において、システム10のコントローラ50は、方法の少なくとも幾つかのステップを実行してもよい。方法はステップ210において開始し、ここでターゲット、例えば浮遊物110の寸法が特定される。ある特定の実施形態において、ユーザは、ターゲットの寸法を特定する。他の実施形態において、コントローラ50は、寸法のユーザ入力を受信することによって、ターゲットの寸法を特定する。更に他の実施形態において、コントローラ50は、(例えば、眼科顕微鏡によって提供される)ターゲットの画像に対して画像処理を実行して、寸法を測定する。
【0045】
パルスパターンは、ステップ212において、寸法に従って選択される。上で説明したように、浮遊物を処理する場合、浮遊物の面積の大部分よりも大きいカバー範囲は、浮遊物がジャンプする可能性を減少させ、浮遊物を崩壊させる可能性を増加させる。ある特定の実施形態において、ユーザはパルスパターンを選択する。他の実施形態において、コントローラ50は、選択のユーザ入力に応じてパルスパターンを選択する。更に他の実施形態において、コントローラ50は、ターゲットの寸法をカバーするパルスパターンを自動的に選択する。
【0046】
コントローラ50は、ステップ214において、選択されたパターンを用いるようレーザデバイス16に命令する。ある特定の実施形態において、コントローラ50は、選択されたパルスパターンを生じるレーザビームマルチプレクサを用いるようレーザデバイスに命令する。他の実施形態において、コントローラ50は、選択されたパルスパターンを作成するよう空間光変調器に命令する。
【0047】
コントローラ50は、ステップ216において、レーザパルスをターゲットに向けて指向するようレーザデバイス16に命令する。ユーザ(例えば、ジョイスティック28を用いる)又はコントローラ50(例えば、追跡を用いる)は、パルスを照準してもよい。パターンの略中心がターゲットの略中心に当たるようにパルスを照準することは、ターゲットがジャンプする可能性を減少させる。
【0048】
ターゲットは、ステップ218において破砕されてもよい。ターゲットが破砕されていない場合、本方法は、ステップ216に戻り、ここでコントローラ50は、レーザビームをターゲットに向かって指向するようレーザデバイス16に命令する。レーザビームは、レーザビームを指向する前に再照準される必要がある可能性がある。ターゲットが破砕された場合、本方法はステップ220に進んで、方法を終了させる。本方法は、次いで、終了する。
【0049】
本明細書において開示されるシステム及び装置のコンポーネント(コントローラ50等)は、インターフェース、ロジック、及び/又はメモリを含んでもよく、そのいかなるものもコンピュータハードウェア及び/又はソフトウェアを含んでもよい。インターフェースは、コンポーネントへの入力を受信する、及び/又はコンポーネントからの出力を送信することができ、通常、ソフトウェア、ハードウェア、周辺機器、ユーザ、及びそれらの組み合わせ等の間で情報を交換するために用いられる。ユーザインターフェースは、コンピュータと通信する(例えば、コンピュータに入力を送信する及び/又はコンピュータから出力を受信する)ためにユーザが利用できるインターフェースの一種である。ユーザインターフェースの例としては、ディスプレイ、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)、タッチスクリーン、キーボード、マウス、ジェスチャセンサ、マイク、及びスピーカが挙げられる。
【0050】
ロジックは、コンポーネントの操作を行うことができる。ロジックは、データを処理する、例えば命令を実行して入力から出力を生成する1つ以上の電子デバイスを含んでもよい。かかる電子デバイスの例は、コンピュータ、プロセッサ、マイクロプロセッサ(例えば中央処理デバイス(CPU))及びコンピュータチップを含む。ロジックは、操作を行うよう電子デバイスによって実行されることができる命令を符号化するコンピュータソフトウェアを含んでもよい。コンピュータソフトウェアの例は、コンピュータプログラム、アプリケーション、及びオペレーティングシステムを含む。
【0051】
メモリは、情報を格納することができ、有形のコンピュータ読取可能及び/又はコンピュータ実行可能なストレージ媒体を含んでもよい。メモリの例としては、コンピュータメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は読み出し専用メモリ(ROM))、マスストレージメディア(例えば、ハードディスク)、リムーバブルストレージメディア(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオ若しくは多用途ディスク(DVD))、データベース、ネットワークストレージ(例えば、サーバ)、及び/又は他のコンピュータ読取可能媒体が挙げられる。特定の実施形態は、コンピュータソフトウェアを用いてエンコードされたメモリを対象としてもよい。
【0052】
特定の実施形態に関して本開示を説明してきたが、実施形態の修正形態(例えば、変更形態、置換形態、追加形態、省略形態及び/又は他の修正形態)が、当業者には明らかなはずである。従って、本発明の範囲から逸脱することなく、実施形態に対する修正が行われてもよい。例えば、本明細書で開示されたシステム及び装置に対する修正がなされてもよい。当業者に明らかであるように、システム及び装置のコンポーネントは、統合若しくは分離されてもよい、又はシステム及び装置の動作は、より多い、より少ない、若しくは他のコンポーネントによって実行されてもよい。別の例として、本明細書で開示された方法に対する修正がなされてもよい。当業者に明らかであるように、方法は、より多い、より少ない、又は他のステップを含んでもよく、ステップは、任意の適当な順序で実行されてもよい。
【0053】
特許庁及び読者がクレームを解釈するのを助けるために、出願人は、特定のクレームにおいて「のための手段(means for)」又は「のためのステップ(step for)」という単語が明示的に使用されていない限り、クレーム又はクレーム要素のいずれもが、合衆国法典第35巻§112条(f)を想起することを意図していないことを言及しておく。特許請求の範囲内の任意の他の用語(例えば、「機構」、「モジュール」、「デバイス」、「ユニット」、「コンポーネント」、「要素」、「部材」、「装置」、「機械」、「システム」、「プロセッサ」、又は「コントローラ」)の使用は、当業者にとって公知の構造を指すものと本出願人らにより理解され、合衆国法典第35巻§112条(f)を想起させるよう意図されていない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
【国際調査報告】